JP2008067709A - Rna配列の増幅のための方法および組成物 - Google Patents

Rna配列の増幅のための方法および組成物 Download PDF

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    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/10Processes for the isolation, preparation or purification of DNA or RNA

Abstract

【課題】既存の方法の欠点を克服する改良されたRNA増幅方法を提供する。
【解決手段】以下の工程を包含する、目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列を生成する方法:(a)標的RNAにハイブリダイズした第1のプライマーを、RNA依存性DNAポリメラーゼで伸長する工程;(b)工程(a)の複合体中のRNAを、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で切断する工程;(c)第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズした第2のプライマーを、DNA依存性DNAポリメラーゼで伸長する工程;(d)第1および第2のプライマー伸長産物の複合体における複合プライマーから、RNAを、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で切断する工程;(e)第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズした複合プライマーを、DNA依存性DNAポリメラーゼで伸長する工程。
【選択図】なし

Description

(関連出願に対する相互参照)
本出願は、2001年3月9日に出願された米国仮特許出願番号60/274,550
号の優先権を主張し、これは、その全体が参考として援用される。
(技術分野)
本発明は、ポリヌクレオチド増幅の分野に関する。より詳細には、本発明は、RNA/
DNA複合プライマー、そして必要に応じて、転写を用いる、目的のRNA配列を増幅す
る(すなわち、複数コピーを作製する)ための方法、組成物およびキットを提供する。
(背景技術)
リボ核酸(RNA)を増幅するための能力は、生物学的プロセスを解明するための試み
の重要な局面である。現在まで、RNA(一般的には、mRNA)増幅は、逆転写ポリメ
ラーゼ連鎖反応(RT−PCR)方法およびその変異を使用して、最も一般的に行われる
。これらの方法は、RNAに相補的な一本鎖DNA(cDNA)を形成するための逆転写
酵素によるRNAの複製に基づき、これは、続いてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅
により、二本鎖DNAの複製コピーを産生する。これらの方法は最も一般的に使用される
が、これらは、以下のいくつかの有意な欠点を有する:a)反応が熱サイクルを必要とす
る;b)産物が二本鎖であり、従って、これらの産物をプローブに対する結合にアクセス
可能にしない;c)反応物が増幅前の産物で汚染される傾向があり、従って、反応混合物
の厳密な封じ込めが必要である;そして、d)これらの方法の指数関数的な増幅性質が、
産物のプールを産生する傾向を与え、これは、異なる配列の増幅の不等な有効性(une
qual efficiency)、およびインプット標的RNAの連続した複製ではな
く増幅産物の複製に基づく指数関数的な増幅性質に起因して、インプット全RNAサンプ
ル中の種々のRNA配列の提示を正確にもたらさない。
細胞の総mRNAは、規定時間において遺伝子発現活性を示す。遺伝子発現は、細胞周
期の進行、発生調節、内部刺激および外部刺激に対する応答などによって影響を与えられ
る。生物体の任意の細胞型についての発現された遺伝子のプロフィールは、正常状態また
は疾患状態、種々の刺激に対する応答、発生段階、細胞分化などを反映する。
遺伝子発現の分析のための種々の方法は、近年発展してきた。例えば、米国特許第5,
744,308号;同第6,143,495号;同第5,824,517号;同第5,8
29,547号;同第5,888,779号;同第5,545,522号;同第5,71
6,785号;同第5,409,818号;EP 0971039A2;EP 0878
553A2を参照のこと。これらとしては、特定のmRNAの定量化、および多数のmR
NAの同時定量化、ならびに公知の遺伝子および未知の遺伝子の発現パターンの検出およ
び定量化が挙げられる。遺伝子発現プロフィールの分析は、現在、細胞分化および細胞発
生の研究、ならびに種々の生物体(特に、ヒト)の正常状態および疾患状態の調査におけ
る最も強力なツールの1つである。これらの分析は、遺伝子発見プロセス、分子医学プロ
セスおよび薬物発見プロセスのために重要である。
任意の細胞または組織から調製された全細胞mRNAの増幅は、一般的に、遺伝子発現
プロフィールのために重要である。非増幅mRNAの分析は可能であるが、開始mRNA
の有意な量が必要とされる。しかし、利用可能なサンプルmRNAの総量は、由来する生
物学的サンプルの量によって頻繁に制限される。生物学的サンプルは、しばしば、量が制
限されており、貴重である。さらに、種々のmRNA種の量は等しくない;いくつかの種
は、他の種よりも多量であり、そしてこれらは分析される傾向が強く、かつ分析するのが
容易である。mRNA配列を増幅する能力は、少量の、稀なmRNA種の分析を可能にす
る。核酸増幅によって小さいサンプルを分析する能力はまた、エフェクター分子ライブラ
リーの大規模なスクリーニングのパラメータを設計するために有益であり、これに関して
、サンプル容量の減少は、非常に大規模なスクリーニングまたは超高スループットスクリ
ーニングを行う能力のため、およびライブラリー成分の制限量の観点からの両方について
主要な関心事である。
従って、既存の方法の欠点を克服する改良されたRNA増幅方法の必要性が存在する。
本明細書中で提供される本発明は、この必要性を満たし、かつさらなる利点を提供する。
本発明は以下を提供する:
(項目1) 目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列を生成する方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)標的RNAにハイブリダイズした第1のプライマーを、RNA依存性DNAポリメラーゼで伸長し、それにより、第1のプライマー伸長産物と該標的RNAとを含む複合体が生成される、工程であって、該第1のプライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、工程;
(b)工程(b)の複合体中のRNAを、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で切断する工程;
(c)該第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズした第2のプライマーを、DNA依存性DNAポリメラーゼで伸長し、それにより、第2のプライマー伸長産物が生成されて、第1および第2のプライマー伸長産物の複合体を形成する工程;
(d)第1および第2のプライマー伸長産物の複合体における複合プライマーから、RNAを、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で切断する工程であって、その結果、複合プライマーが第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズし、該複合プライマーがRNA部分と3’DNA部分とを包含する、工程;
(e)該第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズした該複合プライマーを、DNA依存性DNAポリメラーゼで伸長する工程、
を包含し、これにより、該第1のプライマー伸長産物が置換され、そしてそれにより目的の該RNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列が生成される、方法。
(項目2) 前記第2のプライマーが、前記プライマー伸長産物にハイブリダイズする前記標的RNAのフラグメントを包含する、項目1に記載の方法であって、該フラグメントは、工程(b)の複合体中のRNAを、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で切断することによって生成される、方法。
(項目3) 前記第2のプライマーは、DNAを包含する、項目1に記載の方法。
(項目4) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーの前記RNA部分は、前記3’DNA部分に関して5’である、項目1に記載の方法。
(項目5) 前記5’RNA部分は、前記3’DNA部分に近接している、項目4に記載の方法。
(項目6) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーは、前記複合プライマーが前記標的RNAにハイブリダイズする条件下で前記標的RNAにハイブリダイズしない5’部分を含む、項目1に記載の方法。
(項目7) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ポリdT配列を含む、項目1に記載の方法。
(項目8) 前記標的RNAがmRNAである、項目7に記載の方法。
(項目9) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ランダム配列を包含する、項目1に記載の方法。
(項目10) 前記標的RNAがmRNAであり、そして標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ポリdT配列を包含し、そして該複合プライマーが該標的mRNAにハイブリダイズする条件下で該標的mRNAにハイブリダイズしない、5’部分をさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目11) 多数の異なる複合プライマーが前記標的RNAにハイブリダイズするために使用される、
項目1に記載の方法。
(項目12) 前記第2のプライマーがランダムプライマーである、項目1に記載の方法。
(項目13) 前記第2のプライマーは、第2のプライマーが第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズする条件下で前記第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズしない5’部分を包含する、項目1に記載の方法。
(項目14) RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、RNase Hである、
項目1に記載の方法。
(項目15) 前記RNA依存性DNAポリメラーゼとDNA依存性DNAポリメラーゼとが、同じ酵素である、項目1に記載の方法。
(項目16) 前記RNA依存性DNAポリメラーゼと、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、同じ酵素である、項目1に記載の方法。
(項目17) 前記DNA依存性DNAポリメラーゼと、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素とが、同じ酵素である、項目1に記載の方法。
(項目18) 前記DNA依存性DNAポリメラーゼ、前記RNA依存性DNAポリメラーゼ、およびRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、同じ酵素である、項目1に記載の方法。
(項目19) 使用される少なくとも一つの型のdNTPが、dNTPで標識されており、それにより、
標識された産物が生成される、項目1に記載の方法。
(項目20) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーと、第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする複合プライマーとが、同じである、項目1に記載の方法。
(項目21) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーと、第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする複合プライマーとが、異なる、項目1に記載の方法。
(項目22) 前記方法が、目的の2つ以上の異なる配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列を生成する工程を包含する、項目1に記載の方法。
(項目23) 前記方法が、標的RNAにハイブリダイズする少なくとも2つの異なる複合プライマーを包含する、項目22に記載の方法。
(項目24) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ポリ−dT部分を包含する、項目22または23に記載の方法。
(項目25) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ランダムプライマーである、項目22または23に記載の方法。
(項目26) 多数のコピーの目的のRNA配列を生成する方法であって、該方法が、以下の工程:
(a)RNA依存性DNAポリメラーゼで標的RNAにハイブリダイズした第1のプライマーを伸長し、それにより、第1のプライマー伸長産物と該標的RNAとを包含する複合体が生成される、工程であって、該第1のプライマーが、RNA部分と3’DNA部分とを包含する複合プライマーである、工程;
(b)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で工程(b)の複合体中のRNAを切断する工程;
(c)第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズした第2のプライマーを、DNA依存性DNAポリメラーゼで伸長する工程であって、それにより、第2のプライマー伸長産物が生成されて、第1および第2のプライマー伸長産物の複合体が形成される、工程;
(d)第1および第2のプライマー伸長産物の複合体中の複合プライマーからRNAを、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で切断する工程であって、その結果、複合プライマーが該第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズし、ここで、該複合プライマーが、RNA部分と3’DNA部分とを含む、工程;
(e)該第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズした複合プライマーを、DNA依存性DNAポリメラーゼで伸長する工程であって、それにより、該第1のプライマー伸長産物が置換される、工程;
(f)該置換された第1のプライマー伸長産物を、プロポロモーターと、該置換された第1のプライマー伸長産物にRNAポリメラーゼによる転写が生じる条件下でハイブリダイズし得る領域と、を含むポリヌクレオチドに、該置換された第1のプライマー伸長産物に相補的な配列を含むRNA転写物が生成されるようにハイブリダイズさせる工程、
を包含し、それにより、多数のコピーの目的の該RNA配列が生成される、
方法。
(項目27) 前記第2のプライマーが、前記プライマー伸長産物にハイブリダイズした前記標的RNAのフラグメントを含み、前記フラグメントが、工程(b)の複合体中のRNAを、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で切断することによって生成される、項目26に記載の方法。
(項目28) 前記第2のプライマーがDNAを包含する、項目26に記載の方法。
(項目29) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーの前記RNA部分が、前記3’DNA部分に関して5’である、項目26に記載の方法。
(項目30) 前記5’RNA部分が前記3’DNA部分に隣接している、項目29に記載の方法。
(項目31) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、該複合プライマーが該標的RNAにハイブリダイズする条件下で該標的RNAにハイブリダイズし得ない5’部分を含む、項目26に記載の方法。
(項目32) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ポリdT配列を包含する、項目26に記載の方法。
(項目33) 前記標的RNAがmRNAである、項目26に記載の方法。
(項目34) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ランダム配列を含む、項目26に記載の方法。
(項目35) 前記標的RNAがmRNAであり、そして標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ポリdT配列を含み、かつ該複合プライマーが該標的mRNAにハイブリダイズする条件下で、該標的mRNAにハイブリダイズ可能でない5’部分をさらに含む、項目26に記載の方法。
(項目36) 複数の異なる複合プライマーが、前記標的RNAにハイブリダイズするために用いられる、項目26に記載の方法。
(項目37) 前記第2のプライマーがランダムプライマーである、項目26に記載の方法。
(項目38) 前記第2のプライマーが、該第2のプライマーが前記第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズする条件下で、該第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能でない5’部分を含む、項目26に記載の方法。
(項目39) RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、RNase Hである、
項目26に記載の方法。
(項目40) 前記RNA依存性DNAポリメラーゼおよびDNA依存性DNAポリメラーゼが、同じ酵素である、項目26に記載の方法。
(項目41) 前記RNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、同じ酵素である、項目26に記載の方法。
(項目42) 前記DNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、同じ酵素である、項目26に記載の方法。
(項目43) 前記DNA依存性DNAポリメラーゼ、前記RNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、同じ酵素である、項目26に記載の方法。
(項目44) 用いられる少なくとも1つの型のdNTPが標識されたdNTPであり、それによって標識産物が生成される、項目26に記載の方法。
(項目45) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする前記複合プライマーが、同じである、項目26に記載の方法。
(項目46) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする前記複合プライマーが異なる、項目26に記載の方法。
(項目47) 前記プロプロモーターポリヌクレオチドが、置換されたプライマー伸長産物にハイブリダイズする領域を3’末端に含み、それによって、置換されたプライマー伸長産物のDNAポリメラーゼ伸長が、転写が起こる二本鎖プロモーターを生じる、項目26に記載の方法。
(項目48) 前記プロプロモーターポリヌクレオチドが、プロプロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)である、項目26に記載の方法。
(項目49) 用いられる少なくとも1つの型のrNTPが、標識されたrNTPであり、それによって標識産物が生成される、項目26に記載の方法。
(項目50) 前記方法が、複数コピーの2以上の異なる目的配列を作製する工程を包含する、項目26に記載の方法。
(項目51) 前記方法が、標的RNAにハイブリダイズする少なくとも2つの異なる複合プライマーを含む、項目50に記載の方法。
(項目52) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ポリdT部分を含む、項目50または51に記載の方法。
(項目53) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ランダムプライマーである、項目50または51に記載の方法。
(項目54) 目的のRNA配列を増幅する方法であって、反応混合物をインキュベートする工程を包含し、該反応混合物は、以下:
(a)項目1の工程(c)の第1および第2のプライマー伸長産物の複合体;
(b)該第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズし得る複合プライマーであって、
ここで、該複合プライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む、プライマー;
(c)DNA依存性DNAポリメラーゼ;ならびに
(d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素;
を含み、ここで、該インキュベーションは、そのRNAが切断され、かつ複合プライマーが該複合体中の該第2のプライマー伸長産物に結合し、そして伸長される場合に、項目1の工程(c)の複合体へのプライマーハイブリダイゼーション、項目1の工程(c)の複合体のRNA切断、および項目1の工程(c)の複合体からの該第1のプライマー伸長産物の置換を可能にする条件下であり、それによって、該目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列が作製される、方法。
(項目55) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーの前記RNA部分が、前記3’DNA部分に関して5’であり、そして前記5’RNA部分が、該3’DNA部分に隣接する、項目54に記載の方法。
(項目56) 前記標的RNAが、mRNAである、項目54に記載の方法。
(項目57) 用いられる少なくとも1つの型のdNTPが、標識されたdNTPであり、ここで、標識産物が作製される、項目54に記載の方法。
(項目58) 目的のRNA配列を増幅する方法であって、反応混合物をインキュベートする工程を包含し、該反応混合物が、以下:
(a)第1の複合体であって、ここで、該第1の複合体は、項目1の工程(c)の第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物の複合体である、第1の複合体;
(b)該第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能である複合プライマーであって、ここで、該複合プライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む、複合プライマー;
(c)DNA依存性DNAポリメラーゼ;
(d)RNAポリメラーゼ;
(e)プロプロモーターおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする領域を含む、プロプロモーターポリヌクレオチド;ならびに
(f)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素;
を含み、ここで、該インキュベーションが、そのRNAが切断され、かつ複合プライマーが該第1の複合体中の該第2のプライマー伸長産物に結合した場合、該第1の複合体へのプライマーハイブリダイゼーション、該第1の複合体のRNA切断、該第1の複合体からの該第1のプライマー伸長産物の置換、該置換されたプライマー伸長産物および該プロプロモーターポリヌクレオチドを含む第2の複合体を形成する、該置換された第1のプライマー伸長産物への該プロプロモーターポリヌクレオチドのハイブリダイゼーション、ならびに該第2の複合体からのRNA転写を可能にする条件下であり、それによって、多数のコピーの該目的のRNA配列が作製される、方法。
(項目59) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーの前記RNA部分が、前記3’DNA部分に関して5’であり、そして前記5’RNA部分が、該3’DNA部分に隣接する、項目58に記載の方法。
(項目60) RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、RNase Hである、
項目58に記載の方法。
(項目61) 前記プロプロモーターポリヌクレオチドが、前記置換されたプライマー伸長産物にハイブリダイズし、それによって置換されたプライマー伸長産物のDNAポリメラーゼ伸長が、
転写が起こる二本鎖プロモーターを生じる領域を3’末端に含む、項目58に記載の方法。
(項目62) 用いられる少なくとも1つの型のrNTPが、標識されたrNTPであり、それによって標識産物が作製される、項目58に記載の方法。
(項目63) 前記標的RNAが、mRNAである、項目58に記載の方法。
(項目64) 多数のコピーの目的のRNA配列を作製する(増幅する)方法であって、以下:
(a)反応混合物をインキュベートする工程であって、該反応混合物が、以下:
(i)標的RNA;
(ii)標的RNAにハイブリダイズ可能である第1のプライマーであって、ここで、該第1のプライマーが、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、第1のプライマー;
(iii)RNA依存性DNAポリメラーゼ;ならびに
(iv)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断し得る酵素を含み;ここで、該インキュベーションが、プライマーハイブリダイゼーション、第1のプライマー伸長産物および該標的RNAを含む複合体の形成、ならびに第1のプライマー伸長産物および該標的RNAを含む該複合体中のRNAの切断を可能にする条件下である、工程;
(b)反応混合物をインキュベートする工程であって、該反応混合物は、以下:
(i)該第1のプライマー伸長産物;
(ii)DNA依存性DNAポリメラーゼ;および
(iii)必要に応じて、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断し得る酵素を含み;ここで、該インキュベーションが、該第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物を含む複合体の形成、ならびに必要に応じて、第1のプライマー伸長産物および該標的RNAを含む該複合体中のRNAの切断を可能にする条件下である、工程;
(c)反応混合物をインキュベートする工程であって、該反応混合物は、以下:
(i)該第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物を含む該複合体;
(ii)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断し得る酵素;
(iii)複合プライマーであって、該複合プライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む、複合プライマー;
(iv)該第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物を含む該切断された複合体;ならびに
(v)DNA依存性DNAポリメラーゼを含み、ここで、該インキュベーションは、該第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物を含む該複合体中のRNAの切断、複合プライマーハイブリダイゼーション、ならびに該第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物を含む該複合体からの該第1のプライマー伸長産物の置換を可能にする条件下であり;それによって、該目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列が作製される、工程、
を包含する、方法。
(項目65) 工程(b)が、(iv)第2のプライマーをさらに含む反応混合物をインキュベートする工程を包含し;ここで、該インキュベーションが、該第2のプライマーのハイブリダイゼーションを可能にする条件下である、項目64に記載の方法。
(項目66) 前記第2のプライマーが、DNAを含む、項目65に記載の方法。
(項目67) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーの前記RNA部分が、前記3’DNA部分に関して5’である、項目64に記載の方法。
(項目68) 前記5’RNA部分が、前記3’DNA部分に隣接する、項目67に記載の方法。
(項目69) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、該複合プライマーが該標的RNAにハイブリダイズする条件下で、該標的RNAにハイブリダイズ可能でない5’部分を含む、項目64に記載の方法。
(項目70) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ポリdT配列を含む、項目64に記載の方法。
(項目71) 前記標的RNAが、mRNAである、項目64に記載の方法。
(項目72) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ランダム配列を含む、項目64に記載の方法。
(項目73) 前記標的RNAが、mRNAであり、そして標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ポリdT配列を含み、そして該複合プライマーが該標的mRNAにハイブリダイズする条件下で、該標的mRNAにハイブリダイズ可能ではない5’部分をさらに含む、項目64に記載の方法。
(項目74) 複数の異なる複合プライマーが、前記標的RNAにハイブリダイズするために用いられる、項目64に記載の方法。
(項目75) 前記第2のプライマーが、ランダムプライマーである、項目64に記載の方法。
(項目76) 前記第2のプライマーが、該第2のプライマーが前記第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズする条件下で、該第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能ではない5’部分を含む、項目64に記載の方法。
(項目77) RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、RNase Hである、
項目64に記載の方法。
(項目78) 前記RNA依存性DNAポリメラーゼおよびDNA依存性DNAポリメラーゼが同じ酵素である、項目64に記載の方法。
(項目79) 前記RNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、同じ酵素である、項目64に記載の方法。
(項目80) 前記DNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、同じ酵素である、項目64に記載の方法。
(項目81) 前記DNA依存性DNAポリメラーゼ、前記RNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する前記酵素が、同じ酵素である、項目64に記載の方法。
(項目82) 用いられる少なくとも1つの型のdNTPが、標識されたdNTPであり、それによって標識産物が作製される、項目64に記載の方法。
(項目83) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする前記複合プライマーが同じである、項目64に記載の方法。
(項目84) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする前記複合プライマーが異なる、項目64に記載の方法。
(項目85) 前記方法が、2以上の異なる目的配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列を作製する工程を包含する、項目64に記載の方法。
(項目86) 前記方法が、標的RNAにハイブリダイズする少なくとも2つの異なる複合プライマーを含む、項目85に記載の方法。
(項目87) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ポリdT部分を含む、項目85または項目86に記載の方法。
(項目88) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ランダムプライマーである、項目85または項目86に記載の方法。
(項目89) 目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列を作製する方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)複合プライマーが第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズするように、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、第1のプライマー伸長産物および該第2のプライマー伸長産物の複合体からRNAを切断する工程であって、ここで、該複合プライマーが、RNA部分および3’DNA部分を含み、ここで、該第1のプライマー伸長産物が、RNA依存性DNAポリメラーゼを用いた、標的RNAにハイブリダイズした第1のプライマーの伸長によって産生され、ここで、該第1のプライマーが、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、工程;
(b)該第2のプライマー伸長産物に複合プライマーをハイブリダイズさせ、そしてDNA依存性DNAポリメラーゼを用いて該複合プライマーを伸長させる工程であって、それによって該第1のプライマー伸長産物が置換され、そしてそれによって、該目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列が作製される、工程を包含する、方法。
(項目90) 前記第2のプライマーが、DNAを含む、項目89に記載の方法。
(項目91) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーの前記RNA部分が、前記3’DNA部分に関して5’である、項目89に記載の方法。
(項目92) 前記5’RNA部分が、前記3’DNA部分に隣接する、項目91に記載の方法。
(項目93) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、該複合プライマーが該標的RNAにハイブリダイズする条件下で、該標的RNAにハイブリダイズ可能ではない5’部分を含む、項目89に記載の方法。
(項目94) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ポリdT配列を含む、項目89に記載の方法。
(項目95) 前記標的RNAが、mRNAである、項目94に記載の方法。
(項目96) 目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列を作製する方法であって、該方法は、複合体中の複合プライマーを伸長する工程を包含し、該複合体が、以下:
(i)第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物の複合体であって、
該第1のプライマー伸長産物は、RNA依存性DNAポリメラーゼを用いた、標的RNAにハイブリダイズした第1のプライマーの伸長によって産生され、ここで、該第1のプライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーであり、該第2のプライマー伸長産物は、該第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズした第2のプライマーの伸長によって作製され、ここで、第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物の該複合体由来のRNAは、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて切断される、複合体;ならびに
(ii)複合プライマーであって、該複合プライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含み、ここで、該複合プライマーは、該第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズし、ここで、該複合プライマーは、該第1のプライマーと同じであっても異なっていてもよい、複合プライマー;
を含み、
それによって、該第1のプライマー伸長産物が置換され、そしてそれによって、該目的のRNA配列に相補的な複数コピーのポリヌクレオチド配列が作製される、方法。
(項目97) 前記第2のプライマーがDNAを含む、項目96に記載の方法。
(項目98) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーの前記RNA部分が、前記3’DNA部分に対して5’側である、項目96に記載の方法。
(項目99) 前記5’RNA部分が前記3’DNA部分に隣接する、項目98に記載の方法。
(項目100) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、該複合プライマーが該標的RNAにハイブリダイズする条件下で、該標的RNAにハイブリダイズ可能でない5’部分を含む、項目96に記載の方法。
(項目101) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーが、ポリdT配列を含む、項目96に記載の方法。
(項目102) 前記標的RNAがmRNAである、項目101に記載の方法。
(項目103) 目的のRNA配列を配列決定する方法であって、該方法は、以下:
(a)プライマー伸長がdNTPアナログの取り込みの際に終了するように、dNTPおよびdNTPアナログの混合物の存在下で、項目1、54、64、89、および96のいずれか1項に記載の方法によって、目的の配列を含む標的RNAを増幅する工程;ならびに
(b)配列を決定するために、増幅産物を分析する工程、
を包含する、方法。
(項目104) 前記標的RNAがmRNAである、項目103に記載の方法。
(項目105) 目的のRNA配列を配列決定する方法であって、該方法は、以下:
(a)転写がrNTPアナログの取り込みの際に終了するように、rNTPおよびrNTPアナログの混合物の存在下で、項目26および58のいずれか1項に記載の方法によって、目的の配列を含む標的RNAを増幅する工程;ならびに
(b)配列を決定するために、増幅産物を分析する工程、
を包含する、方法。
(項目106) 前記標的RNAがmRNAである、項目105に記載の方法。
(項目107) 一本鎖コンホメーション多型によって標的RNA中の変異を検出する方法であって、該方法は、以下:
(a)項目1、26、54、58、64、89、および96のいずれか1項に記載の方法によって標的RNAを増幅する工程;ならびに
(b)一本鎖コンホメーションについて増幅産物を分析する工程であって、参照一本鎖ポリヌクレオチドと比較した場合のコンホメーションにおける差異が、該標的ポリヌクレオチドにおける変異を示す、工程、
を包含する、方法。
(項目108) 前記標的RNAがmRNAである、項目107に記載の方法。
(項目109) 目的の配列の存在または非存在を決定する方法であって、該方法は、以下:
(i)目的の配列を含む標的RNAを増幅する工程であって、該増幅する工程が、項目1に記載の工程(d)の複合体にハイブリダイズした複合プライマーを伸長する工程を包含し、該複合プライマーの該RNA部分の配列が既知である、工程;および
(ii)存在する場合、工程(i)由来の該増幅産物を、参照テンプレート由来の増幅産物の量と比較する工程、
を包含し、
ここで、(1)該複合プライマーの該RNA部分にハイブリダイズ可能な領域を含む該参照テンプレート由来の増幅産物の量と比較した場合に、該テンプレート由来の検出可能に少ない増幅産物の生成は、第2のプライマー伸長産物が、該複合プライマーの該RNA部分にハイブリダイズ可能な配列を含まず、そして該複合プライマーの該RNA部分にハイブリダイズ可能な配列に関して配列改変体であることを示す;または (2)該複合プライマーの該RNA部分にハイブリダイズ可能な領域を含まない該参照テンプレート由来の増幅産物の量と比較した場合に、該テンプレート由来の検出可能に多い増幅産物の生成は、第2のプライマー伸長産物が、該複合プライマーの該RNA部分にハイブリダイズ可能な配列を含み、そして該複合プライマーの該RNA部分にハイブリダイズ可能な配列に関して配列改変体でないことを示す、方法。
(項目110) 前記標的RNAがmRNAである、項目109に記載の方法。
(項目111) 基材に固定された核酸を生成する方法であって、該方法は、以下:
(a)項目1、26、54、58、64、89、および96のいずれか1項に記載の方法によって標的RNAを増幅する工程;ならびに
(b)基材上に該増幅産物を固定する工程、
を包含する、方法。
(項目112) 前記標的RNAがmRNAである、項目111に記載の方法。
(項目113) 前記基材がマイクロアレイである、項目111に記載の方法。
(項目114) 目的のRNA配列を特徴付ける方法であって、該方法は、以下:
(a)項目1、54、64、89、および96のいずれか1項に記載の方法によって標的RNAを増幅する工程;ならびに
(b)該DNA産物を分析する工程、
を包含する、方法。
(項目115) 前記標的RNAがmRNAである、項目114に記載の方法。
(項目116) 前記DNA産物が標識されている、項目114に記載の方法。
(項目117) 工程(b)の前記DNA産物を分析する工程が、該産物の量を決定する工程を包含し、これにより、サンプル中に存在する目的の前記RNA配列の量が定量される、項目114に記載の方法。
(項目118) 工程(b)が少なくとも1つのプローブと前記DNA産物を接触させる工程を包含する、
項目114に記載の方法。
(項目119) 前記DNA産物が標識され、そして前記少なくとも1つのプローブがマイクロアレイとして提供される、項目118に記載の方法。
(項目120) 項目119に記載の方法であって、前記マイクロアレイが、紙、ガラス、セラミック、
プラスチック、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリアクリルアミド、ニトロセルロース、シリコン、および光ファイバーからなる群より選択される材料から作製された基材上に固定された少なくとも1つのプローブを含む、方法。
(項目121) 項目120に記載の方法であって、前記プローブが、ピン、ロッド、ファイバー、テープ、糸、ビーズ、粒子、マイクロタイターウェル、キャピラリー、およびシリンダーを含む二次元構造または三次元構造で、前記基材に固定される、方法。
(項目122) 目的のRNA配列を特徴付ける方法であって、該方法は、以下:
(a)項目26および58のいずれか1項に記載の方法によって、標的RNAを増幅する工程;ならびに
(b)該RNA産物を分析する方法。
(項目123) 前記標的RNAがmRNAである、項目122に記載の方法。
(項目124) 前記RNA産物が標識される、項目122に記載の方法。
(項目125) 工程(b)の前記RNA産物を分析する工程が、該産物の量を決定する工程を包含し、これにより、サンプル中に存在する目的の前記RNA配列の量が定量される、項目122に記載の方法。
(項目126) 工程(b)が、標識されたRNA産物を少なくとも1つのプローブと接触させる工程を包含する、項目122に記載の方法。
(項目127) 前記RNA産物が標識され、そして前記少なくとも1つのプローブがマイクロアレイとして提供される、項目122に記載の方法。
(項目128) 項目127に記載の方法であって、前記マイクロアレイが、紙、ガラス、セラミック、
プラスチック、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリアクリルアミド、ニトロセルロース、シリコン、および光ファイバーからなる群より選択される材料から作製された基材上に固定された少なくとも1つのプローブを含む、方法。
(項目129) 項目128に記載の方法であって、前記プローブが、ピン、ロッド、ファイバー、テープ、糸、ビーズ、粒子、マイクロタイターウェル、キャピラリー、およびシリンダーを含む二次元構造または三次元構造で、前記基材上に固定される、方法。
(項目130) サンプル中の遺伝子発現プロフィールを決定する方法であって、該方法は、以下:
(a)項目1、54、64、89、および96のいずれか1項に記載の方法を使用して、該サンプル中の目的の少なくとも1つのRNA配列を増幅する工程;ならびに
(b)目的の各RNA配列の増幅産物の量を決定する工程であって、ここで、各該量が該サンプル中の目的の各RNA配列の量を示し、これにより、該サンプル中での遺伝子発現プロフィールが決定される、工程、
を包含する、方法。
(項目131) 各標的RNAがmRNAである、項目130に記載の方法。
(項目132) ライブラリーを調製する方法であって、該方法は、以下:
項目1、26、54、58、64、89、および96のいずれか1項に記載の方法を使用して、少なくとも1つの目的のRNA配列を増幅する工程、
を包含する、方法。
(項目133) 標的RNAにハイブリダイズする第1のプライマーがランダムプライマーである、項目132に記載の方法。
(項目134) 標的RNAにハイブリダイズする第1のプライマーがポリdT部分を含む、項目132に記載の方法。
(項目135) 減算的ハイブリダイゼーションプローブを調製する方法であって、該方法は、項目1、
54、64、89、および96のいずれか1項に記載の方法を使用して、第1のRNA集団から少なくとも1つの目的のRNA配列の相補体の多数のDNAコピーを作製する工程を包含する、方法。
(項目136) 減算的ハイブリダイゼーションを実行する方法であって、該方法は、以下:
(a)項目1、54、64、89、および96のいずれか1項に記載の方法を使用して、第1のRNA集団から少なくとも1つの目的のRNA配列の相補体の多数のDNAコピーを作製する工程;ならびに
(b)該多数のコピーを第2のmRNA集団にハイブリダイズさせる工程であって、これにより、該第2のmRNA集団の部分集団が、DNAコピーと複合体を形成する、工程、
を包含する、方法。
(項目137) 項目136に記載の方法であって、該方法は、以下:
(c)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、工程(b)の複合体中のRNAを切断する工程;および
(d)前記第2のmRNA集団のハイブリダイズしていない部分集団を増幅する工程であって、これにより、該第2のmRNA集団の該ハイブリダイズしていない部分集団に相補的な多数のコピーの一本鎖DNAが作製される、工程、
をさらに包含する、方法。
(項目138) 1つ以上の目的のRNA配列の示差的な増幅のための方法であって、該方法は、以下:
(a)項目1、54、64、89、および96のいずれか1項に記載の方法を使用して、第1のRNA集団から1つ以上の目的のRNA配列の相補体の多数のポリヌクレオチドコピーを第2のmRNA集団にハイブリダイズする工程であって、これにより、該第2のmRNA集団の部分集団が、該ポリヌクレオチドコピーとハイブリダイズして、複合体を形成する、工程;
(b)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、工程(b)の複合体中のRNAを切断する工程;ならびに
(c)該第2のmRNA集団のハイブリダイズしていない部分集団を増幅する工程であって、これにより、該第2のmRNA集団の該ハイブリダイズしていない部分集団に相補的な多数のコピーの一本鎖DNAが作製される、工程、
を包含する、方法。
(項目139) cDNAライブラリーを作製する方法であって、該方法は、以下:
項目84に記載の減算的ハイブリダイゼーションプローブを調製する工程、
を包含する、方法。
(項目140) RNA部分および3’DNA部分、および第2のプライマーを含む複合プライマーを含む組成物。
(項目141) 前記第2のプライマーがDNAを含む、項目140に記載の組成物。
(項目142) 前記第2のプライマーがランダムプライマーである、項目141に記載の組成物。
(項目143) 前記第2のプライマーが、前記プライマー伸長産物にハイブリダイズした標的RNAのフラグメントを含む、項目140に記載の組成物。
(項目144) RNA依存性DNAポリメラーゼをさらに含む、項目140に記載の組成物。
(項目145) 項目140に記載の組成物であって、前記複合プライマーは、該複合プライマーが前記標的RNAにハイブリダイズする条件下で、目的の該RNA配列にハイブリダイズ可能でない5’領域をさらに含む、組成物。
(項目146) 複合プライマーおよび第2のプライマーを含む組成物であって、該組成物は、該複合プライマーが標的RNAにハイブリダイズする条件下で、第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能でない配列を含む、組成物。
(項目147) (a)複合プライマー;(b)第2のプライマー;および(c)プロプロモーターポリヌクレオチドを含む、組成物。
(項目148) 前記第2のプライマーがランダムプライマーである、項目147に記載の組成物。
(項目149) (a)第1のプライマー伸長産物であって、該第1のプライマーがRNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、第1のプライマー伸長産物;ならびに(b)プロプロモーターポリヌクレオチド、の複合体を含む、組成物。
(項目150) (a)第1のプライマー伸長産物であって、該第1のプライマーがRNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、第1のプライマー伸長産物;ならびに(b)第2のプライマー伸長産物であって、該第2のプライマーがDNAを含む、第2のプライマー伸長産物、の複合体を含む、組成物。
(項目151) (a)第1のプライマー伸長産物であって、該第1のプライマーがRNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、第1のプライマー伸長産物;ならびに(b)第2のプライマー伸長産物であって、該第2のプライマーが標的RNAのフラグメントを含む、第2のプライマー伸長産物、の複合体を含む、組成物。
(項目152) (a)切断されたプライマー伸長産物であって、該プライマーがRNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、切断されたプライマー伸長産物;(b)第2のプライマー伸長産物;ならびに(c)第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする複合プライマー、の複合体を含む、組成物。
(項目153) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする前記複合プライマーが、同じである、項目152に記載の方法。
(項目154) 標的RNAにハイブリダイズする前記複合プライマーおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする前記複合プライマーが、異なる、項目152に記載の方法。
(項目155) (a)標的RNA;(b)3’DNA部分およびRNA部分を含む複合プライマー;(c)第2のプライマー;ならびに(d)DNAポリメラーゼを含む、反応混合物。
(項目156) (e)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素をさらに含む、項目155に記載の反応混合物。
(項目157) (e)プロプロモーターポリヌクレオチドをさらに含む、項目155に記載の反応混合物。
(項目158) (a)3’DNA部分およびRNA部分を含む複合プライマー;(b)第2のプライマー;および(c)項目1、26、54、58、64、89、および96のいずれか1項に記載の方法に従って、RNAを増幅するための説明書を備える、標的RNAを増幅するためのキット。
(項目159) (d)プロプロモーターポリヌクレオチドをさらに備える、項目158に記載のキット。
(項目160) RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素をさらに備える、項目158または159に記載のキット。
(項目161) 3’一本鎖部分を含む第1および第2のプライマー伸長産物の複合体を作製する方法であって、該方法は、以下:
(a)RNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、標的RNAにハイブリダイズした第1のプライマーを伸長させる工程であって、該第1のプライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーであり、これにより、第1のプライマー伸長産物および該標的RNAを含む複合体が生成される、工程;
(b)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、工程(b)の該複合体中のRNAを切断する工程;
(c)DNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、該第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズした第2のプライマーを伸長させる工程であって、これにより、第2のプライマー伸長産物が形成され、第1および第2のプライマー伸長産物の複合体を形成する、工程;
(d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、第1および第2のプライマー伸長産物の該複合体中の該複合プライマーからRNAを切断する工程を包含し;
これにより、3’一本鎖部分を含む第1および第2のプライマー伸長産物の複合体が生成され;
これにより、該3’一本鎖部分が、該複合プライマーの該RNA部分に相補的である、
方法。
さらに本発明は、目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列を生成す
る方法を提供し、この方法は、以下の工程:
(a)標的RNAにハイブリダイズした第1のプライマーを、RNA依存性DNAポリ
メラーゼで伸長し、それにより、第1のプライマー伸長産物と標的RNAとを含む複合体
が生成される、工程であって、第1のプライマーは、RNA部分および3’DNA部分を
含む複合プライマーである、工程;
(b)工程(b)の複合体中のRNAを、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切
断する酵素で切断する工程;
(c)第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズした第2のプライマーを、DNA依
存性DNAポリメラーゼで伸長し、それにより、第2のプライマー伸長産物が生成されて
、第1および第2のプライマー伸長産物の複合体を形成する工程;
(d)第1および第2のプライマー伸長産物の複合体における複合プライマーから、R
NAを、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で切断する工程であって
、その結果、複合プライマーが第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズし、複合プラ
イマーがRNA部分と3’DNA部分とを包含する、工程;
(e)第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズした複合プライマーを、DNA依存
性DNAポリメラーゼで伸長する工程、
を包含し、これにより、第1のプライマー伸長産物が置換され、そしてそれにより目的の
RNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列が生成される。
1つの実施形態において、上記方法は、上記第2のプライマーが、上記プライマー伸長
産物にハイブリダイズする上記標的RNAのフラグメントを包含し、このフラグメントは
、工程(b)の複合体中のRNAを、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する
酵素で切断することによって生成される。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーは、DNAを包含する。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーの上記
RNA部分は、上記3’DNA部分に関して5’である。
1つの実施形態において、上記5’RNA部分は、上記3’DNA部分に近接している
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーは、上
記複合プライマーが上記標的RNAにハイブリダイズする条件下で上記標的RNAにハイ
ブリダイズしない5’部分を含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ポ
リdT配列を含む。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAである。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ラ
ンダム配列を包含する。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAであり、そして標的RNAにハイ
ブリダイズする上記複合プライマーが、ポリdT配列を包含し、そして複合プライマーが
標的mRNAにハイブリダイズする条件下で標的mRNAにハイブリダイズしない、5’
部分をさらに包含する。
1つの実施形態において、多数の異なる複合プライマーが上記標的RNAにハイブリダ
イズするために使用される。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーがランダムプライマーである。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーは、第2のプライマーが第1のプライ
マー伸長産物にハイブリダイズする条件下で上記第1のプライマー伸長産物にハイブリダ
イズしない5’部分を包含する。
1つの実施形態において、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する上記酵素
が、RNase Hである。
1つの実施形態において、上記RNA依存性DNAポリメラーゼとDNA依存性DNA
ポリメラーゼとが、同じ酵素である。
1つの実施形態において、上記RNA依存性DNAポリメラーゼと、RNA/DNAハ
イブリッドからRNAを切断する上記酵素が、同じ酵素である。
1つの実施形態において、上記DNA依存性DNAポリメラーゼと、RNA/DNAハ
イブリッドからRNAを切断する酵素とが、同じ酵素である。
1つの実施形態において、上記DNA依存性DNAポリメラーゼ、上記RNA依存性D
NAポリメラーゼ、およびRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する上記酵素が
、同じ酵素である。
1つの実施形態において、使用される少なくとも一つの型のdNTPが、dNTPで標
識されており、それにより、標識された産物が生成される。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーと、第
2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする複合プライマーとが、同じである。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーと、第
2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする複合プライマーとが、異なる。
1つの実施形態において、上記方法が、目的の2つ以上の異なる配列に相補的な多数の
コピーのポリヌクレオチド配列を生成する工程を包含する。
1つの実施形態において、上記方法が、標的RNAにハイブリダイズする少なくとも2
つの異なる複合プライマーを包含する。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ポ
リ−dT部分を包含する。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ラ
ンダムプライマーである。
別の局面において、本発明は、多数のコピーの目的のRNA配列を生成する方法を提供
し、この方法が、以下の工程:
(a)RNA依存性DNAポリメラーゼで標的RNAにハイブリダイズした第1のプラ
イマーを伸長し、それにより、第1のプライマー伸長産物と標的RNAとを包含する複合
体が生成される、工程であって、第1のプライマーが、RNA部分と3’DNA部分とを
包含する複合プライマーである、工程;
(b)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で工程(b)の複合体中
のRNAを切断する工程;
(c)第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズした第2のプライマーを、DNA依
存性DNAポリメラーゼで伸長する工程であって、それにより、第2のプライマー伸長産
物が生成されて、第1および第2のプライマー伸長産物の複合体が形成される、工程;
(d)第1および第2のプライマー伸長産物の複合体中の複合プライマーからRNAを
、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で切断する工程であって、その
結果、複合プライマーが第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズし、ここで、この複
合プライマーが、RNA部分と3’DNA部分とを含む、工程;
(e)第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズした複合プライマーを、DNA依存
性DNAポリメラーゼで伸長する工程であって、それにより、第1のプライマー伸長産物
が置換される、工程;
(f)置換された第1のプライマー伸長産物を、プロポロモーターと、置換された第1
のプライマー伸長産物にRNAポリメラーゼによる転写が生じる条件下でハイブリダイズ
し得る領域と、を含むポリヌクレオチドに、置換された第1のプライマー伸長産物に相補
的な配列を含むRNA転写物が生成されるようにハイブリダイズさせる工程、
を包含し、それにより、多数のコピーの目的のRNA配列が生成される。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーが、上記プライマー伸長産物にハイブ
リダイズした上記標的RNAのフラグメントを含み、上記フラグメントが、工程(b)の
複合体中のRNAを、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素で切断する
ことによって生成される。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーがDNAを包含する。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーの上記
RNA部分が、上記3’DNA部分に関して5’である。
1つの実施形態において、上記5’RNA部分が上記3’DNA部分に隣接している。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、複
合プライマーが標的RNAにハイブリダイズする条件下で標的RNAにハイブリダイズし
得ない5’部分を含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ポ
リdT配列を包含する。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAである。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ラ
ンダム配列を含む。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAであり、そして標的RNAにハイ
ブリダイズする上記複合プライマーが、ポリdT配列を含み、かつ複合プライマーが標的
mRNAにハイブリダイズする条件下で、標的mRNAにハイブリダイズ可能でない5’
部分をさらに含む。
1つの実施形態において、複数の異なる複合プライマーが、上記標的RNAにハイブリ
ダイズするために用いられる。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーがランダムプライマーである。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーが、この第2のプライマーが上記第1
のプライマー伸長産物にハイブリダイズする条件下で、第1のプライマー伸長産物にハイ
ブリダイズ可能でない5’部分を含む。
1つの実施形態において、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する上記酵素
が、RNase Hである。
1つの実施形態において、上記RNA依存性DNAポリメラーゼおよびDNA依存性D
NAポリメラーゼが、同じ酵素である。
1つの実施形態において、上記RNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNA/DNA
ハイブリッドからRNAを切断する上記酵素が、同じ酵素である。
1つの実施形態において、上記DNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNA/DNA
ハイブリッドからRNAを切断する上記酵素が、同じ酵素である。
1つの実施形態において、上記DNA依存性DNAポリメラーゼ、上記RNA依存性D
NAポリメラーゼおよびRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する上記酵素が、
同じ酵素である。
1つの実施形態において、用いられる少なくとも1つの型のdNTPが標識されたdN
TPであり、それによって標識産物が生成される。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーおよび
第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする上記複合プライマーが、同じである。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーおよび
第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする上記複合プライマーが異なる。
1つの実施形態において、上記プロプロモーターポリヌクレオチドが、置換されたプラ
イマー伸長産物にハイブリダイズする領域を3’末端に含み、それによって、置換された
プライマー伸長産物のDNAポリメラーゼ伸長が、転写が起こる二本鎖プロモーターを生
じる。
1つの実施形態において、上記プロプロモーターポリヌクレオチドが、プロプロモータ
ーテンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)である。
1つの実施形態において、用いられる少なくとも1つの型のrNTPが、標識されたr
NTPであり、それによって標識産物が生成される。
1つの実施形態において、上記方法が、複数コピーの2以上の異なる目的配列を作製す
る工程を包含する。
1つの実施形態において、上記方法が、標的RNAにハイブリダイズする少なくとも2
つの異なる複合プライマーを含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ポ
リdT部分を含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ラ
ンダムプライマーである。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列を増幅する方法を提供し、反応混合物
をインキュベートする工程を包含し、この反応混合物は、以下:
(a)上記工程(c)の第1および第2のプライマー伸長産物の複合体;
(b)第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズし得る複合プライマーであって、こ
こで、複合プライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む、プライマー;
(c)DNA依存性DNAポリメラーゼ;ならびに
(d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素;
を含み、ここで、インキュベーションは、そのRNAが切断され、かつ複合プライマーが
複合体中の第2のプライマー伸長産物に結合し、そして伸長される場合に、上記工程(c
)の複合体へのプライマーハイブリダイゼーション、上記工程(c)の複合体のRNA切
断、および上記工程(c)の複合体からの第1のプライマー伸長産物の置換を可能にする
条件下であり、それによって、目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオ
チド配列が作製される。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーの上記
RNA部分が、上記3’DNA部分に関して5’であり、そして上記5’RNA部分が、
3’DNA部分に隣接する。
1つの実施形態において、上記標的RNAが、mRNAである。
1つの実施形態において、用いられる少なくとも1つの型のdNTPが、標識されたd
NTPであり、ここで、標識産物が作製される。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列を増幅する方法を提供し、反応混合物
をインキュベートする工程を包含し、この反応混合物が、以下:
(a)第1の複合体であって、ここで、第1の複合体は、上記工程(c)の第1のプラ
イマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物の複合体である、第1の複合体;
(b)第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能である複合プライマーであって
、ここで、この複合プライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む、複合プライ
マー;
(c)DNA依存性DNAポリメラーゼ;
(d)RNAポリメラーゼ;
(e)プロプロモーターおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする領域を
含む、プロプロモーターポリヌクレオチド;ならびに
(f)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素;
を含み、ここで、このインキュベーションが、そのRNAが切断され、かつ複合プライマ
ーが第1の複合体中の第2のプライマー伸長産物に結合した場合、第1の複合体へのプラ
イマーハイブリダイゼーション、第1の複合体のRNA切断、第1の複合体からの第1の
プライマー伸長産物の置換、置換されたプライマー伸長産物およびプロプロモーターポリ
ヌクレオチドを含む第2の複合体を形成する、置換された第1のプライマー伸長産物への
プロプロモーターポリヌクレオチドのハイブリダイゼーション、ならびに第2の複合体か
らのRNA転写を可能にする条件下であり、それによって、多数のコピーの目的のRNA
配列が作製される。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーの上記
RNA部分が、上記3’DNA部分に関して5’であり、そして上記5’RNA部分が、
3’DNA部分に隣接する。
1つの実施形態において、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する上記酵素
が、RNase Hである。
1つの実施形態において、上記プロプロモーターポリヌクレオチドが、上記置換された
プライマー伸長産物にハイブリダイズし、それによって置換されたプライマー伸長産物の
DNAポリメラーゼ伸長が、転写が起こる二本鎖プロモーターを生じる領域を3’末端に
含む。
1つの実施形態において、用いられる少なくとも1つの型のrNTPが、標識されたr
NTPであり、それによって標識産物が作製される。
1つの実施形態において、上記標的RNAが、mRNAである。
別の局面において、本発明は、多数のコピーの目的のRNA配列を作製する(増幅する
)方法を提供し、この方法は、以下:
(a)反応混合物をインキュベートする工程であって、この反応混合物が、以下:
(i)標的RNA;
(ii)標的RNAにハイブリダイズ可能である第1のプライマーであって、ここで
、この第1のプライマーが、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーであ
る、第1のプライマー;
(iii)RNA依存性DNAポリメラーゼ;ならびに
(iv)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断し得る酵素
を含み;ここで、このインキュベーションが、プライマーハイブリダイゼーション、第1
のプライマー伸長産物および標的RNAを含む複合体の形成、ならびに第1のプライマー
伸長産物および標的RNAを含む複合体中のRNAの切断を可能にする条件下である、工
程;
(b)反応混合物をインキュベートする工程であって、この反応混合物は、以下:
(i)第1のプライマー伸長産物;
(ii)DNA依存性DNAポリメラーゼ;および
(iii)必要に応じて、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断し得る酵素
を含み;ここで、このインキュベーションが、第1のプライマー伸長産物および第2のプ
ライマー伸長産物を含む複合体の形成、ならびに必要に応じて、第1のプライマー伸長産
物および標的RNAを含む複合体中のRNAの切断を可能にする条件下である、工程;
(c)反応混合物をインキュベートする工程であって、この反応混合物は、以下:
(i)第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物を含む複合体;
(ii)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断し得る酵素;
(iii)複合プライマーであって、この複合プライマーは、RNA部分および3’
DNA部分を含む、複合プライマー;
(iv)第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物を含む切断され
た複合体;ならびに
(v)DNA依存性DNAポリメラーゼ
を含み、ここで、このインキュベーションは、第1のプライマー伸長産物および第2のプ
ライマー伸長産物を含む複合体中のRNAの切断、複合プライマーハイブリダイゼーショ
ン、ならびに第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物を含む複合体か
らの第1のプライマー伸長産物の置換を可能にする条件下であり;それによって、目的の
RNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列が作製される、工程、
を包含する。
1つの実施形態において、工程(b)が、(iv)第2のプライマーをさらに含む反応
混合物をインキュベートする工程を包含し;ここで、このインキュベーションが、第2の
プライマーのハイブリダイゼーションを可能にする条件下である。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーが、DNAを含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーの上記
RNA部分が、上記3’DNA部分に関して5’である。
1つの実施形態において、上記5’RNA部分が、上記3’DNA部分に隣接する。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、複
合プライマーが標的RNAにハイブリダイズする条件下で、標的RNAにハイブリダイズ
可能でない5’部分を含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ポ
リdT配列を含む。
1つの実施形態において、上記標的RNAが、mRNAである。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ラ
ンダム配列を含む。
1つの実施形態において、上記標的RNAが、mRNAであり、そして標的RNAにハ
イブリダイズする上記複合プライマーが、ポリdT配列を含み、そして複合プライマーが
標的mRNAにハイブリダイズする条件下で、標的mRNAにハイブリダイズ可能ではな
い5’部分をさらに含む。
1つの実施形態において、複数の異なる複合プライマーが、上記標的RNAにハイブリ
ダイズするために用いられる。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーが、ランダムプライマーである。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーが、この第2のプライマーが上記第1
のプライマー伸長産物にハイブリダイズする条件下で、第1のプライマー伸長産物にハイ
ブリダイズ可能ではない5’部分を含む。
1つの実施形態において、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する上記酵素
が、RNase Hである。
1つの実施形態において、上記RNA依存性DNAポリメラーゼおよびDNA依存性D
NAポリメラーゼが同じ酵素である。
1つの実施形態において、上記RNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNA/DNA
ハイブリッドからRNAを切断する上記酵素が、同じ酵素である。
1つの実施形態において、上記DNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNA/DNA
ハイブリッドからRNAを切断する上記酵素が、同じ酵素である。
1つの実施形態において、上記DNA依存性DNAポリメラーゼ、上記RNA依存性D
NAポリメラーゼおよびRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する上記酵素が、
同じ酵素である。
1つの実施形態において、用いられる少なくとも1つの型のdNTPが、標識されたd
NTPであり、それによって標識産物が作製される。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーおよび
第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする上記複合プライマーが同じである。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーおよび
第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする上記複合プライマーが異なる。
1つの実施形態において、上記方法が、2以上の異なる目的配列に相補的な多数のコピ
ーのポリヌクレオチド配列を作製する工程を包含する。
1つの実施形態において、上記方法が、標的RNAにハイブリダイズする少なくとも2
つの異なる複合プライマーを含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ポ
リdT部分を含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ラ
ンダムプライマーである。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレ
オチド配列を作製する方法を提供し、この方法は、以下の工程:
(a)複合プライマーが第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズするように、RN
A/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、第1のプライマー伸長産物
および第2のプライマー伸長産物の複合体からRNAを切断する工程であって、ここで、
複合プライマーが、RNA部分および3’DNA部分を含み、ここで、第1のプライマー
伸長産物が、RNA依存性DNAポリメラーゼを用いた、標的RNAにハイブリダイズし
た第1のプライマーの伸長によって産生され、ここで、第1のプライマーが、RNA部分
および3’DNA部分を含む複合プライマーである、工程;
(b)第2のプライマー伸長産物に複合プライマーをハイブリダイズさせ、そしてDN
A依存性DNAポリメラーゼを用いて複合プライマーを伸長させる工程であって、それに
よって第1のプライマー伸長産物が置換され、そしてそれによって、目的のRNA配列に
相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列が作製される、工程
を包含する。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーが、DNAを含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーの上記
RNA部分が、上記3’DNA部分に関して5’である。
1つの実施形態において、上記5’RNA部分が、上記3’DNA部分に隣接する。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、複
合プライマーが標的RNAにハイブリダイズする条件下で、標的RNAにハイブリダイズ
可能ではない5’部分を含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ポ
リdT配列を含む。
1つの実施形態において、上記標的RNAが、mRNAである。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレ
オチド配列を作製する方法を提供し、この方法は、複合体中の複合プライマーを伸長する
工程を包含し、この複合体が、以下:
(i)第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物の複合体であって、
この第1のプライマー伸長産物は、RNA依存性DNAポリメラーゼを用いた、標的RN
Aにハイブリダイズした第1のプライマーの伸長によって産生され、ここで、第1のプラ
イマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーであり、この第2のプ
ライマー伸長産物は、第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズした第2のプライマー
の伸長によって作製され、ここで、第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸
長産物の複合体由来のRNAは、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素
を用いて切断される、複合体;ならびに
(ii)複合プライマーであって、この複合プライマーは、RNA部分および3’DN
A部分を含み、ここで、この複合プライマーは、第2のプライマー伸長産物にハイブリダ
イズし、ここで、この複合プライマーは、第1のプライマーと同じであっても異なってい
てもよい、複合プライマー;
を含み、
それによって、第1のプライマー伸長産物が置換され、そしてそれによって、目的のR
NA配列に相補的な複数コピーのポリヌクレオチド配列が作製される。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーがDNAを含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーの上記
RNA部分が、上記3’DNA部分に対して5’側である。
1つの実施形態において、上記5’RNA部分が上記3’DNA部分に隣接する。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、複
合プライマーが標的RNAにハイブリダイズする条件下で、標的RNAにハイブリダイズ
可能でない5’部分を含む。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーが、ポ
リdT配列を含む。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAである。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列を配列決定する方法を提供し、この方
法は、以下:
(a)プライマー伸長がdNTPアナログの取り込みの際に終了するように、dNTP
およびdNTPアナログの混合物の存在下で、上記方法のいずれかによって、目的の配列
を含む標的RNAを増幅する工程;ならびに
(b)配列を決定するために、増幅産物を分析する工程、
を包含する。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAである。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列を配列決定する方法を提供し、この方
法は、以下:
(a)転写がrNTPアナログの取り込みの際に終了するように、rNTPおよびrN
TPアナログの混合物の存在下で、上記方法のいずれかによって、目的の配列を含む標的
RNAを増幅する工程;ならびに
(b)配列を決定するために、増幅産物を分析する工程、
を包含する。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAである。
別の局面において、本発明は、一本鎖コンホメーション多型によって標的RNA中の変
異を検出する方法を提供し、この方法は、以下:
(a)上記方法のいずれかによって標的RNAを増幅する工程;ならびに
(b)一本鎖コンホメーションについて増幅産物を分析する工程であって、参照一本鎖
ポリヌクレオチドと比較した場合のコンホメーションにおける差異が、標的ポリヌクレオ
チドにおける変異を示す、工程、
を包含する。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAである。
別の局面において、本発明は、目的の配列の存在または非存在を決定する方法を提供し
、この方法は、以下:
(i)目的の配列を含む標的RNAを増幅する工程であって、この増幅する工程が、上
記工程(d)の複合体にハイブリダイズした複合プライマーを伸長する工程を包含し、こ
の複合プライマーのRNA部分の配列が既知である、工程;および
(ii)存在する場合、工程(i)由来の増幅産物を、参照テンプレート由来の増幅産
物の量と比較する工程、
を包含し、
ここで、(1)複合プライマーのRNA部分にハイブリダイズ可能な領域を含む参照テ
ンプレート由来の増幅産物の量と比較した場合に、テンプレート由来の検出可能に少ない
増幅産物の生成は、第2のプライマー伸長産物が、複合プライマーのRNA部分にハイブ
リダイズ可能な配列を含まず、そして複合プライマーのRNA部分にハイブリダイズ可能
な配列に関して配列改変体であることを示す;または
(2)複合プライマーのRNA部分にハイブリダイズ可能な領域を含まない参照テンプ
レート由来の増幅産物の量と比較した場合に、テンプレート由来の検出可能に多い増幅産
物の生成は、第2のプライマー伸長産物が、複合プライマーのRNA部分にハイブリダイ
ズ可能な配列を含み、そして複合プライマーのRNA部分にハイブリダイズ可能な配列に
関して配列改変体でないことを示す。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAである。
別の局面において、本発明は、基材に固定された核酸を生成する方法を提供し、この方
法は、以下:
(a)上記方法のいずれかによって標的RNAを増幅する工程;ならびに
(b)基材上に増幅産物を固定する工程、
を包含する。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAである。
1つの実施形態において、上記基材がマイクロアレイである。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列を特徴付ける方法を提供し、この方法
は、以下:
(a)上記方法のいずれかによって標的RNAを増幅する工程;ならびに
(b)DNA産物を分析する工程、
を包含する。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAである。
1つの実施形態において、上記DNA産物が標識されている。
1つの実施形態において、工程(b)の上記DNA産物を分析する工程が、産物の量を
決定する工程を包含し、これにより、サンプル中に存在する目的の上記RNA配列の量が
定量される。
1つの実施形態において、工程(b)が少なくとも1つのプローブと上記DNA産物を
接触させる工程を包含する。
1つの実施形態において、上記DNA産物が標識され、そして上記少なくとも1つのプ
ローブがマイクロアレイとして提供される。
1つの実施形態において、上記マイクロアレイが、紙、ガラス、セラミック、プラスチ
ック、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリアクリルアミド、ニトロセルロー
ス、シリコン、および光ファイバーからなる群より選択される材料から作製された基材上
に固定された少なくとも1つのプローブを含む。
1つの実施形態において、上記プローブが、ピン、ロッド、ファイバー、テープ、糸、
ビーズ、粒子、マイクロタイターウェル、キャピラリー、およびシリンダーを含む二次元
構造または三次元構造で、上記基材に固定される。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列を特徴付ける方法を提供し、この方法
は、以下:
(a)上記方法のいずれかによって、標的RNAを増幅する工程;ならびに
(b)RNA産物を分析する方法。
1つの実施形態において、上記標的RNAがmRNAである。
1つの実施形態において、上記RNA産物が標識される。
1つの実施形態において、工程(b)の上記RNA産物を分析する工程が、産物の量を
決定する工程を包含し、これにより、サンプル中に存在する目的の上記RNA配列の量が
定量される。
1つの実施形態において、工程(b)が、標識されたRNA産物を少なくとも1つのプ
ローブと接触させる工程を包含する。
1つの実施形態において、上記RNA産物が標識され、そして上記少なくとも1つのプ
ローブがマイクロアレイとして提供される。
1つの実施形態において、上記マイクロアレイが、紙、ガラス、セラミック、プラスチ
ック、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリアクリルアミド、ニトロセルロー
ス、シリコン、および光ファイバーからなる群より選択される材料から作製された基材上
に固定された少なくとも1つのプローブを含む。
1つの実施形態において、上記プローブが、ピン、ロッド、ファイバー、テープ、糸、
ビーズ、粒子、マイクロタイターウェル、キャピラリー、およびシリンダーを含む二次元
構造または三次元構造で、上記基材上に固定される。
別の局面において、本発明は、サンプル中の遺伝子発現プロフィールを決定する方法を
提供し、この方法は、以下:
(a)上記方法のいずれかを使用して、サンプル中の目的の少なくとも1つのRNA配
列を増幅する工程;ならびに
(b)目的の各RNA配列の増幅産物の量を決定する工程であって、ここで、各量がサ
ンプル中の目的の各RNA配列の量を示し、これにより、サンプル中での遺伝子発現プロ
フィールが決定される、工程、
を包含する。
1つの実施形態において、各標的RNAがmRNAである。
別の局面において、本発明は、ライブラリーを調製する方法を提供し、この方法は、以
下:
上記方法のいずれかを使用して、少なくとも1つの目的のRNA配列を増幅する工程、
を包含する。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする第1のプライマーがランダ
ムプライマーである。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする第1のプライマーがポリd
T部分を含む。
別の局面において、本発明は、減算的ハイブリダイゼーションプローブを調製する方法
であって、この方法は、上記方法のいずれかを使用して、第1のRNA集団から少なくと
も1つの目的のRNA配列の相補体の多数のDNAコピーを作製する工程を包含する。
別の局面において、本発明は、減算的ハイブリダイゼーションを実行する方法を提供し
、この方法は、以下:
(a)上記方法のいずれかを使用して、第1のRNA集団から少なくとも1つの目的の
RNA配列の相補体の多数のDNAコピーを作製する工程;ならびに
(b)多数のコピーを第2のmRNA集団にハイブリダイズさせる工程であって、これ
により、第2のmRNA集団の部分集団が、DNAコピーと複合体を形成する、工程、
を包含する。
1つの実施形態において、上記方法は、以下:
(c)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、工程(b)の
複合体中のRNAを切断する工程;および
(d)上記第2のmRNA集団のハイブリダイズしていない部分集団を増幅する工程で
あって、これにより、第2のmRNA集団のハイブリダイズしていない部分集団に相補的
な多数のコピーの一本鎖DNAが作製される、工程、
をさらに包含する。
別の局面において、本発明は、1つ以上の目的のRNA配列の示差的な増幅のための方
法を提供し、この方法は、以下:
(a)上記方法のいずれかを使用して、第1のRNA集団から1つ以上の目的のRNA
配列の相補体の多数のポリヌクレオチドコピーを第2のmRNA集団にハイブリダイズす
る工程であって、これにより、第2のmRNA集団の部分集団が、ポリヌクレオチドコピ
ーとハイブリダイズして、複合体を形成する、工程;
(b)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、工程(b)の
複合体中のRNAを切断する工程;ならびに
(c)第2のmRNA集団のハイブリダイズしていない部分集団を増幅する工程であっ
て、これにより、第2のmRNA集団のハイブリダイズしていない部分集団に相補的な多
数のコピーの一本鎖DNAが作製される、工程、
を包含する。
別の局面において、本発明は、cDNAライブラリーを作製する方法を提供し、この方
法は、以下:
上記減算的ハイブリダイゼーションプローブを調製する工程、
を包含する。
別の局面において、本発明は、RNA部分および3’DNA部分、および第2のプライ
マーを含む複合プライマーを含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーがDNAを含む。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーがランダムプライマーである。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーが、上記プライマー伸長産物にハイブ
リダイズした標的RNAのフラグメントを含む。
1つの実施形態において、上記組成物は、RNA依存性DNAポリメラーゼをさらに含
む。
1つの実施形態において、上記複合プライマーは、この複合プライマーが上記標的RN
Aにハイブリダイズする条件下で、目的のRNA配列にハイブリダイズ可能でない5’領
域をさらに含む。
別の局面において、本発明は、複合プライマーおよび第2のプライマーを含む組成物を
提供し、この組成物は、複合プライマーが標的RNAにハイブリダイズする条件下で、第
1のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能でない配列を含む。
別の局面において、本発明は、(a)複合プライマー;(b)第2のプライマー;およ
び(c)プロプロモーターポリヌクレオチドを含む、組成物を提供する。
1つの実施形態において、上記第2のプライマーがランダムプライマーである。
別の局面において、本発明は、(a)第1のプライマー伸長産物であって、第1のプラ
イマーがRNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、第1のプライマ
ー伸長産物;ならびに(b)プロプロモーターポリヌクレオチド、の複合体を含む、組成
物を提供する。
別の局面において、本発明は、(a)第1のプライマー伸長産物であって、第1のプラ
イマーがRNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、第1のプライマ
ー伸長産物;ならびに(b)第2のプライマー伸長産物であって、第2のプライマーがD
NAを含む、第2のプライマー伸長産物、の複合体を含む、組成物を提供する。
別の局面において、本発明は、(a)第1のプライマー伸長産物であって、第1のプラ
イマーがRNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、第1のプライマ
ー伸長産物;ならびに(b)第2のプライマー伸長産物であって、第2のプライマーが標
的RNAのフラグメントを含む、第2のプライマー伸長産物、の複合体を含む、組成物を
提供する。
別の局面において、本発明は、(a)切断されたプライマー伸長産物であって、プライ
マーがRNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、切断されたプライ
マー伸長産物;(b)第2のプライマー伸長産物;ならびに(c)第2のプライマー伸長
産物にハイブリダイズする複合プライマー、の複合体を含む、組成物を提供する。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーおよ
び第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする上記複合プライマーが、同じである。
1つの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする上記複合プライマーおよび
第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする上記複合プライマーが、異なる。
別の局面において、本発明は、(a)標的RNA;(b)3’DNA部分およびRNA
部分を含む複合プライマー;(c)第2のプライマー;ならびに(d)DNAポリメラー
ゼを含む、反応混合物を提供する。
1つの実施形態において、上記反応混合物は、(e)RNA/DNAハイブリッドから
RNAを切断する酵素をさらに含む。
1つの実施形態において、上記反応混合物は、(e)プロプロモーターポリヌクレオ
チドをさらに含む。
別の局面において、本発明は、(a)3’DNA部分およびRNA部分を含む複合プラ
イマー;(b)第2のプライマー;および(c)上記方法のいずれかに従って、RNAを
増幅するための説明書を備える、標的RNAを増幅するためのキットを提供する。
1つの実施形態において、上記キットは、(d)プロプロモーターポリヌクレオチド
をさらに備える。
1つの実施形態において、上記キットは、RNA/DNAハイブリッドからRNAを
切断する酵素をさらに備える。
別の局面において、本発明は、3’一本鎖部分を含む第1および第2のプライマー伸長
産物の複合体を作製する方法を提供し、この方法は、以下:
(a)RNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、標的RNAにハイブリダイズした第
1のプライマーを伸長させる工程であって、この第1のプライマーは、RNA部分および
3’DNA部分を含む複合プライマーであり、これにより、第1のプライマー伸長産物お
よび標的RNAを含む複合体が生成される、工程;
(b)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、工程(b)の
複合体中のRNAを切断する工程;
(c)DNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、第1のプライマー伸長産物にハイブ
リダイズした第2のプライマーを伸長させる工程であって、これにより、第2のプライマ
ー伸長産物が形成され、第1および第2のプライマー伸長産物の複合体を形成する、工程

