JP2019211118A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エジェクタとアキュムレータとを有する冷凍サイクル装置の省動力化を図る。【解決手段】第1減圧部13で減圧された冷媒を分岐させる分岐部16と、分岐部16で分岐された一方の冷媒を減圧させる第2減圧部17と、分岐部16で分岐された他方の冷媒を減圧させるノズル部14aと、ノズル部14aから噴射される冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する冷媒吸引口14bと、ノズル部14aから噴射され冷媒と冷媒吸引口から吸引された冷媒とを混合させて昇圧させる昇圧部14dとを有するエジェクタ14と、第2減圧部17で減圧された冷媒が流入し、冷媒吸引口14bに冷媒が吸引される吸引側熱交換器18と、昇圧部14dで昇圧された冷媒が流入し、圧縮機11へ向けて冷媒が流出する流出側熱交換器15と、放熱器12から流出した冷媒の過冷却度が所定過冷却度になるように第1減圧部13の絞り開度を制御する制御部30とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、エジェクタを備える冷凍サイクル装置に関するものである。
従来、特許文献1には、車両用空調装置に用いられる冷凍サイクル装置として、エジェクタを有する冷凍サイクル装置が記載されている。エジェクタは、冷媒を減圧する減圧部であるとともに、高速で噴出する冷媒流の吸引作用によって冷媒の循環を行う流体輸送用冷媒循環部でもある。
エジェクタは、ノズル部と冷媒吸引口とディフューザ部とを備えている。ノズル部は、冷凍サイクル装置の可変絞り機構を通過した冷媒の通路面積を小さく絞って冷媒をさらに減圧膨張させる。
冷媒吸引口は、ノズル部の冷媒噴出口と同一空間に配置され、冷凍サイクル装置の第2蒸発器からの気相冷媒を吸引する。第2蒸発器には、固定絞りで減圧された液相冷媒が流入する。
ディフューザ部は、ノズル部からの高速度の冷媒流と冷媒吸引口の吸引冷媒とを混合して昇圧させる昇圧部である。ディフューザ部で昇圧された冷媒は、第1蒸発器に流入する。
可変絞り機構の下流側には分岐部が設けられている。分岐部は、放熱器から流出した冷媒の流れをエジェクタのノズル部側と、固定絞り側とに分岐させる。
この従来技術では、第1蒸発器の下流側にアキュムレータが設けられている。アキュムレータは、液相冷媒と気相冷媒とを分離する。アキュムレータにより、圧縮機へ液相冷媒が戻ることを防止する。
可変絞り機構は、第2蒸発器出口側冷媒の過熱度を所定の値に近づくように冷媒流量を調整する。これにより、エジェクタのノズル部を通過する冷媒流量と、エジェクタの冷媒吸引口に吸引される冷媒流量との流量比が、冷却能力に対する最適流量比に近づくように調整される。
特許第4259605号
しかしながら、上記従来技術では、高い冷却能力を発揮することは可能であるものの、いかにして冷凍サイクル性能を高くして省動力化を図るかが課題となる。
本発明は上記点に鑑みて、エジェクタとアキュムレータとを有する冷凍サイクル装置において、省動力化を図ることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の冷凍サイクル装置では、
冷媒を吸入して吐出する圧縮機(11)と、
圧縮機(11)から吐出された冷媒を放熱させる放熱器(12)と、
放熱器(12)から流出した冷媒を減圧させる第1減圧部(13)と、
第1減圧部(13)で減圧された冷媒を分岐させる分岐部(16)と、
分岐部(16)で分岐された一方の冷媒を減圧させる第2減圧部(17)と、
分岐部(16)で分岐された他方の冷媒を減圧させるノズル部(14a)と、ノズル部(14a)から噴射される冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する冷媒吸引口(14b)と、ノズル部(14a)から噴射され冷媒と冷媒吸引口から吸引された冷媒とを混合させて昇圧させる昇圧部(14d)とを有するエジェクタ(14)と、
第2減圧部(17で減圧された冷媒が流入し、冷媒吸引口(14b)に冷媒が吸引される吸引側熱交換器(18)と、
昇圧部(14d)で昇圧された冷媒が流入し、圧縮機(11)へ向けて冷媒が流出する流出側熱交換器(15)と、
放熱器(12)から流出した冷媒の過冷却度が所定過冷却度になるように第1減圧部(13)の絞り開度を制御する制御部(30)とを備える。
