JP2000270587A - 冷却サイクルの運転制御装置 - Google Patents

冷却サイクルの運転制御装置

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JP2000270587A
JP2000270587A JP11073330A JP7333099A JP2000270587A JP 2000270587 A JP2000270587 A JP 2000270587A JP 11073330 A JP11073330 A JP 11073330A JP 7333099 A JP7333099 A JP 7333099A JP 2000270587 A JP2000270587 A JP 2000270587A
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JP
Japan
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motor
rotor
compressor
temperature
signal
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JP11073330A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Kubota
吉孝 窪田
Keiji Ogawa
啓司 小川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流電動機を用いた冷却サイクルにおいて、
直流電動機のロータの減磁限界電流値を大きくしてか
ら、直流電動機の起動を行う冷却サイクルの運転制御装
置を供給することを目的とする。 【解決手段】 冷却サイクルと、直流電動機を構成する
ステータと、ロータと、直流電動機の回転数制御を行う
インバータ装置と、前記インバータ装置内の構成された
直流電動機の回転指令を出力するマイコンと、マイコン
内部に組み込まれたチョッピング信号発生手段と、転流
手段と、合成手段と、半導体スイッチを駆動する半導体
スイッチドライブ手段とを備えたものであり、ロータの
減磁限界電流値を大きくすることができ、低外気温下で
冷却サイクルが設置された場合等の異常使用条件での、
直流電動機の起動時のピーク電流によるロータの減磁確
率を激減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電動機を用い
た冷却サイクルの運転制御装置に関するものであり、特
に、冷却サイクルにおいて直流電動機を起動させる前
に、ロータの温度を上昇させる方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年では、冷却サイクルにおいて、イン
バータ化されたものも多く、このため、圧縮機用のモー
タには直流電動機を搭載している。
【0003】通常、直流電動機におけるロータ(回転
子)は、着磁と呼ばれる工法により、永久磁石化されて
おり、材質,工法などによりその磁力は異なる。
【0004】ロータを回転させるためには、直流電動機
内に構成されたステータに電流を流し、磁力を発生さ
せ、発生した磁力と引き合いロータは回転する。
【0005】しかし、ステータに電流を流し過ぎると、
ロータは磁力を保持出来なくなり、磁力の低下を発生さ
せてしまうことがある。
【0006】ロータの磁力が低下する時の電流を減磁限
界電流値と呼ぶ。
【0007】インバータ化された冷却サイクルにおい
て、直流電動機を回転させる場合(起動)、強制的にス
テータに電流を流し、ロータを回転させるが、ステータ
に流れる電流が減磁限界電流値を越えないように、電流
保護等を行うのが一般的である。
【0008】例えば、電流保護の方法の1つとして、特
開平9−135591号公報では、基準設定器により複
数の異なる基準値を設定し、電流検出器で検出された電
流と基準値とを比較器にて比較し、比較結果に基づいて
半導体素子群の通電時間を制御し、ステータ電流を抑制
し、ロータの減磁を防ぐものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】直流電動機を用いた冷
