JP2002321501A - 自転車用リム - Google Patents

自転車用リム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 障害物がチューブレスタイヤをリムの中央平
面へ向かって軸線方向に押圧した際の空気ロスを最小化
し得るチューブレスタイヤ用リムを提供する。 【解決手段】 第1及び第2リブを有する第1及び第2
環状側部と、第1及び第2外方角部を形成しつつ前記第
1及び第2環状側部間に延びる外側環状部であって、第
1及び第2環状傾斜面と、該第1及び第2環状傾斜面の
間に延びる湾曲連結面とを有し、該第1及び第2環状傾
斜面が、前記第1及び第2外方角部から前記湾曲連結面
まで径方向内方へ延びている外側環状部と、前記第1及
び第2環状側部又は外側環状部に固定連結されたスポー
ク取付部とを備え、前記第1及び第2環状傾斜面は、前
記第1及び第2外方角部を通過する第1仮想線に対し
て、約3度〜約17度の角度で傾斜している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チューブレスタイ
ヤ,複数のスポーク,及び自転車フレームに連結される
ように構成されたハブと共に使用される自転車用リムに
関する。より詳しくは、本発明は、チューブレスタイヤ
が障害物又は突起物に接触して該タイヤが変形した場合
においても、該チューブレスタイヤとのシール性を維持
することができる自転車用リムに関する。なお、本発明
は、株式会社シマノに譲渡された2000年11月20日出願の
米国特許出願 NO.09/715185 に関連するものである。
【0002】
【従来の技術】自転車は、交通手段としてだけではな
く、レクレーションの形態としても人気を集めてきてい
る。さらに、自転車は、アマチュア及びプロの双方のス
ポーツ競技としても非常に人気がある。自転車をレクレ
ーション、交通手段または競技の何れの用途に使用する
かに関わらず、自転車の業界は常に自転車の各種部品の
改良を行っている。過去数年に亘って大きく再設計され
続けている自転車の一構成部品として、自転車ホイール
が存在する。自転車ホイールは、製造性及び組立性の向
上に加えて、軽量化及び構造上の空力性能向上の為に、
継続して再設計され続けている。
【0003】現在、多くの異なるタイプの自転車ホイー
ルが市販されている。最も一般的な自転車ホイールは、
ハブと、複数のスポークと、環状リムとを備えている。
前記ハブは、自転車のフレームの一部に相対回転自在に
取り付けられる。前記スポークの内端部はハブに連結さ
れており、該スポークは前記ハブから径方向外側へ延び
ている。前記環状リムは、スポークの外端部に連結され
ると共に、空気タイヤを支持する外側部を有している。
一般的に、自転車ホイールのスポークは、薄い金属ワイ
ヤスポークである。ハブの端部には、スポークを該ハブ
に連結する為に用いられるフランジが備えられる。さら
に詳しくは、該ハブフランジには孔が備えられる。ワイ
ヤスポークは、通常、内端部で曲げられており、該ワイ
ヤスポークにはネイルヘッド形状に形成されたフランジ
が備えられる。該ワイヤスポークの内端部は、一のハブ
フランジにおける一の孔に支持される。ワイヤスポーク
の外端部には、一般的に、該ワイヤスポークの外端部を
リムに固定するスポークニップルと係合する為のネジが
備えられる。より詳しくは、スポークニップルは、リム
の内表面と係合するフランジを有している。前記構成に
代えて、スポークは、ネイルヘッドを有する外端部と、
ワイヤスポークの内端部をハブに固定するスポークニッ
プルと係合する為のネジを有する内方端部とを備えるよ
うに、逆向きに構成することも可能である。
【0004】斯かる構成のスポークを用いる場合、ニッ
プルはリム又はハブの何れか一方に形成されたニップル
孔内に挿入される。スポークは、該スポークのフランジ
がハブフランジ又はリムの何れか一方に形成された孔を
囲繞する領域と係合する状態で、前記孔内に挿入され
る。スポークの端部に形成された雄ネジは、ハブフラン
ジ又はリムの開口内に挿入されたスポークニップルの雌
ネジ内に螺入される。
【0005】ところで、自転車業界においては、可能な
限りスポークの数を減らすことが望まれている。一般的
なスポークにおける一つの問題は、リムに掛かる集中応
力である。スポークの数を減らすと、リムに掛かる応力
はますます大きくなる。通常、一般的なスポークは、リ
ムの内端部又は側方部の何れかに連結される。従って、
スポークによってリムに付加される力の量は、主とし
て、リムの内端部の厚さ又はリムの側方部の厚さに依存
する。スポークからの応力に対抗する為に、リムの内端
部を肉厚にすることもできる。しかしながら、リムを肉
厚にすると、該リムの重量も増加する。
【0006】近年、自転車ホイールは、リムの一部に集
中する応力の分散を促進する為に、スポークの外端部に
補強部材を備えるように構成されている。斯かるホイー
ルは、例えば、株式会社シマノの米国特許第6126243号
明細書に開示されている。該ホイール(即ち、リム及び
スポーク連結体)は、大変強く、軽量で、比較的構造簡
単で、且つ、製造容易である。しかしながら、該ホイー
ルの構成は、リムの外周面に複数のアクセス孔の穿孔を
必要とする。組立工程においては、前記スポーク及び補
強部材は、前記アクセス孔を介してスポーク開口内に挿
入される。その後、前記アクセス孔はカバーされ、チュ
ーブタイヤが装着される。従って、スポークの交換が必
要になった場合には、該スポークを交換し得るように、
タイヤ,チューブ及びカバーをリムから取り外さなけれ
ばならない。
【0007】さらに、斯かるタイプのホイールにおいて
は、複数のアクセス孔の為に、チューブレスタイヤの使
用が困難になる場合がある。チューブレスタイヤの使用
に際しては、前記アクセス孔はシールされる。しかしな
がら、シール部材を使用したとしても空気漏れの恐れが
あり、特に、長期間の使用後には空気漏れの危険性が高
くなる。さらに、スポークの交換が必要となった場合に
は、該スポークを交換し得るように、タイヤ及びシール
部材をリムから取り外さなければならない。そして、ス
ポーク交換後に、前記シール部材及びタイヤを再び装着
する必要がある。斯かる作業は不便であり、前記シール
部材及び/又はタイヤが引き延ばされ又は損傷する恐れ
がある。
【0008】前記シール部材を不要にすべく、前記複数
のアクセス孔を有さないチューブレスタイヤ用リムが市
販されている。しかしながら、従来のチューブレスタイ
ヤ用リムは、他の点において不都合がある。即ち、該従
来のチューブレスタイヤ用リムは、高価であり、製造及
び組立が複雑である。さらに、該従来のチューブレスタ
イヤ用リムにおいては、タイヤが障害物に当たると、パ
ンク又はリークする恐れがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記観点から、従来技
術における前記問題点を解決し得る自転車用リムに対す
る要望が存在する。本発明は、該要求、及び、本開示か
ら当業者にとって明らかである他の要望に鑑みなされた
ものである。
【0010】本発明の一の目的は、障害物がチューブレ
スタイヤをリムの中央平面へ向かって軸線方向に押圧し
た際の空気ロスを最少化し得るチューブレスタイヤ用リ
ムを提供することである。本発明の他の目的は、ブレー
キ面との抵触を避けるべく、該ブレーキ面の内方におい
てスポークを側面に装着し得るチューブレスタイヤ用リ
ムを提供することである。本発明のさらに他の目的は、
比較的軽量であるが、高強度であるチューブレスタイヤ
用リムを提供することである。さらに、本発明は、製造
及び/又は組立が比較的容易且つ安価なチューブレスタ
イヤ用リムの提供を、他の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成する為に、第1及び第2環状側部と、外側環状部と、
スポーク取付部とを有する自転車用リムを提供する。前
記第1及び第2環状側部は、互いに対向する第1及び第
2環状タイヤ支持面を形成する第1及び第2リブを備え
ている。前記外側環状部は、第1及び第2外方角部を形
成するように、前記第1及び第2環状側部の間に延びて
いる。該外側環状部は、第1及び第2環状傾斜面と、該
第1及び第2環状傾斜面の間に延びる湾曲連結面とを備
えている。前記環状傾斜面は、前記第1及び第2外方角
部から前記湾曲連結面まで径方向内方に延びている。前
記スポーク取付部は、前記第1及び第2環状側部又は前
記外側環状部に対して固定的に連結されている。前記第
1及び第2環状傾斜面は、前記第1及び第2外方角部を
通過する仮想線に対して、約3度〜約17度の角度で傾
斜している。
【0012】前記目的は、さらに、第1及び第2環状側
