JP2008134515A - 化学増幅型ポジ型レジスト組成物 - Google Patents

化学増幅型ポジ型レジスト組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】解像度に優れる化学増幅型ポジ型レジスト組成物を提供する。
【解決手段】(A)ポリ(p−ヒドロキシスチレン)とノボラック重合体とを、1分子中に少なくとも2個以上のビニルエーテル基を含有する化合物と反応させて得られる樹脂と(B)酸発生剤とを含有することを特徴とする化学増幅型ポジ型レジスト組成物。1分子中に2個のビニルエーテル基を含有する化合物が、式(IIa)で示される化合物および式(IIb)で示される化合物から選ばれる1種以上である前記記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
Figure 2008134515

Figure 2008134515

(IIb)
【選択図】なし

Description

本発明は、化学増幅型ポジ型レジスト組成物に関する。
化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、i線、KrF、ArF、電子線等の露光による半導体の微細加工用、半導体素子の製造におけるバンプの形成や厚膜レジストパターンの形成用、回路基板の製造における配線パターンの形成や厚膜フォトレジスト積層体の形成用などに用いられる。
化学増幅型ポジ型レジスト組成物としては種々のものが検討されており、例えば特許文献1には、m−クレゾール/p−クレゾールの混合フェノール類と、ホルムアルデヒド/サリチルアルデヒドの混合アルデヒド類とを重合させてノボラック樹脂を得て、このノボラック樹脂を溶剤に溶解させた後に架橋剤としてシクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルを加えて架橋させ、得られた架橋樹脂と酸発生剤とt−n−デシルアミンと〔2,6−ジ(tert−ブチル)−p−クレゾール〕とからなる化学増幅型ポジ型レジスト組成物が提案されている。また、特許文献1には、ヒドロキシスチレン−スチレンコポリマーを溶剤に溶解させた後に架橋剤としてシクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルを加えて架橋させ、得られた架橋樹脂と酸発生剤とt−n−デシルアミンと〔2,6−ジ(tert−ブチル)−p−クレゾール〕とからなる化学増幅型ポジ型レジスト組成物が提案されている。
しかしながら、この化学増幅型ポジ型レジスト組成物(解像度:0.7〜0.8μm)は、解像度が十分ではなかった。
国際公開第2004/104702号パンフレット
本発明の目的は、解像度に優れる化学増幅型ポジ型レジスト組成物を提供することにある。
そこで本発明者は、化学増幅型ポジ型レジスト組成物に含有される樹脂について鋭意検討した結果、樹脂として、1分子中に一定以上のビニルエーテル基を含有する化合物と特定の2種類の重合体とを反応させて得られる樹脂を用い、該樹脂と酸発生剤と有機溶剤とを含有してなる化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、解像度に優れ、かつ塗布性、実効感度において実用上問題無いものとなることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、(A)ポリ(p−ヒドロキシスチレン)とノボラック重合体とを、1分子中に少なくとも2個以上のビニルエーテル基を含有する化合物と反応させて得られる樹脂と(B)酸発生剤とを含有することを特徴とする化学増幅型ポジ型レジスト組成物を提供する。
本発明の化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、塗布性、実効感度において実用上問題無く、かつ解像性が優れるので、本発明は工業的に極めて重要である。
本発明の化学増幅型ポジ型ポジ型レジスト組成物は、(A)ポリ(p−ヒドロキシスチレン)とノボラック重合体とを、1分子中に少なくとも2個以上のビニルエーテル基を含有する化合物と反応させて得られる樹脂と(B)酸発生剤とを含有することを特徴とする。
本発明において用いるポリ(p−ヒドロキシスチレン)について説明する。
このポリ(p−ヒドロキシスチレン)としては、丸善石油化学(株)のマルカリンカーM(商品名、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量:1500〜25000、分散度:1.4〜7)や日本曹達(株)のVPポリマー(商品名、、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量:2000〜40000、分散度:1.0〜1.2)など市販のものが利用可能である。
次に、本発明において用いるノボラック重合体について説明する。
該ノボラック重合体は、通常は、フェノール系化合物とアルデヒドとを酸触媒の存在下に縮合させて得られる。ノボラック重合体の製造に用いられるフェノール系化合物としては、例えば、フェノール;o−、m−又はp−クレゾール;2,3−、2,5−、3,4−又は3,5−キシレノール;2,3,5−トリメチルフェノール、2−、3−又は4−tert−ブチルフェノール;2−tert−ブチル−4−又は5−メチルフェノール;2−、4−又は5−メチルレゾルシノール;2−、3−又は4−メトキシフェノール;2,3−、2,5−又は3,5−ジメトキシフェノール;2−メトキシレゾルシノール;4−tert−ブチルカテコール;2−、3−又は4−エチルフェノール;2,5−又は3,5−ジエチルフェノール;2,3,5−トリエチルフェノール;2−ナフトール;1,3−、1,5−又は1,7−ジヒドロキシナフタレン;キシレノールとヒドロキシベンズアルデヒドとの縮合により得られるポリヒドロキシトリフェニルメタン系化合物などが挙げられる。これらのフェノール系化合物は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
