JP2011068823A - インク組成物及び印刷物成型体の製造方法 - Google Patents

インク組成物及び印刷物成型体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放射線の照射により高感度で硬化可能であり、さらに柔軟性に優れる画像を形成しうるインク組成物を提供する。
【解決手段】ペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物、ラジカル重合性化合物、および光重合開始剤を含有する活性放射線硬化型インク組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、インク組成物及び印刷物成型体の製造方法に関する。
画像データ信号に基づき、紙などの被記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型及び溶融型熱転写方式、インクジェット方式などがある。例えば、インクジェット方式は、安価な装置で実施可能であり、且つ、必要とされる画像部のみにインクを射出して被記録媒体上に直接画像形成を行うため、インクを効率良く使用でき、ランニングコストが安い。更に、騒音が少なく、画像記録方式として優れている。
インクジェット方式によれば、普通紙のみならずプラスチックシート、金属板など非吸水性の被記録媒体にも印字可能であるが、印字する際の高速化及び高画質化が重要な課題となっており、印字後の液滴の乾燥、硬化に要する時間が、印刷物の生産性や印字画像の鮮鋭度に大きく影響する性質を有している。
インクジェット方式の一つとして、放射線の照射により、硬化可能なインクジェット記録用インクを用いた記録方式がある。この方法によれば、インク射出後直ちに又は一定の時間後に放射線照射し、インク液滴を硬化させることで、印字の生産性が向上し、鮮鋭な画像を形成することができる。
紫外線などの放射線の照射により硬化可能なインクジェット記録用インクの高感度化を達成することにより、放射線に対し高い硬化性が付与され、インクジェット記録の生産性向上、消費電力低減、放射線発生器への負荷軽減による高寿命化、不充分硬化に基づく低分子物質の揮発発生の防止など、多くの利益が生じる。また、高感度化は、とくにインクジェット記録用インクにより形成された画像の強度を向上させる。
インクにより形成された画像における好ましい特性として、基材との密着性と画像の柔軟性が挙げられる。特に画像の柔軟性は、平坦ではない基材や樹脂フィルムなどのフレキシブルな基材表面に画像形成する場合、さらには、樹脂製ボトルなど、表面に印刷が施された状態で成型体を形成する印刷物成型体を製造する場合などに重要なファクターとなるが、硬化性と両立することが困難であった。即ち、柔軟性向上のため単官能モノマーの比率を上げると硬化性が低下する、或いは、未硬化の低分子量成分の滲み出しによる画像表面のべとつきを引き起こすなどの要因となる懸念がある。
密着性や柔軟性、硬化性を改善するため、低粘度のウレタンアクリレートをインクジェット用インク組成物に使用する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、このインク組成物では、より柔軟なインク膜を作製するために、単官能モノマーの含率が増えた場合に十分に硬化性を維持することが困難であった。
高感度で硬化し、保存性に優れた光重合開始剤組成物を得ることを目的として、特定構造の多官能チオール化合物を光重合開始剤組成物の一成分として感光性組成物に用いる技術が公開されている(例えば、特許文献2及び3参照)。しかし引用文献2に記載の技術では、重合開始剤の分解残存物や溶剤などのわずかな非硬化性成分の泣き出しに起因するブロッキングを完全に抑制することは困難であるのが現状である。
また特許文献4には、特定のジスルフィドを添加することで、酸素による重合阻害を低減できることが記載されている。
さらに特許文献5には、重合性基およびジスルフィド結合を有する特定構造の重合性化合物を用いることで、硬化性が良好なインク組成物が得られることが記載されている。
しかし、従来のインクでは加工できるほどの柔軟性と感度を両立できず、積み重ねた時に裏面転写したり、保存中に硬化膜中の未硬化性分が揮発するといった問題があった。
特開2002−167537号公報 特開2004−149755号公報 欧州特許出願公開第1983017号明細書 特開昭56−75643号公報 特開2006−160824号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、放射線の照射により高感度で硬化可能であり、さらに柔軟性に優れる画像を形成しうるインク組成物を提供することにある。
また本発明の目的は、該インク組成物をインクジェット方式により吐出して得られた、加工適性に優れた印刷物を用いた印刷物成型体の製造方法を提供することにある。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1>ペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物、ラジカル重合性化合物、および光重合開始剤を含有する活性放射線硬化型インク組成物。
<2>前記ペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物が、下記一般式Iまたは下記一般式IIで表される化合物である前記<1>に記載の活性放射線硬化型インク組成物。
Figure 2011068823
一般式(I)中、Xはそれぞれ独立に、酸素原子または硫黄原子を表す。RおよびRはそれぞれ独立に、置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表す。ただし、RおよびRの少なくともいずれか一方は環状構造を表す。
一般式(II)中、RおよびRはそれぞれ独立に、置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表し、該芳香環基が置換基を有する場合、該複数の置換基同士が互いに結合して3員環以上の環状構造を形成してもよい。
<3>前記ペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物が、下記一般式IIIまたは下記一般式IVで表される部分構造を側鎖に有する重量平均分子量3000以上100000以下のポリマー化合物である前記<1>に記載の活性放射線硬化型インク組成物。
Figure 2011068823
一般式(III)中、Lは2価の連結基を表し、Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキレン基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表す。Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表わす。ただし、RおよびRの少なくともいずれか一方が環状構造を表す。
一般式(IV)中、Lは2価の連結基を表し、Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキレン基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表す。Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表し、該芳香環基が置換基を有する場合、該複数の置換基同士が互いに結合して3員環以上の環状構造を形成してもよい。
<4>前記ペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物が、下記一般式Vまたは下記一般式VIで表される部分構造を主鎖に有する重量平均分子量3000以上100000以下のポリマー化合物である前記<1>に記載の活性放射線硬化型インク組成物。
Figure 2011068823
一般式(V)中、LおよびLはそれぞれ独立に、2価の連結基を表し、R及びR10はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよく、ヘテロ原子を含んでもよい2価の芳香環基、または脂環式アルキレン基を表す。
一般式(VI)中、LおよびLはそれぞれ独立に、2価の連結基を表し、R11およびR12はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよく、ヘテロ原子を含んでもよい2価の芳香環基または脂環式アルキレン基を表す。
<5>さらに重合禁止剤を含有する前記<1>〜<4>のいずれかに記載の活性放射線硬化型インク組成物。
<6>前記ラジカル重合性化合物全質量における単官能モノマーの割合が85質量%以上100質量%以下である前記<1>〜<5>のいずれかに記載の活性放射線硬化型インク組成物。
<7>(1)成型可能な樹脂材料からなる被記録媒体上に、前記<1>〜<6>のいずれかに記載の活性放射線硬化型インク組成物をインクジェット方式により吐出して画像を形成する工程、
(2)得られた画像に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記被記録媒体上に硬化した画像を有する印刷物を得る工程、
及び、(3)前記印刷物を成型加工する工程、を含む印刷物加工体の製造方法。
(1)成型可能な樹脂材料からなる被記録媒体上に、前記<1>〜<6>のいずれかに記載の活性放射線硬化型インク組成物をインクジェット方式により吐出して画像を形成する工程、
(2)得られた画像に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記被記録媒体上に硬化した画像を有する印刷物を得る工程、
及び、(4)前記印刷物を打ち抜き加工する工程、を含む印刷物加工体の製造方法。
本発明によれば、放射線の照射により高感度で硬化可能であり、さらに柔軟性に優れる画像を形成しうるインク組成物を提供するができる。
また本発明によれば、該インク組成物をインクジェット方式により吐出し、硬化することで得られた、加工適性に優れた印刷物を用いた印刷物成型体の製造方法を提供することができる。
本発明のインク組成物は、ペルスルフィド結合を有する化合物、ラジカル重合性化合物、および光重合開始剤を含有することを特徴とする。
インク組成物を用いて印刷した加工品や印刷物に、インク組成物成分由来の揮発性成分が残存していると、当該加工品や印刷物に影響(溶解、にじみ等)を与えるばかりか、印刷した加工品や印刷物を内包する真空成型加工品にも影響を与えかねない。例えば、印刷物から発生する揮発成分が蒸発し、密閉容器の内部に付着することがある。より具体的には、自動車のインパネを製造するときに、メーターの数字を印刷した印刷成型加工物に揮発成分が残存していると、インパネ保護ガラスが曇って、メーターが見難くなる。また、飲料水を充填するPETボトルのディスプレイ用に、飲料水の名称・成分等を印刷した後、真空成型を行うダミー缶では、自動販売機に収納するときに、ダミー缶から蒸発する揮発成分により、自動販売機のディスプレイ部分が曇ることがある。
