JP2011519567A - 低いコアフコシル化を有する抗体及び抗体誘導体を調製するための方法並びに組成物 - Google Patents

低いコアフコシル化を有する抗体及び抗体誘導体を調製するための方法並びに組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、低いコアフコシル化を有する抗体及び抗体誘導体を調製するための方法並びに組成物を提供する。

Description

本出願は、それぞれの内容が参照により本明細書に組み込まれている、2008年5月2日に出願した米国特許出願第61/050,173号、2008年8月28日に出願した米国特許出願第61/092,700号及び2008年10月21日に出願した米国特許出願第61/107,289号の恩典を主張するものである。
組換え治療用タンパク質は、多くの異なる方法により製造されている。一つの好ましい方法は、哺乳類宿主細胞株からの組換えタンパク質の生産である。チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞などの細胞株を、目的の治療用タンパク質を発現するように遺伝子工学的に改変する。各種細胞株は、タンパク質の特性及び生産力などの組換えタンパク質の生産に関する利点と欠点を有する。商業生産用の細胞株の選択に際して、高い生産性の必要と所定の製品の要求される属性を含む一貫性のある製品品質をもたらす能力との均衡のとれたものがしばしば選択される。一貫性のある高い品質特性及び高力価プロセス(high titer processes)を必要とする一つの重要なクラスの治療用組換えタンパク質は、モノクローナル抗体である。
哺乳類宿主細胞において産生されるモノクローナル抗体は、グリコシル化などの様々な翻訳後修飾を受けていることがある。IgG1sなどのモノクローナル抗体は、各重鎖(完全な抗体当たり二つ)のアスパラギン297(Asn297)におけるN結合型グリコシル化部位を有する。抗体上のAsn297に結合しているグリカンは、一般的に、非常に低いバイセクティングN-アセチルグルコサミン(バイセクティングGIcNAc)を含むか、又は全く含まず、少量の末端シアル酸及び可変量のガラクトースを含む複雑な2アンテナ型構造である。グリカンも通常、高レベルのコアフコシル化を受けている。抗体におけるコアフコシル化の減少によって、Fcエフェクター機能、特にFcガンマ受容体結合及びADCC活性が変化することが示された。この所見は、低いコアフコシル化を有する抗体を産生するように細胞株を遺伝子工学的に改変することに関心が払われることにつながった。
コアフコシル化を減少させるように細胞株を遺伝子工学的に改変する方法は、遺伝子ノックアウト、遺伝子ノックイン及びRNA干渉(RNAi)などである。遺伝子ノックアウトにおいては、FUT8(アルファ1,6-フコシルトランスフェラーゼ酵素)をコードする遺伝子が不活性化される。FUT8は、GDP-フコースから、N-グリカンのAsn結合型(N結合型)GlcNacの6位へのフコシル残基の転移を触媒する。FUT8は、N結合型2アンテナ型炭水化物のAsn297へのフコースの付加に関与する唯一の酵素であることが報告されている。遺伝子ノックインは、GNTIII又はゴルジαマンノシダーゼIIなどの酵素をコードする遺伝子を付加するものである。細胞中のそのような酵素のレベルの増加は、モノクローナル抗体をフコシル化経路からそらせ(コアフコシル化の減少につながる)、バイセクティングN-アセチルグルコサミンの増加をもたらす。RNAiも、一般的にFUT8遺伝子発現をターゲティングし、mRNA転写レベルの低下又は遺伝子発現の完全なノックアウトをもたらす。
細胞株を遺伝子工学的に改変する方法に代わるものとしては、グリコシル化経路における酵素に作用する小分子阻害剤を使用することなどがある。カタノスペルミンなどの阻害剤は、グリコシル化経路において早期に作用し、未熟グリカン(例えば、高レベルのマンノース)及び低いフコシル化レベルを有する抗体が産生される。そのような方法により産生される抗体は、成熟抗体に付随する複合N結合型グリカン構造が一般的に欠けている。
これに対して、本発明は、複合N結合型グリカンを有するが、低いコアフコシル化を有する組換え抗体の生産用の小分子フコース類似体を提供する。
本発明は、低いコアフコシル化を有する抗体及び抗体誘導体を調製する方法並びに組成物を提供する。該方法及び組成物は、フコース類似体(式I、II、III、IV、V又はVI)の存在下で、抗体又は抗体誘導体を発現する宿主細胞を培養することにより、低いコアフコシル化(すなわち、糖鎖の還元末端のN-アセチルグルコサミンを介してFc領域に結合した複合N-グリコシド結合糖鎖のN-アセチルグルコサミンの低いフコシル化)を有する抗体が産生されることを示す、実施例に示す予期しない結果に一部基づいている。そのような抗体及び抗体誘導体は、前記フコース類似体の不存在下で培養したそのような宿主細胞から産生された抗体又は抗体誘導体と比較して高いエフェクター機能(ADCC)を示し得る。
他の態様において、抗体及び抗体誘導体の組成物を提供する。抗体及び抗体誘導体は、本明細書で述べる方法により製造することができる。
他の態様において、フコース類似体を提供する。コアフコシル化を阻害又は減少させるために、フコース類似体を哺乳類細胞培地に加えることができる。有効量のそのようなフコース類似体(単数又は複数)を含む細胞培地も提供する。
本発明のこれら及び他の態様は、以下の詳細な説明、特定の実施形態の非限定的な実施例及び添付図を参照することによって、より十分に理解することができる。
対照(A)及びアルキニルフコースペルアセテート(AlkF)処理宿主細胞(B及びC)により産生された抗CD70抗体(h1F6)から分離したグリカンの分析を示す図(電気泳動図)である。図にグリカンの同一性及び相対的分布を示す。「G0」は、二つの非還元末端にガラクトースが存在しない炭水化物構造を意味する。「G1」は、非還元末端の一つがガラクトースを有する炭水化物構造(二つの異性体の混合物)を意味する。「G2」は、非還元末端の両方がガラクトースを有する炭水化物構造を意味する。「G0-F」は、二つの非還元末端のいずれにおいてもガラクトースが存在せず、コアフコシル化が存在しない炭水化物構造を意味する。パネル1A:対照(無処理)h1F6抗体から分離したグリカン。パネル1B:50μMアルキニルフコースペルアセテートの存在下で発現したh1F6抗体から分離したグリカン。パネル1C: 50μmアルキニルフコースペルアセテートの存在下で発現したh1F6抗体から分離し、β-ガラクトシダーゼで処理して、G1及びG2グリカンからガラクトースを除去したグリカン。 図1Aの説明参照。パネル1Bに相当。 図1Aの説明参照。パネル1Cに相当。 アルキニルフコースペルアセテート(AlkF)の存在下で培養した宿主細胞により産生された抗体のエフェクター機能アッセイ(ADCC)の結果を示す図である。対照抗CD70抗体(黒丸)、50μM及び100μM AlkFの存在下で培養した宿主細胞からの抗CD70抗体(それぞれ白丸及び菱形)並びに非結合性対照IgG(黒菱形)の比溶解性を51Cr放出アッセイにより測定した。CD70+ 786-O標的細胞をNK富化PBMCと10:1のエフェクター対標的比で混合した。 対照抗CD70抗体及び50μMアルキニルフコースペルアセテート(AlkF)の存在下で培養した宿主細胞からの抗体のFcγ受容体結合の結果を示す図である。各受容体に対する相対親和力を、標識親抗体と漸増濃度の非標識親(黒四角)又は非コアフコシル化(黒三角)抗CD70 mAbとの間の競合的結合アッセイにより測定した。図3AにヒトFcγ受容体(CD16)発現細胞に対する結合競合を示す。図3BにマウスFcγ受容体(CD16)発現細胞に対する結合競合を示す。 図3Aの説明参照。 アルキニルフコースペルアセテートの不存在下又は存在下で培養した4種の抗体のLC-MS(Q-Tof)分析の結果(パネルの各対のそれぞれ上及び下部分)を示す図である。G0、G1及びG0-Fは、上で示したとおりである。「G1-F」は、非還元末端の一つがガラクトースを有し、コアフコシル化が存在しない炭水化物(二つの異性体の混合物)を意味する。図4A:抗CD70抗体。図4B:抗CD19抗体。図4C:抗CD30抗体。図4D:抗CD33抗体。 図4Aの説明参照。 図4Aの説明参照。 図4Aの説明参照。 158V及び158F表現型(それぞれパネルA及びB)を有するNK細胞上のアルキニルフコースペルアセテートの不存在下又は存在下で培養したヒト化CD19抗体(それぞれコアフコシル化(四角)又は非コアフコシル化(三角))のエフェクター機能(ADCC)アッセイの結果を示す図である。 図5Aの説明参照。 h1F6抗体を発現する宿主細胞の培養におけるアルキニルフコースペルアセテート(「Alk Fucペルアセテート」)の滴定の結果及びコアフコシル化を有するAb(G0)の産生に対する影響を示す図である。
定義
「抗体」という用語は、(a)免疫グロブリンポリペプチド及び免疫グロブリンポリペプチドの免疫学的に活性な部分、すなわち、特異抗原(例えば、CD70)に免疫特異的に結合する抗原結合部位及び複合N-グリコシド結合糖鎖(単数又は複数)を含むFcドメインを含む免疫グロブリンファミリーのポリペプチド若しくはそのフラグメント、或いは(b)抗原(例えば、CD70)に免疫特異的に結合するそのような免疫グロブリンポリペプチド若しくはフラグメントの保存的に置換された誘導体を意味する。抗体は、一般的に、例えば、Harlow & Lane、Antibodies: A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press、1988)に記載されている。文脈から特に明らかでない限り、抗体への言及は、下でより詳細に述べる抗体誘導体も含む。
「抗体誘導体」は、例えば、異種ポリペプチド(例えば、異種タンパク質のリガンド結合ドメイン)の結合によるような異種分子の共有結合により、或いはグリコシル化(コアフコシル化以外)、脱グリコシル化(非コアフコシル化以外)、アセチル化、リン酸化又は抗体又はFcドメイン若しくは領域に通常関連しない他の修飾により修飾されている、上で定義した抗体(抗体フラグメントを含む)又は複合N-グリコシド結合糖鎖を含む抗体のFcドメイン若しくは領域を意味する。
「モノクローナル抗体」という用語は、真核又は原核細胞クローン、或いはファージクローンを含む単一細胞クローン由来の抗体を意味し、それを製造する方法ではない。したがって、「モノクローナル抗体」という用語は、ハイブリドーマ技術により製造される抗体に限定されない。
「Fc領域」という用語は、抗体の定常領域、例えば、CH4ドメインを場合によって有する、CH1-ヒンジ-CH2-CH3ドメイン、又はそのようなFc領域の保存的に置換された誘導体を意味する。
「Fcドメイン」という用語は、抗体の定常領域ドメイン、例えば、CH1、ヒンジ、CH2、CH3若しくはCH4ドメイン、そのようなFcドメインの保存的に置換された誘導体を意味する。
「抗原」は、抗体が特異的に結合する分子である。
「特異的結合」及び「特異的に結合する」という用語は、抗体又は抗体誘導体がその対応する標的抗原と高度に選択的に結合し、複数の他の抗原と結合しないことを意味する。一般的に、抗体又は抗体誘導体は、少なくとも約1×10-7M、好ましくは10-8M〜10-9M、10-10M、10-11M又は10-12Mの親和力で結合し、所定の抗原又は密接に関連する抗原以外の非特異的抗原(例えば、BSA、カゼイン)に対するその結合の親和力より少なくとも2倍大きい親和力で所定の抗原に結合する。
「を阻害する」又は「の阻害」という用語は、測定可能な量減少させること、又は完全に妨げることを意味する。
本明細書で用いているように、「アルキニルフコースペルアセテート」は、特に文脈で示されない限り、(2S,3S,4R,5R,6S)及び(2R,3S,4R,5R,6S)異性体を含む6-エチニル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラアセテート、(2S,3S,4R,5R)及び(2R,3S,4R,5R)異性体を含む5-((S)-1-ヒドロキシプロプ-2-イニル)-テトラヒドロフラン-2,3,4-トリイルテトラアセテートを含む、R1-4位置(下の式I及びIIを参照)にアセテート基を有するアルキニルフコース(5-エチニルアラビノース)の任意又はすべての形、並びにアルドース形を意味する。「アルキニルフコーストリアセテート」、「アルキニルフコースジアセテート」及び「アルキニルフコースモノアセテート」という用語は、それぞれアルキニルフコースの示したトリ、ジ及びモノアセテート形を意味する。
特に文脈で示されない限り、「アルキル」という用語は、1〜20個の炭素原子(並びにその中の炭素原子の範囲及び特定の数のすべての組合せ及び下位組合せ)を有する置換又は非置換飽和直鎖状又は分枝状炭化水素を意味し、1〜3個、1〜8個又は1〜10個の炭素原子が好ましい。アルキル基の例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンイチル、2-ペンチル、3-ペンチル、2-メチル-2-ブチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、3-メチル-2-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-1-ブチル、1-ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、3-メチル-3-ペンチル、2-メチル-3-ペンチル、2,3-ジメチル-2-ブチル及び3,3-ジメチル-2-ブチルである。
アルキル基は、単独であるか、又は他の基の一部としてであるかを問わず、ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、=O、-NH2、-NH(R')、-N(R')2及び-CNを含むが、これらに限定されない、一つ又は複数の基、好ましくは一〜三つの基(及びハロゲンから選択される任意のさらなる置換基)で場合によって置換することができ、各R'は-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル又はアリールから独立に選択される。いくつかの実施形態において、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール及びR'基は、さらに置換することができる。そのようなさらなる置換基としては、例えば、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2及び-CNなどがあり、各R''はH、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル又はアリールから独立に選択され、前記さらなる置換基は、好ましくは非置換である。いくつかの実施形態において、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール及びR'基は、さらに置換されていない。
特に文脈で示されない限り、「アルケニル」及び「アルキニル」という用語は、2〜20個の炭素原子(並びにその中の炭素原子の範囲及び特定の数のすべての組合せ及び下位組合せ)を有する置換又は非置換直鎖状及び分枝状炭素鎖を意味し、2〜3個、2〜4個、2〜8個又は2〜10個の炭素原子が好ましい。アルケニル鎖は鎖における少なくとも一つの二重結合を有し、アルキニル鎖は鎖における少なくとも一つの三重結合を有する。アルケニル基の例は、エチレン又はビニル、アリル、-1ブテニル、-2ブテニル、-イソブチレニル、-1ペンテニル、-2ペンテニル、3-メチル-1-ブテニル、-2メチル2ブテニル及び-2,3ジメチル2ブテニルを含むが、これらに限定されない。アルキニル基の例は、アセチレン系、プロパルギル、アセチレニル、プロピニル、-1ブチニル、-2ブチニル、-1ペンチニル、-2ペンチニル及び-3メチル1ブチニルを含むが、これらに限定されない。
アルケニル及びアルキニル基は、単独であるか、又は他の基の一部としてであるかを問わず、ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、=O、-NH2、-NH(R')、-N(R')2及び-CNを含むが、これらに限定されない、一つ又は複数の基、好ましくは一〜三つの基(及びハロゲンから選択される任意のさらなる置換基)で場合によって置換することができ、各R'はH、-C1〜C8アルキル、-C2〜Cアルケニル、-C2〜C8アルキニル又はアリールから独立に選択される。いくつかの実施形態において、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール及びR'基は、さらに置換することができる。そのようなさらなる置換基としては、例えば、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2及び-CNなどがあり、各R''は-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル又はアリールから独立に選択され、前記さらなる置換基は、好ましくは非置換である。いくつかの実施形態において、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール及びR'基は、さらに置換されていない。
特に文脈で示されない限り、「アルキレン」という用語は、1〜20個の炭素原子(並びにその中の炭素原子の範囲及び特定の数のすべての組合せ及び下位組合せ)を有する置換又は非置換飽和分枝状又は直鎖状炭化水素遊離基を意味し、1〜8個又は1〜10個の炭素原子が好ましく、親アルカンの同じ又は2個の異なる炭素原子から2個の水素原子を除去することによって得られる二つの一価遊離基中心を有する。一般的なアルキレンは、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デカレン、1,4-シクロヘキシレンなどを含むが、これらに限定されない。
アルキレン基は、単独であるか、又は他の基の一部としてであるかを問わず、ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、=O、-NH2、-NH(R')、-N(R')2及び-CNを含むが、これらに限定されない、一つ又は複数の基、好ましくは一〜三つの基(及びハロゲンから選択される任意のさらなる置換基)で場合によって置換することができ、各R'はH、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル又は-アリールから独立に選択される。いくつかの実施形態において、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール及びR'基は、さらに置換することができる。そのようなさらなる置換基としては、例えば、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2及び-CNなどがあり、各R''はH、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル又はアリールから独立に選択され、前記さらなる置換基は、好ましくは非置換である。いくつかの実施形態において、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール及びR'基は、さらに置換されていない。
特に文脈で示されない限り、「アリール」という用語は、親芳香環系の1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって得られる6〜20個の炭素原子(並びにその中の炭素原子の範囲及び特定の数のすべての組合せ及び下位組合せ)の置換又は非置換一価芳香族炭化水素遊離基を意味する。いくつかのアリール基は、具体例としての構造において「Ar」と表される。一般的なアリール基は、ベンゼン、置換ベンゼン、フェニル、ナフタレン、アントラセン、ビフェニルなどから得られる遊離基を含むが、これらに限定されない。
アリール基は、単独であるか、又は他の基の一部としてであるかを問わず、ハロゲン、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、-NO2、-NH2、-NH(R')、-N(R')2及び-CNを含むが、これらに限定されない、一つ又は複数、好ましくは一〜五つ又は一〜二つの基で場合によって置換することができ、各R'はH、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル又はアリールから独立に選択される。いくつかの実施形態において、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール及びR'基は、さらに置換することができる。そのようなさらなる置換基としては、例えば、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2及び-CNなどがあり、各R''は-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル又はアリールから独立に選択され、前記さらなる置換基は、好ましくは非置換である。いくつかの実施形態において、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール及びR'基は、さらに置換されていない。
特に文脈で示されない限り、「複素環」という用語は、少なくとも1個の環原子がN、O、P又はSから選択されるヘテロ原子である、3〜7個又は3〜10個の環原子(環員とも呼ばれる)(並びにその中の炭素原子及びヘテロ原子の範囲及び特定の数のすべての組合せ及び下位組合せ)を有する置換又は非置換単環式環系を意味する。複素環は、N、O、P又はSから独立に選択される1〜4個の環ヘテロ原子を有することができる。複素環における1個又は複数のN、C又はS原子は、酸化することができる。単環式複素環は、好ましくは3〜7個の環員(例えば、2〜6個の炭素原子及びN、O、P又はSから独立に選択される1〜3個のヘテロ原子)を有する。ヘテロ原子を含む環は、芳香族又は非芳香族であり得る。特に言及しない限り、複素環は、安定な構造をもたらすいずれかのヘテロ原子又は炭素原子におけるそのペンダント基に結合している。
複素環は、Paquette、「Principles of Heterocyclic Chemistry」(W.A. Benjamin、New York、1968年)、特に1、3、4、6、7及び9章;「The Chemistry of Heterocyclic Compounds、A Series of Monographs」(John Wiley & Sons、New York、1950年か現在まで)、特に13、14、16、19及び28章;並びにJ. Am. Chem. Soc.、82巻、5566頁(1960年)に記載されている。
「複素環」基の例は、ピリジル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、チアゾリル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、フコシル、アジルジニル、アゼチジニル、オキシラニル、オキセタニル及びテトラヒドロフラニルを例として含み、これらに限定されない。
複素環基は、単独であるか、又は他の基の一部としてであるかを問わず、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、-NO2、-NH2、-NH(R')、-N(R')2及び-CNを含むが、これらに限定されない、一つ又は複数の基、好ましくは一つ〜二つの基で場合によって置換することができ、各R'は-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル又は-アリールから独立に選択される。いくつかの実施形態において、O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、アリール及びR'基は、さらに置換することができる。そのようなさらなる置換基としては、例えば、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2及び-CNなどがあり、各R''は-H、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル又はアリールから独立に選択され、前記さらなる置換基は、好ましくは非置換である。いくつかの実施形態において、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、アリール及びR'基は、さらに置換されていない。
例として、また限定されないが、炭素結合複素環は、次の位置で結合させることができる:ピリジンの2、3、4、5又は6位;ピリダジンの3、4、5又は6位;ピリミジンの2、4、5又は6位;ピラジンの2、3、5又は6位;フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロール又はテトラヒドロピロールの2、3、4又は5位;オキサゾール、イミダゾール又はチアゾールの2、4又は5位;イソオキサゾール、ピラゾール又はイソチアゾールの3、4又は5位;アジリデンの2又は3位;アゼチジンの2、3又は4位。具体例としての炭素結合複素環は、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、5-ピリジル、6-ピリジル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、5-ピリダジニル、6-ピリダジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、6-ピリミジニル、2-ピリダジニル、3-ピリダジニル、5-ピリダジニル、6-ピリダジニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル又は5-チアゾリルなどであり得る。
例として、また限定されないが、窒素結合複素環は、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2-ピロリン、3-ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2-イミダゾリン、3-イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2-ピラゾリン、3-ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン又は1H-インダゾールの1位;イソインドール又はイソインドリンの2位;及びモルホリンの4位で結合させることができる。より一般的には、窒素結合複素環は、1-アジリジル、1-アゼチジル、1-ピロリル、1-イミダゾリル、1-ピラゾリル及び1-ピペリジニルなどである。
