JP2013502458A - 凝固第vii因子組成物ならびにそれを製造および使用する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、伸長した組換えポリペプチド(XTEN)に連結された第VII因子凝固因子を含む組成物、該組成物をコードする単離された核酸、ならびにこれらを含むベクターおよび宿主細胞、ならびに凝固因子関連の疾患、障害、および容態の治療においてこのような組成物を作製および使用する方法に関する。本発明は、容態の治療または改良あるいは凝固第IX因子および/または凝固第VII因子の投与と関連したパラメータの亢進のための組成物ならびに方法に関する。特に、本発明は、1以上の伸長組換えポリペプチド(XTEN)を含む融合タンパク質の組成物を提供する。

Description

(連邦助成研究に関する供述)
本発明は、米国国立衛生研究所によって授与されたSBIR助成金2R44GM079873‐02の下で政府の支援により実施された。政府は、本発明においてある権利を有する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2009年8月24日に出願された米国仮出願シリアル番号第61/236,493号、2009年8月25日に出願された第61/236,836号、2009年11月10日に出願された第61/280,955号、2009年11月10日に出願された第61/280,956号、および2010年2月3日に出願された米国出願シリアル番号第12/699,761号の優先権の利益を主張するものであり、これらのすべて、および本明細書とともに出願される米国弁護士整理番号(docket number)32808‐726.201の下での同時係属出願は、それらの内容が全体としてすべての目的のために引用により本明細書に組み込まれる。
血友病において、血液の凝固は、ある血漿血液凝固因子の欠失によって妨害される。ヒト第IX因子(FIX)は、血液凝固カスケードの内在性の経路の重要な構成要素であるセリンプロテアーゼの酵素前駆体である。FIX欠乏症を有さない個体において、FIXの平均半減期は短く、およそ18〜24時間である。機能的FIXの欠乏症は、30,000人の男性において約1人に生じるX連結型障害によるものであり、Stephen Christmasという名の若い少年がこの因子を欠失していることが発見された後で名付けられたクリスマス病としても公知の血友病Bを結果的に生じる。100を超える第IX因子の突然変異が説明されており、いくつかは症状を生じないが、多くは、有意な出血性障害をもたらす。治療されていない場合、血友病Bは、筋肉、関節、および損傷後の体腔への制御されていない出血と関係し、死に至り得る。すでに、該疾患のための治療は、ドナープール由来のヒト血漿から調製されたFIXの投与を包含しており、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)およびC型肝炎ウイルス(HCV)を含む血液由来のウイルスによる感染に関する付帯リスクを抱えていた。より最近では、組換えFIX製剤が市販されるようになった。
外来性に供給される第IX因子のインビボでの活性は、タンパク質の半減期および抗トロンビンを含む凝固阻害薬の両方によって制限される。第IX因子組成物は典型的には、頻繁な注射を必要とする短い半減期を有する。また、現行のFIXベースの治療薬は、生物学的利用能が乏しいことにより静脈内投与を必要とする。したがって、血友病Bを含む血友病のための予防的および/または治療的投与計画の一部として投与される場合、延長した半減期および活性の保持を伴う改良された第IX因子組成物に対する需要がある。
第VII因子は、肝臓において合成され血中に分子量およそ50kDaの一本鎖酵素前駆体として分泌される凝固因子タンパク質である。FVII酵素前駆体は、タンパク質分解性開裂によって活性型(FVIIa)に変換され、活性型は、組織因子(TF)と複合体形成する場合、第IX因子および第X因子の両方をそれらの活性型に変換して、迅速なトロンビン生成およびフィブリン形成をもたらすことができる。rFVIIaの循環半減期は約2.3時間である(「Summary Basis for Approval for NovoSeven著作権」米国食品医薬品局参照番号96‐0597)ので、複数回のかつ頻繁な投与が、血友病および第VII欠乏症を有する対象における出血性障害の治療に必要とされる。
治療用タンパク質に対する化学的修飾は、そのインビボでのクリアランスを低下させることができ、その後、血清半減期を延長することができる。一般的な修飾の一例は、アミン基と反応するポリエチレングリコール(PEG)上でアルデヒド基またはN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)基を介してタンパク質と共役したPEG部分の付加である(例えば、リシン側鎖またはN末端)。しかしながら、抱合工程は結果的に、分離される必要のある異種性生成物混合物の形成を生じて、有意な生成物の損失及び製造の複雑さをもたらす可能性があり、完全に化学的に均一な生成物を結果として生じない。また、治療用タンパク質の薬理学的機能は、その結合部位近くのアミノ酸側鎖がペグ化処理によって修飾される場合、阻止され得る。Fcドメインと治療用タンパク質との融合は、治療用タンパク質の大きさを増大させる別の手法であり、それゆえ、腎臓を通じてのクリアランス速度を低下させる。加えて、Fcドメインは、FcRn受容体に結合する能力、およびFcRnによってリソソームからリサイクルされる能力を与え、結果的に薬物動態半減期を延長させる。残念ながら、Fcドメインは、組換え発現の間に効率的に折りたためず、封入体として公知の不溶性粒子状物質を形成する傾向にある。これらの封入体は、可溶化されなければならず、機能タンパク質は、誤って折りたたまれた凝集体から再生されなければならない。このような処理は、時間がかかり、非効率的で、費用がかかる。したがって、あまり頻繁に投与することができないおよび/またはより安いコストでより単純な処理によって製造することのできる、半減期の延長した改良された凝固因子組成物についての需要が残っている。
本発明は、容態の治療または改良あるいは凝固第IX因子および/または凝固第VII因子の投与と関連したパラメータの亢進のための組成物ならびに方法に関する。特に、本発明は、1以上の伸長組換えポリペプチド(XTEN)を含む融合タンパク質の組成物を提供する。対象のXTENは典型的には、非反復性配列および構造化されていない立体配座である。XTENは、第IX因子(「FIX」)、第VII因子(「FVII」)、第VII因子‐第IX因子複合体、およびそれらの配列変異形から選択される凝固因子(「CF」)に連結され、結果的に凝固因子‐XTEN融合タンパク質(「CFXTEN」)を生じる。一部、本開示は、該融合タンパク質を含む医薬組成物および凝固因子関連の疾患、障害、または容態を治療するためのその使用に関する。CFXTEN組成物は、XTENに連結されていないCFと比較して高い薬物動態特性を有し、そのことが、より簡便な投薬および改良された効能を可能にし得る。いくつかの実施態様において、本発明のCFXTEN組成物は、ポリエチレングリコール(PEG)、アルブミン、抗体、および抗体断片からなる群から選択される構成要素を有しない。
いくつかの実施態様において、本発明は、表1から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%同一である第IX因子配列を含む、単離された第IX因子融合タンパク質を提供する。このような配列同一性を有する第IX因子はさらに、少なくとも約100〜約3000のアミノ酸残基を有する伸長組換えポリペプチド(XTEN)に連結される。一実施態様において、XTENは、FIX CFまたはFVII CFのC末端に連結される。いくつかの実施態様において、本発明は、表2から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約90%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%同一である第VII因子を含む、単離された第VII因子融合タンパク質を提供する。このような配列を有する第VII因子は、伸長組換えポリペプチド(XTEN)に連結される。
単一のXTENに連結された単一のFIXまたは単一のFVIIを有するCFXTENに関する非限定例を表41に呈する。一実施態様において、本発明は、表41由来のCFXTENと比較して少なくとも約80%の配列同一性を、あるいは表41由来のCFXTENと比較して少なくとも約81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または約100%の配列同一性を有するCFXTEN組成物を提供する。いくつかの実施態様において、融合タンパク質のCFおよびXTEN構成要素は、内在性哺乳類プロテアーゼを含むプロテアーゼによって開裂可能な開裂配列を介して連結される。このようなプロテアーゼの例には、FXIa、FXIIa、カリクレイン、FVIIa、FIXa、FXa、トロンビン、エラスターゼ‐2、グランザイムB、MMP‐12、MMP‐13、MMP‐17、もしくはMMP‐20、TEV、エンテロキナーゼ、リノウイルス3Cプロテアーゼ、およびソルターゼA、または表7から選択される配列が挙げられるが、これらに限定されない。一実施態様において、開裂配列を有するCFXTEN組成物組成物は、表42由来のCFXTENと比較して少なくとも約80%の配列同一性を、あるいは、表42由来のCFXTENと比較して少なくとも約81%、82%、83%。84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または約100%の配列同一性を有する配列を有する。しかしながら、本発明はまた、表1もしくは表2の任意のCF配列と表42の配列におけるCFとの置換、および表4の任意のXTEN配列と表42の配列におけるXTENとの置換、および表7の任意の開裂配列と表42の配列における開裂配列との置換を提供する。開裂配列を有するCFXTEN実施態様において、プロテアーゼによる開裂配列の開裂は、CFからXTENを放出する。先のいくつかの実施態様において、CF構成要素は、生物学的に活性となるかまたは、開裂配列の開裂によるXTENからのその放出の際に活性の増大を有し、この場合、前駆凝固因子活性は、XTENに連結されていない相応のFIXまたはFVIIと比較して、少なくとも約30%、または少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%である。
本発明は、第一のXTENと同一であり得また異なり得る約36〜約3000のアミノ酸残基の第二のXTENを含む、単離されたCFXTEN融合タンパク質を提供し、この場合、第二のXTENは、CFの任意の2つの隣接したドメイン間に、すなわち、Gla、EFG1、EGF2、活性化ペプチド、およびプロテアーゼドメイン間に組み込まれることができ、または、実施例においてより完全に説明されるように、CFのドメイン配列の既存のループドメインの配列内に組み込まれる。一実施態様において、第一および第二のXTENは、表4もしくは表9〜13の任意の1つから選択されるアミノ酸配列であり得、または表4および表9〜13から選択される配列と比較して少なくとも少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、もしくは少なくとも約91%、もしくは少なくとも約92%、もしくは少なくとも約93%、もしくは少なくとも約94%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約96%、もしくは少なくとも約97%、もしくは少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%配列同一性を呈することができる。別の実施態様において、単離された融合タンパク質は、約36〜約3000のアミノ酸残基の第二のXTENを含む。融合タンパク質は、表6の多重XTEN立体配置またはその変形を採用することができる。
本発明は、同じかまたは異なる前駆凝固因子プロテアーゼによって開裂可能な1以上の異種性開裂配列を含む第VII因子に連結されたXTENを含むCFXTEN組成物を提供する。先のいくつかの実施態様において、第VII因子は、FVII配列の一部に組み込まれまたは該一部と置換された第XI因子の異種性配列を含み、結果的に、第VII因子‐第IX因子複合体配列変異形を生じる。いくつかの実施態様において、FIXの活性化ペプチドドメイン由来の配列の一部または全部は、EFG2とFVII構成要素のプロテアーゼドメインとの間の領域を架橋するFVII配列に組み込まれまたは該配列と置換され、結果的に、凝固カスケードの内在性の系の一部として活性化されることのできる組成物を生じる(例えば、活性化型第XI因子)。このような場合、第VII因子‐第IX因子CFXTEN組成物は、組織因子の不在下で前駆凝固因子プロテアーゼによって活性化されることができ、それにより、第VIII因子および第IX因子が(例えば、血友病Aまたは血友病Bにおいて)欠失する場合、またはこれらの因子に対する阻害薬が存在する場合、CFXTENは、内在性の凝固経路におけるこのような因子の迂回路として機能することができる。一実施態様において、FVII‐FIX配列変異形は、全長のFIX APドメインに加え、FIX APドメインのR145‐A146開裂部位およびR180‐V181開裂部位の片側または両側における隣接するアミノ酸残基と隣接する少なくとも約2の、または少なくとも約3の、または少なくとも約4の、または少なくとも約5の、または少なくとも約6の、または少なくとも約7の、または少なくとも約8の、または少なくとも約9の、または少なくとも約10の、または少なくとも約11の、または少なくとも約12の、またはそれより多くのアミノ酸を組み込む(例えば、N末端側の12の隣接するアミノ酸およびC末端側の5の隣接するアミノ酸の場合の配列RVSVSQTSKLTRAETVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFTRVVGGE)。
別の実施態様において、CFXTEN FVII‐FIX配列変異形は、最適に整列した場合、配列KLTRAETVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFTRVと比較して少なくとも少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約91%、または少なくとも約92%、または少なくとも約93%、または少なくとも約94%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または100%の同一性を呈する異種性のFIX配列を含む。
他の実施態様において、CFXTENは、R145‐A146開裂部位の片側または両側と隣接する少なくとも約2の、または少なくとも約3の、または少なくとも約4の、または少なくとも約5の、またはより多くのアミノ酸の配列(例えば、開裂部位のいずれかの側の6の隣接するアミノ酸の場合の配列TSKLTRAETVFP)を、あるいはR180‐V181開裂部位の片側または両側と隣接する少なくとも約2の、または少なくとも約3の、または少なくとも約4の、または少なくとも約5の、またはそれより多くのアミノ酸の配列(例えば、該配列ならびに、N末端の隣接部の4のアミノ酸およびFIX由来の開裂部位のC末端としてのバリンの場合のDFTRV)を含むFIX APの一部を組み込むFVII‐FIX配列変異形を含む。先の一実施態様において、CFXTEN FVII‐FIX配列変異形は、最適に整列した場合、TSKLTRAETVFPおよびFNDFTRVから選択される配列と比較して、少なくとも少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約91%、または少なくとも約92%、または少なくとも約93%、または少なくとも約94%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または100%の同一性を呈する異種性のFIX配列を含む。
別の実施態様において、CFXTENは、融合タンパク質のFVII構成要素のC末端とXTEN構成要素との間のリンカーと同じAP開裂配列をさらに含む先に開示されたFVII‐FIX配列変異形、例えばFVII変異形‐AP配列‐XTENのN末端からC末端への立体配置を含み、それによりFVIIからFVIIaへの移行の構成要素につき同じ前駆凝固因子プロテアーゼによって開裂される場合、CFXTEN融合タンパク質からのFVII変異形構成要素の放出を可能にする。一実施態様において、任意の先の実施態様のFVII‐FIX CFXTENには、FVII‐FIX配列とXTENとの間のリンカーとしての第XI因子開裂配列KLTRAETを含み、それにより内在性の凝固カスケードの開始によってCFXTEN融合タンパク質からのFVII変異形構成要素の放出を可能にする。一実施態様において、本発明は、CFXTENに、表43由来の配列と比較して少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性を呈するFVII‐FIX複合体配列を提供する。他の実施態様において、本発明は、XTENに連結されていない組み込まれたFIXに由来するAP開裂配列をFVII‐FIX配列に提供する。一実施態様において、XTENを有さないFVII‐FIX配列は、XTENを有さない表43由来の配列と比較して、少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性を呈する。
CFXTEN組成物の一実施態様において、本発明は、式I:
(XTEN)−CF−(XTEN)
の融合タンパク質を提供し、式中、各発生について独立して、CFは凝固因子であり;xは0または1のいずれかであり、かつyは0または1のいずれかであり、式中、x+y≧1であり;かつXTENは伸長組換えポリペプチド(XTEN)である。
CFXTEN組成物の別の実施態様において、本発明は、式II:
(XTEN)−(CF)−(S)−(XTEN) II
の融合タンパク質を提供し、式中、各発生について独立して、CFは凝固因子であり;Sは、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり;xは0または1のいずれかであり、かつyは0または1のいずれかであり、式中、x+y≧1であり;かつXTENは伸長組換えポリペプチドである。
CFXTEN組成物の別の実施態様において、本発明は、単離された融合タンパク質を提供し、この場合、融合タンパク質は、式III:
(XTEN)−(S)−(CF)−(S)−(XTEN) III
に属し、式中、各発生について独立して、CFは凝固因子であり;Sは、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり;xは0または1のいずれかであり、かつyは0または1のいずれかであり、式中、x+y≧1であり;かつXTENは伸長組換えポリペプチドである。
CFXTEN組成物の別の実施態様において、本発明は、式IV:
(Gla)−(XTEN)−(EGF1)−(XTEN)−(EGF2)−(XTEN)−(AP)−(XTEN)−(Pro)−(S)−(XTEN) IV
の単離された融合タンパク質を提供し、式中、各発生について独立して、Glaは、FIXのGlaドメインであり;EGF1は、FIXのEGF1ドメインであり;EGF2は、FIXのEFG2ドメインであり;APは、FIXの活性化因子ペプチドであり;PROは、FIXのプロテアーゼドメインであり;Sは、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり;uは0または1のいずれかであり;vは0または1のいずれかであり;xは0または1のいずれかであり;yは0または1のいずれかであり;zは0または1のいずれかであり、ただし、u+v+w+x+z≧1という条件付きであり;かつXTENは伸長組換えポリペプチドである。
CFXTEN組成物の別の実施態様において、本発明は、式V:
(Gla)−(XTEN)−(EGF1)−(XTEN)−(EGF2)−(AP1)−(XTEN)−(AP2)−(XTEN)−(Pro)−(S)−(XTEN)
の単離された融合タンパク質を提供し、式中、各発生について独立して、Glaは、FIXのGlaドメインであり;EGF1は、FIXのEGF1ドメインであり;EGF2は、FIXのEFG2ドメインであり;APは、APドメインの第一の天然開裂配列を含むFIXの活性化因子ペプチドドメインのN末端配列部分であり;PROは、FIXのプロテアーゼドメインであり;Sは、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり;uは0または1のいずれかであり;vは0または1のいずれかであり;xは0または1のいずれかであり;yは0または1のいずれかであり;zは0または1のいずれかであり、ただし、u+v+w+x+z≧1という条件付きであり;かつXTENは伸長組換えポリペプチドである。
CFXTEN組成物の別の実施態様において、本発明は、式VI:
(Gla)−(XTEN)−(EGF1)−(XTEN)−(EGF2)−(XTEN)−(Pro)−(S)−(XTEN) VI
の単離された融合タンパク質を提供し、式中、各発生について独立して、Glaは、FVIIのGlaドメインであり;EGF1は、FVIIのEGF1ドメインであり;EGF2は、FVIIのEFG2ドメインであり;PROは、FVIIのプロテアーゼドメインであり;Sは、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり;uは0または1のいずれかであり;vは0または1のいずれかであり;xは0または1のいずれかであり;yは0または1のいずれかであり、ただし、u+v+w+y≧1という条件付きであり;かつXTENは伸長組換えポリペプチドである。
CFXTEN組成物の別の実施態様において、本発明は、式VII:
(Gla)−(XTEN)−(EGF1)−(XTEN)−(EGF2)−(AP1)−(XTEN)−(AP2)−(Pro)−(S)−(XTEN)VII
の単離された融合タンパク質を提供し、式中、各発生について独立して、Glaは、FVIIのGlaドメインであり;EGF1は、FVIIのEGF1ドメインであり;EGF2は、FVIIのEFG2ドメインであり;PROは、FVIIのプロテアーゼドメインであり;AP1は、天然の開裂配列を含むFIXの活性化因子ペプチドドメインのN末端配列部分であり;AP2は、天然開裂配列を含むFIXの活性化因子ペプチドドメインのC末端配列部分であり;Sは、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり;tは0または1のいずれかであり;uは0または1のいずれかであり;vは0または1のいずれかであり;xは0または1のいずれかであり;yは0または1のいずれかであり;zは0または1のいずれかであり、ただし、t+u+w+z≧1という条件付きであり;かつXTENは伸長組換えポリペプチドである。本実施態様において、CFXTEN組成物には、先により完全に説明した通り、FIX活性化因子ペプチドドメイン配列の全部または第IX因子の活性化因子ペプチドドメイン由来の片側のもしくは両方の開裂配列、例えば、R145‐A146開裂部位と隣接する少なくとも約3〜約12のアミノ酸の配列、およびR180‐V181開裂部位と隣接する少なくとも約1〜約5のアミノ酸の配列を含むことができる。また、本発明は、AP開裂配列について表7のその他の任意の開裂配列の置換を意図する。
本明細書に説明される実施態様のCFXTEN組成物は、本明細書に開示された任意の適切なインビトロアッセイを用いて活性の保持について評価され、凝固因子関連の疾患、障害、または容態の治療における治療薬としての使用のための立体配座の好適性を判定することができる。一実施態様において、CFXTENは、XTENに連結されていない天然CFと比較して、少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%の活性を呈する。別の実施態様において、CF構成要素およびXTEN構成要素を連結する組み込まれた開裂配列の酵素開裂によってCFXTENから放出されたCF構成要素は、XTENに連結されていない天然CFと比較して、少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%の活性を呈する。
CFXTEN組成物のXTENは、少なくとも約200の、または少なくとも約400の、または少なくとも約800の、または少なくとも約900の、または少なくとも約1000の、または少なくとも約2000の、最大約3000のアミノ酸残基を有する。CFXTEN融合タンパク質組成物のXTENは、以下の特徴の1以上を有することを特徴とする:(a)表4に示される配列から選択されるアミノ酸配列の比較可能な長さと少なくとも約90%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%の同一性を呈する少なくとも約200の連続的なアミノ酸を含み;(b)XTEN配列は、TEPITOPEアルゴリズムによって分析される場合、予測されるT細胞エピトープを欠失し、この場合、XTEN配列内のエピトープについてのTEPITOPEアルゴリズム予測は、−5、または−6、または−7、または−8、または−9、またはそれより大きなスコアに基づいており;(c)XTENは、10未満、または9未満、または8未満、または7未満、または6未満、または5未満、またはさらにより少ないサブシーケンススコアを有し;(d)アスパラギン残基およびグルタミン残基の合計は、XTENの全アミノ酸配列の10%未満であり;(e)メチオニン残基およびトリプトファン残基の合計は、XTENの全アミノ酸配列の2%未満であり;(f)XTENは、GORアルゴリズムによって決定される時、90%超のランダムコイル形成、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%のランダムコイル形成を有し;(g)XTEN配列は、Chou‐Fasmanアルゴリズムによって決定される時、2%未満のアルファヘリックスおよび2%のベータ‐シートを有し;ならびに(h)グリシン(G)残基、アラニン(A)残基、セリン(S)残基、トレオニン(T)残基、グルタミン酸(E)残基、およびプロリン(P)残基の合計は、XTENの全アミノ酸残基の約90%超、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%を構成する。
別の実施態様において、本発明は、CFXTEN融合タンパク質を提供し、この場合、XTENは、アスパラギン残基およびグルタミン残基の合計が、XTENの全アミノ酸配列の10%未満であり、メチオニン残基およびトリプトファン残基の合計が、XTENの全アミノ酸配列の2%未満であり、XTEN配列が、正の電荷を有する5%未満のアミノ酸残基を有し、XTEN配列が、GORアルゴリズムによって決定される時、90%超のランダムコイル形成、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%のランダムコイル形成を有し;ならびにXTEN配列が、Chou‐Fasmanアルゴリズムによって決定される時、2%未満のアルファヘリックスおよび2%のベータ‐シートを有することを特徴とする。いくつかの実施態様において、いずれの種類のアミノ酸も、CFXTENのXTEN配列の30%超を構成しない。
別の実施態様において、本発明は、CFXTEN融合タンパク質を提供し、この場合、XTENは、XTEN配列の少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約91%、または少なくとも約92%、または少なくとも約93%、または少なくとも約94%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%が、非重複配列モチーフからなり、この場合、各配列モチーフが約9〜約14のアミノ酸残基を有し、かつこの場合、任意の2つの連続したアミノ酸残基の配列が、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)から選択される4〜6種類のアミノ酸からなることを特徴とする。一実施態様において、XTENは、XTEN配列の少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約91%、または少なくとも約92%、または少なくとも約93%、または少なくとも約94%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%が、非重複配列モチーフからなり、この場合、モチーフが表3から選択されることを特徴とする。
いくつかの実施態様において、XTENは、3つの連続したアミノ酸がセリンでない限り(該アミノ酸がセリンである場合、3以下の連続したアミノ酸がセリン残基である。)、該アミノ酸が同一ではない配列を有する。他の実施態様において、CFXTENのXTEN構成要素は、10未満、または9未満、または8未満、または7未満、または6未満、または5未満、またはそれより少ないサブシーケンススコアを有する。本段落の実施態様において、XTENは、「実質的に非反復性」として特徴づけられる。
いくつかの実施態様において、本発明は、少なくとも1つの第二のXTENを含むCFXTENを提供し、この場合、XTEN配列は、表4、表9、表10、表11、表12、または表13由来の配列と比較して、少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約91%、または少なくとも約92%、または少なくとも約93%、または少なくとも約94%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性を呈する。
いくつかの実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、XTENに連結されていないCFと比較して高い薬物動態特性を呈し、この場合、高い特性には、より長い終末半減期、より大きな曲線下面積、血中濃度が治療域(therapeutic window)内に留まる時間の延長、治療域内の血中濃度を結果として生じる連続用量間の時間の延長、およびXTENに連結されていないCFと比較して投与することができ、なおもまだ、該組成物についての治療域内の血中濃度を結果的に生じる経時的なモル用量の減少が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、対象に投与されたCFXTEN融合タンパク質の終末半減期は、XTENに連結されていないCFと比較して少なくとも約3倍、または少なくとも約4倍、または少なくとも約5倍、または少なくとも約6倍、または少なくとも約8倍、または少なくとも約10倍、または少なくとも約20倍、または少なくとも約40倍、または少なくとも約60倍、または少なくとも約100倍、またはさらにより長く延長し、対象に比較可能な用量で投与される。他の実施態様において、対象に投与されるCFXTEN融合タンパク質の終末半減期は、少なくとも約12時間、または少なくとも約24時間、または少なくとも約48時間、または少なくとも約72時間、または少なくとも約96時間、または少なくとも約120時間、または少なくとも約144時間、または少なくとも約21日間、またはそれより長い。他の実施態様において、高い薬物動態特性は、所与の期間についてCFXTEN融合タンパク質についての治療域内に留まる血中濃度が、XTENに連結されていないCFと比較して少なくとも約2倍、または少なくとも約3倍、または少なくとも約4倍、または少なくとも約5倍、または少なくとも約6倍、または少なくとも約8倍、または少なくとも約10倍、または少なくとも約20倍、または少なくとも約40倍、または少なくとも約60倍、または少なくとも約100倍であるという事実によって反映され、比較可能な用量で対象に投与される。半減期および治療域内で経過する時間の延長は、XTENに連結されていない相応のCFと比較して、対象に投与される融合タンパク質のあまり頻繁ではない投薬および少ない量(モル当量)を可能にする。一実施態様において、治療有効量の投与計画を用いる対象へのCFXTENの投与は結果的に、XTEMに連結されていない相応のCFと比較して融合タンパク質の血中レベルについての少なくとも2つの連続したCmaxピークおよび/またはCmin谷部の間で少なくとも2倍、または少なくとも3倍、または少なくとも4倍、または少なくとも5倍、または少なくとも6倍、または少なくとも8倍、または少なくとも10倍、または少なくとも20倍、または少なくとも40倍、または少なくとも60倍、または少なくとも約100倍、またはそれより長い時間の延長を生じ、対象に比較可能な用量投与計画を用いて投与される。
いくつかの実施態様において、XTENは、XTENに連結される場合にCFの熱安定性を高め、この場合、熱安定性は、XTENに連結されていない生物活性のあるタンパク質と比較して生物活性のあるタンパク質の37℃の温度への少なくとも約7日間の曝露後に生物活性の保持を測定することによって確認される。先の一実施態様において、生物活性の保持は、XTENに連結されていないCFと比較して少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、または約150%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、または約500%長く延長する。
いくつかの実施態様において、単離されたCFXTEN融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応のCFと比較してクリアランス受容体に対する低い結合親和性を有するよう形成される。一実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応のCFの結合親和性の約0.01%〜30%、または約0.1%〜約20%、または約1%〜約15%、または約2%〜約10%の範囲で、CFのクリアランス受容体に対する結合親和性を呈する。別の実施態様において、低い親和性を有するCFXTEN融合タンパク質は、活発なクリアランスの低下および、XTENに連結されていない相応のCFと比較して少なくとも約3倍、または少なくとも約5倍、または少なくとも約6倍、または少なくとも約7倍、または少なくとも約8倍、または少なくとも約9倍、または少なくとも約10倍、または少なくとも約12倍、または少なくとも約15倍、または少なくとも約17倍、または少なくとも約20倍、または少なくとも約30倍、または少なくとも約50倍、または少なくとも約100倍長い半減期の相応の延長を有することができる。
いくつかの実施態様において、本発明は、CFXTEN融合タンパク質を提供し、この場合、CFXTENは、XTENに連結されていないCFと比較して生理学的条件において少なくとも3倍、または少なくとも約4倍、または少なくとも約5倍、または少なくとも約6倍、または少なくとも約7倍、または少なくとも約8倍、または少なくとも約9倍、または少なくとも約10倍、または少なくとも約15倍、または少なくとも20倍、または少なくとも40倍、または少なくとも60倍の高い溶解度を呈する。
いくつかの実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、実際の分子量と比較して、分子ふるいクロマトグラフィーによって決定される時、大きな見かけの分子量を呈する。いくつかの実施態様において、FIXおよび少なくとも1つの第一のXTENを含むCFは、少なくとも約400kD、または少なくとも約500kD、または少なくとも約700kD、または少なくとも約1000kD、または少なくとも約1400kD、または少なくとも約1600kD、または少なくとも約1800kD、または少なくとも約2000kDの見かけの分子量を呈するのに対し、融合タンパク質の各FIX構成要素の実際の分子量は、約50kDであり、融合タンパク質の分子量は約70〜約125kDaの範囲である。他の実施多様において、FVIIと少なくとも1つの第一のXTENとを含むCFは、少なくとも約400kD、または少なくとも約500kD、または少なくとも約700kD、または少なくとも約1000kD、または少なくとも約1400kD、または少なくとも約1600kD、または少なくとも約1800kD、または少なくとも約2000kDの見かけの分子量を呈するのに対し、融合タンパク質の各FIX構成要素の実際の分子量は、約50kDであり、融合タンパク質の分子量は、約70〜約125kDの範囲である。したがって、CFXTEN融合タンパク質は、該融合タンパク質の実際の分子量よりも約6倍大きい、または約8倍大きい、または約10倍大きい、または約12倍大きい、または約15倍大きい見かけの分子量を有することができる。いくつかの場合、本明細書に開示される任意の実施態様の単離されたCFXTEN融合タンパク質は、約4よりもおおきい、または約5、または約6、または約7、または約8、または約10、または約15よりも大きい生理学的条件下で見かけの分子量因子を呈する。
いくつかの実施態様において、式I〜VIIのうちの1つの治療有効量の融合タンパク質の投与を必要とする対象への該投与は結果的に、XTENに連結されていない相応のCFと比較されおよび対象に比較可能な用量で投与される融合タンパク質についての治療域内で経過する少なくとも2倍、または少なくとも3倍、または少なくとも4倍、または少なくとも5倍、またはそれより多くの時間の延長を生じることができる。他の場合、式I〜VIIの実施態様の治療有効量の融合タンパク質の投与を必要とする対象への該投与は結果的に、XTENに連結されていないCFと比較されおよび比較可能な用量で投与される連続した用量間で少なくとも48時間、または少なくとも72時間、または少なくとも約96時間、または少なくとも約120時間、または少なくとも約7日間、または少なくとも約14日間、または少なくとも約21日間の治療有効量投与計画を維持するのに必要な連続した用量間の時間の延長を生じることができる。
開示された組成物の融合タンパク質は、CFおよびXTENおよび任意のスペーサー配列のN末端からC末端への異なる立体配置を有するよう設計されることができ、該立体配置には、XTEN−CF、CF−XTEN、XTEN−S−CF、CF−S−XTEN、XTEN−CF−XTEN、CF−CF−XTEN、XTEN−CF−CF、CF−S−CF−XTEN、XTEN−CF−S−CF、およびこれらの多量体が挙げられるが、それらに限定されない。立体配置の選択は、本明細書に開示されるように、組み込まれた開裂配列の場合の活性の同時増大を伴うCFの放出を含む特定の薬物動態特性、物理/化学特性、または薬理学的特性を与えることができる。
いくつかの実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、以下を特徴とする:(i)別の等価の用量の下で対象に投与されるXTENに連結されていない相応の凝固因子と比較して、対象に投与される場合、より長い半減期を有し;(ii)より小さな分子量の融合タンパク質が、別の等価の用量投与計画の下で対象に投与されるXTENを欠失する相応の凝固因子と比較して対象に投与される場合、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応の凝固因子として比較可能な曲線下面積(AUC)に到達し;(iii)より小さなモル量の融合タンパク質が、別の等価の用量投与計画の下で対象に投与されるXTENを欠失する相応の凝固因子と比較して対象に投与される場合、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応の凝固因子として比較可能な治療効果を達成し;(iv)融合タンパク質が、別の等価のモル量を用いて対象に投与されるXTENに連結されていない相応の凝固因子と比較して、あまり頻繁に対象に投与されない場合、融合タンパク質は、XTE}Nに連結されていない相応の凝固因子として比較可能な曲線下面積(AUC)に到達し;(v)融合タンパク質が、別の等価のモル量を用いて対象に投与されるXTENに連結されていない相応の凝固因子と比較してあまり頻繁に対象に投与されない場合、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応の凝固因子として比較可能な治療効果を達成し;(vi)別の等価の投薬期間の下で対象に投与されるXTENに連結されていない相応の凝固因子と比較して、累積的により小さなモル量の融合タンパク質が対象に投与される場合、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応の凝固因子として比較可能な曲線下面積(AUC)に到達し;または(vii)別の等価の投薬期間の下で対象に投与されるXTENに連結されていない相応の凝固因子と比較して、累積的により小さなモル量の融合タンパク質が対象に投与される場合、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応の凝固因子として比較可能な治療効果を達成する。
本発明は、以下を含む、1つ以上の伸長組換えポリペプチド(XTEN)に融合した第VII因子または第IX因子または第VII因子‐第IX因子複合体凝固因子を含む融合タンパク質を生成する方法を提供する:(a)融合タンパク質をコードする組換えポリヌクレオチド分子を含む宿主細胞を提供すること(b)該宿主細胞を、融合タンパク質の発現を可能にする条件下で培養すること;および(c)融合タンパク質を培養物から回収すること。本方法の一実施態様において、融合タンパク質の凝固因子は、表1または表2から選択される配列と比較して少なくとも90%の配列同一性を有する。本方法の別の実施態様において、発現した融合タンパク質の1つ以上のXTENは、表4から選択された配列と比較して少なくとも約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%〜約100%の配列同一性を有する。本方法の別の実施態様において、宿主細胞は真核細胞である。本方法の別の実施態様において、宿主細胞はCHO細胞である。本方法の別の実施態様において、単離された融合タンパク質は、宿主細胞の実質的に可溶性形態の細胞質から回収される。
本発明は、(a)任意の先の実際態様の融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド、または(b)(a)のポリヌクレオチドの相補体から選択されるポリヌクレオチド配列を含む単離された核酸を提供する。一実施態様において、本発明は、(a)表41および表42から選択される比較可能な長さのポリヌクレオチド配列と比較して;または(b)(a)のポリヌクレオチドの相補体と比較して、80%の配列同一性、または約85%、または約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%〜約100%の配列同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む単離された核酸を提供する。本発明は、本段落に説明される先の任意の実施態様の核酸を含む発現ベクターを提供する。一実施態様において、上述の発現ベクターはさらに、該ポリヌクレオチド配列に操作可能に連結された組換え調節配列を含む。別の実施態様において、上述の発現ベクターのポリヌクレオチド配列は、CF天然シグナル配列であり得る分泌シグナル配列をコードするポリヌクレオチドにフレーム内で融合する。本発明は、本段落において説明される先の任意の実施態様の発現ベクターを含む宿主細胞を提供する。一実施態様において、宿主細胞は真核細胞である。別の実施態様において、宿主細胞はCHO細胞である。別の実施態様において、宿主細胞はHEK細胞である。
一実施態様において、本発明は、上述の任意の実施態様の融合タンパク質と医薬として許容し得る担体とを含む医薬組成物を提供する。別の実施態様において、本発明は、包装材料と、上述の実施態様の医薬組成物と医薬組成物ならびに保管条件および取り扱い条件を同定する標識とを含む少なくとも1つの第一の容器と、医薬組成物の再構成および/または医薬組成物の対象への投与についての説明のシートとを含むキットを提供する。
本発明は、対象に、治療有効量の上述の任意の実施態様のCFXTEN融合タンパク質を投与することを含む、対象における凝固障害または凝固因子と関連した疾患、障害、もしくは容態を治療する方法を提供する。本方法の一実施態様において、凝固因子関連容態は、出血性障害(例えば、欠陥性血小板機能、血小板減少、またはフォンウィルブランド病)、凝固障害(凝固因子欠乏を含む血液凝固に関する任意の障害)、血友病B(別名クリスマス病)、第IX因子関連出血性障害、第VII因子欠乏、血友病A、脈管損傷、血友病に苦しんでいない対象における制御されていない出血、外傷もしくは手術に由来する出血、抗凝固薬両方による出血、および肝疾患による出血から選択される。治療方法の一実施態様において、凝固障害は血友病Aである。治療方法の一実施態様において、凝固障害は血友病Bである。治療方法の別の実施態様において、凝固障害は第VII因子欠乏である。治療方法の別の実施態様において、CFXTENは、出血症状を制御するために対象に投与される。治療方法の別の実施態様において、第VII因子‐第IX因子配列複合体を含むCFXTENは、出血症状を制御するために対象に投与され、この場合、CFXTENは、内在性の凝固カスケードの前駆凝固因子プロテアーゼ(例えば、活性化型第XI因子)によって活性化される。別の実施態様において、本発明は、以下を含む、対象における凝固因子欠乏を治療する方法を提供する:該対象に、本明細書に提供される治療有効量の第VII因子を含む組成物を投与すること。
いくつかの実施態様において、組成物は、皮下的に、筋肉内に、または静脈内に投与されることができる。一実施態様において、組成物は、治療有効量で投与され、この場合、投与は、XTENに連結されていない融合タンパク質の相応のCFと比較されおよび対象に比較可能な用量で投与される融合タンパク質についての治療域内で経過する時間の延長を結果的に生じる。治療域内で経過する時間の延長は、XTENに連結されていない相応のCFよりも少なくとも3倍長くあり得、またはそれに代わるものとして、XTENに連結されていない相応のCFよりも少なくとも4倍、または5倍、または6倍、または7倍、または8倍、または9倍、または少なくとも10倍、または少なくとも20倍、または少なくとも約30倍、または少なくとも約50倍、または少なくとも約100倍長くあり得る。治療方法のいくつかの実施態様において、(i)別の同一の用量投与計画の下で、XTENに連結されていない相応の凝固因子と比較して、より小さなモル量(例えば、約2倍未満、または約3倍未満、または約4倍未満、または約5倍未満、または約6倍未満、または約8倍未満、または約100倍未満、またはそれより大きい)の融合タンパク質が投与され、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応の凝固因子として比較可能な曲線下面積および/または比較可能な治療効果を達成し;(ii)融合タンパク質は、別の同一の用量の下で、XTENに連結されていない相応の凝固因子と比較してあまり頻繁に投与されず(例えば、2日ごと、約7日ごと、約14日ごと、約21日ごと、または約毎月)、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応の凝固因子として比較可能な曲線下面積および/または比較可能な治療効果を達成し;あるいは(iii)別の同一の用量投与計画の下でXTENに連結されていない相応の凝固因子と比較して、累積的なより小さなモル量(例えば、約5%、または約10%、または約20%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%未満)の融合タンパク質が投与され、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応の凝固因子として比較可能な曲線下面積および/または比較可能な治療効果を達成する。累積的なより小さなモル量は、少なくとも約1週間、または約14日間、または約21日間、または約1ヶ月間の期間に測定される。治療方法のいくつかの実施態様において、治療効果は、凝固因子の血中濃度、プロトロンビン(PT)アッセイ、活性化型部分プロトロンビン(aPTT)アッセイ、出血時間アッセイ、全血凝固時間(WBCT)、および血栓弾性描写法から選択される測定されたパラメータである。
別の実施態様において、本発明は、先に説明した医薬組成物を対象に、治療有効量投与計画を用いて投与される複数回の連続した用量の医薬組成物を用いて投与することを含む、疾患、障害、または容態を治療する方法を提供する。上述の一実施態様において、治療有効量投与計画は結果的に、融合タンパク質に連結されていない融合タンパク質の相応のCFと比較され、対象に比較可能な用量投与計画で投与される融合タンパク質の血中レベルについて少なくとも2つの連続したCmaxピークおよび/またはCmin谷部の間で少なくとも3倍、またはそれに代わるものとして、少なくとも4倍、または5倍、または6倍、または7倍、または8倍、または9倍、または少なくとも10倍、または少なくとも20倍、または少なくとも約30倍、または少なくとも約50倍、または少なくとも約100倍長い時間の延長を生じることができる。上述の別の実施態様において、融合タンパク質の投与は結果的に、融合タンパク質に連結されていない相応の生物活性のあるタンパク質構成要素(複数可)と比較され、対象dに治療有効量の投与計画を用いて対象に投与される医薬組成物の融合タンパク質のモルであまり頻繁でない投薬またはより低い合計薬用量を用いて、凝固因子関連疾患の少なくとも1つの測定されるパラメータの改良を生じる。
本発明はさらに、疾患、障害、または容態を治療することを必要とする対象における疾患、障害、または容態を治療するための薬剤の調製における上述の任意の実施態様の融合タンパク質を含む組成物の使用を提供する。上述の一実施態様において、該疾患、障害、または容態は、出血性障害、凝固障害、血友病B(別名クリスマス病)、第IX因子関連出血性障害、第VII因子欠乏、脈管損傷、外傷もしくは手術に由来する出血、抗凝固薬療法による出血、および肝疾患からなる群から選択される。開示された任意の実施態様は、単独で、または関心出願に応じた組み合わせで実施されることができる。
(引用による組み込み)
本明細書において記載されるすべての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、または特許出願が、引用により組み込まれるよう具体的かつ個々に示されたのと同じ程度まで、引用により本明細書に組み込まれる。
本発明の特長および利点は、実例となる実施態様を示す以下の詳細な説明および添付の図によってさらに説明され得る。
図1は、例示的なCFXTEN(FIX−XTEN)融合タンパク質の模式図を示す。図1のAは、ガンマ−カルボキシグルタミン酸ドメイン、EGF1ドメインおよびEGF2ドメイン、活性化ペプチド、およびプロテアーゼドメインを有する天然FIXのドメイン構造を示し、連結されたXTENがC末端にある。矢印は、活性化ペプチドドメインのための開裂部位を示す。図1のBは、開裂配列を介してC末端に結合したXTENポリペプチドを有するFIX分子を示し、XTENを放出するためのタンパク質分解性開裂のための部位を示す(矢印は、活性化ペプチドドメインについての開裂部位およびXTENのための放出地点を示す)。 図2は、FIX−XTENのCXTEN立体配置および関連するプロテアーゼ開裂部位のいくつかの例を示す。図2のAは、FIXの活性化ペプチド内の2つのタンパク質分解性分解部位(矢印)と開裂部位連結を有さないC末端XTENとを有するFIX−XTENを示す。図2のBは、図2のAの立体配置と類似しているが、C末端XTENは、開裂配列を介して連結されており、矢印は、放出地点を示す。図2のCは、FIX−XTENの3つの立体配置を示し、XTENは、FIXの種々のドメイン間に組み込まれる。図2のDは、XTEN部分が、FIXのタンパク質分解性活性化の際にXTENを放出するであろう天然分解部位間の活性化ペプチドに挿入された、FIX−XTENを示す。図2のEは、C末端に放出可能なXTENの付加を有する異なるドメイン間に挿入された複数のXTEN配列を含むFIX−XTENを示す。図2のFは、XTENが、FIXのループドメイン内に挿入されたFIX−XTENを示す。 図3は、外来性経路及び内在性経路の両方を示す、凝固カスケードの模式図である。 図4は、FVII−XTENのCXTEN立体配置のいくつかの例を示す。図4のAは、活性化されなかったFVII−XTENを示す。図4のBは、ペプチドが開裂され、結果的に活性化型FVIIa−XTENを生じるFVII−XTENを示し;図4のCは、FVII構成要素が活性化されなかった放出可能なXTENについての開裂配列を有するFVII−XTEN組成を示し、活性化プロテアーゼ(AP)についての開裂部位および放出プロテアーゼ(RP)についての第二の開裂部位を含む。図4のDは、放出プロテアーゼについての開裂部位を含む活性化型FVIIa−XTENの組成示す。 図5は、内部XTENを用いるFVII−XTEN設計アプローチについての戦略を示す。図5のA〜Dは、左側に不活性化型FVIIを右側にFVIIの活性化型形態を有するFVIIドメインの境界間のXTENの挿入についての例示的な部位を示す(A:GlaとEGF1ドメインの間のXTENの挿入、B:EGF1とEGF2の間のXTENの挿入。C:活性化ペプチドのC末端におけるXTENの挿入、D:活性化ペプチドのN末端におけるXTENの挿入)。図5のEは、XTENが個々のドメイン融合タンパク質内の外部ループ内に配置されるFVII−XTENの例を示し、左側に不活性化型FVIIを、右側にFVIIaを有する。FVIIにおける活性化ペプチドは細い線として示されており、それに対して、XTENは太字として示されている。 図6は、図5と本質的に同じコンストラクトを示すが、XTENは、各コンストラクトのC末端に連結されている。 図7は、XTENが、凝固因子FVIIまたはFIXの配列に対して内部に挿入できる種々の位置のいくつかを示す模式図である。 図8は、凝固系の鍵となる構成要素の模式図である。図7のA:兄財政及び外来性のカスケード構成要素を有する通常の凝固系。図7のBは、不活性化型/低活性化型形態のFVII−XTEN(FVII)が、投与後に内在性に活性化される場合に内在性の系のFIXおよびFVIIIの構成要素を迂回するよう意図される変法を示す。 図9は、pBC0014 CHO‐K1形質転換体の初代スクリーニング由来の細胞クラスターの大きさの分布(灰色棒)およびELISAによるFVII ELISA力価(ng/mL)(黒色棒)のグラフである(不十分な空間により棒の真下に全てのクローンが標識されているわけではなかった)(実験の詳細については実施例25参照)。クローンをELISAの力価に従って、低いから高い(左から右)に分類した。 図10は、上位のpBC0014クローンの細胞計数(白色棒)およびFVII力価(ng/mL)(黒色棒)のグラフである(実験の詳細については実施例25参照)。クローンをELISAの力価に従って、低いから高い(左から右)に分類した。 図11は、上位のpBC0014クローンのFVII力価と細胞計数の比のグラフである(実験の詳細については実施例25参照)。クローンを比に従って、低いから高い(左から右)に分類した。 図12は、ELISAに従った上位のpBC0014クローンのウェスタンブロット、凝固、ELISA/細胞計数比、および凝固/細胞計数比である(実験の詳細については実施例25参照)。クローン6G1は、切りつめられた生成物を発現し、さらには評価されなかった。 図13は、ELISAに従った上位のpBC0016クローンのウェスタンブロット、凝固、ELISA/細胞計数比、および凝固/細胞計数比である(実験の詳細については実施例25参照)。 図14は、ELISAに従った上位pBC0018クローンのウェスタンブロット、凝固、ELISA/細胞計数比、および凝固/細胞計数比である(実験の詳細については実施例25参照)。クローン3B2は、切りつめられた生成物を発現し、さらには評価されなかった。 図15は、抗GLAアフィニティクロマトグラフィーによるFVII−AE864の精製を示す(実験の詳細については実施例26参照)。SDS‐PAGE分析は、濃縮された上清からのFVII−AE864の精製およびEDTAにより溶出された90%超の純度の画分を示す。 図16は、FXa処理によるFVII−XTEN融合物からFVIIa−XTEN融合物への活性化を示す(実験の詳細については実施例26参照)。SDS−PAGE分析は、FXa処理後の還元条件下での軽鎖バンドの出現を示すが、未処理の試料においては示されない。加えて、軽鎖の損失を示す上部のバンドの下方向の移行がある。 図17は、FVII−XTEN融合物からFVIIa−XTEN融合部への自己活性化を示すSDS‐PAGEを示す(実験の詳細については実施例26参照)。SDS‐PAGE分析は、FXa処理後の、およびCaClによる高濃縮での4℃でのインキュベーション後の還元条件下での軽鎖バンドの出現を示す。加えて、軽鎖の損失を示す上部のバンドの下方向の移行がある。 図18は、FVII−AE864およびFVII−AE288のSEC分析を示す(実験の詳細については実施例26参照)。SECは、最少の混入での単分散の集団、およびカラムの空隙容積(〜22mL)に凝集物がないことを示す。 図19は、陰イオン交換クロマトグラフィーによるFVII−AE864の精製を示す(実験の詳細については実施例26参照)。クロマトグラムは、混入タンパク質よりも遅くに活性のバルクが溶出し、正味5倍の精製をなすMacrocap Qカラム由来の全タンパク質含有量およびFVII活性の溶出特性を示す。 図20は、疎水性相互作用クロマトグラフィーによるFVII‐AE864の精製を示す(実験の詳細については実施例26参照)。クロマトグラムは、混入タンパク質よりも早くに活性のバルクが溶出し、正味2倍の精製をなすトヨパールフェニルカラム由来の全タンパク質含有量及びFVII活性の溶出特性を示す。 図21は、陰イオン交換クロマトグラフィーを用いた単量体FVII‐AE864からの凝集タンパク質の除去を表す2つのクロマトグラフィー出力を示す(実験の詳細については実施例26参照)。図21のAは、初期のピークと関連した緩衝剤の後に2つのピークが溶出するマクロキャップQカラム由来のFVII‐XTEN溶出特性を図示するクロマトグラムである。図21のBは、初期のピークにおける凝集体の不在を表す初期および後期のマクロキャップQのSECクロマトグラムを示す。 図22は、FIX/cFXI/XTENがFIX‐XTENと比較して活性の増大したELISAアッセイまたはaPTTアッセイの結果を示す(実験の詳細については実施例29参照)。一過性に発現したFIXコンストラクトを、ELISAによる抗原含有量について、およびaPTTベースのアッセイによる活性についてアッセイした。FIX‐XTENの抗原含有量は、FIX/cFXI/XTENコンストラクトと類似していたが、活性は有意に増大した。この増大は、FIX/cTEV/XTENがFIX‐XTENに対して有意に異なる活性を示さないので、本アッセイにおけるFXIプロテアーゼの特異的作用に起因する。FIX試料のELISA力価が197ng/mLであり、グラフの尺度を外れることに留意されたい。 図23は、実施例30に説明されるとおり、示されている得られた等価のFVII濃度でラットに皮下投与した単回用量後の薬物動態特性を示す。 図24は、実施例31に説明されるとおり、示されている得られた等価のFIX濃度でラットに皮下投与した単回用量後の薬物動態特性を示す。 図25は、実施例39に説明されるとおり、皮下的または静脈内のいずれかで投与された変動する長さの構造化されていないポリペプチドに連結されたGFPの異なる組成物の単回用量後のカニクイザルにおける薬物動態特性(血漿濃度)を示す。組成物は、GFP‐L288、GFP‐L576、GFP‐XTEN_AF576、GFP‐Y576、およびXTEN_AD836‐GFPであった。血液試料を注射後の種々の時点で分析し、血漿中のGFPの濃度を、捕捉のためにGFPに対するポリクローナル抗体と、検出のために同じポリクローナル抗体のビオチン化調製物とを用いたELISAによって測定した。結果は、投与後の血漿濃度対時間(時)として呈され、特に、XTENの最長の配列長を有する組成物であるXTEN_AD836‐GFPについての半減期のかなりの延長を示す。最短の配列長を有するコンストラクトGFP‐L288は、最短の半減期を有していた。 図26は、GFPのN末端に融合したXTEN_AE864の融合タンパク質の安定性研究からの試料のSDS‐PAGEゲルを示す(実施例40参照)。GFP‐XTENをカニクイザル血漿およびラット腎臓可溶化液において37℃で最大7日間インキュベートした。加えて、カニクイザルに投与したGFP‐XTENも評価した。試料を0、1、および7日目に引き抜き、SDS PAGEに次いで、GFPに対する抗体を用いるウェスタン分析を用いた検出によって分析した。 図27は、LCW546、LCW547、およびLCW552由来のクローンのN末端配列における第三および第四のコドンについて用いられる3つの無作為化したライブラリーを示す(実験の詳細については実施例14参照)。示されるように、第三および第四の残基の位置において許容可能なXTENコドンのすべての組み合わせが存在するよう修飾した第三および第四の残基を用いてライブラリーを設計した。各ライブラリーについて許容可能なXTENコドンを含むために、第三および第四の残基のコドン多様性を有する12のアミノ酸をコードするオリゴヌクレオチドの9の対を設計し、アニーリングし、NdeI/BsaI制限酵素で消化した詰め物ベクター(sfuffer vector)pCW0551へと連結し(Stuffer‐XTEN_AM875‐GFP)、大腸菌BL21Gold(DE3)コンピテント細胞へと形質転換し、3つのライブラリーのコロニーLCW0569、LCW0570、およびLCW0571を得た。 図28は、基準CBD_AM875コンストラクトに対するGFP蛍光シグナルについての実施例15において説明されるような最適化工程後の上位75のクローンの再試験のヒストグラムを示す。本結果は、いくつかのクローンが、基準クローンよりも今や優れていることを示した。 図29は、N末端の48のアミノ酸の2つの領域についてのコドン最適な選択の組み合わせを保証した組み合わせアプローチの模式図である(実験の詳細については実施例16参照)。本アプローチは、XTENがCFに対してN末端であるXTENタンパク質の発現についての解決策であり得るリーダー配列を結果として生じる発現の最適化の評価のためのXTENタンパク質のN末端における新規の48マーを作製した。 図30は、実施例17において説明されるように、コンストラクト配列のN末端にCBDリーダー配列を含む基準XTENクローンと比較した、XTEN N末端コドン最適化実験から得られた好ましいクローンの発現を確認するSDS‐PAGEゲルを示す。 図31は、XTENの構築、生成、および評価における代表的な工程の模式的流れ図である。 図32は、融合タンパク質をコードするCFXTENポリヌクレオチドコンストラクトの構築における代表的な工程の模式的流れ図である。個々のオリゴヌクレオチド501を12のアミノ酸モチーフ(「12マー」)などの配列モチーフ502へとアニーリングした後、BbsIおよびKpnI制限部位を含むオリゴと連結させる。ライブラリー由来の追加的な配列モチーフを、XTEN遺伝子504の所望の長さに到達するまで、12マーとアニーリングする。XTEN遺伝子を詰め物ベクターへとクローン化する。この場合、ベクターは、任意のFlag配列506に続いて、BsaI、BbsI、およびKpnI部位507およびFVII遺伝子508によって隣接されるストッパー配列をコードし、結果的にXTEN‐FVII融合タンパク質をコードする遺伝子500を生じる。 図33は、CFおよびXTENを含む融合タンパク質をコードする遺伝子の構築、ならびに融合タンパク質としてのその発現および回収、ならびに候補CFXTEN産物としてのその評価における代表的な工程の模式的流れ図である。 図34は、異なるプロセシング戦略を用いたCFXTEN発現ベクターの設計の模式図である。図34のAは、FVIIをコードする配列の3’末端に融合したXTENをコードする発現ベクターを示す。追加的なリーダー配列がこのベクターに必要とされないことに留意されたい。図7のBは、CBDリーダー配列およびTEVプロテアーゼ部位を有するFVIIをコードする配列の5’末端に融合したXTENをコードする発現ベクターを示す。図7のCは、CBDおよびTEVプロセシング部位が最適化したN末端リーダー配列(NTS)と置き換えられた図7Bにあるような発現ベクターを図示する。図7のDは、NTS配列をコードする発現ベクター、VFIIをコードする配列、およびXTENをコードする第二の配列を図示する。 図35は、公知の分子量のタンパク質標準物質に対して測定されたグルカゴン‐XTENコンストラクト試料の分子ふるいクロマトグラフィー分析の結果を示し、グラフは、実施例37に説明されるように、吸光度対保持容積として出力される。グルカゴン‐XTENコンストラクトは、1)グルカゴン‐Y288;2)グルカゴンY‐144;3)グルカゴン‐Y72;および4)グルカゴン‐Y36である。本結果は、XTEN部分の長さの増大に伴う見かけの分子量の増大を示す。 図36は、天然FIXの部分と、天然FVIIの部分と、EGF2ドメインおよびProドメインにわたる分子の部分に組み込まれたAPドメインの異なる部分を有するFVII‐FIX配列複合体の部分との間の配列アラインメントを示す。凡例は、コンストラクト名を提供する。個々の配列における間隙(ダッシュ)は、FIXと相同的ではないがさもなくば連続した連結された配列のストレッチを表す。下線を付したアミノ酸は、FIX由来の配列である。