本発明のインク組成物は、特定のペルスルフィド結合を有する化合物を用いることで、酸素による重合阻害性が低減し、重合性化合物の重合反応が促進され、架橋反応が効率よく促進し、速やかに硬化して強固な被膜を形成することができる。このため、この被膜がインク内に未硬化の状態で残存する低分子量成分の画像表面への滲出を抑制することで、インク画像表面は耐ブロッキング性に優れたものとなる。
また本発明のインク組成物は、重合性化合物中の単官能モノマーの割合を多くすることで、柔軟性や延伸性が良好となる。
このように本発明のインク組成物は、高感度で柔軟性に優れた被膜を形成することができる。
さらに本発明のインク組成物は、特定のペルスルフィド結合を有する化合物を用いることで、既存の代表的な連鎖移動剤であるチオール系化合物に比べ、化合物自体の臭気が少なく、上述したように重合性化合物の重合反応が促進され、高感度で硬化することから、未反応の残存モノマーを低減することができ、硬化性組成物の臭気を低減することができるものである。
したがって、本発明によれば、高感度で硬化し、柔軟性に優れたインク組成物を得ることができ、さらに揮発成分の残存を低減し、臭気を抑制しうるインクジェット記録用途に好適なインク組成物を得ることができる。その結果、該インク組成物を用いて印刷するときに、揮発成分を飛ばす工程を省き、加工適性に優れた印刷物を得ることができる。
このように該インク組成物を用いて得られた印刷物は加工適性に優れるため、このインクを用いて樹脂材料からなる支持体(被記録媒体)表面に印刷が施された印刷物は、立体広告やダミー缶の成形など、真空加工等の成型加工による印刷物成型体の製造に好適に使用しうる。
以下、本発明のインク組成物について、詳細に説明する。
[インク組成物]
本発明のインク組成物は、ペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物、ラジカル重合性化合物、および光重合開始剤を含有することを特徴とする。
<ペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物>
本発明に用いるペルスルフィド結合を有する化合物は分子内にペルスルフィド結合を有する化合物であれば特に制限なく用いることができ、分子内に複数のペルスルフィド結合を有していてもよい。
特に泣き出し防止と高感度維持の観点から、ペルスルフィド結合を有する化合物は、分子内に2つ以上のペルスルフィド結合を有することが好ましく、より好ましくは4以上、更に好ましくは6以上のペルスルフィド結合を有する化合物である。
また該ペルスルフィド結合を有する化合物は、ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物である。
本発明におけるペルスルフィド結合を有する化合物(ジスルフィド化合物)は、市販品として入手することができ、例えば4,4’−ジアミノジフェニルジスルフィド(DTDA、住友精化(株)製)等が挙げられる。
また対応するチオール化合物から既存の方法を用いて合成することもできる。非対称構造を有するジスルフィド化合物は、Synthesis 2008,No16,pp2491-2509記載の方法で合成することができる。
本発明におけるペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物は、下記一般式(I)または下記一般式(II)で表される化合物が好ましい。
Figure 2011068823
一般式(I)中、Xはそれぞれ独立に、酸素原子または硫黄原子を表す。RおよびRはそれぞれ独立に、置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表す。ただし、RおよびRの少なくともいずれか一方は環状構造を表す。
一般式(II)中、RおよびRはそれぞれ独立に、置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表し、該芳香環基が置換基を有する場合、該複数の置換基同士が互いに結合して3員環以上の環状構造を形成してもよい。
一般式(I)中、Xは好ましくは酸素原子である。
およびRで表される炭素数1〜20の直鎖、分岐、または環状のアルキル基としては、好ましくは炭素数3〜12の直鎖、分岐、または環状のアルキル基であり、より好ましくは炭素数3〜8の直鎖、分岐、または環状のアルキル基である。
およびRで表されるアルキル基は置換基を有していてもよく、導入しうる置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、エステル基、チオエステル基、エーテル基、アルキル基、アルキレンオキシ基、フェニル基、ナフチル基、またはアクリル基もしくはメタクリル基などのラジカル重合性基が挙げられ、それらを2つ以上組み合わせてもよい。ただし、RおよびRの少なくともいずれか一方は環状構造を表す。
およびRで表されるヘテロ原子を含んでもよい芳香環基におけるヘテロ原子としては、酸素、硫黄、窒素等が挙げられ、酸素または窒素が好ましく、窒素がより好ましい。
該芳香環基の芳香環の環数は1〜4であることが好ましく1〜2であることがより好ましい。員数は5〜20であることが好ましく、5〜12であることがより好ましい。
また単環であっても、縮合環であってもよい。
一般式(I)における置換基の好ましい組合せとしては、Rが、フェニル基、ピリジン、ピペリジン、フラン、チオフェン、またはイミダゾール、Rが置換フェニル基、ピリジン、ピペリジン、フラン、チオフェン、またはイミダゾールであり、Xが硫黄原子である。一般式(I)で表される化合物は、分子内に少なくとも1つの芳香環、或いはヘテロ芳香環を有し、二つ以上有することが好ましい。芳香環上の置換基としては、アミノ基、水酸基、アルキルオキシ基などの電子供与性基が好ましい。
一般式(II)中、RおよびRで表される芳香環基の環数は1〜4であることが好ましく1〜2であることがより好ましい。員数は5〜20であることが好ましく、5〜12であることがより好ましい。また単環であっても、縮合環であってもよい。
およびRで表されるヘテロ環基のヘテロ原子としては、酸素、硫黄、窒素等が挙げられ、酸素または窒素が好ましく、窒素がより好ましい。
およびRに導入しうる置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、エステル基、チオエステル基、エーテル基、アルキル基、アルキレンオキシ基、フェニル基、ナフチル基またはアクリル基もしくはメタクリル基などのラジカル重合性基が挙げられ、それらを2つ以上組み合わせてもよい。
一般式(II)における置換基の好ましい組合せとしては、Rがベンゼン、ピリジン、オキサゾリン、ベンズオキサゾール、またはベンズチアゾール、Rがベンゼン、ピリジン、オキサゾリン、ベンズオキサゾール、またはベンズチアゾールである。
本発明におけるペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物の他の好ましい態様としては、下記一般式IIIまたは下記一般式IVで表される部分構造を側鎖に有する重量平均分子量3000以上100000以下のポリマー化合物が挙げられる。
Figure 2011068823
一般式(III)中、Lは2価の連結基を表し、Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキレン基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表す。Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表わす。ただし、RおよびRの少なくともいずれか一方が環状構造を表す。
一般式(IV)中、Lは2価の連結基を表し、Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキレン基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表す。Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表し、該芳香環基が置換基を有する場合、該複数の置換基同士が互いに結合して3員環以上の環状構造を形成してもよい。
またR〜Rに導入しうる置換基は、前記した一般式(I)および一般式(II)におけるRおよびRで表されるアルキル基に導入しうる置換基と同義である。
およびLで表される2価の連結基としては、置換基またはヘテロ原子を有する炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数2〜12のアルキレンオキシ基等が挙げられ、好ましくは、アミド基、エステル基、ウレア基、チオエステル基、ウレタン基、ベンゼン環、または上記を含むアルキル基、アルキレンオキシ基、である。
およびRは好ましくは、ベンゼン、ピリジン、ピペリジン、フラン、チオフェン、イミダゾールであり、より好ましくはベンゼン、ピリジンである。
およびRは、一般式(I)または一般式(II)におけるRおよびRと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(III)における置換基の好ましい組合せとしては、Lがアルキレン基、アラルキレン基、アルキレンオキシ基、アミド基、エステル基、またはフェニレン基であり、Rが、フェニル基、ピリジン、ピペリジン、フラン、チオフェン、またはイミダゾールであり、Rがフェニル基、ピリジン、ピペリジン、ピペラジン、フラン、チオフェン、イミダゾール、モルホリン、またはピリダジンであり、Xが酸素原子である。
一般式(IV)における置換基の好ましい組合せとしては、LはLと同様である。RおよびRはフェニル基、ピリジン、ピペリジン、フラン、チオフェン、またはイミダゾールであり、少なくともいずれか一方はフェニル基またはピリジンであることが好ましい。
一般式(III)または一般式(IV)で表される部分構造の含有率は、ポリマー化合物中、1〜80重量%であり、好ましくは3〜70重量%であり、より好ましくは5〜60重量%である。
一般式(III)または一般式(IV)で表される部分構造を側鎖に有するポリマー化合物の主鎖骨格は、(A)(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドなどの通常のエチレン性重合単位を主鎖骨格としたもの、(B)ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレアなどの重縮合、重付加系反応により主鎖が形成される高分子を主鎖としたもの、(C)ポリシロキサン、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコールなどその他の合成法により、高分子反応により修飾可能な官能基を有する高分子化合物が挙げられる。
