JP7345712B1 - 感熱記録体 - Google Patents
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Abstract
Description
近年、感熱記録体は、各種チケット用、レシート用、ラベル用、銀行のATM用、ガスや電気の検針用、車馬券等の金券用など多様な用途にも拡大してきており、そのため、耐水性、画像部の耐可塑剤性、白紙部の耐熱性、耐油性、過酷な条件下における画像部及び白紙部の保存性など様々な性能が必要とされてきている。
このような要求に対して、特定の2種類の顕色剤を組み合わせて用いることにより、耐水性、画像部の耐可塑剤性、白紙部の耐熱性などを向上させた感熱記録体(特許文献1)や、感熱記録体の発色濃度、白色度、及び印字部の保存性などの要求性能を向上させるための顕色剤としてのウレア化合物(特許文献2~4等)が開示されている。
また、様々なタイプの水分散性シートが開示されている(特許文献5~7等)。
そこで、本発明は、水分散性を有する感熱記録体であって、感熱記録体に求められる様々な性能のうち再印字性に優れ、更に耐湿熱性、耐可塑剤性、耐溶剤性、などに優れる感熱記録体を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、該感熱記録層が、電子受容性顕色剤として、下記一般式(化1)で表されるウレア化合物を少なくとも1種含有し、
該支持体が水分散性を有する紙基材から成る、感熱記録体、及びその感熱記録層を設けた支持体の表面とは反対の表面上に粘着層を設けた感熱記録ラベルである。
ここで用いる木材パルプとして、一般に製紙用に用いられている木材パルプ繊維又は非木材系パルプ繊維を使用でき、そのαセルロース含有率は88重量%未満である。この木材パルプとして、例えば、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ等の木材パルプ繊維、亜麻パルプ、マニラ麻パルプ、ケナフパルプ等の非木材系パルプ繊維等を挙げることができる。木材パルプの平均繊維長としては、0.1~5mm、好ましくは0.5~3mm、さらに好ましくは0.8~2mmである。
パルプのαセルロース含有率とヘミセルロース含有率の関係について、特表2010-504376号公報には、パルプを精製度に応じて3グレードに分け、高度に精製されたパルプを「アセテートグレード」、精製パルプを「ビスコースグレード」、無精製パルプを「紙/フラッフグレード」として、各グレードの含有率を記載している。「アセテートグレード」のパルプはαセルロースが通常95重量%以上で、約1~3%がヘミセルロースであり、「ビスコースグレード」のパルプはαセルロースが88~95重量%で、約5~12%がヘミセルロースである。また、「紙/フラッフグレード」のパルプはαセルロースが80~88重量%で、約12~20%がヘミセルロースであるとしている。
以上のことから、ここで用いられる精製パルプに含まれるヘミセルロースは12重量%未満である。
なお、パルプについて、一般的な定義である「木材その他の植物を機械的又は化学的処理によって抽出したセルロース繊維の集合体」(紙パルプ辞典 平成12年2月20日 紙パルプ協会編 金原出版)と定義する。
溶解パルプは、亜硫酸塩蒸解や前加水分解クラフト蒸解で得られるセルロース純度の高いパルプで、蒸解後の漂白、精選処理を組み合わせることでさまざまなセルロース純度のパルプが得られる。
なお、精製パルプと無精製パルプが配合された紙についても、各パルプ単独の場合と同様にして紙のαセルロース含有率とヘミセルロース含有率を測定することができる。さらに、パルプの繊維形態を観察して精製パルプと無精製パルプの配合割合を求めれば、精製パルプと無精製パルプのそれぞれについてαセルロース含有率とヘミセルロース含有率を算出することができる。
再生セルロース繊維はシート強度や平滑性が不足して印刷適性が不良となる。繊維状カルボキシアルキルセルロースは酸性であり、用途により酸性が悪影響を及ぼす。繊維状カルボキシアルキルセルロース塩は、用途によっては基紙中に残存するアルカリ性化合物が悪影響を及ぼし、また変色し易い。
なお、後述のように、抄紙後に、水分散シートに、サイズプレス塗工等により中性の水溶性高分子の水溶液を含浸又は塗工する場合には、このような問題は生じない。
この内部層で用いられる混合パルプのカナダ標準ろ水度は、600~750mlCSF、好ましくは630~720mlCSFである。このカナダ標準ろ水度は、JIS P8121-2 2012に従って測定されたものである(以下同様)。
叩解が進む(ろ水度は低くなる)と、繊維のフィブリル化、切断、内部膨潤が多くなり、基紙の密度、強度、平滑度が高くなる一方で、水分散性は下がる。
このような構成の表面層の紙面pHは6~8(中性領域)である。
一方、その上に粘着剤層を設けない任意の表面層(第2の表面層)中の、混合パルプのカナダ標準ろ水度とこの混合パルプ中の木材パルプの含有量は、使用目的に応じて適宜設定すればよい。第2の表面層のこれら組成は、例えば、第1の表面層の組成と同一であってもよいし、内部層の組成と同一であってもよい。
なお、上記内部層及び表面層に用いる混合パルプのカナダ標準ろ水度を上記範囲にするために、木材パルプ及び精製パルプのカナダ標準ろ水度は同じであっても異なっていてもよい。また、この混合パルプは、木材パルプ及び精製パルプを別個に叩解して混合したものでも、混合して叩解したものでもよい。
この水溶性高分子を含浸又は塗工する場合には、その中性(pH6~8)の溶液(例えば、中性の水溶液)を用いる。
