JP2007072395A - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤ならびに画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】結着樹脂、着色剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、トナーを構成する全元素に対して、ジルコニウム元素を0.01〜0.5atomic%含有することにより、トナーとしての低温定着性と機械強度、帯電性を両立して、使用時の信頼性の高い静電荷像現像用トナーを提供することができる。
【選択図】なし
Description
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、結着樹脂、着色剤を含有し、トナーを構成する全元素に対して、ジルコニウム元素を0.01〜0.5atomic%含有する。
前記酸由来構成成分は、脂肪族ジカルボン酸が望ましく、特に直鎖型のカルボン酸が望ましい。例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸など、或いはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられるが、これらに限定されない。
アルコール構成成分としては脂肪族ジオールが望ましく、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール等が挙げられるが、この限りではない。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
〔ただし、上記式において、MLはトナーの最大長(μm)を表し、Aはトナーの投影面積(μm2)を表す。〕
トナーの形状係数SF1が100より小さい、または140を越えると、長期に渡って、優れた帯電性、クリーニング性、転写性を得ることができない。
以上説明した本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの製造方法により得られるトナーは、静電荷像現像剤として使用される。この現像剤は、この静電荷像現像トナーを含有することの外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、そのまま一成分現像剤として、あるいは二成分現像剤として用いられる。二成分現像剤として用いる場合にはキャリアと混合して使用される。
本実施形態に係る画像形成方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、現像剤担持体に担持された現像剤を用い、潜像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、潜像保持体表面に形成されたトナー画像を被転写体表面に転写する転写工程と、被転写体表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を含む画像形成方法において、現像剤として、本実施形態の静電荷像現像用トナーを含有する静電荷像現像剤を用いる。
スチレン(和光純薬社製) 73重量部
アクリル酸ブチル(和光純薬社製) 27重量部
ドデシルメルカプタン(和光純薬社製) 2.0重量部
βカルボキシエチルアクリレート(ローディア日華製) 2重量部
デカンジオールジアクリル酸エステル(新中村化学社製) 0.5重量部
上記成分を混合溶解して溶液を調製し、他方、非イオン性界面活性剤(日本油脂社製、ノニオンP−213)1重量部、及びアニオン性界面活性剤(日本油脂社製、ニューレックスR)1重量部をイオン交換水120重量部に溶解し、これに前記溶液を加えてフラスコ中で分散し乳化して10分間ゆっくりと混合しながら、過硫酸アンモニウム(和光純薬社製)1.2重量部を溶解したイオン交換水50重量部を投入し、次いで、系内を窒素で置換した後、フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、そのまま6時間乳化重合を継続した。その後、この反応液を室温まで冷却し、非晶性樹脂である樹脂粒子を含む樹脂粒子分散液(1)を得た。この樹脂粒子分散液(1)の一部を80℃のオーブン上に放置して水分を除去し、残留物の特性を測定したところ、残留物のMwが40000、Tgが52℃であった。なお、樹脂の分子量は、THF可溶物を、東ソー製GPC・HLC−8120、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で測定し、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して分子量を算出したものである。樹脂のガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計DSC−60(島津製作所製)を用いた示差走査熱量測定(DSC)により求めた。
加熱乾燥した二口フラスコに、ジオール成分として、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン94重量部、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン192重量部(構成モル比:35/65)と、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸114重量部、n−ドデセニルコハク酸28重量部、トリメリット酸19重量部(構成モル比:80/10/10)と、ジブチル錫オキサイド0.12重量部(全酸成分モル数に対して0.0005モル)と、を入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち昇温した後、150〜230℃で約12時間共縮重合反応させ、その後、210〜250℃で徐々に減圧して、非結晶性ポリエステル樹脂を350重量部合成した。この樹脂のMwは15000、Tgは65℃であった。冷却後この樹脂150重量部を酢酸エチル100重量部に溶解させた後、蒸留水850重量部中に入れ、70℃に加熱しながらホモジナイザ(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌した後、室温まで冷却し、非晶性樹脂である樹脂粒子を含む樹脂粒子分散液(2)を得た。
