JP2011251967A - 環状カルボジイミド化合物の中間体 - Google Patents

環状カルボジイミド化合物の中間体 Download PDF

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Abstract

【課題】環状カルボジイミド化合物の中間体の提供。
【解決手段】下式sで表される化合物。
Figure 2011251967

式中Xは、アルキレン基、フェニレン基、式(i−3)で表される2価の基である。
Figure 2011251967

【選択図】なし

Description

本発明は、環状カルボジイミド化合物の中間体に関する。
ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリウレタン等は優れた機械的物性を有するため広汎な用途に適用されている。かかるポリマーは、分子中に加水分解性のエステル結合、アミド結合、イミド結合、カーボネート結合、ウレタン結合を保有するため、より厳しい環境化での使用に関しては、その信頼性に対して問題が発生する場合があり、早急な対策が待たれている。
エステル結合等の加水分解性の結合は、分子中にカルボキシル基等の極性基が存在すると、触媒的加水分解が促進されるため、カルボキシル基の封止剤を適用して、カルボキシル基濃度を低減して、かかる欠点を抑制する方法が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
かかるカルボキシル基等の酸性基の封止剤としては、封止剤の安定性、反応性および得られる製品の色調等を考慮して、モノあるいはポリカルボジイミド化合物が使用され、ある程度の効果が得られている。しかし、モノあるいはポリカルボジイミド化合物は、いずれも線状カルボジイミド化合物であるため、使用時、揮発性のイソシアネート化合物が副生して、悪臭を発し、作業環境を悪化させる本質的な欠陥を内蔵している。かかる欠陥を含まず、より高い反応性を有する封止剤の開発が待たれている。
特許文献3にはウレタン結合および分子量100〜7,000のポリマー鎖を有する大環状カルボジイミド化合物が記載されている。大環状カルボジイミド化合物は、高分子量であるため酸性基の封止剤として効率が悪い。また特許文献3には悪臭の発生防止についての検討はされていない。
特開2004−332166号公報 特開2005−350829号公報 国際公開第2008/081230号パンフレット
本発明の目的は、ポリエステル等の加水分解性官能基を有するポリマーの安定剤として有用な環状カルボジイミド化合物の中間体を提供することにある。また本発明の目的は、該環状カルボジイミド化合物の中間体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、カルボキシル基等の酸性基と反応しても、イソシアネート化合物が遊離することのない、封止剤について鋭意検討した。その結果、環状構造を有するカルボジイミド化合物は、酸性基と反応しても、イソシアネート化合物を遊離することなく、悪臭を発生させることなく作業環境を悪化させないことを見出し、この化合物の中間体についても鋭意検討を重ね、本発明を完成した。
即ち本発明は、以下の発明を包含する。
1. 下記式(s)で表される化合物。
Figure 2011251967
式中Xは、下記式(i−1)〜(i−3)で表される2価の基である。
Figure 2011251967
(式中、nは1〜6の整数である。)
Figure 2011251967
(式中、mおよびnは各々独立に0〜3の整数である。)
Figure 2011251967
(式中、RおよびRは各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基である。)
ArおよびArは各々独立に芳香族基である、これらは炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基で置換されていてもよい。
αは、−NO、−NH、−N=PAr (Arはフェニル基である)、−N=C=O、または二つのαが結合して下記式(i−5)で表される結合基を形成してもよい。
Figure 2011251967
(Zは酸素原子またはイオウ原子である)。

2. ArおよびArは各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基もしくはフェニル基で置換されていてもよい、オルトフェニレン基または1,2−ナフタレン−ジイル基である前項1記載の化合物。

3. 下記式(c)で表される前項1に記載の化合物。
Figure 2011251967
(式中、X、Ar、Arは上記式(s)と同じである。)

4. 下記式(d)で表される前項1に記載の化合物。
Figure 2011251967
(式中、X、Ar、Arは上記式(s)と同じである。)

5. 下記式(e−1)で表される前項1に記載の化合物。
Figure 2011251967
(式中、X、Ar、Ar、Arは上記式(s)と同じである。)

6. 下記式(e−2)で表される前項1に記載の化合物。
Figure 2011251967
(式中、X、Ar、Ar、Zは上記式(s)と同じである。)