却サイクルを搭載した家庭用冷蔵庫などでは、使用者が
低外気温下(例えば−20℃以下)で保管された冷蔵庫
を購入した直後に電源をいれ、冷蔵庫の運転を始めると
きは、ロータの温度も低く、減磁限界電流値も低い。
【0010】また、低外気温下で圧縮機を起動する場
合、圧縮機のオイルの粘度等の影響もあり、起動電流は
大きくなり、減磁限界電流値に達する確率が高くなり、
従って低温度下でも、ロータが減磁しないように電流保
護設定値を設けることが多い。
【0011】従来の電流保護回路は、保護設定値を多く
もっており、回路構成が複雑であり、さらに、電流保護
設定値を低温時に合わせるため、設定値が小さく、低温
時から起動する場合、電流保護をかけざる得ないという
課題を有していた。
【0012】また、圧縮機の温度を上昇させる方法の1
つとして、ヒータ等を用いた方法も一般的ではあるが、
ヒータのコストなどが発生するためコストメリットにか
けるという課題も有している。
【0013】本発明は、冷却サイクルの運転制御装置に
関するものであり、直流電動機のロータの減磁限界電流
値を大きくしてから、直流電動機の起動を行う冷却サイ
クルの運転制御装置を供給することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の冷却サイクルの
運転制御装置は、冷却サイクルと、ステータとロータを
持ち圧縮機内部に埋め込まれた直流電動機と、前記直流
電動機を駆動するインバータ装置と、交流入力を直流に
変換する整流回路と、2個1組でトーテムポール型に結
線した複数の半導体スイッチ群と、ロータの位置を検出
する位置検出手段と、半導体スイッチへのチョッピング
駆動信号を出力するチョッピング信号発生手段と、直流
電動機の回転数を決定する転流信号を出力する転流手段
と、前記チョッピング信号発生手段からの出力信号と転
流手段からの出力信号を合成する合成手段と、前記合成
手段と転流手段からの信号を受け前記半導体スイッチを
個々に駆動する半導体スイッチドライブ手段と、交流入
力が印加されると一定時間、ロータが回転しない程度の
ステータに電流を流す信号を出力する制御装置とを備え
たものである。
【0015】本発明によれば、冷蔵庫の電源を入れた直
後から、一定時間の間、ロータが回転しない程度にステ
ータに電流を流すことにより、ロータ温度を上昇させる
ことができ、ロータの減磁限界電流値を大きくすること
ができ、低外気温下で冷却サイクルが設置された場合等
の異常使用条件での、起動時のピーク電流によるロータ
の減磁する確率を激減でき、品質の補償ができる。
【0016】また、圧縮機の吐出口に取り付け圧縮機の
温度を検出する吐出温度センサと、吐出温度センサによ
り検出された吐出温度を電気信号に変換する吐出温度検
出手段と、吐出温度検出手段により得た情報から圧縮機
の温度状態を判定する圧縮機状態判定手段と、前記縮機
状態判定手段を持ち圧縮機の温度状態別に直流電動機の
動作を決定づける信号を出力する機能を有する制御装置
とを備えることにより、ロータ温度を検出し、ロータ温
度が低温の時のみ、一定時間の間、半導体スイッチに駆
動信号を与え、ロータが回転しない程度にステータに電
流を流すことができ、ロータ温度を上昇させることがで
き、ロータの減磁限界電流値を大きくすることができ、
低外気温下で冷却サイクルが設置された場合などの異常
使用条件での、直流電動機の起動時のピーク電流による
ロータの減磁確率を激減できるとともに、通常条件下で
は、冷却サイクルの電源投入と同時に圧縮機の起動がで
き、使用者に安心感を与えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の冷却サ
イクルの運転制御装置は、冷却サイクルと、ステータと
ロータを持ち圧縮機内部に埋め込まれた直流電動機と、
前記直流電動機を駆動するインバータ装置と、交流入力
を直流に変換する整流回路と、2個1組でトーテムポー
ル型に結線した複数の半導体スイッチ群と、ロータの位
置を検出する位置検出手段と、半導体スイッチへのチョ
ッピング駆動信号を出力するチョッピング信号発生手段
と、直流電動機の回転数を決定する転流信号を出力する
