発明の詳細な説明
本願は、2009年8月5日に出願された米国仮出願61/231,636の優先権を主張し、その開示内容の全体がここでの参照のために導入される。
ここで提供されるのは、大環状セリンプロテアーゼ阻害剤化合物と、その化合物を含む薬学的組成物と、その製造方法である。それを必要とするHCV感染症の治療のためのその使用方法も提供される。
〔背景技術〕
C型肝炎ウイルス(HCV)は、輸血後肝炎の少なくとも80%と散発性の急性肝炎のほぼ同等に生じることが知られている (Kuo et al., Science 1989, 244, 362-364; Thomas, Curr. Top. Microbiol. Immunol. 2000, 25-41)。予備的な証拠により、HCVは、「突発性」慢性肝炎、「特発性」肝硬変、またおそらくはB型肝炎ウイルスなどの他の肝炎ウイルスと関係のない肝細胞癌の多くの場合にも関与している(Di Besceglie et al., Scientific American, 1999, October, 80-85; Boyer et al., J. Hepatol. 2000, 32, 98-112)。
HCVは、およそ9.4kbのポジティブセンス一本鎖RNAゲノムを含むエンベロープウイルスである (Kato et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1990, 87, 9524-9528; Kato, Acta Medica Okayama, 2001, 55, 133-159)。ウイルスのゲノムは、5’未翻訳領域(UTR)と、およそ3011個のアミノ酸のポリプロテイン前駆体をエンコードする長いオープンリーディングフレームと、短い3’UTRとからなる。5’UTRは、HCVの最も高く保存された部分であり、ポリプロテインの翻訳の開始と制御とに重要である。HCVゲノムの翻訳は、内部リボソームエントリとして知られる、キャップ非依存メカニズムによって開始される。このメカニズムは、内部リボソームエントリサイトとして知られるRNAシーケンスへのリボソームの結合に関係している。RNAの擬似節構造は、最近、HCV IRESの本質的な構造要素であると決定された。ウイルスの構造タンパクは、ヌクレオカプシドコアプロテイン(C)と2つのエンベロープグリコプロテインE1、E2を含んでいる。HCVはまた、2つのプロテイナーゼ、すなわちNS2−NS3領域によりエンコードされる銅依存性金属プロテイナーゼと、NS3領域にてエンコードされるセリンプロテイナーゼをエンコードする。これらのプロテイナーゼは、前駆体ポリプロテインの特定の領域が切断され成熟したペプチドになるのに必要である。非構造性プロテイン5のカルボキシル半端のNS5Bは、RNA依存性RNAポリメアーゼを含んでいる。残りの非構造性プロテインであるNS4A、NS4B、NS5A(非構造性プロテイン5のアミノ半端)の機能はわかっていない。
現在、最も効果的なHCV治療は、α−インターフェロンとリバビリンの組み合わせで、患者のおよそ40%で効果が持続している(Poynard et al., Lancet 1998, 352, 1426-1432)。最近の臨床結果は、非修飾α−インターフェロンよりもペグ化されたα−インターフェロンが単一療法として優れていることを示している。しかしながら、ペグ化されたα−インターフェロンとリバビリンの組み合わせに関与する実験的治療レジメでも、患者の相当数はウイルス量の減少が維持できていない(Manns et al, Lancet 2001, 358, 958-965; Fried et al., N. Engl. J. Med. 2002, 347, 975-982; Hadziyannis et al., Ann. Intern. Med. 2004, 140, 346-355)。そのため、HCV感染症の効果的な治療法を開発するという明らかで未対処の必要性がある。
〔発明の要約〕
ここで提供されるのは、大環状セリンプロテアーゼ阻害剤化合物と、その化合物を含む薬学的組成物と、その製造方法である。それを必要とするHCV感染症の治療のためのその使用方法も提供される。
一実施形態では、式(Ia)または(Ib)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種(isotopic variant)、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグであり、
ここで、R5は、−OH、−NR8R9、−NHS(O)2R8、−NHS(O)2NR8R9、−NHC(O)R8、−NHC(O)NR8R9、−C(O)R8または−C(O)NR8R9であり、
各R8は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C1−6アルキル−C3−7シクロアルキレン、−CH2NR8aR8b、−CH(R8c)NR8aR8b、−CHR8cCHR8dNR8aR8bまたは−CH2CR8cR8dNR8aR8bであり、
各R8a、R8c、R8dは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
各R8bは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C(O)R11、−C(O)OR11、−C(O)NR11R12、−C(=NR13)NR11R12、−S(O)R11、−S(O)2R11、−S(O)NR11R12または−S(O)2NR11R12であり、各R11、R12およびR13は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、または、R11およびR12は、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、または、
R8aおよびR8bは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、
各R9は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、または、
R8およびR9は、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、
R6およびLは、(i)または(ii)であり、
(i) R6は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
Lは、結合、C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−7シクロアルキレン、−X−または−(CR6aR6b)pX−であり、pは整数1、2または3であり、R6aおよびR6bは、それぞれ、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシルまたはアルコキシであり、Xは、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NR14−、−C(=NR14)NR15−、−O−、−OC(O)O−、−OC(O)NR14−、−OC(=NR14)NR15−、−OP(O)(OR14)−、−NR14−、−NR14C(O)NR15−、−NR14C(=NR15)NR16−、−NR14S(O)NR15−、−NR14S(O)2NR15−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−S(O)NR14−、−S(O)2NR14−または−P(O)(OR14)−であり、R14、R15、R16は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、または、
(ii) −L−R6は−O−N=CR6cR6dであり、各R6cおよびR6dは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、または、R6cおよびR6dは、それらが結合するC原子と共にC3−15シクロアルキリデン、C6−14アリーリデン、ヘテロアリーリデンまたはヘテロシクリリデンを形成し、
Q1は、−O−、−N(R17)−、−C(R18R19)−または−CR17(NR18R19)−であり、
各R17およびR18は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
各R19は、独立して、−R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)NR21R22、−C(=NR20)NR21R22、−S(O)R20または−S(O)2R20であり、各R20、R21、R22は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、または、R21およびR22は、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、または、
R18およびR19は、それらが結合するCまたはN原子と共にC3−7シクロアルキルまたはヘテロシクリルを形成し、
Q2は、C3−9アルキレン、C3−9アルケニレンまたはC3−9アルキニレンであり、それぞれ、随意的に、O、N、Sから独立して選ばれるヘテロ原子をチェーン中に1ないし3個含み、
mは整数0または1であり、nは整数1または2であり、ただし、mとnとの和は2または3であり、
ここで、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルケニレン、アルキニル、アルキニレン、シクロアルキル、シクロアルキレン、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、随意的に、1つまたはそれより多いグループで置換され、各グループは、独立して、以下のものから選ばれる。(a)シアノ、ハロおよびニトロ、(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル、ここでそれぞれは、随意的に、1つまたはそれより多い、一実施形態では1、2、3または4つの、置換基Qで置換され、(c)−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)NRbRc、−C(NRa)NRbRc、−ORa、−OC(O)Ra、−OC(O)ORa、−OC(O)NRbRc、−OC(=NRa)NRbRc、−OS(O)Ra、−OS(O)2Ra、−OS(O)NRbRc、−OS(O)2NRbRc、−NRbRc、−NRaC(O)Rd、−NRaC(O)ORd、−NRaC(O)NRbRc、−NRaC(=NRd)NRbRc、−NRaS(O)Rd、−NRaS(O)2Rd、−NRaS(O)NRbRc、−NRaS(O)2NRbRc、−SRa、−S(O)Ra、−S(O)2Ra、−S(O)NRbRcおよび−S(O)2NRbRc、ここで、各Ra、Rb、RcおよびRdは、独立して、(i)水素、(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル、ここでそれぞれは、随意的に、1つまたはそれより多い、一実施形態では1、2、3または4つの、置換基Qで置換され、または、(iii)RbおよびRcは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、随意的に、1つまたはそれより多い、一実施形態では、1、2、3または4つの、置換基Qで置換され、
ここで、各Qは、独立して、以下のものからなるグループから選ばれる。(a)シアノ、ハロおよびニトロ、(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル、および、(c)−C(O)Re、−C(O)ORe、−C(O)NRfRg、−C(NRe)NRfRg、−ORe、−OC(O)Re、−OC(O)ORe、−OC(O)NRfRg、−OC(=NRe)NRfRg、−OS(O)Re、−OS(O)2Re、−OS(O)NRfRg、−OS(O)2NRfRg、−NRfRg、−NReC(O)Rh、−NReC(O)ORf、−NReC(O)NRfRg、−NReC(=NRh)NRfRg、−NReS(O)Rh、−NReS(O)2Rh、−NReS(O)NRfRg、−NReS(O)2NRfRg、−SRe、−S(O)Re、−S(O)2Re、−S(O)NRfRgおよび−S(O)2NRfRg、ここで、各Re、Rf、RgおよびRhは、独立して、(i)水素、(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル、または、(iii)RfおよびRgは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成する。
また、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグを含めて、例えば式(Ia)または(Ib)の化合物を含む薬学的組成物をも、1つまたはそれより多い薬学的に許容される賦形剤や担体と組み合わせて、提供する。
さらに、HCV感染症の治療または予防方法も提供される。これは、ここで開示される化合物の治療上効果的な量を対象者に投与することを含む。この化合物は、例えば、式(I)の化合物であり、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグを含む。
また、ここでは、HCV感染症と関連する肝臓疾患・障害の1つまたはそれより多い症状を治療、予防、または改善する方法も提供する。これは、ここで開示される化合物の治療上効果的な量を対象者に投与することを含む。この化合物は、例えば、式(I)の化合物であり、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグを含む。
ここでは、宿主内でウイルスの複製を阻害する方法を提供する。これは、ここで開示される化合物の治療上効果的な量を宿主に投与することを含む。この化合物は、例えば、式(I)の化合物であり、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグを含む。
ここでは、セリンプロテアーゼの活性を阻害する方法を提供する。これは、ここで開示される化合物をセリンプロテイナーゼと接触させることを含む。この化合物は、例えば、式(I)の化合物であり、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグを含む。
ここでの記載の理解を助けるために、多くの用語について以下に定義する。
一般に、ここでおよびここに記載される有機化学、医化学、薬学の実験処理で用いられる命名法は、当業者に共通して知られているものである。他に定義しない限り、ここで用いられるすべての技術的および科学的用語は、一般に、この記載が属する分野の当業者によって共通して理解される同じ意味を有する。
「対象者」という用語は、動物を参照し、霊長類(例えば人間)、牛、豚、羊、山羊、馬、犬、猫、ウサギ、ラット、マウスを含むが、これに限定されない。「対象者」および「患者」という用語は、ここでは、参照のため、交換可能に使用される。例えば、ほ乳類対象者、人間対象者であり、一実施形態では人間である。
「宿主」という用語は、ウイルスが複製できる、単細胞または多細胞の組織であり、細胞、細胞ライン、人間などの動物を含むが、これに限定されない。
「治療」という用語は、障害、病気、状態、または、これらの障害、病気、状態と関連する1つまたはそれより多い症状を軽減または排除することを含み、障害、病気、状態そのものの原因を軽減または排除することを含む。
「予防」という用語は、障害、病気、状態および/またはそれによる症状の始まりを遅延および/または予防する方法、障害、病気、状態を対象者が罹患するのを防ぐ方法、または、障害、病気、状態を対象者が罹患する危険を減少させる方法を含む。
「治療上効果的な量」という用語は、投与されたときに、治療される障害、病気、状態の1つまたはそれより多い症状の進展を防止したり、ある程度軽減したりするのに十分な化合物量を含むことを意味している。「治療上効果的な量」という用語は、また、研究者、獣医、医師、臨床医学者によって研究される、生物学的な分子(例えばタンパク質、酵素、RNA、DNA)、細胞、組織、器官、動物または人間の、生物学的または医学的な反応を導くのに十分な化合物量である。
「IC50」または「EC50」という用語は、このような反応を測定する分析における最大反応の50%の阻害に必要な化合物の量、濃度、用量である。
「薬学的に許容される担体」、「薬学的に許容される賦形剤」、「生理学上許容される担体」、「生理学上許容される賦形剤」という用語は、液体や固体のフィラー、希釈剤、溶剤、カプセル化原料などの、薬学的に許容される原料、組成、媒体である。一実施形態では、各成分は、薬物形成の他の成分と互換性があるという意味で「薬学的に許容される」ものであり、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、免疫や他の問題や合併症なしに、人間や動物の組織や器官と接触して使用するのに適しており、適度な利益/危険の比と釣り合っている。Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 21st ed.; Lippincott Williams & Wilkins: Philadelphia, PA, 2005; Handbook of Pharmaceutical Excipients, 6th ed.; Rowe et al., Eds.; The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association: 2009; Handbook of Pharmaceutical Additives, 3rd ed.; Ash and Ash Eds.; Gower Publishing Company: 2007; Pharmaceutical Preformulation and Formulation, 2nd ed.; Gibson Ed.; CRC Press LLC: Boca Raton, FL, 2009を参照されたい。
「およそ」または「おおよそ」という用語は、当業者の一人によって決定された、特定値に対する許容できる誤差であり、部分的には、この数値を測定または決定した方法に依存する。ある実施形態では、「およそ」または「おおよそ」という用語は、1、2、3、4つの標準偏差以内、を意味する。ある実施形態では、「およそ」または「おおよそ」という用語は、所定の数値または範囲の、50%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%または0.05%以内を意味する。
「活性成分」および「活性物質」という用語は、単独または1つまたはそれより多い薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて、対象者に、障害、病気、状態の1つまたはそれより多い症状を治療、予防、または軽減させるために投与される化合物である。ここで用いられるように、「活性成分」および「活性物質」は、ここに記載される化合物の光学活性異性体または同位体変種であってもよい。
「薬」、「治療薬」、「化学療法薬」という用語は、障害、病気、状態の1つまたはそれより多い症状を治療、予防、または軽減させるために投与される、化合物またはその薬学的組成である。
「単環状」という用語は、その環状原子の一つを通じて分子の残りに結合した単一の環を有する置換基である。一実施形態では、単環状置換基は、環状である1つまたはそれより多い置換基で置換されることができる。
「二環状」という用語は、融合した2つの環を含む置換基である。二環状技官来は、2つの融合した環の一つを通じて分子の残りに結合する。ある実施形態では、2つの融合した環は、共通の結合を分け合う。ある実施形態では、2つの融合した環は、2つまたはそれより多い環状原子を分け合って、架橋された環状化合物を形成する。ある実施形態では、2つの融合した環は、共通の環状原子を分け合って、スピロ環状化合物を形成する。
「アルキル」という用語は、直線状または分岐状の飽和の1価の炭化水素ラジカルであり、アルキルは、随意的に、ここに述べるように置換されてもよい。例えば、C1−6アルキルは、1ないし6個の炭素原子の直線状の飽和の1価の炭化水素ラジカル、または、3ないし6個の炭素原子の分岐状の飽和の1価の炭化水素ラジカルである。ある実施形態では、アルキルは、1ないし20個(C1−20)、1ないし15個(C1−15)、1ないし10個(C1−10)、1ないし6個(C1−6)の炭素原子を持つ直線状の飽和の1価の炭化水素ラジカルであるか、または、3ないし20個(C3−20)、3ないし15個(C3−15)、3ないし10個(C3−10)、3ないし6個(C3−6)の炭素原子を持つ分岐状の飽和の1価の炭化水素ラジカルである。ここで用いられるように、直線上のC1−6と分岐状のC3−6のアルキル基を「低アルキル」とも称する。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル(すべての異性体形式を含む。)、n−プロピル、イソプロピル、ブチル(すべての異性体形式を含む。)、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル(すべての異性体形式を含む。)、ヘキシル(すべての異性体形式を含む。)を含むが、これに限定されない。
「アルキレン」という用語は、直線状または分岐状の飽和の2価の炭化水素ラジカルであり、アルキレンは、随意的に、ここに述べるように置換されてもよい。例えば、C1−6アルキレンは、1ないし6個の炭素原子の直線状の飽和の2価の炭化水素ラジカル、または、3ないし6個の炭素原子の分岐状の飽和の2価の炭化水素ラジカルである。ある実施形態では、アルキレンは、1ないし20個(C1−20)、1ないし15個(C1−15)、1ないし10個(C1−10)、1ないし6個(C1−6)の炭素原子を持つ直線状の飽和の2価の炭化水素ラジカルであるか、または、3ないし20個(C3−20)、3ないし15個(C3−15)、3ないし10個(C3−10)、3ないし6個(C3−6)の炭素原子を持つ分岐状の飽和の2価の炭化水素ラジカルである。ここで用いられるように、直線上のC1−6と分岐状のC3−6のアルキレン基を「低アルキレン」とも称する。アルキレン基の例は、メチレン、エチレン、プロピレン(すべての異性体形式を含む。)、n−プロピレン、イソプロピレン、ブチレン(すべての異性体形式を含む。)、n−ブチレン、イソブチレン、t−ブチレン、ペンチレン(すべての異性体形式を含む。)、ヘキシレン(すべての異性体形式を含む。)を含むが、これに限定されない。
「アルケニル」という用語は、直線状または分岐状の1価の炭化水素ラジカルであり、1つまたはそれより多い、一実施形態では1ないし5個で、別の実施形態では1個の、炭素−炭素二重結合を含有している。アルケニルは、随意的に、ここに述べるように置換されてもよい。「アルケニル」という用語は、当業者にはよく理解されている通り、「シス」または「トランス」構造またはそれらの混合物を有するラジカル、または、「Z」または「E」構造またはそれらの混合物を有するラジカルを含む。例えば、C2−6アルケニルは、2ないし6個の炭素原子の直線状の不飽和の1価の炭化水素ラジカル、または、3ないし6個の炭素原子の分岐状の不飽和の1価の炭化水素ラジカルである。ある実施形態では、アルケニルは、2ないし20個(C2−20)、2ないし15個(C2−15)、2ないし10個(C2−10)、2ないし6個(C2−6)の炭素原子を持つ直線状の1価の炭化水素ラジカルであるか、または、3ないし20個(C3−20)、3ないし15個(C3−15)、3ないし10個(C3−10)、3ないし6個(C3−6)の炭素原子を持つ分岐状の1価の炭化水素ラジカルである。アルケニル基の例は、エテニル、プロペン−1−イル、プロペン−2−イル、アリル、ブテニル、4−メチルブテニルを含むが、これに限定されない。
「アルケニレン」という用語は、直線状または分岐状の2価の炭化水素ラジカルであり、1つまたはそれより多い、一実施形態では1ないし5個で、別の実施形態では1個の、炭素−炭素二重結合を含有している。アルケニレンは、随意的に、ここに述べるように置換されてもよい。「アルケニレン」という用語は、当業者にはよく理解されている通り、「シス」または「トランス」構造またはそれらの混合物を有するラジカル、または、「Z」または「E」構造またはそれらの混合物を有するラジカルを含む。例えば、C2−6アルケニレンは、2ないし6個の炭素原子の直線状の不飽和の2価の炭化水素ラジカル、または、3ないし6個の炭素原子の分岐状の不飽和の2価の炭化水素ラジカルである。ある実施形態では、アルケニレンは、2ないし20個(C2−20)、2ないし15個(C2−15)、2ないし10個(C2−10)、2ないし6個(C2−6)の炭素原子を持つ直線状の2価の炭化水素ラジカルであるか、または、3ないし20個(C3−20)、3ないし15個(C3−15)、3ないし10個(C3−10)、3ないし6個(C3−6)の炭素原子を持つ分岐状の2価の炭化水素ラジカルである。アルケニレン基の例は、エテニレン、アリレン、プロペニレン、ブテニレン、4−メチルブテニレンを含むが、これに限定されない。
「アルキニル」という用語は、直線状または分岐状の1価の炭化水素ラジカルであり、1つまたはそれより多い、一実施形態では1ないし5個で、別の実施形態では1個の、炭素−炭素三重結合を含有している。アルキニルは、随意的に、ここに述べるように置換されてもよい。例えば、C2−6アルキニルは、2ないし6個の炭素原子の直線状の不飽和の1価の炭化水素ラジカル、または、3ないし6個の炭素原子の分岐状の不飽和の1価の炭化水素ラジカルである。ある実施形態では、アルキニルは、2ないし20個(C2−20)、2ないし15個(C2−15)、2ないし10個(C2−10)、2ないし6個(C2−6)の炭素原子を持つ直線状の1価の炭化水素ラジカルであるか、または、3ないし20個(C3−20)、3ないし15個(C3−15)、3ないし10個(C3−10)、3ないし6個(C3−6)の炭素原子を持つ分岐状の1価の炭化水素ラジカルである。アルキニル基の例は、エチニル(−C≡CH)、プロピニル(すべての異性体形式を含む。例えば、1−プロピニル(−C≡CCH3)およびプロパルギル(−CH2C≡CH))、ブチニル(すべての異性体形式を含む。例えば、1−ブチン−1−イルおよび2−ブチン−1−イル)、ペンチニル(すべての異性体形式を含む。例えば、1−ペンチン−1−イルおよび1−メチル−2−ブチン−1−イル)、ヘキシニル(すべての異性体形式を含む。例えば、1−ヘキシン−1−イル)を含むが、これに限定されない。
「アルキニレン」という用語は、直線状または分岐状の2価の炭化水素ラジカルであり、1つまたはそれより多い、一実施形態では1ないし5個で、別の実施形態では1個の、炭素−炭素三重結合を含有している。アルキニレンは、随意的に、ここに述べるように置換されてもよい。例えば、C2−6アルキニレンは、2ないし6個の炭素原子の直線状の不飽和の2価の炭化水素ラジカル、または、3ないし6個の炭素原子の分岐状の不飽和の2価の炭化水素ラジカルである。ある実施形態では、アルキニレンは、2ないし20個(C2−20)、2ないし15個(C2−15)、2ないし10個(C2−10)、2ないし6個(C2−6)の炭素原子を持つ直線状の2価の炭化水素ラジカルであるか、または、3ないし20個(C3−20)、3ないし15個(C3−15)、3ないし10個(C3−10)、3ないし6個(C3−6)の炭素原子を持つ分岐状の2価の炭化水素ラジカルである。アルキニレン基の例は、エチニレン、プロピニレン(すべての異性体形式を含む。例えば、1−プロピニレンおよびプロパルギレン、ブチニレン(すべての異性体形式を含む。例えば、1−ブチン−1−イレンおよび2−ブチン−1−イレン)、ペンチニレン(すべての異性体形式を含む。例えば、1−ペンチン−1−イレンおよび1−メチル−2−ブチン−1−イレン)、ヘキシニレン(すべての異性体形式を含む。例えば、1−ヘキシン−1−イレン)を含むが、これに限定されない。
「シクロアルキル」という用語は、環状の1価の炭化水素ラジカルであり、ここに述べるように置換されてもよい。一実施形態では、シクロアルキル基は、飽和または不飽和で、ただし非芳香族で、および/または架橋され、および/または架橋されず、および/または融合した2つの環状基であってもよい。ある実施形態では、シクロアルキルは、3ないし20個(C3−20)、3ないし15個(C3−15)、3ないし10個(C3−10)、3ないし7個(C3−7)の炭素原子を持つ。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、デカリニル、アダマンチルを含むが、これに限定されない。
「シクロアルキレン」という用語は、環状の2価の炭化水素ラジカルであり、ここに述べるように置換されてもよい。一実施形態では、シクロアルキレン基は、飽和または不飽和で、ただし非芳香族で、および/または架橋され、および/または架橋されず、および/または融合した2つの環状基であってもよい。ある実施形態では、シクロアルキレンは、3ないし20個(C3−20)、3ないし15個(C3−15)、3ないし10個(C3−10)、3ないし7個(C3−7)の炭素原子を持つ。シクロアルキレン基の例は、シクロプロピレン(例えば1,1−シクロプロピレンおよび1,2−シクロプロピレン)、シクロブチレン(例えば1,1−シクロブチレン、1,2−シクロブチレンまたは1,3−シクロブチレン)、シクロペンチレン(例えば1,1−シクロペンチレン、1,2−シクロペンチレンまたは1,3−シクロペンチレン)、シクロヘキシレン(例えば1,1−シクロヘキシレン、1,2−シクロヘキシレン、1,3−シクロヘキシレンまたは1,4−シクロヘキシレン)、シクロヘプチレン(例えば1,1−シクロヘプチレン、1,2−シクロヘプチレン、1,3−シクロヘプチレンまたは1,4−シクロヘプチレン)、デカリニレン、アダマンチレンを含むが、これに限定されない。
「アリール」という用語は、少なくとも1つの芳香族炭素環を含んだ単環状の1価の芳香族および/または多環状の1価の芳香族基である。ある実施形態では、アリールは、6ないし20個(C6−20)、6ないし15個(C6−15)、6ないし10個(C6−10)の環状原子を持つ。アリール基の例は、フェニル、ナフチル、フルオレニル、アズレニル、アントリル、フェナントリル、ピレニル、ビフェニル、テルフェニルを含むが、これに限定されない。アリールはまた、二環状または三環状炭素環であり、ここでは、環の1つが芳香族で、他の環は、飽和され、部分的に不飽和で、または、芳香族である。例えば、ジヒドロナフチル、インデニル、インダニル、またはテトラヒドロナフチル(テトラリニル)である。ある実施形態では、アリールは、随意的に、ここに記載のように置換されてもよい。
「アラルキル」または「アリールアルキル」という用語は、1つまたはそれより多いアリール基で置換された1価のアルキル基である。ある実施形態では、アラルキルは、7ないし30個(C7−30)、7ないし20個(C7−20)、7ないし16個(C7−16)の炭素原子を持つ。アラルキル基の例は、ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピルを含むが、これに限定されない。ある実施形態では、アラルキルは、随意的に、ここに記載のように1つまたはそれより多い置換基で置換されてもよい。
「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つの芳香環を含んだ単環状の1価の芳香族または多環状の1価の芳香族基であって、少なくとも1つの芳香環が、環内にO、S、Nから独立して選ばれる1つまたはそれより多いヘテロ原子を含んでいる。ヘテロアリール基は、芳香環を通じて、分子の残りと結合している。ヘテロアリール基の各環は、1ないし2個のO原子、1ないし2個のS原子、および/または1ないし4個のN原子を含むことができる。ただし、各環内のヘテロ原子の総数は4個またはそれより少なく、各環は少なくとも1つの炭素原子を含む。ある実施形態では、ヘテロアリールは、5ないし20個、5ないし15個、5ないし10個の環状原子を持つ。単環状のヘテロアリール基の例は、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、テトラゾリル、トリアジニル、トリアゾリルを含むが、これに限定されない。二環状のヘテロアリールの例は、ベンゾフラニル、ベンズイミダロリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾキサゾリル、フロピリジル、イミダゾピリジニル、イミダゾチアゾリル、インドリジニル、インドリル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチエニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサゾロピリジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピリドピリジル、ピロロピリジル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリル、チアジアゾロピリミジル、チエノピジリルを含むが、これに限定されない。三環状のヘテロアリールの例は、アクリジニル、ベンズインドリル、カルバゾリル、ジベンゾフラニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナントリジニル、フェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、キサンテニルを含むが、これに限定されない。ある実施形態では、ヘテロアリールは、随意的に、ここに記載のように置換されてもよい。
「ヘテロシクリル」または「ヘテロ環状」という用語は、少なくとも1つの非芳香環を含んだ単環状の1価の環システムまたは多環状の1価の環システムであって、1つまたはそれより多い非芳香環原子が、O、S、Nから独立して選ばれるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素原子である。ある実施形態では、ヘテロシクリル基またはヘテロ環状基は、3ないし20個、3ないし15個、3ないし10個、3ないし8個、4ないし7個、5ないし6個の環状原子を持つ。ヘテロシクリル基は、非芳香環を通じて、分子の残りと結合している。ある実施形態では、ヘテロシクリル基は、単環状、二環状、三環状、四環状の環システムであり、融合または架橋されていてもよく、そこでは、窒素または硫黄原子が随意的に酸化されていてもよく、窒素原子は随意的に四元体となっていてもよく、いくつかの環は、部分的または全体的に飽和していても芳香族であってもよい。ヘテロシクリル基は、安定な化合物の生成を導く任意のヘテロ原子または炭素原子にてメインの構造に結合していてもよい。このようなヘテロ環状基の例は、アゼピニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラノニル、ベンゾピラノニル、ベンゾピラニル、ベンゾテトラヒドロフラニル、ベンゾテトラヒドロチエニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾキサジニル、β−カルボリニル、クロマニル、クロモニル、シンノリニル、クマリニル、デカヒドロイソキノリニル、ジヒドロベンズイソチアジニル、ジヒドロベンズイソキサジニル、ジヒドロフリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジオキソラニル、1,4−ジチアニル、フラノニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、インドリニル、イソベンゾテトラヒドロフラニル、イソベンゾテトラヒドロチエニル、イソクロマニル、イソクマリニル、イソインドリニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルフォリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、オキサゾリジノニル、オキサゾリジニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、4−ピペリドニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピロリジニル、ピロリニル、キノクリニジル、テトタヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、チアモルフォリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロキノリニル、1,3,5−トリチアニルを含むが、これに限定されない。ある実施形態では、ヘテロ環状は、随意的に、ここに記載のように置換されてもよい。
「ハロゲン」、「ハライド」、「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、および/またはヨウ素を指す。
接尾辞「イリデン」は、化合物の2つの水素原子が二重結合によって置き換わっていることを意味する。ある実施形態では、接尾辞「イリデン」は、カルベンを指す。C3−15シクロアルキリデン、C6−15アリーリデン、ヘテロアルキリデン、ヘテロシクリデンの例は、9H−フルオレン−9−イリデン、9H−キサント−9−イリデン、アントラセン−9(10H)−オン−10−イリデン、9,10−ジヒドロアクリジン−9−イリデン、1,8−ジアザ−9H−フルオレン−9−イリデン、4,5−ジアザ−9H−フルオレン−9−イリデン、10,11−ジヒドロ−5H−ビベンゾ[1,2−d]シクロヘプト−5−イリデン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イリデン、1,2,3,4−テトラヒドロナフト−1−イリデン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−5−イリデン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イリデン、クロマン−4−イリデン、およびチオクロマン−4−イリデンを含むが、これに限定されない。
「随意的に置換される」という用語は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル基などの置換基が、例えば以下のものから独立して選ばれる1つまたはそれより多い置換基で置換してもよいことを意味することを意図している。例えば(a)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルであり、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多い置換基Q、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qで置換される、(b)ハロ、シアノ(−CN)、ニトロ(−NO2)、−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)NRbRc、−C(NRa)NRbRc、−ORa、−OC(O)Ra、−OC(O)ORa、−OC(O)NRbRc、−OC(=NRa)NRbRc、−OS(O)Ra、−OS(O)2Ra、−OS(O)NRbRc、−OS(O)2NRbRc、−NRbRc、−NRaC(O)Rd、−NRaC(O)ORd、−NRaC(O)NRbRc、−NRaC(=NRd)NRbRc、−NRaS(O)Rd、−NRaS(O)2Rd、−NRaS(O)NRbRc、−NRaS(O)2NRbRc、−SRa、−S(O)Ra、−S(O)2Ra、−S(O)NRbRcおよび−S(O)2NRbRcであり、ここで、各Ra、Rb、Rc、Rdは、独立して、(i)水素、(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、それぞれ随意的に、1つまたはそれより多い置換基Q、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qで置換される、または、(iii)RbとRcとは、それらが結合するN原子と共にヘテロアリールまたはヘテロシクリルを形成し、随意的に、1つまたはそれより多い置換基Q、一実施形態では、1、2、3、または4つの置換基Qで置換される。ここで用いられるように置換可能なすべての置換基は、特記しない限り、「随意的に置換」される。
一実施形態では、各Qは、独立して、以下の、独立して選ばれる1つまたはそれより多い置換基で置換される:(a)シアノ、ハロ、ニトロ、(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、(c)−C(O)Re、−C(O)ORe、−C(O)NRfRg、−C(NRe)NRfRg、−ORe、−OC(O)Re、−OC(O)ORe、−OC(O)NRfRg、−OC(=NRe)NRfRg、−OS(O)Re、−OS(O)2Re、−OS(O)NRfRg、−OS(O)2NRfRg、−NRfRg、−NReC(O)Rh、−NReC(O)ORh、−NReC(O)NRfRg、−NReC(=NRh)NRfRg、−NReS(O)Rh、−NReS(O)2Rh、−NReS(O)NRfRg、−NReS(O)2NRfRg、−SRe、−S(O)Re、−S(O)2Re、−S(O)NRfRgおよび−S(O)2NRfRgであり、ここで、各Re、Rf、Rg、Rhは、独立して、(i)水素、(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、または、(iii)RfとRgとは、それらが結合するN原子と共にヘテロアリールまたはヘテロシクリルを形成する。
ある実施形態では、「光学活性」および「エナンチオマー活性」とは、分子の集合体であって、およそ50%以上、およそ70%以上、およそ80%以上、およそ90%以上、およそ91%以上、およそ92%以上、およそ93%以上、およそ94%以上、およそ95%以上、およそ96%以上、およそ97%以上、およそ98%以上、およそ99%以上、およそ99.5%以上、およそ99.8%以上のように、エナンチオマーが過剰にあることを指す。ある実施形態では、化合物は、該当するラセミ体の総重量に基づき、およそ95%またはそれより多い一つのエナンチオマーとおよそ5%またはそれより少ない他のエナンチオマーとを含有している。
光学的に活性な化合物を記述するときに、キラル中心の周りの分子の絶対配置を示すために接頭辞R、Sが用いられる。化合物の光学的な回転すなわち、光学的に活性な化合物によって偏光面が回転する方向を示すのに(+)と(−)が用いられる。接頭辞(−)は、化合物が左旋性であることを示す。すなわち、化合物が、偏光面を、左すなわち時計と反対方向に回転させる。接頭辞(+)は、化合物が右旋性であることを示す。すなわち、化合物が、偏光面を、右すなわち時計と同じ方向に回転させる。しかしながら、光学回転の印である(+)と(−)とは、分子の絶対配置R、Sとは関係ない。
「同位体変種」という用語は、このような化合物を構成する1つまたはそれより多い原子において不自然な割合の同位体を含む化合物を指す。ある実施形態では、化合物の「同位体変種」は、以下のような、不自然な割合の、1つまたはそれより多い同位体を含むが、これに限定されない:水素(1H)、重水素(2H)、三重水素(3H)、炭素−11(11C)、炭素−12(12C)、炭素−13(13C)、炭素−14(14C)、窒素−13(13N)、窒素−14(14N)、窒素−15(15N)、酸素−14(14O)、酸素−15(15O)、酸素−16(16O)、酸素−17(17O)、酸素−18(18O)、フッ素−17(17F)、フッ素−18(18F)、リン−31(31P)、リン−32(32P)、リン−33(33P)、硫黄−32(32S)、硫黄−33(33S)、硫黄−34(34S)、硫黄−35(35S)、硫黄−36(36S)、塩素−35(35Cl)、塩素−36(36Cl)、塩素−37(37Cl)、臭素−79(79Br)、臭素−81(81Br)、ヨウ素−123(123I)、ヨウ素−125(125I)、ヨウ素−127(127I)、ヨウ素−129(129I)、ヨウ素−131(131I)。ある実施形態では、化合物の「同位体変種」は、安定な形式、すなわち、非放射活性である。ある実施形態では、化合物の「同位体変種」は、以下のような、不自然な割合の、1つまたはそれより多い同位体を含むが、これに限定されない:水素(1H)、重水素(2H)、炭素−12(12C)、炭素−13(13C)、窒素−14(14N)、窒素−15(15N)、酸素−16(16O)、酸素−17(17O)、酸素−18(18O)、フッ素−17(17F)、リン−31(31P)、硫黄−32(32S)、硫黄−33(33S)、硫黄−34(34S)、硫黄−36(36S)、塩素−35(35Cl)、塩素−37(37Cl)、臭素−79(79Br)、臭素−81(81Br)、ヨウ素−127(127I)I)。ある実施形態では、化合物の「同位体変種」は、不安定な形式、すなわち、放射活性である。ある実施形態では、化合物の「同位体変種」は、以下のような、不自然な割合の、1つまたはそれより多い同位体を含むが、これに限定されない:三重水素(3H)、炭素−11(11C)、炭素−14(14C)、窒素−13(13N)、酸素−14(14O)、酸素−15(15O)、フッ素−18(18F)、リン−32(32P)、リン−33(33P)、硫黄−35(35S)、塩素−36(36Cl)、ヨウ素−123(123I)、ヨウ素−125(125I)、ヨウ素−129(129I)、ヨウ素−131(131。理解される通り、ここで記載の化合物において、当業者の判断に沿って柔軟に、例えば、どの水素も2Hとすることができ、例えば、どの炭素も13Cとすることができ、例えば、どの窒素も15Nとすることができ、例えば、どの酸素も18Nとすることができる。ある実施形態では、化合物の「同位体変種」は、不自然な割合の二重水素を含む。
「溶媒和化合物」という用語は、化学量論的または非化学量論的な量で存在する、例えばここに記載の化合物のような1つまたはそれより多い溶質分子および1つまたはそれより多い溶媒分子により形成される複合体または集合体を指す。適切な溶媒は、以下のものを含むが、これに限定されない:水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、酢酸など。ある実施形態では、溶媒は薬学的に許容される。ある実施形態では、複合体または集合体は結晶形式である。ある実施形態では、複合体または集合体は非結晶形式である。溶媒が水であれば、溶媒和化合物は水和物である。水和物の例は以下のものを含むが、これに限定されない:ヘミハイドレート、モノハイドレート、ジハイドレート、トリハイドレート、テトラハイドレート、ペンタハイドレート。
「その単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物または同位体変種、または、その薬学的に許容される塩、溶媒和化合物またはプロドラッグ」というフレーズは、
「ここで言及される化合物の単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物または同位体変種、
または、
ここで言及される化合物の、またはここで言及される化合物の単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物または同位体変種の、薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグ」
と同じ意味である。
〔化合物〕
HCVは、およそ3010個のアミノ酸を有する大きなポリプロテインをエンコードするおよそ9.6kbの長さのポジティブな一本鎖RNAゲノムを有する。この前駆体ポリプロテインは、その後、宿主のシグナルペプチダーゼと2つのウイルスプロテアーゼNS2−3およびNS3によって、構造タンパクと非構造タンパクとの範囲へと処理される。構造タンパクは、コアタンパクCをエンベロープグリコプロテインE1、E2を含んでいる。非構造タンパクは、NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、NS5Bを含んでいる。NS3タンパクは、そのN末端にトリプシンのようなセリンプロテアーゼ領域を含み、そのC末端にヘリカーゼ活性領域を含んでいる。ウイルス複製における不可欠の役割ゆえ、HCVのNS3セリンプロテアーゼは、新しい抗HCV治療を開発するための薬物ターゲットとして活発に追求されてきた。
報告されているHCVのNS3セリンプロテアーゼの阻害剤は、直線状および環状のペプチドおよびペプチド様物質、非ペプチド分子を含む(Llinas-Brunet et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 1998, 8, 1713-1718; Steinkuhler et al., Biochemistry 1998, 37, 8899-8905; U.S. Pat. Nos.: 5,538,865; 5,990,276; 6,143,715; 6,265,380; 6,323,180; 6,329,379; 6,410,531; 6,420,380; 6,534,523; 6,608,027; 6,642,204; 6,653,295; 6,727,366; 6,838,475; 6,846,802; 6,867,185; 6,869,964; 6,872,805; 6,878,722; 6,908,901; 6,911,428; 6,995,174; 7,012,066; 7,041,698; 7,091,184; 7,169,760; 7,176,208; 7,208,600; 7,491,794; U.S. Pat. Appl. Publ. Nos.: 2002/0016294, 2002/0016442; 2002/0032175; 2002/0037998; 2004/0229777; 2005/0090450; 2005/0153877; 2005/176648; 2006/0046956; 2007/0021330; 2007/0021351; 2007/0049536; 2007/0054842; 2007/0060510; 2007/0060565; 2007/0072809; 2007/0078081; 2007/0078122; 2007/0093414; 2007/0093430; 2007/0099825; 2007/0099929; 2007/0105781, 2008/0152622, 2009/0035271, 2009/0035272, 2009/0111969, 2009/0111982, 2009/0123425, 2009/0130059, 2009/148407, 2009/0156800, 2009/0169510, 2009/0175822, 2009/0180981; International Pat. Appl. Publ. Nos.: WO 98/17679; WO 98/22496; WO 99/07734; WO 00/09543; WO 00/59929; WO 02/08187; WO 02/08251; WO 02/08256; WO 02/08198; WO 02/48116; WO 02/48157; WO 02/48172; WO 02/60926; WO 03/53349; WO 03/64416; WO 03/64455; WO 03/64456; WO 03/66103; WO 03/99274; WO 03/99316; WO 2004/032827; WO 2004/043339; WO 2005/037214; WO 2005/037860; WO 2006/000085; WO 2006/119061; WO 2006/122188; WO 2007/001406; WO 2007/014925; WO 2007/014926; WO 2007/015824, WO 2007/056120, WO 2008/019289, WO 2008/021960, WO 2008/022006, WO 2008/086161, WO 2009/053828, WO 2009/058856, WO 2009/073713, WO 2009/073780, WO 2009/080542, WO 2009/082701, WO 2009/082697, WO 2009/085978)。しかしながら、これらのどの文献も、このような文献が本発明の記載内容に対する従来技術であることを認めるものではない。
ここに、HCV感染症の治療に役立つ化合物を提供する。一実施形態では、HCVのセリンプロテアーゼ阻害剤としての活性を持つことができる。化合物を含む薬学的組成物、化合物の製造方法、および、その化合物を、治療の必要な宿主におけるHCV感染症の治療に使用する方法も提供する。
一実施形態では、式(Ia)または(Ib)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグであり、
ここで、R5は、−OH、−NR8R9、−NHS(O)2R8、−NHS(O)2NR8R9、−NHC(O)R8、−NHC(O)NR8R9、−C(O)R8または−C(O)NR8R9であり、
各R8は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C1−6アルキル−C3−7シクロアルキレン、−CH2NR8aR8b、−CH(R8c)NR8aR8b、−CHR8cCHR8dNR8aR8bまたは−CH2CR8cR8dNR8aR8bであり、
各R8a、R8c、R8dは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
各R8bは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C(O)R11、−C(O)OR11、−C(O)NR11R12、−C(=NR13)NR11R12、−S(O)R11、−S(O)2R11、−S(O)NR11R12または−S(O)2NR11R12であり、各R11、R12およびR13は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、または、R11およびR12は、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、または、
R8aおよびR8bは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、
各R9は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、または、
R8およびR9は、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、
R6およびLは、(i)または(ii)であり、
(i) R6は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
Lは、結合、C1−6アルキレン、C2−6アルケニレン、C2−6アルキニレン、C3−7シクロアルキレン、−X−または−(CR6aR6b)pX−であり、pは整数1、2または3であり、R6aおよびR6bは、それぞれ、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシルまたはアルコキシであり、Xは、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NR14−、−C(=NR14)NR15−、−O−、−OC(O)O−、−OC(O)NR14−、−OC(=NR14)NR15−、−OP(O)(OR14)−、−NR14−、−NR14C(O)NR15−、−NR14C(=NR15)NR16−、−NR14S(O)NR15−、−NR14S(O)2NR15−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−S(O)NR14−、−S(O)2NR14−または−P(O)(OR14)−であり、R14、R15、R16は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、または、
(ii) −L−R6は−O−N=CR6cR6dであり、各R6cおよびR6dは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、または、R6cおよびR6dは、それらが結合するC原子と共にC3−15シクロアルキリデン、C6−14アリーリデン、ヘテロアリーリデンまたはヘテロシクリリデンを形成し、
Q1は、−O−、−N(R17)−、−C(R18R19)−または−CR17(NR18R19)−であり、
各R17およびR18は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、
各R19は、独立して、−R20、−C(O)R20、−C(O)OR20、−C(O)NR21R22、−C(=NR20)NR21R22、−S(O)R20または−S(O)2R20であり、各R20、R21、R22は、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、または、R21およびR22は、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、または、
R18およびR19は、それらが結合するCまたはN原子と共にC3−7シクロアルキルまたはヘテロシクリルを形成し、
Q2は、C3−9アルキレン、C3−9アルケニレンまたはC3−9アルキニレンであり、それぞれ、随意的に、O、N、Sから独立して選ばれるヘテロ原子をチェーン中に1ないし3個含み、
mは整数0または1であり、nは整数1または2であり、ただし、mとnとの和は2または3であり、
ここで、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルケニレン、アルキニル、アルキニレン、シクロアルキル、シクロアルキレン、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、随意的に、1つまたはそれより多いグループで置換され、各グループは、独立して、以下のものから選ばれる。(a)シアノ、ハロおよびニトロ、(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル、ここでそれぞれは、随意的に、1つまたはそれより多い、一実施形態では1、2、3または4つの、置換基Qで置換され、(c)−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)NRbRc、−C(NRa)NRbRc、−ORa、−OC(O)Ra、−OC(O)ORa、−OC(O)NRbRc、−OC(=NRa)NRbRc、−OS(O)Ra、−OS(O)2Ra、−OS(O)NRbRc、−OS(O)2NRbRc、−NRbRc、−NRaC(O)Rd、−NRaC(O)ORd、−NRaC(O)NRbRc、−NRaC(=NRd)NRbRc、−NRaS(O)Rd、−NRaS(O)2Rd、−NRaS(O)NRbRc、−NRaS(O)2NRbRc、−SRa、−S(O)Ra、−S(O)2Ra、−S(O)NRbRcおよび−S(O)2NRbRc、ここで、各Ra、Rb、RcおよびRdは、独立して、(i)水素、(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル、ここでそれぞれは、随意的に、1つまたはそれより多い、一実施形態では1、2、3または4つの、置換基Qで置換され、または、(iii)RbおよびRcは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、随意的に、1つまたはそれより多い、一実施形態では、1、2、3または4つの、置換基Qで置換され、
ここで、各Qは、独立して、以下のものからなるグループから選ばれる。(a)シアノ、ハロおよびニトロ、(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル、および、(c)−C(O)Re、−C(O)ORe、−C(O)NRfRg、−C(NRe)NRfRg、−ORe、−OC(O)Re、−OC(O)ORe、−OC(O)NRfRg、−OC(=NRe)NRfRg、−OS(O)Re、−OS(O)2Re、−OS(O)NRfRg、−OS(O)2NRfRg、−NRfRg、−NReC(O)Rh、−NReC(O)ORf、−NReC(O)NRfRg、−NReC(=NRh)NRfRg、−NReS(O)Rh、−NReS(O)2Rh、−NReS(O)NRfRg、−NReS(O)2NRfRg、−SRe、−S(O)Re、−S(O)2Re、−S(O)NRfRgおよび−S(O)2NRfRg、ここで、各Re、Rf、RgおよびRhは、独立して、(i)水素、(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル、または、(iii)RfおよびRgは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成する。
他の実施形態では、式(IIa)または(IIb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R6、R8、L、Q1、Q2、m、nはそれぞれここで規定される通りである。
他の実施形態では、式(IIIa)または(IIIb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグであり、
ここで、R5、L、Q1、Q2、m、nはそれぞれここで規定される通りであり、
各Zは、独立して、CR3’またはNであり、
R2’、R3’、R5’、R6’、R7’、R8’はそれぞれ独立して、
水素、ハロ、シアノ、トリフルオロメチルまたはニトロ、
C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、または、
−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)NRbRc、−C(NRa)NRbRc、−ORa、−OC(O)Ra、−OC(O)ORa、−OC(O)NRbRc、−OC(=NRa)NRbRc、−OS(O)Ra、−OS(O)2Ra、−OS(O)NRbRc、−OS(O)2NRbRc、−NRbRc、−NRaC(O)Rd、−NRaC(O)ORd、−NRaC(O)NRbRc、−NRaC(=NRd)NRbRc、−NRaS(O)Rd、−NRaS(O)2Rd、−NRaS(O)NRbRc、−NRaS(O)2NRbRc、−SRa、−S(O)Ra、−S(O)2Ra; −S(O)NRbRcまたは−S(O)2NRbRcであり、ここで、各Ra、Rb、RcおよびRdは、独立して、(i)水素、(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、それぞれ随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、または、(iii)RbおよびRcは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
他の実施形態では、式(IVa)または(IVb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R5、R2’、R5’、R6’、L、Q1、Q2、Z、m、nはそれぞれここで規定される通りである。
他の実施形態では、式(Va)または(Vb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R8、R2’、R5’、R6’、R7’、R8’、L、Q1、Q2、Z、m、nはそれぞれここで規定される通りである。
他の実施形態では、式(VIa)または(VIb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R8、R2’、R5’、R6’、L、Q1、Q2、Z、m、nはそれぞれここで規定される通りである。
式(Ia)、式(Ib)、式(IIa)、式(IIb)、式(IIIa)、式(IIIb)、式(IVa)、式(IVb)、式(Va)、式(Vb)、式(VIa)、式(VIb)において、一実施形態では、mとnとはそれぞれ1であり、他の実施形態では、mは0でnは2である。
ある実施形態では、Q2は、C3−9アルキレンである。ある実施形態では、Q2は、C3−9アルケニレンである。ある実施形態では、Q2は、シスまたはトランス構造において1つの炭素−炭素二重結合を有するC3−9アルケニレンである。ある実施形態では、Q2は、シス構造において1つの炭素−炭素二重結合を有するC3−9アルケニレンである。ある実施形態では、Q2は、C3−9アルキニレンである。
ある実施形態では、Q2は以下の構造を有する:
ここで、Yは、結合で、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、または−N(RY)−であり、RYは、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、−C(O)RYa、−C(O)ORYa、−C(O)NRYbRYc、−S(O)2NRYbRYc、−S(O)2RYaであって、
ここで、各RYa、RYb、RYcは、独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、
qは整数0、1、2、3または4であり、
rは整数0、1、2、3または4であり、
各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
他の実施形態では、式(VIIa)または(VIIb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R5、R6、L、Q1、Y、m、n、q、rはそれぞれここで規定される通りである。
式(VIIa)または(VIIb)において、
一実施形態では、mとnとはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、mは0で、nは2であり、
他の実施形態では、Yは結合で、qは1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、qとrはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、m、n、qはそれぞれ1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、m、n、q、rはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、mは0で、nは2で、qは1で、rは2である。
他の実施形態では、式(VIIIa)または(VIIIb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R6、R8、L、Q1、Y、m、n、q、rはそれぞれここで規定される通りである。
式(VIIIa)または(VIIIb)において、
一実施形態では、mとnとはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、mは0で、nは2であり、
他の実施形態では、Yは結合で、qは1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、qとrはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、m、n、qはそれぞれ1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、m、n、q、rはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、mは0で、nは2で、qは1で、rは2である。
他の実施形態では、式(IXa)または(IXb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R5、R2’、R5’、R6’、R7’、R8’、L、Q1、Y、Z、m、n、q、rはそれぞれここで規定される通りである。
他の実施形態では、式(Xa)または(Xb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R5、R2’、R5’、R6’、L、Q1、Y、Z、m、n、q、rはそれぞれここで規定される通りである。
式(IXa)または(IXb)において、
一実施形態では、mとnとはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、mは0で、nは2であり、
他の実施形態では、Yは結合で、qは1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、qとrはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、ZはCHであり、
他の実施形態では、ZはNであり、
他の実施形態では、Yは結合で、m、n、qはそれぞれ1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、m、n、q、rはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、mは0で、nは2で、qは1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはCHであり、m、n、qはそれぞれ1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、ZはCHであり、m、n、q、rはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはCHであり、mは0で、nは2で、qは1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはNであり、m、n、qはそれぞれ1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、ZはNであり、m、n、q、rはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはNであり、mは0で、nは2で、qは1で、rは2である。
他の実施形態では、式(XIa)または(XIb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R8、R2’、R5’、R6’、R7’、R8’、L、Q1、Y、Z、m、n、q、rはそれぞれここで規定される通りである。
他の実施形態では、式(XIIa)または(XIIb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R8、R2’、R5’、R6’、L、Q1、Y、Z、m、n、q、rはそれぞれここで規定される通りである。
式(XIIa)または(XIIb)において、
一実施形態では、mとnとはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、mは0で、nは2であり、
他の実施形態では、Yは結合で、qは1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、qとrはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、ZはCHであり、
他の実施形態では、ZはNであり、
他の実施形態では、Yは結合で、m、n、qはそれぞれ1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、m、n、q、rはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、mは0で、nは2で、qは1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはCHであり、m、n、qはそれぞれ1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、ZはCHであり、m、n、q、rはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはCHであり、mは0で、nは2で、qは1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはNであり、m、n、qはそれぞれ1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、ZはNであり、m、n、q、rはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはNであり、mは0で、nは2で、qは1で、rは2である。
他の実施形態では、式(XIIIa)または(XIIIb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R8、R17、R2’、R5’、R6’、R7’、R8’、L、Y、Z、m、n、q、rはそれぞれここで規定される通りである。
他の実施形態では、式(XIVa)または(XIVb)の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。ここで、R8、R17、R2’、R5’、R6’、R7’、R8’、L、Y、Z、m、n、q、rはそれぞれここで規定される通りである。
