JP2006271179A - モータ制御装置およびモータ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】このモータ制御装置1は、モータの通電相を切り替える複数のスイッチング素子3U〜3Wと、これらのスイッチング素子3U〜3Wを駆動する駆動制御部2とを含む。そして、駆動制御部2が、モータMの運転終了時にて所定のスイッチング素子3U〜3Wを駆動してロータの停止位置の位置合わせを行うと共に、モータMの運転開始時にて前回のロータの停止位置に対応するスイッチング素子3U〜3Wから駆動を開始してモータMを起動することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
このモータ制御装置1は、モータ(電動機)Mの駆動を制御する装置であり、駆動制御部2と、複数のスイッチング素子3U〜3Wとを含み構成される(図1〜図3参照)。モータMは、例えば、四極同期モータであり、複数の通電相(U−V相、V−W相およびW−U相)を有すると共に、三相ブリッジ回路を介してモータ制御装置1および電源Sに接続される。駆動制御部2は、所定のパターンデータに基づき指令電流を入力して各スイッチング素子3U〜3WのON/OFF制御を行う。この駆動制御部2は、駆動信号発生部(図示省略)を有し、この駆動信号発生部にてモータMを同期運転させるための信号(駆動信号)を発生する。複数のスイッチング素子3U〜3Wは、例えば、パワートランジスタであり、モータMの各通電相に対応して配置される。これらのスイッチング素子3U〜3Wは、ON/OFF制御されてモータMの通電相を切り替える機能を有する。
また、このモータ制御装置1では、駆動制御部2が位置合わせ信号発生部(図示省略)を有すると共に、停止位置記憶部4が設けられる(図1参照)。駆動制御部2の位置合わせ信号発生部は、モータMのロータの停止位置を位置合わせするための信号(位置合わせ信号)を発生する。この位置合わせ信号により、各スイッチング素子3U〜3WがON/OFF制御されて、ロータの停止位置が所定の磁極に対して位置合わせされる。停止位置記憶部4は、使用された位置合わせ信号を記憶する機能を有する。この停止位置記憶部4は、例えば、駆動制御部2に接続されるRAM(random-access memory)、駆動制御部2の内部メモリ等により構成される。
このモータ制御装置では、モータMの運転終了時にて、所定のスイッチング素子3U〜3Wが駆動されてロータの停止位置の位置合わせが行われ、次回の運転開始時にて、前回のロータの停止位置に対応するスイッチング素子3U〜3Wから駆動が開始されてモータが起動されるので、ロータがスムーズに始動する。これにより、モータの起動時における振動および騒音が低減される利点がある。
なお、このモータ制御装置1では、ロータの回転状態に応じてロータの位置合わせが行われることが好ましい。
また、このモータ制御装置1では、モータの運転終了後にて、所定時間の経過後にロータの位置合わせが行われることが好ましい。例えば、駆動制御部2が内部タイマー(図示省略)を有すると共にこの内部タイマーにより駆動信号の停止時からの経過時間を測定する。そして、所定時間の経過後(例えば、5秒後)に、駆動制御部2が位置合わせ信号を発生する。これにより、ロータが十分に減速あるいは停止した後に、ロータの位置合わせを行い得る利点がある。また、ロータの回転速度を検出することなく、一義的にロータの位置合わせのタイミングを規定できる利点がある。
また、このモータ制御装置1では、前回のロータの位置合わせにあたり使用されたスイッチング素子(スイッチング素子群あるいは通電相。以下同じ。)とは異なるスイッチング素子によりロータの位置合わせが行われることが好ましい。例えば、前回のロータの位置合わせにてU−V相にかかるスイッチング素子3U、3Vが使用された場合には、V−W相(あるいはW−U相)のスイッチング素子3V,3W(あるいは3W,3U)が使用される。
また、このモータ制御装置1では、スイッチング素子3U〜3Wが複数回駆動されることにより通電相が段階的に(二段階あるいは三段階で)切り替えられてロータの停止位置の位置合わせが行われることが好ましい(図7参照)。例えば、U−V相のスイッチング素子3U、3Vが駆動された後に、これと異なるV−W相のスイッチング素子3U、3Vが駆動される。これにより、通電相がU−V相からV−W相に二段階で切り替えられて、ロータの位置合わせが行われる。かかる構成では、複数段階(例えば、二段階)にて通電相が切り替えられるので、ロータの停止位置の位置合わせが確実に行われる利点がある。
