JP2009079152A - インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面の膜強度が強く、耐擦過性に優れ、表面のべとつきが抑制された画像を形成しうるインク組成物、および該インク組成物を用いたインクジェット記録方法、及び印刷物を提供する。
【解決手段】分子内に、少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物と重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを少なくとも含有することを特徴とするインク組成物。
【選択図】なし
【解決手段】分子内に、少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物と重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを少なくとも含有することを特徴とするインク組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、インクジェット記録用として好適に用いられるインク組成物、インクジェット記録方法、およびこれを用いた印刷物に関する。
3員環、4員環などの環状エーテル化合物は、高い反応性を示すことが知られており、光カチオン重合や酸無水物を用いる熱重合が適用される硬化性組成物に含まれる重合性化合物として利用されている(例えば、特許文献1および2参照)。
一方、画像データ信号に基づき、紙などの被記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型および溶融型熱転写方式、インクジェット方式などがある。中でも、インクジェット方式は、安価な装置で実施可能であり、且つ、必要とされる画像部のみにインクを射出して被記録媒体上に直接画像形成を行うため、インクを効率良く使用でき、ランニングコストが安い。更に、騒音が少なく、画像記録方式として優れている。
インクジェット方式によれば、普通紙のみならずプラスチックシート、金属板など非吸水性の被記録媒体にも印字可能であるが、印字する際の高速化および高画質化が重要な課題となっており、印字後の液滴の乾燥、硬化に要する時間が、印刷物の生産性や印字画像の鮮鋭度に大きく影響する性質を有している。
インクジェット方式によれば、普通紙のみならずプラスチックシート、金属板など非吸水性の被記録媒体にも印字可能であるが、印字する際の高速化および高画質化が重要な課題となっており、印字後の液滴の乾燥、硬化に要する時間が、印刷物の生産性や印字画像の鮮鋭度に大きく影響する性質を有している。
インクジェット方式の一つとして、放射線の照射により、硬化可能なインクジェット記録用インクを用いた記録方式がある。この方法によれば、インク射出後直ちにまたは一定の時間後に放射線照射し、インク液滴を硬化させることで、印字の生産性が向上し、鮮鋭な画像を形成することができる。
紫外線などの放射線の照射により硬化可能なインクジェット記録用インクの高感度化を達成することにより、放射線に対し高い硬化性が付与され、インクジェット記録の生産性向上、消費電力低減、放射線発生器への負荷軽減による高寿命化、不充分硬化に基づく低分子物質の揮発発生の防止など、多くの利益が生じる。
紫外線などの放射線の照射により硬化可能なインクジェット記録用インクの高感度化を達成することにより、放射線に対し高い硬化性が付与され、インクジェット記録の生産性向上、消費電力低減、放射線発生器への負荷軽減による高寿命化、不充分硬化に基づく低分子物質の揮発発生の防止など、多くの利益が生じる。
このような放射線、例えば、紫外線による硬化型インクジェット方式は、比較的低臭気であり、速乾性、インク吸収性の無い被記録媒体への記録が出来る点で、近年注目されつつあり、被記録媒体への密着性に優れ、紫外線硬化時の収縮率が小さいカチオン重合型インク組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照)。但し、これらカチオン重合型インクは、経時で発生した酸に基づく反応により、保存時の安定性が充分ではなく、実用化には大きな障害となっていた。このため、保存安定性を改良する試みとして、塩基性化合物や熱塩基発生剤を添加する技術が提案されている(例えば、特許文献4〜6参照)が、塩基性化合物が露光により発生した酸の機能を阻害するためにインクの硬化感度が低下するという新たな問題が発生することがわかった。
しかし、近年、画像情報をコンピュータを用いて電子的に処理、蓄積、出力するディジタル化技術が広く普及し、それに対応した新しい画像出力方式が求められるようになった。特に、現像液による処理を経ないで印刷版を作製しうる方法が検討され、インクジェット記録用インク組成物によって直接平版印刷版を作製する方法が検討されている(例えば、特許文献7参照)。これは、好ましくは親水性の支持体表面にインクジェット方式等によってインクを画像様に吐出し、これに活性放射線を照射して硬化させ、所望の画像(好ましくは、疎水性画像)を有する印刷版を得るものである。
また、上記の他にも、インクジェット記録用インク組成物によって平版印刷版を作製する方法として、フッ素基含有ポリマーを有するインク組成物を用いた方法が検討されている(例えば、特許文献8参照)。
平版印刷版の画像部を形成するためには、支持体上に吐出されたインクの硬化性、支持体との密着性、等が望まれているが、これらの平版印刷版を重ねた状態で輸送する場合、輸送時の平版印刷版同士の擦れが発生したり、平版印刷版に形成された画像が、その画像と接している別の平版印刷版の基板に転写されるという問題があり、耐擦過性や画像形成後における画像のべとつきを改善することが望まれているのが現状である。
特開平11−43540号公報
特開平11−60702号公報
特開平9−183928号公報
特開2003−312121公報
特開2003−341217公報
特開2004−91558公報
特開昭54−117203号公報
特開2006−182970号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、表面の膜強度が強く、耐擦過性に優れ、表面のべとつきが抑制された画像を形成しうる放射線硬化性のインクジェットに好適に用いられるインク組成物、および該インク組成物を用いたインクジェット記録方法、及び印刷物を提供することにある。
前記目的を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 分子内に、少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物と重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを少なくとも含有することを特徴とするインク組成物である。
<2> カチオン重合性単官能モノマーを、インク組成物の全固形分に対して50質量%以上含有することを特徴とする<1>に記載のインク組成物である。
<3> 少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物を、インク組成物の全固形分に対して3質量%以上20質量%以下含有することを特徴とする<1>に記載のインク組成物である。
<4> 重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを、インク組成物の全固形分に対して0.1質量%以上3質量%以下含有することを特徴とする<1>に記載のインク組成物である。
<5> 前記重合性基を有するフッ素基含有ポリマーの重量平均分子量は、5,000以上30,000以下であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1つに記載のインク組成物である。
<6> 着色剤を含有することを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1つに記載のインク組成物である。
<7> インクジェット記録用であることを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1つに記載のインク組成物である。
<8> エンボス加工、真空成形、圧空成形および真空圧空成形から選択される少なくとも一種を施すインク印刷物に使用することを特徴とする<1>〜<7>のいずれか1つに記載のインク組成物である。
<1> 分子内に、少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物と重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを少なくとも含有することを特徴とするインク組成物である。
<2> カチオン重合性単官能モノマーを、インク組成物の全固形分に対して50質量%以上含有することを特徴とする<1>に記載のインク組成物である。
<3> 少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物を、インク組成物の全固形分に対して3質量%以上20質量%以下含有することを特徴とする<1>に記載のインク組成物である。
<4> 重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを、インク組成物の全固形分に対して0.1質量%以上3質量%以下含有することを特徴とする<1>に記載のインク組成物である。
<5> 前記重合性基を有するフッ素基含有ポリマーの重量平均分子量は、5,000以上30,000以下であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1つに記載のインク組成物である。
<6> 着色剤を含有することを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1つに記載のインク組成物である。
<7> インクジェット記録用であることを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1つに記載のインク組成物である。
<8> エンボス加工、真空成形、圧空成形および真空圧空成形から選択される少なくとも一種を施すインク印刷物に使用することを特徴とする<1>〜<7>のいずれか1つに記載のインク組成物である。
<9> 被記録媒体上に、<1>〜<8>のいずれか1つに記載のインク組成物をインクジェット記録装置により吐出する工程と、吐出されたインク組成物に活性放射線を照射してインク組成物を硬化する工程と、を含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<10> 前記活性放射線が、発光ピーク波長が350nm〜420nmの範囲にあり、かつ被記録媒体表面での最高照度が10mW/cm2〜2,000mW/cm2となる紫外線を発生する発光ダイオードにより照射される紫外線であることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録方法である。
<10> 前記活性放射線が、発光ピーク波長が350nm〜420nmの範囲にあり、かつ被記録媒体表面での最高照度が10mW/cm2〜2,000mW/cm2となる紫外線を発生する発光ダイオードにより照射される紫外線であることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録方法である。
<11> 上記<9>または<10>に記載のインクジェット記録方法によって記録されたことを特徴とする印刷物である。
<12> 前記<1>〜<8>のいずれか1項に記載のインク組成物を支持体上に吐出する工程と、吐出されたインク組成物に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させることにより、前記インク組成物が硬化してなる疎水性画像を前記支持体上に形成する工程と、を含む平版印刷版の製造方法である。
<13> 前記<12>に記載の平版印刷版の製造方法によって製造された平版印刷版である。
本発明の作用は明確ではないが、以下のように推定される。
本発明のインク組成物に含有される(C)重合性基を有するフッ素基含有ポリマーは表面エネルギーが低く、その重合性基を有するフッ素基含有ポリマーにより表面がコートされ、耐擦過性に優れた画像を形成することができるものと思われる。更に、分子内に、少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物もまたその低い表面エネルギーにより、表面偏在化し、表面付近で該重合性基を有するフッ素基含有ポリマーと重合することにより表面の膜強度を向上させる。また、(C)重合性基を有するフッ素基含有ポリマーによって表面の重合性基の密度が高くすることができ、硬化後の表面粘弾性が向上されることにより、表面のべとつきを抑制した画像を形成することができるものと思われる。このため、本発明のインク組成物を用いれば、耐擦過性及び表面のべとつきの双方が抑制される。
本発明のインク組成物に含有される(C)重合性基を有するフッ素基含有ポリマーは表面エネルギーが低く、その重合性基を有するフッ素基含有ポリマーにより表面がコートされ、耐擦過性に優れた画像を形成することができるものと思われる。更に、分子内に、少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物もまたその低い表面エネルギーにより、表面偏在化し、表面付近で該重合性基を有するフッ素基含有ポリマーと重合することにより表面の膜強度を向上させる。また、(C)重合性基を有するフッ素基含有ポリマーによって表面の重合性基の密度が高くすることができ、硬化後の表面粘弾性が向上されることにより、表面のべとつきを抑制した画像を形成することができるものと思われる。このため、本発明のインク組成物を用いれば、耐擦過性及び表面のべとつきの双方が抑制される。
本発明によれば、表面膜強度、耐擦過性に優れ、且つ表面のべとつきが抑制された画像を形成しうるインク組成物、および該インク組成物を用いたインクジェット記録方法、及び印刷物を提供することができる。
<インク組成物>
本発明のインク組成物は、分子内に、少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物、及び重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを少なくとも含有することを特徴とする。
本発明のインク組成物を用いることにより、表面膜強度、耐擦過性に優れ、且つ表面のべとつきが抑制された画像を形成することができる。
本発明のインク組成物は、分子内に、少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物、及び重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを少なくとも含有することを特徴とする。
本発明のインク組成物を用いることにより、表面膜強度、耐擦過性に優れ、且つ表面のべとつきが抑制された画像を形成することができる。
また、本発明のインク組成物は、支持体等の被記録媒体に画像を形成した後に加工を施す態様においても好適に用いることができる。
今日において、成形加工が施された加飾シート等の印刷物は、様々な用途で使用されている。例えば、電化製品等に使用されるメンブレンスイッチ表面シートは、薄プラスチックシート(膜厚約100μmのPET、ポリカーボネート、ポリスチレン等)にイメージ(画像)が形成された後、スイッチ部分(クリック部分)にクリック感を出す目的で、エンボス加工が施される。またその他、印刷物をマット調に仕上げたり、デザイン上立体感を出すため、画像を形成した後の印刷物にエンボス加工を施す例が多く見られる。
今日において、成形加工が施された加飾シート等の印刷物は、様々な用途で使用されている。例えば、電化製品等に使用されるメンブレンスイッチ表面シートは、薄プラスチックシート(膜厚約100μmのPET、ポリカーボネート、ポリスチレン等)にイメージ(画像)が形成された後、スイッチ部分(クリック部分)にクリック感を出す目的で、エンボス加工が施される。またその他、印刷物をマット調に仕上げたり、デザイン上立体感を出すため、画像を形成した後の印刷物にエンボス加工を施す例が多く見られる。
また、飲料水、茶やジュースなどの飲料商品の自動販売機が広く普及しており、これらの自動販売機には、販売される商品を示すダミー展示物が展示されている。これらのダミー展示物としては、まず透明性の熱可塑性樹脂シートに加飾印刷を施した(画像を形成した)平らな支持体を作製し、その後に実物大の飲料商品容器の半割の形にまで深絞り加工して立ち上がりの高い成形品(場合によっては25mm以上の深絞り)を作り、その背面より照明を与えることによって商品イメージを強くアピールするように作製されている。
これらのような加飾された熱可塑性樹脂シートの深絞り成形品を作製するための加工方法としては、真空成形や圧空成形あるいは真空圧空成形が最も好適である。真空成形は原理的に、平坦な支持体を予め熱変形可能な温度まで予熱し、これを金型へ減圧によって吸引して延伸しながら金型に圧着冷却するものであり、圧空成形は金型の反対側から加圧して金型に圧着冷却するものである。また真空圧空成形は、前記減圧および加圧を同時に行うものである。
これらの加工が施される印刷物に用いられるインクの性能としては、得られた画像(印刷物)がひび割れや剥離等を起こしにくく、硬化膜の耐衝撃性、柔軟性、基材密着性に富むものが求められている。これに対し、本発明のインク組成物は、重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを有していることから、表面を効率よく硬化することができるため衝撃に強く、更に、バルクを柔軟な膜(粘弾性が低い軟らかい膜)にしても表面の硬化性(粘弾性が高いべとつきが無い膜)を確保することができるため、画像形成後に上記加工が施される用途において、特に良好な効果を発揮することができる。またさらに、本発明のインク組成物は、少なくとも1つのビシクロ環またはトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物を含有している。この少なくとも1つのビシクロ環またはトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物は、側鎖間のファンデルワールス力が大きく、結晶性が良好である。単官能のこのような化合物をインク組成物に添加することで分子間架橋構造、すなわち、共有結合性の架橋構造に比較して運動性に優れる物理的な架橋構造を形成するため、インク組成物中に添加することにより、高密度架橋構造を達成する目的で汎用される多官能重合性化合物を多量に含むことなく、高強度の硬化膜が形成され、且つ、分子間架橋構造に起因し、形成された硬化皮膜の柔軟性及び耐擦過性にも優れることになる。
尚、本発明のインク組成物の用途としては、上記の中でも特に真空成型用が好ましい。
これらの加工が施される印刷物に用いられるインクの性能としては、得られた画像(印刷物)がひび割れや剥離等を起こしにくく、硬化膜の耐衝撃性、柔軟性、基材密着性に富むものが求められている。これに対し、本発明のインク組成物は、重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを有していることから、表面を効率よく硬化することができるため衝撃に強く、更に、バルクを柔軟な膜(粘弾性が低い軟らかい膜)にしても表面の硬化性(粘弾性が高いべとつきが無い膜)を確保することができるため、画像形成後に上記加工が施される用途において、特に良好な効果を発揮することができる。またさらに、本発明のインク組成物は、少なくとも1つのビシクロ環またはトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物を含有している。この少なくとも1つのビシクロ環またはトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物は、側鎖間のファンデルワールス力が大きく、結晶性が良好である。単官能のこのような化合物をインク組成物に添加することで分子間架橋構造、すなわち、共有結合性の架橋構造に比較して運動性に優れる物理的な架橋構造を形成するため、インク組成物中に添加することにより、高密度架橋構造を達成する目的で汎用される多官能重合性化合物を多量に含むことなく、高強度の硬化膜が形成され、且つ、分子間架橋構造に起因し、形成された硬化皮膜の柔軟性及び耐擦過性にも優れることになる。
尚、本発明のインク組成物の用途としては、上記の中でも特に真空成型用が好ましい。
また、本発明のインク組成物は、放射線の照射により硬化が可能なインク組成物である。ここで、本発明で言う「放射線」とは、その照射により組成物中において開始種を発生させうるエネルギーを付与することができるものであれば、特に制限はなく、広くα線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含するものである。中でも、硬化感度および装置の入手容易性の観点からは、紫外線および電子線が好ましく、特に紫外線が好ましい。従って、本発明のインク組成物としては、放射線として、紫外線を照射することにより硬化可能なインク組成物であることが好ましい。
また、本発明のインク組成物は、前記放射線により硬化して画像を形成するため、開始剤、重合性モノマー、および着色剤を含有することが好ましい。
また、本発明のインク組成物は、前記放射線により硬化して画像を形成するため、開始剤、重合性モノマー、および着色剤を含有することが好ましい。
以下、本発明のインク組成物を詳細に説明するにあたり、少なくとも一つのビシクロ環またはトリシクロ環置換基を有する環状エーテル基を含む部分構造を有する化合物(特定重合性化合物)〕について、次に、「重合性基を有するフッ素基含有ポリマー(以下、単に「本発明におけるフッ素系ポリマー」と称す場合がある)」について詳述し、その後その他の成分について説明する。
本発明における特定重合性化合物は、分子内に(A)置換基を有していてもよい環状エーテルと、そこに連結する(B)ビシクロ環又はトリシクロ環置換基を備える構造を有する化合物である。
本発明における特定重合性化合物は、分子内に(A)置換基を有していてもよい環状エーテルと、そこに連結する(B)ビシクロ環又はトリシクロ環置換基を備える構造を有する化合物である。
((A)環状エーテル)
特定重合性化合物は、部分構造として(A)環状エーテルを含む。環状エーテルは、環員数が3以上であり、反応性の観点から、環員数が3〜4であることが好ましい。また、環状エーテルに含まれる炭素原子数は2〜9であることが好ましく、炭素原子数が2〜6であることがより好ましい。また、単環であってもよいし、多環であってもよい。
特定重合性化合物は、部分構造として(A)環状エーテルを含む。環状エーテルは、環員数が3以上であり、反応性の観点から、環員数が3〜4であることが好ましい。また、環状エーテルに含まれる炭素原子数は2〜9であることが好ましく、炭素原子数が2〜6であることがより好ましい。また、単環であってもよいし、多環であってもよい。
環状エーテルは、カチオン重合性の観点から、下記に示す環状エーテルであることが特に好ましい。
これらの環状エーテルには、置換基が導入されていてもよい。導入しうる置換基としては、例えば、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜18のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリールオキシ基、炭素数1〜18のアルキルアミノ基、炭素数6〜10のアリールアミノ基等が挙げられる。
また、これらの環状エーテルに、以下に説明する(B)ビシクロ、トリシクロ環置換基が付加する位置は任意であり、また、適切な連結基を介して結合していてもよく、連結基もまた、環状エーテルの環構造を形成するどの炭素原子と結合していてもよい。