すなわち一般式(III)または一般式(IV)で表される部分構造を側鎖に有するポリマー化合物は、一般式(III)または一般式(IV)で表される部分構造を側鎖に有するユニットを共重合成分として有するものであり、他の共重合成分としては、(A)としてはエチレン性不飽和二重結合を有するモノマーユニット、(B)としては、ジカルボン酸、ジアミン、ジオール、ジイソシアネートなどの二官能性化合物、(C)としては、主鎖官能基を修飾しうる化合物であれば特に制限は無いが、アルデヒド、ハロゲン化化合物などが挙げられる。中でも合成上の観点から他の共重合成分としては、(A)または(B)が好ましい。
上記一般式(III)または下記一般式(IV)で表される部分構造を側鎖に有するポリマー化合物の重量平均分子量は、3000以上100000以下であるが、より好ましくは3000以上80000以下であり、更に好ましくは5000以上50000以下である。上記範囲とすることで、吐出安定性と高感度を両立することができる。
以下に、一般式(I)もしくは一般式(II)で表される化合物、および、一般式(III)もしくは一般式(IV)で表される部分構造を側鎖に有するポリマー化合物の具体例を示すが、本発明はこれら具体例に限定されない。
Figure 2011068823
Figure 2011068823
Figure 2011068823
Figure 2011068823
本発明に用いるペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物の別の他の好ましい態様としては、下記一般式(V)または下記一般式(VI)で表される部分構造を主鎖に有する重量平均分子量3000以上100000以下のポリマー化合物が挙げられる。
より好ましくは、当該部分構造を構造単位として有し、当該構造単位を共重合成分として含むことで主鎖骨格を形成するポリマー化合物である。
Figure 2011068823
一般式(V)中、LおよびLはそれぞれ独立に、2価の連結基を表し、R及びR10はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよく、ヘテロ原子を含んでもよい2価の芳香環基、または脂環式アルキレン基を表す。
一般式(VI)中、LおよびLはそれぞれ独立に、2価の連結基を表し、R11およびR12はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよく、ヘテロ原子を含んでもよい2価の芳香環基または脂環式アルキレン基を表す。
〜Lで表される2価の連結基としては、上記一般式(III)におけるLで表される2価の連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
およびR10は好ましくは同一であり、より好ましくは芳香環であり、更に好ましくは電子供与性基を有するベンゼン環である。
11およびR12の好ましい態様は、RおよびR10と同様である。
一般式(V)における置換基の好ましい組合せとしては、LおよびLがアミド基、エステル基、ウレア基、チオエステル基、ウレタン基、または上記を含むアルキル基、アルキレンオキシ基、または単結合であり、RおよびR10は同一構造であることが好ましく、フェニル基、ピリジン、ピペリジン、フラン、チオフェンまたはイミダゾールであり、Xが酸素原子である。
一般式(VI)における置換基の好ましい組合せとしては、LおよびLがアミド基、エステル基、ウレア基、チオエステル基、ウレタン基、または上記を含むアルキル基、アルキレンオキシ基、または単結合であり、R11およびR12は同一構造であることが好ましく、フェニル基、ピリジン、ピペリジン、フラン、チオフェンまたはイミダゾールである。
一般式(V)または一般式(VI)で表される部分構造の含有率は、ポリマー化合物中、1〜50重量%であり、好ましくは3〜50重量%であり、より好ましくは5〜50重量%である。
一般式(V)または一般式(VI)で表される部分構造を主鎖に有するポリマー化合物は、一般式(V)または一般式(VI)で表される部分構造を主鎖に有するユニットを共重合成分として有するものであり、他の共重合成分としてはポリアルキレンオキサイドが挙げられる。
上記一般式(V)または下記一般式(VI)で表される部分構造を主鎖に有するポリマー化合物の重量平均分子量は、3000以上100000以下であるが、より好ましくは3000以上80000以下であり、更に好ましくは5000以上50000以下である。当該範囲とすることで吐出安定性と高感度を両立することができる。
以下に、一般式(V)または一般式(VI)で表される部分構造を主鎖に有するポリマー化合物の具体例を示すが、本発明はこれら具体例に限定されない。
Figure 2011068823
上記具体例中、好ましい化合物および好ましいポリマー化合物は、a−2、a−3、a−4、a−8、a−9、a−16、a−23、a−29、a−32、a−34である。
本発明のインク組成物に用いるペルスルフィド結合を有する化合物としては、アウトガス防止の観点から、分子量が500以上であることが好ましい。
また本発明のインク組成物は、吐出安定性および臭気低減の観点から、一般式(III)〜一般式(VI)で表されるペルスルフィド結合を有するポリマー化合物を含有することが好ましい。
ペルスルフィド結合を有するポリマー化合物は、上記したように、一般式(III)および一般式(IV)で表されるペルスルフィド結合を側鎖に有する化合物と、一般式(V)および一般式(VI)で表されるペルスルフィド結合を主鎖に有する化合物とが挙げられ、共に好適に用いることができるが、合成上の観点から主鎖にペルスルフィド結合を有するポリマー化合物(一般式(V)または一般式(VI)で表されるポリマー化合物)が好ましい。
本発明に用いるペルスルフィド結合を有する化合物の添加量は、インク組成物全質量中、感度と延伸性向上の観点から0.1〜20%であるのが好ましく、0.5〜10%であるのがより好ましく、1〜5%であるのが更に好ましい。
<ラジカル重合性化合物>
本発明のインク組成物は、ラジカル重合性化合物を含む。該ラジカル重合性化合物の種類は特に制限されない。
ラジカル重合性化合物としては、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であり、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。
ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。好ましくは2種以上併用して用いることが、反応性、物性などの性能を制御する上で好ましい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エチレン性不飽和基を有する無水物、アクリロニトリル、スチレン、更に種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。
具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品若しくは業界で公知のラジカル重合性乃至架橋性のモノマー、オリゴマー、及びポリマーを用いることができる。
また、ラジカル重合性化合物としては、例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号、特開平9−134011号等の各公報に記載されている光重合性組成物に用いられる光硬化型の重合性化合物材料が知られており、これらも本発明のインク組成物に適用することができる。
更に、ラジカル重合性化合物として、ビニルエーテル化合物を用いることも好ましい。好適に用いられるビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヒドロキシエチルモノビニルエーテル、ヒドロキシノニルモノビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度の観点から、ジビニルエーテル化合物、トリビニルエーテル化合物が好ましく、特に、ジビニルエーテル化合物が好ましい。ビニルエーテル化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
本発明のインク組成物に用いられるラジカル重合性化合物において、インク組成物の延伸性と柔軟性を向上の観点から、重合性化合物全質量中、単官能モノマーの含有割合は85質量%〜100質量%であることが好ましく、90質量%〜100質量%であることがより好ましい。
単官能モノマーは、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を1つ有する化合物である。
該単官能モノマーとしては、「光硬化技術データブック 材料編」(市村國宏・加藤清視監修、テクノネット社編)記載のモノマーを好適に用いることができる。
なかでも、ポリカーボネート(PC)等の被記録媒体(基材)に印刷する場合におけるインク組成物と基材との密着性を高める観点から、単官能モノマーは、アミン基含有モノマー、N−ビニルカプロラクタム(NVC)、テトラヒドロフルフリルアクリレート(THFA)、イソボルニルアクリレート(IBOA)、及びフェノキシエチルアクリレート(PEA)から選択される1種以上を含むことが好ましい。
前記アミン基含有モノマーとしては、3級アミンを含むモノマーが分散安定性などの観点からより好ましく、具体的には1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレートなどが好ましい。
単官能モノマーは、さらに、アミン基含有モノマー、NVC、THFA、IBOA、及びフェノキシエチルアクリレートPEAから選択される1種以上であることがより好ましい。
本発明のインク組成物の全固形分中、ラジカル重合性化合物の含有量は、50質量%〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは55質量%〜90質量%であり、更に好ましくは、60質量%〜85質量%である。上記範囲とすることで硬化性と色再現性が良好な塗膜が得られる。
<光重合開始剤>
本発明のインク組成物は、光重合開始剤を含有する。
本発明においては、以下に詳述するα−アミノケトン類及びアシルフォスフィンオキシド類からなる群より選択される重合開始剤(以下適宜、特定重合開始剤と称する。)を含有することが好ましく、更に、この重合開始剤とその他の公知の重合開始剤とを併用することもできる。
α−アミノケトン類及びアシルフォスフィンオキシド類からなる群より選択される重合開始剤としては、特開2008−195926号公報の段落番号0057〜0085に記載の重合開始剤が挙げられる。
本発明のインク組成物における特定重合開始剤の含有量は、固形分換算で、0.1質量%〜30質量%の範囲であることが好ましく、0.2質量%〜20質量%の範囲であることがより好ましい。