セバシン酸(和光純薬(株)製) 1900重量部
ヘキサンジオール(和光純薬(株)製) 1100重量部
イソフタル酸−5−スルホン酸ナトリウム(和光純薬(株)製) 55.0重量部
ジブチルスズ(和光純薬(株)製) 0.113重量部
上記成分をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で240℃に加熱して6時間脱水縮合し樹脂を得た。冷却後この樹脂150重量部を蒸留水850重量部中に入れ、85℃に加熱しながらホモジナイザ(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌した後、室温まで冷却し、結晶性ポリエステル樹脂である樹脂粒子を含む樹脂粒子分散液(3)を得た。得られた樹脂粒子の融点は66℃であった。
フタロシアニン顔料(大日精化社製、PVFASTBLUE) 25重量部
アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンRK) 2重量部
イオン交換水 125重量部
前記成分を混合し溶解した後、ホモジナイザ(IKA社製、ウルトラタラックス)で分散して着色剤粒子分散液を得た。
パラフィンワックス(日本精蝋社製、HNP0190、融点85℃) 100重量部
アニオン界面活性剤(日本油脂社製、ニューレックスR) 3重量部
イオン交換水 400重量部
前記成分を混合し溶解した後、ホモジナイザ(IKA社製、ウルトラタラックス)で分散した後、圧力吐出型ホモジナイザで分散処理し、離型剤粒子分散液を得た。
(現像剤1の製造)
樹脂粒子分散液(1) 200重量部
着色剤粒子分散液 50重量部
離型剤粒子分散液 50重量部
イオン交換水 300重量部
ジルコニウム系架橋剤(炭酸ジルコニールアンモニウム(NH4)2ZrO(CO3)2、第一希元素化学工業株式会社製) 7重量部
上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容してpH2.2に調整し、ホモジナイザ(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、加熱用オイルバス中で62℃まで撹拌しながら加熱した。62℃で120分間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、体積平均粒径が約5.6μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。更に30分62℃で加熱撹拌を保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、体積平均粒径が約6.4μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。この凝集粒子分散液のpHは2.2であった。そこに、炭酸ナトリウム(和光純薬社製)を0.5重量%に希釈した水溶液を穏やかに添加してpHを5.5に調整した後、撹拌を継続しながら90℃まで加熱し、3時間保持した。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥してトナー母粒子(1)を得た。このトナー母粒子を全自動蛍光X線分析装置システム3080(理学電気製)で測定したところ、ジルコニウム元素が確認された。得られたトナー母粒子の体積平均粒径は6.4μmであった。このトナー粒子100重量部に対して、メタチタン酸(体積平均粒径40nm、I−ブチルトリメトキシシラン処理)1重量部、シリカ微粒子(日本アエロジル社製疎水性シリカ:RX50)1.0重量%をヘンシェルミキサで周速30m/sec×15分間ブレンドを行った後、45μmの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電荷像現像用トナー(1)を得た。この静電荷像現像用トナー(1)中のジルコニウム元素含有量を全自動蛍光X線分析装置システム3080(理学電気製)で測定したところ、トナーを構成する全元素に対するZr元素の含有量は0.11atomic%であった。
上記現像剤を使用し、富士ゼロックス社製のDocuCentreColor500の改造機において、転写用紙として富士ゼロックス社製Jコート紙を使用し、プロセススピードを180mm/secに調整してトナーの定着性を調べたところ、PFAチューブ定着ロールによるオイルレス定着性は良好であり、最低定着温度(この温度は、画像の布摺擦により、画像の汚染で判定した。より具体的には布で3回摺擦したとき布が汚れない定着温度を最低定着温度とした。)は130℃で、画像は充分な定着性を示すとともに転写用紙は何ら抵抗無く剥離されていることが確認された。定着温度140℃における画像の表面光沢は50%と良好であった(測定装置は村上色彩技術研究所製、GM−3D型を用い、測定条件はJIS Z8741:97、60度表面光沢度測定法によった。)。現像性、転写性とも良好であり、画像欠陥もなく高品質で良好な画像を示した。定着温度200℃においてもホットオフセットの発生は見られなかった。各評価は以下の基準で判断した。結果を表1に示す。
◎:最低定着温度110℃以下
○:最低定着温度120℃
△:最低定着温度130℃
×:最低定着温度140℃以上
(画像欠陥)
◎:ライン像が完全に再現されている。
○:ライン像に斑が発生する。または地かぶりが僅かに見られる。
×:ライン像の再現が不完全であり途切れがある。または地かぶりが見られる。
