JP2011097528A - 画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

画像読取装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011097528A
JP2011097528A JP2009252238A JP2009252238A JP2011097528A JP 2011097528 A JP2011097528 A JP 2011097528A JP 2009252238 A JP2009252238 A JP 2009252238A JP 2009252238 A JP2009252238 A JP 2009252238A JP 2011097528 A JP2011097528 A JP 2011097528A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
black level
image
document
black
level
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009252238A
Other languages
English (en)
Inventor
Daisuke Nikado
大祐 二角
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2009252238A priority Critical patent/JP2011097528A/ja
Publication of JP2011097528A publication Critical patent/JP2011097528A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 原稿読取期間内に経時で黒レベルが変動すること、チップ間の個体差によりチップ毎の黒レベルの変動量が異なることによって発生する、チップ単位での濃度変動の発生を抑制する。
【解決手段】 光源消灯時に、第1黒レベル生成部502がセンサチップ(光電変換素子)内の有効画素出力レベルを第1黒レベルとして画素毎に生成・保持し、第2黒レベル生成部503がセンサチップ内の遮光画素出力レベルの平均値を第2黒レベルとして生成・保持する。その後の原稿の画像読取時に、第3黒レベル生成部504が遮光画素出力レベルの平均値を第3黒レベルとしてライン毎に生成・保持し、第1黒補正部501が第1黒レベルを有効画素出力レベルからライン毎に減算してオフセット補正を行い、その補正後の有効画素出力レベルに第2黒補正部505が第3黒レベルと第2黒レベルとの差分をライン毎に加算して更なるオフセット補正を行う。
【選択図】 図6

Description

この発明は、原稿の画像を読み取るイメージスキャナ等の画像読取装置(デジタル複写機やファクシミリ装置等の画像形成装置に搭載された画像読取部あるいは単体の画像読取装置)、およびその画像読取装置を搭載した画像形成装置に関する。
上記のような画像読取装置では、照明手段である光源を点灯させて原稿に光を照射し(具体的には原稿の画像面を主走査方向に光走査し)、その原稿からの反射光をライン毎に光電変換素子を用いて光電変換し、アナログ画像信号として読み取る画像読取手段と、その画像読取手段によって読み取ったアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換して出力(画像出力)するA/D変換手段とを備えている。
このような画像読取装置としては、光電変換素子として密着イメージセンサによる読み取り方式を用いた画像読取手段を備えた画像読取装置が既に知られている。密着イメージセンサとしては、センサICチップ(以下単に「センサIC」ともいう)を複数個並べて配列し、等倍光学系と組み合わせたCIS(コンタクトイメージセンサ)がある。CIS内のセンサICとしては、CCDセンサを用いたもの、CMOSセンサを用いたものの大きく2種類に大別される。
上述したような画像読取装置では、画像出力の基準レベルとして、光が入らない状態におけるセンサICの出力レベルである「黒オフセットレベル(以下単に「黒レベル」ともいう)」を検出して保持しておき、原稿の画像読み取り時に、その黒レベルを原稿からの反射光を入射して得られる信号成分(上記のアナログ画像信号又はデジタル画像信号)のレベルから減算することにより、オフセットを除去するオフセット補正を行うようにしている。
例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサを用いたCISの場合、複数画素に対して出力バッファを有している構成であるため、出力バッファ単位で黒レベルが変動する。したがって、複数画素に対して共通の黒レベルを減算することで対応可能である。一般的には、有効画素以外に遮光された画素であるオプティカルブラック(以下「OPB」という)を有しており、このOPBに対応する期間であるOPB期間の出力レベルを黒レベルとして検出して保持しておき、原稿の画像読み取りの期間である原稿読取期間に、その黒レベルを原稿からの反射光を入射して得られる信号成分のレベルから減算することでオフセット補正を行っている。
一方、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを用いたCISの場合、画素単位に出力バッファを有しており、画素単位で黒レベルが変動するため、CCDセンサのようにOPB期間の黒レベルを全画素に対して減算することでは、正常なオフセット除去が行えない。そのため、従来では、原稿の画像読み取り前に予め光源を消灯した状態での信号成分レベルを黒レベルとみなして画素単位で検出して保持しておき、原稿読取期間に、その黒レベルを原稿からの反射光を入射して得られる信号成分のレベルから画素単位で減算することでオフセット補正を行っている。
しかし、上述したような従来のセンサICチップを複数個並べて配列した密着イメージセンサを用いた画像読取装置では、センサICチップの温度特性やセンサICチップの最終段出力バッファの個体差等、チップ毎の変動要因によってチップ単位で黒レベルが変動してしまう現象が発生する。また、原稿読取期間内に経時で黒レベルが変動してしまい、更には、センサICチップ間の個体差によって、チップ毎の黒レベルの変動量が異なるという問題があった。この問題の具体例を以下に示す。
図9は、3つの異なるセンサICチップの経時(副走査方向)でのチップ毎の黒レベル変動の様子を示す線図である。
図9から明らかなように、原稿の画像読み取り前の光源消灯時に黒レベルを生成していても、上述の現象によって、均一濃度の原稿の画像を読み取った場合には、チップ単位で濃度が変動してしまうため、縦(副走査方向の)スジ(段差)画像となってしまうという問題がある。
そこで、例えば特許文献1に見られるようなものが提案されている。
