JP2002010680A - ブラシレス直流モータの始動方法 - Google Patents

ブラシレス直流モータの始動方法

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JP2002010680A
JP2002010680A JP2000185111A JP2000185111A JP2002010680A JP 2002010680 A JP2002010680 A JP 2002010680A JP 2000185111 A JP2000185111 A JP 2000185111A JP 2000185111 A JP2000185111 A JP 2000185111A JP 2002010680 A JP2002010680 A JP 2002010680A
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Shigeru Aoki
滋 青木
Yonehiro Tsunoda
米弘 角田
Masaaki Kaizuka
正明 貝塚
Hiroaki Takashi
弘明 鷹觜
Kazunari Takahashi
一成 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラシレス直流モータの駆動回路のスイッチ
ング素子の耐久性を確保しながら、その容量を最小限に
抑えてコストダウンを図る。 【解決手段】 ブラシレス直流モータMのロータの位相
に応じて6個のスイッチング素子U+,V+,W+,U
−,V−,W−を交互にオン・オフし、対応する複数の
コイル37(U),37(V),37(W)に交互に通
電することによりロータを回転させる。他の4個のスイ
ッチング素子V+,W+,U−,V−よりも容量を大き
く設定した特定のスイッチング素子U+,W−に対応す
る特定のコイル37(U),37(W)に通電したとき
に最大のトルクが得られるロータの位相を始動用ロータ
位相として予め設定しておき、ロータが回転を停止する
ときに該ロータの位相を前記始動用ロータ位相に一致さ
せておく。そしてブラシレス直流モータMを始動すると
きに、前記特定のコイル37(U),37(W)に対応
する前記特定のスイッチング素子U+,W−をオンさせ
て始動を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のコイルを備
えたステータと、複数の永久磁石を備えたロータと、コ
イルに通電する複数のスイッチング素子を備えた駆動回
路とを含むブラシレス直流モータに関し、特にそのブラ
シレス直流モータの始動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラシレス直流モータのコイルに通電す
るための駆動回路はIGBT等のスイッチング素子を複
数個組み合わせたインバータから構成されており、これ
ら複数個のスイッチング素子を交互にオン・オフし、複
数のコイルに交互に通電してステータに回転磁界を発生
させることにより、永久磁石を備えたロータを回転させ
るようになっている。
【0003】一般に、ブラシレス直流モータが停止した
状態で駆動回路によるコイルへの通電タイミングが固定
されたとき、つまり停止状態にあるブラシレス直流モー
タを始動するときにスイッチング素子は大きな負荷を受
けて発熱し、その耐久性が低下するという問題がある。
特に、始動時に特定のコイルに通電したとき、ロータが
停止している位相に応じて発生するトルクが変化するた
め、発生トルクが小さい位相でロータが停止している場
合にスイッチング素子の負荷は最も大きなものとなる。
【0004】そこで従来は、発生トルクが最も小さくな
る位相でロータが停止している状態で始動を行っても、
スイッチング素子が発熱で損傷しないように該スイッチ
ング素子の容量を充分に大きく設定していた。そしてロ
ータが特定の位相で停止し易いような環境にある場合、
始動時に特定のスイッチング素子がオンする確率が高く
なるため、安全を見越して全てのスイッチング素子の容
量を大きく設定する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように駆動回路の全てのスイッチング素子の容量を一律
に大きく設定すると、高価なスイッチング素子が必要に
なるためにブラシレス直流モータのコストが上昇すると
いう問題があった。
【0006】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、ブラシレス直流モータの駆動回路のスイッチング素
