JP2007282386A - 車両用モータ駆動装置 - Google Patents

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靖弘 神谷
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Abstract

【課題】同期モータの駆動停止後、迅速に再起動することができ、安定して同期モータのセンサレス制御を行うことができるモータ駆動装置を提供すること。
【解決手段】車両用の電動コンプレッサ(モータ駆動装置)は、電力変換回路、同期モータ、電流検出手段、回転速度検出手段、モータ制御回路(制御手段)を有しており、モータ制御回路は上位制御装置における上位制御回路との通信を行う。モータ制御回路は、電流検出手段によって検出した出力電流に基づき、センサレス制御を行う。
モータ制御回路は、同期モータの駆動を停止するときの停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsを上位制御回路へ送信するよう構成してある。上位制御回路は、停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsの値からロータ回転停止期間Ta〜Tdを求め、このロータ回転停止期間Ta〜Tdの間は、同期モータの駆動を許可しないよう構成してある。
【選択図】図4

Description

本発明は、パルス幅変調を行った正弦波交流電力を用い、センサレス制御を行ってモータを駆動する車両用モータ駆動装置に関する。
ステータに3相のステータ巻線を配設すると共に、ロータに永久磁石を配設して構成した3相モータを、例えば、車両用の電動コンプレッサ等の高温環境下の用途に使用する際には、ロータの回転位置(磁極位置)を検出するセンサを設けることが困難である。そのため、いわゆるセンサレス制御として、ステータ巻線に通電する出力電流を検出し、この出力電流の値からロータの回転位置を推定し、この推定回転位置に応じて、ロータに適切なトルクを発生させるよう各ステータ巻線に通電を行っている。
また、特許文献1のモータ駆動装置においては、モータのセンサレス正弦波駆動を行うに当たり、モータへの負荷変動に対する制御性能の向上を図るために、インバータ回路の出力電流を電流検出手段により検出し、無効電流が設定回転数において所定値となるよう制御して、インバータ回路の出力電圧又は出力電力より、モータの負荷状態を判別している。これにより、負荷変動に対して安定したモータ駆動装置を実現している。
しかしながら、上記センサレス制御を行う際に、ステータ巻線への通電時以外にロータが回転しているときがあると、ロータの回転位置を推定することが困難になる。特に、ステータ巻線への通電を停止したときには、ロータは、その慣性及び負荷の慣性等を受けてしばらくの間は回転を続ける。そのため、ステータ巻線への通電を停止した状態でロータが回転している期間に、再びステータ巻線に通電を行ってモータの再起動を実施しようとすると、脱調(ロータの磁界発生方向と、各ステータ巻線への通電タイミングとの同期がとれない状態)が生じてしまうおそれがある。
したがって、モータの再起動を安定して行うためには、ステータ巻線への通電を停止した後、必要以上に長い時間待機して再起動する必要があった。
特開2005−204431号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、モータの駆動停止後、迅速に再起動することができ、安定してモータのセンサレス制御を行うことができるモータ駆動装置を提供しようとするものである。
本発明は、直流電力をパルス幅変調を行った正弦波交流電力に変換する電力変換回路と、
上記正弦波交流電力によって駆動するモータと、
上記電力変換回路から上記モータに流す出力電流を検出する電流検出手段と、
上記出力電流の周期から上記モータにおけるロータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
上記電流検出手段によって検出した出力電流の信号に基づき、上記電力変換回路へスイッチング信号を送信して、上記モータの回転制御を行う制御手段とを有しており、
該制御手段は、上記スイッチング信号の送信を停止して、上記モータの駆動を停止するときに、当該停止時における上記出力電流及び上記回転速度を、停止時出力電流及び停止時回転速度として記憶し、該停止時出力電流及び停止時回転速度の値から、上記モータの駆動を停止した時点から当該モータにおけるロータの回転が停止するまでの時間であるロータ回転停止期間を推定し、該ロータ回転停止期間の間は、上記モータの駆動を許可しないよう構成してあることを特徴とする車両用のモータ駆動装置にある(請求項1)。