この含浸又は塗工の方法としては、特に限定されないが、サイズプレス塗工(通常、2ロールサイズプレス塗工)、トランスファーロール塗工、スプレー塗工、グラビア塗工、カーテン塗工などの方法を使用でき、生産性の観点からサイズプレス塗工が好ましい。
上記本発明の構成の水分散性シートの表面層に、水溶性高分子を含浸又は塗工することで、水溶性高分子で基紙の繊維間空隙が充填され、水分散性シートの乾燥強度が高まるとともに、繊維間空隙に存在している水溶性高分子が水との接触により膨潤し、繊維間を押し広げるため、繊維が容易に分離することができる。
本発明の水分散性シートは、紙基材(以下「基紙」ともいう。)及び粘着剤層から成り、この基紙は、内部層及び少なくとも一つの表面層から成る。この水分散性ラベルは、この基紙の一つの表面層(以下「第1の表面層」ともいう。)上に粘着剤層を有する。この水分散性ラベルは、この内部層の第1の表面層とは反対面上に第2の表面層を有してもよい。本発明の水分散性シートの構成を図1に示す。
この製紙用繊維としては、一般に製紙用に用いられている木材パルプ繊維又は非木材系パルプ繊維、例えば、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ、溶解パルプ、マーセル化パルプ等の木材パルプ繊維、亜麻パルプ、マニラ麻パルプ、ケナフパルプ等の非木材系パルプ繊維、リヨセル等の精製セルロース繊維等を挙げることができる。製紙用水分散性繊維の平均繊維長としては、0.1~5mm、好ましくは0.5~3mm、さらに好ましくは0.8~2mmである。
この繊維状カルボキシメチルセルロースは、天然セルロース繊維、再生セルロース繊維、精製セルロース繊維を公知の方法でカルボキシアルキル化したものであり、水不溶性である。この具体例として、繊維状カルボキシメチルセルロース、繊維状カルボキシエチルセルロース等が挙げられる。繊維状カルボキシアルキルセルロースのカルボキシアルキル基の置換度は好ましくは0.2~1.0、より好ましくは0.4~0.6である。
このアルカリ化剤はアルカリ性化合物の水溶液であり、具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩並びに炭酸水素塩、リン酸水素ナトリウム等のアルカリ金属のリン酸塩、リン酸水素塩、酢酸ナトリウム等のアルカリ金属の有機酸塩、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア及びアンモニウム塩、エタノールアミン等のアミン類、分子量1000以下のポリエチレンイミン等の水溶液を挙げることができる。
なお、このアルカリ化は、基紙に粘着層を設ける前に、第1の表面層又は第2の表面層にアルカリ化剤を含有させて行ってもよいし、基紙に粘着層を設けた後に、第2の表面層にアルカリ化剤を含有させて行ってもよい。また上記のように基紙の抄紙時にアルカリ化を行った場合には、基紙の第1の表面層上に粘着層を設ければよい。
また、第2の表面層上に後記の塗工層を設ける場合には、塗工層を設ける前に、第2の表面層にアルカリ化剤を含有させてもよいし、基紙に粘着層を設ける前であれば、塗工層を設けた後で第1の表面層にアルカリ化剤を含有させてもよい。また上記のように基紙の抄紙時にアルカリ化を行った場合には、第2の表面層上に塗工層を設ければよい。
また、使用する塗工機に適した粘度に調整したり、乾燥後にアルカリ性化合物が脱落するのを防ぐために、上記アルカリ性化合物の水溶液の中に、該水溶液と相溶性のある水溶性高分子を配合してもよい。この水溶性高分子として、澱粉及び澱粉誘導体類、カルボキシアルキルセルロース塩等のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ポリアクリル酸塩等が挙げられる。
この内部層で用いられる製紙用繊維のカナダ標準ろ水度は、600~750mlCSF、好ましくは630~720mlCSFである。このカナダ標準ろ水度は、JIS P8121-2 2012に従って測定されたものである(以下同様)。
叩解が進む(ろ水度は低くなる)と、繊維のフィブリル化、切断、内部膨潤が多くなり、基紙の密度、強度、平滑度が高くなる一方で、水分散性は低下する。
また、その上に粘着剤層を設ける表面層(第1の表面層)中の、製紙用繊維のカナダ標準ろ水度は400~575mlCSF、好ましくは425~525mlCSFであり、かつ製紙用繊維の含有量が60~90質量%、好ましくは65~80重量%である。
一方、その上に粘着剤層を設けない任意の表面層(第2の表面層)中の、製紙用繊維のカナダ標準ろ水度と製紙用繊維の含有量は、使用目的に応じて適宜設定すればよい。第2の表面層のこれら組成は、例えば、第1の表面層の組成と同一であってもよいし、内部層の組成と同一であってもよい。
この製紙用繊維のカナダ標準ろ水度は、好ましくは200~750mlCSF、より好ましくは350~720mlCSF、更に好ましくは500~700mlCSFである。このカナダ標準ろ水度は、JIS P8121-2:2012に従って測定されたものである(以下同様)。
叩解が進む(ろ水度は低くなる)と、繊維のフィブリル化、切断、内部膨潤が多くなり、基紙の密度、強度、平滑度が高くなる一方で、水分散性は低下する。
本発明の基紙中の製紙用繊維の含有量は好ましくは20~95重量%、より好ましくは30~90重量%、更に好ましくは40~80重量%である。
この繊維状カルボキシアルキルセルロースのエーテル化度(以下「DS」ともいう。)は0.2~0.6、好ましくは0.4~0.6未満(即ち、0.4以上で0.6未満)である。このエーテル化度は、この繊維状カルボキシアルキルセルロースのカルボキシアルキル基の置換度を指す。エーテル化度が低いと、例えば、0.2より低いと水溶性が良くなく、またエーテル化度が高いと、例えば、0.6より高いと、基紙の抄紙時にワイヤーへの貼り付き等がおこり、生産が困難となる。そのため、本願発明では、このようなエーテル化度の繊維状のカルボキシアルキルセルロースを使用する。
