JP2009149290A - 自転車用の車輪のリム、およびそのリムを備える自転車用の車輪 - Google Patents

自転車用の車輪のリム、およびそのリムを備える自転車用の車輪 Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤを膨張させてこれをリムの上部のブリッジに簡単かつ効果的に気密に組み付けることができる、従来技術の上部のブリッジの形状と異なる形状の上部のブリッジを有したリムを提供する。
【解決手段】本発明のリムは、ほぼ環状に延びるボディ5を備えており、ボディ5が、タイヤ40と接続できるように形成された径方向外側部6aを有し、径方向外側部6aが、膨張バルブ100用の孔16が設けられた環状の底壁12を有し、環状の底壁12が、中央の環状の凹部20と、中央の環状の凹部20に対して軸方向の両側に設けられた2つの環状の側部24とを有し、凹部20が、その少なくとも1つの側における、孔16から円周方向に離れた領域の、当該リム1の断面において径方向内側の表面26および径方向外側の表面28を有しており、径方向外側の表面28が、径方向内側の表面26の曲率半径と異なる曲率半径R3を有することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、自転車用の車輪のリム、詳細には、チューブレス車輪のリムに関する。
本発明は、さらに、このリムを備える自転車用の車輪、およびこの車輪を備える自転車に関する。好ましくは、この自転車は競走用自転車である。
本発明は、さらに、自転車用のチューブレス車輪のリムにスポークを組み付けるための孔を密封するバンド、およびこのバンドを備えるリムに関する。本発明は、さらに、このリムを備える自転車用の車輪、およびこの車輪を備える自転車に関する。
典型的に、自転車用の車輪は、タイヤ、ハブ、およびリムとハブとの間を延びる複数のスポークが取り付けられたリムを備えている。
さまざまな型の自転車用の車輪のなかでも、「チューブレス」として知られる型、すなわち空気室を備えていない型が、現在広く普及している。詳細には、チューブレス車輪では、タイヤがリムに気密に取り付けられて気密な環状領域が形成されており、この環状領域に、リムに形成された適切な孔においてリムと組み合わされる膨張バルブによって加圧空気が導入されている。
チューブレス車輪の上述した気密な環状領域は、タイヤの内表面およびリムの外表面によって形成されている。詳細には、リムは、環状の底壁、すなわちリムの上部のブリッジと、この上部のブリッジから径方向外側に延びる一対の環状の側壁、すなわちフィンとが設けられた径方向外側部を有する、ほぼ環状に延びるボディを備えている。このフィンは、最終的な組付形態において、加圧空気の押圧に抗してタイヤの径方向内側の端縁、すなわちビードを保持することでタイヤとリムとを気密に接続している。
したがって、気密な環状領域を形成するリムの外表面は、上部のブリッジの径方向外側の表面とフィンの軸方向内側の表面とによって形成されている。
膨張バルブ用の孔は、典型的に、リムの上部のブリッジの環状の中心部に形成された環状の凹部に形成されている。好ましくは、上部のブリッジはそれ以外に孔を有していない。詳細には、車輪のスポークを組み付けるための孔が設けられておらず、実際、このような孔は、一般的に、リムの径方向内側部に設けられている。他方、スポークを組み付けるための孔が上部のブリッジに設けられている場合、これらの孔は、シールバンド、例えば、特許文献1に記載のゴム製バンドによって適切に密封されている。
リムの上部のブリッジに形成された環状の凹部は、タイヤをリムに組み付ける最初の工程においてタイヤのビードの少なくとも1つ、好ましくは両方のビード、を収容するための環状の溝を形成している。実際、このような工程では、環状の凹部の側壁に当接するようにタイヤのビードがこのような凹部に押し込まれて収容される。この工程の後、タイヤと上部のブリッジとの間に形成される空間に加圧空気を供給することによってタイヤが膨張される。この工程では、加圧空気の作用によってタイヤのビードが上部のブリッジ上をリムのフィンに到達するまで摺動し、タイヤの最終的な組付形態ではフィンがビードと接続され、加圧空気の押圧に抗してタイヤを保持する。
タイヤの膨張の工程では、タイヤのビードが上部のブリッジを摺動する間、タイヤと上部のブリッジとの間の気密性を確保する必要がある。したがって、このような工程は極めて細心の注意を要するものであり、この工程を実行するには高圧で空気を供給する必要がある。
特許文献2には、チューブレス車輪の上述した型のリムが開示されている。詳細には、このリムの上部のブリッジに形成された環状の凹部は、環状の平坦な接続面によって互いに接続された、リムの長手方向の対称平面に対して傾く対向する環状の平坦な側面によって形成されている。タイヤをリムに組み付ける工程が詳細に説明されている。
チューブレス車輪に用いられる他の型のリムが特許文献3に記載されている。詳細には、これらのリムの上部のブリッジに形成された環状の凹部は、湾曲した環状の接続面を介して互いに接続された、対向する環状の湾曲した側面によって形成されている。環状の側面および環状の接続面は同一の曲率半径を有している。上部のブリッジの、環状の凹部に対して軸方向の両側に設けられた環状の表面が、リムの長手方向の対称平面に垂直な軸心に対して所定の角度で傾いている。