また、これらの環状エーテルに、以下に説明する(B)ビシクロ、トリシクロ環置換基が付加する位置は任意であり、また、適切な連結基を介して結合していてもよく、連結基もまた、環状エーテルの環構造を形成するどの炭素原子と結合していてもよい。
((B)ビシクロ環又はトリシクロ環置換基)
特定重合性化合物は、環状エーテル構造に加え、その環状エーテル構造に結合するビシクロ環置換基及びトリシクロ環置換基から選択される特定置換基を分子内に少なくとも1つ有する。
本発明におけるビシクロ環置換基、トリシクロ環置換基とは、鎖式構造まで開くのに必要な環原子間結合の切断の数が3回の場合をトリシクロ環、2回の場合をビシクロ環という。その構造内の環を形成する原子に制限はないが、好ましくは、酸素又は炭素からなる環が好ましく、更に好ましくは、炭素原子からなる環が好ましい。これらの環構造を形成する炭素原子数は6〜18であることが好ましく、7〜12であることが好ましい。
特定重合性化合物は、環状エーテル構造に加え、その環状エーテル構造に結合するビシクロ環置換基及びトリシクロ環置換基から選択される特定置換基を分子内に少なくとも1つ有する。
本発明におけるビシクロ環置換基、トリシクロ環置換基とは、鎖式構造まで開くのに必要な環原子間結合の切断の数が3回の場合をトリシクロ環、2回の場合をビシクロ環という。その構造内の環を形成する原子に制限はないが、好ましくは、酸素又は炭素からなる環が好ましく、更に好ましくは、炭素原子からなる環が好ましい。これらの環構造を形成する炭素原子数は6〜18であることが好ましく、7〜12であることが好ましい。
これらのなかでも、デカヒドロナフチル基、ジシクロペンタジエニル基、ジシクロペンチル基、イソボニル基、ノルボニル基、アダマンチル基の構造を有するような置換基が好ましく、更に、ジシクロペンタジエニル基、ジシクロペンチル基、アダマンチル基が好ましい。
このような置換基は、特定重合性化合物の分子内に少なくとも1つ有すればよく、好ましくは、1〜2有するものである。
このような置換基は、特定重合性化合物の分子内に少なくとも1つ有すればよく、好ましくは、1〜2有するものである。
(連結基)
前記(A)環状エーテルに(B)ビシクロ、トリシクロ環置換基が結合する際には、直接でも、或いは、任意の2価の連結基を介して結合されていてもよく、インク組成物の物性及び効果の観点からはこの(B)特定置換基は環状エーテル構造の近傍にあることが好ましく、そのような観点からは原子数が1〜6程度が好ましく、1〜4が更に好ましい。なお、本発明における「主骨格を構成する原子数」とは、(A)環状エーテルと(B)ビシクロ、トリシクロ環置換基とを連結する原子団中、これらを連結するためのみに使用される原子の数を指す。
連結基としては、−O−、−CH2−、−C(O)−などの連結ブロックを含んで構成される連結基であって、これらの連結ブロック2つ以上、結合手同士を任意に結合して形成される2価の連結基を挙げることができる。
前記(A)環状エーテルに(B)ビシクロ、トリシクロ環置換基が結合する際には、直接でも、或いは、任意の2価の連結基を介して結合されていてもよく、インク組成物の物性及び効果の観点からはこの(B)特定置換基は環状エーテル構造の近傍にあることが好ましく、そのような観点からは原子数が1〜6程度が好ましく、1〜4が更に好ましい。なお、本発明における「主骨格を構成する原子数」とは、(A)環状エーテルと(B)ビシクロ、トリシクロ環置換基とを連結する原子団中、これらを連結するためのみに使用される原子の数を指す。
連結基としては、−O−、−CH2−、−C(O)−などの連結ブロックを含んで構成される連結基であって、これらの連結ブロック2つ以上、結合手同士を任意に結合して形成される2価の連結基を挙げることができる。
以下に、本発明における特定重合性化合物の代表的な具体例を挙げるが、本発明はこれらの具体例に何ら限定されるものではない。
本発明における特定重合性化合物は、例えば、下記の方法で合成することができる。
下記の方法で合成することができる。
(1)原料
脱ハロゲン化水素反応であるモトイの方法(Motoi、et.Al.,Bull.Chem.Soc.Jpn.61,1998)及び同様な脱スルホン酸反応に準拠して、環状エーテル化合物を製造できるものであれば、いずれの原料も使用することができる。環状エーテル化合物を製造できるものであれば、いずれの原料も使用することができる。具体的には、下記一般式(II)で表されるハロゲン化又はスルホン酸エステル構造を有する環状エーテル化合物と、前記特定部分構造を有するアルコールとのエーテル化反応により、特定重合性化合物を製造することができる。
下記の方法で合成することができる。
(1)原料
脱ハロゲン化水素反応であるモトイの方法(Motoi、et.Al.,Bull.Chem.Soc.Jpn.61,1998)及び同様な脱スルホン酸反応に準拠して、環状エーテル化合物を製造できるものであれば、いずれの原料も使用することができる。環状エーテル化合物を製造できるものであれば、いずれの原料も使用することができる。具体的には、下記一般式(II)で表されるハロゲン化又はスルホン酸エステル構造を有する環状エーテル化合物と、前記特定部分構造を有するアルコールとのエーテル化反応により、特定重合性化合物を製造することができる。
一般式(II)中、Xはハロゲン原子又はスルホン酸エステル基等の脱離基を表し、mは1以上の整数を示す。
より具体的な一般式(II)で表されるハロゲン化又はスルホン酸エステル化オキセタン化合物としては、例えば、3−クロロメチル−3−メチルオキセタン、3−ブロモエチル−3−エチルオキセタン、3−メチル−3−ヨードプロピルオキセタン、3−エチル−3−メチルスルホニルオキシメチルオキセタン、3−クロロメチル−3−エチルオキセタン、3−エチル−3−ブロモプロピルオキセタン、3−クロロメチル−3−プロピルオキセタン、3−ブロモエチル−3−プロピルオキセタン、3−ブロモプロピル−3−プロピルオキセタン等の1種単独あるいは2種以上の組合わせが挙げられる。
より具体的な一般式(II)で表されるハロゲン化又はスルホン酸エステル化オキセタン化合物としては、例えば、3−クロロメチル−3−メチルオキセタン、3−ブロモエチル−3−エチルオキセタン、3−メチル−3−ヨードプロピルオキセタン、3−エチル−3−メチルスルホニルオキシメチルオキセタン、3−クロロメチル−3−エチルオキセタン、3−エチル−3−ブロモプロピルオキセタン、3−クロロメチル−3−プロピルオキセタン、3−ブロモエチル−3−プロピルオキセタン、3−ブロモプロピル−3−プロピルオキセタン等の1種単独あるいは2種以上の組合わせが挙げられる。
また、より具体的な前記特定部分構造を有するアルコール化合物としては、1−アダマンタノール、ボルネロール、デカヒドロ−2−ナフトール、ヒドロキシジシクロペンタジエン、イソボルネオール等が挙げられる。
また、一般式(II)で表されるハロゲン化又はスルホン酸エステル化オキセタン化合物と、前記特定部分構造を有するアルコール化合物との反応割合は特に制限されるものではないが、前記特定部分構造を有するアルコール化合物1モルあたり、一般式(II)で表されるハロゲン化又はスルホン酸エステル化オキセタン化合物を0.05〜0.6モルの範囲内で反応させることが好ましい。更に、前記特定部分構造を有するアルコール化合物1モルあたり、一般式(II)で表されるハロゲン化又はスルホン酸エステル化オキセタン化合物を0.2モル〜0.5モルの範囲内で反応させることがより好ましい。
(2)反応温度
一般式(II)で表されるオキセタン化合物を製造する際の反応温度について説明する。前記2成分を反応させるための反応温度としては、オキセタン化合物の収率等を考慮して定められるが、原料化合物同士の反応性や収率向上、及び、使用可能な有機溶媒選択の自由度といった観点からは、0℃〜100℃の範囲内の温度が好ましく、10℃〜90℃の範囲内の値とするのがより好ましく、20℃〜80℃の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
一般式(II)で表されるオキセタン化合物を製造する際の反応温度について説明する。前記2成分を反応させるための反応温度としては、オキセタン化合物の収率等を考慮して定められるが、原料化合物同士の反応性や収率向上、及び、使用可能な有機溶媒選択の自由度といった観点からは、0℃〜100℃の範囲内の温度が好ましく、10℃〜90℃の範囲内の値とするのがより好ましく、20℃〜80℃の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
(3)反応時間
次に、一般式(II)で表されるオキセタン化合物を製造する際の反応時間について説明する。反応時間は、オキセタン化合物の収率や反応温度等を考慮して定められるが、例えば、反応温度を前記の好ましい範囲である0℃〜100℃の反応温度において、10分〜100時間の範囲内の値とするのが好ましい。この反応時間の範囲において、未反応原料の残留を抑制し、高い生産性を達成することができる。オキセタン化合物を製造する際の反応時間は、30分〜50時間の範囲内の値とするのがより好ましく、1時間〜10時間の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
次に、一般式(II)で表されるオキセタン化合物を製造する際の反応時間について説明する。反応時間は、オキセタン化合物の収率や反応温度等を考慮して定められるが、例えば、反応温度を前記の好ましい範囲である0℃〜100℃の反応温度において、10分〜100時間の範囲内の値とするのが好ましい。この反応時間の範囲において、未反応原料の残留を抑制し、高い生産性を達成することができる。オキセタン化合物を製造する際の反応時間は、30分〜50時間の範囲内の値とするのがより好ましく、1時間〜10時間の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
(4)反応雰囲気(pH)
一般式(II)で表されるオキセタン化合物を製造する際の反応雰囲気(pH)について説明する。反応雰囲気(pH値)は、オキセタン化合物の収率等を考慮して定められるが、副反応の抑制と使用原料選択の自由度といった観点からは、例えば、5〜14の範囲内の値とするのが好ましい。オキセタン化合物を製造する際のpH値は、より好ましくは6〜14の範囲であり、さらに好ましくは、7〜14の範囲内の値である。なお、このような範囲内の値にpH値を調整するために、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、t−ブトキシカリウム等のアルカリを添加使用することが好ましい。
一般式(II)で表されるオキセタン化合物を製造する際の反応雰囲気(pH)について説明する。反応雰囲気(pH値)は、オキセタン化合物の収率等を考慮して定められるが、副反応の抑制と使用原料選択の自由度といった観点からは、例えば、5〜14の範囲内の値とするのが好ましい。オキセタン化合物を製造する際のpH値は、より好ましくは6〜14の範囲であり、さらに好ましくは、7〜14の範囲内の値である。なお、このような範囲内の値にpH値を調整するために、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、t−ブトキシカリウム等のアルカリを添加使用することが好ましい。
(5)相間移動触媒
一般式(II)で表されるオキセタン化合物を製造する際に使用する相間移動触媒について説明する。前記特定部分構造を有するアルコール化合物と一般式(II)で表されるハロゲン化又はスルホン酸エステル化オキセタン化合物との反応性を向上させる目的で、反応時に相間移動触媒を添加することが好ましい。添加量としては、添加による反応性、収率の向上などの効果発現性と得られたオキセタン化合物の精製の容易性の観点から、例えば、原料の総量を100重量部としたときに、相間移動触媒の添加量を0.1重量部〜30重量部の範囲内の値とするのが好ましい。原料100重量部あたり、1.0重量部〜20.0重量部の範囲内の値とするのがより好ましく、2.0重量部〜10.0重量部の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
一般式(II)で表されるオキセタン化合物を製造する際に使用する相間移動触媒について説明する。前記特定部分構造を有するアルコール化合物と一般式(II)で表されるハロゲン化又はスルホン酸エステル化オキセタン化合物との反応性を向上させる目的で、反応時に相間移動触媒を添加することが好ましい。添加量としては、添加による反応性、収率の向上などの効果発現性と得られたオキセタン化合物の精製の容易性の観点から、例えば、原料の総量を100重量部としたときに、相間移動触媒の添加量を0.1重量部〜30重量部の範囲内の値とするのが好ましい。原料100重量部あたり、1.0重量部〜20.0重量部の範囲内の値とするのがより好ましく、2.0重量部〜10.0重量部の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
また、相間移動触媒の種類についても、特に制限されるものではないが、例えば、4級アンモニウム塩化合物及び4級ホスホニウム塩化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。より具体的には、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、トリエチルヘキサデシルアンモニウムブロミド、トリオクチルメチルアンモニウムブロミド、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド、トリエチルヘキサデシルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド等が挙げられ、これらは1種単独で用いられてもよく、2種以上の組合わせて用いてもよい。
(6)有機溶媒
前記特定部分構造を有するアルコール化合物と一般式(II)で表されるハロゲン化又はスルホン酸エステル化オキセタン化合物を製造する際に使用する有機溶媒について説明する。かかる有機溶剤としては、原料について良溶媒であり、また、製造が容易となる観点から、大気圧下での沸点が250℃以下の液体であることが好ましい。このような有機溶媒の例を挙げると、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびシクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルおよびγ−ブチロラクトンなどのエステル類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、DMSO,DMF,DMAなどの非プロトン性極性溶媒が挙げられ、これらは1種単独で用いられてもよく、2種以上の組合わせて用いてもよい。
前記特定部分構造を有するアルコール化合物と一般式(II)で表されるハロゲン化又はスルホン酸エステル化オキセタン化合物を製造する際に使用する有機溶媒について説明する。かかる有機溶剤としては、原料について良溶媒であり、また、製造が容易となる観点から、大気圧下での沸点が250℃以下の液体であることが好ましい。このような有機溶媒の例を挙げると、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびシクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルおよびγ−ブチロラクトンなどのエステル類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、DMSO,DMF,DMAなどの非プロトン性極性溶媒が挙げられ、これらは1種単独で用いられてもよく、2種以上の組合わせて用いてもよい。
上記製造方法により得られた化合物は、1H−NMR、IRスペクトルにより構造を確認することができる。
本発明のインク組成物における特定重合性化合物の含有量は、インク組成物全固形分に対し、1質量%〜30質量%が好ましく、3質量%〜20質量%がより好ましく、5質量%〜10質量%が更に好ましい。
この特定化合物は常温で固体又は、粘度10mPa〜200mPaの化合物であり、結晶性に優れ、硬化後の被膜特性にも優れるが、インク組成物に添加得する場合には、液状の粘度の低い重合性化合物或いは適切な溶剤を共存させることが好ましく、硬化性の観点からは、液状の粘度の低い重合性化合物とともに用いることが好ましい。
この特定化合物は常温で固体又は、粘度10mPa〜200mPaの化合物であり、結晶性に優れ、硬化後の被膜特性にも優れるが、インク組成物に添加得する場合には、液状の粘度の低い重合性化合物或いは適切な溶剤を共存させることが好ましく、硬化性の観点からは、液状の粘度の低い重合性化合物とともに用いることが好ましい。
本発明のインク組成物には、本発明の効果を損ねない範囲で、特定重合性化合物と共に、以下に詳述する他の重合性化合物(カチオン重合性化合物)を併用することができる。なお、前述のように、特定重合性化合物は常温で液状であるため、常温で液状の重合性化合物を共存させることが好ましい。このような液状の重合性化合物としては、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン等を挙げることができる。
また、組成物の硬化時の収縮を効果的に抑制するといった観点からは、特定重合性化合物と、他の重合性化合物として以下に説明するような、エポキシ化合物又は特定重合性化合物に含まれない他のオキセタン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、ビニルエーテル化合物とを併用することが好ましい。
また、組成物の硬化時の収縮を効果的に抑制するといった観点からは、特定重合性化合物と、他の重合性化合物として以下に説明するような、エポキシ化合物又は特定重合性化合物に含まれない他のオキセタン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、ビニルエーテル化合物とを併用することが好ましい。
(重合性基を有するフッ素基含有ポリマー)
本発明のインク組成物に含有される重合性基を有するフッ素基含有ポリマーは下記(A)または(B)に記載の要件を満たすものであることが好ましい。
本発明のインク組成物に含有される重合性基を有するフッ素基含有ポリマーは下記(A)または(B)に記載の要件を満たすものであることが好ましい。
(A)テロメリゼーション法またはオリゴメリゼーション法により製造されたフルオロ脂肪族化合物から誘導される基(フルオロ脂肪族基ともいう)を側鎖に有するポリマー
(B)下記一般式(I)で表される構成を有するポリマー
(B)下記一般式(I)で表される構成を有するポリマー
(一般式(I)中、R2およびR3はそれぞれ水素原子または炭素数1〜4個のアルキル基を、Yは高分子鎖を、Xは共有結合または2価の連結基(有機基)を、mは0以上の整数を、nは1以上の整数を表す。尚、mが2以上の場合、互いに隣接する炭素上の官能基(即ち、隣り合う炭素にそれぞれ結合しているR2同士やR3同士)は結合して脂肪族環を形成してもよい。)
上記(A)または(B)に記載の要件を満たすポリマーを含む、本発明におけるフッ素系ポリマーは、如何なるポリマーの形態でもよい。具体的な形態としては、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、スチリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、フェノール/ホルムアルデヒド縮合樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、無水マレイン酸/α−オレフィン樹脂、α−ヘテロ置換メタクリル樹脂などを用いることができる。その中でも、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、スチリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂が有用であり、特にアクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂が有用である。
(A)テロメリゼーション法またはオリゴメリゼーション法により製造されたフルオロ脂肪族化合物から誘導される基を側鎖に有するポリマー
本発明におけるフッ素系ポリマーは、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)またはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれる基を側鎖に有するポリマーであることが好ましい。上記フルオロ脂肪族化合物の製造法に関しては、例えば、「フッ素化合物の合成と機能」(監修:石川延男、発行:株式会社シーエムシー、1987)の117〜118ページや、「Chemistry of Organic Fluorine Compounds II」(Monograph 187,Ed by Milos Hudlicky and Attila E.Pavlath,American Chemical Society 1995)の747〜752ページに記載されている。
本発明におけるフッ素系ポリマーは、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)またはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれる基を側鎖に有するポリマーであることが好ましい。上記フルオロ脂肪族化合物の製造法に関しては、例えば、「フッ素化合物の合成と機能」(監修:石川延男、発行:株式会社シーエムシー、1987)の117〜118ページや、「Chemistry of Organic Fluorine Compounds II」(Monograph 187,Ed by Milos Hudlicky and Attila E.Pavlath,American Chemical Society 1995)の747〜752ページに記載されている。
テロメリゼーション法とは、ヨウ化物等の連鎖移動常数の大きいアルキルハライドをテローゲンとして、テトラフルオロエチレン等のフッ素含有ビニル化合物のラジカル重合を行い、テロマーを合成する方法である。具体例として、下記合成例1を示す。
得られた、末端ヨウ素化テロマーは、通常、例えば下記合成例2のごとき適切な末端化学修飾を施され、フルオロ脂肪族化合物へと導かれる。これらの化合物は必要に応じ、さらに所望のモノマー構造へと変換され、フルオロ脂肪族基含有ポリマーの製造に使用される。
上記テロマー法によって合成されるモノマーとしては、下記一般式[TM−1]で表されるモノマーが好ましい。
(上記一般式[TM−1]中、Tは下記(T郡)から選択される1種の基、Zは下記(Z)郡から選択される1種の基、nは0から20の整数を表す。)
尚、上記一般式[TM−1]中、Zで表される基が、下記(Z’郡)から選択される1種の基である化合物は、分子末端のアクリロイル基またはメタクリロイル基を有するため、ビニル重合により簡便に前述のフルオロ脂肪族化合物から誘導される基を側鎖に有するポリマー(即ち本発明におけるフッ素系ポリマー)を得ることができる為、特に好ましい。