また、このモータ制御装置1では、モータの運転終了時にてロータの停止位置の位置合わせが行われる。しかし、これに限らず、モータの運転開始前に(運転開始に先立って)ロータの停止位置の位置合わせが行われる構成が採用されても良い(図4、図5および図8参照)。かかる構成では、まず、モータの運転終了によりロータが任意の位置で停止している(図8(a)参照)。そして、この状態から、モータの運転開始前に所定のスイッチング素子が駆動されてロータの停止位置の位置合わせが行われる(ST12)(図8(b)参照)。そして、モータの運転開始時には、ロータの停止位置の位置合わせに用いられたスイッチング素子から駆動されて、モータの同期運転が開始される(ST15)(図8(c)参照)。これにより、ロータがスムーズに始動されるので、モータの起動時における振動および騒音が低減される利点がある。なお、かかる構成においても、上記の変形例1〜4が当業者自明の範囲内で適用され得る。
また、このモータ制御装置1は、三相型の同期モータに限らず、例えば、五相型などの同期モータに適用されても良い。また、モータ制御装置1は、四極同期モータに限らず、六極あるいは八極などの同期モータに適用されても良い。また、このモータ制御装置1は、例えば、車載用空気調和装置の圧縮機のモータMに適用される。かかる構成では、電源Sが車両走行用のモータ(図示省略)の電源(バッテリー)と共用されることが好ましい。
2 駆動制御部
3U〜3W スイッチング素子
4 停止位置記憶部
5 回転検出部
M モータ
S 電源
Claims (10)
- モータの通電相を切り替える複数のスイッチング素子と、これらのスイッチング素子を駆動する駆動制御部とを含むモータ制御装置であって、
前記駆動制御部が、モータの運転終了時にて所定の前記スイッチング素子を駆動してロータの停止位置の位置合わせを行うと共に、モータの運転開始時にて前回のロータの停止位置に対応する前記スイッチング素子から駆動を開始してモータを起動することを特徴とするモータ制御装置。 - モータの運転終了後にて、ロータの回転速度が所定値以下となったときにロータの位置合わせが行われる請求項1に記載のモータ制御装置。
- モータの運転終了後にて、所定時間の経過後にロータの位置合わせが行われる請求項1または2に記載のモータ制御装置。
- モータの通電相を切り替える複数のスイッチング素子と、これらのスイッチング素子を駆動する駆動制御部とを含むモータ制御装置であって、
前記駆動制御部が、モータの運転開始前にて所定の前記スイッチング素子を駆動してロータの停止位置の位置合わせを行うと共に、モータの運転開始時にてロータの停止位置に対応する前記スイッチング素子から駆動を開始してモータを起動することを特徴とするモータ制御装置。 - 前回のロータの位置合わせにあたり使用されたスイッチング素子とは異なるスイッチング素子によりロータの位置合わせが行われる請求項1〜4のいずれか一つに記載のモータ制御装置。
- モータMが複数回運転される場合において、ロータの位置合わせにあたり使用されるスイッチング素子の使用頻度が各スイッチング素子間で均一化されるように、位置合わせ信号が規定される請求項1〜5のいずれか一つに記載のモータ制御装置。
- 前記スイッチング素子が複数回駆動されることにより通電相が段階的に切り替えられてロータの停止位置の位置合わせが行われる請求項1〜6のいずれか一つに記載のモータ制御装置。
- 車両用電動圧縮機のモータに適用される請求項1〜7のいずれか一つに記載のモータ制御装置。
- 複数のスイッチング素子によりモータの通電相が切り替えられてモータが駆動制御されるモータ制御方法であって、
モータの運転終了時にて、所定の前記スイッチング素子が駆動されてロータの停止位置の位置合わせが行われるステップと、
モータの運転開始時にて、前回のロータの停止位置に対応する前記スイッチング素子から駆動が開始されてモータが起動されるステップと、
を含むことを特徴とするモータ制御方法。 - 複数のスイッチング素子によりモータの通電相が切り替えられてモータが駆動制御されるモータ制御方法であって、
モータの運転開始前にて、所定の前記スイッチング素子が駆動されてロータの停止位置の位置合わせが行われるステップと、
モータの運転開始時にて、ロータの停止位置に対応する前記スイッチング素子から駆動が開始されてモータが起動されるステップと、
を含むことを特徴とするモータ制御方法。
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