JP5374836B2 - 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩 - Google Patents

化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩 Download PDF

Info

Publication number
JP5374836B2
JP5374836B2 JP2007152533A JP2007152533A JP5374836B2 JP 5374836 B2 JP5374836 B2 JP 5374836B2 JP 2007152533 A JP2007152533 A JP 2007152533A JP 2007152533 A JP2007152533 A JP 2007152533A JP 5374836 B2 JP5374836 B2 JP 5374836B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
group
parts
alkyl group
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007152533A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008013551A (ja
Inventor
由香子 原田
勲 吉田
訓史 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2007152533A priority Critical patent/JP5374836B2/ja
Publication of JP2008013551A publication Critical patent/JP2008013551A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5374836B2 publication Critical patent/JP5374836B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、半導体の微細加工に用いられる化学増幅型レジスト組成物に使用される化学増幅型レジスト組成物に含有される酸発生剤として用いられる塩に関する。
リソグラフィ技術を用いた半導体の微細加工に用いられる化学増幅型レジスト組成物は、露光により酸を発生する化合物からなる酸発生剤を含有してなる。
半導体の微細加工においては、高い解像度で良好なパターン形状のパターンを形成することが望ましく、化学増幅型レジスト組成物としては、良好なパターン形状を有するパターンを作製することができ、高い解像度を示すものが求められている。
最近、トリフェニルスルホニウム 1−アダマンタンメトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート(塩)及びp−トリルジフェニルスルホニウム パーフルオロオクタンスルホネート(塩)を酸発生剤として含有してなる化学増幅型レジスト組成物が提案されているが、さらに良好なパターン形状を有するパターンを形成することができ、高い解像度を示す化学増幅型レジスト組成物を与える酸発生剤となる塩が求められていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−4561号公報
本発明の目的は、良好なパターン形状を有するパターンを形成することができ、高い解像度を示す化学増幅型レジスト組成物を与える酸発生剤となる塩を提供することにある。
そこで本発明者らは、上記課題を解決するために、化学増幅型レジスト組成物に含有される酸発生剤として用いられる塩について鋭意検討した結果、エステル残基を有してなる特定の塩が、良好なパターン形状を有するパターンを形成することができ、高い解像度を示す化学増幅型レジスト組成物を与える酸発生剤となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、式(I)で示されることを特徴とする塩を提供する。
Figure 0005374836
(式(I)中、Xはn価の連結基を表す。Y1およびY2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、nは2又は3を表し、A+は有機対イオンを表す。)
また本発明は、式(I)で示される塩を有効成分とする酸発生剤を提供する。
また本発明は、式(I)で示される塩の合成中間体である、式(IV)で示される塩を提供する。
Figure 0005374836
(式(IV)中、Xはn価の連結基を表す。Y1およびY2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、nは2又は3を表し、A+は有機対イオンを表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
また本発明は、式(V)で示されるアルコールと、
Figure 0005374836
(式(V)中、Xはn価の連結基を表し、nは2又は3を表す。)
式(VI)で示されるカルボン酸とをエステル化反応させることを特徴とする式(IV)で示される塩の製造方法を提供する。
Figure 0005374836
(式(IV)中、Y1およびY2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、Mは、前記と同じ意味を表す。)
また本発明は、式(V)で示されるアルコールと、
Figure 0005374836
(式(V)中、Xはn価の連結基を表し、nは2又は3を表す。)
式(VII)で示される塩とをエステル交換反応させることを特徴とする式(IV)で示される塩の製造方法を提供する。
Figure 0005374836
(式(VII)中、Qは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Y1およびY2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、Mは、前記と同じ意味を表す。)
また本発明は、式(IV)で示される塩と式(VIII)で示される化合物とを反応させることを特徴とする式(I)で示される塩の製造方法を提供する。
Figure 0005374836
(式(VIII)中、A+は、有機対イオンを表し、ZはF、Cl、Br、I、BF4、AsF6、SbF6、PF6又はClO4を表す。)
また本発明は、式(V)で示されるアルコールと、式(IX)
Figure 0005374836
(式(IX)中、A+は、有機対イオンを表し、Qは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Y1およびY2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。)
で示される塩とをエステル交換反応させることを特徴とする式(I)で示される塩の製造方法を提供する。
また本発明は、式(I)で示される塩と樹脂とを含有する樹脂組成物であって、該樹脂は酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶な樹脂であり、酸と作用した該樹脂はアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であることを特徴とする樹脂組成物を提供する。
さらに本発明は、該樹脂組成物と塩基性有機化合物とを含有することを特徴とする化学増幅型レジスト組成物を提供する。
本発明の塩を酸発生剤として用いることにより、良好なパターン形状を有するパターンを作製することができ、高い解像度を示す化学増幅型レジスト組成物を製造することができるので、本発明は工業的に極めて有用である。
本発明の塩は式(I)で示されることを特徴とする。
Figure 0005374836
ここで、式中、Xはn価の連結基を表す。Y1およびY2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、nは2又は3を表し、A+は有機対イオンを表す。
Xとしては、環(環としては、単環でも多環でもよく、二重結合を含んでいても芳香環でもよい。)を含んでいてもよい炭素数1〜30の炭化水素で、Xに含まれる炭素原子はその一部が酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基を形成していてもよい2価又は3価の残基などが挙げられ、いずれの骨格も炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、水酸基又はシアノ基の一つ以上を置換基として含んでいてもよい(Xの炭素数には置換基の炭素数、炭素原子と置換した酸素原子の数も含まれる。)。
1およびY2としてはそれぞれ独立にフッ素原子又は−CF3である場合が好ましい。
Xの具体例としては、下記式で示される構造が挙げられる。
Figure 0005374836
Figure 0005374836
式(I)で示される塩のアニオン部の具体例としては、下記式で示されるアニオンが挙げられる。
Figure 0005374836
Figure 0005374836
Figure 0005374836
式(I)で示される塩において、A+は、有機対イオンを表し、具体的には、以下に示す式(IIa)、式(IIb)及び式(IIc)で示されるカチオンが挙げられる。
ここで、式(IIa)は、下記式である。
Figure 0005374836
式(IIa)中、P1〜P3は、互いに独立に、直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数3〜30の環式炭化水素基(環としては単環でも多環でもよく、二重結合を含んでいても芳香環でもよい。)を表す。P1〜P3のいずれかがアルキル基である場合には、水酸基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜12の環式炭化水素基の一つ以上を置換基として含んでいてもよく、P1〜P3のいずれかが環式炭化水素基である場合には、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基の一つ以上を置換基として含んでいてもよい。該アルキル基及び該アルコキシ基は、直鎖でも分岐していてもよい(P1〜P3の炭素数には置換基の炭素数も含まれる。)。
該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基などが挙げられ、アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基などが挙げられる。
式(IIb)は、ヨウ素カチオンを含む下記式である。
Figure 0005374836
式(IIb)中、P4およびP5は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。該アルキル基及び該アルコキシ基は、式(IIa)のアルキル基及びアルコキシ基と同じ意味を表す。
式(IIc)は、下記式である。
Figure 0005374836
式(IIc)中、P6およびP7は、互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数3〜12のシクロアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基などが挙げられる。該シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基などが挙げられる。また、P6とP7とが結合して、アルキレン基などの炭素数3〜12の2価の炭化水素基であってもよい。P8は水素原子を表し、P9は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、またはフェニル基、ベンジル基などの置換されていてもよい芳香環基を表すか、P8とP9とが結合して、アルキレン基などの炭素数3〜12の2価の炭化水素基を表す。P9がアルキル基の場合、該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基などが挙げられる。P9がシクロアルキル基の場合、該シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基などが挙げられる。ここで、式(IIc)における2価の炭化水素基に含まれる炭素原子は、その一部が任意に、カルボニル基、酸素原子、硫黄原子に置換されていてもよい。
式(IIa)で示されるカチオンA+の具体例としては、下記式で示されるカチオンが挙げられる。
Figure 0005374836
Figure 0005374836
Figure 0005374836
式(IIb)で示されるカチオンA+の具体例としては、下記式で示されるカチオンが挙げられる。
Figure 0005374836
式(IIc)で示されるカチオンA+の具体例としては、下記式で示されるカチオンが挙げられる。
Figure 0005374836
Figure 0005374836
Figure 0005374836
式(IIa)で示されるカチオンとしては、式(IIe)、式(IIf)又は式(IIg)のいずれかで示されるカチオンであり、A+が式(IIe)、式(IIf)、式(IIg)、式(IIb)又は式(IIc)のいずれかで示されるカチオンからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンである場合が好ましい。
Figure 0005374836
式(IIe)〜(IIg)中、P13〜P15は互いに独立に、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20のアルキル基を表すか又はフェニル基以外の炭素数3〜30の環式炭化水素基を表す。P13〜P15がアルキル基である場合には、水酸基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜12の環式炭化水素基の一つ以上を置換基として含んでいてもよく、P13〜P15が環式炭化水素基の場合には、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基の一つ以上を置換基として含んでいてもよい。式中のP16〜P21は、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜12の環式炭化水素基を表し、l、k、j、i、hおよびgは、互いに独立に0〜5の整数を表す。
さらに、式(IIe)で示されるカチオンとしては、式(IIa)で示されるカチオンが製造が容易であることからより好ましく、A+が式(IIa)、式(IIb)又は式(IIc)のいずれかで示されるカチオンからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンである場合が好ましい。
Figure 0005374836

