JP2012150467A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期保存安定性に影響することなく、低温定着性が良好なトナーの提供。
【解決手段】 示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、ガラス転移温度が50℃以上60℃以下であり、該トナー中の樹脂組成物に関し、温度40℃とガラス転移温度を超えた領域におけるベースラインとのHeat Flowの差が0.060W/g以上であり、周波数6.28rad/secで測定される粘弾性特性において、温度40℃における貯蔵弾性率(G’40)が、7.0×10Pa以上2.0×10Pa以下であり、温度70℃における貯蔵弾性率(G’70)が、1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下であることを特徴とするトナー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真、静電荷像を顕像化するための画像形成方法及びトナージェットに使用されるトナーに関する。
電子写真法を用いた画像形成装置は、より高速化、より高信頼性が厳しく追及されてきている。また、グラフィックデザインの如き高細密画像のプリント、さらにはより信頼性が要求される軽印刷(パソコンによる文書の編集からコピー、製本までの多品種少量印刷が可能なプリント・オン・デマンド用途)向けにも使われはじめた。
一方、装置の省エネ化に対する要望も高く、それらに対応すべく、低温定着性に優れたトナーが強く求められている。しかしながら、低温定着性を追求すると、高温での耐オフセット性や耐ブロッキング性が低下するという問題が生じる。
そこで、低温定着性と、高温時の耐オフセット性や耐ブロッキング性を共に満足させるべく、種々のトナーが提案されている。軟化点の異なる2種類の樹脂を結着樹脂の主成分とし、そこに低融点の結晶性ポリエステルを添加することで、耐オフセット性、耐ブロッキング性を維持したまま低温定着性を向上させる提案がなされている(特許文献1参照)。また、結晶性ブロックと非晶性ブロックからなるブロックポリエステルを結着樹脂として用いることで、機械的ストレスに強く、かつ、幅広い温度領域で十分な定着性(定着強度)を有するトナーを得るという提案もある(特許文献2参照)。
しかしながら、これらの文献に記載されたトナーの製造方法では、溶融混錬工程などにおいて、結晶性成分の結晶性が低下してしまうため、結晶性成分を含有させる効果が十分には発揮されにくいものであった。そのため、長期間にわたる使用において、安定的に性能を維持するという観点では、未だ改善の余地を有していた。
上記の通り、樹脂の段階では十分な結晶性を有していても、トナー化した際に、結晶性が失われてしまう、或いは、大きく低下してしまうことも多く、結晶性物質の結晶状態をトナー化後においても高く維持させることは困難であった。
また、長期間に渡り品質を安定に保つためには他の原材料の分散性を向上させることが重要であるが、結晶性を維持しつつ、他の原材料の分散性を高めることは困難であり、結晶性物質の結晶性の維持と他の原材料の分散性の維持の両立は十分に達成されていなかった。
特開2003−57874号公報 特開2004−191921号公報
本発明の目的は、上記問題点を解消したトナーを提供することにある。
本発明の目的は、長期保存安定性(耐ブロッキング性)に優れ、低温定着性、耐オフセット性が良好なトナーを提供することにある。
本発明は、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、該トナーは、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、ガラス転移温度が50℃以上60℃以下であり、該トナー中の樹脂組成物に関し、温度40℃とガラス転移温度を超えた領域におけるベースラインとのHeat Flowの差が0.060W/g以上であり、
該トナーは、周波数6.28rad/secで測定される粘弾性特性において、温度40℃における貯蔵弾性率(G’40)が、7.0×10Pa以上2.0×10Pa以下であり、温度70℃における貯蔵弾性率(G’70)が、1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下であることを特徴とするトナーに関する。
本発明によれば、長期保存安定性に優れ、低温定着性、耐低温オフセット性が良好なトナーを得ることができる。
本発明のトナーに含有される結着樹脂のDSC曲線の一例である。
定着器構成、定着スピードによらず良好な定着が可能となるように、低温定着性が良好なトナーを得るためには、定着器のニップを通過するわずかな時間でトナーを迅速に溶融させる必要がある。
しかしながら、優れた低温定着性を得るために、結着樹脂自体の溶融特性を低温定着性に合わせて制御した場合には、低温での耐オフセット性、耐ブロッキング性が低下してしまう。また、定着助剤を含有させ、その可塑効果を利用して結着樹脂の溶融特性を低温定着性に合わせて制御をした場合も同様である。
即ち、低温定着性の向上と耐オフセット性や耐ブロッキング性とはトレードオフの関係となることが多い。
本発明者らは、低温定着性とオフセット性の両立に関するさらなる検討を進めた結果、ガラス転移温度前後のトナーの内部の状態変化が、定着のごく初期段階(未定着のトナー像を担持する転写材が定着器に突入し、トナー像の先端部分が昇温する段階)でのトナーの挙動に影響を与えていることを見出した。そして、このごく初期段階でのトナーの挙動が、定着工程を通しての定着性(低温定着性、耐オフセット性)に影響を与えていることも分かった。
本発明のトナーは、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、ガラス転移温度が50℃以上60℃以下であり、該トナー中の樹脂組成物に関し、温度40℃とガラス転移温度を超えた領域におけるベースラインとのHeat Flow(W/g)の差が0.060W/g以上であることを特徴とする。
ガラス転移温度が50℃未満の場合、トナーに含有される結着樹脂の状態変化が室温に近い温度で始まることを示しており、このような場合、トナーの保存安定性が低下する。また、定着時、わずかな昇温に反応してトナー層の表面近傍に存在するトナーの溶融粘度が低下してしまい、低温でのオフセット性に劣るようになる。
一方、ガラス転移温度が60℃よりも高い場合、トナー中の結着樹脂の分子運動の開始が遅いことを示しており、このような場合、低温定着性に劣るようになる。
また、本発明のトナーは、該トナー中の樹脂組成物に関し、温度40℃とガラス転移温度を超えた領域におけるベースラインとのHeat Flowの差が0.060W/g以上であり、一般的なトナーと比べて、ガラス転移温度付近でのHeat Flowの差が極めて大きい。Heat Flowの差が大きいということは、急激な分子運動が起こることを表している。
