JP2006299498A - 水剥離性塗工紙及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙に水系塗料を塗設した塗工紙において、非塗工面からアルカリ化剤を含有させることにより上記課題を解決した。
Description
この問題に対応するため、水溶性材料あるいは水分散性材料を用いた基紙上に各種記録方式に適した塗工層を設け、非塗工面に粘着層を設けた水崩壊性粘着シートが特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示されている水崩壊性感熱記録シート及びそれを用いた水崩壊性粘着シートは、水溶紙あるいは水分散紙の基紙上に特定の構成の目止め層、塗工層(感熱記録層)を設け、非塗工面に粘着層を設けた構成であり、基紙に水溶紙あるいは水分散紙を用いることで、リターナブル容器において、ラベルを被着体から簡単に剥がすことを可能にしている。なお、水溶紙とは、水中で5〜20秒間という極めて短時間で繊維状に分散し、一部は溶解する性質を有する特性を有している紙であり、その製造方法は、特許文献2、特許文献3に開示されているように水溶性繊維に必要に応じて各種助剤(填料、サイズ剤、染料、顔料など)を添加し、一般に用いられている抄紙方法を用いることができ、印刷用紙や筆記用紙として実用化されているほか、塗工、貼合、積層化などの二次加工を施すことにより粘着性やヒートシール性を付与し、水溶性粘着ラベル、水溶性袋などに利用されている。また、水分散紙とは、水中でほぐれて小さな断片となる特性を有する紙のことで、主として水洗トイレットに流せる清拭用紙などのトイレット用品などに使用されている。
このため、特許文献1では、水溶紙や水分散紙の基紙上に目止め層を設けるために、1)水溶紙あるいは水分散紙が有機溶剤には分散・溶解しない特性を利用して、有機溶剤に溶解した水溶性樹脂または水分散性樹脂をバーコーター法等の公知の方法で塗工・乾燥することにより目止め層を形成させる。2)押出成形機を使用するエキストルージョン法を適用できる水溶性樹脂を用いて水溶性目止め層を形成させ、さらに水溶性目止め層上に非水溶性樹脂からなる目止め層を形成させる方法がとられている。
しかしながら、特許文献1の水崩壊性感熱記録シート及びそれを用いた水崩壊性粘着シートは、高価な有機溶剤を使用することや、塗工層(感熱記録層)の塗工と別工程になることから、コストアップになるという問題がある。更に、有機溶剤に溶解する水溶性樹脂または水分散性樹脂を用いた有機溶剤系塗工液を塗工・形成された目止め層は、基材として使用されている水溶紙あるいは水分散紙、基紙上に設けられた塗工層と比較して水による崩壊性が劣るため、水で洗浄した際にフィルム状に剥がれて排水管が詰まるなどの問題が生じる。
また、特許文献4には、水溶紙あるいは水分散紙の基紙上に塗工層を設けた、水分散性シートが開示されているが、塗工紙の基紙として適した坪量領域においては水による崩壊性が不十分である。
以上のように、水による崩壊性と塗工紙しての特性(印刷・印字適性)を兼備した塗工紙及びその製造方法は未だ得られていない。
特に、水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%とカナダ標準形ろ水度で250〜700mlCSF(JIS P8121に準拠)に叩解された製紙用水分散性繊維を0〜95重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙を用いることにより、印刷・印字適性に優れ、且つリターナブル容器用のラベルなどの用途に好適に用いられる塗工紙を得ることができる。
さらに、基紙の坪量が50g/m2以上の場合、水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを30〜60重量%とカナダろ水度で550〜650mlCSFに叩解された製紙用水分散性繊維を40〜70重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙を用いることにより、印刷・印字適性に優れ、且つリターナブル容器用のラベルなどの用途に好適に用いられる塗工紙を得ることができる。
(1)水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙に水系塗料を塗設し、基材にアルカリ化剤を含有させることを特徴とする水剥離性塗工紙、
(2)水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%とカナダ標準形ろ水度で250〜700mlCSF(JIS P8121に準拠)に叩解された製紙用水分散性繊維を0〜95重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙に水系塗料を塗設し、基材にアルカリ化剤を含有させることを特徴とする水剥離性塗工紙、
(3)水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを30〜60重量%とカナダ標準形ろ水度で550〜650mlCSF(JIS P8121に準拠)に叩解された製紙用水分散性繊維を40〜70重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる坪量が50g/m2以上の基紙であることを特徴とする水剥離性塗工紙、
(4)アルカリ化剤がアルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属塩、アンモニア、アミン類、イミン類から選ばれた1種類以上からなり、基紙の繊維状カルボキシアルキルセルロースの中和当量以上を含有することを特徴とする(1)〜(2)記載の水剥離性塗工紙、
(5)繊維状カルボキシアルキルセルロースのカルボキシアルキル基の置換度が0.2〜1.0であることを特徴とする(1)〜(3)の何れかに記載の水剥離性塗工紙、
(6)無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料および電子受容性顕色剤とを主成分として含有する感熱記録層を有することを特徴とする(1)〜(4)の何れかに記載の水剥離性塗工紙、
(7)カチオン性樹脂を含有した塗工層を有することを特徴とする(1)〜(4)の何れかに記載の水剥離性工紙。
(8)顔料とバインダーとを主成分として含有する塗工層を有することを特徴とする(1)〜(4)の何れかに記載の水剥離性塗工紙、
(9)非塗工面に粘着剤層を塗設または貼着することを特徴とする(1)〜(7)の何れかに記載の水剥離性工紙の粘着シート、
(10)水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙の片面に水系塗料を塗設し、非塗工面からアルカリ化剤を含有させることを特徴とする水剥離性塗工紙の製造方法、
(11)水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%とカナダ標準形ろ水度で250〜700mlCSF(JIS P8121に準拠)に叩解された製紙用水分散性繊維を0〜95重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙の片面に水系塗料を塗設し、非塗工面からアルカリ化剤を含有させることを特徴とする水剥離性塗工紙の製造方法、