式(IId)中、P10〜P12は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。
本発明の式(I)で示される塩としては、中でも(IIIa)、式(IIIb)又は式(IIIc)で示される塩が、優れた解像度及びパターン形状を示す化学増幅型レジスト組成物を与える酸発生剤となることから好ましい。
Figure 0005374836
(式(IIIa)〜(IIIc)中、P10〜P12は前記と同じ意味を表す。)
式(I)の製造方法としては、例えば、式(IV)で示される塩と
Figure 0005374836
(式(IV)中、Xはn価の連結基を表す。Y1およびY2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、nは2又は3を表し、A+は有機対イオンを表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
式(VIII)で示されるオニウム塩とを、
Figure 0005374836
(式(VIII)中、A+は、有機対イオンを表し、ZはF、Cl、Br、I、BF4、AsF6、SbF6、PF6又はClO4を表す。)
例えば、アセトニトリル、水、メタノール、クロロホルム、塩化メチレン等の不活性溶媒中にて、0℃〜150℃程度の温度範囲、好ましくは0℃〜100℃程度の温度範囲にて撹拌して反応させて、式(I)で示される塩を得る方法などが挙げられる。
ここで、Y1およびY2としてはそれぞれ独立にフッ素原子又は−CF3である場合が好ましい。
式(VIII)で示されるのオニウム塩の使用量としては、通常、式(IV)で示される塩1モルに対して、0.5〜4モル程度である。該塩(I)は再結晶で取り出してもよいし、水洗して精製してもよい。
式(I)で示される塩の製造に用いられる式(IV)で示される塩の製造方法としては、例えば、先ず、式(V)
Figure 0005374836
(式(V)中、Xはn価の連結基を表し、nは2又は3を表す。)
で示されるアルコールと、式(VI)
Figure 0005374836
(式(VI)中、Y1およびY2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、Mは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるカルボン酸とをエステル化反応させて、式(IV)で示される塩を得る方法などが挙げられる。
ここで、Y1およびY2としてはそれぞれ独立にフッ素原子又は−CF3である場合が好ましい。
前記エステル化反応は、通常、ジクロロエタン、トルエン、エチルベンゼン、モノクロロベンゼン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒中にて、20℃〜200℃程度の温度範囲、好ましくは、50℃〜150℃程度の温度範囲で撹拌して行えばよい。エステル化反応においては、通常は酸触媒としてp−トルエンスルホン酸などの有機酸及び/又は硫酸等の無機酸を添加する。あるいは脱水剤として1,1’−カルボニルジイミダゾール、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド等を添加してもよい。
酸触媒を用いたエステル化反応は、ディーンスターク装置を用いるなどして、脱水しながら実施すると、反応時間が短縮化される傾向があることから好ましい。
エステル化反応における式(VI)で示されるカルボン酸の使用量としては、式(V)で示されるアルコール1モルに対して、0.2〜5モル程度、好ましくは0.5〜3モル程度である。エステル化反応における酸触媒は式(V)で示されるアルコール1モルに対して、触媒量でも溶媒に相当する量でもよく、通常、0.001モル程度〜5モル程度である。エステル化反応における脱水剤は式(V)で示されるアルコール1モルに対して、0.2〜5モル程度、好ましくは0.5〜3モル程度である。
別法としては、式(V)で示されるアルコールと、式(IX)
Figure 0005374836
(式(IX)中、A+は、有機対イオンを表し、Qは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Y1およびY2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。)
で示される塩とをエステル交換反応させて、式(I)で示される塩を得る方法、さらに、式(V)で示されるアルコールと、式(VII)
Figure 0005374836
(式(VII)中、Qは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Y1およびY2は互いに独立にフッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、Mは、前記と同じ意味を表す。)
で示される塩とをエステル交換反応させて、式(IV)で示される塩を得る方法もある。
ここで、Qとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などがあげられ、メチル基である場合が好ましい。Y1およびY2としてはそれぞれ独立にフッ素原子又は−CF3である場合が好ましい。A+としては前記式(IIa)、式(IIb)及び式(IIc)で示されるカチオンが挙げられる。
前記エステル交換反応は、通常、ヘプタン、クロロホルム、ジクロロエタン、トルエン、エチルベンゼン、モノクロロベンゼン、アセトニトリル等の非プロトン性溶媒中にて、20℃〜200℃程度の温度範囲、好ましくは、50℃〜150℃程度の温度範囲で撹拌して行えばよい。エステル交換反応においては、通常、酸触媒としてはp−トルエンスルホン酸などの有機酸及び/又は硫酸等の無機酸を添加する。塩基触媒としてはカリウムアルコキシド、水酸化リチウム、リチウムアミド、チタン(IV)アルコキシド等を添加する。
エステル交換反応は、ディーンスターク装置を用いるなどして、生成するアルコールを除去しながら実施すると、反応時間が短縮化される傾向があることから好ましい。
エステル化交換反応における式(IX)又は式(VII)で示される塩の使用量としては、式(V)で示されるアルコール1モルに対して、2〜5モル程度、好ましくは2〜3モル程度である。エステル交換反応における触媒は式(V)で示されるアルコール1モルに対して、0.001モル程度〜5モル程度、好ましくは0.001モル程度〜3モル程度である。
本発明の樹脂組成物は、式(I)で示される塩と樹脂とを含有する樹脂組成物であって、該樹脂は酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶な樹脂であり、酸と作用した該樹脂はアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂である。
式(I)で示される塩は、酸発生剤として用いられ、露光により生じた酸は、樹脂中の基であって酸に不安定な基に対して触媒的に作用して開裂させ、樹脂はアルカリ水溶液に可溶なものとなる。かかる樹脂組成物は化学増幅型ポジ型レジスト組成物として好適である。
酸に不安定な基としては、酸素原子に隣接する炭素原子が4級炭素原子であるアルキルエステルを有する基、脂環式エステルなどのカルボン酸エステルを有する基、酸素原子に隣接する炭素原子が4級炭素原子であるラクトン環を有する基などが挙げられる。
ここで、4級炭素原子とは、水素原子以外の置換基と結合していて水素とは結合していない炭素原子を意味し、酸に不安定な基としては、酸素原子に隣接する炭素原子が3つの炭素原子と結合した4級炭素原子であることが好ましい。
酸に不安定な基の1種であるカルボン酸エステルを有する基を−COORのRエステルとして例示すると、(−COO−C(CH33 をtert−ブチルエステルという形式で称する。)、tert−ブチルエステルに代表される酸素原子に隣接する炭素原子が4級炭素原子であるアルキルエステル;メトキシメチルエステル、エトキシメチルエステル、1−エトキシエチルエステル、1−イソブトキシエチルエステル、1−イソプロポキシエチルエステル、1−エトキシプロピルエステル、1−(2−メトキシエトキシ)エチルエステル、1−(2−アセトキシエトキシ)エチルエステル、1−〔2−(1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチルエステル、1−〔2−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)エトキシ〕エチルエステル、テトラヒドロ−2−フリルエステル及びテトラヒドロ−2−ピラニルエステルなどのアセタール型エステル;イソボルニルエステル及び1−アルキルシクロアルキルエステル、2−アルキル−2−アダマンチルエステル、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルエステルなどの酸素原子に隣接する炭素原子が4級炭素原子である脂環式エステルなどが挙げられる。
このようなカルボン酸エステルを有する基としては、(メタ)アクリル酸エステル、ノルボルネンカルボン酸エステル、トリシクロデセンカルボン酸エステル、テトラシクロデセンカルボン酸エステルを有する基が挙げられる。
本発明の樹脂組成物の樹脂は、酸に不安定な基とオレフィン性二重結合とを有するモノマーを重合して製造することができる。
かかるモノマーとしては、酸に不安定な基として、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル基などのような脂環式構造などの嵩高い基を含むモノマーが、得られるレジストの解像度が優れる傾向があることから好ましい。
具体的な嵩高い基を含むモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−アルキル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、α−クロロアクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、α−クロロアクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルなどが挙げられる。
とりわけ(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルやα−クロロアクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルをモノマーとして用いた場合は、得られるレジストの解像度が優れる傾向があることから好ましい。
具体的には、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルとしては、例えば、アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−n−ブチル−2−アダマンチルなどが挙げられ、α−クロロアクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルとしては、例えば、α−クロロアクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、α−クロロアクリル酸2−エチル−2−アダマンチルなどが挙げられる。
これらの中でも(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル又は(メタ)アクリル酸2−イソプロピル−2−アダマンチルを用いた場合、得られるレジストの感度が優れ耐熱性にも優れる傾向があることから好ましい。
(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルは、通常、2−アルキル−2−アダマンタノール又はその金属塩とアクリル酸ハライド又はメタクリル酸ハライドとの反応により製造できる。
