JP2006320164A - モータ制御装置およびモータ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ソフトスタート手段26を有するモータ制御装置20において、外部入力信号がモータ駆動指令信号S1かモータ検査のためのモータ検査指令信号Scのいずれかであるかを判定して判定信号S2を出力する外部信号判定手段23と、判定信号S2に基づき外部入力信号がモータ検査指令信号Scであった場合は、ソフトスタート手段26を無効化させるソフトスタート無効化手段25とを備え、ソフトスタート手段26は、ソフトスタート無効化手段25によって無効化されていない場合にソフトスタート制御を行う。
【選択図】 図9
Description
本発明の目的は、上記課題に鑑み、ソフトスタート制御手段を有するモータ制御装置を備えたモータ装置において、出荷時の製品検査等の際にソフトスタートを防いで検査に要する時間を短縮化することが可能なモータ制御装置および該モータ制御装置を備えたモータ装置を提供することにある。
また、外部入力信号は矩形波電圧信号または矩形波電流信号あるいは直流電圧信号または直流電流信号であり、前記外部信号判定手段は、外部入力信号の信号パターンに基づいて、外部入力信号が前記モータ駆動指令信号か前記モータ検査指令信号のいずれかであることを判定するように構成してもよい。
図1〜図9は本発明の一実施形態に係るものであり、図1は空調装置の構成図、図2はモータ装置の構成図、図3は回転制御回路の構成図、図4は外部入力信号の時間変化を表す説明図、図5はモータ駆動指令信号のデューティ比とモータ回転速度の関係を表すグラフ、図6はモータ装置の検査時の説明図、図7は制御信号の時間変化を表す説明図、図8はモータ起動時の回転速度の時間変化を表すグラフ、図9はモータ制御装置の処理手順を表すフローチャートである。
図10〜図13は本発明の他の実施形態に係るものであり、図10,図11,図13は外部入力信号の時間変化を表す説明図、図12は外部入力信号レベルとモータ回転速度の関係を表すグラフである。
本例のブロワモータ装置2は、不図示のファンが出力軸に取付けられたモータ10と、モータ10へ駆動信号を出力するモータ制御装置20を主要構成要素としている。
本例のモータ10は、ブラシレスモータであり、モータ制御装置20から所定のデューティ比の矩形波電圧信号を受けることにより、デューティ比に応じたモータ回転速度で回転するように制御される。なお、本例では、モータ10は、ホールセンサ12を備えたブラシレスモータであるが、本発明はこれに限られるものではなく、他のタイプの電動モータであってもよい。例えば、モータ10を整流子を有するブラシ付きのモータとしてもよい。
本例の回転制御回路22は、マイコンによって構成されており、モータ駆動指令信号S1の入力に伴って、駆動回路28への制御信号(PWM信号)S3のデューティ比を0から徐々に増加していき、モータ駆動指令信号S1によって設定される目標値であるモータ回転数に到達させるように制御信号S3を送出するソフトスタート制御を行う。
外部信号判定手段23には、常時は、エアコンECU3からのモータ駆動指令信号S1(図4(A)参照)が入力される。モータ駆動指令信号S1は、図4(A)に示すように、所定のデューティ比を有する矩形波電圧信号である。図4(A)の例では、パルス間隔T2毎にパルス幅T1のパルス信号が出力されており、デューティ比はT1/T2となっている。本例では、周波数α(=1/T2)でパルス信号が出力される。
なお、本例では、モータ駆動指令信号S1は矩形波電圧信号であるが、矩形波電流信号であってもよい。
本例では、図5に示すように、常時は、モータ駆動指令信号S1のデューティ比の大きさに応じてモータ回転出力が設定され、モータ10へ駆動信号S4が出力されるように構成されている。
なお、外部信号判定手段23は、算出したパルス間隔の大きさによって、外部入力信号がモータ駆動指令信号S1かモータ検査指令信号Scかを判定するようにしてもよい。この場合、モータ駆動指令信号パルス間隔範囲とモータ検査指令信号パルス間隔範囲をメモリに記憶させておき、算出したパルス間隔がこれらのいずれの範囲に属するかによって判定するように構成できる。
