JP5866759B2 - エレクトロクロミック表示装置およびその駆動方法 - Google Patents

エレクトロクロミック表示装置およびその駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、エレクトロクロミック表示装置および駆動方法に関し、特に多色表示が可能なエレクトロクロミック表示装置および駆動方法に関する。
近年、紙に替わる電子媒体として、電子ペーパーの開発が盛んに行われている。
電子ペーパーは、表示装置が紙のように用いられるところに特徴があるため、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶ディスプレイといった従来の表示装置とは異なった特性が要求される。例えば、反射型表示装置であり、かつ高い白反射率・高いコントラスト比を有すること、高精細な表示ができること、表示にメモリ効果があること、低電圧でも駆動できること、薄くて軽いこと、安価であること、などの特性が要求される。このうち特に表示の品質に関わる特性として、紙と同等な白反射率・コントラスト比についての要求度が高い。
これまで、電子ペーパー用途の表示装置としては反射型液晶を用いる方式、電気泳動を用いる方式、トナー泳動を用いる方式などが提案されている。上記の表示装置で多色化を実現するためには画素上にカラーフィルターを設けるのが一般的である。
しかしながらカラーフィルターを設けると、カラーフィルター自身が光を吸収し、更に一画素をレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)に3分割するため、表示装置の反射率が大きく低下する。そのため白反射率・コントラスト比を確保しながら多色表示することは困難であった。
またバックライトを用いる透過型表示装置と異なり、反射型表示装置ではカラーフィルターでの光吸収を抑制するためカラーフィルターの膜厚を厚くできず、色純度が低下する問題もあった。
このように従来から提案されている表示装置では白反射率・コントラスト比を確保しながら色再現範囲の広い多色表示を行うことは困難であり、視認性が重要である電子ペーパーとしては適していなかった。
一方、上記のようなカラーフィルターを設けず、反射型の表示装置を実現するための有望な技術として、エレクトロクロミック現象を用いる方式が注目されている。
電圧を印加することで、可逆的に酸化還元反応が起こり、可逆的に色が変化する現象をエレクトロクロミズムという。このエレクトロクロミズム現象を引き起こすエレクトロクロミック化合物の発色/消色(以下、発消色)を利用した表示装置が、エレクトロクロミック表示装置である。エレクトロクロミック表示装置は、反射型の表示装置であること、メモリ効果があること、低電圧で駆動できることから、電子ペーパー用途の表示装置技術の有力な候補として、材料開発からデバイス設計に至るまで、幅広く研究開発が行われている。
ただし、エレクトロクロミック表示装置には、酸化還元反応を利用して発消色を行う原理ゆえに、発消色の応答速度が遅いという欠点があった。
これに対して特許文献1では、エレクトロクロミック化合物を電極近傍に固定させることによって発消色の応答速度の改善を図った例が記載されている。特許文献1の記載によれば、従来数10秒程度だった発消色に要する時間は、無色から青色への発色時間、青色から無色への消色時間は、ともに1秒程度まで向上している。ただし、これで十分というわけではなく、エレクトロクロミック表示装置の研究開発に際しては、さらなる発消色の応答速度の向上が必要である。
一方、エレクトロクロミック表示装置は、エレクトロクロミック化合物の構造によって様々な色を発色できるため、多色表示装置としても期待されている。
このようなエレクトロクロミック表示装置を利用した多色表示装置には、いくつか公知になっている例がある。例えば特許文献2では、複数種のエレクトロクロミック化合物の微粒子を積層したエレクトロクロミック化合物を用いた多色表示装置が開示されている。該特許文献2では、発色を示す電圧の異なる複数の機能性官能基を有する高分子化合物であるエレクトロクロミック化合物を複数積層して、多色表示エレクトロクロミック化合物とした多色表示装置の例が記載されている。
また、特許文献3では、電極上に多層のエレクトロクロミック層を形成し、発色に必要な電圧値や電流値の差を利用して多色を発色させる表示装置が開示されている。該特許文献3では、異なる色を発色し、かつ発色する閾値電圧及び発色に必要な必要電荷量が異なる複数のエレクトロクロミック化合物を、積層または混合して形成した表示層を有する多色表示装置の例が記載されている。
さらに、本発明者らは特許文献4において、表示基板上に複数の表示電極および対応した複数のエレクトロクロミック層を積層した構成のエレクトロクロミック表示装置を開示した。このエレクトロクロミック表示装置は簡便な方法によって複数の色を個別発色することが可能であり、容易にカラー表示を実現できる。
また比較的大面積の表示装置を実現するためには、画質や駆動回路の簡便性の点でアクティブマトリックス駆動が有利であるが、エレクトロクロミック表示装置においても、アクティブマトリックス駆動方法として特許文献5、6、7等がある。
特許文献5では表示電極に着色、消色を制御する電圧を供給する着消色電源部と、着消色電源部からの電圧を表示電極に時分割的に選択して供給する電圧切り替え部を備えたアクティブマトリックス駆動回路が開示されている。なお該特許文献5では後述する本発明で用いられる用語のうち対向電極を表示電極部、表示電極を対向電極と記載しているので、前述の記載においては本発明に用いられる用語に統一した。
特許文献6では2個のトランジスタと1個のコンデンサからなるいわゆる2T1C構造のアクティブマトリックス駆動回路が開示されている。
また特許文献7ではデータ信号を格納するためのサンプリングコンデンサと、データ信号を増幅するための複数のインバータによって構成されるアクティブマトリックス駆動回路が開示されている。
特許文献4のエレクトロクロミック表示装置は高い白反射率と広い色再現範囲を有しており、理想的な反射型カラー表示装置である。なお特許文献4ではエレクトロクロミック表示装置を駆動する方法に関し、一定電圧の印加によってエレクトロクロミック表示装置を駆動させる方法を開示しており、この方法によって発色色濃度の制御が可能となる。
エレクトロクロミック表示装置はエレクトロクロミック化合物を酸化還元して発消色させるため、消色時は発色時とは異なる極性の電圧を印加する必要があり、発色・消色の両方に対応するためにはアクティブマトリックス駆動回路に双極性の駆動ドライバーを実装しなければならない。
しかしながら、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置等で広く採用されている駆動ドライバーは単一極性であり、そのままではエレクトロクロミック表示装置の駆動回路には使用できず、駆動ドライバーをカスタム化する必要があり、表示装置のコストアップに繋がっていた。特許文献6、7のエレクトロクロミック表示装置も双極性の駆動ドライバーが必要であり、特許文献4と同様の課題を持っている。
また上記駆動回路に広く用いられる薄膜トランジスタはゲート電極、ソース/ドレイン電極の極性を反転させた場合、スイッチング特性が必ずしも同一ではない場合が多い。1T1C構造の駆動回路ではその影響も小さいが、2T1C構造等の多数のトランジスタを用いる駆動回路では回路特性にも影響を与え、発色と消色の両方に最適化した駆動回路を設計することは困難であり、最悪の場合は消色時にはアクティブマトリックス駆動回路で選択されるべき個々の表示素子を個別にアドレッシングすること自体が困難になる場合がある。
一方特許文献5では表示電極で着消色電源を切り替えるため、双極性の駆動ドライバーは必要なく、単一極性の駆動ドライバーが使用できる。
しかしながら表示電極に着色・消色を制御する電圧を供給するための電圧切り替え部を設ける必要があり、表示基板にも回路を作製しなければならず、エレクトロクロミック表示装置のコストアップに繋がっていた。
また着色・消色は同一の駆動回路を使用しているため、発色と消色の両方に最適化された駆動回路の設計は前述と同様に困難であった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、発色と消色の両方に最適化したエレクトロクロミック表示装置およびその駆動方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明に係るエレクトロクロミック表示装置及びその駆動方法は、具体的には下記(1)〜(8)に記載の技術的特徴を有する。