ノボラック重合体の製造に用いられるアルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、アクロレイン又はクロトンアルデヒドのような脂肪族アルデヒド類;シクロヘキサンアルデヒド、シクロペンタンアルデヒド、フルフラール又はフリルアクロレイン等の脂環式アルデヒド類;ベンズアルデヒド、o−、m−もしくはp−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、2,4−、2,5−、3,4−もしくは3,5−ジメチルベンズアルデヒド又はo−、m−もしくはp−ヒドロキシベンズアルデヒドのような芳香族アルデヒド類;フェニルアセトアルデヒド又はケイ皮アルデヒドのような芳香脂肪族アルデヒド類などが挙げられる。これらのアルデヒド類も、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらのアルデヒド類のなかでは、工業的に入手しやすいことから、ホルムアルデヒドが好ましく用いられる。
フェノール系化合物とアルデヒドとの縮合に用いられる酸触媒の例としては、塩酸、硫酸、過塩素酸又は燐酸のような無機酸;蟻酸、酢酸、蓚酸、トリクロロ酢酸又はp−トルエンスルホン酸のような有機酸;酢酸亜鉛、塩化亜鉛又は酢酸マグネシウムのような二価金属塩などが挙げられる。これらの酸触媒も、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。縮合反応は常法に従って行うことができ、例えば、60〜120℃の範囲の温度で2〜30時間程度行われる。
次に、本発明において用いる1分子中に少なくとも2個以上のビニルエーテル基を含有する化合物について説明する。
該化合物としては1分子中に複数のビニルエーテル基を有するものであればよく、例えば1分子中に2個のビニルエーテル基を含有する化合物として式(IIa)で示される化合物および式(IIb)で示される化合物から選ばれる1種以上が挙げられる。
Figure 2008134515

Figure 2008134515
(IIb)
本発明において用いる樹脂(A)は、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)とノボラック重合体とを、1分子中に少なくとも2個以上のビニルエーテル基を含有する化合物と反応させて得られる。
反応は次のようにして行うことができる。
まず、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)とノボラック重合体とを混合し、1分子中に少なくとも2個以上のビニルエーテル基を含有する化合物をさらに混合することで反応を行うことができる。1分子中に少なくとも2個以上のビニルエーテル基を含有する化合物を用いていることから、いわゆる架橋構造を形成することが可能である。この後、酸成分を除去することが望ましい。これには公知の方法、すなわち、塩基性物質による中和、水洗、イオン交換樹脂処理等を用いることができる。
(A)ポリ(p−ヒドロキシスチレン)とノボラック重合体の量は、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)とノボラック重合体の重量比が30:70〜70:30の範囲が好ましい。
また、1分子中に少なくとも2個以上のビニルエーテル基を含有する化合物の量は、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)とノボラック重合体の重量の合計量を100重量部として、1〜30重量部が好ましく、2〜10重量部がさらに好ましい。
本発明の化学増幅型ポジ型レジスト組成物には、樹脂(A)以外にさらに他の樹脂が含まれていてもよい。
本発明の化学増幅型ポジ型レジスト組成物に含有される樹脂中の樹脂(A)の含有量は、30重量%以上が好ましく、40重量%以上がより好ましく、50重量%以上がさらに好ましい。
本発明の化学増幅型ポジ型レジスト組成物に含有される樹脂であって樹脂(A)以外の樹脂としては、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)やノボラック重合体、アクリル重合体、メタクリル重合体、あるいは、それらのフェノール性水酸基の水素の一部またはカルボキシル基の水素の一部が、アセタール型の残基や4級炭素が酸素原子に結合する基、非芳香族環状化合物の残基で置換された重合体等が挙げられ、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、またはそれのフェノール性水酸基の水素の一部またはカルボキシル基の水素の一部が、アセタール型の残基や4級炭素が酸素原子に結合する基、非芳香族環状化合物の残基で置換された重合体が好ましく、フェノール性水酸基の水素の一部がアセタール型の残基で置換されたポリ(p−ヒドロキシスチレン)が最も好ましい。
本発明の化学増幅型ポジ型ポジ型レジスト組成物を構成する(B)酸発生剤としては、光又は放射線の照射により酸を発生する化合物が挙げられ、その物質自体に、又はその物質を含むレジスト組成物に、光又は電子線などの放射線を作用させることにより、その物質が分解して酸を発生するものである。酸発生剤から発生する酸が前記樹脂に作用して、その樹脂中に存在する酸に不安定な基を開裂させることになる。
該酸発生剤として、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物及びスルホン酸化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。特に、露光波長が436nm(g線)から365nm(i線)付近の場合は、436nm(g線)及び365nm(i線)付近に大きな吸収を持つ下式(IIIa)で示されるスルホン酸オキシム化合物および下式(IIIb)で示されるスルホン酸オキシム化合物
Figure 2008134515
(IIIa)
Figure 2008134515
(IIIb)