本発明の実施態様を説明する前に、このような実施態様が例としてのみ提供され、および本明細書に説明される本発明の実施態様に対する種々の代替物が、本発明を実施する上で採用され得ることは理解されるべきである。数多くの変法、変更、および置き換えを今や、本発明から逸脱せずに当業者は想起するであろう。
別段の定義がない限り、本明細書で用いられるすべての技術用語および科学用語は、本発明の属する分野の当業者によって普遍的に理解されているのと同じ意味を有する。本明細書に説明されているものと類似のまたは等価の方法および材料を、本発明の実施または試験において用いることができるが、好適な方法および材料を下記に説明する。矛盾する場合、定義を含む本特許明細書が統制する。加えて、材料、方法、および実施例は、説明に過ぎず、制限しているよう意図するものではない。数多くの変法、変更、および置き換えを今や、本発明から逸脱せずに当業者は想起するであろう。
(定義)
本明細書で使用する場合、以下の用語は、別段の指定がない限り、該用語に帰する意味を有する。
本明細書および特許請求の範囲において使用する場合、単数形「a」、「an」、および「the」には、文脈が別段に明確に記さない限り、複数の指示を含む。例えば、用語「1つの細胞」には、その混合物を含む複数の細胞を含む。
用語「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」は、任意の長さのアミノ酸のポリマーを指すために本明細書で互換可能に用いられる。ポリマーは、直鎖または分岐鎖であり得、修飾されたアミノ酸を含み得、非アミノ酸によって中断され得る。該用語はまた、例えばジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質付加、アセチル化、リン酸化、または標識成分との抱合などの任意の他の操作によって修飾されたアミノ酸ポリマーを包含する。
本明細書で使用する場合、用語「アミノ酸」は、D型またはL型の光学異性体、およびアミノ酸類似体、およびペプチド模倣体のいずれをも含むがこれらに限定されない天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸もしくは合成アミノ酸のいずれかを指す。標準的な1文字表記または3文字表記を用いて、アミノ酸を明示する。
用語「天然L−アミノ酸」は、グリシン(G)、プロリン(P)、アラニン(A)、バリン(V)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、メチオニン(M)、システイン(C)、フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)、ヒスチジン(H)、リシン(K)、アルギニン(R)、グルタミン(Q)、アスパラギン(N)、グルタミン酸(E)、アスパラギン酸(D)、セリン(S)、およびトレオニン(T)のL型の光学異性体形態を意味する。
用語配列に適用される場合および本命最初で使用される場合の用語「非天然の」は、哺乳類において見出される野生型配列または天然配列と対応する部分を有しない、該配列と相補的ではない、あるいは高い程度の相同性を有しない、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの配列を意味する。例えば、非天然のポリペプチドまたは断片は、好適に整列される場合、天然配列と比較して99%以下、98%、95%、90%、80%、70%、60%、50%、またはそれよりさらに低いアミノ酸配列同一性を共有し得る。
用語「親水性」おおよび「疎水性」は、物質が有する水との親和性の程度を指す。親水性物質は、水に対して強い親和性を有し、水に溶解し、水と混合し、または水によって湿潤する傾向にあるのに対し、疎水性物質は、水に溶解し、水と混合し、または水によって湿潤しない傾向にある。アミノ酸は、その疎水性に基づいて特徴付けることができる。いくつかの尺度が開発されている。一例は、Levitt, M, et al., J Mol Biol (1976) 104:59によって開発された尺度であり、Hopp, TP, et al., Proc Natl Acad Sci U S A (1981) 78:3824に列挙されている。「親水性アミノ酸」の例は、アルギニン、リシン、トレオニン、アラニン、アスパラギン、およびグルタミンである。特に関心対象なのは、親水性アミノ酸であるアスパラギン酸、グルタミン酸、およびセリン、およびグリシンである。「疎水性アミノ酸」の例は、トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、およびバリンである。
「断片」は、治療活性および/または生物活性の少なくとも一部を保有する天然の生物活性のあるタンパク質の切り詰められた形態である。「変異体」は、生物活性のあるタンパク質の治療活性および/または生物活性の少なくとも一部を保有する天然の生物活性のあるタンパク質との配列相同性を有するタンパク質である。例えば、変異体タンパク質は、生物活性のある基準タンパク質と比較して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%のアミノ酸配列同一性を共有し得る。本明細書で使用する場合、用語「生物活性のあるタンパク質部分」には、例えば、位置指定突然変異誘発、挿入によって故意に、または突然変異によって偶発的に修飾されたタンパク質を含む。
本明細書で使用する場合、「内部XTEN」は、凝固因子の配列に挿入されたXTEN配列を指す。内部XTENは、凝固因子の2つの隣接するアミノ酸もしくはドメインによって、またはこの場合XTENが凝固因子の部分的な内部配列を置き換えることによってのいずれかによるFIXもしくはFVIIなどの凝固因子の配列へのXTEN配列の挿入によって構築されることができる。
本明細書で使用する場合、「末端XTEN」は、凝固因子のN末端もしくはC末端に融合したもしくは該末端において融合した、または凝固因子のN末端もしくはC末端におけるタンパク質分解性開裂配列と融合したXTEN配列を指す。末端XTENは、凝固因子の天然末端に融合することができる。あるいは、末端XTENは、凝固因子の末端配列を置き換えることができる。
用語「XTEN放出部位」は、哺乳類プロテアーゼによって認識および開裂することができるCFXTEN融合タンパク質における配列を指し、CFXTEN融合タンパク質からのXTENまたはXTENの一部の放出を有効にする。本明細書で使用する場合、「哺乳類プロテアーゼ」は、哺乳類の体液、細胞、または組織に通常存在するプロテアーゼを意味する。XTEN放出部位は、FXIa、FXIIa、カリクレイン、FVIIa、FIXa、FXa、FIIa(トロンビン)、エラスターゼ‐2、MMP‐12、MMP13、MMP‐17、MMP‐20、または凝固事象の間に存在する任意のプロテアーゼなどの種々の哺乳類プロテアーゼ(別名「XTEN放出プロテアーゼ」)によって開裂されるよう操作されることができる。
本明細書で提供されるCFXTENポリペプチドの形態(複数可)に適用される場合の「活性」は、天然凝固因子の生物活性の保有を指し、この場合、「生物活性」は、インビトロもしくはインビボでの生物学的な機能もしくは効果を指し、これには、受容体もしくはリガンドのいずれかの結合、酵素活性、または凝固因子について当該技術分野で一般的に公知の凝固に及ぼす効果を含む、
本明細書で提供されるCFXTENポリペプチドの形態(複数可)に適用される場合の「治療効果」は、ヒトもしくは他の動物における疾患もしくは容態の治癒、緩和、逆転、寛解、もしくは予防を含むがこれらに限定されない生理学的効果、またはさもなければヒトもしくは動物の身体的もしくは精神的健康を指す。「治療有効量」は、疾患もしくは容態(例えば、出血症状)の症状を予防、軽減、逆転、もしくは寛解させるのに、または治療途中の対象の生存を長期化させるのに有効な化合物の量を指す。治療有効量の決定は、特に本明細書に提供される詳細な開示に照らして、当業者の能力内に十分にある。
「宿主細胞」には、対象ベクターについての受け手であり得るまたは受け手であった個々の細胞または細胞培養物を含む。宿主細胞には、単一宿主細胞の子孫を含む。子孫は、天然の、偶発的な、または故意の突然変異により、元の親細胞と(全DNA相補体の形態においてまたはゲノムにおいて)必ずしも完全に同一でなくてよい。宿主細胞には、本発明のベクターをインビボで形質移入された細胞を含む。
「単離された」は、本明細書で開示された種々のポリペプチドを説明するのに使用する場合、その天然環境の成分から同定ならびに分離および/または回収されたポリペプチドを意味する。その天然環境の混入物質成分は、ポリペプチドについての診断用途または治療用途に典型的に干渉するであろう材料であり、酵素、ホルモン、および他のタンパク質性もしくは非タンパク質性溶質を含み得る。当業者に明らかなように、非天然のポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、またはその断片は、その天然の対応物と区別するために「単離」を必要としない。加えて、「濃縮され」、「分離され」、または「希釈された」ポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、またはそれらの断片は、容積あたりの分子の濃度または数がその天然の対応物のものよりも一般的に大きいという点で、その天然の対応物と区別することができる。一般に、組換え手段によって作製され、宿主細胞において発現したポリペプチドは、「単離され」ていると考えられる。
「単離された」ポリヌクレオチドまたはポリペプチドをコードする核酸または他のポリペプチドをコードする核酸は、ポリペプチドをコードする核酸の天然源において、同定され、通常会合している少なくとも1つの混入物質核酸分子から分離された核酸分子である。ポリペプチドをコードする単離された核酸分子は、天然に見出される形態または設定以外である。ポリペプチドをコードする単離された核酸分子はそれゆえ、天然の細胞に存在する場合、ポリペプチドをコードする具体的な核酸分子とは区別される。しかしながら、ポリペプチドをコードする単離された核酸分子には、例えば核酸分子が天然の細胞のものとは異なる染色体位置もしくは染色体外位置にあるポリペプチドを普通発現する細胞に含まれる、ポリペプチドをコードする核酸分子を含む。
「キメラ」タンパク質は、配列において天然に生じるものとは異なる位置における領域を含む少なくとも1つの融合ポリペプチドを含む。領域は通常、別個のタンパク質に存在し得、融合ポリペプチドにおいて互いにもたらされ;または同じタンパク質に通常存在し得るが、融合ポリペプチドにおいて新たな配置に配置される。キメラタンパク質は例えば、化学合成によって、またはペプチド領域が所望の関連性においてコードされるポリヌクレオチドを作製および翻訳することによって作製され得る。
「抱合した」、「連結された」、「融合した」、および「融合」は、本明細書で互換可能に用いられる。これらの用語は、化学的抱合または組換え手段を含むどんな手段によっても、2つ以上の化学元素または化学的成分の互いに接合を指す。例えば、プロモーターまたはエンハンサーは、配列の転写に影響する場合、コード配列に作用可能に連結される。一般的に、「作用可能に連結された」とは、連結されているDNA配列が連続しており、読み取り相またはフレーム内にあることを意味する。「フレーム内融合」は、2つ以上のオープンリーディングフレーム(ORF)を接合して、元のORFの正確なリーディングフレームを維持する様式で連続したより長いORFを形成することを指す。したがって、結果として生じる組換え融合タンパク質は、元のORFによってコードされるポリペプチドに相応する2つ以上のセグメント(該セグメントは天然では通常そのように接合していない)を含む単一のタンパク質である。
ポリペプチドの文脈において、「直鎖配列」または「配列」は、配列において互いに隣接する残基がポリペプチドの一次構造において連続しているアミノ末端からカルボキシル末端への方向におけるポリペプチドのアミノ酸の順序である。「部分配列」は、一方向または両方向において追加的な残基を含むことが公知であるポリペプチドの一部の直鎖配列である。
「異種性の」とは、比較されている実体の残りとは遺伝子型として異なる実体に由来することを意味する。例えば、グリシンの豊富な配列の天然のコード配列から取り出され、天然の配列以外のコード配列に作用可能に連結されたたグリシンの豊富な配列は、異種性のグリシンの豊富な配列である。用語「異種性の」は、ポリヌクレオチド、ポリペプチドに適用される場合、該ポリヌクレオチドまたはポリペプチドが、比較されている実体の残りのものとは遺伝子型として異なる実体に由来することを意味する。
用語「ポリヌクレオチド」、「核酸」、「ヌクレオチド」、および「オリゴヌクレオチド」は互換可能に用いられる。該用語は、デオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチド、またはそれらの類似体のいずれかの任意の長さのヌクレオチドのポリマー形態を指す。ポリヌクレオチドは、任意の3次元構造を有し得、公知のまたは公知ではない任意の機能を実施し得る。以下は、ポリヌクレオチドの非限定例である:遺伝子または遺伝子断片のコード領域または非コード領域、連結分析から定義された座(複数可)、エクソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、転移RNA、リボソームRNA、リボザイム、cDNA、組換えポリヌクレオチド、分岐鎖ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離されたDNA、任意の配列の単離されたRNA、核酸プローブ、およびプライマー。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチドおよびヌクレオチド類似体など、修飾されたヌクレオチドを含み得る。存在する場合、ヌクレオチド構造に対する修飾は、ポリマーの重合の前または後に与えられ得る。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分によって中断され得る。ポリヌクレオチドは、標識成分との抱合などによって、重合後にさらに修飾され得る。
用語「ポリヌクレオチドの相補体」は、完全な忠実度を有する基準配列とハイブリッド形成し得るよう、基準配列と比較して相補的な塩基配列および逆方向を有するポリヌクレオチド分子を示す。
「組換え」は、ポリヌクレオチドに適用される場合、該ポリぬkる絵落ち度が、インビトロでのクローン化工程、制限工程および/または連結工程、ならびに宿主細胞において潜在的に発現できるコンストラクトを結果的に生じる他の手順の種々の組み合わせの産物である。
用語「遺伝子」および「遺伝子断片」は、本明細書で互換可能に用いられる。該用語は、転写および翻訳後に特定のタンパク質をコードすることのできる少なくとも1つのオープンリーディングフレームを含むポリヌクレオチドを指す。遺伝子または遺伝子断片は、該ポリヌクレオチドが、全コード領域またはその断片に及び得る少なくとも1つのオープンリーディングフレームを含む限り、ゲノムまたはcDNAであり得る。「融合遺伝子」は、互いに連結される少なくとも2つの異種性ポリヌクレオチドから構成される遺伝子である。
「相同性」または「相同の」は、2つ以上のポリヌクレオチド配列または2つ以上のポリペプチド配列の間の配列類似性または互換性を指す。BestFitなどのプログラムを用いて、2つの異なるアミノ酸配列間の配列の同一性、類似性、または相同性を決定する場合、デフォルト設定が用いられ得、またはblosum45もしくはblosum80などの適切なスコア化マトリックスを選択して、同一性、類似性、または相同性のスコアを最適化し得る。好ましくは、相同であるポリヌクレオチドは、本明細書に定義されるようなストリンジェントな条件下でハイブリッド形成し、かつ該ポリヌクレオチドの配列と比較して少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは95%、より好ましくは97%、より好ましくは98%、およびさらにより好ましくは99%の配列同一性を有するポリヌクレオチドである。
「連結」は、互いに連結している2つの核酸断片または遺伝子の間のホスホジエステル結合を形成する過程を指す。DNA断片または遺伝子を互いに連結するために、DNAの末端は、互いに適合していなければならない。いくつかの場合、末端はエンドヌクレアーゼ消化の後に直接適合するであろう。しかしながら、末端を連結に適合させるために、エンドヌクレアーゼ消化の後に通常生成されるねじれ型末端を平滑断端にまず変換することは必要であり得る。
用語「ストリンジェントな条件」または「ストリンジェントなハイブリッド形成条件」には、ポリヌクレオチドがその標的配列と、他の配列よりも検出可能により大きな程度まで(例えば、背景を上回る少なくとも2倍)ハイブリッド形成するであろう条件に対する引用を含む。一般的に、ハイブリッド形成のストリンジェンシーは、一部、洗浄工程が実施される温度および塩濃度に関して表わされる。典型的には、ストリンジェントな条件は、塩濃度がpH7.0〜8.3において約1.5M未満のNaイオン、典型的には約0.01〜1.0MのNaイオン濃度(または他の塩)であるものであり、温度は、短いポリヌクレオチド(例えば、10〜50ヌクレオチド)については少なくとも約30℃、長いポリヌクレオチド(例えば、50超のヌクレオチド)については少なくとも約60℃であり、例えば、「ストリンジェントな条件」には、37℃で50%ホルムアミド、1M NaCl、1%SDSにおけるハイブリッド形成、および60℃〜65℃で0.1×SSC/1%SDSにおける各15分間の3回の洗浄を含むことができる。あるいは、約65℃、60℃、55℃、または42℃の温度を用いてもよい。SSC濃度は、約0.1〜2×SSCで変動し得、それとともにSDSは、約0.1%で存在する。このような洗浄温度は典型的には、規定されたイオン強度およびpHにおいて特異的な配列についての融点温度よりも低い約5℃〜20℃であるよう選択される。Tmは、標的配列の50%が完全に合致したプローブとハイブリッド形成する(規定されたイオン強度およびpH下での)温度である。核酸ハイブリッド形成についてのTmおよび条件を算出するための等式は周知であり、Sambrook, J. et al. (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual , 2nd ed., vol. 1−3, Cold Spring Harbor Press, Plainview N.Y.において見出されることができ、具体的には、第2巻の第9章を参照されたい。典型的には、遮断試薬を用いて、非特異的ハイブリッド形成を遮断する。このような遮断試薬には、例えば、約100〜200μg/mLで剪断および変性したサケ精子DNAを含む。約35〜50%(v/v)の濃度のホルムアミドなどの有機溶媒も、RNA:DNAハイブリッド形成などのための特定の状況下で用いてよい。これらの洗浄条件に関する有用な変法は、当業者に容易に明らかである。
用語「パーセント同一性」および「%同一性」は、ポリヌクレオチド配列に適用する場合、標準化されたアルゴリズムを用いて整列した少なくとも2つのポリヌクレオチド配列間の残基合致の百分率を指す。このようなアルゴリズムは、標準化され再生可能な方法で、2つの配列間の整列を最適化し、それゆえ2つの配列のより有意義な比較を達成するために比較される配列において間隙を挿入し得る。パーセント同一性は、規定された全ポリヌクレオチド配列の長さにわたって測定され得、またはより短い長さにわたって、例えば、より長い規定されたポリヌクレオチド配列から採取された断片、例えば、少なくとも45、少なくとも60、少なくとも90、少なくとも120、少なくとも150、少なくとも210、または少なくとも450の連続した残基の断片の長さにわたって測定され得る。このような長さは例示的にすぎず、本明細書、表、図、または配列リストに示される配列によって支持される任意の断片長を用いて、パーセンテージ同一性が測定され得る長さを説明し得る。
「パーセント(%)配列同一性」は、本明細書で同定されるポリペプチド配列に関して、必要な場合、配列および導入間隙を整列して、最大パーセント配列同一性に達した後に、第二の基準ポリペプチド配列またはその部分のアミノ酸残基と同一である問題の配列のアミノ酸残基のパーセンテージとして規定されており、配列同一性の一部としての何らかの保存的置換を考慮しない。パーセントアミノ酸配列同一性を決定する目的についての整列は、当該技術分野内の種々の方法において、例えば、BLAST、BLAST‐2、ALIGN、またはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公共的に入手可能なコンピュータソフトウェアを用いて達成することができる。当業者は、比較されている配列の全長にわたって最大の整列を達成するのに必要な何らかのアルゴリズムを含む、整列を測定するための適切なパラメータを決定することができる。パーセント同一性は、規定された全長のポリペプチド配列の長さにわたって測定され得、またはより短い長さにわたって、例えばより長い規定されたポリペプチド配列から採取された断片、例えば、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも70、または少なくとも150の連続した残基の断片の長さにわたって測定され得る。このような長さは例示的にすぎず、本明細書に、表、図、または配列リストに示される配列によって支持される任意の断片長を用いて、パーセンテージ同一性が測定され得る長さを説明し得ることは理解される。
用語「非反復性」は、ポリペプチドの文脈において本明細書で用いられる場合、ペプチドまたはポリペプチドの配列における内部相同性の欠失または限定された程度を指す。用語「実質的に非反復性の」は例えば、同一のアミノ酸種類であるか、または(後掲に定義される)10以下のサブシーケンススコアを有するか、またはポリペプチド配列を構成する配列モチーフのN末端からC末端への順序にパターンが存在しない、配列における4つの連続したアミノ酸のうちの数個あるかまたはまったくないことを意味することができる。用語「反復性」は、ポリペプチドの文脈で本明細書において用いられる場合、ペプチドまたはポリペプチドの配列における内部相同性の程度を指す。対照的に、「反復性の」配列は、短いアミノ酸配列の複数の同一コピーを含み得る。例えば、関心対象のポリペプチド配列は、nマーの配列に分割され得、同一の配列の数が計数できる。高度に反復性の配列は、同一の配列の大きな画分を含むのに対し、非反復性配列は、数個の同一の配列を含む。ポリペプチドの文脈において、配列は、規定されたまたは可変の長さのより短い配列の複数のコピー、あるいはモチーフ自体が非反復性配列を有し、全長のポリペプチドを実質的に非反復性にするモチーフを含むことができる。非反復性が測定されるポリペプチドの長さは、3アミノ酸〜約200アミノ酸、約6〜約50アミノ酸、または約9〜約14アミノ酸で変動することができる。ポリヌクレオチド配列の文脈で用いられる「反復性」は、例えば、所与の長さの同一のヌクレオチド配列の頻度など、配列における内部相同性の程度を指す。反復性は例えば、同一の配列の頻度を分析することによって測定することができる。
「ベクター」は好ましくは、挿入された核酸分子を宿主細胞へとおよび/または宿主細胞間で転移させる適切な宿主において自己複製する核酸分子である。この用語には、DNAもしくはRNAの細胞への挿入のために主として機能するベクター、DNAもしくはRNAの複製のために種として機能するベクターの複製、DNAもしくはRNAの転写および/または翻訳のために機能する発現ベクターを含む。また、上記の機能のうちの2つ以上を提供するベクターも含まれる。「発現ベクター」は、適切な宿主細胞に導入される場合、ポリペプチド(複数可)へと転写および翻訳することのできるポリヌクレオチドである。「発現系」は通常、所望の発現産物を生じるよう機能することのできる発現ベクターから構成される好適な宿主細胞を意味する。
「血清分解耐性」は、ポリペプチドに適用される場合、血液またはその構成要素における、血清または血漿中のプロテアーゼを典型的に包含する分解に耐えるポリペプチドの能力を指す。血清分解耐性は、タンパク質をヒト(または適宜、マウス、ラット、サル)血清または血漿と、ある範囲の日数の間(例えば、0.25、0.5、1、2、4、8、16日間)、典型的には約37℃で組み合わせることによって測定することができる。これらの時点についての試料をウェスタンブロットアッセイに供することができ、タンパク質を抗体で検出する。抗体は、タンパク質におけるタグとなり得る。タンパク質がウェスタンにおいて単一のバンドを示し、タンパク質のサイズが、注射されたタンパク質のものと同一である場合、分解は生じていない。この例示的な方法において、タンパク質の50%が分解される時点は、ウェスタンブロットまたは等価の技術によって判断される場合、該タンパク質の血清分解半減期または「血清半減期」である。
用語「t1/2」は、ln(2)/Kelとして算出される終末半減期を意味する。Kelは、対数濃度の末端直線部分と時間曲線との線形回帰によって算出される末端除去速度定数である。半減期は典型的には、生体に沈積した投与された物質の量の半分が、正常な生物学的プロセスによって代謝または除去されるのに必要な時間を指す。用語「t1/2」、「終末半減期」、「除去半減期」、および「循環半減期」は、本明細書で互換可能に用いられる。
「能動的クリアランス」は、CFが濾過または凝固以外によって循環から除去され、かつ細胞、受容体、代謝、またはCFの分解によって仲介される循環からの除去を含む機序を意味する。
「見かけの分子量因子」および「見かけの分子量」は、特定のアミノ酸配列によって呈される見かけの分子量の相対的な増加または減少の測定単位を指す関連用語である。見かけの分子量は、分子ふるいクロマトグラフィー(SEC)および類似の方法を用いて、球状タンパク質標準物質と比較して決定され、「見かけのkD」単位で測定される。見かけの分子量因子は、見かけの分子量と実際の分子量の間の比であり;後者は、アミノ酸組成に基づいて、組成物中のアミノ酸の各種類に関して算出された分子量を加算することによって、またはSDS電気泳動ゲルにおける分子量標準物質との比較からの概算によって推定される。
用語「水力学的半径」または「Stokes半径」は、溶液を通じて移動する本体であるという仮説を立てることによって測定され、かつ溶液の粘度によって抵抗される溶液中の分子の有効半径(nmにおけるR)である。本発明の実施態様において、XTEN融合タンパク質の水力学的半径の測定基準は、より直観的な測定基準である「見かけの分子量因子」と相関する。タンパク質の「水力学的半径」は、その水溶液中での拡散速度およびマクロ分子のゲルでの移動能力に影響を及ぼす。タンパク質の水力学的半径は、その分子量によって、ならびに形状およびコンパクトさを含めたその構造によって決定される。水力学的半径を決定するための方法は、米国特許第6,406,632号および第7,294,513号において説明されるような分子ふるいクロマトグラフィー(SEC)の使用によるなど、当該技術分野において周知である。たいていのタンパク質は、タンパク質が最小の水力学的半径を有することのできる最もコンパクトな三次元構造である球状構造を有する。いくつかのタンパク質は、不揃いで開いた、構造化されていない、または「直鎖状の」立体配座を採用し、結果として、類似の分子量の典型的な球状タンパク質と比較して非常により大きな水力学的半径を有する。
「生理学的条件」は、生体の条件を模倣する、温度、塩濃度、pHを含めた生体宿主における1セットの条件およびインビトロでの条件を指す。インビトロでのアッセイにおける使用についての生理学的に関連性のある条件の宿主が確立されている。一般的に、生理学的緩衝液は、生理学的な塩濃度を含んでおり、約6.5〜約7.8、好ましくは約7.0〜約7.5に及ぶ中性pHに調整される。種々の生理学的緩衝液は、Sambrook et al. (1989)に列挙されている。生理学的に関連性のある温度は、約25℃〜約38℃、好ましくは約35℃〜約37℃に及ぶ。
「反応基」は、第二の反応基に共役することのできる化学構造である。反応基の例は、アミノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基、アルデヒド基、アジド基である。いくつかの反応基を活性化して、第二の反応基との共役を促進することができる。活性化についての非限定例は、カルボキシル基のカルボジイミドとの反応、カルボキシル基から活性化型エステルへの変換、またはカルボキシル基からアジド機能への変換である。
「徐放薬」、「遅延放出薬」、「デポー製剤」、および「持続放出薬」は、本発明のポリペプチドが薬剤の不在下で投与される場合、放出の持続時間に対して該ポリペプチドの放出の持続時間を延長させることのできる薬剤を指すために互換可能に用いられる。本発明の異なる実施態様は、異なる治療量を結果として生じる異なる放出速度を有してよい。
用語「抗原」、「標的抗原」、および「免疫原」は、抗体断片または抗体断片ベースの治療薬が結合しまたは特異性を有する構造または結合決定因子を指すために本明細書で互換可能に用いられる。
用語「負荷量」は、本明細書で使用する場合、生物活性または治療活性を有するタンパク質またはペプチドの配列;小分子のファルマコフォアに対する対応物を指す。負荷量の例には、サイトカイン、酵素、ホルモンおよび血液、ならびに増殖因子が挙げられるが、これらに限定されない。負荷量はさらに、化学治療薬、抗ウイルス化合物、毒素、または造影剤などの遺伝子融合したまたは化学的に抱合した部分を含むことができる。これらの抱合した部分は、開裂可能または開裂不可能であり得るリンカーを介して、ポリペプチドの残りに接合することができる。
用語「アンタゴニスト」は、本明細書で使用する場合、本明細書に開示される天然ポリペプチドの生物活性を部分的にもしくは完全に遮断、阻害、または中和する任意の分子を含む。ポリペプチドのアンタゴニストを同定するための方法は、天然ポリペプチドを候補アンタゴニスト分子と接触させることと、該天然ポリペプチドと通常関連した1つ以上の生物活性の検出可能な変化を測定することとを含み得る。本発明の文脈において、アンタゴニストには、生物活性のあるタンパク質の効果を低下させるタンパク質、核酸、炭水化物、抗体、または任意の他の分子を含み得る。
用語「アゴニスト」は、最も広範な意味で用いられ、本明細書に開示される天然ポリペプチドの生物活性を模倣する任意の分子を含む。好適なアゴニスト分子は、天然のポリペプチド、ペプチド、小有機分子当のアゴニスト抗体または抗体断片、断片、もしくはアミノ酸配列バリアントを特異的に含む。天然ポリペプチドのアゴニストを同定するための方法は、天然ポリペプチドを候補アゴニスト分子と接触させることと、天然ポリペプチドと通常関連した1つ以上の生物活性の検出可能な変化を測定することを含み得る。
本明細書における目的のための「活性」は、相応する天然の生物活性のあるタンパク質のものと一致する融合タンパク質の構成要素の作用または効果を指し、この場合、「生物活性」は、受容体結合、アンタゴニスト活性、アゴニスト活性、または細胞レベルの応答もしくは生理学的応答を含むがこれらに限定されないインビトロまたはインビボでの生物学的機能または効果を指す。
本明細書で使用する場合、「治療」もしくは「治療すること」、または「緩和すること」または「寛解させること」は、本明細書で互換可能に用いられる。これらの用語は治療上の有益性および/または予防上の有益性を含むがこれらに限定されない有益なまたは所望の結果を得るためのアプローチを指す。治療上の有益性によって意味されるのは、治療途中の潜在的な障害の根絶または寛解である。また、治療上の有益性は、対象がなおも潜在的な障害に苦しめられ得るにもかかわらず、改善が対象において観察されるよう、潜在的な障害と関連した1つ以上の生理学的症状の根絶または寛解にともない達成される。予防的な有益性のために、組成物は、特定の疾患を発症させる危険にある対象に、または疾患(この疾患の診断はなされていなくてもよい)の1つ以上の生理学的症状を報告している対象に投与され得る。
「治療効果」は、本明細書で使用する場合、生物活性のあるタンパク質によって所有される抗原性エピトープに対する抗体の産生を誘導する能力以外の、本発明の融合ポリペプチドによって生じる、ヒトまたは他の動物における疾患の治癒、緩和、寛解、または予防、あるいはさもなくば、ヒトまたは動物の身体的または精神的健康を高めることを含むがこれらに限定されない生理学的効果を指す。治療有効量の決定は、特に本明細書に提供される詳細な開示の観点で、当業者の能力内に十分にある。
用語「治療有効量」および「治療有効用量」は、本明細書で使用する場合、対象に単回用量または反復用量で投与されると、任意の症状、局面、測定されるパラメータ、または疾患状態もしくは容態の特徴に及ぼす何らかの検出可能な有益な効果を有することのできる、単独でのまたは融合タンパク質組成物の一部としてのいずれかの生物活性のあるタンパク質の量を指す。このような効果は、有益であることが絶対的である必要はない。
用語「治療有効用量投与計画」は、本明細書で使用する場合、単独でまたは融合タンパク質組成物の一部としてのいずれかで、生物活性のあるタンパク質の連続的に投与される複数回用量(すなわち、少なくとも2回以上)についてのスケジュールを指し、この場合、用量は、任意の症状、局面、測定されるパラメータ、または疾患状態もしくは容態の特徴に及ぼす持続された有益な効果を結果的に生じるために治療有効量で与えられる。
(I).一般的な技術)
本発明の実施は、別段の記載がない限り、当該技術分野の技術内である免疫学、生化学、化学、分子生物学、微生物学、細胞生物学、ゲノム科学、および組換えDNAに関する従来技術を採用する。それらの内容がすべて引用により本明細書に組み込まれているSambrook, J. et al., “Molecular Cloning: A Laboratory Manual,” 3rd edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2001; “Current protocols in molecular biology”, F. M. Ausubel, et al. eds.,1987; the series “Methods in Enzymology,” Academic Press, San Diego, CA.; “PCR 2: a practical approach”, M.J. MacPherson, B.D. Hames and G.R. Taylor eds., Oxford University Press, 1995; “Antibodies, a laboratory manual” Harlow, E. and Lane, D. eds., Cold Spring Harbor Laboratory,1988; “Goodman & Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,” 11th Edition, McGraw−Hill, 2005; and Freshney, R.I., “Culture of Animal Cells: A Manual of Basic Technique,” 4th edition, John Wiley & Sons, Somerset, NJ, 2000を参照されたい。
(II).凝固因子)
本発明は、凝固因子(CF)を含む融合タンパク質組成物に一部関する。本明細書で使用する場合、「凝固因子」または「CF」は、第IX因子(FIX)、第VII因子(FVII)、FVIIおよびFIXの配列組み合わせ、またはそれらの模倣体、配列バリアント、および切り詰められたバージョンを指す。
((a)第IX因子)
「第IX因子」または「FIX」は、凝固因子タンパク質ならびにそれらの種および配列バリアントを意味し、ヒトFIX前駆体ポリペプチド(「プレプロ」)の461の一本鎖アミノ酸配列および成熟ヒトFIXの415の一本鎖アミノ酸配列を含むがこれらに限定されない。FIXには、血液凝固因子IXの典型的な特徴を有する第IX分子の任意の形態を含む。本明細書で使用する場合、「第IX因子」および「FIX」は、Glaドメイン(γ−カルボキシグルタミン酸残基を含む領域)、EGF1ドメインおよびEGF2ドメイン(ヒト表皮増殖因子に相同の配列を含む領域)、活性化ペプチドドメイン(成熟FIXの残基R136〜R180によって形成)、ならびにC末端プロテアーゼドメイン(「Pro」)、または当該技術分野で公知のこれらのドメインの同義語を含む、あるいはこの天然タンパク質の生物活性の少なくとも一部を保有する切り詰められた断片または配列バリアントであり得る、ポリペプチドを包含するよう意図される。FIXまたは配列バリアントは、米国特許第4,770,999号、第7,700,734号に説明されるようにクローン化されており、ヒト第IX因子をコードするcDNAは単離され、特徴づけられ、発現ベクターへとクローン化されている(例えば、Choo et al., Nature 299:178−180 (1982); Fair et al., Blood 64:194−204 (1984); and Kurachi et al., Proc. Natl. Acad. Sci., U.S.A. 79:6461−6464 (1982)参照)。
ヒト第IX因子(FIX)は、q27.1においてX染色体に存在する単一コピー遺伝子によってコードされる。ヒトFIXのmRNAは、5’非翻訳領域のための205塩基、プレプロ第IX因子のための1383塩基、終止コドン、および3’非翻訳領域のための1392塩基から構成される。FIXポリペプチドは、55kDaであり、3つの領域:28アミノ酸からなるシグナルペプチド、18アミノ酸からなり、グルタミン酸残基のガンマ‐カルボキシル化に必要とされるプロペプチド、および415アミノ酸からなる成熟第IX因子から構成されるプレプロポリペプチドとして合成される。プロペプチドは、ガンマ‐カルボキシグルタミン酸ドメインに対してN末端の18アミノ酸残基配列である。プロペプチドは、ビタミンK依存性ガンマカルボキシラーゼを結合し、次に内在性プロテアーゼ、最も有望な、フリンもしくはPCSK3としても公知のPACE(対形成した塩基性アミノ酸の開裂酵素)によってFIXの前駆体ポリペプチドから開裂する。ガンマカルボキシル化がないと、Glaドメインは、負に帯電したリン脂質表面にタンパク質をつなぎとめるのに必要な正確な立体配座を想定するためにカルシウムを結合することができず、それにより第IX因子は無機能性となる。カルボキシル化された場合でさえ、Glaドメインはまた、適切な機能のためのプロペプチドの開裂に依存しており、その理由として、保有されたプロペプチドが、カルシウムおよびリン脂質に対する最適な結合に必要なGlaドメインの立体配座変化に干渉するからである。ヒトにおいて、結果として生じる成熟第IX因子は、肝細胞によって血流へと、およそ17重量%の炭水化物を含む415アミノ酸残基の一本鎖タンパク質である不活性化型酵素前駆体として分泌される(Schmidt, A. E., et al. (2003) Trends Cardiovasc Med, 13: 39)。成熟第IX因子は、N末端からC末端への構造において、Glaドメイン、EGF1ドメイン、EGF2ドメイン、活性化ペプチド(AP)ドメイン、およびプロテアーゼ(または触媒)ドメインであるいくつかのドメインから構成される。FIXは、R145‐A146およびR180‐V181によってそれぞれ形成される2つの活性化ペプチドを含む。活性化後、一本鎖FIXは二本鎖分子となり、その中で、2つの鎖が該酵素をGlaドメインに付着させるジスルフィド結合によって連関される。CFは、変化した活性化特異性を結果的に生じることによって、これらの活性化ペプチドを置き換えることによって操作することができる。哺乳類において、成熟FIXは、活性化された第XI因子によって活性化されて、第IXa因子を生じなければならない。プロテアーゼドメインは、FIXからFIXaへの活性化の際に、FIXの触媒活性を提供する。活性化された第VIII因子(FVIIIa)は、FIXa活性の完全な発現に特異的な補助因子である。
凝固に関与するタンパク質には、第I因子、第II因子、第III因子、第IV因子、第V因子、第VI因子、第VII因子、第VIII因子、第IX因子、第X因子、第XI因子、第XII因子、第XIII因子、プロテインC、および組織因子(「凝固タンパク質」)が挙げられる。凝固タンパク質の大部分は、活性化されると凝固前駆体プロテアーゼ活性を呈して、他の凝固タンパク質を活性化する酵素前駆体形態に存在し、内在性または外来性の凝固経路および凝固形成に貢献する。凝固カスケードの内在性経路において、FIXは、活性化された第VIII因子、第X因子、カルシウム、およびリン脂質の複合体と会合する。該複合体において、FIXは、第Xia因子によって活性化される。第IX因子の活性化は、該分子からの活性化ペプチド(Ala146〜Arg180)の2工程除去によって達成される(Bajaj et al., Human factor IX and factor IXa, in METHODS IN ENZYMOLOGY. 1993)。第一の開裂は、第Xia因子又は第VIIa因子/組織因子のいずれかによって、Arg145‐Ala146においてなされる。第二のおよび律側開裂は、Arg180‐Val181においてなされる。活性化は35残基を除去する。活性化されたヒト第IX因子は、C末端重鎖(28kDa)およびN末端軽鎖(18kDa)のヘテロ二量体として存在し、該鎖は、酵素をGlaドメインに付着させる1つのジスルフィド架橋によって互いに保持される。第IXa因子は順に、活性化された第VIII因子と協調して第X因子を活性化させる。あるいは、第IX因子および第X因子は両方とも、外来性経路を介して生じた脂質付加された組織因子と複合体形成した第VIIa因子によって活性化されることができる。次に、第Xa因子は、最終的な共通経路に参加し、それによりプロトロンビンはトロンビンに変換され、トロンビンは順にフィブリノーゲンをフィブリンに変換して、凝固を形成する。
凝固プロセスにおける欠陥は、凝固形成にかかる時間が延長する出血障害をもたらすことができる。このような欠陥は、先天性または後天性であり得る。例えば、血友病Aおよび血友病Bはそれぞれ、第VIII因子(FVIII)およびFIXの欠乏を特徴とする遺伝性疾患である。組換えタンパク質として一般的に調製されたこれらのタンパク質との置き換え療法は、血友病B(クリスマス病)および第IX因子関連出血障害の治療介入において用いてよい。第IX因子は、両容態の治療において用いることができる。しかしながら、いくつかの場合、患者は、治療の有効性を低下または無効にする、投与されたタンパク質に対する抗体を発生させる。
本発明は、FIX配列と相同性を有するCFXTEN組成物におけるFIX配列、ヒト、非ヒト霊長類、哺乳類(家畜動物を含む)などに由来する天然の配列断片、ならびにFIXの生物活性または生物学的機能の一部を保有しおよび/または凝固因子と関連した疾患、欠乏症、障害、または容態(例えば、外傷、手術と関連した、凝固因子の欠乏症に関する出血症状)を予防、治療、仲介、または寛解させるのに有用な非天然配列バリアントの包含を熟慮する。ヒトFIXと相同性を有する配列は、NCBIのBLASTなど、標準的な相同性検索技術によって見出すことができる。
一実施態様において、対象の組成物に組み込まれたFIXは、天然に見出されるタンパク質に相応する配列を有する組換えポリペプチドである。別の実施態様において、FIXは、相応の天然FIXの生物活性の少なくとも一部を保有する天然配列の配列バリアント、断片、ホモログ、または模倣体である。表1は、本発明のCFXTEN融合タンパク質によって包含されるFIXのアミノ酸配列に関する非限定的なリストを提供する。融合タンパク質組成物に組み込まれるべき任意のFIX配列または相同的な誘導体は、表1のアミノ酸配列間の個々の突然変異をシャッフリングすることによって構築され、かつ活性について評価されることができる。天然FIXの生物活性の少なくとも一部を保有するモノは、本発明の融合タンパク質組成物に有用である。CFXTEN融合タンパク質に組み込めるFIXには、表1から選択されるアミノ酸配列と比較して、少なくとも約80%の配列同一性またはそれに代わるものとして、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%の配列同一性を有するタンパク質が挙げられる。
((b)第VII因子)
「第VII因子」または「FVII」は、凝固因子のタンパク質および種ならびにその配列バリアントを意味し、ヒトFVIIの406の一本鎖アミノ酸配列ならびに前駆体タンパク質の444のアミノ酸配列の不活性型および活性化型(相反する性質に対して別段の記載がない限り)の両方を含むがこれらに限定されない。本明細書で使用する場合、第VII因子およびFVIIは、Glaドメイン(γ‐カルボキシグルタミン酸残基を含む領域)、EGF1ドメインおよびEGF2ドメイン(ヒト表皮増殖因子と相同の配列を含む領域)、EGF2ドメインとProドメインの間の配列にわたる活性化ペプチドドメイン、ならびに触媒ドメインまたはペプチドダーゼS1ドメイン(セリンプロテアーゼ触媒三連構造)、あるいは当該技術分野で公知のこれらのドメインの同義語を含むポリペプチドを包含するか、あるいは天然タンパク質の生物活性の少なくとも一部を保有する切りつめられた断片または配列バリアントであり得る。肝臓によって産生されるビタミンK依存性血漿タンパク質である第VII因子(FVII)はまず、酵素前駆体として血中で循環する。第VII因子の主要な役割は、組織因子(TF)とともに凝固の過程を開始することである。血管の損傷の際に、組織因子は血液に曝露され、第VII因子を循環させる。一旦、TFに結合すると、FVIIは、異なるプロテアーゼによって第VII因子(FVIIa)の活性化型となるよう活性化され、これには、トロンビン(第IIa因子)、第Xa因子、第IXa因子、第XIIa因子、およびFVIIa−TF複合体自体がある。FVII酵素前駆体は、単一の部位であるArg152−Ile153におけるタンパク質分解性開裂によって活性化され、単一のジスルフィド結合によって連結される二本鎖プロテアーゼを結果的に生じる。FVIIaは、その補助因子である組織因子(TF)を結合して、第X因子(FX)をFXaに活性化することのできる複合体を形成し、それにより、フィブリン形成および止血を結果として生じる凝固カスケードを惹起する。ヒト第VII因子についての完全なヌクレオチドおよびアミノ酸の配列は公知であり、ヒトFVIIまたは配列バリアントは米国特許第4,784,950号、第5,833,982号、第6911323号、および第7,026,524号に説明される通りクローン化されている。
第VII因子の現行の治療的使用は存在するが、第VII因子、第VIII因子、または第IX因子の欠乏を呈する個体およびフォンヴィレブランド病を有する個体のFVIIa製剤による治療において問題となり得る。より具体的には、補充療法における第VIII因子および第IX因子を受容する個体は、これらのタンパク質に対する抗体を発生させる。持続的な治療は、これらの抗体の存在のために、非常に困難である。この問題を経験している患者は通常、第VIIa因子を含む活発なおよび活発でない凝固酵素の混合物からなることが公知の活性化型プロトロンビン複合体により治療される。また、FVIIは、外傷など、制御されていない出血の治療と関連して利用され、この活性化反応は、活性化型血小板に関して主として生じると考えられている(Hedner et al. Blood Coagulation & Fibrinolysis, 2000;11;107−111)。
第VII因子の配列バリアントは、野生型第VII因子と実質的に同じ生物活性を呈しようとより良好な生物活性を呈しようと、またはそれに代わるものとして、野生型第VII因子に対して実質的に修飾された生物活性を呈しようと低下した生物活性を呈しようと、1つ以上のアミノ酸の挿入、欠失、または置換によって野生型第VII因子の配列とは異なるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む。このようなFVIIバリアントは、当該技術分野で公知であり、引用により本明細書に組み込まれている米国特許および出願第6,960,657号、第7,176,288号、第7414022号、第7,700,733号、第20060205036A1号、第20080318276A1号、および第20090011992A1号に説明されるものを含む。
組換えFVIIaは、FVIIIまたはFIXに対する阻害剤を有する血友病Aまたは血友病Bの患者の治療のために認可されており、また、外傷および/または手術と関連した、出血症状を停止するために、または出血を予防するために用いられる。また、組換えFVIIaは、後天的FVII欠乏を有する患者の治療のために認可されており、血友病患者および非血友病患者における他の後天的または後天的な出血性の障害、外傷、および手術と関連した出血の治療など、適用外使用においてますます利用されている。
本発明は、CF関連の疾患、欠乏症、障害、または容態を予防、治療、仲介、または寛解させるのに有用なFVIIaの生物活性または生物学的機能の少なくとも一部を保有するFVII配列、配列断片、模倣体、および非天然配列バリアントに対する相同性を有する配列をCFXTEN組成物に包含することを熟慮する。加えて、FVIIを含むCFXTENの比較的長い半減期のため、哺乳類内在性プロテアーゼ(下記でより完全に説明)によって活性化することのできる、または自己活性化を経験することのできるFVIIの不活性型を含む組成物は、本質的にFVIIの「プロドラッグ」形態であるものを用いた、ある形態の慢性凝固障害を有する対象を治療する手段を表す。表2は、本発明のCFXTEN融合タンパク質によって包含されるFVIIの配列のリストを提供する。天然のCFの生物活性の少なくとも一部を保有する種間またはファミリー間の個々の突然変異をシャッフリングすることによって構築されるFVII配列または相同の誘導体は、本発明の融合タンパク質に有用である。CFXTEN融合タンパク質に組み込めるFVIIには、表2から選択される配列と比較して少なくとも約80%の配列同一性を、またはそれに代わるものとして81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%の配列同一性を呈するタンパク質を含む。
(III)凝固因子融合タンパク質組成物)
本発明は、凝固因子(CF)を含む融合タンパク質組成物を提供する。治療用タンパク質の循環半減期を延長させる1つの方法は、タンパク質の腎クリアランスを低下させることである。このことは、増大した分子サイズ(または水力学的半径)をタンパク質に与えることのできる、それゆえ腎クリアランスを低下させるポリマーに対してタンパク質を抱合することによって達成され得る。したがって、本発明の1つの目的は、より長い循環または終末半減期を有し、天然凝固因子の活性の少なくとも一部を保有する改良したFIXまたはFVII(またはFVIIa)分子を提供することであり(それにより、必要な投与回数を低下させる)、そのことが、それにより凝固欠乏および制御されていない出血をより効率的に治療することである。一態様において、本発明は、伸長した組換えポリペプチド(「XTEN」または「XTEN類」)に共有結合したFIXまたはFVIIなどのCFの全長の配列または配列バリアントを含むCFの単離された単量体融合タンパク質を提供する。下記でより完全に説明されるように、融合タンパク質には任意に、プロテアーゼによって作用される場合、融合タンパク質からCFを放出する開裂配列をさらに含むスペーサー配列を含む。
一態様において、本発明は、1つ以上の伸長した組換えポリペプチド(「XTEN」)に共有結合した少なくとも1つの第一の生物活性のある凝固因子タンパク質を含む単離された融合タンパク質を提供し、それにより、融合タンパク質組成物(以後、「CFXTEN」)を結果的に生じる。用語「CFXTEN」は、本明細書で使用する場合、凝固因子と関連する1つ以上の生物活性または治療活性を仲介する生物活性のあるCFを各々含む1つ以上の負荷量領域と、担体として機能する少なくとも1つの第一のXTENポリペプチドを含む少なくとも1つの他の領域とを含む、融合ポリペプチドを包含するよう意味される。一実施態様において、凝固因子は、先に開示されるように、FIXまたはFIXの配列バリアントである(表1の配列と相同性のある配列を含む)。別の実施態様において、凝固因子はFVIIであり、これには、先に開示されるように、FVIIの活性化型、またはFVIIの配列バリアントを含むことができる(表2の配列と相同性のある配列を含む)。FVIIを含む本発明のCFXTEN組成物の場合、FVII成分の活性化は、自己活性化によって、またはOsterud, et al., Biochemistry 11:2853−2857 (1972); Thomas, U.S. Pat. No. 4,456,591; Hedner and Kisiel, J. Clin. Invest. 71:1836−1841 (1983); もしくはKisiel and Fujikawa, Behring Inst. Mitt. 73:29−42 (1983)によって開示されるものなど、当該技術分野で公知の手順に従って、活性化型第X因子への曝露によって実施され得る。あるいは、第VII因子は、Mono Q(Pharmacia fine Chemicals)または類似のクロマトグラフィー樹脂など、イオン交換クロマトグラフィーカラム(例えば、Bjoern et al. Research Disclosure (1986) 269:564−565参照)に通過させることによって活性化することができる。
対象の組成物のCF、特に表1および表2に開示されているものは、それらの相応する核酸およびアミノ酸配列とともに当該技術分野で周知であり、説明および配列は、Chemical Abstracts Services Databases(例えば、CAS Registry)、GenBank、The Universal Protein Resource(UniProt)、およびGenSeq(例えば、Derwent)等の署名の提供されるデータベースなどの公共のデータベースにおいて入手可能である。ポリヌクレオチド配列は、所与のCF(例えば、全長または成熟のいずれか)をコードする野生型ポリヌクレオチド配列であり得、またはいくつかの場合、配列は、野生型ポリヌクレオチド配列のバリアント(例えば、野生型の生物活性のあるタンパク質をコードするポリヌクレオチド)(この場合、ポリヌクレオチドのDNA配列は、例えば特定の週における発現のために最適化されている);または位置指定突然変異体もしくは対立遺伝子バリアントなど、野生型タンパク質のバリアントをコードするポリヌクレオチドであり得る。CFの野生型配列もしくは共通cDNA配列またはコドンの最適化されたバリアントを用いて、本発明によって熟慮されるCFXTENコンストラクトを、当該技術分野で公知の方法を用いておよび/または本明細書に提供されるガイダンスおよび方法と関連して作製することは、当業者の能力内に十分あり、実施例においてより完全に説明される。
本発明のCFXTENに含まれるためのCFには、対象に投与する場合、出血障害、凝固因子における凝固因子欠乏、または凝固因子における欠損と関連した疾患、障害、もしくは容態を仲介または予防または寛解させるのに有用な凝固因子または配列バリアントを含む。特に関心対象なのは、天然CFと比較しての薬物動態パラメータの増大、増大した溶解度、増大した安定性、または増大したいくつかの他の医薬特性が選択され、あるいは終末半減期を延長することが有効性、安全性を改良し、または低下した投薬頻度を結果として生じ、および/もしくは患者の服薬順守を改良する、CFXTEN融合タンパク質組成物である。したがって、CFXTEN融合タンパク質組成物は、対象に投与した場合、XTENに連結されていないCFと比較すると、例えば、インビボでの曝露、または治療ウィンドウ内にCFXTENがとどまる長さを増大させることによって、生理活性のあるCFの治療有効性を改良することを含む、種々の目的を考慮して調製される。
一実施態様において、対象の組成物に組み込まれたCFは、天然に見出されるタンパク質に相応する配列を有する組換えポリペプチドであり得る。別の実施態様において、CFは、天然のCFの生物活性の少なくとも一部を保有する天然の配列の配列バリアント、断片、ホモログ、または模倣体である。非限定例において、CFは、表1からまたは表2から選択されたタンパク質配列と少なくとも約80%の配列同一性を、またはそれに代わるものとして、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは少なくとも約99%、もしくは100%の配列同一性を呈する配列である。一実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、単一のXTEN(例えば、下記により完全に説明されるようなXTEN)に連結された単一のCF分子を含む。別の実施態様において、CFXTENは、第一のCFと同じCFの第二の分子とを含み、結果的に、表6から選択されたN末端からC末端への立体配置における1つ以上のXTENに連結された2つのCFを含む融合タンパク質を生じる。別の実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、第一のおよび第二のXTENに連結された単一のCF分子を含み、該XTENにおいて、CFは、表1からまたは表2から選択されたタンパク質配列と少なくとも約80%の配列同一性を、またはそれに代わるものとして、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは少なくとも約99%、もしくは100%の配列同一性を呈する配列であり、第一のおよび/または第二のXTENは、表4から選択された配列と比較して少なくとも約805の配列同一性を、またはそれに代わるものとして、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは少なくとも約99%、もしくは100%の配列同一性を呈する配列である。
本発明の対象のCFXTENは、天然のCFと比較して、1つ以上の薬物動態パラメータの亢進を呈する。薬物動態パラメータの亢進したCFXTENは、ほとんど頻繁ではない投薬、あるいはXTENに連結されていないCFと比較してより長い時間、最少有効用量または血中濃度(Cmin)と最大許容用量または血中濃度(Cmax)の間の治療ウィンドウ内に生物活性のあるCFXTENを維持することを含むがこれに限定されない亢進した薬理学的効果を可能にする。このような場合、選択したXTEN配列(複数可)を含む融合タンパク質へのCFの連結は結果的に、該配列の特性における改良を生じることができ、該配列を、XTENに連結されていないCFと比較して治療薬または予防薬としてより有用にする。いくつかの実施態様において、本発明の対象のCFXTENは、CFとXTENの間に組み込まれた開裂配列を有し、CF成分の生物活性は、下記に説明されるように、内在性プロテアーゼによる開裂配列の開裂による融合タンパク質からのCFの放出によって亢進される。
(IV).XTEM付加した組換えポリペプチド)
一態様において、本発明は、CFの連結された融合タンパク質パートナーとして有用なXTENポリペプチド組成物を提供し、結果的にCFXTEN融合タンパク質を生じる。XTENは一般的に、小さな親水性アミノ酸から主として構成される非天然の実質的に非反復性の配列を有する一般的に伸長した長さのポリペプチドであり、該配列は、生理学的条件下で低い程度の構造も、二次構造も三次構造も有さない。
XTENは、「担体」として機能する融合タンパク質パートナーとしての有用性を有し、CFタンパク質に連結された場合に融合タンパク質を作製するよう、ある所望の薬物動態特性、物理化学的特性、および医薬特性を与える。このような所望の特性には、本門明細書に説明される数ある特性のうち、組成物の増大した薬物動態パラメータ特徴および溶解度特徴が挙げられるが、これらに限定されない。このような融合タンパク質組成物は、本明細書に説明されるように、ある凝固因子関連性の疾患、障害、または容態を治療するための有用性を有する。本明細書で使用する場合、「XTEN」は具体的には、全抗体または抗体断片(例えば、一本鎖抗体およびFC断片)を除外する。
いくつかの実施態様において、XTENは、担体として使用する場合に約100〜約3000超のアミノ酸残基を、または2つ以上のXTEN単位を単一融合タンパク質において使用する場合に、400〜約3000超の残基を累積的に有する長いポリペプチドである。他の実施態様において、XTENを融合タンパク質成分間のリンカーとして使用する場合、あるいは融合タンパク質の半減期の延長が必要ではないが、溶解度またはCF融合パートナー成分についてのいくつかの他の物理/化学特性の増大が所望である場合、約96、または約84、または約72、または約60、または約48、または約36のアミノ酸残基など、100アミノ酸残基よりも短いXTEN配列が、該特性を有効にするためにCFを有する融合タンパク質組成物へと組み込まれる。
本発明の融合タンパク質組成物を作製するために用いられる生物活性のあるタンパク質に連結されるべきXTENについての選択基準は一般的に、順に融合タンパク質組成物に亢進した医薬特性及び薬物動態特性を与えるために用いられるXTENの物理/化学特性および立体配座構造の特質に関する。本発明のXTENは、以下の有利な特性の1つ以上を呈する:立体配座の柔軟性、増大した水性溶解度、高い程度のプロテアーゼ耐性、低い免疫原性、哺乳類受容体に対する低い結合、および増大した水力学的半径(またはStokes半径);融合タンパク質パートナーとして特に有用にする特性。XTENによって亢進される、CFを含む融合タンパク質の特性に関する非限定例には、全体的な溶解度および/または代謝安定性の増大、タンパク質分解に対する低下した感受性、低下した免疫原性、皮下または筋肉内に投与した場合の低下した吸収速度、ならびに、亢進した薬物動態特性、例えばより高い終末半減期および増大した曲線下面積、Cmaxがより低く、そのことが結果的に、対象に投与されるCFXTEN組成物の融合タンパク質が治療活性を保有する延長した時間を結果的に集約的に生じるCFの有害な効果の低下を生じるような、(XTENに連結されていないCFと比較して、かつ類似の経路によって投与される)皮下または筋肉内注射後のより遅い吸収。
本発明のXTENMを含む組成物などのタンパク質の物理/化学特性を決定するための種々の方法およびアッセイは、当該技術分野で公知である。このような特性には、二次構造もしくは三次構造、溶解度、タンパク質凝集、有開特性、混入、および水分含有量が挙げられるが、これらに限定されない。このような方法には、分析的遠心分離、EPR、HPLC‐イオン交換、HPLC‐分子ふるい、HPLC‐逆相、光散乱、毛細管電気泳動、円二色性、示差走査熱量測定、蛍光、HPLC‐イオン交換、HPLC‐分子ふるい、IR、NMR、ラマン分光法、屈折分析、およびUV/可視光分光法が挙げられる。追加的な方法は、Arnau, et al., Prot Expr and Purif (2006) 48, 1−13に開示されている。
一実施態様において、XTENは、ポリマーの伸長した長さにもかかわらず、生理学的条件下で変性したペプチド配列のように挙動するよう設計される。「変性した」は、ペプチド主鎖の大きな立体配座自由度を特徴とする溶液中でのペプチドの状態を説明する。ほとんどのペプチドおよびタンパク質は、高濃度の変性剤の存在下でまたは上昇した温度で、変性した立体配座を採用する。変性した立体配座におけるペプチドは、例えば、特徴的な円二色性(CD)スペクトルを有し、NMRによって決定される時、長い範囲の相互作用の欠失を特徴とする。「変性した立体配座」および「構造化されていない立体配座」は本明細書で同義的に用いられる。いくつかの実施態様において、本発明は、生理学的条件下で二次構造において大きく欠失する変性した配列に似たXTEN配列を提供する。他の場合、XTEN配列は、生理学的条件下で二次構造を実質的に欠失する。この文脈において用いられる「大きく欠失する」は、XTEN配列のXTENアミノ酸残基の50%未満が、本明細書で説明される手段によって測定または決定される時、二次構造に寄与することを意味する。「実質的に欠失する」は、この文脈において使用する場合、XTEN配列のXTENアミノ酸残基の少なくとも約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約95%、または少なくとも約99%が、本明細書で説明される方法によって測定または決定される時、二次構造に寄与しないことを意味する。