(1):表示基板と、表示電極と、複数の対向電極と、対向基板と、前記表示電極上に設けられたエレクトロクロミック層と、前記表示電極と前記対向電極とに挟まれるように設けられた電解質層と、を有し、前記表示基板と前記対向電極との間に前記エレクトロクロミック層が設けられた表示電極が互いに隔離して複数設けられ、各表示電極と対向電極間に印加する電荷量を制御することにより前記エレクトロクロミック層を発色あるいは消色するエレクトロクロミック表示装置において、第1の選択ラインと、第1のデータラインと、第1の電源ラインと、第2の選択ラインと、第2のデータラインと、第2の電源ラインと、前記複数の表示電極のうちの一つを選択して一定電位に接続する切り替えスイッチと、を備え、前記対向基板上には、前記エレクトロクロミック層を発色するための第1の駆動回路と、前記エレクトロクロミック層を消色するための第2の駆動回路と、が前記対向電極に接続されて設けられ、前記第1の駆動回路は、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、第1のコンデンサと、を備え、前記第1のトランジスタが有するゲート電極は、前記第1の選択ラインに接続され、前記第1のトランジスタが有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第1のデータラインに接続され、他方は前記第1のコンデンサの一端に接続され、前記第1のコンデンサの他端は、前記第1の電源ラインに接続され、前記第2のトランジスタが有するゲート電極は、前記第1のコンデンサの一端に接続され、前記第2のトランジスタが有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第1の電源ラインに接続され、他方は前記対向電極に接続されてなり、前記第2の駆動回路は、第3のトランジスタと、第4のトランジスタと、第2のコンデンサと、を備え、前記第3のトランジスタが有するゲート電極は、前記第2の選択ラインに接続され、前記第3のトランジスタが有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第2のデータラインに接続され、他方は第2のコンデンサの一端に接続され、前記第2のコンデンサの他端は、前記第2の電源ラインに接続され、前記第4のトランジスタが有するゲート電極は、前記第2のコンデンサの一端に接続され、前記第4のトランジスタが有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第2の電源ラインに接続され、他方は前記対向電極に接続され、発色時において、前記第1の選択ラインと前記第1のデータラインによってアドレッシングされた表示素子の電位を前記第1の電源ラインよって変化させ、消色時において、前記第2の選択ラインと前記第2のデータラインによってアドレッシングされた表示素子の電位を前記第2の電源ラインよって変化させることを特徴とするエレクトロクロミック表示装置である。
上記(1)に記載の構成によれば、発色時においては第1の選択ラインと第1のデータラインによってアドレッシングされた表示素子の電位を第1の電源ラインよって変化させることができ、消色時は第2の選択ラインと第2のデータラインによってアドレッシングされた表示素子の電位を第2の電源ラインよって変化させることができる。
その結果、複数の表示電極のうち任意の一層を一定電位に接続し、第1の駆動回路によって任意の対向電極の電位を変化させて選択された表示電極のエレクトロクロミック層を発色させてモノカラーの画像を形成し、その後順次表示電極を一定電位に接続して第1の駆動回路によって任意の対向電極の電位を変化させることで多色表示が実現できる。
また複数の表示電極うち任意の一層を一定電位に接続し、第2の駆動回路によって全素子をアドレッシングすることで発色しているエレクトロクロミック層を消色し、その後順次表示電極を一定電位に接続し、第2の駆動回路によって全素子をアドレッシングすることで別の色に発色しているエレクトロクロミック層を消色することで、表示装置に形成されている画像を消去することができる。
更に第1の駆動回路は発色動作のみを行うため、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第1のコンデンサの特性を発色動作に合わせて最適設計することが可能であり、良好な発色用の駆動回路を実現できる。また第2の駆動回路は消色動作のみを行うため、第3のトランジスタ、第4のトランジスタ、第2のコンデンサの特性を消色動作に合わせて最適設計することが可能であり、良好な消色駆動回路を実現できる。
またフルカラー表示装置の構成部品点数を考えると、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置等の従来の駆動回路では1画素をRGBのサブ画素に分割するため、実際はn×3×m個の表示素子が必要であり、駆動ドライバーの数も3×n×m分をアドレッシングできる数だけ必要となる。本発明のエレクトロクロミック表示装置は積層構造となっているため、表示素子はn×m個で良い。そのため発色動作を行なう第1の駆動回路、第2の駆動回路ともn×m個をアドレッシングするだけで良いので、駆動ドライバーやアクティブマトリックス駆動回路を構成するトランジスタ、コンデンサを少なくでき、従来よりも安価にエレクトロクロミック表示装置を作製できる。
加えて、任意の表示電極を容易に一定電位に繋ぐことができ、簡便な方法で多色表示が可能となる
(2):前記切り替えスイッチは、選択した前記表示電極を接地させることを特徴とする上記(1)に記載のエレクトロクロミック表示装置である。
上記(2)に記載の構成によれば、任意の表示電極を容易に接地させることができ、簡便かつ安価な方法で多色表示が可能となる。
(3):前記第1の駆動回路及び前記第2の駆動回路は、アクティブマトリックス駆動回路であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のエレクトロクロミック表示装置である。
上記(3)に記載の構成によれば、n×m個の表示素子からなる表示装置においても、少ないトランジスタ、コンデンサで発色、消色が実現できる。
(4):前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとは、逆の極性を有していることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック表示装置である。
上記(4)に記載の構成によれば、単極性の駆動ドライバーを用いてもエレクトロクロミック層を発色・消色させることが可能となり、より安価にエレクトロクロミック表示装置を作製できる。
(5):上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、当該エレクトロクロミック表示装置に表示されている表示画像を書き換える場合、前記第2の選択ラインによって前記第3のトランジスタ全てを同時に選択し、前記第2のデータラインから前記第3のトランジスタ全てに消色データを転送することで消色することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法である。
上記(5)に記載の構成によれば、従来よりも高速で書き換えを行うことができる。
(6):上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、当該エレクトロクロミック表示装置に表示されている表示画像の任意の一部位を書き換える場合、前記任意の一部位に該当する対向電極に第2のトランジスタを介して接続されている第1のトランジスタを選択する第1の選択信号と、第4のトランジスタを介して接続されている第3のトランジスタを選択する第2の選択信号と、を作成し、前記第2の選択信号を前記第2の選択ラインに転送して任意の一部位を消色し、前記第1の選択信号を前記第1の選択ラインに転送して任意の一部位に画像を表示することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法である。
上記(6)に記載の構成によれば、従来の駆動方法と比較して、消色・発色させる表示素子を低減でき、エレクトロクロミック表示装置の長期信頼性が改善される。
(7):上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、当該エレクトロクロミック表示装置に表示されている表示画像を書き換える場合、当該表示画像と書き換え画像との異なる部位を検出し、前記異なる部位に該当する対向電極に第2のトランジスタを介して接続されている第1のトランジスタを選択する第1の選択信号と、第4のトランジスタを介して接続されている第3のトランジスタを選択する第2の選択信号と、を作成し、前記第2の選択信号を前記第2の選択ラインに転送して前記異なる部位を消色し、前記第1の選択信号を前記第1の選択ラインに転送して前記異なる部位に画像を表示することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法である。
上記(7)に記載の構成によれば、書き換え時に消色、発色させる表示素子数を最小にでき、エレクトロクロミック表示装置の長期信頼性が更に改善される。
(8):上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、当該エレクトロクロミック表示装置に表示されている表示画像を書き換える場合、当該表示画像と書き換え画像との異なる部位を検出し、前記異なる部位に該当する対向電極に第2のトランジスタを介して接続されている第1のトランジスタのみに書き換え画像のデータ信号を与える第1のデータ信号と、第4のトランジスタを介して接続されている第3のトランジスタのみに消色データ信号を与える第2のデータ信号と、を作成し、前記第2のデータ信号を前記第2のデータラインに転送して前記異なる部位を消色し、前記第1のデータ信号を前記第1のデータラインに転送して前記異なる部位に画像を表示することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法である。
上記(8)に記載の構成によれば、書き換え時に消色、発色させる表示素子数を最小にでき、エレクトロクロミック表示装置の長期信頼性が更に改善される。
本発明によれば、発色と消色の両方に最適化したエレクトロクロミック表示装置およびその駆動方法を提供することができる。
本発明のエレクトロクロミック表示装置の一例を示す断面図である。 本発明のエレクトロクロミック表示装置の駆動回路の一例を示す図である。 図2の駆動回路の拡大図である。 本発明のエレクトロクロミック表示装置の駆動回路の別の一例を示す図である。 本発明のエレクトロクロミック表示装置の駆動回路のさらに別の一例を示す図である。 本発明のエレクトロクロミック表示装置の駆動回路のまたさらに別の一例を示す図である。
