JP4645213B2 - 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向膜用組成物、液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子 Download PDF

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Description

本発明は、基板の表面に対し支配的に平行な電界が形成されることにより表示を行う横電界方式、すなわちIPS(In−Plane Switching)型の液晶表示素子用のポリイミド系液晶配向膜用組成物、該組成物を用いて形成される配向膜及び該配向膜を有する液晶挟持基板、該液晶挟持基板を有する横電界方式の液晶表示素子(以下、IPS型液晶表示素子ということがある)に関する。
液晶表示素子はノートパソコンやデスクトップパソコンのモニターをはじめ、ビデオカメラのビューファインダー、投写型のディスプレイ等の様々な液晶表示装置に使われており、最近ではテレビ用の表示素子としても用いられるようになってきた。更に、光プリンターヘッド、光フーリエ変換素子、ライトバルブ等のオプトエレクトロニクス関連素子としても利用されている。従来の液晶表示素子としては、ネマチック液晶を用いた表示素子が主流であり、90度ツイストしたTN(Twisted Nematic)型液晶表示素子、通常180度以上ツイストしたSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子、薄膜トランジスタを使用したいわゆるTFT(Thin−film−transistor)型液晶表示素子が実用化されている。
しかしながら、これらの液晶表示素子は画像が適正に視認できる視野角が狭く、斜め方向から見たときに、輝度やコントラストの低下、及び中間調での輝度反転を生じるという欠点を有している。近年、この視野角の問題については、光学補償フィルムを用いたTN型液晶表示素子、垂直配向と突起構造物の技術を併用したMVA(Multi−domain Vertical Alignment)型液晶表示素子、または横電界方式のIPS型液晶表示素子等の技術により改良され実用化されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
このうち、従来のTN型液晶表示素子に光学補償フィルムを併用する方法は、設備投資等の負担も少なく導入しやすいが、特に中間調表示における視野角改善の効果が十分ではなかった。
一方、MVA型液晶表示素子に代表される垂直配向方式の液晶表示素子は、負の誘電率異方性を有するn形ネマチック液晶を基板面に対して法線方向に配列させ、電界印加時に液晶を傾斜させることで表示を行うものである。電圧の無印加時に液晶が垂直配向していて全く複屈折を生じないことから、入射光は液晶中を、その偏光面をほとんど変化させることなく通過する。したがって、クロスニコル下で良好な黒表示を容易に実現できることから、この液晶表示素子は極めて高いコントラストを得ることができる。
このようにMVA型液晶表示素子は、コントラスト面では非常に有利な垂直配向方式の液晶表示素子である。しかし、MVA型液晶表示素子は、特に中間調表示において基板面に対して液晶が斜めに傾いた状態では、前述した光学補償フィルムを併用する方法と同様に視野角特性が悪化する。MVA型液晶表示素子は、基板に突起構造物を形成して液晶の傾く方向を制御することにより視野角依存やディスクリネーションの発生を軽減するものであるが、この視野角特性に関してはさらなる改善の余地がある。
他方、IPS型液晶表示素子は、液晶を基板面に対し支配的に平行に配向させ、一方の基板上に形成された櫛歯状の電極より生じる基板面に対し支配的に平行な電界により、液晶を基板面内で回転させることで表示を行うものである。このIPS型液晶表示素子は、本来電圧の印加時においても基板面に対して液晶が斜めに傾くことがない。したがって、基本的に視野角によって複屈折が大きく変化することがないため、IPS型液晶表示素子は中間調表示も含めて非常に理想的な視野角特性が得られる。
しかしながら、IPS型液晶表示素子は、クロスニコルの消光位で黒表示を得ているため液晶の配向状態に敏感であり、場合によっては光漏れが生じてコントラストが低下する。特に、垂直配向して全く複屈折を生じない状態を利用しているMVA型液晶表示素子と比較すると、このコントラストの問題は致命的である。
以上の様に、IPS型液晶表示素子は視野角特性の面では他の方式と比較して格段に優れているが、コントラストの面では高視野角タイプの液晶表示素子として競合するMVA型液晶表示素子よりも劣るものであった(例えば、非特許文献1参照。)。
液晶表示素子の性能を表す指標の一つとして黒表示の輝度に対する白表示の輝度の比率であるコントラストが用いられている。一般的に白表示の輝度は大きく変わらないため、コントラストは分母の黒表示の輝度に大きく左右される。したがって、コントラストを高めるためには黒表示の輝度を下げることが重要である。
IPS型液晶表示素子は、一般的にクロスニコル下で片方の偏光板の方向に液晶の配向方向を合わせることにより、電圧の無印加時に黒表示を行うノーマリーブラック表示である。このような素子構成のとき、配向膜の一軸配向性が充分でないと、オーダーパラメーターで表される液晶の配向方向の分布に起因する光漏れにより、黒表示特性が悪化してコントラストが低下することがある。更に、IPS型液晶表示素子においてもラビング処理により配向膜は一軸配向性を付与される。しかし、櫛歯状に配置された電極の段差近傍の領域が特にラビング処理されにくいことから、配向膜の一軸配向性は不完全となる。この領域は、無秩序な方向に配向するため光漏れが生じてコントラストの悪化を招いていた。
以上の様に、IPS型液晶表示素子のコントラストを向上するためには、配向膜の一軸配向性を制御することが重要である。
更にIPS型液晶表示素子を含めたすべての液晶表示素子に共通する問題として、同一画面を長時間表示した後、他の画面に移ると前の画像が残像として残る、焼き付きと呼ばれる現象が生じることが挙げられる。特に、高品位の液晶表示素子を得るためには、この焼き付きを改善することが非常に重要な問題である。焼き付きの原因は、配向膜表面の液晶中に含まれる不純物イオン等の電荷蓄積、いわゆる残留DCのために、液晶分子に所定の電圧がかからないために起こるものと考えられる。
TN方式とIPS方式の電界方向が異なるため、液晶層に蓄積された電圧の緩和過程が異なってくる。つまりTN方式では、印加される電界が基板に垂直な方向を考えると、液晶層は配向膜や絶縁膜と直列につながっていることになる。一方、IPS方式において液晶層は配向膜や絶縁膜、基板成分と並列的に接続しているとみなすことが出来る。なぜなら、電界は基板に水平な方向に印加されるからである。
したがって、液晶層と他のセル構成要素の電気的接続が異なるがために、IPS方式とTN方式では異なった電気的な挙動をとることになり、IPS型液晶表示素子においては独自の蓄積電荷低減のための対策が必要となる(例えば、非特許文献2参照。)。
これまで、TN方式の液晶表示素子においては、スルフィド結合含有ポリイミドを用いることで蓄積電荷の少ない液晶表示素子を与える液晶配向剤が提案されているが、液晶層と他のセル構成要素が並列的に接続されているIPS方式の液晶表示素子における蓄積電荷低減の効果については明らかではない(例えば、特許文献4参照。)
また、IPS方式においてスルフィド結合を含有するポリイミドが開示されているが、IPS方式におけるスルフィド結合のコントラストや蓄積電荷低減の効果についても触れられていない(例えば、特許文献5及び6参照)。
特公昭63−21907号公報 特開平6−160878号公報 特開平9−15650号公報 特開平5-263077号公報 特開平5-263077号公報 特開平10-10535号公報 日経マイクロデバイス、2003年5月号、P71 液晶 1998年 第2巻 第4号 P311
本発明の課題は、高い一軸配向性を有する配向膜を形成することのできるポリイミド系液晶配向膜用組成物、該組成物を用いて形成された配向膜及び該配向膜を有する液晶挟持基板、該液晶挟持基板を有し、優れたコントラストを有し、焼き付きの起こらない蓄積電荷低減のIPS型液晶表示素子を提供することである。
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、特定のジアミンとテトラカルボン酸二無水物との反応生成物であるポリアミック酸もしくは可溶性ポリイミドを含有するポリイミド系液晶配向膜用組成物、該組成物から形成される液晶配向膜、該配向膜を有する液晶挟持基板及び該液晶挟持基板を有する液晶表示素子が、課題を解決するために非常に有効であることを見いだし、本発明に到達した。
本発明は下記から構成される。
(1)テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミドを含有するポリイミド系液晶配向膜用組成物であって、ジアミンが、式[1]の化合物を必須成分として含有し、更に式[2]及び式[3]の化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする横電界方式の液晶表示素子に適用するポリイミド系液晶配向膜用組成物。
N−X1−NH [1]
N−X−X−X−NH [2]
Figure 0004645213
[3]
式中、X1は-S-を含有する2価の有機基であり、Xは独立にベンゼン環またはシクロヘキサン環であり、Xは−(CH)n−または−O−を含有する2価の有機基であり、nは2〜7の整数であり、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、または炭素数1〜5のアルキルもしくは炭素数1〜5のアルコキシである。
(2)式[1]において、Xが式[4]で表される2価の基である項1に記載の液晶配向膜用組成物。

