JP5895662B2 - 冷凍装置 - Google Patents

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本発明は、冷凍装置に関する。
従来から、複数段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置であって、インタークーラおよび内部熱交換器を備えるものが提案されている。例えば、特許文献1(特開2009−229051号公報)に記載の冷凍装置では、二段圧縮式の圧縮機の低段側から吐出されて高段側に吸入される冷媒をインタークーラにて冷却し、冷房運転時の冷凍サイクルの効率を上げている。また、ガスクーラを出た高圧冷媒と、圧縮機に吸入される低圧のガス冷媒とを熱交換させる内部熱交換器での熱交換によって、冷房運転時の冷凍サイクルの効率を更に向上させている。
ところで、上記特許文献1に記載の冷凍装置では、暖房運転時には、ガスクーラおよびインタークーラを冷媒の蒸発器として機能させている。また、当該冷凍装置では、暖房運転時にも蒸発器であるガスクーラおよびインタークーラを出た全ての低圧冷媒と利用側熱交換器で放熱した高圧冷媒とを内部熱交換器において熱交換させている。しかし、暖房運転時に内部熱交換器において圧縮機に吸入される低圧冷媒を高圧冷媒と熱交換させると、圧縮機に吸入される低圧冷媒の温度が上昇し、圧縮機の圧縮仕事を増大させ冷凍サイクルの効率を低下させるという問題がある。
そこで、本発明の課題は、冷暖房切り替え可能な冷凍装置において、運転効率を向上させることにある。
本発明の第1観点に係る冷凍装置は、冷暖房切り替え可能な冷凍装置であって、複数段圧縮機構と、1つの熱源側メイン熱交換部と、少なくとも1つの熱源側サブ熱交換部と、利用側熱交換器と、膨張機構と、内部熱交換器と、吸入配管と、1つのメイン流路切換機構と、少なくとも1つのサブ流路切換機構とを備えている。複数段圧縮機構は、冷媒を圧縮し、少なくとも1つの低段圧縮機構と、1つの高段圧縮機構とからなる複数の圧縮機構を有し、複数の圧縮機構が直列に接続されている。熱源側メイン熱交換部は、冷房時に高圧の冷媒が放熱する放熱器として機能し、暖房時に低圧の冷媒が蒸発する蒸発器として機能する。熱源側サブ熱交換部は、冷房時に複数の圧縮機構の1つから吐出され次の段の圧縮機構に吸入される冷媒を冷却し、暖房時に蒸発器として機能する。利用側熱交換器は、冷房時に低圧の冷媒が蒸発する蒸発器として機能し、暖房時に高圧の冷媒が放熱する放熱器として機能する。膨張機構は、冷房時に熱源側メイン熱交換部から利用側熱交換器に送られる冷媒を減圧し、暖房時に利用側熱交換器から熱源側メイン熱交換部及び熱源側サブ熱交換部に送られる冷媒を減圧する。内部熱交換器は、冷房時に利用側熱交換器から複数段圧縮機構に送られる冷媒と、熱源側メイン熱交換部から膨張機構に送られる冷媒とを熱交換させ、暖房時に熱源側メイン熱交換部から複数段圧縮機構に送られる冷媒と、利用側熱交換器から膨張機構に送られる冷媒とを熱交換させる。吸入配管は、内部熱交換器の出口から複数段圧縮機構の吸入口に冷媒を送る。メイン流路切換機構は、複数段圧縮機構の高段圧縮機構から吐出された冷媒の流路を冷房時と暖房時とで切り換える。サブ流路切換機構は、複数段圧縮機構の1つの低段圧縮機構から吐出され次の段の圧縮機構に吸入される冷媒の流路を冷房時と暖房時とで切り換える。暖房時に熱源側メイン熱交換部と、熱源側サブ熱交換部とには、並列に冷媒が流れる。暖房時に熱源側サブ熱交換部から複数段圧縮機構に送られる冷媒は、内部熱交換器の出口より下流で熱源側メイン熱交換部から複数段圧縮機構に送られる冷媒と合流する。メイン流路切換機構は、冷房時には、高段圧縮機構から吐出された冷媒を熱源側メイン熱交換部に接続する流路へ流し、暖房時には、熱源側メイン熱交換部内を通過した冷媒を内部熱交換器に接続する流路へ流す。サブ流路切換機構は、冷房時には、低段圧縮機構から吐出された冷媒を熱源側サブ熱交換部に接続する流路へ流し、暖房時には、熱源側サブ熱交換部内を通過した冷媒を内部熱交換器の出口より下流で吸入配管に接続する流路へ流す。
この冷凍装置では、暖房時には、熱源側メイン熱交換部(冷房時のガスクーラ)および熱源側サブ熱交換部(冷房時のインタークーラ)を冷媒の蒸発器として用いる。暖房時には、熱源側メイン熱交換部から出た冷媒は内部熱交換器を通過するが、熱源側サブ熱交換部から出た冷媒は内部熱交換器の出口より下流で熱源側メイン熱交換部から複数段圧縮機構に送られる冷媒と合流する。つまり、暖房時には、低圧過熱ガス冷媒の一部が内部熱交換器をバイパスする。これにより、内部熱交換器における熱交換量を抑制することができる。また、内部熱交換器を通過する低圧ガス冷媒の流量を減らすことができるため、内部熱交換器における圧力損失を低減することができる。その結果、暖房時の無駄な圧縮仕事を削減し、暖房時の運転効率を向上させることができるとともに、内部熱交換器およびインタークーラにより冷房時の運転効率および冷房性能を向上させることができる。
したがって、冷暖房切り替え可能な冷凍装置において、運転効率を向上させることができる。
また、この冷凍装置では、熱源側サブ熱交換部に通じるサブ流路切換機構は、暖房時に熱源側サブ熱交換部を出た冷媒を内部熱交換器の出口より下流で吸入配管に接続する流路へ流す。これにより、機能部品を新たに追加せずに、内部熱交換器における熱交換量を抑制することができる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、2つ以上の熱源側サブ熱交換部を備える。複数段圧縮機構は、低段圧縮機構を2つ以上有する。
