JP2009276045A - エジェクタ式冷凍サイクル - Google Patents

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Abstract

【課題】エジェクタのノズル部を通過する駆動流の流量変動が生じても、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させる。
【解決手段】冷媒出口がエジェクタ13の冷媒吸引口13b側に接続される吸引側蒸発器16と冷媒吸引口13dとの間に第2圧縮機構21aを設ける。これにより、エジェクタ13の駆動流の流量低下に伴ってエジェクタ13の吸引能力が低下するような運転条件であっても、第2圧縮機構21aによってエジェクタ13の吸引能力を補助することができるので、駆動流の流量変動が生じても、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エジェクタを有するエジェクタ式冷凍サイクルに関する。
従来、冷媒減圧手段の機能および冷媒循環手段の機能を果たすエジェクタを有するエジェクタ式冷凍サイクルが知られている。例えば、特許文献1には、圧縮機吐出冷媒を放熱器にて室外空気と熱交換させることで放熱させ、放熱した高圧冷媒をエジェクタのノズル部へ供給するエジェクタ式冷凍サイクルが開示されている。
さらに、このエジェクタ式冷凍サイクルでは、エジェクタのディフューザ部下流側に低圧冷媒の気液を分離する気液分離器を配置し、気液分離器の気相冷媒出口を圧縮機吸入口側へ接続するとともに液相冷媒出口を吸引側蒸発器の入口へ接続し、吸引側蒸発器の出口をエジェクタの冷媒吸引口に接続している。
この種のエジェクタ式冷凍サイクルに適用されるエジェクタでは、エジェクタのノズル部にて高圧冷媒を減圧膨張させて噴射し、この噴射冷媒の圧力低下によって冷媒吸引口から蒸発器下流側の冷媒を吸引することで、ノズル部における減圧膨張時の運動エネルギの損失を回収している。
さらに、回収した運動エネルギ(以下、回収エネルギという。)を、エジェクタのディフューザ部にて圧力エネルギに変換して、圧縮機吸入冷媒の圧力を上昇させることで、圧縮機の駆動動力を低減させてエジェクタ式冷凍サイクルの成績係数(COP)を向上させている。
特許第3322263号公報
しかしながら、この種のエジェクタ式冷凍サイクルでは、ノズル部を通過する冷媒(以下、駆動流という。)の流量低下に伴って、エジェクタの吸引能力が低下してしまうので、回収エネルギ量も減少してしまう。このため、駆動流の流量低下に伴って、上述のCOP向上効果が低減してしまう。
例えば、特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、外気温の低下等に伴って高圧冷媒の圧力が低下すると、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が縮小して、エジェクタの駆動流の流量が低下してしまう。
このような駆動流の流量低下が生じると、エジェクタの吸引能力が低下して、回収エネルギ量が減少するだけでなく、気液分離器から蒸発器へ液相冷媒が供給されにくくなり、サイクルが発揮できる冷凍能力も低下してしまう。その結果、駆動流の流量低下に伴って、COPが低減してしまう。
さらに、エジェクタの吸引能力が低下して、蒸発器へ液相冷媒が供給されなくなってしまうと、低圧冷媒が蒸発器にて吸熱作用を発揮できなくなり、サイクルが破綻してしまうという問題を引き起こす。
このことを図18により詳細に説明する。図18は、特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルを作動させた際の冷媒の状態を示すモリエル線図である(特許文献1の第2図参照)。なお、図18の実線は、通常運転時の冷媒の状態を示し、破線は、上述のサイクル破綻が生じた際の冷媒の状態を示している。また、各符号は、後述する実施形態で説明する図2に対応している。
図18から明らかなように、外気温の低下等によって高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が縮小すると(図18の白抜矢印X18)、エジェクタの吸引能力が低下する。これにより、蒸発器に液相冷媒が供給されなくなると、低圧冷媒が蒸発器にて吸熱作用を発揮できなくなってしまう(図18の白抜矢印Y18)。
このため、図18の破線に示すように、放熱器にて冷媒が放熱できる熱量は、圧縮機の圧縮仕事量相当になってしまう。その結果、実質的に、冷媒を介して低圧側から高圧側へ熱量を移動させることができなくなり、サイクルが破綻してしまう。
本発明は、上記点に鑑み、エジェクタの駆動流の流量変動が生じても、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、第1圧縮機構(11a)から吐出された高圧冷媒を放熱させる放熱器(12)と、放熱器(12)から流出した冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、噴射冷媒と冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、冷媒を蒸発させて、冷媒吸引口(13b)側へ流出させる吸引側蒸発器(16)と、吸引側蒸発器(16)出口側冷媒を吸引して、圧縮して吐出する第2圧縮機構(21a)とを備えるエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、第2圧縮機構(21a)を備えているので、エジェクタ(13)の駆動流の流量低下に伴ってエジェクタ(13)の吸引能力が低下するような運転条件であっても、第2圧縮機構(21a)によってエジェクタ(13)の吸引能力を補助することができる。その結果、駆動流の流量変動にかかわらず、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。
つまり、第2圧縮機構(21a)がエジェクタ(13)の吸引能力を補助するので、ディフューザ部(13d)から流出して第1圧縮機構(11a)に吸入される冷媒の密度が低下してしまうことを抑制できる。従って、第1圧縮機構(11a)から吐出される冷媒流量の減少を抑制できる。
その結果、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が縮小しやすい運転条件であっても、駆動流の流量低下を抑制して、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。
しかも、後述する実施形態に説明するように、2つの第1、第2圧縮機構(11a、21a)およびエジェクタ(13)のディフューザ部(13d)の昇圧作用によって冷媒を昇圧できるので、1つの圧縮機にて冷媒を昇圧する場合に対して、第1、第2圧縮機構(11a、21a)の駆動動力を低減させてCOPを向上できる。
つまり、ディフューザ部(13d)の昇圧作用によって、第1圧縮機構(11a)の吸入圧力を上昇させることで、第1圧縮機構(11a)の駆動動力を低減させることができるのみならず、それぞれの第1、第2圧縮機構(11a、21a)の吸入圧力と吐出圧力との圧力差を縮小できるので、第1、第2圧縮機構(11a、21a)の圧縮効率を向上できる。
従って、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が大きい冷凍サイクル装置、例えば、吸引側蒸発器(16)の冷媒蒸発温度を極低温(例えば、−30℃〜−10程度)まで低下させる冷凍サイクル装置に適用した際に、極めて効果的にCOPを向上できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の気液を分離する流出側気液分離器(14)を備え、流出側気液分離器(14)の液相冷媒出口は、吸引側蒸発器(16)入口側に接続されており、流出側気液分離器(14)の気相冷媒出口は、第1圧縮機構(11a)吸入口側に接続されていることを特徴とする。
これによれば、具体的に、駆動流が低下してエジェクタ(13)の吸引能力が低下した場合であっても、第2圧縮機構(21a)の吸入作用によって、流出側気液分離器(14)から吸引側蒸発器(16)へ液相冷媒を供給することができる。従って、エジェクタ式冷凍サイクルを、確実に安定して作動させることができる。
さらに、第1圧縮機構(11a)に流出側気液分離器(14)の気相冷媒出口から飽和気相冷媒を吸入させることができるので、過熱度を有する気相冷媒を吸入させる場合に対して、第1圧縮機構(11a)において冷媒を等エントロピ的に圧縮する際の圧縮仕事量を低減させて、より一層、COPを向上できる。
また、請求項3に記載の発明のように、請求項2に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、放熱器(12)から流出した冷媒とサイクルの低圧側冷媒とを熱交換させる内部熱交換器(30、31、32)を備えていてもよい。
具体的に、サイクルの低圧側冷媒としては、請求項4に記載の発明のように、第1圧縮機構(11a)へ吸入される冷媒であってもよいし、請求項5に記載の発明のように、第2圧縮機構(21a)へ吸入される冷媒であってもよいし、請求項6に記載の発明のように、流出側気液分離器(14)内部の冷媒であってもよい。
これによれば、吸引側蒸発器(16)入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差(冷凍能力)を拡大して、COPを向上できる。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、放熱器(12)出口側からノズル部(13a)入口側へ至る冷媒通路に配置されて、放熱器(12)から流出した冷媒を減圧膨張させる高圧側減圧手段(17)を備えることを特徴とする。
これによれば、高圧側減圧手段(17)の作用によって、ノズル部(13a)へ流入する冷媒を気液二相冷媒となるまで減圧することができる。従って、ノズル部(13a)へ液相冷媒を流入させる場合に対して、ノズル部(13a)における冷媒の沸騰を促進させて、ノズル効率を向上させることができる。
その結果、ディフューザ部(13d)における昇圧量を増加させて、より一層、COPを向上できる。なお、ノズル効率とは、ノズル部(13a)において、冷媒の圧力エネルギを運動エネルギに変換する際のエネルギ変換効率である。
さらに、高圧側減圧手段(17)を可変絞り機構で構成することで、サイクルの負荷変動に応じて、ノズル部(13a)へ流入させる冷媒流量を変化させることができる。その結果、負荷変動が生じても、高いCOPを発揮させながら安定してサイクルを作動させることができる。