(d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、第1および第
2のプライマー伸長産物の複合体中の複合プライマーからRNAを切断する工程を包含し

これにより、3’一本鎖部分を含む第1および第2のプライマー伸長産物の複合体が生
成され;
これにより、3’一本鎖部分が、複合プライマーのRNA部分に相補的である。

特許出願および刊行物を含む、本明細書中に列挙される全ての参考文献は、その全体が
参考として援用される。
(発明の開示)
本発明は、RNA増幅のための方法、組成物およびキット、ならびにこの増幅方法の適
用を提供する。
従って、1つの局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチ
ド配列の複数コピーを産生する方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a
)RNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、標的RNAにハイブリダイズされる第1の
プライマーを伸長させる工程であり、ここで、この第1のプライマーは、RNA部分およ
び3’DNA部分を含む複合プライマーであり、これによって、第1のプライマー伸長産
物および標的RNAを含む複合体が産生される、工程;(b)RNA/DNAハイブリッ
ドからRNAを切断する酵素を用いて、工程(a)の複合体においてRNAを切断する工
程;(c)DNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、第1のプライマー伸長産物にハイ
ブリダイズされる第2のプライマーを伸長させる工程であり、これによって、第2のプラ
イマー伸長産物は、第1のプライマー伸長産物と第2のプライマー伸長産物との複合体を
形成するように産生される、工程;(d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断
する酵素を用いて、この第1のプライマー伸長産物と第2のプライマー伸長産物との複合
体において複合プライマーからRNAを切断し、その結果、複合プライマーが第2のプラ
イマー伸長産物にハイブリダイズする工程であり、ここで、この複合プライマーが、RN
A部分および3’DNA部分を含む、工程;(e)DNA依存性DNAポリメラーゼを用
いて、第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズされる複合プライマーを伸長させる工
程;これによって、この第1のプライマー伸長産物は置換され、そしてこれによって、目
的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複数コピーが産生される。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複
数コピーを産生する方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)DNA依
存性DNAポリメラーゼを用いて、第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズされた第
2のプライマーを伸長させる工程であり、ここで、この第1のプライマー伸長産物は、5
’末端にRNA部分を含み、この第1のプライマー伸長産物は、RNA配列に相補的な配
列を含み、これによって第2のプライマー伸長産物は、第1のプライマー伸長産物と第2
のプライマー伸長配列との複合体を形成するように産生される、工程;(b)RNA/D
NAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、第1のプライマー伸長産物と第2
のプライマー伸長配列との複合体においてRNAを切断し、その結果、複合プライマーが
第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする工程であり、ここで、この複合プライマ
ーがRNA部分および3’DNA部分を含む、工程;(c)DNA依存性DNAポリメラ
ーゼを用いて、第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズされた複合プライマーを伸長
させる工程;これによって、この第1のプライマー伸長産物は置換され、そしてこれによ
って、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複数コピーが産生される。本
発明のいくつかの実施形態において、第1のプライマー伸長産物は、RNA依存性DNA
ポリメラーゼを用いて、標的RNAにハイブリダイズされた第1のプライマーの伸長によ
って産生され、ここで、この第1のプライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含
む複合プライマーである。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複
数コピーを産生する方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)RNA/
DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、第1のプライマー伸長産物と第
2のプライマー伸長産物との複合体からRNAを切断すし、その結果、複合プライマーが
第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする工程であり、ここで、この複合プライマ
ーは、RNA部分および3’DNA部分を含み、ここで、この第1のプライマー伸長産物
は、RNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、標的RNAにハイブリダイズされた第1
のプライマーの伸長によって産生され、ここで、この第1のプライマーは、RNA部分お
よび3’DNA部分を含む複合プライマーである、工程;(b)複合プライマーを第2の
プライマー伸長産物にハイブリダイズさせ、そしてDNA依存性DNAポリメラーゼを用
いて、この複合プライマーを伸長させる工程;これによって、この第1のプライマー伸長
産物は置換され、そしてそれによって、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配
列の複数コピーが産生される。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複
数コピーを産生する方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:以下を含む複合
体において複合プライマーを伸長させる工程:(i)第1のプライマー伸長産物と第2の
プライマー伸長産物との複合体であり、ここで、この第1のプライマー伸長産物は、RN
A依存性DNAポリメラーゼを用いて、標的RNAにハイブリダイズされた第1のプライ
マーの伸長によって産生され、ここで、この第1のプライマーは、RNA部分および3’
DNA部分を含む複合プライマーであり、ここで、この第2のプライマー伸長産物は、第
1のプライマー伸長産物にハイブリダイズした第2のプライマーの伸長によって産生され
、そしてここで、第1のプライマー伸長産物と第2のプライマー伸長産物との複合体由来
のRNAは、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて切断される
、複合体;ならびに(ii)複合プライマーであり、この複合プライマーは、RNA部分
および3’DNA部分を含み、ここで、この複合プライマーは、第2のプライマー伸長産
物にハイブリダイズされ、そしてここで、この複合プライマーは、第1のプライマーと同
じであっても良いし異なっていても良い、複合プライマー;これによって、この第1のプ
ライマー伸長産物は置換され、そしてこれによって、目的のRNA配列に相補的なポリヌ
クレオチド配列の複数コピーが産生される。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複
数コピーを産生する方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)第2のプ
ライマー伸長産物にハイブリダイズされた複合プロモーターを伸張させる工程であり、こ
こで、このプライマー伸長産物は、(i)テンプレートRNAにハイブリダイズされた第
1のプライマーの伸長によって産生された第1のプライマー伸長産物の相補体または配列
を含み、ここで、この第1のプライマーが、RNA部分および3’DNA部分を含む複数
プライマーであり;そして(ii)第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズされた第
2のプライマーの伸長によって産生される第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズさ
れ、そしてRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、第1のプラ
イマーからRNAを切断する;これによって、この第1のプライマー伸長産物は置換され
、そしてこれによって目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複数のコピー
が産生される。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列の複数コピーを産生する方法を提供し
、この方法は、以下の工程を包含する:
本明細書中に記載される目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複数コピ
ーを産生する任意の方法からの、置換された第1のプライマー伸長産物を、ポリヌクレオ
チドと、置換された第1のプライマー伸長産物に相補的な配列を含むRNA転写物が産生
されるように、転写がRNAポリメラーゼによって生じることが可能な条件下で、ハイブ
リダイズする工程であり、このポリヌクレオチドは、プロプロモーター(proprom
oter)および置換された第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能な領域を含
み、それによって、目的のRNA配列の複数コピーが産生される、工程。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列の複数のコピーを作製する方法を提供
し、この方法は、以下の工程を包含する:本明細書中に記載の目的のRNA配列に相補的
なポリヌクレオチドの複数のコピーを作製する方法のいずれかからの第1のプライマー伸
長産物を、プロプロモーターおよび置換された第1のプライマー伸長産物にハイブリダイ
ズ可能な領域を含むポリヌクレオチドと、RNAポリメラーゼによって転写が生じる条件
下でハイブリダイズして、その結果、置換された第1のプライマー伸長産物に相補的な配
列を含むRNA転写物が生成される工程。ここで、このプライマー伸長産物は、以下によ
って作製された置換プライマー伸長産物である:(a)RNA依存性DNAポリメラーゼ
を用いて、標的RNAにハイブリダイズした第1のプライマーを伸長する工程であって、
ここで、この第1のプライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマ
ーであり、これによって、第1のプライマー伸長産物および標的RNAを含む複合体が生
成される、工程;(b)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて
、工程(b)の複合体中のRNAを切断する工程;(c)DNA依存性DNAポリメラー
ゼを用いて、この第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズした第2のプライマーを伸
長する工程であって、これによって、第2のプライマー伸長産物が生成され、第1および
第2ののプライマー伸長産物の複合体を形成する、工程;(d)複合プライマーが第2の
プライマー伸長産物とハイブリダイズするように、RNA/DNAハイブリッドからRN
Aを切断する酵素を用いて第1および第2のプライマー伸長産物の複合体における複合プ
ライマーから、RNAを切断する工程であって、ここで、この複合プライマーは、RNA
部分および3’DNA部分を含む、工程;(e)DNA依存性DNAポリメラーゼを用い
て、第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズした複合プライマーを伸長する工程であ
って、これによって、この第1のプライマー伸長産物が置換される工程;これによって、
目的のRNA配列の複数のコピーが作製される。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複
数のコピーを作製する(増幅する)方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:
(a)第1のプライマーを標的RNAにハイブリダイズする工程であって、ここで、この
第1のプライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、工
程;(b)RNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、この第1のプライマーを伸長する
工程であって、これによって、第1のプライマー伸長産物および標的RNAを含む複合体
が生成される、工程;(c)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する因子(例
えば、酵素)を用いて、工程(b)の複合体中のRNAを切断する工程;(d)第1のプ
ライマー伸長産物に第2のプライマーをハイブリダイズする工程;(e)DNA依存性D
NAポリメラーゼを用いて第2のプライマーを伸張する工程であって、これによって、第
2のプライマー伸長産物が生成して、第1および第2ののプライマー伸長産物の複合体を
形成する、工程;(f)複合プライマー(これは、第1のプライマーと同じであっても同
じでなくても良い)が第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズするように、RNA/
DNAハイブリッドからRNAを切断する因子(例えば、酵素)を用いて第1および第2
のプライマー伸長産物の複合体における複合プライマーからRNAを切断する工程であっ
て、ここで、この複合プライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む、工程;(
g)DNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、工程(f)の複合プライマーを伸張する
工程であって、これによって、この第1のプライマー伸長産物が置換され、そしてこれに
よって、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複数のコピーが作製される
、工程。
いくつかの局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配
列の複数のコピーを作製する方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:以下を
合わせ、そして反応させる工程:上記工程(e)の第1および第2のプライマー伸長産物
の複合体;第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能な複合プライマー(これは、
第1のプライマーと同じであっても同じでなくても良い)(ここで、この複合プライマー
は、RNA部分および3’DNA部分を含む);DNA依存性DNAポリメラーゼ;なら
びにRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する因子(例えば、酵素);ここで、
この混合物は、このRNAが切断されそして複合プライマーが複合体中の第2のプライマ
ー伸長産物に結合する場合に、プライマーのハイブリダイゼーション、RNA切断、およ
び上記工程(e)の複合体からの第1のプライマー伸長産物の置換を可能にする条件下(
これは、必要な基質および緩衝条件を含む)でインキュベートされる。
当業者には明らかであるが、目的のRNA配列のコピーまたは目的のRNA配列に相補
的なポリヌクレオチド配列のコピーの作製についての言及は、このような配列を含み得る
かまたはこのような配列からなり得る産物をいう。当業者には明らかであるが、得られる
混合物の混合およびインキュベートを参照する局面はまた、所望の生産物が形成されるよ
うに種々の混合物(種々の組み合わせおよび/または準組み合わせ(subcombin
ation)で)のインキュベートを含む方法の実施形態を含む。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複
数のコピーを作製する方法を提供し、この方法は、反応混合物をインキュベートする工程
を包含し、この反応混合物は、以下を含む:(a)標的RNA;(b)標的RNAにハイ
ブリダイズ可能な第1のプライマー(ここで、この第1のプライマーは、RNA部分およ
び3’DNA部分を含む複合プライマーである);(c)第1のプライマーの伸長産物に
ハイブリダイズ可能な第2のプライマー;(d)RNA依存性DNAポリメラーゼ;(e
)DNA依存性DNAポリメラーゼ;(f)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切
断する酵素;ここで、このインキュベーションは、このRNAが切断されそして複合プラ
イマーが複合体中の第2のプライマー伸長産物に結合しそして伸長する場合に、プライマ
ーのハイブリダイゼーション、第1および第2のプライマー伸長産物を含む複合体を形成
するための第1のプライマーおよび第2のプライマーからの伸長、RNA切断、および複
合体からの第1のプライマー伸長産物の置換を可能にする条件下で行われ、これによって
、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複数のコピーが作製される。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列の複数のコピーを作製する(増幅する
)方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)標的RNAに第1のプライ
マーをハイブリダイズする工程(ここで、第1のプライマーは、RNA部分および3’D
NA部分を含む複合プライマーである);(b)RNA依存性DNAポリメラーゼを用い
て第1のプライマーを伸長する工程であって、これによって第1のプライマー伸長産物お
よび標的RNAを含む複合体が生成する、工程;(c)RNA/DNAハイブリッドから
RNAを切断する因子(例えば、酵素)を用いて、工程(b)の複合体中のRNAを切断
する工程;(d)第1のプライマー伸長産物に第2のプライマーをハイブリダイズする工
程;(e)DNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、第2のプライマーを伸長する工程
であって、これによって、第2のプライマー伸長産物が生成して、第1および第2ののプ
ライマー伸長産物の複合体を形成する、工程;(f)複合プライマー(これは、第1のプ
ライマーと同じであっても同じでなくてもよい)が第2のプライマー伸長産物にハイブリ
ダイズするように、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する因子(例えば、酵
素)を用いて第1および第2のプライマー伸長産物における複合プライマーからRNAを
切断する工程(ここで、この複合プライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む
);(g)DNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、工程(f)の複合プライマーを伸
長する工程であって、これによってこの第1のプライマー伸長産物が置換される、工程;
(h)置換された第1のプライマー伸長産物を、プロプロモーターおよび置換された第1
のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能な領域を含むポリヌクレオチドに、RNAポ
リメラーゼによって生じる転写を可能にする条件下でハイブリダイズし、その結果、置換
されたプライマー伸長産物に相補的な配列を含むRNA転写物が生成される工程であって
、これによって目的のRNA配列の複数のコピーが作製される、工程。いくつかの実施形
態において、本発明は、目的のRNA配列の複数のコピーを作製する方法を提供し、この
方法は、以下の工程を包含する:(a)以下を合わせる工程:第1の複合体(ここで、こ
の第1の複合体は、この段落の上記工程(e)の第1および第2のプライマー伸長産物の
複合体である);第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能な複合プライマー(こ
れは、第1のプライマーと同じであっても同じでなくてもよい)(ここで、この複合プラ
イマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む);DNA依存性DNAポリメラーゼ
;RNAポリメラーゼ;プロプロモーターおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダ
イズする領域を含むプロプロモーターポリヌクレオチド;ならびにRNA/DNAハイブ
リッドからRNAを切断する因子(例えば、酵素);ならびに(b)そのRNAが切断さ
れ、そして複合プライマーが第1の複合体中の第2のプライマー伸長産物に結合する場合
に、プライマーのハイブリダイゼーション、RNA切断、第1の複合体からの第1のプラ
イマー伸長産物の置換、この置換されたプライマー伸長産物およびプロプロモーターポリ
ヌクレオチドを含む第2の複合体を形成するための置換された第1のプライマー伸長産物
へのこのプロプロモーターのハイブリダイゼーション、およびこの第2の複合体からのR
NAの転写を可能にする条件下(これは、必要な基質および緩衝条件を含む)で、工程(
a)の混合物をインキュベートする工程。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列の複数のコピーを作製する方法を提供
し、この方法は、反応混合物をインキュベートする工程を包含し、この反応混合物は、以
下を含む:(a)標的RNA;(b)標的RNAにハイブリダイズ可能な第1のプライマ
ー(ここで、この第1のプライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プラ
イマーである);(c)第1のプライマーの伸長産物にハイブリダイズ可能な第2のプラ
イマー;(d)RNA依存性DNAポリメラーゼ;(e)DNA依存性DNAポリメラー
ゼ;(f)RNAポリメラーゼ;(g)プロプロモーターおよび第2のプライマーの伸長
産物にハイブリダイズする領域を含むプロプロモーターポリヌクレオチド、ならびに(h
)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素;ここで、このインキュベーシ
ョンは、そのRNAが切断され、そして複合プライマーが第1の複合体中の第2のプライ
マー伸長産物に結合する場合に、プライマーのハイブリダイゼーション、第1および第2
のプライマー伸長産物を含む第1の複合体を形成するための第1のプライマーおよび第2
のプライマーからの伸長、RNA切断、第1の複合体からの第1のプライマー伸長産物の
置換、この置換されたプライマー伸長産物およびプロプロモーターポリヌクレオチドを含
む第2の複合体を形成するための、置換された第1のプライマー伸長産物へのこのプロプ
ロモーターポリヌクレオチドのハイブリダイゼーション、およびこの第2の複合体からの
RNAの転写を可能にする条件下で行われ、これによって、目的のRNA配列の複数のコ
ピーが作製される。
なお別の局面において、本発明は、目的のRNA配列の複数のコピーを作製する(増幅
する)方法を提供し、この方法は反応混合物をインキュベートする工程を包含し、この反
応混合物は、以下を含む:(a)標的RNA;(b)標的RNAにハイブリダイズ可能な
第1のプライマー(ここで、この第1のプライマーは、RNA部分および3’DNA部分
を含む複合プライマーである);(c)第1のプライマーの伸長産物にハイブリダイズ可
能な第2のプライマー;(d)RNA依存性DNAポリメラーゼ;(e)DNA依存性D
NAポリメラーゼ;および(f)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素
;ここで、このインキュベーションは、そのRNAが切断されかつ別の第1のプライマー
が複合体における第2のプライマー伸長産物に結合する場合に、プライマーのハイブリダ
イゼーション、第1および第2のプライマー伸長産物を含む複合体を形成するための第1
のプライマーおよび第2のプライマーからの伸長、RNA切断、ならびに複合体からの第
1のプライマー伸長産物の置換を可能にする条件下(これは、必要な基質および緩衝条件
を含む)で行われ、これによって目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複
数のコピーが作製される。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列の複数のコピーを作製する(増幅する
)方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)反応混合物をインキュベー
トする工程であって、この反応混合物は、以下を含む:(i)標的RNA;および(ii
)標的RNAにハイブリダイズ可能な第1のプライマー(ここで、この第1のプライマー
は、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである);および(iii)
RNA依存性DNAポリメラーゼ;ここで、このインキュベーションは、プライマーのハ
イブリダイゼーションおよび第1のプライマー伸長産物および標的RNAを含む複合体の
形成を可能にする条件下である;(b)反応混合物をインキュベートする工程であって、
この反応混合物は、以下を含む:(i)第1のプライマー伸長産物および標的RNAを含
む複合体;および(ii)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断し得る酵素;こ
こで、このインキュベーションは、第1のプライマー伸長産物および標的RNAを含む複
合体中のRNAの切断を可能する条件下である;(c)反応混合物をインキュベートする
工程であって、この反応混合物は、以下を含む:(i)第1のプライマー伸長産物;(i
i)第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能な第2のプライマー;および(ii
i)DNA依存性DNAポリメラーゼ;ここで、このインキュベーションは、プライマー
のハイブリダイゼーションならびに第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸
長産物を含む複合体の形成を可能にする条件下である;(d)反応混合物をインキュベー
トする工程であって、この反応混合物は、以下を含む:(i)第1のプライマー伸長産物
および第2のプライマー伸長産物を含む複合体;(ii)RNA/DNAハイブリッドか
らRNAを切断し得る酵素;ここで、このインキュベーションは、第1のプライマー伸長
産物および第2のプライマー伸長産物を含む複合体中のRNAの切断を可能にする条件下
である;(e)反応混合物をインキュベートする工程であって、この反応混合物は、以下
を含む:(i)複合プライマー(ここで、この複合プライマーは、RNA部分および3’
DNA部分を含む);(ii)第1のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産
物を含む、切断された複合体;および(iii)DNA依存性DNAポリメラーゼ;ここ
で、このインキュベーションは、複合プライマーのハイブリダイゼーション、および第1
のプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物を含む複合体からの第1のプライ
マー伸長産物の置換を可能にする条件下である;これによって、目的のRNA配列に相補
的なポリヌクレオチド配列の複数のコピーが作製される。
この反応混合物は、上記で合わされた1つ以上の反応混合物と、任意の方法で合わされ
得る(従って、インキュベーションの数が減少する)。従って、いくつかの実施形態にお
いて、工程(a)および(b)の反応混合物は、同じ反応混合物である(4つのインキュ
ベーションまたはインキュベーション工程)。他の実施形態において、工程(d)および
(e)の反応混合物は、同じ反応混合物である(4つのインキュベーションまたはインキ
ュベーション工程):なお別の実施形態において、工程(a)および(b)の反応混合物
は同じ反応混合物であり、そして工程(d)および(e)の反応混合物は同じ反応混合物
であり(3つのインキュベーションまたはインキュベーション工程)。なお他の実施形態
において、工程(a)〜(c)の反応混合物は、同じ反応混合物である(3つのインキュ
ベーションまたはインキュベーション工程)。なお別の実施形態において、工程(a)〜
(c)の反応混合物は同じ反応混合物であり、そして工程(d)および(e)の反応混合
物は、同じ反応混合物である(2つのインキュベーションまたはインキュベーション工程
)。他の実施形態において、工程(a)〜(d)の反応混合物は、同じ反応混合物である
(2つのインキュベーションまたはインキュベーション工程)。他の実施形態において、
(b)および(c)の反応混合物は、同じ反応混合物である(4つのインキュベーション
またはインキュベーション工程)。他の実施形態において、(c)および(d)の反応混
合物は、同じ反応混合物である(4つのインキュベーションまたはインキュベーション工
程)。なお別の実施形態において、(a)〜(e)の反応混合物は、同じ反応混合物であ
る(1つのインキュベーション)。本明細書中に記載の方法のいずれかの一部としてこの
インキュベーションが行われる程度まで、これらのインキュベーション工程の任意の組み
合わせ、および任意の単一インキュベーション工程は、本発明の範囲内であることが理解
される。
本発明の別の局面において、目的のRNA配列の複数のコピーを作製する(増幅する)
方法は、以下の工程をさらに包含する:(a)反応混合物をインキュベートする工程であ
って、この反応混合物は、以下を含む(i)目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチ
ド配列のコピー;(ii)プロプロモーターおよび目的のRNA配列に相補的なポリヌク
レオチドのコピーにハイブリダイズする領域を含むプローブプロモーターポリヌクレオチ
ド;ならびにRNAポリメラーゼ;そしてここで、このインキュベーションは、目的のR
NA配列に相補的なポリヌクレオチド配列のコピーおよびプロプロモーターポリヌクレオ
チドを含む第2の複合体を形成するための、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチ
ド配列のコピーへのプロプロモーターポリヌクレオチドのハイブリダイゼーション、なら
びにこの第2の複合体からのRNA転写を可能にする条件下である。
なお別の局面において、本発明は、目的のRNA配列の複数のコピーを作製する(増幅
する)方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)以下を合わせる工程:
標的RNA;標的RNAにハイブリダイズ可能な第1のプライマー(ここで、この第1の
プライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである);第1の
プライマーの伸長産物にハイブリダイズ可能な第2のプライマー;RNA依存性DNAポ
リメラーゼ;DNA依存性DNAポリメラーゼ;RNAポリメラーゼ;プロプロモーター
および第2のプライマーの伸長産物にハイブリダイズする領域を含むプロプロモーターポ
リヌクレオチド;およびRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する因子(例えば
、酵素);ならびに(b)そのRNAが切断されかつ別の第1のプライマーが第1の複合
体における第2のプライマー伸長産物に結合する場合に、プライマーのハイブリダイゼー
ション、第1および第2ののプライマー伸長産物を含む第1の複合体を形成するための第
1のプライマーおよび第2のプライマーからの伸長、RNA切断、第1の複合体からの第
1のプライマー伸長産物の置換、この置換されたプライマー伸長産物およびプロプロモー
ターポリヌクレオチドを含む第2の複合体を形成するための、置換された第1のプライマ
ー伸長産物へのこのプロプロモーターポリヌクレオチドのハイブリダイゼーション、およ
びこの第2の複合体からのRNAの転写を可能にする条件下(これは、必要な基質および
緩衝条件を含む)で、工程(a)の混合物をインキュベートする工程であって、これによ
って目的のRNA配列の複数のコピーが作製される、工程。
なお別の局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列
の複数のコピーを作製する(増幅する)方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含す
る:(a)標的RNAにプライマーをハイブリダイズする工程(ここで、このプライマー
は、RNA部分および3’DNA部を含む複合プライマーである);(b)RNA依存性
DNAポリメラーゼを用いて、このプライマーを伸長する工程(これによって、プライマ
ー伸長産物および標的RNAを含む複合体が生成される);(c)RNA/DNAハイブ
リッドからRNAを切断する因子(例えば、酵素)を用いて、工程(b)の複合体中のR
NAを切断する工程(その結果、標的RNAの少なくとも1つのフラグメントが、プライ
マー伸長産物にハイブリダイズしたままである);(d)DNA依存性DNAポリメラー
ゼを用いて、この標的RNAの少なくとも1つのフラグメントを伸長する工程(これによ
って、目的の配列を含むフラグメント伸長産物が生成されて、プライマーとフラグメント
伸長産物との複合体を形成する);(e)複合プライマー(これは、第1のプライマーと
同じであっても同じでなくてもよい)がフラグメント伸長産物にハイブリダイズし、そし
て標準的置換によってプライマー伸長を反復するように、RNA/DNAハイブリッドか
らRNAを切断する因子(例えば、酵素)を用いて、プライマーとフラグメント伸長産物
との複合体中の複合プライマーからRNAを切断する工程(ここで、この複合プライマー
は、RNA部分および3’DNA部分を含む);これによって、目的のRNA配列に相補
的なポリヌクレオチド配列の複数のコピーが作製される。いくつかの実施形態において、
本発明は、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複数のコピーを作製する
方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)以下を合わせる工程:この段
落の上記工程(d)のプライマーとフラグメント伸長産物との複合体;このフラグメント
伸長産物にハイブリダイズ可能な複合プライマー(これは、第1のプライマーと同じであ
っても同じでなくてもよい)(ここで、この複合プライマーは、RNA部分および3’D
NA部分を含む);DNA依存性DNAポリメラーゼ;およびRNA/DNAハイブリッ
ドからRNAを切断する因子(例えば、酵素);ならびに(b)そのRNAが切断されそ
して複合プライマーがこの複合体中のフラグメント伸長産物に結合する場合に、プライマ
ーのハイブリダイゼーション、RNA切断、およびこの段落の上記工程(d)の複合体か
らのプライマー伸長産物の置換を可能にする条件下(これは、必要な基質および緩衝条件
を含む)で、工程(a)の混合物をインキュベートする工程。
なお別の局面において、本発明は、目的のRNA配列の複数のコピーを作製する(増幅
する)方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)標的RNAに第1のプ
ライマーをハイブリダイズする工程(ここで、この第1のプライマーは、RNA部分およ
び3’DNA部分を含む複合プライマーである);(b)RNA依存性DNAポリメラー
ゼを用いて、第1のプライマーを伸長する工程(これによって、第1のプライマー伸長産
物および標的RNAを含む複合体が生成される);(c)RNA/DNAハイブリッドか
らRNAを切断する因子(例えば、酵素)を用いて、工程(b)の複合体中の標的RNA
を切断する工程(その結果、標的RNAのフラグメントは、第1のプライマー伸長産物に
ハイブリダイズしたままである);(d)DNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、こ
の標的RNAの少なくとも1つのフラグメントを伸長する工程(これによって、目的の配
列を含むフラグメント伸長産物が生成されて、プライマーとフラグメント伸長産物との複
合体を形成する);(e)複合プライマー(これは、第1のプライマーと同じであっても
同じでなくてもよい)がフラグメント伸長産物にハイブリダイズし、そして標準的置換に
よってプライマー伸長を反復するように、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断
する因子(例えば、酵素)を用いて、プライマーとフラグメント伸長産物との複合体にお
ける複合プライマーからRNAを切断する工程(ここで、この複合プライマーは、RNA
部分および3’DNA部分を含む);(f)置換されたプライマー伸長産物を、プロプロ
モーターおよび置換されたプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能な領域を含むポリヌ
クレオチドと、RNAポリメラーゼによる転写が可能な条件下でハイブリダイズする工程
(その結果、置換されたプライマー伸長産物に相補的な配列を含むRNA転写物が生成さ
れる)、これによって、目的のRNA配列の複数のコピーが作製される。いくつかの実施
形態において、本発明は、目的のRNA配列の複数のコピーを作製する方法を提供し、こ
の方法は、以下の工程を包含する:(a)以下を合わせる工程:第1の複合体(ここで、
この第1の複合体は、この段落の上記工程(d)のプライマーとフラグメント伸長産物と
の複合体である);フラグメント伸長産物にハイブリダイズ可能な複合プライマー(これ
は、第1のプライマーと同じであっても同じでなくてもよい)(ここでこの複合プライマ
ーは、RNA部分および3’DNA部分を含む);DNA依存性DNAポリメラーゼ;R
NAポリメラーゼ;プロプロモーターおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズ
する領域を含むプロプロモーターポリヌクレオチド;およびRNA/DNAハイブリッド
からRNAを切断する因子(例えば、酵素);ならびに(b)そのRNAが切断されそし
て複合プライマーが第1の複合体におけるフラグメント伸長産物に結合する場合に、プラ
イマーのハイブリダイゼーション、RNA切断、第1の複合体からのプライマー伸長産物
の置換、置換されたプライマー伸長産物およびプロプロモーターポリヌクレオチドを含む
第2の複合体を形成するための、置換されたプライマー伸長産物へのプロプロモーターポ
リヌクレオチドのハイブリダイゼーション、およびこの第2の複合体からのRNA転写を
可能にする条件下(これは、必要な基質および緩衝条件を含む)で、工程(a)の混合物
をインキュベートする工程。
なお別の局面において、本発明は、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列
の複数のコピーを生成する(増幅する)方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含す
る:(a)以下を結合する工程:標的RNA;RNA部分と3’DNA部分とを含む複合
プライマーである、この標的RNAにハイブリダイズ可能なプライマー;RNA依存性D
NAポリメラーゼ;DNA依存性DNAポリメラーゼ;およびRNA/DNAハイブリッ
ドからRNAを切断する薬剤(例えば、酵素);ならびに(b)プライマーハイブリダイ
ゼーション、RNA切断(ここで、標的RNAとプライマー伸長産物とを含む第1の複合
体のRNA切断が、この標的RNAのフラグメントがこのプライマー伸長産物にハイブリ
ダイズしたままであるRNA切断である)、プライマー伸長産物と目的の配列とを含むフ
ラグメント伸長産物とを含む第2の複合体を形成するためのプライマーおよびこの標的R
NAのフラグメントからのプライマー伸長、ならびにこのRNAが切断され、そして別の
プライマーが第2の複合体中のフラグメント伸長産物に結合する場合に、第2の複合体か
らのこのプライマー伸長産物の置換を可能にする条件下(必要な基質および緩衝液条件を
含む)で工程(a)の混合物をインキュベートする工程であって、これによって、目的の
RNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複数のコピーが生成される、工程。
1つの他の局面において、本発明は、目的のRNA配列複数のコピーを生成する(増幅
する)方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)以下を結合する工程:
標的RNA;RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、この標的R
NAにハイブリダイズ可能なプライマー;RNA依存性DNAポリメラーゼ;DNA依存
性DNAポリメラーゼ;RNAポリメラーゼ;プロプロモーターポリヌクレオチド;およ
びRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する薬剤(例えば、酵素);ならびに(
b)プライマーハイブリダイゼーション、RNA切断(ここで、標的RNAとプライマー
伸長産物とを含む第1の複合体のRNA切断が、標的RNAのフラグメントがこのプライ
マー伸長産物にハイブリダイズしたままであるように起こる)、プライマー伸長産物と、
目的の配列を含むフラグメント伸長産物とを含む第2の複合体を形成するためのプライマ
ーおよびこの標的RNAのフラグメントからのプライマー伸長、RNAが切断され、そし