この冷凍装置では、3段以上の多段圧縮サイクルを用いることにより冷房時の運転効率および冷房性能を向上させる。一方、3段以上の多段圧縮サイクルを用いることにより暖房時に熱源側サブ熱交換部への冷媒流量割合が増加するため、内部熱交換器における熱交換量をより効果的に抑制する。その結果、冷房時の運転効率および冷房性能を向上させるとともに、暖房時の運転効率の向上が可能となる。
本発明の第3観点に係る冷凍装置は、第1観点または第2観点に係る冷凍装置であって、3つ以上の熱源側サブ熱交換部を備える。複数段圧縮機構は、低段圧縮機構を3つ以上有する。
この冷凍装置では、4段以上の多段圧縮サイクルを用いることにより冷房時の運転効率および冷房性能を向上させる。一方、4段以上の多段圧縮サイクルを用いることにより暖房時に熱源側サブ熱交換部への冷媒流量割合が増加するため、内部熱交換器における熱交換量をより効果的に抑制する。その結果、冷房時の運転効率および冷房性能を向上させるとともに、暖房時の運転効率の向上が可能となる。
本発明の第1観点に係る冷凍装置では、冷暖房切り替え可能な冷凍装置において、運転効率を向上させることができる。
本発明の第1観点に係る冷凍装置では、機能部品を新たに追加せずに、内部熱交換器における熱交換量を抑制することができる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置では、3段以上の多段圧縮サイクルを用いることにより暖房時に熱源側サブ熱交換部への冷媒流量割合が増加するため、内部熱交換器における熱交換量をより効果的に抑制する。
本発明の第3観点に係る冷凍装置では、4段以上の多段圧縮サイクルを用いることにより暖房時に熱源側サブ熱交換部への冷媒流量割合が増加するため、内部熱交換器における熱交換量をより効果的に抑制する。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の冷房運転時の概略構成図である。 図1の冷房運転時の冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。 空気調和装置の暖房運転時の概略構成図である。 図3の暖房運転時の冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。
本発明の一実施形態に係る冷凍装置である空気調和装置10について、以下、図面を参照しながら説明する。
(1)空気調和装置の構成
図1および図3は、空気調和装置10の概略構成図である。空気調和装置10は、超臨界状態の二酸化炭素冷媒を使用して四段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置である。空気調和装置10は、熱源ユニットである室外ユニット11と、利用ユニットである複数の室内ユニット12とが、連絡冷媒配管13,14によって結ばれた装置であり、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとが切り替わる冷媒回路を有する。図1は、冷房運転時において冷媒回路を循環する冷媒の流れを表している。図3は、暖房運転時において冷媒回路を循環する冷媒の流れを表している。図1および図3において、冷媒回路の配管に沿って示す矢印が、冷媒の流れを表している。
空気調和装置10の冷媒回路は、主として、四段圧縮機20、第1〜第4切換機構31〜34、室外熱交換器40、第1〜第4室外電動弁51〜54、ブリッジ回路55、エコノマイザ熱交換器61、内部熱交換器62、膨張機構70、レシーバ80、過冷却熱交換器90、室内熱交換器12a、室内電動弁12bおよび制御部(図示せず)から成る。室外熱交換器40は、並列に配置された、第1熱交換器41、第2熱交換器42、第3熱交換器43および第4熱交換器44から成る。
以下、冷媒回路の各構成要素を詳細に説明する。
(1−1)四段圧縮機
四段圧縮機20は、密閉容器内に、第1圧縮部21、第2圧縮部22、第3圧縮部23、第4圧縮部24および圧縮機駆動モータ(図示せず)が収容された、密閉式の圧縮機である。圧縮機駆動モータは、駆動軸を介して、4つの圧縮部21〜24を駆動する。すなわち、四段圧縮機20は、4つの圧縮部21〜24が単一の駆動軸に連結された一軸四段の圧縮構造を有している。四段圧縮機20では、第1圧縮部21、第2圧縮部22、第3圧縮部23および第4圧縮部24が、この順番で直列に配管接続される。第1圧縮部21は、第1吸入管21aから冷媒を吸い込み、第1吐出管21bへと冷媒を吐出する。第2圧縮部22は、第2吸入管22aから冷媒を吸い込み、第2吐出管22bへと冷媒を吐出する。第3圧縮部23は、第3吸入管23aから冷媒を吸い込み、第3吐出管23bへと冷媒を吐出する。第4圧縮部24は、第4吸入管24aから冷媒を吸い込み、第4吐出管24bへと冷媒を吐出する。
第1圧縮部21は、最下段の圧縮機構であり、冷媒回路を流れる最も低圧の冷媒を圧縮する。第2圧縮部22は、第1圧縮部21によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。第3圧縮部23は、第2圧縮部22によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。第4圧縮部24は、最上段の圧縮機構であり、第3圧縮部23によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。第4圧縮部24によって圧縮され第4吐出管24bへと吐出された冷媒は、冷媒回路を流れる最も高圧の冷媒となる。
なお、本実施形態において、各圧縮部21〜24は、ロータリー式やスクロール式などの容積式の圧縮機構である。また、圧縮機駆動モータは、制御部によってインバータ制御される。