式(XIIIa)、(XIIIb)、(XIVa)または(XIVb)において、
一実施形態では、mとnとはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、mは0で、nは2であり、
他の実施形態では、Yは結合で、qは1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、qとrはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、ZはCHであり、
他の実施形態では、ZはNであり、
他の実施形態では、Yは結合で、m、n、qはそれぞれ1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、m、n、q、rはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、mは0で、nは2で、qは1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはCHであり、m、n、qはそれぞれ1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、ZはCHであり、m、n、q、rはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはCHであり、mは0で、nは2で、qは1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはNであり、m、n、qはそれぞれ1で、rは2であり、
他の実施形態では、Yは−O−であり、ZはNであり、m、n、q、rはそれぞれ1であり、
他の実施形態では、Yは結合で、ZはNであり、mは0で、nは2で、qは1で、rは2である。
式Ia、Ib、IIa、IIb、IIIa、IIIb、IVa、IVb、Va、Vb、VIa、VIb、VIIa、VIIb、VIIIa、VIIIb、IXa、IXb、Xa、Xb、XIa、XIb、XIIa、XIIb、XIIIa、XIIIb、XIVa、XIVbを含めて、ここに記載の式におけるグループR5、R6、R8、R2’、R3’、R5’、R6’、R7’、R8’、L、Q1、Q2、Y、Z、m、n、q、rは、ここでさらに規定される。このグループのためにここで提供される実施形態のすべての組み合わせは、この開示の範囲内である。
ある実施形態では、R6は、水素である。
ある実施形態では、R6は、C1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6は、C2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6は、C2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6は、C3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6は、C6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6は、ヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6は、またはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6は、以下のものからなるグループから選択される。
ここで、R2’、R3’、R5’、R6’、R7’およびR8’はそれぞれ、ここで規定される通りであり、
R1’は、独立して、
水素、ハロ、シアノ、トリフルオロメチルまたはニトロ、
C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、または、
−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)NRbRc、−C(NRa)NRbRc、−ORa、−OC(O)Ra、−OC(O)ORa、−OC(O)NRbRc、−OC(=NRa)NRbRc、−OS(O)Ra、−OS(O)2Ra、−OS(O)NRbRc、−OS(O)2NRbRc、−NRbRc、−NRaC(O)Rd、−NRaC(O)ORd、−NRaC(O)NRbRc、−NRaC(=NRd)NRbRc、−NRaS(O)Rd、−NRaS(O)2Rd、−NRaS(O)NRbRc、−NRaS(O)2NRbRc、−SRa、−S(O)Ra、−S(O)2Ra; −S(O)NRbRcまたは−S(O)2NRbRcであり、ここで、各Ra、Rb、RcおよびRdは、独立して、(i)水素、(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、それぞれ随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、または、(iii)RbおよびRcは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、
各星(*)は、結合部位を表す。
ある実施形態では、R6は二環状C3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、2,3−ジヒドロ−1H−インデニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、4−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル、4−ビニル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル、5−(2−ジメチルアミノエトキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルである。2,3−ジヒドロ−1H−インデニル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. Appl. Publ. No. 2009/0169510、International Pat. Appl. No. WO 2009/082701に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、二環状C6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、ナフチルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、1−ナフチルまたは2−ナフチルである。
ある実施形態では、R6は、二環状ヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、二環状ヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、以下から独立して選ばれる:ハロ、C1−6アルキル、C6−14アリール、ヘテロアリール、−ORa、−NRaS(O)2Rd。ここで、アルキル、アリール、ヘテロアリールは、それぞれ、さらに、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、Ra、Rdはそれぞれここに規定される通りである。
ある実施形態では、R6は、キノリニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、そのそれぞれは、以下から独立して選ばれる:(i)フッ素、塩素、臭素、(i)メチル、トリフルオロメチル、フェニル、ピラゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メタンスルホンアミド、また、これらのそれぞれは、さらに、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、また、これらのそれぞれは、フルオロ、シアノ、メチル、イソプロピル、トリフルオロメチル、エテニル、エチニル、シクロプロピル、シクロブチル、イソプロピルアミノから独立して選ばれる。
ある実施形態では、R6は、キノリニルであり、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、そのそれぞれは、以下から独立して選ばれる:フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メタンスルホンアミド、フェニル、フルオロフェニル、シアノチアゾリル、メチルチアゾリル、イソプロピルチアゾリル、トリフルオロメチル−チアゾリル、エテニルチアゾリル、エチニルチアゾリル、シクロプロピルチアゾリル、シクロブチルチアゾリル、イソプロピルアミノチアゾリル、イソプロピルイソキサゾリル、イソプロピル−1H−ピラゾリル、およびトリフルオロメチル−1H−ピラゾリル。
ある実施形態では、R6は、キノリニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、そのそれぞれは、以下から独立して選ばれる:フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メタンスルホンアミド、フェニル、4−フルオロフェニル、 2−イソプロピルチアゾール−4−イル、 2−トリフルオロメチルチアゾール−4−イル、 4−シアノ−チアゾール−2−イル、 4−メチルチアゾール−2−イル、 4−イソプロピルチアゾール−2−イル、 4−エテニルチアゾール−2−イル、 4−エチニル−チアゾール−2−イル、 4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル、 4−シクロプロピルチアゾール−2−イル、 4−シクロブチルチアゾール−2−イル、 2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル、 5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル、 3−イソプロピル−1H−ピラゾール−1−イル、 3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イル。
ある実施形態では、R6は、メトキシ−(イソプロピルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−フルオロ−(イソプロピルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−クロロ−(イソプロピルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−ブロモ−(イソプロピルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−メチル−(イソプロピルチアゾリル)キノリニル、ジメトキシ−(イソプロピルチアゾリル)キノリニル、ジフルオロメチル−クロロ−(イソプロピルチアゾリル)キノリニル、ジフルオロメチル−メチル−(イソプロピルチアゾリル)キノリニル、トリフルオロメチル−メチル−(イソプロピル−チアゾリル)キノリニル、メタンスルホンアミド−クロロ−(イソプロピルチアゾリル)キノリニル、メタンスルホンアミド−メチル−(イソプロピルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−(トリフルオロメチルチアゾリル)−キノリニル、メトキシ−フルオロ−(トリフルオロメチルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−クロロ−(トリフルオロメチルチアゾリル)−キノリニル、メトキシ−ブロモ−(トリフルオロメチルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−メチル−(トリフルオロメチルチアゾリル)キノリニル、ジメトキシ−(トリフルオロメチルチアゾリル)キノリニル、メタンスルホンアミド−メチル−(トリフルオロメチルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−クロロ−(エテニルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−クロロ−(エチニルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−メチル−(エチニルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−クロロ−(シアノチアゾリル)キノリニル、メトキシ−クロロ−(メチルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−クロロ−(シクロプロピルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−クロロ−(シクロブチルチアゾリル)キノリニル、メトキシ−フェニル−キノリニル、クロロ−メトキシ−(イソプロピル−1H−ピラゾリル)キノリニル、メチル−メトキシ−(イソプロピル−1H−ピラゾリル)キノリニル、クロロ−メトキシ−(トリフルオロメチル−1H−ピラゾリル)−キノリニル、メチル−メトキシ−(トリフルオロメチル−1H−ピラゾリル)キノリニル、メトキシ−(イソプロピル−イソキサゾリル)キノリニル、メトキシ−フルオロ−(イソプロピルイソキサゾリル)キノリニル、メトキシ−クロロ−(イソプロピルイソキサゾリル)キノリニル、メトキシ−ブロモ−(イソプロピルイソキサゾリル)キノリニル、メトキシ−メチル−(イソプロピルイソキサゾリル)キノリニル、ジメトキシ−(イソプロピルイソキサゾリル)キノリニル、またはメトキシ−(イソプロピルアミノチアゾリル)キノリニルである。
ある実施形態では、R6は、キノリン−3−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、7−メトキシ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−フルオロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−ブロモ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−メチル−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、5,7−ジメトキシ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、6−クロロ−7−メトキシ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、6−メトキシ−7−クロロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、6−メトキシ−8−メチル−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、6−メトキシ−8−クロロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−ジフルオロメチル−8−メチル−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−ジフルオロメチル−8−クロロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、6−トリフルオロメチル−8−メチル−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−トリフルオロメチル−8−メチル−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−トリフルオロメチル−8−クロロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メタンスルホンアミド−8−メチル−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メタンスルホンアミド−8−クロロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、6−メチル−8−ジフルオロメチル−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、2,2−ジフルオロ−6−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キノリン−8−イル、2,2−ジフルオロ−8−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−[1,3]ジオキソロ[4,5−h]キノリン−6−イル、7−メトキシ−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−フルオロ−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−ブロモ−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−メチル−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、5,7−ジメトキシ−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、6−メトキシ−7−クロロ−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、6−メトキシ−8−メチル−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メタンスルホンアミド−8−メチル−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(4−エテニルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(4−エチニルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−メチル−2−(4−エチニルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(4−シアノチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(4−メチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(4−シクロプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(4−シクロブチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−2−(2−イソプロピルチアゾール−4−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−フルオロ−2−(2−イソプロピルチアゾール−4−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(2−イソプロピルチアゾール−4−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−ブロモ−2−(2−イソプロピルチアゾール−4−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−メチル−2−(2−イソプロピルチアゾール−4−イル)キノリン−4−イル、5,7−ジメトキシ−2−(2−イソプロピルチアゾール−4−イル)キノリン−4−イル、6−メトキシ−7−クロロ−2−(2−イソプロピルチアゾール−4−イル)キノリン−4−イル、6−メトキシ−8−メチル−2−(2−イソプロピルチアゾール−4−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(2−トリフルオロメチルチアゾール−4−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−メチル−2−(2−トリフルオロメチルチアゾール−4−イル)キノリン−4−イル、8−クロロ−7−メトキシ−2−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−1−イル)キノリン−4−イル、8−メチル−7−メトキシ−2−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−1−イル)キノリン−4−イル、8−クロロ−7−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イル)キノリン−4−イル、8−メチル−7−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−2−(5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−フルオロ−2−(5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−ブロモ−2−(5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−8−メチル−2−(5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル)キノリン−4−イル、5,7−ジメトキシ−2−(5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル)キノリン−4−イル、6−メトキシ−7−クロロ−2−(5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル)キノリン−4−イル、6−メトキシ−8−メチル−2−(5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル)キノリン−4−イル、7−メトキシ−2−フェニル−キノリニル、または7−メトキシ−2−(2−イソプロピルアミノチアゾール−4−イル)キノリニルである。
ある実施形態では、R6は、キナゾリニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、そのそれぞれは、以下から独立して選ばれる:(i)フッ素、塩素、臭素、(i)メチル、トリフルオロメチル、フェニル、ピラゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メタンスルホンアミド、また、これらのそれぞれは、さらに、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、また、これらのそれぞれは、フルオロ、シアノ、メチル、イソプロピル、トリフルオロメチル、エテニル、エチニル、シクロプロピル、シクロブチル、イソプロピルアミノ。
ある実施形態では、R6は、キナゾリニルであり、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、そのそれぞれは、以下から独立して選ばれる:フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メタンスルホンアミド、フェニル、フルオロフェニル、シアノチアゾリル、メチルチアゾリル、イソプロピルチアゾリル、トリフルオロメチル−チアゾリル、エテニルチアゾリル、エチニルチアゾリル、シクロプロピルチアゾリル、シクロブチルチアゾリル、イソプロピルアミノチアゾリル、イソプロピルイソキサゾリル、イソプロピル−1H−ピラゾリル、およびトリフルオロメチル−1H−ピラゾリル。
ある実施形態では、R6は、キナゾリニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、そのそれぞれは、以下から独立して選ばれる:フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メタンスルホンアミド、フェニル、4−フルオロフェニル、 2−イソプロピルチアゾール−4−イル、 2−トリフルオロメチルチアゾール−4−イル、 4−シアノ−チアゾール−2−イル、 4−メチルチアゾール−2−イル、 4−イソプロピルチアゾール−2−イル、 4−エテニルチアゾール−2−イル、 4−エチニル−チアゾール−2−イル、 4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル、 4−シクロプロピルチアゾール−2−イル、 4−シクロブチルチアゾール−2−イル、 2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル、 5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル、 3−イソプロピル−1H−ピラゾール−1−イル、 3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イル。
ある実施形態では、R6は、メトキシ−(イソプロピルチアゾリル)キナゾリニル、メトキシ−フルオロ−(イソプロピルチアゾリル)キナゾリニル、メトキシ−クロロ−(イソプロピルチアゾリル)キナゾリニル、メトキシ−ブロモ−(イソプロピルチアゾリル)−キナゾリニル、メトキシ−メチル−(イソプロピルチアゾリル)キナゾリニル、ジメトキシ−(イソプロピル−チアゾリル)キナゾリニル、メトキシ−クロロ−(イソプロピルチアゾリル)キナゾリニル、メトキシ−メチル−(イソプロピルチアゾリル)−キナゾリニル、メトキシ−クロロ−(トリフルオロメチル−1H−ピラゾリル)−キナゾリニル、またはメトキシ−クロロ−(フルオロフェニル)キナゾリニルである。
ある実施形態では、R6は、7−メトキシ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キナゾリン−4−イル、7−メトキシ−8−フルオロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キナゾリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キナゾリン−4−イル、7−メトキシ−8−ブロモ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キナゾリン−4−イル、7−メトキシ−8−メチル−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キナゾリン−4−イル、5,7−ジメトキシ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キナゾリン−4−イル、6−メトキシ−7−クロロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キナゾリン−4−イル、6−メトキシ−8−メチル−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)キナゾリン−4−イル、7−メトキシ−8−クロロ−2−(3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イル)キナゾリン−4−イル、または7−メトキシ−8−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)キナゾリン−4−イルである。
ある実施形態では、R6は、キノキサリニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、キノキサリン−2−イル、3−クロロキノキサリン−2−イル、3−エチルキノキサリン−2−イル、3−プロパルギルキノキサリン−2−イル、3−(チエン−3−イル−メチル)キノキサリン−2−イル、3−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)キノキサリン−2−イル、3−(1H−インドール−3−イル)メチルキノキサリン−2−イル、3−(2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル)キノキサリン−2−イル、3−(2−チエン−2−イル−エテニル)キノキサリン−2−イル、3−(2−ピリジン−3−イル−エテニル)キノキサリン−2−イル、3−(2−ピリジン−3−イル−エチニル)キノキサリン−2−イル、3−フェニルキノキサリン−2−イル、3−(4−フルオロフェニル)キノキサリン−2−イル、3−(4−t−ブチルフェニル)キノキサリン−2−イル、3−(4−メトキシフェニル)キノキサリン−2−イル、3−(4−エトキシフェニル)キノキサリン−2−イル、3−(3,4−ジメトキシフェニル)キノキサリン−2−イル、7−(2−フルオロフェニル)キノキサリン−2−イル、3−ベンジルキノキサリン−2−イル、3−メトキシキノキサリン−2−イル、3−(2−フラニル)キノキサリン−2−イル、3−(1−メチル−ピロール−2−イル)キノキサリン−2−イル、3−(オキサゾール−2−イル)キノキサリン−2−イル、3−(チアゾール−2−イル)キノキサリン−2−イル、3−(ピリジン−2−イル)キノキサリン−2−イル、3−(ピリジン−4−イル)キノキサリン−2−イル、3−(1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)キノキサリン−2−イル、3−(2−フェニルアセトアミド)−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−7−メトキシ−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−メチルアミノ−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6,7−ジメトキシ−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−シアノ−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−(テトラゾール−5−イル)−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−メタンスルフォニル−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−ヒドロキシスルフォニル−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−ヒドロキシメチル−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−(1−ピペリジルメチル)−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−ニトロ−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−アミノ−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−(2−フェニルアセトアミド)−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−(ジメチルアミノ)−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−ヒドロキシ−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−ベンゾキシ−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−カルボキシ−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−(2−フェニルアセチル)−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−(ベンジルアミノカルボニル)−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−(2−フェニルエチル)−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−ブロモ−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−(2−チアゾールイル)−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−フェニル−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−(2−ピリジン−3−イル−エチニル)−キノキサリン−2−イル、3−(2−チエニル)−6−(ピラゾール−1−イル)−キノキサリン−2−イル、3−(5−ブロモチエン−2−イル)キノキサリン−2−イル、3−(チエン−3−イル)キノキサリン−2−イル、3−テトラゾールイル−キノキサリン−2−イル、3−(ピリジン−3−イル)キノキサリン−2−イル、3−(2−ホルムアミドチアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノキサリン−2−イル、3−(インドール−2−イル)キノキサリン−2−イル、3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)キノキサリン−2−イル、3−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)キノキサリン−2−イルまたは3−(モルフォリン−4−イル)キノキサリン−2−イルである。ある実施形態では、R6は、3−(チエン−2−イル)−キノキサリン−2−イルである。キノキサリニル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. Appl. Publ. Nos.: 2008/0152622、2009/0175822、2009/0180981、International Pat. Appl. No. WO 2009/053828に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、イソキノリニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、イソキノリン−1−イル、7−ブロモ−イソキノリン−1−イル、6−シクロプロピル−イソキノリン−1−イル、7−シクロプロピル−イソキノリン−1−イル、7−エテニル−イソキノリン−1−イル、7−(チエン−2−イル)−イソキノリン−1−イル、6−メトキシ−イソキノリン−1−イル、7−メトキシ−イソキノリン−1−イル、または6−イソプロポキシ−イソキノリン−1−イルである。イソキノリニル基とその合成のさらなる例は、例えばInternational Pat. Appl. No. WO 2009/082697に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、インドリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、インドール−2−イル、5−フルオロ−インドール−2−イル、5−クロロ−インドール−2−イル、1−メチル−インドール−2−イル、5−トリフルオロメチル−インドール−2−イル、5−メトキシ−インドール−2−イル、5.6−ジメトキシ−インドール−2−イル、またはインドール−6−イルである。インドリル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. Appl. Publ. Nos.: 2009/0111982に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、ベンゾフラニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、ベンゾフラン−2−イル、5−クロロ−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシ−ベンゾフラン−2−イルまたは7−メトキシ−ベンゾフラン−2−イルである。ベンゾフラニル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. Appl. Publ. Nos.: 2009/0111982に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、ベンゾ[b]チエニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、ベンゾ[b]チエン−2−イル、3−クロロ−ベンゾ[b]チエン−2−イル、3,4−ジクロロ−ベンゾ[b]チエン−2−イル、または3−クロロ−6−フルオロ−ベンゾ[b]チエン−2−イルである。ベンゾ[b]チエニル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. Appl. Publ. Nos.: 2009/0111982に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、ピリド[2、3−b]ピラジニル、 チエノ[3、2−d]ピリミジニル、 チエノ[2、3−b]ピラジニル、 ベンゾチアゾリル、 ベンゾイミダゾリル、または2H−ベンゾ[d][1、2、3]トリアゾリルであり、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、ピリド[2、3−b]ピラジン−3−イル、 2−(チエン−2−イル)ピリド[2、3−b]ピラジン−3−イル、 2−(ピリジン−2−イル)チエノ[3、2−d]ピリミジン−4−イル、 チエノ[2、3−b]ピラジン−3−イル、 ベンゾチアゾール−2−イル、 ベンゾイミダゾール−2−イル、 5、6−ジメチル−2H−ベンゾ[d][1、2、3]トリアゾール−2−イル、または4、5−ジメチル−6−チエン−3−イル−2H−ベンゾ[d][1、2、3]トリアゾール−2−イルである。
ある実施形態では、R6は、二環状ヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、1、3−ジヒドロ−イソインドリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、1、3−ジヒドロ−イソインドール−2−イルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−シアノ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、4,7−ジフルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、4−フルオロ−7−クロロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、4−クロロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、4,7−ジクロロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5,6−ジクロロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、4−ブロモ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−triフルオロメチル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、4−ビニル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−メトキシ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、4−アミノ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−アミノ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−イソプロピルアミノ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−カルボキシ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−メトキシカルボニル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−エチルアミノカルボニル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−(2−ジメチルアミノエトキシ)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−(2−イソプロピルアミノエトキシ)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−(2−シクロプロピルアミノエトキシ)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−(2−モルフォリン−4−イルエトキシ)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−(2−モルフォリン−4−イルカルボニルオキシエトキシ)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−(2−イミダゾール−1−イルエトキシ)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−(2−ピラゾール−1−イルエトキシ)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−(2−メチル−チアゾール−4−イル)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、4−(モルフォリン−4−イル)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、5−(モルフォリン−4−イル)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、または5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イルである。ある実施形態では、R6は、4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イルである。1、3−ジヒドロ−イソインドリル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. No. 7,491,794; U.S. Pat. Appl. Publ. Nos.: 2009/0111969、2009/0111982、2009/0148407、2009/0169510、20090175822、International Pat. Appl. Nos.: WO 2008/086161、WO 2009/053828、WO 2009/080542、WO 2009/082701に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、5−フルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、5−クロロ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、7−クロロ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、5,8−ジフルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、5−フルオロ−8−クロロ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、5−アミノ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、6−アミノ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、7−アミノ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、5−ジメチルアミノ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、4−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、4(R)−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、4(S)−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、6−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、8−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、6,7−ジメトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、1−(ピペリジン−1−イルメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、1(R)−(ピペリジン−1−イルメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、1(S)−(ピペリジン−1−イルメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、1−(ピペリジン−1−イルメチル)−6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、1−(モルフォリン−4−イルメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、1−(モルフォリン−4−イルメチル)−6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、1−メトキシメチル−5−フルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、1−メトキシメチル−6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、1−ジメチルアミノメチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、または1−ジメチルアミノメチル−6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イルである。3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリニル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. No. 7,491,794、U.S. Pat. Appl. Publ. Nos.: 2009/0111969, 2009/0111982, 2009/0148407、2009/0169510に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、2−アミノ−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−イル、2−tert−ブチルアミノ−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−イル、2−フェニルアミノ−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−イル、2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−イル、または2−アセトアミノ−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−イルである。4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−5−イル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. No. 7,491,794、U.S. Pat. Appl. Publ. Nos.: 2009/0111969、2009/0111982に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジニルである。ある実施形態では、R6は、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イルである。
ある実施形態では、R6は、以下の通りである。
ここで、R2’、R3’、R5’、R6’、R7’、R8’、Zは、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R6は、以下の通りである。
ここで、R2’、R3’、R5’、R6’、R7’、R8’は、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R6は、ポリ環状アリールまたはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キノキサリニル、ベンゾ[g]キノキサリニル、4,4−スピロシクロブチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリンイル、2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドールイルであり、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キノキサリン−6−イル、ベンゾ[g]キノキサリン−6−イル、4,4−スピロシクロブチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、4,4−スピロシクロブチル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル、2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル、6−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル、3H−ピリダジノ[4,5−b]インドール−4(5H)−オン−3−イル、ベンゾフロ[3,2−d]ピリダジン−4(3H)−オン−3−イル、9−アントラセニル、9H−キサント−9−イル、または 10,11−ジヒドロ−5H−ビベンゾ[1,2−d]シクロヘプト−5−イルである。
ある実施形態では、R6は、単環状C3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、単環状C6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、フェニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、フェニル、3−シアノフェニル、4−シアノフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、4−クロロフェニル、3−ブロモフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、4−エチルフェニル、2−フェニルフェニル、3−フェニルフェニル、4−フェニルフェニル、3−チエン−2−イル−フェニル、4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、4−メトキシ−3−トリフルオロメチルフェニル、4−ジメチルアミノフェニル、4−アミノカルボニルフェニル、または4−アミノスルフォニルフェニルである。単環状アリール基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. No. 7,491,794、U.S. Pat. Appl. Publ. No. 2009/0111982に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、5員または6員のヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、そのそれぞれは、窒素、酸素、硫黄から独立して選ばれる1、2、3または4個のヘテロ原子を独立して含んでいる。
ある実施形態では、R6は、単環状のヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、単環状の5員または6員のヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6は、ピリダジノニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、4,5−ジブロモピリダジン−6−オン−1−イル、4−フェニル−5−ブロモピリダジン−6−オン−1−イル、4,5−ジフェニル−ピリダジン−6−オン−1−イル、3−フェニル−5−(4−フルオロフェニル)ピリダジン−6−オン−1−イル、3−フェニル−4−(ピペリジン−1−イル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4,5−ビス(3−フルオロフェニル)ピリダジン−6−オン−1−イル、3−(4−クロロフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4−(3−フルオロフェニル)−5−メトキシピリダジン−6−オン−1−イル、4−(1−ナフチル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4−(1−ナフチル)−5−ブロモピリダジン−6−オン−1−イル、4,5−ビス(1−ナフチル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4−(1−ナフチル)−5−メトキシピリダジン−6−オン−1−イル、4−(5−フルオロナフト−1−イル)−5−メトキシピリダジン−6−オン−1−イル、5−(1−ナフチル)−4−メトキシピリダジン−6−オン−1−イル、4−(1−ナフチル)−5−イソプロポキシピリダジン−6−オン−1−イル、4−(1−ナフチル)−5−メチルアミノピリダジン−6−オン−1−イル、4−(1−ナフチル)−5−ジメチルアミノ−ピリダジン−6−オン−1−イル、4,5−ビス(チエン−3−イル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4−(ピロリジン−1−イル)−5−ブロモ−ピリダジン−6−オン−1−イル、4−(ピロリジン−1−イル)−5−(チエン−3−イル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4−(ベンゾフラン−4−イル)−5−メトキシピリダジン−6−オン−1−イル、4−(ベンゾチエン−4−イル)−5−メトキシピリダジン−6−オン−1−イル、4−(キノリン−4−イル)−5−メトキシピリダジン−6−オン−1−イル、4−(キノキサリン−5−イル)−5−メトキシピリダジン−6−オン−1−イル、4−(ピリミジン−2−イルチオ)−5−ブロモ−ピリダジン−6−オン−1−イル、4,5−ビス(ピリミジン−2−イルチオ)−ピリダジン−6−オン−1−イル、4−(ピリミジン−2−イルチオ)−5−(チエン−3−イル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4,−ビス(イミダゾール−1−イル)ピリダジン−6−オン−1−イル、5−(イミダゾール−1−イル)−4−メトキシピリダジン−6−オン−1−イル、4,5−ビス(チアゾール−2−イル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4−(テトラゾール−2−イル)−5−(チエン−3−イル)ピリダジン−6−オン−1−イル、3−フェニル−4−(チエン−3−イル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4−フェニル−5−(チエン−3−イル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4,5−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4,5−ビス(4−シアノフェニル)ピリダジン−6−オン−1−イル、4,5−ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ピリダジン−6−オン−1−イル、または4,5−ビス(ピリジン−3−イル)ピリダジン−6−オン−1−イルである。ピリダジノニル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. Appl. Publ. No. 2009/0035272に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、ピペリジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、4−(2−メトキシフェニル)−ピペリジン−1−イルである。ピペリジニル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. Appl. Publ. No. 2009/0111982に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、単環状のヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、単環状の5員のヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6は、トリアゾリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、4−(4−メトキシフェニル)−トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−ブロモ−トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−プロピル−トリアゾール−2−イル、4,5−ジフェニル−トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(チアゾール−2−イル)−トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(チエン−2−イル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(チエン−3−イル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(キノリン−8−イル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(2−フルオロピリジン−3−イル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(2−フルオロピリジン−4−イル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(ナフト−2−イル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(2−メトキシピリミジン−5−イル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(3−(4−フルオロフェニルアミノカルボニル)フェニル)−トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(3−(フラン−2−イル−メチルアミノ−カルボニル)フェニル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(4−シアノメチルフェニル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(2−メトキシピリジン−5−イル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(2−トリフルオロメトキシピリジン−5−イル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(3−アセチルフェニル)トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(3−(モルフォリン−4−イル−カルボニル)フェニル)−トリアゾール−2−イル、4−フェニル−5−(4−フェノキシフェニル)トリアゾール−2−イル、4−(4−メトキシフェニル)−5−(チアゾール−2−イル)−トリアゾール−2−イル、4−(4−メトキシフェニル)−5−(3−ブロモフェニル)トリアゾール−2−イル、4−(4−メトキシフェニル)−5−(1−ナフチル)トリアゾール−2−イル、4−(4−メトキシフェニル)−5−(チエン−2−イル)トリアゾール−2−イル、または4−フェニル−5−(2−フェニルエテニル)トリアゾール−2−イルである。トリアゾリル基とその合成のさらなる例は、例えばInternational Pat. Appl. No. WO 2008/021960に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、テトラゾリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、5−(3−ブロモフェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(3,4−ジフルオロフェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(3,5−ジクロロフェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(2−(2−フェニルエテニル)フェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(3−フェニルフェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−ベンジル−2H−テトラゾール−2−イル、5−(3−チエン−2−イル−フェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(5−ブロモチエン−2−イル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(4−メトキシフェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(4−エトキシフェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(3−ブロモ−4−メトキシ−フェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(1−ナフチル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−(2−ナフチル)−2H−テトラゾール−2−イル、5−エトキシ−2H−テトラゾール−2−イル、2−(2−ナフチル)−2H−テトラゾール−5−イル、2−(4−メトキシフェニル)−2H−テトラゾール−5−イル、2−ベンジル−2H−テトラゾール−5−イル、または2−(2−ナフチルメチル)−2H−テトラゾール−5−イルである。ある実施形態では、R6は、5−(4−メトキシフェニル)−2H−テトラゾール−2−イルである。テトラゾリル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. Appl. Publ. Nos.: 2009/0035271、2009/0130059、2009/0175822に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、ピラゾリル、フラニル、チエニルまたはチアゾリルであり、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、1−フェニル−5−トリフルオロメチル−ピラゾール−4−イル、5−(4−クロロフェニル)フラン−2−イル、2−(4−クロロフェニル)チエン−4−イル、2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル、2−フェニルチアゾール−4−イル、2−(2−クロロフェニル)チアゾール−4−イルまたは2−(4−クロロフェニル)チアゾール−4−イルである。ピラゾリル、フラニル、チエニルまたはチアゾリル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. No. 7,491,794、U.S. Pat. Appl. Publ. No. 2009/0111982に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、単環状の6員のヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、単環状の6員のヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、−NRbRc、−ORa、ハロ、C6−14アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルから選ばれる。ここで、アリールとヘテロアリールとは、それぞれ、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、Ra、Rb、Rcはそれぞれ、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R6は、ピリジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、ピリジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、−ORa、−NRbRc、ハロ、C6−14アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルから選ばれる。ここで、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルは、それぞれ、さらに、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、Ra、Rb、Rcはそれぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R6は、ピリジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、フルオロ、メトキシ、フェノキシ、ジメチルアミノ、フェニル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、モルフォリニルから選ばれ、これらはそれぞれ、さらに、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、フルオロ、クロロ、シアノ、メトキシ、メチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチル、エチニル、フェニル、ベンジル、ピロリジニルから選ばれる。
ある実施形態では、R6は、ピリジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、フルオロ、メトキシ、フェノキシ、ジメチルアミノ、フェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、メトキシフェニル、フラニル、チエニル、シアノチエニル、メトキシチエニル、メチルチエニル、ジメチルチエニル、(トリフルオロメチル)チエニル、フェニルチエニル、チアゾリル、メチルチアゾリル、トリフルオロメチルチアゾリル、イソプロピルチアゾリル、ジメチルチアゾリル、エチニルチアゾリル、ピロリジニル−チアゾリル、メチル−1H−ピラゾリル、エチル−1H−ピラゾリル、トリフルオロメチル−ピラゾリル、メチル−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾリル、ベンジル−1H−ピラゾリル、トリメチル−1H−ピラゾリル、メチル−1H−イミダゾリル、フェニル−オキサゾリル、ジメチルイソキサゾリル、およびモルフォリニルから選ばれる。
ある実施形態では、R6は、ピリジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、フルオロ、メトキシ、フェノキシ、ジメチルアミノ、フェニル、4−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−メトキシフェニル、フラン−2−イル、チエン−2−イル、4−シアノチエン−2−イル、5−メトキシチエン−2−イル、3−メトキシ−チエン−2−イル、3−メチルチエン−2−イル、5−メチルチエン−2−イル、3,5−ジメチルチエン−2−イル、5−(トリフルオロメチル)−チエン−2−イル、5−フェニルチエン−2−イル、チエン−3−イル、2−メチルチエン−3−イル、4−メチル−チエン−3−イル、2,5−ジメチルチエン−3−イル、2−シアノ−チエン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−メチル−チアゾール−2−イル、4−イソプロピルチアゾール−2−イル、4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル、4−エチニル−チアゾール−2−イル、5−メチル−チアゾール−2−イル、4,5−ジメチルチアゾール−2−イル、2−(ピロリジン−1−イル)チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、2,4−ジメチルチアゾール−5−イル、チアゾール−4−イル、2−メトキシチアゾール−4−イル、3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル、1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル、1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル、2−フェニルオキサゾール−5−イル、3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イルおよびモルフォリン−4−イルから選ばれる。
ある実施形態では、R6は、5−フルオロピリジン−2−イル、2−ジメチルアミノピリジン−5−イル、2−(4−フルオロフェニル)−6−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)ピリジン−4−イル、2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−6−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリジン−4−イル、2−(4−エチニル−チアゾール−2−イル)−6−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル) ピリジン−4−イルまたは2−(モルフォリン−4−イル)ピリジン−5−イルである。ある実施形態では、R6は、5−フルオロ−ピリジン−2−イルである。ピリジニル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. No. 7,491,794、U.S. Pat. Appl. Publ. Nos.: 2009/0111982、2009/0169510に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、ピリミジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、ピリミジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、−ORa、−NRbRc、ハロ、C6−14アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルから選ばれる。ここで、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルは、それぞれ、さらに、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、Ra、Rb、Rcはそれぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R6は、ピリミジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、フルオロ、メトキシ、フェノキシ、ジメチルアミノ、フェニル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、モルフォリニルから選ばれ、これらはそれぞれ、さらに、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、フルオロ、クロロ、シアノ、メトキシ、メチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチル、エチニル、フェニル、ベンジル、ピロリジニルから選ばれる。