本発明に用いられる樹脂は、酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位に加えて、酸に安定なモノマーに由来する構造単位を含んでいてもよい。ここで、酸に安定なモノマーに由来する構造とは、本発明の塩(I)によって開裂しない構造を意味する。
具体的には、アクリル酸やメタクリル酸のような遊離のカルボン酸基を有するモノマーに由来する構造単位、無水マレイン酸や無水イタコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物に由来する構造単位、2−ノルボルネンに由来する構造単位、(メタ)アクリロニトリルに由来する構造単位、酸素原子に隣接する炭素原子が2級炭素原子または3級炭素原子のアルキルエステルや1−アダマンチルエステルである(メタ)アクリル酸エステル類に由来する構造単位、p−又はm−ヒドロキシスチレンなどのスチレン系モノマーに由来する構造単位、ラクトン環がアルキル基で置換されていてもよい(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンに由来する構造単位などを挙げることができる。尚、1−アダマンチルエステルは、酸素原子に隣接する炭素原子が4級炭素原子であるが、酸に安定な基であり、1−アダマンチルエステルには水酸基などが結合していてもよい。
具体的な酸に安定なモノマーとしては、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル、α−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、式(a)で示される構造単位を導くモノマー、式(b)で示される構造単位を導くモノマー、ヒドロキシスチレン、ノルボルネンなどの分子内にオレフィン性二重結合を有する脂環式化合物、無水マレイン酸などの脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物、無水イタコン酸などが例示される。
これらの中でも、特に、p−又はm−ヒドロキシスチレンなどのスチレン系モノマーに由来する構造単位、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルに由来する構造単位、(メタ)アクリル酸3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルに由来する構造単位、式(a)で示される構造単位、式(b)で示される構造単位のいずれかを含む樹脂から得られるレジストは、基板への接着性及びレジストの解像性が向上する傾向にあることから好ましい。
Figure 0005374836
(式中、R1及びR2は、互いに独立に、水素原子又はメチル基を表し、R3及びR4は、互いに独立に水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子を表し、p及びqは、1〜3の整数を表す。pが2または3のときには、R3は互いに異なる基であってもよく、qが2または3のときには、R4は互いに異なる基であってもよい。)
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルなどのモノマーは、市販されているが、例えば対応するヒドロキシアダマンタンを(メタ)アクリル酸又はそのハライドと反応させることにより、製造することもできる。
また、(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンなどのモノマーは、ラクトン環がアルキル基で置換されていてもよいα−もしくはβ−ブロモ−γ−ブチロラクトンにアクリル酸もしくはメタクリル酸を反応させるか、又はラクトン環がアルキル基で置換されていてもよいα−もしくはβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンにアクリル酸ハライドもしくはメタクリル酸ハライドを反応させることにより製造できる。
式(a)、式(b)で示される構造単位を与えるモノマーは、具体的には例えば、次のような水酸基を有する脂環式ラクトンの(メタ)アクリル酸エステル、それらの混合物等が挙げられる。これらのエステルは、例えば対応する水酸基を有する脂環式ラクトンと(メタ)アクリル酸類との反応により製造し得る(例えば特開2000−26446号公報)。
Figure 0005374836
ここで、(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンとしては、例えば、α−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、β−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、β−メタクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
KrFエキシマレーザー露光の場合は、樹脂の構造単位として、p−又はm−ヒドロキシスチレンなどのスチレン系モノマーに由来する構造単位を用いても充分な透過率を得ることができる。このような共重合樹脂を得る場合は、該当する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとアセトキシスチレン、及びスチレンをラジカル重合した後、酸によって脱アセチルすることによって得ることができる。
また、2−ノルボルネンに由来する構造単位を含む樹脂は、その主鎖に直接脂環式骨格を有するために頑丈な構造となり、ドライエッチング耐性に優れるという特性を示す。2−ノルボルネンに由来する構造単位は、例えば対応する2−ノルボルネンの他に無水マレイン酸や無水イタコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物を併用したラジカル重合により主鎖へ導入し得る。したがって、ノルボルネン構造の二重結合が開いて形成されるものは式(c)で表すことができ、無水マレイン酸無水物及び無水イタコン酸無水物の二重結合が開いて形成されるものはそれぞれ式(d)及び式(e)で表すことができる。
Figure 0005374836
ここで、式(c)中のR5及びR6は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、カルボキシル基、シアノ基もしくは−COOU(Uはアルコール残基である)を表すか、あるいは、R5及びR6が結合して、−C(=O)OC(=O)−で示されるカルボン酸無水物残基を表す。
5及びR6が基−COOUである場合は、カルボキシル基がエステル基となったものであり、Uに相当するアルコール残基としては、例えば、置換されていてもよい炭素数1〜8程度のアルキル基、2−オキソオキソラン−3−又は−4−イル基などを挙げることができる。ここで、該アルキル基は、水酸基や脂環式炭化水素残基などが置換基として結合していてもよい。
5及びR6がアルキル基である場合の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられ、水酸基が結合したアルキル基の具体例としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
このように、酸に安定な構造単位を与えるモノマーである、式(c)で示されるノルボネン構造の具体例としては、次のような化合物を挙げることができる。
2−ノルボルネン、
2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、
5−ノルボルネン−2−メタノール、
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物。
なお、式(c)中のR5及びR6の−COOUのUが、酸素原子に隣接する炭素原子が4級炭素原子である脂環式エステルなどの酸に不安定な基であれば、ノルボルネン構造を有するといえども、酸に不安定な基を有する構造単位である。ノルボルネン構造と酸に不安定な基を含むモノマーとしては、例えば、5−ノルボルネン−2−カルボン酸−t−ブチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−メチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1−(4−オキソシクロヘキシル)エチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチルなどが例示される。
本発明の樹脂組成物で用いる樹脂は、パターニング露光用の放射線の種類や酸に不安定な基の種類などによっても変動するが、通常、樹脂における酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位の含有量を10〜80モル%の範囲に調整する。
そして、酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位として特に、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルに由来する構造単位を含む場合は、該構造単位が樹脂を構成する全構造単位のうち15モル%以上となると、樹脂が脂環基を有するために頑丈な構造となり、与えるレジストのドライエッチング耐性の面で有利である。
なお、分子内にオレフィン性二重結合を有する脂環式化合物及び脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物をモノマーとする場合には、これらは付加重合しにくい傾向があるので、この点を考慮し、これらは過剰に使用することが好ましい。
さらに、用いられるモノマーとしてはオレフィン性二重結合が同じでも酸に不安定な基が異なるモノマーを併用してもよいし、酸に不安定な基が同じでもオレフィン性二重結合が異なるモノマーを併用してもよいし、酸に不安定な基とオレフィン性二重結合との組合せが異なるモノマーを併用してもよい。
また、本発明の樹脂組成物を化学増幅型レジスト組成物として用いる場合、塩基性化合物、好ましくは、塩基性含窒素有機化合物、とりわけ好ましくはアミン又はアンモニウム塩を含有させる。塩基性化合物をクエンチャーとして添加することにより、露光後の引き置きに伴う酸の失活による性能劣化を改良することができる。クエンチャーに用いられる塩基性化合物の具体的な例としては、以下の各式で示されるようなものが挙げられる。
Figure 0005374836
式中、R11、R12及びR17は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。該アルキル基は、好ましくは1〜6個程度の炭素原子を有し、該シクロアルキル基は好ましくは5〜10個程度の炭素原子を有し、該アリール基は、好ましくは6〜10個程度の炭素原子を有する。更に、該アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基上の水素原子の少なくとも1個は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、アミノ基、又は1〜6個の炭素数を有するアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基上の水素原子の少なくとも1個は、それぞれ独立に1〜4個の炭素数を有するアルキル基で置換されていてもよい。
13又はR14は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアルコキシ基を表す。該アルキル基は、好ましくは1〜6個程度の炭素原子を有し、該シクロアルキル基は、好ましくは5〜10個程度の炭素原子を有し、該アリール基は、好ましくは6〜10個程度の炭素原子を有し、該アルコキシ基は、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する。又は、R13とR14とが結合して芳香環を形成していてもよい。
