JP6488564B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
そして、フルカラー画像が形成される記録媒体としては、白色用紙などの白色のものだけでなく、カラー用紙(白色以外の色紙)および透明フィルム等の非白色のものが用いられている。
白色トナー画像がベース層として充分な機能を発揮するためには、優れた隠蔽性が必要とされる。この隠蔽性とは、白色トナー画像において、その表面側から裏面側を透視することができないようにする機能を示す。この白色トナー画像は、白色であることから、完全な白発色を得るためには、当該白色トナー画像に入射した全入射を散乱反射させることが必要である。そのため、白色トナー画像が入射光を透過するものである場合には、当該白色トナー画像上に形成された有色トナー画像が不鮮明なものとなってしまう。
然るに、特に記録媒体上に白色トナー像と有色トナー像とをこの順に形成し、当該白色トナー像と当該有色トナー像とを熱ローラ方式で同時に定着処理する場合には、その定着処理過程において白色トナー間に有色トナーが侵入する。そして、得られる可視画像(定着画像)において、白色トナー画像に空隙が存在し、その空隙に有色トナー画像が入り込んだ状態となる。そのため、白色トナー画像の隠蔽性が低下し、有色トナー画像に良好な視認性が得られなくなる、という問題がある。
結着樹脂および白色の着色剤を含有する白色トナー粒子よりなる白色トナーと、結着樹脂および白色以外の有色の着色剤を含有する有色トナー粒子よりなる有色トナーとを用いる画像形成方法において、
前記白色トナーにおける結着樹脂のゲル分率が、前記有色トナーにおける結着樹脂のゲル分率よりも少なく、
前記白色トナーにおける結着樹脂のゲル分率が、2〜15質量%であり、
前記白色トナーにおける結着樹脂のゲル分率をWgとし、前記有色トナーにおける結着樹脂のゲル分率をCgとするとき、下記の関係式(1)を満たし、
前記白色トナーおよび前記有色トナーが離型剤を含有し、
前記白色トナー粒子における離型剤量をWhとし、前記有色トナー粒子における離型剤量をChとするとき、下記の関係式(2)を満たすことを特徴とする画像形成方法。
関係式(1):
0.2<(Wg/Cg)<0.8
関係式(2):
0.5<(Wh/Ch)<1.0
前記定着工程において、前記トナー像積層体における白色トナー像および有色トナー像を記録媒体上に同時に熱ローラ方式で定着処理することが好ましい。
(1)像担持体の表面を帯電する帯電工程
(2)露光することにより像担持体上に静電潜像を形成する露光工程
(3)像担持体上に形成された静電潜像をトナーが含有される現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程
(4)像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写工程
(5)記録媒体上に転写されたトナー像を熱ローラ方式で定着処理する定着工程
また、上記(5)の定着工程においては、記録媒体上に形成されたトナー像積層体を構成する白色トナー像と有色トナー像とが同時に熱ローラ方式で定着処理される。
ここに、有色トナーによる有色トナー像は、1種類の有色トナーによって形成されたものであってもよく、また2次色の有色トナー像や3次色の有色トナー像などの2種類以上の有色トナーによって形成されたものであってもよい。
ここに、トナー像積層体を構成する有色トナー像が2種類以上の有色トナーによって形成されたものである場合においては、白色トナーは、複数の有色トナーにおける結着樹脂のいずれよりも、結着樹脂のゲル分率が少ないものとされる。
そして、白色トナーおよび有色トナーにおいて、結着樹脂のゲル分率は、下記のように求められる。
すなわち、トナー(具体的には、白色トナーまたは有色トナー)からメチルエチルケトン不溶物を取り出し、そのメチルエチルケトン不溶分の質量Iwを測定する。また、得られたトナーのメチルエチルケトン不溶分に含まれる着色剤(具体的には、白色着色剤または有色着色剤)と必要に応じて用いられる外添剤との合計の質量(以下、「着色剤・外添剤合計質量」ともいう。)Cwを、示差熱−熱重量同時測定法によって測定する。そして、測定に用いたトナーの質量Tw、メチルエチルケトン不溶分の質量Iwの測定値および着色剤・外添剤合計質量Cwの測定値に基づいて、下記数式(1)によってトナーにおける結着樹脂のゲル分率を算出する。
結着樹脂のゲル分率(%)=((Iw−Cw)/Tw)×100
次いで、示差熱重量測定装置「TG/DTA200」(セイコー電子工業社製)を用い、得られたメチルエチルケトン不溶分を、昇温速度20℃/分の条件で800℃まで昇温し、温度800℃で1分間保持した後の残渣量を測定する。この残渣量が、上記数式(1)における着色剤・外添剤合計質量Cwである。
このようにして得られた、トナーの質量Tw、メチルエチルケトン不溶分の質量Iwおよび着色剤・外添剤合計質量Cwに基づいて、上記数式(1)によって算出することにより、トナーにおける結着樹脂のゲル分率が得られる。
白色トナーのゲル分率が過小である場合には、耐ホットオフセット性が得られなくなるおそれがある。一方、白色トナーのゲル分率が過大である場合には、低温定着性が得られなくなるおそれがある。
具体的に、白色トナーと有色トナーとは、白色トナーにおける結着樹脂のゲル分率をWgとし、有色トナーにおける結着樹脂のゲル分率をCgとするとき、下記関係式(1)を満たすものであることが好ましい。すなわち、有色トナーにおける結着樹脂のゲル分率Cgに対する白色トナーにおける結着樹脂のゲル分率Wgの比(Wg/Cg)が、0.2より大きくて0.8未満であることが好ましい。
0.2<(Wg/Cg)<0.8
そして、白色トナーおよび有色トナーの結着樹脂を所望のゲル分率を有するものとするためには、白色トナーおよび有色トナーにおいて、各々、結着樹脂の少なくとも1つとして、架橋構造を有する樹脂を用いることが好ましい。
白色トナーおよび有色トナーが離型剤を含有するものであることによれば、高い離型性が得られると共に、離型剤を構成するワックスが硬くて潰れにくいものであることから、白色トナーおよび有色トナーの軟らかさおよび潰れやすさを、トナー粒子中の離型剤量によっても制御することができる。