Heat Flowの差が0.060W/g以上であるトナーは、ガラス転移温度付近での、トナーに含有される結着樹脂の状態変化の程度が十分に大きく、分子の配向が急速に揃うため、定着の初期段階における溶融がスムーズに起こり、良好な定着が可能となる。Heat Flowの差が0.060W/g未満の場合、ガラス転移温度付近におけるトナーに含有される結着樹脂の状態変化の程度が小さく、良好な定着とするためのきっかけとしては不十分となる。
ガラス転移温度付近におけるHeat Flowの差を大きくするためには、急激に分子運動が起こるような分子設計として、分子の配向が揃いやすい樹脂成分を用いればよい。そのような樹脂を用いることによって、トナー中に含まれる結着樹脂の溶融特性が該当する温度領域において大きく変化するようになる。
本発明のトナーは、上記特徴を有すると共にトナーの周波数6.28rad/sで測定される粘弾性特性において、温度40℃における貯蔵弾性率(G’40)が、7.0×10Pa以上2.0×10Pa以下であり、温度70℃における貯蔵弾性率(G’70)が、1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下である。G’70は、好ましくは1.0×10Pa以上5.0×10Pa以下である。上記の規定を満たすトナーは、低温定着性、耐低温オフセット性に優れ、また耐ブロッキング性に優れた特性を示す。
従来、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、ガラス転移温度が50℃以上60℃以下であり、該トナー中の樹脂組成物に関し、温度40℃とガラス転移温度を超えた領域におけるベースラインとのHeat Flow(W/G)の差が0.060W/g以上であるトナーにおいて、上記の貯蔵弾性率を満たすようなトナーは存在していなかった。通常、本願発明で規定されるようなガラス転移温度、及び、40℃とガラス転移温度を超えた領域におけるベースラインとのHeat Flowの差を有するトナーにおいては、70℃における貯蔵弾性率(G’70)の値が1.0×10Pa未満となってしまっていた。
又、本発明のトナーはトナーの周波数6.28rad/sで測定される粘弾性特性において、温度70℃における損失弾性率(G”70)が、1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下であることが好ましい。損失弾性率(G”70)が、1.0×10Paよりも小さいと定着器突入直後からトナーの粘度が低くなり過ぎ、低温でのオフセット性に劣るようになる傾向がある。損失弾性率(G”70)が、1.0×10Paよりも大きい場合、トナー中の結着樹脂の動き出しが遅いことを示しており、このような場合、低温定着性が低下する傾向がある。
また、トナーに含有される結着樹脂は、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、温度55℃以上75℃以下に第1の吸熱ピークP1を有していることが好ましく、温度80℃以上120℃以下に第2の吸熱ピークP2を有していることが好ましい。第1の吸熱ピークP1は、55℃以上70℃以下であることがより好ましい。第2の吸熱ピークP2は、85℃以上115℃以下であることがより好ましい。
尚、示差走査熱量測定の詳細は後述するが、本発明における吸熱ピークは、結着樹脂を一度、200℃まで加熱して融かし、冷却固化後、再度、昇温して溶融する際の吸熱量に係るものである。2度目の昇温過程においても、吸熱ピークP1及びP2が現れるということは、本発明に係る結着樹脂が、結晶性が強く、分子配向が起こりやすい樹脂であることを示している。このような樹脂であるため、溶融混錬を経てトナー化された場合においても、トナー中に含有された状態の樹脂として、吸熱ピークP1及びP2を維持することができる。
トナーの有するガラス転移温度は、トナーに含有される樹脂に起因するものであるため、本発明のトナーは、ガラス転移温度が50℃以上60℃以下である樹脂を含有することとなる。ガラス転移温度が50℃以上60℃以下である樹脂において、55℃以上70℃以下に現れる吸熱ピークP1は、ガラス状態から過冷却液体に相転移した直後に起こる「エンタルピー緩和」に起因するものである。エンタルピー緩和は、重合体がガラス状態から過冷却液体に相転移した直後に、分子が配向するように動く場合に見られ、分子鎖の配向が生じやすい樹脂において見られる。吸熱ピークP1が55℃以上75℃以下に現れる場合には、定着初期に熱を受けた際、即座に分子運動が起こることを意味しており、定着の初期段階における溶融がスムーズに起こる。
吸熱ピークP1が55℃よりも低いということは、ガラス転移温度が50℃未満となっている可能性が高く、トナーの保存安定性が低下する傾向が見られる。一方、吸熱ピークP1が75℃よりも高い場合、現れたピークがエンタルピー緩和に起因するものでないと思われ、エンタルピー緩和が見られない、或いは、エンタルピー緩和の量が極めて小さい樹脂と考えられる。このような樹脂においては、55℃以上75℃以下に吸熱ピークP1を有する樹脂に比べて、上記の効果が弱くなる。
さらに、吸熱ピークP1の吸熱量ΔH1が0.20J/g以上1.50J/g以下であることが好ましく、より好ましくは0.25J/g以上1.20J/g以下である。吸熱ピークP1の吸熱量が上記の範囲内であれば、さらに昇温した際の速やかな溶融につながり、低温オフセットの発生を抑制しながら、より良好な低温定着性を達成できる。
温度80℃以上120℃以下に現れる吸熱ピークP2は、結着樹脂の分子鎖の一部が配向することによって生じる結晶状態部位の存在を表している。従って、トナー中の結着樹脂は、このピークを起点に急激に溶融し始めることとなる。エンタルピー緩和が起こった温度よりも高温側に、このような吸熱ピークを有することで、トナー粒子内部において結着樹脂の溶融が一気に起こる。そのため、定着の熱を直接受けるトナー粒子の表面とトナー粒子内部とが時間差なく溶融し、トナー粒子全体の溶融速度が高まることが分かった。
吸熱ピークP2が80℃よりも低い場合、トナー全体の溶融が低温で起こるため、低温定着性は向上するものの、吸熱ピークP2が上記範囲にある場合と比べて、低温での耐オフセット性が劣るようになる。一方、吸熱ピークP2が120℃よりも高い場合には、吸熱ピークP2が上記範囲にある場合と比べて、低温定着性に劣るようになる可能性がある。
又、吸熱ピークP2の吸熱量ΔH2が0.20J/g以上2.00J/g以下であることが好ましく、より好ましくは0.50J/g以上1.80J/g以下である。吸熱ピークP2の吸熱量が上記の範囲内である場合、より良好に定着性と保存安定性とを両立できるようになる。
さらに、オフセットすることなく、定着器のニップを通過するわずかな時間でトナーを迅速に溶融させるためには、第1の吸熱ピークP1の吸熱量ΔH1と該第2の吸熱ピークP2の吸熱量ΔH2とがΔH1≦ΔH2の関係にあることが好ましい。
