JP2017043061A - 液体供給ユニット - Google Patents

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瞬 大屋
Shun Oya
瞬 大屋
石澤 卓
Taku Ishizawa
卓 石澤
小林 淳
Atsushi Kobayashi
淳 小林
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Abstract

【課題】充填可能な液体量の低減を抑制できる液体供給ユニットを提供する。
【解決手段】液体供給ユニットとしてのカートリッジ20は、第1凹部226を有する第1ケース22と、第2凹部246を有する第2ケース24と、可撓性部材291と、板状部材293と、付勢部材と、液体供給部と、大気導入部290と、を備え、板状部材及び可撓性部材は、付勢部材によって付勢されることで、第1凹部の内側から第2凹部の内側までの位置を移動可能である。
【選択図】図14

Description

本発明は、液体供給ユニットについての技術に関する。
従来、収容した液体を外部に供給する液体供給部を備えた液体収容容器が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2014−061697号公報
従来の液体収容容器は、凹部を構成するケースと、凹部の周縁に溶着された可撓性を有するフィルムと、フィルムを凹部内から押し上げるコイルばねと、コイルばねによってフィルムを押し上げる方向に付勢される受圧板とを備える。液体を収容する液体収容室は、凹部とフィルムとによって形成されている。フィルムの周縁部は、液体収容室に十分に液体が収容されている状態では撓んでいる。液体収容室の液体が消費されると、フィルムの撓みが解消されて、フィルムが凹部の底面に近づく方向に変位する。ここで、フィルムの撓み量が大きいと、液体収容室の容量(充填可能な液体量)が減ってしまうという課題があった。また、従来の技術において、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上等が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、液体供給ユニットが提供される。この液体供給ユニットは、第1底壁と、前記第1底壁の周縁から立ち上がる第1側壁と、を有する第1ケースであって、前記第1底壁と前記第1側壁とによって形成された第1凹部を有する第1ケースと、
第2底壁と、前記第2底壁の周縁から立ち上がる第2側壁と、を有する第2ケースであって、前記第2底壁と前記第2側壁とによって形成され、前記第1凹部と共に内部空間を形成する第2凹部を有する第2ケースと、前記第1ケースの前記第1側壁のうち、前記第2ケースの前記第2側壁と対向する周縁部に溶着された可撓性部材であって、前記内部空間に位置する可撓性部材と、前記第1底壁と前記可撓性部材との間に位置し、前記可撓性部材に当接する板状部材と、前記第1底壁と前記板状部材との間に位置し、前記板状部材を前記第1底壁から前記第2底壁に向かって付勢する付勢部材と、前記第1ケースに設けられ、前記第1凹部と前記可撓性部材とによって囲まれた部分に収容された液体を外部に供給可能な液体供給部と、前記第1ケースに設けられ、前記第1凹部と前記可撓性部材とによって囲まれた部分に外部から大気を導入可能な大気導入部と、を備え、前記第2ケースの前記第2側壁は、前記第1ケースの前記第1側壁のうち、前記周縁部よりも外周に位置する外周部に溶着され、前記板状部材及び前記可撓性部材は、前記付勢部材によって付勢されることで、前記第1凹部の内側から前記第2凹部の内側までの位置を移動可能である。
この形態によれば、第1ケースが第1凹部を有することに加え、第2ケースが第2凹部を有する。また、板状部材及び可撓性部材が、第1凹部の内側から第2凹部の内側までの位置を移動可能に構成されることで、第1凹部と可撓性部材とによって囲まれた部分に収容される液体の量(液体充填量)を増やすことができる。また、可撓性部材の撓み量を小さくできるため、第1凹部と可撓性部材とによって囲まれた部分を有効に利用して液体を収容できる。
(2)上記形態の液体収容体ユニットであって、前記第1底壁から前記第2底壁に向かう方向を第1方向と定義したとき、前記周縁部と前記外周部とは、前記第1側壁のうち前記第1方向において前記第2ケースの前記第2側壁と面する部分に形成され、前記第1方向に平行な方向において、前記第1底壁と前記周縁部との第1距離は、前記第1底壁と前記外周部との第2距離より大きくても良い。
この形態によれば、第1方向に平行な方向において、第1底壁と周縁部との第1距離は、第1底壁と外周部との第2距離よりも大きいことから、可撓性部材を周縁部に溶着するときに、外周部が損傷する可能性を低減できる。
(3)上記形態の液体収容体ユニットであって、前記第1方向に平行な方向において、前記第2底壁と前記第2側壁のうち前記周縁部に面する部分との第3距離は、前記第2底壁と前記第2側壁のうち前記外周部に面する部分との第4距離よりも小さく、前記第1距離と前記第2距離との差異よりも、前記第3距離と前記第4距離との差異の方が大きくても良い。
この形態によれば、第1ケースの外周部に第2ケースを溶着するときに、第1ケースのうち可撓性部材が溶着された周縁部と第2ケースとの間に間隔を形成できる。これにより、可撓性部材が損傷する可能性を低減できる。
(4)上記形態の液体収容体ユニットであって、前記第1方向に平行な方向において、前記第2側壁のうち前記周縁部と面する部分は、前記周縁部と間隔を開けて配置されていても良い。
この形態によれば、第1ケースの外周部に第2ケースを溶着するときに、第1ケースのうち可撓性部材が溶着された周縁部と第2ケースとの間に間隔を形成できる。これにより、可撓性部材が損傷する可能性を低減できる。
(5)上記形態の液体収容体ユニットであって、さらに、前記第2ケースに形成された第1大気孔を有し、前記大気導入部は、前記第1大気孔から前記第2凹部に流通した大気を、前記第1凹部と前記可撓性部材とによって囲まれた部分に導入するための弁孔と、前記弁孔を開閉可能な大気弁とを有し、前記第1底壁から前記第2底壁に向かう方向を第1方向と定義したとき、前記第1方向に平行な方向において、前記弁孔と前記第2ケースの前記第2底壁との距離は、前記周縁部と前記第2ケースとの距離よりも大きくても良い。
この形態によれば、弁孔と第2底壁との距離が周縁部と第2ケースとの距離よりも大きいので、弁孔が第2ケースによって塞がれる可能性を低減できる。
(6)上記形態の液体収容体ユニットであって、さらに、前記第1ケースに形成された第1大気孔を有し、前記大気導入部は、前記第1大気孔から前記第2凹部に流通した大気を、前記第1凹部と前記可撓性部材とによって囲まれた部分に導入するための弁孔と、前記弁孔を開閉可能な大気弁とを有し、前記第1底壁から前記第2底壁に向かう方向を第1方向と定義したとき、前記第1方向に平行な方向において、前記弁孔と前記第2ケースの前記第2底壁との距離は、前記周縁部と前記第2ケースとの距離よりも大きくても良い。
この形態によれば、弁孔と第2底壁との距離が周縁部と第2ケースとの距離よりも大きいので、弁孔が第2のケースによって塞がれる可能性を低減できる。
(7)上記形態の液体収容体ユニットであって、前記第1ケースは、前記第1底壁を含む外殻から突出する筒状壁部を有し、前記液体供給ユニットは、さらに、前記筒状壁部によって囲まれた領域に位置する第2大気孔であって、前記第2凹部を介して前記第1大気孔との間で大気が移動可能な第2大気孔を有し、前記液体供給部は、第1ケースに形成され前記領域に位置する貫通孔と、前記貫通孔を覆うメニスカス形成部材と、を含んでも良い。