米国特許出願公開第2004/0095014号明細書 米国特許第6257676号明細書 米国特許第6568766号明細書
出願人は、従来技術の前述の文献に記載されたリムの上部のブリッジの形状と異なる上部のブリッジの形状を有した新しい型のリムを発明した。このリムの形状は、タイヤをリムに組み付ける最初の工程においてタイヤを膨張させるときに、タイヤをリムの上部のブリッジに簡単かつ効果的に組み付けるのに、従来技術のリムの形状よりも適している。
したがって、本発明の第1の構成は、自転車用の車輪のリムに関し、このリムは、ほぼ環状に延びるボディを備えており、前記ボディが、タイヤと接続できるように形成された径方向外側部を有し、前記径方向外側部が、膨張バルブ用の孔が設けられた環状の底壁を有し、前記環状の底壁が、中央の環状の凹部と、前記中央の環状の凹部に対して軸方向の両側に設けられた2つの環状の側部とを有し、前記凹部が、その少なくとも1つの側における、前記孔から円周方向に離れた領域の、当該リムの断面において径方向内側の表面および径方向外側の表面を有しており、前記径方向外側の表面が、前記径方向内側の表面の曲率半径と異なる曲率半径を有することを特徴とする。
本明細書および添付の特許請求の範囲を通して、本発明のリムの径方向外側部の「環状の底壁」は、しばしば「上部のブリッジ」としても示される。さらに、本明細書および添付の特許請求の範囲において、「軸方向」および「径方向」という用語は、それぞれ、リムの回転軸心にほぼ平行な方向およびリムの回転軸心にほぼ垂直な方向に対して用いられる。他方、「円周方向」という用語は、リムの環状の延在方向に対して用いられる。
有利なことに、本発明のリムの上部のブリッジに、異なる曲率半径を有する径方向内側の表面と径方向外側の表面とが設けられた環状の凹部を設けることにより、これらの表面にとって最も適切な曲率半径の数値を、リムおよびタイヤを構成する材料に従い選択することができる。これにより、異なる用途に応じて上部のブリッジの形状を最適化することができる。このようにして、常に確実にタイヤをリムに簡単かつ効率的に組み付けることができ、リムおよびタイヤのあらゆる使用される型について動作時の車輪の高い信頼性を常に確保することができる。
好ましくは、本発明のリムにおける前記径方向外側の表面は、湾曲した表面であり、より好ましくは、凸状の表面であり、他方、好ましくは、前記径方向内側の表面は、湾曲した表面の少なくとも一部を有しており、より好ましくは、この湾曲した表面は凹状の表面である。
本明細書および添付の特許請求の範囲において、「湾曲した表面」とは、凹状または凸状のどちらにしろ、単一の曲率半径または複数の曲率半径を有する平坦でない表面のことを総称していう。
有利なことに、湾曲した表面を設けることにより、タイヤの組付けの最初の工程において、ビードが凹部の底部から凹部の上端に向かって摺動し易くなる。
好ましくは、本発明のリムは対称であり、本明細書において本発明のリムの利点に焦点を当てる際には、多くの場合、このような型のリムのことを指すことになる。しかしながら、説明する内容は非対称なリムの場合にも有効であり、この場合、リムの単一の側のみであってもこのような利点が達成できることを理解される。
好ましくは、湾曲した表面の前記少なくとも一部および前記径方向外側の表面は、共通の接点で連続している。したがって、タイヤのビードが移動する経路は、容易かつ緩やかであり、不連続部を有さない。
好ましくは、前記径方向外側の表面の前記曲率半径は、前記径方向内側の表面の湾曲した前記少なくとも一部の曲率半径よりも大きい。
有利なことに、環状の凹部の径方向外側の表面が凹部の径方向内側の表面の曲率半径よりも大きい曲率半径を有する湾曲した形状で形成されていることにより、上部のブリッジの、環状の中心部と環状の側部との形状の曲率をゆっくりと変化させることができるので、ビードが環状の凹部から出てリムのフィンに接続されるために乗り越える必要がある突出部を、緩やかにすることができる。基本的に、リムの上部のブリッジにおけるビードは、現在知られているリムよりも一様かつ連続的に摺動できる。これにより、本発明のリムにおけるタイヤは、従来技術のリムにおけるタイヤの膨張に使用される圧力よりも低い圧力で空気を供給することで膨張させることができ、有利なことに、手動のポンプを用いても膨張させることができる。さらに、本発明のリムの上部のブリッジの形状がゆるやかに変化するものであることにより、タイヤのビードに加わる応力を小さくできる。これにより、タイヤの膨張時にタイヤのビードがリムの上部のブリッジを摺動する際の所望の気密性の確保と、タイヤの膨張の終了時におけるタイヤのビードとリムのフィンとの正確な接続とを、従来技術のリムよりも確実に簡単かつ効果的に行うことができる。つまり、本発明のリムへのタイヤの組付けは、単純かつ簡単であり、さらに、効率性および信頼性の面で最適である。
