JP5639976B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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前記離型剤がエステルワックスであり、
高化式フローテスターにより測定されるトナーの融点が80〜110℃以下であり、
トナーにおける離型剤の分散径が0.5〜0.9μmであり、
粘弾性測定装置により測定されるトナーのトルク値が、25℃における測定置で100μN・m以下であり、45℃における測定置で105μN・m以下である、静電荷像現像用トナー。
本発明の静電荷現像用トナーでは、結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いる。ポリエステル樹脂は、本発明の目的を阻害しないかぎり、従来からトナー用の結着樹脂として用いられるポリエステル樹脂から適宜選択して使用できる。以下、結着樹脂として用いるポリエステル樹脂について説明する。
高化式フローテスター(CFT−500D(株式会社島津製作所製))により融点(Tm)の測定を行う。測定試料を高化式フローテスターにセットし、ダイス細孔経1mm、プランジャー荷重20kg/cm2、昇温速度6℃/分の条件で、1cm3の試料を溶融流出させて融点(Tm)を測定する。高化式フローテスターの測定により得られた、温度(℃)/ストローク(mm)に関するS字カーブより、融点(Tm)を読み取る。
本発明のトナーは結着樹脂中に着色剤を含有する。トナーに含まれる着色剤は、トナー粒子の色に合わせて、公知の顔料や染料から適宜選択して用いることができる。トナーに添加する好適な着色剤の具体例としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等の黒色顔料;黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等の緑色顔料;亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等の白色顔料;バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等の体質顔料が挙げられる。これらの着色剤は、トナーを所望の色相に調整する目的等で2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明のトナーは、結着樹脂中に電荷制御剤を含む。電荷制御剤は、トナーの帯電レベルの安定性や、トナーを所定の帯電レベルに短時間で帯電可能か否かの指標となる帯電立ち上がり特性を向上させ、耐久性や安定性に優れたトナーを得る目的で使用される。トナーを正帯電させて現像を行う場合、正帯電性の電荷制御剤が使用され、トナーを負帯電させて現像を行う場合、負帯電性の電荷制御剤が使用される。
トナーは、定着性や耐オフセット性を向上させる目的で、離型剤を含んでいてもよい。トナーに添加する離型剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。離型剤としてはワックスが好ましく、ワックスの例としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フッ素樹脂系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス等が挙げられる。これらのワックスの中では、結着樹脂中でのワックスの分散径を小さくしやすく、これにより後述するトルク値の低いトナーを得やすいため、エステルワックスが好ましい。エステルワックスの例としては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木蝋、ホホバワックス等の植物材料から得られる天然ワックス、化学合成によって製造される合成エステルワックス、褐炭より溶剤により抽出されるモンタンワックス等が挙げられる。これらのワックスは2種以上を組み合わせて使用できる。かかる離型剤をトナーに添加することにより、オフセットや像スミアリング(画像をこすった際の画像周囲の汚れ)の発生をより効率的に抑制することができる。
本発明のトナーは、所望により、結着樹脂中に磁性粉を配合することができる。トナーに配合する磁性粉の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。好適な磁性粉の例としては、フェライト、マグネタイト等の鉄;コバルト、ニッケル等の強磁性金属;鉄、及び/又は強磁性金属を含む合金;鉄、及び/又は強磁性金属を含む化合物;熱処理等の強磁性化処理を施された強磁性合金;二酸化クロムが挙げられる。
本発明のトナーは、トナーの流動性、保存安定性、クリーニング性等を改良する目的で外添剤をトナー粒子の表面に付着させてもよい。
本発明のトナーは、所望のキャリアと混合して2成分現像剤として使用することもできる。2成分現像剤を調製する場合、磁性キャリアを用いるのが好ましい。
本発明のトナーは、結着樹脂と、着色剤、電荷制御剤、及び離型剤と、必要に応じて、磁性粉等の成分とを混合した後に、混合物を溶融混練し、得られた混練物を粉砕・分級することにより製造できる。静電荷像現像用トナーの製造に用いる溶融混練装置は特に限定されず、熱可塑性樹脂の溶融混練に使用される装置から適宜選択できる。混練装置の具体例としては、一軸又は二軸の押出機等が挙げられる。粉砕・分級されたトナーの平均粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、一般的には、5〜10μmが好ましい。
<トルクの測定方法>
