JP2012061821A - 感熱記録体 - Google Patents

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勝人 大瀬
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有希子 佐藤
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Abstract

【課題】
感熱記録体の裏面に一般印刷を施した場合においても、印刷面のセットオフ防止に優れ、印刷裏抜けを防止して感熱記録面に印字した画像品質、特にバーコード読取り性に優れると共に、印字濃度、再印字性が良好である感熱記録体を提供する。
【解決手段】
サイズプレス工程にて原紙の両面に顔料を塗工してなる支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、該原紙が機械パルプを5重量%以上含有するパルプからなることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、感熱記録体の裏面に一般印刷を施した際に、印刷面のセットオフ防止と印刷裏抜け防止に優れると共に、印字濃度、再印字性が良好である感熱記録体に関するものである。
一般に、感熱記録体は通常無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料(以下、「ロイコ染料」ともいう)とフェノール性化合物等の電子受容性顕色剤(以下、「顕色剤」ともいう)とを、それぞれ微細な粒子に磨砕分散した後、両者を混合し、バインダー、充填剤、感度向上剤、滑剤及びその他の助剤を添加して得られた塗液を、紙、合成紙、フィルム、プラスチック等の支持体に塗工したものであり、サーマルヘッド、ホットスタンプ、熱ペン、レーザー光等の加熱による瞬時の化学反応により発色し、記録画像が得られる。
感熱記録体はファクシミリ、コンピューターの端末プリンタ、自動券売機、計測用レコーダー、スーパーマーケットやコンビニなどのレシート等の記録媒体として広範囲に使用されている。特にレシート等の記録媒体として使用される場合には、感熱記録体の裏面(すなわち、感熱記録層の反対面)に広告等を印刷する機会が増えており、感熱記録体には従来から要求されている発色感度、印字画質などの品質のほか、一般印刷適性(印刷裏抜け防止、インキ着肉性、印刷作業性など)が求められている。
感熱記録体の裏面には、一般的にUVフレキソ印刷またはUVオフセット印刷される場合が多いが、印刷インキの乾燥性が不十分である場合、未乾燥の印刷インキが感熱記録面等に転写するトラブル(すなわち、セットオフ)が発生する。セットオフを防止する方法として、新聞用紙または非塗工印刷用紙において、ポリオレフィンワックスを含有する水性分散液を印刷紙面に塗布する方法が開示されている(特許文献1)。
また、感熱記録体の裏面に一般印刷を施した場合、感熱記録体の支持体の不透明度が不十分であると、印刷した際に反対面(感熱記録面)へインキが浸透し、感熱記録面に印字したバーコード、文字等が読み取りにくくなる問題(すなわち、印刷裏抜け)が生じる。支持体の不透明度を向上させる方法として、填料を内添することや支持体を嵩高にすることが知られている。機械パルプは新聞紙や雑誌等の原料として用いられているが、一般に機械パルプを含有させると支持体が嵩高になることが知られている(特許文献2など)。さらに、感熱記録体の分野では、多価アルコールなどの嵩高剤を含有させた支持体を用いて、発色感度を向上させた感熱記録体が開示されている(特許文献3)。
しかしながら、セットオフを防止するためポリオレフィンワックスを含有する水性分散液を印刷紙面に塗布すると、感熱記録体では印字濃度の低下やスティッキング(感熱プリンターヘッドと用紙の融着による印字トビ欠陥)という問題が発生する。また、支持体に機械パルプを含有させると、支持体表面の平滑性が低下し、塗工層表面の平滑性が低下すると共に、支持体の剛直性も高まるため、感熱記録体ではヘッドとの密着性低下による印字ムラが発生し、印字画質が劣る。
支持体に嵩高剤を含有させた場合、嵩高剤はそれ自身が有する水酸基とパルプ繊維との水素結合を利用しており、パルプ繊維同士の繊維間結合を低下させることで支持体を嵩高にするため、一般的に支持体の紙力が低くなる傾向にある。その結果、特に感熱記録体の裏面に一般印刷を施した場合に、紙剥けやピッキングなどの問題が発生することがある。
さらに、前記嵩高剤は支持体にサイズ性を付与するサイズ剤の作用を阻害する効果があり、支持体上に感熱記録層を塗工する際に、塗工液が支持体中に含浸しやすく、塗工層の被覆性や平滑性が低下するなど塗工液がその効果を十分に発揮することができないため、印字濃度や再印字性(保存後の印字濃度)が低下する傾向が見られる。
特開平11−301127 特開平6−286308 特開2002−293023
そこで、本発明は、感熱記録体の裏面に一般印刷を施した場合においても、印刷面のセットオフ防止に優れ、印刷裏抜けを防止して感熱記録面に印字した画像品質、特にバーコード読取り性に優れると共に、印字濃度、再印字性が良好である感熱記録体を提供することを課題とする。
上記課題は、原紙が機械パルプを含有し、かつサイズプレス工程にて該原紙の両面に顔料塗工を施した支持体を用いることで、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、サイズプレス工程にて原紙の両面に顔料を塗工してなる支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、該原紙が機械パルプを5重量%以上含有するパルプからなる感熱記録体である。
