JP4218828B2 - チオール化合物、光重合開始剤組成物および感光性組成物 - Google Patents

チオール化合物、光重合開始剤組成物および感光性組成物 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なチオール化合物、および該チオール化合物を含む高感度で保存性に優れた光重合開始剤組成物、並びに該光重合開始剤組成物を含む感光性組成物に関する。
【0002】
【従来技術およびその課題】
トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)等のチオール化合物は、各種工業分野で様々な用途に広く用いられている。それらのうち最も一般的なものとして、感光性組成物への使用が挙げられる。
【0003】
感光性組成物はさまざまな方面で用いられ、印刷版やカラープルーフ、カラーフィルタ、ソルダーレジスト、光硬化インクなど多方面にわたる。特に近年、これらの用途を含め環境問題、省エネルギー、作業安全性、生産コスト等の観点から光硬化の最たる特徴である常温・即乾・無溶剤等が注目され、感光性組成物について数多く研究、開発が進められている。カラーフィルタの開発では生産性の向上や高精細化を目的としてカラーフィルタ用顔料分散型レジストの検討が進められている。また、カラープルーフや印刷版では製版の高速化・高精細化を目的として開発が進められている。また、プリント基板のためのソルダーレジストも検討されている。
【0004】
これらの用途において感光性組成物に対する要求は高まっており、より低いエネルギーで硬化するもの、より速く硬化するもの、より精細なパターンを形成できるもの、より深い硬化深度を持つもの、より保存性能の高いものが求められている。感光性組成物は主に、光重合開始剤組成物と、重合反応により硬化するエチレン性不飽和結合を有する化合物および各種添加物とから構成され、用途に応じて様々な種類のものが用いられる。
【0005】
なお、本発明において、光重合開始剤組成物とは光によってラジカル、アニオン、カチオン等を発生する化合物、連鎖移動作用を有する化合物、増感作用を有する化合物など、光重合の開始反応に関与する化合物を少なくとも一種以上有する組成物を意味する。
【0006】
光重合開始剤組成物を構成する化合物はその感光波長や重合開始特性により選択される。エチレン性不飽和結合を有する化合物や添加物は、重合性や求める硬化物の物性により選ばれ、これらを組み合わせて感光性組成物として使用される。しかし、感光性組成物にはエチレン性不飽和結合を有する化合物や添加物によっては、(1)光重合開始に十分なエネルギーが得られない問題、(2)保存性が得られない問題、(3)求める硬化物の厚さのために照射光が深部まで達することができず、硬化不足となる問題、(4)感光性組成物が大気に接している部分で発生する酸素阻害の問題などが生じている。これらの問題に対しては、例えば、より大きな光エネルギーを照射したり、過剰量の光重合開始剤を使用したり、酸素遮断膜を設置するなどの種々の工夫がなされているが、省エネルギーや生産コストの低減のためにも、より光硬化性や保存性にすぐれた感光性組成物が求められている。
【0007】
チオール化合物を用いた光重合開始剤組成物に関しては、特許文献1に多官能チオールならびにビイミダゾール化合物、チタノセン化合物、トリアジン化合物およびオキサゾール化合物から選ばれる開始剤を含む光重合性組成物が開示されており、特許文献2には増感剤と有機ホウ素錯体とメルカプト基を有する化合物を含む光重合開始剤が開示されているが、かかる多官能チオールにより高感度化を達成しようとすると保存性が犠牲になるといった問題があった。
【0008】
本発明者らは、高感度で光硬化性に優れ、かつ保存安定性にもすぐれた感光性組成物を得るために、光重合開始剤組成物の選択が重要であること、特に該光重合開始剤組成物の一成分として用いるチオール化合物の選択が重要であることを見出した。
【0009】
したがって、本発明は、高感度で保存性に優れた光重合開始剤組成物、該光重合開始剤組成物を含む感光性組成物、および光重合開始剤組成物に好適な新規なチオール化合物を提供することを課題とする。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−253815号公報
【特許文献2】
特開2000−249822号公報
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、メルカプト基に対してα位および/またはβ位の炭素原子が置換基を有する構造のチオール化合物を光重合開始剤組成物の一成分として感光性組成物に用いることにより上記課題が解決することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0012】
なお、前記の文献に開示・使用されている多官能チオールは、メルカプト基に結合する炭素鎖が直鎖のものばかりであり、本発明で言う分岐構造を有しているものは開示されていない。
【0013】
本発明は下記の光重合開始剤組成物、この組成物に好適な新規なチオール化合物及び感光性組成物に関するものである。
1.メルカプト基に対してα位および/またはβ位の炭素原子に置換基を有するメルカプト基含有基を有するチオール化合物及び光重合開始剤を含むことを特徴とする光重合開始剤組成物。
2.メルカプト基に対するα位および/またはβ位の炭素原子の置換基の少なくとも一つが、アルキル基である前項1に記載の光重合開始剤組成物。
3.アルキル基が、炭素数1〜10の直鎖または分岐のアルキル基である前項2に記載の光重合開始剤組成物。
4.チオール化合物が、2個以上のメルカプト基含有基を有する化合物である前項1乃至3のいずれかに記載の光重合開始剤組成物。
5.チオール化合物が、一般式(1)
【化12】
Figure 0004218828
(式中、R1およびR2は各々独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表わし、その少なくとも一方はアルキル基であり、mは0または1〜2の整数であり、nは0または1である。)
で示されるメルカプト基含有基を有する化合物である前項1乃至4のいずれかに記載の光重合開始剤組成物。
6.メルカプト基含有基を有するチオール化合物が、一般式(2)
【化13】
Figure 0004218828
(式中の記号は前項5の記載と同じ意味を表わす。)
で示されるメルカプト基含有カルボン酸と多官能アルコールとのエステル化合物である前項5に記載の光重合開始剤組成物。
7.多官能アルコールが、アルキレングリコール(但し、アルキルレン基の炭素数は2〜10で枝分かれしていてもよい。)、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールおよびジペンタエリスリトールから選ばれる化合物の1種または2種以上である前項6に記載の光重合開始剤組成物。
8.アルキレングリコールが、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコールまたは1,2−ブタンジオールである前項7に記載の光重合開始剤組成物。9.チオール化合物が、一般式(A)
【化14】
Figure 0004218828
(式中、R3〜R6は各々独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表わし、Lは一般式(1)
【化15】
Figure 0004218828
(式中、R1、R2、m及びnは前項5の記載と同じ意味を表わす。)で示される基を表わす。)で示される化合物である前項6に記載の光重合開始剤組成物。
10.チオール化合物が、一般式(B)
【化16】
Figure 0004218828
(式中、Lは一般式(1)
【化17】
Figure 0004218828
(式中、R1、R2、m及びnは前項5の記載と同じ意味を表わす。)で示される基を表わす。)で示される化合物である前項6に記載の光重合開始剤組成物。
11.nが0である前項5乃至10のいずれかに記載の光重合開始剤組成物。
12.mが0または1である前項5乃至11のいずれかに記載の光重合開始剤組成物。
13.メルカプト基含有基を有するチオール化合物が、エチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、1,2−プロピレングリコール(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、エチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、1,2−プロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)から選ばれる1種または2種以上の化合物である前項6に記載の光重合開始剤組成物。
14.光重合開始剤が、α−ヒドロキシアセトフェノン類、α−アミノアセトフェノン類、及びビイミダゾール類から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤である前項1乃至13のいずれかに記載の光重合開始剤組成物。
15.さらに、増感剤を含有する前項1乃至14のいずれかに記載の光重合開始剤組成物。
16.増感剤が、ベンゾフェノン類およびアンスラキノン類から選ばれる前項15に記載の光重合開始剤組成物。
17.前項1乃至16のいずれかに記載の光重合開始剤組成物を含む感光性組成物。