リムの上部のブリッジに形成される環状の凹部には、タイヤをリムに組み付ける最初の工程でビードを収容するためにタイヤの寸法によって決まる一定の深さが必要であることを踏まえると、前述した利点は尚更重要である。実際、同一の寸法のタイヤに対してこのような深さが低い場合、いったんビードの一部がこの凹部に収容されると、リムのフィンを越えて、このようなビードの正反対部も同じく凹部に収容させることは極めて困難になる。実際、このようにするにはタイヤのビードを過剰に変形させる必要があるが、ビードの固有の剛性により、このような変形はある限度までしかできない。したがって、上部のブリッジの環状の凹部の深さをタイヤの寸法によって決まる一定の数値より下に設定できないことを考慮して、有利なことに、環状の凹部の径方向外側の表面の曲率半径が径方向内側の表面の曲率半径よりも大きくすることにより、タイヤの組付けの最初の工程の際に環状の凹部からリムのフィンに向かって移動するためにビードが通る必要のある経路における高さの差異を、容易に克服することができる。
出願人は、前記径方向外側の表面の前記曲率半径が前記径方向内側の表面の前記湾曲した少なくとも一部の曲率半径の約2倍(場合により0.数ミリメートル単位で近似を行った上で)である場合に、前述の利点が特に有益になることに気付いた。
本発明のリムの好ましい実施形態において、前記環状の底壁は、前記径方向外側の表面と前記環状の側部の少なくとも1つとの間に突出面を有している。有利なことに、このような突出面は、タイヤのビードが側方からの衝撃により上部のブリッジの凹部の方向に誤って移動して望ましくない空気の漏れを生じることがないようにしている。
好ましくは、このような突出面は、湾曲した表面によって形成されている。これにより、タイヤの組付けの最初の工程の際にタイヤのビードが前記突出面を越え易くなっており、タイヤのビードは凹部の側壁からリムのフィンに向かって摺動し易くなっている。
好ましくは、前記径方向外側の表面と前記環状の突出面とは共通の接点で連続している。これにより、タイヤのビードが移動する経路は緩やかになっており、凹部の上端においても不連続部は存在しない。
好ましくは、前記環状の側部は、リムの長手方向の対称平面に対してほぼ垂直である。このようにして、車輪に側方から衝撃が加わった場合にタイヤのビードがリムのフィンから上部のブリッジの凹部に向かって摺動しないように、さらに防止が行われている。実際、このような環状の側部がリムの回転軸心の方向に傾いていると、ビードがフィンからリムの長手方向の対称平面に向かって軸方向に移動するので、上記のような摺動は生じ易い。
本発明のリムの第1の実施形態において、前記凹部の前記径方向内側の表面全体が、単一の曲率半径を有する湾曲した表面によって形成されている。
本発明のリムの他の実施形態において、前記凹部の前記径方向内側の表面は、複数の曲率半径を有する湾曲した表面によって形成されている。この場合、好ましくは、この湾曲した表面が、径方向内側部において第1の曲率半径、および前記環状の中心部の両側にあるその径方向外側部において第2の曲率半径を有している。
好ましくは、前記第2の曲率半径は、前記第1の曲率半径よりも小さい。
好ましくは、湾曲した表面の前記少なくとも一部は、環状の前記径方向外側部に形成されている。
本発明のリムの他のさらなる実施形態において、前記径方向内側の表面は、ほぼ平坦な表面部および湾曲した表面部によって形成されている。この場合、好ましくは、前記ほぼ平坦な表面部は、前記湾曲した表面部よりも軸方向の内側にある。
本発明のリムにおいて、前記中央の環状の凹部は、当該リムの環状の延在方向の全体にわたって同一の形状を有していてもよい。
本発明のリムの特に好ましい一実施形態において、前記環状の凹部は、膨張バルブ用の孔において異なる形状を有している。この場合、前記環状の凹部は、その少なくとも1つの側における、前記孔の近傍の、リムの断面において少なくとも一部が平坦な径方向外側の表面およびほぼ平坦な径方向内側の表面を有している。
有利なことに、膨張バルブ用の孔における上部のブリッジがこのような形状であることにより、タイヤの膨張バルブの頭部を収容するための座部を形成することができる。前述の形状により、リムに設けられた各々の孔に膨張バルブを確実に気密に接続することができ、リムへの膨張バルブの組付作業が簡単になる。実際、典型的に、膨張バルブは、リムの上部のブリッジに形成された孔を通過するように構成された軸部と、軸部よりも幅が広い頭部とを有している。リングナットが軸部に螺合されてリムの径方向内側の表面に当接することにより、リムに対して径方向外側に摺動しないように軸部が保持される。リングナットを螺合させることで膨張バルブの頭部が回転してしまうことがあるが、一方、本発明のリムでは、膨張バルブの頭部が凹部のほぼ平坦な内表面に当接することによってこのような回転が阻止されている。
好ましくは、前記径方向外側の表面は、前記径方向内側の表面に隣接する平坦な表面部と、前記平坦な表面部に関連する前記径方向内側の表面と対向する側に設けられた湾曲した表面部とを有している。より好ましくは、前記湾曲した表面部は、前記膨張バルブ用の孔から円周方向に離れた前記領域における前記凹部の前記径方向外側の表面の曲率半径と同一の曲率半径を有している。
有利なことに、このような形状により、タイヤの組付けの最初の工程においてタイヤのビードが上部のブリッジを簡単かつ効果的に気密に摺動することができ、膨張バルブを各々の孔に気密に収容することができ、さらに、膨張バルブをリムに組み付ける作業を単純化することができる。
好ましい実施形態において、本発明のリムは、金属材料または構造を有する複合材料(後で定義する)からなる、チューブレス車輪のリムである。
