JP3304812B2 - トナー用結着樹脂の製造方法 - Google Patents

トナー用結着樹脂の製造方法

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JP3304812B2
JP3304812B2 JP07683797A JP7683797A JP3304812B2 JP 3304812 B2 JP3304812 B2 JP 3304812B2 JP 07683797 A JP07683797 A JP 07683797A JP 7683797 A JP7683797 A JP 7683797A JP 3304812 B2 JP3304812 B2 JP 3304812B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異なる複数の樹脂
が混合された樹脂組成物からなるトナー用結着樹脂の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種の高分子が開発され、各種基材、塗
工剤、結合材料等、多方面の用途に使用されてきたが、
これらの高分子材料は、目的とする用途に単一種類で使
用する場合もあれば、単一種類の高分子材料では目的と
する特性が得られず、それを補うため二種類以上の相互
に樹脂組成の異なる高分子材料の混合物を使用する場合
が多い。
【0003】一方、静電荷像現像用トナー用バインダー
樹脂には、その要求される特性が多岐にわたるため、高
分子量の重合体と低分子量の重合体との混合物が使用さ
れている場合が多く、以下の如き問題点を有している。
【0004】一般に静電荷像現像用トナ−は、樹脂成
分、顔料もしくは染料からなる着色剤成分および離型
剤、電荷制御剤等の添加成分によって構成されており、
樹脂成分としては天然または合成樹脂が単独或いは適宜
混合して使用されている。近年急速に技術開発が進めら
れた乾式現像方式に適したトナ−に対しても、その樹脂
成分に関し、多くの改良技術が提案されている。特に高
速度複写及び低温度省エネ複写を目的とする電子写真複
写機においては、加熱ロ−ラ−定着法が採用され、静電
記録体(感光ドラム)上に現像によって得られたトナ−
像を一旦紙などの転写シ−トに転写した後、該転写シ−
トを加熱圧着を行う定着ロ−ラ−に通してトナ−像をシ
−トに融着させて定着が行なわれる。
【0005】かかる定着の方法としては種々のものが知
られているが、特に加熱ロ−ラ定着機に代表される接触
加熱定着方式は、熱板定着器などの無接触加熱定着方式
に比して熱効率が高い点で優れており、特に高速度定着
・低温度定着が可能である点で好ましい。しかしなが
ら、この定着方式を利用すると、従来のトナーでは熱ロ
ール表面とトナーが溶融状態で接触するため、トナーが
熱ロール表面に付着転移し、次の被定着シートにこれが
再転移して汚す(オフセット現象)という現象が起こり
好ましくない。
【0006】一方、複写機は、高速化の方向を指向して
おり、必然的に定着ロールとの接触時間は短くなり、短
時間の加熱で溶融するトナーが要求されている。また、
省エネルギー、或いは安全性の面からも出来るだけ低温
で融け、加えて溶融時の流動性の良いトナーが求められ
ている。そこでこの定着方式に供されるトナ−において
は、定着温度において確実に定着が達成されるよう、ト
ナー用結着樹脂に低分子量重合体を含有させ、トナ−粘
度を下げると共に、接触加熱ロ−ラにトナ−の一部が付
着することによるオフセット現象が生じないよう、当該
トナー用結着樹脂に高分子量重合体を含有させトナ−弾
性率を上げることが好ましいとされている。
【0007】これら低分子量重合体と高分子量重合体の
複合体であるトナー用結着樹脂としては、主にスチレン
系樹脂が多く使われており、種々の重合法が検討されて
いる。例えば、特開平2−48657号公報には、多官
能性開始剤を用い、懸濁重合法により高分子量の重合体
を製造し、この高分子量の重合体の存在下に、さらに低
分子量の重合体を製造し、得られた重合体を乾燥して無
溶媒の高分子量及び低分子量の重合体混合物を得、トナ
ー用結着樹脂として検討している。
【0008】しかしながら、一般に懸濁重合法による場
合、ジビニルベンゼン、ジエチレングリコールジメタク
リレート、トリメチロールプロパンジメタクリレートな
どの架橋剤を用いることにより、比較的容易に高分子量
の重合体を得ることが出来るが、懸濁重合法で低分子量
の重合体を得るためには、多量の連鎖移動剤、例えばメ
ルカプタン類やハロゲン化化合物を用いるか、多量の重
合開始剤を用いる必要があり、連鎖移動剤を用いた場
合、所望されない臭気や、残存ハロゲン化化合物を除去
するために、重合後処理を必要とし、コスト高になると
いう問題も有している。更に、未反応の重合性単量体を
除去することが難しいという問題も有している。
【0009】また、特開平2−48657号公報におい
ては、溶液重合法により得た低分子量の重合体を高分子
量重合体用重合性単量体に溶解させ、多官能性(三官能
性以上)開始剤を用いて重合させトナー用樹脂を製造す
るという技術も開示されている。しかし、溶液重合法に
よる高分子量樹脂の製造は、ワイゼンベルグ効果(撹拌
棒に樹脂が巻きつく)が発生し製造が困難であるという
問題があった。米国特許第 5,084,368号明細書では溶液
重合に塊状重合を併用して高分子量化物を得る方法を開
示している。
【0010】上記いずれの溶液重合による製造方法の場
合においても、無溶媒の樹脂混合物を得るためには、脱
溶剤する必要があり、手間がかかってコスト高になる。
更に、溶液重合法では重量平均分子量が20万以上の高
分子量の重合体を製造るのが難しく、耐オフセット性を
完全に克服するところまで至っていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低分
子量重合体と高分子量重合体とが均一に分散した、非オ
フセット性、定着性、製造時の粉砕性、保存時の耐ブロ
ッキング性(非凝集性)、像形成時の現像性等において
良好な特性を有する、臭気の少ない静電荷像現像トナー
を製造し得るトナー用結着樹脂を製造する方法を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
を行った結果、実質的に無溶媒の樹脂と、該樹脂と異な
る樹脂の乳化分散液とを、攪拌混合処理し、更に蒸発に
よる水分除去処理を施すことにより得られる実質的に無
溶媒の樹脂組成物が、トナー用結着樹脂として優れ、上
記の目的を達成することができることを見いだし、本発
明を完成した。
【0013】即ち、本発明は、(イ)溶融状態の実質的
に無溶媒の樹脂(A)と、該樹脂(A)と異なる樹脂
(B)の乳化分散液とを、攪拌下に混合する処理、及び
(ロ)該混合処理を行いつつあるいは該混合処理後に、
上記樹脂(A)と樹脂(B)の上記乳化分散液との混合
物から蒸発により水分を除去して、実質的に無溶媒の樹
脂組成物を得る処理、を含むことを特徴とするトナー用
結着樹脂の製造方法を提供するものである。
【0014】しかして、本発明によれば、実質的に無溶
媒の樹脂(A)と、該樹脂(A)と異なる樹脂(B)の
乳化分散液とから、トナー用結着樹脂としての、均一に
混合された実質的に無溶媒の樹脂組成物を効率的に、且
つ安価に製造することができる。更に、樹脂(A)及び
樹脂(B)の乳化分散液に残存するモノマーは、水分が
蒸発により除去される際に随伴して効果的に系外に除去
されるので、極めて微量となり、臭気がほとんど感じら
れないトナー用結着樹脂を得ることができる。そして本
発明の製造方法により得ることができる低分子量樹脂と
高分子量樹脂とからなる樹脂組成物を結着樹脂として使
用した静電荷現像用トナーは、(a)低分子量樹脂と高
分子量樹脂とが均一に分散し、(b)非オフセット性、
定着性、製造時の粉砕性、保存時の耐ブロッキング性
(非凝集性)、像形成時の現像性等において良好であ
り、しかも(c)臭気が少ない、という顕著な優れた特
性を有する。以下、本発明のトナー用結着樹脂の製造方
法について詳述する。
【0015】本発明の実質的に無溶媒の樹脂組成物から
なるトナー用結着樹脂の製造方法は、前述したとおり、
(イ)溶融状態の実質的に無溶媒の樹脂(A)と、該樹
脂(A)と異なる樹脂(B)の乳化分散液とを攪拌混合
する処理、及び(ロ)該混合処理を行いつつあるいは該
混合処理後に、上記樹脂(A)と樹脂(B)の上記乳化
分散液との混合物から蒸発により水分を除去する処理と
を含むことを特徴とする。尚、本発明で「樹脂(A)と
樹脂(B)とが異なる」とは、例えばこれら両者の樹脂