この形態によれば、筒状壁部によって囲まれた領域に位置する第2大気孔を介して第1大気孔へ大気を移動させることができる。
(8)上記形態の液体収容体ユニットであって、前記第2ケースは、外部から前記第2ケースに向かって照射された光が前記外周部に到達可能なように光透過性を有しても良い。
この形態によれば、レーザー光を用いて外周部と第2ケースとを溶着できる。
例えば、本発明の一形態において、第1ケースと、第2ケースと、可撓性部材と、板状部材と、付勢部材と、液体供給部と、大気導入部との複数の要素の内の1つ以上の要素を備えた装置としても実現可能である。すなわち、この装置は、第1ケースを有していても良く、有していなくても良い。また、この装置は、第2ケースを有していても良く、有していなくても良い。また、この装置は、可撓性部材を有していても良く、有していなくても良い。また、この装置は、板状部材を有していても良く、有していなくても良い。また、この装置は、付勢部材を有していても良く、有していなくても良い。また、この装置は、液体供給部を有していても良く、有していなくても良い。また、この装置は、大気導入部を有していても良く、有していなくても良い。このような各種形態によれば、装置の小型化、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上等の種々の課題の少なくとも1つを解決できる。また前述した液体供給ユニットの各形態の技術的特徴の一部又は全部は、いずれもこの装置に適用することが可能である。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、液体供給ユニットの他に、液体供給ユニットの製造方法、液体供給ユニットと液体噴射装置とを備える液体噴射システムなどの態様で実現することができる。
第1実施形態としての液体噴射システムの構成を示す斜視図である。 カートリッジが装着されたホルダーを示す斜視図である。 カートリッジの第1の外観斜視図である。 カートリッジの第2の外観斜視図である。 カートリッジの正面図である。 カートリッジの背面図である。 カートリッジの分解斜視図である。 第1ケースとプリズムユニットとの外観斜視図である。 第1ケースの正面図である。 装着状態における筒状壁部近傍を示す図である。 カートリッジの動作を説明するための第1の図である。 カートリッジの動作を説明するための第2の図である。 カートリッジの動作を説明するための第3の図である。 カートリッジの断面図である。 図14の部分拡大図である。 第1実施形態の効果の一つを説明するための図である。 本発明の第2実施形態としてのカートリッジを説明するための図である。 大気導入部の変形例を説明するための図である。
A.第1実施形態:
A−1:液体噴射システムの構成:
図1は、本発明の第1実施形態としての液体噴射システム10の構成を示す斜視図である。図1には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。図1のXYZ軸は他の図のXYZ軸にも対応している。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸を付している。液体噴射システム10は、液体供給ユニットとしてのカートリッジ20と、液体噴射装置としてのプリンター50とを備える。液体噴射システム10では、プリンター50のホルダー60に、利用者によってカートリッジ20が着脱可能に装着される。
カートリッジ20は、内部にインクを収容する。カートリッジ20に収容されたインクは、後述する液体供給部及び液体供給管を介してヘッド54に供給される。本実施形態では、プリンター50のホルダー60には、複数のカートリッジ20が着脱可能に装着される。本実施形態では、6色(ブラック、イエロー、マゼンタ、ライトマゼンタ、シアンおよびライトシアン)のインクに対応して6種類のカートリッジ20が1つずつ、すなわち合計6つのカートリッジ20がホルダー60に装着される。なお、ホルダー60に装着されるカートリッジ20の数は、6つに限定されるものではない。
プリンター50は、ホルダー60の他、制御部51と、ホルダー60を有するキャリッジ52と、を備える。キャリッジ52はヘッド54を備える。プリンター50は、ホルダー60に装着されたカートリッジ20内を吸引することによって後述する液体供給管を介してヘッド54にインクを流通させる。ヘッド54は、圧電素子等の吐出機構を備え、紙やラベルなどの印刷媒体90に対してインクを吐出(供給)する。これにより、印刷媒体90に文字、図形および画像などのデータが印刷される。
制御部51は、プリンター50の各部を制御する。プリンター50のキャリッジ52は、ヘッド54を印刷媒体90に対して相対的に移動可能に構成されている。制御部51とキャリッジ52との間はフレキシブルケーブル53を介して電気的に接続されており、ヘッド54の吐出機構は、制御部51からの制御信号に基づいて動作する。
本実施形態では、キャリッジ52には、ヘッド54と共にホルダー60が構成されている。このように、ヘッド54を移動させるキャリッジ52上のホルダー60にカートリッジ20が装着されるプリンター50のタイプは、「オンキャリッジタイプ」とも呼ばれる。他の実施形態では、キャリッジ52とは異なる部位に、不動のホルダー60を構成し、ホルダー60に装着されたカートリッジ20からインクをチューブを介してヘッド54に供給しても良い。このようなプリンターのタイプは、「オフキャリッジタイプ」とも呼ばれる。
本実施形態では、プリンター50は、キャリッジ52と印刷媒体90とを相対的に移動させて印刷媒体90に対する印刷を実現するための主走査送り機構および副走査送り機構を備える。プリンター50の主走査送り機構は、キャリッジモーター55および駆動ベルト58を備える。駆動ベルト58を介してキャリッジモーター55の動力をキャリッジ52に伝達することによって、キャリッジ52を主走査方向に往復移動させる。プリンター50の副走査送り機構は、搬送モーター56およびプラテン59を備える。搬送モーター56の動力がプラテン59に伝達されることによって、主走査方向に直交する副走査方向に印刷媒体90を搬送する。
プリンター50の印刷領域外の位置には、カートリッジ20内のインクの残量を光学的に検出するための検出部57が設けられている。検出部57の内部には、発光部および受光部が設けられている。制御部51は、キャリッジ52の移動に伴ってカートリッジ20が検出部57の上方を通過する際に検出部57の発光部を用いて光を発し、その光を検出部57の受光部が受けるか否かによってカートリッジ20内のインク残量状態(詳細にはインクの有無)を検出する。
本実施形態では、液体噴射システム10の使用状態(「使用姿勢」ともいう。)において、印刷媒体90を搬送する副走査方向(前後方向)に沿った軸をX軸とし、キャリッジ52を往復移動させる主走査方向(左右方向)に沿った軸をY軸とし、重力方向(上下方向)に沿った軸をZ軸とする。なお、液体噴射システム10の使用状態とは、水平な面に設置された液体噴射システム10の状態であり、本実施形態では、水平な面はX軸およびY軸に平行な面(XY平面)である。
本実施形態では、副走査方向(前方向)を+X軸正方向、その逆方向(後方向)を−X軸方向とし、重力方向の下方から上方に向かう方向(上方向)を+Z軸方向、その逆方向(下方向)を−Z軸方向とする。本実施形態では、液体噴射システム10の右側面から左側面に向かう方向を+Y軸方向(左方向)、その逆方向を−Y軸方向(右方向)とする。本実施形態では、ホルダー60に装着された複数のカートリッジ20の配列方向はY軸に沿った方向(左右方向,「単に「Y軸方向」とも呼ぶ。)である。なお、X軸に沿った方向(前後方向)を「X軸方向」とも呼び、Z軸に沿った方向(上下方向)を「Z軸方向」とも呼ぶ。