<他の重合開始剤>
本発明のインク組成物は、光重合開始剤として、上記の特定重合開始剤以外に、他の光重合開始剤を併用して用いてもよい。
他の光重合開始剤としては、公知の化合物が使用できるが、本発明で使用し得る好ましいものとしては、(A)芳香族ケトン類、(B)アシルホスフィンオキシド化合物、(C)芳香族オニウム塩化合物、(D)有機過酸化物、(E)チオ化合物、(F)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(G)ケトオキシムエステル化合物、(H)ボレート化合物、(I)アジニウム化合物、(J)メタロセン化合物、(K)活性エステル化合物、(L)炭素ハロゲン結合を有する化合物、並びに(M)アルキルアミン化合物等が挙げられる。
本発明において他の光重合開始剤は単独で用いてもよいし、併用してもよい。効果の観点からは、2種以上の他の光重合開始剤を併用することが好ましい。
本発明に用いる他の光重合開始剤として、具体的には、例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2、4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、2,4、6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2、4、6−ジメトキシベンゾイル)−2、4、4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、1,2−オクタンジオン、1−(4−(フェニルチオ)−2,2−(O−ベンゾイルオキシム))等が挙げられる。更に、これら以外の分子開裂型開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、及び2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等を併用してもよい。更に、水素引き抜き型光開始剤である、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルスルフィド等も併用できる。
本発明のインク組成物における光重合開始剤の含有量は、前述の重合性化合物の総含有量100質量部に対して、好ましくは0.01質量部〜35質量部が好ましく、より好ましくは0.1質量部〜30質量部、更に好ましくは0.5質量部〜30質量部である。
なお、ここに記載の光重合開始剤の含有量とは、特定重合開始剤及び併用しうる他の重合開始剤を含む光重合開始剤の総含有量を意味する。
<重合禁止剤>
本発明のインク組成物は、高感度化と所望されない硬化反応の抑制の観点から、重合禁止剤を含有するのが好ましい。
重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、メトキシベンゾキノン、フェノチアジン、カテコール類、アルキルフェノール類、アルキルビスフェノール類、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅、サリチル酸銅、チオジプロピオン酸エステル類、メルカプトベンズイミダゾール、ホスファイト類、ヒンダードアミン系安定剤(HALS)などが挙げられ、特にp−メトキシフェノール、カテコール類、フェノール類、またはヒンダードアミン系安定剤(HALS)が好ましい。
本発明において、重合禁止剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤の添加量は、インク組成物全質量に対し、200〜20,000ppmが好ましく、300〜10,000ppmがより好ましく、500〜10,000ppmが更に好ましい。
<他の成分>
〔フッ素置換炭化水素基、シロキサン骨格、及び長鎖アルキル基からなる群より選択される部分構造を側鎖に有するポリマー〕
本発明のインク組成物は、必須成分である前記ペルスルフィド結合を有する化合物と、ラジカル重合性化合物と、光重合開始剤と、任意で用いる重合禁止剤の他に、フッ素置換炭化水素基、シロキサン骨格、及び長鎖アルキル基からなる群より選択される部分構造を側鎖に有するポリマー(以下、「表面偏析ポリマー」とも称する。)を含むことが好ましい。
表面偏析ポリマーは、インク組成物の硬化膜表面(インク画像のインク表面)に偏在することで、インク組成物中の残存モノマーや揮発性成分の滲出、ブロッキングを抑制する。
前記表面偏析ポリマーは、1)フッ素置換炭化水素基、2)シロキサン骨格、及び3)長鎖アルキル基からなる群より選択される部分構造を側鎖に含むポリマーである。
[1)フッ素置換炭化水素基]
表面偏析ポリマー中のフッ素置換炭化水素基とは、少なくとも1つのフッ素原子により置換された炭化水素基であればよく、例えば、アルキル基やアルキレン基における少なくとも一つの水素原子をフッ素原子に置換したフルオロアルキル基、フルオロアルキレン基が挙げられ、アルキル基、アルキレン基のすべての水素をフッ素に置換したパーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキレン基がより好ましく、パーフルオロアルキル基が更に好ましい。
フッ素置換炭化水素基を有する部分構造を側鎖に有する表面偏析ポリマーについては、特開2009−079152号公報の段落番号0047〜0093に記載のポリマーが好適に挙げられる。
[2)シロキサン骨格]
本発明における表面偏析ポリマーに含まれるシロキサン骨格とは、「−Si−O−Si−」を有していれば、特に制限はない。
本発明において、シロキサン骨格を有する表面偏析ポリマーとしては、インク組成物の吐出安定性を上げ、インク組成物を塗膜としたときの表面偏析性を高くする観点から、側鎖にシロキサン骨格を有する構造単位を含んで構成される化合物であることが好ましい。
表面偏析ポリマーの分子内にシロキサン骨格を導入する際に有用なシロキサン化合物は、市販品として入手することができ、例えば、信越化学工業社製、X−22−173DX、X−22−173BXなどの片末端反応性シリコーンが挙げられる。
また、反応性末端を有するシロキサンとカチオン重合性基をもつ化合物を反応させて、合成することができる。たとえば、チッソ株式会社製、サイラプレーンシリーズFM−0411,FM−0421,FM−0425のような片末端水酸基を持つ化合物とエピクロロヒドリンから合成することや、特開平11−80315号公報に記載の方法にて合成することができる。
本発明に係るシロキサン骨格としては、下記に示した構造が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2011068823
[3)長鎖アルキル基]
本発明における表面偏析ポリマーに含まれる3)長鎖アルキル基とは、炭素数が6以上のアルキル基であることが好ましく、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよいが、直鎖がより好ましい。炭素数は好ましくは6〜40であり、より好ましくは6〜18であり、更に好ましくは6〜12である。
表面偏析ポリマーにおける側鎖に存在する炭素数6以上のアルキル基とは、下記一般式(III)における−C2n+1で表される置換基であり、一般式(III)に示される構造単位を含むことによりポリマーに導入されることが好ましい。
Figure 2011068823
一般式(III)中、nは6〜40の整数を表し、6〜18が好ましく、6〜12が偏析性の観点でより好ましい。mは一般式(III)示される構造単位の構造単位数を表す。
Yはポリマー主鎖を表し、この主鎖に−C2n+1(炭素数6以上のアルキル基)が直接、または連結基介して結合する。
Wは単結合又は連結基を表し、単結合を表す場合、長鎖アルキル基がポリマー主鎖に直接結合することになる。Zは、水素原子又は1価の置換基を表す。
一般式(III)における炭素数6以上のアルキル基を構造単位中に複数有していてもよく、その場合、Z、の位置に連結基Wを介して炭素数6以上のアルキル基が結合する態様や、連結基Wが分岐構造或いは環構造を有し、Wを構成するいずれかの炭素原子の先端に別の炭素数6以上のアルキル基が連結している態様をとることができる。
上記Wとしては、炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐、鎖状もしくは環状のアルキレン、炭素数2〜20の直鎖、分岐もしくは環状のアルケニレン、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリーレン(単環、複素環)、−OC(=O)−、−OC(=O)Ar−、−OC(=O)O−、−OC(=O)OAr−、−C(=O)NR−、−C(=O)NAr−、−SONR−、−SONAr−、−O−(アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ)、−OAr−アリーレンオキシ、ポリアリーレンオキシ)、−C(=O)O−、−C(=O)O−Ar−、−C(=O)Ar−、−C(=O)−、−SOO−、−SOOAr−、−OSO−、−OSOAr−、−NRSO−、−NArSO−、−NRC(=O)−、−NArC(=O)−、−NRC(=O)O−、−NArC(=O)O−、−OC(=O)NR−、−OC(=O)NAr−、−NAr−、−NR−、−N+RR’−、−N+RAr−、−N+ArAr’−、−S−、−SAr−、−ArS−、ヘテロ環基(ヘテロ原子としては例えば、窒素、酸素およびイオウ等を少なくとも1個以上含み、3ないし12員環の単環、縮合環)、−OC(=S)−、−OC(=S)Ar−、−C(=S)O−、−C(=S)OAr−、−C(=S)OAr−、−C(=O)S−、−C(=O)SAr−、−ArC(=O)−、−ArC(=O)NR−、−ArC(=O)NAr−、−ArC(=O)O−、−ArC(=O)O−、−ArC(=O)S−、−ArC(=S)O−、−ArO−、−ArNR−等が挙げられる。
なお、上記R、R’は、水素原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基、鎖状もしくは環状のアルキル基、直鎖もしくは分岐のアルケニル基、鎖状もしくは環状のアルケニル基、直鎖もしくは分岐のアルキニル基、鎖状もしくは環状のアルキニル基を表し、Ar、Ar’はアリール基を表す。
このような連結基の中でも炭素数6〜20のアリーレン(単環、複素環)、−C(=O)NR−、−C(=O)NAr−、−O−(アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ)、−OAr−(アリーレンオキシ、ポリアリーレンオキシ)、−C(=O)O−、−C(=O)O−Ar−、−C(=O)−、−C(=O)Ar−、−S−、−SAr−、−ArS−、−ArC(=O)−、−ArC(=O)O−、−ArC(=O)O−、−ArO−、−ArNR−等が好ましく、炭素数6〜20のアリーレン(単環、複素環)、−C(=O)NR−、−C(=O)NAr−、−O−(アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ)、−OAr−(アリーレンオキシ、ポリアリーレンオキシ)、−C(=O)O−、−C(=O)O−Ar−、−SAr−、−ArS−、−ArC(=O)−、−ArC(=O)O−、−ArC(=O)O−、−ArO−、−ArNR−等がより好ましい。