この繊維状カルボシキアルキルセルロースはアルカリ化剤を用いてアルカリ化される。このアルカリ化にいては上述のとおりである。
このカルボキシアルキルセルロース塩はカルボキシアルキルセルロースのカルボシキアルキル基がナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属などによって塩となったものをいう。
このカルボキシアルキルセルロース塩のエーテル化度(DS)は、0.5~1.6、好ましくは0.6~1.0(即ち、0.6以上で1.0以下)である。カルボシキアルキルセルロース塩のエーテル化度が高いほど、例えば、エーテル化度が0.5~1.6程度であると、水溶性が良くなる。
繊維状カルボキシアルキルセルロースのエーテル化度は、このカルボキシアルキルセルロース塩のエーテル化度よりも低いことが好ましい。
製紙用繊維及びアルカリ化された繊維状カルボキシアルキルセルロースの合計に対する該カルボキシアルキルセルロース塩の割合は0.1~10重量%、好ましくは0.5~7重量%である。このカルボキシアルキルセルロース塩の割合が多すぎると、水分散性シートの表面に皮膜ができて水の浸透が悪くなるため、水分散性が悪化する。
また、各層の坪量は通常5~100g/m2、好ましくは10~100g/m2の範囲である。
本発明の感熱記録体は、その感熱記録層が顕色剤として下記一般式(化1)で表されるウレア化合物を少なくとも1種含有する。
(1)下記一般式(化2)で表される第1のウレア化合物、
(2)下式(化3)で表される第2のウレア化合物
これらが置換されている場合、その置換基は、好ましくは、炭素数1~12のアルキル基、炭素数1~12のアルコキシ基、炭素数6~12のアリール基又はハロゲン原子である。また、複数のR3は、同じであっても異なっていてもよい。
一般式(化2)のベンゼン環中のR1-O-の位置は、同じであっても異なってもよく、好ましくは、3位、4位又は5位である。
一般式(化2)及び一般式(化4)のベンゼン環中のR3-SO2-O-の位置は、同じであっても異なってもよく、好ましくは、3位、4位又は5位である。
一般式(化2)のベンゼン環中のR2の位置は、同じであっても異なってもよく、好ましくは3位、4位又は5位である。
一般式(化6)のベンゼン環中のR9の位置は、同じであっても異なってもよく、好ましくは3位、4位又は5位、好ましくは4位である。
本発明の感熱記録層中の前記第1のウレア化合物の同含有量は、1.0~50.0重量%、好ましくは5.0~40.0重量%である。また、前記第2のウレア化合物の同含有量は、5.0~50.0重量%、好ましくは5.0~40.0重量%である。
なお、本発明の感熱記録層が、第1及び第2のウレア化合物を含む場合、感熱記録層中の前記第2のウレア化合物の含有量は、前記第1のウレア化合物1.0重量部に対して、好ましくは0.1~30.0重量部、より好ましくは0.5~25.0重量部、更に好ましくは1.0~20.0重量部、特に好ましくは2.0~15.0重量部である。
3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕、3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)フタリド〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
3-ジエチルアミノ-6-メチルフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o,p-ジメチルアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-クロロフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(m-メチルアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-n-オクチルアニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-n-オクチルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-ベンジルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-ジベンジルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-メチルフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-p-メチルアニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-エトキシエチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-メチルフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-ベンゾ〔a〕フルオラン、3-ジエチルアミノ-ベンゾ〔c〕フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o,p-ジメチルアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