JP2008291186A - 耐擦傷性コーティング組成物、及び被覆物品 - Google Patents

耐擦傷性コーティング組成物、及び被覆物品 Download PDF

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Abstract

【課題】耐擦傷性と耐クラック性とを兼ね備えた被膜を形成できるコーティング組成物を提供する。
【解決手段】(A)下記一般式(1):
(R1mSi(OR24−m (1)
(式中、R1は独立に水素原子、又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、mは独立に0又は1である。)
で表されるアルコキシシランを必須に含むアルコキシシランを加水分解及び縮合して得られたシリコーン樹脂、
(B)疎水性シリカ微粒子、
(C)硬化触媒、並びに、
(D)溶剤
を含有する耐擦傷性コーティング組成物
【選択図】なし

Description

本発明は、耐擦傷性と耐クラック性を兼備したハードコート被膜を形成することが可能なコーティング組成物、及びそれを用いた被覆物品に関する。
プラスチックなどの有機樹脂基材の表面に、高硬度、耐擦傷性の付与を目的とした表面保護被膜を形成するコーティング組成物として、加水分解性オルガノシランを加水分解もしくは部分加水分解して得られる組成物、あるいは該組成物にコロイダルシリカを混合した組成物が知られている。
例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3には、オルガノアルコキシシラン、該オルガノアルコキシシランの加水分解物及び/又はその部分縮合物、及びコロイダルシリカからなり、過剰の水でアルコキシ基をシラノールに変換してなるコーティング剤が提案されている。しかし、これらのコーティング剤により得られる被膜は、硬度が高く、耐候性もよく、基材保護用として優れているが、靭性に乏しく、10μm以上の膜厚の被膜においては、加熱硬化中、硬化加熱炉から取り出す際、屋外で使用中、急激な温度変化が起こったとき等に容易にクラックが発生する。更に硬化触媒として保存安定性を考慮し、緩衝化された塩基性触媒が使用されているにもかかわらず、これらのコーティング組成物は、アルコキシシランの加水分解物/縮合物が比較的低分子量体を主成分としており、これらの比較的低分子量体に含まれるシラノールの反応性は非常に高く、またその含有量も多量であるため、常温でも徐々にそれらの縮合反応が起こり、経時で高分子量化し、得られる被膜の硬度が低下する。更にはゲル化する場合もあり、コーティング剤として使用できなくなるという安定性に関わる問題があった。
これらの問題を解決するものとして、特許文献4では、ある特定の塩基性化合物を硬化触媒に用いることにより、液の保存安定性と被膜の耐クラック性、硬度、耐擦傷性を両立した組成物が提案されている。さらに特許文献5では、可とう性を付与するための成分を必須成分とし、さらにオルガノシロキサン樹脂の重量平均分子量を1,500以上と比較的高分子量化することで、耐擦傷性と耐クラック性をある程度両立することは可能となったが、長期の耐候性試験においてはミクロクラックの発生を防止することができず、耐久性が十分とは言えない。
特開昭51−2736号公報 特開昭53−130732号公報 特開昭63−168470号公報 特開2005−314616 特開2006−117718
そこで、本発明の課題は、耐擦傷性と耐クラック性とを兼ね備えた被膜を形成することが可能なコーティング組成物を提供することにある。
本発明では、従来のハードコート組成物で使用されているコロイダルシリカではなく、表面が疎水化処理されている特定の疎水性シリカ微粒子を含ませることで、耐擦傷性だけでなく耐クラック性も著しく抑制できることを見出した。
即ち、本発明は、上記課題を解決する手段として、
(A)下記一般式(1):
(R1mSi(OR24−m (1)
(式中、R1は独立に水素原子、又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、mは独立に0又は1である。)
で表されるアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物から選ばれる少なくとも1種を加水分解及び縮合して得られたシリコーン樹脂、あるいは、
前記一般式(1)で表されるアルコキシシランと、一般式(2):
(R12Si(OR22 (2)
(式中、R1及びR2はそれぞれ上記の通りである。)で表されるジアルコキシシランとの組み合わせ、及び、該組み合わせの部分加水分解縮合物から選ばれる少なくとも一方を加水分解及び縮合して得られたシリコーン樹脂、
(B)疎水性シリカ微粒子、
(C)硬化触媒、並びに、
(D)溶剤
を含有する耐擦傷性コーティング組成物を提供する。
また、本発明は、基材と、該基材表面の一部の面に、直接に又は少なくとも1種の他の層を介して形成された、上記コーティング組成物の硬化被膜とを有してなる被覆物品を提供する。
本発明によれば次の効果が得られる。
(I)本発明のコーティング組成物は、縮合硬化性のシラノール基を含むオルガノシロキサン樹脂をバインダーとし、表面をトリアルキルシリル基で被覆することで疎水化したシリカ微粒子を含むことによって、耐擦傷性と耐クラック性を兼ね備えることができるものである。この現象は以下のメカニズムによるものと推定される。
本発明の組成物をから形成した被膜では、その表面において(B)成分の微粒子の一部が露出しており、被膜表面に微細な凹凸を有していることが被膜表面の原子間力顕微鏡(AFM)によって確認されている。これにより、表面の接触面積が少なくなるため滑り性が発現することによって、擦れ傷が付きにくくなると推定される。一方で、粒子表面に存在する、マトリクス樹脂との化学結合を形成しうる官能基、具体的にはシラノール基、アルコキシシリル基の量は、公知のコロイダルシリカの場合よりも格段に少ないと推定されるため、膜の架橋度は小さくなるので、耐候試験においてミクロクラックは発生しにくくなる。これまでの公知のシステムでは、架橋度を小さくすると耐擦傷性が低下したが、本システムでは微細凹凸にて耐擦傷性を発現するため、両者を両立することが初めて可能になったものと考えられる。
(II)本発明の被覆物品において、シリカ微粒子は被膜表面に偏在するため、基材との界面には疎水性粒子濃度が小さくなっている。基材、或いは基材上に形成されたプライマー層と形成された被膜層との界面密着は、マトリクスバインダーのシラノール基が重要な役割を果たしていると考えられ、本発明の被覆物品における、膜厚方向にシリカ微粒子濃度が傾斜した構造は界面密着性にとって好ましい。
以下に本発明の組成物を詳細に説明する。
[成分(A)]
本発明に用いられる成分(A)は、被膜の耐擦傷性を発現するのに必須なバインダー成分であって、加熱硬化工程において縮合反応が進み、膜内部で高架橋構造を形成する成分である。
即ち、(A)成分は、下記一般式(1):
(R1mSi(OR24−m (1)
(式中、R1は独立に水素原子、又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、mは独立に0又は1である。)