(12)水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙の片面に水系塗料を塗設し、非塗工面からアルカリ化剤を含有させ、アルカリ化剤を含有させた面に粘着層を塗設または貼着させることを特徴とする水剥離性塗工紙の粘着シートの製造方法を提供するものである。
(13)水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%とカナダ標準形ろ水度で250〜700mlCSF(JIS P8121に準拠)に叩解された製紙用水分散性繊維を0〜95重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙の片面に水系塗料を塗設し、非塗工面からアルカリ化剤を含有させ、アルカリ化剤を含有させた面に粘着層を塗設または貼着させることを特徴とする水剥離性塗工紙の粘着シートの製造方法を提供するものである。
以上の工程により、水に分散・溶解する基紙上に各種印刷・印字方式に適した塗工層を有した本発明の水剥離性塗工紙を得ることができる。
また、繊維状カルボキシアルキルセルロースのカルボキシアルキル基の置換度は0.2〜1.0、好ましくは0.4〜0.6である。置換度が0.2に満たない場合は、アルカリ化剤によりカルボキシアルキルセルロース塩に変換しても水に対する膨潤性や水溶性が低く、水による層剥離性、分散性、溶解性が不十分となる。また、置換度が1.0を越える場合、水に対して溶解しにくい酸型のカルボキシアルキル基であっても水により膨潤しやすくなり、基紙の強度が低下するため、水系塗工液を塗設する際に断紙などの問題が発生する可能性が高くなる。
製紙用水分散性繊維は、カナダ標準形ろ水度が250〜700mlCSF、より好ましくは550〜650mlCSFに水中で分散させ叩解を施してから使用することが好ましい。カナダ標準形ろ水度が250mlCSF未満になるまで叩解した場合、繊維のフィブリル化、切断、内部膨潤が多くなり、基紙の密度、強度、平滑度が高まり緻密で塗工層の塗設に適した性能が得られるが、水分散性は不十分なものとなる。一方、叩解の程度が低すぎると水分散性は良好となるが、強度、平滑度が不十分になり多孔質で塗工層の塗設には不適切になる。このため、水分散性と塗工原紙としての適性の両立が可能な叩解の程度は250〜700mlCSFであり、望ましくは550〜650mlCSFである。
基紙は繊維状カルボキシアルキルセルロースを必須成分とする単層構造として形成できるが、繊維状カルボキシアルキルセルロース配合率の異なる2層以上の多層積層体としても良い。
基紙を多層構造にした場合、塗工層側に木材パルプの配合が多く緻密で平滑性の高い層を配し、非塗工面側には繊維状カルボキシアルキルセルロース配合率が多く低密度で吸液性の高い層を配することで、水と接触した場合の剥離性や分散性を高めることができる。
本発明においては、水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを含有する基紙として、10〜200g/m2の坪量のものを用いることができる。特に、印刷・印字用の塗工紙の基紙としては50g/m2以上、好ましくは50〜120g/m2の範囲にあるものが適している。
また、支持体を多層構造とした場合の各層の坪量は5〜100g/m2、好ましくは10〜100g/m2の範囲のものが用いられ、繊維状カルボキシセルロースを5重量%以上、より好ましくは30重量%以上含有する層は基紙の全坪量に対して50重量%以上あることが望ましい。
本発明は上記の繊維状カルボキシセルロースを含有する基紙上に各種印刷・印字方式、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、感熱記録方式、インクジェット記録方式、レーザービームプリンター方式などの特性を備える塗工層を塗設することが必要である。この塗工層の構成に特に制限はなく、単層または2層以上にすることができる。また、塗工層に用いられる材料等は従来から使用されている公知のものを使用することができる。以下に、感熱プリンター、インクジェットプリンター、グラビア印刷に適応した塗工層の例を示す。
アンダーコート層を塗設する基紙表面の平滑性は特に限定されないが、一般的には高平滑な表面が好まれ、ヤンキードライヤー接触面、カレンダリング処理面が好適に用いられる。
アンダーコート層は、感熱記録体において、基紙表面の平滑性を高めて画像のシャープネスと高感度を達成するために塗設されるもので、公知の充填剤、結合剤、各種添加剤を適宜選択して用いることができる。また、アンダー層を塗設しない場合、アルカリ化剤を含有した基紙と感熱記録層が直に接するため、発色感度が低下する可能性があるためアンダー層を塗設することは望ましい。
アンダーコート層の結合剤としては水溶性樹脂または水分散性樹脂が好ましく、具体的にはデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体及びそのアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体及びそのアルカリ塩、ポリアクリル酸ソーダ等が挙げられる。これらの中でも水剥離性の観点から、水溶性樹脂であるデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンをバインダーの主成分として使用することが望ましい。
アンダーコート層の結合剤は、通常、充填剤100重量部に対して固形分で5〜100重量部である。
アンダーコート層には、充填剤及び結合剤のほか、慣用的に使用される各種添加剤を併用できる。各種添加剤としては、顔料分散剤、消泡剤、潤滑剤、紫外線吸収剤、サイズ剤、増感剤、蛍光染料、防腐剤等が挙げられる。
アンダーコート層は、前記充填剤及び結合剤にその他の添加剤を分散混合して得られる塗料を、塗工機によって一層あるいは多層に分けて塗工し、ドライヤーで加熱乾燥することによって得られる。
本発明の水剥離性塗工紙は使用後に排水溝ヘ洗い流される用途として使用される可能性もあることから、環境面を考慮し、これらの中でもより安全性の高い染料として、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−4−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルアニリノ)フルオラン、3,3’−ビス(ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、2−(N−フェニル−N−メチルアミノ)−6−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)フルオラン、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチル−インドール−3−イル)フタリド、1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、3−ブロモ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン等が好ましく使用される。