特許文献1には、複数のセンサICチップで構成される光電変換素子を備えたCISを用いた画像読取装置において、センサICチップ間の個体差によって、黒オフセットレベルの変動量がチップ間で異なることによって発生するチップ単位(幅)の濃度差を抑制する目的で、複数枚の原稿の画像読み取り時において、1JOBの先頭(1枚目の原稿の画像読み取り開始前)で光源消灯状態における有効画素出力を基準黒オフセットレベルとして画素単位で保持しておくと同時に、光源消灯状態における遮光画素出力レベルもチップ単位で保持し、次の原稿の画像読み取り開始前までの紙間における遮光画素出力レベルに基づいて1JOB先頭の光源消灯状態からの遮光画素出力レベルとの差分を抽出し、これを基準黒オフセットレベルの変動量とみなして、黒シェーディング補正時において、補正量として用いることによって、原稿の画像読み取り毎にチップ単位の黒オフセットレベルの経時変動を補正する構成について開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のものは、この発明とは、複数のセンサICチップで構成され、チップ毎に有効画素と遮光画素を備えた光電変換素子を用いて、チップ毎に遮光画素出力の変動量を求め、その変動量を基準黒オフセットレベルの変動量とみなして、チップ単位で黒オフセットレベルを補正する点では似ているが、上述したような原稿読取期間内におけるセンサICチップ単位の黒レベルの変動による画質劣化という問題は解消できていない。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、複数のチップ(センサICチップ等)で構成される光電変換素子を備えた画像読取装置において、原稿読取期間内に経時で黒レベルが変動すること、およびチップ間の個体差によりチップ毎の黒レベルの変動量が異なることによって発生する、チップ単位での濃度変動(縦スジ画像)の発生を抑制することを目的とする。
この発明は、光源が点灯された状態で上記原稿の画像面を主走査方向に光走査して、該画像面からの反射光を上記主走査方向と直交する副走査方向に該主走査方向のライン毎に光電変換素子を用いて光電変換し、アナログ画像信号として読み取る画像読取手段とを有する画像読取装置であって、上記の目的を達成するため、以下のようにしたことを特徴とする。
この発明による画像読取装置は、上記光電変換素子を、上記原稿の画像面からの反射光を受光可能な複数の有効画素および受光不可能な複数の遮光画素を有するチップを複数個配列し、また上記有効画素と上記遮光画素とを異なる上記副走査方向の位置に配置した構成とし、上記原稿の画像読み取り開始前に、上記光源が消灯された状態で上記有効画素の出力レベルを第1黒レベルとして生成し、保持する第1黒レベル生成保持手段と、該第1黒レベル生成保持手段による上記第1黒レベルの生成時に、上記遮光画素の出力レベルを第2黒レベルとして生成し、保持する第2黒レベル生成保持手段と、上記原稿の画像読み取り時に、上記遮光画素の出力レベルを第3黒レベルとして上記ライン毎に生成し、保持する第3黒レベル生成保持手段と、上記原稿の画像読み取り時に、上記有効画素の出力レベルから上記第1黒レベル生成保持手段に保持されている第1黒レベルを上記ライン毎に減算して黒レベル補正を行う第1黒レベル補正手段と、上記原稿の画像読み取り時に、上記第2黒レベル生成保持手段に保持されている第2黒レベルと上記第3黒レベル生成保持手段に保持されている第3黒レベルとの差分値を、上記第1黒レベル補正手段によって補正された上記有効画素の出力レベルに上記ライン毎に加算して黒レベル補正を行う第2黒レベル補正手段とを設けたものである。
なお、上記第1,第2黒レベル生成保持手段がそれぞれ、上記原稿の画像を複数枚連続して読み取る動作が実行される場合には、該原稿の画像読み取り開始前に上記第1,第2の黒レベルを生成して保持した後は、該第1,第2の黒レベルの更新を上記原稿の画像読み取りが完了するまで行わないようにするとよい。
また、上記第3黒レベル生成保持手段が、上記原稿の画像読み取り時に、上記遮光画素の上記ライン毎の出力レベルを上記副走査方向に重み付け加算平均化処理又は複数ライン平均化処理した値として保持するようにするとよい。
さらに、上記画像読取手段によって読み取ったアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換して出力するA/D変換手段を備え、上記有効画素の出力レベルおよび上記遮光画素の出力レベルを、上記A/D変換手段から出力される対応するデジタル画像信号の階調レベルに相当するものとすればよい。
この発明による画像形成装置は、上記の画像読取装置を備え、その画像読取装置から出力されるデジタル画像信号に基づいて画像形成を行うようにしたものである。
この発明によれば、複数のチップ(センサICチップ等)で構成される光電変換素子を備えた画像読取装置において、原稿読取期間内に経時で黒レベルが変動すること、およびチップ間の個体差によりチップ毎の黒レベルの変動量が異なることによって発生する、チップ単位での濃度変動の発生を抑制することができる。
また、この画像読取装置を備えた画像形成装置によれば、高精度のオフセット補正(黒レベル補正)がなされたデジタル画像信号に基づいて画像形成を行えるため、高品質の画像を得ることができる。
この発明の一実施形態である画像読取装置の機構部の構成例を示す図である。 その画像読取装置の制御系の構成例を示すブロック図である。 図1,図2の第2読取部25の制御系の要部構成例を示すブロック図である。 図3の複数のセンサICチップ201のうちの1個の内部構造を簡易的に示す図である。 図3の複数のセンサICチップ201の配列の一例を示す図である。
図3の黒補正部204の構成例を示すブロック図である。 図3のコントローラ部100による黒補正シーケンスの一例を示すフロー図である。 図6の第1黒レベル生成部502,第2黒レベル生成部503,第3黒レベル生成部504による第1〜第3黒レベルの生成タイミングを示すタイミング図である。 3つの異なるセンサICチップの経時でのチップ毎の黒レベル変動の様子を示す線図である。 従来の複数のセンサICチップの配列の一例を示す図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
この発明の実施形態では、画像読取装置のオフセット(黒レベル)補正処理に際して、以下に示す特徴を有する。つまり、原稿読取期間外での有効画素の出力レベルに基づいて第1の黒レベルを生成・保持する機能と、原稿読取期間外の遮光画素の出力レベルに基づいて第2の黒レベルを生成・保持する機能と、原稿読取期間内の遮光画素の出力レベルに基づいて第3の黒レベルを生成・保持する機能と、原稿読取期間内の有効画素の出力レベルから第1の黒レベルを減算して黒レベル補正を行う機能と、その黒レベル補正を行った有効画素出力レベルに第2の黒レベルと第3の黒レベルとの差分値を加算して更なる黒レベル補正を行う機能とを備えたことを特徴としている。
