JP2007049277A - 位相同期回路およびそれを用いた半導体集積回路装置 - Google Patents

位相同期回路およびそれを用いた半導体集積回路装置 Download PDF

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Abstract

【課題】プロセスばらつき、環境変動によらず、所望の特性を満足する自動調整できる位相同期回路を提供すること。
【解決手段】位相同期回路は、位相周波数比較器1、チャージポンプ2、ループフィルタ3、分周器6、セレクタ7、電圧制御発振器8を備えている。分周器6は、出力信号と基準信号を入力して出力信号を分周して帰還信号を出力するとともに出力信号から選択信号とトリミング信号とリミット信号を出力する。電圧制御発振器8は、制御電圧と基準電圧とトリミング信号とリミット信号を入力して制御電圧に応じて出力信号周波数を変え、出力信号の上限周波数を制限できるとともに、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度と、リミット信号によって出力信号の上限周波数を変えることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、位相同期回路およびそれを用いた半導体集積回路装置、例えば記録再生装置やインタフェース装置に使用される半導体集積回路装置に関する。
一般に半導体集積回路装置には、論理回路の処理クロックを生成したり、あるいは送信信号クロックを生成する目的で、位相同期回路(PLL)が搭載される。半導体集積回路装置に搭載される位相同期回路(PLL)は、アナログ回路(特に電圧制御発振器(VCO))を備えており、このPLL が所望の特性を満たすように自動的に調整するキャリブレーション技術が知られている。例えば、特許文献1乃至特許文献3に、PLL のキャリブレーション技術が開示されている。
特開2000−49597号公報 特開平06−152401号公報 特開2003−78410号公報
PLLには、半導体集積回路装置が所望の特性を満たすように製品の出荷時等に調整できるキャリブレーション機能が必要とされている。
また、記録再生装置に搭載された位相同期回路(PLL)は、HDD/CD/DVD/BD (Blu-ray Disk) などの記録媒体へのアクセスにおいて、ドライブに内蔵されアクセス速度を決めるクロックを生成したり、半導体集積回路装置とホストPCとの伝送において、伝送速度を決めるクロックを生成する。さらに、光ディスク装置やハードディスク装置等の記憶メディアをパーソナルコンピュータ等のコンピュータに接続するためのインタフェース装置にも、クロックを生成するための位相同期回路が用いられている。
このような半導体集積回路装置、記録再生装置あるいはインタフェース装置における位相同期回路が所望の特性を満たすように、これらの製品の出荷時等に調整できるキャリブレーション機能が必要である。
特に、アナログデジタル混載信号処理LSI(以後、アナデジ混載LSIと称す)において、アナログ回路に比べてデジタル回路の最高動作周波数が低く、位相同期回路は、アナログ回路の最高動作周波数に制限を加えることが必要となる。
ところで、一般に、汎用アナデジ混載LSIは、量産工程で製造されるために、プロセスばらつきや環境変動に耐えられなければならない。特にアナデジ混載LSIには論理回路の処理クロックを生成するためや送信信号クロックを生成する目的でPLLが搭載される。このPLLに含まれるアナログ回路(特にVCO)は上記プロセスばらつきでその特性が大きく変化する。特に微細プロセスなどのプロセスばらつきが大きい場合や、自動車部品として用いられる場合などの温度変化が大きい使用環境を想定する場合は、同一設計では、VCOが所望の特性を満足することができない場合がある。そこで、製品の出荷時等に所望の特性を満たすように自動的に調整するキャリブレーション技術が適用されている。
従来のキャリブレーション技術には、特許文献1及び2に開示されたようなリングVCO以外のトリミングを行う閉ループキャリブレーション方式と、特許文献3に開示されたようなリングVCO内のトリミングを行う開ループキャリブレーション方式とがある。
まず、特許文献1では、位相同期回路に、制御発振器に流れる電流を最適化するキャリブレーション回路を追加し、このキャリブレーション回路でキャリブレーションすることによってロックレンジ内に制御発振器の発信周波数を設定している。
また、特許文献2の位相同期回路は、電圧-電流変換器から電流制御発振器に供給する電流を調節するゲイン調節器を有し、VCOのゲインを調節することによって、製造時のばらつきを補償している。
また、特許文献3の例では、リングVCO内の遅延回路の容量の自動調整を行う自動トリミングPLLを備えている。自動トリミングPLLは、周波数位相周波数比較器と、チャージポンプと、低域通過フィルタと、ループフィルタと、参照電圧(VREF)とループフィルタを選択信号(S)によって選択するセレクタと、制御電圧(Vc)とトリミング信号(T)を入力して、トリミング信号によって周波数特性を調整させて、制御電圧(Vc)に応じた発振周波数を出力するVCO」と、VCOの出力周波数を分周して、分周信号を帰還信号(Fb)として出力して、さらに、分周結果から、前記選択信号とトリミング信号を出力する分周器(DIV)を含んで構成される。VCOは、電源が入力されると、セレクタは参照電圧を選択して、PLLループはオープンループになる。この状態で、分周器はVCOの出力信号をカウントしてカウント結果からトリミング信号を更新していく。VCOが所望の特性を満足できるようになると、S=0として、セレクタ7はループフィルタを選択して、PLLループがクローズドループに設定され、周波数ロックがかかる。
しかし、従来のキャリブレーション技術では、発振周波数が高速になったとき、分周器の最高動作速度より発振周波数が高速であると、分周器が正常に動作できないことが原因で、PLLがロックしないことがある。
特に、製造プロセスのばらつきや環境変動によって、最高動作速度より発振周波数が高速となり、PLLのロックしない事態が発生し得ると考えられる。
また、半導体集積回路装置では製造プロセス微細化に伴う1/f雑音が大きくなっており、特に、リング-オシレータ VCOでは1/f雑音が支配要因となっている。そのため、1/f雑音による雑音特性劣化を低減するVCOが必要である。
また、PLLの周波数特性の設定に際しては、雑音の低減やロックアップ時間の短縮という要求に対しても配慮する必要がある場合もある。
本発明の目的は、製造プロセスのばらつきや環境変動の影響があっても、常に所望の周波数特性を出力するPLLを提供することにある。
本発明の他の目的は、常に所望の周波数特性を出力するとともに、雑音の低減やロックアップ時間にも配慮した特性を設定できるPLLを提供することにある。
本発明の他の目的は、製造プロセスのばらつきや環境変動の影響があっても常に所望の周波数特性を出力すると共に、低雑音のインターフェース装置を提供することである。
本発明の他の目的は、製造プロセスのばらつきや環境変動の影響があっても常に所望の周波数特性を出力すると共に、低雑音の記録再生回路を提供することである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
本発明の位相同期回路は、位相周波数比較器とチャージポンプとループフィルタとセレクタと電圧制御発振器と分周器と調整ユニットとを具備してなり、基準信号と前記分周器から出力される帰還信号とを前記位相周波数比較器にて比較して位相差信号として出力し、該位相差信号を前記チャージポンプと前記ループフィルタ及び前記セレクタとを通して制御電圧として前記電圧制御発振器に入力することにより、該電圧制御発振器の出力信号の周波数と位相とが所定の値に制御されるよう構成され、前記電圧制御発振器は、前記制御電圧に対する前記出力信号の周波数感度及び前記出力信号の上限周波数を任意の値に設定できる機能を備え、前記調整ユニットは、調整用信号により前記電圧制御発振器の出力信号の周波数感度及び上限周波数を調整する機能を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、VCOの周波数感度と上限周波数を自動調整する位相同期回路で、かつ、VCOはその上限周波数を論理回路の最高動作周波数よりも低い値に設定できるので、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動による特性の変動が起こったとしても、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足するPLLを安価に提供することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明に係る自動調整位相同期回路(PLL)の実施例1について、図1〜図14で説明する。
図1は、本実施例におけるPLLの全体の構成を説明するためのブロック図である。
本実施例のPLLは、位相周波数比較器1、分周器6、セレクタ7、及び電圧制御発振器(VCO)8を備えている。位相周波数比較器1は、基準信号(Fref)と帰還信号(Fb)を入力して位相比較信号を出力する。2はこの位相比較信号を入力してパルス信号を出力するチャージポンプ、3はこのパルス信号を直流信号にするループフィルタである。
分周器6は、分周ユニット(DIV)とキャリブレーションユニット(又は調整ユニット、CAL)から構成されている。分周器6の分周ユニット(DIV)は、電圧制御発振器(VCO)8の出力信号(Fvco)と基準信号(Fref)を入力とし、出力信号(Fvco)を分周して帰還信号(Fb)を出力する機能を有する。キャリブレーションユニット(CAL)は、基準信号(Fref)と帰還信号(Fb)から、キャリブレーション時の調整用信号すなわち選択信号(S)とトリミング信号(T)及びリミット信号(L)を出力する機能を有する。
分周ユニット(DIV)とキャリブレーションユニット(CAL)は、コンピュータとこのコンピュータ上で動作し所定の演算処理を実行するプログラムで構成することができる。演算処理に必要な情報や演算結果は、メモリ(図示略)に保持される。
なお、本実施例では、分周ユニット(DIV)とキャリブレーションユニット(CAL)を1つの分周器6として一体的に構成したものとして説明する。ただし、後で述べる実施例のように、分周器6を分周ユニット(DIV)のみで構成し、キャリブレーションユニット(CAL)は分周器6とは別の部材として独立に構成しても良いことは言うまでも無い。
セレクタ7は、ループフィルタ3から出力された直流信号と第1の参照電圧(VREF1)と第2の参照電圧(VREF2)とを選択信号(S)によって選択して、制御電圧(Vc)として出力する。
電圧制御発振器(VCO)8は、リミット機能を持つ電圧電流変換回路を備えており、上限周波数の自動トリミングが可能に構成されている。すなわち、制御電圧(Vc)と基準電圧(VLIM)、及び分周器6から与えられるトリミング信号(T)とリミット信号(L)を入力として、制御電圧に応じて出力信号(Fvco)の周波数を変えるとともに、出力信号の上限周波数が制限される。電圧制御発振器(VCO)8は、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数特性の感度を、また、リミット信号によって出力信号(Fvco)の上限周波数を、夫々変えることができる。
図2に、本実施例のPLLにおける分周器6の第1の構成例を示す。分周器6は、図1の分周ユニット(DIV)に対応するカウンタ62と、キャリブレーションユニット(CAL)に対応するキャリブレーション回路64から成る。カウンタ62は、VCO8の出力信号と基準信号と選択信号を入力して帰還信号とカウント結果(N)を出力する。キャリブレーション回路64は、カウント結果を入力して、カウント結果から選択信号、トリミング信号、リミット信号を出力する。
カウンタ62は、基準信号によってカウント区間を生成して、生成したカウント区間内でVCO8の出力信号をカウントする。このカウント結果は、キャリブレーション回路64に出力する。また、選択信号SがS=0のときは、帰還信号を出力して、カウントは行わない。一方、選択信号SがS=1、2のときは、帰還信号は出力せず、カウントを行う。
図3に、図2のキャリブレーション回路64の構成例を示す。キャリブレーション回路64は、ステートマシーン641、642、643から成る。ステートマシーン641は、カウント結果と選択信号からトリミング信号を決定する。ステートマシーン642は、カウント結果と選択信号からリミット信号を決定する。ステートマシーン643は、カウント結果から選択信号を決定する。