7. 下記式(g)で表される前項1に記載の化合物。
Figure 2011251967
(式中、X、Ar、Arは上記式(s)と同じである。)
本発明の中間体から得られる環状カルボジイミド化合物は、高分子化合物の加水分解性成分を有効に安定化することができる。またその際、遊離のイソシアネート化合物の副生を抑制することができる。本発明の中間体から得られる環状カルボジイミド化合物は、高分子化合物の末端封止をしても、イソシアネート化合物による悪臭の発生を抑制することができ作業環境を悪化することがない。また、環状カルボジイミド化合物により、高分子化合物の末端を封止すると、高分子化合物の末端にイソシアネート基が形成され、そのイソシアネート基の反応により、高分子化合物の高分子量化が可能となる。
また本発明の中間体から得られる環状カルボジイミド化合物は、高分子化合物中の遊離単量体やその他酸性基を有する化合物を捕捉する作用も有する。
さらに本発明の中間体から得られる環状カルボジイミド化合物は、環状構造を有することにより、線状カルボジイミド化合物に比較して、より温和な条件で、末端封止できる利点を有する。
本発明の製造方法によれば、環状カルボジイミドの中間体を容易に製造することができる。本発明の中間体から得られる環状カルボジイミド化合物は、高分子化合物の末端封止剤として有用である。本発明の中間体から得られる環状カルボジイミド化合物は、酸性基の捕捉剤、特に高分子化合物中の遊離化合物の捕捉剤として有用である。
末端封止の反応機構における、線状カルボジイミド化合物と環状カルボジイミド化合物との相違点は以下に説明する通りである。
線状カルボジイミド化合物(R−N=C=N−R)を、カルボキシ基末端を有する高分子化合物の末端封止剤として用いると以下の式で表されるような反応となる。式中Wは高分子化合物の主鎖である。線状カルボジイミド化合物がカルボキシ基と反応することにより、高分子化合物の末端にはアミド基が形成され、イソシアネート化合物(RNCO)が遊離される。
Figure 2011251967
一方、環状カルボジイミド化合物を、カルボキシ基末端を有する高分子化合物の末端封止剤として用いると以下の式で表されるような反応となる。環状カルボジイミド化合物がカルボキシ基と反応することにより、高分子化合物の末端にはアミド基を介してイソシアネート基(−NCO)が形成され、イソシアネート化合物が遊離されないことが分かる。
Figure 2011251967
(式中、Qは脂肪族基、脂環族基、芳香族基またはこれらの組合せである2〜4価の結合基であり、ヘテロ原子、置換基を含んでいてもよい。)
また、1つの環の中に2個以上のカルボジイミドを有すると、カルボジイミド基の反応により、イソシアネート化合物が遊離されるという欠点がある。
<環状カルボジイミド化合物>
本発明は、下記式(i)で表される環状カルボジイミド化合物の中間体である。
Figure 2011251967
式中Ar〜Arは各々独立に芳香族基である。芳香族基は炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基で置換されていてもよい。芳香族基としてフェニレン基、ナフタレンジイル基などの炭素数5〜15の芳香族基が挙げられる。qは0または1である。
置換基の炭素数が1〜6のアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、n−ペンチル基、sec−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、iso−ヘキシル基等が挙げられる。かかる炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基の存在は、ポリエステル等のポリマーとの相溶性を増加させ、環状カルボジイミド化合物の作用を高める効果が期待できる。また、環状カルボジイミド化合物の揮発性を抑制する効果が期待できる。
Xは2価の基である。Xが2価のときqは0である。Xは下記式(i−1)の2価の基であることが好ましい。
Figure 2011251967
式中、nは1〜6の整数である。(i−1)の基として、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,5−ペンタン基、1,6−ヘキサン基が好ましい。1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,5−ペンタン基、1,6−ヘキサン基において、酸素に直接結合していない炭素はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基の群より選択される少なくとも一種で置換されていてもよい。炭素数が1〜6のアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、isoブチル基、n−ペンチル基、sec−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、iso−ヘキシル基等が例示される。
Xは下記式(i−2)の基であることが好ましい。
Figure 2011251967
式中、mおよびnは各々独立に0〜3の整数である。m=0のメチレン基は単結合を表すものとする。Xが1,3−フェニレン基を有することにより、環状カルボジイミド化合物の安定性がより高まり、より高いプロセス温度で、高分子化合物が適用できる利点を有する。
Xは下記式(i−3)の基であることが好ましい。
Figure 2011251967
式中、RおよびRは各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基である。炭素数1〜6のアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、n−ペンチル基、sec−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、iso−ヘキシル基等が例示される。
環状カルボジイミド化合物には下記式(f)の単環の化合物および下記式(F)の2環の化合物が含まれるが、本発明の化合物はこれらのうち式(f)の単環の化合物の中間体である。
Figure 2011251967
式中Ar〜Ar、Xは式(i)と同じである。Ar〜Arは、置換されていてもよいo−フェニレン基であることが好ましい。置換基として炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基が好ましい。Xは2価の基である。
Figure 2011251967
式中Ar〜Ar、Xは式(i)と同じである。Ar〜Arは、置換されていてもよいo−フェニレン基であることが好ましい。置換基として炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基が好ましい。Xは4価の基である。
環状カルボジイミド化合物として、カルボジイミド基の1,3−位にて結合する2個のo−フェニレン基を保有し、o−フェニレン基において、カルボジイミド基のオルソ位にエーテル酸素を保有し、エーテル酸素原子がXにより連結され環状構造を形成していることが好ましい。
即ち、下記式で表される化合物が好ましい。
Figure 2011251967
式中Xは式(i)と同じである。YおよびZは各々独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基である。炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、n−ペンチル基、sec−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、iso−ヘキシル基等が例示される。
環状カルボジイミド化合物として以下の化合物が例示される。
Figure 2011251967
Figure 2011251967
環状カルボジイミド化合物の分子量は、好ましくは100〜1,000である。100より低いと、環状カルボジイミド化合物について構造の安定性や揮発性が問題となる場合がある。また1,000より高いと、環状カルボジイミドの製造上、希釈系での合成が必要となったり、収率が低下するため、コスト面で問題となる場合がある。かかる観点より、より好ましくは100〜750であり、さらに好ましくは250〜750である。環状カルボジイミド化合物は1つ環の中に1個のカルボジイミド基を有する。1つ環の中に2個以上のカルボジイミド基を有する場合には、末端封止反応により、イソシアネート化合物が発生し、悪臭の原因となる。
<単環のカルボジイミド化合物(f)の製造>
本発明の単環のカルボジイミド化合物(f)は、以下の(1)〜(4)の工程により製造することができる。本発明の化合物は、この単環のカルボジイミド化合物(f)の中間体である。
工程(1)は、ニトロ体(c)を得る工程である。工程(1)には、工程(1a)および工程(1b)の2つの態様がある。工程(2)は、ニトロ体(c)からアミン体(d)を得る工程である。工程(3)および工程(4)は、アミン体(d)から単環のカルボジイミド化合物(f)を得る工程である。工程(3)〜(4)には、工程(3a)および工程(4a)を経由する態様と、工程(3b)および工程(4b)を経由する態様がある。
具体的には、カルボジイミド化合物(f)は、以下の経路で製造することができる。
(スキーム1)工程(1a)−工程(2a)−工程(3a)−工程(4a)
(スキーム2)工程(1a)−工程(2a)−工程(3b)−工程(4b)
(スキーム3)工程(1b)−工程(2a)−工程(3b)−工程(4b)
(スキーム4)工程(1b)−工程(2a)−工程(3a)−工程(4a)
(工程(1a))
工程(1a)は、下記式(a−1)の化合物、下記式(a−2)の化合物および下記式(b−1)の化合物を反応させ、下記式のニトロ体(c)を得る工程である。
Figure 2011251967
式中、X、Ar、Arは上記式(i)と同じである。Xは2価の基である。
およびEは各々独立に、ハロゲン原子、トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基およびp−ブロモベンゼンスルホニルオキシ基からなる群から選ばれる基である。ハロゲン原子として、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
反応は従来公知なエーテル合成法を用いることができ、例えば式(a−1)で表される化合物、式(a−2)で表される化合物および式(b−1)で表される化合物を、塩基性化合物の存在下、溶媒中で反応させるウィリアムソン反応等が使用される。
塩基性化合物としては、水素化ナトリウム、金属ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等が使用される。溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン等が使用される。反応温度は25℃〜150℃の範囲が好適に使用される。また、反応は上記条件で十分速やかに進行するが、反応を促進させるために相間移動触媒を加えることもできる。
(工程(1b))
工程(1b)は、下記式(a−i)の化合物、下記式(a−ii)の化合物および下記式(b−i)の化合物を反応させ下記式(c)のニトロ体を得る工程である。
Figure 2011251967
式中、Ar、Ar、Xは式(i)と同じである。Xは2価の基である。E、Eは各々独立に、ハロゲン原子、トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基およびp−ブロモベンゼンスルホニルオキシ基からなる群から選ばれる基である。
