JP2011103575A - 画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 コントローラ部は、白色部材を画像読取部の読取面との間隔が狭まる位置に上昇(移動)させることにより、画像読取部の読取面と白色部材の表面との間隔を狭めた後、画像読取部により、白色部材の表面を読み取ってシェーディング補正用の基準白データを生成する。その後、白色部材を画像読取部の読取面との間隔が拡がる位置に下降(移動)させることにより、画像読取部の読取面と白色部材の表面との間隔を元に戻す。
【選択図】 図5
Description
また、画像読取部の読取面に対向して白色部材を備え、密着イメージセンサによる読み取り方式を用いた画像読取部により、原稿の画像を読み取る期間である原稿読取期間以外に、白色部材の表面をシェーディング補正用の基準白データとして読み取る期間を設定し、画像読取部と白色部材との間に原稿を通過させるための間隔(ギャップ)を有しているものも既に知られている(例えば特許文献1参照)。
画像読取部を固定し、原稿を搬送して読み取る構成の装置の場合、画像読取部と背景との間に最大紙厚の原稿が通るだけの隙間をあける必要がある。最大紙厚が厚い仕様の装置ほど、上記隙間は大きくする必要がある。
いずれの場合も、原稿搬送時の原稿のばたつきにより、画像読取部と白色部材との間隔と画像読取部と原稿との間隔は、常に同一になるとは限らず、同一にならない場合もあり(画像読取部と白色部材との間隔が一定、画像読取部と原稿との間隔がばらつくため)、そのような場合には、照明深度の影響で画像スジが発生するという問題がある。
図10は、従来の画像読取装置における画像読取部がCISを用いた場合の図である。
光源302から照射される光はガラス305を通って白色部材301又は原稿306に照射され、白色部材301又は原稿306からの反射光(拡散光)はSLA(セルホックレンズアレー)303を介してセンサ基板304のセンサIC304aによって受光され、光電変換されることでアナログ画像信号に変換される。
画像読取装置では、読み取った画像は光源のムラとセンサ感度ムラを含んでいるため、一般的にシェーディング補正を行う必要がある。
そのシェーディング補正は、次式の演算によって行われる。
Dout:シェーディング補正後の出力画像データ
Din:原稿画像読み取り時の画像データ
Dsh:白色部材読み取り時の画像データ(シェーディングデータ)
Bk:黒レベル(光が入らない時の画像データレベル)
これらの図において、白色部材301を読み取った場合の主走査方向の分布をシェーディングデータとして、原稿306の画像を読み取った場合の主走査方向の分布を原稿データ(原稿の画像データ)としてそれぞれ表記している。
ここで、照明深度特性が主走査方向の位置によってばらつく場合、以下に示すような問題が発生する。
この場合、均一濃度の原稿の画像を読み取った場合でも、図12の(b)に示すように、シェーディング補正後の画像データはフラットにならない。
そして、その状態が副走査方向に連続するために、画像としては縦スジが発生してしまうという問題がある。
この発明による画像読取装置は、原稿の画像面を主走査方向に光走査して、該画像面からの反射光を光電変換素子を用いて光電変換し、アナログ画像信号として読み取ることにより、原稿の画像を読み取る画像読取手段と、該画像読取手段によって読み取ったアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換して出力するA/D変換手段と、該A/D変換手段から出力されるデジタル画像信号に対してシェーディング補正を行うシェーディング補正手段と、上記画像読取手段の読取面に対向する白色部材と、上記画像読取手段により、上記白色部材の表面を読み取って上記シェーディング補正用の基準白データを生成する基準白データ生成手段とを有し、上記画像読取手段と上記白色部材との間に上記原稿を通過させるための間隔を有する画像読取装置であって、上記基準白データ生成手段による上記基準白データの生成時に、上記画像読取手段の読取面と上記白色部材の表面との間隔を狭める間隔制御を行う間隔制御手段を設けたものである。
また、上記白色部材をローラ形状とすればよい。
さらに、上記間隔制御手段が、上記間隔制御を他の制御と並行して行うとよい。
さらにまた、上記基準白データ生成手段が、上記基準白データの生成をジョブの先頭で1回のみ行うか、原稿枚数又は時間を規定して間欠で行うとよい。
この発明による画像形成装置は、上記の画像読取装置を備え、その画像読取装置から出力されるデジタル画像信号に基づいて画像形成を行うようにしたものである。
また、この画像読取装置を備えた画像形成装置によれば、高精度のシェーディング補正がなされたデジタル画像信号に基づいて画像形成を行えるため、高品質の画像を得ることができる。
