JPH11289250A - Pll回路およびシリアル・パラレル変換回路 - Google Patents

Pll回路およびシリアル・パラレル変換回路

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JPH11289250A
JPH11289250A JP10093176A JP9317698A JPH11289250A JP H11289250 A JPH11289250 A JP H11289250A JP 10093176 A JP10093176 A JP 10093176A JP 9317698 A JP9317698 A JP 9317698A JP H11289250 A JPH11289250 A JP H11289250A
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circuit
phase
data
clock
phase comparator
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JP10093176A
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Tsuyoshi Isezaki
剛志 伊勢崎
Toshiro Takahashi
敏郎 高橋
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 帰還クロックの位相ずれが小さいとともに、
周波数引き込み時間が短くかつ形成されるクロックのジ
ッタが小さいPLL回路を提供する。 【解決手段】 基準クロックと帰還クロックとの位相を
比較する第1の位相比較器(22A)と、シリアルデー
タと帰還クロックとの位相を比較する第2の位相比較器
(22B)と、複数の論理ゲート回路(DGT)からな
り上記位相比較器(22A,22B)で検出された位相
差に応じて発振動作が制御される発振器(26)とを備
え、先ず第1の位相比較器を選択して周波数の引き込み
を行なってから第2の位相比較器を選択して位相合わせ
を行なうようにされたPLL回路において、上記第2の
位相比較器には上記発振器と同一の数の論理ゲート回路
で構成されかつ共通の発振制御信号により遅延時間が制
御される遅延回路(DLY)が設けられ、該遅延回路で
上記シリアルデータを遅延した信号と上記帰還クロック
との位相差に応じた信号を発生するパルス形成回路(D
LT11〜FF22)とを設けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PLL(フェーズ
・ロックド・ループ)回路に適用して有効な技術に関
し、例えばPLL回路を内蔵したシリアル・パラレル変
換回路に利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、データ通信用LSIや論理LSI
においては、受信信号からタイミングクロックを抽出し
たり、基準クロックに基づいてラッチ回路等の動作タイ
ミングを与えるクロックを生成したりするのにPLL回
路が用いられている。PLL回路を搭載したLSIとし
ては、例えば、パラレルデータの送受信を行なうLSI
とシリアルデータの送受信を行なうLSIとの間のデー
タの送受信を可能にする図8に示すようなシリアル・パ
ラレル変換用LSIがある。
【0003】図8のLSIは、受信したパラレルデータ
PDTrをシリアルデータSDTtに変換して出力する
パラレル−シリアル変換回路1と、受信したシリアルデ
ータSDTrをパラレルデータPDTtに変換して出力
するシリアル−パラレル変換回路2と、これらの変換回
路の動作に必要なクロック信号を生成するPLL回路
3,4と、上記データ変換回路1,2およびPLL回路
3,4の動作を制御する制御回路5等を備えている。
【0004】上記PLL回路3はパラレルデータの入出
力を行なうLSIの側から供給される基準クロックφ0
に基づいて受信同期クロックφ1を形成してパラレル−
シリアル変換回路1に供給するのに対し、PLL回路4
はシリアルデータの送受信機能を有するLSIの側から
供給されるシリアルデータSDTrから位相成分を抽出
して受信同期クロックφ2を形成してシリアル−パラレ
