JP2014000790A - 液体収容体、及び、収容体ユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体収容体は、内部に液体を収容するための液体収容部と、液体収容部と連通し、液体収容部の前記液体を外部に流通させるための開口を有する液体供給部と、を備える収容体本体と、液体供給部の開口を塞ぐように収容体本体に取り外し可能に収容体本体に装着されて液体供給部と共に内部室を区画形成するキャップ部材と、内部室と外部とを連通させる第1の連通路と、を備える。
【選択図】図9
Description
なお、このような問題を解決する手段としては、特許文献5のように内部室から液体収容部に連通する流路を設け、この流路を介して内部室を大気に連通させる技術が知られている。しかしながら、この技術は、液体収容部が常時大気に対して開放されているいわゆる開放タイプのカートリッジを前提としており、特許文献3のようないわゆる半密閉タイプのカートリッジや、特許文献4のようないわゆる密閉タイプのカートリッジに適用することはできない。
内部に液体を収容するための液体収容部と、前記液体収容部と連通し、前記液体収容部の前記液体を外部に流通させるための開口を有する液体供給部と、を備える収容体本体と、
前記液体供給部の開口を塞ぐように前記収容体本体に取り外し可能に前記収容体本体に装着されて前記液体供給部と共に内部室を区画形成するキャップ部材と、
前記内部室と外部とを連通させる第1の連通路と、を備える、液体収容体。
適用例1に記載の液体収容体によれば、内部室が第1の連通路によって外部と連通しているため、キャップ部材が液体供給部の開口を塞ぐように収容体本体に装着される際に、内部室の空気が第1の連通路を通って外部に流出することが可能となる。これにより、内部室の空気は圧縮されなくなるため、液体収容部に空気が流入するのを防ぐことができる。
前記液体収容部と外部とを連通させ、前記液体収容部に空気を導入するための第2の連通路を備え、
前記第1の連通路は、
前記内部室に接続された一端部を含む第1の部分と、
前記第1の連通路の流路に沿った方向において、前記第1の部分よりも外気側に位置し前記第1の部分と外部とを連通させる第2の部分であって、前記第2の連通路の一部を構成する第2の部分と、を含む、液体収容体。
適用例2に記載の液体収容体によれば、液体収容部に空気を導入するために設けられた第2の連通路の一部を利用して内部室の空気を外部に流出させることが可能となる。
前記第1の連通路は、前記キャップ部材に形成されている、液体収容体。
適用例3に記載の液体収容体によれば、キャップ部材によって容易に第1の連通路を形成できる。例えば、キャップ部材に内部室と外部とを連通させるため溝や貫通孔を設けることで、容易に第1の連通路を形成できる。
前記第1の連通路は、前記第1の連通路のうち他の部分よりも流路断面積が小さい部分である狭小流路を有する、液体収容体。
適用例4に記載の液体収容体によれば、第1の連通路が狭小流路を有することから、第1の連通路を通って液体収容部の液体が蒸発するのを低減できる。
一側壁に開口を有する凹形状の容器本体部材と、前記容器本体部材の前記開口を塞ぐように前記容器本体に取り付けられた蓋部材と、を備え、
前記蓋部材のうち前記シート部材と対向する対向面側には、前記第1の連通路の一部である内部連通路が形成されている、液体収容体。
適用例5に記載の液体収容体によれば、内部連通路を蓋部材の対向面側に形成できることから、液体収容体の外観の美感が損なわれることを抑制できる。
前記第1の連通路は、前記液体収容部に前記液体が充填された後に形成される、液体収容体。
適用例6に記載の液体収容体によれば、液体収容部に液体を充填する際に第1の連通路を介して外部に液体が漏れ出す可能性を低減できる。
適用例1乃至適用例6のいずれか一つに記載の液体収容体と、
大気圧よりも低い圧力で内部に前記液体収容体を収容する包装材と、を備える収容体ユニット。
適用例7に記載の収容体ユニットによれば、液体収容体が第1の連通路を備えることから内部室の空気が液体収容部に流入しない収容体ユニットを提供できる。また、適用例5に記載の収容体ユニットによれば、包装材が内部を大気圧よりも低い圧力で内部に液体収容体を収容していることから、液体収容部の液体の溶存気体量の低減を図ることができる。また、液体収容部の一部が、例えば変形可能なシート部材により形成され、かつ、シート部材の外表面が外部と連通している場合でも、内部室が外部と連通していることで外表面と接する領域と内部室との圧力を略同一にできる。これにより、内部室の空気が液体収容部に流入するのを防ぐことができる。
