JP4259605B2 - エジェクタ式冷凍サイクル - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒減圧手段および冷媒循環手段の役割を果たすエジェクタを有するエジェクタ式冷凍サイクルに関するものである。
従来、複数の蒸発器を備えるエジェクタ式冷凍サイクルは、特許文献1等にて知られている。
この特許文献1には、図6に示すように、エジェクタ15の下流側に第1蒸発器16を接続し、この第1蒸発器16の冷媒下流側に気液分離器をなすアキュムレータ32を配置するともに、アキュムレータ32の液相冷媒出口側とエジェクタ15の冷媒吸引口15b側との間に第2蒸発器20を配置し、同時に2つの蒸発器を作動させるサイクルが開示されている。
このサイクルでは、エジェクタ15にて冷媒を減圧膨張させた際の冷媒の高速な流れにより生じる圧力低下を利用して、第2蒸発器20から流出する冷媒を吸引するとともに、膨張時の冷媒の速度エネルギーをディフューザ部15d(昇圧部)にて圧力エネルギーに変換して冷媒圧力(圧縮機11の吸入圧)を上昇させている。これにより、圧縮機11の駆動動力を低減できるので、サイクルの運転効率を向上させることができる。
また、このサイクルでは、第1蒸発器16および第2蒸発器20の2つの蒸発器により別々の空間、または、2つの蒸発器で同一の空間から吸熱(冷却)作用を発揮することができる。そして、2つの蒸発器にて室内の冷房を行うこともできる(特許文献1の段落0192参照)。
さらに、特許文献1には、エジェクタ15の冷媒吸引口15b側のみに蒸発器(上記第2蒸発器に対応)を配置するエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、エジェクタの上流部もしくは蒸発器の上流部に機械式もしくは電気式の制御弁を設けることが記載されている。そして、これら制御弁は、その開度調整により蒸発器出口冷媒の過熱度制御などを行う旨が記載されている(特許文献1の図27、29、31〜33参照)。
特許第3322263号公報
ところで、この従来技術のサイクルでは、放熱器12から流出した冷媒の全量がエジェクタ15のノズル部15aを通過する。ここで、エジェクタ15のノズル部15aを通過する冷媒流量をGnozとすると、このGnozは第1蒸発器16出口側冷媒が所定の乾き度以下になるような流量になっている。
また、ノズル部15aで減圧された冷媒はエジェクタ15の冷媒吸引口15bから吸引された冷媒と混合して第1蒸発器16へ流入する。そして、第1蒸発器16から流出した冷媒は、アキュムレータ32にて気相冷媒と液相冷媒に分離される。
一方、第2蒸発器20には、エジェクタ15の冷媒吸引口15bが低圧化し吸引作用を発揮することで、アキュムレータ32で分離された液相冷媒が供給される。ここで、冷媒吸引口15bから吸引される冷媒流量をGeとする。
第2蒸発器20に流入した液相冷媒は、第2蒸発器20にて蒸発するので、冷媒吸引口15bから吸引される冷媒の殆ど又は全てが気相冷媒となっている。よって、第1蒸発器16の冷却能力に寄与する冷媒流量は、ほぼGnozの液相冷媒の流量となるので、第1蒸発器16の冷却能力はGnozの影響を受ける。
従って、従来技術のサイクルでは、エジェクタ15の冷媒吸引口15bに吸引される冷媒流量Geを増加させて、第2蒸発器20に流入する液相冷媒の流量を増加させれば、第1蒸発器16の冷却能力を低下させることなく第2蒸発器20の冷却能力を増加できるので、サイクル全体としての冷却能力も増加する。
ここで、蒸発器の冷却能力とは、例えば、蒸発器において冷媒が空気より吸熱した時の冷媒のエンタルピ増加分である。このエンタルピ増加分とは冷媒の単位重量あたりの比エンタルピの増加分に冷媒流量を乗じたものである。さらに、サイクル全体としての冷却能力とは、第1および第2蒸発器16、20における冷媒のエンタルピ増加分の合計値Qerである。もちろん、Qerを圧縮機11の消費動力で除した成績係数COPとしてもよい。
よって、従来技術のサイクルでは、図8に示すように、エジェクタ15のノズル部15aを通過する冷媒流量Gnozとエジェクタ15の冷媒吸引口15bに吸引される冷媒流量Geの比である流量比η(η=Ge/Gnoz)が増加するとサイクル全体の冷却能力Qerも上昇する。
しかし、サイクル熱負荷が低い場合には、サイクル内の冷媒の高低圧差が小さくなるので、エジェクタ15の入力が小さくなる。この場合、従来技術のサイクルでは、冷媒流量Geがエジェクタ15の冷媒吸引能力のみに依存するので、エジェクタ15の入力低下→エジェクタ15の冷媒吸引能力の低下→第2蒸発器20に流入する液相冷媒の流量の減少→流量比ηの低下が発生して、冷却能力Qerが低下してしまう。
そこで、本出願人は、先に、特願2004−290120号(特開2005−308380号公報:以下、先願例という。)にて、図7に示すようなサイクルを提案している。この先願例のサイクルでは、放熱器12吐出側とエジェクタ15冷媒流入口との間に分岐通路18を設け、この分岐通路18に冷媒の圧力および流量を調整する絞り機構42と第2蒸発器20を配置し、第2蒸発器20出口側をエジェクタ15の冷媒吸引口15b側に接続している。
つまり、先願例のサイクルでは、エジェクタ15の上流部で冷媒流れを分岐し、分岐した冷媒を分岐通路18を介して冷媒吸引口15bに吸引させるから、分岐通路18がエジェクタ15に対して並列的な接続関係となる。このため、分岐通路18にエジェクタ15の冷媒吸引能力だけでなく、圧縮機11の冷媒吸入、吐出能力をも利用して冷媒を供給できる。
よって、エジェクタ15の入力低下→エジェクタ15の冷媒吸引能力の低下という現象が発生しても、エジェクタ15の冷媒吸引口15bに吸引される冷媒流量Geの減少度合を従来技術のサイクルよりも小さくできる。
また、先願例のサイクルでは、エジェクタ15の上流部で冷媒流れを分岐しているので、放熱器12から流出する冷媒流量Gnは、エジェクタ15のノズル部15aを通過する冷媒流量Gnozと第2蒸発器20に流入する冷媒流量との和に等しくなる。そして、第2蒸発器20に流入する冷媒流量は、エジェクタ15の冷媒吸引口15bに吸引される冷媒流量Geと等しくなる。
従って、先願例のサイクルでは、Gn=Gnoz+Geの関係となり、Gnozが低下すればGeが増加し、逆にGnozが増加すればGeが低下するので、第1蒸発器16の冷却能力が低下しても第2蒸発器20の冷却能力が増加し、逆に第2蒸発器20の冷却能力が低下しても第1蒸発器16の冷却能力が増加することになる。