(式中、R3は炭化水素基を表し、該炭化水素基は、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を有してもよく、又はハロゲン原子で置換されていてもよい。)から選ばれる1種以上が好ましく、式(IIIb)で示されるスルホン酸オキシム化合物が好ましい。R3における炭化水素基としては、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数6〜18のアリール基等が挙げられる。また、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基としては、エステル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、オキソ基、ニトロ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられる。式(IIIb)で示される化合物として、具体的には、式(IIIb)中のR3がn−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、トルイル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、4−ドデシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−ナフチル基、ベンジル基および下式(IV)で示される基である化合物が挙げられる。

Figure 2008134515
また、本発明における酸発生剤として、例えば下式(Va)で示される化合物、(Vb)で示される化合物および(Vc)で示される化合物も挙げられる。
Figure 2008134515
(式中、P1〜P3は、互いに独立に、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。a、b、cは、互いに独立に0〜3の整数である。aが2以上のとき、複数のP1は、互いに同一でも異なってもよい。bが2以上のとき、複数のP2は、互いに同一でも異なってもよい。cが2以上のとき、複数のP3は、互いに同一でも異なってもよい。Z-は、有機対イオンを表す。)
Figure 2008134515
(式中、P4、P5は、互いに独立に水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。d、eは、互いに独立に0又は1である。Z-は、有機対イオンを表す。)
Figure 2008134515
(式中、P6、P7は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基を表すか、又はP6とP7とが結合して炭素数3〜7の二価の脂肪族炭化水素基を表し、隣接するS+とともに環を形成する。該脂肪族炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−がカルボニル基、酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。P8が水素原子を表し、P9が炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基もしくは置換されていてもよい芳香環基を表すか、又はP8とP9とが結合して二価の脂肪族炭化水素基を表し、隣接する−CHCO−とともに環を形成する。Z-は、有機対イオンを表す。)
式(Va)におけるP1、P2、P3が、アルキル基又はアルコキシ基である場合に、炭素数3以上のときは直鎖でも分岐していてもよい。
式(Vb)におけるP4及びP5が、アルキル基又はアルコキシ基である場合に、炭素数3以上のときは直鎖でも分岐していてもよい。
1、P2、P3、P4及びP5の具体的なアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
また、式(Vc)において、P6とP7とが結合して炭素数3〜7の二価の脂肪族炭化水素基を表す場合に、該脂肪族炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−がカルボニル基、酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。
6、P7、P9がアルキル基の場合には、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、またシクロアルキル基の場合には具体的にはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが挙げられる。
また、式(Va)、(Vb)、(Vc)におけるカチオンの具体的な例としては、次のようなものを挙げることができる。
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
本発明における酸発生剤の有機対イオンZ-としては、例えば具体的には下式(VI)で示されるアニオンが挙げられる。
Figure 2008134515
(式中、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルデヒド基、炭素数1〜16個の分岐していてもよいアルキル基、炭素数1〜16個の分岐していてもよいアルコキシ基、炭素数1〜8個のハロゲン化アルキル基、炭素数6〜12個のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、シアノ基、炭素数1〜4個のアルキルチオ基、炭素数1〜4個のアルキルスルホニル基、ヒドロキシ基、ニトロ基又は下式(VII)で示される基を表す。
Figure 2008134515
式中、Xは、酸素原子又は硫黄原子を含んでも良い直鎖アルキレン基を表し、Cy1は、炭素数3〜20個の脂環式炭化水素基を表す。)
式(VI)中の炭素数1〜16の分岐していてもよいアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基などが挙げられる。
炭素数1〜16の分岐していてもよいアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソペンチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基などが挙げられる。
炭素数1〜8個のハロゲン化アルキル基の例としては、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル、パーフルオロプロピル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロブチル基、などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
