JP4389665B2 - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents
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Description
一方、架橋構造を有する結晶性ポリエステル樹脂を主成分として含むトナーが対ブロッキング性・画像の保存性に優れ、かつ低温定着を実現し得ることを示されたが(例えば、特許文献17参照)、なおオイルレス定着における剥離安定性の改善が望まれる。
すなわち、本発明は、耐トナーブロッキング性、画像の保存性、及び低温での定着性、オイルレス剥離性に優れた静電荷像現像用トナー及びその製造方法を提供することを目的とする。
<1> 少なくとも、酸由来構成成分及びアルコール由来構成成分を含有する結晶性ポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂と、着色剤と、第1の離型剤と、前記第1の離型剤よりも融点が高い第2の離型剤とを含有する静電荷像現像用トナーであって、
ASTMD3418−8に準拠した示差熱分析の吸熱・発熱曲線において、55〜80℃の範囲にピーク温度を有する主吸熱極大ピークm1が存在し、該主吸熱極大ピークm1の半値幅が20℃以下であって、かつ該主体吸熱極大ピークm1のピーク温度±25℃の範囲に、前記第1の離型剤の融解に基づく低温度側のショルダーs2もしくは他の吸熱ピークm2と、前記第2の離型剤の融解に基づく高温度側のショルダーs3もしくは他の吸熱ピークm3とが、さらに存在することを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
<静電荷像現像用トナー>
本発明の静電荷像現像用トナーは、 少なくとも、ジカルボン酸由来構成成分及びジオール由来構成成分を含有する結晶性ポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂と、着色剤と、離型剤とを含有する静電荷像現像用トナーであって、ASTMD3418−8に準拠した示差熱分析の吸熱・発熱曲線において、55〜80℃の範囲にピーク温度を有する主吸熱極大ピークm1が存在し、該主吸熱極大ピークm1の半値幅が20℃以下であって、かつ該主体吸熱極大ピークm1のピーク温度±25℃の範囲に、低温度側のショルダーs2もしくは他の吸熱ピークm2と、高温度側のショルダーs3もしくは他の吸熱ピークm3とが、さらに存在することを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用トナーは、少なくともバインダー樹脂(結着樹脂)、離型剤、及び着色剤を含み、必要に応じてその他の成分を含有する。本発明のトナーについて、まず各構成成分に分けて詳細に説明する。
本発明のトナーにおける結着樹脂は、下記式(1)で定義されるエステル濃度Mが、0.01以上0.12以下である結晶性ポリエステル樹脂を主成分として含むことが好ましい。
M=K/α ・・・ 式(1)
上記式(1)中、Mはエステル濃度を、Kはポリマー中のエステル基数を、αはポリマーの高分子鎖を構成する原子数を、それぞれ表す。
M=2/α’ ・・・(式1−1)
上記式(1−1)中、Mはエステル濃度を、α’は1の繰り返し単位における高分子鎖を構成する原子数を、それぞれ表す。
M={KXa×a+KXb×b+KXc×c}/{AXa×a+AXb×b+AXc×c} ・・・ 式(1−2)
一方、エステル濃度Mが0.12を超えると、帯電性が低下してしまうほか、樹脂の融点が低くなりすぎるために、定着画像の安定性や粉体ブロッキング性が低下してしまう。エステル濃度Mの上限としては、0.10以下であることがより好ましい。
前記酸由来構成成分となるための酸としては、種々のジカルボン酸が挙げられるが、特定のポリエステル樹脂における酸由来構成成分としては、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸が好ましく、中でも脂肪族ジカルボン酸が望ましく、特に直鎖型のカルボン酸が望ましい。
アルコール由来構成成分となるためのアルコールとしては、脂肪族ジオールが好ましく、炭素数が7〜20である直鎖型脂肪族ジオールがより好ましい。前記脂肪族ジオールが分岐型では、結晶性ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融点が降下するため、耐トナーブロッキング性、画像保存性、および低温定着性が悪化してしまう場合がある。また、前記炭素数が7未満であると、芳香族ジカルボン酸と縮重合させる場合、融点が高くなり低温定着が困難となることがある一方、20を超えると、実用上の材料の入手が困難となり易い。前記炭素数としては、14以下であることがより好ましい。
緑色顔料としては、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーン、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等が挙げられる。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等が挙げられる。また、染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシンが挙げられる。
更に、これらの着色剤が後述する乳化凝集法等に用いられる場合には、極性を有する界面活性剤を用い、前記ホモジナイザーによって水系に分散される。