第1吐出管21b、第2吐出管22b、第3吐出管23bおよび第4吐出管24bには、それぞれ油分離器が設けられている。油分離器は、冷媒回路を循環する冷媒に含まれる潤滑油を分離する小容器である。図1では図示を省略しているが、各油分離器の下部からはキャピラリーチューブを含む油戻し管が各吸入管21a〜24aに向かって延びており、冷媒から分離した油を四段圧縮機20へと戻す。
(1−2)第1〜第4切換機構
第1切換機構31、第2切換機構32、第3切換機構33および第4切換機構34は、冷媒回路内における冷媒の流れの方向を切り換えて、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切り換えるために設けられている機構で、それぞれ四路切換弁である。
第1切換機構31は、第1吐出管21b、第2吸入管22a、第1熱交換器41のガス側配管およびバイパス冷媒配管18と接続されている。バイパス冷媒配管18は、第1熱交換器41、第2熱交換器42又は第3熱交換器43を出た低圧のガス冷媒が流れる冷媒配管であり、内部熱交換器62の出口より下流で第1吸入配管21aに接続しており、内部熱交換器62をバイパスして低圧冷媒を第1吸入配管21aに送る。第1切換機構31は、冷房運転時には、第1吐出管21bと第1熱交換器41のガス側配管とを接続し、暖房運転時には、第1熱交換器41のガス側配管とバイパス冷媒配管18とを接続する。
第2切換機構32は、第2吐出管22b、第3吸入管23a、第2熱交換器42のガス側配管およびバイパス冷媒配管18と接続されている。第2切換機構32は、冷房運転時には、第2吐出管22bと第2熱交換器42のガス側配管とを接続し、暖房運転時には、第2熱交換器42のガス側配管とバイパス冷媒配管18とを接続する。
第3切換機構33は、第3吐出管23b、第4吸入管24a、第3熱交換器43のガス側配管およびバイパス冷媒配管18と接続されている。第3切換機構33は、冷房運転時には、第3吐出管23bと第3熱交換器43のガス側配管とを接続し、暖房運転時には、第3熱交換器43のガス側配管とバイパス冷媒配管18とを接続する。
第4切換機構34は、第4吐出管24b、連絡冷媒配管14、第4熱交換器44のガス側配管および低圧冷媒配管19と接続されている。低圧冷媒配管19は、室外ユニット11内の低圧のガス冷媒が流れる冷媒配管であり、内部熱交換器62を介して第1吸入管21aに冷媒を送る。第4切換機構34は、冷房運転時には、第4吐出管24bと第4熱交換器44のガス側配管とを接続し、暖房運転時には、第4熱交換器44のガス側配管と低圧冷媒配管19とを接続する。
切換機構31〜34は、冷房運転時において、四段圧縮機20によって圧縮された冷媒の冷却器として熱交換器41〜44を機能させ、かつ、膨張機構70および室内電動弁12bを通過して膨張した冷媒の蒸発器(加熱器)として室内熱交換器12aを機能させるように、図1に示す状態になる。また、切換機構31〜34は、暖房運転時において、四段圧縮機20によって圧縮された冷媒の冷却器として室内熱交換器12aを機能させ、かつ、膨張機構70および室外電動弁51〜54を通過して膨張した冷媒の蒸発器として室外熱交換器40を機能させるように、図3に示す状態になる。
すなわち、切換機構31〜34は、冷媒回路の構成要素として四段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70および室内熱交換器12aのみに着目すると、四段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70、室内熱交換器12aの順に冷媒を循環させる冷房運転サイクルと、四段圧縮機20、室内熱交換器12a、膨張機構70、室外熱交換器40の順に冷媒を循環させる暖房運転サイクルとを切り換える役割を果たす。
(1−3)室外熱交換器
室外熱交換器40は、上述のように、第1熱交換器41、第2熱交換器42、第3熱交換器43および第4熱交換器44から成る。冷房運転時には、第1〜第3熱交換器41〜43が、圧縮途中の冷媒(中間圧冷媒)を冷やすインタークーラとして機能し、第4熱交換器44が、最も高圧の冷媒を冷やすガスクーラとして機能する。第4熱交換器44は、第1〜第3熱交換器41〜43よりも容量が大きい。また、暖房運転時には、第1〜第4熱交換器41〜44の全てが、低圧の冷媒の蒸発器(加熱器)として機能する。
第1〜第4熱交換器41〜44は、並列に配置され、1つの室外熱交換器40として一体化されている。この室外熱交換器40には、内部を流れる冷媒と熱交換を行う冷却源あるいは加熱源として、水や空気が供給される。ここでは、室外熱交換器40に、図示しない送風ファンから空気(外気)が供給される。
また、第1熱交換器41、第2熱交換器42および第3熱交換器43の室外電動弁側の配管からは、第2吸入管22a、第3吸入管23aおよび第4吸入管24aに向かって、分岐管である第1インタークーラ管41a、第2インタークーラ管42aおよび第3インタークーラ管43aがそれぞれ延びている。第1インタークーラ管41a、第2インタークーラ管42aおよび第3インタークーラ管43aには、図1に示すように、それぞれ逆止弁が設けられている。
(1−4)第1〜第4室外電動弁
第1〜第3室外電動弁51〜53は、第1〜第3熱交換器41〜43とブリッジ回路55との間に配備されている。第4室外電動弁54は、ブリッジ回路55内に配備されている。上述の第1インタークーラ管41a、第2インタークーラ管42aおよび第3インタークーラ管43aは、それぞれ、第1熱交換器41と第1室外電動弁51との間、第2熱交換器42と第2室外電動弁52との間および第3熱交換器43と第3室外電動弁53との間から分岐している。
