JP2004061814A - 電子写真方式用トナー、電子写真方式用現像剤、画像、シート - Google Patents

電子写真方式用トナー、電子写真方式用現像剤、画像、シート Download PDF

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Abstract

【課題】印刷に代わり電子写真方式を使用して、加えられる圧力の変化により着色、顕在化、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる画像をオンデマンド作製する。
【解決手段】加えられる圧力の変化により着色、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる感圧材料を含むトナー及び現像剤を用い、画像を電子写真方式により形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加えられる圧力の変化により着色、退色、変色などする画像、その様な画像を形成し得る電子写真方式用トナー及び現像剤、その様な画像が形成されたシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一つの原稿を多量に複製する方法としては、原稿を高速、多量および安価に複製できる印刷が一般的であった。しかしながら、近年、パーソナルユースを目的とする複製の需要が増加し、ある程度の部数の複製は、印刷機に代わりコピー機などの電子写真装置を用いて行われつつある。電子写真方式は、印刷機と異なり版などを必要としないため、少量および多品種の複製に好適であり、印刷と比べ要求即応(オンデマンド、On Demand)な方式であると考えられる。
【0003】
印刷機において、文字および図などの情報を伝達するための画像は、インキを紙などの支持体に定着して形成される。近年、印刷で形成される画像は多種に渡り、画像に要求される品位も高度化の一途を辿っている。この様な動向に応じて、各種の機能を有する高性能のインキが多数開発され、実用に供されている。
【0004】
一方、電子写真装置においては、文字および図などの情報を伝達するための画像は、現像剤が紙などの支持体に定着されて形成される。現像剤には、トナーとトナーに電荷を付与する別粒子(キャリア)とを含む二成分現像剤と、電荷制御能を有するトナー単独の一成分現像剤とに大別される。これらの現像剤において、トナーは帯電機能を有する着色粒子であり、結着樹脂、色材、電荷制御剤、離型剤、表面処理剤、磁性剤などを用いて作製される。これらのトナー成分の種類および配合量などは注意深く至適化され、帯電性、電気抵抗性、磁気性および流動性などの現像特性、定着性および着色性などの定着特性、保存性、取扱性などのトナーに要求される性能の良好なバランスが実現される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
各種の機能を有するインキの一つに、インキにより形成された画像が加えられる圧力の変化により着色、退色または変色するもの、即ち感圧インキがある。カプセルを利用した感圧インキについては多数の提案があり、この感圧インキを用いて感圧記録紙を作製することが特許第2627830号公報などに開示されている。感圧インキより形成される、加えられる圧力の変化により着色、退色または変色する画像は、圧力センサーとして使用できるだけではなく、例えば、真贋判定および偽造防止などの機能を有する。
【0006】
しかしながら、以上の様な加えられる圧力の変化により着色、退色または変色する画像は、オフセット印刷、活版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷などの印刷で形成されるため、大量生産には適するが、短い納期で少量多品種を生産するオンデマンド生産には不適当な場合があった。
【0007】
このため、少量多品種の証明書、整理券、金券、入場券や、ガラス製品などの割れやすい品物の物流管理、在庫管理などに用いられる圧力センサー、さらには、個人あるいは小集団で使用され、情報の隠蔽が求められる書物類、具体的には小規模な教育機関などで使用する教材や個人的な書簡等などを上記の様なインキで作製すると、納期が長期となったり、費用が高くなる場合があった。
【0008】
この様な状況に鑑み、本発明においては、印刷に代わり電子写真方式を使用して、加えられる圧力の変化により着色、退色または変色する画像をオンデマンド作製することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明によれば、加えられる圧力の変化により着色、顕在化、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる画像を電子写真方式で形成するために使用され、加えられる圧力の変化により着色、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる感圧材料を含むトナーが提供される。
【0010】
また、上記の様なトナーを含む電子写真方式用現像剤が提供される。
【0011】
また、加えられる圧力の変化により着色、顕在化、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる画像を電子写真方式で形成するために使用され、トナーと、加えられる圧力の変化により着色、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる感圧材料とを含む電子写真方式用現像剤が提供される。
【0012】
また、上記の様な現像剤で電子写真方式により形成された画像を有するシートが提供される。
【0013】
以上の様な現像剤を用いれば、加えられる圧力の変化により着色、顕在化、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる画像が支持体上に形成されたシートを、電子写真方式により簡単にオンデマンド形成できる。加えられる圧力の変化により着色、退色または変色する画像は、圧力センサー(圧力インジケーター)として用いることができる。この画像は、他に、真贋判定および偽造防止などの機能を有する。また、加えられる圧力の変化により変色する画像に重ねてこの画像の加圧前の色と同じ色の画像を形成する(加えられる圧力の変化により変色する画像の上に形成する場合も、下に形成する場合も含む)ことにより、あるいは、加えられる圧力の変化により着色または変色する画像の加圧前の色を無色透明または支持体と同じ色とすることにより、その画像に記された情報の隠蔽を図ることができる。
【0014】
なお、本発明において、感圧材料とは、加えられる圧力の変化により着色、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じるものを言うが、この変化は可逆変化であっても、不可逆変化であってもよい。また、加えられる圧力に応じて三色以上の異なる色を呈する(色変化が2つ以上ある)材料も含まれる。
【0015】
また、本発明において、感圧材料は、単一物質の構造変化により色変化が起こるものに限られず、2種以上の物質が相互作用して色変化が起こるものも含まれる。例えば、少なくとも何れか一方がマイクロカプセルに内包されている発色前駆体と顕色剤も含まれる。この様なものは、加圧するとマイクロカプセル壁が破壊されて内包物が放出され、発色前駆体と顕色剤とが接触してカップリング反応や酸化還元反応(電子の供受反応)等を起して発色する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0017】
