JP2009276048A - エジェクタ式冷凍サイクル - Google Patents

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Abstract

【課題】エジェクタのノズル部を通過する駆動流の流量変動が生じても、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させる。
【解決手段】冷却運転モード時には、蒸発器として機能する利用側熱交換器51から流出した冷媒を吸引して圧縮し、一方、加熱運転モード時には、蒸発器として機能する室外熱交換器41から流出した冷媒を吸引して圧縮して、エジェクタ13の冷媒吸引口13b側に吐出する第2圧縮機構21aを設ける。これにより、いずれの運転モードにおいてエジェクタ13の駆動流の流量低下に伴ってエジェクタ13の吸引能力が低下するような運転条件になっても、第2圧縮機構21aによってエジェクタ13の吸引能力を補助することができるので、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エジェクタを有するエジェクタ式冷凍サイクルに関する。
従来、冷媒減圧手段の機能および冷媒循環手段の機能を果たすエジェクタを有するエジェクタ式冷凍サイクルが知られている。例えば、特許文献1〜3には、圧縮機吐出冷媒を放熱器にて室外空気と熱交換させることで放熱させ、放熱した高圧冷媒をエジェクタのノズル部にて減圧するエジェクタ式冷凍サイクルが開示されている。
例えば、特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルでは、エジェクタのディフューザ部下流側に低圧冷媒の気液を分離する気液分離器を配置し、気液分離器の気相冷媒出口を圧縮機吸入口側へ接続するとともに液相冷媒出口を吸引側蒸発器の入口へ接続し、吸引側蒸発器の出口をエジェクタの冷媒吸引口に接続している。
また、特許文献2のエジェクタ式冷凍サイクルでは、エジェクタのノズル部の上流側に、放熱器から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部を設け、分岐部で分岐された一方の冷媒をエジェクタのノズル部側へ流入させ、他方の冷媒をエジェクタの冷媒吸引口側へ流入させている。
そして、エジェクタのディフューザ部の下流側にディフューザ部から流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器を配置し、さらに、分岐部とエジェクタの冷媒吸引口との間に、冷媒を減圧膨張させる固定絞りおよび吸引側蒸発器を配置している。これにより、双方の蒸発器において冷凍能力を発揮できるようにしている。
また、特許文献3のエジェクタ式冷凍サイクルでは、エジェクタのディフューザ部下流側に、ディフューザ部から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部を設け、分岐部で分岐された一方の冷媒を流出側蒸発器へ流入させ、他方の冷媒を吸引側蒸発器を介してエジェクタの冷媒吸引口側へ流入させている。これにより、双方の蒸発器において冷凍能力を発揮できるようにしている。
この種のエジェクタ式冷凍サイクルに適用されるエジェクタでは、エジェクタのノズル部にて高圧冷媒を減圧膨張させて噴射し、この噴射冷媒の圧力低下によって冷媒吸引口から蒸発器下流側の冷媒を吸引することで、ノズル部における減圧膨張時の運動エネルギの損失を回収している。
そして、回収した運動エネルギ(以下、回収エネルギという。)を、エジェクタのディフューザ部にて圧力エネルギに変換して、圧縮機吸入冷媒の圧力を上昇させることで、圧縮機の駆動動力を低減させてエジェクタ式冷凍サイクルの成績係数(COP)を向上させている。
また、特許文献4には、熱交換対象流体である室内送風空気を冷却する冷却運転モードの冷媒流路と、室内送風空気を加熱する加熱運転モードの冷媒流路とを切替可能に構成されたエジェクタ式冷凍サイクルが開示されている。
特許第3322263号公報 特許第3931899号公報 特開2008−107055号公報 特開2002−327967号公報
しかしながら、この種のエジェクタ式冷凍サイクルでは、ノズル部を通過する冷媒(以下、駆動流という。)の流量低下に伴って、エジェクタの吸引能力が低下してしまうので、回収エネルギ量も減少してしまう。このため、駆動流の流量低下に伴って、上述のCOP向上効果が低減してしまう。
例えば、特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、外気温の低下に伴って高圧冷媒の圧力が低下すると、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が縮小して、エジェクタの駆動流の流量が低下してしまう。
このような駆動流の流量低下が生じると、エジェクタの吸引能力が低下して、回収エネルギ量が減少するだけでなく、気液分離器から蒸発器へ液相冷媒が供給されにくくなり、サイクルが発揮できる冷凍能力も低下してしまう。その結果、駆動流の流量低下に伴って、COPが大幅に低減してしまう。
さらに、エジェクタの吸引能力が低下して、蒸発器へ冷媒が供給されなくなってしまうと、低圧冷媒が蒸発器にて吸熱作用を発揮できなくなり、サイクルが破綻してしまうという問題を引き起こす。
このことを図29により詳細に説明する。図29は、特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である(特許文献1の第2図参照)。なお、図29の実線は、通常運転時の冷媒の状態を示し、破線は、上述のサイクル破綻が生じた際の冷媒の状態を示している。
図29から明らかなように、外気温の低下等によって高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が縮小すると(図29の白抜矢印X29)、エジェクタの吸引能力が低下する。これにより、蒸発器に冷媒が供給されなくなると、低圧冷媒が蒸発器にて吸熱作用を発揮できなくなる(図29の白抜矢印Y29)。
このため、図29の破線に示すように、放熱器にて冷媒が放熱できる熱量は、圧縮機の圧縮仕事量相当になってしまう。その結果、実質的に、冷媒を介して低圧側から高圧側へ熱量を移動させることができなくなり、サイクルが破綻してしまう。
これに対して、特許文献2のエジェクタ式冷凍サイクルでは、分岐部から固定絞りおよび吸引側蒸発器を介して冷媒吸引口へ至る冷媒流路を、エジェクタのノズル部に対して並列的な接続関係にしているので、圧縮機の冷媒吸入、吐出能力を利用して吸引側蒸発器へ流入した冷媒を冷媒吸引口へ導出させることができる。
従って、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差の縮小によって駆動流の流量低下が生じ、エジェクタの回収エネルギ量が減少しても、圧縮機の作用によって冷媒を吸引側蒸発器および流出側蒸発器に供給することができる。
これにより、特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルのようなサイクル破綻を回避することができる。しかしながら、駆動流の流量低下に伴って、ディフューザ部における昇圧量が減少して、COPが低下してしまうことについては回避することができない。
また、特許文献3のエジェクタ式冷凍サイクルでは、圧縮機→放熱器→エジェクタ→流出側蒸発器→圧縮機の順で冷媒を環状に流すことができる。従って、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差の縮小によって駆動流の流量低下が生じ、エジェクタの吸引能力が低下しても、圧縮機の冷媒吸入、吐出作用によって冷媒を流出側蒸発器に供給することができる。
これにより、特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルのようなサイクル破綻を回避することができる。しかしながら、駆動流の流量低下に伴って、ディフューザ部における昇圧量が減少してしまうことによるCOPの低下、および、吸引側蒸発器へ冷媒を供給できなくなることによるCOPの低下を回避することはできない。
すなわち、エジェクタを冷媒減圧手段として用いるエジェクタ式冷凍サイクルでは、駆動流の流量変動が生じると、高いCOPを発揮させながらサイクルを安定して作動させることができないという問題がある。また、特許文献4のように、冷却運転モードと加熱運転モードを切替可能に構成されたエジェクタ式冷凍サイクルでは、少なくともエジェクタを冷媒減圧手段として用いる冷媒流路に切り替えた際に、同様の問題が生じる。
本発明は、上記点に鑑み、エジェクタの駆動流の流量変動が生じても、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる利用側熱交換器(51)と、室外熱交換器(41)および利用側熱交換器(51)のうち一方の熱交換器にて放熱した冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、噴射冷媒と冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、室外熱交換器(41)および利用側熱交換器(51)のうち他方の熱交換器にて蒸発した冷媒を吸入して圧縮し、冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)と、熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)とを備え、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を室外熱交換器(41)にて放熱させるとともに、利用側熱交換器(51)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を利用側熱交換器(51)にて放熱させるとともに、室外熱交換器(41)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えるエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、冷却運転モードでは、室外熱交換器(41)を放熱器として機能させ、利用側熱交換器(51)を蒸発器として機能させて熱交換対象流体を冷却できる。さらに、加熱運転モードでは、室外熱交換器(41)を蒸発器として機能させ、利用側熱交換器(51)を放熱器として機能させて熱交換対象流体を加熱できる。
さらに、いずれの運転モードにおいても第2圧縮機構(21a)が、室外熱交換器(41)および利用側熱交換器(51)のうち蒸発器として機能する熱交換器からエジェクタ(13)の冷媒吸引口(13b)側へ冷媒を吐出するので、エジェクタ(13)の駆動流の流量低下に伴ってエジェクタ(13)の吸引能力が低下するような運転条件となっても、エジェクタ(13)の吸引能力を補助することができる。
その結果、いずれの運転モードにおいても駆動流の流量変動にかかわらず、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。
しかも、2つの第1、第2圧縮機構(11a、21a)およびエジェクタ(13)のディフューザ部(13d)の昇圧作用によって冷媒を昇圧できるので、1つの圧縮機にて冷媒を昇圧する場合に対して、第1、第2圧縮機構(11a、21a)の駆動動力を低減させてCOPを向上できる。
つまり、ディフューザ部(13d)の昇圧作用によって、第1圧縮機構(11a)の吸入圧力を上昇させることで、第1圧縮機構(11a)の圧縮機駆動動力を低減させることができるのみならず、それぞれの第1、第2圧縮機構(11a、21a)の吸入圧力と吐出圧力との圧力差を縮小できるので、第1、第2圧縮機構(11a、21a)の圧縮効率を向上できる。
このように、高いCOPを発揮させながら、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動できることは、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が大きい冷凍サイクル装置、例えば、冷却運転モード時に庫内温度を極低温(例えば、−30℃〜−10程度)まで低下させ、加熱運転モード時に吸熱源としての外気が極低温となる環境で使用される冷温保存庫等に適用した際に、極めて有効である。
請求項2に記載の発明では、具体的に、請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の気液を分離して、分離された気相冷媒を第1圧縮機構(11a)吸入口側へ流出させる流出側気液分離器(14)と、流出側気液分離器(14)にて分離された液相冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)とを備え、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を利用側熱交換器(51)へ流入させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を室外熱交換器(41)へ流入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする。
これによれば、駆動流が低下してエジェクタ(13)の吸引能力が低下するような運転条件であっても、いずれの運転モードでも第2圧縮機構(21a)の吸入作用によって、流出側気液分離器(14)から蒸発器として機能する熱交換器へ液相冷媒を供給することができる。従って、エジェクタ式冷凍サイクルを確実に安定して作動させることができる。
さらに、第1圧縮機構(11a)に流出側気液分離器(14)の気相冷媒出口から飽和気相冷媒を吸入させることができるので、過熱度を有する気相冷媒を吸入させる場合に対して、第1圧縮機構(11a)において冷媒を等エントロピ的に圧縮する際の圧縮仕事量を低減させて、より一層、COPを向上できる。
請求項3に記載の発明では、具体的に、請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ノズル部(13a)へ流入する冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒をノズル部(13a)側へ流出させる分岐部(18)と、分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)とを備え、ディフューザ部(13d)出口側には、第1圧縮機構(11a)吸入口側が接続されており、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を利用側熱交換器(51)へ流入させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を室外熱交換器(41)へ流入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする。
これによれば、駆動流が低下してエジェクタ(13)の吸引能力が低下するような運転条件であっても、いずれの運転モードでも第2圧縮機構(21a)の吸入作用によって、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、蒸発器として機能する熱交換器へ供給することができる。従って、エジェクタ式冷凍サイクルを確実に安定して作動させることができる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ディフューザ部(13d)出口側と第1圧縮機構(11a)吸入口側との間に配置されて、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(52)を備えることを特徴とする。
これによれば、室外熱交換器(41)および利用側熱交換器(51)のうち蒸発器として機能する熱交換器のみならず、流出側蒸発器(52)でも冷媒に吸熱作用を発揮させることができる。従って、例えば、流出側蒸発器(52)を別の熱交換対象流体の冷却用に用いることができる。
さらに、蒸発器として機能する熱交換器では、噴射冷媒の吸引作用に応じた冷媒蒸発圧力となり、流出側蒸発器(52)では、ディフューザ部(13d)にて昇圧された後の冷媒蒸発圧力となるので、蒸発器として機能する熱交換器および流出側蒸発器(52)の冷媒蒸発温度を異なる温度とすることができる。
請求項5に記載の発明では、請求項3または4に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒と第2圧縮機構(21a)へ吸入される冷媒とを熱交換させる内部熱交換器(19)を備えることを特徴とする。これによれば、蒸発器として機能する熱交換器入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差(冷凍能力)を拡大して、COPを向上できる。
請求項6に記載の発明では、具体的に、請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部(28)と、分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を蒸発させて、第1圧縮機構(11a)吸入口側へ流出させる流出側蒸発器(52)と、分岐部(28)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)とを備え、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を利用側熱交換器(51)へ流入させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を室外熱交換器(41)へ流入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする。
これによれば、駆動流が低下してエジェクタ(13)の吸引能力が低下するような運転条件であっても、いずれの運転モードでも第2圧縮機構(21a)の吸入作用によって、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、蒸発器として機能する熱交換器へ供給することができる。従って、エジェクタ式冷凍サイクルを確実に安定して作動させることができる。
請求項7に記載の発明では、具体的に、請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ノズル部(13a)へ流入する冷媒の流れを分岐可能に構成され、分岐された一方の冷媒をノズル部(13a)側へ流出させる第1分岐部(18)と、第1分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる第1吸引側減圧手段(15a)と、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の流れを分岐可能に構成された第2分岐部(28)と、第2分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を蒸発させて、第1圧縮機構(11a)吸入口側へ流出させる流出側蒸発器(52)と、第2分岐部(28)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる第2吸引側減圧手段(15b)とを備え、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、第1、第2吸引側減圧手段(15a、15b)のうち、少なくとも一方で減圧膨張された冷媒を利用側熱交換器(51)へ流入させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、第1、第2吸引側減圧手段(15a、15b)のうち、少なくとも一方で減圧膨張された冷媒を室外熱交換器(41)へ流入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする。
これによれば、いずれの運転モードにおいても、第1分岐部(18)のみにて冷媒の流れを分岐して、第1吸引側減圧手段(15a)から流出した冷媒を、蒸発器として機能する熱交換器へ供給することで、請求項3に記載の発明と同様のサイクル構成を実現できる。
また、第2分岐部(28)のみにて冷媒の流れを分岐して、第2吸引側減圧手段(15b)から流出した冷媒のみを、蒸発器として機能する熱交換器へ供給することで、請求項6に記載の発明と同様のサイクル構成を実現できる。
さらに、第1、第2分岐部(18、28)の双方で冷媒の流れを分岐して、第1、第2吸引側減圧手段(15a、15b)の双方から流出した冷媒を、蒸発器として機能する熱交換器へ供給するサイクル構成を実現できる。これにより、第1、第2吸引側減圧手段(15a、15b)のうち、いずれか一方から蒸発器として機能する熱交換器へ冷媒を供給する場合よりも、吸引側蒸発器(16)へ供給される冷媒流量を増加させ易くなる。
さらに、駆動流が低下してエジェクタ(13)の吸引能力が低下するような運転条件で、いずれの運転モード時に、いずれのサイクル構成に切り替えたとしても、第2圧縮機構(21a)の吸入作用によって、第1、第2吸引側減圧手段(15a、15b)の少なくとも一方にて減圧膨張された冷媒を、蒸発器として機能する熱交換器へ供給することができる。従って、エジェクタ式冷凍サイクルを確実に安定して作動させることができる。
請求項8に記載の発明では、具体的に、請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ノズル部(13a)へ流入する冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒をノズル部(13a)側へ流出させる分岐部(18)と、分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)と、吸引側減圧手段(15)における減圧膨張過程の冷媒と第2圧縮機構(21a)へ吸入される冷媒とを熱交換させる内部熱交換器(29)と、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を蒸発させて、第1圧縮機構(11a)吸入口側へ流出させる流出側蒸発器(52)とを備え、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を利用側熱交換器(51)へ流入させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を室外熱交換器(41)へ流入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする。
これによれば、蒸発器として機能する熱交換器入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差(冷凍能力)を拡大して、COPを向上できる。
また、請求項9に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる第1、第2利用側熱交換器(51、54)と、冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、噴射冷媒と冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)と、少なくとも、冷却運転モード時に、第2利用側熱交換器(54)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒をノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を室外熱交換器(41)側へ流出させる分岐部(18)と、少なくとも、冷却運転モード時に、室外熱交換器(41)から流出した冷媒を減圧膨張させて、第1利用側熱交換器(51)側へ流出させる吸引側減圧手段(15)と、室外熱交換器(41)および第1、第2利用側熱交換器(51、54)のうち、冷媒を蒸発させる熱交換器から流出した冷媒を吸入して圧縮し、冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)とを備え、ディフューザ部(13d)出口側には、第1圧縮機構(11a)吸入口側が接続されており、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を第2利用側熱交換器(54)および室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも第1利用側熱交換器(51)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を第1利用側熱交換器(51)および室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも第2利用側熱交換器(54)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えるエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、冷却運転モードでは、第2利用側熱交換器(54)および室外熱交換器(41)を放熱器として機能させ、少なくとも第1利用側熱交換器(51)を蒸発器として機能させて、第2利用側熱交換器(54)の熱交換対象流体を加熱でき、第1利用側熱交換器(51)の熱交換対象流体を冷却できる。
さらに、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器(51)および室外熱交換器(41)を放熱器として機能させ、少なくとも第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させて、第1利用側熱交換器(51)の熱交換対象流体を加熱でき、第2利用側熱交換器(54)の熱交換対象流体を冷却できる。
さらに、第2圧縮機構(21a)を備えているので、請求項1に記載の発明と同様に、いずれの運転モードにおいても駆動流の流量変動にかかわらず、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができるとともに、第1、第2圧縮機構(11a、21a)の駆動動力を低減させてCOPを向上できる。
具体的には、請求項10に記載の発明のように、請求項9に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、分岐部(18)は、加熱運転モード時に、第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒をノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を室外熱交換器(41)側へ流出させ、冷媒流路切替手段(31、32)は、加熱運転モードでは、第1圧縮機構(11a)吐出冷媒を第1利用側熱交換器(51)へ流入させ、分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を、室外熱交換器(41)を介して吸引側減圧手段(15)へ流入させ、さらに、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、第2利用側熱交換器(54)を介して第2圧縮機(21a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えるようになっていてもよい。
これにより、具体的に、加熱運転モードにおいて、第1利用側熱交換器(51)を放熱器として機能させ、第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させるサイクル構成を実現できる。
さらに、請求項11に記載の発明のように、分岐部(18)は、加熱運転モード時に、室外熱交換器(41)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒をノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、冷媒流路切替手段(31、32)は、加熱運転モードでは、分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を、第1利用側熱交換器(51)を介して吸引側減圧手段(15)へ流入させ、さらに、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、第2利用側熱交換器(54)を介して第2圧縮機(21a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えるようになっていてもよい。
これにより、具体的に、加熱運転モードにおいて、第1利用側熱交換器(51)を放熱器として機能させ、第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させるサイクル構成を実現できる。
請求項12に記載の発明では、請求項9ないし11のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ディフューザ部(13d)出口側と第1圧縮機構(11a)吸入口側との間に配置されて、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(52)を備えることを特徴とする。
これによれば、室外熱交換器(41)および第1、第2利用側熱交換器(51、54)のうち蒸発器として機能する熱交換器のみならず、流出側蒸発器(52)でも冷媒に吸熱作用を発揮させることができる。従って、例えば、流出側蒸発器(52)を別の熱交換対象流体の冷却用に用いることができる。
請求項13に記載の発明では、請求項9ないし12のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒と、吸引側減圧手段(15)へ流入する冷媒とを熱交換させる内部熱交換器を備えることを特徴とする。これによれば、蒸発器として機能する熱交換器入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差(冷凍能力)を拡大して、COPを向上できる。