本発明に係るエレクトロクロミック表示装置は、表示基板11と、表示電極13と、複数の対向電極15と、対向基板12と、前記表示電極11上に設けられたエレクトロクロミック層14と、前記表示電極13と前記対向電極15とに挟まれるように設けられた電解質層20と、を有し、前記表示基板11と前記対向電極15との間に前記エレクトロクロミック層14が設けられた表示電極13が互いに隔離して複数設けられ、各表示電極13と対向電極15間に印加する電荷量を制御することにより前記エレクトロクロミック層14を発色あるいは消色するエレクトロクロミック表示装置10において、第1の選択ラインと、第1のデータラインと、第1の電源ラインと、第2の選択ラインと、第2のデータラインと、第2の電源ラインと、を備え、前記エレクトロクロミック層14を発色するための第1の駆動回路と、前記エレクトロクロミック層14を消色するための第2の駆動回路と、が前記対向電極15に接続されて設けられ、前記第1の駆動回路は、第1のトランジスタTFT1と、第2のトランジスタTFT2と、第1のコンデンサC1と、を備え、前記第1のトランジスタTFT1が有するゲート電極は、前記第1の選択ラインに接続され、前記第1のトランジスタTFT1が有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第1のデータラインに接続され、他方は前記第1のコンデンサC1の一端に接続され、前記第1のコンデンサC1の他端は、前記第1の電源ラインに接続され、前記第2のトランジスタTFT2が有するゲート電極は、前記第1のコンデンサC1の一端に接続され、前記第2のトランジスタTFT2が有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第1の電源ラインに接続され、他方は前記対向電極15に接続されてなり、前記第2の駆動回路は、第3のトランジスタTFT3と、第4のトランジスタTFT4と、第2のコンデンサC2と、を備え、前記第3のトランジスタTFT3が有するゲート電極は、前記第2の選択ラインに接続され、前記第3のトランジスタTFT3が有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第2のデータラインに接続され、他方は第2のコンデンサC2の一端に接続され、前記第2のコンデンサC2の他端は、前記第2の電源ラインに接続され、前記第4のトランジスタTFT4が有するゲート電極は、前記第2のコンデンサC2の一端に接続され、前記第4のトランジスタTFT4が有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第2の電源ラインに接続され、他方は前記対向電極15に接続されていることを特徴とする。
次に、本発明を実施するためのエレクトロクロミック表示装置および駆動方法の好ましい形態について、実施例を挙げてより詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
<実施例1>
本発明のエレクトロクロミック表示装置の一例を図1、図2及び図3に示す。図1は本実施例のエレクトロクロミック表示装置10の構成を模式的に示す断面図であり、図2は本実施例のアクティブマトリックス駆動回路の模式図、図3は個々の表示素子を拡大した駆動回路図である。
ただし、図1、図2及び図3は本発明に係るエレクトロクロミック表示装置の一例を示すものであり、本発明の形態に係るエレクトロクロミック表示装置は上記の構成に限定されない。特に図1の表示装置はエレクトロクロミック層が3層積層されているが、本発明によれば2層以上の表示装置であれば本発明に含まれるものとする。
図1に示すように、エレクトロクロミック表示装置10は表示電極13及び表示電極13に接して設けられるエレクトロクロミック層14が各々3層積層され、電解質層20を挟んで複数つまりn×m個の対向電極15を有する構造を有してなる。
すなわち、表示基板11は、表示基板11に形成された第1の表示電極13aと、第1の表示電極13aに接して設けられた第1のエレクトロクロミック層14aと、第1のエレクトロクロミック層14aに接して設けられた第1の絶縁層22aと、第1の絶縁層22aに接して設けられた第2の表示電極13bと、第2の表示電極13bに接して設けられた第2のエレクトロクロミック層14bと、第2のエレクトロクロミック層14bに接して設けられた第2の絶縁層22bと、第2の絶縁層22bに接して設けられた第3の表示電極13cと、第3の表示電極13cに接して設けられた第3のエレクトロクロミック層14cとを有する。また、表示基板11及び対向基板12の垂直方向に隔壁18が設けられてなる。
なお、本実施例では、エレクトロクロミック層14が表示電極13上に接して設けられてなるが、本発明はこの態様に限定されるものではない。即ち、表示電極13と対向電極15との間に印加された所望の電荷量により、エレクトロクロミック層14が発色あるいは消色する構成であれば如何なる態様であっても良い。例えば、エレクトロクロミック層14が、金属酸化物や有機材料などの絶縁材料等からなる保護層を介して表示電極13上に積層された態様も本発明の範囲に属する態様であり、発色を維持する点からより好ましい。
本実施例のエレクトロクロミック表示装置10は上記のような構造を有しているため、容易に多色表示が実現できる。第1の表示電極13a、第2の表示電極13b、第3の表示電極13cが、第1の絶縁層22a、第2の絶縁層22bを介して隔離して設けられているため、各画素を形成する対向電極15に対して第1の表示電極13aの電位、対向電極15に対して第2の表示電極13bの電位、対向電極15に対する第3の表示電極13cの電位を独立して制御することができる。その結果、第1の表示電極13aに接して設けられた第1のエレクトロクロミック層14a、第2の表示電極13bに接して設けられた第2のエレクトロクロミック層14b、第3の表示電極13cに接して設けられた第3のエレクトロクロミック層14cを独立して発消色させることができる。
第1のエレクトロクロミック層14aと、第2のエレクトロクロミック層14b、第3のエレクトロクロミック層14cは、表示基板11側に積層して設けられているため、第1のエレクトロクロミック層14a、第2のエレクトロクロミック層14b、第3のエレクトロクロミック層14cの発消色のパターンにより、第1のエレクトロクロミック層14aのみの発色、第2のエレクトロクロミック層14bのみの発色、第3のエレクトロクロミック層14cのみの発色、第1のエレクトロクロミック層14aと第2のエレクトロクロミック層14bの2層による発色、第1のエレクトロクロミック層14aと第3のエレクトロクロミック層14cの2層による発色、第2のエレクトロクロミック層14bと第3のエレクトロクロミック層14cの2層による発色、第1のエレクトロクロミック層14aと第2のエレクトロクロミック層14bと第3のエレクトロクロミック層14cの3層による発色に変化させることができ、多色表示が可能となる。
また対向基板12上にはエレクトロクロミック層を発色させるための第1の駆動回路と、エレクトロクロミック層を消色させるための第2の駆動回路が設けられており、第1の駆動回路と第2の駆動回路は各画素を形成する複数の対向電極15に接続される構造を有している。なお図1では第1、第2の駆動回路上に対向電極15が形成されていて、第1の駆動回路と第2の駆動回路とを併せて符号23で示している。つまり対向電極15は層間絶縁膜(不図示)を介して前記駆動回路23の上方に形成され、かつ層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して接続されているが、駆動回路23と同一平面、つまり対向電極15と接続される第2・第4のトランジスタのソース電極あるいはドレイン電極を広げて、対向電極として利用しても何ら構わない。
次に第1の駆動回路と第2の駆動回路の詳細を図2及び図3に従って述べる。
図2に示すように、本実施例のエレクトロクロミック表示装置10はn行×m列の表示素子がマトリックス状に配置されており、発色時においてはn本の第1の選択ライン(図2中のXw0〜Xwn−1)とm本の第1のデータライン(図2中のYw0〜Ywm−1)によって個別にアドレッシングできる構造となっている。なお発色時にはm本の第1の電源ライン(図2中のYwi0〜Ywim−1)によって対向電極15の電位を変化させる。
また消色時にはn本の第2の選択ライン(図2中のXe0〜Xen−1)とm本の第2のデータライン(図2中のYe0〜Yem−1)によって個別にアドレッシングできる構造となっている。消色時にはm本の第2の電源ライン(図2中のYei0〜Yeim−1)によって対向電極15の電位を変化させる。なお第2の電源ラインはエレクトロクロミック層に発色時とは逆の酸化還元反応を起こさせるため、第1の電源ラインとは逆の極性を有している。
また前記の第1のデータラインは発色用データ信号WD(つまり画像データ)を走査する発色用データ信号駆動ドライバー101に、第1の選択ラインは発色用選択信号WSを走査する発色用選択信号駆動ドライバー102に、第1の電源ラインは一括されて発色用電源電圧発生器103に接続されており、第2のデータラインは消色用データ信号EDを走査する消色用データ信号駆動ドライバー201に、第2の選択ラインは消色用選択信号ESを走査する消色用選択信号駆動ドライバー202に、第2の電源ラインは一括されて消色用電源電圧発生器203に接続され、外部から入力された画像データによって画像を形成する構造となっている。
また図3に示すように個々の表示素子では、第1の駆動回路は第1のトランジスタTFT1と第2のトランジスタTFT2と第1のコンデンサC1から構成され、第1のトランジスタTFT1のゲート電極は第1の選択ラインに接続され、第1のトランジスタTFT1のソース電極あるいはドレイン電極の一方は第1のデータラインに接続され、他方は第1のコンデンサC1の一端に接続され、前記の第1のコンデンサC1の他端は第1の電源ラインに接続され、第2のトランジスタTFT2のゲート電極は前記第1のコンデンサC1の一端に接続され、第2のトランジスタのソース電極あるいはドレイン電極の一方は第1の電源ラインに接続され、他方はエレクトロクロミック素子(図3中EC素子)の対向電極15に接続されており、第2の駆動回路は第3のトランジスタTFT3と第4のトランジスタTFT4と第2のコンデンサC2から構成され、第3のトランジスタTFT3のゲート電極は第2の選択ラインに接続され、第3のトランジスタTFT3のソース電極あるいはドレイン電極の一方は第2のデータラインに接続され、他方は第2のコンデンサC2の一端に接続され、前記第2のコンデンサC2の他端は第2の電源ラインに接続され、第4のトランジスタTFT4のゲート電極は前記第2のコンデンサC2の一端に接続され、第4のトランジスタTFT4のソース電極あるいはドレイン電極の一方は第2の電源ラインに接続され、他方はエレクトロクロミック素子(図3中EC素子)の対向電極15に接続されており、第1の駆動回路、第2の駆動回路ともいわゆる2T1C構造となっている。