種々の方法が、所与のポリペプチドにおける二次構造および三次構造の存在または不在を認めるために、当該技術分野で確立されている。特に、二次構造は、例えば、「遠‐UV」スペクトル領域(190〜250nm)における円二色性分光法によって、分光光度的に測定することができる。アルファ‐ヘリックスおよびベータ‐シートなどの二次構造要素は各々、特徴的な形状および程度のCDスペクトルを生じる。二次構造はまた、米国特許出願公報第20030228309A1号に説明されるような、周知のChou‐Fasmanアルゴリズム(Chou, P. Y., et al. (1974) Biochemistry, 13: 222−45)およびGarnier‐Osguthorpe‐Robson(「GOR」)アルゴリズム(Garnier J, Gibrat JF, Robson B. (1996), GOR method for predicting protein secondary structure from amino acid sequence. Methods Enzymol 266:540−553)など、あるコンピュータプログラムまたはアルゴリズムを介してポリペプチド配列について推定することができる。所与の配列について、該アルゴリズムは、二次構造がいくつか存在するかまたはまったく存在しないかを推定することができ、例えば、アルファ‐ヘリックスもしくはベータ‐シートを形成する配列の残基の合計および/もしくは百分率、または(二次構造を欠失する)ランダムコイル形成を結果として生じるよう推定された配列残基の百分率として表される。
いくつかの実施態様において、対象の融合タンパク質組成物において用いられるXTEN配列は、Chou‐Fasmanアルゴリズムによって決定される時、0%〜約5%未満の範囲のアルファ‐ヘリックス百分率を有することができる。他の場合、融合タンパク質組成物のXTEN配列は、Chou‐Fasmanアルゴリズムによって決定される時、0%〜約5%未満の範囲のベータ‐シート百分率を有する。いくつかの実施態様において、融合タンパク質組成物のXTEN配列は、Chou‐Fasmanアルゴリズムによって決定される時、0%〜約5%未満の範囲のアルファ‐ヘリックス百分率および0%〜約5%未満の範囲のベータ‐シート百分率を有する。いくつかの実施態様において、融合タンパク質組成物のXTEN配列は、約2%未満のアルファ‐ヘリックス百分率および約2%未満のベータ‐シート百分率を有する。他の場合、融合タンパク質組成物のXTEN配列は、GORアルゴリズムによって決定される時、高い程度のランダムコイル百分率を有する。いくつかの実施態様において、XTEN配列は、GORアルゴリズムによって決定される時、少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%、より好ましくは少なくとも約91%、より好ましくは少なくとも約92%、より好ましくは少なくとも約93%、より好ましくは少なくとも約94%、より好ましくは少なくとも約95%、より好ましくは少なくとも約96%、より好ましくは少なくとも約97%、より好ましくは少なくとも約98%、および最も好ましくは少なくとも約99%のランダムコイルを有する。
(1.非反復性配列)
いくつかの実施態様において、組成物のXTEN配列は、実質的に非反復性である。一般に、反復性アミノ酸配列は、コラーゲンおよびロイシンジッパーなどの天然の反復性配列によって具現化されるように、より高次の構造を凝集または形成する傾向を有する。これらの反復性アミノ酸はまた、結晶性のまたは偽結晶性の構造を結果的に生じる接触を形成する傾向にあり得る。対照的に、非反復性配列が凝集する低い傾向は、配列が反復性である場合にさもなくば凝集しがちであろう比較的低頻度の帯電したアミノ酸を有する長い配列のXTENの設計を可能にする。典型的には、CFXTEN融合タンパク質は、配列が実質的に非反復性である約100超〜約3000のアミノ酸残基のXTEN配列を含む。一実施態様において、XTEN配列は、配列中の3つの連続したアミノ酸がセリンでない限り(この場合、3つ以下の連続したアミノ酸はセリン残基である)、同一のアミノ酸種類である約100超〜約3000のアミノ酸残基を有する。前述の実施態様において、XTEN配列は、「実質的に非反復性で」ある。
ポリペプチドまたは遺伝子の反復性の程度は、コンピュータプログラムもしくはアルゴリズムによって、または当該技術分野で公知の他の手段によって測定することができる。ポリペプチド配列における反復性は例えば、所与の長さのより短い配列がポリペプチド内で生じる回数を決定することによって評価することができる。例えば、200アミノ酸残基のポリペプチドは、192回重複する9アミノ酸配列(または9マー「フレーム」)および198の3マーフレームを有するが、独特な9マーまたは3マーの配列の数は、該配列内の反復性の量に依存する。全体的なポリペプチド配列におけるサブシーケンスの反復性の程度を反映するスコア(以後、「サブシーケンススコア」)が生じる。本発明の文脈において、「サブシーケンススコア」は、200アミノ酸配列内の独特な3マーサブシーケンスの絶対数によって除されるポリペプチドの200の連続したアミノ酸の配列にわたる各独特な3マーフレームの発生の合計を意味する。反復性および非反復性のポリペプチドの最初の200のアミノ酸に由来するこのようなサブシーケンススコアの例を実施例44に呈する。いくつかの実施態様において、本発明は、1つ以上のXTENを各々含むCFXTENを提供し、この場合、該XTENは、12未満、より好ましくは10未満、より好ましくは9未満、より好ましくは8未満、より好ましくは7未満、より好ましくは6未満、および最も好ましくは5未満のサブシーケンススコアを有する。この節において説明される上記の実施態様において、約10未満のサブシーケンススコアを有するXTEN(すなわち、9、8、7等)は、「実質的に非反復性で」ある。
XTENの非反復性特徴は、反復性配列を有するポリペプチドと比較して、より大きな程度の溶解度およびより小さな凝集傾向をCF融合タンパク質に分け与える。これらの特性は、いくつかの場合100mg/mLを超過する極度に高い薬物濃度を含むXTEN含有医薬調製物の製剤化を容易にする。
さらに、該実施態様のXTENポリペプチドは、哺乳類に投与される場合に免疫原性を低下または実質的に除去するために、低い程度の内部反復性を有するよう設計される。グリシン、セリン、およびグルタミン酸などの3つのアミノ酸に大きく限定される短い反復したモチーフから構成されるポリペプチド配列は結果的に、哺乳類に投与される場合、これらの配列における推定T細胞エピトープの不在にもかかわらず、比較的高い抗体力価を生じ得る。このことは、タンパク質凝集体、交差架橋した免疫原、および反復性炭水化物を含む、反復したエピトープを有する免疫原が、光度に免疫原性であり、例えば、B細胞活性化を生じるB細胞受容体の交差架橋を結果的に生じることができることが示されるように、ポリペプチドの反復性の性質によって生じ得る(Johansson, J., et al. (2007) Vaccine, 25 :1676−82 ; Yankai, Z., et al. (2006) Biochem Biophys Res Commun, 345 :1365−71 ; Hsu, C. T., et al. (2000) Cancer Res, 60:3701−5); Bachmann MF, et al. Eur J Immunol. (1995) 25(12):3445−3451)。
(2.例示的な配列モチーフ)
本発明は、モチーフのアミノ酸配列が非反復性である、複数単位のより短い配列またはモチーフを含む融合パートナーとして用いられるXTENを包含する。非反復性基準は、XTEN配列を作製するために多量体化される配列モチーフのライブラリーを用いた「構築ブロック」アプローチにもかかわらず適合することができる。したがって、モチーフ自体が一般t値基に非反復性のアミノ酸配列からなるので、XTEN配列は、4つの異なる種類の配列モチーフと同じくらい少数の複数単位からなり得るのに対し、全体的なXTEN配列は実質的に非反復性にされる。
一実施態様において、XTENは、約100超〜約3000のアミノ酸残基の非反復性配列を有し、この場合、XTEN配列の少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約97%、または少なくとも約100%が非重複性の配列モチーフからなり、この場合、各モチーフは約9〜36のアミノ酸残基を有する。他の実施態様において、XTEN配列の少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約97%、または少なくとも約100%が非重複性の配列モチーフからなり、この場合、各モチーフは9〜14のアミノ酸残基を有する。なおも他の実施態様において、XTEN配列の少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約97%、または少なくとも約100%が非重複性配列モチーフからなり、この場合、各モチーフは12のアミノ酸残基を有する。これらの実施態様において、配列モチーフは、全体的な配列が構造化されていない柔軟な特徴を有するよう、小さな親水性アミノ酸から主として構成されることが好ましい。XTENに含まれるアミノ酸の例は、例えば、アルギニン、リシン、トレオニン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、およびグリシンである。コドンの最適化、配列モチーフをコードする組み立てポリヌクレオチド、タンパク質の発現、発現したタンパク質の電荷分布および溶解度、ならびに二次構造および三次構造などの変数を試験する結果として、亢進した特徴を有するXTEN組成物が主として、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基を含むことが発見され、この場合、該配列は、実質的に非反復性であるよう設計される。一実施態様において、XTEN配列は、長さ約100超〜約3000のアミノ酸残基、好ましくは400超〜約3000のアミノ酸残基である実質的に非反復性の配列において配置されるグリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、またはプロリン(P)から選択される主として4〜6種類のアミノ酸を有する。いくつかの実施態様において、XTENは、約100超〜約3000のアミノ酸残基の配列を有し、この場合、該配列の少なくとも約80%は、非重複性配列モチーフからなり、この場合、各モチーフは、9〜36のアミノ酸残基を有し、この場合、各モチーフは、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)から選択される4〜6種類のアミノ酸からなり、かつこの場合、全長のXTENにおける任意の1つのアミノ酸の種類の含有量は30%を超過しない。他の実施態様において、XTEN配列の少なくとも約90%は非重複性の配列モチーフからなり、この場合、各モチーフは、9〜36のアミノ酸残基を有し、この場合、該モチーフは、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)から選択される4〜6種類のアミノ酸からなり、かつこの場合、全長のXTENにおける任意の1つのアミノ酸の種類の含有量は30%を超過しない。他の実施態様において、XTEN配列の少なくとも約90%は、非重複性配列モチーフからなり、この場合、各モチーフは、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)から選択される4〜6種類のアミノ酸からなる12のアミノ酸残基を有し、かつこの場合、全長のXTENにおおける任意の1つのアミノ酸の種類の含有量は30%を超過しない。なおも他の実施態様において、XTEN配列の少なくとも約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約7%、または約98%、または約99%、または約100%は、非重複性配列モチーフからなり、この場合、該モチーフの各々は、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)からなる12のアミノ酸残基を有し、かつこの場合、全長のXTENにおける任意の1つのアミノ酸の種類の含有量は30%を超過しない。
なおも他の実施態様において、XTENは、約100超〜約3000のアミノ酸残基の非反復性配列を含み、この場合、該配列の少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または約91%%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%は、9〜14のアミノ酸残基の非重複性配列モチーフからなり、この場合、該モチーフは、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)から選択される4〜6種類のアミノ酸からなり、かつこの場合、任意の1つのモチーフにおける任意の2つの連続したアミノ酸残基の配列は、配列モチーフにおいて3回以上反復しない。他の実施態様において、XTEN配列の少なくとも約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%は、12のアミノ酸残基からなる非重複性配列モチーフからなり、この場合該モチーフは、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)から選択される4〜6種類のアミノ酸からなり、かつこの場合、任意の1つの配列モチーフにおける任意の2つの連続したアミノ酸残基の配列は、該配列モチーフにおいて3回以上反復しない。他の実施態様において、XTEN配列の少なくとも約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%は、12のアミノ酸残基からなる非重複性配列モチーフからなり、この場合該モチーフは、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)からなり、かつこの場合、任意の1つの配列モチーフにおける任意の2つの連続したアミノ酸残基の配列は、該配列モチーフにおいて3回以上反復しない。なおも他の実施態様において、XTENは、12のアミノ酸配列モチーフからなり、この場合、該アミノ酸は、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)から選択され、かつこの場合、任意の1つの配列モチーフにおける任意の2つの連続したアミノ酸残基の配列は、該配列モチーフにおいて3回以上反復せず、かつこの場合、全長のXTENにおける任意の1つのアミノ酸の種類の含有量は30%を超過しない。本節において説明される先の前述の実施態様において、XTEN配列は実質的に非反復性である。
いくつかの実施態様において、本発明は、約100超〜約3000アミノ酸残基の非反復性XTEN配列(複数可)を含む組成物を提供し、この場合、該配列の少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%〜約100%が、表3のアミノ酸配列から選択される2つ以上の非重複性配列モチーフの複数単位からなる。いくつかの実施態様において、XTENは、非重複性配列の約80%、または少なくとも約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%〜約100%が、表3の単一モチーフファミリーから選択される2つ以上の非重複性配列からなり、結果的に、全体的な配列が実質的に非反復性に留まる「ファミリー」配列を生じる該非重複性配列のモチーフを含む。したがって、これらの実施態様において、XTEN配列は、表3の配列のADモチーフファミリー、またはAEモチーフファミリー、またはAFモチーフファミリー、またはAGモチーフファミリー、またはAMモチーフファミリー、またはAQモチーフファミリー、またはBCファミリー、またはBDファミリーの非重複配列モチーフの複数単位を含む。他の実施態様において、XTENは、表3のモチーフファミリーの2つ以上に由来するモチーフ配列を含む。
*は、種々の順列において互いに用いる場合に「ファミリー配列」を結果として生じる個々のモチーフ配列を示す。
他の実施態様において、CFXTEN組成物は、約100超〜約3000のアミノ酸残基からなる非反復性XTEN配列を含み、この場合、該配列の少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%〜約100%は、表9〜12のポリペプチド配列の1つ以上から選択される非重複性の36のアミノ酸配列モチーフからなる。
CFXTEN融合タンパク質のXTEN成分が、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)から選択される4〜6のアミノ酸からなる該融合タンパク質のアミノ酸の100%未満を有するかまたは表3由来のXTENと比較して100%未満の配列同一性を有する実施態様において、その他のアミノ酸残基は、14の天然L−アミノ酸のその他から選択されるが、XTEN配列が、少なくとも約90%、または少なくとも約91%、または少なくとも約92%、または少なくとも約93%、または少なくとも約94%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%の親水性アミノ酸を含むよう、親水性アミノ酸から優先的に選択される。グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)ではないXTENアミノ酸は、XTEN配列配列じゅうに散在し、配列モチーフ内もしくは配列モチーフ間に配置され、またはXTEN配列の1つ以上の短いストレッチにおいて濃縮される。CFXTENのXTEN成分がグリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)以外のアミノ酸を含むような場合において、該アミノ酸が疎水性残基ではなく、かつXTEN成分の二次構造を実質的に与えるべきではないことが好ましい。XTENの構築にあまり好ましくない疎水性残基には、トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、およびメチオニンが挙げられる。加えて、以下のアミノ酸、すなわち(ジスルフィド形成および酸化を回避するための)システイン、(酸化を回避するための)メチオニン、(デスアミデーション(desamidation)を回避するための)アスパラギンおよびグルタミンのうちの少数(例えば、5%未満)を含むかまたはまったく含まないよう、XTEN配列を設計することができる。したがって、いくつかの実施態様において、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)に加えて他のアミノ酸を含むCFXTEN融合タンパク質のXTEN成分は、Chou‐Fasmanアルゴリズムによって測定されるようなアルファ‐ヘリックスおよびベータ‐シートに寄与する残基の5%未満を有する配列を有し、かつGORアルゴリズムによって測定されるような少なくとも90%、または少なくとも約95%以上のランダムコイル形成を有するであろう。
(3.配列の長さ)
本発明の別の態様において、本発明は、伸長した長さの配列を有するXTENポリペプチドの担体を含むCFXTEN組成物を包含する。本発明は、非反復性の構造化されていないポリペプチドの長さを増大させると、XTENの構造化されていない性質を亢進し、相応して、XTEN担体を含む融合タンパク質の生物学的特性及び薬物動態特性を高めるという発見を用いる。実施例においてより完全に説明されるように、XTEMの長さにおける比例的延長は、単一のファミリー配列モチーフ(例えば、表3の4つのAEモチーフ)の固定された反復順序によって作製される場合でさえ、GORアルゴリズムによって決定される時、より短いXTEN長と比較して、より高い百分率のランダムコイル形成を有する配列を結果的に生じる。一般に、実施例において説明されるように、構造化されていないポリペプチド融合パートナーの長さを増大させると、結果的に、配列長のより短い構造化されていないポリペプチドパートナーとの融合タンパク質と比較して、終末半減期の不相応な延長を有する融合タンパク質を結果的に生じる。
本発明のCFXTENに含まれるよう熟慮されるXTENの非限定例を以下の表4に呈する。一実施態様において、本発明は、CFXTEN組成物を提供し、この場合、融合タンパク質(複数可)のXTEN配列長は、約100超〜約3000のアミノ酸残基であり、いくつかの場合、400超〜3000のアミノ酸残基であり、この場合、XTENは、XTENに連結されていないCFと比較して、CFXTENに亢進した薬物動態特性を与える。いくつかの実施態様において、本発明のCFXTEN組成物のXTEN配列は、長さ約100、または約144、または約288、または約401、または約500、または約600、または約700、または約800、または約900、または約1000、または約1500、または約2000、または約2500、または最大約3000のアミノ酸残基であり得る。他の場合、XTEN配列は、長さ約100〜150、約150〜250、約250〜400、401〜約500、約500〜900、約900〜1500、約1500〜2000、または約2000〜約3000のアミノ酸残基であり得る。一実施態様において、CFXTENは、XTEN配列を含むことができ、この場合、該配列は、表4から選択されるXTENと比較して、少なくとも約80%の配列同一性を、またはそれに代わるものとして、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を呈する。いくつかの実施態様において、XTEN配列は、融合タンパク質をコードする遺伝子のXTEN部分における最適化されたN末端リーダー配列(NTS)のためのコードヌクレオチドを含むことによるCFXTENのN末端成分としての最適化した発現のために設計される。一実施態様において、発現したCFXTENのN末端XTEN配列は、AE48またはAM48、AE624、またはAE912またはAM923の配列と比較して少なくとも90%の配列同一性を有する。別の実施態様において、XTENは、実施例14〜17に説明されるN末端残基を有する。
他の実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、第一および第二のXTEN配列を含み、この場合、XTEN配列における残基の累積的合計は、約400超〜約3000のアミノ酸残基であり、かつXTENは、配列において同一であり得るかまたは異なり得る。先の実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、第一および第二のXTEN配列を含み、この場合、該配列は各々、表4から選択される少なくとも第一のもしくは加えて第二のXTENと比較して、少なくとも約80%の配列同一性を、またはそれに代わるものとして、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%の配列同一性を呈する。2つ以上のXTENがCFXTEN組成物において用いられる例には、少なくとも1つのCFのN末端およびC末端の両方に連結されたXTENを有するコンストラクトを含むが、これに限定されない。
下記により完全に説明されるように、本発明は、CFXTENが、XTENの長さを選択して、対象に投与される融合タンパク質に標的半減期を与えることによって設計される方法を提供する。一般に、CFXTEN組成物に組み込まれた累積的な約400の残基よりも長いXTEN長は結果的に、より短い累積的長さ;例えば、約280よりも短い残基と比較してより長い半減期を生じる。しかしながら、別の実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、対象への皮下投与または筋肉内投与の後、より小さな全身吸収速度を追加的に与えるよう選択される、より長い配列長を有するXTENを含むよう設計される。このような実施態様において、Cmaxは、XTENに連結されていない、匹敵する用量のCFとの比較において低下し、それにより、該組成物についての治療ウィンドウ内にCFXTENを維持する能力に寄与する。したがって、XTENは、本明細書に説明される他の物理的/化学的特性に加えて、投与されたCFXTENにデポー特性を与える。
(4.XTENセグメント)
一実施態様において、本発明は、単離されたCFXTEN融合タンパク質を提供し、この場合、XTEN成分の累積的な長さは、表4、9、10、11、12、および13から選択される少なくとも1つのポリペプチド配列セグメントを含む約100超〜約3000のアミノ酸残基であり、かつXTEN配列の残りの少なくとも約90%、または少なくとも約91%、または少なくとも約92%、または少なくとも約93%、または少なくとも約94%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、またはそれより多くは、親水性アミノ酸を含み、かつXTENの残りの約2%未満は、疎水性アミノ酸もしくは芳香族アミノ酸もしくはシステインからなる。いくつかの実施態様において、XTENは、セグメントが同一かまたは異なる複数のセグメントを含む。別の実施態様において、本発明は、単離されたCFXTEN融合タンパク質を提供し、この場合、XTEN成分の累積的な長さは、約100超〜約3000のアミノ酸残基であり、かつ少なくとも約200〜約923、または少なくとも約200〜約875、または少なくとも約200〜約576、または少なくとも約200〜約288のアミノ酸残基の少なくとも1つの配列セグメントを含み、この場合配列セグメント(複数可)、配列セグメント(複数可)におけるグリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の合計は、配列セグメントの全アミノ酸配列の少なくとも約90%、または少なくとも約91%、または少なくとも約92%、または少なくとも約93%、または少なくとも約94%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%を構成し、かつこの場合、該セグメントのサブシーケンススコアは、12未満、より好ましくは10未満、より好ましくは9未満、より好ましくは8未満、より好ましくは7未満、より好ましくは6未満、最も好ましくは5未満であり、かつXTEN配列(複数可)の残りの少なくとも約90%、または少なくとも約91%、または少なくとも約92%、または少なくとも約93%、または少なくとも約94%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%が親水性アミノ酸からなり、かつXTEN配列(複数可)の残りの約2%未満が疎水性アミノ酸、芳香族アミノ酸、またはシステインアミノ酸からなる。
(5.N末端XTEN発現増強配列)
いくつかの実施態様において、本発明は、CFXTEN融合タンパク質のN末端部分として組み込まれた短い長さのXTEN配列を提供する。融合タンパク質の発現は、結合している融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドに組み込まれた(N末端XTENをコードする)最適化されたN末端リーダーポリヌクレオチド配列を含む好適な発現ベクターで形質転換された宿主細胞において亢進することが発見された。実施例14〜17において説明されるように、結合している融合タンパク質遺伝子における最適化されたN末端リーダー配列(NTS)を含むこのような発現ベクターで形質転換された宿主細胞は結果的に、NTSを含まないポリヌクレオチドからの相応する融合タンパク質の発現と比較して、融合タンパク質の非常に亢進した発現を生じ、発現を亢進するために用いられる非XTENリーダー配列の組み込みの必要性を除去する。一実施態様において、本発明は、NTSを含むCFXTEN融合タンパク質を提供し、この場合、宿主細胞におけるコード遺伝子からの結合している融合タンパク質の発現は、(コード遺伝子がNTSを欠失する)N末端XTEN配列を含まないCFXTEN融合タンパク質の発現と比較して約50%、または約75%、または約100%、または約150%、または約200%、または約400%亢進する。
一実施態様において、CFXTENのN末端XTENポリペプチドは、個々のアミノ酸配列が以下のとおりであるAE48またはAM48のアミノ酸配列と比較して、少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%、より好ましくは少なくとも約91%、より好ましくは少なくとも約92%、より好ましくは少なくとも約93%、より好ましくは少なくとも約94%、より好ましくは少なくとも約95%、より好ましくは少なくとも約96%、より好ましくは少なくとも約97%、より好ましくは少なくとも約98%、より好ましくは少なくとも99%の配列同一性を呈するかまたは100%の配列同一性を呈する配列を含む:
AE48:MAEPAGSPTSTEEGTPGSGTASSSPGSSTPSGATGSPGASPGTSSTGS
AM48:MAEPAGSPTSTEEGASPGTSSTGSPGSSTPSGATGSPGSSTPSGATGS

別の実施態様において、短い鎖のN末端XTENは、より長い長さのXTENに連結され、CFXTEN融合タンパク質のN末端領域を形成し、この場合、短い長さのN末端XTENをコードするポリヌクレオチド配列は、宿主細胞における亢進した発現の特性を与え、かつこの場合、発現したXTENの長い長さは、先に説明した通り、融合タンパク質におけるXTEN担体の亢進した特性に起用する。前述において、短い長さのXTENは、本明細書に開示される任意のXTEN(例えば、表3のXTEN)に連結され、結果として生じるXTENは順に、融合タンパク質の成分としての本明細書に開示される任意のCF(例えば、表1または表2のCF)のN末端に連結される。あるいは、短い長さのXTENをコードするポリヌクレオチド(またはその相補体)は、本明細書に開示される任意のXTENをコードするポリヌクレオチド(またはその相補体)に連結され、結果として生じるN末端XTENコード遺伝子は順に、本明細書に開示される任意のCFをコードするポリヌクレオチドの5’に(またはその相補体の3’末端に)連結される。いくつかの実施態様において、長い長さのN末端XTENポリペプチドは、配列AE624、AE912、およびAM923からなる群から選択されるアミノ酸配列と比較して、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%、もしくは少なくとも約91%、もしくは少なくとも約92%、もしくは少なくとも約93%、もしくは少なくとも約94%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約96%、もしくは少なくとも約97%、もしくは少なくとも約98%、もしくは少なくとも99%を呈するか、または100%の配列同一性を呈する。
先に説明された前述の任意のN末端XTENの実施態様において、N末端XTENは、融合タンパク質の標的部分をコードする遺伝子にN末端XTENをコードするヌクレオチドを接合するために採用される制限エンドヌクレアーゼ制限部位を収容するために、好ましくはGESTPAから選択される約1〜約6の追加的なアミノ酸残基を有することができる。N末端配列の生成および本発明の融合タンパク質への組み込みのための方法は、実施れにおいてより完全に説明される。
(6.正味の電荷)
他の実施態様において、XTENポリペプチドは、XTEN配列における正味の電荷を有するおよび/または疎水性アミノ酸の比を低下させるアミノ酸残基の組み込みによって与えられる構造化されていない特徴を有する。全体的な正味の電荷および正味の電荷密度は、XTEN配列における帯電したアミノ酸の含有量を修飾することによって制御される。いくつかの実施態様において、組成物のXTENの正味の電荷密度は、+0.1電荷/残基を上回り得るかまたは−0.1電荷/残基を下回り得る。本明細書のタンパク質またはペプチドの「正味の電荷密度」によって意味されるのは、該タンパク質またはペプチドにおけるアミノ酸の総数によって除される正味の電荷である。他の実施態様において、XTENの正味の電荷密度は、約0%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、または約20%、またはそれより多くあり得る。
ヒトまたは動物におけるほとんどの組織および表面は、正味の負の電荷を有するので、いくつかの実施態様において、XTEN配列は、XTEN含有組成物と血管、健常組織、または種々の受容体などの種々の表面との間の非特異的相互作用を最小化するために正味の負の電荷を有するよう設計される。特定の理論によって結びつけられることなく、XTENは、正味の負の電荷を個々の保有しかつXTENポリペプチドの配列にわたって分布されるXTENポリペプチドの個々のアミノ酸間の静電反発力により開いた立体配座を採用することができる。伸長した配列長のXTENにおける正味の負の電荷のこのような分布は、構造化されていない立体配座をもたらすことができ、該立体配座は順に、水力学的半径における有効な増大を結果的に生じるkとができる。好ましい実施態様において、負の電荷は、グルタミン酸残基の組み込みによって与えられる。したがって、一実施態様において、本発明は、XTEN配列が約8、10、15、20、25、またはさらに約30%のグルタミン酸を含むXTENを提供する。一般的に、グルタミン酸残基は、XTEN配列にわたって均一に一定間隔で配置される。いくつかの場合において、XTENは、産物の電荷均一性を増大させることができかつその等電点を鋭くすることができ、それゆえ生成手順を簡素化するために、結果として生じるCFXTEN融合タンパク質の物理化学的特性を亢進することのできる、非常に類似したpKaを有するであろう帯電した残基を有するXTENを結果的に生じることのできる20kDaのXTENあたり約10〜80、または約15〜60、または約20〜50のグルタミン酸残基を含むことができる。
本発明の組成物のXTENは一般的に、正に帯電したアミノ酸を全く有さないかまたは該アミノ酸の低含有量を有する。いくつかの実施態様において、XTENは、正の電荷を有する約10%未満のアミノ酸残基、または正の電荷を有する約7%未満、もしくは約5%未満、もしくは約2%未満、もしくは約1%未満のアミノ酸残基を有し得る。しかしながら、本発明は、リシンなど、正の電荷を有するアミノ酸の制限された数が、該リシンのイプシロンアミンとペプチドにおける反応基、リンカー架橋、またはXTEN主鎖に抱合されるべき薬物もしくは小分子における反応基との間の抱合を可能にするためにXTENに組み込まれる。前述の一実施態様において、XTENは、約1〜約100のリシン残基、または約1〜約70のリシン残基、または約1〜約50のリシン残基、または約1〜約30のリシン残基、または約1〜約20のリシン残基、または約1〜約10のリシン残基、または約1〜約5のリシン残基、またはそれに代わるものとしてたった1つの単一のリシン残基を有する。先のリシン含有XTENを用いて、XTEN、凝固因子、加えて、増殖関連疾患もしくは障害の治療に有用な化学治療薬を含む融合タンパク質が構築され、この場合、XTEN成分に組み込まれた薬剤の分子の最大数は、XTENに組み込まれたリシン、または反応性側鎖を有する他のアミノ酸(例えば、システイン)の数によって決定される。
いくつかの実施態様において、XTEN配列は、より良好な発現挙動または精製挙動をもたらす、セリンまたはグリシンなどの他の残基によって分離される帯電した残基を含む。正味の電荷に基づいて、いくつかのXTENは、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、またはさらには6.5の等電点(pI)を有する。好ましい実施態様において、XTENは、1.5〜4.5の等電点を有する。これらの実施態様において、本発明のCFXTEN[融合タンパク質組成物に組み込まれたXTENは、構造化されていない立体配座ならびに哺乳類のタンパク質および組織へのXTEN成分の低下した結合に寄与する生理学的条件下で正味の負の電荷を保有する。
疎水性アミノ酸は、ポリペプチドに対して構造を与えるので、本発明は、XTENにおおける疎水性アミノ酸の含有量が、典型的には、5%未満、または2%未満、または1%未満の疎水性アミノ酸含有量であることを提供する。一実施態様において、CFXTEN融合タンパク質のXTEN成分におけるメチオニンおよびトリプトファンのアミノ酸含有量は、典型的には5%未満、または2%未満、および最も好ましくは1%未満である。別の実施態様において、XTENは、正の電荷を有する10%未満のアミノ酸、または正の電荷を有する約7%未満、もしくは約5%未満、もしくは約2%未満のアミノ酸残基を有する配列を有し、メチオニン残基およびトリプトファン残基の合計は2%未満であり、かつアスパラギン残基およびグルタミン残基の合計は、全XTEN配列の10%未満である。
(7.低免疫原性)
別の態様において、本発明は、XTEN配列が、低い程度の免疫原性を有するかまたは実質的に非免疫原性である組成物を提供する。いくつかの因子は、XTENの低免疫原性に寄与することができ、例えば、XTEN配列における、非反復性配列、構造化されていない立体配座、高い程度の溶解度、低い程度の自己凝集もしくは自己凝集の欠失、配列内のタンパク質分解性部位の低い程度もしくは欠失、およびエピトープの低い程度もしくは欠失である。
立体配座のエピトープは、タンパク質抗原の複数の不連続なアミノ酸配列から構成されるタンパク質表面の領域によって決定される。タンパク質の精確な折りたたみは、これらの配列を、宿主体液性免疫系によって「外来」として認識できる、該タンパク質に対する抗体の産生もしくは細胞仲介性免疫応答の活性化を結果的に生じる、十分に規定された安定な空間的立体配置、またはエピトープにする。後者の場合、個体におけるタンパク質に対する免疫応答は、個体のHLA‐DRアロタイプのペプチド結合特異性の関数であるT細胞エピトープ認識によって著しく影響される。T細胞の表面における同族のT細胞受容体によるMHCクラスIIペプチド複合体の会合は、CD4分子などの他のある共受容体の交差結合とともに、活性化された状態をT細胞内で誘導することができる。活性化は、B細胞などの他のリンパ球をさらに活性化させて抗体を産生させる、または完全な細胞免疫応答としてTキラー細胞を活性化させるサイトカインの放出をもたらす。
APC(抗原提示細胞)の陽めんにおける提示のための所与のMHCクラスII分子を得k都合するペプチドの能力は、いくつかの因子に依存しており、最も顕著なのはその一次配列である。一実施態様において、より低い程度の免疫原性は、抗原提示細胞における抗原加工に対する抵抗するXTEN配列を設計すること、および/またはMHC受容体を十分に結合しない配列を選択することによって達成される。本発明は、MHCII受容体との結合を低下させ、およびT細胞受容体のためのエピトープの形成もしくは抗体結合を回避するよう設計され、結果的に低い程度の免疫原性を生じる、実質的に非反復性のXTENポリペプチドを有するCFXTEN融合タンパク質を提供する。免疫原性の回避は、XTEN配列の立体配座の柔軟性の結果、すなわち、アミノ酸残基の選択及び順序による二次構造の欠失に少なくとも一部起因する。例えば、特に関心対象であるのは、水溶液中でまたは立体配座エピトープを結果的に生じ得る生理学的条件下でコンパクトに折りたたまれた立体配座に適応する傾向の低い配列である。従来の治療的実施および投薬を用いた、XTENを含む融合タンパク質の投与は、XTEN配列に対する中和抗体の形成を一般的に生じるだけでなく、CFXTEN組成物におけるCF融合パートナーの免疫原性も低下させるであろう。
一実施態様において、対象の融合タンパク質において利用されるXTEN配列は、ヒトT細胞によって認識されるエピトープが実質的に存在し得ない。より低い免疫原性のタンパク質を生成する目的のためのこのようなエピトープの除去はすでに開示されており、例えば、本命い最初に引用により組み込まれているWO 98/52976、WO 02/079232、および WO 00/3317を参照されたい。ヒトT細胞エピトープについてのアッセイは、すでに説明されている(Stickler, M., et al. (2003) J Immunol Methods, 281: 95−108)。特に関心対象であるのは、T細胞エピトープも非ヒト配列も生じないオリゴマー化されることのできるペプチド配列である。このことは、T細胞エピトープの存在について、およびヒトではない6〜15マー、特に9マーの配列の発生についてこれらの配列の直接的な反復を試験した後、XTEN配列の設計を変更して、エピトープ配列を除去または破棄することによって達成される。いくつかの実施態様において、XTEN配列は、MHC受容体に結合することが推定されるXTENのエピトープの数の制限によって、実質的に非免疫原性である。MHC受容体に対して結合することのできるエピトープ数の減少とともに、T細胞の活性化およびT細胞ヘルパー機能についての能力の同時低下、B細胞の低下した活性化または上方制御、ならびに低下した抗体産生がある。低い程度の推定T細胞エピトープは、実施例45に示されるように、例えばTEPITOPE(Sturniolo, T., et al. (1999) Nat Biotechnol, 17: 555−61)などのエピトープ推定アルゴリズムによって決定することができる。タンパク質内の所与のペプチドフレームのTEPITOPEスコアは、Sturniolo, T. et al. (1999) Nature Biotechnology 17:555に開示されるように、複数の最も普遍的なヒトMHC対立遺伝子に対する該ペプチドフレームの結合のK(解離定数、親和性、オフレート))の対数である。該スコアは、少なくとも20logを上回り、約10〜約−10にわたり(10e10〜10e−10の結合拘束に相当)、M、I、L、V、FなどのMHCにおけるペプチドディスプレイの間にアンカー残基として機能する疎水性アミノ酸を回避することによって低下することができる。いくつかの実施態様において、CFXTENに組み込まれたXTEN成分は、約−5以上、または−6以上、または−7以上、または−8以上のTEPITOPEスコアにおいて、あるいは−9以上のTEPITOPEスコアにおいて推定T細胞エピトープを有しない。本明細書で使用する場合、「−9以上」のスコアは、10〜−9のTEPITOPEスコアを包括的に包含するであろうが、−10が−9よりも小さいので−10のスコアを包含しないであろう。
別の実施態様において、対象のCFXTEN融合タンパク質に組み込まれたものを含む本発明のXTEN配列は、MHC II受容体に結合することのできる小ペプチドへのXTENのプロセシングを低下させるXTENの配列由来の公知のタンパク質分解性部位の制限によって、実質的に非免疫原性にする。別の実施態様において、XTEN配列は、二次構造を実質的に欠く配列の使用によって実質的に非免疫原性にされ、該構造の高いエントロピーにより多くのプロテアーゼに対する耐性を与える、したがって、低下したTEPITOPEスコアおよび、XTENからの公知のタンパク質分解性部位の除去によって、CFXTEN融合タンパク質組成物のXTENを含めたXTEN組成物を、免疫系の受容体を含む哺乳類受容体によって結合することが実質的にできないようにする。一実施態様において、CFXTEN融合タンパク質のXTENは、哺乳類受容体に対する>100nM Kの結合を有し得、または哺乳類細胞表面もしくは循環しているポリペプチド受容体に対しては、500nM K超もしくは1μM K超を有し得る。
加えて、非反復性配列およびXTENのエピトープの相応する欠失は、B細胞がXTENに結合しまたはXTENによって活性化される能力を制限する。反復性配列は認識され、数個のB細胞とさえ多価接触を形成することができ、複数のT細胞と無関係の受容体の交差連結の結果として、B細胞増殖および抗体産生を刺激することができる。対照的に、XTENは、その伸長した配列にわたって多くの異なるB細胞と接触することができるが、各個々のB細胞は、該配列の反復性のないことにより、個々のXTENと1つまたは少数の接触しかなし得ない。いずれの理論によっても結びつけられることなく、XTENは典型的には、B細胞の増殖を刺激する傾向、およびしたがって免疫応答が非常により低い。一実施態様において、CFXTENは、XTENTに融合しない相応のCFと比較して、低下した免疫原性を有する。一実施態様において、哺乳類への最大3非経口用量のCFXTENの投与は結果的に、1:100の血清希釈において検出可能な抗CFXTEN IgGを生じるが、1:1000の希釈においては生じない。別の実施態様において、哺乳類へのCFXTENの最大3経口用量の投与は結果的に、1:100の血清希釈において検出可能な抗CF IgGを生じるが、1:1000の希釈においては生じない。別の実施態様において、哺乳類への最大3経口用量のCFXTENの投与は結果的に、1:100の血清希釈において検出可能な抗XTEN IgGを生じるが、1:1000の希釈においては生じない。先の実施態様において、哺乳類は、マウス、ラット、ウサギ、またはカニクイザルであり得る。
高い程度の反復性を有する配列に対する非反復性配列を有するXTENの追加的な特長は、抗体とより弱い接触を形成する非反復性XTENである。抗体は、多価分子である。例えば、IgGは、2つの同一の結合部位を有し、IgMは、10の同一の結合部位を含む。したがって、反復性配列に対する抗体は、このような反復性配列の潜在能力および/または除去に影響することのできる高い結合活性を有するこのような反復性配列と多価の接触を形成することができる。対照的に、非反復性XTENに対する抗体は、一価の相互作用を生じ得、結果的に、CFXTEN組成物が、延長した時間循環に留まることができるよう、免疫クリアランスの見込みをほとんど生じない。
(8.増大した水力学的半径)
別の態様において、本発明は、XTENポリペプチドが、XTENを組み込んでいるCFXTEN融合タンパク質に相応の増大した見かけの分子量を与える高い水力学的半径を有する、XTENを提供する。実施例38に詳述されるように、FIX配列またはFVII配列など、CF配列に対するXTENの連結は結果的に、XTENに連結されていないCFと比較して、増大した水力学的半径、増大した見かけの分子量、および増大した見かけの分子量因子を結果的に生じる。例えば、長期化した半減期が所望である治療適用において、高い水力学的半径を有するXTENが、CFを含む融合タンパク質に組み込まれている組成物は、(天然のFIXおよびFVIIの両方よりも大きな、約70kDAの見かけの分子量に相当する)およそ3〜5nmの糸球体の孔サイズを超えて、該組成物の水力学的半径を効果的に拡大することができ(Caliceti. 2003. Pharmacokinetic and biodistribution properties of poly(ethylene glycol)−protein conjugates. Adv Drug Deliv Rev 55:1261−1277)、結果的に循環しているタンパク質の低下した腎クリアランスを生じる。タンパク質の水力学的半径は、その分子量によっておよび、形状またはコンパクトさを含めたその構造によって決定される。特定の理論に結び付けられることなく、XTENは、ペプチドの個々の電荷間の静電反発力、または二次構造を与える能力を欠失する配列中の特定のアミノ酸によって与えられる固有の柔軟性により、開いた立体配座を採用することができる。XTENポリペプチドの開いた、伸長した、および構造化されていない立体配座は、典型的な球状タンパク質などの二次および/または三次構造を有するかなりの配列長および/または分子量のポリペプチドと比較してより大きな比例した水力学的半径を有することができる。米国特許第6,406,632号および第7,294,513号において説明されるような分子ふるいクロマトグラフィー(SEC)の使用などによる、水力学的半径を決定するための方法は、当該技術分野で周知である。実施例38の結果が示すように、XTENの増大する長さの付加は結果的に、水力学的半径、見かけの分子量、および見かけの分子量因子のパラメータにおける比例的な増大を生じ、CFXTENを所望の特徴的なカットオフの見かけの分子量または水力学的半径に仕立てることができる。したがって、ある実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、該融合タンパク質が少なくとも約5nm、または少なくとも約8nm、または少なくとも約10nm、または12nm、または少なくとも約15nmの水力学的半径を有することができるよう、XTENを用いて構成されることができる。先の実施態様において、CFXTEN融合タンパク質におけるXTENによって与えられる大きな水力学的半径は、結果として生じる融合タンパク質の低下した腎クリアランスをもたらし、終末半減期の相応する延長、平均滞留時間の延長、および/または腎クリアランス速度の低下をもたらす。
別の実施態様において、選択された長さおよび配列(例えば、表4由来の配列またはその配列バリアント)のXTENは、CFXTENに選択的に組み込まれ、生理学的条件下で少なくとも約500kDa、または少なくとも約800kDa、または少なくとも約1000kDa、または少なくとも約1500kDA、または少なくとも約1800kDa、または少なくとも約2000kDa、または少なくとも約2300kDa、またはそれより大きな見かけの分子量を有する融合タンパク質を作製することができる。別の実施態様において、選択された長さおよび配列のXTENは、CFに選択的に連結され、生理学的条件下で、少なくとも4の、あるいは少なくとも5の、あるいは少なくとも6の、あるいは少なくとも8の、あるいは少なくとも10の、あるいは少なくとも15の見かけの分子量因子を、あるいは、少なくとも20以上の見かけの分子量因子を有するCFXTEN融合タンパク質を結果的に生じる。別の実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、生理学的条件下で、該融合タンパク質の実際の分子量に対して約4〜約20である、または約6〜約15である、または約8〜約12である、または約9〜約10である見かけの分子量因子を有する。
(V).CFXTENバリアント、構造的立体配置、および特性)
対象の組成物のCFは、天然の全長のFIXポリペプチドまたはFVIIポリペプチドに限定されないだけでなく、組換えバージョン、ならびに配列バリアント、FVII配列およびFIX配列の組み合わせ、またはそれらの断片を有する生物学的におよび/または薬理学的に活性のある形態も含む。例えば、種々のアミノ酸の欠失、挿入、および置換がCFにおいて実施され、CFの生物学的活性または薬理学的特性に関して本発明の精神から逸脱せずにバリアントを作製することは認識される。ポリペプチド配列におけるアミノ酸についての保存的置換の例を表5に示す。しかしながら、CFの配列同一性が、本明細書に開示される具体的な配列と比較して100%未満であるCFXTENの実施態様において、本発明は、その他の任意の19の天然L−アミノ酸と、隣接するアミノ酸残基を含めたCFの配列内の任意の位置にあり得る所与のCF(例えば、FIXまたはFVII)の所与のアミノ酸残基との置換を熟慮する。任意の1つの置換が、生物活性における望ましくない変化を結果的に生じる場合、代替的なアミノ酸のうちの1つを採用することができ、本明細書に説明される方法によって、または例えばそのすべての内容が全体として引用により組み込まれている米国特許第5,364,934号において示される保存的突然変異および非保存的突然変異についての任意の技術およびガイドラインを用いて、または当該技術分野で一般的に公知の方法を用いて、コンストラクトを評価する。加えて、バリアントには、例えばポリペプチドを含むことができ、この場合、1つ以上のアミノ酸残基が、天然ペプチドの生物活性のすべてではないにしてもいくらかを保有するCFの全長の天然アミノ酸配列のN末端またはC末端において付加または欠失され;例えば、凝固カスケードにおいて別の凝固因子を活性化させるおよび/または該カスケードに関与する能力は、フィブリン形成および止血をもたらす。
一実施態様において、CFXTEN融合タンパク質に組み込まれる第IX因子は、表1に由来する配列と比較して少なくとも約80%の配列同一性を、あるいは、表1に由来する配列と比較して少なくとも約81%、または約82%、または約83%、または約84%、または約85%、または約86%、または約87%、または約88%、または約89%、または約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%の配列同一性を呈する配列を有する。
一実施態様において、CFXTEN融合タンパク質に組み込まれる第VII因子は、表2由来の配列と比較して少なくとも約80%の配列同一性を、あるいは表2由来の配列と比較してatleast約81%、または約82%、または約83%、または約84%、または約85%、または約86%、または約87%、または約88%、または約89%、または約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%の配列同一性を呈する配列を有する。
(1.内部XTEN配列)
本発明は、CF配列に対して内部に配置された1つ以上のXTEN配列を含むCFXTENを包含する。1つ以上の内部に配置されたXTENは、36〜≧1000のアミノ酸残基の配列長であり得る。いくつかの実施態様において、CFXTENは、表4、9、10、11、12、および13から選択される1つ以上のXTENと比較して、少なくとも約80%の配列同一性を、またはそれに代わるものとして、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%の配列同一性を有する1または2または3または4またはそれより多くのXTEN配列を有することができ、この場合、XTEN配列は、CF配列に対して内部に配置される。前述の一実施態様において、1つ以上の内部XTENを有するCFXTENは、表4から選択される1つ以上のXTENと比較して、少なくとも約80%の配列同一性を、またはそれに代わるものとして、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%の配列同一性を有する融合タンパク質のN末端またはC末端に配置される追加的なXTENを有する。別の実施態様において、本発明は、プロテアーゼによって作用される場合にXTENが放出されることができるよう、開裂配列(例えば、表7の開裂配列)によってCFに連結されたC末端XTENをさらに含む(下記に詳述されるような)内部XTENを有するCFXTENを提供した。開裂配列によるXTENの連結は、下記におよび実施例においてより完全に説明される。
いくつかの実施態様において、図2に示されかつ実施例においてより完全に説明されるように、XTENは、FIX配列のドメイン間に、例えば、GlaとEGF1との間に、またはEGF1とEGF2との間に、またはEGF2と活性化ペプチドとの間に、またはAPのR145‐A146およびR180‐V181の活性化ペプチド残基間(すなわち、配列TVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFの任意の2つのアミノ酸の間)の活性化ペプチドの配列内に、またはEGF2と活性化ペプチドとの間に、または活性化ペプチドとプロテアーゼドメインとの間に配置されることができるか、または前述の任意の組み合わせであり得る。他の実施態様において、図2に示されかつ実施例においてより完全に詳述されるように、XTENは、FIX配列の個々のドメイン内の既存のループ配列内に挿入されることができ、それにより1)XTENは、該ドメインの外側にループ化構造を形成し、かつ該ドメインの正常なアーキテクチャーを破壊せず;かつ2)XTENは、組み込まれた開裂部位の開裂によって放出されることができる。
別の実施態様において、本発明は、FVII配列のドメイン間、例えば、GlaとEGF1との間、またはEGF1とEGF2との間、またはEGF2と活性化ペプチドとの間、または活性化ペプチドとプロテアーゼドメインとの間に配置される1つ以上のXTEN、あるいは前述の任意の組み合わせを組み込むFVIIを含むCFXTENを提供する。XTENは、表4、8、9、10、11、12、および13由来の配列と比較して、少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%またはそれより大きな配列同一性を有する配列を含むがこれらに限定されない36〜>1000のアミノ酸残基の配列であり得る。一実施態様において、図5および図6に示されるように、XTENは、残基Arg152‐Ile153間においてEGF2ドメインと単一の溶解性開裂部位トの間に組み込まれる。他の実施態様において、図5および図6において示されかつ実施例においてより完全に説明されるように、XTENは、FVII配列の個々のドメイン内の既存のループ配列内に挿入されることができ、それにより1)XTENは、該ドメインの外側にループ化構造を形成しかつ該ドメインの正常なアーキテクチャーを破壊せず;かつ2)XTENは、組み込まれた開裂部位の開裂によって放出されることができる。
(2.第VII因子‐FIX複合配列バリアント)
本発明は、野生型第VII因子を活性化しない凝血原プロテアーゼによって開裂可能な少なくとも1つの異種性配列を含む単離された第VII因子ポリペプチドを提供し、この場合、開裂の際に異種性配列である第VII因子ポリペプチドが活性化される。例えば、配列の一部に組み込まれまたは配列の一部を第IX因子由来の活性化ペプチドドメイン(AP)配列の第VII因子コンストラクト部分と置き換える第VII因子‐第IX因子複合配列バリアントを有するCFXTENは結果的に、凝固カスケードの内在性システムの一部として活性化されることのできる複合組成物を生じる。融合タンパク質のCF成分と同じ第VII因子‐第IX因子配列バリアントを組み込むCFXTENは、CF成分が活性化されない組成物の対象への投与を可能にし、内在性凝固カスケードの惹起によってまたは自己活性化によって(後者は遅い過程である)活性化されるまで、プロテアーゼ阻害剤による不活性化に大きく抵抗性のある不活性の循環するデポーとしてとどまるので多量で投薬することができる。FVII/FIX複合配列に関する非限定例を、天然FIXおよびFVIIのものとの相同性を有する複合アミノ酸配列の当該部分を示す図36に示す。いくつかの実施態様において、CFXTENは、FIX活性化ペプチド配列の部分または全体を、FVIIのプロテアーゼドメインのN末端側への、すなわち、全長の前駆体ポリペプチドの位置212におけるアルギニンまたは位置213におけるイソロイシンで始まるN末端に向けてのFVII配列についての1つまたは両方のFIX AP開裂部位と置き換える第VII因子‐第IX因子配列バリアントを含む。一実施態様において、第VII因子‐第IX因子配列CFは、完全長のFIX APドメインに加え、FIXのR145‐A146開裂部位およびR180‐V181開裂部位の片側または両側において隣接するアミノ酸残基に接する少なくとも約2、または少なくとも約3、または少なくとも約4、または少なくとも約5、または少なくとも約6、または少なくとも約7、または少なくとも約8、または少なくとも約9、または少なくとも約10、または少なくとも約11、または少なくとも約12のアミノ酸を組み込む(例えば、N末端側における12の隣接するアミノ酸およびC末端側の5の隣接するアミノ酸の場合における配列RVSVSQTSKLTRAETVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFTRVVGGE)。別の実施態様において、CFXTENは、R145‐A146開裂部位に隣接する少なくとも約2、または少なくとも約3、または少なくとも約4、または少なくとも約5の配列を含むAPの一部を組み込む第VII因子‐第IX因子配列バリアントを含む(例えば、開裂部位のいずれかの側にある6の隣接するアミノ酸の場合におけるTSKLTRAETVFP)。別の実施態様において、CFXTENは、R180‐V181 AP開裂部位の片側または両側に隣接する少なくとも約2、または少なくとも約3、または少なくとも約4、または少なくとも約5のアミノ酸の配列を含むAPの一部を組み込む第VII因子‐第IX因子配列バリアントを含む(例えば、FIX由来の開裂部位のN末端隣接における4のアミノ酸およびC末端としてのバリンの場合における該配列およびDFTRV)。別の実施態様において、CFXTENは、融合タンパク質のFVII成分のC末端とXTEN成分との間のリンカーと同じAP配列をさらに含む本節の前述の任意の実施態様の第VII因子‐第IX因子配列バリアント;例えば、FVIIバリアント‐AP配列‐XTENのN末端からC末端への立体配置を含み、それによりFVIIからFVIIaへの移行のものによる同じ内在性凝固因子によるCFXTEN融合タンパク質からの第VII因子‐第IX因子配列バリアント成分の放出を可能にする。別の実施態様において、CFXTENは、FVIIバリアント配列とXTENとの間のリンカーとしての第XI因子開裂配列KLTRAETをさらに含む本節の前述の任意の実施態様の第VII因子‐第IX因子配列バリアントを含み、それにより内在性の凝固カスケードの開始によるCFXTEN融合タンパク質からの第VII因子‐第IX因子配列バリアント成分の放出を可能にする。第VII因子‐第IX因子配列バリアントからのXTENの放出とともに、活性化された第VII因子‐第IX因子配列バリアントが、無処置のCFXTENと比較してより短い半減期を有し、それにより対象における組成物の安全性および許容性の余地を増大させるであろうことが期待される。本節の実施態様において、活性化された第VII因子‐第IX因子配列バリアント分子は、適切な任意のアッセイまたは本明細書で開示されるパラメータ(例えば、プロトロンビン時間または出血時間アッセイ)によって測定されるように、天然FVIIaとして生物活性の少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%を有することができる。
なおも別の実施態様において、本発明は、連結されたXTENを有さない、本節の前述の実施態様の第VII因子‐第IX因子配列バリアントを提供し、内在性または外因性のいずれかの凝固カスケードによって活性化されることのできる第VII因子‐第IX因子複合の循環するデポーとしての対象への投与を可能にする。一実施態様において、本発明は、表43由来の配列と比較して、少なくとも約80%の配列同一性、または少なくとも約85%の配列同一性、または少なくとも約90%の配列同一性、または少なくとも約95%の配列同一性、または少なくとも約96%の配列同一性、または少なくとも約97%の配列同一性、または少なくとも約98%の配列同一性、または少なくとも約99%の配列同一性を呈する全体的な配列を有する組み込まれたFIX由来の配列を有する第VII因子‐第IX因子配列バリアントをCFXTENに提供する。別の実施態様において、本発明は、XTENを有さない表43由来の配列と比較して、少なくとも約80%の配列同一性、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性を呈する配列を有する組み込まれたFIX由来の開裂配列(XTEN非含有)を第VII因子‐第IX因子配列バリアントに提供する。
第VII因子‐第IX因子配列を含むCFXTENは、本明細書に説明されるようなアッセイ又はインビボでのパラメータ(例えば、インビトロでの凝固アッセイまたは血友病モデルにおける薬力学的効果)を用いて生物活性について評価することができ、相応の天然FVII配列と比較して少なくとも約40%、または約50%、または約55%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約95%またはそれより大きな活性を保持する該配列は、対象のCFXTENにおける包含に好適と考えられる。好適なレベルの活性を保持することが見出されたCFは、上記に説明される1つ以上のXTENポリペプチドに連結することができる。一実施態様において、好適なレベルの活性を保有することが見出されたCFは、表4由来の配列と少なくとも約80%の配列同一性を、あるいは表4の配列と比較して少なくとも約81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または約100%の配列同一性を有する1つ以上のXTENポリペプチドに連結して、結果的にキメラ融合タンパク質を生じることができる。
(3.CFXTEN融合タンパク質立体配置)