ある実施形態では、R6は、ピリミジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、フルオロ、メトキシ、フェノキシ、ジメチルアミノ、フェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、メトキシフェニル、フラニル、チエニル、シアノチエニル、メトキシチエニル、メチルチエニル、ジメチルチエニル、(トリフルオロメチル)チエニル、フェニルチエニル、チアゾリル、メチルチアゾリル、トリフルオロメチルチアゾリル、イソプロピルチアゾリル、ジメチルチアゾリル、エチニルチアゾリル、ピロリジニル−チアゾリル、メチル−1H−ピラゾリル、エチル−1H−ピラゾリル、トリフルオロメチル−ピラゾリル、メチル−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾリル、ベンジル−1H−ピラゾリル、トリメチル−1H−ピラゾリル、メチル−1H−イミダゾリル、フェニル−オキサゾリル、ジメチルイソキサゾリル、およびモルフォリニルから選ばれる。
ある実施形態では、R6は、ピリミジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、フルオロ、メトキシ、フェノキシ、ジメチルアミノ、フェニル、4−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−メトキシフェニル、フラン−2−イル、チエン−2−イル、3−シアノチエン−2−イル、4−シアノチエン−2−イル、5−メトキシチエン−2−イル、3−メトキシ−チエン−2−イル、3−メチルチエン−2−イル、5−メチルチエン−2−イル、3,5−ジメチルチエン−2−イル、5−(トリフルオロメチル)−チエン−2−イル、5−フェニルチエン−2−イル、チエン−3−イル、2−メチルチエン−3−イル、4−メチル−チエン−3−イル、2,5−ジメチルチエン−3−イル、2−シアノ−チエン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−メチル−チアゾール−2−イル、4−イソプロピルチアゾール−2−イル、4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル、4−エチニル−チアゾール−2−イル、5−メチル−チアゾール−2−イル、4,5−ジメチルチアゾール−2−イル、2−(ピロリジン−1−イル)チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、2,4−ジメチルチアゾール−5−イル、チアゾール−4−イル、2−メトキシチアゾール−4−イル、3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル、1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル、1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル、2−フェニルオキサゾール−5−イル、3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イルおよびモルフォリン−4−イルから選ばれる。
ある実施形態では、R6は、6−メトキシ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、5−フェノキシ−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル; 6−フェノキシ−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル; 6−(4−フルオロフェニル)−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(フラン−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(チエン−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(3−シアノチエン−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(4−シアノチエン−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(5−メトキシチエン−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(3−メトキシ−チエン−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(3−メチルチエン−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(5−メチルチエン−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)−チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(3,5−ジメチルチエン−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(5−(トリフルオロメチル)チエン−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(5−フェニルチエン−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(チエン−3−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(2−メチルチエン−3−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(4−メチルチエン−3−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)−チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(2,5−ジメチルチエン−3−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(2−シアノ−チエン−3−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(チアゾール−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(5−メチル−チアゾール−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(4−エチニル−チアゾール−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、2−(4−エチニル−チアゾール−2−イル)−6−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(2−(ピロリジン−1−イル)チアゾール−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(チアゾール−5−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(2,4−ジメチルチアゾール−5−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(チアゾール−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(2−メトキシチアゾール−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(2−フェニルオキサゾール−5−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)−チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、6−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−4−イル、2−(3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル) ピリミジン−4−イル、6−フェニル−2−(3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル) ピリミジン−4−イル、6−(4−メチルフェニル)−2−(3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル) ピリミジン−4−イル、6−(4−メトキシフェニル)−2−(3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル) ピリミジン−4−イル、6−(3−クロロフェニル)−2−(3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル) ピリミジン−4−イル、6−(4−クロロフェニル)−2−(3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル) ピリミジン−4−イル、6−(4−フルオロフェニル)−2−(3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル) ピリミジン−4−イル、または6−(4−イソプロピル−チアゾール−2−イル)−2−(3−トリフルオロメチルピラゾール−1−イル) ピリミジン−4−イルである。
ある実施形態では、R6は、ピラジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6は、ピラジニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、各置換基は、独立して、−ORa、C6−14アリール、ヘテロアリールから選ばれ、アリール、ヘテロアリールは、それぞれ、独立して、さらに、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、Raはそれぞれ、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R6は、ピラジン−2−イルまたは5,6−ビス(チエン−3−イル)−ピラジン−2−イルである。ピラジニル基とその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. Appl. Publ. No.: 2009/0152622に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、R6は、以下のものからなるグループから選ばれる。
各星(*)は、結合部位を表す。
ある実施形態では、R6は、以下の通りである。
ここで、R2’、R5’、R6’、Zは、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R6は、以下の通りである。
ここで、R2’、R5’、R6’、Zは、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R2’は水素である。ある実施形態では、R2’はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R2’はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R2’はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R2’はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R2’はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R2’はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R2’はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R2’は−ORaであり、Raは、ここに規定される通りである。ある実施形態では、R2’は−ORaであり、Raは、C1−6アルキルまたはC6−14アリールであり、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R2’は、以下のものからなるグループから選ばれる。
ここで、各AおよびEは、独立して、(a)水素、ハロ、シアノまたはニトロ、(b)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C6−14アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される、または、(c)−C(O)Ra、−C(O)ORa、−C(O)NRbRc、−C(NRa)NRbRc、−ORa、−OC(O)Ra、−OC(O)ORa、−OC(O)NRbRc、−OC(=NRa)NRbRc、−OS(O)Ra、−OS(O)2Ra、−OS(O)NRbRc、−OS(O)2NRbRc、−NRbRc、−NRaC(O)Rd、−NRaC(O)ORd、−NRaC(O)NRbRc、−NRaC(=NRd)NRbRc、−NRaS(O)Rd、−NRaS(O)2Rd、−NRaS(O)NRbRc、−NRaS(O)2NRbRc、−SRa、−S(O)Ra、−S(O)2Ra; −S(O)NRbRcまたは−S(O)2NRbRcであり、ここで、各Ra、Rb、RcおよびRdは、独立して、(i)水素、(ii)C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、それぞれ随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される、または、(iii)RbおよびRcは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換され、
各星(*)は、結合部位を表す。
ある実施形態では、ある実施形態では、Aは水素である。ある実施形態では、Aはハロである。ある実施形態では、Aはフルオロまたはクロロである。ある実施形態では、Aはシアノである。ある実施形態では、Aはニトロである。ある実施形態では、AはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aは、メチル、エチル、プロピル (例えばn−プロピル、イソプロピルまたは2−プロピル)、ブチル (例えばn−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル)、ペンチル (n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、イソペンチル、2−メチル−1−ブチル、tert−ペンチル、3−メチル−2−プロピルまたは2,2−ジメチル−1−プロピル)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aは、モノフルオロメチル、ジフルオロメチルおよびトリフルオロメチルを含めて、フルオロメチルである。ある実施形態では、Aは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、トリフルオロメチル、または (モルフォリニル)エチル (2−(4−モルフォリニル)エチルを含む)である。ある実施形態では、AはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aはエテニルである。ある実施形態では、AはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aはエチニルである。ある実施形態では、AはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aはシクロプロピルまたはシクロブチルである。
ある実施形態では、AはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aはフェニルである。ある実施形態では、AはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aはベンジルである。ある実施形態では、Aはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aはピロリジニルである。
ある実施形態では、Aは−ORaであり、Raは、ここに規定される通りである。ある実施形態では、AはC1−6アルコキシ(すなわち、−ORaであり、RaはC1−6アルキルである)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、AはC3−10シクロアルコキシ(すなわち、−ORaであり、RaはC3−10シクロアルキルである)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aはメトキシ、エトキシまたはシクロプロポキシである。ある実施形態では、Aは−NRbRcであり、RbとRcとはそれぞれ、ここに規定される通りである。ある実施形態では、AはC1−6アルキルアミン(すなわち、−NRbRcであり、Rbは水素であり、RcはC1−6アルキルである)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、AはC3−10シクロアルキルアミン(すなわち、−NRbRcであり、Rbは水素であり、RcはC3−10シクロアルキルである)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aはジ(C1−6アルキル)アミノ(すなわち、−NRbRcであり、RbとRcとはそれぞれ独立してC1−6アルキルである)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Aはプロピルアミノ(例えば、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノまたは2−プロピルアミノ)である。ある実施形態では、Aはイソプロピルアミノである。
ある実施形態では、ある実施形態では、Eは水素である。ある実施形態では、Eはハロである。ある実施形態では、Eはフルオロまたはクロロである。ある実施形態では、Eはシアノである。ある実施形態では、Eはニトロである。ある実施形態では、EはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eは、メチル、エチル、プロピル (例えばn−プロピル、イソプロピルまたは2−プロピル)、ブチル (例えばn−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル)、ペンチル (n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、イソペンチル、2−メチル−1−ブチル、tert−ペンチル、3−メチル−2−プロピルまたは2,2−ジメチル−1−プロピル)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eは、モノフルオロメチル、ジフルオロメチルおよびトリフルオロメチルを含めて、フルオロメチルである。ある実施形態では、Eは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、トリフルオロメチル、または (モルフォリニル)エチル (2−(4−モルフォリニル)エチルを含む)である。ある実施形態では、EはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eはエテニルである。ある実施形態では、EはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eはエチニルである。ある実施形態では、EはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eはシクロプロピルまたはシクロブチルである。
ある実施形態では、EはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eはフェニルである。ある実施形態では、EはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eはベンジルである。ある実施形態では、Eはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eはピロリジニルである。
ある実施形態では、Eは−ORaであり、Raは、ここに規定される通りである。ある実施形態では、EはC1−6アルコキシ(すなわち、−ORaであり、RaはC1−6アルキルである)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、EはC3−10シクロアルコキシ(すなわち、−ORaであり、RaはC3−10シクロアルキルである)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eはメトキシ、エトキシまたはシクロプロポキシである。ある実施形態では、Eは−NRbRcであり、RbとRcとはそれぞれ、ここに規定される通りである。ある実施形態では、EはC1−6アルキルアミン(すなわち、−NRbRcであり、Rbは水素であり、RcはC1−6アルキルである)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、EはC3−10シクロアルキルアミン(すなわち、−NRbRcであり、Rbは水素であり、RcはC3−10シクロアルキルである)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eはジ(C1−6アルキル)アミノ(すなわち、−NRbRcであり、RbとRcとはそれぞれ独立してC1−6アルキルである)であり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Eはプロピルアミノ(例えば、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノまたは2−プロピルアミノ)である。ある実施形態では、Eはイソプロピルアミノである。
ある実施形態では、R2’は、メトキシ、フェノキシ、フェニル、フラニル、ピラゾリル、チエニル、チアゾリル、オキサジアゾリルまたはトリアゾリルであり、随意的に、1個ないし4個の置換基で置換され、それぞれ、独立して、フルオロ、シアノ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、トリフルオロメチル、(モルフォリニル)エチル、エテニル、エチニル、シクロプロピル、シクロブチル、フェニル、ベンジル、ピロリジニル、メトキシ、エトキシ、シクロプロポキシおよびイソプロピルアミノから選ばれる。
ある実施形態では、R2’は、メトキシ、フェノキシ、フェニル、フルオロフェニル、フラニル、チエニル、シアノチエニル、メトキシチエニル、メチルチエニル、ジメチルチエニル、(トリフルオロメチル)−チエニル、フェニルチエニル、チアゾリル、シアノチアゾリル、メチルチアゾリル、イソプロピルチアゾリル、(トリフルオロメチル)チアゾリル、エテニルチアゾリル、エチニルチアゾリル、シクロプロピルチアゾリル、シクロブチルチアゾリル、ジメチルチアゾリル、イソプロピルアミノチアゾリル、メトキシチアゾリル、エトキシチアゾリル、シクロプロポキシチアゾリル、ピロリジニルチアゾリル、メチル−1H−ピラゾリル、エチル−1H−ピラゾリル、プロピル−1H−ピラゾリル、イソプロピル−1H−ピラゾリル、イソブチル−1H−ピラゾリル、イソペンチル−1H−ピラゾリル、トリフルオロメチル−1H−ピラゾリル、(モルフォリニル)エチル−1H−ピラゾリル、メチル−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾリル、トリメチル−1H−ピラゾリル、ベンジル−1H−ピラゾリル、メチル−1H−イミダゾリル、フェニルオキサゾリル、イソプロピルイソキサゾリル、ジメチルイソキサゾリル、エチル−トリアゾリル、イソプロピル−トリアゾリル、トリフルオロメチル−トリアゾリル、メトキシ−トリアゾリルまたはイソプロピル−オキサジアゾリルである。
ある実施形態では、R2’は、メトキシ、フェノキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、フラン−2−イル、チエン−2−イル、4−シアノチエン−2−イル、5−メトキシチエン−2−イル、3−メトキシ−チエン−2−イル、3−メチルチエン−2−イル、5−メチルチエン−2−イル、3,5−ジメチルチエン−2−イル、5−(トリフルオロメチル)チエン−2−イル、5−フェニルチエン−2−イル、チエン−3−イル、2−メチルチエン−3−イル、4−メチルチエン−3−イル、2,5−ジメチルチエン−3−イル、2−シアノ−チエン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−シアノ−チアゾール−2−イル、4−メチル−チアゾール−2−イル、4−イソプロピル−チアゾール−2−イル、4−イソブチル−チアゾール−2−イル、4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル、4−シクロプロピル−チアゾール−2−イル、4−シクロブチル−チアゾール−2−イル、4−エテニル−チアゾール−2−イル、4−エチンイル−チアゾール−2−イル、5−メチル−チアゾール−2−イル、4,5−ジメチルチアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、2−イソプロピル−チアゾール−4−イル、2−トリフルオロメチル−チアゾール−4−イル、2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル、2−メトキシ−チアゾール−4−イル、2−エトキシ−チアゾール−4−イル、2−(ピロリジン−1−イル)チアゾール−4−イル、2−メトキシチアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、2−シクロプロピル−チアゾール−5−イル、2−エトキシ−チアゾール−5−イル、2−シクロプロポキシ−チアゾール−5−イル、2,4−ジメチルチアゾール−5−イル、3−イソプロピル−1H−ピラゾール−1−イル、3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−3−イル、1−プロピル−1H−ピラゾール−3−イル、1−イソブチル−1H−ピラゾール−3−イル、1−3−イソペンチル−1H−ピラゾール−3−イル、2−(4−モルフォリニル)エチル−1H−ピラゾール−3−イル、1−ベンジル−1H−ピラゾール−3−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル、1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル、2−フェニルオキサゾール−5−イル、3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル、5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル、4−イソプロピル−1,2,3−トリアゾール−1−イル、4−トリフルオロメチル−1,2,3−トリアゾール−1−イル、1−イソプロピル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、3−エチル−1,2,4−トリアゾール−1−イル、3−イソプロピル−1,2,4−トリアゾール−1−イル、3−メトキシ−1,2,4−トリアゾール−1−イル、1−イソプロピル−1,2,4−トリアゾール−3−イルまたは5−イソプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルである。ある実施形態では、R2’は、4−イソプロピルチアゾール−2−イルまたは4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イルである。
ある実施形態では、R1’は水素である。ある実施形態では、R1’はヒドロキシルである。ある実施形態では、R1’はシアノである。ある実施形態では、R1’はハロである。ある実施形態では、R1’はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R1’はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R1’はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R1’はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R1’はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R1’はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R1’はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R1’はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R1’は−ORaであり、Raは、ここに規定される通りである。ある実施形態では、R1’は水素、フルオロ、クロロまたはメトキシである。
ある実施形態では、R3’は水素である。ある実施形態では、R3’はヒドロキシルである。ある実施形態では、R3’はシアノである。ある実施形態では、R3’はハロである。ある実施形態では、R3’はフルオロまたはクロロである。ある実施形態では、R3’はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R3’はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R3’はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R3’はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R3’はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R3’はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R3’はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R3’はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R3’は−ORaであり、Raは、ここに規定される通りである。
ある実施形態では、R5’は水素である。ある実施形態では、R5’はヒドロキシルである。ある実施形態では、R5’はシアノである。ある実施形態では、R5’はハロである。ある実施形態では、R5’はフルオロまたはクロロである。ある実施形態では、R5’はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R5’はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R5’はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R5’はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R5’はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R5’はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R5’はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R5’はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R5’は−ORaであり、Raは、ここに規定される通りである。ある実施形態では、R5’はメトキシまたはフェノキシである。
ある実施形態では、R6’は水素である。ある実施形態では、R6’はヒドロキシルである。ある実施形態では、R6’はシアノである。ある実施形態では、R6’はハロである。ある実施形態では、R6’はフルオロまたはクロロである。ある実施形態では、R6’はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6’はトリフルオロメチルである。ある実施形態では、R6’はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6’はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6’はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6’はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6’はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6’はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6’はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6’は−ORaであり、Raは、ここに規定される通りである。
ある実施形態では、R6’は、メトキシ、フェノキシ、フェニル、フラニル、ピラゾリル、チエニル、チアゾリル、オキサジアゾリルまたはトリアゾリルであり、随意的に、1個ないし4個の置換基で置換され、それぞれ、独立して、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、トリフルオロメチル、(モルフォリニル)エチル、エテニル、エチニル、シクロプロピル、シクロブチル、フェニル、ベンジル、ピロリジニル、メトキシ、エトキシ、シクロプロポキシおよびイソプロピルアミノから選ばれる。
ある実施形態では、R6’は、トリフルオロメチル、メトキシ、フェノキシ、フェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、メチルフェニル、メトキシフェニル、イソプロピルチアゾリル、(トリフルオロメチル)チアゾリル、フラニル、チエニル、シアノチエニル、メトキシチエニル、メチルチエニル、ジメチルチエニル、(トリフルオロメチル)チエニル、フェニルチエニル、チアゾリル、シアノ−チアゾリル、メチルチアゾリル、イソプロピル−チアゾリル、トリフルオロメチル−チアゾリル、エテニル−チアゾリル、エチニル−チアゾリル、シクロプロピル−チアゾリル、ジメチルチアゾリル、イソプロピルアミノ−チアゾリル、メトキシ−チアゾリル、エトキシ−チアゾリル、シクロプロポキシ−チアゾリル、シクロブチル−チアゾリル、ピロリジニル−チアゾリル、メチル−1H−ピラゾリル、エチル−1H−ピラゾリル、プロピル−1H−ピラゾリル、イソプロピル−1H−ピラゾリル、イソブチル−1H−ピラゾリル、イソペンチル−1H−ピラゾリル、トリフルオロメチル−1H−ピラゾリル、(モルフォリニル)エチル−1H−ピラゾリル、メチル−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾリル、トリメチル−1H−ピラゾリル、ベンジル−1H−ピラゾリル、メチル−1H−イミダゾリル、フェニルオキサゾリル、ジメチルイソキサゾリル、エチル−トリアゾリル、イソプロピル−トリアゾリル、トリフルオロメチル−トリアゾリル、メトキシ−トリアゾリルまたはイソプロピル−オキサジアゾリルである。
ある実施形態では、R6’は、ピロリジニル、メトキシ、フェノキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−イソプロピルチアゾール−2−イル、4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル、フラン−2−イル、チエン−2−イル、3−シアノチエン−2−イル、4−シアノチエン−2−イル、5−メトキシチエン−2−イル、3−メトキシ−チエン−2−イル、3−メチルチエン−2−イル、5−メチルチエン−2−イル、3,5−ジメチルチエン−2−イル、5−(トリフルオロメチル)チエン−2−イル、5−フェニルチエン−2−イル、チエン−3−イル、2−メチルチエン−3−イル、4−メチルチエン−3−イル、2,5−ジメチルチエン−3−イル、2−シアノ−チエン−3−イル、チアゾール−2−イル、4−シアノ−チアゾール−2−イル、4−メチル−チアゾール−2−イル、4−イソプロピル−チアゾール−2−イル、4−イソブチル−チアゾール−2−イル、4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル、4−シクロプロピル−チアゾール−2−イル、4−シクロブチル−チアゾール−2−イル、4−エテニル−チアゾール−2−イル、4−エチニル−チアゾール−2−イル、5−メチル−チアゾール−2−イル、4,5−ジメチルチアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、2−トリフルオロメチル−チアゾール−4−イル、2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル、2−メトキシ−チアゾール−4−イル、2−エトキシ−チアゾール−4−イル、2−(ピロリジン−1−イル)チアゾール−4−イル、2−メトキシチアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、2−シクロプロピル−チアゾール−5−イル、2−エトキシ−チアゾール−5−イル、2−シクロプロポキシ−チアゾール−5−イル、2,4−ジメチルチアゾール−5−イル、3−イソプロピル−1H−ピラゾール−1−イル、3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−3−イル、1−プロピル−1H−ピラゾール−3−イル、1−イソブチル−1H−ピラゾール−3−イル、1−3−イソペンチル−1H−ピラゾール−3−イル、2−(4−モルフォリニル)エチル−1H−ピラゾール−3−イル、1−ベンジル−1H−ピラゾール−3−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−ベンジル−1H−ピラゾール−4−イル、1,3,5−triメチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル、2−フェニルオキサゾール−5−イル、3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル、4−イソプロピル−1,2,3−トリアゾール−1−イル、4−トリフルオロメチル−1,2,3−トリアゾール−1−イル、1−イソプロピル−1,2,3−トリアゾール−4−イル、3−エチル−1,2,4−トリアゾール−1−イル、3−イソプロピル−1,2,4−トリアゾール−1−イル、3−メトキシ−1,2,4−トリアゾール−1−イル、1−イソプロピル−1,2,4−トリアゾール−3−イルまたは5−イソプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルである。
ある実施形態では、R7’は水素である。ある実施形態では、R7’はヒドロキシルである。ある実施形態では、R7’はシアノである。ある実施形態では、R7’はハロである。ある実施形態では、R7’はフルオロまたはクロロである。ある実施形態では、R7’はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R7’はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R7’はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R7’はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R7’はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R7’はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R7’はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R7’はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R7’は−ORaであり、Raは、ここに規定される通りである。ある実施形態では、R7’は−NRaS(O)2Rdであり、RaとRdとは、ここに規定される通りである。ある実施形態では、R7’はメタンスルホンアミドである。
ある実施形態では、R6’は−ORaであり、R7’は水素であり、Raは、ここに規定される通りである。ある実施形態では、R6’はメトキシであり、R7’は水素である。ある実施形態では、R6’は水素であり、R7’は−ORaであり、Raは、ここに規定される通りである。ある実施形態では、R6’は水素であり、R7’はメトキシである。
ある実施形態では、R8’は水素である。ある実施形態では、R8’はヒドロキシルである。ある実施形態では、R8’はシアノである。ある実施形態では、R8’はハロである。ある実施形態では、R8’はフルオロ、クロロまたはブロモである。ある実施形態では、R8’はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8’はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8’はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8’はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8’はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8’はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8’はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8’はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8’は−ORaであり、Raは、ここに規定される通りである。ある実施形態では、R8’はジフルオロメトキシである。
ある実施形態では、R5’は水素またはメトキシであり、R6’は水素またはメトキシであり、R7’は水素、クロロまたはメトキシであり、R8’は水素、クロロ、フルオロ、ブロモまたはメチルである。ある実施形態では、R5’はメトキシであり、R7’はフルオロである。ある実施形態では、R6’はメトキシであり、R7’はクロロである。ある実施形態では、R6’はメトキシであり、R8’はメチルである。ある実施形態では、R7’はメトキシであり、R8’はフルオロである。ある実施形態では、R7’はメトキシであり、R8’はクロロである。ある実施形態では、R7’はメトキシであり、R8’はブロモである。ある実施形態では、R7’はメトキシであり、R8’はメチルである。
ある実施形態では、RaはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RaはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RaはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RaはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RaはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RaはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Raはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、Raはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R2’は4−フルオロフェニル、2−イソプロピルチアゾール−4−イル、2−トリフルオロメチルチアゾール−4−イル、4−シアノチアゾール−2−イル、4−メチルチアゾール−2−イル、4−イソプロピルチアゾール−2−イル、4−エテニルチアゾール−2−イル、4−エチニルチアゾール−2−イル、4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル、4−シクロプロピルチアゾール−2−イル、4−シクロブチルチアゾール−2−イル、5−イソプロピルイソキサゾール−3−イル、3−イソプロピル−1H−ピラゾール−1−イルまたは3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イルであり、R3’は水素であり、R5’は水素またはメトキシであり、R6’は水素、クロロ、メトキシまたはトリフルオロメチルであり、R7’は水素、クロロ、メトキシ、メタンスルホンアミド、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシであり、R8’は水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチルまたはジフルオロメトキシである。
ある実施形態では、Lは結合である。ある実施形態では、LはC1−6アルキレンであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、LはC2−6アルケニレンであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、LはC2−6アルキニレンであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、LはC3−7シクロアルキレンであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、−X−であり、Xは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−O−である。ある実施形態では、Lは−C(O)O−である。ある実施形態では、Lは−OC(O)O−である。ある実施形態では、Lは−C(O)−である。ある実施形態では、Lは−C(O)O−である。ある実施形態では、Lは−C(O)NR14−であり、R14は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−C(=NR14)NR15−であり、R14およびR15は、それぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−NR14−であり、R14は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−NR14C(O)NR15−であり、R14およびR15は、それぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−NR14C(=NR15)NR16−であり、R14、R15およびR16は、それぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−NR14S(O)NR15−であり、R14およびR15は、それぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−NR14S(O)2NR15−であり、R14およびR15は、それぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−S−である。ある実施形態では、Lは−S(O)−である。ある実施形態では、Lは−S(O)2−である。ある実施形態では、Lは−S(O)NR14−であり、R14は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−S(O)2NR14−であり、R14は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−P(O)(OR14)−であり、R14は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−OP(O)(OR14)−であり、R14は、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R14は水素である。ある実施形態では、R14はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R14はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R14はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R14はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R14はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R14はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R14はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R14はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R15は水素である。ある実施形態では、R15はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R15はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R15はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R15はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R15はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R15はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R15はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R15はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pX−であり、R6a、R6b、Xおよびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pC(O)−であり、R6a、R6bおよびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pC(O)O−であり、R6a、R6bおよびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pOC(O)−であり、R6a、R6bおよびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pC(O)NR14−であり、R6a、R6b、R14およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pNR14C(O)−であり、R6a、R6b、R14およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pC(=NR14)NR15−であり、R6a、R6b、R14、R15およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pNR15C(=NR14)−であり、R6a、R6b、R14、R15およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pO−であり、R6a、R6bおよびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−CH2O−または−CH(Ph)O−である。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pOC(O)O−であり、R6a、R6bおよびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−OP(O)(OR14)−であり、R6a、R6b、R14およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−NR14−であり、R6a、R6b、R14およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pNR14C(O)NR15−であり、R6a、R6b、R14、R15およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pNR14C(=NR15)NR16−であり、R6a、R6b、R14、R15、R16およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pNR14S(O)NR15−であり、R6a、R6b、R14、R15およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pNR14S(O)2NR15−であり、R6a、R6b、R14、R15およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pS−であり、R6a、R6bおよびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pS(O)−であり、R6a、R6bおよびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pS(O)2−であり、R6a、R6bおよびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pS(O)NR14−であり、R6a、R6b、R14およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pNR14S(O)−であり、R6a、R6b、R14およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pS(O)2NR14−であり、R6a、R6b、R14およびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pNR14S(O)2−であり、R6a、R6b、R14、kおよびpは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CR6aR6b)pP(O)(OR14)−であり、R6a、R6b、R14およびpは、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R6aは水素である。ある実施形態では、R6aはハロである。ある実施形態では、R6aはフルオロである。ある実施形態では、R6bは水素である。ある実施形態では、R6bはハロである。ある実施形態では、R6bはフルオロである。ある実施形態では、R6aおよびR6bは水素である。ある実施形態では、R6aおよびR6bはハロである。ある実施形態では、R6aおよびR6bはフルオロである。
ある実施形態では、Lは−(CH2)p−であり、pは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−CH2である。ある実施形態では、Lは−(CH2)p−1CF2−または−CF2(CH2)p−1−であり、pは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−CF2−である。ある実施形態では、Lは−(CH2)pO−であり、pは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CH2)pC(O)−であり、pは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CH2)pC(O)O−であり、pは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CH2)pOC(O)−であり、pは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CH2)pC(O)NR14−であり、R14、pは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CH2)pNR14C(O)−であり、R14、pは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、Lは−(CH2)pNR14C(O)NR15−であり、R14、R15、pは、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、pは1である。ある実施形態では、pは2である。ある実施形態では、pは3である。
ある実施形態では、−L−R6は−O−N=CR6cR6dであり、R6c、R6dは、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R6cは水素である。ある実施形態では、R6cはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6cはメチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはイソブチルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6cはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチルまたはメトキシメチルである。ある実施形態では、R6cはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6cはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6cはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6cはシクロペンチルまたはシクロヘキシルである。ある実施形態では、R6cはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6cはフェニルである。ある実施形態では、R6cはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6cはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6cはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6dは水素である。ある実施形態では、R6dはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6dはメチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはイソブチルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6dはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチルまたはメトキシメチルである。ある実施形態では、R6dはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6dはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6dはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6dはシクロペンチルまたはシクロヘキシルである。ある実施形態では、R6dはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6dはフェニルまたはナフチルであり、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6dはフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−フェニルフェニル、3−フェニルフェニル、4−フェニルフェニル、2−(チエン−2−イル)フェニル、2−(チエン−2−イル)−5−メトキシ−フェニル、2−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル、2−(イソキサゾール−5−イル)−5−メトキシ−フェニル、2−(チアゾール−2−イル)フェニル、2−(チアゾール−2−イル)−5−メトキシ−フェニル、2−(ピラゾール−1−イル)フェニル、2−(1,2,4−1H−トリアゾール−1−イル)フェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチルである。ある実施形態では、R6dはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6dはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6dはチエン−2−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イルまたはキノリン−4−イルである。ある実施形態では、R6dはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6cは水素であり、R6dは2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−フェニルフェニル、3−フェニルフェニル、4−フェニルフェニル、2−(チエン−2−イル)フェニル、2−(チエン−2−イル)−5−メトキシ−フェニル、2−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル、2−(イソキサゾール−5−イル)−5−メトキシ−フェニル、2−(チアゾール−2−イル)フェニル、2−(チアゾール−2−イル)−5−メトキシ−フェニル、2−(ピラゾール−1−イル)フェニル、2−(1,2,4−1H−トリアゾール−1−イル)フェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、チエン−2−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イルまたはキノリン−4−イルである。ある実施形態では、R6cは水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、メトキシメチルまたはフェニルであり、R6dはフェニルである。ある実施形態では、R6cはフェニルであり、R6dはチエン−2−イルである。ある実施形態では、R6cはエチルであり、R6dは2−フェニル−フェニルである。
ある実施形態では、R6cとR6dとは、それらが結合するC原子と共にC3−15シクロアルキリデン、C6−14アリーリデン、ヘテロアリーリデンまたはヘテロシクリリデンを形成し、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R6cとR6dとは、それらが結合するC原子と共に、9H−フルオレン−9−イリデン、9H−キサント−9−イリデン、アントラセン−9(10H)−オン−10−イリデン、9,10−ジヒドロアクリジン−9−イリデン、1,8−ジアザ−9H−フルオレン−9−イリデン、4,5−ジアザ−9H−フルオレン−9−イリデン、10,11−ジヒドロ−5H−ビビンゾ[1,2−d]シクロヘプト−5−イリデン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イリデン、1,2,3,4−テトラヒドロナフト−1−イリデン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−5−イリデン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イリデン、クロマン−4−イリデンまたはチオクロマン−4−イリデンを形成し、それぞれ、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R6cとR6dとは、それらが結合するC原子と共に、9H−フルオレン−9−イリデン、2,7−ジフルオロ−9H−フルオレン−9−イリデン、2−(アリルオキシ)−9H−フルオレン−9−イリデン、9H−キサント−9−イリデン、アントラセン−9(10H)−オン−10−イリデン、10−メチル−9,10−ジヒドロアクリジン−9−イリデン、1,8−ジアザ−9H−フルオレン−9−イリデン、4,5−ジアザ−9H−フルオレン−9−イリデン、10,11−ジヒドロ−5H−ビビンゾ[1,2−d]シクロヘプト−5−イリデン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イリデン、6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフト−1−イリデン、7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフト−1−イリデン、6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフト−1−イリデン、7−(チエン−2−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフト−1−イリデン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−5−イリデン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−8−イリデン、6−フルオロ−クロマン−4−イリデン、2−フェニル−クロマン−4−イリデン、3−フェニル−クロマン−4−イリデン、6−メトキシ−クロマン−4−イリデン、2,2−ジメチル−6,7−ジメトキシ−クロマン−4−イリデンまたはチオクロマン−4−イリデンを形成する。ある実施形態では、R6は9H−フルオレン−9−イリデンである。イリデンとその合成のさらなる例は、例えばU.S. Pat. Appl. Publ. Nos.: 2009/0156800、20090175822、International Pat. Appl. Publ. Nos.: WO 2009/053828、WO 2009/073713、WO 2009/073780に記載が見られ、それらの記載の全体をここに参照のために取り入れる。
ある実施形態では、−L−R6は5−(4−メトキシフェニル)−2H−テトラゾール−2−イルである。ある実施形態では、−L−R6は9H−フルオレン−9−イリデンアミノオキシである。ある実施形態では、−L−R6は(S)−1−(5−フルオロピリジン−2−イル)エチルアミノカルボニルオキシである。ある実施形態では、−L−R6は3−(チエン−2−イル)−キノキサリン−2−イルオキシである。ある実施形態では、−L−R6は2−(ピリジン−2−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イルオキシである。
ある実施形態では、Q1は−O−である。ある実施形態では、Q1は−N(R17)−であり、R17はここで規定される通りである。ある実施形態では、Q1は−N(CH3)−である。ある実施形態では、Q1は−C(R18R19)−であり、R18、R19はここで規定される通りである。ある実施形態では、Q1は−CH2−である。ある実施形態では、Q1は−CR17(NR18R19)−であり、R17、R18、R19はここで規定される通りである。
ある実施形態では、R17は水素である。ある実施形態では、R17はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R17はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R17はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R17はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R17はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R17はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R17はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R17はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R17はメチルである。
ある実施形態では、R18は水素である。ある実施形態では、R18はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R18はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R18はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R18はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R18はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R18はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R18はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R18はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R18はメチルである。