なお以降では第1のデータラインに接続される第1のトランジスタTFT1の電極をソース電極、第1のコンデンサC1に接続される第1のトランジスタTFT1の電極をドレイン電極、第1の電源ラインに接続される第2のトランジスタTFT2の電極をソース電極、対向電極15に接続される第2のトランジスタTFT2の電極をドレイン電極、第2のデータラインに接続される第3のトランジスタTFT3の電極をソース電極、第2のコンデンサ15に接続される第3のトランジスタTFT3の電極をドレイン電極、第2の電源ラインに接続される第4のトランジスタTFT4の電極をソース電極、対向電極15に接続される第4のトランジスタTFT4の電極をドレイン電極として記述する。
次に駆動回路の動作を説明する。
発色時においては第1の選択信号と第1のデータ信号によって第1のトランジスタTFT1のON/OFF状態が決まる。第1のトランジスタTFT1がONされると、第1のトランジスタTFT1のドレイン電極に電流が流れ、第2のトランジスタTFT2のゲート電極の電位を変化させて、第2のトランジスタTFT2をONさせる。第2のトランジスタTFT2のソース電極は第1の電源ラインに接続されているので、第1の電源ラインから対向電極15に電荷が供給され、エレクトロクロミック層が発色する。
なお第1のコンデンサC1はフレーム時間中に第2のトランジスタTFT2のON状態を保持する作用を行なっている。第1のコンデンサC1の他端が第1電源ラインに接続されているので、エレクトロクロミック層の発色の程度によらず一定の電荷を蓄積でき、発色動作において第2のトランジスタTFT2を一定にONさせることができる。
一方消色時においては第2の選択信号と第2のデータ信号によって第3のトランジスタTFT3のON/OFF状態が決まる。第3のトランジスタTFT3がONされると、第3のトランジスタTFT3のドレイン電極に電流が流れ、第4のトランジスタTFT4のゲート電極の電位を変化させて、第4のトランジスタTFT4をONさせる。第4のトランジスタTFT4のソース電極は第1の電源ラインとは逆の極性を持つ第2の電源ラインに接続されているので、第2の電源ラインから対向電極15に逆の極性を持つ電荷が供給され、エレクトロクロミック層が消色する。
なお第2のコンデンサC2はフレーム時間中に第4のトランジスタTFT4のON状態を保持する作用を行なっている。第2のコンデンサC2の他端が第2電源ラインに接続されているので、エレクトロクロミック層の発色の程度によらず一定の電荷を蓄積でき、消色動作において第4のトランジスタTFT4を一定にONさせることができる。
以上のように、発色時においては第1の選択ラインと第1のデータラインによってアドレッシングされた表示素子の電位を第1の電源ラインよって変化させることができ、消色時は第2の選択ラインと第2のデータラインによってアドレッシングされた表示素子の電位を第2の電源ラインよって変化させることができる。
その結果、第1の表示電極13a、第2の表示電極13b、第3の表示電極13cのうち一層を一定電位(一般的にはアース電位)に接続し、第1の駆動回路によって任意の対向電極15の電位を変化させて選択された表示電極13にモノカラーの画像を形成し、その後順次表示電極13を一定電位に接続して第1の駆動回路によって任意の対向電極15の電位を変化させて各表示電極13に異なる色の画像を形成することによって、多色表示が実現できる。
また本実施例のエレクトロクロミック表示装置は積層構造であるため、各層で異なる色を発色させると減法混色となる。従って、減法混色における3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンを発色するエレクトロクロミック化合物材料を第1のエレクトロクロミック層14a、第2のエレクトロクロミック層14b、第3のエレクトロクロミック層14cに各々用いることによって、フルカラー表示が可能な表示装置を実現できる。
また第1の表示電極13a、第2の表示電極13b、第3の表示電極13cのうち一層を一定電位(一般的にはアース電位)に接続し、第2の駆動回路によって全素子をアドレッシングすることで発色しているエレクトロクロミック層14を消色し、その後順次表示電極13を一定電位に接続し、第2の駆動回路によって全素子をアドレッシングすることで別の色に発色しているエレクトロクロミック層14を消色することで、表示装置に形成されているに画像を消去できる。
あるいは第1の表示電極13a、第2の表示電極13b、第3の表示電極13cの全てを一定電位に接続し、第2の駆動回路によって全素子をアドレッシングすることで発色しているエレクトロクロミック層14を全て消色することにより、表示装置に形成されているに画像を一括に消去することも可能である。
なお本実施例では第1の駆動回路は発色動作のみを行うため、第1のトランジスタTFT1、第2のトランジスタTFT2、第1のコンデンサC1の特性を発色動作に合わせて最適設計することが可能であり、良好な発色用の駆動回路を実現できる。また第2の駆動回路は消色動作のみを行うため、第3のトランジスタTFT3、第4のトランジスタTFT4、第2のコンデンサC2の特性を消色動作に合わせて最適設計することが可能であり、良好な消色駆動回路を実現できる。
また第1の駆動回路は発色動作のみを行ない、第2の駆動回路は消色動作のみを行うので、発色用選択信号駆動ドライバー102、発色用データ信号駆動ドライバー101、消色用選択信号駆動ドライバー202、消色用データ信号駆動ドライバー201は単極性のドライバーが使用でき、表示装置を安価に作製できる。
またフルカラー表示装置の構成部品点数を考えると、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置等の従来の駆動回路では1画素をRGBのサブ画素に分割するため、実際はn×3×m個の表示素子が必要であり、駆動ドライバーも3×n×m分をアドレッシングできる数だけ必要となる。
本実施例の表示装置は積層構造となっているため、表示素子はn×m個で良い。そのため発色動作を行なう第1の駆動回路、第2の駆動回路ともn×m個をアドレッシングするだけで良く、つまり2×n×mをアドレッシングするだけで良いので、駆動ドライバーやアクティブマトリックス駆動回路を構成するトランジスタ、コンデンサを少なくでき、従来よりも安価にエレクトロクロミック表示装置を作製できる。
次に本実施例のエレクトロクロミック表示装置の構成材料、作製方法について説明する。
<表示基板11>
表示基板11を構成する材料としては、ガラス、石英、ポリカーボネート、PES(ポリエーテルサルフォン)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PI(ポリイミド)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の透明高分子樹脂等が挙げられる。
<表示電極13>
表示電極13a、13b、13cを構成する材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されるものではないが、光の透過性を確保する必要があるため、透明且つ導電性に優れた透明導電性材料が用いられる。これにより、発色させる色の視認性をより高めることができる。
透明導電性材料としては、スズをドープした酸化インジウム(以下ITO)、フッ素をドープした酸化スズ(以下FTO)、アンチモンをドープした酸化スズ(以下ATO)等の無機材料を用いることができるが、特に真空成膜法より形成されたインジウム酸化物(以下、In酸化物という)、スズ酸化物(以下、Sn酸化物という)又は亜鉛酸化物(以下、Zn酸化物という)の何れか1つを含む無機材料であることが好ましい。In酸化物、Sn酸化物及びZn酸化物は、スパッタ法により、容易に成膜が可能な材料であると共に、良好な透明性と電気伝導度が得られる材料である。また、特に好ましい材料は、InSnO、GaZnO、SnO、In、ZnOである。
表示電極は共通電極として機能するので、真空蒸着・スパッタ等の成膜時にマスク成膜することで表示電極13a、13b、13cが形成できる。
<電解質層20>
電解質層20は、表示電極13と前記対向電極15とに挟まれるように設けられてなる。
電解質層20としては、支持塩を溶媒に溶解させた層が用いられる。このため、イオン伝導度が高い。
電解質層20の材料としては、支持塩として、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機イオン塩、4級アンモニウム塩や酸類、アルカリ類の支持塩を用いることができる。
具体的には、LiClO、LiBF、LiAsF、LiPF、LiCFSO、LiCFCOO、KCl、NaClO、NaCl、NaBF、NaSCN、KBF、Mg(ClO、Mg(BF、過塩素酸テトラブチルアンモニウムなどを用いることができる。
また、溶媒として、例えば、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ―ブチロラクトン、エチレンカーボネート、スルホラン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1、2−ジメトキシエタン、1、2−エトキシメトキシエタン、ポリエチレングリコール、アルコール類、が用いられる。
その他、支持塩を溶媒に溶解させた液体状の電解質に特に限定されるものではないため、イオン液体、ゲル状の電解質や、ポリマー電解質等の固体電解質も用いられる。
電解質層20はゲル状、固体状に形成することが、素子強度向上、信頼性向上、発色拡散の防止から好ましい。
固体化手法としては、電解質と溶媒をポリマー樹脂中に保持する方法が適している。これにより高いイオン伝導度と固体強度が得られる。さらに、ポリマー樹脂は光硬化可能な樹脂が良い。熱重合や、溶剤を蒸発させることにより薄膜化する方法に比べて、低温かつ短時間で素子を製造できるためである。