また、請求項14に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる第1、第2利用側熱交換器(51、54)と、冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、噴射冷媒と冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)と、少なくとも、冷却運転モード時に、第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を室外熱交換器(41)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を第2利用側熱交換器(54)側へ流出させる分岐部(18)と、少なくとも、冷却運転モード時に、室外熱交換器(41)および第2利用側熱交換器(54)の一方の熱交換器から流出した冷媒を減圧膨張させて、第1利用側熱交換器(51)側へ流出させる吸引側減圧手段(15)と、室外熱交換器(41)および第1、第2利用側熱交換器(51、54)のうち、冷媒を蒸発させる熱交換器から流出した冷媒を吸入して圧縮し、冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)とを備え、ディフューザ部(13d)出口側には、第1圧縮機構(11a)吸入口側が接続されており、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を第2利用側熱交換器(54)および室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも第1利用側熱交換器(51)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を第1利用側熱交換器(51)および室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも第2利用側熱交換器(54)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えるエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、冷却運転モードでは、第2利用側熱交換器(54)および室外熱交換器(41)を放熱器として機能させ、少なくとも第1利用側熱交換器(51)を蒸発器として機能させて、第2利用側熱交換器(54)の熱交換対象流体を加熱でき、第1利用側熱交換器(51)の熱交換対象流体を冷却できる。
さらに、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器(51)および室外熱交換器(41)を放熱器として機能させ、少なくとも第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させて、第1利用側熱交換器(51)の熱交換対象流体を加熱でき、第2利用側熱交換器(54)の熱交換対象流体を冷却できる。
さらに、第2圧縮機構(21a)を備えているので、請求項1に記載の発明と同様に、いずれの運転モードにおいても駆動流の流量変動にかかわらず、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができるとともに、第1、第2圧縮機構(11a、21a)の駆動動力を低減させてCOPを向上できる。
具体的には、請求項15に記載の発明のように、請求項14に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、分岐部(18)は、加熱運転モード時に、第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を室外熱交換器(41)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、室外熱交換器(41)出口側には、ノズル部(13a)入口側が接続されており、
冷媒流路切替手段(31、32)は、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒を、吸引側減圧手段(15)へ流入させ、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、第2利用側熱交換器(54)を介して第2圧縮機(21a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えるようになっていてもよい。
これにより、具体的に、加熱運転モードにおいて、第1利用側熱交換器(51)を放熱器として機能させ、第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させるサイクル構成を実現できる。
さらに、請求項16に記載の発明のように、分岐部(18)は、加熱運転モード時に、第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を室外熱交換器(41)側へ流出させ、室外熱交換器(41)出口側には、吸引側減圧手段(15)入口側が接続されており、
冷媒流路切替手段(31、32)は、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒をノズル部(13a)へ流入させ、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、第2利用側熱交換器(54)を介して第2圧縮機(21a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えるようになっていてもよい。
これにより、具体的に、加熱運転モードにおいて、第1利用側熱交換器(51)を放熱器として機能させ、第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させるサイクル構成を実現できる。
請求項17に記載の発明では、請求項14ないし16のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ディフューザ部(13d)出口側と第1圧縮機構(11a)吸入口側との間に配置されて、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(52)を備えることを特徴とする。
これによれば、室外熱交換器(41)および第1、第2利用側熱交換器(51、54)のうち蒸発器として機能する熱交換器のみならず、流出側蒸発器(52)でも冷媒に吸熱作用を発揮させることができる。従って、例えば、流出側蒸発器(52)を別の熱交換対象流体の冷却用に用いることができる。
請求項18に記載の発明では、請求項14ないし17のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒と、吸引側減圧手段(15)へ流入する冷媒とを熱交換させる内部熱交換器を備えることを特徴とする。これによれば、蒸発器として機能する熱交換器入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差(冷凍能力)を拡大して、COPを向上できる。
また、請求項19に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる利用側熱交換器(51)と、室外熱交換器(41)および利用側熱交換器(51)のうち一方の熱交換器にて放熱した冷媒の流れを分岐する分岐部(18)と、分岐部(18)にて分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、噴射冷媒と冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)と、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を蒸発させる吸引側蒸発器(53)と、吸引側蒸発器(53)から流出した冷媒を吸入して圧縮し、冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)と、熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)とを備え、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を室外熱交換器(41)にて放熱させ、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を利用側熱交換器(51)にて蒸発させて第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を利用側熱交換器(51)にて放熱させ、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を室外熱交換器(41)にて蒸発させて第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替えるエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、冷却運転モードでは、室外熱交換器(41)を放熱器として機能させ、利用側熱交換器(51)を蒸発器として機能させて熱交換対象流体を冷却できる。さらに、加熱運転モードでは、室外熱交換器(41)を蒸発器として機能させ、利用側熱交換器(51)を放熱器として機能させて熱交換対象流体を加熱できる。また、いずれに運転モードにおいても吸引側蒸発器(53)を蒸発器として機能させることができる。
さらに、第2圧縮機構(21a)を備えているので、請求項1に記載の発明と同様に、いずれの運転モードにおいても駆動流の流量変動にかかわらず、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができるとともに、第1、第2圧縮機構(11a、21a)の駆動動力を低減させてCOPを向上できる。
さらに、いずれの運転モードにおいても吸引側蒸発器(53)にて冷媒に吸熱作用を発揮できるので、例えば、吸引側蒸発器(53)を別の熱交換対象流体の冷却用に用いることができる。
請求項20に記載の発明では、請求項19に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、吸引側減圧手段(15)における減圧膨張過程の冷媒と第2圧縮機構(21a)へ吸入される冷媒とを熱交換させる内部熱交換器(19)を備えることを特徴とする。これによれば、蒸発器として機能する熱交換器入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差(冷凍能力)を拡大して、COPを向上できる。
また、請求項21に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる利用側熱交換器(51)と、室外熱交換器(41)および利用側熱交換器(51)のうち一方の熱交換器にて放熱した冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、噴射冷媒と冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐した一方の冷媒を室外熱交換器(41)および利用側熱交換器(51)のうち他方の熱交換器側へ流出させる分岐部(28)と、分岐部(28)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)と、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を吸入して蒸発させる吸引側蒸発器(53)と、吸引側蒸発器(53)から流出した冷媒を吸入して圧縮し、冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)と、熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)とを備え、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を室外熱交換器(41)にて放熱させ、分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を利用側熱交換器(51)にて蒸発させて第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を利用側熱交換器(51)にて放熱させ、分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を室外熱交換器(41)にて蒸発させて第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替えるエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、冷却運転モードでは、室外熱交換器(41)を放熱器として機能させ、利用側熱交換器(51)を蒸発器として機能させて熱交換対象流体を冷却できる。さらに、加熱運転モードでは、室外熱交換器(41)を蒸発器として機能させ、利用側熱交換器(51)を放熱器として機能させて熱交換対象流体を加熱できる。また、いずれに運転モードにおいても吸引側蒸発器(53)を蒸発器として機能させることができる。
さらに、第2圧縮機構(21a)を備えているので、請求項1に記載の発明と同様に、いずれの運転モードにおいても駆動流の流量変動にかかわらず、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができるとともに、第1、第2圧縮機構(11a、21a)の駆動動力を低減させてCOPを向上できる。さらに、請求項20に記載の発明と同様に、吸引側蒸発器(53)にて冷媒に吸熱作用を発揮させることができる。
また、請求項22に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる利用側熱交換器(51)と、室外熱交換器(41)および利用側熱交換器(51)のうち一方の熱交換器にて放熱した冷媒の流れを分岐可能に構成された第1分岐部(18)と、第1分岐部(18)にて分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、噴射冷媒と冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、第1分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる第1吸引側減圧手段(15a)と、ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐した一方の冷媒を室外熱交換器(41)および利用側熱交換器(51)のうち他方の熱交換器側へ流出させる第2分岐部(28)と、第2分岐部(28)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる第2吸引側減圧手段(15b)と、第1、第2吸引側減圧手段(15a、15b)にて減圧膨張された冷媒のうち、少なくとも一方の冷媒を蒸発させる吸引側蒸発器(53)と、吸引側蒸発器(53)から流出した冷媒を吸入して圧縮し、冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)と、熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)とを備え、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を室外熱交換器(41)にて放熱させ、第2分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を利用側熱交換器(51)にて蒸発させて第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を利用側熱交換器(51)にて放熱させ、第2分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を室外熱交換器(41)にて蒸発させて第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替えるエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、請求項7に記載の発明と同様に、いずれの運転モードにおいても、請求項20、21に記載された発明と同様のサイクル構成、並びに、第1、第2吸引側減圧手段(15a、15b)の双方から流出した冷媒を、室外熱交換器(41)および利用側熱交換器(51)のうち蒸発器として機能する熱交換器へ供給するサイクル構成を実現できる。
さらに、駆動流が低下してエジェクタ(13)の吸引能力が低下した場合に、いずれの運転モード時に、いずれのサイクル構成に切り替えたとしても、第2圧縮機構(21a)の吸入作用によって、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、蒸発器として機能する熱交換器へ供給することができる。従って、エジェクタ式冷凍サイクルを確実に安定して作動させることができる。
また、請求項23に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる第1、第2利用側熱交換器(51、54)と、冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、噴射冷媒と冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)と、少なくとも、冷却運転モード時に、第2利用側熱交換器(54)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒をノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を室外熱交換器(41)側へ流出させる分岐部(18)と、少なくとも、冷却運転モード時に、室外熱交換器(41)から流出した冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)と、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を蒸発させる吸引側蒸発器(53)と、少なくとも、冷却運転モード時に、第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒を吸入して圧縮し、冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)とを備え、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を第2利用側熱交換器(54)および室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも第1利用側熱交換器(51)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を第1利用側熱交換器(51)および室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも第2利用側熱交換器(54)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えるエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、冷却運転モードでは、第1、第2室外熱交換器(41)を放熱器として機能させ、第1、第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させて熱交換対象流体を冷却できる。さらに、加熱運転モードでは、第1、第2室外熱交換器(41)の少なくとも一方を蒸発器として機能させ、第2利用側熱交換器(54)を放熱器として機能させて熱交換対象流体を加熱できる。
さらに、第2圧縮機構(21a)を備えているので、請求項1に記載の発明と同様に、いずれの運転モードにおいても駆動流の流量変動にかかわらず、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができるとともに、第1、第2圧縮機構(11a、21a)の駆動動力を低減させてCOPを向上できる。
具体的には、請求項24に記載の発明のように、請求項23に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、分岐部(18)は、加熱運転モード時に、第2利用側熱交換器(54)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒をノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を室外熱交換器(41)側へ流出させ、
冷媒流路切替手段(31、32)は、加熱運転モードでは、第1圧縮機構(11a)吐出冷媒を第2利用側熱交換器(54)へ流入させ、分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を、室外熱交換器(41)を介して吸引側減圧手段(15)へ流入させ、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、吸引側蒸発器(53)を介して第2圧縮機(21a)へ吸入させるとともに、ディフューザ部(13d)流出冷媒を、第2利用側熱交換器(54)を介して第1圧縮機構(11a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えるようになっていてもよい。
これにより、具体的に、加熱運転モードにおいて、第1利用側熱交換器(51)を放熱器として機能させ、第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させるサイクル構成を実現できる。
さらに、請求項25に記載の発明のように、分岐部(18)は、加熱運転モード時に、室外熱交換器(41)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒をノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、
冷媒流路切替手段(31、32)は、加熱運転モードでは、分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を、第1利用側熱交換器(51)を介して吸引側減圧手段(15)へ流入させ、さらに、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、吸引側蒸発器(53)を介して第2圧縮機(21a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えるとともに、ディフューザ部(13d)流出冷媒を、第2利用側熱交換器(54)を介して第1圧縮機構(11a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えるようになっていてもよい。
これにより、具体的に、加熱運転モードにおいて、第1利用側熱交換器(51)を放熱器として機能させ、第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させるサイクル構成を実現できる。
また、請求項26に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる第1、第2利用側熱交換器(51、54)と、冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、噴射冷媒と冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)と、少なくとも、冷却運転モード時に、第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を室外熱交換器(41)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を第2利用側熱交換器(54)側へ流出させる分岐部(18)と、少なくとも、冷却運転モード時に、室外熱交換器(41)および第2利用側熱交換器(54)のうち一方の熱交換器から流出した冷媒を減圧膨張させて、第1利用側熱交換器(51)側へ流出させる吸引側減圧手段(15)と、少なくとも、冷却運転モード時に、吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を蒸発させる吸引側蒸発器(53)と、吸引側蒸発器(53)から流出した冷媒を吸入して圧縮し、冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)とを備え、
冷媒流路切替手段(31、32)は、冷却運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を第2利用側熱交換器(54)および室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも第1利用側熱交換器(51)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替え、加熱運転モードでは、第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を第1利用側熱交換器(51)および室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも第2利用側熱交換器(54)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えるエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、冷却運転モードでは、第2利用側熱交換器(54)および室外熱交換器(41)を放熱器として機能させ、少なくとも第1利用側熱交換器(51)を蒸発器として機能させて、第2利用側熱交換器(54)の熱交換対象流体を加熱でき、第1利用側熱交換器(51)の熱交換対象流体を冷却できる。
さらに、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器(51)および室外熱交換器(41)を放熱器として機能させ、少なくとも第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させて、第1利用側熱交換器(51)の熱交換対象流体を加熱でき、第2利用側熱交換器(54)の熱交換対象流体を冷却できる。
さらに、第2圧縮機構(21a)を備えているので、請求項1に記載の発明と同様に、いずれの運転モードにおいても駆動流の流量変動にかかわらず、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができるとともに、第1、第2圧縮機構(11a、21a)の駆動動力を低減させてCOPを向上できる。
具体的には、請求項27に記載の発明のように、請求項26に記載のエジェクタ式冷凍サイクルのように、分岐部(18)は、加熱運転モード時に、第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を室外熱交換器(41)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、室外熱交換器(41)出口側には、ノズル部(13a)入口側が接続されており、
冷媒流路切替手段(31、32)は、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒を吸引側減圧手段(15)へ流入させ、ディフューザ部(13d)流出冷媒を、第2利用側熱交換器(54)を介して第1圧縮機構(11a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えるようになっていてもよい。
これにより、具体的に、加熱運転モードにおいて、第1利用側熱交換器(51)を放熱器として機能させ、第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させるサイクル構成を実現できる。
さらに、請求項28に記載の発明のように、分岐部(18)は、加熱運転モード時に、第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を室外熱交換器(41)側へ流出させ、室外熱交換器(41)出口側には、吸引側減圧手段(15)入口側が接続されており、
冷媒流路切替手段(31、32)は、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒を、ノズル部(13a)へ流入させ、ディフューザ部(13d)流出冷媒を、第2利用側熱交換器(54)を介して第1圧縮機構(11a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えるようになっていてもよい。
これにより、具体的に、加熱運転モードにおいて、第1利用側熱交換器(51)を放熱器として機能させ、第2利用側熱交換器(54)を蒸発器として機能させるサイクル構成を実現できる。
請求項29に記載の発明では、請求項1ないし28のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、ノズル部(13a)へ流入する冷媒を減圧膨張させる高圧側減圧手段(17)を備えることを特徴とする。
これによれば、高圧側減圧手段(17)の作用によって、ノズル部(13a)へ流入する冷媒を気液二相冷媒となるまで減圧することができる。従って、ノズル部(13a)へ液相冷媒を流入させる場合に対して、ノズル部(13a)における冷媒の沸騰を促進させて、ノズル効率を向上させることができる。
その結果、ディフューザ部(13d)における昇圧量を増加させて、より一層、COPを向上できる。なお、ノズル効率とは、ノズル部(13a)において、冷媒の圧力エネルギを運動エネルギに変換する際のエネルギ変換効率である。
さらに、高圧側減圧手段(17)を可変絞り機構で構成することで、サイクルの負荷変動に応じて、ノズル部(13a)へ流入させる冷媒流量を変化させることができる。その結果、負荷変動が生じても、高いCOPを発揮させながら安定してサイクルを作動させることができる。
請求項30に記載の発明では、請求項1ないし29のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、第1圧縮機構(11a)の冷媒吐出能力を変更する第1吐出能力変更手段(11b)と、第2圧縮機構(21a)の冷媒吐出能力を変更する第2吐出能力変更手段(21b)とを備え、第1吐出能力変更手段(11b)および第2吐出能力変更手段(21b)は、それぞれ独立して第1圧縮機構(11a)および第2圧縮機構(21a)の冷媒吐出能力を変更可能に構成されていることを特徴とする。
これによれば、第1圧縮機構(11a)の冷媒吐出能力と第2圧縮機構(21a)の冷媒吐出能力とを独立に調整して、第1、第2圧縮機構(11a、21a)のいずれも高い圧縮効率を発揮させながら作動させることができる。従って、エジェクタ式冷凍サイクル全体としてのCOPを、より一層、向上させることができる。
請求項31に記載の発明では、請求項1ないし30のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、第1圧縮機構(11a)および第2圧縮機構(21a)は、同一のハウジング内に収容されて、一体的に構成されていることを特徴とする。これによれば、第1圧縮機構(11a)および第2圧縮機構(21a)の小型化が可能となり、エジェクタ式冷凍サイクル全体としての小型化を図ることもできる。