なお、これに限らず、周波数βが周波数αよりも小さな値に設定されていてもよい。また、本例では周波数βが一定の値をとるように設定されているが、これに限らず、周波数βが時間的に変化するものであってもよい。
ソフトスタート手段26は、通常モードでのモータ起動時に、上述のようにモータ10を目標となるモータ回転速度まで徐々に増速するように制御信号S3を制御する。一方、ソフトスタート無効化手段25は、判定信号S2によって検査モードであると判別すると、ソフトスタート手段26によるソフトスタート制御を無効化する。
これにより、駆動回路28からの駆動信号によって、モータ10の巻線11へ通電される単位時間当たりの通電時間が徐々に増加していき、図8に示すように、モータ10は、停止状態から所定のモータ回転速度Aまで時間Taで増速される。
まず、モータ制御装置20は、外部入力があるとその外部入力信号を読み込む(ステップS1)。この処理は、外部信号判定手段23が行う。
そして、上述のように外部信号判定手段23は、外部入力信号の周波数を検出して、入力された信号がモータ駆動指令信号S1であるのかモータ検査指令信号Scであるのかを判定する(ステップS2)。すなわち、算出された周波数が、周波数αを含む所定の周波数範囲(モータ駆動指令信号周波数範囲)であればモータ駆動指令信号S1と判定して、通常モードのフラグをオンにする。また、これ以外の周波数βを含む周波数範囲(モータ検査指令信号周波数範囲)であればモータ検査指令信号Scと判定して、検査モードのフラグをオンにする。
回転制御部24は、判定信号S2に基づいて、フラグ信号が通常モードであるか検査モードであるかを判別し、通常モードである場合は、ステップS3でソフトスタート手段26はソフトスタート制御に基づく制御信号S3を出力する。これにより、モータ10は、徐々に目標となるモータ回転速度まで増速され、処理が終了する。
一方、検査モードである場合は、ステップS4でソフトスタート無効化手段25によって、ソフトスタート手段26はソフトスタート制御が無効化される。これにより、ソフトスタート手段26は、当初から所定のデューティ比の制御信号S3を出力し、モータ10を短時間で所定のモータ回転速度まで増速して、処理を終了する。
上記実施形態では、モータ10へ印加電圧が一定であるパルス状の駆動信号を出力し、そのデューティ比によってモータ回転速度を制御していたが、これに限らず、モータ10へ印加する電圧(または電流)の大きさを変化させて、印加電圧(または印加電流)の大きさによってモータ回転速度を制御するように構成してもよい。
一方、検査時に入力される外部信号(モータ検査指令信号Sc)は、パルス間隔が時間t毎に切り替わる。すなわち、この例では、モータ検査指令信号Scは、周波数α,周波数γ(本例では周波数αよりも小さな値)のパルス信号の発生を時間t毎に交互に繰り返す信号パターンを有する。そして、外部信号判定手段23は、このような信号パターンの外部信号を検出したときに、モータ検査指令信号Scが入力されたと判断して、検査モードのフラグをオンにするように構成することができる。
なお、周波数γの大きさを周波数αよりも大きな値に設定してもよい。また、繰り返し時間tを一定としなくてもよい。例えば、周波数αのパルス信号継続時間t1よりも、周波数γのパルス信号継続時間t2の方を大きく設定してもよいし、その逆であってもよい。さらに、時間t1,t2を時間とともに変化させてもよい。
この実施態様では、図11(A)に示すようなアナログ電圧信号(またはアナログ電流信号)がモータ駆動指令信号S1とされる。この例では、電圧レベル(または電流レベル)x〜yの範囲のモータ駆動指令信号S1によって、モータ10が駆動されるように設定される。そして、図12に示すように、モータ10は、モータ駆動指令信号S1の大きさに応じてモータ回転速度が設定されるようになっている。