樹脂としては、特に限定されないが、ウレタン、エチレングリコール、ポリプレングリコール、ビニルアルコール、アクリル、エポキシなどを挙げることができる。
また電解質層20中に白色顔料粒子を分散させることで、白色反射層21の機能を持たせることもできる。白色の顔料粒子としては、特に限定されないが、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化セシウム、酸化イットリウム等の金属酸化物が挙げられる。
光硬化樹脂により電解質層20を硬化する場合は白色顔料を増量すると光を遮蔽するため硬化不良となりやすい。電解質層20の厚さにも依存するが、好ましい含有量は10〜50wt%である。
また、電解質層20の膜厚は0.1〜200μmの範囲にある。好ましくは1〜50μmである。電解質層20がこれよりも厚いと電荷が拡散しやすい、またこれよりも薄いと電解質層20の保持が困難になるためである。
<エレクトロクロミック層14>
エレクトロクロミック層14a、14b、14cには酸化還元により色の変化を起こす材料が用いられる。このような材料として、ポリマー系、色素系、金属錯体、金属酸化物等の公知のエレクトロクロミック化合物が用いられる。
具体的には、ポリマー系、色素系、のエレクトロクロミック化合物として、アゾベンゼン系、アントラキノン系、ジアリールエテン系、ジヒドロプレン系、スチリル系、スチリルスピロピラン系、スピロオキサジン系、スピロチオピラン系、チオインジゴ系、テトラチアフルバレン系、テレフタル酸系、トリフェニルメタン系、トリフェニルアミン系、ナフトピラン系、ビオロゲン系、ピラゾリン系、フェナジン系、フェニレンジアミン系、フェノキサジン系、フェノチアジン系、フタロシアニン系、フルオラン系、フルギド系、ベンゾピラン系、メタロセン系、等の低分子系有機エレクトロクロミック化合物、ポリアニリン、ポリチオフェン等の導電性高分子化合物が用いられる。
上記したエレクトロクロミック化合物中、特に、好ましくは、一般式(1)で表されるジピリジン系化合物を含むことが良い。これらの材料は発消色電位が低いため、複数の表示電極を有するエレクトロクロミック表示装置を構成した場合においても、還元電位により良好な発色の色値を示す。
(式中、R1、R2は、それぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数1から8のアルキル基、又はアリール基を表し、R1及びR2の少なくとも一方は、COOH、PO(OH)、Si(OC2k+1から選ばれる置換基を有する。Xは1価のアニオンを表す。n、m、lはそれぞれ独立に0または1を表す。A、B、Cはそれぞれ独立に置換基を有しても良い炭素数2から20のアリール基または複素環基を表す。)
これらの化合物は電極に接して形成されるが、特に好ましくは、ナノ構造半導体材料17にエレクトロクロミック化合物16a、16b、16cが吸着または結合して電極に接していることが望ましい。
この形態では、エレクトロクロミック化合物が移動しないよう固定されると共に、エレクトロクロミック化合物の酸化還元に伴う電子の授受が妨げられないように電気的な接続が確保されていればよく、エレクトロクロミック化合物とナノ構造半導体材料とは混合されて単一層となっていても良い。
ナノ構造半導体材料の材料としては、特に限定されるものではないが、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アルミニウム(以下アルミナ)、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ケイ素(以下シリカ)、酸化イットリウム、酸素ホウ素、酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、酸化カルシウム、フェライト、酸化ハフニウム、酸化タングステン、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化バナジウム、アルミノケイ酸、リン酸カルシウム、アルミノシリケート等を主成分とする金属酸化物が用いられる。また、これらの金属酸化物は、単独で用いられてもよく、2種以上が混合され用いられてもよい。電気伝導性等の電気的特性や光学的性質等の物理的特性を鑑みるに、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化タングステン、から選ばれる一種、もしくはそれらの混合物が用いられたとき、発消色の応答速度に優れた多色表示が可能である。
また、ナノ構造半導体材料の形状は、特に限定されるものではないが、エレクトロクロミック化合物を効率よく担持するために、単位体積当たりの表面積(以下比表面積)が大きい形状が用いられる。大きな比表面積を有することにより効率的にエレクトロクロミック化合物が担持され、発消色の表示コントラスト比に優れた表示が可能である。
エレクトロクロミック層14の好ましい膜厚範囲は0.2〜5.0μmである。この範囲よりも膜厚が薄い場合、発色濃度を得にくくなる。またこの範囲よりも膜厚が厚い場合、製造コストが増大すると共に、着色によって視認性が低下しやすい。
エレクトロクロミック層14の作製方法としては、例えば表示電極13上に酸化チタン等のナノ粒子分散液をスピンコートし、アニール処理により、酸化チタン粒子膜を形成し、さらにこの上にエレクトロクロミック化合物であるビオロゲン化合物の溶液をスピンコートし、加熱処理で溶媒を除去することで、酸化チタン粒子とエレクトロクロミック化合物からなるエレクトロクロミック層14が形成できる。
図1の積層構成では、第1の表示電極13a、第2の表示電極13b、第3の表示電極13cとの間の電極間抵抗は、対向電極15に対する一方の表示電極の電位を、対向電極15に対する他方の表示電極の電位と独立に制御することができる程度に大きな抵抗でなくてはならないが、少なくとも第1の表示電極13a、第2の表示電極13b、第3の表示電極13cの何れかの表示電極のシート抵抗よりも大きくなるように形成されなくてはならない。第1の表示電極13a、第2の表示電極13b、第3の表示電極13cとの間の電極間抵抗が、第1の表示電極13a及び第2の表示電極13bの何れかの表示電極のシート抵抗よりも小さい場合、第1の表示電極13a、第2の表示電極13b、第3の表示電極13cの何れかの表示電極に電圧印加をすると、同程度の電圧が他方の表示電極にも印加されてしまい、各表示電極に対応するエレクトロクロミック層を独立に消色することができない。各表示電極の間の電極間抵抗は、夫々の表示電極のシート抵抗の500倍以上あることが好ましい。抵抗値を確保するため絶縁層を形成することが好ましい。
<絶縁層22>
絶縁層22a、22bの材料としては、多孔質であればよく特に限定されるものではないが、絶縁性、耐久性及び成膜性に優れた有機材料および無機材料を用いることができる。
多孔質膜の形成方法としては、燒結法(高分子微粒子や無機粒子をバインダ等を添加して部分的に融着させ粒子間に生じた孔を利用する)、抽出法(溶剤に可溶な有機物または無機物類と溶剤に溶解しないバインダ等で構成層を形成した後に、溶剤で有機物または無機物類を溶解させ細孔を得る)、高分子重合体等を加熱や脱気する等して発泡させる発泡法、良溶媒と貧溶媒を操作して高分子類の混合物を相分離させる相転換法、各種放射線を輻射して細孔を形成させる放射線照射法等の公知の形成方法を用いることができる。
具体例としては、無機ナノ構造粒子(SiO粒子、Al粒子など)とポリマー結着剤からなるポリマー混合粒子膜、多孔性有機膜(ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂)、多孔質膜上に形成した無機絶縁材料膜などが挙げられる。
この無機絶縁材料膜としては、少なくともZnSを含む材料が好ましい。ZnSは、スパッタ法によって、エレクトロクロミック層などにダメージを与えることなく高速に成膜できるという特徴を有する。更に、ZnSを主な成分として含む材料として、ZnO−SiO、ZnS−SiC、ZnS−Si、ZnS−Ge等を用いることができる。ここで、ZnSの含有率は、絶縁層14を形成した際の結晶性を良好に保つために、約50〜90mol%とすることが好ましい。従って、特に好ましい材料は、ZnS−SiO(8/2)、ZnS−SiO(7/3)、ZnS−ZnO−In−Ga(60/23/10/7)である。
このような絶縁層22a、22bの材料を用いることにより、薄膜でも良好な絶縁効果が得られ、多層化による膜強度低下(すなわち膜のはがれ)を防止することができる。
前述のようにZnS等をスパッタで形成する場合、予め下引き層として多孔性粒子膜を形成することによって、ZnS等の多孔質膜を形成することができる。この場合、前述のナノ構造半導体材料を粒子状膜として使用することもできるが、別途シリカ、アルミナ等を含む多孔質粒子膜を形成し、2層構成の絶縁層とすることが絶縁性の点から好ましい。このような手法を用いて絶縁層22a、22bを多孔質膜にすることにより、電解質層20が絶縁層22a、22bさらには表示電極13b、13cに浸透することが可能となるため、酸化還元反応に伴う電解質層中のイオン電荷の移動が容易となり、発消色の応答速度に優れた多色表示が可能となる。
なお、絶縁層22a、22bの膜厚は20〜1000nmの範囲にある。この範囲よりも膜厚が薄い場合、絶縁性を得にくくなる。またこの範囲よりも膜厚が厚い場合、製造コストが増大すると共に、着色によって視認性が低下しやすい。
<対向電極15>
対向電極15の材料については駆動回路の所で詳細に記述するが、導電性を有する材料であれば、特に限定されるものではなく、透明導電性材料、あるいは金属、合金などが用いられる。
更にエレクトロクロミック層14a、14b、14cの起こす酸化還元反応の逆反応を起こす材料を対向電極15に形成することで、安定した発消色が可能となる。すなわち、エレクトロクロミック層14が酸化により発色する場合は還元反応を起こし、エレクトロクロミック層14が還元により発色する場合は酸化反応を起こす材料を対向電極15として、または対向電極15表面に形成して用いると、エレクトロクロミック層14a、14b、14cにおける発消色の反応がより安定となる。
