JP2008537042A - ロック装置を有する家庭用機器 - Google Patents

Abstract

本発明は家庭用機器、特に食器洗い機器における可動な閉鎖エレメント（３）、特にドア、蓋、キャップ又はそれに類似したものをロックするための装置に関し、家庭用機器のケーシング（１）に配置された閉鎖フック（５）又は閉鎖ピンを有し、該閉鎖フック（５）又は閉鎖ピンが閉鎖エレメントをロックする場合に閉鎖エレメント（３）における係合区分に係合させられかつロック解除する場合に前記係合が外されるようになっており、前記係合区分が閉鎖エレメント（３）における凹設部（６）によって形成されていることを特徴としている。

Description

本発明は、家庭用機器、特に食器洗い機器における可動な閉鎖エレメント、特にドア、蓋、キャップ又はそれに類似したものをロックするための装置であって、家庭用機器のケーシング及び／又はフレーム及び／又は洗い容器に配置された閉鎖フック又は閉鎖ピンを有し、該閉鎖フック又は閉鎖ピンが閉鎖エレメントをロックする場合に該閉鎖エレメントにおける係合区分に係合させられかつロック解除する場合に前記係合が外される形式のものに関する。

公知技術によっては家庭用機器のケーシングに閉鎖エレメントをロックする多くの装置が公知である。

文献ＤＥ２０３２０５３０Ｕ１号明細書には装置ドアのためのロック装置であって、装置における回転ロックが装置ドアにおける係合区分にロック位置で係合する形式のものが開示されている。係合区分は装置ドアの上部縁全体に沿って延びている、横断面が長方形である受容部によって形成されている。

文献ＥＰ０７２８４３８Ｂ１号明細書によれば、食器洗い機器のためのロック装置であって、食器洗い機器のドアの上縁に切欠きが設けられ、該切欠きにウェブが配置されている形式のものが公知である。ロック位置では、食器洗い機器のケーシングに配置された、下方に延びるカラーエレメントが前記切欠きに係合する。前記カラーエレメントは下方に開いており、カラーエレメントからはピンエレメントが突出し、このピンエレメントの先端がロック位置で、前記切欠きのウェブに当接させられる。ドアをロック位置へ動かす場合にはピンが持上げられ、この結果、マイクロスイッチが作動される。

文献ＤＥ２１０６２７２号明細書には洗濯及び遠心分離機のロック装置が示されている。この場合には洗濯機ケーシングに設けられた錠止部材は、機械のドアが閉じられた状態でドアにおける対応する係止部に係合する。

文献ＤＥ３１１９７６４Ａ１号明細書には機械ドアが閉じた状態でロックピンが上からドアの端面における開口に係合する食器洗い機器が開示されている。

文献ＪＰ５９−１４８７５８号明細書によれば旋回可能なドアを有する家庭用機器が開示されている。この場合にはドアが閉じられた状態で、錠止部材の前端に設けられた受容部がドアの端面における対応する突起に係合する。

文献ＵＳ４７７６６２０号及びＵＳ３９９７２０１号明細書には家庭用機器のロック装置が開示されている。この場合にはロック状態ではドアにおける閉鎖ピンがケーシングにおける閉鎖プレートに係合する。

公知技術によって知られているロック装置は特に、製造費が高く、部分的に構造が複雑であるという欠点を有している。

したがって本発明の課題は公知技術により知られているロック装置を有する家庭用機器よりも簡単に実現できるロック装置を有する家庭用機器を提供することである。

この課題は請求項１によって解決された。

本発明による家庭用機器、特に食器洗い機器における可動な閉鎖エレメント、特にドア、蓋、キャップ又はそれに類似したものをロックするための装置であって、家庭用機器のケーシング及び／又はフレーム及び／又は洗い容器に配置された閉鎖フック又は閉鎖ピンを有し、該閉鎖フック又は閉鎖ピンが閉鎖エレメントをロックする場合に該閉鎖エレメントにおける係合区分に係合させられかつロック解除する場合に前記係合が外される形式のものにおいては、前記係合区分は閉鎖エレメントにエンボス加工によって形成されている。有利には前記係合区分は閉鎖エレメントにおける凹設部によって形成されている。