これによると、放熱器(12)から流出した冷媒の過冷却度を制御できるので、吸引側熱交換器(18)から流出した冷媒の過熱度を制御する場合と比較して、冷凍サイクル性能を高くして省動力化を図ることが可能になる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における冷凍サイクル装置の全体構成を示す図である。 第1実施形態における冷凍サイクル装置の作動を説明するモリエル線図である。 図2のモリエル線図の一部を拡大した拡大図である。 第1実施形態の冷凍サイクル装置における過冷却度と作動との関係を説明するモリエル線図である。 第1実施形態の冷凍サイクル装置における過冷却度と冷媒流量、エンタルピ差および冷凍サイクル性能との関係を示すグラフである。 第2実施形態における冷凍サイクル装置の全体構成を示す図である。
以下、実施形態について図に基づいて説明する。以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態によるエジェクタ式冷凍サイクル10を車両用冷凍サイクル装置に適用した例を示す。エジェクタ式冷凍サイクル10において、圧縮機11は、冷媒を吸入圧縮する。例えば、圧縮機11は、図示しない電磁クラッチ、ベルト等を介して図示しない車両走行用エンジンにより回転駆動される。
この圧縮機11としては、吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整できる可変容量型圧縮機、あるいは電磁クラッチの断続により圧縮機作動の稼働率を変化させて冷媒吐出能力を調整する固定容量型圧縮機のいずれを使用してもよい。
例えば、圧縮機11は、電動モータの回転数調整により冷媒吐出能力を調整する電動圧縮機であってもよい。
この圧縮機11の冷媒吐出側には放熱器12が配置されている。放熱器12は圧縮機11から吐出された高圧冷媒と、冷却水との間で熱交換を行って高圧冷媒を冷却する。放熱器12で熱交換された冷却水は、車室内の暖房等の熱源として利用されたり、車室外の空気(以下、外気と言う。)に放熱されたりする。
本実施形態では、冷媒としてフロン系、HC系等の冷媒のように高圧圧力が臨界圧力を超えない冷媒を用いているので、エジェクタ式冷凍サイクル10は蒸気圧縮式の亜臨界サイクルを構成している。したがって、放熱器12は冷媒を凝縮する凝縮器として機能する。
放熱器12の出口側には膨張弁13が配置されている。この膨張弁13は放熱器12からの液冷媒を減圧する第1減圧部である。膨張弁13は電気式膨張弁である。電気式膨張弁は、弁体と電動アクチュエータとを有する電気式の可変絞り装置である。弁体は、膨張弁13の絞り開度(換言すれば、冷媒流量)を変化させる。電動アクチュエータは、弁体を変位させる。電動アクチュエータの作動は、制御装置30から出力される制御信号によって制御される。
膨張弁13の出口側にエジェクタ14が配置されている。このエジェクタ14は冷媒を減圧する減圧部であるとともに、高速で噴出する冷媒流の吸引作用(換言すれば、巻き込み作用)によって冷媒の循環を行う流体輸送用冷媒循環手段(換言すれば、運動量輸送式ポンプ)でもある。
エジェクタ14は、ノズル部14aと冷媒吸引口14bとを備えている。ノズル部14aは、膨張弁13通過後の冷媒(すなわち中間圧冷媒)の通路面積を小さく絞って冷媒をさらに減圧膨張させる。冷媒吸引口14bは、ノズル部14aの冷媒噴出口と同一空間に配置され、吸引側蒸発器18からの気相冷媒を吸引する。
エジェクタ14のうちノズル部14aおよび冷媒吸引口14bの冷媒流れ下流側部位には、ディフューザ部14dが配置されている。ディフューザ部14dは、ノズル部14aからの高速度の冷媒流と冷媒吸引口14bの吸引冷媒とを混合して昇圧させる昇圧部である。
ディフューザ部14dは冷媒の通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する作用を果たす。
エジェクタ14の出口部(換言すれば、ディフューザ部14dの先端部)側には流出側蒸発器15が接続されている。流出側蒸発器15は、ディフューザ部14dから流出した冷媒が冷却水と熱交換する流出側熱交換器である。流出側蒸発器15の出口側はアキュムレータ19に接続されている。