部と、外側環状部と、内側環状部とを備えた自転車用リ
ムを提供することによっても達成される。前記第1及び
第2環状側部は、互いに対向する第1及び第2環状タイ
ヤ支持面を形成する第1及び第2リブを有している。前
記外側環状部は、第1及び第2外方角部を形成しつつ、
前記第1及び第2環状側部の間に延びている。前記外側
環状部は、第1及び第2環状傾斜面と、該第1及び第2
環状傾斜面の間に延びる湾曲連結面とを備えている。前
記内側環状部は、前記第1及び第2環状側部と前記外側
環状部とより径方向内方に位置しており、これらとの共
働下に環状中空領域を形成している。前記内側環状部
は、周方向に沿って配設された複数のスポーク開口を有
している。前記外側環状部は、少なくとも一つの開口を
有するが、該開口の数は、前記スポーク開口の数の1/
2より少ないものとされる。
【0013】又、前記目的は、第1及び第2環状側部
と、外側環状部と、内側環状部とを備えた自転車用リム
を提供することによっても達成される。前記第1及び第
2環状側部は、互いに対向する第1及び第2環状タイヤ
支持面を形成する第1及び第2リブと、第1及び第2内
方曲げ領域とを備えている。前記外側環状部は、第1及
び第2外方角部を形成しつつ、前記第1及び第2環状側
部の間に延びている。前記内側環状部は、径方向に所定
長さを有する第1及び第2スポーク取付領域と、該第1
及び第2スポーク取付領域間に延びる内側環状領域とを
備えている。前記第1及び第2スポーク取付領域は、該
第1及び第2スポーク取付領域が前記第1及び第2環状
側部からリムの軸線方向に沿ってオフセットされるよう
に、前記第1及び第2内方曲げ領域から径方向内方へ延
びている。前記第1及び第2スポーク取付領域は、周方
向に配設された複数のスポーク開口であって、該第1及
び第2スポーク取付領域の前記径方向長さの1/2より
も大きい直径を有する複数のスポーク開口を備えてい
る。
【0014】本発明におけるこれらの及び他の目的、特
徴、態様及び効果は、添付図面を用いて、本発明の好ま
しい実施の形態を説明する下記実施の形態から当業者に
とって明らかになるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】実施の形態1 まず、図1及び図2を参照すると、本発明に従った自転
車用リアホイール12が図示されている。該自転車用ホ
イール12は、センターハブ20と、該ハブから径方向
外方へ延びる複数のスポーク22と、通常の方法によっ
て空気タイヤ26が装着される環状リム24とを備えて
いる。図示の形態においては、自転車用ホイール12
は、径方向に延びる第1セットのスポークと、接線方向
に延びる第2セットのスポークとを有する自転車用リア
ホイールとされている。しかしながら、前記自転車用ホ
イール12がフロントホイール又はリアホイールの何れ
にも使用し得ることは、本開示から当業者にとって明ら
かであろう。
【0016】図示の形態においては、自転車用ホイール
12は、前記センターハブ20と前記環状リム24との
間に延びる16本のスポーク22を有している。もちろ
ん、所望の場合及び/又は必要な場合には、自転車ホイ
ール12が図示の形態よりも少ない又は多いスポークを
有し得ることは、本開示から当業者にとって明らかであ
ろう。例えば、自転車用ホイール12は、12本の径方
向スポークと12本の接線方向スポークとを含む24本
のスポークを有し得る。さらに、図示の形態において
は、互いに対向する一対のスポーク22は、環状リム2
4の周方向同一位置において該リム24に連結されてい
る。しかしながら、該一対の対向スポーク22の外端部
を、環状リム24の周方向にオフセットさせて、該環状
リムに連結させ得ることは、本開示から当業者にとって
明らかであろう。例えば、図23に示す本発明に係る自
転車用フロントホイール12’におけるように、全ての
接線方向スポーク22の外端部を周方向にオフセットさ
せることも可能である。
【0017】図2に示すように、前記ハブ20は、管状
本体部30を備えている。該管状本体部30は、軸方向
一方側面に4つのスポーク取付部32を有している。該
スポーク取付部32には、接線方向に延びるスポーク2
2(接線方向スポーク)を連結する為の孔34が設けら
れている。前記環状本体部30の軸方向他方側面には、
管状装着部36が配設されている。該管状装着部36に
は、径方向に延びるスポーク22(径方向スポーク)を
連結する為の複数のスポーク取付スロット38が設けら
れている。前記接線方向スポーク及び径方向スポーク
は、互いに略同一構成とされている。なお、該接線方向
スポーク及び径方向スポークは、長さ(大きさ)が若干
異なっている。従って、本明細書においては、接線方向
スポーク及び径方向スポークに同一符号を付している。
前記管状本体部30は、ハブアッセンブリ28を受け入
れるように構成された軸線孔を有している。
【0018】スポーク取付部32の数量及び形状と管状
装着部36の構成は、スポークの数及び形状に依存す
る。従って、他のタイプ及び/又は他の形状のハブが本
発明に使用され得ることは、本開示から当業者にとって
明らかであろう。さらに、前記ハブ20が、全てが径方
向スポーク又は接線方向スポークとされた態様に対応す
るように変更可能であり、及び/又は、16本より多い
又は少ないスポークに対応するように変更可能であるこ
とは、本開示から当業者にとって明らかであろう。例え
ば、24本スポーク型ホイールを形成すべく、前記ハブ
20は、(それぞれに2つの孔が設けられた)6つのス
ポーク取付部と、管状装着部に形成された12個のスポ
ーク取付スロットとを有するように、構成され得る。
【0019】図12及び図13に示すように、前記スポ
ーク22は、それぞれ、外端部40と、中央部42と、
内端部44とを備えている。好ましくは、スポーク22
の内端部44には、詳細は後述するように、スポークニ
ップル46と螺合する外ネジが設けられる。外端部又は
スポークヘッド40は、詳細は後述するように、補強部
材48を介して、リム24に連結される。該補強部材又
はワッシャ48は、スポーク22からリム24に付加さ
れる応力を分散させるように構成されている。
【0020】図1及び図6に示すように、前記リム24
は、空気タイヤ26が装着され得るように構成されてい
る。より詳しくは、該リム24は、チューブレス空気タ
イヤ26が装着され得るように構成されている。該リム
24は、自転車業界において周知な材料等の実質的に剛
性を有する材料で形成される。例えば、リム24は、メ
ッキ鋼,ステンレス鋼,アルミニウム,マグネシウム又
はチタニウム等の種々の好適な金属材料や、炭素合成繊
維等の他の非金属材料で形成され得る。
【0021】前記リム24は、側面視略円形(図1参
照)をなしており、該リム24は、図4,図6及び図9
に示すように、環状中空領域Aを形成すべく互いに連結
された,一対の(第1及び第2)環状側部50と、外側
環状部52と、内側環状部又はスポーク取付部54とを
有している。該リム24は、回転中心軸X回りに回転自
在に構成されている。前記一対の環状側部50は、それ
ぞれ、一対の(第1及び第2)リブ51a及び一対の
(第1及び第2)曲げ領域51bが形成されたプレート
状部材である。好ましくは、前記一対のリブ51aは、
径方向に沿って延びている。又、前記一対の曲げ領域5
1bは、好ましくは、前記一対のリブ51aの径方向最
内端部から、径方向内方且つ軸線方向内方へ傾斜してい
る。前記外側環状部52は、前記一対の環状側部50間
において軸線方向に延びる環状部材とされている。該外
側環状部52は、前記リブ51aと前記曲げ領域51b
との間の径方向位置において、前記一対の環状側部50
間に固定的に連結されている。前記内側環状部54は、
(図4及び図6に示す断面視において)略U字状をなす
管状部材とされている。該内側環状部54は、前記環状
側部50の曲げ領域51bに固定的に連結されている。
【0022】図3〜図6に良く示されるように、前記一
対の環状側部50は、軸線方向に沿って互いに反対方向
を向く第1及び第2環状ブレーキ面60aと、軸線方向
に沿って対向する一対の(第1及び第2)環状タイヤ支
持面60bと、一対の(第1及び第2)タイヤ保持面又
はタイヤ当接面60cとを備えている。前記一対のタイ
ヤ支持面60bは互いに対向しており、前記環状側部5
0における前記ブレーキ面60aとは反対側の側面に配
設されている。図示の形態においては、前記タイヤ支持
面60bは、互いに略平行とされ、且つ、前記ブレーキ
面60aに対しても平行とされている。
【0023】前記リブ51aには、タイヤ26を保持す
べく、径方向内方を向く前記当接面60cが設けられて
いる。好ましくは、環状側部50は、最小厚さが約1.