A−2.ホルダー60の構成:
図2は、カートリッジ20が装着されたホルダー60を示す斜視図である。ホルダー60は、5つの壁部601,603,604,605,606を有する。壁部601の周縁部から+Z軸方向に4つの壁部603,604,605,606が延びることで、凹部が形成される。この凹部が、カートリッジ20を収容するカートリッジ収容室602(「カートリッジ装着部602」とも呼ぶ)となる。また、カートリッジ収容室602は、仕切り壁607によって、各カートリッジ20を受け入れ可能な複数のスロット(装着空間)に分割されている。このような仕切り壁607は、スロットにカートリッジ20を挿入する際のガイドとして機能するが、省略することも可能である。また、検出部57を利用して光学的にインク残量状態を検出するために、壁部601には光が通過可能なように貫通孔636が形成されている。
ホルダー60はスロット毎に、液体供給管640と、レバー64と、接点機構62と、を備える。各スロットの一側面(+Z軸方向側面;上面)は開口しており、この開口した一側面(上面)を介して、カートリッジ20がホルダー60に着脱される。
液体供給管640は、カートリッジ20のインクをヘッド54に流通させるための流路を形成する。液体供給管640は、カートリッジ20がプリンター50に装着された状態(装着状態)において、カートリッジ20の液体供給部に接続される。液体供給管640の周囲には、弾性部材648が設けられている。弾性部材648は、装着状態においてカートリッジ20の液体供給部の周囲を密閉する。これにより、カートリッジ20の液体供給部から周囲にインクが漏れ出すことを防止する。
レバー64は、カートリッジ20の着脱の際に利用される。また、レバー64は、カートリッジ20がホルダー60に装着された状態(装着状態)において、カートリッジ20を係止する。
接点機構62は、装着状態においてカートリッジ20の後述する回路基板と電気的に接続される。また、接点機構62は、制御部51と電気的に接続されている。これにより、カートリッジ20とプリンター50との間で各種情報(カートリッジ20のインク色やインク残量状態)の伝達が行なわれる。
A−3.カートリッジ20の外観構成:
図3は、カートリッジ20の第1の外観斜視図である。図4は、カートリッジ20の第2の外観斜視図である。図5は、カートリッジ20の正面図である。図6は、カートリッジ20の背面図である。本実施形態のカートリッジ20は、インクの消費に伴って間欠的に外部の大気を液体収容部200に導入する、いわゆる半密閉タイプのカートリッジ20である。なお、カートリッジ20の内部構成については後述する。
カートリッジ20(図3)は、内部にインクを収容するための液体収容部200と、液体収容部200のインクを外部のプリンター50に供給可能な液体供給部31(図4)と、を備える。
図3〜図6に示すように、カートリッジ20は略直方体形状の外観を有する。カートリッジ20の外観を形成する外殻21(図3)は、第1ケース22と第2ケース24とによって構成されている。カートリッジ20は、6つの面201〜206を備える。6つの面201〜206は、カートリッジ20の外殻21を構成する。6つの面は、第1面(第1壁)201と、第2面(第2壁)202と、第3面(第3壁)203と、第4面(第4壁)204と、第5面(第5壁)205と、第6面(第6壁)206とからなる。各面201〜206は、概ね平面である。概ね平面とは、面全域が完全に平坦である場合と、面の一部に凹凸を有する場合を含む。つまり、面の一部に多少の凹凸があっても、カートリッジ20の外殻を構成する面や壁が把握できるような場合を含む。第1面〜第6面201〜206の平面視における外形は、いずれも長方形である。
第1面201と第4面204とは互いに対向する。第2面202と第3面203とは互いに対向する。第5面205と第6面206とは互いに対向する。ここで、第1面201と第4面204とが対向する方向がZ軸方向である。第2面202と第3面203とが対向する方向がX軸方向である。第5面205と第6面206とが対向する方向がY方向である。本実施形態において、カートリッジ20の装着状態では、第1面201が底面を構成する。ここで、図4に示すように、第1面201のうち第2面202側の端部(辺)を第1端部201tとも呼ぶ。また、第1面201のうち第3面203側の端部(辺)を第2端部201sとも呼ぶ。また、カートリッジ20の装着状態では、−Z軸方向が鉛直下方向となる。
第2面202は第1面201と交わる。第3面203は第1面201と交わる。第4面204は、第3面203と第4面204に交わる。第5面205は、第1面〜第4面201〜204と交わる。第6面206は、第1面〜第4面204と交わる。ここで、「交わる」とは、2つの面が「交わる」とは、2つの面が相互に交差し実際に交わる状態と、一方の面の延長面が他方の面に交わる状態と、相互の延長面が交わる状態と、のいずれかの状態であることを意味する。
図3や図4に示すように、筒状壁部280は、外殻21から突出する筒状部材である。詳細には、筒状壁部280は、第1面201から−Z軸方向に沿って延びる。筒状壁部280内には、プリンター50の液体供給管640が挿入される。筒状壁部280は第1ケース22に設けられている。ここで、「筒状」とは、断面形状が円形や楕円や一部に直線形状を有する形状を含む。図4に示すように、Z軸方向に平面視したとき、液体供給部31は、筒状壁部280によって囲まれた領域(筒状壁部280内)に形成されている。液体供給部31は、液体連通口としての貫通孔277を有することで液体収容部200と連通する。筒状壁部280の一端部37bが第1面201に接続し、他端部37aが開口を形成する。ここで、一端部37bに対して他端部37aは−Z軸方向側に位置する。図3に示すように、第5面205を形成する第2ケース24は、第1大気孔290を有する。第1大気孔290は、外部からカートリッジ20の内部に空気(大気)を導入するための孔である。
図4に示すように、筒状壁部280内には、プリンター50の液体供給管640に向かってインクが流通する液体供給部31と、筒状壁部280内と外部(第1大気孔290)とを連通させるための開口としての第2大気孔32が形成されている。第2大気孔32は、後述する第2ケース24の第2凹部を介して第1大気孔290との間で大気が移動可能なように構成されている。第2大気孔32は、Z軸方向に平面視したとき、筒状壁部280によって囲まれた領域(筒状壁部280の内側)に位置する。
液体供給部31は、インクを保持可能に構成されている。装着状態では、液体供給管640(図2)が、他端部37aが形成する開口から筒状壁部280内に挿入されて液体供給部31と接触することによって、液体収容部200から液体供給管640へのインクの流通が可能となる。ここで、カートリッジ20がプリンター50の使用に供される前の未使用状態では、液体収容部200内から液体供給部31までの流路はインクで満たされている。また、カートリッジ20は、筒状壁部280内と外部とを連通させる連通路を有する。この連通路の一端は第2大気孔32であり、他端は第2ケース24を構成する第5面205に形成された第1大気孔290(図3)である。なお、この連通路の詳細は後述する。