ル変換回路2に供給するように構成される。
【0005】図9は受信同期クロックφ2を形成するP
LL回路の構成例を示す。このPLL回路は、基準クロ
ックφ0と帰還クロックφf’の位相差を検出する周波
数比較器PFCと、シリアルデータSDTrと帰還クロ
ックφfの位相差を検出する位相比較器PDとを備え、
これらの比較器の出力のいずれかをセレクタSELで選
択して位相差に応じた幅を有するパルスをチャージポン
プCPMに与え、チャージポンプCPMは検出された位
相差に応じた電圧を発生してローパスフィルタLPFを
介して電圧制御発振器VCOに供給し発振させるもので
ある。
【0006】図9のPLL回路においては、動作開始時
には周波数比較器PFCが選択され、発振器VCOの出
力が目的とする周波数(基準クロックφ0の逓倍)に達
してから位相比較器PDが動作を開始して位相の調整を
行なうように制御される。周波数比較器PFCと位相比
較器PDとを兼用できない理由は、周波数比較器PFC
の基準信号はクロック信号であって一定間隔で信号変化
があるが、位相比較器PDの基準信号はデータ信号であ
って同一データが連続する場合には信号変化が一定間隔
にならないためである。つまり、受信データと帰還クロ
ックの位相を比較する場合、受信データの変化がないと
きに帰還クロックが変化すると位相が合っている状態で
も帰還クロックの位相がずれていると判定して発振器の
周波数を上げたり下げたりしてしまう。よって、位相比
較器PDでは受信データの変化があるときだけ位相比較
動作を行なうことが望まれる。
【0007】上記機能を有する回路として、図6に示す
回路(ISSCC94,Digest of technicalpapers,P110〜P111)
や図7に示す回路(特開平4−215337号)などが提
案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図6に示されている位
相比較器では、遅延回路13やパルス形成回路14がバ
イポーラトランジスタで構成されている。一方、シリア
ルデータ送受信用のシリアル・パラレル変換用LSIは
低消費電力であることが望まれている。そのためには位
相比較器のCMOS回路化が必要である。しかしなが
ら、図6に示されている回路は、遅延回路13がバイポ
ーラトランジスタからなるヒステリシス特性を有する差
動アンプで構成されており、これをCMOS回路で構成
しようとするとプロセスばらつきによるヒステリシス特
性の変動が非常に大きな問題となる。
【0009】つまり、遅延回路13の遅延時間が理想で
あるVCO発振周期の1/2からずれることでパルス形
成回路14の基準位相がシリアルデータの中心からずれ
てしまい、シリアルデータをラッチするフリップフロッ
プ11と12のクロック入力マージンを減らしてしまう
というものである。また、PLL回路の動作周波数が高
くなってくると、クロック周期に対するフリップフロッ
プ11,12の遅延の割合が増大しそれに伴う帰還クロ
ックの位相のずれが無視できなくなるという問題もあ
る。
【0010】一方、図7に示されている位相比較器にお
いては、遅延回路13が電圧制御発振器VCOと同じ論
理ゲートで構成されかつVCO制御信号により制御され
るため、プロセスばらつきや電源電圧変動、温度変動等
があっても遅延が一定に保たれるという利点がある。し
かしながら、遅延が一定に保たれても、パルスゲート1
5における遅延がばらつくと、基準クロックの変化タイ
ミングが一定であるのに対し帰還クロックの変化タイミ
ングが変動してしまうため、パルス形成回路14により
形成されるパルス幅が変動してしまうという問題点があ
る。
【0011】この発明の目的は、帰還クロックの位相ず
れが小さいPLL回路を提供することにある。
【0012】この発明の他の目的は、周波数引き込み時
間が短くかつ形成されるクロックのジッタが小さいPL
L回路を提供することにある。
【0013】この発明の他の目的は、応答時間すなわち
データ送受信動作の開始が早くデータのジッタに対する
許容範囲が大きなシリアル・パラレル変換回路を提供す
ることにある。
【0014】この発明の前記ならびにそのほかの目的と
新規な特徴については、本明細書の記述および添附図面