で表されるアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物から選ばれる少なくとも1種を加水分解及び縮合して得られたシリコーン樹脂、あるいは、
前記一般式(1)で表されるアルコキシシランと、一般式(2):
(R12Si(OR22 (2)
(式中、R1及びR2はそれぞれ上記の通りである。)で表されるジアルコキシシランとの組み合わせ、及び、該組み合わせの部分加水分解縮合物から選ばれる少なくとも一方を加水分解及び縮合して得られたシリコーン樹脂である。
一般式(1)中、R1は、水素原子又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、例えば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基などのアリール基;クロロメチル基、γ−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などのハロゲン置換炭化水素基;γ−メタクリロキシプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−メルカプトプロピル基、γ−アミノプロピル基などの(メタ)アクリロキシ基、エポキシ基特含有基、メルカプト基、又はアミノ基等げ置換された炭化水素基などを挙げることができる。これらの中でも、特に耐擦傷性及び耐候性が要求される場合にはアルキル基、特にメチル基が好ましい。
また、R2は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基を挙げることができる。これらの中でも、加水分解縮合の反応性が高いこと、及び生成するアルコール(R2OH)の蒸気圧が高く留去し易いなどを考慮すると、メチル基、エチル基が好ましい。
一般式(1)で表されるアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物の例として、次の化合物(a−1)及び(a−2)を挙げることができる。
・化合物(a−1):一般式(1)においてm=0の場合
一般式:Si(OR4で表されるテトラアルコキシシラン、及びその部分加水分解縮合物(a−1)である。このようなテトラアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラエトキシシランの部分加水分解縮合物(商品名「Mシリケート51」多摩化学工業(株)製、商品名「MSI51」コルコート(株)製)、商品名「MS51」、「MS56」三菱化学(株)製)、テトエトキシシランの部分加水分解縮合物(商品名「シリケート35」、「シリケート45」多摩化学工業(株)製、商品名「ESI40」、「ESI48」コルコート(株)製)、テトラメトキシシランとテトラエトキシシランとの共部分加水分解縮合物(商品名「FR−3」多摩化学工業(株)製、商品名「EMSi48」コルコート(株)製)などを挙げることができる。
・化合物(a−2):一般式(1)においてm=1の場合
一般式:R1Si(OR3で表されるトリアルコキシシラン、及びその部分加水分解縮合物である。このようなトリアルコキシシランもしくはその部分加水分解縮合物の具体例としては、ハイドロジェントリメトキシシラン、ハイドロジェントリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシランの部分加水分解縮合物(商品名「KC−89S」、「X−40−9220」信越化学工業(株)製)、メチルトリメトキシシランとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの部分加水分解縮合物(商品名「X−41−1056」信越化学工業(株)製)などを挙げることができる。
一般式(2)で表されるジアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物(化合物(a−3))は一般式(1)のアルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合物と組み合わされた形でのみ使用される。
・化合物(a−3):一般式(2)表されるジアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物の具体例としては、メチルハイドロジェンジメトキシシラン、メチルハイドロジェンジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルプロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシランなどを挙げることができる。
成分(A)のシリコーン樹脂は、前記の化合物(a−1)及び化合物(a−2)から選ばれる少なくとも1種、場合によってはこれにさらに化合物(a−3)組み合わせ、各アルコキシシランを任意の割合で混合し、加水分解及び縮合に供することにより調製することができる。その場合に、特に、該組成物の保存安定性を向上させ、得られる被膜の耐擦傷性及び耐クラック性を向上させるには、化合物(a−1)、(a−2)及び(a−3)の合計100Siモル%に対して、化合物(a−1)を0〜50Siモル%、化合物(a−2)を50〜100Siモル%、化合物(a−3)を0〜10Siモル%の割合で使用することが好ましい。この好ましい例で必須に使用される成分である化合物(a−2)が50Siモル%未満では、樹脂の架橋密度が小さくなるために硬化性が低く、また硬化被膜の硬度が低くなる傾向がある。一方、化合物(a−1)が50Siモル%より過剰に用いられると、硬化被膜の架橋密度が高くなりすぎ、靭性が低下してクラックを回避しにくくなることがある。より好ましくは、化合物(a−1)を0〜40Siモル%、化合物(a−2)を60〜100Siモル%、化合物(a−3)を0〜5Siモル%の割合である。
ここで、「Siモル%」は、各化合物のケイ素原子換算のモル%を意味する。
該シリコーン樹脂の製造方法としては、一般式(1)のアルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合物の一種単独又は二種以上の混合物を、pH1〜7.5、好ましくは2〜7の条件下で加水分解させる。このpH領域に調整するため及び加水分解を促進するために、フッ化水素、塩酸、硝酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、クエン酸、マレイン酸、安息香酸、マロン酸、グルタール酸、グリコール酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸などの有機酸もしくは無機酸、又は表面にカルボン酸基やスルホン酸基を有する陽イオン交換樹脂等の固体酸触媒を触媒に用いてもよい。
この加水分解において、水の使用量は前記アルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合物の合計100質量部に対して水50〜3,000質量部の範囲であればよい。水が少なすぎると得られるシリコーン樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析におけるポリスチレン換算の重量平均分子量が後述する最適領域にまで大きくならないことがある。水量が多すぎると、加水分解は速やかに進行するが、過剰の水分が残存し、ポットイールドが低くなるので望ましくない。