冷房運転時、第1〜第4室外電動弁51〜54は閉じられる。暖房運転時、第1〜第4室外電動弁51〜54は、過冷却熱交換器90から第1〜第4熱交換器41〜44への冷媒の流れが偏流しないように開度調整が為され、それぞれ膨張機構としての役割も果たす。
(1−5)ブリッジ回路
ブリッジ回路55は、室外熱交換器40と室内熱交換器12aとの間に設けられており、エコノマイザ熱交換器61、内部熱交換器62および膨張機構70を介してレシーバ80の入口管81に接続されるとともに、過冷却熱交換器90を介してレシーバ80の出口管82に接続されている。
ブリッジ回路55は、3つの逆止弁55a、55b、55cと第4室外電動弁54とを有している。入口逆止弁55aは、室外熱交換器40からレシーバ80の入口管81へ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。入口逆止弁55bは、室内熱交換器12aからレシーバ80の入口管81へ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。出口逆止弁55cは、レシーバ80の出口管82から室内熱交換器12aへ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。すなわち、入口逆止弁55a,55bは、室外熱交換器40および室内熱交換器12aの一方からレシーバ80の入口管81に冷媒を流す機能を果たし、出口逆止弁55cは、レシーバ80の出口管82から室内熱交換器12aに冷媒を流す機能を果たす。第4室外電動弁54は、ブリッジ回路55におけるレシーバ80の出口管82から室外熱交換器40の第4熱交換器44へ向かう冷媒が流れる箇所に設けられている。第4室外電動弁54は、上述の通り暖房運転時に過冷却熱交換器90から第4熱交換器44に冷媒を流す機能を果たす。
(1−6)エコノマイザ熱交換器
エコノマイザ熱交換器61は、ブリッジ回路55から膨張機構70およびレシーバ80へと向かう高圧の冷媒と、その高圧の冷媒の一部を分岐させ膨張させた中間圧の冷媒との間で熱交換を行わせる。ブリッジ回路55から膨張機構70へ冷媒を流す主冷媒配管から分岐した配管(インジェクション配管61a)には、第5室外電動弁61bが配備されている。この第5室外電動弁61bを通って膨張し、エコノマイザ熱交換器61で蒸発した冷媒は、第2インタークーラ管42aに向かって延びるインジェクション配管61aを通って、第2インタークーラ管42aの逆止弁よりも第3吸入管23aに近い部分に流れ込み、第3吸入管23aから第3圧縮部23へ吸い込まれる冷媒を冷やす。
(1−7)内部熱交換器
内部熱交換器62は、冷房運転時には、室内熱交換器12aから四段圧縮機20に送られる低圧冷媒と、第4熱交換器44からブリッジ回路55を経由して膨張機構70に送られる高圧冷媒とを熱交換させる。暖房運転時には、第4熱交換器44から四段圧縮機20に送られる低圧冷媒と、室内熱交換器12aからブリッジ回路55を経由して膨張機構70に送られる高圧冷媒とを熱交換させる。内部熱交換器62は、液ガス熱交換器と呼ばれることもある。ブリッジ回路55を出た高圧の冷媒は、まずエコノマイザ熱交換器61を通過し、次に内部熱交換器62を通過して、膨張機構70およびレシーバ80へと向かう。
(1−8)膨張機構
膨張機構70は、ブリッジ回路55から流れてきた高圧の冷媒を減圧・膨張させ、気液二相状態の中間圧の冷媒をレシーバ80へと流す。すなわち、膨張機構70は、冷房運転時には、高圧冷媒のガスクーラ(放熱器)として機能する室外の第4熱交換器44から、低圧冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器12aに送られる冷媒を減圧し、暖房運転時には、高圧冷媒のガスクーラ(放熱器)として機能する室内熱交換器12aから、低圧冷媒の蒸発器として機能する室外熱交換器40に送られる冷媒を減圧する。膨張機構70は、膨張機71および第6室外電動弁72から構成される。膨張機71は、冷媒の減圧過程の絞り損失を有効な仕事(エネルギー)として回収する役割を果たす。
(1−9)レシーバ
レシーバ80は、膨張機構70を出て入口管81から内部空間に入ってきた気液二相状態の中間圧の冷媒を、液冷媒とガス冷媒とに分離する。分離されたガス冷媒は、低圧戻し配管91aに設けられた第7室外電動弁91を通過して低圧のガスリッチな冷媒となり、過冷却熱交換器90に送られる。分離された液冷媒は、出口管82によって過冷却熱交換器90に送られる。
(1−10)過冷却熱交換器
過冷却熱交換器90は、低圧のガス冷媒と、レシーバ80の出口管82から出た中間圧の液冷媒との間で熱交換を行わせる。レシーバ80の出口管82から出た中間圧の液冷媒の一部は、冷房運転時には、レシーバ80と過冷却熱交換器90との間から分岐する分岐管92aを流れ、第8室外電動弁92を通過して、気液二相状態の低圧の冷媒となる。冷房運転時に第8室外電動弁92で減圧された低圧冷媒は、第7室外電動弁91で減圧された低圧冷媒と合流し、過冷却熱交換器90において、レシーバ80の出口管82からブリッジ回路55に向かう中間圧の液冷媒と熱交換され、過熱がついた状態で過冷却熱交換器90から低圧戻し配管91aを通って低圧冷媒配管19へと流れていく。一方、レシーバ80の出口管82からブリッジ回路55に向かう中間圧の液冷媒は、過冷却熱交換器90において熱を奪われ、過冷却がついた状態でブリッジ回路55へ流れていく。
なお、暖房運転時には、第8室外電動弁92が閉まり、分岐管92aには冷媒が流れないが、レシーバ80の出口管82から出た中間圧の液冷媒と、第7室外電動弁91で減圧された低圧冷媒とが、過冷却熱交換器90において熱交換を行うことになる。