<白色反射層21>
白色反射層21は表示基板側11から入射する光を散乱反射する。また、電解質層20中に白色顔料粒子を分散させることで、白色反射層の機能をもたせることもできる。
白色反射層21は、金属、半金属に加えて、酸化物、窒化物、硫化物などの真空製膜可能な無機化合物膜、または酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化セシウム、酸化イットリウム等の金属酸化物粒子からなる白色顔料粒子で形成された膜が挙げられる。
無機化合物膜に浸透性を持たせるには絶縁層22と同様の形態として形成する必要があり、効果的な散乱を得るためには下地層の粒子径が散乱効率の高い100〜400nmであることが好ましい。また、金属酸化物粒子膜は溶液に分散したペーストとして塗布製膜することにより容易に形成することができる。特に好ましい材料は酸化チタン粒子である。
なお、白色反射層21の膜厚は0.1〜50μmの範囲にあり、更に好ましくは0.5〜5μmである。この範囲よりも膜厚が薄い場合、白色反射効果を得にくくなる。またこの範囲よりも膜厚が厚い場合、浸透性と膜強度を両立することが困難となるためである。
ただし、酸化チタン粒子含有層を用いても最大反射率が得られる膜厚まで厚膜化すると膜強度が不足しやすい。そこで、膜強度が得られる白色反射層と電解質層20に白色顔料粒子を混合した白色電解質層との2層構成で白色反射層21を形成することが好ましい。
<対向基板12>
対向基板12はガラス、石英、高分子樹脂、金属基板を絶縁性樹脂で被覆した基板等が使用できる。特に対向基板12、表示基板11とも高分子樹脂フィルムを用いると、ロバススト性に富むフレキシブル電子ペーパーが実現できる。
<第1の駆動回路、第2の駆動回路>(23)
次に第1、第2の駆動回路の構成材料および作製方法について説明する。
第1の駆動回路に用いられる第1、第2のトランジスタTFT1,2、第2の駆動回路に用い第3、第4のトランジスタTFT3,4は薄膜トランジスタ(Thin film transistor、以降TFTと略す)からなり、種々の構造が採用できる。例えば電界効果型トランジスタ、静電誘導型トランジスタ等が使用される。
また電界効果型トランジスタにおいてもボトムゲート・トップコンタクト型、トップゲート・ボトムコンタクト型等の多様な構造が採用可能である。
以下ではボトムゲート・トップコンタクト型電界効果トランジスタを例にとり、構成材料・作製方法の詳細を述べる。
第1〜4のTFTのゲート電極は導電性材料であれば良く、Cr、Ni、Mo、W、Ag、Cu、Au、Pd等の金属材料、Ni−Cr、Ag−Pd等の合金材料、ITO、SnO等の透明導電性材料が使用できる。
上記材料を真空蒸着法・スパッタ法等によって成膜し、その後フォトリソ・エッチング法によってゲート電極とする。またゲート電極と同一層を用いて第1・第2の電源ライン、第1・第2のコンデンサC1,2の一方の電極、ゲート電極の引き出し配線を同時に形成する。
ゲート電極の厚さは電極抵抗およびゲート絶縁膜のブレークダウン電圧等を考慮し、一般的には0.1〜1μmが望ましい。0.1μmよりも薄いとゲート電極及びゲート電極の引き出し配線の抵抗が大きくなり、大面積の表示装置が実現し難くなる。一方1μmよりも厚いとゲート絶縁膜のブレークダウン頻度が高まり、駆動回路の歩留が低下する。
第1〜4のTFTのゲート絶縁膜はSiO、Si、SiON、Ta、Al等の無機絶縁膜が使用される。上記材料をスパッタ法・CVD法等によって形成する。ゲート絶縁膜の厚さはブレークダウン電圧やTFTのスイッチング特性、コンデンサの容量を考慮して決定するのが良く、一般的には0.2〜2μmにするのが良い。
なお第2・第4のTFTのゲート電極上には第1・第3のTFTのドレイン電極と接続するためのコンタクトホールを、第1・第2の電源ライン上には第2・第4のTFTのソース電極と接続するためのコンタクトホールをフォトリソ・エッチング法によって形成する。
なおゲート絶縁膜は第1・第2のコンデンサ領域ではコンデンサの誘電体層として機能する。
第1〜4のTFTのソース電極、ドレイン電極も導電性材料であれば良く、Al、Cr、Ni、Mo、W、Ag、Cu、Au、Pd等の金属材料、Al−Si、Al−Si−Cu、Ni−Cr、Ag−Pd等の合金材料、ITO、SnO等の透明導電性材料が使用できる。ゲート絶縁膜上に上記材料を真空蒸着法・スパッタ法等によって成膜し、その後フォトリソ・エッチング法によってソース電極、ドレイン電極とする。またソース電極、ドレイン電極と同一層を用いて第1・第2のコンデンサの他方の電極、ソース・ドレイン電極の引き出し配線を同時に形成する。ソース・ドレイン電極の厚さは電極抵抗、引き回し配線の抵抗等を考慮し、一般的には0.1〜5μmが望ましい。
TFTの活性層はa−Si、ポリシリコン、ZnO、InGaZnO等の酸化物半導体等の半導体材料が使用できる。上記材料を真空蒸着法・スパッタ法・CVD等によって成膜し、その後フォトリソ・エッチング法によって個別化し活性層とすることで、第1〜4のTFTが完成される。また必要に応じて熱アニール、レーザー照射、紫外線照射等を行なうことで、第1〜4のTFTのスイッチング特性を改善しても良い。活性層の厚さはTFTのスイッチング特性を考慮して決定すれば良く、一般的には0.1〜3μmが望ましい。
前記第1〜4のTFTはSiO、SiO、SiN等の無機絶縁膜、ポリイミド樹脂等の有機絶縁膜からなる層間絶縁膜で被覆されていても良い。無機絶縁膜はスパッタ法、CVD法によって成膜すれば良く、有機絶縁膜はスピンコート法・ロールコート法等で成膜し、加熱・硬化することで形成できる。層間絶縁膜の膜厚は信頼性の点から一般的には0.5〜5μmすることが望ましい。なお層間絶縁膜には第2・4のTFTのドレイン電極と対向電極を接続するためのコンタクトホールをフォトリソ・エッチングによって形成しておく。
第2・第4のドレイン電極上には対向電極を設ける。対向電極は導電性材料であれば良く、Al、Cr、Ni、Mo、W、Ag、Cu、Au、Pd等の金属材料、Al−Si、Al−Si−Cu、Ni−Cr、Ag−Pd等の合金材料、ITO、SnO等の透明導電性材料が使用できる。層間絶縁膜上に上記材料を真空蒸着法・スパッタ法等によって成膜し、その後フォトリソ・エッチング法によってn×m個の対向電極とする。
また第1〜4のTFT上に対向電極を積層するのではなく、第2・第4のドレイン電極を広げて対向電極として利用し、対向電極上のみに開口を有する層間絶縁膜を形成しても良い。
上記の例は第1〜4のTFTをLSIプロセスで形成する場合の構成材料、作製方法を説明したが、印刷手法によって第1〜4のTFT、第1〜2のコンデンサを形成しても構わない。
対向基板上にナノAg、ナノCu、ナノAu、ナノPd、ナノAg−Pd、ナノITO、PEDOT等を含有したインクをインクジェット法、グラビアオフセット法、スクリーン印刷法で描画し、その後加熱することで、第1〜4のゲート電極を形成する。また合わせて第1・第2の電源ライン、第1・第2のコンデンサの一方の電極、ゲート電極の引き出し配線を形成する。
その後ゲート電極上にポリイミド樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の高分子樹脂をインクジェット法、グラビアオフセット法で描画し、その後熱硬化してゲート絶縁膜とする。また合わせて第1・第2のコンデンサの誘電体層も形成しておく。インクジェット法、グラビアオフセット法はパターン状の塗布が可能であり、第2・第4のTFTのゲート電極上に第1・第3のTFTのドレイン電極と接続するためのコンタクトホールを、第1・第2の電源ライン上に第2・第4のTFTのソース電極と接続するためのコンタクトホールを形成することが、工程短縮の上で望ましい。
その後再度ナノAg、ナノCu、ナノAu、ナノPd、ナノAg−Pd、ナノITOやPEDOT等を含有したインクをインクジェット法、グラビアオフセット法、スクリーン印刷法で描画し、その後加熱することで、第1〜4のソース・ドレイン電極を形成する。また合わせて第1・第2のコンデンサの他方の電極、ソース・ドレイン電極の引き出し配線を形成する。
その後、ペンタセン、チオフェン、トリフェニルアミン系の有機半導体材料をインク化し、インクジェット法によって描画し、加熱することで活性層とする。またInGaZnO等の酸化物半導体もインク化することで活性層として使用できる。
その後ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニル樹脂等をインクジェット法、グラビアオフセット法、スクリーン印刷法で描画し、その後加熱することで層間絶縁膜とする。なお層間絶縁膜描画時に第2・4のTFTのドレイン電極と対向電極を接続するためのコンタクトホールを同時に形成することが工程短縮の上で望ましい。
その後再度ナノAg、ナノCu、ナノAu、ナノPd、ナノAg−Pd、ナノITOやPEDOT等を含有したインクをインクジェット法、グラビアオフセット法、スクリーン印刷法で描画し、その後加熱することでn×m個の対向電極を形成する。
また上記は対向基板として絶縁材料を用いた場合について説明したが、対向基板としてはSi、GaAs等の半導体基板も使用可能である。半導体基板を用いる場合はLSIプロセスによって半導体基板に第1の駆動回路、第2の駆動回路を作り込むのが良い。
最後に第1・第2の駆動回路、対向電極が形成された対向基板と、エレクトロクロミック層、表示電極等が形成された表示基板を電解質層を介して貼り合わせることで、本実施例のエレクトロクロミック表示装置は完成される。
なお上記は本発明の一例を示したに過ぎず、表示基板と前記対向電極との間に前記エレクトロクロミック層が設けられた表示電極が互いに隔離して複数設けられており、マトリックス状に配置された対向電極には発色用の第1の駆動回路と消色用の第2の駆動回路が接続されていれば、本発明に含まれるものとする。
また図2及び図3は2T1C構造の駆動回路を示しているが、TFTの素子バラツキ等に対応するためには閾値電圧の補償回路等を追加することが望ましい。