子の耐久性を確保しながら、その容量を最小限に抑えて
コストダウンを図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、回転軸の外周
を囲むように固定された複数のコイルを備えたステータ
と、ステータのコイルに対向するように配置されて回転
軸まわりに回転可能な複数の永久磁石を備えたロータ
と、コイルに通電する複数のスイッチング素子を備えた
駆動回路とを含み、ロータの位相に応じて複数のスイッ
チング素子を交互にオン・オフし、対応する複数のコイ
ルに交互に通電することによりロータを回転させるブラ
シレス直流モータの始動方法において、特定のコイルに
通電したときに最大のトルクが得られるロータの位相を
始動用ロータ位相として予め設定しておき、ロータが回
転を停止するときに該ロータの位相を前記始動用ロータ
位相に一致させ、ロータが回転を開始するときに前記特
定のコイルに対応する特定のスイッチング素子をオンさ
せて始動を行うことを特徴とするブラシレス直流モータ
の始動方法が提案される。
【0008】上記構成によれば、ブラシレス直流モータ
のロータが回転を停止するときに、そのロータの位相を
特定のコイルに通電したときに最大のトルクが得られる
始動用ロータ位相に一致させておき、次に始動を行うと
きに前記特定のコイルに対応する特定のスイッチング素
子が必ずオンするようにしたので、前記特定のスイッチ
ング素子の容量だけを始動時の負荷に耐え得るように大
きく設定するだけで、残りのスイッチング素子の容量を
小さく設定することができる。これにより、スイッチン
グ素子の耐久性を確保しながら、全てのスイッチング素
子を始動時に負荷に耐え得るように大きく設定する場合
に比べてコストを削減することができる。
【0009】また請求項2に記載された発明によれば、
回転軸の外周を囲むように固定された複数のコイルを備
えたステータと、ステータのコイルに対向するように配
置されて回転軸まわりに回転可能な複数の永久磁石を備
えたロータと、コイルに通電する複数のスイッチング素
子を備えた駆動回路とを含み、ロータの位相に応じて複
数のスイッチング素子を交互にオン・オフし、対応する
複数のコイルに交互に通電することによりロータを回転
させるブラシレス直流モータの始動方法において、複数
のコイルにそれぞれ通電したときに最大のトルクが得ら
れるロータの位相を複数の始動用ロータ位相として予め
設定しておき、ロータが回転を停止するときに該ロータ
の位相を前記複数の始動用ロータ位相の何れかに一致さ
せるとともに、該始動用ロータ位相をロータが回転を停
止する度に順番に切り替えてゆき、ロータが回転を開始
するときに、そのときの始動用ロータ位相に対応するコ
イルに通電するスイッチング素子をオンさせて始動を行
うことを特徴とするブラシレス直流モータの始動方法が
提案される。
【0010】上記構成によれば、ブラシレス直流モータ
のロータが回転を停止するときに、そのロータの位相を
複数のコイルにそれぞれ通電したときに最大のトルクが
得られる複数の始動用ロータ位相の何れかに一致させて
おき、ロータが回転を停止する度に該ロータが停止する
始動用ロータ位相を順番に切り替えることにより、始動
時に各々のスイッチング素子がオンする回数を均等化す
ることができる。これにより、複数のスイッチング素子
が不均一にオンするのを見越して全てのスイッチング素
子の容量を大きく設定する必要がなくなり、各スイッチ
ング素子の容量を最小限に抑えてコストを削減しながら
耐久性を確保することができる。
【0011】尚、実施例のクランクシャフト8は本発明
の回転軸に対応する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0013】図1〜図6は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は直列多気筒エンジンをクランクシャフトの
軸方向に見た図、図2は図1の要部拡大断面図、図3は
図2の3−3線断面図、図4は図2の要部拡大図、図5
はブラシレス直流モータの駆動回路の回路図、図6はブ
ラシレス直流モータの停止時の作用を説明するフローチ
ャートである。
【0014】図1に示すように、車両に搭載される直列
多気筒エンジンEのエンジンブロック1の側面に補機部
品取付ブラケット2が固定されており、この補機部品取
付ブラケット2にパワーステアリング用オイルポンプ
3、オートテンショナー4、オルタネータ5、エンジン