図4に示すように、第1面201には、第1部材としてのプリズムユニット270が第1面201の一部を形成するように配置されている。プリズムユニット270は、いわゆる直角プリズムを備えている。プリズムユニット270の直角プリズムは、液体収容部200内に位置する。図4〜図6に示すように、プリズムユニット270は、第1面201の一部を形成する透過部としての透過面275と、略直角に交わる2つの表面(反射面)271(図5)とを備える。透過面275は、検出部57(図1)から射出された光が透過する。また、透過面275は、表面271によって反射し検出部57に向かう光が透過する。
図4に示すように、第2面202には、突起状の第1係止部210が形成されている。第1係止部210は、装着状態においてレバー64に係止される。図3に示すように、第3面203には、突起状の第2係止部221が形成されている。装着状態において、第2係止部221は、壁部604(図2)に形成された貫通孔(図示せず)に挿入され係止される。
第1面201と第2面202とを繋ぐ接続面208には、回路基板15が設けられている。回路基板15の表面には、装着状態において、接点機構62と接触する複数の端子が形成されている。また、回路基板15の裏面にはカートリッジ20の各種情報(インク残量状態、インク色等)を記憶する記憶装置が設けられている。
A−4.カートリッジ20の内部構成:
図7は、カートリッジ20の分解斜視図である。図8は、第1ケース22とプリズムユニット270との外観斜視図である。図9は、第1ケース22の正面図である。図10は、装着状態における筒状壁部280近傍を示す図である。図8には、第1ケース22に大気導入部40と回路基板15とが取り付けられた状態の第1ケース22を示している。また図9には、プリズムユニット270の表面271を点線で図示している。また、図9には、液体収容部200のインクが筒状壁部280を通って外部へ流通する様子を矢印で示している。図7に示すようにカートリッジ20は、第1ケース22と、第2ケース24とを備える。第1ケース22と第2ケース24とは、カートリッジ20の外殻21を形成する。また、カートリッジ20は、大気導入部40と、付勢部材294と、板状部材293と、可撓性部材291と、を備える。
第1ケース22と第2ケース24とは、ポリプロピレン等の合成樹脂により形成されている。また、可撓性部材291は、合成樹脂(例えば、ナイロンとポロプロピレンを含む材料)により形成され、可撓性を有するシート状の部材である。すなわち、可撓性部材291は、外力により変形可能に構成される。
可撓性部材291には、通気口292が形成されている。これにより、カートリッジ20は、第1大気孔290、通気口292、弁孔47(後述)を通って液体収容部200に空気を液体収容部200に取り込むことができる。
第1ケース22は、液体収容部200と筒状壁部280とを形成するための部材である。第1ケース22は、凹状形状であり一側面が開口している。つまり、第1ケース22は第1凹部226を形成する。
第2ケース24は、凹状形状であり一側面が開口している。つまり、第2ケース24は、第2凹部246を形成する。第2凹部246は、第1凹部226が凹む方向(−Y軸方向)とは反対側方向(+Y軸方向)に凹む。第2ケース24は、第1ケース22の+Y軸方向側の端面のうち、可撓性部材291が貼り付けられる領域よりも外側の領域は、第2ケース24が熱溶着によって取り付けられている。これにより、第2凹部246は第1凹部226と共に内部空間299を形成する。内部空間299内には、液体収容部200や大気導入部40が配置されている。第1ケース22のうち、液体収容部200が形成される領域よりも外側には、筒状壁部280内と外部とを連通させる連通路の一部である第1連通室242(図9)が形成されている。なお、第1ケース22と第2ケース24との溶着部分についての詳細は後述する。
ここで、第6面206は、第1凹部226の底面を構成する。よって、第6面206を第1底壁206とも呼ぶ。また、第5面205は、第2凹部246の底面を構成する。よって、第5面205を第2底壁205とも呼ぶ。
可撓性部材291は、第1ケース22の一側面の開口を覆うように第1ケース22(詳細には、後述する第1周縁部)に貼り付けられ、第1底壁206と第2底壁205との間に位置する。つまり、可撓性部材291は、第1凹部226と第2凹部246とによって形成された内部空間299に位置する。図9に示すように、第1ケース22の開口を形成する端面22tや、液体収容部200内のリブの端面22pに可撓性部材291が気密に貼り付けられる。これにより、可撓性部材291と第1ケース22の第1凹部226とによって囲まれ部分である、インクを収容するための液体収容部200が形成される。すなわち、液体収容部200は、内部空間を区画する壁部の一部が変形可能な可撓性部材291で形成されている。これにより、液体収容部200は容積を変化できる。なお、図9では、理解の容易のために、可撓性部材291が貼り付けられる部分をクロスハッチングで示し、液体収容部200が形成される部分をシングルハッチングで示している。
可撓性部材291と第2ケース24との間には空間が形成される。この空間は、筒状壁部280内と外部とを連通させる連通路の一部を形成する。
板状部材293(図7)は、ポリプロピレン等の合成樹脂により形成されている。板状部材293は、可撓性部材291に当接して配置されている。板状部材293は、第1底壁206と可撓性部材291との間に位置する(図7)。
付勢部材294は、コイルばねである。付勢部材294は、Y軸方向に沿って伸縮(移動)する。付勢部材294は、液体収容部200内に配置される。つまり、付勢部材294は、第1底壁206と板状部材293との間に位置する。付勢部材294は、板状部材293と、第1底壁206とに当接する。付勢部材294は、液体収容部200の容積を拡大する方向に板状部材293を付勢する。つまり、付勢部材294は、板状部材293を第1底壁206から第2底壁205に向かって付勢する。
大気導入部40は、液体収容部200のインクの消費に伴って間欠的に液体収容部200に大気を導入するための弁機構である。具体的には、大気導入部40は、第1凹部226と可撓性部材291とによって囲まれた部分である液体収容部200に、第1大気孔290を介して流通した大気を導入可能に構成されている。図8に示すように、大気導入部40は、第1ケース22に設けられている。図7に示すように、大気導入部40は、バネ部材42と、レバーバルブ44と、カバーバルブ46とを備える。カバーバルブ46は、第1ケース22のうち、第3面203と第4面204とが交わるコーナー部分209(図9)に収容され、第1ケース22に取り付けられる。カバーバルブ46は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂により形成される。カバーバルブ46は凹状形状であり、開口を形成する端面41には可撓性部材291が気密に貼り付けられている。カバーバルブ46の凹部は、通気口292と連通している。また、カバーバルブ46の凹部の底部にはカバーバルブ46の裏側まで貫通した弁孔47が形成されている。
レバーバルブ44(図7)は、バネ部材42によってカバーバルブ46に押し付けられ、弁孔47を塞いでいる。レバーバルブ44は、板状部材293が変位することで当接する部分を有する。レバーバルブ44は、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂により形成しても良い。また、レバーバルブ44は、エラストマー等の弾性部材とポリプロピレン等の合成樹脂を用いて2色成型により形成しても良い。レバーバルブ44は、弁孔47を開閉するための後述する大気弁を有する。弁孔47は、第1大気孔290から第2凹部246に流通した大気は、第1凹部226と可撓性部材291とによって囲まれた液体収容部200に導入する。