-クロロフルオラン、3-ジブチルアミノ-6-エトキシエチル-7-アニリノフルオラン、3-ジブチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-p-メチルアニリノフルオラン、3-ジブチルアミノ-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン、3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-ジ-n-ペンチルアミノ-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン、3-ジ-n-ペンチルアミノ-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-ピロリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ピペリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-メチル-N-プロピルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-メチル-N-シクロヘキシルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-シクロヘキシルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-キシルアミノ)-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン、3-(N-エチル-p-トルイディノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)-6-クロロ-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-テトラヒドロフルフリルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-イソブチルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-エトキシプロピルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-シクロヘキシルアミノ-6-クロロフルオラン、2-(4-オキサヘキシル)-3-ジメチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、2-(4-オキサヘキシル)-3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、2-(4-オキサヘキシル)-3-ジプロピルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、2-メチル-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-メトキシ-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-クロロ-3-メチル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-クロロ-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-ニトロ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-アミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-フェニル-6-メチル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-ベンジル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2-ヒドロキシ-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3-メチル-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2,4-ジメチル-6-〔(4-ジメチルアミノ)アニリノ〕-フルオラン
3,6,6'-トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン-9,3'-フタリド〕、3,6,6'-トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン-9,3'-フタリド〕
3,3-ビス-〔2-(p-ジメチルアミノフェニル)-2-(p-メトキシフェニル)エテニル〕-4,5,6,7-テトラブロモフタリド、3,3-ビス-〔2-(p-ジメチルアミノフェニル)-2-(p-メトキシフェニル)エテニル〕-4,5,6,7-テトラクロロフタリド、3,3-ビス-〔1,1-ビス(4-ピロリジノフェニル)エチレン-2-イル〕-4,5,6,7-テトラブロモフタリド、3,3-ビス-〔1-(4-メトキシフェニル)-1-(4-ピロリジノフェニル)エチレン-2-イル〕-4,5,6,7-テトラクロロフタリド
