JP2004177660A - 放射線硬化性マイクロカプセルトナー - Google Patents

放射線硬化性マイクロカプセルトナー Download PDF

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Abstract

【課題】電子写真方式において、高速定着を実現する。
【解決手段】支持体110上に存在し、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物の少なくとも何れか一方を内包する電子写真方式用マイクロカプセルトナー含む電子写真方式用現像剤114のマイクロカプセルを破壊して、放射線113を照射して硬化反応を進行させると同時に、現像剤と支持体とを化学結合115することにより、現像剤を支持体に定着する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線により高速定着できる電子写真方式用マイクロカプセルトナー、現像剤、放射線で定着された画像、その様な画像が形成されたシート及び定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一つの原稿を多量に複製する方法としては、原稿を高速、多量および安価に複製できるため、印刷が一般的であった。しかしながら、近年、パーソナルユースを目的とする複製の需要が増加し、ある程度の部数の複製は、コピー機などの電子写真装置を用いて行われつつある。電子写真装置は、印刷機と異なり版などを必要としないため、少量および多品種の複製に好適だからである。
【0003】
電子写真装置において、画像は、現像剤が紙などの支持体に定着されて形成される。現像剤には、トナーとトナーに電荷を付与する別粒子(キャリア)とを含む二成分現像剤と、電荷制御能を有するトナー単独の一成分現像剤とに大別される。これらの現像剤において、トナーは帯電機能を有する着色粒子であり、バインダー、色材、電荷制御剤、離型剤などを用いて作製される。これらの材料の種類および配合量などは注意深く至適化され、帯電性、電気抵抗性、磁気性および流動性などの現像特性、定着性および着色性などの定着特性、保存性、取扱性などのトナーに要求される性能の良好なバランスが実現される。
【0004】
この様な現像剤は、加熱ロール法などの接触加熱方式、加圧ロール法などの接触加圧方式、フラッシュ定着法など非接触加熱方式などにより、支持体に定着される。
【0005】
以上の様な電子写真方式の最近の技術動向については、例えば非特許文献1に記載されている。
【0006】
【非特許文献1】
シーエムシー編集部編、「プリンター材料の開発」、株式会社シーエムシー、普及版第1印刷、1999年11月20日、第134〜147頁
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現像剤を用いて電子写真装置により原稿の複製を行った場合、電子写真方式としては十分な複写速度を実現しているにも関わらず、印刷機と比較すれば複製速度が遅いため、複製の完了に長時間を要する場合があった。特に、印刷機の複製能力からすれば少量で多品種の複製を印刷機で行うと、版などの作製に要する費用および時間が多大となる場合がある。したがって、少量および多品種の複製には電子写真装置が好適と考えられるが、印刷機と比較して電子写真装置の複写は遅いため、複製の完了に長時間を要する場合があった。
【0008】
印刷機と比較して電子写真装置による複写が遅い理由の一つに、現像剤の定着に時間を要することが挙げられる。現像剤は、ローラー、フィルム及びフラッシュ光などにより熱および圧力を受け、紙などの支持体に定着されるが、現像剤を十分に定着するためには、現像剤を所定時間、加熱および加圧する必要がある。このため、現像剤が付着された支持体を、ローラー及びフィルム等により形成されるニップ部に所定の時間かけて通過させる必要があったり、所定の時間の間フラッシュ光を照射する必要があり、定着時間の短縮には限界がある。定着速度を速くし過ぎると、現像剤の加圧および加熱が不足し、現像剤の定着が不十分となる場合がある。
【0009】
この様な状況に鑑み、本発明においては、放射線により定着が可能なトナー及び現像剤を提供し、定着時間を短縮し、電子写真装置の複写速度を印刷機の印刷速度以上に向上することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明によれば、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物の少なくとも何れか一方を内包する電子写真方式用マイクロカプセルトナーが提供される。
【0011】
また、トナーと、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物の少なくとも何れか一方を内包するマイクロカプセルとを含む電子写真方式用現像剤が提供される。
【0012】
本発明のトナー及び電子写真方式用現像剤は放射線により硬化する成分を内包するマイクロカプセル含んでおり、画像の定着時にはマイクロカプセルが破壊され、放射線により硬化する成分が放出され、これらの成分が硬化する際に支持体と結合する。このため、本発明のトナー及び現像剤は放射線により支持体に定着される。放射線による硬化反応は高速に進行するため、本発明のトナー及び現像剤は、放射線の照射により速やかに支持体に定着される。この結果、本発明のトナー及び現像剤は短時間で定着でき、電子写真装置の複写速度を印刷機の印刷速度以上に向上できる。
【0013】
上記の様な定着機構の場合、定着時において、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物は流動性を有することが好ましい。放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物が定着時に液体、ゲル、ゾル、分散系などの流動性を有する状態であれば、マイクロカプセルが破壊され、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物が放出された際に支持体と効率よく接触するため、硬化反応後の十分な定着を実現できる。
【0014】
以上の様なトナー及び現像剤を定着する装置としては、上記の様な電子写真方式用マイクロカプセルトナー又は電子写真方式用現像剤に含まれるマイクロカプセルを破壊して放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物を放出し、放射線を照射して放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物を硬化させ、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物を支持体に定着することにより、画像を支持体に定着する装置が好ましい。
【0015】
上記の様な定着装置によれば、マイクロカプセルを破壊して放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物を放出し支持体に接触させ、放射線を照射して放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物を硬化させると同時に、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物と支持体とを化学結合することにより、画像を支持体に定着させる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0017】
(放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物)
放射線硬化性化合物としては、トナーの基本性能を損なわない、画像の十分な高速定着性を実現する、入手が容易である等の観点から、置換基を有しても良い(メタ)アクリロイル基、置換基を有しても良い環状エーテル構造、置換基を有しても良いアルケニル基、置換基を有しても良いスチリル基、−SHなどの同じ又は異なる基を2つ以上有する化合物が好ましい。また、同様の理由から、放射線硬化性組成物は、置換基を有しても良い(メタ)アクリロイル基、置換基を有しても良い環状エーテル構造、置換基を有しても良いアルケニル基、置換基を有しても良いスチリル基、−SHなどの同じ又は異なる基を2つ以上有する化合物を含むことが好ましい。
【0018】
なお、置換基とは、炭素数12以下の炭化水素基、ハロゲン、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、シアノ基などで、硬化反応を阻害しないものであれば特に制限されない。
【0019】
(メタ)アクリロイル基を2つ以上有する化合物としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピオン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を使用する。
【0020】
また、(メタ)アクリロイル基を2以上を有する以下の様なオリゴマー及びポリマーを使用する。
【0021】
オリゴマーの種類は特に制限されないが、重量平均分子量が30〜30,000であることが好ましく、オリゴエチレングリコール、エポキシ樹脂オリゴマー、ポリエステル樹脂オリゴマー、ポリアミド樹脂オリゴマー、ウレタン樹脂オリゴマー、オリゴビニルアルコール、フェノール樹脂オリゴマー等を使用する。
【0022】