から明らかになるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、下記のと
おりである。
【0016】すなわち、基準クロックと帰還クロックと
の位相を比較する第1の位相比較器(周波数比較器)
と、シリアルデータと帰還クロックとの位相を比較する
第2の位相比較器と、複数の論理ゲート回路からなり上
記第1および第2の位相比較器で検出された位相差に応
じて発振動作が制御される発振器とを備え、先ず第1の
位相比較器を選択して周波数の引き込みを行なってから
第2の位相比較器を選択して位相合わせを行なうように
されたPLL回路において、上記第2の位相比較器には
上記発振器と同一の数の論理ゲート回路で構成されかつ
発振器と共通の制御信号により遅延時間が制御される遅
延回路が設けられ、該遅延回路で上記シリアルデータを
遅延した信号と上記帰還クロックとの位相差に応じた信
号を発生するパルス形成回路とを設けるようにしたもの
である。
【0017】上記した手段によれば、第1の位相比較器
で周波数の引き込みを行なった後、第2の位相比較器で
位相合わせを行なうため、周波数引き込み時間が短くな
る。しかも、位相合わせを第2の位相比較器には、発振
器と同一の段数の論理ゲート回路で構成されかつ同一の
発振制御信号により遅延時間が制御される遅延回路が設
けられているため、遅延回路の遅延時間は発振器の発振
周期のちょうど1/2となり、常にシリアルデータに対
して帰還クロックの立ち上がりをデータの周期の中間位
置に合わせることができ、これによってシリアルデータ
の入力マージンを大きくすることができる。また、この
PLL回路をクロック発生回路として用いたシリアル・
パラレル変換回路では、シリアルデータのジッタが大き
くても発生されたクロックによって正確にデータを取り
込むことができる。
【0018】また、上記発振器および遅延回路を構成す
る論理ゲート回路には出力レベルをクランプするクラン
プ素子を設けるようにした。これによって、発振器およ
び遅延回路内を伝達する信号の振幅を小さくすることが
でき、極めて高い周波数までの発振動作を行なって高周
波の受信用クロックを発生することができる。
【0019】さらに、上記発振器および遅延回路は、差
動ゲート回路を用いて構成すると良い。これによって、
信号の振幅をさらに小さくして高周波化を図ることがで
き、しかもノイズに強く正確な発振周期を有するクロッ
クを発生することができる。
【0020】また、上記パルス形成回路は、帰還クロッ
クによってシリアルデータをラッチする第1のデータラ
ッチ回路と、上記遅延回路により遅延されたシリアルデ
ータ信号によってラッチ動作を行なう第2のデータラッ
チ回路と、上記第1のデータラッチ回路の出力をセット
入力信号としかつ上記第2のデータラッチ回路の出力を
リセット入力信号とする第1のフリップフロップと、上
記第2のデータラッチ回路の出力をセット入力信号とし
かつ上記第1のデータラッチ回路の出力をリセット入力
信号とする第2のフリップフロップとにより構成する。
これによって、基準側と帰還側とでゲート遅延による遅
延時間が異なることによる帰還クロックの位相ずれを小
さくするとともに形成されるパルス幅の変動を小さくす
ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図
面を用いて説明する。
【0022】図1には、本発明を適用したPLL回路の
一実施例が示されている。
【0023】図1に示されているように、この実施例の
PLL回路は、パラレルデータ送受信用の基準クロック
φ0の位相と帰還クロックφfを分周器21で1/N分
周したクロックφf’の位相を比較する第1の位相比較
器(周波数比較器)22Aと、シリアルデータSDTr
と帰還クロックφfの位相を比較する第2の位相比較器
22Bとが設けられている。そして、これらの第1の位
相比較器22Aと第2の位相比較器22Bの後段には、
これらの位相比較器の出力を動作制御信号Sに基づいて
選択する選択回路23A,23Bが設けられている。
【0024】第1の位相比較器22Aは、基準クロック
φ0と帰還クロックφf’の位相を比較して帰還クロッ
クφf’の位相が遅れているときはアップ信号UPを、