Figure 0004645213
式中、Aは独立に
Figure 0004645213
または−(CH−であり、Yは独立に単結合、−S−または−O−であり、uは0または1であり、uが0のときqは0であり、uが1のときqは0、1または2であり、rは2〜10の整数である。
(3)式[4]で表される2価の基が式[5]または式[6]で表される基である項2に記載の液晶配向膜用組成物。
Figure 0004645213


Figure 0004645213
式中、tは1、2または3であり、r1は2〜7の整数である。
(4)式[4]で表される基が式[7]で表される2価の基である項2に記載の液晶配向膜用組成物。

Figure 0004645213
(5)式[2]において、X2が式[8]で表される2価の基である項1〜4の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
−Y−(Z−Y)− [8]
Yは独立に−O−、ベンゼン環、シクロヘキサン環、単結合、式[9]
Figure 0004645213
[9]
または式[10]
Figure 0004645213
[10]
で表される2価の基であり、Zは独立に炭素数2〜7のアルキレンであり、mは0または1であり、pは1または2である。ただし、mが0のとき、Yは−O−、または式[7]もしくは式[8]で表される基である。
(6)式[8]において、Yが単結合である項5に記載の液晶配向膜用組成物。
(7)式[8]において、Yが式[9]で表される2価の基である項5に記載の液晶配向膜用組成物。
(8)式[8]において、Yが式[10]で表される2価の基である項5に記載の液晶配向膜用組成物。
(9)式[3]において、R及びRがそれぞれ独立に水素原子、または炭素数1〜3のアルキルもしくはアルコキシである項1〜8の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
(10)式[3]において、2つのアミノ基の位置がパラ位である項1〜9の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
(11)ジアミン中、式[1]と式[2]の化合物、式[1]と式[3]の化合物、または式[1]と式[2]と式[3]の化合物の組合せにおける、式[1]の化合物の含有率が30〜99モル%であり、式[2]及び式[3]で表される化合物の含有率の合計が1〜70モル%である項1〜10の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
(12)テトラカルボン酸二無水物が、ピロメリット酸二無水物20〜80モル%とシクロブタンテトラカルボン酸二無水物80〜20モル%とからなることを特徴とする項1〜11の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
(13)項1〜12の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物から形成された液晶配向膜。
(14)項13に記載の液晶配向膜を有する液晶挟持基板。
(15)液晶に面して電極が設けられた液晶挟持基板上に、項13に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
(16)テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミドを含有するポリイミド系液晶配向膜用組成物であって、該液晶配向膜用組成物が少なくとも下記反応生成物A及び反応生成物Bを含有することを特徴とする横電解方式の液晶表示素子用に適用する液晶配向膜用組成物。
反応生成物A:テトラカルボン酸二無水物と式[1]の化合物を必須成分として含有するジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミド。
N−X1−NH [1]
反応生成物B:テトラカルボン酸二無水物と式[2]の化合物を必須成分として含有するジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミド。
N−X−X−X−NH [2]
式中、X1は-S-を含有する2価の有機基であり、Xは独立にベンゼン環またはシクロヘキサン環であり、Xは−(CH)n−または−O−を含有する2価の有機基であり、nは2〜7の整数である。
(17)式[1]において、Xが式[4]で表される2価の基である項16に記載の液晶配向膜用組成物。
Figure 0004645213
式中、Aは独立に
Figure 0004645213
または−(CH−であり、Yは独立に単結合、−S−または−O−であり、uは0または1であり、uが0のときqは0であり、uが1のときqは0、1または2であり、rは2〜10の整数である。
(18)式[4]で表される基が式[5]または式[6]で表される2価の基である項17に記載の液晶配向膜用組成物。
Figure 0004645213