[適用例8]
外殻と、
前記外殻の内部に設けられた液体収容部と、
前記外殻の内部かつ前記液体収容部の外部に設けられた空気室と、
前記外殻の面に設けられ、前記液体収容部の前記液体を外部に流通させるための開口を有する液体供給部と、
前記外殻の面に設けられた通気口と、
を備え、
前記液体供給部内には、前記液体供給部の開口が塞がれることで、内部室が区画形成され、
前記内部室は、前記内部室に設けられた連通口から前記空気室を経由して前記通気口へと至る連通路によって、外部と連通している、液体収容体。
適用例8に記載の液体収容体によれば、内部室に設けられた連通口から空気室を経由して通気口へと至る連通路によって、内部室が外部と連通するため、液体供給部の開口がキャップなどで塞がれても内部室の空気が外部に流出することが可能となる。これにより、内部室の空気は圧縮されなくなるため、液体収容部に空気が流入したり、内部室の圧力変動により液体が漏れ出したりするのを防ぐことができる。また、この連通路は、液体収容部を経由しないため、いわゆる半密閉タイプのカートリッジや、密閉タイプのカートリッジに好適に適用可能である。もちろん、開放タイプのカートリッジにも適用可能である。
[適用例9]
適用例8に記載の液体収容体であって、
前記外殻は、一側壁に開口を有する凹形状の容器本体部材と、前記容器本体部材の前記開口を塞ぐように取り付けられた蓋部材と、を有し、
前記蓋部材には、前記通気口が形成されており、
前記蓋部材のうち前記液体収容部と対向する対向面に、一端が前記通気口と連通し、他端が前記空気室と連通する内部連通路が形成されている、液体収容体。
適用例9に記載の液体収容体によれば、内部連通路を蓋部材の対向面側に形成できることから、液体収容体の外観の美観が損なわれることを抑制できる。
[適用例10]
適用例9に記載の液体収容体であって、
前記液体収容部は、前記容器本体部材に可撓性を有する第1のシート部材を取り付けることによって構成され、
前記蓋部材は、前記第1のシート部材を覆うように前記容器本体部材に取り付けられ、
前記内部連通路は、溝部と、前記溝部を覆うように前記対向面に取り付けられた第2のシート部材とによって構成され、
前記第2のシート部材は、少なくとも一部が前記第1のシート部材と対向する位置に設けられている、液体収容体。
適用例10の液体収容体によれば、内部連通路を形成するための第2のシート部材の少なくとも一部が、蓋部材と第1のシート部材との間に介在するため、第1のシート部材が直接に蓋部材に接触する可能性を低減できる。これにより、第1のシート部材が破れる可能性を低減できる。また、仮に第1のシート部材が蓋部材に接触した場合でも、第2のシート部材が緩衝材の役割を果たし、第1のシート部材が破れる可能性を低減できる。
[適用例11]
適用例10に記載の液体収容体であって、
前記内部連通路の前記他端には、前記対向面に設けられた凹部によって構成された連結部が設けられ、
前記第2のシート部材は、前記連結部と対向する位置まで延長されており、
前記第2のシート部材のうち、前記延長された部分は、前記対向面に取り付けられていない、液体収容体。
適用例11の液体収容体によれば、連結部を介して空気の流通を円滑に行うことができる一方、第2のシート部材のうち延長された部分によって連結部から内部連通路を通って外部に印刷材が流出する可能性を低減できる。
[適用例12]
適用例11に記載の液体収容体であって、
前記連結部の流路断面積は、前記内部連通路の流路断面積よりも大きい、液体収容体。
適用例11の液体収容体によれば、外部との空気の流通を、より円滑に行うことができる。
[適用例13]
適用例9から適用例12までのいずれか一つに記載の液体収容体であって、
前記内部連通路は、180°屈曲した部分を有する蛇行路である、液体収容体。
適用例13の液体収容体によれば、狭い領域内で内部連通路の距離を長くできる。よって、印刷材が内部連通路を通って外部に流出することを抑制できる。
[適用例14]
適用例8から適用例13のいずれか一つに記載の液体収容体であって、
前記内部室に設けられた連通口と前記空気室とを接続する通路は、前記液体収容部に前記液体が充填された後に形成される、液体収容体。