よって、図8に示すように、流量比ηの変化に対する冷却能力Qerの変化は、従来技術のサイクルよりも少ないという利点があり、さらに、最適流量比ηmaxにおいてピークを有する。つまり、先願例のサイクルにおいて、高い冷却能力Qerを発揮させながらサイクルを運転するためには、流量比ηを最適流量比ηmaxに近づけるように運転する必要がある。
本発明は上記点に鑑み、先願例のサイクルのようにエジェクタ上流側から分岐した分岐通路に配置された蒸発器を含む複数の蒸発器を備えるエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、流量比ηを最適流量比ηmaxに近づけ、サイクル全体として高い冷却能力を発揮させながら運転することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載された発明では、冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(11)と、圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(12)と、放熱器(12)から流出した冷媒を減圧膨張させる可変絞り手段(31、35、38、40)と、可変絞り手段(31、35、38、40)にて減圧膨張された冷媒の流れを分岐する分岐部(Z)と、分岐部(Z)にて分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(15a)から噴射する高速度の冷媒流により冷媒を冷媒吸引口(15b)から吸引して、冷媒吸引口(15b)からの吸引冷媒と高速度の冷媒流とを混合し、この混合した冷媒流を減速して冷媒流の圧力を上昇させるエジェクタ(15)と、エジェクタ(15)から流出した冷媒を蒸発させる第1蒸発器(16)と、分岐部(Z)にて分岐された他方の冷媒を冷媒吸引口(15b)に導く分岐通路(18)と、分岐通路(18)に配置されて冷媒を減圧して流量調整する絞り手段(19)と、絞り手段(19)下流側に配置されて冷媒を蒸発させる第2蒸発器(20)とを備えエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、可変絞り手段(31、35、38、40)が放熱器(12)出口側から分岐部(Z)入口側へ至る冷媒通路に配置されているので、エジェクタ(15)のノズル部(15a)の冷媒通路面積および絞り手段(19)の絞り開度(冷媒通路面積)を適切に設定しておくことで、流量比(η)を最適流量比(ηmax)に近づけることができる。その結果、エジェクタ式冷凍サイクルをサイクル全体として高い冷却能力を発揮させながら運転することができる。
請求項2に記載の発明では、冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(11)と、圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(12)と、放熱器(12)から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部(Z)と、分岐部(Z)にて分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(15a)から噴射する高速度の冷媒流により冷媒を冷媒吸引口(15b)から吸引して、冷媒吸引口(15b)からの吸引冷媒と高速度の冷媒流とを混合し、この混合した冷媒流を減速して冷媒流の圧力を上昇させるエジェクタ(15)と、エジェクタ(15)から流出した冷媒を蒸発させる第1蒸発器(16)と、分岐部(Z)にて分岐された他方の冷媒を冷媒吸引口(15b)に導く分岐通路(18)と、分岐通路(18)に配置されて冷媒を減圧して流量調整する絞り手段(19)と、絞り手段(19)下流側に配置されて冷媒を蒸発させる第2蒸発器(20)とを備え、さらに、放熱器(12)出口側から分岐部(Z)入口側へ至る冷媒通路に配置されて、放熱器(12)から流出した冷媒を減圧膨張させる可変絞り手段(31、35、38、40)を備え、可変絞り手段(31、35、38、40)によって減圧膨張された冷媒が分岐部(Z)にて分岐され、分岐された一方の冷媒としてノズル部(15a)へ流入するとともに、他方の冷媒として分岐通路(18)に導かれるエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、請求項1に記載の発明と同様に、エジェクタ(15)のノズル部(15a)の冷媒通路面積および絞り手段(19)の絞り開度(冷媒通路面積)を適切に設定しておくことで、流量比(η)を最適流量比(ηmax)に近づけることができる。その結果、エジェクタ式冷凍サイクルをサイクル全体として高い冷却能力を発揮させながら運転することができる。
請求項に記載の発明では、請求項1または2に記載のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、可変絞り手段(31、35、38、40)は、サイクル内部の冷媒状態、第1蒸発器(16)および第2蒸発器(20)の冷却対象空間温度、ならびに冷却対象空間の周囲温度の少なくとも一つに関連する物理量に基づいて、サイクル全体の冷媒流量を調整するようになっていることを特徴とする。
これによれば、サイクル内部の冷媒状態などに関連する物理量に基づいて、サイクル全体の冷媒流量が調整されるので、調整された冷媒流量において、エジェクタ(15)のノズル部(15a)の冷媒通路面積、冷媒吸引口(15b)からの吸引冷媒とノズル部(15a)にて減圧膨張された高速度の冷媒流とを混合し昇圧させる機能を司る部位の寸法、および、絞り手段(19)の絞り開度(冷媒通路面積)等を予め適切に設定しておくことによって、エジェクタ式冷凍サイクルをサイクル全体として高い冷却能力を発揮させながら運転することができる。
ここで、本発明におけるサイクル内部の冷媒状態に関連する物理量とは、例えば、冷媒の温度、圧力および流量に関連する物理量であって、過熱度、過冷却度およびサイクル内の特定の箇所における流量と別の箇所における流量との比を含む意味である。また、冷却対象空間の温度とは、例えば、内気温であり、また、冷却対象空間の周囲温度とは、例えば、外気温であり、間接的に冷媒状態を推定することができる温度を含む意味である。
上記特徴の効果を発揮するために、具体的に、請求項に記載の発明のように、物理量は、第1蒸発器(16)出口側冷媒の過熱度に関連する物理量であり、可変絞り手段(31)は、第1蒸発器(16)出口側冷媒の過熱度が予め定めた値に近づくように、サイクル全体の冷媒流量を調整するようになっていてもよい。
また、請求項に記載の発明のように、物理量は、第2蒸発器(20)出口側冷媒の過熱度に関連する物理量であり、可変絞り手段(35)は、第2蒸発器(20)出口側冷媒の過熱度が予め定めた値に近づくように、サイクル全体の冷媒流量を調整するようになっていてもよい。