Figure 0004645213
式中、tは1、2または3であり、r1は2〜7の整数である。
(19)式[4]で表される基が式[7]で表される2価の基である項17に記載の液晶配向膜用組成物。
Figure 0004645213
(20)式[2]において、X2が式[8]で表される2価の基である項16〜19の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
−Y−(Z−Y)− [8]
Yは独立に−O−、ベンゼン環、シクロヘキサン環、単結合、式[9]
Figure 0004645213
[9]
または式[10]

Figure 0004645213
[10]
で表される2価の基であり、Zは独立に炭素数2〜7のアルキレンであり、mは0または1であり、pは1または2である。ただし、mが0のとき、Yは−O−、または式[9]もしくは式[10]で表される2価の基である。
(21)式[8]において、Yが単結合である項20に記載の液晶配向膜用組成物。
(22)式[8]において、Yが式[9]で表される2価の基である項20に記載の液晶配向膜用組成物。
(23)式[8]において、Yが式[10]で表される2価の基である項20に記載の液晶配向膜用組成物。
(24)ポリイミド系液晶配向膜用組成物中の、反応生成物Aの含有率が50〜95モル%であり、反応生成物Bの含有率が5モル%〜50モル%である請求項16〜23の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
(25)反応生成物Aに用いられるテトラカルボン酸二無水物が、ピロメリット酸二無水物20〜80モル%とシクロブタンテトラカルボン酸二無水物80〜20モル%とからなることを特徴とする項16〜24の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
(26)反応生成物Bに用いられるテトラカルボン酸二無水物が、ピロメリット酸二無水物20〜80モル%とシクロブタンテトラカルボン酸二無水物80〜20モル%とからなることを特徴とする項16〜25の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
(27)項16〜26の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物から形成された液晶配向膜。
(28)項27に記載の液晶配向膜を有する液晶挟持基板。
(29)液晶に面して電極が設けられた液晶挟持基板上に、項27に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
本発明によれば、特に優れたコントラストを有し、残留DCの低減いわゆる焼き付きの起こらない蓄積電荷低減のIPS型液晶表示素子、そのための配向膜及び該配向膜を形成することができる液晶配向膜用組成物を提供することができる。
本発明の液晶配向膜用組成物の一つの好ましい形態は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミドを含有するポリイミド系液晶配向膜用組成物であって、該ポリアミック酸またはポリイミドが、式[1]の化合物を必須成分として含有し、更に式[2]及び式[3]の化合物の少なくとも1種を含有するジアミンと、テトラカルボン酸二無水物との共重合反応生成物であることを特徴とする横電界方式の液晶表示素子に適用するポリイミド系液晶配向膜用組成物である。
本発明において、式[1]で表されるジアミンとしては、以下の化合物を挙げることができる。
Figure 0004645213

Figure 0004645213

Figure 0004645213

Figure 0004645213

Figure 0004645213

Figure 0004645213







Figure 0004645213







Figure 0004645213
より好ましい式[1]で表わされるジアミンとしては、以下の化合物を挙げることができる。







Figure 0004645213
更に好ましい式[1]で表される化合物として、以下の化合物を挙げることができる。

Figure 0004645213
より一層好ましい式[1]で表される化合物として、以下の化合物を挙げることができる。

Figure 0004645213
式[1]で表わされるジアミンは1種類で用いてもよく、2種類以上を混合して使用しても構わない。
式[2]で表されるジアミンとしては、以下の化合物を挙げることができる。

Figure 0004645213
Figure 0004645213
より好ましい式[2]で表されるジアミンとしては、以下の化合物を挙げることができる。

Figure 0004645213

Figure 0004645213

Figure 0004645213
更に好ましい式[2]で表されるジアミンとしては、以下の化合物を挙げることができる。
Figure 0004645213
式[2]で表わされるジアミンは1種類で用いてもよく、2種類以上を混合して使用しても構わない。
式[3]で表されるジアミンとしては、以下の化合物を挙げることができる。
Figure 0004645213
より好ましい式[3]で表されるジアミンとしては、以下の化合物を挙げることができる。