有利な実施例では、前記係合区分は閉鎖エレメント、特にドアの側面に配置されている。この側面は有利には家庭用機器のドア、特に食器洗い機器のインナドアの側壁である。食器洗い機器の場合にはドアは有利にはインナドアとアウタドアとから構成されている。

有利には係合区分は閉鎖エレメントの上方の側面に配置されている。

有利には係合区分は閉鎖エレメントの回転軸に向き合った側面に配置されている。

特に係合区分は前記側面の長さ寸法の中央にて該側面に配置されている。

有利には係合区分は閉鎖エレメントにおける凹設部によって形成されている。

凹設部は切欠きの簡単に製作可能な構成を成し、したがってロックエレメントの係合区分の簡単な製作を可能にする。凹設部とは凹設部の平面図で見て閉じた周囲を有する凹部である。さらにこの凹設部は閉鎖エレメントの内部に向かって開口又は孔は有していない。

有利には凹設部は閉鎖エレメントに統合されて構成され、特に閉鎖エレメントにエンボス加工されている。これによって、適当なエンボス加工工具を閉鎖エレメント内に侵入させる簡単な方法ステップで凹設部が閉鎖エレメントに形成される。

特に有利な実施形態では閉鎖エレメントは旋回可能でかつ／又は摺動可能なドア、特にインナドアによって形成されている。この場合、ドアは家庭機器のケーシングにて、開口を介して接近可能な内室を閉鎖するために設けられている。この場合、インナドアとは閉じた状態で家庭用機器のインナルームに向けられた、ドアの内側に設けられた構成部分のことである。インナドアは特に１つの薄板部分であって、例えば薄板部分の端面には凹設部が構成され、特にエンボス加工されている。凹設部がドアの上縁に設けられていると閉鎖フック又は閉鎖ピンは有利には家庭用機器のケーシングルーフに統合され、これによって閉鎖フックと凹設部との間の簡単な協働が保証されている。

閉鎖フックもしくは閉鎖ピンと凹設部との相互作用は有利には、ロックする場合に閉鎖フック又は閉鎖ピンがほぼ垂直に凹設部内へ侵入させられるように行なわれる。このような形式で、ドアを閉鎖する場合にフックは迅速にかつ確実に凹設部に係合することが保証される。

本発明によるロック装置の別の構成では、凹設部は平面図で見てほぼ長方形の縁を有している。この場合には縁は有利には丸みのつけられた角及び／又はエッジを有している。これによって家庭用機器の操作人が負傷する危険は減少させられる。何故ならばこの場合には凹設部にシャープなエッジは発生しないからである。

別の構成では凹設部がテーパを成す形を有している。この場合、凹設部はその最深部に向かって急傾斜で延びる第１の区分と第１の区分に向き合って、最深部に向かって緩傾斜で延びる第２の区分とを有している。このような形状の付与によって簡単でかつ迅速な凹設部の製作が達成される。特に閉鎖エレメントにおける凹設部のエンボス加工が可能になる。有利には急傾斜を成して延びる第１の区分は閉鎖エレメントがロックされた状態で閉鎖フック又は閉鎖ピンのためのストッパを形成し、閉鎖エレメントの開放を阻止する。第１の区分の急傾斜に基づき凹設部から外へ閉鎖フックが移動することは効果的に阻止される。

第１の区分は本発明の有利な構成では８０°と９０°との間の角度、特にほぼ８５°の角度を凹設部の開口平面に対して成して延びている。これに対し、有利な実施態様では緩傾斜の第２の区分は４５°の角度又は４５°よりも小さい角度、有利には１０°と３０°の間の角度、特には有利にはほぼ２０°の角度で、凹設部の開口平面に対して延びている。