また、本発明において、上記Wで表される連結基としては、ここで挙げた連結基を2種類以上組み合わせたものであってもよい。
以下に、このようなWで表される2価の置換基として、インク表面への偏析性の観点から特に好ましい具体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2011068823
また、Zとしては、連結基Wを介して長鎖アルキル基が結合している態様に加え、以下に挙げる基なども好ましく例示される。ここで、mが6以上20以下とすることで、このような態様で長鎖アルキル基を有することもできる。
Figure 2011068823
ここで、本発明における表面偏析ポリマーを構成する長鎖アルキル基を有する構造単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2011068823
Figure 2011068823
Figure 2011068823
本発明における、1)フッ素置換炭化水素基、2)シロキサン骨格、及び3)長鎖アルキル基からなる群より選択される部分構造の表面偏析ポリマー中の含有量は、それぞれ3質量%〜60質量%が好ましく、より好ましくは3質量%〜50質量%であり、更に好ましくは5質量%〜40質量%である。
上記範囲とすることで、表面偏析ポリマーをインク組成物内にて効率的に表面偏析させることができる。
また、1)フッ素置換炭化水素基、2)シロキサン骨格、及び3)長鎖アルキル基からなる群より選択される部分構造を2以上含有する場合の特定部位の総含有量は、表面偏析ポリマーに対して、3質量%〜60質量%であり、より好ましくは3質量%〜50質量%であり、更に好ましくは5質量%〜40質量%である。
本発明におけるインク組成物の全固形分における、1)フッ素置換炭化水素基、2)シロキサン骨格、及び3)長鎖アルキル基からなる群より選択される部分構造の含有量は、0.1質量%〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5質量%〜15質量%であり、更に好ましくは1質量%〜10質量%である。上記範囲とすることで、表面硬化性及びブロッキング抑制に優れ、かつ、吐出可能な表面張力(22mN/m〜28mN/m)と適度な粘度が得られる。
[ラジカル重合性基]
本発明における表面偏析ポリマーはラジカル重合性基を側鎖に有していてもよい。
表面偏析ポリマーがラジカル重合性基を含有することで、インク組成物の硬化膜表面をより強固に該ポリマーで被覆することができる。従って、硬化膜中に揮発性成分が残存しても、硬化膜外への滲出、溶出を防止することができ、その結果、画像が印字された基材表面のべたつきが抑制され、ブロッキング性が改善する。
これは、インク組成物を基材に塗布等して膜を形成したときに、膜表面に表面偏析ポリマーが偏在し、表面偏析ポリマーの重合性基が重合することで、膜表面が、硬化した表面偏析ポリマーで覆われるためと考えられる。
ラジカル重合性基としては、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する重合性基が挙げられる。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する重合性基の例としては、アクリル酸エステル基、メタクリル酸エステル基、イタコン酸エステル基、クロトン酸エステル基、イソクロトン酸エステル基、マレイン酸エステル基等の不飽和カルボン酸エステル基、及びスチレン基等のラジカル重合性基が挙げられる。中でも、メタクリル酸エステル基、アクリル酸エステル基が好ましい。
ラジカル重合性基の含有量は、表面偏析ポリマー中に、5mol%〜90mol%であることが好ましく、より好ましくは、5mol%〜85mol%、更に好ましくは、10mol%〜80mol%である。
ラジカル重合性基を表面偏析ポリマーに導入する方法としては、ラジカル重合性基の二重結合を、保護基を用いて反応を封止したモノマーを用い、このモノマーを共重合させ、保護基を取り除いてラジカル重合性基(二重結合)とする方法や、ラジカル重合性基を有する低分子化合物を表面偏析ポリマーに高分子反応で導入する方法が挙げられる。
以下にラジカル重合性基の具体例を示す。なお、本発明はこれらの具体例に何ら限定されるものではない。
Figure 2011068823
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本発明における表面偏析ポリマーは、1)フッ素置換炭化水素基、2)シロキサン骨格、及び3)長鎖アルキル基からなる群より選択される部分構造や、ラジカル重合性基以外の構造を有する共重合成分(他の共重合成分)を含んでいてもよい。他の共重合成分は、表面偏析ポリマーにおいて、インク組成物に対する溶解性向上と、ポリマーTgの制御によるブロッキング性改善の観点から、用いることが好ましい。
他の共重合成分は、ラジカル重合性モノマーに由来するものであれば特に制限はないが、共重合性能と、生成ポリマーのインク組成物に対する溶解性の観点から、不飽和二重結合を有するモノマー、中でも、アクリレート、又はメタクリレートが好ましい。表面偏析ポリマー中の他の共重合成分の好ましい含有量は、0mol%〜70mol%であり、より好ましくは0mol%〜50mol%であり、最も好ましくは0mol%〜30mol%である。
ここで、本発明のインク組成物に含有される表面偏析ポリマーの主鎖構造としての好ましい態様は、メタクリル樹脂又はアクリル樹脂である。
また、表面偏析ポリマーの主鎖構造が、ラジカル連鎖重合により合成されることが好まし態様の1つであり、また、主鎖構造にウレタン構造、又はウレア構造を繰り返し単位として含むポリマーであることも好ましい態様の1つである。
表面偏析ポリマーの重量平均分子量は、5,000〜200,000が好ましく、より好ましくは5,000〜100,000、更に好ましくは5,000〜80,000である。上記範囲とすることで、適度な粘度が得られ、また硬化性の観点から良好である。
以下に、本発明における表面偏析ポリマーの好ましい具体例(a−1〜a−22)を挙げる。なお、本発明はこれらの具体例に何ら限定されるものではない。
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表面偏析ポリマーは、市販品を用いてもよく、例えば、BYK Chemie社製のBYK−UV3500(ポリエーテル変性アクリル基を有するポリジメチルシロキサン)、BYK−UV3510((ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン))、BYK−UV3570(ポリエステル変性アクリル基を有するポリジメチルシロキサン)等が挙げられる。
本発明のインク組成物に含有される表面偏析ポリマーの含有量は、インク組成物全固形分中、0.03質量%〜5質量%が好ましく、0.1質量%〜4質量%がより好ましく、0.5質量%〜2質量%が更に好ましい。
<着色剤>
本発明のインク性組成物には、目的に応じて着色剤を含有することができる。インク組成物に着色剤を添加することで、可視画像(有色画像)を形成しうるインク組成物とすることができる。
本発明のインク組成物に用いることのできる着色剤は、特に制限はなく、用途に応じて公知の種々の色材、(顔料、染料)を適宜選択して用いることができる。例えば、耐候性に優れた画像を形成する場合には、顔料が好ましい。また、染料としては、水溶性染料および油溶性染料のいずれも使用できるが、油溶性染料が好ましい。
−顔料−
まず、本発明のインク組成物における着色剤として好ましく使用される顔料について述べる。着色剤として顔料を用いた場合、インク組成物を使用して形成された着色画像は耐光性に優れたものとなる。
前記顔料としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料および無機顔料、または顔料を、分散媒として不溶性の樹脂等に分散させたもの、或いは顔料表面に樹脂をグラフト化したもの等を用いることができる。また、樹脂粒子を染料で染色したもの等も用いることができる。
これらの顔料としては、例えば、伊藤征司郎編「顔料の辞典」(2000年刊)、W.Herbst,K.Hunger「Industrial Organic Pigments」、特開2002−12607号公報、特開2002−188025号公報、特開2003−26978号公報、特開2003−342503号公報に記載の顔料が挙げられる。
本発明において使用できる有機顔料および無機顔料の具体例としては、特開2008−13646号公報の段落番号〔0126〕〜〔0131〕に記載の化合物などを挙げることができ、これらを本発明にも適用することができる。
顔料の分散には、例えばボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル等の分散装置を用いることができる。
顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤としては水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体等を挙げることができる。また、ルーブリゾール社のSolsperseシリーズなどの市販の高分子分散剤を用いることも好ましい。
また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1質量部〜50質量部添加することが好ましい。
インク組成物において、顔料などの諸成分の分散媒としては、溶剤を添加してもよく、また、無溶媒で、低分子量成分である前記重合性化合物を分散媒として用いてもよいが、本発明のインク組成物は、放射線硬化型のインクであり、インクを被記録媒体上に適用後、硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。これは、硬化されたインク画像中に、溶剤が残留すると、耐溶剤性が劣化したり、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じたりするためである。このような観点から、分散媒としては、重合性化合物を用い、中でも、最も粘度が低いカチオン重合性モノマーを選択することが分散適性やインク組成物のハンドリング性向上の観点から好ましい。
インク組成物中の顔料粒子の体積平均粒径は、0.02μm〜0.60μmであることが好ましく、より好ましくは0.02μm〜0.10μmである。また、最大粒径は3μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以下であり、そのような範囲となるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