また、請求項に記載の発明のように、物理量は、放熱器(12)出口側冷媒の過冷却度に関連する物理量であり、可変絞り手段(38)は、放熱器(12)出口側冷媒の過冷却度が予め定めた値に近づくように、サイクル全体の冷媒流量を調整するようになっていてもよい。
また、請求項に記載の発明のように、高圧冷媒は臨界圧力以上に昇圧されるようになっており、物理量は、放熱器(12)出口側冷媒の温度および圧力であり、可変絞り手段(38)は、放熱器(12)出口側冷媒の圧力が予め定めた値に近づくように、サイクル全体の冷媒流量を調整するようになっていてもよい。
また、請求項に記載の発明のように、物理量は、圧縮機(11)の冷媒吐出流量に関連する物理量であり、可変絞り手段(40)は、サイクル全体の冷媒流量が予め定めた値に近づくように、サイクル全体の冷媒流量を調整するようになっていてもよい。
物理量が第1蒸発器(16)出口側冷媒の過熱度に関連する物理量であれば、サイクル全体として高い冷却能力を発揮させることができると同時に、第1蒸発器(16)出口側冷媒の過熱度を確保することができるので、圧縮機(11)に液相冷媒が吸入されることも防止できる。この結果、圧縮機(11)の作動不良が防止でき、サイクルの安定性を向上させることができる。
物理量が、放熱器(12)出口側冷媒の温度および圧力であれば、高圧冷媒が臨界圧力以上に昇圧され過冷却度を検出できない場合でも、上記の作用効果を発揮することができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(本発明の前提となる形態)
まず、本発明の前提となる形態を説明する。図1は、本発明の前提となるエジェクタ式冷凍サイクル10を車両用冷凍装置に適用した例を示す。本形態の車両用冷凍装置は、庫内温度を例えば、−20℃付近の極低温に冷却するものである。
まず、エジェクタ式冷凍サイクルにおいて、圧縮機11は、冷媒を吸入、圧縮および吐出するものであり、電磁クラッチ11aおよびベルトを介して車両走行用エンジン(図示せず。)により回転駆動される。本形態では、外部からの制御信号により吐出容量を連続的に可変制御できる斜板式可変容量型圧縮機を用いている。
具体的には、圧縮機11の吐出圧と吸入圧を利用して斜板室(図示せず。)の圧力を制御し、斜板の傾斜角度を変更してピストンストロークを変化させ、これにより、吐出容量を略0%〜100%の範囲で連続的に変化させるものである。そして、この吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整することができる。
ここで、吐出容量は冷媒の吸入圧縮を行う作動空間の幾何学的な容積であり、ピストンストロークの上死点と下死点との間のシリンダ容積である。
さらに、斜板室の圧力の制御について説明すると、圧縮機11は電磁式容量制御弁11bを備えており、この電磁式容量制御弁11bは、圧縮機11の吸入側の低圧冷媒圧力による力F1を発生する圧力応動機構(図示せず。)と、この低圧冷媒圧力Psによる力F1と対抗する電磁力F2を発生する電磁機構(図示せず。)とを内蔵している。
この電磁機構の電磁力F2は、後述する空調制御装置21から出力される制御電流Inによって決定される。そして、この低圧冷媒圧力Psに応じた力F1と電磁力F2に応じて変位する弁体(図示せず。)により高圧冷媒と低圧冷媒を斜板室に導入する割合を変化させることで、斜板室の圧力を変化させている。
また、圧縮機11では斜板室の圧力の調整により吐出容量を100%から略0%付近まで連続的に変化させることができるので、吐出容量を略0%付近に減少することにより、圧縮機11が実質的に作動停止状態にすることができる。従って、圧縮機11の回転軸をプーリ、ベルトVを介して車両エンジンに常時連結するクラッチレスの構成としてもよい。
放熱器12は、圧縮機11の冷媒吐出側に接続されており、圧縮機11から吐出された高圧冷媒と放熱器用送風機12aにより送風される外気(車室外空気)との間で熱交換を行って、高圧冷媒を冷却する熱交換器である。
放熱器用送風機12aは駆動用電動モータ12bにより駆動され、駆動用電動モータ12bは空調制御装置21から印加電圧V1が出力されると回転駆動するようになっている。よって、空調制御装置21が印加電圧V1を変更すると駆動用電動モータ12bの回転数を変更できるので、放熱器用送風機12aが送風する空気量を変更できる。
また、本形態では、サイクル内循環冷媒として、通常のフロン系冷媒を用いているので、エジェクタ式冷凍サイクル10は、高圧圧力が臨界圧力を超えない亜臨界サイクルを構成する。従って、放熱器12は冷媒を凝縮する凝縮器として作用する。
放熱器12の冷媒下流部には冷媒の気液を分離して液相冷媒を溜める気液分離器として受液器13が配置され、この受液器13から液相冷媒が下流側に導出される。受液器13の冷媒下流側には可変絞り機構14が接続される。
この可変絞り機構14は、具体的には、周知の温度式膨張弁であり、受液器13からの高圧液相冷媒を気液二相状態の中間圧冷媒に減圧する機能を果たす。
この温度式膨張弁は、後述する第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度に応じて弁体部(図示せず。)の開度を調整し、それにより、可変絞り機構14を通過する冷媒流量を調整して第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度が所定の値に近づくようにしている。すなわち、本形態では、温度式膨張弁の弁体部が流量比ηを調整する手段となる。
温度式膨張弁の弁体には圧力応動手段をなすダイヤフラム機構14aが結合され、ダイヤフラム機構14aは感温筒14bの封入ガス媒体の圧力(第1蒸発器16出口側冷媒の温度に応じた圧力)と、均圧管14cにより導入される第1蒸発器16出口側冷媒圧力とに応じて弁体を変位させ、弁体の開度を調整する。すなわち、本形態では、感温筒14bおよび均圧管14cがサイクル内部の冷媒状態に関連する物理量を検出する手段となる。
そして、可変絞り機構14の出口側にはエジェクタ15が接続されている。このエジェクタ15は冷媒を減圧する減圧手段であるとともに、高速で噴出する冷媒流の吸引作用(巻き込み作用)によって冷媒の循環を行う流体輸送を冷媒循環手段でもある。
エジェクタ15には、可変絞り機構14を通過して流入する中間圧冷媒の通路面積を小さく絞って、中間圧冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるノズル部15aと、ノズル部15aの冷媒噴出口と同一空間に配置され、後述する第2蒸発器20からの気相冷媒を吸引する冷媒吸引口15bが備えられている。