その特徴について、以下で詳細に説明する。なお、この実施形態では、被読取原稿(以下単に「原稿」ともいう)を固定の読取装置部に搬送し、所定の速度で搬送しながら原稿の画像読み取りを行う自動原稿給送機能(ADF)を有する画像読取装置を使用する例について説明する。
〔画像読取装置の構成例〕
まず、この発明の一実施形態である画像読取装置の構成について、図1を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態である画像読取装置の機構部の構成例を示す図である。
図2は、その画像読取装置の制御系の構成例を示すブロック図である。なお、図2では、図示の都合上、図1の第1読取部20の図示を省略している。
画像読取装置は、原稿束をセットする原稿セット部A、そのセットされた原稿束から1枚毎に原稿を分離して給送する分離給送部B、それによって給送された原稿を一次突当整合する働きと、整合後の原稿を引き出し搬送する働きのレジスト部C、それによって搬送される原稿をターンさせて、その読み取り面(片面原稿であれば画像面,両面原稿であれば一方の面である表面)を読み取り側(下方)に向けて搬送するターン部D、原稿の表面画像をコンタクトガラスの下方より読み取る第1読取搬送部E、読み取り後の原稿(両面原稿)の裏面画像を読み取る第2読取搬送部F、表面画像又は両面画像の読み取りが完了した原稿を機外に排出する排紙部G、読み取り完了後の原稿を積載保持するスタック部H、これら搬送動作の駆動を行う駆動部101〜105、一連の動作を制御するコントローラ部100とから構成されている。
画像読み取りを行う原稿束1をセットするのは、原稿セット部Aの可動原稿テーブル3を含む原稿テーブル2上であり、ユーザが原稿束1を画像面(両面原稿であれば表面)が上向きの状態でセットする。更に、原稿束1の幅方向(搬送方向と直交する方向)の位置決めを図示しないサイドガイドによって行う。原稿のセットは、セットフィラ4および原稿セットセンサ5により検知され、その検知情報がコントローラ部100からインタフェース(以下「I/F」ともいう)107により本体制御部111へ送信される。
さらに、原稿テーブル2のテーブル面に設けられた原稿長さ検知センサ30又は31(反射型センサ又は原稿1枚でも検知可能なアクチェータ・タイプのセンサが用いられる)により、原稿の搬送方向の長さの概略が判定される。なお、その判定を可能にするため、少なくとも同一原稿サイズの縦か横かを判断可能なセンサ配置が必要となる。
可動原稿テーブル3は、底板上昇モータ105により図1に示すa,b方向に上下動可能な構成になっていて、通常は底板HPセンサ6によって検知されるホームポジション(HP)に位置している。
その後、原稿がセットされたことをセットフィラ4および原稿セットセンサ5によって検知されると、その検知情報を受けたコントローラ部100が、底板上昇モータ105を正転させて、原稿束1の最上面がピックアップローラ7と接触する位置まで可動原稿テーブル3を上昇させる。
ピックアップローラ7は、ピックアップモータ101によりカム機構で図1に示すc,d方向に動作すると共に、可動原稿テーブル3が上昇し、可動原稿テーブル3上の原稿上面により押されてc方向に上がり、給紙適正位置センサ8により上限が検知可能となっている。
本体操作部108上のプリントキーが押下され、その旨がI/F106を介して本体制御部111へ通知され、その本体制御部111からI/F107を介してコントローラ部100へ原稿給紙信号が送信されると、ピックアップローラ7は給紙モータ102の正転によりコロが回転駆動し、原稿テーブル2上の数枚(理想的には1枚)の原稿をピックアップする。回転方向は、最上位の原稿を給紙口に搬送(給紙)する方向である。
給紙ベルト9は給紙モータ102の正転により給紙方向に駆動され、分離給送部Bのリバースローラ10は給紙モータ102の正転により給紙と逆方向に回転駆動され、最上位の原稿とその下の原稿とを分離して、最上位の原稿のみを給紙できる構成となっている。
さらに詳しく説明すると、リバースローラ10は給紙ベルト9と所定圧で接し、給紙ベルト9と直接接している時、又は原稿1枚を介して接している状態では給紙ベルト9の回動につられて反時計方向に連れ回りし、原稿が万が一2枚以上給紙ベルト9とリバースローラ10との間に侵入した時には、連れ回り力がトルクリミッタのトルクよりも低くなるように設定されており、リバースローラ10は本来の駆動方向である時計方向に回転駆動して、余分な原稿を押し戻す働きをし、重送が防止される。
給紙ベルト9とリバースローラ10との作用によって1枚に分離された原稿は、給紙ベルト9によって更に送られ、レジスト部Cの突き当てセンサ11によって先端が検知され、更に進んで停止しているプルアウトローラ12に突き当たる。
そのプルアウトローラ12に突き当たった原稿は、突き当てセンサ11の検知時点から所定量定められた距離だけ送られ、結果的には、プルアウトローラ12に所定量撓みを持って押し当てられた状態で給紙モータ102を停止させることにより、給紙ベルト9の駆動が停止し、待機状態となる。
このとき、ピックアップモータ101を回転させることでピックアップローラ7を原稿上面から退避させ、原稿を給紙ベルト9の搬送力のみで送ることにより、原稿先端は、プルアウトローラ12の上下ローラ対のニップに進入し、先端の整合(スキュー補正)が行われる。
プルアウトローラ12は、上記スキュー補正の機能を有すると共に、分離後にスキュー補正された原稿を中間ローラ14まで搬送するためのローラであり、給紙モータ102の逆転により駆動される。また、この時(給紙モータ102逆転時)、プルアウトローラ12と中間ローラ14は駆動されるが、ピックアップローラ7と給紙ベルト9は駆動されていない。
原稿幅センサ13は、奥行き方向に複数個並べられ、プルアウトローラ12により搬送された原稿の搬送方向(副走査方向)に直交する幅方向(主走査方向)のサイズを検知する。
また、原稿の搬送方向の長さは、原稿の先端と後端を突き当てセンサ11で検知し、その先端検知時点から後端検知時点まで給紙モータ102の出力パルスをカウントすることによって検知する。
プルアウトローラ12および中間ローラ14の駆動により、レジスト部Cからターン部Dに原稿が搬送される際には、レジスト部Cでの搬送速度を第1読取搬送部Eでの搬送速度よりも高速に設定して原稿を第1読取搬送部Eへ送り込む処理時間の短縮が図られている。
原稿の先端が読取入口センサ15によって検出されると、読取入口ローラ16の上下ローラ対のニップに原稿の先端が進入する前に、原稿搬送速度を読取搬送速度と同速にするために減速を開始すると同時に、読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ16,読取出口ローラ23,CIS出口ローラ27を駆動する。
原稿の先端をレジストセンサ17にて検知すると、コントローラ部100が、所定の搬送距離をかけて減速させ、第1読取部20による読取位置の手前で一時停止させると共に、本体制御部111へI/F107を介してレジスト停止信号を送信する。