て別のプライマーが第2の複合体に結合する場合に第2の複合体からのこのプライマー伸
長産物の置換、置換されたプライマー伸長産物とプロプロモーターポリヌクレオチドとを
含む、第3の複合体を形成するための置換されたプライマー伸長産物に対するプロプロモ
ーターポリヌクレオチドのハイブリダイゼーション、ならびに上記第3の複合体からの転
写を可能にする条件下(必要な基質および緩衝液条件を含む)で工程(a)の混合物をイ
ンキュベートする工程であって、これによって、目的のRNA配列の複数のコピーが生成
される、工程。
別の局面において、本発明は、標的RNA上に存在する目的のRNA配列の複数のコピ
ーを生成する方法を提供し、この方法は、以下を包含する:本明細書中で記載される任意
の方法に従う、3’一本鎖部分を含む、第1のプライマー伸長産物および第2のプライマ
ー伸長産物の複合体の形成;(c)プロプロモーターオリゴヌクレオチドを工程(b)の
3’一本鎖部分にハイブリダイズする工程;および(d)DNA依存性RNAポリメラー
ゼを使用する転写であって、これによって、センスRNA産物の複数のコピーを生成する
、転写。
別の局面において、本発明は、標的RNA上に存在する目的のRNA配列に相補的な配
列の複数のコピーおよび標的RNA上に存在する目的のRNA配列の複数のコピーを生成
する方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)RNA依存性DNAポリ
メラーゼを用いて、標的RNAにハイブリダイズされる、第1のプライマーを伸長する工
程であって、ここで第1のプライマーが、RNA部分と3’DNA部分とを含む複合プラ
イマーであり、これによって、第1のプライマー伸長産物と標的RNAとを含む、複合体
が生成される、工程;(b)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用
いて、工程(b)の複合体中のRNAを切断する工程;(c)DNA依存性DNAポリメ
ラーゼを用いて、第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズされる、第2のプライマー
を伸長する工程であって、ここで第2のプライマーが、RNA部分と3’DNA部分とを
含む複合プライマーであり、これによって、第2のプライマー伸長産物を生成し、第1の
プライマー伸長産物と第2のプライマー伸長産物との複合体を形成する、工程;(d)別
の複合プライマーが第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズし、そして別の複合プラ
イマーが第1のプライマー伸長物にハイブリダイズするように、RNA/DNAハイブリ
ッドからRNAを切断する酵素を用いて、第1のプライマー伸長産物および第2のプライ
マー伸長産物の複合体内の第1の複合プライマーおよび第2の複合プライマーから、RN
Aを切断する工程;(e)DNA依存性DNAポリメラーゼを用いて、工程(d)の上記
の複合プライマーを伸長する工程であって、これによって、上記の第1のプライマー伸長
産物が置換され、これによって、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複
数のコピーが生成され;そして、これによって上記の第2のプライマー伸長産物が置換さ
れ、そして、これによって目的のRNA配列の複数のコピーが生成される、工程。
別の局面において、目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複数のコピー
を生成する方法は、2つ以上の異なる目的の配列に相補的なポリヌクレオチド配列の複数
のコピーを生成する工程を包含する。
別の局面において、目的のRNA配列の複数のコピーを生成する方法は、2以上の異な
る目的の配列の複数のコピーを生成する工程を包含する。
本発明の方法で使用される、複合プライマーおよび第2のプライマーの種々の実施形態
が、本明細書中に記載される。例えば、いくつかの実施形態において、複合プライマーの
RNA部分は、3’DNA部分に関して5’にある。なお別の実施形態において、5’R
NA部分は、3’DNA部分に隣接する。いくつかの実施形態において、複合プライマー
は、この複合プライマーが標的RNAにハイブリダイズする条件下にて標的RNAにハイ
ブリダイズ可能ではない5’部分(例えば、5’RNA部分)を含む。なお他の実施形態
において、複合プライマーは、ランダム配列を含む3’部分(例えば、3’DNA部分)
を含む。標的RNAがmRNAであるいくつかの実施形態において、複合プライマーはポ
リdT配列を含み得る。方法の実施形態において、複合プライマーはランダムプライマー
である。さらに他の実施形態において、複数の複合プライマーが、標的RNAにハイブリ
ダイズするために使用される。いくつかの実施形態において、標的RNAにハイブリダイ
ズする複合プライマーおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする複合プライ
マーは、同一である。いくつかの実施形態において、標的RNAにハイブリダイズする複
合プライマーおよび第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズする複合プライマーは、
異なる。
さらに他の実施形態において、第2のプライマーは、DNAを含む(いくつかの実施形
態においては、DNAからなる)プライマーである。他の実施形態において、第2のプラ
イマーは、第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズされる、標的RNAの1つ以上の
フラグメントを含み、上記1つ以上のフラグメントは、RNA/DNAハイブリッドから
RNAを切断する酵素を用いて標的RNAと第1のプライマー伸長産物との複合体内のR
NA切断によって生成される。他の実施形態において、第2のプライマーは、ランダム配
列を含む部分(例えば、3’部分)を含む。さらに別の実施形態において、第2のプライ
マーは、ランダムプライマーである。いくつかの実施形態において、第2のプライマーは
、第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズ可能ではない5’部分を含む。本明細書中
に記載の方法について、1以上の複合プライマーまたは第2のプライマーが、使用され得
る。
この方法および組成物において使用され得る酵素は、本明細書中に記載される。例えば
、RNAを切断する薬剤(例えば、酵素)は、RNaseHであり得、そして、RNA依
存性DNAポリメラーゼは、逆転写酵素であり得る。RNA依存性DNAポリメラーゼが
、RNaseH酵素活性を含むか、または別の酵素が使用され得る。同様に、DNAポリ
メラーゼは、RNA依存性DNAポリメラーゼ酵素活性およびDNA依存性DNAポリメ
ラーゼ酵素活性の両方を含み得るか、または別個の酵素が使用され得る。DNA依存性D
NAポリメラーゼ、およびRNAを切断する酵素はまた、同じ酵素であり得る。DNA依
存性DNAポリメラーゼ、RNA依存性DNAポリメラーゼ、およびRNAを切断する酵
素はまた、同じ酵素であり得る。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、標識されたポリヌクレオチド産物(一
般的にDNA産物またはRNA産物)を生成するために使用される。標識されたDNA産
物を生成するための方法のいくつかの実施形態において、少なくとも1つの型の使用され
るdNTPは、標識されたdNTPである。標識したRNA産物を生成するための方法の
いくつか実施形態において、少なくとも1つの型の使用されたrNTPは、標識したrN
TPである。標識したDNA産物を生成するための方法のいくつかの実施形態において、
標識された複合プライマーが使用される。
いくつかの局面において、プロプロモーターポリヌクレオチド(例えば、PTO)は、
置換された伸長産物にハイブリダイズし、それによって、DNAポリメラーゼ伸長が二本
鎖プロモーター(転写はこれから起こる)を生成する、3’末端の領域を含む。
これらの方法は、任意のRNA標的(例えば、mRNAおよびリボソームRNAを含む
)の増幅に適用可能である。1以上の工程は、(必須の産物が形成され得る限り、しばし
ば任意の順番で)連続的に結合および/または実行され得、そして、明確であるように、
本発明は、本明細書中で記載される工程の種々の組み合わせを含む。また、本発明が最初
の工程、すなわち第1の工程が、本明細書中に記載される、任意の工程である方法を含む
ことが、明確であり、そして本明細書中で記載される。例えば、本発明の方法は、第1の
工程がRNAのテンプレートからの第1のプライマー伸長産物の生成であることを必要と
しない。本発明の方法は、より後の、「下流」工程が最初の工程である実施形態を包含す
る。
さらに、本発明の種々の実施形態において、第1のプライマー伸長産物が、(a)RN
A配列に相補的な配列および(b)RNAである、5’部分、好ましくは、5’末端を含
むことが理解される。記載されたように、この産物は、一般に、RNAテンプレートに沿
ったRNA部分を伴なう複合プライマーのプライマー伸長から生じる。従って、第1のプ
ライマー伸長産物の参照は、上記の(a)および(b)を含む産物をいう。
本発明はまた、本発明の増幅方法の産物を使用する(通常は、分析する)方法(例えば
、配列決定、配列の変更の検出(例えば、遺伝子型決定または核酸変異検出)、目的の配
列の存在または非存在の決定;遺伝子発現プロファイリング;差し引きハイブリダイゼー
ション;差し引きハイブリダイゼーションプローブの調製;差次的増幅;ライブラリーの
調製(cDNAおよび差次的発現ライブラリーを含む);固定化した核酸(これは、マイ
クロアレイに固定化された核酸であり得る)および本発明の方法によって生成した増幅し
た核酸産物の特徴づけ(検出および/または定量を含む))を提供する。
1つの局面において、本発明は、目的のRNA配列の配列決定のための方法を提供し、
この方法は、プライマー伸長がdNTPアナログ(標識されても、標識されなくてもよい
)の取り込みに基づいて終止するように、標識されても、標識されなくともよいdNTP
およびdNTPアナログの混合物の存在下にて、本発明の増幅方法によって、目的の配列
を含む標的RNAを増幅する工程、および増幅産物を分析して、配列を決定する工程を包
含する。増幅産物がRNA転写物である実施形態において、この方法は、(a)RNA転
写がrNTPアナログ(これは、標識されても、標識されなくてもよい)の取り込みの際
に終止されるように、rNTPおよびrNTPアナログ(これらは、標識されても、標識
されなくてもよい)の混合物の存在下で、本発明の増幅方法によって、目的の配列を含む
標的RNAを増幅する工程;および(b)増幅産物を分析して、配列を決定する工程を包
含する。
いくつかの局面において、本発明は、標的RNAにおいて変異を検出する(または、い
くつかの局面において、配列を特徴づける)方法を提供し、この方法は、以下の工程を包
含する:(a)本明細書中に記載の方法によって、標的RNAを増幅する工程;および(
b)一本鎖コンフォメーションについて、この方法の増幅産物を分析する工程であって、
ここで、参照一本鎖RNAと比較される場合のコンフォメーションにおける差異は、標的
RNAにおける変異を示す、工程。他の実施形態において、本発明は、標的RNAにおい
て、変異を検出する(または、いくつかの局面において、配列を特徴づける)方法を提供
し、本明細書中に記載の任意の方法の増幅産物を一本鎖コンフォメーションについて分析
する工程であって、ここで、参照一本鎖RNAと比較される場合のコンフォメーションに
おける差異は、標的RNAにおける変異を示す(または、いくつかの局面において、配列
を特徴づける)、工程。
別の局面において、本発明は、目的の配列の存在または非存在を決定する方法を提供し
、この方法は、以下を包含する:(i)目的の配列を含む標的RNAを増幅する工程であ
って、この増幅する工程は、本明細書中に記載の任意の方法によって調整される、第1の
プライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物の、切断された複合体にハイブリダ
イズされる複合プライマーを伸長することを含み、ここで、複合プライマーのRNA部分
の配列は既知である、工程;および(ii)いくらかでもあれば工程(i)からの増幅産
物の量と参照テンプレートからの増幅産物の量とを比較する工程であって;ここで(1)
複合プライマーのRNA部分にハイブリダイズする領域を含む参照テンプレートからの増
副産物の量と比較したときの、このテンプレートからの検出可能により少ない増幅産物の
生成は、第2のプライマー伸長産物が、複合プライマーのRNA部分にハイブリダイズ可
能な配列を含まず、そして、この第2のプライマー伸長産物が、複合プライマーのRNA
部分にハイブリダイズ可能な配列に関して配列改変体であることを示し;または(2)複
合プライマーのRNA部分にハイブリダイズ可能な領域を含まない参照テンプレートから
の増幅産物の量と比較されるときの、テンプレートからの検出可能により多くの増幅産物
の生成は、第2のプライマー伸長産物が、複合プライマーのRNA部分にハイブリダイズ
可能な配列を含み、そしてこの第2のプライマー伸長産物が、複合プライマーのRNA部
分にハイブリダイズ可能な配列に関して配列改変体ではないことを示す、工程。
別の局面において、本発明は、基材に固定化される核酸を生成する方法(マイクロアレ
イを生成する方法を含む)を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)本明細
書中に記載の任意の方法によって、標的RNAを増幅する工程;および(b)この増幅産
物を基材の上に固定化する工程。この増幅産物は、標識されても、標識されなくてもよい
。他の局面において、本発明は、マイクロアレイを生成する方法を提供し、この方法は、
以下を包含する:(a)本明細書中に記載の増幅方法によって、標的RNAを増幅する工
程;および(b)この増幅産物を基材(これらは、固体または半固体であり得る)の上に
固定化する工程。いくつかの実施形態において、マイクロアレイは、増幅産物のマクロア
レイを生成するために増幅産物を基材上に固定化することによって生成される。このマク
ロアレイは、以下からなる群より選択される材料で製造された固体または半固体の基材上
に固定される少なくとも1つの増幅産物を含み得る:紙、ガラス、セラミック、プラスチ
ック、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリアクリルアミド、ニトロセルロー
ス、シリコン、および他の材料、ならびに光ファイバー。増幅産物は、ピン、ロッド、フ
ァイバー、テープ、糸、ビーズ、粒子、マイクロタイターウェル、キャピラリー、および
シリンダーを含む、二次元配置または三次元配置にある固体基材または半固体基材に固定
化され得る。
本発明の任意の方法は、サンプル中の目的のRNA配列の特徴付けに適切なポリヌクレ
オチド(一般的に、DNAまたはRNA)産物を生成するために使用され得る。1つの実
施形態において、本発明は、目的のRNA配列の特徴付け(例えば、(存在および/また
は非存在の)検出および/または定量)のための方法を提供し、この方法は、以下を包含
する:(a)本明細書に記載の任意の方法によって、標的RNAを増幅する工程;および
(b)増幅産物を分析する工程。増幅産物を分析する工程(b)は、例えば、プローブに
ハイブリダイズされる増幅産物を検出することおよび/または定量することによる、当該
分野で公知の方法または本明細書に記載の方法によって実施され得る。このような増幅産
物は、標識されても、標的されなくともよい。本発明の任意の方法は、標識されたヌクレ
オチドおよび/または標識された複合プライマーをこの方法の適切な工程に組み入れるこ
とによって、標識された、DNA産物またはRNA産物を生成するために使用され得る。
これらの標識化された産物は、当該分野の公知の方法(cDNAマイクロアレイおよびオ
リゴヌクレオチドアレイのようなアレイの使用を含む)による、定量および/または同定
について、特に適切である。1つの局面において、本発明は、目的のRNA配列の特徴付
けの方法を提供し、この方法は、以下を包含する:(a)本明細書中に記載の方法によっ
て、標的RNAを増幅し、標識化されたDNA産物を生成する工程;および(b)標識化
されたDNA産物を分析する工程。いくつかの実施形態において、DNA産物を分析する
工程は、上記産物の量を決定することを包含し、これによってサンプル中に存在する目的
のRNA配列の量は定量される。
別の局面において、本発明は、目的のRNA配列を特徴付ける方法を提供し、この方法
は、以下を包含する:(a)本明細書中に記載の方法によって、標的RNAを増幅し、標
識化されたRNA産物を生成する工程;および(b)標識化されたDNA産物を分析する
工程。いくつかの実施形態において、RNA産物を分析する工程は、上記産物の量を決定
することを包含し、これによってサンプル中に存在する目的のRNA配列の量は定量化さ
れる。DNA産物またはRNA産物は、例えば、これらを少なくとも1つのプローブに接
触させることによって、分析され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの
プローブが、マイクロアレイとして提供される。このマイクロアレイは、以下からなる群
より選択される材料で製造された固体または半固体の基材上に固定される少なくとも1つ
のプローブを含み得る:紙、ガラス、セラミック、プラスチック、ポリスチレン、ポリプ
ロピレン、ナイロン、ポリアクリルアミド、ニトロセルロース、シリコン、および他の材
料、ならびに光ファイバー。プローブは、ピン、ロッド、ファイバー、テープ、糸、ビー
ズ、粒子、マイクロタイターウェル、キャピラリー、およびシリンダーを含む、二次元配
置または三次元配置にある固体基材または半固体基材に固定化され得る。
別の局面において、本発明は、サンプル中で遺伝子発現プロファイルを決定するほう方
法を提供し、この方法は、以下を包含する:(a)本明細書中に記載の任意の方法を使用
して、サンプル中の少なくとも1つの目的のRNA配列を増幅する工程;および(b)目
的のRNA配列の各々の増幅産物の量を決定する工程であって、ここで上記の各量は、こ
のサンプル中の目的のRNA配列の各々の量を示し、これによって、このサンプルの遺伝
子発現プロファイルが決定される、工程。
別の局面において、本発明は、ライブラリー(cDNAライブラリーおよび差し引きハ
イブリダイゼーションライブラリーを含む)を調製する方法を提供し、この方法は、本明
細書中に記載の任意の方法を使用して、少なくとも1つの目的のRNA配列を増幅し、一
本鎖核酸産物また二本鎖核酸産物を生成する工程を包含する。
別の局面において、本発明は、差し引きハイブリダイゼーションプローブを調製する方
法を提供し、この方法は、本明細書中に記載の任意の方法によって、複数の一本鎖ポリヌ
クレオチド、好ましくは、DNA、第1のRNA集団からの少なくとも1つの目的のRN
A配列の相補体のコピーを生成する工程を包含する。
別の局面において、本発明は、差し引きハイブリダイゼーションを実施する方法を提供
し、この方法は、以下を包含する:(a)本明細書中に記載の任意の方法を使用して、第
1のRNA集団からの少なくとも1つの目的のRNA配列の相補体の複数のコピーを生成
する工程;および(b)この複数のコピーを第2のmRNA集団にハイブリダイズさせる
工程であって、これによって、第2のmRNA集団の部分集団(subpopulati
on)が、DNAコピーとの複合体を形成する、工程。いくつかの実施形態において、こ
の方法は、以下をさらに含む:(c)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する
酵素によって、工程(b)の複合体内にあるRNAを切断する工程;および(d)第2の
mRNA集団のうちハイブリダイズしていない部分集団を(本明細書に記載の方法を含む
、任意の方法を使用して)増幅して、これによって、第2のmRNA集団のハイブリダイ
ズしない部分集団に相補的な一本鎖DNAの複数のコピーを生成する、工程。
別の局面において、本発明は、差次的増幅に対する方法を提供し、この方法は、以下を
包含する:(a)本明細書中に記載の任意の方法を使用して、複数の核酸、一般にDNA
、第1のRNA集団からの少なくともの1つの目的のRNA配列の相補体のコピーを生成
する工程;(b)この複数のコピーを第2のmRNA集団にハイブリダイズする工程であ
って、これによって、第2のmRNAの部分集団が、DNAコピーと複合体を形成する工
程;(c)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、工程(b)
の複合体内のRNAを切断する工程;および(d)任意の方法(本明細書に記載の方法を
含む)を使用して、第2のmRNA集団のハイブリダイズしていない部分集団を増幅する
工程であって、これによって、この第2のmRNA集団のハイブリダイズしていない部分
集団に相補的な一本鎖DNAの複数のコピーが生成される、工程。
別の局面において、本発明は、ライブラリーを作製する方法を提供し、この方法は、本
明細書に記載の差し引きハイブリダイゼーションプローブを調製する工程、または、本明
細書に記載の差次的増幅を包含する。
任意のこれらの適用は、本明細書に記載のような、任意の増幅方法(種々の構成要素お
よびこの構成要素の様々な実施形態を含む)を使用し得る。例えば、使用される複合プラ
イマーは、3’DNA部分に隣接し得る5’RNA部分を有し得る。
本発明はまた、本明細書に記載の増幅方法において使用される、種々の構成要素(およ
び組成物の種々の組み合わせ)を含む、組成物、キット、複合体、反応混合物およびシス
テムを提供する。1つの局面において、例えば、本発明は、複合プライマーおよび第2の
プライマーを含有する組成物を提供し、ここで、この複合プライマーは、RNA部分およ
び3’DNA部分を含み、ここで、この第2のプライマーは、ランダムプライマーである
。いくつかの実施形態において、これらの組成物は、RNA依存性DNAポリメラーゼ(
これは、逆転写酵素を含む)をさらに含む。別の実施形態において、本発明は、(プライ
マーの領域がハイブリダイズ可能な条件下で)複合プライマー伸長産物(一般に、このプ
ライマーの使用は、プロプロモーターポリヌクレオチドがハイブリダイズし得るプライマ
ー伸長産物を生じるが、必ずしもこれらを生じるに及ばない)にハイブリダイズ可能では
ない配列を含む、複合プライマーおよび第2のプライマーを含む組成物を提供する。いく
つかの実施形態において、複合プライマーの5’RNA部分は、3’DNA部分に隣接す
る。なお他の実施形態において、複合プライマーの5’RNA部分が、約5〜約20ヌク
レオチドであり、そしてその3’DNA部分は、約5ヌクレオチド〜約15ヌクレオチド
である。いくつかの実施形態において、プロプロモーターポリヌクレオチドは、プロプロ
モーターテンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)である。さらに他の実施形態におい
て、本発明は、以下を含む組成物を提供する:(a)複合プライマー;(b)第2のプラ
イマー(これは、ランダムプライマーであり得る)、および(c)プロプロモーターポリ
ヌクレオチド(いくつかの実施形態において、これはPTOである)。
別の局面において、本発明は、本明細書に記載の、任意の複合体(一般に、最終増幅産
物に関して中間体と考えられる)を含む組成物を提供する(これらの様々な複合体の例示
的な概略図の描写のための図面を、また参照のこと)。例えば、本発明は、以下の複合体
を含む組成物を提供する:(a)第1のプライマー伸長鎖であって、ここで、この第1の
プライマーがRNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、第1のプラ
イマー伸長鎖;および(b)標的RNA鎖。さらに別の局面において、本発明は、以下の
複合体を含む組成物を提供する:(a)第1のプライマー伸長産物であって、ここで、第
1のプライマーが、RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、第1
のプライマー伸長産物;および(b)第2のプライマー(またはフラグメント)伸長産物
。なお別の局面において、本発明は、以下の複合体を提供する:(a)切断されたプライ
マー伸長産物であって、ここでこのプライマーがRNA部分および3’DNA部分を含む
複合プライマーである、プライマー伸長産物;(b)第2のプライマー(またはフラグメ
ント)伸長産物および(c)複合プライマー。
別の局面において、本発明は、本発明の方法の任意の局面によって産生された任意の1
つ以上の産物(中間体を含む)およびこの産物(中間体を含む)を含む組成物を含む。こ
の産物は、ライブラリーおよび産生された任意の他の集団を含み、これらは、一般に、本
明細書中に記載される方法において使用されるプライマーの性質に基づく。
別の局面において、本発明は、本明細書中に記載される成分の種々の組み合わせを含む
反応混合物(または反応混合物を含む組成物)を提供する。例えば、本発明は、(a)標
的RNA;(b)3’DNA部分およびRNA部分含む複合プライマー;(c)第2のプ
ライマー;および(d)DNAポリメラーゼを含む反応混合物を提供する。本明細書中に
記載される場合、複合プライマーのいずれかは、3’DNA部分に隣接する5’RNA部
分を含む複合プライマーを含む、反応混合物(または複数の複合プライマー)であり得る
。反応混合物はまた、さらにRNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素(例
えば、RNase H)を含み得る。本発明の反応混合物はまた、プロプロモーターポリ
ヌクレオチド(いくつかの実施形態は、PTOである)および/またはRNAポリメラー
ゼを含み得る。本発明の反応混合物はまた、以下を含み得る:(a)置換されたプライマ
ー伸長産物(これは、複合プライマーの3’DNA部分に相補的な5’末端配列を含むが
、複合プライマーRNA部分に相補的な配列を含まない);(b)プロプロモーターポリ
ヌクレオチド(例えば、PTO);および(c)RNAポリメラーゼ。
別の局面において、本発明は、本明細書中に記載される方法を実施するためのキットを
提供する。適切なパッケージングおよび一般に、(必ずしも必要ではないが)適切な説明
書を含む、これらのキットは、増幅法に使用される1つ以上の成分を含む。例えば、本発
明は、3’DNA部分およびRNA部分(これは、5’であり得、そしてさらに、3’D
NA部分に隣接し得る)ならびに第2のプライマー(これは、別々にパッケージングされ
ても良いし、されなくても良い)を含む複合プライマーを含むキットを提供する。いくつ
かの実施形態において、これらのキットは、さらにRNAを増幅するためのプライマーを
使用するための説明書を含む。キット中の複合プライマーは、本明細書中のいずれかに記
載され得る。キットは、(a)プロプロモーターポリヌクレオチド(例えば、PTO);
および(b)本明細書中に記載される任意の酵素(例えば、RNA/DNAハイブリッド
からRNAを切断する酵素(例えば、RNase H)、DNAポリメラーゼ(RNA依
存性またはDNA依存性)およびRNAポリメラーゼ)のうちのいずれかのようなさらな
る成分を含み得る。これのキットのいずれかは、RNAを増幅するための成分を使用する
ための説明書をさらに含み得る。
別の局面において、本発明は、本明細書中に記載される増幅法をもたらすためのシステ
ムを提供する。例えば、本発明は、標的RNAを増幅するためのシステムを提供する。こ
のRNA標的は、以下を含む:(a)3’DNA部分およびRNA部分を含む複合プライ
マー;(b)第2のプライマー;(c)RNA依存性DNAポリメラーゼ;(d)DNA
依存性DNAポリメラーゼ;および(e)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断
する酵素(例えば、RNase H)。複合プライマーは、本明細書中に記載されるいず
れか(1つ以上)のプライマーであり得る。これらは、3’DNA部分に隣接する5’R
NA部分を含む複合プライマーを含む。このシステムは、さらに、プロプロモーターポリ
ヌクレオチド(例えば、PTO)および/またはRNAポリメラーゼを含み得る。本明細
書中に記載される場合、本発明のシステムは、一般に、本発明の方法を実行するために適
切な1つ以上の装置を含む。
(発明を実施するための形態)
(発明の概要およびその利点)
本発明は、RNA配列の増幅のための新規な方法、組成物およびキットを開示する。本
発明は、単一のRNA種の等温増幅またはRNA種のプールを提供する。いくつかの方法
は、目的のRNA配列に相補的な配列を含むDNAの複数のコピーの産生を提供する。他
の方法は、目的のRNA配列の複数のコピーの産生を提供する。これらの方法は、例えば
、cDNAライブラリーおよび差し引きハイブリダイゼーションプローブの産生に適切で
ある。これらは、一本鎖DNA産物または一本鎖RNA産物を産生する。これらは、マイ
クロアレイ技術およびデイファレンシャルディスプレイのような電気泳動をベースとした
技術による複合分析による発現プロファイリングを含む種々の使用に容易に適切である。
この方法は、自動化し易く、そして熱サイクルを必要としない。
本発明の方法は、RNAの1つ以上の種(例えば、RNA配列のプール)の増幅を指向
し、そして特に、生物学的サンプル由来の総RNAの調製物における全てのRNA(例え
ば、mRNA)配列の増幅に適切である。従って、本発明の方法の主要な利点の1つは、
配列の完全なプールを増幅する能力である。これは、目的の生物学的サンプル中の細胞の
ような細胞における、遺伝子発現プロファイリングを分析するための能力に必須である。
本発明の方法はまた、目的の特定のRNA配列またはRNAの多重度、例えば、関連RN
Aのファミリーのメンバーを増幅するために使用され得る。本発明の方法はまた、非常に
多種を、最も好ましくは、サンプルにおける全てのRNA(例えば、mRNA)配列を増
幅するのに適切であり得る。
多くのmRNAが、固有のポリ−A3’末端を有する範囲で、mRNAの3’末端配列
から開始する増幅は、cDNAライブラリーの調製、その後、遺伝子発現プロファイリン
グの決定のための配列分析または他の増幅ために通常実施される。本発明の方法は、mR
NAの増幅した3’部分のライブラリーの調製に同様に適切である。本発明の方法に使用
される複合プライマーは、当該分野で公知の方法に従って、ランダム配列を使用すること
によってサンプル中のmRNA種の多種、または全てにハイブリダイズ可能なように設計
され得る。あるいは、選択されたRNAまたは関連RNAのファミリーが、増幅される場
合、複合プライマーは、関連RNAの選択されたRNAまたはファミリーにハイブリダイ
ズ可能な配列を含む。
方法は、一般に、特定の特徴(例えば、酵素によって切断可能)を有する部分を含む第
1鎖cDNAおよび第2鎖cDNAの複合体を産生するために、特別に設計されたプライ
マー、一般に、1つ以上のRNA/DNA複合プライマーを使用することを含む。本明細
書中に使用される場合、「cDNA」は、ポリヌクレオチドプライマー伸長産物をいうこ
とが理解される。一般に、複合体は、二本鎖cDNA複合体の末端にRNA/DNAヘテ
ロ二重鎖を含む。二本鎖cDNA複合体の末端におけるRNA/DNAへテロ二重鎖は、
一般に、複合プライマーのRNA部分によって導入される、規定された末端配列を含み得
る。本発明の方法に従う複合プライマーは、一般に、標的RNAにハイブリダイズ可能で
あるように設計される3’−DNA部分を含む。複合プライマーの残りの部分(例えば、
5’RNA部分)は、一般に、必ずしも必要ではないが、標的RNAにハイブリダイズ可
能ではない配列(プライマーが、標的RNAに結合する場合、テイルを構成する)を含む
。従って、本明細書中の説明によって明らかなように、配列(またはハイブリダイゼーシ
ョンテンプレート)にハイブリダイズするプライマーの参照としては、プライマーの少な
くとも一部がハイブリダイズする実施形態および完全なプライマーがハイブリダイズする
実施形態が挙げられる。
二本鎖cDNA複合体は、以下のような線形増幅のため基質である:RNA/DNAハ
イブリッドからRNAを切断する酵素(例えば、RNase H)は、ハイブリッドから
RNA配列を切断し、第1の複合プライマーと同じであっても同じでなくても良い複合プ
ライマーによる結合に利用可能な二本鎖cDNA上の3’DNA配列を残す。DNAポリ
メラーゼによる結合した複合プライマーの伸長は、プライマー伸産物を産生し、これらは
、以前結合して切断した第1のプライマー伸長産物を置換する。それによって、一本鎖D
NA産物は、蓄積する。一本鎖DNA産物は、標的RNA(または「アンチセンス」DN
A)の相補体のコピーである。この線形増幅は、「SPIA」(単一プライマー線形増幅
)と称され、そしてKurnら、米国特許第6,251,639 B1号に記載される。
1つの局面において、本発明は、以下のようにはたらく:複合RNA/DNAプライマ
ーは、テンプレートRNAの複製のための基礎を形成する。複合プライマー(「第1のプ
ライマー」としても本明細書中で称される)は、目的のRNA配列を含むテンプレートR
NAにハイブリダイズし、そして複合プライマーは、RNA依存性DNAポリメラーゼに
よって伸長され、第1のプライマー伸長産物(「複合プライマー伸長産物」または「第1
鎖cDNA」と交換可能に呼ばれる)を形成する。テンプレートRNAの切断後、第2の
プライマー伸長産物(「第2鎖cDNA」と交換可能に称される)は、第1のプライマー
伸長産物との複合体を形成する(以下に記載されるように)。第1のプライマー伸長産物
および第2のプライマー伸長産物の複合体は、第1のプライマー伸長産物における複合プ
ライマーの存在に起因して1つの末端でRNA/DNAハイブリッドを構成する。RNA
/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素(例えば、RNase H)のような薬
剤は、ハイブリッドからRNA配列を切断し、第1の複合プライマーと同じであっても同
じでなくても良い別の複合プライマーによる結合に利用可能な第2プライマー伸長産物に
配列を残す。別の第1の(複合)プライマー伸長産物は、DNAポリメラーゼによって産
生される。ここで、以前に結合して切断した第1のプライマー伸長産物を交換し、置換さ
れた切断された第1のプライマー伸長産物を生じる。
本発明のいくつかの実施形態において、第2のプライマー伸長産物は、以下のように形
成される:RNAテンプレートの切断後、次いで、第2のプライマーは、第1のプライマ
ー伸長産物にハイブリダイズし、そして伸長して、第1のプライマー伸長産物複合体する
第2のプライマー伸長産物を形成する。第1のプライマー伸長産物と第2のプライマー伸
長産物の複合体は、第1のプライマー伸長産物における複合プライマーの存在に起因して
1つの末端にRNA/DNAハイブリッドを構成する。第2のプライマーは、第1のプラ
イマー伸長産物にそってDNAポリメラーゼによって伸長され、第2のプライマー伸長産
物を産物し得るような、第1のDNA鎖にハイブリダイズ可能な任意の配列である。従っ
て、いくつかの実施形態において、第2のプライマーは、オリゴヌクレオチドであり、こ
れは、ランダム配列(すなわち、サンプルにおける1つ以上の配列に(所定のセットの条
件下で)ハイブリダイズ可能なように設計された配列)を含んでも、含まなくても良い。
他の実施形態において、第1のDNA鎖における配列にハイブリダイズする第1のDNA
鎖の配列(一般に、3’末端)(例えば、ヘアピン、または自己アニーリング構造)を含
む。
増幅法の別の局面において、標的RNAの1つ以上のフラグメントは、第2のプライマ
ー伸長産物として役立つ。標的RNAおよび第1のプライマー伸長産物を含む最初の複合
体における標的RNAは、テンプレートRNAの少なくとも1つのフラグメントのように
、第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズしたままである薬剤(例えば、RNase
H)を切断する。本発明のこの局面において、1つ(またはそれより多い)テンプレー
トRNAフラグメントは、上記の様式における第2の「プライマー」として役立ち、上記
の増幅法における第2のプライマー伸長産物と同じ機能を有するフラグメント伸長産物を
産生する。本発明の方法における適切なRNAフラグメントは、好ましくは、約3〜約3
0、さらに好ましくは、約5〜約25、なおさらに好ましくは、約10〜約20および最
も好ましくは、約12〜約17ヌクレオチド長の第1鎖cDNAから解離しないような十
分な長さである。
転写に関与する実施形態(本明細書中に「増強」方法として称される)において、第2
のプライマーは、さらに、プロプロモーターを含むポリヌクレオチド(本明細書中におい
て「プロプロモーターポリヌクレオチド」と称される)が、ハイブリダイズし得る配列を
置換された第1のプライマー伸長産物(まさに第1の複合プライマー伸長産物以外)が、
含むような配列を含み得る。置換されたプライマー伸長産物へのプロプロモーターポリヌ
クレオチドのハイブリダイゼーションおよび置換された第1のプライマー伸長産物の3’
末端の伸長(オーバーハングがある場合)は、転写を駆動する(DNA依存性RNAポリ
メラーゼを介して)二本鎖プロモーター領域を生じて、センスRNA産物を産生する。こ
の「増強された」アプローチは、Kurnら、米国特許第6,251,639 B1号に
記載される。
従って、本発明は、以下の組み合わせおよび反応を含む目的のRNA配列に相補的なポ
リヌクレオチド配列の少なくとも1つのコピーを産生するための方法を提供する:(a)
目的のRNA配列を含む標的RNA;(b)RNA部分および3’DNA部分を含む第1
(複合)プライマー;(c)複合プライマーの伸長産物にハイブリダイズ可能である第2
のプライマー;(d)RNA依存性DNAポリメラーゼ;(e)DNA依存性DNAポリ
メラーゼ:(f)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する薬剤(例えば、酵素
);ならびに(g)デオキシリボヌクレオシド三リン酸または適切なアナログ(標識化さ
れていてもされていなくても良い)。転写を含む実施形態(すなわち、増強方法)におい
て、以下はまた、増幅反応(上記の列挙される成分として同じ時間か別々に添加されるか
のいずれか)に含まれる:(h)プロプロモーターおよび第1のプライマーの伸長産物(
置換されるプライマー伸長産物)にハイブリダイズする領域を含む、プロプロモーターポ
リヌクレオチド;(i)RNAポリメラーゼ;および(j)リボヌクレオシド三リン酸ま
たは適切なアナログ(これは、標識化されていても良いし、されていなくても良い)。R
NAが、切断され、そして別の第1のプライマーが、切断されたRNAによって空けられ
た部位に結合する場合、組み合わせは、プライマーハイブリダイゼーション、プライマー
の伸長、RNA切断および第1プライマー伸長産物の置換に適切な条件に供される。転写
を含む実施形態において、使用される条件はまた、置換された切断された第1のプライマ
ー伸長産物とプロプロモーターポリヌクレオチドのハイブリダイゼーション、2本鎖プロ
モーター領域を生成するために切断された第1のプライマー伸長産物の3’末端の伸長(
必要な場合)であり、プロモーターによって駆動されるRNA転写物に適切である。本明
細書中に記載され、例示されるような、上記の反応混合物は、増幅プロセスの異なる局面
に対応する分離、一般に、連続したインキュベーションのための2つ以上の異なる反応混
合物に分割され得る(例えば、実施例1を参照のこと)。
増幅法の別の局面において、標的RNAのフラグメントは、第2のDNA鎖合成のプラ
イマーとして役立つ。標的RNAおよび複合プライマー伸長産物を含む最初の複合体にお
ける標的RNAは、テンプレート標的RNAの少なくとも1つのフラグメントが複合プラ
イマー伸長産物にハイブリダイズしたままであるように、酵素(例えば、RNase H
)で切断される。本発明のこの局面において、1つの(またはそれより多い)テンプレー
トRNAフラグメントは、上記される増幅法における第2のプライマー伸長産物と同じ機
能を有するフラグメント伸長産物を産生するために、上記の様式において第2の「プライ
マー」として役立つ。
いくつかの実施形態において、本発明は、以下を組み合わせる工程および反応させる工
程を含む目的のRNA配列に相補的なポリヌクレオチド配列の少なくとも1つのコピーを
産生するための方法を提供する:(a)第1のプライマー伸長産物と第2のプライマー伸
長産物の複合体;(b)RNA部分および3’DNA部分を含む第1の(複合)プライマ
ー;(c)DNA依存性DNAポリメラーゼ;(d)RNA/DNAハイブリッドからR
NAを切断する薬剤(例えば、酵素);ならびに(e)デオキシリボヌクレオシド三リン
酸または適切なアナログ(標識化されていても良く、されていなくても良い)。転写を含
む実施形態において、以下もまた、増幅反応に含まれる(上記の列挙される成分として同
じ時間か別々に添加されるかのいずれか):(f)プロプロモーターおよび第1のプライ
マーの伸長産物(置換されるプライマー伸長産物)にハイブリダイズする領域を含むプロ
プロモーターポリヌクレオチド;(g)RNAポリメラーゼ;および(h)リボヌクレオ
シド三リン酸または適切なアナログ(これは、標識化されていてもされていなくても良い
)。RNAが、切断し、そして別の第1のプライマーが、切断されたRNAによって空け
られた第2のプライマー伸長部位の部位に結合する場合、組み合わせは、プライマーハイ
ブリダイゼーション、プライマーの伸長、RNA切断および第1のプライマー伸長産物の
置換に適切な条件に供される。転写を含む実施形態において、使用される条件はまた、置
換された第1のプライマー伸長産物とプロプロモーターポリヌクレオチドのハイブリダイ
ゼーション、二本鎖プロモーター領域を生成するための第1のプライマー伸長産物の3’
末端の伸長(必要な場合)、プロモーターによって駆動されるRNA転写に適切である。
別の局面において、本発明は、第1の複合プライマー、第2の複合プライマー(「逆複
合」プライマーと呼ばれる)および標的RNAフラグメントを使用して、目的のRNA配
列の一本鎖アンチセンスおよびセンスDNAコピーを産生する方法を提供する。この方法
は、以下を含む:(a)二本鎖cDNAの各末端でRNA−DNAヘテロ二重鎖を含む二
本鎖cDNAの形成;ならびに(b)2つの複合プライマーからのプライマー伸長および
鎖置換による第1鎖(センス)cDNAおよび第2鎖(アンチセンス)cDNAの線形増
幅。一本鎖の第1鎖cDNA産物および二本鎖cDNA産物が、産生される。この産物は
、例えば、cDNAライブラリーの産生に有用である。明らかなように、本発明の局面に
おいて、第2のプライマー伸長産物は、複合プライマーによってプライムされる。
本発明の方法は、増幅した産物を使用する方法(「適用」とも呼ばれる)を含む。いく