図2及び図3は本発明の駆動回路の動作を説明するための原理的な図であり、図2及び図3の第1・第2の駆動回路に第1〜4のトランジスタや第1〜2のコンデンサとは異なるトランジスタやコンデンサを用いた補償回路等が含まれていても、本発明に含まれるものとする。
<実施例2>
図4は本発明のエレクトロクロミック表示装置の別の一例を示す回路図である。
図4のエレクトロクロミック表示装置は3つの表示電極およびエレクトロクロミック層を有する表示装置であり、図1と同様の構造を有し、かつエレクトロクロミック素子(図4中EC素子)の各表示電極13a、13b、13cを切り替えるための切り替えスイッチ12が設けられている。なお図4は各表示素子毎に切り替えスイッチ12が設けられているが、各表示素子の表示電極13a同士、13b同士、13c同士を接続した後、1個の切り替えスイッチで全表示素子の表示電極を一括で切り替えても何ら構わない。
本実施例の構造を採用することで各表示電極を容易に一定電位(図4ではアース電位)に繋ぐことができる。その結果、多色表示をより簡便に実現できる。
さらに減法混色における3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンを発色するエレクトロクロミック化合物材料を第1のエレクトロクロミック層14a、第2のエレクトロクロミック層14b、第3のエレクトロクロミック層14cに各々用いることで、より簡便にフルカラー表示が可能な表示装置を実現できる。
<実施例3>
次に本発明のエレクトロクロミック表示装置に特有な駆動方法について説明する。
前述の駆動方法はエレクトロクロミック表示装置に形成された表示画像を書き換えるため、第2の駆動回路によって表示装置を構成する表示素子全てを走査して全表示素子を消色、つまり画面をリフレッシュする駆動方法である。本発明のエレクトロクロミック表示装置は前述の駆動方法と合わせて、下記の駆動方法も可能である。
図2及び図3の駆動回路を有する本発明のエレクトロクロミック表示装置は、マトリックス状に配置された各表示素子を発色するための駆動回路として第1の駆動回路を有し、各表示素子を消色するための駆動回路として第2の駆動回路を有し、かつ発色用データ信号、発色用選択信号によって第1の駆動回路により任意の表示素子をアドレッシングでき、消色用データ信号、消色用選択信号によって第2の駆動回路により任意の表示素子をアドレッシングできるため、消色時は発色時とは異なるシーケンスで駆動できる。
例えば消色用データ信号駆動ドライバー、消色用選択信号駆動ドライバーから第2のデータライン、第2の選択ラインに時系列ではなく一括で信号を転送することによって、第2の選択ラインによって第3のトランジスタTFT3全てを同時に選択し、第2のデータラインから第3のトランジスタTFT3全てに消色データを転送することで、ほぼ一括で消色することが可能である。なお、同時とは、完全同時と、完全同時を狙い制御した際に実際に制動される概略同時とを含むものとする。
その結果、画面をリフレッシュするための時間が短縮され、表示画像を書き換える場合、従来よりも高速に画像の書き換えが可能となる。
<実施例4>
表示画像の任意の一部位を書き換える場合、従来の駆動方法では全表示素子を走査する駆動回路から構成されているため、全表示素子を消色してから全表示素子を発色させて画像を形成するが、図2及び図3の駆動回路を有する本発明のエレクトロクロミック表示装置では以下の方法でも書き換え可能である。
表示画像の任意の一部位を書き換える場合、前記の任意の一部位に該当する対向電極に第2のトランジスタTFT2を介して接続されている第1のトランジスタTFT1を選択する第1の選択信号と、第4のトランジスタTFT4を介して接続されている第3のトランジスタTFT3を選択する第2の選択信号を作成し、前記の作成した第2の選択信号を第2の選択ラインに転送して前記の任意の一部位に該当する第3のトランジスタTFT3を選択し、第2のデータラインから消色データを転送することで、任意の一部位を消色し、更に前記の作成された第1の選択信号を第1の選択ラインに転送して前記の任意の一部位に該当する第1のトランジスタTFT1を選択し、第1のデータラインからデータ信号を転送することで、任意の一部位に画像を表示することができる。
その結果、任意の一部位を書き換える場合、従来の表示装置よりも書き換えるために発消色する表示素子数を少なくでき、エレクトロクロミック表示装置の長期信頼性が向上できる。
また本発明のエレクトロクロミック表示装置においては、表示領域中で重ならない2箇所の部位を書き換える場合、別々にアドレッシングできる第1の駆動回路と第2の駆動回路を有しているので、1箇所の部位の消色動作中に他方の発色動作を行なうことができ、書き換え時間を更に短縮できる。
<実施例5>
本発明のエレクトロクロミック表示装置の駆動回路の別の一例を図5に示す。
図5の表示装置の駆動回路は図2と同様な回路より構成されており、かつ表示している画像データを一時的に格納する表示画像データ格納メモリ301と新規画像(書き換え画像)の画像データを一時的に格納する画像データ格納メモリ302を有している。
また前記の画像データ格納メモリ302と表示データ画像データ格納メモリ301から画像データを読み出し、異なる部位の検出する差分判断器303を有し、差分判断器の判断結果は消色用選択信号発生器304、発色用選択信号発生器305に送られる。消色用選択信号発生器304では特定の消色用選択信号(第2の選択信号)が作成され、消色用選択信号駆動ドライバー202に転送され、時系列の選択信号になって第2の選択ラインに送られる。また発色用選択信号発生器305では特定の発色用選択信号(第1の選択信号)が作成され、発色用選択信号駆動ドライバー102に転送され、時系列の選択信号になって第1の選択ラインに送られる。
次に本駆動回路の動作方法を説明する。
エレクトロクロミック表示装置には画像が表示されており、表示画像の画像データは表示画像データ格納メモリ301に格納されている。
その状態で表示装置に書き換え画像が入力されると、書き換え画像データは画像データ格納メモリ302に一時的に保存される。その後差分判断器303が表示画像データ格納メモリ301から表示画像データを読み出し、画像データ格納メモリ302から書き換え画像データを読み出し、表示画像と書き換え画像の異なる部位を検出し、消色用選択信号発生器304および発色用選択信号発生器305に判断結果を出力する。
消色用選択信号発生器304では判断結果に基づき、表示画像と書き換え画像の異なる部位に該当する対向電極に第4のトランジスタTFT4を介して接続されている第3のトランジスタTFT3を選択する第2の選択信号が作成される。発色用選択信号発生器305では判断結果に基づき、表示画像と書き換え画像の異なる部位に該当する対向電極に第2のトランジスタTFT2を介して接続されている第1のトランジスタTFT1を選択する第1の選択信号が作成される。
その後、作成された第2の選択信号は消色用選択信号駆動ドライバー202に送られ、時系列の選択信号になって第2の選択ラインに転送される。ここで消色用データ信号駆動ドライバー201に全表示素子を消色するデータ信号を入力すると、作成された第2の選択信号に基づき、表示画像と書き換え画像の異なる部位に該当する対向電極を選択する第3のトランジスタTFT3のみが時系列でONし、その後該当する対向電極の電位を変化させる第4のトランジスタTFT4がON状態となり、第2の電源ラインによって対向電極の電位が変化し、表示画像と書き換え画像の異なる部位のみが消色される。
次に作成された第1の選択信号は発色用選択信号駆動ドライバー102に送られ、時系列の選択信号になって第1の選択ラインに転送される。ここで発色用データ信号駆動ドライバー101に書き換え画像の画像データを入力すると、作成された第1の選択信号に基づき、表示画像と書き換え画像の異なる部位に該当する対向電極を選択する第1のトランジスタTFT1のみが時系列でONし、その後該当する対向電極の電位を変化させる第2のトランジスタTFT2がON状態となり、第1の電源ラインによって対向電極の電位が変化し、表示画像と書き換え画像の異なる部位のみが書き換えられる。
本実施例の駆動方法を用いると、画像を書き換える場合、表示画像と書き換え画像の異なる部位のみを消色・発色させるため発消色する表示素子数を最小にでき、エレクトロクロミック表示装置の長期信頼性が更に向上する。
なお図5は本実施例の駆動方法の原理を説明するための一例であり、種々の回路構成で上記の駆動方法を実現できる。
<実施例6>
本発明のエレクトロクロミック表示装置の駆動回路の別の一例を図6に示す。
図6の表示装置の駆動回路は図2と同様な回路より構成されており、かつ表示している画像データを一時的に格納する表示画像データ格納メモリ301と新規画像(書き換え画像)の画像データを一時的に格納する画像データ格納メモリ302を有している。
また前記の画像データ格納メモリ302と表示データ画像データ格納メモリ301から画像データを読み出し、異なる部位の検出する差分判断器303を有し、差分判断器303の判断結果は消色用データ信号発生器304、発色用データ信号発生器305に送られる。消色用データ信号発生器304では特定の消色用データ信号(第2のデータ信号)が作成され、消色用データ信号駆動ドライバー201に転送され、時系列のデータ信号になって第2のデータラインに送られる。また発色用データ信号発生器305では特定の発色用データ信号(第1のデータ信号)が作成され、発色用データ信号駆動ドライバー101に転送され、時系列のデータ信号になって第1のデータラインに送られる。
次に本駆動回路の動作方法を説明する。
エレクトロクロミック表示装置には画像が表示されており、表示画像の画像データは表示画像データ格納メモリ301に格納されている。
その状態で表示装置に書き換え画像が入力されると、書き換え画像データは画像データ格納メモリ302に一時的に保存される。
その後差分判断器303が表示画像データ格納メモリ301から表示画像データを読み出し、画像データ格納メモリ302から書き換え画像データを読み出し、表示画像と書き換え画像の異なる部位を検出し、消色用データ信号発生器304および発色用データ信号発生器305に判断結果を出力する。