その後、コントローラ部100が本体制御部111より読取開始信号を受信すると、レジスト停止していた原稿は、第1読取部20による読取位置に先端が到達するまでに所定の搬送速度に立ち上がるように増速されて搬送される。
そして、読取モータ103の出力パルスをカウントすることによって検出された原稿の先端が第1読取部20による読取位置に到達するタイミングで、コントローラ部100により本体制御部111に対して原稿の第1面(表面)の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信が開始され、第1読取部20による読取位置を原稿の後端が抜けるまで送信される。
片面原稿の画像読み取りを行う場合には、第1読取搬送部Eを通過した原稿は第2読取搬送部Fの第2読取部25を経て排紙部Gへ搬送される。この際、コントローラ部100が排紙センサ24により原稿の先端を検知すると、排紙モータ104を正転駆動して排紙ローラ28を回転させる。また、排紙センサ24による原稿の先端検知からの排紙モータ104の出力パルスをカウントすることにより、原稿の後端が排紙ローラ28の上下ローラ対のニップから抜ける直前に排紙モータ104の駆動速度を減速させて、スタック部Hを構成する排紙トレイ29上に排出される原稿が飛び出さないように制御される。
第1読取ローラ19は、第1読取部20における原稿の浮きを抑えると同時に、第1読取部20におけるシェーディングデータを取得するための基準白部を兼ねるものである。
両面原稿の画像読み取りを行う場合には、コントローラ部100が排紙センサ24にて原稿の先端を検知してから読取モータ103の出力パルスをカウントすることにより、第2読取部25による読取位置に原稿先端が到達するタイミングで、コントローラ部100により本体制御部111に対して原稿の第2面(裏面)の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信が開始され、第2読取部25の読取位置を原稿の後端が抜けるまで送信される。
第2読取ローラ26は、第2読取部25における原稿の浮きを抑えると同時に、第2読取部25におけるシェーディングデータを取得するための基準白部を兼ねるものである。
図3は、図1,図2の第2読取部25の制御系の要部構成例を示すブロック図である。なお、第1読取部20の制御系も同様の構成なので、その説明は省略する。
第2読取部25は、LEDアレイ,蛍光灯,又は冷陰極管などからなる照明手段である光源部200を備えている。
また、主走査方向(原稿幅方向に対応する方向)に並ぶ複数のセンサICチップ(以下「センサチップ」ともいう)201と、その各センサチップ201に個別に接続された複数のアンプ回路202とからなる画像読取手段、およびその各アンプ回路202に個別に接続された複数のA/Dコンバータ203も備えている。
さらに、その各A/Dコンバータ203の出力信号(デジタル画像信号)にはそれぞれ信号成分以外に黒レベルオフセットがあり、これを除去する複数の黒補正部204も備えている。
さらにまた、画像処理部205,フレームメモリ206,出力制御回路207,I/F回路208も備えている。
複数のセンサチップ201はそれぞれ、等倍密着イメージセンサと称される光電変換素子と集光レンズとを備えたものである。
ここで、第2読取部25による読取位置に原稿が進入するのに先立って、コントローラ部100から光源部200に点灯ON信号が送られる。
これにより、光源部200が点灯して、その光を原稿の画像面に向けて照射し、その画像面を主走査方向(ライン方向)に光走査する。そして、原稿の画像面で反射された反射光は、各センサチップ201においてそれぞれ、集光レンズによって光電変換素子に集光されてライン毎に光電変換され、アナログ画像信号として読み取られる。
各センサチップ201でそれぞれ読み取られたアナログ画像信号は、対応する各アンプ回路202によってそれぞれ増幅された後、対応する各A/Dコンバータ203(A/D変換手段)によってそれぞれデジタル画像信号に変換される。
これらデジタル画像信号(以下「画像データ」ともいう)は、対応する各黒補正部204でそれぞれオフセット成分を除去するオフセット補正(黒レベル補正)が行われ、画像処理部205に入力されてシェーディング補正などが施された後、フレームメモリ206に一時記憶される。
その後、フレームメモリ206に一時記憶されたデジタル画像信号は、出力制御回路207によって本体制御部111に受入可能なデータ形式に変換された後、I/F回路208を経由して本体制御部111に出力される。
なお、コントローラ部100からは原稿の先端が第2読取部25による読取位置に到達するタイミング(そのタイミング以降の画像データが有効データとして扱われる)を知らせるためのタイミング信号や光源の点灯信号、電源等が出力されるようになっている。
図4は、図3の複数のセンサチップ201のうちの1個の内部構造を簡易的に示す図である。
図5は、図3の複数のセンサチップ201の配列の一例を示す図である。
センサチップ201の光電変換素子がカラーセンサの場合、レッド(Red)、グリーン(Green)、ブルー(Blue)の3色の光成分を受光できるよう、3色分の画素が必要となるが、図4の例では、いずれか1色の構成例として以下に説明する。
原稿からの反射光を受光するための有効画素301と、原稿からの反射光を受光できないように遮光した遮光画素(OPB)302と、有効画素301および遮光画素302に蓄積された電荷をシフトレジスタ304に転送するために設けられた画素単位の出力段バッファ303と、図示しない外部(コントローラ部100)からのクロックによって電荷を最終出力段バッファ305まで転送するためのシフトレジスタ304と、シフトレジスタ304から転送された電荷を電圧に変換し、その電圧の値を示すアナログ画像信号を出力するための最終出力段バッファ305とによって構成される。
遮光画素302の位置については、図4に示すように、有効画素301とは異なる副走査方向の読取位置(副走査位置)に配置されることが特徴であり、これによって、複数のセンサチップ201を配列したイメージセンサにおいては、例えば図5に示すように、有効画素301(Chip1,2,3,・・・,22,23,24)を同一の副走査位置に配置することが可能である(遮光画素は非図示)。
なお、この実施形態で使用している複数のセンサチップの構成とは異なる構成としては、例えば図10に示すように、遮光画素を備えるためにセンサICチップ201′を主走査方向(原稿幅方向に対応する方向)に沿って千鳥格子状に配列する(以下「千鳥配列」と表現する)ことによって、センサIC端部に遮光画素を設ける構成についても従来開示されている。
センサICチップ201′を千鳥配列とした場合には、隣接するチップ間で有効画素の副走査方向の読取位置が異なってしまうことから、光電変換素子の出力を受ける後段の画像処理部において、ライン位置を揃えるためのライン間補正処理機能が必要となる。