−染料−
次に、本発明における着色剤として好ましく使用される染料について述べる。
染料としては、従来公知の化合物(染料)から適宜選択して使用することができる。具体的には、特開2002−114930号公報の段落番号〔0023〕〜〔0089〕、特開2008−13646号公報の段落番号〔0136〕〜〔0140〕に記載の化合物などを挙げることができ、これらを本発明にも適用することができる。
前記着色剤はインク組成物中、インク組成物の全質量に対して0.05質量%〜20質量%添加されることが好ましく、0.2質量%〜10質量%がより好ましい。着色剤として油溶性染料を用いた場合には、インク組成物の全質量(溶媒を含む)に対して、0.2質量%〜6質量%が特に好ましい。
<共増感剤>
本発明のインク組成物は、共増感剤を含有することもできる。本発明において共増感剤は、増感色素の活性放射線に対する感度を一層向上させる、或いは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
共増感剤の例としては、アミン類、例えば、M.R.Sanderら著「Journal of Polymer Science」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
また、共増感剤の別の例としては、アミノ酸化合物(例、N−フェニルグリシン等)、特公昭48−42965号公報記載の有機金属化合物(例、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34414号公報記載の水素供与体、特開平6−308727号公報記載のイオウ化合物(例、トリチアン等)、特開平6−250387号公報記載のリン化合物(ジエチルホスファイト等)、特開平8−65779号記載のSi−H、Ge−H化合物等が挙げられる。
<紫外線吸収剤>
本発明のインク組成物には、得られる画像の耐候性向上、退色防止の観点から、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤、などが挙げられる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、固形分換算で0.5質量%〜15質量%であることが好ましい。
<酸化防止剤>
本発明のインク組成物の安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。
酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許、同第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1質量%〜8質量%であることが好ましい。
<褪色防止剤>
本発明のインク組成物には、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。
有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類、などが挙げられる。
また、金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体、などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1質量%〜8質量%であることが好ましい。
<導電性塩類>
本発明のインク組成物には、吐出物性の制御を目的として、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
<溶剤>
本発明のインク組成物には、被記録媒体(基材)との密着性を改良するため、極微量の非硬化性の有機溶剤を添加してもよい。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインク組成物全体に対し0.1質量%〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1質量%〜3質量%の範囲である。
<高分子化合物>
本発明のインク組成物には、膜物性を調整するため、前記表面変性ポリマー以外の各種高分子化合物を添加することができる。
高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。これらのうち、アクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。更に、高分子結合材の共重合組成として、「カルボキシル基含有モノマー」、「メタクリル酸アルキルエステル」、又は「アクリル酸アルキルエステル」を構造単位として含む共重合体も好ましく用いられる。
<界面活性剤>
本発明のインク組成物には、界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
なお、界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。
有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
<その他の添加剤>
この他にも、必要に応じて、例えば、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのワックス類、ポリオレフィンやPET等の被記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤーなどを含有させることができる。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などである。
[インク組成物の好ましい物性]
本発明のインク組成物をインクジェット記録に適用する場合には、吐出性を考慮し、吐出時の温度(例えば、40℃〜80℃、好ましくは25℃〜30℃)において、粘度が、好ましくは7mPa・s〜30mPa・sであり、より好ましくは7mPa・s〜20mPa・sである。例えば、本発明のインク組成物の室温(25℃〜30℃)における粘度は、好ましくは35〜500mPa・s、より好ましくは35mPa・s〜200mPa・sである。
本発明のインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク浸透を回避し、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となる。更にインク液滴着弾時のインクの滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善されるので好ましい。
本発明のインク組成物の表面張力は、好ましくは20mN/m〜30mN/m、より好ましくは23mN/m〜28mN/mである。ポリオレフィン、PET、コート紙、非コート紙など様々な被記録媒体へ記録する場合、滲み及び浸透の観点から、20mN/m以上が好ましく、濡れ性の点はで30mN/m以下が好ましい。
本発明のインク組成物は、インクジェット記録に好適に用いられる。インクジェット記録に適用する場合には、本発明のインク組成物をインクジェット記録装置により被記録媒体に射出し、その後、射出されたインク組成物に放射線を照射して硬化して記録を行う。
このインク組成物により得られた印刷物は、画像部が紫外線などの放射線照射により硬化しており、画像部の強度に優れるため、インク組成物による画像形成以外にも、例えば、平版印刷版のインク受容層(画像部)の形成など、種々の用途に使用しうる。
[インクジェット記録方法、及び印刷物]
本発明のインク組成物が好ましく適用されるインクジェット記録方法(本発明のインクジェット記録方法)について、以下説明する。
インクジェット記録方法は、上記した本発明のインク組成物を、被記録媒体(支持体、記録材料等)上にインクジェット記録装置により吐出する工程、及び、吐出されたインク組成物に活性放射線を照射してインク組成物を硬化する工程、を含むことを特徴とする。硬化したインク組成物により、被記録媒体上に画像が形成される。
インクジェット記録方法に適用しる被記録媒体(基材)としては、特に制限はなく、通常の非コート紙、コート紙などの紙類、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性樹脂材料或いは、それをフィルム状に成形した樹脂フィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルム等を挙げることができる。その他、被記録媒体材料として使用しうるプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが挙げられる。また、金属類や、ガラス類も被記録媒体として使用可能である。
更に、本発明に適用しうる被記録材料としては、平版印刷版の支持体が挙げられる。
インクジェット記録方法に適用される活性放射線としては、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、赤外光線、電子線などが挙げられる。活性放射線のピーク波長は、200nm〜600nmであることが好ましく、300nm〜450nmであることがより好ましく、350nm〜420nmであることが更に好ましい。また、活性放射線の出力は、2,000mJ/cm以下であることが好ましく、より好ましくは、10mJ/cm〜2,000mJ/cmであり、更に好ましくは、20mJ/cm〜1,000mJ/cmであり、特に好ましくは、50mJ/cm〜800mJ/cmである。
特に、インクジェット記録方法では、放射線照射が、発光波長ピークが350nm〜420nmであり、かつ、前記被記録媒体表面での最高照度が10mW/cm〜2,000mW/cmとなる紫外線を発生する発光ダイオードから照射されることが好ましい。本発明のインク組成物は、発光ダイオードの発する光のような、低露光量の光でも高感度で硬化する。
インクジェット記録方法においては、前述の本発明のインク組成物を用いており且つ活性放射線を照射して該インク組成物を硬化しているため、耐擦過性に優れ、更に表面のべとつきが抑制された画像を形成することができる。なお、活性放射線の照射は、全色を吐出した後まとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
また、本発明のインク組成物により得られた印刷物とは、上記のインクジェット記録方法によって、本発明のインク組成物により画像が形成されたものである。
そのため、耐擦過性に優れ、表面のべとつきが抑制された画像を有する印刷物となる。
[印刷物加工体の製造方法]