18.高分子重合体および/またはエチレン性不飽和結合を有する化合物を含有する前項17に記載の感光性組成物。
19.高分子重合体が溶剤またはアルカリ水溶液に可溶な重合体である前項18に記載の感光性組成物。
20.顔料を含有する前項18または19に記載の感光性組成物。
21.一般式(2)
【化18】
Figure 0004218828
(式中、R1およびR2は各々独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表わし、その少なくとも一方はアルキル基であり、mは0または1〜2の整数であり、nは0または1である。)
で示されるメルカプト基含有カルボン酸と多官能アルコールとのエステル化物であるチオール化合物。
22.多官能アルコールが、アルキレングリコール(但し、アルキルレン基の炭素数は2〜10で枝分かれしていてもよい。)、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールおよびジペンタエリスリトールから選ばれる化合物である前項21に記載のチオール化合物。
23.アルキレングリコールが、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコールまたは1,2−ブタンジオールである前項22に記載のチオール化合物。24.一般式(A)
【化19】
Figure 0004218828
(式中、R3〜R6は各々独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表わし、Lは一般式(1)
【化20】
Figure 0004218828
(式中、R1、R2、m及びnは前項21の記載と同じ意味を表わす。)で示される基を表わす。)で示される前項21に記載のチオール化合物。
25.一般式(B)
【化21】
Figure 0004218828
(式中、Lは一般式(1)
【化22】
Figure 0004218828
(式中、R1、R2、m及びnは前項21の記載と同じ意味を表わす。)で示される基を表わす。)で示される前項21に記載のチオール化合物。
26.nが0である前項21乃至25のいずれかに記載のチオール化合物。
27.mが0または1である前項21乃至26のいずれかに記載のチオール化合物。
28.分子量が200〜1000である前項21乃至27のいずれかに記載のチオール化合物。
29.エチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、1,2−プロピレングリコール(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、エチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、1,2−プロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)またはトリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)である前項21に記載のチオール化合物。
【0014】
1.チオール化合物
(1)メルカプト基含有基を有するチオール化合物
本発明のチオール化合物は、特定のメルカプト基含有基を有するチオール化合物であって、前記メルカプト基含有基が、メルカプト基に対してα位および/またはβ位の炭素原子が置換基を有する構造であることを特徴とする。前記置換基の少なくとも一つはアルキル基であることが好ましい。
【0015】
メルカプト基に対してα位および/またはβ位の炭素原子が置換基を有する構造とは、メルカプト基に対してα位および/またはβ位の炭素で分岐した構造、言い換えればメルカプト基のα位および/またはβ位の炭素が水素以外の原子3つ以上と結合している、いわゆる枝分かれした構造をいう。前記置換基の少なくとも一つがアルキル基である場合とは、メルカプト基に対してα位および/またはβ位の主鎖以外の置換基の少なくとも一つがアルキル基であることをいう。ここで、主鎖とは、メルカプト基を含む水素以外の原子で構成される最も長鎖の構造を表す。
【0016】
メルカプト基含有基としては、特に下記一般式(1)で示される基が好ましい。
【化23】
Figure 0004218828
上記一般式(1)中、R1およびR2は各々独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、その少なくとも一方はアルキル基である。すなわち、R1およびR2がともに水素原子となることはない。なお、R1およびR2がともにアルキル基の場合は、両者は同じであっても異なっていても良い。
【0017】
1およびR2が表わす炭素数1〜10のアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられ、好ましくはメチル基またはエチル基である。
mは0または1〜2の整数、好ましくは0または1であり、nは0または1、好ましくは0である。
【0018】
本発明のチオール化合物は、メルカプト基を2個以上有している多官能チオール化合物がより好ましい。具体的には、上述したメルカプト基含有基を2個以上有している多官能チオール化合物がさらに好ましい。
このように、多官能であることにより単官能化合物と比較して、光重合に関し、より高感度とすることが可能である。
【0019】
本発明のチオール化合物は、上記一般式(1)で表されるメルカプト基含有基が、以下に示す一般式(3)で表されるように、カルボン酸誘導体構造となっているものがより好ましい。
【化24】
Figure 0004218828
【0020】
このような本発明のチオール化合物は、さらには、下記一般式(2)で表されるメルカプト基含有カルボン酸とアルコール類とのエステルであるのが好ましい。
【化25】
Figure 0004218828
【0021】
アルコール類としては多官能アルコールが好ましい。多官能アルコールを用いることにより、エステル化反応後の化合物を多官能チオール化合物とすることができる。
【0022】
多官能アルコールとしては、アルキレングリコール(但し、アルキルレン基の炭素数は2〜10が好ましく、その炭素鎖は枝分かれしていてもよい。)、ジエチレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールが例示できる。アルキレングリコールとしては、例えばエチレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、テトラメチレングリコール等が挙げられる。
【0023】
好ましい多官能アルコールは、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール等のアルキレン主鎖の炭素数が2のアルキレングリコール、及びトリメチロールプロパンである。
【0024】
上記一般式(2)のメルカプト基含有カルボン酸としては、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、2−メルカプトイソ酪酸、3−メルカプトイソ酪酸等が例示される。
【0025】
本発明の上記一般式(1)の構造を有するチオール化合物の具体例としては以下の化合物を挙げることができる。
炭化水素ジチオールとしては、2,5−ヘキサンジチオール、2,9−デカンジチオール、1,4−ビス(1−メルカプトエチル)ベンゼン等を例示することができる。
【0026】
エステル結合構造を含む化合物としては、フタル酸ジ(1−メルカプトエチルエステル)、フタル酸ジ(2−メルカプトプロピルエステル)、フタル酸ジ(3−メルカプトブチルエステル)、フタル酸ジ(3−メルカプトイソブチルエステル)などが例示できる。
【0027】
好ましくは、エチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、プロピレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトブチレート)、オクタンジオールビス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)、エチレングリコールビス(2−メルカプトプロピオネート)、プロピレングリコールビス(2−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトプロピオネート)、ブタンジオールビス(2−メルカプトプロピオネート)、オクタンジオールビス(2−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(2−メルカプトプロピオネート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトイソブチレート)、プロピレングリコールビス(3−メルカプトイソブチレート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトイソブチレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、オクタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトイソブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトイソブチレート)、エチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、プロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、ブタンジオールビス(2−メルカプトイソブチレート)、オクタンジオールビス(2−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトイソブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(2−メルカプトイソブチレート)、エチレングリコールビス(4−メルカプトバレレート)、プロピレングリコールビス(4−メルカプトイソバレレート)、ジエチレングリコールビス(4−メルカプトバレレート)、ブタンジオールビス(4−メルカプトバレレート)、オクタンジオールビス(4−メルカプトバレレート)、トリメチロールプロパントリス(4−メルカプトバレレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(4−メルカプトバレレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(4−メルカプトバレレート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトバレレート)、プロピレングリコールビス(3−メルカプトバレレート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトバレレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトバレレート)、オクタンジオールビス(3−メルカプトバレレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトバレレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトバレレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトバレレート)等が例示される。
【0028】
本発明のチオール化合物の分子量は特に限定されるものではないが、好ましくは200〜1000である。
本発明のチオール化合物の製造方法は特に限定されるものではないが、メルカプト基含有カルボン酸とアルコール類とのエステルについては、上述した一般式(2)で表されるメルカプト基含有カルボン酸とアルコール類とを常法に従って反応させてエステルを形成させることにより、得ることができる。エステル反応の条件については特に制限はなく、従来公知の反応条件の中から適宜選択することができる。
【0029】
(2)チオール化合物(A)および(B)
より好ましいチオール化合物としては、以下に示すチオール化合物(A)および(B)を挙げることができる。
【化26】
Figure 0004218828
【0030】
一般式(A)において、R3〜R6は各々独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表す。アルキル基としては、炭素数1〜3の直鎖または分岐のアルキル基であることが好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基等が挙げられ、より好ましくはメチル基またはエチル基である。より好ましくは、R3が水素原子、メチル基またはエチル基であり、R4〜R6が水素原子である。Lは前記一般式(1)で表されるメルカプト基含有基である。
【0031】
チオール化合物(A)は、原料の多官能アルコールとしてアルキレン主鎖の炭素数が2のジオールを用いた、メルカプト基含有基を2個有するものである。チオール化合物(A)のさらに好ましいものとして、メルカプト基が2級のもの(A1)と、メルカプト基が3級のもの(A2)を挙げることができる。
【化27】
Figure 0004218828
【0032】
一般式(B)において、Lは前記一般式(1)で表されるメルカプト基含有基である。チオール化合物(B)は、原料の多官能アルコールとしてトリメチロールプロパンを用いた、メルカプト基含有基を3個有するものである。チオール化合物(B)のさらに好ましいものとして、メルカプト基が2級のもの(B3)と、メルカプト基が3級のもの(B4)を挙げることができる。
【0033】
以上述べたように、本発明の新規なチオール化合物の特に好ましいものとして、4種のチオール化合物(A1)、(A2)、(B3)及び(B4)が挙げられる。以下に、それらの詳細を説明する。
【0034】
A1:原料の多官能アルコールとして主鎖の炭素数が2のジオールを用い、メルカプト基が2級であるチオール化合物;
このチオール化合物は、上記一般式(A)で表されるチオール化合物であって、L(前記一般式(1)で表されるメルカプト基含有基)におけるR1およびR2のいずれか一方が水素原子で、n=0であるものである。主鎖の炭素数が2個のジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオールが挙げられる。かかるチオール化合物(A1)の好ましい具体例としては、エチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、1,2−プロピレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、1,2−ブタンジオールビス(3−メルカプトブチレート)が挙げられる。
【0035】
A2:原料の多官能アルコールとして主鎖の炭素数が2のジオールを用い、メルカプト基が3級であるチオール化合物;
このチオール化合物は、上記一般式(A)で表されるチオール化合物であって、L(前記一般式(1)で表されるメルカプト基含有基)におけるR1およびR2がともにアルキル基で、n=0であるものである。かかるチオール化合物(A2)の好ましい具体例としては、エチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、1,2−プロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)が挙げられる。
【0036】
B3:原料の多官能アルコールとしてトリメチロールプロパンを用い、メルカプト基が2級であるチオール化合物;
このチオール化合物は、上記一般式(B)で表されるチオール化合物であって、L(前記一般式(1)で表されるメルカプト基含有基)におけるR1およびR2のいずれか一方が水素原子で、n=0であるものである。かかるチオール化合物(B3)の好ましい具体例としては、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)が挙げられる。
【0037】
B4:原料の多官能アルコールとしてトリメチロールプロパンを用い、メルカプト基が3級であるチオール化合物;
このチオール化合物は、上記一般式(B)で表されるチオール化合物であって、L(前記一般式(1)で表されるメルカプト基含有基)におけるR1およびR2がともにアルキル基で、n=0であるものである。かかるチオール化合物(B4)の好ましい具体例としては、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)が挙げられる。
【0038】
2.光重合開始剤組成物およびそれを用いた感光性組成物
(1)光重合開始剤組成物
本発明の光重合開始剤組成物は、上述のチオール化合物及び光重合開始剤を含む。
チオール化合物は単独もしくは2種以上組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤は一般的な光重合開始剤を用いることができるが、好ましくはα−ヒドロキシアセトフェノン類、α−アミノアセトフェノン類、ビイミダゾール類が挙げられる。
【0039】
α−ヒドロキシアセトフェノン類としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルブタン−1−オン、1−(4−メチルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ブチルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−オクチルフェニル)プロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ブロモフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−カルボエトキシフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−メチルプロパン−1−オンなどがあげられる。
【0040】
α−アミノアセトフェノン類としては、例えば、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジエチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルホリノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−(4−メチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−エチルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ブチルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ジメチルアミノフェニル)−ブタン−1−オンなどがあげられる。