さらに、ノズル部15aおよび冷媒吸引口15bの下流側には、ノズル部15aからの高速度の冷媒流と冷媒吸引口15bからの吸引冷媒とを混合する混合部15cが設けられている。そして、混合部15cの下流側に昇圧部をなすディフューザ部15dが配置されている。
このディフューザ部15dは冷媒の通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する機能を有する。
エジェクタ15のディフューザ部15dの下流側には第1蒸発器16が接続される。第1蒸発器16は、蒸発器用送風機16aより送風された空気と冷媒とを熱交換し、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱器である。
蒸発器用送風機16aは駆動用電動モータ16bにより駆動され、駆動用電動モータ16bは空調制御装置21から印加電圧V2が出力されると回転駆動するようになっている。よって、空調制御装置21が印加電圧V2を変更すると駆動用電動モータ16bの回転数を変更できるので、蒸発器用送風機16aが送風する空気量を変更できる。
この第1蒸発器16の冷媒流れ下流側は内部熱交換器17に接続され、内部熱交換器17の冷媒出口側は圧縮機11の吸入側に接続される。
次に、分岐通路18は、上述の受液器13と可変絞り機構14の間とエジェクタ15の冷媒吸引口15bとを接続する冷媒通路である。Zは分岐通路18の分岐部を示す。この分岐通路18には、上述の内部熱交換器17が配置され、この内部熱交換器17の下流側に固定絞り19が配置され、さらに、この固定絞り19の下流側に第2蒸発器20が配置されている。
ここで、内部熱交換器17は、分岐通路18を通過する高温の高圧冷媒と、第1蒸発器16下流側の低温の低圧冷媒との熱交換を行うものである。この内部熱交換器17での冷媒相互間の熱交換によって、分岐通路18を通過する冷媒が冷却されるので、第1蒸発器16および第2蒸発器20における冷媒入口・出口間の冷媒のエンタルピ差(冷却能力)を増大させることができる。
固定絞り19は、第2蒸発器20への流入する冷媒の流量調整と減圧を行うものであって、具体的にはキャピラリチューブやオリフィスのような固定絞りで構成できる。
さらに、本形態における固定絞り19の絞り開度は、第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度が所定の値になった時に可変絞り機構14を通過し、さらにエジェクタ15のノズル部15aを通過する冷媒流量Gnozと、エジェクタ15の冷媒吸引口15bに吸引される冷媒流量Geとの流量比ηが図8に示す最適流量比ηmaxになるように予め所定量に設計されている。ここで、η=Ge/Gnozであり、最適流量比ηmaxはシステム全体としての冷却能力Qerが最高になる流量比である。
このような設計は第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度が所定の値になった時の可変絞り機構14の絞り開度に対して、エジェクタ15のノズル部15aの冷媒通路面積、混合部15cおよびディフューザ部15dの寸法、固定絞り19の絞り開度を適切な値に設計することによって実現できる。この設計には、可変絞り機構14を通過する冷媒が流れる通路および固定絞り19を通過する冷媒が流れる冷媒通路(分岐通路18)の圧力損失も考慮されている。
また、第2蒸発器20は、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱器である。さらに、本形態では、第1蒸発器16と第2蒸発器20を一体構造に組み付けている。具体的には、第1蒸発器16と第2蒸発器20の構成部品をアルミニウムで構成してろう付けにより一体構造に接合している。
そのため、上述の蒸発器用送風機16aにて送風された空気は、矢印Aのように流れ、まず、第1蒸発器16にて冷却され、次に第2蒸発器20にて冷却されるようになっている。すなわち、第1蒸発器16と第2蒸発器20にて同一の冷却対象空間を冷却するようになっている。
空調制御装置21は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。空調制御装置21は、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行って上記各種機器11a、11b、12b、16b等の作動を制御する。
また、空調制御装置21には、各種センサ群からの検出信号、および、操作パネル(図示せず。)からの各種操作信号が入力される。センサ群として具体的には、外気温(車室外温度)を検出する外気センサ等が設けられる。また、操作パネルには冷却対象空間の冷却温度を設定する温度設定スイッチ等が設けられる。
次に、上述のような構成で本形態の作動について説明する。空調制御装置21の制御出力によって電磁クラッチ11aに通電され、電磁クラッチ11aが接続状態になると、圧縮機11に車両走行用エンジンから回転駆動力が伝達される。そして、空調制御装置21から電磁式容量制御弁11bに制御プログラムに基づいて制御電流Inが出力されると、圧縮機11が、気相冷媒を吸入圧縮して吐出する。
圧縮機11から圧縮され吐出された高温高圧の気相冷媒は放熱器12に流入する。放熱器12では高温高圧の冷媒が外気により冷却されて凝縮する。放熱器12から流出した放熱後の高圧冷媒は、受液器13にて気相冷媒と液相冷媒に分離され、さらに、受液器13から流出した液相冷媒は、分岐部Zにて可変絞り機構14に向かう冷媒流れと、分岐通路18に向かう冷媒流れとに分流する。
可変絞り機構14に向かう冷媒流れは、可変絞り機構14で減圧および流量調整されてエジェクタ15へ流入する。ここで、可変絞り機構14は、第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度が所定の値に近づくように、可変絞り機構14の通過冷媒流量を調整する。すなわち、冷媒流量Gnozを調整する。
エジェクタ15に流入した冷媒流れはノズル部15aでさらに減圧され膨張する。従って、ノズル部15aで冷媒の圧力エネルギーが速度エネルギーに変換され、このノズル部15aの噴出口から冷媒は高速度となって噴出する。この際の冷媒吸引作用により、冷媒吸引口15bから分岐通路18の第2蒸発器20通過後の冷媒(気相冷媒)を吸引する。
ノズル部15aから噴出した冷媒と冷媒吸引口15bに吸引された冷媒は、ノズル部15a下流側の混合部15cで混合してディフューザ部15dに流入する。このディフューザ部15dでは通路面積の拡大により、冷媒の速度(膨張)エネルギーが圧力エネルギーに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する。