まず、この発明の一実施形態である画像読取装置の構成について、図1を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態である画像読取装置の機構部の構成例を示す図である。
図2は、その画像読取装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
可動原稿テーブル3は、底板上昇モータ105により図1に示すa,b方向に上下動可能な構成になっていて、通常は底板HPセンサ6によって検知されるホームポジション(HP)に位置している。
ピックアップローラ7は、ピックアップモータ101によりカム機構で図1に示すc,d方向に動作すると共に、可動原稿テーブル3が上昇し、可動原稿テーブル3上の原稿上面により押されてc方向に上がり、給紙適正位置センサ8により上限が検知可能となっている。
給紙ベルト9は給紙モータ102の正転により給紙方向に駆動され、分離給送部Bのリバースローラ10は給紙モータ102の正転により給紙と逆方向に回転駆動され、最上位の原稿とその下の原稿とを分離して、最上位の原稿のみを給紙できる構成となっている。
そのプルアウトローラ12に突き当たった原稿は、突き当てセンサ11の検知時点から所定量定められた距離だけ送られ、結果的には、プルアウトローラ12に所定量撓みを持って押し当てられた状態で給紙モータ102を停止させることにより、給紙ベルト9の駆動が停止し、待機状態となる。
プルアウトローラ12は、上記スキュー補正の機能を有すると共に、分離後にスキュー補正された原稿を中間ローラ14まで搬送するためのローラであり、給紙モータ102の逆転により駆動される。また、この時(給紙モータ102逆転時)、プルアウトローラ12と中間ローラ14は駆動されるが、ピックアップローラ7と給紙ベルト9は駆動されていない。
また、原稿の搬送方向の長さは、原稿の先端と後端を突き当てセンサ11で検知し、その先端検知時点から後端検知時点まで給紙モータ102の出力パルスをカウントすることによって検知する。
プルアウトローラ12および中間ローラ14の駆動により、レジスト部Cからターン部Dに原稿が搬送される際には、レジスト部Cでの搬送速度を第1読取搬送部Eでの搬送速度よりも高速に設定して原稿を第1読取搬送部Eへ送り込む処理時間の短縮が図られている。
原稿の先端をレジストセンサ17にて検知すると、コントローラ部100が、所定の搬送距離をかけて減速させ、第1読取部20による読取位置の手前で一時停止させると共に、本体制御部111へI/F107を介してレジスト停止信号を送信する。
そして、読取モータ103の出力パルスをカウントすることによって検出された原稿の先端が第1読取部20による読取位置に到達するタイミングで、コントローラ部100により本体制御部111に対して原稿の第1面(表面)の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信が開始され、第1読取部20による読取位置を原稿の後端が抜けるまで送信される。
第2読取部25は、CISによる読み取り方式を用いた画像読取部であり、LEDアレイ,蛍光灯,又は冷陰極管などからなる照明手段である光源部200を備えている。
さらにまた、画像処理部205,フレームメモリ206,出力制御回路207,I/F回路208も備えている。
複数のセンサチップ201はそれぞれ、等倍密着イメージセンサと称される光電変換素子と集光レンズとを備えたものである。
これにより、光源部200が点灯して、その光を原稿の画像面に向けて照射し、その画像面を主走査方向(ライン方向)に光走査する。そして、原稿の画像面で反射された反射光は、各センサチップ201においてそれぞれ、集光レンズによって光電変換素子に集光されてライン毎に光電変換され、アナログ画像信号として読み取られる。
各センサチップ201でそれぞれ読み取られたアナログ画像信号は、対応する各アンプ回路202によってそれぞれ増幅された後、対応する各A/Dコンバータ203(A/D変換手段)によってそれぞれデジタル画像信号に変換される。
なお、第2読取部25では、画像処理部205がシェーディング補正を行うため、光源部200を含む各部を用いてシェーディング補正用の基準白データ(シェーディングデータ)を生成する処理も行う。第2読取部25内の各部が基準白データ生成手段としての機能を、画像処理部205がシェーディング補正手段としての機能を果す。シェーディングデータの生成処理については、追って詳細に説明する。
なお、コントローラ部100からは原稿の先端が第2読取部25による読取位置に到達するタイミング(そのタイミング以降の画像データが有効データとして扱われる)を知らせるためのタイミング信号や光源の点灯信号、電源等が出力されるようになっている。
まず、図3のコントローラ部100による原稿読み取り時の動作について、図4,図5を参照して説明する。