帰還クロックφfの位相が進んでいるときはダウン信号
DOWNを出力する。また、第2の位相比較器22B
は、受信シリアルデータSDTrと帰還クロックφfの
位相を比較して帰還クロックφfの位相が遅れていると
きはアップ信号UPを、帰還クロックφfの位相が進ん
でいるときはダウン信号DOWNを出力する。
【0025】第1の位相比較器22Aまたは第2の位相
比較器22Bから出力されるアップ信号UPおよびダウ
ン信号DOWNは、選択回路23A,23Bによってい
ずれか一方が選択されて、検出された位相差に応じた電
圧を発生するチャージポンプ回路24に供給される。上
記チャージポンプ回路24は、上記アップ信号UPおよ
びダウン信号DOWNに基づいてその出力端子に接続さ
れた容量に充電電流を流しまたは放電電流を引き込むこ
とによって、上記第1の位相比較器22Aまたは第2の
位相比較器22Bで検出された位相差に応じた電圧をロ
ーパスフィルタ25内の容量に蓄積させる。
【0026】上記チャージポンプ回路24の出力電圧が
ローパスフィルタ25を通して電圧制御発振器15に供
給され、電圧制御発振器26はローパスフィルタ25か
らの電圧Svcoに応じた周波数で駆動するように構成さ
れている。なお、この実施例においては、上記ローパス
フィルタ25の出力電圧Svcoが上記位相比較器22B
にも供給され、後述のように、位相比較器22B内の遅
延回路の遅延時間を制御するのに利用されるように構成
されている。
【0027】ここで、図1のPLL回路は、システムの
立ち上がり時に、制御回路5(図8参照)からの動作制
御信号Sによって選択回路23A,23Bは、それぞれ
第1の位相比較器22Aから出力されるアップ信号UP
およびダウン信号DOWNをチャージポンプ回路24に
供給する。そして、帰還クロックφf’(発振器15の
発振周波数の1/N)が基準クロックφ0の周波数f0
に達すると、その後は選択回路23A,23Bによって
位相比較器22Bからの基準クロックφ0と帰還クロッ
クφとの位相差に応じてアップ信号UPまたはダウン信
号DOWNをチャージポンプ回路24に供給するように
制御される。
【0028】また、この実施例のPLL回路は、シリア
ルデータの非受信時には上記第1位相比較器22Aの出
力信号に基づいて電圧制御発振器26を制御し、シリア
ルデータの受信があると制御回路5から出力される動作
制御信号Sによって位相比較器を22Aから22Bに切
り換えて、位相差に応じた出力信号に基づいて電圧制御
発振器26を制御するように構成されている。これによ
って、この実施例のPLL回路は、シリアルデータ受信
直後は第1位相比較器11Bを選択することで周波数の
引き込み時間を早くし、周波数引き込み後は第2位相比
較器11Bを選択することによって、発生されるクロッ
クのジッタを小さくすることができる。その結果、この
実施例のPLL回路をシリアル・パラレル変換回路の受
信用クロックの発生回路に適用した場合には、応答時間
すなわちデータ受信動作の開始が早くなる。
【0029】図2は、上記第2の位相比較器22Bの実
施例を示す。この位相比較器22Bは、3.3Vのよう
なフル振幅のシリアルデータ信号SDTrを1.2〜
1.3Vの小振幅の差動信号に変換するレベルシフト回
路LSFと、小振幅化されたシリアルデータSDTr’
をクロックの半周期分だけ遅らせる遅延回路DLYと、
小振幅の信号をフル振幅の信号に戻すレベルシフト回路
LSF1,LSF2と、帰還クロックφfの立上がりに
同期してフル振幅化されたデータ信号を取り込むD型フ
リップフロップからなるデータラッチ回路DLT11,
DLT12およびDLT21,DLT22、これらのデ
ータラッチ回路の出力をセット信号およびリセット信号
とするSRフリップフロップFF11,FF12,FF
21,FF22およびORゲートG1,G2からなるパ
ルス形成回路PGT等により構成されている。
【0030】フル振幅のシリアルデータ信号SDTrを
小振幅の信号に変換するレベルシフト回路LSFを設け
ているのは、電圧制御発振器26の発振信号の周期の1
/2の周期の遅延時間を得るためである。すなわち、こ
の実施例の位相比較器を用いたPLL回路では、シリア
ルデータの立ち上がり、立ち下がりを、発振周期すなわ
ち帰還クロックの周期の1/2のところでロックさせる