本発明の第2の構成は、上述の型のリムを備える自転車用の車輪に関する。
好ましくは、このような車輪は、本発明のリムに関して上述したあらゆる構造的特性および機能的特性を単独または組合せで有しているので、前述の利点を全て有している。
本発明の第3の構成は、前述の車輪を備える自転車に関する。
好ましくは、このような自転車は、本発明のリムに関して上述したあらゆる構造的特性および機能的特性を単独または組合せで有しているので、前述の利点を全て有している。
本発明の第4の構成は、自転車用のチューブレス車輪のリムにスポークを組み付けるための孔を密封するバンドに関し、このバンドは、当該バンドの横断面において、上述したリムの環状の底壁に形成された中央の環状の凹部の少なくとも径方向外側の表面の形状と同一の形状を持つ外表面を有していることを特徴とする。
有利なことに、このようなバンドにより、スポーク用の孔が密封され、この孔を有する上部のブリッジに設けられたチューブレス車輪のタイヤを膨張させることができ、さらに、リムの上部のブリッジに、本発明のリムに関して上述した利点と同一の利点を実現することができる所望の断面形状が付与される。
前記バンドは、前記リムの凹部の形状のみと同一の形状を有していてもよいし、前記リムの前記環状の底壁全体の径方向の外表面の形状と同一の形状を有してもよい。
本発明の第5の構成は、自転車用のチューブレス車輪のリムに関し、このリムは、ほぼ環状に延びるボディを備えており、前記ボディが、タイヤと接続できるように形成された径方向外側部を有し、前記径方向外側部が、中央の環状の凹部を有する環状の底壁を含み、前記環状の凹部において、膨張バルブ用の第1の孔と、各々のスポークを組み付けるための複数の第2の孔とが円周方向に離間して形成されており、前記第2の孔が、上述した型のバンドで密封されている。
本発明の第6の構成は、上述のバンドが設けられたリムを備える自転車用の車輪に関する。
本発明の第7の構成は、前述の車輪を備える自転車に関する。
本発明の自転車用の車輪のリムを示す概略斜視図である。 図1のリムの第1の実施形態を示す、図1の平面P1に沿った概略断面図である。 図2のリムの径方向外側部を示す概略拡大断面図である。 図1のリムの第2の実施形態の径方向外側部を示す概略拡大断面図である。 図1のリムの第3の実施形態の径方向外側部を示す概略拡大断面図である。 図1のリムの一部を示す概略拡大図である。 図1のリムの、図6の平面P2に沿った断面の径方向外側部を示す概略拡大断面図である。 図1のリムの、図6の平面P3に沿った断面の径方向外側部を示す概略拡大断面図である。 タイヤの最終的な組付形態において膨張バルブとタイヤとが付加された図1のリムを示す、図6の平面P2に沿った概略断面図である。 本発明の他の実施形態であるリムを示す概略断面図である。 本発明の他のさらなる実施形態であるリムを示す概略断面図である。
本発明のさらなる特徴および利点は、例示的なものであって限定的なものでない好ましい実施形態についての、添付の図面を用いて行う以下の詳細な説明から明らかになる。
まず図1および図2において、本発明の自転車用の車輪のリムが符号1で示されている。このリム1は、チューブレス車輪、好ましくは競走用自転車に用いられるチューブレス車輪に使用される。
リム1は、ほぼ環状に延びたボディ5を備えている。ボディ5は、タイヤが最終的に組み付けられた形態で、当該技術分野ではビードとして知られるタイヤ40の径方向内側の端縁42(図9)を収容かつ保持するように構成されている。ボディ5は、さらに、以下で明らかになるように、タイヤ40の組付工程が容易になるように構成されている。
ボディ5は、タイヤ40が接続される径方向外側部6aと、径方向外側部6aと一体で形成された径方向内側部6bとを有している。図1および詳細には図2に示されているように、径方向内側部6bは2つの側壁7を介して径方向外側部6aに接続されており、これによって管状の構造5aを形成している。本発明のリム1において径方向内側部6bを設けることは、車輪のスポークを容易に固定するための領域を提供するので特に好都合である(添付の図面にはこのようなスポークを固定する孔は示されていない)。
径方向外側部6aは、環状の底壁12、すなわち上部のブリッジと、底壁12からほぼ径方向外側に延びる一対の環状の側壁10、すなわちフィンとを有している。詳細には、側壁10は、リム1の長手方向の対称平面Π(図2に示されている)の方向に湾曲した径方向外側の端部10aを有している。
底壁12には、タイヤ40の膨張バルブ100を収容するための孔16の他には、孔は全く設けられていない(図1、図6および図9)。
図9には、側壁10がタイヤ40および底壁12と協働してこれらの間に気密室40aを形成する様子が示されている。側壁10、詳細には側壁10の径方向外側の端部10aが、最終的な組付形態において、タイヤ40に対する加圧空気の押圧に抗してタイヤ40を保持することにより気密接続を行っている。
図1、図2および図6において、ボディ5は、以下で詳細に説明するように、孔16が設けられている領域を除き、環状の延在方向の全体にわたって同一の形状を有している。本発明のリム1の他の実施形態では、唯一の不連続部が孔16によって形成されている。
図2において、底壁12は、リムの長手方向の対称平面Πと交差して延在する中心部において、環状の凹部20を有している。孔16は、凹部20のほぼ中央に形成されている(図6および図7)。