トルク測定装置として粘弾性測定装置(MCR−301(Anton Paar社製))を用いる。内径2.8cmの円筒形の測定容器の底部に、トナー0.5gをトナーの厚さが均一になるように充填する。直径2.5cmのパラレルプレートを、1Nの荷重で測定容器底部のトナーに圧接させる。この状態で、周波数(f)0.1Hz、歪(γ)0.01%でプレートを稼動させ、測定温度25℃でのトルクを測定する。次いで、0.5℃/分でトナーを45℃まで昇温させ、45℃でのトルクを測定する。
(ポリエステル樹脂A〜Dの調製)
実施例、及び比較例で結着樹脂として用いるポリエステル樹脂A〜Dの調製について以下に説明する。
温度計、ステンレススチール製撹拌器、ガラス製窒素導入管、及び流下式コンデンサーを備える容量2Lの4つ口フラスコに、ビスフェノールA40モル%、エチレングリコール14モル%、トリメリット酸27モル%、テレフタル酸19モル%となるように単量体を仕込んだ。4つ口フラスコ内に窒素ガスを導入し、4つ口フラスコ内を窒素雰囲気とした後、4つ口フラスコをマントルヒーターにより加熱し、単量体を撹拌しながら220℃まで昇温させた。同温度で撹拌を継続して、重合反応を行った。なお、重合反応中には、飛散や、昇華等により減少した単量体の量に相当する単量体を、反応容器内に補充した。重合反応を、表1に記載の時間で行った後、反応生成物をバットに取り出し、融点の異なるポリエステル樹脂A〜Dを得た。ポリエステル樹脂A〜Dの融点は、高化式フローテスター(CFT−500D(株式会社島津製作所製))により測定した。
表2に記載の結着樹脂(ポリエステル樹脂A〜D)100質量部、電荷制御剤(ボントロンN−01(オリヱント化学工業株式会社製))3質量部、着色剤(カーボンブラック、MA−100(三菱化学株式会社製))5質量部、及び、表2に記載の種類、及び量の離型剤を、ヘンシェルミキサーにより撹拌・混合した後、得られた混合物を、表1に記載の混練温度にて、溶融混練して、溶融混練物を得た。得られた溶融混練物をロートプレックス粉砕機で2mm以下に粗粉砕した後、ジェットミルにより粉砕し、得られた粉砕物を風力分級機により分級して、体積平均粒子径8μmのトナー母粒子を得た。得られたトナー母粒子と、トナー母粒子100質量部に対して0.8質量部の外添剤(シリカ微粒子、RA200(日本アエロジル株式会社製))とを、ヘンシェルミキサーにより撹拌・混合して、実施例1〜3、比較例1〜5のトナーを得た。
離型剤A:カルナウバワックス(株式会社加藤洋行製)
離型剤B:WEP−6(日油株式会社製)
離型剤C:ポリワックス400(東洋ペトロライト株式会社製)
ウルトラミクロトーム(EM UC6(ライカ社製))を用いて、測定試料として、厚さ200nmの薄片をトナーから切り出した。切り出した試料にカーボン蒸着を行った後、透過型電子顕微鏡(JSM−7600F(日本電子株式会社製))により試料を観察し、トナー断面の画像を取得する。取得した画像において、トナー断面に観察される離型剤のドメインからランダムに選択した100個のドメインについて分散径を計測し、100個のドメインの分散径の平均値を、トナーにおける離型剤の分散径とした。なお、離型剤のドメインの分散径としては面積相当径を用いた。
高化式フローテスター(CFT−500D(株式会社島津製作所製))により融点(Tm)の測定を行った。測定試料を高化式フローテスターにセットし、ダイス細孔経1mm、プランジャー荷重20kg/cm2、昇温速度6℃/分の条件で、1cm3の試料を溶融流出させて融点(Tm)を測定した。高化式フローテスターの測定により得られた、温度(℃)/ストローク(mm)に関するS字カーブより、融点(Tm)を読み取った。
トルク測定装置として粘弾性測定装置(MCR−301(Anton Paar社製))を用いた。内径2.8cmの円筒形の測定容器の底部に、トナー0.5gをトナーの厚さが均一になるように充填した。直径2.5cmのパラレルプレートを、1Nの荷重で測定容器底部のトナーに圧接させた。この状態で、周波数(f)0.1Hz、歪(γ)0.01%でプレートを稼動させ、測定温度25℃でのトルクを測定した。次いで、0.5℃/分でトナーを45℃まで昇温させ、45℃でのトルクを測定した。
非磁性1成分現像システムを備える画像形成装置(DP−560(三田工業株式会社製)の改造機)を用いて評価した。現像器にトナー100gを充填し、20℃、60%RHの環境下と、40℃、20%RHの環境下とで、2.5cm×2.5cmのベタ画像を出力した。形成されたベタ画像の画像濃度を反射濃度計(TC−6DS(有限会社東京電色製))により測定した。画像濃度1.20以上を○と判定し、1.20未満を×と判定した。
非磁性1成分現像システムを備える画像形成装置(DP−560(三田工業株式会社製)の改造機)を用いて評価した。定着温度を140℃から5℃刻みで上げていき、各温度で2.5cm×2.5cmのベタ画像を出力した。オフセットが発生しなかった最低温度を定着温度とした。定着温度160℃以下について○と判定し、165℃以上について×と判定した。
Claims (1)
- 結着樹脂であるポリエステル樹脂と、少なくとも着色剤と、電荷制御剤と、離型剤とを含み、
前記離型剤がエステルワックスであり、
高化式フローテスターにより測定されるトナーの融点が80〜110℃以下であり、
トナーにおける離型剤の分散径が0.5〜0.9μmであり、
粘弾性測定装置により測定されるトナーのトルク値が、25℃における測定置で100μN・m以下であり、45℃における測定置で105μN・m以下である、静電荷像現像用トナー。
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