本発明のモータ駆動装置は、ロータの回転位置を検出するセンサを使用せずにモータの回転制御を行う(センサレス制御を行う)ものであり、上記制御手段は、上記電力変換回路及び上記電流検出手段を用いて、モータの回転制御を行う。
また、上記制御手段は、モータの駆動を停止するときの上記停止時出力電流及び停止時回転速度を用いて、ロータの回転が停止するまでの時間を推定し、迅速かつ安定してモータの再起動を行うよう構成してある。
具体的には、制御手段は、センサレス制御を行ってモータの回転制御を行うときには、電流検出手段によって検出した出力電流の信号に基づいて、ロータの回転位置を推定し、この推定回転位置に応じて、電力変換回路へスイッチング信号を送信する。そして、電力変換回路からモータにおけるステータ巻線に適切なタイミングで正弦波交流電力の供給が行われ、モータの回転制御が行われる。
次いで、制御手段は、センサレス制御によるモータの回転制御を停止するときには、電力変換回路へのスイッチング信号の送信を停止する。そして、この停止時において、制御手段は、電流検出手段によって検出した出力電流、及び回転速度検出手段によって検出した回転速度を、停止時出力電流及び停止時回転速度として記憶する。
次いで、制御手段は、停止時出力電流及び停止時回転速度の値から、モータの駆動を停止した時点から当該モータにおけるロータの回転が停止するまでの時間であるロータ回転停止期間を推定する。
そして、制御手段は、ロータ回転停止期間の間は、電力変換回路へスイッチング信号を送信せず、モータの駆動を許可しない。そのため、本発明のモータ駆動装置においては、モータの駆動を停止した後、ロータの慣性力及びロータへの負荷の慣性力等を受けて、当該ロータが回転している間には、モータの再起動を行わないようにすることができ、モータに脱調が生じることを防止することができる。
また、制御手段は、ロータ回転停止期間を経過した後には、直ちに電力変換回路へスイッチング信号を送信することができ、直ちにモータの駆動を許可することができる。そのため、本発明のモータ駆動装置においては、モータの駆動を停止した後、必要な時間だけを待機し、その後は、迅速にモータの再起動を行うことができる。
それ故、本発明のモータ駆動装置によれば、モータの駆動を停止した後、このモータの再起動を迅速に行うことができ、安定してモータのセンサレス制御を行うことができる。
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明において、上記制御手段には、上記停止時出力電流と上記停止時回転速度との関係から上記ロータ回転停止期間を定めた関係マップが予め入力してあり、当該制御手段は、上記モータの駆動を停止するときに、当該停止時における上記出力電流及び上記回転速度を上記関係マップに代入して、上記ロータ回転停止期間を求めるよう構成することが好ましい(請求項2)。
この場合には、モータに対する種々の負荷状態に対する停止時出力電流及び停止時回転速度を検出し、これらとロータ回転停止期間との関係を関係マップとして作成する。そして、この関係マップを予め制御手段に入力しておき、制御手段は、実際に、モータの回転制御を行い、モータの駆動を停止したときには、上記関係マップを利用してロータ回転停止期間を求め、このロータ回転停止期間の間は、モータの駆動を許可しないことができる。
また、上記モータ駆動装置は、上記モータによって、冷媒を圧縮する圧縮機構を作動させるよう構成した電動コンプレッサであることが好ましい(請求項3)。
この場合には、電動コンプレッサにおいて、駆動停止後に迅速に再起動を行うことができ、安定してセンサレス制御を行うことができる。
以下に、本発明のモータ駆動装置にかかる実施例につき、図面と共に説明する。
本例の車両用のモータ駆動装置1は、図1、図2に示すごとく、ロータの回転位置を検出するセンサを使用せずに同期モータ2のセンサレス制御を行うものである。また、本例のモータ駆動装置1は、同期モータ2によって冷媒を圧縮する圧縮機構21を作動させるよう構成した電動コンプレッサ1である。この電動コンプレッサ1は、車両における空調装置において、冷媒を圧縮して、高圧の圧縮冷媒を作り出すために用いるものである。
なお、図1は、電動コンプレッサ1の概略構成を示す図であり、図2は、電動コンプレッサ1の回路構成を示す図である。
本例の電動コンプレッサ1は、同期モータ2及び圧縮機構21をハウジング内に収容してなり、このハウジングにおける側面に電力変換制御部3を配設してなる。同期モータ2におけるロータには、永久磁石が配設してあり、同期モータ2におけるステータには、ステータ巻線が配設してある。