更に、該アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアルコキシ基上の水素原子の少なくとも1個は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、アミノ基、又は1〜6個程度の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基上の水素原子の少なくとも1個は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基で置換されていてもよい。
15は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はニトロ基を表す。該アルキル基は、好ましくは1〜6個程度の炭素原子を有し、該シクロアルキル基は、好ましくは5〜10個程度の炭素原子を有し、該アリール基は、好ましくは6〜10個程度の炭素原子を有し、該アルコキシ基は、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する。
更に、該アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアルコキシ基上の水素原子の少なくとも1個は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、アミノ基、又は1〜6個程度の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基上の水素原子の少なくとも1個は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基で置換されていてもよい。
16は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。該アルキル基は、好ましくは1〜6個程度の炭素原子を有し、該シクロアルキル基は、好ましくは5〜10個程度の炭素原子を有する。更に該アルキル基又はシクロアルキル基上の水素原子の少なくとも1個は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、アミノ基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基上の水素原子の少なくとも1個は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基で置換されていてもよい。
17、R18、R19及びR20は、それぞれ独立にアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。該アルキル基は、好ましくは1〜6個程度の炭素原子を有し、該シクロアルキル基は、好ましくは5〜10個程度の炭素原子を有し、該アリール基は、好ましくは6〜10個程度の炭素原子を有する。更に、該アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基上の水素原子の少なくとも1個は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、アミノ基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基上の水素原子の少なくとも1個は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基で置換されていてもよい。
Wは、アルキレン基、カルボニル基、イミノ基、スルフィド基又はジスルフィド基を表す。該アルキレン基は、好ましくは2〜6程度の炭素原子を有する。
また、R11〜R20において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
このような化合物として、具体的には、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、アニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、1−又は2−ナフチルアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4′−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチルジフェニルメタン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、N−メチルアニリン、ピペリジン、ジフェニルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、2,6−イソプロピルアニリン、イミダゾール、ピリジン、4−メチルピリジン、4−メチルイミダゾール、ビピリジン、2,2′−ジピリジルアミン、ジ−2−ピリジルケトン、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ビス(2−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジルオキシ)エタン、4,4′−ジピリジルスルフィド、4,4′−ジピリジルジスルフィド、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、2,2′−ジピコリルアミン、3,3′−ジピコリルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−オクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−トリフルオロメチルフェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称:コリン)などを挙げることができる。
さらには、特開平11−52575号公報に開示されているような、ピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物をクエンチャーとすることもできる。
本発明の樹脂組成物は、その全固形分量を基準に、樹脂を80〜99.9重量%程度、そして酸発生剤を0.1〜20重量%程度の範囲で含有することが好ましい。
また、化学増幅型レジスト組成物としてクエンチャーである塩基性化合物を用いる場合は、レジスト組成物の全固形分量を基準に、0.01〜1重量%程度の範囲で含有するのが好ましい。
レジスト組成物としては、さらに、必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有することもできる。
本発明のレジスト組成物は、通常、上記の各成分が溶剤に溶解された状態でレジスト液組成物とされ、シリコンウェハーなどの基体上に、スピンコーティングなどの通常工業的に用いられている方法に従って塗布される。ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発した後に均一で平滑な塗膜を与えるものであればよく、この分野で通常工業的に用いられている溶剤が使用しうる。
例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類、γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などを挙げることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
基体上に塗布され、乾燥されたレジスト膜には、パターニングのための露光処理が施され、次いで脱保護基反応を促進するための加熱処理を行った後、アルカリ現像液で現像される。ここで用いるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であることができるが、一般には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液が用いられることが多い。
次に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
実施例および比較例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり重量基準である。また重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型、カラムはTSKgel Multipore HXL−M3本、溶媒はテトラヒドロフラン)により求めた値である。
また、化合物の構造はNMR(日本電子製GX−270型またはEX−270型)、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型またはLC/MSD TOF型))で確認した。
塩合成例1:ビス(トリフェニルスルホニウム) 1,2−エチレンビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(酸発生剤B1)の合成
(1)ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル500部、イオン交換水750部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液1140部を滴下した。室温で15時間撹拌後、濃塩酸390部で中和した。得られた溶液にシリカゲル12部添加撹拌後濾過し、濾液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩を690部得た(無機塩含有、純度70.9%)。
(2)ジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩10.0部(純度70.9%)、エチレングリコール1.11部、p−トルエンスルホン酸6.81部にトルエン50.0部を仕込み、22時間加熱還流した。その後、濃縮してトルエンを留去した後、tert−ブチルメチルエーテル104.2部添加し、撹拌後、濾過した。濾過残渣にアセトニトリル96.1部添加撹拌後濾過し、濾液濃縮することにより、1,2−エチレンビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホン酸) ジナトリウムを6.07部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)4.43(s,4H)
(3)上記(2)で得られた1,2−エチレンビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホン酸) ジナトリウム6.07部を仕込み、クロロホルム40.2部を添加した。この懸濁溶液に、トリフェニルスルホニウム クロライド水溶液60.5部(純度14.2%)を添加した。15時間撹拌後、分液し、水層をクロロホルム26.8部で抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で洗浄し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液に酢酸エチル28.7部添加、撹拌後、濾過することにより、白色粘性固体としてビス(トリフェニルスルホニウム) 1,2−エチレンビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(B1)を8.42部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)4.42(s,4H);7.74−7.89(m,30H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.0(C1815+=263.09)