本実施形態のPLLは、分周器6のキャリブレーション回路64により電圧制御発振器(VCO)8の周波数特性が調整されるキャリブレーション期間と、VCO8調整終了後の通常PLLの収束動作を行うPLL収束期間の2つの動作状態をとる。
まず、キャリブレーション期間について説明する。キャリブレーション期間では、VCO8の出力信号が所定の周波数を満たすまで判定が繰り返されてトリミング信号、リミット信号が更新される。この動作について詳しく説明する。
キャリブレーションが開始されると、選択信号がS=1となり、分周器6は帰還信号を出力しなくなり、セレクタ7は第1の参照電圧を選択してPLLループをオープンループする。また、トリミング信号、リミット信号をリセットして、それぞれ、T=0、L=Xとする。この状態で、分周器6は出力信号の周波数の判定を開始する。
分周器6は、出力信号の周波数が所定の周波数以下であると判断すると、トリミング信号を更新して、T=1として再度出力信号の周波数を判定する。分周器6は出力信号の周波数が所定の周波数以上になるまで、トリミング信号を更新する。
トリミング信号を更新して、出力信号が所定の周波数以上に設定されたら、分周器6は選択信号を更新して、S=2とする。
このとき、セレクタ7は第2の参照電圧を選択する。さらに、分周器6は、トリミング信号として上記動作で出力信号の周波数が所定の周波数以上になったときの値を設定し、リミット信号はL=0にリセットして、帰還信号は出力をしない状態とする。この状態で、分周器6は出力信号の周波数の判定を開始する。
分周器6は、出力信号の周波数が所定の周波数以下であると判断すると、リミット信号を更新して、L=1として再度出力信号の周波数を判定する。分周器6は出力信号の周波数が所定の周波数以上になるまで、リミット信号を更新する。
リミット信号を更新して、出力信号が所定の周波数以上に設定されたら、分周器6は選択信号をリセットして、S=0とする。
このとき、セレクタ7はループフィルタを選択して、分周器6はトリミング信号、リミット信号を上記動作で出力信号の周波数が所定の周波数以上になったときの値を設定して、帰還信号を出力してPLLループをクローズドループに設定する。この状態で、PLLは収束期間に移行する。
次に、上記動作を実現するVCO8の具体的な構成例とその動作を説明する。
まず、図4にVCO8の第1の構成例を示す。VCO8は、制御電圧とトリミング信号とリミット信号と基準電圧を入力して制御信号を出力する電圧電流変換回路81と、制御信号によって遅延量を調整して出力信号の周波数を制御する電流制御発振器(ICO)52から成る。ICO52は、制御信号で遅延量を調整できる遅延回路521をリング状に接続したリング発振器で構成され、差動信号をシングル信号に変換する差動シングル変換器522をリング発振器の出力に接続されている。
図5に、VCO8の遅延回路521の構成例を示す。遅延回路521は、PMOSトランジスタ5211〜5215と、NMOSトランジスタ5216〜5217によって構成される。制御信号をゲートから受けて電流源として働くPMOSトランジスタ5211は、駆動電流であるそのドレイン電流をPMOSトランジスタ5212〜5215に出力する。PMOSトランジスタ5212、5215はそれぞれ、NMOSトランジスタ5216、5217とペアになり差動インバータを形成する。また、PMOSトランジスタ5213、5214は、ラッチを構成して、前記差動インバータの出力ノードに接続されている。
図6に、VCO8の電圧電流変換回路81の第1の構成例を示す。電圧電流変換回路81は、制御電圧とトリミング信号Tとリミット信号Lと基準電圧VLIMを入力して判定電圧Voを出力する電流コンパレータ811と、判定電圧と制御電圧とトリミング信号を入力して、制御信号Vpとして出力する電流減算器812から成る。
次に、この電圧電流変換回路81の動作を説明する。
電流コンパレータ811の基本動作は、制御電圧と基準電圧を比較して、
Vc > VLIM のとき、Vo=Vc−VLIM
Vc < VLIM のとき、Vo=0
を出力する。
トリミング信号は、上記比較動作時の制御電圧Vcの値を調整する。一方、リミット信号は、上記比較動作時の基準電圧VLIMの値を調整する。
図7に、電圧電流変換回路81における電流コンパレータ811の第1の構成例を示す。電流コンパレータ811は、PMOSトランジスタ8111〜8114と、NMOSトランジスタ8115〜8117と、トリミングNMOSトランジスタ8118〜8119から成る。
制御電圧Vcは、トリミングNMOSトランジスタ8118のゲートに入力される。
図8に、トリミングNMOSトランジスタ8118(8119)の構成例を示す。トリミングNMOSトランジスタ8118は、NMOSトランジスタ5112〜5114とセレクタ5111から成る。トリミングNMOSトランジスタ8118は、入力された制御電圧Vcを電流Icに変換して出力し、トリミング信号Tの大きさによって、その変換する値を変えることができる。
図8のトリミングNMOSで用いられているセレクタの回路の構成例を図9に示す。セレクタ5111は、インバータ51114と、NMOSトランジスタ51111、51113とPMOSトランジスタ51112から成る。セレクタ5111はスイッチになっており、トリミング信号Tはハイの時、Vcを出力して、トリミング信号Tがロウの時、グランドを選択する。
図7に示した電流コンパレータ811の第1の構成例では、制御電圧VcがトリミングNMOSトランジスタ8118に入力されて電流Icを生成する。ここで、トリミング信号Tによって、Icはその大きさを調整することが可能である。PMOSトランジスタ8111、8112はカレントミラーになっており、IcをPMOSトランジスタ8112のドレイン電流に伝達する。基準電圧VLIMはNMOSトランジスタ8115のドレインに電流Ilimとして入力される。NMOSトランジスタ8115とトリミングNMOSトランジスタ8119はカレントミラーを形成しており、NMOSトランジスタ8115のドレイン電流がミラー比倍されてトリミングNMOSトランジスタ8119のドレイン電流となる。
ここで、リミット信号Lは、このミラー比を変更することで、トリミングNMOSトランジスタ8119のドレイン電流を変更する。PMOSトランジスタ8112のドレインとトリミングNMOSトランジスタ8119のドレインの接続点で、電流の引き算が行われる。
PMOSトランジスタ8112のドレイン電流がトリミングNMOSトランジスタ8119のドレイン電流より小さいとき、PMOSトランジスタ8112のドレイン電流は全てトリミングNMOSトランジスタ8119のドレインに流れて、NMOSトランジスタ8116には流れない。よって、NMOSトランジスタ8116はオフして、NMOSトランジスタ8117、PMOSトランジスタ8113、8114もオフする。
一方、PMOSトランジスタ8112のドレイン電流がトリミングNMOSトランジスタ8119のドレイン電流より大きいとき、PMOSトランジスタ8112のドレイン電流はトリミングNMOSトランジスタ8119のドレインに流れて、両者の差分電流(Ic−ILIM)がNMOSトランジスタ8116に流れる。NMOSトランジスタ8116、8117はミラー比1:1でカレントミラーを形成しており、NMOSトランジスタ8117のドレイン電流は、上記差分電流が流れる。PMOSトランジスタ8113、8114は同じくミラー比1:1のカレントミラーを形成しており、NMOSトランジスタ8117のドレイン電流がPMOSトランジスタ8114のドレイン電流となり、判定電圧Voとして出力される。
図10に、図6の電圧電流変換回路81の第1の構成例で用いられている電流減算器812の構成例を示す。電流減算器812はPMOSトランジスタ8121とトリミングNMOSトランジスタ8122から構成されている。
トリミングNMOSトランジスタ8122は、前記電流コンパレータ811のトリミングNMOSトランジスタ8118と同様の動作を行う。トリミングNMOSトランジスタ8122のドレインはPMOSトランジスタ8121と接続されている。接続点では、前記判定電圧Voも接続されていて、電流の引き算が行われている。今、ここで、トリミングNMOSトランジスタ8122のドレイン電流をIc、判定電圧の電流値をIc-Ilimとすると、PMOSトランジスタ8121のドレイン電流は、Ic-(Ic-Ilim)=Ilimとなる。一方、判定電圧の電流値が0のときは、PMOSトランジスタ8121のドレイン電流は、Ic-(0)=Icとなる。
上述した電流コンパレータ811、電流減算器812によって、リミット機能を備え、かつ、上記トリミング動作を実現するVCO8を実現することが可能となる。
次に、図11ないし図13により、上記分周器6のキャリブレーション回路64による自動トリミング動作、すなわち、自動調整位相同期回路におけるトリミング信号による電圧制御発生器の周波数感度のトリミング方法を説明する。
まず、図12Aに、電圧制御発生器の出力信号(Fvco)とトリミング信号T及び第1の参照電圧(VREF1)の関係の一例を示す。下限値Aはノイズ、上限値Cはセットリング時間等を考慮して設定される。トリミング信号Tは、第1の参照電圧で上下の許容範囲(A−C)内の感度Tbになるようにセットされる。
この場合、制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度の設定作業は、制御電圧に対して電圧制御発生器が出力する出力信号の周波数感度が低い状態、例えばTaから順次高い側へと進めて上下の許容範囲(A−C)内の感度Tbに設定しても良く、感度の高い状態、例えばTcから順次行ってTbに設定しても良い。
この例では、電圧制御発振器に関して、トリミング信号によって、感度の低い側から開始して、制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度を設定する。次に、設定された感度に対して、リミット信号によって、出力信号の上限周波数を設定する。
次に、図11のトリミングフローで、図1の自動調整位相同期回路の動作のシーケンスを説明する。キャリブレーションが開始されると、選択信号がS=1となり、分周器6は帰還信号を出力しなくなる。また、トリミング信号T、リミット信号Lをリセットして、それぞれ、T=0、L=Xとする(S100)。
ここで、図12Bに、電圧制御発生器の出力信号(Fvco)とトリミング信号T及び第1の参照電圧(VREF1)の関係の一例を示す。トリミング信号T=0は、制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度が最も低い状態である。
この状態で、カウンタ(CNT)62は、カウント区間内で出力信号のカウントを開始する(S101)。
カウント結果Nを入力されたキャリブレーション回路(CAL)64は、判定を行う(S102)。
キャリブレーション回路(CAL)64のステートマシーン641は、カウント結果Nが所定の値A以下であると判断すると、トリミング信号Tを更新して、すなわちT=T+1を出力して、再度カウントを行う。カウント結果Nが所定の値A以上になるまで、換言すると、トリミング信号Tが第1の参照電圧(VREF1)で所定の感度特性になるまで、トリミング信号を更新する(S103)。
このトリミング信号Tは、電圧制御発生器8の電圧電流変換回路81に入力される。すなわち、図9に示したトリミングNMOSトランジスタのセレクタの回路において、制御電圧VcはNMOSトランジスタ5112のゲートに入力され、NMOSトランジスタ5113、5114にはセレクタ5111を介して入力される。トリミング信号Tはセレクタ5111の選択信号になっており、図8の実施例では、T=0ではセレクタは全てオフになりNMOSトランジスタ5113、5114は選択されない。上記S103でトリミング信号Tが更新された場合、T=1でNMOSトランジスタ5113が選択され、NMOSトランジスタ5114は選択されない。T=2でNMOSトランジスタ5114が選択され、NMOSトランジスタ5113は選択されない。T=3でNMOSトランジスタ5113、5114ともに選択される、という動作を行う。
トリミング信号を順次更新して、VCO8の出力信号が所定の周波数特性の感度に設定されたら、分周器6は選択信号を更新して、S=2とする。すなわち、トリミング信号Tを更新して、カウント結果Nが図12のCount=Aに対応する所定の値A以上に設定されたら、ステートマシーン643は選択信号を更新して、S=2とする(S104)。