液体供給部31(図7,図8)は、第1凹部226と可撓性部材291とによって囲まれた部分である液体収容部200と連通している。液体供給部31は、第1ケース22の第1面201に形成された4つの貫通孔85A(図8)と、貫通孔85Aを覆うフォーム34(図10)と、フォーム34及び貫通孔85Aを覆うメニスカス形成部材36とを備える。
貫通孔85Aは、液体収容部200内で開口し、液体収容部200のインクが流通する。図10の矢印で示すように、貫通孔85Aを介して液体収容部200のインクがフォーム34に到達する。本実施形態では、貫通孔85Aは4つ形成されていたが数はこれに限定されるものではなく4つよりも少なくても良いし、5つ以上であっても良い。
フォーム34は、インクを保持してメニスカスを形成する。フォーム34は、例えば、ポリウレタンなどで形成されている。
メニスカス形成部材36は、インクを保持してメニスカスを形成する。メニスカス形成部材36は、微小な空孔が形成されインクが流通する。メニスカス形成部材36は、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂によりシート状に形成されている。メニスカス形成部材36は、フォーム34を挟んで貫通孔85Aとは反対側に位置する。メニスカス形成部材36は、装着状態では液体供給管640に接触する。プリンター50からの吸引によって、インクがメニスカス形成部材36を通って液体供給管640の流路640Aへ流通する。流路640Aを流れたインクは、ヘッド54に流通する。なお、メニスカス形成部材36を省略してフォーム34のみが配置されても良い。この場合、フォーム34が課題を解決するための手段に記載の「メニスカス形成部材」に相当する。
図10に示すように、貫通孔85Aとフォーム34とメニスカス形成部材36とは、筒状壁部280によって囲まれた領域RAに位置する。また、第2大気孔32は、筒状壁部280によって囲まれた領域RAに位置する。詳細には、第2大気孔32は、液体収容部200から外部へと向かう液体の流れ方向において、メニスカス形成部材36よりも下流側に位置する。また、第2大気孔32は、メニスカス形成部材36の周縁部よりも外側に位置する。
プリズムユニット270は、図8に示すように、第1ケース22を形成する第1面201の開口296に配置される。
A−5.連通路及びカートリッジ20の動作:
図11は、カートリッジ20の動作を説明するための第1の図である。図12は、カートリッジ20の動作を説明するための第2の図である。図13は、カートリッジ20の動作を説明するための第3の図である。なお、図11〜図13は、カートリッジ20の内部の状態を理解しやすいように説明するための模式図である。
カートリッジ20の動作説明の前に、筒状壁部280内と外部とを連通させる連通路310について説明する。連通路310は、一端部が第2大気孔32であり、他端部が第1大気孔290である。連通路310は、第2大気孔から第1大気孔290に向かう空気の流れ方向において、途中に一端側流路33、第1連通室242、空気室220と、を順に備える。一端側流路33は、筒状壁部280内に形成された流路である。空気室220は、第2ケース24と可撓性部材291との間の空間である。空気室220の一部は、第2凹部246によって形成されている。
このように、カートリッジ20は、連通路310を備えることで筒状壁部280内(詳細には、筒状壁部280の開口を形成する端面288を含む空気が存在する部分)の圧力が外部の圧力と極端に異なることを抑制できる。
例えば、カートリッジ20をプリンター50に装着する際(装着動作時)には、ホルダー60の弾性部材648(図2)が筒状壁部280の開口を形成する端面288の周囲を密閉する。ここで、端面288の周囲を密閉する際には、弾性部材648の一部が筒状壁部280内に食い込むことで、筒状壁部280内の容積が減少し筒状壁部280内の圧力が上昇する。一般に、液体収容部200から液体供給部31までの流路は、液体供給部31から外部にインクが漏れ出さないようにするために流路抵抗が高い部分が存在する。本実施形態では、例えば、液体のメニスカスを形成し、液体を保持可能なメニスカス形成部材36や、フォーム34によって流路抵抗が高くなっている。しかし、端面288の周囲が密閉され、筒状壁部280内の容積が減少した直後の状態では、筒状壁部280内の空気の圧力が高まり、メニスカス形成部材36を通過し、細かい気泡となって液体収容部200に入り込むことがある。このため、液体供給部31から液体供給管640に液体を供給する際、気泡まで供給してしまう恐れがある。しかしながら、連通路310によって筒状壁部280内の空気を外部に逃がすことができ、外部と筒状壁部280内の圧力を略一定に維持できる。
仮に、カートリッジ20に連通路310が設けられていない場合は、例えば筒状壁部280内の圧縮された空気が、カートリッジ20の装着後に徐々に液体収容部200に流入する。これにより、液体収容部200内に予期しない空気が侵入し、液体収容部200内を適切な圧力範囲に維持できない虞が生じる。また、例えば、筒状壁部280内の上昇した圧力と、液体収容部200内の圧力が均衡するまで筒状壁部280内の空気が液体収容部200に流入すると、液体収容部200内の圧力は空気が流入する前の状態に比べ上昇する。この状態で利用者がカートリッジ20をホルダー60から取り外した場合、筒状壁部280内の圧力は大気圧になる。すなわち、筒状壁部280内の圧力は低下し、圧力が高い液体収容部200から液体供給部31を介して外部にインクが漏れ出すことになる。
また、例えば、カートリッジ20の未使用状態では、インクが外部に漏れ出すことを抑制するために、端面288を塞ぐための封止部材(フィルムやキャップ)が端面288に取り付けられる場合がある。また、カートリッジ20の未使用状態では、カートリッジ20は大気圧よりも低い圧力に減圧された包装パックの中に収容される場合がある。封止部材が取り付けられた状態で、包装パックにカートリッジ20を収容し包装パック内を減圧すると、空気室220も減圧される。すると、液体収容部200内の負圧の絶対値が大きくなる(すなわち、より負圧になる)。一方で、筒状壁部280内は外部との気体の流通が抑制された空間であるため、減圧パック直後は大気圧を維持する。これにより、筒状壁部280内と液体収容部200の圧力に不均衡が生じ、次第に筒状壁部280内から液体収容部200内に空気が流入する。また、減圧パックからカートリッジ20を取り出すと、空気室220が大気圧に戻り、液体収容部200内の負圧の絶対値も小さくなる(元の設定された負圧となる)。一方、筒状壁部280内は減圧された状態を維持し、これにより液体収容部200から筒状壁部280側へとインクが漏れ出す虞がある。
次に、カートリッジ20の動作について説明する。図11に示すように、レバーバルブ44は、弁孔47を塞ぐための大気弁43と、大気弁43の開閉を行うためのレバー部49とを備える。カートリッジ20の未使用状態(インク充填状態)では、液体収容部200はインクで満たされている。この状態では、レバーバルブ44の大気弁43がバネ部材42に付勢されて弁孔47を塞いでいる。また、コイルばね294は、液体収容部200の容積を拡大する方向(+Y軸方向)に板状部材293を付勢する。これにより、液体収容部200内の圧力は大気圧よりも低い圧力(負圧)に維持される。カートリッジ20の未使用状態では、板状部材293と、可撓性部材291のうち板状部材293と当接する部分(当接部分)は、第2凹部246内に位置する。また、可撓性部材291のうち板状部材293と当接していない部分は、可撓性部材291の当接部分の変位を許容するために撓んでいる。