Figure 0004645213


Figure 0004645213

Figure 0004645213

Figure 0004645213
更に好ましい式[3]で表されるジアミンとしては、以下の化合物を挙げることができる。


Figure 0004645213
式[3]で表されるジアミンは1種もしくは2種以上を組み合わせて使用しても構わない。
また、式[3]で表されるジアミンにおいて、2つのアミノ基の位置はオルト位やメタ位よりも電圧無印加時の黒表示特性が向上するためパラ位の方が好ましい。
本発明において、式[1]で表わされるジアミンは、式[2]もしくは式[3]で表わされるジアミンと併用されるか、または式[2]及び式[3]で表されるジアミンの両方と併用される。
このとき、式[1]と式[2]、式[1]と式[3]、または式[1]と式[2]と式[3]で表わされるのアミンの組合せにおける、式[1]のジアミンの含有率は30モル%〜99モル%の範囲であることが好ましい。その含有率が30モル%以上であれば、得られたポリイミド系液晶配向膜用組成物を適用した液晶表示素子には、蓄積電荷、いわゆる残留DCの明白な低減効果が顕著に現れる。
式[1]で表わされるジアミンに、式[2]及び/または式[3]で表わされるジアミンを併用することで、得られたポリイミド系液晶配向膜用組成物を適用した液晶表示素子において、電圧無印加時の黒表示特性を向上させる効果が現れる。式[2]及び/または式[3]のジアミンが多いほど、該黒表示特性を向上させることができるものの、残留DCの低減を考慮すると、それらの含有率の合計は1モル%〜70モル%の範囲であることが好ましい。
また、本発明においては、上記の式[1]、式[2]及び式[3]以外のジアミン(以下、「他のジアミン」ともいう)を更に含有してもよく、その場合の他のジアミンの割合はジアミン全体の好ましくは30モル%以下であり、これ以上では得られたポリイミド系液晶配向膜用組成物を適用した液晶表示素子において、残留DCの低減やコントラストの向上に効果が見られないことがある。
上記の式[1]、式[2]及び式[3]以外の他のジアミンとして使用することができる化合物を以下に例示列挙する。4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、2,2’−ジアミノジフェニルプロパン、ベンジジン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]シクロヘキサン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−4−メチルシクロヘキサン、ビス[4−(4−アミノベンジル)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(4−アミノベンジル)フェニル]シクロヘキサン、1,1−ビス[4−(4−アミノベンジル)フェニル]4−メチルシクロヘキサン、 1,1−ビス[4−(4−アミノベンジル)フェニル]シクロヘキサン、1,1−ビス[4−(4−アミノベンジル)フェニル]−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス[4−(4−アミノベンジル)フェニル]メタン。
これらは1種類で用いてもよく、2種類以上を混合して使用しても構わない。また、本目的を達成するものであれば、これらのジアミンに限定されない。
テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物を、使用されるテトラカルボン酸二無水物全体の20モル%以上の割合で使用するのが好ましく、より好ましくはピロメリット酸二無水物を20〜80モル%の割合で使用する。ピロメリット酸二無水物以外のテトラカルボン酸二無水物としてはシクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等が良い。ピロメリット酸二無水物の使用量が80モル%以下であると、ポリマーの溶解性が向上し、20モル%以上であれば、得られたポリイミド系液晶配向膜用組成物を適用した液晶表示素子において、蓄積電荷の低減、いわゆる残留DCの低減を達成し易いからである。
本発明の特性を損なわない限り他の芳香族系テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、脂肪族テトラカルボン酸二無水物を併用することもできる。
本発明で使用できるピロメリット酸二無水物以外の酸二無水物を以下に例示列挙する。