これらの具体例としては、エポキシ樹脂オリゴマーのアクリル酸エステル(例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルジアクリレート)、エポキシ樹脂オリゴマーとアクリル酸とメチルテトラヒドロフタル酸無水物との反応生成物、エポキシ樹脂オリゴマーと2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物、エポキシ樹脂オリゴマーのジグリシジルエーテルとジアリルアミンとの反応生成物、グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との開環共重合エステル、メタクリル酸二量体とポリオールとのエステル、アクリル酸と無水フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステル、オリゴエチレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物、オリゴビニルアルコールとN−メチロールアクリルアミドとの反応生成物、オリゴビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化した後グリシジルメタクリレートを付加させたもの、ピロメリット酸二無水物のジアリルエステル化物にp,p’−ジアミノジフェニルを反応させて得られるオリゴマー、エチレン−無水マレイン酸共重合体とアリルアミンとの反応生成物、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物、これにさらにグリシジルメタクリレートを反応させたもの、ウレタン結合を介してオリゴオキシアルキレンセグメント又は飽和オリゴエステルセグメントあるいはその両方が連結し、両末端にアクリロイル基又はメタクロイル基を有するウレタン系オリゴマー、末端アクリル変性イソプレンゴム又はブタジエンゴム等を挙げることができる。
【0023】
また、(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーの具体例としては、オリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変成(メタ)アクリレート、オリゴプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールポリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、オリゴエステル(メタ)アクリレート、オリゴエステル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0024】
また、放射線硬化性アクリル化合物としてはウレタン(メタ)アクリレートが好ましく、より具体的には、ガラス転移温度(Tg)が50℃以上の2官能ウレタン(メタ)アクリレート、ガラス転移温度(Tg)が50℃以下の疎水性、撥水性および剥離性ウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
【0025】
また、放射線硬化性アクリル化合物としては、(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーが好ましい。
【0026】
(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーとしては特に制限されず、例えば、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを加水分解して得られるシラノール等の(メタ)アクリロイル基を有するシラノール類を経由する重縮合反応により、(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーを得ることができる。また、得られた(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーを環状シロキサンと、酸性触媒下で平衡反応に供することで、更に他の構造を有する(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーに誘導することもできる。
【0027】
この様な(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーの中でも、(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーの少なくとも何れかの末端珪素に、(メタ)アクリロイル基および(メタ)アクリロイル基を含む基の少なくとも何れか一方が結合している構造が好ましい。即ち、(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマー中で(メタ)アクリロイル基が存在している位置は種々考えられるが、少なくとも末端に(メタ)アクリロイル基が存在していることが好ましい。
【0028】
シリコーンオリゴマー自身の構造は、例えば、炭素数2以上のアルキルシロキサン構造単位、アリールシロキサン構造単位およびアラルキルシロキサン構造単位の少なくとも何れかを含む(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーが好ましい。なお、シロキサン構造単位とは−SiY−O−を言い、Y及びYの少なくとも何れか一方が炭素数2以上のアルキル基、アリール基またはアラルキル基である。
【0029】
中でも、アリールシロキサン構造単位およびアラルキルシロキサン構造単位の少なくとも何れか一方を含む(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーが好ましく、この場合、(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーは芳香環を分子中に有する。また、ハイドロジェンシロキサン構造単位を含むものが好ましい。更に、(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーの重量平均分子量は、500〜10,000が好ましい。
【0030】
また、(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴマーの全てのシロキサン構造単位における、炭素数2以上のアルキルシロキサン構造単位、アリールシロキサン構造単位およびアラルキルシロキサン構造単位の総和が占める割合は、10モル%以上が好ましく、20モル%以上がより好ましく、30モル%以上が更に好ましく、一方、70モル%以下が好ましく、60モル%以下がより好ましく、50モル%以下が更に好ましい。
【0031】
以上に説明してきたアクリル化合物の中でも、硬化性とトナーの基本特性とのバランスの観点から、1分子中に2個または3個の(メタ)アクリロイル基を有するものが好ましい。
【0032】
2官能性のアクリル系モノマーとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業社製、商品名:ビスコート#195)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業社製、商品名:ビスコート#230;共栄化学社製、商品名:ライトアクリレート1,6HX−A)、1,9−ノナンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業社製、商品名:ビスコート#260;共栄化学社製、商品名:ライトアクリレート1,9NDA、)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(大阪有機化学工業社製、商品名:ビスコート#215;共栄化学社製、商品名:ライトアクリレートNP−A)等を使用し、なかでも、1,9−ノナンジオールアクリレートが好ましい。
【0033】
3官能性のアクリル系モノマーとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亜合成社製、商品名:M305、25℃の粘度:400〜800mPa・s、ガラス転移温度:250℃)、トリメチロールプロパントリアクリレート(東亜合成社製、商品名:M309、25℃の粘度:60〜110mPa・s、ガラス転移温度:250℃)、トリメチロールプロパンPO変性(重合度:0.5〜1.5)トリアクリレート(東亜合成社製、商品名:M310、25℃の粘度:60〜110mPa・s、ガラス転移温度:120℃)、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート(東亜合成社製、商品名:M315、25℃の粘度:600〜1200mPa・s、ガラス転移温度:250℃)、トリメチロールプロパンPO変性(重合度:1.5〜2.5)トリアクリレート(東亜合成社製、商品名:M320、25℃の粘度:70〜170mPa・s、ガラス転移温度:50℃)、トリメチロールプロパンEO変性(重合度:1.5〜2.5)トリアクリレート(東亜合成社製、商品名:M350、25℃の粘度:50〜70mPa・s、ガラス転移温度:25℃)、トリメチロールプロパンEO変性(重合度:1.5〜2.5)トリアクリレート(東亜合成社製、商品名:M360、25℃の粘度:65〜90mPa・s、ガラス転移温度:53℃)等を使用し、なかでも、トリメチロールプロパンPO変性(重合度:0.5〜1.5)トリアクリレートが好ましい。
【0034】
なお、以上の様な2官能性アクリル系モノマー及び3官能性アクリル系モノマーは単独で用いても良いし、必要に応じて2種以上を併用しても良い。
【0035】
環状エーテル構造を2つ以上有する化合物の環状エーテル構造としては、環状エーテル構造の開環性の観点から、2〜12個の炭素と1〜6個の酸素とを含む環状エーテル構造を1以上含む含環状エーテル放射線硬化性化合物が好ましい。更に、炭素数は6以下がより好ましく、4以下が更に好ましく、酸素数は4以下が好ましく、2以下が更に好ましい。また、環状エーテル構造は2以上がより好ましい。
【0036】