本発明によれば、感熱記録体の裏面(すなわち感熱記録層の反対面)に一般印刷を施した場合においても、印刷面のセットオフ防止に優れ、印刷裏抜けを防止して感熱記録面に印字した画像品質、特にバーコード読取り性に優れると共に、印字濃度、再印字性が良好である感熱記録体を提供することが可能である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の感熱記録体は、サイズプレス工程にて原紙の両面に顔料を塗工してなる支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、該原紙が機械パルプを5重量%以上含有するパルプからなることを特徴としている。
本発明において、原紙を構成する機械パルプとは木材を物理的に破砕して得られたパルプを指し、破砕前に薬品或いは熱による処理を行ったパルプを含む。機械パルプとしては、例えばグランドパルプ(GP)、リファイナグランドパルプ(RGP)、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等が挙げられるが、前述の方法によるものであればこれらに限定されず、単独又は2種以上を同時に用いることができる。
本発明において、原紙に機械パルプを含有させることにより優れた効果が発現するのは次の理由からであると推測される。
木材繊維の形態がほとんどそのまま残って単繊維化している化学パルプに比べ、機械パルプは大部分が破断した繊維及び繊維束であるため、機械パルプを含有した原紙は嵩が高くなり、高い不透明性を有する。そのため、感熱記録体の裏面に印刷した際に感熱記録面へインキが浸透し、感熱記録面に印字したバーコード、文字等が読み取りにくくなる問題(印刷裏抜け)が発生しにくい。さらに、機械パルプは疎水性のリグニンで固められており、インキに対する高い吸着性を有しているため、原紙中に機械パルプを含有させると裏面に印刷したインキが原紙中に留まりやすく、感熱記録面に浸透しにくくなるので印刷裏抜けを防止することができる。
本発明において、原紙中の全パルプに対して機械パルプの配合割合は5重量%以上である。5重量%未満では十分な不透明度を得ることが難しく、印刷裏抜け防止効果が十分でない。一方、機械パルプの配合割合が95重量%以上であると、原紙の強度が低下するため、特に感熱記録体の裏面に一般印刷を施した場合に、紙剥けやピッキングなどの問題が発生することがある。好ましくは5〜95重量%の範囲、より好ましくは5〜80重量%、更に好ましくは5〜60重量%である。
本発明の原紙には、機械パルプ以外に針葉樹の晒クラフトパルプ(NBKP)、未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹の晒クラフトパルプ(LBKP)、未晒クラフトパルプ(LUKP)などの化学パルプや非木材パルプなどを、原紙の要求される品質に応じて配合することができる。
本発明において、原紙を構成する機械パルプは、新聞、チラシ、更紙系雑誌、ダンボール、コート紙系雑誌、感熱・感圧紙、模造・色上質紙、コピー用紙、コンピューターアウトプット用紙などの古紙を原料とし、脱墨工程にてこれらの古紙に含まれるインキを除去した古紙パルプ(DIP)に含有される機械パルプであってもよい。古紙に含まれるインキとしては、印刷インキ(日本印刷学会編、”印刷工学便覧”、技報堂、p.606、1983)、ノンインパクトプリンティングインキ(”最新・特殊機能インキ”、シーエムシー、p1、1990)や主に新聞、更紙系雑誌に用いられる非加熱の浸透乾燥方式のオフセットインキ(後藤朋之、日本印刷学会誌、38(5)、7、(2001)など)が挙げられる。
前記古紙は機械パルプおよび化学パルプを主原料パルプとしており、これらに含まれる機械パルプや化学パルプはその性質を保持している。前記古紙パルプに含有される機械パルプは、前述したように、嵩が高く、機械パルプを含む古紙を含有した原紙は高い不透明性を有している。機械パルプを主原料パルプとして含有する古紙の例としては、新聞、チラシ、更紙系雑誌、ダンボールなどを挙げることができる。なお、古紙パルプに含有される機械パルプの配合割合は、JIS P8120に準じて測定される。
本発明において、原紙の抄紙時に含有させるサイズ剤、すなわち内添用のサイズ剤としては、酸性抄紙の場合、強化ロジンサイズ剤、エマルジョンサイズ剤、合成系サイズ剤などが、中性抄紙の場合、アルキルケテンダイマー(AKD)、アルケニルコハク酸無水物(ASA)などが挙げられる。
本発明において、白色度や不透明度を向上させるために、原紙に填料を含有させることが望ましい。填料の含有量は特に制限されるものではないが、原紙の灰分として2〜20%になるように調整して添加することが望ましい。なお、原紙の灰分が20%を超えるとパルプ繊維の絡み合いが阻害されるため、十分な強度が得られなくなる恐れがある。なお、原紙の灰分はJIS P8251に準じて測定される。
本発明において、通常抄紙工程で使用される薬品類、例えば紙力増強剤、消泡剤、着色剤などを、必要に応じて原紙に含有させることができる。
本発明において、原紙の抄紙方法は特に限定されるものではなく、トップワイヤーなどを含む長網マシン、丸網マシン、この両者の併用マシン、ヤンキードライヤーマシンなどを用いることができる。また、抄紙方法としては、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙方式から適宜選択することができ、特に限定されるものではない。
本発明の支持体は、前記原紙の両面にサイズプレス工程で顔料を塗工してなる。サイズプレス工程とは、前記抄紙マシンを用いて得られた原紙に、抄紙マシンに付設して使用するサイズプレス装置を用いて塗工液を塗工する工程を指す。