0.5<(Wh/Ch)<1.0
白色トナーは、少なくとも結着樹脂および白色着色剤を含有し、必要に応じて、例えば離型剤および荷電制御剤などの添加剤(内添剤)を含有する白色トナー粒子よりなるものである。この白色トナー粒子は、そのままで白色トナーを構成することができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該白色トナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加して白色トナーを構成してもよい。すなわち、白色トナーは、必要に応じて外添剤が添加されたものである。
白色トナー粒子を構成する結着樹脂は、ポリエステル樹脂よりなるものであることが好ましい。
このポリエステル樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)が10,000〜70,000であることが好ましく、更に好ましくは25,000〜55,000である。
重量平均分子量が過大である場合には、低温定着性が得られなくなるおそれがある。一方、重量平均分子量が過小である場合には、十分な耐ホットオフセット性が得られなくなるおそれがある。
具体的には、装置「HLC−8220」(東ソー社製)およびカラム「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連」(東ソー社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒を流速0.2ml/minで流し、測定試料(ポリエステル樹脂)を室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で濃度1mg/mlになるようにキャリア溶媒に溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、屈折率検出器(RI検出器)を用いて検出し、測定試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。検量線測定用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical社製の分子量が6×102 、2.1×103 、4×103 、1.75×104 、5.1×104 、1.1×105 、3.9×105 、8.6×105 、2×106 、4.48×106 のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を測定し、検量線を作成する。また、検出器には屈折率検出器を用いる。
具体的には、例えば測定装置として「HLC−8120GPC」(東ソー社製)を用い、また検量線として標準ポリスチレン検量線を用いることによって測定される。
酸価が過大である場合には、高温高湿度および低温低湿度の環境下において画像形成を行ったときに環境の影響を受けやすく、十分な画質の画像が得られなくなるおそれがある。
この白色トナー粒子に係るポリエステル樹脂は、特定ポリエステル樹脂よりなるものであってもよく、また特定ポリエステル樹脂とその他のポリエステル樹脂とを組み合わせて用いたものであってもよい。なお、その他のポリエステル樹脂とは、3価以上のカルボン酸および3価以上のアルコールを用いることなく得られたポリエステル樹脂である。
ここに、本発明において、結晶性ポリエステル樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有する樹脂をいう。明確な吸熱ピークとは、具体的には、示差走査熱量測定(DSC)において、昇温速度10℃/minで測定した際に、吸熱ピークの半値幅が15℃以内であるピークのことを意味する。
また、非晶性ポリエステル樹脂とは、上述したDSCにおいて明確なピークを有さない樹脂であり、結晶性ポリエステル樹脂以外の樹脂をいう。
本発明に係る結晶性ポリエステル樹脂は、融点(Tm)が40〜95℃であることが好ましく、さらに好ましくは50〜90℃である。
結晶性ポリエステル樹脂の融点が過小である場合には、トナーの耐熱性(熱的強度)が低下し、これにより十分な耐熱保管性および耐ホットオフセット性が得られなくなるおそれがある。一方、結晶性樹脂の融点が過大である場合には、十分な低温定着性が得られなくなるおそがある。
具体的には、結晶性ポリエステル樹脂0.5mgをアルミニウム製パン(KITNO.0219−0041)に封入し、これをDSC測定を行う装置のサンプルホルダーにセットし、測定温度0〜200℃で、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分の測定条件で、Heat−cool−Heatの温度制御を行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行う。但し、リファレンスの測定には空のアルミニウム製パンを使用する。
非晶性ポリエステル樹脂としては、2価以上のカルボン酸と、2価以上のアルコールとの重縮合反応により得られるものであって、上記の結晶性ポリエステル樹脂以外のポリエステル樹脂であって、明瞭な融点(Tm)を有さないものが用いられる。
アルケニルコハク酸類の具体例としては、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸並びにこれらの酸無水物、酸塩化物および炭素数1〜3の低級アルキルエステルが挙げられる。
ここに、非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)は、示差走査カロリメーター「DSC−7」(パーキンエルマー製)、および熱分析装置コントローラー「TAC7/DX」(パーキンエルマー製)を用いて測定したものである。