アキュムレータ19は、流出側蒸発器15から流出した冷媒の気液を分離する気液分離器である。アキュムレータ19は、分離された液相冷媒の一部をサイクル内の余剰冷媒として蓄える貯液部としての機能を兼ね備えている。アキュムレータ19の気相冷媒出口は圧縮機11の吸入側に接続されている。
膨張弁13の出口側には流量分配器16が配置されている。流量分配器16は、エジェクタ14のノズル部14aに流入する冷媒流量Gnと、エジェクタ14の冷媒吸引口14bに流入する冷媒流量Geとを調整する。
流量分配器16は、膨張弁13通過後の冷媒を、エジェクタ14のノズル部14aの入口側と、エジェクタ14の冷媒吸引口14bの入口側とに分配する。流量分配器16は、膨張弁13通過後の冷媒の流れを、エジェクタ14のノズル部14aの入口側へ向かう冷媒の流れと、エジェクタ14の冷媒吸引口14bの入口側へ向かう冷媒の流れとに分岐させる分岐部である。
流量分配器16は、冷媒の気液分離機能を有しており、膨張弁13通過後の冷媒を、エジェクタ14のノズル部14aに向かう気液2相冷媒流と、絞り機構17に向かう液相冷媒流とに分離する。
流量分配器16とエジェクタ14の冷媒吸引口14bとの間には絞り機構17と吸引側蒸発器18とが配置されている。絞り機構17は、流量分配器16から流出した冷媒を減圧させる第2減圧部であり、吸引側蒸発器18の入口側に配置されている。流量分配器16および絞り機構17は、エジェクタ14と一体的に形成されている。
吸引側蒸発器18は、エジェクタ14の冷媒吸引口14bに吸引される冷媒が冷却水と熱交換する吸引側熱交換器である。
流出側蒸発器15および吸引側蒸発器18には、冷却水回路21の冷却水が循環する。冷却水回路21には、ポンプ22とクーラコア23とが配置されている。
ポンプ22は、冷却水回路21の冷却水を吸入して吐出する。これにより、流出側蒸発器15、吸引側蒸発器18およびクーラコア23に冷却水が循環する。
クーラコア23は、流出側蒸発器15および吸引側蒸発器18で冷却された冷却水と空気とを熱交換させることによって、空気を冷却する。
クーラコア23は、図示しない空調ケース内に収納されている。この空調ケースは車室内に配置されている。この空調ケース内には空気通路が形成されている。この空気通路において、電動送風機24によって空気が送風されてクーラコア23で冷却されるようになっている。
クーラコア23で冷却された冷風は、共通の冷却対象空間(例えば、車室内空間)に送り込まれる。これによりクーラコア23にて共通の冷却対象空間が冷却されるようになっている。
制御装置30は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。制御装置30は、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行って、膨張弁1の電動アクチュエータ等、各種電気機器の作動を制御する制御部である。
制御装置30には、冷媒圧力センサ31および冷媒温度センサ32等、各種センサ群からの検出信号が入力される。冷媒圧力センサ31は、放熱器12通過後の冷媒の圧力を検出する冷媒圧力検出部である。冷媒温度センサ32は、放熱器12通過後の冷媒の温度を検出する冷媒圧力検出部である。
制御装置30には、図示しない操作パネルからの各種操作信号も入力される。操作パネルには、冷却対象空間の冷却温度を設定する温度設定スイッチ等が設けられる。
次に、第1実施形態の作動を図2に基づいて説明する。圧縮機11を車両エンジンにより駆動すると、図2の点a→点bに示すように、圧縮機11で圧縮されて吐出された高温高圧状態の冷媒は放熱器12に流入する。図2の点b→点cに示すように、放熱器12では高温の冷媒が冷却水により冷却されて凝縮する。図2の点c→点dに示すように、放熱器12から流出した高圧冷媒は膨張弁13を通過する。
この膨張弁13では、放熱器12の出口冷媒の過冷却度が所定値となるように制御装置30によって弁開度が調整され、高圧冷媒が減圧される。
具体的には、制御装置30は、冷媒圧力センサ31で検出された放熱器12通過後の冷媒の圧力と、冷媒温度センサ32で検出された放熱器12通過後の冷媒の温度とに基づいて冷媒の過冷却度を算出し、この過冷却度が所定値となるように膨張弁13の弁開度を調整する。
この膨張弁13通過後の中間圧冷媒は、流量分配器16において、図2の点d→点eに示すようにエジェクタ14のノズル部14aに流入する主流と、点d→点fに示すように絞り機構17に流入する分岐流とに分流する。