このとき、ステートマシーン641は、トリミング信号Tを上記Count=Aの条件を満たしたときの値Tに固定し、この値をメモリに保持する。
次に、自動調整位相同期回路におけるリミット信号による電圧制御発生器の上限周波数のトリミング方法を説明する。
カウンタ62は、トリミング信号Tを上記のように固定した状態で、カウント区間内における出力信号のカウントを開始する(S105)。
カウント結果を入力されたキャリブレーション回路64は、判定を行う(S106)。
図13Aに、VCO8の出力信号(Fvco)とリミット信号L及び第2の参照電圧(VREF2)の関係の一例を示す。
ステートマシーン642はカウント結果Nが所定の値B以下であると判断すると、リミット信号を更新して、L=L+1を出力して(S107)、再度カウントを行う。第2の参照電圧(VREF2)におけるカウント結果Nが所定の値B以上になるまで、トリミング信号を更新する。
トリミング信号を更新して、カウント結果Nが例えばL=2で所定の値B以上に設定されたら、ステートマシーン643は選択信号を更新して、S=0とする(S108)。
このとき、キャリブレーション回路64は、トリミング信号、リミット信号(L=2)を上記動作で出力信号のカウント値が所定の値以上になったときの値を設定し、メモリに保持して、カウンタ62はカウント動作を終了する。
そして、帰還信号を出力してPLLループをクローズドループに設定する。この状態で、PLLは収束期間に移行する。
なお、L=2は、分周器が誤動作しない動作限界よりも小さい値に設定する必要があり、所定の値Bを僅かに上回っていれば良い。
図13Bに、本実施例に基いてトリミングされた自動調整位相同期回路(PLL)における周波数特性の一例を示す。
本実施例によれば、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動による特性の変動が起こったとしても、PLLはキャリブレーションにより上限周波数が常にLに設定される。これにより、PLLの発振周波数が分周器の最高動作速度よりも高速になることはない。従って、分周器が正常に動作しないためにPLLがロックしない、という事態の発生は避けられる。
また、PLLの周波数特性の感度と上限周波数とは、個別に設定できる。そのため、例えば、PLLの雑音やロックアップ時間に配慮して周波数特性の感度を設定したのち、この周波数特性の感度に対して所定の上限周波数を設定することで、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足するPLLを提供できる。
なお、VCOの周波数特性の感度と上限周波数の設定の順序は、図11の例に限定されるものではなく、VCOの上限周波数を設定した後、周波数特性の感度を決定するように順序を逆にしても良い。
このように、本実施例によれば、VCOの周波数特性の感度と上限周波数を自動調整する位相同期回路で、かつ、VCOは上限周波数を論理回路の最高動作周波数よりも低い値に設定することにより、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動、による特性の変動が起こったとしても、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足するPLLを量産し安価に提供することが可能となる。
なお、本実施例に関して、分周器やVCOの具体的な構成は、以下に一例を述べるように種々の変形が可能である。
[変形例1]
実施例1の変形例として、図14に、分周器6の第2の構成例を示す。第2の分周器6は、VCO8の出力信号を入力して分周結果を出力するプリスケーラ63と、プリスケーラ63の分周結果と基準信号と選択信号を入力して帰還信号とカウント結果(N)を出力するカウンタ62と、カウント結果を入力して、カウント結果から選択信号、トリミング信号、リミット信号を出力するキャリブレーション回路64から成る。
第2の分周器6の動作は第1の分周器6と同様である。第2の分周器は、カウンタ62の最高動作速度がVCO8の出力信号周波数よりも低いときに、高速分周器であるプリスケーラ63によって周波数を落としてからカウンタ62に信号を入力するために用いる構成である。
[変形例2]
実施例1の電流コンパレータの他の変形例を図15〜図17で説明する。まず、図15で電流コンパレータ811の第2の構成例を示す。電流コンパレータ811の第2の構成例は、トリミングPMOSトランジスタ811aと、PMOSトランジスタ811b〜811dと、トリミングNMOSトランジスタ811eから成る。
ここで、図16にトリミングPMOSトランジスタの構成例を示す。トリミングPMOSトランジスタはPMOSトランジスタ811a1、811a2とセレクタ811a3から成る。
入力信号はセレクタ811a3を介してPMOSトランジスタ811a1、811a2に入力される。リミット信号Lはセレクタ811a3の選択信号になっており、図15の実施例では、L=0ではセレクタは全てオフになりPMOSトランジスタ811a1、811a2は選択されない。L=1でPMOSトランジスタ811a1が選択され、PMOSトランジスタ811a2は選択されない。L=2でPMOSトランジスタ811a2が選択され、PMOSトランジスタ811a1は選択されない。L=3でPMOSトランジスタ811a1、811a2ともに選択される、という動作を行う。
この動作を実現するためのセレクタ811a3の構成例を図17に示す。セレクタ811a3は、インバータ811a31と、NMOSトランジスタ811a32とPMOSトランジスタ811a32、811a33から成る。セレクタ811a3はスイッチになっており、リミット信号Lはハイの時、入力信号を出力して、リミット信号Lがロウの時、電源電圧を選択する。
トリミングNMOSトランジスタ811eは、前記第1の電流コンパレータ811のトリミングNMOSトランジスタ8118と同様の動作を行う。
基準電圧VLIMはPMOSトランジスタ811bのドレインに電流Ilimとして入力される。PMOSトランジスタ811bとトリミングPMOSトランジスタ811aはカレントミラーを形成しており、PMOSトランジスタ811bのドレイン電流がミラー比倍されてトリミングPMOSトランジスタ811aのドレイン電流となる。ここで、リミット信号Lはこのミラー比を変更することで、トリミングPMOSトランジスタ811aのドレイン電流を変更する。トリミングPMOSトランジスタ811aのトリミングNMOSトランジスタ811eのドレインの接続点で、電流の引き算が行われる。
トリミングNMOSトランジスタ811eのドレイン電流がトリミングPMOSトランジスタ811aのドレイン電流より小さいとき、PMOSトランジスタ811cはオフして、PMOSトランジスタ811dもオフする。
一方、トリミングNMOSトランジスタ811eのドレイン電流がトリミングPMOSトランジスタ811aのドレイン電流より大きいとき、トリミングNMOSトランジスタ811eのドレイン電流とトリミングPMOSトランジスタ811aのドレイン電流の差分電流がPMOSトランジスタ811cに流れる。PMOSトランジスタ811c、811dはミラー比1:1でカレントミラーを形成しており、PMOSトランジスタ811dのドレイン電流は、上記差分電流が流れ、判定電圧Voとして出力される。
[変形例3]
実施例1の電圧電流変換回路の他の変形例を図18〜図20で説明する。まず、図18に電圧電流変換回路81の第2の構成例を示す。第2の電圧電流変換回路81は制御電圧とトリミング信号とリミット信号と基準電圧を入力して変換電圧と判定電圧を出力する電流コンパレータ813と、判定電圧と変換電圧を入力して、制御信号として出力する電流減算器814から成る。
以下に、第2の電圧電流変換回路81の動作を説明する。
電流コンパレータ811の基本動作は、制御電圧と基準電圧を比較して、
Vc > VLIM のとき、Vo=Vc−VLIM
Vc < VLIM のとき、Vo=0
を出力する。
トリミング信号は上記比較動作時の制御電圧Vcの値を調整する。一方、リミット信号は上記比較動作時の基準電圧VLIMの値を調整する。
図19に電流コンパレータ813の構成例を示す。電流コンパレータ813はPMOSトランジスタ8131〜8132と、NMOSトランジスタ8135〜8136と、トリミングNMOSトランジスタ8133〜8134から成る。
制御電圧VcはトリミングNMOSトランジスタ8133のゲートに入力される。
トリミングNMOSトランジスタ8133は、前記電流コンパレータ811のトリミングNMOSトランジスタ8118と同様の動作を行う。PMOSトランジスタ8131、8132はカレントミラーになっており、IcをPMOSトランジスタ8132のドレイン電流に伝達する。基準電圧VLIMはNMOSトランジスタ8135のドレインに電流Ilimとして入力される。NMOSトランジスタ8135とトリミングNMOSトランジスタ8134はカレントミラーを形成しており、NMOSトランジスタ8135のドレイン電流がミラー比倍されてトリミングNMOSトランジスタ8134のドレイン電流となる。ここで、リミット信号Lはこのミラー比を変更することで、トリミングNMOSトランジスタ8134のドレイン電流を変更する。PMOSトランジスタ8132のドレインとトリミングNMOSトランジスタ8134のドレインの接続点で、電流の引き算が行われる。
PMOSトランジスタ8132のドレイン電流がトリミングNMOSトランジスタ8134のドレイン電流より小さいとき、PMOSトランジスタ8132のドレイン電流は全てトリミングNMOSトランジスタ8134のドレインに流れて、NMOSトランジスタ8136には流れない。よって、NMOSトランジスタ8136はオフする。
一方、PMOSトランジスタ8132のドレイン電流がトリミングNMOSトランジスタ8134のドレイン電流より大きいとき、PMOSトランジスタ8132のドレイン電流はトリミングNMOSトランジスタ8134のドレインに流れて、両者の差分電流がNMOSトランジスタ81136に流れ、判定電圧Voとして出力される。
また、PMOSトランジスタ8131のドレイン電圧は変換電圧Vcpとして出力される。
図20に、図18の電圧電流変換回路81の第2の構成例で用いられている電流減算器814の構成例を示す。電流減算器814はPMOSトランジスタ8141、8142とNMOSトランジスタ8143、8144、8145から構成されている。
NMOSトランジスタ8143のゲートに前記判定電圧Voが入力される。PMOSトランジスタ8141のゲートに前記変換電圧Vcpが入力される。NMOSトランジスタ8143のドレインはPMOSトランジスタ8141と接続されている。接続点では、電流の引き算が行われている。今、ここで、NMOSトランジスタ8143のドレイン電流をIc、PMOSトランジスタ8141のドレイン電流をIc-Ilimとすると、NMOSトランジスタ8144のドレイン電流は、Ic-(Ic-Ilim)=Ilimとなる。一方、判定電圧Voが0のときは、NMOSトランジスタ8144のドレイン電流は、Ic-(0)=Icとなる。
上述した電流コンパレータ813、電流減算器814によって、リミット機能を備え、かつ、上記トリミング動作を実現するVCO8を実現することが可能となる。
[変形例4]
実施例1の電圧電流変換回路の他の変形例を図21〜図22で説明する。まず、図21で電圧電流変換回路81の第3の構成例を示す。第3の電圧電流変換回路81は制御電圧とトリミング信号とリミット信号と基準電圧を入力して判定電圧を出力する電流コンパレータ811と、判定電圧と制御電圧とトリミング信号を入力して、制御信号(Vp、Vn)として出力する電流減算器53から成る。
図22に、図21の第3の電圧電流変換回路81で用いられている電流減算器53の構成例を示す。電流減算器53は図10に示す電流減算器812において制御電圧Vpと同じ電圧をNMOSトランジスタ534からも制御電圧Vnとして出力するためにPMOSトランジスタ533を備えた構成となっている。動作は前記電流減算器812と同様である。
[変形例5]
実施例1の他の変形例を図23〜図24で説明する。まず、図23で電圧電流変換回路81の第4の構成例を示す。第4の電圧電流変換回路81は制御電圧とトリミング信号とリミット信号と基準電圧を入力して変換電圧と判定電圧を出力する電流コンパレータ813と、判定電圧と変換電圧を入力して、制御信号(Vp、Vn)として出力する電流減算器815から成る。