具体的には、非晶性ポリエステル樹脂4.50mgをアルミニウム製パン「KITNO.0219−0041」に封入し、これを「DSC−7」のサンプルホルダーにセットし、リファレンスの測定には空のアルミニウム製パンを使用し、測定温度0〜200℃で、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分の測定条件で、Heat−cool−Heatの温度制御を行い、その2nd.Heatにおけるデータを取得し、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1の吸熱ピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線との交点をガラス転移点(Tg)として示す。なお、1st.Heat昇温時は200℃にて5分間保持する。
白色着色剤とは、具体的には、例えば、無機顔料(例えば、例えば重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネートカオリン、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクサイト等)、有機顔料(例えば、ポリスチレン樹脂粒子、尿素ホリマリン樹脂粒子等)が挙げられる。また、中空構造を有する顔料、例えば中空樹脂粒子、中空シリカ等も挙げられる。
本発明に係る白色トナーにおいては、白色着色剤として、上記無機白色顔料および上記有機白色顔料を、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、白色着色剤の含有割合は、白色トナーのトナー粒子中7〜30質量%であることが好ましい。
内添剤としては、例えば離型剤および荷電制御剤などが用いられるが、白色トナーおよび有色トナーの軟らかさおよび潰れやすさ制御の観点からは、離型剤を含有するものであることが好ましい。
離型剤は、溶融温度が70〜140℃であって、溶融粘度が1〜200cPであるワックスよりなるものが好ましい。また、離型剤を構成するワックスにおいて、溶融粘度は、1〜100cPであることが更に好ましい。
離型剤を構成するワックスにおいて、溶融温度が70℃以上であることにより、白色トナーが優れた耐ブロッキング性および耐ホットオフセット性を有するものとなる。また、溶融温度が140℃以下であることにより、離型剤による離型作用を得るために定着温度を高温とする必要がないことから、白色トナーには優れた省エネルギー性が得られる。
また、離型剤を構成するワックスにおいて、溶融温度が200cP以下であることによれば、白色トナー粒子からの溶出が適度となることから、白色トナーに優れた離型性が得られる。
離型剤としては、低温定着性および離型性の観点から、その融点が50〜95℃であるものを用いることが好ましい。
荷電制御剤としては、水系媒体中に分散することができる公知の種々の化合物を用いることができ、具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体などが挙げられる。
荷電制御剤の含有割合は、白色トナー粒子中0.1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%とされる。
外添剤としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などよりなる無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、表面処理が行われていることが好ましい。
また、外添剤としては、数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を用いることもできる。このような有機微粒子としては、具体的には、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体からなる微粒子を使用することができる。
有色トナーは、少なくとも結着樹脂および有色着色剤を含有し、必要に応じて、例えば離型剤および荷電制御剤などの内添剤を含有する有色トナー粒子よりなるものである。この有色トナー粒子は、そのままで有色トナーを構成することができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該有色トナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加して有色トナーを構成してもよい。すなわち、有色トナーは、必要に応じて外添剤が添加されたものである。
有色トナー粒子を構成する結着樹脂は、ポリエステル樹脂よりなるものであることが好ましい。
このポリエステル樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)が10,000〜70,000であることが好ましく、更に好ましくは25,000〜55,000である。
重量平均分子量が過大である場合には、低温定着性が得られなくなるおそれがある。一方、重量平均分子量が過小である場合には、十分な耐ホットオフセット性が得られなくなるおそれがある。
この有色トナー粒子に係るポリエステル樹脂は、特定ポリエステル樹脂よりなるものであってもよく、また特定ポリエステル樹脂とその他のポリエステル樹脂とを組み合わせて用いたものであってもよい。
この有色トナー粒子に係るポリエステル樹脂の組成は、白色トナーが有色トナーに比して結着樹脂のゲル分率が少ないものとされるよう、白色トナー粒子に係るポリエステル樹脂の組成との関係から適宜に定められる。
有色トナーを構成する有色着色剤としては、下記に例示するような有機または無機の各種、各色の顔料を使用することができる。
具体的には、黒色のトナー用の着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、鉄・チタン複合酸化物ブラックなどを使用することができ、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどが挙げられ、また、磁性体としてはフェライト、マグネタイトなどが挙げられる。
イエローのトナー用の着色剤としては、染料としてC.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162など、また、顔料としてC.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185などを使用することができ、これらの混合物も使用することができる。
