JP5615051B2 - カルボジイミド体の製造方法 - Google Patents

カルボジイミド体の製造方法 Download PDF

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本発明はカルボジイミド体の製造方法に関する、さらに詳しくは特定のカルボジイミド体の製造方法に関する。
ポリエステル等のエステル結合を有する化合物は、カルボキシル基等の極性基により加水分解が促進されるため、カルボキシル基の封止剤を適用して、カルボキシル基濃度を低減することが提案されている(特許文献1、特許文献2)。かかるカルボキシル基の封止剤として、カルボジイミド化合物が使用されている。
しかし、このカルボジイミド化合物は、いずれも線状の化合物であるため、使用時、揮発性のイソシアネート化合物が副生して、悪臭を発し、作業環境を悪化させるという欠点を有する。
そこで出願人は、封止剤として、カルボキシル基と反応してもイソシアネート化合物が副生しない環状カルボジイミド化合物を見出し国際出願した(特許文献3)。しかし、この有用な環状カルボジイミド化合物の工業的な製造方法は確立されていない。
特開2004−332166号公報 特開2005−350829号公報 PCT/JP2009/071190
本発明の目的は、特定のアミン体からチオ尿素体を経由して、高純度のカルボジイミド体を、工業的に適用可能な方法を用いて効率よく得る手法を確立することにある。
下記式(C)で表わされるカルボジイミド体(C)の前駆体である下記式(B)で表わされるチオ尿素体(B)を得るために適用される一般的な方法は、下記式(A)で表わされるアミン体(A)と二硫化炭素を反応させ、脱硫化水素させる方法である。しかしながら、アリールアミンと二硫化炭素の反応は非常に遅く、収率が低いのが一般である。また大量の塩基を必要とし、反応も長時間を必要とするため、生産性に難がある。また、化学量論量副生する硫化水素を捕捉するための大規模な除外装置が必要となる。
チオ尿素体(B)からカルボジイミド体(C)を得るために適用される一般的な方法は、チオ尿素体(B)からの酸化的脱硫反応である。なかでも簡便なのは酸化水銀や酸化鉛などを用いる方法であるが、環境に対する負荷が大きく工業的生産には適用できない。またピリジンなどの塩基性溶媒中、塩化トシルや塩化メタンスルホニル等の塩化スルホニル等を作用させる方法も一般であり、適用可能である。しかしながら、ピリジンなどは一般に高価であり、工業生産においては回収サイクルが必要であるが、水との相溶性や共沸現象など回収は困難である。また塩化スルホニルも一般に高価である。
チオ尿素類からカルボジイミド類を合成する方法として、工業的により望ましいのは次亜塩素酸塩を作用させる方法が挙げられるが、チオ尿素体(B)へ適用した例はない。
本発明者らは、上記の課題について鋭意検討を重ねた結果、(1)工業的により有利に適用可能なアミン体からチオ尿素体を得る方法、(2)工業的により有利に適用可能なチオ尿素体からカルボジイミド体を得る方法、(3)カルボジイミド体の精製方法、を見出した。それらを組み合わせることによって、工業的に製造可能な方法として、高純度のカルボジイミド体を効率よく得ることができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の目的は、(1)下記式(A)で表わされるアミン体と二硫化炭素とを、密閉条件下で、触媒の存在下、反応温度50〜150℃で反応させ、下記式(B)で表わされるチオ尿素体を得る工程(1)、
Figure 0005615051
(式(A)中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である。)
Figure 0005615051
(式(B)中、Rは、式(A)と同じである。)
(2)得られたチオ尿素体を、塩基性化合物の存在下、次亜塩素酸塩で脱硫し、下記式(C)で表わされるカルボジイミド体を得る工程(2)、および
(3)得られたカルボジイミド体を精製する工程(3)、
を含むカルボジイミド体の製造方法によって達成される。
Figure 0005615051
(式(C)中、Rは、式(A)と同じである。)
また本願発明は、以下の発明も包含する。
2.工程(1)を硫化水素捕捉剤の存在下で行う前項1記載の製造方法。
.工程(1)で用いる触媒が、共役酸のpKaが5以上の塩基性を有する化合物である前項1または2に記載の製造方法。
.共役酸のpKaが5以上の塩基性を有する化合物が、置換3級アミン、置換イミン、置換アミドまたは置換ヘテロ環である前項記載の製造方法。
.工程(2)においてさらに、下記式(i)で表される相間移動触媒を用いる前項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
Figure 0005615051
(式(i)中、R1〜R4は各々独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基から選ばれる基である。Aはハロゲンアニオンである)