特に言及しない限り、「炭素環」という用語は、すべての環原子が炭素原子である、3〜6個の環原子(並びにその中の炭素原子の範囲及び特定の数のすべての組合せ及び下位組合せ)を有する置換又は非置換飽和又は不飽和非芳香族単環式環系を意味する。
炭素環基は、単独であるか、又は他の基の一部としてであるかを問わず、ハロゲン、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール、-C(O)R'、-OC(O)R'、-C(O)OR'、-C(O)NH2、-C(O)NHR'、-C(O)N(R')2、-NHC(O)R'、-SR'、-SO3R'、-S(O)2R'、-S(O)R'、-OH、=O、-NH2、-NH(R')、-N(R')2及び-CNを含むが、これらに限定されない、例えば、一つ又は複数の基、好ましくは一つ又は二つの基(及びハロゲンから選択される任意のさらなる置換基)で場合によって置換することができ、各R'はH、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル又はアリールから独立に選択される。いくつかの実施形態において、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール及びR'基は、さらに置換することができる。そのようなさらなる置換基としては、例えば、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、ハロゲン、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール、-C(O)R''、-OC(O)R''、-C(O)OR''、-C(O)NH2、-C(O)NHR''、-C(O)N(R'')2、-NHC(O)R''、-SR''、-SO3R''、-S(O)2R''、-S(O)R''、-OH、-NH2、-NH(R'')、-N(R'')2及び-CNなどがあり、各R''はH、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル又はアリールから独立に選択され、前記さらなる置換基は、好ましくは非置換である。いくつかの実施形態において、-C1〜C8アルキル、-C2〜C8アルケニル、-C2〜C8アルキニル、-O-(C1〜C8アルキル)、-O-(C2〜C8アルケニル)、-O-(C2〜C8アルキニル)、アリール及びR'基は、置換されていない。
単環式炭素環置換基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1-シクロペント-1-エニル、1-シクロペント-2-エニル、1-シクロペント-3-エニル、シクロヘキシル、1-シクロヘキサ-2-エニル、1-シクロヘキサ-3-エニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、-1,3-シクロヘキサジエニル、-1,4-シクロヘキサジエニル、-1,3-シクロヘプタジエニル、-1,3,5-シクロヘプタトリエニル及び-シクロオクタジエニルなどがある。
なんらかの可変部がいずれかの成分又は式中で複数回発生する場合、各発生におけるその定義は、他のすべてにおけるその定義と無関係である。置換基及び/又は可変部の組合せは、そのような組合せが安定な化合物をもたす場合にのみ許容される。
特に文脈で示されない限り、ハイフン(-)は、ペンダント分子への結合の箇所を表す。したがって、「-(C1〜C10アルキレン)アリール」又は「-C1〜C10アルキレン(アリール)」という用語は、アルキレン遊離基がアルキレン遊離基の炭素原子のいずれかにおいてペンダント分子に結合しており、アルキレン遊離基の炭素原子に結合している水素原子の1個が本明細書で定義するアリール遊離基で置換されている、本明細書で定義するC1〜C10アルキレン遊離基を意味する。
特定の基が「置換されて」いる場合、当基は、置換基のリストから独立に選択される、一つ又は複数の置換基、好ましくは一つから五つの置換基、より好ましくは一つから三つの置換基、最も好ましくは一つから二つの置換基を有していてよい。しかし、当基は、一般的にハロゲンから選択されるいずれかの数の置換基を有することができる。
分子の特定の位置におけるいずれかの置換基又は可変部の定義は当分子の他所におけるその定義と無関係であるものとする。本発明の化合物における置換基及び置換パターンは、化学的に安定であり、当技術分野で公知の技術並びに本明細書で示す方法により容易に合成することができる化合物を提供するために当業者が選択することができると理解される。
「薬学的に許容される」という用語は、動物、及びより個別にはヒトにおける使用について、連邦若しくは州政府の、又は米国薬局方若しくは一般的に認知されている他の局方に示されている規制当局により承認されていることを意味する。「薬学的に適合性のある成分」という用語は、抗体又は抗体誘導体と共に投与する薬学的に許容される希釈剤、アジュバント、賦形剤又は媒体を意味する。
「生物学的に許容される」という用語は、抗体の製造用の細胞株の培養における使用に適することを意味する。具体例としての生物学的に許容される塩は、硫酸、クエン酸、酢酸、シュウ酸、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸、重硫酸、リン酸、酸性リン酸、イソニコチン酸、乳酸、サリチル酸、酸性クエン酸、酒石酸、オレイン酸、タンニン酸、パントテン酸、重酒石酸、アスコルビン酸、コハク酸、マレイン酸、ゲンチシン酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、サッカリン酸、ギ酸、安息香酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸及びパモ酸(すなわち、1,1'-メチレンビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸))塩を含むが、これらに限定されない。生物学的に許容される塩は、酢酸イオン、コハク酸イオン又は他の対イオンなどの他の分子の包含物を含んでいてよい。対イオンは、親化合物上の電荷を安定化するいかなる有機又は無機部分であってもよい。さらに、生物学的に許容される塩は、その構造に複数の荷電原子を有する可能性がある。複数の荷電原子が生物学的に許容される塩の一部である例は、複数の対イオンを有し得る。したがって、生物学的に許容される塩は、1個若しくは複数個の荷電原子及び/又は1個若しくは複数個の対イオンを有し得る。
「生物学的に許容される溶媒和物」又は「溶媒和物」は、一つ又は複数の溶媒分子とフコース類似体の会合を意味する。生物学的に許容される溶媒和物を形成する溶媒の例は、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸及びエタノールアミンを含むが、これらに限定されない。
「小電子求引基(small electron-withdrawing groups)」は、例えば、水素原子若しくはヒドロキシ基より、又はフコース中の置換基結合部位に存在する置換基と比べて、置換基結合部位において大きい電気陰性度を有する任意の置換基を意味する。一般的に、小電子求引基は、10個以下の原子(水素以外)を有し、ニトロ;シアノ及びシアノアルキル(例えば、-CH2CH2CN);ハロゲン;アセチレン又は他のアルキン又はハロアルキン(例えば、-C≡CCF3);アルケン又はハロアルケン;アレン;カルボン酸、エステル、アミド及びそのハロ置換形;スルホン及びホスホン酸、エステル及びアミド、並びにそのハロ置換形;ハロアルキル基(例えば、-CF3、-CHF2、-CH2CF3)、アシル及びハロアシル基(例えば、-C(O)CH3及び-C(O)CF3);アルキルスルホニル及びハロアルキルスルホニル(例えば、-S(O)2アルキル及び-S(O)2ハロアルキル);アリールオキシ(例えば、フェノキシ及び置換フェノキシ);アラルキルオキシ(例えば、ベンジルオキシ及び置換ベンジルオキシ);並びにオキシランなどの基を含む。好ましい小電子求引基は、8個、7個又は6個又はそれ以下の原子(水素以外)を有するものである。
本発明の治療薬は、一般的に望ましくない不純物が実質的に含まれていない。これは、薬剤が一般的に少なくとも50%w/w(重量/重量)の純度であること、並びに妨害タンパク質及び不純物が実質的にないことを意味する。時として、薬剤は、少なくとも約80%w/w、より好ましくは少なくとも90%又は約95%w/wの純度である。従来のタンパク質精製技術を用いて、少なくとも99%w/wの均一なペプチドを得ることができる。
一般
本発明は、低いコアフコシル化を有する抗体及び抗体誘導体を調製するための組成物並びに方法を提供する。該方法は、フコース類似体を含む培地中で目的の抗体又は抗体誘導体を発現する宿主細胞を培養することにより、低いコアフコシル化を有する抗体又は抗体誘導体が産生されることを示す、実施例に示す予期しない結果に一部基づいている。本明細書で示すように、「コアフコシル化」は、N結合型グリカンの還元末端におけるN-アセチルグルコサミン(「GlcNAc」)へのフコースの付加(「フコシル化」)を意味する。そのような方法によって産生される抗体及び抗体誘導体も提供する。他の態様において、フコース類似体及び有効量のフコース類似体(複数可)を含む培地を提供する。
いくつかの実施形態において、Fc領域(又はドメイン)に結合している複合N-グリコシド結合糖鎖のフコシル化は低い。本明細書で用いているように、複合N-グリコシド結合糖鎖は他のアスパラギン残基に結合させることもできるが、「複合N-グリコシド結合糖鎖」は、一般的にアスパラギン297(Kabat番号による)に結合している。本明細書で用いているように、複合N-グリコシド結合糖鎖は、主として以下の構造を有する2分枝型複合糖鎖(bianntennary composite sugar chain)を有する。
Figure 2011519567
ここで、±は糖分子が存在するか又は不存在であり得るかを示し、数は糖分子の間の結合の位置を示す。上の構造において、アスパラギンに結合する糖鎖末端は、還元末端(右)と呼ばれ、反対側は、非還元末端と呼ばれる。フコースは、一般的にα1,6結合により還元末端のN-アセチルグルコサミン(「GlcNAc」)に通常結合する(GlcNAcの6位がフコースの1位に結合する)。「Gal」はガラクトースを意味し、「Man」はマンノースを意味する。
「複合N-グリコシド結合糖鎖」は、マンノースのみがコア構造の非還元末端に組み込まれている高マンノース型の糖鎖を除外するが、1)コア構造の非還元末端側がガラクトース-N-アセチルグルコサミン(「gal-GlcNAc」とも呼ぶ)の一つ又は複数の枝を有し、Gal-GlcNAcの非還元末端側がシアル酸、バイセクティングN-アセチルグルコサミン又は同等のものを場合によって有する、複合型、或いは2) コア構造の非還元末端側が高マンノースN-グリコシド結合糖鎖及び複合N-グリコシド結合糖鎖の両枝を有する、ハイブリッド型を含む。
いくつかの実施形態において、「複合N-グリコシド結合糖鎖」は、コア構造の非還元末端側がガラクトース-N-アセチルグルコサミン(「gal-GlcNAc」とも呼ぶ)のゼロ個、1個又は複数の枝を有し、Gal-GlcNAcの非還元末端側がシアル酸、バイセクティングN-アセチルグルコサミン又は同等のものなどの構造を場合によってさらに有する、複合型を含む。
本発明の方法によれば、一般的に微量のフコースが複合N-グリコシド結合糖鎖(単数又は複数)に組み込まれている。例えば、種々の実施形態において、約60%未満、約50%未満、約40%未満、約30%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満又は約1%未満の抗体及び抗体誘導体がフコースによるコアフコシル化を受けている。いくつかの実施形態において、フコースによるコアフコシル化を受けている抗体及び抗体誘導体が実質的にない(すなわち、0.5%未満しか受けていない)。
特定の実施形態において、微量のフコース類似体(又はフコース類似体の代謝物若しくは生成物)が複合N-グリコシド結合糖鎖(単数又は複数)に組み込まれている。例えば、種々の実施形態において、約40%未満、約30%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満又は約1%未満の抗体及び抗体誘導体がフコース類似体又はフコース類似体の代謝物若しくは生成物によるコアフコシル化を受けている。いくつかの実施形態において、フコース類似体又はフコース類似体の代謝物若しくは生成物によるコアフコシル化を受けている抗体及び抗体誘導体が実質的にない(すなわち、0.5%未満しか受けていない)。
フコース類似体
一つの態様において、宿主細胞により産生された抗体又は抗体誘導体の複合N-グリコシド結合糖鎖へのフコースの組み込みを減少させるフコース類似体を述べる。適切なフコース類似体(式I、II、III、IV、V及びVIとして下で同定する)は、宿主細胞培地に加えることができ、抗体又は抗体誘導体の複合N-グリコシド結合糖鎖のコアフコシル化を阻害するものである。フコース類似体は、宿主細胞により一般的に取り込まれる(例えば、能動輸送又は受動拡散により)。
いくつかの実施形態において、フコース類似体(又はフコース類似体の細胞内代謝物若しくは生成物)は、フコースサルベージ経路における酵素(単数又は複数)を阻害する。(本明細書で用いているように、細胞内代謝物は、例えば、GDP修飾類似体又は完全若しくは部分的脱エステル化類似体であってよい。生成物は、例えば、完全若しくは部分的脱エステル化類似体であってよい。)例えば、フコース類似体(又はフコース類似体の細胞内代謝物若しくは生成物)は、フコキナーゼ、又はGDP-フコース-ピロホスホリラーゼの活性を阻害することができる。いくつかの実施形態において、フコース類似体(又はフコース類似体の細胞内代謝物若しくは生成物)は、フコシルトランスフェラーゼ(好ましくは1,6-フコシルトランスフェラーゼ、例えば、FUT8タンパク質)を阻害する。いくつかの実施形態において、フコース類似体(又はフコース類似体の細胞内代謝物若しくは生成物)は、フコースの新規合成における酵素の活性を阻害することができる。例えば、フコース類似体(又はフコース類似体の細胞内代謝物若しくは生成物)は、GDP-マンノース4,6-デヒドラターゼ及び/又はGDP-フコースシンテターゼの活性を阻害することができる。いくつかの実施形態において、フコース類似体(又はフコース類似体の細胞内代謝物若しくは生成物)は、フコーストランスポーター(例えば、GDP-フコーストランスポーター)を阻害することができる。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、以下の式(I)又は(II)
Figure 2011519567
或いは類似体の生物学的に許容される塩又は溶媒和物を有し、式(I)又は(II)のそれぞれは、アルファ若しくはベータアノマー又は対応するアルドース形であってよい。上式において、R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルケニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルキニレン複素環、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3、-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3、-O-tri-C1〜C3アルキルシリル、-OC1〜C10アルキル、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)アルケニル、-OCH2OC(O)アルキニル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O)複素環、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)Oアルケニル、-OCH2OC(O)Oアルキニル、-OCH2OC(O)Oアリール及び-OCH2OC(O)O複素環からなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシラン(methoxiran)からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレンアリール、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3、-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3、-O-tri-C1〜C3シリル、-OC1〜C10アルキル、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)アリール及び-OCH2OC(O)Oアリールからなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルケニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン複素環及び-OC(O)C2〜C10アルキニレン複素環からなる群から独立に選択され、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-O-tri-C1〜C3シリル及び-OC1〜C10アルキルからなる群から独立に選択され、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)アルケニル、-OCH2OC(O)アルキニル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O)複素環、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)Oアルケニル、-OCH2OC(O)Oアルキニル、-OCH2OC(O)Oアリール及び-OCH2OC(O)O複素環からなる群から独立に選択され、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルケニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルキニレン複素環からなる群から独立に選択され、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN及びメトキシランからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルケニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルキニレン複素環からなる群から独立に選択され、R5は、-CH2I、-CH2Br及び-CH2Clからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルケニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルキニレン複素環からなる群から独立に選択され、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3及び-CH2C≡CHからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルケニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン複素環及び-OC(O)C2〜C10アルキニレン複素環からなる群から独立に選択され、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-(CH2)n(CN)(n=0又は1) 及び-CO (O)CH3からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルケニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン複素環及び-OC(O)C2〜C10アルキニレン複素環からなる群から独立に選択され、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2CN及び-CO (O)CH3からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルケニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン複素環及び-OC(O)C2〜C10アルキニレン複素環からなる群から独立に選択され、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH(OAc)CH3、-CH2CN及び-CO (O)CH3からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R5は、本明細書で定義するとおりであり、R1〜R4のそれぞれは、ヒドロキシル以外である。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-OH及び-OAcからなる群から独立に選択され、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH(OAc)CH3、-CH2CN及び-CO (O)CH3からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、式(I)又は(II)を有し、R1〜R4のそれぞれは、-OHであるか、又は-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルケニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキニレンアリール、-OC(O)C2〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルキニレン複素環、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3(nは0〜5である)及び-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3(nは0〜5である)からなる群から選択されるエステルであり、R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、2000ダルトン未満の分子量を有する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、1000ダルトン未満の分子量を有する。
いくつかの実施形態において、R5は置換されていない。
いくつかの実施形態において、R1〜R4のそれぞれは置換されていない。
いくつかの実施形態において、R5はケトン(-C(O)アルキル)でない。
いくつかの実施形態において、R5は-CHCH3OAcでない。
いくつかの実施形態において、R1〜R4のそれぞれが-OAcである場合、R5は-CHCH3OAcでない。
いくつかの実施形態において、R5は-C≡CH3でない。
いくつかの実施形態において、R1〜R4のいずれかが-OAcである場合、R5は-C≡CH3でない。
いくつかの実施形態において、R1〜R4のいずれかが-OC(O)アルキルである場合、R5は-C≡CH3でない。
いくつかの実施形態において、R1〜R4のそれぞれが-OC(O)アルキルである場合、R5は-C≡CH3でない。
いくつかの実施形態において、R1〜R4のそれぞれがOHである場合、R5は-C≡CH3でない。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、アルキニルフコースペルアセテートである。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、アルキニルフコーストリアセテートである。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、アルキニルフコースジアセテートである。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、アルキニルフコースペルアセテート、アルキニルフコーストリアセテート及びアルキニルフコースジアセテートの混合物である。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、アルキニルフコースペルアセテート、アルキニルフコーストリアセテート、アルキニルフコースジアセテート及びアルキニルフコースモノアセテートの混合物である。
種々の実施形態のいずれかにおいて、フコース類似体は、フコースでない。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、アルキニルフコースペルアセテートでない。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、ガラクトース又はL-ガラクトースでない。
実施形態の他の群において、フコース類似体は、以下の式(III)又は(IV)
Figure 2011519567
或いはその生物学的に許容される塩又は溶媒和物を有し、式(III)又は(IV)のそれぞれは、アルファ若しくはベータアノマー又は対応するアルドース形であってよく、
R1〜R4のそれぞれは、フルオロ、クロロ、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキニル(アリール)、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン(複素環)、-OC(O)C2〜C10アルキニル複素環、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O)Oアリール、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3、-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3、-O-tri-C1〜C3アルキルシリル及び-OC1〜C10アルキルからなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、