(1−11)室内熱交換器
室内熱交換器12aは、複数の室内ユニット12それぞれに設けられており、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能し、暖房運転時には冷媒の冷却器として機能する。これらの室内熱交換器12aには、内部を流れる冷媒と熱交換を行う冷房対象あるいは暖房対象として、水や空気が流される。ここでは、室内熱交換器12aに、図示しない室内送風ファンからの室内空気が流れ、冷却あるいは加熱された空調空気が室内へと供給される。
室内熱交換器12aの一端は室内電動弁12bに、室内熱交換器12aの他端は連絡冷媒配管14に接続されている。
(1−12)室内電動弁
室内電動弁12bは、複数の室内ユニット12それぞれに設けられており、室内熱交換器12aに流す冷媒の量を調整したり冷媒の減圧・膨張を行ったりする。室内電動弁12bは、連絡冷媒配管13と室内熱交換器12aとの間に配置されている。
(1−13)制御部
制御部は、四段圧縮機20の圧縮機駆動モータや第1〜第4切換機構31〜34、各電動弁12b,51〜54,61b,72,91,92と接続されるマイクロコンピュータである。この制御部は、外部から入力された室内設定温度などの情報に基づいて、圧縮機駆動モータの回転数制御や冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとの切り換え、電動弁開度の調節などを行う。
(2)空気調和装置の動作
空気調和装置10の動作について、図1〜図4を参照しながら説明する。図2は、冷房運転時における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図(p−h線図)である。図4は、暖房運転時における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図(p−h線図)である。図2および図4において、上に凸の一点鎖線で示す曲線は、冷媒の飽和液線および乾き飽和蒸気線である。図2および図4において、冷凍サイクル上の英文字が付された点は、それぞれ、図1および図3において同じ英文字で表される点における冷媒の圧力およびエンタルピを表している。例えば、図1の点Bにおける冷媒は、図2の点Bにおける圧力およびエンタルピの状態になっている。なお、空気調和装置10の冷房運転時および暖房運転時における各運転制御は、制御部によって行われる。
(2−1)冷房運転時の動作
冷房運転時は、図1に示す冷媒配管に沿った矢印の方向に、冷媒が、四段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70、室内熱交換器12aの順に冷媒回路内を循環する。以下、冷房運転時における空気調和装置10の動作について、図1および図2を参照しながら説明する。
第1吸入管21aから四段圧縮機20に吸い込まれる低圧のガス冷媒(点A)は、第1圧縮部21で圧縮されて、第1吐出管21bへと吐出される(点B)。吐出された冷媒は、第1切換機構31を通過し、インタークーラとして機能する第1熱交換器41で冷却された後、第1インタークーラ管41aを介して第2吸入管22aに流れ込む(点C)。
第2吸入管22aから第2圧縮部22に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第2吐出管22bに吐出される(点D)。吐出された冷媒は、第2切換機構32を通過し、インタークーラとして機能する第2熱交換器42で冷却された後、第2インタークーラ管42aに流れる(点E)。第2インタークーラ管42aを流れる冷媒は、エコノマイザ熱交換器61において熱交換されてインジェクション配管61aを流れてくる中間圧の冷媒(点L)と合流した後、第3吸入管23aに流れ込む(点F)。
第3吸入管23aから第3圧縮部23に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第3吐出管23bに吐出される(点G)。吐出された冷媒は、第3切換機構33を通過し、インタークーラとして機能する第3熱交換器43で冷却された後、第3インタークーラ管43aを介して第4吸入管24aに流れ込む(点H)。
第4吸入管24aから第4圧縮部24に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第4吐出管24bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、第4切換機構34を通過し、ガスクーラとして機能する第4熱交換器44で冷却され、ブリッジ回路55の入口逆止弁55aを通ってエコノマイザ熱交換器61へと流れていく(点J)。
ブリッジ回路55の入口逆止弁55aを通過した高圧冷媒は、エコノマイザ熱交換器61に流れ込むとともに、その一部が分岐して第5室外電動弁61bへと流れる。第5室外電動弁61bで減圧・膨張して気液二相状態となった中間圧冷媒(点K)は、エコノマイザ熱交換器61において、ブリッジ回路55から内部熱交換器62に向かう高圧冷媒(点J)と熱交換し、中間圧のガス冷媒(点L)となって上述のようにインジェクション配管61aから第2インタークーラ管42aへと流れ込む。
第5室外電動弁61bを出た中間圧冷媒と熱交換をし、更に温度が下がった状態でエコノマイザ熱交換器61を出た高圧冷媒(点M)は、次に内部熱交換器62を流れ、膨張機構70へと流れていく(点N)。内部熱交換器62では、後述する低圧冷媒配管19から四段圧縮機20の第1吸入管21aへと流れる低圧冷媒と熱交換を行い、点Mの状態の高圧冷媒が、さらに温度が下がって点Nの状態の高圧冷媒となる。