本発明におけるフッ素系ポリマーの側鎖に導かれる化合物として好適な、上記テロマー法により製造された化合物の具体例(上記一般式[TM−1]で表されるモノマーを主成分とする化合物)としては、例えば、ダイキン化成品販売株式会社で販売されている、フッ素系化学製品A−1110,A−1210,A−1310,A−1420,A−1620,A−1820,A−2020,A−1260,A−1460,A−1660,A−1860,A−1435,A−1635,A−1835,A−1473,A−1637,A−1837,A−1514,A−3420,A−3620,A−3820,A−4020,A−3260,A−3460,A−3660,A−3860,A−3637,A−3837,A−5210,A−5410,A−5610,A−5810,A−7110,A−7210,A−7310,A−9211,C−1100,C−1200,C−1300,C−1400,C−1500,C−1600,C−1700,C−1800,C−1900,C−2000,C−5200,C−5400,C−5600,C−5800,C−5208,C−5408,C−5608,C−6008,C−8200,C−8300,C−8500,C−9211,C−8208,C−8308,C−8508,C−9216,E−1430,E−1630,E−1830,E−2030,E−3430,E−3630,E−3830,E−4030,E−5244,E−5444,E−5644,E−5844,F−1420,F−1620,F−1820,F−2020、I−1200、I−1300,I−1400,I−1600,I−1700,I−1800,I−2000,I−1420,I−1620,I−1820,I−2020,I−3200,I−3400,I−3600,I−3800,I−4000,I−3620,I−3820,I−4020,I−5200,I−5400,I−5600,I−8208,I−8207,I−8407,I−8607,M−1110,M−1210,M−1420,M−1620,M−1820,M−2020,M−3420,M−3620,M−3820,M−4020,M−3433,M−3633,M−3833,M−4033,M−5210,M−5410,M−5610,M−5810,M−6010,M−7210,M−7310,R−1110,R−1210,R−1420,R−1620,R−1820,R−2020,R−1433,R−1633,R−1833,R−3420,R−3620,R−3820,R−4020,R−3433,R−5210,R−5410,R−5610,R−5810,6010,R−7210,R−7310,U−1310,U−1710や、また、日本メクトロン株式会社にて製造される、CHEMINOX FA、FA−M,FAAC、FAAC−M,FAMAC、FAMAC−M等が挙げられる。
上記テロマー法により製造された化合物は、当業者間で公知の方法により、側鎖にフルオロ脂肪族基を有するポリマーへと容易に導くことができる。
本発明においては、オリゴメリゼーション法(オリゴマー法)により製造されたフルオロ脂肪族化合物も好ましい。オリゴメリゼーション法とはテトラフルオロエチレンをフッ化カリウムやフッ化セシウムなどを触媒として、ジグライム等の極性溶媒中でカチオン重合してオリゴマーを製造する方法である。具体例として、下記合成例3を示す。オリゴマー法によって得られるフルオロ脂肪族化合物は、先述のテロマー法による化合物と同様、重合により得られるオリゴマー中の反応性基(不飽和結合)等を利用し、適切な化学修飾を経て、フルオロ脂肪族化合物から誘導される基を側鎖に有するポリマー(即ち本発明におけるフッ素系ポリマー)に導くことができる。
(B)一般式(I)で表される構成を有するポリマー
本発明においては、インク表面への偏在性の観点から、下記一般式(I)の構成を有する重合性基を有するフッ素基含有ポリマー(本発明におけるフッ素系ポリマー)が好ましい。
本発明においては、インク表面への偏在性の観点から、下記一般式(I)の構成を有する重合性基を有するフッ素基含有ポリマー(本発明におけるフッ素系ポリマー)が好ましい。
(一般式(I)中、R2およびR3はそれぞれ水素原子または炭素数1〜4個のアルキル基を、Yは高分子鎖を、Xは共有結合または2価の連結基(有機基)を、mは0以上の整数を、nは1以上の整数を表す。尚、mが2以上の場合、互いに隣接する炭素上の官能基(即ち、隣り合う炭素にそれぞれ結合しているR2同士やR3同士)は結合して脂肪族環を形成してもよい。)
尚、上記一般式(I)で表される構成を有する本発明におけるフッ素系ポリマーの中でも、一般式(I)における「n」が1〜4であることが好ましい。
すなわち、本発明におけるフッ素系ポリマーとしては、高分子鎖に結合する側鎖部分の構造が下記一般式(IB)で表される構造であり、特に、n=2,3であることが極めて良好な性能であるインクへの溶解性及び表面偏在性を両立するという性能を発現することを見出した。
(一般式(IB)中、R2およびR3、X、m、nはいずれも一般式(I)におけるR2およびR3、X、m、nと同義である)
一般式(I)および一般式(IB)においてR2およびR3で表される炭素数1〜4個のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、R2およびR3として好ましくは水素原子、メチル基であり、より好ましくは水素原子である。
一般式(I)および一般式(IB)において、Xで表される共有結合とは、即ちポリマー主鎖と直接結合する場合を表す。また、2価の連結基(有機基)としては、−O−、−S−、−N(R4)−、−CO−等が挙げられる。これらの中でも−O−がより好ましい。
また、上記R4は水素原子または炭素数1〜4個のアルキル基を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、R4として好ましくは水素原子、メチル基である。
上記一般式(IB)中、mは0以上の整数を表し、2〜8の整数が好ましく、m=2が特に好ましい。また、mが2以上の場合、互いに隣接する炭素上の官能基は結合して脂肪族環を形成してもよい。
上記一般式(IB)中、nは1以上の整数を表し、1〜10の整数が好ましい。ここでnは、特に1〜4が好ましく、さらに本発明におけるフッ素系ポリマー中、nが2、3であることがインクへの溶解性の理由から好ましい。
一般式(I)において、Yは高分子鎖を表す。Yで表される高分子鎖としては、以下のような例が挙げられる。
具体的な形態としてはアクリル樹脂、メタアクリル樹脂、スチリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、フェノール/ホルムアルデヒド縮合樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、無水マレイン酸/α−オレフィン樹脂、α−ヘテロ置換メタクリル樹脂などを用いることができる。その中でも、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、スチリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂が有用であり、特にアクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂が有用である。
具体的な形態としてはアクリル樹脂、メタアクリル樹脂、スチリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、フェノール/ホルムアルデヒド縮合樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、無水マレイン酸/α−オレフィン樹脂、α−ヘテロ置換メタクリル樹脂などを用いることができる。その中でも、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、スチリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂が有用であり、特にアクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂が有用である。
(重合性基を有するフッ素基含有ポリマーの製造方法)
次に、前記(A)および(B)に記載の要件を満たすポリマーを含めた、本発明に係る重合性基を有するフッ素基含有ポリマーのより具体的な製造方法について述べる。本発明におけるフッ素系ポリマーは、適切な重合性モノマーを使用し、縮重合または付加重合、開環重合等の、当業者にとって公知の方法で容易に得ることができる。前記(A)の要件を満たすポリマーは、その際のフッ素含有モノマーの原料を適宜選択することにより製造できる。また、前記(B)の要件を満たすポリマーは、モノマーの製造時および重合時に原料を適宜選択し、更に必要に応じて混合するか重合後のポリマーを混合することにより製造できる。
次に、前記(A)および(B)に記載の要件を満たすポリマーを含めた、本発明に係る重合性基を有するフッ素基含有ポリマーのより具体的な製造方法について述べる。本発明におけるフッ素系ポリマーは、適切な重合性モノマーを使用し、縮重合または付加重合、開環重合等の、当業者にとって公知の方法で容易に得ることができる。前記(A)の要件を満たすポリマーは、その際のフッ素含有モノマーの原料を適宜選択することにより製造できる。また、前記(B)の要件を満たすポリマーは、モノマーの製造時および重合時に原料を適宜選択し、更に必要に応じて混合するか重合後のポリマーを混合することにより製造できる。
以下に、最も有用であり、ポリマーの製造適性にも優れたアクリル樹脂、メタクリル樹脂を例に挙げ、特に前記(B)の要件を満たすポリマー(即ち前記一般式(I)で表される構成を有するポリマー)の製造方法に関しより詳細に説明する。
本発明におけるフッ素系ポリマーのうち、アクリル樹脂に該当するポリマーの好ましい実施態様としては、下記一般式(III)で表されるモノマーを用いて重合したポリマーを挙げることができる。
(一般式(III)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいメチル基または置換基を有してもよいエチル基を、Y0は2価の連結基を、それぞれ表す。また、R2およびR3、X、m、nはいずれも一般式(IB)におけるR2およびR3、X、m、nと同義である。)
尚、一般式(III)においてR1で表されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。また、一般式(III)においてY0で表される2価の連結基としては、一般式(IB)においてXで表される2価の連結基として列挙した具体例が挙げられる。
次いで、本発明に用いられる前記一般式(III)で表されるモノマーの具体例(一般式(I)で表される構成を有するポリマーの製造に用いられるモノマーの具体例を含む)を以下に示す。
本発明に係る重合性基を有するフッ素基含有ポリマー(本発明におけるフッ素系ポリマー)としては、上記一般式(III)で表されるフッ素系モノマーの中でも、一般式(III)におけるnが2〜3の整数であることがインクへの溶解性の理由から好ましい。
尚、本発明におけるフッ素系ポリマーは、表面配向性の観点からフッ素基を1g分子中に4mmol以上含むことが好ましく、インク溶解性の観点からは1g分子中に25mmol以下含むことが好ましい。より好ましい範囲は、1g分子中に4mmol〜8mmolである。
また、本発明に係る重合性基を有するフッ素基含有ポリマー(本発明におけるフッ素系ポリマー)は、べとつき改良の観点から、重合性基を有するモノマーを共重合成分として有することを必須の要件とする。本発明におけるフッ素系ポリマーに含有される重合性基としては、カチオン型重合、アニオン型重合、の重合性基が挙げられ、カチオン型重合の重合性基がより好ましい。
カチオン型重合の重合性基としては環状エーテル重合であることが好ましい。
以下に、カチオン型重合の重合性基について詳述する。
カチオン型重合の重合性基としては環状エーテル重合であることが好ましい。
以下に、カチオン型重合の重合性基について詳述する。
−カチオン型重合の重合性基−
カチオン型重合の重合性基としては、エポキシ基、オキセタン基、オキソラン基などの環状エーテル基を有する置換基が挙げられる。
カチオン型重合の重合性基としては、エポキシ基、オキセタン基、オキソラン基などの環状エーテル基を有する置換基が挙げられる。
重合性基が環状エーテル基である場合、炭素原子数2〜6の環状エーテル基であることが好ましく、炭素原子数2〜3の環状エーテル基であることがより好ましい。また、単環であってもよいし、多環であってもよい。これらの中でも、エポキシ基が特に好ましい。
環状エーテル基として具体的には、カチオン重合性の観点から、下記に示す環状エーテル基であることが特に好ましい。
環状エーテル基として具体的には、カチオン重合性の観点から、下記に示す環状エーテル基であることが特に好ましい。
環状エーテル基を構成する炭素原子には、置換基が導入されていてもよい。導入しうる置換基としては、例えば、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜18のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリールオキシ基、炭素数1〜18のアルキルアミノ基、炭素数6〜10のアリールアミノ基等が挙げられる。
本発明におけるフッ素系ポリマーは、反応性の観点から環状エーテル基を分子1g中に2.5mmol以上含んでいることがより好ましい。
また、本発明におけるフッ素系ポリマーにおいて、分子内に存在する環状エーテルは、同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
また、本発明におけるフッ素系ポリマーにおいて、分子内に存在する環状エーテルは、同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
本発明に係る重合性基を有するフッ素基含有ポリマー(本発明におけるフッ素系ポリマー)の好ましい態様としては、メタクリル樹脂またはアクリル樹脂である。
好ましい重量平均分子量は、5,000〜60,000であり、更に好ましくは5,000〜30,000、特に好ましくは5,000〜20,000である。
本発明におけるフッ素系ポリマーの含有量は、本発明のインク組成物中における全固形分に対し0.05質量%〜5質量%が好ましく、0.13質量%〜3質量%がより好ましく、0.2〜1.5質量%が特に好ましい。
本発明におけるフッ素系ポリマーの効果が最もよく発揮されるのは、インク中の単官能モノマー量が多い態様であり、好ましい単官能モノマー含有量は50質量%〜85質量%である。
好ましい重量平均分子量は、5,000〜60,000であり、更に好ましくは5,000〜30,000、特に好ましくは5,000〜20,000である。
本発明におけるフッ素系ポリマーの含有量は、本発明のインク組成物中における全固形分に対し0.05質量%〜5質量%が好ましく、0.13質量%〜3質量%がより好ましく、0.2〜1.5質量%が特に好ましい。
本発明におけるフッ素系ポリマーの効果が最もよく発揮されるのは、インク中の単官能モノマー量が多い態様であり、好ましい単官能モノマー含有量は50質量%〜85質量%である。
以下に、本発明に係る重合性基を有するフッ素基含有ポリマー(本発明におけるフッ素系ポリマー)の好ましい具体例を挙げる。尚、本発明はこれらの具体例に何ら限定されるものではない。
(重合性モノマー)
本発明のインク組成物には、カチオン重合性化合物の、重合性モノマー(重合性化合物)を含有することが好ましい。
本発明のインク組成物には、カチオン重合性化合物の、重合性モノマー(重合性化合物)を含有することが好ましい。
−カチオン重合性化合物−
本発明に用いうるカチオン重合性化合物としては、後述する、放射線の照射により酸を発生する化合物から発生する酸により重合反応を開始し、硬化する化合物が好ましく、光カチオン重合性モノマーとして知られる各種公知のカチオン重合性のモノマーを使用することができる。カチオン重合性モノマーとしては、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、同2001−40068号、同2001−55507号、同2001−310938号、同2001−310937号、同2001−220526号などの各公報に記載されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
本発明に用いうるカチオン重合性化合物としては、後述する、放射線の照射により酸を発生する化合物から発生する酸により重合反応を開始し、硬化する化合物が好ましく、光カチオン重合性モノマーとして知られる各種公知のカチオン重合性のモノマーを使用することができる。カチオン重合性モノマーとしては、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、同2001−40068号、同2001−55507号、同2001−310938号、同2001−310937号、同2001−220526号などの各公報に記載されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
エポキシ化合物としては、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドなどが挙げられる。
芳香族エポキシドとしては、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルが挙げられ、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
芳香族エポキシドとしては、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルが挙げられ、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましく挙げられる。
脂肪族エポキシドとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテルに代表されるポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂肪族エポキシドとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテルに代表されるポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
本発明に用いることのできる単官能および多官能のエポキシ化合物を詳しく例示する。
単官能エポキシ化合物の例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。
単官能エポキシ化合物の例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。
また、多官能エポキシ化合物の例としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、1,1,3−テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン等が挙げられる。
これらのエポキシ化合物のなかでも、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが、硬化速度に優れるという観点から好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。
ビニルエーテル化合物としては、例えばエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジまたはトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
以下に、単官能ビニルエーテルと多官能ビニルエーテルを詳しく例示する。
単官能ビニルエーテルの例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。
単官能ビニルエーテルの例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。
また、多官能ビニルエーテルの例としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイドジビニルエーテルなどのジビニルエーテル類;トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどの多官能ビニルエーテル類等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、ジまたはトリビニルエーテル化合物が、硬化性、被記録媒体との密着性、形成された画像の表面硬度などの観点から好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。
ビニルエーテル化合物としては、ジまたはトリビニルエーテル化合物が、硬化性、被記録媒体との密着性、形成された画像の表面硬度などの観点から好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。
本発明に使用できるオキセタン化合物としては、特開2001−220526号、同2001−310937号、同2003−341217号の各公報に記載される如き、公知のオキセタン化合物を任意に選択して使用できる。本発明のインク組成物に使用しうるオキセタン環を有する化合物としては、その構造内にオキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。このような化合物を使用することで、組成物の粘度をハンドリング性の良好な範囲に維持することが容易となり、また、インク組成物等に適用した場合において、硬化後の組成物と被記録媒体との高い密着性を得ることができる。
本発明のインク組成物に使用される分子内に1〜2個のオキセタン環を有する化合物としては、下記式(1)〜(3)で示される化合物等が挙げられる。
Ra1は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基を表す。分子内に2つのRa1が存在する場合、それらは同じであっても異なるものであってもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、フルオロアルキル基としては、これらアルキル基の水素のいずれかがフッ素原子で置換されたものが好ましく挙げられる。
Ra2は、水素原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数2〜6個のアルケニル基、芳香環を有する基、炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、アルケニル基としては、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等が挙げられ、芳香環を有する基としては、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等が挙げられる。アルキルカルボニル基としては、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等が、アルキコキシカルボニル基としては、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が、N−アルキルカルバモイル基としては、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等が挙げられる。また、Ra2は置換基を有していてもよく、置換基としては、1〜6のアルキル基、フッ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、フルオロアルキル基としては、これらアルキル基の水素のいずれかがフッ素原子で置換されたものが好ましく挙げられる。