そのため、ライン間補正機能を実現するためのラインメモリが必要となるため、装置のコストアップという弊害は避けられず、更に、画像読取装置の原稿搬送速度ムラの影響による画質劣化の可能性が考えられる。
この実施形態においては、図4に示したように、遮光画素302を有効画素301とは物理的に異なる位置に配置するため、上記弊害を招くことが無いという効果がある。
同一のセンサチップ201内に有効画素301とは別に遮光画素302を設けることにより、これらの画素の出力段バッファ303は同一となる。よって、出力段バッファのチップ間個体差が要因で発生する有効画素の出力レベルの経時変動と遮光画素の出力レベルの経時変動は、同一のセンサチップ201内であれば同様の挙動(変動特性)となる。また、温度特性についても、同一のセンサチップ201内の画素間では同様の特性を示すことから、上述の構成にすることによって、従来課題であった原稿読取期間中のセンサチップ毎の黒レベル変動の影響を低減し、画質劣化を防止できる。
なお、センサチップ201内の有効画素301と遮光画素302の出力レベルとは、この実施形態においては、対応するA/Dコンバータ203から出力されるデジタル画像信号の対応する信号成分の階調レベルを示すものである。
以下、この画像読取装置におけるこの発明に関わる特徴部分の各実施例について、図6〜図8を参照して説明する。
〔第1実施例〕
まず、第1実施例の黒補正シーケンスについて説明する。
図6は、図3の黒補正部204の構成例を示すブロック図である。
この黒補正部204は、第1黒補正部501,第1黒レベル生成部502,第2黒レベル生成部503,第3黒レベル生成部504,第2黒補正部505,および差分算出部506によって構成されている。
第1黒補正部501は、原稿の画像読み取りを行う原稿読取期間内に、第1黒レベル生成部502に保持されている画素単位の第1黒レベルを、A/Dコンバータ203から出力された画像データ(デジタル画像信号)の階調レベルからライン毎に減算して黒レベル補正(オフセット補正)を行う第1黒レベル補正手段である。
第1黒レベル生成部502は、光源部200が消灯された状態で(原稿読取期間外に)、図4に示したセンサチップ201の有効画素出力期間内の出力レベル(階調レベル)である有効画素301の出力レベルを第1黒レベルとして画素毎に生成し、保持する第1黒レベル生成保持手段である。
第2黒レベル生成部503は、第1黒レベル生成部502による画素毎の第1黒レベルの生成時に、センサチップ201の遮光画素出力期間内の出力レベルである遮光画素(OPB)302の出力レベルを平均化処理することによって得た値(出力レベルの平均値)を第2黒レベルとして生成し、保持する第2黒レベル生成保持手段である。
第3黒レベル生成部504は、原稿読取期間内に、遮光画素302の出力レベルの平均値を第3黒レベルとしてライン毎に(ライン単位で)生成し、保持する第3黒レベル生成保持手段である。
第2黒補正部505は、差分算出部506によるライン毎の算出値を第1黒補正部501によってオフセット補正された画像データの階調レベルにライン毎に加算して更なる黒レベル補正(オフセット補正)を行う第2黒レベル補正手段である。
差分算出部506は、第3黒レベル生成部504によってライン毎に生成された第3黒レベルと第2黒レベル生成部503によって生成された第2黒レベルとの差分を算出する。
図7は、図3のコントローラ部100による黒補正シーケンスの一例を示すフローチャートであり、黒補正データの生成タイミングおよび画像補正タイミングを示している。
コントローラ部100は、第2読取部25による原稿の画像読み取り動作前に図7の黒補正シーケンスを開始し、まずステップS1で光源部200を消灯させ、ステップS2,S3で図6の第1黒レベル生成部502に対する第1黒レベルの生成と第2黒レベル生成部503に対する第2黒レベルの生成とを同時に指示する。
第1黒レベル生成部502は、コントローラ部100からの指示により、図4の有効画素301の出力レベル(有効画素出力期間内の出力レベル)を第1黒レベルとして画素単位で生成する。つまり、ノイズを除去するために、第1黒レベルを副走査方向に指定ライン(予め指定されたライン)分の平均化を行って画素毎に生成する。第1黒レベルとしては、原稿読取期間(原稿の画像読み取り)が終了するまで同じ値を保持している。
第2黒レベル生成部503は、コントローラ部100からの指示により、図4の遮光画素302の出力レベルを平均化処理することによって第2黒レベルを生成する。つまり、ノイズを除去するために、第2黒レベルを副走査方向に指定ライン分の平均化を行って生成する。第2黒レベルとしては、原稿読取期間が終了するまで同じ値を保持している。第2読取部25のセンサチップ201は図5に示したように主走査方向に複数チップを並べた構成となっており、第2黒レベルはセンサチップ201毎に個別に生成される。
コントローラ部100は、ステップS1〜S3の処理後、ステップS4で本体制御部111からの原稿に対する画像読取開始命令を待ち、その画像読取開始命令を受けると、所定のタイミングでステップS5へ進んで第2読取部25の光源部200を点灯させ、第2読取部25による原稿の画像読取動作を開始する。
そして、ステップS6で第3黒レベル生成部504(第3黒レベル生成保持手段)に対して第3黒レベルの生成を指示する。それによって、第3黒レベル生成部504は、画像読取期間に、図4の遮光画素302の出力レベルの平均値を第3黒レベルとしてライン単位でセンサチップ201毎に個別に生成する。
コントローラ部100は、次にステップS7で第1黒補正部501にオフセット補正を指示する。それによって、第1黒補正部501は、第1黒レベルの減算を行う。つまり、第1黒レベル生成部502に保持されている画素単位の第1黒レベルを、A/Dコンバータ203から出力された画像データの階調レベル(有効画素301の出力レベル)からライン単位で減算してオフセット補正を行う。
コントローラ部100は、次にステップS8で第2黒補正部505にオフセット補正を指示する。それによって、第2黒補正部505は、ライン単位で、センサチップ201毎に得られた「第3黒レベル−第2黒レベル」の差分算出値を、ステップS7でオフセット補正した後の画像データの階調レベルにセンサチップ201毎に個別に加算して更なるオフセット補正を行う。このとき、差分算出部506は、ライン毎に「第3黒レベル−第2黒レベル」を算出して、その算出値を第2黒補正部505へ出力する。
それによって、オフセット補正(黒レベル補正)の処理が完了し、オフセット補正がなされた画像データが後段の画像処理部205へ出力される。
コントローラ部100は、第2黒補正部505にオフセット補正を指示することにより、1枚の原稿の画像データに対するオフセット補正処理が完了するため、ステップS9へ進み、次の原稿の有無をチェックし、次の原稿がなければステップS10へ移行する。