適用例14の液体収容体によれば、液体収容部に液体を充填する際に連通路を介して外部に液体が漏れ出す可能性を低減できる。
[適用例15]
適用例8から適用例14のいずれか一つに記載の液体収容体であって、
前記液体収容部は、外部の空気を導入するための空気導入口と、前記空気導入口を閉じるように付勢される弁機構と、を有し、
前記弁機構は、前記液体収容部内の液体の消費に伴って、所定のタイミングで一時的に前記空気導入口を開くように構成される、液体収容体。
適用例15に記載の液体収容体は、いわゆる半密閉タイプの液体収容体である。先に説明したとおり、内部室を外部と連通させる連通路が液体収容部を経由しないことにより、半密閉タイプのカートリッジにおいても、液体収容部に空気が流入したり、内部室の圧力変動によりインクが漏れ出したりするのを好適に防ぐことができる。
[適用例16]
適用例8から適用例14のいずれか一つに記載の液体収容体であって、
前記液体収容部は、大気と連通しない密閉空間である、液体収容体。
適用例16に記載の液体収容体は、いわゆる密閉タイプの液体収容体である。先に説明したとおり、内部室を外部と連通させる連通路が液体収容部を経由しないことにより、密閉タイプのカートリッジにおいても、液体収容部に空気が流入したり、内部室の圧力変動によりインクが漏れ出したりするのを好適に防ぐことができる。
A〜E.各種実施例:
F.変形例:
A−1.印刷装置の全体構成:
図1は、本発明の実施形態における液体噴射装置としての印刷装置1wの構成を示す斜視図である。この印刷装置1は、個人向けの小型インクジェットプリンターであり、副走査送り機構と、主走査送り機構と、ヘッド駆動機構を有している。副走査送り機構は、図示しない紙送りモーターを動力とする紙送りローラ12wを用いて印刷用紙Pを副走査方向に搬送する。主走査送り機構は、キャリッジモーター14wの動力を用いて、駆動ベルト16wに接続されたキャリッジ30wを主走査方向に往復動させる。印刷装置の主走査方向はY軸方向であり、副走査方向はX軸方向である。ヘッド駆動機構は、キャリッジ30wに備えられた印刷ヘッド32wを駆動してインクの吐出およびドット形成を実行する。印刷装置1wは、更に、上述した各機構を制御するための制御部40wを備えている。制御部40wは、フレキシブルケーブル42wを介してキャリッジ30wと接続されている。
図2は、カートリッジ100wの第1の分解斜視図である。図3は、カートリッジ100wの第2の分解斜視図である。図2は、カートリッジ100wを正面側から見た図であり、図3は、カートリッジ100wを裏面側から見た図である。図2及び図3に示すように、カートリッジ100wは、容器本体110wと、キャップ部材174wとを備える。カートリッジ100wは、さらに、付勢部材としてのバネ部材120wと、受圧板130と、第1のシート部材(第1のフィルム部材)140wと、蓋部材150w、第2のシート部材(第2のフィルム部材)169wと、を備える。
次に図4〜図8を用いてカートリッジ100wに形成されている各種流路について説明する。図4は、容器本体110wの正面側の平面図である。図5は、容器本体110wの裏面側の平面図である。図6は、容器本体110wの下側の平面図である。なお、図6は、容器本体110wのうち液体供給部160近傍を示している。図7は、弁室320w近傍の分解斜視図である。図8は、図7の斜視図を裏面側から見た図である。なお、図4には、理解の容易のために、第1のシート部材140w(図2)が貼り付けられる部分にはシングルハッチングを付している。
上記のように、第1実施例のカートリッジ100wは、内部室168wと外部とを連通させる第1の連通路190wを備える(図9)。これにより、キャップ部材174wが開口162wを塞ぐように収容体本体119wに取り付けられる際に、内部室168wの空気が圧縮されて出口室260wを介して液体収容部420wに流入するのを防ぐことができる。すなわち、第1の連通路190wによって内部室168wの空気を外部に逃がすことができる。これにより、カートリッジ100wが印刷装置1に装着され印刷を実行する際に、いわゆる空打ち等の不具合の発生を低減できる。
図10は、第2実施例のカートリッジ100awを説明するための図である。図10は、図9と同様にカートリッジ100awにおける空気とインクの流路を示す概念図である。第2実施例との違いは、キャップ部材174awと第1の連通路190awと液体供給部160awの構成である。その他の構成については第1実施例のカートリッジ100wと同様の構成であるため、第1実施例と同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