そして、エジェクタ15のディフューザ部15dから流出した冷媒は第1蒸発器16に流入する。第1蒸発器16では、低温の低圧冷媒が蒸発器用送風機16aの送風空気から吸熱して蒸発する。そして、第1蒸発器16通過後の気相冷媒は内部熱交換器17へ流入し、分岐部Zにて分岐通路18へ流入した高温高圧冷媒と熱交換を行う。そして、内部熱交換器17から流出した気相冷媒は、圧縮機11に吸入され再び圧縮される。
一方、分岐通路18に流入した冷媒流れは内部熱交換器17に流入し、前述の如く、第1蒸発器16から流出した低温低圧の気相冷媒と熱交換を行う。そして、内部交換機19で冷却された冷媒は、固定絞り19で減圧されて低圧冷媒となり、この低圧冷媒が第2蒸発器20に流入する。
第2蒸発器20では、流入した低圧冷媒が第1蒸発器16で冷却された送風空気から吸熱して蒸発する。そして、第2蒸発器20通過後の気相冷媒は冷媒吸引口15bからエジェクタ15内に吸引される。ここで、エジェクタ15の冷媒吸引口15bに吸引される冷媒流量Geは、前述のように固定絞り19の絞り開度が予め所定量に設計されているので、Gnozとの流量比ηが最適流量比ηmaxに近づくような流量になっている。
そして、第2蒸発器20で蒸発した気相冷媒は、エジェクタ15の冷媒吸引口15bより吸引されて、混合部15cでノズル部15aを通過した液相冷媒と混合して第1蒸発器16に流入していく。
以上のごとく、本形態では、エジェクタ15のディフューザ部15dの下流側冷媒を第1蒸発器16に供給するとともに、分岐通路18側の冷媒を固定絞り19を通して第2蒸発器20にも供給できるので、第1蒸発器16および第2蒸発器20で同時に冷却作用を発揮できる。
その際に、第1蒸発器16の冷媒蒸発圧力はディフューザ部15dで昇圧した後の圧力であり、一方、第2蒸発器20の出口側はエジェクタ15の冷媒吸引口15bに接続されているから、ノズル部15aでの減圧直後の最も低い圧力を第2蒸発器20に作用させることができる。これにより、第1蒸発器16の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)よりも第2蒸発器20の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を低くすることができる。
また、エジェクタ15のディフューザ部15dでの昇圧作用によって圧縮機11の吸入圧を上昇できる分だけ、圧縮機11の圧縮仕事量を低減でき、省動力効果を発揮することができる。
さらに、本形態における可変絞り機構14は、第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度が所定の値に近づくように冷媒流量Gnozを調整する。その結果、流量比ηがシステム全体の冷却能力が高くなる最適流量比ηmaxに近づくように調整されるので、サイクル全体として高い冷却能力を発揮しながら運転することができる。
また、第1蒸発器16の出口側に冷媒の過熱度制御を行っているので、圧縮機11への液相冷媒が戻ることも防止できサイクルの安定性も確保できる。
(第1実施形態)
上述の本発明の前提となる形態では、可変絞り機構14を分岐部Zとエジェクタ15との間に配置しているが、本実施形態では、図2に示すように、可変絞り機構14を廃止して、受液器13と分岐部Zとの間に可変絞り機構31を設けている。換言すると、本実施形態の可変絞り機構31は、放熱器12出口側から分岐部Z入口側へ至る冷媒通路に配置されている。なお、図2では、上述の前提となる形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付している。このことは、以下の図面においても同様である。
可変絞り機構31は、第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度が所定の値に近づくように冷媒流量を調整する温度式膨張弁であり、温度式膨張弁の構成は本発明の前提となる形態と同様である。すなわち、可変絞り機構31の弁体がサイクル全体の冷媒流量を調整する手段であり、可変絞り機構31の感温筒および均圧管がサイクル内部の冷媒状態に関連する物理量としての第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度に関連する物理量を検出する手段である。
さらに、本実施形態では、第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度が所定の値になった時の可変絞り機構31を通過する冷媒流量において、流量比ηが最適流量比ηmaxになるように、エジェクタ15のノズル部15aの冷媒通路面積等および固定絞り19の絞り開度が予め所定量に設計されている。その他のサイクル構成は本発明の前提となる形態と同様である。
よって、本実施形態のサイクルを作動させると、可変絞り機構31は、第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度が所定の値に近づくように可変絞り機構31を通過する冷媒流量を調整する。その結果、流量比ηが最適流量比ηmaxに近づくように調整されるので、本発明の前提となる形態と同様に、サイクル全体として高い冷却能力を発揮しながら運転することができる。さらに、第1蒸発器16の出口側に冷媒の過熱度制御を行っているので、圧縮機11への液相冷媒が戻ることも防止できサイクルの安定性も確保できる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、可変絞り機構31を採用した例を説明したが、本実施形態では、図3に示すように、受液器13および可変絞り機構31を廃止して、第1蒸発器16の下流側に液相冷媒と気相冷媒を分離するアキュムレータ32を設け、さらに、放熱器12と分岐部Zとの間に可変絞り機構35を設けている。
可変絞り機構35は、第2蒸発器20出口側冷媒の過熱度が所定の値に近づくように冷媒流量を調整する温度式膨張弁である。温度式膨張弁の構成は第1実施形態と同様であり、本実施形態では、可変絞り機構35の感温筒および均圧管は、第2蒸発器20出口側冷媒の温度および圧力に応じて可変絞り機構35の弁体を変位させる。すなわち、可変絞り機構35の弁体がサイクル全体の冷媒流量を調整する手段であり、可変絞り機構35の感温筒および均圧管がサイクル内部の冷媒状態に関連する物理量としての第2蒸発器20出口側冷媒の過熱度に関連する物理量を検出する手段である。