吸熱ピークの吸熱量は分子が変化する時の変化量を表すため、吸熱量が大きいほど分子全体が動きやすくなる傾向がある。従って、ΔH1≦ΔH2の場合、存在する結晶性成分を溶融させる作用の方が強く働き、トナー粒子全体の溶融速度が高まるため、速やかな定着が可能となる。
DSC吸熱ピークにかかわる上記の規定は、吸熱ピークP1を有する樹脂と吸熱ピークP2を有する樹脂とをブレンドすることによって達成されるのではなく、ガラス転移温度が50℃以上60℃以下であり、吸熱ピークP1及びP2を有する1種の樹脂によって達成されていることが好ましい。1種の樹脂で達成されることにより、トナー中に存在する結着樹脂全体の溶融状態を制御することが可能となるため、得られる効果が特に顕著となる。
本発明に使用される結着樹脂としては、分子の一部分を配向させて結晶性を持たせるという点でポリエステル樹脂が好ましく、その中でも特に線状ポリエステルが良い。
本発明において特に好ましく用いられるポリエステル樹脂を合成する際に用いることのできる成分は以下の通りである。
2価の酸成分としては、以下のジカルボン酸又はその誘導体が上げられる。フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の如きベンゼンジカルボン酸類又はその無水物又はその低級アルキルエステル;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物又はその低級アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸の如きアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸類、又はその無水物又はその低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物又はその低級アルキルエステル。
結着樹脂の高分子鎖の一部を配向させて結晶性を持たせるためには、堅固な平面構造を有しており、π電子系により非局在化した電子が多く存在し、π−π相互作用により分子配向しやすい芳香族ジカルボン酸を用いることが好ましい。特に好ましくは直鎖構造をとりやすいテレフタル酸、イソフタル酸である。この芳香族ジカルボン酸の含有量はポリエステル樹脂を構成する酸成分中50モル%以上であることが好ましく、より好ましくは、70モル%以上である。この場合には、結晶性の樹脂が得られやすく、また、吸熱ピークの温度を制御しやすくなる。
2価のアルコール成分としては、以下のものが挙げられる。エチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、水素化ビスフェノールA、式(1)
(式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x、yはそれぞれ0以上の整数であり、x+yの平均値は0乃至10である。)
で表されるビスフェノール及びその誘導体、及び式(2)
で示されるジオール類。これら中でも、分子の一部を配向させ結晶性を持たせるという観点から直鎖構造をとり易い炭素数2〜6の直鎖脂肪族アルコールが好ましい。
但し、直鎖構造をとり易いアルコールだけでは結着樹脂の結晶化度が高くなり過ぎ、アモルファスの性質が失われてしまう。従って、結着樹脂の結晶構造を適度に崩すように、その他のアルコール成分を併用し、エンタルピー緩和による吸熱ピークP1と分子配向による吸熱ピークP2とが表れるように調整する必要がある。そのためには、直鎖構造をとりつつ立体的に結晶性を崩すことが可能な側鎖に置換基を有するネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等の使用が特に好ましい。これらのアルコール成分は、全アルコール成分中20〜50モル%であることが好ましく、更には、25〜40モル%であることがより好ましい。
本発明で使用される、ポリエステル樹脂は、上述の2価のカルボン酸化合物及び2価のアルコール化合物以外に、1価のカルボン酸化合物、1価のアルコール化合物、3価以上のカルボン酸化合物、3価以上のアルコール化合物を構成成分として含有してもよい。1価のカルボン酸化合物としては、安息香酸、p−メチル安息香酸等の炭素数30以下の芳香族カルボン酸や、ステアリン酸、ベヘン酸等の炭素数30以下の脂肪族カルボン酸等が挙げられる。また、1価のアルコール化合物としては、ベンジルアルコール等の炭素数30以下の芳香族アルコールや、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベへニルアルコール等の炭素数30以下の脂肪族アルコール等が挙げられる。3価以上のカルボン酸化合物としては、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。また、3価以上のアルコール化合物としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等が挙げられる。
結着樹脂として用いることのできるポリエステル樹脂の製造方法は、特に制限されるもではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、前述のカルボン酸化合物およびアルコール化合物を一緒に仕込み、エステル化反応またはエステル交換反応、および縮合反応を経て重合し、ポリエステル樹脂を製造する。ポリエステル樹脂の重合に際しては、例えば、チタンテトラブトキシド、ジブチルスズオキシド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウム等の重合触媒を用いることができる。
又、該結着樹脂は、THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される分子量分布において、分子量5000以上10000以下の領域に少なくとも1つのピークを有し、GPCのチャートにおいて分子量3000以下の領域におけるピークの面積が全体のピークの面積に対して20%以下であることが好ましい。さらに、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが1以上30以下であることが好ましい。ピーク分子量が上記範囲内にある場合には、耐ブロッキング性と定着性をより良好に両立することができる。又、GPCチャートにおける分子量3000以下の面積割合が上記の範囲内であれば、優れた保存性を得ることができる。さらにMw/Mnが上記の範囲内であれば、高温での耐オフセット性と低温定着性の両立がより容易になる。
また、該結着樹脂のガラス転移温度は、定着性及び保存性の観点から50℃以上60℃以下、より好ましくは55℃以上58℃以下が良い。