図12に示すように、液体収容部200のインクが消費され、板状部材293が第6面206側に近づく。つまり、板状部材293と、可撓性部材291のうち板状部材293と当接する部分(当接部分)は、第1凹部226内に位置する。板状部材293が第6面206に近づくことで、板状部材293はレバー部49を第6面206側に押す。これにより、大気弁43が弁孔47から離れ、外部の大気と液体収容部200とが一時的に連通する。すなわち、レバーバルブ44が開弁状態となる。そして、外部の大気が第1大気孔290、空気室220、通気口292、弁孔47を通って液体収容部200に流入する。これにより、図13に示すように大気が導入された分だけ液体収容部200の容積が大きくなる。同時に、液体収容部200内の負圧は少し小さくなる(大気圧に近づく)。そして、図13に示すように、液体収容部200にある程度の大気が導入されると、板状部材293がレバー部49から離れる。これにより、大気弁43が再び弁孔47を塞ぐ。すなわち、レバーバルブ44が閉弁状態となる。このように、液体収容部200のインクの消費に伴って、液体収容部200内の負圧が大きくなると一次的にレバーバルブ44が開弁状態になることで液体収容部200内の圧力を適切な圧力範囲に維持することが可能となる。また、上記のように、板状部材293及び可撓性部材291は、付勢部材294によって付勢されることで、第1凹部226の内側から第2凹部の内側までの位置を移動可能に構成されている。
A−6.外殻及び可撓性部材の詳細構成:
図14は、カートリッジ20の断面図である。図15は、図14の部分拡大図である。なお、図14,図15は、第1ケース22と第2ケース24と可撓性部材291と板状部材293を主に図示し、説明に不要な構成の図示は必要に応じて省略している。ここで、第1底壁206から第2底壁205に向かう方向(+Y軸方向)を第1方向とし、第1方向とは反対の方向(−Y軸方向)を第2方向とする。第1方向に平行な方向(Y軸方向)は、板状部材293の移動方向である。
第1ケース22(図14)は、第1底壁206と、第1底壁206から第1方向に沿って延びる第1側壁251とを有する。第1側壁251は、第1底壁206の周縁から立ち上がる壁である。本実施形態では、第1側壁251は、第1底壁206の周縁から第1底壁206と直交するように立ち上がる。第1側壁251の端部は、第1底壁206と対向する第1凹部226の開口を規定する。第1底壁206と第1側壁とによって第1凹部226が形成されている。第2ケース24は、第2底壁205と、第2底壁205の周縁から第2方向に沿って延びる第2側壁261とを有する。第2側壁261は、第2底壁205の周縁から立ち上がる壁である。本実施形態では、第2側壁261は、第2底壁205の周縁から第2底壁205と直交するように立ち上がる。第2側壁261の端部は、第2底壁205と対向する第2凹部246の開口を規定する。
第1側壁251の端部(図15)は、第1周縁部251Aと、第1外周部251Bとを有する。第1周縁部251Aと第1外周部251Bとはそれぞれ、第1側壁251のうち第2ケース24と面する部分(端面)に形成されている。第1外周部251Bは、第1周縁部251Aよりも外周(外側)に位置する。つまり、第1外周部251Bは、第1周縁部251Aよりもカートリッジ20の外表面側に位置する。
第2側壁261の端部は、第2周縁部261Aと、第2外周部261Bとを有する。第2周縁部261Aと第2外周部261Bとはそれぞれ、第2側壁261のうち第1ケース22の第1側壁251に面する端部(端面)を形成する。第2周縁部261Aは、第1周縁部251Aと対向する。第2外周部261Bは、第1外周部251Bと対向する。第2外周部261Bは、第2周縁部261Aよりも外周(外側)に位置する。つまり、第2外周部261Bは、第2周縁部261Aよりもカートリッジ20の外表面側に位置する。
可撓性部材291は、第1周縁部251Aに熱溶着によって取り付けられている。第2外周部261Bが第1外周部251Bに溶着されることで、第2ケース24は第1ケース22に取り付けられている。第1外周部251Bと第2外周部261Bとの溶着は、例えば、レーザー溶着であっても良いし、超音波溶着であっても良い。可撓性部材291を第1周縁部251Aに熱溶着によって取り付けた後に、第2外周部261Bが第1外周部251Bに溶着によって取り付けられる。
ここで、第1周縁部251Aは、熱溶着を円滑に行うために、可撓性部材291と同一温度の融点を有する部材を含むことが好ましい。例えば、第1周縁部251Aは、可撓性部材291と同一材料で形成されることで同一温度の融点を有する。また、第1ケース22の第1外周部261Aと、第2ケース24の第2外周部261Bとは、レーザー溶着によって取り付けられることが好ましい。この場合、第2ケース24は、外部から第2ケース24に向かって照射されたレーザー光が第1外周部251Bに到達可能なように光透過性を有することが好ましい。本実施形態では、第2ケース24が第2凹部246を有するため、第1ケース22と第2ケース24とを超音波溶着をする場合、例えば、第2ケース24の第2底壁205側から超音波を加えたときに、溶着部分である第2外周部261Bに振動が伝わりにくく、効率良く第1外周部251Bと第2外周部261Bとの溶着を行えない場合がある。一方で、第2ケース24が光透過性を有し、溶着方法としてレーザー光を用いることで、第1外周部251Bと第2外周部261Bとを容易に溶着できる。
第1方向に平行な方向について、第1底壁206と第1周縁部251Aとの距離を第1距離L1とし、第1底壁206と第1外周部との距離を第2距離L2とする。このとき、第1距離L1は、第2距離L2よりも大きい。つまり、第1周縁部251Aは、第1外周部251Bよりも第2底壁205側に位置する(図15)。これにより、可撓性部材291を第1周縁部251Aに溶着するときに、第1外周部251Bが損傷する可能性を低減できる。例えば、可撓性部材291を第1周縁部251Aに配置し、加熱した部材を可撓性部材291に押し当てて熱溶着する場合に、第1外周部251Bに加熱した部材が当たって損傷したり、熱が第1外周部251Bに伝わって損傷したりする可能性を低減できる。
また、第1方向に平行な方向について、第2底壁205と、第2側壁261のうち第1周縁部251Aに面する第2周縁部261Aと、の距離を第3距離L3とする。第1方向に平行な方向について、第2底壁205と、第2側壁261のうち第1外周部251Bと面する第2外周部261Bと、の距離を第4距離L4とする。このとき、第3距離L3は、第4距離L4よりも小さい。また、第1距離L1と第2距離L2との差異(L1−L2)よりも、第3距離L3と第4距離L4との差異(L4−L3)の方が大きい。つまり、第1方向に平行な方向について、第2周縁部261Aと第1周縁部251Aとは間隔を開けて配置されている。これにより、第1ケース22の第1外周部251Bに第2ケース24を溶着するときに生じる振動や熱が可撓性部材291に伝わりにくい。よって、可撓性部材291が損傷する可能性を低減できる。
また、第1方向に平行な方向について、弁孔47と第2底壁205との距離を距離L5とする。また、第1方向に平行な方向について、第1周縁部251Aと第2ケース24(詳細には、第2周縁部261A)との距離を距離L6とする。このとき、距離L5は、距離L6よりも大きい。こうすることで、弁孔47が第2ケース24によって塞がれる可能性を低減できる。よって、弁孔47を介した液体収容部200への大気の導入が阻害される可能性を低減できる。