内部熱交換器62を出た高圧冷媒(点N)は、2つに分岐され、それぞれ膨張機構70の膨張機71、膨張機構70の第6室外電動弁72に流れる。膨張機71で減圧・膨張した中間圧冷媒(点P)と、第6室外電動弁72で減圧・膨張した中間圧冷媒(点O)とは、合流した後に入口管81からレシーバ80の内部空間へと流れ込む(点Q)。このレシーバ80に流れ込んだ気液二相状態の中間圧冷媒は、レシーバ80の内部空間において液冷媒とガス冷媒とに分離される。
レシーバ80で分離された液冷媒(点R)は、出口管82を通ってそのまま過冷却熱交換器90へと流れ、レシーバ80で分離されたガス冷媒(点U)は、第7室外電動弁91で減圧され低圧冷媒(点W)となって過冷却熱交換器90へと流れていく。レシーバ80の出口管82から過冷却熱交換器90に向かう中間圧冷媒は、過冷却熱交換器90の手前で分岐し、一方が過冷却熱交換器90を通ってブリッジ回路55に向かい、他方が分岐管92aの第8室外電動弁92へと流れる。第8室外電動弁92を通過して減圧された気液二相状態の低圧冷媒(点S)は、第7室外電動弁91を通過した低圧冷媒(点W)と合流し(点X)、過冷却熱交換器90を経て低圧冷媒配管19へと流れる。過冷却熱交換器90での熱交換によって、低圧冷媒配管19に向かって流れる低圧冷媒(点X)は、蒸発して過熱のついた低圧冷媒(点Y)となり、ブリッジ回路55に向かって流れる中間圧冷媒(点R)は、熱を奪われて過冷却のついた中間圧冷媒(点T)となる。
過冷却熱交換器90で過冷却のついた中間圧冷媒(点T)は、ブリッジ回路55の出口逆止弁55cを通って、連絡冷媒配管13へと流れていく。連絡冷媒配管13から室内ユニット12に入った冷媒は、室内電動弁12bを通過するときに膨張し、気液二相の低圧冷媒(点V)となって室内熱交換器12aに流れ込む。この低圧冷媒は、室内熱交換器12aで室内空気から熱を奪い、過熱のついた低圧のガス冷媒(点Z)になる。室内ユニット12を出た低圧冷媒は、連絡冷媒配管14および第4切換機構34を経て低圧冷媒配管19へと流れていく。
室内ユニット12から戻ってきた低圧冷媒(点Z)と、過冷却熱交換器90から流れてくる低圧冷媒(点Y)とは、低圧冷媒配管19で合流し(点AB)、内部熱交換器62を通って第1吸入管21aから四段圧縮機20へと戻っていく。上述のように、内部熱交換器62では、四段圧縮機20に向かう低圧冷媒(点AB)と、ブリッジ回路55からレシーバ80へと向かう高圧冷媒(点M)とが熱交換を行う。
以上のように冷媒が冷媒回路内を循環することにより、空気調和装置10は冷房運転サイクルを行う。
(2−2)暖房運転時の動作
暖房運転時は、図3に示す冷媒配管に沿った矢印の方向に、冷媒が、四段圧縮機20、室内熱交換器12a、膨張機構70、室外熱交換器40の順に冷媒回路内を循環する。以下、暖房運転時における空気調和装置10の動作について、図3および図4を参照しながら説明する。
第1吸入管21aから四段圧縮機20に吸い込まれる低圧のガス冷媒(点A)は、第1圧縮部21で圧縮されて、第1吐出管21bに吐出される(点B)。吐出された冷媒は、第1切換機構31を通過し、第2吸入管22aを流れる(点C)。
第2吸入管22aから第2圧縮部22に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第2吐出管22bに吐出される(点D)。吐出された冷媒は、第2切換機構32を通過し、第3吸入管23aを流れる。なお、第3吸入管23aには、エコノマイザ熱交換器61において熱交換されてインジェクション配管61aを流れてくる中間圧の冷媒(点L)も流れ込んでくるため、冷媒の温度が下がる(点F)。
第3吸入管23aから第3圧縮部23に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第3吐出管23bに吐出される(点G)。吐出された冷媒は、第3切換機構33を通過し、第4吸入管24aを流れる(点H)。
第4吸入管24aから第4圧縮部24に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第4吐出管24bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、第4切換機構34を通過し、連絡冷媒配管14を介して室内ユニット12に流入する(点Z)。
連絡冷媒配管14から室内ユニット12に入った高圧冷媒は、冷媒の冷却器として機能する室内熱交換器12aで室内空気に放熱し、室内空気を暖める。室内熱交換器12aでの熱交換によって温度が下がった高圧冷媒(点V)は、室内電動弁12bを通過する際にわずかに減圧され、連絡冷媒配管13を通って室外ユニット11のブリッジ回路55へと流れ、入口逆止弁55bからエコノマイザ熱交換器61へ向かう(点J)。
ブリッジ回路55を出た高圧冷媒(点J)は、エコノマイザ熱交換器61に流れ込むとともに、その一部が分岐して第5室外電動弁61bへと流れる。第5室外電動弁61bで減圧・膨張して気液二相状態となった中間圧冷媒(点K)は、エコノマイザ熱交換器6において、ブリッジ回路55から内部熱交換器62に向かう高圧冷媒(点J)と熱交換し、中間圧のガス冷媒(点L)となってインジェクション配管61aから第2インタークーラ管42aへと流れ込む。
第5室外電動弁61bを出た中間圧冷媒と熱交換をし、更に温度が下がった状態でエコノマイザ熱交換器61を出た高圧冷媒(点M)は、次に内部熱交換器62を流れ、膨張機構70へと流れていく(点N)。内部熱交換器62では、後述する低圧冷媒配管19から四段圧縮機20の第1吸入管21aへと流れる低圧冷媒と熱交換を行い、点Mの状態の高圧冷媒が、さらに温度が下がって点Nの状態の高圧冷媒となる。