次の原稿がある場合、つまり複数枚の原稿の連続画像読取動作を実行する場合には、ステップS1〜S3の光源消灯および第1,第2黒レベルの生成を行う必要がないため、ステップS4へ戻って次の原稿に対する画像読取開始命令を待つ。そして、ステップS9で次の原稿がないと判断するまで、ステップS4〜S9の各処理を繰り返し行う。
ステップS9で次の原稿がないと判断すると、ステップS10で原稿の画像読取動作を終了し、図7の黒補正シーケンスを終了する。
なお、第2黒レベルおよび第3黒レベルは、センサICチップ201の遮光画素出力期間内の出力レベル、つまり図4に示す複数の遮光画素(OPB)302の出力レベルを主走査方向に平均化処理することで生成される。
第3黒レベルの生成方法の更新方法としては、上述の第1実施例の更新方法とは別に、後述する第2,第3実施例の更新方法が考えられる。
次に、第1〜第3黒レベルの生成タイミングについて説明する。
図8は、図6の第1黒レベル生成部502,第2黒レベル生成部503,第3黒レベル生成部504による第1〜第3黒レベルの生成タイミングを示すタイミングチャートである。
図8の「XLSYNC」は1ライン(主走査)の同期信号であり、ラインの先頭で数画素相当期間“L(ローレベル)”となる信号である。
「XFGATE」は副走査方向の有効画像領域を示す信号であり、“L”期間が図4の有効画素301に対応する有効画像領域を示す。
「LED ON/OFF」信号は、“H(ハイレベル)”で点灯、“L”で消灯と定義する信号である。
XFGATE=“H”期間、つまり原稿の画像読取開始前において、LED ON/OFF=“L”とし、光源部200を消灯した状態で第1,第2黒レベル生成信号をいずれも“L”とすることで、この期間の画像データから第1,第2黒レベルが生成される。
このタイミングチャートでは、5ライン分の平均値から生成するタイミングチャートとなっている。
次に、XFGATE=“L”期間の有効画像領域においては、1ラインの先頭になる遮光画素(OPB)302に対応する遮光画素出力期間に第3黒レベル生成信号=“L”とすることによって、ライン単位で図4の遮光画素302の出力レベルの平均値から第3黒レベルが生成される。
1枚目の原稿の画像読み取りが終了すると、一旦、XFGATE=“H”となり、2枚目の原稿が読取位置まで搬送されると、再び“L”になって原稿の画像読み取りが開始される。
なお、2枚目の原稿の画像読み取り開始前に、第1黒レベル,第2黒レベル生成信号が“L”となる期間は無く、また、以後信号論理が“L”となる期間は無い。つまり、原稿枚数が何枚であっても、1枚目の原稿の画像読取開始前の黒レベル生成以後、全ての原稿の画像読取が完了するまで第1,第2黒レベルの更新(生成)はされない。
このように、画像読取装置は、光源が消灯された状態で光電変換素子を構成する複数のセンサチップにおける有効画素の出力レベルを第1黒レベルとして生成・保持すると共に、上記センサチップにおける遮光素子の出力レベルを第2黒レベルとして生成・保持する。そして、原稿の画像読み取り時に、上記遮光素子の出力レベルを第3黒レベルとしてライン毎に生成(更新)すると共に、上記有効画素の出力レベル(原稿の画像面からの反射光を入射して得られる信号成分のレベル)から上記保持した第1黒レベルを上記ライン毎に減算して黒レベル補正(オフセット補正)を行った後、上記保持した第2黒レベルと第3黒レベルとの差分値を、上記黒レベル補正を行った上記有効画素の出力レベルに上記ライン毎に加算して更なる黒レベル補正(オフセット補正)を行う。
したがって、複数のセンサチップで構成される光電変換素子を備えた画像読取装置において、原稿読取期間内に経時で黒レベルが変動すること、およびチップ間の個体差によりチップ毎の黒レベルの変動量が異なることによって発生する、チップ単位での濃度変動の発生を抑制することができる。つまり、高精度の黒レベル補正がなされた画像データを出力することができ、出力画像に縦スジが発生することを抑制することができる。
ここで、従来、遮光画素を持たない光電変換素子を用いた画像読取装置においては、光が入らない状態における光電変換素子の出力レベルである「黒レベル」を検出し、原稿の画像面からの反射光を入射して得られる光電変換素子の出力レベル(信号成分のレベル)から上記黒レベルを減算することでオフセットを除去する方式が一般的であった。
この方式の場合には、複数枚の原稿の画像を連続して読み取る動作(連続読取動作)の場合においては、原稿の画像読み取りと次の原稿の画像読み取りとの時間的間隔、すなわち紙間において、一旦光源を消灯して、再度、黒レベルを生成する方式がとられていた。
そのため、紙間には黒レベルを生成するための期間が少なからず必要となってしまい、原稿の画像読み取り速度(生産性)の高速化要求が高まっている昨今において、紙間における黒レベル生成動作(又は期間)は高速化の妨げとなってしまっていた。
そこで、第1実施例では、遮光画素(入射光を受光しない)の経時変動を監視して、黒レベル補正を行う方式を用いるため、上述のような、紙間での黒レベル生成期間が不要である。よって、従来よりも原稿の画像読み取り速度を高める効果も期待できる。
〔第2実施例〕
次に、第2実施例について説明する。なお、この第2実施例は第1実施例と若干異なるだけなので、その異なる部分のみを説明する。
第2実施例では、図6の第3黒レベル生成部504内で前ラインの第3黒レベルの値(遮光画素出力期間内の遮光画素302の出力レベルの平均値)と現ラインの第3黒レベルの値とを重み付け加算平均(重加算平均)化処理することにより、第3黒レベルの値を更新する。例えば、前ライン重み3/4、現ライン重み1/4で重加算平均化を行う場合、以下に示す計算式に従う。
第3黒レベル値=前ライン第3黒レベル値×3/4+現ライン第3黒レベル値×1/4
このように、第3黒レベルを副走査方向に重加算平均した値として算出することにより、ノイズ量によって重加算平均化の係数を調整することで、遮光画素数が少ない場合でもノイズに影響されない精度の良いオフセット補正が可能となる。
すなわち、チップ毎の遮光画素数が少ない場合には、ライン毎に遮光画素の出力レベルを主走査方向に平均化してオフセット補正を実施しても、突発的ノイズの影響を受けやすく、補正精度が悪くなるが、その問題は第2実施例のような重み付け加算平均化処理を実施することによって解消できる。
〔第3実施例〕
次に、第3実施例について説明する。なお、この第3実施例も第1実施例と若干異なるだけなので、その異なる部分のみを説明する。
第3実施例では、図6の第3黒レベル生成部504内で遮光画素(OPB)302の複数ライン分の出力レベルの平均値から第3黒レベルの値を算出する。この場合、第3黒レベルの値の更新は毎ラインではなく、遮光画素302の平均化ライン数によって決定される。
このように、第3黒レベルを複数ライン分の平均値とすることによっても、第2実施例と同様の効果を得られる。
すなわち、チップ毎の遮光画素数が少ない場合には、ライン毎に遮光画素の出力レベルを主走査方向に平均化してオフセット補正を実施しても、突発的ノイズの影響を受けやすく、補正精度が悪くなるが、その問題は第3実施例のような複数ライン平均化処理を実施することによっても解消できる。