図24に、図23の第4の電圧電流変換回路81で用いられている電流減算器815の構成例を示す。電流減算器815は、図20に示す電流減算器814において制御電圧Vpと同じ電圧をNMOSトランジスタ8157からも制御電圧Vnとして出力するためにPMOSトランジスタ8153を備えた構成となっている。動作は前記電流減算器814と同様である。
次に、本発明の第2の実施形態(実施例2)について図25〜図32を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明に係る位相同期回路(PLL)の一実施例について説明する。図25に、本実施形態におけるPLLの構成を示す。
本実施形態のPLLは、
基準信号(Fref)と帰還信号(Fb)を入力して位相比較信号を出力する位相周波数比較器1と、
前記位相比較信号を入力してパルス信号を出力するチャージポンプ2と、
前記パルス信号を直流信号にするループフィルタ3と、
前記直流信号と第1の参照電圧(VREF1)と第2の参照電圧(VREF2)とを選択信号(S)によって選択して制御電圧(Vc)として出力するセレクタ7と、
前記制御電圧と基準電圧(VLIM)とトリミング信号(T)とリミット信号(L)とゲイン信号(G)を入力して、前記制御電圧に応じて出力信号(Fvco)の周波数を変え、出力信号の上限周波数を制限できるとともに、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度と、リミット信号によって出力信号の上限周波数と、ゲイン信号によって上限周波数制限特性を変えることができる電圧制御発振器(VCO)aと、
前記出力信号と前記基準信号を入力して出力信号を分周して前記帰還信号を出力するとともに、前記出力信号から前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号と前記ゲイン信号を出力する分周器9、
から構成される。
図26に、分周器9の第1の構成例を示す。分周器9は、VCOaの出力信号と基準信号と選択信号を入力して帰還信号とカウント結果(N)を出力するカウンタ(分周ユニット)62と、カウント結果を入力して、カウント結果から選択信号、トリミング信号、リミット信号、ゲイン信号を出力するキャリブレーション回路(キャリブレーションユニット)91から成る。
本実施形態のPLLは、VCOaの周波数特性が調整されるキャリブレーション期間と、VCOa調整終了後の通常PLLの収束動作を行うPLL収束機関の2つの動作状態をとる。
まず、キャリブレーション期間について説明する。キャリブレーション期間では、VCOaの出力信号が所定の周波数を満たすまで判定が繰り返されてトリミング信号、リミット信号、ゲイン信号が更新される。この動作について詳しく説明する。
キャリブレーションが開始されると、選択信号がS=1となり、分周器9は帰還信号を出力しなくなり、セレクタ7は第1の参照電圧を選択してPLLループをオープンループする。また、トリミング信号、リミット信号、ゲイン信号をリセットして、それぞれ、T=0、L=X、G=Xとする。この状態で、分周器9は出力信号の周波数の判定を開始する。
分周器9は出力信号の周波数が所定の周波数以下であると判断すると、トリミング信号を更新して、T=1として再度出力信号の周波数を判定する。分周器9は出力信号の周波数が所定の周波数以上になるまで、トリミング信号を更新する。
トリミング信号を更新して、出力信号が所定の周波数以上に設定されたら、次に、分周器9はトリミング信号を上記動作で出力信号の周波数が所定の周波数以上になったときの値を設定して、リミット信号をL=0にリセットする。この状態で、分周器9は出力信号の周波数の判定を開始する。
分周器9は出力信号の周波数が所定の周波数以下であると判断すると、リミット信号を更新して、L=1として再度出力信号の周波数を判定する。分周器9は出力信号の周波数が所定の周波数以上になるまで、リミット信号を更新する。
リミット信号を更新して、出力信号が所定の周波数以上に設定されたら、このときのカウント値をN1として記憶しておく。また、分周器9は選択信号を更新して、S=2とする。
このとき、セレクタ7は第2の参照電圧を選択する。さらに、分周器9はトリミング信号を上記動作で出力信号の周波数が所定の周波数以上になったときの値を設定して、リミット信号を上記動作で出力信号の周波数が所定の周波数以上になったときの値を設定してゲイン信号はG=Xにリセットして、帰還信号は出力をしない状態とする。この状態で、分周器9は出力信号の周波数の判定を開始する。
分周器9は出力信号の周波数が所定の周波数以下であると判断すると、リミット信号を更新して、L=L+1として再度出力信号の周波数を判定する。分周器9は出力信号の周波数が所定の周波数以上になるまで、リミット信号を更新する。
リミット信号を更新して、出力信号が所定の周波数以上に設定されたら、次に、このときのカウント値N2と上記記憶したカウント値N1を比較する。比較結果がN2<N1のとき、ゲイン信号を更新して、G=X-1とする。比較結果がN2>N1となるまでゲイン信号の更新を行い、比較結果がN2>N1となれば、分周器9は選択信号をリセットして、S=0とする。
このとき、セレクタ7はループフィルタを選択して、分周器9はトリミング信号、リミット信号、ゲイン信号は上記動作で出力信号の周波数が所定の周波数以上になったときの値を設定して、帰還信号を出力してPLLループをクローズドループに設定する。この状態で、PLLは収束期間に移行する。
次に、上記動作を実現するVCOaの構成と動作を説明する。
図27にVCOaの第1の構成例を示す。VCOaは制御電圧とトリミング信号とリミット信号と基準電圧を入力して制御信号を出力する電圧電流変換回路a1と、制御信号によって遅延量を調整して出力信号の周波数を制御する電流制御発振器(ICO)52から成る。ICO52は、制御信号で遅延量を調整できる遅延回路521をリング状に接続したリング発振器で構成され、差動信号をシングル信号に変換する差動シングル変換器522をリング発振器の出力に接続されている。遅延回路521は、例えば、図5に示す回路構成をとるものが用いられる。
図28に、電圧電流変換回路a1の第1の構成例を示す。電圧電流変換回路a1は制御電圧とトリミング信号とリミット信号と基準電圧を入力して判定電圧を出力する電流コンパレータa11と、判定電圧と制御電圧とトリミング信号を入力して、制御信号として出力する電流減算器812から成る。
以下に、電圧電流変換回路a1の動作を説明する。
電流コンパレータa11の基本動作は、制御電圧と基準電圧を比較して、
Vc > VLIM のとき、Vo=Vc−VLIM
Vc < VLIM のとき、Vo=0
を出力する。
トリミング信号は上記比較動作時の制御電圧Vcの値を調整する。リミット信号は上記比較動作時の基準電圧VLIMの値を調整する。ゲイン信号は判定電圧Voの特性を調整する。
図29に電流コンパレータa11の第1の構成例を示す。電流コンパレータa11はPMOSトランジスタa111〜a113と、トリミングPMOSトランジスタa114と、NMOSトランジスタa115〜a117と、トリミングNMOSトランジスタa118〜a119から成る。
制御電圧Vcは、トリミングNMOSトランジスタa118のゲートに入力される。
図29のトリミングNMOSトランジスタa118では、入力された制御電圧Vcを電流に変換して出力し、トリミング信号Tの大きさによって、その変換する値を変えることができる。
図29の電流コンパレータ811の第1の構成例では、制御電圧VcがトリミングNMOSトランジスタ8118に入力されて電流Icを生成する。ここで、トリミング信号TによってIcは大きさを調整することが可能である。PMOSトランジスタa111、a112はカレントミラーになっており、IcをPMOSトランジスタa112のドレイン電流に伝達する。基準電圧VLIMはNMOSトランジスタa115のドレインに電流Ilimとして入力される。NMOSトランジスタa115とトリミングNMOSトランジスタa119はカレントミラーを形成しており、NMOSトランジスタa115のドレイン電流がミラー比倍されてトリミングNMOSトランジスタa119のドレイン電流となる。ここで、リミット信号Lはこのミラー比を変更することで、トリミングNMOSトランジスタa119のドレイン電流を変更する。PMOSトランジスタa112のドレインとトリミングNMOSトランジスタa119のドレインの接続点で、電流の引き算が行われる。
PMOSトランジスタa112のドレイン電流がトリミングNMOSトランジスタa119のドレイン電流より小さいとき、PMOSトランジスタa112のドレイン電流は全てトリミングNMOSトランジスタa119のドレインに流れて、NMOSトランジスタa116には流れない。よって、NMOSトランジスタa116はオフして、NMOSトランジスタa117、PMOSトランジスタa113、トリミングPMOSトランジスタa114もオフする。
一方、PMOSトランジスタa112のドレイン電流がトリミングNMOSトランジスタa119のドレイン電流より大きいとき、PMOSトランジスタa112のドレイン電流はトリミングNMOSトランジスタa119のドレインに流れて、両者の差分電流がNMOSトランジスタa116に流れる。NMOSトランジスタa116、a117はミラー比1:1でカレントミラーを形成しており、NMOSトランジスタa117のドレイン電流は、上記差分電流が流れる。PMOSトランジスタa113とトリミングPMOSトランジスタa114はカレントミラーを形成しており、PMOSトランジスタa113のドレイン電流がミラー比倍されてトリミングPMOSトランジスタa114のドレイン電流となる。ここで、ゲイン信号Gはこのミラー比を変更することで、トリミングPMOSトランジスタa114のドレイン電流を変更する。
トリミングPMOSトランジスタa114のドレイン電流が判定電圧Voとして出力される。
次に、図30〜図32で、第2の実施例の動作について、詳細に説明する。
まず、図30に、上記分周器6の動作を説明するためのシーケンスを示す。
キャリブレーションが開始されると、選択信号がS=1となり、分周器9は帰還信号を出力しなくなる。また、トリミング信号、リミット信号、ゲイン信号をリセットして、それぞれ、T=0、L=X、G=Xとする(S200)。この状態で、この状態で、カウンタ62はカウント区間内で出力信号のカウントを開始する(S201)。
カウント結果を入力されたキャリブレーション回路91は、判定を行う(S202)。すなわち、図31Aに示すように、第1の参照電圧(VREF1)において、トリミング信号T に対応するVCOaの出力周波数が所定の値Aを超えているかを、判定する。
キャリブレーション回路91は、カウント結果Nが所定の値A以下であると判断すると、トリミング信号を更新して、T=T+1を出力して(S203)、再度カウントを行う。カウント結果Nが所定の値A以上になるまで、トリミング信号を更新する(S201〜S203)。
トリミング信号を更新して、カウント結果Nが所定の値A以上に設定されたら、次に、分周器9はトリミング信号を上記動作で出力信号の周波数が所定の周波数以上になったときの値を設定し、この値をメモリに保持する (S204) 。そして、リミット信号をL=0にリセットする。この状態で、分周器9は出力信号の周波数の判定を開始する(S205)。
キャリブレーション回路91は、カウント結果Nが所定の値A以下であると判断すると(S206)、次に、リミット信号を更新して、L=1として再度出力信号の周波数を判定する(S207)。分周器9は出力信号の周波数が所定の値A以上になるまで、リミット信号を更新する(S205〜S207)。すなわち、図31Bに示すように、第2の参照電圧(VREF2)において、リミット信号L に対応するVCOaの出力周波数が所定の値Aを超えているかを、判定する。
リミット信号を更新して、出力信号が所定の周波数以上に設定されたら、このときのカウント値をN1として記憶しておく。また、分周器9は選択信号を更新して、S=2とする。このとき、分周器9はトリミング信号を上記動作で出力信号の周波数が所定の周波数以上になったときの値(T)を設定し、リミット信号を上記動作で出力信号の周波数が所定の周波数以上になったときの値(L)を設定し、ゲイン信号はG=Xにリセットして、帰還信号は出力をしない状態とする(S210)。
この状態で、分周器9は出力信号の周波数の判定を開始する(S211)。すなわち、図32に示すように、第2の参照電圧(VREF2)において、ゲイン信号はG に対応するVCOaの出力周波数が所定の値Bを超えているかを、判定する。