3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド、3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-オクチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド、3-(4-シクロヘキシルエチルアミノ-2-メトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド、3,3-ビス(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)フタリド、3,6-ビス(ジエチルアミノ)フルオラン-γ-(3'-ニトロ)アニリノラクタム、3,6-ビス(ジエチルアミノ)フルオラン-γ-(4'-ニトロ)アニリノラクタム、1,1-ビス-〔2',2',2'',2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2,2-ジニトリルエタン、1,1-ビス-〔2',2',2'',2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2-β-ナフトイルエタン、1,1-ビス-〔2',2',2'',2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2,2-ジアセチルエタン、ビス-〔2,2,2',2'-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-メチルマロン酸ジメチルエステル
この粘着剤層を構成する粘着剤としては、水溶性又は水再分散性を有する粘着剤、特に水溶性アクリル系粘着剤が好適に用いられる。
水溶性アクリル系粘着剤の例としては、アクリル酸アルコキシアルキルとスチレンスルホン酸塩と他の共重合性単量体とからなる共重合体や、(メタ)アクリル酸などのカルボキシル基含有ビニル系単量体と水酸基含有単量体と場合により用いられる共重合可能な他の単量体との共重合体をベースポリマーとして含有するものなどを挙げることができる。また、水再分散性アクリル系粘着剤の例としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基含有ビニル系単量体とアルコキシ基を有するビニル系単量体と場合により用いられる共重合可能な他の単量体との共重合体や、カルボキシル化ロジンエステル含有ビニル系単量体とカルボキシル基含有ビニル系単量体と水溶性ビニル系単量体が共重合されてなる共重合体をベースポリマーとして含有するものなどを挙げることができる。なお、これらの共重合体のカルボキシル基は、必要に応じ一部又は全部がアルカリにより中和された塩型であってもよく、このアルカリとして、アルカリ金属塩、アミン塩、アルカノールアミン塩が好適に用いられる。
このバインダーとしては、上述の感熱記録層に使用可能なバインダーが適宜使用可能であるが、カルボキシ変性ポリビニルアルコール及び非コアシェル型アクリル系樹脂が好ましい。これらのバインダーは1種又は2種以上用いてもよい。
また、架橋剤としては、上述の感熱記録層に使用可能な架橋剤が適宜使用可能であるが、エピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/ポリアミド系樹脂(エピクロロヒドリン系樹脂に含まれるものを除く。)が好ましい。
保護層にカルボキシ変性ポリビニルアルコールと共に、エピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/ポリアミド系樹脂を含有させることがより好ましく、これにより発色性能が更に改善される。
この非コアシェル型アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸と共重合可能な単量体成分を含み、(メタ)アクリル酸が非コアシェル型アクリル系樹脂100重量部中1~10重量部であることが好ましい。(メタ)アクリル酸は、アルカリ可溶性であり、中和剤の添加により非コアシェル型アクリル系樹脂を水溶性樹脂にする特性を有している。非コアシェル型アクリル系樹脂を水溶性樹脂に変化させることによって、特に保護層中に顔料を含有する場合、顔料への結合性が著しく向上し、多量の顔料含有下でも優れた強度を有する保護層を形成することができる。(メタ)アクリル酸と共重合可能な成分としては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸-2-エチルへキシル、(メタ)アクリル酸オクチルなどのアクリル酸アルキル樹脂及びエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、スチレン又はその誘導体によって変性された上記アクリル酸アルキル樹脂などの変性アクリル酸アルキル樹脂、(メタ)アクリロニトリル、アクリル酸エステル、ヒドロキシアルキルアクリル酸エステルを例示できるが、特に(メタ)アクリロニトリル及び/又はメタクリル酸メチルを配合することが好ましい。(メタ)アクリロニトリルは非コアシェル型アクリル系樹脂100部中15~70部配合することが好ましい。また、メタクリル酸メチルは非コアシェル型アクリル系樹脂100部中20~80部含むことが好ましい。(メタ)アクリロニトリル及びメタクリル酸メチルを含む場合、(メタ)アクリロニトリルを非コアシェル型アクリル系樹脂100部中15~18部、メタクリル酸メチルを非コアシェル型アクリル系樹脂100部中20~80部配合することが好ましい。
保護層中のバインダーの含有量(固形分)は好ましくは20重量%以上、20~80重量%程度がより好ましく、保護層が顔料を含む場合、顔料およびバインダーの含有量は、顔料100重量部に対しバインダーは固形分で30~300重量部程度が好ましい。