また、請求項8に記載の発明のように、請求項7に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、高圧側減圧手段(17)は、冷媒を体積膨張させて減圧させるとともに、冷媒の圧力エネルギを機械的エネルギに変換して出力する膨張機であってもよい。これによれば、膨張機から出力された機械的エネルギを有効に活用することで、エジェクタ式冷凍サイクル全体としてのエネルギ効率を向上できる。
請求項9に記載の発明では、請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、放熱器(12)は、冷媒を凝縮させる凝縮部(12b)、凝縮部(12b)から流出した冷媒の気液を分離する気液分離部(12c)、および、気液分離部(12c)から流出した液相冷媒を過冷却する過冷却部(12d)を有していることを特徴とする。
これによれば、吸引側蒸発器(16)入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差(冷凍能力)を拡大して、COPを向上できる。
この際、吸引側蒸発器(16)入口側冷媒のエンタルピを減少させるために、第1、第2圧縮機構(11a、21a)吸入冷媒のエンタルピを増加させることがないので、第1、第2圧縮機構(11a、21a)吸入冷媒の密度低下を抑制できる。従って、第1、第2圧縮機構(11a、21a)の吐出流量の低下を招くことを回避して、確実にCOPを向上できる。
請求項10に記載の発明では、請求項1ないし9のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、第1圧縮機構(11a)の冷媒吐出能力を変更する第1吐出能力変更手段(11b)と、第2圧縮機構(21a)の冷媒吐出能力を変更する第2吐出能力変更手段(21b)とを備え、第1吐出能力変更手段(11b)および第2吐出能力変更手段(21b)は、それぞれ独立して第1圧縮機構(11a)および第2圧縮機構(21a)の冷媒吐出能力を変更可能に構成されていることを特徴とする。
これによれば、第1圧縮機構(11a)の冷媒吐出能力と第2圧縮機構(21a)の冷媒吐出能力とを独立に調整して、第1、第2圧縮機構(11a、21a)のいずれも高い圧縮効率を発揮させながら作動させることができる。従って、エジェクタ式冷凍サイクル全体としてのCOPを、より一層、向上させることができる。
請求項11に記載の発明では、請求項1ないし10のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、第1圧縮機構(11a)および第2圧縮機構(21a)は、同一のハウジング内に収容されて、一体的に構成されていることを特徴とする。これによれば、第1圧縮機構(11a)および第2圧縮機構(21a)の小型化が可能となり、エジェクタ式冷凍サイクル全体としての小型化を図ることもできる。
請求項12に記載の発明では、請求項1ないし11のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(61)を備えることを特徴とする。
これによれば、吸引側蒸発器(16)のみならず、流出側蒸発器(61)でも冷凍能力を発揮できる。さらに、吸引側蒸発器(16)では、噴射冷媒の吸引作用に応じた冷媒蒸発圧力となり、流出側蒸発器(61)では、ディフューザ部(13d)にて昇圧された後の冷媒蒸発圧力となるので、吸引側蒸発器(16)および流出側蒸発器(61)の冷媒蒸発温度を異なる温度とすることができる。
請求項13に記載の発明のように、請求項1ないし12のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、第1圧縮機構(11a)は、冷媒を臨界圧力以上となるまで昇圧させるようになっていてもよい。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1、2により、本発明のエジェクタ式冷凍サイクルを冷凍機に適用した例を説明する。この冷凍機は、冷却対象空間である冷凍庫内を−30〜−10℃程度の極低温まで冷却するものである。図1は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10の全体構成図である。
エジェクタ式冷凍サイクル10において、第1圧縮機11は、冷媒を吸入し、圧縮して吐出するもので、吐出容量が固定された第1圧縮機構11aを第1電動モータ11bにて駆動する電動圧縮機である。第1圧縮機構11aとしては、具体的に、スクロール型圧縮機構、ベーン型圧縮機構等の各種圧縮機構を採用できる。
第1電動モータ11bは、後述する制御装置から出力される制御信号によって、その作動(回転数)が制御されるもので、交流モータ、直流モータのいずれの形式を採用してもよい。そして、この回転数制御によって、第1圧縮機構11aの冷媒吐出能力が変更される。従って、本実施形態の第1電動モータ11bは、第1圧縮機構11aの冷媒吐出能力を変更する第1吐出能力変更手段を構成している。
第1圧縮機11の吐出口側には、放熱器12が接続されている。放熱器12は第1圧縮機11から吐出された高圧冷媒と冷却ファン12aにより送風される庫外空気(外気)とを熱交換させることによって、高圧冷媒を放熱させて冷却する放熱用熱交換器である。冷却ファン12aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
なお、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用し、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。従って、放熱器12は冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。
また、放熱器12の出口側に、放熱器12から流出した冷媒の気液を分離して余剰液相冷媒を溜めておく高圧側気液分離器としてのレシーバ(受液器)を設けてもよい。そして、このレシーバから分離された飽和液相冷媒を下流側へ導出させるようにしてもよい。
放熱器12の出口側には、エジェクタ13が接続されている。エジェクタ13は、冷媒を減圧膨張させる冷媒減圧手段であるとともに、高速で噴出する冷媒流の吸引作用によって冷媒の循環を行う冷媒循環手段でもある。
具体的には、エジェクタ13は、放熱器12から流出した高圧冷媒の通路面積を小さく絞って、高圧冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるノズル部13a、ノズル部13aの冷媒噴射口と連通するように配置されて、後述する第2圧縮機21から吐出された冷媒を吸引する冷媒吸引口13b等を有して構成される。
さらに、ノズル部13aおよび冷媒吸引口13bの冷媒流れ下流側部位には、ノズル部13aから噴射する高速度の噴射冷媒と冷媒吸引口13bからの吸引冷媒とを混合する混合部13cが設けられ、混合部13cの冷媒流れ下流側には昇圧部をなすディフューザ部13dが設けられている。
ディフューザ部13dは冷媒通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギを圧力エネルギに変換する作用を果たす。さらに、ディフューザ部13dの出口側には、アキュムレータ14が接続されている。
アキュムレータ14は、ディフューザ部13dから流出した冷媒の気液を分離して、サイクル内の余剰液相冷媒を溜める流出側気液分離器である。アキュムレータ14の気相冷媒流出口には、第1圧縮機11の吸入口が接続され、液相冷媒流出口には、固定絞り15を介して、吸引側蒸発器16が接続されている。
固定絞り15は、アキュムレータ14から流出した冷媒をさらに減圧膨張させる低圧側減圧手段である。この固定絞り15としては、具体的に、オリフィスやキャピラリチューブを採用できる。
吸引側蒸発器16は、固定絞り15にて減圧膨張された低圧冷媒と送風ファン16aにより循環送風される庫内空気とを熱交換させることによって、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。従って、本実施形態では、庫内空気が熱交換対象流体となる。送風ファン16aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
吸引側蒸発器16の出口側には、第2圧縮機21の吸入口が接続されている。第2圧縮機21の基本的構成は第1圧縮機11と同様である。従って、第2圧縮機21は、固定容量型の第2圧縮機構21aを第2電動モータ21bにて駆動する電動圧縮機である。さらに、本実施形態の第2電動モータ21bは、第2圧縮機構21aの冷媒吐出能力を変更する第2吐出能力変更手段を構成している。
また、前述の如く、第2圧縮機21の吐出口には、エジェクタ13の冷媒吸引口13bが接続されている。
図示しない制御装置は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。この制御装置は、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行って、上述の各種電気式のアクチュエータ11b、12b、16a、21a等の作動を制御する。
従って、この制御装置は、第1吐出能力変更手段である第1電動モータ11bの作動を制御する第1吐出能力制御手段としての機能、および、第2吐出能力変更手段である第2電動モータ21bの作動を制御する第2吐出能力制御手段としての機能を兼ね備えている。もちろん、第1吐出能力制御手段および第2吐出能力制御手段を異なる制御装置で構成してもよい。
また、制御装置には、外気温(庫外温度)を検出する外気センサ、庫内温度を検出する庫内温度センサ等の図示しないセンサ群の検出値や、冷凍機を作動させる作動スイッチ等が設けられた図示しない操作パネルの各種操作信号が入力される。
次に、上記構成における本実施形態の作動を図2のモリエル線図に基づいて説明する。操作パネルの作動スイッチが投入されると、制御装置が第1、第2電動モータ11b、21b、冷却ファン12a、送風ファン16aを作動させる。これにより、第1圧縮機11が冷媒を吸入し、圧縮して吐出する。この時の冷媒の状態は、図2のa2点である。
第1圧縮機11から吐出された高温高圧状態の気相冷媒は放熱器12へ流入し、冷却ファン12aから送風された送風空気(外気)と熱交換して放熱して凝縮する(図2のa2点→b2点)。放熱器12にて放熱した冷媒は、エジェクタ13のノズル部13aへ流入して等エントロピ的に減圧膨張する(図2のb2点→c2点)。
そして、この減圧膨張時に冷媒の圧力エネルギが速度エネルギに変換されて、冷媒がノズル部13aの冷媒噴射口から高速度となって噴射される。この噴射冷媒の冷媒吸引作用により、冷媒吸引口13bから第2圧縮機21吐出冷媒が吸引される。