炭素数6〜12個のアリール基としては、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
炭素数7〜12のアラルキル基としては、ベンジル基、クロロベンジル基、メトキシベンジル基などが挙げられる。
炭素数1〜4個のアルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基などが挙げられる。
炭素数1〜4個のアルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基, エチルスルホニル基, プロピルスルホニル基, イソプロピルスルホニル基, ブチルスルホニル基などが挙げられる。
また、式(VI)のQ1、Q2、Q3、Q4及びQ5のうち、2個以上が式(VI)で示される基である場合は、その基のX及びCy1は、それぞれ独立に選択することができる。
Xとしては、次のようなものが挙げられる。
Figure 2008134515
上記式において、好ましくは(a−1)〜(a−7)の直鎖アルキレン基が挙げられる。
Cy1としては、次のようなものが挙げられる。
Figure 2008134515
上記式において、好ましくはシクロヘキシル基(b−4)、2−ノルボルニル基(b−21)、2−アダマンチル基(b−23)、1−アダマンチル基(b−24)が挙げられる。
また、式(Va)、式(Vb)、式(Vc)におけるZ-で示されるアニオンの具体的な例として、次のようなものを挙げることができる。
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
Figure 2008134515
また、酸発生剤中の有機対イオンZ-として、下式(VIIIa)で示されるアニオンが挙げられる。
Figure 2008134515
(式中、Q6は、炭素数1〜20の分岐していてもよいパーフルオロアルキル基又は炭素数10〜20の置換されていてもよいナフチル基又はアントリル基を表す。)
式(VIIIa)で示されるアニオンとして、次のものが挙げられるが、これらは一例であり、そのすべてを表すものではない。
Figure 2008134515
また、酸発生剤中の有機対イオンZ-として、下式(VIIIb)で示されるアニオンが挙げられる。
Figure 2008134515
(式中、Q7、Q8は、互いに独立に、炭素数1〜20の分岐していてもよいパーフルオロアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよい芳香環基を表す。)
式(VIIIb)で示されるアニオンとして、次のものが挙げられるが、これらは一例であり、そのすべてを表すものではない。

Figure 2008134515
また、本発明の化学増幅型ポジ型のポジ型レジストにおいては、有機塩基性化合物をクェンチャーとして添加することにより、露光後の引き置きに伴う酸の失活による性能劣化を改良できる。該有機塩基性化合物として、特に含窒素塩基性有機化合物をクェンチャーとして配合するのが好ましい。このような含窒素塩基性有機化合物の具体的な例としては、以下の各式で示されるアミン類を挙げることができる。
Figure 2008134515
Figure 2008134515
(IX)
式中、T1、T2及びT7は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。該アルキル基の水素原子、シクロアルキル基の水素原子又はアリール基の水素原子は、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基の水素原子は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキル基は、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキル基は、炭素数5〜10程度が好ましく、該アリール基は、炭素数6〜10程度が好ましい。
3、T4及びT5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表す。該アルキル基の水素原子、シクロアルキル基の水素原子、アリール基の水素原子、又はアルコキシ基の水素原子は、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基の水素原子は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキル基は、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキル基は、炭素数5〜10程度が好ましく、該アリール基は、炭素数6〜10程度が好ましく、該アルコキシ基は、炭素数1〜6程度が好ましい。
6は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。該アルキル基の水素原子又はシクロアルキル基の水素原子は、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基の水素原子は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキル基は、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキル基は、炭素数5〜10程度が好ましい。
Aは、アルキレン基、カルボニル基、イミノ基、スルフィド基又はジスルフィド基を表す。該アルキレン基は、炭素数2〜6程度であることが好ましい。
また、T1〜T7において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