本組成物中の水含有量は10質量%以下が好ましい。これは成分(B)の疎水性シリカ微粒子の分散安定性を維持するためである。従って、成分(A)の加水分解にために添加する水量は、加水分解で消費された後の残存量が10質量%以下となる量にするか、或いは、過剰の水を非水溶性溶剤含有樹脂溶液層と分離させることが必要である。
加水分解は、前記アルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合物に水を滴下又は投入したり、逆に水中にアルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合物を滴下又は投入したりしてもよい。
成分(A)のシリコーン樹脂を得るには、前記の加水分解に続いて、縮合させることが必要である。縮合は、加水分解に続いて連続的に行えばよく、通常、液温が常温又は100℃以下の加熱下で行われる。100℃より高い温度ではゲル化する場合がある。更に80℃以上、常圧又は減圧下にて、加水分解で生成したアルコールを留去することにより、縮合を促進させることができる。更に、縮合を促進させる目的で、塩基性化合物、酸性化合物、金属キレート化合物などの縮合触媒を添加してもよい。縮合工程の前又は最中に、縮合の進行度及び濃度を調整する目的で有機溶剤を添加してもよい。一般的にシリコーン樹脂は縮合が進行すると共に、高分子量化し、水や生成アルコールへの溶解性が低下していくため、添加する有機溶剤としては、シリコーン樹脂をよく溶解し、沸点が80℃以上の比較的極性の高い有機溶剤が好ましい。このような有機溶剤の具体例としてはイソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコールなどのケトン類;ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエーテル類;酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸シクロヘキシルなどの脂肪酸エステル等のエステル類などを挙げることができる。
さらに加水分解のために添加した水の過剰分を除去するために、生成したシリコーン樹脂を水難溶性の有機溶剤に溶解させ、水層と分離することも可能である。このような溶剤としては、特にメチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンが好ましい。
上記のようなシリコーン樹脂製造法の1例としては、特許3703116記載のオルガノポリシロキサン製造方法が適している。
成分(A)のシリコーン樹脂のGPC分析におけるポリスチレン換算の重量平均分子量は、得られる被膜の靭性、耐クラック性及び硬度の点で、2,000以上、50,000以下であることがより好ましく、2,500〜20,000であることが更に好ましい。分子量が小さすぎると被膜の靱性が低下してクラックが発生しやすくなる傾向があり、一方、分子量が大きすぎると硬度が低くなる傾向がある。
[成分(B)]
成分Bは、表面が疎水化されたシリカ微粒子である。疎水性の尺度としては、水−メタノール系への分散性で規定した疎水化度が使用できる。測定方法の1例を以下に記す。水50mlにシリカ微粒子0.2gを加え攪拌すると、シリカ微粒子の表面が疎水性である場合、水には分散せず液面に浮いている状態となる。そこに、攪拌下、メタノールをビュレットで滴下していき、シリカ微粒子全量が完全に湿潤し、液中に分散したところを終点とする。この終点で得られた水−メタノール混合系におけるメタノールの百分率を疎水化度の指標とする。本組成物の成分(B)として好適な疎水性シリカ微粒子としては、疎水化度20〜95の範囲が好ましく、より好ましくは40〜80である。疎水化度が20未満であると、微粒子表面のシラノール基に富む通常のコロイダルシリカに近いものとなるため、得られる耐クラック性が不十分である。疎水化度が95以上を超えると疎水性が強すぎて、アルコール等の極性溶剤への分散性が低く過ぎることがある。
さらに、成分(B)としては、シリカ微粒子の凝集が極めて少なく、極性溶媒に容易に分散し半透明な外観を与え、フィルタやろ紙・ろ過板等でろ過が可能であることが好ましい。具体的には、シリカ微粒子をアルコール等の有機溶剤に分散させた分散液において、分散した粒子の50%体積平均径(D50)の下限が30nm以上であることが好ましく、40nm以上であることがより好ましい。D50の上限は1000nm以下が好ましく、500nm以下がより好ましく、300nm以下であることがさらに好ましい。D50が小さすぎると、得られる被膜の耐擦傷性が低下し、大きすぎると、得られる被膜の透明性の低下や、粒子が粗大であるために外観不良等が起りうる。D50は光散乱法による測定装置、例えば、「ナノトラックUPA−EX150」(商品名、日機装(株)製)、或いは「LA−910」(商品名、堀場製作所(株)製)にて測定することができる。
成分(B)の疎水性シリカ微粒子としては、下記の工程を含む製造方法により製造されるものが好ましい。
(I)Si(OR44(R4は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基)で示される4官能性シラン化合物、及び/又はその部分加水分解物を塩基性物質を含む親水性有機溶媒と水との混合液中で加水分解、縮合することによってシリカ微粒子分散液を得る工程、
(II)得られたシリカ微粒子分散液に、一般式(3):
5Si(OR63 (3)
(R5は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の炭化水素基、R6は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基)で示される3官能性シラン化合物、又はその部分加水分解生成物、又はこれら混合物を添加してシリカ微粒子表面をこれにより処理することにより、シリカ微粒子表面にR5SiO3/2単位を導入し、こうして処理されたシリカ分散液を得る工程、
(III)得られたシリカ分散液に、
一般式(4):
(R33SiNHSi(R33 (4)
で示されるシラザン化合物、
一般式(5):
(R33SiX (5)
(XはOH基又は加水分解性基)
で示される1官能性シラン化合物、又はこれらの混合物を添加し、これにより前記シリカ微粒子を処理してシリカ微粒子表面に(R33SiO1/2単位を導入する工程。
該製造方法では、工程(II)では工程(I)で得られた親水性シリカ微粒子(母核)を一般式(3)の3官能性シラン化合物又はその部分加水分解縮合物で処理するが、母核となる親水性シリカ微粒子は、上記粒径範囲を満たすものであれば工程(I)によって得られたものでなくても使用できるが、好ましくは上記工程(I)を経て得られた加水分解縮合(ゾル−ゲル法)によって合成されるが、粒子径が容易に制御できる点、粒度分布の狭い微粒子が合成でき塗膜透明性を低下させる粗粒含有量が少ないことからも好ましい。