本発明の水剥離性塗工紙は使用後に排水溝ヘ洗い流される用途として使用される可能性もあることから、環境面を考慮し、これらの中でもより安全性の高い顕色剤として、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、パラヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ−4’−プロポキシジフェニルスルホン、3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド、N−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリン、N−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリンとN−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリンとの1:1混合物、4,4’−ビス(3−(フェノキシカルボニルアミノ)メチルフェニルウレイド)ジフェニルスルホン、2,2’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホン)フェノキシ〕ジフェニルエーテルを含有する顕色剤組成物、2,2’−メチレンビス(4−t−ブチルフェノール)を55%含有する縮合組成物(すなわち、2,2’−メチレンビス(4−t−ブチルフェノール)を55%含有し、残りがこれに対応する3核縮合物(29%)、4核縮合物(11%)及び5核縮合物(4%)からなる縮合組成物、その他1%)等が好ましく使用される。
熱応答性を向上させる増感剤としては熱可融性物質が用いられ、50〜200℃程度の融点を持つ熱可融性有機化合物等を使用することができる。具体例としては、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、N−ステアリル尿素、ベンジル−2−ナフチルエーテル、m−ターフェニル、4−ベンジルビフェニル、2,2'−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、α,α’−ジフェノキシキシレン、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル、アジピン酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(4−クロルベンジル)エステル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、ベンゼンスルホン酸フェニルエステル、ビス(4−アリルオキシフェニル)スルホン、4−アセチルアセトフェノン、アセト酢酸アニリド類、脂肪酸アニリド類、モンタン系ワックス、ポリエチレンワックス、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル=−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタリン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタン、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)、=−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニルp−トリルエーテル、o−キシレリン−ビス−(フェニルエーテル)、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル等が列挙される。
本発明の水剥離性塗工紙は使用後に排水溝ヘ洗い流される用途として使用される可能性もあることから、環境面を考慮し、これらの中でもより安全性の高い増感剤として、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、エチレンビスステアロアミド、パラベンジルオキシ安息香酸ベンジル、4−ビフェニルパラトリルエーテル、シュウ酸ビス(パラメチルベンジル)、シュウ酸ビス(パラクロロベンジル)、パラベンジルビフェニル、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、パラトルエンスルホンアミド、オルトトルエンスルホンアミド、ジフェニルスルホン、ベンジルオキシナフタレン、パラフェニルアセトフェノン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン等が好ましく使用される。
有機顕色剤及びロイコ染料の量、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能および記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常ロイコ染料1重量部に対して、有機顕色剤0.5〜10重量部、増感剤0.5〜10重量部を使用し、結合剤は全固形分中5〜50重量%が適当である。
前述の有機顕色剤、ロイコ染料並びに必要に応じて添加する材料はボールミル、アトライター、サンドグラインダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、バインダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。
感熱記録層上に、保護層を塗設することによって、サーマルヘッド等のマッチング性や記録画像保存性を向上させることができる。
保護層に用いる結合剤は前記感熱記録層の結合剤と同種のものが使用できる。具体的には、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン類、ゼラチン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、エチルセルロース、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリスチロールおよびそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹脂等の非水溶性樹脂を例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン、エステル、炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することも出来る。これらの中でも水剥離性の観点から、水溶性樹脂であるデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンをバインダーの主成分として使用することが望ましい。
保護層は、前記結合剤に各種添加剤を分散混合して得られる塗料を、塗工機によって一層あるいは多層に分けて塗工し、ドライヤーで加熱乾燥することによって得られる。
塗料の塗工量は、乾燥後の重量として通常0.2〜10g/m2、好ましくは0.5〜5g/m2である。塗工機としては、特に限定されるものではなく、エアナイフコーター、バーコーター、ロールコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、チャンプレックスコーター、グラビアコーター等の公知の塗工機を使用することができ、特に制限されることはない。