図11は、収容体ユニット5wを説明するための図である。収容体ユニット5wは、インクが内部に充填されたカートリッジ100wと、包装材(減圧パック)8wと、を備える。この状態で箱詰め等されて収容体ユニット5wは出荷される。包装材8wは、例えばポリエチレンやナイロン等の合成樹脂によって作製される。包装材8wは、大気圧よりも低い圧力で、内部にインクカートリッジ100wを収容している。詳細には、カートリッジ100wを包装材8wに収容し、その後に内部の空気を引き抜くことで内部が減圧される。
D−1:印刷材システムの構成:
図12は、印刷材供給システム10の構成を示す斜視図である。図12には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。図12のXYZ軸は他の図のXYZ軸にも対応している。印刷材供給システム10は、カートリッジ20と、印刷装置としてのプリンター50とを備える。印刷材供給システム10では、プリンター50のホルダー60に、利用者によってカートリッジ20が着脱可能に装着される。
図13は、カートリッジ20が装着されたホルダー60を示す第1の斜視図である。図14は、カートリッジ20が装着されたホルダー60を示す第2の斜視図である。図13及び図14は、ホルダー60に1つのカートリッジ20が装着された状態を図示している。
図15は、カートリッジ20の第1の外観斜視図である。図16は、カートリッジ20の第2の外観斜視図である。図17は、カートリッジ20の左側面図である。図18は、カートリッジ20の右側面図である。図19は、カートリッジ20の背面図である。図20は、カートリッジ20の正面図である。図21は、カートリッジ20の上面図である。図22は、カートリッジ20の底面図である。本実施例のカートリッジ20は、インクの消費に伴って間欠的に外部の空気を印刷材収容室200に導入する、いわゆる半密閉タイプのカートリッジ20である。
図23は、カートリッジ20について説明するための第1の図である。図24は、カートリッジ20について説明するための第2の図である。図25は、カートリッジ20について説明するための第3の図である。なお、図23〜図25は、カートリッジ20の内部の状態を説明するための模式図である。
図26は、カートリッジ20の第1の分解斜視図である。図27は、カートリッジ20の第2の分解斜視図である。図28は、カートリッジ20の第3の分解斜視図である。図29は、カートリッジ20の第4の分解斜視図である。図30は、蓋部材23の対向面23fbを示す図である。図31は、容器本体部材21を示す図である。図32は、蓋部材23を取り付ける前のカートリッジ20を示す図である。図31には、印刷材収容室200のインクが印刷材供給口280を通って外部へ流通する様子を矢印で示している。また図31には、プリズム275の表面271を点線で図示している。図32には、蓋部材23の溝部261及び第2のシート部材295を点線で示している。
ここで、メイン室242とバッファ室250の容積との関係について説明する。本実施形態では、検出室内のプリズム250を利用した光学的な検出によって、インク無しの判断がされた後、直ちに印字を止めるようにはしていない。光学的な検出によってインク無しの判断がされた時点では、メイン室242(検出室244を含む)のインクが無くなっただけであり、まだバッファ室250にはインクが残っている。そこで、この時点で、プリンター50は、まず、利用者に新たなカートリッジ20の準備を促す表示などを行う。そして、その後は、バッファ室250内のインクを利用して、印字を続けられるようにする。最終的に印字をとめるタイミングは、バッファ室250内のインクがどのくらい消費されたかを、プリンター50の制御部510で所定のデータに基づいて管理し、この管理情報に基づいて決定する。このような管理情報に基づくインク消費量の管理は、プリンター50の様々な動作ごとにあらかじめ設定されたインク消費量のデータに基づいて行われるものであり、実際のインク消費量を計測することで行われているものではない。プリズム250を用いて実際のインクの有無を検出する方が、データに基づくインク消費量の管理よりも、精度が高い。