母核であるシリカ微粒子の表面を疎水化処理する方法としては、工程(II)を経ないで、親水性シリカ微粒子を、工程(III)におけるように一般式(4)で表されるシラザン化合物、及び/又は一般式(5)で表される1官能性シランで処理することにより、シリカ微粒子表面に(R33SiO1/2単位を導入する方法もある。
一般式(4)及び(5)において、R3は同一又は異なり、置換もしくは非置換の、炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。耐候性を重視する場合、メチル基が好ましく、被膜表面に撥水性を付与するにはトリフルオロメチル基、γ−トリフルオロプロピル基、ヘプタデカトリフルオロデシル基等のフッ素置換アルキル基、ヘキサフルオロプロピレンエーテル構造含有基等のフッ素置換ポリエーテル基が好ましい。
工程(III)においては、一般的に、反応性や後処理のし易さの観点から一般式(4)で表されるシラザン化合物の使用がより好ましい。
工程(III)にて疎水化する前に、工程(II)を適用し、母核である親水性シリカ微粒子を一般式(3)で表される3官能性シラン化合物で処理することで表面を一部疎水化することが好ましい。
一般式(3)において、R5は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の炭化水素基、R6は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基を示す。このような3官能性シラン化合物としては、成分(A)についての説明で記載した3官能性アルコキシシランが使用可能であり、特にメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシランが好ましい。
3官能性シラン化合物で処理したシリカ微粒子は、母核である親水性シリカ微粒子に比べて疎水性が増しており、分散媒を有機溶剤に置換することが可能となる。溶媒置換前の分散媒は、水、メタノール等のプロトン性溶剤であり、工程(III)で用いるシラザン化合物とも反応しうるものである。工程(III)にてより効率よくシラザン化合物でトリアルキルシリル化するためには、非プロトン性溶媒に置換しておくことが好ましい。このような非プロトン性溶媒としては、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤が好ましい。
成分(B)の疎水性シリカ微粒子は、上記のような湿式の製造方法で分散液状態で得られたものをそのまま使用してもよいし、一度乾燥して粉体として取り出したものを別の分散媒に再分散して使用してもよい。
本発明に好適な疎水性シリカとしては、特許第3756339号公報、特開2005−15251号公報に記載のシリカが特に好ましい。
本発明の組成物における成分(B)の添加量は、得られる耐擦傷性、密着性等の点から、成分(A)の樹脂(固形分)100質量部に対して1〜100質量部が好ましく、より好ましくは3〜80質量部、さらにより好ましくは5〜70質量部であることが好ましい。少なすぎると微粒子由来の耐擦傷性は不十分であるし、多すぎると微粒子の固定化が不十分となるため、やはり耐擦傷性が低下する。
[成分(C)]
成分(C)は、先行技術等で公知となっている、コーティング組成物に通常用いられる硬化触媒を使用できる。具体的には、シリコーン樹脂(A)中に含まれる、シラノール基、アルコキシ基等の縮合可能基が縮合する反応を促進する硬化触媒であり、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、n−ヘキシルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジシアンジアミド等の塩基性化合物類;テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、チタンアセチルアセトナート、アルミニウムトリイソブトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、ジイソプロポキシ(エチルアセトアセテート)アルミニウム、過塩素酸アルミニウム、塩化アルミニウム、コバルトオクチレート、コバルトアセチルアセトナート、鉄アセチルアセトナート、スズアセチルアセトナート、ジブチルスズオクチレート、ジブチルスズラウレート等の含金属化合物類;p−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸等の酸性化合物類等が挙げられる。この中で特にプロピオン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、ジイソプロポキシ(エチルアセトアセテート)アルミニウムが好ましい。
さらに、硬化性、耐クラック性に加え、コーティング組成物の保存安定性を維持するためにより適した硬化触媒として、下記の一般式(6)で表される4級アンモニウム塩が使用可能である。該硬化触媒は前述の公知の硬化触媒と併用しても構わない。
〔(R7)(R8)(R9)(R10)M〕+・X- (6)
(ここで、R7、R8、R9及びR10はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜18、好ましくは1〜12のアルキル基であり、Mはアンモニウムカチオン又はホスホニウムカチオンであり、Xはハロゲンアニオン、ヒドロキシドアニオン又は炭素原子数1〜4のカルボキシレートアニオンである。)
一般式(6)において、R7〜R10で表されるハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜18のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;クロロメチル基、γ−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などのハロゲン置換炭化水素基などが挙げられる。
また、X-としては、ヒドロキシドアニオン又はアセテートアニオンが好ましい。