【0041】
ビイミダゾール類としては、例えば、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(エトキシフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(4−ブロモフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(4−メチルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(4−エチルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(4−ブチルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(4−オクチルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(4−メトキシフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(3−メトキシフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(3−メトキシフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,6−ジフロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(3−メトキシフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールなどがあげられる。
【0042】
上記以外の光重合開始剤として、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタール、α−ハロゲノアセトフェノン類、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、アンスラキノン、フェナンスレンキノン、カンファキノンイソフタロフェノン、アシルフォスフィンオキサイドなども用いることができる。
【0043】
これらの光重合開始剤は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤組成物中のチオール化合物の含有量は10〜90質量%、光重合開始剤は90〜10質量%が好ましい。
【0044】
光重合開始剤組成物を更に高感度化するために増感剤を用いることができる。増感剤としては、シアニン、キサンテン、オキサジン、チアジン、ジアリールメタン、トリアリールメタン、ピリリウムなどのカチオン色素類、メロシアニン、クマリン、インジゴ、芳香族アミン、フタロシアニン、アゾ、キノン、チオキサンテン系増感色素などの中性色素、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンゾイン類、チオキサントン類、アンスラキノン類、イミダゾール類、ビイミダゾール類、クマリン類、ケトクマリン類、トリフェニルピリリウム類、トリアジン類、安息香酸類等の化合物が例示される。また、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、α−アシルオキシムエステル、ベンジル、カンファーキノン等の化合物も用いることができる。
【0045】
ここで、カチオン色素の場合の対アニオンは任意のアニオンであり、例えば、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオン、メタンスルホン酸アニオン、BF4アニオン、PF6アニオン、過塩素酸アニオンなどが挙げられる。
増感剤は、これらの化合物をそれぞれ単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができるが、用いる光源の発光パターンを勘案して決めるべきである。
【0046】
カチオン色素としては、クリスタルバイオレット(C.I.42555)、メチルバイオレット(C.I.42535)、マラカイトグリーン(C.I.42000)、フクシン(C.I.42510)、クリスタルバイオレット−カルビノ−ルベース(C.I.42555:1)、パラフクシン(C.I.42500)、ローダミンB(C.I.45170)、ヴィクトリアブルーB(C.I.44045)、ビクトリアピュアブルーBOH(C.I.42595)、ブリリアントグリーン(C.I.42040)、ナイトブルーBX(C.I.51185)、ニュートラルレッド(C.I.50040)、Basic Yellow1、11、13、21、28、36、Basic Orange21、22等のカチオン色素、Basic Red1(C.I.45160)、Basic Red5(C.I.50040)、Basic Red13(C.I.48015)、ベイシックバイオレット7(C.I.48020)、ベイシックバイオレット11(C.I.45175)、クリスタルバイオレットのp−トルエンスルホン酸塩、またはナフタレンスルホン酸塩等、ヴィクトリアブルーBのp−トルエンスルホン酸塩、または過塩素酸塩、ベイシックオレンジ21のp−トルエンスルホン酸塩、またはBF4塩等、ベイシックレッド5のナフタレンスルホン酸塩、またはPF6塩等を挙げることができる。
【0047】
電気的中性色素としては、3−アリル−1−カルボキシメチル−5−〔2−(3−エチル−2(3H)ベンゾキサゾリリデン)−2−チオヒダントイン、4−〔2−(3−エチル−2(3H)ベンゾチアゾリリデン)エチリデン〕−3−フェニル−2−イソオキサゾリン−5−オン、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−(ジエチルアミノ)クマリン、3−(2−ベンズイミダゾリル)−7−(ジエチルアミノ)クマリン、2,3,6,7−テトラヒドロ−11−オキソ−1H,5H,11H−〔1〕ベンゾピラノ〔6,7,8−ij〕キナリジン−10−カルボン酸エチル、N,N’−ジエチルインジゴ、チオキソインジゴ、2−ジメチルアミノアントラキノン、4−ヒドロキシアゾベンゼン、4−フェニルアミノ−4’−ニトロアゾベンゼン等を挙げることができる。
【0048】
その他の増感剤の具体例としては、ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2、4−ジエチルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、アンスラキノン、エチルアンスラキノン、クロロアンスラキノン、ヒドロキシメチルアンスラキノン、アミノアンスラキノン、メチルアミノアンスラキノン、アセアンスレンキノン、アセナフテンキノン、N−メチルイミダゾール、クマリン、7−ジエチルアミノクマリン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル等をあげることができる。
【0049】
光重合開始剤組成物中の増感剤の配合量は5〜50質量%が好ましい。
【0050】
(2)感光性組成物
本発明の感光性組成物は、エチレン性不飽和結合を有する化合物及び/または透明高分子重合体と、上記光重合開始剤組成物とを含み、必要に応じて顔料、溶媒などの各種添加物を配合することができる。
通常、ラジカル重合による光硬化は、空気との界面では空気中の酸素による重合阻害のために、完全硬化は困難となる。そこで、一般的には表面に酸素がふれないようにカバーフィルム等の空気遮断層を設けたり、アルゴンガスや窒素などの不活性ガス雰囲気下で光硬化を行う。しかし本発明の感光性組成物は酸素の有無にかかわらず十分な硬化性を示し、酸素遮断膜を用いないことが望ましい用途たとえばカラーフィルタ形成用感光性組成物として好ましく用いることができる。
【0051】
本発明のα位および/またはβ位にいわゆる枝分かれの構造を有するチオール化合物を既存の光重合開始剤と組み合わせて、感光性組成物に用いることにより高感度を維持、向上させることと保存性の向上を両立することができる。従来の様な直鎖型チオール(ラウリルメルカプタン、オクタンチオール、HSCH2CH2COOH誘導体等)やメルカプトベンゾチアゾールのような芳香族チオールでは高感度化は達成できても、保存性の向上は充分には図れなかった。
【0052】
本発明に用いるエチレン性不飽和結合を有する化合物とは、一般にモノマーやオリゴマーと呼ばれるものであり、ラジカル重合(または架橋)反応により硬化可能な化合物である。具体的には、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の各種(メタ)アクリル酸エステル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールトリ(メタ)アクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジペンタエリストールヘキサアクリレート、メラミンアクリレート、エポキシアクリレートプレポリマー等が挙げられる。露光感度および硬化後の諸耐性から多官能(メタ)アクリル系モノマーが好ましい。これらエチレン性不飽和結合を有する化合物は、単独または2種以上組み合わせて用いてもよい。なお、「(メタ)アクリ」とは、「メタクリ」、「アクリ」のいずれをも意味する。
【0053】