図2の点e→点gに示すように、ノズル部14a側に分流された冷媒はノズル部14aで減圧され膨張する。したがって、ノズル部14aで冷媒の圧力エネルギーが速度エネルギーに変換され、このノズル部14aの噴出口から冷媒は高速度となって噴出する。この高速度の噴射冷媒の流れによる冷媒圧力低下により、冷媒吸引口14bから吸引側蒸発器18通過後の分岐流れ冷媒(具体的には気相冷媒)を吸引する。
ノズル部14aから噴射された冷媒と冷媒吸引口14bに吸引された冷媒は、図2の点g→点hおよび図2の点i→点hに示すようにノズル部14a下流側の混合部14cで混合してディフューザ部14dに流入する。このディフューザ部14dでは通路面積の拡大により、図2の点h→点jに示すように、冷媒の速度エネルギー(換言すれば膨張エネルギー)が圧力エネルギーに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する。
そして図2の点j→点kに示すように、エジェクタ14のディフューザ部14dから流出した冷媒は流出側蒸発器15を流れる。この間に、流出側蒸発器15では低温の低圧冷媒が冷却水回路21の冷却水から吸熱して蒸発する。この蒸発後の気相冷媒は1つの冷媒出口20bからアキュムレータ19に流入する。図2の点k→点aに示すように、アキュムレータ19では冷媒の気液が分離され、分離された気相冷媒が圧縮機11に吸入され、図2の点a→点bに示すように、再び圧縮される。
一方、絞り機構17に分流された冷媒は、図2の点f→点lに示すように、絞り機構17で減圧されて低圧冷媒(具体的には気液2相冷媒)となり、この低圧冷媒が図2の点l→点iに示すように、吸引側蒸発器18を流れる。この間に吸引側蒸発器18では、低温の低圧冷媒が、流出側蒸発器15通過後の冷却水から吸熱して蒸発する。この蒸発後の気相冷媒は冷媒吸引口14bからエジェクタ14内に吸引される。
以上のごとく、エジェクタ14のディフューザ部14dの下流側冷媒を流出側蒸発器15に供給するととともに、分岐流れ冷媒を絞り機構17を通して吸引側蒸発器18にも供給できるので流出側蒸発器15および吸引側蒸発器18で同時に冷却作用を発揮できる。
そのため、流出側蒸発器15および吸引側蒸発器18の両方で冷却された冷却水をクーラコア23に流入させることができる。クーラコア23に流入した冷却水は、冷却対象空間に吹き出される空気を冷却する。これにより、冷却対象空間を冷却(換言すれば冷房)できる。
その際に、流出側蒸発器15の冷媒蒸発圧力はディフューザ部14dで昇圧した後の圧力であり、一方、吸引側蒸発器18の出口側はエジェクタ14の冷媒吸引口14bに接続されているから、ノズル部14aでの減圧直後の最も低い圧力を吸引側蒸発器18に作用させることができる。
これにより、流出側蒸発器15の冷媒蒸発圧力(換言すれば冷媒蒸発温度)よりも吸引側蒸発器18の冷媒蒸発圧力(換言すれば冷媒蒸発温度)を低くすることができる。そして、冷媒蒸発温度が高い流出側蒸発器15を冷却水流れ方向の上流側に配置し、冷媒蒸発温度が低い吸引側蒸発器18を冷却水流れ方向の下流側に配置しているから、流出側蒸発器15における冷媒蒸発温度と送風空気との温度差および吸引側蒸発器18における冷媒蒸発温度と送風空気との温度差を両方とも確保できる。
このため、流出側蒸発器15および吸引側蒸発器18の両方の冷却性能を有効に発揮できる。従って、共通の冷却水に対する冷却性能を流出側蒸発器15および吸引側蒸発器18の組み合わせにて効果的に向上できる。また、ディフューザ部14dでの昇圧作用により圧縮機11の吸入圧を上昇して、圧縮機11の駆動動力を低減できる。
エジェクタ14による昇圧効果について、図3および図4を用いて説明する。膨張弁13では、放熱器12の出口冷媒の過冷却度SCが所定値となるように制御装置30によって弁開度が調整され、高圧冷媒が減圧される。
具体的には、制御装置30は、冷媒圧力センサ31で検出された放熱器12通過後の冷媒の圧力と、冷媒温度センサ32で検出された放熱器12通過後の冷媒の温度とに基づいて冷媒の過冷却度SCを算出し、この過冷却度SCが所定値となるように膨張弁13の弁開度を調整する。
所定値は、エジェクタ14のノズル部14aの冷媒出口と冷媒入口との圧力差ΔPが所定圧力差以上になるような過冷却度SCの値である。
エジェクタ14のノズル部14aの冷媒出口と冷媒入口との圧力差ΔPは、放熱器12の出口冷媒の過冷却度SCが小さくなるほど大きくなる。