つかの実施形態において、本発明は、RNA配列を配列決定する方法を提供する。本明細
書中に記載される方法に基づく配列決定法について、増幅された産物はDNAであり、適
切なdNTPまたはそれらの類似物(これらは、標識されているかまたは標識されていな
い)が、使用される。本明細書中に記載される方法に基づく配列決定法について、増幅さ
れた産物はRNAであり、適切なrNTPまたはそれらの類似物(これらは、標識されて
いるかまたは標識されていない)が、使用される。
他の実施形態において、本発明は、核酸配列変異を検出する方法を提供する。1つの実
施形態において、増幅された産物を使用して、標的ポリヌクレオチドにおける一本鎖コン
フォメーション多型を検出および/または同定する。
本発明は、本発明の増幅法を使用するDNA産物またはRNA産物を産生すること、お
よびアレイ技術または液相技術に基づくような検出/定量方法によって産物を分析するこ
とによって、目的のRNA配列を特徴付ける(例えば、存在または非存在の検出および/
あるいは定量)のための方法を提供する。これらの増幅された産物は、標識されていても
されていなくても良い。
なお別の実施形態において、本発明は、核酸を固定化する方法(本発明の増幅法の増幅
された産物を使用して核酸(DNAまたはRNA)のマイクロアレイを産生するための方
法を含む)。
別の実施形態において、本発明は、cDNAライブラリーを産生する方法、差し引きハ
イブリダイゼーションプローブを産生するための方法、および差し引きハイブリダイゼー
ションライブラリーを産生するための方法を提供する。
遺伝子発現レベルの検出および定量のための種々の方法が、近年開発されている。例え
ば、マイクロアレイ(ここで、規定されたcDNAまたはオリゴヌクレオチドのいずれか
は、例えば、固体基材または半固体基材上あるいは、規定された粒子上に別々の位置で固
定化される)は、所定の検体における遺伝子発現の大きさの検出および/または定量を可
能にする。
これらの以前に知られた方法を使用して、サンプル中の複数のmRNA種の存在もしく
は非存在を検出しそして/または定量し、次にこれは、遺伝子発現プロフィールの測定と
して使用され、一般に、cDNAの直接標識(これは、一部、mRNAが、総RNAプー
ルの小さいサブセットのみを示すことから、大量の入力総RNAを必要とする)を必要と
する。従って、所定の細胞または組織サンプル由来の総RNA調製物を使用する場合、ア
レイのような方法を使用するサンプル中の遺伝子発現の分析は、かなりの量の入力RNA
を必要とし、これは、一般に、50〜200μgの範囲である。同様に、総RNA調製物
から精製された2〜5μgのmRNAが、一般に、アレイ技術を使用する遺伝子発現プロ
フィールの一回の分析に必要とされる。これは、必要な細胞数、または組織検体の大きさ
が非常に大きく、そしてこれらの細胞または組織検体がしばしば、試験のためにほとんど
利用可能でないか、または非常に高価である限り、アレイ技術に基づくような方法の明ら
かな制限である。この制限は、臨床的検体の研究において特に深刻であり、ここで、研究
されるべき細胞は、インビトロでの培養、およびエフェクター分子のライブラリーの高ス
ループットスクリーニングがめったにできない、そして/または困難である。また、以前
の転写ベースのmRNA増幅方法(例えば、Lockhartら、Nature Bio
technology(1996)、14:1675−1680;van Gelder
ら、米国特許第5,716,785号に記載される)は、DNA依存性RNAポリメラー
ゼの増幅効率に限定され、そしてこれらの方法のうちいくつかは、複数の工程を必要とす
る。さらに、ポリメラーゼプロモーター配列が取り込まれるプロセスは、非特異的な増幅
を生じる傾向がある。
本発明の方法は、標的増幅の高い特異性を提供する条件下でmRNAを効率的に増幅す
る能力を提供し、これは、一般に、入力RNAにおける分布を反映する。従って、本発明
の増幅産物と共に使用され得る検出方法/定量方法(例えば、強力なアレイ技術、リアル
タイムPCR、定量的TaqMan、分子ビーコンを使用する定量的PCRなどに基づく
方法)の有用性は、大いに増強されるはずである。
本発明の増幅方法の線形の局面は、標的増幅の特異性を有意に増大させる。目的の配列
の複数のコピーの生成は、増幅産物のサイクル性の指数関数的増幅に依存も基づきもしな
いので、得られる産物の特異性は、大いに増強される。種々の種の増幅産物の分布は、一
般に、入力RNA中の分布を反映する。
本発明の方法は、熱サイクルを必要とせず、そして全ての工程は、等温で実行され得る
が、種々の工程は、異なる温度で実行され得る。この特徴は、多くの利点を提供し、高ス
ループット手順のための自動化および適合を容易にする工程を包含する。等温反応は、熱
サイクルによってもたらされる反応よりも速く、そして最小化されたデバイスで本発明の
方法を実行するために適切である。
RNA/DNAへテロ二重鎖を含む中間体二本鎖cDNA複合体は、線形増幅のための
基質を提供する。RNA/DNAヘテロ二重鎖のRNA部分の開裂は、二重鎖cDNA中
間体複合体の変性を必要とせずにさらなる増幅を可能にする。さらに、開裂された二重鎖
cDNA複合体は、ほとんどが二重鎖であるので、一本鎖テンプレートの二次構造が、そ
の後の増幅を妨害する可能性は低い。
最後に、本発明のほとんどの方法は、一本鎖の産物を生成し、従って、これらの産物を
、いずれかの均一な様式(すなわち、溶液中で)でプローブに対する結合に、または固体
支持体上に固定化されたプローブに対する結合に、より接近しやすくする。本発明の方法
の二本鎖産物は、例えば、cDNAライブラリーの生成のために有用である。
標的増幅の高い特異性を提供し、そして一般に調製物中の種々のRNA種の発現量を変
更しない条件下で、mRNA(または任意の他の所望のRNA種もしくは集団)を効率的
に増幅する能力は、強力なアレイ技術に基づくような検出方法/定量方法の有用性を大い
に増強する。
(一般技術)
本発明の実行は、他に示さない限り、分子生物学(組換え技術を含む)、微生物学、細
胞生物学、生化学および免疫学の従来技術を使用し、これらは、当業者の範囲内である。
このような技術は、文献(例えば、「Molecular Cloning:A Lab
oratory Manual」、第二版(Sambrookら、1989);「Oli
gonucleotide Synthesis」(M.J.Gait編、1984);
「Animal Cell Culture」(R.I.Freshney編、1987
);「Methods in Enzymology」(Academic Press
,Inc.);「Current Protocols in Molecular B
iology」(F.M.Ausubelら、編、1987および定期的な更新);「P
CR:The Polymerase Chain Reaction」、(Mulli
sら、編、1994))中に完全に説明される。
本発明において使用されるプライマー、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドは
、当該分野で公知の標準的な技術を使用して作製され得る。
(定義)
本明細書中で使用される場合、「標的配列」、「標的核酸」または「標的RNA」は、
増幅が所望される目的の配列を含むポリヌクレオチドである。この標的配列は、実際の配
列に関して、既知であっても未知であってもよい。いくつかの例において、用語「標的」
、「テンプレート」およびこれらの改変体は、交換可能に使用される。
本明細書中で使用される場合、「増幅」または「増幅する」は、一般に、所望の配列の
複数のコピーを生成するプロセスをいう。「複数のコピー」は、少なくとも2コピーを意
味する。「コピー」は、テンプレート配列に完全な配列相補性または同一性を必ずしも意
味しない。例えば、コピーは、ヌクレオチドアナログ(例えば、デオキシイノシン)、計
画的配列変更(例えば、テンプレートにハイブリダイズ可能であるが相補的ではない配列
を含むプライマーを介して導入される配列変更またはプライマーを介して導入される非標
的配列)および/または増幅の間に生じる配列エラーを含み得る。配列を「増幅する」は
、一般に、配列のコピーまたはその相補体を作製することをいい、上記のように、コピー
することは、テンプレート配列に関して、完全な配列相補性または同一性を必ずしも意味
しないことが理解される。
「ポリヌクレオチド」または「核酸」は、本明細書中で交換可能に使用されて、任意の
長さのヌクレオチドのポリマーをいい、DNAおよびRNAを含む。ヌクレオチドは、デ
オキシボヌクレオチド、リボヌクレオチド、改変ヌクレオチドもしくは改変塩基、および
/またはこれらのアナログあるいはDNAポリメラーゼまたはRNAポリメラーゼによっ
てポリマーに取り込まれ得る任意の基質であり得る。ポリヌクレオチドは、改変されたヌ
クレオチド(例えば、メチル化ヌクレオチドおよびそれらのアナログ)を含み得る。存在
する場合、ヌクレオチド構造に対する改変は、ポリマーの組立の前またはその後に付与さ
れ得る。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分によって割り込まれ得る。ポリヌク
レオチドは、例えば、標識成分との結合体化によって、重合後にさらに改変され得る。他
の型の改変としては、例えば「キャップ」、アナログによる1以上の天然に存在するヌク
レオチドの置換、ヌクレオチド間改変(例えば、非荷電結合(例えば、ホスホン酸メチル
、ホスホトリエステル、ホスホアミデート(phosphoamidate)、カバマー
ト(cabamate)など)、および荷電結合(例えば、ホスホロチオエート、ホスホ
ロジチオエートなど)での改変、ペンダント部分(例えば、タンパク質(例えば、ヌクレ
アーゼ、毒素、抗体、シグナルペプチド、ポリ−L−リジン(ply−L−lysine
)など)を含む改変、介在因子(intercalator)(例えば、アクリジン、ソ
ラレンなど)での改変、キレート剤(例えば、金属、放射性金属、ホウ素、酸化金属など
)を含む、アルキル化剤を含む改変、改変された結合(例えば、αアノマー核酸など)で
の改変)、ならびにポリヌクレオチドの改変形態が挙げられる。さらに、糖に元々存在す
る任意のヒドロキシル基は、例えば、ホスホン酸基、リン酸基によって置換され得るか、
標準的な保護基によって保護され得るか、またはさらなるヌクレオチドに対するさらなる
結合を調製するために活性化され得るか、あるいは固体支持体上に結合体化され得る。5
’末端および3’末端のOHは、リン酸化され得るか、またはアミンもしくは1〜20個
の炭素原子の有機キャップ基部分で置換され得る。他のヒドロキシルもまた、標準的な保
護基に誘導体化され得る。ポリヌクレオチドはまた、一般に当業者に公知のリボース糖も
しくはデオキシリボース糖のアナログ形態を含み得、これらとしては、例えば、2’−O
−メチル−リボース、2’−O−アリル−リボース、2’−フルオロ−リボースもしくは
2’−アジド−リボース、炭素環式糖アナログ、α−アノマー糖、エピマー糖(例えば、
アラビノース、キシロースもしくはリキソース)、ピラノース糖、フラノース糖、セドヘ
プツロース、非環式アナログおよび失歩の(abasic)ヌクレオシドアナログ(例え
ば、メチルリボシド)が挙げられる。1以上のホスホジエステル結合は、代替の結合基に
よって置換され得る。これらの代替の結合基としては、以下の実施形態が挙げられるが、
これらに限定されない:ここで、リン酸は、P(O)S(「チオエート」)、P(S)S
(「ジチオエート」)、”(O)NR(「アミデート」)、P(O)R、P(O)OR
’、COもしくはCH(「ホルムアセタール」)によって置換され、ここで、各Rもし
くはR’は、独立して、Hであるかまたは必要に応じて置換されたかもしくは置換されて
いないアルキル(1〜20個のC)であり、エーテル(−O−)結合、アリール、アルケ
ニル、シクロアルキル、シクロアルケニルもしくはアラルジル(araldyl)を含む
。ポリヌクレオチド中の全ての結合が同一である必要はない。先の記載は、RNAおよび
DNAを含む、本明細書中の全てのポリヌクレオチドに適用される。
本明細書中で使用される場合、「標識dNTP」または「標識rNTP」は、それぞれ
、標識に直接または間接的に結合されたdNTPまたはrNTPあるいはそれらのアナロ
グをいう。例えば、「標識」dNTPまたはrNTPは、例えば、色素および/または検
出可能部分(例えば、特定の結合対(例えば、ビオチン−アビジン)のメンバー)によっ
て直接標識され得る。「標識」dNTPまたはrNTPはまた、例えば、標識が結合され
るおよび/または結合され得る部分に対する結合によって、間接的に標識され得る。dN
TPまたはrNTPは、dNTPまたはrNTPの伸長産物への取り込みの後に標識が結
合され得る部分(例えば、アミン基)を含み得る。本発明において有用な標識としては、
蛍光色素(例えば、フルオレセインイソチオシアネート、Texas赤、ローダミン、緑
色蛍光タンパク質など)、放射性同位元素(例えば、H、35S、32P、33P、
25Iまたは14C)、酵素(例えば、LacZ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカ
リホスファターゼ)、ジゴキシゲニン、および比色分析標識(例えば、コロイド状金また
は着色ガラス)あるいはプラスチック(例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ラテッ
クスなど)ビーズが挙げられる。種々の抗リガンドおよびリガンドが(それ自体標識とし
て、または標識に結合するための手段として)使用され得る。天然の抗リガンド(例えば
、ビオチン、チロキシンおよびコルチゾール)を有するリガンドの場合、このリガンドは
、標識された抗リガンドと組み合わせて使用され得る。
本明細書中で使用される場合、dNTPまたはrNTPの「型」は、ヌクレオチドの特
定の塩基、すなわち、アデニン、シトシン、チミン、ウリジンまたはグアニンをいう。
本明細書中で使用される場合、「オリゴヌクレオチド」は、一般に、一般的には約20
0ヌクレオチド長未満であるが、必ずしもそうである必要はない、短い、一般的に一本鎖
の、一般的に合成のポリヌクレオチドをいう。本発明におけるオリゴヌクレオチドは、複
合プライマーおよびプロプロモーターポリヌクレオチド(例えば、PTO)を含む。用語
「オリゴヌクレオチド」および「ポリヌクレオチド」は、互いに排他的ではない。ポリヌ
クレオチドについての上記の記載は、オリゴヌクレオチドに等価かつ完全に適用可能であ
る。
本明細書中で使用される場合、「プライマー」は、テンプレート配列(例えば、標的R
NAまたはプライマー伸長産物)にハイブリダイズし、そしてテンプレートに対して相補
的なポリヌクレオチドの重合を促進し得る遊離の3’−OH基を一般に有するヌクレオチ
ド配列をいう。「プライマー」は、例えば、オリゴヌクレオチドであり得る。これはまた
、例えば、テンプレート自体中の配列にハイブリダイズし(例えば、ヘアピンループ)、
そしてヌクレオチドの重合を促進し得るテンプレート(例えば、プライマー伸長産物また
はテンプレート−DNA複合体のRNase開裂後に作製されるテンプレートのフラグメ
ント)の配列であり得る。従って、プライマーは、外因性(例えば、添加された)プライ
マーまたは内因性(例えば、テンプレートフラグメント)プライマーであり得る。
本明細書中で使用される場合、「ランダムプライマー」は、必ずしもサンプル中の特別
または特定の配列に基づいて設計されないが、むしろランダムプライマーの配列がサンプ
ル中の1以上の配列に(所定の設定の条件下で)ハイブリダイズする統計的期待値(また
は経験的観察)に基づく配列を含むプライマーである。ランダムプライマー(またはその
相補体)の配列は、天然に存在してもしなくてもよく、または目的のサンプル中の配列の
プールに存在してもしなくてもよい。単一の反応混合物中の複数のRNA種の増幅は、一
般に、必ずしもそうではないが、ランダムプライマーの多重度、好ましくは大きい多重度
を使用する。当該分野で十分理解されるように、「ランダムプライマー」はまた、標的配
列の所望の数および/または有意な数にハイブリダイズするように集合的に設計されるプ
ライマーの集団(複数のランダムプライマー)のメンバーであるプライマーをいい得る。
ランダムプライマーは、核酸配列の複数の部位でハイブリダイズする。ランダムプライマ
ーの使用は、標的の正確な配列の先立つ知識を必要としない、標的ポリヌクレオチドに対
して相補的なプライマー伸長産物を生成するための方法を提供する。
本明細書中で使用される場合、「プロトプロモーター配列」および「プロプロモーター
配列」は、二本鎖形態でRNA転写を媒介し得る、一本鎖のDNA配列領域をいう。いく
つかの文脈において、「プロトプロモーター配列」、「プロトプロモーター」、「プロプ
ロモーター配列」、「プロプロモーター」、「プロモーター配列」および「プロモーター
」は、交換可能に使用される。
本明細書中で使用される場合、「プロプロモーターポリヌクレオチド」は、プロプロモ
ーター配列を含むポリヌクレオチドをいう。プロプロモーターポリヌクレオチドの例は、
プロプロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)である。
本明細書中で使用される場合、「プロプロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド(
PTO)」および「プロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)」は、プロ
プロモーター配列およびプライマー伸長産物の3’領域に(所定の設定の条件下で)ハイ
ブリダイズする部分、一般に3’部分を含むオリゴヌクレオチドをいう。このプロプロモ
ーター配列およびハイブリダイズ可能な部分は、オリゴヌクレオチドのヌクレオチドと同
じ、別個または重複するものであり得る。
「阻害する」とは、参照と比較した場合に、活性、機能および/または量を減少または
低減することをいう。
「複合体」は、構成要素の集合体である。複合体は、安定であってもなくてもよく、そ
して直接もしくは間接的に検出され得る。例えば、本明細書中に記載される場合、反応の
特定の所定の構成要素、および反応産物の型、複合体の存在が推測され得る。本発明の目
的のために、複合体は一般に、最終増幅産物に関して中間体である。複合体の例は、第1
ののプライマー伸長産物および第2のプライマー伸長産物を含む核酸二重鎖である。
本明細書中で交換可能に使用される、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの「
部分」または「領域」は、2以上の塩基の連続配列である。他の実施形態において、領域
または部分は、少なくともいずれかの約3、5、10、15、20、25連続ヌクレオチ
ドである。
別の配列に「隣接する」領域、部分または配列は、その領域、部分または配列に直接接
する。例えば、複合プライマーの5’DNA部分に隣接するRNA部分は、その領域に直
接接する。この例の説明については、図1Aおよび図2Aを参照のこと。
「反応混合物」は、適切な条件下で反応して複合体(中間体であり得る)および/また
は産物を形成する構成要素の集合である。
「1つの」(「a」、「an」および「the」など)は、他に示さない限り、複数形
を含む。「1つの」フラグメントは、1以上のフラグメントを意味する。
「含む(comprising)」は、含む(including)を意味する。
事象(例えば、ハイブリダイゼーション、鎖の伸長など)が生じるのを「可能にする」
条件または事象を生じるのに「適切な」条件、あるいは「適切な」条件は、このような事
象が生じるのを妨げない条件である。従って、これらの条件は、事象を可能にする、増強
する、容易にするおよび/または招く。当該分野で公知かつ本明細書中に記載されるこの
ような条件は、例えば、ヌクレオチド配列の性質、温度、および緩衝液条件に依存する。
これらの条件はまた、所望される事象(例えば、ハイブリダイゼーション、開裂、鎖の伸
長または転写)に依存する。
本明細書中で使用される場合、配列「変異」は、参配列と比較した、目的の配列中の任
意の配列変更をいう。参照配列は、野生型の配列または目的の配列の比較が望まれる配列
であり得る。配列変異としては、置換、トランスバージョン、欠失または挿入のような機
構に起因する、単一ヌクレオチド変化または配列中の1より多いヌクレオチドの変更が挙
げられる。単一ヌクレオチド多型(SNP)もまた、本明細書中で使用されるような配列
変異である。
本明細書中で使用される場合「一本鎖コンフォメーション多型」および「SSCP」は
、一般に、その特定の核酸配列によって影響されるような一本鎖核酸の特定のコンフォメ
ーションをいう。一本鎖ポリヌクレオチドの配列の変更(例えば、単一ヌクレオチド置換
、欠失または挿入)は、一本鎖ポリヌクレオチドのコンフォメーションの変化または多型
を生じる。ポリヌクレオチドのコンフォメーションは、一般に、当該分野で公知の方法(
例えば、ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動および/またはエンドヌクレアーゼ消化に
対する感受性によって測定されるような電気泳動移動度)を使用して、検出可能、同定可
能および/または識別可能である。
「マイクロアレイ」および「アレイ」は、本明細書中で交換可能に使用される場合、未
決定の特徴をしばしば有する生化学的サンプル(標的)に対する推定結合(例えば、ハイ
ブリダイゼーションによる)部位のアレイ、好ましくは整列されたアレイを有する表面を
含む。好ましい実施形態において、マイクロアレイは、基板上の規定された位置で固定化
された別個のポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの集合体をいう。アレイは、紙
、ガラス、プラスチック(例えば、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン)、ポリア
クリルアミド、ニトロセルロース、シリコン、光学繊維または任意の適切な他の固体支持
体もしくは半固体支持体のような材料で組み立てられ、そして二次元(例えば、ガラス板
、シリコンチップ)または三次元(例えば、ピン、繊維、ビーズ、粒子、マイクロタイタ
ーウェル、キャピラリー)構成で構成される基板上に形成される。アレイを形成するプロ
ーブは、以下を含む任意の数の方法によって基板上に結合され得る:(i)写真平板術を
使用するインサイチュ合成(例えば、高密度オリゴヌクレオチドアレイ)(Fodorら
、Science(1991)、251:767−773;Peaseら、Proc.N
atl.Acad.Sci.U.S.A.(1994)、91:5022−5026;L
ockhartら、Nature Biotechnology(1996)、14:1
675;米国特許第5,578,832号;同第5,556,752号;および同第5,
510,270号を参照のこと);(ii)ガラス、ナイロンまたはニトロセルロース上
の低密度の媒体(例えば、cDNAプローブ)でのスポッティング/印刷(Schena
ら、Science(1995)、270:467−470;DeRisiら、Natu
re Genetics(1996)、14:457−460;Shalonら、Gen
ome Res.(1996)、6:639−645;およびSchenaら、Proc
.Natl.Acad.Sci.U.S.A.(1995)、93:10539−112
86);(iii)マスキングによる方法(MaskosおよびSouthern、Nu
c.Acids.Res.(1992)、20:1679−1684)ならびに(iv)
ナイロンまたはニトロセルロースのハイブリダイゼーション膜上のドットブロットによる
方法(例えば、Sambrookら、編、1989、Molecular Clonin
g:A Laboratory Manual、第二版、1〜3巻、Cold Spri
ng Harbor Laboratory(Cold Spring Harbor、
N.Y.)を参照のこと)。プローブはまた、アンカーに対するハイブリダイゼーション
によって、磁気ビーズによって基板上に、またはマイクロタイターウェルまたはキャピラ
リーのような液体相に、非共有的に固定化され得る。このプローブ分子は、一般に、DN
A、RNA、PNAおよびcDNAのような核酸であるが、標的分子に特異的に結合し得
るタンパク質、ポリペプチド、オリゴ糖、細胞、組織およびこれらの任意の置換を含み得
る。
用語「3」は、一般に、同じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド中の別の領域
または部分から3’側(下流)の、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド中の領域
または部分をいう。
用語「5」は、一般に、同じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド中の別の領域
または部分から5’側(上流)の、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド中の領域
または部分をいう。
用語「3’−DNA部分」、「3’−DNA領域」、「3’−RNA部分」および「3
’−RNA領域」は、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの3’末端に向かって
位置するポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの部分または領域をいい、そして同
じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの最も3’側のヌクレオチドに結合した最
も3’側のヌクレオチドまたは部分を含んでも含まなくてもよい。最も3’側のヌクレオ
チドは、好ましくは約1〜約50、より好ましくは約10〜約40、なおより好ましくは
約20〜約30ヌクレオチドであり得る。
用語「5’−DNA部分」、「5’−DNA領域」、「5’−RNA部分」および「5
’−RNA領域」は、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの5’末端に向かって
位置するポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの部分または領域をいい、そして同
じポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの最も5’側のヌクレオチドに結合した最
も5’側のヌクレオチドまたは部分を含んでも含まなくてもよい。最も5’側のヌクレオ
チドは、好ましくは約1〜約50、より好ましくは約10〜約40、なおより好ましくは
約20〜約30ヌクレオチドであり得る。
当業者に十分に理解されるように、プライマーの「テール」配列は、プライマーの他の
領域または部分が標的にハイブリダイズする条件下で、標的配列にハイブリダイズし得な
い配列である。
生成物の「非存在(absentまたはabsence)」および「生成物の検出の欠
如」は、本明細書で用いる場合、一般的に、サイクルに起因する生成物の有意な蓄積の欠
如に起因する、有意でないかまたは最小限のレベルを含む。
(本発明の増幅方法)
本発明の増幅方法の実施例は、以下の通りである。上に提供した一般的な記載が与えら
れれば、種々の他の実施形態が実施され得ることが理解される。例えば、複合プライマー
を用いることの参照は、本明細書に記載される任意の複合プライマーを使用し得ることを
意味する。
本発明の1つの局面において、複合プライマーおよび第2プライマーを用いて、目的の
RNA配列に相補的な複数コピーの(増幅した)ポリヌクレオチド(DNA)配列を生成
するための方法が提供される。この方法において、等温の直鎖核酸配列増幅は、2つのプ
ライマー(複合プライマーおよび第2プライマー)および鎖置換を用いて達成される。い
くつかの実施形態において、転写工程が含まれ(すなわち、「増強された」方法)、そし
てセンスRNAの形態の増幅産物が生成される。
本発明の別の局面において、単一プライマー(これは複合プライマーである)を用いて
、目的のRNA配列に相補的な複数コピーの(増幅した)DNA配列を生成するための方
法が提供される。この方法において、等温の直鎖核酸増幅は、単一の複合プライマー、標
的RNAのフラグメント(内因性プライマーとして働く)、および鎖置換を用いて達成さ
れる。いくつかの実施形態において、転写工程が含まれ(すなわち、「増強された」方法
)、そしてセンスRNAの形態の増幅産物が生成される。
本明細書に記載されるように、本発明の増幅方法は、転写工程をさらに含み得る。転写
されるプライマー伸長産物が、プロプロモーター配列を含む場合、二本鎖プロモーター領
域は、一般的に、プロプロモーターを含むポリヌクレオチド(本明細書中で「プロプロモ
ーターポリヌクレオチド」とも呼ばれる)をプライマー伸長産物にハイブリダイズさせる
ことにより生成される。プライマー伸長産物が所望のプロプロモーター配列を含まない場
合、この転写工程は、一般的に、プロプロモーターポリヌクレオチド(例えば、プロモー
ター配列オリゴヌクレオチド(PTO)の使用による、RNAポリメラーゼプロプロモー
ター配列の組込みに依存する。プロプロモーターポリヌクレオチド(例えば、PTO)は
、一本鎖プライマー伸長産物の伸長および1つの末端の二本鎖プロモーターを含む部分的
な二重鎖の形成のためのテンプレートとして機能し得る。一本鎖産物をプロプロモーター
ポリヌクレオチド(例えば、PTO)にハイブリダイズさせる能力は、一般的に、規定さ
れた3’末端配列(プロプロモーターポリヌクレオチドの3’末端配列に相補的な配列)
を有するプライマー伸長産物を作製することにより達成される。
本発明の方法の1つの局面は、プライマー伸長の開始ならびに増幅基質および増幅産物
の生成のための、RNA配列(例えば、複数のRNA配列)にハイブリダイズし得るプラ
イマーの設計を含む。
(複合プライマーおよび第2プライマーを用いた直鎖核酸配列の増幅)
本発明は、複合プライマーおよび第2プライマー、ならびに鎖置換を用いることにより
、目的のRNA配列を増幅する方法を提供する。これらの方法による増幅は直線的であり
、そして等温で達成され得る。転写工程を含まない実施形態において、増幅産物は、標的
RNA中の目的のRNA配列に相補的な配列を含む一本鎖DNAである。転写を含む実施
形態において、増幅産物は、標的RNA中の目的のRNA配列のセンスRNAコピーであ
る。
本発明の複合プライマー、第2プライマー、および鎖置換に基づく方法の1つの実施形
態の図解による説明を、図1A〜Bおよび2A〜Cに与える。図1A〜Bは、増強されて
いない直線的方法を説明する。図2A〜Cは、増強された(すなわち、転写工程を含む)
方法を説明する。この方法は、以下の工程を包含する:(a)インプットRNAと同一の
センスである第2鎖cDNAの形成;(b)第2鎖cDNAに沿った(複合プライマーか
らの)プライマー伸長および鎖置換による、第2鎖cDNA鎖の相補鎖の直線的増幅;お
よび、増強された方法において、(c)複数コピーのセンスRNA産物を生成するための
直線的増幅工程の生成物の転写。示されるように、全ての工程は等温であるが、各工程の
温度は、同じであってもなくてもよい。
図1A〜Bに示される実施形態は、2つのオリゴヌクレオチド:増幅のために使用され
る複合プライマー(と表示される);およびセンス相補的DNA(cDNA)の形成の
ために使用される第2プライマー(と表示される)、を用いる(交換可能に「第2プラ
イマー伸長産物」または「第2鎖cDNA」と呼ばれる)。図2A〜Cに示される実施形
態は、3つのオリゴヌクレオチド:増幅のために使用される複合プライマー(と表示さ
れる);第2鎖(センス)cDNAの形成のために使用される第2プライマー(と表示
される);およびDNA依存的RNAポリメラーゼのプロプロモーター配列を含むポリヌ
クレオチド(すなわち、プロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド(PTO))(
と表示される)、を用いる。
複合プライマーの3’部分は、任意の多くの方法で設計され得、(配列に関して)どの
型、クラス、集団、および/または種のRNAが増幅されることを所望されるかに依存す
る。いくつかの実施形態において、図1および2に示されるように、複合プライマー
3’部分は、mRNAのポリAテールに相補的な配列を含み、そして3’部分の3’末端
にさらなるランダム配列(一般的に、ポリA配列に相補的ではない)をさらに含み得る。
他の実施形態において、複合プライマー1の3’部分は、多くのRNA種(2以上〜数百
または数千以上の範囲であり得る)にハイブリダイズし得る配列を含むランダムプライマ
ーである。ランダムプライマーは当該分野で公知であり、例えば、PCRに基づく手順を
用いるcDNAライブラリーの調製において広範に使用されている。当該分野で十分に理
解されるように、「ランダムプライマー」は、所望の標的配列および/または有意な数の
標的配列にハイブリダイズするよう集合的に設計された、プライマーの集団(複数のラン
ダムプライマー)のメンバーであるプライマーを称し得る。ランダムプライマーは、核酸
配列における複数の部位にハイブリダイズし得る。
他の実施形態において、複合プライマーの3’部分は、特定のRNAまたはRNAの
ファミリー(またはそれらの一部分)に相補的であるかまたはハイブリダイズし得る配列
を含み得る。
図1および2に示されるいくつかの実施形態において、複合プライマー1の5’部分は
、(その3’部分がRNA標的にハイブリダイズする条件下で)標的配列にハイブリダイ
ズし得ない配列(例えば、プライマーが標的にハイブリダイズする場合、「テール」を形
成する配列)であり得る。この「テール」配列は、一般的に、第1プライマー伸長産物(
第1鎖cDNA)に組込まれ、そしてこのテールの相補体は、第2プライマー伸長産物(
第2鎖cDNA)の3’末端に組込まれる。従って、いくつかの実施形態において、複合
プライマー1は、同一の5’RNA部分および目的の多様な(小さい配列から非常に大き
い配列までであり得る)RNA配列を増幅するために選択された多様な3’DNA部分を
含む複合プライマーの混合物である。他の実施形態において、複合プライマーの5’部
分は、標的RNAにハイブリダイズ可能であり得る。図1および図2は、DNA部分であ
る標的配列にハイブリダイズした3’部分およびRNA部分である標的にハイブリダイズ
しない5’部分を示すが、DNA部分は、「テール」の一部を含み得、そして逆にRNA
部分は、標的RNAにハイブリダイズ可能であり得ることが理解される。例えば、複合プ
ライマーの5’RNA部分は、部分的にハイブリダイズ可能であり得、かつ部分的にハイ
ブリダイズ可能であり得ないか、または複合プライマーのDNA部分は、部分的にハイブ
リダイズ可能であり得、かつ部分的にハイブリダイズ可能であり得ないか、あるいはその
両方であり得る。
これらの図に示されるように、複合プライマーは、3’末端にDNA部分Aおよび5
’末端にRNA部分Bを含む。本明細書中で議論されるように、3’DNA部分にRNA
部分が続き(5’方向に)、それにDNAである部分が続く、複合プライマーを用いるこ
ともまた可能である。各々のこれらのセクションの長さは、一般的に、増幅の最大の効果
について決定される。2部分(すなわち、3’−DNA−RNA−5’)複合プライマー
のみが、図1A〜Bおよび図2A〜Cに示される。
図1A〜Bおよび2A〜Cに示されるようなプライマーは、(必ずしもそうであるわ
けではないが)DNAから構成され得、そして2つのセクション(交換可能に、「部分」
または「領域」と呼ばれる)を含み得る。プライマーの3’部分Fは、生物学的サンプ
ル中の多くのmRNA配列、ほとんどのmRNA配列、および/または全ての可能性のあ
るmRNA配列のランダムプライミングのために選択され得る。ランダムプライマーは当
該分野で公知であり、例えば、PCRに基づく手順を用いるcDNAライブラリーの調製
において広範に使用されている。プライマーの5’部分Eは、特定の標的配列に相補的
でなく、そして実質的にハイブリダイズ可能でない配列であり得る。すなわち、この配列
は、(3’部分がRNA標的にハイブリダイズする条件下で)ハイブリダイズせず、テー
ルを構成する。この「テール」配列は、一般的に、第2プライマー伸長産物に組込まれ、
そして直線的な増幅工程のDNA産物の3’末端配列は、一般的に、この配列の相補体を
含む。他の実施形態において、(以下に記載されるように)増強された増幅が所望されな
い場合、プライマーの5’末端部分Eは、第1プライマー伸長産物において標的配列に
ハイブリダイズ可能であり得る。
図2A〜Cに示されるように、プロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド(PT
O)は、以下:3’部分は、プライマーの部分Eと同一である、ように設計され得る。
この設計は、PTOが、直線的増幅産物の3’末端にハイブリダイズすることを可能にす
る。PTOの最5’部分は、DNA依存的RNAポリメラーゼのためのプロモーター配列
であり、これは、上述のように、本発明の増幅方法の特定の実施形態(いわゆる、「増強
された」方法)において使用される。一般的に、これらの2つのセクション間の配列は、
選択したポリメラーゼによる最適な転写のために設計される。この配列の選択および設計
の基準は、当該分野で公知である。
利便性のために、1つのみの第1プライマー伸長産物(第1鎖cDNA)および第2鎖
プライマー伸長産物(第2鎖cDNA)を、図1および2に記載および説明する。本発明
の方法は、多量の1つの特定の核酸配列を生成するためだけでなく、同じかまたは異なる
標的核酸分子に位置する1つ以上の異なる特定の核酸配列を同時に増幅するためにも有用
であることが理解される。例えば、本発明の方法は、サンプル中の全てのmRNAを増幅
するためか、またはサンプル中の多様な特定のRNA種もしくはRNA種のファミリーを
増幅するために有用である。
図1A〜Bに示されるように、1つの実施形態において、RNAに基づく目的のRNA
配列に相補的な配列を含むDNA産物を生成する本発明の増幅方法のプロセスは、以下の
通りである:
A)直線的増幅のための二本鎖cDNA基質の形成
1.プライマーが、ランダム配列部分A(この配列は、少なくとも一部、mRNAのポ
リA配列に基づき得る)のハイブリダイゼーションによりサンプル中のRNA種に結合し
、複合体Iを形成する(図1A)。
2.逆転写酵素(「RT」と示される)が、ハイブリダイズされている標的RNA鎖に沿
って、ハイブリダイズしたプライマーを伸長し、RNA/DNA二本鎖を形成する。R
Nase Hは、ハイブリッド二本鎖の標的RNA鎖を分解し、一本鎖の第1鎖cDNA
(「II」と示される)を生成する。IIの5’末端はプライマーである。
3.プライマーが、配列Fのハイブリダイゼーションにより第1鎖cDNA(II)と
結合し、複合体IIIを形成する。
4.プライマー2は、DNAポリメラーゼによりcDNA鎖IIに沿って伸長され、二本
鎖産物(「IV」と示される)を形成する。RNA依存的DNAポリメラーゼ(例えば、
逆転写酵素)によるIIの5’RNA部分に沿ったプライマー伸長は、複合体IVの1つ
の末端でのRNA/DNAハイブリッド部分の形成を生じる。
5.RNase Hは、複合体IVの1つの末端のRNA/DNAハイブリッドのRNA
部分を分解し、3’DNA一本鎖末端を有する部分的な二本鎖複合体(「V」と示される
)を生成する。この配列は、複合プライマーの部分Bの相補体である配列を有する。R
Nase H活性は、RNA依存的DNAポリメラーゼ(例えば、逆転写酵素)により供
給され得るか、または別々の酵素において提供され得る。本発明のために有用な逆転写酵
素は、RNase H活性を有しても有さなくてもよい。
B)等温直線的増幅
1.プライマーを、RNA部分の、それに相補的な一本鎖DNA末端へのハイブリダイ
ゼーションにより、複合体Vに結合させ、複合体VIを形成する。プライマーの3’D
NA配列は、ハイブリダイズされない。
2.複合体VIの結合したプライマーの3’末端およびすぐ上流にあるDNA鎖の5’
末端は同一であり、そして反対鎖へのハイブリダイゼーションについて競合する。学説に
束縛されることを望まないが、プライマーのハイブリダイズした3’末端へのDNAポリ
メラーゼの高親和性は、新しいプライマーの3’末端のハイブリダイゼーションおよび以
前のプライマー伸長産物(「VII」と示される)の5’末端の置換の方へ、2つの競合
する構造の平衡を推進すると考えられる。第2鎖(センス)cDNA鎖に沿ったプライマ
ー伸長は、以前の第2プライマー伸長産物(VII)と置き換わり、そしてプライマー
のE配列を複製して、複合体VIIIを形成する。
3.複合体VIIIは、一方の末端に、配列Bとその相補鎖から構成されるRNA/DN
Aハイブリッドを有する。このハイブリッドのRNAセグメントは、RNase Hによ
り分解され、複合体IXを形成し、これにより、新しいプライマーがその5’B部分に
結合可能である一本鎖3’末端を形成する。
4.二本鎖における以前のプライマー伸長産物の最5’末端の置換、プライマー伸長、お
よび以前の産物の置換による、結合したプライマーの3’末端配列Aのハイブリダイゼ
ーションのプロセスは、図1A〜Bに示されるように続き、そしてこれにより、複数コピ
ーのアンチセンス一本鎖DNA産物(「XII」と示される)が蓄積される。これらの産
物は、3’末端にプライマーの部分Eに相補的な配列を有し、そして5’末端に複合プ
ライマーの配列Aに実質的に同一(全体的に同一)の配列を有する。Kurn、米国特許
第6,251,639号(B1)。
増強された方法の1つの実施形態を、図2A〜Cに示す。この実施形態において、目的
のRNA配列の相補配列を含むDNA産物の生成後、以下の工程が実施される。
C)DNA産物の転写
1.PTO(図2Cを参照のこと)は、DNA産物XIIの3’末端配列へのその3’末
端配列のハイブリダイゼーションにより、DNA産物XIIに結合し、複合体XIIIを
形成する。PTOの3’末端は、好ましくは(しかし、必ずしもそうではない)ブロック
され、その結果、DNAポリメラーゼにより伸長され得ない。
2.DNAポリメラーゼは、PTOテンプレートに沿って、複合体XIIIにおける産物
XIIの3’末端を伸長し、一方の末端に二本鎖プロモーター配列を含む複合体XIVを
形成する。
3.DNA依存的RNAポリメラーゼは、複合体XIVにおける二本鎖プロモーターに結
合し、アンチセンス一本鎖DNA産物を転写して、複数コピーのセンスRNA産物(「X
V」と示される)を生成する。多数の種の産物XVが、インプットRNAのプール由来の
複数コピーの複数配列を表わす。Kurn、米国特許第6,251,639号(B1)。
本発明の方法は、サンプル中の複数コピーの多くのRNA配列の生成のために使用され
得る。例えば、複合プライマーは、サンプル中の全てのmRNAのポリAテールにハイブ
リダイズすると考えられるポリdT配列を含み得るか、または複合プライマーは、一般的
