JP2010033016A - エレクトロクロミック表示装置並びにその製造方法及び駆動方法 - Google Patents

エレクトロクロミック表示装置並びにその製造方法及び駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な制御で任意の色を発色させることの可能なエレクトロクロミック表示装置を提供する。
【解決手段】表示基板11と、表示電極と、対向基板12と、対向電極15と、表示電極に接して設けられたエレクトロクロミック層とを有するエレクトロクロミック表示装置10において、表示基板11と対向電極15との間に複数の表示電極13a、13bが互いに隔離して設けられ、複数の表示電極13a、13bの各々に対応して複数のエレクトロクロミック層14a、14bが設けられ、一の表示電極13aと他の表示電極13bとの間の電気抵抗は、一の表示電極13aの電気抵抗より大きいことを特徴とするエレクトロクロミック表示装置10。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトロクロミック表示装置並びにその製造方法及び駆動方法に係り、特に、独立して多色表示が可能なエレクトロクロミック表示装置並びにその製造方法及び駆動方法に関する。
近年、紙に替わる電子媒体として、電子ペーパーの開発が盛んに行われている。
電子ペーパーは、表示装置が紙のように用いられるところに特徴があるため、CRTや液晶ディスプレイといった従来の表示装置とは異なった特性が要求される。例えば、反射型表示装置であり、かつ、高い白反射率・高いコントラスト比を有すること、高精細な表示ができること、表示にメモリ効果があること、低電圧でも駆動できること、薄くて軽いこと、安価であること、などの特性が要求される。このうち特に、表示の品質に関わる特性として、紙と同等な白反射率・コントラスト比についての要求度が高い。
これまで、電子ペーパー用途の表示装置として、例えば反射型液晶を用いる方式、電気泳動を用いる方式、トナー泳動を用いる方式、などが提案されている。しかしながら、上記のいずれの方式も白反射率・コントラスト比を確保しながら多色表示を行うことは大変困難である。一般に多色表示を行うためには、カラーフィルタを設けるが、カラーフィルタを設けると、カラーフィルタ自身が光を吸収し、反射率が低下する。さらに、カラーフィルタは、一画素をレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)に3分割するため、表示装置の反射率が低下し、それに伴ってコントラスト比が低下する。白反射率・コントラスト比が大幅に低下した場合は、視認性が非常に悪くなり、電子ペーパーとして用いることが困難である。
一方、上記のようなカラーフィルタを設けず、反射型の表示装置を実現するための有望な技術として、エレクトロクロミック現象を用いる方式がある。
電圧を印加することで、可逆的に酸化還元反応が起こり、可逆的に色が変化する現象をエレクトロクロミズムという。このエレクトロクロミズム現象を引き起こすエレクトロクロミック化合物の発色/消色(以下、発消色)を利用した表示装置が、エレクトロクロミック表示装置である。このエレクトロクロミック表示装置については、反射型の表示装置であること、メモリ効果があること、低電圧で駆動できることから、電子ペーパー用途の表示装置技術の有力な候補として、材料開発からデバイス設計に至るまで、幅広く研究開発が行われている。
ただし、エレクトロクロミック表示装置には、酸化還元反応を利用して発消色を行う原理ゆえに、発消色の応答速度が遅いという欠点がある。特許文献1では、エレクトロクロミック化合物を電極近傍に固定させることによって発消色の応答速度の改善を図った例が記載されている。特許文献1の記載によれば、従来数10秒程度だった発消色に要する時間は、無色から青色への発色時間、青色から無色への消色時間は、ともに1秒程度まで向上している。ただし、これで十分というわけではなく、エレクトロクロミック表示装置の研究開発に際しては、さらなる発消色の応答速度の向上が必要である。
一方、エレクトロクロミック表示装置は、エレクトロクロミック化合物の構造によって様々な色を発色できるため、多色表示装置として期待されている。
このようなエレクトロクロミック表示装置を利用した多色表示装置には、いくつか公知になっている例がある。例えば特許文献2では、複数種のエレクトロクロミック化合物の微粒子を積層したエレクトロクロミック化合物を用いた多色表示装置が開示されている。該文献では、発色を示す電圧の異なる複数の機能性官能基を有する高分子化合物であるエレクトロクロミック化合物を複数積層し、多色表示エレクトロクロミック化合物とした多色表示装置の例が記載されている。
また、特許文献3では、電極上に多層にエレクトロクロミック層を形成し、その発色に必要な電圧値や電流値の差を利用して多色を発色させる表示装置が開示されている。該文献では、異なる色を発色し、かつ、発色する閾値電圧及び発色に必要な必要電荷量が異なる複数のエレクトロクロミック化合物を、積層又は混合して形成した表示層を有する多色表示装置の例が記載されている。
更に、特許文献4では、一対の透明電極の間にエレクトロクロミック層及び電解質を挟持した構造単位を複数積層してなる多色表示装置の例が記載されている。また、特許文献5では、特許文献4に記載された構造単位を用いてパッシブマトリクスパネル及びアクティブマトリクスパネルを構成し、RGB3色に対応する多色表示装置の例が記載されている。
ところが、エレクトロクロミック表示装置を利用した多色表示装置においては、以下のような問題があった。
特許文献2に開示される方法は、積層されたエレクトロクロミック化合物の各々が、異なる電圧で異なる色を発色する化合物であるため、電圧を制御することによっていずれかの色に発色させることは可能であるものの、複数の色を同時に発色させることができない、という問題があった。
特許文献3に開示される方法は、異なる色を発色する複数種のエレクトロクロミック化合物を有するため、複数の色を同時に発色させることは可能であるものの、任意の色を選択的に発色させるために複雑な電圧・電流の制御が必要となるという問題があった。
更に、特許文献4、5に開示される方法は、1層のエレクトロクロミック層を発色させるために1対即ち2層の透明電極が必要になるため、複数積層した場合に電極層の層数が多くなり、反射率・コントラストが低下するという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、簡便な制御で任意の色を発色させることの可能なエレクトロクロミック表示装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、表示基板と、表示電極と、対向基板と、対向電極と、前記表示電極に接して設けられたエレクトロクロミック層と、前記表示電極と前記対向電極とに挟まれるように設けられた電解質とを有するエレクトロクロミック表示装置において、前記表示基板と前記対向電極との間に複数の前記表示電極が互いに隔離して設けられ、前記複数の前記表示電極の各々に対応して前記複数の前記エレクトロクロミック層が設けられ、一の前記表示電極と他の前記表示電極との間の電気抵抗は、前記一の前記表示電極の電気抵抗より大きいことを特徴とする。これにより、発消色させたい表示電極のみを選択的に電圧印加制御することが可能となり、任意の色を発消色させるエレクトロクロミック表示装置を提供することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記表示基板に最も近接する表示電極と前記対向電極との間に設けられた表示電極が、電解質に対して浸透性であることを特徴とする。これにより電解質が素子全体に浸透しやすくなり、より低電圧で発消色させることができる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記表示電極は、透明電極であることを特徴とする。これにより、発色させる色の視認性をより高めることができる。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記エレクトロクロミック層は、エレクトロクロミック化合物と、金属酸化物粒子とを含むことを特徴とする。これにより、表示電極から金属酸化物を通して電子(又は正孔)を前記エレクトロクロミック化合物に伝えることができ、より効率的に発消色させることができる。また、金属酸化物粒子には大きな比表面積を持たせることが可能であり、多くのエレクトロクロミック化合物を担持することにより高いコントラストをもって発消色させることができる。この効果は粒径が小さいナノ粒子で顕著である。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記表示電極と前記対向電極との間、前記対向電極と前記対向基板との間、又は前記対向基板の前記対向電極と反対側に反射層を有することを特徴とする。反射層を形成することにより、反射のコントラストを向上させることができる。また白色反射層を用いることにより、視認性を向上させることができる。
請求項6記載の発明は、請求項5に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記反射層は電解質を含む樹脂に白色粒子が分散したものであることを特徴とする。反射層内に電解質が浸透しやすくすることで発色反応、消色反応の応答性を向上させることができる。
請求項7記載の発明は、請求項5に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記反射層は蓄光性を有する材料を含むことを特徴とする。蓄光材料が発光する光によって電力を消費せずに素子の明るさを向上させることができる。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記電解質はマトリクス状にパターニングされることを特徴とする。電解質を画素電極に対応させてパターニングすることにより、複数の表示電極又は複数のエレクトロクロミック層をパターニングすることなく、各画素をアクティブマトリックスにより独立して駆動できる。
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記複数の前記表示電極の間に、前記複数の前記表示電極を互いに絶縁するための絶縁層が設けられることを特徴とする。これにより、表示電極間の電気抵抗がより大きくなり、各表示電極を選択的に電圧制御しやすくなるため、より広い色彩を表示できる。
請求項10記載の発明は、請求項9に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記絶縁層は、電解質に対して浸透性であることを特徴とする。これにより、素子全体に電解質を浸透させることができ、より低電圧で駆動できる。
請求項11記載の発明は、請求項9又は10に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記絶縁膜は、多孔質絶縁層であることを特徴とする。これにより、多孔質絶縁層中により多くの電解質を満たすことが可能となり、発消色の反応速度をより向上させることができる。
請求項12記載の発明は、請求項9乃至11いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記絶縁層は、無機材料であることを特徴とする。これにより、エレクトロクロミック表示装置の耐久性を高めることができる。
請求項13記載の発明は、請求項9乃至12いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記絶縁層は、真空成膜により形成された硫化物又は酸化物であることを特徴とする。これにより、複数の表示電極の間で良好な絶縁性が得られ、多層化した場合でも膜強度の低下即ち膜剥がれを防止することができる。
請求項14記載の発明は、請求項13に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記絶縁層は、ZnSを含むことを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項9又は10に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記絶縁層がポリマー電解質を含むことを特徴とする。簡便に塗布形成できることから、素子を安価に作製することが出来る。
請求項16に記載の発明は、請求項9乃至15いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記表示電極、前記エレクトロクロミック層及び前記絶縁層のいずれか2層の間に電解質層を含むことを特徴とする。電解質層を加えることで、素子のイオン伝導性を向上でき、応答速度が向上し、また、駆動電圧を低くすることができる。
請求項17記載の発明は、請求項1乃至16いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記表示電極は、真空成膜により形成されたIn酸化物、Sn酸化物又はZn酸化物を含む無機材料であることを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項1乃至17いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記複数のエレクトロクロミック層のうち、発色状態になるための閾値電圧が最も高いエレクトロクロミック層が、前記表示基板に最も近い表示電極に対応して設けられることを特徴とする。この構造にすることで閾値電圧が最も高いエレクトロクロミック層を発色させる際に、他のエレクトロクロミック層を同時に発色させてしまう可能性を減らすことができるため、素子作製時の歩留り向上となる。
請求項19に記載の発明は、請求項1乃至17いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記複数のエレクトロクロミック層のうち、消色状態になるための閾値電圧が最も高いエレクトロクロミック層が、前記表示基板に最も近い表示電極に対応して設けられることを特徴とする。この構造にすることで閾値電圧が最も高いエレクトロクロミック層を消色させる際に、他のエレクトロクロミック層を同時に消色させてしまう可能性を減らすことができるため、素子作製時の歩留り向上となる。
請求項20に記載の発明は、請求項1乃至19いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記複数の表示電極に対応して設けられた複数のエレクトロクロミック層が、それぞれ異なる色彩に発色することを特徴とする。これにより、多彩な色が表示できる。
請求項21記載の発明は、請求項1乃至20いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記エレクトロクロミック層が下記一般式(1)
(式中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数1から4のアルキル基、又はアリール基を表し、R1又はR2の少なくとも一方は、COOH、PO(OH)、Si(OC2k+1から選ばれる。Xは1価のアニオンを表す。nは0、1又は2を表す。mは0、1、2、3又は4を表す。kは0、1又は2を表す。)