Figure 0004645213

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上記記載のテトラカルボン酸二無水物は1種類で用いてもよく、2種類以上を混合して使用しても構わない。
更に、本発明で用いる式[1]、式[2]及び式[3]で表されるジアミンと併用することができるその他のジアミンとして、シロキサン結合を有するシロキサン系 ジアミンを挙げることができる。該シロキサン系ジアミンは特に限定されるものではないが、式[11]で表されるものが本発明において好ましく使用することができる。
Figure 0004645213
式[11]中、R及びRは独立して炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルであり、R独立してメチレン、フェニレンまたはアルキル置換されたフェニレンである。xは独立して1〜6の整数であり、yは1〜10の整数である。
本発明の液晶配向膜用組成物の別の好ましい形態は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミドを含有するポリイミド系液晶配向膜用組成物であって、該液晶配向膜用組成物が少なくとも下記反応生成物A及び反応生成物Bを含有することを特徴とする横電解方式の液晶表示素子用に適用する液晶配向膜用組成物である。
反応生成物A:テトラカルボン酸二無水物と式[1]の化合物を必須成分として含有するジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミド。
N−X1−NH [1]
反応生成物B:テトラカルボン酸二無水物と式[2]の化合物を必須成分として含有するジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミド。
N−X−X−X−NH [2]
式[1]及び式[2]中、X1は-S-を含有する2価の有機基であり、Xは独立にベンゼン環またはシクロヘキサン環であり、Xは−(CH)n−または−O−を含有する2価の有機基であり、nは2〜7の整数である。
尚、該液晶配向膜用組成物は、反応生成物A及び反応生成物Bのみを含有してもよく、必要に応じてかつ本発明の効果を損なわない範囲で、更に反応生成物A及び反応生成物B以外のポリアミック酸またはポリイミドを含有してもよい。
反応生成物Aに使用されるジアミンは、式[1]の化合物を必須成分とするが、更に式[2]、式[3]、上記の「他のジアミン」、または式[11]で表わされるジアミンと併用することができる。尚、併用することができるそれぞれのジアミンは、1種類で用いてもよく、2種類以上を混合して使用しても構わない。
このとき、上記ジアミンの組合せにおける式[1]のジアミンの含有率は、液晶配向膜用組成物中の反応生成物A及び反応生成物Bの含有率によって異なるが、30モル%〜100モル%、好ましくは51モル%〜100モル%の範囲であることが好ましい。式[1]のジアミンの含有率が大きくなるほど、蓄積電荷、いわゆる残留DCの低減効果がより顕著になり好ましいが、その含有率が30モル%以上であれば、本発明のポリイミド系液晶配向膜用組成物として好適に用いることができる。
反応生成物Aに使用されるテトラカルボン酸二無水物としては、上記テトラカルボン酸二無水物化合物の説明において記載されたテトラカルボン酸二無水物と同様のものが挙げられる。すなわち、テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物を、使用されるテトラカルボン酸二無水物全体の20モル%以上の割合で使用するのが好ましく、より好ましくはピロメリット酸二無水物を20〜80モル%の割合で使用する。ピロメリット酸二無水物以外のテトラカルボン酸二無水物としてはシクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等が良い。反応生成物Aに使用されるテトラカルボン酸二無水物は、ピロメリット酸二無水物20〜80モル%とシクロブタンテトラカルボン酸二無水物80〜20モル%とからなることがより好ましい。
反応生成物Bに使用されるジアミンは、式[2]の化合物を必須成分とするが、更に式[1]、式[3]、上記の「他のジアミン」、または式[11]で表わされるジアミンと併用することができる。尚、併用することができるそれぞれのジアミンは、1種類で用いてもよく、2種類以上を混合して使用しても構わない。
このとき、上記ジアミンの組合せにおける式[2]のジアミンの含有率は、液晶配向膜用組成物中の反応生成物A及び反応生成物Bの含有率によって異なるが、30モル%〜100モル%、好ましくは51モル%〜100モル%の範囲であることが好ましい。式[2]のジアミンの含有率が大きくなるほど、液晶表示素子の黒表示特性が向上するため好ましいが、その含有率が30モル%以上であれば、本発明のポリイミド系液晶配向膜用組成物として好適に用いることができる。
反応生成物Bに使用されるテトラカルボン酸二無水物としては、上記テトラカルボン酸二無水物化合物の説明において記載されたテトラカルボン酸二無水物と同様のものが挙げられる。すなわち、テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物を、使用されるテトラカルボン酸二無水物全体の20モル%以上の割合で使用するのが好ましく、より好ましくはピロメリット酸二無水物を20〜80モル%の割合で使用する。ピロメリット酸二無水物以外のテトラカルボン酸二無水物としてはシクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等が良い。反応生成物Bに使用されるテトラカルボン酸二無水物は、ピロメリット酸二無水物20〜80モル%とシクロブタンテトラカルボン酸二無水物80〜20モル%とからなることがより好ましい。
尚、反応生成物Bは、前述した反応生成物Aとは原料組成が異なる。反応生成物A及び反応生成物Bは、反応原料であるテトラカルボン酸二無水物とジアミンが全く同じ原料組成となり得るが、その場合の反応生成物は、必然的に前述した共重合反応生成物となる。
反応生成物A及び反応生成物Bを含有する液晶配向膜用組成物は、反応生成物A、反応生成物B、及び必要に応じて加えられる反応生成物A及び反応生成物B以外のポリアミック酸またはポリイミドを混合させることにより調製される。
混合される反応生成物Aの含有率は、好ましくは全ポリアミック酸またはポリイミド中の50〜95モル%である。その含有率が50モル%以上であれば、得られたポリイミド系液晶配向膜用組成物を適用した液晶表示素子には、蓄積電荷、いわゆる残留DCの明白な低減効果が顕著に現れる。
混合される反応生成物Bの含有率は、好ましくは全ポリアミック酸またはポリイミド中の5モル%〜50モル%である。その含有率が5モル%以上であれば、得られたポリイミド系液晶配向膜用組成物を適用した液晶表示素子の黒表示特性を向上させることができる。
また、本発明の液晶配向膜材料において、基板への密着性を良くするために、液晶配向膜用組成物中にアミノシリコン化合物を添加することができる。
アミノシリコン化合物としては、パラアミノフェニルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリエトキシシラン、メタアミノフェニルトリメトキシシラン、メタアミノフェニルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
本発明で用いるポリアミック酸または可溶性ポリイミドの分子量は、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、好ましくは10,000〜500,000、更に好ましくは20,000〜200,000である。
本発明においてポリイミド系液晶配向膜用組成物中の高分子成分であるポリアミック酸や可溶性ポリイミド等の濃度は、特に限定されないが0.1〜40重量%が好ましい。該組成物を基板に塗布するときには、膜厚調整のため含有されている高分子成分を予め溶剤により希釈する操作が必要とされることがある。高分子成分の濃度が40重量%以下であると液晶配向膜用組成物の粘度が最適となり、膜厚調整のために液晶配向膜用組成物を希釈する必要があるときに、液晶配向膜用組成物に対して溶剤を容易に混合できるため好ましい。スピンナ−法や印刷法のときには膜厚を良好に保つために、通常10重量%以下とすることが多い。その他の塗布方法、例えばディッピング法やインクジェット法では更に低濃度とすることもあり得る。一方、高分子成分の濃度が0.1重量%以上であると、得られる配向膜の膜厚が最適となり易い。従って高分子成分の濃度は、通常のスピンナ−法や印刷法等では0.1重量%以上、好ましくは0.5〜10重量%である。しかしながら、該ワニスの塗布方法によっては、更に希薄な濃度で使用してもよい。