又、該結着樹脂の酸価は5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下が好ましい。酸価が上記の範囲内であれば、トナー化する際に、荷電制御剤として用いられる有機金属錯体を利用した金属架橋をトナー粒子に導入することができる。これによって、結着樹脂の結晶状態を維持したままで、本発明で規定する粘度とすることが容易となる。荷電制御剤については、後述する。
本件で規定する吸熱ピークP1及びP2を有する結着樹脂において上記の範囲の酸価を持たせるためには、結着樹脂全体の構造に対する影響を抑えつつ、酸価を調整することが必要である。好ましい方法としては、他のモノマー成分の重合反応の後半から終了直前に、無水トリメリット酸等の多官能のモノマー成分を後添加する方法等である。ここで添加される多官能のモノマー成分の量は、それ以外のモノマー成分に対して1〜10mol%であることが好ましい。
本発明のトナーは、磁性トナーであっても非磁性トナーであっても良い。
磁性トナーとして用いる場合は、磁性体を含有することが好ましい。磁性体としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄が用いられる。また、磁性体はトナー粒子中への微分散性を向上させる目的で、製造時のスラリーにせん断をかけ、磁性体の凝集を一旦ほぐす処理を施すことが好ましい。磁性体の量は、トナー粒子中に25質量%以上45質量%以下であることが好ましく、より好ましくは30質量%以上45質量%以下が良い。
これらの磁性体は795.8kA/m印加での磁気特性が抗磁力1.6kA/m以上12.0kA/m以下、飽和磁化が50.0Am/kg以上200.0Am/kg以下(好ましくは50.0Am/kg以上100.0Am/kg以下)である。さらに、残留磁化は2.0Am/kg以上20.0Am/kg以下のものが好ましい。磁性体の磁気特性は、振動型磁力計、例えばVSM P−1−10(東英工業社製)を用いて測定することができる。
非磁性トナーとして用いる場合には、着色剤としてカーボンブラックやその他、公知の顔料や染料の一種又は二種以上を用いることができる。着色剤は樹脂成分100.0質量部に対して、0.1質量部以上60.0質量部以下が好ましく、より好ましくは0.5質量部以上50.0質量部以下である。
本発明においては、トナーに離型性を与えるために必要に応じて離型剤を用いることができる。該離型剤としては、脂肪族炭化水素系ワックスが好ましい。脂肪族炭化水素系ワックスとしては、以下のものが挙げられる。アルキレンを高圧下でラジカル重合し、又は低圧下でチーグラー触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から得られる合成炭化水素ワックス及びそれを水素添加して得られる合成炭化水素ワックス;これらの脂肪族炭化水素系ワックスをプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により分別したもの。

前記脂肪族炭化水素系ワックスの母体としての炭化水素としては、以下のものが挙げられる。金属酸化物系触媒(多くは二種以上の多元系)を使用した一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの(例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)によって合成された炭化水素化合物);ワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(同定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素;エチレンの如きアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素。このような炭化水素の中でも、本発明では、分岐が少なくて小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であることが好ましい。特にアルキレンの重合によらない方法により合成された炭化水素がその分子量分布からも好ましい。
例えば、以下のものが挙げられる。ビスコール(登録商標)330−P、550−P、660−P、TS−200 (三洋化成工業社)、ハイワックス400P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(三井化学社)、サゾールH1、H2、C80、C105、C77(シューマン・サゾール社)、HNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(日本精鑞株式会社)、ユニリン(登録商標)350、425、550、700、ユニシッド(登録商標)、ユニシッド(登録商標)350、425、550、700(東洋ペトロライト社)、木ろう、蜜ろう、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナウバワックス(株式会社セラリカNODAにて入手可能)。
また、必要に応じて一種または二種以上の離型剤を炭化水素系ワックスと併用してもかまわない。併用できる離型剤としては次のものが挙げられる。
酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナウバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したもの。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、パリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;長鎖アルキルアルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
該離型剤を添加するタイミングは、トナー製造中の溶融混練時において添加しても良いが結着樹脂製造時であっても良く、既存の方法から適宜選ばれる。又、これらの離型剤は単独で使用しても併用しても良い。該離型剤は結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下添加することが好ましい。
本発明のトナーには、その帯電性を安定化させるために荷電制御剤を用いることが好ましい。荷電制御剤は、その種類や他のトナー粒子構成材料の物性によっても異なるが、一般に、結着樹脂100質量部当たり0.1質量部以上10質量部以下含まれることが好ましく、0.1質量部以上5質量部以下含まれることがより好ましい。荷電制御剤としては、結着樹脂が有する酸基あるいは水酸基と相互作用し易い、中心金属を有する有機金属錯体或いはキレート化合物が有効である。その例としては、モノアゾ金属錯体;アセチルアセトン金属錯体;芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ジカルボン酸の金属錯体又は金属塩が挙げられる。
結着樹脂が有するカルボキシル基との相互作用による金属架橋が生じる荷電制御剤としては、サリチル酸アルミニウム化合物が挙げられる。