また、請求項32に記載の発明のように、請求項1ないし31のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、第1圧縮機構(11a)は、冷媒を臨界圧力以上となるまで昇圧させるようになっていてもよい。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第3実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第4実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第4実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第5実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第5実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第6実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第7実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第7実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第8実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第9実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第9実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第10実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第11実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第12実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第13実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第13実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第14実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第15実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第15実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの冷媒の状態を示すモリエル線図である。 第16実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第17実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第18実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 他の実施形態における流路切替手段の構成図である。 他の実施形態における別の流路切替手段の構成図である 従来技術のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。
(第1実施形態)
図1、2により、本発明のエジェクタ式冷凍サイクル100を、庫内温度を低温または高温に保つ冷温保存庫に適用した例を説明する。図1は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル100の全体構成図である。
このエジェクタ式冷凍サイクル100は、熱交換対象流体である庫内空気を冷却する冷却運転モードと、庫内空気を加熱する加熱運転モードを切替可能に構成されている。なお、図1における実線矢印は、冷却運転モード時における冷媒の流れを示し、破線矢印は、加熱運転モードにおける冷媒の流れを示している。
エジェクタ式冷凍サイクル100において、第1圧縮機11は、冷媒を吸入し、圧縮して吐出するもので、吐出容量が固定された第1圧縮機構11aを第1電動モータ11bにて駆動する電動圧縮機である。第1圧縮機構11aとしては、具体的に、スクロール型圧縮機構、ベーン型圧縮機構等の各種圧縮機構を採用できる。
第1電動モータ11bは、後述する制御装置から出力される制御信号によって、その作動(回転数)が制御されるもので、交流モータ、直流モータのいずれの形式を採用してもよい。そして、この回転数制御によって、第1圧縮機構11aの冷媒吐出能力が変更される。従って、本実施形態の第1電動モータ11bは、第1圧縮機構11aの冷媒吐出能力を変更する第1吐出能力変更手段を構成している。
第1圧縮機11(第1圧縮機構11a)の吐出口側には、第1電気式四方弁31が接続されている。第1電気式四方弁31は、上述の冷却運転モードにおける冷媒流路と加熱運転モードにおける冷媒流路とを切り替えるもので、制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される冷媒流路切替手段である。
より具体的には、第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器41との間および後述するアキュムレータ14の液相冷媒出口側(固定絞り15出口側)と後述する利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図1の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器51との間およびアキュムレータ14の液相冷媒出口側(固定絞り15出口側)と室外熱交換器41との間を同時に接続する冷媒流路(図1の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
図1の実線矢印で示す冷媒流路のように、冷却運転モードにおける第1圧縮機11吐出口側には、第1電気式四方弁31を介して、室外熱交換器41が接続されている。室外熱交換器41は、その内部を通過する冷媒と送風ファン41aにより送風される室外空気とを熱交換させる熱交換器である。送風ファン41aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
従って、室外熱交換器41は、室外熱交換器41内に外気温よりも高温の第1圧縮機11吐出冷媒が流通する場合には、冷媒を放熱させる放熱器として機能する。また、室外熱交換器41内に外気温よりも低温のアキュムレータ14流出冷媒が流通する場合には、冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する。
なお、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル100では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用し、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。このため、室外熱交換器41および利用側熱交換器51等を放熱器として機能させると、これらの熱交換器は、冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。
また、この冷媒には第1、第2圧縮手段11a、21aを潤滑するための液相冷媒に対して溶解性を有する冷凍機油が混入されており、冷凍機油は冷媒とともにサイクルを循環している。
さらに、冷却運転モードにおける室外熱交換器41の出口側には、第2電気式四方弁32が接続されている。この第2電気式四方弁32は、制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される冷媒流路切替手段であり、その基本的構成は、第1電気式四方弁31と同様である。
具体的には、第2電気式四方弁32は、室外熱交換器41とエジェクタ13のノズル部13a入口側との間および利用側熱交換器51と第2圧縮機21吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図1の実線矢印で示す回路)と、室外熱交換器41と第2圧縮機21吸入口側との間および利用側熱交換器51とエジェクタ13のノズル部13a入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図1の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
エジェクタ13は、冷媒を減圧膨張させる冷媒減圧手段であるとともに、高速で噴出する冷媒流の吸引作用によって冷媒の循環を行う冷媒循環手段でもある。
具体的には、エジェクタ13は、室外熱交換器41あるいは利用側熱交換器51等から流出した高圧冷媒の通路面積を小さく絞って、高圧冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるノズル部13a、ノズル部13aの冷媒噴射口と連通するように配置されて後述する第2圧縮機21から吐出された冷媒を吸引する冷媒吸引口13b等を有して構成される。
さらに、ノズル部13aおよび冷媒吸引口13bの冷媒流れ下流側部位には、ノズル部13aから噴射する高速度の冷媒流と冷媒吸引口13bからの吸引冷媒とを混合する混合部13cが設けられ、混合部13cの冷媒流れ下流側には昇圧部をなすディフューザ部13dが設けられている。
ディフューザ部13dは冷媒通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギを圧力エネルギに変換する作用を果たす。さらに、ディフューザ部13dの出口側には、アキュムレータ14が接続されている。
アキュムレータ14は、ディフューザ部13dから流出した冷媒の気液を分離して、サイクル内の余剰液相冷媒を溜める流出側気液分離器である。アキュムレータ14の気相冷媒流出口には、第1圧縮機11の吸入口が接続され、液相冷媒流出口には、固定絞り15を介して、第2電気式四方弁32が接続されている。
固定絞り15は、アキュムレータ14から流出した冷媒をさらに減圧膨張させる吸引側減圧手段である。この固定絞り15としては、具体的に、オリフィスやキャピラリチューブを採用できる。
利用側熱交換器51は、その内部を通過する冷媒と送風ファン51aにより循環送風される熱交換対象流体である庫内空気とを熱交換させる熱交換器である。送風ファン51aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
従って、利用側熱交換器51は、利用側熱交換器51内に庫内空気よりも低温のアキュムレータ14流出冷媒が流通する場合には、冷媒を蒸発させる蒸発器として機能し、利用側熱交換器51内に庫内空気よりも高温の第1圧縮機11吐出冷媒が流通する場合には、冷媒を放熱させる放熱器として機能する。
第2圧縮機21は、冷媒を吸入して圧縮して、エジェクタ13の冷媒吸引口13b側へ吐出するもので、その基本的構成は第1圧縮機11と同様である。従って、第2圧縮機21は、固定容量型の第2圧縮機構21aを第2電動モータ21bにて駆動する電動圧縮機である。さらに、本実施形態の第2電動モータ21bは、第2圧縮機構21aの冷媒吐出能力を変更する第2吐出能力変更手段を構成している。
図示しない制御装置は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。この制御装置は、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行って、上述の各種電気式のアクチュエータ11b、21b、31、32、41a、51a等の作動を制御する。
従って、この制御装置は、第1吐出能力変更手段である第1電動モータ11bの作動を制御する第1吐出能力制御手段としての機能、および、第2吐出能力変更手段である第2電動モータ21bの作動を制御する第2吐出能力制御手段としての機能を兼ね備えている。もちろん、第1吐出能力制御手段および第2吐出能力制御手段を異なる制御装置で構成してもよい。
また、制御装置には、外気温を検出する外気センサ、庫内温度を検出する庫内温度センサ等の図示しないセンサ群の検出値や、冷温保存庫を作動させる作動スイッチ、庫内空気を冷却する冷却運転モードと庫内空気を加熱する加熱運転モードとのモード切替スイッチ等が設けられた図示しない操作パネルの各種操作信号が入力される。
次に、上記構成における本実施形態の作動を図2のモリエル線図に基づいて説明する。まず、冷却運転モードについて説明する。冷却運転モードは、操作パネルの作動スイッチが投入された状態で、モード切替スイッチにより冷却運転モードが選択されると実行される。
冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図1の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→エジェクタ13のノズル部13a→アキュムレータ14の気相冷媒出口→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、アキュムレータ14の液相冷媒出口→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→アキュムレータ14の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
従って、第1圧縮機11(第1圧縮機構11a)にて圧縮された冷媒(図2のa2点)は、第1電気式四方弁31を介して、室外熱交換器41へ流入し、送風ファン41aから送風された送風空気(外気)と熱交換して放熱して凝縮する(a2点→b2点)。
室外熱交換器41にて放熱した冷媒は、第2電気式四方弁32を介して、エジェクタ13のノズル部13aへ流入して等エントロピ的に減圧膨張する(b2点→c2点)。そして、この減圧膨張時に冷媒の圧力エネルギが速度エネルギに変換されて、冷媒がノズル部13aの冷媒噴射口から高速度となって噴射される。この噴射冷媒の冷媒吸引作用により、冷媒吸引口13bから第2圧縮機21(第2圧縮機構21a)から吐出された冷媒が吸引される。
さらに、ノズル部13aから噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口13bから吸引された吸引冷媒がエジェクタ13の混合部13cにて混合され、ディフューザ部13dに流入する(c2点→d2点、j2点→d2点)。このディフューザ部13dでは通路面積の拡大により、冷媒の速度エネルギが圧力エネルギに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する(d2点→e2点)。
ディフューザ部13dから流出した冷媒は、アキュムレータ14に流入して気相冷媒および液相冷媒に分離される(e2点→f2点およびe2点→g2点)。そして、アキュムレータ14の気相冷媒出口から流出した気相冷媒は、第1圧縮機11に吸入されて再び圧縮される(f2点→a2点)。
一方、アキュムレータ14の液相冷媒出口から流出した液相冷媒は、固定絞り15にてさらに等エンタルピ的に減圧膨張されて、その圧力を低下させる(g2点→h2点)。固定絞り15にて減圧膨張された冷媒は、第1電気式四方弁31を介して、利用側熱交換器51へ流入し、送風ファン51aにより循環送風された庫内空気から吸熱して蒸発する(h2点→i2点)。
これにより、庫内空気が冷却される。つまり、本実施形態では、利用側熱交換器51が蒸発器として機能する。そして、利用側熱交換器51から流出した冷媒は、第2電気式四方弁32を介して、第2圧縮機21に吸入されて圧縮される(i2点→j2点)。
この際、制御装置は、エジェクタ式冷凍サイクル全体としてのCOPが略最大に近づくように、第1、第2電動モータ11b、21bの作動を制御する。具体的には、第1、第2圧縮機構11a、21aの機械効率を向上させるために、第1、第2圧縮機構11a、21aの昇圧量が略同等となるように制御する。
なお、圧縮効率とは、第1、第2圧縮機11、21にて冷媒が等エントロピ圧縮された際の冷媒のエンタルピの増加量をΔH1としたときに、この増加量ΔH1を、実際に第1、第2圧縮機11、21にて冷媒が昇圧された際の冷媒のエンタルピ増加分ΔH2で除した値である。
例えば、第1、第2圧縮機11、21の回転数や昇圧量(吐出圧力と吸入圧力との圧力差)が増加すると、その摩擦熱によって冷媒の温度が上昇して実際のエンタルピ増加分ΔH2が増加するため、圧縮効率も低下することになる。
さらに、第2圧縮機21から吐出された冷媒は、第2電気式四方弁32を介して、冷媒吸引口13bからエジェクタ13内へ吸引される(j2点→d2点)。
次に、暖房運転モードについて説明する。暖房運転モードは、操作パネルの作動スイッチが投入された状態で、モード切替スイッチにより暖房運転モードが選択されると実行される。
暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図1の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→エジェクタ13のノズル部13a→アキュムレータ14の気相冷媒出口→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、アキュムレータ14の液相冷媒出口→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→アキュムレータ14の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、室外熱交換器41および利用側熱交換器51が、それぞれ冷却運転モードにおける利用側熱交換器51および室外熱交換器41に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図2のモリエル線図に示すように変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル100は、冷却運転モードでは、室外熱交換器41を放熱器として機能させ、利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて庫内空気を冷却できる。さらに、加熱運転モードでは、室外熱交換器41を蒸発器として機能させ、利用側熱交換器51を放熱器として機能させて庫内空気を加熱できる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル100では、上記の如く作動するので、以下のような優れた効果を得ることができる。
(A)冷却運転モードにおけるサイクル構成および加熱運転モードにおけるサイクル構成が実質的に同様となるので、いずれの運転モードにおいて、エジェクタ13の駆動流が流量低下するような運転条件となっても、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。
つまり、第2圧縮機構21aを備えているので、例えば、低外気温時等のように、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が低下して、エジェクタ13の駆動流が流量低下するような運転条件、すなわち、エジェクタ13の吸引能力が低下するような運転条件となっても、エジェクタ13の吸引能力を、第2圧縮機構21aの吸入吐出作用によって補助することができる。
さらに、本実施形態のサイクル構成では、第2圧縮機構21aの吸引作用によって、流出側気液分離器14から吸引側蒸発器16へ確実に液相冷媒を供給することができる。その結果、いずれの運転モードにおいても、エジェクタ13の駆動流の流量低下を抑制して、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。
(B)いずれの運転モードにおいても、2つの第1、第2圧縮機構11a、21aおよびエジェクタ13のディフューザ部13dの昇圧作用によって冷媒を昇圧できるので、1つの圧縮機構にて冷媒を昇圧する場合に対して、第1、第2圧縮機構11a、21aの駆動動力を低減させてCOPを向上できる。
つまり、ディフューザ部13dの昇圧作用によって、第1圧縮機構11aの吸入圧力を上昇させることで、第1圧縮機構11aの駆動動力を低減できる。さらに、それぞれの第1、第2圧縮機構11a、21aにおける吸入圧力と吐出圧力との圧力差を縮小できるので、それぞれの第1、第2圧縮機構11a、21aの圧縮効率を向上できる。
この際、第1、第2圧縮機構11a、21aの冷媒吐出能力を第1、第2電動モータ11b、21bが独立に変化させることができるので、エジェクタ式冷凍サイクル10全体としてCOPを効果的に向上させることができる。
(C)いずれの運転モードにおいても、第1圧縮機構11aにアキュムレータ14の気相冷媒出口から飽和気相冷媒を吸入させることができるので、過熱度を有する気相冷媒を吸入させる場合に対して、第1圧縮機構11aにおいて冷媒を等エントロピ的に圧縮する際の圧縮仕事量を低減できる。これにより、より一層、COPを向上できる。
このように、高いCOPを発揮させながら、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができることは、高圧冷媒と低圧冷媒との圧力差が大きい冷凍サイクル装置、例えば、冷却運転モード時に庫内温度を極低温(例えば、−30℃〜−10℃程度)まで低下させ、加熱運転モード時に吸熱源としての外気が極低温となる環境で使用される冷温保存庫等に適用した際に、極めて有効である。
(第2実施形態)
図3、4により、本発明のエジェクタ式冷凍サイクル200を、庫内温度を低温または高温に保つ冷温保存庫に適用した例を説明する。本実施形態の冷温保存庫は、冷温保存切替可能な第1保存庫と低温保存のみが可能な第2保存庫(冷蔵庫)を有している。図3は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200の全体構成図である。
なお、このエジェクタ式冷凍サイクル200は、その前提となる第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル100に対して、構成機器の変更およびその接続態様の変更、すなわちサイクル構成を変更したものである。そこで、図3では、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付している。このことは、以下の図面においても同様である。
図3に示すように、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200では、第1実施形態に対して、アキュムレータ14を廃止している。そして、エジェクタ13のディフューザ部13d出口側と第1圧縮機11吸入口側との間に、ディフューザ部13dから流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器52を設けている。
この流出側蒸発器52は、その内部を通過する冷媒を、送風ファン52aにより循環送風される第2保存庫内空気と熱交換させて蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。送風ファン52aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
従って、本実施形態では、流出側蒸発器52にて冷媒に吸熱作用を発揮させることによって、運転モードによらず第2保存庫内空気の冷却を行い、利用側熱交換器51にて冷媒を放熱させること、あるいは、冷媒に吸熱作用を発揮させることによって、第1保存庫内空気の加熱あるいは冷却を行うようになっている。つまり、本実施形態では流出側蒸発器52を第2の利用側熱交換器として用いている。
さらに、本実施形態では、第2電気式四方弁32からエジェクタ13のノズル部13a入口側へ至る冷媒通路に、ノズル部13aへ流入する冷媒を減圧膨張させる高圧側減圧手段としての温度式膨張弁17、および、ノズル部13aへ流入する冷媒の流れを分岐する分岐部18を設けている。
温度式膨張弁17は、第1圧縮機11吸入口側の冷媒通路に配置された感温部(図示せず)を有しており、第1圧縮機11吸入冷媒の温度と圧力とに基づいて、第1圧縮機11吸入冷媒の過熱度を検出し、この過熱度が予め設定された所定値となるように機械的機構により弁開度(冷媒流量)を調整する可変絞り機構である。
分岐部18は、温度式膨張弁17出口側に接続されて、温度式膨張弁17から流出した中間圧冷媒の流れを分岐する機能を果たす。分岐部18は、3つの流入出口を有する三方継手で構成されており、流入出口のうち1つを冷媒流入口とし、2つを冷媒流出口としたものである。
このような三方継手は、管径の異なる配管を接合して構成してもよいし、金属ブロックや樹脂ブロックに通路径の異なる複数の冷媒通路を設けて構成してもよい。分岐部18の一方の冷媒流出口には、エジェクタ13のノズル部13a側が接続され、他方の冷媒流出口には、固定絞り15を介して、第1電気式四方弁31の一つの冷媒流入出口側が接続される。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器41との間および固定絞り15出口側と利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図3の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器51との間および固定絞り15出口側と室外熱交換器41との間を同時に接続する冷媒流路(図3の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、室外熱交換器41と温度式膨張弁17入口側との間および利用側熱交換器51と第2圧縮機21吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図3の実線矢印で示す回路)と、室外熱交換器41と第2圧縮機21吸入口側との間および利用側熱交換器51と温度式膨張弁17入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図3の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を図4のモリエル線図に基づいて説明する。なお、図4における冷媒の状態を示す符号は、図2における同様の冷媒の状態を示す符号と同一の符号を用いるとともに添字のみを変更している。このことは、以下の実施形態におけるモリエル線図においても同様である。
本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図3の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→固定絞り15→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
従って、第1圧縮機11(第1圧縮機構11a)にて圧縮された冷媒(図4のa4点)は、第1電気式四方弁31を介して、室外熱交換器41へ流入し、送風ファン41aから送風された送風空気(外気)と熱交換して放熱して凝縮する(a4点→b4点)。
室外熱交換器41から流出した冷媒は、第2電気式四方弁32を介して、温度式膨張弁17へ流入する。温度式膨張弁17へ流入した冷媒は、等エンタルピ的に減圧膨張して気液二相状態となる(b4点→b’4点)。この際、温度式膨張弁17の弁開度は、第1圧縮機11吸入側冷媒の過熱度(f4点)が予め定めた所定値となるように調整される。
温度式膨張弁17から流出した中間圧冷媒は、分岐部18へ流入し、エジェクタ13のノズル部13a側へ流入する冷媒流れとエジェクタ13の冷媒吸引口13b側へ流入する冷媒流れとに分流される。
ここで、本実施形態では、ノズル部13a側へ流入する冷媒流量Gnozと冷媒吸引口13b側へ流入する冷媒流量Geとの流量比Ge/Gnozが、サイクル全体として高いCOPを発揮できる最適流量比となるように、ノズル部13aおよび固定絞り15の流量特性(圧力損失特性)、並びに、分岐部18内の冷媒通路面積等が決定されている。
分岐部18からノズル部13a側へ流出した中間圧冷媒は、ノズル部13aで等エントロピ的に減圧膨張して噴射される(b’4点→c4点)。そして、第1実施形態と同様に、噴射冷媒の冷媒吸引作用により、冷媒吸引口13bから第2圧縮機21吐出冷媒が吸引され、混合部13cにて噴射冷媒と吸引冷媒が混合される(c4点→d4点、j4点→d4点)。
混合された冷媒は、ディフューザ部13dにて昇圧されて(d4点→e4点)、流出側蒸発器52へ流入する。流出側蒸発器52へ流入した冷媒は、送風ファン52aによって循環送風された第2保存庫内空気から吸熱して蒸発する(e4点→f4点)。これにより、第2保存庫内空気が冷却される。流出側蒸発器52から流出した冷媒は、第1圧縮機11に吸入され、再び圧縮される(f4点→a4点)。
一方、分岐部18から固定絞り15側へ流出した中間圧冷媒は、固定絞り15にてさらに等エンタルピ的に減圧膨張されて、その圧力を低下させる(b’4点→h4点)。固定絞り15にて減圧膨張された冷媒は、第1電気式四方弁31を介して、利用側熱交換器51へ流入し、送風ファン51aにより循環送風された第1保存庫内空気から吸熱して蒸発する(h4点→i4点)。これにより、第1保存庫内空気が冷却される。
利用側熱交換器51から流出した冷媒は、第2電気式四方弁32を介して、第2圧縮機21に吸入され、圧縮される(i4点→j4点)。さらに、第2圧縮機21から吐出された冷媒は、冷媒吸引口13bからエジェクタ13内へ吸引される(j4点→d4点)。その他の作動は、第1実施形態と同様である。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図1の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、室外熱交換器41および利用側熱交換器51が、それぞれ冷却運転モードにおける利用側熱交換器51および室外熱交換器41に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図4のモリエル線図に示すように変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200は、冷却運転モードでは、室外熱交換器41を放熱器として機能させ、利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。さらに、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
また、加熱運転モードでは、室外熱交換器41を蒸発器として機能させ、利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。さらに、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