保護層の塗工液には必要に応じて、上述の感熱記録層に使用可能な架橋剤、滑剤、安定剤や、紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等の各種助剤を適宜配合してもよい。
電子供与性ロイコ染料、電子受容性顕色剤、電子受容体、電子供与体及び必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、目的に応じて各種の添加材料を加えて塗工液とする。
上記各塗工層を塗工する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗工することができる。例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ベントブレードコーター、ベベルブレードコーター、ロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーターなど各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択され使用される。感熱記録層の塗工量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、一般的な塗工量は固形分で2~12g/m2程度である。
また、各塗工層の塗工後にスーパーカレンダーがけ等の平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を適宜付加してもよい。
顕色剤分散液(A1液)
N,N'-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素
(以下、「ウレア化合物1」という。) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 18.8部
水 11.2部
顕色剤分散液(A2液)
N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド
(以下、「ウレア化合物2」という。) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 18.8部
水 11.2部
4,4'-ビス(3-(フェノキシカルボニルアミノ)メチルフェニル
ウレイド)ジフェニルスルホン(ファインエース社製、商品名:UU)
6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 18.8部
水 11.2部
顕色剤分散液(A4液)
4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン
(日本曹達社製、商品名:D8) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 18.8部
水 11.2部
3-ジ-n-ブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン(山本
化成社製、ODB-2) 2.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 4.6部
水 2.6部
増感剤分散液(C液)
4-ビフェニル-p-トリルエーテル(日華化学株式会社製) 4.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 3.0部
<感熱記録層用塗料1>
顕色剤分散液(A1液) 36.0部
ロイコ染料分散液(B液) 9.2部
増感剤分散液(C液) 12.0部
顕色剤分散液(A1液) 20.0部
顕色剤分散液(A3液) 16.0部
ロイコ染料分散液(B液) 9.2部
増感剤分散液(C液) 12.0部
<粘着剤塗料>
水溶性アクリル系粘着剤(ビッグテクノス(株)製、商品名「リキダイン
AR-2410」、固形分濃度42重量%) 100重量部
硬化剤(ビッグテクノス(株)製、商品名「サンパスタ
HD-5013」) 0.1重量部
木材パルプとして針葉樹晒クラフトパルプ(αセルロース含有率85.6重量%)70重量%、及び精製パルプとして広葉樹溶解パルプ(αセルロース含有率98.3重量%)30重量%から成る混合パルプを、カナダ標準ろ水度675mlCSFまで叩解した抄紙原料からなる内部層と、その内部層の両面に、木材パルプとして針葉樹晒クラフトパルプ(αセルロース含有率85.6重量%)15重量%及び広葉樹晒クラフトパルプ(αセルロース含有率86.0重量%)55重量%、並びに精製パルプとして広葉樹溶解パルプ(αセルロース含有率98.3重量%)30重量%から成る混合パルプをカナダ標準ろ水度500mlCSFまで叩解した抄紙原料からなる表面層を、重量比が表面層:内部層:表面層=1:4:1となるように抄き合せ接合で積層し、三層構造の手抄き紙を作製した。紙面pHは6.7であった。
この手抄き紙に、水溶性高分子としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC-Na、日本製紙社製、商品名:サンローズ、20℃における2重量%水溶液の粘度が5mPa・s)(以下「CMC-Na」ともいう。)の水溶液(pH7.1)を、手抄き紙に対して8重量%サイズプレス塗工して水分散性シート(基紙)を作製した。
感熱記録層用塗料1を基紙の表面(以下「第2の表面層」という。)に固形分として6g/m2になるように塗工し、乾燥(50℃)させて感熱記録層を形成し、感熱記録紙を得た。この感熱記録紙に、この感熱記録紙に、ベック平滑度が500~1000秒となるように平滑化処理を行った。
得られた感熱記録紙の一部を後述の評価のために保持しておき、その他について次の処理を行った。