冷却用ウオータポンプ6および空調用コンプレッサ7が
固定される。エンジンEのクランクシャフト8の軸端
(トランスミッションと反対側の軸端)に設けたクラン
クプーリ9と、オイルポンプ3に設けたオイルポンププ
ーリ10と、オートテンショナー4に設けたテンショナ
ープーリ11と、オルタネータ5に設けたオルタネータ
プーリ12と、ウオータポンプ6に設けたウオータポン
ププーリ13と、コンプレッサ7に設けたコンプレッサ
プーリ14とに単一の無端ベルト15が巻き掛けられて
おり、クランクシャフト8の駆動力が無端ベルト15に
よりオイルポンプ3、オルタネータ5、ウオータポンプ
6およびコンプレッサ7に伝達されるとともに、オート
テンショナー4により無端ベルト15に張力が付与され
る。
【0015】テンショナープーリ11およびウオータポ
ンププーリ13は無端ベルト15の背面によって駆動さ
れるが、このように単一の無端ベルト15を用い、かつ
その背面を利用することにより、補機部品3〜7を相互
に接近させた状態でコンパクトに配置することができる
だけでなく、各プーリ10〜14に対する無端ベルト1
5の巻き付き角度を充分に確保して補機部品3〜7を確
実に駆動することができる。
【0016】図2〜図4から明らかなように、エンジン
ブロック1から突出するクランクシャフト8に、一体に
形成されたカムシャフト駆動スプロケット21およびバ
ランサシャフト駆動スプロケット22が固定される。カ
ムシャフト駆動スプロケット21に巻き掛けられた無端
チェーン23と、バランサシャフト駆動スプロケット2
2に巻き掛けられた無端チェーン24とが、エンジンブ
ロック1にボルト25…で結合されたチェーンカバー2
6で覆われる。
【0017】チェーンカバー26からシール部材27を
介して突出するクランクシャフト8の軸端に前記クラン
クプーリ9のボス部28がキー29を介して嵌合し、ボ
ルト30およびワッシャ31で抜け止めされる。クラン
クプーリ9のボス部28から半径方向に延びる側壁部3
2の外端に環状のヨーク33が一体に形成されており、
このヨーク33の外周面に無端ベルト15が係合するプ
ーリ溝33aが形成される。クランクプーリ9の内部に
は環状空間が形成されており、この環状空間にスタータ
モータおよびジェネレータとして機能するブラシレス直
流モータMが収納される。
【0018】ブラシレス直流モータMはクランクプーリ
9のヨーク33の内周面に沿って固定された複数の永久
磁石34…を備えており、ヨーク33および永久磁石3
4…はブラシレス直流モータMのロータRを構成する。
またチェーンカバー26の外面には、クランクシャフト
8を中心として放射状に配置された複数のコア35…
と、これらコア35…にボビン36…を介して巻き付け
られた複数のコイル37…とから構成されたステータR
が複数本のボルト38…で固定される。コア35…の外
周面は小さなエアギャップg(図3および図4参照)を
介して前記永久磁石34…の内周面に対向している。
【0019】而して、ブラシレス直流モータMのコイル
37…を消磁すればクランクプーリ9は単なるプーリと
して機能するだけであるが、コイル37…を後述する所
定のタイミングで交互に励磁することにより永久磁石3
4…に吸引力および反発力を作用させ、クランクプーリ
9を回転駆動してクランクシャフト8をクランキング
し、停止したエンジンEを始動することができる。また
車両の制動時に駆動輪からエンジンEに逆伝達される駆
動力でクランクシャフト8が回転するとき、ブラシレス
直流モータMはジェネレータとして機能して回生制動力
を発生する。
【0020】図5に示すように、直流電源Bに接続され
た駆動回路Dは直流を3相交流に変換するインバータを
構成するもので、各々IGBTから成る6個のスイッチ
ング素子U+,V+,W+,U−,V−,W−を備え
る。U相のコイル37(U)はU相のスイッチング素子
U+,U−に接続され、V相のコイル37(V)はV相
のスイッチング素子V+,V−に接続され、W相のコイ
ル37(W)はW相のスイッチング素子W+,W−に接
続される。尚、図5では各相のコイル37(U),37
(V),37(W)がそれぞれ1個ずつ示されている
が、実際のブラシレス直流モータMは各相のコイル37
(U),37(V),37(W)をそれぞれ複数個ずつ
備えている。
【0021】ブラシレス直流モータMのロータRの位相
は図示せぬホールセンサにより検出され、そのロータR
の位相に応じて6個のスイッチング素子U+,V+,W
+,U−,V−,W−を交互にオン・オフ制御すること
により、U相、V相およびW相のコイル37(U),3