(感圧材料)
感圧材料としては、トナーの定着性および離型性などを損なうことなく、画像の十分な着色性、顕現性および変色性を実現するものであれば特に制限されず、加えられる圧力の変化により着色、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる公知の材料を使用することができる。
【0018】
感圧材料としては、例えば、金属−ジオンジオキシマート錯体が挙げられる。金属−ジオンジオキシマート錯体は、可視領域およびその近くに、性質の異なる二つのバンド、d−p遷移とM−L遷移とをもっており、この二つのバンドは圧力の増減に対して敏感に応答して色を変化させる。金属−ジオンジオキシマート錯体の中心金属や配位子を変えることにより、大気圧下における二つのバンドの位置を比較的自由に制御できるため、低圧領域から高圧領域まで所望の圧力センサーを設計することが可能である。
【0019】
金属−ジオンジオキシマート錯体としては、具体的には、下記のものを挙げることができる。下記式において、MはNi、Pd、Ptなどの2価の金属である。
【0020】
【化1】
Figure 2004061814
【0021】
【化2】
Figure 2004061814
【0022】
これらの錯体は、NiCl、KPdCl、KPtClなどの熱水溶液と、配位子であるジメチルグリオキシム(dmg)、ジフェニルグリオキシム(dpg)、o−ベンゾキノンジオキシム(bqd)、1,2−シクロヘキサンジオンジオキシム(niox;ニオキシムとも言う)などの熱アルコール溶液とを、化学量論的に反応させることにより合成することができる。
【0023】
例えば、Pd−(1,2−シクロヘキサンジオンジオキシマート)錯体(Pd(niox);Pd−ニオキシマート錯体とも言う)は、黄色(0〜0.8GPa)から加圧とともに橙色(0.8〜1.4GPa)、赤色(1.4〜2.3GPa)、赤紫色(2〜3GPa)、青色(2.2〜5.5GPa)、緑色(5.5〜6.5GPa)、淡黄色(7GPa以上)と変色する。Pd(niox)は、例えば、0〜7GPa間の圧力センサーとして使用することができる。
【0024】
Ni−ジメチルグリオキシマート錯体(Ni(dmg))は、赤色から加圧とともに緑色(約1.7GPa下)、黄色と変色する。Ni(dmg)は、例えば、0〜4GPa間の圧力センサーとして使用することができる。
【0025】
Pt−ジメチルグリオキシマート錯体(Pt(dmg))は、青色から加圧とともに黄色(約1GPa以下で変色)、赤色(約6GPaで急激に変色)と変色する。Pt(dmg)は、例えば、0〜1GPa間の圧力センサーあるいは約6GPaの圧力センサーとして使用することができる。
【0026】
感圧材料としては、少なくとも何れか一方がマイクロカプセルに内包されている発色前駆体と顕色剤とを使用することもできる。
【0027】
発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルは、界面重合法、in situ重合法、液中硬化被覆法、コアセルベーション法などの主に化学反応を利用する方法により製造できるが、得られる発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの構造を精密に制御できる等の理由から、界面重合法およびin situ重合法が好ましい。
【0028】
界面重合法においては、発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの内部媒体と発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの外部媒体との何れにもカプセル樹脂壁の原料が存在しており、発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの内部媒体に含まれる原料と発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの外部媒体に含まれる原料とが反応してカプセル樹脂壁が形成される。
【0029】
一方、in situ重合法においては、発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの内部媒体と発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの外部媒体との何れか一方のみにカプセル樹脂壁の原料が存在しており、発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの内部媒体に含まれる原料のみが反応してカプセル樹脂壁が形成されるか、発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの外部媒体に含まれる原料のみが反応してカプセル樹脂壁が形成される。
【0030】
カプセル樹脂壁としては熱軟化性および熱硬化性の何れでも良く、カプセル内包物の性質、所望の発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの構造などを考慮して選択する。中でも、発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの構造を制御し易いなどの理由から、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ウレタン−尿素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスルホンアミド樹脂、ポリスルホネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂などが好ましく、必要に応じて2種類以上の樹脂を併用できる。
【0031】
具体的には、例えば、カプセル樹脂壁を尿素樹脂から作製する場合、メチロール化尿素系化合物を用いたin situ重合法、尿素系化合物とホルムアルデヒドとを用いた界面重合法、ハロゲン化カルボニル化合物とアミン類とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0032】
また、カプセル樹脂壁をメラミン樹脂から作製する場合、メチロール化メラミン系化合物を用いたin situ重合法、メラミン系化合物とホルムアルデヒドとを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0033】
また、カプセル樹脂壁をポリウレタン樹脂から作製する場合、イソシアネート化合物とヒドロキシル化合物とを用いた界面重合法、カルボニルモノオキシ化合物とアミン類とを用いた界面重合法、アミノ−カルボニルモノオキシ化合物を用いたin situ重合法などにより作製できる。
【0034】
また、カプセル樹脂壁をウレタン−尿素樹脂から作製する場合、イソシアネート化合物と水とを用いた界面重合法、イソシアネート化合物とアミン類とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0035】
また、カプセル樹脂壁をポリアミド樹脂から作製する場合、アミノ酸誘導体を用いたin situ重合法、カルボン酸誘導体とアミン類とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0036】
また、カプセル樹脂壁をポリエステル樹脂から作製する場合、カルボン酸誘導体とヒドロキシル化合物とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0037】
また、カプセル樹脂壁をポリエーテル樹脂から作製する場合、カルボン酸誘導体とヒドロキシル化合物とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0038】
また、カプセル樹脂壁をポリオレフィン樹脂から作製する場合、エチレン、プロピレン、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン−ジビニルベンゼン等を用いたin situ重合法などにより作製できる。
【0039】
また、カプセル樹脂壁をポリスルホンアミド樹脂から作製する場合、スルホン酸誘導体とアミン類とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0040】
また、カプセル樹脂壁をポリスルホネート樹脂から作製する場合、スルホン酸誘導体とヒドロキシル化合物とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0041】
また、カプセル樹脂壁をエポキシ樹脂から作製する場合、エポキシドとヒドロキシル化合物とを用いた界面重合法、エポキシドとアミン類とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0042】
また、カプセル樹脂壁をポリカーボネート樹脂から作製する場合、ヒドロキシ化合物とハロゲン化カルボニル化合物とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0043】
また、カプセル樹脂壁をフェノール樹脂から作製する場合、芳香族ヒドロキシ化合物とホルムアルデヒドとを用いた界面重合法、尿素系化合物と芳香族ヒドロキシ化合物とを用いた界面重合法などにより作製できる。
【0044】
なお、カプセル樹脂壁の原料としては、上記以外にも、ポリイソシアネート、ポリイソチオシアネート、ポリアミン、ポリカルボン酸、多塩基酸クロライド、酸無水物、エポキシ化合物、ポリオール、(メタ)アクリル化合物、ポリサルファイド、有機アミン類、酸アミド類、水溶性エポキシ化合物、フェノール類、ホルマリン、ホスゲン、スピロアセタール系複素環状アミン、アルデヒド等も使用できる。
【0045】
本発明において用いられる発色前駆体とは、顕色剤とカップリング反応および酸化還元反応(電子の供受反応)等を起して発色するものを言い、ジアゾニウム系前駆体およびロイコ系前駆体などを使用できる。
【0046】
ジアゾニウム系前駆体としては、例えば、4−(4′−メチルフェニルチオ)−2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム塩、4−ピロリヂノ−3−メチルベンゼンジアゾニウム塩、4−モルフォリノ−2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム塩、4−モルフォリノベンゼンジアゾニウム塩、4−モルフォリノ−2,5−オクトキシベンゼンジアゾニウム塩、4−(N−(2−エチルヘキサノイル)ピペラジノ)−2,5ジエトキシベンゼンジアゾニウム塩、4−N,N−ジエチルアミノベンゼンジアゾニウム塩、3−(−2−オクチルオキシエトキシ)−モルフォリノベンゼンジアゾニウム塩、4−N−ヘキシル−N−トリルアミノ−2−ヘキシルオキシベンゼンジアゾニウム塩などを使用でき、塩としては、ヘキサフルオロフォスフェート、テトラフルオロボレート、1,5−ナフタレンスルホネート、パーフルオロアルキルカルボネート、パーフルオロアルキルスルフォネート、塩化亜鉛塩、塩化錫塩などを挙げることができる。
【0047】
また、ロイコ系前駆体としては、トリアリールメタン系前駆体、ジフェニルメタン系前駆体、チアジン系前駆体、キサンテン系前駆体、スピロピラン系前駆体などを使用でき、より具体的には、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノ)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,3−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(o−メチル−p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリンベンジルエーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミン、ローダミン−B−アニリノラクタム、ローダミン−B−(p−クロロアニリノ)ラクタム、2−ベンジルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−シクロヘキシルメチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−イソアミルエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−オクチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−エトキシエチルアミノ−3−クロロ−2−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンジルロイコメチレンブルー、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3,3′−ジクロロ−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジルピロジナフトピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等を使用できる。
【0048】
本発明において用いられる顕色剤とは、発色前駆体とカップリング反応および酸化還元反応(電子の供受反応)等を起して発色前駆体を発色させるものを言い、使用する発色前駆体に最適なものが選択される。
【0049】
例えば、酸性白土、活性白土、アタバルジャイト、ゼオライト等の粘土物質;安息香酸、サリチル酸、3,5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル酸などの芳香族カルボン酸;芳香族カルボン酸の亜鉛塩、アルミニウム塩、マグネシウム塩などの多価金属塩;フェノールホルムアルデヒド樹脂、フェノールアセチレン樹脂などのフェノール樹脂;フェノール樹脂の多価金属塩などを使用できる。
【0050】