で表されるビオロゲン系化合物を含むことを特徴とする。一般式(1)で表される化合物は、発消色電位が低いため、複数の表示電極を有する構成においても良好な色値を示す。
請求項22記載の発明は、請求項1乃至20いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記エレクトロクロミック層が下記一般式(2)
(式中、R4、R5、R6は、それぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数1から4のアルキル基、炭素数1から4のアルコキシ基、又はアリール基を表し、R4又はR5の少なくとも一方は、COOH、PO(OH)、Si(OC2k+1から選ばれる。qは1又は2を表す。pは0、1、2、3又は4を表す。kは0、1又は2を表す。)
で表されるテレフタル酸系化合物を含むことを特徴とする。一般式(2)で表される化合物は、発消色電位が低いため、複数の表示電極を有する構成においても良好な色値を示す。
請求項23記載の発明は、請求項1乃至20いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記エレクトロクロミック層が下記一般式(3)で表される2つのピリジン環アルキルカチオン構造の間に複素環式化合物誘導体構造よりなる化合物を含むことを特徴とする。
(式中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数1から4のア
ルキル基、又はアリール基を表し、R1又はR2の少なくとも一方は、COOH、PO(
OH)、Si(OC2k+1から選ばれる。Xは1価のアニオンを表す。nは0、1又は2を表す。mは0、1又は2を表す。kは0、1又は2を表す。Aは複素環式化合物誘導体を表す。)一般式(3)で表される化合物は、メモリ特性が高いため、画像保持時間が長く、消費電力を小さくできる。
請求項24記載の発明は、請求項21に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記エレクトロクロミック層の全てが、上記した一般式(1)で表されるビオロゲン系化合物を含むことを特徴とする。一般式(1)で表される化合物は、発消色電位が略等しいため、単一の電解質を用いて容易に発消色を制御することが可能である。
請求項25記載の発明は、請求項22に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記エレクトロクロミック層の全てが、上記した一般式(2)で表されるテレフタル酸系化合物を含むことを特徴とする。一般式(2)で表される化合物は、発消色電位が略等しいため、単一の電解質を用いて容易に発消色を制御することが可能である。
請求項26記載の発明は、請求項23に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記エレクトロクロミック層の全てが、上記した一般式(3)で表される2つのピリジン環アルキルカチオン構造の間に複素環式化合物誘導体構造よりなる化合物を含むことを特徴とする。一般式(3)で表される化合物は、発消色電位が略等しいため、単一の電解質を用いて容易に発消色を制御することが可能である。
請求項27記載の発明は、請求項1乃至26いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置において、前記エレクトロクロミック層を被覆するように形成された有機高分子材料よりなる保護層を有することを特徴とする。保護層を形成することにより、エレクトロクロミック層の密着性、耐溶剤性を向上することが可能となり、耐久性を高めることができる。
請求項28記載の発明は、エレクトロクロミック表示装置の製造方法において、表示基板上に真空成膜により第1の表示電極を形成する第1の表示電極形成工程と、前記第1の表示電極を形成した表示基板上に、該第1の表示電極に対応する第1のエレクトロクロミック層をスピンコート又はスクリーン印刷により形成する第1のエレクトロクロミック層形成工程と、前記第1のエレクトロクロミック層を形成した表示基板上に、真空成膜により第2の表示電極を形成する第2の表示電極形成工程と、前記第2の表示電極を形成した表示電極上に、該第2の表示電極に対応する第2のエレクトロクロミック層をスピンコート又はスクリーン印刷により形成する第2のエレクトロクロミック層形成工程と、対向電極を形成した対向基板と、前記第1の表示電極、前記第1のエレクトロクロミック層、前記第2の表示電極及び前記第2のエレクトロクロミック層を形成した表示基板とを、前記対向電極と前記第1の表示電極とが対面するように電解質を挟んで貼合せる貼合せ工程とを有することを特徴とする。これにより、低コストでの製造が可能である。
請求項29記載の発明は、請求項1乃至27いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、一の前記表示電極と前記対向電極との間に前記一の前記表示電極に対応する一の前記エレクトロクロミック層を発色駆動する一の駆動電圧を印加すると共に、他の前記表示電極を前記対向電極から絶縁することによって、前記一の前記エレクトロクロミック層のみを発色駆動することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法である。これにより、任意の表示電極を、容易に選択的に発消色駆動することができる。
請求項30記載の発明は、請求項1乃至27いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、前記エレクトロクロミック層を一層ずつ発色させることで、互いに異なる色を発消色することを特徴とする。この方法により減法混色によるフルカラー表示が可能となる。
請求項31記載の発明は、請求項29又は30に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法において、前記一の前記表示電極と前記対向電極との間に前記一の前記駆動電圧を印加する前に、前記表示電極の各々と前記対向電極との間に、前記表示電極の各々に対応する前記エレクトロクロミック層を消色駆動する消色駆動電圧を印加することを特徴とする。これにより、容易に混合色を発消色駆動させることが可能である。
請求項32記載の発明は、請求項1乃至27いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、電圧を印加する時間を制御する電圧印加時間制御手段を用いて前記表示電極と前記対向電極との間に駆動電圧を印加することにより、前記表示電極に対応して設けられる前記エレクトロクロミック層に中間色を発色させることを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法である。これにより、アナログ的な電圧制御をすることなく、容易に中間色を発消色させることが可能である。
請求項33記載の発明は、請求項32に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法において、前記電圧印加時間制御手段は、所定の最大電圧値及び所定のパルス幅を有する電圧パルスを印加する回数を制御することを特徴とする。これにより、アナログ的な電圧制御をすることなく、容易に中間色を発消色させることが可能である。
本発明によれば、簡便な制御で任意の色を発色させることの可能なエレクトロクロミック表示装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置において、表示基板の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係るエレクトロクロミック表示装置の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係るエレクトロクロミック表示装置において、表示基板の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の第3の変形例に係るエレクトロクロミック表示装置の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態の第4の変形例に係るエレクトロクロミック表示装置を説明するための図であり、エレクトロクロミック表示装置の構成を模式的に示す断面図及び対向基板の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置の製造方法の手順を説明するための工程図である。 本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置において、表示基板の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態による画像表示装置の駆動回路の例を示す図である。 実施例1にて作製したエレクトロクロミック表示装置の構成を示す平面図並びにA−A線及びB−B線に伴う断面図である。 実施例1及び2にて作製したエレクトロクロミック表示装置の第1の表示電極と第2の表示電極の間の電極間抵抗の測定結果を示すグラフである。 実施例4にて作製したエレクトロクロミック表示装置の第1の表示電極に接続して印加したパルス電圧回数と白反射率の関係を示すグラフである。 実施例4にて作製したエレクトロクロミック表示装置の第2の表示電極に接続して印加したパルス電圧回数と白反射率の関係を示すグラフである。 実施例4にて作製したエレクトロクロミック表示装置の青発色時の反射スペクトルを示すグラフである。 実施例4にて作製したエレクトロクロミック表示装置の緑発色時の反射スペクトルを示すグラフである。 実施例4にて作製したエレクトロクロミック表示装置の黒発色時の反射スペクトルを示すグラフである。 実施例5にて作製したエレクトロクロミック表示装置の構成を示す平面図並びにA−A線及びB−B線に伴う断面図である。 実施例5にて作製したエレクトロクロミック表示装置に印加した電圧及び発色の様子を示す図である。 実施例6にて作製したエレクトロクロミック表示装置のマゼンタ発色時の反射スペクトルを示すグラフである。 実施例6にて作製したエレクトロクロミック表示装置のイエロー発色時の反射スペクトルを示すグラフである。
次に、本発明を実施するための形態について図面と共に説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2を参照し、本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置を説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置10の構成を模式的に示す断面図である。また、図2は、図1に示すエレクトロクロミック表示装置10において、表示基板11の構成を模式的に示す斜視図である。
ただし、図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置の一例を示すものであり、本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置は、図1及び図2の構成に限定されない。
最初に、エレクトロクロミック表示装置10の構成について説明する。
図1に示されるように、本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置10は、表示基板11と、表示基板11に対向されて設けられた対向基板12と、表示基板11と対向基板12とがスペーサ18を介して貼りあわされたセル19を有する。
図1及び図2に示されるように、表示基板11は、表示基板11に形成された第1の表示電極13aと、第1の表示電極13aに接して設けられた第1のエレクトロクロミック層14aと、第1のエレクトロクロミック層14aに接して設けられた絶縁層22と、絶縁層22に接して設けられた第2の表示電極13bと、第2の表示電極13bに接して設けられた第2のエレクトロクロミック層14bと、を有する。表示基板11は、上記の積層構造を支持するための基板である。
第1の表示電極13aは、対向電極15に対する電位を制御し、第1のエレクトロクロミック層14aを発色させるための電極である。
第1のエレクトロクロミック層14aは、第1のエレクトロクロミック化合物16aと、第1のエレクトロクロミック化合物16aを担持する金属酸化物17と、を有する。第1のエレクトロクロミック化合物16aは、酸化還元反応によって発色する部分であり、金属酸化物17は、第1のエレクトロクロミック化合物16aを担持するとともに、発消色を高速で行うためのものである。
なお、図1において、理想的な状態として金属酸化物17にエレクトロクロミック化合物16aの単分子が吸着した構成が記載されるが、エレクトロクロミック化合物16aが移動しないよう固定されると共に、エレクトロクロミック化合物16aの酸化還元に伴う電子の授受が妨げられないように電気的な接続が確保されていればよい。従って、エレクトロクロミック化合物16aと金属酸化物17とは混合されて単一層となっていても良い。
絶縁層22は、第1のエレクトロクロミック層14aの設けられた第1の表示電極13aと、第2のエレクトロクロミック層14bの設けられた第2の表示電極13bとが、絶縁されるように隔離するためのものである。
なお、第1の表示電極13aと第2の表示電極13bとの間の電極間抵抗を大きくすることができるのであれば、絶縁層22を設けなくてもよく、例えば第1のエレクトロクロミック層14aの膜厚を大きくすると、それに応じて第1の表示電極13aと第2の表示電極13bとの間の電極間抵抗が大きくなる。
第2の表示電極13bは、第1の表示電極13aと同様に、対向電極15に対する電位を制御し、第2のエレクトロクロミック層14bを発色させるための電極である。
第2のエレクトロクロミック層14bは、第1のエレクトロクロミック層14aと同様に、第2のエレクトロクロミック化合物16bと、第2のエレクトロクロミック化合物16bを担持する金属酸化物17と、を有する。第2のエレクトロクロミック化合物16bは、第1のエレクトロクロミック化合物16aと同様に、酸化還元反応によって発色する部分であり、金属酸化物17は、第2のエレクトロクロミック化合物16bを担持するとともに、発消色を高速で行うためのものである。なお、第2のエレクトロクロミック化合物16bは、第1のエレクトロクロミック化合物16aと異なる色を発色する。
第1の表示電極13aと第2の表示電極13bとの間の電極間抵抗は、対向電極15に対する一方の表示電極の電位を、対向電極15に対する他方の表示電極の電位と独立に制御することができる程度に大きな抵抗でなくてはならない。第1の表示電極13aと第2の表示電極13bとの間の電極間抵抗は、少なくとも第1の表示電極13a又は第2の表示電極13bの何れかの表示電極のシート抵抗よりも大きくなるように形成されなくてはならない。第1の表示電極13aと第2の表示電極13bとの間の電極間抵抗が、第1の表示電極13a及び第2の表示電極13bの何れかの表示電極のシート抵抗よりも小さい場合、第1の表示電極13a及び第2の表示電極13bの何れかの表示電極に電圧印加をすると、同程度の電圧が他方の表示電極にも印加されてしまう。その結果、各表示電極に対応するエレクトロクロミック層を独立に発消色されることができない。各表示電極の間の電極間抵抗は、夫々の表示電極のシート抵抗の500倍以上あることが好ましい。