4mmとされる。前記リブ51aは、前記当接面60c
を形成すべく、前記側部50のそれぞれから軸線方向に
沿って互いに向かって約1.1mm延びている。前記曲
げ領域51bは、側部50にブレーキ面60aを形成し
つつ、鋭角な外方角部60d(第1及び第2鋭角外周角
部)を形成する傾斜部とされている。斯かる構成によ
り、リム24の強度及び耐久性が向上する。又、該構成
によって、リム24に使用される材料の量を削減でき
る。
【0024】前記外側環状部52は、好ましくは、約
0.9mmの厚さとされており、且つ、該外側環状部5
2は、一対の(第1及び第2)環状外方角部又は角表面
62aを形成すべく、一対の環状側部50間に亘って略
軸線方向に延びている。前記外側環状部52は、好まし
くは、前記外方角部62aからリムの軸線方向内方へ延
びる一対の(第1及び第2)環状傾斜面62bと、一対
の(第1及び第2)環状移行内方角部62cと、環状湾
曲連結面62dとを備えている。
【0025】図5に良く示されるように、前記湾曲連結
面62dは、好ましくは、リムの軸線方向に沿って延び
る凹状湾曲管状面とされ、且つ、曲率半径R1が約5.
0mmとされる。前記移行内方角部62cは、好ましく
は、前記凹状湾曲連結面62dと前記環状傾斜面62b
とを滑らかに連結する凸状湾曲管状面によって形成され
る。即ち、前記湾曲連結面62dと前記環状傾斜面62
bとの間には、鋭角な方向変化又は鋭角な移行部が存在
しないようになっている。
【0026】前記連結面62dは、図5に示すように、
好ましくは、自転車用リム24の中央縦断平面P上に中
心点Cを有している。該中心点Cは、リムの回転中心軸
X回りの円上に位置し、且つ、湾曲連結面62dにおけ
る径方向最内点に位置している。該中心点Cは、好まし
くは、一対の外方角部62aを通過する仮想線L1から
約3.85mmの距離だけ径方向内方へ離間されてい
る。さらに、好ましくは、湾曲連結面62dの中心点C
は、環状側部50の外周端部を通過する仮想線L2から
径方向内方へ約9.7mm離間される。即ち、好ましく
は、前記仮想線L1は、前記仮想線L2から径方向内方へ
約5.85mm離間される。何れにせよ、前記仮想線L
1は前記仮想線L2から径方向内方へ約4.5mm〜約
6.5mm離間される。
【0027】図1,2及び5に示すように、仮想線L1
及びL2は自転車用リム24の中心回転軸Xに対して平
行とされ、且つ、互いに対しても平行とされる。即ち、
仮想線L1及びL2は、自転車用リムの中心回転軸X回り
に形成される仮想円柱であって、仮想内周面が前記外方
角部62aを通り且つ仮想外周面が前記環状側部の外周
端部を通る仮想円柱上に位置している。斯かる構成にお
いて、タイヤ受入リセスは、外側環状部52より径方向
外方であって且つ一対の環状側部50の間に形成され
る。
【0028】さらに、図5を参照すると、好ましくは、
環状傾斜面62bは、外方角部62aを通過する前記仮
想線L1に対して、約3度〜約17度の角度Vで傾斜し
ている。より好ましくは、前記環状傾斜面62bは、前
記仮想線L1に対して約10度の角度Vで傾斜される。
さらに、前記環状傾斜面62bは、外方角部62aから
湾曲連結面62dへ行くにに従って、リムの径方向内方
へ延びている。このようにして、略U字状のタイヤ受入
リセスが形成されている。
【0029】前述したように、内方移行角部62cは、
好ましくは、前記傾斜面62bと湾曲連結面62dとを
連結する凸状湾曲面とされる。より詳しくは、前記内方
移行角部62cは、好ましくは、前記湾曲連結面62d
と環状傾斜面62bとの間がスムースに移行するよう
に、約5.0mmの曲率半径R2を有するものとされ
る。該曲率半径R2は、好ましくは、スムースな移行が
行われるように、前記曲率半径R1と略同一とされる。
何れにせよ、曲率半径R2及び曲率半径R1は、環状傾斜
面62bと湾曲連結面62dとの間に急激な方向変化が
生じさせないスムースな移行を形成し得るように構成さ
れる。従って、リム24にチューブレス空気タイヤ26
を装着して、空気を注入すると、該タイヤ26の両内端
部は、湾曲連結面62d,内方移行角部62c及び環状
傾斜面62bに沿ってスライドし、タイヤ支持面60b
近傍の支持位置へ無理なく移動する。
【0030】引き続き図5を参照すると、環状傾斜面6
2bは、それぞれ、好ましくは、外方角部62aと内方
移行角部62cとの間において、約3.39mmの長さ
Bを有するものとされる。さらに、該環状傾斜面62b
は、リムの回転中心軸Xを基準にした仮想円錐形状であ
って、外方角部62aと内方角部62cとの間に延びる
仮想円錐形状の直線状外周面とされる。即ち、環状傾斜
面62bは、好ましくは、外方角部62aからリム24
の縦断中心面Pへ向かうにしたがって(即ち、内方移行
角部62cへ向かうにしたがって)、リムの径方向内方
に位置するように傾斜した円錐面とされる。
【0031】図9に良く示されるように、外側環状部5
2は、好ましくは、後述するように、チューブレスタイ
ヤ26の使用を可能とする為に、バルブ75の一部を受
け入れ得るように構成された一個のバルブ開口を除き、
開口を有さないものとされる。何れにせよ、詳細は後述
するが、該外側環状部52は、リム24に連結されるス
ポークの数量の半分よりも少ない数の開口しか有さな
い。例えば、リム24が16本のスポークを有する場合
には、外側環状部52における開口は、8個よりも少な
く(即ち、7個以下)とされる。
【0032】図6〜図8に示す形態においては、タイヤ
26は、一対の環状保持部又はビード27を有するチュ
ーブレスタイヤとされている。各環状保持部又はビード
27は、リム24のタイヤ受入リセス内に保持される環
状補強ワイヤ27aを有している。より詳しくは、図6
に示すように、タイヤ26を装着すると、保持部27
は、タイヤ支持面60b及び当接面60cと当接する。
前記環状補強ワイヤ27aは、好ましくは、略一定の円
周又は直径を有する非変形金属ワイヤとされる。斯かる
リム24の構成、特に、外側環状部52(湾曲連結面6
2d,内方移行角部62c及び環状傾斜面62b)の構
成によって、チューブレスタイヤ26を、リム24のタ
イヤ受入リセス内に容易に装着することができる。
【0033】さらに、前記構成の環状傾斜面62bを備
えることによって、タイヤ26がリムの回転中心軸方向
に部分的に変形した際の空気漏れを最少化することがで
きる。より詳しくは、図7及び8に示すように、岩や石
等の障害物がタイヤ26に当たると、該タイヤ26には
リムの回転中心軸方向に沿った軸方向圧力を受ける。本
実施の形態においては、前記環状傾斜面62bを備えて
いる為、斯かる軸方向力がタイヤ26に付加されたとし
ても、前記タイヤの軸方向変形を一方の保持部27の局
所的な偏り又は変形に抑えることができる。即ち、前記
補強ワイヤ27aは略一定の円周又は直径を有している
から、該補強ワイヤ27aは、障害物Oに対応した部分
だけが、環状傾斜面62bに沿ってリムの径方向内方へ
移動する。さらに、該補強ワイヤ27aは、障害物Oに
対応した位置において、縦断中心面Pへ向かって軸線方
向へも移動する。従って、補強ワイヤ27aは、略一定
円周に維持される。図6に示すように、補強ワイヤ27
aを有する保持部27の斯かる動作によって、保持部2
7と環状傾斜面62bとの間の確実なシールが維持さ
れ、これにより、空気漏れが可及的に防止される。即
ち、障害物Oによってタイヤ26がリムの軸線方向に沿
って変形したとしても、タイヤ26における保持部27
の対応部位が前記環状傾斜面62b上を滑ることにな
る。従って、タイヤ26からの空気漏れが可及的に防止
される。
【0034】ここで、再度、図3〜11を参照すると、
内側環状部54は、スポーク取付部とされている。詳し
くは、該内側環状部54は、内側環状領域64と、一対
の(第1及び第2)スポーク取付領域とを含んでいる。
前記内側環状領域64は、好ましくは、約0.9mmの
厚さとされ、且つ、リム24の径方向最内端部を画する
管状部材とされる。前記スポーク取付領域66は、前記
内側環状領域64から径方向外方へ延び、且つ、前記環
状側部50の曲げ領域51bに固着されている。このよ
うに、前記内側環状部54は、環状側部50及び外側環
状部52に固定連結されている。前記スポーク取付領域
66は、好ましくは、約1.1mm(±0.05mm)
の厚さとされ、且つ、前記曲げ領域51b及び内側環状
部54の形状によって、環状側部50からオフセットさ
れている。より詳しくは、前記スポーク取付領域66
は、好ましくは、前記環状側部50からリム24の縦断
中心面Pへ向かってオフセットされており、且つ、該環
状側部50に対して傾斜している。
【0035】前記スポーク取付領域66は、図3,4及
び6に良く示されるように、径方向長さD3を有し、且
つ、周方向に配設された複数のスポーク開口76を有し
ている。好ましくは、前記径方向長さD3は約10.5
mmとされる。図示の形態においては、一対のスポーク
取付領域66のそれぞれに設けられた対向するスポーク
開口76は、周方向に関して互いに位置合わせされてい
る。しかしながら、後述する本発明に係る他の実施の形
態において説明するように、必要及び/又は所望によ
り、対向するスポーク開口を互いにオフセットさせ得る