本発明は、特異的なN末端からC末端への立体配置において連結されたCF成分およびXTEN成分を有するCFXTEN融合タンパク質組成物を提供する。いくつかの実施態様において、1つ以上のCFは、1つ以上のXTENに、N末端またはC末端のいずれかにおいて、スペーサーを用いてまたは用いずに連結され、ブロックコポリマーを形成し、CFXTEN融合タンパク質におけるCFおよびXTENの配列配置は、ブロックコポリマー化学物質において公知の立体配置と同じである。2つ以上のCF、XTEN、またはスペーサーがある場合、CF、XTENまたはスペーサーの各々は、同じかまたは異なる配列を有し、CFおよび/またはXTENは、連続的にまたは交互に(規則的にまたは不規則に)のいずれかで連結される。したがって、本明細書に提供される処方すべてにおいて、2つ以上のCF、XTEN、またはスペーサーがある場合、CF、XTEN、およびスペーサーの各々は同じかまたは異なる。いくつかの実施態様において、CFXTENは、1つのXTENポリペプチドに連結されたCFとの単量体融合タンパク質である。他の実施態様において、CFXTENは、2つ以上のXTENポリペプチドに連結されたCFとの単量体融合タンパク質である。さらに他の実施態様において、CFXTENは、1つのXTENポリペプチドに連結された2つ以上のCFとの単量体融合タンパク質である。さらに他の実施態様において、CFXTENは、2つ以上のXTENポリペプチドに連結された2つ以上のCFとの単量体融合タンパク質である。さらに他の実施態様において、CFXTENは、XTENがCF配列内に(例えば、図2および図5に示されるような1つ以上のドメイン間などのFIX配列内に)配置された単一のCFとの単量体融合タンパク質である。表6は、本発明のCFXTEN融合タンパク質によって包含される立体配置の非限定例を提供し、本明細書に開示されるまたは当該技術分野で公知のスペーサーおよび開裂配列の組み込みを含む数多くの他の変形は、当業者に明らかである。
1つの成分について単一であるかまたは2つ以上の該成分について複数であることを特徴とする。
**増殖因子成分およびXTEN成分のN末端からC末端への立体配置を反映
本発明は、表1または表2から選択される単一のまたは複数のCF(またはその断片もしくは配列バリアント)、表6に示される立体配置にある表4から選択される単一のまたは複数のXTEN(またはその配列バリアント)を含むがこれらに限定されないCFXTEN融合タンパク質組成物を熟慮する。単一のXTENに連結される単一のCFを含む融合タンパク質の配列に関する非限定例を表41に呈する。一実施態様において、CFXTEN組成物は、表41由来のCFXTENと比較して少なくとも約80%の配列同一性を、あるいは、表41由来のCFXTENと比較して少なくとも約81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または約100%の配列同一性を有する融合タンパク質を含むであろう。一般的に、結果として生じるCFXTENは、XTENに連結されていない相応のCFの生物活性の少なくとも一部を保有する。本節において説明された先の前述の融合タンパク質において、CFXTEN融合タンパク質は、表7由来の開裂配列をさらに含むことができ、開裂配列は、CFとXTENとの間に、または(2つ以上のCFがCFXTENに含まれる場合、)隣接するCF間に配置される。いくつかの場合において、開裂配列を含むCFXTENはまた、CFと開裂配列の間にまたはXTENと開裂配列の間に1つ以上のスペーサー配列アミノ酸を有し、プロテアーゼのアクセスを容易にし、該スペーサーアミノ酸は、グリシンおよびアラニンを好ましいアミノ酸として含めた任意の天然アミノ酸を含む。CF、XTEN、開裂配列(複数可)、およびスペーサーアミノ酸を含むCFXTENの非限定例を表42に呈する。しかしながら、本発明は、表1および表2の任意のCF配列と表42のCF配列との置換、表4の任意のXTEN}配列と表42のXTEN配列との置換、および表7の任意の開裂配列と表42の開裂配列との置換も熟慮する。1つ以上の開裂配列を有するCFXTEN実施態様において、CF成分は、下記により完全に説明される開裂配列(複数可)の開裂によるXTENからのCFの放出の際に、生物学的に活性となるかまたは活性の亢進を有するかのいずれかである。
CFXTEN組成物の一実施態様において、本発明は、式Iの融合タンパク質を提供する:
(XTEN)−CF−(XTEN)
式中、各発生について独立して、CFは凝固因子であり、xは0または1のいずれかであり、かつyは0または1のいずれかであり、この場合x+y≧1であり、かつXTENは伸長した組換えポリペプチドである。
CFXTEN組成物の別の実施態様において、本発明は、式IIの融合タンパク質を提供する:
(XTEN)−(CF)−(S)−(XTEN)II
式中、各発生について独立して、CFは凝固因子aであり、Sは、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり、xは0または1のいずれかであり、かつyは0または1のいずれかであり、この場合x+y≧1であり、かつXTENは伸長した組換えポリペプチドである。
CFXTEN組成物の別の実施態様において、本発明は、単離された融合タンパク質を提供し、この場合、融合タンパク質は、式IIIからなる:
(XTEN)−(S)−(CF)−(S) −(XTEN) III
式中、各発生について独立して、CFは凝固因子であり、Sは開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり、xは0または1のいずれかであり、かつyは0または1であり、この場合x+y≧1であり、かつXTENは、伸長した組換えポリペプチドである。
CFXTEN組成物の別の実施態様において、本発明は、式IVの単離された融合タンパク質を提供する:
(Gla)−(XTEN)−(EGF1)−(XTEN)−(EGF2)−(XTEN)−(AP)−(XTEN)−(Pro)−(S)−(XTEN)IV
式中、各発生について独立して、GlaはFIXのGlaドメインであり、EGF1は、FIXのEGF1ドメインであり、EGF2は、FIXのEFG2ドメインであり、AP1は、APドメインの第一の天然開裂配列を含むFIXの活性化因子ペプチドドメインのN末端配列部分であり、AP2は、APドメインの第二の天然開裂配列を含むFIXの活性化因子ペプチドドメインのC末端配列部分であり、PROは、FIXのプロテアーゼドメインであり、Sは、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり、uは、0または1のいずれかであり、vは0または1のいずれかであり、wは0または1のいずれかであり、xは0または1のいずれかであり、yは0または1のいずれかであり、zは0または1のいずれかであり、ただし、u+v+w+x+z≧1でありかつXTENが伸長した組換えポリペプチドであることという条件付きである。
CFXTEN組成物の別の実施態様において、本発明は、式VIの単離された融合タンパク質を提供する:
(Gla)−(XTEN)−(EGF1)−(XTEN)−(EGF2)−(XTEN)−(Pro)−(S)−(XTEN)VI
式中、各発生について独立して、GlaはFVIIのGlaドメインであり、EGF1は、FVIIのEGF1ドメインでありEGF2はFVIIのEFG2ドメインであり、PROはFVIIのプロテアーゼドメインであり、Sは、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり、uは0または1のいずれかであり、vは0または1のいずれかであり、xは0または1のいずれかであり、yは0または1のいずれかであり、かつXTENは伸長した組換えポリペプチドである。
CFXTEN組成物の別の実施態様において、本発明は、式VIIの単離された融合タンパク質を提供する:
(Gla)−(XTEN)−(EGF1)−(XTEN)−(EGF2)−(AP1)−(XTEN)−(AP2)−(Pro)−(S)−(XTEN)VII
式中、各発生について独立して、GlaはFVIIのGlaドメインであり、EGF1はFVIIのEGF1ドメインであり、EGF2はFVIIのEFG2ドメインであり、PROは、FVIIのプロテアーゼドメインであり、AP1は、天然開裂配列を含むFIXの活性化因子ペプチドドメインのN末端配列部分であり、AP2は、天然開裂配列を含むFIXの活性化因子ペプチドドメインのC末端配列部分であり、Sは、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり、tは0または1のいずれかであり、uは0または1のいずれかであり、vは0または1のいずれかであり、xは0または1のいずれかであり、yは0または1のいずれかであり、zは0または1のいずれかであり、XTENは伸長した組換えポリペプチドである。該実施態様において、第VII因子バリアントには、第IX因子の活性化因子ペプチドドメイン由来の1つまたは両方の開裂配列、例えば、下記により完全に説明されるように、R145‐A146開裂部位に隣接する少なくとも約2、または少なくとも約3、または少なくとも約4、または少なくとも約5のアミノ酸からなる配列(例えば、5の隣接するアミノ酸の場合、配列TSKLTRAETVFP)、およびR180‐V181開裂部位に隣接する少なくとも約2、または少なくとも約3、または少なくとも約4、または少なくとも約5のアミノ酸からなる配列(例えば、5の隣接するアミノ酸の場合、配列FNDFTRVVGGED)を含むことができる。、あた、本発明は、第VII因子バリアントのAP配列についての表7の任意の他の開裂配列の置換を熟慮する。
式Vおよび式VIの実施態様は、第IX因子および第VII因子のCFXTEN立体配置をそれぞれ包含し、この場合、約36アミノ酸〜≧1000アミノ酸にわたる長さの1つ以上のXTEN(例えば、表4および9〜13から選択される配列)は、第IX因子配列または第VII因子配列の隣接するドメイン間にそれぞれ挿入および連結される。本発明は、表7から選択される追加的な開裂配列を任意に介して、追加的なXTENをFIXまたはFVIIのC末端に任意に連結して結果的にCFXTEN組成物を生じることで、FIXまたはFVIIIのいずれかのドメイン間のXTENの挿入に関して起こり得るすべての順列を熟慮し、これに関する非限定例を図2、図5、および図6に描く。本節に説明される先の前述の実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、凝固因子関連の疾患、障害、または容態の治療における治療薬としての使用についての立体配置の好適性を決定するために、本明細書に開示される任意の適切なインビトロアッセイ(例えば、表40のアッセイまたは実施例において説明されるアッセイ)を用いて、生物活性の保持(任意の組み込まれたXTEN放出開裂部位の開裂後を含む)について評価されることができる。
いくつかの実施態様において、治療有効量の式I〜VIIのうちの1つの融合タンパク質の投与を必要とする対象への該融合タンパク質の投与は結果的に、XTENに連結されておらずかつ対象に投与されるかなりの量で投与される相応のCFと比較して、該融合タンパク質について終末半減期における少なくとも2倍、または終末半減期の少なくとも3倍、もしくは少なくとも4倍、もしくは少なくとも5倍、もしくは少なくとも10倍、もしくは少なくとも20倍、もしくは少なくとも40倍、もしくは少なくとも100倍の延長を生じる。いくつかの実施態様において、治療有効量の式I〜VIIのうちの1つの融合タンパク質の投与を必要とする対象への該融合タンパク質の投与は結果的に、XTEN[に連結されておらずかつ対象に投与されるかなりの量で投与される相応のCFと比較して、融合タンパク質についての治療ウィンドウ内で経過する少なくとも2倍、もしくは少なくとも3倍、もしくは少なくとも4倍、もしくは少なくとも5倍、もしくは少なくとも10倍、もしくは少なくとも20倍、もしくは少なくとも40倍、もしくは少なくとも100倍もしくはそれより長い時間の延長を生じる。他の実施態様において、治療有効量の式I〜VIIのうちの1つの融合タンパク質の投与を必要とする対象への該融合タンパク質の投与は結果的に、XTENに連結されておらずかつかなりの用量で投与されるCFと比較して、連続的な用量間で少なくとも48時間、または少なくとも72時間、または少なくとも96時間、または少なくとも約120時間、または少なくとも約7日間、または少なくとも約14日間、または少なくとも約21日間の治療有効量の血中レベルの融合タンパク質を維持するのに必要な連続した用量間の時間の延長を生じることができる。
任意のスペーサー配列基は、本発明によって包含される対象の融合タンパク質に任意に導入される。スペーサーは、CF成分がその所望の三次構造を仮定し得および/またはその標的基質と適切に相互作用し得るよう、宿主細胞からの融合タンパク質の発現を亢進しまたは立体障害を低下させるために提供される。スペーサーおよび望ましいスペーサーを同定する方法については、例えば、本明細書に引用により具体的に組み込まれているGeorge, et al. (2003) Protein Engineering 15:871−879を参照されたい。一実施態様において、スペーサーは、長さ1〜50のアミノ酸残基、または長さ約1〜25残基もしくは約1〜10残基である1つ以上のペプチド配列を含む。スペーサー配列は、開裂部位を除き、20の任意の天然L型アミノ酸を含むことができ、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)を含むことができるがこれらに限定されない立体的に妨げられていない親水性アミノ酸を好ましくは含む。いくつかの場合、スペーサーは、ポリグリシンもしくはポリアラニンであり得、または主としてグリシン残基およびアラニン残基の組み合わせの混合物である。開裂配列を除くスペーサーポリペプチドは、主として二次構造を、例えば、Chou‐FasmanアルゴリズムおよびGORアルゴリズムによって決定される時、約10%未満、または約5%未満、実質的に欠くこととなる。一実施態様において、CFXTEN融合タンパク質組成物におけるスペーサー配列は、同一であるかまたは異なる1つ以上の開裂配列をさらに含み、この場合、開裂配列は、融合タンパク質からCFを放出するためのプロテアーゼによって作用され得る。
いくつかの実施態様において、開裂配列のCFXTENへの組み込みは、XTENからのCFの報酬つの際に活性となるかまたはより活性のあるCFの放出を可能にするよう設計され、例えば、CF成分の酵素活性は増大する。先の1つの実施態様において、放出後に活性となるCFは、FIXまたはその配列バリアントである。先の別の実施態様において、放出後に活性となるCFは、FVIIまたはその配列バリアントである。開裂配列は、CF配列に十分近くに、一般的にCF配列末端の18アミノ酸内に、または12アミノ酸内に、または6アミノ酸内に、または2アミノ酸内に配置され、それにより開裂後にCFに付着した任意の残余残基は、(例えば、リガンドもしくは基質への結合などの)活性にそれほど干渉せず、開裂配列の開裂を有効にすることができるようプロテアーゼに対する十分なアクセスをなおも提供する。いくつかの実施態様において、開裂部位は、CFXTENが、対象への投与後に開裂されることができるよう、哺乳類対象に対して内在性のプロテアーゼによって開裂されることのできる配列である。このような場合、CFXTENは、CFのためのプロドラッグまたは循環デポーとして機能することができる。一実施態様において、開裂配列の開裂によって融合タンパク質から放出されるCFは、無処置のCFXTEN融合タンパク質と比較して、CFの天然基質についての酵素活性の少なくとも約2倍、または少なくとも約3倍、または少なくとも約4倍、または少なくとも約5倍、または少なくとも約6倍、または少なくとも約8倍、または少なくとも約10倍、または少なくとも約20倍の亢進を呈する。
本発明によって熟慮される開裂部位の例には、FXIa、FXIIa、カリクレイン、FVIIa、FIXa、FXa、FIIa(トロンビン)、エラスターゼ‐2、グランザイムB、MMP‐12、MMP‐13、MMP‐17、もしくはMMP‐20から選択される哺乳類内在性プロテアーゼによって、またはTEV、エンテロキナーゼ、PreScission(商標)プロテアーゼ(リノウイルス3Cプロテアーゼ)、およびソルターゼ(sortase)Aなどの非哺乳類プロテアーゼによって開裂可能なポリペプチド配列が挙げられるが、これらに限定されない。先のプロテアーゼおよびその他によって開裂されることが公知の配列は、当該技術分野で公知である。例示的な開裂配列および該配列内の切断部位を表7に、その配列バリアントと同様に呈する。例えば、トロンビン(活性化型凝固因子II)は、配列LTPRSLLVに作用し[Rawlings N.D., et al. (2008) Nucleic Acids Res., 36: D320]、該配列は、該配列における位置4のアルギニンの後ろで切断される。活性化型FIIaは、リン脂質およびカルシウムの存在下でFXaによるFIIの開裂によって生じ、凝固経路における第IX因子から下流である。一旦活性化されると、凝固におけるその天然の役割は、フィブリノーゲンを開裂することであり、次にフィブリノーゲンは順に、凝固形成を始める。FIIa活性は、きっちりと制御され、凝固が適切な止血に必要な場合に生じるにすぎない。しかしながら、凝固が哺乳類において進行中の過程である場合、CFXTENへのLTPRSLLV配列の組み込みおよびCF成分とXTEN成分との間の連結によって、凝固が生理学的に必要とされる場合に、XTENは、外因性のまたは内在性のいずれかの凝固経路の活性化と同時に、隣接するCFから除去され、それにより経時的にCFを放出する。同様に、内在性プロテアーゼによって作用されるCFXTENへの他の開裂配列、特に表7に列挙される活性化された凝固タンパク質に対して感受性のある該開裂配列の組み込みは、CFXTENに関するある実施態様において、無処置の形態のCFXTENから放出されるCF成分についてのより高い程度の活性を提供するCFの持続的な放出を提供するであろう。一実施態様において、本発明は、開裂の際に融合タンパク質からCFを放出するよう作用可能に配置された1つ以上の開裂配列を含むCFXTENを提供し、この場合、1つ以上の開裂配列は、表7から選択される配列と少なくとも約86%、または少なくとも約92%、またはそれより大きな配列同一性を有する。別の実施態様において、開裂配列を含むCFXTENは、表42から選択される配列と比較して、少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性を有するであろう。
いくつかの実施態様において、切断部位の両側に隣接する2つまたは3つのアミノ酸のみ(合計4〜6のアミノ酸)が、開裂配列に組み込まれ、該開裂配列は順に、該実施態様のCFXTENに組み込まれる。他の実施態様において、公知の開裂配列は、公知の配列における1つ以上の欠失もしくは挿入、または1つもしくは2つもしくは3つのアミノ酸の任意の1つもしくは2つもしくは3つのアミノ酸との置換を有し、この場合、欠失、挿入、または置換は、低下または亢進した許容性を結果的に生じるが、プロテアーゼに対する許容性の不在を生じず、XTENからのCFの放出の速度を仕立てる能力を結果として生じる。例示的な置換を表7に示す。
↓は、開裂部位を示す。 NA:適用不可能
スラッシュの前、間、または後の複数のアミノ酸の列挙は、該位置において置換されることのできる代替アミノ酸を示し、「−」は、任意のアミノ酸が、中央の列に示される相応のアミノ酸と置換され得ることを示す。
(a)CFXTENの薬物動態特性
本発明は、XTENに連結されていないCFと比較して増大した薬物動態を有するCFXTEN融合タンパク質を提供する。所与のXTENをCFに連結することによって増大することのできるCFの薬物動態特性には、終末半減期、曲線下面積(AUC)、Cmax、分布の大きさ、および生物学的利用能;凝固因子と関連した障害、疾患、および関連した容態の治療において増大した有用性を提供する特性が挙げられるが、これらに限定されない。増大した特性の結果として、CFXTENは、本明細書に説明される方法によって組成物に適切であると決定された用量および用量投与計画で用いられる場合、所望の薬理学的効果を結果的に生じる循環濃度を達成することができ、XTENに連結されていないCFの比較可能な用量と比較して、組成物の生物活性成分についての安全な範囲内に延長した時間、なおもとどまる。このような場合、CFXTENは、XTENに連結されていないCFと比較して融合タンパク質組成物のための治療ウィンドウ内に延長した時間とどまり、対象に比較可能な用量で投与される。本明細書で使用する場合、「比較可能な用量」は、比較可能な様式で対象に投与される活性のあるCFファルマコフォア(例えば、FIXまたはFVII)について等価のモル/kgの用量を意味する。CFXTEN融合タンパク質の「比較可能な薬用量」が、薬剤のより大きな重量を表すであろうが、投与される融合タンパク質の用量におけるCFの本質的に同じモル当量を有するであろうことは、当該技術分野において理解される。
いくつかの実施態様において、薬物動態特性の増大したCFXTENは、表41、表42、または表43の任意の1つから選択されるタンパク質配列と比較して、少なくとも約80%の配列同一性を、またはそれに代わるものとして81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%の配列同一性を有する配列であり得る。他の実施態様において、薬物動態特性の増大したCFXTENは、表4由来の配列と比較して少なくとも約80%の配列同一性をまたはそれに代わるものとして、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは約99%の配列同一性を有する1つ以上のXTENに連結された、表1由来のまたは表2由来の配列と比較して、少なくとも約80%の配列同一性を、またはそれに代わるものとして、表4由来の配列と比較して、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは約99%の配列同一性を有するCF配列を含むことができる。本発明の組成物について、半減期のより長いCFTENが一般的に好ましく、それにより患者の簡便さを改良し、用量間の間隔を延長し、および持続した効果を達成するの必要な薬物の量を減少させる。本節において説明される前述の実施態様において、融合タンパク質の投与は、融合タンパク質に連結されておらずかつ対象に比較可能な単位用量または用量投与計画で投与される相応のCF成分と比較して、融合タンパク質のモルにおけるより低い単位用量を用いて、(対象の疾患、容態、または障害を評価するのに有用であるような本明細書に開示される)パラメータの少なくとも1つにおける改良を結果的に生じる。前述の実施態様において、改良を達成するために投与されるモルにおける総用量は、融合タンパク質に連結されていない相応のCF成分と比較して、少なくとも約3倍低いか、または少なくとも約4倍、もしくは少なくとも約5倍、もしくは少なくとも約6倍、もしくは少なくとも約8倍、もしくは少なくとも約10倍低い。
XTENを含む融合タンパク質の薬物動態特徴に関係する実施例においてより完全に説明されるように、XTEN配列の長さを増大させることは、XTENを含む融合タンパク質の終末半減期の不相応な延長を与えることが観察された。したがって、本発明は、XTENを含むCFXTEN融合タンパク質を提供し、この場合、融合タンパク質に連結されておらずかつ比較可能な用量で投与される相応のCFと比較して、対象に投与されるCFXTENについての終末半減期の延長を与えるよう選択され、この場合、延長は、融合タンパク質に連結されていないCFと比較して、少なくとも約2倍長いか、または少なくとも約3倍、もしくは少なくとも約4倍、もしくは少なくとも約5倍、もしくは少なくとも約6倍、もしくは少なくとも約7倍、もしくは少なくとも約8倍、もしくは少なくとも約9倍、もしくは少なくとも約10倍、もしくは少なくとも約15倍、もしくは少なくとも約20倍、もしくは少なくとも約40倍、もしくは少なくとも約80倍、もしくは少なくとも約100倍、もしくはそれより長い終末半減期の延長である。外来的に投与される第IX因子は、およそ18〜24時間のヒトにおける終末半減期を有することが報告されており(Morfini, M. Blood Transfus. (2008) 6(s2): s21−s25)、外来的に投与される第VII因子は、およそ4〜6時間の終末半減期を有することが報告されている(Klitgaard T, Br J Clin Pharmacol (2008) 65(1):3−11)のに対し、実施例において説明されるように、動物に実験的に投与された本明細書に開示される種々のCFXTEN組成物は、かなりより長い終末半減期値を結果的に生じた。一実施態様において、本発明は、XTENに連結されておらずかつ比較可能な用量で対象に投与される相応のCFと比較して少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約100%、または少なくとも約150%、または少なくとも約200%、または少なくとも約300%、または少なくとも約500%、または少なくとも約1000%、または少なくとも約2000%のACUの増大を呈するCFXTEN融合タンパク質を提供する。CFXTENの薬物動態パラメータは、投薬、回数間の血液試料の採取、およびタンパク質のアッセイを、ELISA、HPLC、ラジオアッセイ、または当該技術分野で公知のもしくは本明細書に説明される他の方法を用いた後、半減期および他のPKパラメータを派生させるためのデータの標準的な算出によって決定することができる。
増大したPKパラメータによって、XTENに連結されていないCFと比較して、CFXTEN組成物の減少した投薬が可能となる。いくつかの実施態様において、XTENに連結されていない相応のCFと比較して、より少量のモル量の約2倍低い、または約3倍低い、または約4倍低い、または約5倍低い、または約6倍低い、または約8倍低い、または約10倍低いもしくは高い融合タンパク質が、止血を維持するために必要とされる用量投与計画の下で投与され、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応のモル量のCFとしての比較可能な曲線下面積を達成する。他の実施態様において、融合タンパク質は、XTENに連結されていないさもなくば同じ投薬量の相応のCFの毎日の投与と比較して、対象に投与される約2日間ごとの、約7日間ごとの、約14日間後との、約21日間ごとの、または約毎月のあまり頻繁ではない投与計画の融合タンパク質を有し、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応のCFとして比較可能な曲線下面積を達成する。なおも他の実施態様において、XTENに連結されていない相応のモル量のCFと比較して、累積的なより少量のモル量の約5%、または約10%、または約20%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%未満の融合タンパク質が、止血を維持するのに必要とされる用量投与計画の下で、対象に投与され、なおも融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応のCFとしての少なくとも比較可能な曲線下面積を達成する。累積的なより少量のモル量は、少なくとも約1週間、または約14日間、または約21日間、または約1ヶ月間の期間についての測定基準である。
本発明は、1つ以上の開裂配列、例えば表7由来の配列によってXTEN配列から分離されたCF分子を含むCFXTENを提供する。いくつかの実施態様において、無処置のCFXTEN組成物は、XTENに連結されていない相応のCFと比較して、その無処置の形態においてより低い活性を有するが、より長い半減期を有すするが、対象への投与の際に、CF成分が内在性プロテアーゼによる開裂配列(複数可)における開裂によって融合タンパク質から徐々に放出され、そうすると、CF成分が活性、すなわち、その標的凝固タンパク質基質に効果的に結合し活性化する能力を呈するよう設計される。非限定例において、開裂配列を有するCFXTENは、表42由来の配列と比較して約80%の配列同一性を、または表42由来の配列と比較して約85%、もしくは約90%、もしくは約95%、もしくは約97%、もしくは約98%、もしくは約99%の配列同一性を有する。したがって、本節における前述の実施態様のCFXTENは、プロドラッグまたは循環するデポーとして機能し、XTENに連結されていないCFと比較してより長い終末半減期を結果的に生じる。このような場合、XTENに連結されていない相応のCFと比較してより高濃度のCFXTENを対象に投与することができ、その理由は、より小さな割合の循環している組成物が活性となっているからである。
(b)CFXTENの薬理学および医薬特性
本発明は、XTEN に連結されていないCFと比較して亢進した特性を有することのできるXTENに共有結合したCFを含むCFXTEN組成物、ならびに該組成物の個々の2つのCF成分の治療的および/もしくは生物学的活性もしくは効果を亢進する方法を提供する。加えて、本発明は、アルブミン、免疫グロブリンポリペプチドパートナー、より短い長さのポリペプチド、および/または反復性配列を有するポリペプチドパートナーを含む当該技術分野で公知の融合タンパク質と比較して、亢進した特性を有するCFXTEN組成物を提供する。加えて、CFXTEN融合タンパク質は、ペグ化したコンストラクトなど、化学的抱合体を上回る有意な利点を提供し、組換えCFXTEN融合タンパク質が、生成物の研究および開発および製造のいずれの段階の時間および経費も削減することができる細菌細胞発現系において作製されることができ、結果的に、ペグ化した抱合体と比較してCFXTENの生成物および代謝産物の両方についての毒性のあまりない、より均質な規定された生成物を生じるという事実で明らかである。
治療薬として、CFXTENは、以下の非限定的である例示的な亢進した特性の1つ以上を含む、XTENを含まない治療薬を上回るいくつかの利点を有する:増大した溶解度、増大した熱安定性、低下した免疫原性、増大した見かけの分子量、低下した腎クリアランス、低下したタンパク質分解、低下した代謝、亢進した治療効率、より低い有効治療用量、増大した生物学的利用能、CFについての治療ウィンドウ内に血中レベルを維持することのできる薬用量間の延長した時間、皮下もしくは筋肉内に投与した場合の「仕立てられた」吸収速度、亢進した凍結乾燥安定性、亢進した血清/血漿安定性、延長した終末半減期、血流における増大した溶解度、中和抗体による低下した結合、低下した活発なクリアランス、低下した副作用、基質結合親和性の保持、分解に対する安定性、凍結融解に対する安定性、プロテアーゼに対する安定性、ユビキチン化に対する安定性、投与の容易さ、他の医薬賦形剤もしくは担体との適合性、対象における残留性、保管における増大した安定性(例えば、延長した有効期間)、生物もしくは環境における低下した毒性、およびこれらに類すること。亢進した特性の正味の効果は、CFXTEN組成物の使用が、XTENに連結されていないCFと比較して亢進した治療的および/もしくは生物学的効果を結果として生じることができ、または凝固因子と関連した疾患もしくは障害を有する対象に投与される場合、改良した患者の服薬順守を結果的に生じることができることである。
発現したタンパク質の物理的特性および構造特性を測定するための具体的なアッセイおよび方法は、当該技術分野において公知であり、タンパク質の凝集、溶解度、二次構造および三次構造、融解特性、混入、および水分含有量などの特性を決定するための方法を含む。このような方法には、分析的遠心分離、EPR、HPLC‐イオン交換、HPLC‐分子ふるい、HPLC‐逆相、光散乱、毛細管電気泳動、円二色性、示差走査熱量測定、蛍光、HPLC‐イオン交換、HPLC‐分子ふるい、IR、NMR、ラマン分光法、屈折分析、およびUV/可視光分光法を含み、これらのうちのいくつかは、実施例において説明されるように、本発明のCFXTENに適用される。追加的な方法は、Arnau et al, Prot Expr and Purif (2006) 48, 1−13に開示されている。本発明の組成物の亢進した特性を解明するためのこれらの方法の適用は、当業者の理解内である。
一実施態様において、融合パートナーとしてのXTENは、CF負荷量の溶解度を増大させる。したがって、水中での溶解度または安定性の程度など、CFの医薬特性または物理化学的特性の亢進が所望である場合、融合タンパク質に組み込まれたXTEN配列の長さおよび/またはモチーフファミリー組成物は、個々の融合タンパク質に異なる程度の溶解度および/または安定性を与えるよう各々選択され得、それにより、CFXTEN組成物の全体的な医薬特性が亢進される。CFXTEN融合タンパク質は、本明細書に説明される方法を用いて構築およびアッセイされ、必要とされる場合に所望の特性を結果的に生じるよう調整された物理化学的特性およびXTENを確認することができる。一実施態様において、CFXTENのXTEN配列は、融合タンパク質が、融合タンパク質に連結されていないCFと比較して少なくとも約25%大きいかまたは、融合タンパク質に連結されていない相応のCFよりも少なくとも約30%、もしくは少なくとも40%、もしくは少なくとも約50%、もしくは少なくとも約75%、もしくは少なくとも約100%、もしくは少なくとも約200%、もしくは少なくとも約300%、もしくは少なくとも約400%、もしくは少なくとも約500%、もしくは少なくとも約1000%大きな内にある水性溶解度を有するよう選択される。
本発明は、XTENに連結されていないCFと比較して亢進した溶解度および回復の容易さを有する、宿主細胞から発現したCFXTENを生成および回収する方法を提供する。いくつかの実施態様において、該方法には、真核宿主細胞を、約200よりも大きな、または約400よりも大きな、または約600よりも大きな、または約800よりも大きなアミノ酸残基の累積的配列長の1つ以上のXTEN成分を有するCFXTENをコードするポリヌクレオチドで形質転換する工程、宿主細胞においてCFXTEN融合タンパク質を発現させる工程、および発現した融合タンパク質を可溶性形態で回収する工程を含む。本節において説明される先の実施態様において、CFXTEN融合タンパク質のXTENは、表4から選択される1つ以上のXTENと比較して、少なくとも 約 80%の配列同一性を、または約90%、もしくは約91%、もしくは約92%、もしくは約93%、もしくは約94%、もしくは約95%、もしくは約96%、もしくは約97%、もしくは約98%、もしくは約99%、最大約100%の配列同一性を有することができ、CFは、表1または表2から選択されるCFと比較して、少なくとも約80%の配列同一性を、または約90%、もしくは約91%、もしくは約92%、もしくは約93%、もしくは約94%、もしくは約95%、もしくは約96%、もしくは約97%、もしくは約98%、もしくは約99%、もしくは100%の配列同一性を有することができ、CFXTEN成分は、式I〜VIIから選択されるN末端からC末端への立体配置にあることができる。
一実施態様において、本発明は、CFXTEN組成物および、XTENに連結されていない相応のCFの比較可能な薬用量と比較してより長い時間、治療ウィンドウ内にCF成分を維持することのできる該組成物を作製するための方法を提供する。CFXTEN融合タンパク質の「比較可能な薬用量」は、より大きな薬剤重量を表すであろうが、融合タンパク質の用量における同じ概算モル等価量のCFを有するであろうし、および/またはCFに対する同じ概算モル濃度を有するであろうことは、当該技術分野において理解される。治療ウィンドウ内にCF成分を維持することのできる組成物を作製する方法には、CFとの抱合に適したXTENを選択して、所与の用量および用量投与計画を提供する工程、CFXTENの投与を必要とする対象へのCFXTENの投与の工程、それに続く投与された組成物の薬物動態特性、CFXTEN融合タンパク質の活性、および安全性を確認するアッセイの工程を含む。該方法によって、本明細書に提供されるCFXTENは、治療ウィンドウ内にCFの循環する濃度を延長した時間維持することによって、投与された組成物の増大した効能を可能にする。本明細書で使用する場合、「治療ウィンドウ」は、許容し得ない毒性を伴わずに、疾患または容態に効能または所望の薬理学的効果を経時的に提供する血中濃度範囲または血漿濃度範囲、すなわち、任意の生の治療効果を達成するための最少量と(より高い用量または濃度で)対象に対する毒性の直前の応答である応答を結果的に生じる最大量との間の循環血中濃度の範囲としての薬物または生物の量を意味する。加えて、治療ウィンドウは一般的に、時間の態様;許容し得ない毒性もしくは有害事象を結果的に生じない所望の薬理学的効果を経時的に結果的に生じる最大濃度および最小濃度を包含する。また、対象のために治療ウィンドウ内に留まる投薬された組成物は、「安全範囲」内であるといわれ得る。
結果として生じる機能的特徴または生物学的および薬理学的な活性およびパラメータを含む本発明のCFXTEN組成物の特徴は、所望の特徴を測定するために、当該技術分野で公知の任意の好適なスクリーニングアッセイによって決定することができる。本発明は、CFXTENに所望の程度の生物活性および/または治療活性ならびに安全特性を提供するために、異なる組成または立体配置のCFXTEN融合タンパク質をアッセイする方法を提供する。具体的なインビボおよびエクスビボでの生物学的アッセイを用いて、CFXTENに組み込まれるべき構築されたCFXTENおよび/またはCF成分の各々活性を評価し、該アッセイには、実施例のアッセイ、表40のアッセイ、ならびに以下のアッセイまたはCFの特性および効果をアッセイするための当該技術分野で公知の他のこのようなアッセイが挙げられるが、これらに限定されない。プロトロンビン(PT)および活性化型部分的プロトロンビン(aPTT)アッセイ(Belaaouaj AA et al., J. Biol. Chem. (2000) 275:27123−8; Diaz−Collier JA. Haemost (1994) 71:339−46)、血液凝固時間(WBCT)、血栓弾性描写法、または出血時間アッセイなど、凝固活性の決定を可能にする機能的アッセイを実施することができる。他の考えられ得るアッセイは、米国特許第5,534,617号に説明されるような、チップ結合型受容体もしくは結合タンパク質を有するビアコアアッセイまたはELISAアッセイ、本明細書の実施例に説明されるアッセイ、放射性受容体アッセイ、または当該技術分野で公知の他のアッセイなどの結合アッセイまたは競合的結合アッセイを用いてアッセイされることのできる相応のCFの標的基質に対するCFXTENの結合親和性を決定し得る。前述のアッセイを用いて、(単一の成分としてまたはCFXTEN融合タンパク質としてアッセイされる)CF配列バリアントを評価することもでき、該バリアントがCFXTENに含まれるのに好適であるよう、該バリアントが、天然のCFまたはそのいくらかの断片と同じ程度の生物活性を有するかどうかを決定することができ、天然CFと比較して、例えば少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%の活性である。
用量の最適化は、すべての薬物にとって、特に狭い治療ウィンドウを有する薬物にとって重要である。例えば、多様な症状または異常な臨床的パラメータを呈するすべての患者のための標準化された単一用量のCFは、必ずしも常に有効ではないかもしれない。これらの因子の考慮は、許容し得ない毒性を結果的に生じかつ安全性範囲の外側となるであろう量または臨床的改良が達成されないような不十分な効力と対比して、治療有効量または薬理学的有効量のCFXTENを決定する目的のための、人並みに熟達した臨床医の範囲内に十分ある。
多くの場合、異なる齢または疾患の程度の対象におけるCFのための治療ウィンドウが確立されており、および公表された文献において入手可能でありまたはCFを含む認可された製剤のための薬物ラベルに記載されている。他の場合、治療ウィンドウは、本開示のCFXTENを含む新たな組成物のために確立されることができる。所与の組成物について治療ウィンドウを確立するための方法は、当業者に公知である(例えば、Goodman & Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics, 11th Edition, McGraw−Hill (2005)を参照されたい)。例えば、標的の疾患または障害を有する対象における用量の段階的増大の研究を用いて、効能または所望の薬理学的効果、有害事象の様相、および循環している血中レベルの決定を決定することによって、所与の対象または対象の集団についての治療ウィンドウは、所与の薬物もしくは生物製剤、または生物製剤もしくは薬物の組み合わせについて決定することができる。用量の段階的増大の研究は、当該技術分野で公知の様にまたは本明細書に説明されるように、生理学的または生化学的パラメータを、代謝性の疾患もしくは障害と関連した1つ以上のパラメータ、または特定の適応の有益な結果と関連した臨床的パラメータについて、無効用量、有害事象、最大許容用量、およびそれに類することを決定するための所見および/または測定されたパラメータとともに、決定したまたは導き出された循環している血中レベルを確立する薬物動態パラメータの測定結果とともにモニターする対象または対象の群における代謝研究を通じてCFXTENの活性を評価することができる。次に、本結果は、前述の決定されたパラメータまたは有効レベルと一致した治療薬の投与された用量および血中濃度と相関づけることができる。これらの方法によって、ある範囲の用量および血中濃度は、最少有効用量ならびに、所望の効果が生じかつそれを上回ると毒性が生じる最大用量および最大血中濃度と相関づけることができ、それにより投薬された治療薬についての治療ウィンドウを確立する。最大値を上回る融合タンパク質の血中濃度(またはCF成分によって測定されるような)は、治療ウィンドウまたは安全性範囲の外側と考えられる。したがって、前述の方法によってCmin血中レベルが確立され、それを下回ると、CFXTEN融合タンパク質は所望の薬理学的効果を有さないであろうし、許容し得ない副作用、毒性、または有害事象を惹起して、CFXTENについての安全性範囲の外側となるであろう濃度に到達する前の最大循環濃度を表すであろうCmax血中レベルが確立される。このような濃度が確立されると、投薬の頻度および投薬量は、適切な用量および投薬頻度を提供して、治療ウィンドウ内に融合タンパク質(複数可)を維持するために、CmaxおよびCminの測定結果によってさらに精密にすることができる。
当業者は、本明細書に開示された手段によってまたは当該技術分野で公知の他の方法によって、投与されたCFXTENが、所望の間隔の間治療ウィンドウに留まり、またはXTENの用量もしくは長さもしくは配列における調整を必要とすることを確認することができる。さらに、治療ウィンドウ内にCFXTENを維持するための適切な用量および投薬頻度の決定は、治療有効量の投与計画を確立し、治療有効量の融合タンパク質を用いた複数の連続した用量の、該融合タンパク質を必要とする対象への投与についてのスケジュールは、治療ウィンドウ内にとどまる連続したCmaxピークおよび/またはCmin谷部を結果的に生じ、標的の疾患、障害、または容態と関連した少なくとも1つの測定されたパラメータにおける改良を結果的に生じる。いくつかの場合、適切な用量で対象に投与されたCFXTENは、XTENに連結されておらずかつ比較可能な用量で投与される相応のCFと比較して、治療ウィンドウ内に少なくとも約2倍長い、あるいは、XTENに連結されておらずかつ比較可能な用量で投与される相応のCFと比較して、少なくとも約3倍長い、あるいは少なくとも約4倍長い、あるいは少なくとも約5倍長い、あるいは少なくとも約6倍長い、あるいは少なくとも約7倍長い、あるいは少なくとも約8倍長い、あるいは少なくとも約9倍長い、または少なくとも約10倍長い、またはそれより長い期間とどまるCFXTEN融合タンパク質の血中濃度を結果的に生じる。本明細書で用いる場合、「適切な用量」は、対象に投与されると、所望の治療効果もしくは薬理学的効果または治療ウィンドウ内の血中濃度を結果的に生じるであろう薬物または生物製剤の用量を意味する。
一実施態様において、治療有効量の投与計画で投与されるCFXTENは、融合タンパク質に連結されておらずかつ対象に比較可能な用量投与計画で投与される融合タンパク質の相応の生物活性タンパク質と比較して、融合タンパク質の血中レベルについての少なくとも2つの連続したCmaxピークおよび/またはCmin谷部の間の少なくとも約3倍長い、あるいは少なくとも約4倍長い、あるいは少なくとも約5倍長い、あるいは少なくとも約6倍長い、あるいは少なくとも約7倍長い、あるいは少なくとも約8倍長い、あるいは少なくとも約9倍長い、または少なくとも約10倍長い時間の延長を結果的に生じる。別の実施態様において、治療有効量の投与計画で投与されるCFXTENは、融合タンパク質に連結されておらずかつCFについて治療有効量の投与計画を用いて対象に投与される相応の生物活性タンパク質成分(複数可)と比較して、医薬組成物の融合タンパク質のモルにおけるあまり頻繁ではない投薬またはより低い総薬用量を用いて、1、または2、または3、またはそれより多くの測定されたパラメータにおける比較可能な改良を結果的に生じる。測定されたパラメータには、凝固因子関連障害を有する対象を評価するための、本明細書に開示された臨床的、生化学的、または生理学的パラメータのいずれか、あるいは当該技術分野で公知のその他が挙げられる。
いくつかの実施態様において、本発明のCFXTEN融合タンパク質は、凝固因子と関連した疾患、障害、および容態の治療および予防において公知の、または該治療および予防における天然CFの使用と関連した、インビトロでの生物活性または薬理学的効果に関して、融合タンパク質に連結されていない相応のCFの生物活性の少なくとも約0.05%、または約0.1%、または約1%、または約10%、または約20%、または約30%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約95%、または約98%、または約99%を保有する。CFXTEN融合タンパク質の保有された活性を評価するためにアッセイすることのできるパラメータまたは生理学的効果に関する非限定例には、プロトロンビン時間(PT)、活性化型部分的トロンボプラスチン時間(aPTT)、出血時間、全血凝固時間(WBCT)、および血栓弾性描写法が挙げられる。いくつかの実施態様において、CF成分の活性は、無処置のCFXTEN融合タンパク質によって明らかとなるのに対し、他の場合において、CF成分の活性は、CFXTEN融合タンパク質に組み込まれた開裂配列に作用するプロテアーゼの作用による融合タンパク質からのCFの開裂および放出の際に主として明らかとなり、その実施態様は先に開示されている。前述において、CFXTENは、先により完全に説明されるように、XTENに連結されると凝固基質に対するCF成分の結合親和性を低下させるが、CFXTEN配列に組み込まれた開裂配列(複数可)の開裂を通じてXTENから放出されると、回復したまたは増大した親和性を有するよう設計される。前述の一実施態様において、本発明は、開裂配列によってXTENに連結されたFIXを含む単離された融合タンパク質を提供し、この場合、融合タンパク質は、開裂の前に実質的に不活性であり、かつこの場合、開裂配列においてタンパク質分解性開裂によって融合タンパク質から放出されたFIXは、XTENに連結されていない天然FIXと比較して、活発であるとして少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%である生物活性を有する。
他の場合、CFXTENは、対象に投与されるCFXTENの終末半減期を延長させるが、なおも生物活性を保有するために、CFXTENの活発なクリアランスを低下させるよう設計することができる。循環からCFを除去するためのクリアランス機構は、なおも完全に解明されなければならない。CFの取り込み、除去、および不活性化は、循環系においておよび脈管外空間において生じることができる。凝固因子は、多数の他のタンパク質、脂質、および受容体と相互作用する複合体タンパク質であり、これらの相互作用の多くは、CFの循環からの除去に寄与することができる。例えば、異種性にグリコシル化されるタンパク質であるFVIIについてのクリアランス機構には、肝臓によるクリアランスを含み得る。FVIIaクリアランスに及ぼす該タンパク質のガンマ−カルボキシグルタミン酸(Gla)ドメインおよびシアル酸含有量の効果は、灌流した肝臓モデルを用いて研究されており、それに伴う結果は、炭水化物受容体(例えば、アシアロ糖タンパク質受容体ASGPR)が、FVIIaクリアランスにおいてある役割を担い得ることを示唆している(Appa, R. S., et al. Thromb Haemost. (2010, epub May 27) 104(2))。加えて、CFは、第VIIa因子などの静脈内投与された凝固因子の一般的に乏しい生物学的利用能に反映される滲出および迅速な活発なクリアランスを通じて失われる可能性がある(NovoSevenパッケージ挿入物を参照されたい)。本発明のCFXTENは、低下した活発なクリアランスによって、および/または構造化されていないXTENの凝固因子への付加によって分子の水力学的半径または見かけの大きさを増大させることによる低下した滲出によって、達成される比較的より高い生物学的利用能を有する。一実施態様において、本発明は、1つ以上のXTENを融合タンパク質のCF成分に連結することによって融合タンパク質のクリアランスを低下させるCFXTENを提供し、この場合、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応のCFと比較して、少なくとも約4倍、または少なくとも約5倍、または少なくとも約6倍、または少なくとも約7倍、または少なくとも約8倍、または少なくとも約10倍、または少なくとも約12倍、または少なくとも約15倍の見かけの分子量因子の増大を有し、かつこの場合、対象に投与されるとCFXTENの終末半減期は、少なくとも 約2倍、または少なくとも約4倍、または少なくとも約8倍、または少なくとも約10倍、または少なくとも約20倍、または少なくとも約30倍、または少なくとも約40倍、または少なくとも約50倍、または少なくとも約60倍、または少なくとも約70倍、または少なくとも約80倍、またはそれより長く延長する。前述の実施態様において、この場合、少なくとも2つのXTEN分子がCFXTENに組み込まれ、XTENは、同一であり得るかまたは、異なる配列組成(および正味の電荷)もしくは長さからなり得る。2つのXTENが単一のFVIIに連結された前述の実施態様に関する非限定例は、図6に示され、(FVIIのドメインを用いて表される)コンストラクトGla−EGF1−EGF2−AE144−プロテアーゼ−AE864またはGla−EGF1−AE288−EGF2−プロテアーゼ−AE864(この場合、AE XTEN成分は、組み込まれたグルタミン酸により、およそ17%の正味の電荷を有する)、Gla−EGF1−EGF2−AG144−プロテアーゼ−AG864またはGla−EGF1−AG144−EGF2−プロテアーゼ−AE864(この場合、AG XTEN成分は、正味の電荷をほぼ有さない)を含む。特定の理論によって結びつけられることなく、より高い正味の電荷を有するCFXTEN組成物のXTENは、先に説明されるように、低下した活発なクリアランスにさらに機用sるうであろう、血管、組織、または種々の受容体などの種々の負に帯電した表面との非特異的相互作用をほとんど有さないと期待される。逆に、正味の電荷の低い(またはまったくない)凝固過程および凝固因子の活性化の強度に対する細胞(例えば、血小板)および脈管表面の公知の寄与を考慮すると、CFXTEN組成物のXTENは、活発なクリアランスに寄与しながら、会合した凝固因子の活性を増強することのできる表面とのより高い程度の相互作用を有すると期待される(Zhou, R., et al., Biomaterials (2005) 26(16):2965−2973; London, F., et al. Biochemistry (2000) 39(32):9850−9858)。したがって、本発明は、効力、生物学的利用能、および半減期の程度が、CFXTEN組成物におけるXTENの種類および長さの選択および配置によって仕立てられることができるCFXTENを提供する。したがって、本発明は、表1由来のまたは表2由来のCFおよび表4由来のXTENが、前述の例の個々の成分と置換され、例えば、表6由来のまたは式I〜VII由来の立体配置において、個々の成分の代替的な立体配置と比較して、コンストラクトが低下したクリアランスを有するよう作製される組成物を熟慮する。いくつかの実施態様において、終末半減期を延長させるための前述の方法は、活発なクリアランスが低下していない第二の立体配置におけるCFXTENの半減期と比較して、少なくとも約30%、または約50%、または約75%、または約100%、または約150%、または約200%、または約300%、または約400%、またはそれより長い終末半減期の延長を結果的に生じることのできる形成されたCFXTENを提供する。本発明はさらに、低下したオン速度または増大したオフ速度のいずれかの結果として、クリアランス受容体に対する低下した結合は、N末端またはC末端のいずれかの阻害によって、および組成物の別のポリペプチドへの連結として該末端を用いることによって、CF、XTEN、またはスペーサーの配列の別の分子が、低下した結合を結果的に生じようとなかろうと、果たされ得る。CFXTEN融合タンパク質の特定の立体配置の選択は、活発なクリアランスの低下した速度が達成されるよう、クリアランス受容体に対する結合の程度を低下させる。
活発なクリアランスの低下が所望されるが生物活性の少なくとも一部の保有も所望される場合、CFXTENは、無処置の分子に十分な生物活性を保有するよう設計される。したがって、一実施態様において、本発明は、CFXTENの生物活性が、相応の天然凝固因子と比較して、生物活性の約0.01%〜40%、または約0.01%〜30%、または約0.01%〜20%、または約0.01%〜10の範囲にあるよう設計されたCFXTENを提供する。標的受容体についての形成されたCFXTENの生物活性は、XTENに連結されていない相応の天然CFと比較して、「実質的に低下する」。したがって、本発明は、組成物、およびCFXTENを形成することによって生物活性は低下したが半減期の延長した組成物を作製する方法を提供し(この例は先に提供されている)、それにより活発なクリアランス機構をなおも回避しながら所望のインビボでの生物学的応答を提供することができる。延長した半減期によって、XTENに連結されていないCFと比較してまたはCFXTEN立体配置(この場合、融合タンパク質は、凝固因子クリアランス機構を受けやすい)と比較して、より多量の薬用量および低下した投薬頻度が可能となる。
(VI).本発明の組成物の使用)
別の態様において、本発明は、出血障害においておよび/またはFIXもしくはFVIIによって仲介される凝固因子と関連した疾患、障害、もしくは容態において有益な効果を達成するための方法を提供する。本明細書で使用する場合、「凝固因子と関連した疾患、障害、または容態」は、出血障害(例えば、欠陥性血小板機能、血小板減少症、またはフォン‐ウィルブランド病)、凝固障害(凝固因子欠乏症を含む血液凝固に関する任意の障害)、血友病B(別名クリスマス病)、第IX因子関連出血障害、第VII因子欠乏症、血友病A、脈管性損傷、血友病に苦しんでいない対象における制御されていない出血、外傷または手術由来の出血、抗凝固薬治療法による出血、およびFIXまたはFVIIの対象への投与によって寛解または矯正することのできる肝臓の疾患または容態による出血を含むよう意図されるが、これらに限定されない。本発明は、比較的短い終末半減期および/または狭い治療ウィンドウを有する第IX因子または第VII因子を用いた治療の他の方法の不利および/または限界に対処する。
いくつかの実施態様において、本発明は、治療有効量または予防有効量のCFXTENをヒトなどの対象に投与する工程を含む、凝固因子と関連した疾患、障害、または容態を有する該対象を治療するための方法を提供し、この場合、該投与は、凝固因子と関連した疾患、障害、または容態と関係する1つ以上の生化学的もしくは物理的パラメータまたは臨床エンドポイントの改良を結果として生じる。前述の一実施態様において、CFXTENはFVIIを含む。前述の別の実施態様において、CFXTENはFIXを含む。有効量は、凝固因子と関連した疾患、障害、または容態を治療する(例えば、治癒するまたは重症度を低下させる)または予防する(例えば、発症または重症度の見込みを低下させる)のを助ける上で有益な効果を生じる。本明細書で使用する場合、「治療すること」は、薬物または生物製剤(例えば、CFXTEN)を投与して、既存の疾患、障害、もしくは容態における改良を達成すること、または疾患、障害、もしくは容態の発症を予防すること(予防法を含む)を意味する。治療有効量のCFXTEN融合タンパク質は、単回用量または反復した用量として対象に投与すると、潜在的な疾患、障害、もしくは容態の改良もしくは寛解、まてゃあ潜在的な疾患、障害、もしくは容態と関係する徴候もしくは症状もしくは生理学的パラメータにおける改良をもたらす組成物の量であり得る。
止血は、複数のタンパク質因子によって調節され、このようなタンパク質およびその類似体は、凝固因子と関連した疾患、障害、および容態の治療において有用性を認める。しかしながら、市販の凝固因子の使用は、このような疾患、障害、および容態に苦しんでいる対象の管理において最適を下回る成功に遭遇した。特に、用量の最適化および投薬頻度は、凝固因子と関連した疾患、障害、もしくは容態における出血症状または血友病に苦しんでいない対象における制御されていない出血の治療または予防において用いられる凝固因子にとって重要である。凝固因子が短い半減期を有するという事実によって、臨床的有益性を達成するために頻繁な投薬が必要となり、このことは、このような患者の管理の困難さを結果として生じる。
本発明は、凝固因子と関連した疾患、障害、もしくは容態に苦しんてでいるまたはこれらを発症する危険にある対象に、CFXTENを投与することを含む治療方法を提供し、この場合、投与は、該容態と関係する1つ以上の生化学的もしくは生理学的パラメータまたは臨床的エンドポイントの改良を結果的に生じる。一実施態様において、血友病Aに苦しんでいる対象に治療有効量のCFXTEN組成物を投与することを含み、この場合、投与は、該容態と関係する1つ以上の生化学的もしくは生理学的パラメータまたは臨床的エンドポイントの改良を結果的に生じる。別の実施態様において、治療方法は、血友病Bに苦しんでいる対象に治療有効量のCFXTEN組成物を投与することを含み、この場合、投与は、該容態と関係する1つ以上の生化学的もしくは生理学的パラメータまたは臨床的エンドポイントの改良を結果的に生じる。別の実施態様において、治療方法は、第VII因子欠乏症に苦しんでいる対象に治療有効量のCFXTEN組成物を投与することを含み、この場合、投与は、該容態と関係する1つ以上の生化学的もしくは生理学的パラメータまたは臨床的エンドポイントの改良を結果的に生じる。別の実施態様において、治療方法は、制御されていない出血に苦しんでいるかまたはそれを発症する対象に治療有効量のCFXTEN組成物を投与することを含み、この場合、投与は、該容態と関係する1つ以上の生化学的もしくは生理学的パラメータまたは臨床的エンドポイントの改良を結果的に生じる。ほとんどの場合、FVIIを含むCFXTENを利用する開示された治療方法の実施態様は、FVIIが活性化された、すなわちFVIIaである組成物である。しかしながら、本発明は、FVIIが活性化されていないCFXTEN組成物も熟慮する。FVIIを含むCFXTENの比較的長い半減期のため、哺乳類内在性プロテアーゼによって活性化されることのできる不活性化型のFVIIを含む組成物(なぜなら、該プロテアーゼには1つ以上の開裂配列、例えば表7の配列を含むからである)または融合タンパク質は、自己活性化を受け、それにより1)活性化型FVIIの急速投与量が、惹起された内在性凝固カスケードの凝固タンパク質を介して入手可能であり、または2)活性化型FVIIの持続的な量は、循環に持続的にまたは一過性に存在するプロテアーゼ、例えば、MMP‐12、MMP‐17等を介する活性化によって入手可能である。
したがって、本発明は、(先に説明されたような)FVIIバリアントを含むCFXTENの投与を含む、凝固因子と関連した疾患、障害、または容態を有する対象のための治療方法を提供し、この場合、FVIIは活性化されないが、内在性プロテアーゼによって開裂されると、FVII成分を活性化型に変換する1つ以上の開裂配列を有する。前述の一実施態様において、該方法は、少なくとも約12時間、または少なくとも約24時間、または少なくとも約48時間、または少なくとも約48時間、または少なくとも約96時間、または少なくとも約144時間、または少なくとも約160時間の終末半減期を有するCFXTEN組成物を利用する。したがって、該方法は、ある形態の慢性凝固障害を有する対象を、本質的に「プロドラッグ」形態のFVIIであるもので治療する手段を表す。
いくつかの実施態様において、対象へのCFXTENの投与は、同じアッセイを用いてまたは測定された臨床的パラメータに基づいて決定される、XTENに連結されていない相応のCF成分のものよりも程度の大きな生化学的、生理学的、または臨床的パラメータの1つ以上の改良を結果的に生じる。他の実施態様において、治療有効用量の投与計画を用いた対象へのCFXTENの投与は、同じアッセイを用いてまたは測定された臨床的パラメータに基づいて決定される、XTENに連結されていない相応のCF成分の活性よりも持続時間の長い生化学的、生理学的、または臨床的パラメータの1つ以上の活性を結果的に生じる。一実施態様において、対象へのFVIIを含む治療有効量のCFXTENの投与は、XTENに連結されていない比較可能な量のFVIIの投与後の比較可能な時間での対象におけるプロトロンビン時間と比較して、投与約2〜7日後の少なくとも約5%、または約10%、または約20%、または約30%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、またはそれより長いプロトロンビン時間の短縮を結果として生じる。別の実施態様において、治療有効量を用いたFVIIを含むCFXTENの対象への投与は、対象に投与されるXTENに連結されていないFVIIの比較可能な用量投与計画と比較して少なくとも2倍、または少なくとも3倍、または少なくとも4倍長い時間、対象において正常の30%以内のプロトロンビン時間の維持を結果的に生じる。別の実施態様において、FIXを含む治療有効量のCFXTENの対象への投与は、XTENに連結されていない比較可能な量のFIXの投与後の比較可能な時間での対象における活性化型部分的プロトロンビン時間と比較して、投与約2〜7日後の対象における少なくとも約5%、または約10%、または約20%、または約30%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、またはそれより長い活性化型部分的プロトロンビン時間の短縮を結果的に生じる。別の実施態様において、FIXを含むCFXTENの対象への、治療有効量を用いた投与は、対象に投与されるXTENに連結されていないFIXの比較可能な用量投与計画と比較して、少なくとも2倍、または少なくとも約3倍、または少なくとも約4倍長い時間の、対象における正常の30%以内の活性化型部分的プロトロンビン時間の維持を結果的に生じる。別の実施態様において、FVIIを含むCFXTENの対象への治療有効量を用いた投与は、対象に投与されるXTENに連結されていない比較可能な量のFVIIと比較して、少なくとも2倍、または約3倍、または少なくとも約4倍長い時間、対象における正常の30%内の(出血時間アッセイにおける)出血時間の維持を結果的に生じる。別の実施態様において、FIXを含むCFXTENの対象への治療有効量を用いた投与は、対象に投与されるXTENに連結されていない比較可能な量のFIXと比較して、少なくとも2倍、または約3倍、または少なくとも約4倍長い時間、対象における正常の30%以内の(出血時間アッセイにおける)出血時間の維持を結果的に生じる。
本明細書に説明されるように、CFXTENに関する亢進したPKパラメータの結果として、CFは、XTENに連結されていない相応のCFと比較して、用量間のより長い間隔を用いて投与され、凝固因子と関連した疾患、障害、もしくは容態の症状もしくは臨床的以上を予防、治療、緩和、逆転、もしくは寛解させ、または治療途中の対象の生存を長期化する。特定の適用において、FVIIを含むCFXTENは、血友病Aおよび血友病Bの治療における有用性を有する。