図16は、第1実施形態の効果の一つを説明するための図である。図16(A)は、第1実施形態のカートリッジ20を説明するための第1の図であり、図16(B)は、第1実施形態のカートリッジ20を説明するための第2の図である。図16(C)は、参考例としてのカートリッジ20tを説明するための第1の図であり、図16(D)は、参考例のカートリッジ20tを説明するための第2の図である。参考例のカートリッジ20tは、外殻21tを構成する第2ケース24tが平板形状であって、凹部を有していない。カートリッジ20tは、カートリッジ20と同様に、第1側壁251tの端面に可撓性部材291が溶着されている。なお、図16には、説明に不要な構成(例えば、図11に示す付勢部材294)は省略している。
カートリッジ20,20aの可撓性部材291は、第1底壁206付近に位置するレバー部49(図12)を板状部材293によって押し下げ可能なように、未使用状態(図16(B),(D))において撓み部分298を有する。ここで、未使用状態において、カートリッジ20,20aが同じ深さ(Y軸方向について第1底壁206と板状部材293との距離が同じ)である場合、未使用状態においてカートリッジ20は、撓み部分298の長さ(撓み量)をカートリッジ20aよりも小さくできる。よって、第1凹部226と可撓性部材291とによって囲まれた部分を有効に利用してインクを収容できる。
また、上記第1実施形態によれば、第1ケース22が第1凹部226を有することに加え、第2ケース24が第2凹部246を有する。また、板状部材293及び可撓性部材291が、第1凹部226の内側から第2凹部246の内側までの位置を移動可能に構成されている(図11,図12)。これにより、第2凹部246の内側の空間を有効に利用して、第1凹部226と可撓性部材291とによって囲まれた部分に収容される液体の量(液体充填量)を増やすことができる。
第1実施形態において、第2凹部246の深さは、第1凹部226の深さの5分の1以上であり、かつ、5分の6以下であることが好ましく、4分の1以上、かつ、1以下であることが更に好ましい。こうすることで、第2凹部246を有効に利用しつつ、かつ、可撓性部材291の撓み部分298の長さを小さくできる。また、第2凹部246の深さと、第1凹部226の深さとは同じであることがより一層好ましい。こうすることで、第2凹部246をより有効に利用しつつ、かつ、可撓性部材291の撓み部分298の長さをより小さくできる。
B.第2実施形態:
図17は、本発明の第2実施形態としてのカートリッジ20aを説明するための図である。第1実施形態のカートリッジ20(図14)と第2実施形態のカートリッジ20aとの異なる点は、第1大気孔290aの形成位置である。その他の構成についてはカートリッジ20とカートリッジ20aとでは同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。なお、図17では、説明に不要な構成の図示は必要に応じて省略している。また、カートリッジ20aは、プリンター50のホルダー60に(図1)に着脱自在に装着される。
カートリッジ20aは、第1ケース22aに第1大気孔290aが形成されている。第1大気孔290aは、外部の大気と第2凹部246内とを連通させる。第1大気孔290aは、第1側壁251aの第1外周部251B近傍に形成された貫通孔である。なお、第1大気孔290aの形状は貫通孔に限らず、外部の大気と第2凹部246内とを連通させるように構成されていれば形状はこれに限定されるものではない。例えば、第1外周部251Bの端面に溝を形成することで、第1大気孔290aを形成しても良い。図17の下の部分拡大図内において矢印で示すように、外部の大気は第1大気孔290aを流通して第2凹部246内に流通する。第2凹部246内に流通した大気は、弁孔47が開いたときに液体収容部200内に流通する。また、カートリッジ20aにおいて、距離L5は、距離L6よりも大きい。
上記第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の構成を有する点において第1実施形態と同様の効果を奏する。例えば、第1ケース22aが第1凹部226を有することに加え、第2ケース24aが第2凹部246を有する。また、板状部材293及び可撓性部材291が、第1凹部226の内側から第2凹部246の内側までの位置を移動可能に構成されている(図11,図12)。これにより、第2凹部246aの内側の空間を有効に利用して、第1凹部226aと可撓性部材291とによって囲まれた部分に収容される液体の量(液体充填量)を増やすことができる。また例えば、距離L5は、距離L6よりも大きい。こうすることで、弁孔47が第2ケース24によって塞がれる可能性を低減できる。よって、弁孔47を介した液体収容部200への大気の導入が阻害される可能性を低減できる。
C.大気導入部の変形例:
図18は、大気導入部40bの変形例を説明するための図である。上記第1,2実施形態では、大気導入部40(図7)は弁機構であったが、これに限定されるものではなく、液体収容部200に外部の大気を導入できる構成であれば良い。以下に変形例の一例である大気導入部40aについて説明する。第1実施形態のカートリッジ20と変形例のカートリッジ20bとで大気導入部40,40bの構成と、カートリッジ20bが第1大気孔290を有さない点で異なる。その他の構成についてはカートリッジ20とカートリッジ20bとでは同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。なお、図18では、説明に不要な構成の図示は必要に応じて省略している。また、カートリッジ20bは、プリンター50のホルダー60に(図1)に着脱自在に装着される。
カートリッジ20bは、第1ケース22bに液体収容部200と外部の大気とを連通させるための大気導入部40bを有する。大気導入部40bは、第1底壁206から外方に突出する筒状の部材である。また、大気導入部40bは、第1底壁206を貫通している。大気導入部40bは、一端が第1凹部226と可撓性部材291とによって囲まれた部分である液体収容部200内で開口し、他端が外部に向かって開口している。大気導入部40b内には、メニスカスを形成してインクを保持可能な液体保持部材303が配置されている。液体保持部材303は、例えばフォームである。液体収容部200のインクが消費されて、付勢部材294の付勢力に抗して板状部材293が第1底壁206側に近づくことで、液体収容部200内の負圧が高くなる。液体収容部200内の負圧が所定値よりも大きくなった場合、液体保持部材303のメニスカスが破壊して大気導入部40bを介して外部の大気が液体収容部200に導入される。液体収容部200に外部の大気が導入されて負圧が小さくなると、液体保持部材303にメニスカスが形成される。メニスカスが形成されることで、液体保持部材303を介して液体収容部200のインクが外部に漏れ出すことを抑制できる。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D−1.第1変形例:
上記第1,2実施形態では、カートリッジ20,20aは、第2大気孔32を含む連通路310を有していたが(図11)、連通路310を有さなくても良い。
D−2.第2変形例:
本発明は、インクジェットプリンター、及び、インクジェットプリンターにインクを供給するための液体供給ユニットに限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の液体噴射装置及びその液体を収容するための液体供給ユニット(カートリッジ)にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体噴射装置及びその液体供給ユニットに適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える液体噴射装置。