さらに、ノズル部13aから噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口13bから吸引された吸引冷媒がエジェクタ13の混合部13cにて混合され、ディフューザ部13dに流入する(図2のc2点→d2点、j2点→d2点)。ディフューザ部13dでは通路面積の拡大により、冷媒の速度エネルギが圧力エネルギに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する(図2のd2点→e2点)。
次に、ディフューザ部13dから流出した冷媒は、アキュムレータ14に流入して気相冷媒および液相冷媒に分離される(図2のe2点→f2点、e2点→g2点)。アキュムレータ14の気相冷媒出口から流出した気相冷媒は、第1圧縮機11に吸入されて再び圧縮される(図2のf2点→a2点)。
一方、アキュムレータ14の液相冷媒出口から流出した液相冷媒は、固定絞り15にてさらに等エンタルピ的に減圧膨張されて、その圧力を低下させる(図2のg2点→h2点)。固定絞り15にて減圧膨張された冷媒は、吸引側蒸発器16へ流入して、送風ファン16aにより循環送風される庫内空気から吸熱して蒸発する(図2のh2点→i2点)。これにより、庫内空気が冷却される。
そして、吸引側蒸発器16から流出した冷媒は、第2圧縮機21に吸入されて圧縮される(図2のi2点→j2点)。この際、制御装置は、エジェクタ式冷凍サイクル全体としてのCOPが略最大に近づくように、第1、第2電動モータ11b、21bの作動を制御する。具体的には、第1、第2圧縮機構11a、21aの圧縮効率を向上させるために、第1、第2圧縮機構11a、21aの昇圧量が略同等となるように制御する。
なお、圧縮効率とは、第1、第2圧縮機11、21にて冷媒が等エントロピ圧縮された際の冷媒のエンタルピの増加量をΔH1としたときに、この増加量ΔH1を、実際に第1、第2圧縮機11、21にて冷媒が昇圧された際の冷媒のエンタルピ増加分ΔH2で除した値である。
例えば、第1、第2圧縮機11、21の回転数や昇圧量(吐出圧力と吸入圧力との圧力差)が増加すると、その摩擦熱によって冷媒の温度が上昇して実際のエンタルピ増加分ΔH2が増加するため、圧縮効率も低下することになる。
さらに、第2圧縮機21から吐出された冷媒は、前述の如く、冷媒吸引口13bからエジェクタ13内へ吸引される(図2のj2点→d2点)。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10は、上述の如く作動するので、以下のような優れた効果を得ることができる。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、第2圧縮機21(第2圧縮機構21a)を備えているので、例えば、低外気温時等のように、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が低下して、エジェクタ13の駆動流が流量低下するような運転条件、すなわち、エジェクタ13の吸引能力が低下するような運転条件であっても、第2圧縮機構21aの作用によってエジェクタ13の吸引能力を補助することができる。
そして、この第2圧縮機構21aの作用によって、アキュムレータ14から吸引側蒸発器16へ確実に液相冷媒を供給し、吸熱作用を発揮させることができる。さらに、アキュムレータ14の気相冷媒出口から流出して第1圧縮機機構11aへ吸入される冷媒の密度低下を抑制することもできる。その結果、エジェクタ13の駆動流の流量低下を抑制して、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。
しかも、2つの第1、第2圧縮機構11a、21aおよびエジェクタ13のディフューザ部13dの昇圧作用によって冷媒を昇圧できるので、1つの圧縮機構にて冷媒を昇圧する場合に対して、第1、第2圧縮機構11a、21aの駆動動力を低減させてCOPを向上できる。
つまり、ディフューザ部13dの昇圧作用によって、第1圧縮機構11aの吸入圧力を上昇させることで、第1圧縮機構11aの駆動動力を低減できる。さらに、1つの圧縮機構にて冷媒を昇圧する場合に対して、それぞれの第1、第2圧縮機構11a、21aにおける吸入圧力と吐出圧力との圧力差を縮小できるので、それぞれの第1、第2圧縮機構11a、21aの圧縮効率を向上できる。
この際、第1、第2圧縮機構11a、21aの冷媒吐出能力を第1、第2電動モータ11b、21bが独立に変化させることができるので、エジェクタ式冷凍サイクル10全体としてCOPを効果的に向上させることができる。
さらに、第1圧縮機構11aにアキュムレータ14の気相冷媒出口から飽和気相冷媒を吸入させることができるので、過熱度を有する気相冷媒を吸入させる場合に対して、第1圧縮機構11aにおいて冷媒を等エントロピ的に圧縮する際の圧縮仕事量を低減できる。
従って、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が大きい冷凍サイクル装置、例えば、本実施形態のように吸引側蒸発器16の冷媒蒸発温度を−30〜−10℃といった極低温まで低下させる冷凍サイクル装置において、極めて効果的にCOPを向上できる。
(第2実施形態)
本実施形態では、図3の全体構成図に示すように、第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10に対して、放熱器12から流出した冷媒とサイクルの低圧側冷媒とを熱交換させる内部熱交換器30を追加した例を説明する。なお、図3では、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付している。このことは、以下の図面においても同様である。
この内部熱交換器30は、高圧側冷媒流路30aを通過する放熱器12出口側冷媒と低圧側冷媒流路30bを通過する第1圧縮機構11a吸入冷媒との間で熱交換を行うものである。従って、本実施形態におけるサイクルの低圧側冷媒は、第1圧縮機構11aへ吸入される冷媒である。
また、内部熱交換器30の具体的構成としては、高圧側冷媒流路30aを形成する外側管の内側に低圧側冷媒流路30bを形成する内側管を配置する二重管方式の熱交換器構成を採用している。もちろん、高圧側冷媒流路30aを内側管として、低圧側冷媒流路30bを外側管としてもよい。
さらに、高圧側冷媒流路30aと低圧側冷媒流路30bとを形成する冷媒配管同士をろう付け接合して熱交換させる構成等を採用してもよい。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
次に、図4のモリエル線図により、本実施形態の作動を説明する。なお、図4における冷媒の状態を示す符号は、図2における同様の冷媒の状態を示す符号と同一の符号を用いるとともに添字のみを変更している。このことは、以下の実施形態で説明するモリエル線図においても同様である。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を作動させると、内部熱交換器30の作用によって、第1実施形態に対して、第1圧縮機構11a吸入側冷媒のエンタルピが増加し(図4のf4点→f’4点)、放熱器12から流出した冷媒のエンタルピが減少する(図4のb4点→b’4点)。その他の作動は、第1実施形態と同様である。
これにより、ノズル13aから噴射される噴射冷媒の乾き度を低下させて、噴射冷媒の流速を低下させることができるので、ディフューザ部13dから流出する冷媒圧力を低下させることができる。従って、アキュムレータ14内の冷媒のエンタルピを減少させて、アキュムレータ14から吸引側蒸発器16へ流入する液相冷媒のエンタルピも減少させることができる。
従って、第1実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、吸引側蒸発器16の入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差を拡大させることができ、エジェクタ式冷凍サイクル10の発揮できる冷凍能力を増大させることができる。その結果、より一層、COPを向上できる。
(第3実施形態)
本実施形態では、図5の全体構成図に示すように、第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10に対して、内部熱交換器31を追加した例を説明する。この内部熱交換器31の基本的構成は、第2実施形態の内部熱交換器30と同様である。
具体的には、内部熱交換器31は、高圧側冷媒流路31aを通過する放熱器12出口側冷媒と低圧側冷媒流路31bを通過する第2圧縮機構21a吸入冷媒との間で熱交換を行うものである。従って、本実施形態のサイクルの低圧側冷媒は、第2圧縮機構21aへ吸入される冷媒である。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
次に、図6のモリエル線図により、本実施形態の作動を説明する。本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を作動させると、内部熱交換器31の作用によって、第1実施形態に対して、第2圧縮機構21a吸入側冷媒のエンタルピが増加し(図6のi6点→i’6点)、放熱器12から流出した冷媒のエンタルピが減少する(図6のb6点→b’6点)。その他の作動は、第1実施形態と同様である。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、第2実施形態と同様に、アキュムレータ14から吸引側蒸発器16へ流入する液相冷媒のエンタルピを減少させることができる。
ところで、本実施形態の内部熱交換器31では、放熱器12出口側冷媒と第2圧縮機構21a吸入側冷媒との間で熱交換を行っている。このため、エジェクタ13のノズル部13aへ流入する冷媒が内部熱交換器31にて冷却され、第2圧縮機構21aへ吸入される冷媒が内部熱交換器31にて加熱されることになる。
換言すると、ノズル部13aから噴射される噴射冷媒と冷媒吸引口13bから吸引される吸引冷媒とが、それぞれノズル部13aおよび第2圧縮機21の上流側で熱交換を行った後に、混合部13cにて再び混合されることになる。従って、混合冷媒のエンタルピは、内部熱交換器31を設けない場合(例えば、第1実施形態)に対して低下しにくくなり、アキュムレータ14へ流入する冷媒のエンタルピも減少しにくいことが懸念される。
これに対して、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、吸引冷媒の流量が噴射冷媒の流量に対して少なくなるので、噴射冷媒の流速を低下させることで、ディフューザ部13dから流出する冷媒の圧力を十分に低下させることができる。従って、アキュムレータ14へ流入する冷媒のエンタルピを減少させることができる。