高濃度で投与されるFVIIaは、FIXまたはFVIIIの不在下でさえFXの活性化を結果として生じるバイパス薬として機能することができるが観察されている。バイパス薬として作用するために、FVIIaは、健常者においてFVIIaのレベルをおよそ100倍ほど超過した濃度で投与されなければならない。これらのレベルは、FVIIの結合する組織因子(TF)の不在下でFVIIaが低い活性を有するので、一般的に安全である。組織因子は、外来性の系を介して凝固を惹起する損傷した組織に放出または呈される。FVIIaの循環半減期は、抗トロンビン(AT)によるその不活性化によって一部制限される。抗トロンビンは、FVIIに結合することはできないが、FVIIaにのみ結合することができる。したがって、一実施態様において、本発明は、活性化型のFVIIを含むある量のCFXTENを投与することによって血友病Aまたは血友病Bを治療する方法を提供し、この場合、対象の循環においてFXを活性化させる能力は、XTENに連結されておらずかつ比較可能な用量で比較可能な対象に投与されるFVIIと比較して、少なくとも約2倍長い、または少なくとも約3倍、もしくは少なくとも約4倍、もしくは少なくとも約5倍、もしくは少なくとも約10倍、もしくは少なくとも約20倍長い時間維持される。本発明はさらに、FVIIa‐XTENへの活性化の前に約5%以下ほどATによって不活性化されることのできないXTENに連結されたFVIIを含むCFXTEN融合タンパク質を提供する。一実施態様において、本発明は、活性化されていないFVII成分を有するCFXTENを投与することを含む治療方法を提供し、この場合、CFXTENは循環デポーとして機能し、この場合、FVIIaへと活性化されかつATと複合体形成しないFVIIについての曲線下面積は、XTENに連結されておらずかつ比較可能な用量で投与されるFVIIよりも少なくとも 約2倍大きい、または少なくとも約3倍、もしくは少なくとも約4倍、もしくは少なくとも約5倍、もしくは少なくとも約10倍、もしくは少なくとも約20倍大きい。
治療方法のいくつかの実施態様において、(i)より小さなモル量の(例えば、約2倍未満、または約3倍未満、または約4倍未満、または約5倍未満、または約6倍未満、または約8倍未満、または約10倍未満またはそれより大きな)融合タンパク質は、さもなくば同じ用量投与計画の下でXTENに連結されていない相応のCFとの比較において投与され、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応のCFと比較可能な治療効果を達成し;(ii)融合タンパク質は、さもなくば同じ投薬量の下で、XTENに連結されていない相応のCFとの比較においてあまり頻繁には投与されず(例えば、2日間ごと、約7日間ごと、約14日間ごと、約21日間ごと、または約毎月)、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応のCFと比較可能な治療効果を達成し;または累積的なより小さなモル量(例えば、約5%、または約10%、または約20%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%未満)の融合タンパク質が、さもなくば同じ用量投与計画の下でXTENに連結されていない相応のCFとの比較において投与され、融合タンパク質は、XTENに連結されていない相応のCFと比較可能な治療効果を達成する。累積的なより小さなモル量は、少なくとも約1週間、または約14日間、または約21日間、または約1ヶ月間の期間についての基準である。治療効果は、本明細書に説明される測定された任意のパラメータまたは臨床的エンドポイントによって決定することができる。
本発明の方法には、所望のパラメータまたは臨床う効果を達成および/または維持するのに十分な時間、治療有効量のCFXTENの連続的な用量の投与を含み、このような連続的な用量の治療有効量は、CFXTENについての治療有効用量投与計画、すなわち、融合タンパク質の連続的に投与される用量についてのスケジュールを確立し、この場合、用量は、本明細書に説明されるものを含むがこれらに限定されない、凝固因子と関連した疾患、障害、または容態の任意の臨床的徴候もしくは症状、様相、測定されたパラメータ、または特徴に及ぼす持続した有益な効果を結果として生じるための治療有効量で与えられる。一実施態様において、該方法は、XTENに連結されかつ比較可能な用量で投与されるCFを含む医薬組成物の投与によって仲介される効果と比較して、CF成分(複数可)によって仲介される少なくとも1つのパラメータ、生理学的条件、または臨床結果(その非限定例は先に説明されている)におけるより大きな改良を結果として生じる、XTEN配列(複数可)に連結したCFと少なくとも1つの医薬として許容し得る担体とを含む、CFXTEN融合タンパク質組成物を含む治療有効量の医薬組成物を投与することを必要とする対象に、外医薬組成物を投与することを含む。一実施態様において、医薬組成物は、治療有効用量で投与される。別の実施態様において、医薬組成物は、(本明細書に定義されるような)治療有効用量投与計画を投薬期間の長さの間、用いて投与される。
治療有効量のCFXTENは、個体の疾患状態、齢、性別、および体重などの因子、ならびに個々における所望の応答を誘発する投与された融合タンパク質の能力に従って変動する。治療有効量は、CFXTENの任意の毒性効果または有害効果が、治療的に有益な効果によって凌がれるものでもある。予防有効量は、所望の予防的結果、例えば、出血症状の遅延した開始を達成するのに必要な時間に必要とされるCFXTENの量を指す。治療の方法において、対象に投与されるCFXTENの用量は、負荷用量および維持用量として70kgの対象については、約0.5mg〜1000mg/用量、または約1mg〜400mg/用量、または約10mg〜約300mg/用量にわたっており、対象の体重および容態の重症度に依存する。
治療方法は、治療有効用量の投与計画を用いて、凝固因子の疾患、障害、または容態と関係した1つ以上のパラメータにおける改良をもたらすCFXTENの投与を含む。いくつかの実施態様において、対象へのCFXTENの投与は、同じアッセイを用いてまたは測定された臨床的パラメータに基づいて決定される、XTENに連結されていない相応のCF成分のものよりも大きな程度の生化学的、生理学的、または臨床的パラメータの1つ以上における活性を結果的に生じる。前述の一実施態様において、治療有効用量の投与計画を用いた対象へのCFXTENの投与は、対象に投与されるXTENに連結されていない比較可能な用量のCFと比較して、対象における少なくとも約10%、または約20%、または約30%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約100%またはそれより長いプロトロンビン時間または活性化型部分的トロンボプラスチン時間の改良を結果的に生じる。前述の別の実施態様において、治療有効用量の投与計画を用いた対象へのCFXTENの投与は、対象に投与されるXTENに連結されていないCFの比較可能な用量投与計画と比較して、少なくとも約10%、または約20%、または約30%、または約40%、または約50%またはそれより大きな対象における低下した出血事例を結果的に生じる。
本発明は、本明細書に記載割れる方法にしたがって利用られるCFXTENが凝固因子と関連した疾患、障害、および容態、または凝固因子が補助的療法である容態、例えば、損傷または手術による出血症状を治療するのに有用な他の治療方法および組成物(例えば、他の凝固タンパク質)とともに投与される。
別の態様において、本発明は、所望の薬理学的特性または医薬特性を有するCFXTEN組成物を設計する方法を提供する。CFXTEN融合タンパク質は、凝固因子と関連した疾患、障害、および容態の治療のための治療効能を改良すること、CFと比較して融合タンパク質の薬物動態特徴を高めること、薬理学的効果を達成するために必要うとされる用量または投薬の頻度を低下させること、医薬特性を高めること、および治療ウィンドウ内に延長した時間とどまるようCF成分の能力を高めることを含む、(融合タンパク質に連結されていないCF成分と比較して)種々の目的を考慮して設計および調製される。
一般に、図31〜図33に示されるように、融合タンパク質および本発明の組成物の設計および生成における工程には、(1)特定の疾患、障害、または容態を治療するためのCFの選択(例えば、表1および表2の天然のタンパク質、配列、活性を有するアナログまたは誘導体);(2)結果として生じるCFXTENに所望のPKおよび物理化学的特徴を与えるXTENを選択すること(例えば、対象へのCFXTEN組成物の投与は、XTENに連結されていないCFと比較してより長い時間治療ウィンドウ内に維持される融合タンパク質を結果的に生じる);(3)CFXTENの所望のN末端からC末端への立体配置を確立して、所望の効能またはPKパラメータを達成すること;(4)形成されたCFXTENをコードする発現ベクターの設計を確立すること;(5)好適な宿主を発現ベクターで形質転換すること;ならびに(6)結果として生じる融合タンパク質の発現および回収が含まれる。半減期の延長(24時間超)または治療ウィンドウ内で経過する延長した時間が所望であるCFXTENについては、組み込むために選択されたXTENは一般的に、単一のXTENがCFXTENに組み込まれることになっている少なくとも約100、または約144、または約288、または約432、または約576、または約864、または約875、または約912、または約923のアミノ酸残基を有する。別の実施態様において、CFXTENは、前述の長さの第一のXTENと、約36、または約72、または約144、または約288、または約576、または約864、または約875、または約912、または約923のアミノ酸残基の少なくとも1つの第二のXTENとを含む。
半減期の延長が必要ではないが、医薬特性(例えば溶解度)の増大が所望である他の実施態様において、CFXTENは、より短い長さのXTENを含むよう設計される。前述のいくつかの実施態様において、CFXTENは、少なくとも約24、または約36、または約48、または約60、または約72、または約84、または約96のアミノ酸残基を有するXTENに連結されたCFを含み、その中で、生理学的条件下の融合タンパク質の溶解度は、XTENに連結されていない相応のCFよりも少なくとも3倍大きく、またはそれに代わるものとして、XTENに連結されていないCFよりも少なくとも4倍、もしくは5倍、もしくは6倍、もしくは7倍、もしくは8倍、もしくは9倍、もしくは少なくとも10倍、もしくは少なくとも20倍、もしくは少なくとも30倍、もしくは少なくとも50倍、もしくは少なくとも60倍もしくはそれより大きい。前述の一実施態様において、CFは第IX因子である。別の実施態様において、CFは第VII因子である。別の実施態様において、XTENは、表4および表9〜表13由来の配列と比較して少なくとも約80%、または約90%、または約95%の配列同一性を有する配列である。
別の態様において、本発明は、天然CFと比較して、製造の容易さを改良し、増大した安定性、増大した水溶解度、および/または製剤の容易さを結果的に生じるCFXTEN組成物を作製する方法を提供する。一実施態様において、本発明には、結果的に生じる可溶性形態のより高濃度のCFXTENが、融合していない状態のCFと比較して、生理学的条件下で達成されることができるよう、1つ以上のXTENにCFを連結する工程を含むCFの水溶解度を増大させる方法を含む。融合タンパク質に組み込まれる場合にCFの増大した水溶解度を与えるようXTENの特性に寄与する因子には、高い溶解度のXTEN融合パートナーおよび溶液中での低い程度のXTEN分子間自己凝集を含む。いくつかの実施態様において、該方法は、水溶解度が、融合していないCFと比較して生理学的条件下で少なくとも約20%、または少なくとも約30%大きな、または少なくとも約50%大きな、または少なくとも約75%大きな、または少なくとも約90%大きな、または少なくとも約100%大きな、または少なくとも約150%大きな、または少なくとも約200%大きな、または少なくとも約400%大きな、または少なくとも約600%大きな、または少なくとも約800%大きな、または少なくとも約1000%大きな、または少なくとも約2000%大きな、または少なくとも約4000%大きな、または少なくとも約6000%大きなCFXTEN融合タンパク質を結果的に生じる。一実施態様において、CFXTEN融合タンパク質のXTENは、表4および表9〜13由来の配列と比較して、少なくとも約80%、または少なくとも90%、または約95%の配列同一性を有する配列である。
別の実施態様において、本発明には、結果的に生じるCFXTENの有効期間が、CFを、融合していない状態のCFと比較して延長するよう選択された1つ以上のXTENと連結する工程を含む、CFの有効期間を延長する方法を含む。本明細書で使用する場合、有効期間は、溶液中にあるかまたはいくつかの他の貯蔵製剤中にあるCFまたはCFXTENの機能的活性が活性の過度の損失なく安定したままである経時的な時間を指す。本明細書で使用する場合、「機能的活性」は、当該技術分野で公知のように、受容体もしくはリガンド、または基質を結合する能力、あるいは酵素活性、あるいはCFと関係した1つ以上の公知の機能的活性を示す能力など、薬理学的効果または生物活性を指す。分解または凝集するCFは一般的に、溶液中に留まるものと比較して、低下した機能的活性または低下した生物学的利用能を有する。融合タンパク質に組み込まれるとCFの有効期間を延長させる該方法の能力に起用する因子には、XTEN融合パートナーの、増大した水溶解度、低下した溶液中での自己凝集、および増大した熱安定性が含まれる。特に、XTENが凝集する低い傾向は、より高い薬物濃度のCFを含む医薬調製物を製剤する方法を容易にし、XTENの熱安定性は、CFXTEN融合タンパク質が、延長した時間、可溶性でありかつ機能的に活発であるままである特性に寄与する。一実施態様において、該方法は、同じ貯蔵条件および取り扱い条件に供した標準物質に対してより大きな活性を呈する「長期化した」または「延長した」有効期間を有するCFXTEN融合タンパク質を結果的に生じる。一実施態様において、該方法には、単離されたCFXTENを、XTENがその構造化されていない立体配座を保有する能力、およびCFXTENが相応の融合していないCFのものよりも長い時間製剤中で可溶性のままである能力を高める1つ以上の医薬として許容し得る賦形剤とともに製剤化する工程を含む。一実施態様において、該方法は、CFを、表4および表9〜13から選択される1つ以上のXTENに連結して、所与の時点で比較した場合、および標準物質と同じ貯蔵条件および取り扱い条件に供した場合、標準物質の機能的活性の約100%超を、または機能的活性の約105%超、110%、120%、130%、150%、または200%を保有する溶液を結果として生じるCFXTEN融合タンパク質を作製することを含む。
また、有効期間は、貯蔵を開始した時の機能的活性に対して標準化された貯蔵後に留まる機能的活性の点においても評価され得る。長期化または延長した機能的活性によって呈されるような、有効期間の長期化または延長した本発明のCFXTEN融合タンパク質は、同じ条件に同じ時間供した場合に、XTENに連結されていない等価のCFの50%超の機能的活性を、または機能的活性の約60%、70%、80%、もしくは90%超を保有する。例えば、表4および表9〜13から選択される1つ以上のXTEN配列に融合した凝固因子を含む本発明のCFXTEN融合タンパク質は、溶液中のCFXTENの元の活性の約80%以上を種々の温度条件下で最長2週間、または4週間、または6週間以上の期間保有する。いくつかの実施態様において、CFXTENは、80℃で10分間加熱した場合、溶液中のCFXTENの元の活性の少なくとも50%、または約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、および最も好ましくは少なくとも約90%以上を保有する。他の実施態様において、CFXTENは、37℃で約7日間加熱または維持される場合、溶液中のCFXTENの元の活性の少なくとも約50%、好ましくは少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、またはそれに代わるものとして少なくとも約90%以上を保有する。別の実施態様において、CFXTEN融合タンパク質は、約30℃〜約70℃の温度への約1時間〜約18時間の時間にわたる曝露の後で、CFXTENの機能的活性のの少なくとも約80%以上を保有する。本節に説明される先の前述の実施態様において、CFXTEN[の保有された活性は、融合タンパク質に連結されていない相応のCFのものよりも、所与の時点において、少なくとも約2倍、または少なくとも約3倍、または少なくとも約4倍、または少なくとも約5倍、または少なくとも約6倍大きい。
(VII).本発明の核酸配列)
本発明は、CFXTENキメラ融合タンパク質をコードする単離されたポリ核酸、およびその相同的バリアントを含むCFXTENキメラ融合タンパク質をコードするポリ核酸分子を提供する。別の態様において、本発明は、CFXTENキメラ融合タンパク質をコードするポリ核酸、およびその相同的バリアントを含むCFXTENキメラ融合タンパク質をコードするポリ核酸分子と相補的な配列を作製する方法を包含する。一般に、および図4〜図6において示されるように、CFXTEN融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を作製し、およびその結果として生じる遺伝子産物を発現する方法には、CFおよびXTENをコードするヌクレオチドを構築すること、フレームにおいて成分を連結すること、コード遺伝子を宿主細胞に適切な発現ベクターに組み込むこと、適切な宿主細胞を発現ベクターで形質転換すること、および形質転換した宿主細胞において融合タンパク質を発現させるまたは発現させることのできる条件下で、宿主細胞を培養し、それにより生物活性のあるCFXTENポリペプチドを産生し、該ポリペプチドが、単離された融合タンパク質として、当該技術分野で公知の標準的なタンパク質精製方法によって回収されることを含む。分子生物学における標準的な組み換え技術を用いて、本発明のポリヌクレオチドおよび発現ベクターを作製する。
本発明によると、CFXTENをコードする核酸配列(またはその相補体)を用いて、適切な宿主細胞においてCFXTEN融合タンパク質の発現に向かう組換えDNA分子を生成する。いくつかのクローニング戦略は、本発明を実施するのに好適であり、その多くを用いて、本発明のCFXTEN組成物の融合タンパク質をコードする遺伝子またはその相補体を含むコンストラクトを生成する。いくつかの実施態様において、クローニング戦略を用いて、少なくとも1つの第一のCFと少なくとも1つの第一のXTENポリペプチドとを含む単量体CFXTENをコードする遺伝子またはその相補体を作製する。前述の一実施態様において、該遺伝子は、CFまたはその配列バリアントをコードする配列を含む。他の実施態様において、クローニング戦略を用いて、少なくとも1つの第一の分子のCFをコードするヌクレオチドまたはその相補体と、1つの第一のおよび少なくとも1つの第二のXTENをコードするヌクレオチドまたはその相補体を含む単量体CFXTENをコードする遺伝子を作製し、それを用いて、CFXTEN組成物の融合タンパク質の発現のために宿主細胞を形質転換する。本節に説明される先の前述の実施態様において、該遺伝子は、開裂配列(複数可)もコードするスペーサー配列をコードするヌクレオチドをさらに含むことができる。
所望のXTEN配列を設計する上で、本発明の組成物のXTENの非反復性の性質が、XTENコード配列の作製における「構築ブロック」分子アプローチの使用にもかかわらず、達成されることが発見された。このことは、後で連結および/または多量体化されてXTEN配列をコードする遺伝子を作製する、先に説明されるペプチド配列モチーフをコードするポリヌクレオチドのライブラリーの使用によって達成された(図4および図5ならびに実施例を参照されたい)。したがって、発現した融合タンパク質のXTEN(複数可)は、4つの異なる配列モチーフと同じくらい少ない複数の単位からなり得、なぜなら、モチーフ自体は非反復性アミノ酸からなり、全体的なXTEN配列は非反復性となるからである。したがって、一実施態様において、XTENをコードするポリヌクレオチドは、フレームにおいて作用可能に連結された非反復性の配列またはモチーフをコードする複数のポリヌクレオチドを含み、この場合結果として生じる発現したXTENアミノ酸配列は非反復性である。
一アプローチにおいて、CFXTEN融合タンパク質に相応するDNA配列を含むコンストラクトをまず調製する。組成物のCFをコードするDNAを、標準的な方法を用いて、CF mRNAを所有しかつそれを検出可能なレベルで発現すると考えられる組織または単離された細胞から調製されたcDNAライブラリーから得る。ライブラリーを、従来の分子生物学技術を用いたハイブリッド形成によって、関心対象のCF遺伝子を同定するよう設計された、例えば約20〜100塩基を含むプローブを用いてスクリーニングする。プローブについての最良の候補は、凝固因子について高度に相同性の配列を表すが、1つ以上の位置において変性していてもよいものであり、偽陽性が最小化される十分な長さでありかつ十分に明白であるべきである。必要な場合、コード配列は、cDNAへと逆転写されなかったかもしれないmRNAの前駆体および加工中間体を検出するために、上述のSambrook, et al.において説明される従来のプライマー伸長手順を用いて得ることができる。次に、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)方法論を用いて、標的のDNAまたはRNAのコード配列を増幅して、CF遺伝子(複数可)を含むCFXTENコンストラクトの調製に十分な材料を得る。次に、アッセイを実施して、ハイブリッド形成している全長の遺伝子が所望のCF遺伝子(複数可)であることを確認することができる。これらの従来法によって、DNAは、このような源から調製されたcDNAライブラリーから簡便に得ることができる。CFコード遺伝子(複数可)はまた、ゲノムライブラリーから得られ、または当該技術分野で公知の標準的な合成手順(例えば、Engels et al.(Agnew. Chem. Int. Ed. Engl., 28:716−734 1989)において説明される方法のうちの1つを用いた、公共のデータベース、特許、または文献引用から得られるDNA配列を用いた自動核酸合成)によって得られる。このような手順は、当該技術分野で周知であり、かつ科学文献および特許文献において十分説明されている。例えば、配列は、(American Chemical Societyにより公表されている)Chemical Abstracts Services (CAS) Registry Numbersおよび/または関心対象のタンパク質または該タンパク質の断片もしくはバリアントのアミノ酸配列を含むCAS RegistryまたはGenBankにおけるエントリーに相応する、ncbi.nlm.nih.govにおけるワールドワイドウェブにおいて入手可能なational Center for Biotechnology Information(NCBI)ウェブページを通じて入手可能なGenBank Accession Numbers(例えば、遺伝子座ID、NP_XXXXX、およびXP_XXXXX)モデルタンパク質識別子から得ることができる。本明細書で提供されるこのような配列識別子については、これらのCASおよびGenBankおよびGenSeq受入番号の各々と関係した要約ページならびに引用される雑誌公表物(例えば、PubMed ID番号(PMID))は、特に本明細書に説明されるアミノ酸配列に関して、その全体が引用により各々組み込まれる。一実施態様において、CFコード遺伝子は、表1もしくは表2の任意の1つからのタンパク質、またはその断片もしくはバリアントをコードする。
対象のCFXTENタンパク質のCF部分をコードする遺伝子またはポリヌクレオチドは、単一のCFを含む発現した融合タンパク質の場合、次に、生物系における高レベルのタンパク質発現に適切な転写配列および翻訳配列の制御下のプラスミドまたは他のベクターであるコンストラクトへとクローン化される。後者の工程において、XTENをコードする第二の遺伝子またはポリヌクレオチドは、CFをコードする遺伝子(複数可)に隣接しそれとともにフレーム内にあるコンストラクトへとクローン化することによって、CF遺伝子のN末端および/またはC末端をコードするヌクレオチドへと遺伝子的に融合される。この第二の工程は、連結工程または多量体化工程を通じて生じる。本節に説明される先の前述の実施態様において、作製される遺伝子コンストラクトが、あるいは個々の融合タンパク質をコードする個々の遺伝子の相補体であり得ることは理解されるべきである。
XTENをコードする遺伝子は、実施例により完全に説明される方法を含む、制限酵素仲介性クローニング、PCR、および重複伸長など、完全に合成的にまたは酵素的加工と組み合わされた合成によってのいずれかで1つ以上の工程において作製されることができる。本明細書に開示された方法を用いて、例えば、XTENをコードするポリヌクレオチドの短い配列を、所望の長さおよび配列のより長いXTENへと連結することができる。一実施態様において、該方法は、約9〜14アミノ酸、または約12〜20アミノ酸、または約18〜36アミノ酸、または約48〜約144アミノ酸、または約144〜約288またはそれより長いXTENモチーフ配列またはセグメント配列、あるいはモチーフ又はセグメントの長さの前述の範囲の任意の組み合わせをコードする2つ以上のコドン最適化オリゴヌクレオチドを連結する。
あるいは、開示された方法を用いて、XTENコード配列を、所望の長さのより長い配列へと多量体化し、例えば、XTENの36アミノ酸をコードする遺伝子は、72の、次いで144、次いで288などのアミノ酸をコードする遺伝子へと二量体化することができる。多量体化を用いてでさえ、XTENポリペプチドは、XTENコード遺伝子が、使用されている最小単位のモチーフについて選択されたコドンの設計を通じて低い反復性を有するかまたは事実上まったく反復性を有さないように構築されることができ、形質転換された宿主におけるコード遺伝子の組換えを低下させ安定性を増大させることができる。非反復性配列を有するXTENをコードする遺伝子は、遺伝子合成の標準的な技術を用いてオリゴヌクレオチドから構築される。遺伝子設計は、コドンの使用およびアミノ酸組成を最適化するアルゴリズムを用いて実施することができる。本発明の一方法において、比較的短いXTENをコードするポリヌクレオチドコンストラクトのライブラリーを、図4および図5に示すように作製した後、構築する。このことは、各ライブラリーメンバーが、同じアミノ酸配列を有するが多くの異なるコード配列が可能であるよう純粋なコドンライブラリーであり得る。このようなライブラリーを、部分的に無作為化されたオリゴヌクレオチドから構築することができ、該ライブラリーを用いて、配列モチーフを含むXTENセグメントの大きなライブラリーを作製することができる。無作為化スキームを最適化して、各位置についてのアミノ酸選択およびコドンの使用を制御することができる。前述を達成するための例示的な方法を実施例に開示する。
(ポリヌクレオチドライブラリー)
別の態様において、本発明は、所望の長さおよび配列のXTENを個0−度する遺伝子を構築するために用いられるXTEN配列をコードするポリヌクレオチドのライブラリーを提供する。
ある実施態様において、XTENコードライブラリーコンストラクトは、固定された長さのポリペプチドセグメントをコードするポリヌクレオチドを含む。初期工程として、9〜14のアミノ酸残基のモチーフをコードするオリゴヌクレオチドのライブラリーを構築することができる。好ましい実施態様において、12のアミノ酸のモチーフをコードするオリゴヌクレオチドのライブラリーが構築される。
XTENコード配列セグメントは、より長いコード配列へと二量体化または多量体化されることができる。二量体化または多量体化は、連結、重複伸長、PCR構築、または当該技術分野で公知の類似のクローン化技術によって実施することができる。この加工は、結果として生じるXTENコード配列が配列の組織化および所望の長さに到達して、XTENコード遺伝子を提供するまで、複数回反復することができる。明らかなように、例えば12のアミノ酸モチーフをコードするポリヌクレオチドのライブラリーは、36のアミノ酸をコードするポリヌクレオチドのライブラリーへと二量体化および/または連結されることができる。異なる長さのモチーフ、例えば、27〜42のアミノ酸をコードするライブラリーをもたらす9〜14のアミノ酸モチーフをコードするライブラリーは、本発明によって熟慮される。順に、27〜42のアミノ酸、好ましくは(実施例において説明されるように)36のアミノ酸をコードするポリヌクレオチドのライブラリーは、本明細書に開示されるように、CFXTEN融合タンパク質をコードする遺伝子への組み込みのために所望の長さのXTEN配列をコードする連続的により長い長さのポリヌクレオチドを含むライブラリーへと連続的に二量体化されることができる。いくつかの実施態様において、具体的な配列XTENファミリー、例えば、表3のAD配列、AE配列、AF配列、AG配列、AM配列、またはAQ配列に限定されるアミノ酸をコードするポリヌクレオチドのライブラリーが構築される。他の実施態様において、ライブラリーは、表3由来のモチーフファミリーの2つ以上をコードする配列を含む。36マーをコードするライブラリーの代表的な非限定的なポリヌクレオチド配列名称および配列を表9〜表12に呈し、それらを作製するために用いた方法を、個々の実施例においてより完全に説明する。他の実施態様において、XTENをコードするライブラリーは、コドンの少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約91%、または少なくとも約92%、または少なくとも約93%、または少なくとも約94%、または少なくとも約95%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%が、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)のアミノ酸についてのコドンからなる群から選択されるアミノ酸をコードする無作為化した配列に連結されたポリヌクレオチドコドンのセグメントから構築される。該ライブラリーを順に、連続的な二量体化または連結に用いて、例えば、コードされたXTENが、CFXTEN融合タンパク質の相補体として発現する場合に、本明細書に開示された特性の1つ以上を有することのできる48、72、144、288、576、864、875、912、923、1318のアミノ酸、または最大全長約3000のアミノ酸、および中間長のXTEN配列をコードするポリヌクレオチド配列ライブラリーを達成することができる。いくつかの場合、ポリヌクレオチドライブラリー配列には、下記により完全に説明される「配列決定アイランド」として用いられる追加的な塩基も含んでよい。
図5は、本発明の実施態様におけるXTENポリヌクレオチドコンストラクトおよびCFXTENポリヌクレオチドコンストラクトの構築における代表的な非限定的工程の模式的流れ図ある。個々のオリゴヌクレオチド501を、12のアミノ酸モチーフ(「12マー」)などの配列モチーフ502へとアニーリングし、それをその後、BbsIおよびKpnIの制限部位を含むオリゴ503と連結する。所望の長さのXTEN遺伝子504を達成するまで、ライブラリー由来の追加的な配列モチーフを12マーへとアニーリングする。XTEN遺伝子をスタッファーベクターへとクローン化する。ベクターは任意にFlag配列506をコードした後、BsaI、BbsI、およびKpnI部位によって隣接されるスタッファー配列507をコードし、この場合、(この例においてFIXをコードする)単一のCF遺伝子508であり、結果的に単一のCFを含むCFXTENをコードする遺伝子を生じる500。XTEN配列および前駆体配列をコードするポリヌクレオチドについてのXTEN名称に関する非網羅的なリストを表8に提供する。
当該技術分野で公知の1つ以上の発現ベクターへとXTENコード遺伝子のライブラリーをクローン化してもよい。十分に発現するライブラリーメンバーの同定を容易にするために、リポータータンパク質への融合としてライブラリーを構築することができる。好適なリポーター遺伝子に関する非限定例は、緑色蛍光タンパク質、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、およびベータ−ガラクトシダーゼである。スクリーニングすることによって、選択の宿主生物において高濃度で発現することのできる短いXTEN配列を同定することができる。その後、ランダムXTEN二量体のライブラリーを作製して、高レベルの発現についてのスクリーンを反復することができる。その後、発現レベル、プロテアーゼ安定性、または抗血清に対する結合などのいくつかの特性について、結果として生じるコンストラクトをスクリーニングすることができる。
本発明の一態様は、融合タンパク質の成分をコードするポリヌクレオチド配列を提供することであり、この場合、配列の作製がコドンの最適化を受ける。本発明の一態様は、ポリヌクレオチド配列の作製がコドンの最適化を受けた融合タンパク質の成分をコードするポリヌクレオチド配列を提供することである。特に関心対象なのは、ポリペプチド組成物の発現を改良する目的のコドンの最適化、および産生宿主におけるコード遺伝子の遺伝的安定性を改良することである。例えば、コドンの最適化は、グリシンの多いXTEN配列または非常に反復性のアミノ酸配列を有するXTEN配列にとって特に重要である。コドンの最適化は、コンピュータプログラムを用いて実施され(Gustafsson, C., et al. (2004) Trends Biotechnol, 22: 346−53)、そのうちのいくつかはリボソーム転写中断(ribosomal pausing)を最小化する(Coda Genomics Inc.)。一実施態様において、ライブラリーのすべてのメンバーが同じアミノ酸配列をコードするがコドンの使用が変動する、コドンライブラリーを構築することによって、コドンの最適化を実施することができる。このようなライブラリーは、XTEN含有産物の大規模作製に特に好適な、高度に発現しかつ遺伝的に安定なメンバーをスクリーニングされることができる。XTEN配列を設計する場合、いくつかの特性を考慮することができる。コードDNA配列における反復性を最小化することができる。加えて、産生宿主によってまれに用いられるコドン(例えば、大腸菌におけるAGGおよびAGAのアルギニンコドンならびに1つのロイシンコドン)の使用を回避または最小化することができる。大腸菌の場合の場合、2つのグリシンコドンGGAおよびGGGは、高度に発現したタンパク質においてまれに用いられる。したがって、XTEN配列をコードする遺伝子のコドン最適化は、非常に望ましくあり得る。高レベルのグリシンを有するDNA配列は、不安定性もしくは低い発現レベルをもたらすことのできる高いGC含有量を有する傾向がある。したがって、可能な場合、XTENコード配列のGC含有量が、XTENを製造するために用いられる産生生物に好適であるようコドンを選択することが好ましい。
任意に、全長のXTENをコードする遺伝子は、1つ以上の配列決定アイランドを含む。この文脈において、配列決定アイランドとは、XTENライブラリーコンストラクト配列とは別個でありかつ全長のXTENをコードする遺伝子に存在しないもしくは存在すると期待されない制限部位を含む、短いストレッチの配列である。一実施態様において、配列決定アイランドは、配列5’−AGGTGCAAGCGCAAGCGGCGCGCCAAGCACGGGAGGT−3’である。別の実施態様において、配列決定アイランドは、配列5’−AGGTCCAGAACCAACGGGGCCGGCCCCAAGCGGAGGT−3’である。
一実施態様において、ポリヌクレオチドライブラリーは、開示された方法を用いて構築され、この場合、ライブラリーのすべてのメンバーが同じアミノ酸配列をコードするが配列における個々のアミノ酸についてのコドン使用が変動する。このようなライブラリーは、XTEN含有産物の大規模作製に特に好適な、高度に発現しかつ遺伝的に安定なメンバーをスクリーニングされることができる。
任意に、ある望ましくない配列を含む単離物を除去するために、ライブラリーにおけるクローンを配列決定することができる。短いXTEN配列の初期のライブラリーは、アミノ酸配列におけるいくつかの変動を可能にする。例えば、いくつかの親水性アミノ酸が特定の位置で生じることができるよう、いくつかのコドンを無作為化することができる。反復性多量体化の加工の間、結果として生じるライブラリーメンバーを、高レベルの発現のためのスクリーンに加えて、溶解度またはプロテアーゼ耐性のような他の特徴についてスクリーニングすることができる。
一旦、所望の長さおよび特性のXTENをコードする遺伝子が選択されると、CFをコードする遺伝子に隣接してそれとともにフレーム内にある、またはそれに代わるものとして、CFの隣接するドメインをコードするヌクレオチド間にある、またはそれに代わるものとして、所与のCFドメインをコードする配列内にある、またはそれに代わるものとして、末端XTENに連結されたスペーサー/開裂配列をコードするヌクレオチドともにフレーム内にある、コンストラクトへとクローニングすることによって、CF遺伝子(複数可)をコードするヌクレオチドに、所望の位置で遺伝子的に融合される。本発明は、コードされるべきCFXTENに応じて、前述の種々の順列を提供する。例えば、先に示されるように、CFXTEN融合タンパク質をコードする遺伝子は、式VIによって具現化されるなど、CFと2つのXTENとを含み、該遺伝子は、CFをコードし、組成および配列長において同一であるかまたは異なることができる2つのXTENをコードするポリヌクレオチドを有するであろう。前述の非限定的な一実施態様において、CFポリヌクレオチドは凝固因子をコードするであろうし、C末端XTENをコードするポリヌクレオチドは、AE864をコードするであろうし、およびEGF2のC末端に隣接する内部XTENをコードするポリヌクレオチドはAE144をコードするであろう。CF遺伝子をXTENコンストラクトにクローン化する工程は、図32に示されるように、連結工程または多量体化工程を通じて生じることができる。CFXTEN融合タンパク質をコードするコンストラクトは、式I〜式VIの立体配置など、成分XTEN、CF、およびスペーサー配列の異なる立体配置において設計することができる。一実施態様において、コンストラクトは、以下の順序(5’から3’)のCFおよびXTENにおける成分の単量体ポリペプチドをコードするものに相補的なポリヌクレオチド配列、または該単量体ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含む。別の実施態様において、コンストラクトは、以下の順序(5’から3’)のCF、スペーサー配列、およびXTENにおける成分の単量体ポリペプチドをコードするものに相補的なポリヌクレオチド配列、または該単量体ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含む。スペーサーポリヌクレオチドは任意に、開裂配列をコードする配列を含むことができる。当業者にとって明らかなように、前述の他の順列または多量体は可能である。
本発明は、(a)表8由来のポリヌクレオチド配列、または(b)(a)のポリヌクレオチドと相補的な配列と比較して高い百分率の配列同一性を有するXTENコードポリヌクレオチドバリアントを含むポリヌクレオチドも包含する。高い百分率の配列同一性を有するポリヌクレオチドは、前述の(a)もしくは(b)と比較して、少なくとも約80%の核酸配列同一性、それに代わるものとして少なくとも約81%、それに代わるものとして少なくとも約82%、それに代わるものとして少なくとも約83%、それに代わるものとして少なくとも約84%、それに代わるものとして少なくとも約85%、それに代わるものとして少なくとも約86%、それに代わるものとして少なくとも約87%、それに代わるものとして少なくとも約88%、それに代わるものとして少なくとも約89%、それに代わるものとして少なくとも約90%、それに代わるものとして少なくとも約91%、それに代わるものとして少なくとも約92%、それに代わるものとして少なくとも約93%、それに代わるものとして少なくとも約94%、それに代わるものとして少なくとも約95%、それに代わるものとして少なくとも約96%、それに代わるものとして少なくとも約97%、それに代わるものとして少なくとも約98%、およびそれに代わるものとして少なくとも約99%の核酸配列同一性を有するもの、またはストリンジェントな条件下で標的ポリヌクレオチドもしくはその相補体とハイブリッド形成することのできるものである。
また、ヌクレオチド配列もしくはアミノ酸配列の相同性、配列類似性、もしくは配列同一性は、BestFitまたはGap対比較プログラム(GCG Wisconsin Package, Genetics Computer Group, 575 Science Drive, Madison, Wis. 53711)などの公知のソフトウェアまたはコンピュータプログラムを用いることによって従来通り決定してもよい。BestFitは、SmithおよびWaterman(Advances in Applied Mathematics. 1981. 2: 482−489)の局所相同性アルゴリズムを用いて、2つの配列間の同一性または類似性の最良のセグメントを見出す。Gapは、1つの配列のすべてと、NeedlemanおよびWunsch(Journal of Molecular Biology. 1970. 48:443−453)の方法を用いて別の類似の配列のすべてとの包括的なアラインメントを実施する。BestFitなどの配列アラインメントプログラムを用いる場合、配列相同性、類似性、または同一性の程度を決定するために、デフォルト背艇を用いてもよく、または適切なスコア化マトリックスを選択して、同一性、類似性、または相同性のスコアを最適化してもよい。
「相補的で」ある核酸配列は、標準的なワトソン‐クリック相補性則に従って塩基対形成することができるものである。本明細書で使用する場合、用語「相補的な配列」は、先に示される同じヌクレオチド比較によって評価され得るように、または本明細書に説明されるものなど、ストリンジェントな条件下でCFXTEN配列をコードするポリヌクレオチドとハイブリッド形成することができるものとして定義されるように、実質的に相補的である核酸配列を意味する。
CFXTENキメラ融合タンパク質をコードする結果として生じるポリヌクレオチドは次に、発現ベクターへと個々にクローン化されることができる。核酸配列は、種々の手順によってベクターへと挿入される。一般に、DNAは、当該技術分野で公知の技術を用いて、適切な制限エンドヌクレアーゼ部位(複数可)へと挿入される。ベクター成分には一般的に、シグナル配列、複製起点、1つ以上のマーカー遺伝子、エンハンサー要素、プロモーター、および転写終結配列のうちの1つ以上を含むが、これらに限定されない。これらの成分の1つ以上を含む好適なベクターの構築は、当業者に公知である標準的な連結技術を採用する。このような技術は、当該技術分野において周知であり、化学文献および特許文献において十分に説明されている。
種々のベクターは公共的に入手可能である。ベクターは例えば、組換えDNA手順に簡便に供され得るプラスミド、コスミド、ウイルス粒子、またはファージの形態にあり得、ベクターの選択は、導入されるべき宿主細胞にしばしば依存する。したがって、ベクターは、自己複製ベクター、すなわち、染色体外実体として存在し、その複製が染色体複製に依存する、ベクター、例えばプラスミドであり得る。あるいは、ベクターは、宿主細胞に導入されると、宿主細胞ゲノムに組み込まれ、組み込まれ先の染色体(複数可)とともに複製されるものであり得る。
本発明は、宿主細胞と適合性がありかつ宿主細胞によって認識され、およびCFXTEN融合タンパク質の制御された発現のためのCFXTEN遺伝子に作用可能に連結された複製配列および制御配列を含むプラスミドベクターの使用を提供する。ベクターは通常、複製部位、および形質転換された細胞における表現型選択を提供することのできるタンパク質をコードする配列を保持する。このようなベクター配列は、種々の細菌、酵母、およびウイルスについて周知である。使用することのできる有用な発現ベクターには、例えば、染色体配列、非染色体配列、および合成DNA配列のセグメントを含む。「発現ベクター」は、好適な宿主において融合タンパク質をコードするDNAの発現をもたらすことのできる好適な制御配列に作用可能に連結されたDNA配列を含むDNAコンストラクトを指す。必要条件は、ベクターが選択の宿主細胞において複製可能かつ生存可能であることである。低コピー数または高コピー数のベクターを、所望の通り用いてもよい。
他の好適なベクターには、SV40およびpcDNAの誘導体ならびに、Smith, et al., Gene 57:31−40 (1988)によって説明されるような、col EI、pCR1、pBR322、pMal‐C2、pET、pGEXなどの公知の細菌プラスミド、pMB9およびその誘導体、RP4などのプラスミド、NM98 9などのファージIの数多くの誘導体などのファージDNA、およびM13などの他のファージDNA、ならびに糸状一本鎖ファージDNA;2ミクロンプラスミドもしくは2mプラスミドなどの酵母プラスミド、ならびにセントロメアおよび組込みの酵母シャトルベクター;昆虫細胞もしくは哺乳類細胞において有用なベクターなど、真核細胞において有用なベクター;ファージDNAもしくは発現制御配列を採用するよう修飾されたプラスミドなど、プラスミドおよびファージDNAの組み合わせに由来するベクター;ならびにこれらの類似物が挙げられるが、それらに限定されるわけではない。また、本発明において用いることのできる酵母発現系には、非融合型pYES2ベクター(Invitrogen)、融合pYESHisA、B、C(Invitrogen )、pRSベクター、およびこれらの類似物が挙げられるが、それらに限定されるわけではない。
ベクターの制御配列には、転写をもたらすプロモーター、このような転写を制御する任意のオペレーター配列、好適なmRNAリボソーム結合部位をコードする配列、ならびに転写および翻訳の終止を制御する配列が含まれる。プロモーターは、選択の宿主細胞において転写活性を示し、かつ宿主細胞に対して同属性または異種性のいずれかのタンパク質をコードする遺伝子に由来し得る、任意のDNA配列であり得る。
哺乳類細胞におけるCFポリペプチドバリアントをコードするDNAの転写を方向づけるするのに好適なプロモーターの例は、SV40プロモーター(Subramani et al., Mol. Cell. Biol. 1 (1981), 854−864)、MT‐1(メタロチオネイン遺伝子)プロモーター(Palmiter et al., Science 222 (1983), 809−814)、CMVプロモーター(Boshart et al., Cell 41:521−530, 1985)、またはアデノウイルス2型主要後期(major late)プロモーター(Kaufman and Sharp, Mol. Cell. Biol, 2:1304−1319, 1982)である。ベクターは、UCOE(遍在性クロマチン開放要素)などの配列も保持し得る。
糸状真菌宿主細胞における使用に好適なプロモーターの例は、例えば、ADH3プロモーターまたはtpiAプロモーターである。他の有用なプロモーターの例は、アスペルギルス・オリゼTAKAアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイ(miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼ、アスペルギルス・ニガー中性α−アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー酸安定性α−アミラーゼ、アスペルギルス・ニガーもしくはアスペルギルス・アワモリグルコアミラーゼ(gluA)、リゾムコール・ミエヘイリパーゼ、アスペルギルス・オリゼアルカリプロテアーゼ、アスペルギルス・オリゼトリオースリン酸イソメラーゼ、またはアスペルギルス・ニデュランスアセトアミダーゼに由来するものである。好ましいのは、TAKA‐アミラーゼおよびgluAプロモーターである。
原核宿主との発現ベクターの使用に好適なプロモーターには、β−ラクタマーゼ系およびラクトースプロモーター系[Chang et al., Nature, 275:615 (1978); Goeddel et al., Nature, 281:544 (1979)]、アルカリホスファターゼ、トリプトファン(trp)プロモーター系[Goeddel, Nucleic Acids Res., 8:4057 (1980); EP 36,776]、およびtacプロモーターなどのハイブリッドプロモーター[deBoer et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 80:21−25 (1983)]が含まれ、すべて、CFXTENポリペプチドをコードするDNAに作用可能に連結される。細菌系における使用のためのプロモーターは、CFXTENポリペプチドをコードするDNAに作用可能に連結されたシャイン・ダルガルノ(S.D.)配列も含むことができる。
本発明は、例えば、pVL941(Summers, et al., Virology 84:390−402 (1978))、pVL1393(Invitrogen)、pVL1392(Summers, et al., Virology 84:390− 402 (1978) およびInvitrogen)、ならびにpBlueBacIII(Invitrogen)などだがこれらに限定されない非融合転移ベクターと、pAc7 00(Summers, et al., Virology 84:390−402 (1978))、pAc701およびpAc70−2(pAc700と同じであり、異なるリーディングフレームを有する)、pAc360(Invitrogen)などだがこれらに限定されない融合転移ベクターの両方を用いてバキュロウイルス発現系を含む他の発現系の使用を熟慮し、pBlueBacHisA、B、C(;Invitrogen)も用いることができる。
哺乳類細胞におけるCFポリヌクレオチドバリアントをコードするDNAの転写を方向づけるのに好適なプロモーターの例は、CMVプロモーター(Boshart et al., Cell 41:521−530, 1985)、SV40プロモーター(Subramani et al., Mol. Cell. Biol. 1 (1981), 854−864)、MT‐1(メタロチオネイン遺伝子)プロモーター(Palmiter et al., Science 222 (1983), 809−814)、アデノウイルス2型主要後期プロモーター(Kaufman and Sharp, Mol. Cell. Biol, 2:1304−1319, 1982)である。ベクターは、UCOE(遍在性クロマチン開放要素)などの配列も保持し得る。
糸状真菌宿主細胞における使用に好適なプロモーターの例は、例えば、ADH3プロモーターまたはtpiAプロモーターである。
CFXTENをコードするDNA配列も、必要な場合、hGH終結因子(Palmiter et al., Science 222, 1983, pp. 809−814)またはTPI1終結因子(Alber and Kawasaki, J. Mol. Appl. Gen. 1, 1982, pp. 419−434)またはADH3(McKnight et al., The EMBO J. 4, 1985, pp. 2093−2099)などの好適な終結因子に作用可能に接続され得る。発現ベクターは、アデノウイルスから得られたスプライス部位を含む、プロモーターから下流かつCFXTEN配列のための挿入部位から上流に配置された1セットのRNAスプライス部位も含み得る。また、発現ベクターに含まれているのは、挿入部位の下流に配置されたポリアデニル化シグナルである。特に好ましいポリアデニル化シグナルには、SV40由来の初期または後期ポリアデニル化シグナル(Kaufman and Sharp, 同誌)、アデノウイルス5Elb領域由来のポリアデニル化シグナル、hGH終結因子(DeNoto et al. Nucl. Acids Res. 9:3719−3730, 1981)を含む。発現ベクターには、プロモーターとRNAスプライス部位の間に配置されるアデノウイルス2型三連リーダー;およびSV40エンハンサーなどのエンハンサー配列も含み得る。
本発明のCFXTENを宿主細胞の分泌経路へと向かわせるために、分泌シグナル配列(別名、リーダー配列、プレプロ配列、またはプレ配列)は、組換えベクターに含まれ得る。分泌シグナル配列は、CFXTENをコードするDNA配列に作用可能に連結されており、CFXTEN融合タンパク質をコードするDNA配列に対して5’に通常配置される。分泌シグナル配列は、タンパク質と通常会合しているものであり得るかまたは、分泌された別のタンパク質をコードする遺伝子に由来し得る。非限定例には、大腸菌発現のためのOmpA、PhoA、およびDsbA、酵母発現のためのppL−アルファ、DEX4、インベルターゼシグナルペプチド、酸ホスファターゼシグナルペプチド、CPY、またはINU1、ならびに哺乳類発現のためのIL2L、SV40、IgGカッパ、およびIgGラムダが挙げられる。シグナル配列は典型的には、転置(translocation)および分泌過程の間にタンパク質からタンパク質分解性に取り出され、規定されたN末端を生じる。方法は、Arnau, et al., Protein Expression and Purification 48: 1−13 (2006)に開示されている。
CFXTEN、プロモーター、ならびに任意に終結因子および/または分泌シグナル配列をそれぞれコードするDNA配列を連結して、それらを複製に必要な情報を含む好適なベクターへと挿入するのに用いられる手順は、当業者に周知である(例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual , Cold Spring Harbor, N.Y., 1989参照)。
他の場合、本発明は、コンストラクト、および、ヘルパードメインの存在なしでタンパク質のN末端におけるXTEN融合物の発現を可能にするための翻訳の開始を促進するために、XTEN担体コード配列のN末端において含まれることのできるXTEN特徴を有する少なくとも約20〜約60のアミノ酸をコードする発現に最適化されたポリヌクレオチド(言い換えれば、20〜60のコードされた最適化されたアミノ酸をコードするポリヌクレオチドは、CFに対してN末端であるXTEN成分をコードするポリヌクレオチドに対してフレームにおいて連結される)を含むコンストラクトを作製する方法を提供する。前述の利点において、該配列は、その後の開裂を必要とせず、それによりXTEN含有組成物を製造する工程数を減少させる。実施例においてより詳細に説明されるように、最適化されたN末端配列は、構造化されていないタンパク質の属性を有するが、翻訳の開始および亢進した発現を促進する能力について選択されたアミノ酸をコードするヌクレオチド塩基を含み得る。前述の一実施態様において、最適化されたポリヌクレオチドは、AE912と比較して少なくとも約90%の配列同一性を有するXTEN配列をコードする。前述の一実施態様において、最適化されたポリヌクレオチドは、AE923と比較して少なくとも約90%の配列同一性を有するXTEN配列をコードする。前述の別の実施態様において、最適化されたポリヌクレオチドは、AE48と比較して少なくとも約90%の配列同一性を有するXTEN配列をコードする。前述の別の実施態様において、最適化されたポリヌクレオチドは、AM48と比較して少なくとも約90%の配列同一性を有するXTEN配列をコードする。一実施態様において、最適化されたポリヌクレオチドNTSは、
AE 48: 5’− ATGGCTGAACCTGCTGGCTCTCCAACCTCCACTGAGGAAGGTACCCCGGGTAGCGGTACTGCTTCTTCCTCTCCAGGTAGCTCTACCCCTTCTGGTGCAACCGGCTCTCCAGGTGCTTCTCCGGGCACCAGCTCTACCGGTTCTCCA−3’
および
AM 48: 5’− ATGGCTGAACCTGCTGGCTCTCCAACCTCCACTGAGGAAGGTGCATCCCCGGGCACCAGCTCTACCGGTTCTCCAGGTAGCTCTACCCCGTCTGGTGCTACCGGCTCTCCAGGTAGCTCTACCCCGTCTGGTGCTACTGGCTCTCCA−3’
から選択される配列またはその相補体と比較して、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性を呈する配列を含む。
この様式において、単量体CFXTEN融合タンパク質をコードするキメラDNA分子は、コンストラクト内に生じる。任意に、このキメラDNA分子は、より適切な発現ベクターである別のコンストラクトへと転移またはクローン化され得る。この点において、キメラDNA分子を発現することのできる宿主細胞は、キメラDNA分子を用いて形質転換されることができる。
本発明における使用のための哺乳類細胞株の例は、COS‐1(ATCC CRL 1650)、COS‐7(ATCC CRL 1651)、BHK‐21(ATCC CCL 10)、およびBHK‐293(ATCC CRL 1573; Graham et al., J. Gen. Virol. 36:59−72, 1977)、BHK‐570細胞(ATCC CRL 10314)、CHO‐K1(ATCC CCL 61)、CHO‐S(Invitrogen 11619−012)、および293‐F(Invitrogen R790−7)である。tkts13 BHK細胞株も受入番号CRL 1632の下でATCCから入手可能である。加えて、Rat Hep I細胞(ラット肝細胞癌; ATCC CRL 1600)、Rat Hep II細胞(ラット肝細胞癌; ATCC CRL 1548)、TCMK細胞(ATCC CCL 139)、ヒト肺細胞(ATCC HB 8065)、NCTC 1469細胞(ATCC CCL 9.1)、CHO細胞(ATCC CCL 61)、およびDUKX細胞(Urlaub and Chasin, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4216−4220, 1980)を含むいくつかの他の細胞株が本発明内で用いられ得る。
好適な酵母細胞の例には、サッカロミケス属またはシゾサッカロミケス属の細胞、特に出芽酵母またはサッカロミケス・クルイベリの株が挙げられる。酵母細胞を異種性DNAで形質転換し、そこから異種性ポリペプチドを産生するための方法は、例えば米国特許第4,599,311号、米国特許第4,931,373号、米国特許第4,870,008号、第5,037,743号、および米国特許第4,845,075号において説明されており、それらのすべては引用により本明細書により組み込まれている。形質転換された細胞は、選択可能なマーカー、普遍的に薬剤耐性、または特定の栄養物質、例えばロイシンの不在下で増殖する能力によって決定された表現型によって選択される。酵母における使用に好ましいベクターは、米国特許第4,931,373号において開示されたPOT1ベクターである。CFXTENをコードするDNA配列は、例えば先に説明されたように、シグナル配列および任意にリーダー配列によって先行され得る。好適な酵母細胞のさらなる例は、キラー酵母などのクルイベロミケス属、ハンゼヌラ属、例えばH. ポリモルファ、またはピキア属、例えば、P. パストリスの株である(Gleeson et al., J. Gen. Microbiol. 132, 1986, pp. 3459−3465; 米国特許第4,882,279号参照)。他の真菌細胞の例は、糸状真菌、例えば、コウジカビ属、アカパンカビ属、フザリウム属、またはトリコデルマ属、特に、アスペルギルス・オリゼ、アスペルギルス・ニデュランス、またはアスペルギルス・ニガーの株である。タンパク質の発現のためのコウジカビ属の使用は、例えば、欧州特許第272 277号、欧州特許第238 023号、欧州特許第184 438号において説明されている。フザリウム・オキシスポルムの形質転換は、例えばMalardier et al., 1989 , Gene 78: 147−156によって説明されるように実施され得る。トリコデルマ属の形質転換は、例えば欧州特許第244 234号に説明されるように実施され得る。
本発明において使用することのできる他の好適な細胞には、大腸菌(例えば、DH5‐α株)、枯草菌、サルモネラ・ティフィムリウム、またはシュードモナス属、ストレプトミケス属、およびスタフィロコッカス属の株などの原核宿主細胞が挙げられるが、これらに限定されない。好適な原核細胞の非限定例には、アクチノプラネス、 アーキオグロブス、ブデオビブリオ、ボレリア、クロロフレクス、エンテロコッカス、エシェリキア、ラクトバチルス、リステリア、オセアノバチルス、パラコッカス、シュードモナス、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、ストレプトマイセス、サーモプラズマ、およびビブリオ由来のものが挙げられる。
哺乳類細胞を形質移入し、該細胞に導入されたDNA配列を発現させる方法は、例えば、Kaufman and Sharp, J. Mol. Biol. 159 (1982), 601−621; Southern and Berg, J. Mol. Appl. Genet. 1 (1982), 327−341; Loyter et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 79 (1982), 422−426; Wigler et al., Cell 14 (1978), 725; Corsaro and Pearson, Somatic Cell Genetics 7 (1981), 603, Graham and van der Eb, Virology 52 (1973), 456; およびNeumann et al., EMBO J. 1 (1982), 841−845において説明されている。
クローン化したDNA配列は、培養された哺乳類細胞に、例えば、リン酸カルシウム仲介性トランスフェクション(Wigler et al., Cell 14:725−732, 1978; Corsaro and Pearson, Somatic Cell Genetics 7:603−616, 1981; Graham and Van der Eb, Virology 52d:456−467, 1973)、FuGENEG(Roche Diagnostics, Mannheim, Germany)もしくはリポフェクタミン(Invitrogen)などの多くの市販の試薬によるトランスフェクションによって、または電気穿孔法(Neumann et al., EMBO J. 1:841−845, 1982)によって導入される。外来性DNAを発現する細胞を同定および選択するために、選択可能な表現型を与える遺伝子(選択可能なマーカー)は一般的に、関心対象の遺伝子またはcDNAとともに細胞へと導入される。好ましい選択可能なマーカーには、ネオマイシン、ハイグロマイシン、ピューロマイシン、ゼオシン、およびメトトレキサートなどの薬物に対する耐性を与える遺伝子が含まれる。選択可能なマーカーは、増幅可能な選択可能なマーカーであり得る。好ましい増幅可能な選択可能なマーカーは、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)である。選択可能なマーカーのさらなる例は、当業者に周知であり、緑色蛍光タンパク質(EGFP)、ベータ−ガラクトシダーゼ(β−gal)、またはクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)などのリポーターを含む。選択可能なマーカーは、Thilly(Mammalian Cell Technology, Butterworth Publishers, Stoneham, Mass.、引用により本明細書に組み込まれる)によって概説されている。当業者は、好適な選択可能なマーカーを容易に選択することができる。任意の公知の選択可能なマーカーは、遺伝子産物をコードする核酸と同時に発現することができる限り採用され得る。
選択可能なマーカーは、関心対象の遺伝子と同時に別個のプラスミドにおいて細胞へと導入され得るかまたは、同じプラスミドにおいて導入され得る。同じプラスミドにおける場合、選択可能なマーカーおよび関心対象の遺伝子は、異なるプロモーターまたは同じプロモーターの制御下にあり、後者の配置は、2シストロン性メッセージを生じる。この種類のコンストラクトは、当該技術分野で公知である(例えば、LevinsonおよびSimonsenの米国特許第4,713,339号)。「担体DNA」として公知の追加的なDNAを、細胞に導入される混合物に添加することも有利であり得る。
細胞がDNAを取り込んだ後、該細胞は、適切な増殖培地において典型的には1〜2日間増殖して、関心対象の遺伝子を発現し始める。本明細書で使用する場合、用語「適切な増殖培地」は、細胞の増殖および関心対象のCFXTENの発現に必要な栄養物質および他の成分を含む培地を意味する。培地には一般的に、炭素源、窒素源、必須アミノ酸、必須糖類、ビタミン類、塩類、リン脂質類、タンパク質、及び増殖因子が含まれる。ガンマ−カルボキシル化したタンパク質の産生のために、培地は、ビタミンKを、好ましくは約0.1μg/mL〜約5μg/mLのの濃度で含む。次に、薬物選択を適用して、選択可能なマーカーを安定した様式で発現している細胞の増殖を選択する。増殖可能な選択可能なマーカーで形質移入した細胞について、薬物濃度は、増加したコピー数のクローン化した配列を選択するよう増大し得、それにより発現レベルを増大させる。安定して形質移入された細胞のクローンを次に、関心対象のCFポリペプチドバリアントの発現についてスクリーニングする。