の構成単位が異なる場合、分子量が異なる場合、分子分
布が異なる場合、末端基が異なる場合等であり、樹脂を
構成する高分子鎖に異なる部分が両者間に存在する場合
すべてを包含する広い概念である。
【0016】上記攪拌混合処理(イ)とは、溶融状態の
実質的に無溶媒の樹脂(A)と、樹脂(B)の乳化分散
液とを、機械的その他の方法で攪拌混合する操作を行う
とである。
【0017】上記処理(イ)により、最終的に得られる
樹脂(A)と樹脂(B)との混合物の組成が均一にな
り、該混合物を用いて作成したトナーの諸物性が向上す
る。処理(イ)による上記利点は、処理(イ)中に、樹
脂(B)の乳化分散液の樹脂粒子が樹脂(A)に接触
し、樹脂(B)が分散された状態で樹脂(A)と合一す
る作用が促進されるために生じるものと考えられる。処
理(イ)は常圧で行われても、或いは水分の蒸発揮散を
抑制するために圧力を加えた状態で行ってもよい。
【0018】上記処理(ロ)は、上記処理(イ)によっ
て生成した、樹脂(A)、樹脂(B)及び水分を含有す
る混合組成物から水分を蒸発により除去する処理であ
り、大部分の水分が除去された混合樹脂組成物が得られ
る。このとき、処理(イ)により生成した上記組成物中
に例えば残留モノマー、有機溶媒等の揮発性不純物が存
在していれば、処理(ロ)により該揮発性不純物を同時
に除去することができる。
【0019】処理(ロ)は、上記混合物を混合物中の水
の沸点以上に加熱することにより行うことができ、さら
に加熱下に減圧にすることにより効果的に行うことがで
きる。処理(ロ)を常圧で行う場合には、混合物中の温
度は、樹脂(A)と樹脂(B)の乳化分散液とを混合し
た当初は100℃近辺に設定されればよいが、水分の除
去の進行とともに混合物中の水分量が少なくなると更に
高温に設定される必要がある。
【0020】上記処理(ロ)は、上記処理(イ)終了後
に行うことができるが、両者を並行してに行うことがで
きる。そして両者を並行して行うことが効率的であり、
好ましい。処理(ロ)の開始とともに混合物の水分の低
下が始まり、最終的に大部分の水分が除去されるが、処
理(イ)と並行して行う場合には処理(イ)の開始とと
もに混合物中の水分の蒸発が始まり、水分の低下が始ま
る。
【0021】更に、樹脂(A)と樹脂(B)との混合物
の組成を高度に均一とする場合には、処理(イ)及び処
理(ロ)の後に更に混練する処理(ハ)を施すことが好
ましい。本発明において混練とは、大部分の水分が除去
された混合樹脂組成物を更に機械的に練り合わせること
を言う。この場合少量の水分を更に除去する条件下で混
練りが行われても良い。処理(ハ)は、樹脂(A)と樹
脂(B)の少なくとも一方の樹脂の溶融状態で行われる
と、より均一な組成の混合物が得られるために好まし
い。
【0022】樹脂(A)と、樹脂(B)の乳化分散液と
を処理(イ)、処理(ロ)及び処理(ハ)に付す方法と
しては、例えば、加熱機能、混合機能及び蒸発による水
分除去機能を備えた装置を用いて行う方法が挙げられ
る。上記機能を有する好ましい装置としては、加圧ニー
ダー、バンバリーミキサー、ロールミル、1軸連続混練
機及び2軸連続混練機等を挙げることができる。連続的
に処理ができ、混合処理(イ)、水分除去処理(ロ)及
び樹脂(A)と樹脂(B)をより均一に分散させること
が可能な混練処理(ハ)を一つの装置で効率的に行える
点で2軸連続混練機が好ましい。
【0023】2軸連続混練機は各種あるが、なかでも複
数のパドルを固定したセルフクリーニング性を有する2
本の回転軸又はセルフクリーニング性を有する2本のス
クリューを有し、特に、パドルが混練機の胴体に内接し
て回転するとともに、2軸の相対するパドルが相互に接
触し合って回転する2軸連続混練機が混練効果が高く、
又作業性が良好であるという観点からより好ましい。ま
た、好ましい2軸連続混練機は、粘度10cps〜1×
108 cpsの流体をパドル又はスクリューの回転によ
り投入口から排出口まで搬送し得るものである。このよ
うな2軸連続混練機は、それ自体公知であり、例えば
(株)栗本鉄工所からKRCニーダー(商品名)として
製造、販売されている。
【0024】上記装置により、処理(イ)及び処理
(ハ)は、上記装置の撹拌軸に固定されたスクリューあ
るいはバドルの回転により混合物を撹拌混合して施すこ
とができる。また、処理(ロ)は通常装備されている加
熱ジャケットあるいは電熱ヒーターで混合物を前記混合
物中の水の蒸発平衡温度以上に加熱する、あるいは加熱
に加えて装置内を減圧にすることによってより効率的に
行うことができる。 また処理(ロ)を行う別法とし
て、例えば上記混合物を必要に応じて加熱後、減圧域に
導入し水分を蒸発させる、所謂それ自体公知のフラッシ
ュ法によって実質的に無溶媒の状態とする方法を挙げる
ことができる。
【0025】上記処理(イ)及び(ロ)は単一の装置で
行うこともできるし、別々の装置で行うこともできる
が、単一の装置で行うことが好ましい。更に処理(ハ)
を行う場合には、処理(イ)、(ロ)及び(ハ)をそれ
ぞれ別々の装置で行うこともできるし、処理(イ)及び
(ロ)を単一の第1の装置で行い、処理(ハ)を別の第
2の装置で行う、若しくは処理(イ)を第1の装置で行
い、処理(ロ)及び(ハ)を別の単一の第2の装置で行
うこともできるし、処理(イ)、(ロ)及び(ハ)を単
一の装置で行うことができるが、特に均一な混合樹脂組
成物を得る場合には処理(イ)及び(ロ)を単一の第1
の装置で行い、処理(ハ)を別の第2の装置で行うのが
好ましく、特に作業性を良好に行う場合には処理
(イ)、(ロ)及び(ハ)を単一の装置で行うことが好
ましい。処理(イ)及び(ロ)を単一の第1の装置で行
い、処理(ハ)を別の第2の装置で行う場合、処理
(イ)及び(ロ)を終えての第1の装置の排出口から得
られる混合樹脂組成物の水分含有率は20重量%以下が
好ましく、5重量%以下がより好ましい。
【0026】図1及び図2には、好ましい2軸連続混練
機の構造が模式的に示されている。図1は概略平面図で
あり、図2は概略側面図である。図1及び図2に従っ
て、2軸連続混練機を用いて、処理(イ)、(ロ)を並
行して施し、更に処理(ハ)を行う態様を説明する。
【0027】上記2軸連続混練機は多数のパドル1を固
定した2本の回転軸2が設けられており、モーター3に
よって回転する。この回転運動により、連続的に投入口
4から供給される溶融状態の樹脂(A)と樹脂(B)の
乳化分散液のスラリーとを攪拌、混合しつつ、排出口5
方向にこれらの樹脂を移動させる。
【0028】一方、蒸気、オイルなどの熱媒体の循環に
より加熱されたジャケット6あるいは電熱ヒーター(図
示せず)により加熱し、上記乳化分散液中の水分を蒸発
口7から排出する。通常、移動する樹脂と加熱ジャケッ
トの間に空間が生じる様に樹脂(A)及び樹脂(B)の
乳化分散液のスラリーの供給速度が調整され(図示せ
ず)、蒸発した水分はこの空間を経由して蒸発口7から
排出される。 投入口4近辺では水分が多量に存在する
ため、混合物の温度は100〜110℃であるが、水分
の減少と共に混合物の温度は上昇し、最終的に混合物中
の大部分の水分が除去され、その後、好ましくは樹脂
(A)が溶融する温度で、混練処理(ハ)が行われる。
この混練処理(ハ)により、樹脂(A)と樹脂(B)は
より一層均一に分散される。混練処理(ハ)が行われる
樹脂溶融領域においても残留水分は蒸発して蒸発口7か
ら排出される。排出口(5)から得られた樹脂は目的と
する用途によって、更に連続的に他の装置に導入しペレ
ット状、フレーク状等に加工することもできる。
【0029】上記のような2軸連続混練装置を用いて処
理(イ)、(ロ)及び(ハ)を行う場合、ジャケットの
加熱温度、処理(イ)、(ロ)及び(ハ)を行うための
滞留時間、その他の条件等は、樹脂(A)及び(B)の
乳化分散液の種類、樹脂(B)の乳化分散液の水分量、
排出口(5)から得られる混合樹脂組成物の、意図する
樹脂(A)と(B)の分散の程度及び水分量、装置の処
理能力、その他の要因によって一概に述べることはでき
ない。しかしながら当業者にとって、上記の要因が特定
されれば、理論的にかつ実験的に、上記の諸条件を設定
することは容易である。
【0030】一般的には、加熱温度を上げる、減圧にす
る等の方法により水分除去速度を高めると、処理(イ)
及び(ロ)を行う時間及び装置内の領域が短縮され、処
理(ハ)を行う時間及び装置内の領域が拡大される。樹
脂(A)及び(B)が、例えばポリスチレン樹脂を常圧
で処理する場合、ジャケットの温度を120〜300
℃、好ましくは160〜250℃に設定し、投入口4か