R2a及びR3aのそれぞれは、H、F及びClからなる群から独立に選択され、
R5は、-CH3、-CHF2、-CH=C=CH2、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択され、
R5が-CH=C=CH2又は-CHF2以外である場合、R1、R2、R3、R2a及びR3aの少なくとも一つは、フルオロ又はクロロである。
式(III)又は(IV)のいくつかの実施形態において、R1は、Fである。
式(III)又は(IV)のいくつかの実施形態において、R2は、Fである。
式(III)又は(IV)のいくつかの実施形態において、R3は、Fである。
式(III)又は(IV)のいくつかの実施形態において、R1及びR2は、それぞれFである。
式(III)又は(IV)のいくつかの実施形態において、R2及びR2aは、それぞれFである。
式(III)又は(IV)のいくつかの実施形態において、R1、R3及びR4は、-OH及び-OAcからそれぞれ独立に選択され、R2は、Fであり、R5は、-CH3である。
式(III)又は(IV)のいくつかの実施形態において、
R1、R3及びR4は、-OH及び-OAcからそれぞれ独立に選択され、R2はFであり、R2及びR2aは、それぞれHであり、R5は、-CH3である。
実施形態の他の群において、フコース類似体は、以下の式(V)又は(VI)
Figure 2011519567
或いはその生物学的に許容される塩又は溶媒和物を有し、式(V)又は(VI)のそれぞれは、アルファ若しくはベータアノマー又は対応するアルドース形であってよく、
R1、R2、R2a、R3、R3a及びR4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキニル(アリール)、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン(複素環)、-OC(O)C2〜C10アルキニル複素環、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O)Oアリール、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3、-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3、-O-tri-C1〜C3アルキルシリル、-OC1〜C10アルキル及び小電子求引基からなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、
R5は、-CH3、-CH2X、非置換又はハロゲンで置換された-CH(X')-C1〜C4アルキル、非置換又はハロゲンで置換された-CH(X')-C2〜C4アルケン、非置換又はハロゲンで置換された-CH(X')-C2〜C4アルキン、-CH=C(R10)(R11)、-C(CH3)=C(R12)(R13)、-C(R14)=C=C(R15)(R16)、非置換又はメチル若しくはハロゲンで置換された-C3炭素環、非置換又はメチル若しくはハロゲンで置換された-CH(X')-C3炭素環、非置換又はメチル若しくはハロゲンで置換されたC3複素環、非置換又はメチル若しくはハロゲンで置換された-CH(X')-C3複素環、-CH2N3、-CH2CH2N3及びベンジルオキシメチルからなる群から選択されるメンバー(member)であるか、或いはR5は、小電子求引基であり、R10は、水素或いは非置換又はハロゲンで置換されたC1〜C3アルキルであり、R11は、非置換又はハロゲンで置換されたC1〜C3アルキルであり、R12は、水素、ハロゲン或いは非置換又はハロゲンで置換されたC1〜C3アルキルであり、R13は、水素或いは非置換又はハロゲンで置換されたC1〜C3アルキルであり、R14は、水素又はメチルであり、R15及びR16は、水素、メチル及びハロゲンから独立に選択され、Xは、ハロゲンであり、X'は、ハロゲン又は水素であり、
さらに、R1、R2、R2a、R3及びR3aのそれぞれが場合によって水素であり、R1、R2、R2a、R3及びR3aのうち隣接炭素原子上の二つが場合によって結合して、前記隣接炭素原子間の二重結合を形成しており、
ただし、(i)R2及びR2aが両方とも水素である、(ii)R3及びR3aが両方とも水素である、(iii)R1が水素である、(iv)二重結合が前記隣接炭素原子間に存在する、又は(v)R5がベンジルオキシメチルである場合を除き、R1、R2、R2a、R3、R3a、R4及びR5の少なくとも一つは、小電子求引基であり、或いはR5は、ハロゲン、不飽和部位、炭素環、複素環又はアジドを含み、
抗体又は抗体誘導体は、前記フコース類似体の不存在下で培養した宿主細胞からの抗体又は抗体誘導体と比較して低いコアフコシル化を有する。
式(V)及び(VI)のいくつかの実施形態において、R2及びR2aは、両方とも水素である。
式(V)及び(VI)のいくつかの実施形態において、R5は、-CH3、-CH2CH3、-CH2C≡CH、-CH=CHCH3、-シクロプロピル、-オキシラン、メチルで置換された-オキシラン、-CH2F、-CH2Cl、-CH2Br、-CH2I、-CH=C=CH2、-CH2N3及び-CH2CH2N3からなる群から選択される。
式(V)及び(VI)のいくつかの実施形態において、小電子求引基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、-CHF2、-CH=C=CH2、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-CO2H、-C(O)OC1〜C4アルキル、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランから選択される。
式(V)及び(VI)のいくつかの実施形態において、R1、R2、R2a、R3、R3a及びR4の少なくとも二つは、独立に選択される小電子求引基である。
式(V)及び(VI)のいくつかの実施形態において、フコース類似体は、表1、2又は3の化合物から選択される。
本発明による方法及び細胞培養は、上の式I、II、III、IV、V及びVIで示すフコース類似体を含み得るが、本発明は、本明細書に示す方法を用いて調製することができる上式のそれぞれの化合物をさらに提供する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、実施例で6、7、9、10、22、24、26、54、56〜58、61〜62、65及び66と識別されている化合物並びに2-フルオロ-2-デオキシフコース以外である。
抗体及び抗体誘導体
本発明の方法により製造することができる抗体は、モノクローナル、キメラ、ヒト化(ベニアを含む)又はヒト抗体であってよい。適切な抗体は、単鎖抗体、複合N-グリコシド結合糖鎖を有するFc領域若しくはドメイン(例えば、ヒトIgG1 Fc領域若しくはドメイン)を有する同様なものなどの抗体フラグメントも含む。Fc領域若しくはドメインは、Fcガンマ受容体結合部位を含んでいてよい。いくつかの実施形態において、抗体は、げっ歯類(例えば、マウス及びラット)、ロバ、ヒツジ、ウサギ、ヤギ、モルモット、ラクダ科動物、ウマ又はニワトリであってよい。
抗体は、単一特異性、二重特異性、三重特異性又はより高度の多重特異性であり得る。多重特異性抗体は、異なる標的抗原の異なるエピトープに対して特異的であってよく、或いは同じ標的抗原上の異なるエピトープに対して特異的であってよい(例えば、WO93/17715、WO92/08802、WO91/00360、WO92/05793、Tuttら、1991年、J. Immunol. 147巻、60〜69頁、米国特許第4,474,893号、第4,714,681号、第4,925,648号、第5,573,920号及び第5,601,819号、Kostelnyら、1992年、J. Immunol. 148巻、1547〜1553頁を参照) 。
抗体は、10-7M、5×10-8M、10-8M、5×10-9M、10-9M、5×10-10M、10-10M、5×10-11M、10-11M、5×10-12M、10-12M、5×10-13M、10-13M、5×10-14M、10-14M、5×10-15M又は10-15Mなどの標的抗原に対するそれらの結合親和力によっても記述することができる。
いくつかの実施形態において、抗体は、キメラ抗体である。キメラ抗体は、マウスモノクローナル抗体由来の可変領域及びヒト免疫グロブリン定常領域を有する抗体などの、抗体の異なる部分が異なる動物種由来である分子である。キメラ抗体を製造する方法は、当技術分野で公知である(例えば、Morrison、Science、1985年、229巻、1202頁、Oiら、1986年、Bio Techniques、4巻、214頁、Gilliesら、1989年、J. Immunol. Methods、125巻、191〜202頁、米国特許第5,807,715号、第4,816,567号及び第4,816,397号を参照)。
いくつかの実施形態において、抗体は、ベニア抗体を含む、ヒト化抗体であり得る。ヒト化抗体は、所望の抗原に結合する抗体分子であり、非ヒト動物種からの一つ又は複数の相補性決定領域(CDRs)、並びにヒト免疫グロブリン分子からのフレームワーク及び定常領域を有する。しばしば、ヒト領域におけるフレームワーク残基は、抗原結合を変化させるか、又は好ましくは改善するために、CDRドナー抗体の対応する残基で置換する。これらのフレームワーク置換は、当技術分野で周知の方法により、例えば、抗原結合に重要なフレームワーク残基を同定するためのCDRとフレームワーク残基との相互作用のモデリング及び特定の位置における異常なフレームワーク残基を同定するための配列比較により同定される (例えば、Queenら、米国特許第5,585,089号、Riecbmannら、1988年、Nature、332巻、323頁を参照)。抗体は、CDRグラフティング(欧州特許第0239400号、国際公開第91/09967号、米国特許第5,225,539号、第5,530,101号及び第5,585,089号)、ベニアリング又はリサーフェシング(欧州特許第0592106号、欧州特許第0519596号、Padlan、1991年、Molecular Immunology、28巻(4/5号)、489〜498頁、Studnickaら、1994年、Protein Engineering、7巻(6号)、805〜814頁、Roguskaら、1994年、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、91巻、969〜973頁)及びチェインシャフリング(米国特許第5,565,332号)(これらの参考文献のすべてが参照により本明細書に組み込まれている)などの当技術分野で公知の様々な技術を用いてヒト化することができる。
抗体は、ヒト抗体であってもよい。ヒト抗体は、ヒト免疫グロブリン配列由来の抗体ライブラリーを用いるファージディスプレイ法などの当技術分野で公知の様々な技術により製造することができる。例えば、米国特許第4,444,887号及び第4,716,111号、国際公開第98/46645号、国際公開第98/50433号、国際公開第98/24893号、国際公開第98/16654号、国際公開第96/34096号、国際公開第96/33735号及び国際公開第91/10741号を参照のこと。さらに、選択されるエピトープを認識するヒト抗体は、選択される非ヒトモノクローナル抗体、例えば、マウス抗体を用いて、同じエピトープを認識する完全にヒト抗体の選択を誘導する「誘導選択(guided selection)」と呼ばれる技術を用いて作製することができる(例えば、Jespersら、1994年、Biotechnology、12巻、899〜903頁を参照)。ヒト抗体は、ヒト免疫グロブリン遺伝子を発現するトランスジェニックマウスを用いて産生させることもできる。抗原に対するモノクローナル抗体は、従来のハイブリドーマ法を用いて免疫化トランスジェニックマウスから得ることができる。ヒト抗体を製造する技術の概要については、Lonberg及びHuszar、1995年、Int. Rev. Immunol.、13巻、65〜93頁を参照のこと。ヒト抗体及びヒトモノクローナル抗体を製造するこの技術の詳細な考察並びにそのような抗体を製造するためのプロトコールについては、例えば、PCT公開WO98/24893、WO92/01047、WO96/34096、WO96/33735、欧州特許第0598,877号、米国特許第5,413,923号、第5,625,126号、第5,633,425号、第5,569,825号、第5,661,016号、第5,545,806号、第5,814,318号、第5,885,793号、第5,916,771号及び第5,939,598号を参照のこと。
抗体の例としては、HERCEPTIN(登録商標)(トラスツズマブ(trastuzumab);Genentech)、RITUXAN(登録商標)(リツキシマブ(rituximab); Genentech)、リンツズマブ(lintuzumab)(Seattle Genetics, Inc.)、パリビズマブ(Palivizumab)(Medimmune)、アレムツズマブ(Alemtuzumab)(BTG)及びエプラツズマブ(Epratuzumab)(Immunomedics)などがある。
例示的実施形態において、抗体又は抗体誘導体は、CD19、CD20、CD21、CD22、CD30、CD33、CD38、CD40、CD70、CD133、CD138又はCD276に特異的に結合する。他の実施形態において、抗体又は抗体誘導体は、BMPR1B、LAT1(SLC7A5)、STEAP1、MUC16、巨核球増強因子(MPF)、Napi3b、Sema 5b、PSCA hlg、ETBR(エンドセリンB型受容体)、STEAP2、TrpM4、CRIPTO、CD21、CD79a、CD79b、FcRH2、HER2、HER3、HER4、NCA、MDP、IL20Rα、ブレビカン(Brevican)、Ephb2R、ASLG659、PSCA、PSMA、GEDA、BAFF-R、CXCR5、HLA-DOB、P2X5、CD72、LY64、FCRH1又はIRTA2に特異的に結合する。
抗体は、例えば、ウエスタンブロット、放射線免疫検定法、ELISA(酵素結合イムノソルベント検定法)、「サンドイッチ」免疫検定法、免疫沈降検定法、免疫放射線検定法、蛍光免疫検定法及びプロテインA免疫検定法などの技術を用いた競合的及び非競合的免疫検定システムなどの従来の方法によって標的抗原への特異的結合について検定することができる。(例えば、Ausubelら編、Short Protocols in Molecular Biology (John Wiley & Sons, Inc.、New York、第4版、1999年)、Harlow & Lane、Using Antibodies: A Laboratory Manual (Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor、N.Y.、1999年)を参照)
さらに、標的抗原への抗体の結合親和力及び抗体-抗原相互作用のオフレート(off-rate)は、表面プラスモン共鳴、標識抗体を用いた競合的FACS又は他の競合的結合検定法により測定することができる。競合的結合検定法の一つの例は、漸増量の非標識抗体の存在下での標識抗原(例えば、3H又は125I)と問題とする抗体とのインキュベーション、及び標識抗原に結合した抗体の検出を含む放射免疫検定法である。抗体の親和力及び結合オフレートは、スキャッチャードプロット(Scatchard plot)解析によりデータから決定することができる。第2抗体との競合も放射免疫検定法を用いて測定することができる。この場合、抗原を、漸増量の非標識第2抗体の存在下で標識化合物(例えば、3H又は125I)に結合した問題とする抗体とともにインキュベートする。或いは、抗体の結合親和力及び抗体-抗原相互作用のオンレート及びオフレートは、表面プラスモン共鳴により測定することができる。
抗体は、抗体の種類に応じた標準的方法により標的抗原の抗原含有フラグメントから製造することができる(例えば、Kohlerら、Nature、256巻、495頁(1975年)、Harlow & Lane、Antibodies、A Laboratory Manual (C.S.H.P.、NY、1988年)、Queenら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、86巻、10029〜10033頁(989年)及びWO90/07861、Dowerら、WO91/17271並びにMcCaffertyら、WO92/01047 (それぞれがすべての目的のために参照により組み込まれている)を参照)。例として、モノクローナル抗体は、例えば、ハイブリドーマ、組換え及びファージディスプレイ技術又はそれらの組合せの使用を含む様々な技術を用いて製造することができる。ハイブリドーマ技術は、例えば、Harlowら、前出、及びHammerlingら、In Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas、563〜681頁 (Elsevier、N.Y.、1981年)に一般的に述べられている。抗体を製造するのに用いることができるファージディスプレイ法の例としては、例えば、Briinnanら、1995年、J. Immunol. Methods、182巻、41〜50頁、Amesら、1995年、J. Immunol. Methods、184巻、177〜186頁、Kettleboroughら、1994年、Eur. J. Immunol.、24巻、952〜958頁、Persicら、1997年、Gene、187巻、9〜18頁、Burtonら、1994年、Advances in Immunology、57巻、191〜280頁、PCT出願番号PCT/GB91/01134、PCT公開WO90/02809、WO91/10737、WO92/01047、WO92/18619、WO93/11236、WO95/15982、WO95/20401並びに米国特許第5,698,426号、第5,223,409号、第5,403,484号、第5,580,717号、第5,427,908号、第5,750,753号、第5,821,047号、第5,571,698号、第5,427,908号、第5,516,637号、第5,780,225号、第5,658,727号、第5,733,743号及び第5,969,108号(開示が参照により本明細書に組み込まれている)に開示されているものなどがある。
単鎖Fvs及び抗体を製造するのに用いることができる技術の例としては、米国特許第4,946,778号及び第5,258,498号、Hustonら、1991年、Methods in Enzymology、203巻、46〜88頁、Shuら、1993年、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、90巻、7995〜7999頁並びにSkerraら、1988年、Science、240巻、1038〜1040頁に記載されているものなどがある。
抗体誘導体の例としては、結合ドメインが例えば、リガンド、受容体の細胞外ドメイン、ペプチド、天然に存在しないペプチドなどであってよい、結合ドメイン-Ig融合体などがある。免疫グロブリン又はFc領域との具体例としての融合体としては、sTNFRIIとFc領域との融合タンパク質であるエタナーセプト(etanercept)(米国特許第5,605,690号)、抗原提示細胞上で発現したLFA-3とFc領域との融合タンパク質であるアレファセプト(alefacept)(米国特許第5,914,111号)、細胞障害性Tリンパ球関連抗原-4(CTLA-4)とFc領域との融合タンパク質(J. Exp. Med.、181巻、1869頁(1995年))、インターロイキン15とFc領域との融合タンパク質(J. Immunol.、160巻、5742頁(1998年))、第VII因子とFc領域との融合タンパク質(Proc. Natl. Acad. Sci.USA、98巻、12180頁(2001年))、インターロイキン10とFc領域との融合タンパク質(J. Immunol.、154巻、5590頁(1995年))、インターロイキン2とFc領域との融合タンパク質(J. Immunol.、146巻、915頁(1991年))、CD40とFc領域との融合タンパク質(Surgery、132巻、149頁(2002年))、Flt-3(fms様チロシンキナーゼ)と抗体Fc領域との融合タンパク質(Acta. Haemato.、95巻、218頁(1996年))、OX40と抗体Fc領域との融合タンパク質(J. Leu. Biol.、72巻、522頁(2002年))並びに他のCD分子(例えば、CD2、CD30(TNFRSF8)、CD95(Fas)、CD106(VCAM-I)、CD137)、接着分子(例えば、ALCAM(活性化白血球細胞接着分子)、カドヘリン、ICAM(細胞内接着分子)-1、ICAM-2、ICAM-3)、サイトカイン受容体(例えば、インターロイキン-4R、インターロイキン-5R、インターロイキン-6R、インターロイキン-9R、インターロイキン-10R、インターロイキン-12R、インターロイキン-13Rアルファ1、インターロイキン-13Rアルファ2、インターロイキン-15R、インターロイキン-21Rアルファ)、ケモカイン、細胞死誘導シグナル分子(例えば、B7-H1、DR6(細胞死受容体6)、PD-1(プログラム死-1)、TRAIL R1)、共刺激分子(例えば、B7-1、B7-2、B7-H2、ICOS(誘導共刺激因子))、成長因子(例えば、ErbB2、ErbB3、ErbB4、HGFR)、分化誘導因子(例えば、B7-H3)、活性化因子(例えば、NKG2D)、シグナル伝達分子(例えば、gp130)、BCMA及びTACIとの融合タンパク質などがある。
非コアフコシル化抗体及び抗体誘導体を製造する方法
本発明の方法において有用である抗体及びその誘導体は、ハイブリドーマ、骨髄腫又は他の抗体発現哺乳類細胞から組換え発現技術により製造することができる。標的抗原に結合する抗体又はその誘導体の組換え発現は、抗体又はその誘導体をコードする核酸を含む発現ベクターの構築を一般的に必要とする。そのようなタンパク質をコードする核酸が得られたならば、当技術分野で周知の技術を用いた組換えDNA技術により、タンパク質分子の製造用のベクターを生成させることができる。Sambrook及びRussel、Molecular Cloning: A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.、第3版、2001年)、Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.、第2版、1989年)、Ausubelら、Short Protocols in Molecular Biology(John Wiley & Sons、New York、第4版、1999年)並びにGlick及びPasternak、Molecular Biotechnology: Principles and Applications of Recombinant DNA(ASM Press、Washington, D.C.、第2版、1998年)に記載されているような標準的技術を組換え核酸法、核酸合成、細胞培養、トランスジーン組み込み及び組換えタンパク質発現に用いることができる。
例えば、抗体の組換え発現のために、発現ベクターは、その重鎖又は軽鎖、或いはプロモーターに作動可能に連結された重鎖又は軽鎖可変ドメインをコードしてよい。発現ベクターは、例えば、抗体分子の定常領域をコードするヌクレオチド配列を含んでいてよく(例えば、WO86/05807、WO89/01036及び米国特許第5,122,464号を参照)、抗体の可変ドメインは、完全な重鎖又は軽鎖の発現のためにそのようなベクター内にクローンすることができる。発現ベクターを当技術分野で公知の技術により宿主細胞に転移し、次いで、トランスフェクト細胞をフコース類似体の存在下で当技術分野で公知の技術により培養して、抗体を産生させる。一般的に、二本鎖抗体の発現のために、重及び軽鎖の両方をコードするベクターを、完全な免疫グロブリン分子の発現のために宿主細胞中で共発現させることができる。
抗体又はその誘導体を発現させるために、様々な哺乳類細胞及び細胞株を用いることができる。例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)(例えば、DG44、Dxb11、CHO-K、CHO-K1及びCHO-S)などの哺乳類細胞を用いることができる。いくつかの実施形態において、ヒト細胞株を用いる。適切な骨髄腫細胞株は、SP2/0及びIR983F並びにNamalwaなどのヒト骨髄腫細胞株などである。他の適切な細胞としては、ヒト胚腎臓細胞(例えば、HEK293)、サル腎臓細胞(例えば、COS)、ヒト上皮細胞(例えば、HeLa)、PERC6、Wil-2、ジャーカット、ベロ、Molt-4、BHK及びK6H6などがある。他の適切な宿主細胞としては、YB2/0細胞などがある。他の実施形態において、宿主細胞は、YB2/0細胞でない。
いくつかの実施形態において、宿主細胞は、ハイブリドーマからの細胞である。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、NS0骨髄腫細胞を用いて発生させた融合により生成させたハイブリドーマでない。他の実施形態において、宿主細胞は、ハイブリドーマでない。
いくつかの実施形態において、宿主細胞は、フコーストランスポーター遺伝子ノックアウトを含まない。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、フコシルトランスフェラーゼ(例えば、FUT8)遺伝子ノックアウトを含まない。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、核酸をコードするGnTIIIのノックインを含まない。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、核酸をコードするゴルジアルファマンノシダーゼIIのノックインを含まない。
抗体又はその誘導体を発現させるために、様々な哺乳類宿主発現ベクター系を用いることができる。例えば、ヒトサイトメガロウイルスの主要中早期遺伝子(major intermediate early gene)プロモーターエレメント(major intermediate early gene promoter element)又はチャイニーズハムスター卵巣EF-1αプロモーターなどのベクターに連結したチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)(例えば、DG44、Dxb11、CHO-K、CHO-K1及びCHO-S)などの哺乳類細胞は、抗体又はその誘導体の産生のための有効な発現系である(例えば、Foeckingら、1986年、Gene、45巻、101頁、Cockettら、1990年、Bio/Technology、8巻、2頁、Allison、米国特許第5,888,809号を参照)。