MS(ESI(−)Spectrum):M− 376.0(C644102 2-=375.92)
塩合成例2:ビス(トリフェニルスルホニウム) 1,8−オクタメチレンビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(酸発生剤B2)の合成
(1)ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル500部、イオン交換水750部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液1140部を滴下した。室温で15時間撹拌後、濃塩酸390部で中和した。得られた溶液にシリカゲル12部添加撹拌後濾過し、濾液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩を690部得た(無機塩含有、純度70.9%)。
(2)ジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩10.0部(純度70.9%)、1,8−オクタンジオール2.62部、p−トルエンスルホン酸6.81部にジクロロエタン50.0部を仕込み、24時間加熱還流した。その後、濃縮してジクロロエタンを留去した後、tert−ブチルメチルエーテル93.27部添加し、撹拌後、濾過した。濾過残渣にアセトニトリル112.4部添加撹拌後濾過し、濾液を濃縮することにより、1,8−オクタメチレンビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホン酸) ジナトリウムを7.50部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)1.27(br,8H);1.56−1.61(m,4H);4.17(t,4H)
(3)上記(2)で得られた1,8−オクタメチレンビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホン酸) ジナトリウム7.50部を仕込み、クロロホルム63.3部を添加した。この懸濁溶液に、トリフェニルスルホニウム クロライド水溶液62.4部(純度14.2%)を添加した。15時間撹拌後、分液し、水層をクロロホルム42.2部で抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で洗浄し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液に酢酸エチル55.9部添加、撹拌後、濾過することにより、白色固体としてビス(トリフェニルスルホニウム) 1,8−オクタメチレンビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(B2)を9.89部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)1.24(br,8H);1.52−1.59(m,4H);4.16(t,4H);7.74−7.89(m,30H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.0(C1815+=263.09)
MS(ESI(−)Spectrum):M− 460.0(C12164102 2-=460.01)
塩合成例3:ビス(トリフェニルスルホニウム) (1,4−シクロヘキサンジイル)ビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(酸発生剤B3)の合成
(1)ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル50部、イオン交換水250部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液114部を滴下した。室温で15時間撹拌後、濃塩酸44部で中和した。得られた溶液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩を81部得た(無機塩含有、純度63.3%)。
(2)ジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩3.95部(純度63.3%)、1,4−シクロヘキサンジメタノール0.55部、p−トルエンスルホン酸2.40部にジクロロエタン31.4部を仕込み、2.5時間加熱還流した。その後、さらにジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩0.79部(純度63.3%)追加して3時間過熱還流した。濃縮してジクロロエタンを留去した後、tert−ブチルメチルエーテル100部で1回、酢酸エチル100部で1回添加、撹拌後ろ過した。残渣にメタノール100部添加撹拌後濾過し、濾液を濃縮することにより、(1,4−シクロヘキサンジイル)ビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホン酸) ジナトリウムを4.32部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)0.93−1.01(m,4H);1.59(br,2H);1.74(d,4H);4.03(d,4H)
(3)上記(2)で得られた(1,4−シクロヘキサンジイル)ビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホン酸) ジナトリウム4.32部を仕込み、メタノール21.6部を添加した。この懸濁溶液に、トリフェニルスルホニウム クロライド5.12部、メタノール25.6部溶液を添加し、イオン交換水40部を添加した。15時間撹拌後、濃縮てメタノールを留去した。析出した固体を濾過し、水50部を添加、撹拌後ろ過することにより、白色固体としてビス(トリフェニルスルホニウム) (1,4−シクロヘキサンジイル)ビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(B3)を2.06部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)0.92−0.99(m,4H);1.58(br,2H);1.74(d,4H);4.02(d,4H);7.75−7.90(m,30H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.2(C1815+=263.09)
MS(ESI(−)Spectrum):M− 458.0(C12144102 2-=458.00)
塩合成例4:ビス(1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)テトラヒドロチオフェニウム) (1,4−シクロヘキサンジイル)ビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(酸発生剤B4)の合成
(1)2−ブロモアセトフェノン150部をアセトン375部に溶解し、テトラヒドロチオフェン66.5部を滴下した。室温で24時間攪拌した後、得られた白色析出物をろ過、洗浄、乾燥することにより白色結晶として1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)テトラヒドロチオフェニウム ブロマイドを207.9部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)2.13−2.36(m,4H);3.50−3.67(m,4H);5.41(s,2H);7.63(t,2H);7.78(t,1H);8.02(d,2H)
(2)酸発生剤B3の酸発生剤合成例(酸発生剤合成例3)(2)と同様の合成法で得られた(1,4−シクロヘキサンジイル)ビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホン酸) ジナトリウム9.82部を仕込み、イオン交換水98.2部に溶解させた。この溶液に、上記(1)で得られた1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)テトラヒドロチオフェニウム ブロマイド11.2部、メタノール112部溶液を添加した。15時間撹拌後、濃縮し、クロロホルム75部で2回抽出した。3層分離したため、分液して中間層に酢酸エチル50部を添加撹拌した。析出した固体を濾過し、水50部を添加、撹拌後ろ過することにより、白色固体としてビス(1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)テトラヒドロチオフェニウム) (1,4−シクロヘキサンジイル)ビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(B4)を0.23部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)0.93−1.00(m,4H);1.59(br,2H);1.74(d,4H)2.18−2.28(m,8H);3.48−3.62(m,8H);4.03(d,4H);5.31(s,4H);7.63(t,4H);7.78(t,2H);8.01(d,4H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 207.2(C1215OS+=207.08)
MS(ESI(−)Spectrum):M− 458.0(C12144102 2-=458.00)
塩合成例5:ビス(トリフェニルスルホニウム) (1,3−アダマンタンジイル)ビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(酸発生剤B5)の合成
(1)ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル500部、イオン交換水750部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液1140部を滴下した。室温で15時間撹拌後、濃塩酸390部で中和した。得られた溶液にシリカゲル12部添加撹拌後濾過し、濾液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩を690部得た(無機塩含有、純度70.9%)。
(2)ジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩10.0部(純度70.9%)、1,3−アダマンタンジオール3.01部、モノクロロベンゼン100部を仕込み、硫酸1.05部を添加し3時間加熱還流し、さらに硫酸0.70部を添加して21時間加熱還流した。その後、濃縮してモノクロロベンゼンを留去した後、tert−ブチルメチルエーテル57.9部添加し、撹拌後、濾過した。濾過残渣にアセトニトリル57.5部添加撹拌後ろ過し、濾液を濃縮することにより、(1,3−アダマンタンジイル)ビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホン酸) ジナトリウムを4.25部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)1.52(s,2H);2.01(d,8H);2.34(s,2H);2.42(s,2H)