.工程(2)で用いる次亜塩素酸塩が、次亜塩素酸ナトリウムである前項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
.工程(2)の塩基性化合物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたはこれらの混合物である前項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
.工程(3)の精製が、再結晶あるいは抽出である前項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
本発明の製造方法によれば、ポリエステル等の末端封止剤として有用なカルボジイミド体を高純度、かつ効率よく製造することができる。
〔工程(1)〕
工程(1)は、下記式(A)で表わされるアミン体と二硫化炭素とを、密閉条件下で、触媒の存在下、反応温度50〜150℃で反応させ、下記式(B)で表わされるチオ尿素体を得る工程である。
アミン体は、下記式(A)で表わされる。
Figure 0005615051
式(A)中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である。炭素原子数1〜6のアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、n−ペンチル基、sec−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、iso−ヘキシル基等が挙げられる。
触媒は、共役酸のpKaが5以上の塩基性を有する化合物であることが好ましい。このような化合物として置換3級アミン、置換アルカノールアミン、置換イミン、置換アミド、置換ヘテロ環等が挙げられる。具体的には、トリエチルアミン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、ブチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イミダゾール、N−メチル−2−メルカプトイミダゾール、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、テトラメチルグアニジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が例示される。
触媒の量は、アミン体1モルに対して、好ましくは0.1〜5モル、より好ましくは0.3〜3モルである。二硫化炭素の量は、アミン体1モルに対し、好ましくは2〜8モル、より好ましくは3〜6モルである。
反応は、密閉条件下で行なう。反応温度は、50〜150℃、好ましくは80〜130℃である。密閉条件下で行うことにより、低沸点である二硫化炭素の影響を受けることなく反応系を加熱でき、反応を迅速に進めることが可能である。反応時間は、3〜20時間、好ましくは5〜15時間が適用される。
反応は、硫化水素捕捉剤の存在下で行うことが好ましい。硫化水素捕捉剤とは、硫化水素と反応できるもののことを指し、アルキルハライド、酸無水物、多重結合化合物などが挙げられる。副生する酸およびメルカプタン類の臭気、原料アミンとの反応性等を考慮すると、多重結合化合物が望ましい。さらに言えば、ニトリル化合物が好適に使用でき、アセトニトリル、ベンゾニトリルなどが用いられ、それらは溶媒として用いることも可能である。
反応終了後は過剰の二硫化炭素が含まれる。除外しなくても可能だが、ろ過前に濃縮除去した方が、安全上好ましい。その後、溶媒を添加してもよい。また回収された二硫化炭素は生産系へ戻すことも可能である。

工程(1)の方法によれば、塩基性化合物は触媒量でよく、かつ短時間で目的とするチオ尿素体を得ることができ、さらに脱離した硫化水素の大分部は捕捉剤で捕捉され系外へ出されることもないため、大規模な除外装置も必要としないなどの利点を有する。
また好適に使用されるニトリル類を捕捉剤として用いた場合、硫化水素との反応後は化学的に中性で安定なチオアミド類となるため、その後の処理も簡便である利点を有する。
工程(1)で得られるチオ尿素体は下記式(B)で表わされる。
Figure 0005615051
式(B)中、Rは、式(A)と同じである。
〔工程(2)〕
工程(2)は、得られたチオ尿素体を塩基性化合物の存在下、次亜塩素酸塩で脱硫し、下記式(C)で表わされるカルボジイミド体を得る工程である。
塩基性化合物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、またはこれらの混合物が使用され、連続に添加しても、分割に添加してもよい。使用量はチオ尿素体に対して、好ましくは0.3〜6当量、より好ましくは0.5〜4当量の範囲である。塩基性化合物は、水溶液として用いることが好ましい。水溶液の濃度は、好ましくは60〜10重量パーセント、より好ましくは工業的に入手容易な50〜20重量パーセントである。