本発明のポリイミド系液晶配向膜用組成物において、前記高分子成分と共に用いられる溶剤は、高分子成分を溶解する能力を持った溶剤であれば格別制限なく適用可能である。かかる溶剤は、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド等の高分子成分の製造工程や用途面で通常使用されている溶剤を広く含み、使用目的に応じて、適宜選択できる。これらの溶剤を例示すると以下のとおりである。ポリアミック酸や可溶性ポリイミドに対し親溶剤である非プロトン性極性有機溶剤の例は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,Nジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン等のラクトンである。塗布性改善等を目的とした他の溶剤の例としては、乳酸アルキル、3−メチル−3−メトキシブタノール、テトラリン、イソホロン、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキルまたはフェニルアセテート、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル、マロン酸ジエチル等のマロン酸ジアルキル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、これらアセテート類等のエステル化合物である。これらの中で、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル及びジプロピレングリコールモノメチルエーテル等を特に好ましく用いることができる。
本発明のポリイミド系液晶配向膜用組成物は、必要により各種の添加剤を含むことができる。例えば、塗布性の向上を望むときにはかかる目的に沿った界面活性剤を、帯電防止性の向上を必要とするときは帯電防止剤を、また基板との密着性の向上を望むときにはシランカップリング剤やチタン系のカップリング剤を配合してもよい。
本発明に係るIPS型液晶表示素子は、薄膜トランジスタが形成された第1の透明基板、対向する第2の透明基板及びそれらの基板間に狭持される液晶からなる。第1の透明基板は、交互に櫛歯が延びるように形成された画素電極及び共通電極を有する。第2の透明基板は、画素領域以外の光を遮断するブラックマトリクス、カラーフィルター、平坦化膜等を有する。櫛歯状の電極は、ガラス等の透明基板上にクロム等の金属をスパッタリング法等を用いて堆積した後、所定の形状のレジストパターンをマスクとしてエッチングを行って形成される。
次いで、得られた2枚の透明基板上に液晶配向膜用組成物を塗布する工程、これに続く乾燥工程及び脱水・閉環反応に必要な加熱処理する工程が施される。
液晶配向膜用組成物の塗布工程での塗布方法としてはスピンナー法、印刷法、ディッピング法、滴下法、インクジェット法等が一般に知られている。これらの方法は本発明においても同様に適用可能である。また、乾燥工程及び脱水・閉環反応に必要な加熱処理を施す工程の方法として、オーブンまたは赤外炉の中で加熱処理する方法、ホットプレート上で加熱処理する方法等が一般に知られている。これらの方法も本発明において同様に適用可能である。
乾燥工程は溶剤の蒸発が可能な範囲内の比較的低温で実施することが好ましい。加熱処理の工程は一般に150〜300℃程度の温度で行うことが好ましい。
次いで、得られた液晶配向膜を配向処理する工程、得られた液晶挟持基板をスペーサーを介して対向させて組み立てる工程、液晶材料を封入する工程、偏光フィルムを貼り付ける工程が施されて液晶表示素子が製造される。配向処理工程での配向処理方法としてはラビング法、光配向法、転写法等が一般に知られている。本発明の目的が達成される範囲内である限り、これらの方法は本発明においても同様に適用可能である。
本発明で特に好ましく用いることのできる配向処理方法は、ラビング法であり、本発明の目的が達成される範囲内である限りどのようなラビング処理条件であってもよい。特に好ましい条件は、毛足押し込み量0.2〜0.8mm、ステージ移動速度5〜250mm/sec、ローラー回転速度500〜2,000rpmである。
本発明のIPS型液晶表示素子は、配向処理の前後に洗浄液による洗浄処理を行うこともできる。洗浄方法としては、ブラッシング、ジェットスプレー、蒸気洗浄または超音波洗浄等が挙げられる。これらの方法は単独で行ってもよいし、併用してもよい。洗浄液としては純水または、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の各種アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン等のハロゲン系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類を用いることができるが、これらに限定されるものではない。もちろん、これらの洗浄液は十分に精製された不純物の少ないものが用いられる。
本発明のIPS型の液晶表示素子において用いられる液晶組成物は、特に制限はなく、誘電率異方性が正の各種の液晶組成物を用いることができる。好ましい液晶組成物の例は、特許第3086228号公報、特許第2635435号公報、特表平5−501735号公報、特開平8−157828号公報、特開平8−231960号公報、特開平9−241644号公報(EP885272A1明細書)、特開平9−302346号公報(EP806466A1明細書)、特開平8−199168号公報(EP722998A1明細書)、特開平9−235552号公報、特開平9−255956号公報、特開平9−241643号公報(EP885271A1明細書)、特開平10−204016号公報(EP844229A1明細書)、特開平10−204436号公報、特開平10−231482号公報、特開2000−087040公報、特開2001−48822公報等に開示されている。
誘電率異方性が負の各種の液晶組成物を用いることもできる。好ましい液晶組成物の例は、特開昭57−114532号公報、特開平2−4725号公報、特開平4−224885号公報、特開平8−40953号公報、特開平8−104869号公報、特開平10−168076号公報、特開平10−168453号公報、特開平10−236989号公報、特開平10−236990号公報、特開平10−236992号公報、特開平10−236993号公報、特開平10−236994号公報、特開平10−237000号公報、特開平10−237004号公報、特開平10−237024号公報、特開平10−237035号公報、特開平10−237075号公報、特開平10−237076号公報、特開平10−237448号公報(EP967261A1明細書)、特開平10−287874号公報、特開平10−287875号公報、特開平10−291945号公報、特開平11−029581号公報、特開平11−080049号公報、特開2000−256307公報、特開2001−019965公報、特開2001−072626公報、特開2001−192657公報等に開示されている。
前記誘電率異方性が正または負の液晶組成物に一種以上の光学活性化合物を添加して使用することも何ら差し支えない。
更に、本発明のポリイミド系液晶配向膜用組成物には、本発明の特性を損なわない範囲(好ましくは20モル%以内)で、他の組成を有するポリアミック酸、可溶性ポリイミド、ポリエステル、アクリル酸ポリマー、アクリレートポリマー等のポリマー成分を混合して使用することも可能である。
また、本発明のポリイミド系液晶配向膜用組成物には、液晶配向膜用組成物に用いられるポリマー成分である、ジカルボン酸もしくはその誘導体とジアミンとの反応生成物であるポリアミドやテトラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸もしくはその誘導体とジアミンとの反応生成物であるポリアミドイミド等のポリマー成分を本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。このときのジアミンとしては、本発明の式[1],式[2]及び式[3]で表されるジアミンのほか、該ジアミンと併用できる上記のジアミン、及びこれらのジアミンの混合物を挙げることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いるテトラカルボン酸二無水物、ジアミン及び溶剤の名称を略号で示す。以降の記述にはこの略号を使用することがある。
テトラカルボン酸二無水物
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物 :CBDA
ピロメリット酸二無水物 :PMDA
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物 :BBDA
ジアミン
4,4’−ジアミノジフェニルメタン :DDM
4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド :ASD