このような良好な絶縁性を確保するためには、各表示電極の間の電極間抵抗は、第1のエレクトロクロミック層14aの厚さを変えて制御することもできるが、第1のエレクトロクロミック層14aに接して設けられる絶縁層22の厚さを変えて制御することもできる。
なお、各表示電極の間の電極間抵抗は、本発明における一の前記表示電極と他の前記表示電極との間の電気抵抗に相当する。
対向基板12は、対向基板12上に形成された対向電極15を有する。対向電極15は、対向電極15に対する第1の表示電極13a又は第2の表示電極13bの電位を制御し、第1のエレクトロクロミック層14a又は第2のエレクトロクロミック層14bを発色させるための電極であり、対向基板12は、対向電極15を支持するためのものである。
セル19は、表示基板11と、対向基板12とが、スペーサ18を介して貼り合わされた構造を有する。セル19の内部には、電解質20が充填される。電解質20は、第1の表示電極13a又は第2の表示電極13bと、対向電極15との間でイオンとして電荷を移動させ、第1のエレクトロクロミック層14a又は第2のエレクトロクロミック層14bの発色を起こすためのものである。この電解質はポリマーに担持することも可能であり、ポリマーをパターニングすることで、容易に発消色領域(すなわち画素)を形成することが可能である。
また、セル19中には、白色反射層21が設けられる。白色反射層21は、エレクトロクロミック表示装置10を反射型の表示装置として用いる場合に、白色の反射率を向上させるためのものである。白色反射層21は、白色顔料粒子が分散された電解質20が、セル19中に注入されることによって形成される。或いは、白色反射層21は、白色顔料粒子が分散された樹脂が、対向電極15上に塗布されることによって形成されることもある。
更に、第1のエレクトロクロミック層14a及び第2のエレクトロクロミック層14bの各々の表示基板11と反対側の面に接して、有機高分子材料からなる保護層を形成することにより、第1のエレクトロクロミック層14a及び第2のエレクトロクロミック層14bの各々の隣接層との密着性、溶剤に対する耐溶解性を向上させ、エレクトロクロミック表示装置の耐久性を向上させることができる。
また、第2のエレクトロクロミック層14bと電解質20の間に無機保護層を形成することにより、第2のエレクトロクロミック層14bの電解質20に対する耐溶解性、耐食性を向上させ、エレクトロクロミック表示装置の耐久性を向上させることができる。
次に、本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置10の多色表示の動作について説明する。
エレクトロクロミック表示装置10は、上記説明した構造を有することにより、容易に多色表示が可能である。すなわち、第1の表示電極13aと、第2の表示電極13bとが、絶縁層22を介して隔離して設けられているため、対向電極15に対する第1の表示電極13aの電位と、対向電極15に対する第2の表示電極13bの電位と、を独立して制御することができる。その結果、第1の表示電極13aに接して設けられた第1のエレクトロクロミック層14aと、第2の表示電極13bに接して設けられた第2のエレクトロクロミック層14bと、を独立して発消色させることができる。
第1のエレクトロクロミック層14aと、第2のエレクトロクロミック層14bとは、表示基板11側に積層して設けられているため、第1のエレクトロクロミック層14a、第2のエレクトロクロミック層14bの発消色のパターンにより、第1のエレクトロクロミック層14aのみの発色、第2のエレクトロクロミック層14bのみの発色、第1のエレクトロクロミック層14a及び第2のエレクトロクロミック層14bの両方の発色、の3段階の色に変化させることができ、多色表示が可能である。
例えば、第1のエレクトロクロミック層14a又は第2のエレクトロクロミック層14bとして、レッド、グリーン、ブルー等のうち、異なる2色を発色する2種類のエレクトロクロミック層が用いられることにより、多色表示が可能である。
また、セル19中に白色反射層21が設けられているため、白色の反射率が高く、積層された第1のエレクトロクロミック層14a及び第2のエレクトロクロミック層14bに起因する反射率の低下を補うことができ、視認性に優れた多色表示が可能である。
また、第1のエレクトロクロミック層14a及び第2のエレクトロクロミック層14bが、各々第1のエレクトロクロミック化合物16a、第2のエレクトロクロミック化合物16bを金属酸化物17に担持した構造を有するため、発消色の応答速度に優れた多色表示が可能である。特に、電子(もしくは正孔)移動度の小さな有機化合物系の材料が第1のエレクトロクロミック化合物16a又は第2のエレクトロクロミック化合物16bに用いられる場合、第1の表示電極13a又は第2の表示電極13bから、第1のエレクトロクロミック化合物16a又は第2のエレクトロクロミック化合物16bの内部を電子(もしくは正孔)が伝導するのではなく、第1のエレクトロクロミック化合物16a又は第2のエレクトロクロミック化合物16bより電子(もしくは正孔)移動度の大きな金属酸化物17を経由して電子(もしくは正孔)が伝導することができる。そのため、より高速で発消色が可能になり、発消色の応答速度に優れた多色表示が可能である。
本実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置は、素子全体に電解質が浸透することで、各エレクトロクロミック層に電荷注入することができ、発消色反応が起こる。すなわち、電解質の浸透性の度合いで印加電圧、応答速度が影響を受け、場合によっては発色反応が起こらない場合もある。従って、表示電極、絶縁層、エレクトロクロミック層、白色反射層の各層に対して電解質を良好に浸透させることが望ましい。
その方法としては、素子作製時に電解質を溶解させた電解液を表示電極、絶縁層、エレクトロクロミック層の各層に浸透させながら積層する、ポリマーなどに電解質を含有させ、各層の間に塗布する、絶縁層として電解質を含有させた高分子膜等を用いる、白色反射層として、電解質を含有させた樹脂等を白色粒子のバインダに用いるなどといった事が挙げられる。
すなわち、反射層は、電解質を含む樹脂に白色粒子が分散したものとすることができる。
また、表示電極のうち、表示基板に最も近接する表示電極と対向電極との間に設けられた表示電極が、電解質に対して浸透性であるようにしてもよい。また、絶縁層は、電解質に対して浸透性であるようにしてもよい。また、表示電極、エレクトロクロミック層及び絶縁層のいずれか2層の間に電解質層を含むこともできる。
本実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置は、複数の表示電極、エレクトロクロミック層が積層された構造である。各々の表示電極、エレクトロクロミック層は絶縁されているため、1つの表示電極に対して対応したエレクトロクロミック層、すなわち表示電極からみて対向電極側のエレクトロクロミック層のみを発色、消色することができる。これが各層を個別に発色・消色制御できる原理である。しかしながら、素子全体に電解質が存在することから、ある表示電極に大きな電圧を印加した場合、対向電極側のエレクトロクロミック層だけではなく、表示電極の対向電極側ではない面にも電荷が拡散してしまい、対向電極側ではない面に存在するエレクトロクロミック層の発色、消色を誘発してしまう可能性がある。
上記現象を緩和する1つの方法としては、エレクトロクロミック層のなかで発色状態になるための閾値電圧が最も高い層、又は消色状態になるための閾値電圧が最も高い層を、表示基板に最も近い表示電極に対応して設けることができる。表示基板に最も近い表示電極は対向電極側ではない面にはエレクトロクロミック層が存在しないため、大きな電圧を印加しても他のエレクトロクロミック層の発色、消色反応を誘発することはない。
続けて、本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置10に用いられる材料について説明する。
最初に、表示基板11及び表示基板11上に形成される各層の材料を説明する。
表示基板11の材料としては、透明な材料であれば特に限定されるものではないが、ガラス基板、プラスチックフィルム等の基板が用いられる。
第1の表示電極13a及び第2の表示電極13bの材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されるものではないが、光の透過性を確保する必要があるため、透明且つ導電性に優れた透明導電性材料が用いられる。これにより、発色させる色の視認性をより高めることができる。透明導電性材料としては、スズをドープした酸化インジウム(以下ITO)、フッ素をドープした酸化スズ(以下FTO)、アンチモンをドープした酸化スズ(以下ATO)等の無機材料を用いることができる。このうち、特に、真空成膜により形成されたインジウム酸化物(以下、In酸化物という)、スズ酸化物(以下、Sn酸化物という)又は亜鉛酸化物(以下、Zn酸化物という)の何れか1つを含む無機材料であることが好ましい。In酸化物、Sn酸化物及びZn酸化物は、スパッタ法により、容易に成膜が可能な材料であると共に、良好な透明性と電気伝導度が得られる材料である。また、特に好ましい材料は、InSnO、GaZnO、SnO、In、ZnOである。
第1のエレクトロクロミック層14a又は第2のエレクトロクロミック層14bに含まれる第1のエレクトロクロミック化合物16a又は第2のエレクトロクロミック化合物16bの材料としては、酸化還元により色の変化を起こす材料が用いられる。このような材料として、ポリマー系、色素系、金属錯体、金属酸化物等の公知のエレクトロクロミック化合物が用いられる。
具体的に、ポリマー系、色素系、のエレクトロクロミック化合物として、アゾベンゼン系、アントラキノン系、ジアリールエテン系、ジヒドロプレン系、スチリル系、スチリルスピロピラン系、スピロオキサジン系、スピロチオピラン系、チオインジゴ系、テトラチアフルバレン系、テレフタル酸系、トリフェニルメタン系、トリフェニルアミン系、ナフトピラン系、ビオロゲン系、ピラゾリン系、フェナジン系、フェニレンジアミン系、フェノキサジン系、フェノチアジン系、フタロシアニン系、フルオラン系、フルギド系、ベンゾピラン系、メタロセン系、等の低分子系有機エレクトロクロミック化合物、ポリアニリン、ポリチオフェン等の導電性高分子化合物が用いられる。
上記中、特に、好ましくは、一般式(1)
で表されるビオロゲン系化合物または、一般式(2)
で表されるテレフタル酸系化合物を含むことが良い。これらの材料は発消色電位が低いため、複数の表示電極を有するエレクトロクロミック表示装置を構成した場合においても良好な発色の色値を示す。
また、一般式(3)
で表される2つのピリジン環アルキルカチオン構造の間に複素環式化合物誘導体構造よりなる化合物を含むことがよい。これらの材料はメモリ特性が高いため、画像保持時間が長く、消費電力を小さくできる。
更に、第1のエレクトロクロミック化合物16a及び第2のエレクトロクロミック化合物16bは、全てがビオロゲン系であるか、全てがテレフタル酸系であるか、2つのピリジン環アルキルカチオン構造の間に複素環式化合物誘導体構造よりなる化合物であることが好ましい。類似の分子構造を有する材料を用いることによって、第1の表示電極13a及び第2の表示電極13bの発消色の電位を略等しくすることができるため、同一の電解質を用いても容易に発消色の制御を行うことができる。
一方、金属錯体系、金属酸化物系、のエレクトロクロミック化合物としては、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化インジウム、酸化イリジウム、酸化ニッケル、プルシアンブルー等の無機系エレクトロクロミック化合物が用いられる。
金属酸化物17の材料としては、特に限定されるものではないが、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アルミニウム(以下アルミナ)、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ケイ素(以下シリカ)、酸化イットリウム、酸化ホウ素、酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、酸化カルシウム、フェライト、酸化ハフニウム、酸化タングステン、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化バナジウム、アルミノケイ酸、リン酸カルシウム、アルミノシリケート等を主成分とする金属酸化物が用いられる。また、これらの金属酸化物は、単独で用いられてもよく、2種以上が混合され用いられてもよい。電気伝導性等の電気的特性や光学的性質等の物理的特性を鑑みるに、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化タングステン、から選ばれる一種、もしくはそれらの混合物が用いられたとき、発消色の応答速度に優れた多色表示が可能である。とりわけ、酸化チタンが用いられたとき、より発消色の応答速度に優れた多色表示が可能である。
また、金属酸化物17の形状は、特に限定されるものではないが、第1のエレクトロクロミック化合物16a又は第2のエレクトロクロミック化合物16bを効率よく担持するために、単位体積当たりの表面積(以下比表面積)が大きい形状が用いられる。例えば、金属酸化物17が、ナノ粒子の集合体であるときは、大きな比表面積を有するため、より効率的にエレクトロクロミック化合物が担持され、発消色の表示コントラスト比に優れた多色表示が可能である。
さらに、異なる粒径の粒子が複数種類混合していてもよい。異なる粒径の粒子があることで、エレクトロクロミック層内に隙間ができ、電解質の浸透性を向上させることができる。また、異なる粒径の粒子が混合した層は、塗布形成等に起こる層のひずみに対して強度を有し、素子作製時の歩留りが向上される効果がある。
なお、エレクトロクロミック化合物が金属酸化物に担持される担持構造としては、エレクトロクロミック化合物と金属酸化物とが混合された混合層を有する構造もあるが、より発消色の表示コントラスト比に優れた多色表示を行うためには、エレクトロクロミック化合物が吸着基を介して金属酸化物に結合される構造が好ましい。
絶縁層22の材料としては、多孔質であればよく特に限定されるものではないが、絶縁性、耐久性及び成膜性に優れた材料を用いることができ、特に、少なくともZnSを含む材料を用いることができる。ZnSは、スパッタ法によって、エレクトロクロミック層にダメージを与えることなく高速に成膜できるという特徴を有する。更に、ZnSを主な成分として含む材料として、ZnO−SiO、ZnS−SiC、ZnS−Si、ZnS−Ge等を用いることができる。ここで、ZnSの含有率は、絶縁層22を形成した際の結晶性を良好に保つために、約50〜90mol%とすることが好ましい。従って、特に好ましい材料は、ZnS−SiO(8/2)、ZnS−SiO(7/3)、ZnS、ZnS−ZnO−In−Ga(60/23/10/7)である。