マゼンタのトナー用の着色剤としては、染料としてC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122など、顔料としてC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222などを使用することができ、これらの混合物も使用することができる。
シアンのトナー用の着色剤としては、染料としてC.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95など、顔料としてC.I.ピグメントブルー1、同7、同15、同60、同62、同66、同76、同15:3などを使用することができ、これらの混合物も使用することができる。
有色着色剤の含有割合は、有色トナーのトナー粒子中0.5〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜10質量%である。
離型剤としては、白色トナーに係る離型剤として例示したものと同様のものを挙げることができ、特に白色トナーと同様のものを用いることが好ましい。
また、離型剤量(離型剤の含有割合)は、白色トナーと有色トナーとが上記関係式(2)を満たすものとされるよう、白色トナーにおける離型剤量との関係から適宜に定められることが好ましい。
荷電制御剤としては、白色トナーに係る荷電制御剤として例示したものと同様のものを挙げることができ、特に白色トナーと同様のものを用いることが好ましい。
荷電制御剤の含有割合は、有色トナー粒子中0.1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%とされる。
外添剤としては、白色トナーに係る外添剤として例示したものと同様のものを挙げることができ、特に白色トナーと同様のものを用いることが好ましい。
外添剤の添加量は、その合計が、有色トナー100質量部に対して0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部とされる。
本発明に係る白色トナーおよび有色トナーを製造する方法としては、混練粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法、分散重合法などが挙げられる。これらのうちでは、高画質化、高安定性に有利となる粒子径の均一性、形状の制御性の観点より、乳化凝集法を採用することが好ましい。
乳化凝集法は、界面活性剤や分散安定剤によって分散された樹脂微粒子の分散液を、必要に応じて着色剤微粒子などのトナー粒子構成成分の分散液と混合し、凝集剤を添加することによって所望のトナーの粒子径となるまで凝集させ、その後または凝集と同時に、樹脂微粒子間の融着を行い、形状制御を行うことにより、トナー粒子を製造する方法である。
ここで、樹脂微粒子を、任意に離型剤、荷電制御剤などの内添剤を含有したものとしてもよく、組成の異なる樹脂によりなる2層以上の構成とする複数層で形成された複合粒子とすることもできる。
また、凝集時に、異種の樹脂微粒子を添加し、コアシェル構造のトナー粒子とすることもトナー構造設計の観点から好ましい。
樹脂微粒子は、例えば、乳化重合法、ミニエマルション重合法、転相乳化法などにより製造、またはいくつかの製法を組み合わせて製造することができる。樹脂微粒子に内添剤を含有させる場合には、中でもミニエマルション重合法を用いることが好ましい。
本発明に係る白色トナーおよび有色トナーの粒径は、体積基準のメジアン径(D50)が3〜10μmであることが好ましい。
白色トナーおよび有色トナーの粒径が上記の範囲であることにより、高い画質が確保される。
具体的には、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナー粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー粒子分散液を調製し、このトナー粒子分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を100μmにして頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメジアン径とする。
本発明に係る白色トナーおよび有色トナーにおいては、転写効率の向上の観点から、平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
平均円形度が小さくなるほど形成される可視画像が画質の低いものとなるおそれがある。
ここに、平均円形度は、下記数式(2)によって算出される円形度の平均値を示す。この円形度は、例えば「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて測定することができる。
円形度T=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影像の周囲長
本発明に白色トナーおよび有色トナーは、各々、磁性または非磁性の1成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して2成分現像剤として使用してもよい。
本発明に係る白色トナーおよび有色トナーを2成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。
また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなるバインダー型キャリアなど用いてもよい。
コートキャリアを構成する被覆樹脂としては、特に限定はないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
また、樹脂分散型キャリアを構成する樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えばスチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。
キャリアの体積基準のメジアン径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