より具体的には、クレー系顕色剤、レゾルシン系顕色剤、フロログルシン系顕色剤、ピラゾロン系顕色剤、ジケトン系顕色剤、オキシジフェニル系顕色剤、ナフトール系顕色剤、フェノール系顕色剤、フェノールレジン系顕色剤、ビスフェノール系顕色剤、サリチル酸系顕色剤、ヒドロキシ安息香酸エステル系顕色剤などを使用でき、例えば、レゾルシン、フロログルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシ−6−スルフォニルナフタレン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸エタノールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−N−ドデシルオキシプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸テトラデシルアミド、アセトアニリド、アセトアセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリド、2−クロロ−5−オクチルアセトアセトアニリド、1−フェニル−3−メチル−5−ビラゾロン、1−(2′−オクチルフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(2′,4′,6′−トリクロロフェニル)−3−べンズアミド−5−ビラゾロン、1−(2′,4′,6′−トリクロロフェニル)−3−アニリノ−5−ビラゾロン、1−フェニル−3−フェニルアセトアミド−5−ビラゾロン、1−(2−ドデシルオキシフェニル)−2−メチルカーボネートシクロヘキサン−3,5−ジオン、1−(2−ドデシルオキシフェニル)シクロヘキサン−3,5−ジオン、N−フェニル−N−ドデシルバルビツール酸、N−フェニル−N−(3−ステアリルオキシ)ブチルバルビツール酸、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジクロロフェニル)プロパン、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸およびその多価金属塩、3,5−ジ(tert−ブチル)サリチル酸およびその多価金属塩、3−α,α−ジメチルベンジルサリチル酸およびその多価金属塩、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−2−エチルヘキシル、p−フェニルフェノール、p−クミルフェノール等を使用する。
【0051】
なお、以上の様な顕色剤は、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
【0052】
発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの平均粒子径は、カプセル強度、発色性、製造の容易性などの観点から、0.1μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましく、2μm以上が更に好ましく、一方、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、20μm以下が更に好ましい。また、マイクロカプセルの平均粒子径を10μm以下とすることもできる。
【0053】
発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの平均粒子径は、例えばCoulter Electronics社(英国)製コールターマルチサイダーを用いて測定することができる。
【0054】
なお、発色前駆体または顕色剤を内包するマイクロカプセルの内包物は、これ以外に、分散媒体である内部媒体、可塑剤、マトリックス樹脂、光硬化剤、添加剤などを含んでいてもよい。
【0055】
発色前駆体の含有量と顕色剤の含有量との比として、発色前駆体100質量部に対して、顕色剤は、50質量部以上が好ましく、100質量部以上がより好ましく、150質量部以上が更に好ましく、一方、350質量部以下が好ましく、300質量部以下がより好ましく、250質量部以下が更に好ましい。
【0056】
なお、発色前駆体と顕色剤とは何れか一方がマイクロカプセルに内包されていればよく、その場合、マイクロカプセルに内包されていない発色前駆体または顕色剤は、そのままトナーに配合、あるいはトナーと混合すればよい。
【0057】
なお、感圧材料の市販品を使用することもでき、商品名および登録商標の具体例としては、日本曹達社製、商品名:PSD等を挙げることができる。
【0058】
なお、必要に応じて、感圧材料を二種以上併用することもできる。
【0059】
以上の様な感圧材料のトナー全体に占める割合は、画像の十分な着色性、顕現性および変色性を実現するために、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、一方、トナーの定着性および離型性などを損なわない観点から、40質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。少なくとも何れか一方がマイクロカプセルに内包されている発色前駆体と顕色剤とを感圧材料として用いる場合も、その合計量が上記範囲内であることが好ましく、画像の十分な着色性、顕現性および変色性を実現するために、トナー全体に対して1質量%以上であることが特に好ましい。
【0060】
一成分現像剤を作製する場合、感圧材料は、普通、トナーに配合するが、感圧材料を含有しないトナーと感圧材料とを混合して現像剤を調製することもでき、感圧材料を含有するトナーに更に感圧材料を混合して現像剤を調製することもできる。
【0061】
また、二成分現像剤を作製する場合、感圧材料は、普通、トナーに配合するが、キャリアに感圧材料を配合することもでき、感圧材料を含有しないトナーと感圧材料を含有しないキャリアと感圧材料とを混合して現像剤を調製することもでき、トナー及びキャリアの少なくとも一方に感圧材料を配合し更に感圧材料を混合して現像剤を調製することもできる。
【0062】
以上の様な場合、感圧材料の現像剤全体に占める割合は、画像の十分な着色性、顕現性および変色性を実現するために、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、一方、トナーの定着性および離型性などを損なわない観点から、40質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。少なくとも何れか一方がマイクロカプセルに内包されている発色前駆体と顕色剤とを感圧材料として用いる場合も、その合計量が上記範囲内であることが好ましく、画像の十分な着色性、顕現性および変色性を実現するために、現像剤全体に対して1質量%以上であることが特に好ましい。
【0063】
例えば、加圧前の色が白色の感圧材料を使用して作製された白色トナーで形成される画像は、白色である。従って、支持体(画像を形成するシート)として白色のものを使用すれば、容易には目視できない白色画像を形成でき、画像を潜在化できる。そして、所定の圧力をかけることにより、この潜在画像が変色(着色)して顕在化される。よって、この様なトナーを使用すれば、潜在画像により秘密情報および秘匿情報を形成でき、必要な時に潜在画像を顕在化して情報を読取ることができる。
【0064】
上では白色の場合を例として説明したが、トナーの色(感圧材料の加圧前の色)と支持体の色とが一致している場合は、白色に限らず潜在画像を形成できるため、秘密情報および秘匿情報などを有する画像を形成でき、必要に応じて顕在化して情報を読取ることができる。
【0065】
また、トナーの色(感圧材料の加圧前の色)と同じ色の画像を重ねて形成することによっても画像を潜在化でき、秘密情報および秘匿情報などを有する画像を形成できる。そして、所定の圧力をかけることにより、この潜在画像が着色して顕在化されるため、必要に応じて潜在画像を顕在化して情報を読取ることができる。なお、ここで「重ねて形成する」とは、「感圧材料を含む現像剤で電子写真方式により形成された画像上に形成する」場合だけではなく、「感圧材料を含む現像剤で電子写真方式により形成された画像の下に形成する」場合も含む。
【0066】
また、加圧前の色が無色透明な感圧材料および無色透明な結着樹脂を使用すれば、無色透明トナーを作製できる。無色透明トナーを用いて作製された画像は、無色透明である。従って、無色透明トナーを使用すれば、支持体の色に関係なく目視困難な透明画像を形成でき、潜在画像を形成できるため、秘密情報および秘匿情報などを有する画像を形成できる。そして、所定の圧力をかけることにより、この潜在画像が着色して顕在化されるため、必要に応じて潜在画像を顕在化して情報を読取ることができる。