このような絶縁層の材料を用いることにより、薄膜で良好な絶縁効果が得られ、多層化による膜強度低下(すなわち膜のはがれ)を防止することができる。
一方、絶縁層22を多孔質膜にすることは、絶縁層22を粒子膜として形成することによって行うことができる。特にZnS等をスパッタで形成する場合、予め下引き層として粒子膜を形成することによって、ZnS等の多孔質膜を形成することができる。この場合、金属酸化物17を粒子膜として形成することもできるが、絶縁層22の一部としてシリカ、アルミナ等を含む多孔質粒子膜を形成することもできる。このような手法を用いて絶縁層22を多孔質膜にすることにより、電解質20が絶縁層22を透過することが可能となるため、酸化還元反応に伴う電解質20中のイオンとしての電荷の移動が容易となり、発消色の応答速度に優れた多色表示が可能である。
なお、絶縁層22の膜厚は20〜500nmとすることができ、更に好ましくは50〜150nmの範囲とすることができる。この範囲よりも膜厚が薄い場合、絶縁性を得にくくなる。またこの範囲よりも膜厚が厚い場合、製造コストが増大すると共に、着色によって視認性が低下する。
次に、対向基板12及び対向基板12上に形成される対向電極15の材料を説明する。
対向基板12の材料としては、特に限定されるものではなく、対向電極15の材料としては、導電性を有する材料であれば、特に限定されるものではない。対向基板12として、ガラス基板、プラスチックフィルムが用いられる場合、対向電極15の材料として、ITO、FTO、酸化亜鉛等の透明導電膜、あるいは亜鉛、白金等の導電性金属膜、さらにはカーボンなどが用いられる。これらの透明導電膜又は導電性金属からなる対向電極15は、対向基板12にコーティングされ用いられる。一方、対向電極15として、亜鉛等の金属板が用いられる場合、対向基板12が対向電極15を兼ねる。
さらに、対向電極15の材料が、第1のエレクトロクロミック層14a又は第2のエレクトロクロミック層14bの起こす酸化還元反応と逆の逆反応を起こす材料である場合、安定した発消色が可能である。すなわち、第1のエレクトロクロミック層14a又は第2のエレクトロクロミック層14bが酸化により発色する場合は還元反応を起こし、第1のエレクトロクロミック層14a又は第2のエレクトロクロミック層14bが還元により発色する場合は酸化反応を起こす材料を対向電極15として用いると、第1のエレクトロクロミック層14a又は第2のエレクトロクロミック層14bにおける発消色の反応は、より安定となる。
次に、セル19を構成する電解質20、白色反射層21の材料を説明する。
電解質20の材料としては、一般的に、支持塩を溶媒に溶解させたものが用いられる。支持塩として、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機イオン塩、4級アンモニウム塩や酸類、アルカリ類の支持塩を用いることができる。具体的に、LiClO、LiBF、LiAsF、LiPF、LiCFSO、LiCFCOO、KCl、NaClO、NaCl、NaBF、NaSCN、KBF、Mg(ClO、Mg(BF等を用いることができる。また、溶媒として、例えば、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート、スルホラン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,2−ジメトキシエタン、1,2−エトキシメトキシエタン、ポリエチレングリコール、アルコール類、が用いられる。その他、支持塩を溶媒に溶解させた液体状の電解質に特に限定されるものではないため、ゲル状の電解質や、ポリマー電解質等の固体電解質も用いられる。
白色反射層21に含まれる白色顔料粒子の材料としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカ、酸化セシウム、酸化イットリウム等が用いられる。
また、色顔料粒子に蓄光性をもつ粒子を混合することで、外光からエネルギーにより反射層の輝度を向上させることができ、より明るい表示をおこなうことができる。すなわち、反射層は蓄光性を有する材料を含む。
白色反射層21を形成することにより、反射コントラストが向上できる。また白色反射層が視認性向上に効果的である。
また、第1の実施の形態の第4の変形例において後述するように、ポリマー電解質に白色顔料粒子を混合することによって、白色反射層を兼ねることもできる。
以上、本実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置10によれば、第1の表示電極13aの電位と、第2の表示電極13bの電位、とを独立して制御し、第1のエレクトロクロミック層14aと、第2のエレクトロクロミック層14bとを、独立して発消色させることができる。そのため、簡便な制御で任意の色を発色させることの可能なエレクトロクロミック表示装置を提供することができる。
なお、第1のエレクトロクロミック層14a及び/又は第2のエレクトロクロミック層14bに接して形成する有機高分子材料からなる保護層材料としては、ポリビニルアルコール、ポリNビニルアミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレンなど一般的な樹脂がエレクトロクロミック層14a材料との密着性から選択できる。
(第1の実施の形態の第1の変形例)
次に、図3を参照し、第1の実施の形態の第1の変形例について説明する。
図3は、本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置10aの構成を模式的に示す断面図である。ただし、以下の文中では、先に説明した部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある(以下の実施の形態、変形例についても同様)。
本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置10aは、表示電極及び表示電極に接して設けられるエレクトロクロミック層が各々3層積層される点で、第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置10と相違する。
図3を参照するに、第1の実施の形態において、表示電極及び表示電極に接して設けられるエレクトロクロミック層が各々2層積層されるのと相違し、本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置10aは、表示電極及び表示電極に接して設けられるエレクトロクロミック層が各々3層積層される。
すなわち、表示基板11aは、表示基板11aに形成された第1の表示電極13aと、第1の表示電極13aに接して設けられた第1のエレクトロクロミック層14aと、第1のエレクトロクロミック層14aに接して設けられた第1の絶縁層22aと、第1の絶縁層22aに接して設けられた第2の表示電極13bと、第2の表示電極13bに接して設けられた第2のエレクトロクロミック層14bと、第2のエレクトロクロミック層14bに接して設けられた第2の絶縁層22bと、第2の絶縁層22bに接して設けられた第3の表示電極13cと、第3の表示電極13cに接して設けられた第3のエレクトロクロミック層14cと、を有する。
エレクトロクロミック表示装置10aは、上記説明した構造を有することにより、容易に多色表示が可能である。第1の表示電極13a、第2の表示電極13b、第3の表示電極13c、が、第1の絶縁層22a、第2の絶縁層22bを介して隔離して設けられているため、対向電極15に対する第1の表示電極13aの電位、対向電極15に対する第2の表示電極13bの電位、対向電極15に対する第3の表示電極13cの電位、を独立して制御することができる。その結果、第1の表示電極13aに接して設けられた第1のエレクトロクロミック層14a、第2の表示電極13bに接して設けられた第2のエレクトロクロミック層14b、第3の表示電極13cに接して設けられた第3のエレクトロクロミック層14c、を、独立して発消色させることができる。第1のエレクトロクロミック層14aと、第2のエレクトロクロミック層14b、第3のエレクトロクロミック層14c、は、表示基板11a側に積層して設けられているため、第1のエレクトロクロミック層14a、第2のエレクトロクロミック層14b、第3のエレクトロクロミック層14c、の発消色のパターンにより、第1のエレクトロクロミック層14aのみの発色、第2のエレクトロクロミック層14bのみの発色、第3のエレクトロクロミック層14cのみの発色、第1のエレクトロクロミック層14aと第2のエレクトロクロミック層14bの2層による発色、第1のエレクトロクロミック層14aと第3のエレクトロクロミック層14cの2層による発色、第2のエレクトロクロミック層14bと第3のエレクトロクロミック層14cの2層による発色、第1のエレクトロクロミック層14aと第2のエレクトロクロミック層14bと第3のエレクトロクロミック層14cの3層による発色に変化させることができ、多色表示が可能である。
また、第1のエレクトロクロミック層14a、第2のエレクトロクロミック層14b、第3のエレクトロクロミック層14cとして、イエロー、マゼンダ、シアンに発色するエレクトロクロミック層を用い、第1の表示電極13a、第2の表示電極13b、第3の表示電極13c、の電位を独立に制御することにより、エレクトロクロミック表示装置10aは、フルカラー表示が可能である。
以上、本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置10aによれば、第1の表示電極13aの電位と、第2の表示電極13bの電位と、第3の表示電極13cの電位とを独立して制御し、第1のエレクトロクロミック層14aと、第2のエレクトロクロミック層14bと、第3のエレクトロクロミック層14cとを独立して発消色させることができる。そのため、簡便な制御で任意の色を発色させることの可能なエレクトロクロミック表示装置を提供することができる。
(第1の実施の形態の第2の変形例)
次に、図4を参照し、第1の実施の形態の第2の変形例について説明する。
図4は、本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置において、表示基板11bの構成を模式的に示す斜視図である。
本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置は、第2の表示電極13bをメッシュ形状とする点で、第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置10と相違する。
図4を参照するに、第1の実施の形態において、第2の表示電極13bは表示基板11の全面にわたり形成されているのと相違し、本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置においては、第2の表示電極13bが、平面視において、縦横格子状に形成され、メッシュ形状である。
第2の表示電極13bをメッシュ形状とすることにより、酸化還元反応に伴う電解質20中のイオンとしての電荷の移動がより容易となり、より高速で発消色の応答速度に優れた多色表示が可能である。
以上、本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置によれば、第2の表示電極13bをメッシュ形状とすることにより、高速で発消色の応答速度に優れた多色表示が可能となるため、簡便な制御で任意の色を発色させることの可能なエレクトロクロミック表示装置を提供することができる。
(第1の実施の形態に係る第3の変形例)
次に、図5を参照し、第1の実施の形態の第3の変形例について説明する。
図5は、本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置10cの構成を模式的に示す断面図である。
本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置10cは、絶縁膜22を設けない点で、第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置10と相違する。
図5を参照するに、第1の実施の形態において、第1のエレクトロクロミック層14aの設けられた第1の表示電極13aと、第2のエレクトロクロミック層14bの設けられた第2の表示電極13bとは、絶縁膜22によって絶縁されるのと相違し、本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置10cは、第1の表示電極13aに接して設けられた第1のエレクトロクロミック層14aと、第2の表示電極13bとの間には、絶縁膜がなく、第1のエレクトロクロミック層14aと、第2の表示電極13bとが隔離される。
すなわち、第1のエレクトロクロミック層14aと、第2の表示電極13bとがほぼ隔離され、第1のエレクトロクロミック層14aの抵抗を制御することにより、各表示電極の間の電極間抵抗が夫々の表示電極のシート抵抗よりも大きくなるように設定することが可能となるため、絶縁層22が設けられなくても、第1の表示電極13aの電位と、第2の表示電極13bの電位、とを独立して制御することができ、多色表示が可能である。
以上、本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置10cによれば、絶縁層を設けない簡便な構造を用いても、第1の表示電極13aの電位と、第2の表示電極13bの電位とを独立して制御し、第1のエレクトロクロミック層14aと、第2のエレクトロクロミック層14bとを独立して発消色させることができる。そのため、簡便な制御で任意の色を発色させることの可能なエレクトロクロミック表示装置を提供することができる。
(第1の実施の形態に係る第4の変形例)
次に、図6を参照し、第1の実施の形態の第4の変形例について説明する。
図6(a)及び図6(b)は、本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置を説明するための図であり、エレクトロクロミック表示装置の構成を模式的に示す断面図及び対向基板の構成を模式的に示す斜視図である。
本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置10dは、電解質がマトリックス状にパターニング加工される点で、第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置10と相違する。
図6(a)及び図6(b)を参照するに、第1の実施の形態において、電解質20は、第1のエレクトロクロミック層14aの設けられた第1の表示電極13a及び第2のエレクトロクロミック層14bの設けられた第2の表示電極13bと、対向電極15との間に挟まれるように設けられるのと相違し、本変形例に係るエレクトロクロミック表示装置10dにおいて、電解質20aは、マトリックス状にパターニング加工されて設けられる。
また、電解質20aがマトリックス状にパターニング加工される場合、白色反射層21も同様にパターニング加工されることができる。この場合、白色反射層21は、パターニング加工された電解質20aの上に積層して形成することもでき、図6(a)に示されるように、電解質20aと混合された状態で一括して形成することもできる。