ように動作するためである。そのため、この実施例の遅
延回路DLYは電圧制御発振器26と同一の論理ゲート
構成とされており、ローパスフィルタ25から電圧制御
発振器26へ出力される発振制御信号Svcoが供給され
同一の電流で駆動される。しかも、発振周波数を高くす
るため小振幅で動作する電圧制御発振器26と同じ振幅
で遅延回路DLYが動作することで遅延回路DLYは電
圧制御発振器26の発振信号の周期Tvcoの1/2の周
期の遅延時間tpdを得ることができるように構成されて
いる。
【0031】上記データラッチ回路DLT11,DLT
12は、そのクロック入力端子に電圧制御発振器26か
らの帰還クロックφfが入力され、帰還クロックφfの
立ち上がりに同期してシリアルデータ信号SDTrを取
り込むことにより、帰還側の信号A1,A2を出力す
る。一方、上記データラッチ回路DLT21,DLT2
2は、そのクロック入力端子に遅延回路DLYで遅延さ
れた信号B1,B2が入力され、この遅延信号B1,B
2の立ち上がりに同期してハイレベルに固定されたデー
タ端子の状態を取り込むことにより基準側の信号C1,
C2を出力する。これにより、帰還側信号A1,A2と
基準側信号C1,C2の位相差Δtは、帰還クロックφ
fとシリアルデータ信号SDTrの位相差に発振周期の
1/2を加えたものと等しくなる。
【0032】そして、データラッチ回路DLT11の出
力A1はフリップフロップFF11のセット端子とFF
21のリセット端子に入力され、データラッチ回路DL
T12の出力A2はフリップフロップFF12のセット
端子とFF22のリセット端子に入力され、データラッ
チ回路DLT21の出力C1はフリップフロップFF2
1のセット端子とFF11のリセット端子に入力され、
データラッチ回路DLT22の出力C2はフリップフロ
ップFF22のセット端子とFF12のリセット端子に
入力されている。
【0033】これにより、図3に示すように、データラ
ッチ回路DLT11,DLT12の出力である帰還側信
号A1,A2がデータラッチ回路DLT21,DLT2
2の出力である基準側信号C1,C2よりも遅れている
ときは、データラッチ回路DLT21,DLT22の出
力である基準側信号C1,C2がフリップフロップFF
21,FF22をセットさせる信号として働き、データ
ラッチ回路DLT11,DLT12の出力である帰還側
信号A1,A2がフリップフロップFF21,FF22
をリセットさせる信号として働く。そのため、フリップ
フロップFF21またはFF12の出力端子からパルス
信号が出力され、これがORゲートG2を介してチャー
ジポンプ24に対して周波数を上げるアップパルスUP
として出力される。
【0034】なお、フリップフロップFF21,F22
は入力信号の立ち上がりエッジにのみ感応するポジアク
ティブ型であるため、シリアルデータ信号SDTrがロ
ウレベルからハイレベルに変化するときにFF21の出
力にパルスが現れ、シリアルデータ信号SDTrがハイ
レベルからロウレベルに変化するときはFF22の出力
にパルスが現れる。そして、これらのパルスがORゲー
トG2で合成されて、チャージポンプに供給される。
【0035】一方、データラッチ回路DLT11,DL
T12の出力である帰還側信号A1,A2がデータラッ
チ回路DLT21,DLT22の出力である基準側信号
C1,C2よりも進んでいるときは、帰還側信号A1,
A2がフリップフロップFF11,FF12をセットさ
せる信号として働き、基準側信号C1,C2がフリップ
フロップFF11,FF12をリセットさせる信号とし
て働く。そのため、フリップフロップFF11またはF
F12の出力端子からパルス信号が出力され、これがO
RゲートG1を介してチャージポンプ24に対して周波
数を下げるダウンパルスDOWNとして出力される。
【0036】上記フリップフロップFF11,F12は
入力信号の立ち上がりエッジにのみ感応するポジアクテ
ィブ型であるため、シリアルデータ信号SDTrがロウ
レベルからハイレベルに変化するときにFF11の出力
にパルスが現れ、シリアルデータ信号SDTrがハイレ
ベルからロレベルに変化するときはFF12の出力にパ
ルスが現れる。そして、これらのパルスがORゲートG