◎:感光体へのフィルミングが全く発生していない。
○:感光体へのフィルミングが発生するが、プリントアウトされない。
×:感光体へのフィルミングが発生し、プリントアウトされる。
(現像剤2の製造)
樹脂粒子分散液(2) 400重量部
樹脂粒子分散液(3) 150重量部
着色剤粒子分散液 50重量部
離型剤粒子分散液 50重量部
ジルコニウム系架橋剤(炭酸ジルコニールアンモニウム(NH4)2ZrO(CO3)2、第一希元素化学工業株式会社製) 7重量部
上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容してpH2.2に調整し、ホモジナイザ(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、加熱用オイルバス中で55℃まで撹拌しながら加熱した。55℃で120分間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、体積平均粒径が約5.4μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。更に30分57℃で加熱撹拌を保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、体積平均粒径が約6.2μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。この凝集粒子分散液のpHは2.2であった。そこに、炭酸ナトリウム(和光純薬社製)を0.5重量%に希釈した水溶液を穏やかに添加してpHを5.5に調整した後、撹拌を継続しながら90℃まで加熱し、3時間保持した。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥してトナー母粒子(2)を得た。このトナー母粒子を蛍光X線装置で測定したところ、ジルコニウム元素が確認された。得られたトナー母粒子の体積平均粒径は6.2μmであった。以下、静電荷像現像剤(1)と同様にトナー(2)及び現像剤(2)を作製した。静電荷像現像用トナー(2)中のジルコニウム元素含有量を全自動蛍光X線分析装置システム3080(理学電気製)で測定したところ、トナーを構成する全元素に対するZr元素の含有量は0.10atomic%であった。
実施例1と同様にして現像剤の評価を行った。結果を表1に示す。PFAチューブ定着ロールによるオイルレス定着性は良好であり、最低定着温度(この温度は、画像の布摺擦により、画像の汚染で判定)は110℃で、画像は充分な定着性を示すとともに転写用紙は何ら抵抗無く剥離されていることが確認された。定着温度140℃における画像の表面光沢は50%と良好であり、現像性、転写性とも良好であり、画像欠陥もなく高品質で良好な画像を示した。定着温度200℃においてもホットオフセットの発生は見られなかった。
実施例2でジルコニウム系架橋剤として炭酸ジルコニールアンモニウム(NH4)2ZrO(CO3)2の代わりに酢酸ジルコニウム(ZrO(C2H3O2)2)(第一希元素化学工業社製)7重量部を使用した以外は実施例2と同様にして体積平均粒径6.5μmのトナー母粒子を作製し、トナー(3)及び現像剤(3)を調整した。静電荷像現像用トナー(3)中のジルコニウム元素含有量を全自動蛍光X線分析装置システム3080(理学電気製)で測定したところ、トナーを構成する全元素に対するZr元素の含有量は1.2
atomic%であった。
実施例1と同様にして現像剤の評価を行った。結果を表1に示す。PFAチューブ定着ロールによるオイルレス定着性は良好であり、最低定着温度(この温度は、画像の布摺擦により、画像の汚染で判定)は110℃で、画像は充分な定着性を示すとともに転写用紙は何ら抵抗無く剥離されていることが確認された。定着温度140℃における画像の表面光沢は55%と良好であり、現像性、転写性とも良好であり、画像欠陥もなく高品質で良好な画像を示した。定着温度200℃においてもホットオフセットの発生は見られなかった。
実施例2でジルコニウム系架橋剤として炭酸ジルコニールアンモニウム(NH4)2ZrO(CO3)2の代わりに硫酸ジルコニウム(ZrOSO4)(第一希元素化学工業社製製)4重量部を使用した以外は実施例2と同様にして体積平均粒径6.1μmのトナー母粒子を作製し、トナー(4)及び現像剤(4)を調整した。静電荷像現像用トナー(4)中のジルコニウム元素含有量を全自動蛍光X線分析装置システム3080(理学電気製)で測定したところ、トナーを構成する全元素に対するZr元素の含有量は0.12atomic%であった。
実施例1と同様にして現像剤の評価を行った。結果を表1に示す。PFAチューブ定着ロールによるオイルレス定着性は良好であり、最低定着温度(この温度は、画像の布摺擦により、画像の汚染で判定)は110℃で、画像は充分な定着性を示すとともに転写用紙は何ら抵抗無く剥離されていることが確認された。定着温度140℃における画像の表面光沢は50%と良好であり、現像性、転写性とも良好であり、画像欠陥もなく高品質で良好な画像を示した。定着温度200℃においてもホットオフセットの発生は見られなかった。
実施例2でジルコニウム系架橋剤7重量部を1重量部とした以外は実施例2と同様にして体積平均粒径5.5μmのトナー母粒子を作製し、トナー(5)及び現像剤(5)を調整した。静電荷像現像用トナー(5)中のジルコニウム元素含有量を全自動蛍光X線分析装置システム3080(理学電気製)で測定したところ、トナーを構成する全元素に対するZr元素の含有量は0.015atomic%であった。
実施例1と同様にして現像剤の評価を行った。結果を表1に示す。PFAチューブ定着ロールによるオイルレス定着性は良好であり、最低定着温度(この温度は、画像の布摺擦により、画像の汚染で判定)は110℃で、画像は充分な定着性を示すとともに転写用紙は何ら抵抗無く剥離されていることが確認された。定着温度140℃における画像の表面光沢は60%と良好であり、現像性、転写性とも良好であり、画像欠陥もなく高品質で良好な画像を示した。ただしライン像に斑が発生した。定着温度200℃においてもホットオフセットの発生は見られなかった。