ある実施形態では、R19は水素である。ある実施形態では、R19はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R19はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R19はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R19はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R19はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R19はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R19はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R19はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R19はメチルである。ある実施形態では、R19は−C(O)R20であり、R20は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R19は−C(O)OR20であり、R20は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R19は−C(O)NR21R22であり、R21、R22は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R19は−C(=NR20)NR21R22であり、R20、R21、R22は、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R18とR19とは、それらが結合するC原子と共にシクロアルキルを形成し、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R18とR19とは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R20は水素である。ある実施形態では、R20はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R20はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R20はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R20はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R20はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R20はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R20はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R20はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R20はt−ブチルである。ある実施形態では、R20はベンジルである。
ある実施形態では、R21は水素である。ある実施形態では、R21はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R21はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R21はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R21はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R21はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R21はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R21はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R21はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R22は水素である。ある実施形態では、R22はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R22はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R22はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R22はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R22はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R22はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R22はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R22はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R21とR22とは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R5は、−OHである。ある実施形態では、R5は、−NR8R9であり、R8、R9は、それぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R5は、−NHS(O)2R8であり、R8は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R5は、−NHS(O)2NR8R9であり、R8は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R5は、−NHC(O)R8であり、R8は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R5は、−NHC(O)NR8R9であり、R8、R9は、それぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R5は、−C(O)R8であり、R8は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R5は、−C(O)NR8R9であり、R8、R9は、それぞれ、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R8は水素である。ある実施形態では、R8はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8はシクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、1−エチニルシクロプロピル、1−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシメチル]−シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。ある実施形態では、R8はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8はC1−6アルキル−C3−7シクロアルキレンであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8は−CH2NR8aR8bであり、R8a、R8bは、それぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R8は−CHR8cCHR8dNR8aR8bであり、R8a、R8b、R8c、R8dは、それぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R8は−CH2CR8cR8dNR8aR8bであり、R8a、R8b、R8c、R8dは、それぞれ、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R8は、以下の構造を有する。
ここで、R’は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、C6−14アリール、C7−15アラルキル、ハロゲン、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R5は、以下の構造を有する。
ここで、R’は、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R’はC1−6アルキルである。ある実施形態では、R’はハロゲンである。ある実施形態では、R’はメチルである。ある実施形態では、R’はC2−6アルキニルである。ある実施形態では、R’はエチニルである。
ある実施形態では、R’は水素である。ある実施形態では、R’はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R’はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R’はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R’はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R’はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R’はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R’はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R’はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R’は、水素、メチル、エチニルまたは2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシメチルである。
ある実施形態では、R8aは水素である。ある実施形態では、R8aはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8aはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8aはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8aはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8aはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8aはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8aはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8aはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R8bは水素である。ある実施形態では、R8bはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8bはメチル、エチルまたはイソプロピルである。ある実施形態では、R8bはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8bはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8bはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8bはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8bはフェニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8bはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8bはベンジルである。ある実施形態では、R8bは−C(O)R11であり、R11は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R8bは−C(O)R11であり、R11はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8bはアセチルである。ある実施形態では、R8bは−C(O)OR11であり、R11は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R8bは−C(O)OR11であり、R11はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8bは−C(O)O−t−ブチル(Boc)である。ある実施形態では、R8bは−C(O)NR11R12であり、R11、R12はそれぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R8bは−C(=NR13)NR11R12であり、R11、R12、R13はそれぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R8bは−S(O)R11であり、R11は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R8bは−S(O)2R11であり、R11は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R8bは−S(O)NR11R12であり、R11、R12はそれぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、R8bは−S(O)2NR11R12であり、R11、R12はそれぞれ、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、R11は水素である。ある実施形態では、R11はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R11はメチルまたは(例えばn−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル)である。ある実施形態では、R11はメチルまたはt−ブチルである。ある実施形態では、R11はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R11はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R11はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R11はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R11はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R11はベンジルである。ある実施形態では、R11はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R11はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R12は水素である。ある実施形態では、R12はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R12はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R12はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R12はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R12はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R12はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R12はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R12はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R11とR12とは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R13は水素である。ある実施形態では、R13はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R13はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R13はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R13はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R13はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R13はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R13はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R13はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R8cは水素である。ある実施形態では、R8cはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8cはメチルである。ある実施形態では、R8cはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8cはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8cはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8cはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8cはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8cはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8cはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R8dは水素である。ある実施形態では、R8dはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8dはメチルである。ある実施形態では、R8dはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8dはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8dはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8dはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8dはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8dはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R8dはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R9は水素である。ある実施形態では、R9はC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R9はC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R9はC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R9はC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R9はC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R9はC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R9はヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、R9はヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、R8とR9とは、それらが結合するN原子と共にヘテロシクリルを形成し、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、Yは結合である。ある実施形態では、Yは−O−である。ある実施形態では、Yは−S−である。ある実施形態では、Yは−N(RY)−であり、RYは、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、RYは水素である。ある実施形態では、RYはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYは−C(O)RYaであり、RYaは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、RYは−C(O)ORYaであり、RYaは、ここで規定される通りである。ある実施形態では、RYは−C(O)NRYbRYcであり、RYb、RYcはそれぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、RYは−S(O)2NRYbRYcであり、RYb、RYcはそれぞれ、ここで規定される通りである。ある実施形態では、RYは−S(O)2RYaであり、RYaは、ここで規定される通りである。
ある実施形態では、RYaは水素である。ある実施形態では、RYaはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYaはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYaはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYaはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYaはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYaはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYaはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYaはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、RYbは水素である。ある実施形態では、RYbはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYbはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYbはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYbはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYbはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYbはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYbはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYbはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、RYcは水素である。ある実施形態では、RYcはC1−6アルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYcはC2−6アルケニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYcはC2−6アルキニルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYcはC3−7シクロアルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYcはC6−14アリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYcはC7−15アラルキルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYcはヘテロアリールであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。ある実施形態では、RYcはヘテロシクリルであり、随意的に、1つまたはそれより多いここに記載の置換基で置換される。
ある実施形態では、mは0である。ある実施形態では、mは1である。
ある実施形態では、nは1である。ある実施形態では、mは2である。
ある実施形態では、mとnとの和は2である。ある実施形態では、mとnとの和は3である。
ある実施形態では、qは0である。ある実施形態では、qは1である。ある実施形態では、qは2である。ある実施形態では、qは3である。ある実施形態では、qは4である。
ある実施形態では、rは0である。ある実施形態では、rは1である。ある実施形態では、rは2である。ある実施形態では、rは3である。ある実施形態では、rは4である。
ある実施形態では、UはNである。ある実施形態では、UはCHである。ある実施形態では、VはNである。ある実施形態では、VはCHである。ある実施形態では、UおよびVのうちの1つはNである。ある実施形態では、UはCHであり、VはNである。ある実施形態では、UはNであり、VはCHである。
ある実施形態では、ZはCR3’であり、R3’は、ここで規定される通りである。ある実施形態では、ZはCHである。ある実施形態では、ZはNである。
一実施形態では、以下の式の化合物を提供する。
または、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物、またはその同位体変種、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグ、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物、プロドラッグである。
ここで提供される化合物は、特に原子の空間的配置が特定されなければ、考え得るすべての立体異性体を含むことを意図している。ここで提供される化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含む場合、化合物は、幾何学的なシス/トランス(またはZ/E)異性体のうちの1つまたは混合物として存在してよい。構造異性体が相互転換可能であれば、化合物は、単一の互変異性体または互変異性体の混合物として存在してよい。これは、例えば、イミノ、ケトまたはオキシム基を含む化合物における陽子の互変異性の形式をとりうる。または、芳香族部分を含む化合物におけるいわゆる価数互変異性(valence tautomerism)の形式をとりうる。
例えば、ここで提供される化合物の大環状リングで融合されるヘテロサイクリック部分は、式Ia、Ib、IIa、IIb、IIIa、IIIb、IVa、IVb、Va、Vb、VIa、VIb、VIIa、VIIb、VIIIa、VIIIb、IXa、IXb、Xa、Xb、XIa、XIb、XIIa、XIIb、XIIIa、XIIIb、XIVa、XIVbの化合物を含めて、星記号で示される3つのキラル中心を含んでいる。その結果、ヘテロサイクリック部分は、以下に示す8個の異なる立体異性形式で存在する可能性がある。
特定の構造のヘテロサイクリック部分は、所望のキラリティを生むキラル開始材料を選択することによって容易に導入できる。
ここで提供される化合物は、単一のエナンチオマーまたは単一のジアステレオマーのように、エナンチオマー的に純粋なものとすることができ、または、エナンチオマーの混合物、例えば、2つのエナンチオマーのラセミ混合物、または、2つまたはそれより多いジアステレオマーの混合物、のように、立体異性体混合物とすることができる。したがって、当業者は、インビボでエピマー化する化合物について、その(R)形式の化合物の投与が、その(S)形式の化合物の投与と等価であることを認めるだろう。個々のエナンチオマーの調製/単離のための従来技術は、適切な光学的に純粋な前駆体からの合成、アキラルな開始原料からの不斉合成、例えば、キラルクロマトグラフィー、再結晶、分解、ジアステレオマー塩形成、または、ジアステレオメトリックな内転へと誘導した後分離することを含む。
ここで提供される化合物が酸部分または塩基部分を含む場合、それは、薬学的に許容される塩として提供することも可能である。Berge et al., J. Pharm. Sci. 1977, 66, 1-19; and Handbook of Pharmaceutical Salts, Properties, and Use; Stahl and Wermuth, Ed.; Wiley-VCH and VHCA: Zurich, Switzerland, 2002を参照されたい。
薬学的に許容される塩の調製での使用に適した酸は、以下のものを含むが、これに限定されない:酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギニン酸、アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、ホウ酸、(+)−ショウノウ酸、ショウノウスルホン酸、(+)−(1S)−ショウノウ−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、桂皮酸、クエン酸、シクラメン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ピロ硫酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、D−グルクロン酸、L−グルタミン酸、α−オキソグルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸、ラクトビオン酸(lactobionic acid)、ラウリン酸、マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、(±)−DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモイン酸(pamoic acid)、過塩素酸、リン酸、L−ピログルタミン酸、糖酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、ウンデシレン酸、および吉草酸。
薬学的に許容される塩の調製での使用に適した塩基は、以下のものを含むが、これに限定されない:水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化亜鉛、水酸化ナトリウムなどの無機塩基、または、L−アルギニン、ベネタミン(benethamine)、ベンザシン(benzathine,)、コリン、デアノル(deanol)、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、エタノールアミン、アチルアミン、エチレンジアミン、イソプロピルアミン、N−メチル−グルカミン、ヒドラバミン(hydrabamine)、1H−イミダゾール、L−リジン、モルフォリン、4−(2−ヒドロキシエチル)−モルフォリン, メチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、プロピルアミン、ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン, ピリジン、キヌクリジン、キノリン、イソキノリン、第2アミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチル−D−グルカミン、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、および、トロメタミン(tromethamine)を含む、第1、第2、第3、第4の脂肪族アミンおよび芳香族アミンなどの有機塩基。
ここで提供される化合物は、また、例えば式(I)の化合物の機能的誘導体であって、インビボで親化合物へと容易に変換される、プロドラッグとしても提供することができる。プロドラッグは、いくつかの状況で、それらは親化合物よりも投与が容易であるため、有用であることが多い。例えば、親化合物は不可であるのに対し、プロドラッグは、経口投与により生物学的に利用可能とすることができる。プロドラッグは、薬学的組成物における溶解性が、親化合物よりも高いものにすることもできる。プロドラッグは、酵素処理や代謝加水分解を含め、様々なメカニズムによって親薬物へと変換されることができる。以下のものを参照されたい。Harper, Progress in Drug Research 1962, 4, 221-294; Morozowich et al. in Design of Biopharmaceutical Properties through Prodrugs and Analogs; Roche Ed., APHA Acad. Pharm. Sci.: 1977; Gangwar et al., Des. Biopharm. Prop. Prodrugs Analogs, 1977, 409-421; Bundgaard, Arch. Pharm. Chem. 1979, 86, 1-39; Farquhar et al., J. Pharm. Sci. 1983, 72, 324-325; Wernuth in Drug Design: Fact or Fantasy; Jolles et al. Eds.; Academic Press: London, 1984; pp 47-72; Design of Prodrugs; Bundgaard et al. Eds.; Elsevier: 1985; Fleisher et al., Methods Enzymol. 1985, 112, 360-381; Stella et al., Drugs 1985, 29, 455-473; Bioreversible Carriers in Drug in Drug Design, Theory and Application; Roche Ed.; APHA Acad. Pharm. Sci.: 1987; Bundgaard, Controlled Drug Delivery 1987, 17, 179-96; Waller et al., Br. J. Clin. Pharmac. 1989, 28, 497-507; Balant et al., Eur. J. Drug Metab. Pharmacokinet. 1990, 15, 143-53; Freeman et al., J. Chem. Soc., Chem. Commun. 1991, 875-877; Bundgaard, Adv. Drug Delivery Rev. 1992, 8, 1-38; Nathwani and Wood, Drugs 1993, 45, 866-94; Friis and Bundgaard, Eur. J. Pharm. Sci. 1996, 4, 49-59; Fleisher et al., Adv. Drug Delivery Rev. 1996, 19, 115-130; Sinhababu and Thakker, Adv. Drug Delivery Rev. 1996, 19, 241-273; Taylor, Adv. Drug Delivery Rev. 1996, 19, 131-148; Gaignault et al., Pract. Med. Chem. 1996, 671-696; Browne, Clin. Neuropharmacol. 1997, 20, 1-12; Valentino and Borchardt, Drug Discovery Today 1997, 2, 148-155; Pauletti et al., Adv. Drug. Delivery Rev. 1997, 27, 235-256; Mizen et al., Pharm. Biotech. 1998, 11, 345-365; Wiebe and Knaus, Adv. Drug Delivery Rev. 1999, 39, 63-80; Tan et al., Adv. Drug Delivery Rev. 1999, 39, 117-151; Balimane and Sinko, Adv. Drug Delivery Rev. 1999, 39, 183-209; Wang et al., Curr. Pharm. Design 1999, 5, 265-287; Han et al., AAPS Pharmsci. 2000, 2, 1-11; Asgharnejad in Transport Processes in Pharmaceutical Systems; Amidon et al., Eds.; Marcell Dekker: 2000; pp 185-218; Sinha et al., Pharm. Res. 2001, 18, 557-564; Anand et al., Expert Opin. Biol. Ther. 2002, 2, 607-620; Rao, Resonace 2003, 19-27; Sloan et al., Med. Res. Rev. 2003, 23, 763-793; Patterson et al., Curr. Pharm. Des. 2003, 9, 2131-2154; Hu, IDrugs 2004, 7, 736-742; Robinson et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 2004, 101, 14527-14532; Erion et al., J. Pharmacol. Exp. Ther. 2005, 312, 554-560; Fang et al., Curr. Drug Discov. Technol. 2006, 3, 211-224; Stanczak et al., Pharmacol. Rep. 2006, 58, 599-613; Sloan et al., Pharm. Res. 2006, 23, 2729-2747; Stella et al., Adv. Drug Deliv. Rev. 2007, 59, 677-694; Gomes et al., Molecules 2007, 12, 2484-2506; Krafz et al., ChemMedChem 2008, 3, 20-53; Rautio et al., AAPS J. 2008, 10, 92-102; Rautio et al., Nat. Rev. Drug. Discov. 2008, 7, 255-270; Pavan et al., Molecules, 2008, 13, 1035-1065; Sandros et al., Molecules 2008, 13, 1156-1178; Singh et al., Curr. Med. Chem. 2008, 15, 1802-1826; Onishi et al., Molecules, 2008, 13, 2136-2155; Huttunen et al., Curr. Med. Chem. 2008, 15, 2346-2365; and Serafin et al., Mini Rev. Med. Chem. 2009, 9, 481-497。
〔合成方法〕
本明細書において提供される化合物は、当業者に公知の如何なる方法によっても製造し、単離しまたは得ることができる。例えば、式Iの化合物は反応機構1に示すようにして製造することができる。
ヒドロキシル基と反応してエステル、カーボネイトまたはカルバメートを生じるカップリング反応、または、エーテル、アミンまたはチオエーテルを生じる求核置換反応などの種々の化学反応を用いて、多様なR6−Lグループを化合物1aのヒドロキシル基の位置に導入することができる。エーテル結合を生じる求核置換反応を反応機構1に示す。所望の原子の空間的配置を有する化合物1aが、R6−L−Vと反応して、ヒドロキシル基の位置における原子の空間的配置の反転が起こり、化合物1bが生成する。ここでVは、水素または金属イオンまたは錯体である。Lがヘテロ原子である場合は、前記反応はVが水素であるMitsunobu条件の下で進んでもよい。Lが炭素原子部分である場合は、化合物1aのヒドロキシル基は、離脱基として誘導体化されてR6−L−Vと反応してもよい。ここでVは金属イオンまたは錯体である。そして、カルボキシル保護基P1が選択的に取り除かれて、遊離の酸1cが生成し、当該遊離の酸1cは、カップリング剤の存在下で化合物1dとカップリングして化合物1eが生成する。カルボキシル保護基P2が取り除かれて、遊離の酸1fが生成し、当該遊離の酸1fは、カップリング剤の存在下で化合物1gとカップリングして化合物1hが生成する。化合物1hは、メタセシス触媒の存在下で環化して大環状化合物1が生成する。メタセシス触媒の好適な例は、例えば、米国仮出願の特許出願番号61/149,662(2009年2月3日提出)および61/231,408(2009年8月5日提出)にも見出される。これらの開示の全てが、本明細書中において参考として援用される。
本明細書において提供される化合物の合成において用いられる出発原料は、市販されているか、または容易に製造することができる。R6基の好適な例は、例えば、国際公開公報WO2009/014730およびWO2009/082697;米国特許出願番号12/365,127(2009年2月3日提出)および米国仮出願の特許出願番号61/167,847(2009年4月8日提出)および61/231,600(2009年8月5日提出)に見出される。これらの開示の全てが、本明細書中において参考として援用される。
〔薬学的組成物〕
本明細書では、本明細書において提供される化合物、例えば、式IaまたはIbの化合物を、有効成分として含む薬学的組成物を提供する。かかる薬学的組成物には、エナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2以上のジアステレオマーの混合物、互変異性体、2以上の互変異性体の混合物、またはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、水和物またはプロドラッグ;を薬学的に許容しうるビヒクル、担体、希釈剤または賦形剤、またはこれらの混合物との組合せが含まれる。
好適な賦形剤は、当業者に公知であり、好適な賦形剤の限定されない例は、本明細書において提供される。特定の賦形剤が、薬学的組成物への混和または剤形に適するかは、当該技術において公知の多様な要因に依存する。かかる要因には、これに限定されるものではないが、投与方法が含まれる。例えば、錠剤などの経口剤形は、非経口剤形における使用に適しない賦形剤を含みうる。特定の賦形剤の適合性は、剤形における特定の有効成分にも依存しうる。例えば、ある有効成分の分解はラクトースなどの賦形剤、または、水にさらされたときに促進される。1級アミンまたは2級アミンを含む有効成分は、そのような促進された分解に特に影響を受けやすい。したがって、本明細書において、ラクトースや他のモノサッカライドおよびジサッカライドを殆ど含まないか、含んでいてもわずかしか含まない、薬学的組成物および剤形が提供される。本明細書において、用語「ラクトースフリー」とは、ラクトースの存在量が、もし存在したとして、有効成分の分解速度を実質的に増加させるには不十分であることを意味する。一実施形態においては、ラクトースフリーの組成物は、本明細書において提供される有効成分、結合剤/充填剤および滑沢剤を含む。他の実施形態では、ラクトースフリーの剤形は、有効成分、微結晶性セルロース、アルファ化デンプンおよびステアリン酸マグネシウムを含む。
本明細書において提供される化合物は、単独で投与されてもよいし、本明細書において提供される1以上の他の化合物と組合せて投与されてもよい。本明細書において提供される化合物、例えば式IaまたはIbの化合物を含む薬学的組成物は、経口投与、非経口投与、および局所投与のための種々の剤形に製剤される。薬学的組成物は、また、遅延型、拡張型(extended)、延長型、持続型、パルス型、制御型、促進型、迅速型、標的化型、プログラム型の放出および胃内滞留剤形を含む、修飾された放出型剤形として製剤することができる。これらの剤形は、当業者に公知の方法および技術に従い製造することができる(Remington「薬学の科学と実践(The Science and Practice of Pharmacy)」、前掲;「修飾された放出の薬物送達技術(Modified-Release Drug Delivery Technology)」、第2版、Rathboneら編集、Marcel Dekker, Inc.、ニューヨーク、NY. 2008年参照)。
一実施形態では、薬学的組成物は、経口投与のための剤形で提供され、本明細書において提供される化合物、例えば、式IaまたはIbの化合物を含み、エナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2以上のジアステレオマーの混合物、互変異性体、2以上の互変異性体の混合物、またはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、水和物またはこれらのプロドラッグ;および1以上の薬学的に許容しうる賦形剤または担体を含む。
他の実施形態では、薬学的組成物は、非経口投与のための剤形で提供され、本明細書において提供される化合物、例えば、式IaまたはIbの化合物を含み、エナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2以上のジアステレオマーの混合物、互変異性体、2以上の互変異性体の混合物、またはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、水和物またはこれらのプロドラッグ;および1以上の薬学的に許容しうる賦形剤または担体を含む。
さらに他の実施形態では、薬学的組成物は、局所投与のための剤形で提供され、本明細書において提供される化合物、例えば、式IaまたはIbの化合物を含み、エナンチオマー、エナンチオマーの混合物、2以上のジアステレオマーの混合物、互変異性体、2以上の互変異性体の混合物、またはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、水和物またはこれらのプロドラッグ;および1以上の薬学的に許容しうる賦形剤または担体を含む。
本明細書において提供される薬学的組成物は、単位剤形で投与されてもよいし、反復剤形で投与されてもよい。本明細書において、単位剤形とは、当該技術分野において公知であるように個別に包装された、ヒトおよび動物被験体への投与に適した物理的に個別の単位をいう。各単位用量は、所望の治療効果を生じるのに十分な有効成分(単数または複数)の所定量を、必要な薬学的な担体または賦形剤と併せて含有する。単位剤形の例は、アンプル、シリンジ、ならびに個別に包装された錠剤およびカプセル剤を含む。例えば100mgの単位用量は、1つの包装された錠剤またはカプセルの中に約100mgの有効成分を含む。単位剤形は、その一部分または複数が投与されてもよい。反復剤形は、複数の同一の単位剤形が単一の容器に包装されたものであり、単位剤形を分離して投与される。単位剤形の例は、水薬瓶、錠剤若しくはカプセル剤の瓶、または、1パイント瓶または1ガロン瓶を含む。
本明細書において提供される薬学的組成物は、一回で、または時間をおいて複数回で投与することができる。正確な用量および治療期間は、治療される患者の年齢、体重および状態により変動すること、および既知の試験プロトコルを用いて実験に基づき、或いはインビボ若しくはインビトロ試験または診断データから外挿することにより決定されうることが理解される。どのような特定の個体に対しても、具体的投薬計画は、当該固体の必要性およびその製剤を投与しまたは投与を監督する専門家の判断に基づき、経時的に調節されるべきであることも、さらに理解される。
A.経口投与
本明細書において提供される薬学的組成物は、経口投与のために、固体、半固体、または液体の経口投与剤形で提供することができる。ここで、経口投与には、口腔投与、舌下投与および舌下投与も含まれる。好適な経口剤形は、これに限定されるものではないが、錠剤、ファストメルト、チュアブル錠、カプセル剤、丸剤、ストリップ型(strips)、トローチ剤、舐剤(ロゼンジ)、香錠、カシェ剤、ペレット剤、医用チューインガム、バルク散剤、発泡性または非発泡性の散剤または顆粒剤、口内噴霧剤、液剤、乳剤、懸濁剤、ウエハー、粒状剤(sprinkle)、エリキシル剤およびシロップ剤を含む。本薬学的組成物は、有効成分(単数または複数)に加えて、1以上の薬学的に許容しうる担体または賦形剤を含む。薬学的に許容しうる担体または賦形剤は、これに限定されるものでないが、結合剤、充填剤、希釈剤、崩壊剤、湿潤剤、滑沢剤、流動促進剤、着色剤、色移り防止剤、甘味剤、香味剤、乳化剤、懸濁化剤および分散剤、保存剤、溶媒、非水性液体、有機酸および炭酸ガス源を含む。
結合剤または造粒剤は、錠剤にまとまりを付与して、圧縮後にも形が保たれるようにする。好適な結合剤または造粒剤は、これに限定されるものではないが、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、およびアルファ化デンプン(例えば、STARCH1500)などのデンプン;ゼラチン;スクロース、グルコース、デキストロース、モラセスおよびラクトースなどの糖;天然ゴムおよび合成ゴム、例えば、アカシアゴム(アラビアゴム)、アルギン酸、アルギン酸塩、アイリッシュモスの抽出物、パンワー(panwar)ゴム、ガティーゴム、イサブゴール(isabgol)殻の粘液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン(PVP)、ビーガム(Veegum)、カラマツアラボガラクタン(larch arabogalactan)、トラガカント粉末およびグアーガムなど;エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などのセルロース;AVICEL−PH−101、AVICEL−PH−103、AVICEL RC−581、AVICEL−PH−105(FMC社、マーカスフック、PA)などの微結晶性セルロース;ならびにこれらの混合物を含む。好適な充填剤は、これに限定されるものではないが、タルク、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、セルロース粉末、デキストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、及びこれらの混合物を含む。本明細書において提供される薬学的組成物中の結合剤または充填剤の量は、製剤の種類に応じて変動し、当業者には容易に認められる。結合剤または充填剤は、本明細書において提供される薬学的組成物中約50〜約99重量%で存在してよい。
好適な希釈剤は、これに限定されるものではないが、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、ソルビトール、スクロース、イノシトール、セルロース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、無水デンプン、及び粉砂糖を含む。マンニトール、ラクトース、ソルビトール、スクロース、及びイノシトールのようなある種の希釈剤が十分な量存在する場合、これらは、一部の圧縮錠剤に、咀嚼することにより口内で崩壊することが可能になる特性をもたらすことができる。このような圧縮錠剤は、チュアブル錠として使用することができる。本明細書において提供される薬学的組成物中の希釈剤の量は、製剤の種類に応じて変動し、かつ当業者には容易に認められる。
好適な崩壊剤は、これに限定されるものではないが、寒天;ベントナイト;メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースなどのセルロース;木製品;海綿;陽イオン交換樹脂;アルギン酸;グアーガムおよびビーガムHVなどのゴム;柑橘類パルプ;クロスカルメロースなどの架橋したセルロース;クロスポビドンなどの架橋ポリマー;架橋したデンプン;炭酸カルシウム;微結晶性セルロース、例えばデンプングリコール酸ナトリウムなど;ポラクリリンカリウム;トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、アルファ化デンプンなどのデンプン;クレイ;アリグン(aligns)及び、それらの混合物を含む。本明細書において提供される薬学的組成物中の崩壊剤の量は、製剤の種類に応じて変動し、かつ当業者には容易に認められる。本明細書において提供される薬学的組成物中の崩壊剤の量は、製剤の種類により変動し、かつ当業者には容易に認められる。本明細書において提供される薬学的組成物は、崩壊剤を約0.5〜約15%、または約1〜約5重量%含有してよい。
好適な滑沢剤は、これに限定されるものではないが、ステアリン酸カルシウム;ステアリン酸マグネシウム;鉱油;軽質鉱油;グリセリン;ソルビトール;マンニトール;ベヘン酸グリセロール及びポリエチレングリコール(PEG)などのグリコール;ステアリン酸;ラウリル硫酸ナトリウム;タルク;ピーナッツ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油を含む、硬化植物油;ステアリン酸亜鉛;オレイン酸エチル;ラウリン酸エチル;寒天;デンプン;リコポジウム;シリカまたはシリカゲル、例えばAEROSIL(登録商標)200(W.R.Grace社、ボルチモア、MD)及びCAB−0−SIL(登録商標)(Cabot社、ボストン、MA);および、これらの混合物を含む。本明細書において提供される薬学的組成物は、滑沢剤を約0.1〜約5重量%含有してよい。
好適な流動促進剤は、これに限定されるものではないが、コロイド状二酸化ケイ素、CAB−O−SIL(登録商標)(Cabot社、ボストン、MA)、およびアスベスト非含有タルクを含む。好適な着色剤は、これに限定されるものではないが、承認され、認定された水溶性FD&C色素、およびアルミナ水和物上に懸濁された水不溶性FD&C色素、およびレーキ顔料(color lake)、ならびにこれらの混合物を含む。レーキ顔料は、水溶性色素の重金属の水和酸化物への吸着による組合せであり、これは色素の不溶型を生じる。好適な香味剤は、これに限定されるものではないが、果実などの植物から抽出された天然の香料、ならびにペパーミント及びサリチル酸メチルのような好ましい風味を引き起こす化合物の合成の配合物を含む。好適な甘味剤は、これに限定されるものではないが、スクロース、ラクトース、マンニトール、シロップ剤、グリセリン、ならびにサッカリンおよびアスパルテームのような人工甘味料を含む。好適な乳化剤は、これに限定されるものではないが、ゼラチン、アカシアゴム(アラビアゴム)、トラガカント、ベントナイト、ならびに界面活性剤、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(TWEEN(登録商標)20)、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート80(TWEEN(登録商標)80)、およびオレイン酸トリエタノールアミンなどを含む。好適な懸濁化剤および分散剤は、これに限定されるものではないが、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ペクチン、トラガカント、ビーガム、アカシアゴム(アラビアゴム)、カルボメチルセルロースナトリウム(sodium carbomethylcellulose)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびポリビニルピロリドンを含む。好適な保存剤は、これに限定されるものではないが、グリセリン、メチルパラベンおよびプロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、およびアルコールを含む。好適な湿潤剤は、これに限定されるものではないが、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ジエチレングリコール、およびポリオキシエチレンラウリルエーテルを含む。好適な溶媒は、これに限定されるものではないが、グリセリン、ソルビトール、エチルアルコール、およびシロップを含む。乳剤において使用される好適な非水性液体は、これに限定されるものではないが、鉱油および綿実油を含む。好適な有機酸は、これに限定されるものではないが、クエン酸および酒石酸を含む。好適な炭酸ガス源は、これに限定されるものではないが、炭酸水素ナトリウム及び炭酸ナトリウムを含む。
多くの担体及び賦形剤が、たとえ同じ製剤内であっても、複数の機能で役立つことは理解されなければならない。
本明細書において提供される薬学的組成物は、経口投与のために、圧縮錠剤、粉薬錠剤、チュアブル舐剤、即溶錠、多重圧縮錠剤、又は腸溶性コーティング錠、糖衣錠またはフィルムコート錠として提供することができる。腸溶性コーティング錠は、胃酸の作用に耐えるが、小腸内で溶解若しくは崩壊するような物質によりコーティングされた圧縮錠剤であり、従って胃の酸性環境から有効成分を保護する。腸溶性コーティングは、これに限定されるものではないが、脂肪酸、脂肪、サリチル酸フェニル、ワックス、シェラック、アンモニア処理したシェラック、および酢酸フタル酸セルロースを含む。糖衣錠は、糖衣により囲まれた圧縮錠剤であり、これは不愉快な味又は臭いを覆い隠し、かつ錠剤を酸化から保護する点で有益である。フィルムコート錠は、水溶性物質の薄層又はフィルムにより被覆された圧縮錠剤である。フィルムコーティングは、これに限定されるものではないが、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコール4000、および酢酸フタル酸セルロースを含む。フィルムコーティングは、糖衣と同じ一般的特徴をもたらす。多重圧縮錠剤は、層状錠剤、および圧縮コーティングまたは乾式コーティングされた錠剤を含む、2回以上の圧縮サイクルにより製造された圧縮錠剤である。
上記錠剤剤形は、粉末の形、結晶の形、または顆粒の形の有効成分から、単独で、または結合剤、崩壊剤、制御放出ポリマー、滑沢剤、希釈剤および/若しくは着色剤を含む本明細書に説明された担体若しくは賦形剤の1種以上と組合せて、製造することができる。香味剤及び甘味剤は、チュアブル錠及び舐剤の製剤において、特に有用である。
本明細書において提供される薬学的組成物は、経口投与のために、ゼラチン、メチルセルロース、デンプン、またはアルギン酸カルシウムから製造することができる、軟または硬カプセル剤として提供されうる。乾燥充填カプセル剤(DFC)としても知られている硬ゼラチンカプセル剤は、2つの部分からなり、一方は他方の上にすべってかぶさるようになっており、これにより有効成分を完全に封じ込めている。軟弾性カプセル剤(SEC)は、ゼラチンシェルのような、柔軟な球形のシェルであり、グリセリン、ソルビトールまたは同様のポリオールの添加により可塑化されている。軟ゼラチンシェルは、微生物の増殖を防止するために、保存剤を含有していてもよい。好適な保存剤は、本明細書において説明した保存剤であり、メチル−およびプロピル−パラベン、およびソルビン酸を含む。本明細書において提供される液体、半固形および固形の剤形は、カプセル内に封入することができる。好適な液体および半固形剤形には、炭酸プロピレン、植物油またはトリグリセリド中の溶液及び懸濁液が含まれる。かかる溶液を含有するカプセル剤は、米国特許第4,328,245号;第4,409,239号;および、第4,410,545号に開示されたように製造することができる。これらのカプセル剤は、有効成分の溶解を修飾または持続するために、当業者に公知の方法でコーティングされてもよい。
本明細書において提供される薬学的組成物は、経口投与のために、乳剤、液剤、懸濁剤、エリキシル剤及びシロップ剤を含む、液体および半固形の剤形で提供することができる。乳剤は、ひとつの液体が、他方の液体全体に小型球形の形で分散されている二相システムであり、水中油型または油中水型であることができる。乳剤は、薬学的に許容しうる非水性の液体または溶媒、乳化剤、および保存剤を含んでいてもよい。懸濁剤は、薬学的に許容しうる懸濁化剤及び保存剤を含んでいてもよい。アルコール水溶液は、低級アルキルアルデヒドのジ(低級アルキル)アセタール(例えばアセトアルデヒドジエチルアセタール)などの薬学的に許容しうるアセタール;並びに、プロピレングリコールおよびエタノールなどの、ヒドロキシル基を1個以上有する水混和性溶媒を含有することができる。エリキシル剤は、透明な、甘い、含水アルコール溶液である。シロップ剤は、糖(例えばスクロース)の濃い水溶液であり、保存剤も含有していてもよい。液体剤形のためには、例えばポリエチレングリコール中の溶液は、投与のために都合良く測定されるように、十分な量の薬学的に許容しうる液体担体(例えば水)により希釈されてもよい。
他の有用な液体および半固形の剤形は、これに限定されるものではないが、本明細書において提供される有効成分(単数または複数)と、1,2−ジメトキシメタン、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ポリエチレングリコール−350−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−550−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−750−ジメチルエーテルを含む、ジアルキル化されたモノ−またはポリ−アルキレングリコールとを含有するものを含む。ここで、350、550および750はポリエチレングリコールのおよその平均分子量をいう。これらの製剤は、さらに、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ビタミンE、ヒドロキノン、ヒドロキシクマリン、エタノールアミン、レシチン、セファリン、アスコルビン酸、リンゴ酸、ソルビトール、リン酸、亜硫酸水素塩、メタ亜硫酸水素ナトリウム、チオジプロピオン酸およびそのエステル、並びにジチオカルバメートなどの抗酸化剤の1種以上を含有することができる。
本明細書において提供される薬学的組成物は、経口投与のために、リポソーム、ミセル、ミクロスフェア、又はナノシステムの形でも提供することもできる。ミセル剤形は、米国特許第6,350,458号に開示されたように調製することができる。
本明細書において提供される薬学的組成物は、経口投与のために、液体剤形に再構成する、非発泡性または発泡性の顆粒剤および散剤として提供することができる。非発泡性顆粒剤または散剤において使用される薬学的に許容しうる担体及び賦形剤は、希釈剤、甘味料、及び湿潤剤を含有してもよい。発泡性顆粒剤または散剤において使用される薬学的に許容しうる担体および賦形剤は、有機酸および炭酸ガス源を含有してもよい。
着色剤および香味剤は、上述した全ての剤形において使用することができる。
本明細書において提供される薬学的組成物は、経口投与のために、即時放出剤形、または遅延型、持続型、パルス型、制御型、標的化型、およびプログラム型の放出を含む修飾された放出剤形として製剤することができる。
B.非経口投与
本明細書において提供される薬学的組成物は、局所または全身投与のために、注射、注入、または植込みにより、非経口的に投与することができる。本明細書において、非経口投与は、静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内、滑液嚢内、膀胱内、及び皮下投与を含む。
本明細書において提供される薬学的組成物は、非経口投与のために、非経口投与に適する任意の剤形に製剤することができる。かかる剤形には、液剤、懸濁剤、乳剤、ミセル、リポソーム、ミクロスフェア、ナノシステム、および注射前に液体中での溶液又は懸濁液に適している固形の形状が含まれる。このような剤形は、薬学の当業者に公知の従来の方法に従い調製することができる(Remington:「薬学の科学と実践(The Science and Practice of Pharmacy)」、前掲参照)。
非経口投与を意図した薬学的組成物は、これに限定されるものではないが、水性ビヒクル、水混和性ビヒクル、非水性ビヒクル、微生物の増殖に対する抗微生物剤または保存剤、安定剤、溶解度向上剤、等張化剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所麻酔薬、懸濁化剤および分散剤、湿潤剤または乳化剤、錯化剤、金属イオン封鎖剤またはキレート剤、凍結防止剤、リオプロテクタント、増粘剤、pH調節剤、および不活性ガスを含む、薬学的に許容しうる担体および賦形剤を1種以上含有することができる。
好適な水性ビヒクルは、これに限定されるものではないが、水、食塩水、生理食塩水またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、等張デキストロース注射液、滅菌水注射液、デキストロースおよび乳酸加リンゲル注射液を含む。好適な非水性ビヒクルは、これに限定されるものではないが、植物由来の不揮発性油、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿実油、オリーブ油、ピーナッツ油、ペパーミント油、ベニバナ油、ゴマ油、ダイズ油、硬化植物油、硬化ダイズ油、およびココナツ油の中鎖トリグリセリド、およびヤシの実油を含む。好適な水混和性のビヒクルは、これに限定されるものではないが、エタノール、1,3−ブタンジオール、液体ポリエチレングリコール(例えばポリエチレングリコール300およびポリエチレングリコール400)、プロピレングリコール、グリセリン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、およびジメチルスルホキシドを含む。
好適な抗微生物剤又は保存剤は、これに限定されるものではないが、フェノール、クレゾール、水銀剤、ベンジルアルコール、クロロブタノール、p-ヒドロキシ安息香酸メチルおよびプロピル、チメロサール、塩化ベンザルコニウム(例えば塩化ベンゼトニウム)、メチル−およびプロピル−パラベン、並びにソルビン酸を含む。好適な等張化剤は、これに限定されるものではないが、塩化ナトリウム、グリセリン、およびデキストロースを含む。好適な緩衝剤は、これに限定されるものではないが、リン酸塩及びクエン酸塩を含む。好適な抗酸化剤は、本明細書において説明されているものであり、亜硫酸水素塩およびメタ亜硫酸水素ナトリウムを含む。好適な局所麻酔薬は、これに限定されるものではないが、塩酸プロカインを含む。好適な懸濁剤および分散剤は、本明細書において説明されているものであり、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびポリビニルピロリドンを含む。好適な乳化剤は、本明細書に説明されているものであり、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート80、およびオレイン酸トリエタノールアミンを含む。好適な金属イオン封鎖剤またはキレート剤は、これに限定されるものではないが、EDTAを含む。好適なpH調節剤は、これに限定されるものではないが、水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、及び乳酸を含む。好適な錯化剤は、これに限定されるものではないが、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリン、およびスルホブチルエーテル7−β−シクロデキストリン(CAPTISOL(登録商標)、CyDex、Lenexa、KS)を含むシクロデキストリン類を含む。
本明細書において提供される薬学的組成物が、反復投与のために製剤される場合、当該反復非経口製剤は、静細菌性または静真菌性濃度で、抗微生物剤を含有しなければならない。全ての非経口製剤は、当該技術分野において公知かつ実践されるように、無菌でなければならない。
一実施形態において、非経口投与のための薬学的組成物は、そのまま使用できる無菌の溶液として提供される。他の実施形態において、前記薬学的組成物は、使用前にビヒクルにより再構成される、凍結乾燥された散剤および皮下注射用錠剤を含む無菌の乾燥した可溶性製品として提供される。さらに他の実施形態において、前記薬学的組成物は、そのまま使用できる無菌の懸濁物として提供される。さらに他の実施形態において、前記薬学的組成物は、使用前にビヒクルにより再構成される、無菌の乾燥した不溶性製品として提供される。さらに他の実施形態において、前記薬学的組成物は、そのまま使用できる無菌の乳濁液として提供される。
本明細書において提供される薬学的組成物は、非経口投与のために、即時放出剤形、または遅延型、持続型、パルス型、制御型、標的化型、及びプログラム型の放出を含む修飾された放出剤形として製剤することができる。
本明細書において提供される薬学的組成物は、非経口投与のために、植込み型デポー剤として投与するために、懸濁液、固形、半固形、またはチキソトロピー型液体として製剤することができる。一実施形態において、本明細書において提供される薬学的組成物は、体液に不溶性であるが、それを通り前記薬学的組成物中の有効成分を拡散させることができる外側ポリマーメンブレンにより取り囲まれている、固形の内部マトリックス中に分散される。
好適な内部マトリックスには、これに限定されるものではないが、ポリメチルメタクリレート、ポリブチル−メタクリレート、可塑化されたまたはされないポリ塩化ビニル、可塑化されたナイロン、可塑化されたポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカーボネートコポリマー、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルのヒドロゲルなどの親水性ポリマー、コラーゲン、架橋したポリビニルアルコール、および架橋した部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルが含まれる。
好適な外側ポリマーメンブレンには、これに限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/アクリル酸エチルコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルの酢酸ビニルとのコポリマー、塩化ビニリデン、エチレンおよびプロピレン、イオノマーポリエチレンテレフタレート、ブチルゴム、エピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、およびエチレン/ビニルオキシエタノールコポリマーが含まれる。
C.局所投与
本明細書において提供される薬学的組成物は、皮膚、開口部(orifice)、または粘膜に局所投与することができる。本明細書において局所投与は、皮(内)、結膜、角膜内、眼球内、眼内、耳内、経真皮、経鼻、経膣、尿道、呼吸器、および直腸投与を含む。
本明細書において提供される薬学的組成物は、局部または全身作用のための局所投与に適した任意の剤形に製剤することができる。かかる剤形には、乳剤、液剤、懸濁剤、クリーム剤、ゲル剤、ヒドロゲル、軟膏剤、ダスティングパウダー、包帯剤、エリキシル剤、ローション、懸濁剤、チンキ剤、泥膏剤、泡剤、フィルム、エアゾール、潅注液、噴霧剤、坐剤、救急絆、および皮膚貼付剤が含まれる。本明細書において提供される薬学的組成物の局所用製剤は、リポソーム、ミセル、ミクロスフェア、ナノシステム、およびこれらの混合物も含むことができる。
本明細書において提供される局所用製剤に適した薬学的に許容しうる担体および賦形剤は、これに限定されるものではないが、水性ビヒクル、水混和性ビヒクル、非水性ビヒクル、微生物の増殖に対する抗微生物剤または保存剤、安定剤、溶解度向上剤、等張化剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所麻酔薬、懸濁化剤および分散剤、湿潤剤または乳化剤、錯化剤、金属イオン封鎖剤またはキレート剤、浸透促進剤、凍結防止剤、リオプロテクタント、増粘剤、および不活性ガスを含む。
前記薬学的組成物は、電気穿孔法、イオントフォレシス、フォノフォレシス、ソノフォレシス、または極微針若しくは無針注射、例えばPOWDERJECT(商標)(Chinos社、エメリービル、CA)、およびBIOJECT(商標)(Bioject Medical Technologies社、ツアラチン、OR)により、局所投与することもできる。
本明細書において提供される薬学的組成物は、軟膏剤、クリーム剤、およびゲル剤の形で投与することができる。好適な軟膏用ビヒクルには、豚脂、安息香酸豚脂、オリーブ油、綿実油、および他の油類、白色ワセリンを含む、油性または炭化水素ビヒクル;親水ワセリン、ヒドロキシステアリンスルフェート(hydroxystearin sulfate)、および脱水ラノリンなどの、乳化性ビヒクルまたは吸収ビヒクル;親水性軟膏のような水除去可能なビヒクル;様々な分子量のポリエチレングリコールを含む水溶性軟膏ビヒクル;セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリン、ラノリン、およびステアリン酸を含む、油中水(W/O)型乳剤または水中油(O/W)型乳剤のいずれかの、乳剤ビヒクルが含まれる(Remington:「薬学の科学と実践(The Science and Practice of Pharmacy)」、前掲参照)。これらのビヒクルは、緩和剤であるが、一般に抗酸化剤および保存剤の添加が必要である。