このようにして、水不溶性の基紙の平滑面に水系塗液を用いてアンダー層、次いで感熱記録層を順次塗設した後、非塗工面からアルカリ化剤を含有させることにより、水剥離性を有する感熱記録紙を得ることができる。
塗工機としては、特に限定されるものではなく、エアナイフコーター、バーコーター、ロールコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、キャストコーター、チャンプレックスコーター、グラビアコーター、2ロールコーター、トランスファーロールコーター等が使用される。
このようにして、水不溶性の基紙に水系塗液を用いてピグメントコート層あるいはクリアーコート層を塗設した後、非塗工面からアルカリ化剤を含有させることにより、水剥離性を有するインクジェット記録紙を得ることができる。
塗工機としては、特に限定されるものではなく、エアナイフコーター、バーコーター、ロールコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、キャストコーター、チャンプレックスコーター、グラビアコーター、2ロールコーター、トランスファーロールコーター等が使用される。
このようにして、水不溶性の基紙に水系塗液を用いてピグメントコート層あるいはクリアーコート層を塗設した後、非塗工面からアルカリ化剤を含有させることにより、水剥離性を有するグラビア印刷用紙を得ることができる。
これらのアルカリ性化合物を塗工する量は、基紙中の繊維状カルボキシメチルセルロースの中和当量以上、好ましくは中和当量の1〜3倍量とすることが必要である。アルカリ性化合物の量が中和当量に満たない場合、水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースが残るため、十分な水分散性を得ることが困難となる上、経時でカルボキシアルキルセルロース同士が結合し溶解性が大きく低下する。また、アルカリ性化合物の量が中和当量の3倍を越えると、基紙中に残留するアルカリ性化合物の影響で、基紙の変色、強度低下等の外観、材質変化が起こるため好ましくない。
アルカリ化剤は、上記アルカリ性化合物の水溶液または該水溶液と相溶性のある水性有機溶媒との混合液として、公知のエアナイフコーター、バーコーター、ロールコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、チャンプレックスコーター、グラビアコーター等の塗工機を用いて塗工される。
また、使用する塗工機に適した粘度に調整することや、乾燥後にアルカリ性化合物が脱落するのを防ぐために、上記アルカリ性化合物の水溶液の中に、該水溶液と相溶性のある水溶性高分子を配合しても良い。使用できる水溶性高分子としては、澱粉および澱粉誘導体類、カルボキシアルキルセルロース塩等のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ポリアクリル酸塩等が列挙される。
さらに、アルカリ化合物水溶液の保水性が高い(アルカリ化合物水溶液が基紙に浸透しにくい)場合にはアルカリ化合物水溶液が基紙全体に均一に浸透しにくくなるため、水分散性が低下する可能性があり、逆に保水性が低い(アルカリ化合物水溶液が基紙に浸透しやすい)場合にはアルカリ化合物水溶液が感熱記録層の発色に影響を与える可能性がある。このため、アルカリ化合物水溶液は、塗工する基紙に対する保水性を保水剤により調整することが望ましい。この保水剤の例として、澱粉および澱粉誘導体類、カルボキシアルキルセルロース塩やヒドロキシアルキルセルロース、アルキルセルロース等のセルロース誘導体、アルギン酸塩やキサンタンガム等の天然高分子系保水剤、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、カゼイン等が挙げられることができるが、特にこれらに限定されるものではない。なお、本発明における保水性とは一定の圧力・温度・時間における基紙に塗工液が浸透した量(g/m2)を測定した値であり、この保水性の測定に用いられる装置の一例としては、AA−GWRウォーターリテンションメーターModel250(Kaltec社製、測定条件:圧0.5Bar、時間 40秒、塗工液量20ml、使用フィルター GWR420)が挙げられる。
本発明の塗工紙を用いた粘着シートは、塗工層(印刷あるいは印字面)とは反対側面に、粘着剤層を設けたものである。この粘着剤層を構成する粘着剤としては、水溶性又は水再分散性を有する粘着剤、特にアクリル系粘着剤が好適に用いられる。
水溶性アクリル系粘着剤の例としては、アクリル酸アルコキシアルキルとスチレンスルホン酸塩と他の共重合性単量体とからなる共重合体や、(メタ)アクリル酸などのカルボキシル基含有ビニル系単量体と水酸基含有単量体と場合により用いられる共重合可能な他の単量体との共重合体をベースポリマーとして含有するものなどを挙げることができる。また、水再分散性アクリル系粘着剤の例としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基含有ビニル系単量体とアルコキシ基を有するビニル系単量体と場合により用いられる共重合可能な他の単量体との共重合体や、カルボキシル化ロジンエステル含有ビニル系単量体とカルボキシル基含有ビニル系単量体と水溶性ビニル系単量体が共重合されてなる共重合体をベースポリマーとして含有するものなどを挙げることができる。なお、これらの共重合体のカルボキシル基は、必要に応じ一部又は全部がアルカリにより中和された塩型であってもよく、アルカリ金属塩、アミン塩、アルカノールアミン塩が好適に用いられる。
これらの粘着剤は、基紙のアルカリ化剤塗工面に直接塗布して粘着剤層を設けてもよいし、剥離シートの剥離剤表面上に粘着剤を塗布して粘着剤層を設けたのち、これを基紙のアルカリ化剤塗工面に貼着し、該粘着剤層を転写してもよい。何れの場合も、粘着剤層は使用時以外での不要な粘着を防ぐために剥離シートを貼合し、所望により剥がして使用してもよい。基紙に設けられる粘着剤層の塗工量は固形分として3〜60g/m2、好ましくは10〜50g/m2程度である。粘着剤塗工量が5g/m2未満では、得られる粘着シートの接着性能が不足し、一方、60g/m2を越えると粘着シートの製造時や後加工工程で粘着剤がはみ出し易くなり好ましくない。
また、粘着剤の塗布を印刷方式で行い、エッジ部分等を除いてパターン状に塗布してもよく、この場合に用いる剥離シートも粘着剤の塗布パターンに対応して剥離剤を部分塗布することもできる。更に、本発明の水剥離性塗工紙の塗工面側の表面に、点状や矩形状の非連続パターンで剥離剤を部分塗布し、一方、アルカリ化剤塗工面側の表面に剥離剤と対応するパターンで粘着剤を部分塗布し、粘着剤部分塗布面と剥離剤部分塗布面とを重ね合わせることにより、剥離シートが不要の粘着シートを形成することもできる。
かくして得られる本発明の水剥離性塗工紙の粘着シートは、コンテナなどの被着体に貼付された後、水で洗い流すのみで、被着体から容易に取り除くことができる。
〔印字性:感熱プリンター〕
Zebra社製「バーコードプリンター140XiII」を用いて印字した。
サーマルヘッドの発熱エネルギー0.2mJで印字した試料の印字部分及び未印字部分の地肌を「マクベスRD−918型」反射濃度計にて測定した。印字部分の測定値は大きいほど発色感度に優れ、未印字部分の地肌は小さいほど、地肌かぶりが少なく優れている。