7(V),37(W)に交互に通電し、ステータSに回
転磁界を発生させてロータRを駆動する。図5には、6
個のスイッチング素子U+,V+,W+,U−,V−,
W−のうち、円で囲んだ2個のスイッチング素子U+,
W−がオンし、U相のコイル37(U)およびW相のコ
イル37(W)に通電された状態が示されている。
【0022】さて、エンジンEが停止したとき、つまり
ブラシレス直流モータMのロータRの回転が停止したと
き、そのロータRの位相が一定の始動用ロータ位相に一
致するようにブラシレス直流モータMが制御される。始
動用ロータ位相は、例えば図5に円で囲んで示した2個
のスイッチング素子U+,W−がブラシレス直流モータ
Mの始動時にオンしたときに、ロータRに最大のトルク
が発生する位置として予め設定される。この始動用ロー
タ位相を精密に検出すべく、ブラシレス直流モータMに
は図示せぬレゾルバが設けられる。
【0023】そして前記2個のスイッチング素子U+,
W−の容量は、残りの4個のスイッチング素子V+,W
+,U−,V−の容量よりも大きく設定される。即ち、
2個のスイッチング素子U+,W−の容量は、ブラシレ
ス直流モータMの始動時に加わる大きな負荷に耐え得る
ように設定されるが、残りの4個のスイッチング素子V
+,W+,U−,V−はブラシレス直流モータMの始動
時にオンすることがないため、その容量は2個のスイッ
チング素子U+,W−の容量よりも小さく設定される。
【0024】而して、ブラシレス直流モータMのロータ
Rの回転が停止したとき、そのロータRの位相が常に一
定の始動用ロータ位相になるため、ブラシレス直流モー
タMの始動時には必ず2個のスイッチング素子U+,W
−がオンすることになるが、この2個のスイッチング素
子U+,W−は始動時の負荷に耐える容量を持つため、
その耐久性が問題になることはない。そして始動時にオ
ンすることがない残りの4個のスイッチング素子V+,
W+,U−,V−の容量を小さく設定することができる
ので、6個のスイッチング素子U+,V+,W+,U
−,V−,W−の全てに始動時の負荷に耐え得る容量を
持たせる場合に比べて、スイッチング素子U+,V+,
W+,U−,V−,W−のトータルのコストを削減する
ことができる。
【0025】次に、図6のフローチャートに基づいて、
ブラシレス直流モータMの停止時にロータRの位相を始
動用ロータ位相に一致させる制御について説明する。
【0026】先ずステップS1において、エンジンEが
停止する直前にクランクシャフト8と共に回転するブラ
シレス直流モータMのロータRの位相θをレゾルバで検
出し、続くステップS2でロータRの位相θを時間微分
してロータRの角速度ωを算出する。続くステップS3
でロータRの位相θおよび角速度ωに応じて、ロータR
を予め設定した始動用ロータ位相に一致させるためのブ
ラシレス直流モータMの駆動トルクおよび駆動時間を算
出し、続くステップS4で前記駆動トルクおよび駆動時
間に基づいてブラシレス直流モータMの駆動を制御す
る。
【0027】そしてステップS5およびステップS6で
ロータRの位相θおよび角速度ωを再度求め、ステップ
S7でロータRの位相θが始動用ロータ位相に一致し、
かつステップS7でロータRの角速度ωが0になるま
で、前記ステップS3〜ステップS6を繰り返すことに
より、ロータRの位相θが始動用ロータ位相に一致した
状態でブラシレス直流モータMが停止するようにフィー
ドバック制御を行う。この制御により、エンジンEが停
止する度にロータRの位相θを始動用ロータ位相に確実
に一致させることができる。
【0028】次に、図7に基づいて本発明の第2実施例
を説明する。
【0029】第1実施例では2個のスイッチング素子U
+,W−をオンしてU相のコイル37(U)およびW相
のコイル37(W)に通電したとき、最大のトルクが発
生するロータRの位相を始動用ロータ位相としており、
その始動用ロータ位相の数は1であった。それに対し
て、第2実施例では3つの始動用ロータ位相が予め設定
される。第1の始動用ロータ位相は、2個のスイッチン
グ素子U+,W−をオンしてU相のコイル37(U)お
よびW相のコイル37(W)に通電したときに最大のト
ルクが発生する位相であり(図7(A)参照)、第2の
始動用ロータ位相は、2個のスイッチング素子V+,U
−をオンしてV相のコイル37(V)およびU相のコイ
ル37(U)に通電したときに最大のトルクが発生する
位相であり(図7(B)参照)、第3の始動用ロータ位
相は、2個のスイッチング素子W+,V−をオンしてW