ら排出口5までの滞留時間を、装置の混練能力、その他
の要因にもよるが、通常1〜60分、好ましくは5〜3
0分となるように設定することができる。
【0031】上記装置の如き水分の蒸発口(7)を有す
る装置においては、水分の蒸発口(7)の開口面積を大
きくすると、多量の水分を含んだ樹脂混合物からの水分
除去処理が効率的となる。即ち、2軸連続混練機におい
て、胴体上部に設けられている投入口(4)と蒸発口
(7)の開口面積の和が、胴体の長さと幅(各々図1の
LとDに相当)の積の15〜100%の範囲にあること
が、処理(ロ)を効率的に行う観点から、好ましい。上
記の値が100%の場合は、2軸連続混練機の胴体上部
が全長開口している場合であり、好ましい態様の一つで
ある。この場合ジャケットは胴体上部に存在せず、胴体
下部に設けられるか、ジャケットを設けずに回転軸内あ
るいはパドル内に熱媒体を循環させる。
【0032】本発明においては、樹脂(A)は実質的に
無溶媒であるが、この場合の“実質的に無溶媒”とは水
と有機溶剤の合計含有量が、10重量%以下、好ましく
は5重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である場
合をいう。また、本発明の製造方法で得られる“実質的
に無溶媒の樹脂組成物”の場合は、水と有機溶剤の合計
含有量が5重量%以下、好ましくは3重量%以下、特に
好ましくは1重量%以下である樹脂組成物をいう。
【0033】樹脂(A)を上記処理(イ)に供給する際
には、溶融状態である必要がある。また、樹脂(A)
は、塊状重合で得られた重合体であることが好ましく、
塊状重合後、冷却される前の高温の状態で前記処理に供
給されると、用いられる装置のエネルギー効率が向上
し、又高温で粘度が低下するため混合が容易になるので
更に好ましい。
【0034】トナー結着樹脂中の低分子量の重合体成分
として使用される樹脂(A)の分子量は、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)の測定チャート
において存在割合が最大値を示す分子量Mp(以下、
「ピーク位置分子量Mp」という)で表して、 1,500〜
30,000が好ましく、更に好ましくは、 2,000〜20,000で
ある。ピーク位置分子量Mpが上記下限値未満であると
定着性は良好であるが、現像機中でトナ−が凝集し易く
現像剤の寿命が短くなる。トナ−の保存安定性が悪くな
る、高温保存時に固まるなどの問題が生じやすくなる。
又、該Mpが上記上限値を越えると、スペント化及び微
細化は起きにくいが、低温領域での定着性は不良となっ
て、定着下限温度が上昇する、コ−ルド・オフセット温
度も不良となるなどの問題が生じやすくなる。上記低分
子量の重合体成分として使用される樹脂(A)の重量平
均分子量Mwは、 1,000〜50,000が好ましく、更に好ま
しくは 1,000〜40,000、特に好ましくは 1,000〜30,000
である。また、樹脂(A)の150℃における粘度は、
1〜10,000poise が好ましく、更に好ましくは10〜1,00
0poiseである。また、重量平均分子量Mwと数平均分子
量Mnとの比(Mw/Mn)が4未満であることが好ま
しい。
【0035】トナー結着樹脂中の低分子量の重合体成分
として使用される樹脂(A)は、トナーの結着樹脂とし
て使用される樹脂であれば特に制限はなく、どのような
樹脂であっても良く、例えば、アクリル系樹脂、スチレ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙
げられるが、トナーとしての性能が得られやすい観点か
らスチレン系樹脂及びアクリル系樹脂が好ましく、特に
スチレン系樹脂が好ましい。
【0036】上記スチレン系樹脂とはスチレン系単量体
を主成分とする(共)重合体であり、スチレン系単量体
の例としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、
p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレ
ン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,
4−ジクロルスチレンなどを挙げることができるが、こ
のうちスチレンが最も好ましい。
【0037】上記スチレン系単量体と共重合することの
できる他の単量体としては、スチレン系単量体と共重合
が可能な単量体であれば特に制限はないが、アクリル系
単量体が好ましく、アクリル系単量体としては、例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸エチル
ヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸nブチル、メタクリル酸イソブチル、
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等があ
り、特にアクリル酸nブチル、アクリル酸エチルヘキシ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル等
が挙げられる。このアクリル系単量体と前記スチレン系
単量体とを下記条件下で塊状重合させて得られる共重合
体のガラス転移温度は40〜80℃の範囲内にあること
が好ましく、ガラス転移温度が50〜70℃の範囲内に
あることが更に好ましい。また、該共重合体中に含まれ
るスチレン系単量体の繰り返し単位は80〜100重量
%であることが好ましい。
【0038】トナー結着樹脂中の低分子量の重合体成分
として使用される樹脂(A)は、塊状重合によって容易
に得られる。該塊状重合は、触媒を用いることが好まし
いが、用いなくてもよい。上記塊状重合は、上記単量体
に該単量体に溶解する触媒を溶解し、実質的に溶剤、分
散剤、乳化剤等が存在しない系で重合温度に加熱するこ
とにより行われる。上記塊状重合は、バッチ的に行って
も、連続的に行っても良いが、触媒を溶解した単量体を
連続重合装置に供給して塊状重合を行うことが効率的で
好ましい。
【0039】上記塊状重合の重合温度は、130〜25
0℃が好ましく、更に好ましくは170〜250℃、特
に好ましくは190〜230℃である。反応温度が上記
下限の温度未満であると反応速度が遅く、また得られた
重合体の前記分子量ピークMpが高くなり好ましくな
い。又、反応温度が上記上限の温度を超えるとと重合反
応と共に、重合体の分解反応が起り、分子量500以下
のオリゴマーが増大し、得られる樹脂を用いたトナー
は、保存性に劣り易く、しかもスペント化及び微細化を
起し易い。
【0040】塊状重合に使用される触媒は、任意の従来
の油溶性のラジカル重合開始剤が使用できる。一群の適
当な開始剤は、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルハ
イドロパーオキサイド、ジ- t- ブチルパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、t- ヘキシルハイ
ドロパーオキサイド、p- メンタンハイドロパーオキサ
イド、アソビスイソブチロニトリルが挙げられる。特に
反応温度が170℃以上と高いため、好適な開始剤とし
ては、t- ブチルハイドロパーオキサイド、ジ- t- ブ
チルパーオキサイドが挙げられる。ラジカル重合開始剤
の使用量は、前記単量体の重量に基づいて、0〜5重量
%が好ましく、0.03〜3重量%がより好ましく、
0.05%〜1重量%が特に好ましい。
【0041】上記の如くして得られるスチレン系低分子
量重合体は、転換率が90%以上、好ましくは95%以
上、更に好ましくは97%以上の転換率となるように重
合温度と重合時間を設定するのが好ましい。必要に応じ
て薄膜蒸留装置などにより、残存単量体の回収を行うこ
とができる。かくして得られる塊状重合低分子量重合体
は、特にそれを用いたトナーの帯電性の保持性が高く、
しかも臭気が少なく好ましい。
【0042】本発明において樹脂(B)の乳化分散液
は、樹脂(B)が乳化状態に分散されたものであれば特
に制限はなく、いずれの樹脂(B)の乳化分散液でも用
いることができる。なかでも、乳化重合で得られた樹脂
乳化分散液は安定して乳化分散状態を維持しているの
で、好ましく用いられる。樹脂(B)の種類としては、
乳化分散液として得られる樹脂であれば特に制限はな
く、いずれの樹脂であってもよい。樹脂(B)の具体例
としては、樹脂(A)として例示した樹脂を挙げること
ができる。
【0043】樹脂(B)の乳化分散液の粒子径は、0.