キャリブレーション回路91は、カウント結果Nが所定の値B以下であると判断すると、リミット信号を更新して、L=L+1として再度出力信号の周波数を判定する。分周器9は出力信号の周波数が所定の値B以上になるまで、リミット信号を更新する(S211〜S213)。
リミット信号を更新して、出力信号が所定の値B以上に設定されたら、次に、このときのカウント値N2と上記記憶したカウント値N1を比較する(S214)。比較結果がN2<N1のとき、ゲイン信号を更新して、G=X-1とする(S215)。比較結果がN2>N1となるまでゲイン信号の更新を行い(S211〜S215)、比較結果がN2>N1となれば、分周器9は選択信号をリセットして、S=0とする(S216)。
このとき、セレクタ7はループフィルタを選択して、分周器6はトリミング信号、リミット信号、ゲイン信号は上記動作で出力信号の周波数が所定の周波数以上になったときの値を設定して、帰還信号を出力してPLLループをクローズドループに設定する。この状態で、PLLは収束期間に移行する。
本実施例によれば、VCOの周波数感度と上限周波数を自動調整する位相同期回路で、かつ、VCOは上限周波数を論理回路の最高動作周波数よりも低い値に設定することにより、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動、による特性の変動が起こったとしても、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足するPLLを量産し安価に提供することが可能となる。
[変形例6]
実施例2の変形例として、図33に電流コンパレータa11の第2の構成例を示す。電流コンパレータa11の第2の構成例は、トリミングPMOSトランジスタa11a、a11bと、PMOSトランジスタa11c〜a11dと、トリミングNMOSトランジスタa11eから成る。
トリミングNMOSトランジスタa11eは、前記第1の電流コンパレータ811のトリミングNMOSトランジスタ8118と同様の動作を行う。
基準電圧VLIMはPMOSトランジスタa11cのドレインに電流Ilimとして入力される。PMOSトランジスタa11cとトリミングPMOSトランジスタa11aはカレントミラーを形成しており、PMOSトランジスタa11cのドレイン電流がミラー比倍されてトリミングPMOSトランジスタa11aのドレイン電流となる。ここで、リミット信号Lはこのミラー比を変更することで、トリミングPMOSトランジスタa11aのドレイン電流を変更する。トリミングPMOSトランジスタa11aのトリミングNMOSトランジスタa11eのドレインの接続点で、電流の引き算が行われる。
トリミングNMOSトランジスタa11eのドレイン電流がトリミングPMOSトランジスタa11aのドレイン電流より小さいとき、PMOSトランジスタa11dはオフして、トリミングPMOSトランジスタa11bもオフする。
一方、トリミングNMOSトランジスタa11eのドレイン電流がトリミングPMOSトランジスタa11aのドレイン電流より大きいとき、トリミングNMOSトランジスタa11eのドレイン電流とトリミングPMOSトランジスタa11aのドレイン電流の差分電流がPMOSトランジスタa11dに流れる。PMOSトランジスタa11dとトリミングPMOSトランジスタa11bはカレントミラーを形成しており、PMOSトランジスタa11dのドレイン電流がミラー比倍されてトリミングPMOSトランジスタa11bのドレイン電流となる。ここで、ゲイン信号Gはこのミラー比を変更することで、トリミングPMOSトランジスタa11bのドレイン電流を変更する。
トリミングPMOSトランジスタa11bのドレイン電流が判定電圧Voとして出力される。
電流減算器812は上述したもとの同様の構成を用いることで、リミット機能を備え、かつ、上記トリミング動作を実現するVCOaを実現することが可能となる。ゲイン信号による上限周波数特性を調整できることで、プロセスばらつきによる負のリミット特性になるために、PLLロック点が2点存在する不安定なロック動作に入ることを防ぐことが可能になる。
[変形例7]
実施例2の変形例を図34〜図35に示す。
まず、図34に電圧電流変換回路a1の第2の構成例を示す。第2の電圧電流変換回路a1は制御電圧とトリミング信号とリミット信号と基準電圧を入力して変換電圧と判定電圧を出力する電流コンパレータ813と、ゲイン信号と判定電圧と変換電圧を入力して、制御信号として出力する電流減算器a14から成る。
第2の電圧電流変換回路a1の動作は第1の電圧電流変換回路a1と同様であるため省略する。
図35に、図34の第2の電圧電流変換回路a1で用いられる電流減算器a13の構成例を示す。
電流減算器a13はPMOSトランジスタa131、a132とトリミングNMOSトランジスタa133、NMOSトランジスタa134、a135から構成されている。
トリミングNMOSトランジスタa133のゲートに前記判定電圧Voが入力される。PMOSトランジスタa131のゲートに前記変換電圧Vcpが入力される。トリミングNMOSトランジスタa133のドレインはPMOSトランジスタa131と接続されている。接続点では、電流の引き算が行われている。今、ここで、NMOSトランジスタa133のドレイン電流をIc、PMOSトランジスタa131のドレイン電流をIc-Ilimとすると、NMOSトランジスタa134のドレイン電流は、Ic-(Ic-Ilim)=Ilimとなる。一方、判定電圧Voが0のときは、NMOSトランジスタa134のドレイン電流は、Ic-(0)=Icとなる。
トリミングNMOSトランジスタa133のドレイン電流はゲイン信号で調整できる。
上述した電流減算器a13によって、リミット機能を備え、かつ、上記トリミング動作を実現するVCOaを実現することが可能となる。ゲイン信号による上限周波数特性を調整できることで、プロセスばらつきによる負のリミット特性になるために、PLLロック点が2点存在する不安定なロック動作に入ることを防ぐことが可能になる。
[変形例8]
実施例2の変形例として、図36に、電圧電流変換回路a1の第3の構成例を示す。第3の電圧電流変換回路a1は制御電圧とトリミング信号とリミット信号とゲイン信号と基準電圧を入力して判定電圧を出力する電流コンパレータa11と、判定電圧と制御電圧とトリミング信号を入力して、制御信号(Vp、Vn)として出力する電流減算器53から成る。
[変形例9]
実施例2の変形例を図37〜図38で説明する。まず、図37に、電圧電流変換回路a1の第4の構成例を示す。第4の電圧電流変換回路a1は制御電圧とトリミング信号とリミット信号と基準電圧を入力して変換電圧と判定電圧を出力する電流コンパレータ813と、ゲイン信号と判定電圧と変換電圧を入力して、制御信号(Vp、Vn)として出力する電流減算器a14から成る。
図38に、電流減算器a14の回路図を示す。電流減算器a15は、図35に示す電流減算器a13において制御電圧Vpと同じ電圧をNMOSトランジスタa147からも制御電圧Vnとして出力するためにPMOSトランジスタa143を備えた構成となっている。動作は前記電流減算器a13と同様である。
[変形例10]
図39には、実施例2の変形例として、分周器9の第2の構成例を示す。第2の分周器9は、VCOaの出力信号を入力して分周結果を出力するプリスケーラ63と、プリスケーラ63の分周結果と基準信号と選択信号を入力して帰還信号とカウント結果(N)を出力するカウンタ62と、カウント結果を入力して、カウント結果から選択信号、トリミング信号、リミット信号、ゲイン信号を出力するキャリブレーション回路91から成る。
第2の分周器6の動作は第1の分周器9と同様である。第2の分周器は、カウンタ62の最高動作速度がVCOaの出力信号周波数よりも低いときに、高速分周器であるプリスケーラ63によって周波数を落としてからカウンタ62に信号を入力するために用いる構成である。
次に、本発明に係る位相同期回路(PLL)の第3の実施形態(実施例3)について、図40を参照しながら詳細に説明する。この実施形態は、分周ユニット(DIV)とキャリブレーションユニット(CAL)を別部材として設けた点に特徴がある。
図40は、本実施形態におけるPLLの構成を示す図である。
本実施形態のPLLは、
基準信号(Fref)と帰還信号(Fb)を入力して位相比較信号を出力する位相周波数比較器1と、
前記位相比較信号を入力してパルス信号を出力するチャージポンプ2と、
前記パルス信号を直流信号にするループフィルタ3と、
前記直流信号と第1の参照電圧(VREF1)と第2の参照電圧(VREF2)とを選択信号(S)によって選択して制御電圧(Vc)として出力するセレクタ7と、
前記制御電圧と基準電圧(VLIM)とトリミング信号(T)とリミット信号(L)を入力して、前記制御電圧に応じて出力信号(Fvco)の周波数を変え、出力信号の上限周波数を制限できるとともに、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度と、リミット信号によって出力信号の上限周波数を変えることができる電圧制御発振器(VCO)8と、
前記出力信号と前記基準信号を入力して出力信号を分周して前記帰還信号とカウント結果を出力する分周器(カウンタ)すなわち分周ユニット(DIV)62と、
前記カウント結果から前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号を出力するキャリブレーション回路すなわちキャリブレーションユニット(CAL)64、
から構成される。
本実施例によれば、VCOの周波数感度と上限周波数を自動調整する位相同期回路で、かつ、VCOは上限周波数を論理回路の最高動作周波数よりも低い値に設定することにより、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動、による特性の変動が起こったとしても、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足するPLLを量産し安価に提供することが可能となる。
本実施例のPLLの動作は、実施例1に示したPLLと同様である。
特に、本実施例では、キャリブレーション回路64を個別に持つことで、高速論理部である分周器(カウンタ)62と、低速論理部であるキャリブレーション回路64をLSI内部で別の部分で持つことが可能になることから、レイアウト上融通が利きやすいPLLを構成することが可能となる。
本発明の第4の実施形態(実施例4)に係る位相同期回路(PLL)について、図41を参照しながら詳細に説明する。図41は、本実施形態におけるPLLの構成を示す図である。
本実施形態のPLLは、
基準信号(Fref)と帰還信号(Fb)を入力して位相比較信号を出力する位相周波数比較器1と、
前記位相比較信号を入力してパルス信号を出力するチャージポンプ2と、
前記パルス信号を直流信号にするループフィルタ3と、
前記直流信号と第1の参照電圧(VREF1)と第2の参照電圧(VREF2)とを選択信号(S)によって選択して制御電圧(Vc)として出力するセレクタ7と、
前記制御電圧と基準電圧(VLIM)とトリミング信号(T)とリミット信号(L)とゲイン信号(G)を入力して、前記制御電圧に応じて出力信号(Fvco)の周波数を変え、出力信号の上限周波数を制限できるとともに、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度と、リミット信号によって出力信号の上限周波数と、ゲイン信号によって上限周波数制限特性を変えることができる電圧制御発振器(VCO)aと、
前記出力信号と前記基準信号を入力して出力信号を分周して前記帰還信号とカウント結果を出力する分周器(カウンタ)62と、
前記カウント結果から前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号とゲイン信号を出力するキャリブレーション回路91、
から構成される。
本実施例のPLLの動作は、実施例1に示したPLLと同様である。
本実施例によれば、VCOの周波数感度と上限周波数を自動調整する位相同期回路で、かつ、VCOは上限周波数を論理回路の最高動作周波数よりも低い値に設定することにより、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動、による特性の変動が起こったとしても、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足するPLLを安価に量産することが可能となる。
特に、本実施例は、キャリブレーション回路64を個別に持つことで、高速論理部である分周器(カウンタ)62と、低速論理部であるキャリブレーション回路91をLSI内部で別の部分で持つことが可能になることから、レイアウト上融通が利きやすいPLLを構成することが可能となる。