この際、分岐部18において、流量比Ge/Gnozが最適流量比となるように、冷媒の流れを分流しているので、いずれの運転モードにおいても流出側蒸発器52、並びに、室外熱交換器41および利用側熱交換器51のうち蒸発器として機能する熱交換器の双方へ適切な流量の冷媒を供給して、高いCOPを発揮させながらサイクルを運転することができる。
さらに、流出側蒸発器52の冷媒蒸発圧力は、第2圧縮機21およびディフューザ部13dで昇圧した後の圧力となり、一方、室外熱交換器41および利用側熱交換器51のうち蒸発器として機能する熱交換器の冷媒蒸発圧力は固定絞り15での減圧直後の圧力となる。
従って、流出側蒸発器52の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)よりも室外熱交換器41および利用側熱交換器51のうち蒸発器として機能する熱交換器の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を十分に低くすることができる。その結果、冷却運転モード時に、例えば、第2保存庫を、庫内温度を0℃〜10℃程度とする冷蔵庫として用い、第1保存庫を、庫内温度を−30℃〜−10℃程度まで冷却する冷凍庫として用いることができる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200では、第1実施形態の(A)、(B)と同様に、いずれの運転モードにおいても、高いCOPを発揮させながら、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができだけでなく、以下のような優れた効果を得ることもできる。
(D)本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200では、いずれの運転モードにおいても、上述の如く、蒸発器として機能する熱交換器を通過する冷媒の流れが、第1圧縮機11を起点および終点とする環状となるので、冷媒に第1、第2圧縮機11、21の潤滑用のオイル(冷凍機油)を混入させても、このオイルが室外熱交換器41、利用側熱交換器51および流出側蒸発器52内等に滞留してしまうことを回避できる。
(E)高圧側減圧手段として可変絞り機構である温度式膨張弁17を採用しているので、サイクルの負荷変動に応じて、エジェクタ13のノズル部13aへ流入させる冷媒流量を変化させることができる。その結果、負荷変動が生じても、高いCOPを発揮させながら安定してサイクルを作動させることができる。
(F)温度式膨張弁17にて減圧膨張された冷媒(図4のb’4点)が気液二相状態となるので、エジェクタ13のノズル部13aへ気液二相状態の冷媒を流入させることができる。
従って、ノズル部13aへ液相冷媒を流入させる場合に対して、ノズル部13aにおける冷媒の沸騰を促進させることができ、ノズル効率を向上させることができる。その結果、回収エネルギ量を増加させて、ディフューザ部13dにおける昇圧量を増加させることができるので、より一層、COPを向上できる。
さらに、ノズル部13aへ液相冷媒を流入させる場合に対して、ノズル部13aの冷媒通路面積を拡大することができるので、ノズル部13aの加工が容易となる。その結果、エジェクタ13の製造コストを低減して、エジェクタ式冷凍サイクル10全体としての製造コストを低減できる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200に対して、図5の全体構成図に示すように、流出側蒸発器52を廃止して、固定絞り15にて減圧膨張された冷媒を蒸発させる吸引側蒸発器53を設けるとともに、各構成要素の接続態様を変更したものである。
吸引側蒸発器53は、その内部を通過する冷媒を、送風ファン53aにより循環送風される第2保存庫内空気と熱交換させて蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。送風ファン53aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
従って、本実施形態では、吸引側蒸発器53にて冷媒に吸熱作用を発揮させることによって、運転モードによらず第2保存庫内空気の冷却を行い、利用側熱交換器51にて冷媒を放熱させること、あるいは、冷媒に吸熱作用を発揮させることによって、第1保存庫内空気の加熱あるいは冷却を行うようになっている。つまり、本実施形態では流出側蒸発器52を第2の利用側熱交換器として用いている。
さらに、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器41との間およびエジェクタ13のディフューザ部13d出口側と利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図5の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器51との間およびディフューザ部13d出口側と室外熱交換器41との間を同時に接続する冷媒流路(図5の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、室外熱交換器41と温度式膨張弁17入口側との間および利用側熱交換器51と第1圧縮機11吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図5の実線矢印で示す回路)と、室外熱交換器41と第1圧縮機11吸入口側との間および利用側熱交換器51と温度式膨張弁17入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図5の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。まず、本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図5の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→固定絞り15→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の冷却運転モードでは、室外熱交換器41、利用側熱交換器51および吸引側蒸発器53が、それぞれ第2実施形態の冷却運転モードにおける室外熱交換器41、流出側蒸発器52および利用側熱交換器51に対応する構成となる。
その他の作動は、第2実施形態と同様である。従って、本実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態は、第2実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図4のモリエル線図に示すように変化する。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図5の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→固定絞り15→吸引側熱交換器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、室外熱交換器41および利用側熱交換器51が、それぞれ冷却運転モードにおける利用側熱交換器51および室外熱交換器41に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200は、冷却運転モードでは、室外熱交換器41を放熱器として機能させ、利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。さらに、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
また、加熱運転モードでは、室外熱交換器41を蒸発器として機能させ、利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。さらに、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
さらに、本実施形態では、室外熱交換器41および利用側熱交換器51のうち蒸発器として機能する熱交換器の冷媒蒸発圧力は、第2圧縮機21およびディフューザ部13dで昇圧した後の圧力となり、一方、吸引側蒸発器53の冷媒蒸発圧力は固定絞り15での減圧直後の圧力となる。
従って、室外熱交換器41および利用側熱交換器51のうち蒸発器として機能する熱交換器の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)よりも吸引側蒸発器53の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を十分に低くすることができる。その結果、冷却運転モード時に、例えば、第1保存庫を、庫内温度を0℃〜10℃程度とする冷蔵庫として用い、第2保存庫を、庫内温度を−30℃〜−10℃程度まで冷却する冷凍庫として用いることができる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200によれば、第1実施形態の(A)、(B)と同様の効果を得ることができ、いずれの運転モードにおいても、高いCOPを発揮させながら、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができる。さらに第2実施形態の(D)〜(F)と同様の効果を得ることもできる。
(第4実施形態)
図6、7により、本発明のエジェクタ式冷凍サイクル300を、第1実施形態と同様の冷温保存庫に適用した例を説明する。図6は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル300の全体構成図である。
図6に示すように、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル300では、第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル100に対して、第2実施形態と同様の分岐部18および温度式膨張弁17を設け、さらに、内部熱交換器19を追加している。
より具体的には、本実施形態の分岐部18の一方の冷媒流出口には、温度式膨張弁17を介して、エジェクタ13のノズル部13a側が接続され、他方の冷媒流出口には、固定絞り15を介して、第2電気式四方弁32の一つの冷媒流入出口側が接続されている。つまり、本実施形態の温度式膨張弁17は、分岐部18からノズル部13a入口側へ至る冷媒通路に配置されている。
さらに、本実施形態の温度式膨張弁17は、第2圧縮機21吸入冷媒の過熱度が予め設定された所定値となるように弁開度を調整する。また、分岐部18から固定絞り15へ至る冷媒通路には、内部熱交換器19の高圧側冷媒流路19aが配置されている。
内部熱交換器19は、高圧側冷媒流路19aを通過する分岐部18にて分岐された他方の冷媒と低圧側冷媒流路19bを通過する第2圧縮機21吸入冷媒との間で熱交換を行うものである。
この内部熱交換器19の具体的構成としては、高圧側冷媒流路19aを形成する外側管の内側に低圧側冷媒流路19bを形成する内側管を配置する二重管方式の熱交換器構成を採用している。もちろん、高圧側冷媒流路19aを内側管として、低圧側冷媒流路19bを外側管としてもよい。さらに、高圧側冷媒流路19aと低圧側冷媒流路19bとを形成する冷媒配管同士をろう付け接合して熱交換させる構成等を採用してもよい。
さらに、本実施形態のアキュムレータ14には、液相冷媒出口が設けられていない。従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器41との間および固定絞り15出口側と利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図6の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器51との間および固定絞り15出口側と室外熱交換器41との間を同時に接続する冷媒流路(図6の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、室外熱交換器41と分岐部18入口側との間および利用側熱交換器51と内部熱交換器19の低圧側冷媒流路19b入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図6の実線矢印で示す回路)と、室外熱交換器41と内部熱交換器19の低圧側冷媒流路19b入口側との間および利用側熱交換器51と分岐部18入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図6の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を図7のモリエル線図に基づいて説明する。本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図6の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→分岐部18→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→アキュムレータ14→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→内部熱交換器19の高圧側冷媒流路19a→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→内部熱交換器19の低圧側冷媒流路19b→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→アキュムレータ14→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
従って、第1圧縮機11(第1圧縮機構11a)にて圧縮された冷媒(図7のa7点)は、第1電気式四方弁31を介して、室外熱交換器41へ流入し、送風ファン41aから送風された送風空気(外気)と熱交換して放熱して凝縮する(a7点→b7点)。
室外熱交換器41から流出した冷媒は、第2電気式四方弁32を介して、分岐部18へ流入して、エジェクタ13のノズル部13a側へ流入する冷媒流れとエジェクタ13の冷媒吸引口13b側へ流入する冷媒流れとに分流される。なお、本実施形態においても、第2実施形態と同様に、流量比Ge/Gnozが、最適流量比となるように、ノズル部13aおよび固定絞り15の流量特性(圧力損失特性)等が決定されている。
分岐部18からエジェクタ13のノズル部13a側へ流入した冷媒は、温度式膨張弁17にて等エンタルピ的に減圧膨張して気液二相状態の中間圧冷媒となる(b7点→b’7点)。この際、温度式膨張弁17の弁開度は、第2圧縮機21吸入口側の冷媒の過熱度(i7点)が予め定めた所定値となるように調整される。
温度式膨張弁17から流出した中間圧冷媒は、エジェクタ13のノズル部13aへ流入して、等エントロピ的に減圧膨張して噴射される(b’7点→c7点)。これにより、冷媒吸引口13bから第2圧縮機21吐出冷媒が吸引され、混合部13cにて噴射冷媒と吸引冷媒が混合される(c7点→d7点、j7点→d7点)。
混合部13cにて混合された冷媒は、ディフューザ部13dにて昇圧され(d7点→e7点)、アキュムレータ14にて気液分離される(e7点→f7点)。アキュムレータ14の気相冷媒出口から流出した冷媒は、第1圧縮機11に吸入され、再び圧縮される(f7点→a7点)。
一方、分岐部18から内部熱交換器19の高圧側冷媒流路19aへ流入した高圧冷媒は、低圧側冷媒流路19bを流通する第2圧縮機21吸入冷媒と熱交換して、そのエンタルピをさらに低下させる(b7点→b”7点)。また、第2圧縮機21吸入冷媒のエンタルピが増加する(i7点→i’7点)。
内部熱交換器19の高圧側冷媒流路19aから流出した冷媒は、固定絞り15にてさらに等エンタルピ的に減圧膨張されて、その圧力を低下させる(b”7点→h7点)。以降の作動は、第2実施形態と同様である。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図6の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→分岐部18→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→アキュムレータ14→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→内部熱交換器19の高圧側冷媒流路19a→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→内部熱交換器19の低圧側冷媒流路19b→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→アキュムレータ14→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、室外熱交換器41および利用側熱交換器51が、それぞれ冷却運転モードにおける利用側熱交換器51および室外熱交換器41に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図7のモリエル線図に示すように変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル300は、冷却運転モードでは、室外熱交換器41を放熱器として機能させ、利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて庫内空気を冷却できる。また、加熱運転モードでは、室外熱交換器41を蒸発器として機能させ、利用側熱交換器51を放熱器として機能させて庫内空気を加熱できる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル300では、第1実施形態の(A)、(B)と同様に、いずれの運転モードにおいても、高いCOPを発揮させながら、エジェクタ式冷凍サイクルを安定して作動させることができるとともに、第2実施形態の(D)〜(F)と同様の効果を得ることもできる。
さらに、本実施形態では、いずれの運転モードにおいても、内部熱交換器19の作用によって、室外熱交換器41および利用側熱交換器51のうち蒸発器として作用する熱交換器の入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差を拡大させて冷凍能力を増大させることができる。従って、より一層、COPを向上できる。
さらに、本実施形態では、いずれの運転モードにおいても、内部熱交換器19において、分岐部18から固定絞り19入口側へ至る冷媒通路を流通する高圧冷媒と第2圧縮機構21aへ吸入される低圧冷媒とを熱交換させているので、分岐部18からノズル部13aへ流入する冷媒のエンタルピを不必要に減少させない。
これにより、更なるCOP向上効果を得ることができる。その理由は、ノズル部13aへ流入する冷媒のエンタルピを不必要に減少させないことで、ノズル部13aにおける回収エネルギ量を増大できるからである。
このことをより詳細に説明すると、ノズル部13aへ流入する冷媒のエンタルピが増加するに伴って、等エントロピ線の傾きが緩やかになる。そのため、ノズル部13aにて、同じ圧力分だけ等エントロピ膨張させた場合、ノズル部13a入口側冷媒のエンタルピが高いほど、ノズル部13a入口側冷媒のエンタルピとノズル部13a出口側冷媒のエンタルピとの差(回収エネルギ量)が大きくなる。
従って、ノズル部13aへ流入する冷媒のエンタルピが増加するに伴って、ノズル部13aにおける回収エネルギ量が増大する。そして、この回収エネルギ量の増大に伴って、ディフューザ部13dにおける昇圧量を増大させることができ、更なるCOP向上効果を得ることができる。
(第5実施形態)
図8、9により、本発明のエジェクタ式冷凍サイクル400を、第2実施形態と同様の冷温保存庫に適用した例を説明する。図8は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル400の全体構成図である。
図8に示すように、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル400では、第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200に対して、分岐部18を廃止して、エジェクタ13のディフューザ部13dから流出した冷媒の流れを分岐する分岐部28を設けるとともに、第2実施形態と同様の流出側蒸発器52を設けている。
分岐部28の基本的構成は、第2実施形態の分岐部18と同様である。この分岐部28の一方の冷媒流出口28bには、流出側蒸発器52入口側が接続され、他方の冷媒流出口28cには、固定絞り15を介して、第1電気式四方弁31の一つの冷媒流入出口側が接続されている。
さらに、分岐部28は、一方の冷媒流出口28bから流出側蒸発器52側へ流出する冷媒の流れ方向、および、他方の冷媒流出口28cから固定絞り15側へ流出する冷媒の流れ方向が、ディフューザ部13d出口側から冷媒流入口28aへ流入する冷媒の流れ方向に対して、対象方向に向くとともに鋭角に交わるように略Y字型に形成されている。
従って、分岐部28へ流入した冷媒は、その流れが分岐される際に、不必要に流速を低下させることなく分岐部28から流出していく。これにより、分岐部28においてエジェクタ13から流出した冷媒の流速(動圧)が維持される。もちろん、分岐部28はこれに限定されることなく、略T字型等に形成してもよい。
また、本実施形態の温度式膨張弁17は、第2電気式四方弁32からノズル部13a入口側へ至る冷媒通路に配置されて、第1圧縮機11吸入冷媒の過熱度が予め設定された所定値となるように弁開度を調整する。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器41との間および固定絞り15出口側と利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図8の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器51との間および固定絞り15出口側と室外熱交換器41との間を同時に接続する冷媒流路(図8の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、室外熱交換器41と温度式膨張弁17入口側との間および利用側熱交換器51と第2圧縮機21吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図8の実線矢印で示す回路)と、室外熱交換器41と第2圧縮機21吸入口側との間および利用側熱交換器51と温度式膨張弁17入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図8の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を図9のモリエル線図に基づいて説明する。本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図8の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→分岐部28→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部28→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→分岐部28の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
従って、第1圧縮機11(第1圧縮機構11a)にて圧縮された冷媒(図9のa9点)は、第1電気式四方弁31を介して、室外熱交換器41へ流入し、送風ファン41aから送風された送風空気(外気)と熱交換して放熱して凝縮する(a9点→b9点)。
室外熱交換器41から流出した冷媒は、第2電気式四方弁32を介して、温度式膨張弁17へ流入する。温度式膨張弁17へ流入した冷媒は、等エンタルピ的に減圧膨張して気液二相状態の中間圧冷媒となる(b9点→b’9点)。この際、温度式膨張弁17の弁開度は、第1圧縮機11吸入口側冷媒の過熱度(f9点)が予め定めた所定値となるように調整される。
温度式膨張弁17から流出した中間圧冷媒は、ノズル部13aで等エントロピ的に減圧膨張して噴射される(b’9点→c9点)。そして、この噴射冷媒の冷媒吸引作用により、冷媒吸引口13bから第2圧縮機21吐出冷媒が吸引され、混合部13cにて噴射冷媒と吸引冷媒が混合される(c9点→d9点、j9点→d9点)。
混合部13cにて混合された冷媒は、ディフューザ部13dにて昇圧されて(d9点→e9点)、分岐部28へ流入する。分岐部28へ流入した冷媒は、流出側蒸発器52側へ流入する冷媒流れと固定絞り15側へ流入する冷媒流れとに分流される。
ここで、本実施形態では、分岐部28の冷媒流出口28b側の冷媒通路面積を、冷媒流出口28c側の冷媒通路面積よりも大きく設定することにより、流出側蒸発器52側へ流入する冷媒流量G1が固定絞り19側5流入する冷媒流量G2よりも多くなるようにしている。
分岐部28から流出側蒸発器52へ流入した冷媒は、送風ファン52aによって循環送風された第2保存庫内空気から吸熱して蒸発する(e9点→f9点)。これにより、第2保存庫内空気が冷却される。そして、流出側蒸発器52から流出した冷媒は、第1圧縮機11に吸入され、再び圧縮される(f9点→a9点)。
一方、分岐部28から固定絞り15へ流入した冷媒は、さらに等エンタルピ的に減圧膨張されて、その圧力を低下させる(e9点→h2点)。固定絞り15にて減圧膨張された冷媒は、第1電気式四方弁31を介して、利用側熱交換器51へ流入し、送風ファン51aにより循環送風される第1保存庫内空気から吸熱して蒸発する(h9点→i9点)。これにより、第1保存庫内空気が冷却される。
そして、利用側熱交換器51から吸引側蒸発器16から流出した冷媒は、第2電気式四方弁32を介して、第2圧縮機21に吸入され、圧縮される(i9点→j9点)。さらに、第2圧縮機21から吐出された冷媒は、前述の如く、冷媒吸引口13bからエジェクタ13内へ吸引される(j9点→d9点)。その他の作動は、第1実施形態と同様である。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図8の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→分岐部28→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部28(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→分岐部28の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、室外熱交換器41および利用側熱交換器51が、それぞれ冷却運転モードにおける利用側熱交換器51および室外熱交換器41に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図9のモリエル線図に示すように変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル400は、冷却運転モードでは、室外熱交換器41を放熱器として機能させ、利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。さらに、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
また、加熱運転モードでは、室外熱交換器41を蒸発器として機能させ、利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。さらに、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
この際、分岐部28にて、分岐部28から流出側蒸発器52側へ流入する冷媒流量G1が、分岐部28から固定絞り15側へ流入する冷媒流量G2よりも多くなるようにしているので、室外熱交換器41および利用側熱交換器51のうち放熱器として機能する熱交換器にてより多くの冷媒を放熱させることができる。これにより、サイクル全体として冷媒の吸熱量、すなわちサイクルの冷凍能力を拡大することができる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル400では、第1実施形態の(A)、(B)、第2実施形態の(E)、(F)と同様の効果を得ることもできるとともに、第2実施形態と同様に、冷却運転モード時に、例えば、第2保存庫を、庫内温度を0℃〜10℃程度とする冷蔵庫として用い、第1保存庫を、庫内温度を−30℃〜−10℃程度まで冷却する冷凍庫として用いることができる。
(第6実施形態)
本実施形態では、第5実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル400に対して、図10の全体構成図に示すように、流出側蒸発器52を廃止して、第3実施形態と同様の固定絞り15にて減圧膨張された冷媒を蒸発させる吸引側蒸発器53を設けるとともに、各構成要素の接続態様を変更したものである。
さらに、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器41との間および分岐部28の冷媒流出口28b側と利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図10の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器51との間および分岐部28の冷媒流出口28b側と室外熱交換器41との間を同時に接続する冷媒流路(図10の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、室外熱交換器41と温度式膨張弁17入口側との間および利用側熱交換器51と第1圧縮機11吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図10の実線矢印で示す回路)と、室外熱交換器41と第1圧縮機11吸入口側との間および利用側熱交換器51と温度式膨張弁17入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図10の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。まず、本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図5の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→分岐部28(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部28→固定絞り15→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→分岐部28の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の冷却運転モードでは、室外熱交換器41、利用側熱交換器51および吸引側蒸発器53が、それぞれ第5実施形態の冷却運転モードにおける室外熱交換器41、流出側蒸発器52および利用側熱交換器51に対応する構成となる。