電解質20aをパターニング加工する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、電解質20a及び溶媒を透明インク又は白色インクと混合し、インクジェット法またはスクリーン印刷法によりパターニング塗布することによって形成することができる。このようなインクの材料として、一般的なUV硬化型インク又は熱硬化型インクを用いることができる。また、電解質20aおよび溶媒を保持するためには、架橋率の低い低密度の構造を有する材料を用いることができる。
また、電解質20aとして、ポリマー電解質を用いることができる。このとき、絶縁層22は、ポリマー電解質よりなる電解質20aを絶縁層中に含むことができる。
複数の表示電極及びエレクトロクロミック層を形成する場合、複数の表示電極及びエレクトロクロミック層をマトリックス形状にパターニング加工することは製造コストを増大させる要因となる。従って、本変形例のように、ポリマー電解質をパターニング塗布してマトリックス形状に形成することによって、電解質を簡便に塗布形成できることから、製造コストを減少させることができる。
なお、図6(a)及び図6(b)に示されるように、電解質20aがマトリックス状にパターニング加工される場合、個々の電解質20aと各表示電極との間の電圧を独立して制御するために、対向電極15aもパターニング加工される構成とすることができる。
また、本変形例によれば、電解質を画素電極に対応させてパターニングすることにより、複数の表示電極または複数のエレクトロクロミック層をパターニングすることなく、第2の実施の形態において後述するように、各画素をアクティブマトリックスにより独立駆動できる。
(第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック装置の製造方法)
次に、図7を参照し、本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置の製造方法について説明する。
図7は、本実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置の製造方法の手順を説明するための工程図である。
本発明のエレクトロクロミック表示装置の製造方法は、図7のステップS11〜ステップS17に示されるように、表示基板上に第1の表示電極を形成する第1の表示電極形成工程(ステップS11)と、その上に第1のエレクトロクロミック層を形成する第1のエレクトロクロミック層形成工程(ステップS12)と、その上に第1の絶縁層を形成する第1の絶縁層形成工程(ステップS13)と、その上に第2の表示電極を形成する第2の表示電極形成工程(ステップS14)と、その上に第2のエレクトロクロミック層を形成する第2のエレクトロクロミック層形成工程(ステップS15)と、対向基板上に対向電極を形成する対向電極形成工程(ステップS16)と、表示基板と対向基板とを貼合せる貼合せ工程(ステップS17)とを有する。
なお、本発明の表示電極形成工程は、本実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置の製造方法における第1及び第2の表示電極形成工程に相当し、本発明のエレクトロクロミック層形成工程は、本実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置の製造方法における第1及び第2のエレクトロクロミック層形成工程に相当する。
(第1の表示電極形成工程)
まず、図7のステップS11に示される第1の表示電極形成工程を行う。表示基板上に、蒸着、スパッタ、イオンプレーティング等の真空成膜により第1の表示電極を形成する。
(第1のエレクトロクロミック層形成工程)
次に、図7のステップS12に示されるエレクトロクロミック層形成工程を行う。第1の表示電極を形成した表示基板上に、エレクトロクロミック化合物と金属酸化物粒子からなる第1のエレクトロクロミック層を、スピンコート又はスクリーン印刷により形成する。即ち、金属酸化物粒子およびエレクトロクロミック化合物を溶媒中に分散または溶解した液状の塗布インクを準備し、その塗布インクを表示基板上にスピンコートすることにより、第1のエレクトロクロミック層を形成する。または、その塗布インクを表示基板上にスクリーン印刷することにより、第1のエレクトロクロミック層を形成する。
この塗布インクを調整するための溶媒としては、公知の溶媒(例えば水、アルコール、セルソルブ、ハロゲン化炭素、ケトン、エーテル等)を使用することができる。また、第1のエレクトロクロミック層を塗布する方法としては、エレクトロクロミック化合物と金属酸化物粒子を混合した塗布インクを用いて一度に塗布する方法だけではなく、金属酸化物粒子分散液を塗布し、その後金属酸化物粒子分散液が塗布された上にエレクトロクロミック化合物を塗布することも可能である。
(第1の絶縁層形成工程)
次に、図7のステップS13に示される第1の絶縁層形成工程を行う。第1のエレクトロクロミック層を形成した表示基板上に、蒸着、スパッタ、イオンプレーティング等の真空成膜により第1の絶縁層を形成する。
次に、図7のステップS14及びステップS15に示される第2の表示電極形成工程及び第2のエレクトロクロミック層形成工程を行う。ステップS14及びステップS15に示される第2の表示電極形成工程及び第2のエレクトロクロミック層形成工程の各々は、ステップS11及びステップS12に示される第1の表示電極形成工程及び第1のエレクトロクロミック層形成工程の各々と同様に行うことができる。
(対向電極形成工程)
次に、図7のステップS16に示される対向電極形成工程を行う。対向基板上に、蒸着、スパッタ、イオンプレーティング等の真空成膜により対向電極を形成する。
(貼合せ工程)
次に、ステップS17に示される貼合せ工程を行う。対向電極を形成した対向基板と、第2の絶縁層までを形成した表示基板とを、対向電極と表示電極とが対面するように白色反射層用粒子を含有する電解質を挟んで貼合せる。具体的には、表示基板と対向基板とをスペーサを介して貼合せ、白色反射層用粒子を含有する電解質溶液をスペースに真空注入した後、注入口を封止することによって、対向基板と表示基板とを貼合せる。このとき、白色反射層は、白色顔料粒子を分散した樹脂を対向電極上に塗布して形成することもできる。
或いは、ポリマー電解質とUV硬化インクとを調合し、表示基板又は対向基板の何れか一の基板上にスクリーン印刷又はインクジェットによりパターニング塗布し、表示基板又は対向基板の他の基板を電極同士が対面するように載置すると共に、両基板の間に電解質溶液を浸透させた後、紫外線を照射してUV硬化インクを硬化させることによって、表示基板と対向基板とを貼合せる。
(第2の実施の形態)
図8乃至図10を参照し、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置を説明する。
本発明の第2の実施の形態は、画像を表示する画像表示装置であって、本発明の第1の実施形態に係るエレクトロクロミック表示装置10を含む画像表示装置30である。画像表示装置30は、本発明の第1の実施形態に係るエレクトロクロミック表示装置10を、1画素を表示するエレクトロクロミック表示素子31として、複数含む。エレクトロクロミック表示素子31は、より長い時間にわたって発消色を保持することができるため、画像表示装置30は、より長い時間にわたって画像の表示/画像の非表示を保持することができる。
最初に、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置30の構成を説明する。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置30の構成を模式的に示す断面図である。また図9は、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置30において、表示基板11の構成を模式的に示す斜視図である。ただし、図8及び図9は、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置の一例を示すものであり、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置は、図8及び図9の構成に限定されない。
複数のエレクトロクロミック表示素子31を含む画像表示装置30は、表示基板11と、対向基板12とを有し、対向基板12上には、各々のエレクトロクロミック表示素子31を構成する対向電極15が複数設けられ、表示基板11上には、各々のエレクトロクロミック表示素子31を構成する第1の表示電極13aと、第1のエレクトロクロミック層14aと、絶縁膜22と、第2の表示電極13bと、第2のエレクトロクロミック層14bと、が複数組設けられる。そのうち1組の第1の表示電極13a、第1のエレクトロクロミック層14a、絶縁膜22、第2の表示電極13b、第2のエレクトロクロミック層14bは、1つのエレクトロクロミック表示素子31を構成する。このように構成された複数のエレクトロクロミック表示素子31を、表示基板11面内にマトリクス状に配置することにより、画像を表示する画像表示装置30を提供することができる。
なお、画像表示装置30においても、本発明の第1の実施の形態に係るエレクトロクロミック表示装置10と同様に、セル19中に白色反射層21が設けられる。白色反射層21は、白色顔料粒子が分散された電解質20が、セル19中に注入されることによって形成される。或いは、白色反射層21は、白色顔料粒子が分散された樹脂が、対向電極15上に塗布されることによって形成されることもある。
さらに好ましい構成は、前述したようにマトリックス電極形状に合わせてポリマー電解質をパターニング形成することが製造コスト面で有利である。
上記の構成を有することにより、画像表示装置30は、例えば、電子ペーパーのような反射型表示装置として用いられる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置30における、エレクトロクロミック表示素子31の駆動方法について説明する。
画像表示装置30に含まれるエレクトロクロミック表示素子31に電界を印加する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば、公知のアクティブマトリクス駆動型の電気回路を採用し、公知のアクティブマトリクス駆動方法に従って駆動することができる。アクティブマトリクス駆動型の電気回路としては、例えば、アクティブマトリクス駆動素子としての薄膜トランジスタ(TFT)の電極を、エレクトロクロミック表示素子31に接続した電気回路が挙げられる。この型の電気回路によって、個々のエレクトロクロミック表示素子31をより高速に駆動することができるため、高精細な画像を高速に表示することができる画像表示装置30を提供することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置30における、アクティブマトリクス駆動方法を用いたエレクトロクロミック表示素子31の駆動回路について説明する。
図10は、本発明の第2の実施の形態による画像表示装置の駆動回路の例を示す図である。
図10に示される画像表示装置は、複数のエレクトロクロミック表示素子31、複数のエレクトロクロミック表示素子31の第1の表示電極13a、第2の表示電極13bにそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタ33a、33b、複数の薄膜トランジスタ33a、33bのゲート電極に接続される複数の横方向の導線34a、34b、及び複数の薄膜トランジスタ33a、33bのソース電極に接続される複数の縦方向の導線35a、35bを含む。複数の薄膜トランジスタ33aのドレイン電極の各々は、複数のエレクトロクロミック表示素子31の第1の表示電極13aに接続される。複数の薄膜トランジスタ33bのドレイン電極の各々は、複数のエレクトロクロミック表示素子31の第2の表示電極13bに接続される。また、複数のエレクトロクロミック表示素子31の対向電極15は、一定の電位を有し、例えば、接地されていてもよい。
図10に示される画像表示装置30において、複数の横方向の導線34aの一つ及び複数の縦方向の導線35aの一つのそれぞれに電圧を印加する。すると、その選択された一つの横方向の導線34a及びその選択された一つの縦方向の導線35aに接続された薄膜トランジスタ33aにおいて、ゲート電極に電圧が印加されてその薄膜トランジスタ33aがON状態になり、ソース電極からドレイン電極間の抵抗が小さくなって、その薄膜トランジスタ33aに接続されたエレクトロクロミック表示素子31の第1の表示電極13aに電圧が印加される。その結果、そのエレクトロクロミック表示素子31に含まれる第1のエレクトロクロミック化合物が、所定の色に発色する。同様に、複数の横方向の導線34bの一つ及び複数の縦方向の導線35bの一つのそれぞれに電圧を印加する。すると、その選択された一つの第2の表示電極13bとその選択された一つの対向電極15との間に電圧が印加され、そのエレクトロクロミック表示素子31に含まれる第2のエレクトロクロミック化合物が、所定の色に発色する。これらの動作により、その選択された一つの表示電極とその選択された一つの対向電極との間に位置する画素を、第1のエレクトロクロミック化合物だけが発色した色、第2のエレクトロクロミック化合物だけが発色した色、第1のエレクトロクロミック化合物及び第2のエレクトロクロミック化合物が発色した色、の3段階の色に発色させることができる。同様に、任意の画素の色を所定の色に発色させるように第1の表示電極13a、第2の表示電極13bを選択し、選択された第1の表示電極13a、第2の表示電極13bと選択された対向電極15との間に電圧を印加することによって、画像表示装置30に任意の画像を表示することができる。
ここで、発色を長時間保持するためには、発色させるために選択した一の表示電極と、その一の表示電極以外の他の表示電極及び対向電極との間には低抵抗部分がなく、電気的に絶縁されていることが好ましい。電気的に絶縁されることによって、エレクトロクロミック化合物に注入された電荷が電極及び低抵抗部分を通って放出されること、又はエレクトロクロミック化合物から放出された電荷が低抵抗部分及び電極を通って注入されることを防止でき、発色の保持時間が向上できる。
更に、各表示電極を発色させる場合は、予め各表示電極を消色する電圧を印加した後、前述の発色駆動方法によりエレクトロクロミック層を一層ずつ発色させることが好ましい。予め各表示電極に消色電圧を印加することにより、エレクトロクロミック化合物の電荷状態(酸化還元状態)を初期化することができ、その後、一層ずつ発色させることによって、各エレクトロクロミック層の発消色を再現性良く制御することができる。
また、各エレクトロクロミック層の酸化還元状態は、全てのエレクトロクロミック粒子が完全に酸化された酸化状態と、全てのエレクトロクロミック粒子が完全に還元された還元状態との間の中間の状態である中間状態に制御することができる。中間状態に制御することにより、各エレクトロクロミック層の発色を、発色と消色の中間の色である中間色に制御することができる。