好適なクリーム基剤は、水中油型または油中水型である。好適なクリーム用ビヒクルは、水で洗浄可能であってもよく、かつ油相、乳化剤、および水相を含む。この油相は、「内」相とも呼ばれ、一般にワセリンと、セチルアルコールまたはステアリルアルコールなどの脂肪族アルコールとから構成される。水相は、必ずではないが、通常、容積が油相を上回り、一般に保湿剤を含有する。クリーム製剤中の乳化剤は、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性、または両性の界面活性剤であってよい。
ゲル剤は、半固形の懸濁液型システムである。単相ゲル剤は、液体担体全体に実質的に均一に分布された有機高分子を含む。好適なゲル化剤は、これに限定されるものではないが、カルボマー、カルボキシポリアルキレン、およびCARBOPOL(登録商標)などの架橋したアクリル酸ポリマー;ポリエチレンオキシド、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー、およびポリビニルアルコールなどの親水性ポリマー;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、およびメチルセルロースなどのセルロース系ポリマー;トラガカントガムおよびキサンタンガムなどのゴム;アルギン酸ナトリウム;及びゼラチンを含む。均一なゲル剤を調製するために、アルコールまたはグリセリンなどの分散剤を添加することができる。あるいはゲル化剤は、粉砕、機械混合、および/または攪拌により分散することができる。
本明細書において提供される薬学的組成物は、坐剤、ペッサリー、ブジー、湿布剤またはパップ剤、泥膏剤、散剤、包帯剤、クリーム剤、硬膏剤、避妊薬、軟膏剤、液剤、乳剤、懸濁剤、タンポン、ゲル剤、泡剤、噴霧剤、又は浣腸の形状で、経直腸、経尿道、経膣または膣周囲に投与することができる。これらの剤形は、前掲のRemington:「薬学の科学と実践(The Science and Practice of Pharmacy)」に記載の、従来の方法を用いて、製造することができる。
直腸、尿道、および膣用坐剤は、体の開口部へ挿入するための固形物であり、これは常温では固形物であるが、体温で融解または軟化し、開口部内側で有効成分(単数または複数)を放出する。直腸及び膣用坐剤において使用される薬学的に許容しうる担体は、本明細書において提供される薬学的組成物と製剤した場合に、体温近傍に融点を生じる硬化剤のような、基剤又はビヒクル;並びに、亜硫酸水素塩およびメタ亜硫酸水素ナトリウムを含む本明細書に記載の抗酸化剤を含む。好適なビヒクルには、これに限定されるものではないが、カカオバター(テオブロマ油)、グリセリン−ゼラチン、カルボワックス(ポリオキシエチレングリコール)、鯨ろう、パラフィン、白ろうおよび黄ろう、脂肪酸のモノ−、ジ−およびトリグリセリドの適切な混合物、ヒドロゲル(ポリビニルアルコール、およびヒドロキシエチルメタクリレートなど)、およびポリアクリル酸が含まれる。様々なビヒクルの組合せを使用することもできる。直腸および膣用坐剤は、圧縮または成形により調製することができる。直腸および膣用坐剤の典型的な重量は、約2〜約3gである。
本明細書において提供される薬学的組成物は、液剤、懸濁剤、軟膏剤、乳剤、ゲル形成溶液、溶液のための散剤、ゲル剤、眼内挿入物(ocular insert)、および植込剤の形で、眼内に投与することができる。
本明細書において提供される薬学的組成物は、鼻腔内に、又は気道への吸入により、投与することができる。前記薬学的組成物は、加圧容器、ポンプ、スプレー、細かい霧を作るために電気流体力学を使用するアトマイザーのようなアトマイザー、またはネブライザーを使用し、単独で、または1,1,1,2−テトラフルオロエタン若しくは1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンなどの好適な噴射剤と組合せて、エアロゾルまたは送達用溶液の形で提供することができる。本薬学的組成物は、吹送のための乾燥散剤として、単独で、または例えばラクトース若しくはリン脂質などの不活性担体と組合せて;並びに、点鼻薬として提供することもできる。鼻腔内使用のための散剤は、キトサンまたはシクロデキストリンを含む生体接着剤を含有することができる。
加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー、またはネブライザーで使用するための溶液または懸濁液は、本明細書において提供された有効成分の分散、可溶化若しくは延長された放出のために、エタノール、水性エタノール、または好適な代用物質;溶媒としての噴射剤;および/または、トリオレイン酸ソルビタン、オレイン酸、若しくはオリゴ乳酸などの界面活性剤を含むように製剤することができる。
本明細書において提供される薬学的組成物は、約50μm以下、または約10μm以下のような、吸入による送達に適した粒度に微小化することができる。そのような粒度の粒子は、スパイラルジェットミリング、流動床ジェットミリング、ナノ粒子を形成するための超臨界流体プロセシング、高圧ホモジナイゼーション、または噴霧乾燥などの、当業者に公知の粉砕法を用いて調製することができる。
吸入器または吹送器で使用するためのカプセル、ブリスター、およびカートリッジは、本明細書において提供される薬学的組成物の散剤混合物;ラクトースまたはデンプンなどの好適な散剤基剤;および、l−ロイシン、マンニトール、またはステアリン酸マグネシウムなどの性能改良剤を含有するように、製剤することができる。このラクトースは、無水であるか、または一水和物の形であってよい。他の好適な賦形剤または担体には、これに限定されるものではないが、デキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、スクロース、およびトレハロースが含まれる。吸入/鼻腔内投与のための本明細書において提供される薬学的組成物は、メントールおよびレボメントールなどの好適な香料;並びに/または、サッカリンおよびサッカリンナトリウムなどの甘味料をさらに含有することができる。
局所投与のための本明細書において提供される薬学的組成物は、即時放出されるか、または遅延型、持続型、パルス型、制御型、標的化型、およびプログラム型の放出を含む修飾された放出がされるように製剤することができる。
D.修飾された放出
本明細書において提供される薬学的組成物は、修飾された放出剤形として製剤することができる。本明細書において、用語「修飾された放出」とは、有効成分(単数または複数)の放出の速度または場所が、同じ経路で投与された場合に、即時型剤形のものとは異なるような剤形をいう。修飾された放出剤形には、これに限定されるものではないが、遅延型、拡張型、延長型、持続型、パルス型、制御型、促進型および迅速型、標的化型、プログラム型の放出、並びに胃内滞留剤形が含まれる。修飾された放出剤形の中の薬学的組成物は、当業者に公知の様々な修飾された放出デバイスおよび方法を用いて調製することができ、かかるデバイスおよび方法には、これに限定されるものではないが、マトリックス制御型放出デバイス、浸透圧制御型放出デバイス、多粒子制御型放出デバイス、イオン交換樹脂、腸溶性コーティング、多層コーティング、ミクロスフェア、リポソーム、およびこれらの組合せが含まれる。有効成分(単数または複数)の放出速度は、当該有効成分の粒子の粒度および多形を変化させることによっても修飾することができる。
修飾された放出の例には、これに限定されるものではないが、米国特許第3,845,770号;第3,916,899号;第3,536,809号;第3,598,123号;第4,008,719号;第5,674,533号;第5,059,595号;第5,591,767号;第5,120,548号;第5,073,543号;第5,639,476号;第5,354,556号;第5,639,480号;第5,733,566号;第5,739,108号;第5,891,474号;第5,922,356号;第5,958,458号;第5,972,891号;第5,980,945号;第5,993,855号;第6,045,830号;第6,087,324号;第6,113,943号;第6,197,350号;第6,248,363号;第6,264,970号;第6,267,981号;第6,270,798号;第6,375,987号;第6,376,461号;第6,419,961号;第6,589,548号;第6,613,358号;第6,623,756号;第6,699,500号;第6,793,936号;第6,827,947号;第6,902,742号;第6,958,161号;第7,255,876号;第7,416,738号;第7,427,414号;第7,485,322号;Bussemer et al., Crit. Rev. Ther. Drug Carrier Syst. 2001, 18, 433-458;「修飾された放出の薬物送達技術(Modified-Release Drug Delivery Technology)」、第2版、Rathboneら編集、Marcel Dekker AG、2005年;Maroni et al., Expert. Opin. Drug Deliv. 2005, 2, 855-871;Shi et al., Expert Opin. Drug Deliv. 2005, 2, 1039-1058;「薬物送達におけるポリマー(Polymers in Drug Delivery)」、Ijeomaら編集、CRC Press LLC、ボーカラトーン、FL、2006年;Badawy et al., J. Pharm. Sci. 2007, 9, 948-959;「修飾された放出の薬物送達技術(Modified-Release Drug Delivery Technology)」上掲;Conway, Recent Pat. Drug Deliv. Formul. 2008, 2, 1-8;Gazzaniga et al., Eur. J. Pharm. Biopharm. 2008, 68, 11-18;Nagarwal et al., Curr. Drug Deliv. 2008, 5, 282-289;Gallardo et al., Pharm. Dev. Technol. 2008, 13, 413-423;Chrzanowski, AAPS PharmSciTech. 2008, 9, 635-638;Chrzanowski, AAPS PharmSciTech. 2008, 9, 639-645;Kalantzi et al., Recent Pat. Drug Deliv. Formul. 2009, 3, 49-63;Saigal et al., Recent Pat. Drug Deliv. Formul. 2009, 3, 64-70;および Roy et al., J. Control Release 2009, 134, 74-80に開示されたものが含まれる。
1.マトリックス制御型放出デバイス
修飾された放出剤形中の本明細書において提供される薬学的組成物は、当業者に公知のマトリックス制御型放出デバイスを使用して製造することができる(「制御された薬物送達の事典(Encyclopedia of Controlled Drug Delivery)」のTakedaらの文献、Mathiowits編集、Wiley、1999年、第2巻参照)。
ある実施形態において、修飾された放出剤形中の本明細書において提供される薬学的組成物は、水膨潤性、受食性または可溶性のポリマーである、受食性マトリックスデバイスを用い製剤される。かかるポリマーには、これに限定されるものではないが、多糖およびタンパク質などの、合成ポリマー、および天然ポリマーおよび誘導体が含まれる。
受食性マトリックスの形成に有用な材料には、これに限定されるものではないが、キチン、キトサン、デキストラン、及びプルラン;アガーガム、アラビアゴム、カラヤゴム、ローカストビーンガム、トラガカントゴム、カラゲナン、ガティガム、グアーガム、キサンタンガム、およびスクレログルカン;デキストリンおよびマルトデキストリンなどのデンプン;ペクチンなどの親水コロイド;レシチンなどのホスファチド;アルギン酸塩;アルギン酸プロピレングリコール;ゼラチン;コラーゲン;エチルセルロース(EC)、メチルエチルセルロース(MEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、CMEC、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、酢酸セルロース(CA)、プロピオン酸セルロース(CP)、酪酸セルロース(CB)、酢酸酪酸セルロース(CAB)、CAP、CAT、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、HPMCP、HPMCAS、酢酸トリメリト酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAT)、およびエチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)などのセルロース誘導体;ポリビニルピロリドン;ポリビニルアルコール;ポリビニルアセテート;グリセロール脂肪酸エステル;ポリアクリルアミド;ポリアクリル酸;エタクリル酸またはメタクリル酸のコポリマー(EUDRAGIT(登録商標)、Rohm America社、ピスカタウェイ、NJ);ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート);ポリラクチド;L−グルタミン酸およびL−グルタミン酸エチルのコポリマー;分解可能な乳酸−グリコール酸コポリマー;ポリ−(D)−(−)−3−ヒドロキシ酪酸;並びに、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸(2−ジメチルアミノエチル)、およびメタクリル酸(トリメチルアミノエチル)クロリドのホモポリマーおよびコポリマーなどの他のアクリル酸誘導体が含まれる。
ある実施形態において、本明細書において提供される薬学的組成物は、非受食性マトリックスデバイスにより製剤される。有効成分(単数または複数)は、不活性マトリックス中に溶解または分散され、一旦投与されると、主としてその不活性マトリックスを通じた拡散により放出される。非受食性マトリックスデバイスとしての使用に適した物質には、これに限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル酸メチル−メタクリル酸メチルコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/アクリル酸エチルコポリマー、塩化ビニルの酢酸ビニルとのコポリマー、塩化ビニリデン、エチレンおよびプロピレン、ポリエチレンテレフタレートイオノマー、ブチルゴム、エピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、エチレン/ビニルオキシエタノールコポリマー、ポリ塩化ビニル、可塑化されたナイロン、可塑化されたポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、およびシリコンカーボネートコポリマーなどの不溶性プラスチック類;エチルセルロース、酢酸セルロース、クロスポビドン、および架橋した部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルなどの親水性ポリマー類;並びに、カルナバワックス、微結晶性ワックス、およびトリグリセリドなどの脂肪族化合物類が含まれる。
マトリックス制御型放出システムにおいて、所望の放出速度は、例えば、使用されるポリマーの種類、ポリマー粘度、ポリマーおよび/または1若しくは複数の有効成分の粒度、1若しくは複数の有効成分のポリマーに対する比、並びに該組成物中の他の賦形剤または担体により、制御することができる。
修飾された放出剤形内の本明細書において提供される薬学的組成物は、直接圧縮、乾式または湿式造粒とそれに続く圧縮、および溶融造粒とそれに続く圧縮を含む、当業者に公知の方法により調製することができる。
2.浸透圧制御型放出デバイス
修飾された放出剤形内の本明細書において提供される薬学的組成物は、浸透圧制御型放出デバイスを使用して製造することができる。かかる浸透圧制御型放出デバイスには、これに限定されるものではないが、1−チャンバーシステム、2−チャンバーシステム、非対称膜技術(AMT)、および押出コアシステム(ECS)が含まれる。一般にそのようなデバイスは、少なくとも2つの成分を有する:(a)有効成分を含むコア;および、(b)コアを封入している、少なくとも1個の送達ポートを持つ半透膜。半透膜は、送達ポート(単数または複数)を通り押出すことにより、薬物の放出を引き起こすために、使用の水性環境からコアへの水の流入を制御する。
本浸透圧デバイスのコアは、有効成分(単数または複数)に加え、使用環境からデバイスのコアへの水の輸送のための駆動力を引き起こす浸透物質を、任意に含有する。浸透物質のひとつの種類は、水膨潤性親水性ポリマーであり、これは「オスモポリマー」および「ヒドロゲル」とも称される。浸透物質として好適な水膨潤性親水性ポリマーには、これに限定されるものではないが、親水性ビニルおよびアクリル系ポリマー、アルギン酸カルシウムなどの多糖類、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(アクリル)酸、ポリ(メタクリル)酸、ポリビニルピロリドン(PVP)、架橋したPVP、ポリビニルアルコール(PVA)、PVA/PVPコポリマー、メタクリル酸メチルおよび酢酸ビニルなどの疎水性モノマーとのPVA/PVPコポリマー、大きなPEOブロックを含有する親水性ポリウレタン、クロスカルメロースナトリウム、カラゲナン、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびカルボキシエチルセルロース(CEC)、アルギン酸ナトリウム、ポリカルボフィル、ゼラチン、キサンタンガム、およびデンプングリコール酸ナトリウムが含まれる。
浸透物質の他の種類は、オスモゲンであり、これは水を吸収することができ、これにより周囲のコーティングの障壁を横断する浸透圧勾配に影響を及ぼす。好適なオスモゲンには、これに限定されるものではないが、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、塩化カリウム、および硫酸ナトリウムなどの無機塩;デキストロース、フルクトース、グルコース、イノシトール、ラクトース、マルトース、マンニトール、ラフィノース、ソルビトール、スクロース、トレハロース、およびキシリトールなどの糖類;アスコルビン酸、安息香酸、フマル酸、クエン酸、マレイン酸、セバシン酸、ソルビン酸、アジピン酸、エデト酸、グルタミン酸、p-トルエンスルホン酸、コハク酸、および酒石酸などの有機酸;尿素;並びに、これらの混合物が含まれる。
いかに迅速に有効成分(単数または複数)が、最初に剤形から送達されるかに影響を与えるために、様々な溶解速度の浸透物質を使用することができる。例えば、MANNOGEM(商標)EZ(SPI Pharma社、ルイス、DE)などの非晶質糖類を使用することによって、所望の治療効果を即座に生じさせるために、最初の2、3時間はより迅速な送達を提供し、かつ長期間にわたり所望の水準の治療効果または予防効果を維持するために、残りの量を徐々に連続して放出することができる。この場合、有効成分(単数または複数)は、代謝されかつ排泄される有効成分の量を代替する速度で、放出される。
前記コアは、その剤形の性能を増強するか、または安定性若しくはプロセシングを促進するために、本明細書に記載されたように、多種多様な他の賦形剤および担体を含有することもできる。
半透膜の形成に有用な物質は、生理的に適切なpHで水透過性および水不溶性であるか、または架橋などの化学的変更により水不溶性となり易い、様々な等級のアクリル系、ビニル系、エーテル系、ポリアミド系、ポリエステル系およびセルロース系誘導体を含む。コーティングの形成において有用な好適なポリマーの例は、可塑化された、可塑化されない、および強化された酢酸セルロース(CA)、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、CAプロピオネート、硝酸セルロース、酢酸酪酸セルロース(CAB)、CAエチルカルバメート、CAP、CAメチルカルバメート、CAスクシネート、酢酸トリメリト酸セルロース(CAT)、CAジメチルアミノアセテート、CAエチルカーボネート、CAクロロアセテート、CAエチルオキサレート、CAメチルスルホネート、CAブチルスルホネート、CAp−トルエンスルホネート、アガーアセテート、アミローストリアセテート、ベータグルカンアセテート、ベータグルカントリアセテート、アセトアルデヒドジメチルアセテート、ローカストビーンガムのトリアセテート、ヒドロキシル化されたエチレン−酢酸ビニル、EC、PEG、PPG、PEG/PPGコポリマー、PVP、HEC、HPC、CMC、CMEC、HPMC、HPMCP、HPMCAS、HPMCAT、ポリ(アクリル)酸およびエステル並びにポリ(メタクリル)酸およびエステル並びにそれらのコポリマー、デンプン、デキストラン、デキストリン、キトサン、コラーゲン、ゼラチン、ポリアルケン、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、ポリハロゲン化ビニル、ポリビニルエステルおよびエーテル、天然ワックス、および合成ワックスを含む。
半透膜は、米国特許第5,798,119号に開示されたような、孔が実質的にガスにより満たされ、かつ水性媒体により湿っていないが水蒸気を透過可能である、疎水性微小孔性膜であってもよい。このような疎水性であるが水蒸気透過性の膜は典型的には、ポリアルケン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリル酸誘導体、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、ポリハロゲン化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルエステルおよびエーテル、天然ワックス、および合成ワックスなどの疎水性ポリマーからなる。
半透膜の送達ポート(単数または複数)は、コーティング後に、機械的またはレーザードリルにより形成することができる。送達ポート(単数または複数)は、水溶性物質のプラグの侵食によるか、又はコアの中の窪み上の膜の比較的薄い部分の破断により、in situで形成することもできる。加えて送達ポートは、米国特許第5,612,059号および第5,698,220号に開示された型の非対称膜コーティングの場合と同様にして、コーティングプロセス時に形成することができる。
放出された有効成分(単数または複数)の総量および放出速度は、半透膜の厚さおよび多孔度、コアの組成、並びに送達ポートの数、サイズおよび位置により、実質的に変更することができる。
浸透圧制御された放出剤形中の薬学的組成物は、その製剤の性能またはプロセシングを促進するために、本明細書に記載されたような追加の通常の賦形剤または担体をさらに含有することができる。
本浸透圧制御された放出剤形は、当業者に公知の通常の方法および技術により、調製することができる。Remington「薬学の科学と実践(The Science and Practice of Pharmacy)」、前掲;Santus and Baker, J. Controlled Release, 1995, 35, 1-21;Verma et al., Drug Development and Industrial Pharmacy, 2000, 26, 695-708;およびVerma et al., J. Controlled Release, 2002, 79, 7-27参照。
ある実施形態において、本明細書において提供される薬学的組成物は、有効成分(単数または複数)および他の薬学的に許容しうる賦形剤または担体を含有するコアをコーティングしている非対称浸透膜を含む、AMT制御された放出剤形として製剤される。米国特許第5,612,059号および国際公開公報WO2002/17918号参照。当該AMT制御された放出剤形は、直接圧縮、乾式造粒、湿式造粒、および浸漬コーティング法を含む、当業者に公知の通常の方法および技術に従い調製することができる。
ある実施態様において、本明細書において提供される薬学的組成物は、有効成分(単数または複数)、ヒドロキシルエチルセルロース、および他の薬学的に許容しうる賦形剤または担体を含有するコアをコーティングしている浸透膜を含む、ESC制御された放出剤形として製剤される。
3.多粒子制御型放出デバイス
修飾された放出剤形中の本明細書において提供される薬学的組成物は、直径が約10μm〜約3mm、約50μm〜約2.5mm、または約100μm〜約1mmの範囲の、非常に多数の粒子、顆粒、またはペレットを含む、多粒子制御放出デバイスとして製造することができる。このような多粒子は、湿式および乾式造粒、押出/球形化、ローラー圧縮、溶融−凝固、および種コアの噴霧−コーティングを含む、当業者に公知のプロセスにより作製することができる。例えば、「多粒子経口薬物送達(Multiparticulate Oral Drug Delivery)」,Ghebre-Sellassie Ed.,Marcel Dekker,1994年;及び、「医薬ペレット化技術(Pharmaceutical Pelletization Technology)」,Ghebre-Sellassie Ed., Marcel Dekker,1989年参照。
本明細書に記載された他の賦形剤又は担体は、多粒子のプロセシングおよび形成を補助するために、薬学的組成物と配合することができる。得られる粒子は、それ自身で多粒子デバイスを構成するか、または腸溶性ポリマー、水膨潤性および水溶性ポリマーなどの様々なフィルム−形成物質によりコーティングされることができる。多粒子は、カプセル剤または錠剤としてさらに加工することができる。
4.標的化された送達
本明細書において提供される薬学的組成物は、治療される被験体の体の特定の組織、受容体、または他の領域に標的化されるように製剤することもできる。これはリポソーム−、再シール形成(resealed)赤血球−、および抗体−ベースの送達システムを含む。例は、これに限定されるものではないが、米国特許第5,709,874号;第5,759,542号;第5,840,674号;第5,900,252号;第5,972,366号;第5,985,307号;第6,004,534号;第6,039,975号;第6,048,736号;第6,060,082号;第6,071,495号;第6,120,751号;第6,131,570号;第6,139,865号;第6,253,872号;第6,271,359号;第6,274,552号;第6,316,652号;および第7,169,410号に開示されたものを含む。
使用法
一実施形態において、被験体のC型肝炎ウイルス感染の治療または予防の方法が、本明細書において提供され、本方法は、本明細書において提供される化合物、例えば、単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む、式IaまたはIbの化合物の有効量を被験体に投与することを含む。一実施形態において、被験体は哺乳動物である。他の実施形態において、被験体はヒトである。
本明細書において、用語「C型肝炎ウイルス」または「HCV」とは、その病原性株がC型肝炎を引き起こすウイルスの種またはその遺伝的変異をいう。HCVの例は、これに限定されるものではないが、HCVゲノタイプ1、2、3、4および5、並びにサブタイプ1a、1b、1c、2a、2b、2c、3aおよび3bを含む。
一実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVゲノタイプ1によって引き起こされる。ある実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVサブタイプ1aによって引き起こされる。ある実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVサブタイプ1bによって引き起こされる。ある実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVサブタイプ1cによって引き起こされる。他の実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVゲノタイプ2によって引き起こされる。ある実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVサブタイプ2aによって引き起こされる。ある実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVサブタイプ2bによって引き起こされる。ある実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVサブタイプ2cによって引き起こされる。さらに他の実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVゲノタイプ3によって引き起こされる。ある実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVサブタイプ3aによって引き起こされる。ある実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVサブタイプ3bによって引き起こされる。さらに他の実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVゲノタイプ4によって引き起こされる。さらに他の実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVゲノタイプ5によって引き起こされる。さらに他の実施形態において、C型肝炎ウイルス感染は、HCVゲノタイプ6によって引き起こされる。
他の実施形態において、宿主内のウイルスの複製を防止する方法が、本明細書において提供され、本方法は、宿主を、本明細書において提供される化合物、例えば、単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む、式IaまたはIbの化合物の有効量と接触させることを含む。一実施形態において、宿主は細胞である。他の実施形態において、宿主はヒトの細胞である。さらに他の実施形態において、宿主は哺乳動物である。さらに他の実施形態において、宿主はヒトである。
一実施形態において、前記ウイルスはC型肝炎ウイルスである。他の実施形態において、前記ウイルスはHCVゲノタイプ1である。ある実施形態において、前記ウイルスはHCVサブタイプ1aである。さらにある実施形態において、前記ウイルスはHCVサブタイプ1bである。ある実施形態において、前記ウイルスはHCVサブタイプ1cである。他の実施形態において、前記ウイルスはHCVゲノタイプ2である。ある実施形態において、前記ウイルスはHCVサブタイプ2aである。ある実施形態において、前記ウイルスはHCVサブタイプ2bである。ある実施形態において、前記ウイルスはHCVサブタイプ2cである。さらに他の実施形態において、前記ウイルスはHCVゲノタイプ3である。ある実施形態において、前記ウイルスはHCVサブタイプ3aである。ある実施形態において、前記ウイルスはHCVサブタイプ3bである。さらに他の実施形態において、前記ウイルスはHCVゲノタイプ4である。さらに他の実施形態において、前記ウイルスはHCVゲノタイプ5である。さらに他の実施形態において、前記ウイルスはHCVゲノタイプ6である。
ある実施形態において、本明細書において提供される化合物(単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む、式IaまたはIbの化合物)の有効量の投与の結果として、投与の1日後、2日後、3日後、4日後、5日後、10日後、15日後または30日後に、例えばウイルス価の測定のような当該技術分野において公知の方法で測定したときに、前記化合物を投与しない被験体と比べて、ウイルスの複製が、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%またはこれら以上減少する。
ある実施形態において、本明細書において提供される化合物(単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む、式IaまたはIbの化合物)の有効量の投与の結果として、投与の1日後、2日後、3日後、4日後、5日後、10日後、15日後または30日後に、当該技術分野において公知の方法で測定したときに、前記化合物を投与しない被験体と比べて、ウイルスの複製が、1、2、3、4、5、10、15、20、25、50、75、100倍またはこれら以上減少する。
ある実施形態において、本明細書において提供される化合物(単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む、式IaまたはIbの化合物)の有効量の投与の結果として、投与の1日後、2日後、3日後、4日後、5日後、10日後、15日後または30日後に、当該技術分野において公知の方法で測定したときに、前記化合物を投与しない被験体と比べて、ウイルス価が、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%またはこれら以上減少する。
ある実施形態において、本明細書において提供される化合物(単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む、式IaまたはIbの化合物)の有効量の投与の結果として、投与の1日後、2日後、3日後、4日後、5日後、10日後、15日後または30日後に、当該技術分野において公知の方法で測定したときに、前記化合物を投与しない被験体と比べて、ウイルス価が、1、2、3、4、5、10、15、20、25、50、75、100倍またはこれら以上減少する。
さらに他の実施形態において、HCVウイルスの複製を防止する方法が、本明細書において提供され、本方法は、ウイルスを、本明細書において提供される化合物、例えば、単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む、式IaまたはIbの化合物の有効量と接触させることを含む。
一実施形態において、前記HCVはゲノタイプ1である。ある実施形態において、前記HCVはサブタイプ1aである。ある実施形態において、前記HCVはサブタイプ1bである。ある実施形態において、前記HCVはサブタイプ1cである。他の実施形態において、前記HCVはゲノタイプ2である。ある実施形態において、前記HCVはサブタイプ2aである。ある実施形態において、前記HCVはサブタイプ2bである。ある実施形態において、前記HCVはサブタイプ2cである。さらに他の実施形態において、前記HCVはゲノタイプ3である。ある実施形態において、前記HCVはサブタイプ3aである。ある実施形態において、前記HCVはサブタイプ3bである。さらに他の実施形態において、前記HCVはゲノタイプ4である。さらに他の実施形態において、前記HCVはゲノタイプ5である。さらに他の実施形態において、前記HCVはゲノタイプ6である。
ある実施形態において、ウイルスを、本明細書において提供される化合物(単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む、式IaまたはIbの化合物)の有効量と接触させた結果として、最初の接触の1日後、2日後、3日後、4日後、5日後、10日後、15日後または30日後に、当該技術分野において公知の方法で測定したときに、かかる接触を行わない前記ウイルスと比べて、ウイルス価が、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%またはこれら以上減少する。
ある実施形態において、ウイルスを、本明細書において提供される化合物(単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む、式IaまたはIbの化合物)の有効量と接触させた結果として、最初の接触の1日後、2日後、3日後、4日後、5日後、10日後、15日後または30日後に、当該技術分野において公知の方法で測定したときに、かかる接触を行わない前記ウイルスと比べて、ウイルス価が、1、2、3、4、5、10、15、20、25、50、75、100倍またはこれら以上減少する。
さらに他の実施形態において、HCV感染に関連する肝臓疾患または肝臓異常の1以上の症状を治療、予防または改善する方法が、本明細書において提供され、本方法は、本明細書において提供される化合物、例えば、単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む、式IaまたはIbの化合物の有効量を被験体に投与することを含む。HCV感染に関連する疾患の例は、これに限定されるものではないが、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌、または特別な肝臓の兆候を含む。
一実施形態において、HCV感染は、HCVゲノタイプ1によって引き起こされる。ある実施形態において、HCV感染は、HCVサブタイプ1aによって引き起こされる。ある実施形態において、HCV感染は、HCVサブタイプ1bによって引き起こされる。ある実施形態において、HCV感染は、HCVサブタイプ1cによって引き起こされる。他の実施形態において、HCV感染は、HCVゲノタイプ2によって引き起こされる。ある実施形態において、HCV感染は、HCVサブタイプ2aによって引き起こされる。ある実施形態において、HCV感染は、HCVサブタイプ2bによって引き起こされる。ある実施形態において、HCV感染は、HCVサブタイプ2cによって引き起こされる。さらに他の実施形態において、HCV感染は、HCVゲノタイプ3によって引き起こされる。ある実施形態において、HCV感染は、HCVサブタイプ3aによって引き起こされる。ある実施形態において、HCV感染は、HCVサブタイプ3bによって引き起こされる。さらに他の実施形態において、HCV感染は、HCVゲノタイプ4によって引き起こされる。さらに他の実施形態において、HCV感染は、HCVゲノタイプ5によって引き起こされる。さらに他の実施形態において、HCV感染は、HCVゲノタイプ6によって引き起こされる。
さらに他の実施形態において、セリンプロテアーゼの活性を阻害する方法が、本明細書において提供され、本方法は、セリンプロテアーゼを、本明細書において提供される化合物、例えば、単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む、式IaまたはIbの化合物の有効量と接触させることを含む。一実施形態において、セリンプロテアーゼはC型肝炎NS3プロテアーゼである。他の実施形態において、セリンプロテアーゼはHCVプロテアーゼである。さらに他の実施形態において、セリンプロテアーゼはHCV NS3/4プロテアーゼである。
一実施形態において、前記HCVプロテアーゼはゲノタイプ1 NS3/4Aプロテアーゼである。ある実施形態において、前記HCVプロテアーゼはサブタイプ1a NS3/4Aプロテアーゼである。ある実施形態において、前記HCVプロテアーゼはサブタイプ1b NS3/4Aプロテアーゼである。ある実施形態において、前記HCVプロテアーゼはサブタイプ1c NS3/4Aプロテアーゼである。他の実施形態において、前記HCVプロテアーゼはゲノタイプ2 NS3/4Aプロテアーゼである。ある実施形態において、前記HCVプロテアーゼはサブタイプ2a NS3/4Aプロテアーゼである。ある実施形態において、前記HCVプロテアーゼはサブタイプ2b NS3/4Aプロテアーゼである。ある実施形態において、前記HCVプロテアーゼはサブタイプ2c NS3/4Aプロテアーゼである。さらに他の実施形態において、前記HCVプロテアーゼはゲノタイプ3 NS3/4Aプロテアーゼである。ある実施形態において、前記HCVプロテアーゼはサブタイプ3a NS3/4Aプロテアーゼである。さらに他の実施形態において、前記HCVプロテアーゼはゲノタイプ3 NS3/4Aプロテアーゼである。さらに他の実施形態において、前記HCVプロテアーゼはゲノタイプ5 NS3/4Aプロテアーゼである。さらに他の実施形態において、前記HCVプロテアーゼはゲノタイプ6 NS3/4Aプロテアーゼである。
治療される好ましくない健康状態、異常または疾患、および被験体の状態に応じて、本明細書において提供される化合物は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、脳室内(ICV)、嚢内の注射または注入、皮下注射、または植込み)、吸入、経鼻、経膣、経直腸、舌下、または局所(例えば、経真皮または局部)投与経路により、投与することができ、かつ好適な剤形中、単独で、または各投与経路に適した薬学的に許容しうる担体、補助剤、およびビヒクルと一緒に、製剤することができる。
投与量は、1日当たり、適した間隔における1、2、3、4、5、6回またはそれより多い細分−投与量として投与してもよい。当該投与量または細分‐投与量は、単位投与形態物当たり約0.1〜約1000mg、約0.1〜約500mg、または約0.5〜約100mgの有効成分(単数または複数)を含有する単位投与形態物として投与することができる。患者の状態により必要な場合には、前記投与量は、代替法により、持続注入として投与することができる。
ある実施形態において、適切な用量レベルは、約0.01〜約100mg/kg患者体重/日(mg/kg/日)、約0.01〜約50mg/kg/日、約0.01〜約25mg/kg/日、または、約0.05〜約10mg/kg/日の範囲であり、これは単回投与量または反復投与量で投与することができる。好適な用量レベルは、約0.01〜100mg/kg/日、約0.05〜約50mg/kg/日、または約0.1〜約10mg/kg/日であることができる。この範囲内で、用量は、約0.01〜約0.1、約0.1〜約1.0、約1.0〜約10、または約10〜約50mg/kg/日の範囲であることができる。
併用療法
本明細書において提供される化合物は、HCV感染の治療および/または予防に有用な他の治療薬と組み合せるかまたは組み合せて使用することができる。
本明細書において、「組み合せて」とは1より多い治療(例えば、1以上の予防薬および/または治療薬)の使用を含む趣旨である。しかし、用語「組み合せて」の使用は、治療(例えば、1以上の予防薬および/または治療薬)が疾患または異常を持つ被験体に投与される順序を限定するものではない。第1の治療(例えば、本明細書において提供される化合物のような、予防薬または治療薬)を、第2の治療(例えば、予防薬または治療薬)の被験体への投与の前(例えば、5分前、15分前、30分前、45分前、1時間前、2時間前、4時間前、6時間前、12時間前、24時間前、48時間前、72時間前、96時間前、1週間前、2週間前、3週間前、4週間前、5週間前、6週間前、8週間前、または12週間前)、第2の治療と同時、または、第2の治療の後(例えば、5分後、15分後、30分後、45分後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、12時間後、24時間後、48時間後、72時間後、96時間後、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後、または12週間後)に投与することができる。また3剤併用も本併用療法に含まれる。
本明細書において、用語「相乗的な」とは、本明細書において提供される化合物と、好ましくない健康状態、異常および疾患を予防、治療または管理するために使用されてきたかまたは現在使用されている他の治療(例えば、予防薬または治療薬)との組み合わせであって、これらの治療の相加的効果よりも効果が大きい組み合わせを含む。治療の組み合わせ(例えば、予防薬または治療薬の組み合わせ)の相乗的な効果は、好ましくない健康状態、異常および疾患を持つ被験体への1以上の治療の低用量の使用および/または前記治療の投与頻度の減少を可能にする。治療(例えば、予防薬または治療薬)の低用量を使用できること、および/または当該治療をより少ない頻度で投与できることは、好ましくない健康状態、異常および疾患の予防、治療または管理における前記治療の効果を減じることなく、前記治療の被験体への投与に付随する毒性を低下させる。加えて、相乗的な効果により結果として、好ましくない健康状態、異常および疾患の予防、治療または管理における薬剤の効果が向上する。最終的には、治療の組み合わせ(例えば、予防薬または治療薬の組み合わせ)の相乗的な効果は、どちらか一方の治療単独の使用に付随する不利な、または望まれない副作用を回避また低減することができる。
本明細書において提供される化合物は、抗HCV剤などの他の治療薬との組み合わせでまたは交替で投与することができる。併用療法においては2以上の薬剤の有効量を一緒に投与する。これに対し、交替または順次的な方法の治療では、それぞれの薬剤の有効量が逐次的または順次的に投与される。所定の用量は、薬の吸収、不活性化、および排出速度、並びに当該技術分野において当業者に公知の他の要因に依存する。用量は、軽減しようとする好ましくない健康状態の重症度によっても変動することは留意されなければならない。さらに、どのような特定の個体に対しても、具体的投薬計画およびスケジュールは、当該固体の必要性およびその製剤を投与しまたは投与を監督する専門家の判断に基づき、経時的に調節されるべきであることも、理解される。
抗ウイルス剤による長期の治療の後に、HCVの薬剤耐性変異株が出現しうることが知られている。薬剤耐性は、最も典型的には、ウイルス複製において用いられる酵素をコードする遺伝子の変異によって起こる。ウイルス感染に対する薬剤の効果は、前記化合物を、主となる薬剤により引き起こされる変異とは異なる変異を引き起こす第2およびおそらく第3の抗ウイルス化合物との組み合わせでまたは交替で投与することによって、長引かせ、増強し、または回復することができる。あるいは、薬剤の薬物動態、生体内分布、または他のパラメータは、かかる組み合わせまたは交替によって変えることができる。一般に、併用療法はウイルスに複数の同時に起こるストレスを引き起こすため、典型的には交替より好ましい。
ある実施形態において、本明細書において提供される薬学的組成物は、本明細書に記載の第2の抗ウイルス剤を含む。ある実施形態において、本明細書において提供される化合物は、インターフェロン、リバビリン、アマンタジン、インターロイキン、NS3プロテアーゼ阻害剤、システインプロテアーゼ阻害薬、フェナントレンキノン、チアゾリジン、ベンズアニリド、ヘリカーゼ阻害剤、ポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオチド類似体、グリオトキシン、セルレニン、アンチセンスホスホロチオエートオリゴデオキシヌクレオチド類、IRES−依存翻訳の阻害剤、およびリボザイムからなる群から選択される1以上の薬剤と組み合わされる。一実施形態において、第2の抗ウイルス剤はインターフェロンである。他の実施形態において、インターフェロンは、PEG化インターフェロンα2a、インターフェロンアルファコン−1、天然インターフェロン、ALBUFERON(登録商標)、インターフェロンβ−1a、ω−インターフェロン、インターフェロンα、インターフェロンγ、インターフェロンτ、インターフェロンδおよびインターフェロンγ−1bからなる群から選択される。
ある実施形態において、本明細書において提供される薬学的組成物は、HVCプロテアーゼ阻害剤と組み合わされる。かかるHVCプロテアーゼ阻害剤には、これに限定されるものではないが、メジビルプロテアーゼ阻害剤(Medivir/Tibotec);ITMN‐191(インターミューン);SCH503034(シェリング社);VX950(ベルテックス);DE19914474、WO98/17679、WO98/22496、WO99/07734、およびAttwood et al., Antiviral Chemistry and Chemotherapy 1999, 10, 259-273に記載されている基質系NS3プロテアーゼ阻害剤;2,4,6‐トリヒドロキシ‐3‐ニトロ‐ベンズアミド誘導体(Sudo et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 1997, 238, 643-647)、フェナントレンキノン(Chu et al., Tetrahedron Letters 1996, 37, 7229-7232)、RD3−4082、RD3−4078、SCH68631、およびSCH351633(Chu et al., Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters 1999, 9, 1949-1952)を含む非基質系NS3プロテアーゼ阻害剤;およびエグリンC、強力なセリンプロテアーゼ阻害剤(Qasim et al., Biochemistry 1997, 36, 1598-1607)が含まれる。
HCVの治療のための他の好適なプロテアーゼ阻害剤には、例えば、HCVエンドペプチダーゼ2を阻害するある種のシステインプロテアーゼ阻害剤が開示されている、米国特許第6,004,933号に開示されているものが含まれる。
さらなるC型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ阻害剤には、例えば、Llinas-Brunet et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 1998, 8, 1713-1718;Steinkuehler et al., Biochemistry 1998, 37, 8899-8905;米国特許第5,538,865号;第5,990,276号;第6,143,715号;第6,265,380号;第6,323,180号;第6,329,379号;第6,410,531号;第6,420,380号;第6,534,523号;第6,608,027号;第6,642,204号;第6,653,295号;第6,727,366号;第6,838,475号;第6,846,802号;第6,867,185号;第6,869,964号;第6,872,805号;第6,878,722号;第6,908,901号;第6,911,428号;第6,995,174号;第7,012,066号;第7,041,698号;第7,091,184号;第7,169,760号;第7,176,208号;第7,208,600号;および第7,491,794号;米国特許出願公開第2002/0016294号;第2002/0016442号;第2002/0032175号;第2002/0037998号;第2004/0229777号;第2005/0090450号;第2005/0153877号;第2005/176648号;第2006/0046956号;第2007/0021330号;第2007/0021351号;第2007/0049536号;第2007/0054842号;第2007/0060510号;第2007/0060565号;第2007/0072809号;第2007/0078081号;第2007/0078122号;第2007/0093414号;第2007/0093430号;第2007/0099825号;第2007/0099929号;第2007/0105781号;第2008/0152622号;第2009/0035271号;第2009/0035272号;第2009/0111969号;第2009/0111982号;第2009/0123425号;第2009/0130059号;第2009/148407号;第2009/0156800号;第2009/0169510号;第2009/0175822号;および第2009/0180981号;並びに国際公開番号WO98/17679;WO98/22496;WO99/07734;WO00/09543;WO00/59929;WO02/08187;WO02/08251;WO02/08256;WO02/08198;WO02/48116;WO02/48157;WO02/48172;WO02/60926;WO03/53349;WO03/64416;WO03/64455;WO03/64456;WO03/66103;WO03/99274;WO03/99316;WO2004/032827;WO2004/043339;WO2005/037214;WO2005/037860;WO2006/000085;WO2006/119061;WO2006/122188;WO2007/001406;WO2007/014925;WO2007/014926;WO2007/015824;WO2007/056120;WO2008/019289;WO2008/021960;WO2008/022006;WO2009/053828;WO2009/058856;WO2009/073713;WO2009/073780;WO2009/080542;WO2009/082701;WO 2009/082697;WO2009/085978;およびWO2008/086161に開示されているものが含まれる。これらのそれぞれの開示の全てが、本明細書中において参考として援用される。
他のプロテアーゼ阻害剤は、NS3/4A融合タンパク質およびNS5A/5B基質を用いる逆相HPLCアッセイで該当する阻害を示す、RD‐1‐6250、RD4 6205、およびRD4 6193などのチアゾリジン誘導体(Sudo et al., Antiviral Research 1996, 32, 9-18);および、文献(Kakiuchi N. et al. J. EBS Letters 421, 217-220; Takeshita N. et al. Analytical Biochemistry, 1997, 247, 242-246)で確認されている、チアゾリジン類およびベンズアニリド類を含む。
好適なヘリカーゼ阻害剤には、これに限定されるものではないが、米国特許第5,633,358号および国際公開番号WO97/36554に開示されているものが含まれる。
好適なヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤には、これに限定されるものではないが、グリオトキシン(Ferrari et al., Journal of Virology 1999, 73, 1649-1654)およびセルレニン(Lohmann et al., Virology 1998, 249, 108-118)が含まれる。
好適な干渉RNA(iRNA)に基づく抗ウイルス剤には、これに限定されるものではないが、Sirna‐034、並びに国際公開番号WO03/070750およびWO2005/012525、および米国特許出願公開第2004/0209831号に開示されているもののような、低分子干渉RNA(siRNA)に基づく抗ウイルス剤が含まれる。
HCVウイルスの5′非コード領域(NCR)における配列の広がりに対して相補的な、好適なアンチセンスホスホロチオエートオリゴデオキシヌクレオチド類(S−ODN)には、これに限定されるものではないが、Alt et al., Hepatology 1995, 22, 707-717に記載のもの、およびNCRの3′末端を含むヌクレオチド326〜348およびHCV RNAの核コード領域にあるヌクレオチド371〜388(Alt et al., Archives of Virology 1997, 142, 589-599;およびGalderisi et al., Journal of Cellular Physiology 1999, 181, 251-257)が含まれる。
好適なIRES−依存翻訳の阻害剤には、これに限定されるものではないが、日本国公開特許公報08268890および10101591に開示されているものが含まれる。
好適なリボザイムには、例えば、米国特許第6,043,077号;第5,869,253号;および第5,610,054号に開示されているものが含まれる。
好適なヌクレオチド類似体には、これに限定されるものではないが、米国特許第6,660,721号;第6,777,395号;第6,784,166号;第6,846,810号;第6,927,291号;第7,094,770号;第7,105,499号;第7,125,855号;および第7,202,224号;米国特許出願公開第2004/0121980号;第2005/0009737号;第2005/0038240号;および第2006/0040890号;並びに国際公開番号WO99/43691;WO01/32153;WO01/60315;WO01/79246;WO01/90121;WO01/92282;WO02/18404;WO02/32920;WO02/48165;WO02/057425;WO02/057287;WO2004/002422;WO2004/002999;およびWO2004/003000に開示されているものが含まれる。
第2の剤として使用することができる他の種々の化合物には、例えば、1−アミノ−アルキルシクロヘキサン類(米国特許第6,034,134号)、アルキル脂質(米国特許第5,922,757号)、ビタミンEおよび他の抗酸化剤(米国特許第5,922,757号)、スクアレン、アマンタジン、胆汁酸類(米国特許第5,846,964号)、N−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸(米国特許第5,830,905号)、ベンゼンジカルボキサミド類(米国特許第5,633,388号)、ポリアデニル酸誘導体(米国特許第5,496,546号)、2′,3′−ジデオキシイノシン(米国特許第5,026,687号)、ベンズイミダゾール類(米国特許第5,891,874号)、植物抽出物(米国特許第5,725,859号;第5,837,257号;および第6,056,961号)並びにピペリデン類(米国特許第5,830,905号)が含まれる。
ある実施形態において、本明細書において提供される1以上の化合物は、抗C型肝炎ウイルスインターフェロンとの組み合わせでまたは交替で投与される。かかる抗C型肝炎ウイルスインターフェロンには、これに限定されるものではないが、INTRON(登録商標)A(インターフェロンα−2b)、PEGASYS(登録商標)(ペグインターフェロンα−2a)、ROFERON(登録商標)A(組換えインターフェロンα−2a)、INFERGEN(登録商標)(インターフェロンアルファコン−1)、およびPEG‐INTRON(登録商標)(ペグ化インターフェロンα−2b)が含まれる。一実施形態において、抗C型肝炎ウイルスインターフェロンは、INFERGEN(登録商標)、IL‐29(PEG‐インターフェロンλ)、R7025(マキシα)、BELEROFON(登録商標)、経口インターフェロンα、BLX‐883(LOCTERON(登録商標))、ωインターフェロン、MULTIFERON(登録商標)、メドューサインターフェロン、ALBUFERON(登録商標)、またはREBIF(登録商標)である。
ある実施形態において、本明細書において提供される1以上の化合物は、リバビリン、ビラミジン、NM283(バロピシタビン)、PSI‐6130、R1626、HCV‐796およびR7128などの抗C型肝炎ウイルスポリメラーゼ阻害剤との組み合わせまたは交替で投与される。
ある実施形態において、本明細書において提供される1以上の化合物は、リバビリンおよび抗C型肝炎ウイルスインターフェロンとの組み合わせで投与される。かかる抗C型肝炎ウイルスインターフェロンには、INTRON(登録商標)A(インターフェロンα−2b)、PEGASYS(登録商標)(ペグインターフェロンα−2a)、ROFERON(登録商標)A(組換えインターフェロンα−2a)、INFERGEN(登録商標)(インターフェロンアルファコン−1)、およびPEG‐INTRON(登録商標)(ペグ化インターフェロンα−2b)が含まれる。
ある実施形態において、本明細書において提供される1以上の化合物は、ITMN‐191、SCH503034、VX950(テラプレビル)およびメジビルHCVプロテアーゼ阻害剤などの抗C型肝炎ウイルスプロテアーゼ阻害剤との組み合わせまたは交替で投与される。
ある実施形態において、本明細書において提供される1以上の化合物は、抗C型肝炎ウイルスワクチンとの組み合わせでまたは交替で投与される。かかる抗C型肝炎ウイルスワクチンには、これに限定されるものではないが、TG4040、PEVIPRO(商標)、CGI‐5005、HCV/MF59、GV1001、IC41およびINNO0101(E1)が含まれる。
ある実施形態において、本明細書において提供される1以上の化合物は、AB68およびXTL‐6865(旧HepX‐C)などの抗C型肝炎ウイルスモノクローナル抗体、またはシカビルなどの抗C型肝炎ウイルスポリクローナル抗体との組み合わせまたは交替で投与される。
ある実施形態において、本明細書において提供される1以上の化合物は、ZADAXIN(登録商標)(チマルファシン)、NOV‐205およびオグルファニドなどの抗C型肝炎ウイルス免疫調節剤との組み合わせまたは交替で投与される。
ある実施形態において、本明細書において提供される1以上の化合物は、NEXAVAR(登録商標)、ドキソルビシン、PI‐88、アマンタジン、JBK‐122、VGX‐410C、MX‐3253(セグロシビル)、SUVUS(登録商標)(BIVN‐401またはビロスタット)、PF‐03491390(旧IDN‐6556)、G126270、UT‐231B、DEBIO‐025、EMZ702、ACH‐0137171、MitoQ、ANA975、AVI‐4065、バビツキシナブ(タルバシン)、ALINIA(登録商標)(ニトラゾキサニド)およびPYN17との組み合わせまたは交替で投与される。
本明細書において提供される化合物は、他の種類の化合物との組み合わせで投与することもできる。当該他の種類の化合物には、これに限定されるものではないが、(1)αアドレナリン作動薬;(2)抗不整脈薬;(3)ACAT阻害剤などの抗アテローム性動脈硬化剤;(4)アントラサイクリン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ダクチノマイシンおよびプリカマイシンなどの抗生剤;(5)抗癌剤および細胞毒性、例えば、ナイトロジェンマスタード、スルホン酸アルキル、ニトロソウレア、エチレンイミンおよびトリアゼン(triazenes)などのアルキル化剤;(6)アセノクマロール、アルガトロバン、ビバリルジン(bivalirudin)、レピルジン(lepirudin)、フォンダパリヌクス、ヘパリン、フェニンジオン、ワルファリン、およびキシメカガトラン(ximelagatran)などの抗凝血剤;(7)ビグアニド(例えば、メトホルミン)、グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アカルボース)、インスリン、メグリチニド(例えば、レパグリニド)、スルホニル尿素(例えば、グリメピリド、グリブリド、およびグリピジド)、チアゾリジンジオン(例えばトログリタゾン、ロシグリタゾン、およびピオグリタゾン)、およびPPAR‐γアゴニストなどの抗糖尿病薬;(8)アモロルフィン(amorolfine)、アムホテリシンB、アニダラフンギン(anidulafungin)、ビホナゾール、ブテナフィン(butenafine)、ブトコナゾール、カスポフンギン(caspofungin)、シクロピロクス、クロトリマゾール、エコナゾール、フェンチコナゾール、フィリピン、フルコナゾール、イソコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、マイカフンギン(micafungin)、ミコナゾール、ナフチフィン、ナタマイシン、ナイスタチン、オキシコナゾール、ラブコナゾール(ravuconazole)、ポサコナゾール(posaconazole)、リモシジン(rimocidin)、セトラコナゾール(sertaconazole)、スルコナゾール、テルビナフィン、ターコナゾール(terconazole)、チオコナゾール、およびボリコナゾールなどの抗真菌薬;(9)抗炎症薬、例えば、アセクロフェナク、アセメタシン、アモキシプリン(amoxiprin)、アスピリン、アザプロパゾン、ベノリレート(benorilate)、ブロムフェナク(bromfenac)、カルプロフェン、セレコクシブ、トリサルチル酸コリンマグネシウム、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトドラク、エトリコキシブ(etoricoxib)、ファイスラミン(faislamine)、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、ロルノキシカム(lornoxicam)、ロキソプロフェン、ルミラコキシブ(lumiracoxib)、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、メタミゾール、メチルサリチル酸、サリチル酸マグネシウム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスライド(nimesulide)、オキシフェンブタゾン、パレコキシブ(parecoxib)、フェニルブタゾン、ピロキシカム、サリチルサリチラート、スリンダク、スルフィンピラゾン、スプロフェン、テノキシカム、チアプロフェン酸、およびトルメチンなどの非ステロイド系の抗炎症薬;(10)葉酸拮抗剤、プリン代謝拮抗剤、およびピリミジン類似体などの代謝拮抗物質;(11)GPIIb/IIIa遮断薬(例えば、アブシキシマブ(abciximab)、エプチフィバタイド(eptifibatide)、およびチロフィバン(tirofiban))、P2Y(AC)アンタゴニスト(例えば、クロピドグレル、チクロピジンおよびCS‐747)、シロスタゾール、ジピリダモール、およびアスピリンなどの抗血小板薬;(12)メトトレキサート、FK506(タクロリムス)、およびミコフェノール酸モフェチルなどの抗増殖性物質;(13)エタネラセプト(etanercept)、ラパマイシン、およびレフルニミド(leflunimide)などの、抗TNF抗体または可溶性TNF受容体;(14)aP2阻害剤;(15)カルベジロールおよびメトプロロールなどのβアドレナリン作動薬;(16)クエストラン(questran)などの胆汁酸金属イオン封鎖剤;(17)アムロジピンベシル酸塩などのカルシウムチャンネル遮断薬;(18)化学療法薬;(19)セレコクシブおよびロフェコキシブなどのシクロオキシゲナーゼ2(COX‐2)阻害薬;(20)シクロスポリン類;(21)アザチオプリンおよびシクロホスファミドなどの細胞毒性薬;(22)クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、フルメチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンドロフルメチアジド、メチルクロロチアジド、トリクロロメチアジド(trichloromethiazide)、ポリチアジド、ベンゾチアジド、エタクリン酸、チクリナフェン、クロルタリドン、フロセニド(furosenide)、ムゾリミン(muzolimine)、ブメタニド、トリアムテレン、アミロリド、およびスピロノラクトンなどの利尿薬;(23)ホスホラミドンなどのエンドセリン変換酵素(ECE)阻害剤(24)L‐アスパラギナーゼなどの酵素;(25)VIIa因子阻害剤およびXa因子阻害剤;(26)ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;(27)フィブレーツ(fibrates);(28)PDGF活性のモジュレータなどの成長因子阻害剤;(29)成長ホルモン分泌促進物質;(30)プラバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、NK‐104(a.k.a. イタバスタチン、ニスヴァスタチン、またはニスバスタチン)、およびZD‐4522b(ロスバスタチン、アタバスタチン、またはビサスタチンとしても知られている);中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤などのHMG CoA還元酵素阻害剤;(31)グルココルチコイド(例えば、コルチゾン)、エストロゲン/抗エストロゲン、アンドロゲン/抗男性ホルモン物質、プロゲスチン、および黄体形成ホルモン放出ホルモンアンタゴニスト、および酢酸オクトレオチドなどのホルモン剤;(32)免疫抑制剤;(33)スピロノラクトンおよびエプレレノン(eplerenone)などのミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト;(34)エクテイナシジン(ecteinascidins)などの微小管破壊剤;(35)パキタクセル、ドセタキセル、およびエポチロン(epothilones) A-Fなどの微小管安定化剤;(36)MTP阻害剤;(37)ナイアシン;(38)PDE III阻害剤(例えば、シロスタゾール)およびPDE V阻害剤(例えば、シルデナフィル、タダラフィル(tadalafil)、およびバルデナフィル)などのホスホジエステラーゼ阻害剤;(39)ビンカ・アルカロイド、エピポドフィルロトキシン(epipodophyllotoxins)、およびタキサンなどの植物由来製品;(40)血小板活性化因子(PAF)アンタゴニスト;(41)シスプラチン、サトラプラチン(satraplatin)、およびカルボプラチンなどの白金配位錯体;(42)カリウム・チャンネル開口薬;(43)プレニルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;(44)タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤;(45)レニン阻害剤;(46)スクアレン合成酵素阻害剤;(47)アルドステロン、ベクロメタゾン、βメタゾン、酢酸デオキシコルチコステロン、フルドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン(コルチゾール)、プレドニゾロン、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、およびトリアムシノロンなどのステロイド;(48)テニダップ(tenidap)などのTNF‐α阻害剤;(49)ヒルジンなどのトロンビン阻害剤;(50)アニストレプラーゼ(anistreplase)、レテプラーゼ(reteplase)、テネクテプラーゼ(tenecteplase)、組織プラスミノゲン活性化因子(tPA)、組換えtPA、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼ(prourokinase)、およびアニソイル化プラスミノーゲンストレプトキナーゼアクチベータ複合体(APSAC)などの血栓溶解剤;(51)イフェトロバン(ifetroban)などのトロンボキサン受容体アンタゴニスト;(52)トポイソメラーゼ阻害剤;(53)オマパトリラート(omapatrilat)およびゲモパトリラート(gemopatrilat)などのバソペプチダーゼ阻害剤(二重NEP‐ACE阻害剤);並びに(54)ヒドロキシウレア、プロカルバジン、ミトタン、ヘキサメチルメラミン(hexamethylmelamine)、および金化合物などの他の種々の薬剤が含まれる。
本明細書において提供される化合物は、当業者に周知の包装材を使用する製造品としても提供することができる。例えば米国特許第5,323,907号;第5,052,558号;および、第5,033,252号参照。医薬用包装材の例は、これに限定されるものではないが、ブリスターパック、瓶、チューブ、吸入器、ポンプ、バッグ、バイアル、容器、注射器、並びに選択された製剤および意図された投与および治療の様式に適した任意の包装材を含む。
医療従事者により使用される場合に、適量の有効成分を被験体へ簡単に投与することができるキットも、本明細書において提供される。ある実施形態において、本明細書において提供されるキットは、容器および本明細書において提供される化合物の剤形を含む。当該化合物には、単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグが含まれる。
ある実施形態において、前記キットは、本明細書に記載された1以上の他の治療的物質(単数または複数)を含む容器内に、本明細書において提供される、単独のエナンチオマー、ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、若しくはこれらの同位体変種;または薬学的に許容しうる塩、溶媒和物若しくはこれらのプロドラッグを含む化合物の剤形を含む容器を含む。
本明細書において提供されるキットは、有効成分の投与に使用されるデバイスをさらに含むことができる。そのようなデバイスの例は、これに限定されるものではないが、注射器、無針注射器、点滴バッグ、パッチ、および吸入器を含む。