記録媒体としては、適宜のものを用いることができ、例えば、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、合成紙、フィルムおよび布などの種々のものを用いることができる。これらのうちでは、合成紙およびフィルムが好ましい。
ここに、合成紙の具体例としては、例えばポリプロピレン合成紙が挙げられる。また、フィルムの具体例としては、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、ポリエチレンナフタレートフィルムおよびポリイミドフィルムなどが挙げられる。
本発明の画像形成方法が適用される画像形成装置としては、例えば、1つの像担持体と、この像担持体の周囲に配置された各色(具体的には、白色を含む複数色)の現像剤が充填された複数(フルカラー画像形成装置においては5個以上)の現像器とを有し、各色に応じたトナー像を像担持体上に形成し、逐次中間転写体などにトナー像を転写して重ね合わせ、一括して画像形成支持体上に転写して熱ローラ方式で定着させ、可視画像(定着画像)を形成するサイクル方式のものが挙げられる。
また、本発明の画像形成方法が適用される画像形成装置の他の例としては、例えば各色(具体的には、白色を含む複数色)に係る現像器および像担持体を有する画像形成ユニットを、それぞれ色別に搭載し、像担持体ごとにトナー像が形成され、順次中間転写体上に転写されて重ね合わせ、一括して画像形成支持体上に転写して熱ローラ方式で定着させ、可視画像(定着画像)を形成するドラムタンデム方式のものが挙げられる。
従って、本発明の画像形成方法によれば、記録媒体として非白色のものを用い、白色ナー画像によるベース層上に有色トナー画像を形成する場合であっても、高い視認性を有する可視画像を得ることができる。
(1)非晶性樹脂〔1〕の合成
テレフタル酸(TPA)85質量部、トリメリット酸(TMA)6質量部、フマル酸(FA)18量部、ドデセニルコハク酸無水物(DDSA)80質量部、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物(BPA・PO)335質量部、およびビスフェノールAのエチレンオキシド付加物(BPA・EO)55質量部を、撹拌機、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を備えた反応容器に仕込み、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド0.1質量部を添加し、窒素ガス気流下において180℃で撹拌しながら8時間重合反応を行った。さらにチタンテトラブトキサイド0.2質量部を添加し、温度を220℃に上げて撹拌しながら6時間重合反応を行った後、反応容器内を10mmHgまで減圧し、減圧下で反応を行うことにより、淡黄色透明な非晶性樹脂〔1〕を得た。
得られた非晶性樹脂〔1〕において、ガラス転移点(Tg)は59℃であり、重量平均分子量(Mw)は32,000であり、酸価は14mgKOH/gであった。
非晶性樹脂〔1〕200質量部を、酢酸エチル200質量部に溶解した後、イオン交換水800質量部にポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムを濃度が1質量%になるよう溶解させた水溶液と混合し、超音波ホモジナイザーを用いて分散を行った。この溶液を減圧下、酢酸エチルを除去した後、固形分濃度を20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に非晶性樹脂〔1〕による微粒子が分散された非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕を調製した。
得られた非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕において、非晶性樹脂〔1〕による微粒子の体積基準のメジアン径は、230nmであった。
非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製例の(1)非晶性樹脂〔1〕の合成において、トリメリット酸を用いず、テレフタル酸の使用量を81質量部としたこと以外は、当該(1)非晶性樹脂〔1〕の合成と同様にして非晶性樹脂〔2〕を得た。
得られた非晶性樹脂〔2〕において、ガラス転移点(Tg)は45℃であり、重量平均分子量(Mw)は25,000であり、酸価は6mgKOH/gであった。
そして、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製例の(2)非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製において、非晶性樹脂〔1〕に代えて非晶性樹脂〔2〕を用いたこと以外は、当該(2)非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製と同様にして水系媒体中に非晶性樹脂〔2〕による微粒子が分散された非晶性樹脂微粒子分散液〔2〕を調製した。
得られた非晶性樹脂微粒子分散液〔2〕において、非晶性樹脂〔2〕による微粒子の体積基準のメジアン径は、230nmであった。
非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製例の(1)非晶性樹脂〔1〕の合成において、ピロメリット酸10質量部を用い、テレフタル酸の使用量を81質量部としたこと以外は、当該(1)非晶性樹脂〔1〕の合成と同様にして非晶性樹脂〔3〕を得た。
得られた非晶性樹脂〔3〕において、ガラス転移点(Tg)は64℃であり、重量平均分子量(Mw)は40,000であり、酸価は28mgKOH/gであった。
そして、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製例の(2)非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製において、非晶性樹脂〔1〕に代えて非晶性樹脂〔3〕を用いたこと以外は、当該(2)非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製と同様にして水系媒体中に非晶性樹脂〔3〕による微粒子が分散された非晶性樹脂微粒子分散液〔3〕を調製した。