より具体的には、環状エーテル構造として−O−を含む橋かけ構造が好ましく、グリシジル基などのエポキシ環を有する基を有する化合物が好ましい。
【0037】
更に、これらの環状エーテル構造を有する基は、モノマー成分およびオリゴマー成分に結合していることが好ましい。
【0038】
オリゴマー成分の種類は特に制限されないが、重量平均分子量が50〜1000であることが好ましく、オリゴエチレングリコール、エポキシ樹脂オリゴマー、ポリエステル樹脂オリゴマー、ポリアミド樹脂オリゴマー、ウレタン樹脂オリゴマー、オリゴビニルアルコール、フェノール樹脂オリゴマー等を使用する。
【0039】
これらのオリゴマー成分に環状エーテル構造が結合した化合物としては、例えば、オリゴエチレングリコールジグリシジルエーテルを挙げることができる。
【0040】
また、モノマー成分の種類としては、上記の様なオリゴマー成分のモノマーが好ましく、この様なモノマー成分に環状エーテル構造が結合した化合物としては、例えば、グリシジル基が2個の例としてエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリシジル基が3個の例としてトリメチロールプロパントリグリシジルエーテルを挙げることができる。
【0041】
アルケニル基を2つ以上有する化合物のアルケニル基としては、反応性および入手の容易性から、ビニル基およびアリル基が好ましい。
【0042】
また、これらのアルケニル基は、ポリマー成分およびオリゴマー成分に結合していることが好ましく、例えば、ポリビニルケイ皮酸エステル類などが好ましい。
【0043】
スチリル基を2つ以上有する化合物の場合も同様に、スチリル基はポリマー成分およびオリゴマー成分に結合していることが好ましく、例えば、ポリビニルベンザルアセトフェノン類、ポリビニルスチリルピリジン類などが好ましい。
【0044】
−SHを2つ以上有する化合物の場合も同様に、−SHはポリマー成分およびオリゴマー成分に結合していることが好ましい。
【0045】
以上の様な自己硬化性化合物に加え、放射線硬化性組成物の場合、置換基を有しても良い(メタ)アクリロイル基、置換基を有しても良い環状エーテル構造、置換基を有しても良いアルケニル基、置換基を有しても良い−CH=CH−、置換基を有しても良いスチリル基および−SHなどの同じ又は異なる構造を少なくとも1つ以上有する化合物を含むことが好ましい。
【0046】
なお、置換基とは、炭素数12以下の炭化水素基、ハロゲン、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、シアノ基などで、硬化反応を阻害しないものであれば特に制限されない。
【0047】
(メタ)アクリロイル基を1つ以上有する化合物としては、トナーの基本特性を制御したり所望の定着強度を実現するため、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ラウリル−トリデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸セチル−ステアリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル及びメタクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸アミド及び(メタ)アクリル酸メチロールアミド等の(メタ)アクリル酸アミド類;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル及び(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等の反応性アクリル系モノマー類;ジ(メタ)アクリル酸エチレン、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸デカエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ペンタデカエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ペンタコンタヘクタエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ブチレン、(メタ)アクリル酸アリル、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール及びジ(メタ)アクリル酸フタル酸ジエチレングリコール等の架橋性アクリル系モノマー類;ジエチレングリコール変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の単官能アクリル化合物などを使用する。
【0048】
また、イソボルニルアクリレート又はメタクリレート、ノルボルニルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンテノキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンテノキシプロピルアクリレート又はメタクリレートなど、ジエチレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、オリゴオキシエチレン又はオリゴプロピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルなど、ジシクロペンテニルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルモノフマレート又はジフマレートなど、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどのモノ−、ジアクリレート又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれらのスピログリコールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、又はモノ−、ジメタアクリレート、又はこれらのモノアクリレート又はメタクリレートのメチルエーテル、1−アザビシクロ[2,2,2]−3−オクテニルアクリレート又はメタクリレート、ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエステルなど、ジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンタジエニルオキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリレート等を使用する。
【0049】
環状エーテル構造を1つ以上有する化合物の環状エーテル構造は、環状エーテル構造の開環性の観点から、2〜12個の炭素と1〜6個の酸素とを含む環状エーテル構造を1以上含む含環状エーテル放射線硬化性化合物が好ましい。更に、炭素数は6以下がより好ましく、4以下が更に好ましく、酸素数は4以下が好ましく、2以下が更に好ましい。また、環状エーテル構造は2以上がより好ましい。
【0050】
より具体的には、環状エーテル構造として−O−を含む橋かけ構造が好ましく、グリシジル基などのエポキシ環を有する基を有する化合物が好ましい。
【0051】
更に、これらの環状エーテル構造を有する基は、モノマー成分およびオリゴマー成分に結合していることが好ましい。
【0052】
アルケニル基を1つ以上有する化合物のアルケニル基としては、反応性および入手の容易性から、ビニル基およびアリル基が好ましい。
【0053】
−CH=CH−を1つ以上有する化合物としては、不飽和ポリエステル等が好ましい。
【0054】
スチリル基を1つ以上有する化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、2,4−ジメチルスチレン、クロロスチレン及びブロモスチレン等が好ましい。
【0055】
更に、必要に応じてアクリル系モノマー及び/又はスチレン系モノマーと共重合可能なモノマーを併用することもできる。この様な共重合可能なモノマーとしては、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル等のシアノ基含有ビニル化合物類; 塩化ビニル及び塩化ビニリデン等のハロゲン含有ビニル化合物類;酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル等の有機酸基含有ビニル化合物類;エチレン、マレイン酸およびイタコン酸等の反応性単量体類;アクリル変性シリコーン類;クロロエチルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル、エチリデンノルボルネン、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート及びトリアリルイソシアヌレート等の架橋性共重合モノマー類なども使用する。
【0056】
以上に説明してきた化合物に加え、必要に応じて、共重合性のα,β−不飽和多価カルボン酸の(メタ)アクリルエステル、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジメタクリル酸1,4−ブチレングリコール、ジメタクリル酸プロピレングリコール等のジメタクリル酸アルキレングリコールエステル、トリメチロールプロパンEO付加トリアクリレート等も使用する。
【0057】
また、必要に応じて、光重合開始剤を併用する。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインやベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾイン−イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチル−エーテル等のベンゾインアルキルエーテル類;2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニルスルフィド、エオシン、チオニン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノン等を使用する。