別の有利な構成によれば第１及び／又は第２の区分はほぼ台形に構成されている。さらに有利には第１及び／又は第２の区分は周方向で凹設部の内部にて、丸みのつけられた区分に接続している。この形状付与は凹設部をエンボス加工で形成するために特に良好に適している。

本発明の有利な実施例は以下、添付図面に示されている。

図１はロック装置の１実施例の概略的な断面図。

図２は本発明の食器洗い機器のインナドアの端面もしくは側面の１部を凹設部と共に示した平面図。

図３は図２のＡ−Ａ線に沿った断面図。

図４は図２に示された凹設部の斜視図。

図１には本発明による家庭用機器（図示せず）におけるロック装置の１実施例が概略的な断面図で示されている。このロック装置は本発明の食器洗い機器（図示せず）のケーシングドアをそのケーシングにロックするために使用される。図１においては符号１で食器洗い機器の容器のルーフが示されている。この場合、食器洗い機器の内室２には洗おうとする食器が配置される。内室２への接近開口は旋回可能なドア３を介して閉鎖される。このドア３はインナドア３ａを有し、このインナドア３ａはドア３の内側にて、エンボス加工された金属薄板によって形成されている。容器のルーフの下側には概略的にシール４が示されている。このシール４は接近開口の縁を循環して内室に対して構成され、インナドア３ａとケーシング１との間のシールに役立つ。

食器洗い機器の運転中にドアが意図しないのに開放することを回避するためには、食器洗い機器はロック装置を有し、該ロック装置は閉鎖ピンもしくは閉鎖フック５とドアの端面側もしくは上側３ｂの上の凹設部６とによって形成されている。閉鎖フック５は錠ケーシング内で容器ルーフに統合されかつロック状態でインナドア３ａにおける凹設部６に係合する。閉鎖フック５は概略的にしか示されておらず、閉鎖フック５には任意の形状を付与することが可能である。閉鎖フック５は有利にはばね負荷されており、ばね力は閉鎖フックを下へ押圧している。

通常、食器洗い機器に使用されているロック装置では、閉鎖フックはインナドアにて１つの開口の後ろに存在している。前記開口にはドアを閉鎖する場合にケーシングにおける対応する閉鎖プレートが係合し、次いで閉鎖フックが閉鎖プレートにおける孔に落下しかつロックが行なわれる。このためには一方では閉鎖フックのメカニズムのためにドアのブラインドの後ろに場所が必要であり、他方ではインナドアに１つの開口が設けられていなければならない。この結果、食器洗い機器の運転に際し、ドアの内室に水が浸入することがある。これとは異なって本発明のロック装置によれば閉鎖フックはケーシング及び／又はフレーム及び／又は洗い容器に配置され、閉鎖フックは該フックを受容するための凹設部と協働する。したがって一方ではインナドアにおける開口は不要になり、他方ではインナドアに閉鎖フックのための場所を設ける必要はなくなる。したがってドアの内室へ水が浸入することは阻止され、さらにインナドア内に構成空間が提供される。何故ならばいまや錠は閉鎖フックと共にケーシングに存在する構成空間に統合されているからである。インナドアにて空いた構成空間にはいまや、他の構成部分、例えば食器洗い機器の切換え及び制御システムの構成部分のために効果的に利用されることができる。

図２には図１に示されたインナドア３ａの端面３ｂの平面図が示されている。図２からは凹設部６に付与された形状が正確に示されている。凹設部は端面の長手方向で該端面の左側と右側の端部（図示せず）の中央に配置されている。図２からは特に、凹設部がその開口平面にてほぼ長方形であることが判る。この場合、開口平面において角とエッジとには適当な丸みがつけられている。図２に示された凹設部の重要な構想は、凹設部がインナドアに統合された構成部分であることである。つまり凹設部はインナドアに適当な工具でエンボス加工することができる。