細胞株を適切な培地中で培養する。適切な培地は、成長に必要な、例えば、塩、炭素源(例えば、糖)、窒素源、アミノ酸、微量元素、抗生物質、選択剤などを含むものなどである。例えば、Ham's FlO(Sigma)、最少必須培地(MEM、Sigma)、RPMI-1640(Sigma)、ダルベッコの修正イーグル培地(DMEM、Sigma)、PowerCHO(商標)細胞培地(Lonza Group Ltd.)、ハイブリドーマ血清不含有培地(Hybridoma Serum-Free Medium)(HSFM)(GIBCO)などの市販の培地は、宿主細胞を培養するのに適している。これらの培地のいずれかに必要に応じてホルモン及び/又は他の成長因子(インスリン、トランスフェリン又は表皮成長因子)、塩(塩化ナトリウム、カルシウム、マグネシウム及びリン酸塩など)、緩衝剤(HEPESなど)ヌクレオチド(アデノシン及びチミジンなど)、抗生物質(GENTAMYCIN(商標)など)、微量元素(マイクロモル範囲の最終濃度で通常存在する無機化合物と定義する)及びグルコース又は同等のエネルギー源を追加してよい。他の必要な補足物も当業者に公知であるような適切な濃度で含めることができる。温度、pHなどの培養条件は、発現のために選択した宿主細胞について以前に用いたものであってよく、当業者には明らかであろう。
培地にはフコースを添加しないことが好ましい。いくつかの実施形態において、培地は、血清不含有培地である。いくつかの実施形態において、培地は、動物由来タンパク質不含有(すなわち、動物タンパク質不含有)培地である。
有効量のフコース類似体を培地に添加する。この状況において、「有効量」は、抗体又は抗体誘導体の複合N-グリコシド結合糖鎖へのフコースの組み込みを少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%又は少なくとも50%減少させるのに十分な類似体の量を意味する。いくつかの実施形態において、フコース類似体の有効量は、抗体又は抗体誘導体の複合N-グリコシド結合糖鎖へのフコースの組み込みを少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%又は少なくとも90%減少させるのに十分なものである。
抗体又は抗体誘導体を発現する細胞は、フコース類似体を添加した適切な容積の培地中で宿主細胞を成長させることによって培養することができる。細胞は、Tフラスコ、スピンナー及びシェーカーフラスコ、WaveBag(登録商標)バッグ、ローラボトル、バイオリアクター及び撹拌槽型バイオリアクターなどの適切な培養システムで、当技術分野で公知の方法により培養することができる。足場依存性細胞も撹拌槽型バイオリアクター中懸濁液中に保持されているマイクロ担体、例えば、ポリマースフェア上で培養することができる。或いは、細胞は、単一細胞懸濁液中で成長させることができる。培地は、培地を単一バッチで細胞に1回加える、バッチ法で、或いは培地の小バッチを定期的に加える、供給バッチ法で加えることができる。培地は、培養の終了時に、又は培養中に数回採集することができる。連続潅流生産法も当技術分野で公知であり、新鮮培地を培養中に連続供給すると同時に、同じ容積を反応器から連続的に抜き出すことを必要とする。潅流培養は、一般的にバッチ培養より高い細胞密度を達成し、これを反復収集で数週間又は数ヵ月間維持することができる。
バッチ培養で成長させる細胞について、培地の容積は、一般的に少なくとも750mL、1リットル、2リットル、3リットル、4リットル、5リットル、10リットル、15リットル、20リットル又はそれ以上である。産業上の利用においては、培地の容積は、少なくとも100リットル、少なくとも200リットル、少なくとも250リットル、少なくとも500リットル、少なくとも750リットル、少なくとも1000リットル、少なくとも2000リットル、少なくとも5000リットル又は少なくとも10000リットルであり得る。フコース類似体は、シードトレインに、急速増殖相後の最初のバッチ培地に、又は培地とともに連続的に(例えば、連続供給中に)加えることができる。例えば、培地のその後の添加によって抗体又は抗体誘導体の非コアフコシル化を達成するのに依然として有効であるレベルにフコース類似体の濃度が変化するように、フコース類似体を初期シードトレイン又は原料に10×又は100×濃度で加えることができる。或いは、フコース類似体を培地に直接加え、希釈の必要がない。いずれの場合でも、所望の抗体又は抗体誘導体の産生を最適化するために、フコース類似体を一般的に細胞培養工程における比較的初期に加え、有効濃度を培養工程を通して維持する。
いくつかの実施形態において、本発明の方法により産生される抗体又は抗体誘導体は、フコース類似体の不存在下で培養した宿主細胞から産生される抗体又は抗体誘導体と比較して、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%又は少なくとも50%の非コアフコシル化タンパク質(例えば、コアフコシル化を欠く)を含む。いくつかの実施形態において、本発明の方法により産生される抗体又は抗体誘導体は、フコース類似体の不存在下で培養した宿主細胞から産生される抗体又は抗体誘導体と比較して、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%の非コアフコシル化抗体又は抗体誘導体を含む。いくつかの実施形態において、本発明の方法により産生される抗体又は抗体誘導体の組成物は、100%未満の非コアフコシル化抗体及び/又は抗体誘導体を含む。
有効である(式I、II、III、IV、V及びVIのいずれかの)フコース類似体の量は、標準的な細胞培養方法により決定することができる。例えば、最適投与範囲を特定する助けとするために、細胞培養アッセイを用いることができる。用いる正確な量は、投与の時間、宿主細胞株、細胞密度などにも依存する。有効量は、in vitroモデル試験系から得られる用量反応曲線から外挿することができる。
いくつかの実施形態において、フコース類似体は、10nM〜50mMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、10nM〜10mMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、100nM〜5mMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、100nM〜3mMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、100nM〜2mMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、100nM〜1mMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、1μM〜1mMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、10nM〜1mMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、10nM〜500μMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、1μM〜500μMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、1μM〜250μMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、10μM〜100μMの濃度で培地中に存在する。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、少なくとも10nMの濃度で培地に溶ける(宿主細胞の維持/成長のための適切な温度で)。いくつかの実施形態において、フコース類似体は、少なくとも100nMの濃度で培地に溶ける(宿主細胞の維持/成長のための適切な温度で)。
フコースが糖鎖の還元末端におけるN-アセチルグルコサミンに結合している糖鎖に対するフコースが糖鎖の還元末端におけるN-アセチルグルコサミンに結合していない糖鎖の含量(例えば、比)は、例えば、実施例に記載されているように測定することができる。他の方法は、ヒドラジン分解又は酵素消化を行い(例えば、Reiko Takahashiにより編集されたBiochemical Experimentation Methods 23:Method for Studying Glycoprotein Sugar Chain(Japan Scientific Societies Press)(1989年)を参照)、放出された糖鎖の蛍光標識又は放射性同位体標識を行い、次いで、標識糖鎖をクロマトグラフィーにより分離する方法などである。また、放出された糖鎖の組成は、HPAEC-PAD法により糖鎖を分析することにより測定することができる(例えば、J. Liq Chromatogr.、6巻、1557頁(1983年)を参照)。(一般的に米国特許出願公開第2004-0110282号を参照)
いくつかの実施形態において、本発明の方法により産生される抗体又は抗体誘導体は、フコース類似体の不存在下で産生される抗体又は抗体誘導体より高いエフェクター機能(例えば、ADCC活性)を有する。エフェクター機能活性は、培地中のフコース類似体の濃度及び/又はフコース類似体への曝露の持続時間を変化させることによって調節することができる。ADCC活性は、当技術分野で公知のアッセイを用いて測定することができ、具体例としての実施形態において、コアフコシル化親抗体と比較して少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍又は20倍増加する。抗原陽性培養細胞株に対する細胞障害活性は、エフェクター機能を測定することによって評価することができる(例えば、Cancer Immunol. Immunother.、36巻、373頁(1993年)に記載されているように)。
抗体又は抗体誘導体は、例えば、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析及びアフィニティクロマトグラフィーを用いて精製することができ、アフィニティクロマトグラフィーが好ましい精製技術である。アフィニティリガンドとしてのプロテインAの適合性は、動物種及び抗体又は抗体誘導体に存在するいずれかの免疫グロブリンFcドメインのイソ型に依存する。プロテインAは、ヒトIgG1、2又は4重鎖に基づく抗体又は抗体誘導体を精製するために用いることができる。
プロテインGは、マウスイソ型並びに一部のヒト抗体又は抗体誘導体に用いることができる。アフィニティリガンドが結合しているマトリックスは、アガロースであることが最も多いが、他のマトリックスが利用可能である。孔径制御多孔性ガラス又はポリ(スチレンジビニル)ベンゼンなどの機械的に安定なマトリックスは、アガロースにより達成することができるものより速い流速及び短い処理時間が可能となる。抗体又は抗体誘導体がCH3ドメインを含む場合、Bakerbond ABX(商標)樹脂(J. T. Baker、Phillipsburg、NJ)が精製に有用である。イオン交換カラム(陽イオン又は陰イオン交換)上の分画、エタノール沈澱、逆相HPLC、シリカ上のクロマトグラフィー、ヘパリンSEPHAROSE(商標)上のクロマトグラフィー、陰イオン又は陽イオン交換樹脂(ポリアスパラギン酸カラムなど)上のクロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS-PAGE及び硫酸アンモニウム沈澱などのタンパク質精製の他の技術も、回収する抗体又は抗体誘導体によって利用可能である。
精製段階(単数又は複数)の後、目的とする抗体又は抗体誘導体及び不純物を含む混合物を低pH疎水性相互作用クロマトグラフィー(例えば、pH約2.5〜4.5の溶出緩衝液を用い、好ましくは低塩濃度(例えば、約0〜0.25M塩)で実施する)にかけることができる。
抗体又は抗体誘導体の使用
本発明の方法により調製される抗体及び抗体誘導体は、様々な治療適用分野及び治療以外の適用分野に用いることができる。例えば、抗体は、治療用抗体として用いることができる。抗体誘導体(例えば、受容体-Fc融合体)は、治療用分子として用いることができる。いくつかの実施形態において、抗体又は抗体誘導体は、他の分子に結合されていない。いくつかの実施形態において、抗体は、適切な薬物(例えば、抗体薬物結合体)又は他の活性薬に結合されている。抗体及び抗体誘導体は、診断アッセイ、予後アッセイ、放出アッセイなどの治療以外の目的のためにも用いることができる。
医薬組成物
本発明の方法により調製される抗体及び抗体誘導体は、治療適用分野及び治療以外の適用分野向けに製剤化することができる。抗体及び誘導体は、治療上又は予防上有効な量の抗体又は誘導体及び一つ又は複数の薬学的に適合性のある(許容される)成分を含む医薬組成物として製剤化することができる。例えば、医薬又は非医薬組成物は、一般的に一つ又は複数の担体(例えば、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油などの石油、動物、植物又は合成由来のものを含む、水及び油などの滅菌液体)を含む。水は、医薬組成物を静脈内投与する場合のより一般的な担体である。生理食塩溶液並びにデキストロース及びグリセロール水溶液も特に注射用溶液の液体担体として用いることができる。適切な賦形剤としては、例えば、アミノ酸、デンプン、グルコース、乳糖、ショ糖、ゼラチン、麦芽、コメ、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどがある。組成物は、所望の場合、微量の湿潤若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤も含んでいてよい。これらの組成物は、溶液、懸濁剤、乳剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、徐放性製剤などの形態をとり得る。適切な医薬担体の例は、E.W. Martinにより「Remington's Pharmaceutical Sciences」に記載されている。そのような組成物は、患者への適切な投与のための形を与えるための、適切な量の担体とともに、一般的には精製された形の治療上有効な量のタンパク質を一般的に含む。製剤は、投与方法に対応する。
一般的に、静脈内投与用組成物は、滅菌等張性水性緩衝液に溶解した溶液である。必要な場合、該薬剤は、可溶化剤及び注射部位の疼痛を軽減するためにリグノカインなどの局所麻酔薬も含んでいてよい。一般的に、成分は、例えば、活性物質の量を表示したアンプル又はサッシェットなどの密封容器に入れた乾燥した凍結乾燥粉末又は水不含有濃縮物として別個に又は合わせて混合して単位剤形で供給する。該薬剤を注入により投与すべきである場合、滅菌医薬用水又は生理食塩水を含む注入ビンを用いて調剤することができる。該薬剤を注射により投与する場合、投与前に成分を混合することができるように、滅菌注射用水又は生理食塩水のアンプルを供給することができる。
本発明を、本発明の範囲を限定することを意図するものでない以下の実施例においてさらに記述する。
アルキニルフコースペルアセテートの合成及びフコース類似体の合成の一般的手順
アルキニルフコースペルアセテート(ペルアセチルアルキニルフコース及びアルキニルペルアセチルフコースとも呼ばれる)(化合物7)の調製は、Sawaら、2006年、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、103巻、12371〜12376頁及びHsuら、2007年、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、104巻、2614〜2619頁に記載されており、次の修正を加えた。すなわち、Pelphreyら、2007年、J. Med. Chem.、50巻、940〜950頁により記載されているようにCorey-Fuchsホモロゲーション配列(homologation sequence)を用いてアルキニル基を導入した。
他のフコース類似体に関する一般的方法は次のとおりである。一般的試薬及び溶媒は、次のものを除いてFisher又はSigma-Aldrichから購入した。L-ガラクトノ-1,4-ラクトンは、Carbosynth Limitedから購入した。1H-NMRスペクトルは、400MHzでVarian Mercuryスペクトロメーターで記録した。LC/MSデータは、PDA検出器付きHP 1100 HPLCを用いたWaters Micromass機器により得た。用いたカラムは、Phenomenex SynergiMax PR-C12カラム(2mm×150mm)であり、0.05%ギ酸を含むMeCN-水勾配を用いて溶出した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(FCC)は、EM Science製の230〜400メッシュASTMシリカゲルを用いて、或いはChromatotronを用いて実施した。AnaltechシリカゲルGHLFプレートを薄層クロマトグラフィーに用い、TLCプレートをバニリン又はヨウ素で染色した。HPLCは、PDA検出器付きWaters Allianceシステムを用いて実施した。
アルキニルフコースペルアセテートの存在下での抗体発現
抗体のグリコシル化に対するアルキニルフコースペルアセテートの影響を確認するために、ヒト化IgG1抗CD70モノクローナル抗体h1F6を発現するCHO DG44細胞株(国際特許公開WO06/113909を参照)を37℃、5%CO2で30mLのCHO培地中1mL当たり3.0×105細胞で、125mL振とうフラスコ中100RPMで振とうすることにより培養した。CHO培地にインスリン様成長因子(IGF)、ペニシリン、ストレプトマイシン及び50又は100μMアルキニルフコースペルアセテート(実施例1で述べたように調製)を添加した。培養に3日目に50又は100μMアルキニルフコースペルアセテート培養についてそれぞれ2.5又は5mMアルキニルフコースペルアセテートを含む2%容積の供給培地を供給した。4日目に、各培養を分割し、1:4で新鮮培地に入れた。5、7、9及び10日目に培養に833μM又は1.66mMアルキニルフコースペルアセテートを含む6容積%の供給培地を供給した。13日目に培地を0.2μmフィルターに通して、馴化培地を収集した。
抗体の精製は、1×リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4であらかじめ平衡化したプロテインAカラムに馴化培地を加えることによって実施した。20カラム容積の1×PBSでカラムを洗浄した後、5カラム容積のImmunopure IgG溶出緩衝液(Pierce Biotechnology、Rockford、IL)を用いて抗体を溶出した。10容積%の1MトリスpH8.0を溶出画分に加えた。試料を1×PBS中に一夜透析した。
アルキニルフコースペルアセテートの存在下での発現により産生された抗体のLC-MS(Q-Tof)分析
実施例2からの精製h1F6抗体に存在するグリコシル化パターンを確認するために、10μLの100mM DTTを90μLのPBS中1mg/mL抗体に加え、37℃で15分間インキュベートすることにより、抗体の鎖内ジスルフィド結合を還元した。この溶液(20μL)をPLRP-S HPLCカラム(Polymer Laboratories、Amherst、MA)上に注入し、次のような勾配溶離を行った:溶媒A、水中0.05%TFA;溶媒B、アセトニトリル中0.035%TFA;0〜12.5分70〜50%Aの線型勾配。HPLC溶出物を、m/z500〜4000を収集するコーン電圧を35Vとしてエレクトロスプレイイオン化Q-Tof質量分析計(Waters、Milford、MA)で分析した。重鎖に関するデータをMassLynx4.0におけるMaxEnt1関数を用いてデコンボリュートした。
驚くべきことに、アルキニルフコースペルアセテートの存在下で成長させた細胞からの抗体の重鎖は、対照抗体(すなわち、アルキニルフコースペルアセテートの不存在下で成長させた細胞からの抗体の重鎖)と比較して約146Daの減少を示した。この所見は、アルキニルフコースペルアセテートの培養への添加によって抗体のグリコシル化パターンが著しく変化しなかったことを示唆するものであった。それよりむしろ、アルキニルフコースペルアセテートの添加によって、グリコシル化の軽微であるが、検出可能な変化が引き起こされた。質量の変化は、抗体にフコースが存在しない状態と一致している。
オリゴ糖のキャピラリー電気泳動
実施例3のh1F6抗体上のグリカンの特性をさらに明らかにするために、キャピラリー電気泳動を実施した。抗体の試料を水に緩衝液交換した。300μgの各試料をPNGaseFで37℃で一夜処理して、オリゴ糖を放出させた。冷メタノール(-20℃)を加え、14000rpmで10分間遠心分離することにより、試料のタンパク質成分を除去した。上清を乾燥し、1Mシアノ水素化ホウ素ナトリウム/THF中APTS(8-アミノピレン-1,3,6-トリスルホン酸、三ナトリウム塩)を用いて22℃で一夜オリゴ糖を標識した。標識オリゴ糖を水で希釈し、N-CHO被覆毛細管中Beckman Coulter PA-800(Beckman Coulter)を用いたキャピラリー電気泳動により分析した。図1Aについては、試料をN-結合型ゲル緩衝液中で分析した(Beckman Coulter、Fullerton、Calif、USA)。図1B及び1Cについては、pH4.5の40mM EACA、0.2%HPMC中で試料を分析した。試料を0.5psiで8秒間にわたり注入し、30kVで15分間分離した。標識オリゴ糖は、488λの励起波長を用いたレーザー誘導蛍光(LFI)を用いて検出した。放射蛍光は、520λで検出した。
抗体の試料はまた、β-ガラクトシダーゼで処理して、ガラクトースを除去した。抗体試料を水に緩衝液交換した。300μgの各試料をPNGaseFで37℃で一夜処理して、オリゴ糖を放出させた。冷メタノール(-20℃)を加え、14000rpmで10分間遠心分離することにより、試料のタンパク質成分を除去した。上清を乾燥し、水に再懸濁し、β-ガラクトシダーゼで処理した。オリゴ糖を乾燥し、次いで、1Mシアノ水素化ホウ素ナトリウム/THF中APTSを用いて22℃で一夜標識した。標識オリゴ糖を水で希釈し、pH4.5の40mM EACA、0.2%HPMC中で実施するN-CHO被覆毛細管中Beckman Coulter PA-800(Beckman Coulter)を用いたキャピラリー電気泳動により分析した。試料を0.5psiで8秒間にわたり注入し、30kVで15分間分離した。標識オリゴ糖は、488λの励起波長を用いたレーザー誘導蛍光(LFI)を用いて検出した。放射蛍光は、520λで検出した。
キャピラリー電気泳動のデータの解析を図1に示す。図1Aに対照h1F6抗体からのグルカンの電気泳動図を示す。図1Bにアルキニルフコースペルアセテートの存在下で成長させた宿主細胞から産生されたh1F6抗体からのグリカンの電気泳動図を示す。図1Aと図1Bとの比較により、非コアフコシル化G0-Fの量の増加(並びにコアフコシル化G0及びG1レベルの対応する減少)が明らかになった。非コアフコシル化G1ピークがコアフコシル化G0と共に移動したため、異なるグリカンの相対的分布を測定することが困難であった。データをデコンボリュートするために、別の抗体試料をβ-ガラクトシダーゼで処理した。図1Cを参照すると、ガラクトースを除去することにより、電気泳動図が効果的に2ピークG0及びG0-F(フコース欠如)となった。このβ-ガラクトシダーゼ処理試料において、オリゴ糖の約85%が非コアフコシル化であり、6%がコアフコシル化されている。残りは、微量化学種からなっている。
抗体依存性細胞障害性(ADCC)アッセイ
実施例2で産生させたh1F6抗体の一部がコアフコシル化していなかった(親抗体と比較して)ことを確認するために、ADCCアッセイにより抗体の活性を測定した。ADCC活性アッセイは、以前に記載されたように(McEarchemら、Blood、109巻、1185頁(2007年)参照)、標準的な51Cr放出アッセイであった。手短に述べると、786-O細胞株標的腫瘍細胞を100μCi Na[51Cr]O4で標識し、洗浄した。正常FcγRIIIA 158Vドナー(Lifeblood、Memphis、TN)から得た非接着性末梢血単核細胞(PBMC)からエフェクター(NK)細胞を調製した。細胞画分について、免疫磁気ビーズ(EasySep、StemCell Technologies、Vancouver、BC、Canada)を用いたT、B及び単球サブセットの除去と、CD4、CD8、CD20及びCD14+細胞のネガティブ枯渇(negative depletion)により、Ficoll-Paque密度勾配にわたる遠心分離の後にCD16+NK細胞を濃縮した。Na2[51Cr] O4標識786-O標的腫瘍細胞をmAb及びCD16+エフェクター細胞と10:1のエフェクター:標的細胞比で混合した。
37℃で4時間インキュベートした後、培養上清中に放出された放射能(51Cr)を測定し、特異的細胞溶解率を(試験試料cpm -自然cmp)/(総cpm -自然cmp)×100として計算した。自然及び総cpmは、それぞれ培地単独中でインキュベートした標的細胞の上清及び1%Triton-X100で溶解した標的細胞から測定した。
図2を参照すると、PBMCをナチュラルキラー(NK)細胞(158V表現型を有する)の源として用いたADCCアッセイにおいて、対照抗CD70mAb(黒丸)はCD70+標的細胞を用量依存的に溶解したが、非結合性対照ヒトIgG(黒菱形)では溶解は認められなかった。これに対して、アルキニルフコースペルアセテート(「AlkF」)の存在下で成長させた宿主細胞から分離した抗CD70抗体は、高いADCC活性を有する(白丸及び三角)。対照抗CD70抗体の半最大溶解(EC50)は、約9ng/mLであったが、50μM及び100μM AlkFの存在下で産生されたmAbのEC50濃度は、それぞれ0.5及び0.3ng/mLであった。後者の抗体はまた、対照抗CD70 mAbにより達成された値(42.5±5.8%)と比較して、より高い最大特異的溶解(53.3±3.8及び54.8±4.7%)を生じさせた。
FcγR結合アッセイ