03μm〜1μmの範囲であると樹脂(A)との分散性
に優れるので、好ましい。そして、該乳化分散液が乳化
重合で得られ、粒子径が上記範囲にある乳化分散液が特
に好ましい。樹脂(B)の分子量は、樹脂(A)と混合
したときに樹脂(B)の乳化分散液が安定であるとの観
点から、重量平均分子量は50,000以上が好ましく、更に
好ましくは 100,000以上、特に好ましくは 300,000以上
である。樹脂(B)は、GPC法で使用される溶媒(例
えば、テトラハイドロフラン)に不溶なゲル分が存在す
る程の高分子量であってもよい。
【0044】本発明において、樹脂(A)及び樹脂
(B)の乳化分散液は、各々1種単独で用いてもよい
し、あるいは2種以上を併用してもよい。また、樹脂
(A)と樹脂(B)の乳化分散液の合計量中に水が占め
る割合は、60重量%以下が好ましく、50重量%以下
が更に好ましい。
【0045】上記乳化分散液中の樹脂(B)は、前記ト
ナー結着樹脂中の高分子量の重合体成分として使用さ
れ、前記低分子量の重合体成分として使用される樹脂
(A)と組み合わせて使用されるのが好ましい。従っ
て、樹脂(B)の重量平均分子量は、樹脂(A)のそれ
よりも大であることが好ましい。
【0046】トナー結着樹脂中の高分子量の重合体成分
として使用される樹脂(B)の分子量は、GPCの測定
チャートにおける前記ピーク位置分子量Mpで表して、
300,000〜 3,000,000が好ましく、更に好ましくは 50
0,000〜 2,000,000、特に好ましくは 600,000〜 1,000,
000のものが使用される。上記Mpが上記下限値未満で
あると定着性は良好であるがホット・オフセットが発生
しやすくなり定着可能温度幅が狭くなり好ましくない。
更に上記高分子量の重合体成分として使用される樹脂
(B)の分子量は、重量平均分子量Mwで表すと 100,0
00以上が好ましく、更に好ましくは 200,000以上、特に
好ましくは 300,000以上である。
【0047】上記樹脂乳化分散液の樹脂(B)の種類は
前記トナー結着樹脂中の低分子量の重合体成分として使
用される樹脂と同一のものを挙げることができ、特にポ
リスチレン系樹脂が好ましい。
【0048】トナー結着樹脂中の高分子量の重合体成分
として樹脂(B)を使用する場合においても、樹脂
(B)の樹脂乳化分散液の粒子径は0.03μm〜1μ
mの範囲であることが好ましい。該乳化分散液中の樹脂
(B)の粒子径が1μmを越えると、低分子量重合体で
ある樹脂(A)と均一に分散しがたくなり、その結果得
られるトナーの定着性が悪くなり、さらにはホット・オ
フセットが発生しやすくなるので定着可能温度幅が狭く
なり、好ましくない。該粒子径を0.03μm未満とす
るためには、乳化重合に用いる乳化剤を多量に必要と
し、その結果得られるトナーの電気抵抗が低くなるの
で、該粒子径を0.03μm未満とすることは好ましく
ない。特に樹脂(A)と樹脂(B)との分散性は、トナ
ーの定着性および耐久性に関係し、両樹脂が不均一に分
散したトナーは、定着時にいわゆるホット・オフセット
とコールド・オフセットが同時に発生し好ましくない。
さらに、両樹脂が不均一に分散したトナーは、スペント
化及び微細化が起き易く、現像剤の寿命が短かい。
【0049】前記低分子量の重合体成分として使用され
る樹脂(A)と、上記高分子量の重合体成分として使用
される乳化分散液中の樹脂(B)とを組み合わせて、ト
ナー結着樹脂として使用する場合には、その混合割合
は、樹脂(A)が50〜80重量部、樹脂(B)が50
〜20重量部の割合にあることが好ましく、更に好まし
くは樹脂(A)が55〜75重量部、樹脂(B)が45
〜25重量部の割合である(ここで両者の合計は100
重量部とする)。樹脂(A)の混合割合が上記下限値未
満であると(樹脂(B)の混合割合が上記上限値を超え
ると)、耐オフセット性は良好であるが、低温領域での
定着性は不良となり、定着下限温度が上昇し好ましくな
い。また実質的に無溶媒の樹脂(A)の混合割合が上記
上限値を超えると(樹脂(B)の混合割合が上記下限値
未満であると)、定着性は良好であるがホット・オフセ
ットが発生しやすくなり、定着可能温度幅が狭くなり好
ましくない。
【0050】上記樹脂(B)の乳化分散液を、乳化重合
で得る場合には、単量体、水溶性ラジカル重合開始剤、
乳化剤及び重合媒体としての水を混合して、重合温度に
加熱することにより行われる。上記単量体としては、前
記低分子量の重合体成分として使用される樹脂(A)の
重合に使用される単量体のほかに、重合性の二重結合を
二個以上持つ、多官能の架橋性の単量体を挙げることが
でき、例えばジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等
の芳香族ジビニル化合物、エチレングリコ−ルジメタア
クリレ−ト、テトラエチレングリコ−ルジメタクリレ−
ト、1, 3−ブタンジオ−ルジメタクリレ−ト、1, 6
−ヘキサンジオ−ルジアクリレ−ト、アリ−ルメタクリ
レ−ト、等のジエチレン性カルボン酸エステル、N,
N’−ジビニルアニリン、ジビニルエ−テル、ジビニル
スルフイド等を例示することができる。なかでも、ジビ
ニルベンゼン、エチレングリコ−ルジメタアクリレ−
ト、1, 6−ヘキサンジオ−ルジアクリレ−トが好適に
使用され得る。また、架橋性単量体単位の存在割合は、
樹脂を構成するモノマ−単位の内、好ましくは0〜2重
量%であり、より好ましくは0.01〜1重量%であ
り、、特に好ましくは、0.02〜0.8重量%であ
る。
【0051】上記乳化重合で使用できるラジカル重合開
始剤としては、任意の従来の水溶性ラジカル重合開始剤
を挙げることができる。適切な上記開始剤としては、過
酸化水素、ある特定のアルキルハイドロパーオキサイ
ド、ジアルキルパーオキサイド、過硫酸塩、ベルエステ
ル、ベルカーボネート、ケトンパーオキサイドおよびア
ゾ系開始剤を挙げることができる。適切なラジカル重合
開始剤の具体的な例としては、過酸化水素、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド、過硫酸アンモニウム、過硫酸
カリウム、過硫酸ナトリウム、tert−アミルハイド
ロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)、お
よび2,2’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)が挙げら
れる。ラジカル重合開始剤の使用量は、単量体重量に基
づいて、0.03〜1重量%が好ましく、0.05〜
0.8重量%が好ましく、0.1〜0.5重量%が特に
好ましい。
【0052】水溶性過酸化物と水溶性還元剤とを組み合
わせた水溶性レドックス開始剤もまた使用できる。水溶
性レドックス開始剤に使用される過酸化物としては上記
の過酸化物が使用でき、また還元剤としては、重亜硫酸
ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウ
ム、次亜リン酸塩、アスコルビン酸、ホルムアルデヒド
−スルホキシル酸ナトリウムなどのが使用できる。レド
ックス触媒の過酸化物の使用量は、全単量体重量に基づ
いて、0.03〜1重量%の範囲で用いられる。更に上
記レドックス触媒に加えて、微量の還移金属、例えば硫
酸第一鉄、モール塩硫酸銅等を併用してもよい。
【0053】本発明の乳化重合で使用され得る乳化剤と
しては、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオ
ン性乳化剤、両性乳化剤のいずれをも使用することがで
き、これらの乳化剤は単独であるいは併用して使用する
ことができる。上記ノニオン性乳化剤類として、例え
ば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルエーテル類;例えば、ポリオキシエチレンオクチ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニエルフェ
ニルエーテル、等のポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル類;例えば、ソルビタンモノラウレート、ソ
ルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエート
等のソルビタン高級脂肪酸エステル類;例えば、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノラウレート等のポリオキシ
エチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類;例えば、ポ
リオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレン
モノステアレート等のポリオキシエチレン高級脂肪酸エ
ステル類;例えば、オレイン酸モノグリセライド、ステ
アリン酸モノグリセライド等のグリセリン高級脂肪酸エ
ステル類;例えば、ポリオキシエチレン・ポリオキシプ
ロピレン・ブロックコポリマー;等を例示することがで
きる。
【0054】また上記アニオン性乳化剤類としては、例
えば、オレイン酸ナトリウム等の高級脂肪酸塩類;例え
ば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキ
ルアリールスルホン酸塩類;例えば、ラウリル硫酸ナト
リウム等のアルキル硫酸エステル塩類;例えば、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリ
エキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;例
えば、ポリエキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸
ナトリウム等のポリエキシエチレンアルキルアリールエ
ーテル硫酸エステル塩類;モノオクチルスルホコハク酸
ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポ
リエキシエチレンラウリルスルホコハク酸ナトリウム等
のアルキルスルホコハク酸エステル塩及びその誘導体;
等を例示することができる。
【0055】上記両性乳化剤としては、例えば、ラウリ
ルベタインなどのアルキルベタイン等を挙げることがで
きる。さらに、これらの乳化剤のアルキル基の水素原子
の少なくとも一部をフッ素で置換したフッ素系乳化剤も
使用することができる。上記カチオン系界面活性剤の例
としては、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘ
キサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジオク
タデシルシリメチルアンモニウムクロライド、ジドデシ
ルジメチルアンモニウムクロライド、ドデシルベンジル
ジメチルアンモニウムクロライド、テトラデシルベンジ
ルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルベン
ジルジメチルアンモニウムクロライド、テトラデシルト
リメチルアンモニウムクロライド、ジヘキサデシルジメ
チルアンモニウムクロライド、ジオクタデシルジメチル
アンモニウムクロライド、ヘキサデシルベンジルジメチ
ルアンモニウムクロライド、パルミチルトリメチルアン
モニウムクロライド、オレイルトリメチルアンモニウム
クロライド、ジパルミチルベンジルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、ジオレイルベンジルトリメチルアンモ
ニウムクロライド等が挙げられる。
【0056】また、やし油、パーム油、サフラワー油、
綿実油、菜種油、亜麻仁油等の天然植物油を出発原料と
するカチオン系乳化剤も使用でき、これらのカチオン系
乳化剤としては、やし油アルキルベンジルジメチルアン
モニウムクロライド、やし油アルキルトリメチルアンモ
ニウムクロライドが挙げられ、アミン酢酸塩、塩酸塩と
してはドデシルアミン酢酸塩、テトラドデシルアミン酢
酸塩、オクタデシルアミン酢酸塩、ドデシルアミン塩酸
塩テトラデシルアミン塩酸塩、オクタデシルアミン塩酸
塩、硬化牛脂アミン酢酸塩等が挙げられる。さらに分子
構造内に重合性の二重結合を持つ反応性乳化剤も使用で
き、これらの反応性乳化剤としては、例えば、下記一般
式(1)及び(2)に示される反応性乳化剤を挙げるこ
とができる。
【0057】
【化1】
【0058】
【化2】
【0059】(式中、1分子内に2個存在するR1 は、
各々独立に、水素又はメチル基を;R2 は炭素数6〜1
8のアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラル
キル基を;Xは単結合又はメチレン基を;Zは水素原子
又はSO3 M(ここで、Mはアルカリ金属、アンモニウ
ム又は有機アンモニウムである)、をそれぞれ表し、m
は1〜50の自然数である)
【0060】上記一般式(1)で示される反応性乳化剤
のうち、ZがSO3 Mであるアニオン性反応性乳化剤の
具体例としては、例えば「アデカリアソープSE-10N」
〔旭電化工業(株) 製〕を挙げることができ、またZが
水素であるノニオン性反応性乳化剤の具体例としては、
例えば「アデカリアソープNE-10 」、「アデカリアソー
プNE-20 」、「アデカリアソープNE-30 」、〔以上旭電
化工業(株) 製〕を挙げることができる。
【0061】前記一般式(1)で示される反応性乳化剤
のうち、ZがSO3 Mであるアニオン性反応性乳化剤の
具体例としては、例えば「アクアロンHS-10 」、「アク
アロンHS-20 」、〔第一工業(株) 製〕等を挙げること
ができ、またZが水素であるノニオン性反応性乳化剤の
具体例としては、例えば「アクアロンRN-10 」、「アク
アロンRN-20 」、「アクアロンRN-30 」、「アクアロン
RN-50 」、〔以上第一工業(株) 製〕等を挙げることが
できる。
【0062】上記以外のアニオン性反応性乳化剤として
は例えば「ラテルムS-120 」、「ラテルムS-120A」、
「ラテルムS-180 」、「ラテルムS-180A」〔以上花王
(株) 製〕等のアルキルスルホコハク酸アルケニルエー
テル塩系反応性乳化剤;例えば「エレミノールJS-2」
〔(株) 三洋化成製〕等のアルキルスルホコハク酸アル
ケニルエステル塩系反応性乳化剤;例えば、「アントッ
クスMS-60 」〔日本乳化剤(株) 製〕等のメチレンビス
ポリオキシエチレンアルキルフェニルアルケニルエーテ
ル硫酸エステル塩系反応性乳化剤;例えば「ラテルムA
SK」〔花王(株) 製〕等のアルキルアルケニルコハク
酸エステル塩系反応性乳化剤;例えば「エレミノールRS
-30 」〔(株) 三洋化成製〕等のポリオキシアルキレン
(メタ)アクリレート硫酸エステル塩系反応性乳化剤;
例えば「RA-1120 」、「RA-2614 」〔以上日本乳化剤
(株) 製〕等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル
脂肪族不飽和ジカルボン酸エステル塩系反応性乳化剤;
例えば「アントックスMS-2N 」〔日本乳化剤(株) 製〕
等の(メタ)アクリル酸スルホアルキルエステル塩系反
応性乳化剤;フタル酸ジヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレート硫酸エステル塩系反応性乳化剤;例えば「H-
3330PL」〔第一工業製薬(株)製〕等のモノもしくはジ
(グリセロール−1−アルキルフェニル−3−アリル−
2−ポリオキシアルキレンエーテル)リン酸エステル塩
系反応性乳化剤;等を挙げることができる。
【0063】前記以外のノニオン性反応性乳化剤として
は、例えば「RMA-564 」、「RMA-568 」〔以上日本乳化
剤(株) 製〕等のポリオキシアルキレンアルキルフェニ
ルエーテル(メタ)アクリレート系反応性乳化剤;例え
ば「RMA-1114」〔以上日本乳化剤(株) 製〕等のポリオ
キシアルキレンアルキルフェニルエーテル(メタ)アク
リレート系反応性乳化剤;などを挙げることができる。
【0064】また、上記乳化重合は、水を重合媒体とし
て使用するが、重合媒体としてアルコール等の水溶性溶
媒を併用しても良い。
【0065】乳化重合を行うと、一般に大部分の単量体
は重合体に変化して、残存する単量体量は極わめて微量
である。しかしながら、残留単量体濃度が用途によって
は充分に低くない場合、例えば、重合後に1種類または
それ以上の開始剤または還元剤を添加する、蒸気あるい
は空気を吹き込む等の方法により残存単量体を減少させ
ることができる。
【0066】上記開始剤または還元剤を重合後に添加す
る場合には、上記開始剤または還元剤を重合可能な残留
単量体100重量部に対して0.1〜2.0重量部、好
ましくは0.5〜1.0重量部使用し、間欠的にまたは
連続的に添加することができる。上記開始剤または還元
剤の供給時間は、5分〜5時間、好ましくは30分〜4
時間、最も好ましくは1時間〜3時間である。
【0067】重合終了後の乳化分散液は、必要に応じて