相のコイル37(W)およびV相のコイル37(V)に
通電したときに最大のトルクが発生する位相である(図
7(C)参照)。
【0030】ブラシレス直流モータMが停止するときの
ロータRの位相θは、第1の始動用ロータ位相→第2の
始動用ロータ位相→第3の始動用ロータ位相の順序で切
り替えられる。そして6個のスイッチング素子U+,V
+,W+,U−,V−,W−の容量は全て同一とされ
る。
【0031】而して、ロータRが第1の始動用ロータ位
相で停止した状態でブラシレス直流モータMが始動する
ときにはスイッチング素子U+,W−がオンし、ロータ
Rが第2の始動用ロータ位相で停止した状態でブラシレ
ス直流モータMが始動するときにはスイッチング素子V
+,U−がオンし、ロータRが第3の始動用ロータ位相
で停止した状態でブラシレス直流モータMが始動すると
きにはスイッチング素子W+,V−がオンするため、長
期の間に全てのスイッチング素子U+,V+,W+,U
−,V−,W−がオンする回数は必ず均等になる。その
結果、スイッチング素子U+,V+,W+,U−,V
−,W−が不均一にオンするのを見越してそれらの容量
を大きく設定する必要がなくなるため、各スイッチング
素子U+,V+,W+,U−,V−,W−の容量を最小
限に抑えることができ、これによりスイッチング素子U
+,V+,W+,U−,V−,W−のコストを削減しな
がら耐久性を確保することができる。
【0032】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱することなく種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0033】例えば、実施例ではエンジンEのスタータ
モータおよびジェネレータとして機能するブラシレス直
流モータMを例示したが、本発明は他の任意の用途のブ
ラシレス直流モータに対して適用することができる。
【0034】また実施例のブラシレス直流モータMはア
ウターロータ型であるが、本発明はインナーロータ型の
ブラシレス直流モータに対しても適用することができ
る。
【0035】また第1実施例ではブラシレス直流モータ
Mの始動時にスイッチング素子U+,W−をオンしてい
るが、そのスイッチング素子の組み合わせは第1実施例
に限定されるものではない。
【0036】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、ブラシレス直流モータのロータが回転を停止
するときに、そのロータの位相を特定のコイルに通電し
たときに最大のトルクが得られる始動用ロータ位相に一
致させておき、次に始動を行うときに前記特定のコイル
に対応する特定のスイッチング素子が必ずオンするよう
にしたので、前記特定のスイッチング素子の容量だけを
始動時の負荷に耐え得るように大きく設定するだけで、
残りのスイッチング素子の容量を小さく設定することが
できる。これにより、スイッチング素子の耐久性を確保
しながら、全てのスイッチング素子を始動時に負荷に耐
え得るように大きく設定する場合に比べてコストを削減
することができる。
【0037】また請求項2に記載された発明によれば、
ブラシレス直流モータのロータが回転を停止するとき
に、そのロータの位相を複数のコイルにそれぞれ通電し
たときに最大のトルクが得られる複数の始動用ロータ位
相の何れかに一致させておき、ロータが回転を停止する
度に該ロータが停止する始動用ロータ位相を順番に切り
替えることにより、始動時に各々のスイッチング素子が
オンする回数を均等化することができる。これにより、
複数のスイッチング素子が不均一にオンするのを見越し
て全てのスイッチング素子の容量を大きく設定する必要
がなくなり、各スイッチング素子の容量を最小限に抑え
てコストを削減しながら耐久性を確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】直列多気筒エンジンをクランクシャフトの軸方
向に見た図
【図2】図1の要部拡大断面図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図2の要部拡大図
【図5】ブラシレス直流モータの駆動回路の回路図
【図6】ブラシレス直流モータの停止時の作用を説明す
るフローチャート
【図7】本発明の第2実施例に係るブラシレス直流モー
タの駆動回路の回路図
【符号の説明】