に、ランダム配列または部分ランダム配列(例えば、ポリdT配列およびランダム配列を
含む;この配列は、mRNAのポリAテールの始めにハイブリダイズすると考えられる)
にハイブリダイズし得る3’部分を少なくとも含み得る。別の局面において、本発明の方
法は、複数コピーの特定のRNA種またはRNA種のクラス(例えば、RNA種のファミ
リーまたはスーパーファミリー)の生成のために使用され得る。この後者の場合、複合プ
ライマーは、一般的に、特定のRNA標的(またはRNA標的のファミリー)の配列に相
補的な3’部分を含む。
複合プライマーの5’部分は、特定のRNA標的配列に関連してもしなくてもよく、そ
してRNA標的にハイブリダイズしてもしなくてもよく、例えば、この部分は、本明細書
中にさらに記載されるようにテールを形成し得る。
1つのみの複合プライマーが上記の実施形態に記載されるが、異なる複合プライマーが
、上記工程(b)において使用され得ることが理解される。異なる複合プライマーは、上
記複合体IXの一本鎖DNA部分にハイブリダイズし得る配列を含み得る。第2複合プラ
イマーは、複合体IXの一本鎖DNA部分のすぐ5’側にある第2プライマー伸長産物配
列の一部分にハイブリダイズし得る配列をさらに含む。第2複合プライマーは、一般的に
、第1複合プライマーと重複する配列を含む。第2複合プライマーは、第2プライマー伸
長産物にハイブリダイズされ、そしてプライマー伸長により伸長される。RNAseによ
るDNA−RNAヘテロ二本鎖の開裂は、別の第2複合プライマーの結合、伸長および鎖
置換を可能にし、これによって、複数コピーの一本鎖産物が生成される。
利便性のために、1つのみの第1プライマー伸長産物(第1鎖cDNA)および第2鎖
プライマー伸長産物(第2鎖cDNA)を、図1および2に記載および説明する。本発明
の方法は、多量の1つの特定の核酸配列を生成するためだけでなく、同じかまたは異なる
標的核酸分子に位置する1つ以上の異なる特定の核酸配列を同時に増幅するためにも有用
であることが理解される。例えば、本発明の方法は、サンプル中の全てのmRNAを増幅
するためか、またはサンプル中の多様な特定のRNA種(このRNA種の場合、特定のR
NA種の特定の配列にハイブリダイズし得る3’部分を各々含む、多様な第1複合プライ
マーが、用いられ得る)もしくはRNA種のファミリーを増幅するために有用である。
(単一の複合プライマーおよび標的RNAフラグメントを用いた直線的核酸配列増幅)
本発明はまた、単一のプライマー(複合プライマー)、標的RNAフラグメント、およ
び鎖置換を用いることにより、目的のRNA配列を増幅する方法を提供する。これらの方
法による増幅は直線的であり、そして等温で達成され得る。転写工程を含まない実施形態
において、増幅産物は、標的RNA中の目的のRNA配列に相補的な配列を含むDNAで
ある。転写を含む実施形態において、増幅産物は、標的RNA中の目的のRNA配列のセ
ンスRNAコピーである。
本発明の単一の複合プライマーおよび鎖置換に基づく方法の増強されていない(直線的
な)実施形態の図解による説明を、図3A〜Bに提供する。この方法は、以下の工程を包
含する:(a)標的RNAと第1鎖cDNAのRNA/DNAヘテロ二本鎖を形成するた
めのプライマー伸長;(b)第1鎖cDNAとプライマーとしても機能し得る少なくとも
1つのRNAフラグメントの複合体を形成するための、へテロ二本鎖のRNA標的の不完
全分解;(c)インプット標的RNAと同一のセンスである第2鎖cDNAの形成;(d
)第2鎖cDNAに沿った(複合プライマーからの)プライマー伸長および複数コピーの
アンチセンス一本鎖DNA産物を生成するための鎖置換による第2鎖DNAの相補体の直
線的増幅。示されるように、全ての工程は等温であるが、各工程の温度は、同じであって
もなくてもよい。本発明の増強された単一の複合プライマーおよび鎖置換に基づく方法の
実施形態の図解による説明を、図4A〜Bに提供する。この方法は、以下の工程を包含す
る:(a)標的RNAと第1鎖cDNAのRNA/DNAヘテロ二本鎖を形成するための
プライマー伸長;(b)第1鎖cDNAとプライマーとしても機能し得る少なくとも1つ
のRNAフラグメントの複合体を形成するための、へテロ二本鎖のRNA標的の不完全分
解;(c)インプット標的RNAと同一のセンスである第2鎖cDNAの形成;(d)第
2鎖cDNAに沿った(複合プライマーからの)プライマー伸長および複数コピーのアン
チセンス一本鎖DNA産物を生成するための鎖置換による第2鎖DNAの相補体の直線的
増幅;ならびに(e)複数コピーのセンスRNA産物を生成するための、直線的増幅工程
の生成物の転写。
複合プライマーは、本明細書中に記載されるように、これらの方法において増幅のため
に使用される。図3Aおよび4Aに説明されるように、単一(複合)プライマー(「
と標識される)は、標的RNAの配列に相補的な3’−DNA部分(「A」と標識される
)、および非標的関連配列(すなわち、標的RNAの配列に相補的でない/(所与の条件
のセット下で)ハイブリダイズ可能でない)を含む5’−RNA部分(「B」と標識され
る)から構成され得る。複合プライマーの3’−DNA部分は、ポリ−dTヌクレオチド
を含み得、これは、そのプライマーを、真核生物細胞由来のmRNAのポリ−A 3’末
端に対して相補性にし/(所与の条件のセット下で)ハイブリダイズ可能にする。
標的RNAにハイブリダイズする複合プライマーは、RNA依存性DNAポリメラーゼ
(例えば、逆転写酵素)によって伸長されて、標的RNAおよび第1鎖cDNAのRNA
/DNAヘテロ二重鎖を形成する。次いで、ヘテロ二重鎖の標的RNAの分解は、RNa
se Hのようなリボヌクレアーゼを使用して、第1鎖cDNAおよび1つ以上のRNA
フラグメント(オリゴヌクレオチド)の複合体を形成して達成される。RNase H活
性は、RNA依存性DNAポリメラーゼ(例えば、逆転写酵素)によって供給され得るか
、または別の酵素において提供され得る。本方法において有用な逆転写酵素は、RNas
e H活性を有しても良いし、有さなくても良い。フラグメントは、ヘテロ二重鎖におけ
る標的RNAの不完全な分解の結果である。これらのフラグメントは、第2鎖cDNAを
形成するためのDNA依存性DNAポリメラーゼに対するプライマーとして機能する。O
kayama & Berg,Molecular and Cell Biology
(1982),2:161;およびGubler & Hoffman,Gene(19
83),25:263。次いで、逆転写酵素は、複合プライマー伸長産物(第1鎖cDN
A)の5’−RNA配列に沿って二重鎖において第2鎖cDNAの3’末端を伸長して、
二本鎖cDNA産物の末端においてRNA/DNAヘテロ二重鎖を形成する。
二本鎖cDNAの末端におけるヘテロ二重鎖は、RNase Hに対する基質である。
RNase Hは、第1鎖cDNAの5’−RNA部分を分解して、複合プライマーのハ
イブリダイゼーションのための部位を作製し、これは、その5’−RNA部分によって、
二重鎖cDNAの第2鎖cDNAの3’末端にハイブリダイズする。新規なプライマーの
3’DNA部分は、第1鎖cDNAの5’末端を、第2鎖cDNAのその相補的な配列へ
のハイブリダイゼーションによって、置換する。次いで、強力な鎖置換活性を有するDN
Aポリメラーゼは、第2鎖cDNAに沿って新規なプライマーを伸長し、そして以前に形
成されたcDNA産物を置換する。RNase Hは、ヘテロ二重鎖における新規な伸長
産物の5’部分を分解して、新規な複合プライマーのハイブリダイゼーションのための自
由部位を作製し、従って、標的配列の連続的な直線的増幅および一本鎖DNA産物(標的
RNA配列に対してアンチセンスである)の複数コピーの生成を生じる。
図4A〜Bに示され、本明細書の記載から明らかなように、単一複合プライマー増幅方
法はまた、複合プライマーおよび第2プライマーを使用して、拡張した増幅の方法に関し
て記載される様式と同じ様式で、プロプロモーターポリヌクレオチドを使用する転写工程
を含み得る。
本発明の方法は、サンプル中の複数のRNA配列あるいは特定のRNA種または群のR
NA種の複数コピーの作製のために使用され得る。後者の場合、複合プライマーは、一般
的に、特定のRNA標的またはRNA標的の群の配列(例えば、配列のファミリーまたは
スーパーファミリーのメンバーである相同なRNA標的)に相補的および/またはハイブ
リダイズ可能である3’部分を含む。例えば、プライマーは、例えば、1つより多くの標
的配列が存在するプライマー配列の収集物を含み得る。
本発明の方法の別の適用は、共通配列に隣接する改変体領域の検出である。共通に共有
される配列を認識する第1複合プライマーを設計することによって、プライマーによって
認識される共通領域だけでなく、配列改変体を検出する際に有用な隣接配列を含む一本鎖
DNAまたはRNA産物が作製される。従って、例えば、一本鎖DNAまたはRNA産物
は、限定された量の臨床的物質から作製され得、全て標準的な技術に従って、病原体特異
的配列(例えば、ウイルス型を区別する配列)が同定され得るか、遺伝的多型が検出され
得るか、または選択的スプライシング改変体が特徴付けられ得る。他の実施形態において
、プライマーによって認識される共通領域(例えば、保存配列モチーフまたは機能的配列
モチーフ)だけでなく、同様な配列モチーフを含むRNA種の群の同定を可能にする5’
−隣接配列もまた含む、一本鎖DNAまたはRNA産物が作製される。
複合プライマーの5’−RNA部分は、特定のRNA標的配列に関連しても良く関連し
なくても良く、そしてRNA標的にハイブリダイズしても良く、ハイブリダイズしなくて
も良い。「テール付き(tailed)」複合ポリマーを使用する本発明の方法は、本明
細書中にさらに記載される。
(単一複合プライマーおよび標的RNAフラグメントを使用する直線的mRNA増幅)
本明細書中で記載されるように、全mRNAは、メッセージの実質的に全集団とハイブ
リダイズするのに十分な長さのポリ(T)(すなわち、ポリ(T)n、ここで、nは、典
型的には、約5〜50以上である)を含む複合プライマーを使用して増幅され得る。図5
は、本発明の鎖置換に基づく方法の非拡張実施形態の概略的な説明を例示し、これは、ポ
リ−dT配列を含む3’−DNA部分を含み、そしてさらに無作為な配列3’ポリdT配
列を含む単一複合プライマーの使用を包含する。複合プライマー1は、さらに、RNA標
的配列に実質的にハイブリダイズ可能でない5’−RNA部分(すなわち、ポリ−dT配
列がハイブリダイズする条件下のテール(tail))をさらに含む。必要に応じて、第
2複合プライマーが、以下に記載されるように使用され得る。
この方法は、以下の工程を包含する:(a)標的RNAおよび第1鎖cDNAのRNA
/DNAヘテロ二重鎖を形成するためのプライマー伸長;(b)入力(input)標的
RNAと同じセンスである第2プライマー伸長産物(第2鎖cDNA)の形成。第2プラ
イマー伸長産物は、一般的に、複合プライマーの5’−RNA部分(すなわち、テール)
に相補的な3’部分を含む;(c)プライマー伸長による(複合プライマーからの)第2
鎖cDNAの相補体の直線的増幅および(目的のRNA配列に相補的である)アンチセン
ス一本鎖DNA産物の複数コピーを作製するための鎖置換。
図6は、本発明の鎖置換に基づく方法の非拡張実施形態の概略的な説明を例示し、これ
は、無作為な配列を含む3’−DNAを含み、そしてさらにRNA標的配列に実質的にハ
イブリダイズしない5’−RNA(すなわち、無作為な配列がハイブリダイズする条件下
のテール)を含む、単一複合プライマーの使用を包含する。必要に応じて、第2複合プラ
イマーは、以下に記載されるように使用され得る。
この方法は、以下の工程を包含する:(a)標的RNAおよび第1鎖cDNAのRNA
/DNAヘテロ二重鎖を形成するためのプライマー伸長;(b)入力標的RNAと同じセ
ンスである第2プライマー伸長産物(第2鎖cDNA)の形成。第2プライマー伸長産物
は、一般的に、複合プライマーの5’−RNA部分(すなわち、テール)に相補的な3’
部分を含む;(c)プライマー伸長による複合プライマーからのセンスcDNA鎖の直線
的増幅、および目的のRNA配列に相補的であるアンチセンス一本鎖DNA産物の複数コ
ピーを作製するための鎖置換。
これらの実施形態において例示されるように、全ての工程は、等温的であるが、各工程
のそれぞれについての温度は、同じであっても異なっていても良い。上に提供される一般
的記載を考慮して、種々の他の実施形態が実施され得ることが理解される。第2プライマ
ー伸長産物の形成が、当該分野で公知の任意の方法または本明細書中に記載される任意の
方法(例えば、ハイブリダイズされた第2プライマーまたはRNAフラグメントの伸長)
によって達成され得ることがさらに理解される。
本明細書の記載から明らかなように、増幅方法はまた、複合プライマーおよび第2プラ
イマーを使用する増幅の拡張した方法に関して記載される様式と同じ様式で、プロプロモ
ーターポリヌクレオチドを使用する転写工程を含み得る。増幅の拡張した方法の一本鎖R
NA産物は、一般的に、第1複合プライマーの5’−RNA部分に相補的である3’領域
を含む。
図7は、本発明の鎖置換に基づく方法の拡張した実施形態の概略的な説明を例示し、こ
れは、(a)無作為な配列を含む3’−DNAを含み、そしてさらにRNA標的配列に実
質的にハイブリダイズ可能でない5’−RNA部分(すなわち、無作為な配列がハイブリ
ダイズする条件下のテール)を含む、単一複合プライマー;および(b)プロモーターオ
リゴヌクレオチドの使用を包含する。必要に応じて、第2複合プライマーが、本明細書中
に記載されるように使用され得る。
この方法は、以下の工程を包含する:(a)標的RNAおよび第1鎖cDNAのRNA
/DNAヘテロ二重鎖を形成するためのプライマー伸長;(b)入力標的RNAと同じセ
ンスである第2プライマー伸長産物(第2鎖cDNA)の形成、およびRNA/DNAヘ
テロ二重鎖に存在するRNAを切断し得る因子(例えば、RNase H)による、RN
A/DNAヘテロ二重鎖に存在するRNAの切断(これによって、3’一本鎖部分を含む
第1プライマー伸長および第2プライマー伸長の二本鎖複合体が作製される(図8の複合
体IX、これは、図1に示される複合体IXに対応する));ならびに(c)図8に示さ
れるように、複合体Xを形成するための二本鎖産物IXへのPTO結合。DNAポリメラ
ーゼは、複合体XIII内の第2プライマー伸長産物の3’末端をPTOテンプレートに
沿って伸長して、一端に二本鎖プロモーター配列を含む複合体XIを形成する;ならびに
(d)センスRNA産物の複数コピーを作製するためのDNA依存性RNAポリメラーゼ
を使用する転写。説明されるように、全ての工程は、等温的であるが、各工程のそれぞれ
についての温度は、同じであっても異なっていても良い。
図8に説明されるように、プロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド、(PTO
)は、以下のように設計され得る:3’部分が、(テンプレートRNAにハイブリダイズ
する)第1複合プライマーの5’RNA部分と同じである。この設計によって、PTOが
第2プライマー伸長産物(第1プライマー伸長産物との複合体中に存在する)の一本鎖3
’部分にハイブリダイズし得る。PTOの5’の大部分は、DNA依存的RNAポリメラ
ーゼに対するプロモーター配列であり、これは、上記のように、本発明の増幅方法の特定
の(すなわち、他の「拡張」方法)実施形態において使用される。
(第1複合プライマー、第2複合プライマー、および標的RNAを使用する、直線的な
mRNA増幅)
本発明は、第1複合プライマー、第2鎖cDNAを作製するために使用される第2複合
プライマー、および標的RNAを使用する、一本鎖アンチセンスおよび目的のRNA配列
のセンスポリヌクレオチド(一般的にDNA)コピーを作製する方法を提供する。本発明
のこの局面において、第1複合プライマーは、第1伸長産物(一般的に、cDNA)を作
製するために使用され、これは、上記のように、複合プライマーを使用する直線的増幅に
対する基質である。さらに、第2複合プライマーは、直線的増幅のための基質である第2
鎖cDNAを作製するために使用され、目的のRNA配列の一本鎖ポリヌクレオチドコピ
ーの作製を生じる。
この方法は、以下を包含する:(a)cDNAの各末端にRNA−DNAヘテロ二重鎖
を含む二本鎖cDNAの形成;ならびに(b)第1複合プライマーおよび第2複合プライ
マー(これは第1鎖cDNAに結合する)からのプライマー伸長による第1鎖(センス)
cDNAおよび第2鎖(アンチセンス)cDNAの直線的増幅、ならびに鎖置換。一本鎖
の第1および第2鎖cDNA産物が作製され、これは、例えば、cDNAライブラリーを
作製するのに有用である。明らかなように、本発明のこの局面において、第2プライマー
伸長産物は、複合プライマーによってプライムされる。
図8は、本発明の1つの実施形態を説明する。異なる「テール」配列を含む2つの複合
プライマーを使用して、cDNAの各末端にRNA−DNAヘテロ二重鎖を含む二本鎖c
DNAを作製する。RNA/DNAヘテロ二重鎖からRNAを切断する因子によるRNA
の切断によって、別の第1複合プライマー、別の第2複合プライマー(第1プライマー伸
長産物にハイブリダイズする)の結合、伸長および鎖置換を可能にし、それによって、ア
ンチセンス一本鎖産物の複数コピーおよびセンス一本鎖DNA産物の複数コピーが、作製
される。センスおよびアンチセンスの一本鎖cDNA産物の組み合わせは、二本鎖cDN
Aを作製し得る。目的のRNA配列に相補的な配列および目的のRNA配列を含む配列を
含む一本鎖cDNA産物の生成を生じる本発明の増幅方法のプロセスは、以下の通りであ
る(その実施形態が、図7に図示される):
A)直線的増幅のための二本鎖cDNA基質の形成
1.複合プライマーが、プライマー部分A(これは、mRNAのポリA配列に少なく
とも一部基づき得る)のハイブリダイゼーションによってサンプル中のRNA標的に結合
し、複合体Iを形成する。
2.逆転写酵素が、ハイブリダイズされるプライマーを、それがハイブリダズされる
標的RNA鎖に沿って伸長して、RNA/DNA二重鎖(IIと標識される)を形成する
。因子(例えば、RNase H)は、ハイブリッド二重鎖の標的RNA鎖を分解して、
一本鎖の第1鎖cDNA(「III」と標識される)を生成する。IIIの5’末端は、
プライマーである。
3.複合プライマーが、第1鎖cDNA(III)に、配列Fのハイブリダイゼーシ
ョンによって結合して、複合体IVを形成する。
4.複合プライマーが、DNAポリメラーゼによってcDNA鎖IIIに沿って伸長
して、二本鎖産物(「V」と標識される)を形成し、これは、第1鎖cDNAおよび第2
鎖cDNAからなる。逆転写酵素のようなRNA依存性DNAポリメラーゼによるIVの
5’RNA部分に沿ったプライマー伸長は、複合体Vの一端においてRNA/DNAハイ
ブリッド部分の形成を生じる。
5.因子(例えば、RNase)が、複合体Vの一端においてRNA/DNAハイブリ
ッドのRNA部分を分解して、3’DNA一本鎖末端を有する部分的二本鎖複合体(「V
I」と標識される)を作製する。この複合体は、複合プライマーの部分Bの相補体であ
る配列を有する。
6.複合プライマーが、一本鎖DNA末端(RNA部分に相補的である)へのRNA
部分のハイブリダイゼーションによって、複合体VIに結合して、複合体VIIを形成す
る。
7.センスcDNA鎖に沿った、複合体VII中の結合したプライマー1のプライマー
伸長が、以前のプライマー伸長産物(VII)の置換を生じ、そして第2複合プライマー
の部分「G」を複製して、複合体VIIIを形成する。
8.因子(例えば、RNase H)が、RNA/DNAヘテロ二重鎖のRNA部分を
切断し、複合体VIIIを形成する。複合体VIIIは、一端において複合プライマー1
および複合プライマー1の相補体、ならびに他端において、第2複合プライマーおよび第
2複合プライマーの相補体から構成される2つのRNA/DNAヘテロ二重鎖を有する。
複合体VIIIは、「A」および「B」と示された引き続く反応のための基質である。
B)等温直線的増幅
9.反応Aにおいて、第1複合プライマーは、複合体VIIIに結合する。プライマー
伸長および置換産物は、第1置換産物Aを生成する。RNase切断は、第1複合プライ
マーの結合、および引き続くプライマー伸長のための部位を作製し、これによって、一本
鎖アンチセンスDNA産物が蓄積する。
10.反応Bにおいて、第2複合プライマーは、複合体VIII(または第1置換産物
A)に結合する。プライマー伸長および置換は、一本鎖センスDNA産物を生成する。
一本鎖産物は、アニールされて、第1鎖cDNAおよび第2鎖cDNAの二本鎖複合体
を形成し得るか、またはアニーリングを妨げられて(または続いて変性されて)、一本鎖
第1鎖cDNAおよび一本鎖第2鎖cDNAの混合物を生成し得る。
(本発明の方法において使用される成分および反応条件)
(テンプレート核酸)
増幅されるRNA標的としては、精製形態または非精製形態の、任意の供給源由来のR
NAが挙げられ、これは、RNA全体、tRNA、mRNA、rRNA、ミトコンドリア
RNA、葉緑体RNA、DNA−RNAハイブリッド、またはこれらの混合物のようなR
NAであり得、ヒト、動物、植物、ならびに細菌、酵母、ウイルス、ウイロイド、カビ、
真菌、植物およびこれらのフラグメントのような微生物を含む任意の供給源および/また
は種由来であり得る。RNAは、当該分野で標準的な技術を使用して得られ得、そして精
製され得る。DNA標的(ゲノムDNA標的を含む)の増幅は、RNA形態へのDNA標
的の最初の転写を必要とし、これは、Kurn、米国特許第6,251,639 B1号
に開示される方法を使用して、そして当該分野において公知の他の技術(例えば、発現系
)によって達成され得る。DNA−RNAハイブリッドの増幅は、ssRNAを得るため
のハイブリッドの変性、または変性し、続いてDNA鎖を転写してRNAを得るためのハ
イブリッドの変性を必要とする。標的RNAは、複合体混合物(例えば、生物学的サンプ
ル)の単なる微小画分であり得、当該分野で周知の手順によって種々の生物学的材料から
得られ得る。標的RNAは、公知であっても、公知でなくても良く、1つより多くの所望
の特定の目的の核酸配列を含み得る。これらのそれぞれは、互いに同じであっても、異な
っていても良い。従って、増幅プロセスは、大量の一種類の特定の核酸配列を生成するだ
けではなく、同じかまたは異なる核酸分子上に位置する、一種類より多くの異なる特定の
核酸配列を同時に増幅するためにも有用である。
標的RNA配列の増幅の最初の工程は、標的を一本鎖にすることである。標的核酸が二
本鎖(例えば、RNA/DNAハイブリッド)である場合、最初の工程は、標的変性であ
り得る。変性はまた、RNA標的分子に存在する二次構造を除去するために実行され得る
。変性工程は、熱変性または当該分野において公知の方法であり得る。
(複合プライマー)
本発明の方法は、RNA部分およびDNA部分から構成される複合プライマーを使用す
る。本明細書中に記載されるように、ハイブリダイズおよび本明細書中に記載されるRN
A増幅の方法を開始するために使用される場合、複合プライマーは、一般的に、RNA標
的(これは、本明細書中に記載されるように、増幅が設計されるRNAの性質(種であろ
うと集団であろうと)に依存して、多数の配列順序のうちのいずれかを有し得る)にハイ
ブリダイズするDNA部分を含む。本明細書中に記載される本発明の方法によって生成さ
れるcDNA鎖を増幅するために使用される場合、複合プライマーは、新規な(さらなる
)複合プライマーの結合およびポリメラーゼによる新規なプライマーの伸長による、プラ
イマー伸長産物の引き続く置換が達成され得るように、設計される。さらに、プライマー
伸長産物のRNA部分の切断は、複合プライマーによる増幅のための基質ではない増幅産
物の生成を導く。以下の節において、本発明の方法に使用される複合プライマーの局面を
一般的に記載することが理解され、記載される特徴は、ハイブリダイズおよびRNA増幅
を開始する(第1伸長産物の生成)ため、および/または直線的な置換増幅のために使用
される場合、そのプライマーに適用可能であり得る。
本発明の方法および組成物における使用のための複合プライマーは、標的RNAにハイ
ブリダイズし得る配列を含む。標的RNAにハイブリダイズし得る配列は、特定の標的R
NAの特定の配列(例えば、特定の遺伝子のmRNA)に基づき得るか、または複数のR
NA種に存在することが公知のより一般的な配列型(例えば、全ての真核生物mRNAに
存在すると当該分野において一般的に考えられるポリ−Aテール配列)に基づき得る。さ
らに、標的RNAにハイブリダイズし得る配列は、mRNAのポリ−Aテールに相補的な
配列を含み得、そして3’部分の3’末端(または無作為な配列の集団)に、さらなる無
作為な配列(ポリ−A配列に一般的に相補的でない)をさらに含み得る。
標的RNAにハイブリダイズし得る配列はまた、無作為な配列を含み得る。無作為なプ
ライマーは、当該分野において周知であり、例えば、以下を参照のこと。これには、少な
くとも以下が挙げられる:同じサンプル中の2つ以上の配列にハイブリダイズ可能なプラ
イマー;およびサンプル中の多数のmRNA(例えば、全てのmRNA)にハイブリダイ
ズ可能なポリ−dT配列を含むプライマー。便宜上、単一の無作為な複合プライマーを上
で議論する。しかし、用語「無作為なプライマー」とは、所望のおよび/または有意な集
団の標的配列に集合的に設計されるプライマーの集団のメンバーであるプライマーをいい
得ることが理解される。
単一の反応混合物中の複数のmRNA種の増幅が、必ずしもではないが、多数(2〜多
数)のプライマーを使用し得ることがまた理解される。従って、本発明は、単一の反応混
合物中の複数のmRNA種を増幅する場合に、多数の異なる複合プライマー(無作為また
は非無作為)の使用を意図する。
いくつかの実施形態において、第1複合プライマーは、本発明の方法において使用され
、この方法は、第2cDNA鎖の直線的置換増幅(SPIA)を含む工程を包含する。他
の実施形態において、第1および第2の異なる複合プライマーが本発明の方法において使
用される。第2複合プライマーは、直線的置換増幅(SPIA)工程のために使用され、
そして第1複合プライマーの配列のうちのいくつかまたは全てを含み得、そして第1複合
プライマーが、第2複合プライマーの配列のいくつかまたは全てを含み得る。いくつかの
実施形態において、第2複合プライマーは、第1複合プライマーとは異なる配列を含む。
いくつかの実施形態において、複合プライマーは、この全プライマーが、標的RNAに
ハイブリダイズするように設計される。他の実施形態において、複合プライマーは、好ま
しくは、この標的に(所定の設定条件下で)ハイブリダイズすることができない5’末端
(例えば、このプライマーが、この標的に結合する場合に、尾部を構築するハイブリダイ
ズされていない5’部分)に配列を含む。この複合プライマーの個々のDNAおよびRN
A部分は、この標的RNAに、完全または部分的にハイブリダイズし得る。例えば、複合
プライマーの5’RNA部分は、部分的にハイブリダイズし得、そして部分的にハイブリ
ダイズし得ないか、または複合プライマーのDNA部分は、部分的にハイブリダイズし得
、そして部分的にハイブリダイズし得ないか、あるいは、その両方である。言い換えると
、DNA部分は、「尾部」の部分を構築し、そしてRNA部分は、標的RNAに部分的ま
たは完全にハイブリダイズし得る。例えば、複合プライマーの5’RNA部分は、部分的
にハイブリダイズし得、そして部分的にハイブリダイズし得ないか、または複合プライマ
ーのDNA部分は、部分的にハイブリダイズし得、そして部分的にハイブリダイズし得な
いか、あるいは、その両方である。
線形置換増幅(linear displacement amplificatio
n)における使用のために、複合プライマーは、(a)同一の第2鎖cDNA上の配列へ
のDNA部分のハイブリダイゼーションに独立して、第2鎖cDNA(「第2のプライマ
ー伸長産物」または「複合プライマー伸長産物」と交換可能に呼ばれる)上の配列に結合
(ハイブリダイズ)し得、そして(b)第2のプライマーまたはフラグメント伸長産物に
ハイブリダイズされた場合、リボヌクレアーゼのような試薬を用いて切断される、少なく
とも1つのRNAを含む。この複合プライマーは、第2鎖cDNAに結合して、部分的な
ヘテロ二本鎖を形成し、ここで、このプライマーのRNA部分のみが、RNA/DNAハ
イブリッドにおいてRNAを切断する試薬(例えば、リボヌクレアーゼ(例えば、RNa
se)のような酵素)と接触して切断され、その一方で、第2鎖cDNAは、インタクト
なままであり、別の複合プライマーとアニーリングし得る。
本明細書中に記載される線形置換増幅に使用される場合、この複合プライマーはまた、
第2鎖cDNA上の配列にハイブリダイズし得る3’DNA部分を含み、この3’DNA
部分の第2鎖cDNAへのハイブリダイゼーションは、DNAポリメラーゼによる第2鎖
cDNAから置換される核酸鎖のハイブリダイゼーションよりも好ましい。このようなプ
ライマーは、核酸結合親和性に影響を与える周知の因子(例えば、配列長および/または
同一性、ならびにハイブリダイゼーション条件)に基づいて合理的に設計され得る。好ま
しい実施形態において、複合プライマーの3’DNA部分の、第2鎖cDNA中の相補的
配列へのハイブリダイゼーションは、置換された鎖の5’末端の相同性配列の、第2鎖c
DNAへのハイブリダイゼーションよりも好ましい。
重合化による伸長に適したプライマーの生成は、PCT公開番号WO99/42618
(およびその中で引用される文献)において記載されているような技術において周知であ
る。複合プライマーは、RNAおよびDNAの組み合わせ(上記の定義を参照のこと)を
含み、この3’末端ヌクレオチドは、核酸の伸長に適したヌクレオチドである。3’末端
ヌクレオチドは、プライマー中に存在する場合、DNAポリメラーゼによって伸長可能で
ある、任意のヌクレオチドまたはアナログであり得る。一般に、3’末端ヌクレオチドは
、3’−OHを有する。適切なプライマーは、RNAの少なくとも一部およびDNAの少
なくとも一部を含む、プライマーを含む。例えば、複合プライマーは、5’−RNA部分
および3’−DNA部分(RNA部分は、3’DNA部分に隣接している)を含み得;ま
たは5’DNA部分および3’DNA部分は、介在性のRNA部分を有する。従って、1
つ実施形態において、この複合プライマーは、5’RNA部分および3’−DNA部分を
含み、好ましくは、ここで、このRNA部分は、3’DNA部分に隣接している。別の実
施形態において、この複合プライマーは、少なくとも1つの介在性RNA部分(すなわち
、2個のDNA部分間のRNA部分)を有する5’DNA部分および3’DNA部分を含
む。なお別の実施形態において、本発明の複合プライマーは、3’DNA部分および少な
くとも1つの介在性RNA部分(すなわち、DNA部分間のRNA部分)を含む。
3’DNA部分およびRNA部分を含む、複合プライマー中のRNA部分の長さは、好
ましくは、約1〜約50個、より好ましくは、約3〜約20個、さらにより好ましくは、
約4〜約15個、そして最も好ましくは、約5〜約10個のヌクレオチドであり得る。い
くつかの実施形態において、複合プライマーは、3’DNA部分およびRNA部分を含み
、RNA部分は、任意の少なくとも約1、3、4、5個のヌクレオチドであり得、任意の
約10、15、20、25、30、50個のヌクレオチドの上限を有する。
複合プライマー中の5’RNA部分の長さは、5’RNA部分を含み、そして3’DN
A部分は、好ましくは、約3〜約50個のヌクレオチド、より好ましくは、約5〜約20
個のヌクレオチド、さらに好ましくは、約7〜約18個のヌクレオチド、好ましくは、約
8〜約17個のヌクレオチド、そして最も好ましくは、約10〜約15個のヌクレオチド
であり得る。5’RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーの他の実施形態
において、5’RNA部分は、任意の少なくとも約3、5、8、10個のヌクレオチドで
あり得、任意の約15、17、18、20、50個のヌクレオチドの上限を有する。1つ
の実施形態において、この複合プライマーは、約14個のヌクレオチドのRNA部分を有
する。
非5’RNA部分をさらに含む、5’RNA部分および3’DNA部分を含む複合プラ
イマーの実施形態において、非5’RNA部分は、好ましくは、約1〜約7個のヌクレオ
チド、より好ましくは、約2〜約6個のヌクレオチド、そして最も好ましくは、約3〜約
5個のヌクレオチドであり得る。非5’RNA部分をさらに含む、5’RNA部分および
3’DNA部分を含む複合プライマーの特定の実施形態において、非5’RNA部分は、
任意の少なくとも約1、2、3、5個であり得、任意の約5、6、7、10個のヌクレオ
チドの上限を有する。
5’RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーの実施形態(この5’RN
A部分は、3’DNA部分に隣接している)において、5’RNA部分の長さは、好まし
くは、約3〜約50個のヌクレオチド、より好ましくは、約5〜約20個のヌクレオチド
、さらにより好ましくは、約7〜約18個のヌクレオチド、好ましくは、約8〜約17個
のヌクレオチド、そして最も好ましくは、約10〜約15個のヌクレオチドであり得る。
5’RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーの特定の実施形態(この5’
RNA部分は、3’DNA部分に隣接している)において、5’RNA部分は、任意の少
なくとも約3、5、7、8、10個であり得、任意の約15、17、18、20、50個
のヌクレオチドの上限を有する。
少なくとも1個の介在性RNA部分を有する、5’DNA部分および3’DNA部分を
含む複合プライマー中の介在性RNA部分の長さは、好ましくは、約1〜約7個のヌクレ
オチド、より好ましくは、約2〜約6個のヌクレオチド、そして最も好ましくは、約3〜
約5個のヌクレオチドであり得る。少なくとも1個の介在性RNA部分を有する、5’D
NA部分および3’DNA部分を含む複合プライマー中の介在性RNA部分のいくつかの
実施形態において、介在性RNA部分は、任意の少なくとも約1、2、3、5個のヌクレ
オチドであり得、任意の約5、6、7、10個のヌクレオチドの上限を有する。3’DN
A部分および少なくとも1個の介在性RNA部分を含む複合プライマー中の介在性RNA
部分の長さは、好ましくは、約1〜約7個のヌクレオチド、より好ましくは、約2〜約6
個のヌクレオチド、そして最も好ましくは、約3〜約5個のヌクレオチドであり得る。3
’DNA部分および少なくとも1個の介在性RNA部分を含む複合プライマーのいくつか
の実施形態において、介在性RNA部分は、任意の少なくとも約1、2、3、5個であり
得、任意の約5、6、7、10個のヌクレオチドの上限を有する。5’RNA部分をさら
に含む、3’DNA部分および少なくとも1個の介在性RNA部分を含む複合プライマー
において、5’RNA部分は、好ましくは、約3〜約25個のヌクレオチド、より好まし
くは、約5〜約20個のヌクレオチド、さらにより好ましくは、約7〜約18個のヌクレ
オチド、好ましくは、約8〜約17個のヌクレオチド、そして最も好ましくは、約10〜
約15個のヌクレオチドであり得る。5’RNA部分をさらに含む、3’DNA部分およ
び少なくとも1個の介在性RNA部分を含む複合プライマーのいくつかの実施形態におい
て、5’RNA部分は、任意の少なくとも約3、5、7、8、10個であり得、任意の約
15、17、18、20個のヌクレオチドの上限を有する。
3’DNA部分およびRNA部分を含む複合プライマー中の3’DNA部分の長さは、
好ましくは、約1〜約20個、より好ましくは、約3〜約18個、さらにより好ましくは
、約5〜約15個、そして最も好ましくは、約7〜約12個のヌクレオチドであり得る。
3’DNA部分およびRNA部分を含む複合プライマーのいくつかの実施形態において、
3’DNA部分は、任意の少なくとも約1、3、5、7、10個であり得、任意の約10
、12、15、18、20、22個のヌクレオチドの上限を有する。
5’RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマー中の3’DNA部分の長さ
は、好ましくは、約1〜20個のヌクレオチド、より好ましくは、約3〜約18個のヌク
レオチド、さらにより好ましくは、約5〜約15個のヌクレオチド、そして最も好ましく
は、約7〜12個のヌクレオチドであり得る。5’RNA部分および3’DNA部分を含
む複合プライマーのいくつかの実施形態において、3’DNA部分は、任意の少なくとも
約1、3、5、7、10個であり得、任意の約10、12、15、18、20、22個の
ヌクレオチドの上限を有する。
非3’DNA部分をさらに含む5’RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライ
マーの実施形態において、非3’DNA部分は、好ましくは、約1〜約10個のヌクレオ
チド、より好ましくは、約2〜約8個のヌクレオチド、および最も好ましくは、約3〜約
6個のヌクレオチドであり得る。非3’DNA部分をさらに含む、5’RNA部分および
3’DNA部分を含む複合プライマーのいくつかの実施形態において、非3’DNA部分
は、任意の少なくとも約1、2、3、5個であり得、任意の約6、8、10、12個のヌ
クレオチドの上限を有する。
5’RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーの実施形態(ここで、5’
RNA部分は、3’DNA部分に隣接している)において、3’DNA部分の長さは、好
ましくは、約1〜約20個のヌクレオチド、より好ましくは、約3〜約18個のヌクレオ
チド、さらにより好ましくは、約5〜約15個のヌクレオチド、そして最も好ましくは、
約7〜約12個のヌクレオチドであり得る。5’RNA部分および3’DNA部分を含む
複合プライマーの実施形態(ここで、5’RNA部分は、3’DNA部分に隣接している
)において、この3’DNA部分は、任意の少なくとも約1、3、5、7、10個であり
得、任意の約10、12、15、18、20、22個のヌクレオチドの上限を有する。
少なくとも1個の介在性RNA部分を有する、5’DNA部分および3’DNA部分を
含む複合プライマー中の非3’DNA部分の長さは、好ましくは、約1〜約10個のヌク
レオチド、より好ましくは、約2〜約8個のヌクレオチド、そして最も好ましくは、約3
〜6個のヌクレオチドであり得る。少なくとも1個の介在性RNA部分を有する、5’D
NA部分および3’DNA部分を含むプライマーのいくつかの実施形態において、非3’
DNA部分は、任意の少なくとも約1、2、3、5個であり得、任意の約6、8、10、
12個のヌクレオチドの上限を有する。
少なくとも1個の介在性RNA部分を有する5’DNA部分および3’DNA部分を含
む複合プライマー中の3’DNA部分の長さは、好ましくは、約1〜約20個のヌクレオ
チド、より好ましくは、約3〜約18個のヌクレオチド、さらにより好ましくは、約5〜
約15個のヌクレオチド、そして最も好ましくは、役7〜約12個のヌクレオチドであり
得る。少なくとも約1個の介在性RNA部分を有する、5’DNA部分および3’DNA
部分を含む複合プライマーのいくつかの実施形態において、3’DNA部分は、任意の少
なくとも約1、3、5、7、10個であり得、任意の約10、12、15、18、20、
22個のヌクレオチドの上限を有する。
3’DNA部分および少なくとも1個の介在性RNA部分を含む、非3’DNA部分(
すなわち、3’DNA部分以外の任意のDNA部分)の長さは、好ましくは、約1〜約1
0個のヌクレオチド、より好ましくは、約2から約8個のヌクレオチド、そして最も好ま
しくは、約3〜約6個のヌクレオチドであり得る。3’DNA部分および少なくとも1個
の介在性RNA部分を含む、複合プライマーのいくつかの実施形態において、非3’DN
A部分は、任意の少なくとも約1、3、5、7、10個であり得、任意の約6、8、10
、12個のヌクレオチドの上限を有する。3’DNA部分および少なくとも1個の介在性
RNA部分を含む、複合プライマー中の3’DNA部分の長さは、好ましくは、約1〜約
20個のヌクレオチド、より好ましくは、約3〜約18個のヌクレオチド、さらにより好
ましくは、約5〜約15個のヌクレオチド、そして最も好ましくは、約7〜約12個のヌ
クレオチドであり得る。3’DNA部分および少なくとも1個の介在性RNA部分を含む
複合プライマーのいくつかの実施形態において、この3’DNA部分は、任意の少なくと
も約1、3、5、7、10個であり得、任意の約10、12、15、18、20、22個
のヌクレオチドの上限を有する。種々の部分似ついての長さは、本発明の方法の反応条件
下で適切な場合、これらを超えるか、またはこれら未満であり得ることが理解される。
いくつかの実施形態において、複合プライマーの5’DNA部分は、このプライマーの
最も5’側のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、複合プライマーの5’
RNA部分は、このプライマーの最も5’側のヌクレオチドを含む。他の実施形態におい
て、複合プライマーの3’DNA部分は、このプライマーの最も3’側のヌクレオチドを
含む。他の実施形態において、3’DNA部分は、5’RNA部分に隣接しており、そし
てこのプライマーの最も3’側のヌクレオチドを含み(そして、この5’RNA部分は、
このプライマーの最も5’側のヌクレオチドを含む)。
この複合プライマーの全長は、好ましくは、約10〜約50個のヌクレオチド、より好
ましくは、約15〜約30個のヌクレオチド、そして最も好ましくは、約20〜約25個
のヌクレオチドであり得る。いくつかの実施形態において、この長さは、任意の少なくと
も約10、15、20、25個であり得、任意の約25、30、50、60個のヌクレオ
チドの上限を有する。種々の部分似ついての長さは、本発明の方法の反応条件下で適切な
場合、これらを超えるか、またはこれら未満であり得ることが理解される。
標的核酸へのハイブリダイゼーション(ハイブリダイゼーションは、当該分野で周知で
あり、そして理解されており、例えば、イオン強度および温度のような他の因子に依存す
る)を達成するために、この標的核酸にハイブリダイズし得るプライマーの部分は、標的
核酸に対して、好ましくは、少なくとも約60%、より好ましくは、少なくとも約75%
、さらにより好ましくは、少なくとも約90%、そして最も好ましくは、少なくとも約9
5%相補性である。
本明細書中に記載されているように、1以上の複合プライマーは、増幅反応において使
用され得る。
(第2プライマー)
本発明の方法における第2プライマー(この第2プライマーは、第2鎖cDNAとして
交換可能に称される、第2プライマー伸長産物の産生を初回刺激する)は、(所定の一定
の条件下で)第1鎖cDNA(この第1鎖cDNAは、第1プライマー伸長産物として交