このような硬化触媒の具体例としては、例えば、テトラn−プロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラn−ブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラn−ペンチルアンモニウムヒドロキシド、テトラn−ヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラシクロヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラキス(トリフロロメチル)アンモニウムヒドロキシド、トリメチルシクロヘキシルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル(トリフロロメチル)アンモニウムヒドロキシド、トリメチルt−ブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラn−プロピルホスホニウムヒドロキシド、テトラn−ブチルホスホニウムヒドロキシド、テトラn−ペンチルホスホニウムヒドロキシド、テトラn−ヘキシルホスホニウムヒドロキシド、テトラシクロヘキシルホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(トリフロロメチル)ホスホニウムヒドロキシド、トリメチルシクロヘキシルホスホニウムヒドロキシド、トリメチル(トリフロロメチル)ホスホニウムヒドロキシド、トリメチルt−ブチルホスホニウムヒドロキシドなどのヒドロキシド類、これらヒドロキシド類とハロゲン酸との塩、及び炭素原子数1〜4のカルボン酸との塩を挙げることができる。これらの中でも、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムアセテート、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムアセテート、テトラブチルホスホニウムヒドロキシド、テトラブチルホスホニウムアセテートが好ましい。これらは1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
成分(C)の配合量は、成分(A)のシリコーン樹脂を硬化させるのに有効な量であればよく、特に限定されるものではない。具体的には、シリコーン樹脂(固形分)に対し、0.0001〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは0.001〜10質量%である。多すぎると得られる被膜にクラックが発生しやすくなったり、耐水性が低下したりすることがある。
[成分(D)]
成分(D)は溶剤であり、成分(A)及び成分(C)を溶解するが、成分(B)を溶解せずに分散する溶剤であれば特に限定されるものではない。そのような溶剤の中でも、極性の高い有機溶剤が主溶剤であることが好ましい。そのような極性有機溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコールなどのケトン類;ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエーテル類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸シクロヘキシルなどのエステル類などを挙げることができ、これらからなる群より選ばれた1種もしくは2種以上の混合物を使用することができる。
特に好ましいのは、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、エタノール、イソプロピルエーテル、イソブタノール、t−ブタノール、ジアセトンアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテルである。
成分(D)の添加量としては、本発明のコーティング組成物の固形分濃度を1〜40質量%、特に5〜30質量%とする量を用いることが好ましい。固形分濃度がこの範囲外では該組成物を塗布、硬化した被膜に不具合が生じることがある。固形分濃度が低すぎると被膜にタレ、ヨリ、マダラが発生し易くなり、所望の硬度、耐擦傷性が得られない場合がある。また固形分濃度が高すぎると、被膜のブラッシング、白化、クラックが生じ易くなるおそれがある。
[その他の成分]
本発明の組成物には必要に応じて上述した成分(A)〜成分(D)以外の成分を本発明の目的、効果を損なわない限り添加することができる。そのような任意的な成分としてはpH調整剤、レベリング剤、増粘剤、顔料、染料、金属酸化物微粒子、金属粉、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、熱線反射・吸収性付与剤、可撓性付与剤、帯電防止剤、防汚性付与剤、撥水性付与剤等を例示することができる。特に、pH調整剤は組成物の保存安定性のために有効である。コーティング組成物を施す基材が有機樹脂や木質からなる場合には、基材の黄変、表面劣化を防ぐ目的で、紫外線吸収剤及び/又は紫外線安定剤の添加が有効である。
・pH調整剤
pH調整剤(以下において、成分(E)とも云う)は本発明のコーティング組成物のpH、即ち、組成物は成分(B)を分散質とする分散液であるが液体である分散媒のpH、を弱酸性に保つために添加される。成分(A)のシリコーン樹脂の分子末端の多くにはシラノール基が存在するので、組成物のpHが強酸性又は塩基性であれば、調製後の組成物中でも縮合反応が進みさらに高分子量化する可能性があり、場合によりゲル化に至る可能性も大きい。そこで液状組成物のpHを2〜7、より好ましくは2.5〜6に保つために、pH調整剤を添加し、保存安定性を向上することが好ましい。
pH調整剤としては、具体的には、塩酸、硝酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、クエン酸等の有機酸、アンモニア、エチレンジアミン等の塩基性化合物が好ましい。
pH調整剤を添加しないときに組成物のpHが強酸性になるか、塩基性になるかは、硬化触媒の種類、或いはその添加量で決まるのでそれに応じてpH調整剤を選択すればよい。例えば、硬化触媒として好ましい4級アンモニウム塩等を用いた場合には、酢酸、クエン酸等の酸性化合物を組成物のpHが上述のpH領域に入るような量添加するのが好ましい。
レベリング剤としては、コーティング組成物に溶解する化合物であれば従来レベリング剤として公知の化合物が使用でき、具体例としては、ポリエーテルシリコーン系化合物、フッ素ポリマー系化合物、及びこれらの混合物が好適である。
紫外線吸収剤としては、紫外線吸収剤として公知の無機酸化物、例えば酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム等、及びチタン、亜鉛、ジルコニウムなどの金属キレート化合物、及びこれらの(部分)加水分解物、縮合物の無機系のものと有機系のものを用いることができる。有機系の例として、主骨格がヒドロキシベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、トリアジン系である化合物誘導体が好ましい。更に側鎖にこれら紫外線吸収剤を含有するビニルポリマーなどの重合体、及び他のビニルモノマーとの共重合体、又はシリル化変性された紫外線吸収剤、その(部分)加水分解縮合物でもよい。