実施例2の対照CD70抗体と非コアフコシル化抗体の結合を比較するために、Fcγ受容体結合アッセイを実施した。手短に述べると、ヒトFcγRIIIA V 158又はマウスFcγRIVを発現する安定なCHO DG-44細胞を、PBS、0.1%BSA(重量/容積)緩衝液中次の抗CD70抗体のそれぞれの連続希釈物の存在下で、それぞれ50nモル/L又は200nモル/L Alexa Fluor 488標識抗CD70 IgG1と混合した:対照h1F6抗体及びアルキニルフコースペルアセテートの存在下で培養した宿主細胞からのh1F6抗体。混合物を暗所、氷上で60分間インキュベートした。標識細胞をLSRII FACS分析装置を用いて検出し、Prism v5.01を用いて4パラメーターロジスティック式への非線型最小二乗適合によりデータを解析して、EC50値を推定した。
非コアフコシル化抗CD70抗体(三角)は、huFcγ受容体(図3A)及びmuFcγ受容体(図3B)への結合に関して蛍光標識抗CD70親抗体(四角)と競合した。非コアフコシル化抗CD70は、マウス受容体muFcγRIVへの結合に関して親(対照)抗CD70抗体より競合で優位であり、それぞれ20.8nM及び368.9nMのEC50値を有していた(18倍の差)。非コアフコシル化抗CD70は、ヒト受容体huFcγRIIIA V 158への結合に関しても親抗体より競合で優位であり、それぞれ7.99nM及び112.9nMのEC50値を有していた(14倍の差)。
アルキニルフコースペルアセテートの存在下での他の抗体の発現
その他の抗体のグリコシル化に対するアルキニルフコースペルアセテートの影響を確認するために、次の細胞株から抗体を発現させた:DG44細胞におけるCD70Ab h1F6、DG44細胞におけるCD19Ab hBU12(2008年7月11に出願された米国仮出願第61/080,169号を参照)、DG44細胞におけるCD30Ab cAC10並びにSP2/0及びCHO-K1細胞におけるCD33Ab HuM195(2008年10月17に出願された米国出願第12/253,895号も参照)。手短に述べると、細胞株を最初に37℃、5%CO2で30mLのCHO選択培地中1mL当たり3.0×105細胞で、100RPMで振とうして培養した。述べたように、培地にインスリン様成長因子(IGF)、ペニシリン、ストレプトマイシン及び50μMアルキニルフコースペルアセテートを添加した。培養に3日目に2.5mMアルキニルフコースペルアセテートを含む2%容積の供給培地を供給した。4日目に、培養を分割し、1:4で新鮮培地に入れた。5、7、9及び10日目に培養に833μMアルキニルフコースペルアセテートを含む6容積%の供給培地を供給した。13日目に培地を0.2μmフィルターに通して、馴化培地を収集した。
抗体の精製は、1×リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4であらかじめ平衡化したプロテインAカラムに馴化培地を加えることによって実施した。5カラム容積のImmunopure IgG溶出緩衝液(Pierce Biotechnology、Rockford、IL)を用いて抗体を溶出した。10容積%の1MトリスpH8.0を溶出画分に加えた。試料を1×PBS中に一夜透析した。
抗体のQtof分析により、実施例3の結果と同様な結果が明らかになった。アルキニルフコースペルアセテートの不存在下で成長させた宿主細胞から産生された抗体の重鎖と比較して、アルキニルフコースペルアセテートの存在下で成長させた宿主細胞から産生された抗体の重鎖は、フコースが存在しないことと一致した、約146Da減少したことが認められた。図4を参照すると、各抗体のG0ピーク(ガラクトースなし)について、アルキニルフコースペルアセテートの不存在下及び存在下で成長させた細胞からの重鎖(各パネルの上及び下部分)の間の観測された質量の変化は、144Da(抗CD70抗体、図4A)、145Da(抗CD19抗体、図4B)、146Da(抗CD30抗体、図4C)及び146Da(抗CD33抗体、図4D)の減少であった。これらの分子量の減少は、フコース以外の抗体炭水化物中に認められるいかなる他の糖:マンノース及びガラクトース、162Da、N-アセチルグリコサミン、203Da及びシアル酸、291Daの喪失とも一致しない。
エフェクター機能アッセイ
非コアフコシル化ヒト化CD19抗体であるhBU12のエフェクター機能ADCC及びACCPを測定した。ADCC活性は、一般的にRamos細胞を用いて実施例5で述べたように測定した。NK細胞は、158V及び158F FcγIIIa表現型を有する個人から分離した。
抗体依存性細胞食作用(ADCP)は、以前に記載された方法(McEarchernら、Blood、109巻、1185頁(2007年))を用いて評価した。手短に述べると、抗体及び初代ヒトマクロファージを加える前に、標的Ramos細胞を蛍光色素PKH26(Sigma、St. Louis、MO)とともにインキュベートした。マクロファージは、500U/mlヒトG-MCSF(PeproTech、Rocky Hill、NJ)の存在下で10〜14日間培養した正常ヒトPBMCから発生させた。37℃で1時間インキュベートした後、マクロファージをFITC結合CD11b抗体(BD Pharmingen)で標識した。マクロファージによる標的細胞の取り込み(食作用)は、フローサイトメトリーにより評価し、Carl Zeiss Axiovert 2000M顕微鏡を用いて免疫蛍光により視覚化した。特異的食作用は、hIgG1バックグラウンド値について補正することによって確定した。
図5A及び5Bを参照すると、非コアフコシル化CD19抗体(黒三角)は、対照(コアフコシル化)抗体(黒四角)と比較して、158VバックグラウンドにおけるEC50の約100倍の増加と最大標的細胞溶解の3.5倍の増加を示した。158Fバックグラウンドにおいて、非コアフコシル化CD19抗体(白三角)は、対照(コアフコシル化)抗体と比較して、EC50の約100倍の増加と最大標的細胞溶解の10倍の増加を示した。これに対して、非コアフコシル化抗体と対照抗体との間にACDP活性の変化は認められなかった(データは示さず)。
ハイブリドーマによる抗体の発現
三つの抗体発現ハイブリドーマ株について、これらの細胞株からの抗体コアフコシル化に対するアルキニルフコースペルアセテートの影響を確認するために試験を行った。これらのハイブリドーマは、1)キメラ抗Ley抗原抗体BR96を発現するBALB/Cマウス脾臓細胞及びP2X63-AG8.653マウス骨髄腫細胞融合体、2)マウス抗Liv1抗体を発現するBALB/Cマウス脾臓細胞及びNS0マウス骨髄腫細胞融合体、並びに3)マウス抗Liv1抗体を発現するBALB/Cマウス脾臓細胞及びSP2/0マウス骨髄腫細胞融合体であった。これらのハイブリドーマを、37℃、5%CO2で50μMアルキニルフコースペルアセテートを添加した30mLのハイブリドーマ血清不含有培地(Invitrogen, Carlsbad CA)中1mL当たり3.0×105細胞で、125mL振とうフラスコ中100RPMで振とうして培養した。培養に3日目に2容積%の供給培地を供給した。4日目に、各培養を分割し、1:4で新鮮培地に入れた。5、7、9及び10日目に培養に6容積%の供給培地を供給した。培養の生存率が60%以下に低下したとき、又は13日目に培地を0.2μmフィルターに通して、馴化培地を収集した。
抗体の精製は、1×リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4であらかじめ平衡化したプロテインAカラムに馴化培地を加えることによって実施した。20カラム容積の1×PBSでカラムを洗浄した後、5カラム容積のImmunopure IgG溶出緩衝液(Pierce Biotechnology、Rockford、IL)を用いて抗体を溶出した。10容積%の1MトリスpH8.0を溶出画分に加えた。試料を1×PBS中に一夜透析した。
試験したアルキニルフコースペルアセテートの濃度では、コアフコシル化は、BALB/C-SP2/0融合体のハイブリドーマで阻害されたが、BALB/C/P2X63-AG8.653及びNS0融合体では阻害されなかった。
5-エチニルアラビノーステトラアセテート(7)の合成
Figure 2011519567
1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-α-L-ガラクトース(2):スキーム1における化合物は、Hsuら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、104巻、2614〜19頁(2004年)に記載されているように一般的に調製した。手短に述べると、CH3OH(60ml)中L-ガラクトノ-1,4-ラクトン(1)(10g、56.1mモル)を0℃の水(250.0ml)及びAmberlite IR120(H+)樹脂(10g)と混合した。緩やかに撹拌しながらNaBH4(1.0当量、2.22g、56mモル)を1時間にわたって少しずつ加えた(6回添加)。NaBH4の添加が完了した後、反応混合物を0℃で1時間緩やかに撹拌し、次いで、残りのNaBH4の分解を促進するために0℃で15分間激しく撹拌した。液体をデカントし、樹脂をメタノール(2×25mL)で洗浄し、溶液を減圧下で、次いで、高真空下で一夜濃縮したところ、ガラス状物質が形成された。得られた固体にアセトン(220.0ml)、CuSO4(22g)及びH2SO4(2ml)を加え、溶液を室温で少なくとも24時間激しく撹拌した。24時間後に、TLC(ヘキサン中50%酢酸エチル)による検査で、バニリンディップ染色による染色と加熱により生成物の生成が示された(Rf約0.5)。反応混合物をCa(OH)2又はCu(OH)2(約15g)で中和し、真空ろ過した。残留物を10%〜50%ヘキサン中酢酸エチルによる勾配溶離を用いたフラッシュラジカルクロマトグラフィーにより精製した。純画分を合わせて3.3g(23%)を得た。1H NMR (CD3OD, 400MHz) δ: 5.48 (d, J=4.5Hz, 1H), 4.62 (dd, J=7.8, 2.3Hz, 1H), 4.24 (dd, J=4.9, 2.3Hz), 4.27 (dd, J=8.0, 1.8Hz), 3.85 (m, 1H), 3.64 (m, 2H), 1.51 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 1.32 (s, 6H).
1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-α-L-ガラクタルピラノシド(3):乾燥塩化メチレン(114ml)中クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)(8.2g、38mモル)、酢酸ナトリウム(6.2g、76mモル)及び4Åモレキュラーシーブ(16g)の懸濁液を1時間撹拌した。この混合物に乾燥塩化メチレン(57ml)中アルコール(化合物2)(3.3g、12.7mモル)の溶液を1滴ずつ加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をヘキサン/エーテル(1:1、300ml)で希釈し、溶液をシリカゲルの層を通してろ過した。フィルターパッドを酢酸エチル(200mL)で洗浄した。ろ液を減圧及び高真空下で一夜濃縮して2.9g(88%)を得た。1H NMR (C6D6; 400MHz) δ 9.61 (s, 1H), 5.44 (d, J=5.1Hz, 1H), 4.27 (dd, J=2.3Hz, 1H), 4.24 (dd, J=2.3Hz, 1H), 4.13(d, J=2.3Hz, 1H), 4.04 (dd, J=2.3Hz, 1H), 1.32( s, 3H), 1.2 (s, 3H), 0.98 (s, 3H), 0.93 (s, 3H).
ジブロモオレフィン(4):火力乾燥25mL丸底フラスコにCBr4(2.38g、7.14mモル)及び塩化メチレン(50mL)を加えた。溶液を0℃に冷却し、Ph3P(3.71g、14.3mモル)を加えた。混合物を15分間撹拌し、アルデヒド(化合物3)(0.62g、2.38mモル)を塩化メチレン(5mL)中溶液として加えた。反応をTLCによりモニターした。5分後に反応が完結した。混合物を減圧下で約5mLに濃縮し、これを、10%続いて25%ヘキサン中酢酸エチルを用いたフラッシュラジカルクロマトグラフィーにより直接精製した。生成物含有画分(バニリン染色により暗紫色に染色(25%ヘキサン中酢酸エチルでRf=0.5))を合わせて濃縮して、495mg(51%)を得た。1H NMR (CDCl3; 400MHz) δ: 6.86 (d, J=8.2Hz, 1H), 5.39 (d, J=4.9Hz, 1H), 4.62 (dd, J=8.0, 1.8Hz, 1H), 4.37 (dd, J=7.8, 2.3 Hz), 4.03 (dd, J= 5.1, 2.5Hz, 1H), 3.90 (dd, J=5.8, 2.0Hz, 1H), 1.1 (s, 3H), 1.0 (s, 3H), 0.67 (s, 3H), 0.63 (s, 3H).
6,7-デオキシ-1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-α-L-ガラクトヘプト-6-イノピラノシド(5):-78℃のTHF(15mL)中ジブロモオレフィン(化合物4)(500mg、1.2mモル)にn-BuLi(3.0mLの1.6Mヘキサン溶液、4.87mモル)を加え、塩化アンモニウムの溶液で処理する前に反応物を1時間撹拌した。層を分離し、水性物質をヘキサン(3×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた残留物をラジアルクロマトグラフィーにより精製して、483mg(79%)を得た。1H NMR (CDCl3; 400MHz) δ: 5.39 (d, J=5.0Hz, 1H), 4.69 (t, J=2.3Hz, 1H), 4.36 (dd, J=7.6, 2.5Hz), 4.01 (dd, J=5.0, 2.5Hz, 1H), 3.94 (dd, J=7.6, 2.0Hz, 1H), 2.01 (d, J=2.3Hz, 1H), 1.50 (s, 3H), 1.23 (s, 3H), 1.11 (s, 3H), 0.92 (s, 3H).
5-エチニルアラビノース(6):アルキン(化合物5)(0.483g、1.9mモル)を含むフラスコにTFA溶液(10ml、H2O中90%TFA)を0℃で徐々に加えた。反応物を氷上で1時間撹拌し、真空中で濃縮した。
5-エチニルアラビノーステトラアセテート(7):(一般的手順)5-エチニルアラビノース(化合物6)の得られた残留物をピリジン(10ml)、N,N-ジメチルアミノピリジン(5.0mg)及び無水酢酸(10ml)で処理し、一夜撹拌し、残留物が得られるまで濃縮し、ジクロロメタンで希釈した。混合物を4mmラジアルクロマトトロンプレート上に吸引し、25%続いて50%ヘキサン中酢酸エチルで溶出した。生成物は、ピラノース及びフラノースα及びβ-アノマーの分離不能な混合物として分離された。収量:495mg(76%):LRMS(ESI+)m/z 365(M+Na)+、283(M-OAc)+
6-メチル-L-ガラクトースペンタアセテートの合成
Figure 2011519567
1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-α-L-メチルガラクトピラノシド(8): スキーム2を参照すると、火力乾燥フラスコにエーテル(2mL)及びCH3MgBr(258μLの3M溶液)を加えた。この後、エーテル(2mL)中アルデヒド(化合物3)(100mg)を1滴ずつ加えた。反応混合物を室温で数時間撹拌し、TLCによりモニターした。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムにより失活させ、混合物をエーテル(3×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を水及び食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥した。ろ過及び濃縮により残留物を得て、これを1H NMRにより分析したところ、ジアステレオマー混合物が示された。残留物を1mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーにより10%〜25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して精製した(Rf=0.2、25%ヘキサン中酢酸エチル)。収量は59mg(55%)であった。1H NMR-主異性体 (CDCl3; 400MHz) δ: 5.61 (d, 1H), 4.62 (dd, 1H), 4.38 (d, 1H), 4.73 (dd, 1H), 4.04 (m, 1H), 1.56 (s, 3H), 1.50 (s, 3H), 1.37 (s, 3H), 1.28 (d, 3H).
6-メチル-L-ガラクトースペンタアセテート(9):化合物9は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物8から調製した。LRMS(ESI+)m/z 345(M-OAc)+
L-ガラクトースペンタアセテートの合成
Figure 2011519567
L-ガラクトースペンタアセテート(10):化合物10は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物2から合成した。(全体で49%):LRMS(ESI+)m/z 331(M-OAc)+
5-ビニルアラビノ-ステトラアセテートの合成
Figure 2011519567
6,7-デオキシ-1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-α-L-ガラクト-ヘプト-6-エノピラノシド(11):スキーム4を参照すると、THF(2mL)中Ph3PCH3Br(192mg、0.54mモル)の-78℃溶液にn-BuLi(0.34mLのTHF中1.6M溶液、0.54mモル)を加えた。混合物を-78℃で15分間撹拌した後、アルデヒド(化合物3)(46.3mg、0.18mモル)を加えた。ジエチルエーテル(25mL)で希釈し、飽和水性塩化アンモニウム(25mL)により失活させる前に、混合物を1.5時間にわたって室温まで加温した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲル上で精製し(10%ヘキサン中酢酸エチル;TLC Rf=0.56 25%ヘキサン中酢酸エチル)、22.8mg(49%)を得た。1H NMR (CDCl3; 400mHz) δ: 5.93 (ddd, 1H), 5.59 (d, 1H), 5.37 (dt, 1H), 5.28 (dt, 1H), 4.62 (dd, 1H), 4.31 (m, 2H), 4.23 (dd, 1H), 1.54 (s, 3H), 1.47 (s, 3H), 1.35 (s, 3H).
5-ビニルアラビノーステトラアセテート(12):化合物(12)は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物11から調製した。収率:全体で62%。
5-(1-プロピニル)-アラビノーステトラアセテートの合成
Figure 2011519567
6,7-デオキシ-1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-α-L-ガラクトオクト-6-イノピラノシド(13):スキーム5を参照すると、THF(1.6mL)中ジブロモオレフィン(化合物4)(52mg、0.126mモル)の-78℃溶液にn-BuLi(0.3mLのTHF中1.6M溶液、0.5mモル)を加え、混合物を-78℃で1時間撹拌した。THF(0.5mL)中ヨウ化メチル(47μL、0.63mモル)の溶液を1滴ずつ加え、反応混合物を数時間にわたり室温まで加温した。反応混合物を再び-78℃に冷却し、飽和水性塩化アンモニウム(20mL)を加えた。得られた混合物を酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、合わせた有機物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲル上で10%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して精製して、16.9mg(50%)の生成物を油として得た。
5-(1-プロピニル)-アラビノース-1,2,3,4-テトラアセテート(14):化合物14は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物13から調製した。収率:全体で58%。
5-シアノアラビノピラノース-1,2,3,4-テトラアセテート及び5-シアノアラビノフラノース-1,2,3,4-テトラアセテートの合成
Figure 2011519567
1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-α-L-メチルガラクトピラノシド-1,5-ピラノース-6-オキシム(15):化合物15は、Strecher及びWunsch、Carbohydr. Res.、338巻(22号)、2375〜85頁(2003年)により記載されているように一般的に調製した。スキーム6を参照すると、アルデヒド(化合物3)(200mg、0.77mモル)、塩酸ヒドロキシルアミン(161mg、2.32mモル、3.0当量)及びNaOAc(127mg、1.55mモル、2.0当量)をMeOH(10mL、0.1M)で希釈した後、水(1mL、10容積/容積%)を加えた。反応物を20時間放置した。混合物を水層に濃縮し、エーテル(2×)で抽出した。合わせた有機物をNaOH(1×)で抽出し、水層を1M HClでpH4〜5に酸性化した。水層をエーテル(3×)で抽出した。Et2O層を乾燥し(MgSO4)、真空中で濃縮して、生成物を白色結晶性固体として得た。収量(164mg、78%)。LRMS(ESI+)m/z 274.1(M+H)+1H-NMR(CDCl3)δ:(E):(Z)オキシム異性体の1:1混合物が検出された。1.33 (s, 12H), 1.46 (s, 6H), 1.54 (s, 3H), 1.55 (s, 3H), 4.29 (dd, J = 2.0 Hz, 8.0 Hz, 1H), 4.34-4.36 (m, 2H), 4.43 (dd, J = 2.0 Hz, 6.4 Hz, 1H), 4.62-4.63 (m, 3H), 5.00 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.55 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 6.80 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 6.0 Hz, 1H).
5-シアノフコースジアセトニド(16):化合物16は、一般的にTelvekar、Synthetic Communications、34巻(13号)、2331〜2336頁(2004年)に記載されているように調製した。オキシム異性体(化合物15)(160mg、0.5mモル)をCH2Cl2(2mL、0.4M)に溶解した。これに0.5mLのCH2Cl2中ベンゾトリアゾール(70mg、0.5mモル)及び塩化チオニル(43μL、0.5mモル)の溶液を加えた。反応は、TLC分析により5分で完結した。内容物をろ過し、ろ液を飽和NaHCO3及び水で洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、蒸発させた。粗生成物をFCCにより4:1ヘキサン-EtOAcで溶出して精製した。収量:120mg(81%)。LRMS (ESI+) m/z 256.1 (M+H)+. 1H-NMR (CDCl3) δ: 1.35 (s, 3H), 1.39 (s, 3H), 1.54 (s, 3H), 1.55 (s, 3H), 4.34 (dd, J = 2.0 Hz, 7.6 Hz, 1H), 4.38 (dd, J = 2.8 Hz, 4.8 Hz, 1H), 4.66 (m, 2H), 5.54 (d, J = 5.2 Hz, 1H).
5-シアノアラビノピラノース-1,2,3,4-テトラアセテート(19)及び5-シアノアラビノフラノース-1,2,3,5-テトラアセテート(20):化合物19及び20は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物16から調製した。得られたピラノース及びフラノース形をFCC(溶離勾配-4:1〜3.2へキサン-EtOAc)により分離可能であった。TLCによる溶出の順序:3.2へキサン-EtOAcでピラノース(Rf0.34)、フラノース(Rf.27)。収量:59mg(ピラノース)、52mg(フラノース)(総合総収率98%)。LRMS(ESI+)m/z 274.1(M-OAc)+、366.0(M+Na)+1H-NMR帰属はHsuら(Hsu、Hansonら、2007年、前出)により報告されたアルキニルフコースと同様であった。ピラノース形の1H-NMR概要(CDCl3)δ:5.89(d、J=4.0Hz、1H、β-pyr)、6.42(d、J=2.8Hz、1H、α-pyr)。フラノース形の1H-NMR概要(CDCl3)δ:6.27(s、1H、α-fur)、6.42(d、J=2.8Hz、1H、β- fur)。
クロロ、ブロモ及びヨードフコーステトラアセテートの合成
Figure 2011519567
6-クロロフコースジアセトニド(21):スキーム7を参照すると、アルコール(化合物2)(100mg、0.384mモル)、CCl4(1mL、10mモル)及びPPh3(300mg、1.15mモル、3当量)をCHCl2(2mL)に溶解した。内容物を24時間撹拌した後、濃縮した。残留物をFCC(9:1へキサン-EtOAc)により精製して、生成物を黄色ゲルとして得た。収量:107mg(55%)。LRMS (ESI+) m/z 279 (M+H)+. 1H-NMR (CDCl3) δ: 1.34 (s, 3H), 1.36 (s, 3H), 1.45 (s, 3H), 1.54 (s, 3H), 3.58 (dd, J = 6.8 Hz, 10.8 Hz, 1H), 3.68 (dd, J = 6.8 Hz, 10.8 Hz, 1H), 4.65 (dd, J = 2.4 Hz, 7.6 Hz, 1H), 5.54 (d, J = 5.2 Hz).