本発明のインク組成物は、硬化時の熱収縮が少なく、基材(被記録媒体)との密着性に優れる。成型加工可能な樹脂材料を被記録媒体として、その表面にこのようなインク組成物を適用することにより得られた印刷物は、加工適性に優れる。従って、本発明のインク組成物を用いて樹脂表面に印刷が施された印刷物は、樹脂成形ボトル、立体広告、ダミー缶の成形など、真空加工などの各種成型加工を施すことによる印刷物加工体の製造に好適に使用しうる。
以下、本発明のインク組成物を用いた印刷物加工体の製造方法について説明する。
印刷物加工体に用いられる被記録媒体は、上述の被記録媒体中、樹脂フィルム、プラスチック類として例示した樹脂材料であれば、いずれも使用することができ、熱可塑性樹脂であっても、熱硬化性樹脂であってもよい。
本発明の印刷物加工体の製造方法は、以下の工程を含む。
(1)成型可能な樹脂材料からなる被記録媒体上に、本発明のインク組成物をインクジェット方式により吐出して画像を形成する工程、
(2)得られた画像に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記被記録媒体上に硬化した画像を有する印刷物を得る工程、
及び、(3)前記印刷物を成型加工する工程。
即ち、本発明の印刷物加工体の製造方法では、まず、(1)このような樹脂材料からなる被記録媒体表面に本発明のインク組成物をインクジェット方式により吐出して画像を形成し、その後、(2)得られた画像に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記被記録媒体上に硬化した画像を有する印刷物を得て、(3)得られた印刷物を成型加工して印刷物加工体を得るものである。
また本発明の印刷物加工体の製造方法には、(4)得られた印刷物を打ち抜き加工する工程を有する態様も挙げられる。
印刷物の成型加工法には特に制限はなく、公知の樹脂成型法を適宜、使用することができるが、以下に代表的な例を挙げて説明する。
(エンボス加工)
本発明の印刷物加工体の製造方法における成型加工方法として、エンボス加工を行うことができる。エンボス加工法は、印刷物等を図柄や文字等の任意の形状にくぼませて立体感を出す加工を指し、例えば、ローラーやプレス機等を用いて加工することができる。
エンボス加工の一例としては、ホット・コールドプレス法が挙げられ、特開平10−199360号公報に記載の方法等を参照することができる。
ホット・コールドプレス法によるエンボス成型装置の一例を以下に示す。
該エンボス成型装置は、下部定盤(下定盤)と上部定盤(上定盤)が相互に接近離隔可能に配置されている。そして、下部定盤上にはプレート型ヒータが固定されており、上部定盤の下面にもプレート型ヒータが固定されている。これにより、被記録媒体を加熱しながらホットプレスを行うことができる。このホットプレス機において、その下定盤上のプレート型ヒータに、所定のエンボス形状に倣う凸部を有する金型を取付け、上定盤の下面に固定されたヒータに接触するように、前記凸部に整合する形状の凹部を有する金型を取付ける。そして、インク組成物により画像を形成した樹脂製の被記録媒体を配置し、この支持体としての被記録媒体と凹部金型との間にクッションシートを配置して、上定盤を下降させる等して上定盤と下定盤との間で支持体及びクッションシートをプレスする。このホットプレス工程における加圧力は例えば30トンであり、プレート型ヒータによる加熱温度は例えば170℃である。そして、上定盤を下定盤に押圧し、支持体及びクッションシートを金型間で挟圧し、このホットプレスを約3分間保持する。支持体は金型を介してヒータにより加熱され、熱変形により複数個の凸部が形成される。次いで、この支持体及びクッションシートを金型間に挟持したまま、ヒータを具備しない内部水冷型定盤間に配置し、例えば加圧力30トン、保持時間約3分の条件で内部水冷型定盤により押圧し、コールドプレスする。これにより、被記録媒体はホットプレスにより熱変形した凸形状が保持され、表面に印刷が施されており、エンボス加工を施した印刷物成型体が得られる。
加圧力及び加熱温度は、用いる印刷物(被記録媒体、インク組成物)の材質や加工形状等の条件に応じ、適宜調整することができる。
(真空成型、圧空成型、真空圧空成型)
本発明の印刷物加工体の製造方法における成型加工方法の他の例として、真空成型法が挙げられる。真空成型は、画像が形成された樹脂製の被記録媒体を予め熱変形可能な温度まで予熱し、これを金型へ減圧によって吸引して延伸しながら金型に圧着冷却し成型する方法であり、圧空成型は、画像が形成された樹脂製の被記録媒体を予め熱変形可能な温度まで予熱し、金型の反対側から加圧して金型に圧着冷却し成型する方法である。真空圧空成型は、前記減圧及び加圧を同時に行い成型する方法である。
詳しくは高分子大辞典(丸善株式会社)p.766〜768に記載されている「熱成形」の項目及び該項目に引用されている文献を参照することができる。
このように、公知の樹脂成型方法を適用することで、表面に印刷が施された樹脂成型体を容易に得ることができる。本発明のインク組成物は形成された画像の柔軟性、被記録媒体との密着性に優れることから、成型体とした場合においても、印刷物としての外観が損なわれることが無く、このような製造方法に好ましく適用することができる。
また、本発明のインク組成物は、前記したように、一般的な印刷物の画像形成に好適に用いられる他、支持体等の被記録媒体に画像を形成した後に加工を施す態様においても好適に用いることができる。
今日において、成型加工が施された加飾シート等の印刷物は、様々な用途で使用されている。例えば、電化製品等に使用されるメンブレンスイッチ表面シートは、薄プラスチックシート(膜圧約100μmのPET、ポリカーボネート、ポリスチレン等)にイメージ(画像)が形成された後、スイッチ部分(クリック部分)にクリック感を出す目的で、エンボス加工が施される。またその他、印刷物をマット調に仕上げたり、デザイン上立体感を出すため、画像を形成した後の印刷物にエンボス加工を施す例が多く見られる。
また、飲料水、茶やジュースなどの飲料商品の自動販売機が広く普及しており、これらの自動販売機には、販売される商品を示すダミー展示物が展示されている。これらのダミー展示物としては、まず透明性の熱可塑性樹脂シートに加飾印刷を施した(画像を形成した)平らな支持体を作製し、その後に実物大の飲料商品容器の半割の形にまで深絞り加工して立ち上がりの高い成形品(場合によっては25mm以上の深絞り)を作り、その背面より照明を与えることによって商品イメージを強くアピールするように作製されている。
これらの加工が施される印刷物に用いられるインクの性能としては、得られた画像(印刷物)がひび割れや剥離等を起こしにくく、硬化膜の耐衝撃性、柔軟性、基材密着性に富むものが求められている。これに対し、本発明のインク組成物は、ペルスルフィド結合を有する化合物を用いていることから、表面を効率よく硬化することができるため衝撃に強く、更に、バルクを柔軟な膜(粘弾性が低い軟らかい膜)にしても表面の硬化性(粘弾性が高いべとつきが無い膜)を確保することができるため、画像形成後に上記加工が施される用途において、特に良好な効果を発揮することができる。
なお、本発明のインク組成物の用途としては、上記の中でも特に真空成型用が好ましい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
<顔料分散物の調製>
次に示す顔料、分散剤、溶媒を混合して、顔料分散物(K1)を調製した。
ブラック顔料分散物1(K1)
・顔 料:C.I.ピグメントブラック7 20部
・分散剤:高分子分散剤〔Zeneca社製ソルスパース32000〕 5部
・溶 媒:フェノキシエチルアクリレート 75部
(実施例1〜実施例15)
<インク組成物の調製>
次に示す成分を混合して、表1に示すインク組成物を調製した。
・表1「重合性化合物」欄に示す重合性化合物 表1に示す量
・ペルスルフィド結合を有する化合物 2.0部
・顔料分散物(K1) 4.0部
・Irgacure 819(光重合開始剤) 8.0部
〔Ciba Specialty Chemicals社製光重合開始剤〕
・ビフェニルベンゾイル(光重合開始剤) 4.0部
・Irgacure 184 2.0部
〔Ciba Specialty Chemicals社製光重合開始剤〕
・Genorad 16〔Rahn社製、重合禁止剤〕 0.1部
・BYK−UV3500〔BYK Chemie社製表面偏析ポリマー〕 0.4部
表1「重合性化合物」欄に示す重合性化合物の詳細は次のとおりである。
・NVC;N−ビニルカプロラクタム(単官能モノマー)
・PEA;フェノキシエチルアクリレート(単官能モノマー)
・SR492;SARTOMER社製PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート (重合性化合物)
表1中、重合性化合物欄の「NVC」、「PEA」、および「SR492」の数値の単位は質量部を表す。重合性化合物欄の「割合%」は、ラジカル重合性化合物全質量中の単官能モノマーの割合(質量%)を表す。
表1中、ペルスルフィド結合を有する化合物欄に示すa−1〜a−32は、ペルスルフィド結合を有する化合物の具体例として前記に記載した化合物である。
〔評価〕
<インクジェット画像記録(印刷)>
まず、調製されたインク組成物を絶対ろ過精度2μmのフィルターにてろ過した。
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有する市販のインクジェット記録装置を用いて、被記録媒体への記録を行った。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱及び加温を行った。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に70℃±2℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8pl〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう駆動した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
上記のインクジェット記録装置を用い、ろ過後のインク組成物を、環境温度25℃にて射出し、UV−LEDは、日亜化学社製NCCU033を用い紫外線を照射した。前記LEDは1チップから波長365nmの紫外光を出力するものであって、約500mAの電流を通電することにより、チップから約100mWの光が発光される。これを7mm間隔に複数個配列し、被記録媒体表面で0.3W/cmのパワーが得られる。インク組成物の打滴後露光されるまでの時間、及び露光時間は被記録媒体の搬送速度及びヘッドとLEDの搬送方向の距離により変更可能である。本実施例では着弾後、約0.2秒後に露光される。
UV−LEDと被記録媒体との距離及び被記録媒体の搬送速度の設定に応じて、被記録媒体上の露光エネルギーを0.01J/cm〜15J/cmの間で調整することができる。なお、照射時間は、紫外線照射後の画像面において、粘着感の無くなるまでとした。また、被記録媒体としては、ポリカーボネートシートを用いた。