4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン :DDET
2−ベンジル−1,4−フェニレンジアミン :P1PDA
1,3−ビス(4−(4−アミノベンジル)フェニル)プロパン :BZ3
4,4’−ジアミノ−1,3−ジフェニルプロパン :DDPP
4,4’−ジアミノ−1,4−ジフェニルブタン :DDPB
1,4−ビス(4−アミノフェニルチオ)ブタン :DDSB
1,3−ビス(4−アミノフェニルチオ)プロパン :DDSP
1,2−ビス(4−アミノフェニルチオ)エタン :DDSE
1,4−ビス(4−アミノフェニルオキシ)ブタン :DDOB
1,3−ビス(4−アミノフェニルオキシ)プロパン :DDOP
1,2−ビス(4−アミノフェニルオキシ)エタン :DDOE
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル :APE
1,3’−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン :APDS
溶剤成分
N−メチル−2−ピロリドン :NMP
γ―ブチロラクトン :GBL
ブチルセロソルブ :BC
実施例1
1)ポリイミド系液晶配向膜用組成物A1(ワニスA1)の調製
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口及び窒素ガス導入口を備えた200mlの四つ口フラスコにASDを1.28g、DDETを1.26g、脱水NMPを55.0g入れ、乾燥窒素気流下攪拌溶解した。反応系の温度を5℃に保ちながらCBDAを1.16g、PMDAを1.29g添加し、30時間攪拌した後、BCを25.0g、GBLを15.0g加えて高分子成分の濃度が5重量%のポリアミック酸のワニスを調製した。原料の反応中に反応温度により温度が上昇するときは、反応温度を約70℃以下に抑えて反応させた。尚、本発明の実施例では、反応中の粘度をチェックしながら反応を行い、BCとGBLを添加後のワニスの粘度が30〜35mPa・s(E型粘度計を使用。25℃)になった時点で反応を終了とし、低温にて保存した。得られたポリアミック酸の重量平均分子量は63,000であった。尚、重量平均分子量は、島津製作所製GPC測定装置(クロマトパックC−R7A)を用いてカラム温度50℃にて測定した。
前記のようにして得られたワニスA1をNMP/BC/GBL(=60/25/15、重量比)の混合溶剤で希釈して全高分子成分の濃度が3重量%となるように調整し塗布用ワニスとした。
2)コントラスト及び残留DC測定用セルの作製
図1に示すIPS用櫛歯状電極付きガラス基板及び電極のないガラス基板の2枚のガラス基板を使用した。
得られた塗布用ワニスを上記のIPS用櫛歯状電極付きガラス基板上にスピンナーにて塗布した。塗布条件は2300rpm、15秒であった。塗膜後80℃にて約5分間予備焼成した後、210℃にて30分間加熱処理を行い膜厚およそ80nmの液晶配向膜を形成した。得られたポリイミド膜を株式会社飯沼ゲージ製作所製のラビング処理装置を用いて、ラビング布(毛足長1.9mm:レーヨン)の毛足押し込み量0.40mm、ステージ移動速度を60mm/sec、ローラー回転速度を1000rpmの条件で、ラビング処理した。
得られた液晶挟持基板をエタノール中で5分間超音波洗浄後、超純水にて表面を洗浄してからオーブン中120℃で30分間乾燥した。前記IPS用櫛歯状電極付きガラス基板に4μmのギャップ材を散布し、配向膜を形成した面を内側にして電極のないガラス基板を対向させた後、エポキシ硬化剤でシールし、ギャップ4μmのパラレルセルを作成した。前記セルに液晶材料を注入し、注入口を光硬化剤で封止した。次いで、110℃で30分間加熱処理を行った後、対向させたガラス基板の外側に2枚の偏光フィルムを貼り付け、コントラスト及び残留DC測定用セルとした。尚、対向するIPS用櫛歯状電極付きガラス基板及び電極のないガラス基板のラビング方向は互いに同方向とした。一方の偏光フィルムの偏光透過軸をラビング方向と同方向とし、もう一方をこれと垂直に配置した。液晶材料として使用した液晶組成物Aの組成を下記に示す。この組成物のNI点は100.0℃であり、複屈折は0.093であった。
液晶組成物A
Figure 0004645213
(1)コントラストの測定
次いで、上記で調製したコントラスト測定用セルを用いて大塚電子株式会社製の液晶パネル評価装置(LCD−5100)で透過率−印加電圧曲線を求め、白表示の輝度と黒表示の輝度の比からコントラストを算出したところ195であった。また、ラビング筋のような配向むらや配向欠陥は全く認められず、非常に均一な表示が得られた。尚、コントラスト測定時の条件は駆動電圧0〜10Vp−p、駆動周波数70Hz、矩形波であった。
(2)残留DCの測定
30Hz、3Vの矩形波に1Vの直流電圧を30分間重畳した直後のフリッカー消去電圧を測定し、この値の絶対値を残留DCとした。残留DCが小さいほど焼き付きが少なく良好といえる。
上記で調製した残留DCの測定用のセルを用いて上記記載の方法で測定したところ、残留DCは45mVであった。
実施例2〜36、比較例1〜6
実施例1におけるワニスA1の代わりに、ワニスA2〜A36及びワニスB1〜B6をそれぞれ後記の表1に示した原料組成で調製し、これを用いてコントラスト、残留DC電圧の評価を実施例1と同様に行った。
比較例5に示されているTNセルの作製
一対のITO透明電極付きガラス基板、4μm用のギャップ材を用いて作成し、ラビング方向が90°になるように組み、光学活性化合物を添加した液晶組成物Aを使用し、ノーマリーブラックモードとなる様に偏光フィルムを貼り付けること以外は、コントラスト及び残留DC電圧測定用セルと同様の方法によってTNセルを作製し、残留DC電圧の評価を実施例1と同様に行った。
各種ワニスの調製
ワニスA2〜A36及びワニスB1〜B6の調製については、ワニスA1と同様の方法で調製した。反応中に反応熱により温度が上昇するときは、反応温度を約70℃以下に抑えて反応させた。尚、ポリアミック酸のワニスの調製は、反応混合物の粘度をチェックしながら反応を行い、BC及びGBLを添加後のワニスの粘度が30〜35mPa・s(E型粘度計を使用。25℃)になった時点で反応を終了とし、低温にて保存した。
すなわち、当初のポリアミック酸をNMPのみで合成し、次いでBC及びGBLを加えて最終的にワニスのポリアミック酸濃度を5重量%に調整した。
各実施例及び比較例の原料モル比及び重量平均分子量を表1〜4に示した。
Figure 0004645213
注:1)テトラカルボン酸二無水物 2)重量平均分子量
Figure 0004645213
注:1)テトラカルボン酸二無水物 2)重量平均分子量
Figure 0004645213
注:1)テトラカルボン酸二無水物 2)重量平均分子量
Figure 0004645213
注:1)テトラカルボン酸二無水物 2)重量平均分子量
ワニスA1〜A36及びワニスB1〜B5のコントラスト及び残留DCの評価結果、B6の残留DC評価結果を表5に示した。
尚、本発明の実施例の試験方法において、優れたコントラストとは150以上の値を、好ましい残留DCは70mV以下の値である。
Figure 0004645213
各種ワニスの調製
ワニスA37〜A40及びワニスB7の調製については、ワニスA1と同様の方法で調製した。反応中に反応熱により温度が上昇するときは、反応温度を約70℃以下に抑えて反応させた。尚、ポリアミック酸のワニスの調製は、反応混合物の粘度をチェックしながら反応を行い、BC及びGBLを添加後のワニスの粘度が30〜35mPa・s(E型粘度計を使用。25℃)になった時点で反応を終了とし、低温にて保存した。
すなわち、当初のポリアミック酸をNMPのみで合成し、次いでBC及びGBLを加えて最終的にワニスのポリアミック酸濃度を5重量%に調整した。
各合成例の原料モル比及び重量平均分子量を表6に示した。
Figure 0004645213
注:1)テトラカルボン酸二無水物 2)重量平均分子量
実施例37〜41、比較例7
ワニスA37〜A40及びワニスB7をワニスB2とそれぞれ後記の表7に示したポリマー組成で調製し、これを用いてコントラスト、残留DC電圧の評価を実施例1と同様に行った。
尚、本発明の実施例の試験方法において、優れたコントラストとは150以上の値を、好ましい残留DCは70mV以下の値である。
Figure 0004645213
実施例1〜41及び比較例1〜7の結果から、コントラストが150以上で、かつ残留DCが70mV以下のワニスを用いることにより良好なIPS型表示素子が得られることがわかる。また、実施例1と比較例6の結果から、スルフィド結合を含有するASDの蓄積電荷低減の効果はTN型液晶表示素子においてはそれほど顕著ではなく、IPS型液晶表示素子において特有のものであることがわかる。
IPS用櫛歯状電極構造を示す。

