JP2011048142A - レジスト組成物及びパターン形成方法 - Google Patents

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Masako Sugihara
昌子 杉原
Koji Ichikawa
幸司 市川
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Abstract

【課題】良好な形状及び良好なラインエッジラフネスを示す化学増幅ポジ型レジスト組成物。
【解決手段】酸解離性炭酸エステル基を有するベンゼンスルホン酸のトリスルホニウム塩型光酸発生剤と、ヒドロキシスチレン及びフェノキシ置換または無置換のアルコキシアルキル型の酸解離性基を含むヒドロキシスチレン単位を含む共重合体樹脂とを含む化学増幅ポジ型のレジスト組成物。光酸発生剤として、特に、2−アルキルー2−アダマンチル炭酸エステル置換ベンゼンスルホン酸のトリフェニルスルホニウム塩が望ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト組成物及びパターン形成方法に関し、より詳細には、半導体の微細加工に用いられる化学増幅型として作用するレジスト組成物、このレジスト組成物を用いたパターン形成方法に関する。
半導体の微細加工においては、優れたパターンを形成することが望ましく、化学増幅型フォトレジスト組成物としては、例えば、高い解像度、良好なラインエッジラフネスを示すものが求められている。
最近、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル及びp−ヒドロキシスチレンに由来するユニットを含む重合体と、エステル基を有するベンゼンスルホン酸のアニオンを有する光酸発生剤と2,6−ジイソプロピルアニリンからなるクエンチャーと溶剤とからなる化学増幅型ポジ型レジスト組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2005−97254号公報
本発明の目的は、良好な形状及び良好なラインエッジラフネスを示す化学増幅型レジスト組成物等を提供することにある。
本発明のレジスト組成物は、式(I)で表される酸発生剤と、
式(II)で表される繰り返し単位及び式(III)で表される繰り返し単位を含む樹脂とを含むことを特徴とする。
Figure 2011048142

[式(I)中、
Qは、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜16の炭化水素基、直鎖状若しくは分岐の炭素数1〜16のアルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数7〜12のアラルキル基、シアノ基、メルカプト基、炭素数1〜16のアルキルチオ基、ヒドロキシ基又はニトロ基を表す。
mは1〜5の整数を表す。
nは0〜4の整数を表す。
、R及びRは、それぞれ独立に、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、R、R及びRのいずれか2つは互いに結合して、炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を形成してもよい。
は、対イオンを表す。]
Figure 2011048142

[式(II)及び式(III)中、
は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Zは、単結合又は炭素数1〜6の飽和炭化水素基を表す。該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子で置換されていてもよい。
Yは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。
tは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。]
このようなレジスト組成物では、樹脂における式(II)で表される繰り返し単位及び式(III)で表される繰り返し単位の含有量の比が、2:1〜4:1であることが好ましい。
また、−CRがR、R及びRのいずれか2つが互いに結合して、炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を形成することが好ましい。
さらに、−CRが式(I−R)で表される基であるものが好ましい。
Figure 2011048142
[式(I−R)中、
は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜12の炭化水素基を表す。]
が式(I−A)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2011048142
[式(I−A)中、
〜Pは、互いに独立に、水素原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基あるいは炭素数4〜36の脂環式炭化水素を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、グリシドキシ基あるいは炭素数2〜4のアシル基で置換されていてもよい。
s、p、qは1〜5の整数である。]
また、本発明のパターン形成方法は
(1)請求項1〜4のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程
を含むことを特徴とする。
本発明により、良好な形状及び良好なラインエッジラフネスを示すレジスト組成物を提供することができる。その結果、本発明は、工業的に極めて有用な樹脂組成物及び化学増幅型レジスト組成物を得ることができる。
本発明のレジスト組成物は、主として、酸発生剤(A)と、樹脂(B)とを含む。
酸発生剤(A)は、式(I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011048142
[式(I)中、
Qは、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜16の炭化水素基、直鎖状若しくは分岐の炭素数1〜16のアルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数7〜12のアラルキル基、シアノ基、メルカプト基、炭素数1〜16のアルキルチオ基、ヒドロキシ基又はニトロ基を表す。
mは1〜5の整数を表す。
nは0〜4の整数を表す。
、R及びRは、それぞれ独立に、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、R、R及びRのいずれか2つは互いに結合して、炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を形成してもよい。
は、対イオンを表す。]
直鎖状若しくは分岐状の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、2−エチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、3−エチルブチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基等のアルキル基が挙げられる。
直鎖状若しくは分岐のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基、2−エチルヘキトキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、クロロメトキシフェニルエチル基、メトキシベンジル基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、オクチルチオ基、デシルチオ基、ドデシルチオ基、ヘキサドデシルチオ基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、イソボルニル基、
Figure 2011048142
等が挙げられる。なお、*は、結合手を表す(以下同じ)。
本明細書では、特に断りのない限り、炭素数を適宜選択しながら、各置換基の例示は、同様の置換基を有するいずれの化学構造式においても適用される。直鎖状、分岐状又は環状をとることができるものは、そのいずれをも含み、かつそれらが混在していてもよい。各置換基は、結合部位によって一価又は二価の置換基となり得る。
また、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を表し、(メタ)アクリレートは、アクリレート及び/又はメタクリレートを表す。
式(I)において、アリール基及びアラルキル基の置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、シアノ基、メルカプト基、ニトロ基等が例示される。
置換基−COO−CRにおける−CRとしては、例えば、以下の基が挙げられる。