また、図1、図2に示すごとく、電力変換制御部3は、直流電力をパルス幅変調を行った正弦波交流電力に変換する電力変換回路4と、この電力変換回路4から同期モータ2に流す出力電流Iを検出する電流検出手段51と、出力電流Iの周期から同期モータ2におけるロータの回転速度Rを検出する回転速度検出手段52とを有している。また、電力変換制御部3は、電力変換回路4へスイッチング信号Jを送信して、同期モータ2の回転制御を行うモータ制御回路5を有している。
電力変換制御部3は、モータ制御回路5から電力変換回路4へのスイッチング信号Jにより、直流電力から正弦波交流電力を形成し、この正弦波交流電力を同期モータ2におけるステータ巻線に供給するよう構成してある。
図2に示すごとく、本例の同期モータ2は、3相の正弦波交流電圧により駆動される3相の同期モータ2である。また、本例の電力変換回路4は、パルス幅変調を行った3相の正弦波交流電圧を同期モータ2における3相のステータ巻線に印加するよう構成したインバータである。この電力変換回路4は、同期モータ2におけるステータ巻線に電力を供給する6つのスイッチング素子41、スイッチング素子41からステータ巻線へ供給する電力波形の平滑化を行うコイル42及びコンデンサ43等を用いて構成されている。
そして、モータ制御回路5は、電流検出手段51によって検出した出力電流Iの信号に基づいて、同期モータ2におけるロータの回転位置(磁極位置)を推定するよう構成してある。また、モータ制御回路5は、電力変換回路4へ供給する電圧の検出等も行って、ロータの回転位置の推定を行うよう構成してある。
また、回転速度検出手段52は、モータ制御回路5内に構成してある。
また、モータ制御回路5は、ロータの回転位置に対して、発生トルクを最大とするタイミングで電力変換回路4へスイッチング信号Jを送信し、同期モータ2のセンサレス制御を行うよう構成してある。また、モータ制御回路5は、ロータの回転速度Rが所定の設定回転速度になるよう同期モータ2を制御するよう構成してある。
また、図1、図2に示すごとく、本例の制御手段は、上記モータ制御回路5と、車両における上位制御装置6(上位ECU(電子制御ユニット))に形成した上位制御回路61とによって構成してある。上位制御回路61は、電動コンプレッサ1の動作状態等を管理する上位のコンピュータである。そして、モータ制御回路5は、上位制御回路61からの動作指令Kを受けて、モータ制御回路5及び電力変換回路4へスイッチング信号(パルス信号)Jを送信し、同期モータ2を駆動するよう構成してある。
また、電力変換制御部3には、上記モータ制御回路5と上記上位制御回路61との通信を、両者のグラウンド電位を絶縁した状態で行う通信絶縁回路55が形成してある。そして、上位制御回路61は、通信絶縁回路55を介して、モータ制御回路5との間で、同期モータ2の回転速度指令、電力制限及び動作状況等のデータの受渡を行うよう構成してある。
また、図2に示すごとく、本例の直流電力は、ハイブリッド車における駆動用モータを作動させるために用いる高電圧直流電源71(高電圧バッテリー、約280V)であり、モータ制御回路5は、この高電圧直流電源71を動力源として動作するよう構成してある。また、通信絶縁回路55は、低電圧直流電源72(低電圧バッテリー、約12V)を動力源として動作するよう構成してある。そして、通信絶縁回路55によって、上位制御回路61と、電力変換回路4及びモータ制御回路5との間のグラウンド電位が絶縁されている。
図1、図2に示すごとく、モータ制御回路5は、同期モータ2の駆動を開始した後、電力変換回路4へのスイッチング信号Jの送信を停止して、同期モータ2の駆動を停止するときには、当該停止時における出力電流I及び回転速度Rを、停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsとして記憶するよう構成してある。また、モータ制御回路5は、この停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsを、通信絶縁回路55を介して上位制御回路61へ送信するよう構成してある。
上位制御回路61は、モータ制御回路5から送信された停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsの値から、同期モータ2の駆動を停止した時点から当該同期モータ2におけるロータの回転が停止するまでの時間であるロータ回転停止期間を推定するよう構成してある。そして、上位制御回路61は、同期モータ2の駆動を停止した時点からロータ回転停止期間が経過するまでの間は、同期モータ2の駆動を許可するための動作指令Kをモータ制御回路5へ送信しないよう構成してある。