1で合成されて、チャージポンプに供給される。
【0037】なお、図3の実線は、図2の位相比較器に
とって帰還クロックφfの位相がシリアルデータ信号S
DTrよりも遅れている状態を、また破線は、帰還クロ
ックφfの位相がシリアルデータ信号SDTrよりも進
んでいる状態を示す。図面上、帰還クロックがシリアル
データよりも進んでいるように見えるのは、この実施例
の位相比較器を用いたPLL回路では、シリアルデータ
の立ち上がり、立ち下がりを、発振周期すなわち帰還ク
ロックの周期の1/2のところでロックさせるように動
作するためである。
【0038】図3を参照すると明らかなように、図2の
位相比較器は同一データが連続することでシリアルデー
タSDTrが変化しないときは位相比較を行なわないの
で、位相が合っている状態において誤って帰還クロック
の位相がずれていると判定して発振器の周波数を変化さ
せてしまうのを回避することができる。しかも、図3の
位相比較器は、シリアルデータを帰還クロックの周期の
1/2だけ遅らせて位相比較する遅延回路を備え、しか
も基準側と帰還側とで同一段数のゲート回路およびフリ
ップフロップを有するので、常にシリアルデータに対し
て帰還クロックの立ち上がりをデータの周期の中間位置
に合わせることができ、これによってシリアルデータの
入力マージンを大きくできるつまりシリアルデータのジ
ッタが大きくてもフリップフロップは帰還クロックによ
って正確にデータを取り込むことができる。
【0039】図4に、上記電圧制御発振器26の具体的
な回路例を、また図5に、上記位相比較器22Bを構成
する遅延回路DLYの具体的な回路例をそれぞれ示す。
なおMOSFETを表す記号のゲート部分に丸印の付さ
れているトランジスタはPチャネル型MOSFETであ
り、丸印の付されていないNチャネル型MOSFETと
区別される。
【0040】この実施例の遅延回路DLYは、電圧制御
発振器26と同様に複数(4個)の差動ゲート回路DG
Tと、レベルシフト回路LSFと、バイアス回路BIA
Sとから構成されている。電圧制御発振器26では最後
の差動ゲート回路の出力が初段の差動ゲート回路の入力
端子に帰還されることでリングオシレータを構成してい
るのに対し、遅延回路DLYではそのような帰還経路が
設けられておらず、単に遅延回路として機能する。
【0041】また、上記バイアス回路BIASは、ロー
パスフィルタからの制御信号Svcoをゲートに受け差動
ゲート回路DGTを構成する定電流用MOSFETとカ
レントミラー接続されたMOSFET Q1と、該MO
SFETQ1と直列に接続され差動ゲート回路DGTを
構成する負荷MOSFETとカレントミラー接続された
MOSFET Q2とにより構成され、電源電圧をQ1
とQ2のコンダクタンスの比で分割した電圧を差動ゲー
ト回路DGTの定電流MOSFET Qcおよび負荷M
OSFET Qdのゲートにバイアス電圧として供給す
る。
【0042】これによって、遅延回路DLYは発振器の
リングオシレータの発振信号の周期の1/2の遅延時間
を有し、しかもローパスフィルタからの制御信号Svco
に応じてバイアス回路BIASが差動ゲート回路の定電
流MOSFETに流れる電流を変化させることにより発
振信号の周期が変ったときに、遅延回路DLYの遅延時
間も同じように変化されるようになる。その結果、この
実施例の遅延回路をシリアルデータ信号の遅延回路とし
て含む位相比較器は、電圧制御発振器26においてロー
パスフィルタからの制御信号Svcoに応じて帰還クロッ
クの位相がずらされると、シリアルデータの位相も同じ
ようにずらされるので、位相ずれにより形成されるアッ
プパルスUPやダウンパルスDOWNのパルス幅が変動
するのを防止することができる。
【0043】また、この実施例の遅延回路DLYは、電
圧制御発振器26と同一の構成であるため、プロセスば
らつきや温度変動あるいは電源電圧が変動して発振周期
が変化したとき、遅延回路の遅延時間も同じように変化
するようになる。しかも、この実施例の発振器および遅
延回路は、各差動ゲート回路DGT内の負荷MOSFE
Tと並列に、ゲートとドレインが結合されたいわゆるダ
イオード接続のクランプMOSFET Qpが接続され
ており、差動ゲート回路DGTの出力信号が1.2V〜