凹部20は、タイヤ40の組付けの最初の工程においてタイヤ40の少なくとも1つのビード42が収容される溝を形成している。
再び図2において、底壁12は、凹部20に対して軸方向の両側であり2つの環状の側壁10に隣接する位置に、リム1の長手方向の対称平面Πにほぼ垂直な2つの環状の側部24を有しており、環状の凹部20と環状の各側部24との間に、リムの横断面(例えば、図2の平面のような)において湾曲した形状を持つ環状の突出面22を有している。
環状の突出面22は、リム1の底壁12の側部24の径方向外側の寸法よりも大きい径方向外側の寸法を有している。
図9に示されているように、底壁12の側部24およびリム1の側壁10は、タイヤ40の2つの対向するビード42を収容するための対応する2つの座部18を形成しており、タイヤ40の最終的な組付形態においてこれらの座部18にビード42が配置される。タイヤ40の組付工程では、環状の凹部20に位置決めされたビード42は、突出面22を通過して対応する座部18に到達することになる。
以下、図3を参照しながら、本発明のリムの第1の実施形態を詳細に説明する。詳細には、環状の底壁12を形成する表面について詳しく定義し、リムの回転軸心を通る径方向の平面に沿った、リム1の断面における凹状、凸状または直線状の母線を前述の回転軸心を中心として回転させた回転面を、従来どおりにそれぞれ凹状の表面、凸状の表面または平坦面とみなし、このような線の曲率中心がリムの回転軸心の側にあるときその線は凸状であり、他方、曲率中心がリムの回転軸心の反対側にあるときその線は凹状である。
底壁12の各側部24はリムの長手方向の対称平面Πにほぼ垂直に向いた径方向外側の平坦面を有しており、他方、各側壁10はリム1の回転軸心にほぼ垂直に向いた軸方向内側の平坦面を有している。底壁12の側部24の平坦面と側壁10の平坦面とは、対応する湾曲面49を介して連続している。これらの平坦面は、底壁10の径方向外側の端部10aと共に、タイヤ40のビード42を収容するための座部18を形成している。
各々の突出面22は、曲率半径R1を有する湾曲した表面である凸状の表面30によって形成されている(図3では、半径R1の円の一部が細線で示されている)。このような凸状の表面30は、小さい曲率半径を有する凹状の結合面55を介して底壁12の各側部24の平坦面と連続している。
底壁12の凹部20は、複数の表面によって形成されている。詳細には、凹部20は、単一の曲率半径R2を有する凹状の接続面26を介して互いに接続された、曲率半径R3を有する2つの凸状の側面28を有する(図3では、半径R2およびR3の円の一部が細線で示されている)。凹部20の1つの側において、凹状の径方向内側の表面である接続面26および湾曲した凸状の径方向外側の表面である側面28が、このように接続されていることが分かる。
凸状の側面28は、凹状の接続面26と直接連続しており、接点Pで互いに接している。
凸状の側面28は、さらに、凸状の表面30と直接連続している。
曲率半径R3は、曲率半径R2と異なる。好ましくは、曲率半径R3は、曲率半径R2よりも大きく、より好ましくは、0.数ミリメートル単位で近似して曲率半径R2の約2倍に等しい。
好ましくは、曲率半径R2は2ミリメートル(mm)ないし5.5ミリメートル(mm)であり、他方、好ましくは、曲率半径R3は曲率半径R2の約2倍である。
例えば、図3に示されたリムの、特に好ましい一実施形態において、曲率半径R2は約4.2ミリメートル(mm)であり、曲率半径R3は約9ミリメートル(mm)であり、曲率半径R1は0.20ミリメートル(mm)ないし3ミリメートル(mm)であり、好ましくは約0.5ミリメートル(mm)であり、凸状の表面30と底壁12の各側部24の平坦面との径方向における高さの差は約0.35ミリメートル(mm)である。
図4には、本発明のリムの第2の実施形態が示されている。
この図4において、図1〜図3に関して上述したリムの構成要素と機能的な観点からみて同一または等価な構成要素は、同一の符号で示されており、再度説明しない。
図4の実施形態は、異なる曲率半径を有する複数の表面によって接続面26が形成されている点が図3の実施形態と異なる。詳細には、接続面26はリム1の長手方向の対称軸心を通る平面Πと交差して延在する湾曲した表面の径方向内側部である中心領域26bにおいて、曲率半径R’2を有する凹状の表面を有しており、また、中心領域26bの両側にある、湾曲した表面の径方向外側部である環状領域26aにおいて、曲率半径R’2と異なる曲率半径R’’2を持つ凹状の表面を有しており、好ましくは、曲率半径R’’2は曲率半径R’2よりも小さい。
この場合、凸状の側面28は、環状領域26aの凹状の表面と直接連続しており、接点P’で互いに接している。
図4に示されたリム1の、特に好ましい一実施形態において、曲率半径R’2は約4.75ミリメートル(mm)であり、曲率半径R’’2は約3.5ミリメートル(mm)であり、曲率半径R3は約7ミリメートル(mm)であり、曲率半径R1は約0.75ミリメートル(mm)であり、凸状の表面30と底壁12の各側部24の平坦面との径方向における高さの差は約0.35ミリメートル(mm)である。曲率半径R’2を有する部分は、約1.1ミリメートル(mm)の長さの弦Cを有する外周の円弧に沿って軸方向に延びている。