その他の作動は、第5実施形態と同様である。従って、本実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態は、第5実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図9のモリエル線図に示すように変化する。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図10の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→分岐部28(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部28→固定絞り15→吸引側熱交換器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→分岐部28の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、室外熱交換器41および利用側熱交換器51が、それぞれ冷却運転モードにおける利用側熱交換器51および室外熱交換器41に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル400は、冷却運転モードでは、室外熱交換器41を放熱器として機能させ、利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。さらに、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
また、加熱運転モードでは、室外熱交換器41を蒸発器として機能させ、利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。さらに、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
さらに、本実施形態では、室外熱交換器41および利用側熱交換器51のうち蒸発器として機能する熱交換器の冷媒蒸発圧力は、第2圧縮機21およびディフューザ部13dで昇圧した後の圧力となり、一方、吸引側蒸発器53の冷媒蒸発圧力は固定絞り15での減圧直後の圧力となる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル400では、第5実施形態と同様の効果を得ることもできるとともに、第3実施形態と同様に、冷却運転モード時に、例えば、第1保存庫を、庫内温度を0℃〜10℃程度とする冷蔵庫として用い、第2保存庫を、庫内温度を−30℃〜−10℃程度まで冷却する冷凍庫として用いることができる。
(第7実施形態)
図11、12により、本発明のエジェクタ式冷凍サイクル500を、第2実施形態と同様の冷温保存庫に適用した例を説明する。図11は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル500の全体構成図である。
図11に示すように、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル500では、第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200に対して、第5実施形態と同様の分岐部28を設けている。従って、エジェクタ式冷凍サイクル500には、分岐部18と分岐部28との2つの分岐部が設けられている。そこで、以下の説明では、これらの2つの分岐部18、28の相違を明確にするために、それぞれ第1分岐部18、第2分岐部28と記載する。
また、エジェクタ式冷凍サイクル500では、第1分岐部18の一方の冷媒流出口に、第2実施形態と同様の温度式膨張弁17を介して、エジェクタ13のノズル部13aが接続され、他方の冷媒流出口には、第1吸引側減圧手段としての第1電気式膨張弁15aを介して、合流部20の一方の冷媒流入口20bが接続されている。
さらに、第2分岐部28の一方の冷媒流出口28bには、流出側蒸発器52入口側が接続され、他方の冷媒流出口28cには、第2吸引側減圧手段としての第2電気式膨張弁15bを介して、合流部20の他方の冷媒流入口20cが接続されている。
第1、第2電気式膨張弁15a、15bは、それぞれ、絞り開度を変更可能に構成された弁体と、この弁体の絞り開度を変化させるステッピングモータからなる電動アクチュエータとを有して構成されている。さらに、第1、第2電気式膨張弁15a、15bは、その絞り開度を全閉とすることができる。また、第1、第2電気式膨張弁15a、15bは、それぞれ制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
合流部20は、第1、第2電気式膨張弁15a、15bのそれぞれから流出した冷媒の流れを合流させるもので、その基本的構成は、第2分岐部28と同様である。つまり、合流部20では、3つの流入出口20a〜20cのうち2つを冷媒流入口20b、20cとし、1つを冷媒流出口20aとしている。
より具体的には、本実施形態の合流部20では、第1電気式膨張弁15aから一方の冷媒流入口20bへ流入する冷媒の流れ方向、および、第2電気式膨張弁15bから他方の冷媒流入口20cへ流入する冷媒の流れ方向が、冷媒流出口20aから流出する冷媒の流れ方向に対して、対象方向に向くとともに鋭角に交わるように略Y字型に形成されている。
これにより、合流部20へ流入した冷媒は、その流れが合流される際に、不必要に流速を低下させることなく合流部20から流出していく。これにより、合流部20において第1、第2電気式膨張弁15a、15bから流出した冷媒の流速(動圧)が維持される。なお、合流部20の冷媒流出口20aには、第1電気式四方弁31の1つの冷媒流入出口が接続されている。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器41との間および合流部20の冷媒流出口20aと利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図11の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器51との間および合流部20の冷媒流出口20aと室外熱交換器41との間を同時に接続する冷媒流路(図11の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、室外熱交換器41と第1分岐部18入口側との間および利用側熱交換器51と第2圧縮機21吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図11の実線矢印で示す回路)と、室外熱交換器41と第2圧縮機21吸入口側との間および利用側熱交換器51と第1分岐部18入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図11の破線矢印で示す回路)とを切り替える。その他の構成は、第2実施形態と同様である。
次に、上記構成における本実施形態の作動を図12のモリエル線図に基づいて説明する。本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル500では、制御装置が第1、第2電気式膨張弁15a、15bを、絞り状態あるいは全閉状態に制御することによって、以下の3種類のサイクル構成を実現することができる。
制御装置が第1電気式膨張弁15aを全閉状態とし、第2電気式膨張弁15bを絞り状態とした場合は、第2分岐部28のみで冷媒の流れを分岐するサイクル構成を実現できる(以下、このサイクル構成を低圧分岐サイクルという)。この低圧分岐サイクルでの作動は第5実施形態と同様である。従って、低圧分岐サイクルでは、第5実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
制御装置が第1電気式膨張弁15aを絞り状態とし、第2電気式膨張弁15bを全閉状態とした場合は、第1分岐部18のみで冷媒の流れを分岐するサイクル構成を実現できる(以下、このサイクル構成を高圧分岐サイクルという)。この高圧分岐サイクルでの作動は第2実施形態と同様である。従って、高圧分岐サイクルでは、第2実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
制御装置が第1、第2電気式膨張弁15a、15bの双方を絞り状態とした場合は、第1分岐部18および第2分岐部28で同時に冷媒の流れを分岐するサイクル構成を実現できる(以下、このサイクル構成を同時分岐サイクルという)。この同時分岐サイクルでの作動については、後述する。
また、上記の各サイクルは、サイクルに要求される冷凍能力あるいは外気温に基づいて切り替えられる。本実施形態では、通常の冷凍能力が要求される通常負荷時には、低圧分岐サイクルに切り替え、通常負荷時よりも高い冷凍能力を必要とし、サイクル内を循環する冷媒流量が通常負荷時よりも増加する高負荷時には、高圧分岐サイクルに切り替える。
さらに、通常負荷時よりも冷凍能力を必要とせず、サイクル内を循環する冷媒流量が通常負荷時よりも低下する低負荷時、あるいは、外気温が予め定めた基準温度よりも低下して、サイクルの高低圧差が所定の圧力差よりも小さくなった時に同時分岐サイクルに切り替えるようにしている。
次に、同時分岐モードにおける作動を図12のモリエル線図に基づいて説明する。まず、同時分岐サイクルにおける冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、第1、第2温度式膨張弁15a、15b、送風ファン41a、51a、52aを作動させる。この際、第1、第2温度式膨張弁15a、15bの絞り開度は、予め定めた所定開度に決定される。さらに、制御装置が、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図11の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→第2分岐部28→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環する冷媒回路が構成される。
さらに、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→第1電気式膨張弁15aの順に流れた冷媒と第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→第2分岐部28→第2電気式膨張弁15bの順に流れた冷媒が合流部20にて合流して、合流部20(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→第2分岐部28→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環する冷媒回路が構成される。
従って、室外熱交換器41から流出した冷媒の流れは、第2実施形態と同様に、第2電気式四方弁32を介して、第1分岐部18(図12のb12点)にて、温度式膨張弁17側へ流入する冷媒流れと第1電気式膨張弁15a側へ流入する冷媒流れとに分流される。
第1分岐部18から温度式膨張弁17へ流入した冷媒は、等エンタルピ的に減圧膨張されて、エジェクタ13のノズル部13aへ流入する(b12点→b’12点)。ノズル部13aへ流入した冷媒は、ノズル部13a→ディフューザ部13cの順に流れる(b’12点→c12点→d12点→e12点)。
一方、第1分岐部18から第1電気式膨張弁15a側へ流入した冷媒は、第1電気式膨張弁15aにてさらに等エンタルピ的に減圧膨張されて、その圧力を低下させる(b12点→hα12点)。
ディフューザ部13cから流出した冷媒は、第2分岐部28にて、流出側蒸発器52側へ流入する冷媒流れと第2温度式膨張弁15b側へ流入する冷媒流れとに分流される。第2分岐部28から流出側蒸発器52へ流入した冷媒は、送風ファン52aによって循環送風された第2保存庫内空気から吸熱して蒸発する(e12点→f12点)。これにより、第2保存庫内空気が冷却される。流出側蒸発器52から流出した冷媒は、第1圧縮機11に吸入され、再び圧縮される(f12点→a12点)。
一方、第2分岐部28から第2温度式膨張弁15bへ流入した冷媒は、さらに等エンタルピ的に減圧膨張されて、その圧力を低下させる(e12点→hβ12点)。そして、第2温度式膨張弁15bにて減圧膨張された冷媒は、合流部20にて、第1温度式膨張弁15aにて減圧された冷媒と合流する(hβ12点→hγ12点およびhβ12点→hγ12点)。
合流部20から流出した冷媒は、第1電気式四方弁31を介して、利用側熱交換器51へ流入して、送風ファン51aにより循環送風される第1保存庫内空気から吸熱して蒸発する(hγ12点→i12点)。これにより、第1保存庫内空気が冷却される。その他の作動は、第2、第5実施形態と同様である。
次に、同時分岐サイクルにおける暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、第1、第2温度式膨張弁15a、15b、送風ファン41a、51a、52aを作動させる。この際、第1、第2温度式膨張弁15a、15bの絞り開度は、予め定めた所定開度に決定される。さらに、制御装置が、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図11の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→第2分岐部28→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環する冷媒回路が構成される。
さらに、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→第1電気式膨張弁15aの順に流れた冷媒と第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→第2分岐部28→第2電気式膨張弁15bの順に流れた冷媒が合流部20にて合流して、合流部20(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→第2分岐部28→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環する冷媒回路が構成される。
つまり、本実施形態の同時分岐サイクルにおける加熱運転モードでは、室外熱交換器41および利用側熱交換器51が、それぞれ同時分岐サイクルにおける冷却運転モードの利用側熱交換器51および室外熱交換器41に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図12のモリエル線図に示すように変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル500は、同時分岐サイクルにおける冷却運転モードでは、室外熱交換器41を放熱器として機能させ、利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。さらに、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
また、同時分岐サイクルにおける加熱運転モードでは、室外熱交換器41を蒸発器として機能させ、利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。さらに、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
さらに、同時分岐サイクルでは、第1温度式膨張弁15aおよび第2温度式膨張弁15bの双方から流出した冷媒を室外熱交換器41および利用側熱交換器51のうち蒸発器として機能する熱交換器へ供給するサイクル構成を実現できる。
これにより、第1温度式膨張弁15aおよび第2温度式膨張弁15bのうちいずれか一方から流出した冷媒を蒸発器として機能する熱交換器へ供給するサイクル構成に対して、蒸発器として機能する熱交換器へ供給される冷媒流量を増加させ易くなる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル500では、同時分岐サイクルのいずれの運転モードにおいても、第1実施形態の(A)、(B)、第2実施形態の(D)〜(F)と同様の効果を得ることもできるとともに、第2実施形態と同様に、冷却運転モード時に、例えば、第2保存庫を、庫内温度を0℃〜10℃程度とする冷蔵庫として用い、第1保存庫を、庫内温度を−30℃〜−10℃程度まで冷却する冷凍庫として用いることができる。
(第8実施形態)
本実施形態では、第7実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル500に対して、図13の全体構成図に示すように、流出側蒸発器52を廃止して、第2温度式膨張弁15bにて減圧膨張された冷媒を蒸発させる第3実施形態と同様の吸引側蒸発器53を設けるとともに、各構成要素の接続態様を変更したものである。
さらに、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器41との間および第2分岐部28の冷媒流出口28bと利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図13の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器51との間および第2分岐部28の冷媒流出口28bと室外熱交換器41との間を同時に接続する冷媒流路(図13の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、室外熱交換器41と第1分岐部18の冷媒流入口との間および利用側熱交換器51と第1圧縮機11吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図13の実線矢印で示す回路)と、室外熱交換器41と第1圧縮機11吸入口側との間および利用側熱交換器51と第1分岐部18の冷媒流入口との間を同時に接続する冷媒流路(図13の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル500においても、制御装置が第1電気式膨張弁15aを全閉状態とし、第2電気式膨張弁15bを絞り状態とした場合は、第2分岐部28のみで冷媒の流れを分岐する低圧分岐サイクルで作動する。この低圧分岐サイクルの作動は第6実施形態と同様であり、第6実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
また、制御装置が第1電気式膨張弁15aを絞り状態とし、第2電気式膨張弁15bを全閉状態とした場合は、第1分岐部18のみで冷媒の流れを分岐する高圧分岐サイクルで作動する。この高圧分岐サイクルの作動は第3実施形態と同様である。従って、高圧分岐サイクルでは、第3実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
さらに、制御装置が第1、第2電気式膨張弁15a、15bの双方を絞り状態とした場合は、第1分岐部18および第2分岐部28で同時に冷媒の流れを分岐する同時分岐サイクルで作動する。
この同時分岐サイクルにおける冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図13の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→第2分岐部28(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環する冷媒回路が構成される。
さらに、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→第1電気式膨張弁15aの順に流れた冷媒と第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→第2分岐部28→第2電気式膨張弁15bの順に流れた冷媒が合流部20にて合流して、合流部20→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→第2分岐部28(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環する冷媒回路が構成される。
つまり、本実施形態の同時分岐サイクルにおける冷却運転モードでは、室外熱交換器41、利用側熱交換器51および吸引側蒸発器53が、それぞれ第7実施形態の同時分岐サイクルにおける冷却運転モードにおける室外熱交換器41、流出側蒸発器52および利用側熱交換器51に対応する構成となる。
その他の作動は、第7実施形態と同様である。従って、本実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態は、第7実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図12のモリエル線図に示すように変化する。
次に、同時分岐サイクルにおける暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図13の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→第2分岐部28(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環する冷媒回路が構成される。
さらに、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→第1電気式膨張弁15aの順に流れた冷媒と第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1分岐部18→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→第2分岐部28→第2電気式膨張弁15bの順に流れた冷媒が合流部20にて合流して、合流部20→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→第2分岐部28(→第1電気式四方弁31)→室外熱交換器41(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環する冷媒回路が構成される。
つまり、本実施形態の同時分岐サイクルにおける加熱運転モードでは、室外熱交換器41および利用側熱交換器51が、それぞれ同時分岐サイクルにおける冷却運転モードの利用側熱交換器51および室外熱交換器41に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル500は、同時分岐サイクルにおける冷却運転モードでは、室外熱交換器41を放熱器として機能させ、利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。さらに、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
また、同時分岐サイクルにおける加熱運転モードでは、室外熱交換器41を蒸発器として機能させ、利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。さらに、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル500では、同時分岐サイクルにおいても、第7実施形態と同様の効果を得ることもできるとともに、第3実施形態と同様に、冷却運転モード時に、例えば、第1保存庫を、庫内温度を0℃〜10℃程度とする冷蔵庫として用い、第2保存庫を、庫内温度を−30℃〜−10℃程度まで冷却する冷凍庫として用いることができる。
(第9実施形態)
図14、15により、本発明のエジェクタ式冷凍サイクル600を、庫内温度を低温または高温に保つ冷温保存庫に適用した例を説明する。本実施形態の冷温保存庫は、冷温保存切替可能な第1、3保存庫と低温保存のみが可能な第2保存庫を有している。図14は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル600の全体構成図である。
図14に示すように、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル600では、第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200に対して、温度式膨張弁17を廃止するとともに、第2利用側熱交換器54を追加して、各構成要素の接続態様を変更している。
従って、エジェクタ式冷凍サイクル600には、2つの利用側熱交換器が設けられている。そこで、以下の説明では、2つの利用側熱交換器の相違を明確にするために、利用側熱交換器51を第1利用側熱交換器51と記載する。
第2利用側熱交換器54は、その内部を通過する冷媒を、送風ファン54aにより循環送風される第3保存庫内空気と熱交換させるものである。送風ファン54aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。また、第2利用側熱交換器54の冷媒流入出口は、それぞれ第1、第2電気式四方弁31、32の1つの冷媒流入出口に接続されている。
さらに、本実施形態の室外熱交換器41は、分岐部18から固定絞り15へ至る冷媒通路に配置されている。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と第2利用側熱交換器54との間および固定絞り15出口側と第1利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図14の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と第1利用側熱交換器51との間および固定絞り15出口側と第2利用側熱交換器54との間を同時に接続する冷媒流路(図14の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、第2利用側熱交換器54と分岐部18入口側との間および第1利用側熱交換器51と第2圧縮機21吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図14の実線矢印で示す回路)と、第2利用側熱交換器54と第2圧縮機21吸入口側との間および第1利用側熱交換器51と分岐部18入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図14の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を図15のモリエル線図に基づいて説明する。本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図14の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→室外熱交換器41→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
従って、第1圧縮機11(第1圧縮機構11a)にて圧縮された冷媒(図15のa15点)は、第1電気式四方弁31を介して、第2利用側熱交換器54へ流入し、送風ファン54aから送風された送風空気(外気)と熱交換して放熱する(a15点→b15点)。これにより、第3保存庫内空気が加熱される。
第2利用側熱交換器54から流出した冷媒は、第2電気式四方弁32を介して、分岐部18へ流入して、エジェクタ13のノズル部13a側へ流入する冷媒流れと室外熱交換器41側へ流入する冷媒流れとに分流される。なお、本実施形態においても、第2実施形態と同様に、流量比Ge/Gnozが、最適流量比となるように、ノズル部13aおよび固定絞り15の流量特性(圧力損失特性)等が決定されている。
分岐部18からエジェクタ13のノズル部13a側へ流入した冷媒は、等エントロピ的に減圧膨張して噴射され(b15点→c15点)、第2実施形態と同様に、流出側蒸発器52へ流入する(c15点→d15点→e15点)。
流出側蒸発器52へ流入した冷媒は、送風ファン52aによって循環送風された第2保存庫内空気から吸熱して蒸発する(e15点→f15点)。これにより、第2保存庫内空気が冷却される。流出側蒸発器52から流出した冷媒は、第1圧縮機11に吸入され、再び圧縮される(f15点→a15点)。
一方、分岐部18から室外熱交換器41へ流入した高圧冷媒は、送風ファン41aから送風された送風空気(外気)と熱交換して放熱し、そのエンタルピをさらに低下させる(b15点→b’15点)。室外熱交換器41から流出した冷媒は、固定絞り15にてさらに等エンタルピ的に減圧膨張されて、その圧力を低下させる(b’15点→h15点)。以降の作動は、第2実施形態と同様である。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図14の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→室外熱交換器41→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51および第2利用側熱交換器54が、それぞれ冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図15のモリエル線図に示すように変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル600は、冷却運転モードでは、第1利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。また、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を放熱器として機能させて第3保存庫内空気を加熱できる。
一方、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。また、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を蒸発器として機能させて第3保存庫内空気を冷却できる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル600では、いずれの運転モードにおいても、第1実施形態の(A)、(B)、第2実施形態の(D)〜(F)と同様の効果を得ることができるとともに、第2実施形態と同様に、冷却運転モード時に、例えば、第2保存庫を、庫内温度を0℃〜10℃程度とする冷蔵庫として用い、第1保存庫を、庫内温度を−30℃〜−10℃程度まで冷却する冷凍庫として用いることができる。