なお、以上の実施形態では、A/Dコンバータ203(A/D変換手段)によって変換されて出力されたデジタル画像信号に対して第1〜第3実施例のようなオフセット補正処理を行うようにしたが、A/Dコンバータ203によって変換される前のアナログ画像信号に対して同様なオフセット補正処理を行うこともできる。この場合、センサチップ201内の有効画素301と遮光画素302の出力レベルとは、そのセンサチップ201から出力されるアナログ画像信号の対応する信号成分の電圧レベルを示すものである。
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、原稿読取期間内に経時で黒レベルが変動すること、およびチップ間の個体差によりチップ毎の黒レベルの変動量が異なることによって発生する、チップ単位での濃度変動の発生を抑制することができる。よって、高画質のデジタル画像信号を出力可能な画像読取装置を提供できる。また、高品質の画像を取得可能な画像形成装置を提供できる。
20:第1読取部 25:第2読取部 200:光源部 201:センサチップ
202:アンプ回路 203:A/Dコンバータ 204:黒補正部
301:有効画素 302:遮光画素 303:出力段バッファ
304:シフトレジスタ 305:最終出力段バッファ 501:第1黒補正部
502:第1黒レベル生成部 503:第2黒レベル生成部
504:第3黒レベル生成部 505:第2黒補正部 506:差分算出部
特許第4065515号公報

Claims (6)

  1. 光源が点灯された状態で前記原稿の画像面を主走査方向に光走査して、該画像面からの反射光を前記主走査方向と直交する副走査方向に該主走査方向のライン毎に光電変換素子を用いて光電変換し、アナログ画像信号として読み取る画像読取手段とを有する画像読取装置であって、
    前記光電変換素子は、前記原稿の画像面からの反射光を受光可能な複数の有効画素および受光不可能な複数の遮光画素を有するチップが複数個配列され、また前記有効画素と前記遮光画素とが異なる前記副走査方向の位置に配置された構成であり、
    前記原稿の画像読み取り開始前に、前記光源が消灯された状態で前記有効画素の出力レベルを第1黒レベルとして生成し、保持する第1黒レベル生成保持手段と、
    該第1黒レベル生成保持手段による前記第1黒レベルの生成時に、前記遮光画素の出力レベルを第2黒レベルとして生成し、保持する第2黒レベル生成保持手段と、
    前記原稿の画像読み取り時に、前記遮光画素の出力レベルを第3黒レベルとして前記ライン毎に生成し、保持する第3黒レベル生成保持手段と、
    前記原稿の画像読み取り時に、前記有効画素の出力レベルから前記第1黒レベル生成保持手段に保持されている第1黒レベルを前記ライン毎に減算して黒レベル補正を行う第1黒レベル補正手段と、
    前記原稿の画像読み取り時に、前記第2黒レベル生成保持手段に保持されている第2黒レベルと前記第3黒レベル生成保持手段に保持されている第3黒レベルとの差分値を、前記第1黒レベル補正手段によって補正された前記有効画素の出力レベルに前記ライン毎に加算して黒レベル補正を行う第2黒レベル補正手段とを設けたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の画像読取装置において、
    前記第1,第2黒レベル生成保持手段はそれぞれ、前記原稿の画像を複数枚連続して読み取る動作が実行される場合には、該原稿の画像読み取り開始前に前記第1,第2の黒レベルを生成して保持した後は、該第1,第2の黒レベルの更新を前記原稿の画像読み取りが完了するまで行わないことを特徴とする画像読取装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像読取装置において、
    前記第3黒レベル生成保持手段は、前記原稿の画像読み取り時に、前記遮光画素の前記ライン毎の出力レベルを前記副走査方向に重み付け加算平均化処理した値として保持することを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項1又は2に記載の画像読取装置において、
    前記第3黒レベル生成保持手段は、前記原稿の画像読み取り時に、前記遮光画素の前記ライン毎の出力レベルを前記副走査方向に複数ライン平均化処理した値として保持することを特徴とする画像読取装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    前記画像読取手段によって読み取ったアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換して出力するA/D変換手段を備え、
    前記有効画素の出力レベルおよび前記遮光画素の出力レベルとは、前記A/D変換手段から出力される対応するデジタル画像信号の階調レベルに相当するものであることを特徴とする画像読取装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像読取装置を備え、該画像読取装置から出力されるデジタル画像信号に基づいて画像形成を行うようにしたことを特徴とする画像形成装置。
JP2009252238A 2009-11-02 2009-11-02 画像読取装置および画像形成装置 Pending JP2011097528A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009252238A JP2011097528A (ja) 2009-11-02 2009-11-02 画像読取装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009252238A JP2011097528A (ja) 2009-11-02 2009-11-02 画像読取装置および画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011097528A true JP2011097528A (ja) 2011-05-12

Family

ID=44113934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009252238A Pending JP2011097528A (ja) 2009-11-02 2009-11-02 画像読取装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011097528A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014027434A (ja) * 2012-07-25 2014-02-06 Ricoh Co Ltd 画像読取装置、及び画像形成装置