次亜塩素酸塩として、次亜塩素酸ナトリウムが挙げられる。使用量はチオ尿素体に対して、好ましくは2〜10当量、より好ましくは3〜5当量である。次亜塩素酸塩は水溶液として用いることが好ましい。水溶液の濃度は、工業的に入手容易な15〜10重量パーセントが好適に利用される。
反応は有機溶剤中で行なうことが好ましい。有機溶剤とは水と分離するものが好適に使用され、クロロホルム、トルエン、クロロベンゼン、キシレン等が例示される。使用量はチオ尿素体に対して、好ましくは2〜15倍重量部、より好ましくは3〜8倍重量部である。また溶媒は単独で用いてもかまわないが、反応を円滑に進行させるためにメタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール等の極性溶媒を添加してもよい。
工程(2)では円滑に反応を進めるためにさらに、相間移動触媒を使用することが好ましい。相間移動触媒は一般的な4級アンモニウム塩等が適用可能である。相間移動触媒として下記式(i)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005615051
式(i)中、R1〜R4各々独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアラルキル基から選ばれる基である。Aはハロゲンアニオンである。
炭素原子数1〜20のアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、へキサデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等が挙げられる。炭素原子数6〜20のアリール基として、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。これらは、炭素原子数1〜10のアルキル基で置換されていても良い。置換基としての炭素原子数1〜10のアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。炭素原子数7〜20のアラルキル基として、ベンジル基、フェネチル基、メチルベンジル基、ジフェニルメチル基等が挙げられる。Aのハロゲンアニオンとして、フッソイオン、塩素イオン、臭素イオン等が挙げられる。
相間移動触媒として、テトラエチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩等を挙げることができ、これらは単独で用いても二種以上を併用してもよい。相間移動触媒として4級アンモニウム塩等が適用可能である。チオ尿素体に対して、0.01〜0.2倍重量部、より好ましくは0.03〜0.1倍重量部が使用可能である。
工程(2)で得られるカルボジイミド体は下記式(C)で表わされる。
Figure 0005615051
式(C)中、Rは、式(A)と同じである。
反応終了後、化合物Cの収率・品位を向上させる目的で、有機溶媒を濃縮し新たな有機溶媒へ置換してもよい。つまり引き続く工程(3)を包含することも可能である。また工程(1)を経ずに合成されたチオ尿素体へも、本カルボジイミド合成方法つまり工程(2)が適用可能であることは無論である。
〔工程(3)〕
工程(3)は、得られたカルボジイミド体を精製する工程である。チオ尿素体から得られたカルボジイミド体には硫黄が含まれる場合が多い。精製によりカルボジイミド体の色調および純度が向上する。
精製は、再結晶あるいは抽出であることが好ましい。精製は、カルボジイミド体を有機溶媒中で加熱し、着色成分を含む不要物を抽出後、冷却し、ろ過後、洗浄する。
有機溶媒は硫黄に対して微量でも溶解度をもつものであればよく、芳香族炭化水素、炭化水素、エーテル、ケトン、エステル、アルコール、含ハロゲン系溶媒等が挙げられる。具体的にはトルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルム等が例示される。溶媒の使用量、脱色効果、硫黄の除去率、カルボジイミド体の回収率等から考慮すると、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、クロロホルム等が好適に使用される。
有機溶剤の使用量は、カルボジイミド体に対して、好ましくは2〜50倍重量部、より好ましくは3〜15倍重量部が適用される。また加熱処理後、カルボジイミド体の回収率を上げる目的で使用した有機溶媒を濃縮回収してもよい。
工程(2)、(3)を経由せずに合成されたカルボジイミド体であっても、本方法を用いれば、純度および色調の改善がなされるのは無論であるが、本発明の様にチオ尿素体を経由し合成されたカルボジイミド体の精製に特に有効である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
なお、各値は以下の方法に従って求めた。
(1)化合物の同定:
各化合物の同定は、質量分析計:(株)島津製作所製GCMS―QP5000により行った。