上記粘着剤塗料をシリコーン剥離剤を塗布した市販の剥離シートの剥離処理面に固形分として25g/m2塗布し、乾燥して粘着剤層を設けた。この粘着剤層と感熱記録紙の感熱記録層とは反対の表面(第1の表面層)とを貼り合せ、水分散性の感熱記録ラベルを作製した。
感熱記録層用塗料1を感熱記録層用塗料2に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙と感熱記録ラベルを作製した。
実施例3
感熱記録層用塗料1の顕色剤分散液(A1液)を顕色剤分散液(A2液)に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙と感熱記録ラベルを作製した。
感熱記録層用塗料1の顕色剤分散液(A1液)を顕色剤分散液(A3液)に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙と感熱記録ラベルを作製した。
比較例2
基紙を針葉樹晒クラフトパルプ15重量%及び広葉樹晒クラフトパルプ85重量%から成るパルプをカナダ標準ろ水度670mlCSFまで叩解したもの67重量部に繊維状カルボキシメチルセルロース(ニチリン化学工業社製CMC-CB、エーテル化度0.43)(以下「CMC」という。)33重量部を配合した抄紙原料からなる内部層と、パルプ(上記と同じ)をカナダ標準ろ水度500mlCSFまで叩解したもの67重量部に繊維状カルボキシメチルセルロース(上記と同じ)33重量部を配合した抄紙原料からなる表面層とを、単層の内部層の両面に各1層の表面層が重量比で表面層:内部層:表面層=1:2:1となるように抄き合せ接合で積層し、三層構造の手抄き紙を作製した。この手抄き紙に、炭酸ナトリウム((株)トクヤマ製ソーダ灰ライト)の2.5重量%水溶液をサイズプレス方式で手抄き紙に対して10重量%含浸塗工して、基紙を作製した。
これに、感熱記録層用塗料1の顕色剤分散液(A1液)を顕色剤分散液(A3液)に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙と感熱記録ラベルを作製した。
比較例3
カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC-Na)をサイズプレス塗工しない以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙と感熱記録ラベルを作製した。
比較例4
感熱記録層用塗料1の顕色剤分散液(A1液)を顕色剤分散液(A2液)に変更した以外は、比較例3と同様にして感熱記録紙と感熱記録ラベルを作製した。
参考例1
感熱記録層用塗料1の顕色剤分散液(A1液)を顕色剤分散液(A4液)に変更した以外は、比較例1と同様にして感熱記録紙と感熱記録ラベルを作製した。
<発色性能(印字濃度)>
作製した感熱記録紙について、大倉電機社製のTH-PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印字速度50mm/secで、印加エネルギー0.41mJ/dotで市松模様を印字した。印字部の印字濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、発色性能(印字濃度)を評価した。
作製した感熱記録紙について、40℃、90%RHの環境下で96時間保存した。保存後の感熱記録紙に、大倉電機社製のTH-PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.27mJ/dot、印字速度50mm/secでベタ印字した。ベタ印字部の印字濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、保存後の発色感度を評価した。
作製した感熱記録紙について、大倉電機社製のTH-PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.41mJ/dot、印字速度50mm/secで市松模様を印字した。印字した感熱記録紙を、40℃50%RH環境下で24時間放置した後、印字部の印字濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、処理前後の値から残存率を算出して、耐湿熱性を評価した。
残存率(%)=(処理後の印字部の印字濃度/処理前の印字部の印字濃度)×100
優:残存率が90%以上
可:残存率が70%以上、90%未満
不可:残存率が70%未満
作製した感熱記録紙について、大倉電機社製のTH-PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.41mJ/dot、印字速度50mm/secで市松模様を印字した。
印字した感熱記録紙を、紙管に塩ビラップ(三井化学製ハイラップKMA)を1回巻き付けた上に貼り付け、更にその上に塩ビラップを3重に巻き付けて、23℃、50%RH環境条件下で24時間静置した。
印字部の印字濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、処理前後の値から残存率を算出して、耐可塑剤性を評価した。
残存率(%)=(処理後の印字部の印字濃度/処理前の印字部の印字濃度)×100
優:残存率が70%以上
可:残存率が50%以上、70%未満
不可:残存率が50%未満
作製した感熱記録紙の白紙部に、エタノール(99.5%)を綿棒で塗布し、23℃×50%RH環境条件下に24時間静置した後、以下の基準で目視評価した。
優:全く発色しない
可:僅かに発色する
不可:強く発色する