本例の上位制御回路61においては、上記停止時出力電流Isと上記停止時回転速度Rsとの関係から上記ロータ回転停止期間を定めた関係マップMが予め入力してある。
この関係マップMは、同期モータ2に対する圧縮機構21の種々の負荷状態における停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsを実際に検出し、これらとロータ回転停止期間との関係として作成してある。
図3は、停止時出力電流Isと停止時回転速度Rsとの関係からロータ回転停止期間Ta〜Tdを定めた関係マップMの一例を示す図である。
同図に示すごとく、本例の関係マップMは、停止時出力電流Isが小さくて停止時回転速度Rsが大きいA領域のロータ回転停止期間Ta、停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsが大きいB領域のロータ回転停止期間Tb、停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsが小さいC領域のロータ回転停止期間Tc、並びに停止時出力電流Isが大きくて停止時回転速度Rsが小さいD領域のロータ回転停止期間Tdとして設定してある。
A領域のロータ回転停止期間Taは、ステータ巻線への停止時出力電流Isが小さいのに対し、ロータの停止時回転速度Rsが大きい場合であり、同期モータ2におけるロータに対する負荷(本例では圧縮機構21による負荷)が小さい一方、ロータの停止時回転速度Rsが大きい場合である。そのため、ロータの回転が停止するまでに要する時間が最も長くなり、A領域のロータ回転停止期間Taは、最も長くなっている。
この場合は、同期モータ2の制御状態が、ステータ巻線への出力電流Iが小さくなると共に、ロータの回転速度Rが既に所定回転数よりも大きくなっている状態にあるため、ロータの回転が停止する際に、ロータの慣性力及び負荷の慣性力等が小さいと考える。そのため、ロータの回転が停止するまでの時間が長くなると考える。
なお、電力変換回路4からステータ巻線への出力電流Iは、ロータに対する負荷(本例では圧縮機構21による負荷)が大きいほど大きくなる。
D領域のロータ回転停止期間Tdは、ステータ巻線への停止時出力電流Isが大きいのに対し、ロータの停止時回転速度Rsが小さい場合であり、同期モータ2におけるロータに対する負荷が大きいのに対し、ロータの停止時回転速度Rsが小さい場合である。そのため、ロータの回転が停止するまでに要する時間が最も短くなり、D領域のロータ回転停止期間Tdは、最も短くなっている。
この場合は、同期モータ2の制御状態が、ロータの回転速度Rがまだ所定回転数に到達せず、ステータ巻線への出力電流Iが大きくなっている状態にあるため、ロータの回転が停止する際に作用するロータの慣性力及び負荷の慣性力等が大きく作用すると考える。そのため、ロータの回転が停止するまでの時間が短くなると考える。
また、B領域のロータ回転停止期間Tbは、ステータ巻線への停止時出力電流Isが大きく、かつロータの停止時回転速度Rsが大きい場合である。この場合は、同期モータ2の制御状態が、ロータの回転速度Rが既に所定回転数よりも大きくなったものの、まだステータ巻線への出力電流Iが大きくなっている状態にあるため、ロータの回転が停止するまでの時間がA領域の場合及びD領域の場合の中間になると考える。
また、C領域のロータ回転停止期間Tcは、ステータ巻線への停止時出力電流Isが小さく、かつロータの停止時回転速度Rsが小さい場合である。この場合は、同期モータ2の制御状態が、ロータの回転速度Rが小さく、ステータ巻線への出力電流Iも小さい状態にあるため、ロータの回転が停止するまでの時間がA領域の場合及びD領域の場合の中間になると考える。
以上より、本例においては、A領域のロータ回転停止期間Taを3秒、B領域のロータ回転停止期間Tbを1秒、C領域のロータ回転停止期間Tcを0.8秒、D領域のロータ回転停止期間Tdを0.1秒とした。
また、各領域のロータ回転停止期間Ta〜Tdは、種々の負荷状態にある同期モータ2の駆動を停止した後、停止時出力電流Isと停止時回転速度Rsとを測定すると共に、同期モータ2におけるロータの回転が停止するまでに要した時間を測定し、これらの実測値に基づいて決定することができる。
次に、本例の電動コンプレッサ1における制御につき説明する。
電動コンプレッサ1を動作させるに当たっては、上位制御装置6における上位制御回路61から、通信絶縁回路55を介して電力変換制御部3におけるモータ制御回路5へ、動作指令Kが送信される。
この同期モータ2の起動を行うときには、モータ制御回路5においては、ロータの回転位置(磁極位置)がわからないため、モータ制御回路5は、電力変換回路4へ起動時の特殊信号を送信し、電力変換回路4は、起動時の特殊波形の電力を同期モータ2における3相のステータ巻線へ供給する。こうして、ロータの回転を開始させる。