本発明の第5の実施形態(実施例5)に係る位相同期回路(PLL)について、図42を参照しながら詳細に説明する。図42は、本実施形態におけるPLLの構成を示す図である。
本実施形態のPLLは、
基準信号(Fref)と帰還信号(Fb)を入力して位相比較信号を出力する位相周波数比較器1と、
前記位相比較信号を入力してパルス信号を出力するチャージポンプ2と、
前記パルス信号を直流信号にするループフィルタ3と、
前記直流信号と第1の参照電圧(VREF1)と第2の参照電圧(VREF2)と外部電圧1と外部電圧2を選択信号(S)によって選択して制御電圧(Vc)として出力するセレクタ71と、
前記制御電圧と基準電圧(VLIM)とトリミング信号(T)とリミット信号(L)とゲイン信号(G)を入力して、前記制御電圧に応じて出力信号(Fvco)の周波数を変え、出力信号の上限周波数を制限できるとともに、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度と、リミット信号によって出力信号の上限周波数と、ゲイン信号によって上限周波数制限特性を変えることができる電圧制御発振器(VCO)aと、
前記出力信号と前記基準信号を入力して出力信号を分周して前記帰還信号とカウント結果を出力する分周器(カウンタ)62と、
前記カウント結果から前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号とゲイン信号を出力するキャリブレーション回路91と、
LSI外部から手動トリミングと自動トリミングのモードを選択するモード選択信号(M)をキャリブレーション回路91とセレクタ71に出力するレジスタh、
から構成される。
本実施例のPLLの動作は、実施例2に示したPLLと同様である。
本実施例によれば、VCOの周波数感度と上限周波数を自動調整する位相同期回路で、かつ、VCOは上限周波数を論理回路の最高動作周波数よりも低い値に設定することにより、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動、による特性の変動が起こったとしても、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足するPLLを安価に量産することが可能となる。
特に、本実施例は、外部からモード選択信号を入力することで、手動トリミングと自動トリミングを選択してPLLの調整を行うことが可能となることが特徴である。
次に、本発明の第6の実施形態(実施例6)に係る位相同期回路(PLL)について、図43を参照しながら詳細に説明する。図43は、本実施形態におけるPLLの構成を示す図である。
本実施形態のPLLは、
基準信号(Fref)と帰還信号(Fb)を入力して位相比較信号を出力する位相周波数比較器1と、
前記位相比較信号を入力してパルス信号を出力するチャージポンプ2と、
前記パルス信号を直流信号にするループフィルタ3と、
前記直流信号と第1の参照電圧(VREF1)と第2の参照電圧(VREF2)とを選択信号(S)によって選択して制御電圧(Vc)として出力するセレクタ7と、
前記制御電圧と基準電圧(VLIM)とトリミング信号(T)とリミット信号(L)とゲイン信号(G)を入力して、前記制御電圧に応じて出力信号(Fvco)の周波数を変え、出力信号の上限周波数を制限できるとともに、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度と、リミット信号によって出力信号の上限周波数と、ゲイン信号によって上限周波数制限特性を変えることができる電圧制御発振器(VCO)aと、
前記出力信号と前記基準信号と分周数(N)を入力して、入力された分周数に応じて出力信号を分周して前記帰還信号を出力するとともに、前記出力信号から前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号と前記ゲイン信号を出力する分周器kと、
前記基準信号を入力して、分周数変調信号(W)を出力する波形生成部iと、
前記分周数変調信号(W)を入力して、分周数変調信号を変調信号である前記分周数(N)として分周器kに出力する変調器j、から構成される。
本実施例の自動トリミング動作は実施例2に記載のPLLと同一であるため省略する。本実施例によれば、VCOの周波数感度と上限周波数を自動調整する位相同期回路で、かつ、VCOは上限周波数を論理回路の最高動作周波数よりも低い値に設定することにより、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動、による特性の変動が起こったとしても、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足するPLLを安価に量産することが可能となる。
特に、本実施例では、波形生成部i、変調器j、分周器kを持つことで、フラクショナルPLLや、スペクトラム拡散PLLを実現することができることを特徴とする。
図44に、本発明の第7の実施形態(実施例7)に係るインタフェース装置を示す。本実施形態では、実施形態1〜6に示した位相同期回路がインタフェース装置に用いられる。すなわち、本実施形態では、上記位相同期回路を用いてシリアルパラレル変換装置に供給するクロック信号を生成する。
一般に、光ディスク装置やハードディスク装置等の記憶メディアをパーソナルコンピュータ等のコンピュータに接続するためのインタフェースとして、標準規格のATA(Advanced Technology Attachment)がある。ATAを使用することにより、各種の記憶メディアが同じコマンドや制御ソフトウエアのもとで、コンピュータに接続される。本実施形態では、記憶メディアとして光ディスク装置が採り上げられ、同装置がホストコンピュータとATA(ATAPI)で接続される。
図44において、光ディスク装置は、
光ディスクeと、
光ディスクeに光ビームを照射してデータの読出、書込を行なう光ピックアップ(pick-up)dと、
光ピックアップdへの書込データ及び読出データの処理を行なう信号処理装置(READWRITE)b2と、
信号処理装置b2のデータをホストコンピュータ(HOST)cへ入出力するためのATAインタフェース装置(ATAPI)b1と、
基準電圧を与える基準電圧生成器(BGR)b3と、
基準信号を与える水晶発振子f
を含んで構成される。
信号処理装置b2及びATAインタフェース装置b1は、それぞれ半導体集積回路装置によって構成することが可能である。
以下にATAインタフェース装置b1について説明する。
シリアライザb14は、信号処理装置b2から送信データを、第2のPLL(b15)から入力されたクロック(CLK)を入力され、送信信号(RX)をホストコンピュータcに出力する。
ホストコンピュータcの送信信号(TX)を受信したクロックデータリカバリ(CDR)b1は、第1のPLL(b13)からクロック(CLK)を入力されて、再生データ(DATA)と再生クロック(CLK)を生成してデシリアライザ(DES)b11に出力する。デシリアライザb11は、再生データ(DATA)と再生クロック(CLK)から受信データを生成して信号処理装置b2に出力する。
ここで、第1、第2のPLL(b13)、(b15)には、実施形態1〜6に示したPLLを用いることができる。基準信号は水晶発振子fから入力され、第1の参照電圧、基準電圧は基準電圧生成器b3から与えられる。第2の参照電圧は、基準電圧生成器b3から与えられても良いが、電源電圧を用いることが最適である。
本実施例によれば、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動による特性の変動が起こったとしても、インタフェース装置内のPLLはキャリブレーションにより上限周波数が常にLに設定されるので、分周器が正常に動作しないためにPLLがロックしない、という事態の発生は避けられる。
また、第1、第2のPLLの周波数特性の感度と上限周波数とは、いずれも個別に設定できる。そのため、例えば、図45に示すように、第1、第2のPLLに対して個々に雑音やロックアップ時間に配慮して周波数特性の感度T21、T22を設定したのち、これらの周波数特性の感度に対して所定の上限周波数L21、L22を設定することで、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足するインタフェース装置を提供できる。
このように、本実施例によれば、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動、による特性の変動が起こったとしても、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足するインタフェース装置を量産し安価に提供することが可能となる。
なお、本実施形態では、メディア側が光ディスク装置、ホスト側がホストコンピュータであるが、本発明はそのような組合せに限定されない。例えば、メディア側がハードディスク装置等の記憶メディア一般、ホスト側がネットワークサーバ、DVD(Digital Versatile Disk)レコーダ等の組合せに適用可能である。
図46に、本発明の第8の実施形態(実施例8)に係る記録再生装置の構成例を示す。本実施形態では、実施形態1〜6の位相同期回路が記録再生装置に用いられる。本実施形態の記録再生装置は、論理回路に供給するクロック信号を上記実施形態1〜6の位相同期回路を用いて生成する。
一般に、光ディスク装置やハードディスク装置等の記憶メディアをパーソナルコンピュータ等のコンピュータに接続するためのインタフェースとして、標準規格のATA(Advanced Technology Attachment)がある。ATAを使用することにより、各種の記憶メディアが同じコマンドや制御ソフトウエアの基で、コンピュータに接続される。本実施形態では、記憶メディアとして光ディスク装置が採り上げられ、同装置がホストコンピュータとATAで接続される。
図46において、光ディスク装置は、光ディスクeと、光ディスクeに光ビームを照射してデータの読出、書込を行なう光ピックアップ(pick-up)dと、光ピックアップdへの書込データの処理を行う書込み論理回路(LOGIC)b21と書込み倍速を決定するPLLb22、及び読出データの処理を行なう読込み論理回路(LOGIC)b23と読込み倍速を決定する信号処理回路(PRML)、信号処理装置b2のデータをホストコンピュータ(HOST)b1へ入出力するためのATAインタフェース装置b1とを含んで構成される。信号処理装置b2、及びATAインタフェース装置b1は、それぞれ半導体集積回路装置によって構成することが可能である。
以下に信号処理装置b2について説明する。
インターフェース装置b1から入力された信号は書込み論理回路b21で処理されて光ピックアップdに出力される。このとき、書込み論理回路の処理クロックをPLLb22が生成する。
一方、光ピックアップから出力された読込みデータを入力された読込み論理回路は、信号を処理してインターフェース装置b1に信号を出力する。このとき、読込み論理回路の処理クロックを信号処理回路b24が生成する。
ここで、PLLb22には、実施形態1〜6に示したPLLを用いることができる。基準信号は水晶発振子fから入力され、第1の参照電圧、基準電圧は基準電圧生成器b3から与えられる。第2の参照電圧は、基準電圧生成器b3から与えても良いが、電源電圧を用いることが最適である。
本実施例によれば、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動による特性の変動が起こったとしても、記録再生装置のPLLはキャリブレーションにより上限周波数が常にLに設定されるので、分周器が正常に動作しないためにPLLがロックしない、という事態の発生は避けられる。
また、PLLの周波数特性の感度と上限周波数とは、個別に設定できる。そのため、例えば、PLLの雑音やロックアップ時間に配慮して周波数特性の感度を設定したのち、この周波数特性の感度に対して所定の上限周波数を設定することで、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足する記録再生装置を提供できる。
このように、本実施例によれば、PLLのVCOの周波数感度と上限周波数を自動調整する位相同期回路で、かつ、VCOは上限周波数を論理回路の最高動作周波数よりも低い値に設定することにより、微細プロセスで顕著なプロセスばらつきや、環境変動、による特性の変動が起こったとしても、低周波から高周波まで広い周波数範囲の信号に対して所望の特性を満足する記録再生装置を量産し安価に提供することが可能となる。