得られた非晶性樹脂微粒子分散液〔3〕において、非晶性樹脂〔3〕による微粒子の体積基準のメジアン径は、230nmであった。
非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製例の(1)非晶性樹脂〔1〕の合成において、トリメリット酸の使用量を14質量部とし、またテレフタル酸の使用量を77質量部としたこと以外は、当該(1)非晶性樹脂〔1〕の合成と同様にして非晶性樹脂〔4〕を得た。
得られた非晶性樹脂〔4〕において、ガラス転移点(Tg)は68℃であり、GPCによる重量平均分子量(Mw)は60,000であり、酸価は30mgKOH/gであった。
そして、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製例の(2)非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製において、非晶性樹脂〔1〕に代えて非晶性樹脂〔4〕を用いたこと以外は、当該(2)非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製と同様にして水系媒体中に非晶性樹脂〔4〕による微粒子が分散された非晶性樹脂微粒子分散液〔4〕を調製した。
得られた非晶性樹脂微粒子分散液〔4〕において、非晶性樹脂〔4〕による微粒子の体積基準のメジアン径は、230nmであった。
非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製例の(1)非晶性樹脂〔1〕の合成において、ピロメリット酸20質量部を用い、テレフタル酸の使用量を71質量部としたこと以外は、当該非晶性ポリエステル樹脂の合成例1と同様にして非晶性樹脂〔5〕を得た。
得られた非晶性樹脂〔5〕において、ガラス転移点(Tg)は80℃であり、GPCによる重量平均分子量(Mw)は80,000であり、酸価は35mgKOH/gであった。
そして、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製例の(2)非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製において、非晶性樹脂〔1〕に代えて非晶性樹脂〔5〕を用いたこと以外は、当該(2)非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の調製と同様にして水系媒体中に非晶性樹脂〔5〕による微粒子が分散された非晶性樹脂微粒子分散液〔5〕を調製した。
得られた非晶性樹脂微粒子分散液〔5〕において、非晶性樹脂〔5〕による微粒子の体積基準のメジアン径は、230nmであった。
(1)結晶性樹脂〔1〕の合成
ドデカン二酸315質量部、および1,9−ノナンジオール220質量部を、撹拌機、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を備えた反応容器に仕込み、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド0.1質量部を添加し、窒素ガス気流下において180℃で撹拌しながら8時間重合反応を行った。更にチタンテトラブトキサイド0.2質量部を添加し、温度を220℃に上げて撹拌しながら6時間重合反応を行った後、反応容器内を10mmHgまで減圧し、減圧下で反応を行うことにより、結晶性樹脂〔1〕を得た。
得られた結晶性樹脂〔1〕において、融点(Tm)は72℃であり、重量平均分子量(Mw)は14,000であり、酸価は11mgKOH/gであった。
結晶性樹脂〔1〕200質量部を70℃に加温した酢酸エチル200質量部に溶解した後、イオン交換水800質量部にポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムを濃度が1質量%になるよう溶解させた水溶液と混合し、超音波ホモジナイザーを用いて分散を行った。この溶液を減圧下、酢酸エチルを除去した後、固形分濃度を20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に結晶性樹脂〔1〕による微粒子が分散された非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕を調製した。
得られた結晶性樹脂微粒子分散液〔1〕において、結晶性樹脂〔1〕による微粒子の体積基準のメジアン径は210nmであった。
ルチル型酸化チタン (石原産業(株)製)210質量部を、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム1質量%をイオン交換水480質量部に溶解した界面活性剤水溶液に投入後、超音波ホモジナイザーを用いて分散を行った。固形分濃度は30質量%に調整した。これにより、水系媒体中に、ルチル型酸化チタンよりなる着色剤微粒子が分散された白色着色剤微粒子分散液〔1〕を調製した。
白色着色剤粒子微分散液〔1〕において、着色剤微粒子の平均粒径は200nmであった。
銅フタロシアニン(C.I.Pigment Blue 15:3)50質量部を、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム1質量%の濃度となるようイオン交換水200質量部に溶解した界面活性剤水溶液に投入した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散処理を行った。固形分濃度は20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に、銅フタロシアニンよりなる着色剤微粒子が分散された有色着色剤粒子微分散液〔1〕を調製した。
有色着色剤微粒子分散液〔1〕における着色剤微粒子の体積基準メジアン径をマクロトラック粒度分布測定装置「UPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、150nmであった。