(2)収量、収率:
合成した中間体、最終生成物の収量および収率は、チオ尿素体の場合は原料アミン体を基準として、カルボジイミド体の場合は原料チオ尿素体を基準として、また精製カルボジイミド体の場合は精製前カルボジイミド体を基準として算出した。
(3)LC純度:
LC純度は、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析により確認し、溶媒を除く各ピークの総面積値を100としたときの、各化合物の面積パーセントを示す。
(4)硫黄含有量:
高速液体クロマトグラフィーを用いて、定量測定した。
(5)色調:
色調は、試料を粉砕し色差計で測定した。
色差計:NIPPON DENSHOKU Spectro Color Meter SE2000
実施例1
(工程(1))
SUS製オートクレーブに式(A)においてRが水素原子であるアミン体(A1)(川口化学工業製:LC純度96%品):100.0g(0.2mol)、二硫化炭素:91.2g(1.2mol)、ジメチルエタノールアミン:8.96g(0.1mol)、アセトニトリル:450mlを加え、密閉した。その後、撹拌下100℃で15時間反応させた。冷却後、圧開放し、過剰の二硫化炭素を回収した。その後、アセトニトリル:100mlを添加し濾過後、アセトニトリル:500mlで洗浄した。乾燥後、式(B)においてRが水素原子であるチオ尿素体(B1)を得た。(収量:107.6g/収率:92.0%/LC純度:97.8%)
(工程(2))
得られたチオ尿素体(B1):50.0g(0.086mol)、クロロホルム:1200g、メタノール:40g、30%水酸化ナトリウム水溶液:13.2g(0.1mol)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム:3.0gを仕込んだ。13.9%次亜塩素酸ソーダ水溶液:165.6g(0.31mol)を反応機内温が40℃を超えないように50分間かけ滴下した。1時間の撹拌後、チオ尿素体(B1):50.0g、30%水酸化ナトリウム水溶液:13.2gを再度投入した。13.9%次亜塩素酸ソーダ水溶液:165.6gを反応機内温が25〜40℃で50分間かけ滴下した。30〜40℃で3.5時間撹拌後、減圧下クロロホルムを留去し、トルエン:300gを添加した。内容物を濾過し、水:200g、トルエン:100g、アセトン:160gで順次洗浄した。乾燥後、式(C)においてRが水素原子であるカルボジイミド体(C1)を得た。(収量:73.3g/収率:82.9%/LC純度:99.0%/硫黄分:394ppm)(色調:Lab/YI:86.65,2.00,10.38/23.31)
(工程(3))
得られたカルボジイミド体(C1):5.00gおよびトルエン:15mlを仕込み、3時間還流させた。冷却後ろ過し、アセトン:10mlで洗浄した。乾燥後、式(C)においてRが水素原子である精製カルボジイミド体(C1)を得た。(収量:4.75g/収率:95.0%)その際、硫黄の含有量は123ppmへ低減されており、LC純度は99.3%であった。(色調:Lab/YI:90.50,−0.19,6.96/13.83)
実施例2
実施例1において工程(1)および(2)から得られた式(C)においてRが水素原子であるカルボジイミド体(C1)を用いて工程(3)においてトルエンをテトラヒドロフランに変えた以外は同様にして、精製カルボジイミド体(C1)を得た。(収量:4.50g/収率:90.0%)その際、硫黄の含有量は73ppmへ低減されており、LC純度は99.9%であった。(色調:Lab/YI:91.83,0.09,7.30/14.51)
実施例3
実施例1において工程(1)および(2)から得られた式(C)においてRが水素原子であるカルボジイミド体(C1)を用いて工程(3)においてトルエンをクロロホルムに変えた以外は同様にして、精製カルボジイミド体(C1)を得た。(収量:4.66g/収率:93.2%)その際、硫黄の含有量は216ppmへ低減されており、LC純度は99.3%であった。(色調:Lab/YI:91.45,0.15,8.20/16.38)
実施例4
実施例1において工程(1)および(2)から得られた式(C)においてRが水素原子であるカルボジイミド体(C1)を用いて工程(3)においてトルエンをメチルエチルケトン:20mlに変えた以外は同様にして、精製カルボジイミド体(C1)を得た。(収量:4.71g/収率:94.2%)その際、硫黄の含有量は223ppmへ低減されており、LC純度は99.3%であった。(色調:Lab/YI:91.47,0.42,8.42/17.03)
実施例5
実施例1において工程(1)および(2)から得られた式(C)においてRが水素原子であるカルボジイミド体(C1):5.00gおよびトルエン:75mlを仕込み、1時間還流させる。その後、トルエン:40mlを濃縮した。冷却後ろ過し、アセトン:10mlで洗浄する。乾燥後式(C)においてRが水素原子である精製カルボジイミド体(C1)を得た。(収量:4.70g/収率:94.0%)その際、硫黄の含有量は9ppmへ低減されており、LC純度は99.5%であった。