なお、本実施形態では、メディア側が光ディスク装置、ホスト側がホストコンピュータであるが、本発明はそのような組合せに限定されない。例えば、メディア側がハードディスク装置等の記憶メディア一般、ホスト側がネットワークサーバ、DVD(Digital Versatile Disk)レコーダ等の組合せに適用可能である。
本発明に係る自動調整位相同期回路の実施形態1を説明するためのブロック図。 図1の自動調整位相同期回路で用いられている分周器の第1の構成例を説明するためのブロック図。 図2の分周器で用いられているキャリブレーション回路の構成例を説明するためのブロック図。 図1の自動調整位相同期回路で用いられている電圧制御発振器の第1の構成例を説明するためのブロック図。 図4の遅延回路の構成例を示すブロック図。 図4の電圧制御発振器で用いられている電圧電流変換回路の第1の構成例を説明するためのブロック図。 図6の電圧電流変換回路で用いられている電流コンパレータの第1の構成例を説明するための回路図。 図7の第1の電流コンパレータで用いられているトリミングNMOSの構成例を説明するための回路図。 図8のトリミングNMOSで用いられているセレクタの構成例を説明するための回路図。 図6の電圧電流変換回路で用いられている電流減算器の第1の構成例を説明するための回路図。 図1の自動調整位相同期回路の動作のシーケンスを説明するためのトリミングフロー。 図1の自動調整位相同期回路におけるトリミング信号による電圧制御発生器の周波数感度のトリミング方法を説明するための図。 図1の自動調整位相同期回路におけるトリミング信号による電圧制御発生器の周波数感度のトリミング方法を説明するための図。 図1の自動調整位相同期回路におけるリミット信号による電圧制御発生器の上限周波数のトリミング方法を説明するための図。 本実施例に基いてトリミングされた自動調整位相同期回路(PLL)における周波数特性の一例を示す図。 図1の自動調整位相同期回路で用いられている分周器の第2の構成例を説明するためのブロック図。 図6の電圧電流変換回路で用いられている電流コンパレータの第2の構成例を説明するための回路図。 図15の第2の電流コンパレータで用いられているトリミングPMOSトランジスタの構成例を説明するための回路図。 図16のトリミングPMOSトランジスタで用いられているセレクタの構成例を説明するための回路図。 図4の電圧制御発振器で用いられている電圧電流変換回路の第2の構成例を説明するためのブロック図。 図18の第2の電圧電流変換回路で用いられている電流コンパレータの構成例を説明するための回路図。 図18の第2の電圧電流変換回路で用いられている電流減算器の構成例を説明するための回路図。 図4の電圧制御発振器で用いられている電圧電流変換回路の第3の構成例を説明するためのブロック図。 図21の第3の電圧電流変換回路で用いられている電流減算器の構成例を説明するための回路図。 図4の電圧制御発振器で用いられている電圧電流変換回路の第4の構成例を説明するためのブロック図。 図23の電圧電流変換回路で用いられている電流減算器の構成例を説明するための回路図。 本発明に係る自動調整位相同期回路の実施形態2を説明するためのブロック図。 図25の自動調整位相同期回路で用いられている分周器の第1の構成例を説明するためのブロック図。 図25の自動調整位相同期回路で用いられている電圧制御発振器の第1の構成例を説明するためのブロック図。 図27の電圧制御発振器で用いられている電圧電流変換回路の第1の構成例を説明するためのブロック図。 図28の第1の電圧電流変換回路で用いられている電流コンパレータの第1の構成例を説明するための回路図。 図25の自動調整位相同期回路の動作のシーケンスを説明するためのトリミングフロー。 図25の自動調整位相同期回路におけるトリミング信号による電圧制御発生器の周波数感度のトリミング方法を説明するための図。 図25の自動調整位相同期回路におけるリミット信号による電圧制御発生器の上限周波数のトリミング方法を説明するための図。 図25の自動調整位相同期回路におけるリミット信号による電圧制御発生器のゲインのトリミング方法を説明するための図。 図29の第1の電圧電流変換回路で用いられている電流コンパレータの第2の構成例を説明するための回路図。 図27の電圧制御発振器で用いられている電圧電流変換回路の第2の構成例を説明するためのブロック図。 図34の電圧電流変換回路で用いられている電流減算器の構成例を説明するための回路図。 図27の電圧制御発振器で用いられている電圧電流変換回路の第3の構成例を説明するためのブロック図。 図27の電圧制御発振器で用いられている電圧電流変換回路の第4の構成例を説明するためのブロック図。 図37の電圧電流変換回路で用いられている電流減算器の構成例を説明するための回路図。 図25の自動調整位相同期回路で用いられている分周器の第2の構成例を説明するためのブロック図。 本発明に係る自動調整位相同期回路の実施形態3を説明するためのブロック図。 本発明に係る自動調整位相同期回路の実施形態4を説明するためのブロック図。 本発明に係る自動調整位相同期回路の実施形態5を説明するためのブロック図。 本発明に係る自動調整位相同期回路の実施形態6を説明するためのブロック図。 本発明に係る自動調整位相同期回路を用いたインターフェース装置の実施形態を説明するためのブロック図。 図44のインターフェース装置におけるリミット信号による電圧制御発生器のトリミング方法を説明するための図。 本発明に係る自動調整位相同期回路を用いた記録再生装置を説明するためのブロック図。
符号の説明
1・・・位相周波数比較器、
2・・・チャージポンプ
3・・・ループフィルタ
4、5111、7、811a3・・・セレクタ
5、8、a・・・電圧制御発振器
51、53、81、a1・・・電圧電流変換器
52、54・・・電流制御発振器
811a、a114、a11a、a11b・・・トリミングPMOSトランジスタ
511、531、8118、8119、8122、811e、8133、8134、a118、a119、a11e、a133、a144・・・トリミングNMOSトランジスタ
521、541・・・遅延器
51112、512、5211、5212、5213、5214、5215、5411、5412、5413、5414、5415、5419、541a、541b、541c、532、533、8111、8112、8113、8114、811a1、811a2、811a33、811a34、811b、811c、811d、8121、8131、8132、8141、8142、8151、8152、8153、a111、a112、a113、a11c、a11d、a131、a132、a141、a142、a143・・・PMOSトランジスタ
51111、51113、5112、5113、5114、5216、5217、5416、5417、5418、541d、541e、541f、534、8115、8116、8117、811a32、8135、8136、8143、8144、8145、8154、8155、8156、8157、a115、a116、a117、a134、a135、a145、a146、a147・・・NMOSトランジスタ
51114、811a31・・・インバータ
522・・・差動シングル変換器
6、9、g、k・・・分周器
61、64、91、・・・キャリブレーション回路
62・・・カウンタ
63・・・プリスケーラ
641、642、643・・・ステートマシーン
811、813、a11・・・電流コンパレータ
812、814、815、a13、a14・・・電流減算器
b・・・LSI
b1・・・インターフェース装置
b11・・・デシリアライザ
b12・・・クロックデータリカバリ
b13、b15・・・位相同期回路
b14・・・シリアライザ
b2・・・記録再生装置
b21、b23・・・論理回路
b24・・・信号処理回路
b3・・・バイアス電流生成回路
c・・・ホスト
d・・・ピックアップ
e・・・メディア
f・・・水晶
h・・・レジスタ
i・・・波形生成部
j・・・変調器。

Claims (20)

  1. 位相周波数比較器とチャージポンプとループフィルタとセレクタと電圧制御発振器と分周器と調整ユニットとを具備してなり、
    基準信号と前記分周器から出力される帰還信号とを前記位相周波数比較器にて比較して位相差信号として出力し、該位相差信号を前記チャージポンプと前記ループフィルタ及び前記セレクタとを通して制御電圧として前記電圧制御発振器に入力することにより、該電圧制御発振器の出力信号の周波数と位相とが所定の値に制御されるよう構成され、
    前記電圧制御発振器は、前記制御電圧に対する前記出力信号の周波数感度及び前記出力信号の上限周波数を任意の値に設定できる機能を備え、
    前記調整ユニットは、調整用信号により前記電圧制御発振器の出力信号の周波数感度及び上限周波数を調整する機能を有する
    ことを特徴とする位相同期回路。
  2. 請求項1において、
    前記調整用信号は、前記制御電圧に対する前記出力信号の周波数感度を設定するトリミング信号と、前記出力信号の上限周波数を設定するリミット信号とを含むことを特徴とする位相同期回路。
  3. 請求項1において、
    前記調整用信号は、前記制御電圧に対する前記出力信号の周波数感度を設定するトリミング信号と、前記出力信号の上限周波数を設定するリミット信号と、前記周波数感度及び前記上限周波数に設定された前記出力信号の上限周波数制限特性を設定するゲイン信号とを含むことを特徴とする位相同期回路。
  4. 請求項1において、
    前記セレクタは、前記ループフィルタの出力電圧と参照電圧1および参照電圧2とを選択信号によって選択して制御電圧として出力する機能を備え、
    前記電圧制御発振器は、前記制御電圧と基準電圧とトリミング信号とリミット信号とを入力して、前記制御電圧に応じて前記出力信号の周波数を変え、前記制御電圧に対する前記出力信号の周波数感度と、前記出力信号の上限周波数とを設定できる機能を備え、
    前記分周器は前記調整ユニットと一体に構成され、前記出力信号の周波数と位相とが前記制御を開始する前に、前記電圧制御発振器の周波数感度と出力信号の上限周波数とが所望の特性を満たすように自動調整するコントローラを有し、前記出力信号と前記基準信号とを入力し前記出力信号を分周して前記帰還信号を出力する機能を有すると共に、前記出力信号から前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号とを出力する機能を備えてなる
    ことを特徴とする位相同期回路。
  5. 請求項4において、
    前記分周器は、
    前記出力信号と前記基準信号とを入力して、前記出力信号を所定分周数で分周して前記帰還信号として出力すると共に、前記出力信号を所定時間カウントして、カウント結果を出力するカウンタと、
    前記カウンタから出力されたカウント結果を判定して、前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号とを出力するキャリブレーション回路とを含んで成ることを特徴とする位相同期回路。
  6. 請求項4において、
    前記電圧制御発振器は、
    前記制御電圧と前記基準電圧と前記トリミング信号と前記リミット信号とを入力して、出力する制御信号を前記トリミング信号と前記リミット信号とに応じて変えることができる電圧電流変換器と、
    前記制御信号に応じて前記出力信号の周波数を制御する電流制御発振器と
    を含んで成ることを特徴とする位相同期回路。
  7. 請求項6において、
    前記電圧電流変換回路は、
    前記制御電圧と前記基準電圧と前記トリミング信号と前記リミット信号とを入力して、前記制御電圧と前記基準電圧とを比較して、判定電圧を出力する電流コンパレータと、
    前記判定電圧と前記制御電圧と前記トリミング信号とを入力して、前記制御電圧と前記判定電圧との減算結果を前記制御信号として出力する電流減算器と
    を含んで成ることを特徴とする位相同期回路。
  8. 請求項6において、
    前記電圧電流変換回路は、
    前記制御電圧と前記基準電圧と前記トリミング信号と前記リミット信号とを入力して、前記制御電圧を変換した変換電圧と前記基準電圧とを比較して、判定電圧を出力する電流コンパレータと、
    前記変換電圧と前記判定電圧とを入力して、前記変換電圧と前記判定電圧との減算結果を前記制御信号として出力する電流減算器と