さらに、室外熱交換器41の作用によって、第4実施形態と同様に、第1、第2利用側熱交換器51、54のうち蒸発器として作用する熱交換器の入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差を拡大させて冷凍能力を増大させること、および、ノズル部13aへ流入する冷媒のエンタルピを不必要に減少させないことによるCOP向上効果を得ることもできる。
(第10実施形態)
本実施形態では、図16の全体構成図に示すように、第9実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル600に対して、第2利用側熱交換器54および室外熱交換器41等の接続態様を変更したものである。
具体的には、本実施形態では、第1圧縮機11吐出口側に室外熱交換器41入口側が接続され、室外熱交換器41出口側に分岐部18入口側が接続されている。さらに、分岐部18の一方の冷媒流出口には、エジェクタ13のノズル部13入口側が接続され、他方の冷媒流出口には第1電気式四方弁31の1つの冷媒流入出口が接続されている。
また、第2利用側熱交換器54および固定絞り15は、それぞれ第1、第2電気式四方弁31、32の異なる1つの冷媒流入出口に接続されている。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、分岐部18の他方の出口側と第2利用側熱交換器54との間および固定絞り15出口側と第1利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図16の実線矢印で示す回路)と、分岐部18の他方の出口側と第1利用側熱交換器51との間および固定絞り15出口側と第2利用側熱交換器54との間を同時に接続する冷媒流路(図16の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、第2利用側熱交換器54と固定絞り15入口側との間および第1利用側熱交換器51と第2圧縮機21吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図16の実線矢印で示す回路)と、第2利用側熱交換器54と第2圧縮機21吸入口側との間および第1利用側熱交換器51と固定絞り15入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図16の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。まず、本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図16の実線矢印に示すように、第1圧縮機11→室外熱交換器41→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の冷却運転モードでは、室外熱交換器41、第1利用側熱交換器51、第2利用側熱交換器54および流出側蒸発器52が、それぞれ第9実施形態の冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54、第1利用側熱交換器51、室外熱交換器41および流出側蒸発器52に対応する構成となる。
その他の作動は、第9実施形態と同様である。従って、本実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態は、第9実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図15のモリエル線図に示すように変化する。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図16の破線矢印に示すように、第1圧縮機11→室外熱交換器41→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51および第2利用側熱交換器54が、それぞれ冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル600は、冷却運転モードでは、第1利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。また、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を放熱器として機能させて第3保存庫内空気を加熱できる。
一方、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。また、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を蒸発器として機能させて第3保存庫内空気を冷却でき、第9実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
(第11実施形態)
本実施形態では、図17の全体構成図に示すように、第9実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル600に対して、流出側蒸発器52を廃止して、第3実施形態と同様の吸引側蒸発器53を設けるとともに、各構成要素の接続態様を変更している。
具体的には、本実施形態では、第2利用側熱交換器54および室外熱交換器41を第9実施形態と同様に接続している。さらに、固定絞り15出口側から第2圧縮機21吸入側へ至る冷媒通路に吸引側蒸発器53を接続し、第1利用側熱交換器51の冷媒流入出口を、それぞれ第1、第2電気式四方弁31、32の別の1つの冷媒流入出口に接続している。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と第2利用側熱交換器54との間およびエジェクタ13のディフューザ部13d出口側と第1利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図17の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と第1利用側熱交換器51との間およびエジェクタ13のディフューザ部13d出口側と第2利用側熱交換器54との間を同時に接続する冷媒流路(図17の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、第2利用側熱交換器54と分岐部18入口側との間および第1利用側熱交換器51と第1圧縮機11吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図17の実線矢印で示す回路)と、第2利用側熱交換器54と第1圧縮機11吸入口側との間および第1利用側熱交換器51と分岐部18入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図17の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。まず、本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図17の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→室外熱交換器42→固定絞り15→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の冷却運転モードでは、室外熱交換器41、第1利用側熱交換器51、第2利用側熱交換器54および吸引側蒸発器53が、それぞれ第9実施形態の冷却運転モードにおける室外熱交換器41、流出側蒸発器52、第2利用側熱交換器54および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。
その他の作動は、第9実施形態と同様である。従って、本実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態は、第9実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図15のモリエル線図に示すように変化する。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図17の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→室外熱交換器42→固定絞り15→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b(→第1電気式四方弁31))→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51および第2利用側熱交換器54が、それぞれ冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル600は、冷却運転モードでは、第1利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。また、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を放熱器として機能させて第3保存庫内空気を加熱できる。
一方、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。また、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を蒸発器として機能させて第3保存庫内空気を冷却できる。
さらに、第9実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、第3実施形態と同様に、冷却運転モード時に、例えば、第1保存庫を、庫内温度を0℃〜10℃程度とする冷蔵庫として用い、第2保存庫を、庫内温度を−30℃〜−10℃程度まで冷却する冷凍庫として用いることができる。
(第12実施形態)
本実施形態では、図18の全体構成図に示すように、第11実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル600に対して、第2利用側熱交換器54および室外熱交換器41等の接続態様を変更したものである。
具体的には、本実施形態では、第1圧縮機11吐出口側に室外熱交換器41入口側が接続され、室外熱交換器41出口側に分岐部18入口側が接続されている。さらに、分岐部18の一方の冷媒流出口には、エジェクタ13のノズル部13入口側が接続され、他方の冷媒流出口には第1電気式四方弁31の1つの冷媒流入出口が接続されている。
また、第2利用側熱交換器54および固定絞り15は、それぞれ第1、第2電気式四方弁31、32の異なる1つの冷媒流入出口に接続されている。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、分岐部18の他方の出口側と第2利用側熱交換器54との間およびエジェクタ13のディフューザ部13d出口側と第1利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図18の実線矢印で示す回路)と、分岐部18の他方の出口側と第1利用側熱交換器51との間およびエジェクタ13のディフューザ部13d出口側と第2利用側熱交換器54との間を同時に接続する冷媒流路(図18の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、第2利用側熱交換器54と固定絞り15入口側との間および第1利用側熱交換器51と第1圧縮機11吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図18の実線矢印で示す回路)と、第2利用側熱交換器54と第1圧縮機11吸入口側との間および第1利用側熱交換器51と固定絞り15入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図18の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。まず、本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図18の実線矢印に示すように、第1圧縮機11→室外熱交換器41→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→固定絞り15→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の冷却運転モードでは、室外熱交換器41、第1利用側熱交換器51、第2利用側熱交換器54および吸引側蒸発器53が、それぞれ第9実施形態の冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54、流出側蒸発器52、室外熱交換器42および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。
その他の作動は、第9実施形態と同様である。従って、本実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態は、第9実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図15のモリエル線図に示すように変化する。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図18の破線矢印に示すように、第1圧縮機11→室外熱交換器41→分岐部18→エジェクタ13のノズル部13a(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→固定絞り15→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51および第2利用側熱交換器54が、それぞれ冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル600は、冷却運転モードでは、第1利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。また、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を放熱器として機能させて第3保存庫内空気を加熱できる。
一方、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。また、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を蒸発器として機能させて第3保存庫内空気を冷却でき、第11実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第13実施形態)
本実施形態では、図19の全体構成図に示すように、第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200に対して、内部熱交換器29を追加したエジェクタ式冷凍サイクル700について説明する。内部熱交換器29は、高圧側冷媒流路として固定絞り15を通過する減圧膨張過程の冷媒と、低圧側冷媒流路29bを通過する第2圧縮機構21a吸入冷媒との間で熱交換を行うものである。
この内部熱交換器29の具体的構成としては、低圧側冷媒流路29bを形成する外側管の内側に、キャピラリチューブ等で構成される固定絞り15を配置する二重管方式の熱交換器構成を採用している。もちろん、固定絞り15と低圧側冷媒流路29bを形成する冷媒配管とをろう付け接合して熱交換させる構成等を採用してもよい。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器41との間および固定絞り15出口側と利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図19の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器51との間および固定絞り15出口側と室外熱交換器41との間を同時に接続する冷媒流路(図19の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、室外熱交換器41と温度式膨張弁17入口側との間および利用側熱交換器51と内部熱交換器29の低圧側冷媒流路29b入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図19の実線矢印で示す回路)と、室外熱交換器41と内部熱交換器29の低圧側冷媒流路29b入口側との間および利用側熱交換器51と温度式膨張弁17入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図19の破線矢印で示す回路)とを切り替える。その他の構成および作動は、第2実施形態と同様である。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル700を作動させると、制御手段が、冷却運転モードでは、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替え、加熱運転モードでは、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。これにより、いずれの運転モードにおいても、室外熱交換器41および利用側熱交換器54が第2実施形態と同様の機能を果たす。
さらに、図20のモリエル線図に示すように、冷却運転モードおよび加熱運転モードのいずれの運転モードにおいても、内部熱交換器29の作用によって、第2実施形態に対して、第2圧縮機構21a吸入側冷媒のエンタルピが増加し(図20のi20点→i’20点)、固定絞り15における減圧膨張過程のエンタルピが減少する(図20のb20点→h20点)。
換言すると、固定絞り15を通過する冷媒は、減圧膨張しながら第2圧縮機構21a吸入冷媒の温度と同等となるまで冷却されて、そのエンタルピを減少させる。これにより、第2実施形態に対して、蒸発器として機能する熱交換器へ流入する冷媒のエンタルピを減少させることができる。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル700では、第2実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、内部熱交換器29の作用によって、蒸発器として機能する熱交換器の入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差を拡大させて冷凍能力を増大させることができるので、より一層、COPを向上できる。
(第14実施形態)
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル700は、図21の全体構成図に示すように、第3実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200に対して、第13実施形態と同様の内部熱交換器29を追加したものである。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と室外熱交換器41との間およびエジェクタ13のディフューザ部13d出口側と利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図21の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と利用側熱交換器51との間およびディフューザ部13d出口側と室外熱交換器41との間を同時に接続する冷媒流路(図21の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、室外熱交換器41と温度式膨張弁17入口側との間および利用側熱交換器51と第1圧縮機11吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図21の実線矢印で示す回路)と、室外熱交換器41と第1圧縮機11吸入口側との間および利用側熱交換器51と温度式膨張弁17入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図21の破線矢印で示す回路)とを切り替える。その他の構成および作動は、第2実施形態と同様である。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル700を作動させると、制御手段が、冷却運転モードでは、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替え、加熱運転モードでは、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、いずれの運転モードにおいても、室外熱交換器41および利用側熱交換器54が第3実施形態と同様の機能を果たす。さらに、冷却運転モードおよび加熱運転モードのいずれの運転モードにおいても、内部熱交換器29の作用によって、第13実施形態と同様に作動する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル700では、第3実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、内部熱交換器29の作用によって、蒸発器として機能する熱交換器の入口側冷媒のエンタルピと出口側冷媒のエンタルピとのエンタルピ差を拡大させて冷凍能力を増大させることができるので、より一層、COPを向上できる。
(第15実施形態)
図22、23により、本発明のエジェクタ式冷凍サイクル800を、第9実施形態と同様の冷温保存切替可能な第1、3保存庫と低温保存のみが可能な第2保存庫を有する冷温保存庫に適用した例を説明する。図22は、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル800の全体構成図である。
図22に示すように、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル800では、第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル200に対して、第2利用側熱交換器54を追加して、各構成要素の接続態様を変更している。
従って、エジェクタ式冷凍サイクル800には、2つの利用側熱交換器が設けられている。そこで、第9実施形態と同様に、以下の説明では、2つの利用側熱交換器の相違を明確にするために、利用側熱交換器51を第1利用側熱交換器51と記載する。
まず、本実施形態の分岐部18は、第1圧縮機11吐出冷媒の流れを分岐するように配置されている。分岐部18の一方の冷媒流出口は、室外熱交換器41入口側に接続され、他方の冷媒流出口は、第1電気式四方弁31の1つの冷媒流入出口に接続されている。また、室外熱交換器41出口側には、高圧側減圧手段としての温度式膨張弁17を介して、エジェクタ13のノズル部13aが接続されている。
第2利用側熱交換器54の冷媒流入出口は、それぞれ第1、第2電気式四方弁31、32の別の1つの冷媒流入出口に接続されている。さらに、固定絞り15の冷媒流入口は、第2電気式四方弁32の別の1つの冷媒流入出口に接続され、固定絞り15の冷媒流出口は、第1電気式四方弁31の別の1つの冷媒流入出口に接続されている。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、第1圧縮機11吐出口側と第2利用側熱交換器54との間および固定絞り15出口側と第1利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図22の実線矢印で示す回路)と、第1圧縮機11吐出口側と第1利用側熱交換器51との間および固定絞り15出口側と第2利用側熱交換器54との間を同時に接続する冷媒流路(図22の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、第2利用側熱交換器54と固定絞り15入口側との間および第1利用側熱交換器51と第2圧縮機21吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図22の実線矢印で示す回路)と、第2利用側熱交換器54と第2圧縮機21吸入口側との間および第1利用側熱交換器51と固定絞り15入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図22の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を図23のモリエル線図に基づいて説明する。本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図22の実線矢印に示すように、第1圧縮機11→分岐部18→室外熱交換器41→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→流出側蒸発器42→第1圧縮機の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→流出側蒸発器42→第1圧縮機の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
従って、第1圧縮機11(第1圧縮機構11a)にて圧縮された冷媒(図23のa23点)は、分岐部18へ流入し、室外熱交換器42側へ流入する冷媒流れと、第1電気式四方弁31を介して第2利用側熱交換器54側へ流入する冷媒流れとに分流される。
ここで、本実施形態では、室外熱交換器42側へ流入する冷媒流量Gr1と第2利用側熱交換器54側へ流入する冷媒流量Gr2との流量比Gr1/Gr2が、サイクル全体として高いCOPを発揮できる最適流量比となるように、分岐部18内の各冷媒通路の通路面積(圧力損失特性)が決定されている。
室外熱交換器42側へ流入した冷媒は、冷却ファン42aから送風された送風空気(外気)と熱交換して放熱して凝縮する(a23点→b123点)。一方、第2利用側熱交換器54側へ流入した冷媒は、冷却ファン54aから循環送風された第3保存庫内空気と熱交換して放熱する(a23点→b223点)。これにより、第3保存庫内空気が加熱される。
室外熱交換器42から流出した冷媒は、温度式膨張弁17へ流入して、等エンタルピ的に減圧膨張して気液二相状態の中間圧冷媒となる(b123点→b1’23点)。この際、温度式膨張弁17の弁開度は、第1圧縮機11吸入冷媒の過熱度(f23点)が予め定めた所定値となるように調整される。
温度式膨張弁17から流出した中間圧冷媒は、ノズル部13aで等エントロピ的に減圧膨張する(b1’23点→c23点)。そして、ノズル部13aから噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口13bから吸引された吸引冷媒がエジェクタ13の混合部13cにて混合されて(c23点→d23点、j23点→d23点)、ディフューザ部13dにて昇圧される(d23点→e23点)。
ディフューザ部13dから流出した冷媒は、流出側蒸発器52へ流入して、送風ファン14aによって循環送風された第2保存庫内空気から吸熱して蒸発する(e23点→f23点)。これにより、第2保存庫内空気が冷却される。そして、流出側蒸発器52から流出した冷媒は、第1圧縮機11に吸入され、再び圧縮される(f23点→a23点)。
一方、第2利用側熱交換器54から流出した冷媒は、固定絞り15にてさらに等エンタルピ的に減圧膨張されて、その圧力を低下させる(b223点→h23点)。固定絞り15にて減圧膨張された冷媒は、第1利用側熱交換器51へ流入して、送風ファン51aにより循環送風される第1保存庫内空気から吸熱して蒸発する(h23点→i23点)。これにより、第1保存庫内空気が冷却される。以降の作動は、第2実施形態と同様である。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図22の破線矢印に示すように、第1圧縮機11→分岐部18→室外熱交換器41→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→流出側蒸発器42→第1圧縮機の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→流出側蒸発器42→第1圧縮機の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51および第2利用側熱交換器54が、それぞれ冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図23のモリエル線図に示すように変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル800は、冷却運転モードでは、第1利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。また、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を放熱器として機能させて第3保存庫内空気を加熱できる。
一方、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。また、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を蒸発器として機能させて第3保存庫内空気を冷却できる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル800では、いずれの運転モードにおいても、第1実施形態の(A)、(B)、第2実施形態の(D)〜(F)と同様の効果を得ることができるとともに、第2実施形態と同様に、冷却運転モード時に、例えば、第2保存庫を、庫内温度を0℃〜10℃程度とする冷蔵庫として用い、第1保存庫を、庫内温度を−30℃〜−10℃程度まで冷却する冷凍庫として用いることができる。
さらに、室外熱交換器41、第1、第2利用側熱交換器51、54の熱交換性能を独立に変化させることができるので、例えば、室外熱交換器41の放熱性能と流出側蒸発器52の吸熱性能とを容易に適合させることができる。従って、サイクルの作動を安定化させやすい。
(第16実施形態)
本実施形態では、図24の全体構成図に示すように、第15実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル800に対して、第2利用側熱交換器54および室外熱交換器41等の接続態様を変更したものである。