反応は従来公知なエーテル合成法を用いることができ、例えば式(a−i)で表される化合物、式(a−ii)で表される化合物および式(b−i)で表される化合物を塩基性化合物の存在下、溶媒中で反応させるウィリアムソン反応等が使用される。
塩基性化合物としては、水素化ナトリウム、金属ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等が使用される。溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン等が使用される。反応温度は25℃〜150℃の範囲が好適に使用される。また、反応は上記条件で進行するが、反応を促進させるために相間移動触媒を加えることが好ましい。相間移動触媒としては、テトラブチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム塩、クラウンエーテル等が使用される。
(工程(2))
工程(2)は、得られたニトロ体(c)を還元して下記式のアミン体(d)を得る工程である。
Figure 2011251967
Ar、Ar、Xは式(i)と同じである。Xは2価の基である。
反応は従来公知な方法を用いることができ、例えば、ニトロ体(c)を、水素および触媒の存在下、溶媒中で接触還元する方法が使用される。
触媒としては、パラジウム炭素、パラジウム炭素−エチレンンジアミン複合体、パラジウム−フィブロイン、パラジウム−ポリエチレンイミン、ニッケル、銅等が使用される。溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド等が使用される。反応温度は25℃〜100℃の範囲が好適に適用される。また、反応は常圧で進行するが、反応を促進させるために圧力を加えることが好ましい。
他にもアミン体(d)を得る反応としては、ニトロ体(c)を酸および金属と反応させる方法あるいはニトロ体(c)をヒドラジンおよび触媒と反応させる方法等が使用される。
(工程(3a))
工程(3a)は、得られたアミン体(d)とトリフェニルホスフィンジブロミドとを反応させ下記式のトリフェニルホスフィン体(e−1)を得る工程である。
Figure 2011251967
式中Ar、Ar、Xは式(i)と同じであり、Arはフェニル基である。
反応は従来公知の方法が使用でき、例えば、式(d)で表されるアミン体とトリフェニルホスフィンジブロミドを、塩基性化合物の存在下、溶媒中で反応させる方法等が使用される。塩基性化合物としては、トリエチルアミン、ピリジン等が使用される。溶媒としてはジクロロエタン、クロロホルム、ベンゼン等が使用される。反応温度は0℃〜80℃が好適に使用される。
(工程(4a))
工程(4a)は、得られたトリフェニルホスフィン体を反応系中でイソシアネート化した後、直接脱炭酸させ環状カルボジイミド化合物(f)を得る工程である。
反応は従来公知の方法が使用でき、例えば、式(e−1)のトリフェニルホスフィン体を、ジ−tert−ブチルジカーボネートとN,N−ジメチル−4−アミノピリジンの存在下、溶媒中で反応させる方法等が使用される。溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム等が使用される。反応温度は10℃〜40℃が好適に使用される。
(工程(3b))
工程(3b)は、アミン体(d)と二酸化炭素または二硫化炭素とを反応させ下記式(e−2)で表されるウレア体またはチオウレア体を得る工程である。
Figure 2011251967
式中Ar、Ar、Xは式(i)と同じであり、Zは酸素原子またはイオウ原子である。
ウレア体(e−2)を得る反応は従来公知な方法を用いることができ、例えば、アミン体(d)を、二酸化炭素、リン化合物および塩基性化合物の存在下、溶媒中で反応させる方法が使用される。
リン化合物としては、亜リン酸エステル、ホスホン酸エステル等が使用される。塩基性化合物としてはトリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、ピコリン等が使用される。溶媒としてはピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、クロロベンゼン、トルエン等が使用される。反応温度は0℃〜80℃の範囲が好適に使用される。
他にもウレア体(e−2)を得る反応としては、アミン体(d)と一酸化炭素を反応させる方法あるいはアミン体(d)とホスゲンを反応させる方法等が使用される。
チオウレア体(e−2)を得る反応は従来公知な方法を用いることができ、例えば、アミン体(d)を、二硫化炭素および塩基性化合物の存在下、溶媒中で反応させる方法等が使用される。
塩基性化合物としてはトリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、ピコリン等が使用される。溶媒としてはアセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、2−ブタノン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等が使用される。反応温度は25℃〜90℃の範囲が好適に使用される。また、反応は上記条件で十分速やかに進行するが、反応を促進させるために四臭化炭素等を組み合わせることもできる。
(工程(4b))
工程(4b)は、得られたウレア体(e−2)を脱水させ、またはチオウレア体(e−2)を脱硫させ、環状カルボジイミド化合物(f)を得る工程である。
反応は従来公知な方法を用いることができ、例えば、ウレア体またはチオウレア体(e−2)を、塩化トルエンスルホニルあるいは塩化メチルスルホニルの存在下、溶媒中で反応し、ウレア体(e−2)では脱水、チオウレア体(e−2)では脱硫させる方法が使用される。
溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、ピリジン等が使用される。反応温度は0℃〜80℃の範囲が好適に使用される。
他にも環状カルボジイミド化合物(f)を得る反応としては、ウレア体(e−2)と酸化水銀を反応させる方法あるいはチオウレア体(e−2)と次亜塩素酸ナトリウムを反応させる方法等が使用される。
<高分子化合物>
本発明の中間体から得られる環状カルボジイミド化合物を適用する高分子化合物は酸性基を有する。酸性基として、カルボキシル基、スルホン酸基、スルフィン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基からなる群より選ばれる少なくとも一種が挙げられる。高分子化合物として、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエステルアミドからなる群より選ばれる少なくとも一種が挙げられる。
ポリエステルとしては、例えば、ジカルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体とジオールあるいはそのエステル形成性誘導体、ヒドロキシカルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体、ラクトンから選択された1種以上を重縮合してなる重合体または共重合体が、好ましくは熱可塑性ポリエステル樹脂が例示される。かかる熱可塑性ポリエステル樹脂は、成形性等のため、ラジカル生成源、例えばエネルギー活性線、酸化剤等により処理されてなる架橋構造を含有していてもよい。
上記ジカルボン酸あるいはエステル形成性誘導体としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。また、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、マロン酸、グルタル酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。また1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体等が挙げられる。
また、上記ジオールあるいはそのエステル形成性誘導体としては、炭素数2〜20の脂肪族グリコールすなわち、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ダイマージオール等が挙げられる。あるいは分子量200〜100,000の長鎖グリコール、すなわちポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリ1,2−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。また芳香族ジオキシ化合物すなわち、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF等、およびこれらのエステル形成性誘導体等が挙げられる。
また、上記ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸およびこれらのエステル形成性誘導体等が挙げられる。上記ラクトンとしてはカプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、ウンデカラクトン、1,5−オキセパン−2−オン等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体を主成分として重縮合してなる芳香族ポリエステルとしては、芳香族カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体、好ましくは、テレフタル酸あるいはナフタレン2,6−ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ブタンジオールから選ばれる脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体を主成分として重縮合してなる重合体が例示される。
具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリトリメチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレンテレフタレート・ポリエチレングリコール、ポリトリメチレンテレフタレート・ポリエチレングリコール、ポリブチレンテレフタレート・ポリエチレングリコール、ポリブチレンナフタレート・ポリエチレングリコール、ポリエチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリトリメチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリブチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリブチレンナフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリトリメチレン(テレフタレート/イソフタレート)・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリブチレン(テレフタレート/サクシネート)、ポリエチレン(テレフタレート/サクシネート)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)等を好ましく挙げることができる。