【0058】
製品例としては、メチルベンゾイルホルメート(アクゾノーベル社製、商品名:バイキュア55)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名:イルガキュア907)等が好ましい。
【0059】
また、使用するアクリル化合物の種類によっては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(ベンジルジメチルケタール:BDK)、ベンゾフェノン(BP)やその誘導体、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンやその誘導体、メチルベンゾイルホルメート、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モンフォリノプロパン−1−オン、テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントンなどその他チオキサントン誘導体、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチル−ビニル)フェニル]プロパノン]など高分子光重合開始剤、トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどアシルフォスフィンタイプなどを、紫外線用の光重合開始剤として、単独または2種類以上混合して使用する。
【0060】
また、使用する含環状エーテル放射線硬化性化合物の種類によっては、例えば、ベンゾインやベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾイン−イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチル−エーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニルスルフィド、エオシン、チオニン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノン、メチルベンゾイルホルメート等が挙げられる。
【0061】
更に、他の重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニルスルフィド、エオシン、チオニン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノン等を用いることもできる。
【0062】
なお、必要に応じて、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等を、光重合開始助剤として、上記の光重合開始剤と併用混合して使用できる。
【0063】
なお、以上の様な光重合開始剤は単独で使用しても良いし、必要に応じて2種以上を併用しても良い。その使用量は、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物の100質量部に対し、0.1〜30質量部程度とする。
【0064】
(マイクロカプセル)
放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物をマイクロカプセルに内包する方法例を以下に説明する。
【0065】
例えば、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物を適当な媒体中に分散し、その表面にモノマー及びプレポリマーを配置し樹脂化して、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物を内包するマイクロカプセルを調製できる。
【0066】
カプセル壁としては、ゼラチン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ尿素、ポリスルホンアミド、ポリスルホネート、ポリウレア等を使用する。
【0067】
マイクロカプセルは、界面重合法、in situ重合法、液中硬化被覆法などの化学的カプセル化方法;コアセルベーション法、液中硬化被覆法、液中乾燥法、融解分散冷却法などによる物理化学的カプセル化方法;パンコーティング法、気中懸濁化法、噴霧乾燥法などによる機械的カプセル化方法などにより製造できる。
【0068】
例えば、界面重合法においては、マイクロカプセルの内部媒体とマイクロカプセルの外部媒体との何れにもカプセル樹脂壁の原料が存在しており、マイクロカプセルの内部媒体に含まれる原料とマイクロカプセルの外部媒体に含まれる原料とが反応してカプセル樹脂壁が形成される。
【0069】
また、in situ重合法においては、マイクロカプセルの内部媒体とマイクロカプセルの外部媒体との何れか一方のみにカプセル樹脂壁の原料が存在しており、マイクロカプセルの内部媒体に含まれる原料のみが反応してカプセル樹脂壁が形成されか、マイクロカプセルの外部媒体に含まれる原料のみが反応してカプセル樹脂壁が形成される。
【0070】
以上の重合法において使用される界面活性剤は特に制限されず、アニオン性単量体、カチオン性単量体、ノニオン性単量体、アニオン性重合体、カチオン性重合体、ノニオン性重合体の何れでも使用できる。中でも、乳化能が高い、カプセル内包物の保護性が高い、カプセル樹脂壁の凝集性に優れる、カプセル樹脂壁形成反応を阻害しない等の理由から、アニオン性単量体、アニオン性重合体などが好ましい。
【0071】
具体的には、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルフォン酸塩、ポリオキシエチレン硫酸塩、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルアルコール、ヘキサエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カイゼン、アラビアゴム、ゼラチン、ロート油などを使用する。
【0072】
また、カプセル化反応の際の全体に対して、界面活性剤の使用量は0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、一方、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましくい。
【0073】
カプセル樹脂壁としては熱可塑性および熱硬化性の何れでも良く、カプセル内包物の性質、所望のマイクロカプセルの構造などを考慮して選択する。中でも、マイクロカプセルの構造を制御し易いなどの理由から、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ウレタン−尿素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスルホンアミド樹脂、ポリスルホネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂などが好ましく、必要に応じて2種類以上の樹脂を併用できる。
【0074】
具体的には、例えば、カプセル樹脂壁を尿素樹脂から作製する場合、メチロール化尿素系化合物を用いたin situ重合法、尿素系化合物とホルムアルデヒドとを用いた界面重合法、ハロゲン化カルボニル化合物とアミン類とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0075】
また、カプセル樹脂壁をメラミン樹脂から作製する場合、メチロール化メラミン系化合物を用いたin situ重合法、メラミン系化合物とホルムアルデヒドとを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0076】
また、カプセル樹脂壁をポリウレタン樹脂から作製する場合、イソシアネート化合物とヒドロキシル化合物とを用いた界面重合法、カルボニルモノオキシ化合部とアミン類とを用いた界面重合法、アミノ−カルボニルモノオキシ化合部を用いたin situ重合法などにより作製できる。
【0077】
また、カプセル樹脂壁をウレタン−尿素樹脂から作製する場合、イソシアネート化合物と水とを用いた界面重合法、イソシアネート化合物とアミン類とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0078】
また、カプセル樹脂壁をポリアミド樹脂から作製する場合、アミノ酸誘導体を用いたin situ重合法、カルボン酸誘導体とアミン類とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0079】
また、カプセル樹脂壁をポリエステル樹脂から作製する場合、カルボン酸誘導体とヒドロキシル化合物とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0080】
また、カプセル樹脂壁をポリエーテル樹脂から作製する場合、カルボン酸誘導体とヒドロキシル化合物とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0081】
また、カプセル樹脂壁をポリオレフィン樹脂から作製する場合、エチレン、プロピレン、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン−ジビニルベンゼン等を用いたin situ重合法などにより作製できる。
【0082】