実施例6
(工程(1))
SUS製オートクレーブに式(A)においてRが水素原子であるアミン体(A1)(川口化学工業製:LC純度96%品):40.0g(0.08mol)、二硫化炭素:36.6g(0.48mol)、イミダゾール:10.9g(0.16mol)、アセトニトリル:120mlを加え、密閉した。その後、撹拌下100℃で15時間反応させた。冷却後、圧開放し、過剰の二硫化炭素を蒸留回収した。その後、アセトニトリル:50mlを添加し濾過後、アセトニトリル:200mlで洗浄した。式(B)においてRが水素原子であるチオ尿素体(B1)を得た。(乾燥前収量:47.6g/収率:101.8%/LC純度:97.6%)
(工程(2))
得られた未乾燥チオ尿素体(B1):9.0g(純分0.013mol)、クロロホルム:90g、メタノール:3g、30%水酸化ナトリウム水溶液:2.0g(0.015mol)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム:0.45gを仕込んだ。13.9%次亜塩素酸ソーダ水溶液:25.1g(0.047mol)を反応機内温が40℃を超えないように25分間かけ滴下した。1時間の撹拌後、得られた乾燥前チオ尿素体(B1):9.0g、30%水酸化ナトリウム水溶液:2.0gを再度投入した。13.9%次亜塩素酸ソーダ水溶液:25.1gを反応機内温が25〜40℃で15分間かけ滴下した。30〜40℃で4時間撹拌後、減圧下クロロホルムを留去し、トルエン:45gを添加した。内容物を濾過し、水:30g、トルエン:15g、アセトン:25gで順次洗浄する。乾燥後、式(C)においてRが水素原子であるカルボジイミド体(C1)を得た。
(収量:11.8g/収率:88.7%/LC純度:98.8%/硫黄分:1018ppm)
(工程(3))
得られたカルボジイミド体(C1):5.00gおよびトルエン:50mlを仕込み、3時間還流させた。冷却後、ろ過し、アセトン:10mlで洗浄した。乾燥後、式(C)においてRが水素原子である精製カルボジイミド体(C1)を得た。(収量:4.53g/収率:90.6%)その際、硫黄の含有量は47ppmへ低減されており、LC純度は99.4%であった。

Claims (8)

  1. (1)下記式(A)で表わされるアミン体と二硫化炭素とを、密閉条件下で、触媒の存在下、反応温度50〜150℃で反応させ、下記式(B)で表わされるチオ尿素体を得る工程(1)、
    Figure 0005615051
    (式(A)中、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である。)
    Figure 0005615051
    (式(B)中、Rは、式(A)と同じである。)
    (2)得られたチオ尿素体を、塩基性化合物の存在下、次亜塩素酸塩で脱硫し、下記式(C)で表わされるカルボジイミド体を得る工程(2)、および
    (3)得られたカルボジイミド体を精製する工程(3)、
    を含むカルボジイミド体の製造方法。
    Figure 0005615051
    (式(C)中、Rは、式(A)と同じである。)
  2. 工程(1)を硫化水素捕捉剤の存在下で行う請求項1記載の製造方法。
  3. 工程(1)で用いる触媒が、共役酸のpKaが5以上の塩基性を有する化合物である請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 共役酸のpKaが5以上の塩基性を有する化合物が、置換3級アミン、置換イミン、置換アミドまたは置換ヘテロ環である請求項記載の製造方法。
  5. 工程(2)においてさらに、下記式(i)で表される相間移動触媒を用いる請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
    Figure 0005615051
    (式(i)中、R1〜R4は各々独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基から選ばれる基である。Aはハロゲンアニオンである)
  6. 工程(2)で用いる次亜塩素酸塩が、次亜塩素酸ナトリウムである請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 工程(2)の塩基性化合物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたはこれらの混合物である請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 工程(3)の精製が、再結晶あるいは抽出である請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
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