実施例2でジルコニウム系架橋剤7重量部を35重量部とした以外は実施例2と同様にして体積平均粒径5.5μmのトナー母粒子を作製し、トナー(6)及び現像剤(6)を調整した。静電荷像現像用トナー(6)中のジルコニウム元素含有量を全自動蛍光X線分析装置システム3080(理学電気製)で測定したところ、トナーを構成する全元素に対するZr元素の含有量は0.48atomic%であった。
実施例1と同様にして現像剤の評価を行った。結果を表1に示す。PFAチューブ定着ロールによるオイルレス定着性は良好であり、最低定着温度(この温度は、画像の布摺擦により、画像の汚染で判定)は130℃で、画像は充分な定着性を示すとともに転写用紙は何ら抵抗無く剥離されていることが確認された。定着温度140℃における画像の表面光沢は45%と良好であり、現像性、転写性とも良好であり、画像欠陥もなく高品質で良好な画像を示した。定着温度200℃においてもホットオフセットの発生は見られなかった。
実施例2でジルコニウム系架橋剤7重量部を21重量部とした以外は実施例2と同様にして体積平均粒径5.8μmのトナー母粒子を作製し、トナー(7)及び現像剤(7)を調整した。静電荷像現像用トナー(7)中のジルコニウム元素含有量を全自動蛍光X線分析装置システム3080(理学電気製)で測定したところ、トナーを構成する全元素に対するZr元素の含有量は0.30atomic%であった。
実施例1と同様にして現像剤の評価を行った。結果を表1に示す。PFAチューブ定着ロールによるオイルレス定着性は良好であり、最低定着温度(この温度は、画像の布摺擦により、画像の汚染で判定)は120℃で、画像は充分な定着性を示すとともに転写用紙は何ら抵抗無く剥離されていることが確認された。定着温度140℃における画像の表面光沢は45%と良好であり、現像性、転写性とも良好であり、画像欠陥もなく高品質で良好な画像を示した。定着温度200℃においてもホットオフセットの発生は見られなかった。
実施例1でジルコニウム系架橋剤を硫酸アルミ二ウム0.5重量部に変えた他はすべて実施例1と同様にして体積平均粒径6.5μmのトナー母粒子を作製し、トナー(8)及び現像剤(8)を調整した。さらに全自動蛍光X線分析装置システム3080(理学電気製)を用い、Zr元素は静電荷像現像用トナー(8)中に含有されていない(検出限界0.0001atomic%以下)ことを確認した。
実施例2においてジルコニウム系架橋剤を硫酸アルミ二ウム0.5重量部に変えた他はすべて実施例2と同様に体積平均粒径6.5μmのトナー母粒子を作製し、トナー(9)及び現像剤(9)を調整した。さらに全自動蛍光X線分析装置システム3080(理学電気製)を用い、Zr元素は静電荷像現像用トナー(9)中に含有されていない(検出限界0.0001atomic%以下)ことを確認した。
実施例2でジルコニウム系架橋剤7重量部を42重量部とした以外は実施例2と同様にして体積平均粒径6.1μmのトナー母粒子を作製し、トナー(10)及び現像剤(10)を調整した。静電荷像現像用トナー(10)中のジルコニウム元素含有量を全自動蛍光X線分析装置システム3080(理学電気製)で測定したところ、トナーを構成する全元素に対するZr元素の含有量は0.6atomic%であった。
実施例1と同様にして現像剤の評価を行った。結果を表1に示す。PFAチューブ定着ロールによるオイルレス定着性は良好であり、最低定着温度(この温度は、画像の布摺擦により、画像の汚染で判定)は150℃で、定着温度140℃においてはコールドオフセットを生じ評価はできなかった。定着温度200℃においてホットオフセットの発生はなかった。
Claims (6)
- 結着樹脂、着色剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、
トナーを構成する全元素に対して、ジルコニウム元素を0.01〜0.5atomic%含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 請求項1に記載の静電荷像現像用トナーであって、
前記結着樹脂は、結晶性樹脂を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナーであって、
水溶性ジルコニウム化合物を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 結着樹脂、着色剤を含有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、
結着樹脂粒子分散液と、着色剤粒子分散液と、架橋剤とを撹拌混合し、前記結着樹脂粒子と前記着色剤粒子を含有する凝集粒子分散液を調製する工程と、
前記結着樹脂の融点以上の温度に加熱して前記凝集粒子を一体化する工程と、
を含み、
前記架橋剤は、ジルコニウム系架橋剤であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含有することを特徴とする静電荷像現像剤。
- 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、現像剤担持体に担持された現像剤を用い、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー画像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を含む画像形成方法であって、
前記現像剤は、請求項5に記載の静電荷像現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
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