図5には、本発明のリムの第3の実施形態が示されている。
このような図5において、図1〜図4に関して上述したリムの構成要素と機能的な観点からみて同一または等価な構成要素は、同一の符号で示されており、再度説明しない。
図5の実施形態は、接続面26が、リムの長手方向の対称軸心を通る平面Πと交差して延在する中心領域26bにおいて、平坦面、または極めて大きい曲率半径でほぼ平坦な表面を形成する凹状の表面によって形成されている点が図4の実施形態と異なる。このような接続面26は、平坦な表面部である中心領域26bの両側にある、湾曲した表面部である環状領域26aの曲率半径R’’2を有する凹状の表面と連続している。
図5に示されたリム1の、特に好ましい一実施形態において、曲率半径R’’2は約3.5ミリメートル(mm)であり、曲率半径R3は約7ミリメートル(mm)であり、曲率半径R1は約1.5ミリメートル(mm)であり、凸状の表面30と底壁12の各側部24の平坦面との径方向における高さの差は約0.35ミリメートル(mm)である。中心領域26bの平坦面は、約1.1ミリメートル(mm)の長さの部分Lにおいて軸方向に延びている。
本発明のリムのさらなる一実施形態(図示せず)において、上記接続面は平坦である(つまり、この接続面は無限大の曲率半径を有している)。曲率半径R2の数値が2ミリメートル(mm)ないし無限大であるさらなる実施形態も可能である。
既に述べたように、好ましい実施形態において、リム1は、孔16およびこのような孔16の近傍の領域を除き、環状の延在方向の全体にわたって同一の形状を有している。
図7は、孔16におけるリム1の断面が示されている。リム1のこのような領域では、リム1の底壁12が、タイヤ40の膨張バルブ100の頭部のための座部32(図6および図7)を形成するように成形されている。図7において、図1〜図6に関して上述したリムの構成要素と機能的な観点からみて同一または等価な構成要素は、同一の符号で示されており、再度説明しない。
図7に示されているように、孔16では、凹部20はリム1の長手方向の対称平面Πに対して所定の角度αで傾いた2つの側方の平坦な表面38を有している。これら2つの側方の表面38は、ほぼ平坦な接続面36、すなわち極めて大きい曲率半径R2でほぼ平坦な表面を形成する凹状の表面によって接続されている。径方向外側の表面である2つの平坦な表面38は、曲率半径R4を有する表面を介して径方向内側の表面である接続面36と連続している。2つの平坦な表面38は、接続面36と共に、タイヤ40の膨張バルブ100の頭部を収容するための座部32を形成している。
平坦な表面38よりも径方向外側の位置、すなわち平坦な表面38に関連する接続面36と対向する側において、凹部20は、図3〜図5に関して上述した内容と全く同じように、曲率半径R3を持つ2つの凸状の側面28を有している。底壁12は、さらに、凹部20よりも軸方向外側の位置において、図3〜図5に関して上述した内容と全く同じように、曲率半径R1を持つ2つの突出面である凸状の表面30と、平坦面を持つ2つの側部24とを有している。
つまり、好ましくは、本発明のリム1は、孔16および孔16の近傍の領域においても、平坦な表面38の径方向外側の端部よりも径方向外側の領域についてはリム1の環状の延在方向の全体にわたって同一の形状を有しており、このような形状は、凹部20の、凸状の側面28よりも径方向内側の領域のみが異なっている。図8は、図6の径方向の平面P3に沿ったリム1の断面であり、リム1の、孔16がない領域と孔16が形成されている領域との間の、底壁12の形状の差異、詳細には、底壁12に形成された環状の凹部20の形状の差異を示している。孔16のところでは、凹部20の底部が、孔16のところではないリム1の領域と比較して軸方向に長いことに留意されたい。
本発明のリムの特に好ましい実施形態では、孔16において接続面36は、約35ミリメートル(mm)の曲率半径R2と約53ミリメートル(mm)の軸方向長さLとを有している(つまり、接続面36はほぼ平坦である)。このような実施形態において、傾きの角度αは約18°であり、曲率半径R4は約1ミリメートル(mm)であり、曲率半径R3は約9ミリメートル(mm)または約7ミリメートル(mm)(孔16から離れたリム1の領域における凹部20の寸法である)であり、曲率半径R1は約0.5ミリメートル(mm)、約0.75ミリメートル(mm)、または約1.5ミリメートル(mm)(孔16から離れたリム1の領域における凹部20の寸法である)であり、凸状の表面30と底壁12の各側部24の平坦面との径方向における高さの差は約0.35ミリメートル(mm)である。
図10および図11には、本発明のリムの他の実施形態が示されている。この図において、図1〜図9に関して上述したリムの構成要素と構造的な観点および機能的な観点からみて同一または等価な構成要素は、同一の符号で示されており、再度説明しない。
このリムは、底壁12の断面の形状が異なる点と上部のブリッジ12にバンド50が設けられている点とが、図1〜図9に示し上述したリムと異なっている。
図示されているように、上部のブリッジ12は、第1の孔である膨張バルブ用の孔16(図10には示されていない)に加えて、車輪のスポークを組み付けるための第2の孔であるさらなる孔17を有している。複数の孔17は、底壁12において円周方向に互いに離間しており、さらに、孔16から離間している。