ことは、本開示から当業者にとって明らかであろう。前
記スポーク開口76は、好ましくは、環状側部における
曲げ領域51bに近接するように、内側環状領域64よ
りも径方向外方に位置される。しかしながら、スポーク
22をスポーク取付領域66を介してリム24に取り付
けた場合、該スポーク22は、前記曲げ領域51bの存
在によって、リム24のブレーキ動作に抵触しないよう
になっている。
【0036】前述したように、外側環状部52は、好ま
しくは、前記バルブ75の一部を受け入れるように構成
された単一の開口72のみを有している。図9に示すよ
うに、内側環状部54も、バルブ75の一部を受け入れ
るように構成されたバルブ開口74を有している。より
詳しくは、該バルブ開口74は、好ましくは、内側環状
部54における内側環状領域64に形成される。好まし
くは、前記外側環状部52は、前記バルブ開口72を除
き、開口を有さないものとされる。さらに、前記内側環
状領域64も、前記バルブ開口74を除き、開口を有さ
ないものとされる。前記バルブ75は一般的なものとさ
れ、好ましくは、隣接するスポーク22間の略中央に配
設される。斯かるバルブ75については、本明細書にお
いては詳細には説明又は図示しない。
【0037】前記スポーク開口76は、スポーク取付領
域66に形成され、且つ、好ましくは、該スポーク取付
領域66の周方向に沿って略等間隔に配設される。本実
施の形態においては、複数のスポーク開口76は、好ま
しくは、前記スポーク22の外端部よりも大径の円形開
口とされる。好ましくは、スポーク開口76は、一般的
なスポーク開口よりも大径とされる。このように大径の
スポーク開口を採用することによって、補強部材48
が、リム24に付加される応力を従来の丸形スポークよ
りも大きな領域に分散させ、これにより、リム24の疲
労損傷及び/又は磨耗が最少化される。
【0038】図6に示すように、スポーク開口76は、
好ましくは、スポーク取付領域66の径方向長さD3の
半分よりも長い(即ち、約5.25mmよりも長い)径
方向長さEを有している。より好ましくは、前記スポー
ク開口76は、径方向長さE又は直径が約6.1mm±
0.05mmとされた略円形開口とされる。もちろん、
本発明の要旨から逸脱することなく、必要及び/又は所
望により、前記スポーク開口76を他の形状及び/又は
大きさとし得ることは、本開示から当業者にとって明ら
かである。何れにせよ、スポーク開口76は、図10及
び図11に示すように、補強部材48が装着されたスポ
ーク22の外端部70が挿通され得るような、形状及び
大きさとされる。さらに、スポーク開口76は、スポー
ク22がリム24及びハブ20に装着された際に、補強
部材48を備えたスポーク22の外端部40が該スポー
ク開口76内に保持され得るような、大きさ及び形状と
される。
【0039】ここで、図12及び13を参照しつつ、ス
ポーク22について詳述する。前述のように、スポーク
22は、それぞれ、外端部40、中央部42及び内端部
44を備えている。内端部44には、好ましくは、スポ
ークニップル46と螺合する為の外ネジが設けられる。
外端部又はスポークヘッド40は、補強部材又はワッシ
ャ48を介して、リム24に連結される。補強部材又は
ワッシャ48は、スポーク22からリム24に付加され
る応力を分散するように構成されている。
【0040】直線状の中央部42は、リムの回転中心軸
Xを基準にして、外端部40の径方向内方に位置してお
り、且つ、内端部44は、該中央部42の径方向内方に
位置している。該内端部44には、好ましくは、スポー
クニップル46と螺合する外ネジが設けられる。さら
に、内端部44は、スポーク22のハブ取付端部を構成
している。内端部44は、比較的一般的な方法によって
ハブ20に連結される(即ち、ハブ20の一方側面にお
いて径方向に沿って連結され、且つ、ハブの他方側面に
おいて接線方向に沿って連結される)。好ましくは、前
記外端部40,中央部42及び内端部44はワンピース
の単一部材とされ、該単一部材からなるスポーク22の
内端部44には、ハブ20への連結用スポークニップル
46が螺合状態で連結される。
【0041】本実施の形態においては、スポーク22の
外端部40は曲げ部47を有しており、該外端部40の
自由端部には拡径ヘッド49が備えられている。前記曲
げ部47は、所定幅又は直径の断面円形状を有してい
る。前記拡径ヘッド49は、補強部材又はワッシャ48
を介してスポーク22をリム24に固定し得るような大
きさの幅又は直径を有している。該拡径ヘッド49は、
補強部材48が備えられたスポーク22の外端部40を
スポーク開口76内に装着(又は挿入)した際に、リム
24と干渉しないような形状とされている。斯かる構成
によって、外側環状部52に追加のアクセス開口を形成
する必要なく、ホイール12を容易に組み立てることが
できる。このように、前記拡径ヘッド49及び曲げ部4
7は、各スポーク22のリム取付端部を形成している。
前記中央部42及び内端部44は、断面円形状又は断面
楕円形状とされている。もちろん、必要及び/又は所望
により、スポーク22が全長に亘って略同一断面形状を
有し得ることは、本開示から当業者にとって明らかであ
ろう。即ち、必要及び/又は所望により、一定の断面形
状を有するスポーク又は断面形状が長手方向に沿って変
化するスポークを使用することができる。
【0042】図12及び13に示すように、スポーク2
2の外端部40は、該スポーク22の自由端部が曲げ部
47に対してオフセットされるように、曲げられてお
り、該自由端部には拡径ヘッド49が形成されている。
もちろん、外端部40が、図示の外形状及び断面形状と
は異なる外形状及び/又は断面形状を有し得ることは、
本開示から当業者にとって明らかであろう。何れにせ
よ、曲げ部47の外形状及び断面形状は、スポーク22
がリム24に装着された状態において、該スポーク22
がリム24に対してスポークの軸線方向に移動しないよ
うに構成される。
【0043】中央部42は、断面略楕円形状を有する略
直線状ワイヤタイプスポークとして図示されている。し
かしながら、該中央部42が他のタイプの断面形状及び
/又は外形状を有し得ることは、本開示から当業者にと
って明らかであろう。例えば、中央部42は、長手方向
全域に亘って均一な断面円形状又は断面矩形状とされ得
る。これに代えて、ハブ20に近づくに従って断面が拡
径されるように、中央部42の断面形状を長手方向に沿
って変化させることも可能である。即ち、中央部42の
厚み及び/又は幅は、必要及び/又は所望により、一定
又は変化させることができる。
【0044】スポーク22の内端部44には外ネジが形
成されており、一般的なスポークニップル46が螺合さ
れるようになっている。より詳しくは、スポーク22の
内端部44は、ハブ20の孔34又はスポーク取付スロ
ット38の一端部から挿入され、その後、スポークニッ
プル46が前記孔34又はスポークスロット38の他端
部から挿入される。該スポークニップル46の拡径部又
はフランジ部は、前記孔34又はスポーク取付スロット
38の内周当接面と当接し、これにより、スポーク22
の内端部44がハブ20に固着される。従って、ハブ2
0とリム24との間において通常の方法に従ってスポー
ク22を締結すると、スポーク22の内端部44をハブ
20固定することができる。
【0045】次に、図14〜19を参照しつつ、補強部
材48について詳述する。該補強部材48は、スポーク
22からリム24に付加される応力を分散し得るように
構成されている。該補強部材48は、図10及び11に
示すように、スポーク開口76に対する第1相対姿勢に
おいては、該スポーク開口76を挿通し得るように構成
されている。さらに、該補強部材48は、図3に示すよ
うに、スポーク開口76に対する第2相対姿勢において
は、該スポーク開口76内に保持され得るように構成さ
れている。該補強部材48は、好ましくは、第1(小)
略円形段部80と、第2(大)細長段部82と、中央に
形成されたスポーク貫通孔84とを備えた細長ディスク
形状の部材とされる。
【0046】好ましくは、各補強部材又はワッシャ48
は、ワンピースの単一金属部材として形成される。該補
強部材48の好適な材料としては、アルミニウム合金が
例示される。もちろん、他の材料によって形成すること
も可能である。さらに、該補強部材48を、リム24と
同一材料で形成することもできるし、又は、リム24と
は異なる材料で形成することも可能である。さらに、補
強部材48は、本発明の作用効果を奏する限り、図示の
形態のように段付形状を有する必要がないことは、本開
示から当業者にとって明らかであろう。
【0047】好ましくは、補強部材48は、少なくとも
約2.2mmの軸方向厚さを有する。スポーク22から
リム24に付加される応力を分散する為に、前記第1及
び第2段部80.82の直径又は幅は、比較的大きくさ
れる。前記第1(小)段部80の軸方向厚さは、好まし
くは、スポーク取付領域66の厚さ(例えば、約1.1
mm)と略同一とされ、他方、前記第2(大)段部82
の軸方向厚さは、好ましくは、前記第1(小)段部80
の軸方向厚さよりも大きくされる。但し、必要及び/又
は所望により、第1及び第2段部80,82の厚さを変