転流手段と、前記チョッピング信号発生手段からの出力
信号と転流手段からの出力信号を合成する合成手段と、
前記合成手段と転流手段からの信号を受け前記半導体ス
イッチを個々に駆動する半導体スイッチドライブ手段
と、交流入力が印加されると一定時間、ロータが回転し
ない程度のステータに電流を流す信号を出力する制御装
置とを備えたものであり、冷却システムの電源を入れた
直後から、一定時間の間、半導体スイッチを駆動し、ロ
ータが回転しない程度にステータに電流を流すことによ
り、ロータ温度を上昇させることができ、ロータの減磁
限界電流値を大きくすることができ、低外気温下で冷却
システムが設置された場合等の異常使用条件での、直流
電動機の起動時のピーク電流によるロータの減磁確率を
激減でき、品質の補償ができるという作用を有する。
【0018】また、圧縮機の吐出口に取り付け圧縮機の
温度を検出する吐出温度センサと、吐出温度センサによ
り検出された吐出温度を電気信号に変換する吐出温度検
出手段と、吐出温度検出手段により得た情報から圧縮機
の温度状態を判定する圧縮機状態判定手段と、前記縮機
状態判定手段を持ち圧縮機の温度状態別に直流電動機の
動作を決定づける信号を出力する機能を有する制御装置
とを備えることにより、ロータ温度を検出し、ロータ温
度が低温の時のみ、一定時間の間、半導体スイッチに駆
動信号を与え、ロータが回転しない程度にステータに電
流を流すことができ、ロータ温度を上昇させることがで
き、ロータの減磁限界電流値を大きくすることができ、
低外気温下で冷却サイクルが設置された場合などの異常
使用条件での、直流電動機の起動時のピーク電流による
ロータの減磁確率を激減できるとともに、通常条件下で
は、冷却サイクルの電源投入と同時に圧縮機の起動がで
き、使用者に安心感を与えることができるという作用を
有する。
【0019】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。
【0020】(実施の形態1)図1は実施の形態1の冷
却サイクルの運転制御装置の全体構成図である。
【0021】なお、実施の形態1では、直流電動機を用
いた冷却サイクルを冷蔵庫に搭載した場合の例について
説明する。
【0022】図1において、1は冷蔵庫箱体であり、2
は冷蔵庫箱体1の内部に構成された冷却サイクルであ
る。冷却サイクル2は、蒸発器3と、凝縮器4と、圧縮
機5により構成され、冷媒を内部で循環させることによ
り冷却空気を得る。
【0023】6は直流電動機であり、ステータ7とロー
タ8により構成され、ステータ7に電流をながすことに
より、ロータ8が回転運動する。ロータ8が回転運動す
ることにより、圧縮機5は圧縮動作を繰り返し冷却サイ
クル2に冷媒を循環させることができる。
【0024】9は冷蔵庫箱体1の内部温度を検出する庫
内温度センサであり、10は前記庫内温度センサにより
検出された庫内温度を電気信号に変換する庫内温度検出
手段である。
【0025】11は交流入力であり、12は交流入力1
1から電力を得ることにより動作するインバータ装置で
ある。
【0026】13は交流入力11の交流入力を直流に変
換する整流回路でありダイオード13a〜13dとコン
デンサ13eと13fが接続された構成となっている。
【0027】図1では整流回路13を倍電圧整流回路と
して示したが全波整流回路でもよい。
【0028】14は半導体スイッチ群であり、半導体ス
イッチ14a〜14fが2個1組でトーテムポール接続
され、さらに、それぞれの中点から直流電動機6のステ
ータに3相分接続されている。
【0029】図1では半導体スイッチにMOS−FET
を使用した例を示したが、半導体スイッチは1GBTや
トランジスタでも良い。
【0030】15は直流電動機6のロータ8の位置を、
ステータ7に発生する逆起電圧から検出する位置検出手
段である。
【0031】16は制御装置であるマイコンaであり、
前記庫内温度検出手段10から得た庫内温度情報や位置
検出手段15から得たロータ8の位置情報をもとに半導
体スイッチ群14a〜14fを駆動する命令を出力す
る。
【0032】マイコンa16からの指令により、個別に
オン/オフ制御される半導体スイッチ14a〜14fの