内部熱交換器62を出た高圧冷媒(点N)は、2つに分岐され、それぞれ膨張機構70の膨張機71、膨張機構70の第6室外電動弁72に流れる。膨張機71で減圧・膨張した中間圧冷媒(点P)と、第6室外電動弁72で減圧・膨張した中間圧冷媒(点O)とは、合流した後に入口管81からレシーバ80の内部空間へと流れ込む(点Q)。このレシーバ80に流れ込んだ気液二相状態の中間圧冷媒は、レシーバ80の内部空間において液冷媒とガス冷媒とに分離される。
レシーバ80で分離された液冷媒(点R)は、出口管82を通ってそのまま過冷却熱交換器90へと流れ、レシーバ80で分離されたガス冷媒(点U)は、第7室外電動弁91で減圧され低圧冷媒(点W)となって過冷却熱交換器90へと流れていく。レシーバ80の出口管82から過冷却熱交換器90に向かう中間圧冷媒は、第8室外電動弁92が閉められているため分岐管92aには流れず、全量が過冷却熱交換器90に流れ込む。過冷却熱交換器90では、レシーバ80の出口管82から流れてくる中間圧冷媒(点R)と、第7室外電動弁91で減圧された低圧冷媒(点W,X)との間で熱交換が行われる。この熱交換によって、低圧冷媒配管19に向かって流れる低圧冷媒(点X)は、蒸発して過熱のついた低圧冷媒(点Y)となり、レシーバ80からブリッジ回路55に向かう中間圧冷媒(点R)は、熱を奪われて過冷却のついた中間圧冷媒(点T)となる。
過冷却熱交換器90を出た中間圧冷媒は、第1〜第3熱交換器41〜43に向かう冷媒と第4熱交換器44に向かう冷媒との2路に分流する。すなわち、第1〜第4熱交換器41〜44には、並列に冷媒が流れる。第1〜第3熱交換器41〜43に向かう冷媒は、ブリッジ回路55を通らずに更に3路に分流し、第1〜第3室外電動弁51〜53でそれぞれ減圧・膨張され気液二相の低圧冷媒となる(点AC)。第4熱交換器44に向かう冷媒は、ブリッジ回路55を通り、第4室外電動弁54で減圧・膨張され気液二相の低圧冷媒となる(点AC)。このとき、第1〜第4室外電動弁51〜54の開度は、第1〜第4熱交換器41〜44それぞれの容量や圧力損失量に応じて調節されており、いずれかの熱交換器に冷媒が偏流してしまうことが抑制されている。
室外熱交換器40の第4熱交換器44に流入した低圧冷媒は、外気から熱を奪って蒸発し、過熱のついた低圧のガス冷媒となって第4切換機構34を通過し低圧冷媒配管19に流れ込む(点AD)。低圧冷媒配管19に流れ込んだ低圧冷媒(点AD)は、過冷却熱交換器90から流れてくる低圧冷媒(点Y)と合流し(点AB)、内部熱交換器62を通って第1吸入管21aから四段圧縮機20へと戻っていく。上述のように、内部熱交換器62では、四段圧縮機20に向かう低圧冷媒(点AB)と、ブリッジ回路55からレシーバ80へと向かう高圧冷媒(点M)とが熱交換を行う。
一方、室外熱交換器40の第1熱交換器41、第2熱交換器42および第3熱交換器43に流入した各路の低圧冷媒は、外気から熱を奪って蒸発し、過熱のついた低圧のガス冷媒となって第1〜第3切換機構31〜33を通過した後にバイパス冷媒配管18で合流する(点AE)。
第1〜第3切換機構31〜34を通過した後にバイパス冷媒配管18で合流した低圧冷媒は、内部熱交換器62の出口より下流で低圧冷媒配管19を流れる低圧冷媒と合流する。すなわち、第1熱交換器41、第2熱交換器42および第3熱交換器43を通過した低圧冷媒は、内部熱交換器62をバイパスする。
内部熱交換器62で熱交換した低圧冷媒配管19を流れる低圧冷媒と内部熱交換器62をバイパスしたバイパス冷媒配管18を流れる低圧冷媒とが合流して図4の点Aの状態の冷媒となる。合流した低圧冷媒は、第1吸入配管21aを四段圧縮機20の第1圧縮部21へと流れていく。
以上のように冷媒が冷媒回路内を循環することにより、空気調和装置10は暖房運転サイクルを行う。
(3)空気調和装置の特徴
(3−1)
本実施形態に係る空気調和装置10では、内部熱交換器62において冷房運転時にガスクーラとして機能する第4熱交換器44から膨張機構70へ向かう高圧冷媒と四段圧縮機20へと戻る低圧冷媒とを熱交換させることにより、高圧冷媒を膨張前に冷却し冷房性能を上げている。また、冷房運転時にインタークーラとして機能する第1〜第3熱交換器41〜43それぞれにおいて圧縮途中の冷媒を冷却することにより運転効率を上げている。
一方、暖房運転時には、空気調和装置10では、第1〜第4熱交換器41〜44の全てが蒸発器として機能するが、第4熱交換器44を出た低圧冷媒のみが内部熱交換器62において熱交換する。第1〜第3熱交換器41〜43のいずれかを出た低圧冷媒は、バイパス冷媒配管18を流れて内部熱交換器62をバイパスし、内部熱交換器62の出口より下流において第4熱交換器44から四段圧縮機20へと向かう内部熱交換器62を通過した低圧冷媒と合流する。このように、内部熱交換器62を通過する低圧ガス冷媒の流量を減らし、すなわち、内部熱交換器62における熱交換量を抑制し、第1圧縮部21に吸入される低圧冷媒の温度上昇を抑えている。また、内部熱交換器62を通過する低圧ガス冷媒の流量を抑制しているため、内部熱交換器62における圧力損失を低減している。その結果、四段圧縮機20における無駄な圧縮仕事を削減し、暖房運転時の運転効率を向上させることができている。
したがって、冷暖房切り替え可能な冷凍装置である空気調和装置10では、冷暖房両方の運転効率を向上させることができている。
(3−2)