6-クロロフコーステトラアセテート(22):化合物22は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物21から調製した。収量:29mg(全体で38%):LRMS(ESI+)m/z 307.1(M-OAc)+、389.0(M+Na)+
6-ブロモフコースジアセトニド(23):スキーム7を参照すると、アルコール(化合物2)(150mg、0.58mモル)をDMF(2mL)に溶解した後、PPh3(0.61g、2.3mモル、4当量)を加えた。DMF(1mL)中N-ブロモスクシンイミド(0.41g、2.3mモル、4当量)を注射器により5分間にわたり加えた。混合物を110℃に2時間加熱した。反応物を冷却し、MeOHで反応を停止し、10分間撹拌した。エーテル及び飽和NaHCO3を加え、層を分離した。水層をエーテルでさらに洗浄し、合わせた有機抽出物を水で洗浄し、乾燥した(Na2SO4)。溶媒を蒸発し、残留物をFCC(9:1ヘキサン-EtOAc)により精製して、生成物を粘着性固体として得た。収量:123mg(66%)。LRMS (ESI+) m/z 323 (M+H)+. 1H-NMR (CDCl3) δ: 1.34 (s, 3H), 1.36 (s, 3H), 1.45 (s, 3H), 1.55 (s, 3H), 3.43 (dd, J = 6.8 Hz, 10 Hz, 1H), 3.52 (dd, J = 6.8 Hz, 10.4 Hz, 1H), 3.98 (dt, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz, 1H), 4.33 (dd, J = 2.4 Hz, 5.2 Hz, 1H), 4.38 (dd, J = 2.0 Hz, 8.0 Hz, 1H), 4.64 (dd, J = 2.4 Hz, 8.0 Hz, 1H), 5.55 (d, J = 5.2 Hz).
6-ブロモフコーステトラアセテート(24):化合物24は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物23から調製した。収量:129mg(全体で86%):LRMS(ESI+)m/z 351.0(M-OAc)+、432.9(M+Na)+
6-ヨードフコースジアセトニド(25):スキーム7を参照すると、保護糖(化合物2)(0.44g、1.7mモル)、PPh3(0.99g、3.7mモル、2.2当量)、ヨウ素(0.87g、3.4mモル、2.0当量)及びイミダゾール(0.51g、7.4mモル、4.4当量)をトルエン/EtOAc(4mL/2mL)に溶解した。混合物を撹拌しながら90℃に6時間加熱した。混合物を氷浴中で冷却し、CHCl3で希釈し、飽和NaHCO3で抽出した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、濃縮して油を得た。残留物をFCCによりヘキサン-EtOAc(95:5〜90:10勾配)で溶出して精製した。生成物は、透明な油として分離された。収量:0.27g(43%)。LRMS (ESI+) m/z 371.1 (M+H)+. 1H-NMR (CDCl3) δ: 1.32 (s, 3H), 1.34 (s, 3H), 1.44 (s, 3H), 1.53 (s, 3H), 3.20 (dd, J = 7.2 Hz, 9.6 Hz, 1H), 3.31 (dd, J = 7.2 Hz, 9.6 Hz, 1H), 3.94 (dt, J = 1.6 Hz, 7.2 Hz, 1H), 4.29 (dd, J = 2.4 Hz, 5.0 Hz, 1H), 4.40 (dd, J = 2.0 Hz, 8.0 Hz, 1H), 4.60 (dd, J = 2.4 Hz, 7.8 Hz, 1H), 5.53 (d, J = 4.8 Hz).
6-ヨードフコーステトラアセテート(26):化合物26は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物25から調製した。収量:30.5mg(全体で75%):LRMS(ESI+)m/z 399.0(M-OAc)+
6-シアノフコーステトラアセテートの合成
6-シアノフコースジアセトニド(27):化合物27は、Streicher及びWunsch(Carbohydr. Res.、338巻(22号)、2375〜85頁(2003年))による手順にしたがって調製した。スキーム7を参照すると、ヨードガラクトース(120mg、0.32mモル)及びNaCN(51mg、1M)をDMF中で110℃に12時間加熱した。混合物を冷却し、CH2Cl2-水で分配し、層を分離した。水層をさらにCH2Cl2 (2×)で洗浄し、合わせた有機物を食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、濃縮して、褐色油を得た。FCC精製(9:1〜4:1へキサン-EtOAc勾配)により純生成物を得た。収量:10mg(12%)。1H-NMR (CDCl3) δ: 1.33 (s, 3H), 1.35 (s, 3H), 1.45 (s, 3H), 1.54 (s, 3H), 2.65 (dd, J = 6.8 Hz, 16 Hz, 1H), 2.70 (dd, J = 6.8 Hz, 16 Hz, 1H), 4.05 (dt, J = 2.0 Hz, 7.2 Hz, 1H), 4.24 (dd, J = 2.0 Hz, 8.0 Hz, 1H), 4.34 (dd, J = 2.8 Hz, 4.8 Hz, 1H), 4.65 (dd, J = 2.8 Hz, 8.0 Hz, 1H), 5.50 (d, J = 5.2 Hz).
6-シアノアラビノーステトラアセテート(28):化合物28は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物27から調製した。収量:13mg(全体で98%)。LRMS(ESI+)m/z 298.0(M-OAc)+、380.1(M+Na)+
カルボキシフコーステトラアセテートの合成
カルボキシアラビノースジアセトニド(29):エピマーに関する手順(Bentama、El Hadramiら、Amino Acids、24巻(4号)、423〜6頁(2003年))に従って、アルコール(化合物2)(3.44g、13.22mモル)を0.5M NaOH(80mL、40mモル、3当量)で希釈した。15分後に、106mLの水に溶解したKMnO4(5.22g、33.04、2.5当量)を加えた。反応物を18時間撹拌し、固体をろ別した。ろ液をEtOAc(3×)で抽出し、有機層を捨てた。水層を1M HClでpH2に酸性化し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、濃縮して、さらに精製する必要のない白色固体を得た。収量:3.1g(86%)。LRMS (ESI-) m/z 273.2 (M-H)-. 1H-NMR (CDCl3) δ: 1.36 (s, 6H), 1.46 (s, 3H), 1.54 (s, 3H), 4.40 (dd, J = 2.4 Hz, 4.8 Hz, 1H), 4.70 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.64 (dd, J = 2.4 Hz, 8.0 Hz, 1H), 5.50 (d, J = 4.8 Hz).
カルボキシアラビノーステトラアセテート(30):化合物30は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物29から調製した。
カルボキシメチルアラビノーステトラアセテートの合成
カルボキシメチルアラビノースジアセトニド(31):酸(化合物29)(100mg、0.365mモル)をMeOH(3.65mL、0.1M)に溶解し、0℃に冷却した。15分後に、エーテル中1M TMSCHN2(1.82mL、5当量)を注射器により15分間にわたり1滴ずつ加えた。30分後に出発物質は検出されなかった。5%HOAc/MeOHで反応を停止させ、内容物を蒸発乾固した。収量:定量的。LRMS (ESI+) m/z 289.1 (M+H)+. 1H-NMR (CDCl3) δ: 1.34 (s, 6H), 1.46 (s, 3H), 1.53 (s, 3H), 3.83 (s, 3H), 4.39 (dd, J = 2.4 Hz, 5.2 Hz, 1H), 4.59 (dd, J = 2.4 Hz, 7.6 Hz, 1H), 4.67 (dd, J = 2.4 Hz, 7.6 Hz, 1H), 5.67 (d, J = 5.2 Hz).
カルボキシメチルアラビノーステトラアセテート(32):化合物32は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物31から調製した。収量:105mg(全体で77%)。LRMS(ESI+)m/z 317.0(M-OAc)+、398.9(M+Na)+
5-メチルオキシランアラビノーステトラアセテート((3S,4R,5S,6R)-6-((S)-2-メチルオキシラン-2-イル)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラアセテート)(36)の合成:
Figure 2011519567
1-((3aS,5R,5aS,8aR,8bS)-2,2,7,7-テトラメチルテトラヒドロ-3aH-ビス[1,3]ジオキソロ[4,5-b:4',5'-d]ピラン-5-イル)エタノン(33):スキーム8を参照すると、DCM(10mL)中アルコール(化合物2)(236mg、0.86mモル)の混合物にデス-マーチンペルヨージナン(DMP、438mg、1.03mモル)を加えた。数時間後に追加の部分のDMP(100mg、0.23mモル)を加え、混合物をさらに1時間撹拌した。混合物を1mmラジアルクロマトトロンプレート上に直接吸引し、25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出した。プレートからの最初の主要な物質が所望の生成物であった(Rf=0.6、25%ヘキサン中酢酸エチル)。収量:190mg(81%): LRMS (ESI+) m/z 272; 1H-NMR (CDCl3) δ: 5.64 (d, J=5.1Hz, 1H), 4.63 (dd, J = 7.8, 2.6 Hz, 1H), 4.55 (dd, J = 7.8, 2.3 Hz), 4.35 (dd, J = 5.1, 2.5 Hz), 4.17 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 2.26 (s, 3H), 1.5 (2, 3H), 1.44 (s, 3H), 1.34(s, 3H), 1.31 (s, 3H).
(3aS,5R,5aS,8aR,8bS)-2,2,7,7-テトラメチル-5-(プロプ-1-エン-2イル)テトラヒドロ-3aH-ビス[1,3]ジオキソロ[4,5-b:4',5'-d]ピラン(34):再びスキーム8を参照すると、化合物34は、化合物11の調製に用いたのと同様な方法で化合物33(50mg、0.18mモル)から調製して、19mg(39%)を得た。1H-NMR (CDCl3) δ: 5.61 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.10 (d, J=2.1 Hz, 1H), 4.99 (dd, J = 3.1, 1.6 Hz, 1H), 4.34 (m, 2H), 4.19 (s, 1H), 1.82 (s, 3H), 1.52 (s, 3H), 1.45 (s, 3H), 1.34 (s, 6H).
(3S,4R,5R,6S)-6-(プロプ-1-エン-2イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラアセテート(35):再びスキーム8を参照すると、化合物35は、実施例10におけるアセトニド加水分解及びペルアセチル化の一般的手順に従って化合物34(11mg、0.04mモル)から調製した。収率81%(11.7mg、0.033mモル)
(3S,4R,5R,6S)-6-((S)-2-メチルオキシラン-2-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラアセテート(36):再びスキーム8を参照すると、DCM(1mL)中ペルアセテート(化合物35)(6mg、0.017mモル)の混合物にm-CPBA(12mg、0.052mモル)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を1mmラジアルクロマトトロンプレート上に吸引し、25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して、4.6mg(72%)のエポキシドを得た。LRMS(ESI+)m/z 397 (M+Na)+
プロパルギルフコーステトラアセテート((3S,4R,5R,6S)-6-(プロプ-2-イニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラアセテート(37)の合成:
-40℃で、無水トリフルオロメタンスルホン酸(166μL、0.98mモル、1.5当量)を、塩化メチル(3mL)中保護ガラクトース(化合物2)(170mg、0.65mモル)及び2,6-ルチジン(96μL、0.82mモル、1.25当量)の溶液に注射器で2分間にわたり加えた。出発物質は1時間で消費され、飽和NaHCO3で反応を停止させた。混合物をエーテル(3×)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(9:1へキサン-EtOAcにより溶出)により精製して、生成物を透明な油として得た。トリフラートは、次のステップに直ちに用いた。
nBuLi(0.70mL、1.74mモル、2.6M、3.8当量)を-60℃のTHF(1.5mL)中トリメチルシリルアセチレン(0.23mL、1.61mモル、3.5当量)及びHMPA(85μL)の溶液に1滴ずつ加えた。15分間の撹拌の後、トリフラート(180mg、0.46mモル)を加え、内容物を室温まで加温しながら撹拌した。一夜撹拌した後、飽和NaHCO3で反応を停止させ、混合物をエーテル(2×)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し、濃縮した。LC/MSにより、部分的なTMS開裂が起った。精製は、フラッシュクロマトグラフィー(95:5〜9:1へキサン-EtOAcにより溶出)を用いて行い、両生成物を収集し、濃縮して透明な油を得た。総収量:61mg(TMS保護)、68mg(脱保護)、収率58%。TMS保護データ: LRMS (ESI+) m/z 341.1 (M+H)+, 363.1 (M+Na)+. 1H-NMR (CDCl3) δ: 0.15 (s, 9H), 1.34 (s, 3H), 1.36 (s, 3H), 1.45 (s, 3H), 1.56 (s, 3H), 2.52 (dd, J = 6.4 Hz, 16.8 Hz, 1H), 2.63 (dd, J = 8.4 Hz, 16.4 Hz, 1H), 3.91 (dt, J = 1.6 Hz, 6.0 Hz, 1H), 4.30 (dd, J = 2.4 Hz, 4.8 Hz, 1H), 4.32 (dd, J = 2.0 Hz, 8.0 Hz, 1H), 4.62 (dd, J = 2.4 Hz, 8.0 Hz, 1H), 5.50 (d, J = 5.2 Hz, 1H).
合わせたアルキンをTFA(1mL)及び水(100μL)を用いて2時間にわたり脱保護した。混合物を高真空下で濃縮し、無水酢酸(1mL)、ピリジン(1mL)及びDMAP(3mg)を用いて3日間にわたりペルアセチル化した。混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(4:1〜3:2へキサン-EtOAcにより溶出)により精製した。所望の画分をプールし、濃縮して、生成物を透明な粘着性固体として得た。総収量:32mg(51%)。LRMS(ESI+)m/z 297.1(M-OAc)+、379.0(M+Na)+
アルキニルフコーステトラプロパノエート((3S,4R,5R)-5-((S)-1-(プロピオニルオキシ)プロプ-2-イニル)-テトラヒドロフラン-2,3,4-トリイルトリプロピオネート混合物)(38)の合成
ピリジン中化合物6(25mg、0.143mモル)の混合物に、酸塩化物(1mL、塩化プロピオニル)を加えた。反応混合物を固化し、DCM(2mL)及びDMAP(5mg)を加え、混合物を室温で一夜撹拌した。反応混合物を飽和水性重炭酸ナトリウムで撹拌しながら約10分間処理した。反応混合物を水中に注加し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた抽出物を1N HCl(20mL)、飽和水性重炭酸ナトリウム(20mL)及び食塩水で洗浄した後、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた残留物を1mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーにより25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して精製して、α及びβ-ピラノース並びにフラノース異性体の不均一混合物を得た。収量:26.8mg(47%)。LRMS(ESI+)m/z 421(M+Na+)325(M-プロピオネート)+
アルキニルフコーステトラ-n-ヘキサノエート(3S,4R,5R)-5-((S)-1-(ヘキサノイルオキシ)プロプ-2-イニル)-テトラヒドロフラン-2,3,4-トリイルトリヘキサノエート及び(2S,3S,4R,5R,6S)-6-エチニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラヘキサノエート混合物(それぞれ39及び40)並びに(2R,3S,4R,5R,6S)-6-エチニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラヘキサノエート(41)の合成:
Figure 2011519567
スキーム9を参照すると、ピリジン(1mL)中化合物6(25mg、0.143mモル)の混合物に、DMAP(約5mg)及び無水ヘキサン酸(1mL)を加えた。混合物を室温で一夜撹拌した。反応混合物を飽和水性重炭酸ナトリウムで撹拌しながら約10分間処理した。反応混合物を水中に注加し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた抽出物を1N HCl(20mL)、飽和水性重炭酸ナトリウム(20mL)及び食塩水で洗浄した後、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた残留物を1mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーにより25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して精製して、スキーム9に示す生成物を得た。(3S,4R,5R)-5-((S)-1-(ヘキサノイルオキシ)プロプ-2-イニル)-テトラヒドロフラン-2,3,4-トリイルトリヘキサノエート及び(2S,3S,4R,5R,6S)-6-エチニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラヘキサノエート混合物:LRMS(ESI+)m/z 589(M+Na+)。(2R,3S,4R,5R,6S)-6-エチニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラヘキサノエート: 1H-NMR (CDCl3) δ 5.70 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.52 (dd, J = 3.5, 1.2 Hz, 1H), 5.35 (t, J = 8.2 Hz ,1H), 5.1 (dd, J = 8.2, 3.4 Hz, 1H), 4.60 (dd, J = 2.4, 0.6 Hz, 1H), 2.50-1.90 (m, 11H), 1.70-1.50 (m, 9H), 1.19-1.10 (m, 20H), 0.95-0.83(m, 15H); LRMS (ESI+) m/z 589 (M+Na+).
アルキニルフコーステトラキス(トリメチルアセテート)((2S,3S,4R,5R)-5-((S)-1-(ペンタノイルオキシ)プロプ-2-イニル)-テトラヒドロフラン-2,3,4-トリイルトリペンタノエート(42)及び(2R,3S,4R,5R)-5-((S)-1-(ペンタノイルオキシ)プロプ-2-イニル)-テトラヒドロフラン-2,3,4-トリイルトリペンタノエート(43));アルキニルフコーストリス(トリメチルアセテート)(3S,4R,5R,6S)-6-エチニル-5-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4-トリイルトリペンタノエート混合物(44);並びにアルキニルフコースビス(トリメチルアセテート)(2R,3S,4R,5R,6S)-6-エチニル-3,5-ジヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2,4-ジイルジペンタノエート(45))の合成:
Figure 2011519567
ピリジン(1mL)中化合物6(実施例10参照:25mg、0.143mモル)の混合物に、DMAP(約5mg)及び無水トリメチル酢酸(1mL)を加えた。混合物を室温で一夜撹拌した。反応混合物を飽和水性重炭酸ナトリウムで撹拌しながら約10分間処理し、反応混合物を水中に注加し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた抽出物を1N HCl(20mL)、飽和水性重炭酸ナトリウム(20mL)及び食塩水で洗浄した後、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた残留物を1mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーにより25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して精製して、スキーム10に示す生成物を得た。
(2S,3S,4R,5R)-5-((S)-1-(ペンタノイルオキシ)プロプ-2-イニル)-テトラヒドロフラン-2,3,4-トリイルトリペンタノエート: 1H-NMR (CDCl3) δ 6.31 (d, J = 6.5Hz, 1H), 5.68 (dd, J = 7.0, 5.8 Hz, 1H), 5.54 (dd, J = 9.2, 2.4 Hz, 1H), 5.38 (dd, J = 7.0, 4.7 Hz, 1H), 4.29 (dd, J = 9.2, 5.6 Hz, 1H), 2.4 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 1.24 (s, 9H), 1.21 (s, 9H), 1.20 (s, 9H), 1.19 (s, 9H); LRMS (ESI+) m/z 533 (M+Na+), 409.
(2R,3S,4R,5R)-5-((S)-1-(ペンタノイルオキシ)プロプ-2-イニル)-テトラヒドロフラン-2,3,4-トリイルトリペンタノエート: 1H-NMR (CDCl3) δ 6.12 (d, J = 0.4 Hz, 1H), 5.59 (dd, J = 6.8, 2.2 Hz, 1H), 5.35 (dt, J = 4.1, 1.5 Hz, 1H), 5.03 (dd, J = 1.0, 0.4 Hz, 1H), 2.46 (d, J = 2.3Hz, 1H), 1.24 (s, 9H), 1.24 (s, 9H), 1.23 (s, 9H), 1.22 (s, 3H); LRMS (ESI+) m/z 533 (M+Na+), 409.
(3S,4R,5R,6S)-6-エチニル-5-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4-トリイルトリペンタノエート混合物:LRMS(ESI+)m/z 421(M+Na+)。
(2R,3S,4R,5R,6S)-6-エチニル-3,5-ジヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2,4-ジイルジペンタノエート: 1H-NMR (CDCl3) δ 5.54 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.84 (dd, J = 10.0, 3.2 Hz, 1H), 4.52 (dd, J = 2.1, 1.1 Hz, 1H), 4.15 (dd, J = 3.2, 1.2 Hz, 1H), 4.08 (dd, J = 10.0, 8.1 Hz, 1H), 2.58 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 1.26 (s, 9H), 1.25 (s, 9H); LRMS (ESI+) m/z 365 (M+Na+).