放熱器12の出口冷媒の過冷却度SCが小さいと、エジェクタ14のノズル部14aの冷媒出口と冷媒入口との圧力差ΔPが大きくなる。これにより、ノズル膨張エンタルピΔHmが大きくなる。ノズル膨張エンタルピΔHmが大きくなると、エジェクタノズル回収膨張エネルギが増加する。これにより、エジェクタ14による昇圧効果が大きくなる。
また、放熱器12の出口冷媒の過冷却度SCが小さいと、エジェクタ14のノズル部14aにおける冷媒膨張時の等エントロピ線の傾きが小さくなる。これにより、ノズル膨張エンタルピΔHmが大きくなる。ノズル膨張エンタルピΔHmが大きくなると、エジェクタノズル回収膨張エネルギが増加する。これにより、エジェクタ14による昇圧効果が大きくなる。
また、放熱器12の出口冷媒の過冷却度SCが小さいと、流出側蒸発器15および吸引側蒸発器18の出口冷媒の乾き度が小さくなる。これにより、全体の冷媒流量が増加する。全体の冷媒流量が増加すると、エジェクタ14のノズル部14aにおける冷媒流量も増加するので、ノズル効率が上昇する。これにより、エジェクタノズル回収膨張エネルギが増加するので、エジェクタ14による昇圧効果が大きくなる。
図5に示すように、冷媒流量増加の効果は、放熱器12の出口冷媒の過冷却度SCが小さいほど顕著になる。一方、流出側蒸発器15の出口冷媒と放熱器12の出口冷媒とのエンタルピ差は、放熱器12の出口冷媒の過冷却度SCが小さいほど小さくなる。
したがって、放熱器12の出口冷媒の過冷却度SCが比較的小さい領域(図5中、所定過冷却度と示す領域)にて、高い冷凍サイクル性能が発揮されることとなる。
本実施形態によると、制御装置30は、放熱器12から流出した冷媒の過冷却度SCが所定過冷却度になるように膨張弁13の絞り開度を制御する。
これによると、放熱器12から流出した冷媒の過冷却度を制御できるので、吸引側蒸発器18から流出した冷媒の過熱度を制御する場合と比較して、冷凍サイクル性能を高くして省動力化を図ることが可能になる。
本実施形態によると、所定過冷却度は、ノズル部14aの冷媒出口と冷媒入口との圧力差ΔPが所定圧力差以上になるような過冷却度SCの値である。これにより、エジェクタ14の昇圧効果を高くして、冷凍サイクル性能を高くすることができる。
本実施形態によると、制御装置30は、放熱器12から流出した冷媒の過冷却度SCを、放熱器12の下流側かつ膨張弁13の上流側における冷媒の圧力および温度に基づいて算出する。これにより、放熱器12から流出した冷媒の過冷却度SCを適切に算出することができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、制御装置30は、放熱器12通過後の冷媒の圧力と、放熱器12通過後の冷媒の温度とに基づいて冷媒の過冷却度SCを算出するが、本実施形態では、圧縮機11から吐出された冷媒の圧力と、放熱器12通過後の冷媒の温度と、放熱器12の圧力損失とに基づいて冷媒の過冷却度SCを算出する。
本実施形態では、図6に示すように、制御装置30には、吐出冷媒圧力センサ33からの検出信号が入力される。吐出冷媒圧力センサ33は、圧縮機11から吐出された冷媒の圧力を検出する冷媒圧力検出部である。
制御装置30は、吐出冷媒圧力センサ33が検出した、圧縮機11から吐出された冷媒の圧力を、放熱器12の圧力損失を用いて補正することによって、放熱器12通過後の冷媒の圧力を算出する。
そして、算出した放熱器12通過後の冷媒の圧力と、冷媒温度センサ32で検出された放熱器12通過後の冷媒の温度とに基づいて冷媒の過冷却度SCを算出し、この過冷却度SCが所定値となるように膨張弁13の弁開度を調整する。
本実施形態によると、制御装置30は、圧縮機11の吐出側かつ放熱器12の上流側における冷媒の圧力を放熱器12の圧力損失で補正して補正圧力を算出し、放熱器12から流出した冷媒の過冷却度SCを、放熱器12の下流側かつ膨張弁13の上流側における冷媒の温度と補正圧力とに基づいて算出する。
これにより、放熱器12の下流側かつ膨張弁13の上流側における冷媒の圧力を検出することなく、圧縮機11の吐出側かつ放熱器12の上流側における冷媒の圧力を用いて、放熱器12から流出した冷媒の過冷却度を算出することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態を適宜組み合わせ可能である。上記実施形態を例えば以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、冷媒として高圧圧力が臨界圧力を超えないフロン系、炭化水素系等の冷媒を用いる蒸気圧縮式の亜臨界サイクルについて説明したが、冷媒として二酸化炭素のように高圧圧力が臨界圧力を超える冷媒を採用してもよい。