また、カプセル樹脂壁をポリスルホンアミド樹脂から作製する場合、スルホン酸誘導体とアミン類とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0083】
また、カプセル樹脂壁をポリスルホネート樹脂から作製する場合、スルホン酸誘導体とヒドロキシル化合物とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0084】
また、カプセル樹脂壁をエポキシ樹脂から作製する場合、エポキシドとヒドロキシル化合物とを用いた界面重合法、エポキシドとアミン類とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0085】
また、カプセル樹脂壁をポリカーボネート樹脂から作製する場合、ヒドロキシ化合物とハロゲン化カルボニル化合物とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0086】
また、カプセル樹脂壁をフェノール樹脂から作製する場合、芳香族ヒドロキシ化合物とホルムアルデヒドとを用いた界面重合法、尿素系化合物と芳香族ヒドロキシ化合物とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0087】
なお、カプセル樹脂壁の原料としては、上記以外にも、ポリイソシアネート、ポリイソチオシアネート、ポリアミン、ポリカルボン酸、多塩基酸クロライド、酸無水物、エポキシ化合物、ポリオール、(メタ)アクリル化合物、ポリサルファイド、有機アミン類、酸アミド類、水溶性エポキシ化合物、フェノール類、ホルマリン、ホスゲン、スピロアセタール系複素環状アミン、アルデヒド等も使用できる。
【0088】
以上に記載したカプセル樹脂壁のうち、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂などは熱硬化性樹脂である。また、ポリウレタン樹脂、ウレタン−尿素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスルホンアミド樹脂、ポリスルホネート樹脂およびポリカーボネート樹脂などは熱可塑性樹脂である。
【0089】
なお、以上に説明してきたカプセル化反応において、反応温度は、普通20〜100℃とする。特に、耐熱性に乏しいジアゾニウム塩などを使用する場合は、は反応温度を低くする。
【0090】
また、マイクロカプセル樹脂壁を水溶性樹脂壁により作製することもできる。水溶性樹脂壁としては、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−無水マレイン酸系樹脂、スチレン−無水マレイン酸系樹脂、イソブテン−無水マレイン酸系樹脂、その他のオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、酢酸ビニル共重合体、アクリル系共重合体などを使用する。
【0091】
また、コラーゲン、コラーゲン誘導体、にわか、ゼラチン、アルブミン、アルブミン誘導体、カゼイン、大豆タンパク等のポリアミノ酸類;デンプン、加工デンプン、酸変性デンプン、酸化デンプン、アセチルデンプン、メチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ヒドロキシエチルデンプン、アミノアルキルデンプン、アミロース、アミロース誘導体、デキストリン、ブリテッシュガム等のデンプン類;セルロース等のセルロース類;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロースエーテル類;硝酸セルロース、酢酸セルロース、ビスコース等のセルロースエステル類;アラビアゴム、トラガントゴム、カラヤゴム、ローカストビーンゴム、グアーゴム、コンニャクマンナン、アルギン酸、ふのり等の複合多糖類なども使用する。
【0092】
これらの水溶性カプセル樹脂壁を有するマイクロカプセルは、コアセルベーション法、液中硬化被覆法、液中乾燥法などにより製造できる。
【0093】
マイクロカプセルの体積平均粒子径は、0.5μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましく、2μm以上が更に好ましく、一方、50μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましく、15μm以下が更に好ましい。なお、マイクロカプセルの体積平均粒子径は、例えばCoulter Electronics社(英国)製コールターマルチサイダーを用いて、体積基準により測定することもできる。
【0094】
なお、マイクロカプセルは、必要に応じて、2種以上を併用することもできる。
【0095】
(現像剤)
現像剤の種類には、乾式一成分系、乾式二成分系、湿式系などがある。
【0096】
一成分現像剤を作製する場合、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物の少なくとも何れか一方を内包する電子写真方式用マイクロカプセルトナーに、他の必要成分も内包して現像剤を調製する。
【0097】
この場合、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物のトナー全体に占める割合は、高速定着性を実現するために、50質量%以上が好ましく、65質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましく、一方、トナーの離型性などを損なわない観点から、99質量%以下が好ましい。
【0098】
なお、他の必要成分とは、以下に説明するようなキャリア成分を始めとし、結着樹脂、色材、電荷制御剤、離型剤、表面処理剤、磁性剤などである。
【0099】
二成分現像剤を作製する場合、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物の少なくとも何れか一方を内包する電子写真方式用マイクロカプセルトナーと、キャリアとを混合する。
【0100】
また、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物の少なくとも何れか一方を内包するマイクロカプセルをトナーに配合したり、キャリアにマイクロカプセルを配合することもでき、マイクロカプセルを含有しないトナーとマイクロカプセルを含有しないキャリアとマイクロカプセルとを混合して現像剤を調製することもでき、トナー及びキャリアの少なくとも一方にマイクロカプセルを配合し更にマイクロカプセルを混合して現像剤を調製することもできる。
【0101】
この場合、マイクロカプセルのトナー全体に占める割合は、高速定着性を実現するために、50質量%以上が好ましく、65質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましく、一方、トナーの離型性などを損なわない観点から、99質量%以下が好ましい。
【0102】
なお、これらのトナーは、以下に説明するような、結着樹脂、色材、電荷制御剤、離型剤、表面処理剤、磁性剤などを用いて作製する。
【0103】
また、マイクロカプセルの粒子径が比較的大きい場合は、トナーにマイクロカプセルを含有させるよりも、キャリアにマイクロカプセルを配合したり、トナーと、キャリアと、マイクロカプセルとを混合して現像剤を調製する方が好ましい場合もある。
【0104】
(結着樹脂)
結着樹脂はトナーの構成要素を十分結着し、トナーの良好な定着性および帯電性などを実現するものであれば特に制限されないが、ビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ビニルブチラール系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アミド系樹脂、ビニルトルエン重合体、マレイン酸重合体、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂;これらの樹脂の単量体成分の共重合体などを使用し、必要に応じて複数の樹脂を併用することもできる。
【0105】
例えば、スチレン系樹脂およびスチレン系樹脂の単量体成分の共重合体の具体例として、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びスチレン誘導体のホモポリマー;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体などを使用する。
【0106】
また、架橋構造を有する樹脂を結着樹脂として使用することもできる。結着樹脂の架橋剤としては、2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物を使用し、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタジオールジメタクリレート等の二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン等のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物などを使用し、必要に応じて複数を併用することもできる。
【0107】
以上の様な結着樹脂の中でも、加熱定着用には、エステル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂およびこれらの樹脂の単量体成分の共重合体が好ましく、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
【0108】
加圧定着用には、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アミド系樹脂およびこれらの樹脂の単量体成分の共重合体が好ましく、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