さらに、本実施形態では、第2蒸発器20出口側冷媒の過熱度が所定の値になった時の可変絞り機構35を通過する冷媒流量において、流量比ηが最適流量比ηmaxになるように、エジェクタ15のノズル部15aの冷媒通路面積等および固定絞り19の絞り開度が予め所定量に設計されている。その他のサイクル構成は第1実施形態と同様である。
よって、本実施形態のサイクルを作動させると、可変絞り機構35は、第2蒸発器20出口側冷媒の過熱度を所定の値に近づくように可変絞り機構35を通過する冷媒流量を調整する。その結果、流量比ηが最適流量比ηmaxに近づくように調整されるので、第1実施形態と全く同様にサイクル全体として高い冷却能力を発揮しながら運転することができる。また、第1蒸発器16の出口側にアキュムレータ32を備えているので、圧縮機11への液相冷媒が戻ることも防止でき、サイクルの安定性も確保できる。
(第3実施形態)
第2実施形態では、可変絞り機構35を採用した例を説明したが、本実施形態では、図4に示すように、可変絞り機構35を廃止して、放熱器12の出口側冷媒の温度Tcを検出する温度センサ55および圧力Pcを検出する圧力センサ56を設け、さらに、放熱器12と分岐部Zとの間であって温度センサ55および圧力センサ56の下流側に電気式可変絞り機構38を設けている。
電気式可変絞り機構38は、冷媒通路面積を調整する弁機構と空調制御装置21から出力される制御信号(パルス信号)によって回転駆動するステッピングモータを有し、ステッピングモータが回転すると、上記弁機構の弁体が変位して冷媒通路面積を連続的に調整することができる流量調整弁である。空調制御装置21は、温度センサ55および圧力センサ56の検出値に基づいて放熱器12出口側冷媒の過冷却度を算出し、放熱器12の出口側冷媒の過冷却度が所定の値に近づくように制御信号(パルス信号)を出力して、電気式可変絞り機構38の冷媒通路面積を調整する。
すなわち、本実施形態における電気式可変絞り機構38はサイクル全体の冷媒流量を調整する手段であり、温度センサ55および圧力センサ56がサイクル内部の冷媒状態に関連する物理量としての放熱器12出口側冷媒の過冷却度に関連する物理量を検出する手段である。
さらに、本実施形態では、放熱器12出口側冷媒の過冷却度が所定の値になった時の電気式可変絞り機構38を通過する冷媒流量において、流量比ηが最適流量比ηmaxになるように、エジェクタ15のノズル部15aの冷媒通路面積等および固定絞り19の絞り開度が予め所定量に設計されている。その他のサイクル構成は第2実施形態と同様である。
よって、本実施形態のサイクルを作動させると、電気式可変絞り機構38は、放熱器12出口側冷媒の過冷却度が所定の値に近づくように電気式可変絞り機構38を通過する冷媒流量を制御する。その結果、流量比ηを最適流量比ηmaxに近づくように調整されるので、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
第3実施形態では、放熱器12出口側に温度センサ55および圧力センサ56を配置したが、本実施形態では、図5に示すように、温度センサ55および圧力センサ56を廃止して、第1蒸発器16出口側に接続される内部熱交換器17と圧縮機11の間の圧縮機11吸入側冷媒の温度Tsiを検出する温度センサ57および圧力Psiを検出する圧力センサ58を設け、圧縮機11に回転計11cを設けている。さらに、電気式可変絞り機構38を廃止して、放熱器12と分岐点Zの間に電気式可変絞り機構40を設けている。
回転計11cは圧縮機11の回転数Ncを検出するもので、ホール素子やMRE素子によって圧縮機11の回転による磁束変化を検出する磁気式回転数センサである。また、エンジンECUよりエンジン回転数Neを検出して回転数Ncを演算してもよい。
そして、温度センサ57、圧力センサ58および回転計11cの検出値は空調制御装置21に入力され、空調制御装置21は、TsiおよびPsiに基づいて圧縮機11吸入冷媒密度を算出し、さらに、この吸入冷媒密度、回転数Ncおよび制御電流Inによって圧縮機11の冷媒吐出流量を算出する。また、空調制御装置21には、予め、電気式可変絞り機構40に出力される制御信号(パルス信号)の出力(パルスカウント数)に応じた冷媒通路面積が記憶されている。
また、本実施形態では、電気式可変絞り機構40を通過する冷媒流量が所定の値になった時に、流量比ηが最適流量比ηmaxになるように、エジェクタ15のノズル部15aの冷媒通路面積等および固定絞り19の絞り開度が予め所定量に設計されている。その他のサイクル構成は第3実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態では、電気式可変絞り機構40はサイクル全体の冷媒流量を調整する手段であり、温度センサ57、圧力センサ58および回転計11cがサイクル内部の冷媒状態に関連する物理量としての冷媒吐出流量に関する物理量を検出する手段である。
よって、本実施形態のサイクルを作動させると、空調制御装置21は圧縮機11の冷媒吐出流量を算出し、算出された冷媒吐出流量と予め記憶している電気式可変絞り機構40の制御信号(パルス信号)の出力(パルスカウント数)に応じた冷媒通路面積に基づいて、電気式可変絞り機構40を通過する冷媒流量が所定の値になるように電気式可変絞り機構40の冷媒通路面積を調整する。その結果、流量比ηが最適流量比ηmaxに近づくので、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上記実施形態においては、本発明を車両用冷凍装置に適用し、第1蒸発器16と第2蒸発器20の冷却対象空間が同一である例を示したが、第1蒸発器16と第2蒸発器20の冷却対象空間が異なっていてもよい。
例えば、第1蒸発器16は車室内前席側領域を冷却対象空間として、第2蒸発器20は車室内後席側領域を冷却対象空間としてもよい。このように、冷却対象空間が異なる場合は、それぞれの蒸発器に専用の蒸発器用送風機を設けて、それぞれの蒸発器用送風機の送風量を個別に制御してもよい。これにより実質的にエジェクタ15のノズル部15aを通過する冷媒流量Gnozとエジェクタ15の冷媒吸引口15bに吸引される冷媒流量Geを調整して流量比ηを調整することもできる。
(2)第1〜4実施形態では、圧縮機11として可変容量型圧縮機を用い、空調制御装置21によって電気式容量制御弁11bを制御して、圧縮機11の冷媒吐出能力を制御するようにしているが、固定容量型圧縮機を用い、電磁クラッチによって、固定容量型圧縮機の作動状態と非作動状態の比率(稼動率)を制御して、圧縮機の冷媒吐出能力を制御するようにしてもよい。
また、圧縮機として電動圧縮機を用いてもよい。この場合は、電動圧縮機11の回転数制御によって冷媒吐出能力を制御できる。