凹設部６は台形の、開口平面に対し比較的に浅く延在する区分６ａを有し、該区分６ａには右と左とに凹設部の周方向でそれぞれ１つの丸みのつけられた区分６ｂが接続している。台形の区分６ａは凹設部の最深点６ｃに向かってテーパを成し、丸みのつけられた区分６ｂはそれぞれ長方形の凹設部の縁の角から斜め下方へ凹設部の最深点６ｃに向かって延在している。丸みのつけられた区分ｂの左と右とには２つのほぼ３角形の区分６ｄが続いている。この区分６ｄは対応する丸みのつけられた区分６ｅへ接続している。この区分６ｅには比較的に急傾斜で下へ向かう区分６ｆが接続し、この区分６ｆは緩傾斜の区分６ａに向き合っている。急傾斜で下へ向かう区分６ｆはドアがロック位置にある場合の閉鎖フックのためのストッパとして用いられる。つまり閉鎖フックはドアがロックされた状態でドアを開放しようとすると前記ストッパを押す。

図３には図２のＡ−Ａ線の断面図が示されている。この場合には特に明確に緩傾斜の区分６ａと急傾斜の区分６ｆとの配向が示されている。特に緩傾斜の区分６ａが角度βで下方へ開口平面から延びていることが判る。角度βは図３の実施例ではほぼ２０度である。しかし、他の任意の角度値も可能である。しかし、角度βは４５°よりも小さく、有利には１０°と３０°との間に位置するようにしたい。同様に図３には第２の区分６ｆが比較的に急傾斜で、しかも開口平面に対しほぼ垂直に開口平面に対して角度αを成して延びていることが示されている。この角度αは図３の実施例では８５°である。しかし他の角度も考えられる。特に角度αは８０°と９０°との間にあるようにしたい。

図３に示された実施例ではインナドア３ａの端面３ｂには折曲げ部３ｃが構成されている。さらに図３によっては、凹設部６がインナドアの薄板に統合された構成部分であることが判る。この場合、凹設部は適当なエンボス加工工具で形成される。これによって凹設部の形成は簡易化される。何故ならば凹設部のために特別な構成部分が設けられる必要はなく、この構成部分が付加的な製造ステップで組込まれる必要はないからである。さらにこの場合には凹設部がインナドアに対し適当なシールでシールされる必要もなくなる。

図４には図２に示された凹設部がもう一度斜視図で示されている。この図からは緩傾斜の区分６ａの台形の形状が良く判る。さらに凹設部の縁に丸みが付けられかつ凹設部において個々の区分が丸みのつけられた区分を介して互いに移行していることが判る。したがってこの凹設部はエッジを有しておらず、ロック装置を操作する場合に損傷を受ける危険は減少させられる。

ロック装置の実施例の概略的な断面図。 本発明による食器洗い機器のインナドアの端面もしくは側面を凹設部と共に示した平面図。 図２のＡ−Ａ線に沿った断面図。 図２に示された凹設部の斜視図。

符号の説明

１ ケーシングルーフ
２ 内室
３ ドア
３ａ インナドア
３ｂ 表面
３ｃ 折曲げ部
４ シール
５ 閉鎖フック
６ 凹設部
６ａ 緩傾斜の区分
６ｂ 丸みのつけられた区分
６ｃ 凹設部の最深部
６ｄ ３角形の区分
６ｅ 丸みのつけられた区分
６ｆ 急傾斜の区分
α，β 角度

Claims (19)