Claims (21)

  1. テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミドを含有するポリイミド系液晶配向膜用組成物であって、テトラカルボン酸二無水物と反応させるジアミンが、式[1]の化合物を必須成分として含有し、更に式[2]及び式[3]の化合物の少なくとも1種を含有するジアミンの混合物であることを特徴とする横電界方式の液晶表示素子に適用するポリイミド系液晶配向膜用組成物。
    N−X1−NH [1]
    N−X−X−X−NH [2]

    Figure 0004645213
    [3]
    式[1]中、X1式[5]または式[6]で表される2価の基であり;
    式[2]中、Xは独立にベンゼン環またはシクロヘキサン環であり、X式[8]で表される2価の基であり;
    式[3]中、1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、または炭素数1〜5のアルキルもしくは炭素数1〜5のアルコキシである。

    Figure 0004645213

    Figure 0004645213
    式[5]中、tは1、2または3であり、式[6]中、r1は2〜7の整数であり;

    −Y−(Z−Y)− [8]
    式[8]中、Yは独立に−O−、ベンゼン環、シクロヘキサン環、単結合、式[9]
    Figure 0004645213
    [9]
    または式[10]

    Figure 0004645213
    [10]
    で表される2価の基であり、Zは独立に炭素数2〜7のアルキレンであり、mは0または1であり、pは1または2である。ただし、mが0のとき、Yは−O−、または式[9]もしくは式[10]で表される2価の基である。
  2. 式[8]において、Yが単結合である請求項に記載の液晶配向膜用組成物。
  3. 式[8]において、Yが式[9]で表される2価の基である請求項に記載の液晶配向膜用組成物。
  4. 式[8]において、Yが式[10]で表される2価の基である請求項に記載の液晶配向膜用組成物。
  5. 式[3]において、R及びRがそれぞれ独立に水素原子、または炭素数1〜3のアルキルもしくはアルコキシである請求項1〜の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
  6. 式[3]において、2つのアミノ基の位置がパラ位である請求項1〜の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
  7. ジアミン中、式[1]と式[2]の化合物、式[1]と式[3]の化合物、または式[1]と式[2]と式[3]の化合物の組合せにおける、式[1]の化合物の含有率が30〜99モル%であり、式[2]及び式[3]で表される化合物の含有率の合計が1〜70モル%である請求項1〜の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
  8. テトラカルボン酸二無水物が、ピロメリット酸二無水物20〜80モル%とシクロブタンテトラカルボン酸二無水物80〜20モル%とからなることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
  9. 請求項1〜の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物から形成された液晶配向膜。
  10. 請求項に記載の液晶配向膜を有する液晶挟持基板。
  11. 液晶に面して電極が設けられた液晶挟持基板上に、請求項に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
  12. テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミドを含有するポリイミド系液晶配向膜用組成物であって、該液晶配向膜用組成物が少なくとも下記反応生成物A及び反応生成物Bを含有することを特徴とする横電解方式の液晶表示素子用に適用する液晶配向膜用組成物。
    反応生成物A:テトラカルボン酸二無水物と式[1]の化合物を必須成分として含有するジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミド。
    N−X1−NH [1]
    反応生成物B:テトラカルボン酸二無水物と式[2]の化合物を必須成分として含有するジアミンとの反応生成物であるポリアミック酸またはポリイミド。
    N−X−X−X−NH [2]
    式[1]中、 1 式[5]または式[6]で表される2価の基であり;
    式[2]中、Xは独立にベンゼン環またはシクロヘキサン環であり、Xは式[8]で表される2価の基であり;

    Figure 0004645213

    Figure 0004645213
    式[5]中、tは1、2または3であり、式[6]中、r1は2〜7の整数であり;

    −Y−(Z−Y)− [8]
    式[8]中、Yは独立に−O−、ベンゼン環、シクロヘキサン環、単結合、式[9]
    Figure 0004645213
    [9]
    または式[10]

    Figure 0004645213
    [10]
    で表される2価の基であり、Zは独立に炭素数2〜7のアルキレンであり、mは0または1であり、pは1または2である。ただし、mが0のとき、Yは−O−、または式[9]もしくは式[10]で表される2価の基である。
  13. 式[8]において、Yが単結合である請求項12に記載の液晶配向膜用組成物。
  14. 式[8]において、Yが式[9]で表される2価の基である請求項12に記載の液晶配向膜用組成物。
  15. 式[8]において、Yが式[10]で表される2価の基である請求項12に記載の液晶配向膜用組成物。
  16. ポリイミド系液晶配向膜用組成物中の、反応生成物Aの含有率が50〜95モル%であり、反応生成物Bの含有率が5モル%〜50モル%である請求項1215の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
  17. 反応生成物Aに用いられるテトラカルボン酸二無水物が、ピロメリット酸二無水物20〜80モル%とシクロブタンテトラカルボン酸二無水物80〜20モル%とからなることを特徴とする請求項1216の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
  18. 反応生成物Bに用いられるテトラカルボン酸二無水物が、ピロメリット酸二無水物20〜80モル%とシクロブタンテトラカルボン酸二無水物80〜20モル%とからなることを特徴とする請求項1217の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物。
  19. 請求項1218の何れか1項に記載の液晶配向膜用組成物から形成された液晶配向膜。
  20. 請求項19に記載の液晶配向膜を有する液晶挟持基板。
  21. 液晶に面して電極が設けられた液晶挟持基板上に、請求項19に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
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