1.3Vのように小さな振幅に制限されるように構成さ
れている。これによって、発振器は極めて高い周波数ま
で発振動作することができ、遅延回路はその発振周期の
ちょうど1/2の遅延時間となる。
【0044】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明はそれに限定さ
れるものでなく、例えば実施例では、第2の位相比較器
22B内に、帰還クロックによってシリアルデータをラ
ッチする第1のデータラッチ回路(DLT11,DLT
12)と、遅延回路により遅延されたシリアルデータ信
号によってラッチ動作を行なう第2のデータラッチ回路
(DLT21,DLT22)と、上記第1のデータラッ
チ回路の出力をセット入力信号としかつ上記第2のデー
タラッチ回路の出力をリセット入力信号とする第1のフ
リップフロップ(FF11,FF12)と、上記第2の
データラッチ回路の出力をセット入力信号としかつ上記
第1のデータラッチ回路の出力をリセット入力信号とす
る第2のフリップフロップ(FF21,FF22)とを
それぞれ2つずつ設けているが、1つずつ(例えばDL
T11,DLT21,FF11,FF21)とすること
も可能である。また、その場合、ORゲートG1,G2
も不用である。
【0045】さらに、上記発振器および遅延回路を構成
する論理ゲート回路は、差動ゲート回路に限らず、例え
ばNORゲート回路あるいはNANDゲート回路などで
あってもよい。また、上記実施例のPLL回路ではチャ
ージポンプ回路24の後段にローパスフィルタ25と電
圧制御発振器26を設けたが、これらの代わりに電圧−
電流変換回路と電流制御発振器を用いることも可能であ
る。
【0046】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるPLL
回路を内蔵したシリアル・パラレル変換回路に適用した
場合について説明したが、本発明はPLL回路を内蔵す
る半導体集積回路に利用することができる。
【0047】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
のとおりである。
【0048】すなわち、帰還クロックの位相ずれが小さ
いとともに周波数引き込み時間が短くかつ形成されるク
ロックのジッタが小さいPLL回路および応答時間すな
わちデータ送受信動作の開始が早くデータのジッタに対
する許容範囲が大きなシリアル・パラレル変換回路を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したPLL回路の一実施例を示す
ブロック図である。
【図2】図1のPLL回路における第2の位相比較器の
具体的な回路例を示す回路構成図である。
【図3】図2の位相比較器の動作タイミングを示すタイ
ミングチャートである。
【図4】図1のPLL回路における電圧制御発振器の具
体的な回路例を示す回路構成図である。
【図5】図2の位相比較器における遅延回路の具体的な
回路例を示す回路構成図である。
【図6】従来の位相比較器の構成例を示す回路構成図で
ある。
【図7】従来の位相比較器の他の構成例を示す回路構成
図である。
【図8】本発明に係るPLL回路を適用して有効な装置
の一例としてのシリアル・パラレル変換回路の概略構成
を示すブロック図である。
【図9】従来のPLL回路の構成例を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 パラレル−シリアル変換回路 2 シリアル−パラレル変換回路 3,4 PLL回路 21 分周器 22A 周波数比較回路(第1の位相比較器) 22B 位相比較回路(第2の位相比較器) 23A,23B 選択回路 24 チャージポンプ 25 ローパスフィルタ 26 電圧制御発振器 LSF レベルシフト回路 DLY 遅延回路 DGT 差動ゲート回路(論理ゲート回路) DLT11,DLT12 第1のデータラッチ回路 DLT21,DLT22 第2のデータラッチ回路 FF11,FF12 第1のフリップフロップ FF21,FF22 第2のフリップフロップ φ0 基準クロック φf 帰還クロック

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準クロックと帰還クロックとの位相を