このような化合物として、具体的には、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、アニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、1−又は2−ナフチルアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4′−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチルジフェニルメタン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、N−メチルアニリン、ピペリジン、ジフェニルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、2,6−イソプロピルアニリン、イミダゾール、ピリジン、4−メチルピリジン、4−メチルイミダゾール、ビピリジン、2,2′−ジピリジルアミン、ジ−2−ピリジルケトン、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ビス(2−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジルオキシ)エタン、4,4′−ジピリジルスルフィド、4,4′−ジピリジルジスルフィド、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、2,2′−ジピコリルアミン、3,3′−ジピコリルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−オクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、及びコリンなどを挙げることができる。
さらには、特開平11−52575号公報に開示されているような、ピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物をクェンチャーとすることもできる。
具体的には、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラヘキシルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラオクチルアンモニウムハイドロオキサイド、フェニルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、3−トリフルオロメチル−フェニルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイドなどが挙げられる。
本発明の化学増幅型ポジ型ポジ型レジスト組成物は、組成物の全固形分量を基準に、樹脂を88〜99.5重量%、酸発生剤を0.5〜10重量%、クエンチャーを0.001〜2重量%の範囲で含有することが好ましい。
本発明の組成物は、また、必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有することもできる。
本発明の化学増幅型ポジ型ポジ型レジスト組成物は、通常、上記の各成分が溶剤に溶解された状態でレジスト液組成物とされ、シリコンウェハーなどの基体上に、スピンコーティングなどの常法に従って塗布される。ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発した後に均一で平滑な塗膜を与えるものであればよく、この分野で一般に用いられている溶剤が使用しうる。
例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などを挙げることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
基体上に塗布され、乾燥されたレジスト膜には、パターニングのための露光処理が施され、次いで脱保護基反応を促進するための加熱処理を行った後、アルカリ現像液で現像される。ここで用いるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であることができるが、一般には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液が用いられることが多い。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行なったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
次に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
例中、含有量ないし使用量を表す%および部は、特記ないかぎり重量基準である。また重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(東ソー製HLC−8120GPC、カラム:東ソー製G4000HXL及びG2000HXL)により求めた値である。
樹脂合成例1:樹脂R1(ノボラック重合体)の合成
攪拌器、還流冷却管、温度計を備えた四つ口フラスコに、m−クレゾール1200gとシュウ酸二水和物56g、90%酢酸378g、メチルイソブチルケトン1120gを仕込み80℃まで昇温し、37%ホルマリン787gを滴下終了時に87℃になるように温調しながら1時間かけて滴下した。87℃で12時間保温した後メチルイソブチルケトン1220gを加え、イオン交換水で6回分液水洗を行った。得られた樹脂液にメチルイソブチルケトン500gを加えて全量が3364gになるまで減圧濃縮を行った。得られた樹脂液にメチルイソブチルケトン6152gとn−ヘプタン6774gを加え60℃に昇温して1時間攪拌した後、分液を行い下層の樹脂液をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3800gで希釈し1800gになるまで濃縮を行った。得られた樹脂の重量平均分子量は7750であった。
樹脂合成例2:樹脂R2(樹脂(A))の合成
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)である丸善石油化学社製マルカリンカーS2P(商品名) 30g、樹脂R1 81.9g、メチルイソブチルケトン240gを仕込み溶解後、全量が300gになるまで濃縮した。攪拌器、還流冷却管、温度計を備えた四つ口フラスコに、得られた樹脂液およびメチルイソブチルケトン 100g、p−トルエンスルホン酸 0.01gを加えた後、2個のビニルエーテル基を含有する化合物である1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル 6.61gを室温で5分間を要して滴下した。室温で4時間攪拌した後、トリエチルアミン 0.03gを加え、さらにイオン交換水140gで5回分液水洗を行った。得られた樹脂溶液を75gになるまで濃縮した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220gを加え、再び全量が100gになるまで濃縮を行った。得られた樹脂の重量平均分子量は62300であった。