エプソン社製「PM−970C」を用いてベタ印字(黒)し、「マクベスRD−918型」反射濃度計にて印字濃度を測定した。また、前記プリンターを用いて「電」の文字をフォント8の大きさで印字し、インクの滲みを下記の基準で目視評価した。
(インクの滲み評価)
◎:ほとんどインクが滲まないレベル。
○:若干インクが滲んでいるが、文字の判別に支障はないレベル。
〔印刷性:グラビア印刷〕
大蔵省式グラビア印刷機(熊谷理器工業製)を用いて、網点グラビア版(175線数)とグラビア印刷用インキを用いて印刷速度40m/min、印圧10kgfで印刷した。この得られた印刷物の10%網点部分をルーペで観察し、網点欠落数を下記の基準で目視評価した。
(網点欠落数の評価)
◎:欠落している部分がなく非常に良好なレベル。
○:僅かに欠落している部分が認められるが、問題のないレベル。
〔水分散性〕23℃、50%RHの雰囲気で24時間以上調和させた試料から3cm角の試験片5枚を作製した。次に300mlビーカーに脱イオン水300mlを入れてスターラーで650rpmに攪拌しながら上記試験片1枚を投入した。試験片が2つ以上に千切れる時間をストップウォッチで求め、5回の測定の平均値を水分散時間とした。水分散時間が短いほど水分散性は優れており、水分散時間30秒以内を水分散性優秀(第1表に記号◎で表記)、60秒以内を水分散性良好(第1表に記号○で表記)、60秒を越えるものを不溶(第1表に記号×で表記)と評価した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解したもの50重量部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)50重量部を配合した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が7s、反対面の平滑度は3sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.12kN/mで水分散性を有さないものであった。
(アンダー層の塗設)基紙に、焼成カオリン(XCI3OOFECC製 吸油量70ml/100g) 100部、 分散剤 0.2部、 10%PVA溶液 80部、水 50部からなるアンダー層塗液を乾燥重量 6g/m2となるようにエアナイフコーター(塗工速度:200m/min)を用いて塗工・乾燥させアンダー層を形成した。
(顕色剤分散液)10%PVA水溶液 18.8部、 4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン 6.0部、水 11.2部を分散させサンドグラインダーを用いて平均粒子径lμmに粉砕した。
(染料分散液)3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 2.0部、10%PVA水溶液 4.6部、水 2.6部を分散させサンドグラインダーを用いて平均粒子径lμmに粉砕した。
(増感剤分散液)4−ビフェニルp−トリルエーテル 4.0部、10%PVA水溶液 5.0部、水 3.0部を分散させサンドグラインダーを用いて平均粒子径lμmに粉砕した。
(アルカリ化剤の含有)次に、基紙の感熱記録層の反対面に、10重量%濃度の炭酸ナトリウム水溶液を塗工量が中和当量の1.5倍に相当する5g/m2(乾燥重量)になるようにエアナイフコーターを用いて塗工速度200m/minで塗工・乾燥(40℃)させ、アルカリ化剤層を基紙に含有させた。
(平滑化処理2)上記アルカリ化剤層塗設後に、カレンダーを用いて感熱記録層面のべック平滑度が200〜300秒になるように仕上げ、本発明の水崩壊性塗工紙(感熱記録紙)を得た。
このようにして作成した水剥離性塗工紙の性能(印字性、水剥離性、水分散性)を評価し、結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解したもの5重量部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)95重量部を配合した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が4s、反対面の平滑度は2sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.14kN/mで水分散性を有さないものであった。
上記基紙を用いた以外、実施例1と同様にして水剥離性塗工紙を作成し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解したもの40重量部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)60重量部を配合した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が6s、反対面の平滑度は2sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.14kN/mで水分散性を有さないものであった。
上記基紙を用いた以外、実施例1と同様にして水剥離性塗工紙を作成し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解したもの70重量部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)30重量部を配合した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が12s、反対面の平滑度は3sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.12kN/mで水分散性を有さないものであった。
上記基紙を用いた以外、実施例1と同様にして水剥離性塗工紙を作成し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解したもの80重量部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)20重量部を配合した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が12s、反対面の平滑度は3sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.12kN/mで水分散性を有さないものであった。
上記基紙を用いた以外、実施例1と同様にして水剥離性塗工紙を作成し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解したもの80重量部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)20重量部を配合した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量65g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が12s、反対面の平滑度は3sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.13kN/mで水分散性を有さないものであった。