    比較する第1の位相比較器と、シリアルデータと帰還ク
    ロックとの位相を比較する第2の位相比較器と、複数の
    論理ゲート回路からなり上記第1および第2の位相比較
    器で検出された位相差に応じて発振動作が制御される発
    振器とを備え、先ず第1の位相比較器を選択して周波数
    の引き込みを行なってから第2の位相比較器を選択して
    位相合わせを行なうようにされたPLL回路において、 上記第2の位相比較器には上記発振器と同一の数の論理
    ゲート回路で構成されかつ上記発振器と共通の制御信号
    により遅延時間が制御される遅延回路と、該遅延回路で
    上記シリアルデータを遅延した信号と上記帰還クロック
    との位相差に応じた信号を発生するパルス形成回路とが
    設けられてなることを特徴とするPLL回路。
  2. 【請求項2】 上記発振器および遅延回路を構成する論
    理ゲート回路には出力レベルをクランプするクランプ素
    子が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    PLL回路。
  3. 【請求項3】 上記発振器および遅延回路を構成する論
    理ゲート回路は、差動ゲート回路であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のPLL回路。
  4. 【請求項4】 上記パルス形成回路は、帰還クロックに
    よってシリアルデータをラッチする第1のデータラッチ
    回路と、上記遅延回路により遅延されたシリアルデータ
    信号によってラッチ動作を行なう第2のデータラッチ回
    路と、上記第1のデータラッチ回路の出力をセット入力
    信号としかつ上記第2のデータラッチ回路の出力をリセ
    ット入力信号とする第1のフリップフロップと、上記第
    2のデータラッチ回路の出力をセット入力信号としかつ
    上記第1のデータラッチ回路の出力をリセット入力信号
    とする第2のフリップフロップとに含んでなることを特
    徴とする請求項1、2または3に記載のPLL回路。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4に記載のPL
    L回路と、受信したパラレルデータをシリアルデータに
    変換して出力するパラレル−シリアル変換回路と、受信
    したシリアルデータをパラレルデータに変換して出力す
    るシリアル−パラレル変換回路とを備え、上記シリアル
    −パラレル変換回路は上記PLL回路から出力されるク
    ロックによって動作するとともに、上記パラレル−シリ
    アル変換回路は上記PLL回路とは異なるPLL回路で
    形成されたクロックによって動作するように構成されて
    いることを特徴とするシリアル・パラレル変換回路。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008301042A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Renesas Technology Corp 発振回路及び半導体装置
JP2009124737A (ja) * 2009-01-19 2009-06-04 Renesas Technology Corp 位相同期回路およびそれを用いた半導体集積回路装置
US7737792B2 (en) 2005-08-08 2010-06-15 Renesas Technology Corp. Phase Locked loop circuit and semiconductor integrated circuit device using the same
US7961830B2 (en) 2005-08-24 2011-06-14 Samsung Electronics Co., Ltd. Clock and data recovery circuit having wide phase margin

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