次に、形質転換または形質移入した宿主細胞を、CFポリペプチドバリアントの発現を可能にする条件下で好適な栄養物質培地において培養し、その後、結果として生じるペプチドが後に培養物から回収され得る。細胞を培養するのに用いられる培地は、適切なサプリメントを含む最小培地または複合培地など、宿主細胞を増殖するのに好適な任意の従来培地であり得る。好適な培地は、市販の供給元から入手可能であるかまたは、(例えば、米国培養細胞系統保存機関のカタログにおいて)公表されたレシピに従って調製され得る。温度、pH、およびそれらに類することなどの培養条件は、発現のために選択された宿主細胞ですでに用いられたものであり、当業者に明らかである。
遺伝子発現は、試料において直接的に、例えば従来のサザンブロット法、mRNAの転写を定量するノザンブロット法[Thomas, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77:5201−5205 (1980)]、ドットブロット法(DNA分析)、またはインサイツハイブリダイゼーションによって、適切に標識されたプローブを用いて、本明細書に提供される配列に基づいて測定され得る。あるいは、DNA二本鎖、RNA二本鎖、およびDNA‐RNA複合二本鎖またはDNA‐タンパク質二本鎖抗体はを採用してもよい。該抗体は順に標識され得、該二本鎖が表面に結合するアッセイが実施され得、それにより、表面における二本鎖の形成の際に、二本鎖に結合した抗体の存在を検出することができる。
あるいは、遺伝子発現を、細胞もしくは組織切片の免疫組織化学的染色、および細胞培養物もしくは体液のアッセイなどの免疫学的蛍光法、または選択可能なマーカーの検出によって測定して、遺伝子産物の発現を直接的に定量してもよい。試料液の免疫組織化学的染色および/またはアッセイに有用な抗体は、モノクローナルまたはポリクローナルのいずれかであり得、および任意の哺乳類において調製され得る。簡便に、抗体は、天然配列CFポリペプチドに対して、または本明細書に提供されるDNA配列に基づいた合成ペプチドに対して、またはCFに融合しかつ特異的抗体エピトープをコードする外来性配列に対して調製され得る。選択可能なマーカーの例は、当業者に周知であり、高感度緑色蛍光タンパク質(EGFP)、ベータ−ガラクトシダーゼ(β−gal)、またはクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)などのリポーターを含む。
発現したCFXTENポリペプチド産物(複数可)当該技術分野で公知の方法を介して、または本明細書に開示された方法によって精製され得る。ゲル濾過、(例えば、抗CF抗体カラムを用いた)アフィニティ精製、塩分画、イオン交換クロマトグラフィー、分子ふるいクロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイト吸着クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、およびゲル電気泳動などの手順を用いてよく、各々は、個々の宿主細胞によって産生される融合タンパク質を回収および生成するためにあつらえられる。追加的な精製は、高性能液体クロマトグラフィーなど、従来の化学的精製手段によって達成され得る。いくつかの発現したCFXTENは、単離および精製の間に再折りたたみを必要とし得る。精製方法は、Robert K. Scopes, Protein Purification: Principles and Practice, Charles R. Castor (ed.), Springer−Verlag 1994, およびSambrook, et al.,上述に説明されている。多工程精製分離は、Baron, et al., Crit. Rev. Biotechnol. 10:179−90 (1990) およびBelow, et al., J. Chromatogr. A. 679:67−83 (1994)においても説明されている。治療目的のために、本発明のCFXTEN融合タンパク質が実質的に純粋であることが好ましい。したがって、本発明の好ましい実施態様において、本発明のCFXTENは、少なくとも約90〜95%の均質性まで、好ましくは少なくとも約98%の均質性まで精製される。純度は、例えばゲル電気泳動法、HPLC、およびアミノ末端アミノ酸配列決定によって評価され得る。
(VIII).医薬組成物)
本発明は、CFXTENを含む医薬組成物を提供する。一実施態様において、医薬組成物は、CFXTEN融合タンパク質と少なくとも1つの医薬として許容し得る担体とを含む。本発明のCFXTENポリペプチドは、医薬として有用な組成物を調製するために、公知の方法に従って製剤化されることができ、それにより該ポリペプチドが、水性の溶液もしくは緩衝液、医薬として許容し得る懸濁液、およびエマルションなど、医薬として許容し得る担体ビヒクルとの混合において組み合わされる。非水性溶媒の例には、プロピルエチレングリコール、ポリエチレングリコール、および植物油が挙げられる。治療用製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition, Osol, A. Ed. (1980)において説明されるように、凍結乾燥した製剤もしくは水溶液の形態において、所望の程度の純度を有する活性成分を、任意の生理学的に許容し得る担体、賦形剤、もしくは安定剤と混合することによって、貯蔵のために調製される。
医薬組成物は、経口的に、鼻内に、非経口的に、または吸入療法によって投与することができ、錠剤、ロゼンジ錠、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、アンプル剤、坐剤の形態、またはエアゾールの形態を取り得る。該医薬組成物はまた、水性または非水性の希釈剤、シロップ剤、顆粒剤、または散剤における活性成分の懸濁液、溶液、およびエマルションの形態も取り得る。加えて、医薬組成物は、他の医薬として活性のある化合物または本発明の複数の化合物も含むことができる。
より特定には、本医薬組成物は、経口、直腸、鼻内、(経皮的、エアゾール、頬側、および舌下を含む)局的、膣内、(皮下、注入ポンプによる皮下、筋肉内、静脈内、および皮内を含む)非経口、硝子体内、および肺内を含む任意の好適な経路によって、療法のために投与され得る。好ましい経路が、受け手の条件および齢、ならびに治療途中の疾患とともに変動することも認識される。
一実施態様において、医薬組成物は、皮下的に投与される。この実施態様において、組成物は、投与前に再構成されるべき凍結乾燥した粉末として供給され得る。組成物は、患者に直接的に投与することのできる液体形態でも供給され得る。一実施態様において、組成物は、患者が組成物を容易に自己投与することができるよう、あらかじめ充填した注射器における液体として供給される。
本発明において有用な延長放出製剤は、マトリックスと被覆組成物とを含む経口製剤であり得る。好適なマトリックス材料には、蝋(例えば、カマウバ(camauba)、蜜蝋、パラフィン蝋、セレシン、セラック蝋、脂肪酸、および脂肪アルコール)、油、硬化油脂(硬化菜種油、ひまし油、牛脂、ヤシ油、および大豆油)、およびポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびポリエチレングリコール)が含まれ得る。他の好適なマトリックス錠剤形成材料は、微結晶セルロース、粉状セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、であり、他の担体および充填剤を伴う。錠剤は、顆粒、被覆した粉末、またはペレットも含んでもよい。また、錠剤は、多層であってもよい。多層錠剤は、活性成分が、顕著に異なる薬物動態特性を有する場合に特に好ましい。任意に、仕上げられた錠剤は、被覆されまたは非被覆であってもよい。
被膜組成物は、不溶性マトリックスポリマーおよび/または水溶性材料を含んでもよい。水溶性材料は、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、または糖類などの単量体材料(例えば、ラクトース、スクロース、フルクトース、マンニトール、およびこれらに類するもの)、塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、およびこれらに類するもの)、有機酸(例えば、フマル酸、コハク酸、硫酸、および酒石酸)、およびこれらの混合物などのポリマーであり得る。任意に、腸溶性ポリマーは、被膜組成物へと組み込まれてもよい。好適な腸溶性ポリマーには、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アセタートスクシナート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタラート、ポリビニルアセタートフタラート、セルロースアセタートフタラート、セルロースアセタートトリメリタート、セラック、ゼイン、およびカルボキシル基を含むポリメタクリラートが挙げられる。被膜組成物は、例えばジエチルフタラート、クエン酸エステル、ポリエチレングリコール、グリセロール、アセチル化グリセリド、アセチル化クエン酸エステル、ジブチルセバサート、およびひまし油などの好適な可塑剤を添加することによって可塑化され得る。被膜組成物には、二酸化シリコン、二酸化チタン、滑石、カオリン、アルミナ、デンプン、粉状セルロース、MCC、またはポラクリリン(polacrilin)カリウムなどの不溶性材料であり得る充填剤も含み得る。被膜組成物は、有機溶媒または水性溶媒またはこれらの混合物における溶液またはラテックスとして適用され得る。水、低級アルコール、低級塩素化炭化水素、ケトン、またはこれらの混合物などの溶媒を用いてもよい。
本発明の組成物は、種々の賦形剤を用いて製剤化され得る。好適な賦形剤には、微結晶セルロース(例えば、Avicel PH102、Avicel PH101)、ポリメタクリラート、ポリ(エチルアクリラート、メチルメタクリラート、トリメチルアンモニオエチルメタクリラートクロリド)(Eudragit RS−30Dなど)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(Methocel K100M、Premium CR Methocel K100M、Methocel E5, Opadry(登録商標))、ステアリン酸マグネシウム、滑石、クエン酸トリエチル、水性エチルセルロース分散液(Surelease(登録商標))、および硫酸プロタミンが挙げられる。遅延放出剤は、例えば、溶剤、分散媒体
被膜、抗菌薬および抗真菌薬、等張剤、および吸収遅延剤も含み得る。医薬として許容し得る塩は、これらの遅延放出剤において使用することもでき、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、または硫酸塩などの鉱物塩、および酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、または安息香酸塩などの有機酸の塩である。組成物は、水、塩類溶液、グリセロール、およびエタノールなどの液体、ならびに湿潤剤、乳化剤、またはpH緩衝剤などの物質も含み得る。リポソームも担体として用いてもよい。
別の実施態様において、本発明の組成物は、長時間にわたって制御された様式で有益な活性薬を送達する上での有用性を示したリポソームに封入されている。リポソームは、捕捉された水性容量を含む閉じた二重層膜である。リポソームは、単一膜の二重層を有する単ラメラ小胞であるかまたは、各々、水性層によって隣部から分離されている複数膜の二重層を有する多ラメラ小胞でもあり得る。結果として生じる膜の二重層構造は、脂質の疎水性(非極性)尾部が、二重層の中心へと向けられているのに対し、親水性(極性)頭部は、水性相へと向いているようになっている。一実施態様において、リポソームは、単核の食細胞系の臓器、主として肝臓および脾臓による取り込みを回避する柔軟な水溶性ポリマーで被覆されてもよい。リポソームを取り囲むのに好適な親水性ポリマーには、PEG、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリメチルオキサゾリン、ポリエチルオキサゾリン、ポリヒドロキシプロピルオキサゾリン、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリヒドロキシプロピルメタクリラート、 ポリヒドロキシエチルアクリラート、ヒドロキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアスパルタミド(polyaspartamide)、およびそれらのすべての内容が全体として引用により組み込まれている米国特許第6,316,024号、第6,126,966号、第6,056,973号、第6,043,094号において説明されるような親水性ペプチド配列が挙げられるが、これらに限定されない。
リポソームは、当該技術分野で公知の任意の脂質または脂質の組み合わせから構成されてもよい。例えば、小胞形成脂質は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ならびに第6,056,973号および第5,874,104号において説明されるようなスフィンゴミエリンなどのリン脂質を含む天然脂質または合成脂質であり得る。小胞形成脂質は、1,2−ジオレイルオキシ−3−(トリメチルアミノ)プロパン(DOTAP);N−[1−(2,3,−ジテトラデシルオキシ)プロピル]−N,N−ジメチル−N−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DMRIE);N−[1 [(2,3,−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N−ジメチル−N−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DORIE);N−[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA);3 [N−(N’,N’−ジメチルアミノエタン)カルバモイル]コレステロール(DC‐Chol);または米国特許第6,056,973号においても開示されているようなジメチルジオクタデシルアンモニウム(DDAB)などの糖脂質、セレブロシド、または陽イオン性脂質でもあり得る。コレステロールはまた、米国特許第5,916,588号および第5,874,104号において開示されるような小胞に安定性を与えるよう適切な範囲に存在し得る。
追加的なリポソーム技術は、その内容が引用により本明細書に組み込まれている米国特許第6,759,057号、第6,406,713号、第6,352,716号、第6,316,024号、第6,294,191号、第6,126,966号、第6,056,973号、第6,043,094号、第5,965,156号、第5,916,588号、第5,874,104号、第5,215,680号、および第4,684,479号において説明される。これらは、リポソームおよび脂質被覆微細気泡、ならびにそれらの製造方法を説明する。したがって、本発明の開示およびこれらの他の特許の開示の両方を考慮する当業者は、本発明のポリペプチドの延長した放出のためのリポソームを製造し得る。
脂質製剤について、所望の特性は、該製剤が静脈内投与、筋肉内投与、関節内投与、または皮下投与のために、25、28、30、31、32ゲージ針を通過できる形態で供給されるべきであることである。
経皮製剤を介した投与は、例えば、それらのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている米国特許第5,186,938号および第6,183,770号、第4,861,800号、第6,743,211号、第6,945,952号、第4,284,444号、ならびにWO 89/09051において説明されるものを含む、当該技術分野で公知でもある方法を用いて実施することができる。経皮パッチは、吸収の問題を有するポリペプチドを用いた特に有用な実施態様である。パッチは、12時間、24時間、3日間、および7日間の期間にわたって、皮膚浸透性活性成分の放出を制御するよう作られることができる。一例において、2倍の日用過剰量の本発明のポリペプチドは、不揮発性流体中に配置される。本発明の組成物は、粘着性の不揮発性液体の形態で提供される。具体的な製剤の皮膚を通じての浸透は、当該技術分野における標準的な方法による測定基準であり得る(例えば、Franz et al., J. Invest. Derm. 64:194−195 (1975))。好適なパッチの例は、受動的転移皮膚パッチ、イオン泳動皮膚パッチ、またはNicodermなどのマイクロニードルを有するパッチである。
他の実施態様において、組成物は、鼻内、頬側、または舌下の経路を介して脳へと送達され、嗅覚通路を通じた中枢神経系への活性成分の転移を可能にし、全身性投与を低下させ得る。この投与経路のために通常用いられるデバイスは、米国特許第6,715,485号に含まれる。この経路を介して送達される組成物は、一定の薬物と関連した全身性毒性の危険を低下させる増大した中枢神経系投薬または減少した総身体負担を可能にし得る。皮下的に植え込み式のデバイスにおける送達のための医薬組成物の調製は、例えば、米国特許第3,992,518号、第5,660,848号、および第5,756,115号において説明されるものなど、当該技術分野において公知の方法を用いて実施することができる。
浸透ポンプは、錠剤、丸剤、カプセル剤、または植え込み式のデバイスの形態における遅延放出薬として用いられ得る。浸透ポンプは、当該技術分野において周知であり、延長した放出薬物送達のための浸透ポンプを提供する上で経験のある企業から、当業者にとって容易に入手可能である。例は、ALZAのDUROS(商標)、ALZAのOROS(商標)、Osmotica PharmaceuticalのOsmodex(商標)システム、Shire LaboratoriesのEnSoTrol(商標)システム、およびAlzet(商標)である。浸透ポンプ技術を説明する特許は、米国特許第6,890,918号、第6,838,093号、第6,814,979号、第6,713,086号、第6,534,090号、第6,514,532号、第6,361,796号、第6,352,721号、第6,294,201号、第6,284,276号、第6,110,498号、第5,573,776号、第4,200,0984号、および第4,088,864号であり、それらの内容は引用により本明細書に組み込まれる。本発明の開示およびこれらの他の特許の開示の両方を考慮する当業者は、本発明のポリペプチドの延長した放出のための浸透ポンプを製造し得る。
注射器ポンプも遅延放出薬として用いられ得る。このようなデバイスは、米国特許第4,976,696号、第4,933,185号、第5,017,378号、第6,309,370号、第6,254,573号、第4,435,173号、第4,398,908号、第6,572,585号、第5,298,022号、第5,176,502号、第5,492,534号、第5,318,540号、および第4,988,337号において説明されており、それらの内容は引用により本明細書に組み込まれる。本発明の開示およびこれらの他の特許の開示の両方を考慮する当業者は、本発明の組成物の延長した放出のための注射器ポンプを製造し得る。
(IX).医薬キット)
別の態様におおいて、本発明は、CFXTENポリペプチドの使用を容易にするためのキットを提供する。該キットは、本明細書に提供される医薬組成物、該医薬組成物を同定するラベル、ならびに貯蔵、再構成、および/または該医薬組成物の対象への投与についての説明書を含む。いくつかの実施態様において、該キットは好ましくは、注射のためにまたは滅菌水、緩衝液、もしくはデキストロースによる再構成のために用意ができている製剤において互いに、(a)疾患、容態、または障害を治療するのに十分な量のCFXTEN融合タンパク質組成物を必要とする対象への投与の際の該CFXTEN融合タンパク質組成物、および(b)ある量の医薬として許容し得る担体を、CFXTEN薬物ならびに貯蔵条件および取り扱い条件を同定するラベル、ならびに薬物について認可された適応症に関するシート、認可された適応症の予防および/または治療のための使用のためのCFXTEN薬物の再構成および/または投与、適切な薬用量および安全情報、ならびに薬物のロットおよび有効期限を同定する情報についての説明書とともに含む。前述の別の実施態様において、該キットは、CFXTEN組成物に好適な希釈剤を保持することのできる第二の容器を含み、該容器の使用は、ユーザーに、対象に送達されるべき適切な濃度のCFXTENを提供する。
(実施例)
(実施例1:XTEN_AD36モチーフセグメントの構築)
以下の実施例は、36のアミノ酸のモチーフ配列をコードするコドンの最適化された遺伝子の収集物の集まりを説明する。第一の工程として、スタッファーベクターpCW0359をpETベクターに基づいて構築し、それは、T7プロモーターを含む。pCW0359は、セルロース結合ドメイン(CBD)およびTEVプロテアーゼ認識部位の後の、BsaI部位、BbsI部位、およびKpnI部位によって隣接されるスタッファー配列をコードする。BsaI部位およびBbsI部位が消化後に適合性のあるオーバーハングを生じるよう、該部位を挿入した。スタッファー配列に、GFP遺伝子の切りつめられたバージョンおよびHisタグが続く。スタッファー配列は終止コドンを含み、したがってスタッファープラスミドpCW0359を保持する大腸菌細胞は、非蛍光性コロニーを形成する。スタッファーベクターpCW0359をBsaIおよびKpnIで消化して、スタッファーセグメントを取り出し、結果として生じるベクター断片をアガロースゲル精製によって単離した。配列は、XTEN_AD36と命名され、モチーフのADファミリーを反映した。そのセグメントは、アミノ酸配列[X]を有し、式中Xは、配列GESPGGSSGSES、GSEGSSGPGESS、GSSESGSSEGGP、またはGSGGEPSESGSSを有する12マーペプチドである。インサートを、以下の対のリン酸化型合成オリゴヌクレオチド対をアニーリングすることによって得た:
AD1for:AGGTGAATCTCCDGGTGGYTCYAGCGGTTCYGARTC
AD1rev:ACCTGAYTCRGAACCGCTRGARCCACCHGGAGATTC
AD2for:AGGTAGCGAAGGTTCTTCYGGTCCDGGYGARTCYTC
AD2rev:ACCTGARGAYTCRCCHGGACCRGAAGAACCTTCGCT
AD3for:AGGTTCYTCYGAAAGCGGTTCTTCYGARGGYGGTCC
AD3rev:ACCTGGACCRCCYTCRGAAGAACCGCTTTCRGARGA
AD4for:AGGTTCYGGTGGYGAACCDTCYGARTCTGGTAGCTC
本発明者らは、リン酸化型オリゴヌクレオチド3KpnIストッパーfor:AGGTTCGTCTTCACTCGAGGGTAC、および非リン酸化型オリゴヌクレオチドpr_3KpnIストッパーrev:CCTCGAGTGAAGACGAもアニーリングした。アニーリングしたオリゴヌクレオチド対を連結し、結果的に、1つのBbsI/KpnIセグメントに連結した変動する数の12マー反復を表す変動する長さの産物の混合物を生じた。36アミノ酸の長さに相応する産物を混合物から、調製用アガロースゲル電気泳動法によって単離し、BsaI/KpnIで消化したスタッファーベクターpCW0359へと連結した。結果として生じるLCW0401と命名されたライブラリーにおけるクローンのほとんどは、誘導後に緑色蛍光を示し、このことは、XTEN_AD36の配列が、GFP遺伝子とフレーム内でt連結し、かつXTEN_AD36のほとんどの配列が良好な発現レベルを有していたことを示す。
本発明者らは、IPTGを含むアガープレートにライブラリーLCW0401由来の96の単離物を刻印することによって、高レベルの蛍光について該単離物をスクリーニングした。同じ単離物をPCRによって評価し、36のアミノ酸と強い蛍光とを有するセグメントを含む48の単離物を同定した。これらのセグメントについてのヌクレオチドおよびアミノ酸のコンストラクトのファイル名を表9に列挙する。
(実施例2:XTEN_AE36セグメントの構築)
36のアミノ酸長のXTEN配列をコードするコドンライブラリーを構築した。XTENヒア列をXTEN_AE36と命名した。そのセグメントは、アミノ酸配列[X]を有し、式中、Xは、配列GSPAGSPTSTEE、GSEPATSGSE TP、GTSESA TPESGP、またはGTSTEPSEGSAPを有する12マーのペプチドである。インサートを、以下に対のリン酸化型合成オリゴヌクレオチド対をアニーリングすることによって得た:
AE1for: AGGTAGCCCDGCWGGYTCTCCDACYTCYACYGARGA
AE1rev: ACCTTCYTCRGTRGARGTHGGAGARCCWGCHGGGCT
AE2for: AGGTAGCGAACCKGCWACYTCYGGYTCTGARACYCC
AE2rev: ACCTGGRGTYTCAGARCCRGARGTWGCMGGTTCGCT
AE3for: AGGTACYTCTGAAAGCGCWACYCCKGARTCYGGYCC
AE3rev: ACCTGGRCCRGAYTCMGGRGTWGCGCTTTCAGARGT
AE4for: AGGTACYTCTACYGAACCKTCYGARGGYAGCGCWCC
AE4rev: ACCTGGWGCGCTRCCYTCRGAMGGTTCRGTAGARGT
本発明者らは、リン酸化型オリゴヌクレオチド3KpnIストッパーfor: AGGTTCGTCTTCACTCGAGGGTACおよびひリン酸化型オリゴヌクレオチドpr_3KpnIストッパーrev: CCTCGAGTGAAGACGAもアニーリングした。アニーリングしたオリゴヌクレオチド対を連結し、結果的に、1つのBbsI/KpnIセグメントに連結された12マーの変動する数の反復を表す変動する長さの産物の混合物を生じた。36アミノ酸の長さに相応する産物を調製用アガロースゲル電気泳動法によって混合物から単離し、BsaI/KpnIで消化したスタッファーベクターpCW0359へと連結した。LCW0402と命名された、結果として生じるライブラリーにおけるクローンのほとんどは、誘導後に緑色蛍光を示し、このことは、XTEN_AE36がGFP遺伝子とフレームにおいて連結され、XTEN_AE36のほとんどの配列が良好な発現を示すことを示す。
本発明者らは、ライブラリーLCW0402由来の96の単離物を、IPTGを含むアガープレートに刻印することによって、高レベルの蛍光について該単離物をスクリーニングした。同じ単離物をPCRによって評価し、36のアミノ酸と強い蛍光とを有するセグメントを含む48の単離物を同定した。これらの単離物を配列決定し、正確なXTEN_AE36セグメントを含む37のクローンを同定した。これらのセグメントについてのヌクレオチドおよびアミノ酸コンストラクトのファイル名を表10に列挙する。
(実施例3:XTEN_AF36セグメントの構築)
36のアミノ酸長の配列をコードするコドンライブラリーを構築した。該配列をXTEN_AF36と命名した。そのセグメントは、アミノ酸配列[X]3を有し、式中Xは配列GSTSESPSGTAP、GTSTPESGSASP、GTSPSGESSTAP、またはGSTSSTAESPGPを有する12マーのペプチドである。インサートを、以下の対のリン酸化型合成オリゴヌクレオチド対をアニーリングすることによって得た:
AF1for: AGGTTCTACYAGCGAATCYCCKTCTGGYACYGCWCC
AF1rev: ACCTGGWGCRGTRCCAGAMGGRGATTCGCTRGTAGA
AF2for: AGGTACYTCTACYCCKGAAAGCGGYTCYGCWTCTCC
AF2rev: ACCTGGAGAWGCRGARCCGCTTTCMGGRGTAGARGT
AF3for: AGGTACYTCYCCKAGCGGYGAATCTTCTACYGCWCC
AF3rev: ACCTGGWGCRGTAGAAGATTCRCCGCTMGGRGARGT
AF4for: AGGTTCYACYAGCTCTACYGCWGAATCTCCKGGYCC
AF4rev: ACCTGGRCCMGGAGATTCWGCRGTAGAGCTRGTRGA
本発明者らは、リン酸化型オリゴヌクレオチド3KpnIストッパーfor: AGGTTCGTCTTCACTCGAGGGTACおよび非リン酸化型オリゴヌクレオチドpr_3KpnIストッパーrev: CCTCGAGTGAAGACGAもアニーリングした。アリーニングしたオリゴヌクレオチド対を連結し、結果的に、1つのBbsI/KpnIセグメントに連結した12マーの変動する数の反復を表す変動する長さの産物の混合物を生じた。36のアミノ酸の長さに相応する産物を、調製用アガロースゲル電気泳動法によって混合物から単離し、BsaI/KpnIで消化したスタッファーベクターpCW0359へと連結した。LCW0403と命名された結果として生じるライブラリーにおけるクローンのほとんどは、誘導後に緑色蛍光を示し、このことは、XTEN_AF36の配列がGFP遺伝子とフレーム内で連結され、かつXTEN_AF36のほとんどの配列が良好な発現を示すことを示す。
本発明者らは、ライブラリーLCW0403由来の96の単離物を、IPTGを含むアガープレートに刻印することによって、高レベルの蛍光について該単離物をスクリーニングした。同じ単離物をPCRによって評価し、36のアミノ酸と強い蛍光とを有するセグメントを含む48の単離物を同定した。これらの単離物を配列決定し、正確なXTEN_AF36セグメントを含む44のクローンを同定した。これらのセグメントについてのヌクレオチドおよびアミノ酸コンストラクトのファイル名を表11に列挙する。
(実施例4:XTEN_AG36セグメントの構築)
36のアミノ酸長の配列をコードするコドンライブラリーを構築した。該配列をXTEM_AG36と命名した。そのセグメントは、アミノ酸配列[X]を有し、式中Xは配列GTPGSGTASSSP、GSSTPSGATGSP、GSSPSASTGTGP、またはGASPGTSSTGSPを有する12マーのペプチドである。インサートを、以下の対のリン酸化型合成オリゴヌクレオチド対をアニーリングすることによって得た:
AG1for: AGGTACYCCKGGYAGCGGTACYGCWTCTTCYTCTCC
AG1rev: ACCTGGAGARGAAGAWGCRGTACCGCTRCCMGGRGT
AG2for: AGGTAGCTCTACYCCKTCTGGTGCWACYGGYTCYCC
AG2rev: ACCTGGRGARCCRGTWGCACCAGAMGGRGTAGAGCT
AG3for: AGGTTCTAGCCCKTCTGCWTCYACYGGTACYGGYCC
AG3rev: ACCTGGRCCRGTACCRGTRGAWGCAGAMGGGCTAGA
AG4for: AGGTGCWTCYCCKGGYACYAGCTCTACYGGTTCTCC
AG4rev: ACCTGGAGAACCRGTAGAGCTRGTRCCMGGRGAWGC
本発明者らは、リン酸化型オリゴヌクレオチド3KpnIストッパーfor: AGGTTCGTCTTCACTCGAGGGTACおよび非リン酸化型オリゴヌクレオチドpr_3KpnIストッパーrev: CCTCGAGTGAAGACGAもアニーリングした。アリーニングしたオリゴヌクレオチド対を連結し、結果的に、1つのBbsI/KpnIセグメントに連結した12マーの変動する数の反復を表す変動する長さの産物の混合物を生じた。36のアミノ酸の長さに相応する産物を、調製用アガロースゲル電気泳動法によって混合物から単離し、BsaI/KpnIで消化したスタッファーベクターpCW0359へと連結した。LCW0404と命名された結果として生じるライブラリーにおけるクローンのほとんどは、誘導後に緑色蛍光を示し、このことは、XTEN_AG36の配列がGFP遺伝子とフレーム内で連結され、かつXTEN_AG36のほとんどの配列が良好な発現を示すことを示す。
本発明者らは、ライブラリーLCW0404由来の96の単離物を、IPTGを含むアガープレートに刻印することによって、高レベルの蛍光について該単離物をスクリーニングした。同じ単離物をPCRによって評価し、36のアミノ酸と強い蛍光とを有するセグメントを含む48の単離物を同定した。これらの単離物を配列決定し、正確なXTEN_AG36セグメントを含む44のクローンを同定した。これらのセグメントについてのヌクレオチドおよびアミノ酸コンストラクトのファイル名を表12に列挙する。
(実施例5:XTEN_AE864の構築)
XTEN_AE864を、XTEN_AE36からAE72、144、288、576、および864への連続的な二量体化から構築した。XTEN_AE72セグメントの収集物をXTEN_AE36の37の異なるセグメントから集めた。37の異なる36アミノ酸セグメントすべてを保有する大腸菌の培養物を混合し、プラスミドを単離した。このプラスミドプールをBsaI/NcoIで消化し、小さな断片をインサートとして生じた。同じプラスミドプールをBbsI/NcoIで消化し、大きな断片をベクターとして生じた。インサート断片およびベクター断片を連結し、結果的に長さを二倍にし、連結混合物をBL21Gold(DE3)細胞へと形質転換して、XTEN_AE72のコロニーを得た。
このXTEN_AE72セグメントのライブラリーをLCW0406と命名した。LCW0406由来のすべてのクローンを組み合わせ、先に説明したのと同じ過程を用いて再度二量体化し、XTEN_AE144のライブラリーLCW0410を生じた。LCW0410由来のすべてのクローンを組み合わせ、先に説明したのと同じ過程を用いて再度二量体化し、XTEN_AE288のライブラリーLCW0414を生じた。2つの単離物LCW0414.001およびLCW0414.002をライブラリーから無作為に拾い、配列決定して同一性を実証した。LCW0414由来のすべてのクローンを組み合わせて、先に説明したのと同じ過程を用いて再度二量体化し、XTEN_AE576のライブラリーLCW0418を生じた。本発明者らは、高レベルのGFFP蛍光についてライブラリーLCW0418由来の96の単離物をスクリーニングした。PCRによる正しい大きさのインサートかつ強い蛍光を有する8の単離物を配列決定し、2の単離物(LCW0418.018およびLCW0418.052)を、配列決定および発現データに基づいてさらに使用するために選択した。
XTEN_AE864の具体的なクローンpCW0432を、先に説明したのと同じ二量体化過程を用いて、XTEN_AE576のLCW0418.018およびXTEN_AE288のLCW0414.002を組み合わせることによって構築した。
(実施例6:XTEN_AM144の構築)
XTEN_AE36の37の異なるセグメント、XTEN_AF36の44のセグメント、およびXTEN_AG36の44のセグメントから出発して、XTEN_AM144セグメントの収集物を集めた。
125の異なる36アミノ酸セグメントすべてを保有する大腸菌の培養物を混合し、プラスミドを単離した。このプラスミドプールをBsaI/NcoIで消化し、小さな断片をインサートとして生じた。同じプラスミドプールをBbsI/NcoIで消化し、大きな断片をベクターとして生じた。インサート断片およびベクター断片を連結し、結果的に長さを二倍にし、連結混合物をBL21Gold(DE3)細胞へと形質転換して、XTEN_AM72のコロニーを得た。
このXTEN_AM72セグメントのライブラリーをLCW0461と命名した。LCW0461すべてのクローンを組み合わせ、先に説明したのと同じ過程を用いて再度二量体化し、ライブラリーLCW0462を生じた。ライブラリーLCW0462由来の1512の単離物を、タンパク質発現についてスクリーニングした。個々のコロニーを96ウェルプレートへと転移させ、出発物質培養物として一晩培養した。これらの出発物質培養物を新鮮自己誘導培地へと希釈し、20〜30時間培養した。発現を、395nmでの励起および510nmでの発光を有する蛍光プレートリーダーを用いて測定した。192の単離物は、高レベルの発現を示し、DNA配列決定に供された。ライブラリーLCW0462におけるほとんどのクローンは、良好な発現および類似の物理化学的特性を示し、XTEN_AM36セグメントのほとんどの組み合わせが有用なXTEN配列を生じることを示唆した。LCW0462由来の30の単離物を、複数のXTEN_AM144セグメントを含む多機能性タンパク質の構築のために、XTEN_AM144セグメントの好ましい収集物として選択した。これらのセグメントについてのヌクレオチドおよびアミノ酸コンストラクトのファイル名を表13に列挙する。
(実施例7:XTEN_AM288の構築)
ライブラリーLCW0462全体を実施例6において説明される通り二量体化し、結果的に、LCW0463と命名されたXTEN_AM288クローンのライブラリーを生じた。ライブラリーLCW0463由来の1512の単離物を、実施例6において説明されるプロトコールを用いてスクリーニングした。176の高度に発現するクローンを配列決定し、40の好ましいXTEN_AM288セグメントを、288のアミノ酸残基を有する複数のXTENセグメントを含む多機能性タンパク質の構築のために選択した。
(実施例8:XTEN_AM432の構築)
本発明者らは、segments from library of XTEN_AM144セグメントのライブラリーLCW0462由来のセグメントおよびXTEN_AM288セグメントのライブラリーLCW0463由来のセグメントを組み換えることによって、XTEN_AM432セグメントのライブラリーを生じた。このXTEN_AM432セグメントの新たなライブラリーをLCW0464と命名した。プラスミドを、LCW0462およびLCW0463をそれぞれ有する大腸菌の培養物から単離した。ライブラリーLCW0464からの1512の単離物を、実施例6において説明されるプロトコールを用いてスクリーニングした。176の高度に発現するクローンを配列決定し、39の好ましいXTEN_AM432セグメントを、より長いXTENの構築のために、および432のアミノ酸残基を有する複数のXTENセグメントを含む多機能性タンパク質の構築のために選択した。
並行して、本発明者らは、XTEN_AM144およびXTEN_AM288の好ましいセグメントを用いて、XTEN_AM432セグメントのライブラリーLMS0100を構築した。このライブラリーのスクリーニングは、さらなる構築のために選択される4の単離物を生じた。
(実施例9:XTEN_AM875の構築)
スタッファーベクターpCW0359をBsaIおよびKpnIで消化してスタッファーセグメントを取り出し、結果として生じるベクター断片を、アガロースゲル精製によって単離した。
本発明者らは、アミノ酸GASASGAPSTGをコードしかつ制限酵素AscI制限ヌクレオチド配列GGCGCGCCを内側に有する配列決定アイランドA(SI‐A)を導入するために、リン酸化型オリゴヌクレオチドBsaI−AscI−KpnIforP: AGGTGCAAGCGCAAGCGGCGCGCCAAGCACGGGAGGTTCGTCTTCACTCGAGGGTACおよび非リン酸化型オリゴヌクレオチドBsaI−AscI−KpnIrev: CCTCGAGTGAAGACGAACCTCCCGTGCTTGGCGCGCCGCTTGCGCTTGCをアニーリングした。アニーリングしたオリゴヌクレオチド対を、先に調製された、BsaIおよびKpnIで消化したスタッファーベクターpCW0359と連結して、SI‐Aを含むpCW0466を生じた。次に、本発明者らは、実施例8由来の43の好ましいXTEN_AM432セグメントおよびpCW0466由来のSI‐Aセグメントを、実施例5において説明された同じ二量体化過程を用いて、C末端において組み換えることによって、XTEN_AM443セグメントのライブラリーを生じた。この新たなXTEN_AM443セグメントのライブラリーをLCW0479と命名した。
本発明者らは、実施例5において説明される同じ二量体化過程を用いて、XTEN_AM443セグメントのライブラリーLCW0479由来のセグメントおよび実施例8由来の43の好ましいXTEN_AM432セグメントを組み換えることによって、XTEN_AM875セグメントのライブラリーを生じた。この新たなXTEN_AM875セグメントのライブラリーをLCW0481と命名した。
(実施例10:XTEN_AM1318の構築)
本発明者らは、アミノ酸GPEPTGPAPSGをコードしかつ制限酵素FseI認識ヌクレオチド配列GGCCGGCCを内側に有する配列決定アイランドB(SI‐B)を導入するために、リン酸化型オリゴヌクレオチドBsaI−FseI−KpnIforP: AGGTCCAGAACCAACGGGGCCGGCCCCAAGCGGAGGTTCGTCTTCACTCGAGGGTACおよび非リン酸化型オリゴヌクレオチドBsaI−FseI−KpnIrev: CCTCGAGTGAAGACGAACCTCCGCTTGGGGCCGGCCCCGTTGGTTCTGGをアニーリングした。アニーリングしたオリゴヌクレオチド対を、実施例9において用いたようなBsaIおよびKpnIで消化したスタッファーベクターpCW0359と連結し、SI‐Bを含むpCW0467を生じた。次に、本発明者らは、実施例8由来の43の好ましいXTEN_AM432セグメントおよびpCW0467由来のSI‐Bセグメントを、実施例5に説明された同じ二量体化過程を用いてC末端において組み換えることによって、XTEN_AM443セグメントのライブラリーを生じた。この新たなXTEN_AM443セグメントのライブラリーをLCW0480と命名した。
本発明者らは、XTEN_AM443セグメントのライブラリーLCW0480由来のセグメントおよびXTEN_AM875セグメントのライブラリーLCW0481由来のセグメントを、実施例5におけるのと同じ二量体化過程を用いて組み換えることによって、XTEN_AM1318セグメントのライブラリーを生じた。この新たなXTEN_AM1318セグメントのライブラリーをLCW0487と命名した。
(実施例11:XTEN_AD864の構築)
いくつかの連続した回数の二量体化を用いて、本発明者らは、実施例1に列挙されたXTEN_AD36のセグメントから出発するXTEN_AD864の収集物を集めた。これらの配列を実施例5に説明されるように構築した。XTEN_AD864由来のいくつかの単離物を評価し、生理学的条件下で良好な発現および優れた溶解度を示すことが分かった。XTEN_AD576の1つの中間体コンストラクトを配列決定した。このクローンを、カニクイザルにおけるPK実験において評価し、約20時間の半減期を測定した。
(実施例12:XTEN_AF864の構築)
いくつかの連続した回数の二量体化を用いて、本発明者らは、実施例3に列挙されたXTEN_AF36のセグメントから出発するXTEN_AF864の収集物を集めた。これらの配列を実施例5に説明される通り集めた。XTEN_AF864由来のいくつかの単離物を評価し、生理学的条件下で良好な発現および優れた溶解度を示すことが分かった。XTEN_AF540の1つの中間体コンストラクトを配列決定した。このクローンをカニクイザルにおけるPK実験において評価し、約20時間の半減期を測定した。XTEN_AF864の全長のクローンは、優れた溶解度を有し、カニクイザルにおいて60時間超の半減期を示した。実施例9に説明されるような配列決定アイランドを含む第二のセットのXTEN_AF配列を構築した。
(実施例13:XTEN_AG864の構築)
いくつかの連続した回数の二量体化を用いて、本発明者らは、実施例1に列挙されたXTEN_AD36のセグメントから出発するXTEN_AG864配列の収集物を集めた。これらの配列を実施例5において説明される通り集めた。XTEN_AG864由来のいくつかの単離物を評価し、生理学的条件下で良好な発現および優れた溶解度を示すことが分かった。XTEN_AG864の全長のクローンは、優れた溶解度を有し、カニクイザルにおいて60時間超の半減期を示した。
(実施例14:XTEN構築物のN末端伸長の構築および12マーの追加ライブラリーのスクリーニング)
本実施例は、ヘルパードメインの存在なしで融合タンパク質のN末端にけるXTEN融合体の発現を可能にするよう翻訳の開始を促進するためのXTENタンパク質のN末端の最適なの工程を詳述する。歴史的に、N末端にXTENを有するタンパク質の発現は乏しく、GFP蛍光アッセイにおいて本質的に検出できないであろう値を生じる(N末端CBDヘルパードメインによる発現の25%未満)。コドンレベルで多様性を作製するために、7のアミノ酸配列を選択し、コドンの多様性を用いて調製した。コドン多様性を有する12のアミノ酸をコードする7対のオリゴヌクレオチドを設計し、アニーリングし、NdeI/BsaI制限酵素で消化したスタッファーベクターpCW0551(スタッファー−XTEN_AM875−GFP)へと連結し、大腸菌BL21Gold(DE3)コンピテント細胞へと形質転換して、7ライブラリーのコロニーを得た。結果として生じるクローンは、発現をスクリーニングするためにGFP蛍光の使用を可能にするよう、XTEN_AM875−GFPにフレーム内で融合したN末端XTEN12マーを有する。7の作製されたライブラリー由来の個々のコロニーを拾い、96穴深皿プレートにおける500μLのスーパーブロス培地において飽和するまで一晩増殖させた。拾ったコロニー数は、ライブラリーの理論的多様性のおよそ半分〜1/3に及んだ(表14を参照されたい)。
飽和した一晩培養物を用いて、500μLの新鮮な培養物を自己誘導培地に接種し、この場合、該培養物を26℃で一晩増殖させた。次に、これらの発現培養物を蛍光プレートリーダー(励起395nm、発光510nm)を用いてアッセイし、GFPリポータータンパク質の量を決定した(発現アッセイの結果については図28を参照されたい)。本結果は、発現レベルの中央値が、「水準点」のCBD N末端ヘルパードメインと比較して発現レベルのおよそ半分であるのに対し、ライブラリー由来の最良のクローンは、水準点に対して非常により近いことを示し、該配列の周囲のさらなる最適化が保証されることを示した。このことは、CBD N末端水準点の25%未満の発現レベルである先行XTENバージョンとは対照的である。本結果は、アミノ酸MAで始まるライブラリーが、MEで始まるものよりも良好な発現レベルを有したことも示す。このことは、最良のクローンでみると最も明らかであり、MAで主に始まるので、水準点に対してより近かった。CBD‐AM875水準点の33%内の176のクローンのうち87%はMAで始まり、MAで始まるライブラリーにおける配列の75%に過ぎないので、最高レベルの発現でMAで始まるクローンの明らかに過剰な提示があった。最良のクローンのうち96を配列決定して、同一性および12の配列を確認し(表15を参照されたい)、LCW546由来の4、LCW547由来の4、およびLCW552由来の4をさらなる最適化のために選択した。
(実施例15:XTEN構築物のN末端伸長の構築ならびにコドン3およびコドン4を最適化するライブラリーのスクリーニング)
本実施例は、ヘルパードメインの存在なしでタンパク質のN末端においてXTEN融合体の発現を可能にするための翻訳の開始を促進するためのXTENタンパク質のN末端の最適化における工程を詳述する。確立された第一の2つのコドンについての優先性とともに(上述の実施例を参照されたい)、第三および第四のコドンを無作為化して優先性を決定した。LCW546、LCW547、およびLCW552由来の最良のクローンに基づいた3つのライブラリーを、許容可能なXTENコドンのすべての組み合わせが第三および第四の残基の位置に存在するよう修飾されたこれらの残基を用いて設計した。各ライブラリーについて許容可能なXTENコドンすべてを含むために、第三および第四の残基のコドン多様性を有する12のアミノ酸をコードする9対のオリゴヌクレオチド設計し、アニールし、NdeI/BsaI制限酵素で消化したスタッファーベクターpCW0551(Stuffer−XTEN_AM875−GFP)へと連結し、大腸菌BL21Gold(DE3)コンピテント細胞へと形質転換し、3つのライブラリーLCW0569〜0571のコロニーを得た。作製した3つのライブラリー由来の合計504の個々のコロニーを拾い、96穴深皿プレートにおける500μLのスーパーブロス培地において飽和するまで一晩増殖させた。このことは、相対的なライブラリー性能および配列優先性を理解するのに十分な適用範囲を提供した。飽和した一晩培養物を用いて、新たな500μLの培養物を自己誘導培地において接種し、該培地において26℃で一晩増殖させた。これらの発現培養物を次に、蛍光プレートリーダー(励起395nm、発光510nm)を用いてアッセイして、存在するGFPリポーターの量を決定した。スクリーン由来の上位75クローンを配列決定し、GFPリポーター発現対基準点試料について再度試験した(図28を参照されたい。)。52のクローンは、使用可能な配列決定データを生じ、その後の分析に用いた。結果は、ライブラリーによって分類され、LCW546が優れたライブラリーであったことを示す。結果を表16に呈する。驚くべきことに、最良のクローンについての基本的な蛍光読み取りは〜900AUであるのに対し、CBD N末端基準点は〜600AUに過ぎないことが発見された。このことは、このライブラリーが、CBD N末端基準点に対して発現においてほぼ等しい先行ライブラリー由来の最良クローンを上回るおよそ33%の改良を生じた(実施例14)。
さらなる傾向が、第三および第四の位置における特定のコドンについての優先性を示すデータにおいて見られた。LCW569ライブラリー内で、第三の位置におけるグルタミン酸コドンGAA、およびトレオニンコドンACTは、表17において見られるようにより高い発現と関係した。
加えて、上位75クローンの再試験は、いくつかが基準点クローンよりも今や優れていることを示した。
実施例16:XTEN構築のN末端伸長の構築ならびに組み合わせの12マーおよび36マーのライブラリーのスクリーニング
本実施例は、ヘルパードメインの存在なしでタンパク質のN末端においてXTEN融合体の発現を可能にするための翻訳の開始を促進するためのXTENタンパク質のN末端の最適化における工程を詳述する。確立された第一の2つのコドンについての優先性とともに(上述の実施例を参照されたい)、まさにN末端における12の選択された12マー配列(上述の実施例を参照されたい)に続いて、125の既に構築された36マーセグメント(上述の実施例を参照されたい)を組み合わせ様式によって組み合わせることによって、N末端をより広範な文脈において検討した。このことは、XTENタンパク質のN末端における新規の48マーを作製し、より長い配列の発現に及ぼすN末端におけるより長い範囲の相互作用の影響の評価を可能にした(図29)。36マーを組み立てるのに用いられた二量体化手順と同様に(上述の実施例を参照されたい)、125の選択された36マーセグメントを含むプラスミドを制限酵素BbsI/NcoIで消化し、適切な断片をゲル精製した。クローンAC94由来のプラスミド(CBD−XTEN_AM875−GFP)もBsaI/NcoIで消化し、適切な断片をゲル精製した。これらの断片を互いに連結し、大腸菌BL21Gold(DE3)コンピテント細胞へと形質転換し、まさにN}末端における12の選択された12マーをさらにクローニングするためのベクターとしても機能するライブラリーLCW0579のコロニーを得た。LCW0579のプラスミドをNdeI/EcoRI/BsaIで消化し、適切な断片をゲル精製した。12の選択された12マー配列をコードする12対のオリゴヌクレオチドを設計し、アニーリングし、NdeI/EcoRI/BsaIで消化したLCW0579ベクターと連結し、大腸菌BL21Gold(DE3)コンピテント細胞へと形質転換し、ライブラリーLCW0580のコロニーを得た。1500の独特なクローンの理論的多様性とともに、作製されたライブラリー由来の合計1512の個々のコロニーを拾い、96穴深皿プレートにおける500μLのスーパーブロス培地において飽和するまで一晩増殖させた。このことは、相対的なライブラリーの性能および配列の優先性を理解するのに十分な適用範囲を提供した。一晩飽和させた培養物を用いて、自己誘導培地に新たな500μL培養物を摂取し、26℃で一晩増殖させた。次に、これらの発現培養物を、蛍光プレートリーダー(励起395nm、発光510nm)を用いてアッセイし、存在するGFPリポーターの量を決定した。上位90のクローンを配列決定し、GFPリポーター発現について再試験した。83のクローンは、使用可能な配列決定データを生じ、その後の分析に用いた。配列決定データを用いて、各クローンに存在する導出12マーを決定し、発現に及ぼす各12マーの影響を評価した。クローンLCW546_06およびLCW546_09は、優れたN末端であるとして際立っていた(表18を参照されたい)。
配列決定および再試験は、類似の結果を生じるデータにおける同じ張りえつの独立した複製物のいくつかの場合も明らかにし、本アッセイにおける信頼性を増大させた。加えて、6の独特な配列を有する10のクローンは、基準点クローンよりも優れていた。該10のクローンを表19に呈する。これらは、これらの配列の唯一の発生であり、いずれの場合においても、これらの配列のうちの1つが生じかつ基準点クローンに勝り損ねることはないことが特筆された。これら6つの配列をさらなる最適化のために進行させた。
実施例17:XTEN構築物のN末端伸長の構築ならびにXTEN−AM875およびXTEN−AE864のための組み合わせ12マーおよび36マーのライブラリーのスクリーニング
本実施例は、ヘルパードメインの存在なしでタンパク質のN末端におけるXTEN融合体の発現を可能にするための翻訳の開始を促進するためのXTENタンパク質のN末端の最適化における工程を詳述する。N末端の最初の4つのコドンについての(上述の実施例を参照されたい)、ならびに確立されたN末端の12マーおよび36マーの最良の対形成のための優先性とともに、組み合わせアプローチに取り掛かり、これらの優先性の合体を検討した。このことは、XTENタンパク質のN末端において新規の48マーを作製し、先行する結論の合流性の試験を可能にした。加えて、これらのリーダー配列がすべてのXTENタンパク質の一般的な解決策である能力を、XTEN−AE864およびXTEN−AM875の両方の前に新たな48マーを配置することによって評価した。36マーセグメントの125のクローンすべてを用いる代わりに、最良のGFP発現を有する36マーセグメントの6の選択されたクローン由来のプラスミドをNdeI/EcoRI/BsaIで消化し、適切な断片をゲル精製した。クローンAC94(CBD−XTEN_AM875−GFP)およびAC104(CBD−XTEN_AE864−GFP)由来のプラスミドをNdeI/EcoRI/BsaIで消化し、適切な断片をゲル精製した。これらの断片を出該に連結し、大腸菌BL21Gold(DE3)コンピテント細胞へと形質転換し、ライブラリーLCW0585(−XTEN_AM875−GFP)およびLLCW0586(−XTEN_AE864−GFP)のコロニーを得、これも、まさにN末端における8の選択された12マーをさらにクローニングするためのベクターとして機能することができた。LCW0585およびLCW0586のプラスミドをNdeI/EcoRI/BsaIで消化し、適切な断片をゲル精製した。先の(発生2)のスクリーニングにおいて最良のGFP発現を有する8の選択された12マー配列をコードする8対のオリゴヌクレオチドを設計し、アニーリングし、NdeI/EcoRI/BsaIで消化したLCW0585およびLCW0586ベクターと連結し、大腸菌BL21Gold(DE3)コンピテント細胞へと形質転換し、最終的なライブラリーLCW0587(XTEN_AM923−GFP)およびLCW0588(XTEN_AE912−GFP)のコロニーを得た。48の独特なクローンの理論的多様性とともに、作製されたライブラリー由来の合計252の個々のコロニーを拾い、96穴深皿プレートにおいて500μLのスーパーブロス培地において飽和するまで一晩増殖させた。このことは、相対的なライブラリー性能および配列優先性を理解するのに十分な適用範囲を提供した。一晩飽和させた培養物を用いて、新たな500μLの培養物を自己誘導培地に接種し、これを26℃で一晩増殖させた。これらの発現培養物を次に、蛍光プレートリーダー(励起395nm、発光510nm)を用いてアッセイし、存在するGFPリポーターの量を決定した。上位36のクローンを配列決定し、GFPリポーター発現について再試験した。36のクローンは、使用可能な配列決定データを生じ、これらの36をその後の分析に用いた。配列決定データは、クローンに存在する12マー、第三のコドン、第四のコドン、および36マーを決定し、クローンの多くが、同じ配列の独立した複製物であることを明らかにした。加えて、これらのクローンについての再試験結果は値が近く、スクリーニング手順が頑強であったことを示す。N末端におけるある組み合わせについての優先性を観察し、該優先性は、基準点対照よりもおよそ50%大きなより高い蛍光値を一致して生じた(表20および表21を参照されたい)。これらのデータは、最適化されたN末端XTENをコードする配列の融合タンパク質遺伝子への包含が、融合タンパク質の発現に顕著な亢進を与えるという結論を支持する。
顕著なことに、XTEN−AM875についてのN末端の好ましい組み合わせおよびXTEN−AE864についての好ましい組み合わせは同じではなく、開始部位由来の150塩基よりもさらにより複雑な相互作用が発現レベルに影響することを示す。好ましいヌクレオチド配列についての配列を表22に列挙し、好ましいクローンをSDS‐PAGEによって分析して、発現を独立して確認した(図30を参照されたい)。XTEN_AM923およびXTEN−AE912の完全な配列をさらなる分析のために選択した。
実施例18:CFXTENの作成および評価方法;実施例としてのXTEN−CF
CFXTEN組成物を作製および評価するための一般的なスキームは図33に呈され、本実施例の一般的な説明についての基礎を形成する。実例となる実施例に提供されるガイダンスとともに、開示された方法および当業者に公知の方法を用いて、当業者は、XTENとCFと当該技術分野で公知のCFのバリアントとを含むある範囲のCFXTEN融合タンパク質を作製および評価することができる。本実施例はそれゆえ、単に説明目的として解釈されるべきであり、任意のやり方の方法は何でも制限されず、幾多の変法は、当業者に明らかである。本実施例において、モチーフのAEファミリーのXTENに連結された凝固因子のCFXTENを作製する。
XTENをコードするポリヌクレオチドを作製するための一般的なスキームを図31および図32に呈する。図32は、本発明の実施態様のうちの1つにおけるXTENポリヌクレオチドコンストラクトの構築体における代表的な工程の模式的流れ図である。個々のオリゴヌクレオチド501を12のアミノ酸モチーフ(「12マー」)などの配列モチーフ502へとアニーリングし、それをその後、BbsIおよびKpnI制限部位を含むオリゴ503と連結する。モチーフライブラリーは、具体的な配列のXTENファミリー、例えば、表3のAD、AE、AF、AG、AM、またはAQ配列に限定することができる。この場合、AEファミリーのモチーフをモチーフライブラリーとして用い、それを12マーにアニーリングし、「構築ブロック」長、例えば、36アミノ酸をコードするセグメントを作製する。XTEN配列をコードする遺伝子は、所望の長さのXTEN遺伝子504が達成されるまで、「構築ブロック」の連結および他量体化によって構築されることができる。図32に示すように、この場合のXTEN長は、48アミノ酸残基であるが、より長い長さをこの過程によって達成することができる。例えば、多量体化は、連結、重複伸長、PCR構築、または当該技術分野で公知の類似のクローニング技術によって実施されることができる。XTEN遺伝子は、スタッファーベクターへとクローニングすることができる。図32に示される例において、ベクターは、Flag配列506に次いで、BsaI、BbsIおよびKpnI部位によって隣接されるスタッファー配列507、およびCF遺伝子(例えば、FVII)508をコードすることができ、結果的にCFXTEN500をコードする遺伝子を生じ、この場合、該遺伝子は、XTEN−FVIIのN末端からC末端への構成における融合タンパク質をコードする。当業者に明らかなように、該方法は、代替的な構築におけるおよびXTEN長さの変動する、コンストラクトを作製するために適用することができる。
CFをコードするDNA配列は、適切な細胞源から、ゲノムライブラリーから調製されたcDNAライブラリーから当該技術分野で公知の標準的な手順によって簡便に得ることができ、または公共的に入手可能なデータベース、特許、もしくは文献の参考文献から得られたDNA配列を用いて合成的に作製され得る(例えば、自動核酸合成)。該タンパク質のCF部分をコードする遺伝子もしくはポリヌクレオチドまたはその相補体を次に、生物系における高レベルのタンパク質発現に適切な転写配列および翻訳配列の制御下で、プラスミドまたは他のベクターであり得る本明細書に説明されるものなどのコンストラクトにクローン化することができる。(48のアミノ酸残基を有するXTENとして示される図32の場合の)XTEN部分をコードする第二の遺伝子もしくはポリヌクレオチドまたはその相補体は、連結または多量体化の工程を通じて、CFをコードする遺伝子とフレーム内で隣接したコンストラクトへとクローン化することによって、CF遺伝子の末端をコードするヌクレオチドに遺伝子的に融合することができる。この様式において、CFXTEN融合タンパク質Reをコードする(またはそれに相補的な)キメラDNA分子は、コンストラクト内に生じた。任意に、第二のXTENをコードする遺伝子を、CFXTEN遺伝子の反対側末端をコードするヌクレオチドへと挿入しおよびフレーム内で連結し、またはCFコード領域内に挿入することができる。コンストラクトは、異なる構成で設計されて、融合パートナーの種々の順列を単量体ポリペプチドとしてコードすることができる。例えば、遺伝子は、以下の順序の融合タンパク質:CF−XTEN、XTEN−CF、CF−XTEN−CF、XTEN−CF−XTEN、および前述の多量体をコードするために作製されることができる。任意に、このキメラDNA分子をより適切な発現ベクターである別のコンストラクトへと転移またはクローン化する。この時点で、キメラDNA分子を発現することのできる宿主細胞をキメラDNA分子で形質転換する。上述に説明されるように、関心対象のDNAセグメントを含むベクターを周知の方法によって適切な宿主細胞へと、細胞宿主の種類に応じて転移させることができる。
XTEN−CF発現ベクターを含む宿主細胞を、プロモーターを活性化させるのに適したように修飾された従来の栄養物質培地において培養する。温度、pH、およびこれらの類似項目などの培養条件は、発現のために選択された宿主細胞とともにすでに用いられたものであり、当業者に明らかである。融合タンパク質の発現後、培養ブロスを回収し、細胞塊から分離し、結果として生じる粗抽出物は、融合タンパク質の精製のために保持した。
遺伝子発現を、試料中で直接、例えば、従来のサザンブロット法、mRNAの転写を定量するためのノザンブロット法[Thomas, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77:5201−5205 (1980)]、ドットブロット法(DNA分析)、またはインサイツハイブリッド形成によって、適切に標識されたプローブを用いて、本明細書に提供される配列に基づいて測定する。あるいは、遺伝子発現を、遺伝子産物の発現を直接定量するための細胞の免疫組織化学的染色などの免疫学的な蛍光法によって測定する。免疫組織化学的染色および/または試料流体のアッセイに有用な抗体は、モノクローナルもしくはポリクローナルのいずれかであり得、任意の哺乳類において調製され得る。簡便に、抗体は、本明細書に提供される配列に基づいた合成ペプチドを用いたCF配列ポリペプチドに対して、またはCFに融合しかつ特異的な抗体エピトープをコードする外来性配列調製され得る。選択可能なマーカーの例は当業者に周知であり、高感度緑色蛍光タンパク質、ベータ−ガラクトシダーゼ(β−gal)、またはクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)などのリポーターを含む。
CFXTENポリペプチド産物は、当業者に公知の方法を介して精製される。ゲル濾過、アフィニティ精製、塩分画、イオン交換クロマトグラフィー、分子ふるいクロマトグラフィーヒドロキシアパタイト吸着クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、またはゲル電気泳動法などの手順は、精製に用いられ得る技術すべてである。精製に関する具体的な方法は、Robert K. Scopes, Protein Purification: Principles and Practice, Charles R. Castor, ed., Springer−Verlag 1994、およびSambrook, et al., 上述に説明されている。多工程精製分離はまた、Baron, et al., Crit. Rev. Biotechnol. 10:179−90 (1990) およびBelow, et al., J. Chromatogr. A. 679:67−83 (1994)に説明されている。