その結果、第1実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、第2実施形態と同様に、吸引側蒸発器16の入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差を拡大させることができ、エジェクタ式冷凍サイクル10の発揮できる冷凍能力を増大させることができる。
(第4実施形態)
本実施形態では、図7の全体構成図に示すように、第1実施形態に対して、放熱器12出口側からノズル部13a上流側へ至る冷媒通路に配置されて、この冷媒通路を通過する高圧冷媒を減圧膨張させる高圧側減圧手段としての温度式膨張弁17を追加した例を説明する。
この温度式膨張弁17は、吸引側蒸発器16出口側冷媒通路に配置された感温部17aを有しており、吸引側蒸発器16出口側冷媒の温度と圧力とに基づいて、吸引側蒸発器16出口側冷媒の過熱度を検出し、この過熱度が予め設定された所定値となるように機械的機構により弁開度(冷媒流量)を調整する可変絞り機構である。その他の構成は第1実施形態と同様である。
次に、図8のモリエル線図により、本実施形態の作動を説明する。本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を作動させると、放熱器12にて放熱した冷媒は、温度式膨張弁17へ流入し、等エンタルピ的に減圧膨張して気液二相状態となる(図8のb8点→b’8点)。この際、温度式膨張弁17の弁開度は、吸引側蒸発器16出口側冷媒の過熱度が予め設定された所定値となるように調整される。
温度式膨張弁17にて減圧膨張された中間圧の冷媒は、第1実施形態と同様に、エジェクタ13のノズル部13aにて等エントロピ的に減圧され、冷媒吸引口13bから吸引された冷媒と混合されて、アキュムレータ14へ流入する。アキュムレータ14で気液分離された気相冷媒は、第1圧縮機11へ吸入されて再び圧縮される(図8のc8点→d8点→e8点→f8点→a8点)。
一方、アキュムレータ14で分離された液相冷媒は、固定絞り15にて等エンタルピ的に減圧され、吸引側蒸発器16にて庫内送風空気から吸熱して、第2圧縮機21へ吸入される。さらに、第2圧縮機21から吐出された冷媒は、エジェクタ13の冷媒吸引口13bから吸引される(図8のg8点→h8点→i8点→j8点→d8点)。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、第1実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、高圧側減圧手段として可変絞り機構である温度式膨張弁17を採用しているので、サイクルの負荷変動に応じて、エジェクタ13のノズル部13aへ流入させる冷媒流量を変化させることができる。その結果、負荷変動が生じても、高いCOPを発揮させながら安定してサイクルを作動させることができる。
さらに、温度式膨張弁17の弁開度が、吸引側蒸発器16出口側冷媒の過熱度が予め設定された所定値となるように調整されるので、第2圧縮機21の液圧縮の問題を回避できる。
さらに、本実施形態では、温度式膨張弁17にて減圧膨張された冷媒(図8のb8’点)が気液二相状態となるので、エジェクタ13のノズル部13aへ気液二相状態の冷媒を流入させることができる。
これにより、ノズル部13aへ液相冷媒を流入させる場合に対して、ノズル部13aにおける冷媒の沸騰を促進させることができ、ノズル効率を向上させることができる。その結果、エジェクタ13の回収エネルギ量を増加させて、ディフューザ部13dにおける昇圧量を増加させることができるので、より一層、COPを向上できる。
さらに、ノズル部13aへ液相冷媒を流入させる場合に対して、ノズル部13aの冷媒通路面積を拡大することができるので、ノズル部13aの加工が容易となる。その結果、エジェクタ13の製造コストを低減して、エジェクタ式冷凍サイクル10全体としての製造コストを低減することもできる。
(第5実施形態)
本実施形態では、図9の全体構成図に示すように、第4実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10に対して、内部熱交換器32を追加した例を説明する。この内部熱交換器32は、放熱器12出口側冷媒とアキュムレータ14内の気相冷媒との間で熱交換を行うものである。つまり、本実施形態におけるサイクルの低圧側冷媒は、アキュムレータ14内の気相冷媒である。
具体的には、内部熱交換器32は、放熱器12出口側冷媒が流通する高圧配管32aを、アキュムレータ14内の気相冷媒が貯留される空間(アキュムレータ14内の上方側空間)を通過させる構成になっている。従って、本実施形態の内部熱交換器32は、アキュムレータ14に対して、一体的に構成されている。
本実施形態のように、内部熱交換器32の高圧配管32aを、アキュムレータ14内の上方側空間を通過させる構成とすることにより、アキュムレータ14内の液相冷媒が貯留される空間(アキュムレータ14内の下方側空間)を通過させる構成とする場合に対して、アキュムレータ14内の液相冷媒の不必要な沸騰を抑制することができる。
もちろん、この沸騰が問題とならない場合は、内部熱交換器32の高圧配管32aを、アキュムレータ14内の液相冷媒が貯留される空間を通過させる構成としてもよい。その他の構成は、第4実施形態と同様である。
次に、図10のモリエル線図により、本実施形態の作動を説明する。本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を作動させると、内部熱交換器32の作用によって、第1圧縮機構11a吸入側冷媒のエンタルピが増加し(図10のf10点→f’10点)、放熱器12から流出した冷媒のエンタルピが減少する(図10のb10点→b’10点)。
さらに、内部熱交換器32の高圧配管32aから流出した冷媒は、第4実施形態と同様に、温度式膨張弁17へ流入して等エンタルピ的に減圧膨張して気液二相状態となる(図10のb’10点→b”10点)。その他の作動は、第1実施形態と同様である。
従って、内部熱交換器32の作用によって、第2実施形態と同様に、吸引側蒸発器16の入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差を拡大させることができる。さらに、温度式膨張弁17の作用によって、第4実施形態と同様に、エジェクタ13のノズル部13aにおけるノズル効率を向上させることができる。
その結果、第1実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、第2実施形態と同様に、エジェクタ式冷凍サイクル10の発揮できる冷凍能力を増大させることができ、さらに、第4実施形態と同様に、ディフューザ部13dにおける昇圧量を増加させることができるので、より一層、COPを向上できる。
(第6実施形態)
本実施形態では、図11の全体構成図に示すように、第4実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10に対して、放熱器12の構成を変更した例を説明する。
具体的には、本実施形態の放熱器12は、冷媒を凝縮させる凝縮部12b、凝縮部12bから流出した冷媒の気液を分離する気液分離部12c(レシーバ部)、および、気液分離部12cから流出した液相冷媒を過冷却する過冷却部12dを有する、いわゆるサブクール型凝縮器として構成されている。その他の構成は、第4実施形態と同様である。
次に、図12のモリエル線図により、本実施形態の作動を説明する。本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を作動させると、放熱器12の凝縮部12bで凝縮した冷媒が、気液分離部12cにて気液分離される(図12のb12点)。さらに、分離された飽和液相冷媒が過冷却部12dにて過冷却化される(図12のb12点→b’12点)。その他の作動は、第4実施形態と同様である。
これにより、ノズル13aから噴射される噴射冷媒の乾き度を低下させて、噴射冷媒の流速を低下させることができるので、ディフューザ部13dから流出する冷媒圧力を低下させることができる。従って、アキュムレータ14内の冷媒のエンタルピを減少させて、アキュムレータ14から吸引側蒸発器16へ流入する液相冷媒のエンタルピも減少させることができる。
その結果、吸引側蒸発器16の入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差を拡大させて、エジェクタ式冷凍サイクル10の発揮できる冷凍能力を増大させることができる。
さらに、この際、例えば、第3実施形態の内部熱交換器31(図5、図6参照)を用いる場合のように、第2圧縮機構21a吸入側冷媒(サイクルの低圧側冷媒)のエンタルピを不必要に増加させてしまうことがない(図12のi12点)。従って、第2圧縮機構21a吸入冷媒の密度が低下してしまうことを抑制して、第3実施形態に対して、吸引側蒸発器16における冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を低下させることもできる。
また、放熱器12の過冷却部12dから流出した冷媒は、温度式膨張弁17にて気液二相状態となるまで減圧膨張される(図12のb’12点→b”12点)。従って、第4実施形態と同様に、エジェクタ13のノズル効率を向上させることができる。
その結果、第1実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、エジェクタ式冷凍サイクル10の発揮できる冷凍能力を増大させ、さらに、第4実施形態と同様に、ディフューザ部13dにおける昇圧量を増加させることができるので、より一層、COPを向上させることができる。
(第7実施形態)
本実施形態では、図13の全体構成図および図14のモリエル線図に示すように、第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10に対して、エジェクタ13のディフューザ部13dの下流側であって、アキュムレータ14の上流側に流出側蒸発器61を配置した例を説明する。
この流出側蒸発器61の基本的構成は、吸引側蒸発器16と同様である。さらに、流出側蒸発器61は、エジェクタ13から流出した冷媒と送風ファン61aから送風された送風空気とを熱交換させることによって、エジェクタ13流出冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。