なお、「液滴」とは、液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…液体噴射システム
15…回路基板
20,20a,20b,20t…カートリッジ
21…外殻
22,22a,22b…第1ケース
22p…端面
22t…端面
24,24a,24t…第2ケース
31…液体供給部
32…第2大気孔
33…一端側流路
34…フォーム
36…メニスカス形成部材
37a…他端部
37b…一端部
40,40b…大気導入部
41…端面
42…バネ部材
43…大気弁
44…レバーバルブ
46…カバーバルブ
47…弁孔
49…レバー部
50…プリンター
51…制御部
52…キャリッジ
53…フレキシブルケーブル
54…ヘッド
55…キャリッジモーター
56…搬送モーター
57…検出部
58…駆動ベルト
59…プラテン
60…ホルダー
62…接点機構
64…レバー
85A…貫通孔
90…印刷媒体
200…液体収容部
201…第1面
201s…第2端部
201t…第1端部
202…第2面
203…第3面
204…第4面
205…第5面(第2底壁)
206…第6面(第1底壁)
208…接続面
209…コーナー部分
210…第1係止部
220…空気室
221…第2係止部
226,226a…第1凹部
242…第1連通室
246,246a…第2凹部
251,251a,251t…第1側壁
251A…第1周縁部
251B…第1外周部
261…第2側壁
261A…第2周縁部
261B…第2外周部
270…プリズムユニット
271…表面
275…透過面
277…貫通孔
280…筒状壁部
288…端面
290,290a…第1大気孔
291…可撓性部材
292…通気口
293…板状部材
294…付勢部材
296…開口
298…撓み部分
299…内部空間
303…液体保持部材
310…連通路
601…壁部
602…カートリッジ収容室
603…壁部
604…壁部
607…仕切り壁
636…貫通孔
640…液体供給管
640A…流路
648…弾性部材

Claims (8)

  1. 液体供給ユニットであって、
    第1底壁と、前記第1底壁の周縁から立ち上がる第1側壁と、を有する第1ケースであって、前記第1底壁と前記第1側壁とによって形成された第1凹部を有する第1ケースと、
    第2底壁と、前記第2底壁の周縁から立ち上がる第2側壁と、を有する第2ケースであって、前記第2底壁と前記第2側壁とによって形成され、前記第1凹部と共に内部空間を形成する第2凹部を有する第2ケースと、
    前記第1ケースの前記第1側壁のうち、前記第2ケースの前記第2側壁と対向する周縁部に溶着された可撓性部材であって、前記内部空間に位置する可撓性部材と、
    前記第1底壁と前記可撓性部材との間に位置し、前記可撓性部材に当接する板状部材と、
    前記第1底壁と前記板状部材との間に位置し、前記板状部材を前記第1底壁から前記第2底壁に向かって付勢する付勢部材と、
    前記第1ケースに設けられ、前記第1凹部と前記可撓性部材とによって囲まれた部分に収容された液体を外部に供給可能な液体供給部と、
    前記第1ケースに設けられ、前記第1凹部と前記可撓性部材とによって囲まれた部分に外部から大気を導入可能な大気導入部と、を備え、
    前記第2ケースの前記第2側壁は、前記第1ケースの前記第1側壁のうち、前記周縁部よりも外周に位置する外周部に溶着され、
    前記板状部材及び前記可撓性部材は、前記付勢部材によって付勢されることで、前記第1凹部の内側から前記第2凹部の内側までの位置を移動可能である、液体供給ユニット。
  2. 請求項1に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第1底壁から前記第2底壁に向かう方向を第1方向と定義したとき、
    前記周縁部と前記外周部とは、前記第1側壁のうち前記第1方向において前記第2ケースの前記第2側壁と面する部分に形成され、
    前記第1方向に平行な方向において、前記第1底壁と前記周縁部との第1距離は、前記第1底壁と前記外周部との第2距離より大きい、液体供給ユニット。
  3. 請求項2に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第1方向に平行な方向について、前記第2底壁と前記第2側壁のうち前記周縁部に面する部分との第3距離は、前記第2底壁と前記第2側壁のうち前記外周部に面する部分との第4距離よりも小さく、
    前記第1距離と前記第2距離との差異よりも、前記第3距離と前記第4距離との差異の方が大きい、液体供給ユニット。
  4. 請求項2に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第1方向に平行な方向において、前記第2側壁のうち前記周縁部と面する部分は、前記周縁部と間隔を開けて配置されている、液体供給ユニット。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、さらに、
    前記第2ケースに形成された第1大気孔を有し、
    前記大気導入部は、前記第1大気孔から前記第2凹部に流通した大気を、前記第1凹部と前記可撓性部材とによって囲まれた部分に導入するための弁孔と、前記弁孔を開閉可能な大気弁とを有し、
    前記第1底壁から前記第2底壁に向かう方向を第1方向と定義したとき、前記第1方向に平行な方向において、前記弁孔と前記第2ケースの前記第2底壁との距離は、前記周縁部と前記第2ケースとの距離よりも大きい、液体供給ユニット。
  6. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、さらに、
    前記第1ケースに形成された第1大気孔を有し、
    前記大気導入部は、前記第1大気孔から前記第2凹部に流通した大気を、前記第1凹部と前記可撓性部材とによって囲まれた部分に導入するための弁孔と、前記弁孔を開閉可能な大気弁とを有し、
    前記第1底壁から前記第2底壁に向かう方向を第1方向と定義したとき、前記第1方向に平行な方向において、前記弁孔と前記第2ケースの前記第2底壁との距離は、前記周縁部と前記第2ケースとの距離よりも大きい、液体供給ユニット。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第1ケースは、前記第1底壁を含む外殻から突出する筒状壁部を有し、
    前記液体供給ユニットは、さらに、
    前記筒状壁部によって囲まれた領域に位置する第2大気孔であって、前記第2凹部を介して前記第1大気孔との間で大気が移動可能な第2大気孔を有し、
    前記液体供給部は、第1ケースに形成され前記領域に位置する貫通孔と、前記貫通孔を覆うメニスカス形成部材と、を含む、液体供給ユニット。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第2ケースは、外部から前記第2ケースに向かって照射された光が前記外周部に到達可能なように光透過性を有する、液体供給ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113116001A (zh) * 2019-12-31 2021-07-16 上海新型烟草制品研究院有限公司 一种防止电子烟异常使用的方法、控制系统以及电子烟

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