脂肪族ポリエステルとしては、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体、脂肪族多価カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と脂肪族多価アルコールを主成分として重縮合してなる重合体やそれらの共重合体が例示される。
脂肪族ヒドロキシカルボン酸を主たる構成成分とする重合体としては、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸等の重縮合体、もしくは共重合体等を例示することができる。なかでもポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ3−ヒドロキシカルボン酪酸、ポリ4−ポリヒドロキシ酪酸、ポリ3−ヒドロキシヘキサン酸またはポリカプロラクトン、ならびにこれらの共重合体等が挙げられる。特にポリL−乳酸、ポリD−乳酸およびステレオコンプレックスポリ乳酸、ラセミポリ乳酸に好適に用いることができる。
またポリエステルとして、脂肪族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールを主たる構成成分とする重合体が挙げられる。多価カルボン酸として、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、マロン酸、グルタル酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。また1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸単位およびそのエステル誘導体が挙げられる。
ジオール成分として炭素数2〜20の脂肪族グリコールすなわち、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ダイマージオール等が挙げられる。あるいは分子量200〜100,000の長鎖グリコール、すなわちポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリ1,2−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールを主たる構成成分とする縮合体を例示することができる。具体的には、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートまたはポリブチレンサクシネートならびにこれらの共重合体等が挙げられる。
さらに全芳香族ポリエステルとしては、芳香族カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体、好ましくは、テレフタル酸あるいはナフタレン2,6−ジカルボン酸またはそれらのエステル形成性誘導体と芳香族多価ヒドロキシ化合物またはそのエステル形成性誘導体を主成分として重縮合してなる重合体が例示される。
具体的には、ポリ(4−オキシフェニレン−2,2−プロピリデン−4−オキシフェニレン−テレフタロイル−co−イソフタロイル)等が例示される。
これらのポリエステル類は、カルボジイミド反応性成分として、分子末端にカルボキシル基およびまたはヒドロキシル基末端を1から50当量/tonを含有する。かかる末端基、とりわけカルボキシル基はポリエステルの安定性を低下させるため、環状カルボジイミド化合物で封止することが好ましい。
カルボキシル末端基をカルボジイミド化合物で封止するとき、本発明の環状カルボジイミド化合物を適用することにより、有毒な遊離イソシアネートの生成無く、カルボキシル基を封止できる利点は大きい。
さらに追加的効果として、環状カルボジイミド化合物で封止された際に遊離せずポリエステル中に形成されるイソシアネート末端基と、ポリエステル中に存在するヒドロキシル末端基あるいはカルボキシル末端基との鎖延長作用によるポリエステルの分子量の増大あるいは分子量低下の抑制を、従来の線状カルボジイミド化合物に比較して、より効率的に行うことができる工業的な意義は大きい。
前述のポリエステル類は周知の方法(例えば、飽和ポリエステル樹脂ハンドブック(湯木和男著、日刊工業新聞社(1989年12月22日発行)等に記載)により製造することができる。
さらに本発明においてポリエステルとしては、前記ポリエステルに加え、不飽和多価カルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体を共重合してなる不飽和ポリエステル樹脂、低融点重合体セグメントを含むポリエステルエラストマーが例示される。
不飽和多価カルボン酸としては、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水マレイン酸、フマル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水マレイン酸等が例示される。かかる不飽和ポリエステルには、硬化特性を制御するため、各種モノマー類が添加され、熱キュア、ラジカルキュア、光、電子線等の活性エネルギー線によるキュア処理により硬化、成形される。かかる不飽和樹脂は、カルボキシル基の制御はチクソトロピー等のレオロジー特性、樹脂耐久性等に関して重要な技術的課題であるが、環状カルボジイミド化合物により、有毒な遊離イソシアネートの生成無く、カルボキシル基を封止、制御することができる利点、さらにより有効に分子量を増大させる利点の工業的意義は大きい。
さらに本発明においてポリエステルは、柔軟成分を共重合してなるポリエステルエラストマーでもよい。ポリエステルエラストマーは公知文献、例えば特開平11−92636号公報等に記載のごとく高融点ポリエステルセグメントと分子量400〜6,000の低融点重合体セグメントとからなる共重合体である。
高融点ポリエステルセグメントだけで共重合体を形成した場合の融点が150℃以上である。低融点重合体セグメントだけで共重合体を形成した場合の融点ないし軟化点が80℃以下である。低融点重合体セグメントは、ポリアルキレングリコール類また炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族グリコールからなることが好ましい。かかるエラストマーは、加水分解安定性に問題があるが、環状カルボジイミド化合物により、安全上問題なく、カルボキシル基の制御をできる意義、分子量低下を抑制あるいは増大できる工業的な意義は大きい。
ポリアミドとしては、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸あるいはそのアミド形成性誘導体を主たる構成原料としたアミド結合を有する熱可塑性重合体である。
本発明においてポリアミドとしては、ジアミンとジカルボン酸あるいはそのアシル活性体を縮合してなる重縮合物、あるいはアミノカルボン酸もしくはラクタム、あるいはアミノ酸を重縮合してなる重合体、あるいはそれらの共重合体を用いることができる。
ジアミンとしては、脂肪族ジアミン、芳香族ジアミンが挙げられる。脂肪族ジアミンとしては、例えばテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロデカン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンが挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、4,4’−ジフェニルジアミン、3,4’−ジフェニルジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、3,4’−ジアミノジフェニルケトン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等が挙げられる。
ジカルボン酸としてはアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ジグリコール酸等が挙げられる。具体的にはポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)等の脂肪族ポリアミドが挙げられる。
またポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリヘキサメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ナイロン6T/6I)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ナイロン11T(H))およびこれらの共重合ポリアミド等の脂肪族−芳香族ポリアミド、これらの共重合体や混合物が挙げられる。さらにはポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド−co−イソフタルアミド)等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えばω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸等が、ラクタムとしては例えばω−カプロラクタム、ω−エナントラクタム、ω−カプリルラクタム、ω−ラウロラクタム等が例示される。
これらのポリアミド樹脂の分子量は特に制限はないが、ポリアミド樹脂1重量%濃度の98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度が2.0〜4.0の範囲のものが好ましい。
また、これらのアミド樹脂は周知の方法、例えば、「ポリアミド樹脂ハンドブック(福本修著、日刊工業新聞社、昭和63年1月30日発行)」等に準じて製造することができる。
さらに本発明のポリアミドには、ポリアミドエラストマーとして公知のポリアミドを包含する。かかるポリアミドとしては、例えば炭素数が6以上のポリアミド形成成分およびポリ(アルキレンオキシド)グリコールとの反応によるグラフトまたはブロック共重合体が挙げられ、炭素数が6以上のポリアミド形成成分とポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分との結合は、通常エステル結合、アミド結合であるが、特にこれらのみに限定されず、ジカルボン酸、ジアミン等の第3成分を両成分の反応成分として用いることも可能である。
ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの例としては、ポリエチレンオキシドグリコール、ポリ(1,2−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまたはランダム共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランのブロックまたはランダム共重合体等が例示される。該ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの数平均分子量は200〜6,000が重合性および剛性の点で好ましく、300〜4,000がより好ましい。本発明で用いるポリアミドエラストマーは、カプロラクタム、ポリエチレングリコール、テレフタル酸を重合して得られるポリアミドエラストマーが好ましい。
かかるポリアミド樹脂は、原料より容易に理解されるごとく、カルボキシル基を30から100当量/ton、アミノ基を30から100当量/ton程度含有するが、カルボキシル基はポリアミドの安定性の好ましくない効果を有することは良くしられている。
本発明の環状カルボジイミド化合物により、安全上問題なくカルボキシル基を20当量/ton以下、あるいは10当量/ton以下、さらに好ましくはそれ以下にまで制御され、分子量低下がより有効に抑制された組成物の意義は大きい。