【0109】
また、湿式トナーの場合は、アクリル系樹脂、ビニルトルエン重合体、マレイン酸重合体およびこれらの樹脂の単量体成分の共重合体が好ましく、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
【0110】
なお、結着樹脂のトナー全体に占める割合は、普通、50〜95質量%とする。
【0111】
(色材)
色材としては、トナーの特性を低下させることなく十分に着色できるものであれば特に制限されないが、チャネルカーボン、ファーネスカーボン等のカーボンブラック;ベンガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料;ファーストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔料;銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料;フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料;分散染料、油溶性染料などを用い、必要に応じて複数の色材を併用することもできる。
【0112】
また、磁性トナーの場合は、磁性粉として、マグネタイト、フェライト、コバルト、鉄、ニッケル等の金属単体またはその合金を用いることもできる。
【0113】
更に、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、バライト粉、ホワイトカーボン、シリカ、アルミナホワイト、水酸化アルミニウム、カオリンクレー等の粘土鉱物、タルク、マイカ、ネフェリンサイアナイト等の体質顔料も使用できる。
【0114】
黒色トナーの場合、黒色色材として、カーボンブラック、磁性体、以下に示すイエロー色材、マゼンタ色材およびシアン色材を混合して黒色に調色された色材などを用いる。
【0115】
カラー画像の場合、イエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナー等を作製する。
【0116】
イエロー色材としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物などを使用し、具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168及び180等を使用し、C.I.ソルベントイエロー93,162,163等の染料を併用しても良い。
【0117】
マゼンタ色材としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などを使用し、具体的には、C.Iピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48:3、48:4、57:1、81:1、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221及び254等を使用する。
【0118】
シアン色材としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物などを使用し、具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62及び66等を使用する。
【0119】
白色トナーの場合、白色色材として、酸化チタン、チタン白、酸化亜鉛、亜鉛白、硫化亜鉛、リトポン、鉛白、アンチモン白、ジルコニア、酸化ジルコニア等を使用する。
【0120】
なお、以上の様な色材は、単独で又は複数を混合して、固体および液体の状態で用いることができ、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透明性、トナー中への分散性なども考慮して選択される。
【0121】
なお、色材のトナー全体に占める割合は、普通、1〜20質量%とする。
【0122】
(電荷制御剤)
電荷制御剤としては、トナーの特性を低下させることなく十分に電荷を制御できるものであれば特に制限されないが、負極性電荷制御剤および正極性電荷制御剤を用いる。
【0123】
負極性電荷制御剤の具体例としては、有機金属化合物、キレート化合物、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸およびそれらの金属塩、それらの無水物、それらのエステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル−スルホン酸共重合体、及びノンメタルカルボン酸系化合物などが有るが、Cr錯塩染料などの電子受容性染料、電子受容性有機錯体、銅フタロシアニンのスルホニルアミン、塩素化パラフィン等が好ましい。
【0124】
また、正極性電荷制御剤の具体例としては、ニグロシン、脂肪酸金属塩による変性物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物、トリブチルベンジンアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩および4級アンモニウム塩又はオニウム塩のレーキ顔料、トリフェニルメタン染料およびこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、例えば、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物)、高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド、ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート類などが有るが、電子供与性のニグロシン染料、第四級アンモニウム塩などが好ましい。
【0125】
なお、電荷制御剤のトナー全体に占める割合は、普通、0.01〜10質量%とする。
【0126】
(離型剤)
定着時のオフセットを低減し、通紙性などを改良するために、離型剤を配合することもできる。この様な離型剤としては、フッ素樹脂、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、流動パラフィン、ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等を使用する。これらの離型剤は溶融粘度が低いため、定着時に離型剤として機能する。
【0127】
なお、離型剤のトナー全体に占める割合は、普通、0.1〜20質量%とする。
【0128】
(表面処理剤)
トナーの表面に表面処理剤として微粉体を付着させることにより、トナーの流動性を向上できる。この様な微粉体として疎水性シリカ等を使用するが、疎水性シリカをトナーの表面に付着すると、流動性が向上するのみならず、トナーのクリーニング性および帯電性も向上できる。また、疎水性シリカ以外に、酸化チタン、アルミナ、酸化セリウム、脂肪酸金属塩、ポリ弗化ビニリデン、ポリスチレン等の微粉末も使用できる。
【0129】
なお、表面処理剤の使用量は、トナー100質量部に対して、普通、0.1〜20質量%とする。
【0130】
(磁性剤)
更に、トナーに磁性剤を含有させて、磁性トナーを作製することもできる。この場合、磁性剤は色材の役割を兼ねることもできる。この様な、磁性剤としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケル等の金属;これらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属;これらの金属の合金およびその混合物が挙げられる。
【0131】
なお、磁性剤のトナー全体に占める割合は、普通、1〜20質量%とする。
【0132】
(その他の添加剤)
トナーには、以上に説明した成分以外に、ステアリン酸亜鉛などの滑剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤などの安定剤などの添加剤を必要に応じて使用できる。
【0133】
(トナー及び現像剤の製造方法)
乾式二成分系で使用するトナーは、結着樹脂、色材、電荷制御剤、離型剤、表面処理剤などを用いて作製され、体積平均粒子径が1〜20μmとなる様に調整する。なお、トナーの体積平均粒子径は、例えばCoulter Electronics社(英国)製コールターマルチサイダーを用いて測定できる。この様なトナーをキャリアと混合して乾式二成分現像剤を作製する。乾式二成分系で使用するキャリアは、芯材をコート剤で被覆することで作製され、体積平均粒子径が10〜200μmとなる様に調整する。
【0134】
キャリアの芯材としては、表面酸化の鉄粉、表面未酸化の鉄粉、ニッケル粉、銅粉、亜鉛粉、コバルト粉、マンガン粉、クロム粉、希土類粉などの金属粉;これらの金属の酸化物粉;これらの金属の合金粉;これらの合金の酸化物粉;フェライト粉;マグネタイト粉などを使用する。
【0135】
キャリアのコート剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂;シリコーン樹脂;ポリエステル樹脂;フェノール樹脂;ジ−ターシャリーブチルサリチル酸の金属錯体;スチレン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリアミド;ポリビニルブチラール;ニグロシン;アミノアクリレート樹脂;塩基性染料およびそのレーキ;シリカ微粒子;アルミナ微粒子などを単独または複数で用いる。これらのコート剤を溶剤中に溶解または懸濁し、これをキャリア表面に塗工したり;コート剤を単に粉体で混合する等の方法でキャリアが作製される。
【0136】
なお、トナーとキャリアとの混合比は、現像剤全体に対して、トナーが1〜15質量%となるようにする。