Figure 2011048142
なかでも、−CRは、R、R及びRのいずれか2つが互いに結合して、炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を形成することが好ましく、さらに式(I−R)で表される基であることが好ましい。
Figure 2011048142
[式(I−R)中、
は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜12の炭化水素基を表す。]
また、式(I)で表される化合物としては、nは0又は1、mは1から3が好ましい。
式(I)におけるアニオンとしては、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 2011048142

Figure 2011048142
Figure 2011048142

Figure 2011048142
対イオンとしては、特に限定されず、公知の対イオンを用いることができる。
例えば、式(I−B)、式(I−C)、式(I−D)又は式(I−E)などのカチオン等が挙げられる。
Figure 2011048142
式(I−B)中、
、P及びPは、互いに独立に、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基あるいは炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。
、P及びPのいずれかがアルキル基である場合、該アルキル基は、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基あるいは炭素数3〜12の環式炭化水素基で置換されていてもよく、
、P及びPのいずれかが脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素である場合には、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基あるいは炭素数4〜36の脂環式炭化水素を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、グリシジルオキシ基あるいは炭素数2〜4のアシル基で置換されていてもよい。
式(I−C)中、
及びPは、互いに独立に、水素原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基あるいは炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
式(I−D)中、
及びPは、互いに独立に、直鎖状又は分岐状炭素数1〜12のアルキル基あるいは炭素数3〜12のシクロアルキル基を表すか、PとPとが一緒になって、炭素数3〜12の環を形成してもよい。
は、水素原子を表し、Pは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基で置換されていてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表すか、PとPとが一緒になって、炭素数3〜12の環を形成してもよい。
式(I−E)中、
10〜P21は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
Eは、硫黄原子又は酸素原子を表す。
kは、0又は1を表す。
環式炭化水素基としては、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基のいずれでもよい。
アシル基としては、アセチル、プロピオニル、ブチリル等が挙げられる。
とPとが一緒になって形成する環は、脂環式基及び芳香族基のいずれでもよく、例えば、テトラヒドロチオフェニウム基などが挙げられる。
とPとが一緒になって形成する環としては、脂環式基及び芳香族基のいずれでもよく、以下の基等が挙げられる。なお、*は結合手を示すが、以下に示す以外の位置に存在してもよい。
Figure 2011048142
における芳香族炭化水素基の置換基としては、炭素数1〜12のアルキル基等が挙げられる。
なかでも、式(I−B)で表されるカチオンとしては、式(I−A)で表されるカチオン等が好ましい。
Figure 2011048142
[式(I−A)中、
〜Pは、互いに独立に、水素原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基あるいは炭素数4〜36の脂環式炭化水素を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、グリシドキシ基あるいは炭素数2〜4のアシル基で置換されていてもよい。
s、p、qは1〜5の整数である。]
式(I−A)及び式(I−B)で表されるカチオンとしては、例えば、以下のもの等が挙げられる。
Figure 2011048142


Figure 2011048142
式(I−C)で表されるカチオンとしては、例えば、以下のもの等が挙げられる。
Figure 2011048142
式(I−D)で表されるカチオンとしては、例えば、以下のもの等が挙げられる。
Figure 2011048142
式(I−E)で表されるカチオンとしては、例えば、以下のもの等が挙げられる。

Figure 2011048142

Figure 2011048142
Figure 2011048142
Figure 2011048142
酸発生剤(A)は、上述したアニオンとカチオンとを任意に組み合わせて、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
例えば、式(I)で表される化合物としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2011048142