8 クランクシャフト(回転軸) 34 永久磁石 37 コイル D 駆動回路 R ロータ S ステータ U+,U− スイッチング素子 V+,V− スイッチング素子 W+,W− スイッチング素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角田 米弘 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 貝塚 正明 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 鷹觜 弘明 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 高橋 一成 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 5H560 AA08 BB04 BB07 BB12 DA02 DA15 DA18 DB20 EB01 EB07 HA09 HB02 RR10 SS02 UA06 XA04 XA05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸(8)の外周を囲むように固定さ
    れた複数のコイル(37)を備えたステータ(S)と、
    ステータ(S)のコイル(37)に対向するように配置
    されて回転軸(8)まわりに回転可能な複数の永久磁石
    (34)を備えたロータ(R)と、コイル(37)に通
    電する複数のスイッチング素子(U+,V+,W+,U
    −,V−,W−)を備えた駆動回路(D)とを含み、 ロータ(R)の位相に応じて複数のスイッチング素子
    (U+,V+,W+,U−,V−,W−)を交互にオン
    ・オフし、対応する複数のコイル(37)に交互に通電
    することによりロータ(R)を回転させるブラシレス直
    流モータの始動方法において、 特定のコイル(37)に通電したときに最大のトルクが
    得られるロータ(R)の位相を始動用ロータ位相として
    予め設定しておき、ロータ(R)が回転を停止するとき
    に該ロータ(R)の位相を前記始動用ロータ位相に一致
    させ、ロータ(R)が回転を開始するときに前記特定の
    コイル(37)に対応する特定のスイッチング素子(U
    +,V+,W+,U−,V−,W−)をオンさせて始動
    を行うことを特徴とする、ブラシレス直流モータの始動
    方法。
  2. 【請求項2】 回転軸(8)の外周を囲むように固定さ
    れた複数のコイル(37)を備えたステータ(S)と、
    ステータ(S)のコイル(37)に対向するように配置
    されて回転軸(8)まわりに回転可能な複数の永久磁石
    (34)を備えたロータ(R)と、コイル(37)に通
    電する複数のスイッチング素子(U+,V+,W+,U
    −,V−,W−)を備えた駆動回路(D)とを含み、 ロータ(R)の位相に応じて複数のスイッチング素子
    (U+,V+,W+,U−,V−,W−)を交互にオン
    ・オフし、対応する複数のコイル(37)に交互に通電
    することによりロータ(R)を回転させるブラシレス直
    流モータの始動方法において、 複数のコイル(37)にそれぞれ通電したときに最大の
    トルクが得られるロータ(R)の位相を複数の始動用ロ
    ータ位相として予め設定しておき、ロータ(R)が回転
    を停止するときに該ロータ(R)の位相を前記複数の始
    動用ロータ位相の何れかに一致させるとともに、該始動
    用ロータ位相をロータ(R)が回転を停止する度に順番
    に切り替えてゆき、ロータ(R)が回転を開始するとき
    に、そのときの始動用ロータ位相に対応するコイル(3
    7)に通電するスイッチング素子(U+,V+,W+,
    U−,V−,W−)をオンさせて始動を行うことを特徴
    とする、ブラシレス直流モータの始動方法。
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JP2006271179A (ja) * 2005-02-23 2006-10-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd モータ制御装置およびモータ制御方法
JP2013236431A (ja) * 2012-05-08 2013-11-21 Mitsubishi Electric Corp ブラシレスモータの制御方法及び制御装置

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