具体的には、本実施形態では、室外熱交換器41出口側に、固定絞り15を介して、第1電気式四方弁31の1つの冷媒流入出口が接続され、第2利用側熱交換器54出口側に、第2電気式四方弁32の1つの冷媒流入出口が接続されている。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、分岐部18の他方の出口側と第2利用側熱交換器54との間および固定絞り15出口側と第1利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図24の実線矢印で示す回路)と、分岐部18の他方の出口側と第1利用側熱交換器51との間および固定絞り15出口側と第2利用側熱交換器54との間を同時に接続する冷媒流路(図24の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、第2利用側熱交換器54と温度式膨張弁17入口側との間および第1利用側熱交換器51と第2圧縮機21吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図24の実線矢印で示す回路)と、第2利用側熱交換器54と第2圧縮機21吸入口側との間および第1利用側熱交換器51と温度式膨張弁17入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図24の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。まず、本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図24の実線矢印に示すように、第1圧縮機11→分岐部18→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→室外熱交換器41→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の冷却運転モードでは、室外熱交換器41、第1利用側熱交換器51、第2利用側熱交換器54および流出側蒸発器52が、それぞれ第15実施形態の冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54、第1利用側熱交換器51、室外熱交換器41および流出側蒸発器52に対応する構成となる。
その他の作動は、第15実施形態と同様である。従って、本実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態は、第15実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図23のモリエル線図に示すように変化する。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、52a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図24の破線矢印に示すように、第1圧縮機11→分岐部18(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→室外熱交換器41→固定絞り15(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b→流出側蒸発器52→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51および第2利用側熱交換器54が、それぞれ冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル800は、冷却運転モードでは、第1利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。また、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を放熱器として機能させて第3保存庫内空気を加熱できる。
一方、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。また、流出側蒸発器52を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を蒸発器として機能させて第3保存庫内空気を冷却でき、第15実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
(第17実施形態)
本実施形態では、図25の全体構成図に示すように、第15実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル800に対して、流出側蒸発器52を廃止して、第3実施形態と同様の吸引側蒸発器53を設けるとともに、各構成要素の接続態様を変更している。
具体的には、本実施形態では、第2利用側熱交換器54および室外熱交換器41を第15実施形態と同様に接続している。さらに、固定絞り15出口側から第2圧縮機21吸入側へ至る冷媒通路に吸引側蒸発器53を接続し、第1利用側熱交換器51の冷媒流入出口を、それぞれ第1、第2電気式四方弁31、32の別の1つの冷媒流入出口に接続している。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、分岐部18の他方の冷媒流出口と第2利用側熱交換器54との間およびエジェクタ13のディフューザ部13d出口側と第1利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図25の実線矢印で示す回路)と、分岐部18の他方の冷媒流出口と第1利用側熱交換器51との間およびエジェクタ13のディフューザ部13d出口側と第2利用側熱交換器54との間を同時に接続する冷媒流路(図25の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、第2利用側熱交換器54と固定絞り15入口側との間および第1利用側熱交換器51と第1圧縮機11吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図25の実線矢印で示す回路)と、第2利用側熱交換器54と第1圧縮機11吸入口側との間および第1利用側熱交換器51と固定絞り15入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図25の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。まず、本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図25の実線矢印に示すように、第1圧縮機11→分岐部18→室外熱交換器41→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に循環するとともに、分岐部18(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→固定絞り15→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の冷却運転モードでは、室外熱交換器41、第1利用側熱交換器51、第2利用側熱交換器54および吸引側蒸発器53が、それぞれ第15実施形態の冷却運転モードにおける室外熱交換器41、流出側蒸発器52、第2利用側熱交換器54および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。
その他の作動は、第15実施形態と同様である。従って、本実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態は、第15実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図23のモリエル線図に示すように変化する。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図25の破線矢印に示すように、第1圧縮機11→分岐部18→室外熱交換器41→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に循環するとともに、分岐部18(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→固定絞り15→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51および第2利用側熱交換器54が、それぞれ冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル800は、冷却運転モードでは、第1利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。また、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を放熱器として機能させて第3保存庫内空気を加熱できる。
一方、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。また、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を蒸発器として機能させて第3保存庫内空気を冷却できる。
さらに、第15実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、第3実施形態と同様に、冷却運転モード時に、例えば、第1保存庫を、庫内温度を0℃〜10℃程度とする冷蔵庫として用い、第2保存庫を、庫内温度を−30℃〜−10℃程度まで冷却する冷凍庫として用いることができる。
(第18実施形態)
本実施形態では、図26の全体構成図に示すように、第17実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル800に対して、第2利用側熱交換器54および室外熱交換器41等の接続態様を変更したものである。
具体的には、本実施形態では、分岐部18の一方の冷媒流出口に第1電気式四方弁31が接続され、他方の冷媒流出口に室外熱交換器42が接続されている。さらに、室外熱交換器42の出口側には、固定絞り15を介して、エジェクタ13のノズル部13入口側が接続されている。
また、第1、第2利用側熱交換器51、54は、それぞれ第1、第2電気式四方弁31、32の異なる1つの冷媒流入出口に接続されている。
従って、本実施形態の第1電気式四方弁31は、分岐部18の一方の冷媒流出口と第2利用側熱交換器54との間およびエジェクタ13のディフューザ部13d出口側と第1利用側熱交換器51との間を同時に接続する冷媒流路(図26の実線矢印で示す回路)と、分岐部18の一方の冷媒流出口と第1利用側熱交換器51との間およびエジェクタ13のディフューザ部13d出口側と第2利用側熱交換器54との間を同時に接続する冷媒流路(図26の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
また、本実施形態の第2電気式四方弁32は、第2利用側熱交換器54と温度式膨張弁17入口側との間および第1利用側熱交換器51と第1圧縮機11吸入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図26の実線矢印で示す回路)と、第2利用側熱交換器54と第1圧縮機11吸入口側との間および第1利用側熱交換器51と温度式膨張弁17入口側との間を同時に接続する冷媒流路(図26の破線矢印で示す回路)とを切り替える。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。まず、本実施形態の冷却運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を実線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図26の実線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→室外熱交換器41→固定絞り15→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の冷却運転モードでは、室外熱交換器41、第1利用側熱交換器51、第2利用側熱交換器54および吸引側蒸発器53が、それぞれ第15実施形態の冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54、流出側蒸発器52、室外熱交換器42および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。
その他の作動は、第15実施形態と同様である。従って、本実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態は、第15実施形態の冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に、図23のモリエル線図に示すように変化する。
次に、暖房運転モードでは、制御装置が、第1、第2電動モータ11b、21b、送風ファン41a、51a、53a、54aを作動させるとともに、第1、第2電気式四方弁31、32を破線矢印で示す回路に切り替える。
これにより、図26の破線矢印に示すように、第1圧縮機11(→第1電気式四方弁31)→第1利用側熱交換器51(→第2電気式四方弁32)→温度式膨張弁17→エジェクタ13のノズル部13a(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するとともに、分岐部18→室外熱交換器41→固定絞り15→吸引側蒸発器53→第2圧縮機21→エジェクタ13の冷媒吸引口13b(→第1電気式四方弁31)→第2利用側熱交換器54(→第2電気式四方弁32)→第1圧縮機11の順に冷媒が循環するサイクルが構成される。
つまり、本実施形態の加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51および第2利用側熱交換器54が、それぞれ冷却運転モードにおける第2利用側熱交換器54および第1利用側熱交換器51に対応する構成となる。その他の作動は、冷却運転モードと同様である。従って、加熱運転モードにおける冷媒の状態は、冷却運転モードにおける冷媒の状態と全く同様に変化する。
従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル800は、冷却運転モードでは、第1利用側熱交換器51を蒸発器として機能させて第1保存庫内空気を冷却できる。また、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を放熱器として機能させて第3保存庫内空気を加熱できる。
一方、加熱運転モードでは、第1利用側熱交換器51を放熱器として機能させて第1保存庫内空気を加熱できる。また、吸引側蒸発器53を蒸発器として機能させて第2保存庫内空気を冷却できる。さらに、第2利用側熱交換器54を蒸発器として機能させて第3保存庫内空気を冷却でき、第17実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、第1、第2圧縮機11、21として、それぞれ別体で構成された圧縮機を採用した例を説明したが、第1、第2圧縮機構11a、21aおよび第1、第2電動モータ11b、21bを一体的に構成してもよい。
例えば、第1、第2圧縮機構11a、21aおよび第1、第2電動モータ11b、21bを同一のハウジング内に収容して一体的に構成してもよい。この場合には、第1、第2圧縮機構11a、21aの回転軸を共通化して、共通する駆動源から供給される駆動力によって双方の圧縮機構を駆動するようにしてもよい。
これにより、第1、第2圧縮機構11a、21aを小型化して、エジェクタ式冷凍サイクル全体としての小型化を図ることができる。
(2)上述の実施形態では、第1、第2圧縮機11、21として、電動圧縮機を採用した例を説明したが、第1、第2圧縮機11、21の形式はこれに限定されない。
例えば、エンジン等を駆動源として、吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整できる可変容量型圧縮機を採用してもよい。この場合は、吐出容量変更手段が、吐出能力変更手段となる。また、電磁クラッチの断続により駆動源との接続を断続的に変化させて冷媒吐出能力を調整する固定容量型圧縮機を使用してもよい。この場合は、電磁クラッチが、吐出能力変更手段となる。
さらに、第1、第2圧縮機11、21に、同一の形式の圧縮機構を採用してもよいし、異なる形式の圧縮機構を採用してもよい。
(3)上述の実施形態では、エジェクタ13としてノズル部13aの絞り通路面積が固定された固定式のエジェクタ13を採用しているが、ノズル部の絞り通路面積を変更可能に構成された可変エジェクタを採用してもよい。
また、上述の各実施形態では、高圧側減圧手段として、温度式膨張弁17を採用しているが、もちろん、固定絞りを採用してもよいし、第7、第8実施形態と同様の電気式膨張弁を採用してもよい。さらに、吸引側減圧手段として、第7、第8実施形態と同様の電気式膨張弁を採用してもよい。
(4)上述の実施形態では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用した例を説明したが、冷媒の種類はこれに限定されない。例えば、炭化水素系冷媒、二酸化炭素等を用いてもよい。さらに、本発明のエジェクタ式冷凍サイクルを、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルとして構成してもよい。
さらに、エジェクタ式冷凍サイクル100〜800を超臨界冷凍サイクルとする場合には、高圧側減圧手段を廃止してもよい。これにより、エジェクタ13のノズル部13aにおける減圧量を増加させることができるので、ノズル部19a入口側冷媒のエンタルピとノズル部19a出口側冷媒のエンタルピとの差(回収エネルギ量)も増加させて、より一層、COPを向上できる。
さらに、超臨界冷凍サイクルを構成する場合、高圧側減圧手段として、エジェクタ13のノズル部13aへ流入する放熱させる放熱器として機能する熱交換器の出口側冷媒温度に基づいてCOPが略最大となるように決定される目標高圧に調整する圧力制御弁を採用してもよい。
このような圧力制御弁としては、具体的に、放熱器として機能する熱交換器出口側に設けられた感温部を有し、この感温部の内部に放熱器として機能する熱交換器出口側冷媒の温度に対応した圧力を発生させ、感温部の内圧と放熱器として機能する熱交換器出口側の冷媒圧力とのバランスで弁開度を機械的機構により調整する構成を採用できる。
(5)上述の各実施形態では、冷媒流路切替手段として、第1、第2電気式四方弁51、52を採用した例を説明したが、冷媒流路切替手段は、これに限定されない。例えば、図27に示すように、電気式四方弁31の代わりに、2つの電気式三方弁31aを組み合わせて構成してもよいし、図28に示すように、4つの開閉弁(電磁弁)31bを組み合わせて構成してもよい。
(6)上述の実施形態では、高圧側減圧手段および吸引側減圧手段として、固定絞りあるいは可変絞り機構を採用しているが、高圧側減圧手段および吸引側減圧手段として、冷媒を体積膨張させて減圧させるとともに、冷媒の圧力エネルギを機械的エネルギに変換して出力する膨張機を採用してもよい。
このような膨張機としては、具体的に、スクロール型、ベーン型、ローリングピストン型といった容積型圧縮手段を採用できる。そして、容積型圧縮手段を圧縮手段として用いる場合の冷媒流れに対して逆流させるように冷媒を流すことで、冷媒を体積膨張させて減圧させながら、機械的エネルギを出力させることができる。
(7)上述の実施形態では、内部熱交換器19の高圧側冷媒流路19aにおける冷媒流れ方向と低圧側冷媒流路19bにおける冷媒流れ方向について言及していないが、高圧側冷媒流路における冷媒流れ方向と低圧側冷媒流路における冷媒流れ方向が同一方向となる並向流としてもよいし、高圧側冷媒流路における冷媒流れ方向と低圧側冷媒流路における冷媒流れ方向が異なる方向となる対向流としてもよい。
さらに、第9、第10、第15、第16実施形態については、流出側蒸発器52および送風ファン52aを廃止して、室外熱交換器41あるいは第2利用側熱交換器54から流出して固定絞り15へ流入する高圧側冷媒と、エジェクタ13のディフューザ部13cから流出した低圧側冷媒、すなわち第1圧縮手段21aへ吸入される低圧側冷媒とを熱交換させる内部熱交換器19を採用してもよい。
(8)上述の第7、8実施形態では、高負荷運転時に高圧分岐サイクルに切り替え、通常運転時に低圧分岐サイクルに切り替え、さらに、低負荷運転時に同時分岐サイクルに切り替えるようにしているが、もちろん、各運転モードの切り替えは、これに限定されない。
例えば、高負荷運転時に高圧分岐サイクルに切り替え、通常運転時に同時分岐サイクルに切り替え、さらに、低負荷運転時に低圧分岐サイクルに切り替えるようにしてもよい。つまり、エジェクタ式冷凍サイクル500を作動させる際に、いずれかの運転モードのうち最も高いサイクル効率を発揮できる運転モードに切り替えればよい。
また、同時分岐サイクルを実現することなく、高圧分岐サイクルと低圧分岐サイクルとを切り替えるサイクル構成としてもよい。この場合は、第1、第2分岐部18、28を三方弁で構成して冷媒流路を切り替えるようにしてもよい。
(9)上述の各実施形態では、本発明のエジェクタ式冷凍サイクル100〜800を冷温保存庫に適用した例を説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。例えば、エジェクタ式冷凍サイクルを、空調装置、その他の定置型の冷凍サイクル装置、車両用冷凍サイクル装置等に適用してもよい。
11a、21a 第1、第2圧縮機構
11b、21b 第1、第2電動モータ
13 エジェクタ
13a ノズル部
13b 冷媒吸引口
13d ディフューザ部
14 アキュムレータ
15 固定絞り
15a、15b 第1、第2電気式膨張弁
18、28 第1、第2分岐部
19、29 内部熱交換器
31、32 第1、第2電気式四方弁
41 室外熱交換器
51、54 第1、第2利用側熱交換器
52 流出側蒸発器
53 吸引側蒸発器

Claims (32)

  1. 冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、
    冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、
    冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる利用側熱交換器(51)と、
    前記室外熱交換器(41)および前記利用側熱交換器(51)のうち一方の熱交換器にて放熱した冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、
    前記室外熱交換器(41)および前記利用側熱交換器(51)のうち他方の熱交換器にて蒸発した冷媒を吸入して圧縮し、前記冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)と、
    前記熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および前記熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)とを備え、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記室外熱交換器(41)にて放熱させるとともに、前記利用側熱交換器(51)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記利用側熱交換器(51)にて放熱させるとともに、前記室外熱交換器(41)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  2. 前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の気液を分離して、分離された気相冷媒を前記第1圧縮機構(11a)吸入口側へ流出させる流出側気液分離器(14)と、
    前記流出側気液分離器(14)にて分離された液相冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)とを備え、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を前記利用側熱交換器(51)へ流入させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を前記室外熱交換器(41)へ流入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  3. 前記ノズル部(13a)へ流入する冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記ノズル部(13a)側へ流出させる分岐部(18)と、
    前記分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)とを備え、
    前記ディフューザ部(13d)出口側には、前記第1圧縮機構(11a)吸入口側が接続されており、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を前記利用側熱交換器(51)へ流入させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を前記室外熱交換器(41)へ流入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  4. 前記ディフューザ部(13d)出口側と前記第1圧縮機構(11a)吸入口側との間に配置されて、前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(52)を備えることを特徴とする請求項3に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  5. 前記分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒と前記第2圧縮機構(21a)へ吸入される冷媒とを熱交換させる内部熱交換器(19)を備えることを特徴とする請求項3または4に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  6. 前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部(28)と、
    前記分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を蒸発させて、前記第1圧縮機構(11a)吸入口側へ流出させる流出側蒸発器(52)と、
    前記分岐部(28)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)とを備え、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を前記利用側熱交換器(51)へ流入させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を前記室外熱交換器(41)へ流入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  7. 前記ノズル部(13a)へ流入する冷媒の流れを分岐可能に構成され、分岐された一方の冷媒を前記ノズル部(13a)側へ流出させる第1分岐部(18)と、
    前記第1分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる第1吸引側減圧手段(15a)と、
    前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の流れを分岐可能に構成された第2分岐部(28)と、
    前記第2分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を蒸発させて、前記第1圧縮機構(11a)吸入口側へ流出させる流出側蒸発器(52)と、
    前記第2分岐部(28)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる第2吸引側減圧手段(15b)とを備え、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記第1、第2吸引側減圧手段(15a、15b)のうち、少なくとも一方で減圧膨張された冷媒を前記利用側熱交換器(51)へ流入させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記第1、第2吸引側減圧手段(15a、15b)のうち、少なくとも一方で減圧膨張された冷媒を前記室外熱交換器(41)へ流入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  8. 前記ノズル部(13a)へ流入する冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記ノズル部(13a)側へ流出させる分岐部(18)と、
    前記分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)と、
    前記吸引側減圧手段(15)における減圧膨張過程の冷媒と前記第2圧縮機構(21a)へ吸入される冷媒とを熱交換させる内部熱交換器(29)と、
    前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を蒸発させて、前記第1圧縮機構(11a)吸入口側へ流出させる流出側蒸発器(52)とを備え、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を前記利用側熱交換器(51)へ流入させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を前記室外熱交換器(41)へ流入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  9. 冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、
    冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、
    冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる第1、第2利用側熱交換器(51、54)と、
    冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、
    前記熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および前記熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)と、