Figure 2011048142
Figure 2011048142

Figure 2011048142
Figure 2011048142
式(I)で表される酸発生剤は、当該分野で公知の方法、例えば、特開2005-97254号で開示されているような方法で製造することができる。
本発明のレジスト組成物において、酸発生剤である式(I)で示される化合物は、露光により酸を発生し、樹脂中の基であって酸に不安定な基に対して触媒的に作用して開裂させ、樹脂をアルカリ水溶液に可溶なものとする。このようなレジスト組成物は化学増幅型ポジ型レジスト組成物として好適である。
樹脂(B)は、少なくとも、式(II)で表される繰り返し単位と式(III)で表される繰り返し単位とを含む樹脂が挙げられる。
Figure 2011048142
[式(II)及び式(III)中、
は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Zは、単結合又は炭素数1〜6の飽和炭化水素基を表す。該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子で置換されていてもよい。
Yは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。
tは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。]
飽和炭化水素基としては、直鎖又は環式のいずれの炭化水素基でもよく、アルキル基及びシクロアルキル基が挙げられる。
式(III)におけるYにおける置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、シアノ基、メルカプト基、ニトロ基等が挙げられる。
式(II)で表される繰り返し単位としては、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 2011048142
式(III)で表される繰り返し単位としては、例えば、以下のものが挙げられる。

Figure 2011048142

Figure 2011048142
樹脂(B)は、上述した式(II)及び式(III)で表される繰り返し単位以外にさらに、酸に安定なモノマーに由来する繰り返し単位を含んでいてもよい。ここで、酸に安定なモノマーに由来する構造とは、本発明の酸発生剤によって開裂しない構造を意味する。
具体的には、アクリル酸やメタクリル酸のような遊離のカルボン酸基を有するモノマーに由来する繰り返し単位、酸素原子に隣接する炭素原子が2級炭素原子または3級炭素原子のアルキルエステルや1−アダマンチルエステルである(メタ)アクリル酸エステル類に由来する繰り返し単位、ラクトン環がアルキル基で置換されていてもよい(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンに由来する繰り返し単位などを挙げることができる。なお、1−アダマンチルエステルは、酸素原子に隣接する炭素原子が4級炭素原子であるが、酸に安定な基であり、1−アダマンチルエステルには水酸基などが結合していてもよい。
具体的な酸に安定なモノマーとしては、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル、α−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、式(a)で示される繰り返し単位を与えるモノマー、式(b)で示される繰り返し単位を与えるモノマーなどが例示される。
なかでも、特に、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルに由来する繰り返し単位、(メタ)アクリル酸3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルに由来する繰り返し単位、式(a)で示される繰り返し単位、式(b)で示される繰り返し単位のいずれかを含む樹脂から得られるレジストは、基板への接着性及びレジストの解像性が向上する傾向にあることから好ましい。
Figure 2011048142
(式中、
11及びR12は、互いに独立に、水素原子又はメチル基を表し、
13及びR14は、互いに独立に水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子を表し、
i及びjは、1〜3の整数を表す。iが2または3のときには、R13は互いに異なる基であってもよく、jが2または3のときには、R14は互いに異なる基であってもよい。)
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルなどのモノマーは、市販されている。例えば、対応するヒドロキシアダマンタンを(メタ)アクリル酸又はそのハライドと反応させることにより、製造することもできる。
また、(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンなどのモノマーは、ラクトン環がアルキル基で置換されていてもよいα−もしくはβ−ブロモ−γ−ブチロラクトンにアクリル酸もしくはメタクリル酸を反応させるか、又はラクトン環がアルキル基で置換されていてもよいα−もしくはβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンにアクリル酸ハライドもしくはメタクリル酸ハライドを反応させることにより製造できる。
式(a)、式(b)で示される繰り返し単位を与えるモノマーは、例えば、次のような水酸基を有する脂環式ラクトンの(メタ)アクリル酸エステル、それらの混合物等が挙げられる。これらのエステルは、例えば、対応する水酸基を有する脂環式ラクトンと(メタ)アクリル酸類との反応により製造することができる(例えば、特開2000−26446号公報参照)。
Figure 2011048142
ここで、(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンとしては、例えば、α−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、β−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、β−メタクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
また、2−ノルボルネンに由来する繰り返し単位を含む樹脂は、その主鎖に直接脂環式骨格を有するために頑丈な構造となり、ドライエッチング耐性に優れるという特性を示す。2−ノルボルネンに由来する繰り返し単位は、例えば対応する2−ノルボルネンの他に無水マレイン酸や無水イタコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物を併用したラジカル重合により主鎖へ導入し得る。したがって、ノルボルネン構造の二重結合が開いて形成されるものは式(c)で表すことができ、無水マレイン酸無水物及び無水イタコン酸無水物の二重結合が開いて形成されるものはそれぞれ式(d)及び式(e)で表すことができる。
さらに、酸に安定な基として、式(f)で表される繰り返し単位及びフッ素原子を含有する繰り返し単位を含有してもよい。
Figure 2011048142
[式(f)中、
17は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基を表す。
18は、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる水素原子の少なくとも1個以上がフッ素原子に置換されている。該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又は−N(R)−で置換されていてもよく、該炭化水素基に含まれる水素原子は、水酸基あるいは直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。
は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。]
式(f)で表される繰り返し単位を与えるモノマーとしては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
Figure 2011048142
Figure 2011048142
樹脂は、パターニング露光用の放射線の種類、酸に不安定な基の種類などによっても変動するが、通常、樹脂における酸に不安定な基を有するモノマーに由来する繰り返し単位の含有量を10〜80モル%の範囲に調整する。
樹脂の重量平均分子量は、好ましくは2,500以上100,000以下であり、より好ましくは2,700以上50,000以下であり、さらに好ましくは3,000以上40,000以下である。
樹脂(B)においては、他の繰り返し単位の有無にかかわらず、式(II)で表される繰り返し単位及び式(III)で表される繰り返し単位の含有量の比が、2:1〜4:1であることが好ましい。特に、樹脂(B)においては、式(II)で表される繰り返し単位及び式(III)で表される繰り返し単位のみを含有し、その比が、2:1〜4:1であることが好ましい。
上述した酸発生剤(A)と樹脂(B)とを含有するレジスト組成物では、塩基性化合物、好ましくは、塩基性含窒素有機化合物、より好ましくはアミン又はアンモニウム塩を含有させる。塩基性化合物をクエンチャーとして添加することにより、露光後の引き置きに伴う酸の失活による性能劣化を改良することができる。クエンチャーに用いられる塩基性化合物の具体的な例としては、以下の各式で示されるようなものが挙げられる。
Figure 2011048142