原紙の両面に顔料を塗工した支持体は、未塗工の支持体、もしくは顔料を含有せず澱粉等を主体とするクリア塗工液を塗工した支持体と比較して、感熱記録体の裏面に一般印刷を施した際に、セットオフ防止と印刷裏抜け防止に優れる。これは、塗工した顔料が印刷インキを保持することで、感熱記録体の裏面においては未乾燥の印刷インキが感熱記録面等に転写するトラブル(すなわち、セットオフ)の発生を抑制し、また反対面(感熱記録面)へインキが浸透し、感熱記録面に印字したバーコード、文字等が読み取りにくくなるトラブル(すなわち、印刷裏抜け)の発生も抑制するためと推測される。
さらに、抄紙マシンに付設して使用するサイズプレス装置を用いて、すなわち、サイズプレス工程で原紙に顔料を塗工することにより、原紙の含有水分が高く柔軟な状態で、原紙の表面をなぞる輪郭塗工を行うことが可能となり、顔料による原紙表面の被覆性が特に良好となるため、本発明の効果が最大に発揮される。
一般に、サイズプレス工程の方式としては、2ロール方式とフィルム転写方式が知られている。2ロール方式は、2本のロールで原紙をはさみ込み、2本のロールの間に形成されるニップ部に塗工液を供給して塗工液溜りを作り、原紙に塗工液を塗工する方式である。また、フィルム転写方式は、あらかじめ塗工液の薄膜を形成させ、これを原紙に転写する方式である。
本発明において、サイズプレス工程の方式は特に限定されず、前記2ロール方式、フィルム転写方式をはじめ、公知の各種方式が使用可能である。フィルム転写方式で用いるサイズプレス装置の例としては、ゲートロールコーター、ロッドメタリングサイズプレス、アプリケーションヘッドメタリングサイズプレスなどが挙げられる。
本発明で使用する顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機または有機充填剤などが挙げられる。
本発明において、サイズプレス工程で原紙に前記顔料を塗工するための塗工液に、支持体の表面強度を高めるための水溶性高分子物質(すなわち、バインダー)を配合することが好ましい。かかるバインダーとしては、例えば、澱粉、酵素変性澱粉、熱化学変性澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉(例えば、ヒドロキシエチル化澱粉など)、カチオン化澱粉などの澱粉類、ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、末端アルキル変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、アニオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミドなどのポリアクリルアミド類、スチレン・ブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステルなどが挙げられる。これらは、単独、または2種類以上混合して用いられる。
本発明において、前記塗工液中の前記顔料および前記バインダーの配合比率は、要求される性能に応じ適宜調整可能であるが、顔料100重量部に対して、バインダー10〜100重量部であると、支持体の表面強度が高く、セットオフ防止と印刷裏抜け防止に優れるため好ましい。より好ましくは、顔料100重量部に対して、バインダー10〜50重量部である。
また、前記塗工液の固形分での塗工量は、原紙の両面合計で2.0g/m〜12.0g/m(原紙の片面当たり1.0g/m〜6.0g/m)であることが好ましい。原紙の両面合計で2.0g/m未満であると、顔料による原紙表面の被覆性が十分でなく、セットオフ防止効果および印刷裏抜け防止効果が十分に得られないことがある。また、原紙の両面合計で12.0g/mを超えると支持体の表面強度が低下し、一般印刷を施した際に、紙剥け(インキのタック(粘着性)により支持体表層が引き剥がされること)などの問題が発生することがある。より好ましくは、原紙の両面合計で6.0g/m〜10.0g/m(原紙の片面当たり3.0g/m〜5.0g/m)である。
本発明において、前記塗工液に配合することが可能なサイズ剤、すなわち外添用のサイズ剤(表面サイズ剤とも呼ばれる。)としては、スチレン−マレイン酸系共重合体樹脂、スチレン−アクリル酸系共重合体樹脂などのアニオン性ポリマー、ロジン、トール油及びフタル酸などのアルキド樹脂ケン化物、石油樹脂とロジンのケン化物などのアニオン性低分子化合物、スチレン系ポリマー、イソシアネート系ポリマーなどのカチオン性ポリマー、アルキルケテンダイマー、α−オレフィン−マレイン酸系共重合体樹脂、アクリル酸エステル−アクリル酸系共重合体樹脂などが挙げられるがこれらに制限されるものではない。中性抄紙の場合は、スチレン系ポリマー、イソシアネート系ポリマーなどのカチオン性ポリマーが好ましく用いられる。
前記塗工液には、必要に応じて分散剤、可塑剤、pH調製剤、消泡剤、保水剤、防腐剤、接着剤、着色染料、紫外線防止剤等の各種助剤を適宜配合してもよい。
本発明において、感熱記録体の支持体の坪量が30g/m〜100g/m、好ましくは40g/m〜80g/m、より好ましくは40g/m〜60g/mであると、感熱記録体の裏面に印刷した場合においても、優れたバーコード読取り性が得られるなどの本発明の効果が最大限に発揮される。支持体の坪量が30g/m未満であると、感熱記録体の支持体として十分な強度を得られない恐れがある。また、支持体の坪量が100g/mを超えると、支持体の剛直性が高まり、カレンダー等で処理した際の平滑度が出にくくなるため、印字濃度が低下する傾向が見られる。
なお、支持体の坪量は、JIS P8124に準じて測定される。