よって、データに基づいてインクの消費量が管理されるバッファ室250の容積を、実際のインクの有無を検出することでインクの消費状態が管理されるメイン室242の容積に対してなるべく小さくしておいた方が、全体のインク量の管理精度は高くなると言える。全体のインク量の管理精度が高まれば、最終的に印字がとめられたときにカートリッジ20内に残るインクの量を少なくすることが可能となる。よって、メイン室242の容積は、バッファ室250の容積の3倍以上、好ましくは5倍以上に設定することが好ましい。一方、バッファ室250の容積を、メイン室242の容積に対して小さくしすぎると、メイン室242(検出室244を含む)のインクが無くなった後、最終的に印字をとめるまでの期間が充分に確保できなくなってしまう。よって、メイン室242の容積は、バッファ室250の容積の20倍以下、好ましくは15倍以下に設定することが好ましい。まとめると、メイン室242の容積は、バッファ室250の容積の3倍以上20倍以下が好ましく、5倍以上15倍以下に設定することがさらに好ましい。
次に、印刷材収容室200にインクを注入する方法について説明する。図34は、インク注入方法のフローである。図35は、インク注入方法を説明するための第1の図である。図36は、インク注入方法を説明するための第2の図である。
上記の実施例では、内部室289に設けられた連通口32から空気室241を経由して通気口290へと至る連通路310によって、内部室289が外部と連通するため、印刷材供給口280の開口端288がキャップなどで塞がれても内部室の空気が外部に流出することが可能となる。これにより、内部室289の空気は圧縮されなくなるため、印刷材収容室200に空気が流入したり、内部室289の圧力変動によりインクが漏れ出したりするのを防ぐことができる。また、この連通路310は、印刷材収容室200を経由しないため、本実施形態で説明した半密閉タイプのカートリッジに適している。また、特許文献4に開示されたような密閉タイプのカートリッジ(印刷材収容室200が大気と連通しないカートリッジ)にも、好適に適用可能である。もちろん、特許文献5に開示されたような開放タイプのカートリッジ(印刷材収容室200が常時大気と連通するカートリッジ)にも適用可能である。
上記の実施例では、内部連通路262を蓋部材23の対向面23fb側に形成できることから、カートリッジ20の外観の美観が損なわれることを抑制できる。
上記の実施例では、印刷材収容室200を形成するための第1のシート部材291と蓋部材23との間に第2のシート部材295が配置されている(図26、図27)。言い換えると、第2のシート部材295の少なくとも一部が、第1のシート部材291と対向する位置に設けられている。これにより、第1のシート部材291が受圧板293と共に外力によって蓋部材23側に動いた場合でも、第1のシート部材291が直接蓋部材23に接触する可能性を低減できる。これにより、第1のシート部材291が破れる可能性を低減できる。また、第1のシート部材291が蓋部材23に接触した場合でも、第2のシート部材295が緩衝材の役割を果たし、第1のシート部材291が破れる可能性を低減できる。また、空気を印刷材収容室200に導入するための第2の連通路315の一部を、蓋部材23のうち第1のシート部材291と対向する位置に設けることで、第2のシート部材295は、2つの役割を兼ねることができる。すなわち、第2のシート部材295は、第1のシート部材291が破れることを防止するための緩衝材としての役割と、第2の連通路315を形成するための部材としての役割の2つを兼ねる。これにより、別々にシート部材を設ける必要が無い。
図40は、キャップ付きカートリッジ13の斜視図である。図40は、カートリッジ本体20と、キャップ71とを備える。カートリッジ20は、第4実施例のカートリッジ20と同一の構成である。キャップ71は、カートリッジ20(キャップ付きの場合は、「カートリッジ本体20」とも呼ぶ。)に着脱可能に取り付けられている。また、キャップ71は、開口端288の開口を塞ぐように取り付けられている。キャップ71は、カートリッジ20がプリンター50に装着されていないとき、例えば運搬中、販売中、ホルダー60をするために一時的にカートリッジ20を取り外したときなどに、印刷材供給口280(図4等)からインクが漏れ出すのを防ぐためのものである。キャップ71は、カートリッジ20をプリンター50に装着する際に、使用者によって取り外される。キャップ71は、レバー72と、キャップ本体74とを備える。レバー72は、キャップ71をカートリッジ本体20から取り外す際に利用される。すなわち、利用者は、レバー72を摘まんでキャップを取り外すことができる。キャップ本体74は、内側に弾性部材(図示せず)が収容され、弾性部材によって開口端288の開口を塞ぐ。