【0067】
(結着樹脂)
結着樹脂はトナーの構成要素を十分結着し、トナーの良好な定着性および帯電性などを実現するものであれば特に制限されないが、ビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ビニルブチラール系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アミド系樹脂、ビニルトルエン重合体、マレイン酸重合体、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂、ワックス類;これらの樹脂の単量体成分の共重合体などを使用し、必要に応じて複数の樹脂を併用することもできる。
【0068】
また、加えられる圧力の変化による色の変化(着色、退色、変色など)を明瞭にするためには、透明な結着樹脂が好ましく、透明樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂などが好ましく、アイオノマー樹脂、イソブチレン−無水マレイン酸共重合樹脂、アクリロニトリル−アクリリックスチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル塩素化ポリエチレン−スチレン共重合樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ハイインパクトポリスチレン樹脂、ポリメチルスチレン樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメチルメタクリレー卜樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アルキルフェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、フェノール変性アルキド樹脂、エポキシ変性アルキド樹脂、スチレン変性アルキド樹脂、アクリル変性アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、酢酸ビニル系エマルジョン樹脂、スチレン−ブタジエン系エマルジョン樹脂、アクリル酸エステル系エマルジョン樹脂、水溶性アルキド樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、水溶性フェノール樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリブタジエン樹脂などを使用する。
【0069】
例えば、スチレン系樹脂およびスチレン系樹脂の単量体成分の共重合体の具体例として、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びスチレン誘導体のホモポリマー;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体などを使用する。
【0070】
更に、架橋構造を有する樹脂を結着樹脂として使用することもできる。結着樹脂の架橋剤としては、2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物を使用し、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタジオールジメタクリレート等の二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン等のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物などを使用し、必要に応じて複数を併用することもできる。
【0071】
一方、所望の色の画像を得ることができれば、プロピレン系樹脂、エチレン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂などの半透明樹脂や、着色樹脂を使用することができる。
【0072】
以上の様な結着樹脂の中でも、加熱定着用には、エステル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂およびこれらの樹脂の単量体成分の共重合体が好ましく、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
【0073】
加圧定着用には、ワックス類、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アミド系樹脂およびこれらの樹脂の単量体成分の共重合体が好ましく、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
【0074】
また、湿式トナーの場合は、アクリル系樹脂、ビニルトルエン重合体、マレイン酸重合体およびこれらの樹脂の単量体成分の共重合体が好ましく、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
【0075】
なお、結着樹脂のトナー全体に占める割合は、普通、50〜95質量%とする。
【0076】
(色材)
本発明においては、色材として上記の感圧材料を用いるが、所望の色の画像を得るために、トナーにその他の色材を含有させてもよい。
【0077】
色材としては、トナーの特性を低下させることなく十分に着色できるものであれば特に制限されないが、チャネルカーボン、ファーネスカーボン等のカーボンブラック;ベンガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料;ファーストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔料;銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料;フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料;分散染料、油溶性染料などを用い、必要に応じて複数の色材を併用することもできる。
【0078】
また、磁性トナーの場合は、磁性粉として、マグネタイト、フェライト、コバルト、鉄、ニッケル等の金属単体またはその合金を用いることもできる。
【0079】
更に、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、バライト粉、ホワイトカーボン、シリカ、アルミナホワイト、水酸化アルミニウム、カオリンクレー等の粘土鉱物、タルク、マイカ、ネフェリンサイアナイト等の体質顔料も使用できる。
【0080】
黒色トナーの場合、黒色色材として、カーボンブラック、磁性体、以下に示すイエロー色材、マゼンタ色材およびシアン色材を混合して黒色に調色された色材などを用いる。
【0081】
カラー画像の場合、イエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナー等を作製する。
【0082】
イエロー色材としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物などを使用し、具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168及び180等を使用し、C.I.ソルベントイエロー93,162,163等の染料を併用しても良い。