図4は、図3のコントローラ部100による原稿読み取り時の白色部材(第2読取ローラ26)の移動制御を説明するための図である。
図5は、図3のコントローラ部100による原稿読み取り時の動作の第1例を示すフローチャートである。
ステップS2では、第2読取部25の光源部200が消灯された状態で黒補正データの生成を行う。
ステップS3では、光源部200を点灯させる。
光源安定化時間だけ待った後のステップS5では、第2読取部25の画像読取部に対向する位置にある第2読取ローラ26(白色部材)を、図4の(a)に示すようにシェーディングデータ生成時位置まで上昇させる。そのシェーディングデータ生成時位置は、第2読取ローラ26の通常位置である画像データ生成時位置と第2読取部25のガラス25aの下面である読取面(画像読取部の読取面)との間隔L(mm)の1/2の間隔になる位置に相当する。
すなわち、光源部200を点灯させて、その光を第2読取ローラ26の表面に向けて照射させ、その表面を主走査方向に光走査する。
それによって、第2読取ローラ26の表面で反射された反射光は、各センサチップ201においてそれぞれ、集光レンズによって光電変換素子に集光されてライン毎に光電変換され、アナログ画像信号として読み取られる。
これらデジタル画像信号は、対応する各黒補正部204でそれぞれオフセット成分を除去するオフセット補正(黒レベル補正)が行われ、シェーディングデータとして画像処理部205に入力されて保存される。
その後、ステップS8へ進み、原稿セット部Aから給送された原稿が読取位置に到達すると、第2読取部25による原稿読み取りを行うことにより、原稿の画像データを生成する。このとき、その画像データに対して、図3の各黒補正部204によって黒補正データによる黒レベル補正を行った後、画像処理部205によってシェーディングデータによるシェーディング補正を行う。
次の原稿がある場合、つまり複数枚の原稿の連続画像読取動作を実行する場合には、ステップS1へ戻って次の原稿に対する画像読取開始命令を待つ。そして、ステップS9で次の原稿がないと判断するまで、ステップS1〜S9の各制御を繰り返し行う。
ステップS9で次の原稿がないと判断すると、図5の動作を終了する。
ところで、原稿セット部Aから給送される原稿は、図4に示す間隔Lの間をばらついて搬送される。
一般的に、照明深度特性は、読取部と各読取対象との間隔の差が大きいほど、バラツキが大きくなる。
よって、照明深度特性バラツキの影響を小さくするためには、第2読取ローラ26の表面と原稿の画像(画像面)の読み取り時の第2読取部25の読取面との間隔の差を小さくする必要がある。
なお、白色部材としては、ローラ形状のものに限らず、図6に示すような四角形状の白色部材26′や、他の形状の白色部材を使用することもできる。
ここで、白色部材と画像読取部との間を原稿が通過するようにした構成では、その原稿が汚れていた場合に、白色部材に汚れが付着する。
原稿読み取り時は、上記汚れの影響を受けないため、シェーディング補正後の出力画像データは白色部材が汚れている位置では、高めの出力レベルとなってしまい、正常なシェーディング補正が行えない。
そこで、白色部材をローラ形状とし、原稿の搬送時に、このローラ形状の白色部材を回転させるようにすれば、汚れの付着を白色部材の回転方向に分散することが可能となり、汚れの影響を低減することができる。
次に、第2実施例について説明する。なお、この第2実施例は第1実施例と若干異なるだけなので、その異なる部分のみを説明する。
第2実施例では、第2読取ローラ26(白色部材)を固定し、第2読取部25(画像読取部)を移動(下降と上昇)させる。
したがって、第2実施例によっても、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、第2読取部25の移動を、後述する第3〜第5実施例の移動制御でも行わせるようにすることが可能である。
次に、第3実施例について、図7を参照して説明する。なお、この第3実施例は第1実施例と若干異なるだけなので、その異なる部分のみを説明する。
図7は、図3のコントローラ部100による紙間(原稿間)で必要な制御について説明するための図である。
第2読取ローラ26の移動制御は、原稿読み取りを行う原稿読取期間以外で行う必要がある。その原稿読取期間以外の期間は、上述した紙間(先行する原稿と後行する原稿との間)となる。
図7の(a)には並行制御無し、同図の(b)には並行制御有りの場合に関してそれぞれ記載している。
第2読取ローラ26の上昇,下降には、数100msの時間を要するため、この時間を短くすることができれば、生産性を向上させることが可能となる。
これにより、第2読取ローラ26の上昇時間を紙間で考慮することが不要となり、その分だけ生産性の向上につながる。
次に、第4実施例について、図8を参照して説明する。なお、この第4実施例は第1実施例または第3実施例と若干異なるだけなので、その異なる部分のみを説明する。