(3)上記(2)で得られた(1,3−アダマンタンジイル)ビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホン酸) ジナトリウム4.25部を仕込み、クロロホルム42.5部を添加した。この懸濁溶液に、トリフェニルスルホニウム クロライド水溶液33.9部(純度14.2%)を添加した。15時間撹拌後、分液し、水層をクロロホルム21.3部で抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で洗浄したところ、クロロホルム層に固体の析出がみられた。濾過することにより、白色固体としてビス(トリフェニルスルホニウム) (1,3−アダマンタンジイル)ビス(オキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(B5)を0.66部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)1.50(s,2H);2.00(d,8H);2.32(s,2H);2.41(s,2H);7.74−7.89(m,30H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.0(C1815+=263.09)
MS(ESI(−)Spectrum):M− 482.0(C14144102 2-=482.00)
塩合成例6:ビス(トリフェニルスルホニウム) (1−メトキシ−3−オキシアダマンタン)ビス(カルボニルジフルオロメタンスルホナート)(酸発生剤B6)の合成
(1)ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル527部、イオン交換水790部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液1207部を滴下した。室温で15時間撹拌し、濃塩酸464部で中和した。得られた溶液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩を818.3部得た(無機塩含有、純度63.1%)。
(2)ジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩120部(純度63.1%)にメタノール600部を仕込み、硫酸18.8部を加え、24時間加熱還流した。その後、濃縮してメタノールを留去した後、n−ヘプタン477部添加し、撹拌後、濾過した。濾過残渣にアセトニトリル434部添加撹拌後濾過し、さらに残渣にアセトニトリル197部添加撹拌後濾過した。濾液を合わせて濃縮することにより、ジフルオロスルホ酢酸メチルエステル ナトリウム塩を73.1部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)3.77(s,3H)
(3)上記(2)で得られたジフルオロスルホ酢酸メチルエステル ナトリウム塩73.1部を仕込み、クロロホルム292部を添加した。この懸濁溶液に、トリフェニルスルホニウム クロライド水溶液696部(純度14.8%)を添加した。15時間撹拌後、分液し、水層をクロロホルム146部で抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で洗浄し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液にtert−ブチルメチルエーテル448部添加、撹拌後、濾過することにより、白色固体としてトリフェニルスルホニウム メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナートを111.0部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)3.76(s,3H);7.75−7.90(m,15H)
(4)上記(3)で得られたトリフェニルスルホニウム メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート2.49部、3−ヒドロキシメチルアダマンタン−1−オール0.50部、水酸化リチウム0.02部、トルエン24.9部を仕込み、105℃で加熱還流した。途中でトリフェニルスルホニウム メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート1.24部、水酸化リチウム0.21部を追加し、計107時間加熱還流した。濃縮してトルエンを留去した後、クロロホルム57.9部添加し、イオン交換水で洗浄し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液に酢酸エチル14.3部添加、撹拌後、デカンテーションし、さらに酢酸エチル20.2部添加撹拌後、濾過、乾燥することにより、白色固体としてビス(トリフェニルスルホニウム) (1−メトキシ−3−オキシアダマンタン)ビス(カルボニルジフルオロメタンスルホナート)(B6)を1.67部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)1.38−1.58(m,6H);1.85(s,2H);1.99(dd,4H);2.18(s,2H);3.90(s,2H);7.74−7.89(m,30H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.2(C1815+=263.09)
MS(ESI(−)Spectrum):M− 496.0(C15164102 2-=496.01)
塩合成例7:ビス(トリフェニルスルホニウム) (1,3−アダマンタンジ)イルビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(酸発生剤B7)の合成
(1)ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル500部、イオン交換水750部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液1140部を滴下した。室温で15時間撹拌後、濃塩酸390部で中和した。得られた溶液にシリカゲル12部添加撹拌後濾過し、濾液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩を690部得た(無機塩含有、純度70.9%)。
(2)ジフルオロスルホ酢酸 ナトリウム塩10.0部(純度70.9%)、1,3−アダマンタンジメタノール3.51部、p−トルエンスルホン酸6.81部にジクロロエタン50.0部を仕込み、20時間加熱還流した。その後、濃縮してジクロロエタンを留去した後、tert−ブチルメチルエーテル96.4部添加し、撹拌後、濾過した。濾過残渣にアセトニトリル98.4部添加撹拌後濾過し、さらに残渣にアセトニトリル80.5部添加撹拌後濾過した。濾液を合わせて濃縮することにより、(1,3−アダマンタンジ)イルビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホン酸) ジナトリウムを9.78部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)1.28−1.55(m,12H);2.00(s,2H);3.83(s,4H)
(3)上記(2)で得られた(1,3−アダマンタンジ)イルビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホン酸) ジナトリウム9.78部を仕込み、クロロホルム60.7部を添加した。この懸濁溶液に、トリフェニルスルホニウム クロライド水溶液74.0部(純度14.2%)を添加した。15時間撹拌後、分液し、水層をクロロホルム40.4部で抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で洗浄し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液に酢酸エチル37.8部添加、撹拌後、濾過することにより、白色固体としてビス(トリフェニルスルホニウム) (1,3−アダマンタンジ)イルビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(B7)を10.52部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)1.27−1.54(m,12H);1.97(s,2H);3.82(s,4H);7.74−7.89(m,30H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.0(C1815+=263.09)
MS(ESI(−)Spectrum):M− 510.0(C16184102 2-=510.03)
塩合成例8:ビス(1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)テトラヒドロチオフェニウム) (1,3−アダマンタンジ)イルビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(酸発生剤B8)の合成
酸発生剤B7の酸発生剤合成例(酸発生剤合成例7)(2)と同様の合成法で得られた(1,3−アダマンタンジ)イルビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホン0酸) ジナトリウム7.62部を仕込み、クロロホルム60.7部を添加した。この懸濁溶液に、酸発生剤B4の酸発生剤合成例(酸発生剤合成例4)(1)で得られた1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)テトラヒドロチオフェニウム ブロマイド14.26部、イオン交換水42.8部溶液を添加した。15時間撹拌後、3層に分離していたため、分液し、有機層2層を濃縮した。濃縮液に酢酸エチル48.5部添加、撹拌後、濾過した。濾過残渣にイオン交換水70.3部を添加撹拌後濾過し、さらに残渣にtert−ブチルメチルエーテル53.5部添加撹拌後濾過することにより、白色固体としてビス(1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)テトラヒドロチオフェニウム) (1,3−アダマンタンジ)イルビス(メトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート)(B8)を8.33部得た。
Figure 0005374836
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)1.28−1.54(m,12H);1.99(s,2H);2.18−2.29(m,8H);3.46−3.61(m,8H);3.83(s,4H);5.30(s,4H);7.62(t,4H);7.76(t,2H);8.00(d,4H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 207.0(C1215OS+=207.08)
MS(ESI(−)Spectrum):M− 510.0(C16184102 2-=510.03)
樹脂合成例1:樹脂A1の合成
メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、及びα−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンを、5:2.5:2.5のモル比で仕込み、全モノマーに対して2重量倍のメチルイソブチルケトンを加えて、溶液とした。そこに、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマー量に対して2モル%添加し、80℃で約8時間加熱した。その後、反応液を大量のヘプタンに注いで沈殿させる操作を3回行い、精製した。その結果、重量平均分子量が約9200の共重合体を得た。この共重合体は、次式で示される各単位を有するものであり、これを樹脂A1とする。
Figure 0005374836
次に、以上の樹脂合成例で得られた樹脂(A1)のほか、以下に示す原料を用いてレジスト組成物を調製し評価を行った。
<酸発生剤>
酸発生剤B1:
Figure 0005374836