上記基紙を用いた以外、実施例1と同様にして水剥離性塗工紙を作成し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解したもの50重量部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)50重量部を配合した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量65g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が9s、反対面の平滑度は3sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.13kN/mで水分散性を有さないものであった。
上記基紙を用いた以外、実施例1と同様にして水剥離性塗工紙を作成し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度350mlCSFまで叩解したもの50重量部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)50重量部を配合した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が14s、反対面の平滑度は3sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.14kN/mで水分散性を有さないものであった。
上記基紙を用いた以外、実施例1と同様にして水剥離性塗工紙を作成し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
実施例1において、アルカリ性化合物として炭酸カリウムを用いたこと以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録紙を作製し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
実施例1において、アルカリ性化合物として3重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を用い、塗工量が乾燥重量として2.6g/m2になるように塗工したこと以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録紙を作製し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
実施例11
実施例1において、アルカリ性化合物としてアンモニアを用いたこと以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録紙を作製し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
実施例1において、アルカリ性化合物としてトリエタノールアミンを用いたこと以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録紙を作製し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
実施例13
実施例1において、アルカリ性化合物として分子量300のポリエチレンイミンを用いたこと以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録紙を作製し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)2基の円網抄紙部を有する円網ヤンキー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて、広葉樹晒クラフトパルプ75重量%と針葉樹晒クラフトパルプ25重量%をカナダろ水度550mlCSFまで叩解した原料からなる湿紙A(乾燥坪量:10g/m2に相当)、並びに針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度680mlCSFまで叩解したもの50重量部と繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)50重量部を配合した抄紙原料からなる湿紙B(乾燥坪量:45g/m2に相当)を抄き合わせて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙は湿紙A側の表面の平滑度が12s、反対面の平滑度は3sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.13kN/mで水分散性を有さないものであった。
基紙の湿紙A側に実施例1と同様にしてアンダー層、感熱記録層を塗設し、基紙の湿紙B側にアルカリ化剤を含有後、カレンダリング処理を行って本発明の感熱記録紙を作製し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)2基の円網抄紙部を有する円網ヤンキー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて、広葉樹晒クラフトパルプ75重量%と針葉樹晒クラフトパルプ25重量%をカナダろ水度550mlCSFまで叩解した原料からなる湿紙A(乾燥坪量:25g/m2に相当)、並びに針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度680mlCSFまで叩解したもの50重量部と繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)50重量部を配合した抄紙原料からなる湿紙B(乾燥坪量:30g/m2に相当)を抄き合わせて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙は湿紙A側の表面の平滑度が12s、反対面の平滑度は3sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.13kN/mで水分散性を有さないものであった。
基紙の湿紙A側に実施例1と同様にしてアンダー層、感熱記録層を塗設し、基紙の湿紙B側にアルカリ化剤を含有後、カレンダリング処理を行って本発明の水剥離性塗工紙(感熱記録紙)を作製し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
実施例1において、アルカリ化剤層の塗工量を中和当量の10%に相当する0.34g/m2(乾燥重量)としたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、感熱記録紙を作製した。
このようにして作製した感熱記録紙の性能(印字性、水剥離性、水分散性)を評価し、結果を表1及び表2に示した。
実施例17
実施例1において、アルカリ化剤層の塗工量を中和当量の200%に相当する6.70g/m2(乾燥重量)としたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、感熱記録紙を作製した。
このようにして作製した感熱記録紙の性能(印字性、水剥離性、水分散性)を評価し、結果を表1及び表2に示した。