アンモニア水、アミン水溶液、水酸化アルカリの水溶液
等を添加することによってpH調節してもよい。乳化分
散液は、通常、固形分濃度が、一般に10〜70重量%
の範囲内、好ましくは20〜60%、更に好ましくは3
0〜50%のものが好適に用いられる。乳分散液の粘度
は、通常10,000cps以下、(BH型回転粘度計、25
℃、20rpm;粘度測定条件、以下同様)、pHは通
常2〜10の範囲内であることが望ましい。
【0068】本発明のトナー用結着樹脂の製造方法にお
いては、上記処理(イ)及び(ロ)を行う際に、樹脂
(A)及び樹脂(B)の乳化分散液以外に、可塑剤、充
填剤、着色剤、紫外線吸収剤等を共存させてもよい。ま
た、上記処理(イ)を行う際に、実質的に無溶媒の樹脂
(A)及び樹脂(B)の乳化分散液と共に、適切な下記
添加剤を配合して、直接トナーを製造することもでき
る。
【0069】本発明の製造方法で得られた結着樹脂を静
電荷像現像用トナーに使用する場合には、ペレット状、
フレーク状等の形状で得られた上記結着樹脂に、着色
剤、必要に応じて帯電制御剤、磁性体、離型剤等の添加
剤を配合して均一に混合溶融し、溶融混合物を冷却後必
要に応じ粗砕した上ジェットミル等で微粉砕のち、分級
機で分級することにより、所望の粒子径の静電荷像現像
用トナーを得ることができる。上記着色剤の使用量は、
結着樹脂100重量部に対して1〜30重量部が好まし
く、3〜20重量部が更に好ましい。
【0070】上記着色剤としては、無機顔料、有機顔料
及び合成染料を挙げることができ、無機顔料または有機
顔料が好ましく用いられ、また、一種若しくは二種以上
の顔料及び/または一種若しくは二種以上の染料を組み
合わせて用いることもできる。
【0071】上記無機顔料としては、金属粉系顔料、金
属酸化物系顔料、カ−ボン系顔料、硫化物系顔料、クロ
ム酸塩系顔料、フェロシアン化塩系顔料を挙げることが
できる。
【0072】上記金属粉系顔料の例としては、例えば、
亜鉛粉、鉄粉、銅粉等を挙げることができる。上記金属
酸化物系顔料としては、例えば、マグネタイト、フェラ
イト、ベンガラ、酸化チタン、亜鉛華、シリカ、酸化ク
ロム、ウルトラマリ−ン、コバルトブル−、セルリアン
ブル−、ミラネルバイオレット、四酸化三鉛等を挙げる
ことができる。
【0073】上記カ−ボン系顔料としては、例えば、カ
−ボンブラック、サ−マトミックカ−ボン、ファ−ネス
ブラック等を挙げることができる。上記硫化物系顔料と
しては、例えば、硫化亜鉛、カドミウムレッド、セレン
レッド、硫化水銀、カドミウムイエロ−等を挙げること
ができる。
【0074】上記クロム酸塩系顔料としては、例えば、
モリブデンレッド、バリウムイエロ−、ストロンチウム
イエロ−、クロムイエロ−等を挙げることができる。フ
ェロシアン化化合物系顔料としては、例えば、ミロリブ
ル−等を挙げることができる。
【0075】また、上記有機顔料としては、アゾ系顔
料、酸性染料系顔料及び塩基性染料系顔料、媒染染料系
顔料、フタロシアニン系顔料、並びにキナクドリン系顔
料及びジオキサン系顔料等を挙げることができる。上記
アゾ系顔料としては、例えば、ベンジジンイエロ−、ベ
ンジジンオレンジ、パ−マネントレッド4R、ピラゾロ
ンレッド、リソ−ルレッド、ブリリアントスカ−レット
G、ボンマル−ンライト等を挙げることができる。
【0076】上記酸性染料系顔料及び塩基性染料系顔料
としては、例えば、オレンジII、アシットオレンジR、
エオキシン、キノリンイエロ−、タ−トラジンイエロ
−、アシッドグリ−ン、ピ−コックブル−、アルカリブ
ル−等の染料を沈澱剤で沈澱させたもの、あるいはロ−
ダミン、マゼンタ、マカライトグリ−ン、メチルバイオ
レット、ビクトリアブル−等の染料をタンニン酸、吐酒
石、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタン
グステンモリブデン酸などで沈澱させたもの等を挙げる
ことができる。
【0077】上記媒染染料系顔料としては、例えば、ヒ
ドロキシアントラキノン類の金属塩類、アリザリンマ−
ダ−レ−キ等を挙げることができる。上記フタロシアニ
ン系顔料としては、例えば、フタロシアニンブル−、ス
ルホン化銅フタロシアニン等を挙げることができる。上
記キナクリドン系顔料及びジオキサン系顔料としては、
例えば、キナクリドンレッド、キナクリドンバイオレッ
ト、カルバゾ−ルジオキサンバイオレット等を挙げるこ
とができる。
【0078】上記合成染料としては、アクリジン染料、
アニリン黒、アントラキノン染料、アジン染料、アゾ染
料、アゾメチン染料、ベンゾ及びナフトキノン染料、イ
ンジゴ染料、インドフェノール、インドアニリン、イン
ダミン、ロイコ建染メ染料エステル、ナフタールイミド
染料、ニグロシン、インジュリン、ニトロ及びニトロソ
染料、オキサジン及びジオキサジン染料、酸化染料、フ
タロシアニン染料、ポリメチン染料、キノフタロン染
料、硫化染料、トリ及びジアリルメタン染料、チアジン
染料、キサンテン染料等を挙げることができるが、好ま
しくは、アニリン黒、ニグロシン染料、アゾ染料が用い
られ、さらに好適なものとしては、アゾ染料のうち分子
中にサリチル酸、ナフトエ酸または8−オキシキノリン
残基を有し、クロム、銅、コバルト、鉄、アルミニウム
等の金属と錯塩を形成するものが用いられる。
【0079】上記帯電制御剤としては、プラス用として
ニグロシン系の電子供与性染料、その他、ナフテン酸ま
たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、4級
アンモニウム塩、アルキルアミド、キレ−ト、顔料、フ
ッ素処理活性剤等を挙げることができ、また、マイナス
用として電子受容性の有機錯体、その他、塩素化パラフ
ィン、塩素化ポリエステル、酸基過剰のポリエステル、
銅フタロシアニンのスルホニルアミン等を挙げることが
できる。
【0080】上記の如くして製造されたトナーは、鉄粉
或いはガラスビ−ズなどより成るキャリアが前記トナ−
に混合されたいわゆる二成分系現像剤を用いる現像法に
おいて、樹脂被覆層を有するキャリアを使用する現像剤
に好適に用いられる。更に、二成分系現像剤のみに限定
するものではなく、キャリアを用いない一成分系現像
剤、例えばトナ−中に磁性粉を含有した磁性一成分トナ
−、トナ−中に磁性粉を含有しない非磁性一成分トナ−
についても適用できる。
【0081】樹脂被覆層を有するキャリアとしては、一
般に鉄、ニッケル、フエライト、ガラスビ−ズより成る
核体粒子の表面を絶縁性樹脂の被覆層により被覆したキ
ャリアが代表的なものであり、絶縁性樹脂材料として
は、一般にフッ素樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、
スチレンアクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
ブタジエン樹脂が代表的なものとして挙げられる。本発
明により得られる静電荷像現像用トナ−と樹脂被覆層を
有するキャリアとを成分とする現像剤を用いた場合、キ
ャリア粒子の表面にトナ−粒子が付着して汚染されるス
ペントが著しく少ない、キャリアとトナ−の摩擦帯電特
性を制御することが可能であり、耐久性に優れ使用寿命
が長い点で特に高速の電子写真機に好適である。また、
本発明の製造方法により得られる結着樹脂以外に他のス
チレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の結着樹脂を補助
的にブレンドして使用してもよいが、全結着樹脂中に補
助的に用いられる上記結着樹脂が占める割合は30重量
%以下が好ましい。
【0082】以下、本発明を実施例、比較例により具体
的に説明する。
【実施例】以下の実施例で使用する各試験方法を以下に
説明する。 〔分子量測定法〕分子量分布のピーク位置分子量Mp
は、ゲルバーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)に、カラム(東ソー(株)製:GMH×3本)を装
着した装置を用いて、試料をテトラヒドロフラン(TH
F)の0.2wt%の濃度で溶解し、温度20℃におい
て1ml/minの流速で測定を行った。なお、試料の
分子量測定に際しては、該試料の有する分子量が、数種
の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線
(縦軸:分子量の対数、横軸:カウント数)が直線とな
る範囲内となる測定条件を選択した。
【0083】(残存単量体測定法)各単量体の残存単量
体量は、ガスクロマトグラフィー(GC)に、カラム