図8は、図3のコントローラ部100による原稿読み取り時の動作の第2例を示すフローチャートである。なお、原稿セット部Aにセットされる複数枚の原稿は、1つの画像読取開始命令により、規定の紙間で1枚ずつ順次自動給送されるものとする。
なお、シェーディングデータの変動が許容できる範囲でシェーディングを生成するタイミング(間隔)を決定する必要があり、第4実施例では、そのタイミングをジョブの先頭としたが、そのタイミングに限らない。以下の、第5実施例では、他のタイミングでシェーディングを生成する。
次に、第5実施例について、図9を参照して説明する。なお、この第5実施例は第1実施例または第3実施例と若干異なるだけなので、その異なる部分のみを説明する。
図9は、図3のコントローラ部100による原稿読み取り時の動作の第3例を示すフローチャートである。なお、原稿セット部Aにセットされる複数枚の原稿は、1つの画像読取開始命令により、規定の紙間で1枚ずつ順次自動給送されるものとする。
そして、ステップS28で1枚の原稿読み取りが完了した後、ステップS29へ進み、原稿枚数又は時間のカウント(計測)を行う。
次に、ステップS30へ進み、原稿セット部Aにおける次の原稿の有無をチェックし、次の原稿があればステップS31へ進む。
紙間制御を行う場合には、ステップS32で上記カウント値を「0」にリセットした後、ステップS22へ戻り、ステップS22以降の紙間制御を行う。
なお、第1〜第5実施例においては、シェーディングデータ生成時に、第2読取ローラ26を第2読取部25の読取面との間隔がL/2になる位置に移動させるか、あるいは第2読取部25を第2読取ローラ26の表面との間隔がL/2になる位置に移動させるようにしたが、それらの間隔がL/2になる位置にではなく、L/3等のL未満になる位置に移動させるようにしても良い。
100:コントローラ部 121:移動ソレノイド 201:センサチップ
202:アンプ回路 203:A/Dコンバータ 204:黒補正部
205:画像処理部 206:フレームメモリ 207:出力制御回路
208:I/F回路
Claims (8)
- 原稿の画像面を主走査方向に光走査して、該画像面からの反射光を光電変換素子を用いて光電変換し、アナログ画像信号として読み取ることにより、原稿の画像を読み取る画像読取手段と、該画像読取手段によって読み取ったアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換して出力するA/D変換手段と、該A/D変換手段から出力されるデジタル画像信号に対してシェーディング補正を行うシェーディング補正手段と、前記画像読取手段の読取面に対向する白色部材と、前記画像読取手段により、前記白色部材の表面を読み取って前記シェーディング補正用の基準白データを生成する基準白データ生成手段とを有し、前記画像読取手段と前記白色部材との間に前記原稿を通過させるための間隔を有する画像読取装置であって、
前記基準白データ生成手段による前記基準白データの生成時に、前記画像読取手段の読取面と前記白色部材の表面との間隔を狭める間隔制御を行う間隔制御手段を設けたことを特徴とする画像読取装置。 - 前記間隔制御手段は、前記白色部材を、前記画像読取手段の読取面との間隔が狭まる位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記間隔制御手段は、前記画像読取手段を、前記白色部材の表面との間隔が狭まる位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記白色部材は、ローラ形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画画像読取装置。
- 前記間隔制御手段は、前記間隔制御を他の制御と並行して行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像読取装置。
- 前記基準白データ生成手段は、前記基準白データの生成をジョブの先頭で1回のみ行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像読取装置。
- 前記基準白データ生成手段は、前記基準白データの生成を原稿枚数又は時間を規定して間欠で行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像読取装置。
- 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像読取装置を備え、該画像読取装置から出力されるデジタル画像信号に基づいて画像形成を行うようにしたことを特徴とする画像形成装置。
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