一方、図11(B)は、検査モードで駆動するためのモータ検査指令信号Scの時間変化を表している。この場合、モータ検査指令信号Scは、所定範囲の電圧レベル(または電流レベル)x〜y(通常モードレベル範囲)を超えた値を維持する信号パターンを有する。外部信号判定手段23は、外部信号を受けると、この信号の値が通常モードレベル範囲内にあるか否かを判定する。この判定により、通常モードレベル範囲内にあると判定された場合には、上述の処理と同様に通常モードのフラグがオンされ、通常モードレベル範囲内にない(すなわち、検査モードレベル範囲内にある)と判定された場合には、検査モードのフラグがオンされる。
このように外部入力信号の電圧(または電流)レベルの大きさによって通常モードと検査モードの別を判定するように構成することができる。
この場合、モータ検査指令信号Scが通常モードレベル範囲内で変動しても、通常モードか検査モードであるかの判定ができないため、少なくとも上下変動値の一方が通常モードレベルの上下限値もしくはこれを超えた値に設定されるとよい。
また、回転制御回路22は、検査モード時に完全にソフトスタート制御を無効化するのではなく、モータ回転速度の加速度(増速の勾配)をソフトスタート時よりも大きく(急に)するように制御して、ソフトスタート制御するよりは短時間で所定のモータ回転速度に到達するように構成してもよい。
10‥モータ、11‥巻線、12‥ホールセンサ、20‥モータ制御装置、
22‥回転制御回路、23‥外部信号判定手段、24‥回転制御部、
25‥ソフトスタート無効化手段、26‥ソフトスタート手段、
28‥駆動回路、Q1〜Q6‥パワー素子、R1〜R6‥抵抗、
S1‥モータ駆動指令信号、S2‥判定信号、S3‥制御信号、S4‥駆動信号、
Sc‥モータ検査指令信号
Claims (6)
- 外部から入力されるモータ駆動指令信号に基づいてモータへ駆動信号を出力してモータ回転速度を制御するためのモータ制御装置において、
モータ起動時に前記駆動信号を変化させることによって、モータ停止状態からモータ回転速度を漸次に前記モータ駆動指令信号に対応する回転速度に到達させるためのソフトスタート制御を行うソフトスタート手段と、
外部入力信号が前記モータ駆動指令信号かモータ作動検査のためのモータ検査指令信号のいずれかであるかを判定して判定結果を出力する外部信号判定手段と、
前記判定結果に基づき外部入力信号が前記モータ検査指令信号であった場合には、前記ソフトスタート手段のソフトスタート制御を無効化させるソフトスタート無効化手段と、を備え、
前記ソフトスタート手段は、前記ソフトスタート無効化手段によって前記ソフトスタート制御が無効化されていない場合に該ソフトスタート制御を行うことを特徴とするモータ制御装置。 - 前記ソフトスタート手段は、前記ソフトスタート無効化手段によって前記ソフトスタート制御が無効化されている場合には、該ソフトスタート制御を行うときよりも短時間で所定のモータ回転速度に達するように、前記駆動信号を変化させることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記ソフトスタート手段は、前記ソフトスタート無効化手段によって前記ソフトスタート制御が無効化されている場合には、所定のモータ回転速度に対応した駆動信号を出力させることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
- 外部入力信号は矩形波電圧信号または矩形波電流信号であり、
前記外部信号判定手段は、外部入力信号の繰り返し時間間隔または周波数に基づいて、外部入力信号が前記モータ駆動指令信号か前記モータ検査指令信号のいずれかであることを判定することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。 - 外部入力信号は矩形波電圧信号または矩形波電流信号あるいは直流電圧信号または直流電流信号であり、
前記外部信号判定手段は、外部入力信号の信号パターンに基づいて、外部入力信号が前記モータ駆動指令信号か前記モータ検査指令信号のいずれかであることを判定することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。 - モータと、該モータの駆動を制御する請求項1〜5のいずれか1項に記載のモータ制御装置と、を備えたことを特徴とするモータ装置。
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