    少なくとも、前記冷却運転モード時に、前記第2利用側熱交換器(54)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記ノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を前記室外熱交換器(41)側へ流出させる分岐部(18)と、
    少なくとも、前記冷却運転モード時に、前記室外熱交換器(41)から流出した冷媒を減圧膨張させて、前記第1利用側熱交換器(51)側へ流出させる吸引側減圧手段(15)と、
    前記室外熱交換器(41)および前記第1、第2利用側熱交換器(51、54)のうち、冷媒を蒸発させる熱交換器から流出した冷媒を吸入して圧縮し、前記冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)とを備え、
    前記ディフューザ部(13d)出口側には、前記第1圧縮機構(11a)吸入口側が接続されており、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記第2利用側熱交換器(54)および前記室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも前記第1利用側熱交換器(51)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記第1利用側熱交換器(51)および前記室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも前記第2利用側熱交換器(54)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  10. 前記分岐部(18)は、前記加熱運転モード時に、前記第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記ノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を前記室外熱交換器(41)側へ流出させ、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、前記加熱運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)吐出冷媒を前記第1利用側熱交換器(51)へ流入させ、前記分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を、前記室外熱交換器(41)を介して前記吸引側減圧手段(15)へ流入させ、さらに、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、前記第2利用側熱交換器(54)を介して前記第2圧縮機(21a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項9に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  11. 前記分岐部(18)は、前記加熱運転モード時に、前記室外熱交換器(41)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記ノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を前記第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、前記加熱運転モードでは、前記分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を、前記第1利用側熱交換器(51)を介して前記吸引側減圧手段(15)へ流入させ、さらに、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、前記第2利用側熱交換器(54)を介して前記第2圧縮機(21a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項9に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  12. 前記ディフューザ部(13d)出口側と前記第1圧縮機構(11a)吸入口側との間に配置されて、前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(52)を備えることを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  13. 前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒と、前記吸引側減圧手段(15)へ流入する冷媒とを熱交換させる内部熱交換器を備えることを特徴とする請求項9ないし12のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  14. 冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、
    冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、
    冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる第1、第2利用側熱交換器(51、54)と、
    冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、
    前記熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および前記熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)と、
    少なくとも、前記冷却運転モード時に、前記第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記室外熱交換器(41)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を前記第2利用側熱交換器(54)側へ流出させる分岐部(18)と、
    少なくとも、前記冷却運転モード時に、前記室外熱交換器(41)および前記第2利用側熱交換器(54)のうち一方の熱交換器から流出した冷媒を減圧膨張させて、前記第1利用側熱交換器(51)側へ流出させる吸引側減圧手段(15)と、
    前記室外熱交換器(41)および前記第1、第2利用側熱交換器(51、54)のうち、冷媒を蒸発させる熱交換器から流出した冷媒を吸入して圧縮し、前記冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)とを備え、
    前記ディフューザ部(13d)出口側には、前記第1圧縮機構(11a)吸入口側が接続されており、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記第2利用側熱交換器(54)および前記室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも前記第1利用側熱交換器(51)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記第1利用側熱交換器(51)および前記室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも前記第2利用側熱交換器(54)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  15. 前記分岐部(18)は、前記加熱運転モード時に、前記第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記室外熱交換器(41)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を前記第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、
    前記室外熱交換器(41)出口側には、前記ノズル部(13a)入口側が接続されており、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、前記加熱運転モードでは、前記第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒を、前記吸引側減圧手段(15)へ流入させ、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、前記第2利用側熱交換器(54)を介して前記第2圧縮機(21a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項14に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  16. 前記分岐部(18)は、前記加熱運転モード時に、前記第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を前記室外熱交換器(41)側へ流出させ、
    前記室外熱交換器(41)出口側には、前記吸引側減圧手段(15)入口側が接続されており、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、前記加熱運転モードでは、前記第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒を前記ノズル部(13a)へ流入させ、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、前記第2利用側熱交換器(54)を介して前記第2圧縮機(21a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項14に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  17. 前記ディフューザ部(13d)出口側と前記第1圧縮機構(11a)吸入口側との間に配置されて、前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(52)を備えることを特徴とする請求項14ないし16のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  18. 前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒と、前記吸引側減圧手段(15)へ流入する冷媒とを熱交換させる内部熱交換器を備えることを特徴とする請求項14ないし17のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  19. 冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、
    冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、
    冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる利用側熱交換器(51)と、
    前記室外熱交換器(41)および前記利用側熱交換器(51)のうち一方の熱交換器にて放熱した冷媒の流れを分岐する分岐部(18)と、
    前記分岐部(18)にて分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、
    前記分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)と、
    前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を蒸発させる吸引側蒸発器(53)と、
    前記吸引側蒸発器(53)から流出した冷媒を吸入して圧縮し、前記冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)と、
    前記熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および前記熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)とを備え、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記室外熱交換器(41)にて放熱させ、前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を前記利用側熱交換器(51)にて蒸発させて前記第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記利用側熱交換器(51)にて放熱させ、前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒を前記室外熱交換器(41)にて蒸発させて前記第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  20. 前記吸引側減圧手段(15)における減圧膨張過程の冷媒と前記第2圧縮機構(21a)へ吸入される冷媒とを熱交換させる内部熱交換器(19)を備えることを特徴とする請求項19に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  21. 冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、
    冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、
    冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる利用側熱交換器(51)と、
    前記室外熱交換器(41)および前記利用側熱交換器(51)のうち一方の熱交換器にて放熱した冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、
    前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐した一方の冷媒を前記室外熱交換器(41)および前記利用側熱交換器(51)のうち他方の熱交換器側へ流出させる分岐部(28)と、
    前記分岐部(28)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)と、
    前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を吸入して蒸発させる吸引側蒸発器(53)と、
    前記吸引側蒸発器(53)から流出した冷媒を吸入して圧縮し、前記冷媒吸引口(13b)側へ吐出する前記第2圧縮機構(21a)と、
    前記熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および前記熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)とを備え、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記室外熱交換器(41)にて放熱させ、前記分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を前記利用側熱交換器(51)にて蒸発させて前記第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記利用側熱交換器(51)にて放熱させ、前記分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を前記室外熱交換器(41)にて蒸発させて前記第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  22. 冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、
    冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、
    冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる利用側熱交換器(51)と、
    前記室外熱交換器(41)および前記利用側熱交換器(51)のうち一方の熱交換器にて放熱した冷媒の流れを分岐可能に構成された第1分岐部(18)と、
    前記第1分岐部(18)にて分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、
    前記第1分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる第1吸引側減圧手段(15a)と、
    前記ディフューザ部(13d)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐した一方の冷媒を前記室外熱交換器(41)および前記利用側熱交換器(51)のうち他方の熱交換器側へ流出させる第2分岐部(28)と、
    前記第2分岐部(28)にて分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる第2吸引側減圧手段(15b)と、
    前記第1、第2吸引側減圧手段(15a、15b)にて減圧膨張された冷媒のうち、少なくとも一方の冷媒を蒸発させる吸引側蒸発器(53)と、
    前記吸引側蒸発器(53)から流出した冷媒を吸入して圧縮し、前記冷媒吸引口(13b)側へ吐出する前記第2圧縮機構(21a)と、
    前記熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および前記熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)とを備え、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記室外熱交換器(41)にて放熱させ、前記第2分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を前記利用側熱交換器(51)にて蒸発させて前記第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記利用側熱交換器(51)にて放熱させ、前記第2分岐部(28)にて分岐された一方の冷媒を前記室外熱交換器(41)にて蒸発させて前記第1圧縮機構(11a)吸入側へ流出させる冷媒流路に切り替えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  23. 冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、
    冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、
    冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる第1、第2利用側熱交換器(51、54)と、
    冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、
    前記熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および前記熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)と、
    少なくとも、前記冷却運転モード時に、前記第2利用側熱交換器(54)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記ノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を前記室外熱交換器(41)側へ流出させる分岐部(18)と、
    少なくとも、前記冷却運転モード時に、前記室外熱交換器(41)から流出した冷媒を減圧膨張させる吸引側減圧手段(15)と、
    前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を蒸発させる吸引側蒸発器(53)と、
    少なくとも、前記冷却運転モード時に、前記第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒を吸入して圧縮し、前記冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)とを備え、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記第2利用側熱交換器(54)および前記室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも前記第1利用側熱交換器(51)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記第1利用側熱交換器(51)および前記室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも前記第2利用側熱交換器(54)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  24. 前記分岐部(18)は、前記加熱運転モード時に、前記第2利用側熱交換器(54)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記ノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を前記室外熱交換器(41)側へ流出させ、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、前記加熱運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)吐出冷媒を前記第2利用側熱交換器(54)へ流入させ、前記分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を、前記室外熱交換器(41)を介して前記吸引側減圧手段(15)へ流入させ、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、前記吸引側蒸発器(53)を介して前記第2圧縮機(21a)へ吸入させるとともに、前記ディフューザ部(13d)流出冷媒を、前記第2利用側熱交換器(54)を介して前記第1圧縮機構(11a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項23に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  25. 前記分岐部(18)は、前記加熱運転モード時に、前記室外熱交換器(41)から流出した冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記ノズル部(13a)側へ流出させるとともに、分岐された他方の冷媒を前記第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、前記加熱運転モードでは、前記分岐部(18)にて分岐された他方の冷媒を、前記第1利用側熱交換器(51)を介して前記吸引側減圧手段(15)へ流入させ、さらに、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を、前記吸引側蒸発器(53)を介して前記第2圧縮機(21a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えるとともに、前記ディフューザ部(13d)流出冷媒を、前記第2利用側熱交換器(54)を介して前記第1圧縮機構(11a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項23に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  26. 冷媒を圧縮して吐出する第1圧縮機構(11a)と、
    冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(41)と、
    冷媒と熱交換対象流体とを熱交換させる第1、第2利用側熱交換器(51、54)と、
    冷媒を減圧膨張させるノズル部(13a)から噴射する高速度の噴射冷媒の流れによって冷媒を冷媒吸引口(13b)から吸引して、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(13b)から吸引された吸引冷媒との混合冷媒をディフューザ部(13d)にて昇圧するエジェクタ(13)と、
    前記熱交換対象流体を冷却する冷却運転モードの冷媒流路および前記熱交換対象流体を加熱する加熱運転モードの冷媒流路を切り替える冷媒流路切替手段(31、32)と、
    少なくとも、前記冷却運転モード時に、前記第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記室外熱交換器(41)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を前記第2利用側熱交換器(54)側へ流出させる分岐部(18)と、
    少なくとも、前記冷却運転モード時に、前記室外熱交換器(41)および前記第2利用側熱交換器(54)のうち一方の熱交換器から流出した冷媒を減圧膨張させて、前記第1利用側熱交換器(51)側へ流出させる吸引側減圧手段(15)と、
    少なくとも、前記冷却運転モード時に、前記吸引側減圧手段(15)にて減圧膨張された冷媒を蒸発させる吸引側蒸発器(53)と、
    前記吸引側蒸発器(53)から流出した冷媒を吸入して圧縮し、前記冷媒吸引口(13b)側へ吐出する第2圧縮機構(21a)とを備え、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、
    前記冷却運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記第2利用側熱交換器(54)および前記室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも前記第1利用側熱交換器(51)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替え、
    前記加熱運転モードでは、前記第1圧縮機構(11a)から吐出された冷媒を前記第1利用側熱交換器(51)および前記室外熱交換器(41)にて冷媒を放熱させるとともに、少なくとも前記第2利用側熱交換器(54)にて冷媒を蒸発させる冷媒流路に切り替えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  27. 前記分岐部(18)は、前記加熱運転モード時に、前記第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記室外熱交換器(41)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を前記第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、
    前記室外熱交換器(41)出口側には、前記ノズル部(13a)入口側が接続されており、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、前記加熱運転モードでは、前記第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒を前記吸引側減圧手段(15)へ流入させ、前記ディフューザ部(13d)流出冷媒を、前記第2利用側熱交換器(54)を介して前記第1圧縮機構(11a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項26に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  28. 前記分岐部(18)は、前記加熱運転モード時に、前記第1圧縮機構(11a)吐出冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒を前記第1利用側熱交換器(51)側へ流出させ、分岐された他方の冷媒を前記室外熱交換器(41)側へ流出させ、
    前記室外熱交換器(41)出口側には、前記吸引側減圧手段(15)入口側が接続されており、
    前記冷媒流路切替手段(31、32)は、前記加熱運転モードでは、前記第1利用側熱交換器(51)から流出した冷媒を、前記ノズル部(13a)へ流入させ、前記ディフューザ部(13d)流出冷媒を、前記第2利用側熱交換器(54)を介して前記第1圧縮機構(11a)へ吸入させる冷媒流路に切り替えることを特徴とする請求項26に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  29. 前記ノズル部(13a)へ流入する冷媒を減圧膨張させる高圧側減圧手段(17)を備えることを特徴とする請求項1ないし28のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  30. 前記第1圧縮手段(11a)の冷媒吐出能力を変更する第1吐出能力変更手段(11b)と、
    前記第2圧縮手段(21a)の冷媒吐出能力を変更する第2吐出能力変更手段(21b)とを備え、
    前記第1吐出能力変更手段(11b)および前記第2吐出能力変更手段(21b)は、それぞれ独立して前記第1圧縮手段(11a)および前記第2圧縮手段(21a)の冷媒吐出能力を変更可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし29のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  31. 前記第1圧縮手段(11a)および前記第2圧縮手段(21a)は、同一のハウジング内に収容されて、一体的に構成されていることを特徴とする請求項1ないし30のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  32. 前記第1圧縮手段(11a)は、冷媒を臨界圧力以上となるまで昇圧させることを特徴とする請求項1ないし31のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
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