(2)上記の実施形態では、流出側蒸発器15および吸引側蒸発器18を室内側熱交換器として構成し、放熱器12を大気側へ放熱する室外熱交換器として構成しているが、逆に、流出側蒸発器15および吸引側蒸発器18を大気等の熱源から吸熱する室外側熱交換器として構成し、放熱器12を空気あるいは水等の被加熱流体を加熱する室内側熱交換器として構成するヒートポンプサイクルに本発明を適用してもよい。
(3)上述の各実施形態では、車両用の冷凍サイクルについて説明したが、車両用に限らず、定置用等の冷凍サイクルに対しても本発明を同様に適用できることはもちろんである。
11 圧縮機
12 放熱器
13 膨張弁(第1減圧部)
14 エジェクタ
14a ノズル部
14b 冷媒吸引口
14d ディフューザ部(昇圧部)
15 流出側蒸発器
16 流量分配器(分岐部)
17 絞り機構(第2減圧部)
18 吸引側蒸発器
30 制御装置(制御部)

Claims (4)

  1. 冷媒を吸入して吐出する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された前記冷媒を放熱させる放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から流出した前記冷媒を減圧させる第1減圧部(13)と、
    前記第1減圧部(13)で減圧された前記冷媒を分岐させる分岐部(16)と、
    前記分岐部(16)で分岐された一方の前記冷媒を減圧させる第2減圧部(17)と、
    前記分岐部(16)で分岐された他方の前記冷媒を減圧させるノズル部(14a)と、前記ノズル部(14a)から噴射される冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する冷媒吸引口(14b)と、前記ノズル部(14a)から噴射され前記冷媒と前記冷媒吸引口から吸引された前記冷媒とを混合させて昇圧させる昇圧部(14d)とを有するエジェクタ(14)と、
    前記第2減圧部(17)で減圧された前記冷媒が流入し、前記冷媒吸引口(14b)に前記冷媒が吸引される吸引側熱交換器(18)と、
    前記昇圧部(14d)で昇圧された前記冷媒が流入し、前記圧縮機(11)へ向けて前記冷媒が流出する流出側熱交換器(15)と、
    前記放熱器(12)から流出した前記冷媒の過冷却度(SC)が所定過冷却度になるように前記第1減圧部(13)の絞り開度を制御する制御部(30)とを備える冷凍サイクル装置。
  2. 前記所定過冷却度は、前記ノズル部(14a)の冷媒出口と冷媒入口との圧力差(ΔP)が所定圧力差以上になるような過冷却度(SC)の値である請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記放熱器(12)の下流側かつ前記第1減圧部(13)の上流側における前記冷媒の圧力および温度を検出する検出部(31、32)を備え、
    前記制御部(30)は、前記放熱器(12)から流出した前記冷媒の過冷却度(SC)を、前記検出部(31、32)が検出した圧力および温度に基づいて算出する請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記圧縮機(11)の吐出側かつ前記放熱器(12)の上流側における前記冷媒の圧力と、前記放熱器(12)の下流側かつ前記第1減圧部(13)の上流側における前記冷媒の温度とを検出する検出部(32、33)を備え、
    前記制御部(30)は、
    前記検出部(32、33)が検出した圧力を前記放熱器(12)の圧力損失で補正して補正圧力を算出し、
    前記放熱器(12)から流出した前記冷媒の過冷却度(SC)を、前記検出部(32、33)が検出した温度と前記補正圧力とに基づいて算出する請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置。
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