スイッチ動作により、ステータ7に電流が流れ、ロータ
8が回転するものである。
【0033】マイコンa16には、PWM信号を出力す
るチョッピング信号発生手段17と直流電動機の回転数
を決定する転流信号を出力する転流手段18が内臓され
ている。チョッピング信号発生手段17は直流電動機6
の回転数を微調整するために、一定周波数でオン/オフ
比率の異なる波形を作り出す。
【0034】19は合成手段であり、マイコンa16か
ら出力されるチョッピング信号と転流手段からの一部の
出力信号を合成する。
【0035】20は半導体スイッチドライブ手段であ
り、合成手段19とマイコンa16からの信号を受け、
半導体スイッチ14a〜14fを駆動するインターフェ
イスである。
【0036】次に、上記構成の直流電動機の運転制御装
置の動作について、図1,図2,図3,図4,図5を用
いて説明する。
【0037】図2は実施の形態1における冷蔵庫の運転
制御装置のフローチャートである。
【0038】図3は実施の形態1におけるステータ通電
時の制御パルスのタイミングチャートである。
【0039】図4は実施の形態1におけるロータの減磁
限界電流と直流電動機の起動電流の相関図である。
【0040】図5はステータ通電時間とロータ温度の相
関図である。
【0041】まず、実施の形態1では、交流入力11に
交流電源(例えば、国内ではAC100V)が投入され
る。
【0042】図2のstep1が電源投入にあたる。
【0043】step1において電源が投入されるとマ
イコンa16はリセットに入り以後ほぼすべての冷蔵庫
の機能はマイコンa16の指令のもと動作を開始する。
【0044】リセットされたマイコンa16は、最初に
ステータ通電モードに入る。
【0045】step2でステータ通電を開始する。
【0046】ステータ通電モードでは、図3のA+,B
+,C+,A−,B−,C−に示す転流信号(例えば1
周期25Hz)を転流手段18より出力する。
【0047】図3では、各信号がHiの時、半導体スイ
ッチが導通し、Lowの時、半導体スイッチは導通しな
いことを示す。
【0048】図3のA+,B+,C+,A−,B−,C
−に示す転流信号(例えば1周期25Hz)が出力され
ている間、チョッピング信号発生手段17から、PWM
信号を出力する。
【0049】図4にロータの減磁限界電流とロータ温度
の特性と、直流電動機6の起動時におけるステータ電流
ピーク値特性とを示す。
【0050】図4の特性はある1例であり、直流電動機
6の種類により異なるが、本実施の形態1では、図4の
ような特性の場合を取り扱う場合について述べる。
【0051】図4に示すように直流電動機6におけるロ
ータの減磁限界電流値の特性と起動時のステータ電流ピ
ーク値特性はトレードオフの関係となる。
【0052】減磁限界電流値は低温度になるほど電流値
は小さくなり、起動電流ピーク値は低温度になるほど、
電流値は大きくなる。
【0053】すなわち、直流電動機6を低温時に起動を
すると、起動時のステータ電流が減磁限界電流値より大
きくなり、すなわち、ロータ8が減磁してしまう。
【0054】ロータ8が減磁しないようにするために
は、ロータ8の温度を上げ、減磁限界電流値を大きくす
ればよく、また、ロータ温度が上昇すれば、起動時のス
テータ電流ピーク値も小さくなり、ロータの減磁限界電
流値≧起動時のステータ電流ピーク値となり、ロータは
減磁しない。
【0055】従って、本実施の形態1では、ステータ7
に電流を流し、発熱させ、結果、ロータ8の温度を上昇
させる。
【0056】ステータ通電時において、チョッピング信
号発生手段17からは、直流電動機6が回転不可能な低
デューティーのPWM信号(例えば5kHz)かつ、減
磁限界電流値以下となる低デューティーのPWM信号を
出力する。
【0057】ステータ通電時のPWM信号のデューティ
ーの設定は、ステータ7に流れる電流値が、ロータが最
低温度である時の減磁限界電流値以下になるように設定
する。
【0058】例えば、本実施の形態1では、1〜10%
程度のデューティーであれば、直流電動機6は起動出来
ず、さらに、減磁限界電流以下(−20℃の時、4A以
下)の電流がステータ7に流れる。
【0059】デューティー値の設定は、直流電動機6の