荷電制御剤として使用できる具体的な例としては、Spilon Black TRH、T−77、T−95(保土谷化学工業社)、BONTRON(登録商標)S−34、S−44、S−54、E−84、E−88、E−89(オリエント化学社)があげられる。また、上述の荷電制御剤と荷電制御樹脂とを併用することもできる。
また、本発明のトナーにおいては、無機微粉末として、一次粒子の個数平均粒径が小さいBET比表面積が50m/g以上300m/g以下の流動性向上剤をトナー粒子に添加することが好ましい。該流動性向上剤としては、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものならば使用可能である。例えば、以下のものが挙げられる。フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、それらシリカをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、又はシリコーンオイル等により表面処理を施した処理シリカ。好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中における熱分解酸化反応を利用するもので、反応式は次の様なものである。
SiCl+2H+O→SiO+4HCl
また、この製造工程において、塩化アルミニウム又は塩化チタンの如き他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって得られたシリカと他の金属酸化物の複合微粉体でも良い。その粒径は、平均の一次粒径として、0.001μm以上2μm以下の範囲内であることが好ましく、特に好ましくは0.002μm以上0.2μm以下の範囲内のシリカ微粉体を使用するのが良い。
さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉体を用いることが好ましい。該処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって滴定された疎水化度が30以上80以下の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。
疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物で化学的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。そのような有機ケイ素化合物としては、以下のものが挙げられる。ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、1−ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2〜12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
該無機微粉末は、シリコーンオイル処理されても良く、また、上記疎水化処理と併せて処理されても良い。
好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘度が30mm/s以上1000mm/s以下のものが用いられる。例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが特に好ましい。
シリコーンオイル処理の方法としては、以下の方法が挙げられる。シランカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサーの如き混合機を用いて直接混合する方法;ベースとなるシリカ微粉体にシリコーンオイルを噴霧する方法;あるいは適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、シリカ微粉体を加え混合し溶剤を除去する方法。シリコーンオイル処理シリカは、シリコーンオイルの処理後にシリカを不活性ガス中で温度200℃以上(より好ましくは250℃以上)に加熱し表面のコートを安定化させることがより好ましい。
好ましいシランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)が挙げられる。
本発明においては、シリカをあらかじめ、カップリング剤で処理した後にシリコーンオイルで処理する方法、または、シリカをカップリング剤とシリコーンオイルで同時に処理する方法によって処理されたものが好ましい。
無機微粉末は、トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上8質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上4質量部以下である。
本発明のトナーには、必要に応じて他の外部添加剤を添加しても良い。例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラー定着時の離型剤、滑剤、研磨剤の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子である。
滑剤としては、ポリフッ化エチレン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末が挙げられる。中でもポリフッ化ビニリデン粉末が好ましい。研磨剤としては、酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末が挙げられる。これらの外添剤はヘンシェルミキサー等の混合機を用いてトナー粒子と十分に混合される。
本発明のトナーは、結着樹脂、着色剤、その他の添加剤等を、ヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機により十分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーのような熱混練機を用いて溶融混練し、冷却固化後粉砕及び分級を行い、更に必要に応じて添加剤をヘンシェルミキサー等の混合機により十分混合することによって、得ることが出来る。溶融混練工程に用いられる混練機としては、連続生産が可能なこと等の理由から2軸押出機が好ましく用いられる。本発明においては、原料投入口からパドル下流側末端までの距離Lに占めるニーディング部の割合Ln/Lが0.40以上0.70以下であることが好ましい(但し、Lは原料投入口からパドル下流側末端までの距離、Lnは全ニーディング部の長さを示す)。このニーディング部が押出し機の大半部分を占める構成にすることで混練物に対して可能な限りシェアをかけつづけることが可能となる。また、溶融混錬の際の温度は、第2の吸熱ピークP2のピーク温度以上、200℃未満の温度で行われることが好ましい。これらの規定を満たすようにしてトナーを製造した場合には、トナー中に存在する一部分が結晶性を有する成分と、他の樹脂成分との相溶を制御しやすくなる。