具体的には、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ベンジロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジエトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジプロポキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジブトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−4’−プロポキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−4’−ブトキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−5−t−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−4,6−ジフェニルトリアジン、2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロキシエトキシ)ベンゾフェノンの(共)重合体、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールの(共)重合体、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとの反応物、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとの反応物、これらの(部分)加水分解物などが挙げられる。これらの有機系紫外線吸収剤は2種以上を併用してもよい。
紫外線吸収剤の配合量は、コーティング組成物の固形分に対して0.1〜100質量%であることが好ましい。
紫外線安定剤としては、分子内に1個以上の環状ヒンダードアミン構造を有し、本発明のコーティング組成物との相溶性がよく、また低揮発性のものが好ましい。紫外線光安定剤の具体例としては、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、N−メチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、N−アセチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、セバシン酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)、セバシン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノールとトリデカノールとの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]デカン−2,4−ジオン、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)ジエタノールとの縮合物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)ジエタノールとの縮合物、また、光安定剤を固定化させる目的で、特公昭61−56187号公報にあるようなシリル化変性の光安定剤、例えば2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−プロピルトリメトキシシラン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−プロピルメチルジメトキシシラン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−プロピルトリエトキシシラン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−プロピルメチルジエトキシシラン、更にこれらの(部分)加水分解物等が挙げられ、これらの光安定剤は2種以上併用してもよい。
紫外線光安定剤の配合量は、コーティング組成物の固形分に対して0.01〜10質量%であることが好ましい。
本発明の組成物は、成分(A)〜(D)及び必要に応じて配合される任意成分をそれぞれ所定量常法に準じて混合することにより得ることができる。この時、成分(A)シリコーン樹脂の溶解性が維持されていること、及び(B)成分の疎水性シリカ微粒子の分散安定性も維持されていることが必要である。成分(B)の疎水性シリカ微粒子は親水性シリカと異なって、高極性である水には分散しにくい。従って、組成物中の水分量が増えてくると分散性が低下し、沈降が発生する。従って、組成物中の水分量は、10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましい。ここにおける組成物中の水分量は、カールフィッシャー法にて測定したものとする。
[使用]
本発明のコーティング組成物は、基材表面の少なくとも一部の面に、直接もしくは少なくとも1種の他の層を介して、塗布し、硬化することにより硬化被膜を形成し、被覆物品を得ることができる。
コーティング組成物の塗布方法としては、通常の塗布方法で基材にコーティングすることができ、例えば、刷毛塗り、スプレー、浸漬、フロー、ロール、カーテン、スピン、ナイフコート等の各種塗布方法を選択することができる。
被膜を少なくとも1種の他の層を介して基材上に形成する場合、他の層としては、例えば、被膜の基材への接着向上を目的として形成されるプライマー層等が挙げられる。
ここで用いられる基材としては、特に限定されることはないが、形状は特に制限はなく例えばシート状、フィルム状等が挙げられる。基材の材料としては、プラスチック成形体、木材系製品、セラミックス、ガラス、金属、あるいはそれらの複合物等が挙げられる。特に、各種プラスチック材料(有機樹脂基材)に好適に使用され、特にポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル樹脂、変性アクリル樹脂、ウレタン樹脂、チオウレタン樹脂、ハロゲン化ビスフェノールAとエチレングリコールの重縮合物、アクリルウレタン樹脂、ハロゲン化アリール基含有アクリル樹脂、含硫黄樹脂等が好ましい。更にこれらの樹脂基材の表面が処理されたもの、具体的には、化成処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、酸やアルカリ液での処理、及び基材本体と表層が異なる種類の樹脂で形成されている積層体を用いることもできる。積層体の例としては、共押し出し法やラミネート法により製造されるポリカーボネート樹脂基材の表層にアクリル樹脂層もしくはウレタン樹脂層が存在する積層体、又はポリエステル樹脂基材の表層にアクリル樹脂層が存在する積層体等が挙げられる。
特に本発明では、プラスチック成形体を基材とする場合、基材との密着性を高めるためにはプライマー層を設けることが好ましい。プライマーとしては、例えば、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系、ポリエステル系等の有機樹脂が好適であり、特に耐候性、耐久性の観点からアクリル系、ビニル系樹脂が適する。
被膜の形成方法は、以下の工程からなるものが好ましい。(1)従来公知のプライマーを第1層として基材に塗布する工程、(2)塗布したプライマー層を風乾、或いは加熱硬化することにより硬化させる工程、(3)本発明のコーティング組成物を硬化させたプライマー層上に塗布する工程、(4)該組成物を室温で乾燥し、或いは加熱してコーティング層を第2層として形成する工程を含む方法である。ここで用いるプライマーとしては、例えば特開昭56−92059号公報、及び特開平1−149878号公報に記載されたもの、アクリル系及び/又はビニル系単量体の重合体、アクリル系及び/又はビニル系単量体とアルコキシシリル基含有アクリル系単量体との共重合体、アクリル系及び/又はビニル系単量体と紫外線吸収性ビニル系単量体の共重合体等が使用可能である。