空気調和装置10では、四段圧縮機20およびインタークーラとして機能する第1〜第3熱交換器41〜43により多段圧縮サイクルを用いて冷房運転時の運転効率および冷房性能を向上させている。一方で、4段の多段圧縮サイクルを用いるために第1〜第3熱交換器41〜43を備えているが、このため暖房時に蒸発器として機能する第1〜第3熱交換器41〜43への冷媒流量割合が大きい。したがって、第1〜第3熱交換器41〜43を出た低圧冷媒については内部熱交換器62を通らないようにすることにより内部熱交換器62における熱交換量を抑制する効果が大きく、第1圧縮部21に吸入される低圧冷媒の温度上昇を効果的に抑えている。その結果、冷房時の運転効率および冷房性能を向上させるとともに、暖房時の運転効率の向上ができている。
(3−3)
空気調和装置10では、冷暖運転と暖房運転とで四段圧縮機20から出た冷媒の流路を切り換える四路切換弁である第1〜第4切換機構31〜34を用いて暖房運転時に内部熱交換器62を流れる低圧冷媒の流量を抑制している。これにより、機能部品を新たに追加せずに、内部熱交換器62における熱交換量を抑制することができている。
(4)変形例
(4−1)変形例A
上記実施形態では、空気調和装置10は、1つの低段圧縮部である第1圧縮部21と3つの高段圧縮部である第2〜第4圧縮部22〜24とを有する四段圧縮機20により冷媒を圧縮していた。しかし、他の実施形態においては、四段圧縮機20の代わりに、2段圧縮機や、3段圧縮機等、複数段或いは多段の圧縮機を用いてもよい。いかなる段数の圧縮機を用いても、上記実施形態のように、暖房時には、低圧過熱ガス冷媒の一部が内部熱交換器62をバイパスするようにすれば、内部熱交換器62における熱交換量を抑制することができる。
10 空気調和装置(冷凍装置)
12a 室内熱交換器(利用側熱交換器)
18 バイパス冷媒配管
19 低圧冷媒配管
20 四段圧縮機(複数段圧縮機構)
21 第1圧縮部(低段圧機構)
21a 第1吸入管(吸入配管)
22 第2圧縮部(低段圧機構)
23 第3圧縮部(低段圧機構)
24 第4圧縮部(高段圧機構)
31 第1切換機構(サブ流路切換機構)
32 第2切換機構(サブ流路切換機構)
33 第3切換機構(サブ流路切換機構)
34 第4切換機構(メイン流路切換機構)
40 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
41 第1熱交換器(熱源側サブ熱交換部)
42 第2熱交換器(熱源側サブ熱交換部)
43 第3熱交換器(熱源側サブ熱交換部)
44 第4熱交換器(熱源側メイン熱交換部)
62 内部熱交換器
70 膨張機構
特開2009−229051号公報

Claims (3)

  1. 冷暖房切り替え可能な冷凍装置(10)であって、
    冷媒を圧縮し、少なくとも1つの低段圧縮機構(21、22、23)と、1つの高段圧縮機構(24)とからなる複数の圧縮機構を有し、前記複数の圧縮機構が直列に接続された複数段圧縮機構(20)と、
    冷房時に高圧の冷媒が放熱する放熱器として機能し、暖房時に低圧の冷媒が蒸発する蒸発器として機能する、1つの熱源側メイン熱交換部(44)と、
    冷房時に前記複数の圧縮機構の1つから吐出され次の段の前記圧縮機構に吸入される冷媒を冷却し、暖房時に前記蒸発器として機能する、少なくとも1つの熱源側サブ熱交換部(41、42、43)と、
    冷房時に低圧の冷媒が蒸発する蒸発器として機能し、暖房時に高圧の冷媒が放熱する放熱器として機能する、利用側熱交換器(12a)と、
    冷房時に前記熱源側メイン熱交換部から前記利用側熱交換器に送られる冷媒を減圧し、暖房時に前記利用側熱交換器から前記熱源側メイン熱交換部及び前記熱源側サブ熱交換部に送られる冷媒を減圧する、膨張機構(70)と、
    冷房時に前記利用側熱交換器から前記複数段圧縮機構に送られる冷媒と、前記熱源側メイン熱交換部から前記膨張機構に送られる冷媒とを熱交換させ、暖房時に前記熱源側メイン熱交換部から前記複数段圧縮機構に送られる冷媒と、前記利用側熱交換器から前記膨張機構に送られる冷媒とを熱交換させる、内部熱交換器(62)と、
    前記内部熱交換器の出口から前記複数段圧縮機構の吸入口に冷媒を送る吸入配管(21a)と、
    前記複数段圧縮機構の前記高段圧縮機構から吐出された冷媒の流路を冷房時と暖房時とで切り換える1つのメイン流路切換機構(34)と、
    前記複数段圧縮機構の1つの前記低段圧縮機構から吐出され次の段の前記圧縮機構に吸入される冷媒の流路を冷房時と暖房時とで切り換える少なくとも1つのサブ流路切換機構(31、32、33)と、
    を備え、
    暖房時に前記熱源側メイン熱交換部と、前記熱源側サブ熱交換部とには、並列に冷媒が流れ、
    暖房時に前記熱源側サブ熱交換部から前記複数段圧縮機構に送られる冷媒は、前記内部熱交換器の出口より下流で前記熱源側メイン熱交換部から前記複数段圧縮機構に送られる冷媒と合流し、
    前記メイン流路切換機構は、冷房時には、前記高段圧縮機構から吐出された冷媒を前記熱源側メイン熱交換部に接続する流路へ流し、暖房時には、前記熱源側メイン熱交換部内を通過した冷媒を前記内部熱交換器に接続する流路へ流し、
    前記サブ流路切換機構は、冷房時には、前記低段圧縮機構から吐出された冷媒を前記熱源側サブ熱交換部に接続する流路へ流し、暖房時には、前記熱源側サブ熱交換部内を通過した冷媒を前記内部熱交換器の出口より下流で前記吸入配管に接続する流路へ流す、
    冷凍装置(10)。
  2. 2つ以上の前記熱源側サブ熱交換部を備え、
    前記複数段圧縮機構は、前記低段圧縮機構を2つ以上有する、
    請求項1に記載の冷凍装置(10)。
  3. 3つ以上の前記熱源側サブ熱交換部を備え、
    前記複数段圧縮機構は、前記低段圧縮機構を3つ以上有する、
    請求項1又は2に記載の冷凍装置(10)。
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