【0137】
乾式一成分系で使用するトナーは、結着樹脂、色材、電荷制御剤、離型剤、表面処理剤などに加え、例えば磁性トナーの場合、磁性剤などを用いて作製され、体積平均粒子径が1〜20μmとなる様に調整し、キャリアと混合することなく乾式一成分現像剤を作製する。
【0138】
湿式系で使用するトナーは、結着樹脂、色材、電荷制御剤などを用いて作製され、体積平均粒子径が0.1〜3μmとなる様に調整する。この様なトナーをキャリアと混合して湿式現像剤を作製する。湿式系で使用するキャリアとしては、体積固有抵抗が1012〜1015Ωcm、誘電率が2〜3の絶縁性液体などを使用する。
【0139】
乾式トナーは製造方法により、粉砕トナーと重合トナーとに大別される。
【0140】
粉砕トナーの製造方法としては、例えば、結着樹脂、色材、電荷制御剤、離型剤、磁性剤などの必要なトナー成分を、ヘンシェルミキサー及びボールミル等の混合機で十分に混合する。
【0141】
次に、得られた混合物を、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等の熱混練機を用いて溶融混練し、樹脂成分を相溶させ、トナー成分を均一に分散させる。その後、得られた混練物を冷却固化し、ハンマーミル及びジェットミル等で粉砕し、サイクロン及びミクロンセパレーター等で分級して造粒し、所望のトナーを得る。
【0142】
さらに必要に応じて表面処理剤などを、ヘンシェルミキサー等の混合機で混合することもできる。
【0143】
一方、重合トナーの製造方法としては、例えば、ディスク及び多流体ノズル等を用いて溶融混合物を空気中に霧化し球状トナー粒子を得る方法;懸濁重合法を用いて直接トナー粒子を生成する方法;単量体には可溶で得られる重合体が不要な水系有機溶剤を用い直接トナー粒子を生成する分散重合法、水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナー粒子を生成するソープフリー重合法などの乳化重合法;予め一次極性乳化重合粒子を調製後、反対電荷を有する極性粒子を加え会合させるヘテロ凝集法等を用いる。
【0144】
中でも、重合性モノマーと他のトナー成分とを含むモノマー組成物を直接重合してトナー粒子を生成する方法が好ましい。また、一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着させた後、重合開始剤を用い重合させるシード重合方法も好ましい。
【0145】
以上の様にして得られたトナーは、必要に応じてキャリアと混合される。混合は、Vブレンダーなどを用いて行われる。
【0146】
一方、湿式トナーの場合は、ボールミル及びアトライタ等の混合機にトナー成分とキャリア液体とを投入し、十分に分散させて、混合工程および造粒工程を同時に行う。
【0147】
(放射線硬化定着方式)
トナー及び現像剤の放射線により硬化する成分は、マイクロカプセルの破壊に伴い放出され支持体に付着し、これらの成分が硬化する際に支持体と化学結合する。硬化は放射線照射によって引起される架橋反応により進行し、この際、硬化成分の一部と支持体との間で化学結合が形成されると考えられ、画像が支持体に定着される。放射線による硬化反応は高速に進行するため、画像は放射線の照射により速やかに支持体に定着される。この結果、本発明のトナー及び現像剤は短時間で定着でき、電子写真装置の複写速度を印刷機の印刷速度以上に向上できる。
【0148】
マイクロカプセルの破壊は、(ア)加圧ローラによりマイクロカプセルを加圧し機械的に破壊する、(イ)加熱ローラなどの接触加熱方式でマイクロカプセルを加熱し内容物を熱膨張させ熱的に破壊する、(ウ)加熱加圧ローラによりマイクロカプセルを加熱加圧し熱的機械的に破壊する、(エ)フラッシュ光照射などの非接触加熱方式でマイクロカプセルを加熱し内容物を熱膨張させ熱的に破壊する、(オ)加熱ローラなどの接触加熱方式でマイクロカプセルを加熱し内容物を反応させ体積膨張させて化学的に破壊する、(カ)フラッシュ光照射などの非接触加熱方式でマイクロカプセルを加熱し内容物を反応させ体積膨張させて化学的に破壊する、(キ)放射線を照射して硬化反応を進行すると同時にマイクロカプセルを加熱し内容物を熱膨張させ熱的に破壊する、(ク)放射線を照射して硬化反応を進行すると同時にマイクロカプセルを加熱し内容物を反応させ体積膨張させて化学的に破壊する、(ケ)放射線を照射して硬化反応を進行すると同時にマイクロカプセルの内容物を放射線により反応させ体積膨張させて化学的に破壊する等の手法で行うことができる。これらの破壊方式は、カプセル樹脂壁が熱可塑性および熱硬化性の何れでも有効である。
【0149】
また、マイクロカプセル破壊の他の様式として、(ア)加熱ローラなどの接触加熱方式でマイクロカプセルを加熱し、例えばカプセル樹脂壁のガラス転移温度以上に加熱し、カプセル樹脂壁の物質透過性を上昇させカプセル樹脂壁を透過させて内容物を放出させる、(イ)加熱加圧ローラなどの接触加熱方式でマイクロカプセルを加熱し、例えばカプセル樹脂壁のガラス転移温度以上に加熱し、カプセル樹脂壁の物質透過性を上昇させカプセル樹脂壁を透過させて内容物を放出させる、(ウ)フラッシュ光照射などの非接触加熱方式でマイクロカプセルを加熱し、例えばカプセル樹脂壁のガラス転移温度以上に加熱し、カプセル樹脂壁の物質透過性を上昇させカプセル樹脂壁を透過させて内容物を放出させる、(エ)放射線を照射して硬化反応を進行すると同時にマイクロカプセルを加熱し、例えばカプセル樹脂壁のガラス転移温度以上に加熱し、カプセル樹脂壁の物質透過性を上昇させカプセル樹脂壁を透過させて内容物を放出させる等がある。これらの破壊方式は、カプセル樹脂壁が熱可塑性の場合に有効である。
【0150】
以上の様なマイクロカプセルを破壊する工程は放射線による硬化工程に先立ち行うか、放射線による硬化工程と同時に行う必要があるが、マイクロカプセルの破壊工程と放射線硬化工程とを同時に行うことにより、定着操作を簡略化でき、定着速度を向上できる。
【0151】
放射線硬化反応により定着方式で使用される放射線としては、硬化反応が急速に進行する等の理由から、主に紫外線(UV)及び電子線(EB)が利用されるが、電子線(EB)、X線、i線、g線、赤外線、可視光なども利用できる。
【0152】
中でも、硬化効率が高い、照射装置が入手し易い等の理由から、特にUV−C等の、最大放射波長が315nm以下である(UV)が好ましい。更に、最大放射の波長が280nm以下であれば、より好ましい。
【0153】
これらのUVは、低圧水銀ランプ及びエキシマランプ等により、工業的に好ましい形態で発生できる。
【0154】
(定着方式)
定着装置の第1様態例を、図1に示した。支持材110はローラ111により搬送され、支持材上の現像剤114は照射手段112より発せられた放射線113に暴露される。この時、マイクロカプセル116が破壊され、同時に支持体上に付着した現像剤117中では硬化反応が進行し、現像剤と支持体との間で結合部位115が形成され、現像剤が定着される。
【0155】
定着装置の第2様態例を、図2に示した。まず、支持材210に付着した現像剤216は、加熱ロール法などの接触加熱方式(感熱定着方式)、加圧ロール法などの接触加圧方式(感圧定着方式)、フラッシュ定着法など非接触加熱方式などのカプセル破壊手段217を通過し、マイクロカプセルが破壊され、現像剤214が支持材に付着される。付着された現像剤は、ローラ211により搬送され、照射手段212より発せられた放射線213に暴露される。支持体上に付着した現像剤214中では硬化反応が進行し、同時に現像剤と支持体との間で結合部位215が形成され、現像剤が定着される。
【0156】
定着装置の第3様態例を、図3に示した。定着ローラ416は放射線413に対して実質的に透明であり、軸心部には空洞があり、例えば円筒形である。また、照射手段412は、加圧ローラと兼用の定着ローラの内部空洞に配設されている。
【0157】
支持材410はローラ411により搬送され、支持体上に付着した現像剤414中のマイクロカプセルは、定着ローラとローラとに狭支された際に加圧により破壊される。放射線は定着ローラを透過するため、マイクロカプセルの破壊と同時に、支持体上に付着した現像剤414は、照射手段より発せられた放射線に暴露される。現像剤中では硬化反応が進行し、同時に現像剤と支持体との間で結合部位415が形成され、現像剤が定着される。
【0158】
第3様態例の様に、定着ローラを加圧ローラおよび加熱ローラなどと兼用すると、定着工程を簡略化でき、定着装置の構造を簡便なものとでき、定着時間を更に短縮できる。
【0159】
定着装置の第4様態例を、図4に示した。定着ローラ416は放射線413に対して実質的に透明であり、軸心部には空洞があり、例えば円筒形である。また、照射手段412は、加圧ローラと兼用の定着ローラの内部空洞に配設されている。
【0160】
支持材410はベルト417により搬送され、支持体上に付着した現像剤414中のマイクロカプセルは、定着ローラとベルトとに狭支された際に加圧により破壊される。放射線は定着ローラを透過するため、マイクロカプセルの破壊と同時に、支持体上に付着した現像剤414は、照射手段より発せられた放射線に暴露される。現像剤中では硬化反応が進行し、同時に現像剤と支持体との間で結合部位415が形成され、現像剤が定着される。
【0161】
第4様態例の様に、定着ローラを加圧ローラおよび加熱ローラなどと兼用すると、定着工程を簡略化でき、定着装置の構造を簡便なものとでき、定着時間を更に短縮できる。
【0162】
(シート)
放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物を含有する電子写真方式用の現像剤を使用すれば、オンデマンドトナープリンター等のオンデマンド電子写真方式により画像前駆体をオンデマンド作製でき、放射線の照射により画像前駆体を高速定着して、画像をシート等の支持体上に形成できる。