【0083】
マゼンタ色材としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などを使用し、具体的には、C.Iピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48:3、48:4、57:1、81:1、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221及び254等を使用する。
【0084】
シアン色材としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物などを使用し、具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62及び66等を使用する。
【0085】
白色トナーの場合、白色色材として、酸化チタン、チタン白、酸化亜鉛、亜鉛白、硫化亜鉛、リトポン、鉛白、アンチモン白、ジルコニア、酸化ジルコニア等を使用する。
【0086】
なお、以上の様な色材は、単独で又は複数を混合して、固体および液体の状態で用いることができ、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透明性、トナー中への分散性なども考慮して選択される。
【0087】
なお、色材のトナー全体に占める割合は、普通、1〜20質量%とする。
【0088】
(電荷制御剤)
電荷制御剤としては、トナーの特性を低下させることなく十分に電荷を制御できるものであれば特に制限されないが、負極性電荷制御剤および正極性電荷制御剤を用いる。
【0089】
負極性電荷制御剤の具体例としては、有機金属化合物、キレート化合物、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸およびそれらの金属塩、それらの無水物、それらのエステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル−スルホン酸共重合体、及びノンメタルカルボン酸系化合物などが有るが、Cr錯塩染料などの電子受容性染料、電子受容性有機錯体、銅フタロシアニンのスルホニルアミン、塩素化パラフィン等が好ましい。
【0090】
また、正極性電荷制御剤の具体例としては、ニグロシン、脂肪酸金属塩による変性物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物、トリブチルベンジンアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩および4級アンモニウム塩又はオニウム塩のレーキ顔料、トリフェニルメタン染料およびこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、例えば、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物)、高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド、ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート類などが有るが、電子供与性のニグロシン染料、第四級アンモニウム塩などが好ましい。
【0091】
なお、電荷制御剤のトナー全体に占める割合は、普通、0.01〜10質量%とする。
【0092】
(離型剤)
定着時のオフセットを低減し、通紙性などを改良するために、離型剤を配合することもできる。この様な離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、流動パラフィン、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等を使用する。これらの離型剤は溶融粘度が低いため、定着時に離型剤として機能する。
【0093】
なお、離型剤のトナー全体に占める割合は、普通、0.1〜20質量%とする。
【0094】
(表面処理剤)
表面処理剤としてワックス類をトナー中に配合することにより、トナーの流動性を向上できる。また、トナーの表面に表面処理剤として微粉体を付着させることにより、トナーの流動性を向上できる。この様な微粉体として疎水性シリカ等を使用するが、疎水性シリカをトナーの表面に付着すると、流動性が向上するのみならず、トナーのクリーニング性および帯電性も向上できる。また、疎水性シリカ以外に、酸化チタン、アルミナ、酸化セリウム、脂肪酸金属塩、ポリ弗化ビニリデン、ポリスチレン等の微粉末も使用できる。
【0095】
なお、表面処理剤の使用量は、トナー100質量部に対して、普通、0.1〜20質量%とする。
【0096】
(磁性剤)
更に、トナーに磁性剤を含有させて、磁性トナーを作製することもできる。この場合、磁性剤は色材の役割を兼ねることもできる。この様な磁性剤としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケル等の金属;これらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属;これらの金属の合金およびその混合物が挙げられる。
【0097】
なお、磁性剤のトナー全体に占める割合は、普通、1〜20質量%とする。
【0098】
(その他の添加剤)
トナーには、以上に説明した成分以外に、フッ素樹脂、ステアリン酸亜鉛などの滑剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤などの安定剤などの添加剤を必要に応じて使用できる。
【0099】
(現像剤)
現像剤の種類には、乾式二成分系、乾式一成分系、湿式系などが有り、以上で説明した成分を有するトナーを用いて、それぞれの現像剤を作製できる。
【0100】
乾式二成分系で使用するトナーは、結着樹脂、色材、電荷制御剤、離型剤、表面処理剤などを用いて作製され、体積平均粒子径が1〜20μmとなる様に調整する。なお、トナーの体積平均粒子径は、例えばCoulter Electronics社(英国)製コールターマルチサイダーを用いて測定できる。この様なトナーをキャリアと混合して乾式二成分現像剤を作製する。乾式二成分系で使用するキャリアは、芯材をコート剤で被覆することで作製され、体積平均粒子径が10〜200μmとなる様に調整する。
【0101】
キャリアの芯材としては、表面酸化の鉄粉、表面未酸化の鉄粉、ニッケル粉、銅粉、亜鉛粉、コバルト粉、マンガン粉、クロム粉、希土類粉などの金属粉;これらの金属の酸化物粉;これらの金属の合金粉;これらの合金の酸化物粉;フェライト粉;マグネタイト粉などを使用する。
【0102】
キャリアのコート剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂;シリコーン樹脂;ポリエステル樹脂;フェノール樹脂;ジ−ターシャリーブチルサリチル酸の金属錯体;スチレン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリアミド;ポリビニルブチラール;ニグロシン;アミノアクリレート樹脂;塩基性染料およびそのレーキ;シリカ微粒子;アルミナ微粒子などを単独または複数で用いる。これらのコート剤を溶剤中に溶解または懸濁し、これをキャリア表面に塗工したり;コート剤を単に粉体で混合する等の方法でキャリアが作製される。
【0103】
なお、トナーとキャリアとの混合比は、現像剤全体に対して、トナーが1〜15質量%となるようにする。
【0104】