JP2015076701A (ja) * 2013-10-08 2015-04-20 株式会社リコー 撮像素子、画像読取装置、画像形成装置及び画像読取方法
JP2018042285A (ja) * 2017-12-04 2018-03-15 株式会社リコー 撮像素子、画像読取装置、画像形成装置及び画像読取方法
US20200213474A1 (en) * 2018-12-26 2020-07-02 Seiko Epson Corporation Image reading apparatus and image reading method

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0353070U (ja) * 1989-09-29 1991-05-22
JPH0787281A (ja) * 1993-06-29 1995-03-31 Ricoh Co Ltd 原稿読取装置
JP2001148768A (ja) * 1999-09-03 2001-05-29 Xerox Corp 感光デバイス
JP2003198813A (ja) * 2001-10-17 2003-07-11 Canon Inc 画像読み取り装置、その制御方法、画像読み取り方法、及びそのプログラム
JP2006246206A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Ricoh Co Ltd 画像読み取り装置および画像形成装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0353070U (ja) * 1989-09-29 1991-05-22
JPH0787281A (ja) * 1993-06-29 1995-03-31 Ricoh Co Ltd 原稿読取装置
JP2001148768A (ja) * 1999-09-03 2001-05-29 Xerox Corp 感光デバイス
JP2003198813A (ja) * 2001-10-17 2003-07-11 Canon Inc 画像読み取り装置、その制御方法、画像読み取り方法、及びそのプログラム
JP2006246206A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Ricoh Co Ltd 画像読み取り装置および画像形成装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014027434A (ja) * 2012-07-25 2014-02-06 Ricoh Co Ltd 画像読取装置、及び画像形成装置
JP2015076701A (ja) * 2013-10-08 2015-04-20 株式会社リコー 撮像素子、画像読取装置、画像形成装置及び画像読取方法
US9118873B2 (en) 2013-10-08 2015-08-25 Ricoh Company, Limited Imaging device, image reading apparatus, image forming apparatus, and image reading method
JP2018042285A (ja) * 2017-12-04 2018-03-15 株式会社リコー 撮像素子、画像読取装置、画像形成装置及び画像読取方法
US20200213474A1 (en) * 2018-12-26 2020-07-02 Seiko Epson Corporation Image reading apparatus and image reading method
US10911640B2 (en) * 2018-12-26 2021-02-02 Seiko Epson Corporation Image reading apparatus and image reading method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5652063B2 (ja) 画像読取装置、画像形成装置及びシェーディング補正方法
JP2010136164A (ja) 画像読取装置
US8345319B2 (en) Image reading apparatus
JP5862294B2 (ja) 画像読取装置、自動原稿搬送装置および画像形成装置
US8514452B2 (en) Image scanning apparatus and image forming apparatus
JP2013042377A (ja) 画像読取装置および画像形成装置
JP5915123B2 (ja) 画像読取装置および画像形成装置
JP6409254B2 (ja) 画像読取装置、画像形成装置及び画像読取り方法
JP2011097528A (ja) 画像読取装置および画像形成装置
JP2011023789A (ja) 画像読み取り装置及び画像形成装置
JP5862293B2 (ja) 画像読取装置、自動原稿搬送装置および画像形成装置
JP5910088B2 (ja) 画像読取装置および画像形成装置
JP5652058B2 (ja) 画像読取装置およびそれを備えた画像形成装置
JP2010166370A (ja) 画像読取装置および画像形成装置
JP2017200020A (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP2011254356A (ja) 画像読取装置、画像形成装置および画像読取方法
JP5857467B2 (ja) 画像読取装置
JP2011259430A (ja) 画像読取装置及び画像読取異常検出方法
JP2012191580A (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP2018121247A (ja) 画像読取装置、画像形成装置、画像処理装置、及び画像処理方法
JP5786311B2 (ja) 画像読み取り装置および画像形成装置
JP6241094B2 (ja) 画像読取装置、画像形成装置及び画像読取り方法
JP6155582B2 (ja) 画像読取装置、画像読取方法およびプログラム
JP2019149731A (ja) 画像読取装置、画像形成装置、画像読取方法、およびプログラム
JP2012019521A (ja) 画像読取装置及び画像読取方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120816

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130806

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131007

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140603