本発明における着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透過性、トナー中での分散性の観点から選択される。上記着色剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して1〜20重量部の範囲が好ましい。
黒色着色剤として磁性体を用いた場合は、他の着色剤とは異なり、結着樹脂に対して30〜100重量部の範囲で添加される。
本発明における離型剤としては、特に結着樹脂である結晶性ポリエステル樹脂と非相溶性であるものが好ましく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有するシリコーン類、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、及びそれらの変性物が使用できるが、特に粘度とシャープな融解性の点でフィッシャートロプッシュワックスが特に好ましい。
具体的な測定方法は以下の通りである。まず開口径が50mmのカップ型治具とパラレルプレートとを測定装置にセットし、ゼロポイント調整の後、ノーマルフォースを0とする。次いで、これに離型剤試料を1g入れる。温度を80℃まで上昇させ試料を融解させη2の測定を行う。測定の際の歪速度は、62.8rad/sとし、測定時間30秒、測定開始後の温度調整精度は±1.0℃以下とすることが測定精度の観点から好ましい。これを3回繰り返し、その算術平均値を粘度とする。次いで、温度を160℃に上げ、温度が安定するまで1分間保持し、前記80℃での測定と同様に操作してη3の測定を行う。
離型剤の添加は、後述する乳化凝集法の場合には、追加粒子の添加前に添加せしめるのが、帯電性、耐久性の点から好ましい。
なお、得られた離型剤粒子の粒子径や後述する樹脂微粒子の粒子径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定される。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法としては、溶融混練粉砕法、湿式造粒法等特に制限はないが、液中乾燥法、乳化凝集法(ヘテロ凝集法)、溶解懸濁法等、公知の湿式製法の中から適宜選択されることが好ましく、中でも溶解懸濁法、乳化凝集法が、本発明のトナーのような機能分離した設計を行うことができる点で好ましい。
以下、本発明の電子写真用トナー製造方法の一例として、乳化凝集法による製造方法について説明する。
前記乳化工程において、結晶性ポリエステル樹脂の樹脂微粒子は、水系媒体と、スルホン化等したポリエステル樹脂とを混合した溶液に、ホモジナイザー等により機械的な剪断力を与えることにより形成される。その際、加熱することにより、粒子径が1μm以下の樹脂微粒子を形成することができる。また、樹脂微粒子の安定化や水系媒体の増粘のため、分散剤を使用することもできる。
なお、前記乳化工程において、前記ポリエステル樹脂に、スルホン酸基を有するジカルボン酸を共重合させておく(即ち、酸由来構成成分中に、スルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分が好適量含まれる)と、界面活性剤等の分散安定剤を減らすことができる、或いは使用しなくても乳化粒子を形成できる。
前記凝集粒子は、樹脂微粒子のイオン性界面活性剤による樹脂微粒子分散液を用い、これと反対極性イオン性界面活性剤で分散された顔料を混合し、ポリ塩化アルミニウムを含む金属塩を用いてヘテロ凝集を生じせしめて作製する。具体的には、少なくとも粒子径が1μm以下の結晶性ポリエステル樹脂を分散した樹脂微粒子分散液と、着色剤を分散した着色剤分散液と、離型剤を分散した離型剤分散液とを混合し、これをポリ塩化アルミニウムを含む1種以上の金属塩を用いて凝集粒子分散液を作製する。
なお、前記樹脂微粒子の主吸熱ピーク温度は、樹脂のほとんどが結晶性ポリエステル樹脂であることから、前記結晶性ポリエステル樹脂の融点とほぼ同様値とする。
すなわち、凝集工程において、初期の各極性のイオン性分散剤の量のバランスを予めずらしておき、例えばポリ塩化アルミニウム等の無機金属塩の重合体を用いてこれをイオン的に中和し、ガラス転移点以下で第1段階の母体凝集を形成、安定化の後、第2段階としてバランスのずれを補填するような極性、量の分散剤で処理された樹脂微粒子分散液を添加し、さらに必要に応じ母体または追加粒子に含まれる樹脂の樹脂微粒子の示差熱分析における主吸熱ピーク温度よりも、わずかに低い温度で加熱したのち、より高い温度で安定化させ付着粒子を形成する(付着工程)。次いで、前記主吸熱ピーク温度に加熱することにより凝集形成の第2段階で加えた樹脂微粒子を母体凝集粒子の表面に付着させたまま合一させる。更にこの凝集の段階的操作は複数回、くり返し実施したものでもよい。
A=〔m2a/(m1a+m2a+m3a)〕×100(%)
B=〔m3a/(m1a+m2a+m3a)〕×100(%)
なお、本発明における上記棒状とは、離型剤結晶における短辺長と長辺長とのアスペクト比(短辺/長辺)が0.05〜0.3の範囲にあるものをいい、前記塊状とは上記アスペクト比が0.6〜1.0の範囲にあるものをいう。
体積分布指標GSDvが1.30を超えると画像の解像性が低下し、GSDv/GSDpが0.95未満の場合、帯電性の低下を発生させることがあると同時に飛び散り、カブリ等の画像欠陥の原因ともなり得る。