樹脂合成例3:樹脂R3(フェノール性水酸基の水素の一部がアセタール型の残基で置換されたポリ(p−ヒドロキシスチレン))の合成
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)として150gの本州化学製VP−2500(商品名)を900gのメチルイソブチルケトンで溶解し、全量が520gになるまで濃縮した。攪拌器、還流冷却管、温度計を備えた四つ口フラスコに、得られた樹脂液およびメチルイソブチルケトンを530g、p−トルエンスルホン酸を0.02g加えた後、室温で51.7gのエチルビニルエーテルを5分間を要して滴下した。室温で3時間攪拌した後、トリエチルアミン 0.03gを加え、さらにイオン交換水400gで5回分液水洗を行った。得られた樹脂溶液を375gになるまで濃縮した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 1125gを加え、再び全量が440gになるまで濃縮を行った。得られた樹脂の重量平均分子量は4000であった。
樹脂合成例4:樹脂R4(ポリ(p−ヒドロキシスチレン)のみを反応させた樹脂)の合成
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)である丸善石油化学社製マルカリンカーS4P(商品名) 50gとメチルイソブチルケトン200gを仕込み溶解後、全量が145gになるまで濃縮した。攪拌器、還流冷却管、温度計を備えた四つ口フラスコに、得られた樹脂液およびメチルイソブチルケトン 355g、p−トルエンスルホン酸 0.01gを加えた後、2個のビニルエーテル基を含有する化合物である1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル 7.38gを室温で5分間を要して滴下した。室温で3時間攪拌した後、トリエチルアミン 0.02gを加え、さらにイオン交換水180gで5回分液水洗を行った。得られた樹脂溶液を120gになるまで濃縮した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 350gを加え、再び全量が160gになるまで濃縮を行った。得られた樹脂の重量平均分子量は67300であった。
樹脂合成例5:樹脂R5(ノボラック重合体のみを反応させた樹脂)の合成
攪拌器、還流冷却管、温度計を備えた四つ口フラスコに、樹脂R1 120g、p−トルエンスルホン酸 0.007g、メチルイソブチルケトン120gを仕込んだ後、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル 4.6gを室温で5分間を要して滴下した。室温で3時間撹拌した後、トリエチルアミン 0.02gを加え、さらにイオン交換水150gで5回分液水洗を行った。得られた樹脂溶液を100gになるまで濃縮した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 300gを加え、再び全量が100gになるまで濃縮を行った。得られた樹脂の重量平均分子量は32800であった。
次に、各樹脂及び重合体のほか、以下に示す酸発生剤及びクェンチャーを用いてレジスト組成物を調製し、評価した例を掲げる。
<酸発生剤>
S1:トリフェニルスルホニウム 2,4,6−トリイソピルベンゼンスルホナート
S2:ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン
S3:(2−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシイミノ−2H−チオフェン−3−イリデン)−(2−メチルフェニル)アセトニトリル
<クェンチャー>
Q1:ジシクロヘキシルメチルアミン
Q2:トリス(2-(2−メトキシエトキシ)エチル)アミン
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
実施例1〜4及び比較例1〜3
表1に示した各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した。
樹脂または重合体(種類及び量は表2記載)
酸発生剤(種類及び量は表2記載)
クェンチャー(種類及び量は表2記載)
シリコンウェハーに上記のレジスト液を乾燥後の膜厚が1.1μmとなるようにスピンコートした。レジスト液塗布後は、ホットプレート上にて100℃で1分間プリベークした。こうしてレジスト膜を形成したそれぞれのウェハーに、KrFエキシマレーザーステッパー〔(株)ニコン製の“NSR−2205EX12B”、NA=0.55〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
露光後は、ホットプレート上にて100℃で1分間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
現像後パターンを走査型電子顕微鏡で観察し、その結果を表2に示した。
塗布性:
光学顕微鏡を塗布後の膜の表面に合焦した状態にし、その光が照射されている部分を斜めから目視で観察した。塗布膜表面が平滑であれば散乱は起きないが、表面が荒れていれば散乱光が観察されその部分が白く光って見える。散乱光が強く観察されるものを×、そうでないものを○で表記した。
実効感度: 0.40μmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量で表示した。
解像度: 実効感度の露光量で分離するラインアンドスペースパターンの最小寸法で表示した。
〔表1〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例No. 樹脂または重合体 酸発生剤 クェンチャー
実施例1 R2/6.75部 R3/6.75部 S1/0.075部 S2/0.4部 Q1/0.015部 Q2/0.015部