次いで、ロータの回転速度Rが所定の回転速度Rまで増加し、電流検出手段51において出力電流Iの検出が行える状態になったら、モータ制御回路5は、電流検出手段51によって検出した出力電流Iの信号に基づいて、同期モータ2におけるロータの回転位置(磁極位置)を推定し、推定したロータの回転位置に応じて、電力変換回路4へスイッチング信号Jを送信する。そして、電力変換回路4から同期モータ2における3相のステータ巻線に、適切なタイミングで正弦波交流電力が供給され、同期モータ2のセンサレス制御を行う。
また、このとき、モータ制御回路5は、同期モータ2の回転速度Rが所定の設定回転数になるよう電力変換回路4へスイッチング信号J(パルス信号)を送信する。そして、電力変換回路4は、直流電力からパルス幅変調を行った3相の正弦波交流電力を発生させ、この正弦波交流電力を同期モータ2における3相のステータ巻線へ供給する。
次いで、上位制御回路61は、センサレス制御による同期モータ2の回転制御を停止するときには、通信絶縁回路55を介してモータ制御回路5へ動作停止指令を送信する。そして、モータ制御回路5は、電力変換回路4へのスイッチング信号Jの送信を停止する。そして、この停止時において、モータ制御回路5は、電流検出手段51によって検出した出力電流I、及び回転速度検出手段52によって検出した回転速度Rを、停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsとして記憶する。
次いで、モータ制御回路5は、通信絶縁回路55を介して、上記記憶を行った停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsの信号を上位制御回路61へ送信する。そして、上位制御回路61は、当該停止時における停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsを上記関係マップMに代入して、上記A〜D領域のいずれの領域にあるかを判定し、ロータ回転停止期間Ta〜Tdを決定する。
こうして、上位制御回路61は、上記同期モータ2の駆動を停止したときのA〜D領域のいずれかのロータ回転停止期間Ta〜Tdの間は、モータ制御回路5へ動作指令Kを送信せず、同期モータ2の駆動を許可しない。その後、上位制御回路61は、A〜D領域のいずれかのロータ回転停止期間Ta〜Tdを経過した後、直ちにモータ制御回路5へ動作指令Kを送信し、同期モータ2の駆動を許可する。
次に、上位制御回路61が同期モータ2の駆動を停止し、再び同期モータ2の再起動(再駆動)を許可するまでの制御動作につき、フローチャートと共に説明する。
図4に示すごとく、上位制御回路61は、モータ制御回路5及び電力変換回路4を用いて、同期モータ2の駆動制御を行い(ステップS101)、必要に応じて、モータ制御回路5へ動作停止指令を送信して、同期モータ2の駆動制御を停止する(S102)。
次いで、上位制御回路61は、モータ制御回路5から停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsの情報を受信し、この停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsが関係マップMにおけるA領域にあるか否かを判定する(S103)。そして、停止時出力電流Is及び停止時回転速度RsがA領域にあるときには、上位制御回路61は、A領域のロータ回転停止期間Ta(本例では3秒)の間は、モータ制御回路5へ動作指令Kを送信せず、同期モータ2の再起動を許可しない(S104)。
その後、上位制御回路61は、モータ制御回路5へ動作指令Kを送信し、同期モータ2の再起動を許可することができる(S110)。
一方、停止時出力電流Is及び停止時回転速度RsがA領域にないときには、上位制御回路61は、この停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsが関係マップMにおけるB領域にあるか否かを判定する(S105)。そして、停止時出力電流Is及び停止時回転速度RsがB領域にあるときには、上位制御回路61は、B領域のロータ回転停止期間Tb(本例では1秒)の間は、モータ制御回路5へ動作指令Kを送信せず、同期モータ2の再起動を許可しない(S106)。
その後、上位制御回路61は、モータ制御回路5へ動作指令Kを送信し、同期モータ2の再起動を許可することができる(S110)。