図41は、図40のキャップ付きカートリッジ13を包装材8によって包装した状態を示す斜視図である。包装材8の内部の圧力は、大気圧よりもかなり低い圧力まで減圧された状態となっている。すなわち、キャップ付きカートリッジ13は、包装材8によって減圧パックされている。このような減圧パックは、カートリッジ100を一部が開口した包装材8の中に配置した後、開口から包装材8の内部の空気を引き抜くことで減圧し、その状態を保持したまま包装材8の開口を閉じることで、形成できる。包装材8は、例えばポリエチレンやナイロン等の合成樹脂によって作製される。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができる。例えば以下のような変形が可能である。
図42は、第1変形例のカートリッジ20aを説明するための図である。第4実施例のカートリッジ20(図31)と異なる点は、バッファ室250aの容積が小さくなった点と、バッファ室250aを設ける為に新たに区画壁251を設けた点である。その他の構成については第1実施例と同様であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
図43Aおよび図43Bは、カートリッジ20c〜20hの形状の種々の変形例を示す概念図である。図42A〜図42Fには、種々のカートリッジ20c〜20hの第5面205側を図示している。
上記実施例では、いわゆる半密閉タイプのインクカートリッジ20,20a,100w,100awを用いて説明を行ったが、他のタイプのカートリッジに本発明を適用して良い。例えば、液体収容部が外部と常に連通しているタイプのインクカートリッジや、液体収容部が常に密閉されているタイプのインクカートリッジ(いわゆるインクパック)にも本発明は適用可能である。
上記実施例では、カートリッジ20,20a,100w,100awは、ホルダー(カートリッジ装着部)がキャリッジ上にあるオンキャリッジタイプの印刷装置に着脱自在に装着されていたが、キャリッジ以外の場所にカートリッジ100w,100awを配置するタイプの印刷装置(いわゆる、オフキャリッジタイプの印刷装置)に用いても良い。
本発明は、インクジェットプリンター及びそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を消費する任意の液体噴射装置及びそれらの液体噴射装置に用いられる液体収容体にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体噴射装置に用いられる液体収容体として本発明は適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体消費ヘッドを備える液体噴射装置
また、以下の態様としても本発明は適用できる。
[態様1]液体収容体であって、
内部に液体を収容するための液体収容部と、前記液体収容部と連通し、前記液体収容部の前記液体を外部に流通させるための開口を有する液体供給部と、を備える収容体本体と、
前記液体供給部の開口を塞ぐように前記収容体本体に取り外し可能に前記収容体本体に装着されて前記液体供給部と共に内部室を区画形成するキャップ部材と、
前記内部室と外部とを連通させる第1の連通路と、を備える、液体収容体。
態様1に記載の液体収容体によれば、内部室が第1の連通路によって外部と連通しているため、キャップ部材が液体供給部の開口を塞ぐように収容体本体に装着される際に、内部室の空気が第1の連通路を通って外部に流出することが可能となる。これにより、内部室の空気は圧縮されなくなるため、液体収容部に空気が流入するのを防ぐことができる。
13…キャップ付きカートリッジ
14…包装されたカートリッジ
15…回路基板
20…カートリッジ(カートリッジ本体)
20a〜20h…カートリッジ
21,21a…容器本体部材
21p…容器側外縁部
21t…内側端部
22…外殻
22c…外殻
22r…仕切壁
22rp…端部(端面)
23…蓋部材
23p…外縁部