更し得ることは、本開示から当業者にとって明らかであ
ろう。何れにせよ、スポーク22の外端部40に連結さ
れた状態の補強部材48が第1相対姿勢においてはスポ
ーク開口76を挿通し、且つ、第2相対姿勢においては
スポーク開口76内に保持されるように、該補強部材4
8は、スポーク開口76に対する第1横方向長さY及び
第2横方向長さZ(図14及び15参照)を有するもの
とされる。
【0048】前記第1略円形段部80は、リム24にお
ける一のスポーク開口76内に弾性的に保持される。ス
ポーク22はハブ20とリム24との間で所定張力下に
おかれる為、該スポーク22は、スポーク開口76に対
応した周方向位置においてリム24に対して径方向内方
への力を付加する。前記補強部材48は、スポーク22
からリム24へ付加される斯かる力を分散させる。即
ち、第1略円形段部80がスポーク開口76の開口幅又
は直径を実質的に拡径させ、これにより、前記応力が広
範囲に分散する。従って、スポーク取付領域66の壁厚
を増加させることなく、リム24の強度を向上させるこ
とができる。
【0049】図14〜図19に示すように、前記補強部
材48の第1略円形段部80は第1最大幅を有し、且
つ、第2細長段部82は前記第1最大幅よりも大きい第
2最大幅を有しており、該第1段部80と第2段部82
との間には当接面86が形成されるようになっている。
前記第1段部80は、前記スポーク開口76内に配置し
得るような大きさ及び形状とされており、前記当接面8
6がリム24の内周面に当接し得るようになっている。
なお、本実施の形態においては、第2横方向幅(図14
参照)は、第2細長段部82の第2最大幅と略同一とさ
れている。このように、前記当接面86が、補強部材4
8をスポーク開口76内に保持する。
【0050】好ましくは、前記当接面86は、前記第1
段部80を挟んで互いに反対側に配設された2つの当接
領域86a,86b(底部当接領域86a及び上部当接
領域86b)を有するものとされる。前記当接領域86
a,86bは、それぞれ、第2段部82における一対の
端面87a,87b(底端面87a及び上端面87b)
から第1端部80の外周面まで延びている。前記底端面
87a及び状端面87bは、補強部材48の軸線方向に
沿って延びる円柱面の一部とされている。即ち、前記端
面87a,87bは、第2段部82の第2最大幅又は補
強部材48の第2横方向幅Zに対応した直径を有する仮
想円柱の外周面上に位置する。このようにして、前記補
強部材48はスポーク開口76内に保持される。
【0051】前記補強部材48は、概ね該補強部材48
の軸線方向に沿って延びる一対の湾曲側面88を有して
いる。前記第1横方向長さY(図15参照)は、前記一
対の湾曲側面の間の距離である。該第1横方向長さY
は、好ましくは、スポーク開口76と同一、又は、該ス
ポーク開口76より若干小さくされる。より好ましく
は、前記横方向幅Y(図15参照)は、約6.0mm±
0.05mmとされる。即ち、好ましくは、前記湾曲側
面88は、直径が約6.0mm±0.05mmの仮想円
又は仮想円柱上に位置する。言い換えると、前記第1横
方向幅Yは、前記仮想円又は仮想円柱の直径とみなすこ
とができる。斯かる構成により、図10及び11に示す
ように、補強部材48は、スポーク22の外端部40に
装着された状態で、スポーク開口76内に挿通し得るよ
うになっている。
【0052】図15に良く示されるように、前記湾曲側
面88は、基本的に、前記第1段部80の外周面に設け
られた一対の第1湾曲側部領域88aと、前記第2段部
82の外周面に設けられた一対の第2湾曲側部領域88
bとによって構成される。好ましくは、前記第1段部8
0の最大幅は約6.0mm(+0.05mm又は−0.
01mm)とされる。即ち、好ましくは、第1段部80
の最大幅は、前記第1幅方向長さYよりも若干大きくさ
れる。このように、図示の形態においては、前記第1段
部80は、完全な円柱状外周面ではなく、一対の第1湾
曲側部領域88aを有している。言い換えると、前記第
1段部80の外周面は、前記一対の第1湾曲側部領域8
8aを除き、略円柱形状をなしている。他方、スポーク
開口76は、好ましくは、円形開口とされる。もちろ
ん、本発明の要旨から逸脱することなく、スポーク開口
76及び補強部材48を種々の形状及び大きさに変更可
能であることは、本開示から当業者にとって明らかであ
る。
【0053】前記湾曲側面88は、前記第1段部80及
び第2段部82における一対の軸方向端面90,92間
に亘って延びる凸状湾曲面とされており、複数対の平行
エッジを形成している。即ち、第1軸方向端面90には
第1エッジ90が形成され、当接面86a,86bには
第2エッジ93a,93bが形成され、且つ、第2軸方
向端面92には第3エッジ95が形成されている。
【0054】前述のように、前記補強部材48は、該補
強部材の軸線方向に沿って貫通されたスポーク孔84を
有しており、該スポーク孔84には一のスポーク22が
挿通される。本実施の形態においては、前記スポーク孔
84は、横断面形状が非円形とされている。
【0055】前記スポーク孔84は、スポーク22が挿
通自在となるように、構成されている。図示の形態にお
いては、スポーク22の中央部42が断面楕円形状とさ
れており、従って、スポーク孔84は、該中央部42が
挿通可能となるようにスポーク孔84の有効直径又は有
効開口幅を拡張するスロット94を有している。
【0056】前記第1段部80の軸方向端面には、傾斜
状の切り欠き又はノッチ96が形成されている。該ノッ
チ96は、スポーク22の外端部40の曲げ部47を収
容する。好ましくは、該ノッチ96は、前記スロット9
4から周方向に約135度離間した位置に配置される。
斯かる構成により、スポーク22の曲げ部47が前記ノ
ッチ96内に着座されると、スポーク22の軸方向移動
が制限される。前記ノッチ96は、前記中央部42が前
記湾曲側面88及びエッジ93a,93bに対して略平
行になるように、構成されている。
【0057】前記自転車用ホイール12の組立作業にお
いては、まず、前記補強部材48がスポーク22の外端
部40に装着される。詳しくは、まず、前記スポーク2
2の内端部44が、前記補強部材48のスポーク孔84
に挿通される。その後、前記スポーク22の楕円状中央
部42を補強部材48のスポーク孔84に挿通させるべ
く、該中央部42の大幅部がスロット94に合致するよ
うに、スポーク22を回転させる。該スポーク22の中
央部42を補強部材48のスポーク孔84に通過させた
後に、該スポーク22をスポーク孔84内においてさら
に回転させる。その後、該スポーク22の曲げ部47を
ノッチ96に着座させ、該スポーク22のヘッド49を
補強部材48における第2段部82の軸方向面92に係
合させる。
【0058】この状態において、補強部材48が備えら
れたスポーク22は、リム24へ装着可能となってい
る。即ち、前記補強部材48が装着されたスポーク22
の外端部40は、該補強部材48が前記スポーク開口7
6に完全に挿通されるような角度(第1姿勢)で、該ス
ポーク開口76内へ挿入される。スポーク22の外端部
40及び補強部材48がリム24の内部領域A内に完全
に挿入された後に、補強部材48の第1段部80が、
(第2姿勢に移行されて)スポーク開口76内に配設さ
れる。好ましくは、前記スポーク開口76は、補強部材
48がスポーク開口76内に緩やかに係入されるか、若
しくは、スポーク開口76に嵌入されるように、前記第
1段部80の最大幅よりも若干大きいか、若しくは、同
一とされる。
【0059】この状態において、前記スポーク22の内
端部44を、ハブ20の開口34及びスロット38に挿
入する。さらに、スポークニップル46が該開口34及
びスロット38に挿入され、スポーク22の内端部44
に螺合される。その後、リム24がハブ20回りの適切
な位置に配置するように、スポーク22の張力が調整さ
れる。そして、該ホイール12を、通常の方法に従っ
て、前記ハブ20を介して自転車のフレームに装着す
る。斯かる構成においては、前述のように、スポーク2
2を修理又は交換する際に、チューブレスタイヤ26を
取り外す必要がない。
【0060】実施の形態2 図2には、本発明の実施の形態2に係るリム124が図
示されている。該リム124は、形状が若干変更されて
いる点を除き、前記実施の形態1に係るリム24と実質
的に同一構成を有している。より詳しくは、リム124
は、一対の傾斜環状領域165を有している点を除き、
前記実施の形態1に係るリム24と実質的に同一であ
る。該リム124と前記リム24との共通性に鑑み、リ
ム124についてはリム24との相異点を中心に説明す
る。当然ながら、リム24との共通部分については、該
リム24の説明が適用される。
【0061】リム124は、一対の環状側部150と、
外側環状部152と、内側環状部154とを備えてい
る。該環状側部150及び外側環状部152は、前記実
施の形態1における環状側部50及び外側環状部52と
実質的に同一である。従って、環状側部150及び外側
環状部152については、ここでは詳細には説明又は図
示しない。前記内側環状部154は、前記実施の形態1
における内側環状部54の変更態様である。より詳しく