一方、停止時出力電流Is及び停止時回転速度RsがB領域にないときには、上位制御回路61は、この停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsが関係マップMにおけるC領域にあるか否かを判定する(S107)。そして、停止時出力電流Is及び停止時回転速度RsがC領域にあるときには、上位制御回路61は、C領域のロータ回転停止期間Tc(本例では0.8秒)の間は、モータ制御回路5へ動作指令Kを送信せず、同期モータ2の再起動を許可しない(S108)。
その後、上位制御回路61は、モータ制御回路5へ動作指令Kを送信し、同期モータ2の再起動を許可することができる(S110)。
一方、停止時出力電流Is及び停止時回転速度RsがC領域にないときには、上位制御回路61は、この停止時出力電流Is及び停止時回転速度Rsが関係マップMにおけるD領域にあると判定し、D領域のロータ回転停止期間Td(本例では0.1秒)の間は、モータ制御回路5へ動作指令Kを送信せず、同期モータ2の再起動を許可しない(S109)。
その後、上位制御回路61は、モータ制御回路5へ動作指令Kを送信し、同期モータ2の再起動を許可することができる(S110)。
このように、本例の電動コンプレッサ1においては、同期モータ2の駆動を停止した後、ロータの慣性力及び負荷(圧縮機構21)の慣性力等を受けて、当該ロータが回転している間には、同期モータ2の再起動を行わないようにすることができ、同期モータ2に脱調が生じることを防止することができる。
また、本例の電動コンプレッサ1においては、上位制御回路61は、上記A〜D領域のいずれかのロータ回転停止期間Ta〜Tdを経過した後には、直ちにモータ制御回路5へ動作指令Kを送信し、同期モータ2の駆動を許可することができる。そのため、本例の電動コンプレッサ1においては、同期モータ2の駆動を停止した後、必要な時間だけを待機し、その後は、迅速に同期モータ2の再起動を行うことができる。
それ故、本例の電動コンプレッサ1によれば、同期モータ2の駆動を停止した後、この同期モータ2の再起動を迅速に行うことができ、安定して同期モータ2のセンサレス制御を行うことができる。
実施例における、電動コンプレッサの概略構成を示す説明図。 実施例における、電動コンプレッサの回路構成を示す説明図。 実施例における、横軸に停止時出力電流をとり、縦軸に停止時回転速度をとって、これらの関係からロータ回転停止期間を定めた関係マップを示す説明グラフ。 実施例における、同期モータの駆動停止後における電動コンプレッサの制御動作を示すフローチャート。
符号の説明
1 モータ駆動装置(電動コンプレッサ)
2 同期モータ
3 電力変換制御部
4 電力変換回路
5 モータ制御回路
51 電流検出手段
52 回転速度検出手段
6 上位制御装置
61 上位制御回路
Is 停止時出力電流
Rs 停止時回転速度
M 関係マップ
Ta、Tb、Tc、Td ロータ回転停止期間

Claims (3)

  1. 直流電力をパルス幅変調を行った正弦波交流電力に変換する電力変換回路と、
    上記正弦波交流電力によって駆動するモータと、
    上記電力変換回路から上記モータに流す出力電流を検出する電流検出手段と、
    上記出力電流の周期から上記モータにおけるロータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    上記電流検出手段によって検出した出力電流の信号に基づき、上記電力変換回路へスイッチング信号を送信して、上記モータの回転制御を行う制御手段とを有しており、
    該制御手段は、上記スイッチング信号の送信を停止して、上記モータの駆動を停止するときに、当該停止時における上記出力電流及び上記回転速度を、停止時出力電流及び停止時回転速度として記憶し、該停止時出力電流及び停止時回転速度の値から、上記モータの駆動を停止した時点から当該モータにおけるロータの回転が停止するまでの時間であるロータ回転停止期間を推定し、該ロータ回転停止期間の間は、上記モータの駆動を許可しないよう構成してあることを特徴とする車両用のモータ駆動装置。
  2. 請求項1において、上記制御手段には、上記停止時出力電流と上記停止時回転速度との関係から上記ロータ回転停止期間を定めた関係マップが予め入力してあり、
    当該制御手段は、上記モータの駆動を停止するときに、当該停止時における上記出力電流及び上記回転速度を上記関係マップに代入して、上記ロータ回転停止期間を求めるよう構成してあることを特徴とする車両用のモータ駆動装置。
  3. 請求項1又は2において、上記モータ駆動装置は、上記モータによって、冷媒を圧縮する圧縮機構を作動させるよう構成した電動コンプレッサであることを特徴とする車両用のモータ駆動装置。
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