1. 家庭用機器、特に食器洗い機器であって、家庭用機器、特に食器洗い機器における可動な閉鎖エレメント（３）、特にドア、蓋、キャップ又はそれに類似したものをロックする装置を有し、該装置が家庭用機器のケーシング（１）及び／又はフレーム及び／又は洗い容器に配置された閉鎖フック（５）又は閉鎖ピンを有しており、該閉鎖フック（５）又は閉鎖ピンが処理室を閉鎖するために閉鎖エレメント（３）における係合区分に係合させられかつ処理室を開放するために前記係合が外される形式のものにおいて、前記係合区分が閉鎖エレメント（３）にエンボス加工されていることを特徴とする、家庭用機器。
2. 前記係合区分が閉鎖エレメント（３）における凹設部（６）によって形成されている、請求項１記載の家庭用機器。
3. 前記係合区分が閉鎖エレメント（３）、特にドアの側面に配置されている、請求項１又は２の家庭用機器。
4. 前記係合区分が閉鎖エレメント（３）の上方の側面に配置されている、請求項３記載の家庭用機器。
5. 前記係合区分が閉鎖エレメント（３）の回転軸線に向き合った側面に配置されている、請求項３又は４記載の家庭用機器。
6. 前記係合区分が側面の長手方向の寸法の中央で該側面に配置されている、請求項３から５までのいずれか１項記載の家庭用機器。
7. 閉鎖エレメント（３）が旋回可能でかつ／又は摺動可能なドア、特に家庭用機器のケーシング（１）の開口を介して接近可能な該ケーシング（１）の内室（２）を閉鎖するためのインナドアである、請求項１から６までのいずれか１項記載の家庭用機器。
8. 閉鎖フック（５）又は閉鎖ピンが家庭用機器のケーシングルーフに統合されている、請求項１から７までのいずれか１項記載の家庭用機器。
9. 閉鎖フック（５）又は閉鎖ピンと前記凹設部（６）とが、ロックする場合に、閉鎖フック（５）又は閉鎖ピンが前記凹設部（６）内へ垂直に運動して該凹設部（６）と協働するように構成されている、請求項１から８までのいずれか１項記載の家庭用機器。
10. 前記凹設部（６）が平面図で見てほぼ長方形の縁部を有している、請求項１から９までのいずれか１項記載の家庭用機器。
11. 前記縁部が丸みのつけられた角及び／又はエッジを有している、請求項１０記載の家庭用機器。
12. 前記凹設部（６）がその最深部（６ｃ）に向かってテーパを有している、請求項１から１０までのいずれか１項記載の家庭用機器。
13. 前記凹設部（６）がその最深部（６ｃ）に急傾斜で延びる第１の区分（６ｆ）と、該第１の区分（６ｆ）に向き合った、最深部（６ｃ）に緩傾斜で延びる第２の区分（６ａ）とを有している、請求項１から１２までのいずれか１項記載の家庭用機器。
14. 前記第１の区分（６ｆ）が、閉鎖エレメント（３）のロック状態で、閉鎖エレメント（３）の開放を阻止するために閉鎖フック又は閉鎖ピンのためのストッパを成している、請求項１３記載の家庭用機器。
15. 前記第１の区分（６ｆ）が前記凹設部（６）の開口平面に対し、８０°と９０°との間の角度、特にほぼ８５°の角度を成して延びている、請求項１３又は１４記載の家庭用機器。
16. 前記第２の区分（６ａ）が前記凹設部（６）の開口平面に対し、４５°又はそれよりも小さい角度、有利には１０°と３０°との間の角度、特に有利にはほぼ２０°の角度を成して延びている、請求項１３から１５までのいずれか１項記載の家庭用機器。
17. 第１及び／又は第２の区分（６ｆ，６ａ）がほぼ台形に構成されている、請求項１３から１６までのいずれか１項記載の家庭用機器。
18. 第１及び／又は第２の区分（６ｆ，６ａ）が周方向で前記凹設部（６）内で丸みのつけられた区分（６ｂ，６ｅ）に接続している、請求項１３から１７までのいずれか１項記載の家庭用機器。
19. 前記係合区分、特に凹設部（６）がドア、特にインナドア又はアウタドアと一体に構成されている、請求項１から１８までのいずれか１項記載の家庭用機器。

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