本発明の感熱記録層は、電子供与性ロイコ染料(以下、「ロイコ染料」ともいう)及び電子受容性顕色剤(以下、「顕色剤」ともいう)を含有する。必要に応じて増感剤、架橋剤、滑剤、安定剤等や、前述の顔料、バインダー等を含んでもよい。
次に、本発明で使用される各種材料を例示するが、これらの材料は感熱記録層等をはじめとする必要に応じて設けられた各塗工層にも使用することができる。
本発明で使用するロイコ染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的な無色ないし淡色の染料(染料前駆体)の具体例を示す。また、これらの染料前駆体は単独又は2種以上混合して使用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン
<フルオレン系ロイコ染料>
3,6,6’−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3’−フタリド〕、 3,6,6’−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3’−フタリド〕
<ジビニル系ロイコ染料>
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
<その他>
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3’−ニトロ)アニリノラクタム、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4’−ニトロ)アニリノラクタム、1,1−ビス−〔2’,2’,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン、1,1−ビス−〔2’,2’,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン、1,1−ビス−〔2’,2’,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン、ビス−〔2,2,2’,2’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
本発明で使用する顕色剤としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙の分野で公知のものがすべて使用可能であり、特に制限されるものではないが、例えば、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウムなどの無機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン、特開平8−59603号公報記載のアミノベンゼンスルホンアミド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ジ(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2’−チオビス(3−tert−オクチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノール)、国際公開WO97/16420号に記載のジフェニルスルホン架橋型化合物等のフェノール性化合物、国際公開WO02/081229号あるいは特開2002−301873号公報記載の化合物、またN,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、p−クロロ安息香酸、没食子酸ステアリル、ビス[4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸亜鉛]2水和物、4−[2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、4−[3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸、5−[p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸の芳香族カルボン酸、及びこれらの芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属塩との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等が挙げられる。これらの顕色剤は、単独又は2種以上混合して使用することもできる。国際公開WO97/16420号に記載のジフェニルスルホン架橋型化合物は、日本曹達(株)製商品名D−90として入手可能である。また、国際公開WO02/081229号等に記載の化合物は、日本曹達(株)製商品名NKK−395、D−100として入手可能である。この他、特開平10−258577号公報記載の高級脂肪酸金属複塩や多価ヒドロキシ芳香族化合物などの金属キレート型発色成分を含有することもできる。
本発明で使用する増感剤としては、従来公知の増感剤を使用することができる。かかる増感剤としては、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アマイド、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、o−キシレン−ビス−(フェニルエーテル)、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、4,4’−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エチレン、ビス[2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル]エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、p−トルエンスルホン酸フェニルなどを例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。これらの増感剤は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