従って、本実施形態では、送風ファン61aから送風された送風空気も熱交換対象流体となる。送風ファン61aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。その他の構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルを作動させると、第1実施形態と同様に作動して同様の効果を得られるだけでなく、流出側蒸発器61において、図14のモリエル線図に示すように、e14点からe’14点へ至る過程で冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させることができる。これにより、送風ファン61aからの送風空気も冷却できる。
この際、流出側蒸発器61では、吸引側蒸発器16における冷媒蒸発温度よりも高い温度で冷媒が蒸発する。つまり、吸引側蒸発器16および流出側蒸発器61では、異なる温度帯で冷媒が蒸発する。これにより、本実施形態では、第1実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、例えば、送風ファン61aで0℃〜10℃の低温で食料、飲料などを保存する冷蔵庫内の庫内空気を冷却することもできる。
もちろん、第2〜6実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10に流出側蒸発器61を追加してもよい。
(第8実施形態)
本実施形態では、図15の全体構成図に示すように、第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10に対して、バイパス通路25、開閉弁26、逆止弁27および気液分離器28を追加した例を説明する。
バイパス通路25は、第1圧縮機構11aから吐出された高圧冷媒を、放熱器12を迂回させて、直接、吸引側蒸発器16へ導く冷媒流路で、第1圧縮機構11aと放熱器12との間および固定絞り15と吸引側蒸発器16との間を接続する冷媒配管によって構成されている。開閉弁26は、バイパス通路25を開閉する開閉手段であって、制御装置から出力される制御信号によって開閉作動が制御される電磁弁である。
逆止弁27は、固定絞り15とバイパス通路25の接続部との間に配置されて、固定絞り15側から吸引側蒸発器16側へ冷媒が流れることのみを許容している。すなわち、バイパス通路25から吸引側蒸発器16側へ流出した冷媒がアキュムレータ14側(固定絞り15側)へ流れることを禁止している。気液分離器28は、吸引側蒸発器16から流出した冷媒の気液を分離してサイクル内の余剰冷媒を溜める吸引側気液分離器である。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を作動させると、制御装置が開閉弁26を閉塞した際には、第1実施形態と同様に作動するので、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10に対して、第1圧縮機構11aから吐出された高圧冷媒を、放熱器12を迂回させて、吸引側蒸発器16へ導くバイパス通路25と、バイパス通路25を開閉する開閉手段26と、バイパス通路25から流出した冷媒が流出側気液分離器14側へ流れることを禁止する逆止弁27とを備えているので、吸引側蒸発器16に着霜が生じた際には、制御装置が開閉弁26を開くことにより、第1圧縮機11から吐出された高温冷媒をバイパス通路25を介して、直接、吸引側蒸発器16に流入させて除霜することができる。
しかも、吸引側蒸発器16と第2圧縮機構21aとの間に配置されて冷媒の気液を分離する吸引側気液分離器28を備え、吸引側気液分離器28の気相冷媒出口は、第2圧縮機構21a吸入口側に接続されているので、除霜時に第1圧縮機構11aから吐出された高温冷媒が凝縮しても、吸引側気液分離器28にて分離された気相冷媒のみを第2圧縮機構21aへ供給することができ、第2圧縮機構21aの液圧縮の問題を回避できる。
(第9実施形態)
次に、図16により、本発明の第9実施形態を説明する。本実施形態では、本発明のエジェクタ式冷凍サイクルを、室内空調用の空調装置に適用している。図16は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル40の全体構成図である。
このエジェクタ式冷凍サイクル40は、熱交換対象流体である室内送風空気を冷却する冷房運転モードと、室内送風空気を加熱する暖房運転モードを切替可能に構成されている。なお、図16における実線矢印は、冷房運転モード時における冷媒の流れを示し、破線矢印は、暖房運転モードにおける冷媒の流れを示している。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル40では、第1圧縮機構11aの冷媒吐出側に、第1電気式四方弁41が接続されている。この第1電気式四方弁41は、制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される冷媒流路切替手段である。
具体的には、第1電気式四方弁41は、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器42との間およびアキュムレータ14の液相冷媒出口側(固定絞り15側)と利用側熱交換器44との間を同時に接続する冷媒流路(図16の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器44との間およびアキュムレータ14の液相冷媒出口側(固定絞り15側)と室外熱交換器42との間を同時に接続する冷媒流路(図16の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
図16の実線矢印で示す冷媒流路のように、冷房運転モードにおける第1圧縮機11吐出口側には、第1電気式四方弁41を介して、室外熱交換器42が接続されている。室外熱交換器42は、その内部を通過する冷媒と送風ファン42aにより送風される室外空気とを熱交換させる熱交換器である。送風ファン42aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
さらに、冷房運転モードにおける室外熱交換器42の出口側には、第2電気式四方弁43が接続されている。この第2電気式四方弁43は、制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される冷媒流路切替手段であり、その基本的構成は、第1電気式四方弁41と同様である。
具体的には、第2電気式四方弁43は、室外熱交換器42とエジェクタ13のノズル部13a入口側との間および利用側熱交換器44と第2圧縮機21吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図16の実線矢印で示す回路)と、室外熱交換器42と第2圧縮機21吸入口側との間および利用側熱交換器44とエジェクタ13のノズル部13a入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図16の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
利用側熱交換器44は、その内部を通過する冷媒と送風ファン44aにより送風される熱交換対象流体である室内送風空気とを熱交換させる熱交換器である。送風ファン44aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
なお、本実施形態の固定絞り15は、アキュムレータ14の液相冷媒出口側と第1電気式四方弁41との間に配置されている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル40では、室内送風空気を冷却する冷房運転モード(冷却運転モード)および室内送風空気を加熱する暖房運転モード(加熱運転モード)を切り替えることができる。
a.冷房運転モード
冷房運転モードは、操作パネルの作動スイッチにより冷房運転モードが選択されると実行される。
冷房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン42a、44aを作動させるとともに、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器42との間およびアキュムレータ14の液相冷媒出口側と利用側熱交換器44との間を同時に接続するように第1電気式四方弁41を切り替え、室外熱交換器42とエジェクタ13のノズル部13a入口側との間および利用側熱交換器44と第2圧縮機21吸入口側との間を同時に接続するように第2電気式四方弁43を切り替える。
これにより、図16の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁41)→室外熱交換器42(→第2電気式四方弁43)→エジェクタ13のノズル部13a→アキュムレータ14の気相冷媒出口→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、アキュムレータ14の液相冷媒出口→固定絞り15(→第1電気式四方弁41)→利用側熱交換器44(→第2電気式四方弁43)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→アキュムレータ14の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
従って、第1圧縮機構11aにて圧縮された冷媒は、室外熱交換器42にて送風ファン42aにより送風された外気と熱交換して冷却され、エジェクタ13のノズル部13aにて等エントロピ的に減圧膨張されて噴射される。この噴射冷媒の吸引作用により、冷媒吸引口13bから第2圧縮機構21a吐出冷媒が吸引される。
さらに、ノズル部13aから噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口13bから吸引された吸引冷媒がエジェクタ13の混合部13cにて混合され、ディフューザ部13dにて昇圧される。そして、ディフューザ部13dから流出した冷媒は、アキュムレータ14にて気液分離され、アキュムレータ14の気相冷媒出口から流出した気相冷媒は、第1圧縮機構11aに吸入されて再び圧縮される。
一方、アキュムレータ14の液相冷媒出口から流出した液相冷媒は、固定絞り15にて更に等エンタルピ的に減圧膨張されて、第1電気式四方弁41を介して、利用側熱交換器44へ流入し、送風ファン44aにより送風された室内送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、室内送風空気が冷却される。
そして、利用側熱交換器44から流出した冷媒は、第2圧縮機構21aに吸入され、圧縮される。この際、制御装置は、第1実施形態と同様に、エジェクタ式冷凍サイクル全体としてのCOPが略最大に近づくように、第1、第2電動モータ11b、21bの作動を制御する。