塗膜の硬化方法は、空気中に放置して風乾させてもよいし、加熱してもよい。硬化温度、硬化時間は限定されるものではないが、基材の耐熱温度以下で10分〜2時間加熱することが好ましい。具体的には80〜135℃で30分〜2時間加熱するのがより好ましい。
基材以上に形成される被膜の厚みは特に制限はないが、本発明のコーティング組成物からなる被膜層は0.1〜100μmが好ましく、1〜50μmがより好ましい。プライマー層を介する場合にはその厚さは0.01〜100μmが好ましく、0.1〜50μmがより好ましい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例において「%」は特記しない限り質量%を示す。重量平均分子量はTHFを溶媒として用いたGPCにより測定したポリスチレン換算値である。以下の記載のおいて、シリコーン樹脂やシリカ微粒子に付した星印(*)は、それらは本発明の条件に適合しない比較又は参考用であることを示す。
<成分(A)のシリコーン樹脂の製造>
[製造例1]
攪拌機、冷却管、温度計を備えた2Lフラスコにメチルトリメトキシシランン250gを仕込み、攪拌しているところに、0.01N塩酸水250gを投入し、加水分解を行った。その後、65〜75℃において、生成したメタノールを加熱留去するとともに、加水分解にて生成したシロキサンを2時間縮重合させ、高分子量化させた。さらに加熱にてメタノールを除去し、シロキサンが水に不溶となり白濁化してきたところでシクロヘキサノン200gを添加した。その後、さらにメタノール留去を継続し、内温が92℃まで上昇し、ほぼ完全にメタノールが留去されたところで加熱を止め、冷却・静置すると、下層シロキサン溶液層と上層水層に二層分離したので、下層を分け取った。下層をイソプロピルアルコール(以下、IPAと略す)321gで希釈し、濾紙濾過することにより固形分濃度19.6%のシリコーン樹脂溶液(A1)635gを得た。得られたシリコーン樹脂の重量平均分子量は3.3×10であった。
[製造例2]
縮重合の温度を65〜85℃に、時間を4時間に変更した以外は製造例1と同様にして固形分濃度20.6質量%のシリコーン樹脂溶液(A2)を得た。この樹脂の重量平均分子量は8.5×10であった。
[製造例3]
攪拌機、冷却管、温度計を備えた2Lフラスコにメチルトリメトキシシランン214g、シリケート35(多摩化学工業(株)製;テトラエトキシシランの部分加水分解縮合物、平均2量体)36gを仕込み、よく混合させた。そこに0.01N塩酸水250gを投入し加水分解反応を行った。その後のメタノールの留去から反応液を二層に分離させ下層のシロキサン層を分け取るまでは製造例1と同様に処理した。該下層をIPA321gで希釈し、濾紙濾過することにより固形分濃度19.6%のシリコーン樹脂溶液(A3)626gを得た。該樹脂の重量平均分子量は3.4×10であった。
[製造例4]
温度計、攪拌機、冷却器を備えた2Lフラスコに、メチルトリメトキシシラン408g、トルエン400gを仕込み、98%メタンスルホン酸11gを触媒として添加し、内温を30℃以下に保ちながら水146gを滴下し、上記メチルトリメトキシシランを加水分解した。滴下終了後、室温で2時間攪拌して反応を完結させた。その後、酸性成分を塩基性化合物で中和し、生成したメタノールを減圧留去した。2回水洗することにより完全に中和塩を除去した後、再び減圧にて105℃、3時間の揮発分が1.1%となるまでトルエン等の溶剤成分を除去することにより、無色透明固体210gのシリコーン樹脂を得た。これを18質量%となるように、IPAに再溶解することにより、シリコーン樹脂溶液(A4)を得た。この樹脂の重量平均分子量は7.5×10であった。
[製造例5]
温度計、攪拌機、冷却器を備えた5Lフラスコに、メチルトリメトキシシラン1360g、イソブタノール381gを仕込み、氷冷にて10℃以下に保ちながら水分散コロイダルシリカゾル(シリカ固形分20% スノーテックス−O(日産化学工業製))1350gを投入し、加水分解を行った。水分散シリカゾルが酸性であるため特に触媒は使用しなかった。そのまま3時間攪拌後、氷冷を止め室温に戻しながら10時間攪拌した。その後、希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル669g添加することでコーティング組成物分散液(A5*)(固形分濃度25%)を得た。この樹脂のGPCによる重量平均分子量は8.9×10であった。
[製造例6]
温度計、攪拌機、冷却器を備えた1Lフラスコに、メチルトリメトキシシラン268gを仕込み、室温にて製造例5で用いたものと同じ水分散コロイダルシリカ78g、0.2N酢酸水182gを投入し、加水分解を行った。滴下終了後、60℃で3時間撹拌し、加水分解を完結させるとともに、縮重合も行った。その後、シクロヘキサノン238gを投入し、加水分解で生成したメタノールを常圧にて液温が95℃になるまで留去した後、希釈剤としてt−ブタノール317g及びレベリング剤としてKP−341(信越化学工業(株)製)0.05gを加え、濾紙濾過を行い、不揮発分濃度17.5%の無色透明のシリコーン樹脂溶液(A6*)を得た。この樹脂のGPCから得られた重量平均分子量は1.8×10であった。
<成分(B)の疎水性シリカの製造>
[製造例7]
攪拌機、冷却管、温度計を備えた3Lフラスコに、メタノール623.7g、水41.4g、28%アンモニア水49.8gを添加して混合した。この溶液を35℃に調整し、攪拌しながらテトラメトキシシラン1163.7g及び5.4%アンモニア水418.1gを同時に添加開始し、前者は6時間、そして後者は4時間掛けて滴下した。テトラメトキシシラン滴下後も0.5時間攪拌を続け加水分解を行いシリカ微粒子の懸濁液を得た。反応器にエステルアダプターと冷却管を取り付け、60〜70℃に加熱しメタノール649gを留去したところで水1600gを添加し、次いでさらに70〜90℃に加熱しメタノール160gを留去し、シリカ微粒子の水性懸濁液を得た(この分散液を「B4*」として後記の比較例4で使用した。 固形分濃度15%)。この水性懸濁液に室温でメチルトリメトキシシラン11.6gを30分かけて滴下し、滴下後も12時間攪拌しシリカ微粒子表面の処理を行った。こうして得られた分散液にメチルイソブチルケトン1000gを添加した後、80〜110℃に加熱しメタノール水1336gを11時間かけて留去した。得られた分散液に室温でヘキサメチルジシラザン357.6gを添加し120℃に加熱し3時間反応させ、シリカ微粒子をトリメチルシリル化した。その後溶媒を減圧下留去して疎水性表面処理シリカ477g(B1)を得た。これを20%のIPA分散液とした。この分散液の平均粒子径(D50)は124nmであった。
[製造例8]
加水分解温度を20℃とした以外は、製造例7と同様の合成条件にて疎水性表面処理シリカ(B2)を得た。これを20%のIPA分散液とした。この分散液の平均粒子径(D50)は296nmであった。
[実施例1〜7]
成分(A)としてシリコーン樹脂溶液(A1〜4)、
成分(B)として疎水性シリカ(B1)、(B2)の20%分散液、
成分(C)としてテトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH 2.5%IPA溶液)、