本明細書において提供されるキットは、1以上の有効成分を投与するために使用することができる、薬学的に許容しうるビヒクルをさらに含むことができる。例えば、有効成分が、非経口投与のために再構成されなければならない固形形状で提供される場合、このキットは、その中にこの有効成分が溶解し、粒子を含まない非経口投与に適している無菌の溶液を形成することができる、好適なビヒクルの密閉容器を含むことができる。薬学的に許容しうるビヒクルの例は、非限定的に、米局方注射用水、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、デキストロース注射液、デキストロースおよび塩化ナトリウム注射液、並びに乳酸加リンゲル注射液を含む、水性ビヒクル;非限定的に、エチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコールを含む、水混和性ビヒクル;並びに、非限定的に、トウモロコシ油、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジルを含む、非水性ビヒクルを含むが、これらに限定されるものではない。
本開示は以下の非限定的実施例によりさらに理解されるであろう。
〔実施例〕
本明細書において、これらのプロセス、反応機構、および実施例において使用される、記号および仕様は、特定の略語が特に定義されているかいないかにかかわらず、現代の科学文献、例えば、Journal of the American Chemical Society またはJournal of Biological Chemistry において使用されるものと一致する。特に、しかし非限定的に、以下の略語が実施例および明細書全体を通して使用されうる:g(グラム);mg(ミリグラム);mL(ミリリットル);μL(マイクロリットル);L,(リットル);mM(ミリモル(モル濃度));μM(マイクロモル(モル濃度));Hz(ヘルツ);MHz(メガヘルツ);mmol(ミリモル);eq.(当量);hrまたはhrs(時間);min(分);MS(質量分析);NMR(核磁気共鳴);ESI(エレクトロスプレーイオン化);ACN,(アセトニトリル);CDCl3(重水素化クロロホルム);DCM(ジクロロメタン);DMF(N,N‐ジメチルホルムアミド);DMSO(ジメチルスルホキシド);DMSO‐d6(重水素化ジメチルスルホキシド);EtOAc(酢酸エチル);EtOH(エタノール);MeOH(メタノール);THF(テトラヒドロフラン);DIPEA(N,N‐ジイソプロピルエチルアミン);TEA(トリエチルアミン);DBU(1,8‐ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ‐7‐エン);CDI(カルボニルジイミダゾール);EDCIまたはEDC(N´‐エチル‐N‐(3−ジメチルアミノプロピル)‐カルボジイミド);P2O5,(五酸化リン);TBTU(O‐(ベンゾトリアゾール‐1‐イル)‐N,N,N´,N´‐テトラメチルウロニウム(tetramethyluronium)テトラフルオロほう酸塩);Me(メチル);Et(エチル);iPr,(イソプロピル);tBu(t‐ブチル);Boc(t‐ブトキシカルボニル);Bn(ベンジル);TsOH(トシル酸);TsO(トシル酸エステル);DEAD(ジエチルアゾジカルボン酸塩),DIAD(ジイソプロピルアゾジカルボン酸塩);PPh3(トリフェニルホスフィン);AcCl(塩化アセチル);TFA(トリフルオロ酢酸);Cbz(ベンジルカルボメートcarbomate);Fmoc(9‐フルオレニルメチルカルボメートcarbomate);tBuOK(カリウムt‐ブトキシド)およびZhan IB触媒((1,3−ジメシチルイミダゾリジン‐2‐イル)(5‐(N,N‐ジメチルスルファモイル)‐2‐イソプロポキシベンジリデン)‐ルテニウム(V)塩化物)。
以下のすべての実施例に対し、当業者に知られている標準的な試案および精製法を使用することができる。別に示さない限り、全ての温度は℃(摂氏温度)で表される。全ての反応は別に示さない限り室温で行われる。本明細書における合成手順は、適用可能な化学反応を、特定の実施例の使用を通して例証することを意図するものであり、本開示の範囲を示すものではない。
〔実施例1〕
〔HCVプロテアーゼアッセイ〕
基本手順:化合物のHCVプロテアーゼ活性への阻害効果の測定は、AnaSpec社(サンノゼ、CA)のSensoLyte(商標)620 HCVプロテアーゼアッセイキットを使用して、Taremi et al. (Protein Science, 1998, 7, 2143-2149)に従って得られた1.2nMのHCV NS3−NS4Aプロテアーゼを用いて、サプライヤーによって説明されている条件下で行った。DMSOを最終的な濃度が5%になるように含む試験バッファー中で、化合物を種々の濃度で試験した。室温で60分反応を進め、Tecan Infinity 蛍光分光計を使用して蛍光測定を行い記録した。IC50値は、Tecan Magellan ソフトウエアを使用して、4つのパラメータに基づき、シグモイド非線形回帰分析を用いて濃度データに対する阻害パーセントから決定した。
〔HCVレプリコンアッセイ〕
基本手順:HCV Con1サブゲノムレプリコンを含むHuh‐7細胞(GS4.1細胞)を、10%ウシ胎仔血清(FBS)、2mM L‐グルタミン、110mg/Lピルビン酸ナトリウム、1X非必須アミノ酸、100U/mLペニシリン‐ストレプトマイシン、および0.5mg/mL G418(Invitrogen社)を追加したダルベッコの修飾イーグル培地(DMEM)中で培養した。用量反応性試験のために、細胞を96ウエルプレートに、50μLの体積中に7.5×103細胞/ウエルとなるように播種し、37℃/5%CO2でインキュベートした。
プレーティングから3時間後、10種類の濃度の化合物の倍数系列希釈50μL(最高濃度、75μM)を添加し、細胞培養を0.5%のDMSO存在下で、37℃/5%CO2でインキュベートした。もう一つの方法として、化合物を15μMの単一濃度で試験した。全ての場合において、HCVレプリコンを欠くHuh‐7細胞をネガティブコントロールとした。化合物の存在下で細胞を72hrインキュベートし、その後、酵素免疫吸着法(ELISA)によって、NS4Aタンパク質の発現を観測した。このために、その後、プレートを1minの間、アセトン/メタノール(1:1、v/v)で固定し、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、0.1%Tween20で2回洗浄し、1hrの間、室温で10%FBSを含むTNEバッファーでブロックし、その後、37℃で2hrの間、同じバッファーで希釈された抗−NS4Aマウスモノクローナル抗体A‐236(ViroGen)とインキュベートした。PBS、0.1%Tween20で3回洗浄した後、当該細胞を、TNE、10%FBS中の抗マウス免疫グロブリンG−ペルオキシダーゼ接合体と、37℃で1hrの間インキュベートした。上記と同様にして洗浄した後、O‐フェニレンジアミン(Zymed)と反応させた。30min後に2N H2SO4により反応を止め、Sunrise Tecan分光光度計を用いて492nmにおける吸収を測定した。EC50値は、Tecan Magellanソフトウエアを使用して、4つのパラメータに基づき、シグモイド非線形回帰分析を用いて濃度データに対する阻害パーセントから決定した。単一濃度でのスクリーニングにおいては、結果は15μMの阻害パーセントとして表される。
細胞毒性評価のために、GS4.1細胞を上述した化合物で処理し、Cell Titer 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assay(Promega社)を使用して細胞生存性を測定した。CC50値は、上述したように、Tecan Magellanソフトウエアを使用して、濃度データに対する細胞毒性パーセントから決定した。
生物学的結果を表1に示す。表1において、Aは1μMよりも小さい値を示し、Bは1μM〜10μMの範囲の値を示し、Cは10μM〜75μMの範囲の値を示し、Dは75μMより大きい値を示す。
〔実施例2〕
〔HCVプロテアーゼアッセイ〕
基本手順:化合物のHCVプロテアーゼ活性への阻害効果の測定は、AnaSpec社(サンノゼ、CA)のHiLyte Fluor(商標)TR/QXL(商標)610 FRET peptideを使用して、Taremi et al. (Protein Science, 1998, 7, 2143-2149)の方法に従って製造された2-3nM HCV NS3‐NS4Aプロテアーゼを用いて、インハウスで開発した条件下で行った。DMSOを最終的な濃度が5%になるように含む試験バッファー中で、化合物を種々の濃度で試験した。30℃で60分反応を進め、PerkinElmer Victor3 V 1420 Multilabel Counterを使用して蛍光測定を行い記録した。IC50値は、XLfit 4.1ソフトウエアを使用して、4つのパラメータに基づき、シグモイド非線形回帰分析を用いて濃度データに対する阻害パーセントから決定した。
〔ルシフェラーゼレプリコンアッセイ〕
基本手順:HCVルシフェラーゼレプリコンアッセイは、試験化合物が、ルシフェラーゼ−ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ融合遺伝子を含む、HCVレプリコンを持つヒト肝細胞癌細胞株(Huh‐7)において、治療の3日後に細胞培養中のHCV複製を阻害する能力を測定する。HCV複製の阻害はルシフェラーゼタンパク質の発現の数量化によって測定される。つまり、HCV遺伝子型1aH77株または遺伝子型1bCon1株サブゲノムルシフェラーゼレプリコン(それぞれ、H1a‐lucまたはZluc)を含むHuh‐7細胞を、グルコース、L‐グルタミン、およびピルビン酸ナトリウム、10%ウシ胎仔血清(FBS)、100IU/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、2mM GlutaMAX、非必須アミノ酸、および0.25(H1a‐luc)または0.5(Zluc)mg/mL G418を含むDMEM中で培養した。GlutaMAXは、Invitrogen社から入手した;他のすべての培地試薬はMediatech社から入手した。用量反応性試験のために、細胞を96ウエルプレートに、50μLの体積中に、1×104(H1a‐luc)細胞/ウエルまたは7.5×103(Zluc)細胞/ウエルとなるように播種し、37℃/5%CO2でインキュベートした。プレーティングから3時間後、10種類の濃度の化合物の5倍数系列希釈50μLを添加し、細胞培養を37℃/5%CO2で72時間インキュベートした。全ての場合において、HCVレプリコンを欠くHuh‐7細胞をネガティブコントロールとした。ルシフェラーゼの発現を評価するために、培地/化合物をプレートから取り除き、各ウエルにONE-glo Luciferase assay reagent(Promega社)を添加した。アッセイプレートを室温で3分間振とうし、各ウエルのルシフェラーゼ活性を、700nmのカットオフフィルターを使用したVictor3V multilabel counter(Perkin Elmer社)を用いて1秒の読取時間で測定した。EC50値は、用量反応性曲線から、Microsoft ExcelおよびXLfit 4.1ソフトウエアによって決定された最良適合方程式から計算された。
細胞毒性評価のために、H1a‐lucまたはZluc細胞を上述した化合物で治療し、Cell Titer 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assay(Promega社)を使用して細胞生存性を測定した。その後プレートは490nmにおいてVictor3V 1420 multilabel counter(Perkin Elmer社)を用いて読み取り、CC50濃度はMicrosoft ExcelおよびXLfit 4.1ソフトウエアを使用して決定された。
下記表は化合物51および52のデータを示す。Aは1μMよりも小さい値を示し、Bは1μM〜10μMの範囲の値を示し、Cは10μM〜75μMの範囲の値を示し、Dは75μMより大きい値を示す。
〔実施例3〕
〔遺伝子型2a感染性ウイルスアッセイ〕
基本手順:遺伝子型2a感染性ウイルスアッセイは、試験化合物が、許容ヒト肝癌細胞株(HPC細胞)のHCV遺伝子型2aウイルス感染時における、治療の5日後に細胞培養中のHCV複製を阻害する能力を測定する。HCV複製の阻害は、酵素免疫吸着法(ELISA)により、HCVコアタンパク質の発現を数量化することにより測定された。つまり、HPC細胞を、グルコース、L‐グルタミン、およびピルビン酸ナトリウム、10%FBS、100IU/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、2mM GlutaMAX、および非必須アミノ酸を含むDMEM中で培養した。GlutaMAXは、Invitrogen社から入手した;他のすべての培地試薬はMediatech社から入手した。用量反応性試験のために、HPC細胞を、96ウエルプレートに、50μLの体積中に、2.5×103細胞/ウエルの密度で播種し、37℃/5%CO2でインキュベートした。プレーティングから3時間後、10種類の濃度の化合物の5倍数系列希釈50μLおよび遺伝子型2aウイルス100μLを添加し、細胞培養を37℃/5%CO2でインキュベートした。全ての場合において、偽感染したHPC細胞をネガティブコントロールとした。処理および感染の16時間後に、ウイルス接種材料を吸引により取り除いた。培養物を、培地(媒体)中で希釈された薬物と同じ最終濃度となる薬物で処理し、さらに4日間、37℃/5%CO2でインキュベートした。続いて、コアのELISAを以下のようにして行った。プレートを90秒間、アセトン/メタノール(1:1、v/v)で固定し、KPL洗浄溶液(KPL社)で3回洗浄し、1hrの間、室温で10%FBSを含むTNEバッファーを用いてブロックし、その後、37℃で2hrの間、同じバッファーで希釈された抗‐HCVコアマウスモノクローナル抗体(Thermo Scientific社)とインキュベートした。KPL洗浄溶液で3回洗浄した後、当該細胞を、TNE/10%FBS中の抗マウス免疫グロブリンG−ペルオキシダーゼ接合体と、37℃で1hrの間インキュベートした。上記と同様にして洗浄した後、O‐フェニレンジアミン(Invitrogen社)と反応させた。30min後に2N H2SO4を用いて反応を止め、Victor3V 1420 multilabel counter(Perkin Elmer社)を用いて490nmにおける吸収を測定した。EC50濃度は、Microsoft ExcelおよびXLfit 4.1ソフトウエアを使用して決定された。
細胞毒性評価のために、HPC細胞を、遺伝子型2aウイルスの不存在下、上述した化合物で処理し、Cell Titer 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assay(Promega社)を使用して細胞生存性を測定した。その後プレートは490nmにおいてVictor3V 1420 multilabel counter(Perkin Elmer社)を用いて読み取り、CC50濃度はMicrosoft ExcelおよびXLfit 4.1ソフトウエアを使用して決定された。
〔実施例4〕
〔化合物51および化合物52のインビトロCYP450阻害スクリーニング〕
CYP1A2(BD Bioscience社 Cat#459500)、CYP2B6(BD Bioscience社 cat#459220)、およびCYP3A4(BD Bioscience社 Cat#459100)阻害の蛍光アッセイは、製造業者のプロトコルに従って行った。被験物質は、10mMのDMSO溶液を原液として調製した。
CYP2C8、2C9、2C19および2D6(BD Bioscience社)阻害の発光性(luminogenic)アッセイは、Promega社により提供されているプロトコル(P450-GloTM Assay Technical Bulletin #TB325, P450-GloTM Screening Systems Technical Bulletin#TB340)に従って行った。被験物質は、10mMのDMSO溶液を原液として調製した。
データは2回の独立した実験の平均を表す。Aは5〜10%の阻害を表し、Bは10%より大きく20%以下の阻害を表し、Cは20%より大きく30%以下の阻害を表し、Dは30%より大きく40%以下の阻害を表す。Iは5〜9μMのIC50を表し、IIは9より大きく15μM以下のIC50を表し、IIIは15より大きく20μM以下のIC50を表し、IVは20より大きく25μM以下のIC50を表す。
〔実施例5〕
〔ルシフェラーゼレプリコン過渡的トランスフェクションアッセイ〕
基本手順:ルシフェラーゼレプリコン過渡的トランスフェクションアッセイは、試験化合物が、治癒したヒト肝癌細胞(治癒したGS4.1)における、過渡的にトランスフェクトされたHCVルシフェラーゼを持つ野生型または変異体のレプリコンの複製を阻害する能力を測定する。変異体レプリコンはNS3に特定の一部位突然変異を持ち、これは発生過程にあるプロテアーゼ阻害剤に対する抵抗力を与えることが知られている。HCV複製の阻害はルシフェラーゼタンパク質の発現の数量化によって測定される。このアッセイは、知られているプロテアーゼ阻害剤耐性変異を持つレプリコンのパネルおよびそれらのそれぞれの対照化合物を使用して実証されてきた。つまり、OptiBuffer(ThermoElectron社)中の、サブコンフルエントに達したGS4.1細胞を、40μgの野生型または変異体のルシフェラーゼを持つHCVレプリコンRNAとエレクトロポレートした。その後、この細胞を、96ウエルの乳白色プレートに、2.4×104細胞/ウエルの密度で、150μL/ウエルで播種し、37℃/5%CO2で4時間インキュベートした。各化合物の10種類の1:5希釈物をHuh−7培地(グルコース、L‐グルタミン、およびピルビン酸ナトリウム、10%ウシ胎仔血清、100IU/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、2mM GlutaMAX、および1X MEM 非必須アミノ酸[Mediatech社およびInvitrogen社]を含むDMEM)中で、試験される最終濃度より4倍高い濃度となるように調製し、トランスフェクトした細胞に50μL/ウエルで添加した。未処理の、偽トランスフェクトした細胞をルシフェラーゼ発現のネガティブコントロールとした。このプレートを4日間、37℃/5%CO2でインキュベートし、すぐに培地を取り除き、50μLのONE-glo luciferase substrate(Promega社)を各ウエルに添加した。プレートを回転台の上で、室温で3分間、激しく動かし、700nmのカットオフフィルターを使用したVictor3V microplate reader(Perkin Elmer社)を用いて1秒の読取時間で測定した。EC50値は、用量反応性曲線から、Microsoft ExcelおよびXLfit 4.1ソフトウエアによって決定された最良適合方程式から計算された。
下記表は化合物51のデータを示す。Aは0.1〜0.35のEC50(nM)を表す。Bは0.35より大きく1.1以下のEC50(nM)を表す。Cは1.1より大きく5以下のEC50(nM)を表す。Dは5より大きく15以下のEC50(nM)を表す。Eは15より大きく25以下のEC50(nM)を表す。Fは25より大きく40以下のEC50(nM)を表す。Gは40より大きく2000以下のEC50(nM)を表す。Hは2000より大きく2750以下のEC50(nM)を表す。
〔実施例6〕
〔リコンビナントJFH−1 ウイルスストック〕
HPC細胞を、インビトロ転写により生成したJFH−1 RNAにトランスフェクションさせることによって、インビトロのHCV感染症アッセイで用いられるリコンビナントJFH−1 ウイルスを生成した。JFH−1 DNAテンプレートは、NCBI Accession # AB047639 (Wakita, et al., Nat. Med. 2005, 11:791-796)由来のシーケンス情報を用いて合成的に誘導した。Source: DNA2.0, Menlo Park, CA。
JFH−1 HCVクローンのcDNAは、DNA2.0により合成され、また、JFH−1ゲノムRNAの転写を促進するT7プロモータを含有している。このプラスミドを、製造会社の指示に沿ってHi-SpeedプラスミドMidiキット(Qiagen社)を用いて増幅した。
精製したDNAの30μgを37℃、300U Xbalで一晩中消化した。消化したDNAを、製造会社の指示に沿ってMEGAScript T7キット(Ambion社)を用いてJFH−1ゲノムRNAのインビトロ転写のためのテンプレートとして用いた。JFH−1 RNA生成物を、RNA保存溶液(Ambion社)中で再懸濁させて1μg/μLにした。エレクトロポレーションに先だって、JFH−1 RNAの品質を、アガロースゲル電気泳動(1.2%E−ゲル)によって検証した。
Huh‐7細胞およびHPC細胞(Huh−7培地)のための完全な成長培地は以下のようにして用意した。DMEM(グルコース、L−グルタミンおよびピルビン酸ナトリウムを含む)、10%FBS、100IU/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、2mM GlutaMAX、1%MEM非必須アミノ酸。サブコンフルエントなHPC細胞を、トリプシン−EDTAで処理し、Huh−7培地で集め、50mLの円錐管にて、Allegra 6R遠心分離機(Beckman Coulter社)で、1500rpm、5分間、4℃にて遠心分離した。その後、50mLのPBSで細胞を再懸濁するとともに、1500rpm、5分間、4℃にて細胞を遠心分離することによって、2回すすいだ。
Thermo Scientific Hybaid OptiBuffer kit(バッファA、溶液B、化合物C・Dを含む。)を用いて、HPC細胞へJFH−1 RNAをエレクトロポレーションした。洗浄後、1×107個/mLの細胞について、OptiBufferのバッファAでHPC細胞を再懸濁し、400μL(4×106個の細胞)を、1.5mLの、RNaseフリーのマイクロフュージ管へ転写させ、室温で5分間、Microfuge 18 (Beckman Coulter社)遠心分離機で、2000rpmで優しく遠心分離した。遠心分離処理中に、2.5mLのOptiBufferの溶液Bと、1バイアルのOptiBufferの化合物C(5.5mgのATP)、1バイアルのOptiBufferの化合物D(グルタチオン7.7mg)および2.5mLのオートクレーブにかけた水を混ぜることによって、エレクトロポレーション培地を用意した。上清を吸引した後、細胞ペレットを、400μLのエレクトロポレーション培地で再懸濁した。再懸濁した細胞に、JFH−1 RNA(8μg)を加えた。そしてすぐに、再懸濁した細胞を0.4cmのキュベットに移動し、960μf、270Vの単一パルスを有するBio-Rad GenePulser XCellのエレクトロポレーションモジュールでエレクトロポレーションされた。RNAの無い偽トランスフェクションを、ネガティブコントロールとしてエレクトロポレーションした。すぐにキュベットに成長培地(600μL)を加えた。その後、細胞を、3.4mLのHuh−7培地を含む15mLの円錐管に移した。Corning Costarの6ウエルプレートの各ウエルにおよそ1.2×105個の細胞を播種し、37℃/5%CO2でインキュベートした。
コンフルエントすると、転写されたHPC細胞をトリプシン処理し、新しい6個のウエルプレート内にて1:5に分けた。トランスフェクション後5日目および14日目に、培養液から、調子を整えた培地を集め、テーブルトップ遠心分離機(GH3.8 rotorを有するBeckman Coulter Allegra 6R)にて2000rpm、10分間の遠心分離にて細胞の破片を除去し、0.2μmのシリンジトップフィルタで培地を濾過した。また、トランスフェクションされた細胞を、免疫組織化学用に固定し、免疫ブロット分析用に溶解した。
(Zhong, et al., Proc. Nat. Acad. Sci. USA. 2005, 102:9294-9299)に記載の方法によって、リコンビナントJFH−1 HCVウイルスを増幅した。HPC細胞を、225cm2のフラスコで10%のコンフルエンシーに分け、播種後5時間、(上述の)トランスフェクションされた1mLの細胞培養培地で感染させた。感染後(p.i.)5日目に、培養液を、新しい225cm2のフラスコにて1:2に分けた。ウイルス増幅を容易にするために、初期の培養液培地の半分を、分けた培養液へと継続させた。感染後10日目に、調子を整えた培地を225cm2のフラスコから集め、テーブルトップ遠心分離機で2000rpm、10分間遠心分離し、MF75 sterilization filter (0.45 μm)のボトルトップユニットを通じて濾過した。このウイルスストックの2mLの分取を、将来の使用のために−80℃で保存した。
〔実施例7〕
〔HCVインビトロ感染コアELISAアッセイ〕
HCVインビトロ感染コアELISAアッセイは、細胞培養液中の感染性HCV(ストレインJFH−1、ゲノタイプ2a)の複製を阻害する試験化合物の能力を測定する。最近、Wakita et al. (Nat. Med. 2005, 11:791-796)によって確認されたインビトロ感染モデルが、レチノイン酸誘導性遺伝子I(RIG−1)欠損または分化抗原群(CD)−81−陽性Huh−7肝臓癌細胞ラインにおいて複製することが発見された。我々は、このモデルを発展させ、HCV生成細胞(HPC)、すなわち、所有している、JFH−1 HCVウイルスを増殖させることができるHuh−7由来の細胞サブ系統を用いてインビトロでの感染性ウイルスに対する抗ウイルス化合物の効果を決定するのに用いた。アッセイの読み出し結果は、JFH−1ウイルスでの感染および試験化合物での処理後5日目に、ELISAによるHCVコアタンパク質の数量化である。
50μLのHuh−7培地中、3.0×103個の細胞/ウエルの密度のHPC細胞を用い、96個のウエルCorning Costarプレートが播種された。2×ストックとして、化合物ストック溶液を、Huh−7培地(DMEM(グルコース、L−グルタミンおよびピルビン酸ナトリウムを含む)、10%FBS、100IU/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、2mM GlutaMAX、1%MEM非必須アミノ酸)にて新鮮にした。Huh−7培地中の2×ストックから、さらに7つの、3倍に薬物を希釈したものを用意した。HPC細胞が播種された少なくとも4時間後、96個のウエル培養液プレートの培地を吸引し、50μLの各薬物希釈物と50μLのJFH−1 HCVとを各ウエルに加えた。
処理および感染の16時間後に、吸引によりウイルス接種材料を除去した。培養液を、Huh−7培地の1×に希釈した同じ最終濃度の薬物で処理し、最終体積を200μLにした。薬物の存在下で細胞を37℃/5%CO2でさらに4日間インキュベートした。
吸引によってプレートから培地を除去した。細胞を、250μLの1:1アセトン:メタノールで90秒固定し、一度PBSで洗浄し、その後、1×KPL洗浄溶液で3回洗浄した。その後、アッセイプレートを、150μL/ウエルの10%FBS−TNE(50mMのtris−HCl(pH7.5、Sigma社)、100mMのNaCl、1mMのEDTA、10%FBS)を用いて、室温で1時間ブロックした。細胞を1×KPL洗浄溶液で3回洗浄し、100μL/ウエルの抗肝炎CコアmAb(10%FBS−TNEで1:500に希釈した1mg/mLストック)を用いて37℃で2時間インキュベートした。細胞を1×KPL洗浄溶液で3回洗浄し、100μL/ウエルのHRPヤギ抗マウス抗体(10%FBS−TNEで1:2500に希釈した)を用いて37℃で1時間インキュベートした。
プレート1枚あたり、1つのOPDタブレット+12mLのクエン酸/リン酸バッファ(16mMクエン酸、27mM Na2HPO4)および5μLの30%のH2O2を用いて、OPD溶液を用意した。細胞を1×KPL洗浄溶液で3回洗浄し、室温、暗所で、30分間、100μL/ウエルのOPD溶液を用いて展開した。100μL/ウエルの2N H2SO4を用いて反応を停止させ、Victor3 V 1420 multilabel counter(Perkin Elmer社)にてA490nmで吸光度を測定した。Microsoft ExcelおよびXLfit 4.1ソフトウエアによって決定された、得られた最も適合する方程式から、各化合物のEC50値を計算した。ウイルス複製阻害のネガティブコントロールは、JFH−1 HCVウイルスストレインで感染させた、処理しないHPC細胞であった。ELISAのネガティブコントロールは、処理しない、感染させていないHPC細胞であった。ELISAのポジティブコントロールは、JFH−1 HCVウイルスストレインで感染させた、処理しないHPC細胞であった。
〔実施例8〕
〔MTS細胞毒性アッセイ〕
MTS細胞毒性アッセイは、試験化合物で5日間処理した後の細胞生存性を測定する。アッセイの読み出し結果は、黄色いMTSテトラゾリウム化合物が紫のホルマザン生成物へと生物学的に還元されることである。この変換は、NADPHまたはNADHによって媒介され、培養液中の生存細胞の数に直接比例している。
50μLのHuh−7培地中、3.0×103個の細胞/ウエルの密度のHPC細胞を用い、96個のウエルCorning Costarプレートが播種された。2×ストックとして、化合物ストック溶液を、Huh−7培地にて新鮮にした。Huh−7培地中の2×ストックから、さらに7つの、3倍に薬物を希釈したものを、全部で8個用意した。
HPC細胞が播種された少なくとも4時間後、50μLの各薬物希釈物を培養液に加えた。処理の16時間後、吸引により、存在する培地を除去した。培養液を、Huh−7培地の1×に希釈した同じ最終濃度の薬物で処理し、最終体積を100μLにした。薬物の存在下で細胞を37℃/5%CO2でさらに4日間インキュベートした。
処理の5日後、各ウエルに20μLのMTS溶液を加えることによって、CellTiter 96(登録商標)Aqueous One Solutionの細胞増殖アッセイを行った。その後プレートを37℃/5%CO2で3時間インキュベートした。プレートを、Victor3 V 1420 multilabel counter(Perkin Elmer社)にてA490nmで測定し、Microsoft ExcelおよびXLfit 4.1ソフトウエアを用いてCC50濃度を決定した。細胞死のポジティブコントロールは、Huh−7培地のみを含む培養ウエルである。細胞死のネガティブコントロールは、処理しない、感染させていないHPC細胞を含む培養ウエルである。
〔実施例9〕
〔HCVインビトロ感染ウエスタンブロッティングアッセイ〕
このアッセイは、細胞培養液中のJFH−1 HCVストレインの複製を阻害する試験化合物の能力を測定する。このアッセイの読み出し結果は、JFH−1ウイルスでの感染および薬物での処理の5日後のウエスタンブロッティングによる、HCV NS3またはコアタンパク質の数量化である。ネガティブコントロールは、処理しない、感染させていないHPC細胞である。ポジティブコントロールは、JFH−1 HCVウイルスストレインで感染させたHPC細胞である。
0.8mLのHuh−7培地(DMEM(グルコース、L−グルタミンおよびピルビン酸ナトリウムを含む)、10%FBS、100IU/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、2mM GlutaMAX、1%MEM非必須アミノ酸)中、1.5×104個の細胞/ウエルの密度のHPC細胞を用い、24個のウエルCorning Costarプレートが播種された。10×ストックとして、化合物ストック溶液を、Huh−7培地にて新鮮にした。Huh−7培地中の10×ストックから、さらに7つの、5倍に薬物を希釈したものを、全部で5個用意した。
HPC細胞が播種された少なくとも3時間後、100μLの各薬物希釈物および100μLのJFH−1 HCVを各ウエルに加えた。処理および感染の16時間後、吸引により、ウイルス接種材料を除去した。培養液を、Huh−7培地の1×に希釈した同じ最終濃度の薬物で処理し、最終体積を1mLにした。薬物の存在下で細胞を37℃/5%CO2でさらに4日間インキュベートした。
吸引によってプレートから培地を除去し、細胞を1mLのPBSで洗浄した。PBSを除去した後、100μL/ウエルのSDSサンプルバッファ(50mMのtris−HCl、pH7.5、2%超純粋SDS、10%グリセロール、0.01%ブロモフェノールブルー、0.1M DTT)を加えた。サンプルをRNaseフリーのマイクロフュージ管に集め、95℃で5〜10分間インキュベートし、Eppendorf 5415D遠心分離機で2分間、最大速度で遠心分離した。
ウエスタンブロットをするために、15μLの各サンプルを、XCell IIブロットモジュール(Invitrogen社)4〜20%のtris−グリシンポリアクリルアミドゲルの各レーンにロードした。6μLのSeeBluePlus2のあらかじめ染色したタンパク質スタンダードも、1つのレーンにロードした。Novex SDS(1×tris/グリシン/SDS)ランニングバッファ(Invitrogen社)で1.5時間、125Vで各ゲルを実行した。製造会社のプロトコルに沿ってiBlot装置(Invitrogen社)を用いて、iBlotニトロセルロース膜上に各ゲルを移した。PBST(Sigma社)にて膜をすすぎ、その後、室温で1時間振動させながら6mLのブロックバッファ(PBST溶液の5%(w/v)脱脂乳)でブロックした。各ブロットは、HCV NS3マウスmAb(1:500、ViroGen Corp.社)と抗GAPDHマウスIgG Ab(1:1,000,000、Calbiotech社)または抗コアmAb(1:500、Affinity BioReagents社)を含む6mLのブロックバッファで、振動させながら4℃で一晩中インキュベートした。振動させながら室温でPBSTにて10分間の洗浄を3回行った後、各ブロットを、室温で1時間振動させながら、HRP共役したロバの抗マウスAb(1:5000)を含有する6mLのブロックバッファ(PBST溶液の5%(w/v)脱脂乳)でインキュベートした。上述のようにして各ブロットを洗浄し、その後、製造会社のプロトコルに沿ってSuperSignal West Dura基質キット(Pierce社)から5mLの基質上へ曝した。その後、Florochem 5,500 imager (Alpha Innotech社)を用いてブロットを曝した。
ImageQuant 5.2ソフトウエアを用いて、NS3とコアタンパク質のバンド密度を決定することによって、ウイルス複製を数量化した。バックグランド(偽トランスフェクション細胞を用いたNS3またはコア領域内で決定される密度)を、NS3、コア、およびGAPDHバンド密度から差し引いた。そして、修正されたNS3またはコアの各値を、同じサンプルに対する修正された対応するGAPDH値に対して正規化した。EC50値は、S3またはコアタンパク質生成物を50%だけ減少させる試験化合物の濃度であるが、この値を、Microsoft ExcelおよびXLfit 4.1ソフトウエアを用いて、各化合物について決定した。EC50値の決定は二重に行った。
〔実施例10〕
〔N−メチル−ω−アルケニル−1−アミントシル酸塩(アミントシル酸塩)31の調製〕
反応機構2には、N−メチル−ω−アルケニル−1−アミントシル酸塩31の合成が示されている。
ステップA:2,2,2−トリフルオロ−N−(ヘキス−5−エニル)−N−メチルアセトアミド31Aの調製。N−メチル−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(100g,1.28当量)をDMF(500mL)中に溶解した溶液に、水素化ナトリウム(31.5g,1.28当量、鉱油中の60%分散液)を、窒素雰囲気下で0℃においてゆっくりと添加した。反応混合物を0℃において90分間撹拌し、その後、6−ブロモ−1−ヘキセン(100g,1当量)を45分間にわたって滴下した。反応混合物を室温に加熱し、室温で3日間撹拌した。その後、反応混合物を水の中に注ぎ、EtOAcで3回抽出した。この化合した有機層を、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥させて、減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、無色の油である化合物31Aを収率56%で生成した。1H NMR (DMSO-d6,400 MHz) δ 1.27-1.38 (m, 2H),1.48-1.60 (m, 2H), 2.00-2.06 (m, 2H), 2.93-3.07(2m, 3H), 3.35-3.40 (m, 2H),4.92-5.04 (m, 2H), 5.73-5.83 (m, 1H)。
ステップB:N−メチルヘキス−5−エン−1−アミントシル酸塩31a。化合物31A(71.88g,1当量)およびp−トルエンスルホン酸(74.4g,1.2当量)を、室温において、MeOH(640mL)に溶解させた。反応混合物を7日間還流させた。その後、溶媒を真空下で除去し、残渣をアセトンにおいて再結晶させた。この生成物を濾過によって分離させ、P2O5を用いて乾燥させ、白い粉末である化合物31aを収率76%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 1.38 (q, J = 7.76 Hz, 2H), 1.71 (q, J = 7.76 Hz, 2H), 1.99 (q, J = 6.98 Hz, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.70 (t, J = 5.17 Hz, 3H), 2.87-2.93 (m, 2H), 4.92-4.99 (m, 2H), 5.67-5.73(m, 1H), 7.20 (d, J = 7.76 Hz,2H), 7.75 (d, J = 7.76 Hz, 2H),8.62 (br s, 2H)。
上記の化合物31aを得るための手順に従って、7−ブロモ−ヘプテンから、白い固体であるN−メチルヘプト−5−エン−1−アミントシル酸塩31bを定量的な収率で合成した。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ 1.38 (q, J = 7.76Hz, 2H), 1.71 (q, J = 7.76 Hz, 2H), 1.80 (q, J = 6.98 Hz, 2H), 1.99 (q, J = 6.98 Hz, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.70(t, J = 5.17 Hz, 3H), 2.87-2.93 (m, 2H), 4.92-4.99 (m, 2H), 5.67-5.73 (m, 1H),7.20 (d, J = 7.76 Hz, 2H), 7.75 (d, J = 7.76 Hz, 2H), 8.62 (br s, 2H)。
上記の化合物31aを得るための手順に従って、7−ブロモ−オクテンから、白い固体であるN−メチルオクト−5−エン−1−アミントシル酸塩31cを定量的な収率で合成した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 1.38 (q, J = 7.76 Hz, 2H), 1.71 (q, J = 7.76 Hz, 2H), 1.80 (q,J = 6.98 Hz, 2H), 1.90 (q,J = 6.9 Hz, 2H), 1.99 (q, J = 6.98Hz, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.70 (t, J = 5.17 Hz, 3H), 2.87-2.93 (m, 2H), 4.92-4.99(m, 2H), 5.67-5.73 (m, 1H), 7.20 (d, J = 7.76 Hz, 2H), 7.75 (d, J = 7.76 Hz,2H), 8.62 (brs, 2H)。
〔実施例11〕
〔化合物32の調製〕
化合物32を、反応機構3に従って合成した。
ステップA:N−Boc−(1R,2S)−1−アミノ−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸32Bの調製。「J.Org.Chem.2006,71,8864−8875」に記載の手順に従って合成したN−Boc−(1R,2S)−エチル1−アミノ−2−ビニルシクロプロパン−カルボン酸塩トシル酸塩(carboxylate tosylate salt)32A(4.32g,1当量)を無水のTHF(30mL)中に溶解した溶液に、NaOH(1.02g,1.5当量)をH2O中に溶解した溶液を添加した。反応混合物を室温において48時間撹拌した。同じNaOHの溶液をさらに添加し、混合物を50℃において24時間加熱した。溶媒を減圧下で除去した。水層を1N HClで酸性化し、DCMにより抽出した。有機物を水および塩水で洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、白い粉末である化合物32Bを収率98%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 1.36 (s, 9H), 1.47 (brs, 1H), 1.75(brs, 1H), 2.09-2.15 (q, J = 8.82 Hz,, 1H), 5.07 (d, J = 10.08 Hz, 1H), 5.24(d, J = 16.8 Hz, 1H), 5.65-5.72 (m, 1H)。
ステップB:(1−メチル−シクロプロパンスルホンアミノカルボニル−2−ビニル−シクロプロピル)−カルバミン酸第3ブチルエステル32Caの調製。化合物32B(1.89g,1当量)を無水のTHF(20mL)中に溶解した溶液に、室温において、カルボニルジイミダゾール(1.75g,1.3当量)を添加した。反応混合物を2時間還流させ、室温まで冷却した。その後、メチルシクロプロピルスルホンアミド(1.68g,1.5当量)およびDBU(1.68g,1.5当量)を0℃において添加し、混合物を室温において16時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をEtOAc中に溶解させ、1N HClおよび塩水で順に洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させて、白い粉末である化合物32Caを収率65%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 1.01-1.05 (m, 2H), 1.25-1.28 (m, 2H),1.35-1.40 (m, 2H), 1.45 (s, 9H),1.50 (s, 3H), 1.77-1.80 (m, 1H), 4.90(d, J =10.60 Hz, 1H), 5.04 (d, J = 17.32 Hz, 1H), 5.42 (m, 1H)。
上記の化合物32Caを得るための手順に従って、化合物32Bおよびシクロプロピルスルホンアミドから、白い固体である1−シクロプロパンスルホンアミノカルボニル−2−ビニル−シクロプロピル)−カルバミン酸第3ブチルエステル32Cbを収率97%で合成した。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 1.01-1.11 (m, 2H), 1.25-1.32 (m, 2H),1.39-1.43 (m, 2H), 1.48 (s, 9H), 1.89-1.93 (m, 1H), 5.16 (d, J = 10.72 Hz, 1H),5.30 (d, J = 17.38 Hz, 1H), 5.60 (m, 1H)。
ステップC:1−メチル−シクロプロパンスルホン酸(1−アミノ−2−ビニルシクロプロパンカルボニル)−アミド32aの調製。室温において、化合物32Ca(1.87g,1当量)をMeOH(5mL)中に溶解させ撹拌した溶液に、塩化アセチル(0.35mL,3当量)を添加した。その後、反応混合物を50℃において3時間加熱し、減圧下で濃縮させて、白い粉末である化合物32aを収率90%で得た。1H NMR (DMSO, 400 MHz)δ (ppm) 1.04-1.08 (m, 2H),1.20-1.23 (m, 2H), 1.41-1.44 (m, 2H), 1.45 (s, 3H), 2.02 (brs, 2H), 2.78 (m,1H), 5.25 (d, J = 10.60 Hz, 1H), 5.35 (d, J = 17.30 Hz, 1H), 5.52-5.56 (m, 1H),8.10 (brs 1H)。
上記の化合物32aを得るための手順に従って、化合物32Cbから、白い固体である1−シクロプロパンスルホン酸(1−アミノ−2−ビニルシクロプロパン−カルボニル)−アミド32bを収率97%で合成した。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 1.04-1.07 (m, 2H), 1.25-1.29 (m, 2H),1.41-1.44 (m, 2H), 2.02 (brs, 2H), 2.78 (m, 1H), 3.00 (m, 1H), 5.29 (d, J =10.64 Hz, 1H), 5.40 (d, J = 17.35 Hz, 1H), 5.62-5.68 (m, 1H), 8.73 (brs 1H)。
〔実施例12〕
〔置換キノリン203の調製〕
置換キノリン203の合成は、反応機構4に示されるように、化合物203bおよび203dにより行われる。同じ処置を、化合物203a、203c、および203e〜203hに行ってもよい。反応機構4の中間体201および202における置換基R5’、R6’、R7’、およびR8’は、それぞれ、化合物203において規定されるものである。
ステップA:4−トリフルオロメチル−4H−チアゾール−2−カルボン酸−(6−アセチル−3−メトキシ−2−メチル−フェニル)−アミド202bの調製。4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−カルボン酸(3.5g,1当量)をDCM(35mL)中に溶解させ撹拌した溶液に、窒素雰囲気下で0℃において、無水のDMF(数滴)および塩化オキザル(3.14mL,2当量)を添加した。ガス発生の最後において、反応混合物を室温に加熱した。混合物を室温において2時間撹拌し、蒸発させた。窒素雰囲気下において、ジオキサン(70mL)を添加し、その後、1−(2−アミノ−4−メトキシ−3−メチル−フェニル)−エタノン9(3.18g,1当量)をジオキサン(15mL)中に溶解させた溶液を添加した。反応混合物を室温において16時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3で洗浄した。有機物を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。未加工の材料をEt2O中ですり潰し、白い固体である化合物202bを収率86%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 2.15 (s, 3H), 2.58 (s, 3H), 3.94 (s,3H), 6.82 (d, J = 8.55 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.55 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 11.25(s, 1H)。
上記の化合物202bを得るための手順に従って、4−(トリフルオロメチル)−1,3−チアゾール−2−カルボン酸および1−(2−アミノ−3−クロロ−4−メトキシフェニル)−エタノンから、ベージュ色の固体であるN−(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)−4−トリフルオロメチルチアゾール−2−カルボキシアミド202dを収率65%で合成した。
ステップB:7−メトキシ−8−メチル−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−キノリン−4−オール203bの調製。化合物202b(70g,1当量)をtBuOH(1.2L)中に溶解した溶液に、窒素雰囲気下において、カリウムt−ブトキシド(46g,2.1当量)を添加した。混合物を70℃において16時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮させ、その後、pH5まで酸性化した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、ジイソプロピルエーテル/ペンタン混合物中ですり潰し、ベージュ色の固体である化合物203bを収率89%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 2.43 (s, 3H),3.98 (s, 3H), 6.76 (d, J = 1.76 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 9.10 Hz, 1H), 7.96 (s,1H), 8.24 (d, J = 9.10 Hz, 1H), 9.31 (brs, 1H)。
上記の化合物203bを得るための手順に従って、化合物202dから、黄色の粉末である8−クロロ−7−メトキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−キノリン−4−オール203dを収率70%で合成した。MS (ESI, EI+): m/z= 361 (MH+)。
〔実施例13〕
〔化合物51の調製〕
化合物51を、反応機構5に従って合成した。
ステップA:(1R,2R)1−メチル−シス−1,2,3,6−テトラヒドロフタレート34aの調製。tBuOK(9.66g,1.5当量)を無水のTHF(50mL)中に懸濁させた懸濁液に、(1S,2R)−1−メチル−シス−1,2,3,6−テトラヒドロフタレート(10.57g,1当量)を無水のTHF(125mL)中に溶解した溶液を、窒素雰囲気下で0℃においてゆっくりと添加した。溶液を室温において2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮させた。混合物を2NHClでpH1まで酸性化し、Et2O(3x100mL)により抽出した。化合した有機層を、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。この未加工の化合物を、さらに精製することなく直接次のステップにおいて用いた。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ 2.22 (m, 2H), 2.46(m, 2H), 2.86-2.88 (m, 2H), 3.71 (s, 3H), 5.68-5.72 (m, 2H), 8.88 (brs, 1H)。
ステップB:(1R,2R,4R,5S)−4−ヨード−7−オキソ−6−オキサ−ビシクロ[3.2.1]−オクタン−2−カルボン酸メチルエステル34bの調製。化合物34a(8.34g,1当量)をDCM(110mL)中に溶解し撹拌した溶液に、I2(34.2g,3当量)、KI(44.9g,6当量)、NaHCO3(11.3g,3当量)、および蒸留したH2O(170mL)を添加した。反応混合物を暗闇で2日間撹拌した。飽和Na2S2O3の水溶液(500mL)を添加し、混合物をDCM(2x500mL)により抽出した。有機物を、H2O(500mL)および塩水(500mL)で順に洗浄し、MgSO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc)によって精製し、黄茶色の油である化合物34bを収率52%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ 1.68-1.73 (m, 4H),2.82-2.85 (m, 2H), 3.60 (s, 3H)。
ステップC:(1R,2R,5R)−7−オキソ−6−オキサ−ビシクロ[3,2,1]オクタン−2−カルボン酸メチルエステル34cの調製。化合物34b(1.24g,1.0当量)をトルエン(12mL)中に溶解した溶液に、トリス(トリメチルシリル)シラン(1.48mL,1.2当量)を撹拌しながら添加し、その後、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)(AIBN)(98mg,0.1当量)を添加した。反応混合物を90℃で1.5時間撹拌した。この溶液を室温に冷却し、5%クエン酸溶液で急冷し、EtOAc(50mL)により抽出した。有機物を、H2O(30mL)、飽和NaHCO3の水溶液(30mL)、および塩水(30mL)で順に洗浄し、減圧下で濃縮させ、無色の油を得た。未加工の材料を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc)によって精製し、白い結晶である化合物34cを収率71%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ 1.68-1.73 (m, 4H),2.05-2.18 (m, 2H), 2.82-2.85 (m, 2H), 3.60 (s, 3H), 4.71 (m, 1H)。
ステップD:(1R,2R,4R)−4−ヒドロキシ−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸2−ベンジルエステル1−メチルエステル34dの調製。化合物34c(1.85g,1当量)を乾燥DMF(10mL)中に溶解し撹拌した溶液に、ベンジルアルコール(1.25mL,1.2当量)およびK2CO3(2.8g,2当量)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下において16時間撹拌した。その後、水を添加し、反応物をTBDMEにより抽出した。化合した有機層を、塩水で洗浄し、MgSO4を用いて乾燥させ、減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM/MeOH)によって精製し、ベージュ色の固体である化合物34dを収率70%で得た。
ステップE:(1R,2R,4R)−4−[7−メトキシ−8−メチル−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−キノリン−4−イルオキシ]−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸2−ベンジルエステル−1−メチルエステル34eの調製。化合物34d(2.18g,1.2当量)、化合物203b(1.58mg,1当量)、およびPPh3−PS(ポリスチレンに支持されたトリフェニルホスフィン)(3.34g,2当量)をTHF(50mL)中に溶解し撹拌した溶液に、窒素雰囲気下において、DIAD(2.1mL,2当量)を添加した。反応混合物を室温において16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過物を真空下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM/MeOH)によって精製し、ベージュ色の固体である化合物34eを収率65%で得た。MS (ESI, EI+): m/z =617 (MH+)。
ステップF:(1R,2R,4R)−4−[7−メトキシ−8−メチル−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−キノリン−4−イルオキシ]−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸2−ベンジルエステル34fの調製。化合物34e(293mg,1当量)およびLiOH(49mg,4当量)をH2O(5mL)およびTHF(5mL)に溶解した溶液を、室温において4時間撹拌した。反応混合物を1N HClによってpH2まで酸性化し、その後、DCMにより抽出した。有機物を減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM/MeOH)によって精製し、ベージュ色の固体である化合物34fを収率80%で得た。MS (ESI, EI+): m/z = 601 (MH+)。
ステップG:(1R,2R,4R)−2−(ヘキス−5−エニル−メチル−カルバモイル)−5−[7−メトキシ−8−メチル−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)キノリン−4−イルオキシ]−シクロヘキサンカルボン酸ベンジルエステル34gの調製。化合物34f(1.1g,1当量)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸塩(TBTU)(595mg,1当量)、および化合物31a(528mg,1当量)をDMF(50mL)中に溶解した冷たい溶液に、窒素雰囲気下で0℃において、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(650μL,2当量)を滴下した。反応混合物を室温において一晩撹拌し、その後、水で急冷し、ジエチルエーテルにより抽出した。この有機層を塩水で洗浄し、その後、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し、ベージュ色の固体である化合物34gを収率20%で得た。MS (ESI, EI+): m/z =697(MH+)。
ステップH:(1R,2R,4R)−2−(ヘキス−5−エニル−メチル−カルバモイル)−5−[7−メトキシ−8−メチル−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)キノリン−4−イルオキシ]−シクロヘキサンカルボン酸34hの調製。化合物34fの生成に関して説明した化合物34gから、灰色がかった白い固体である化合物34hを収率85%で合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 606(MH+)。
ステップI:(1R,2R,4R)−4−[7−メトキシ−8−メチル−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)キノリン−4−イルオキシ]−シクロヘキサン1,2−ジカルボン酸1−(ヘキス−5−エニル−メチルアミド)2−{[1−(1−メチルシクロプロパンスルホンアミノカルボニル)−2−(S)−ビニル(R)シクロプロピル]−アミド}34iの調製。化合物34hの生成に関して説明した化合物34hおよび化合物32aから、ベージュ色の固体である化合物34iを収率30%で合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 832 (MH+)。
ステップJ:(1R,4R,6R,18S)−1−メチルシクロプロパンスルホン酸{[18−[7−メトキシ−8−メチル−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)キノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザ−トリシクロ[13.4.0.0]−ノナデク−7−エン−4−カルボニル}−アミド51の調製。化合物34i(16mg,1当量)を、窒素を泡立てて45分間脱ガスしたジクロロエタン(20mL)中に溶解した溶液に、Zhan IB触媒((1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イル)(5−(N,N−ジメチルスルファモイル)−2−イソプロポキシベンジリデン)ルテニウム(V)塩化物)(8mol.%,1.03mg)を添加した。反応混合物を窒素で15分間洗い流し、その後、1時間還流させた。反応混合物を室温に冷却し、シリカパッドの上に注ぎ、DCMで溶出した。未加工の材料を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM/MeOH)によって精製し、ベージュ色の固体である化合物51を収率80%で得た。MS (ESI, EI+): m/z= 804 (MH+)。
〔実施例14〕
〔7−メトキシ−8−メチル−2−[(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−キナゾリン−4−オール206の調製〕
7−メトキシ−8−メチル−2−[(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−キナゾリン−4−オール206を、反応機構6に従って合成した。
ステップA:4−メトキシ−3−メチル−2−[(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル204の調製。窒素雰囲気下で0℃において、メチルアントラニル酸塩(2g,1当量)を1,4−ジオキサン(30mL)中に溶解した溶液を、4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−カルボニル塩化物(4.36g,2当量)を1,4−ジオキサン(65mL)中に溶解した溶液に添加した。反応混合物を室温において16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM/MeOH)によって精製し、白い固体である化合物204を収率81%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 1.51 (s, 3H),3.80 (s, 3H), 3.85 (s, 3H), 6.75 (d, J= 8.75 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 8.75 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 10.48 (s, 1H)。
ステップB:4−メトキシ−3−メチル−2−[(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−カルボニル)−アミノ]−安息香酸205の調製。化合物204(3g,1当量)をEtOH/H2O(20mL/20mL)中に混合した混合物に、室温において、LiOH(240mg,1.2当量)を添加した。反応混合物を60℃において3時間撹拌し、室温に冷却した。5%クエン酸水溶液を添加して、混合物をEtOAcにより抽出した。有機層を、MgSO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、白い固体である化合物205を収率88%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 1.51 (s, 3H),3.85 (s, 3H), 6.75 (d, J = 8.75 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 8.75 Hz, 1H), 7.95 (s,1H), 10.48 (s, 1H)。
ステップC:7−メトキシ−8−メチル−2−[(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−キナゾリン−4−オール206の調製。ホルムアミド(20mL)中の化合物205(2.5g,1当量)を160℃で5時間還流させた。その後、水を添加して、EtOAcで反応混合物を抽出した。有機物を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM)で精製し、茶色の固体である化合物206を収率92%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 2.46 (s, 3H),3.92 (s, 3H), 7.07 (d, J= 9.28 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 8.15 (d, J = 9.28 Hz,1H), 9.87 (s, 1H)。
〔実施例15〕
〔置換キノリン209の調製〕
置換キノリン209を反応機構7に従って合成した。
ステップA:N−(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)−4−ブロモチアゾール−2−カルボキシアミド207aの調製。4−ブロモチアゾール−2−カルボン酸(9.52g,1.2当量)をDCM(310mL)およびDMF(315μL)中に懸濁させた懸濁液に、窒素雰囲気下の0℃において、塩化オキザル(6.77g,1.4当量)を滴下した。反応混合物を0℃において30分間撹拌し、その後、室温においてさらに90分間撹拌した。その後、溶媒を減圧下で除去し、次のステップにおいて用いる酸塩化物に、さらに精製することなく直接添加した。窒素雰囲気下において、6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシアニリン(7.6g,1当量)を1,4−ジオキサン(310mL)中に溶解した溶液を、0℃において、酸塩化物を1,4−ジオキサン中に溶解した溶液に添加した。反応混合物を室温において2.5時間撹拌し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をエーテルにおいて、その後、イソプロピルアセテート中ですり潰し、化合物207aを収率14%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ (ppm) 2.59 (s, 3H), 4 (s, 3H), 6.91 (d, J = 8.78 Hz, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.72 (d, J = 8.78 Hz, 1H), 10.28 (s, 1H)。
ステップB:N−(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)−4−(2−トリメチルシリル)エチニル)チアゾール−2−カルボキシアミド208aの調製。化合物207a(3g,1当量),エチニルトリメチルシラン(1.6mL,1.5当量)、ジイソプロピルアミン(12mL)、トリフェニルホスフィン(0.081g,4%)、銅(I)ヨウ化物(0.059mg,4%)、Cl2Pd(PPh3)2(0.113g,2%)を混合し、90℃で一晩撹拌した。室温に冷却した後、ジイソプロピルエーテルを添加した。沈殿物を濾過によって回収し、ジイソプロピルエーテルおよびペンタンで洗浄した。この固体をジクロロメタンにおいて溶解し、水で洗浄した。この有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、茶色の固体である化合物208aを収率93%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 0.29 (s, 9H), 2.57 (s, 3H), 4 (s, 3H), 6.91 (d, J = 8.91Hz, 1H), (d, J = 8.65 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H); MS (ESI, EI+): m/z = 407 (MH+)。
ステップC:8−クロロ−7−メトキシ−2−(4−エチニルチアゾール−2−イル)キノリン−4−オール209aの調製。化合物208a(2.94g,1当量)を第3−ブタノール(15mL)中に溶解した溶液に、カリウム第3−ブトキシド(1.7g,2.1当量)を添加し、混合物を90℃で2時間撹拌した。第3−ブタノールを真空下で蒸発させ、1N HClを添加することによってpH5まで酸性化させる前に、水を添加した。生成物を、ジクロロメタンにより抽出した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。残渣をジイソプロピルエーテル中ですり潰し、濾過した。濾過液を、シリカゲルカラム(メタノール/ジクロロメタン)のクロマトグラフィーによって精製し、オレンジ色の固体である化合物209aを収率48%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 3.26 (s, 1H), 4.06 (s, 3H), 6.75 (s, 1H), 7.07 (d, J =9.15 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 8.27 (d, J = 9.15 Hz, 1H), 9.84 (brs, 1H); MS (ESI,EI+): m/z = 316.92(MH+)。
ステップD:4−ブロモ−チアゾール−2−カルボン酸−(6−アセチル−3−メトキシ−2−メチル−フェニル)−アミド207bの調製。ブロモチアゾール(10g,1.3当量)をジクロロメタン中に懸濁させ、0℃まで冷却した。塩化オキサリル(8.1mL,2.6当量)をゆっくりと添加し、その後、DMFを滴下した。混合物を0℃において30分間撹拌し、その後室温で撹拌した。2時間後、泡立ちは停止した。反応は、TLC分析の規定通りに完了した。溶媒を真空下で除去し、ベージュ色の残渣を得た。この残渣をジオキサン中に懸濁させ、誘導アニリン(6.62g,1当量)をジオキサン中に溶解した溶液を、塩化アシル溶液の中に添加した。反応混合物を室温において16時間撹拌した。水(100mL)を添加し、混合物を酢酸エチルにより抽出した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させ、ベージュ色の残渣を得た。この残渣をTBDME中ですり潰し、ベージュ色の固体を濾過によって回収し、真空下で乾燥させて、化合物207bを収率74%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 2.14 (s, 3H), 2.59 (s, 3H),3.94 (s, 3H), 6.81 (d, J= 8.76 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.78 (d, J = 8.76 Hz,1H), 11.20 (s, 1H)。
ステップE:4−トリメチルシラニルエチニル−チアゾール−2−カルボン酸−(6−アセチル−3−メトキシ−2−メチル−フェニル)−アミド208bの調製。化合物207b(10.12g,1当量)をジイソプロピルアミン(40mL)中に懸濁させた懸濁液に、エチニルトリメチルシラン(5.7mL,1.5当量)、トリフェニルホスフィン(0.283g,0.04当量)、銅ヨウ化物(0.206g,0.04当量)、およびPdCl2(PPh3)2(0.38g,0.02当量)を添加した。混合物を窒素雰囲気下において撹拌し、80℃(外部温度)に加熱した。10分後、溶媒を還流させた。混合物は固化し、茶色がかった灰色になった。DIPA(20mL)を添加して、反応混合物を溶解した。反応は、2.5時間後に完了し、混合物を室温に冷却した。ジイソプロピルエーテル(20mL)を添加した。濾過により、灰色の固体を回収し、ジクロロメタン中に溶解させ、水で洗浄した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、濃縮させて、黒色の固体を得た。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(ジクロロメタン)によって精製し、ベージュ色の固体である化合物208bを収率84%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 0.29 (s, 9H),2.13 (s, 3H), 2.58 (s, 3H), 3.93 (s, 3H), 6.81 (d, J= 8.78 Hz, 1H), 7.69 (s,1H), 7.76 (d, J = 8.78 Hz, 1H), 11.05 (s, 1H)。
ステップF.7−メトキシ−8−メチル−2−(4−エチニル−チアゾール−2−イル)−キノリン−4−オール209bの調製。化合物208b(8.71g,1当量)を第3−ブタノール(240mL)中に懸濁させた懸濁液に、カリウム第3−ブトキシド(5.32g,2.1当量)を添加した。この不均一混合物を撹拌し、80℃に加熱した。その後、溶媒を蒸発させ、結果として生じた黒色の残渣に、水を添加した。この混合物を、1N HClにより、pH6にした。混合物を、ジクロロメタンにより抽出した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させた。この固体を、シリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し、オレンジ色の固体である化合物209bを収率52%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 2.45 (s, 3H), 3.25 (s, 1H),3.99 (s, 3H), 6.89 (br s, 1H), 7.06 (d, J= 9.09 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 8.26 (d,J = 9.09 Hz, 1H), 9.50 (br s, 1H); MS(ESI, EI+): m/z= 297 (MH+)。