は、内側環状部154は、内側環状領域164と、一対
の環状スポーク取付領域166と、一対の傾斜環状領域
165とを備えている。該一対の傾斜環状領域165
は、それぞれ、前記一対のスポーク取付領域166のそ
れぞれと内側環状領域164とを連結している。前記ス
ポーク取付領域166は、補強部材又はワッシャ48が
装着されたスポーク22の外端部40を、前記実施の形
態1におけると同様の方法で受け入れる複数のスポーク
開口176を有している。このように、本実施の形態2
における内側環状部154は、傾斜環状領域165の存
在を除き、前記実施の形態1における内側環状部54と
実質的に同一である。従って、本実施の形態2に係るリ
ム124については、これ以上の詳細な説明を省略す
る。
【0062】実施の形態3 図21に、本発明の実施の形態3に係るリム224を示
す。該リム224は、形状が若干変更されている点を除
き、前記実施の形態1に係るリム24と実質的に同一構
成を有している。詳しくは、リム224は、(図21の
断面図に示すように)リム高さがリム幅よりも大きいデ
ィープリムである点、及び、湾曲内側環状領域を備えて
いる点を除き、前記実施の形態1に係るリム24と実質
的に同一である。該リム224と前記リム24との共通
性に鑑み、リム224についてはリム24との相異点を
中心に説明する。当然ながら、リム24との共通部分に
ついては、該リム24の説明が適用される。
【0063】該リム224は、一対の環状側部250
と、外側環状部252と、内側環状部254とを備えて
いる。該環状側部250及び外側環状部252は、前記
実施の形態1における環状側部50及び外側環状部52
と実質的に同一である。従って、環状側部250及び外
側環状部252については、ここでは詳細には説明又は
図示しない。前記内側環状部254は、前記実施の形態
1における内側環状部54の変更態様である。より詳し
くは、本実施の形態3における内側環状部254は、湾
曲内側環状領域264と、該湾曲内側環状領域からリム
の回転軸方向に延びる一対の環状スポーク取付領域26
6とを備えている。該スポーク取付領域266は、縦断
面視においてスムースな略U字形状を形成すべく、移行
湾曲部を介して湾曲内側環状領域264に連結されい
る。前記スポーク取付領域266は、補強部材又はワッ
シャ48が装着されたスポーク22の外端部40を、前
記実施の形態1におけると同様の方法で受け入れる複数
のスポーク開口276を有している。このように、本実
施の形態2における内側環状部254は、前記内側環状
領域264が湾曲された断面U字状である点を除き、前
記実施の形態1における内側環状部54と実質的に同一
である。従って、本実施の形態3に係るリム224につ
いては、これ以上の詳細な説明を省略する。
【0064】実施の形態4 図22に、本発明の実施の形態4に係るリム324を示
す。該リム324は、形状が若干変更されている点を除
き、前記実施の形態1に係るリム24と実質的に同一構
成を有している。詳しくは、リム324は、外側環状部
の形状が変更されている点を除き、前記実施の形態1に
係るリム24と実質的に同一である。該リム324と前
記リム24との共通性に鑑み、リム324についてはリ
ム24との相異点を中心に説明する。当然ながら、リム
24との共通部分については、該リム24の説明が適用
される。さらに、必要及び/又は所望により、リム32
4の外側環状部352が、前記各実施の形態におけるリ
ム24,124,224にも適用され得ることは、本開
示から当業者にとって明らかである。
【0065】リム324は、一対の環状側部350と、
外側環状部352と、内側環状部(図示せず)とを備え
ている。環状側部350及び外側環状部352は、前記
実施の形態1における環状側部50及び外側環状部52
の変形態様である。さらに、リム324の内側環状部
(図示せず)は、好ましくは、前記実施の形態1におけ
る内側環状部54と同一とされる。従って、リム324
の内側環状部(図示せず)については、ここでは詳細に
説明又は図示しない。もちろん、必要及び/又は所望に
より、本実施の形態4における環状側部350及び外側
環状部352は、前記実施の形態2及び3における内側
環状部154,254と組み合わせることも可能であ
る。
【0066】前記環状側部350は、一対の環状リブ3
51a及び一対の環状曲げ領域351bを有しており、
これにより、互いに反対方向を向く一対のブレーキ面3
60aと、互いに対向する一対のタイヤ支持面360b
と、一対の当接面360cとが形成されている。前記環
状曲げ領域351bは、一対の環状湾曲外方角部360
dを形成すべく、環状側部350に対して傾斜されてい
る。即ち、本実施の形態4においては、前記実施の形態
1における鋭角外方角部60dに代えて、該湾曲外方角
部360dを備えている。又、前記タイヤ支持面360
bは、前記実施の形態1におけるタイヤ支持面60bの
変更態様である。即ち、該タイヤ支持面360bは、リ
ム324の縦断中央面P2に対して約5度傾斜されてい
る。
【0067】本実施の形態4における外側環状部352
は、一対の環状外方角部362aと、一対の環状傾斜面
362bと、一対の環状内方移行角部362cと、湾曲
連結面362dとを備えている。前記環状傾斜面362
bは、前記一対の外方角部362aを通過する仮想線L
3に対して約17度の角度V2だけ傾斜している。湾曲連
結面362dは、好ましくは、曲率半径R3が約9.5
mmの凹状湾曲面とされる。前記内方移行角部362c
は、好ましくは、前記環状傾斜面362bと湾曲連結面
362dとを急激な方向変化なくスムースに連結する凸
状湾曲面とされる。前記湾曲連結面362dは、好まし
くは、前記中央平面P2上に位置する中心点C2であっ
て、前記一対の環状側部350の外周端部を通過する仮
想線L4から約9.5mm離間された中心点C2を有して
いる。該中心点C2は、好ましくは、仮想線L3から約
3.2mmの距離D4離間される。前記仮想線L4は、好
ましくは、前記仮想線L3から、約4.5mm〜約6
6.5mmの距離D5だけ径方向外方へ離間される。本
実施の形態においては、前記仮想線L4は、前記仮想線
L3から約6.3mmの距離D5だけ径方向外方へ離間さ
れている。斯かる構成により、前記環状側部350と外
側環状部352とによってタイヤ支持リセスが形成され
ている。このように、本実施の形態4に係るリム324
は、環状側部350及び外側環状部352が若干変更さ
れている点を除き、前記実施の形態1に係るリム24と
同一である。従って、本実施の形態4に係るリム324
については、これ以上の詳細な説明及び図示を省略す
る。
【0068】実施の形態5 図23〜25に、フロントハブ20’と、補強部材を備
えた20本の接線方向スポーク22と、リム24’とを
備えた,本発明の実施の形態5に係る自転車用ホイール
12’を示す。前記リム24’は、前記ハブ20’に対
応し得るようにスポーク開口の構成が変更されている点
を除き、前記実施の形態1におけるリム24と実質的に
同一である。より詳しくは、前記リム24’は、前記実
施の形態1に係るリム24におけるような周方向に位置
合わせされたスポーク開口対ではなく、周方向にオフセ
ットされたスポーク開口対を有している。さらに、該リ
ム24’は、20本のスポーク22と共に使用されるよ
うに構成されている。該リム24’と前記リム24との
共通性に鑑み、本実施の形態においては、前記リム24
に対するリム24’の相異点を中心に説明する。
【0069】本実施の形態においては前記ホイール1
2’をフロントホイールとしているが、該ホイール1
2’がフロントホイール又はリアホイールの何れにも適
用し得ることは、本開示から当業者にとって明らかであ
る。さらに、該リム24’が、必要及び/又は所望によ
り、20本より多い又は少ない本数のスポークを有する
ことができ、及び/又は、径方向スポークを有すること
ができることは、本開示から当業者にとって明らかであ
る。なお、当然ながら、共通部分については、前記実施
の形態1に係るリム24の説明が、該リム24’にも適
用される。
【0070】リム24’は、一対の環状側部50’と、
外側環状部52’と、内側環状部54’とを備えてい
る。該環状側部50’及び外側環状部52’は、前記実
施の形態1における環状側部50及び外側環状部52と
実質的に同一である。従って、環状側部50’及び外側
環状部52’については、ここでは詳細には説明及び図
示しない。内側環状部54’は、前記実施の形態1にお
ける内側環状部54の変更態様である。より詳しくは、
該内側環状部54’は、内方環状領域64’と、一対の
環状スポーク取付領域66’とを備えている。スポーク
取付領域66’は、周方向に沿って配設された複数のス
ポーク開口を有している。
【0071】本実施の形態におけるスポーク開口76’
は、互いに対向するスポーク開口76’が周方向にオフ
セットされている点を除き、前記実施の形態1における
スポーク開口76と実質的に同一である。即ち、スポー
ク開口76’は、補強部材又はワッシャ48が装着され
たスポーク22の外端部40を、前記実施の形態1にお
けると同様の方法で、受け入れ得るように構成されてい
る。本実施の形態におけるリム24’は、20本の接線