作製した感熱記録紙について、粘着剤を塗工してから室温(23℃、50%RH)保管後14日目に、下記評価を行った。なお、水分散性試験時には剥離シートを剥がした上で、評価を行った。
感熱記録紙試料から3cm角の試験片5枚を作製した。次に300mlビーカーに脱イオン水300mlを入れてスターラーで650rpmに撹拌しながら上記試験片1枚を投入した。試験片が繊維一本一本にほぐれ、繊維状になる時間をストップウォッチで求め、5回の測定の平均値が300秒以内である場合を水溶性ありとし、300秒を超える場合を水溶性なしとした。
<水分散性>
感熱記録ラベル試料から3cm角の試験片5枚を作製した。次に300mlビーカーに脱イオン水300mlを入れてスターラーで650rpmに撹拌しながら上記試験片1枚を投入した。試験片が2つ以上に千切れ、フロック状になる時間をストップウォッチで求め、5回の測定の平均値を水分散時間とした。なお、水分散時間が短いほど水分散性は優れている。
JIS Z0237に準じ、幅25mm×長さ250mmの試験片を3本切り出し、剥離紙を剥がして粘着剤塗工面をステンレス板(100×150mm)の上に置き、重量3kgのゴムローラーを2往復ころがして圧着した。
ステンレス板を引張試験機の下部チャックに挟み、試料粘着加工品の一端を180°折り返して上部チャックに挟んで引張速度300mm/分で180°引き剥がし試験を行い、粘着力(g/25mm)を測定した。初日(1日目)の粘着力に対する14日目の粘着力の比率が60%以上であれば、経時の粘着性は良好と判断できる。
感熱記録ラベルを作製後14日経過した後に、感熱記録層面に、大倉電機社製のTH-PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.150mJ/dotから0.345mJ/dotまで、0.015mJ/dotごとに上げて、階調パターンの印字を行い、この範囲の印字部の精細性を目視で評価し、下記の基準で印字画質を評価した。印字画質が良いほど、感熱記録紙表面(第2の表面層)が良いといえる。
優:印字ムラなく印字できている。
良:印字ムラが殆ど無い
可:印字ムラが多少あるが、許容範囲内である。
不可:印字部の白抜けがかなり見られる。
Claims (10)
- 前記紙基材が、以下(1)~(3)のいずれかである、請求項1に記載の感熱記録体。
(1)内部層及びその両面にそれぞれ設けた2つの表面層から成り、該表面層が、それぞれ独立して、木材パルプ及びαセルロース含有率88重量%以上の精製パルプから成る混合パルプから成り、該混合パルプのカナダ標準ろ水度が450~600mlCSFであり、かつ該混合パルプ中の該木材パルプの含有量が50~95重量%であり、該内部層が、木材パルプ及びαセルロース含有率88重量%以上の精製パルプから成る第2の混合パルプから成り、該第2の混合パルプのカナダ標準ろ水度が600~750mlCSFであり、かつ該第2の混合パルプ中の該木材パルプの含有量が50~95重量%である紙基材、
(2)内部層及びその両面にそれぞれ設けた2つの表面層から成り、該内部層が、カナダ標準ろ水度が600~750mlCSFの製紙用繊維及びアルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースから成り、該表面層が、それぞれ独立して、製紙用繊維及びアルカリ化された繊維状カルボキシメチルセルロースから成り、少なくとも一方の表面層中の該製紙用繊維のカナダ標準ろ水度が400~575mlCSFであり、かつ該製紙用繊維の含有量が60~90質量%である紙基材、
(3)製紙用繊維及びアルカリ化された繊維状カルボキシアルキルセルロースから成り、更に、カルボシキアルキルセルロース塩を含む紙基材であって、該繊維状カルボキシアルキルセルロースのエーテル化度が0.2~0.6であり、該カルボシキアルキルセルロース塩のエーテル化度が0.5~1.6であり、該カルボシキアルキルセルロース塩の1重量%水溶液についてブルックフィールド型粘度計で測定した粘度が2~200mPa・sであり、該製紙用繊維及び該アルカリ化された繊維状カルボキシアルキルセルロースの合計に対する該カルボシキアルキルセルロース塩の割合が0.1~10重量%である紙基材 - 前記ウレア化合物が、下記(1)又は(2)である、請求項1又は2に記載の感熱記録体。
(1)下記一般式(化2)で表される第1のウレア化合物、
(2)下式(化3)で表される第2のウレア化合物
- 前記第1のウレア化合物が下記一般式(化4)で表される、請求項3に記載の感熱記録体。
- 前記第1のウレア化合物において、R9が炭素数が1~4のアルキル基を表し、oが0~1の整数を表し、ベンゼン環中のR9の位置が4位である、請求項5に記載の感熱記録体。
- 前記第2のウレア化合物が、N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミドである、請求項3に記載の感熱記録体。
- 前記感熱記録層中のウレア化合物の含有量(固形分)が1.0~70.0重量%である、請求項1~7のいずれか一項に記載の感熱記録体。
- 前記感熱記録層が、第1のウレア化合物及び第2のウレア化合物以外の顕色剤を含有し、前記感熱記録層中に含有される全顕色剤に対する、第1のウレア化合物及び第2のウレア化合物の合計含有量(固形分)が90重量%以上である、請求項1~8のいずれか一項に記載の感熱記録体。
- 前記感熱記録層を設けた支持体の表面とは反対の表面上に粘着層を設けた請求項1~9のいずれか一項に記載の感熱記録ラベル。
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