本発明のトナーに係る物性の測定方法は以下に示す通りである。後述の実施例における各物性値もこの方法に基づいて測定された値である。
<ガラス転移温度、Heat Flowの差、吸熱ピーク温度、吸熱量の測定>
吸熱ピークのピーク温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、試料(結着樹脂或いはトナー)約5mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30℃乃至200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。尚、測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温速度10℃/minで降温し、その後に再度、昇温速度10℃/minで昇温を行う。この2度目の昇温過程において得られたDSC曲線を用いて、本発明で規定する物性を求める。
このDSC曲線において、比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線とDSC曲線との交点を、ガラス転移温度Tgとする。
そして、試料としてトナーを用いた際の2度目の昇温過程において得られたDSC曲線から、40℃とガラス転移温度を超えた領域でのベースラインとのHeat Flowの差を測定する。ベースラインが一定のHeat Flowを示さない場合には、吸熱ピークP1の終点における値を用いて差を算出する。
尚、Heat Flowの差に関しては、トナー中の樹脂組成物を基準とする。非磁性トナーの場合は、トナーを試料としたDSC曲線から求めた値をそのまま用いる。磁性トナーの場合には、磁性体を除き、残った成分1gあたりの値として、Heat Flowの差を求める。具体的には、トナーを試料としたDSC曲線から算出された値を、磁性体以外の成分の質量割合で割った値を用いる。トナー中における磁性体の割合は、公知の方法で求めればよい。
また、試料として結着樹脂を用いた際の2度目の昇温過程において得られたDSC曲線において、ガラス転移温度Tgの高温側に現れる吸熱ピークを吸熱ピークP1、さらに昇温させて得られる吸熱ピークを吸熱ピークP2とする。一方、それら吸熱ピークの吸熱量ΔHは、ベースラインとDSC曲線とで囲まれる領域(ピーク領域)の積分値から求めることができる。
<トナーの粘弾性特性の測定>
測定装置としては、回転平板型レオメーター「ARES」(TA INSTRUMENTS社製)を用いる。
測定試料としては、25℃の環境下で、錠剤成型器を用いて、トナーを直径7.9mm、厚さ2.0±0.3mmの円板状に加圧成型した試料を用いる。
該試料をパラレルプレートに装着し、室温(25℃)から100℃に15分間で昇温して、試料の形を整えた後、粘弾性の測定開始温度まで冷却し、測定を開始する。この際、初期のノーマルフォースが0になるようにサンプルをセットすることが、重要である。また、以下に述べるように、その後の測定においては、自動テンション調整(Auto Tension Adjustment ON)にすることで、ノーマルフォースの影響をキャンセルできる。
測定は、以下の条件で行う。
(1)直径7.9mmのパラレルプレートを用いる。
(2)周波数(Frequency)は6.28rad/sec(1.0Hz)とする。(3)印加歪初期値(Strain)を0.1%に設定する。
(4)30℃以上200℃以下の間を、昇温速度(Ramp Rate)2.0℃/minで測定を行う。尚、測定においては、以下の自動調整モードの設定条件で行う。自動歪み調整モード(Auto Strain)で測定を行う。
(5)最大歪(Max Applied Strain)を20.0%に設定する。
(6)最大トルク(Max Allowed Torque)200.0g・cmとし、最低トルク(Min Allowed Torque)0.2g・cmと設定する。
(7)歪み調整(Strain Adjustment)を 20.0% of Current Strain と設定する。測定においては、自動テンション調整モード(Auto Tension)を採用する。
(8)自動テンションディレクション(Auto Tension Direction)をコンプレッション(Compression)と設定する。
(9)初期スタティックフォース(Initial Static Force)を10.0g、自動テンションセンシティビティ(Auto Tension Sensitivity)を40.0gと設定する。
(10)自動テンション(Auto Tension)の作動条件は、サンプルモデュラス(Sample Modulus)が1.0×10Pa以上である。
<GPCによる分子量分布の測定>
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント値との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては例えば、東ソー社製あるいは昭和電工社製の分子量が10〜10程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。又、検出器はRI(屈折率)検出器を用いる。尚、カラムとしては市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807、800Pの組み合せや、東ソー社製のTSKgel G1000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、TSKguard columnの組み合せを挙げることができる。
また、試料は以下のようにして作製する。
試料をTHF中に入れ、25℃で数時間放置した後、十分振とうしTHFとよく混ぜ(試料の合一体が無くなるまで)、更に12時間以上静置する。その時THF中への放置時間が24時間となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2〜0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−2(東ソー社製)など使用できる。)を通過させたものをGPCの試料とする。又、試料濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