方向スポーク22が装着されるフロントハブ20’と共
に使用されるように構成されている。即ち、ハブ20’
は、互いに離間された一対のスポーク取付フランジを有
しており、各取付フランジは5つのスポーク取付部3
2’を備えている。各スポーク取付部32’には、2本
のスポーク22が連結される。斯かるタイプのハブは、
比較的、一般的である。従って、前記ハブ20’につい
ては、詳細には説明及び図示しない。このように、本実
施の形態に係るリム24’は、スポーク開口76’の構
成(又は配置)が若干変更されている点を除き、前記実
施の形態1に係るリム24と実質的に同一である。従っ
て、本実施の形態におけるリム24’についてのこれ以
上の詳細な説明又は図示は省略する。
【0072】なお、本明細書で使用した「実質的」,
「略」,「約」又は「ほぼ」等の程度を示す用語は、結
果物が実質的に異なるものとはならないような許容範囲
を包含する。従って、これらの用語は、本発明の作用を
損なわない限り、±5%の幅を有するものと解釈される
べきである。
【0073】本発明を説明する為に前記実施の形態のみ
を選択したが、特許請求の範囲によって画される本発明
の要旨から逸脱することなく、種々の変形又は変更が可
能なことは、本開示から当業者にとって明らかであろ
う。さらに、本発明に従った前記実施の形態は、本発明
を説明する為のものであり、請求項によって画される発
明又はその均等範囲を制限するものではない。
【0074】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る自転車用リ
ムによれば、障害物がチューブレスタイヤをリムの中央
平面へ向かって軸線方向に押圧した際の空気ロスを可及
的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、リアハブと、複数(16本)の補強部
材付スポークと、本発明の実施の形態1に係るリムとを
有する自転車用ホイールの側面図である。
【図2】図2は、図1に示すリアハブの拡大側面図であ
り、スポークの内端部が該ハブに連結されている状態を
示している。
【図3】図3は、図1に示す自転車用ホイールの部分拡
大側面図であり、リムと周方向に位置合わせされた2本
のスポークとの連結状体を示している。
【図4】図4は、図3における4-4線に沿った自転車用
リムの部分縦断面図であり、一対のスポークを外径線で
示し、且つ、リム及び補強部材を断面で示している。
【図5】図5は、図4に示す自転車用リムの径方向外方
部分の部分拡大縦断面図である。
【図6】図6は、図3における4-4線に沿った自転車用
リムの部分縦断面図であり、スポーク及び補強部材を取
り外すと共に、チューブレスタイヤを装着した状態を示
している。又、前記チューブレスタイヤの変形状態を破
線で示している。
【図7】図7は、前記自転車用リム及び該リムに装着さ
れたチューブレスタイヤの部分正面図であり、障害物が
該チューブレスタイヤのワイヤ補強リングを変形させて
いる状態を示している。
【図8】図8は、図7に示す自転車用リム及びチューブ
レスタイヤの部分側面図であり、障害物が該チューブレ
スタイヤのワイヤ補強リングを変形させている状態を示
している。
【図9】図9は、図1における9-9線に沿った自転車用
リムの部分縦断面図であり、バルブ受入孔を示してい
る。
【図10】図10は、前記自転車用リアホイールの部分
拡大側面図であり、スポーク及び補強部材を一のスポー
ク開口内に挿入する前の状態であって、該スポーク及び
補強部材がリムに対する第1姿勢に置かれている状態を
示している。
【図11】図11は、前記自転車用リアホイールの部分
拡大側面図であり、スポーク及び補強部材を一のスポー
ク開口内に挿入し始めている状態であって、該スポーク
及び補強部材がリムに対する第1姿勢に置かれている状
態を示している。
【図12】図12は、図1〜4,10及び11に示す一
のスポークの側面図である。
【図13】図13は、図12に示すスポークの正面図で
ある。
【図14】図14は、図3,4,10及び11に示す一
の補強部材又はワッシャを一方面から視た側面図であ
る。
【図15】図15は、図14に示す補強部材又はワッシ
ャの端面図である。
【図16】図16は、図14及び15に示す補強部材又
はワッシャを他方面から視た側面図である。
【図17】図17は、図14〜16に示す補強部材又は
ワッシャの側端面図である。
【図18】図18は、図14における18-18線に沿った
補強部材又はワッシャの断面図である。
【図19】図19は、図14における19-19線に沿った
補強部材又はワッシャの断面図である。
【図20】図20は、本発明の実施の形態2に係る自転
車用リムの部分拡大縦断面図であり、一対のスポークを
外径線で示し、且つ、リム及び補強部材を断面で示して
いる。
【図21】図21は、本発明の実施の形態3に係る自転
車用リムの部分拡大縦断面図であり、一対のスポークを
外径線で示し、且つ、リム及び補強部材を断面で示して
いる。
【図22】図22は、本発明の実施の形態4に係る自転
車用リムの部分拡大縦断面図である。
【図23】図23は、フロントハブと、複数(20本)
の補強部材付スポークと、本発明の実施の形態5に係る
リムとを備えた自転車用フロントホイールの側面図であ
る。
【図24】図24は、図23に示す自転車用ホイールの
部分拡大側面図であり、リムと、周方向にオフセットさ
れた2本のスポークとの連結状態を示している。
【図25】図25は、図24における25-25線に沿った
自転車用リムの部分縦断面図であり、周方向にオフセッ
トされた2本のスポークを示している。
【符号の説明】
12 自転車用ホイール 20 ハブ 22 スポーク 24 リム 50 環状側部 52 外側環状部 54 内側環状部又はスポーク取付部 51a リブ 51b 曲げ領域 60b タイヤ支持面 62a 外方角部 62b 環状傾斜面 62c 内方移行角部 62d 湾曲連結面 64 内側環状領域 66 スポーク取付領域 72 バルブ開口 76 スポーク開口 165 傾斜環状領域 P 縦断中央平面 C 湾曲連結面の中心点 L1 第1仮想線 L2 第2仮想線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村岡 勉 大阪府堺市三原台1−11−2−307

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する第1及び第2環状タイヤ
    支持面を形成する第1及び第2リブを有する第1及び第
    2環状側部と、 第1及び第2外方角部を形成しつつ前記第1及び第2環
    状側部間に延びる外側環状部であって、第1及び第2環
    状傾斜面と、該第1及び第2環状傾斜面の間に延びる湾
    曲連結面とを有し、該第1及び第2環状傾斜面が、前記
    第1及び第2外方角部から前記湾曲連結面まで径方向内
    方へ延びている外側環状部と、 前記第1及び第2環状側部と前記外側環状部に固定連結
    されたスポーク取付部とを備え、 前記第1及び第2環状傾斜面は、前記第1及び第2外方
    角部を通過する第1仮想線に対して、約3度〜約17度
    の角度で傾斜していることを特徴とする自転車用リム。
  2. 【請求項2】 前記湾曲連結面はリムの軸線方向に設け
    た凹状湾曲面であって、曲率半径が約5.0mmの凹状
    湾曲面とされていることを特徴とする請求項1に記載の
    自転車用リム。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2環状傾斜面は、前記第
    1仮想線に対して、約10度の角度で傾斜していること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の自転車用リム。
  4. 【請求項4】 前記湾曲連結面はリムの軸線方向に設け
    た凹状湾曲面であって、両端部に第1及び第2内方移行
    角部が設けられた凹状湾曲面とされていることを特徴と
    する請求項1から3の何れかに記載の自転車用リム。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2内方移行角部は、前記
    凹状湾曲連結面と前記第1及び第2環状傾斜面とをスム
    ースに連結する凸状湾曲面によって形成されていること
    を特徴とする請求項4に記載の自転車用リム。
  6. 【請求項6】 前記第1仮想線は、前記第1及び第2環
    状側部の外周端部を通過する第2仮想線から、約4.5
    mm〜約6.5mm離間されていることを特徴とする請
    求項5に記載の自転車用リム。
  7. 【請求項7】 前記第1仮想線は、前記第2仮想線から
    約5.85mm離間されていることを特徴とする請求項
    6に記載の自転車用リム。
  8. 【請求項8】 前記第1及び第2環状傾斜面は平面であ
    ることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の自
    転車用リム。
  9. 【請求項9】 前記第1及び第2環状傾斜面は、前記湾
    曲連結面と第1及び第2外方角部との間の距離が約3.