ここで、各エレクトロクロミック層を中間状態に制御するためには、各エレクトロクロミック層に対応する各表示電極に印加する印加電圧と時間との積(即ち注入又は放出した電荷量)を制御することによって行う。この場合、印加電圧と時間を連続的に変化させることによって中間色を制御することもできるが、所定の最大電圧値及び所定のパルス幅を有する電圧パルスを印加する回数を変えることによって中間色を制御することもできる。
以上のように、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置30は、積層された表示電極及びエレクトロクロミック層が基板面内にマトリクス状に配置されるため、多様な画像を表示することが可能となる。
なお、薄膜トランジスタ33a、33bは、表示基板11側に設けられる第1の表示電極13a、第2の表示電極13bに接続させる場合には、エレクトロクロミック表示素子31の発色の視認性を低下させないように、薄膜トランジスタ33a、33bを、表示基板11と反対側の対向基板12に形成することも可能である。
また、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置30において、表示電極及び表示電極に接して設けられるエレクトロクロミック層は各々2層積層されるが、表示電極及び表示電極に接して設けられるエレクトロクロミック層を各々3層以上積層する構成とすることもできる。
(表示電極及びエレクトロクロミック層の形成)
まず、30mm×30mmのガラス基板を準備し、その上面の16mm×23mmの領域に、ITO膜をスパッタ法により約100nmの厚さになるように成膜することによって、第1の表示電極を形成した。この第1の表示電極の電極端部間のシート抵抗を測定したところ、約200Ωであった。
次に、このように第1の表示電極が形成されたガラス基板上に、酸化チタンナノ粒子分散液としてSP210(商品名:昭和タイタニウム社製)をスピンコート法により塗布し、120℃で15分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子膜を形成し、引続いて、式(4)
で表されるビオロゲン化合物の5wt%2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液と前述したSP210とを2.4/4の比率で混合した塗布液をスピンコート法により塗布し、120℃で10分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子とエレクトロクロミック化合物よりなる第1のエレクトロクロミック層を形成した。
次に、このように第1のエレクトロクロミック層が形成されたガラス基板上に、ポリNビニルアミドの0.1wt%エタノール溶液、ポリビニルアルコールの0.5wt%水溶液をスピンコート法により塗布することによって保護層を形成した。引続いて、8/2の組成比を有するZnS−SiOを、スパッタ法により25〜150nmの膜厚になるように成膜することによって、無機絶縁層を形成した。更に、ZnS−SiOよりなる無機絶縁層が形成されたガラス基板の表面の10mm×20mmの領域に、ITO膜をスパッタ法により約100nmの厚さになるように成膜することによって、第2の表示電極を形成した。
上記のように形成された第2の表示電極の電極端部間のシート抵抗の測定を行った。その結果、電極端部間のシート抵抗は約200Ωであった。
次に、このように第2の表示電極までが形成されたガラス基板上に、酸化チタンナノ粒子分散液としてSP210(商品名:昭和タイタニウム社製)をスピンコート法により塗布し、120℃で15分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子膜を形成した。引続いて、式(5)
で表されるビオロゲン化合物の1wt%2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液と前述したSP210とを2.4/4の比率で混合した塗布液をスピンコート法により塗布し、120℃で10分間アニール処理を行った。これによって、酸化チタン粒子とエレクトロクロミック化合物からなる第2のエレクトロクロミック層を形成することで、表示基板を得た。
(対向電極の形成)
一方、先ほどのガラス基板とは別に30mm×30mmのガラス基板を準備し、その上面の全面に、酸化スズよりなる透明導電性薄膜を成膜することによって、対向電極を形成した。更に、この酸化スズよりなる透明導電性薄膜が全面に形成されたガラス基板の上面に、熱硬化性の導電性カーボンインクとしてCH10(商品名:十条ケミカル社製)に酢酸2エトキシエチルを25wt%添加して調製した溶液をスピンコート法により塗布し、120℃15分間アニール処理を行うことによって、対向電極を形成した。
(エレクトロクロミック表示装置の作製)
表示基板と対向基板を75μmのスペーサを介して貼り合わせ、セルを作製した。次に過塩素酸クロライドを炭酸プロピレンに0.1M溶解させた溶液に、一次粒径300nmの酸化チタン粒子(石原産業株式会社製)を35wt%分散させ、電解質溶液を調製し、セル内に封入することでエレクトロクロミック表示装置10eを作製した。
図11に、本実施例にて作製したエレクトロクロミック表示装置10eの構成を示す。図11(a)、図11(b)及び図11(c)のそれぞれは、エレクトロクロミック表示装置10eの構成を示す平面図並びにA−A線及びB−B線に伴う断面図である。
図11(b)及び図11(c)に示されるように、エレクトロクロミック表示装置10eは、第1の表示電極13a、第1のエレクトロクロミック層14a、絶縁層22a、第2の表示電極13b、第2のエレクトロクロミック層14bが積層された構造を有する。このうち、第1の表示電極13a、第1のエレクトロクロミック層14a、第2の表示電極13b、第2のエレクトロクロミック層14bの夫々を、ITO1、EC1、ITO2、EC2とすると、エレクトロクロミック表示装置10eは、図11(a)に示されるように、中央の領域において、ITO1、EC1、ITO2、EC2の全てが積層された領域を有する。この領域を、後述する発消色試験を行う発消色評価領域とする。
(電極間抵抗の測定)
作製したエレクトロクロミック表示装置10eについて、第1の表示電極と第2の表示電極の間の電極間抵抗の測定を行った。図12にその測定結果が示されるように、無機絶縁層の膜厚を50nm以上にすることによって、表示電極の電極端部間のシート抵抗の約500倍である100kΩ以上の良好な絶縁性が得られた。
(発消色試験)
実施例1で作製され、各種の無機絶縁層の膜厚を有するエレクトロクロミック表示装置10eに電圧を印加し、発色の評価を実施した。印加電圧は1.7Vとし、印加時間は2秒とした。なお、表示電極は負極に接続され、対向電極は正極に接続された。
ここで、無機絶縁層の膜厚が50nm以上であって、電極間抵抗が表示電極の電極端部間のシート抵抗の約500倍である100kΩ以上であるエレクトロクロミック表示装置10eでは、第1の表示電極又は第2の表示電極に電圧を印加することによって、第1の表示電極において青を、又は第2の表示電極において緑を独立して発色することができ、また、独立して一旦発色された発色を安定に保持することができた。
一方、無機絶縁層の膜厚が50nm未満であって、電極間抵抗が表示電極の電極端部間のシート抵抗の約500倍である100kΩ未満であるエレクトロクロミック表示装置10eは、第1の表示電極に電圧を印加した場合、発色の初期においては第1の表示電極だけが独立して発色するものの、電圧を印加する時間の経過と共に、第1の表示電極に加え、第2の表示電極が徐々に発色してしまい、一旦独立して発色された発色を安定に保持することができなかった。
実施例1において、第1のエレクトロクロミック層を、酸化チタン粒子膜を形成した後、式(4)で表されるビオロゲン化合物の5wt%2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液と、酸化チタンナノ粒子分散液としてSP210を2.4/4の比率で混合した塗布液をスピンコート法により塗布し、120℃で10分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子とエレクトロクロミック化合物よりなる第1のエレクトロクロミック層を形成するところ、実施例2においては、酸化チタン粒子膜を形成することを省略し、式(4)で表されるビオロゲン化合物の5wt%2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液と、酸化チタンナノ粒子分散液としてSP210を2.4/4の比率で混合した塗布液をスピンコート法により塗布し、120℃で10分間アニール処理を行うことによって、第1のエレクトロクロミック層を形成すること以外は、実施例1と同様にして、エレクトロクロミック表示装置10fを作製した。
作製したエレクトロクロミック表示装置10fについて、第1の表示電極と第2の表示電極の電極間抵抗の測定を行った。図12にその測定結果が示されるように、無機絶縁層の膜厚を75nm以上にすることによって、表示電極の電極端部間のシート抵抗の約500倍である100kΩ以上の良好な絶縁性が得られた。
(発消色試験)
実施例2で作製され、各種の無機絶縁層の膜厚を有するエレクトロクロミック表示装置10fに、実施例1と同様に、電圧を印加し、発消色の評価を実施した。即ち、印加電圧、印加時間は、実施例1と同様に、夫々1.7V、2秒とした。また、実施例1と同様に、表示電極は負極に接続され、対向電極は正極に接続された。
実施例2においては、無機絶縁層の膜厚が75nm以上であって、電極間抵抗が表示電極の電極端部間のシート抵抗の約500倍である100kΩ以上であるエレクトロクロミック表示装置10fでは、第1の表示電極又は第2の表示電極に電圧を印加することによって、第1の表示電極において青を、又は第2の表示電極において緑を独立して発色することができ、また、一旦独立して発色された発色を安定に保持することができた。
一方、無機絶縁層の膜厚が75nm未満であって、電極間抵抗が表示電極の電極端部間のシート抵抗の約500倍である100kΩ未満であるエレクトロクロミック表示装置10fは、第1の表示電極に電圧を印加した場合、発色の初期においては第1の表示電極だけが独立して発色するものの、電圧を印加する時間の経過と共に、第1の表示電極に加え、第2の表示電極が徐々に発色してしまい、一旦独立して発色された発色を安定に保持することができなかった。
実施例2において、無機絶縁層の材料をZnS−SiO(組成比8/2)、無機絶縁層の膜厚を25〜150nmとするところ、実施例3においては、無機絶縁層の材料をZnS及びZnO−ZnO−In−Ga(60/23/10/7)、無機絶縁層の膜厚を140nmにすること以外は、実施例2と同様にして、エレクトロクロミック表示装置10g及びエレクトロクロミック表示装置10hをそれぞれ作製した。
作製したエレクトロクロミック表示装置10g及びエレクトロクロミック表示装置10hについて、第1の表示電極と第2の表示電極の電極間抵抗の測定を行った。その結果、エレクトロクロミック表示装置10g及びエレクトロクロミック表示装置10hは、共に約10MΩの良好な絶縁性が得られた。
実施例1において、表示電極及びエレクトロクロミック層を以下の手順で作製したこと以外同様にして、エレクトロクロミック表示装置10iを作製した。
(エレクトロクロミック表示装置の作製)
まず、30mm×30mmのガラス基板を準備し、その上面の16mm×23mmの領域に、ITO膜をスパッタ法により約100nmの厚さになるように成膜することによって、第1の表示電極を形成した。この第1の表示電極の電極端部間のシート抵抗を測定したところ、約200Ωであった。
次に、このように第1の表示電極が形成されたガラス基板上に、酸化チタンナノ粒子分散液としてSP210(商品名:昭和タイタニウム社製)をスピンコート法により塗布し、120℃で15分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子膜を形成した。引続いて、式(5)で表されるビオロゲン化合物の1wt%2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液を塗布液としてスピンコートし、120℃で10分間アニール処理を行った。これによって、酸化チタン粒子とエレクトロクロミック化合物からなる第1のエレクトロクロミック層を形成した。
次に、このように第1のエレクトロクロミック層が形成されたガラス基板上に、ZnS−SiO(組成比8/2)を、スパッタ法により140nmの膜厚になるように成膜することによって、無機絶縁層を形成した。更に、ZnS−SiOよりなる無機絶縁層が形成されたガラス基板の表面の10mm×20mmの領域に、ITO膜をスパッタ法により約100nmの厚さになるように成膜することによって、第2の表示電極を形成した。この第2の表示電極の電極端部間のシート抵抗は約200Ωであった。
次に、このように第2の表示電極までが形成されたガラス基板上に、酸化チタンナノ粒子分散液としてSP210(商品名:昭和タイタニウム社製)をスピンコート法により塗布し、120℃で15分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子膜を形成し、さらにこの上に式(4)で表されるビオロゲン化合物の1wt%2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液を塗布液としてスピンコートし、120℃で10分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子とエレクトロクロミック化合物からなる第2のエレクトロクロミック層を形成することで、表示基板を得た。その後、実施例2と同様の手順により、エレクトロクロミック表示装置10iを作製した。
(電極間抵抗の測定)
作製したエレクトロクロミック表示装置10iについて、第1の表示電極と第2の表示電極の電極間抵抗の測定を行った。その結果、約10MΩの良好な絶縁性が得られた。
(発消色試験)
実施例4で作製されたエレクトロクロミック表示装置10iについて、実施例2と同様に、発消色の評価を実施した。
発消色の評価は、大塚電子株式会社製分光測色計LCD―5000を用いて拡散光を照射することにより行った。電圧の印加には、株式会社東方技研社製ファンクションジェネレータFG−02を用いた。電圧印加は2.55V、100msのパルスを用い、複数パルスを印加する場合のパルス間隔は10msとした。本実施例のエレクトロクロミック表示装置10iは、電圧を印加しない状態で、白色を示し、約50%の高い白反射率を示した。次に、第1の表示電極を負極に、対向電極を正極に繋ぎ、パルス電圧を印加したところ、緑色に発色した。次に、第2の表示電極を負極に、対向電極を正極に繋ぎ、パルス電圧を印加したところ、青色に発色した。更に、第1の表示電極及び第2の表示電極を負極に、対向電極を正極に繋ぎ、パルス電圧を印加したところ、黒色に発色した。
図13は、第1の表示電極に接続して印加したパルス電圧回数と白反射率の関係を示すグラフである。図14は、第2の表示電極に接続して印加したパルス電圧回数と白反射率の関係を示すグラフである。図15は、青発色時の反射スペクトルを示すグラフである。図16は、緑発色時の反射スペクトルを示すグラフである。図17は、黒発色時の反射スペクトルを示すグラフである。