換可能に称される)に、この第2鎖cDNAが目的のRNA配列を含むように第1鎖cD
NA上の部位においてハイブリダイズし得る配列(この配列は、プライマーの全体であっ
ても、そうでなくてもよい)を含む。いくつかの実施形態において、第2プライマーのハ
イブリダイズ可能な配列は、第1鎖cDNA上の所望の結合部位の公知の配列に基づいて
設計される。他の実施形態において、このハイブリダイズ可能な配列は、例えば、複数の
RNA種から産生される、第1鎖cDNAをランダムに初回刺激するのに適していると当
該分野で公知である、ランダム配列に基づいている。他の実施形態において、第2プライ
マーは、米国特許第5,692,271号および同第5,962,272号に記載される
、鎖スイッチオリゴヌクレオチドを含み、これは、mRNA上に存在するCap配列にハ
イブリダイズし得、そして逆方向逆転写酵素により、mRNAテンプレートからスイッチ
オリゴヌクレオチドにスイッチさせ、「スイッチオリゴヌクレオチド」によって初回刺激
される第2鎖cDNAの産生を可能にする。あるいは、ホモポリマーの尾部を、第1プラ
イマー伸長産物の3’末端に付加し、そして第2プライマーは、このホモポリマーの尾部
の相補体を含む。
いくつかの実施形態において、第2プライマーは、DNAを含む。他の実施形態におい
て、第2プライマーは、DNAからなる。他の実施形態において、本明細書中に記載され
るように、第2プライマーは、標的RNAのフラグメントであり、このフラグメントは、
RNA標的の切断によって産生される。
いくつかの実施形態において、この第2プライマー(この第2プライマーは、第2鎖c
DNAの産生を初回刺激する)は、(上記のような)複合プライマーである。これらの実
施形態において、この方法は、以下の(a)および(b)を含み、これによって、単鎖第
1鎖cDNAの複数のコピーが産生される:(a)cDNAの一方の末端において、RN
A−DNAヘテロ二本鎖を含む、二本鎖cDNAの形成;および(b)第1鎖(センス)
cDNAの線形増幅。
第1鎖cDNA(この第1鎖cDNAは、当該分野で周知であり、そして理解されてお
り、例えば、イオン強度および温度のような他の因子に依存する)を達成するために、こ
の第1鎖cDNAにハイブリダイズし得る第2プライマーの配列は、この第1鎖cDNA
に対して、好ましくは、少なくとも約60%、より好ましくは、少なくとも約75%、さ
らにより好ましくは、少なくとも約90%、そして最も好ましくは、少なくとも約95%
相補的である。
特定の実施形態(代表的に、転写を含むが、必ずしも含むわけではない)において、第
2プライマーはまた、配列、好ましくは、5’末端の配列(この配列は、一般に、最も5
’側のヌクレオチドを含む)を含み得、この配列は、所定の設定条件下で、第1鎖cDN
Aにハイブリダイズし得ない。この配列は、第2鎖cDNAの5’末端(そして従って、
続く、単鎖DNA産物の3’末端)の規定される末端配列の作製を可能にする。単鎖DN
A部分の3’末端において規定された末端配列は、続く工程において置換された第1プラ
イマー伸長産物に対するプロモーターポリヌクレオチドのハイブリダイゼーション(転写
工程を含む実施形態において)に関して特に得点を有する。特定の実施形態において、5
’側のハイブリダイズ不可能な配列は、プロモーターポリヌクレオチドによってハイブリ
ダイズし得る相補的な配列を含む。3’側で規定された末端配列を含む単鎖DNA産物は
また、結合パートナーまたは基質(例えば、本明細書中に記載されるような遺伝子マイク
ロアレイ)に結合した相補的なオリゴヌクレオチドへのハイブリダイゼーションのために
有用である。従って、本発明は、本明細書中に記載されるような、3’側に規定される末
端を有するこれらの産物を作製する方法を提供する。
1つの実施形態において、第2プライマーは、DNAを含む。別の実施形態において、
この第2プライマーは、RNAを含む。なお別の実施形態において、この第2プライマー
は、DNAおよびRNAを含む。
いくつかの実施形態において、この第2プライマーは、複合プライマー伸長産物の3’
末端において、自己初回刺激(例えば、ヘアピンループ)によって産生される。これらの
実施形態において、複合プライマー伸長産物の3’末端における配列は、複合プライマー
伸長産物自体の別の配列(例えば、米国特許第6,132,997号に記載される)中の
別の配列にハイブリダイズする。これらの実施形態において、複合プライマー伸長産物の
3’末端における配列は、一般に(例えば、S1ヌクレアーゼを用いて)切断され、続い
て、複合プライマー伸長産物にハイブリサイズされ、そして/または複合プライマー伸長
産物に沿って伸長される。米国特許第6,132,997号。
いくつかの実施形態において、第2プライマーは、1以上の標的RNAフラグメントに
よって提供される。このような標的RNAフラグメントは、RNA/DNAハイブリッド
中のRNAを切断する試薬(例えば、酵素)によって、標的RNAおよび第1プライマー
伸長産物の複合体中の標的RNAを不完全に分解する結果として産生され得、1以上のR
NAフラグメントは、第1プライマー伸長産物に結合したままである。
(プライマー伸長産物にハイブリダイズするプロプロモーターおよび領域を含む、ポリ
ヌクレオチド)
いくつかの実施形態は、プライマー伸長産物にハイブリダイズするプロプロモーターお
よび領域を含む、プロプロモーターポリヌクレオチドを使用する。いくつかの実施形態に
おいて、プロプロモーターポリヌクレオチドは、以下により詳細に記載されるように、P
TOとして提供される。
(プロプロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド)
いくつかの実施形態において、この方法は、プロプロモーターテンプレートオリゴヌク
レオチド(PTO)によって提供される転写のためのプロモーター配列を使用する。
本発明の方法および組成物において使用するPTOは、RNAポリメラーゼの二本鎖プ
ロモーターの形成のために設計されるプロプロモーター配列およびプライマー伸長産物の
3’末端にハイブリダイズし得る部分を含む、単鎖ポリヌクレオチド、一般にDNAであ
る。本発明の実施形態において、プライマー伸長産物の3’末端にハイブリダイズし得る
部分は、その相補体が第2プライマー伸長産物の規定される末端配列(そして従って、続
く、単鎖DNA産物の3’末端)にハイブリダイズし得る配列を含む。別の実施形態にお
いて、プライマー伸長産物の3’末端にハイブリダイズし得る部分は、ランダム配列を含
む。別の実施形態において、プライマー伸長産物の3’末端にハイブリダイズし得る部分
は、複数の第1鎖cDNAの3’末端に見出される配列にハイブリダイズし得る相補体の
配列を含む。
好ましい実施形態において、このプロプロモーター配列は、オリゴヌクレオチドの5’
部分に配置され、そしてハイブリダイズした配列は、オリゴヌクレオチドの3’部分に配
置される。1つの実施形態において、最も代表的に、このプロモーターおよびハイブリダ
イズする配列は、異なる配列である。1つの実施形態において、そして最も代表的には、
プロモーターおよびハイブリダイズした配列は、配列同一性でオーバーラップする。なお
別の実施形態において、このプロモーターおよびハイブリダイズした配列は、同一の配列
であり、従って、PTO上に同一の配置で存在する。このPTOのプライマー伸長産物へ
のハイブリダイゼーションから、オーバーハングを含む二重鎖を生じる実施形態(置換さ
れたプライマー伸長産物にハイブリダイズしないPTOの5’末端であって、代表的にこ
のプロプロモーター配列の全部または一部を含む)において、DNAポリメラーゼは、適
切なRNAポリメラーゼによる転写を実施し得る二本鎖プロモーターを産生するためにオ
ーバーハング中に充填する。
テンプレートDNAの転写を可能にするプロモーター配列は、当該分野で公知であり、
そして上で議論されている。好ましくは、このプロモーター配列は、使用される特定のR
NAポリメラーゼの最適の転写活性を提供するように選択される。このような選択のため
の基準(すなわち、特定のRNAポリメラーゼによって特に好まれる特定のプロモーター
配列)がまた、当該分野で公知である。例えば、T7 DNA依存性RNAポリメラーゼ
およびSP6による転写のためのプロモーターの配列は、当該分野で公知である。このプ
ロモーター配列は、原核生物または真核生物供給源由来であり得る。
いくつかの実施形態において、PTOは、プロプロモーター配列とプライマー伸長産物
の3’末端にハイブリダイズし得る部分との間に、介在配列を含む。介在配列の適切な長
さは、経験的に決定され得、そして少なくとも約1、2、4、6、8、10、12、15
ヌクレオチドであり得る。介在配列の適切な配列同一性もまた、経験的に決定され得、そ
してその配列は、必要ではないが、好ましくは、その配列の欠落と比較して、増幅の程度
を増強するように設計される。1つの実施形態において、介在配列は、使用されるRNA
ポリメラーゼによる増強された転写またはより最適な転写を提供するよう設計された配列
である。一般に、その配列は、標的核酸に関連しない(すなわち、それは、標的核酸に実
質的にハイブリダイズしない)。より最適な転写は、その配列に作動可能に連結されてい
るプロモーターからのポリメラーゼの転写活性が、作動可能に連結されていないプロモー
ターからの転写活性よりも高い場合に生じる。最適な転写のための配列の要件は、一般に
、種々のDNA依存性RNAポリメラーゼについて以前に記載されるように(例えば、米
国特許第5766849号および同第5654142号において)当該分野で公知であり
、そしてまた、経験的に決定され得る。
別の実施形態において、PTOは、プロプロモーター配列の5’側にある配列を含む。
すなわち、PTOは、プロプロモーター配列の5’側に位置する、さらなるヌクレオチド
(これは、転写調節配列であってもなくてもよい)を含む。必要ではないが、一般に、こ
の配列は、プライマー伸長産物に(所定の条件設定下で)ハイブリダイズ可能でない。
1つの実施形態において、PTOは、核酸伸長のためのプライマーとして効率的に機能
し得ない。PTOのプライマー機能をブロックするための技術としては、DNAポリメラ
ーゼによるPTOの3’末端へのヌクレオチドの付加を妨げる任意の技術が挙げられる。
このような技術は、当該分野で公知であり、例えば、DNAポリメラーゼによってさらな
るヌクレオチドを結合し得ない、PTOの最も3’側の位置における、3’ヒドロキシル
基の置換または改変、あるいは改変されたヌクレオチド(例えば、ジデオキシヌクレオチ
ド)の組み込みが挙げられる。標識、または特定の結合対のメンバーである小分子(例え
ば、ビオチン)を使用して、3’末端をブロックすることが可能である。非相補性に起因
してかまたは水素結合を支持しない構造的改変のいずれかに起因して、プライマー伸長産
物にハイブリダイズし得ないヌクレオチドの付加によって、3’末端を伸長不可能にする
ことも可能である。他の実施形態において、PTOは、ブロックされない。
目的のプライマー伸長産物にハイブリダイズするPTOの部分の長さは、好ましくは、
約5〜約50ヌクレオチド、より好ましくは、約10〜約40ヌクレオチド、さらにより
好ましくは、約15〜約35ヌクレオチド、そして最も好ましくは、約20〜約30ヌク
レオチドである。いくつかの実施形態において、ハイブリダイズする部分は、少なくとも
約3、5、10、15、20のいずれかであり、かつ約30、40、50、60のいずれ
か未満である。ハイブリダイズする部分の相補性は、目的のプライマー伸長産物のその意
図される結合配列に対して、好ましくは、少なくとも約25%、より好ましくは、少なく
とも約50%、さらにより好ましくは、少なくとも約75%、そして最も好ましくは、少
なくとも約90%である。
(DNAポリメラーゼ、RNA−DNAハイブリッドを切断し得る因子、およびRNA
ポリメラーゼ)
本発明の増幅方法は、以下の酵素を使用する:RNA依存性DNAポリメラーゼ、DN
A依存性DNAポリメラーゼ、RNA−DNAハイブリッドのRNA鎖を切断し得る因子
(例えば、RNaseHのようなリボヌクレアーゼ)、およびいくつかの局面において、
DNA依存性RNAポリメラーゼ。これらの活性の1以上は、1つの酵素に見出されそし
て使用され得る。例えば、RNaseH活性は、RNA依存性DNAポリメラーゼ(例え
ば、逆転写酵素)によって供給され得るか、または別の酵素において提供され得る。本方
法に有用な逆転写酵素は、RNaseH活性を有しても有さなくともよい。
本発明の1つの局面は、プライマー−RNA複合体からの二本鎖cDNAの形成である
。このプロセスは、一般に、RNA依存性DNAポリメラーゼ、DNA依存性DNAポリ
メラーゼおよびRNA/DNAハイブリッドを切断し得る因子(例えば、RNaseH)
の酵素活性を使用する。
本発明の方法および組成物における使用のためのRNA依存性DNAポリメラーゼは、
本発明の方法に従ってプライマーの伸長をもたらし得る。従って、好ましいRNA依存性
DNAポリメラーゼは、少なくとも主にリボヌクレオチドから構成される核酸テンプレー
トに沿って核酸プライマーを伸長し得るポリメラーゼである。本発明の方法および組成物
における使用のために適切なRNA依存性DNAポリメラーゼとしては、逆転写酵素が挙
げられる。多くの逆転写酵素(例えば、鳥類骨髄芽球症ウイルス(AMV−RT)および
モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV−RT)由来の逆転写酵素)は、1より多い活
性(例えば、ポリメラーゼ活性およびリボヌクレアーゼ活性)を含み、そして二本鎖cD
NA分子の形成において機能し得る。しかし、いくつかの例において、RNaseH活性
を欠く逆転写酵素を使用することが好ましい。RNaseH活性を欠く逆転写酵素は、当
該分野で公知であり、これらには、野生型逆転写酵素の変異(この変異が、RNaseH
活性を排除する)を含む逆転写酵素が挙げられる。これらの場合において、他の供給源由
来のRNaseH(例えば、E.coliから単離されたRNaseH)の添加が、二本
鎖cDNAの形成に使用され得る。
本発明の方法および組成物における使用のためのDNA依存性DNAポリメラーゼは、
本発明に従って複合プライマーの伸長をもたらし得る。従って、好ましいポリメラーゼは
、少なくとも主にデオキシヌクレオチドから構成される核酸テンプレートに沿って核酸プ
ライマーを伸長し得るポリメラーゼである。二本鎖cDNAの形成は、RNA依存性DN
Aポリメラーゼ活性およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性の両方を含む逆転写酵素
によって行われ得る。本発明の方法に従うRNA配列の増幅は、そのポリヌクレオチドか
ら核酸鎖を置換し得るDNAポリメラーゼの使用を包含し、そのポリヌクレオチドに、置
換された鎖が結合される。そして一般に、そのポリメラーゼが示す鎖置換能が大きいほど
(すなわち、それほど高い鎖置換能を有さない他のポリメラーゼと比較して)好ましい。
好ましくは、このDNAポリメラーゼは、核酸鎖にハイブリダイズされるオリゴヌクレオ
チドの3’末端での結合について高い親和性を有する。好ましくは、このDNAポリメラ
ーゼは、実質的なニッキング活性を有さない。一般に、このDNAポリメラーゼは、好ま
しくは、プライマーまたはプライマー伸長ポリヌクレオチドの分解を最小化するように、
5’→3’エキソヌクレアーゼ活性をほとんどまたは全く有さない。一般に、このエキソ
ヌクレアーゼ活性は、pH、塩濃度、テンプレートが二本鎖または一本鎖のいずれである
か、などの因子に依存し、これら全ては、当業者に精通している。5’→3’エキソヌク
レアーゼ活性が欠失された変異体DNAポリメラーゼは、当該分野で公知であり、そして
本明細書中に記載の増幅方法に適切である。5’→3’ヌクレアーゼ活性および3’→5
’ヌクレアーゼ活性の両方を欠く変異体DNAポリメラーゼもまた、記載されている(例
えば、エキソ−/−クレノウDNAポリメラーゼ)。好ましくは、このDNAポリメラー
ゼは、このポリメラーゼとプライマー伸長産物の5’末端との間の接触頻度の少なくとも
約25%、より好ましくは、少なくとも約50%、さらにより好ましくは、少なくとも約
75%、そして最も好ましくは、少なくとも90%において、テンプレート核酸からのプ
ライマー伸長産物を置換する。いくつかの実施形態において、鎖置換活性を有する熱安定
性DNAポリメラーゼの使用が、好ましい。このようなポリメラーゼは、当該分野で公知
である(例えば、米国特許第5744312号(およびそこに引用される参考文献)に記
載される)。好ましくは、このDNAポリメラーゼは、プルーフリーディング活性をほと
んどまたは全く有さない。
本発明の方法および組成物における使用に適切なDNAポリメラーゼは、米国特許第5
648211号および同第5744312号に開示されるDNAポリメラーゼであり、こ
れらには、エキソVent(New England Biolabs)、エキソ
eep Vent(New England Biolabs)、Bst(BioRad
)、エキソPfu(Stratagene)、Bca(Panvera)、配列決定グ
レードのTaq(Promega)、エキソ−/−クレノウDNAポリメラーゼ、および
Thermoanaerobacter thermohydrosulfuricus
由来の熱安定性DNAポリメラーゼが挙げられる。
本発明の方法および組成物における使用のためのリボヌクレアーゼは、RNA/DNA
ハイブリッドにおいてリボヌクレオチドを切断し得る。好ましくは、このリボヌクレアー
ゼは、その切断されるリボヌクレオチドに隣接するヌクレオチドの正体および型に拘わら
ず、RNA/DNAハイブリッドにおいてリボヌクレオチドを切断する。好ましくは、こ
のリボヌクレアーゼは、配列同一性に非依存的に切断する。本発明の方法および組成物に
適切なリボヌクレアーゼの例は、当該分野で周知であり、これらとしては、リボヌクレア
ーゼH(RNaseH)(Hybridaseを含む)が挙げられる。
本発明の方法および組成物における使用のためのDNA依存性RNAポリメラーゼは、
当該分野で公知である。真核生物性または原核生物性のいずれかのポリメラーゼが、使用
され得る。例としては、T7 RNAポリメラーゼ、T3 RNAポリメラーゼおよびS
P6 RNAポリメラーゼが挙げられる。一般に、選択されるRNAポリメラーゼは、本
明細書中に記載されるようなプロプロモーターポリヌクレオチドによって提供されるプロ
モーター配列から転写し得る。一般に、このRNAポリメラーゼは、DNA依存性ポリメ
ラーゼであり、これは、好ましくは、プロモーター領域が二本鎖である限り、一本鎖DN
Aテンプレートから転写し得る。
一般に、本発明の方法および組成物において使用される酵素は、これらの方法および組
成物の核酸成分の実質的な分解を生じるべきではない。
(反応条件および検出)
本発明の方法を行うために適切な反応媒体および条件は、本発明の方法に従って核酸の
増幅を可能にするものである。このような媒体および条件は、当業者に公知であり、そし
て種々の刊行物(例えば、米国特許第5,554,516号;同第5,716,785号
;同第5,130,238号;同第5,194,370号;同第6,090,591号;
同第5,409,818号;同第5,554,517号;同第5,169,766号;同
第5,480,784号;同第5,399,491号;同第5,679,512号;およ
びPCT公開番号WO99/42618)に記載される。例えば、緩衝液は、Tris緩
衝液であり得るが、他の緩衝液もまた、その緩衝液成分が本発明の方法の酵素成分に対し
て非阻害性である限り、使用され得る。pHは、好ましくは、約5〜約11、より好まし
くは、約6〜約10、さらにより好ましくは、約7〜約9、そして最も好ましくは、約7
.5〜約8.5である。反応媒体はまた、Mg2+またはMn2+のような二価の金属イ
オンを、約0.01〜約15mM、そして最も好ましくは、約1〜10mMの範囲内の遊
離イオン最終濃度で含み得る。反応媒体はまた、その媒体の総イオン強度に寄与する他の
塩(例えば、KClまたはNaCl)を含み得る。例えば、KClのような塩の範囲は、
好ましくは、約0〜約125mM、より好ましくは、約0〜約100mM、そして最も好
ましくは、約0〜約75mMである。反応媒体は、増幅反応の実行に影響を及ぼし得るが
、これらの方法の酵素成分の活性に不可欠ではない添加剤をさらに含み得る。このような
添加剤としては、BSA、一本鎖結合タンパク質(例えば、T4遺伝子32タンパク質)
のようなタンパク質、およびNP40またはTritonのような非イオン性界面活性剤
が挙げられる。酵素活性を維持し得る試薬(例えば、DTT)もまた、含まれ得る。この
ような試薬は、当該分野で公知である。適切な場合、この方法において使用されるRNa
seの活性を阻害しないRNaseインヒビター(例えば、Rnasin)もまた、含ま
れ得る。本発明のこれらの方法の任意の局面が、同じ温度または種々の温度で生じ得る。
好ましくは、増幅反応(特に、第1鎖および第2鎖cDNA合成工程以外のプライマー伸
長、および鎖置換)は、等温で行われ、これは、煩わしい熱サイクルプロセスを回避する
。増幅反応は、テンプレートポリヌクレオチドおよびプライマー伸長産物に対する本発明
のオリゴヌクレオチド(プライマーおよび/またはPTO)のハイブリダイゼーションを
可能にし、かつ使用される酵素の活性を実質的に阻害しない温度で行われる。温度は、好
ましくは、約25℃〜約85℃、より好ましくは、約30℃〜約80℃、そして最も好ま
しくは、約37℃〜約75℃の範囲にあり得る。RNA転写を含むいくつかの実施形態に
おいて、その転写工程のための温度は、先行する工程の温度よりも低い。これらの実施形
態において、転写工程の温度は、好ましくは、約25℃〜約85℃、より好ましくは、約
30℃〜約75℃、そして最も好ましくは、約約37℃〜約70℃の範囲にあり得る。
本発明の方法においてプライマー伸長産物の合成のために使用され得るヌクレオチドお
よび/またはヌクレオチドアナログ(例えば、デオキシリボヌクレオシド三リン酸)は、
好ましくは、約50〜約2500μM、より好ましくは、約100〜約2000μM、さ
らにより好ましくは、約200〜約1700μM、そして最も好ましくは、約250〜約
1500μMの量で提供される。いくつかの実施形態において、プライマー伸長鎖におけ
るその存在が鎖の置換を増強する(例えば、通常のAT、CG塩基対形成よりも弱い塩基
対形成を生じることによって)、ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログが、含まれる
。このようなヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログとしては、デオキシイノシンおよ
び他の改変された塩基が挙げられ、これら全ては、当該分野で公知である。本発明の方法
におけるRNA転写物の合成に使用され得るヌクレオチドおよび/またはアナログ(例え
ば、リボヌクレオシド三リン酸)は、好ましくは、約0.25〜約6mM、より好ましく
は、約0.5〜約5mM、さらにより好ましくは、約0.75〜約4mM、そして最も好
ましくは、約1〜約3mMの量で提供される。
本発明の増幅反応のオリゴヌクレオチド成分は、一般に、増幅される標的核酸配列の数
より多く存在する。これらは、標的核酸の量の約10倍、10倍、10倍、10
、10倍、1010倍、1012倍のいずれか、または少なくとも約10倍、10
、10倍、10倍、10倍、1010倍、1012倍のいずれかで提供され得る。
複合プライマーおよびPTOは、各々、約50nM、100nM、500nM、1000
nM、2500nM、500nMのいずれか、または少なくとも約50nM、100nM
、500nM、1000nM、2500nM、5000nMのいずれかの濃度で提供され
る。
1つの実施形態において、前述の成分は、増幅プロセスの開始時に同時に添加される。
別の実施形態において、成分は、増幅反応に必要とされそして/または許容される場合に
、増幅プロセス中の適切な時点の前または後で、任意の順序で添加される。このような時
点(いくつかを以下に記載する)は、当業者によって容易に同定され得る。本発明の方法
に従う核酸増幅に使用される酵素は、それらの温度安定性および/または当業者に公知の
他の考慮によって決定されるように、標的核酸の変性工程の前、その変性工程の後、また
は標的RNAへのプライマーのハイブリダイゼーション後のいずれかに、反応混合物に添
加され得る。第1鎖cDNA(複合プライマー伸長産物)合成反応および第2鎖cDNA
(第2のプライマー伸長産物)合成反応は、連続的に行われ、その後、増幅工程(別の複
合プライマーによる結合、プライマー伸長および鎖置換)が続き得る。これらの実施形態
において、反応条件および成分は、異なる反応間で変更され得る。
増幅プロセスは、種々の時点で停止され得、そしてその後、再開され得る。これらの時
点は、当業者に容易に同定され得る。1つの時点は、第1鎖cDNA合成の終了時である
。別の時点は、第2鎖cDNA合成の終了時である。反応を停止するための方法は、当該
分野で公知であり、これらには、例えば、酵素活性を阻害する温度への反応混合物の冷却
、または酵素を破壊する温度への反応混合物の加熱が挙げられる。反応を再開するための
方法もまた、当該分野で公知であり、これらには、例えば、酵素活性を可能にする温度へ
の反応混合物の温度の上昇、または破壊(枯渇)された酵素の補充が挙げられる。いくつ
かの実施形態において、反応物の1以上の成分が、反応の再開前、再開時または再開後に
補充される。例えば、同じ複合プライマーが使用されている場合、直線的な増幅反応を開
始する前に複合プライマーを補充する必要があり得る。あるいは、反応は、中断すること
なく進行(すなわち、開始から終了まで)され得る。
反応は、中間複合体の精製(例えば、プライマーを除去するために)を行うことなく、
進行され得る。産物は、種々の時点で精製され得、これらの時点は、当業者によって容易
に同定され得る。1つの時点は、第1鎖cDNA合成の終了時である。別の時点は、第2
鎖cDNA合成の終了時である。本発明者らは、第1のcDNAおよび第2のcDNAの
複合体の従来の精製が、その後の直線的な増幅工程において、わずかにより高い増幅効率
を生じることを観察した。
増幅産物検出は、標的配列の存在を示す。定量分析もまた、可能である。直接的および
間接的な検出方法(定量化を含む)は、当該分野で周知である。例えば、標的配列を含む
未知の量のポリヌクレオチドを含む試験サンプルから増幅された産物の量を、その標的配
列を含む既知の量のポリヌクレオチドを有する参照サンプルの増幅産物と比較することに
よって、試験サンプル中の標的配列の量が決定され得る。本発明の増幅方法はまた、配列
変化の分析および標的核酸の配列決定にまで広げられ得る。さらに、検出は、例えば、R
NA増幅産物からの翻訳産物の試験によってもたらされ得る。
(本発明の組成物およびキット)
本発明はまた、本明細書中に記載される方法において使用される組成物およびキットを
提供する。組成物は、本明細書中に記載される任意の成分、反応混合物および/または中
間体、ならびに任意の組み合わせであり得る。例えば、本発明は、複合プライマーおよび
第2のプライマーを含む組成物を提供し、ここで、第2のプライマーは、ランダムプライ
マーである。いくつかの実施形態において、第2のプライマーは、DNAを含む。他の実
施形態において、第2のプライマーは、DNAからなる。なお別の例において、組成物は
、複合プライマーおよび第2のプライマーを含み、その第2のプライマーは、置換プライ
マー伸長産物の生成の目的のために含まれる非標的配列を含み、そこに、プロプロモータ
ーポリヌクレオチドがハイブリダイズし得る。この第2のプライマーはまた、ランダムプ
ライマーであり得る。
いくつかの実施形態において、複合プライマーは、DNA部分に隣接するRNA部分を
含む。別の実施形態において、複合プライマーは、少なくとも1つの介在RNA部分を有
する、5’−DNA部分および3’−DNA部分を含む。他の実施形態において、複合プ
ライマーは、ポリ−dT部分を含む。別の例において、本発明は、ランダムプライマーで
ある複合プライマーを含む。いくつかの実施形態において、ランダム複合プライマーまた
はポリ−dT部分を含む複合プライマーは、(そのプライマーの一部が標的にハイブリダ
イズする条件下で)標的にハイブリダイズ可能でない部分をさらに含む。他の例において
、本発明は、複合プライマーを含む組成物を提供し、この複合プライマーは、核酸マイク
ロアレイの調製に使用される固体基板へのその複合プライマーを含むポリヌクレオチドの
結合をもたらし得る部分の結合によって、さらに誘導体化される。いくつかの実施形態に
おいて、複合プライマーは、アミンのような正に荷電した部分の結合によってさらに誘導
体化される。
いくつかの実施形態において、本発明は、複合プライマー、およびプロプロモーター配
列を含むポリヌクレオチド(例えば、PTO(すなわち、本明細書中に記載される実施形
態のいずれか))を含む、組成物を提供する。ランダムプライマーを含む組成物について
、これらの組成物はまた、複数のランダムプライマー(すなわち、異なる配列を有するラ
ンダムプライマーの集団)を含み得る。
特定の実施形態において、組成物は、以下を含む:(a)複合プライマー;(b)第2
のプライマー(これは、ランダムプライマーであり得る);および(c)逆転写酵素。な
お別の実施形態において、組成物は、以下を含む:(a)複合プライマー;(b)第2の
プライマー(これは、ランダムプライマーであり得る);(c)逆転写酵素;および(d
)DNAポリメラーゼ。いくつかの実施形態において、組成物は、以下を含む:(a)複
合プライマー;(b)第2のプライマー(これは、ランダムプライマーであり得る)およ
び(c)プロプロモーター配列を含むポリヌクレオチド(これは、PTOであり得る)。
任意の上記の組成物は、標的RNA(これは、目的のRNA配列を含む)および/または
本明細書中に記載されるいずれかの酵素(例えば、DNAポリメラーゼ(例えば、逆転写
酵素)、RNaseHおよび/またはRNAポリメラーゼ)をさらに含み得る。これらの
組成物は、一般に、凍結乾燥形態または水溶液形態、好ましくは、適切な緩衝液中にある
本発明はまた、本明細書中に記載される増幅産物を含む組成物を提供する。従って、本
発明は、本明細書中に記載の方法のいずれかによって生成される、標的配列のコピーまた
は相補体であるDNA分子またはRNA分子の集団(または、これらの産物を含む組成物
)を提供する。
別の局面において、本発明は、本明細書中に記載される方法のいずれかによって生成さ
れる、標的配列のコピーおよび相補体である、センスポリヌクレオチド(好ましくは、D
NA)分子およびアンチセンスポリヌクレオチド(好ましくは、DNA)分子の集団を提
供する。本発明はまた、同種(同じ配列)または異種(異なる配列)であり得る、これら
の集団の組成物および種々の構成(例えば、アレイ)を包含する。これらの集団は、本明
細書中に開示される方法(mRNA、ならびに特定の種またはクラスのmRNAに基づく
方法を含む)から得られた配列の任意の集合体であり得る。
組成物は、一般に、適切な媒体中にあるが、これらは、凍結乾燥形態であり得る。適切
な媒体としては、水性媒体(例えば、純水または緩衝液)が挙げられるが、これらに限定
されない。
本発明は、本発明の方法を行うためのキットを提供する。従って、種々のキットが、適
切なパッケージング中に提供される。これらのキットは、本明細書中に記載される用途の
任意の1以上に使用され得、そして従って、以下の用途の任意の1以上についての指示書
を備え得る:RNA配列の増幅;目的のRNA配列の配列決定;RNA配列の増幅に基づ
く配列変異の検出(例えば、遺伝子型決定または核酸配列検出);目的の配列の存在また
は非存在の決定;発現プロファイリングの方法;サブトラクティブハイブリダイゼーショ
ンの方法;サブトラクティブハイブリダイゼーションプローブを調製する方法;示差的増
幅の方法;ライブラリーの調製方法(cDNAライブラリーおよび示差的発現ライブラリ
ーを含む);固定された核酸(これらは、マイクロアレイ上に固定された核酸であり得る
)の調製方法、および本発明の方法によって生成された増幅核酸産物を特徴付ける方法。
本発明のキットは、本明細書中に記載される成分の任意の組み合わせを含む、1つ以上
の容器を備え、そして以下は、このようなキットの例である。キットは、本明細書中に記
載される複合プライマーのいずれかを含み得る。いくつかの実施形態において、キットは
、2つ以上の複合プライマーおよび第2のプライマーを含み、これらは別々にパッケージ
されていても、されていなくてもよい。キットは、複合プライマー、およびプロプロモー
ター(propromoter)配列を含むポリヌクレオチド(これは、PTOであり得
る)を含み得る。キットはさらに、第2のプライマー(これは、ランダムプライマーであ
り得る)を含み得る。複合プライマーは、標識されていても標識されていなくてもよい。
キットはまた、必要に応じて、さらに、本明細書中に記載される酵素(例えば、逆転写酵
素のようなRNA依存型DNAポリメラーゼ、およびRNase Hのようなリボヌクレ
アーゼ)、ならびにデオキシヌクレオシド三リン酸(標識または非標識)、および/また
はリボヌクレオシド三リン酸(標識または非標識)のいずれか1つ以上を含み得る。キッ
トはまた、1つ以上の適切な緩衝剤(本明細書中に記載されるような)を含み得る。核酸
配列決定のために有用なキットは、必要に応じて、プライマー伸長産物またはRNA転写
物への組み込みの際に、ヌクレオチド重合の終結をもたらす、標識されているかまたは標
識されていないヌクレオチドアナログを含み得る。このキットにおける1つ以上の試薬は
、乾燥粉末として、通常は凍結乾燥されて、賦形剤を含んで提供され得、これは、溶解の
際に、本明細書中に記載される方法のいずれかを実施するために適切な濃度を有する試薬
溶液を提供する。各成分は、別個の容器にパッケージされ得るか、またはいくつかの成分
は、交差反応性および貯蔵寿命により許される場合には、1つの容器中に組み合わせられ
得る。
本発明のキットは、必要に応じて、1揃いの指示を含み得、これは一般に、書面の指示
書であるが、指示が含まれている磁気格納媒体(例えば、磁気ディスクまたは光ディスク
)もまた認容可能であり、そして意図される核酸増幅のため、ならびに/または適切であ
る場合には、核酸配列決定および配列変異の検出のような目的での、増幅産物の使用のた
めの、本発明の方法の成分の使用に関する。キットに含まれる指示は、一般に、本発明の
方法を実施するために必要な試薬(このキットに含まれていても含まれていなくても)に
関する情報、このキットの使用方法に関する指示、および/または適切な反応条件を含む
。例えば、本発明のキットは、以下を含み得る:複合プライマー(これは、ポリ−dT部
分を含み得、そして/またはランダムプライマーであり得る)、第2のプライマー(これ
は、ランダムプライマーであり得る)、および本発明の方法によってRNAを増幅するた
めにこれらのプライマーを使用するための指示。別の実施例において、本発明のキットは
、複合プライマー(これは、ポリ−dT部分を含み得、そして/またはランダムプライマ
ーであり得る)、および本発明の方法によって、RNAを増幅するためにこれらのプライ
マーを使用するための指示を含む。別の実施例において、本発明のキットは、以下を含む
:複合プライマー、第2のプライマー(これは、ランダムプライマーであり得る)、なら
びに本発明の方法によって、RNA標的から二本鎖相補DNAを生成するため、および/
またはRNAを増幅するための指示。なお別の実施例において、これらのキットのいずれ
かは、さらに、プロプロモーターポリヌクレオチド、ならびに本発明の方法によって、二
本鎖プロモーター領域が生成されるための、プライマー伸長産物およびプロプロモーター
ポリヌクレオチドの二重鎖を生成するため、ならびに/またはRNAを増幅するための指
示を含む。別の実施例において、本発明のキットは、第一鎖cDNAを生成し得る複合プ
ライマー(これは、ポリ−dT部分を含み得、そして/またはランダムプライマーであり
得る)、第一鎖cDNAとハイブリダイズし得る第2の複合プライマー、および本発明の
方法のいずれかによって、二本鎖cDNAを生成するために、これらのプライマーを使用
するための指示を含む。別の実施例において、本発明のキットは、3’一本鎖DNA部分
を含む二本鎖cDNA複合体(第一鎖cDNAおよび第二鎖cDNAを含む)を含む。な
お別の実施例において、これらのキットのいずれかは、さらに、1つ以上のコントロール
(これらは、例えば、3’一本鎖DNA部分を含むRNAテンプレート、複合プライマー
、および/または二本鎖cDNA複合体(第一鎖および第二鎖cDNAを含む))であり
得る)を含む。
このキットの成分は、任意の好都合な適切なパッケージングにパッケージされ得る。こ
れらの成分は、別個にか、または1つもしくは複数の組合せでパッケージされ得る。キッ
トが、転写を含む本発明の増幅方法を実施するために提供される場合には、RNAポリメ
ラーゼ(含まれる場合)は、好ましくは、転写工程の前の工程において使用される成分と
は別個に提供される。
このキット内の種々の成分の相対量は、本明細書中に開示される方法を実施するために
起こることが必要である反応を実質的に最適化し、そして/または任意のアッセイの感度
をさらに最適化する範囲の濃度を提供するように、広く変動され得る。
本発明はまた、本明細書中に記載される方法を実施するためのシステムを提供する。こ
れらのシステムは、上記で議論された成分の種々の組み合わせを含む。例えば、いくつか
の実施形態において、本発明は、標的ポリヌクレオチド配列を生成するため(または標的
ポリヌクレオチド配列を増幅するため)に適切なシステムを提供し、このシステムは、以
下を含む:(a)複合プライマー(本明細書中に記載されるプライマーのいずれか)、(
b)DNAポリメラーゼ;および(c)リボヌクレアーゼ。いくつかの実施形態において
、このシステムはさらに、プロプロモーター配列を含むポリヌクレオチド(これは、PT
Oであり得る)およびDNA依存型RNAポリメラーゼを含む。他の実施形態において、
このシステムはさらに、RNA依存型DNAポリメラーゼを含む。これらのシステムの実
施形態のいずれかはまた、本明細書中に記載されるような、テンプレート(標的)配列を
含み得る。システムは、一般に、本発明の増幅方法を実施するための1つ以上の装置を備
える。このような装置としては、例えば、加熱デバイス(例えば、加熱ブロックまたは水
浴)および本明細書中に記載される方法の1つ以上の工程の自動操作をもたらす装置が挙
げられる。本発明の方法は、小型化デバイスを用いる使用に特に適している。なぜなら、
熱循環が、いずれの工程においても必要とされないからである。適切なデバイスの非限定
的な例としては、BioAnalyzer(Agilant and Caliper)
およびeSensorが挙げられる。
本発明はまた、本明細書中に記載される成分の種々の組み合わせを含む、反応混合物(
または反応混合物を含む組成物)を提供する。反応混合物の例は、記載されている。いく
つかの実施形態において、本発明は、以下を含む反応混合物を提供する:(a)標的RN
A;(b)3’DNA部分およびRNA部分を含む複合プライマー;(c)第2のプライ
マー;ならびに(d)DNAポリメラーゼ。本明細書中に記載されるように、3’DNA
部分に隣接する5’RNA部分を含む複合プライマーを含む、複合プライマーのいずれか
(または複数の複合プライマー)が、反応混合物中に存在し得る。この反応混合物はまた
、さらに、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素(例えば、RNase
H)を含み得る。本発明の反応混合物はまた、さらに、本明細書中に記載されるような
プロプロモーター配列を含むポリヌクレオチドを含み得る。反応混合物の別の例は、(a
)置換されたプライマー伸長産物(そしてそれ自体で、その5’末端に、複合プライマー
の3’DNA部分に相補的な配列を含むが、複合プライマーのRNA部分に相補的な配列
を含まない);(b)プロプロモーター配列を含むポリヌクレオチド(例えば、PTO)
;および(c)RNAポリメラーゼ。他の反応混合物は、本明細書中に記載されており、
そして本発明によって包含される。
本発明はまた、本明細書中に記載の複合体(これらは、本明細書中の方法においては、
中間体である)のいずれかを含有する組成物を含む。このような複合体の例は、図1〜8
に概略的に示されている。一例として、本発明の1つの複合体は、以下を含む複合体であ
る:(a)標的RNA鎖;および(b)複合プライマー(この複合プライマーは、3’D
NA部分およびRNA部分を含む)。この複合プライマーは、5’側でありかつ3”DN
A部分に隣接する、RNA部分を有し得る。別の例として、本発明の複合体は、以下を含
む複合体である:(a)複合プライマー伸長産物;および(b)標的RNA鎖。なお別の
例において、本発明の複合体は、以下を含む複合体である:(a)第1のプライマー伸長
産物であって、ここで、この第1のプライマーは、RNA部分および3’DNA部分を含
む複合プライマーである、第1のプライマー伸長産物;および(b)第2のプライマー。
さらに別の例において、本発明の複合体は、以下を含む複合体である:(a)第1のプラ
イマー伸長産物であって、ここで、この第1のプライマーは、RNA部分および3’DN
A部分を含む複合プライマーである、第1のプライマー伸長産物;ならびに(b)第2の
プライマー伸長産物。なお別の例において、本発明の複合体は、以下を含む複合体である
:(a)ディスプレイされたプライマー伸長産物であって、ここで、このプライマーは、
RNA部分および3’DNA部分を含む複合プライマーである、ディスプレイされたプラ
イマー伸長産物;ならびに(b)プロプロモーターポリヌクレオチド(例えば、PTO)
なお別の例において、本発明の複合体は、RNA/DNA部分を一端にさらに含む二本
鎖cDNA複合体であり、これは、本明細書中に記載される方法のいずれかによって調製
される。いくつかの実施形態において、二本鎖cDNA複合体は、さらに、第2のRNA
/DNA部分を、第2の末端に含む。なお別の例において、本発明の複合体は、本明細書
中に記載の方法のいずれかによって調製された3’一本鎖DNA部分を含む、3’一本鎖
DNA部分を含む第1および第2のプライマー伸長産物である。いくつかの実施形態にお
いて、この組成物はさらに、第2の3’一本鎖領域を含む。別の例において、本発明の複
合体は、(a)3’一本鎖DNA部分を含む、第1および第2のプライマー伸長産物の複
合体、ならびに(b)第2のプライマー伸長産物にハイブリダイズした複合プライマーで
ある。別の例において、本発明の複合体は、第一鎖cDNAおよび第二鎖cDNA(これ
は、プライマーの第一鎖cDNAに沿った伸長によって生成する)の複合体である。いく
つかの実施形態において、プライマーは、第一鎖cDNAにハイブリダイズしたテンプレ
ートRNAのフラグメントを含む。いくつかの実施形態において、このプライマーは、D
NAである。
(本発明の増幅方法および組成物を使用する方法)