乾式一成分系で使用するトナーは、結着樹脂、色材、電荷制御剤、離型剤、表面処理剤などに加え、例えば磁性トナーの場合、磁性剤などを用いて作製され、体積平均粒子径が1〜20μmとなる様に調整し、キャリアと混合することなく乾式一成分現像剤を作製する。
【0105】
湿式系で使用するトナーは、結着樹脂、色材、電荷制御剤などを用いて作製され、体積平均粒子径が0.1〜3μmとなる様に調整する。この様なトナーをキャリアと混合して湿式現像剤を作製する。湿式系で使用するキャリアとしては、体積固有抵抗が1012〜1015Ωcm、誘電率が2〜3の絶縁性液体などを使用する。
【0106】
(トナー及び現像剤の製造方法)
乾式トナーは製造方法により、粉砕トナーと重合トナーとに大別される。
【0107】
粉砕トナーの製造方法としては、例えば、結着樹脂、色材、電荷制御剤、離型剤、磁性剤などの必要なトナー成分を、ヘンシェルミキサー及びボールミル等の混合機で十分に混合する。
【0108】
次に、得られた混合物を、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等の熱混練機を用いて溶融混練し、樹脂成分を相溶させ、トナー成分を均一に分散させる。その後、得られた混練物を冷却固化し、ハンマーミル及びジェットミル等で粉砕し、サイクロン及びミクロンセパレーター等で分級して造粒し、所望のトナーを得る。
【0109】
さらに必要に応じて表面処理剤などを、ヘンシェルミキサー等の混合機で混合することもできる。
【0110】
一方、重合トナーの製造方法としては、例えば、ディスク及び多流体ノズル等を用いて溶融混合物を空気中に霧化し球状トナー粒子を得る方法;懸濁重合法を用いて直接トナー粒子を生成する方法;単量体には可溶で得られる重合体が不要な水系有機溶剤を用い直接トナー粒子を生成する分散重合法、水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナー粒子を生成するソープフリー重合法などの乳化重合法;予め一次極性乳化重合粒子を調製後、反対電荷を有する極性粒子を加え会合させるヘテロ凝集法等を用いる。
【0111】
中でも、重合性モノマーと他のトナー成分とを含むモノマー組成物を直接重合してトナー粒子を生成する方法が好ましい。また、一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着させた後、重合開始剤を用い重合させるシード重合方法も好ましい。
【0112】
以上の様にして得られたトナーは、必要に応じてキャリアと混合される。混合は、Vブレンダーなどを用いて行われる。
【0113】
一方、湿式トナーの場合は、ボールミル及びアトライタ等の混合機にトナー成分とキャリア液体とを投入し、十分に分散させて、混合工程および造粒工程を同時に行う。
【0114】
(シート)
感圧材料を含有する電子写真方式用の現像剤を使用すれば、シルクスクリーン印刷およびグラビア印刷などの印刷ではなく、オンデマンドトナープリンター等のオンデマンド電子写真方式により、加えられる圧力の変化により着色、顕在化、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる画像を形成できる。よって、圧力センサーや、真贋判定および偽造防止などの機能を利用して少量多品種の証明書、整理券、金券および入場券などを、簡単に作製できる。入場券などの場合、通常、入場時に予め形成されているミシン目にそって切断されるが、所定の圧力をかけることにより着色、退色または変色する画像をこのミシン目(切断部分)を跨いで形成してあれば、切断後でもその真贋判定を容易に行うことができる。
【0115】
圧力センサーとしては、加えられる圧力の変化により速やかに着色、退色または変色し、元の圧力に戻ると速やかに元の色に戻る材料を用いることにより、現時点での圧力を検知する圧力センサーを作製することができる。更には、加えられる圧力の変化(加圧)による色変化が少なくともその条件において不可逆である、あるいは、可逆であっても戻りが十分に遅い感圧材料を用いることにより、加えられる圧力の変化、加圧の有無を示すセンサー(加えられる圧力の変化、加圧の有無を記録できる媒体)を作製することができる。この様なものを、例えば、荷物の搬送時に包装紙として用いると、あるいは、ラベルのような形で荷物に貼り付けると、落としたり、何かにぶつけたりして荷物に大きな圧力がかかった場合、搬送後にそのことが一目で分かる。また、在庫管理においてもこのシートをセンサー(記録媒体)として用いると、品物に大きな圧力がかかったかどうかを容易に知ることができる。
【0116】
また、上記の感圧材料とは異なる第2の感圧材料を含む第2の現像剤を用いて、第2の画像を、上記のシート上に更に形成することもできる。変色する圧力範囲の異なる第2画像を形成することにより、より高性能の圧力センサーとすることができる。また、第2画像を形成することにより、真贋判定および偽造防止などの機能を向上できる。
【0117】
また、上記の加えられる圧力の変化により変色する画像上に重ねて、この画像の加圧前の色と同じ色の画像を、通常の現像剤により、あるいは、印刷により形成することもできる。通常の現像剤により、あるいは、印刷により形成した、加えられる圧力の変化により変色する画像の加圧前の色と同じ色の画像上に重ねて、上記の加えられる圧力の変化により変色する画像を形成することもできる。この様にすることで、上記の加えられる圧力の変化により変色する画像に記された情報の隠蔽を図ることができ、必要に応じて所定の圧力をかけてこの潜在画像を顕在化して情報を読取ることができる。
【0118】
また、上記の加えられる圧力の変化により着色または変色する画像の加圧前の色を無色透明または支持体と同じ色とすることもできる。この様にすることで、上記の加えられる圧力の変化により着色または変色する画像に記された情報の隠蔽を図ることができ、必要に応じて所定の圧力をかけてこの潜在画像を顕在化して情報を読取ることができる。
【0119】
なお、画像が形成される支持体としては公知のものいずれも用いることができ、通常の紙の他に、合成紙、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン及び塩化ビニル等の合成フィルムを用いることができる。これらの合成フィルムを用いる場合には、支持体の表面にマット処理やコロナ処理などの表面処理を施してもよい。
【0120】
(用途分野)
以上に説明してきた本発明の現像剤を用いれば、圧力センサー、証明書、整理券、金券および入場券、個人的な書簡等の情報の隠蔽が求められる書物類、積載禁止の輸送用段ボール用ラベル/フォーム、同様に圧迫することが好まれない物品輸送の際に用いるラベル/フォーム等を、オンデマンドに作製できる。また、当然、意匠性などの点から、この様な加えられる圧力の変化により着色、退色または変色する画像を支持体上に形成してもよい。
【0121】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。なお、特に明記しない限り、試薬等は市販の高純度品を使用する。
【0122】
(実施例1)電子写真方式用トナー1、電子写真方式用現像剤1
スチレン800質量部およびアクリロニトリル200質量部をトルエン10000質量部に溶解し、これにAIBN3質量部、更に、50質量%体積平均粒子径5μmのアゾジカルボンアミドを加えて分散させた後、重合反応させて、結着樹脂を得る。
【0123】