(3S,4R,5R,6S)-6-エチニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラキス(2-メチルプロパノエート)(46)の合成:
Figure 2011519567
(手順2に準拠)ピリジン(0.2mL)中テトラオール(5mg、0.028mモル)の混合物にDMAP(約1mg)及び酸無水物(0.2mL又は200mg)を加えた。混合物を室温で一夜撹拌し、飽和水性重炭酸ナトリウムで撹拌しながら約10分間処理した。混合物を水中に注加し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた抽出物を1N HCl(20mL)、飽和水性重炭酸ナトリウム(20mL)及び食塩水で洗浄した後、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた残留物を1mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーにより25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して精製して、α-ピラノース形の生成物を得た。1H-NMR (CDCl3) δ 6.42 (d, J = 3Hz, 1H), 5.6 (s, 1H), 5.4 (m, 1H), 2.8-2.57 (m, 2H), 2.50-2.38 (m, 3H), 1.30-1.07 (m, 13H), 1.06-1.02 (m, 11H). LRMS (ESI+) m/z 477.1 (M+Na+).
Figure 2011519567
手順3:DMF(100μL)中テトラオール(5mg、0.028mモル)の溶液にニコチン酸(70mg、0.57mモル)、DMAP(0.5mg)及びEDCI-HCl(55mg、0.28mモル)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を飽和水性重炭酸ナトリウム(5mL)で撹拌しながら5分間処理した。得られた混合物を酢酸エチル(3×3mL)で抽出した。合わせた抽出物を水及び食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。混合物を1mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーにより塩化メチレン中5%メタノールで溶出して精製した。単一主要バンドを収集し、濃縮してペルエステルを得た。
上の手順を用いて以下のものを調製した。
(3S,4R,5R,6S)-6-エチニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラニコチネート(47):収量12.1mg(72%)、LRMS(ESI+)m/z 594.85(M+H)。
(3S,4R,5R,6S)-6-エチニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラキス(3-(2-メトキシエトキシ)プロパノエート)(48):収量18.5mg(95%)、LRMS(ESI+)m/z 717(M+Na)+
(3S,4R,5R,6S)-6-エチニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトライソニコチネート(49):収量13.0mg(78%)、LRMS(ESI+)m/z 594(M+H)+
(3S,4R,5R,6S)-6-(ベンジルオキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラアセテートの調製:
Figure 2011519567
(3aS,5S,5aR,8aR,8bS)-5-(ベンジルオキシメチル)-2,2,7,7-テトラメチルテトラヒドロ-3aH-ビス[1,3]ジオキソロ[4,5-b:4',5'-d]ピラン(50):THF(2mL)中アルコール(100mg、0.38mモル)及び臭化ベンジル(83μL、0.72mモル)の混合物にNaH(50mgの鉱油中60%分散体)を加え、反応混合物を室温で一夜撹拌した。混合物に飽和水性NH4Cl(10mL)を加え、混合物を酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた抽出物を水及び食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥した。ろ過し、濃縮して残留物を得て、これを1mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーによりヘキサン中10%酢酸エチルで溶出して精製し、63ng(47%)を得た。1H-NMR (CDCl3) δ 7.37-7.22 (m, 5H), 5.55 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.64-4.53 (m, 3H), 4.32 (dd, J = 5.1, 2.3 Hz, 1H), 4.27 (dd, J = 7.8, 2.4 Hz, 1H), 4.01 (dt, J = 6.4, 1.9 Hz, 1H), 3.72-3.61 (m, 2H), 1.54 (s, 3H), 1.44 (s, 3H), 1.33 (s, 6H).
(3S,4R,5R,6S)-6-(ベンジルオキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラアセテート(51):ベンジルエーテル(63mg、0.18mモル)を入れ、0℃に冷却した丸底フラスコに氷冷TFA/H2O(9:1、5mL)を加えた。混合物を1時間撹拌し、減圧下で濃縮した。次いで、残留物をピリジン(3mL)、DMAP(5mg)及び無水酢酸(3mL)で処理した。混合物を室温で16時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物を2mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーにより25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して精製して、97mg(0.22mモル、122%)のピラノース及びフラノースベンジルエーテルペルアセテートの混合物を得た。LRMS(ESI+)m/z 378.9(M-OAc)+
(2R,3R,4S)-2-((S)-1-アセトキシプロプ-2-イニル)-5-メトキシテトラヒドロフラン-3,4-ジイルジアセテート(52)の調製:
Figure 2011519567
(2R,3R,4S)-2-((S)-1-アセトキシプロプ-2-イニル)-5-メトキシテトラヒドロフラン-3,4-ジイルジアセテート(52):丸底フラスコにCH3OH(2mL)を入れ、塩化プロピオニル(20μL)を加えた。5分後に、テトラオール(約5mg、0.028mモル)を加え、混合物を室温で一夜撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残留物をピリジン(1mL)、DMAP(0.5mg)及び無水酢酸(1mL)で処理し、約2時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をラジアルクロマトグラフィーにより精製して、二つのフラノーストリアセテートの混合物を6.1mg(69%)の分離できない混合物として得た。LRMS(ESI+)m/z 336.95(M+Na)+
(3S,4R,5S,6R)-6-(ジフルオロメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラアセテート:
Figure 2011519567
(3aS,5R,5aS,8aR,8bS)-5-(ジフルオロメチル)-2,2,7,7-テトラメチルテトラヒドロ-3aH-ビス[1,3]ジオキソロ[4,5-b:4',5'-d]ピラン(53):塩化メチレン(115μL、2M)中アルデヒド(70mg、0.23mモル)及び無水エタノール(3.1μL、54モル、0.2当量)の混合物を密封エッペンドルフ管中でビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド(Deoxo-fluor、85μL、0.46mモル、1.7当量)で処理した。内容物を37℃で72時間放置した。反応物を冷却し、フラッシュクロマトグラフィー(9:1〜4:1へキサン-EtOAcで溶出)により精製した。ジフルオロジアセトニド中間体が透明な油として分離された。収量:35mg、収率46%。1H-NMR (CDCl3) δ: 1.34 (s, 3H), 1.35 (s, 3H), 1.46 (s, 3H), 1.54 (s, 3H), 3.85-3.92 (m, 1H), 4.33-4.38 (m, 2H), 4.62-4.67 (m, 1H), 5.56 (dd, J = 2 Hz, 4.8 Hz, 1H), 5.84 (dt, J = 6.8 Hz, 54 Hz, 1H).
(3S,4R,5S,6R)-6-(ジフルオロメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラアセテート(54):前述の化合物(30mg、0.11mモル)をトリフルオロ酢酸(1mL)及び水(100μL)で2時間にわたり処理した。混合物を高真空下で濃縮し、無水酢酸(1mL)、ピリジン(1mL)及びDMAP(5mg)で1日間にわたりペルアセチル化した。混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(4:1〜1:1へキサン-EtOAcで溶出)により精製した。所望の化合物をプールし、濃縮して、生成物を透明な粘着性固体として得た。総収量:24mg(62%)。LRMS(ESI+)m/z 309(M-OAc)+、391(M+Na)+
2-フルオロ-2-デオキシフコースペルアセテート(58)の調製
Figure 2011519567
化合物56、57及び58は、以下の参考文献に従って調製した。
1. Oberthur, M.、Leimkuhler, C.、Kuguer, R.G.、Lu, W.、Walsh, C.T.、Kahne, D.、J. Am. Chem. Sooc.、2005年、127巻、10747〜10752頁
2. a)Murray, B.W.、Wittmann, V.、Burkhart, M.D.、Hung, S-C.、Wong, C-H.、Biochemistry、1997年、36巻、823〜831頁 b)Korytnky, W.、Valentekovic-Horvath, S.、Petrie, C.R.、Tetrahedron、1982年、38巻(16号)、2547〜2550頁
(3S,4R,5R,6S)-6-(プロパ-1,2-ジエニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2,3,4,5-テトライルテトラアセテート(60)の調製
Figure 2011519567
アレニルジアセトニド(59):圧力管中アルキン(化合物5、25mg、0.1mモル)、パラホルムアルデヒド(7mg、0.215mモル)、CuBr(5mg、0.035mモル)及びジオキサン(0.5mL)の懸濁液にDIPEA(28μL、0.223mモル)を加えた。圧力管を密封し、褐色混合物を還流状態で16時間加熱し、室温に冷却し、ろ過した。固体をEt2Oで洗浄し、合わせたろ液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(25%ヘキサン中酢酸エチル)により精製して、所望のアレン化合物59を得た(2.3mg(9%))。1H NMR (CDCl3; 400mHz) δ: 5.56 (d, J = 4.0Hz, 1H), 5.36 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 4.84 (m, 2H), 4.62 (dd, J = 7.8 Hz, 3.4 Hz, 1H), 4.37 (dd, J = 8.2 Hz, 1.7 Hz, 1H), 4.32 (d, 1H, J = 2.3 Hz, 1H), 1.54 (s, 3H), 1.49 (s, 3H), 1.36 (s, 3H), 1.34 (s, 3H).
丸底フラスコに入れ、氷浴中で冷却したアセトニド(化合物59、2.3mg、8.5mモル)に氷冷10%H2O/TFA(4mL)を加え、混合物を1時間撹拌した。減圧下で濃縮した後、得られた残留物をピリジン(2mL)、DMAP(0.5mg)及び無水酢酸(2mL)で処理した。反応混合物を一夜撹拌し、混合物を減圧下で濃縮し、1mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーにより25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して精製した。単一バンドを収集し、濃縮して、4.1mgの化合物60をアノマーアセテートの混合物として得た: LRMS(ESI+)m/z 378.98(M+Na+)。
2-フルオロ-2-デオキシフコースペルアセテートの調製
Figure 2011519567
61の調製:DMF/H2O(30mLの1:1混合物)中化合物56(500mg、2.3mモル)の溶液にSelectfluor(登録商標)(1.24g、3.5mモル)を加え、混合物を室温で12時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(3×100mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した: LRMS(ESI+)m/z 273.04(M+Na+)。公表された手順:Burkart, M.D.、Zhang, Z.、Hung, S-C.、Wong, C-H.、J. Am. Chem. Soc.、1997年、119巻、11743〜11746頁を参照のこと。
(3S,4R,5R,6S)-3-フルオロ-6-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,4,5-トリイルトリアセテート(58):ピリジン(10mL)中化合物61の混合物に無水酢酸(10mL)を、続いてDMAP(10mg)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、DCM(5mL)に溶解し、2mmラジアルクロマトトロンプレート上に吸引し、25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出した。単一バンドを収集し、濃縮して、420mgの化合物58(1.44mモル、63%)を分離不能なアノマーの混合物(α/β=36.64)として得た。1H NMR (CDCl3; 400mHz) δ (α-アノマー): 6.43 (d, J = 4.11Hz, 1H), 5.41 (dt, J = 10.8, 3.72 Hz, 1H), 5.37 (m, 1H), 4.88 (ddd, J = 49.5, 10.2, 3.9 Hz, 1H), 4.25 (q, 1H, J = 6.7Hz, 1H), 2.9 (s, 3H), 2.07 (s, 3H), 1.15 (d, J = 6.5Hz, 3H); β-アノマー: 5.77 (dd, J = 8.02, 4.2 Hz, 1H), 5.3 (m, 1H), 5.17 (dq, J = 9.8, 3.5 Hz, 1H), 4.64 (ddd, J = 51.8, 9.8, 8.0 Hz, 1H), 3.98 (dq, J = 6.4 Hz, 1.0 Hz, 1H), 2.18 (s, 3H), 2.07 (s, 3H), 1.22 (d, J = 6.2 Hz, 3H); LRMS (ESI+) m/z 315.02 (M+Na+).
L-2-デオキシ-2-クロロフコピラノース-1,3,4-トリアセテート(62)の調製
Figure 2011519567
L-2-デオキシ-2-クロロフコピラノース-1,3,4-トリアセテート: DMF/H2O(2mLの1:1混合物)中化合物56(100mg、0.47mモル)の混合物にN-クロロスクシンイミド(91mg、0.7mモル)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)中に注加し、水及び食塩水でMgSO4上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。混合物をピリジン(2mL)に溶解した。DMAP(2mg)を加え、無水酢酸(2mL)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した後、濃縮し、1mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーにより25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して精製し、98mg(0.79mモル、79%)の2-デオキシ-2-クロロフコーストリアセテート62を1H NMR: LRMS(ESI+)m/z 330.98(M+Na+)により測定されたアノマーの混合物(α/β=0.73/1.0)として得た。
(2S,4R,5R,6S)-3,3-ジフルオロ-6-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,4,5-トリイルトリアセテート(65)及び(2R,4R,5R,6S)-3,3-ジフルオロ-6-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,4,5-トリイルトリアセテート(66)の調製
Figure 2011519567
1-α-ブロモフコピラノース-3,4-ジアセテート(63):CH2Cl2(1mL)中2-フルオロフコーストリアセテート(化合物58、300mg、1.027mモル)にHOAc(0.25mL)中33%HBrを加えた。混合物を2時間撹拌し、氷水(100mL)中に注加し、DCMで抽出した(3×50mL)。合わせた抽出物を水で洗浄し、MgSO4で乾燥した。ろ過し、濃縮して、0.313g(1.0mモル、98%)のL-α-1-ブロモフコピラノシド-3,4-ジアセテート(63)を得た。この物質は、精製せずに次の段階に用いた。1H NMR (CDCl3; 400mHz) δ 6.60 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 5.48 (dt, J = 10.0, 3.5 Hz, 1H), 5.39 (m, 1H), 4.74 (ddd, J = 50.5, 10.2, 4.3 Hz, 1H), 4.44 (dq, J = 5.9, 1.3Hz), 2.17 (s, 3H), 2.06 (s, 3H), 1.22 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
2-フルオロフカル-3,4-ジアセテート(64):アセトニトリル(10mL)中臭化物(63、312mg、1mモル)の混合物にEt3N(500μL、3mモル)を加え、反応混合物を加熱して還流した。反応をTLCによりモニターした。2時間後に、反応混合物を酢酸エチル(100mL)中に注加し、1N HCl、水及び食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥した。ろ過及び濃縮により残留物を得て、これを2mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーにより25%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して精製し、73mg(32%)を得た。1H NMR (CDCl3; 400mHz) δ: 6.74 (dd, J = 4.9, 1.2 Hz, 1H), 5.97 (dd, J = 3.9, 1.2 Hz, 1H), 5.3 (dt, J = 5.3, 1.4 Hz, 1H), 4.15 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 2.18 (s, 3H), 2.07 (s, 3H), 1.56 (s, 3H), 1.22 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
2-デオキシ-2,2-ジフルオロフコピラノース-1,3,4-トリアセテート(65及び66): DMF/H2O(1mLの1:1混合物)中フルオロフカル(64、50mg、0.216mモル)の混合物にSelectfluor(登録商標)を加え、反応混合物を室温で一夜撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)中に注加し、水(3×50mL)及び食塩水で洗浄し、NaSO4上で乾燥し、デカントし、濃縮した。得られた残留物をピリジン(1mL)、DMAP(2mg)及び無水酢酸(1mL)の混合物でアセチル化した。混合物を数時間撹拌し、減圧下で濃縮し、1mmプレート上ラジアルクロマトグラフィーにより10%ヘキサン中酢酸エチルで溶出して精製して、アノマーである2-デオキシ-2,2-ジフルオロフコース-1,3,4-ジアセテートの混合物を得た。αアノマー(65): 1H NMR (CDCl3; 400mHz) δ 6.21 (d, J = 7.2, 1H), 5.43 (m, 1H), 5.33 (m, 1H), 4.33 (dq, J = 6.5, 0.9 Hz), 2.19 (s, 6H), 2.12 (s, 3H), 1.22 (d, J = 6.6 Hz, 3H); LRMS (ESI+) m/z 332.90 (M+Na+). : β-アノマー (66): 1H NMR (CDCl3; 400mHz) δ 5.78 (d, J = 15.5 Hz, 1H), 5.3 (m, 1H), 5.24 (m, 1H), 4.06 (dq, J = 6.5, 1.4 Hz), 2.23 (s, 3H), 2.19 (s, 3H), 2.12 (s, 3H), 1.29 (d, J = 6.5 Hz, 1H); LRMS (ESI+) m/z 332.99 (M+Na+).
(2S,4S,5R,6S)-6-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,4,5-トリイルトリアセテートの調製
Figure 2011519567
(2S,4S,5R,6S)-6-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-2,4,5-トリイルトリアセテート:窒素雰囲気中に保持した火力乾燥フラスコに2.6mLの無水アセトニトリルに溶解したフカル-3,4-ジアセテート(110mg、0.51mモル)を加えた。セリウム(IV)硝酸アンモニウム(727mg、1.33mモル)及び氷酢酸(290μL、5.1mモル)を加え、反応混合物を-15℃に冷却した。シアン化ナトリウム(33mg、0.66mモル)を加え、反応物を窒素中で15℃で8時間撹拌した。0.1Mチオ硫酸ナトリウム(50mL)を用いて反応を停止させた。水層をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残留物をシリカゲル上フラッシュクロマトグラフィーによりヘキサン:酢酸エチル溶媒混合物(90:10〜75:25)で溶出して精製して、表題化合物(8mg、5%)を得た。TLC(SiO2、3:1ヘキサン/酢酸エチル):Rf=0.201H NMR (CDCl3; 400MHz) δ: 6.29 (m, 1H), 5.29 (ddd, J = 12.4, 4.8, 2.8 Hz, 1H), 5.22 (m, 1H), 4.17 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 2.19 (m, 1H), 2.17 (s, 3H), 2.11 (s, 3H), 2.01 (s, 3H), 1.88 (ddt, J = 13.6, 4.8, 1.2, 1 H), 1.15 (d, J = 6.8 Hz).