高分子重合体とは、膜厚1ミクロン以上の均一な膜を形成できる高分子重合体である。好ましくは可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が80%以上、更に好ましくは95%以上の透明高分子重合体である。さらに、現像液(溶剤もしくはアルカリ水溶液)に可溶なものが好ましい。
【0054】
高分子重合体としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、感光性樹脂等があり、例えば、ポリアクリレート類、ポリ−α−アルキルアクリレート類、ポリアミド類、ポリビニルアセタール類、ポリウレタン類、ポリカーボネート類、ポリスチレン類、ポリビニルエステル類、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂、アルキッド樹脂等の重合体、共重合体を単独または2種以上の混合物として用いられる。また、これらの高分子重合体中には本発明の感光性組成物の硬化反応促進もしくは硬化物の特性向上を目的として、ラジカル重合しうるエチレン性不飽和結合基を有してもよい。硬化物が永久膜として残る用途や製造工程で耐久性を要求される場合、例えばカラーフィルタ用途では、製造における後工程において高温での処理や種々の溶剤あるいは薬品による処理が行われるため、高分子重合体としては耐熱性、経時安定性等に優れたものを用いることが好ましい。本発明の高分子重合体は、エチレン性不飽和結合を有する化合物100質量部に対し一般には1〜300質量部、好ましくは50〜200質量部配合される。
【0055】
顔料としては、下記のものが挙げられる。いずれもカラーインデックスナンバーにて示す。C.I.Pigment Yellow12、13、14、17、20、24、55、83、86、93、109、110、117、125、137、139、147、148、153、154、166、168、C.I.Pigment Orange36、43、51、55、59、61、C.I.Pigment Red9、97、122、123、149、168、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、C.I.Pigment Violet19、23、29、30、37、40、50、C.I.Pigment Blue15、15:1、15:4、15:6、22、60、64、C.I. Pigment Green7、36、C.I.Pigment Brown23、25、26、C.I.Pigment Black7、およびチタンブラック等が例示できる。これらの顔料は、単独または2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0056】
さらに、本発明の感光性組成物には、用途に応じた粘度や操作性、硬化物特性等を与えるために、様々な添加剤を加えることができる。たとえば各成分の充分な分散、塗布時の操作性および密着性等の向上、粘度調整を目的として揮発性の溶剤を加えても良い。揮発性の溶剤としては、アルコール類、ケトン類、エステル類などがあげられる。たとえばメタノール、エタノール、トルエン、シクロヘキサン、イソホロン、セロソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルベンゼン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン等が挙げられ、単独または2種以上を混合して用いることができる。
【0057】
用途によって上記の揮発性溶媒の使用が困難な場合には、反応性の溶剤を用いることが出来る。例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルピペリジン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド等が挙げられ、単独または2種以上混合して用いることが出来、さらに必要に応じて上記の揮発性溶媒を混合しても良い。
【0058】
本発明の感光性組成物は、さらに目的に応じて、蛍光増白剤、界面活性剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、防かび剤、帯電防止剤、磁性体、導電材料、抗菌・殺菌材料、多孔質吸着体、香料等を添加しても良い。また本発明の感光性組成物は、保存時の重合を防止する目的で、熱重合防止剤を添加することが出来る。熱重合防止剤の具体例としては、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、カテコール、tert−ブチルカテコール、フェノチアジン、メトキノン等を挙げることが出来る。
【0059】
分散時に重合反応等によりゲル化が起こるのを防ぐ目的で、重合禁止剤を添加してもよい。顔料の分散を良好にするために適宜分散助剤を添加できる。分散助剤は顔料の分散をたすけ、かつ分散後の再凝集を防止する効果がある。適正な流動性を得る目的や硬化物の遮光性や機械的・物理的特性を得る目的で、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、チタニア、アルミナ、アルミ粉等の体質顔料を添加してもよい。
【0060】
本発明の感光性組成物における各成分の配合割合は、一概に規定できないが、通常以下の通りである。
エチレン性不飽和結合を有する化合物と高分子重合体を併用する場合、高分子重合体の配合量は、エチレン性不飽和結合を有する化合物100質量部に対し一般には1〜300質量部、好ましくは50〜200質量部である。
光開始剤組成物の配合量は、エチレン性不飽和結合を有する化合物100質量部に対し一般には2〜400質量部、好ましくは20〜200質量部である。
【0061】
より具体的には、光開始剤組成物中のチオール化合物が、エチレン性不飽和結合を有する化合物100質量部に対して、一般に1〜200質量部、好ましくは10〜100質量部となるように配合することが好ましい。チオール化合物が少なすぎると重合開始が効率よく進まないことがあり、多すぎても重合開始機能の向上が見込めない上、硬化物の物性に悪影響を及ぼすことがあるのでいずれも好ましくない。
【0062】
また、光開始剤組成物中の増感剤が、エチレン性不飽和結合を有する化合物100質量部に対して、一般には1〜60質量部、好ましくは2〜30質量部となるように配合することが好ましい。増感剤が少なすぎると増感効果が得られないことがあり、多すぎると増感剤の光吸収により光透過効率が悪化し、重合開始効率が低下することがあるので、いずれも好ましくない。
【0063】
顔料の配合量は、エチレン性不飽和結合を有する化合物100質量部に対して、一般には100〜2000質量部程度である。
本発明の感光性組成物は、上記各成分を3本ロールミル、2本ロールミル、サンドミル、アトライター、ボールミル、ニーダー、ペイントシェイカー等の各種分散手段を用いて混合することにより製造することができる。また、モノマーや光重合開始剤は顔料分散後に配合してもよい。
【0064】
本発明の感光性組成物は、ガラス、アルミニウム、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム等の基板上にスプレーコートやスピナーコート、ロールコート、スクリーンコート、スプレッドコート、ディップコート、カレンダーコート等の塗布方法により塗布される。ここで、適正な塗布特性を得る目的で、本発明の感光性組成物にはレベリング剤あるいは消泡剤として少量のシリコン系あるいはフッ素系等の界面活性剤を添加してもよい。塗布された感光性組成物は、必要に応じて熱風オーブンあるいはホットプレート等で一般には60〜100℃、10〜30分の条件で揮発性溶剤を乾燥させる。この時の温度が高すぎたり、乾燥時間が長すぎると、一部重合あるいは架橋が起こり、未露光部の現像液に対する溶解性が低下し、いわゆる焼きつきを引き起こすことがあるので好ましくない。また減圧下で乾燥しても良い。この後、用途によっては塗膜上に酸素遮断膜を設けても良い。
【0065】
乾燥した塗膜は露光を行う。このとき用途に応じて、パターンを有するフォトマスクを介して紫外線露光を行ってもよい。光源としては一般に超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が用いられ、用途や基板の種類によっては熱線カット性や波長選択性を持ったフィルターを使用しても良い。塗膜を露光後、未硬化部分を除去することで、基板上にパターンを形成することができる。
【0066】
本発明の感光性組成物を用いた一定形状のパターン形成方法には、大別して2種類有る。一つはあらかじめ目的の形状に感光性組成物を塗布した後、光照射により硬化させる方法であり、もう一つは、基板上に一様に感光性組成物を塗布した後、露光部分が目的の形状となるように光照射して感光性組成物を硬化せしめた後、未露光部分を洗浄、剥離、物理研磨、化学研磨等の手段で除去し、残存した光硬化物によりパターンを形成する方法である。本発明の感光性組成物により形成されるパターンとは、基板上に一定形状を保つように形成された感光性組成物の光硬化物を意味し、具体的には光製版用レジスト、ソルダーレジスト、エッチングレジスト、カラーフィルターレジスト、ホログラム、光造形、UVインク等の用途分野におけるパターンが挙げられる。本発明の感光性組成物は、特に精細なパターンを形成する現像型レジスト用として好適である。
【0067】