図13及び図14に示されるように、第1の表示電極にパルス電圧を印加した場合も、第2の表示電極にパルス電圧を印加した場合も、印加回数の増大に伴って連続的に白反射率が減少する。即ち、印加回数の増大に伴って連続的に発色が濃くなっており、中間色表現が可能であることが示される。
第1の表示電極と対向電極との間にパルス電圧を印加した場合の反射スペクトルにおいては、図15に示されるように、440nm付近の範囲の波長で反射率が大きくなり、青色に発色していることを示している。また、第2の表示電極と対向電極との間にパルス電圧を印加した場合の反射スペクトルにおいては、図16に示されるように、490nm付近の範囲の波長で反射率が大きくなり、緑色に発色していることを示している。更に、第1及び第2の表示電極と対向電極との間にパルス電圧を印加した場合の反射スペクトルにおいては、図17に示されるように、全体に反射率が図15及び図16における反射率より減少しており、黒色に発色していることを示している。
従って、電圧を印加する表示電極を第1の表示電極と第2の表示電極との間で選択することにより、容易に多色表示を行うことが可能であり、電圧パルスを印加する回数を制御することによって中間色表現を行うことが可能なエレクトロクロミック表示装置10iが得られた。
実施例1において、表示電極及びエレクトロクロミック層を夫々2層ずつ積層するところ、実施例2においては、表示電極及びエレクトロクロミック層を夫々3層ずつ積層すること以外は、実施例1と同様にして、エレクトロクロミック表示装置10jを作製した。
(表示電極及びエレクトロクロミック層の形成)
まず、30mm×30mmのガラス基板を準備し、その上面の16mm×23mmの領域に、ITO膜をスパッタ法により約100nmの厚さになるように成膜することによって、第1の表示電極を形成した。この第1の表示電極の電極端部間のシート抵抗を測定したところ、約200Ωであった。
次に、このように第1の表示電極が形成されたガラス基板上に、酸化チタンナノ粒子分散液としてSP210(商品名:昭和タイタニウム社製)をスピンコート法により塗布し、120℃で15分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子膜を形成し、引続いて、式(5)で表されるビオロゲン化合物の1wt%2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液を塗布液としてスピンコートし、120℃で10分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子とエレクトロクロミック化合物からなる第1のエレクトロクロミック層を形成した。
次に、このように第1のエレクトロクロミック層が形成されたガラス基板上に、ポリNビニルアミドの0.1wt%エタノール溶液、ポリビニルアルコールの0.5wt%水溶液をスピンコート法により塗布することによって保護層を形成した。引続いて、8/2の組成比を有するZnS−SiOを、スパッタ法により140nmの膜厚になるように成膜することによって、無機絶縁層を形成した。更に、ZnS−SiOよりなる無機絶縁層が形成されたガラス基板の表面の10mm×20mmの領域に、ITO膜をスパッタ法により約100nmの厚さになるように成膜することによって、第2の表示電極を形成した。上記のように形成された第2の表示電極の電極端部間のシート抵抗の測定を行った。その結果、電極端部間のシート抵抗は約200Ωであった。
次に、このように第2の表示電極までが形成されたガラス基板上に、酸化チタンナノ粒子分散液としてSP210(商品名:昭和タイタニウム社製)をスピンコート法により塗布し、120℃で15分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子膜を形成し、引続いて、式(5)で表されるビオロゲン化合物の1wt%2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液と前述したSP210とを2.4/4の比率で混合した塗布液をスピンコート法により塗布し、120℃で10分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子とエレクトロクロミック化合物からなる第2のエレクトロクロミック層を形成した。
次に、このように第1のエレクトロクロミック層が形成されたガラス基板上に、ポリNビニルアミドの0.1wt%エタノール溶液、ポリビニルアルコールの0.5wt%水溶液をスピンコート法により塗布することによって保護層を形成した。引続いて、8/2の組成比を有するZnS−SiOを、スパッタ法により140nmの膜厚になるように成膜することによって、無機絶縁層を形成した。更に、ZnS−SiOよりなる無機絶縁層が形成されたガラス基板の表面の10mm×20mmの領域に、ITO膜をスパッタ法により約100nmの厚さになるように成膜することによって、第3の表示電極を形成した。
上記のように形成された第3の表示電極の電極端部間のシート抵抗の測定を行った。その結果、電極端部間のシート抵抗は約200Ωであった。
次に、このように第3の表示電極が形成されたガラス基板上に、酸化チタンナノ粒子分散液としてSP210(商品名:昭和タイタニウム社製)をスピンコート法により塗布し、120℃で15分間アニール処理を行うことによって、酸化チタン粒子よりなる第3のエレクトロクロミック層を形成した。次に、このように第1のエレクトロクロミック層が形成されたガラス基板上に、ポリNビニルアミドの0.1wt%エタノール溶液、ポリビニルアルコールの0.5wt%水溶液をスピンコート法により塗布することによって保護層を形成した。引続いて、8/2の組成比を有するZnS−SiOを、スパッタ法により35nmの膜厚になるように成膜することによって、無機絶縁層を形成した。
図18に本実施例にて作製したエレクトロクロミック表示装置10jの構成を示す。図18(a)、図18(b)及び図18(c)のそれぞれは、エレクトロクロミック表示装置10jの構成を示す平面図並びにA−A線及びB−B線に伴う断面図である。
図18(b)及び図18(c)に示されるように、エレクトロクロミック表示装置10jは、第1の表示電極13a、第1のエレクトロクロミック層14a、第1の絶縁層22a、第2の表示電極13b、第2のエレクトロクロミック層14b、第2の絶縁層22b、第3の表示電極13c、第3のエレクトロクロミック層14cが積層された構造を有する。このうち、第1の表示電極13a、第1のエレクトロクロミック層14a、第2の表示電極13b、第2のエレクトロクロミック層14b、第3の表示電極13c、第3のエレクトロクロミック層14cの夫々を、ITO1、EC1、ITO2、EC2、ITO3、EC3とすると、エレクトロクロミック表示装置10jは、図18(a)に示されるように、中央の領域において、ITO1、EC1、ITO2、EC2、ITO3、EC3の全てが積層された領域を有する。この領域を、後述する発消色試験を行う発消色評価領域とする。
(電極間抵抗の測定)
作製したエレクトロクロミック表示装置10jについて、第1の表示電極と第2の表示電極の間の電極間抵抗の測定、第2の表示電極と第3の表示電極の間の電極間抵抗の測定を行った。その結果、第1の表示電極と第2の表示電極の間で約10MΩ、第2の表示電極と第3の表示電極の間で約0.5MΩの抵抗が得られた。
(発消色試験)
実施例5で作製されたエレクトロクロミック表示装置10jの各表示電極及び対向電極の間において、図19(a)乃至図19(c)に示すような電位差が生ずるように電圧を印加し、発色の評価を実施した。印加時間は2秒とした。
具体的には、図19(a)においては、ITO1/EC1が0V、対向電極が1.5Vの電位となるように電圧を印加し、ITO2/EC2及びITO3/EC3には電圧を印加しなかった。また、図19(b)においては、ITO2/EC2が0V、対向電極が1.5Vの電位となるように電圧を印加し、ITO1/EC1及びITO3/EC3には電圧を印加しなかった。更に、図19(c)においては、ITO3/EC3が0V、対向電極が1.5Vの電位となるように電圧を印加し、ITO1/EC1及びITO2/EC2には電圧を印加しなかった。
その結果、図19(a)においては、ITO1/EC1の領域だけが発色した。また、図19(b)においては、ITO2/EC2の領域だけが発色した。更に、図19(c)においては、ITO3/EC3の領域だけが発色した。即ち、第1の表示電極、第2の表示電極、第3の表示電極において、夫々独立に発色させることができた。
実施例1において、式(4)で表されるビオロゲン化合物の5wt%2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液と前述したSP210とを2.4/4の比率で混合した塗布液を用いるところ、実施例6においては、式(6)
で表されるテレフタル酸化合物4wt%、酸化チタン粒子AMT100(商品名:テイカ社製)を20wt%含む2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液を用いて第1のエレクトロクロミック層を形成し、また、実施例1において、式(5)で表されるビオロゲン化合物の1wt%2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液と前述したSP210とを2.4/4の比率で混合した塗布液を用いるところ、実施例6においては、式(7)
で表されるテレフタル酸化合物4wt%、前述したAMT100を20wt%含む2,2,3,3−テトラフロロプロパノール溶液を用いて第2のエレクトロクロミック層を形成すること以外は、実施例1と同様にして、エレクトロクロミック表示装置10kを作製した。
更に、電解質溶液として過塩素酸テトラブチルアンモニウムをジメチルスルホキシドに0.1M溶解させた溶液に、一次粒径300nmの酸化チタン粒子(石原産業株式会社製)を35wt%分散させたこと以外同様にして、エレクトロクロミック表示装置10kを作製した。
作製したエレクトロクロミック表示装置10kについて、第1の表示電極と第2の表示電極の電極間抵抗の測定を行った。その結果、約10MΩの良好な絶縁性が得られた。
(発消色試験)
実施例6で作製されたエレクトロクロミック表示装置10kについて、発消色評価を実施した。
発消色の評価は、大塚電子株式会社製分光測色計LCD―5000を用いて拡散光を照射することにより行った。電圧の印加には、株式会社東方技研社製ファンクションジェネレータFG−02を用いた。電圧印加は4.5V、100msのパルスを用い、複数パルスを印加する場合のパルス間隔は10msとした。本実施例のエレクトロクロミック表示装置10kは、電圧を印加しない状態で、白色を示し、約45%の高い白反射率を示した。次に、第1の表示電極を負極に、対向電極を正極に繋ぎ、パルス電圧を印加したところ、マゼンタに発色した。次に、第2の表示電極を負極に、対向電極を正極に繋ぎ、パルス電圧を印加したところ、イエローに発色した。さらに、第1の表示電極及び第2の表示電極を負極に、対向電極を正極に繋ぎ、パルス電圧を印加したところ、赤色に発色した。
図20は、マゼンタ発色時の反射スペクトルを示すグラフである。図21は、イエロー発色時の反射スペクトルを示すグラフである。第1の表示電極と対向電極との間にパルス電圧を印加した場合の反射スペクトルにおいては、図20に示されるように、420nm付近及び概ね600nm以上の範囲の波長で反射率が大きくなり、マゼンダに発色していることを示している。また、第2の表示電極と対向電極との間にパルス電圧を印加した場合の反射スペクトルにおいては、図21に示されるように、概ね500〜600nmの範囲の波長で反射率が大きくなり、イエローに発色していることを示している。
従って、電圧を印加する表示電極を第1の表示電極と第2の表示電極との間で選択することにより、容易に多色表示を行うことが可能であり、電圧パルスを印加する回数を制御することによって中間色表現を行うことが可能なエレクトロクロミック表示装置10kが得られた。
実施例4において、対向電極の作製条件、エレクトロクロミック表示装置の作製条件のみ変更したこと以外同様にして、エレクトロクロミック表示装置10lを作製した。
(対向電極の形成)
表示電極を形成する基板とは別に30mm×30mmのガラス基板を準備し、その上面の全面に、酸化スズよりなる透明導電性薄膜を成膜することによって、対向電極を形成した。更に、この酸化スズよりなる透明導電性薄膜が全面に形成されたガラス基板の上面に、1次粒径30nmの酸化スズ粒子(三菱マテリアル社製)を2,2,3,3−テトラフロロプロパノールに分散させた20wt%2,2,3,3−テトラフロロプロパノール分散液を、スピンコート法により約2μmの厚さになるように塗布し、120℃15分間アニール処理を行うことによって、対向電極を形成した。
(エレクトロクロミック表示装置の作製)
インクジェットプリント面作製用UV(Ultra Violet:紫外線)硬化インクPTC10(商品名:十条ケミカル社製)、過塩素酸クロライド、炭酸プロピレン及び一次粒径300nmの酸化チタン粒子(石原産業株式会社製)を10/1/2/2の重量比で混合し、電解質白色インクを作製した。
次に、上記の方法で作製した電解質白色インクを、前述のように形成した対向電極上に、直径1mmφで厚さ約5μmのドットが2.5mmの中心間隔を有して配列するようなパターンを有するようにパターニング塗布を行った。
次に、上記の方法で電解質白色インクがパターニング塗布された対向基板の電解質白色インクが塗布された面に、表示電極及びエレクトロクロミック層が形成された面が対面するように表示基板を重ね、10分放置し、その後UV露光を行って電解質白色インクを硬化させることによって、表示基板と対向基板を貼り合せた。
(表示電極間抵抗の測定)
作製したエレクトロクロミック表示装置10lについて、第1の表示電極と第2の表示電極の間の電極間抵抗の測定を行った。その結果、約10MΩの良好な絶縁性が得られた。
(発消色試験)
実施例7で作製されたエレクトロクロミック表示装置10lに電圧を印加し、発色の評価を実施した。印加電圧は2.5Vとし、印加時間は2秒とした。なお、表示電極は負極に接続され、対向電極は正極に接続された。
その結果、第1の表示電極において青を、又は第2の表示電極において緑を独立して発色することができ、また、パターニング塗布された電解質白色インクの部分のみを発色することができた。
実施例1において、式(4)で表されるビオロゲン化合物を、式(8)で表され、複素環式化合物であるフラン構造をピリジン環アルキルカチオン構造の間に導入した
に変え、また式(5)で表されるビオロゲン化合物を、式(9)で表され、複素環式化合物であるチオフェン構造をピリジン環アルキルカチオン構造の間に導入した
に変えたこと以外同様にして、エレクトロクロミック表示装置10nを作製した。
作製されたエレクトロクロミック表示装置10nについて、それぞれの表示電極に電圧印加をしたところ、第1の表示電極においてマゼンタを、又は第2の表示電極においてイエローを独立して発色することができ、また、独立して一旦発色された発色を安定に保持することができた。