(保護層の塗設)実施例1における感熱記録紙の感熱記録層の上に、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール[日本合成化学工業(株)製、商品名「ゴーセファイマーZ200」]の水溶液(固形分濃度10重量%)を500重量部と炭酸カルシウム水分散液(固形分濃度30重量%)を80重量部含有する塗工液を乾燥時の重量が1.5g/m2となるようにワイヤーロットバーコーターを用いて300m/minで塗工することにより、保護層を形成した。
(粘着剤層の塗設)水溶性のエマルジョン型アクリル系粘着剤[日本カーバイド工業(株)製、商品名「ニカゾールHS−002」、固形分濃度40重量%]100重量部、エポキシ樹脂系硬化剤[日本カーバイド工業(株)製、商品名「FX−931」、固形分濃度10重量%]2重量部を混合し粘着剤塗液を調製した。この粘着剤塗液をシリコーン剥離剤を塗布した剥離シート[三島製紙(株)製、「35SIP」、坪量36g/m2]の剥離処理面に固形分として30g/m2塗布乾燥して、粘着剤層を設けた。この粘着剤層と上記保護層を設けた感熱記録紙のアルカリ化剤層側の基材面とを貼り合せ、粘着剤層付きの感熱記録紙を製造した。
このようにして製造された粘着剤層付きの水剥離性塗工紙(感熱記録紙)の性能(印字性、水剥離性、水分散性)を評価し、その結果を表1及び表2に示した。なお、ほぐれやすさの評価は、剥離シートを剥がして評価した。
(基紙の作製)2基の円網抄紙部を有する円網ヤンキー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて、広葉樹晒クラフトパルプ75重量%と針葉樹晒クラフトパルプ25重量%をカナダろ水度550mlCSFまで叩解した原料からなる湿紙A(乾燥坪量:25g/m2に相当)、並びに針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度650mlCSFまで叩解したもの50重量部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)50重量部を配合した抄紙原料からなる湿紙B(乾燥坪量:30g/m2に相当)を抄き合わせて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙は湿紙A側の表面の平滑度が12s、反対面の平滑度は3sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.13kN/mで水分散性を有さないものであった。
基紙の湿紙A側に下記ピグメントコート層を塗設し、基紙の湿紙B側にアルカリ化剤を含有後、カレンダリング処理を行って本発明の水剥離性塗工紙(インクジェット記録媒体)を作製し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(ピグメントコート層の塗設)基紙の湿紙A側(平滑面)に、シリカ(トクヤマ製 商品名「ファインシールX37B」20%分散液) 100部、 10%PVA溶液 50部、カチオン性樹脂(星光PMC社製 染料定着剤 商品名「SRD-150」50%)2部からなるピグメントコート層塗液を乾燥重量10g/m2となるようにブレードコーターで300m/minで塗布、乾燥しピグメントコート層を形成した。
(アルカリ化剤の含有)次に、基紙の湿紙B側に、10重量%濃度の炭酸ナトリウム水溶液を塗工量が中和当量の1.5倍に相当する2.7g/m2(乾燥重量)になるようにエアナイフコーターを用いて塗工速度200m/minで塗工・乾燥(40℃)させ、アルカリ化剤層を基紙に含有させた。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解したもの50重量部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)50重量部を配合した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が7s、反対面の平滑度は3sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.12kN/mで水分散性を有さないものであった。
(ピグメントコート層の塗設)基紙に、カオリン(イメリス社製 商品名「プレミア」)100部、分散剤(ポリアクリル酸ソーダ)0.2部からなる70%顔料分散液に、ポリビニルアルコール20%溶液(クラレ社製 商品名「PVA105」)10.5部、ヒドロキシエチル化デンプン35%溶液(商品名「ペンフォードガム295」)2部からなるピグメントコート層塗液を乾燥重量12g/m2となるようにブレードコーターで500m/minで塗布、乾燥しピグメントコート層を形成した。
(アルカリ化剤の含有)次に、基紙の湿紙B側に、10重量%濃度の炭酸ナトリウム水溶液を塗工量が中和当量の1.5倍に相当する2.7g/m2(乾燥重量)になるようにエアナイフコーターを用いて塗工速度200m/minで塗工・乾燥(40℃)させ、アルカリ化剤層を基紙に含有させた。
(平滑化処理)上記アルカリ化剤層塗設後に、ロール温度65℃、2ニップ、カレンダー線圧150kg/cm、通紙速度10m/minの条件でスーパーカレンダー処理を行い、本発明の水崩壊性塗工紙(グラビア印刷用紙)を得た。
実施例1において、アルカリ化剤層を10重量%濃度の炭酸ナトリウム水溶液100部と変性ポリアクリル系保水剤(サンノプコ社製商品名:SNシックナー929−S、固形分12%)10部の混合液としたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、感熱記録紙を作製した。
このようにして作製した感熱記録紙の性能(印字性、水剥離性、水分散性)を評価し、結果を表1及び表2に示した。
実施例1において、アルカリ化剤層を10重量%濃度の炭酸ナトリウム水溶液100部と変性ポリアクリル系保水剤(サンノプコ社製商品名:SNシックナー929−S、固形分12%)30部の混合液としたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、感熱記録紙を作製した。
このようにして作製した感熱記録紙の性能(印字性、水剥離性、水分散性)を評価し、結果を表1及び表2に示した。
実施例1において、顕色剤として2,2’−メチレンビス(4−t−ブチルフェノール)を55%含有する縮合組成物(すなわち、2,2’−メチレンビス(4−t−ブチルフェノール)を55%含有し、残りがこれに対応する3核縮合物(29%)、4核縮合物(11%)及び5核縮合物(4%)からなる縮合組成物、その他1%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録紙を作製し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
実施例1において、染料として3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いたこと以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録紙を作製し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
実施例25