式中、T、T及びTは、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基の水素原子、該脂環式炭化水素基の水素原子及び芳香族炭化水素基の水素原子は、水酸基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基の水素原子は、炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。
〜Tは、互いに独立に、水素原子、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基あるいは炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基の水素原子、該脂環式炭化水素基の水素原子、該芳香族炭化水素基の水素原子及び該アルコキシ基の水素原子は、互いに独立に、水酸基、アミノ基あるいは直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基の水素原子は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。
は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数5〜10の脂環式炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基の水素原子又は該脂環式炭化水素基の水素原子は、互いに独立に、水酸基、アミノ基あるいは直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基の水素原子は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。
Aは、炭素数2〜6のアルキレン基、カルボニル基、イミノ基、スルファンジイル基又はジスルファンジイル基を表す。
このような化合物として、具体的には、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、アニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジイソプロピルアニリン、1−又は2−ナフチルアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、N−メチルアニリン、ピペリジン、ジフェニルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン、イミダゾール、ピリジン、4−メチルピリジン、4−メチルイミダゾール、ビピリジン、2,2’−ジピリジルアミン、ジ−2−ピリジルケトン、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ビス(2−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジルオキシ)エタン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、2,2’−ジピコリルアミン、3,3’−ジピコリルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−オクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−トリフルオロメチルフェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称:コリン)などを挙げることができる。なかでも、ジイソプロピルアニリンが好ましい。
さらには、特開平11−52575号公報に開示されているような、ピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物をクエンチャーとすることもできる。
本発明のレジスト組成物は、その全固形分量を基準に、樹脂(B)を80〜99.9重量%程度、酸発生剤(A)を0.1〜20重量%程度の範囲で含有することが好ましい。
また、レジスト組成物としてクエンチャーである塩基性化合物を用いる場合は、レジスト組成物の全固形分量を基準に、0.01〜1重量%程度の範囲で含有するのが好ましい。
レジスト組成物としては、さらに、必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有してもよい。
本発明のレジスト組成物は、通常、上記の各成分が溶剤に溶解された状態でレジスト液組成物とされ、シリコン等の半導体等によるウェハなどの基体上に、スピンコーティングなどの通常工業的に用いられている方法によって塗布される。ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発した後に均一で平滑な塗膜を与えるものであればよく、この分野で通常工業的に用いられている溶剤が使用できる。
例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類、γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などを挙げることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明のパターン形成方法は、
(1)上述した本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含む。
レジスト組成物の基体上への塗布は、スピンコーターなど、通常、用いられる装置によって行うことができる。
溶剤の除去は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させることにより行われるか、あるいは減圧装置を用いて行われ、溶剤が除去された組成物層が形成される。この場合の温度は、例えば、50〜200℃程度が例示される。また、圧力は、1〜1.0×10Pa程度が例示される。
得られた組成物層は、露光機を用いて露光する。ここでの露光機は液浸露光機であってもよい。露光の際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの等、種々のものを用いることができる。
露光後の組成物層は、脱保護基反応を促進するための加熱処理が行われる。加熱温度としては、通常50〜200℃程度、好ましくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、現像装置を用いて、通常、アルカリ現像液を利用して現像する。ここで用いられるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
現像後、超純水でリンスし、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例及び比較例の中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり質量基準である。
樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。
装置;HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