【0163】
基体シート(支持体)としては、通常の紙の他に、合成紙、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン及び塩化ビニル等の合成フィルムを用いることもできる。これらの合成フィルムを用いる場合には、基体シートの表面にマット処理およびコロナ処理などの表面処理を施す場合もある。
【0164】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。なお、特に明記しない限り、試薬等は市販の高純度品を使用する。
【0165】
(実施例1)マイクロカプセルトナー1、電子写真方式用現像剤1
スチレン−無水マレイン酸共重合体の無水マレイン酸の部分加水分解による開環物(重量平均分子量:350,000、無水マレイン酸の開環率:70%)15質量部と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1質量部とを、水284質量部に溶解する。
【0166】
一方、大阪有機化学工業(株)製ビスコート#230(商品名)60質量部と、東亞合成(株)製アロニックスM310(商品名)37質量部と、アクゾノーベル社製バイキュア55(商品名)3質量部とを混合して、アクリル系UV硬化性組成物を調製する。得られたアクリル系UV硬化性組成物は室温で流動性を有している。
【0167】
このアクリル系UV硬化性組成物200質量部とカーボンブラック5質量部とを混合し、これを上記の溶液に混合し、ホモミキサーを用いて乳化する。その後、トリメチロールメラミン初期重合物(住友化学社製、商品名:スミレーズレジン607)65質量部を混合し、プロペラ型攪拌機を用いて攪拌し、カプセル化反応を行い、マイクロカプセルトナー1を得る。
【0168】
得られたマイクロカプセルトナー1を電子顕微鏡により観察すると、カプセルの平均粒子径は7μmである。
【0169】
このマイクロカプセルトナー1の98.6質量部(固形分)に疎水性シリカ微粒子1.4質量部を混合し、この混合物7質量部とフェノール樹脂が表面にコートされたマグネタイト粒子93質量部とを混合して、二成分系の電子写真方式用現像剤1を得る。
【0170】
一方、ガラス製の紫外線を透過する円筒ローラ内に低圧水銀ランプを配置し、これを加圧式定着ローラとして使用する紫外線照射定着装置を作製する。この定着装置を用いて、電子写真方式用現像剤1により電子写真方式で紙上に形成された画像前駆体を高速定着でき、画像を高速定着でオンデマンドに作製できる。
【0171】
(実施例2)マイクロカプセルトナー2、電子写真方式用現像剤2
ユニオンカーバイド社製3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(商品名:CYRACURE UVR−6105)97質量部と、旭電化工業株式会社製の芳香族スルホニウム塩化合物(商品名:アデカオプトマーSP−170)3質量部とを混合して、エポキシ系UV硬化性組成物を調製する。得られたエポキシ系UV硬化性組成物は室温で流動性を有している。
【0172】
このエポキシ系UV硬化性組成物をアクリル系UV硬化性組成物の代わりに使用する以外は、マイクロカプセルトナー1及び電子写真方式用現像剤1の場合と同様にマイクロカプセルトナー2及び電子写真方式用現像剤2を調製する。この電子写真方式用現像剤2を使用して、電子写真方式用現像剤1の場合と同様に高速定着により画像をオンデマンドに作製できる。
【0173】
(実施例3)電子写真方式用現像剤3
スチレン800質量部およびアクリロニトリル200質量部をトルエン10000質量部に溶解し、これにAIBN3質量部、更に、50質量%体積平均粒子径5μmのアゾジカルボンアミドを加えて分散させた後、重合反応させて、結着樹脂を得る。この結着樹脂100質量部と、ステアリン酸1質量部と、ポリプロピレン2質量部とを混合し、これを時間処理量5kg/hrで2軸押出し溶融混練機(温度制御シリンダー数7、ベント数1)で第5シリンダーまで樹脂温度130℃で混練し、第6シリンダーにベントを設置して150℃で脱気し、第7シリンダーで180℃で発泡させて、スポンジ状の混練物を得る。この混練物をジェットミル(圧力:0.5MPa)で粉砕し、風力分級機で分級して体積平均粒子径7μmの電子写真方式用トナーを収率50%で得る。
【0174】
一方、スチレン−無水マレイン酸共重合体の無水マレイン酸の部分加水分解による開環物(重量平均分子量:350,000、無水マレイン酸の開環率:70%)15質量部と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1質量部とを、水284質量部に溶解し、先に使用したアクリル系UV硬化性組成物200質量部を混合し、ホモミキサーを用いて乳化する。その後、トリメチロールメラミン初期重合物(住友化学社製、商品名:スミレーズレジン607)65質量部を混合し、プロペラ型攪拌機を用いて攪拌し、カプセル化反応を行い、マイクロカプセルを得る。
【0175】
引続き、上記の電子写真方式用トナーと、上記のマイクロカプセルと、表面がフェノール樹脂でコートされたマグネタイト粒子93質量部とを、アクリル系UV硬化性組成物の現像剤に占める割合を90質量%となるよう混合し、電子写真方式用現像剤3を得る。
【0176】
一方、ガラス製の紫外線を透過する円筒ローラ内に低圧水銀ランプを配置し、これを加圧式定着ローラとして使用する紫外線照射定着装置を作製する。この定着装置を用いて、電子写真方式用現像剤3により電子写真方式で紙上に形成された画像前駆体を高速定着でき、画像を高速定着でオンデマンドに作製できる。
【0177】
(実施例4)電子写真方式用現像剤4
キャリアとして、マグタイト粒子の表面にフェノール樹脂がコートされ、フェノール樹脂層がアクリル系UV硬化性組成物内包マイクロカプセルを含んでいるものを使用し、トナーとしてマイクロカプセルを含まないものを作製する以外は、電子写真方式用現像剤3の場合と同様に電子写真方式用現像剤4を調製する。この電子写真方式用現像剤4を使用して、電子写真方式用現像剤3の場合と同様に高速定着により画像をオンデマンドに作製できる。
【0178】
【発明の効果】
放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物の少なくとも何れか一方を内包する電子写真方式用マイクロカプセルトナー及び現像剤を用いれば、電子写真方式において高速定着を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】定着装置を説明するための模式的断面図である。
【図2】定着装置を説明するための模式的断面図である。
【図3】定着装置を説明するための模式的断面図である。
【図4】定着装置を説明するための模式的断面図である。
【符号の説明】
110 支持材
111 ローラ
112 照射手段
113 放射線
114 現像剤
115 結合部位
116 破壊されたマイクロカプセル
117 現像剤
210 支持材
211 ローラ
212 照射手段
213 放射線
214 現像剤
215 結合部位
216 現像剤
217 カプセル破壊手段
410 支持材
411 ローラ
412 照射手段
413 放射線
414 現像剤
415 結合部位
416 定着ローラ
417 ベルト

Claims (8)

  1. 放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物の少なくとも何れか一方を内包する電子写真方式用マイクロカプセルトナー。
  2. 前記電子写真方式用マイクロカプセルトナーの定着時において、前記放射線硬化性化合物および前記放射線硬化性組成物は流動性を有する請求項1記載の電子写真方式用マイクロカプセルトナー。
  3. 前記放射線硬化性化合物と、前記放射線硬化性組成物の第1成分とは、置換基を有しても良い(メタ)アクリロイル基、置換基を有しても良い環状エーテル構造、置換基を有しても良いアルケニル基、置換基を有しても良いスチリル基および−SHからなる群より選ばれる1種以上の構造を少なくとも2つ以上有する請求項1又は2記載の電子写真方式用マイクロカプセルトナー。
  4. 前記放射線硬化性組成物の第2成分は、置換基を有しても良い(メタ)アクリロイル基、置換基を有しても良い環状エーテル構造、置換基を有しても良いアルケニル基、置換基を有しても良い−CH=CH−、置換基を有しても良いスチリル基および−SHからなる群より選ばれる1種以上の構造を少なくとも1つ以上有する請求項1乃至3何れかに記載の電子写真方式用マイクロカプセルトナー。
  5. トナーと、放射線硬化性化合物および放射線硬化性組成物の少なくとも何れか一方を内包するマイクロカプセルとを含む電子写真方式用現像剤。
  6. 前記電子写真方式用現像剤の定着時において、前記放射線硬化性化合物および前記放射線硬化性組成物は流動性を有する請求項5記載の電子写真方式用現像剤。
  7. 請求項1乃至4何れかに記載の電子写真方式用マイクロカプセルトナーを含む電子写真方式用現像剤、又は請求項5又は6記載の電子写真方式用現像剤を用いて電子写真方式により形成され、放射線により定着された画像が形成されたシート。
  8. 請求項1乃至4何れかに記載の電子写真方式用マイクロカプセルトナー、又は請求項5又は6記載の電子写真方式用現像剤に含まれる前記マイクロカプセルを破壊して前記放射線硬化性化合物および前記放射線硬化性組成物を放出し、放射線を照射して該放射線硬化性化合物および該放射線硬化性組成物を硬化させ、該放射線硬化性化合物および該放射線硬化性組成物を支持体に定着することにより、画像を該支持体に定着する装置。
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