バンド50は、米国特許出願公開第2004/0095014号明細書に記載された型のバンドであるが、バンドの断面における径方向外側の形状が、上記明細書に記載のバンドと異なっている。詳細には、バンド50は、図3に関して前述したリム1の凹部20の径方向外側の表面と同一の形状を有している。
より詳細には、バンド50の外表面は、図3に関して上述した接続面26および凸状の表面28と全く同一の、凹状の径方向内側の表面26’および2つの対向する凸状の径方向外側の表面28’を有している。これらのような表面は、図3に関して上述した内容と全く同じように、互いに連続しており(単一の接点P’において)、さらに、突出面22の凸状の表面30と連続している。
当然ながら、バンド50の形状は図10に示されたものと異なっていてもよい。例えば、このような形状は、図示したり図示しなかったりした他の実施形態に関して上述した形状のいずれであってもよいし、図3に関して前述したリム1の底壁12全体の径方向の外表面の形状と同一であってもよい。つまりこの後者の場合、バンド50は、図11に示されているように、図3に関して前述したリム1の上部のブリッジ12の側部24および突出面22の形状と全く同一の外形状を有する、2つの平坦な側部24’および2つの突出面22をさらに有している。
いずれの場合も、バンド50が使用される本発明のリム1の実施形態において、リム1の上部のブリッジ12’の凹部20の形状が特定の革新的な特性を有しているのではなく、実際、凹部20の特定の所望の形状は、バンド50を底壁12’に設けることで得られる。
本発明のリム1は、例えばアルミニウム合金のような金属など、任意の材料からなるものであってもよい。金属材料と組み合わせるために、または金属材料の変形例として、構造を有する複合材料を使用してもよい。
複合材料とは、高分子のマトリクスと、例えば、構造繊維、構造顆粒または構造粉末を有するフィラーとを含む少なくとも2つの成分で構成される材料のことをいう。好ましくは、この構造繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、セラミック繊維、ボロン繊維およびこれらの組み合わせで構成されるグループから選択される。炭素繊維が特に好ましい。好ましくは、上記高分子のマトリクスの高分子材料は熱硬化性であり、エポキシ樹脂を含んでいるのが好ましい。しかしながら、熱可塑性の材料を使用してもよい。
構造を有する複合材料とは、5ミリメートル超の長さを有する構造繊維を含んだ材料のことをいう。上記高分子材料における当該構造繊維の配置は、構造繊維の小片またはシートの無作為配置、繊維のほぼ一方向の整列配置、繊維のほぼ二方向の整列配置、またはこれらの組み合わせであってもよい。
バンド50が使用される場合、好ましくは、このようなバンドは、好ましくは高分子材料からなり、より好ましくは、ポリプロピレンからなり、場合によってこのポリプロピレンはポリエステル繊維で強化されている。
当然ながら、当業者は、特定の要件および将来起こり得る要件を満たすために、上述した自転車用の車輪のリム、車輪、およびリムの製造方法について数多くの変更および変形を行ってもよい。さらに、このような変更および変形はすべて、添付の特許請求の範囲によって定められる本発明の保護の範囲に含まれる。

Claims (33)

  1. 環状に延びるボディ(5)を備えており、
    前記ボディ(5)が、タイヤ(40)と接続できるように形成された径方向外側部(6a)を有し、
    前記径方向外側部(6a)が、膨張バルブ(100)用の孔(16)が設けられた環状の底壁(12)を有し、
    前記環状の底壁(12)が、中央の環状の凹部(20)と、前記中央の環状の凹部(20)に対して軸方向の両側に設けられた2つの環状の側部(24)とを有し、
    前記凹部(20)が、その少なくとも1つの側における、前記膨張バルブ(100)用の孔(16)から円周方向に離れた領域の、当該リム(1)の断面において径方向内側の表面(26)および径方向外側の表面(28)を有する、
    自転車用の車輪のリムにおいて、
    前記径方向外側の表面(28)が、前記径方向内側の表面(26)の曲率半径と異なる曲率半径(R3)を有することを特徴とするリム(1)。
  2. 請求項1において、前記径方向外側の表面(28)が、湾曲した表面であるリム(1)。
  3. 請求項2において、前記半径方向外側の表面(28)が、凸状の表面であるリム(1)。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、前記径方向内側の表面(26)が、湾曲した表面(26a、26b)の少なくとも一部を有しているリム(1)。
  5. 請求項4において、前記湾曲した表面(26a、26b)が、凹状の表面であるリム(1)。
  6. 請求項3に従属する請求項5において、湾曲した表面(26a)の前記少なくとも一部および前記径方向外側の表面(28)が、共通の接点(P)で連続しているリム(1)。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項において、前記径方向外側の表面(28)の前記曲率半径(R3)が、前記径方向内側の表面(26)の湾曲した前記少なくとも一部(26a)の曲率半径よりも大きいリム(1)。