カラム:TSKgel Multipore HXL−M 3本+ ガードカラム(東ソー(株)製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μL
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー(株)製)
化合物の構造は、NMR(GX−270型又はEX−270型;日本電子(株)製)、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型又はLC/MSD TOF型)を用いて確認した。
合成例1:樹脂B1の合成
(1)窒素気流下、イソプロパノールとp−tert−ブトキシスチレン17.6部を仕込み、触媒量の2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を添加し、これを80℃で6時間加熱した。反応液を冷却し、メタノール水溶液1000ml中に注いで、晶析させた。析出物を濾取し、濾物をメタノール洗浄した。その後、乾燥させ、重量平均分子量約22000のポリ(p−tert−ブトキシスチレン)16.7部(収率94%)を得た。
(2)上記(1)で得たポリ(p−tert−ブトキシスチレン)15.0部をイソプロパノールに懸濁させ、濃塩酸15mlを加えて、70〜80℃で4時間攪拌した。冷却し、反応液を水1000ml中に注いで、晶析した。析出物を濾取し、濾物を水洗し、乾燥させ、ポリ(p−ヒドロキシスチレン/p−tert−ブトキシスチレン)9.6部を得た。得られたポリマーのp−ヒドロキシスチレン単位とp−tert−ブトキシスチレン単位の比率はHNMR測定より約9:1であった。
(3)上記(2)で得たポリ(p−ヒドロキシスチレン/p−tert−ブトキシスチレン)15.7部及び、エチルビニルエーテル3.2部を1,4−ジオキサン140mlに溶解し、触媒量のp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩を添加し、室温で24時間攪拌した。攪拌後、水3000ml中に注いで、晶析させ、析出物を濾取し、濾物を水洗した後、乾燥させ、ポリ(p−1−エトキシエトキシスチレン/p−ヒドロキシスチレン/p−tert−ブトキシスチレン)16部を得た。得られたポリマーをB1とし、樹脂B1のp−1−エトキシエトキシスチレン単位、p−ヒドロキシスチレン単位及びp−tert−ブトキシスチレン単位の比率は、HNMR測定より約3:6:1であった。重量平均分子量は、約22000であった。
合成例2:樹脂B2の合成
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(分子量8000)20gをメチルイソブチルケトン200gに溶解し、この混合物を60℃で20mgHgまで減圧して、約40gの溶剤を系中の水とともに留去し、室温まで冷却した。
次に、p−トルエンスルホン酸0.35gを加え攪拌し、2−フェノキシエタノール27.6gを添加した。その後、tert−ブチルビニルエーテル19.2gを添加し、室温で5時間攪拌した。この反応混合物に50mlの水を加えて分液し、有機層を5回水洗した。さらに有機層を濃縮し、アセトンで希釈し、大量のヘプタンに注いで沈殿させる操作を3回繰り返して精製した。
得られた樹脂を減圧乾燥させ、ポリ(p−2−フェノキシ−1−エトキシエトキシスチレン/p−ヒドロキシスチレン)27.1部を得た。得られたポリマーを樹脂B2とした。樹脂B2の(p−2−フェノキシ−1−エトキシエトキシスチレン単位及びp−ヒドロキシスチレン単位の比率は、HNMR測定より約2:7であった。重量平均分子量は、約15000であった。
合成例3:樹脂B3の合成
樹脂(B1):(メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル/p−ヒドロキシスチレン共重合体(20:80)を、特開2005−97254号に準じて合成し、樹脂B3とした。
合成例4:樹脂B4の合成
樹脂(B2):(メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル/p−ヒドロキシスチレン共重合体(30:70)を、特開2005−97254号に準じて合成し、樹脂B4とした。
合成例5:酸発生剤A1の合成
酸発生剤A1を特開2005−97254号に準じて合成した。
A1:
Figure 2011048142
合成例6:酸発生剤A2の合成
酸発生剤A2を特開2005−97254号に準じて合成した。
A2:
Figure 2011048142
実施例1〜3及び比較例1
表1に示すように、以下の各成分を混合して溶解することにより得られた混合物を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過することにより、化学増幅型フォトレジスト組成物を調製した。
Figure 2011048142
表1におけるクエンチャーは、
Q1:トリス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]アミン
Q2:2,6−ジイソプロピルアニリンである。
また、溶剤として以下の溶剤を用いた。
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 400部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 100部
γ−ブチロラクトン 5部
シリコンウェハを、ダイレクトホットプレート上にて、ヘキサメチルジシラザンを用いて90℃で60秒処理し、上記のレジスト液を乾燥後の膜厚が0.04μmとなるようにスピンコートした。
レジスト液を塗布した後、ダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」の欄に示す温度で60秒間プリベークした。こうしてレジスト膜を形成したそれぞれのウェハに、電子線描画機〔(株)日立製作所製の「HL−800D 50keV」を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
100nmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量を実効感度とした。
露光後は、ホットプレート上にて表1の「PEB」の欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
シリコン基板上のもので現像後のパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、その結果を表2に示した。
パターン形状:実効感度において0.10μmのラインアンドスペースパターンの形状が、矩形である場合を○、上部が溶けてトップが丸くなっているものを×で表示した。
ラインエッジラフネス(LER):0.01μmの1:1のラインアンドスペースパターンにおけるラインエッジラフネスを、走査型電子顕微鏡で上面より観察し、パターンの側壁のがたつき幅が比較例よりも軽微なものを○、比較例と同等なものを△、パターンの側壁のがたつき幅が比較例よりも大きなものを×で表示した。
Figure 2011048142
本発明の化学増幅型フォトレジスト組成物は、優れたパターン形状を形成し、良好なラインエッジラフネスを得る組成物等を与える。また、本発明の化学増幅型フォトレジスト組成物は、EUV露光などにも適用できる。