実施例1において、増感剤として1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタンを用いたこと以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録紙を作製し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解したもの重量96部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)4重量部を配合した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が22s、反対面の平滑度は4sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.14kN/mで水分散性を有しないものであった。
上記基紙を用いた以外、実施例1と同様にして水剥離性塗工紙を作成し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が20s、反対面の平滑度は9sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.12kN/mで水分散性を有しないものであった。
上記基紙を用いた以外、実施例1と同様にして水剥離性塗工紙を作成し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が20s、反対面の平滑度は9sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.12kN/mで水分散性を有しないものであった。
上記基紙を用いた以外、実施例19と同様にして水剥離性塗工紙を作成し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
(基紙の作製)針葉樹晒クラフトパルプをカナダろ水度550mlCSFまで叩解したもの重量96部と、繊維状カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.43)4重量部を配合した抄紙原料を調成し、円網ヤンキードライヤー式抄紙機(抄速:40m/min)を用いて坪量55g/m2の基紙を製造した。基紙はヤンキードライヤー接触側の表面の平滑度が22s、反対面の平滑度は4sで、基紙は縦方向の湿潤引張強さが0.14kN/mで水分散性を有しないものであった。
上記基紙を用いた以外、実施例20と同様にして水剥離性塗工紙を作成し、性能評価結果を表1及び表2に示した。
基紙として、坪量60g/m2の水溶紙[三島製紙(株)製、商品名「60MDP」を用いたこと以外は、実施例6と同様にして基紙の平滑面にアンダー層塗液を乾燥重量6g/m2となるようにブレードコーターを用いて塗布、乾燥しようとしたが、基紙がアンダー層塗液で膨潤して断紙が発生し、アンダー層を形成することができなかった。また、アンダー層を塗設せずに基紙の平滑面に感熱記録層塗液を乾燥重量が5g/m2になるようにエアーナイフコーターにより塗布、乾燥しようとしたが、基紙が感熱記録層塗液で膨潤して断紙が発生し、感熱記録層を形成することができなかった。
Claims (13)
- 水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙に、水系塗料が1層以上塗設され、かつ基紙がアルカリ化剤を含有することを特徴とする水剥離性塗工紙。
- 水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%とカナダ標準形ろ水度で250〜700mlCSF(JIS P8121に準拠)に叩解された製紙用水分散性繊維を0〜95重量%を含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙に、水系塗料が1層以上塗設され、かつ基紙がアルカリ化剤を含有することを特徴とする請求項1記載の水剥離性塗工紙。
- 前記請求項1又は2記載の水剥離性塗工紙において、基紙が水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを30〜60重量%とカナダ標準形ろ水度で550〜650mlCSF(JIS P8121に準拠)に叩解された製紙用水分散性繊維を40〜70重量%含有し、かつ坪量が50g/m2以上であることを特徴とする水剥離性塗工紙。
- アルカリ化剤がアルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属塩、アンモニア、アミン類、イミン類から選ばれた1種類以上からなり、基紙の繊維状カルボキシアルキルセルロースの中和当量以上を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかの項記載の水剥離性塗工紙。
- 繊維状カルボキシアルキルセルロースのカルボキシアルキル基の置換度が0.2〜1.0であることを特徴とする請求項1〜4の何れかの項記載の水剥離性塗工紙。
- 無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料および電子受容性顕色剤とを主成分として含有する水系塗料を塗設することを特徴とする請求項1〜5の何れかの項記載の水剥離性塗工紙。
- カチオン性樹脂を含有する水系塗料を塗設することを特徴とする請求項1〜5の何れかの項記載の水剥離性塗工紙。
- 顔料とバインダーとを主成分として含有する水系塗料を塗設することを特徴とする請求項1〜5の何れかの項記載の水剥離性塗工紙。
- 基紙の非塗工面に粘着剤層を塗設または貼着することを特徴とする請求項1〜8の何れかの項記載の水剥離性塗工紙の粘着シート。
- 水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙の片面に水系塗料を塗設した後、非塗工面からアルカリ化剤を含有させることを特徴とする水剥離性塗工紙の製造方法。
- 水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%とカナダ標準形ろ水度で250〜700mlCSF(JIS P8121に準拠)に叩解された製紙用水分散性繊維を0〜95重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙の片面に水系塗料を塗設した後、非塗工面からアルカリ化剤を含有させることを特徴とする水剥離性塗工紙の製造方法。
- 水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙の片面に水系塗料を塗設した後、非塗工面からアルカリ化剤を含有させ、アルカリ化剤を含有させた面に粘着層を塗設または貼着させることを特徴とする水剥離性塗工紙の粘着シートの製造方法。
- 水不溶性の繊維状カルボキシアルキルセルロースを5〜100重量%とカナダ標準形ろ水度で250〜700mlCSF(JIS P8121に準拠)に叩解された製紙用水分散性繊維を0〜95重量%含有する層を少なくとも1層以上有する単層または2層以上の層状構造からなる基紙の片面に水系塗料を塗設した後、非塗工面からアルカリ化剤を含有させ、アルカリ化剤を含有させた面に粘着層を塗設または貼着させることを特徴とする水剥離性塗工紙の粘着シートの製造方法。
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