本発明のパターン形成に用いる基板には、ガラスやシリコンなどの無機材料、アルミ、ステンレス、銅等の金属材料、もしくはPET、ポリエステル、ポリイミド、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート等の樹脂材料の他、紙等を用いることができる。これら基板の表面は酸化処理、酸処理、プラズマ処理、放電処理などで感光性組成物の付着性を向上させても良い。感光性組成物は基板の表面にあるため、基板の厚さは任意に設定できる。また感光性組成物と基板との間には、光反応には関与しない樹脂層等を設けても良い。
【0068】
上記のパターン形成において、光照射後の感光性組成物の未硬化部分を溶解除去(現像処理)する場合、現像液用の溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン、メタノール、エタノール、トルエン、シクロヘキサン、イソホロン、セロソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルベンゼン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸イソアミル、乳酸エチル、メチル−エチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリルなどの有機溶剤、アルカリ水溶液等が挙げられる。これらは、単独または2種以上組み合わせて用いてもよい。更にこれら溶剤にトリメチルアミン、トリエチルアミン等の塩基性物質や界面活性剤類を加えてもよい。
【0069】
アルカリ水溶液には、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩の水溶液、ヒドロキシテトラメチルアンモニウム、ヒドロキシテトラエチルアンモニウムなどの有機塩の水溶液を用いることができる。これらも単独または2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0070】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は実施例により何ら制限されるものではない。例中、部とは質量部を、%は質量%をそれぞれ示す。
【0071】
合成例1:エチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)(EGMB)の合成
エチレングリコール(和光純薬工業(株)製)3.72g(60mmol)、3−メルカプトブタン酸(淀化学(株)製)15.86g(132mmol)、p−トルエンスルホン酸・1水和物(純正化学(株)製)0.92g(4.8mmol)、トルエン(純正化学(株)製)60gを200ml容ナスフラスコに仕込み、Dean−Stark装置及び冷却管を装着した。内容物を撹拌しながらオイルバス温度140℃で加熱した。反応開始2時間後にp−トルエンスルホン酸・1水和物を0.92g(4.8mmol)を添加し、さらに反応開始4時間後にもp−トルエンスルホン酸・1水和物0.46g(2.4mmol)を加えた。さらに1時間反応を行った後、放冷し、10%炭酸水素ナトリウム水溶液200mlで、反応液を中和した。さらに反応液をイオン交換水にて3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウム(純正化学(株)製)にて脱水・乾燥を行った。次にトルエンを留去し、残分をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーにかけ、EGMBの精製を行った。シリカゲルはワコーゲルC−200(和光純薬工業(株)製)を用い、溶出溶媒としてn−ヘキサン/酢酸エチル=6/1(容積比)を用いた。精製して得られたEGMBは無色透明液体であり、収量は7.57g、収率は45%であった。EGMBの組成式はC101842、分子量は266.38である。
【0072】
合成例2:1,2−プロピレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)(PGMB)の合成
1,2−プロピレングリコール(和光純薬工業(株)製)3.04g(40mmol)、3−メルカプトブタン酸10.57g(88mmol)、p−トルエンスルホン酸・1水和物0.61g(3.2mmol)、トルエン40gを100ml容ナスフラスコに仕込み、Dean−Stark装置及び冷却管を装着した。内容物を撹拌しながらオイルバス温度140℃で加熱した。反応開始2時間後にp−トルエンスルホン酸・1水和物を0.61g(3.2mmol)を添加し、さらに反応開始4時間後にもp−トルエンスルホン酸・1水和物0.30g(1.6mmol)を加えた。さらに1時間反応を行った後、放冷し、10%炭酸水素ナトリウム水溶液100mlで、反応液を中和した。さらに反応液をイオン交換水にて3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて脱水・乾燥を行った。次にトルエンを留去し、残分をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーにかけ、PGMBの精製を行った。シリカゲルはワコーゲルC−200を用い、溶出溶媒としてn−ヘキサン/酢酸エチル=6/1(容積比)を用いた。精製して得られたPGMBは無色透明の液体であり、収量は2.80g、収率は25%であった。PGMBの組成式はC112042、分子量は280.41である。
【0073】
合成例3:トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)(TPMB)の合成
トリメチロールプロパン(東京化成(株)製)2.68g(20mmol)、3−メルカプトブタン酸7.57g(63mmol)、p−トルエンスルホン酸・1水和物0.23g(1.2mmol)、トルエン20gを100ml容ナスフラスコに仕込み、Dean−Stark装置及び冷却管を装着した。内容物を撹拌しながらオイルバス温度145℃で加熱した。反応開始3時間後に放冷し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液50mlで、反応液を中和した。さらに反応液をイオン交換水にて2回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて脱水・乾燥を行った。次にトルエンを留去し、残分をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーにかけ、TPMBの精製を行った。シリカゲルはワコーゲルC−200を用い、溶出溶媒としてn−ヘキサン/酢酸エチル=5/1(容積比)を用いた。精製して得られたTPMBは無色透明の液体であり、収量は5.63g、収率は64%であった。TPMBの組成式はC183263、分子量は440.64である。
【0074】
合成例4:エチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)(EGMIB)の合成
エチレングリコール3.72g(60mmol)、2−メルカプトイソブタン酸(淀化学(株)製)15.86g(132mmol)、p−トルエンスルホン酸・1水和物0.92g(4.8mmol)、トルエン60gを200ml容ナスフラスコに仕込み、Dean−Stark装置及び冷却管を装着した。内容物を撹拌しながらオイルバス温度140℃で加熱した。反応開始2時間後にp−トルエンスルホン酸・1水和物を0.92g(4.8mmol)を添加し、さらに反応開始5時間後にもp−トルエンスルホン酸・1水和物0.46g(2.4mmol)を加えた。さらに2時間反応を行った後放冷し、10%炭酸水素ナトリウム水溶液200mlで、反応液を中和した。さらに反応液をイオン交換水にて3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて脱水・乾燥を行った。次にトルエンを留去し、残分をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーにかけ、EGMIBの精製を行った。シリカゲルはワコーゲルC−200を用い、溶出溶媒としてn−ヘキサン/酢酸エチル=6/1(容積比)を用いた。精製して得られたEGMIBは白色の結晶であり、収量は6.08g、収率は38%であった。EGMIBの組成式はC101842、分子量は266.38である。
【0075】
合成例5:1,2−プロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)(PGMIB)の合成
1,2−プロピレングリコール4.57g(60mmol)、2−メルカプトイソブタン酸15.86g(132mmol)、p−トルエンスルホン酸・1水和物1.20g(6.3mmol)、塩化メチレン100g(純正化学(株)製)を200ml容ナスフラスコに仕込み、モレキュラーシーブス4A(ユニオン昭和(株)製)をつめたソックスレー抽出器、及び冷却管を装着した。内容物を撹拌しながらオイルバス温度70℃で加熱した。30時間反応を行った後、10%炭酸水素ナトリウム水溶液200mlで、反応液を中和した。さらに反応液をイオン交換水にて3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて脱水・乾燥を行った。次に塩化メチレンを留去し、残分をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーにかけ、PGMIBの精製を行った。シリカゲルはワコーゲルC−200を用い、溶出溶媒としてn−ヘキサン/酢酸エチル=6/1(容積比)を用いた。精製して得られたPGMIBは無色透明の液体であり、収量は4.00g、収率は24%であった。PGMIBの組成式はC112042、分子量は280.41である。