図33に示されるように、単離されたCFXTEN融合タンパク質を次に、それらの化学特性および活性特性について特徴づけるであろう。単離された融合タンパク質を例えば、配列、純度、見かけの分子量、溶解度、および安定性について、当該技術分野で公知の標準的な方法を用いて特徴づける・期待される標準物質に見合う融合タンパク質は次に、活性について評価されるであろうし、該活性は、インビトロまたはインビボにおいて、本明細書に開示される1つ以上のアッセイを用いて、または実施例もしくは表40のアッセイを用いて、本明細書に説明される凝固因子関連パラメータのうちの1つを測定することによって測定することができる。
加えて、XTEN−CF融合タンパク質を、1つ以上の動物種に投与して、実施例30〜33において説明されるように、標準的な薬物動態パラメータおよび薬力学的特性を決定する。
CFXTENコンストラクトを生成、発現、および回収する反復過程の後に、本明細書に開示された方法または当該技術分野で公知のその他を用いた該コンストラクトの特徴づけによって、CFとXTENとを含むCFXTEN組成物を当業者によって作製および評価して、相応の融合していないCFと比較して全体的な亢進した治療活性をもたらす、亢進した溶解度、亢進した安定性、改良した薬物動態、および低下した免疫原性などの期待される特性を確認することができる。所望の特性を有さない該融合タンパク質について、このような特性を有する組成物を得るために、異なる配列をこれらの方法によって構築、発現、単離、および評価することができる。
実施例19:FVII−XTENのための発現プラスミドの構築
FVII−TEV−XTEN864の発現ベクターの構築
FVIIをコードする遺伝子を含むクローニングベクターをOriGene(SC109205)から購入した。PCR反応を実施して、FVIIコード領域内のBbsIおよびBsaI制限部位を消滅させた。結果として生じるFVIIコード領域を次に、5’末端および3’末端にそれぞれNheIおよびTEV−BsaI配列を導入したプライマーを用いて増幅した。消化したFVII断片を、BsaI/HindIIIで消化したXTEN_AE864断片に融合して、NheI/HindIIIで消化したpSecTag2C発現ベクターへと挿入した。連結したDNA混合物をXL1‐Blue細菌細胞へと電気穿孔した。形質転換体をDNAミニプレップによってスクリーニングし、所望のコンストラクトをDNA配列決定によって確認した。最終的なコンストラクトは、FVII−TEV−XTEN_AE864タンパク質をコードするpCW0647.001である(表23)。
FVII−XTEN864の発現ベクターの構築
pCW0647.001をテンプレートとして用いて、FVIIを増幅した。PCRプライマーは、5’末端および3’末端にそれぞれNheIおよびBsaI制限酵素認識配列を導入し、TEV部位を欠失した。NheI/BsaIで消化したFVII断片をBsaI/HindIIIで消化したXTEN_AE864断片に融合し、NheI/HindIIIで消化したpSecTag2C発現ベクターへと挿入した。連結したDNA混合物をXL1‐Blue細菌細胞へと電気穿孔した。形質転換体をDNAミニプレップによってスクリーニングし、所望のコンストラクトをDNA配列決定によって確認した。最終的なコンストラクトは、FVII−XTEN_AE864タンパク質をコードするpCW0645.001である(表23)。
Milliporeプラスミドを用いてFVII−XTEN864の遺伝子をコードする発現ベクターの構築
発現ベクターpCW0645.001をNheIおよびSalIで消化した。結果として生じる4091bp断片は、FVII−XTEN_AE864タンパク質をコードするヌクレオチドを含んでいた。この断片をNheI/SalIで消化したCET1019−AS−puro、CET1019−HS−puro、SC AS−puro、またはDC HS−puro(Milliporeから認可)と連結した。これらのベクターは、遺伝子挿入部位の上流に存在するCMVプロモーターを特長とし、CET1019ベクターは、該プロモーターの上流にUCOE要素も含む。連結したDNA混合物をXL1‐Blue細菌細胞に電気穿孔した。形質転換体をDNAミニプレップによってスクリーニングし、所望のコンストラクトをDNA配列決定によって確認した。結果として生じる発現ベクターは、AC397(pBC0013、SC AS puro−FVII−XTEN_AE864)、AC402(pBC0014、SC HS puro−FVII−XTEN_AE864)、AC403(pBC0015、CET1019 AS puro−FVII−XTEN_AE864)、およびAC404(pBC0016、CET1019 HS puro−FVII−XTEN_AE864)であった。
FVII−XTEN288遺伝子をコードする発現ベクターの構築
発現ベクターpCW0645.001をBsaIおよびHindIIIで消化した。結果として生じる6400bp断片をBsaI/HindIIIで消化したXTEN_AE288断片と連結した。連結したDNA混合物をXL1‐Blue細菌細胞に電気穿孔した。形質転換体をDNAミニプレップによってスクリーニングし、所望のコンストラクトをDNA配列決定によって確認した。結果として生じる発現ベクターは、pBC0019(pSecTag2C−FVII−XTEN_AE288)であった。
発現ベクターpBC0019をNheIおよびSalIで消化した。結果として生じる2363bpの断片は、FVII−XTEN_AE288タンパク質をコードするヌクレオチドを含んでいた。この断片を、NheI/SalIで消化したCET1019−AS−puro、またはCET1019−HS−puro(Milliporeから認可)と連結した。これらのベクターは、遺伝子挿入部位の上流に存在するCMVプロモーターおよびUCOE要素を特長とする。連結したDNA混合物をXL1‐Blue細菌細胞に電気穿孔した。形質転換体をDNAミニプレップによってスクリーニングし、所望のコンストラクトをDNA配列決定によって確認した。結果として生じる発現ベクターは、AC405(pBC0017、CET1019 AS puro− FVII−XTEN_AE288)、およびAC398(pBC0018、CET1019 HS puro−FVII−XTEN_AE288)であった(表23)。
実施例20:FIX−XTENのための発現プラスミドの構築
FIX−XTEN864遺伝子およびベクターの構築
FIXをコードする遺伝子を含むクローン化ベクターをOriGeneから購入した(SC126517)。PCR反応を実施して、FIXコード領域内の2つのBbsI制限部位を消滅させた。結果として生じるFIXコード領域を次に、5’末端および3’末端のそれぞれにおけるNheIおよびBsaI制限酵素認識配列を導入するプライマーを用いて増幅した。消化したFIX断片をBsaI/HindIIIで消化したXTEN_AM864、AE864、AF864、またはAG864断片に融合し、NheI/HindIIIで消化したpSecTag2C発現ベクターへと挿入した。最終的なコンストラクトは、AC282(pCW0562、FIX− XTEN_AM864)、AC283(pCW0563、FIX−XTEN_AE864)、pCW0564(FIX−XTEN_AF864)、およびpCW0565(FIX−XTEN_AG864)である(表24)。
FIXヘルパー遺伝子のための発現ベクターの構築
PC5をコードする遺伝子を含むクローン化ベクターをOriGeneから購入した(SC310051)。PC5コード領域を、NotIおよびBstBI制限酵素認識配列を導入するプライマーを用いて増幅した。NotI/BstBIで消化したPC5断片を、NotI/BstBIで消化したCET1019−HD−puroベクターまたはDC−HD−puroベクターと連結した。CET1019−HD−puroもDC−HD−puroも、CMVプロモーターが遺伝子挿入部位の上流に存在する二重カセットを特長とし、CET1019−HD−puroは、該プロモーターの上流にUCOE要素も含む。連結したDNA混合物をXL1‐Blue細菌細胞に電気穿孔した。形質転換体をDNAミニプレップによってスクリーニングし、所望のコンストラクトをDNA配列決定によって確認した。結果として生じる発現ベクターは、pBC0037(DC−HD−puro−PC5)およびpBC0038(CET1019 HD−puro−PC5)である。
FIX−XTENおよびPC5二重発現ベクターの構築
pBC0037およびpBC0038コンストラクトをNheIおよびSalIで消化して、NheI/SalIで消化したFIX−XTEN_AE864と連結した。連結したDNA混合物をXL1‐Blue細菌細胞に電気穿孔した形質転換体をDNAミニプレップによってスクリーニングし、所望のコンストラクトをDNA配列決定によって確認した。結果として生じる発現ベクターは、pBC0035(DC−HD−puro−FIX−XTEN_AE864−PC5)およびpBC0036(CET1019−HD−puro−FIX−XTEN_AE864−PC5)であった。
実施例24:FIX−/FXI/‐XTENの構築
FIX−TEV−XTEN_AE864遺伝子およびベクターの構築
FIXをコードする遺伝子を含むクローン化ベクターをOriGeneから購入した(SC126517)。PCR反応を実施して、FIXコード領域内の2つのBbsI制限部位を消滅させた。結果として生じるFIXコード領域を次に、5’末端および3’末端のそれぞれにNheIおよびSfiI−TEV−BsaI配列を導入するプライマーを用いて増幅した。消化したFIX断片を、BsaI/HindIIIで消化したXTEN_AE864断片に融合し、NheI/HindIIIで消化したpSecTag2C発現ベクターへと挿入した。連結したDNA混合物をXL1‐Blue細菌細胞に電気穿孔した。形質転換体をDNAミニプレップによってスクリーニングし、所望のコンストラクトをDNA配列決定によって確認した。最終的なコンストラクトは、FIX−TEV−XTEN_AE864タンパク質をコードするpCW0648.001である(表25)。
FIX−/FXI/−XTEN_AE864遺伝子およびベクターの構築
SfiIおよびBsaIを用いてpCW0648発現ベクターを消化することによって、TEV部位を除去した。SfiI−KLTRAET−BsaI、SfiI−DFTRVVG−BsaI、またはSfiI−/FXI/−BsaIをコードするオリゴ含有配列をアニーリングし、消化したpCW0648ベクターと連結した。連結したDNA混合物をXL1‐Blue細菌細胞に電気穿孔した。形質転換体をDNAミニプレップによってスクリーニングし、所望のコンストラクトをDNA配列決定によって確認した。結果として生じる発現ベクターは、FIX−KLTRAET−XTEN_AE864(pCW0735)、FIX−DFTRVVG−XTEN_AE864(pCW0736)、およびFIX−/FXI/−XTEN_AE864(pCW0737)をコードする。
Milliporeプラスミドを用いたFIX−/FXI/‐XTEN_AE864遺伝子をコードする発現ベクターの構築
発現ベクターpCW0735をNheIおよびSalIで消化した。結果として生じる4181bp断片は、FIX−KLTRAET−XTEN_AE864タンパク質をコードするヌクレオチドを含んでいた。この断片を、NheI/SalIで消化したCET1019−HD−puro(Millipore)またはDC HD−puro(Millipore)と連結した。CET1019−HD−puroもDC−HD−puroも、CMVプロモーターが遺伝子挿入部位の上流に存在する二重カセットを特長とし、CET1019−HD−puroは、該プロモーターの上流にUCOE要素も含む。連結したDNA混合物をXL1‐Blue細菌細胞に電気穿孔した。形質転換体をDNAミニプレップによってスクリーニングし、所望のコンストラクトをDNA配列決定によって確認した。結果として生じる発現ベクターは、pBC0033(DC−HD−puro−FIX−KLTRAET−XTEN _AE864)およびpBC0034(CET1019−HD−puro−FIX− KLTRAET−XTEN _AE864)であった(表25)。
実施例25:FVII−XTENおよびFIX−XTENの発現
哺乳類細胞の一過性トランスフェクション
CHO‐K1、BHK、COS‐7、およびHEK293を含む哺乳類細胞は、形質移入すると異なるXTEN長を用いてFVII−XTENまたはFIX−XTENを発現することが発見された。以下は、一過性トランスフェクションによって種々のFVII−XTENおよびFIX−XTEN融合タンパク質コンストラクトを発現するのに用いられる方法についての詳細である。
HEK293細胞をトランスフェクションの前日に、10%FBS、1×ペニシリン/ストレプトマイシン、および5mg/mLビタミンKを含む1mLの培地において、12ウェルプレートにおいて1ウェルあたり1×10個蒔種した。細胞を蒔種した翌日のトランスフェクションのために、OptiMEMに希釈したプラスミドDNA(0.6μg)(合計25μL)を、希釈したFuGENE6(22.9μLのOptiMEMにおける2.1μLのFuGENE6)と混合し、室温で30分間インキュベートした後、細胞に添加した。トランスフェクションの3日後または4日後に、培地を回収し、500×gで室温で5分間遠心分離した後、上清を0.2μmフィルターを用いて濾過し他後、ELISAにおけるFVII−XTENまたはFIX−XTENの発現、および凝固アッセイにおける性能(FVIIについてはPT、およびFIX活性についてはaPTT)を試験した。本結果を表26に呈する。
PTアッセイによってFVII−XTENについて測定された力価(活発なFVIIタンパク質)は、ELISAによって測定される力価(総FVIIタンパク質)よりも高いことは留意されるべきであり、これについての実際の原因が明確でないままであるが、(1)XTENによるエピトープ遮断によるFVII−XTENの文脈におけるFBIIの過小評価、(2)PTアッセイによる凝固活性の過大評価、または(1)および(2)の両方の組み合わせにより得る。aPTTアッセイによるFIXについて測定された力価(活発なFIXタンパク質)が、ELISAによって測定された力価(総FIXタンパク質)よりも約20%のみ有意に低いことも留意されるべきであり、未知の理由によるが、そのうちの1つは、CHOまたは他の哺乳類細胞において産生される組換えFIXについて報告された現象である不十分なプロペプチドの加工であり得る。aPTTによるFIX−XTENの力価は、FIX単独と比較してELISAよりもさらに比例的に低く、FIXの活性が、XTENとの融合によって低下し得ることを示唆し、1つの仮定が、FVII−XTENをコードするが間にTEV開裂部位の挿入されたプラスミドコンストラクトで形質移入した細胞から産生される材料についてのTEV処理後のタンパク質の活性およびELISA力価を分析することによって確認された。
CHO‐K1安定プールおよびFVII−XTENを産生する細胞株の作製
細胞:ATCCから購入したCHO‐K1細胞(カタログCCL‐61、ロット58078551)を完全培地(F‐12K、10%FBS、および1×ペニシリン/ストレプトマイシン、付録1)において回復させ、4世代経代した後に、複数のバイアルを5%DMSOを有する完全培地において凍結した。1つのバイアルを完全培地と類似だが5%FBSを有する培地において回復させ、1回以上経代した後トランスフェクションをした。
安定したプールの作製:FVII−AE864、FVII−AE864、およびFVII−AE288をそれぞれコードするプラスミドpBC0014、pBC0016、およびpBC0018の構築を先の実施例において説明した。2つのプラスミドpBC0016およびpBC0018はUCOEも保持する。該プラスミドをまずPvuIIで線形化した後、FuGENE6トランスフェクション試薬を用いて、上記由来のCHO‐K1細胞の個別のT25フラスコへとトランスフェクトし、フラスコあたり6.5×10個の細胞について3.6μgのプラスミドDNAであった。2日後、細胞をT75に転移させ、選択培地(10μg/mLピューロマイシンおよび5μg/mLビタミンKを有する完全培地)において培養した・フラスコを新鮮な選択培地に2〜3日ごとに交換した。トランスフェクションの2週間後、T75フラスコ由来の細胞を安定したプールとして凍結した。
クローンの選択:初回スクリーニングのため、凍結した安定したプール細胞を回復させ、0.5個/ウェルの標的密度で6枚の96ウェルプレートにおいて蒔種した。蒔種の約1週間後、顕微鏡下で観察されたような単一の細胞クラスターを有するウェル由来の消費済み培地をFVIIの発現についてELISAによって試験した。ELISAによって初回スクリーニングにおいて試験されたクローン数は、pBC0014について154、pBC0016について210、およびpBC0018について135であった。有意な数のクローンは、検出できないレベルのFVIIを発現した(図9、黒い棒、ng/mLとして表現)が、該クローンのうちの15〜20%は、3〜8倍高いFVIIを発現し、これらのクローンは次に、さらなるスクリーニングおよび選択のために選択され、pBC0014については20、pBC0016については30、およびpBC0018については20であった。これらのウェルにおける細胞クラスターのサイズは、1〜10にスコア化され、1は最小のクラスター、10は最大のクラスターであった。本結果を図9の灰色の棒として示す。これらのクローンの細胞クラスターサイズの分布は、同じバリアントについてのクローンすべてのものと類似しており、該クローンが、最速に増殖するものであるために選択されたわけではないことを示唆した。
追加的な回数のスクリーニングのために、標準化された数の細胞を複数ウェルプレートに蒔種した。消費済み培地を蒔種の2〜3日後に回収し、ELISAによってFVII濃度について、およびPTによって凝固活性について試験し、また、細胞を該プレートから回収し、Vi‐Cellを用いて計数した。クローンを(1)ELISAおよび凝固に従ったFVII力価;(2)ELISA力価/細胞計数の比および凝固力価/細胞計数の比;ならびに(3)ウェスタンブロットによって測定されるような、クローンによって産生される産物の完全性および均質性によって階級分けした。コンストラクトpBC0014、pBC0016、およびpBC0018の各々についてのクローンの選択を以下において個別に説明した。
pBC0014:第二ラウンドのスクリーニングのために、初回スクリーニングから選択された上位20のクローンについての96ウェルプレートにおける細胞をまず、T25フラスコにおいて増量した後、二つ組の24ウェルプレートに蒔種し、1つを2日間、もう1つを3日間培養した。消費済みの培地をプレートからFVII ELISAのために回収し、細胞を収穫し、Vi‐Cellによって計数した。14のクローンをELISAおよび凝固による力価、ELISA力価/個、ならびに凝固力価/細胞計数比に従って選択し、さらにスクリーニングした。凍結バイアルを9のクローン、すなわち1F10、2F7、6H4、1A3、6F10、5C2、5F1、3H2、4C8について調製した。14のクローンのうち、1F10、1F4、2F7、4C8、6H4、および6G1を再度スクリーニングし、ELISAおよび凝固による力価、ELISA力価/細胞計数のおよび凝固力価/細胞計数の比、ならびにウェスタンブロットによる産物の完全性および均質性(図10〜図12)に従って階級分けした。クローン6G1は、全長の産物よりも有意に小さな産物を発現した(図12)ので、廃棄した。追加的な凍結バイアルをクローン1F10、2F7、6H4、および4C8について調製した。クローン4C8をローラーボトルにおいてFVII−AE864の産生について試験した。
pBC0016:第二ラウンドのスクリーニングのために、初回スクリーニングから選択された上位30のクローンについての96ウェルプレートにおける細胞を12ウェルプレート、次いでT25に転移させ、ELISAおよび凝固アッセイに従った力価、ELISA力価/細胞計数の比、および凝固力価/細胞計数の比によって階級分けした。第三ラウンドのスクリーニングのために、1D4、1G2、1G6、2C11、2H6、3A2、3B1、3C7、3F2、3H1、3H6、3H10、4G8、5E12、6F11を含む15のクローンを試験し、先の基準+ウェスタンブロットに従って階級分けし(図13)、凍結した細胞を3H6以外の15のクローンすべてについて調製した。1G2、2C11、3B1、3C7、3F2、3H10、4G8、5E12を含む8のクローンを上位クローンとして選択し、該クローンのために追加的な凍結バイアルを調製した。クローン3H10をローラーボトルにおける規模拡大産生のために選択した。
pBC0018:第二ラウンドのスクリーニングのために、初回スクリーニングから選択された上位20のクローンについての96ウェルプレートにおける細胞をまずT25フラスコにおいて増量した後、24ウェルプレートにおいて蒔種した。消費済み培地をFVII ELISAのためのプレートから回収し、細胞を収穫し、Vi‐Cellによって計数した。12のクローンをELISAおよび凝固による力価、ELISA力価/個、および凝固力価細胞計数比に従って選択し、さらにスクリーニングした。凍結したバイアルを9のクローン、すなわち2C3、2D5、3B2、3B10、3G2、3G12、5A12、6A3、and6E7について調製した。9のクローンのうち、2D5、3B2、3G2、3G12、5A12、6A3、and6E7を再度スクリーニングし、ELISAおよび凝固による力価、ELISA力価/細胞計数の比、および凝固力価/細胞計数の比、ならびにウェスタンブロットによる産物の完全性および均質性に従って階級分けした(図14)。クローン3B2は、ウェスタンブロットにおける複数のバンドを示す産物を発現したので、これを廃棄した。追加的な凍結バイアルをクローン2D5、3G2、3G12、5A12、6A3、6E7について調製した。クローン3G12および6E7をローラーボトルにおけるFVII−AE288の産生のために用いた。
ローラーボトルにおける細胞培地において分泌されるFVII−XTENの産生
CHO‐K1細胞の安定したプールまたはクローンをT175において、フラスコあたり35mLの選択培地において増量した。細胞をトリプシン処理によって収穫し、該細胞を用いて、ローラーボトルごとにつき1〜2のT175フラスコ由来の細胞を用いた300mLの選択培地のローラーボトルに初日に蒔種した(ボトルあたり1700cm表面積)。消費済み培地/馴らし培地を取り出して除去し(またはこの培地におけるXTEN融合タンパク質が精製されることができる場合収穫し)、300mLの移行培地(1%FBS、0.1%Ex‐Cyte、5mg/mLビタミンK、および1×ペニシリン/ストレプトマイシン)を各ローラーボトルに添加した。7(または8)日後、消費済み培地を取り出して除去し(またはXTEN融合タンパク質がこの培地から精製されることができる場合収穫し)、発現培地(0.1%Ex‐Cyte、1%ITS‐A、5mg/mLビタミンK、および1×ペニシリン/ストレプトマイシンを含むOptiMEM)を、ボトルあたり300mLまたは、最適化からの結果に応じた他の容積ほど添加した。馴らし培地は、所望の産物力価および品質に応じて、1日1回、または2、もしくは3、もしくは4日に1回収穫することができた。収穫するために、馴らし培地を遠心ボトルに注ぎ、新鮮な発現培地をボトルあたり300mLまたは最適化からの結果に応じた他の容積ほど添加した。消費済み培地を収穫して新鮮な培地で再充填するこの製造は、ローラーボトルを終止した時に力価および/または産物の質があまりにも低いと考えられるまで、2〜4週間持続できた。次に、馴らし培地を卓上遠心機において3500rpm、4〜8℃で10分間遠心分離した。次に、0.2mmフィルターを用いて上清を濾過した。濾液を即時処理したかまたは、精製のための正接流濾過(tangential flow filtration, TFF)による処理の前に−80℃の冷凍庫において保存したかのいずれかであった。
実施例26:FVII−XTENコンストラクトの精製および特徴づけ
正接流濾過および透析濾過によるFVII−XTEN_AE864の濃縮および緩衝液交換
FVII−AE864(AC404)を発現する安定したCHO細胞株由来の総容積10.7Lの上清バッチS279、S281、S282、およびS287を、Cuno ZetaPlus BiocapフィルターおよびCuno BioAssureカプセルを用いて濾過した。該バッチをその後、30,000Da MWCOを有するMillipore Pellicon 2 Miniカートリッジを用いた正接流濾過によっておよそ20倍濃縮した。同じ正接流濾過カートリッジを用いて、試料を10mMトリスpH7.5、1mM EDTAで、5容積分の緩衝液交換を伴って透析濾過した。試料を50mLの一定分量に分け、−80℃で凍結させた。FVII活性は、濾過由来の透過画分において検出できず、活性の〜75%の回収が、濃縮され緩衝液交換された材料においてみられた。
BaSO吸着によるFVII−XTEN_AE864の精製
上清を含むFVII−AE864(AC404)を濃縮し、緩衝液を10mMトリスpH7.5、1mM EDTAに交換した。その後、5mLのこの試料をPBSにおいて10倍希釈し、追加的なNaClを50mMまで添加した後、BaSOを20mg/mLまで添加した。試料を振蘯機において室温で30分間弾ませた。次に、試料を3000rpmで5分間遠心分離して、BaSOをペレット化した。上清を廃棄し、ペレットを5mLの200mM酢酸ナトリウムにおいて再懸濁し、室温で30分間弾ませた。これを2回以上反復した。第三の洗浄後、ペレットを0.8mLの100mMクエン酸三ナトリウムpH7.0に再懸濁し、室温で30分間弾ませた。これを1回反復した。ブラッドフォードアッセイを実施して、試料におけるタンパク質の総量を決定し、Innovinを活性化型トロンボプラスチンとして用いるPTベースの因子アッセイにおいてFVII活性をアッセイした(表27)。層タンパク質に対する活性の比は、この精製工程からの〜12倍の正味の精製を示した。
GlaアフィニティクロマトグラフィーによるFVII−XTEN_AE864の精製
カルシウム依存性様式でFVIIのGLAドメインを結合するモノクローナル抗体(クローンID CaFVII‐22)を、Pierce製のUltralinkビーズに共役させた。PBSにおける10mgの抗体を1.25の樹脂に添加し、最終容積を共役緩衝液(100mM MOPS、700mMクエン酸ナトリウム、pH8.0)で15mLにすることによって、共役を実施した。このことは、10mLの樹脂スラリーおよび1mg:1mLの抗体質量:ビーズスラリー容積の比を生じた。該スラリーを室温で2時間インキュベートした後、ビーズを共役緩衝液で洗浄した。BCAアッセイは、〜70%の抗体がビーズと共役することを示した。ビーズを次に1MトリスpH8.0で室温で2時間クエンチした。ビーズを10mMトリスpH7.5および10mM CaCl2へと平衡化し、5.5mLのビーズを10mMトリスpH7.5および〜10mM CaCl2における濃縮され緩衝液交換したFVII−AE864(AC404)50mLと混合した。試料を4℃で一晩、振蘯機上でインキュベートして、FVII−XTENを樹脂に結合させた。翌日、ビーズを45mLの10mMトリス、500mM NaCl、10mM CaCl2、pH7.5で3回洗浄した後、20mLの10mMトリス、100mM EDTA、pH7.5で溶出した。SDS‐PAGE分析は、純度が90%を超過することを示す(図15)。
FVII−XTEN_AE864およびFVII−XTEN_AE288の活性化
アフィニティ精製したFVII−AE864(AC404)およびFVII−AE288(AC398)をFXaの添加によってFVIIa−AE864およびFVIIa−AE288へと活性化した。FVII−XTENタンパク質を10mMトリス、10mM CaCl2、pH7.5へと、Amicon限外10,000Da MWCO濃縮機における反復した回数の濃縮を介して緩衝液交換し、その後希釈した。終容積は、〜0.4mg/mLにおいて1mLであった。Novagen製のFXaを10単位/mLの終濃度に添加し、試料を4℃で一晩インキュベートした。還元型SDS‐PAGEは、活性化の際に生じるに過ぎ得ない、分子からの軽鎖の損失を表す非還元型試料と比較して、DTTを用いた上部バンドにおける下方向の移行によるFVII−XTENタンパク質からFVIIa−XTENタンパク質への完全な変換を示した(図16)。加えて、軽鎖は、ゲル上でより低く表れるように見え、対照のFVIIaの軽鎖と同じ位置に泳動し、FVIIからFVIIaへのFVIIドメインの移行をさらに確認した。類似の緩衝液条件のもとで、FVII−XTEN融合体は、トロンビン、FIXam、FXIIa、またはR152とI153の間のペプチド結合を選択的に切断することのできる任意の他のプロテアーゼの添加によって、FVIIa−XTENへと活性化される。
FVII−XTEN_AE864およびFVII−XTEN_AE288の自己活性化
アフィニティ精製したFVII−AE864(AC404)およびFVII−XTEN_AE288(AC398)をFVIIa−AE864およびFVIIa−AE288へ、試料を4℃で1週間インキュベートすることによって活性化した。FVII−XTENタンパク質を10mMトリス、10mM CaCl2、pH7.5へと、Amicon限外10,000Da MWCO濃縮機における反復した回数の濃縮を介して緩衝液交換し、その後希釈した。インキュベーション後、タンパク質をSDS‐PAGEによってアッセイし、上部バンドは、分子からの軽鎖の損失を表す非還元型試料と比較して、DTTを用いて上部バンドにおける特徴的な下方向の移行を示した(図17)。加えて、軽鎖は、FXaにより活性化された材料の2つのロットと同じ点におけるゲルにおいてより低く表れるのを見ることができ、該タンパク質がFVIIa−XTENに自己活性化したという結論をさらに確証する。
陰イオン交換クロマトグラフィーによるFVII−XTEN_AE864の精製
上清を含むFVII−AE864(AC404)の試料を濃縮し、10mMトリスpH7.5、1mM EDTAへと緩衝液交換した後、1M CaCl2を添加して〜5mMのCaCl2の終濃度に調整した。試料を、Aktaクロマトグラフィーシステムにおいて平衡化した2mLのマクロキャップQカラムに負荷した。タンパク質を0〜100%の直線勾配の緩衝液Bで20カラム容積にわたって溶出した。緩衝液Aはm、20mM MES、5mM CaCl2 pH6.0を含み、緩衝液Bは、20mM MES、5mM CaCl2 pH6.0、および500mM NaClを含んだ。画分を、Innovinを活性化型トロンボプラスチンとして用いるPTベースの因子アッセイを用いてFVII活性についてアッセイした。活性の単一の締まったピークは、47.9mLと52.4mLの間で、または23.2〜27.8mS/cmで溶出しながら観察された(図19)。ブラッドフォードアッセイを実施して、負荷および溶出画分におけるタンパク質の総量を決定した。活性と総タンパク質との比は、カラムからの〜5倍の正味の精製を示した。
疎水性相互作用クロマトグラフィーによるFVII−XTEN_AE864の精製
上清を含むFVII−AE864(AC404)の試料を濃縮し、10mMトリスpH7.5、1mM EDTAへと緩衝液交換した後、1M CaCl2の添加によって〜5mM CaCl2の終濃度に調整した。試料をAktaクロマトグラフィーシステムにおいて平衡化した2mLトヨパールフェニルカラムへと負荷した。タンパク質を0〜100%の緩衝液Bの直線勾配を用いて20カラム容積にわたって溶出した。緩衝液Aは、10mMトリス、5mM CaCl2、3M NaCl、pH7.5を含み、緩衝液Bは、10mMトリス、5mM CaCl2、pH7.5を含んだ。画分を、Innovinを活性化型トロンボプラスチンとして用いるPTベースの因子アッセイを用いてFVII活性についてアッセイした。活性の単一のピークは、1Mと2MのNaClの間で溶出されるのが観察された(図20)。ブラッドフォードアッセイを実施して、負荷および溶出画分におけるタンパク質の総量を決定した。活性と総タンパク質との比は、カラムからの〜2倍の正味の精製を示した。
陰イオン交換クロマトグラフィーを用いた単量体FVII−AE864からの凝集したタンパク質の除去
アフィニティ精製したFVII−AE864(AC404)を負荷し、1mL緩衝液と10mL試料との比で、200mM MES、210mM CaCl2 pH6.0の添加によってpH6.0に調整した。Akta FPLCシステムを用いて、試料を2mLマクロキャップQカラムを用いて精製した。カラムを緩衝液A(20mM MES、1mM CaCl2、pH6.0)へと平衡化し、試料を負荷した。試料を、30%〜80%の緩衝液B(20mM MES、1mM CaCl2、pH6.0+500mM NaCl)の直線勾配を用いて、20カラム容積にわたって溶出した。215nmのクロマトグラムは、溶出特性において2つのピークを示した(図21のA)。初期ピークおよび後期ピークに相応する画分をプールし、60cmのBioSep G4000カラムを用いた分子ふるいクロマトグラフィー(SEC)を介して分析した。初期ピークは、単量体AE864タンパク質の特徴的な水力学的半径を有する単分散した集団を含んでいた(10.1nmまたは1.9MDaの見かけの分子量)(図21のB)。後期ピークは、2つの集団を含んでおり、より小さな単量体ピークは、初期ピークにおける凝集体の不在を示し、カラムの空隙容積(22mL)においてより早期に溶出するより大きなピークは、凝集したタンパク質の特徴である。
FVII−AE864およびFVII−AE288のSEC分析
FVII−AE864(AC404)およびFVII−AE288(AC398)をアフィニティおよび陰イオン交換クロマトグラフィーによって精製し、特徴づけた。60cmのBioSep G4000カラムを用いる分子ふるいクロマトグラフィーは、単量体AE864タンパク質(15.2の見かけの分子量因子について10.1nmまたは1.9MDaの見かけの分子量)または単量体AE288タンパク質(9.0の見かけの分子量因子について8.2nmまたは650kDaの見かけの分子量)のいずれかについて特徴的な水力学的半径を有する単分散した集団を示した。最小の凝集は、いずれかの試料において観察された。SDS‐PAGEは、90%超の純粋なタンパク質を示し、最小の宿主細胞タンパク質の混入を伴った。
脂質付加組織因子により示されるFVII−AE864およびFVII−AE288の凝固活性分析
活性を、以下の通りPTベースの第VII因子アッセイによってアッセイした:標準曲線を、正常血漿をFVII欠乏性血漿で10倍希釈した後、第VII因子欠乏性血漿を用いてさらに4、5倍の連続希釈を実施することによって調製した。これは、活性の100、20、4、0.8、および0.16m単位/mLにおける点で標準曲線を作成し、ここで、活性の1単位を1mLの正常ヒト血漿におけるFVII活性の量として定義する。また、FVII欠乏性血漿は、無血漿(null plasma)における活性の背景レベルを決定するために含まれた。1:10の容積比で試料を、FVII−XTENをFVII欠乏性血漿に添加することによって調製した。試料を37℃で分子デバイスプレートリーダー分光計において3分間インキュベートし、その点において、凝固反応を試料1容積あたり2容積のトロンボプラスチン(Dade Innovin, B4212‐50)の添加によって開始した。濁度を405nmで5分間モニターして、反応特性を作成した。。PT時間または凝固活性の開始する時間は、OD405nmがベースラインを0.06ほど上回って増大する第一の時間として定義した。対数‐直線標準曲線を、PT時間に対して直線的に関連する活性の対数を用いて作成した。これから、プレートウェルにおける試料の活性を決定した後、試料における活性を、FVII欠乏性血漿への希釈を説明するために11ほど乗じることによって決定した。四つ組の測定結果に基づいて、FVII−AE864(AC404)の融合体の活性は、30単位/mLであり、FVII−AE288(AC398)は15U/mLであった。加えて、凝固に関するこの脂質付加した組織因子の活性化を用いて、トロンビン発生アッセイ、TEGアッセイ、ローテム(rotem)アッセイ、および基質のターンオーバー、機械的凝固形成、または光凝固検出による凝固酵素機能の検出を包含する他のインビトロ/エクスビボのようにより洗練された読み出しを伴う凝固アッセイにおけるFVII−XTEN融合体の活性をアッセイする。
FVII−AE864およびFVII−AE288の可溶性組織因子により開始される凝固活性分析
FVIIa−AE288に対するFVII−AE288(AC398)の活性化の後、活性を、可溶性組織因子(sTF)誘導性凝固によって測定した。このことは、Stago STA‐Clot FVIIa活性アッセイキットを用いて実施される。簡潔には、FIIaを結合しFVIIa活性を亢進するが、FVIIからFVIIaに変化しないをsTFとともに試料をインキュベートした。FVII無血漿における凝固を誘導する時間を、分子デバイスプレートリーダーにおいてモニターされる場合、ベースラインを上回って0.06ほどOD405nmが増大する第一の時間として定義した。この時間を、FVII無血漿へ添加した既知のFVIIa量を含む標準曲線と比較し、活性数を算出した。FVIIa−AE288試料は、112U/mLのFVIIa活性と等価の活性を含んだ。加えて、凝固に関するこの可溶性組織因子の活性化を用いて、凝固アッセイにおけるFVII−XTEN融合体の活性をアッセイし、該アッセイには、トロンビン発生アッセイ、TEGアッセイ、ローテムアッセイ、および基質のターンオーバー、機械的凝固形成、または光凝固検出による凝固酵素機能の検出を包含する他のインビトロ/エクスビボのようにより洗練された読み出しを伴う。
FVII−AE864およびFVII−AE288のELISAベースの濃度決定
FVII−XTEN融合体濃度を、アフィニティ精製したポリクローナルヒツジ抗ヒトFVII抗体を用いるELISAアッセイを用いて決定し、ここで、修飾されていない形態の抗体を用いて、該タンパク質を捕捉し、HRP抱合した形態を用いて、該タンパク質を検出した。捕捉抗体を4℃で一晩、高結合96ウェルアッセイプレート(Corning3690)へと被覆した。プレートを3%BSA含有PBSを用いて室温で1時間ブロッキングした。プレートをPBSTにおいてプレート洗浄機を用いて6回洗浄した。次に、PBSTに希釈した試料または標準物質を適切なウェルへと室温で2時間結合させた。10ng/mL〜1pg/mL未満に及ぶ標準曲線を、PBSTにおける既知の濃度の市販の血漿由来のFVII(Abcamカタログ番号ab62386)を連続希釈することによって調製した。プレートをPBSTでプレート洗浄機を用いて再度6回洗浄した。FVII−XTENを次に、検出抗体を用いて検出し、該抗体を37℃で1時間結合させた。プレートをPBSTでプレート洗浄機を用いて再度6回洗浄し、水でさらに1回洗浄した。次に、シグナルをTMB基質で顕色させ、分子デバイスプレートリーダー分光計において405nmで読み取ることによって定量した。次に、4パラメータ適合を標準物質、および標準曲線との比較によって決定される試料の濃度に関して実施する。
蛍光基質の直接的なターンオーバーを介したFVII−AE864活性およびFVII−AE288活性の評価
FVII−XTEN融合体活性を、基質D−FPR−6−アミノ−1−ナフタレンスルホンアミド(D−FPR−ANSN)におけるペプチド結合の開裂をモニターすることによって決定し、式中、DFPR部分は、ANSH部分における第二級アミンに連結されたペプチド鎖である。アルギニン残基とANSH部分の間の結合が、FVII触媒ドメインのセリンプロテアーゼ活性によって開裂される場合、ANSHは放出され、強いフルオロフォアとなる。FVII−XTEN活性は、20mMトリスpH8.0、135mM NaClにおける50μM〜100μMに及ぶ基質濃度で50pM〜1μMに及ぶ酵素濃度で測定される。ANSN蛍光(励起352nm、発光470nm)の変化を経時的にモニターすることによって、FVIIa触媒ドメインの活性を決定することができる。この活性をFVIIa由来の標準曲線と比較して、試料におけるFVIIa等価物の量を決定することができ、またはkcatおよびKmなどの動態特性を決定することができる。
FXaにより共役した色素生成基質アッセイを介したFVII−AE864活性およびFVII−AE288活性の評価
リン脂質およびカルシウムの存在下で組織因子(TF)と複合体形成する場合、FVIIおよびFVII−XTENは、第X因子を第Xa因子へと活性化する。Biophen第VII因子は、第VII因子活性を試験するための色素発生アッセイである。第VII因子は、ウサギトロンボプラスチンによって提供される組織因子と酵素複合体を形成する。次に、定常濃度でアッセイに存在する第X因子を活性化させ、過剰量で第Xa因子となる。FXaの濃度は、具体的な第Xa因子色素発生基質(SXa‐11)に及ぼす活性によって実際に測定される。第Xa因子は、基質を開裂し、pNAを生じる。生じたpNAの量は、第Xa因子活性に直接的に比例する。最終的に、アッセイされる試料における第VII因子活性の量と、生じた第Xa因子の活性の間には直接的な関連性があり、放出されるpNAの量によって測定され、405nmにおける色素顕色によって決定される。未知の試料由来のシグナルを既知のFVII活性の標準曲線由来のシグナルと比較することによって、未知の試料におけるFVII活性の量を算出することは可能である。
実施例27:FIX−XTEN濃度決定のためのELISAアッセイ
FIX−XTEN濃度を、具体的な符合した対の抗体によるELISAアッセイを用いて決定し、害アッセイにおいて、検出抗体をHRPと抱合させ、検出を簡素化した(Affinity Biologicalsカタログ番号FIX‐EIA)。高結合96ウェルアッセイプレート(Corning 3690)に捕捉抗体を4℃で一晩被覆させた。プレートを3%BSA含有PBSで室温で1時間ブロッキングした。プレートをプレート洗浄機を用いてPBSTにおいて6回洗浄した。PBSTに希釈した試料または標準物質を次に、適切なウェルへと室温で2時間結合させた。標準曲線は、25ng/mL〜1pg/mL未満におよび、PBSTにおける既知の濃度の市販の血漿由来のFIX(Abcamカタログ番号ab62544)を連続希釈することによって調製した。プレートをプレート洗浄機を用いてPBSTで再度6回洗浄した。次に、FIXを、37℃で1時間結合させる検出抗体を用いて検出した。プレートをプレート洗浄機を用いてPBSTで再度6回洗浄し、水でさらに1回洗浄した。次に、シグナルをTMB基質を用いて顕色させ、分子デバイスプレートリーダー分光計において405nmで読み取ることによって定量した。次に、4パラメータ適合を、標準物質および標準曲線との比較によって決定した試料の濃度に関して実施する。
FIX−XTEN活性決定のためのaPTTベースのアッセイ
FIX−XTENは、内在的なまたは接触で活性化された凝固経路におけるFIXを置き換えるよう作用するであろう。この凝固経路の活性を、活性化型部分的トロンボプラスチン時間アッセイ(aPTT)を用いて評価する。FIX活性を以下のとおり具体的に測定し、標準曲線を、正常対照血漿(Pacific Hemostasisカタログ番号100595)をFIX欠乏性血漿(カタログ番号100900)で2倍希釈し、次に、第IX因子欠乏性血漿で6、4倍連続希釈を再度実施することによって調製した。このことは、活性の500、130、31、7.8、2.0、0.5、および0.1m単位/mLにおける点での標準曲線を作成し、ここで、活性の1単位を1mLの正常ヒト血漿におけるFIX活性の量として定義する。また、FIX欠乏性血漿は、無血漿における活性の背景レベルを決定するために含まれた。FIX−XTENをFIX欠乏性血漿に、1;10の容積比で添加することによって試料を調製した。試料を以下の通りaPTTアッセイを用いて試験した。試料を分子デバイスプレートリーダー分光計において37℃で2分間インキュベートし、その点において等容積のaPTT試薬(Pacific Hemostasisカタログ番号100402)を添加し、さらに3分間の37℃インキュベーションを実施した。インキュベーション後、1容積の塩化カルシウム(Pacific Hemostasisカタログ番号100304)を添加することによって、該アッセイを活性化させた。濁度を450nmにおいて5分間モニターして、反応特性を作成した。aPTT時間、または凝固活性の開始する時間を、OD405nmがベースラインを0.06ほど上回って増大する最初の時点として定義した。対数‐直線標準曲線を、aPTT時間と直線的に関連する活性の対数を用いて作成した。これから、プレートウェルにおける試料の活性を決定した後、試料における活性を、FIX欠乏性血漿への希釈を説明するために11ほど乗じることによって決定した。
実施例29:FIX/cFXI/XTENは、FIX−XTENと比較して亢進した活性を有する
FIX(pCW0596)、FIX−XTEN(pCW0597)、FIX/cFXI1/XTEN(pCW0735)、FIX/cFXI2/XTEN(pCW0736)およびFIX/cFXI3/XTEN(pCW0737)を、CHO‐K1細胞において一過性に発現させた。一過性トランスフェクションの上清を30,000MWCO濃縮装置においておよそ15倍ほど濃縮した。濃縮した試料および非濃縮試料の濃度をELISAによって決定した。次に、濃縮した試料の凝固活性を、aPTTベースの因子アッセイを用いて決定した。含有するXTENについて、活性は、任意のFXIc開裂部位の存在によって劇的に変化した。3つの場合すべてにおいて、FXI開裂部位の存在は、凝固活性を30倍超ほど亢進した(図22および表28を参照されたい)。相対的に一致するELISAの測定結果は、このことが、力価の変化よりもむしろ比活性の亢進であることを示す。加えて、FXI開裂部位コンストラクトについてのELISA濃度に対する活性測定結果の比は今や、FIXに対する比と類似しており、FIX−FXIc−XTENが、XTENの不在下で発現したFIXドメインと類似の特性のFIXドメインを含むことを示した。
実施例30:ラットFVII−XTEN_AE864におけるCFXTEN融合ポリペプチドの薬物動態分析
FVII単独と比較して、CFXTEN FVII−XTEN_AE864の薬物動態をスプラーグ・ドーリーにおいて試験した。FVII−XTEN_AE864およびFVIIを雌のスプラーグ・ドーリー系ラット(n=3)に、頚静脈カテーテルを通じて3μg/個体で静脈内投与した。血液試料(0.2mL)を予冷しておいたヘパリン処理済みチューブへと投与前、0.08、0.5、1、2、4、8、24、48、72時間の時点で回収し、血漿へと処理した。試験品の定量を、捕捉および検出の両方について抗FVII抗体を用いるELISAアッセイによって実施した。非コンパートメント分析をWinNonLinにおいて実施し、すべての時点は、PKパラメータを決定するための適合に含まれていた。
薬物動態結果を表29および図23に要約する。データは、XTENが、FVII単独と比較してCFXTEN融合タンパク質としてFVIIの半減期を大いに延長することができ、FVII−XTENが、FVIIについての1時間と比較しておよそ38時間の半減期を有することを示す。加えて、ラットにおいて50.8mLの分布の算出された容積でFVII−XTENを血流に制限し、細胞外空間への滲出がほとんどないことを示した。
実施例31:ラットFIX−XTEN_AE864におけるCF XTEN融合ポリペプチドの薬物動態分析
マクロキャップQ精製したFIX−XTEN_AE864の薬物動態を、スプラーグ・ドーリー系ラット(n=3)において試験し、未精製のFIX−XTEN、開裂したFIX−XTEN TEV(XTENをTEVプロテアーゼの使用によって融合タンパク質から除去する調製)、および市販のFIX Benefixと比較した。化合物を雌のスプラーグ・ドーリーラットに頚静脈カテーテルを通じて3μg/個体で静脈内投与した。血液試料(0.2mL)を、予冷しておいたヘパリン処理済みチューブへと投与前、0.08、0.5、1、2、4、8、24、48、72時間の時点で回収し、血漿へと処理した。試験品の定量を、捕捉および検出の両方について抗FVII抗体を用いるELISAアッセイによって実施した。非コンパートメント分析をWinNonLinにおいて実施し、すべての時点は、PKパラメータを決定するための適合に含まれていた。
薬物動態結果を表30および図24に要約する。データは、XTENが、開裂したFIX−XTEN TEVまたはFIX Benefixのいずれかと比較してCFXTEN融合タンパク質としてFIXの半減期を大いに延長することができ、FVII−XTENが、FIX Benefixについての4.6時間と比較しておよそ34.7時間の半減期を有することを示す。加えて、ラットにおいて38mLの分布の算出された容積でFVII−XTENを血流に制限し、細胞外空間への滲出がほとんどないことを示した。
実施例32:動物モデルにおけるFVIIa−XTEN_AE864の薬力学的評価
FVIIa−XTENコンストラクトのインビボでの薬理活性を、血友病、手術、外傷、血小板減少/血小板機能不全、クロピドグレル/ヘパリン誘発性出血、および水力学的注射のものを含むがこれらに限定されない出血の種々の臨床前モデルを用いて評価する。これらのモデルは、他のFVIIaアプローチのために使用および公表されたものと等価の方法を用いて、マウス、ラット、ウサギ、およびイヌを含む複数の種において開発されることができる。FVIIa−XTEN組成物は、インビボでの投与に適合した水性緩衝液(例えば、リン酸緩衝塩類溶液、またはトリス緩衝塩類溶液)において提供される。組成物は、特定のモデルのために最適化された適切な用量、投薬頻度、投薬スケジュール、および投与経路で投与される。効能の決定には、とりわけ、FVIIa活性の測定、プロトロンビン時間(PT)、活性化型部分プロトロンビン時間(aPTT)、出血回数、全血凝固時間(WBCT)、トロンボエラストグラフィー(TEGまたはROTEM)を含む。
PDモデルの一例において、FVIIa−XTENおよびFVIIを、遺伝的に欠損したまたは実験的に誘導したHemAまたはHemBマウスに投与する。投与後の種々の時点で、FVIIaおよびFVIIa−XTENのレベルをELISAによって測定し、FVIIaおよびFVIIa−XTENの活性を市販のFVIa活性キットによって測定し、凝固時間をPTアッセイによって測定する。全体として、本結果は、FVIIa−XTENコンストラクトが、より少ない頻度またはより簡便な投薬間隔でFVIIaの比較可能な薬用量に対する潜在能力におけるFVIIaおよび/または等価物と比較して、出血を阻害する上でより有効であり得ることを示すことができる。
マウス出血チャレンジPDモデルにおいて、FVIIa−XTENおよびFVIIaを、遺伝的に欠損したまたは実験的に誘導されたHemAまたはHemBマウスに投与し、止血チャレンジに及ぼす効果を測定する。止血チャレンジには、とりわけ、尾部処置チャレンジ、ヘマートロプチー(hemarthropthy)チャレンジ、関節出血、または伏在静脈チャレンジを含むことができる。投与後の種々の時点で、FVIIおよびFVIIa−XTENのレベルをELISAによって測定し、FVIIおよびFVIIa−XTENの活性を市販のFVIIa活性キットによって測定し、出血時間を測定し、凝固時間をPTアッセイによって測定する。全体として、本結果は、VIIa−XTENコンストラクトが、あまり頻繁ではないかまたはより簡便な投薬間隔でFVIIaの比較可能な薬用量に対する潜在能力におけるFVIIaおよび/または等価物と比較して、出血を阻害する上でより有効であり得ることを示すことができる。
イヌPDモデルにおいて、FVIIa−XTENおよびFVIIを、遺伝的に欠損した血友病イヌに投与する。投与後の種々の時点で、FVIIaおよびFVIIa−XTENのレベルをELISAによって測定し、FVIIaおよびFVIIa−XTENの活性を市販のFVIIa活性キットによって測定し、凝固時間をPTアッセイによって測定する。全体として、本結果は、FVIIa−XTENコンストラクトが、あまり頻繁ではないかまたはより簡便な投薬によるFVIIaの比較可能な薬用量に対する潜在能力におけるFVIIaおよび/または等価物と比較して、出血を阻害する上でより有効であり得ることを示すことができる。
イヌ出血チャレンジPDモデルにおいて、FVIIa−XTENおよびFVIIaを、遺伝的に欠損した血友病イヌに投与し、止血チャレンジに及ぼす効果を測定する。止血チャレンジには、とりわけ角皮の出血時間を含むことができる。投与後の種々の時点において、FVIIおよびFVIIa−XTENのレベルをELISAによって測定し、FVIIおよびFVIIa−XTENの活性を市販のFVIIa活性キットによって測定し、出血時間を測定し、凝固時間をPTアッセイによって測定する。全体として、本結果は、VIIa−XTENコンストラクトが、あまり頻繁ではないかまたはより簡便な投薬間隔によるFVIIaの比較可能な薬用量に対する潜在能力におけるFVIIaおよび/または等価物と比較して、出血を阻害する上でより有効であり得ることを示すことができる。
出血に関する追加的な臨床前モデルには、血友病、手術、外傷、血小板減少/血小板機能不全、クロピドグレル/ヘパリン誘発性出血、および水力学的注射のものを含むがこれらに限定されない。これらのモデルは、他のFVIIaアプローチについて使用および公表されたものと等価の方法を用いて、マウス、ラット、ウサギ、およびイヌを含む複数種において開発されることができる。全体として、本結果は、FVIIa−XTENコンストラクトが、あまり頻繁ではないかまたはより簡便な投薬間隔によるFVIIaの比較可能な薬用量に対する潜在能力におけるFVIIaおよび/または等価物と比較して、出血を阻害する上でより有効であり得ることを示すことができる。
実施例33:動物モデルにおけるFIX−XTEN_AE864の薬力学的評価
FIX−XTENコンストラクトのインビボでの薬理活性を、血友病、手術、外傷、血小板減少/血小板機能不全、クロピドグレル/ヘパリン誘発性出血、および水力学的注射のものを含むがこれらに限定されない出血に関する種々の臨床前モデルを用いて評価する。これらのモデルは、他のFIXアプローチについて使用および公表されたものと等価の方法を用いて、マウス、ラット、ウサギ、およびイヌを含む複数種において開発されることができる。FIX−XTEN組成物は、インビボでの投与に適合した水性緩衝液(例えば、リン酸緩衝塩類溶液またはトリス緩衝塩類溶液)において提供される。組成物は、特定のモデルのために最適化された適切な用量、投薬頻度、投薬スケジュール、および投与経路で投与される。効能の読み出しには、とりわけ、FIX活性の測定、PT、aPTT、出血回数、全血凝固時間(WBCT)、トロンボエラストグラフィー(TEGまたはROTEM)を含む。
PDモデルの一例において、FIX−XTENおよびFIXを、遺伝的に欠損したまたは実験的に誘導したHemAまたはHemBマウスに投与する。投与後の種々の時点で、FIXおよびFIX−XTENのレベルをELISAによって測定し、FIXおよびFIX−XTENの活性を市販のFIX活性キットによって測定し、凝固時間をaPTTアッセイによって測定する。全体として、本結果は、FIX−XTENコンストラクトが、より少ない頻度またはより簡便な投薬間隔でFIXの比較可能な薬用量に対する潜在能力におけるFIXおよび/または等価物と比較して、出血を阻害する上でより有効であり得ることを示すことができる。
マウス出血チャレンジPDモデルにおいて、FIX−XTENおよびFIXを、遺伝的に欠損したまたは実験的に誘導されたHemAまたはHemBマウスに投与し、止血チャレンジに及ぼす効果を測定する。止血チャレンジには、とりわけ、尾部処置チャレンジ、ヘマートロプチーチャレンジ、関節出血、または伏在静脈チャレンジを含むことができる。投与後の種々の時点で、FIXおよびFIX−XTENのレベルをELISAによって測定し、FIXおよびFIX−XTENの活性を市販のFIX活性キットによって測定し、出血時間を測定し、凝固時間をaPTTアッセイによって測定する。全体として、本結果は、FIX−XTENコンストラクトが、あまり頻繁ではないかまたはより簡便な投薬間隔でFIXの比較可能な薬用量に対する潜在能力におけるFIXおよび/または等価物と比較して、出血を阻害する上でより有効であり得ることを示すことができる。
イヌPDモデルにおいて、FIX−XTENおよびFIXを、遺伝的に欠損した血友病イヌに投与する。投与後の種々の時点で、FIXおよびFIX−XTENのレベルをELISAによって測定し、FIXおよびFIX−XTENの活性を市販のFIX活性キットによって測定し、凝固時間をaPTTアッセイによって測定する。全体として、本結果は、FIX−XTENコンストラクトが、あまり頻繁ではないかまたはより簡便な投薬によるFIXの比較可能な薬用量に対する潜在能力におけるFIXおよび/または等価物と比較して、出血を阻害する上でより有効であり得ることを示すことができる。
イヌ出血チャレンジPDモデルにおいて、FIXa−XTENおよびFIXを、遺伝的に欠損した血友病イヌに投与し、止血チャレンジに及ぼす効果を測定する。止血チャレンジには、アッセイのうちでとりわけ角皮の出血時間を含むことができる。投与後の種々の時点において、FIXおよびFIX−XTENのレベルをELISAによって測定し、FIXおよびFIX−XTENの活性を市販のFIX活性キットによって測定し、出血時間を測定し、凝固時間をaPTTアッセイによって測定する。全体として、本結果は、FIX−XTENコンストラクトが、あまり頻繁ではないかまたはより簡便な投薬間隔によるFIXの比較可能な薬用量に対する潜在能力におけるFIXおよび/または等価物と比較して、出血を阻害する上でより有効であり得ることを示すことができる。
出血に関する追加的な臨床前モデルには、血友病、手術、外傷、血小板減少/血小板機能不全、クロピドグレル/ヘパリン誘発性出血、および水力学的注射のものを含むがこれらに限定されない。これらのモデルは、他のFIXアプローチについて使用および公表されたものと等価の方法を用いて、マウス、ラット、ウサギ、およびイヌを含む複数種において開発されることができる。全体として、本結果は、FIX−XTENコンストラクトが、あまり頻繁ではないかまたはより簡便な投薬間隔によるFIXの比較可能な薬用量に対する潜在能力におけるFIXおよび/または等価物と比較して、出血を阻害する上でより有効であり得ることを示すことができる。
実施例34:開裂配列を有するCFXTEN
FXIaによって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質は、図2のFにおいて図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製されることができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、放出部位開裂配列は、FXIaプロテアーゼ(EC 3.4.21.27, Uniprot P03951)によって認識および開裂されるアミノ酸配列を含むFIX−XTENに組み込まれることができる。具体的には、アミノ酸配列KLTRAETは、FXIaプロテアーゼによって該配列のアルギニンの後ろで切断される。FXIは、内在性凝固経路または接触で活性化した凝固経路におけるFIXの直前に配置された凝血原プロテアーゼである。活発なFXIaは、FXIIaによる酵素前駆体のタンパク質分解性開裂によって、FXIから生じる。一旦活性化されると、凝固におけるその天然の役割はFIXの位置R191およびR226におけるタンパク質を切断し、次に、このことが凝固経路を永続化させることによって、酵素前駆体からペプチドを切り出すことによってFIXを活性化することである。FXIaの生成はきっちりと制御されており、凝固が適切な止血に必要なときにのみ生じる。それゆえ、KLTRAET開裂配列の組み込みによって、XTENドメインは、内在性凝固経路の活性化と同時に、および凝固が生理学的に必要とされる場合に、FIXから取り出されるに過ぎないであろう。このことは、FIX−XTEN融合タンパク質が、内在性経路の活性化の間に1つの追加的な様式で加工される状況を作る。FXIaによってFIXドメインのR191およびR226において生じる天然の開裂に加えて、第三の開裂が、XTENタンパク質から今や活性化されたFIXaを脱共役するであろうXTEN放出部位において生じるであろう。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、分子が遊離FIXaを生じるよう加工され、遊離FIXaが、それを必要とする対象における凝固機能を再構成または増強する凝固の活性化まで、FIX−XTENがプロドラッグとして無処置のままであろう状況を作る。
FXIIaによって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質は、図2のFに図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製することができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、XTEN放出部位配列は、FXIIaプロテアーゼ(EC 3.4.21.38, Uniprot P00748)によって認識および開裂されるアミノ酸配列を含むことができる。具体的には、配列TMTRIVGGは、該配列の位置4におけるアルギニンの後ろで切断される。FXIIは、内在性凝固経路または接触で活性化した凝固経路におけるFIXの前に配置された凝血原プロテアーゼである。活発なFXIaは、非自己表面との接触によって、およびカリクレインによる開裂によって、FXIIから生じる。一旦活性化されると、凝固におけるその天然の役割は、酵素前駆体のタンパク質分解性開裂によってFXIを活性化することであり(図3)、次に、このことが凝固経路を永続化させる。FXIIaの生成はきっちりと制御されており、凝固が適切な止血に必要なときにのみ生じる。それゆえ、TMTRIVGG開裂配列の組み込みによって、XTENドメインは、内在性凝固経路の活性化と同時に、および凝固が生理学的に必要とされる場合に、FIXから取り出されるに過ぎないであろう。このことは、FIX−XTEN融合体が、内在性経路の活性化の間に1つの追加的な様式で加工される状況を作る。FXIaによってFIXドメインのR191およびR226において生じる天然の開裂に加えて、第三の開裂が、XTENタンパク質から今や活性化されたFIXaを脱共役するであろうXTEN放出部位において生じるであろう。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、分子が遊離FIXaを生じるよう加工され、遊離FIXaが、それを必要とする対象における凝固機能を再構成または増強する凝固の活性化まで、FIX−XTENがプロドラッグとして無処置のままであろう状況を作る。
カリクレインによって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製することができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、XTEN放出部位配列は、カリクレインプロテアーゼ(EC 3.4.21.34, Uniprot P03952)によって認識および開裂されるアミノ酸配列であり得る。具体的には、配列SPFRVVGG[Rawlings N.D., et al. (2008) Nucleic Acids Res., 36: D320]は、該配列の位置4におけるアルギニンの後ろで切断される。カリクレインは、内在性凝固経路または接触で活性化した凝固経路におけるFIXの前に配置された凝血原プロテアーゼである。活発なカリクレインは、非自己表面との接触によって、血漿カリリエン(Kallirien)から生じる。一旦活性化されると、凝固におけるその天然の役割は、酵素前駆体のタンパク質分解性開裂によってFXIIを活性化することであり(図3)、次に、このことが凝固経路を永続化させる。カリクレインの生成はきっちりと制御されており、凝固が適切な止血に必要なときにのみ生じる。それゆえ、SPFRVVGG開裂配列の組み込みによって、XTENドメインは、内在性凝固経路の活性化と同時に、および凝固が生理学的に必要とされる場合に、FIXから取り出されるに過ぎないであろう。このことは、FIX−XTEN融合体が、内在性経路の活性化の間に1つの追加的な様式で加工される状況を作る。FXIaによってFIXドメインのR191およびR226において生じる天然の開裂に加えて、第三の開裂が、XTENタンパク質から今や活性化されたFIXaを脱共役するであろうXTEN放出部位において生じるであろう。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、分子が遊離FIXaを生じるよう加工され、遊離FIXaが、それを必要とする対象における凝固機能を再構成または増強する凝固の活性化まで、FIX−XTENがプロドラッグとして無処置のままであろう状況を作る。