  8. 請求項7において、前記径方向外側の表面(28)の前記曲率半径(R3)が、前記径方向内側の表面(26)の前記湾曲した少なくとも一部(26a)の曲率半径の2倍であるリム(1)。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項において、前記環状の底壁(12)が、前記径方向外側の表面(28)と前記環状の側部(24)の少なくとも1つとの間に突出面(22)を有しているリム(1)。
  10. 請求項9において、前記突出面(22)が、湾曲した表面(30)によって形成されているリム(1)。
  11. 請求項3において、前記突出面(22)が、湾曲した表面(30)によって形成されており、
    前記径方向外側の表面(28)と前記環状の突出面(22)とが共通の接点で連続しているリム(1)。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項において、前記環状の側部(24)が、当該リム(1)の長手方向の対称平面(Π)に対して垂直であるリム(1)。
  13. 請求項4〜12のいずれか一項において、前記径方向内側の表面(26)全体が、湾曲した表面によって形成されているリム(1)。
  14. 請求項13において、前記湾曲した表面が、単一の曲率半径(R2)を有しているリム(1)。
  15. 請求項13において、前記湾曲した表面が、その径方向内側部(26b)において第1の曲率半径(R’2)、およびその径方向外側部(26a)において第2の曲率半径(R’’2)を有しているリム(1)。
  16. 請求項15において、前記第2の曲率半径(R’’2)が、前記第1の曲率半径(R’2)よりも小さいリム(1)。
  17. 請求項15または16において、前記湾曲した表面の少なくとも一部が、前記径方向外側部(26a)に形成されているリム(1)。
  18. 請求項4〜12のいずれか一項において、前記径方向内側の表面(26)が、平坦な表面部(26b)および湾曲した表面部(26a)によって形成されているリム(1)。
  19. 請求項18において、前記平坦な表面部(26b)が、前記湾曲した表面部(26a)よりも軸方向に内側であるリム(1)。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項において、前記中央の環状の凹部(20)が、当該リム(1)の環状の延在方向の全体にわたって同一の形状を有しているリム(1)。
  21. 請求項1〜19のいずれか一項において、前記凹部(20)が、その少なくとも1つの側における、前記膨張バルブ(100)用の孔(16)の近傍の、当該リム(1)の断面において少なくとも一部が平坦な径方向外側の表面(38)および平坦な径方向内側の表面(36)を有しているリム(1)。
  22. 請求項21において、前記径方向外側の表面(38)が、前記径方向内側の表面(36)に隣接する平坦な表面部と、前記平坦な表面部に関連する前記径方向内側の表面(36)と対向する側に設けられた湾曲した表面部とを有しているリム(1)。
  23. 請求項22において、前記湾曲した表面部が、前記膨張バルブ(100)用の孔(16)から円周方向に離れた前記領域における前記凹部(20)の前記径方向外側の表面(28)の曲率半径と同一の曲率半径(R3)を有しているリム(1)。
  24. 請求項1〜23のいずれか一項において、チューブレス車輪のリムであるリム(1)。
  25. 請求項1〜24のいずれか一項において、金属材料からなるリム(1)。
  26. 請求項1〜24のいずれか一項において、構造を有する複合材料からなるリム(1)。
  27. 請求項1〜26のいずれか一項に記載のリム(1)を備える自転車用の車輪。
  28. 請求項27に記載の車輪を備える自転車。
  29. 自転車用のチューブレス車輪のリム(1)にスポークを組み付けるための孔(17)を密封するバンドにおいて、
    その断面において、請求項1〜20のいずれか一項に記載のリム(1)の環状の底壁(12)に形成された中央の環状の凹部(20)の少なくとも径方向外側の表面(28)の形状と同一の形状を持つ外表面を有していることを特徴とするバンド(50)。
  30. 請求項29において、前記リム(1)の前記環状の底壁(12)の径方向の外表面の形状と同一の形状を有するバンド(50)。
  31. 環状に延びるボディ(5)を備えており、
    前記ボディ(5)が、タイヤ(40)と接続できるように形成された径方向外側部(6a)を有し、
    前記径方向外側部(6a)が、中央の環状の凹部(20)を有する環状の底壁(12)を含み、
    前記環状の凹部(20)において、膨張バルブ(100)用の第1の孔(16)と、各々のスポークを組み付けるための複数の第2の孔(17)とが円周方向に離間して形成されており、
    前記第2の孔(17)が、請求項29または30に記載のバンド(50)で密封されているリム(1)。
  32. 請求項31に記載のリム(1)を備える自転車用の車輪。
  33. 請求項32に記載の車輪を備える自転車。
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