酸発生剤B6:
Figure 0005374836

酸発生剤B7:
Figure 0005374836

酸発生剤C1:トリフェニルスルホニウム パーフルオロブタンスルホナート
<クエンチャー>
クエンチャーQ1:2,6−ジイソプロピルアニリン
<溶剤>
溶剤Y1:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 80.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.0部
実施例1〜3及び比較例1
以下の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した。
樹脂(種類及び量は表1記載)
酸発生剤(種類及び量は表1記載)
クエンチャー(種類及び量は表1記載)
溶剤(種類は表1記載)
シリコンウェハーにBrewer社製の有機反射防止膜用組成物である「ARC−29A−8」を塗布して215℃、60秒の条件でベークすることによって厚さ780Åの有機反射防止膜を形成させ、次いでこの上に、上記のレジスト液を乾燥後の膜厚が0.25μmとなるようにスピンコートした。レジスト液塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」の欄に示す温度で60秒間プリベークした。こうしてレジスト膜を形成したそれぞれのウェハーに、ArFエキシマステッパー〔(株)ニコン製の「NSR ArF」、NA=0.55、2/3Annular〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
露光後は、ホットプレート上にて表1の「PEB」の欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
有機反射防止膜基板上のもので現像後のダークフィールドパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、その結果を表2に示した。なお、ここでいうダークフィールドパターンとは、外側にクロム層(遮光層)をベースとしてライン状にガラス面(透光部)が形成されたレチクルを介した露光及び現像によって得られ、したがって露光現像後は、ラインアンドスペースパターンの周囲にレジスト層が残るパターンである。
解像度:実効感度の露光量で分離するラインアンドスペースパターンの最小寸法で表示した。ここでいう実効感度とは、0.13μmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量で表示している。
プロファイルT/B:0.13μmのライン断面の上辺の長さ(Tと示す)と底辺(Bと示す)の長さの比で表示した。1に近いほどプロファイルが良好であることを表す。
〔表1〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例No. 樹脂 酸発生剤 クエンチャー 溶剤 PB/PEB
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
比較 A1/10部 B1/0.294部 Q1/0.0325部 Y1 130℃/130℃
実施例 A1/10部 B6/0.333部 Q1/0.0325部 Y1 130℃/130℃
実施例 A1/10部 B7/0.338部 Q1/0.0325部 Y1 130℃/130℃
───────────────────────────────────────
比較例1 A1/10部 C1/0.244部 Q1/0.0325部 Y1 130℃/130℃
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〔表2〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例No. 解像度 実効感度 プロファイル
(μm) (mJ/cm) T/B
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
比較 0.12 50.0 0.83
実施例 0.12 52.5 0.91
実施例 0.125 50.0 1.00
──────────────────────────────────
比較例1 0.13 52.5 0.62
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
従来は、0.13μmであっても優れた解像度であったが(比較例1)、実施例1〜3によれば、さらに解像度が向上した。また、得られたレジストは上辺と底辺の差が小さく優れたパターン形状を示す結果であった。
本発明の塩は、優れた解像度を与える化学増幅型ポジ型レジスト組成物用の酸発生剤として好適に用いられ、中でも、ArFやKrFなどのエキシマレーザーリソグラフィならびにArF液浸露光リソグラフィに好適な化学増幅型ポジ型レジスト組成物用の酸発生剤として用いることができる。

Claims (10)

  1. 式(IIIa)、式(IIIb)又は式(IIIc)で示されることを特徴とする塩。
    Figure 0005374836
    (式(IIIa)〜(IIIc)中、P10〜P12は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。)
  2. 請求項1に記載の塩を有効成分とすることを特徴とする酸発生剤。
  3. 式(IV)で示されることを特徴とする塩。
    Figure 0005374836
    (式(IV)中、Xは下記式
    Figure 0005374836
    のいずれかで示される2価の連結基(*は結合手を表す。)を表す。Y1およびY2はフッ素原子を表し、nは2を表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
  4. 式(V)で示されるアルコールと、
    Figure 0005374836
    (式(V)中、Xは下記式
    Figure 0005374836
    のいずれかで示される2価の連結基(*は結合手を表す。)を表し、nは2を表す。)
    式(VI)
    Figure 0005374836
    (式(VI)中、Y1およびY2はフッ素原子を表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
    で示されるカルボン酸とをエステル化反応させることを特徴とする式(IV)
    Figure 0005374836
    (式(IV)中、Xは下記式
    Figure 0005374836
    のいずれかで示される2価の連結基(*は結合手を表す。)を表す。Y1およびY2はフッ素原子を表し、nは2を表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
    で示される塩の製造方法。
  5. 式(V)
    Figure 0005374836
    (式(V)中、Xは下記式
    Figure 0005374836
    のいずれかで示される2価の連結基(*は結合手を表す。)を表し、nは2を表す。)
    で示されるアルコールと、式(VII)
    Figure 0005374836
    (式(VII)中、Qは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Y1およびY2はフッ素原子を表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
    で示される塩とをエステル交換反応させることを特徴とする式(IV)
    Figure 0005374836
    (式(IV)中、Xは下記式
    Figure 0005374836
    のいずれかで示される2価の連結基(*は結合手を表す。)を表す。Y1およびY2はフッ素原子を表し、nは2を表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
    で示される塩の製造方法。
  6. 式(IV)で示される塩と式(VIII)で示される化合物とを反応させることを特徴とする式(IIIa)、式(IIIb)又は式(IIIc)で示される塩の製造方法。
    Figure 0005374836
    (式(IV)中、Xは下記式
    Figure 0005374836
    のいずれかで示される2価の連結基(*は結合手を表す。)を表す。Y1およびY2はフッ素原子を表し、nは2を表し、Mは、Li、Na、K又はAgを表す。)
    Figure 0005374836
    (式(VIII)中、A+は、式(IId)
    Figure 0005374836
    (式(IId)中、P10〜P12は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。)
    で示されるカチオンを表し、ZはF、Cl、Br、I、BF4、AsF6、SbF6、PF6又はClO4を表す。)
    Figure 0005374836
    (式(IIIa)〜(IIIc)中、P10〜P12は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。)
  7. 式(V)
    Figure 0005374836
    (式(V)中、Xは下記式
    Figure 0005374836
    のいずれかで示される2価の連結基(*は結合手を表す。)を表し、nは2を表す。)
    で示されるアルコールと、式(IX)
    Figure 0005374836
    (式(IX)中、 + は、式(IId)
    Figure 0005374836
    (式(IId)中、P 10 〜P 12 は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。)
    で示されるカチオンを表し、Qは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Y1およびY2はフッ素原子を表す。)
    で示される塩とをエステル交換反応させることを特徴とする式(IIIa)、式(IIIb)又は式(IIIc)で示される塩の製造方法。
    Figure 0005374836
    (式(IIIa)〜(IIIc)中、P10〜P12は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。)
  8. 請求項2に記載の酸発生剤と樹脂とを含有する樹脂組成物であって、該樹脂は酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶な樹脂であり、酸と作用した該樹脂はアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であることを特徴とする樹脂組成物。
  9. 樹脂が嵩高い基及び酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位を含む樹脂である請求項8に記載の樹脂組成物。
  10. 請求項8又は9に記載の樹脂組成物と塩基性化合物とを含有することを特徴とする化学増幅型レジスト組成物。
JP2007152533A 2006-06-09 2007-06-08 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩 Active JP5374836B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007152533A JP5374836B2 (ja) 2006-06-09 2007-06-08 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006160706 2006-06-09
JP2006160706 2006-06-09
JP2007152533A JP5374836B2 (ja) 2006-06-09 2007-06-08 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008013551A JP2008013551A (ja) 2008-01-24
JP5374836B2 true JP5374836B2 (ja) 2013-12-25