(3)第1実施形態では、第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度を温度式膨張弁の感温筒および均圧管によって検出しているが、第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度の検出手段はこれに限定されるものではない。
例えば、第1蒸発器16冷媒蒸発温度または圧力と第1蒸発器16出口側冷媒温度から推定することができる。
また、第1蒸発器16冷媒蒸発温度または圧力と第1蒸発器16吹出空気温度から推定することもできる。過熱度の上昇により第1蒸発器16の冷却能力が低下して、第1蒸発器16吹出空気温度が上昇するからである。
また、第1蒸発器16吸込空気温度と第1蒸発器16出口側冷媒温度から過熱度を推定することもできる。また、第1蒸発器16吸込空気温度と第1蒸発器16吹出空気温度から過熱度を推定することもできる。
さらに、第1蒸発器16吸込空気温度のみでも過熱度を推定できる。これは、冷凍機のように冷却対象空間(冷凍庫)の空気を循環して蒸発器で冷却する場合、過熱度が過大になると第1蒸発器16吹出温度が上昇し、その結果、冷凍庫内の温度が上昇するために第1蒸発器16吸込空気温度も上昇するからである。
よって、上記の物理量を検出する手段を用いても、第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度を検出できる。
(4)第2実施形態では、第2蒸発器20出口側冷媒の過熱度を温度式膨張弁の感温筒および均圧管によって検出しているが、第2蒸発器20出口側冷媒の過熱度の検出手段はこれに限定されるものではない。
例えば、上述の第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度と同様に、第2蒸発器20冷媒蒸発温度または圧力と第2蒸発器20出口側冷媒温度とによって推定することができる。さらに、第2蒸発器20冷媒蒸発温度または圧力と第2蒸発器20吹出空気温度とによって推定してもよい。
この他にも、第2蒸発器20吸込空気温度と第2蒸発器20出口側冷媒温度との組合せ、第2蒸発器20吸込空気温度と第2蒸発器20吹出空気温度との組合せ、第2蒸発器20吸込空気温度のみでも過熱度を推定できる。
よって、上記の物理量を検出する手段を用いても、第2蒸発器20出口側冷媒の過熱度を検出できる。
(5)第3実施形態では、放熱器12出口側冷媒の過冷却度を温度センサ55および56によって検出しているが、放熱器12出口側冷媒の過冷却度の検出手段はこれに限定されるものではない。
例えば、放熱器12における冷媒凝縮温度(冷媒圧力)と放熱器12出口側冷媒温度との組合せ、放熱器12吸込空気温度および放熱器12出口冷媒温度との組合せ、および、放熱器12出口側冷媒の乾き度から推定することができる。
よって、上記の物理量を検出する手段を用いても、放熱器12出口側冷媒の過冷却度を検出できる。
(6)上記実施形態において、可変絞り機構31、35として温度式膨張弁を用い、電気式可変絞り機構38、40としてステッピングモータ駆動の流量調整弁を用いたが、複数の特性の異なる固定絞りを切替えて使用する可変絞り機構を用いてもよい。
また、上記各実施形態の上述の可変絞り機構、電気式可変絞り機構、固定絞りを組合せて使用してもよい。
(7)上記実施形態においては、第1蒸発器16と第2蒸発器20の2つの蒸発器を用いているが、さらに蒸発器の数を増加させて3以上の蒸発器を用いてもよい。
例えば、第1実施形態の構成で、分岐通路18の内部熱交換器17と固定絞り19との間から第1蒸発器16出口側とを接続する第2分岐通路を設け、第2分岐通路に固定絞りおよび第3蒸発器を設けてもよい。
この場合は、第1蒸発器16出口側冷媒の過熱度が所定の値になった時に可変絞り機構14を通過する冷媒流量、固定絞り19を通過する冷媒流量および第2分岐通路に配置された固定絞りを通過する冷媒流量が、システム全体としての冷却能力Qerを高くするように、固定絞り19および第2分岐通路に配置された固定絞りの絞り開度を設定すればよい。
(8)上記実施形態の冷凍サイクルは高圧圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界サイクルの例を示したが、高圧圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界サイクルに適用してもよい。
例えば、第3実施形態の構成で、圧縮機11が冷媒を超臨界圧力になるまで昇圧するようになっている場合は、空調制御装置21が過冷却度を算出できない。この場合は、空調制御装置21は、放熱器12出口側冷媒の圧力が所定の値になるように電気式可変絞り機構38を制御する。
そして、放熱器12出口側冷媒の圧力が所定の値になった時に電気式可変絞り機構38を通過し、さらにエジェクタ15のノズル部15aを通過する冷媒流量Gnozと、エジェクタ15の冷媒吸引口15bに吸引される冷媒流量Geとの流量比ηが最適流量比ηmaxになるように、固定絞り19の絞り開度を予め所定量に設計しておくことで、冷媒が超臨界状態になるサイクルであっても、第3実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
(9)上述の実施形態では、本発明によるエジェクタ式冷凍サイクルを車両用冷凍装置に適用したが、定置型冷蔵庫、定置型冷凍庫、冷房装置および給湯機用のヒートポンプサイクルなどの蒸気圧縮式サイクルに適用してもよい。
(10)上記実施形態では、冷媒としてフロン系冷媒を用いているが、CO2系冷媒およびHC系冷媒を用いてもよい。フロンとは炭素、フッ素、塩素、水素からなる有機化合物の総称であり、冷媒として広く使用されているものである。
フロン系冷媒には、HCFC(ハイドロ・クロロ・フルオロ・カーボン)系冷媒、HFC(ハイドロ・フルオロ・カーボン)系冷媒等が含まれており、これらはオゾン層を破壊しないため代替フロンと呼ばれる冷媒である。
また、HC(炭化水素)系冷媒とは、水素、炭素を含み、自然界に存在する冷媒物質のことである。このHC系冷媒には、R600a(イソブタン)、R290(プロパン)などがある。
(11)上述の前提となる形態および各実施形態では、分岐通路18に配置される絞り手段として、固定絞り19を採用した例を説明したが、もちろん可変絞り機構を採用してもよい。この可変絞り機構としては、例えば、第1、第2蒸発器16、20出口側冷媒の過熱度が所定の値に近づくように冷媒流量を調整する温度式膨張弁を採用してもよい。また、例えば、放熱器12出口側冷媒の過冷却度が所定の値に近づくように冷媒流量を調整する電気式可変絞り機構等を採用してもよい。