Ra2は、水素原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数2〜6個のアルケニル基、芳香環を有する基、炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、アルケニル基としては、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等が挙げられ、芳香環を有する基としては、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等が挙げられる。アルキルカルボニル基としては、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等が、アルキコキシカルボニル基としては、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が、N−アルキルカルバモイル基としては、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等が挙げられる。また、Ra2は置換基を有していてもよく、置換基としては、1〜6のアルキル基、フッ素原子が挙げられる。
Ra3は、線状または分枝状アルキレン基、線状または分枝状不飽和炭化水素基、カルボニル基またはカルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、カルバモイル基を含むアルキレン基、または、以下に示す基を表す。アルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げられ、ポリ(アルキレンオキシ)基としては、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオキシ)基等が挙げられる。不飽和炭化水素基としては、プロペニレン基、メチルプロペニレン基、ブテニレン基等が挙げられる。
Ra3が上記多価基である場合、Ra4は、水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、またはカルバモイル基を表す。
Ra5は、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF3)2、または、C(CH3)2を表す。
Ra6は、炭素数1〜4個のアルキル基、または、アリール基を表し、nは0〜2,000の整数である。Ra7は炭素数1〜4個のアルキル基、アリール基、または、下記構造を有する1価の基を表す。下記式中、Ra8は炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基であり、mは0〜100の整数である。
Ra5は、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF3)2、または、C(CH3)2を表す。
Ra6は、炭素数1〜4個のアルキル基、または、アリール基を表し、nは0〜2,000の整数である。Ra7は炭素数1〜4個のアルキル基、アリール基、または、下記構造を有する1価の基を表す。下記式中、Ra8は炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基であり、mは0〜100の整数である。
式(1)で表される化合物としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(OXT−101:東亞合成(株)製)、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン(OXT−212:東亞合成(株)製)、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン(OXT−211:東亞合成(株)製)が挙げられる。式(2)で表される化合物としては、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン(OXT−121:東亞合成(株))が挙げられる。また、式(3)で表される化合物としては、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル(OXT−221:東亞合成(株))が挙げられる。
3〜4個のオキセタン環を有する化合物としては、下記式(4)で示される化合物が挙げられる。
式(4)において、Ra1は、前記式(1)におけるのと同義である。また、多価連結基であるRa9としては、例えば、下記A〜Eで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基または下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは、3または4である。
上記Aにおいて、Ra10はメチル基、エチル基またはプロピル基を表す。また、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
また、本発明に好適に使用しうるオキセタン化合物の別の態様として、側鎖にオキセタン環を有する下記式(5)で示される化合物が挙げられる。
式(5)において、Ra8は前記式におけるのと同義である。Ra11はメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基またはトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。また、式(5)において、Ra1は、前記式(1)におけるのと同義である。
このようなオキセタン環を有する化合物については、前記特開2003−341217号公報、段落番号[0021]乃至[0084]に詳細に記載され、ここに記載の化合物は本発明にも好適に使用しうる。
特開2004−91556号公報に記載されたオキセタン化合物も本発明に併用することができる。当該化合物は、同公報の段落番号[0022]乃至[0058]に詳細に記載されている。
本発明に併用される他のオキセタン化合物のなかでも、組成物の粘度と粘着性の観点から、オキセタン環を1個有する化合物を使用することが好ましい。
特開2004−91556号公報に記載されたオキセタン化合物も本発明に併用することができる。当該化合物は、同公報の段落番号[0022]乃至[0058]に詳細に記載されている。
本発明に併用される他のオキセタン化合物のなかでも、組成物の粘度と粘着性の観点から、オキセタン環を1個有する化合物を使用することが好ましい。
本発明のインク組成物にカチオン重合性化合物が用られる場合、インク組成物の全固形分に対して60質量%以上含有することが好ましく、70質量%以上含有することがより好ましい。尚、カチオン重合性化合物の添加量の上限としては、95質量%以下であることが好ましい。
また更に、カチオン重合性化合物の中でもカチオン重合性単官能モノマーを50質量%以上含有することが好ましく、60質量%以上含有することがより好ましい。カチオン重合性単官能モノマーを上記範囲含有することにより、硬化膜の柔軟性が向上する効果が得られる。
また更に、カチオン重合性化合物の中でもカチオン重合性単官能モノマーを50質量%以上含有することが好ましく、60質量%以上含有することがより好ましい。カチオン重合性単官能モノマーを上記範囲含有することにより、硬化膜の柔軟性が向上する効果が得られる。
(開始剤)
本発明のインク組成物は、放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「開始剤」とも称する。)を含有することが好ましい。本発明においては、放射線の照射により発生した酸により、前記した重合性化合物の重合反応が生起し、硬化する。
本発明のインク組成物に用いることのできる開始剤としては、光カチオン重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている光(400nm〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線またはイオンビームなどの照射により酸を発生する化合物を適宜選択して使用することができる。
本発明のインク組成物は、放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「開始剤」とも称する。)を含有することが好ましい。本発明においては、放射線の照射により発生した酸により、前記した重合性化合物の重合反応が生起し、硬化する。
本発明のインク組成物に用いることのできる開始剤としては、光カチオン重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている光(400nm〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線またはイオンビームなどの照射により酸を発生する化合物を適宜選択して使用することができる。
このような開始剤としては、放射線の照射により分解して酸を発生する、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩などのオニウム塩化合物、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネート等のスルホネート化合物などを挙げることができる。
また、その他の本発明に用いられる活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物(開始剤)としては、例えば、S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(1974)、T.S.Bal etal,Polymer,21,423(1980)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号、同 Re 27,992号、特開平3−140140号等に記載のアンモニウム塩、D.C.Necker etal,Macromolecules,17,2468(1984)、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056号等に記載のホスホニウム塩、J.V.Crivello etal,Macromorecules,10(6),1307(1977)、Chem.&Eng.News,Nov.28,p31(1988)、欧州特許第104,143号、同第339,049号、同第410,201号、特開平2−150848号、特開平2−296514号等に記載のヨードニウム塩、
J.V.Crivello etal,Polymer J.17,73 (1985)、J.V.Crivello etal.J.Org.Chem.,43,3055(1978)、W.R.Watt etal,J.PolymerSci.,PolymerChem.Ed.,22,1789(1984)、J.V.Crivello etal,Polymer Bull.,14,279(1985)、J.V.Crivelloetal,Macromorecules,14(5),1141(1981)、J.V.Crivelloetal,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed.,17,2877(1979)、欧州特許第370,693号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第3,902,114号、同4,933,377号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、独国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号、特開平7−28237号、同8−27102号等に記載のスルホニウム塩、
J.V.Crivello etal,Macromorecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello etal,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed.,17,1047(1979)等に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)等に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,905,815号、特公昭46−4605号、特開昭48−36281号、特開昭55−32070号、特開昭60−239736号、特開昭61−169835号、特開昭61−169837号、特開昭62−58241号、特開昭62−212401号、特開昭63−70243号、特開昭63−298339号等に記載の有機ハロゲン化合物、K.Meier et al,J.Rad.Curing,13(4),26(1986)、T.P.Gill et al,Inorg.Chem.,19,3007(1980)、D.Astruc,Acc.Chem.Res.,19(12),377(1986)、特開平2−161445号等に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、
S.Hayase etal,J.Polymer Sci.,25,753(1987)、E.Reichmanis etal,J.Pholymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,23,1(1985)、Q.Q.Zhu etal,J.Photochem.,36,85,39,317(1987)、B.Amit etal,Tetrahedron Lett.,(24)2205(1973)、D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,3571(1965)、P.M.Collins et al,J.Chem.Soc.,Perkin I,1695(1975)、M.Rudinstein etal,Tetrahedron Lett.,(17),1445(1975)、J.W.Walker etal,J.Am.Chem.Soc.,110,7170(1988)、S.C.Busman etal,J.Imaging Technol.,11(4),191(1985)、H.M.Houlihan etal,Macormolecules,21,2001(1988)、P.M.Collins etal,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,532(1972)、S.Hayase etal,Macromolecules,18,1799(1985)、E.Reichmanis etal,J.Electrochem.Soc.,Solid State Sci.Technol.,130(6)、F.M.Houlihan etal,Macromolcules,21,2001(1988)、 欧州特許第0290,750号、同046,083号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343号、米国特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60−198538号、特開昭53−133022号等に記載のO−ニトロベンジル型保護基を有する開始剤、
M.TUNOOKA etal,Polymer Preprints Japan,35(8)、G.Berner etal,J.Rad.Curing,13(4)、W.J.Mijs etal,Coating Technol.,55(697),45(1983),Akzo、H.Adachi etal,Polymer Preprints,Japan,37(3)、欧州特許第0199,672号、同84515号、同044,115号、同第618,564号、同0101,122号、米国特許第4,371,605号、同4,431,774号、特開昭64−18143号、特開平2−245756号、特開平3−140109号等に記載のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、特開昭61−166544号、特開平2−71270号等に記載のジスルホン化合物、特開平3−103854号、同3−103856号、同4−210960号等に記載のジアゾケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物を挙げることができる。
また、これらの光により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖または側鎖に導入した化合物、たとえば、M.E.Woodhouse et al,J.Am.Chem.Soc.,104,5586(1982)、S.P.Pappas et al,J.Imaging Sci.,30(5),218(1986)、S.Kondo etal,Makromol.Chem.,Rapid Commun.,9,625(1988)、Y.Yamada etal,Makromol.Chem.,152,153,163(1972)、J.V.Crivello et al,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed.,17,3845(1979)、米国特許第3,849,137号、独国特許第3,914,407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。たとえば、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロベンジル型保護基を有する開始剤、イミノスルフォネート等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物を挙げることができる。
さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(1980)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、D.H.R.Barton et al,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
本発明に用いることができる開始剤として好ましい化合物として、下記式(b1)、(b2)、(b3)で表される化合物を挙げることができる。
式(b1)において、R201、R202およびR203は、各々独立に有機基を表す。
また、式(b2)(b3)において、R204、R205、R206およびR207は、各々独立に有機基を表す。
X−は、非求核性アニオンを表し、好ましくはスルホン酸アニオン、カルボン酸アニオ
ン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、BF4 −、PF6 −、SbF6 −や以下に示す基などが挙げられ、好ましくは炭素原子を有する有機アニオンである。
また、式(b2)(b3)において、R204、R205、R206およびR207は、各々独立に有機基を表す。
X−は、非求核性アニオンを表し、好ましくはスルホン酸アニオン、カルボン酸アニオ
ン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、BF4 −、PF6 −、SbF6 −や以下に示す基などが挙げられ、好ましくは炭素原子を有する有機アニオンである。
好ましい有機アニオンとしては下式に示す有機アニオンが挙げられる。
Rc1は、有機基を表す。
Rc1における有機基として炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはこれらの複数が、単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。
Rc1における有機基として炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはこれらの複数が、単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。
Rd1は、水素原子、アルキル基を表す。
Rc3、Rc4、Rc5は、各々独立に、有機基を表す。
Rc3、Rc4、Rc5の有機基として、好ましくはRc1における好ましい有機基と同じものを挙げることができ、最も好ましくは炭素数1〜4のパーフロロアルキル基である。
Rc3とRc4が結合して環を形成していてもよい。
Rc3とRc4が結合して形成される基としてはアルキレン基、アリーレン基が挙げられる。好ましくは炭素数2〜4のパーフロロアルキレン基である。
Rc3、Rc4、Rc5は、各々独立に、有機基を表す。
Rc3、Rc4、Rc5の有機基として、好ましくはRc1における好ましい有機基と同じものを挙げることができ、最も好ましくは炭素数1〜4のパーフロロアルキル基である。
Rc3とRc4が結合して環を形成していてもよい。
Rc3とRc4が結合して形成される基としてはアルキレン基、アリーレン基が挙げられる。好ましくは炭素数2〜4のパーフロロアルキレン基である。
Rc1、Rc3〜Rc5の有機基として、最も好ましくは1位がフッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたフェニル基である。フッ素原子またはフロロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。
R201、R202およびR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
R201、R202およびR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(b1−1)、(b1−2)、(b1−3)における対応する基を挙げることができる。
なお、式(b1)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、式(b1)で表される化合物のR201〜R203のうち少なくともひとつが、式(b1)で表される他の化合物におけるR201〜R203の少なくともひとつと直接、または、連結基を介して結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(b1)成分として、以下に説明する化合物(b1−1)、(b1−2)、および(b1−3)を挙げることができる。
化合物(b1−1)は、上記式(b1)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基、シクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基などのアリール基、インドール残基、ピロール残基、などのヘテロアリール基が好ましく、更に好ましくはフェニル基、インドール残基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基としては、炭素数1〜15の直鎖または分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているシクロアルキル基としては、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているシクロアルキル基としては、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
R201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては、炭素数1〜12の直鎖または分岐状アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基であり、最も好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうち、いずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(b1−2)について説明する。
化合物(b1−2)は、式(b1)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、より好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。