そして、前記体積粒度分布指数GSDvは、(D84v/D16v)1/2として算出され、前記数平均粒度分布指数GSDpは、(D84p/D16p)1/2として算出される。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(2)
上記式(2)において、MLは各々の粒子の最大長を表し、Aは各々の粒子粒子の投影面積を表す。
上記定着装置としては、2本のロールにより構成されたものでも、ロールとベルトとにより構成されたものでもよいが、高速性、低圧、及び低電力化の観点から、ベルトを用いた方式が望ましい(以下この方式をベルトニップ方式と称する)。
(結晶性ポリエステル樹脂の合成)
−結晶性ポリエステル樹脂(1)−
加熱乾燥した二口フラスコに、テレフタル酸ジメチル270.8部と、1,9−ノナンジオール272.8部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.3部と、を入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌を行った。その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、結晶性ポリエステル樹脂(1)340部を合成した。
加熱乾燥した二口フラスコに、テレフタル酸ジメチル284.5部と、1,9−ノナンジオール264.3部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.3部と、を入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌を行った。その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、結晶性ポリエステル樹脂(2)340部を合成した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂(2)の分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)は29500であり、数平均分子量(Mn)は7500であった。また、結晶性ポリエステル樹脂(2)の融点(Tm)を、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを有し、ピークトップの温度は78℃であった。
加熱乾燥した3口フラスコに、1,4−ブタンジオール89.1部と、5−スルホイソフタル酸ナトリウムジメチル21.2部と、アジピン酸ジメチル144.9部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.3部と、を入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌を行った。その後、減圧下にて220℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、結晶性ポリエステル樹脂(3)220部を合成した。
加熱乾燥した3口フラスコに、1,10−デカンジオール174.0部と、5−スルホイソフタル酸ナトリウムジメチル22.0部と、ジメチルスルホキシド10部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.03部と、を入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で3時間攪拌を行った。減圧下、ジメチルスルホキシドを留去し、窒素気流下、ドデカンジオイック酸ジメチル26.0部を加え、180℃で1時間攪拌を行った。その後、減圧下にて220℃まで徐々に昇温を行い30分間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、結晶性ポリエステル樹脂(4)360部を合成した。
結晶性ポリエステル樹脂(1)の合成において、テレフタル酸ジメチルの添加量を194部に変え、1,9−ノナンジオール248部を1,3−ブタンジオール90部に代えたほかは、結晶性ポリエステル樹脂(1)の合成と同様にして、非晶性ポリエステル樹脂(1)240部を合成した。
−樹脂微粒子分散液1−
・結晶性ポリエステル樹脂(1) 115部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 180部
・結晶性ポリエステル樹脂(2) 115部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 180部
・結晶性ポリエステル樹脂(3) 115部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 180部
・結晶性ポリエステル樹脂(4) 115部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 180部
・非晶性ポリエステル樹脂(1) 115部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 180部
・シアン顔料(銅フタロシアニンB15:3、大日精化製) 45部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 200部
以上を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)により10分間分散し、体積平均粒径が168nmの着色剤分散液を得た。
−離型剤分散液1−
・パラフィンワックスOX2151(融点:35℃、日本精蝋社製) 45部
・カチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 200部
・パラフィンワックスHNP10(融点:75℃、日本精蝋社製) 45部
・カチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 200部
・パラフィンワックス112(融点:47℃、日本精蝋社製) 45部
・カチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 200部
・パラフィンワックス130(融点:57℃、日本精蝋社製) 45部
・カチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 200部
・パラフィンワックスHiMic2095(融点:98℃、日本精蝋社製) 45部
・カチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 200部
・酸化パラフィンワックスOX2151(融点:35℃、日本精蝋社製) 45部
・カチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 200部
・ポリエチレンワックスLuvax1151(融点:98℃、日本精蝋社製) 45部
・カチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5部
・イオン交換水 200部
以上のように調製した材料を用い、ヘテロ凝集法によりトナー粒子を作製した。
−トナー粒子1−
・樹脂微粒子分散液1 80部
・着色剤分散液 60部
・離型剤分散液1 20部
・離型剤分散液2 40部
・ポリ塩化アルミニウム 0.41部
なお、前記離型剤分散液1と2とを前記割合で混合した後、乾燥した離型剤の粘度を測定した結果、80℃における粘度η2は7.8mPa・s、160℃における粘度η3は3.8mPa・sであった。
トナー粒子1の作製において、樹脂微粒子分散液1を樹脂微粒子分散液2とした以外はトナー粒子1の作製と同様にしてトナー粒子2を得た。
トナー粒子1の作製において、樹脂微粒子分散液1を樹脂微粒子分散液3とした以外はトナー粒子1の作製と同様にしてトナー粒子3を得た。
トナー粒子1の作製において、樹脂微粒子分散液1を樹脂微粒子分散液4とした以外はトナー粒子1の作製と同様にしてトナー粒子4を得た。
トナー粒子1の作製において、樹脂微粒子分散液1を樹脂微粒子分散液5とした以外はトナー粒子1の作製と同様にしてトナー粒子5を得た。
トナー粒子1の作製において、離型剤分散液1:20部及び離型剤分散液2:40部の代わりに、離型剤分散液3:40部及び離型剤分散液4:40部を用い、凝集条件を40℃、4時間とした以外はトナー粒子1の作製と同様にしてトナー粒子6を得た。
なお、前記離型剤分散液3と4とを前記割合で混合した後、乾燥した離型剤の粘度を測定した結果、80℃における粘度η2は5.1mPa・s、160℃における粘度η3は2.1mPa・sであった。
トナー粒子2の作製において、離型剤分散液1:20部及び離型剤分散液2:40部の代わりに、離型剤分散液5:40部及び離型剤分散液6:40部を用い、凝集条件を50℃とした以外はトナー粒子2の作製と同様にしてトナー粒子7を得た。
なお、前記離型剤分散液1と4とを前記割合で混合した後、乾燥した離型剤の粘度を測定した結果、80℃における粘度η2は12.3mPa・s、160℃における粘度η3は4.2mPa・sであった。
トナー粒子2の作製において、離型剤分散液1:20部及び離型剤分散液2:40部の代わりに、離型剤分散液1:60部及び離型剤分散液2:20部を用い、凝集停止のpHを6.5とした以外はトナー粒子2の作製と同様にしてトナー粒子8を得た。
なお、前記離型剤分散液1と2とを前記割合で混合した後、乾燥した離型剤の粘度を測定した結果、80℃における粘度η2は14.9mPa・s、160℃における粘度η3は4.9mPa・sであった。
トナー粒子3の作製において、離型剤分散液1:20部及び離型剤分散液2:40部の代わりに、離型剤分散液1:40部及び離型剤分散液7:40部を用いた以外はトナー粒子3の作製と同様にしてトナー粒子9を得た。
なお、前記離型剤分散液1と7とを前記割合で混合した後、乾燥した離型剤の粘度を測定した結果、80℃における粘度η2は17.0mPa・s、160℃における粘度η3は5.3mPa・sであった。
トナー粒子5の作製において、離型剤分散液1:20部及び離型剤分散液2:40部の代わりに、離型剤分散液2:80部のみを用い、凝集条件を70℃、凝集停止のpHを5.0とした以外はトナー粒子5の作製と同様にしてトナー粒子の作製を行ったが、凝集粒子が再凝集し全体が固まり状となったトナー粒子10が得られた。
なお、前記離型剤分散液2を乾燥して離型剤の粘度を測定した結果、80℃における粘度η2は4.5mPa・s、160℃における粘度η3は1.8mPa・sであった。
トナー粒子4の作製において、離型剤分散液1:20部及び離型剤分散液2:40部の代わりに、離型剤分散液7:80部のみを用い、凝集温度を40℃、凝集停止のpHを10.5とした以外はトナー粒子4の作製と同様にしてトナー粒子11を得た。
なお、前記離型剤分散液7を乾燥して離型剤の粘度を測定した結果、80℃にでは測定上限を超え測定不能であった。また、160℃における粘度η3は10.3mPa・sであった。