実施例2 R2/6.75部 R3/6.75部 S2/0.4部 S3/0.075部 Q1/0.015部 Q2/0.015部
実施例3 R2/10.12部 R3/3.38部 S1/0.15部 Q1/0.015部
実施例4 R2/13.5部 S1/0.15部 Q1/0.015部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
比較例1 R4/13.5部 S1/0.15部 Q1/0.015部
比較例2 R4/6.75部 R3/6.75部 S1/0.15部 Q1/0.015部
比較例3 R5/13.5部 S1/0.075部 S2/0.4部 Q1/0.015部 Q2/0.015部
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〔表2〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例No. 塗布性 実効感度 解像度
実施例1 ○ 35mJ/cm2 0.21μm
実施例2 ○ 33mJ/cm2 0.22μm
実施例3 ○ 16mJ/cm2 0.24μm
実施例4 ○ 15mJ/cm2 0.28μm
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
比較例1 ○ 16mJ/cm2 0.40μm (40%〜70%の減膜)
比較例2 × 16mJ/cm2 0.40μm (極めて不均一に解像)
比較例3 ○ 21mJ/cm2 3.0 μm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例5および比較例4
表3に示した各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.5μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した。
樹脂または重合体(種類及び量は表3記載)
酸発生剤(種類及び量は表3記載)
クェンチャー(種類及び量は表3記載)
シリコンウェハーに上記のレジスト液を乾燥後の膜厚が5.6μmとなるようにスピンコートした。レジスト液塗布後は、ホットプレート上にて110℃で90秒間プリベークした。こうしてレジスト膜を形成したそれぞれのウェハーに、i−線ステッパー〔(株)ニコン製の“NSR 2005i9C”、NA=0.57〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。用いた露光装置の照度は500mW/cm2であるので、例えば感度83mJ/cm2は、露光時間で表現すると、83÷500≒0.17秒=170msecとなる。
露光後は、ホットプレート上にて105℃で1分間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
現像後パターンを走査型電子顕微鏡で観察し、その結果を表4に示す。
〔表3〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例No. 樹脂または重合体 酸発生剤 クェンチャー
実施例5 R2/13.5部 S3/0.1部 Q1/0.015部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
比較例4 R5/13.5部 S3/0.1部 Q1/0.015部
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〔表4〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例No. 塗布性 実効感度 解像度
実施例5 ○ 83mJ/cm2 1μm
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
比較例4 ○ 400mJ/cm2でも3μmが解像せず
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表2および表3から明らかなように、新規架橋樹脂と酸発生剤とを含有する本発明の化学増幅型ポジ型ポジ型レジスト組成物であるところの実施例1〜5のレジストは、塗布性、実効感度において実用上問題無く、比較例1〜4のレジストに比べて解像度が優れる結果を示した。

Claims (4)

  1. (A)ポリ(p−ヒドロキシスチレン)とノボラック重合体とを、1分子中に少なくとも2個以上のビニルエーテル基を含有する化合物と反応させて得られる樹脂と(B)酸発生剤とを含有することを特徴とする化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
  2. ポリ(p−ヒドロキシスチレン)とノボラック重合体の重量比が30:70〜70:30の範囲である請求項1記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
  3. 1分子中に2個のビニルエーテル基を含有する化合物が、式(IIa)で示される化合物および式(IIb)で示される化合物から選ばれる1種以上である請求項1または2に記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
    Figure 2008134515

    Figure 2008134515
    (IIb)
  4. 酸発生剤が、下式(IIIa)で示されるスルホン酸オキシム化合物および下式(IIIb)で示されるスルホン酸オキシム化合物から選ばれる1種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
    Figure 2008134515
    (IIIa)
    Figure 2008134515
    (IIIb)
    (式中、R3は炭化水素基を表し、該炭化水素基は、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を有してもよく、又はハロゲン原子で置換されていてもよい。)
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