化合物(b1−2)は、式(b1)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、より好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。
R201〜R203としてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖または分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができ、直鎖、分岐2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基がより好ましい。
R201〜R203としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができ、環状2−オキソアルキル基がより好ましい。
R201〜R203の直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基としては、好ましくは、上記のアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
R201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(b1−3)とは、以下の式(b1−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
式(b1−3)に於いて、R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、またはハロゲン原子を表す。
R6cおよびR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。
RxおよびRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、またはビニル基を表す。
R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、およびRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成してもよい。
Zc−は、非求核性アニオンを表し、式(b1)に於けるX−の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
R6cおよびR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。
RxおよびRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、またはビニル基を表す。
R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、およびRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成してもよい。
Zc−は、非求核性アニオンを表し、式(b1)に於けるX−の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
R1c〜R7cとしてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜20個、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖および分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖または分岐プロピル基、直鎖または分岐ブチル基、直鎖または分岐ペンチル基)を挙げることができる。
R1c〜R7cのシクロアルキル基として、好ましくは、炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
R1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖および分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖または分岐プロポキシ基、直鎖または分岐ブトキシ基、直鎖または分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、およびRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖状若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基または直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1cからR5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、溶剤溶解性がより向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制されるので好ましい。
RxおよびRyとしてのアルキル基、シクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基、シクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。
RxおよびRyは、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基であることが好ましい。
2−オキソアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
RxおよびRyは、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基であることが好ましい。
2−オキソアルキル基は、R1c〜R5cとしてのアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
Rx、Ryは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基、シクロアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基、シクロアルキル基である。
式(b2)、(b3)中、R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。X−は、非求核性アニオンを表し、式(b1)に於けるX−の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
R204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
R204〜R207としてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖または分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。R204〜R207としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
R204〜R207としてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖または分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。R204〜R207としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
使用してもよい活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物として、更に、下記式(b4)、(b5)、(b6)で表される化合物を挙げることができる。
式(b4)〜(b6)中、Ar3およびAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
R206、R207およびR208は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基またはアリーレン基を表す。
R206、R207およびR208は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基またはアリーレン基を表す。
開始剤のなかでも好ましいものとしては、式(b1)〜(b3)で表される化合物を挙げることができる。これらの開始剤の中でも、スルホニウム塩構造を有するものが好ましく、トリアリールスルホニウム塩構造を有するものがより好ましく、トリ(クロロフェニル)スルホニウム塩構造を有するものが特に好ましい。トリ(クロロフェニル)スルホニウム塩構造を有する開始剤としては、例えば、開始剤の好ましい化合物例として以下に列挙される、化合物例(b−37)〜(b−40)が挙げられる。
本発明に用いることのできる開始剤の好ましい化合物例〔(b−1)〜(b−96)〕を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明に用いることのできる開始剤の好ましい化合物例〔(b−1)〜(b−96)〕を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、特開2002−122994号公報、段落番号〔0029〕乃至〔0030〕に記載のオキサゾール誘導体、s−トリアジン誘導体なども好適に用いられる。
特開2002−122994号公報、段落番号〔0037〕乃至〔0063〕に例示されるオニウム塩化合物、スルホネート系化合物も本発明に好適に使用しうる。
特開2002−122994号公報、段落番号〔0037〕乃至〔0063〕に例示されるオニウム塩化合物、スルホネート系化合物も本発明に好適に使用しうる。
開始剤は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
インク組成物中の開始剤の含有量は、インク組成物の全固形分換算で、0.1質量%〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5質量%〜10質量%、更に好ましくは1質量%〜7質量%である。
インク組成物中の開始剤の含有量は、インク組成物の全固形分換算で、0.1質量%〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5質量%〜10質量%、更に好ましくは1質量%〜7質量%である。
(着色剤)
本発明においては、着色剤を含有してもよい。
本発明に用いることのできる着色剤としては、特に制限はないが、耐候性に優れ、色再現性に富んだ顔料および油溶性染料が好ましく、溶解性染料等の任意の公知の着色剤から選択して使用することができる。本発明のインク組成物またはインクジェット記録用インク組成物に好適に使用し得る着色剤は、硬化反応である重合反応において重合禁止剤として機能しないことが好ましい。これは、活性放射線による硬化反応の感度を低下させないためである。
本発明においては、着色剤を含有してもよい。
本発明に用いることのできる着色剤としては、特に制限はないが、耐候性に優れ、色再現性に富んだ顔料および油溶性染料が好ましく、溶解性染料等の任意の公知の着色剤から選択して使用することができる。本発明のインク組成物またはインクジェット記録用インク組成物に好適に使用し得る着色剤は、硬化反応である重合反応において重合禁止剤として機能しないことが好ましい。これは、活性放射線による硬化反応の感度を低下させないためである。
−顔料−
顔料としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料および無機顔料、または顔料を、分散媒として不溶性の樹脂等に分散させたもの、或いは顔料表面に樹脂をグラフト化したもの等を用いることができる。また、樹脂粒子を染料で染色したもの等も用いることができる。
これらの顔料としては、例えば、伊藤征司郎編「顔料の辞典」(2000年刊)、W.Herbst,K.Hunger「Industrial Organic Pigments」、特開2002−12607号公報、特開2002−188025号公報、特開2003−26978号公報、特開2003−342503号公報に記載の顔料が挙げられる。
顔料としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料および無機顔料、または顔料を、分散媒として不溶性の樹脂等に分散させたもの、或いは顔料表面に樹脂をグラフト化したもの等を用いることができる。また、樹脂粒子を染料で染色したもの等も用いることができる。
これらの顔料としては、例えば、伊藤征司郎編「顔料の辞典」(2000年刊)、W.Herbst,K.Hunger「Industrial Organic Pigments」、特開2002−12607号公報、特開2002−188025号公報、特開2003−26978号公報、特開2003−342503号公報に記載の顔料が挙げられる。
本発明において使用できる有機顔料および無機顔料の具体例としては、例えば、イエロー色を呈するものとして、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG等),C.I.ピグメントイエロー74の如きモノアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー12(ジスアジイエローAAA等)、C.I.ピグメントイエロー17の如きジスアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー180の如き非ベンジジン系のアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー100(タートラジンイエローレーキ等)の如きアゾレーキ顔料、C.I.ピグメントイエロー95(縮合アゾイエローGR等)の如き縮合アゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー115(キノリンイエローレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントイエロー18(チオフラビンレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、フラバントロンイエロー(Y−24)の如きアントラキノン系顔料、イソインドリノンイエロー3RLT(Y−110)の如きイソインドリノン顔料、キノフタロンイエロー(Y−138)の如きキノフタロン顔料、イソインドリンイエロー(Y−139)の如きイソインドリン顔料、C.I.ピグメントイエロー153(ニッケルニトロソイエロー等)の如きニトロソ顔料、C.I.ピグメントイエロー117(銅アゾメチンイエロー等)の如き金属錯塩アゾメチン顔料等が挙げられる。
赤或いはマゼンタ色を呈するものとして、C.I.ピグメントレッド3(トルイジンレッド等)の如きモノアゾ系顔料、C.I.ピグメントレッド38(ピラゾロンレッドB等)の如きジスアゾ顔料、C.I.ピグメントレッド53:1(レーキレッドC等)やC.I.ピグメントレッド57:1(ブリリアントカーミン6B)の如きアゾレーキ顔料、C.I.ピグメントレッド144(縮合アゾレッドBR等)の如き縮合アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド174(フロキシンBレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントレッド81(ローダミン6G’レーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントレッド177(ジアントラキノニルレッド等)の如きアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド88(チオインジゴボルドー等)の如きチオインジゴ顔料、C.I.ピグメントレッド194(ペリノンレッド等)の如きペリノン顔料、C.I.ピグメントレッド149(ペリレンスカーレット等)の如きペリレン顔料、C.I.ピグメントバイオレット19(無置換キナクリドン)、C.I.ピグメントレッド122(キナクリドンマゼンタ等)の如きキナクリドン顔料、C.I.ピグメントレッド180(イソインドリノンレッド2BLT等)の如きイソインドリノン顔料、C.I.ピグメントレッド83(マダーレーキ等)の如きアリザリンレーキ顔料等が挙げられる。
青或いはシアン色を呈する顔料として、C.I.ピグメントブルー25(ジアニシジンブルー等)の如きジスアゾ系顔料、C.I.ピグメントブルー15(フタロシアニンブルー等)の如きフタロシアニン顔料、C.I.ピグメントブルー24(ピーコックブルーレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントブルー1(ビクロチアピュアブルーBOレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントブルー60(インダントロンブルー等)の如きアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントブルー18(アルカリブルーV−5:1)の如きアルカリブルー顔料等が挙げられる。
緑色を呈する顔料として、C.I.ピグメントグリーン7(フタロシアニングリーン)、C.I.ピグメントグリーン36(フタロシアニングリーン)の如きフタロシアニン顔料、C.I.ピグメントグリーン8(ニトロソグリーン)等の如きアゾ金属錯体顔料等が挙げられる。
オレンジ色を呈する顔料として、C.I.ピグメントオレンジ66(イソインドリンオレンジ)の如きイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ51(ジクロロピラントロンオレンジ)の如きアントラキノン系顔料が挙げられる。
オレンジ色を呈する顔料として、C.I.ピグメントオレンジ66(イソインドリンオレンジ)の如きイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ51(ジクロロピラントロンオレンジ)の如きアントラキノン系顔料が挙げられる。
黒色を呈する顔料として、カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック等が挙げられる。
白色顔料の具体例としては、塩基性炭酸鉛(2PbCO3Pb(OH)2、いわゆる、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、いわゆる、ジンクホワイト)、酸化チタン(TiO2、いわゆる、チタンホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3、いわゆる、チタンストロンチウムホワイト)などが利用可能である。
白色顔料の具体例としては、塩基性炭酸鉛(2PbCO3Pb(OH)2、いわゆる、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、いわゆる、ジンクホワイト)、酸化チタン(TiO2、いわゆる、チタンホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3、いわゆる、チタンストロンチウムホワイト)などが利用可能である。
ここで、酸化チタンは他の白色顔料と比べて比重が小さく、屈折率が大きく化学的、物理的にも安定であるため、顔料としての隠蔽力や着色力が大きく、更に、酸やアルカリ、その他の環境に対する耐久性にも優れている。したがって、白色顔料としては酸化チタンを利用することが好ましい。もちろん、必要に応じて他の白色顔料(列挙した白色顔料以外であってもよい。)を使用してもよい。
顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル等の分散装置を用いることができる。
顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体等を挙げることができる。また、Zeneca社のSolsperseシリーズなどの市販の高分子分散剤を用いることも好ましい。
また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。
顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体等を挙げることができる。また、Zeneca社のSolsperseシリーズなどの市販の高分子分散剤を用いることも好ましい。
また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。
本発明のインク組成物において、顔料などの諸成分の分散媒としては、溶剤を添加してもよく、また、無溶媒で、低分子量成分であるカチオン重合性化合物を分散媒として用いてもよいが、本発明が適用されるインク組成物は、放射線硬化型のインクであり、インクを被記録媒体上に適用後、硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。これは、硬化されたインク画像中に、溶剤が残留すると、耐溶剤性が劣化したり、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じるためである。このような観点から、分散媒としては、カチオン重合性化合物を用い、中でも、最も粘度が低いカチオン重合性モノマーを選択することが分散適性やインク組成物のハンドリング性向上の観点から好ましい。
顔料の平均粒径は、0.02μm〜0.4μmにするのが好ましく、0.02μm〜0.1μmとするのが更に好ましく、より好ましくは、0.02μm〜0.07μmの範囲である。
顔料粒子の平均粒径を上記好ましい範囲となるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
顔料粒子の平均粒径を上記好ましい範囲となるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
−染料−
本発明に用いることのできる染料は、油溶性のものが好ましい。具体的には、25℃での水への溶解度(水100gに溶解する色素の質量)が1g以下であるものを意味し、好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.1g以下である。従って、所謂、水に不溶性の油溶性染料が好ましく用いられる。
本発明に用いることのできる染料は、油溶性のものが好ましい。具体的には、25℃での水への溶解度(水100gに溶解する色素の質量)が1g以下であるものを意味し、好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.1g以下である。従って、所謂、水に不溶性の油溶性染料が好ましく用いられる。
本発明に用いることのできる染料は、インク組成物に必要量溶解させるために上記記載の染料母核に対して油溶化基を導入することも好ましい。
油溶化基としては、長鎖、分岐アルキル基、長鎖、分岐アルコキシ基、長鎖、分岐アルキルチオ基、長鎖、分岐アルキルスルホニル基、長鎖、分岐アシルオキシ基、長鎖、分岐アルコキシカルボニル基、長鎖、分岐アシル基、長鎖、分岐アシルアミノ基長鎖、分岐アルキルスルホニルアミノ基、長鎖、分岐アルキルアミノスルホニル基およびこれら長鎖、分岐置換基を含むアリール基、アリールオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールカルボニルオキシ基、アリールアミノカルボニル基、アリールアミノスルホニル基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げられる。