本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂は、下記式(I)で示される主たる繰り返し構造単位を有する。
Figure 2011251967
式中Rは3価の有機基を表し、Rは2価の有機基を表し、nは正の整数を表す。
このようなポリアミドイミド樹脂の代表的な合成方法としては、(1)ジイソシアネートと三塩基酸無水物を反応させる方法、(2)ジアミンと三塩基酸無水物を反応させる方法、(3)ジアミンと三塩基酸無水物クロライドを反応させる方法等が挙げられる。ただし、本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂の合成方法は、これらの方法に制限するものではない。上記合成方法で用いられる代表的な化合物を次に列挙する。
まず、ジイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、3,3’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート等が好ましいものとして挙げられる。
また、ジアミンとしては、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、キシリレンジアミン、フェニレンジアミン等が好ましいものとして挙げられる。これらの中で、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタンがより好ましいものとして挙げられる。
また、三塩基酸無水物としては、トリメリット酸無水物が好ましいものとして挙げられ、三塩基酸無水物クロライドとしては、トリメリット酸無水物クロライド等が挙げられる。
ポリアミドイミド樹脂を合成する際に、ジカルボン酸、テトラカルボン酸二無水物等をポリアミドイミド樹脂の特性を損わない範囲で同時に反応させることができる。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸等が挙げられ、テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらは、全酸成分中の50当量%以下で使用することが好ましい。
ポリアミドイミド樹脂は、ポリマー中に含有されるカルボキシル基濃度により耐久性が低下することがあるので、カルボキシル基の含有量は、好ましくは1から10当量/tonあるいはそれ以下に制御することが好ましい。本発明の環状カルボジイミド化合物においては好適に上記カルボキシル基濃度範囲とすることが可能である。
ポリイミド樹脂として熱可塑性ポリイミド樹脂が好適に選択される。ポリイミド樹脂としては、例えば、以下に記載のジアミン成分とテトラカルボン酸よりなるポリイミドが例示される。
N−R−NH
〔式中、Rは、(i)単結合;
(ii)C2〜12脂肪族炭化水素基;
(iii)C4〜30脂環族基;
(iv)C6〜30芳香族基;
(v)−Ph−O−R−O−Ph−基(式中、Rは、フェニレン基またはPh−W−Ph−基を示し、Wは単結合、ハロゲン原子により置換されても良いC1〜4アルキレン基、−O−Ph−O−基、−O−、−CO一、−S−、−SO−または−SO−基を示す);または
(vi)−R−(SiR O)−SiR −R−基(式中、Rは、−(CH−、−(CH−Ph−、−(CH−O−Ph−、またはPh−を示し、mは1〜100の整数であり;sは1−4の整数を示し;RはC1〜6アルキル基、フェニル基またはC1〜6アルキルフェニル基を示す。)を表す。〕
Figure 2011251967
〔式中、YはC2〜12の四価の脂肪族基、C4〜8の四価の脂環族基、C6〜14のモノまたはポリ縮合環の四価の芳香族基、>Ph−W−Ph<基(式中、Wは単結合、ハロゲン原子によって置換されても良いC1〜4アルキレン基、−O−Ph−O−、−O−、−CO−、−S−、−SO−または−SO−基を示す)を表す。〕。
ポリアミド酸の製造に用いられるテトラカルボン酸無水物の具体例としては、無水ピロメリット酸(PMDA)、無水4,4’−オキシジフタル酸(ODPA)、無水ビフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸(BPDA)、無水ベンゾフェノン3,3’,4,4’−テトラカルボン酸(BTDA)、無水エチレンテトラカルボン酸、無水ブタンテトラカルボン酸、無水シクロペンタンテトラカルボン酸、無水ベンゾフェノン−2,2’,3,3’−テトラカルボン酸、無水ビフェニル−2,2’,3,3’−テトラカルボン酸、無水2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、無水2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン、無水ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、無水ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、無水1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、無水ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、無水ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、無水4,4’−(P−フェニレンジオキシ)ジフタル酸、無水4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸、無水ナフタリン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、無水ナフタリン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、無水ナフタリン−1,2,5,6−テトラカルボン酸、無水ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、無水ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸、無水アントラセン−2,3,6,7−テトラカルボン酸と無水フェナントレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらジカルボン酸無水物は単独で、または2種以上混合して使用しても良い。上記のうち、好ましくは無水ピロメリット酸(PMDA)、無水4,4’−オキシジフタル酸(ODPA)、無水ビフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸(BPDA)、無水ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、無水ビフェニルスルホン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸(DSDA)が使用される。
ポリイミドの製造に使用されるジアミンの具体例としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、4,4’−ジ(メタ−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ジ(パラ−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ベンジジン、2,2’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニル−2,2’−プロパン、1,5−ジアミノナフタリン、1,8−ジアミノナフタリン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ドデカジアミン、ジ(パラ−アミノフェノキシ)ジメチルシラン、1,4−ジ(3−アミノプロピルジアミノシラン)ベンゼン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、オルト−トリルジアミン、メタ−トリルジアミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(APB)、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン,4,4’−ジ(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ジ〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ジ〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ジ〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ジ〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ジ(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)エーテル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記のジアミンは単独または多くを混合して使用しても良い。
熱可塑性ポリイミドとしては、例えば下記式で表されるテトラカルボン酸無水物と、p−フェニレンジアミン、各種シクロヘキサンジアミン、水添ビスフェノールA型ジアミン等の公知のジアミンとからなるポリイミド樹脂が例示される。さらにゼネラルエレクトリック社よりUltemの商品名で市販されている、Ultem1000、Ultem1010、UltemCRS5001、UltemXH6050、三井化学(株)製のオーラム250AM等が例示される。
Figure 2011251967
〔式中、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、またはアリール基を表す。R10は炭素数6〜30のアリーレン基または炭素数2〜20のアルキレン基を示す。m、n、はそれぞれ、0〜5の整数、kは1〜3の整数である。〕
ポリエステルアミド樹脂として、ポリエステル構成成分とポリアミド構成成分の共重合により得られる従来公知のポリエステルアミド樹脂が例示されるが、中でも熱可塑性ポリエステルアミド樹脂が好適に選択される。
ポリエステルアミド樹脂は、公知の方法等により合成する事ができる。例えば、前記ポリアミド構成成分をまず重縮合反応により進行させ、末端に官能基を有したポリアミドを合成した後、ポリアミドの存在下、前記ポリエステル構成成分を重合させる方法等によって行う事ができる。この重縮合反応は、通常、第一段階としてアミド化反応を進行させ、第二段階にエステル化反応を進行させることにより実施される。かかるポリエステル構成成分としては、上記記載のポリエステル構成成分が好適に選択される。また、かかるポリアミド構成成分としては、上記記載のポリアミド構成成分が好適に選択される。
<カルボジイミドの用途>
本発明の中間体から得られる環状カルボジイミド化合物は酸性基を有する高分子化合物と混合し、反応させることによって、酸性基を封止することができる。環状カルボジイミド化合物を高分子化合物に添加、混合する方法は特に限定なく、従来公知の方法により、溶液、融液あるいは適用する高分子のマスターバッチとして添加する方法、あるいは環状カルボジイミド化合物が溶解、分散または溶融している液体に高分子化合物の固体を接触させ環状カルボジイミド化合物を浸透させる方法等をとることができる。