本発明で使用する架橋剤としては、グリオキザール、メチロールメラミン、メラミンホルムアルデヒド樹脂、メラミン尿素樹脂、ポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、ホウ砂、ホウ酸、ミョウバン、塩化アンモニウムなどを例示することができる。
本発明で使用する滑剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ワックス類、シリコーン樹脂類などが挙げられる。
本発明においては、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、記録画像の耐油性効果などを示す画像安定剤として、4,4’−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメチル−4,4’−スルホニルジフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、4−ベンジルオキシ−4’−(2,3−エポキシ−2−メチルプロポキシ)ジフェニルスルホン等を添加することもできる。
このほかにベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を使用することができる。
本発明の感熱記録体に使用するロイコ染料、顕色剤、増感剤並びにその他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、ロイコ染料1重量部に対して顕色剤0.5〜10重量部、増感剤0.5〜10重量部程度が使用される。
ロイコ染料、顕色剤、増感剤並びに必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、バインダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗工液とする。
本発明の感熱記録体は、必要に応じて、感熱記録層の下に下塗り層、感熱記録層の上に保護層、その他感熱記録体に常用される塗工層を設けてもよい。
下塗り層、感熱記録層、保護層などの各塗工層の塗工には、カーテンコーター、エアーナイフコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、ロールコーター、リップコーター及びバーコーター等、汎用の塗工機を用いることができる。
また、各層の塗工後にスーパーカレンダーがけ等の平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を適宜付加することができる。
以下に本発明の感熱記録体を実施例および比較例によって説明する。なお説明中、特にことわらない限り、「部」および「%」はそれぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
各パルプのフリーネス(カナダ標準濾水度、以下「CSF」という。)はJIS P8121に準じて測定した。
[実施例1]
CSF230mlのDIP95部(DIP95部中の機械パルプ76部)、及びCSF470mlのNBKP5部からなるパルプ100部に対し、硫酸アルミニウム0.7部と炭酸カルシウム10部を添加・混合した原料を、長網抄紙機で抄紙して原紙を得た。次いで、サイズプレス工程にて、ゲートロールコーターを用いて、前記原紙の両面に下記配合からなるサイズプレス用塗工液1(S1液)を、固形分で塗工量が6.0g/m(原紙の片面当たり3.0g/m)となるように塗工・乾燥し、カレンダーで密度が0.8g/cmになるように処理することにより、坪量51.0g/m、灰分5%の支持体を得た。
サイズプレス用塗工液1(S1液)
炭酸カルシウム 100部
ヒドロキシエチル化澱粉(STALEY社製、ETHYLEX2035、
15%水溶液) 186部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(JSR社製、NP100B、
固形分48%) 7.29部
水 101.21部
次いで、前記支持体の片面に、下記配合からなる下塗り層用塗工液を、固形分で塗工量が7.0g/mとなるように塗工・乾燥し、下塗り層塗工紙を得た。
<下塗り層用塗工液>
焼成カオリン(エンゲルハード社製、アンシレックス90) 100部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(JSR社製、NP100B、
固形分48%) 40部
ポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製、PVA117)
30部
水 160部
下記配合の顕色剤分散液(A液)、ロイコ染料分散液(B液)及び増感剤分散液(C液)を、それぞれ別々にサンドグラインダーで平均粒子径0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行なった。
顕色剤分散液(A液)
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン 6.0部