この条件で、インク組成物の保存安定性、インク組成物を用いて形成した画像(インク組成物の硬化膜)のブロッキング感度、臭気の有無について、下記の方法で評価した。
また、インク組成物を用いて形成した画像(インク組成物の硬化膜)の延伸率を後述する条件に変更して評価した。
更に、インク組成物を用いて形成した画像(インク組成物の硬化膜)のアウトガスを後述する方法で評価した。
(保存安定性の評価)
作成したインク組成物を75%RH、60℃で3日保存した後、吐出温度でのインク粘度を測定し、インク粘度の増加分を、保存後/保存前の粘度比で算出した。粘度が変化せず1.0に近いものは、保存安定性が良好であり、○と評価した。この数値が1.5を超えると吐出時に目詰まりを起こす場合があり、×と評価した。
(ブロッキング感度評価)
前記のインクジェット記録方法を適用して得られた、紫外線照射後の画像上に、PET(サイズ:縦横共に画像形成したポリカーボネートシートと同サイズ、重さ:2g/枚)を500枚重ね載せ、一日放置し、PETへの転写を目視評価した。転写が無い場合を○、転写がある場合を×とし、転写が無くなるまでに要した露光エネルギー量(mJ/cm)をブロッキング感度と定義した。
ブロッキング感度の許容範囲は12,000mJ/cm以下であり、より好ましくは8,000mJ/cm以下である。
(臭気の評価)
インク組成物を用いてポリカーボネートシート上に形成した画像(印刷物)を、5cm×5cmに切り取った。この5cm四方の印刷物を、密閉したガラス容器中で120℃に保って1週間保管した後、ガラス容器を開封し、容器内の揮発性成分の臭いを嗅いだ。
−評価基準−
○:揮発性成分の臭いがしない
△:わずかに臭気はするが許容範囲である
×:揮発性成分の臭いがする
(延伸率評価)
積算露光量:12,000mJ/cm、照度:2140mW/cmとした以外は、前記インクジェット画像記録と同様にして、インク組成物の硬化膜を作成した。得られた硬化膜を軸長5cm×幅2.5cmにカットし、引っ張り試験機(島津製作所社製、オートグラフAGS−J)を用いて、室温(20℃)中、速度30cm/minで延伸させ、硬化膜が破断する伸び率を測定した。初期長から2倍の長さまで伸びた状態を伸び率100%と定義した。
延伸率の許容範囲はロール状基材に対応するためには100%以上が必要であり、成型加工用途で使用する場合には200%以上であり、好ましくは250%以上であり、より好ましくは280%である。
(アウトガス評価)
台座上にホットプレート((株)井内盛栄堂製「ホットプレートHP−2L」)を配置した。該ホットプレート上において、100℃となる部位に、上部が開口した内径31mm、高さ59mmのガラス製のビーカを配置し、上部開口部を透明アクリル板(旭化成デルペット80N、大きさ40×40mm、厚さ1.8mm)にて蓋をした。そして、上記調製した各インク組成物を、厚み0.5mmのポリカーボネート樹脂シートの片面に繰り返し印刷し、メタルハライドランプを用いて600mJ/cmの紫外線照射を行うことによって、前記樹脂シートに密着した厚み30μmの硬化したインク層を設けた印刷シートを得た。該印刷シートを円形に切り取って試験片とした。各試験片とビーカとは、試験片の体積を「1」とした場合、ビーカの空間体積が50〜300となるように、試験片の大きさを調整した。各試験片をそのインク層を上向きにして各々ビーカ内の底部に配置し、このビーカの底面が95±15℃になるようにし、上部開口部を透明アクリル板(旭化成デルペット80N、大きさ40×40mm、厚さ1.8±0.2mm)にて蓋をして24時間放置した。
そして、透明アクリル板のヘイズ値を測定し、5.0以下であったものを「○」、5
.0を超えたのもは「×」とした。
(比較例1〜比較例4)
実施例1のインク組成物の調製において、ペルスルフィド結合を有する化合物を表1に記載の化合物に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1〜比較例4の各インク組成物を得た。また各比較用インク組成物について、実施例1と同様の方法で評価した。
以下に比較例2〜比較例4で用いた比較化合物1〜比較化合物3を示す。
Figure 2011068823
(実施例)
被記録媒体として、パンライトPC−1151(膜厚500μm、ポリカーボネートシート、帝人化成社製)を用い、上述するインクジェット記録方法と同様の方法で各印刷物を作製した後、該各印刷物を用いて真空成形装置フォーミング300X(成光産業社製)を用い真空成型を行った。該真空成形装置の真空テーブルの中心に木製型を設置し、被記録媒体温度が160℃〜180℃に加熱された後、木型の設置された真空テーブルをテーブル昇降レバーで操作しながらゆっくりと上昇させ、真空成型を行った。成型された各印刷物にひび割れ、白抜けが生じていないか目視で観察を行い、下記の評価基準に従って評価した。結果を表に示す。
−評価基準−
○:ひび割れ、白抜けなし
×:割れ白抜け、または、型への付着発生
Figure 2011068823
表1からわかるように、実施例のインク組成物は、比較例のインク組成物に比べ、保存安定性に優れ、ブロッキング感度、および、延伸性が高い柔軟性に飛んだインク膜を得ることができる。さらに実施例のインク組成物はアウトガスが抑制されていることがわかる。また実施例の印刷物成型体はいずれもひび割れ、白抜けがなく、本発明のインク組成物は、画像を形成した後に加工を施す態様にも好適に用いることができることがわかる。

Claims (8)

  1. ペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物、ラジカル重合性化合物、および光重合開始剤を含有する活性放射線硬化型インク組成物。
  2. 前記ペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物が、下記一般式Iまたは下記一般式IIで表される化合物である請求項1に記載の活性放射線硬化型インク組成物。
    Figure 2011068823

    [一般式(I)中、Xはそれぞれ独立に、酸素原子または硫黄原子を表す。RおよびRはそれぞれ独立に、置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表す。ただし、RおよびRの少なくともいずれか一方は環状構造を表す。
    一般式(II)中、RおよびRはそれぞれ独立に、置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表し、該芳香環基が置換基を有する場合、該複数の置換基同士が互いに結合して3員環以上の環状構造を形成してもよい。]
  3. 前記ペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物が、下記一般式IIIまたは下記一般式IVで表される部分構造を側鎖に有する重量平均分子量3000以上100000以下のポリマー化合物である請求項1に記載の活性放射線硬化型インク組成物。
    Figure 2011068823

    [一般式(III)中、Lは2価の連結基を表し、Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキレン基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表す。Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表わす。ただし、RおよびRの少なくともいずれか一方が環状構造を表す。
    一般式(IV)中、Lは2価の連結基を表し、Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキレン基、または、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表す。Rは置換基を有してもよく、ヘテロ原子を含んでもよい芳香環基を表し、該芳香環基が置換基を有する場合、該複数の置換基同士が互いに結合して3員環以上の環状構造を形成してもよい。]
  4. 前記ペルスルフィド結合を有し、該ペルスルフィド結合に結合する少なくともいずれか一方が、直接、または、カルボニル基もしくはチオカルボニル基を介して、環状構造を有する化合物が、下記一般式Vまたは下記一般式VIで表される部分構造を主鎖に有する重量平均分子量3000以上100000以下のポリマー化合物である請求項1に記載の活性放射線硬化型インク組成物。
    Figure 2011068823

    [一般式(V)中、LおよびLはそれぞれ独立に、2価の連結基を表し、R及びR10はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよく、ヘテロ原子を含んでもよい2価の芳香環基、または脂環式アルキレン基を表す。
    一般式(VI)中、LおよびLはそれぞれ独立に、2価の連結基を表し、R11およびR12はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよく、ヘテロ原子を含んでもよい2価の芳香環基または脂環式アルキレン基を表す。]
  5. さらに重合禁止剤を含有する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の活性放射線硬化型インク組成物。
  6. 前記ラジカル重合性化合物全質量における単官能モノマーの割合が85質量%以上100質量%以下である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の活性放射線硬化型インク組成物。
  7. (1)成型可能な樹脂材料からなる被記録媒体上に、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の活性放射線硬化型インク組成物をインクジェット方式により吐出して画像を形成する工程、
    (2)得られた画像に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記被記録媒体上に硬化した画像を有する印刷物を得る工程、
    及び、(3)前記印刷物を成型加工する工程、を含む印刷物加工体の製造方法。
  8. (1)成型可能な樹脂材料からなる被記録媒体上に、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の活性放射線硬化型インク組成物をインクジェット方式により吐出して画像を形成する工程、
    (2)得られた画像に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記被記録媒体上に硬化した画像を有する印刷物を得る工程、
    及び、(4)前記印刷物を打ち抜き加工する工程、を含む印刷物加工体の製造方法。
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