【0076】
合成例6:トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)(TPMIB)の合成
トリメチロールプロパン(東京化成(株)製)2.68g(20mmol)、2−メルカプトイソブタン酸7.57g(63mmol)、p−トルエンスルホン酸・1水和物0.23g(1.2mmol)、トルエン20gを100ml容ナスフラスコに仕込み、Dean−Stark装置及び冷却管を装着した。内容物を撹拌しながら145℃に加熱した。反応開始3時間後に放冷し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液50mlで、反応液を中和した。さらに反応液をイオン交換水にて2回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて脱水・乾燥を行った。次にトルエンを留去し、残分をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーにかけ、TPMIBの精製を行った。シリカゲルはワコーゲルC−200を用い、溶出溶媒としてn−ヘキサン/酢酸エチル=5/1(容積比)を用いた。精製して得られたTPMIBは白色結晶であり、収量は4.50g、収率は51%であった。TPMIBの組成式はC183263、分子量は440.64である。
【0077】
構造分析:
(1)EGMB
1H−NMR
EGMBの1H−NMRチャートを図1に示した。1H−NMRはBruker社製AMX400を使用し、重クロロホルム中にて測定を行った。
【0078】
13C−NMR
EGMBの13C−NMRチャートを図2に示した。13C−NMRは、Bruker社製AMX400を使用し、重クロロホルム中にて測定を行い、さらに各ケミカルシフトのピークについて帰属を行った。
【化28】
Figure 0004218828
24.8ppm:1及び1’のメチル基の炭素原子;
31.2ppm:2及び2’のメチン基の炭素原子;
45.6ppm:3及び3’のメチレン基の炭素原子;
62.2ppm:5及び6のメチレン基の炭素原子;
170.7ppm:4及び4’のカルボニル基の炭素原子。
【0079】
・質量分析
EGMBの質量分析は日本電子(株)製JMS−SX102Aを用いて測定を行った。MH+に相当するピークはm/z=267の位置に検出され、EGMBの分子量である266.38と一致した。
【0080】
(2)PGMB
1H−NMR
PGMBの1H−NMRは日本電子(株)製JNM−AL400を使用し、重クロロホルム中にて測定を行った。結果は図3に示した。
【0081】
13C−NMR
PGMBの13C−NMRは日本電子(株)製JNM−AL400を使用し、重クロロホルム中にて測定を行い、さらに各ケミカルシフトのピークについて帰属を行った。結果は図4に示した。
【化29】
Figure 0004218828
16.4ppm:7のメチル基の炭素原子;
24.7ppm:1及び1’のメチル基の炭素原子;
31.1ppm:2及び2’のメチン基の炭素原子;
45.4、45.7ppm:3及び3’のメチレン基の炭素原子;
65.8ppm:6のメチレン基の炭素原子;
68.2ppm:5のメチン基の炭素原子;
170.0、170.3ppm:4及び4’のカルボニル基の炭素原子。
【0082】
・質量分析
PGMBの質量分析は、EGMBと同じ装置を用いて測定した。MH+に相当するピークはm/z=281の位置に検出され、PGMBの分子量である280.41と一致した。
【0083】
(3)TPMB
1H−NMR
TPMBの1H−NMRはEGMBと同じ装置を用い、重クロロホルム中で測定した。結果は図5に示した。
【0084】
13C−NMR
TPMBの13C−NMRはEGMBと同じ装置を用い、重クロロホルム中で測定した。さらに各ケミカルシフトのピークについて帰属を行った。結果は図6に示した。
【化30】
Figure 0004218828
7.3ppm:1のメチル基の炭素原子;
23.1ppm:2のメチレン基の炭素原子;
25.0ppm:10、10’、10”のメチル基の炭素原子;
31.2ppm:9、9’、9”のメチン基の炭素原子;
40.8ppm:3の4級炭素原子;
45.7ppm:8、8’、8”のメチレン基の炭素原子;
63.9ppm:4、5、6のメチレン基の炭素原子;
170.7ppm:7、7’、7”のカルボニル基の炭素原子。
【0085】
・質量分析
TPMBの質量分析は、EGMBと同じ装置を用いて測定した。MH+に相当するピークはm/z=441の位置に検出され、TPMBの分子量である440.64と一致した。
【0086】
(4)EGMIB
1H−NMR
EGMIBの1H−NMRはEGMBと同じ装置を用い、重クロロホルム中で測定した。結果は図7に示した。
【0087】
13C−NMR
EGMIBの13C−NMRはEGMBと同じ装置を用い、重クロロホルム中で測定した。さらに各ケミカルシフトのピークについて帰属を行った。結果は図8に示した。
【化31】
Figure 0004218828
29.0ppm:1、1’、4、4’のメチル基の炭素原子;
44.8ppm:2、2’の4級炭素原子;
62.9ppm:5、6のメチレン基の炭素原子;
174.6ppm:3、3’のカルボニル基の炭素原子。
【0088】
・質量分析
EGMIBの質量分析は、EGMBと同じ装置を用いて測定した。MH+に相当するピークはm/z=267の位置に検出され、EGMIBの分子量である266.38と一致した。
・融点
融点はBUCHI社製融点測定機 型式510を用いて測定を行った。融点は38℃であった。
【0089】
(5)PGMIB
1H−NMR
PGMIBの1H−NMRはEGMBと同じ装置を用い、重クロロホルム中で測定した。結果は図9に示した。
【0090】
13C−NMR
PGMIBの13C−NMRはEGMBと同じ装置を用い、重クロロホルム中で測定した。さらに各ケミカルシフトのピークについて帰属を行った。結果は図10に示した。
【化32】
Figure 0004218828
16.1ppm:7のメチル基の炭素原子;
29.0ppm:1、1’、4、4’のメチル基の炭素原子;
44.8ppm:2、2’の4級炭素原子;
66.7ppm:6のメチレン基の炭素原子;
69.2ppm:5のメチン基の炭素原子;
174.1、174.5ppm:3、3’のカルボニル基の炭素原子。
【0091】
・質量分析
PGMIBの質量分析は、EGMBと同じ装置を用いて測定した。MH+に相当するピークはm/z=281の位置に検出され、PGMIBの分子量である280.41と一致した。
【0092】
(6)TPMIB
1H−NMR
TPMIBの1H−NMRはEGMBと同じ装置を用い、重クロロホルム中で測定した。結果は図11に示した。
【0093】
13C−NMR
TPMIBの13C−NMRはEGMBと同じ装置を用い、重クロロホルム中で測定した。さらに各ケミカルシフトのピークについて帰属を行った。結果は図12に示した。
【化33】
Figure 0004218828
7.5ppm:1のメチル基の炭素原子;
23.4ppm:2のメチレン基の炭素原子;
29.0ppm:9、9’、9”、10、10’、10”のメチル基の炭素原子;
42.0ppm:3の4級炭素原子;
44.9ppm:8、8’、8”の4級炭素原子;
64.4ppm:4、5、6のメチレン基の炭素原子;
174.7ppm:7、7’、7”のカルボニル基の炭素原子。
【0094】
・質量分析
TPMIBの質量分析は、EGMBと同じ装置を用いて測定した。MH+に相当するピークはm/z=441の位置に検出され、TPMIBの分子量である440.64と一致した。
【0095】
・融点
融点はBUCHI社製融点測定機 型式510を用いて測定を行った。融点は60℃であった。
【0096】
樹脂溶液製造例:
1リットル容の4つ口フラスコに、シクロヘキサノン(和光純薬工業(株)製)350部、スチレン(東京化成(株)製)26部、2−ヒドロキシエチルアクリレート23部(共栄社化学(株)製)、メタクリル酸(共栄社化学(株)製)35部、メタクリル酸メチル(共栄社化学(株)製)21部、メタクリル酸n−ブチル(共栄社化学(株)製)70部を仕込み、90℃に加熱し、あらかじめシクロヘキサノン290部、スチレン26部、2−ヒドロキシエチルアクリレート23部、メタクリル酸35部、メタクリル酸メチル21部、メタクリル酸ブチル70部とアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業(株)製)1.75部を混合溶解したものを3時間で滴下し、90℃にて3時間さらに反応させた。さらに、アゾビスイソブチロニトリル0.75部をシクロヘキサノン10部に溶解させたものを添加し、さらに1時間反応を続け、樹脂溶液を合成した。この樹脂溶液の一部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が30%となるようにシクロヘキサノンを添加した。
【0097】
感光性着色組成物の調製:
本実施例において調製した感光性(着色)組成物を便宜上レジストと呼ぶ。なお、本実施例では顔料を分散したアルカリ現像型レジストについて、以下の工程でレジストパターン形成を行った。