つまり、本実施形態の冷房運転モードでは、第1圧縮機構11aから吐出された冷媒を室外熱交換器42にて放熱させるとともに、利用側熱交換器44にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えている。
より具体的には、室外熱交換器42を第1実施形態の放熱器12と同様に機能させて、室外熱交換器42にて放熱した冷媒をエジェクタ13のノズル部13aへ流入させるとともに、利用側熱交換器44を第1実施形態の吸引側蒸発器16と同様に機能させて、アキュムレータ14で分離された液相冷媒を利用側熱交換器44にて蒸発させて第2圧縮機構21a吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替えている。
従って、本実施形態の冷房運転モードでは室内送風空気を冷却でき、この際、第1実施形態と同様に、第2圧縮機構21aの作用によって、エジェクタ13の駆動流の流量低下を抑制して、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができるとともに、COPを向上させることができる。
b.暖房運転モード
暖房運転モードは、操作パネルの作動スイッチにより暖房運転モードが選択されると実行される。
暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン42a、44aを作動させるとともに、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器44との間およびアキュムレータ14の液相冷媒出口側と室外熱交換器42との間を同時に接続するように第1電気式四方弁41を切り替え、室外熱交換器42と第2圧縮機21吸入口側との間および利用側熱交換器44とエジェクタ13のノズル部13a入口側との間を同時に接続するように第2電気式四方弁43を切り替える。
これにより、図16の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁41)→利用側熱交換器44(→第2電気式四方弁43)→エジェクタ13のノズル部13a→アキュムレータ14の気相冷媒出口→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、アキュムレータ14の液相冷媒出口→固定絞り15(→第1電気式四方弁41)→室外熱交換器42(→第2電気式四方弁43)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→アキュムレータ14の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
従って、第1圧縮機構11aにて圧縮された冷媒は、利用側熱交換器44にて送風ファン44aにより送風された室内送風空気と熱交換して放熱する。これにより、室内送風空気が加熱される。利用側熱交換器44にて放熱して冷却された冷媒は、エジェクタ13のノズル部13aにて等エントロピ的に減圧膨張されて噴射される。この噴射冷媒の吸引作用により、冷媒吸引口13bから第2圧縮機構21a吐出冷媒が吸引される。
さらに、ノズル部13aから噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口13bから吸引された吸引冷媒がエジェクタ13の混合部13cにて混合され、ディフューザ部13dにて昇圧される。そして、ディフューザ部13dから流出した冷媒は、アキュムレータ14にて気液分離され、気相冷媒出口から流出した気相冷媒は、第1圧縮機構11aに吸入されて再び圧縮される。
一方、アキュムレータ14の液相冷媒出口から流出した液相冷媒は、固定絞り15にて更に等エンタルピ的に減圧膨張されて、第1電気式四方弁41を介して、室外熱交換器42へ流入して、送風ファン42aにより送風された外気から吸熱して蒸発する。
そして、室外熱交換器42から流出した冷媒は、第2圧縮機構21aに吸入され、冷媒吸引口14b側へ吐出される。この際、制御装置は、第1実施形態と同様に、エジェクタ式冷凍サイクル全体としてのCOPが略最大に近づくように、第1、第2電動モータ11b、21bの作動を制御する。
つまり、本実施形態の暖房運転モードでは、第1圧縮機11から吐出された冷媒を利用側熱交換器44にて放熱させるとともに、室外熱交換器42にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えている。
より具体的には、利用側熱交換器44を第1実施形態の放熱器12と同様に機能させて、利用側熱交換器44にて放熱した冷媒をエジェクタ13のノズル部13aへ流入させるとともに、室外熱交換器42を第1実施形態の吸引側蒸発器16と同様に機能させて、アキュムレータ14で分離された液相冷媒を室外熱交換器42にて蒸発させて第2圧縮機構21a吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替えている。
従って、本実施形態の暖房運転モードでは室内送風空気を加熱でき、この際、第1実施形態と同様に、第2圧縮機21の作用によって、エジェクタ13の駆動流の流量低下を抑制して、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができるとともに、COPを向上させることができる。
より詳細には、本実施形態では、熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段41、43と、冷却運転モードおよび加熱運転モードのうち少なくとも一方の運転モード時に、利用側熱交換器44あるいは室外熱交換器42にて放熱した冷媒を減圧膨張させるノズル部13aから噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって、冷媒を冷媒吸引口13bから吸引して、噴射冷媒と前記冷媒吸引口13bから吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部13dにて昇圧するエジェクタ13と、冷却運転モードおよび加熱運転モードのうち少なくとも一方の運転モード時に、利用側熱交換器44あるいは室外熱交換器42にて蒸発した冷媒を吸引して、圧縮して冷媒吸引口13b側へ吐出する第2圧縮機構21aとを備え、さらに、冷媒流路切替手段41、43が、冷却運転モードでは、第1圧縮機構11aから吐出された冷媒を室外熱交換器42にて放熱させるとともに、利用側熱交換器44にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、第1圧縮機構11aから吐出された冷媒を利用側熱交換器44にて放熱させるとともに、室外熱交換器42にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えるので、冷却運転モードおよび加熱運転モードのうち少なくとも一方の運転モード時にエジェクタ13の駆動流の流量低下に伴ってエジェクタ13の吸引能力が低下した場合であっても、第2圧縮機構21aによってエジェクタ13の吸引能力を補助することができる。
そして、具体的に、ディフューザ部13dから流出した冷媒の気液を分離する流出側気液分離器14を備え、流出側気液分離器14の気相冷媒出口は、第1圧縮機構11a吸入口側に接続されており、冷媒流路切替手段41、43は、冷却運転モードでは、室外熱交換器42にて放熱した冷媒をノズル部13aへ流入させるとともに、流出側気液分離器14で分離された液相冷媒を利用側熱交換器44にて蒸発させて第2圧縮機構21a吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、利用側熱交換器44にて放熱した冷媒をノズル部13aへ流入させるとともに、流出側気液分離器14で分離された液相冷媒を室外熱交換器42にて蒸発させて第2圧縮機構21a吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替えるので、冷却運転モードおよび加熱運転モードのいずれの運転モード時に、エジェクタ13の駆動流の流量低下に伴ってエジェクタ13の吸引能力が低下しても、第2圧縮機構21aによってエジェクタ13の吸引能力を補助することができる。
その結果、駆動流の流量変動にかかわらず、冷却運転モードおよび加熱運転モードのいずれの運転モード時においても、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。
(第10実施形態)
本実施形態では、図17に示すように、第9実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル40の第2電気式四方弁43を廃止して、冷媒流路切替手段として開閉弁51および電気式三方弁52を設けるとともに、暖房運転モード時に、冷媒を減圧膨張させる減圧手段として第2固定絞り53を設けた例を説明する。
なお、図17は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル40の全体構成図であり、図17における実線矢印は、冷房運転モード時における冷媒の流れを示し、破線矢印は、暖房運転モードにおける冷媒の流れを示している。また、本実施形態では、第2固定絞り53との相違を明確にするために、固定絞り15を第1固定絞り15と表現する。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル40では、図17の実線矢印で示す冷媒流路のように、冷房運転モードにおける室外熱交換器42の出口側に、3つの冷媒流入出口を有する三方継手54の1つの流入出口が接続されている。この三方継手54は、管径の異なる、あるいは、同等の配管を接合して構成してもよいし、金属ブロックや樹脂ブロックに通路径の異なる、あるいは、同等の複数の冷媒通路を設けて構成してもよい。
また、三方継手54の他の流入出口には、開閉弁51を介して、エジェクタ13のノズル部13入口側が接続されている。この開閉弁51は、制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される電磁弁である。さらに、三方継手54の別の他の流入出口には、第2固定絞り53を介して、電気式三方弁52が接続されている。
第2固定絞り53の基本的構成は、第1固定絞り15と同様である。また、電気式三方弁52は、制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御されて、利用側熱交換器44と第2圧縮機21吸入口側との間を接続する冷媒流路(図17の実線矢印で示す回路)と、利用側熱交換器44と第2固定絞り53とを接続する冷媒流路(図17の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