〔実施例16〕
〔2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−置換されたキノリン−4−オール218の調製〕
化合物218の合成は反応機構8〜10に示されている。ここで、化合物201、215〜217、および220〜222中の各R5’、R6’、R7’、およびR8’は、化合物218において規定されるものである。
方法A:
ステップA:1−ブロモ−3−メチルブタン−2−オン211の調製。3−メチル−2−ブタノン(40.7g,1当量)をエタノール(391mL)中に溶解した溶液に、窒素雰囲気下で0℃において、臭化物(62.4g,0.83当量)を30分間にわたって添加した。反応混合物を0℃において4時間撹拌し、その後、1Mのメタ重亜硫酸ナトリウム水溶水(100mL)で急冷し、石油エーテル(750mL)により抽出した。有機層を、水(100mL)で2回、冷たい飽和重炭酸塩水溶水で2回洗浄し、そして、塩水で洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた後、減圧下で濃縮させた。生成物を、真空下での蒸留により精製し、無色の油である化合物211を収率42%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ (ppm) 1.17 (d, J = 6.98Hz, 6H), 2.99 (m, J = 6.98 Hz,1H), 3.99 (s, 2H)。
ステップB:エチル4−イソプロピルチアゾール−2−カルボン酸塩212の調製。化合物211(3.5g,1.25当量)およびチオキサム酸エチル(2.3g,1当量)をエタノール(40mL)中に溶解した溶液を、80℃まで6時間加熱し、その後0℃に冷却した。反応混合物を、水およびEtOAcで希釈し、その後、NH3(28%)でpH7まで中和した。水層を、EtOAcにより抽出した。化合した有機層を、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた後、減圧下で取り出した。残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し、黄色の油である化合物212を定量的な収率で得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ (ppm) 1.25 (d, J = 6.73 Hz, 6H), 1.31 (t, J = 7.24 Hz, 3H), 3.11 (hep, J = 6.73 Hz, 1H), 4.35 (q, J = 7.24 Hz, 2H), 7.72 (s, 1H)。
ステップC:4−イソプロピルチアゾール−2−カルボン酸、リチウム塩213の調製。化合物212(26g,1当量)を、MeOH(78mL)およびTHF(260mL)の混合物中に溶解した溶液に、水酸化リチウム(2.8g,0.9当量)を添加した。反応混合物を室温において一晩撹拌した。その後、溶媒を減圧下で除去した。残渣を、石油エーテル(500mL)を用いてすり潰し、濾過し、石油エーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、ベージュ色の固体である化合物213を収率56%で得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ (ppm) 1.21 (d, J = 6.73Hz, 6H), 2.95 (hep, J = 6.73Hz, 1H), 7.19 (s, 1H)。
ステップD:4−イソプロピルチアゾール−2−カルボニル塩化物214の調製。化合物213(1.8g,1当量)をDCM(25mL)およびDMF(50μL)中に懸濁させた懸濁液に、塩化オキザル(2.9g,1.5当量)を、窒素雰囲気下で0℃において滴下した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、その後、室温でさらに90分間撹拌した。この反応混合物から、塩化リチウム塩を、濾過によって取り出した。その後、溶媒を減圧下で除去して、黄色の油である化合物214を定量的な収率で得た。この化合物214を、窒素雰囲気下において保存し、さらに精製することなく直接次のステップにおいて用いた。
ステップE:1−(2−アミノ−4−メトキシフェニル)エタノン201aの調製。メタ−アニシジン215a(10g,1当量)をトルエン(56mL)中に溶解した溶液に、DCM中のトリクロロボラン(1M,82mL,1当量)を、窒素雰囲気下の0−5℃において1時間以上滴下した。0℃において10分間撹拌した後に、ACN(5.2mL,1.20当量)を添加した。反応混合物を0℃においてさらに1時間撹拌した後に、0℃において、アルミニウム(III)塩化物(11.9g,1.1当量)を添加した。反応混合物を50℃において16時間撹拌した。その後、反応混合物を0℃に冷却し、プロパン−2−オール(38mL)を10分以上添加した後、水(110mL)を30分以上添加した。反応混合物を50℃に3時間加熱した。0℃に冷却した後、水酸化ナトリウム水溶液(25%)を添加した。水層を、トルエン(100mL)により抽出した。化合した有機層を、NaOH(25%)および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。溶媒を除去して、黄色の固体である化合物201aを収率63%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ (ppm) 2.52 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 6.07 (d, J = 2.43, 1H), 6.23 (dd, J= 2.43 and 8.98 Hz, 1H), 6.43 (br s, 2H), 7.63 (d, J = 8.98 Hz)。
上記の化合物215aを得るための手順に従って、3−メトキシ−2−メチルアニリン215bから、黄色の固体である1−(2−アミノ−3−メチル−4−メトキシフェニル)エタノン201bを収率23%で合成した。MS (ESI, EI+):m/z = 180 (MH+)。
上記の化合物215aを得るための手順に従って、3−クロロ−4−メトキシ−アニリン215gから、茶色の固体である1−(2−アミノ−4−クロロ−5−メトキシ−フェニル)−エタノン201gを収率50%で合成した。MS (ESI, EI+): m/z= 200 (MH+)。
ステップF:N−(3,5−ジメトキシフェニル)−4−イソプロピルチアゾール−2−カルボキシアミド216eの調製。化合物213(1.38g,7.8mmol)をDCM(50mL)中に溶解し撹拌した溶液に、窒素雰囲気下において、塩化オキザル(1.16g,9.1mmol)を添加した。反応混合物を室温において90分間撹拌した。溶液を窒素雰囲気下において濾過し、DCMで洗浄した。濾過液を減圧下で濃縮させ、残渣をジオキサン(20mL)中に溶解させた。ジオキサン(9mL)中の3,5−ジメトキシアニリン(1g,6.5mmol)を滴下した。反応混合物を室温において90分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、未加工の材料をシリカゲル上のクロマトグラフィー(EtOAc/DCM)によって精製し、白い固体である化合物216eを収率90%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 1.35 (s, 3H), 1.37 (s, 3H), 3.14-3.17 (m, 1H), 3.82 (s, 6H),6.30 (brs, 1H), 6.97 (d, J = 2.30 Hz, 2H), 7.19 (s, 1H); MS (ESI, EI+): m/z = 307 (MH+)。
ステップG:N−(2−アセチル−5−メトキシフェニル)−4−イソプロピルチアゾール−2−カルボキシアミド217aの調製。窒素雰囲気下において、化合物201a(3g,1当量)を1,4−ジオキサン(30mL)中に溶解させた溶液を、0℃において、化合物214(4.1g,1.2当量)を1,4−ジオキサン中に溶解させた溶液に添加した。反応混合物を室温において一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し、ベージュ色の固体である化合物217aを収率75%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ (ppm) (ppm) 1.43 (d, J =6.98 Hz, 6H), 2.65 (s, 3H), 3.26 (hep, J= 6.98 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 6.69 (dd, J = 2.59 and 8.80 Hz, 1H), 7.2 (d, J = 0.84, 1H), 7.87 (d, J= 8.9 Hz, 1H), 8.58 (d, J =2.59 Hz, 1H), 13.5 (br s, 1H); MS (ESI, EI+): m/z = 319 (MH+)。
上記の化合物217aを得るための手順に従って、化合物201bおよび化合物214から、ベージュ色の固体であるN−(6−アセチル−2−メチル−3−メトキシフェニル)−4−イソプロピルチアゾール−2−カルボキシアミド217bを収率66%で合成した。MS (ESI, EI+):m/z = 333 (MH+)。
上記の化合物217aを得るための手順に従って、1−(2−アミノ−3−フルオロ−4−メトキシフェニル)エタノンおよび化合物214から、ベージュ色の固体であるN−(6−アセチル−2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−4−イソプロピルチアゾール−2−カルボキシアミド217cを収率84%で合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 337 (MH+)。
上記の化合物217aを得るための手順に従って、1−(2−アミノ−3−クロロ−4−メトキシフェニル)エタノンおよび化合物214から、ベージュ色の固体であるN−(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)−4−イソプロピルチアゾール−2−カルボキシアミド217dを収率80%で合成した。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 1.47 (s, 3H), 1.48 (s, 3H), 2.57 (s,3H), 3.34-3.41 (quint, J = 6.90 Hz, 1H), 3.98 (s, 3H), 6.86 (d, J = 8.48 Hz,1H), 7.64 (d, J = 8.48 Hz, 1H), 8.07 (s, 1H); MS (ESI, EI-): m/z= 351 (MH-); MS (ESI, EI+): m/z = 353 (MH+)。
上記の化合物217aを得るための手順に従って、化合物201gおよび214から、ベージュ色の固体であるN−(6−アセチル−3−クロロ−4−メトキシフェニル)−4−イソプロピルチアゾール−2−カルボキシアミド217gを収率69%で合成した。MS (ESI, EI+):m/z = 354 (MH+)。
ステップH:N−(2−アセチル−3,5−ジメトキシフェニル)−4−イソプロピルチアゾール−2−カルボキシアミド217eの調製。Et2AlCl(1.61g,12.04mmol)をDCMに懸濁させた懸濁液に、0℃において、塩化アセチル(630mg,8.02mmol)を添加した。混合物を0℃において30分間撹拌した。その後、化合物216e(1.23g,4.01mmol)を添加し、反応混合物を80℃において90分間撹拌した。反応物を氷の中に注ぎ、DCMを添加した。有機層を、分離させ、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。未加工の生成物をシリカゲル上のクロマトグラフィー(EtOAc/DCM)によって精製し、白い固体である化合物217eを収率82%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 1.41 (s, 3H), 1.43 (s, 3H), 2.63 (s, 3H), 3.20-3.27 (m, 1H),3.89 (s, 3H), 3.90 (s, 3H), 6.27 (d, J =2.30, 1H), 7.19 (s, 1H), 8.12 (d, J =2.30 Hz, 1H)。
ステップI:2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−7−メトキシキノリン−4−オール218aの調製。化合物217a(4.312g,1当量)をtBuOH(60mL)中に溶解した溶液に、カリウムt−ブトキシド(3.8g,2.5当量)を、窒素雰囲気下において添加した。混合物を、70℃において16時間撹拌し、その後、0℃に冷却し、MeOH(10mL)および酢酸(2.5mL)で急冷した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH/水の混合物中ですり潰し、濾過によって分離させ、CANで洗浄し、その後、石油エーテルで洗浄して、黄色の固体である化合物218aを収率71%で得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ (ppm) 1.32 (d, J = 6.98Hz, 6H), 3.14 (m, 1H), 3.89 (s, 3H),7.06 (br s, 1H), 7.50-7.66 (m, 3H), 8 (d, J = 9.05 Hz, 1H), 11.62 (br s, 1H); MS(ESI, EI+): m/z =301 (MH+)。
上述の化合物218aを得るための手順に従って、化合物217bから、黄色の固体である2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン−4−オール218bを収率60%で合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 315 (MH+)。
上述の化合物218aを得るための手順に従って、化合物217cから、黄色の固体である2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−8−フルオロ−7−メトキシキノリン−4−オール218cを収率90%で合成した。MS (ESI, EI+):m/z = 319 (MH+)。
上述の化合物218aを得るための手順に従って、化合物217eから、黄色の固体である2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−5,7−ジメトキシキノリン−4−オール218eを収率60%で合成した。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 1.37 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 3.15-3.22(m, 1H), 3.95 (s, 3H), 4.05 (s, 3H), 6.45 (s, 1H), 7.03 (s, 2H), 7.62 (brs,1H), 9.55 (s, 1H); MS (ESI, EI+):m/z = 331(MH+)。
上述の化合物218aを得るための手順に従って、化合物217gから、黄色の固体である7−クロロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−6−メトキシキノリン−4−オール218gを収率70%で合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 335 (MH+)。
上述の化合物217aおよび218aを得るための手順、およびWO第2007014919に記載の手順に従って、8−ブロモ−7−メトキシ−2−(4−イソプロピル−チアゾール−2−イル)−キノリン−4−オール218hを合成した。当該特許文献の開示内容を参照することにより、その全体を本願に引用する。MS (ESI, EI+): m/z= 380 (MH+)。
方法B:
ステップAA:4−イソプロピル−2−トリブチルスタンニル−チアゾール219の調製。4−イソプロピルチアゾール(9g,71mmol)を無水のTHF(100mL)中に−78℃において溶解し撹拌した溶液に、nBuLi(40mL,99mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌し、温度は、−40℃に達した。反応混合物を−78℃まで冷却して、トリ−n−ブチル塩化錫(23g,71mmol)を添加した。反応混合物を室温において48時間撹拌した。水を加えて、減圧下で溶媒を蒸発させた。残渣を、水とEtOAcとに分離した。有機物を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させて、無色の油である化合物219を収率55%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm)0.88-1.62 (m, 27H), 1.40 (s, 3H), 1.42 (s, 3H), 3.17-3.24 (m, 1H)。
ステップAB:2,4,8−トリクロロ7−メトキシキノリン220dの調製。2−クロロ−3−メトキシアニリン塩酸塩215d(15g,1当量)、マロン酸(12.06g,1.5当量)、およびオキソ塩化リン(80mL)の混合物を、16時間還流させた。反応混合物を、ゆっくりと水の中に注ぎ、DCMにより抽出した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。未加工の材料をシリカパッド上で精製し、DCMによって溶出して、白い固体である化合物220dを収率74%で得た。
1H NMR(CDCl3, 376 MHz) δ4.10 (s, 3H), 7.43 (t, J = 4.88 Hz, 2H), 8.12 (d, J = 9.48 Hz, 1H)。
上述の化合物220dに記載の手順に従って、2−メチル−3−メトキシアニリン塩酸塩215bおよびマロン酸から、白い粉末である2,4−ジクロロ−8−メチル−7−メトキシキノリン220bを収率43%で合成した。1H NMR (CDCl3, 376 MHz) δ (ppm) 2.62(s, 3H), 4.03 (s, 3H), 7.34 (s, 1H), 7.37 (d, J = 9.02 Hz, 1H), 8.05 (d, J =9.02 Hz, 1H)。
ステップAC:2,4−ジクロロ6−メトキシ−8−メチル−キノリン220fの調製。4−メトキシ−2−メチルアニリン215f(5g,36.45mmol)、マロン酸(5.68g,54.67mmol)を三塩化酸化リン(36mL)中で混合した混合物を、16時間還流させた。その後、反応混合物を冷却水(400mL)の中に滴下し、酢酸エチルにより抽出し、塩水で洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM)によって精製し、ベージュ色の固体である化合物220fを収率43%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 2.72 (s, 3H),3.95 (s, 3H), 7.27-7.28 (m, 2H), 7.47 (s, 1H)。
ステップAD:2,8−ジクロロ7−メトキシ−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノリン221dの調製。p−メトキシベンジルアルコール(2.31g,1.2当量)および15−クラウン−5(3.32mL,1.2当量)を無水のDMF(10mL)中で撹拌した溶液に、NaH(油中の60%)(670mg,1.2当量)を少量添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。その後、無水のDMF(25mL)中の化合物220d(3.66g,1当量)を添加して、反応混合物を室温において16時間撹拌した。その後、反応混合物を水(300mL)の中に注ぎ、EtOAcにより抽出し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。未加工の材料をシリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/DCM,50/50)によって精製して、黄色の固体である化合物221dを収率38%で得た。1H NMR (CDCl3, 376 MHz) δ (ppm) 3.86(s, 3H), 4.05 (s, 3H), 5.20 (s, 2H), 6.77 (s, 1H), 6.98 (d, J = 8.53 Hz, 2H),7.23 (d, J = 9.41, 1H), 7.42 (d, J = 8.53 Hz, 2H), 8.08 (d, J = 9.41 Hz, 1H)。
上述の化合物221dを得るための手順に従って、化合物220bから、白い粉末である2−クロロ−8−メチル−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノリン221bを収率50%で合成した。1H NMR (CDCl3, 376 MHz) δ (ppm) 2.60(s, 3H), 3.85 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 5.18 (s, 2H), 6.69 (s, 1H), 6.97 (d, J =8.57 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 8.57 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.57 Hz, 1H), 8.02 (d, J= 8.57 Hz, 1H)。
上述の化合物221dを得るための手順に従って、化合物220fから、白い固体である2−クロロ−6−メトキシ−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−8−メチル−キノリン221fを収率58%で合成した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 2.68 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.83 (s, 3H),5.11 (s, 2H), 6.72 (s, 1H), 6.97 (d, J = 9.03 Hz, 2H), 7.15 (dd, J = 3.01 Hz and J = 0.96 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 3.00 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 9.03 Hz, 2H)。
ステップAE:2−(4−イソプロピル−チアゾール−2−イル)−6−メトキシ−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−8−メチル−キノリン222fの調製。化合物219(100mg,0.29mmol)、化合物221f(242mg,0.35mmol)、および炭酸カリウム(48mg,0.35mmol)を脱ガスした無水のDMF中で、マイクロ波放射下で80℃において1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、未加工の材料をシリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/DCM)によって精製して、黄色の粉末である化合物222fを収率63%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 1.40 (s,3H), 1.42 (s, 3H), 2.80 (s, 3H), 3.17-3.24 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.89 (s,3H), 5.31 (s, 2H), 6.99 (d, J =9.10 Hz, 2H), 7.00 (s, 1H), 7.21 (m, 1H), 7.31 (d, J = 2.93 Hz, 1H), 7.49 (d, J= 9.10 Hz, 2H), 7.79 (s, 1H)。
ステップAF:4−ヒドロキシ−[2−(4−イソプロピル−チアゾール−2−イル)]−6−メトキシ−8−メチル−キノリン218fの調製。化合物222f(1.23g,2.82mmol)、セシウム三塩化物(1.58g,4.23mmol)、およびヨウ化ナトリウム(423mg,2.82mmol)をACN(26mL)中で、85℃において1時間撹拌した。その後、混合物を、セライトを介して濾過し、溶媒を蒸発させた。得られた茶色の固体を水の中に懸濁させ、1N HClでpHを5に調節した。混合物をDCMにより抽出し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/DCM)によって精製して、茶色の固体である化合物218fを収率55%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 1.40 (d, J = 6.91 Hz, 6H), 2.80 (s,3H), 3.17-3.24 (m, 1H), 3.89 (s, 3H), 7.00 (s, 1H), 7.21 (m, 1H), 7.55 (s, 1H),7.79 (s, 1H), 9.56 (brs, 1H)。
〔実施例17〕
〔置換キノリン236の調製〕
置換キノリン236の合成は反応機構11および12に示される。ここで、化合物234および235中のR8’およびAは、それぞれ、化合物236中に規定されたものである。
方法A:
ステップA:4−エトキシ−トリフルオロ−ブト−3−エン−2−オン231の調製。トリフルオロ無水酢酸(10mL,1.05当量)および4−ジメチルアミノピリジン(80mg,0.06当量)をDCM(90mL)中に溶解し撹拌した溶液に、エチルビニルエーテル(5g,1当量)を−10℃において、および、窒素雰囲気下において、滴下した。反応混合物を0℃において8時間撹拌し、室温において一晩加熱した。その後、混合物を冷却したNaHCO3水溶液の中に注いた。有機層を分離させ、水および塩水で洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させて、茶色の油である化合物231を収率87%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm)1.39-1.43 (t, J = 7.04 Hz, 3H), 4.08-4.13 (q, J = 7.04Hz, 2H), 5.86 (d, J = 12.40 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 12.40 Hz, 1H)。
ステップB:3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール233aの調製。ヒドラジン塩化物(6.62g,1.6当量)をEtOH(300mL)中に撹拌した溶液に、EtOH(200mL)中の化合物231(10.16g,1当量)を滴下した。反応混合物を6時間還流させ、乾燥するまで蒸発させた。残渣に水およびEtOAcを添加した。水および塩水で有機層を洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させて、茶色の固体である化合物233aを収率86%で得た。1H NMR (CDCl3, 376 MHz) δ (ppm) 6.66 (d, J = 2.30Hz, 1H), 7.72 (d, J = 2.30 Hz, 1H);19F NMR (CDCl3,MHz) δ (ppm) 61.41 (s, 3F)。
ステップC:1−ジメチルアミノ−4−メチル−ペント−1−エン−3−オン232の調製。3−メチルブタン−2−オン(2.5g,1当量)およびジメチルホルムアミドジエチルアセタール(7.46mL,1.5当量)を100℃において4日間加熱し、黄色の粘り毛のある油である化合物232を収率80%で得た。この化合物を、さらに精製することなく直接次のステップにおいて用いた。1H NMR (DMSO- d6, 400 MHz) δ (ppm) 0.94 (s, 3H), 0.95 (s, 3H),2.52 (s, 1H), 2.74 (brs, 3H), 3.01 (brs, 3H), 4.96 (d, J = 12.97 Hz, 1H), 7.45(d, J = 12.97 Hz, 1H)。
ステップD:3−イソプロピル−1H−ピラゾール233bの調製。ヒドラジン塩化物(3.2g,1当量)、硫酸(1.13mL)、およびH2O(6mL)の撹拌溶液に、化合物232(6.6g,1当量)を滴下した。反応混合物を68℃において2時間撹拌した。その後、混合物を1NNaOHで中和し、ジエチルエーテルにより抽出した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させて、ベージュ色の固体である化合物233bを収率94%で得た。1H NMR(DMSO-d6, 400 MHz) δ(ppm) 1.17 (s, 3H), 1.19 (s, 3H), 2.87-2.93 (m, 1H), 5.99 (s, 1H), 7.40 (s,1H).1.39-1.43 (t, J =7.04 Hz, 3H), 4.08-4.13 (q, J = 7.04 Hz, 2H), 5.86 (d,J = 12.40 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 12.40 Hz, 1H)。
ステップE:8−クロロ−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−2−(3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イル)−キノリン234aの調製。化合物233a(821mg,1.1当量)を無水のDMF(20mL)中で撹拌した溶液に、0℃において、NaH(241mg,1.1当量)を少量加えた。反応混合物を1時間室温で撹拌した後、化合物221d(2g,1当量)を添加し、混合物を90℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、EtOAcを添加した。有機層をHCl(2.5N)で洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。未加工の材料を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/DCM,50/50)によって精製し、白い固体である化合物234aを収率51%で得た。MS (ESI, EI-): m/z = 461.9 (MH-)。
上述の化合物234aを得るための手順に従って、化合物221bおよび233aから、白い固体である7−メトキシ−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−8−メチル−2−(3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イル)−キノリン234cを収率19%で合成した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 2.64(s, 3H), 3.86 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.33 (s, 2H), 6.75 (d, J= 2.58 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 8.78 Hz,2H), 7.20 (d, J = 9.22 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.78 Hz, 2H), 7.57 (s, 1H), 8.07(d, J = 9.08 Hz, 1H), 8.88 (s, 1H)。
ステップF:8−クロロ−4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イル)−キノリン236aの調製。ACN(10mL)中の化合物234a(800mg,1当量)、CeCl3・7H2O(965mg,1.5当量)、およびNaI(258mg,1当量)を、マイクロ波放射下で、85℃において1時間撹拌した。水を添加して、混合物を1N HClで、pH5まで酸性化した。反応混合物を、ジエチルエーテルにより抽出した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。未加工の材料をシリカゲル上のクロマトグラフィー(MeOH/DCM)によって精製し、ベージュ色の固体である化合物236aを収率96%で得た。1H NMR(DMSO-d6, 400 MHz) δ(ppm) 4.02 (s, 3H), 7.07 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.51 (d, J = 9.11 Hz, 1H), 8.11(d, J = 9.11 Hz, 1H), 8.88 (s, 1H); MS (ESI, EI+): m/z= 343.9 (MH+)。
ステップG:4−ヒドロキシ−7−メトキシ−8−メチル−2−(3−イソプロピル−ピラゾール−1−イル)−キノリン236bの調製。化合物233b(350mg,1当量)および化合物221b(480mg,6当量)をN−メチルピロリドン(5mL)中に溶解した溶液を、200℃において30分間加熱した。反応混合物を室温に冷却した後、水を添加した。混合物をEtOAcにより抽出し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。未加工の材料をシリカゲル上のクロマトグラフィー(EtOAc/DCM)によって精製した。ジエチルエーテルの再結晶により、白い固体である化合物236bを収率49%で得た。1H NMR (CDCl3, 376 MHz) δ (ppm) 1.35 (s, 3H), 1.36 (s, 3H), 2.85 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 6.40 (d, J =2.65 Hz, 2H), 7.01 (d, J = 9.00 Hz, 1H), 8.00 (brs, 1H), 8.23 (d, J = 9.00 Hz,1H), 9.81 (brs, 1H); MS (ESI, EI+):m/z = 298 (MH+)。
ステップH:4−ヒドロキシ−7−メトキシ−8−メチル−2−(3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−1−イル)−キノリン236cの調製。化合物234c(885mg,1.99mmol)、ギ酸アンモニウム(629mg,9.98mmol)、およびPd/C(89mg,10%w)をEtOH(16mL)中に混合した混合物を、1時間還流させた。その後、反応物を、セライトを介して濾過し、減圧下で濃縮させた。残渣をDCMで希釈し、水で洗浄した。有機物を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc)によって精製し、白い固体である化合物236cを収率93%で得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ (ppm) 2.54(s, 3H), 3.94 (s, 3H), 7.06 (d, J = 2.48 Hz, 1H), 7.37-7.40 (m, 2H), 8.02 (d, J= 9.18 Hz, 1H), 8.97 (s, 1H), 11.89 (s, 1H)。
ステップI:8−クロロ−4−ヒドロキシ−7−メトキシ−2−(3−イソプロピル−1H−ピラゾール−1−イル)−キノリン236dの調製。化合物221a(500mg,1.37mmol)および化合物233b(452mg,4.11mmol)をN−メチルピロリドン(2mL)中に混合した混合物を、マイクロ波を放射しながら、200℃で30分間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、水を添加した。その後、反応混合物をEtOAcにより抽出し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM/EtOAc)によって精製し、白い固体である化合物236dを収率35%で得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ (ppm) 1.26(s, 3H),1.28 (s, 3H), 2.98-3.01 (m, 1H), 4.00 (s, 3H), 6.46 (m, 1H), 7.16 (d,9.32 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 9.32 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 10.85 Hz, 1H), 8.60 (m, 1H), 10.69 (s, 1H)。
方法B:
ステップA:4,8−ジクロロ7−メトキシ−2−(3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)キノリン235の調製。化合物220d(5g,19mmol)および3−トリフルオロメチルピラゾール233a(7.76g,57mmol)の混合物を120℃において4−6時間加熱し、その後、反応物にLCMSおよびTLCを施した。反応混合物を、DCMおよびヘプタンを移動相として用いたシリカゲルカラム(モノとジピラゾールとが分離されている)によって精製し、化合物235a(3.5g)を収率51%で得た。
ステップB:8−クロロ−7−メトキシ−2−(3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)キノリン−4−オール236aの調製。化合物235a(250mg)をDMSO(2.5mL)中に溶解した溶液に、CH3COOK(3当量)、水(2当量)を添加した。反応混合物を140℃に4時間加熱した。RTまで冷却した後、反応混合物に水(1mL)を、ゆっくりとかき混ぜながら添加した。固体を濾過し、水で洗浄して、化合物236aを80%より高い収率で得た。別個の反応において、5当量のCH3COOKを用いた。反応は1時間で完了した。
〔実施例18〕
〔置換キノリン242の調製〕
置換キノリン242の化合物242dによる合成が反応機構13に示されている。ここで、化合物201および241中のR5’、R6’、R7’、およびR8’は、それぞれ、化合物242において規定されている。他の化合物242に、同じ手順を行ってもよい。
ステップA:N−(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)−5−イソプロピルイソキサゾール−3−カルボキシアミド241dの調製。5−イソプロピルイソキサゾール−3−カルボン酸(3.5g,22.6mmol)をDCM(35mL)中で撹拌した溶液に、無水のDMF(数滴)、および、塩化オキザル(3.82mL,43.2mmol)を、窒素雰囲気下で0℃において添加した。ガスの流出の最後において、反応混合物を室温に加熱した。混合物を、室温において2時間撹拌し、蒸発させた。ジオキサン(70mL)を、窒素雰囲気下において、添加した後、1−(2−アミノ−3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−エタノン201d(4.10g,20.6mmol)をジオキサン(15mL)中に溶解した溶液を添加した。反応混合物を室温において16時間撹拌した。その後、NaHCO3を添加した。混合物を、EtOAcにより抽出した。有機物を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。未加工の材料をEt2O中ですり潰し、茶色の固体である化合物241dを収率60%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 1.47(s, 3H), 1.48 (s, 3H), 1.76 (brs, 1H), 2.57 (s, 3H), 3.34-3.40 (m, 1H), 3.98(s, 3H), 6.86 (d, J = 8.53 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.53 Hz, 1H), 8.07 (s, 1H)。
ステップB:化合物218aを得るための手順に従って、化合物241dから、白い固体である8−クロロ−2(5−イソプロピル−イソキサゾール−3−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−オール242dを定量的な収率で合成して調製した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 1.39 (s, 3H), 1.41 (s, 3H),3.17-3.31 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 6.36 (s, 1H), 6.59 (s, 1H), 7.06 (d, J = 8.48Hz, 1H), 8.28 (d, J = 8.48 Hz, 1H), 9.42 (s, 1H)。
〔実施例19〕
〔置換キノリン244の調製〕
置換キノリン244の化合物244dによる合成が、反応機構14に示されている。ここで、化合物201および243中のR5’、R6’、R7’、およびR8’は、それぞれ、化合物244中に規定されている。他の化合物244に同じ手順を行ってもよい。
ステップA:N−(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)−2−イソプロピルチアゾール−4−カルボキシアミド243dの調製。2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(3.5g,20.4mmol)をDCM(35mL)中で撹拌した溶液に、塩化オキザル(3.46mL,40.9mmol)を、0℃において、無水DMFを数滴と共に添加した。ガスの漏出の最後において、混合物を室温に加熱して、その後、2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮させ、ジオキサン(70mL)中に溶解した。その後、1−(2−アミノ−3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−エタノン201d(3.71g,18.6mmol)をジオキサン(15mL)中に溶解した溶液を、ゆっくりと添加した。混合物を室温において16時間撹拌した。NaHCO3を添加した。混合物をEtOAcにより抽出し、Na2SO4を用いてより乾燥させ、濾過し、圧下で濃縮させた。未加工の材料を、ジエチルエーテル中ですり潰し、化合物243bを収率60%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 1.47(s, 3H), 1.48 (s, 3H), 2.57 (s, 3H), 3.34-3.41 (quint, J = 6.90 Hz, 1H), 3.98(s, 3H), 6.86 (d, J = 8.48 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.48 Hz, 1H), 8.07 (s, 1H); MS(ESI, EI-): m/z =351 (MH-)。
ステップB:8−クロロ−2−(2−イソプロピル−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−オール244dの調製。第3−ブチルアルコール(10mL)中の化合物243d(352mg,1mmol)およびカリウム第3−ブトキシド(236mg,2.1mmol)を、密閉した容器の中で120℃において1時間、マイクロ波放射を照射しながら撹拌した。その後、混合物をジエチルエーテルの中に注ぎ、2.5N HClでpH5まで酸性化し、酢酸エチルにより抽出し、減圧下で濃縮させ、化合物244bを収率82%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 1.49(s, 3H), 1.51 (s, 3H), 3.38-3.45 (quint, J = 6.90 Hz, 1H), 4.06 (s, 3H),6.70(brs, 1H), 7.05 (d, J = 9.35 Hz, 1H), 7.76 (s, 1H)。
〔実施例20〕
〔置換キノリン250の調製〕
置換キノリン250の化合物250dによる合成が、反応機構15に示されている。ここで、化合物215および245〜249中のR5’、R6’、R7’、およびR8’は、化合物250において規定されたものと同じである。他の化合物250に、同じ手順を行ってもよい。
ステップA:N−(2−クロロ−3−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシイミノ−アセトアミド245dの調製。硫酸ナトリウム(58.5g,412mmol)を水(100mL)中で撹拌した溶液に、抱水クロラール(9.36g,56.6mmol)を水(120mL)中に溶解した溶液を添加した。クロロアニシジン215d(10g,51.5mmol)を添加した後、37%のHCl(20mL)を添加した。その後、ヒドロキシルアミン(50%(水中),4.7mL,154.5mmol)の50mLの溶液を添加し、反応混合物を90分間還流させた。懸濁した固体を濾過させ、水およびエーテルで洗浄した。有機物を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させて、茶色の固体である化合物245dを得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ (ppm) 3.86 (s,3H), 6.98 (d, J = 8.07 Hz, 1H), 7.31 (t, J = 8.07 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.07Hz, 1H), 7.66 (s, 1H), 9.43 (s, 1H), 12.43 (s, 1H)。
ステップB:7−クロロ−6−メトキシ−1H−インドール−2,3−ジオン246dの調製。化合物245d(10.46g,45.74mmol)を40℃において、BF3・Et2Oに少量添加した。その後、混合物を90℃において3時間加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物を砕いた氷の中に注ぎ、EtOAcにより抽出した。有機物を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc)によって精製した。得られた化合物をEtOHから再結晶させ、茶色の固体である化合物246dを収率63%で得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ (ppm) 3.96(s, 3H), 6.79 (d, J =9.10 Hz, 1H), 7.52 (d, J =9.10 Hz, 1H), 11.40 (s, 1H)。
ステップC:2−アミノ−3−クロロ−4−メトキシ安息香酸247dの調製。化合物246d(6.03g,28.52mmol)、NaOH(1.25g,31.37mmol)、およびNaCl(3.49g,59.89mmol)を水(60mL)中に懸濁させた懸濁液を、室温において30分間撹拌し、その後、氷で冷却した。H2O2を滴下した。混合物を0℃において20分間撹拌し、室温において3時間撹拌した。反応混合物を氷状のAcOHで急冷し、濾過し、水で洗浄した。得られた固体を、DCM中に溶解させ、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。未加工の材料を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM/MeOH)によって精製し、オレンジ色の固体である化合物247dを収率36%で得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ (ppm) 3.85(s, 3H), 6.41 (d, J = 9.05 Hz, 1H), 6.77 (brs, 2H), 7.74 (d, J = 9.05 Hz, 1H),12.7 (brs, 1H)。
ステップD:2−アミノ−3−クロロ−4−メトキシ安息香酸メチルエステル248dの調製。化合物247d(1.9g,9.6mmol)を乾燥DMF(25mL)中に溶解し撹拌した溶液に、K2CO3(1.32g,9.6mmol)を室温において添加した。反応混合物を30分間撹拌し、メチルヨウ化物(0.77mL,12.4mmol)を添加した。室温において2時間経った後、5%のクエン酸水溶液を添加した。混合物をEtOAcにより抽出した。有機物を水で洗浄して、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc)によって精製し、ベージュ色の固体である化合物248dを収率50%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 3.79(s, 3H), 3.86 (s, 3H), 6.23 (d, J = 9.03 Hz, 1H), 7.75 (d, J= 9.03 Hz, 1H)。
ステップE:メチル3−クロロ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−カルボキシアミド)−4−メトキシベンゾアート249dの調製。化合物213(758mg,4.28mmol)を乾燥DCM中に溶解し撹拌した溶液に、塩化オキザル(720μL,8.56mmol)および数滴のDMFを0℃において、添加した。反応混合物を0℃において30分間撹拌し、室温において2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮させ、ジオキサン(3mL)中に溶解させた。その後、ジオキサン(6mL)中の化合物248d(770mg,3.56mmol)を添加した。反応混合物を室温において16時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。この混合物に水を添加した。反応混合物をEtOAcにより抽出した。有機物をNa2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc)によって精製し、浅黄色の固体である化合物249dを収率92%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 1.19(d, J = 6.63 Hz, 6H), 3.09-3.16 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.91 (s, 3H), 6.82 (d, J= 9.02 Hz, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.82 (d, J = 9.02 Hz, 1H), 9.97 (s, 1H)。
ステップF:8−クロロ−2−(4−イソプロピル−チアゾール−2−イル)−7−メトキシ−キナゾリン−4−オール250dの調製。化合物249d(1.32g,3.58mmol)をEtOH/H2O(1/1,10mL)中で撹拌した溶液に、LiOH(10.3mg,4.29mmol)を添加した。反応混合物を60℃において2時間撹拌した。クエン酸(5%)の水溶液を添加して、混合物をEtOAcにより抽出した。有機物を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。残渣を、ホルムアミジン(26mL)と共に、150℃において4時間撹拌し、混合物を一晩かけて室温まで冷却した。混合物を水の中に注ぎ、DCMにより抽出した。有機物を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc)によって精製し、ベージュ色の固体である化合物250dを収率58%で得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ (ppm) 1.32(d, J = 6.71 Hz, 6H), 3.09-3.15 (m, 1H), 4.01 (s, 3H), 7.42 (d, J = 9.03 Hz,1H), 7.67 (s, 1H), 8.11 (d, J = 9.03 Hz, 1H), 12.42 (s, 1H)。
〔実施例21〕
〔置換キノリン255の調製〕
置換キノリン255を反応機構16に示されるように合成した。
ステップA:2−(トリフルオロメチルチアゾール)−4−カルボン酸エチルエステル251の調製。2,2,2−トリフルオロアセトアミド(14.24g,1当量)およびローソン試薬(30.6g,0.6当量)をTHF(120mL)中に溶解した溶液を、還流において18時間撹拌した。混合物を冷却し、エチルブロモピルビン酸塩(16mL,1当量)を添加して、反応物を週末の間、還流させた。反応物を冷却して、真空において蒸発させ、結果として生じた未加工の材料をジクロロメタンにより抽出して、水で洗浄した。有機層をNa2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、濃縮させ、オレンジ色の油を得た。この油を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/ジクロロメタン)により精製し、化合物251を収率40%で得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ (ppm) 1.32 (t, J = 7.10 Hz, 3H),4.34 (q, J = 7.10 Hz, 2H), 8.9 (s, 1H);19F NMR (DMSO-d6, 376 MHz): δ(ppm) -60.29 (s, 3F); MS (ESI, EI+): m/z = 225.9 (MH+)。
ステップB:リチウム2−(トリフルオロメチル)チアゾール−4−カルボン酸塩252の調製。上記の化合物213を得るための手順に従って、化合物251(12.14g,1当量)から、ピンク色の固体である化合物252を収率75%で合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 198 (MH+)。
ステップC:N−(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)−2−(トリフルオロメチル)チアゾール−4−カルボキシアミド254aの調製。化合物252(4g,1.2当量)をDCM(120mL)およびDMF(数滴)中に懸濁させた懸濁液に、塩化オキザル(1.9mL,1.4当量)を、窒素雰囲気下で0℃において滴下した。反応混合物を0℃において30分間撹拌し、その後、室温においてさらに3時間撹拌した。固体を、窒素雰囲気下において濾過によって取り出し、濾過液を蒸発させ、黄色の油を得た。この油を、ジオキサン(30mL)中に溶解して、窒素雰囲気下において、6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシアニリン201d(3.26g,1当量)を1,4−ジオキサン(60mL)中に溶解した溶液に、添加した。反応混合物を室温において3日間撹拌した。溶媒を、減圧下で除去して、残渣をジクロロメタン中に溶解させ、水で洗浄して、Na2SO4を用いて乾燥させ、真空において濃縮させた。この未加工の油を、MeOH/Et2Oの混合物中にこすり付け、白い固体である化合物254aを収率69%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ (ppm) 2.59 (s, 3H), 4 (s, 3H), 6.90 (d, J = 8.75 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 8.75 Hz, 1H), 8.44 (s, 1H), 10.28(s, 1H);19F NMR (CDCl3, 376 MHz): δ (ppm) -61.08 (s, 3F)。
上記の化合物254aを得るための手順に従って、化合物253(5.2g,1.2当量)および6−アセチル−3−メトキシ−2−メチルアニリン201b(3.6g,1当量)から、白い固体であるN−(6−アセチル−3−メトキシ−2−メチルフェニル)−4−(2−トリフルオロメチル)チアゾール−4−カルボキシアミド254bを収率52%で合成した。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ (ppm) 2.01 (s, 3H), 3.90 (s, 3H), 7.02 (d, J = 8.81 Hz, 1H), 7.81 (d,J = 8.81 Hz, 1H), 8.82 (s, 1H); MS (ESI, EI+): m/z = 381 (MNa+)。
ステップD:8−クロロ−2−(2−(トリフルオロメチル)チアゾール−4−イル)−7−メトキシキノリン−4−オール255aの調製。上記の化合物209aを得るための手順に従って、化合物254a(1g,1当量)から、化合物255a(白い固体)を収率26%で合成した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ (ppm) 4.07 (s, 3H), 6.78 (s, 1H), 7.09 (d, J = 9.13 Hz, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.30(d, J = 9.13 Hz, 1H), 9.93 (s,1H);19F NMR (CDCl3, 376 MHz): δ (ppm) -61.14 (s, 3F); MS (ESI,EI+): m/z = 360.91 (MH+)。
上記の化合物209aを得るための手順に従って(80℃において一晩)、化合物254b(3.76g,1当量)から、茶色の固体である7−メトキシ−8−メチル−2−(2−トリフルオロメチル−チアゾール−4−イル)キノリン−4−オール255bを収率52%で合成した。1H NMR (CDCl3,400 MHz): δ (ppm) 2.42 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 6.72 (s, 1H), 7.04 (d,J = 9.02 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.25 (d, J = 9.02 Hz, 1H), 9.45 (br s, 1H); MS (ESI, EI+): m/z = 341.06 (MH+)。
〔実施例22〕
〔8−クロロ−2−(4−シアノチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−オール263の調製〕
化合物263を、反応機構17のように合成した。
ステップA:2−(4−ブロモチアゾール−2−イル)−8−クロロ−7−メトキシ−キノリン−4−オール262の調製。上記の化合物209aを得るための手順に従って(80℃において一晩)、化合物261(2g,1当量)から、黄色の固体である化合物262を収率92%で合成した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 4.06 (s, 3H), 6.73 (s, 1H), 7.07(d, J = 9.10 Hz, 1H), 7.46 (s, 1H), 8.27 (d, J = 9.10 Hz, 1H), 9.74 (br s, 1H);MS (ESI, EI+): m/z = 372.90 (MH+)。
ステップB:8−クロロ−2−(4−シアノチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−オール263の調製。脱気したジメチルアセトアミド(10mL)中の化合物262(286mg,1当量)、およびZn(4.5mg,0.09当量)、Zn(CN)2(84mg,0.6当量)、Pd2dba3(21mg,0.03当量)、およびdppf(26mg,0.06当量)を、マイクロ波を照射しながら110℃において30分間加熱した。その後、水を添加し、沈殿物を濾過し、酢酸エチル中に溶解させ、乾燥させ、真空下で濃縮させた。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し、黄色の固体である化合物263を収率81%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ (ppm) 4.07 (s, 3H),6.79 (br s, 1H), 7.08 (d, J = 9.11 Hz, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.28 (d, J = 9.11 Hz,1H), 9.74 (br s, 1H); MS (ESI, EI+):m/z = 318.15 (MH+)。
〔実施例23〕
〔置換キノリン269の調製〕
置換キノリン269を、反応機構18に示すように合成した。
ステップA:2−ブロモ−1−シクロプロピルエタノン264aの調製。シクロプロピルメチルケトン(21g,1当量)をメタノール(150mL)中に溶解して撹拌し、氷で冷却した溶液に、臭素(12.9ml,1当量)を滴下した。反応物を、10℃以下において、(脱色)処理した。室温において1時間撹拌し続けた後、水(75mL)を添加した。さらに15分後、混合物を水(225mL)で希釈し、エチルエーテルにより抽出した(2回)。エーテル層を、10%Na2CO3溶液および塩水で洗浄した。乾燥させた有機層を、真空下で蒸発させ、未加工のオレンジ色の油を得ると共に、蒸留によって精製して、無色の油である化合物264aを収率52%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ (ppm) 0.98-1.02 (m, 2H), 1.09-1.13 (m, 2H), 2.15-2.22 (m, 1H), 4 (s,2H)。
上記の化合物264aを得るための手順に従って、シクロブチルメチルケトン(22g,1当量)および臭素(11.5mL,1当量)から、黄色の油である2−ブロモ−1−シクロブチルイルエタノン264bを収率60%で合成した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ (ppm) 1.75-1.84 (m, 1H), 1.89-2 (m, 1H), 2.10-2.27 (m, 4H), 3.49-3.57(m, 1H), 3.82 (s, 2H)。
ステップB:4−シクロプロピルチアゾール−2−カルボン酸エチルエステル265aの調製。上記の化合物212を得るための手順に従って、化合物264a(10g,1.25当量)から、茶色の油である化合物265を収率73%で合成した。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ (ppm) 0.80-0.84 (m, 2H), 0.92-0.97 (m, 2H), 1.30 (t, J = 7.10 Hz, 3H),2.13-2.20 (m, 1H), 4.34 (q, J = 7.10 Hz, 2H), 7.70 (s, 1H); MS (ESI, EI+): m/z = 198 (MH+)。
上記の化合物212を得るための手順に従って、化合物264b(23.87g,1当量)およびチオキサム酸エチル(21.41g,1当量)から、黄色の油である4−シクロブチルチアゾール−2−カルボン酸エチルエステル265bを収率64%で合成した。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ (ppm) 1.32 (t, J = 7.12 Hz, 3H),1.82-1.89 (m, 1H), 1.92-2.02 (m, 1H), 2.15-2.33 (m, 4H), 3.65-3.74 (m,1H), 4.36 (q, J = 7.12 Hz, 2H), 7.76 (d, J = 0.64 Hz, 1H); MS (ESI, EI+): m/z = 212 (MH+)。
ステップC:リチウム4−シクロプロピルチアゾール−2−カルボン酸塩266aの調製。上記の化合物213を得るための手順に従って、化合物265a(6g,1当量)から、茶色の固体である化合物266aを収率91%で合成した。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ (ppm) 0.780-0.80 (m, 2H), 0.81-0.84 (m, 2H), 1.95-2.01 (m, 1H), 7.11(s, 1H)。
上記の化合物213を得るための手順に従って、化合物265b(17.5g,1当量)から、ベージュ色の固体であるリチウム4−シクロブチルチアゾール−2−カルボン酸塩266bを収率97%で合成した。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ (ppm) 1.73-1.85 (m, 1H), 1.88-2 (m, 1H), 2.18-2.24 (m, 4H), 3.50-3.61(m, 1H), 7.14 (s, 1H); MS (ESI, EI+): m/z= 184 (MH+)。
ステップD:4−シクロプロピルチアゾール−2−カルボニル塩化物267aの調製。化合物214を得るための手順に従って、化合物266a(3g,1当量)から、茶色の固体である化合物267aを定量的な収率で合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 170 (MH+)。
化合物214を得るための手順に従って、化合物266b(5g,1当量)から4−シクロブチルチアゾール−2−カルボニル塩化物267bを合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 198 (MH+)。
ステップE:N−(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)−4−シクロプロピルチアゾール−2−カルボキシアミド268aの調製。化合物267a(3.4g,1.2当量)をジオキサン(60mL)中に溶解した溶液に、ジオキサン中の6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシアニリン201d(3.01g,1当量)を添加した。混合物を室温において一晩撹拌した。水を添加して、混合物を酢酸エチルにより抽出した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させた。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル)によって精製し、茶色の固体である化合物268aを収率66%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ (ppm) 1-1.06 (m, 4H), 2.08-2.15 (m, 1H), 2.58 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 6.87 (d, J = 8.78 Hz, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.67 (d, J = 8.78 Hz, 1H), 10.27 (br s, 1H); MS (ESI, EI+): m/z = 351 (MH+)。
化合物268aを得るための手順に従って、化合物267b(5.48g,1.2当量)から、白い固体であるN−(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)−4−シクロブチルチアゾール−2−カルボキシアミド268bを収率70%で合成した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ (ppm) 1.96-2.12 (m, 2H), 2.34-2.44 (m, 4H), 2.59 (s, 3H), 3.70-3.78(m, 1H), 3.99 (s, 3H), 6.88 (d, J = 8.82 Hz, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.68 (d, J =8.76 Hz, 1H), 10.33 (br s, 1H); MS (ESI, EI+): m/z= 365 (MH+)。
ステップF:8−クロロ−7−メトキシ−2−(4−シクロプロピルチアゾール−2−イル)キノリン−4−オール269aの調製。上記の化合物218aを得るための手順に従って(80℃において一晩)、化合物268a(3.50g,1当量)から、オレンジ色の固体である化合物269aを収率84%で合成した。1H NMR(CDCl3, 400 MHz): δ(ppm) 1.04-1.07 (m, 4H), 2.13-2.18 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 6.75 (s, 1H), 7.06(d, J = 9.10 Hz, 1H), 7.09 (s, 1H), 8.27 (d, J = 9.10 Hz, 1H), 9.92 (br s, 1H);MS (ESI, EI+):m/z = 333.13 (MH+)。
上記の化合物218aを得るための手順に従って(80℃において一晩)、化合物268b(5.68g,1当量)から、ベージュ色の固体である8−クロロ−7−メトキシ−2−(4−シクロブチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−オール269bを収率84%で合成した。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ (ppm) 1.87-1.95 (m, 1H), 1.96-2.07 (m, 1H), 2.23-2.35 (m, 4H),3.67-3.76 (m, 1H), 4.02 (s, 3H), 7.51 (s, 1H), 7.53 (d, J = 9.30 Hz, 1H), 7.63(s, 1H), 8.11 (d, J = 9.30 Hz, 1H), 11.89 (br s, 1H); MS (ESI, EI+): m/z = 347 (MH+)。
〔実施例24〕
〔8−クロロ−7−メトキシ−2−(4−ビニルチアゾール−2−イル)キノリン−4−オール273の調製〕
8−クロロ−7−メトキシ−2−(4−ビニルチアゾール−2−イル)キノリン−4−オール273の合成が、反応機構19に示されている。
ステップA:N−(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)−4−ビニルチアゾール−2−カルボキシアミド272の調製。化合物271(2.10g,1当量)およびトリブチルビニル錫(2.06g,1.2当量)をトルエン(55mL)中に溶解した溶液を、15分間窒素を泡立てることによって、脱気した。その後、トリフェニルホスフィン(250mg,4%)を窒素雰囲気下において添加し、反応混合物を一晩かけて100℃に加熱した。冷却後、溶媒を減圧下で濃縮させ、残渣をジエチルエーテルですり潰し、ベージュ色の粉末である化合物272を収率88%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz): δ (ppm) 2.60 (s, 3H), 4(s, 3H), 5.5 (dd, J = 10.85 and 1.24 Hz, 1H), 6.24 (dd, J = 17.26 and 1.24 Hz,1H), 6.79 (dd, J = 17.34 and 10.78 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 8.74 Hz, 1H), 7.40 (s,1H), 7.71 (d, J = 8.74 Hz, 1H), 10.45 (br s, 1H)。