本発明の前提となる形態のエジェクタ式冷凍サイクルを示すサイクル構成図である。 第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルを示すサイクル構成図である。 第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルを示すサイクル構成図である。 第3実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルを示すサイクル構成図である。 第4実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルを示すサイクル構成図である。 従来技術のエジェクタ式冷凍サイクルを示すサイクル構成図である。 先願例のエジェクタ式冷凍サイクルを示すサイクル構成図である。 従来技術と先願例における流量比ηと冷却能力Qerの関係を示す説明図である。
符号の説明
11 圧縮機
12 放熱器
15 エジェクタ
15a ノズル部
15b 冷媒吸引口
16 第1蒸発器
18 分岐通路
19 固定絞り
20 第2蒸発器
31、35 可変絞り機構
38、40 電気式可変絞り機構

Claims (8)

  1. 冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から流出した冷媒を減圧膨張させる可変絞り手段(31、35、38、40)と、
    前記可変絞り手段(31、35、38、40)にて減圧膨張された冷媒の流れを分岐する分岐部(Z)と、
    前記分岐部(Z)にて分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(15a)から噴射する高速度の冷媒流により冷媒を冷媒吸引口(15b)から吸引して、前記冷媒吸引口(15b)からの吸引冷媒と前記高速度の冷媒流とを混合し、この混合した冷媒流を減速して冷媒流の圧力を上昇させるエジェクタ(15)と、
    前記エジェクタ(15)から流出した冷媒を蒸発させる第1蒸発器(16)と、
    前記分岐部(Z)にて分岐された他方の冷媒を前記冷媒吸引口(15b)に導く分岐通路(18)と、
    前記分岐通路(18)に配置されて冷媒を減圧して流量調整する絞り手段(19)と、
    前記絞り手段(19)下流側に配置されて冷媒を蒸発させる第2蒸発器(20)とを備えことを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  2. 冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部(Z)と、
    前記分岐部(Z)にて分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(15a)から噴射する高速度の冷媒流により冷媒を冷媒吸引口(15b)から吸引して、前記冷媒吸引口(15b)からの吸引冷媒と前記高速度の冷媒流とを混合し、この混合した冷媒流を減速して冷媒流の圧力を上昇させるエジェクタ(15)と、
    前記エジェクタ(15)から流出した冷媒を蒸発させる第1蒸発器(16)と、
    前記分岐部(Z)にて分岐された他方の冷媒を前記冷媒吸引口(15b)に導く分岐通路(18)と、
    前記分岐通路(18)に配置されて冷媒を減圧して流量調整する絞り手段(19)と、
    前記絞り手段(19)下流側に配置されて冷媒を蒸発させる第2蒸発器(20)とを備え、
    さらに、前記放熱器(12)出口側から前記分岐部(Z)入口側へ至る冷媒通路に配置されて、前記放熱器(12)から流出した冷媒を減圧膨張させる可変絞り手段(31、35、38、40)を備え
    前記可変絞り手段(31、35、38、40)によって減圧膨張された冷媒が前記分岐部(Z)にて分岐され、前記分岐された一方の冷媒として前記ノズル部(15a)へ流入するとともに、前記他方の冷媒として前記分岐通路(18)に導かれることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  3. 前記可変絞り手段(31、35、38、40)は、サイクル内部の冷媒状態、前記第1蒸発器(16)および前記第2蒸発器(20)の冷却対象空間温度、ならびに前記冷却対象空間の周囲温度の少なくとも一つに関連する物理量に基づいて、サイクル全体の冷媒流量を調整するようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  4. 前記物理量は、前記第1蒸発器(16)出口側冷媒の過熱度に関連する物理量であり、
    前記可変絞り手段(31)は、前記第1蒸発器(16)出口側冷媒の過熱度が予め定めた値に近づくように、サイクル全体の冷媒流量を調整することを特徴とする請求項に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  5. 前記物理量は、前記第2蒸発器(20)出口側冷媒の過熱度に関連する物理量であり、
    前記可変絞り手段(35)は、前記第2蒸発器(20)出口側冷媒の過熱度が予め定めた値に近づくように、サイクル全体の冷媒流量を調整することを特徴とする請求項に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  6. 前記物理量は、前記放熱器(12)出口側冷媒の過冷却度に関連する物理量であり、
    前記可変絞り手段(38)は、前記放熱器(12)出口側冷媒の過冷却度が予め定めた値に近づくように、サイクル全体の冷媒流量を調整することを特徴とする請求項に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  7. 前記高圧冷媒は臨界圧力以上に昇圧されるようになっており、
    前記物理量は、前記放熱器(12)出口側冷媒の温度および圧力であり、
    前記可変絞り手段(38)は、前記放熱器(12)出口側冷媒の圧力が予め定めた値に近づくように、サイクル全体の冷媒流量を調整することを特徴とする請求項に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  8. 前記物理量は、前記圧縮機(11)の冷媒吐出流量に関連する物理量であり、
    前記可変絞り手段(40)は、サイクル全体の冷媒流量が予め定めた値に近づくように、サイクル全体の冷媒流量を調整することを特徴とする請求項に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
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