上記作製したトナー粒子1〜9、11:50部に対し、各々疎水性シリカ(TS720:キャボット社製)を1.0部添加し、サンプルミルにて10000rpmで30秒間ブレンドしてトナー1〜9、11とした。また、これらをメタアクリレート(綜研化学社製)を1重量%コートした体積平均粒径が50μmのフェライトキャリアに対し、トナー濃度が5重量%になるように各々秤量し、ボールミルで5分間攪拌、混合して、現像剤1〜9、11を調製した。
画像形成装置としてカラー複写機DocuCentreColor400(富士ゼロックス社製、オイルレス定着仕様)改造機を用い、これに前記現像剤1を装填し、トナー載り量を10.5g/m2に調整して画像出しした後、高速・低圧・低電力タイプのベルトニップ方式の定着器を用い、ニップ幅を6.5mm、定着温度を140℃、定着速度を360mm/secとして定着した。
実施例1において、現像剤1の代わりに現像剤6を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
この場合も定着器からの剥離性は良好で、何ら抵抗なく剥離していることが確認され、全くオフセットも発生しなかった。また、定着画像を2つに折り曲げ再度引き伸ばした際の画像欠損も観察されなかった。更に、これらの定着画像の表面光沢性も良好であり、OHPシートの透過性も優れ、濁りのない透過像が確認された。
実施例1において、現像剤1の代わりに現像剤7を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
この場合も定着器からの剥離性は良好で、何ら抵抗なく剥離していることが確認され、全くオフセットも発生しなかった。また、定着画像を2つに折り曲げ再度引き伸ばした際の画像欠損も観察されなかった。更に、これらの定着画像の表面光沢性も良好であり、OHPシートの透過性も優れ、濁りのない透過像が確認された。
実施例1において、現像剤1の代わりに現像剤8を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
この場合も定着器からの剥離性は良好で、何ら抵抗なく剥離していることが確認され、全くオフセットも発生しなかった。また、定着画像を2つに折り曲げ再度引き伸ばした際の画像欠損も観察されなかった。更に、これらの定着画像の表面光沢性も良好であり、OHPシートの透過性も優れ、濁りのない透過像が確認された。
実施例1において、現像剤1の代わりに現像剤3を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
この場合は定着器からの剥離性は不良で、剥離しにくいことが確認された。また、定着画像を2つに折り曲げ再度引き伸ばした際の画像欠損は観察されなかったが、これらの定着画像の表面光沢性は剥離の悪さに起因して低光沢であった。
実施例1において、現像剤1の代わりに現像剤4を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
この場合は定着器からの剥離性は良好で、何ら抵抗なく剥離していることが確認され、全くオフセットも発生しなかった。しかし、定着画像を2つに折り曲げ再度引き伸ばした際の画像欠損が観察された。また、これらの定着画像の表面光沢性も低いものであり、OHPシートの透過性も低いものであった。
実施例1において、現像剤1の代わりに現像剤9を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
この場合は定着器からの剥離性に乏しく、剥離不良に伴う画像欠損が確認された。また、オフセットも発生した。また、定着画像を2つに折り曲げ再度引き伸ばした際の画像欠損も観察された。更に、これらの定着画像の表面光沢性はむらが観察された。
実施例1において、現像剤1の代わりに現像剤11を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
この場合定着器からの剥離性が著しく乏しく、剥離できないことが確認され評価を行うことができなかった。
Claims (2)
- 少なくとも、酸由来構成成分及びアルコール由来構成成分を含有する結晶性ポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂と、着色剤と、第1の離型剤と、前記第1の離型剤よりも融点が高い第2の離型剤とを含有する静電荷像現像用トナーであって、
ASTMD3418−8に準拠した示差熱分析の吸熱・発熱曲線において、55〜80℃の範囲にピーク温度を有する主吸熱極大ピークm1が存在し、該主吸熱極大ピークm1の半値幅が20℃以下であって、かつ該主体吸熱極大ピークm1のピーク温度±25℃の範囲に、前記第1の離型剤の融解に基づく低温度側のショルダーs2もしくは他の吸熱ピークm2と、前記第2の離型剤の融解に基づく高温度側のショルダーs3もしくは他の吸熱ピークm3とが、さらに存在することを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 少なくとも、粒径が1μm以下の結晶性ポリエステル樹脂を分散した樹脂微粒子分散液、着色剤を分散した着色剤分散液、及び離型剤を分散した離型剤分散液を混合し、これをポリ塩化アルミニウムを含む1種以上の金属塩を用いて凝集粒子を形成する凝集工程と、該凝集粒子の成長を停止させた後、これを樹脂微粒子の主吸熱ピーク温度付近に加熱せしめ融合・合一にする融合工程とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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