Claims (6)

  1. 式(I)で表される酸発生剤と、
    式(II)で表される繰り返し単位及び式(III)で表される繰り返し単位を含む樹脂とを含むレジスト組成物。
    Figure 2011048142
    [式(I)中、
    Qは、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜16の炭化水素基、直鎖状若しくは分岐の炭素数1〜16のアルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数7〜12のアラルキル基、シアノ基、メルカプト基、炭素数1〜16のアルキルチオ基、ヒドロキシ基又はニトロ基を表す。
    mは1〜5の整数を表す。
    nは0〜4の整数を表す。
    、R及びRは、それぞれ独立に、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、R、R及びRのいずれか2つは互いに結合して、炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を形成してもよい。
    は、対イオンを表す。]
    Figure 2011048142

    [式(II)及び式(III)中、
    は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
    は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
    及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    Zは、単結合又は炭素数1〜6の飽和炭化水素基を表す。該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子で置換されていてもよい。
    Yは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数4〜36の脂環式炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。
    tは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。]
  2. 樹脂における式(II)で表される繰り返し単位及び式(III)で表される繰り返し単位の含有量の比が、2:1〜4:1である請求項1記載のレジスト組成物。
  3. −CRがR、R及びRのいずれか2つが互いに結合して、炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を形成する請求項1及び2のいずれか記載のレジスト組成物。
  4. −CRが式(I−R)で表される基である請求項3記載のレジスト組成物。
    Figure 2011048142
    [式(I−R)中、
    は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜12の炭化水素基を表す。]
  5. が式(I−A)で表される化合物である請求項1〜4のいずれか記載のレジスト組成物。
    Figure 2011048142

    [式(I−A)中、
    〜Pは、互いに独立に、水素原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基あるいは炭素数4〜36の脂環式炭化水素を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、グリシドキシ基あるいは炭素数2〜4のアシル基で置換されていてもよい。
    s、p、qは1〜5の整数である。]
  6. (1)請求項1〜4のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程、
    (5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程
    を含むパターン形成方法。
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