    39mmであることを特徴とする請求項1から8の何れ
    かに記載の自転車用リム。
  10. 【請求項10】 前記湾曲連結面は、前記第1及び第2
    外方角部を通過する第1仮想線から約3.85mm離間
    された中心点を有していることを特徴とする請求項1か
    ら9の何れかに記載の自転車用リム。
  11. 【請求項11】 前記外側環状部は、バルブの一部を受
    け入れるように構成された単一のバルブ開口を除き、開
    口を有さないことを特徴とする請求項1から10の何れ
    かに記載の自転車用リム。
  12. 【請求項12】 互いに対向する第1及び第2環状タイ
    ヤ支持面を形成する第1及び第2リブを有する第1及び
    第2環状側部と、 第1及び第2外方角部を形成しつつ前記第1及び第2環
    状側部間に延びる外側環状部であって、第1及び第2環
    状傾斜面と、該第1及び第2環状傾斜面の間に延びる湾
    曲連結面とを有する外側環状部と、 環状の中空領域を形成すべく、前記第1及び第2環状側
    部と前記外側環状部との径方向内方へ延びる内側環状部
    であって、周方向に配設された複数のスポーク開口を有
    する内側環状部とをそなえ、 前記外側環状部は、少なくとも一つであって、且つ、前
    記スポーク開口の1/2よりも少ない数の開口を有して
    いることを特徴とする自転車用リム。
  13. 【請求項13】 前記外側環状部は、バルブの一部を受
    け入れるように構成された開口を除き、開口を有さない
    ことを特徴とする請求項12に記載の自転車用リム。
  14. 【請求項14】 前記湾曲連結面はリムの軸線方向に設
    けた凹状湾曲面であって、曲率半径が約5.0mmの凹
    状湾曲面とされていることを特徴とする請求項12又は
    13に記載の自転車用リム。
  15. 【請求項15】 前記第1及び第2環状傾斜面は、前記
    第1及び第2外方角部を通過する第1仮想線に対して、
    約3度〜約17度の角度で傾斜していることを特徴とす
    る請求項13から14の何れかに記載の自転車用リム。
  16. 【請求項16】 前記第1及び第2環状傾斜面は、前記
    第1仮想線に対して、約10度の角度で傾斜しているこ
    とを特徴とする請求項15に記載の自転車用リム。
  17. 【請求項17】 前記第1仮想線は、前記第1及び第2
    環状側部の外周端部を通過する第2仮想線から、約4.
    5mm〜約6.5mm離間されていることを特徴とする
    請求項15又は16に記載の自転車用リム。
  18. 【請求項18】 前記第1仮想線は、前記第2仮想線か
    ら約5.85mm離間されていることを特徴とする請求
    項17に記載の自転車用リム。
  19. 【請求項19】 前記湾曲連結面はリムの軸線方向に設
    けた凹状湾曲面であって、両端部に第1及び第2内方移
    行角部が設けられた凹状湾曲面とされていることを特徴
    とする請求項13から18の何れかに記載の自転車用リ
    ム。
  20. 【請求項20】 前記第1及び第2内方移行角部は、前
    記凹状湾曲連結面と前記第1及び第2環状傾斜面とをス
    ムースに連結する凸状湾曲面によって形成されているこ
    とを特徴とする請求項19に記載の自転車用リム。
  21. 【請求項21】 前記湾曲連結面は、前記第1及び第2
    外方角部を通過する第1仮想線から約3.85mm離間
    された中心点を有していることを特徴とする請求項13
    から20の何れかに記載の自転車用リム。
  22. 【請求項22】 前記内側環状部は、前記複数のスポー
    ク開口が形成され、且つ、互いに対向する第1及び第2
    スポーク取付領域と、該第1及び第2スポーク取付領域
    に連結された内側環状領域とを備えていることを特徴と
    する請求項13から21の何れかに記載の自転車用リ
    ム。
  23. 【請求項23】 前記内側環状部は、前記第1及び第2
    スポーク取付領域と前記内側環状領域とをそれぞれ連結
    する第1及び第2傾斜環状領域を、さらに備えているこ
    とを特徴とする請求項22に記載の自転車用リム。
  24. 【請求項24】 前記第1スポーク取付領域に形成され
    たスポーク開口は、前記第2スポーク取付領域に形成さ
    れた対応するスポーク開口と周方向に位置合わせされて
    いることを特徴とする請求項22又は23に記載の自転
    車用リム。
  25. 【請求項25】 前記第1スポーク取付領域に形成され
    たスポーク開口は、前記第2スポーク取付領域に形成さ
    れた対応するスポーク開口と周方向にオフセットされて
    いることを特徴とする請求項22又は23に記載の自転
    車用リム。
  26. 【請求項26】 前記スポーク開口は、前記内側環状部
    の径方向最内端部より径方向外方に位置していることを
    特徴とする請求項13から25の何れかに記載の自転車
    用リム。
  27. 【請求項27】 請求項1から26の何れかに記載の自
    転車用リムと、外端部が前記複数のスポーク開口にそれ
    ぞれ連結された複数のスポークとを備えていることを特
    徴とする自転車用ホイール。
  28. 【請求項28】 前記複数のスポークの内端部が連結さ
    れるハブを、さらに備えていることを特徴とする請求項
    27に記載の自転車用ホイール。
  29. 【請求項29】 互いに対向する第1及び第2環状タイ
    ヤ支持面を形成する第1及び第2リブと、第1及び第2
    内方曲げ領域とを有する第1及び第2環状側部と、 第1及び第2外方角部を形成しつつ前記第1及び第2環
    状側部間に延びる外側環状部と、 径方向に長さを有する第1及び第2スポーク取付領域
    と、該第1及び第2スポーク取付領域間に延びる内側環
    状領域とを有する内側環状部とを備え、 前記内側環状領域は、前記第1及び第2スポーク取付領
    域が前記第1及び第2環状側部からリムの軸線方向に沿
    ってオフセットされるように、前記第1及び第2内方曲
    げ領域から径方向内方へ延びており、 前記第1及び第2スポーク取付領域は、前記第1及び第
    2スポーク取付領域の前記径方向長さの1/2よりも大
    きな径方向長さを有するスポーク開口であって、周方向
    に沿って配設された複数のスポーク開口を有しているこ
    とを特徴とする自転車用リム。
  30. 【請求項30】 前記第1及び第2内方曲げ領域は、前
    記第1及び第2環状側部に対して鋭角な外方角部を形成
    するように傾斜されていることを特徴とする請求項29
    に記載の自転車用リム。
  31. 【請求項31】 前記外側環状部は、バルブの一部を受
    け入れるように構成された単一のバルブ開口を除き、開
    口を有さないことを特徴とする請求項29又は30に記
    載の自転車用リム。
  32. 【請求項32】 前記外側環状部は、第1及び第2環状
    傾斜面と、該第1及び第2環状傾斜面の間に延びる湾曲
    連結面とを備えていることを特徴とする請求項29から
    31の何れかに記載の自転車用リム。
  33. 【請求項33】 前記第1及び第2環状傾斜面は、前記
    第1及び第2外方角部を通過する第1仮想線に対して、
    約3度〜約17度の角度で傾斜していることを特徴とす
    る請求項32に記載の自転車用リム。
  34. 【請求項34】 前記内側環状部は、前記第1及び第2
    スポーク取付領域と前記内側環状領域とをそれぞれ連結
    する第1及び第2傾斜環状領域を備えていることを特徴
    とする請求項29から33の何れかに記載の自転車用リ
    ム。
  35. 【請求項35】 前記第1スポーク取付領域に形成され
    たスポーク開口は、前記第2スポーク取付領域に形成さ
    れた対応するスポーク開口と周方向に位置合わせされて
    いることを特徴とする請求項29から34の何れかに記
    載の自転車用リム。
  36. 【請求項36】 前記第1スポーク取付領域に形成され
    たスポーク開口は、前記第2スポーク取付領域に形成さ
    れた対応するスポーク開口と周方向にオフセットされて
    いることを特徴とする請求項29から34の何れかに記
    載の自転車用リム。
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