23fa…表面
23fb…裏面(対向面)
30…供給用部材
31…印刷材出口
32…連通口
33…貫通路
34…フォーム
36…シート部材
40…弁機構
41…端面
42…コイルばね(バネ部材)
43…弁部
44…レバーバルブ
46…カバーバルブ
47…空気導入口
49…レバー部
50…プリンター
51…制御部
52…キャリッジ
57…検出部
60…ホルダー
61…接点機構
71…キャップ
72…レバー
74…キャップ本体
80…レバー
90…印刷媒体
200…印刷材収容室
201…第1面(底面)
202…第2面(上面)
203…第3面(正面)
204…第4面(背面)
205…第5面(左側面)
206…第6面(右側面,対向壁)
207…第7面
208…第8面
210…第1のカートリッジ側規制部
221…第2のカートリッジ側規制部
222…開口
240…コーナー部分
241…空気室
242…メイン室
244…検出室
246…接続路
248…保持流路
250…バッファ室
250a…バッファ室
251…区画壁
252…流路室
261…溝部
262…内部連通路
264…連結部
266…凸部
267…厚肉部分
268…凸部
269…薄肉部分
270…プリズムユニット
271…表面
275…プリズム
277…印刷材連通孔
278…開口部
280…印刷材供給口
288…開口端
289…内部室(空間)
290…通気口
291…第1のシート部材
292…貫通孔
293…受圧板
294…コイルばね
295…第2のシート部材
295a…延長部分
298…シート部材
310…第1の連通路
315…第2の連通路
510…制御部
517…フレキシブルケーブル
520…キャリッジ
522…キャリッジモーター
524…駆動ベルト
532…搬送モーター
534…プラテン
540…ヘッド
560…封止部材
601…壁部
602…カートリッジ装着部
604…壁部
607…仕切り壁
620…第2の装置側規制部
640…印刷材供給管
642…先端部
645…基端部
648…弾性部材
C…中心軸
F…外力
1w…印刷装置
5w…収容体ユニット
8w…包装材
12w…ローラ
14w…キャリッジモーター
16w…駆動ベルト
20w…ホルダー
24w…液体供給管
30w…キャリッジ
32w…印刷ヘッド
40w…制御部
42w…フレキシブルケーブル
100w,100aw…カートリッジ
110w…容器本体
111w…板状部
112w…第1の壁部
113w…第2の壁部
114w…第3の壁部
115w…第4の壁部
117w…レバー
119w…収容体本体
120w…バネ部材
122w…第2室
123w…第1室
130w…受圧板
140w…第1のシート部材
150w…蓋部材
160w,160aw…液体供給部
162w…開口
163w…液体供給流路
166w…貫通孔
168w…内部室
169w…第2のシート部材
174w,174aw…キャップ部材
190w,190aw…第1の連通路
191w…第1の部分
192w…第2の部分
210w…大気開放口
211w…貫通孔
220w…空気流路(狭小流路)
226w…蛇行流路
227w…第1分岐溝
228w…第2分岐溝
230w…貫通孔
260w…出口室
320w…弁室
400w…凹部
410w…空気室
420w…液体収容部
510w…アーム部材
511w…支点
512w…第1アーム
512wa…突起
513w…第2アーム
514w…シール部材
520w…バネ部材
530w…弁部材
540w…支点受部
550w…弁流路(貫通孔)
560w…バネ座
Claims (16)
- 液体収容体であって、
内部に液体を収容するための液体収容部と、前記液体収容部と連通し、前記液体収容部の前記液体を外部に流通させるための開口を有する液体供給部と、を備える収容体本体と、
前記液体供給部の開口を塞ぐように前記収容体本体に取り外し可能に前記収容体本体に装着されて前記液体供給部と共に内部室を区画形成するキャップ部材と、
前記内部室と外部とを連通させる第1の連通路と、を備える、液体収容体。 - 請求項1に記載の液体収容体であって、さらに、
前記液体収容部と外部とを連通させ、前記液体収容部に空気を導入するための第2の連通路を備え、
前記第1の連通路は、
前記内部室に接続された一端部を含む第1の部分と、
前記第1の連通路の流路に沿った方向において、前記第1の部分よりも外気側に位置し前記第1の部分と外部とを連通させる第2の部分であって、前記第2の連通路の一部を構成する第2の部分と、を含む、液体収容体。 - 請求項1に記載の液体収容体であって、