(実施例35)
フコース類似体の活性
抗体のコアフコシル化に対するフコース類似体の影響を50μM及び1mMの濃度で次のように試験した。ヒト化IgG1抗CD70モノクローナル抗体h1F6を産生するCHO DG44細胞株(国際特許公開WO06/113909を参照)を37℃、5%CO2で2mLのCHO培地中1mL当たり7.5×105細胞で、6ウエル組織培養プレートで100RPMで振とうすることにより培養した。培地にインスリン様成長因子(IGF)、ペニシリン、ストレプトマイシン及び1mM又は50μMフコース類似体(上で述べたように調製)を添加した。接種後5日目に、培養物を13000RPMで5分間遠心分離して細胞をペレットとし、次いで、上清から抗体を精製した。
抗体の精製は、1×リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4であらかじめ平衡化したプロテインA樹脂に馴化培地を加えることによって行った。20樹脂層容積の1×PBSで樹脂を洗浄した後、5樹脂層容積のImmunopure IgG溶出緩衝液(Pierce Biotechnology、Rockford、IL)を用いて抗体を溶出した。10容積%の1MトリスpH8.0を加えて、溶出画分を中和した。産生された非コアフコシル化抗体の量は、実施例7で述べたように測定した。結果を以下の表に示す。
Figure 2011519567
Figure 2011519567
Figure 2011519567
Figure 2011519567
他の特定のフコース類似体を、抗体に組み込まれるそれらの能力について試験した。これらのフコース類似体は、上及び実施例7で述べた方法を用いて50μM及び1mMの濃度で試験した。結果を以下の表に示す。
Figure 2011519567
Figure 2011519567
Figure 2011519567
フコース類似体の有効レベルを測定する滴定方法
ヒト化IgG1抗CD70モノクローナル抗体h1F6を発現するCHO DG44細胞株(国際特許公開WO06/113909を参照)を37℃、5%CO2で30mLのCHO培地中1mL当たり3.0×105細胞で、125mL振とうフラスコ中100RPMで振とうすることにより培養した。CHO培地にインスリン様成長因子(IGF)、ペニシリン、ストレプトマイシン及び100μM、5 0μM、5μM、500nM又は50nMアルキニルフコースペルアセテートを添加した。培養に、3日目に各培養について5mM、2.5mM、250μM、25μM及び2.5μMアルキニルフコースペルアセテートを含む2%容積の供給培地を供給した。4日目に、各培養を分割し、1:4で新鮮培地に入れた。5、7、9及び10日目に培養に1.66mM、833μM、83μM、8.3μM及び833nMアルキニルフコースペルアセテートをそれぞれ含む6容積%の産生供給培地を供給した。供給培地の補足は任意選択である。13日目に培地を0.2μmフィルターに通して、馴化培地を収集した。
抗体の精製は、1×リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4であらかじめ平衡化したプロテインAカラムに馴化培地を加えることによって実施した。20カラム容積の1×PBSでカラムを洗浄した後、5カラム容積のImmunopure IgG溶出緩衝液(Pierce Biotechnology、Rockford、IL)を用いて抗体を溶出した。10容積%の1MトリスpH8.0を溶出画分に加えた。試料を1×PBS中に一夜透析した。炭水化物組成は、キャピラリー電気泳動を用いて測定した。
図6を参照すると、h1F6抗体を発現する宿主細胞の培養におけるアルキニルフコースペルアセテート(「Alk Fucペルアセテート」)の滴定の結果及びコアフコシル化を有するAb(G0)の産生に対する影響を示す。産生されたG0抗体の量が減少するにつれて、非コアフコシル化抗体の量が増加した。
異なる培地中の非コアフコシル化抗体の産生
非コアフコシル化抗体の産生に対する異なる培地の影響を検討するために、ヒト化IgG1抗CD70モノクローナル抗体h1F6を産生するCHO DG44細胞株(国際特許公開WO06/113909を参照)を種々の培地中で培養した。細胞(2mL中1mL当たり7.5×105細胞)を37℃、5%CO2でPowerCHO培地(Lonza Group Ltd.、Basil、Switzerland)又はOptiCHO培地(Invitrogen、Carlsbad、CA)CHO培地中で、6ウエル組織培養プレートで100RPMで振とうすることにより培養した。培地にインスリン様成長因子(IGF)、ペニシリン、ストレプトマイシン及び50μMアルキニルフコースペルアセテートを添加した。接種後5日目に培養を13000RPMで5分間遠心分離して細胞をペレットとし、次いで、上清から抗体を精製した。
抗体の精製は、1×リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4であらかじめ平衡化したプロテインA樹脂に馴化培地を加えることによって行った。20樹脂層容積の1×PBSで樹脂を洗浄した後、5樹脂層容積のImmunopure IgG溶出緩衝液(Pierce Biotechnology、Rockford、IL)を用いて抗体を溶出した。10容積%の1MトリスpH8.0を加えて、溶出画分を中和した。産生された非コアフコシル化抗体の量は、実施例7で述べたように測定した。各培地から産生されたコアフコシル化抗体に対する非コアフコシル化抗体の割合は同様であった。
本発明は、本明細書で述べた特定の実施形態により範囲が限定されない。本明細書で述べたものに加えて、本発明の様々な変更形態が前記の説明及び添付図面から当業者には明らかになるであろう。そのような変更形態は、添付の特許請求の範囲に入るものとする。文脈から特に明らかでない限り、本発明のあらゆる段階、要素、実施形態、特徴又は態様は、任意の他のものと組み合わせて用いることができる。本出願で言及したすべての特許出願、及び科学刊行物、アクセッション番号などは、個別に示されるのと同じ程度まで、すべての目的のためにそれらの全体として参照により本明細書に組み込まれている。

Claims (95)

  1. 低いコアフコシル化を有する修飾抗体又は抗体誘導体を製造する方法であって、
    糖鎖の還元末端のN-アセチルグルコサミンを介してFcドメインに結合した少なくとも一つの複合N-グリコシド結合糖鎖を有するFcドメインを有する抗体又は抗体誘導体を発現する宿主細胞を有効量のフコース類似体を含む培地中で適切な成長条件下で培養する段階、及び
    前記抗体又は抗体誘導体を細胞から分離する段階を含み、
    前記フコース類似体が以下の式(I)又は(II)の一つ
    Figure 2011519567
    或いはその生物学的に許容される塩又は溶媒和物からなる群から選択され、
    式(I)又は(II)のそれぞれは、アルファ若しくはベータアノマー又は対応するアルドース形であってよく、
    R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキニル(アリール)、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン(複素環)、-OC(O)C2〜C10アルキニル複素環、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O)Oアリール、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3、-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3、-O-tri-C1〜C3アルキルシリル及び-OC1〜C10アルキルからなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、
    R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択され、
    前記抗体又は抗体誘導体が前記フコース類似体の不存在下で培養した宿主細胞からの抗体又は抗体誘導体と比較して低いコアフコシル化を有する、上記方法。
  2. 前記宿主細胞が組換え宿主細胞である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記宿主細胞がチャイニーズハムスター卵巣細胞である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記宿主細胞がハイブリドーマである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記宿主細胞が供給バッチ培養において成長される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記宿主細胞が連続供給培養において成長される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記培地が少なくとも100リットルの容積を有する、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記培地が少なくとも500リットルの容積を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記培地にその有効濃度を維持するようにフコース類似体を添加する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記培地が少なくとも二つのフコース類似体を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記培地が動物タンパク質不含有培地である、請求項1に記載の方法。
  12. 前記フコース類似体の20%未満が前記抗体又は抗体誘導体の複合N-グリコシド結合糖鎖に組み込まれる、請求項1に記載の方法。
  13. 前記フコース類似体の5%未満が前記抗体又は抗体誘導体の複合N-グリコシド結合糖鎖に組み込まれる、請求項1に記載の方法。
  14. 前記抗体又は抗体誘導体を培地から分離する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  15. 前記抗体又は抗体誘導体をプロテインAカラムを用いて精製する段階をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記抗体又は抗体誘導体を陽イオン若しくは陰イオン交換カラム又は疎水性相互作用カラム上で精製する段階を含む、請求項14に記載の方法。
  17. 前記抗体が完全な抗体である、請求項1に記載の方法。
  18. 前記抗体がIgG1である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記抗体が単鎖抗体である、請求項1に記載の方法。
  20. 前記抗体が重鎖及び軽鎖可変領域並びにFc領域を含む、請求項1に記載の方法。
  21. 前記抗体誘導体が抗体Fc領域及び非免疫グロブリンタンパク質のリガンド結合ドメインを含む、請求項1に記載の方法。
  22. 前記フコース類似体が以下の式(I)又は(II)の一つ
    Figure 2011519567
    或いはその生物学的に許容される塩又は溶媒和物を有し、
    式(I)又は(II)のそれぞれは、アルファ若しくはベータアノマー又は対応するアルドース形であってよく、
    R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキレン(アリール) 、-OC(O)C2〜C10アルキニル(アリール)、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン(複素環)、-OC(O)C2〜C10アルキニル複素環、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O) Oアリール、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3及び-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3からなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、
    R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  23. R1〜R4のそれぞれが-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキレン(アリール) 、-OC(O)C2〜C10アルキニル(アリール)、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン(複素環)、-OC(O)C2〜C10アルキニル複素環、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3及び-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3からなる群から独立に選択され、R5が-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
  24. R1〜R4のそれぞれが-OH及び-OC(O)C1〜C10アルキルからなる群から独立に選択される、請求項22に記載の方法。
  25. R1〜R4のそれぞれが-OH及び-OAcからなる群から独立に選択される、請求項24に記載の方法。
  26. R5が-C≡CH及び-C≡CCH3からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
  27. R5が-C(O)OCH3である、請求項22に記載の方法。
  28. R5が-CN及び-CH2CNからなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
  29. R5が-CH2CNである、請求項22に記載の方法。
  30. R5が-CH2Xであり、XがBr、Cl又はIである、請求項22に記載の方法。
  31. R5が-CH2Xであり、XがBr又はIである、請求項30に記載の方法。
  32. R5が-CH2X(XはBrである)である、請求項31に記載の方法。
  33. R5が-メトキシランである、請求項22に記載の方法。
  34. R5が-CH(OAc)CH3である、請求項22に記載の方法。
  35. R5が-C≡CHであり、R1〜R4が-OAcである、請求項22に記載の方法。
  36. 有効量のフコース類似体を含む、低いコアフコシル化を有する抗体又は抗体誘導体の産生のための哺乳類細胞培地であって、
    前記フコース類似体が以下の式(I)又は(II)の一つ
    Figure 2011519567
    或いはその生物学的に許容される塩又は溶媒和物からなる群から選択され、式(I)又は(II)のそれぞれは、アルファ若しくはベータアノマー又は対応するアルドース形であってよく、
    R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキニル(アリール)、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン(複素環)、-OC(O)C2〜C10アルキニル複素環、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O)Oアリール、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3、-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3、-O-tri-C1〜C3シリル及び-OC1〜C10アルキルからなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、
    R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択される、上記哺乳類細胞培地。
  37. R5が-C≡CHであり、R1〜R4が-OAcである、請求項36に記載の培地。
  38. 添加動物タンパク質を含まない、請求項36に記載の培地。
  39. 血清を含まない、請求項36に記載の培地。
  40. 添加フコースを含まない、請求項36に記載の培地。
  41. 粉末である、請求項36に記載の培地。
  42. 液体である、請求項36に記載の培地。
  43. R1〜R4のそれぞれが-OH及び-OC(O)C1〜C10アルキルからなる群から独立に選択される、請求項36に記載の培地。
  44. R1〜R4のそれぞれが-OH及び-OAcからなる群から独立に選択される、請求項36に記載の培地。
  45. R5が-C≡CH及び-C≡CCH3からなる群から選択される、請求項36に記載の培地。
  46. R5が-C(O)OCH3である、請求項36に記載の培地。
  47. R5が-CN及び-CH2CNからなる群から選択される、請求項36に記載の培地。
  48. R5が-CH2CNである、請求項36に記載の培地。
  49. R5が-CH2Xであり、XがBr、Cl又はIである、請求項36に記載の培地。
  50. R5が-CH2Xであり、XがBr又はIである、請求項49に記載の培地。
  51. R5が-CH2Xであり、XがBrである、請求項50に記載の培地。
  52. R5が-メトキシランである、請求項36に記載の培地。
  53. R5が-CH(OAc)CH3である、請求項36に記載の培地。
  54. R5が-C≡CHであり、R1〜R4が-OAcである、請求項36に記載の培地。
  55. 以下の式(I)又は(II)の一つを有するフコース類似体
    Figure 2011519567
    或いはその生物学的に許容される塩又は溶媒和物[ここで、
    式(I)又は(II)のそれぞれは、アルファ若しくはベータアノマー又は対応するアルドース形であってよく、
    R1〜R4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレンアリール、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O)Oアリール、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3及び-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3からなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、
    R5は、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及び-メトキシランからなる群から選択され、
    ただし、R1〜R4のいずれかが-OH又は-OAcである場合、R5は-C≡CHでない]。
  56. R1〜R4のそれぞれが-OH及び-OC(O)C1〜C10アルキルからなる群から独立に選択される、請求項55に記載のフコース類似体。
  57. R1〜R4のそれぞれが-OH及び-OAcからなる群から独立に選択される、請求項55に記載のフコース類似体。
  58. R5が-C≡CH及び-C≡CCH3からなる群から選択される、請求項55に記載のフコース類似体。
  59. R5が-C(O)OCH3である、請求項55に記載のフコース類似体。
  60. R5が-CN及び-CH2CNからなる群から選択される、請求項55に記載のフコース類似体。
  61. R5が-CH2CNである、請求項55に記載のフコース類似体。
  62. R5が-CH2Xであり、XがBr、Cl又はIである、請求項55に記載のフコース類似体。
  63. R5が-CH2Xであり、XがBr又はIである、請求項55に記載のフコース類似体。
  64. R5が-CH2Xであり、XがBrである、請求項55に記載のフコース類似体。
  65. R5がメトキシランである、請求項55に記載のフコース類似体。
  66. R5が-CH(OAc)CH3である、請求項55に記載のフコース類似体。
  67. 低いコアフコシル化を有する修飾抗体又は抗体誘導体を製造する方法であって、
    糖鎖の還元末端のN-アセチルグルコサミンを介してFcドメインに結合した少なくとも一つの複合N-グリコシド結合糖鎖を有するFcドメインを有する抗体又は抗体誘導体を発現する宿主細胞を有効量のフコース類似体を含む培地中で適切な成長条件下で培養する段階、及び
    前記抗体又は抗体誘導体を細胞から分離する段階を含み、
    前記フコース類似体が以下の式(III)又は(IV)の一つ
    Figure 2011519567
    或いはその生物学的に許容される塩又は溶媒和物からなる群から選択され、式(III)又は(IV)のそれぞれは、アルファ若しくはベータアノマー又は対応するアルドース形であってよく、
    R1〜R4のそれぞれは、フルオロ、クロロ、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキニル(アリール)、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン(複素環)、-OC(O)C2〜C10アルキニル複素環、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O)Oアリール、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3、-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3、-O-tri-C1〜C3アルキルシリル及び-OC1〜C10アルキルからなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、
    R2a及びR3aのそれぞれは、H、F及びClからなる群から独立に選択され、
    R5は、-CH3、-CHF2、-CH=C=CH2、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択され、
    R5が-CH=C=CH2又は-CHF2以外である場合、R1、R2、R3、R2a及びR3aの少なくとも一つは、フルオロ又はクロロであり、
    前記抗体又は抗体誘導体が前記フコース類似体の不存在下で培養した宿主細胞からの抗体又は抗体誘導体と比較して低いコアフコシル化を有する、上記方法。
  68. R1がFである、請求項67に記載の方法。
  69. R2がFである、請求項67に記載の方法。
  70. R3がFである、請求項67に記載の方法。
  71. R2及びR2aがそれぞれFである、請求項67に記載の方法。
  72. R1及びR2がそれぞれFである、請求項67に記載の方法。
  73. 以下の式(III)又は(IV)からなる群から選択される式を有する化合物
    Figure 2011519567
    或いはその生物学的に許容される塩又は溶媒和物[ここで、
    式(III)又は(IV)のそれぞれは、アルファ若しくはベータアノマー又は対応するアルドース形であってよく、
    R1〜R4のそれぞれは、フルオロ、クロロ、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキニル(アリール)、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン(複素環)、-OC(O)C2〜C10アルキニル複素環、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O)Oアリール、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3、-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3、-O-tri-C1〜C3アルキルシリル及び-OC1〜C10アルキルからなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、
    R2a及びR3aのそれぞれは、H、F及びClからなる群から独立に選択され、
    R5は、-CH3、-CHF2、-CH=C=CH2、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択され、
    R5が-CH=C=CH2又は-CHF2以外である場合、R1、R2、R3、R2a及びR3aの少なくとも一つは、フルオロ又はクロロである]。
  74. R1がFである、請求項73に記載の化合物。
  75. R2がFである、請求項73に記載の化合物。
  76. R3がFである、請求項73に記載の化合物。
  77. R1がFであり、R2がFである、請求項73に記載の化合物。
  78. R2及びR2aがそれぞれFである、請求項73に記載の化合物。
  79. R1、R3及びR4が-OH及び-OAcからなる群からそれぞれ独立に選択され、R2がFであり、R5が-CH3である、請求項73に記載の化合物。
  80. R1、R3及びR4が-OH及び-OAcからなる群からそれぞれ独立に選択され、R2がFであり、R2a及びR3aがそれぞれHであり、R5が-CH3である、請求項73に記載の化合物。
  81. 有効量のフコース類似体を含む、低いコアフコシル化を有する抗体又は抗体誘導体の産生のための哺乳類細胞培地であって、
    前記フコース類似体が以下の式(III)又は(IV)の一つ
    Figure 2011519567
    或いはその生物学的に許容される塩又は溶媒和物からなる群から選択され、式(III)又は(IV)のそれぞれは、アルファ若しくはベータアノマー又は対応するアルドース形であってよく、
    R1〜R4のそれぞれは、フルオロ、クロロ、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキニル(アリール)、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン(複素環)、-OC(O)C2〜C10アルキニル複素環、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O)Oアリール、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3、-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3、-O-tri-C1〜C3アルキルシリル及び-OC1〜C10アルキルからなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、
    R2a及びR3aのそれぞれは、H、F及びClからなる群から独立に選択され、
    R5は、-CH3、-CHF2、-CH=C=CH2、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-C(O)OCH3、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択され、
    R5が-CH=C=CH2又は-CHF2以外である場合、R1、R2、R3、R2a及びR3aの少なくとも一つは、フルオロ又はクロロである、上記哺乳類細胞培地。
  82. (i)添加動物タンパク質を含まず、
    (ii)血清を含まず、
    (iii)添加フコースを含まず、
    (iv)粉末又は液体である、
    請求項81に記載の培地。
  83. R1、R2、R3、R2a及びR3aの少なくとも一つがフルオロ又はクロロである、請求項81に記載の培地。
  84. R1、R2、R3、R2a及びR3aの二つがフルオロ又はクロロである、請求項81に記載の培地。
  85. 低いコアフコシル化を有する修飾抗体又は抗体誘導体を製造する方法であって、
    糖鎖の還元末端のN-アセチルグルコサミンを介してFcドメインに結合した少なくとも一つの複合N-グリコシド結合糖鎖を有するFcドメインを有する抗体又は抗体誘導体を発現する宿主細胞を有効量のフコース類似体を含む培地中で適切な成長条件下で培養する段階、及び
    前記抗体又は抗体誘導体を細胞から分離する段階を含み、
    前記フコース類似体が以下の式(V)又は(VI)の一つ
    Figure 2011519567
    或いはその生物学的に許容される塩又は溶媒和物からなる群から選択され、式(V)又は(VI)のそれぞれは、アルファ若しくはベータアノマー又は対応するアルドース形であってよく、
    R1、R2、R2a、R3、R3a及びR4のそれぞれは、-OH、-OC(O)H、-OC(O)C1〜C10アルキル、-OC(O)C2〜C10アルケニル、-OC(O)C2〜C10アルキニル、-OC(O)アリール、-OC(O)複素環、-OC(O)C1〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキレン(アリール)、-OC(O)C2〜C10アルキニル(アリール)、-OC(O)C1〜C10アルキレン複素環、-OC(O)C2〜C10アルケニレン(複素環)、-OC(O)C2〜C10アルキニル複素環、-OCH2OC(O)アルキル、-OCH2OC(O)Oアルキル、-OCH2OC(O)アリール、-OCH2OC(O)Oアリール、-OC(O)CH2O(CH2CH2O)nCH3、-OC(O)CH2CH2O(CH2CH2O)nCH3、-O-tri-C1〜C3アルキルシリル、-OC1〜C10アルキル及び小電子求引基からなる群から独立に選択され、各nは、0〜5から独立に選択される整数であり、
    R5は、-CH3、-CH2X、非置換又はハロゲンで置換された-CH(X')-C1〜C4アルキル、非置換又はハロゲンで置換された-CH(X')-C2〜C4アルケン、非置換又はハロゲンで置換された-CH(X')-C2〜C4アルキン、-CH=C(R10)(R11)、-C(CH3)=C(R12)(R13)、-C(R14)=C=C(R15)(R16)、非置換又はメチル若しくはハロゲンで置換された-C3炭素環、非置換又はメチル若しくはハロゲンで置換された-CH(X')-C3炭素環、非置換又はメチル若しくはハロゲンで置換されたC3複素環、非置換又はメチル若しくはハロゲンで置換された-CH(X')-C3複素環、-CH2N3、-CH2CH2N3及びベンジルオキシメチルからなる群から選択されるメンバーか、或いはR5は、小電子求引基であり、
    R10は、水素或いは非置換又はハロゲンで置換されたC1〜C3アルキルであり、
    R11は、非置換又はハロゲンで置換されたC1〜C3アルキルであり、
    R12は、水素、ハロゲン或いは非置換又はハロゲンで置換されたC1〜C3アルキルであり、
    R13は、水素或いは非置換又はハロゲンで置換されたC1〜C3アルキルであり、
    R14は、水素又はメチルであり、
    R15及びR16は、水素、メチル及びハロゲンから独立に選択され、
    Xは、ハロゲンであり、
    X'は、ハロゲン又は水素であり、
    さらに、R1、R2、R2a、R3及びR3aのそれぞれが場合によって水素であり、R1、R2、R2a、R3及びR3aのうち隣接炭素原子上の二つが場合によって結合して、前記隣接炭素原子間の二重結合を形成しており、
    ただし、(i)R2及びR2aが両方とも水素である、(ii)R3及びR3aが両方とも水素である、(iii)R1が水素である、(iv)二重結合が前記隣接炭素原子間に存在する、又は(v)R5がベンジルオキシメチルである場合を除き、R1、R2、R2a、R3、R3a、R4及びR5の少なくとも一つは、小電子求引基であり、或いはR5は、ハロゲン、不飽和部位、炭素環、複素環又はアジドを含み、
    前記抗体又は抗体誘導体が前記フコース類似体の不存在下で培養した宿主細胞からの抗体又は抗体誘導体と比較して低いコアフコシル化を有する、上記方法。
  86. R2及びR2aがそれぞれ水素である、請求項85に記載の方法。
  87. R5が-CH3、-CH2CH3、-CH2C≡CH、-CH=CHCH3、-シクロプロピル、-オキシラン、メチルで置換された-オキシラン、-CH2F、-CH2Cl、-CH2Br、-CH2I、-CH=C=CH2、-CH2N3及び-CH2CH2N3からなる群から選択される、請求項85に記載の方法。
  88. 前記小電子求引基がフルオロ、クロロ、ブロモ、-CHF2、-CH=C=CH2、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-CO2H、-C(O)OC1〜C4アルキル、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)及びメトキシランからなる群から選択される、請求項85に記載の方法。
  89. R1、R2、R2a、R3、R3a及びR4の少なくとも二つが小電子求引基である、請求項85に記載の方法。
  90. 前記フコース類似体が表1、2及び3の化合物から選択される、請求項85に記載の方法。
  91. 有効量のフコース類似体を含み、前記フコース類似体が請求項85の次の式(V)又は(VI)の一つからなる群から選択され、前記有効量が低いコアフコシル化を有する抗体又は抗体誘導体を産生するのに十分な量である、低いコアフコシル化を有する抗体又は抗体誘導体の産生のための哺乳類細胞培地。
  92. 前記小電子求引基がフルオロ、クロロ、ブロモ、-CHF2、-CH=C=CH2、-C≡CH、-C≡CCH3、-CH2C≡CH、-CO2H、-C(O)OC1〜C4アルキル、-CH(OAc)CH3、-CN、-CH2CN、-CH2X(XはBr、Cl又はIである)、スルホン酸、スルホン酸エステル、スルホンアミド、-SO2-C1〜C4アルキル、ホスホン酸、ホスホン酸エステル、ホスフィン酸、ホスフィン酸エステル及びメトキシランからなる群から選択される、請求項91に記載の哺乳類細胞培地。
  93. R1、R2、R2a、R3、R3a、R4及びR5の少なくとも二つが独立に選択される小電子求引基である、請求項91に記載の哺乳類細胞培地。
  94. 前記フコース類似体が表1、2及び3の化合物から選択される、請求項91に記載の哺乳類細胞培地。
  95. 化合物6、7、9、10、22、24、26、54、56〜58、61〜62、65及び66並びに2-フルオロ-2-デオキシフコース以外の、上記の請求項に記載の式I、II、III、IV、V又はVIのいずれかを有する化合物。
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