離型剤:フィッシャートロプシュワックス「FNP−0090」(融点89℃、日本精蝋社製)200質量部を95℃に加温し溶解させた。これを、更にアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムが3質量%の濃度となるようイオン交換水800質量部に溶解された界面活性剤水溶液に投入した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散処理を行った。固形分濃度は20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に離型剤微粒子が分散された離型剤微粒子分散液〔1〕を調製した。
離型剤粒子微分散液〔1〕における離型剤微粒子の体積基準メジアン径をマクロトラック粒度分布測定装置「UPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、190nmであった。
非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕383.3質量部、結晶性樹脂粒子微分散液〔1〕77.8質量部、離型剤微粒子分散液〔1〕94.4質量部、白色着色剤微粒子分散液〔1〕222.2質量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液0.5質量部を、撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に投入し、撹拌しながら0.1Nの塩酸を加えてpHを2.5に調整した。次いで、ポリ塩化アルミニウム水溶液(AlCl3 換算で10%水溶液)0.4質量部を10分間かけて滴下した後、撹拌しながら0.05℃/minの速度で昇温し「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて適宜凝集粒子の粒径を測定した。凝集粒子の体積基準のメジアン径が5.0μmに到達したところで、昇温を停止し、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕222.2質量部を、1時間かけて滴下した。さらに内温を85℃まで昇温し、「FPIA−2000」(Sysmex社製)を用いて平均円形度が0.960になった時点で10℃/minの速度で室温まで冷却し、この反応液を、濾過、洗浄を繰り返した後、乾燥することにより、白色トナー粒子〔1〕を得た。
得られた白色トナー粒子〔1〕に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)1質量%および疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)1質量%を添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により混合し、その後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去することにより、白色トナー〔1〕を得た。
得られた白色トナー〔1〕において、体積基準のメジアン径は5.6μm、平均円形度は0.965であった。また、前述の測定方法によって測定した結着樹脂のゲル分率は9%であり、また白色トナー粒子中の離型剤量(離型剤の含有割合)は10質量%であった。
白色トナーの製造例1において、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕に代えて非晶性樹脂微粒子分散液〔2〕を用いたこと以外は、当該白色トナーの製造例1と同様にして白色トナー粒子よりなる白色トナー〔2〕を得た。
得られた白色トナー〔2〕において、前述の測定方法によって測定した結着樹脂のゲル分率は0%であり、また白色トナー粒子中の離型剤量(離型剤の含有割合)は10質量%であった。
白色トナーの製造例1において、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕に代えて非晶性樹脂微粒子分散液〔3〕を用いたこと以外は、当該白色トナーの製造例1と同様にして白色トナー粒子よりなる白色トナー〔3〕を得た。
得られた白色トナー〔3〕において、前述の測定方法によって測定した結着樹脂のゲル分率は14%であり、また白色トナー粒子中の離型剤量(離型剤の含有割合)は10質量%であった。
白色トナーの製造例1において、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の使用量を176.9質量部とし、また離型剤微粒子分散液〔1〕の使用量を57.2質量部としたこと以外は、当該白色トナーの製造例1と同様にして白色トナー粒子よりなる白色トナー〔4〕を得た。
得られた白色トナー〔4〕において、前述の測定方法によって測定した結着樹脂のゲル分率は9%であり、また白色トナー粒子中の離型剤量(離型剤の含有割合)は7.4質量%であった。
白色トナーの製造例1において、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕の使用量を133.6質量部とし、また離型剤微粒子分散液〔1〕の使用量を100.5質量部としたこと以外は、当該白色トナーの製造例1と同様にして白色トナー粒子よりなる白色トナー〔5〕を得た。
得られた白色トナー〔5〕において、前述の測定方法によって測定した結着樹脂のゲル分率は9%であり、また白色トナー粒子中の離型剤量(離型剤の含有割合)は13質量%であった。
白色トナーの製造例1において、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕に代えて非晶性樹脂微粒子分散液〔4〕を用いたこと以外は、当該白色トナーの製造例1と同様にして白色トナー粒子よりなる白色トナー〔6〕を得た。
得られた白色トナー〔6〕において、前述の測定方法によって測定した結着樹脂のゲル分率は18%であり、また白色トナー粒子中の離型剤量(離型剤の含有割合)は10質量%であった。
白色トナーの製造例1において、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕に代えて非晶性樹脂微粒子分散液〔5〕を用いたこと以外は、当該白色トナーの製造例1と同様にして白色トナー粒子よりなる白色トナー〔7〕を得た。