従って、本実施形態では、第1電気式四方弁41とともに、開閉弁51および電気式三方弁52によって、冷媒流路切替手段が構成されている。その他の構成は第9実施形態と同様である。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル40では、室内送風空気を冷却する冷房運転モード(冷却運転モード)および室内送風空気を加熱する暖房運転モード(加熱運転モード)を切り替えることができる。
a.冷房運転モード
冷房運転モードは、操作パネルの作動スイッチにより冷房運転モードが選択されると実行される。
冷房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン42a、44aを作動させるとともに、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器42との間およびアキュムレータ14の液相冷媒出口側と利用側熱交換器44との間を同時に接続するように第1電気式四方弁41を切り替え、利用側熱交換器44と第2圧縮機21吸入口側との間を接続するように電気式三方弁52を切り替え、開閉弁51を開弁させる。
これにより、図17の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁41)→室外熱交換器42(→三方継手54→開閉弁51)→エジェクタ13のノズル部13a→アキュムレータ14の気相冷媒出口→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、アキュムレータ14の液相冷媒出口→第1固定絞り15(→第1電気式四方弁41)→利用側熱交換器44(→電気式三方弁52)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→アキュムレータ14の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
従って、本実施形態の冷房運転モードでは、第9実施形態の冷房運転モードと同様に、第1圧縮機構11aから吐出された冷媒を室外熱交換器42にて放熱させるとともに、利用側熱交換器44にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えている。
より具体的には、室外熱交換器42を第1実施形態の放熱器12と同様に機能させて、室外熱交換器42にて放熱した冷媒をエジェクタ13のノズル部13aへ流入させるとともに、利用側熱交換器44を第1実施形態の吸引側蒸発器16と同様に機能させて、アキュムレータ14で分離された液相冷媒を利用側熱交換器44にて蒸発させて第2圧縮機構21a吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替えている。
これにより、本実施形態の冷房運転モードでは、第9実施形態と同様に、室内送風空気を冷却できる。
b.暖房運転モード
暖房運転モードは、操作パネルの作動スイッチにより暖房運転モードが選択されると実行される。
暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン42a、44aを作動させるとともに、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器44との間およびアキュムレータ14の液相冷媒出口側と室外熱交換器42との間を同時に接続するように第1電気式四方弁41を切り替え、利用側熱交換器44と第2固定絞り53とを接続するように電気式三方弁52を切り替え、開閉弁51を開弁させる。
これにより、図17の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁41)→利用側熱交換器44(→電気式三方弁52)→第2固定絞り53(→三方継手54)→室外熱交換器42(→第1電気式四方弁41)→第1固定絞り15→アキュムレータ14→第1圧縮機11順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
従って、本実施形態の暖房運転モードでは、第1圧縮機11から吐出された冷媒を利用側熱交換器44にて放熱させるとともに、室外熱交換器42にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えている。
より具体的には、利用側熱交換器44にて放熱した冷媒を第2固定絞り53へ流入させるとともに、アキュムレータ14で分離された液相冷媒を室外熱交換器42にて蒸発させる冷媒流路に切り替えている。これにより、本実施形態の暖房運転モードでは室内送風空気を加熱できる。
以上の如く、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル40では、冷房運転モード時において、第9実施形態と同様に、第2圧縮機21の作用によって、エジェクタ13の駆動流の流量低下を抑制して、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができるとともに、COPを向上させることができる。
より詳細には、本実施形態では、第9実施形態と同様の冷媒流路切替手段41、51、52と、エジェクタ13と、第2圧縮機構21aとを備えているので、冷却運転モードおよび加熱運転モードのうち少なくとも一方の運転モード時にエジェクタ13の駆動流の流量低下に伴ってエジェクタ13の吸引能力が低下した場合であっても、第2圧縮機構21aによってエジェクタ13の吸引能力を補助することができる。
さらに、具体的に、ディフューザ部13dから流出した冷媒の気液を分離する流出側気液分離器14と、加熱運転モード時に、冷媒を減圧膨張させる減圧手段52とを備え、流出側気液分離器14の気相冷媒出口は、第1圧縮機構11a吸入口側に接続されており、冷媒流路切替手段41、51、52は、冷却運転モードでは、室外熱交換器42にて放熱した冷媒をノズル部13aへ流入させるとともに、流出側気液分離器14で分離された液相冷媒を利用側熱交換器44にて蒸発させて第2圧縮機構21a吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、利用側熱交換器44にて放熱した冷媒を減圧手段52へ流入させるとともに、流出側気液分離器14で分離された液相冷媒を室外熱交換器42にて蒸発させて流出側気液分離器14へ導く冷媒流路に切り替えるので、冷却運転モード時に、エジェクタ13の駆動流の流量低下に伴ってエジェクタ13の吸引能力が低下した場合であっても、第2圧縮機構21aによってエジェクタ13の吸引能力を補助することができる。
その結果、駆動流の流量変動にかかわらず、冷却運転モード時に、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の各実施形態では、第1、第2圧縮機11、21として、それぞれ別体で構成された圧縮機を採用した例を説明したが、第1、第2圧縮機構11a、21aおよび第1、第2電動モータ11b、21bを一体的に構成してもよい。
例えば、第1、第2圧縮機構11a、21aおよび第1、第2電動モータ11b、21bを同一のハウジング内に収容して一体的に構成してもよい。この場合には、第1、第2圧縮機構11a、21aの回転軸を共通化して、共通する駆動源から供給される駆動力によって双方の圧縮機構を駆動するようにしてもよい。
これにより、第1、第2圧縮機構11a、21aを小型化して、エジェクタ式冷凍サイクル全体としての小型化を図ることができる。
(2)上述の各実施形態では、第1、第2圧縮機11、21として、電動圧縮機を採用した例を説明したが、第1、第2圧縮機11、21の形式はこれに限定されない。
例えば、エンジン等を駆動源として、吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整できる可変容量型圧縮機を採用してもよい。この場合は、吐出容量変更手段が、吐出能力変更手段となる。また、電磁クラッチの断続により駆動源との接続を断続的に変化させて冷媒吐出能力を調整する固定容量型圧縮機を使用してもよい。この場合は、電磁クラッチが、吐出能力変更手段となる。
さらに、第1、第2圧縮機11、21に、同一の形式の圧縮機構を採用してもよいし、異なる形式の圧縮機構を採用してもよい。
(3)上述の各実施形態では、本発明のエジェクタ式冷凍サイクル10、40を冷凍機および空調装置に適用した例を説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。例えば、エジェクタ式冷凍サイクル10を、その他の定置用の冷凍サイクル装置、車両用空調装置等に適用してもよい。また、エジェクタ式冷凍サイクル20の加熱運転モード時に熱交換対象流体である水を加熱する給湯装置等に適用してもよい。
(4)上述の各実施形態では、エジェクタ13としてノズル部13aの絞り通路面積が固定された固定式のエジェクタ13を採用しているが、ノズル部の絞り通路面積を変更可能に構成された可変エジェクタを採用してもよい。同様に、固定絞り15、第2固定絞り53として可変絞り機構を採用してもよい。
(5)上述の実施形態では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用した例を説明したが、冷媒の種類はこれに限定されない。例えば、炭化水素系冷媒、二酸化炭素等を用いてもよい。さらに、本発明のエジェクタ式冷凍サイクルを高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルとして構成してもよい。
例えば、第1実施形態のように高圧側減圧手段を設けていないエジェクタ式冷凍サイクルを超臨界冷凍サイクルとして構成すれば、高圧側冷媒圧力が高くなり、エジェクタ13のノズル部13a入口側圧力とノズル部13a出口側圧力との間の圧力差が大きくなる。これにより、ノズル部13a入口側冷媒のエンタルピとノズル部13a出口側冷媒のエンタルピとの差が増加して回収エネルギ量を増加させることができる。
さらに、超臨界冷凍サイクルを構成する場合には、高圧側減圧手段として、高圧側冷媒圧力を、放熱器12の出口側の高圧側冷媒温度に基づいてCOPが略最大となるように決定される目標高圧に調整する圧力制御弁を採用してもよい。
このような圧力制御弁としては、具体的に、放熱器12出口側に設けられた感温部を有し、この感温部の内部に放熱器12出口側の高圧冷媒の温度に対応した圧力を発生させ、感温部の内圧と放熱器12出口側の冷媒圧力とのバランスで弁開度を機械的機構により調整する構成を採用できる。