また、カルボン酸、スルホン酸を有する水溶性染料に対して、長鎖、分岐アルコール、アミン、フェノール、アニリン誘導体を用いて油溶化基であるアルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノスルホニル基、アリールアミノスルホニル基に変換することにより染料を得てもよい。
油溶化基としては、長鎖、分岐アルキル基、長鎖、分岐アルコキシ基、長鎖、分岐アルキルチオ基、長鎖、分岐アルキルスルホニル基、長鎖、分岐アシルオキシ基、長鎖、分岐アルコキシカルボニル基、長鎖、分岐アシル基、長鎖、分岐アシルアミノ基長鎖、分岐アルキルスルホニルアミノ基、長鎖、分岐アルキルアミノスルホニル基およびこれら長鎖、分岐置換基を含むアリール基、アリールオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールカルボニルオキシ基、アリールアミノカルボニル基、アリールアミノスルホニル基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げられる。
また、カルボン酸、スルホン酸を有する水溶性染料に対して、長鎖、分岐アルコール、アミン、フェノール、アニリン誘導体を用いて油溶化基であるアルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノスルホニル基、アリールアミノスルホニル基に変換することにより染料を得てもよい。
前記油溶性染料としては、融点が200℃以下のものが好ましく、融点が150℃以下であるものがより好ましく、融点が100℃以下であるものが更に好ましい。融点が低い油溶性染料を用いることにより、インク組成物中での色素の結晶析出が抑制され、インク組成物の保存安定性が良くなる。
また、退色、特にオゾンなどの酸化性物質に対する耐性や硬化特性を向上させるために、酸化電位が貴である(高い)ことが望ましい。このため、本発明で用いる油溶性染料として、酸化電位が1.0V(vs SCE)以上であるものが好ましく用いられる。酸化電位は高いほうが好ましく、酸化電位が1.1V(vsSCE)以上のものがより好ましく、1.15V(vs SCE)以上のものが特に好ましい。
また、退色、特にオゾンなどの酸化性物質に対する耐性や硬化特性を向上させるために、酸化電位が貴である(高い)ことが望ましい。このため、本発明で用いる油溶性染料として、酸化電位が1.0V(vs SCE)以上であるものが好ましく用いられる。酸化電位は高いほうが好ましく、酸化電位が1.1V(vsSCE)以上のものがより好ましく、1.15V(vs SCE)以上のものが特に好ましい。
イエロー色の染料としては、特開2004−250483号公報の記載の一般式(Y−I)で表される構造の化合物が好ましい。
特に好ましい染料は、特開2004−250483号公報の段落番号[0034]に記載されている一般式(Y−II)〜(Y−IV)で表される染料であり、具体例として特開2004−250483号公報の段落番号[0060]から[0071]に記載の化合物が挙げられる。尚、該公報記載の一般式(Y−I)の油溶性染料はイエローのみでなく、ブラックインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
特に好ましい染料は、特開2004−250483号公報の段落番号[0034]に記載されている一般式(Y−II)〜(Y−IV)で表される染料であり、具体例として特開2004−250483号公報の段落番号[0060]から[0071]に記載の化合物が挙げられる。尚、該公報記載の一般式(Y−I)の油溶性染料はイエローのみでなく、ブラックインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
マゼンタ色の染料としては、特開2002−114930号公報に記載の一般式(3)、(4)で表される構造の化合物が好ましく、具体例としては、特開2002−114930号公報の段落[0054]〜[0073]に記載の化合物が挙げられる。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号公報の段落番号[0084]から[0122]に記載されている一般式(M−1)〜(M−2)で表されるアゾ染料であり、具体例として特開2002−121414号公報の段落番号[0123]から[0132]に記載の化合物が挙げられる。尚、該公報記載の一般式(3)、(4)、(M−1)〜(M−2)の油溶性染料はマゼンタのみでなく、ブラックインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号公報の段落番号[0084]から[0122]に記載されている一般式(M−1)〜(M−2)で表されるアゾ染料であり、具体例として特開2002−121414号公報の段落番号[0123]から[0132]に記載の化合物が挙げられる。尚、該公報記載の一般式(3)、(4)、(M−1)〜(M−2)の油溶性染料はマゼンタのみでなく、ブラックインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
シアン色の染料としては、特開2001−181547号公報に記載の式(I)〜(IV)で表される染料、特開2002−121414号公報の段落番号[0063]から[0078]に記載されている一般式(IV−1)〜(IV−4)で表される染料が好ましいものとして挙げられ、具体例として特開2001−181547号公報の段落番号[0052]から[0066]、特開2002−121414号公報の段落番号[0079]から[0081]に記載の化合物が挙げられる。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号公報の段落番号[0133]から[0196]に記載されている一般式(C−I)、(C−II)で表されるフタロシアニン染料であり、更に一般式(C−II)で表されるフタロシアニン染料が好ましい。この具体例としては、特開2002−121414号公報の段落番号[0198]から[0201]に記載の化合物が挙げられる。尚、前記式(I)〜(IV)、(IV−1)〜(IV−4)、(C−I)、(C−II)の油溶性染料はシアンのみでなく、ブラックインクやグリーンインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号公報の段落番号[0133]から[0196]に記載されている一般式(C−I)、(C−II)で表されるフタロシアニン染料であり、更に一般式(C−II)で表されるフタロシアニン染料が好ましい。この具体例としては、特開2002−121414号公報の段落番号[0198]から[0201]に記載の化合物が挙げられる。尚、前記式(I)〜(IV)、(IV−1)〜(IV−4)、(C−I)、(C−II)の油溶性染料はシアンのみでなく、ブラックインクやグリーンインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
これらの着色剤は、インク組成物中、固形分換算で、1質量%〜20質量%添加されることが好ましく、2質量%〜10質量%がより好ましい。
(その他の成分)
以下に、必要に応じて本発明に用いることのできる種々の添加剤について述べる。
以下に、必要に応じて本発明に用いることのできる種々の添加剤について述べる。
−紫外線吸収剤−
本発明においては、得られる画像の耐候性向上、退色防止の観点から、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤、などが挙げられる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、固形分換算で0.5質量%〜15質量%であることが好ましい。
本発明においては、得られる画像の耐候性向上、退色防止の観点から、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤、などが挙げられる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、固形分換算で0.5質量%〜15質量%であることが好ましい。
−増感剤−
本発明には、開始剤の酸発生効率の向上、感光波長の長波長化の目的で、必要に応じ、増感剤を添加してもよい。増感剤としては、開始剤に対し、電子移動機構またはエネルギー移動機構で増感させるものであれば、何れでもよい。好ましくは、アントラセン、9,10−ジアルコキシアントラセン、ピレン、ペリレンなどの芳香族多縮環化合物、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、ミヒラーケトンなどの芳香族ケトン化合物、フェノチアジン、N−アリールオキサゾリジノンなどのヘテロ環化合物が挙げられる。添加量は目的に応じて適宜選択されるが、開始剤に対し0.01モル%〜1モル%で用いることが好ましく、0.1モル%〜0.5モル%がより好ましい。
本発明には、開始剤の酸発生効率の向上、感光波長の長波長化の目的で、必要に応じ、増感剤を添加してもよい。増感剤としては、開始剤に対し、電子移動機構またはエネルギー移動機構で増感させるものであれば、何れでもよい。好ましくは、アントラセン、9,10−ジアルコキシアントラセン、ピレン、ペリレンなどの芳香族多縮環化合物、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、ミヒラーケトンなどの芳香族ケトン化合物、フェノチアジン、N−アリールオキサゾリジノンなどのヘテロ環化合物が挙げられる。添加量は目的に応じて適宜選択されるが、開始剤に対し0.01モル%〜1モル%で用いることが好ましく、0.1モル%〜0.5モル%がより好ましい。
−酸化防止剤−
組成物の安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許、同第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1質量%〜8質量%であることが好ましい。
組成物の安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許、同第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1質量%〜8質量%であることが好ましい。
−褪色防止剤−
本発明には、各種の有機系および金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類、などが挙げられる。前記金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体、などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式および化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1質量%〜8質量%であることが好ましい。
本発明には、各種の有機系および金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類、などが挙げられる。前記金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体、などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式および化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1質量%〜8質量%であることが好ましい。
−導電性塩類−
本発明には、吐出物性の制御を目的として、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
本発明には、吐出物性の制御を目的として、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
−溶剤−
本発明には、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインク組成物全体に対し0.1質量%〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1質量%〜3質量%の範囲である。
本発明には、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインク組成物全体に対し0.1質量%〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1質量%〜3質量%の範囲である。
−高分子化合物−
本発明には、膜物性を調整するため、各種高分子化合物を添加することができる。高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。これらのうち、アクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。更に、高分子結合材の共重合組成として、「カルボキシル基含有モノマー」、「メタクリル酸アルキルエステル」、または「アクリル酸アルキルエステル」を構造単位として含む共重合体も好ましく用いられる。
本発明には、膜物性を調整するため、各種高分子化合物を添加することができる。高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。これらのうち、アクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。更に、高分子結合材の共重合組成として、「カルボキシル基含有モノマー」、「メタクリル酸アルキルエステル」、または「アクリル酸アルキルエステル」を構造単位として含む共重合体も好ましく用いられる。
−界面活性剤−
本発明には、界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。なお、前記界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)および固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
本発明には、界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。なお、前記界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)および固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
この他にも、必要に応じて、例えば、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのワックス類、ポリオレフィンやPET等の被記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤーなどを含有させることができる。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などである。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などである。
(インク組成物の好ましい態様)
本発明のインク組成物をインクジェット記録用インクとして使用する場合には、吐出性を考慮し、吐出時の温度(例えば、40℃〜80℃、好ましくは25℃〜30℃)において、粘度が、好ましくは1mPa・s〜30mPa・sであり、より好ましくは3mPa・s〜20mPa・sである。例えば、本発明のインク組成物の室温(25℃〜30℃)における粘度は、好ましくは3〜50mPa・s、より好ましくは5mPa・s〜25mPa・sである。本発明のインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク浸透を回避し、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となる。更にインク液滴着弾時のインクの滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善されるので好ましい。
本発明のインク組成物をインクジェット記録用インクとして使用する場合には、吐出性を考慮し、吐出時の温度(例えば、40℃〜80℃、好ましくは25℃〜30℃)において、粘度が、好ましくは1mPa・s〜30mPa・sであり、より好ましくは3mPa・s〜20mPa・sである。例えば、本発明のインク組成物の室温(25℃〜30℃)における粘度は、好ましくは3〜50mPa・s、より好ましくは5mPa・s〜25mPa・sである。本発明のインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク浸透を回避し、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となる。更にインク液滴着弾時のインクの滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善されるので好ましい。
本発明のインク組成物の表面張力は、好ましくは20mN/m〜30mN/m、より好ましくは23mN/m〜28mN/mである。ポリオレフィン、PET、コート紙、非コート紙など様々な被記録媒体へ記録する場合、滲みおよび浸透の観点から、20mN/m以上が好ましく、濡れ性の点はで30mN/m以下が好ましい。
本発明のインク組成物は、インクジェット記録用インクとして好適に用いられる。インクジェット記録用インクとして用いる場合には、インク組成物をインクジェットプリンターにより被記録媒体に射出し、その後、射出されたインク組成物に放射線を照射して硬化して記録を行う。
<インクジェット記録方法、および印刷物>
本発明のインク組成物が好適に適用されるインクジェット記録方法(本発明のインクジェット記録方法)について、以下説明する。
本発明のインクジェット記録方法は、上記した本発明のインク組成物を、被記録媒体(支持体、記録材料等)上にインクジェット記録装置により吐出する工程、および、吐出されたインク組成物に活性放射線を照射してインク組成物を硬化する工程、を含むことを特徴とする。硬化したインク組成物は、被記録媒体上に画像を形成する。
本発明のインク組成物が好適に適用されるインクジェット記録方法(本発明のインクジェット記録方法)について、以下説明する。
本発明のインクジェット記録方法は、上記した本発明のインク組成物を、被記録媒体(支持体、記録材料等)上にインクジェット記録装置により吐出する工程、および、吐出されたインク組成物に活性放射線を照射してインク組成物を硬化する工程、を含むことを特徴とする。硬化したインク組成物は、被記録媒体上に画像を形成する。
本発明のインクジェット記録方法に適用しる被記録媒体としては、特に制限はなく、通常の非コート紙、コート紙などの紙類、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性樹脂材料あるいは、それをフィルム状に成形した樹脂フィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルム等を挙げることができる。その他、被記録媒体材料として使用しうるプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが挙げられる。また、金属類や、ガラス類も被記録媒体として使用可能である。
更に、本発明に適用しうる被記録材料としては、後述する平版印刷版の支持体が挙げられる。
更に、本発明に適用しうる被記録材料としては、後述する平版印刷版の支持体が挙げられる。
本発明のインクジェット記録方法に適用される活性放射線としては、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、赤外光線、電子線などが挙げられる。活性放射線のピーク波長は、200nm〜600nmであることが好ましく、300nm〜450nmであることがより好ましく、350nm〜420nmであることがさらに好ましい。また、活性放射線の出力は、2,000mJ/cm2以下であることが好ましく、より好ましくは、10mJ/cm2〜2,000mJ/cm2であり、さらに好ましくは、20mJ/cm2〜1,000mJ/cm2であり、特に好ましくは、50mJ/cm2〜800mJ/cm2である。
特に、本発明のインクジェット記録方法では、放射線照射が、発光波長ピークが350nm〜420nmであり、かつ、前記被記録媒体表面での最高照度が10mW/cm2〜2,000mW/cm2となる紫外線を発生する発光ダイオードから照射されることが好ましい。
特に、本発明のインクジェット記録方法では、放射線照射が、発光波長ピークが350nm〜420nmであり、かつ、前記被記録媒体表面での最高照度が10mW/cm2〜2,000mW/cm2となる紫外線を発生する発光ダイオードから照射されることが好ましい。
本発明のインクジェット記録方法においては、前述の本発明のインク組成物を用いており且つ活性放射線を照射して該インク組成物を硬化しているため、耐擦過性に優れ、更に表面のべとつきが抑制された画像を形成することができる。尚、活性放射線の照射は、全色を吐出した後まとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
また、本発明の印刷物は、上記のインクジェット記録方法(本発明のインクジェット記録方法)によって、本発明のインク組成物により画像が形成されたものである。
そのため、耐擦過性に優れ、表面のべとつきが抑制された画像を有する印刷物となる。
そのため、耐擦過性に優れ、表面のべとつきが抑制された画像を有する印刷物となる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[実施例1:カチオン重合による画像形成]
《インクの調製》
<イエローインク1>
・C.I.ピグメントイエロー13 3質量部
・光カチオン重合開始剤:トリフェニルスルフォニウム塩
(UVI−6992、ダウケミカル社製) 0.8質量部
・増感色素:9,10−ジブトキシアントラセン 8.1質量部
・重合性化合物
モノマー:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
(セロキサイド2021A:ダイセルユーシービー社製) 5.1質量部
モノマー:3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサノナン
(OXT−221:東亞合成(株)製) 3.8質量部
モノマー:3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン
(OXT−211:東亞合成(株)製) 46.7質量部
モノマー:下記化合物(a−1) 10 質量部
・本発明におけるフッ素系ポリマー:例示化合物(1) 0.9質量部
《インクの調製》
<イエローインク1>
・C.I.ピグメントイエロー13 3質量部
・光カチオン重合開始剤:トリフェニルスルフォニウム塩
(UVI−6992、ダウケミカル社製) 0.8質量部
・増感色素:9,10−ジブトキシアントラセン 8.1質量部
・重合性化合物
モノマー:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
(セロキサイド2021A:ダイセルユーシービー社製) 5.1質量部
モノマー:3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサノナン
(OXT−221:東亞合成(株)製) 3.8質量部
モノマー:3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン
(OXT−211:東亞合成(株)製) 46.7質量部
モノマー:下記化合物(a−1) 10 質量部
・本発明におけるフッ素系ポリマー:例示化合物(1) 0.9質量部
<マゼンタインク1>
・C.I.ピグメントレッド57:1 3質量部
・光カチオン重合開始剤:トリフェニルスルフォニウム塩