本発明の方法および組成物を、種々の目的で使用し得る。例示の目的で、配列決定、遺
伝子型決定(核酸変異検出)、目的の配列の存在または非存在の決定、固定された核酸の
調製(これは、マイクロアレイ上に固定された核酸であり得る)、および本発明の方法に
よって生成した増幅核酸産物を使用して、核酸を特徴付ける方法が記載される。発現プロ
ファイリングの方法、差引きハイブリダイゼーションの方法および差引きハイブリダイゼ
ーションのためのプローブの調製、ならびにライブラリー(これは、cDNAライブラリ
ーおよび/または示差的ハイブリダイゼーションライブラリーであり得る)を調製する方
法もまた、記載される。
(本発明の方法を使用する、RNA標的の配列決定)
本発明の増幅方法は、例えば、目的のRNA配列の配列決定のために有用である。この
配列決定プロセスは、本明細書中に記載される方法のいずれかによって、目的の配列を含
む標的RNAを増幅することによって、実施される。プライマー伸長の間のヌクレオチド
の付加は、当該分野において公知の方法(例えば、ターミネーターヌクレオチドの組み込
みまたは合成による配列決定(例えば、熱配列決定(pyrosequencing))
)を使用して分析される。
最終生成物がディスプレイされたDNAプライマー伸長産物の形態である実施形態にお
いては、天然のデオキシリボヌクレオチド三リン酸(dNTP)のような、増幅方法にお
いて使用されるヌクレオチドに加えて、プライマー伸長産物への取り込みの際にプライマ
ー伸長の終結をもたらす適切なヌクレオチド三リン酸アナログ(これは、標識されていて
も標識されていなくてもよい)が、反応混合物に添加され得る。好ましくは、dNTPア
ナログは、所望の量の第2のプライマー伸長産物またはフラグメント伸長産物が生成する
ように、増幅反応の開始から十分な量の反応時間が経過した後に添加される。この量の時
間は、当業者によって実験的に決定され得る。
最終生成物がRNA産物の形態である実施形態においては、配列決定は、RNA転写の
早期の(故意の)終結に基づき得る。RNA転写物への組み込みの際に反応混合物中のr
NTP重合の終結をもたらす、rNTPアナログ(これは、標識されていても標識されて
いなくてもよい)を含むことは、短縮型RNA産物の生成を生じ、これは、このアナログ
の取り込み部位におけるRNAポリメラーゼのブロッキングから生じる。
適切なアナログ(dNTPおよびrNTP)としては、他の配列決定方法において通常
使用されるものが挙げられ、そして当該分野において周知である。dNTPアナログの例
としては、ジデオキシリボヌクレオチドが挙げられる。rNTPアナログ(例えば、RN
Aポリメラーゼターミネーター)の例としては、3’−dNTPが挙げられる。Sasa
kiら、Biochemistry(1998)95:3455−3460。これらのア
ナログは、例えば、蛍光色素または放射性同位体で標識され得る。これらの標識はまた、
質量分析に適切な標識であり得る。これの標識はまた、特異的結合対のメンバー(例えば
、ビオチン)である低分子であり得、そしてこの特異的結合対の他方のメンバー(例えば
、ストレプトアビジン)の結合に続いて、検出可能であり得、この結合対の最後のメンバ
ーが、酵素に結合され、この酵素は、比色定量、蛍光比色法、または化学発光のような方
法によって検出され得る、検出可能なシグナルの発生を触媒する。上記例の全ては、当該
分野において周知である。これらは、ポリメラーゼによってプライマー伸長産物またはR
NA転写物に組み込まれ、そしてテンプレート配列に沿ったさらなる伸長を停止するよう
働く。得られた短縮型重合産物は、標識される。蓄積される短縮型産物は、アナログの各
々の取り込み部位(これは、テンプレート配列上の相補的ヌクレオチドの種々の配列位置
に相当する)に従って長さが変動する。
配列情報の説明のための、反応生成物の分析を、当該分野において公知の種々の方法の
いずれかを使用して実施し得る。このような方法としては、ゲル電気泳動および適切なス
キャナを用いる標識されたバンドの検出、配列決定ゲル電気泳動および放射性同位元素標
識されたバンドの燐光による直接的な検出(例えば、Molecular Dynami
csリーダー)、反応に使用される標識に対して特異的な検出器に適合されたキャピラリ
ー電気泳動などが挙げられる。この標識はまた、結合タンパク質と結合体化した酵素と組
み合わせた、標識の検出のために使用される結合タンパク質に対するリガンド(例えば、
ビオチン標識された鎖ターミネーター、および酵素に結合体化したストレプトアビジン)
であり得る。この標識は、検出可能なシグナルを発生させるその酵素の酵素活性によって
検出される。当該分野において公知の他の配列決定方法を用いてと同様に、種々のヌクレ
オチド型(A、C、G、TまたはU)についての配列決定反応が、単一の反応容器内でか
、または別個の反応容器内(各々が、種々のヌクレオチド型の1つに相当する)のいずれ
かで実施される。使用されるべき方法の選択は、当業者に容易に明らかな実用的な考慮(
例えば、使用されるヌクレオチド三リン酸アナログおよび/または標識)に依存する。従
って、例えば、アナログの各々が示差的に標識される場合には、配列決定反応は、単一の
容器内で実施され得る。本発明の方法による配列決定分析の最適な実施のための、試薬お
よび反応条件の選択のための考慮は、以前に記載された他の配列決定方法についての考慮
と類似である。試薬および反応条件は、本発明の核酸増幅方法に対して上記されたような
ものであるべきである。
(本発明の増幅方法を利用する、一本鎖コンホメーション多型に基づく変異検出を含む
、変異検出)
本発明の方法によって生成されたDNAまたはRNAの増幅産物はまた、配列の変更以
外は標的核酸配列と同一である参照核酸配列と比較した場合の、標的核酸配列における任
意の変更の検出のための分析に適切である。配列の変更は、ゲノム配列に存在する配列変
更であり得るか、またはゲノムDNA配列には反映されない配列変更(例えば、転写後改
変に起因する変更、および/またはスプライス改変体を含むmRNAプロセシング)であ
り得る。配列変更(互換可能に「変異」と称される)としては、1つ以上のヌクレオチド
の欠失、置換、挿入および/または転換が挙げられる。
増幅方法のDNA産物およびRNA産物は、一本鎖コンホメーション多型(SSCPま
たはrSSCP)に基づく変異検出に適切である。本発明の増幅方法は、一本鎖コンホメ
ーション多型を検出するための適切な手段(例えば、参照核酸と比較した場合の試験核酸
における特定の配列特徴の存在および/または任意の差異の存在を説明するための、一本
鎖DNAまたはRNA産物の特異的移動度パターンの同定のための電気泳動分離法)に直
接組み合わせられ得る。
ゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動に基づく方法は、種々の一本鎖コンホメーシ
ョン異性体の検出および分析のために使用され得る。あるいは、配列依存型二次構造を認
識するヌクレアーゼを使用する、一本鎖DNAまたはRNA産物の切断が、配列特異的コ
ンホメーション多型の決定のために有用であり得ることもまた、ありそうである。このよ
うなヌクレアーゼは当該分野において公知である(例えば、Cleavaseアッセイ(
Third Wave))。電気泳動の方法は、高スループットの変異または遺伝子型決
定の検出方法のための、潜在的により適切な方法である。
所定の核酸配列に対する配列特異的な電気泳動パターンの決定は、例えば、試験配列の
特異的対立遺伝子の検出のために有用である。さらに、種々の対立遺伝子に対する電気泳
動移動度パターンは、十分に区別され得、これによって、異種接合の遺伝子型、または多
重対立遺伝子のために必要とされるような、単一の個体由来の核酸サンプルにおける2つ
の対立遺伝子の検出を可能にすることが予測される。試験核酸配列における任意の変更(
例えば、塩基の置換、挿入または欠失)は、この方法を使用して検出され得る。この方法
は、特異的な一塩基多型(SNP)の検出および新たなSNPの発見のために有用である
と予測される。従って、本発明はまた、一塩基多型を含むポリヌクレオチドを検出するた
めの方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する:(a)本明細書中に記載される
方法のいずれかを使用して、標的ポリヌクレオチドを増幅する工程;および(b)一本鎖
コンホメーションに対して増幅産物を分析する工程であって、ここで、参照一本鎖ポリヌ
クレオチドと比較した場合のコンホメーションの差異が、標的ポリヌクレオチドにおける
一塩基多型の指標であり、これによって、一塩基多型を含むポリヌクレオチドが検出され
る、工程。
参照核酸配列と比較した場合の、標的核酸配列における任意の変更の検出のための分析
の、当該分野において認容された他の方法は、本発明の増幅方法の一本鎖核酸産物を用い
る使用に適切である。このような方法は、当該分野において周知であり、そして規定され
た特異的配列の検出のための種々の方法(対立遺伝子特異的プライマー伸長、対立遺伝子
特異的プローブ連結、示差的プローブハイブリダイゼーション、および限定されたプライ
マー伸長に基づく方法が挙げられる)が挙げられる。例えば、Kurnら、米国特許第6
,251,639号B1;米国特許第5,888,819号;同第6,004,744号
;同第5,882,867号;同第5,854,033号;同第5,710,028号;
同第6,027,889号;同第6,004,745号;同第5,763,178号;同
第5,011,769号;同第5,185,243号;同第4,876,187号;同第
5,882,867号;同第5,731,146号;WO US88/02746;WO
99/55912;WO92/15712;WO00/09745;WO97/3204
0;WO00/56925;および5,660,988を参照のこと。従って、本発明は
また、一塩基多型を含む目的のRNA配列における変異を検出するための方法を提供し、
この方法は、以下の工程を包含する:(a)本明細書中に記載される方法のいずれかを使
用して、標的RNAを増幅する工程;および(b)参照一本鎖ポリヌクレオチドと比較し
た場合の、変更(変異)の存在について、この増幅産物を分析する工程。
(目的の配列の存在または非存在を決定する方法)
本発明の等温増幅方法において使用するための、第2の複合プライマーの独自の特性は
、標的核酸配列における規定された変異(変異の位置が規定されているという意味で規定
されている)、または多型部位(例えば、SNP)の検出のための等温方法に対する基礎
を提供する。この方法は、遺伝子型決定、薬物耐性を導く変異の検出などのために有用で
ある。
複合プライマーのRNA部分は、配列変更の存在が疑われる試験標的RNAの配列にハ
イブリダイズ可能であるように設計される。換言すれば、このプライマーは、参照RNA
配列(例えば、野生型配列)(この配列に対して、試験標的RNAにおける配列が比較さ
れる)にハイブリダイズ可能な配列を含むRNA部分を含む。いくつかの実施形態におい
て、変更された配列(すなわち、配列変更を含む配列)および参照配列は、対立遺伝子で
ある。配列変更は、単一のヌクレオチドの置換、欠失または挿入であり得る。
別の実施形態において、複合プライマーのRNA部分は、試験標的RNAに存在すると
疑われる変更された配列にハイブリダイズ可能であるように、設計される。換言すれば、
このプライマーは、試験標的RNAにハイブリダイズ可能な配列を含むRNA部分を含み
、従って、参照配列(例えば、野生型配列)(この配列に対して、試験標的RNAにおけ
る配列が比較される)にはハイブリダイズ可能ではない。いくつかの実施形態において、
変更された配列(すなわち、配列変更を含む配列)および参照配列は、対立遺伝子である
複合プライマーのRNA部分(一般に、5’RNA部分)は、既知の正常野生型配列、
または既知の変異体もしくは多型遺伝子型にハイブリダイズ可能な配列を含む。一般に、
適切な複合プライマーは、標的核酸配列が、ミスマッチが存在する場合(すなわち、プラ
イマーが変異配列を有し、そして標的が有さないか、またはその逆)と比較してプライマ
ーのRNA部分にハイブリダイズ可能な配列を含む場合には、プライマーが標的核酸に優
先的にハイブリダイズすることを可能にするRNA部分を含み、ここで、この標的核酸は
、結合したプライマー伸長産物を有し、そしてその5’−RNA部分が切断されている。
配列変更の存在は、一般に、増幅方法の開始工程を防止せず、その結果、第1および第2
のプライマー伸長産物の二本鎖複合体は、RNA/DNAヘテロ二本鎖を含む。次いで、
RNase Hのようなリボヌクレアーゼが、RNA/DNAヘテロ二本鎖のRNA部分
を切断する。ミスマッチ塩基対の存在は、RNA/DNAハイブリッドの切断のパターン
に影響を与えるようであるが、この切断は、それでもなお起こるようである。5’RNA
部分のハイブリダイゼーションによる、複合体への別の複合プライマーの結合である、次
の工程は、ミスマッチによって阻害され、好ましくは防止される。この効果は、ハイブリ
ダイズするオリゴヌクレオチドの大きさ、および反応条件のストリンジェンシーのような
要因に依存する。これらの要因は、当該分野において周知であり慣用的である技術によっ
て、複合プライマーの設計において考慮される。ミスマッチが複合プライマーのRNA部
分の切断を阻害し、これによって第2のプライマー伸長産物の増幅を防止することもまた
可能である。別の可能性は、ミスマッチがプライマーのRNA部分の切断の効率を低下さ
せ、これによって、増幅のより低い効率またはより少ない増幅産物の産生を生じることで
ある。複合プライマーがこの増幅工程において標的にハイブリダイズすることができない
ことによって、プライマー伸長鎖の置換、および増幅産物の複数のコピーの産生のさらな
る工程が、防止される。本発明の方法による変異の検出は、一本鎖増幅産物の非存在また
は存在、あるいは蓄積されたプライマー伸長産物の量の定量的比較に基づき得ることが、
理解される。例えば、複合プライマーが参照配列(例えば、野生型)を含む場合には、標
的鎖における変異の存在は、検出可能な増幅産物を導かないかもしれない;あるいはこれ
は、検出可能な産物を導くかもしれないが、変異なしのテンプレート鎖から産生されるも
のより少ない。
複合プライマーが、変異遺伝子型に完全にハイブリダイズ可能であるRNA部分(一般
に5’RNA部分)を含む場合、正常な遺伝子型である配列の増幅は妨げられるが、変異
遺伝子型標的が増幅される。従って、この場合、増幅産物の複数のコピーの検出および/
または定量的決定は、変異遺伝子型の標的配列の存在の指標である。例えば、目的の核酸
サンプル、または野生型配列を有する標的核酸の参照サンプルのいずれかを含む平行な反
応を、実行し得る。後者の反応に比べた前者におけるより多くのプライマー伸長産物の蓄
積は、目的のサンプルにおける変異遺伝子型の存在の指標である。あるいは、複合プライ
マーが、試験標的の正常遺伝子型配列に完全にハイブリダイズ可能である5’RNA配列
を含む場合、変異遺伝子型の標的配列の増幅は妨げられ、そして、増幅産物の検出および
/または定量的決定は、正常な遺伝子型の指標である。
本発明の任意の増幅方法は、上記のような変異の検出に適切である。
従って、本発明は、目的の配列の存在または非存在を決定する方法を提供し、この方法
は、以下を包含する:(i)目的の配列を含む標的RNAを増幅する工程であって、この
増幅は、本明細書に記載の任意の方法によって調製された第1のおよび第2のプライマー
伸長産物の切断された複合体にハイブリダイズした複合プライマーを伸長する工程を包含
し、ここでこの複合プライマーのRNA部分の配列は既知である、工程、ならびに(ii
)もしあるなら工程(i)由来の増幅産物を、参照テンプレート由来の増幅産物の量と比
較する工程であって、ここで(1)複合プライマーのRNA部分にハイブリダイズ可能で
ある領域を含む参照テンプレート由来の増幅産物の量と比べた場合、このテンプレート由
来の検出可能に少ない増幅産物の生成は、この第2のプライマー伸長産物がこの複合プラ
イマーのRNA部分にハイブリダイズ可能である配列を含まず、そしてこの複合プライマ
ーのRNA部分にハイブリダイズ可能である配列に対して配列改変体であることを示すか
、または(2)複合プライマーのRNA部分にハイブリダイズ可能である領域を含まない
参照テンプレート由来の増幅産物の量と比べた場合、このテンプレート由来の検出可能に
多い増幅産物の生成は、この第2のプライマー伸長産物がこの複合プライマーのRNA部
分にハイブリダイズ可能である配列を含み、そしてこの複合プライマーのRNA部分にハ
イブリダイズ可能である配列に対して配列改変体でないことを示す、工程。
(核酸のマイクロアレイを含む、基材に固定された核酸を調製する方法)
本発明のいくつかの増幅方法の一本鎖産物は、表面に対する固定に適切である。一本鎖
産物は、一本鎖増幅産物を含むマイクロアレイを調製するために特に適切である。
一本鎖増幅産物は、固体または半固体の支持体または表面に結合され得る。こでは、例
えば、ガラス、プラスチック(例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロン)、ポ
リアクリルアミド、ニトロセルロース、または他の材料から作製され得る。
固体基材(例えば、ガラススライド)に対して核酸を結合するためのいくつかの技術が
当該分野で周知である。1つの方法は、増幅された核酸中に、固体基材へ結合し得る部分
(例えば、アミン基、アミン基の誘導体、または正の電荷を有する別の基)を含む改変塩
基またはアナログを組み込むことである。次いで、増幅された産物は、固体基材(例えば
、ガラススライド)と接触される。この基材は、増幅された産物上にあり、そしてガラス
スライドに対する共有結合になる反応性基と共有結合を形成するアルデヒドまたは別の反
応性基で被覆(コート)されている。増幅された産物を含むマイクロアレイは、Biod
ot(BioDot,Inc.Irvine,CA)スポッティング装置およびアルデヒ
ド被覆ガラススライド(CEL Associates,Houston,TX)を用い
て製造され得る。増幅産物は、アルデヒドで被覆(コート)されたスライド上にスポット
され得、そして公開された手順(Schenaら、Proc.Natl.Acad.Sc
i.U.S.A.(1995)93:10614〜10619)に従って処理され得る。
アレイはまた、ガラス、ナイロン(Ramsay,G.,Nature Biotech
nol.(1998)、16:40〜44)、ポリプロピレン(Matsonら、Ana
l Biochem.(1995),224(1):110〜6)、およびシリコーンス
ライド(Marshall,AおよびHodgson,J.,Nature Biote
chnol.(1998)、16:27〜31)上にロボットでプリントされ得る。アレ
イアセンブリに対する他のアプローチとしては、電場内の微細なマイクロピペッティング
(MarshallおよびHodgson、前出)、および正に被覆されたプレートに対
する直接的なポリヌクレオチドのスポッティングが挙げられる。アミノプロピルシリコン
表面化学を用いた方法のような方法も、http://www.cmt.corning
.com、およびhttp://cmgm.stanford.edu/pbrown/
に開示のように、当該分野で公知である。
マイクロアレイを作製するための1つの方法は、高密度ポリヌクレオチドアレイを作製
することによる。ポリヌクレオチドの迅速な蒸着のための技術が公知である(Blanc
hardら、Biosensors & Bioelectronics,11:687
〜690)。例えば、マスキング(MaskosおよびSouthern,Nuc.Ac
ids.Res.(1992)、20:1679〜1684)によって、マイクロアレイ
を作製するための他の方法がまた、用いられ得る。原則として、そして上記するように、
任意のタイプのアレイ(例えば、ナイロンハイブリダイゼーションメンブレン上のドット
ブロット)が用いられ得る。しかし、当業者に認識されるように、ハイブリダイゼーショ
ン容積がより小さいので、非常に小さいアレイが頻繁に好ましい。
増幅されたポリヌクレオチドは、紙、ガラス、プラスチック、ポリスチレン、ポリプロ
ピレン、ナイロン、ポリアクリルアミド、ニトロセルロース、シリコン、光ファイバー、
または任意の他の適切な固体もしくは半固体(例えば、薄層のポリアクリルアミドゲル(
Khrapkoら、DNA Sequence(1991)1:375〜388))表面
を含む基材上にマトリックスとしてスポッティングされ得る。
アレイは、平坦な基材上に2次元マトリックスとして組み立てられ得るか、またはピン
、ロッド、ファイバー、テープ、スレッド、ビーズ、粒子、マイクロタイターウェル、キ
ャピラリー、シリンダー(円柱)、および標的分子のハイブリダイゼーションおよび検出
に適切な任意の他の構成を含む3次元構造を有し得る。1実施形態において、増幅産物が
結合される基材は、磁気ビーズまたは粒子である。別の実施形態において、固体基材は、
光ファイバーを含む。なお別の実施形態において、増幅産物は、キャピラリー内の液体相
中に分散し、次にここで固相に対して固定される。
(核酸の特徴づけ)
本発明の方法によって得られた増幅産物は、さらなる特徴付けをしやすい。この方法の
いくつかの産物の一本鎖の性質によって特徴づけが容易になる。一本鎖産物を生成する本
発明の方法は、特に定量的分析に適している。なぜなら、十分な一本鎖DNAおよびRN
Aの産物が生成され、これは出発物質における種々のmRNAの提示を通常正確に反映し
ているからである。
増幅されたポリヌクレオチド産物は、DNAであってもRNAであっても(すなわち、
本明細書に記載の任意の増幅方法の産物)、例えば、当該分野で公知のプローブハイブリ
ダイゼーション技術(例えば、サザンブロットおよびノーザンブロット、ならびにプロー
ブアレイへのハイブリダイズ)を用いて分析され得る。それらはまた、当該分野で公知の
、示差的ディスプレイおよびサイズ特徴づけのような電気泳動に基づく方法によって分析
され得る。さらに、一本鎖DNAおよびRNA産物は、当該分野で公知の他の分析方法お
よび/または定量方法(例えば、リアルタイムPCR、定量的TaqMan、分子ビーコ
ンを用いる定量的PCR、Kurn、米国特許第6,251,639号に記載の方法、な
ど)のための他の出発材料のための出発材料として作用し得る。従って、本発明は、本明
細書に記載の方法の任意の産物に適用されるようなさらなる分析方法、および/または定
量方法を包含する。
1実施形態において、本発明の増幅方法を使用して、複数のコピーの一本鎖産物を生成
するために、そしてプローブとの接触により一本鎖産物を分析する。
1実施形態において、本発明の増幅方法を利用して、標識されている(切断されていな
い部分において)複合プライマーを用いることにより標識されている複数のコピーの一本
鎖ポリヌクレオチド(一般に、DNA)産物を生成する。別の実施形態において、本発明
の増幅方法を利用して、DNAまたはRNA重合化の間に、標識されたヌクレオチドの組
み込みにより、標識されている複数のコピーの一本鎖ポリヌクレオチド(DNAまたはR
NA)産物を生成する。例えば、本発明の方法による増幅は、適切な標識dNTPまたは
rNTPで実行され得る。これらの標識されたヌクレオチドは、標識に直接結合され得る
か、または標識に対して結合され得る部分を含み得る。この標識は、増幅産物に対して共
有結合的にまたは非共有結合的に結合し得る。適切な標識が当該分野で公知であり、そし
て例えば、結合対の検出可能な第2のメンバーを用いて検出/定量され得る特定の結合対
のメンバーであるリガンドを含む。従って、例えば、Cy3−dUTP、またはCy5−
dUTPの存在下での、本発明の方法による総mRNAの増幅によりこの増幅産物へのこ
れらのヌクレオチドの組み込みが生じる。
標識された増幅産物は、それを例えば、マイクロアレイ(ガラス、チップ、プラスチッ
クを含む任意の適切な表面の)、ビーズ、または粒子(cDNAおよび/またはオリゴヌ
クレオチドプローブのような適切なプローブを含む)と接触させることにより、分析(例
えば、検出および/または定量)するのに特に適切である。従って、本発明は、本発明の
増幅方法を用いて、標識されたポリヌクレオチド(一般に、DNAまたはRNA)産物を
生成すること、および標識された産物を分析することにより、目的のRNA配列を特徴付
ける(例えば、検出および/または定量)する方法を提供する。標識された産物の分析は
、例えば、以下に対する、標識された増幅産物のハイブリダイゼーションによって実施さ
れ得る:例えば、上記された、固体または半固体基材上の特定の位置に(例えば)固定さ
れたプローブ、所定の粒子上に固定されたプローブ、またはブロット(例えば、膜)、例
えばアレイ上に固定されたプローブ。標識された産物を、分析する他の方法は、当該分野
で公知であり、このような方法としては、例えば、プローブを含む溶液と接触させること
、続いて溶液から、標識された増幅産物およびプローブを含む複合体の抽出などが挙げら
れる。プローブの同一性によって、増幅された産物の配列同一性の特徴づけが提供され、
これによってサンプル中に存在する標的RNAの同一性の推定が提供される。標識された
産物のハイブリダイゼーションは、検出可能であり、そして検出される特定の標識の量は
、目的の特定のRNA配列の標識された増幅産物の量に比例する。この測定は、例えば、
本明細書に記載のように、サンプル中の種々のRNA種の相対的な量(遺伝子発現の相対
的レベルに関連する)を測定するために有用である。アレイ上の所定の位置でハイブリダ
イズした、標識された産物の量(例えば、標識に会合した検出可能シグナルにより示され
る)は、サンプル中の対応する標的RNA種の検出および/または定量の指標であり得る
別の局面において、本発明は、一本鎖ポリヌクレオチド(一般に、DNAまたはRNA
)を定量する方法を提供する。この方法は、所定の配列(例えば、マイクロアレイ上に固
定され得る)のオリゴヌクレオチド(プローブ)の使用を包含する。本発明のこの局面に
おいて、5’末端および/または3’末端で所定の配列(本明細書に記載のように、テー
リングした第1のプライマーまたは第2のプライマーを用いて導入された)を含む、標識
した一本鎖ポリヌクレオチド(一般に、DNAまたはRNA)産物は、所定のオリゴヌク
レオチドにハイブリダイズ可能であり、ここでこのオリゴヌクレオチドは、5’末端およ
び/または3’末端に導入されたこの所定の配列の相補体を含む。いくつかの実施形態に
おいて、特定のmRNA種は、アレイ上に固定された配列にハイブリダイズ可能な所定の
配列でテーリングされた複合プライマーおよび/または第2のプライマー(この所定の配
列が複合プライマーに導入されているか第2のプライマーに導入されているかに依存して
)を用いて増幅される。例えば、1実施形態において、第1の複合プライマーは、特定の
RNA種の配列にハイブリダイズ可能な3’部分、および特定のRNAテンプレートにハ
イブリダイズできないが所定のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズ可能な5’部位を含
む。別の実施形態において、第2のプライマーは、第1のプライマー伸長産物の配列にハ
イブリダイズ可能な3’部分、および第1のプライマー伸長産物にハイブリダイズできな
いが所定のオリゴヌクレオチドの配列を含む5’部分を含む。オリゴヌクレオチドにハイ
ブリダイズ可能である、一本鎖の標識されたDNAまたはRNA産物の複数のコピーが生
成される。単一のRNA種が上記で考察されているが、複数の種(各々が異なる所定のオ
リゴヌクレオチドにハイブリダイズ可能なテールを含む複合プライマーまたは第2のプラ
イマーを有する)が、同時に増幅され得ることが理解される。
(遺伝子発現プロフィールの決定)
本発明の増幅方法は、サンプル中の1つ以上の遺伝子の発現のレベルを決定するのにお
ける使用に特に適切である。なぜなら、本明細書に記載の方法は、同じサンプル中で、1
つ以上の、好ましくは複数の標的RNAを増幅し得るからである。上記のように、増幅産
物は、本明細書に記載の、および/または当該分野で公知の種々の方法によって検出およ
び定量され得る。RNAは、遺伝子発現の産物であるので、サンプル中の種々のRNA種
(例えば、mRNA)のレベルは、種々の遺伝子の相対的発現レベル(遺伝子発現プロフ
ィール)の指標である。従って、サンプル中に存在する目的のRNA配列の量の決定(配
列の増幅産物を定量することにより決定される)によって、サンプル供給源の遺伝子発現
プロフィールの決定が得られる。
従って、本発明は、サンプル中の遺伝子発現プロフィールを決定する方法を提供する。
この方法は、以下:本明細書に記載の任意の方法を用いて、サンプル中の目的の少なくと
も1つのRNA配列から一本鎖産物を増幅する工程;および目的の各RNA配列の増幅産
物の量を決定する工程を包含し、ここでこの各々の量は、サンプル中の目的の各々のRN
A配列の量の指標であり、それによってサンプル中の発現プロフィールが決定される。一
般に、標識された産物を生成する。1実施形態において、標的RNAはmRNAである。
別の実施形態において、複合プライマーは、ポリdT配列を含む(その結果サンプル中の
mRNAが増幅される)。増幅産物の量が、定量的方法および/または定性的方法を用い
て決定され得ることが理解される。増幅産物の量を決定する方法は、増幅産物が存在する
か存在しないかを決定する工程を包含する。従って、発現プロフィールは、目的の1つ以
上のRNA配列の存在または非存在に関する情報を含み得る。産物の「非存在(abse
nt)」または「欠如(absence)」、および「産物の検出がない(lack o
f detection of product)」は、本明細書において用いる場合、
有意でない(insignificant)レベル、または最小(de minimus
)レベルを含む。
発現プロフィール作製(profiling)の方法は、広範な種々の分子診断におい
て有用であり、そして本質的に任意の哺乳動物細胞(単一細胞を含む)または細胞集団に
おける遺伝子発現の研究において特に有用である。細胞または細胞集団(例えば、組織)
は、例えば、血液、脳、脾臓、骨、心臓、脈管、肺、腎臓、下垂体、内分泌腺、胚性細胞
、腫瘍などに由来し得る。発現プロフィール作成はまた、異なる時点(発生、処置などの
前、後、および/または間を含む)で収集された試験サンプルを含む試験サンプルに対し
て、コントロール(正常)サンプルを比較するために有用である。
(ライブラリーを調製する方法)
本発明の方法の一本鎖のDNA産物およびRNA産物は、ライブラリー(cDNAライ
ブラリーおよびサブトラクティブハイブリダイゼーションライブラリーを含む)を調製す
るのに有用である。本発明の方法を用いて、限られた量の出発材料(例えば、限定された
量の組織、または単一の細胞であっても、それから抽出したmRNA)からライブラリー
を調製し得る。従って、1つの局面において、本発明の方法は、本発明の一本鎖のDNA
産物またはRNA産物からライブラリーを調製する方法を提供する。別の局面において、
本発明は、2つの複合プライマーを含む、本発明の方法によって生成された二本鎖cDN
Aからライブラリーを調製する方法を提供する。二本鎖cDNAからライブラリーを調製
するための方法は、当該分野で周知である。なお別の局面において、本発明はライブラリ
ーを作製するための方法を提供する。この方法は、以下:本明細書に記載の任意の方法を
用いてサブトラクティブハイブリダイゼーションプローブを調製する工程、を包含する。
いくつかの実施形態において、第1の複合プライマーは、本質的に全てのmRNAで見
出されるポリA配列にハイブリダイズ可能である。他の実施形態において、この第1の複
合プライマーは、ランダムプライマーである。
(サブトラクティブハイブリダイゼーションの方法)
本発明の増幅方法は、サブトラクティブハイブリダイゼーション方法における使用に特
に適切である。この方法では、(少なくとも)第1および第2の標的RNA集団が比較さ
れる。なぜなら、本明細書に記載の方法は、同じサンプル中で複数の標的RNAを増幅し
得るからである。そして本発明の方法は、サブトラクティブハイブリダイゼーションにお
ける「ドライバー(driver)(駆動物)」としての使用に適切な大量の一本鎖アン
チセンス核酸を生成するために適切である。例えば、2つの核酸集団(1つはセンス、そ
してもう1つはアンチセンス)が、モル過剰で存在する1つの集団(「ドライバー」)と
一緒に混合することが可能にされ得る。両方の集団において存在する配列は、ハイブリッ
ドを形成するが、1つの集団にしか存在しない配列は、一本鎖のままである。その後、種
々の周知の技術を用いて、示差的に発現された配列を示すハイブリダイズしていない分子
を分離する。例えば、Hamsonら、米国特許第5,589,339号;Van Ge
lder、米国特許第6,291,170号を参照のこと。
従って、本発明は、サブトラクティブハイブリダイゼーションを実施するための方法を
提供する。この方法は、以下:(a)本明細書に記載の任意の増幅方法を用いて第1のR
NA集団から目的の少なくとも1つのRNA配列の相補体の複数のDNAコピーを調製す
る工程;および(b)第2のmRNA集団に対してこの複数のコピーをハイブリダイズす
る工程を包含し、これによってこの第2のmRNA集団の部分集団がヌクレオチドDNA
コピーとの複合体を形成する。本発明はまた、サブトラクティブハイブリダイゼーション
を実施するための方法を提供し、この方法は、以下:第2のmRNA集団に対して、本明
細書に記載の任意の増幅方法を用いて第1のRNA集団から目的の少なくとも1つのRN
A配列の相補体の複数のコピーをハイブリダイズする工程を包含し、これによってこの第
2のmRNA集団の部分集団は、コピーとの複合体を形成する。いくつかの実施形態にお
いて、本発明の方法の「ドライバー」一本鎖アンチセンスDNA産物は、テスター(セン
ス)mRNA種と合わせられる。いくつかの実施形態において、「ドライバー」一本鎖ア
ンチセンス核酸(一般に、DNA)産物は、本明細書に記載の本発明の方法、およびポリ
A配列にハイブリダイズ可能な第1の複合プライマー(本質的に全てのmRNA種を増幅
する)を用いて生成される。他の実施形態において、第1の複合プライマーは、ランダム
プライマーである。
別の局面において、本発明は、異なる増幅の方法を提供する。この方法では、テスター
mRNA配列にハイブリダイズする一本鎖ドライバー(アンチセンス)DNA配列を、D
NA/RNAハイブリッドに存在するRNAを切断する因子(RNase H)による切
断に供する。mRNAの切断によって、試験mRNA鎖から一本鎖DNA産物を生成する
ことが不能になる。逆に、非切断テスター(すなわち、ドライバーDNA分子にハイブリ
ダイズしなかったテスターmRNA)は、引き続く増幅のための基質として働き得る。増
幅された示差的に発現された産物は、示差的発現ライブラリーを生成するための、多くの
用途(示差的発現プローブとしてを含む)を有する。従って、本発明は、目的の1つ以上
のRNA配列の示差的増幅のための方法を提供する。この方法は以下:(a)本明細書に
記載の任意の増幅方法を用いて第1のRNA集団から目的の少なくとも1つのRNA配列
の相補体の複数のポリヌクレオチド(一般に、DNA)のコピーを調製する工程;(b)
第2のmRNA集団に対してこの複数のコピーをハイブリダイズして、これによって第2
のmRNA集団の部分集団がDNAコピーと複合体を形成する工程;(c)RNA/DN
AハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて工程(b)の複合体においてRNAを
切断する工程;および(d)第2のmRNA集団のハイブリダイズしていない部分集団を
増幅して、これによってこの第2のmRNA集団のハイブリダイズしていない部分集団に
相補的な一本鎖DNAの複数のコピーが生成される工程、を包含する。いくつかの実施形
態において、工程(d)は、本明細書に記載の任意の増幅方法を用いて実施される。いく
つかの実施形態において、この方法は、以下:本明細書に記載の任意の増幅方法を用いて
第1のRNA集団から目的の少なくとも1つのRNA配列の相補体の複数のポリヌクレオ
チド(一般に、DNA)のコピーを、第2のmRNA集団にハイブリダイズして、これに
よってこの第2のmRNA集団の部分集団がDNAコピーとの複合体を形成する工程;(
b)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて工程(a)の複合体
におけるRNAを切断する工程;および(c)この第2のmRNA集団のハイブリダイズ
していない部分集団を増幅して、これによってこの第2のmRNA集団のハイブリダイズ
していない部分集団に対して相補的な一本鎖DNAの複数のコピーが生成される工程、を
包含する。
以下の実施例は、例示のために提供するものであり、本発明を限定するものではない。
(実施例)
(実施例1:総ポリA mRNAの増幅)
MOLT−4細胞株(CLONTECH 6587−1)由来のポリA mRNAを、
増幅のための標的として用いた。増幅のプロセスは以下の3つの工程であった:1)第一
cDNA鎖の合成;2)サンプルの総mRNAから二本鎖cDNAを生成するための第二
cDNA鎖の合成;および3)総mRNAの増幅。この二本鎖cDNA産物は、一端でR
NA/DNA異種二重鎖を含み、これはRNase Hの基質である。この異種二重鎖部
の2つの鎖の配列は、標的とは無関係であり、そして複合(第1)プライマーの利用によ
って組み込まれる。
(プライマー配列:)
MTA1:GACGGAUGCGGUCUTTTTTTT
(ここでGACGGAUGCGGUCUはイタリック表記である)
MTA2:GACGGAUGCGGUCUTTTTTTTN
(ここでGACGGAUGCGGUCUはイタリック表記である)
MTA3:GACGGAUGCGGUCUTTTTTTTNN
(ここでGACGGAUGCGGUCUはイタリック表記である)
ここでイタリック表記のヌクレオチドは、リボヌクレオチドを示し、そして「N」は、縮
重ヌクレオチドを示す(すなわち、これは、A、T、C、またはGであり得る)。
(工程1:ポリA mRNAからの第一鎖cDNAの合成)
0.1μgの総ポリA mRNAを、総容積10μl中で、以下の試薬と混合した:
0.2μl プライマーMTA3(100μM)
0.5μl dNTPs(25mM)
0.1μl Rnasin
0.1μl DTT
2μl 5×AMV逆転写酵素反応緩衝液
DEPC処理水(を用いて総容積を10μlに)。
この反応混合物を、75℃で2分間インキュベートし、次いで37℃に冷却した。1μ
lのAMV逆転写酵素(USB 70041Y,15U/μl)を各反応物に添加して、
その反応混合物をさらにこの温度で60分間インキュベートした。
(工程2:第二鎖cDNA合成)
第一鎖cDNA反応混合物を、以下を含有する10μlの第二鎖 cDNA合成混合物
と混合した。
1μl 10×Klenow反応緩衝液
0.1μl dNTPs(25mM)
0.5μl Klenow(USB 2141Y 5U/μl)DNAポリメラーゼ
8.4μl 水。
この反応混合物を、37℃で30分間インキュベートし、続いて5分間75℃に加熱し
て、酵素を失活することによって反応を停止した。
(工程3:総cDNAの増幅)
2つの複合プライマー(MTA1およびMTA2)を試験した。
反応を、以下を含む総量20μlで実行した:
1μl cDNA反応物
0.2μl MTA1プライマーまたはMTA2プライマー(各々100μM)
0.2μl 25mM dNTP
0.1μl Rnasin
0.1μl DTT
17.2μl 水。
上記の混合物を、20秒間94℃でインキュベートし、次いで、50℃に冷却した。2
U BCA、0.02U Hybridase(RNase H)および0.4μg T
4 Gene 32タンパク質(一本鎖DNA結合タンパク質)の混合物を添加し、そし
てこの反応混合物を50℃で60分間インキュベートした。
5μlの各反応混合物を、5〜20% PAGE(Novex)上での電気泳動によっ
て分析した。好首尾な増幅は、スメアーとして現れる増幅された総RNAの反応産物(こ
れは、複数のmRNA種の増幅に起因すると予想される)によって示された。以下の成分
のうちの1つを入れずに実行した反応物中で、産物は観察されなかった:a.投入二本鎖
cDNA;b.一本鎖合成のためのプライマー;およびc.第1鎖cDNA合成のための
投入mRNA。
(実施例2:実施例1の工程2および工程3の反応産物の特徴づけ)
実施例1の増幅反応において、「特有」配列(すなわち、RNAテンプレートにハイブ
リダイズ可能ではない配列)は、使用する複合プライマーの5’ RNA部分の「特有」
配列に起因して、第2鎖cDNAの3’末端で作製されると予想される。この配列(第2
鎖cDNAの3’末端)は、複合プライマーの5’−RNA部分に相補的であり、そして
標的RNA中の配列に関連しない。得られる第2鎖cDNA中のこの配列の存在を決定す
るために、反応産物(実施例1の工程2の反応混合物中に見出されるような)のPCR増
幅を、順方向プライマーとして第2鎖cDNAの3’末端における予想配列に相補的であ
るプライマーを使用し、そして逆方向PCRプライマーとしてG3PDH特異的プライマ
ーを使用して実行した。このプライマー対は、「特有」配列を有する二本鎖cDNAから
特異的産物を増幅することが予想される。しかし、アンチセンスDNA産物(実施例1の
工程3の反応混合物中で見出されるような)の増幅産物から特異的産物を生成することは
、予想されない。なぜなら、これらの産物は、「特有」配列(これは、RNase Hに
よって切断される複合プライマーのRNA部分によって導入される)を含むことが予想さ
れないからである。実施例1の工程3の反応混合物は、主に増幅DNA産物(これは、「
特有」配列を含むべきではない)を含むので、この反応混合物のPCR増幅は、工程2の
反応混合物のPCR増幅(これは、主に二本鎖cDNA産物を含む)よりも、はるかに非
効率的である(従って、実質的により少ない産物を生成する)ことが予想される。
PCR反応を以下のように実行した:
各50μlのPCR反応物は、以下を含む:
0.4μM 各プライマー(Biosource International)
100μM 各dNTP(Epicenter)
2mM 塩化マグネシウム(Epicenter)
1〜2単位 ポリメラーゼ(MasterAmp taqまたはMasterAmp
Tflのいずれか(共に、Epicenterより))
5μl 酵素と共に提供される10×緩衝液
実施例1の第3工程からの直線増幅反応物の0.5μlまたは実施例1の工程2で作製
されたcDNAの1:20希釈物。
PCR増幅サイクルは、94℃で30秒、51℃で30秒、そして72℃で30秒であ
った。一般的に、サンプルは、20回または25回のサイクルであった。サンプルを4℃
で維持する前の、72℃での最終的な5分間の伸長が存在した。
類似の実験を、MOLT4細胞株によって発現されるT細胞レセプター特異的mRNA
(TCR)に特異的なプライマーを用いて実行した。
G3PDHプライマーを用いた予想PCR産物サイズ(塩基対)。
Figure 2008067709