(6)上述の実施形態では、特許文献1のように、エジェクタ13のディフューザ部13d下流側にアキュムレータ14を配置したエジェクタ式冷凍サイクルについて説明したが、エジェクタ式冷凍サイクルのサイクル構成は、これに限定されない。吸引側蒸発器の出口側とエジェクタの冷媒吸引口との間に第2圧縮機構21aを配置することで、他のサイクル構成であってもエジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。
さらに、上述の実施形態では、第1、第2圧縮機構11a、21aのみを備えるエジェクタ式冷凍サイクル10、40について説明したが、さらに、追加の圧縮機構を設けてもよい。例えば、第1実施形態の吸引側蒸発器16に対して、並列的に追加の蒸発器を配置して、この蒸発器から流出した冷媒のみを吸入して圧縮するように追加の圧縮機構を設けてもよい。
(7)上述の第1〜7実施形態では、吸引側蒸発器16を利用側熱交換器として、放熱器12を大気側へ放熱する室外熱交換器として構成しているが、逆に、吸引側熱交換器16を大気等の熱源から吸熱する室外側熱交換器として構成し、放熱器12を空気あるいは水等の被加熱冷媒を加熱する室内側熱交換器として構成するヒートポンプサイクルとしてもよい。
(8)上述の第7〜9実施形態では、高圧側減圧手段として温度式膨張弁17を採用しているが、絞り開度(弁開度)を外部からの電気的制御信号によって調整可能な電気式膨張弁を採用してもよい。さらに、減圧手段として可変絞り機構を採用することなく、固定絞り15と同様の構成の固定絞り機構を採用してもよい。
また、高圧側減圧手段および低圧側減圧手段(固定絞り15)として、冷媒を体積膨張させて減圧させるとともに、冷媒の圧力エネルギを機械的エネルギに変換して出力する膨張機を採用してもよい。このような膨張機としては、具体的に、スクロール型、ベーン型、ローリングピストン型といった容積型圧縮機構を採用できる。
そして、容積型圧縮機構を圧縮機構として用いる場合の冷媒流れに対して逆流させるように冷媒を流すことで、冷媒を体積膨張させて減圧させながら、機械的エネルギを出力させることができる。例えば、膨張機として回転式の容積型圧縮機構を採用すれば、機械的エネルギとして回転エネルギを出力させることができる。
さらに、膨張機から出力された機械的エネルギを、例えば、第1、第2圧縮機構の補助動力源として利用すれば、エジェクタ式冷凍サイクル10全体としてのエネルギ効率を向上させることができる。また、膨張機から出力された機械的エネルギを、外部機器の動力源として利用してもよい。
例えば、外部機器として発電機を採用すれば、電気エネルギを得ることができる。また、外部機器としてフライホイールを採用すれば、膨張機から出力された機械的エネルギを運動エネルギとして蓄えることができる。また、外部機器として発条装置(ぜんまいばね)を採用すれば、膨張機20から出力された機械的エネルギを弾性エネルギとして蓄えることもできる。
(9)第1〜第7実施形に対して、第8実施形態と同様の吸引側気液分離器28を追加してもよい。これにより、吸引側気液分離器28にて分離された気相冷媒のみを第2圧縮機構21aへ供給することができ、第2圧縮機構21aの液圧縮の問題を確実に回避できる。
(10)上述の各実施形態の内部熱交換器30〜32では、高圧側冷媒流路における冷媒流れ方向と低圧側冷媒流路における冷媒流れ方向について言及していないが、高圧側冷媒流路における冷媒流れ方向と低圧側冷媒流路における冷媒流れ方向が同一方向となる並向流としてもよいし、高圧側冷媒流路における冷媒流れ方向と低圧側冷媒流路における冷媒流れ方向が異なる方向となる対向流としてもよい。
第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第3実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第3実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第4実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第4実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第5実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第5実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第6実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第6実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第7実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第7実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第8実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第9実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第10実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 従来技術のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。
符号の説明
11、12 第1、第2圧縮機
11a、21a 第1、第2圧縮機構
11b、21b 第1、第2電動モータ
12 放熱器
12b 凝縮部
12c 気液分離部
12d 過冷却部
13 エジェクタ
13a ノズル部
13b 冷媒吸引口
13d ディフューザ部
14 アキュムレータ
16 吸引側蒸発器
17 電気式膨張弁
30、31、32 内部熱交換器
61 流出側蒸発器

Claims (13)

  1. 冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、
    前記第1圧縮機構(11a)から吐出された高圧冷媒を放熱させる放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から流出した冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、
    冷媒を蒸発させて、前記冷媒吸引口(13b)側へ流出させる吸引側蒸発器(16)と、
    前記吸引側蒸発器(16)出口側冷媒を吸引して、圧縮して吐出する第2圧縮機構(21a)とを備えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  2. 前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の気液を分離する流出側気液分離器(14)を備え、
    前記流出側気液分離器(14)の液相冷媒出口は、前記吸引側蒸発器(16)入口側に接続されており、
    前記流出側気液分離器(14)の気相冷媒出口は、前記第1圧縮機構(11a)吸入口側に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  3. 前記放熱器(12)から流出した冷媒とサイクルの低圧側冷媒とを熱交換させる内部熱交換器(30、31、32)を備えることを特徴とする請求項2に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  4. 前記サイクルの低圧側冷媒は、前記第1圧縮機構(11a)へ吸入される冷媒であることを特徴とする請求項3に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  5. 前記サイクルの低圧側冷媒は、前記第2圧縮機構(21a)へ吸入される冷媒であることを特徴とする請求項3に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  6. 前記サイクルの低圧側冷媒は、前記流出側気液分離器(14)内部の冷媒であることを特徴とする請求項3に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  7. 前記放熱器(12)出口側から前記ノズル部(13a)入口側へ至る冷媒通路に配置されて、前記放熱器(12)から流出した冷媒を減圧膨張させる高圧側減圧手段(17)を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  8. 前記高圧側減圧手段(17)は、冷媒を体積膨張させて減圧させるとともに、冷媒の圧力エネルギを機械的エネルギに変換して出力する膨張機であることを特徴とする請求項7に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  9. 前記放熱器(12)は、冷媒を凝縮させる凝縮部(12b)、前記凝縮部(12b)から流出した冷媒の気液を分離する気液分離部(12c)、および、前記気液分離部(12c)から流出した液相冷媒を過冷却する過冷却部(12d)を有していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  10. 前記第1圧縮機構(11a)の冷媒吐出能力を変更する第1吐出能力変更手段(11b)と、
    前記第2圧縮機構(21a)の冷媒吐出能力を変更する第2吐出能力変更手段(21b)とを備え、
    前記第1吐出能力変更手段(11b)および前記第2吐出能力変更手段(21b)は、それぞれ独立して前記第1圧縮機構(11a)および前記第2圧縮機構(21a)の冷媒吐出能力を変更可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  11. 前記第1圧縮機構(11a)および前記第2圧縮機構(21a)は、同一のハウジング内に収容されて、一体的に構成されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  12. 前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(61)を備えることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  13. 前記第1圧縮機構(11a)は、冷媒を臨界圧力以上となるまで昇圧させることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
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