(UVI−6992、ダウケミカル社製) 10.8質量部
・増感色素:9,10−ジブトキシアントラセン 8.1質量部
・重合性化合物
モノマー:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
(セロキサイド2021A:ダイセルユーシービー社製) 15.1質量部
モノマー:3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサノナン
(OXT−221:東亞合成(株)製) 3.8質量部
モノマー:3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン
(OXT−211:東亞合成(株)製) 46.7質量部
モノマー:上記化合物(a−1) 10 質量部
・本発明におけるフッ素系ポリマー:例示化合物(1) 0.9質量部
・C.I.ピグメントレッド57:1 3質量部
・光カチオン重合開始剤:トリフェニルスルフォニウム塩
(UVI−6992、ダウケミカル社製) 10.8質量部
・増感色素:9,10−ジブトキシアントラセン 8.1質量部
・重合性化合物
モノマー:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
(セロキサイド2021A:ダイセルユーシービー社製) 15.1質量部
モノマー:3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサノナン
(OXT−221:東亞合成(株)製) 3.8質量部
モノマー:3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン
(OXT−211:東亞合成(株)製) 46.7質量部
モノマー:上記化合物(a−1) 10 質量部
・本発明におけるフッ素系ポリマー:例示化合物(1) 0.9質量部
<シアンインク1>
・C.I.ピグメントブルー15:3 3質量部
・光カチオン重合開始剤:トリフェニルスルフォニウム塩
(UVI−6992、ダウケミカル社製) 10.8質量部
・増感色素:9,10−ジブトキシアントラセン 8.1質量部
・重合性化合物
モノマー:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
(セロキサイド2021A:ダイセルユーシービー社製) 15.1質量部
モノマー:3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサノナン
(OXT−221:東亞合成(株)製) 3.8質量部
モノマー:3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン
(OXT−211:東亞合成(株)製) 46.7質量部
モノマー:上記化合物(a−1) 10 質量部
・本発明におけるフッ素系ポリマー:例示化合物(1) 0.9質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 3質量部
・光カチオン重合開始剤:トリフェニルスルフォニウム塩
(UVI−6992、ダウケミカル社製) 10.8質量部
・増感色素:9,10−ジブトキシアントラセン 8.1質量部
・重合性化合物
モノマー:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
(セロキサイド2021A:ダイセルユーシービー社製) 15.1質量部
モノマー:3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサノナン
(OXT−221:東亞合成(株)製) 3.8質量部
モノマー:3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン
(OXT−211:東亞合成(株)製) 46.7質量部
モノマー:上記化合物(a−1) 10 質量部
・本発明におけるフッ素系ポリマー:例示化合物(1) 0.9質量部
<ブラックインク1>
・C.I.ピグメントブラック7 3質量部
・光カチオン重合開始剤:トリフェニルスルフォニウム塩
(UVI−6992、ダウケミカル社製) 10.8質量部
・増感色素:9,10−ジブトキシアントラセン 8.1質量部
・重合性化合物
モノマー:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
(セロキサイド2021A:ダイセルユーシービー社製) 15.1質量部
モノマー:3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサノナン
(OXT−221:東亞合成(株)製) 3.8質量部
モノマー:3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン
(OXT−211:東亞合成(株)製) 46.7質量部
モノマー:上記化合物(a−1) 10 質量部
・本発明におけるフッ素系ポリマー:例示化合物(1) 0.9質量部
・C.I.ピグメントブラック7 3質量部
・光カチオン重合開始剤:トリフェニルスルフォニウム塩
(UVI−6992、ダウケミカル社製) 10.8質量部
・増感色素:9,10−ジブトキシアントラセン 8.1質量部
・重合性化合物
モノマー:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
(セロキサイド2021A:ダイセルユーシービー社製) 15.1質量部
モノマー:3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサノナン
(OXT−221:東亞合成(株)製) 3.8質量部
モノマー:3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン
(OXT−211:東亞合成(株)製) 46.7質量部
モノマー:上記化合物(a−1) 10 質量部
・本発明におけるフッ素系ポリマー:例示化合物(1) 0.9質量部
以上の様にして調製した粗製の各色インク1を絶対ろ過精度2μmのフィルターにてろ過し、各色のインク1とした。
《インクジェット画像記録》(多色画像の評価)
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有する市販のインクジェット記録装置を用いて、被記録媒体への記録を行った。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱および加温を行った。温度センサーは、インク供給タンクおよびインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に70℃±2℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう駆動した。着弾後はUV光を露光面照度100mW/cm2に集光し、被記録媒体上にインク着弾した0.1秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度および射出周波数を調整した。また、露光時間を可変とし、露光エネルギーを照射した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有する市販のインクジェット記録装置を用いて、被記録媒体への記録を行った。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱および加温を行った。温度センサーは、インク供給タンクおよびインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に70℃±2℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう駆動した。着弾後はUV光を露光面照度100mW/cm2に集光し、被記録媒体上にインク着弾した0.1秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度および射出周波数を調整した。また、露光時間を可変とし、露光エネルギーを照射した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
上記調製した各色インクを用い、環境温度25℃にて、ブラック→シアン→マゼンタ→イエローの順に射出、Integration Technology社製メタルハライドランプVzero085により紫外線を1色毎に照射した。触診で粘着性が無くなる様、完全に硬化するエネルギーとして、1色あたりのトータル露光エネルギーが一律100mJ/cm2で露光した。被記録媒体としては、砂目立てしたアルミニウム支持体、印刷適性を持たせた表面処理済みの透明二軸延伸ポリプロピレンフィルム、軟質塩化ビニルシート、キャストコート紙、市販の再生紙に各カラー画像を記録したところ、いずれもドットの滲みの無い高解像度の画像が得られた。更に、上質紙においてもインクが裏周りすることなく、十分にインクが硬化し、未反応モノマーによる臭気が殆どしなかった。また、フィルムに記録したインクには十分な可とう性があり、折り曲げてもインクにクラックが入ることは無く、セロテープ(登録商標)剥離による密着性テストにおいても問題無かった。
[実施例2]
<マゼンタインク2>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、前記例示化合物(2)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク2を調製した。
<マゼンタインク2>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、前記例示化合物(2)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク2を調製した。
[実施例3]
<マゼンタインク3>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、前記例示化合物(12)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク3を調製した。
<マゼンタインク3>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、前記例示化合物(12)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク3を調製した。
[実施例4]
<マゼンタインク4>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、前記例示化合物(13)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク4を調製した。
<マゼンタインク4>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、前記例示化合物(13)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク4を調製した。
[実施例5]
<マゼンタインク5>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、重合性化合物として用いたモノマーのうち、化合物(a−1)を下記化合物(a−2)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク5を調製した。
<マゼンタインク5>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、重合性化合物として用いたモノマーのうち、化合物(a−1)を下記化合物(a−2)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク5を調製した。
[実施例6]
<マゼンタインク6>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、重合性化合物として用いたモノマーのうち、化合物(a−1)を下記化合物(a−3)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク6を調製した。
<マゼンタインク6>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、重合性化合物として用いたモノマーのうち、化合物(a−1)を下記化合物(a−3)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク6を調製した。
[実施例7]
<マゼンタインク7>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、重合性化合物として用いたモノマーのうち、化合物(a−1)を、下記化合物(a−4)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク7を調製した。
<マゼンタインク7>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、重合性化合物として用いたモノマーのうち、化合物(a−1)を、下記化合物(a−4)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク7を調製した。
[実施例8:カチオン重合による画像形成]
<マゼンタインク8>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、増感色素として用いた「9,10−ジブトキシアントラセン」8.1質量部を、「Darocur ITX(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)」8.1質量部に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク8を調製した。
<マゼンタインク8>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、増感色素として用いた「9,10−ジブトキシアントラセン」8.1質量部を、「Darocur ITX(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)」8.1質量部に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク8を調製した。
[実施例9:カチオン重合による画像形成]
<マゼンタインク9>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた「C.I.ピグメントレッド57:1」3質量部を、下記に示す「油溶性染料M−1 酸化電位+1.37V」3質量部に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク9を調製した。
<マゼンタインク9>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた「C.I.ピグメントレッド57:1」3質量部を、下記に示す「油溶性染料M−1 酸化電位+1.37V」3質量部に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク9を調製した。
[実施例10:カチオン重合による画像形成]
<マゼンタインク10>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた「C.I.ピグメントレッド57:1」3質量部を、下記に示す「油溶性染料M−2(酸化電位 +0.94V)」3質量部に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク10を調製した。
<マゼンタインク10>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた「C.I.ピグメントレッド57:1」3質量部を、下記に示す「油溶性染料M−2(酸化電位 +0.94V)」3質量部に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク10を調製した。
[実施例11]
<マゼンタインク11>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
2質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク11を調製した。
<マゼンタインク11>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
2質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク11を調製した。
[実施例12]
<マゼンタインク12>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
3質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク12を調製した。
<マゼンタインク12>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
3質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク12を調製した。
[実施例13]
<マゼンタインク13>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
5質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク13を調製した。
<マゼンタインク13>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
5質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク13を調製した。
[実施例14]
<マゼンタインク14>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
15質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク14を調製した。
<マゼンタインク14>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
15質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク14を調製した。
[実施例15]
<マゼンタインク15>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
20質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク15を調製した。
<マゼンタインク15>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
20質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク15を調製した。
[実施例16]
<マゼンタインク16>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
21質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク16を調製した。
<マゼンタインク16>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いた化合物(a―1)の含有量を
21質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク16を調製した。
[実施例17]
<マゼンタインク17>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いたフッ素系ポリマーの含有量を
0.09質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク17を調製した。
<マゼンタインク17>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いたフッ素系ポリマーの含有量を
0.09質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク17を調製した。
[実施例18]
<マゼンタインク18>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いたフッ素系ポリマーの含有量を
0.1質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク18を調製した。
<マゼンタインク18>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いたフッ素系ポリマーの含有量を
0.1質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク18を調製した。
[実施例19]
<マゼンタインク19>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いたフッ素系ポリマーの含有量を
2質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク19を調製した。
<マゼンタインク19>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いたフッ素系ポリマーの含有量を
2質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク19を調製した。
[実施例20]
<マゼンタインク20>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いたフッ素系ポリマーの含有量を
3質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク20を調製した。
<マゼンタインク20>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いたフッ素系ポリマーの含有量を
3質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク20を調製した。
[実施例21]
<マゼンタインク21>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いたフッ素系ポリマーの含有量を
3.1質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク21を調製した。
<マゼンタインク21>
実施例1で調製したマゼンタインク1において用いたフッ素系ポリマーの含有量を
3.1質量%とした以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク21を調製した。
[実施例22]
<マゼンタインク22>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記例示化合物に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク22を調製した。
<マゼンタインク22>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記例示化合物に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク22を調製した。
[実施例23]