プライマー配列
Figure 2008067709

T細胞レセプタープライマーを用いた予想PCR産物サイズ(塩基対)。
Figure 2008067709

プライマー配列
Figure 2008067709

工程2の反応混合物をプライマーDMTA1およびG3PDH5を用いてPCR増幅し
た場合(G3PDH mRNA配列の増幅)の約250塩基対長の産物の存在、そしてプ
ライマーDMTA1およびTCR5−2を用いた場合の(TCRβ鎖mRNAの配列の増
幅)の約400塩基対長の産物の存在によって示されるように、特有配列が第2鎖cDN
A中に組み込まれたという結果が示される。一方、同じプライマーを用いる工程3の反応
物のPCR増幅は、増幅産物の量が大きく減少されたことを示した。従って、この結果は
、(実施例1に使用した複合プライマーのRNA部分の)「特有」配列の二本鎖cDNA
産物への組込みが作製されること、および最終増幅DNA産物中にその配列が存在しない
こと(RNA部分の切断に起因する)を実証した。
(実施例3:総RNA調製物を用いて開始する総mRNAの増幅)
総RNA調製物から総mRNAを増幅する能力は、mRNA精製工程を排除することに
よってそのプロセスを大きく単純化する。本発明の方法を用いて総RNA調製物から総m
RNAを増幅する実験的な実証を、乳癌腫瘍由来の市販の総RNA調製物(CLONTE
CH;カタログ番号:64015−1)を用いて実行した。総mRNAの増幅プロセスを
、以下に記載するように3工程で実行した。
プライマー配列:
Figure 2008067709

ここで、イタリック体のヌクレオチドは、リボヌクレオチドを示し、そして「N」は、ヌ
クレオチドを示す(すなわち、Nは、A、T、CまたはGであり得る)。
(工程1:第1鎖cDNA合成)
各反応混合物は、以下を含んだ:
4μl 5×緩衝液(250mM Tris−HCl、pH8.3;375mM KC
l、15mM MgCl2)
MTB2プライマー@1μM
25mM dNTP
0.2μl RNasinリボヌクレアーゼインヒビター(Promega N251
1、40u/μl)
1μl 0.1M DTT
1反応当たり、5μg、1μg、0.2μgまたは40ngの総RNA
総容量19μlまでのDEPC処理水。
反応混合物を、75℃で2分間インキュベートし、次いで、42℃に冷却した。Sup
erScript II RNase H逆転写酵素(200U、BRL 18064
−022)を、各反応物に添加し、この反応物を42℃で50分間インキュベートした。
(工程2:第2鎖cDNAの合成)
10μlの第1鎖cDNA合成反応混合物を、個々の反応チューブへアリコートに分け
た。20μlの第2鎖合成ストック反応混合物を、各チューブに添加した。第2鎖合成ス
トック反応混合物は、以下を含んだ:
2μl 10×Klenow反応緩衝液(10×緩衝液:500mM Tris−HC
l、pH8.0;100mM MgCl、500mM NaCl)
2U Klenow DNAポリメラーゼ(BRL 18012−021)
0.1μl AMV逆転写酵素(BRL 18020−016、25U/μl)
0.2μl E.coli リボヌクレアーゼH(BRL 18021−014、4U
/μl)
0.2μl(25mM)dNTP
0または0.2μl E.coli DNAリガーゼ(BRL 18052−019、
10U/μl)。
反応混合物を、37℃で30分間インキュベートした。反応を、酵素を不活化するため
に、5分間、75℃に加熱することによって停止した。
(工程3:総cDNAの増幅)
増幅を、上記の第2鎖cDNA反応混合物の1μl、T4遺伝子32タンパク質の存在
下でMTA1複合プライマーを用いて、50℃で60分間実行した。
各反応混合物は、以下を含んだ:
2μl 10×緩衝液(200mM Tris−HCl、pH8.5、50mM Mg
Cl、1% NP―40)
0.2μl dNTP(25mM)
0.2μl MTA1(100μM)
1μl 第2鎖cDNA合成混合物
0.1μl Rnasin
0.1μl DTT(0.1M)
総容量18.8μlまでのDEPC処理水。
反応混合物を、94℃で20秒間インキュベートし、次いで、50℃に冷却した。2U
Bca(Takara、カタログ番号2710A)、0.02U Hybridase
Thermostable Rnase H(Epicentre H39100)、
および0.4μg T4遺伝子32タンパク質(USB 70029Z)を、添加し、こ
の反応物を、さらにこの温度で60分間インキュベートした。
工程3の反応混合物(増幅DNA産物を含むことが予想される)を、ゲル電気泳動(5
〜20% PAGE、Novex)によって分析した。好首尾の増幅は、スメアーとして
現れる増幅された総mRNAの反応産物(これは、サンプル中の複数のmRNA種の増幅
に起因すると予想される)によって示された。
「特有」(規定)配列(使用した複合プライマーの5’末端RNA部分に相補的)の第
2鎖cDNAへの組込みを、特異的プライマー対を用いたPCR増幅によって実証した。
工程2および工程3の反応混合物のアリコートを、プライマーG3PDH5−4/G3P
DH3またはBA5/BA3(βアクチン)を用い、実施例2に記載される条件を使用し
て、PCR増幅に供した。工程2の反応混合物のPCR増幅は、正確なサイズの実質的な
量の産物を生じ、一方、工程3の反応混合物の増幅は、実質的により少ない量の同じ産物
を生じた。従って、この結果は、(本実施例に使用した複合プライマーのRNA部分の)
「特有」配列の2本鎖cDNA産物への組込み、および最終的な増幅DNA産物中のこの
配列の不在(RNA部分の切断に起因する)を実証する。
(実施例4:総RNA調製物および精製mRNAからの、第2鎖cDNA中の追加され
た規定配列を含む二本鎖cDNAの調製)
HCT116細胞株から調製した総RNA(1μg)、またはMOLT4細胞株(Cl
ontech)から調製したmRNA(100ng)を、第2鎖cDNA中の追加された
規定され配列を含む中間体二本鎖cDNA産物の産生のための標的として、使用した。追
加された配列は、合成(第1)プライマーの利用によって組み込む。
第1鎖cDNAおよび第2鎖cDNAを調製するプロセスは、本質的に実施例1および
3に記載されるように実行し、そして一般的に、以下の工程を包含した:(1)第1cD
NA鎖の合成;(2)RNase Hの基質であるRNA/DNAヘテロ二重鎖を一方の
末端に含む二本鎖cDNAを産生するための、第2cDNA鎖の合成。二本鎖cDNA中
間体産物は、標的RNAからの複数RNAのcDNAコピーを含むことが予想され、各c
DNAは、同じ追加された規定配列を有する。追加された規定配列の配列は、標的RNA
にハイブリダイズする複合(第1)プライマーの5’RNA部分の配列の相補体であるこ
とが予想される。
PCR実験を実行して、以下を含む第2鎖cDNAの存在を確認した:(a)両方のR
NA標的サンプルのmRNA中で示されることが公知のGAPDH mRNA配列の第2
鎖cDNAコピー;および(b)3’末端の規定配列(すなわち、第1複合プライマーの
5’RNA部分の相補体)。使用したPCRプライマー対は、以下のようであった:
1)第2cDNA鎖の3’末端の配列の追加に依存する203bpの産物の作製のため
の、特有配列(DMTA1)に相補的なプライマーおよびGAPDH mRNA(GAP
DH5−4)の配列に相補的なプライマー。
2)GAPDHに特異的な157bpの産物の生成のために使用し、そして第2cDN
A鎖の3’末端の特有配列の追加に依存しない、GAPDH mRNAの配列に相補的な
2つのプライマー(GAPDH3およびプライマーGAPDH5−4)。
PCRを、上記のように各開始テンプレートからのcDNAの2つの別々の調製を用い
て、実施例1および2に記載されるように実行した。PCR反応物を、ゲル電気泳動を用
いて分析した。結果を、図9に示す。レーンは、以下のテンプレートおよびプライマー対
を含む反応混合物に対応する:
1.マーカー
2.HCT116由来のcDNA GAPDH3/GAPDH5−4
3.HCT116由来のcDNA GAPDH3/GAPDH5−4
4.MOLT4由来のcDNA GAPDH3/GAPDH5−4
5.MOLT4由来のcDNA GAPDH3/GAPDH5−4
6.テンプレートなし GAPDH3/GAPDH5−4
7.HCT116由来のcDNA dMTA1/GAPDH5−4
8.HCT116由来のcDNA dMTA1/GAPDH5−4
9.MOLT4由来のcDNA dMTA1/GAPDH5−4
10.MOLT4由来のcDNA dMTA1/GAPDH5−4
11.テンプレートなし dMTA1/GAPDH5−4。
矢印は、予想pcr産物の位置を示す。
予想したように、より長い産物が、プライマー対(1)を用いて増幅したHCT116
サンプルおよびMOLT4サンプル中で生成され、そしてより短い産物が、プライマー対
(2)を用いて増幅したHCT116サンプルおよびMOLT4サンプル中で生成された
。テンプレートを欠くコントロールサンプル中で産物は生成されなかった。この実施例は
、本明細書中に記載の方法を用いた第2cDNAの3’末端における規定配列の効果的な
追加を実証する。
(実施例5:総ポリA mRNAの増幅およびリアルタイムPCRを用いる産物の定量

ヒト結腸腫瘍総RNA由来の総RNA(Clontech カタログ番号64014−
1)の200ngを、増幅のための標的として使用した。第1鎖および第2鎖cDNAの
調製および引き続く増幅工程を、以下のように改変して、本質的に実施例3に記載される
ように実行した:
(1)第2鎖cDNA合成のための反応混合物は、Klenow DNAポリメラーゼ
(3’および5’エキソヌクレアーゼ活性を欠く)を含み、かつリガーゼを欠いた。
(2)生じるcDNAの増幅を、Bcaポリメラーゼの代わりにBstポリメラーゼ(
4単位、NEB)を用いて実行した。
定量は、異なるmRNAに対応する異なるプライマー対を用いて、cDNA中間体(第
2鎖cDNA)およびアンチセンス増幅産物について決定し、そしてリアルタイムPCR
は、以下のプロトコルに従った:
cDNAまたは増幅産物をTE緩衝液中に1:10または1:100希釈した。
リアルタイムPCRのための反応混合物を、以下のように総容量20μlに設定した:
各反応について、
10μl 2×ABI SYBR Greenマスターミックス(ABI カタログ番
号4309155)
0.6μl 10μM 順方向プライマー
0.6μl 10μM 逆方向プライマー
1μl テンプレート(cDNAまたは上記で特定するような増幅産物のいずれかの希
釈物)
7.8μl HO。
以下のプライマーを、上記のように生成されたcDNAまたは増幅産物のいずれかにお
ける4つの特異的に発現される遺伝子の増幅について使用した。
Figure 2008067709

PCR反応を、iCycler(BioRad)中で以下の熱サイクルプロトコルを用
いて実行した:
DNAポリメラーゼを活性化するために94℃で10分間
94℃で30秒、続いて60℃で30秒を40サイクル。
データの分析を製造業者らによって推奨されるように実行した。
図10は、cDNA産物を定量する(第2鎖cDNAを増幅することによる)PCR反
応のサイクル数、または対応するSPIA増幅産物(蓄積された第2鎖cDNAを増幅す
ることによる)の関数としての、蛍光読み取りの4つのトレースを示す。このパネルは、
それぞれ、(上から順に):MTA2プライマー対、RPL27プライマー対、LGAL
S1プライマー対およびG6PDプライマー対を用いて実行した定量実験の結果を示す。
各パネルは、増幅産物調製物を用いた6実験(「SPIA」と標識される)およびcDN
A産物調製物を用いた2実験(「cDNA」と標識される)の結果を示す。X軸は、PC
Rサイクルであり、そしてY軸は、PCRベースラインが減算されたRFUである。
本発明の方法を用いた遺伝子産物各々の増幅レベルは、cDNA産物のテンプレートを
用いて実行する反応と対応する増幅産物をテンプレートとして用いて実行する反応との間
の、規定された閾値を超える蛍光シグナルの生成に必要とされるPCRサイクルの異なる
数(「CT」と称する)によって規定される。表1は、各遺伝子産物についての「ΔCT
」値の計算を示し(cDNA産物のテンプレートを用いて実行した反応に対応するCT値
と対応する増幅産物をテンプレートとして使用して実行した反応との間の比較を反映する
)、そしてこれによって、投入総RNAにおける発現レベルに関わらず、サンプル中の4
つの遺伝子産物に対応するmRNAが、本発明の方法によって等しく増幅されることが明
らかになった。
(表1:各遺伝子産物についてのΔCT値の計算)
Figure 2008067709

上記の本発明は、理解の明確化の目的のための例示および実施例によっていくらか詳細
に記載したが、特定の変更および改変が実施され得ることは、当業者に明らかである。従
って、説明および実施例は、本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではなく
、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示される。
図1A〜1Bは、標的RNAに相補的な配列を含む一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するために、複合プライマー、第2のプライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図1A〜1Bは、標的RNAに相補的な配列を含む一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するために、複合プライマー、第2のプライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図2A〜Cは、標的RNAの複数のコピーを産生するために複合プライマー、第2のプライマー、鎖置換および転写を使用する増強した線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図2A〜Cは、標的RNAの複数のコピーを産生するために複合プライマー、第2のプライマー、鎖置換および転写を使用する増強した線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図2A〜Cは、標的RNAの複数のコピーを産生するために複合プライマー、第2のプライマー、鎖置換および転写を使用する増強した線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図3A〜Bは、標的RNAに相補的な配列を含む一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するために単一の複合プライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図3A〜Bは、標的RNAに相補的な配列を含む一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するために単一の複合プライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図4A〜Bは、標的RNAの複数のコピーを産生するために単一の複合プライマー、鎖置換および転写を使用する増強した線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図4A〜Bは、標的RNAの複数のコピーを産生するために単一の複合プライマー、鎖置換および転写を使用する増強した線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図5は、標的RNAに相補的な配列を含む一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するためにポリ−dT配列を含む一本鎖複合プライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図5は、標的RNAに相補的な配列を含む一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するためにポリ−dT配列を含む一本鎖複合プライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図6は、標的RNAに相補的な配列を含む一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するためにランダム配列を含む単一の複合プライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図6は、標的RNAに相補的な配列を含む一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するためにランダム配列を含む単一の複合プライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図6は、標的RNAに相補的な配列を含む一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するためにランダム配列を含む単一の複合プライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図6は、標的RNAに相補的な配列を含む一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するためにランダム配列を含む単一の複合プライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図7は、標的RNAに相補的な配列を含むRNA産物の複数のコピーを産生するために単一の複合プライマーおよび転写を使用する増強した線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図8A〜Cは、標的RNAに相補的の配列および標的RNAに同一の配列を含一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するために2つの複合プライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図8A〜Cは、標的RNAに相補的の配列および標的RNAに同一の配列を含一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するために2つの複合プライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図8A〜Cは、標的RNAに相補的の配列および標的RNAに同一の配列を含一本鎖DNA産物の複数のコピーを産生するために2つの複合プライマーおよび鎖置換を使用する線形等温RNA増幅プロセスの概略図を示す。 図9は、線形等温RNA増幅を使用して調製される第2鎖cDNAにおいて付加された規定される配列を含む二本鎖cDNAから増幅されたPCR産物を示すゲルの写真を示す。 図10は、線形等温RNA増幅を使用して産生された産物を定量するリアルタイムPCR実験の結果を示すグラフを示す。

Claims (1)

  1. 目的のRNA配列に相補的な多数のコピーのポリヌクレオチド配列を生成する方法。
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