第一工程;透明基板上に本発明の感光性組成物により感光性着色樹脂層を形成させる工程。
第二工程;前記感光性着色樹脂層に、所定のパターンを有するパターンマスクを介しパターン露光を行う工程。
第三工程;前記パターン露光後、感光性着色樹脂層に現像処理を行い、所定のパターンに従い前記透明基板上に残留した硬化後の感光性樹脂層を画素層とする工程。
第四工程;現像工程後、画素層を形成した透明基板にベイキング(ポストベイク)を行う工程。
【0098】
本実施例では露光ランプに超高圧水銀ランプを用いるため、増感剤は250nm〜500nmに吸収波長領域をもつものを使用する。
【0099】
実施例1〜12:青色レジストの作製
樹脂溶液50部、リオノールブルーE(東洋インキ製造社製)5.7部、および分散剤(ビックケミー社製、BYK−161)0.3部を混合し、ペイントコンディショナー(浅田鉄工(株)製)にて24時間分散して青色分散体を作製した。
【0100】
次いで、青色分散体50部、トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学社製;商品名NKエステルATMPT)6.25部、およびシクロヘキサノン30.75部を容器中で充分に混合し、不揮発成分約29%の青色レジスト(開始剤抜き)を作製した。
この青色レジスト100部に対して、表1に示す増感剤、光重合開始剤、チオール化合物を容器中で充分に混合し、1.0μmのフィルタにてろ過し、不揮発成分約30%の青色レジストを調製した。
感度測定(後述)はレジストを調製した日と室温(22〜24℃)で4週間保存後に測定した。
【0101】
比較例1〜2:
上記青色レジスト(開始剤抜き)100部に対し、表1に示す増感剤、光重合開始剤を容器中で充分に混合し、1.0ミクロンのフィルタにてろ過し、不揮発成分約30%の比較例青色レジストを調製した。
【0102】
比較例3〜4:
上記青色レジスト(開始剤抜き)100部に対し、表1に示す増感剤、光重合開始剤、チオール化合物を容器中で充分に混合し、1.0ミクロンのフィルタにてろ過し、不揮発成分約30%の比較例青色レジストを調製した。なお、チオール化合物としては、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)(TPMP)(淀化学社製,商品名:TMTP)を使用した。
【0103】
【表1】
Figure 0004218828
【0104】
レジストの分光感度測定:
得られたレジストの分光感度を測定するために、100mm×100mmのガラス基板上にスピンコーターで乾燥膜厚が約10ミクロンになるように実施例、比較例の各レジストを塗布し、70℃、20分熱風オーブンで乾燥し、照射分光器(日本分光社製JASCO CT−25CP型)にセットし自動的に露光時間を変えて露光を行った。光源としては、超高圧水銀ランプを用いた。露光後の基板を0.5%の炭酸ナトリウム水溶液に約40秒浸し現像した後、流水で洗浄し220℃で30分加熱して分光写真を得た。表2にi線(365nm)、h線(405nm)、およびg線(436nm)での現像残りの段数を示す。本実験装置での段数と露光量の関係は表2の通りである。即ち、段数が大きいほど感度が高いことを示す。
【0105】
【表2】
Figure 0004218828
【0106】
結果を表3に示す。表3の結果から明らかなように、本発明の感光性組成物は、酸素遮断膜を形成しなくても高感度かつ保存性に優れていることから、工程短縮が可能で、生産性向上によるコストダウンが可能となる感光性組成物を供給できた。
【0107】
【表3】
Figure 0004218828
【0108】
【発明の効果】
本発明のチオール化合物を含む光重合開始剤組成物を用いると、高感度かつ保存性に優れ、それゆえに工程短縮が可能で、生産性向上によるコストダウンが可能となる感光性組成物を得ることができる。
本発明の感光性組成物は、光製版用レジスト、ソルダーレジスト、エッチングレジスト、カラーフィルターレジスト、ホログラム、光造形、UVインク等の用途分野に好適に用いられ、特に精細なパターンを形成する現像型レジスト用として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)(EGMB)の1H−NMRスペクトル。
【図2】 エチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)(EGMB)の13C−NMRスペクトル。
【図3】 1,2−プロピレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)(PGMB)の1H−NMRスペクトル。
【図4】 1,2−プロピレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)(PGMB)の13C−NMRスペクトル。
【図5】 トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)(TPMB)の1H−NMRスペクトル。
【図6】 トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)(TPMB)の13C−NMRスペクトル。
【図7】 エチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)(EGMIB)の1H−NMRスペクトル。
【図8】 エチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)(EGMIB)の13C−NMRスペクトル。
【図9】 1,2−プロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)(PGMIB)の1H−NMRスペクトル。
【図10】 1,2−プロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)(PGMIB)の13C−NMRスペクトル。
【図11】 トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)(TPMIB)の1H−NMRスペクトル。
【図12】 トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)(TPMIB)の13C−NMRスペクトル。

Claims (8)

  1. メルカプト基に対してα位および/またはβ位の炭素原子に置換基を有し、一般式(2)
    Figure 0004218828
    (式中、R 1 およびR 2 は各々独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表わし、その少なくとも一方はアルキル基であり、mは0または1〜2の整数であり、nは0または1である。)
    で示されるメルカプト基含有カルボン酸と多官能アルコールとのエステル化合物であるメルカプト基含有基を有するチオール化合物及び光重合開始剤を含むことを特徴とする光重合開始剤組成物。
  2. 多官能アルコールが、アルキレングリコール(但し、アルキルレン基の炭素数は2〜10で枝分かれしていてもよい。)、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールおよびジペンタエリスリトールから選ばれる化合物の1種または2種以上である請求項に記載の光重合開始剤組成物。
  3. アルキレングリコールが、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコールまたは1,2−ブタンジオールである請求項に記載の光重合開始剤組成物。
  4. チオール化合物が、一般式(A)
    Figure 0004218828
    (式中、R3〜R6は各々独立して水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表わし、Lは一般式(1)
    Figure 0004218828
    (式中、R1、R2、m及びnは請求項の記載と同じ意味を表わす。)で示される基を表わす。)で示される化合物である請求項1に記載の光重合開始剤組成物。
  5. チオール化合物が、一般式(B)
    Figure 0004218828
    (式中、Lは一般式(1)
    Figure 0004218828
    (式中、R1、R2、m及びnは請求項の記載と同じ意味を表わす。)で示される基を表わす。)で示される化合物である請求項に記載の光重合開始剤組成物。
  6. nが0である請求項乃至のいずれかに記載の光重合開始剤組成物。
  7. mが0または1である請求項乃至のいずれかに記載の光重合開始剤組成物。
  8. メルカプト基含有基を有するチオール化合物が、エチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、1,2−プロピレングリコール(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、エチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、1,2−プロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)から選ばれる1種または2種以上の化合物である請求項に記載の光重合開始剤組成物。
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