ステップB:8−クロロ−7−メトキシ−2−(4−ビニルチアゾール−2−イル)キノリン−4−オール273の調製。化合物272(2.91g,1当量)を第3−ブタノール(30mL)中に懸濁した懸濁液に、カリウム第3−ブトキシド(2.13g,2.2当量)を添加した。反応混合物を100℃に5時間加熱した。室温において一晩おいた後、混合物をジエチルエーテルで希釈し、沈殿物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄して、水中に溶解した。pHを、1N HClを添加することによって、6−7に調節し、沈殿物を濾過し、水で洗浄して、ジエチルエーテルですり潰し、化合物273を収率73%で得た。1H NMR(CDCl3, 400 MHz): δ(ppm) 4.06 (s, 3H), 5.54 (d, J = 10.82 Hz, 1H), 6.25 (d, J = 17.31 Hz, 1H),6.74 (s, 1H), 6.79 (dd, J = 17.31 and 10.82 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 9.10 Hz, 1H),7.32 (s, 1H), 8.28 (d, J = 9.10 Hz, 1H), 9.97 (br s, 1H)。
〔実施例25〕
〔8−クロロ−7−メトキシ−2−(4−メチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−オール276の調製〕
8−クロロ−7−メトキシ−2−(4−メチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−オール276の合成が、反応機構20に示されている。
ステップA:4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,8−ジクロロ7−メトキシキノリン274の調製。p−メトキシベンジルアルコール(8.55mL,1.2当量)および15−クラウン−5(13.6mL,1.2当量)を35mLのDMF中に溶解した溶液に、水素化ナトリウム(2.74g,1.2当量)を少量添加した。混合物を室温において30分間撹拌し、その後、2,4,8−トリクロロ7−メトキシキノリン(15g,1当量)をDMF(75mL)中に溶解した溶液を、カニューレを用いて、添加した。室温において18時間撹拌した後、混合物を500mLの水およびNH4Cl水溶液に注いだ。酢酸エチル(200mL)を添加して、沈殿物を濾過した。濾過液をシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し、化合物274を収率56%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 3.85 (s, 3H), 4.05 (s, 3H),5.19 (s, 2H), 6.77 (s, 1H), 6.97 (d, J = 8.64 Hz, 2H), 7.23 (d, J = 9.25 Hz,1H), 7.41 (d, J = 8.64 Hz, 2H), 8.08 (d, J = 9.25 Hz, 1H); MS (ESI, EI+): m/z = 386.1 (MNa+)。
ステップB:4−(4−メトキシベンジルオキシ)−8−クロロ−7−メトキシ−2−(4−メチルチアゾール−2−イル)キノリン275の調製。化合物274(1g,1当量)および2−(トリブチルスタンニル)−4−メチルチアゾール(1.28g,1.2当量)をDMF(14mL)中に溶解した溶液に、PdCl2(PPh3)2(193mg,10%)および炭酸カリウム(455mg,1.2当量)を添加して、結果として生じた混合物を90℃において一晩撹拌した。DMFを真空下で濃縮させ、水およびジクロロメタンを添加した。水層をジクロロメタンにより抽出して、化合した有機層を水および塩水で洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、濃縮させた。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製して、白い固体である化合物275を収率65%で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 2.57 (s, 3H), 3.86 (s, 3H),4.06 (s, 3H), 5.33 (s, 2H), 6.98 (d, J = 8.64 Hz, 2H), 7.08 (s, 1H), 7.25 (d, J= 9.25 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.64 Hz, 2H), 7.74 (s, 1H), 8.12 (d, J = 9.25 Hz,1H); MS (ESI, EI+): m/z = 427.1 (MH+)。
ステップC:8−クロロ−7−メトキシ−2−(4−メチルチアゾール−2−イル)キノリン−4−オール276の調製。トリフルオロ酢酸(5mL)中の化合物275(750mg,1当量)を、室温において10分間撹拌した。その後、酸を蒸発させ、酢酸エチルを添加して、再び減圧下で濃縮させた。残渣をジエチルエーテル中ですり潰し、白い固体である化合物276を定量的な収率で得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 2.59 (d, J = 0.81 Hz, 3H),4.10 (s, 3H), 7.19 (d, J = 9.25 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 0.81 Hz, 1H), 7.25 (s,1H), 8.36 (d, J = 9.25 Hz, 1H), 10.51 (br s, 1H) ; MS (ESI, EI+): m/z= 306.93 (MH+)。
〔実施例26〕
〔(4−クロロ−6−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)ピリミジン285の調製〕
(4−クロロ−6−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)ピリミジン285の合成が、反応機構21に示されている。
ステップA:4−トリフルオロメチルチアゾール−2−カルボン酸エチルエステル281の調製。4−トリフルオロメチルチアゾール−2−カルボン酸(98g,1当量)をEtOH(600mL)中に溶解し撹拌した溶液に、SOCl2(36mL,1当量)を滴下した。混合物を、40℃において8時間撹拌し、その後、室温において16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮させ、残渣をDCM中に再溶解させた。有機物を飽和NaHCO3の水溶液で洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させて、茶色の固体である化合物281を収率96%で得た。1H NMR (CDCl3,400 MHz) δ 1.45 (t, J = 7.14Hz, 3H), 4.49-4.54 (q, J = 7.10 Hz, 2H), 8.02 (s, 1H)。
ステップB:4−トリフルオロメチルチアゾール−2−カルボキサミジン塩酸282の調製。NH4Cl(19.8g,5当量)をトルエン(250mL)中に懸濁させた懸濁液に、トルエン(2M,185mL,5当量)中のAlMe3を0℃において滴下した。混合物を室温において1時間撹拌した。その後、化合物281(16.8g,1当量)をトルエン(250mL)中に溶解した溶液をゆっくりと添加し、反応混合物を80℃において16時間撹拌した。0℃において冷却した後、MeOHを添加し、得られた沈殿物を濾過によって取り出した。濾過液を減圧下で濃縮させ、DCM/MeOHの混合物中に溶解させ、得られた沈殿物を濾過によって取り出した。濾過液を減圧下で濃縮させ、DCMから結晶化させて、ベージュ色の固体である化合物282を収率100%で得た。1H NMR (DMSO-d6,400 MHz) δ 7.44 (s, 1H)。
ステップC:2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4,6−ジオール283の調製。NaOEt(32g,5当量)をEtOH(200mL)中で撹拌した溶液に、化合物282(22g,1当量)をゆっくりと添加した。反応混合物を室温において30分間撹拌し、その後、ジエチルマロネート(11.5mL,0.8当量)を添加した。懸濁液を24時間還流させた。溶媒を減圧下で除去した。残渣をH2O(200mL)中に懸濁し、2N HCl水溶液でpH5に酸性化した。結果として生じた固体を濾過し、水で洗浄して、減圧下で乾燥させ、茶色の固体である化合物283を収率98%で得た。1H NMR (DMSO-d6,400 MHz) δ 5.77 (s, 1H), 8.68(s, 1H)。
ステップD:4,6−ジクロロ2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン284の調製。化合物283(14.41g,1当量)をPOCl3(100mL)中に溶解した溶液に、N,N−ジエチルアニリン(15mL,1.7当量)を、0℃において、滴下した。結果として生じた混合物を100℃において1時間撹拌した。その後、POCl3を減圧下で除去した。残渣に氷を加えて、混合物をDCMにより抽出した。化合した有機層を、H2O、飽和NaHCO3、および塩水で、順に洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。残渣をDCM中に溶解し、ペンタンを添加した。得られた固体を濾過によって取り出し、有機物を減圧下で濃縮させ、オレンジ色の固体である化合物284を収率68%で得た。MS (ESI, EI+): m/z =300 (MH+)。
ステップE:4−クロロ−6−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)ピリミジン285の調製。化合物284(11.2g,1当量)および4−メトキシベンジルアルコール(5.15g,1当量)を溶解して撹拌した溶液に、NaH(60%(油中の))(1.49g,1当量)を少量添加した。反応混合物を0℃において1時間撹拌し、飽和NaHCO3の溶液を添加した。化合した有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮させた。得られた残渣をペンタン中ですり潰し、ベージュ色の固体である化合物285を収率89%で得た。MS (ESI, EI+): m/z =402(MH+)。
あるいは、化合物285は、反応機構22に示されているようにしても調製された。
ステップA:4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−カルボン酸アミド285aの調製。4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−カルボン酸(50g,1当量)の無水THF溶液(480mL)に、氷/水浴(約5℃)中で、窒素雰囲気下において、カルボジイミダゾール(45.2g,1.1当量)を少量ずつ添加した。その反応混合物を、室温において16時間撹拌した。NH4OH(H2O中で25%;1.930mL)を添加した。溶液を4時間撹拌し、その後DCM(500mL)およびH2O(500mL)で分離した。水性層を、DCM(500mL)を用いてさらに抽出した。合わせた有機層を、MgSO4を用いて乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させて、オレンジ色の固体である化合物285aを収率72%で得た。MS(ESI,EI+):m/z=197(MH+)。
ステップB:4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−カルボニトリル285bの調製。無水DMF(18.5mL,1.3当量)のアセトニトリル溶液(460mL)に、0℃において塩化オキサリルの2MのDCM溶液(118mL,1.3当量)を滴下した。混合物を0℃において30分間撹拌した後、化合物285a(35.5g,1.0当量)およびピリジン(14.5mL,1.0当量)のアセトニトリル溶液(180mL)を添加した。反応混合物を、室温で3時間撹拌した。混合物を、真空下で濃縮させた。得た残渣をEtOAc(400mL)に溶解させ、H2O(4×300mL)を用いて洗浄した。有機物を、MgSO4を用いて乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させ、茶色の油である化合物285aを収率87%で得た。1H NMR (CDCl3,400MHz) δ8.15(s,1H)。
ステップC:4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−カルボキサミジン285の調製。氷/水浴で、化合物285b(28.12g,1.0当量)のMeOH溶液(13mL)に、MeONa(853mg,0.1当量)を少量ずつ添加した。反応混合物を、氷/水浴で15分、および室温で1時間撹拌した。その後、NH4Cl(16.88g,2.0当量)を添加し、その混合物を室温で4日間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。得た固体をDCM(60mL)において懸濁し、濾過によって回収した。その固体を、MeOH(50mL)において懸濁し、濾過した。濾過液を、減圧下で濃縮させて、白色の固体である化合物285を収率32%で得た。MS(ESI,EI+):m/z=196(MH+)。
〔実施例27〕
〔4−クロロ−6−メトキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン290の調製〕
(4−クロロ−6−メトキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン290の合成は、反応機構23において示されている。
ステップA:4,6−ジメトキシ−ピリミジン−2−カルボン酸アミド286の調製。エチル−4,6−ジメトキシ−ピリミジン−2−カルボン酸塩(25g,1当量)のNH3/MeOH溶液(7M,15mL)を、マイクロ波反応器において100℃で15分間光照射した。溶液を、真空下で濃縮させて、ベージュ色の固体である化合物286を収率100%で得た。MS(ESI,EI+):m/z=184(MH+)。
ステップB:4,6−ジメトキシ−ピリミジン−2−カルボン酸アミド287の調製。化合物286(21.86g,1当量)の乾燥THF撹拌溶液(200mL)に、窒素雰囲気下においてローソン試薬(29g,0.6当量)を添加した。その後、混合物を、90℃で1時間撹拌し、その後真空下で濃縮させた。取得した残渣を、DCM/ジイソプロピルエーテル混合物において粉砕して、オレンジ色の固体である化合物287を収率72%で得た。MS(ESI,EI+):m/z=200(MH+)。
ステップC:4,6−ジメトキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール288の調製。化合物287(14g,1当量)のEtOH溶液(140mL)に、3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロアセトン(8.8mL,1.2当量)を添加した。混合物を90℃で16時間撹拌し、真空下で濃縮した。DCM(20mL)および水(20mL)を添加した。有機物は、Na2SO4を用いて乾燥され、濾過し、減圧下で濃縮させ、5%MeOH/DCMを用いたシリカゲルカラムにおいて洗浄して、ベージュ色の化合物である化合物288を収率12%で得た。MS(ESI,EI+):m/z=292(MH+)。
ステップD:6−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピラミジン−4−オール289の調製。化合物288のDCE溶液(10mL)に、BCl3(3.16mL,2当量)を添加した。混合物を、60℃で16時間撹拌した。その後、水およびDCMを添加した。有機物を分離し、Na2SO4を用いて乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、DMC/ペンタン混合物において粉砕し、ベージュ色の固体である化合物289を収率38%で得た。MS(ESI,EI+):m/z=278(MH+)。
ステップD:4−クロロ−6−メトキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン290の調製。化合物289のPOCl3撹拌溶液(7.2mL)に、N,N−ジエチルアニリン(2.17g,1.7当量)を添加した。混合物を、110℃で16時間撹拌した。反応物を、室温に冷却し、氷/水混合物に滴下した。水溶液を、DCMにより抽出した。有機物を、Na2SO4を用いて乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、オレンジ色の固体である化合物290を収率45%で得た。MS(ESI,EI+):m/z=296(MH+)。
〔実施例28〕
〔6−置換−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンA1ないしAG1の調製〕
ピリミジンA1ないしAG1の合成は反応機構24に示される。
ステップA:化合物AないしAGの調製。
方法1:6−(4,5−ジメチル−チアゾール−2−イル)−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンAの調製。
DMF(10mL)中の化合物285(800mg)、K2CO3(331mg,1.2当量)、PdCl2(PPh3)2(140mg,10%)および4,5−ジメチル−2−(トリブチルスタンニル)チアゾール(965mg,1.2当量)を、1時間100℃で光照射した。反応混合物を、減圧下で濃縮した。水、およびDCMを添加した。有機物を分離させ、減圧下で濃縮させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc)によって精製し、黄茶色の油である化合物Aを92%の収率で得た。MS(ESI,EI+):m/z=479(MH+)。
化合物Aで記載の手順に従って、化合物BないしIを合成した。
4−メチル−2−(トリブチルスタンニル)チアゾール(931mg,1.2当量)から、淡黄色の粉末である4−(4−メトキシベンジルオキシ)−6−(4−メチルチアゾール−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンBを収率87%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=465(MH+)。
5−メチル−2−(トリブチルスタンニル)チアゾール(931mg,1.2当量)から、淡黄色の粉末である4−(4−メトキシベンジルオキシ)−6−(5−メチルチアゾール−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンCを収率39%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=465(MH+)。
2−(トリブチルスタンニル)チアゾール(898mg,1.2当量)から、淡黄色の粉末である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(チアゾール−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンDを収率79%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=451(MH+)。
4−(トリブチルスタンニル)チアゾール(898mg,1.2当量)から、淡黄色の粉末である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(チアゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンEを収率77%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=451(MH+)。
5−(トリブチルスタンニル)チアゾール(898mg,1.2当量)から、淡黄色の粉末である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(チアゾール−5−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンFを収率31%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=451(MH+)。
2−メトキシ−4−(トリブチルスタンニル)チアゾール(970mg,1.2当量)から、淡黄色の粉末である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(2−メトキシ−チアゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンGを収率64%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=481(MH+)。
1−メチル−2−(トリブチルスタンニル)イミダゾル(890mg,1.2当量)から、淡黄色の粉末である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(1−メチル−イミダゾル−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンHを収率30%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=448(MH+)。
1−メチル−5−(トリブチルスタンニル)イミダゾル(890mg,1.2当量)から、4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(1−メチル−イミダゾル−5−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンI。淡黄色の粉末である化合物Iを収率100%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=448(MH+)。
方法2:4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンJの調製。
ジオキサン(8mL)中の化合物14(800mg,1当量)、5−メチルチオフェン−2−ボロン酸(423mg,1.5当量)、Pd(OAc)2(7mg,1.5mol%)、PPh3(16mg,3mol%)、Na2CO3(422mg,2当量)の混合物、および水(1mL)を、30分間120℃で光照射した。次いで、反応混合物を、DCM(30mL)、および水(30mL)で、力強く10分間撹拌した。層を分離させ、有機物を蒸発させ、オレンジ色の固体である化合物Jを収率95%で得た。MS(ESI,EI+):m/z=464(MH+)。
化合物Jで記載の手順に従って、化合物LないしAGを合成した。
3−メチルチオフェン−2−ボロン酸(423mg,1.5当量)から、黄色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンLを収率95%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=464(MH+)。
チオフェン−2−ボロン酸(509mg,1.5当量)から、黄色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンMを収率92%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=450(MH+)。
(5−トリフルオロメチル−チオフェン−2−ボロン酸ピナコールエステル(830mg,1.5当量)から、黄色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(5−トリフルオロメチル−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンNを収率87%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=518(MH+)。
(5−メトキシ−チオフェン−2−ボロン酸ピナコールエステル(716mg,1.5当量)から、オレンジ色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(5−メトキシ−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンOを収率69%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=480(MH+)。
2−シアノ−チオフェン−3−ボロン酸ピナコールエステル(702mg,1.5当量)から、白色の泡である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(2−シアノ−チオフェン−3−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンPを収率83%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=497(M+Na)+。
4−シアノ−チオフェン−2−ボロン酸ピナコールエステル(702mg,1.5当量)から、黄色の泡である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(4−シアノ−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンQを収率85%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=497(M+Na)+。
5−フェニル−チオフェン−2−ボロン酸(609mg,1.5当量)から、深緑色のゴムである4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(5−フェニル−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンSを収率68%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=526(MH+)。
2,4−ジメチル−チアゾール−5−ボロン酸ピナコールエステル(739mg,1.5当量)から、黄色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(2,4−ジメチル−チアゾール−5−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンTを収率98%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=479(MH+)。
3,5−ジメチルイソオキサゾル−4−ボロン酸(435mg,1.5当量)から、黄色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(3,5−ジメチルイソオキサゾル−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンUを収率57%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=463(MH+)。
2,5−ジメチルチオフェン−3−ボロン酸(468mg,1.5当量)から、ベージュ色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(2,5−ジメチルチオフェン−3−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンVを収率100%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=448(MH+)。
1−メチル−ピラゾール−4−ボロン酸(500mg,1当量)から、茶色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(1−メチル−ピラゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンWを収率92%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=448(MH+)。
1−ベンジル−ピラゾール−4−ボロン酸(460mg,1当量)から、ベージュ色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(1−ベンジル−ピラゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンXを収率76%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=524(MH+)。
1,3,5−トリメチルピラゾール−4−ボロン酸(456mg,1当量)から、ベージュ色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンYを収率56%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=476(MH+)。
3−メトキシチオフェン−2−ボロン酸(720mg,1当量)から、黄色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(3−メトキシ−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンZを収率76%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=480(MH+)。
フラン−2−ボロン酸(750mg,1当量)から、ベージュ色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(フラン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンAAを収率92%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=434(MH+)。
3−メチル−チオフェン−4−ボロン酸(426mg,1当量)から、黄色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(4−メチル−チオフェン−3−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンABを収率90%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=464(MH+)。
2−メチル−チオフェン−3−ボロン酸(672mg,1当量)から、茶色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(2−メチル−チオフェン−3−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンACを収率89%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=464(MH+)。
1−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−4−イル−ボロン酸ピナコールエステル(414mg,1当量)から、ベージュ色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(1−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジンADを収率66%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=516(MH+)。
2−ピロリジン−1−イル−チアゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(420mg,1当量)から、黄色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(2−ピロリジン−1−イル−チアゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンAEを収率89%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=520(MH+)。
1−エチル−ピラゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(333mg,1当量)から、ベージュ色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(1−エチル−ピラゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンAFを収率96%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=462(MH+)。
2−フェニル−オキサゾル−5−ボロン酸(407mg,1当量)から、白色の固体である4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−6−(2−フェニル−オキサゾル−5−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジンAGを収率68%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=511(MH+)。
ステップB:化合物A1ないしAG1の調製。
6−(4,5−ジメチル−チアゾール−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールA1の調製。
TFA(2mL)中の化合物A(881mg,1当量)の溶液を、2時間室温で撹拌した。DCMを添加して、その混合物を減圧下で濃縮させた。残渣へDCMを添加しし、次いで、ジイソプロピルエーテルを添加した。ここで得た固体を、濾過によって集め、ベージュ色の固体である化合物A1を収率96%で得た。MS(ESI,EI+):m/z=359(MH+)。
化合物A1で記載の手順に従って、化合物B1ないしAG1を合成した。
化合物B(807mg,1当量)から、淡黄色の粉末である6−(4−メチルチアゾール−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールB1を収率91%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=345(MH+)。
化合物C(363mg,1当量)から、淡黄色の粉末である6−(5−メチルチアゾール−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールC1を収率98%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=345(MH+)。
化合物D(715mg,1当量)から、淡黄色の粉末である6−(チアゾール−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールD1を収率100%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=331(MH+)。
化合物E(695mg,1当量)から、淡黄色の粉末である6−(チアゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールE1を収率100%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=331(MH+)。
化合物F(280mg,1当量)から、淡黄色の粉末である6−(チアゾール−5−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールF1を収率95%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=331(MH+)。
化合物G(611mg,1当量)から、淡黄色の粉末である6−(2−メトキシ−チアゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールG1を収率97%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=361(MH+)。
化合物H(270mg,1当量)から、淡黄色の粉末である6−(1−メチル−イミダゾル−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールH1を収率100%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=328(MH+)。
化合物I(915mg,1当量)から、淡黄色の粉末である6−(1−メチル−イミダゾル−5−イル)−2−(4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールI1を収率100%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=328(MH+)。
化合物J(307mg,1当量)から、白色の固体である6−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールJ1を収率80%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=344(MH+)。
化合物J(880mg,1当量)から、黄色の固体である6−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールL1を収率83%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=344(MH+)。
化合物M(821mg,1当量)から、黄色の固体である6−(チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オールM1を収率96%で合成した。MS(ESI,EI+):m/z=330(MH+)。
化合物N(900mg,1当量)から100%の収率で、6−(5−トリフルオロメチル−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(N1)を黄色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 398 (MH+)。
化合物O(675mg,1当量)から94%の収率で、6−(5−メトキシ−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(O1)を黄色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 360 (MH+)。
化合物P(781mg,1当量)から100%の収率で、6−(2−シアノ−チオフェン−3−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(P1)を白色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 355 (MH+)。
化合物Q(807mg,1当量)から94%の収率で、6−(4−シアノ−チオフェン−3−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(Q1)を白色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 355 (MH+)。
化合物S(719mg,1当量)から76%の収率で、6−(5−フェニル−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(S1)を緑色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 406 (MH+)。
化合物T(685mg,1当量)から100%の収率で、6−(2,4−ジメチル−チアゾール−5−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(T1)をクリーム色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 360 (MH+)。
化合物U(224mg,1当量)から92%の収率で、6−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(U1)を白色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 343 (MH+)。
化合物V(970mg,1当量)から46%の収率で、6−(2,5−ジメチルチオフェン−3−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(V1)をベージュ色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 358 (MH+)。
化合物W(826mg,1当量)から85%の収率で、6−(1−メチル−ピラゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(W1)を茶色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 328 (MH+)。
化合物X(867mg,1当量)から100%の収率で、6−(1−ベンジル−ピラゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(X1)をベージュ色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 404 (MH+)。
化合物Y(489mg,1当量)から100%の収率で、6−(1,3,5−トリメチル−ピラゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(Y1)を白色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 356 (MH+)。
化合物Z(744mg,1当量)から80%の収率で、6−(3−メトキシ−チオフェン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(Z1)を白色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 360 (MH+)。
化合物AA(791mg,1当量)から85%の収率で、6−(フラン−2−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AA1)をベージュ色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 314 (MH+)。
化合物AB(831mg,1当量)から67%の収率で、6−(4−メチル−チオフェン−3−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AB1)をベージュ色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 344 (MH+)。
化合物AC(827mg,1当量)から67%の収率で、6−(2−メチル−チオフェン−3−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AC1)を茶色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 344 (MH+)。
化合物AD(342mg,1当量)から100%の収率で、6−(1−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AD1)をベージュ色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 396 (MH+)。
化合物AE(464mg,1当量)から87%の収率で、6−(2−ピロリジン−1−イル−チアゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AE1)を黄色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 400 (MH+)。
化合物AF(442mg,1当量)から93%の収率で、6−(1−エチル−ピラゾール−4−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AF1)をベージュ色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 342 (MH+)。
化合物AG(346mg,1当量)から100%の収率で、6−(2−フェニル−オキサゾール−5−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AG1)を白色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 391 (MH+)。
〔実施例29〕
〔6−フェノキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AH1)の生成〕
6−フェノキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AH1)の合成を反応機構25に示す。
ステップA:4−(4−メトキシ−ベンゾイル)−6−フェノキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)ピリミジン(AH)の生成。化合物285(246mg,1当量)の無水DMF撹拌溶液(5mL)に、フェノール(69mg,1.2当量)およびNaH(60% オイル分散物,29mg,1.2当量)の無水DMF溶液(5mL)を添加した。得られた混合物を、室温で3時間撹拌し、減圧下で濃縮した。粗生成物を酢酸エチル(10mL)に溶解させ、水および食塩水で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、および減圧下で濃縮した結果、化合物AHが100%の収率でベージュ色の固体として生成した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 3.82 (s, 3H), 5.48 (s, 2H), 6.01 (s, 1H), 6.83-6.93 (m, 1H), 7.16-7.31 (m; 4H), 4.43 (m, 4H), 7.90 (s, 1H)。
ステップB:6−フェノキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AH1)の生成。化合物A1の記載と同様の手順で、化合物AH(5mg,1当量)から60%の収率で化合物AH1をベージュ色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z =340(MH+)。
〔実施例30〕
〔5−フェノキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AI1)の生成〕
5−フェノキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AI1)の合成を反応機構26に示す。
ステップA:2−エトキシカルボニル−2−フェノキシエテノレートナトリウム291の生成。NaH(60% オイル分散物,760mg,1.1当量)の乾燥ジエチルエーテル懸濁液に、ギ酸エチル(1.4mL,1当量)およびフェノキシ酢酸エチル(2.7mL,1当量)のジエチルエーテル溶液(2mL)を0℃で滴下した。この溶液を室温まで温め、18時間撹拌した。得られた懸濁液を濾過し、エーテルおよびペンタンで洗浄した結果、化合物291が68%の収率で白色の固体として生成した。MS (ESI, EI+): m/z =231 (M+Na+)。
ステップB:5−フェノキシ−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AI1)の生成。化合物282(280mg,1当量)の乾燥エタノール溶液(6mL)に、化合物291(1.38g,5当量)を窒素下で添加した後、ナトリウムエトキシド(165mg,1当量)を添加した。反応混合物を90℃で2時間撹拌した。エタノールを蒸発させ、DCM/水混合物を添加した。1N塩酸を用いて水層をpH5の酸性とし、DCMで抽出した。混ぜ合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、真空下で濃縮、およびシリカゲルクロマトグラフフィー(DCM/メタノール)により精製した結果、化合物AI1が81%の収率でベージュ色のオイルとして生成した。MS (ESI, EI+): m/z =340 (MH+)。
〔実施例31〕
〔6−(チエン−3イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AJ1)の生成〕
6−(チエン−3−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AJ1)の合成を反応機構27に示す。
ステップA:4−メトキシ−6−チエン−3−イル−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン(AJ)の生成。化合物Jの記載と同様の手順で、チエニル−3−ボロン酸(357mg,1.5当量)および化合物290から、化合物AJを50%の収率で白色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z =344 (MH+)。
ステップB:6−(チエン−3−イル)−2−(4−トリフルオロメチル−チアゾール−2−イル)−ピリミジン−4−オール(AJ1)の生成。化合物AJ(320mg,1当量)およびヨウ化ナトリウム(557mg,4当量)のACN混合溶液(100mL)に、室温で5分間光照射した。次に、TMS−Cl(470μL,4当量)を添加し、混合物に100℃で15分間光照射した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をDCM中に溶解させ、チオ硫酸ナトリウムおよび食塩水で順次洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、真空下で濃縮した結果、化合物AJ1が100%の収率で白色の固体として生成した。MS (ESI, EI+): m/z =330 (MH+ )。
〔実施例32〕
〔置換ピリミジン308の生成〕
化合物308aの合成を反応機構28に示す。
ステップA:4,6−ジヒドロキシ−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン303の生成。化合物302aの記載と同様の手順で、化合物302b(12.3g,90.3mmol)から化合物303を100%の収率で白色の固体として合成した。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ (ppm) 5.80 (s, 1H), 7.00 (d, J = 2.78 Hz, 1H), 8.62 (dd, J = 2.78 Hz and J = 1.00 Hz, 1H); 19F NMR (DMSO-d6, 376 MHz) δ (ppm) -61.23 (s, 3F)。
ステップB:4,6−ジクロロ−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン304の生成。化合物303(8.7g,35.15mmol)を オキシ塩化リン(POCl3)(16.5mL)およびN,N−ジエチルアミン(9.56mL)に添加した。得られた混合物を、110℃で2時間撹拌した。次に、混合物を室温まで冷まし、氷/水混合物中に滴下した。沈殿物を濾過、水で洗浄、および減圧乾燥した結果、化合物304が90%の収率で白色の固体として生成した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 6.77 (s, 1H), 7.37 (s, 1H), 8.63 (dd, J = 2.78 Hz and J = 1.00 Hz, 1H); 19F NMR (CDCl3, 376 MHz) δ (ppm) -62.78 (s, 3F)。
ステップC:6−クロロ−4−メトキシ−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン305の生成。化合物304(1g,3.53mmol)のメタノール撹拌溶液(10mL)に0℃でナトリウムメトキシド(760μL)を滴下した。混合物を室温で2時間撹拌した。メタノールを蒸発させ、残渣をDCMに溶解させ、水および食塩水で順次洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧下で濃縮、シリカゲルクロマトグラフィーによる精製の結果、化合物305が68%の収率で白色の固体として生成した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 4.11 (s, 3H), 6.71-6.72 (m, 2H), 8.58 (dd, J = 2.78 Hz and J = 1.00 Hz, 1H); 19F NMR (CDCl3, 376 MHz) δ (ppm) -62.54 (s, 3F)。
ステップD:4−メトキシ−6−フェニル−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン307bの生成。
化合物305(670mg,2.4mmol)の乾燥THF溶液(11mL)に、フェニルボロン酸306b(439mg,3.6mmol)、酢酸パラジウム(7mg,0.03mmol)、トリフェニルホスフィン(16mg,0.06mmol)、および炭酸ナトリウム(4.8mg)を添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。次に、溶液を室温まで冷まし、水およびTBDMEを添加した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧下で濃縮、シリカゲルクロマトグラフィーによる精製の結果、化合物307bが95%の収率で白色の固体として生成した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ (ppm) 4.11 (s, 3H), 6.71-6.72 (m, 2H), 7.54-8.05 (m, 5H), 8.58 (dd, J = 2.78 Hz and J = 1.00 Hz, 1H); 19F NMR (CDCl3, 376 MHz) δ (ppm) -62.45 (s, 3F)。
化合物307bの記載と同様の手順で、化合物305(1g,3.59mmol)および(4−メチル−フェニル)−ボロン酸306c(732mg,5.39mmol)から75%の収率で4−メトキシ−6−(4−メチル−フェニル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン(307c)を白色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 335 (MH+)。
化合物307bの記載と同様の手順で、化合物305(1g,3.59mmol)および(4−メトキシフェニル)ボロン酸306d(819mg,5.39mmol)から55%の収率で4−メトキシ−6−(4−メトキシ−フェニル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン(307d)をベージュ色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 351 (MH+)。
化合物307bの記載と同様の手順で、化合物305(1g,3.59mmol)および(4−クロロ−フェニル)ボロン酸306e(842mg,5.39mmol)から45%の収率で4−メトキシ−6−(4−クロロ−フェニル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン(307e)をベージュ色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 355 (MH+)。
化合物307bの記載と同様の手順で、化合物305(1g,3.59mmol)および(3−クロロ−フェニル)ボロン酸306f(842mg,5.39mmol)から45%の収率で4−メトキシ−6−(3−クロロ−フェニル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン(307f)をベージュ色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 355 (MH+)。
化合物307bに記載した手順の後、化合物100(760mg,3.18mmol)および化合物27a(650mg,4.78mmol)から100%の収率で4−メトキシ−6−(4−フルオロ−フェニル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン(307g)を黄色の固体として合成した。MS (ESI, EI+): m/z = 339 (MH+)。
ステップD:4−ヒドロキシ−6−フェニル−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン308bの生成。
化合物308aについて述べた処理に沿って、化合物307b(720mg,2.25mmol)から、20%の収率で、白色固体として、化合物308bを合成した。1H NMR(DMSO-d6、400MHz)δ(ppm)7.06(d、J=2.65Hz、1H)、7.26(s、1H)、7.51-7.56(m、3H)、8.24-8.27(m、2H)、8.99(dd、J=2.70Hz、J=0.97Hz、1H)。
化合物308aについて述べた処理に沿って、化合物307cから、50%の収率で、白色固体として、4−ヒドロキシ−6−(4−メチル−フェニル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン308cを合成した。MS(ESI,EI+):m/z=321(MH+)。
化合物308aについて述べた処理に沿って、化合物307dから、60%の収率で、ベージュ色の固体として、4−ヒドロキシ−6−(4−メトキシ−フェニル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン308dを合成した。MS(ESI,EI+):m/z=337(MH+)。
化合物308aについて述べた処理に沿って、化合物307eから、42%の収率で、ベージュ色の固体として、4−ヒドロキシ−6−(4−クロロ−フェニル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン308eを合成した。MS(ESI,EI+):m/z=341(MH+)。
化合物308aについて述べた処理に沿って、化合物307fから、90%の収率で、ベージュ色の固体として、4−ヒドロキシ−6−(3−クロロ−フェニル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン308fを合成した。MS(ESI,EI+):m/z=341(MH+)。
化合物308aについて述べた処理に沿って、化合物307gから、43%の収率で、黄色の固体として、4−ヒドロキシ−6−(4−フルオロ−フェニル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン308gを合成した。MS(ESI,EI+):m/z=325(MH+)。
〔実施例30〕
〔4−ヒドロキシ−6−(4−イソプロピル−チアゾール−2−イル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン308hの調製〕
化合物308hの合成を反応機構29に示す。
ステップA:4−メトキシ−6−(4−イソプロピル−チアゾール−2−イル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン307hの調製。化合物305(892mg,3.2mmol)の乾燥DMF溶液(15mL)に、トリブチル(4−イソプロピル−チアゾール)(2g,4.8mmol)スズ酸塩、PdCl2(PPh3)2(224mg,0.32mmol)および炭酸カリウム(530mg,3.84mmol)を加えた。混合物を90℃で48時間撹拌し、減圧下で濃縮した。水と酢酸エチルとを加えた。有機物を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、76%の収率で、ベージュ色の固体として、化合物307hを得た。MS(ESI,EI+):m/z=370(MH+)。
ステップB:4−ヒドロキシ−6−(4−イソプロピル−チアゾール−2−イル)−2−(3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン308hの調製。化合物308aについて述べた処理に沿って、化合物307h(900mg,2.44mmol)から、30%の収率で、ベージュ色の固体として、化合物308hを合成した。MS(ESI,EI+):m/z=356(MH+)。
〔実施例33〕
〔化合物52の調製〕
反応機構30・31に沿って化合物52を合成した。
ステップA。(1R,2R,4R)−2−ベンジル 1−メチル4−(tert−ブチルジフェニルシリロキシ)シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸塩35の調製。化合物34d(10.9mmol)のDMF溶液(35mL)にTBDPSCl(24.0mmol)およびイミダゾール(32.7mmol)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。その後、反応混合物をDCM(140mL)で希釈し、1N HCl(140mL)およびH2O(140mL)で順次洗浄した。有機物を乾燥させ、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc)で精製して、65%の収率で、無色の油として、化合物35を得た。
ステップB。(1R,2R,5R)−5−(tert−ブチルジフェニルシリロキシ)−2−(メトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸36の調製。化合物35(12.2mmol)の無水EtOH溶液(50mL)にPd/C 10%(20%w/w)を加えた。容器に窒素を流し込み、H2を加えた。反応混合物を水素雰囲気下で16時間撹拌した。触媒を濾過して除き、EtOHで数回洗浄した。濾液を減圧濃縮し、定量的な収率で、無色の油として、化合物36を得た。
ステップC。(1R,2R,4R)−2−tert−ブチル 1−メチル 4−(tert−ブチルジフェニルシリロキシ)シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸塩37の調製。無水トルエン(13mL)中の化合物36(5.67mmol)に、110℃で、N,N−ジメチルホルムアミド ジ−tert−ブチルアセタール(22.7mmol)を滴下した。反応混合物を1.5時間還流させた。混合物を室温まで冷却し、H2O(30mL)、飽和NaHCO3(30ml)および食塩水(30ml)で順次洗浄した。有機物を減圧下で乾燥・濃縮し、82%の収率で、黄色の油として、化合物37を得た。
ステップD。(1R,2R,4R)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(tert−ブチルジフェニルシリロキシ)シクロヘキサンカルボン酸38の調製。THF/H2O 1/1(40mL)中の化合物37(4.2mmol)およびLiOH(16.8mmol)を室温で16時間撹拌した。反応混合物を1N HClでpH2まで中和し、その後、DCM(100mL)で抽出した。有機物を減圧濃縮し、シリカゲル上のクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)で精製し、63%の収率で、黄白色の油として、化合物38を得た。
ステップE。(1R,2R,5R)−tert−ブチル5−(tert−ブチルジフェニルシリロキシ)−2−(ヘキス−5−エニル(メチル)カルバモイル)シクロヘキサンカルボン酸塩39の調製。化合物38(1.80mmol)、TBTU(2.17mmol)およびN−メチルヘキス−5−エン−1−アミントシル酸塩31a(2.17mmol)の冷たいDMF溶液(100mL)に、0℃、窒素下でジイソプロピルエチルアミン(5.4mmol)を滴下した。反応混合物を室温で一晩中撹拌し、その後、水で急冷し、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、その後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮し、シリカゲル上のクロマトグラフィーで精製して、85の収率で、ベージュ色の固体として、化合物39を得た。MS(ESI、EI+):m/z=578(MH+)。
ステップF。(1R,2R,5R)−5−(tert−ブチルジフェニルシリロキシ)−2−(ヘキス−5−エニル(メチル)カルバモイル)シクロヘキサンカルボン酸40の調製。化合物39(1.07mmol)の無水DCM溶液(70mL)に、TFA(42.6mmol)をゆっくり加えた。反応混合物を、室温で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH)で精製して、48%の収率で、黄色の油として、化合物40を得た。
ステップG。(1R,2S)−メチル1−((1R,2R,5R)−5−(tert−ブチルジフェニルシリロキシ)−2−(ヘキス−5−エニル(メチル)カルバモイル)シクロヘキサンカルボキシアミド)−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸塩41の調製。化合物39について述べた処理に沿って、化合物40および(1R,2S)−メチル1−アミノ−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸塩から、76%の収率で、黄色の油として、化合物41を合成した。MS(ESI,EI+):m/z=645(MH+)。
ステップH。(1aR,3aR,5R,7aR,15aS,Z)−メチル5−(tert−ブチルジフェニルシリロキシ)−9−メチル−3,8−ジオキソ−1a,2,3,3a,4,5,6,7,7a,8,9,10,11,12,13,15a−ヘキサデカヒドロ−1H−ベンゾ[c]シクロプロパン[g][1,6]ジアザシクロテトラデシン−1a−カルボン酸塩42の調製。化合物41(0.74mmol)のジクロロエタン溶液(700mL)を、泡立てた窒素で45分間脱気し、80℃で、窒素で持続的に脱気しながらZhan1B(4%、22mg)を加えた。1時間反応を還流させた後、2回目のZhan1B(22mg)を加えた。1.5時間加熱した後、反応混合物を室温まで冷却し、シリカパッド上に注ぎ、DCMで溶出させた。粗生成物をシリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM/MeOH)で精製し、81%の収率で、茶色の固体として、化合物42を得た。MS(ESI,EI+):m/z=617(MH+)。
ステップI。(1aR,3aR,5R,7aR,15aS,Z)−メチル5−ヒドロキシ−9−メチル−3,8−ジオキソ−1a,2,3,3a,4,5,6,7,7a,8,9,10,11,12,13,15a−ヘキサデカヒドロ−1H−ベンゾ[c]シクロプロパン[g][1,6]ジアザシクロテトラデシン−1a−カルボン酸塩43の調製。化合物42(0.6mmol)の乾燥THF溶液(12mL)にフッ化テトラブチルアンモニウム(THF中、1M、12mL)溶液を滴下した。反応を室温で一晩中撹拌し、その後濃縮した。残渣をMeOHで溶解させ、セミプレパラティブHPLC(RP18)で精製し、化合物43を得た。これは、さらに精製することなく、直接次のステップに用いた。MS(ESI,EI+):m/z=379(MH+)。
ステップJ。(1aR,3aR,5R,7aR,15aS,Z)−メチル5−(4−ブロモフェニルスルホニルオキシ)−9−メチル−3,8−ジオキソ−1a,2,3,3a,4,5,6,7,7a,8,9,10,11,12,13,15a−ヘキサデカヒドロ−1H−ベンゾ[c]シクロプロパン[g][1,6]ジアザシクロテトラデシン−1a−カルボン酸塩44の調製。無水DCM(0.3mL)中の化合物43(0.13mmol)、TEA(0.39mmol)およびDMAP(0.009mmol)の混合物に、DCM(0.15mL)中の4−塩化ブロモベンゼンスルホニルを滴下した。反応混合物を室温で、窒素下、16時間撹拌した。粗生成物を、0.5N HClおよび2.5% NaHCO3で順次洗浄した。有機物を濃縮し、定量的な収率で、黄色の油として、化合物44を得た。MS(ESI,EI+):m/z=598(MH+)。
ステップK。(1aR,3aR,5S,7aR,15aS,Z)−メチル5−(2−(4−エチニルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン−4−イルオキシ)−9−メチル−3,8−ジオキソ−1a,2,3,3a,4,5,6,7,7a,8,9,10,11,12,13,15a−ヘキサデカヒドロ−1H−ベンゾ[c]シクロプロパン[g][1,6]ジアザシクロテトラデシン−1a−カルボン酸塩45の調製。化合物44(0.13mmol)および2−(4−エチニル−チアゾール−2−イル)−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−ol(0.14mmol)209bをNMP(0.5mL)に溶解させた。K2CO3(0.19mmol)を加え、反応混合物を2日間70℃に加熱した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc)で精製し、ベージュ色の固体として化合物45を得た。MS(ESI,EI+):m/z=657(MH+)。
ステップL。(1aR,3aR,5S,7aR,15aS,Z)−5−(2−(4−エチニルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン−4−イルオキシ)−9−メチル−3,8−ジオキソ−1a,2,3,3a,4,5,6,7,7a,8,9,10,11,12,13,15a−ヘキサデカヒドロ−1H−ベンゾ[c]シクロプロパン[g][1,6]ジアザシクロテトラデシン−1a−カルボン酸46の調製。化合物38について述べた処理に沿って、化合物45から、ベージュ色の固体として、化合物46を合成した。MS(ESI,EI+):m/z=643(MH+)。
ステップM。(1aR,3aR,5S,7aR,15aS,Z)−5−(2−(4−エチニルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン−4−イルオキシ)−9−メチル−N−(1−メチルシクロプロピルスルホニル)−3,8−ジオキソ−1a,2,3,3a,4,5,6,7,7a,8,9,10,11,12,13,15a−ヘキサデカヒドロ−1H−ベンゾ[c]シクロプロパン[g][1,6]ジアザシクロテトラデシン−1a−カルボキシアミド52の調製。窒素下のDCM(2mL)中の化合物46(0.00003mmol)にEDCI(0.000062mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。その後、メチル−シクロプロピルスルホンアミド(0.00012mmol)およびDBU(0.00012mmol)を加え、反応を室温で16時間撹拌した。その後DCMを加え、混合物を水と食塩水とで洗浄した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH)で洗浄し、白色の固体として、化合物52を得た。MS(ESI,EI+):m/z=760(MH+)。
上記実施例は、当業者に対し、クレームされた実施形態の製造方法および使用方法の完全な開示と説明とを与えるものであって、ここに開示されたものの範囲を制限することを意図しない。当業者にとって自明な修正が後述のクレームの範囲内にあることを意図している。この明細書に記載されたすべての公報、特許、特許出願は、言及することによって、このような各公報、特許、特許出願が、明確にかつ個々にここに組み込まれることを表すように、言及することによってここに組み込まれる。