<マゼンタインク23>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記例示化合物に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク23を調製した。
<マゼンタインク23>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記例示化合物に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク23を調製した。
[実施例24]
<マゼンタインク24>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記例示化合物に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク24を調製した。
[実施例25]
<マゼンタインク25>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記例示化合物に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク25を調製した。
<マゼンタインク25>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記例示化合物に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク25を調製した。
[実施例26]
<マゼンタインク26>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記例示化合物に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク26を調製した。
<マゼンタインク26>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記例示化合物に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク26を調製した。
[比較例1:カチオン重合による画像形成]
<マゼンタインク27>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を添加しなかったこと以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク27を調製した。
<マゼンタインク27>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を添加しなかったこと以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク27を調製した。
[比較例2]
<マゼンタインク28>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記比較化合物(1)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク28を調製した。
<マゼンタインク28>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記比較化合物(1)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク28を調製した。
[比較例3]
<マゼンタインク29>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記比較化合物(2)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク29を調製した。
<マゼンタインク29>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、前記例示化合物(1)を、下記比較化合物(2)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク29を調製した。
[比較例4]
<マゼンタインク30>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、重合性化合物として用いたモノマーのうち、化合物(a−1)を、下記比較用化合物に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク30を調製した。
<マゼンタインク30>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、重合性化合物として用いたモノマーのうち、化合物(a−1)を、下記比較用化合物に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク30を調製した。
[比較例5]
<マゼンタインク31>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、重合性化合物として用いたモノマーのうち、化合物(a−1)を、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサノナン(OXT−221:東亞合成(株)製)(2官能重合性化合物)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク31を調製した。
<マゼンタインク31>
実施例1で調製したマゼンタインク1において、重合性化合物として用いたモノマーのうち、化合物(a−1)を、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサノナン(OXT−221:東亞合成(株)製)(2官能重合性化合物)に変更した以外は、前記マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク31を調製した。
以上の実施例2〜26および比較例1〜5において調製した粗製のマゼンタインク2〜31は、それぞれ絶対ろ過精度2μmのフィルターにてろ過し、マゼンタインク2〜31とした。
(粘度測定方法)
本実施例における粘度測定は、B型粘度計:Brookfield LVDV−I(Brookfield社製)を用い、25℃条件下で、ローターの回転数20rpmで粘度測定を行った。インク組成物調製後の初期粘度を測定した結果を表1に示した。
本実施例における粘度測定は、B型粘度計:Brookfield LVDV−I(Brookfield社製)を用い、25℃条件下で、ローターの回転数20rpmで粘度測定を行った。インク組成物調製後の初期粘度を測定した結果を表1に示した。
《インクジェット画像記録》(単色画像の評価)
以上のようにして調製した、実施例2〜26および比較例1〜5のマゼンタインク2〜31と、実施例1で調製したマゼンタインク1とを用いて、吐出するインクをマゼンタ1色のみに変更した以外は実施例1と同様の方法により、マゼンタ画像を作製した。
以上のようにして調製した、実施例2〜26および比較例1〜5のマゼンタインク2〜31と、実施例1で調製したマゼンタインク1とを用いて、吐出するインクをマゼンタ1色のみに変更した以外は実施例1と同様の方法により、マゼンタ画像を作製した。
《インクジェット画像の評価》
それぞれのインクを用いて、上記方法により形成したマゼンタ画像のうち、軟質塩化ビニルシートに形成した画像について、下記に記載の方法に準じて評価を行った。評価結果を表1に示す。
それぞれのインクを用いて、上記方法により形成したマゼンタ画像のうち、軟質塩化ビニルシートに形成した画像について、下記に記載の方法に準じて評価を行った。評価結果を表1に示す。
(硬化感度の測定)
紫外線照射後の画像面において、粘着感の無くなる露光エネルギー量(mJ/cm2)を硬化感度と定義した。数値が小さいものほど高感度であることを表す。
紫外線照射後の画像面において、粘着感の無くなる露光エネルギー量(mJ/cm2)を硬化感度と定義した。数値が小さいものほど高感度であることを表す。
(ブロッキング性評価)
紫外線照射後の形成した画像上に、PET(サイズ:縦横共に画像形成した軟質塩化ビニルシートと同サイズ、重さ:2g/枚)を500枚重ね載せ、一日放置し、PETへの転写を目視評価した。転写が無い場合を○、転写がある場合を×で評価。
紫外線照射後の形成した画像上に、PET(サイズ:縦横共に画像形成した軟質塩化ビニルシートと同サイズ、重さ:2g/枚)を500枚重ね載せ、一日放置し、PETへの転写を目視評価した。転写が無い場合を○、転写がある場合を×で評価。
(擦過性評価)
軟質塩化ビニルシートを消しゴム(ホシヤ製K−50 Plastic Eraser Keep)で擦り、消しゴムへの転写を評価した。転写が無い場合を○、転写がある場合を×で評価。
(膜強度(鉛筆硬度))
軟質塩化ビニルシートに形成した画像上に 750g の荷重をかけ、走査速度 0.2mm/sec で 20mm, 45℃に傾けた鉛筆にて引掻き、傷のつく芯の硬度を求めた。使用した鉛筆はトンボ社製のもので芯の硬度は6Bから9Hまで17種類ある。
軟質塩化ビニルシートを消しゴム(ホシヤ製K−50 Plastic Eraser Keep)で擦り、消しゴムへの転写を評価した。転写が無い場合を○、転写がある場合を×で評価。
(膜強度(鉛筆硬度))
軟質塩化ビニルシートに形成した画像上に 750g の荷重をかけ、走査速度 0.2mm/sec で 20mm, 45℃に傾けた鉛筆にて引掻き、傷のつく芯の硬度を求めた。使用した鉛筆はトンボ社製のもので芯の硬度は6Bから9Hまで17種類ある。
上記表1中、「Aの含有量」とは、ビシクロ環またはトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物の、インク組成物の全固形分に対する含有量を示す。
また、上記表1中「Bの含有量」とは、フッ素基含有ポリマーの、インク組成物の全固形分に対する含有量を示す。
また、上記表1中「Bの含有量」とは、フッ素基含有ポリマーの、インク組成物の全固形分に対する含有量を示す。
[実施例27:発光ダイオード(LED)による画像形成]
実施例1で調製したマゼンタインク1を使用し、吐出するインクをマゼンタ1色のみに変更し、且つ用いたメタルハライドランプ(Integration Technology社製のVzero085)の代わりに、紫外発光ダイオード(UV−LED)を用いた以外は、実施例1と同様にして、インクジェット画像記録を行った。
尚、上記UV−LEDとしては、日亜化学製のNCCU033を用いた。当該LEDは1チップから波長365nmの紫外光を出力するものであって、500mAの電流を通電することにより、チップから100mWの光が発光される。これを7mm間隔に複数個配列し、被記録媒体(以下、メディアとも言う)表面で0.3W/cm2のパワーが得られる。打滴後露光されるまでの時間、および露光時間はメディアの搬送速度およびヘッドとLEDの搬送方向の距離により変更可能である。本実施例では着弾後、約0.5秒後に露光される。
メディアとの距離および搬送速度の設定に応じて、メディア上の露光エネルギーを0.01〜15J/cm2の間で調整することができる。
実施例1で調製したマゼンタインク1を使用し、吐出するインクをマゼンタ1色のみに変更し、且つ用いたメタルハライドランプ(Integration Technology社製のVzero085)の代わりに、紫外発光ダイオード(UV−LED)を用いた以外は、実施例1と同様にして、インクジェット画像記録を行った。
尚、上記UV−LEDとしては、日亜化学製のNCCU033を用いた。当該LEDは1チップから波長365nmの紫外光を出力するものであって、500mAの電流を通電することにより、チップから100mWの光が発光される。これを7mm間隔に複数個配列し、被記録媒体(以下、メディアとも言う)表面で0.3W/cm2のパワーが得られる。打滴後露光されるまでの時間、および露光時間はメディアの搬送速度およびヘッドとLEDの搬送方向の距離により変更可能である。本実施例では着弾後、約0.5秒後に露光される。
メディアとの距離および搬送速度の設定に応じて、メディア上の露光エネルギーを0.01〜15J/cm2の間で調整することができる。
[比較例6:発光ダイオード(LED)による画像形成]
実施例1において、マゼンタインク1の代わりに比較例1にて調製したマゼンタインク27を用いた以外は、実施例27と同様にしてインクジェット画像記録を行った。
[比較例7:発光ダイオード(LED)による画像形成]
実施例1において、マゼンタインク1の代わりに比較例4にて調製したマゼンタインク30を用いた以外は、実施例27と同様にしてインクジェット画像記録を行った。
実施例1において、マゼンタインク1の代わりに比較例1にて調製したマゼンタインク27を用いた以外は、実施例27と同様にしてインクジェット画像記録を行った。
[比較例7:発光ダイオード(LED)による画像形成]
実施例1において、マゼンタインク1の代わりに比較例4にて調製したマゼンタインク30を用いた以外は、実施例27と同様にしてインクジェット画像記録を行った。
《インクジェット画像の評価》
それぞれ形成した画像について、前記に記載の方法に準じて、硬化感度、ブロッキング性、擦過性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
それぞれ形成した画像について、前記に記載の方法に準じて、硬化感度、ブロッキング性、擦過性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
表1に示す紫外線ランプを用いた場合と、表2に示す紫外発光ダイオードを用いた場合とを比較すると、紫外発光ダイオードを用いた場合の方が、放射線の照射に対して高感度であることが分かる。
[実施例28:エンボス加工するインクへの適用]
《インクジェット画像記録》
まず、実施例1に記載の4色のインクを調製した。
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有するインクジェット記録実験装置を用いて、被記録媒体への記録を行った。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱および加温を行った。温度センサーは、インク供給タンクおよびインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に45℃±2℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう駆動した。着弾後はUV光を露光面照度2,100mW/cm2に集光し、被記録媒体上にインク着弾した0.1秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度および射出周波数を調整した。また、画像に照射される積算光量を6,000mJ/cm2となるようにした。紫外線ランプには、HAN250NL ハイキュア水銀ランプ(ジーエス・ユアサ コーポレーション社製)を使用した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
また、被記録媒体として、下記エンボス加工テスト用にはHK31−WF(膜厚120μm、PET、東山フイルム社製)を用い、真空成形プロセステスト用には、テフレックスFT−3(膜厚50μm、PET、帝人デュポン社製)を使用した。各サンプルともインク硬化膜の平均膜厚が12μmになるよう描画を行った。
《インクジェット画像記録》
まず、実施例1に記載の4色のインクを調製した。
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有するインクジェット記録実験装置を用いて、被記録媒体への記録を行った。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱および加温を行った。温度センサーは、インク供給タンクおよびインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に45℃±2℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう駆動した。着弾後はUV光を露光面照度2,100mW/cm2に集光し、被記録媒体上にインク着弾した0.1秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度および射出周波数を調整した。また、画像に照射される積算光量を6,000mJ/cm2となるようにした。紫外線ランプには、HAN250NL ハイキュア水銀ランプ(ジーエス・ユアサ コーポレーション社製)を使用した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
また、被記録媒体として、下記エンボス加工テスト用にはHK31−WF(膜厚120μm、PET、東山フイルム社製)を用い、真空成形プロセステスト用には、テフレックスFT−3(膜厚50μm、PET、帝人デュポン社製)を使用した。各サンプルともインク硬化膜の平均膜厚が12μmになるよう描画を行った。
《加工プロセス評価方法》
(エンボス加工テスト)
25℃条件下、作成した印刷物を図1(A)に示すステンレス製凸型金型と、図1(B)に示すステンレス製凹金型との間に挟み、プレス機MIZUHOA型ハンドパワー(松下電動工具社製)をもちいて、加重150kgを5秒間加え、エンボス加工を行った。画像のエンボスされた部分にひび割れ、白抜けが生じていないか、目視で観察を行った。ひび割れ、白抜けが生じていない場合を○、ひび割れ、白抜けが生じている場合を×で評価。
(エンボス加工テスト)
25℃条件下、作成した印刷物を図1(A)に示すステンレス製凸型金型と、図1(B)に示すステンレス製凹金型との間に挟み、プレス機MIZUHOA型ハンドパワー(松下電動工具社製)をもちいて、加重150kgを5秒間加え、エンボス加工を行った。画像のエンボスされた部分にひび割れ、白抜けが生じていないか、目視で観察を行った。ひび割れ、白抜けが生じていない場合を○、ひび割れ、白抜けが生じている場合を×で評価。
(真空成形テスト)
真空成形装置フォーミング300X(成光産業社製)を用い、支持体の温度が90℃になるようにヒーターの温度を設定し、真空テーブルの中心に図2に示す木製型を設置し真空成形を行った。成形された印刷物にひび割れ、白抜けが生じていないか、目視で観察を行った。ひび割れ、白抜けが生じていない場合を○、ひび割れ、白抜けが生じている場合を×で評価。結果を表3に示す。
真空成形装置フォーミング300X(成光産業社製)を用い、支持体の温度が90℃になるようにヒーターの温度を設定し、真空テーブルの中心に図2に示す木製型を設置し真空成形を行った。成形された印刷物にひび割れ、白抜けが生じていないか、目視で観察を行った。ひび割れ、白抜けが生じていない場合を○、ひび割れ、白抜けが生じている場合を×で評価。結果を表3に示す。
Claims (11)
- 分子内に、少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物と重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを少なくとも含有することを特徴とするインク組成物。
- カチオン重合性単官能モノマーを、インク組成物の全固形分に対して50質量%以上含有することを特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
- 少なくとも一つのビシクロ環又はトリシクロ環置換基を有する環状エーテル部分構造を含む化合物を、インク組成物の全固形分に対して3質量%以上20質量%以下含有することを特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
- 重合性基を有するフッ素基含有ポリマーを、インク組成物の全固形分に対して0.1質量%以上3質量%以下含有することを特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
- 前記重合性基を有するフッ素基含有ポリマーの重量平均分子量は、5,000以上30,000以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 着色剤を含有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインク組成物。
- インクジェット記録用であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインク組成物。
- エンボス加工、真空成形、圧空成形および真空圧空成形から選択される少なくとも一種を施すインク印刷物に使用することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 被記録媒体上に、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のインク組成物をインクジェット記録装置により吐出する工程と、
吐出されたインク組成物に活性放射線を照射してインク組成物を硬化する工程と、
を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 前記活性放射線が、発光ピーク波長が350nm〜420nmの範囲にあり、かつ被記録媒体表面での最高照度が10mW/cm2〜2,000mW/cm2となる紫外線を発生する発光ダイオードにより照射される紫外線であることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録方法。
- 請求項9または請求項10に記載のインクジェット記録方法によって記録されたことを特徴とする印刷物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007250132A JP2009079152A (ja) | 2007-09-26 | 2007-09-26 | インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物 |
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2007250132A Pending JP2009079152A (ja) | 2007-09-26 | 2007-09-26 | インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009079152A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2302010A1 (en) | 2009-09-28 | 2011-03-30 | FUJIFILM Corporation | Ink composition and method of producing a processed product of printed matter |
JP2012144000A (ja) * | 2011-01-14 | 2012-08-02 | Seiko Epson Corp | 印刷方法、印刷装置及び成形印刷物製造方法並びに成形印刷物製造装置 |
-
2007
- 2007-09-26 JP JP2007250132A patent/JP2009079152A/ja active Pending
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JP2012144000A (ja) * | 2011-01-14 | 2012-08-02 | Seiko Epson Corp | 印刷方法、印刷装置及び成形印刷物製造方法並びに成形印刷物製造装置 |
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