(25%Thermon1,000)を装着した装置を用いて、試料
をクロロホルムに2.5wt%の濃度で溶解し、濾過し
た抽出液を3μl注入して測定を行った。なお、試料の
濃度測定に際しては、各単量体の検量線より算出した。
【0084】実施例1 (実質的に無溶媒の樹脂(A)の調製)210℃にコン
トロールされた撹拌機、加熱装置及び冷却装置を備えた
オートクレーブ中に、スチレン(St)100重量部と
ジ−t−ブチルパーオキサイド0.5重量部とを均一に
混合した単量体混合液を30分で連続添加し、更に温度
210℃に保った状態で、30分保持し、ポリスチレン
樹脂を得た。さらに得られたポリスチレン樹脂について
薄膜蒸留装置により、未反応スチレンを回収して、残留
スチレン500ppmのポリスチレン樹脂を取得した。
得られた上記ポリスチレン樹脂のピーク位置分子量Mp
は 4,500であり、重量平均分子量Mwは 5,100であっ
た。また、該ポリスチレン樹脂のガラス転移温度は68
℃であった。
【0085】(樹脂(B)の乳化分散液の調製)撹拌機
と滴下ポンプを備えた容器に、脱イオン水27重量部及
びアニオン性反応性乳化剤「アクアロンHS-10 」〔ポリ
オキシエチレン(n=約10)ノニルプロペニルフエニ
ルエーテル硫酸エステルナトリウム塩系;有効成分約1
00重量%;旭電化工業(株)製〕1重量部を仕込み、
撹拌溶解した後、スチレン(St)77重量部、アクリ
ル酸ブチル(BA)23重量部、ジビニル・ベンゼン
0.05重量部からなる単量体混合液を撹拌滴下し、単
量体の乳化分散液を得た。
【0086】次に、撹拌機、圧力計、温度計及び滴下ポ
ンンプを備えた耐圧反応容器に、脱イオン水120重量
部を仕込み、窒素置換した後、80℃に昇温し、上記単
量体乳化分散液の10重量%を耐圧反応容器へ添加し、
さらに、2重量%過硫酸カリウム水溶液1重量部を添加
し、80℃で初期重合を行った。初期重合終了後、85
℃に昇温して残りの単量体乳化分散液及び2重量%過硫
酸カリウム4重量部を3時間で添加し、その後、同温度
にて2時間保持し、粒子径0.2μm 固形分濃度40
%のスチレン・アクリル酸ブチル・ジビニルベンゼン共
重合樹脂乳化分散液を得た。得られた樹脂乳化分散液は
重合転換率も高く、安定に重合できた。樹脂乳化分散液
を超遠心分離機で、樹脂を分離後、分子量を分析した結
果、重量平均分子量(Mw)は1,000,000 、ピーク位置
分子量Mpは750,000 であった。
【0087】(トナー用結着樹脂の調製)210℃に溶
融した上記実質的に無溶媒の樹脂(A)100重量部と
上記樹脂乳化分散液135重量部とを図1に示した連続
混練機((株)栗本鐵工所製コニーダ:商品名KRCニ
ーダー)を用いジャケット温度200℃にて、攪拌しつ
つ混合する処理、加熱して水分を蒸発による除去処理及
び混練操作を連続的に行い、水分が0.1重量%以下
の、樹脂(A)と樹脂(B)が均一に分散したトナー用
結着樹脂を得た。得られたトナー用結着樹脂の残存単量
体は100ppmであった。
【0088】(トナーの調製)上記結着樹脂100重量
部、カーボンブラック(三菱化学(株)製:商品名カー
ボンブラックMA-100)6重量部、ポリプロピレンワック
ス(三洋化成(株)製:商品名ビスコール550P)2重量
部、ニグロシン染料(オリエント化学(株)製:商品名
ボントロンN-01)2重量部をボールミルで粉砕混合した
後、140℃の熱ロールで30分間よく混練した。冷却
後、ハンマーミルで粗砕し、次いでジェットミルで微粉
砕を行った。更に得られた微粉砕粉体を風力分級機にて
分級を行い5〜20μmの粒子を得た後、疎水性シリカ
(日本エアロジル(株)製:商品名R-972 )0.2重量
部を加えて混合し、平均粒子径10μmのトナーを得
た。
【0089】上記トナーとシリコン樹脂被覆キャリアを
用いて市販の複写機で複写試験を行ったところ画像の定
着は145℃から可能となり、230℃においても加熱
定着ロールへのトナーのオフセットによる汚れはなく、
100,000枚の複写後もキャリアへのトナー・スペントが
なく初期と同様、汚れカブリのない鮮明な画像が得られ
た。
【0090】実施例2 (実質的に無溶媒の樹脂(A)の調製)単量体混合物と
して、スチレン(St)87重量部、アクリル酸ブチル
(BA)13重量部及びジ−t−ブチル・パーオキサイ
ド0.1重量部を均一に混合した単量体混合液、反応温
度を200℃、添加時間を30分とする以外は実施例1
と同様にして重合を行った。得られたスチレン・アクリ
ル酸ブチル共重合樹脂について、薄膜蒸留装置により未
反応のスチレン及びアクリル酸ブチルを除去した。この
スチレン・アクリル酸ブチル共重合樹脂のピーク位置分
子量Mpは10,000、重量平均分子量Mwは13,000であっ
た。また、該共重合樹脂に残留している単量体は600
ppmであった。また、該共重合体のガラス転移温度は
65℃であった。
【0091】(樹脂(B)の乳化分散液の調製)単量体
混合物をスチレン70量部、アクリル酸ブチル20重量
部、メタアクリル酸ブチル(BMA)10重量部及び
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(1,6−H
DDA)0.1重量部の単量体混合物を使用し、乳化剤
をネオゲンR(花王(株) 製)1.2重量部とした以外
は、実施例と同様にして重合を行い、重量平均分子量
(Mw)850,000 、ピーク位置分子量Mp650,000 、粒
子径0.1μm、固形分濃度40%のスチレン・アクリ
ル酸ブチル・メタクリ酸ブチル・1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート共重合樹脂の乳化分散液を得た。
【0092】(トナー用結着樹脂の調製)200℃に溶
融した上記の実質的に無溶媒の樹脂(A)100重量部
と上記樹脂(B)の乳化分散液107重量部とを実施例
1と同様に処理し、均一に分散した混合樹脂を得た。得
られた混合樹脂の残存単量体は80ppmであった。実
施例1と同様に上記結着樹脂を用いてトナーを得、同様
の複写試験を行ったところ、画像の定着は140℃より
可能となり、225℃においてもオフセットによる汚れ
はなく、100,000 枚の複写後も初期と同様汚れかぶりの
ない鮮明な画像が得られた。
【0093】実施例3 (トナー用結着樹脂の調製)210℃に溶融した実施例
1の実質的に無溶媒の樹脂(A)100重量部と実施例
1で調製した樹脂(B)の乳化分散液135重量部と
を、2本のスクリュー、200℃に加熱された加熱ジャ
ケット及び開口部(ベント口)に真空ポンプを接続した
構造の減圧水分除去装置を備えた2軸押出機〔(株)日
本製鋼所製 2軸押出機:商品名TEX〕に供給し、攪
拌を伴った混合処理、加熱による水分の蒸発による除去
処理及び混練処理を行い、水分が0.1重量%以下の、
樹脂(A)と樹脂(B)が均一に分散したトナー用結着
樹脂を得た。得られたトナー用結着樹脂の残存単量体は
200ppmであった。実施例1と同様に上記結着樹脂
を用いてトナーを得、同様の複写試験を行ったところ、
画像の定着は150℃より可能となり、220℃におい
てもオフセットによる汚れはなく、50,000枚の複写後も
初期と同様汚れかぶりのない鮮明な画像が得られた。
【0094】参考例 実施例1で調整した実質的に無溶媒の樹脂(A)をハン
マーミルで約1mmに粗砕して得られた樹脂(A)10
0重量部と実施例1で調整した樹脂(B)の乳化分散液
135重量部を室温にて攪拌混合し、均一なスラリー
の混合物を得た。実施例1で使用した連続混練機のジャ
ケット温度を200℃に設定し、上記混合物を添加し
て、実施例1と同様に混合、水分除去、混練り処理をし
てトナー用結着樹脂を得た。得られたトナー用結着樹脂
の残存単量体量は210ppmであった。実施例1と同
様に上記結着樹脂を用いてトナーを得、同様の複写試験
を行ったところ、画像の定着は150℃より可能とな
り、215℃までオフセットの発生は確認されず、5
0,000枚の複写後も初期と同様汚れかぶりのない鮮
明な画像が得られた。
【0095】比較例1 実施例1で調製した樹脂(B)の乳化分散液を105℃
の乾燥機で乾燥した後、ハンマーミルで約3mmに粗砕
して得られた樹脂(B)54重量部と、実施例1で調製
した樹脂(A)100重量部とを、実施例1で使用した
連続混練り機を使用し、実施例1と同様の方法で混合、
混練して樹脂組成物を得た。上記樹脂組成物を使用した
以外は実施例1と同様にしてトナーを得、同様の複写試
験を行ったところ、画像の定着は加熱定着ロールへのオ
フセットが激しく、又、得られた画質もカブリの多いも
のであった。