<重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(i)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(ii)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(iii)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(iv)前記(ii)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(v)前記(iv)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(vi)サンプルスタンド内に設置した前記(i)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(v)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(vii)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<結着樹脂の酸価の測定>
酸価は試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。結着樹脂の酸価はJIS K 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従って測定する。
(1)試薬の準備
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95vol%)90mlに溶かし、イオン交換水を加えて100mlとし、フェノールフタレイン溶液を得る。
特級水酸化カリウム7gを5mlの水に溶かし、エチルアルコール(95vol%)を加えて1lとする。炭酸ガス等に触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置後、ろ過して、水酸化カリウム溶液を得る。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管する。前記水酸化カリウム溶液のファクターは、0.1モル/l塩酸25mlを三角フラスコに取り、前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液で滴定し、中和に要した前記水酸化カリウム溶液の量から求める。前記0.1モル/l塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作成されたものを用いる。
(2)操作
(A)本試験
粉砕した結着樹脂の試料2.0gを200mlの三角フラスコに精秤し、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mlを加え、5時間かけて溶解する。次いで、指示薬として前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液を用いて滴定する。尚、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとする。
(B)空試験
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
(3)得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出する。
A=[(C−B)×f×5.61]/S
ここで、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、C:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。
<磁性酸化鉄粒子の磁気特性の測定>
東英工業製振動試料型磁力計VSM−P7を使用し、試料温度25℃、外部磁場795.8kA/mにて測定した。
<磁性酸化鉄粒子の平均一次粒子径の測定>
走査型電子顕微鏡(倍率40000倍)で磁性酸化鉄粒子を観察し、200個の粒子のフェレ径を計測し個数平均粒子径を求める。本実施例においては、走査型電子顕微鏡としては、S−4700(日立製作所製)を用いた。
以下、実施例に基づいて具体的に本発明について説明する。しかしながら、これによって本発明の実施の態様がなんら限定されるものではない。
〔実施の形態1〕
<結着樹脂1の製造>
テレフタル酸 100mol部
エチレングリコール 60mol部
ネオペンチルグリコール 40mol部
上記ポリエステルモノマーをエステル化触媒(ジブチルスズオキシド)と共に5リットルオートクレーブに仕込む。そこに、還流冷却器、水分分離装置、Nガス導入管,温度計及び攪拌装置を付し、オートクレーブ内にNガスを導入しながら230℃で重縮合反応を行った。反応の進行度合いを粘度でモニターしながら行い、狙いの粘度に到達したところで、無水トリメリット酸5mol部を加えた。尚、狙いとする粘度については、粘度と分子量の関係を別途確認した上で、事前に決定した。反応終了後、生成した樹脂を容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂1を得た。結着樹脂1の諸物性については表2に示した通りである。
<結着樹脂2乃至13及び15乃至17の製造>
表1に記載のモノマーに変更する以外は、結着樹脂1の製造と同様にして、結着樹脂2乃至13、15乃至17を得た。これらの樹脂の諸物性については表2に示した通りである。
<結着樹脂14の製造>
結着樹脂13を70mol部(ピーク分子量7900を分子量の代表値として“mol%”を算出する。)、1,3−プロパンジオールを15mol部、テレフタル酸を15mol部用いるように変更し、無水トリメリット酸を追添加しない以外は、結着樹脂1の製造と同様にして、結着樹脂14を得た。この樹脂の諸物性について表2に示す。
[実施例1−1]
・結着樹脂1 100質量部
・磁性酸化鉄粒子 90質量部
(個数平均粒径=0.20μm、Hc=11.5kA/m、σs=88Am/kg、σr=14Am/kg)
・ポリプロピレンワックス(ビスコール660−P(三洋化成工業社製)4質量部
・下記の構造を有する荷電制御剤1 2質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、表3に示したようにLn/L=0.44(L=110cm)に設定した構成の二軸混練押し出し機によって、溶融混練した。
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、ジェットミルで粉砕し、得られた微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径(D4)7.0μmの負帯電性の磁性トナー粒子を得た。
磁性トナー粒子100質量部に対し、疎水性シリカ微粉体1[BET比表面積150m/g;シリカ母体100質量部に対しヘキサメチルジシラザン(HMDS)30質量部及びジメチルシリコーンオイル10質量部で疎水化処理]を1.0質量部とチタン酸ストロンチウム微粉体(D50:1.0μm)3.0質量部を外添混合し目開き150μmのメッシュで篩い、トナーT−1を得た。得られたトナー物性を表3に示す。
<トナーの評価>