(比較例1)
実施例4において、ZnS−SiOよりなる無機絶縁層が形成されるところ、比較例1においては、絶縁層を形成しないこと以外実施例4と同様にして、比較用のエレクトロクロミック表示装置10nを作製した。
作製したエレクトロクロミック表示装置について、第1の表示電極と第2の表示電極の電極間抵抗の測定を行ったところ、約200Ωであり、良好な絶縁性が得られなかった。
比較例1で作製されたエレクトロクロミック表示装置10oを実施例4と同様に、発消色の評価を実施した。
第2の表示電極を負極に、対向電極を正極に繋ぎ、パルス電圧を印加したところ、黒色に発色してしまい、第1のエレクトロクロミック層に由来する青色と、第2のエレクトロクロミック層に由来する緑色とを独立して発色することができなかった。
以上、本発明の好ましい実施の形態について記述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10、10a、10c エレクトロクロミック表示装置
11、11a、11b 表示基板(透明基板)
12 対向基板
13a 第1の表示電極
13b 第2の表示電極
13c 第3の表示電極
14a 第1のエレクトロクロミック層
14b 第2のエレクトロクロミック層
14c 第3のエレクトロクロミック層
15、15a 対向電極
16a 第1のエレクトロクロミック化合物
16b 第2のエレクトロクロミック化合物
17 金属酸化物
18 スペーサ
19 セル
20、20a 電解質
21 白色反射層
22、22a、22b 絶縁層
30 画像表示装置
31 エレクトロクロミック表示素子
33a、33b 薄膜トランジスタ(TFT)
34a、34b、35a、35b 導線
特表2001−510590号公報 特開2003−121883号公報 特開2006−106669号公報 特開2003−270671号公報 特開2004−151265号公報

Claims (33)

  1. 表示基板と、表示電極と、対向基板と、対向電極と、
    前記表示電極に接して設けられたエレクトロクロミック層と、
    前記表示電極と前記対向電極とに挟まれるように設けられた電解質と
    を有するエレクトロクロミック表示装置において、
    前記表示基板と前記対向電極との間に複数の前記表示電極が互いに隔離して設けられ、
    前記複数の前記表示電極の各々に対応して前記複数の前記エレクトロクロミック層が設けられ、
    一の前記表示電極と他の前記表示電極との間の電気抵抗は、前記一の前記表示電極の電気抵抗より大きいことを特徴とするエレクトロクロミック表示装置。
  2. 前記表示基板に最も近接する表示電極と前記対向電極との間に設けられた表示電極が、電解質に対して浸透性であることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  3. 前記表示電極は、透明電極であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  4. 前記エレクトロクロミック層は、エレクトロクロミック化合物と、金属酸化物粒子とを含むことを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  5. 前記表示電極と前記対向電極との間、前記対向電極と前記対向基板との間、又は前記対向基板の前記対向電極と反対側に反射層を有することを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  6. 前記反射層は電解質を含む樹脂に白色粒子が分散したものであることを特徴とする請求項5に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  7. 前記反射層は蓄光性を有する材料を含むことを特徴とする請求項5に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  8. 前記電解質はマトリクス状にパターニングされることを特徴とする請求項1乃至7いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  9. 前記複数の前記表示電極の間に、前記複数の前記表示電極を互いに絶縁するための絶縁層が設けられることを特徴とする請求項1乃至8いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  10. 前記絶縁層は、電解質に対して浸透性であることを特徴とする請求項9に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  11. 前記絶縁層は、多孔質絶縁層であることを特徴とする請求項9又は10に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  12. 前記絶縁層は、無機材料であることを特徴とする請求項9乃至11いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  13. 前記絶縁層は、真空成膜により形成された硫化物又は酸化物であることを特徴とする請求項9乃至12いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  14. 前記絶縁層は、ZnSを含むことを特徴とする請求項13に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  15. 前記絶縁層がポリマー電解質を含むことを特徴とする請求項9又は10に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  16. 前記表示電極、前記エレクトロクロミック層及び前記絶縁層のいずれか2層の間に電解質層を含むことを特徴とする請求項9乃至15いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  17. 前記表示電極は、真空成膜により形成されたIn酸化物、Sn酸化物又はZn酸化物を含む無機材料であることを特徴とする請求項1乃至16いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  18. 前記複数のエレクトロクロミック層のうち、発色状態になるための閾値電圧が最も高いエレクトロクロミック層が、前記表示基板に最も近い表示電極に対応して設けられることを特徴とする請求項1乃至17いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  19. 前記複数のエレクトロクロミック層のうち、消色状態になるための閾値電圧が最も高いエレクトロクロミック層が、前記表示基板に最も近い表示電極に対応して設けられることを特徴とする請求項1乃至17いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  20. 前記複数の表示電極に対応して設けられた複数のエレクトロクロミック層が、それぞれ異なる色彩に発色することを特徴とする請求項1乃至19いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  21. 前記エレクトロクロミック層が下記一般式(1)で表されるビオロゲン系化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至20いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
    (式中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数1から4のアルキル基、又はアリール基を表し、R1又はR2の少なくとも一方は、COOH、PO(OH)、Si(OC2k+1から選ばれる。Xは1価のアニオンを表す。nは0、1又は2を表す。mは0、1、2、3又は4を表す。kは0、1又は2を表す。)
  22. 前記エレクトロクロミック層が下記一般式(2)で表されるテレフタル酸系化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至20いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
    (式中、R4、R5、R6は、それぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数1から4のアルキル基、炭素数1から4のアルコキシ基、又はアリール基を表し、R4又はR5の少なくとも一方は、COOH、PO(OH)、Si(OC2k+1から選ばれる。qは1又は2を表す。pは0、1、2、3又は4を表す。kは0、1又は2を表す。)
  23. 前記エレクトロクロミック層が下記一般式(3)で表される2つのピリジン環アルキルカチオン構造の間に複素環式化合物誘導体構造よりなる化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至20いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
    (式中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数1から4のアルキル基、又はアリール基を表し、R1又はR2の少なくとも一方は、COOH、PO(OH)、Si(OC2k+1から選ばれる。Xは1価のアニオンを表す。nは0、1又は2を表す。mは0、1又は2を表す。kは0、1又は2を表す。Aは複素環式化合物誘導体を表す。)
  24. 前記エレクトロクロミック層の全てが、下記一般式(1)で表されるビオロゲン系化合物を含むことを特徴とする請求項21に記載のエレクトロクロミック表示装置。
    (式中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数1から4のアルキル基、又はアリール基を表し、R1又はR2の少なくとも一方は、COOH、PO(OH)、Si(OC2k+1から選ばれる。Xは1価のアニオンを表す。nは0、1又は2を表す。mは0、1、2、3又は4を表す。kは0、1又は2を表す。)
  25. 前記エレクトロクロミック層の全てが、下記一般式(2)で表されるテレフタル酸系化合物を含むことを特徴とする請求項22に記載のエレクトロクロミック表示装置。
    (式中、R4、R5、R6は、それぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数1から4のアルキル基、炭素数1から4のアルコキシ基、又はアリール基を表し、R4又はR5の少なくとも一方は、COOH、PO(OH)、Si(OC2k+1から選ばれる。qは1又は2を表す。pは0、1、2、3又は4を表す。kは0、1又は2を表す。)
  26. 前記エレクトロクロミック層の全てが、下記一般式(3)で表される2つのピリジン環アルキルカチオン構造の間に複素環式化合物誘導体構造よりなる化合物を含むことを特徴とする請求項23に記載のエレクトロクロミック表示装置。
    (式中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数1から4のアルキル基、又はアリール基を表し、R1又はR2の少なくとも一方は、COOH、PO(OH)、Si(OC2k+1から選ばれる。Xは1価のアニオンを表す。nは0、1又は2を表す。mは0、1又は2を表す。kは0、1又は2を表す。Aは複素環式化合物誘導体を表す。)
  27. 前記エレクトロクロミック層を被覆するように形成された有機高分子材料よりなる保護層を有することを特徴とする請求項1乃至26いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  28. 表示基板上に真空成膜により第1の表示電極を形成する第1の表示電極形成工程と、
    前記第1の表示電極を形成した表示基板上に、該第1の表示電極に対応する第1のエレクトロクロミック層をスピンコート又はスクリーン印刷により形成する第1のエレクトロクロミック層形成工程と、
    前記第1のエレクトロクロミック層を形成した表示基板上に、真空成膜により第2の表示電極を形成する第2の表示電極形成工程と、
    前記第2の表示電極を形成した表示電極上に、該第2の表示電極に対応する第2のエレクトロクロミック層をスピンコート又はスクリーン印刷により形成する第2のエレクトロクロミック層形成工程と、
    対向電極を形成した対向基板と、前記第1の表示電極、前記第1のエレクトロクロミック層、前記第2の表示電極及び前記第2のエレクトロクロミック層を形成した表示基板とを、前記対向電極と前記第1の表示電極とが対面するように電解質を挟んで貼合せる貼合せ工程と
    を有することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の製造方法。
  29. 請求項1乃至27いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、
    一の前記表示電極と前記対向電極との間に前記一の前記表示電極に対応する一の前記エレクトロクロミック層を発色駆動する一の駆動電圧を印加すると共に、他の前記表示電極を前記対向電極から絶縁することによって、前記一の前記エレクトロクロミック層のみを発色駆動することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法。
  30. 請求項1乃至27いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、
    前記エレクトロクロミック層を一層ずつ発色させることで、互いに異なる色を発消色することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法。
  31. 前記一の前記表示電極と前記対向電極との間に前記一の前記駆動電圧を印加する前に、前記表示電極の各々と前記対向電極との間に、前記表示電極の各々に対応する前記エレクトロクロミック層を消色駆動する消色駆動電圧を印加することを特徴とする請求項29又は30に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法。
  32. 請求項1乃至27いずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、
    電圧を印加する時間を制御する電圧印加時間制御手段を用いて前記表示電極と前記対向電極との間に駆動電圧を印加することにより、前記表示電極に対応して設けられる前記エレクトロクロミック層に中間色を発色させることを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法。
  33. 前記電圧印加時間制御手段は、所定の最大電圧値及び所定のパルス幅を有する電圧パルスを印加する回数を制御することを特徴とする請求項32に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法。
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