溶液、融液あるいは適用する高分子のマスターバッチとして添加する方法をとる場合には、従来公知の混練装置を使用して添加する方法をとることができる。混練に際しては、溶液状態での混練法あるいは溶融状態での混練法が、均一混練性の観点より好ましい。混練装置としては、特に限定なく、従来公知の縦型の反応容器、混合槽、混練槽あるいは一軸または多軸の横型混練装置、例えば一軸あるいは多軸のルーダー、ニーダー等が例示される。高分子化合物との混合時間は特に指定はなく、混合装置、混合温度にもよるが、好ましくは0.1分から2時間、より好ましくは0.2分から60分、さらに好ましくは0.2分から30分が選択される。
溶媒としては、高分子化合物および環状カルボジイミド化合物に対し、不活性であるものを用いることができる。特に、両者に親和性を有し、両者を少なくとも部分的に溶解する溶媒が好ましい。
溶媒としてはたとえば、炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、アミド系溶媒等を用いることができる。
炭化水素系溶媒として、ヘキサン、シクロへキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘプタン、デカン等が挙げられる。ケトン系溶媒として、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等が挙げられる。エステル系溶媒としては、酢酸エチル、酢酸メチル、コハク酸エチル、炭酸メチル、安息香酸エチル、ジエチレングリコールジアセテート等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、ジフェニルエーテル等が挙げられる。
ハロゲン系溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、1,1’,2,2’−テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が挙げられる。アミド系溶媒としては、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。これらの溶媒は単一であるいは所望により混合溶媒として使用することができる。
本発明において、溶媒は、高分子化合物と環状カルボジイミド化合物の合計、100重量部あたり1〜1,000重量部の範囲で適用される。1重量部より少ないと、溶媒適用に意義がない。また、溶媒使用量の上限値は、特にないが、操作性、反応効率の観点より1,000重量部程度である。
環状カルボジイミド化合物が溶解、分散または溶融している液体に高分子化合物の固体を接触させ環状カルボジイミド化合物を浸透させる方法をとる場合には、上記のごとき溶剤に溶解したカルボジイミド化合物に固体の高分子化合物を接触させる方法や、環状カルボジイミド化合物のエマルジョン液に固体の高分子化合物を接触させる方法等をとることができる。接触させる方法としては、高分子化合物を浸漬する方法や、高分子化合物に塗布する方法、散布する方法等を好適にとることができる。
環状カルボジイミド化合物による封止反応は、室温(25℃)〜300℃程度の温度で可能であるが、反応効率の観点より、好ましくは50〜280℃、より好ましくは100〜280℃の範囲ではより促進される。高分子化合物は、溶融している温度ではより反応が進行しやすいが、環状カルボジイミド化合物の揮散、分解等を抑制するため、300℃より低い温度で反応させることが好ましい。また高分子の溶融温度を低下、攪拌効率を上げるためにも、溶媒を適用することは効果がある。
反応は無触媒で十分速やかに進行するが、反応を促進する触媒を使用することもできる。触媒としては、従来の線状カルボジイミド化合物で使用される触媒が適用できる(特開2005−2174号公報)。例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、3級アミン化合物、イミダゾール化合物、第4級アンモニウム塩、ホスフィン化合物、ホスホニウム塩、リン酸エステル、有機酸、ルイス酸等が挙げられ、これらは1種または2種以上使用することができる。触媒の添加量は、特に限定されるものではないが、高分子化合物と環状カルボジイミド化合物の合計100重量部に対し、0.001〜1重量部が好ましく、また0.01〜0.1重量部がより好ましく、さらには0.02〜0.1重量部が最も好ましい。
環状カルボジイミド化合物の適用量は、酸性基1当量あたり、環状カルボジイミド化合物に含まれるカルボジイミド基が0.5から100当量の範囲が選択される。0.5当量より少ないと、カルボジイミド適用の意義がない場合がある。また100当量より多いと、基質の特性が変成する場合がある。かかる観点より、上記基準において、好ましくは0.6〜75当量、より好ましくは0.65〜50当量、さらに好ましくは0.7〜30当量、とりわけ好ましくは0.7〜20当量の範囲が選択される。
以下本発明の実施例によりさらに説明する。各物性は以下の方法により測定した。
(1)環状カルボジイミド構造のNMRによる同定
合成した環状カルボジイミド化合物はH−NMR、13C−NMRによって確認した。NMRは日本電子(株)製JNR−EX270を使用した。溶媒は重クロロホルムを用いた。
(2)環状カルボジイミドのカルボジイミド骨格のIRによる同定
合成した環状カルボジイミド化合物のカルボジイミド骨格の有無は、FT−IRによりカルボジイミドに特徴的な2,100〜2,200cm−1の確認を行った。FT−IRはサーモニコレー(株)製Magna−750を使用した。
(3)カルボキシル基濃度
試料を精製o−クレゾールに溶解、窒素気流下溶解、ブロモクレゾールブルーを指示薬とし、0.05規定水酸化カリウムのエタノール溶液で滴定した。
実施例1 環状カルボジイミドCC1の合成(スキーム1)
CC1:MW=252
Figure 2011251967
工程(1a)
o−ニトロフェノール(0.11mol)と1,2−ジブロモエタン(0.05mol)、炭酸カリウム(0.33mol)、N,N−ジメチルホルムアミド200mlを攪拌装置および加熱装置を設置した反応装置にN雰囲気下仕込み、130℃で12時間反応後、DMFを減圧により除去し、得られた固形物をジクロロメタン200mlに溶かし、水100mlで3回分液を行った。有機層を硫酸ナトリウム5gで脱水し、ジクロロメタンを減圧により除去し、中間生成物A(ニトロ体)を得た。
工程(2a)
次に中間生成物A(0.1mol)と5%パラジウムカーボン(Pd/C)(1g)、エタノール/ジクロロメタン(70/30)200mlを、攪拌装置を設置した反応装置に仕込み、水素置換を5回行い、25℃で水素を常に供給した状態で反応させ、水素の減少がなくなったら反応を終了する。Pd/Cを回収し、混合溶媒を除去すると中間生成物B(アミン体)が得られた。
工程(3a)
次に攪拌装置および加熱装置、滴下ロートを設置した反応装置に、N雰囲気下、トリフェニルホスフィンジブロミド(0.11mol)と1,2−ジクロロエタン150mlを仕込み攪拌させる。そこに中間生成物B(0.05mol)とトリエチルアミン(0.25mol)を1,2−ジクロロエタン50mlに溶かした溶液を25℃で徐々に滴下する。滴下終了後、70℃で5時間反応させる。その後、反応溶液をろ過し、ろ液を水100mlで5回分液を行った。有機層を硫酸ナトリウム5gで脱水し、1,2−ジクロロエタンを減圧により除去し、中間生成物C(トリフェニルホスフィン体)が得られた。
工程(4a)
次に、攪拌装置および滴下ロートを設置した反応装置に、N雰囲気下、ジ−tert−ブチルジカーボネート(0.11mol)とN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(0.055mol)、ジクロロメタン150mlを仕込み攪拌させる。そこに、25℃で中間生成物C(0.05mol)を溶かしたジクロロメタン100mlをゆっくりと滴下させる。滴下後、12時間反応させる。その後、ジクロロメタンを除去し得られた固形物を精製することで、CC1を得た。CC1の構造はNMRおよびIRにより確認した。
参考例1 環状カルボジイミドCC2の合成(スキーム1)
CC2:MW=516
Figure 2011251967
工程(1A)
o−ニトロフェノール(0.11mol)とペンタエリトリチルテトラブロミド(0.025mol)、炭酸カリウム(0.33mol)、N,N−ジメチルホルムアミド200mlを攪拌装置および加熱装置を設置した反応装置にN雰囲気下仕込み、130℃で12時間反応後、DMFを減圧により除去し、得られた固形物をジクロロメタン200mlに溶かし、水100mlで3回分液を行った。有機層を硫酸ナトリウム5gで脱水し、ジクロロメタンを減圧により除去し、中間生成物D(ニトロ体)を得た。
工程(2A)
次に中間生成物D(0.1mol)と5%パラジウムカーボン(Pd/C)(2g)、エタノール/ジクロロメタン(70/30)400mlを、攪拌装置を設置した反応装置に仕込み、水素置換を5回行い、25℃で水素を常に供給した状態で反応させ、水素の減少がなくなったら反応を終了する。Pd/Cを回収し、混合溶媒を除去すると中間生成物E(アミン体)が得られた。
工程(3A)
次に攪拌装置および加熱装置、滴下ロートを設置した反応装置に、N雰囲気下、トリフェニルホスフィンジブロミド(0.11mol)と1,2−ジクロロエタン150mlを仕込み攪拌させる。そこに中間生成物E(0.025mol)とトリエチルアミン(0.25mol)を1,2−ジクロロエタン50mlに溶かした溶液を25℃で徐々に滴下する。滴下終了後、70℃で5時間反応させる。その後、反応溶液をろ過し、ろ液を水100mlで5回分液を行った。有機層を硫酸ナトリウム5gで脱水し、1,2−ジクロロエタンを減圧により除去し、中間生成物F(トリフェニルホスフィン体)が得られた。
工程(4A)
次に、攪拌装置および滴下ロートを設置した反応装置に、N雰囲気下、ジ−tert−ブチルジカーボネート(0.11mol)とN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(0.055mol)、ジクロロメタン150mlを仕込み攪拌させる。そこに、25℃で中間生成物F(0.025mol)を溶かしたジクロロメタン100mlをゆっくりと滴下させる。滴下後、12時間反応させる。その後、ジクロロメタンを除去し得られた固形物を、精製することで、CC2を得た。CC2の構造はNMRおよびIRにより確認した。
参考例2 環状カルボジイミドCC2の合成(スキーム2)
工程(1A)
o−ニトロフェノール(0.11mol)とペンタエリトリチルテトラブロミド(0.025mol)、炭酸カリウム(0.33mol)、N,N−ジメチルホルムアミド200mlを攪拌装置および加熱装置を設置した反応装置にN雰囲気下仕込み、130℃で12時間反応後、N,N−ジメチルホルムアミドを減圧により除去し、得られた固形物をジクロロメタン200mlに溶かし、水100mlで3回分液を行った。有機層を硫酸ナトリウム5gで脱水し、ジクロロメタンを減圧により除去し、中間生成物D(ニトロ体)を得た。
工程(2A)
次に中間生成物D(0.1mol)と5%パラジウムカーボン(Pd/C)(1.25g)、N,N−ジメチルホルムアミド500mlを、攪拌装置を設置した反応装置に仕込み、水素置換を5回行い、25℃で水素を常に供給した状態で反応させ、水素の減少がなくなったら反応を終了する。Pd/Cをろ過回収し、ろ液を3Lの水に入れると固体が析出する。この固体を回収し乾燥することで中間生成物E(アミン体)が得られた。
工程(3B)