得られた結着樹脂110質量部に、ステアリン酸1質量部、ポリプロピレン2質量部およびPd−(1,2−シクロヘキサンジオンジオキシマート)錯体(Pd(niox))15質量部を混合し、これを時間処理量5kg/hrで2軸押出し溶融混練機(温度制御シリンダー数7、ベント数1)で第5シリンダーまで樹脂温度130℃で混練し、第6シリンダーにベントを設置して150℃で脱気し、第7シリンダーで180℃で発泡させて、スポンジ状の混練物を得る。
【0124】
この混練物をジェットミル(圧力:0.5MPa)で粉砕し、風力分級機で分級して体積平均粒子径7μmの電子写真方式用トナー1を得る。この電子写真方式用トナー1の98.6質量部に疎水性シリカ微粒子1.4質量部をヘンシルミキサーにて混合し、この混合物7質量部とキャリアであるフェノール樹脂が表面にコートされたマグネタイト粒子93質量部とを混合して、二成分系の電子写真方式用現像剤1を得る。
【0125】
一方、図1に示す様な入場券を、コピー機によりオンデマントで作製する。その際、入場券のミシン目を跨ぐ画像(図中のハッチで示した画像)を、電子写真方式用現像剤1を用いて形成する。この画像は圧力を加えていくと黄色から橙色に変色し、さらに圧力を加えていくと赤色に変色するものであり、この画像を形成した入場券は真贋判定が容易で、偽造は困難である。また、入場券をミシン目にそって切断した後も、その半券から真贋判定が容易である。
【0126】
(実施例2)電子写真方式用トナー2、電子写真方式用現像剤2
キャリアとして、マグタイト粒子の表面にフェノール樹脂がコートされ、フェノール樹脂層がPd(niox)を含有しているものを使用し、Pd(niox)の現像剤に占める割合を10質量%とする以外は、電子写真方式用現像剤1の場合と同様に電子写真方式用現像剤2を調製する。
【0127】
一方、図1に示す様な入場券を、コピー機によりオンデマントで作製する。その際、入場券のミシン目を跨ぐ画像(図中のハッチで示した画像)を、電子写真方式用現像剤2を用いて形成する。この画像は圧力を加えていくと黄色から橙色に変色し、さらに圧力を加えていくと赤色に変色するものであり、この画像を形成した入場券は真贋判定が容易で、偽造は困難である。また、入場券をミシン目にそって切断した後も、その半券から真贋判定が容易である。
【0128】
(実施例3)電子写真方式用トナー3、電子写真方式用現像剤3
ジブチルフタレート190質量部に発色前駆体としてジアゾニウム塩(ダイトーケミックス株式会社製、商品名:DH−300PF)10質量部を溶解する。一方、水284質量部に、スチレン−無水マレイン酸共重合体の無水マレイン酸の部分加水分解による開環物(重量平均分子量:350,000、無水マレイン酸の開環率:70%)15質量部を溶解する。この水溶液に、先に得たジアゾニウム塩溶液を混合し、ホモミキサーを用いて3分間、乳化する。得られた乳化液にトリメチロールメラミン初期重合物(住友化学社製、商品名:スミレーズレジン607)65質量部を混合し、プロペラ型攪拌機を用いて60℃で2時間攪拌して、カプセル化反応を行う。
【0129】
得られたカプセルスラリーにイオン交換樹脂(オルガノ社製、商品名:アンバーライトMB−3)35質量部を加え、室温で2時間攪拌する。その後、メッシュによりイオン交換樹脂を取除き、カプセルの外部に存在するジアゾニウム塩を除去して、発色前駆体を内包するマイクロカプセル1を得る。得られたカプセルの平均粒子径は2μmである。
【0130】
ジブチルフタレート190質量部にシアン(C)用の顕色剤(東京化成社製、商品名:アゾイックコンポーネントII)10質量部を混合し、ボールミルで分散する。一方、水284質量部に、スチレン−無水マレイン酸共重合体の無水マレイン酸の部分加水分解による開環物(重量平均分子量:350,000、無水マレイン酸の開環率:70%)15質量部を溶解する。この水溶液に、先に得た顕色剤分散物を混合し、ホモミキサーを用いて3分間、乳化する。得られた乳化液にトリメチロールメラミン初期重合物(住友化学社製、商品名:スミレーズレジン607)65質量部を混合し、プロペラ型攪拌機を用いて80℃で2時間攪拌して、カプセル化反応を行い、顕色剤を内包するマイクロカプセル2を得る。得られたカプセルの平均粒子径は2μmである。
【0131】
Pd(niox)を使用しない以外は、電子写真方式用トナー1の場合と同様にして、電子写真方式用トナー3を調製する。電子写真方式用トナー3を使用し、キャリアとして、マグタイト粒子の表面にフェノール樹脂がコートされ、フェノール樹脂層が発色前駆体を内包するマイクロカプセル1と顕色剤を内包するマイクロカプセル2とを、発色前駆体:顕色剤=1:2(質量比)で含有しているものを使用し、マイクロカプセル1とマイクロカプセル2との現像剤に占める割合(合計)を15質量%とする以外は、電子写真方式用現像剤1の場合と同様にして、電子写真方式用現像剤3を調製する。
【0132】
搬送時に荷物に貼り付けるラベルに、コピー機により、電子写真方式用現像剤3を用いて画像をオンデマントで形成する。この画像は大きな圧力を加えると変色するものであり、搬送時に荷物を落としたり、何かにぶつけたりするとラベルの画像が変色する。
【0133】
【発明の効果】
加えられる圧力の変化により着色、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる感圧材料を含むトナー及び現像剤を用いれば、印刷に代わり電子写真方式を使用して、加えられる圧力の変化により着色、顕在化、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる画像をオンデマンド作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像が形成されたシートを説明するための模式図である。

Claims (8)

  1. 加えられる圧力の変化により着色、顕在化、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる画像を電子写真方式で形成するために使用され、
    加えられる圧力の変化により着色、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる感圧材料を含むトナー。
  2. 前記感圧材料は、金属−ジオンジオキシマート錯体である請求項1記載の電子写真方式用トナー。
  3. 前記感圧材料は、少なくとも何れか一方がマイクロカプセルに内包されている発色前駆体と顕色剤とである請求項1記載の電子写真方式用トナー。
  4. 前記感圧材料のトナー全体に占める割合は、0.1〜40質量%である請求項1乃至3何れかに記載の電子写真方式用トナー。
  5. 透明な結着樹脂を含む請求項1乃至4何れかに記載の電子写真方式用トナー。
  6. 加えられる圧力の変化により着色、顕在化、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる画像を電子写真方式で形成するために使用され、
    トナーと、加えられる圧力の変化により着色、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる感圧材料とを含む電子写真方式用現像剤。
  7. 請求項1乃至5何れかに記載の電子写真方式用トナーを含む現像剤または請求項6記載の現像剤で電子写真方式により形成され、
    加えられる圧力の変化により着色、顕在化、退色および変色の少なくとも何れかの変化を生じる画像。
  8. 支持体上に請求項7記載の画像が形成されたシート。
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