成分(E)として酢酸(2.5%IPA溶液)
を用い、表1に示す組成で配合し各実施例のコーティング組成物を調製した。これを基材へ塗工、硬化させた被膜について種々の評価試験を行った。
[比較例1]
成分(B)の疎水性シリカを添加しない組成物とした。
[比較例2〜3]
成分(B)の代わりに、製造例5及び6で原料として用いた水分散コロイダルシリカゾル(シリカ固形分20%、商品名:スノーテックス−O、日産化学工業製)(以下、「B3*」という)を用いて組成物を調製した。
[比較例4]
製造例7において疎水化処理する前の水分散シリカ液(B4*)を用いた組成物とした。
[液中の含水量]
各実施例のコーティング組成物について、平沼自動水分測定装置AQV−2100を用いてカールフィッシャー法にて測定した。
[評価試料の作製方法]
0.5mm厚のポリカーボネート板にプライマー用組成物(商品名:プライマーPC−7A 信越化学工業製)を膜厚2〜5μmとなるようにフローコート法にて塗工し、15分間風乾後、120℃で30分間加熱して硬化させた。得られたプライマー被膜の上に、各例のコーティング組成物を厚さ2〜5μmとなるようにフローコート法にて塗工し、15分風乾後、130℃で1時間加熱硬化を行って被膜を形成し、評価試料とした。
[評価試験方法]
《耐擦傷性》
ASTM1044に準じ、テーバー摩耗試験機に摩耗輪CS−10Fを装着し、荷重500g下、500回転を行った。この試験の前後に曇価を測定し、試験後と試験前の曇価差(ΔH)を測定した。耐擦傷性は以下の基準で評価した。
ΔH≦5.0・・・・・・・耐擦傷性が良好と評価し、○と示す。
5.0<ΔH<10.0・・耐擦傷性劣ると評価し、△と示す。
10.0≦ΔH・・・・・・耐擦傷性がかなり劣ると評価し、×と示す。
《密着性》
JIS K5400に準じ、カミソリ刃を用いて、被膜に2mm間隔で縦、横6本ずつ切れ目を入れて25個の碁盤目を作製し、セロハンテープ(商品名:セロテープ、ニチバン(株)製)をよく付着させた後、セロハンテープの一端をつかんで被膜に対して90°の方向に急激に引っ張る。これにより被膜が剥離せずに残存したマス目数(X)を、X/25で表示した。
《耐候性評価》
岩崎電気(株)製アイスーパーUVテスターW−151を使用し、[ブラックパネル温度63℃、湿度50%RH、照度50mW/cm2、降雨10秒/1時間で5時間]→[ブラックパネル温度30℃、湿度95%RHで1時間]を1サイクルとして、これを100サイクル繰り返す。被膜を目視で観察し、目視で認められない場合にはさらに顕微鏡(倍率250倍)にて観察してクラックの有無及び性状を調べ、耐候被膜クラック性を下記評価基準にて評価した。
○:異常なし
△:僅かにクラックあり
×:被膜全体にクラックあり
Figure 2008291186
Figure 2008291186

Claims (9)

  1. (A)下記一般式(1):
    (R1mSi(OR24−m (1)
    (式中、R1は独立に水素原子、又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、mは独立に0又は1である。)
    で表されるアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物から選ばれる少なくとも1種を加水分解及び縮合して得られたシリコーン樹脂、あるいは、
    前記一般式(1)で表されるアルコキシシランと、一般式(2):
    (R12Si(OR22 (2)
    (式中、R1及びR2はそれぞれ上記の通りである。)で表されるジアルコキシシランとの組み合わせ、及び、該組み合わせの部分加水分解縮合物から選ばれる少なくとも一方を加水分解及び縮合して得られたシリコーン樹脂、
    (B)疎水性シリカ微粒子、
    (C)硬化触媒、並びに、
    (D)溶剤
    を含有する耐擦傷性コーティング組成物。
  2. 成分(B)が、表面に(R33SiO1/2単位(式中、R3は同一又は異なり、置換もしくは非置換の、炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である)を有するシリカ微粒子である請求項1に係る組成物。
  3. 成分(B)の粒子径が、50%体積平均径で30〜500nmである請求項1又は2に係る組成物。
  4. 成分(A)のシリコーン樹脂100質量部に対し、成分(B)の疎水性シリカ微粒子が1〜100質量部である請求項1〜3のいずれか1項に係る組成物。
  5. 成分(B)の疎水性シリカ微粒子が下記工程を経て製造される疎水性シリカ微粒子である請求項1〜4のいずれか1項に係る組成物。
    (I)Si(OR44(R4は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基)で示される4官能性シラン化合物、及び/又はその部分加水分解物を塩基性物質を含む親水性有機溶媒と水との混合液中で加水分解、縮合することによってシリカ微粒子分散液を得る工程、
    (II)得られたシリカ微粒子分散液に、一般式(3):
    5Si(OR6)3 (3)
    (R5は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の炭化水素基、R6は同一又は異種の炭素原子数1〜6の一価炭化水素基)で示される3官能性シラン化合物、又はその部分加水分解生成物、又はこれら混合物を添加してシリカ微粒子表面をこれにより処理することにより、シリカ微粒子表面にR5SiO3/2単位を導入し、こうして処理されたシリカ分散液を得る工程、
    (III)得られたシリカ分散液に、
    一般式(4):
    (R33SiNHSi(R33 (4)
    で示されるシラザン化合物、
    一般式(5):
    (R33SiX ・・・(5)
    (ここで、R7は置換もしくは非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基であり、XはOH基又は加水分解性基である。)
    で示される1官能性シラン化合物、又はこれらの混合物を添加し、これにより前記シリカ微粒子を処理してシリカ微粒子表面に(R33SiO1/2単位を導入する工程。
  6. (C)が第4級アンモニウム塩である請求項1〜5のいずれか1項に係る組成物。
  7. 前記成分(A)のシリコーン樹脂が、ゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(ポリスチレンン標準)が2,000以上、50,000以下である請求項1〜6のいずれか1項に係る組成物。
  8. 該組成物中の水含有量が、カールフィッシャー法による測定で、10質量%以下である請求項1〜7のいずれか1項に係る組成物。
  9. 基材と、該基材表面の少なくとも一部の面に、直接に又は少なくとも1種の他の層を介して形成された、請求項1〜8のいずれか1項に記載のコーティング組成物の硬化被膜とを輸してなる被覆物品。
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