次に攪拌装置および加熱装置、アルカリ水入りウォルターを設置した反応装置に、N雰囲気下、中間生成物E(0.025mol)とイミダゾール(0.2mol)、二硫化炭素(0.2mol)、2−ブタノン150mlを仕込む。この反応溶液の温度を80℃にし、15時間反応させる。反応後析出した固体をろ過回収し、洗浄することで中間生成物G(チオウレア体)が得られた。
工程(4B)
次に、攪拌装置を設置した反応装置に、N雰囲気下、中間生成物G(0.025mol)、塩化パラトルエンスルホニル(0.1mol)、ピリジン50mlを仕込み攪拌する。25℃で3時間反応させた後、メタノール150mlを加え、さらに25℃で1時間攪拌する。析出した固体をろ過回収し、洗浄することでCC2を得た。CC2の構造はNMRおよびIRにより確認した。
参考例3 環状カルボジイミドCC2の合成(スキーム2)
工程(1A)
o−ニトロフェノール(0.11mol)とペンタエリトリチルテトラブロミド(0.025mol)、炭酸カリウム(0.33mol)、N,N−ジメチルホルムアミド200mlを攪拌装置および加熱装置を設置した反応装置にN雰囲気下仕込み、130℃で12時間反応後、N,N−ジメチルホルムアミドを減圧により除去し、得られた固形物をジクロロメタン200mlに溶かし、水100mlで3回分液を行った。有機層を硫酸ナトリウム5gで脱水し、ジクロロメタンを減圧により除去し、中間生成物D(ニトロ体)を得た。
工程(2A)
次に中間生成物D(0.1mol)と5%パラジウムカーボン(Pd/C)(1.25g)、N,N−ジメチルホルムアミド500mlを、攪拌装置を設置した反応装置に仕込み、水素置換を5回行い、25℃で水素を常に供給した状態で反応させ、水素の減少がなくなったら反応を終了する。Pd/Cをろ過回収し、ろ液を3Lの水に入れると固体が析出する。この固体を回収し乾燥することで中間生成物E(アミン体)が得られた。
工程(3B)
次に攪拌装置および加熱装置、滴下ロートを設置した反応装置に、N雰囲気下、中間生成物E(0.025mol)とイミダゾール(0.2mol)、アセトニトリル125mlを仕込み、亜りん酸ジフェニル(0.1mol)を滴下ロートに仕込んだ。二酸化炭素置換を5回行った後、25℃で二酸化炭素を常に供給した状態で攪拌しながら、亜りん酸ジフェニルをゆっくり滴下し、15時間反応させる。反応後析出した固体をろ過回収し、洗浄することで中間生成物H(ウレア体)が得られた。
工程(4B)
次に、攪拌装置を設置した反応装置に、N雰囲気下、中間生成物H(0.025mol)、塩化パラトルエンスルホニル(0.1mol)、ピリジン50mlを仕込み攪拌する。25℃で3時間反応させた後、メタノール150mlを加え、さらに25℃で1時間攪拌する。析出した固体をろ過回収し、洗浄することでCC2を得た。CC2の構造はNMRおよびIRにより確認した。
参考例4 環状カルボジイミドCC2の合成(スキーム3)
工程(1B)
o−クロロニトロベンゼン(0.125mol)とペンタエリスリトール(0.025mol)、炭酸カリウム(0.25mol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.018mol)、N,N−ジメチルホルムアミド50mlを攪拌装置および加熱装置を設置した反応装置にN雰囲気下仕込み、130℃で12時間反応させた。反応後、溶液を水200mlに加え、析出した固体をろ過回収した。この固体を洗浄し、乾燥することで中間生成物D(ニトロ体)を得た。
工程(2A)
次に中間生成物D(0.1mol)と5%パラジウムカーボン(Pd/C)(1.25g)、N,N−ジメチルホルムアミド500mlを、攪拌装置を設置した反応装置に仕込み、水素置換を5回行い、25℃で水素を常に供給した状態で反応させ、水素の減少がなくなったら反応を終了する。Pd/Cをろ過回収し、ろ液を3Lの水に入れると固体が析出する。この固体を回収し乾燥することで中間生成物E(アミン体)が得られた。
工程(3B)
次に攪拌装置および加熱装置、滴下ロートを設置した反応装置に、N雰囲気下、中間生成物E(0.025mol)とイミダゾール(0.2mol)、アセトニトリル125mlを仕込み、亜りん酸ジフェニル(0.1mol)を滴下ロートに仕込んだ。二酸化炭素置換を5回行った後、25℃で二酸化炭素を常に供給した状態で攪拌しながら、亜りん酸ジフェニルをゆっくり滴下し、15時間反応させる。反応後析出した固体をろ過回収し、洗浄することで中間生成物H(ウレア体)が得られた。
工程(4B)
次に、攪拌装置を設置した反応装置に、N雰囲気下、中間生成物H(0.025mol)、塩化パラトルエンスルホニル(0.1mol)、ピリジン50mlを仕込み攪拌する。25℃で3時間反応させた後、メタノール150mlを加え、さらに25℃で1時間攪拌する。析出した固体をろ過回収し、洗浄することでCC2を得た。CC2の構造はNMRおよびIRにより確認した。
参考例5 環状カルボジイミドCC2の合成(スキーム3)
工程(1B)
o−クロロニトロベンゼン(0.125mol)とペンタエリスリトール(0.025mol)、炭酸カリウム(0.25mol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.018mol)、N,N−ジメチルホルムアミド50mlを攪拌装置および加熱装置を設置した反応装置にN雰囲気下仕込み、130℃で12時間反応させた。反応後、溶液を水200mlに加え、析出した固体をろ過回収した。この固体を洗浄し、乾燥することで中間生成物D(ニトロ体)を得た。
工程(2A)
次に中間生成物D(0.1mol)と5%パラジウムカーボン(Pd/C)(1.25g)、N,N−ジメチルホルムアミド500mlを、攪拌装置を設置した反応装置に仕込み、水素置換を5回行い、25℃で水素を常に供給した状態で反応させ、水素の減少がなくなったら反応を終了する。Pd/Cをろ過回収し、ろ液を3Lの水に入れると固体が析出する。この固体を回収し乾燥することで中間生成物E(アミン体)が得られた。
工程(3B)
次に攪拌装置および加熱装置、アルカリ水入りウォルターを設置した反応装置に、N雰囲気下、中間生成物E(0.025mol)とイミダゾール(0.2mol)、二硫化炭素(0.2mol)、2−ブタノン150mlを仕込む。この反応溶液の温度を80℃にし、15時間反応させる。反応後析出した固体をろ過回収し、洗浄することで中間生成物G(チオウレア体)が得られた。
工程(4B)
次に、攪拌装置を設置した反応装置に、N雰囲気下、中間生成物G(0.025mol)、塩化パラトルエンスルホニル(0.1mol)、ピリジン50mlを仕込み攪拌する。25℃で3時間反応させた後、メタノール150mlを加え、さらに25℃で1時間攪拌する。析出した固体をろ過回収し、洗浄することでCC2を得た。CC2の構造はNMRおよびIRにより確認した。
参考例6 環状カルボジイミドCC2の合成(スキーム4)
工程(1B)
o−クロロニトロベンゼン(0.125mol)とペンタエリスリトール(0.025mol)、炭酸カリウム(0.25mol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.018mol)、N,N−ジメチルホルムアミド50mlを攪拌装置および加熱装置を設置した反応装置にN雰囲気下仕込み、130℃で12時間反応させた。反応後、溶液を水200mlに加え、析出した固体をろ過回収した。この固体を洗浄し、乾燥することで中間生成物D(ニトロ体)を得た。
工程(2A)
次に中間生成物D(0.1mol)と5%パラジウムカーボン(Pd/C)(1.25g)、N,N−ジメチルホルムアミド500mlを、攪拌装置を設置した反応装置に仕込み、水素置換を5回行い、25℃で水素を常に供給した状態で反応させ、水素の減少がなくなったら反応を終了する。Pd/Cをろ過回収し、ろ液を3Lの水に入れると固体が析出する。この固体を回収し乾燥することで中間生成物E(アミン体)が得られた。
工程(3A)
次に攪拌装置および加熱装置、滴下ロートを設置した反応装置に、N雰囲気下、トリフェニルホスフィンジブロミド(0.11mol)と1,2−ジクロロエタン150mlを仕込み攪拌させる。そこに中間生成物E(0.025mol)とトリエチルアミン(0.25mol)を1,2−ジクロロエタン50mlに溶かした溶液を25℃で徐々に滴下する。滴下終了後、70℃で5時間反応させる。その後、反応溶液をろ過し、ろ液を水100mlで5回分液を行った。有機層を硫酸ナトリウム5gで脱水し、1,2−ジクロロエタンを減圧により除去し、中間生成物F(トリフェニルホスフィン体)が得られた。
工程(4A)
次に、攪拌装置および滴下ロートを設置した反応装置に、N雰囲気下、ジ−tert−ブチルジカーボネート(0.11mol)とN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(0.055mol)、ジクロロメタン150mlを仕込み攪拌させる。そこに、25℃で中間生成物F(0.025mol)を溶かしたジクロロメタン100mlをゆっくりと滴下させる。滴下後、12時間反応させる。その後、ジクロロメタンを除去し得られた固形物を、精製することで、CC2を得た。CC2の構造はNMRおよびIRにより確認した。
参考例7 CC1によるポリ乳酸の末端封止
Lラクチド((株)武蔵野化学研究所製、光学純度100%)100重量部に対し、オクチル酸スズを0.005重量部加え、窒素雰囲気下、攪拌翼のついた反応機にて、180℃で2時間反応し、オクチル酸スズに対し触媒失活剤として、1.2倍当量の燐酸を添加しその後、13.3Paで残存するラクチドを除去し、チップ化し、ポリL−乳酸を得た。得られたポリL−乳酸のカルボキシル基濃度は14当量/tonであった。
得られたポリL−乳酸100重量部あたり、CC1、0.5重量部と共に2軸ルーダー(シリンダー温度230℃)、滞留時間3分で、溶融混練した。カルボキシル基濃度は0.4当量/ton以下に減少していた。また、混練後のルーダー出口でイソシアネート臭はしなかった。
参考例8 CC2によるポリ乳酸の末端封止
参考例7において、環状カルボジイミド:CC1を、環状カルボジイミド:CC2に替え、その他の条件は同様にして反応させたところ、カルボキシル基濃度は0.3当量/ton以下に減少していた。また、混練後のルーダー出口でイソシアネート臭はしなかった。
参考例9 直鎖状カルボジイミド化合物によるポリ乳酸の末端封止
参考例7において、環状カルボジイミド化合物:CC1を、ラインケミージャパン(株)製の線状カルボジイミド「スタバクゾール」Iに替え、その他の条件は同様にして反応させたところ、カルボキシル基濃度は0.4当量/tonであったが、ルーダー出口においてイソシアネートの悪臭が強く発生した。
参考例10 CC2によるポリアミドの末端封止
ポリメタキシレンアジパミド(三菱ガス化学(株)製「MXナイロン S6001」)、メタキシリレンジアミンとアジピン酸からなるポリアミドであり、カルボキシル基濃度は70当量/tonであった。このポリメタキシレンアジパミド100重量部あたり、CC2、2.0重量部と共に2軸ルーダー(シリンダー温度260℃)、滞留時間3分で、溶融混練した。カルボキシル基濃度は1.2当量/ton以下に減少していた。また、混練後のルーダー出口でイソシアネート臭はしなかった。
参考例11 直鎖状カルボジイミド化合物によるポリアミドの末端封止
参考例7において、環状カルボジイミド化合物:CC2を、ラインケミージャパン(株)製の線状カルボジイミド「スタバクゾール」Iに替え、その他の条件は同様にして反応させたところ、カルボキシル基濃度は2.2当量/tonであったが、ルーダー出口においてイソシアネートの悪臭が強く発生した。
本発明の中間体から得られる環状カルボジイミド化合物は、加水分解性の官能基を構成成分とする有機高分子化合物の安定化に好適に適用される。