    を含んで成ることを特徴とする位相同期回路。
  9. 請求項1において、
    前記セレクタは、前記制御電圧と第1の参照電圧および第2の参照電圧とを選択信号によって選択して制御電圧として出力する機能を備え、
    前記電圧制御発振器は、前記制御電圧と基準電圧とトリミング信号とリミット信号とゲイン信号とを入力して、前記制御電圧に応じて出力信号の周波数を変え、出力信号の上限周波数を制限できるとともに、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度を、リミット信号によって出力信号の上限周波数を、およびゲイン信号によって上限周波数制限特性を、それぞれ変えることができる機能を備え、
    前記分周器は前記調整ユニットと一体に構成され、前記出力信号の周波数と位相とが前記制御を開始する前に、前記電圧制御発振器の周波数感度と出力信号の上限周波数と上限周波数制限特性とが所望の特性を満たすように自動調整するコントローラを有し、前記出力信号と前記基準信号とを入力して出力信号を分周して前記帰還信号を出力するとともに、前記出力信号から前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号と前記ゲイン信号とを出力する機能を具備してなる
    ことを特徴とする位相同期回路。
  10. 請求項9において、
    前記分周器は前記調整ユニットと一体に構成され、
    前記出力信号と前記基準信号とを入力して、前記出力信号を所定分周数で分周して前記帰還信号として出力する機能を有するとともに、
    前記出力信号を所定時間カウントして、カウント結果を出力するカウンタと、前記カウンタから出力されたカウント結果を判定して、前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号と前記ゲイン信号とを出力するキャリブレーション回路を備えて成る
    ことを特徴とする位相同期回路。
  11. 請求項9において、
    前記電圧制御発振器は、
    前記制御電圧と前記基準電圧と前記トリミング信号と前記リミット信号と前記ゲイン信号とを入力して、出力する制御信号を前記トリミング信号と前記リミット信号と前記ゲイン信号とに応じて変えることができる電圧電流変換器と、前記制御信号に応じて前記出力信号の周波数を制御する電流制御発振器とを含んで成ることを特徴とする位相同期回路。
  12. 請求項11において、
    前記電圧電流変換回路は、
    前記制御電圧と前記基準電圧と前記トリミング信号と前記リミット信号と前記ゲイン信号とを入力して、前記制御電圧と前記基準電圧とを比較して、判定電圧を出力する電流コンパレータと、
    前記判定電圧と前記制御電圧と前記トリミング信号とを入力して、前記制御電圧と前記判定電圧との減算結果を前記制御信号として出力する電流減算器と
    を含んで成ることを特徴とする位相同期回路。
  13. 請求項11において、
    前記電圧電流変換回路は、
    前記制御電圧と前記基準電圧と前記トリミング信号と前記リミット信号と前記ゲイン信号とを入力して、前記制御電圧を変換した変換電圧と前記基準電圧とを比較して、判定電圧を出力する電流コンパレータと、
    前記変換電圧と前記判定電圧とを入力して、前記変換電圧と前記判定電圧との減算結果を前記制御信号として出力する電流減算器と
    を含んで成ることを特徴とする位相同期回路。
  14. 請求項1において、
    前記セレクタは、前記制御電圧と第1の参照電圧および第2の参照電圧とを選択信号によって選択して制御電圧として出力する機能を有し、
    前記電圧制御発振器は、前記制御電圧と基準電圧とトリミング信号とリミット信号とを入力して、前記制御電圧に応じて出力信号の周波数を変え、出力信号の上限周波数を制限できるとともに、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度を、およびリミット信号によって出力信号の上限周波数を、それぞれ変えることができる機能を有し、
    前記分周器は、前記基準信号と前記出力信号と前記基準信号とを入力して出力信号を分周して前記帰還信号を出力するとともに前記出力信号を所定時間カウントして、カウント結果を出力する機能を有し、
    前記調整ユニットは、
    前記カウント結果を判定して、前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号とを出力するキャリブレーション回路と、
    前記出力信号の周波数と位相とが前記制御を開始する前に、前記電圧制御発振器の周波数感度と出力信号の上限周波数とが所望の特性を満たすように自動調整するコントローラと、
    を具備してなることを特徴とする位相同期回路。
  15. 請求項1において、
    前記セレクタは、前記制御電圧と第1の参照電圧および第2の参照電圧とを選択信号によって選択して制御電圧として出力する機能を有し、
    前記電圧制御発振器は、前記制御電圧と基準電圧とトリミング信号とリミット信号とゲイン信号とを入力して、前記制御電圧に応じて出力信号の周波数を変え、出力信号の上限周波数を制限できるとともに、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度を、リミット信号によって出力信号の上限周波数を、ゲイン信号によって上限周波数制限特性を、それぞれ変えることができる機能を有し、
    前記分周器は、前記基準信号と前記出力信号と前記基準信号とを入力して出力信号を分周して前記帰還信号を出力するとともに前記出力信号を所定時間カウントして、カウント結果を出力する機能を有し、
    前記調整ユニットは、
    前記カウント結果を判定して、前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号と前記ゲイン信号とを出力するキャリブレーション回路と、
    前記出力信号の周波数と位相とが前記制御を開始する前に、前記電圧制御発振器の周波数感度と出力信号の上限周波数とが所望の特性を満たすように自動調整するコントローラと、
    を具備してなることを特徴とする位相同期回路。
  16. 請求項1において、
    前記セレクタは、前記制御電圧と第1の参照電圧、第2の参照電圧、外部電圧1、および外部電圧2とを選択信号によって選択して制御電圧として出力する機能を有し、
    前記電圧制御発振器は、前記制御電圧と基準電圧とトリミング信号とリミット信号とゲイン信号とを入力して、前記制御電圧に応じて出力信号の周波数を変え、出力信号の上限周波数を制限できるとともに、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度を、リミット信号によって出力信号の上限周波数を、ゲイン信号によって上限周波数制限特性を、それぞれ変えることができる機能を有し、
    前記分周器は、前記基準信号と前記出力信号と前記基準信号とを入力して出力信号を分周して前記帰還信号を出力するとともに前記出力信号を所定時間カウントして、カウント結果を出力する機能を有し、
    前記調整ユニットは、
    前記カウント結果を判定して、前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号と前記ゲイン信号とを出力するキャリブレーション回路と、
    手動調整と自動調整とを切り替えるための切替信号を与えるレジスタと、
    前記出力信号の周波数と位相とが前記制御を開始する前に、前記電圧制御発振器の周波数感度と出力信号の上限周波数とが所望の特性を満たすように自動調整するコントローラと、
    を具備してなることを特徴とする位相同期回路。
  17. 請求項1において、
    前記セレクタは、前記制御電圧と第1の参照電圧および第2の参照電圧とを選択信号によって選択して制御電圧として出力する機能を有し、
    前記電圧制御発振器は、前記制御電圧と基準電圧とトリミング信号とリミット信号とゲイン信号とを入力して、前記制御電圧に応じて出力信号の周波数を変え、出力信号の上限周波数を制限できるとともに、トリミング信号によって制御電圧に対して出力する出力信号の周波数感度を、リミット信号によって出力信号の上限周波数を、ゲイン信号によって上限周波数制限特性を、それぞれ変えることができる機能を有し、
    前記分周器は前記調整ユニットと一体に構成され、前記出力信号と前記基準信号と分周数とを入力して出力信号を分周して前記帰還信号を出力するとともに、前記出力信号から前記選択信号と前記トリミング信号と前記リミット信号と前記ゲイン信号とを出力する機能を有し、
    前記基準信号を入力して変調信号を出力する波形生成部と、
    前記変調信号を入力して、変調信号に変調をかけて分周数として出力する変調器とを具備し、
    前記分周器は、前記出力信号の周波数と位相とが前記制御を開始する前に、前記電圧制御発振器の周波数感度と出力信号の上限周波数と上限周波数制限特性とが所望の特性を満たすように自動調整するコントローラを具備してなる
    ことを特徴とする位相同期回路。
  18. 所定の規格に基づいたシリアルの入力信号から再生データと再生クロックとを生成するクロックデータリカバリと、
    前記再生クロックを生成するためのクロックを供給する第1の位相同期回路と、
    前記再生データと前記再生クロックとからシリアルの前記再生データをパラレル変換するパラレル・シリアル変換器と、
    入力されたパラレルの入力信号をシリアル変換して上記所定の規格に基づいて出力するパラレル・シリアル変換器と、
    前記パラレル・シリアル変換器に供給するクロック信号を生成する第2の位相同期回路とを備え、
    前記第1の位相同期回路および前記第2の位相同期回路は、各々、位相周波数比較器とチャージポンプとループフィルタと電圧制御発振器と分周器と調整ユニットとを具備してなり、基準信号と前記分周器から出力される帰還信号とを前記位相周波数比較器にて比較して位相差信号として出力し、該位相差信号を前記チャージポンプと前記ループフィルタとを通して制御電圧として前記電圧制御発振器に入力することにより、該電圧制御発振器の出力信号の周波数と位相とが所定の値に制御されるよう構成され、
    前記調整ユニットは、調整用信号により前記電圧制御発振器の出力信号の周波数と位相とを調整する機能を有し、
    前記電圧制御発振器は、前記調整用信号に基づき、前記制御電圧に対する前記出力信号の周波数感度および前記出力信号の上限周波数を任意の値に制限できる機能を備えてなる
    ことを特徴とする半導体集積回路装置。
  19. 請求項18において、
    前記調整用信号は、前記パラレル・シリアル変換器に供給するクロック信号を生成する位相同期回路および前記再生クロックを生成するためのクロックを供給する位相同期回路の前記各制御電圧に対する前記出力信号の周波数感度を設定するトリミング信号と、前記出力信号の上限周波数を設定するリミット信号とを含むことを特徴とする半導体集積回路装置。
  20. クロック信号を生成する位相同期回路と、
    前記クロック信号と入力データ信号とを入力して、前記クロック信号を基準に動作して、書き込みデータを出力する論理回路と、
    読み出しデータを入力して、前記読み出しデータと同期をとった同期クロック信号を出力する信号処理回路と、
    前記同期クロック信号と前記読み出しデータとを入力して前記同期クロック信号を基準に動作して、出力データを出力する論理回路と、
    を具備してなり、
    前記位相同期回路は、位相周波数比較器とチャージポンプとループフィルタと電圧制御発振器と分周器と調整ユニットとを具備してなり、基準信号と前記分周器から出力される帰還信号とを前記位相周波数比較器にて比較して位相差信号として出力し、該位相差信号を前記チャージポンプと前記ループフィルタとを通して制御電圧として前記電圧制御発振器に入力することにより、該電圧制御発振器の出力信号の周波数と位相とが所定の値に制御されるよう構成され、
    前記調整ユニットは、調整用信号により前記電圧制御発振器の出力信号の周波数と位相とを調整する機能を有し、
    前記電圧制御発振器は、前記調整用信号に基づき、前記制御電圧に対する前記出力信号の周波数感度および前記出力信号の上限周波数を任意の値に制限できる機能を備えてなる
    ことを特徴とする半導体集積回路装置。
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