前記第1の連通路は、前記キャップ部材に形成されている、液体収容体。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液体収容体であって、
前記第1の連通路は、前記第1の連通路のうち他の部分よりも流路断面積が小さい部分である狭小流路を有する、液体収容体。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の液体収容体であって、
一側壁に開口を有する凹形状の容器本体部材と、前記容器本体部材の前記開口を塞ぐように前記容器本体に取り付けられた蓋部材と、を備え、
前記蓋部材のうち前記シート部材と対向する対向面側には、前記第1の連通路の一部である内部連通路が形成されている、液体収容体。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の液体収容体であって、
前記第1の連通路は、前記液体収容部に前記液体が充填された後に形成される、液体収容体。 - 収容体ユニットであって、
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の液体収容体と、
大気圧よりも低い圧力で内部に前記液体収容体を収容する包装材と、を備える収容体ユニット。 - 外殻と、
前記外殻の内部に設けられた液体収容部と、
前記外殻の内部かつ前記液体収容部の外部に設けられた空気室と、
前記外殻の面に設けられ、前記液体収容部の前記液体を外部に流通させるための開口を有する液体供給部と、
前記外殻の面に設けられた通気口と、
を備え、
前記液体供給部内には、前記液体供給部の開口が塞がれることで、内部室が区画形成され、
前記内部室は、前記内部室に設けられた連通口から前記空気室を経由して前記通気口へと至る連通路によって、外部と連通している、液体収容体。 - 請求項8に記載の液体収容体であって、
前記外殻は、一側壁に開口を有する凹形状の容器本体部材と、前記容器本体部材の前記開口を塞ぐように取り付けられた蓋部材と、を有し、
前記蓋部材には、前記通気口が形成されており、
前記蓋部材のうち前記液体収容部と対向する対向面に、一端が前記通気口と連通し、他端が前記空気室と連通する内部連通路が形成されている、液体収容体。 - 請求項9に記載の液体収容体であって、
前記液体収容部は、前記容器本体部材に可撓性を有する第1のシート部材を取り付けることによって構成され、
前記蓋部材は、前記第1のシート部材を覆うように前記容器本体部材に取り付けられ、
前記内部連通路は、溝部と、前記溝部を覆うように前記対向面に取り付けられた第2のシート部材とによって構成され、
前記第2のシート部材は、少なくとも一部が前記第1のシート部材と対向する位置に設けられている、液体収容体。 - 請求項10に記載の液体収容体であって、
前記内部連通路の前記他端には、前記対向面に設けられた凹部によって構成された連結部が設けられ、
前記第2のシート部材は、前記連結部と対向する位置まで延長されており、
前記第2のシート部材のうち、前記延長された部分は、前記対向面に取り付けられていない、液体収容体。 - 請求項11に記載の液体収容体であって、
前記連結部の流路断面積は、前記内部連通路の流路断面積よりも大きい、液体収容体。 - 請求項9から請求項12までのいずれか一項に記載の液体収容体であって、
前記内部連通路は、180°屈曲した部分を有する蛇行路である、液体収容体。 - 請求項8から請求項13のいずれか一項に記載の液体収容体であって、
前記内部室に設けられた連通口と前記空気室とを接続する通路は、前記液体収容部に前記液体が充填された後に形成される、液体収容体。 - 請求項8から請求項14のいずれか一項に記載の液体収容体であって、
前記液体収容部は、外部の空気を導入するための空気導入口と、前記空気導入口を閉じるように付勢される弁機構と、を有し、
前記弁機構は、前記液体収容部内の液体の消費に伴って、所定のタイミングで一時的に前記空気導入口を開くように構成される、液体収容体。 - 請求項8から請求項14のいずれか一項に記載の液体収容体であって、
前記液体収容部は、大気と連通しない密閉空間である、液体収容体。
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