ポリビニルアルコール10%水溶液(日本合成化学社製、GL−03)
18.8部
水 11.2部
ロイコ染料分散液(B液)
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ODB−2)
2.0部
ポリビニルアルコール10%水溶液(GL−03) 4.6部
水 2.6部
増感剤分散液(C液)
シュウ酸ジベンジル 6.0部
ポリビニルアルコール10%水溶液(GL−03) 18.8部
水 11.2部
次に下記の割合で分散液を混合して感熱記録層用塗工液を調整し、この感熱記録層用塗工液を、前記下塗り層塗工紙の下塗り層上に、固形分で塗工量が3.0g/mとなるように塗工・乾燥した。次いで、スーパーカレンダーで感熱記録面の平滑度が500〜1000秒になるように処理して、感熱記録体を得た。
<感熱記録層用塗工液>
顕色剤分散液(A液) 36.0部
ロイコ染料分散液(B液) 9.2部
増感剤分散液(C液) 36.0部
カルボキシ変性ポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製、
KL318) 25.0部
界面活性剤(日信化学社製、商品名:サーフィノール104、
固形分50%) 0.5部
ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(星光PMC社製、WS4020、
固形分25%) 2.0部
水 25.0部
[実施例2]
サイズプレス工程にて、前記原紙の両面に、前記サイズプレス用塗工液1(S1液)を固形分で塗工量が10.0g/m(原紙の片面当たり5.0g/m)となるように塗工・乾燥し、坪量55.0g/mの支持体を得た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
[実施例3]
原紙のパルプを、DIP10部(DIP10部中の機械パルプ8部)及びNBKP90部からなるパルプ100部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
[比較例1]
サイズプレス工程にて、前記原紙の両面に、下記配合からなるサイズプレス用塗工液2(S2液)を固形分で塗工量が3.0g/m(原紙の片面当たり1.5g/m)となるように塗工・乾燥し、坪量48.0g/mの支持体を得た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
サイズプレス用塗工液2(S2液)
ヒドロキシエチル化澱粉(STALEY社製、ETHYLEX2035、
15%水溶液) 20部
カチオン性ポリマー(ハリマ化成株式会社製、LC−5、
固形分23%) 1.3部
水 88.7部
[比較例2]
原紙のパルプを、CSF350mlのLBKP100部からなるパルプ100部とした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
以上のようにして得た感熱記録体について以下の評価を行った。
[印字濃度]
作製した感熱記録体に、大倉電機社製のTH−PMDを使用して、印加エネルギー0.42mJ/dotで印字を行ない、印字後の印字濃度をマクベス濃度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定した。
[再印字性](保存後の印字濃度)
40℃、90%RHの環境下で作製した感熱記録体を24時間処理した。処理後の感熱記録体に、大倉電機社製のTH−PMDを使用して、印加エネルギー0.35mJ/dotで印字を行ない、印字後の印字濃度をマクベス濃度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定した。
[セットオフ(インキ乾燥性)]
作製した感熱記録体の裏面(感熱記録面と反対の面)に、RI印刷機を用いてオフセット輪転印刷用インキ(墨)を印刷し、乾燥させた後に巻取り、感熱記録面へインキが転写する様子を目視で評価した。
◎:転写が全く見られない
○:転写が僅かに見られる
△:転写が見られる
×:転写が著しい
[印刷裏抜け(バーコード読取性)]
作製した感熱記録体の裏面に、RI印刷機を用いてオフセット輪転印刷用インキ(墨)を印刷し乾燥させた後、感熱記録面にゼブラ社製ラベルプリンタ140XiIIIにてバーコード印字(CODE39)した後、印字されたバーコードをバーコードリーダー(日本システックス社製、Quick Check PC600)にて評価した。評価はANSIグレード(CEN法、測定回数10回の平均)にて行った。
評価値が1.5以上であれば、バーコード読取性において実用上問題ないレベルであり、評価値が1.5未満であると、バーコード読取性において実用上問題が発生する。
[表面強度]
作製した感熱記録体の裏面に、ローランド社製オフセット枚葉印刷機(2色)にてオフセット枚葉用インキ(東洋インキ社製、ハイユニティーM)を用いて印刷した後に、藍単色ベタ部の紙剥け(インキのタック(粘着性)により支持体表層が引き剥がされること)を目視で評価した。
◎:紙剥けが全く見られない
○:紙剥けがほとんど見られない
△:紙剥けが若干見られるが、実用上支障がない程度である
×:紙剥けが多い、もしくは支持体の内部まで破壊される
評価結果を下表に示す。
Figure 2012061821

Claims (1)

  1. サイズプレス工程にて原紙の両面に顔料を塗工してなる支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、該原紙が機械パルプを5重量%以上含有するパルプからなる感熱記録体。
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