得られた白色トナー〔7〕において、前述の測定方法によって測定した結着樹脂のゲル分率は30%であり、また白色トナー粒子中の離型剤量(離型剤の含有割合)は10質量%であった。
白色トナーの製造例1において、非晶性樹脂微粒子分散液〔1〕を583質量部、結晶性樹脂微粒子分散液〔1〕を70質量部、離型剤微粒子分散液〔1〕を85質量部用い、また白色着色剤微粒子分散液〔1〕222.2質量部に代えて有色着色剤微粒子分散液〔1〕62質量部を用いたこと以外は、当該白色トナーの製造例1と同様にして有色トナー粒子よりなる有色トナー〔1〕を得た。
得られた有色トナー〔1〕において、体積基準のメジアン径は5.6μm、平均円形度は0.965であった。また、前述の測定方法によって測定した結着樹脂のゲル分率は18%であり、また有色トナー粒子中の離型剤量(離型剤の含有割合)は14質量%であった。
表1に示す白色トナーと有色トナーとを用いることにより、下記のようにして、彩度、耐ホットオフセット性および低温定着性を確認した。結果を表1に示す。
フルカラー高速複写機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用い、OHPシート上に、白色トナーによるベタ画像と有色トナーによるベタ画像とがこの順に積層されてなる、2cm×2cmの大きさの可視画像を、各ベタ画像に係るベタトナー像のトナー付着量が4.0g/mとなる条件で形成した。この可視画像のL* a* b* を「Spectrolina/Scan Bundle」(Gretag Macbeth社製)で下記の測定条件で測定し、下記数式(3)に従って彩度C* を算出して評価した。結果を表1に示す。
彩度C* =〔(a* )2 +(b* )2 〕1/2
・光源:D50光源
・観測視野:2°
・濃度:ANSI T
・白色基準:Abs
・フィルタ:UV Cut
・測定モード:リフレクタンス
・言語:Japanese
・下地:黒色
フルカラー複写機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)において、定着装置を定着ローラの表面温度を100℃以上の温度範囲において5℃刻みで変化させることのできるように改造した評価機を用意した。
用意した評価機を用い、以下の定着実験を、定着装置の定着ローラの表面温度を100℃から5℃刻みで上昇させるよう変更しながら繰り返し行った。そして、得られた定着画像を目視にて確認し、画像表面の荒れや、微小な光沢ムラが観察された温度をホットオフセット温度とし、そのホットオフセット温度によって耐ホットオフセット性を確認した。ここに、耐ホットオフセット性は、ホットオフセット温度が高いほど高い評価がなされる。
定着実験は、定着装置において、記録媒体上に、白色ベタトナー像と有色ベタトナー像とがこの順に積層されており、定着装置における搬送方向に対して垂直方向に5cm幅を有する帯状トナー像を有するA4トナー像を、縦送りで搬送して定着することによって行った。
フルカラー複写機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)において、定着装置を定着ローラの表面温度を100℃以上の温度範囲において5℃刻みで変化させることのできるように改造した評価機を用意した。
用意した評価機を用い、以下の定着実験を、定着装置の定着ローラの表面温度を100℃から5℃刻みで上昇させるよう変更しながら繰り返し行った。そして、得られた定着画像(ベタ画像)が形成された記録媒体を、当該定着画像面を内側にして折って3回指で擦った後、その記録媒体を開いて「JKワイパー(株式会社クレシア製)」で3回ふき取った。その折り曲げ前後における、画像の折り目個所の画像濃度に基づいて、下記数式(4)によって算出される折り目の定着率が80%を超えた時点の温度を最低定着温度とし、その最低定着温度によって低温定着性を確認した。ここに、低温定着性は、最低定着温度が低いほど高い評価がなされる。
定着実験は、定着装置において、記録媒体上に、白色ベタトナー像と有色ベタトナー像とがこの順に積層されたトナー像積層体を定着処理することによって行った。
定着率(%)=(折り曲げ後画像濃度)/(折り曲げ前画像濃度)×100
Claims (4)
- 潜像形成工程、現像工程、転写工程および定着工程を有し、
結着樹脂および白色の着色剤を含有する白色トナー粒子よりなる白色トナーと、結着樹脂および白色以外の有色の着色剤を含有する有色トナー粒子よりなる有色トナーとを用いる画像形成方法において、
前記白色トナーにおける結着樹脂のゲル分率が、前記有色トナーにおける結着樹脂のゲル分率よりも少なく、
前記白色トナーにおける結着樹脂のゲル分率が、2〜15質量%であり、
前記白色トナーにおける結着樹脂のゲル分率をWgとし、前記有色トナーにおける結着樹脂のゲル分率をCgとするとき、下記の関係式(1)を満たし、
前記白色トナーおよび前記有色トナーが離型剤を含有し、
前記白色トナー粒子における離型剤量をWhとし、前記有色トナー粒子における離型剤量をChとするとき、下記の関係式(2)を満たすことを特徴とする画像形成方法。
関係式(1):
0.2<(Wg/Cg)<0.8
関係式(2):
0.5<(Wh/Ch)<1.0 - 前記白色トナー粒子における離型剤量が、5〜15質量%であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記白色トナーにおける結着樹脂および前記有色トナーにおける結着樹脂は、ポリエステル樹脂を含有し、当該ポリエステル樹脂が、3価以上のカルボン酸または3価以上のアルコールを用いることによって得られたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成方法。
- 前記転写工程において、記録媒体上に、前記白色トナーによる白色トナー像と前記有色トナーによる有色トナー像とがこの順に積層されたトナー像積層体を形成し、
前記定着工程において、前記トナー像積層体における白色トナー像および有色トナー像を記録媒体上に同時に熱ローラ方式で定着処理することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成方法。
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