FVIIaによって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製することができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、該放出部位配列は、FVIIaプロテアーゼ(EC 3.4.21.21, Uniprot P08709)によって認識および開裂されるアミノ酸配列を含む。具体的には、配列LQVRIVGG [Rawlings N.D., et al. (2008) Nucleic Acids Res., 36: D320]は、該配列の位置4におけるアルギニンの後ろで切断される。FVIIaは、外来性凝固経路または細胞の損傷で活性化した凝固経路におけるFIXの前に配置された凝血原プロテアーゼである。活発なFVIIaは、組織因子、リン脂質、およびカルシウムに対する結合によって促進される自己触媒過程においてFVIIから生じる。一旦活性化されると、凝固におけるその天然の役割は、酵素前駆体のタンパク質分解性開裂によってFIXおよびFXを活性化することであり(図3)、次に、このことが凝固経路を永続化させる。FVIIa活性はきっちりと制御されており、凝固が適切な止血に必要なときにのみ生じる。それゆえ、LQVRIVGG開裂配列の組み込みによって、XTENドメインは、内在性凝固経路の活性化と同時に、および凝固が生理学的に必要とされる場合に、FIXから取り出されるに過ぎないであろう。このことは、FIX−XTEN融合体が、内在性経路の活性化の間に1つの追加的な様式で加工される状況を作る。FVIIaによってFIXドメインのR191およびR226において生じるであろう天然の開裂に加えて、第三の開裂が、XTENタンパク質から今や活性化されたFIXaを脱共役するであろうXTEN放出部位において生じるであろう。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、分子が遊離FIXaを生じるよう加工され、遊離FIXaが、それを必要とする対象における凝固機能を再構成または増強する凝固の活性化まで、FIX−XTENがプロドラッグとして無処置のままであろう状況を作る。
FIXaによって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製することができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、該放出部位開裂配列は、FIXaプロテアーゼ(EC 3.4.21.22, Uniprot P000740)によって認識および開裂されるアミノ酸配列を含む。具体的には、配列PLGRIVGG[Rawlings N.D., et al. (2008) Nucleic Acids Res., 36: D320]は、該配列の位置4におけるアルギニンの後ろで切断される。活発なFIXaは、リン脂質およびカルシウムの存在下でFXIaまたはFVIIaのいずれかによるFIXの開裂によって生じる。一旦活性化されると、凝固におけるその天然の役割は、酵素前駆体のタンパク質分解性開裂によってFXを活性化することであり(図3)、次に、このことが凝固経路を永続化させる。FIXa活性はきっちりと制御されており、凝固が適切な止血に必要なときにのみ生じる。それゆえ、PLGRIVGG配列の組み込みによって、XTENドメインは、外来性凝固経路または内在性凝固経路のいずれかの活性化と同時に、および凝固が生理学的に必要とされる場合に、FIXから取り出されるに過ぎないであろう。このことは、FIX−XTEN融合体が、内在性経路の活性化の間に1つの追加的な様式で加工される状況を作る。FVIIaまたはFXIaによってFIXドメインのR191およびR226において生じるであろう天然の開裂に加えて、第三の開裂が、XTENタンパク質から今や活性化されたFIXaを脱共役するであろうXTEN放出部位において生じるであろう。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、分子が遊離FIXaを生じるよう加工され、遊離FIXaが、それを必要とする対象における凝固機能を再構成または増強する凝固の活性化まで、FIX−XTENがプロドラッグとして無処置のままであろう状況を作る。
FXaによって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製することができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、該放出部位は、FXaプロテアーゼ(EC 3.4.21.6, Uniprot P00742)によって認識および開裂されるアミノ酸配列を含む。具体的には、配列IEGRTVGG[Rawlings N.D., et al. (2008) Nucleic Acids Res., 36: D320]は、該配列の位置4におけるアルギニンの後ろで切断される。活発なFXaは、リン脂質およびカルシウムの存在下でFIXaによるFXの開裂によって生じ、凝固経路における第IX因子からすぐ下流の工程である。一旦活性化されると、凝固におけるその天然の役割は、酵素前駆体のタンパク質分解性開裂によってFIIを活性化することであり(図3)、次に、このことが凝固経路を永続化させる。FXa活性はきっちりと制御されており、凝固が適切な止血に必要なときにのみ生じる。それゆえ、IEGRTVGG配列の組み込みによって、XTENドメインは、外来性凝固経路または内在性凝固経路のいずれかの活性化と同時に、および凝固が生理学的に必要とされる場合に、FIXから取り出されるに過ぎないであろう。このことは、FIX−XTEN融合体が、凝固の活性化の間に1つの追加的な様式で加工される状況を作る。FVIIaまたはFXIaによってFIXドメインのR191およびR226において生じるであろう天然の開裂に加えて、第三の開裂が、XTENタンパク質から今や活性化されたFIXaを脱共役するであろうXTEN放出部位において生じるであろう。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、分子が遊離FIXaを生じるよう加工され、遊離FIXaが、それを必要とする対象における凝固機能を再構成または増強する凝固の活性化まで、FIX−XTENがプロドラッグとして無処置のままであろう状況を作る。
FIIa(トロンビン)によって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製することができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、該放出部位は、FIIaプロテアーゼ(EC 3.4.21.5, Uniprot P00734)によって認識および開裂されるアミノ酸配列を含む。具体的には、配列LTPRSLLV[Rawlings N.D., et al. (2008) Nucleic Acids Res., 36: D320]は、該配列の位置4におけるアルギニンの後ろで切断される。活発なFIIaは、リン脂質およびカルシウムの存在下でFXaによるFIIの開裂によって生じ、凝固経路における第IX因子から下流にある。一旦活性化されると、凝固におけるその天然の役割は、酵素フィブリノーゲンを開裂させることであり(図3)、次に、このことが凝固経路を開始する。FIIa活性はきっちりと制御されており、凝固が適切な止血に必要なときにのみ生じる。それゆえ、LTPRSLLV配列の組み込みによって、XTENドメインは、外来性凝固経路または内在性凝固経路のいずれかの活性化と同時に、および凝固が生理学的に必要とされる場合に、FIXから取り出されるに過ぎないであろう。このことは、FIX−XTEN融合体が、凝固の活性化の間に1つの追加的な様式で加工される状況を作る。FVIIaまたはFXIaによってFIXドメインのR191およびR226において生じるであろう天然の開裂に加えて、第三の開裂が、XTENタンパク質から今や活性化されたFIXaを脱共役するであろうXTEN放出部位において生じるであろう。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、分子が遊離FIXaを生じるよう加工され、遊離FIXaが、それを必要とする対象における凝固機能を再構成または増強する凝固の活性化まで、FIX−XTENがプロドラッグとして無処置のままであろう状況を作る。
エラスターゼ‐2によって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製することができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、該放出部位は、エラスターゼ‐2プロテアーゼ(EC 3.4.21.37, Uniprot P08246)によって認識および開裂されるアミノ酸配列を含む。具体的には、配列LGPVSGVP[Rawlings N.D., et al. (2008) Nucleic Acids Res., 36: D320]は、該配列の位置4の後ろで切断される。エラスターゼは、好中球によって構成的に発現され、循環におけるすべての場合に存在する。その活性はセルピンによってきっちりと制御されており、それゆえ、ほとんどの場合最小に活発である。それゆえ長い寿命のFIX−XTENが循環すると、その画分が開裂され、凝固に用いられるためのより短い寿命のFIXのプールを作製する。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、予防量のFIXを定常的に放出する循環するプロドラッグデポーを作る。
MMP‐12によって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製することができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、該放出部位は、MMP‐12プロテアーゼ(EC 3.4.24.65, Uniprot P39900)によって認識および開裂されるアミノ酸配列を含む。具体的には、配列GPAGLGGA[Rawlings N.D., et al. (2008) Nucleic Acids Res., 36: D320]は、該配列の位置4の後ろで切断される。MMP‐12は、全血において構成的に発現される。それゆえ、長い寿命のFIX−XTENが循環すると、その画分が開裂され、凝固に用いられるためのより短い寿命のFIXのプールを作製する。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、予防量のFIXを定常的に放出する循環するプロドラッグデポーを作る。
MMP‐13によって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製することができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、該放出部位は、MMP‐13プロテアーゼ(EC 3.4.24.−, Uniprot P45452)によって認識および開裂されるアミノ酸配列を含む。具体的には、配列GPAGLRGA[Rawlings N.D., et al. (2008) Nucleic Acids Res., 36: D320]は、該配列の位置4の後ろで切断される。MMP‐13は、全血において構成的に発現される。それゆえ、長い寿命のFIX−XTENが循環すると、その画分が開裂され、凝固に用いられるためのより短い寿命のFIXのプールを作製する。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、予防量のFIXを定常的に放出する循環するプロドラッグデポーを作る。
MMP‐17によって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製することができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、該放出部位は、MMP‐20プロテアーゼ(EC.3.4.24.−, Uniprot Q9ULZ9)によって認識および開裂されるアミノ酸配列を含む。具体的には、配列APLGLRLR[Rawlings N.D., et al. (2008) Nucleic Acids Res., 36: D320]は、該配列の位置4の後ろで切断される。MMP‐17は、全血において構成的に発現される。それゆえ、長い寿命のFIX−XTENが循環すると、その画分が開裂され、凝固に用いられるためのより短い寿命のFIXのプールを作製する。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、予防量のFIXを定常的に放出する循環するプロドラッグデポーを作る。
MMP‐20によって放出可能なC末端XTEN
FIXのC末端に融合したXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに図示されるように、FIX成分とXTEN成分の間に配置されたXTEN放出部位開裂配列を用いて作製することができる。例示的な配列を表42に提供する。この場合、該放出部位は、MMP‐20プロテアーゼ(EC.3.4.24.−, Uniprot O60882)によって認識および開裂されるアミノ酸配列を含む。具体的には、配列PALPLVAQ[Rawlings N.D., et al. (2008) Nucleic Acids Res., 36: D320]は、(矢印によって示される)位置4の後ろで切断される。MMP‐20は、全血において構成的に発現される。それゆえ、長い寿命のFIX−XTENが循環すると、その画分が開裂され、凝固に用いられるためのより短い寿命のFIXのプールを作製する。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、予防量のFIXを定常的に放出する循環するプロドラッグデポーを作る。
C末端XTENの放出速度の最適化
C末端XTENの放出速度を変更した前述の実施例のバリアントを作製することができる。XTEN放出プロテアーゼによるXTEN放出の速度が、XTEN放出部位の配列に依存するので、XTEN放出部位におけるアミノ酸配列を変動させることによって、XTEN放出速度を制御することができる。多くのプロテアーゼの配列特異性は当該技術分野で周知であり、いくつかのデータベースにおいて記録されている。この場合、プロテアーゼのアミノ酸特異性は、基質の組み合わせライブラリーを用いて[Harris, J. L., et al. (2000) Proc Natl Acad Sci U S A, 97: 7754]、または[Schellenberger, V., et al. (1993) Biochemistry, 32: 4344]に示されるように基質混合物の開裂に従うことによってマッピングされる。代替案は、ファージディスプレイによる最適なプロテアーゼ開裂配列の同定である[Matthews, D., et al. (1993) Science, 260: 1113]。コンストラクトを、バリアント配列を用いて作製し、XTENポリペプチドの検出のための標準的なアッセイを用いてXTEN放出についてアッセイする。
実施例35:CF配列に対して内部のXTENの組み込み
KNSADKループへの内部XTEN融合
FIXのループに挿入されたXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに示されるように作製することができる。具体的には、XTEN配列を融合体として、EGF2ドメインのKNSADNKループ(残基146〜152)へと挿入し、該ループは、公知の血友病Bの突然変異を有さず、FIX結晶構造において高度に構造化されていない。この場合、該挿入は、ループ配列のSA結合における天然配列を分割することによって、およびXTEN配列を間隙へと融合させることによって作製される。このことは、ループ配列KN−XTEN−ADNKを生じるであろう。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、FIX−XTENが凝固の活性化までプロドラッグとして無処置のままであろう状況を作り、この場合において分子は、それを必要とする対象における凝固機能を再構成または増強するFIXa−XTENを生じるよう加工される。
LAENループへの内部XTEN融合
FIXのループに挿入されたXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のFに示されるように作製することができる。具体的には、XTEN配列を融合体として、EGF2ドメインのLAENループ(残基163〜166)へと挿入し、該ループは、公知の血友病Bの突然変異を有さず、FIX結晶構造において高度に構造化されていない。この場合、該挿入は、該配列のAE結合における天然配列を分割することによって、およびXTEN配列を間隙へと融合させることによって作製される。このことは、ループ配列LA−XTEN−ENを生じるであろう。本発明の組成物の所望の特長において、このことは、FIX−XTENが凝固の活性化までプロドラッグとして無処置のままであろう状況を作り、この場合において分子は、それを必要とする対象における凝固機能を再構成または増強するFIXa−XTENを生じるよう加工される。
活性化ペプチドへの内部XTEN融合
FIXのループに挿入されたXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のDに示されるように作製することができる。具体的には、XTEN配列を活性化ペプチド(残基192〜226)へと配置し、それにより2つの天然FXIa開裂部位のいずれも破壊されないようになっている。挿入は、該配列のT209‐I210における天然配列を分割し、およびXTEN配列を間隙へと融合させることによってなされる。このことは、KLTRAETVFPDVDYVNSTEAET−XTEN−ILDNITQSTQSFNDFTRVVGGEの残基188において開始する配列を生じる。活発なFXIaは、FXIIaによる酵素前駆体のタンパク質分解性開裂によってFXIから生じる。一旦活性化されると、凝固におけるその天然の役割は、タンパク質を位置R191およびR226において切断することによってFIX酵素前駆体から活性化ペプチドを切り出すことによって、FIXを活性化することである(図4)。これらの切断部位を矢印によって示し、配列は、凝固カスケードの間に天然の開裂活性を可能にするよう変更されないP4‐P4’部位を残すよう設計される。それゆえ、XTENドメインは、内在性凝固経路内の正常な活性化過程の一部として、FIXから除去されるに過ぎないであろう。
FIX EGFドメイン間における内部XTEN融合
FIXのループに挿入されたXTENタンパク質からなるFIX−XTEN融合タンパク質を、図2のCに示されるように作製することができる。具体的には、XTEN配列をFIXの2つのEGF様ドメイン(接合部は残基129と残基130の間である)の間に配置する。挿入は、E129‐L130における天然の配列を分割し、XTEN配列を間隙に融合させることによってなされる。このこてゃ、の残基121において開始する配列を生じるであろう。それにより2つの天然FXIa開裂部位のいずれも破壊されないようになっている。挿入は、該配列のT209‐I210における天然配列を分割し、およびXTEN配列を間隙へと融合させることによってなされる。このことは、FGFEGKNCE − XTEN − LDVTCNIKNGRの残基121において開始する配列を生じるであろう。実際、このことは、凝固の活性化までFIX−XTENが無処置で循環するであろう状況を作り、この場合、該分子は、個体における凝固機能を再構成または増強するFIXa−XTENを生じるよう加工される。
実施例36:FVIIaを含むCFXTENを評価するためのヒト臨床治験設計
NovoSeven(登録商標)は、凝固カスケードの外来性経路を活性化させることによって止血を促進するよう意図された組換えヒト第VIIa凝固因子(rFVIIa)である。その短い半減期により、NovoSevenは、止血が達成されるまで2時間ごと〜6時間ごとに静脈内に投薬される。XTENのFVIIへの融合は、該タンパク質の半減期を改良し、したがって、このようなFVII含有融合タンパク質組成物を用いて低下した投薬頻度を可能にする。
臨床治験は、NovoSevenに対するFVIIa−XTENの効能および利点がヒトにおいて立証されることができるよう設計されることができる。例えば、FVIIa−XTENは、NovoSevenについて実施されるような出血の治療のための臨床治験において使用されることができる。このような研究は、3つの相を含むであろう。第一に、成人患者における第I相安全性および薬物動態研究を実施して、(正常対象または血友病患者のいずれかの)ヒトにおける最大許容用量および薬物動態および薬力学を決定し、ならびにさらなる研究において追跡されるべき潜在的な毒性および有害事象を規定する。FVIIa−XTEN組成物の単回上昇用量が投与され、生化学的パラメータ、PKパラメータ、および臨床的パラメータを測定する研究が実施される。このことは、最大許容用量の決定を可能にし、個々の成分についての治療ウィドウを構成する薬用量および循環薬における閾値および最大濃度を確立するであろう。その後、臨床治験は、疾患、障害、または容態を有する患者において実施される。
臨床治験は、NovoSevenが臨床上の有益性を提供すると期待され得る任意の疾患に苦しんでいる患者において実施され得る。例えば、このような適応には、第VIII因子または第IX因子に対する阻害剤による血友病Aまたは血友病Bの患者における、および後天性血友病を有する患者における出血症状、第VII因子または第IX因子に対する阻害剤による血友病Aまたは血友病Bの患者におけるならびに後天性血友病を有する患者における外科的介入または侵襲的手順における出血の予防、先天的FVII欠乏症を有する患者における外科的介入または侵襲的手順における出血の予防が挙げられる。FVIIa−XTENは、追加的な患者集団における使用のためにも示され得る。パラメータおよび臨床的エンドポイントを、融合タンパク質組成物の投薬の関数として測定し、有害事象と関連した安全性データを集めることに加えて、その後の第III相治験に適した用量に関する用量範囲情報を生じる。PKパラメータは、FVII−XTEN組成物についての治療ウィンドウおよび治療用量投与計画を確立するための生理学的、臨床的、および安全性パラメータデータと相関しており、臨床医は該組成物についての適切な用量範囲を確立することができる。最終的に、第III相効能研究を実施し、この場合患者は、用量投与計画でFVII−XTEN組成物を投与され、個々の組成物の薬物動態特性および薬力学的特性を考慮して適切と思われる投薬スケジュールを用いて、(市販のNovoSevenなどの)ポジティブコントロールまたは偽薬を投与し、それにともない、すべての薬剤は、研究のエンドポイントに到達するのに適切に延長した期間投与される。モニターされるパラメータには、PTアッセイ、出血時間アッセイ、出血症状の制御、または自発的出血症状の発症;偽薬群もしくはポジティブコントロール群に対して追跡されるパラメータが挙げられる。効能の結果は、標準的な統計方法を用いて決定される。毒性および有害事象のマーカーも本研究において追跡され、化合物が説明されている様式で使用される場合に安全であることを検証する。
実施例37:FIXを含むCFXTENを評価するためのヒト臨床治験設計
凝固第IX因子(組換え)であるBeneFIX(登録商標)は、手術設定における出血の制御および予防を含む血友病(先天的第IX因子欠乏症またはクリスマス病)を有する患者における出血症状の制御および予防のために示される。すべての第IX因子産物についての治療の薬用量および期間は、第IX因子欠乏症の重症度、出血の位置および程度、ならびに患者の臨床的容態、齢、および第IX因子の回復による。XTENのFIXへの融合は、該タンパク質の半減期を改良し、したがって低下した投薬頻度を可能にする。
臨床治験は、他の第IX因子臨床産物に対するFIX−XTENの効能利点がヒトにおいて検証されることができるよう設計されることができる。例えば、FIX−XTENは、Benefixについて実施されるように、出血症状の治療のための臨床治験において使用されることができる。このような研究は3相を含むであろう。第一に、成人患者における第I相安全性薬物動態研究を実施して、(正常な対象または血友病患者のいずれかである)ヒトにおける最大許容用量および薬物動態および薬力学を決定し、ならびに将来的な研究において追跡されるべき潜在的な毒性および有害事象を規定する。FIX−XTEN組成物の単回上昇用量を投与し、生化学的パラメータ、PKパラメータ、および臨床的パラメータを測定する本研究を実施する。このことは、最大許容用量の決定を可能にし、個々の成分についての治療ウィンドウを構成する薬用量および循環薬における閾値および最大濃度を確立するであろう。その後、臨床治験を、疾患、障害、または容態を有する患者において実施する。
臨床治験は、第IX因子が臨床上の利点を提供すると期待され得る任意の疾患に苦しんでいる患者において実施され得る。例えば、このような適応には、手術設定における出血の制御および予防を含む血友病B(先天的第IX因子欠乏症またはクリスマス病)を有する患者における出血症状の制御および予防が含まれる。FIX−XTENは、追加的な患者集団における使用のためにも示され得る。パラメータおよび臨床的エンドポイントは、融合タンパク質組成物の投薬の関数として測定され、有害事象と関連した安全性データを集めることに加えて、その後の第III相治験に適した用量に関する用量範囲方法を生じる。PLパラメータは、臨床医が組成物について適切な用量範囲を確立できる、FIX−XTEN組成物についての治療ウィンドウおよび治療用量投与計画を確立するための生理学的、臨床的、および安全性パラメータデータと相関している。最終的に、第III相効能研究を実施し、この場合患者は、用量投与計画においてFIX−XTEN組成物を投与され、および個々の組成物の薬物動態特性および薬力学的特性を考慮して適切と思われる投薬スケジュールを用いて、(市販のBeneFIXなどの)ポジティブコントロールまたは偽薬が投与され、すべての薬剤は、研究エンドポイントを達成するのに適した延長した時間投与される。モニターされるパラメータには、aPTTアッセイ、出血時間アッセイ、出血症状の制御、または自発的出血症状の発生;偽薬群もしくはポジティブコントロール群に対して追跡されるパラメータが含まれる。効能の結果は、標準的な統計方法を用いて決定される。毒性および有害事象のマーカーも本研究において追跡され、説明された様式で用いる場合に化合物が安全であることを検証する。
実施例38:多様な負荷量を有するXTEN融合タンパク質の分析用分子ふるいクロマトグラフィー
分子ふるいクロマトグラフィー分析を、増大する長さの種々の治療用タンパク質および構造化されていない組換えタンパク質を含む融合タンパク質に関して実施した。例示的なアッセイは、1mg/mLの濃度で40μgの精製済みグルカゴン融合タンパク質を20mMリン酸pH6.8、114mM NaClにおいて0.6mL/分の流速で分離するTSKGel‐G4000 SWXL(7.8mm×30cm)カラムを用いた。クロマトグラム特性を、OD214nmおよびOD280nmを用いてモニターした。すべてのアッセイのためのカラム較正を、BioRad製の分子ふるい構成標準物質を用いて実施し、マーカーには、チログロブリン(670kDa)、ウシガンマグロブリン(158kDa)、ニワトリ卵白アルブミン(44kDa)、ウマミオグロビン(17kDa)、およびビタミンB12(1.35kDa)を含む。グルカゴン‐Y288、グルカゴン‐Y144、グルカゴン‐Y72、グルカゴン‐Y36の代表的なクロマトグラフィー特性を、図35における重ね合わせとして示す。本データは、各化合物の見かけの分子量が、付着したXTEN配列の長さに比例することを示す。しかしながら、本データは、各コンストラクトの見かけの分子量が、(同じアッセイにおいて分析される標準物質との比較によって示されるように)球状タンパク質について期待されるものよりも有意に大きいことも示す。CFXTEN組成物を含む評価されるすべてのコンストラクトについてのSEC分析に基づいて、見かけの分子量、(算出された分子量に対する見かけの分子量の比として表される)見かけの分子量因子、および水力学的半径(nmにおけるR)を表31に示す。本結果は、576以上のアミノ酸の異なるXTEの組み込みが、およそ339kDa〜760の融合タンパク質についての見かけの分子量を与え、かつ864以上のアミノ酸のXTENがおよそ800kDAよりも大きな見かけの分子量を与えることを示す。実際の分子量に対する見かけの分子量における比例的増大に関する結果は、いくつかの異なるモチーフファミリー由来のXTENを用いて作製された融合タンパク質と一致し、すなわち、AD、AE、AF、AG、およびAMは、少なくとも4倍の増加および約17倍高い比を有する。加えて、576以上のアミノ酸(およびY288に融合したグルカゴンの場合288残基)を有するXTEN融合パートナーの、種々の負荷量を有する融合タンパク質への組み込みは結果的に、およそ3〜5nmの糸球体の孔サイズを十分に超えている7nm以上の水力学的半径とともに生じた。したがって、増殖およびXTENを含む融合タンパク質は、延長した終末半減期の一因となり、相応の融合していない生物学的負荷量のタンパク質に対する治療効果または生物学的効果を改良する、腎クリアランスを低下させたことが期待される。
実施例39:カニクイザルにおけるGFPに融合した伸長したポリペプチドの薬物動態
GFP−L288、GFP−L576、GFP−XTEN_AF576、GFP−XTEN_Y576、およびXTEN_AD836−GFPの薬物動態をカニクイザルにおいて試験し、PKパラメータに及ぼす構造化されていないポリペプチドの組成および長さの効果を決定した。血液試料を注射後の種々の時点で分析し、血漿中のGFP濃度を、捕捉のためのGFPに対するポリクローナル抗体を用いたELISAによって、検出のための同じポリクローナル抗体のビオチン化調製物を用いたELISAによって測定した。結果を図25に要約する。本結果は、XTEN配列の長さを増大させると半減期の驚くべき延長を示す。例えば、10時間の半減期が、(XTENにおいて288アミノ酸残基を有する)GFP−XTEN_L288について決定された。576のアミノ酸まで構造化されていないポリペプチド融合パートナーの長さを二倍にすると、複数の融合タンパク質コンストラクト、すなわちGFP−XTEN_L576、GFP−XTEN_AF576、GFP−XTEN_Y576について20〜22時間まで半減期を延長した。836の残基まで構造化されていないポリペプチド融合パートナーの長さをさらに伸長すると、XTEN_AD836−GFPについて72〜75時間の半減期を結果的に生じた。したがって、288残基から576残基までポリマー長を伸長すると、インビボでの半減期が約10時間延長した。しかしながら、ポリペプチドの長さを576残基から836残基まで260残基ほど伸長すると、インビボでの半減期の比例的であることを超える延長を結果的に生じた。したがって、伸長した構造化されていないポリペプチドを含む融合タンパク質は、より短い長さのポリペプチドと比較して亢進した薬物動態の特性を有すると期待される。
実施例40:XTENの血清安定性
GFPのN末端に融合したXTEN_AE864を含む融合タンパク質を、サル血漿およびラット腎臓可溶化液において37℃で最大7日間インキュベートした。試料を時点0、1日後、および7日後に抜き取り、SDS PAGE後にウェスタン分析を用いた検出およびGFPに対する抗体を用いた検出によって、図26に示す通り分析した。XTEN_AE864の配列は、血漿において8日間を超える無視できる分解の兆候を示した。しかしながら、XTEN_AE864は、ラット腎臓可溶化液において3日間にわたって迅速に分解した。融合タンパク質のインビボでの安定性を血漿試料において試験し、この場合、GFP_AE864を、先に説明した通り、免疫沈降させ、SDS PAGEによって分析した。注射後最大7日間抜き取られた試料は、分解の非常にわずかな兆候を示した。本結果は、CFXTEN融合タンパク質の薬物動態特性の亢進における一因子である、血清プロテアーゼによる分解に対するCFXTENの耐性を示す。
実施例41:XTENに連結することによるペプチド負荷量の増大した溶解度および安定性
溶解度および安定性の物理的/化学的特性を亢進するXTENの能力を評価するために、グルカゴンとより短い長さのXTENとの融合タンパク質を調製および評価した。試験品を中性pHにおけるトリス緩衝塩類溶液において調製し、Gcg−XTEN溶液の特徴づけを逆相HPLCおよび分子ふるいクロマトグラフィーによって実施し、該タンパク質が溶液中で均質かつ非凝集性であることを確認した。本データを表32に呈する。比較目的のために、同じ緩衝液中で修飾されていないグルカゴンの溶解度限界を60μM(0.2mg/mL)で測定し、本結果は、添加したXTENのすべての長さについて、溶解度における実質的な増大が達成されたことを示す。重要なことに、ほとんどの場合、グルカゴン−XTEN融合タンパク質を調製して、標的濃度を達成し、所与のコンストラクトについての最大溶解度限界を決定するために評価されなかった。しかしながら、AF−144XTENに連結されたグルカゴンの場合、溶解度限界を決定し、結果は、XTENに連結されていないグルカゴンと比較して、溶解度における60倍の亢進が達成された。加えて、グルカゴン−AF144 CFXTENを安定性について評価し、冷蔵条件の下で少なくとも6ヶ月間、および37℃でおよそ1ヶ月間、液体製剤において安定であることが認められた(データ非表示)。
本データは、グルカゴンなどの生物活性タンパク質への短い長さのXTENポリペプチドの連結が、結果として生じる融合タンパク質によるタンパク質の溶解度特性を顕著に亢進することができ、より高いタンパク質濃度で安定性を与えることができるという結論を支持する。
実施例42:推定アルゴリズムによる二次構造についての配列分析
アミノ酸配列は、周知のChou‐Fasmanアルゴリズム(Chou, P. Y., et al. (1974) Biochemistry, 13: 222−45)およびGarnier‐Osguthorpe‐Robson、または「GOR」法(Garnier J, Gibrat JF, Robson B. (1996). GOR method for predicting protein secondary structure from amino acid sequence. Methods Enzymol 266:540−553)など、あるコンピュータプログラムまたはアルゴリズムを介して二次構造について評価されることができる。所与の配列について、アルゴリズムは、いくつかの二次構造が存在するかまたはまったく存在しないかを推定することができ、例えば、アルファ−ヘリックスまたはベータ−シートまたは、ランダムコイル形成を結果として生じるよう推定された配列の残基の百分率を形成する配列の合計および/または百分率として表されることができる。
XTEN「ファミリー」由来のいくつかの代表的な配列は、Chou‐Fasman法およびGOR法についての2つのアルゴリズムツールを用いて評価され、これらの配列における二次構造の程度を評価した。Chou‐Fasmanツールは、2009年6月19日に存在したように、.fasta.bioch.virginia.edu/fasta_www2/fasta_www.cgi?rm=misc1におけるワールドワイドウェブに配置されたURL「Biosupport」インターネットサイトにおいて、 バージニア大学のWilliam R. Pearsonによって提供された。GORツールは、2008年6月19日に存在したように、.npsa−pbil.ibcp.fr/cgi−bin/secpred_gor4.plにおけるワールドワイドウェブに配置されたURLネットワークタンパク質配列分析インターネットサイトにおいて、Pole Informatique Lyonnaisによって提供された。
分析における第一の工程として、単一のXTEN配列を2つのアルゴリズムによって分析した。AE864組成物は、アミノ酸G、S、T、E、P、およびAからなる4つの12アミノ酸配列モチーフの複数のコピーから作成された864のアミノ酸残基を有するXTENである。配列モチーフは、モチーフ内に限定された反復性があり、および任意の2つの連続したアミノ酸の配列が任意の1つの12アミノ酸モチーフにおいて2倍を超えて反復されずかつ全長のXTENの3つの連続したアミノ酸が同一ではない全体的な配列内に限定された反復性がある、という事実を特徴とする。N末端から連続的により長い部分のAF864配列を、Chou‐FasmanアルゴリズムおよびGORアルゴリズム(後者は、最小17アミノ酸の長さを必要とする)によって分析した。該配列を、推定ツールへとFASTAフォーマット配列を入力し、および分析を実行することによって分析した。分析由来の結果を表33に呈する。
本結果は、Chou‐Fasman計算によって、AEファミリーの4つのモチーフ(表1)が、アルファ−ヘリックスまたはベータシートを全く有さないことを示す。最大288残基の配列は、アルファ−ヘリックスもベータシートも有さないことが類似して認められた。432残基の配列は、少量の二次構造を有すると推定され、たった2つのアミノ酸が、0.5%の全体的なパーセンテージについてのアルファ−ヘリックスに起因する。全長のAF864ポリペプチドは、0.2%の全体的なパーセンテージについてアルファ−ヘリックスに起因する同じ2つのアミノ酸を有する。ランダムコイル形成についての算出は、長さを増大させると、ランダムコイル形成のパーセンテージが増大することを明らかにした。配列の最初の24のアミノ酸は、91%のランダムコイル形成を有し、全長の配列について最大99.77%の値ほど長さを増大させると増大した。
他のモチーフファミリー由来の500アミノ酸以上の数多くのXTEN配列も分析し、大部分が95%超のランダムコイル形成を有することを明らかにした。例外は、3つの連続したセリン残基が1つ以上の場合にある配列であり、結果的に、推定ベータ−シート形成を生じた。しかしながら、これらの配列でさえ、およそ99%のランダムコイル形成を有していた。
対照的に、A、S、およびPのアミノ酸に限定された84の残基のポリペプチド配列を、高い程度の推定アルファ−ヘリックスを推定するChou‐Fasmanアルゴリズムによって評価した。複数の反復「AA」および「AAA」配列を有する配列は、69%のアルファ−ヘリックス構造の全体的な推定パーセンテージを有していた。GORアルゴリズムは、本実施例において分析されたアミノ酸G、S、T、E、Pからなる12のアミノ酸配列モチーフからなるどんな配列と比べても、78.57%のランダムコイル形成を推定した。
本分析は、1)連続したアミノ酸に関して限定された反復性を有するG、S、T、E、P、およびAの複数の配列モチーフから作られるXTENは、非常に少量のアルファ−ヘリックスおよびベータ−シートを有すると推定され;2)XTENの長さを増大させると、アルファ−ヘリックスまたはベータシートの形成の確率をさほど増大させず;3)アミノ酸G、S、T、E、P、およびAからなる非反復性の12マーの添加によるXTEN配列長の漸増は結果的に、ランダム固オイル形成の増大したパーセンテージを生じるという結論を支持する。対照的に、より高い程度の内部反復性を有するA、S、およびPに限定されたアミノ酸からつくられるポリペプチドは、Chou‐Fasmanアルゴリズムおよびランダムコイル形成によって決定される時、アルファ−ヘリックスの高いパーセンテージを有すると推定される。これらの方法によって評価される数多くの配列に基づいて、長さ約400のアミノ酸残基よりも大きな(任意の1つのモチーフにおける2つ以下の同一の連続したアミノ酸して定義される)限定された反復性を有するG、S、T、E、P、およびAの配列モチーフから作られるXTENは、非常に限定された二次構造を有すると期待されると結論付けられる。3つの連続したセリンを含むモチーフの例外はあるが、表3由来の配列モチーフの任意の順序または組み合わせを用いて、二次構造を本質的に欠失するXTEN配列を結果的に生じる約400残基超の長さのXTENポリペプチドを作製することができる。このような配列は、本明細書に開示された本発明のCFXTEN実施態様において説明された特徴を有すると期待される。
H: アルファ−ヘリックス E: ベータ−シート
実施例43:反復性についてのポリペプチド配列の分析
ポリペプチドアミノ酸配列を、全体的なポリペプチド内により短いサブシーケンスが現れる回数を定量することによって、反復性について評価することができる。例えば、200アミノ酸残基のポリペプチドは、192の重複する9アミノ酸サブシーケンス(または9マー「フレーム」を有するが、独特な9マーサブシーケンスの数は、配列内の反復性の量に依存する。本分析において、200アミノ酸配列内の独特な3マーサブシーケンスの絶対数によって除されたポリマー部分の最初の200アミノ酸にわたる各3アミノ酸フレームについての独特な3マーサブシーケンスすべての発生を合計することによって、異なる配列を反復性について評価した。結果として生じるサブシーケンススコアは、ポリペプチド内の反復性の程度の反映である。
表34に示される結果は、2または3のアミノ酸種類からなる構造化されていないポリペプチドが、高いサブシーケンススコアを有するのに対し、内部反復性の程度の低い6のアミノ酸G、S、T、E、P、およびAの12のアミノ酸モチーフからなるものは、10未満、及びいくつかの場合5未満のサブシーケンススコアを有することを示す。例えば、L288配列は、2つのアミノ酸種類を有し、短く、高度に反復性のある配列を有し、結果的に50.0のサブシーケンススコアを生じる。ポリペプチドJ288も、3つのアミノ酸種を有するが、短い反復性配列を有し、結果的に、33.3のサブシーケンススコアを生じる。Y576も3つのアミノ酸種を有するが、内部反復でできておらず、最初の200のアミノ酸にわたって15.7のサブシーケンススコアに反映されている。W576は、4種類のアミノ酸からなるが、より高い程度の内部反復性、例えば「GGSG」を有し、結果的に23.4のサブシーケンススコアを生じる。AD576は、4種類の12アミノ酸モチーフからなり、各々4種類のアミノ酸からなる。個々のモチーフの内部反復性の低い程度のため、最初の200アミノ酸にわたる全体的なサブシーケンススコアは、13.6である。対照的に、4つのモチーフからなるXTENは、6種類のアミノ酸を含んでおり、各々低い程度の内部反復性を有し、より低いサブシーケンススコア、すなわちAE864(6.1)、AF864(7.5)、およびAM875(4.5)を有する。
を有する。
結論:本結果は、本質的に非反復性である4〜6のアミノ酸種から各々なり、より長いXTENポリペプチドへの12のアミノ酸サブシーケンスモチーフの組み合わせが、非反復性である全体的な配列を結果的に生じることを示す。このことは、各サブシーケンスモチーフが配列にわたって複数回用いられ得るという事実にもかかわらずである。対照的に、より少数のアミノ酸種類から作られるポリマーは、より高いサブシーケンススコアを結果的に生じるが、実際の配列は、より低いサブシーケンススコアを結果的に生じるよう反復性の程度を低下させるよう仕立てられることができる。
実施例44:TEPITOPEスコアの算出
Sturniolo[Sturniolo, T., et al. (1999) Nat Biotechnol, 17: 555]によって説明されるように、ポケットポテンシャル(pocket potential)を加算することによって、9マーペプチド配列のTEPITOPEスコアを算出することができる。本実施例において、個別のTepitopeスコアを個々のHLA対立遺伝子について算出した。表35は、HLA×0101Bについてのポケットポテンシャルを一例として示し、これは、コーカサス人の集団において高い頻度で生じる。配列P1−P2−P3−P4−P5−P6−P7−P8−P9を有するペプチドのTEPITOPEスコアを算出するために、表35における相応の個々のポケットポテンシャルを加算した。配列FDKLPRTSGを有する9マーのペプチドのHLA0101Bスコアは、0、−1.3、0、0.9、0、−1.8、0.09、0、0の合計である。
長いペプチドについてのTEPITOPEスコアを評価するために、配列の9マーのサブシーケンスすべてについての過程を反復することができる。この過程を、他のHLA対立遺伝子によってコードされるタンパク質について反復することができる。表36〜表39は、コーカサス人の集団において高い頻度で生じるHLA対立遺伝子のタンパク質産物についてポケットポテンシャルを与える。
この方法によって算出されたTEPITOPEスコアは、およそ−10から+10まで及んだ。しかしながら、P1位置において疎水性アミノ酸(FKLMVWY)を欠失する9マーペプチドは、−1009から−989の範囲のTEPITOPEスコアを算出した。この値は、生物学的に意味がなく、疎水性アミノ酸が、HLA結合のためのアンカー残基として機能するという事実を反映しており、P1における疎水性残基を欠失するペプチドは、HLAに対する結合因子が何らないと考えられる。ほとんどのXTEN配列は、疎水性残基を欠失するので、9マーのサブシーケンスの組み合わせすべては、−1009から−989までの範囲でTEPITOPEを有する。本方法は、XTENポリペプチドが、推定T細胞エピトープをいくつか有し得るかまたはまったく有し得ないことを確認する。
配列名は、凝固因子およびXTEN成分のN末端からC末端への設定を反映する。
配列名は、CF、開裂配列、およびXTEN成分のN末端からC末端への設定を反映する。
配列名は、FVIIバリアント(Gla−EGF2ドメイン)、FIX AP開裂配列、FVIIプロテアーゼドメイン、XTEN開裂配列、およびXTEN成分(含まれる場合は後者)のN末端からC末端への設定を反映する。
** 必ずしもすべての配列がXTENを組み込んでいるわけではない。

(項目1)
伸長した組換えポリペプチド(XTEN)を含む単離された第VII因子ポリペプチドであって、該XTENが少なくとも200のアミノ酸残基を含み、この場合、該第VII因子ポリペプチドは、対象に投与される場合に約12時間よりも長い終末半減期を呈する、該第VII因子ポリペプチド。
(項目2)
前記第VII因子ポリペプチドが、最適に整列した場合に、表2から選択される配列と比較して少なくとも90%の配列同一性を呈する、項目1に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目3)
前記第VII因子が、そのC末端で前記XTENに連結する、項目1または2に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目4)
第XIa因子、第XIIa因子、カリクレイン、第VIIa因子、第IXa因子、第Xa因子、第IIa因子(トロンビン)、エラスターゼ‐2、MMP‐12、MMP13、MMP‐17、およびMMP‐20からなる群から選択される哺乳類プロテアーゼによって開裂可能な開裂配列を介して前記XTENに連結される、項目1〜3のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目5)
前記哺乳類プロテアーゼによる前記開裂配列における開裂が、前記第VII因子ポリペプチドから前記XTENを放出する、項目4に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目6)
前記XTENが前記第VII因子に含まれる任意の2つの隣接したドメイン間に組み込まれ、この場合、該2つの隣接したドメインは、Gla、EGF1、EGF2、活性化型ペプチド(AP)、およびペプチダーゼS1(Pro)からなる群から選択される、項目1〜5のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目7)
前記XTENが以下を特徴とする、項目1〜6のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド:
(a)XTENアミノ酸残基の累積合計が、200超〜約3000アミノ酸残基であり:
(b)アスパラギン残基およびグルタミン残基の合計が、該XTENの全アミノ酸配列の10%未満であり;
(c)メチオニン残基およびトリプトファン残基の合計が、該XTENの全アミノ酸配列の2%未満であり;
(d)該XTEN配列が、10未満のサブシーケンススコアを有し;
(e)該XTEN配列が、GORアルゴリズムによって決定される時、90%超のランダムコイル形成を有し;かつ
(f)該XTEN配列が、Chou‐Fasmanアルゴリズムによって決定される時、2%未満のアルファヘリックスおよび2%のベータ‐シートを有する。
(項目8)
少なくとも約4の見かけの分子量因子を呈する、項目1〜7のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目9)
前記XTENが、表4、表9、表10、表11、表12、または表13から選択されるアミノ酸配列の比較可能な長さと少なくとも90%の配列同一性を呈する、項目1〜8のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目10)
式VIIに従って構成された、項目1〜9のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド:
(Gla)−(XTEN)−(EGF1)−(XTEN)−(EGF2)−(AP1)−(XTEN)−(AP2)−(XTEN)−(Pro)−(S)−(XTEN) VII。
この場合、各発生について独立して、
(a)Glaが、第VII因子のGlaドメインであり;
(b)EGF1が、第VII因子のEGF1ドメインであり;
(c)EGF2が、第VII因子のEGF2ドメインであり;
(d)AP1が、第VII因子の活性化因子ペプチドドメインの一部であり;
(e)AP2が、少なくとも第一の開裂配列を含む第IX因子の活性化ペプチドドメインの一部であり;
(f)PROが、第VII因子のプロテアーゼドメインであり;
(g)Sが、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり;
(h)XTENが、表4、表9、表10、表11、表12、または表13から選択されるアミノ酸配列の比較可能な長さと少なくとも90%の配列同一性を呈する伸長した組換えポリペプチドであり、
(i)uが、0または1のいずれかであり;
(j)vが、0または1のいずれかであり;
(k)xが、0または1のいずれかであり;
(l)yが、0または1のいずれかであり;かつ
(m)zが、0または1のいずれかであり、ただし、u+v+x+y+z≧1という条件付きである。
(項目11)
2つ以上のXTENを含む、項目1〜10のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目12)
異種性配列の開裂の際に活性化される、野生型第VII因子を活性化しない凝固前駆体プロテアーゼによって開裂可能な少なくとも1つの異種性配列を含む、単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目13)
組織因子の不在下で活性化可能な、項目12に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目14)
前記異種性配列が、活性化型第XI因子によって開裂可能である、項目12または13に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目15)
少なくとも2つの異種性配列を含み、該異種性配列の各々が同じかまたは異なる凝固前駆体プロテアーゼによって開裂可能である、項目12〜14のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目16)
伸長した組換えポリペプチド(XTEN)を含む、項目12〜15のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目17)
前記少なくとも1つの異種性配列の開裂の際に、前記XTENも開裂される、項目12〜16のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目18)
前記異種性配列が、配列KLTRAETVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFTRVと少なくとも90%の配列同一性を呈する、項目12〜17のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目19)
前記異種性配列が、最適に整列した場合にTSKLTRAETVFPおよびFNDFTRVから選択される配列と少なくとも90%の配列同一性を呈する、項目12〜18のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目20)
前記第VII因子ポリペプチドが、ポリエチレングリコール(PEG)、アルブミン、抗体、および抗体断片からなる群から選択される成分を含まない、項目12〜19のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目21)
少なくとも約4の見かけの分子量因子を呈する、項目12〜10のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
(項目22)
治療有効量の項目1〜21のいずれか一項に記載の第VII因子を含む組成物を対象に投与することを含む、該対象における凝固障害を治療する方法。
(項目23)
前記凝固障害が、血友病Aまたは血友病Bである、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記治療有効量の第VII因子は、外来的に投与された第VIII因子および/または第IX因子が、比較可能な治療効果を生じる必要性を回避するのに十分である、項目22または23に記載の方法。
(項目25)
治療有効量の項目1〜21のいずれか一項に記載の第VII因子を含む組成物を対象に投与することを含む、該対象における出血症状を治療する方法。
(項目26)
治療有効量の項目1〜21のいずれか一項に記載の第VII因子を含む組成物を凝固タンパク質の欠乏した対象に投与することを含む、該対象を治療する方法。
(項目27)
前記凝固タンパク質が、野生型の第VII因子、第IX因子、または第XI因子に置き換わる、項目26に記載の方法。

Claims (29)

  1. 伸長した組換えポリペプチド(XTEN)を含む単離された第VII因子ポリペプチドであって、該XTENが少なくとも36のアミノ酸残基を含み、この場合、該第VII因子ポリペプチドは、対象に投与される場合に約12時間よりも長い終末半減期を呈する、該第VII因子ポリペプチド。
  2. 前記第VII因子ポリペプチドが、最適に整列した場合に、表1から選択される配列と比較して少なくとも90%の配列同一性を呈する、請求項1に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  3. 前記第VII因子が、そのC末端で前記XTENに連結される、請求項1または2に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  4. 第XIa因子、第XIIa因子、カリクレイン、第VIIa因子、第IXa因子、第Xa因子、第IIa因子(トロンビン)、エラスターゼ‐2、MMP‐12、MMP13、MMP‐17、およびMMP‐20からなる群から選択される哺乳類プロテアーゼによって開裂可能な開裂配列を介して前記XTENに連結される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  5. 前記哺乳類プロテアーゼによる前記開裂配列における開裂が、前記第VII因子ポリペプチドから前記XTENを放出する、請求項4に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  6. 前記XTENが、前記第VII因子において含まれる任意の2つの隣接したドメイン間に組み込まれ、この場合、該2つの隣接したドメインが、Gla、EGF1、EGF2、活性化型ペプチド(AP)、およびペプチダーゼS1(Pro)からなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  7. 前記XTENが以下を特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド:
    (a)XTENアミノ酸残基の累積合計が、200超〜約3000アミノ酸残基であり:
    (b)アスパラギン残基およびグルタミン残基の合計が、該XTENの全アミノ酸配列の10%未満であり;
    (c)メチオニン残基およびトリプトファン残基の合計が、該XTENの全アミノ酸配列の2%未満であり;
    (d)該XTEN配列が、10未満のサブシーケンススコアを有し;
    (e)該XTEN配列が、GORアルゴリズムによって決定される時、90%超のランダムコイル形成を有し;かつ
    (f)該XTEN配列が、Chou‐Fasmanアルゴリズムによって決定される時、2%未満のアルファヘリックスおよび2%のベータ‐シートを有する。
  8. 少なくとも約4の見かけの分子量因子を呈する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  9. 前記XTENが、表4、表9、表10、表11、表12、または表13から選択されるアミノ酸配列の比較可能な長さと少なくとも90%の配列同一性を呈する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  10. 式VIIに従って構成された、請求項1〜9のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド:
    (Gla)−(XTEN)−(EGF1)−(XTEN)−(EGF2)−(AP1)−(XTEN)−(AP2)−(XTEN)−(Pro)−(S)−(XTEN) VII
    この場合、各発生について独立して、
    (a)Glaが、第VII因子のGlaドメインであり;
    (b)EGF1が、第VII因子のEGF1ドメインであり;
    (c)EGF2が、第VII因子のEGF2ドメインであり;
    (d)AP1が、第VII因子の活性化因子ペプチドドメインの一部であり;
    (e)AP2が、少なくとも第一の開裂配列を含む第IX因子の活性化因子ペプチドドメインの一部であり;
    (f)PROが、第VII因子のプロテアーゼドメインであり;
    (g)Sが、開裂配列を任意に含むことのできる1〜約50のアミノ酸残基を有するスペーサー配列であり;
    (h)XTENが、表4、表9、表10、表11、表12、または表13から選択されるアミノ酸配列の比較可能な長さと少なくとも90%の配列同一性を呈する伸長した組換えポリペプチドであり、
    (i)uが、0または1のいずれかであり;
    (j)vが、0または1のいずれかであり;
    (k)xが、0または1のいずれかであり;
    (l)yが、0または1のいずれかであり;かつ
    (m)zが、0または1のいずれかであり、ただし、u+v+x+y+z≧1という条件付きである。
  11. 2つ以上のXTENを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  12. 異種性配列の開裂の際に活性化される、野生型第VII因子を活性化しない凝固前駆体プロテアーゼによって開裂可能な少なくとも1つの異種性配列を含む、単離された第VII因子ポリペプチド。
  13. 組織因子の不在下で活性化可能な、請求項12に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  14. 前記異種性配列が、活性化型第XI因子によって開裂可能である、請求項12または13に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  15. 少なくとも2つの異種性配列を含み、該異種性配列の各々が同じかまたは異なる凝固前駆体プロテアーゼによって開裂可能である、請求項12〜14のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  16. 伸長した組換えポリペプチド(XTEN)を含む、請求項12〜15のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  17. 前記少なくとも1つの異種性配列の開裂の際に、前記XTENも開裂される、請求項12〜16のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  18. 前記異種性配列が、配列KLTRAETVFPDVDYVNSTEAETILDNITQSTQSFNDFTRVと少なくとも90%の配列同一性を呈する、請求項12〜17のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  19. 前記異種性配列が、最適に整列した場合にTSKLTRAETVFPおよびFNDFTRVから選択される配列と少なくとも90%の配列同一性を呈する、請求項12〜18のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  20. 前記第VII因子ポリペプチドが、ポリエチレングリコール(PEG)、アルブミン、抗体、および抗体断片からなる群から選択される成分を含まない、請求項12〜19のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  21. 少なくとも約4の見かけの分子量因子を呈する、請求項12〜10のいずれか一項に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  22. 治療有効量の請求項1〜21のいずれか一項に記載の第VII因子を含む組成物を対象に投与することを含む、該対象における凝固障害を治療する方法。
  23. 前記凝固障害が、血友病Aまたは血友病Bである、請求項22に記載の方法。
  24. 前記治療有効量の第VII因子は、外来的に投与された第VIII因子および/または第IX因子が、比較可能な治療効果を生じる必要性を回避するのに十分である、請求項22または23に記載の方法。
  25. 治療有効量の請求項1〜21のいずれか一項に記載の第VII因子を含む組成物を対象に投与することを含む、該対象における出血症状を治療する方法。
  26. 治療有効量の請求項1〜21のいずれか一項に記載の第VII因子を含む組成物を、凝固タンパク質の欠乏した対象に投与することを含む、該対象を治療する方法。
  27. 前記凝固タンパク質が、野生型の第VII因子、第IX因子、または第XI因子に置き換わる、請求項26に記載の方法。
  28. 前記XTENが、少なくとも100のアミノ酸残基を含む、請求項1に記載の単離された第VII因子ポリペプチド。
  29. XTENが以下を特徴とする、伸長した組換えポリペプチド(XTEN)を含む単離された第VII因子ポリペプチド:
    (a)該XTENが、少なくとも36のアミノ酸残基を含み;
    (b)前記URPにおいて含まれるグリシン(G)、アスパラギン酸(D)、アラニン(A)、セリン(S)、トレオニン(T)、グルタミン酸(E)、およびプロリン(P)の残基の合計が、該XTENの全アミノ酸の少なくとも80%を構成し;
    (c)(i)該XTENの配列が、3つの連続したアミノ酸がセリンでない限り、同一である該アミノ酸を含まないように、または(ii)該XTEN配列の少なくとも約80%が、非重複配列モチーフからなり、該配列モチーフの各々が約9〜約14のアミノ酸残基を含み、この場合、任意の2つの連続したアミノ酸残基が、該配列モチーフの各々の2倍以下しか生じないように、該XTEN配列が実質的に非反復性であり;
    (d)該XTEN配列が、TEPITOPEアルゴリズムによって分析される場合、推定T細胞エピトープを欠失し、この場合、該XTEN配列内のエピトープについての該TEPITOPEアルゴリズム推定が、−9のスコアに基づいており;
    (e)該XTEN配列が、GORアルゴリズムによって決定される時、90%超のランダムコイル形成を有し;かつ
    (f)該XTEN配列が、Chou‐Fasmanアルゴリズムによって決定される時、2%未満のアルファヘリックスおよび2%のベータ‐シートを有する。
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