【0096】比較例2 (懸濁重合分散液の調製及び樹脂(B)の分離)撹拌機
と滴下ポンプを備えた容器に、脱イオン水200重量部
及びポリビニルアルコール〔(株)クラレ製:商品名PV
A117〕1重量部を仕込み、撹拌溶解した後、スチレン7
7重量部、アクリル酸ブチル23重量部、ジ−t−ブチ
ルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート(日本化薬
(株)製:商品名カヤエステルHTP)0.15重量部
からなる単量体混合液を添加した。撹拌下に単量体混合
物を分散しつつ、90℃で2時間重合し、懸濁重合樹脂
分散液を得た。次に、上記懸濁重合樹脂分散液からスチ
レン・アクリル酸ブチル共重合樹脂を分離した後、乾燥
してビーズ状の該共重合樹脂を得た。得られた上記共重
合樹脂の平均粒子径は180μmであり、重量平均分子
量Mwは 650,000、ピーク位置分子量Mpは 500,000で
あった。
【0097】上記共重合樹脂5454重量部と実施例1で
調製した樹脂(A)100重量部とを実施例1と同様に
処理し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の残存
単量体は980ppmであった。実施例1と同様に上記
樹脂組成物を用いてトナーを得、同様の複写試験を行っ
たところ、画像の定着は加熱ロールへのオフセットが激
しく、又画質のカブリの多いものであった。
【0098】以上の実施例1〜3、参考例及び比較例
1、2の各々の樹脂組成及び物性、トナー結着樹脂の配
合、その性能の評価を表1及び表2に示す。なお、表1
及び表2において、用いられている略号、記号等は、以
下の通りである。 (1)単量体 St;スチレン BA;アクリル酸ブチル BMA;メタクリル酸ブチル DVB;ジビニルベンゼン 1,6−HDDA;1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート (2)トナーのカブリの評価 ◎;100,000枚複写後、汚れかぶりが発生しな
い。 ○;50,000枚複写後は汚れかぶりが発生しない
が、100,000枚複写後は、若干の汚れかぶりの発
生が認められる。 ×;複写初期から、汚れかぶりの発生が認められる。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【発明の効果】本発明のトナー用結着樹脂の製造方法
は、溶融状態の実質的に無溶媒の樹脂(A)と、該樹脂
(A)と異なる樹脂(B)の乳化分散液とを攪拌下に混
合する処理、蒸発による水分を除去する処理及び必要に
応じて混練処理を施すことにより、実質的に無溶媒の均
一なトナー用結着樹脂を得ることを特徴とするものであ
る。
【0102】そして本発明の上記製造方法により、低分
子量重合体と高分子量重合体とが均一に分散したトナー
用の結着樹脂を製造することができる。この結着樹脂を
用いて、非オフセット性、定着性、製造時の粉砕性、保
存時の耐ブロッキング性(非凝集性)、像形成時の現像
性等において良好な特性を有する,臭気の少ない静電荷
像現像トナーが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実質的に無溶媒の樹脂(A)と、該樹脂
(A)と異なる樹脂(B)の乳化分散液とを、処理
(イ)及び処理(ロ)、必要に応じて処理(ハ)を施す
のに好ましい2軸連続混練機を示す概略平面図である。
【図2】 上記2軸連続混練機の概略側面図である。
【符号の説明】
1.パドル 2.回転軸 3.モーター 4.材料の投入口 5.樹脂組成物(トナー用結着樹脂)の排出口 6.加熱ジャケット 7.蒸発口
フロントページの続き (72)発明者 芹沢 洋 埼玉県加須市花崎1−37−41 (56)参考文献 特開 平5−150547(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/21 - 3/215

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)溶融状態の実質的に無溶媒の樹脂
    (A)と、該樹脂(A)と異なる樹脂(B)の乳化分散
    液とを攪拌下に混合する処理、及び(ロ)該混合処理を
    行いつつあるいは該混合処理後に、上記樹脂(A)と樹
    脂(B)の上記乳化分散液との混合物から蒸発により水
    分を除去して、実質的に無溶媒の樹脂組成物を得る処
    理、を含むことを特徴とするトナー用結着樹脂の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 (ハ)上記処理(ロ)により得られた樹
    脂組成物を混練する処理、を更に含む請求項1に記載の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 上記処理(イ)、(ロ)及び(ハ)を1
    つの混練機で行う請求項に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記処理(イ)及び(ロ)を第1の混練
    機で行い、上記処理(ハ)を第2の混練機で行う請求項
    に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記処理(ロ)を施して得られる樹脂組
    成物の含水率が10重量%以下であり、上記処理(ハ)
    を施して得られる樹脂組成物の含水率が1重量%以下で
    ある請求項に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記混練機が2軸連続混練機である請求
    のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記2軸連続混練機が水蒸気を系外に排
    出するための蒸発口を有する請求項に記載の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 上記2軸連続混練機の上記処理(イ)及
    び(ロ)を行う部分が全長開口している請求項又は
    に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記樹脂(A)及び上記樹脂(B)がス
    チレン系樹脂である請求項1〜のいずれかに記載の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 上記樹脂(A)のスチレン系樹脂が1
    00℃以上の温度で塊状重合されたものである請求項
    に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記樹脂(B)のスチレン系樹脂が乳
    化重合で得られたものである請求項又は10に記載の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 上記樹脂(A)のスチレン系樹脂の重
    量平均分子量が、1,000〜50,000である請求
    11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記樹脂(B)のスチレン系樹脂の重
    量平均分子量が50,000以上である請求項12
    のいずれかに記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記樹脂(A)のスチレン系樹脂の重
    量平均分子量よりも上記樹脂(B)のスチレン系樹脂の
    重量平均分子量が大である請求項13のいずれかに
    記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記樹脂(A)のスチレン系樹脂のG
    PC分子量ピーク(Mp)が1,500〜30,000
    で、且つそのMw/Mn(重量平均分子量/数平均分子
    量)が4.0未満である請求項14のいずれかに記
    載の製造方法。
  16. 【請求項16】 上記樹脂(B)のスチレン系樹脂のG
    PC分子量ピーク(Mp)が300,000〜3,00
    0,000である請求項15のいずれかに記載の製
    造方法。
  17. 【請求項17】 上記樹脂(A)と上記樹脂(B)の合
    計100重量部に対し、上記樹脂(A)が50〜80重
    量部、上記樹脂(B)が50〜20重量部各々占める請
    求項1〜16のいずれかに記載の製造方法。
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