Family

ID=39070919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007152533A Active JP5374836B2 (ja) 2006-06-09 2007-06-08 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5374836B2 (ja)

Families Citing this family (48)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5245956B2 (ja) * 2008-03-25 2013-07-24 信越化学工業株式会社 新規光酸発生剤並びにこれを用いたレジスト材料及びパターン形成方法
JP2010222327A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Sumitomo Chemical Co Ltd 塩の製造方法
JP2010248174A (ja) * 2009-03-26 2010-11-04 Sumitomo Chemical Co Ltd 酸発生剤として用いられる塩
TWI460151B (zh) * 2009-05-28 2014-11-11 Sumitomo Chemical Co 鹽及含有該鹽之光阻組成物
US9221785B2 (en) 2009-06-12 2015-12-29 Sumitomo Chemical Company, Limited Salt and photoresist composition containing the same
JP2011016794A (ja) 2009-06-12 2011-01-27 Sumitomo Chemical Co Ltd レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP6030818B2 (ja) * 2009-06-23 2016-11-24 住友化学株式会社 レジスト組成物の酸発生剤用の塩
KR101115581B1 (ko) * 2009-10-01 2012-03-06 금호석유화학 주식회사 술포니움 염의 제조 방법 및 이를 이용하여 제조된 술포니움 염
JP5807334B2 (ja) * 2010-02-16 2015-11-10 住友化学株式会社 塩及び酸発生剤の製造方法
TWI513678B (zh) 2010-06-29 2015-12-21 Sumitomo Chemical Co 鹽、酸產生劑及光阻組成物
US9063414B2 (en) 2010-07-28 2015-06-23 Sumitomo Chemical Company, Limited Photoresist composition
WO2012020627A1 (ja) * 2010-08-09 2012-02-16 Jsr株式会社 感放射線性組成物及び新規化合物
JP5879834B2 (ja) 2010-11-15 2016-03-08 住友化学株式会社 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6014980B2 (ja) * 2011-02-08 2016-10-26 住友化学株式会社 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6034026B2 (ja) 2011-02-25 2016-11-30 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5947053B2 (ja) 2011-02-25 2016-07-06 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6022788B2 (ja) 2011-04-07 2016-11-09 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5852490B2 (ja) 2011-04-07 2016-02-03 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6005964B2 (ja) 2011-04-07 2016-10-12 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5934536B2 (ja) 2011-04-07 2016-06-15 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5985898B2 (ja) 2011-07-19 2016-09-06 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5990041B2 (ja) 2011-07-19 2016-09-07 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5996944B2 (ja) 2011-07-19 2016-09-21 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5977594B2 (ja) 2011-07-19 2016-08-24 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5977595B2 (ja) 2011-07-19 2016-08-24 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5977593B2 (ja) 2011-07-19 2016-08-24 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP5912912B2 (ja) 2011-07-19 2016-04-27 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6130630B2 (ja) 2011-07-19 2017-05-17 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6013797B2 (ja) 2011-07-19 2016-10-25 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6013798B2 (ja) 2011-07-19 2016-10-25 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6130631B2 (ja) 2011-07-19 2017-05-17 住友化学株式会社 レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6079021B2 (ja) * 2011-08-08 2017-02-15 住友化学株式会社 塩の製造方法
JP6214133B2 (ja) * 2012-03-22 2017-10-18 住友化学株式会社 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6031369B2 (ja) * 2013-01-31 2016-11-24 富士フイルム株式会社 パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法
JP5699190B2 (ja) * 2013-08-07 2015-04-08 東京応化工業株式会社 化合物の製造方法
JP6206311B2 (ja) * 2014-04-22 2017-10-04 信越化学工業株式会社 光酸発生剤、化学増幅型レジスト材料及びパターン形成方法
JP6720514B2 (ja) * 2015-12-01 2020-07-08 Jsr株式会社 感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法
JP6974981B2 (ja) * 2016-09-06 2021-12-01 住友化学株式会社 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6974982B2 (ja) * 2016-09-06 2021-12-01 住友化学株式会社 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6761384B2 (ja) * 2016-09-29 2020-09-23 信越化学工業株式会社 粘着剤組成物、生体電極、及び生体電極の製造方法
JP7151245B2 (ja) * 2017-08-09 2022-10-12 住友化学株式会社 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7245580B2 (ja) * 2017-09-15 2023-03-24 住友化学株式会社 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7240070B2 (ja) * 2018-03-08 2023-03-15 住友化学株式会社 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7317524B2 (ja) * 2018-03-08 2023-07-31 住友化学株式会社 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7385453B2 (ja) 2018-12-25 2023-11-22 住友化学株式会社 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
CN113168098B (zh) * 2019-01-28 2024-03-29 富士胶片株式会社 感光化射线性或感辐射线性树脂组合物、抗蚀剂膜、图案形成方法及电子器件的制造方法
EP3988543A4 (en) * 2019-06-21 2022-09-07 FUJIFILM Corporation ACTINIC-SENSITIVE OR RADIATION-SENSITIVE RESIN COMPOSITION, RESIST FILM, PATTERN FORMING METHOD, AND ELECTRONIC DEVICE FABRICATION METHOD
JP2023059597A (ja) 2021-10-15 2023-04-27 信越化学工業株式会社 光酸発生剤、化学増幅レジスト組成物及びパターン形成方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1010715A (ja) * 1996-06-25 1998-01-16 Fuji Photo Film Co Ltd ポジ型感光性組成物
AU2001267839A1 (en) * 2000-08-30 2002-03-13 Wako Pure Chemical Industries, Ltd. Sulfonium salt compound
JP4262402B2 (ja) * 2000-10-20 2009-05-13 富士フイルム株式会社 ポジ型レジスト組成物
JP2004004561A (ja) * 2002-02-19 2004-01-08 Sumitomo Chem Co Ltd ポジ型レジスト組成物
JP4226255B2 (ja) * 2002-03-12 2009-02-18 保土谷化学工業株式会社 ピレンスルホン酸オニウム塩化合物、該化合物の製造方法、該化合物を用いた感光性樹脂組成物およびこれを用いた感光性材料。
JP4103523B2 (ja) * 2002-09-27 2008-06-18 Jsr株式会社 レジスト組成物
JP4491335B2 (ja) * 2004-02-16 2010-06-30 富士フイルム株式会社 感光性組成物、該感光性組成物に用いる化合物及び該感光性組成物を用いたパターン形成方法
JP4474256B2 (ja) * 2004-09-30 2010-06-02 富士フイルム株式会社 レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008013551A (ja) 2008-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5374836B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP5061484B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP4967365B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP5070814B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP5245326B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP5266688B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP5494714B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物
JP5194375B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP5070802B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP5125057B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP5135791B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP5109688B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物
JP5018439B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物
JP5070801B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
US7301047B2 (en) Salt suitable for an acid generator and a chemically amplified resist composition containing the same
US7527910B2 (en) Salt suitable for an acid generator and a chemically amplified resist composition containing the same
JP5504819B2 (ja) 化学増幅型フォトレジスト組成物
JP5223260B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP5573098B2 (ja) 化学増幅型フォトレジスト組成物
JP5012122B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物
JP4844436B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物
JP5109649B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物
JP2011051981A (ja) 酸発生剤用の塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP6009730B2 (ja) 酸発生剤用の塩及びレジスト組成物
JP4379028B2 (ja) 酸発生剤及びレジスト組成物

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20080204

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20080516

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120918

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130625

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130909

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5374836

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350