市販のレーザービームプリンター(Laser Jet P4515n、HP社製)から定着器を取り外し、評価用画像形成装置とした。取り外した定着器(フィルムを介して加圧部材によって記録材を加熱体に密着させる定着装置)を、プリンター外でも動作し、定着フィルム温度を任意に設定可能とし、定着のスピードを400mm/sとなるように改造した。
<低温定着性>
上記の画像形成装置を用いて、80g/mの紙上に未定着のベタ黒の画像を形成した。得られた未定着画像を170℃に温調した上記定着器に通して定着画像を作成した。得られた定着画像に対して、50g/cmの荷重をかけたシルボン紙で5往復摺擦した。摺擦前後での画像濃度の低下率(%)に基づき、低温定着性を評価した。評価結果を表4に示す。
A:非常に良好(10%未満)
B:良好(10%以上、15%未満)
C:普通(15%以上、20%未満)
D:劣る(20%以上、25%未満)
E:悪い(25%以上)
<耐低温オフセット性>
上記の画像形成装置を用いて、600dpiの4ドット横線(潜像ライン幅約190μm)が1cm間隔で並ぶ潜像を形成し、現像し、80g/m紙上に転写して未定着画像を形成した。上記未定着画像を150℃に温調した上記定着器にて定着した。低温オフセット性については、定着後のラインの再現性をルーペ・目視で観察することにより評価した。評価結果を表4に示す。
A:良好に再現されている。
B:30倍ルーペを使った観察で、視野の一部にラインの乱れが確認される。
C:目視で一部にラインの乱れが確認される。
D:目視で全体的にラインの乱れが確認できるが濃度低下は見られない。
E:定着ローラーにトナーがオフセットし、紙上の濃度が低下している。
<耐ブロッキング性>
トナー10gを50mlのポリカップに計りとり、40℃、95%の恒湿槽に30日間放置した。放置後のブロッキングの状態をもって、以下の評価基準により評価した。評価結果を表4に示す。
A:全く固まっていない。
B:わずかに塊があるが、カップを回すとすぐほぐれる。
C:塊があるが、カップを回すうちに小さくなってほぐれてくる。
D:大きな塊は無いもののカップを回しても塊が残る。
E:大きな塊があり、カップを回してもほぐれない。
[実施例1−2乃至実施例1−14]
表3に記載の処方及び混練装置構成で、実施例1−1と同様にして、トナーT−2乃至T−14を作製した。尚、混錬装置の原料投入口からパドル下流側末端までの距離Lは変更しなかった。得られたトナーの物性を表3に示す。また、実施例1−1と同様の試験をした結果を表4に示す。
尚、表3に記載の荷電制御剤2は、以下の構造を有する化合物である。
[比較例1乃至10]
表3に記載の処方及び、混練装置構成により実施例1−1と同様にトナーT−15乃至T−24を作製した。尚、混錬装置の原料投入口からパドル下流側末端までの距離Lは変更しなかった。得られたトナーの物性値を表3に示す。また、実施例1−1と同様の試験をした結果を表4に示す。
尚、表3に記載の荷電制御剤3は、以下の構造を有する化合物である。
また、表3に記載の荷電制御樹脂とは、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸とスチレンとの共重合体(重合平均分子量28000、Tg78℃)である。
〔実施の形態2〕
<結着樹脂18の製造>
テレフタル酸 100mol部
エチレングリコール 60mol部
ネオペンチルグリコール 40mol部
長鎖ジオールB(炭素数(C)=50、数平均分子量Mn=700、融点=105℃) 2mol部(分子量700として“mol部”を算出)
上記ポリエステルモノマーをエステル化触媒(ジブチルスズオキシド)と共に5リットルオートクレーブに仕込む。そこに、還流冷却器、水分分離装置、Nガス導入管,温度計及び攪拌装置を付し、オートクレーブ内にNガスを導入しながら230℃で重縮合反応を行った。反応の進行度合いを粘度でモニターしながら行い、狙いの粘度に到達したところで、無水トリメリット酸5mol部を加えた。尚、狙いとする粘度については、粘度と分子量の関係を別途確認した上で、事前に決定した。反応終了後、生成した樹脂を容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂18を得た。結着樹脂18の諸物性については表2に示した通りである。
<結着樹脂19、20の製造>
表5に記載のモノマーに変更する以外は、結着樹脂18の製造と同様にして、結着樹脂19、20を得た。これらの樹脂の諸物性については表6に示した通りである。
[実施例2−1乃至実施例2−3]
表7に記載の処方及び混練装置構成で、実施例1−1と同様にして、トナーT−25乃至T−27を作成した。尚、混錬装置の原料投入口からパドル下流側末端までの距離Lは変更しなかった。得られたトナーの物性を表7に示す。
定着装置のスピードを500mm/sとなるように変更した以外は、実施例1−1と同様の試験をした結果を表8に示す。

Claims (4)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該トナーは、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、ガラス転移温度が50℃以上60℃以下であり、該トナー中の樹脂組成物に関し、温度40℃とガラス転移温度を超えた領域におけるベースラインとのHeat Flowの差が0.060W/g以上であり、
    該トナーは、周波数6.28rad/secで測定される粘弾性特性において、温度40℃における貯蔵弾性率(G’40)が、7.0×10Pa以上2.0×10Pa以下であり、温度70℃における貯蔵弾性率(G’70)が、1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下であることを特徴とするトナー。
  2. 該結着樹脂は、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、
    i)温度55℃以上75℃以下に第1の吸熱ピークP1を有し、
    ii)温度80℃以上120℃以下に第2の吸熱ピークP2を有し、
    iii)該第1の吸熱ピークP1の吸熱量ΔH1と該第2の吸熱ピークP2の吸熱量ΔH2がΔH1≦ΔH2である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 該第2の吸熱ピークP2の吸熱量が0.20J/g以上2.00J/g以下であることを特徴とする請求項2に記載のトナー。
  4. 該結着樹脂は、THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される分子量分布において、分子量5000以上10000以下の領域に少なくとも1つのピークを有し、GPCのチャートにおいて分子量3000以下の領域におけるピークの面積が全体のピークの面積に対して20%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトナー。
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