Claims (7)

  1. 下記式(s)で表される化合物。
    Figure 2011251967
    式中Xは、下記式(i−1)〜(i−3)で表される2価の基である。
    Figure 2011251967
    (式中、nは1〜6の整数である。)
    Figure 2011251967
    (式中、mおよびnは各々独立に0〜3の整数である。)
    Figure 2011251967
    (式中、RおよびRは各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基である。)
    ArおよびArは各々独立に芳香族基である、これらは炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基で置換されていてもよい。
    αは、−NO、−NH、−N=PAr (Arはフェニル基である)、−N=C=O、または二つのαが結合して下記式(i−5)で表される結合基を形成してもよい。
    Figure 2011251967
    (Zは酸素原子またはイオウ原子である)。
  2. ArおよびArは各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基もしくはフェニル基で置換されていてもよい、オルトフェニレン基または1,2−ナフタレン−ジイル基である請求項1記載の化合物。
  3. 下記式(c)で表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2011251967
    (式中、X、Ar、Arは上記式(s)と同じである。)
  4. 下記式(d)で表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2011251967
    (式中、X、Ar、Arは上記式(s)と同じである。)
  5. 下記式(e−1)で表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2011251967
    (式中、X、Ar、Ar、Arは上記式(s)と同じである。)
  6. 下記式(e−2)で表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2011251967
    (式中、X、Ar、Ar、Zは上記式(s)と同じである。)
  7. 下記式(g)で表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2011251967
    (式中、X、Ar、Arは上記式(s)と同じである。)
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