消色用データ信号発生器304では判断結果に基づき、表示画像と書き換え画像の異なる部位に該当する対向電極に第4のトランジスタTFT4を介して接続されている第3のトランジスタTFT3のみに消色データ信号を与える第2のデータ信号が作成される。発色用データ信号発生器305では判断結果に基づき、表示画像と書き換え画像の異なる部位に該当する対向電極に第2のトランジスタTFT2を介して接続されている第1のトランジスタTFT1のみに書き換え画像のデータ信号を与える第1のデータ信号が作成される。
その後、作成された第2のデータ信号は消色用データ信号駆動ドライバー201に送られ、時系列のデータ信号になって第2のデータラインに転送される。ここで消色用選択信号駆動ドライバー202によって順次第2の選択ラインが走査されると、作成された第2のデータ信号に基づき、表示画像と書き換え画像の異なる部位に該当する対向電極を選択する第3のトランジスタTFT3のみが時系列でONし、その後該当する対向電極の電位を変化させる第4のトランジスタTFT4がON状態となり、第2の電源ラインによって対向電極の電位が変化して、表示画像と書き換え画像の異なる部位のみが消色される。
次に作成された第1のデータ信号は発色用データ信号駆動ドライバー101に送られ、時系列のデータ信号になって第1のデータラインに転送される。ここで発色用選択信号駆動ドライバー102によって順次第1の選択ラインが走査されると、作成された第1のデータ信号に基づき、表示画像と書き換え画像の異なる部位に該当する対向電極を選択する第1のトランジスタTFT1のみが時系列でONし、その後該当する対向電極の電位を変化させる第2のトランジスタTFT2がON状態となり、第1の電源ラインによって対向電極の電位が変化し、表示画像と書き換え画像の異なる部位のみが書き換えられる。
本実施例の駆動回路を用いても、前記の例と同様に画像を書き換える場合、表示画像と書き換え画像の異なる部位のみを消色・発色させるため、発消色する表示素子数を最小にでき、エレクトロクロミック表示装置の長期信頼性が更に向上する。
10 エレクトロクロミック表示装置
11 表示基板
12 対向基板
13 表示電極
14 エレクトロクロミック層
15 対向電極
16 エレクトロクロミック化合物
17 ナノ構造半導体材料
18 隔壁
20 電解質層
21 白色反射層
22 絶縁層
23 第1の駆動回路、第2の駆動回路
101 発色用データ信号駆動ドライバー
102 発色用選択信号駆動ドライバー
103 発色用電源電圧発生器
201 消色用データ信号駆動ドライバー
202 消色用選択信号駆動ドライバー
203 消色用電源電圧発生器
301 表示画像データ格納メモリ
302 画像データ格納メモリ
303 差分判断器
304 消色用データ信号発生器
305 発色用データ信号発生器
WD 発色用データ信号(画像データ)
ED 消去用データ信号
WS 発色用選択信号
ES 消色用選択信号
特表2001−510590号公報 特開2003−121883号公報 特開2006−106669号公報 特開2010−33016号公報 特開昭61−2184号公報 特開昭61−173287号公報 特表2010−518456号公報

Claims (8)

  1. 表示基板と、表示電極と、複数の対向電極と、対向基板と、前記表示電極上に設けられたエレクトロクロミック層と、前記表示電極と前記対向電極とに挟まれるように設けられた電解質層と、を有し、
    前記表示基板と前記対向電極との間に前記エレクトロクロミック層が設けられた表示電極が互いに隔離して複数設けられ、各表示電極と対向電極間に印加する電荷量を制御することにより前記エレクトロクロミック層を発色あるいは消色するエレクトロクロミック表示装置において、
    第1の選択ラインと、第1のデータラインと、第1の電源ラインと、第2の選択ラインと、第2のデータラインと、第2の電源ラインと、前記複数の表示電極のうちの一つを選択して一定電位に接続する切り替えスイッチと、を備え、
    前記対向基板上には、前記エレクトロクロミック層を発色するための第1の駆動回路と、前記エレクトロクロミック層を消色するための第2の駆動回路と、が前記対向電極に接続されて設けられ、
    前記第1の駆動回路は、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、第1のコンデンサと、を備え、
    前記第1のトランジスタが有するゲート電極は、前記第1の選択ラインに接続され、
    前記第1のトランジスタが有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第1のデータラインに接続され、他方は前記第1のコンデンサの一端に接続され、
    前記第1のコンデンサの他端は、前記第1の電源ラインに接続され、
    前記第2のトランジスタが有するゲート電極は、前記第1のコンデンサの一端に接続され、
    前記第2のトランジスタが有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第1の電源ラインに接続され、他方は前記対向電極に接続されてなり、
    前記第2の駆動回路は、第3のトランジスタと、第4のトランジスタと、第2のコンデンサと、を備え、
    前記第3のトランジスタが有するゲート電極は、前記第2の選択ラインに接続され、
    前記第3のトランジスタが有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第2のデータラインに接続され、他方は第2のコンデンサの一端に接続され、
    前記第2のコンデンサの他端は、前記第2の電源ラインに接続され、
    前記第4のトランジスタが有するゲート電極は、前記第2のコンデンサの一端に接続され、
    前記第4のトランジスタが有するソース電極及びドレイン電極の一方は、前記第2の電源ラインに接続され、他方は前記対向電極に接続され
    発色時において、前記第1の選択ラインと前記第1のデータラインによってアドレッシングされた表示素子の電位を前記第1の電源ラインよって変化させ、
    消色時において、前記第2の選択ラインと前記第2のデータラインによってアドレッシングされた表示素子の電位を前記第2の電源ラインよって変化させることを特徴とするエレクトロクロミック表示装置。
  2. 前記切り替えスイッチは、選択した前記表示電極を接地させることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  3. 前記第1の駆動回路及び前記第2の駆動回路は、アクティブマトリックス駆動回路であることを特徴とする請求項1または2に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  4. 前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとは、逆の極性を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、
    当該エレクトロクロミック表示装置に表示されている表示画像を書き換える場合、
    前記第2の選択ラインによって前記第3のトランジスタ全てを同時に選択し、前記第2のデータラインから前記第3のトランジスタ全てに消色データを転送することで消色することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、
    当該エレクトロクロミック表示装置に表示されている表示画像の任意の一部位を書き換える場合、
    前記任意の一部位に該当する対向電極に第2のトランジスタを介して接続されている第1のトランジスタを選択する第1の選択信号と、第4のトランジスタを介して接続されている第3のトランジスタを選択する第2の選択信号と、を作成し、
    前記第2の選択信号を前記第2の選択ラインに転送して任意の一部位を消色し、前記第1の選択信号を前記第1の選択ラインに転送して任意の一部位に画像を表示することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法。
  7. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、
    当該エレクトロクロミック表示装置に表示されている表示画像を書き換える場合、
    当該表示画像と書き換え画像との異なる部位を検出し、
    前記異なる部位に該当する対向電極に第2のトランジスタを介して接続されている第1のトランジスタを選択する第1の選択信号と、第4のトランジスタを介して接続されている第3のトランジスタを選択する第2の選択信号と、を作成し、
    前記第2の選択信号を前記第2の選択ラインに転送して前記異なる部位を消色し、前記第1の選択信号を前記第1の選択ラインに転送して前記異なる部位に画像を表示することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法。
  8. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック表示装置の駆動方法であって、
    当該エレクトロクロミック表示装置に表示されている表示画像を書き換える場合、
    当該表示画像と書き換え画像との異なる部位を検出し、
    前記異なる部位に該当する対向電極に第2のトランジスタを介して接続されている第1のトランジスタのみに書き換え画像のデータ信号を与える第1のデータ信号と、第4のトランジスタを介して接続されている第3のトランジスタのみに消色データ信号を与える第2のデータ信号と、を作成し、
    前記第2のデータ信号を前記第2のデータラインに転送して前記異なる部位を消色し、前記第1のデータ信号を前記第1のデータラインに転送して前記異なる部位に画像を表示することを特徴とするエレクトロクロミック表示装置の駆動方法。
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