特性により異なるので、あらかじめ特性を把握した上で
設定を行う。
【0060】出力された転流信号及びPWM信号は合成
手段19及び半導体スイッチドライブ手段20を介して
半導体スイッチ14a〜14fをそれぞれ個別にオン/
オフさせ、半導体スイッチのオン/オフに応じて、ステ
ータ7に電流が流れる。
【0061】例えば、下アームチョッピング方式(半導
体スイッチ14d,14e,14fを下アームと呼ぶこ
ととする)では、図3の転流信号A+,B+,C+がそ
れぞれ順番に半導体スイッチ14a,14b,14cを
駆動する信号となり、図3のA−,B−,C−とPWM
の合成信号が半導体スイッチ14d,14e,14fを
駆動する信号となる。
【0062】また、上アームチョッピング方式(半導体
スイッチ14a,14b,14cを上アームと呼ぶこと
とする)では、図3の転流信号A−,B−,C−がそれ
ぞれ順番に半導体スイッチ14d,14e,14fを駆
動する信号となり、図3のA+,B+,C+とPWMの
合成信号が半導体スイッチ14a,14b,14cを駆
動する信号となる。
【0063】また、本実施の形態1ではPWMインバー
タ制御方式を用いて説明しているが、PWM方式以外で
も良く。
【0064】step2のステータ通電の時間開始とと
もにを、設定されたタイマーにより、ステータ数電時間
をカウントしはじめ(step3)、通電時間がt=t
a(step4)(例えば10分間)のとなるとステー
タ通電を終了(step5)する。
【0065】図5にステータ7への通電時間(ta
[分])とロータ8の温度上昇の相関図の一例を示す。
【0066】図5より、通電時間と温度上昇は比例的な
特性を示す。
【0067】通電時間と温度上昇の相関は、直流電動機
6の構造やステータ7の巻き数等により異なるため、あ
らかじめ測定しておき、直流電動機6の種類によって、
タイマーカウント時間(ta[分])をかえてもよい。
【0068】本実施の形態1では、ステータ通電してい
る時の半導体スイッチ14a〜14fを駆動するパター
ンは、図3のA+,B+,C+,A−,B−,C−に示
す波形で説明したが、図3のパターン以外でもよく、半
導体スイッチの同相の上下アーム(例えば、半導体スイ
ッチ14aと半導体スイッチ14d)が同時に導通しな
いパターン、かつステータ7に電流が流れるパターンで
あればよい。
【0069】step5が終了すれば、ステータ通電モ
ードは終了し、ロータが暖まったことになる。
【0070】例えば、冷蔵庫が−20℃で交流入力を得
た場合、図2のstep5が完了した時点で、ロータ8
の温度は、タイマーカウント時間taを10分とする
と、図5より20deg上昇し、図4より、減磁限界電
流値も4.0Aから5.1Aと上昇する。
【0071】また、直流電動機6を起動する際に発生す
る起動時のピーク電流も4.5Aから4.0Aとなる。
【0072】従って、減磁限界電流値>起動時のステー
タ電流ピーク値となり、ロータ8の減磁を防止できる。
【0073】次にstep6に進み、冷蔵庫の庫内温度
を検出する。
【0074】step6では、庫内温度センサ9により
庫内温度(Ta)を検出し、step7で検出した庫内
温度がTa≧Ta1であれば、step8に移り、Ta
<Ta1であれば、step11となる。
【0075】step8では、直流電動機6を起動(回
転)するため、チョッピング信号発生手段17と転流手
段18から直流電動機6が起動するような信号を出力
し、起動後は位置検出手段15のデータを得ながら、安
定運転を行う。
【0076】尚、本実施の形態1では、直流電動機6の
起動時及び安定運転時における転流及びPWM信号の説
明は割愛する。
【0077】安定運転時の起動後、再び、step9で
庫内温度を検出する。
【0078】step9で庫内温度を検出し、step
10で検出庫内温度がTa≦Ta2であれば、step
11で直流電動機6を停止し、Ta>Ta2であればs
tep8へ戻り、直流電動機6の運転を続ける。
【0079】step11が終了すれば、再度step
6へ戻り庫内温度を検出する。
【0080】以後、step6からstep11を繰り
返し、冷蔵庫の庫内温度を一定に保つ。
【0081】上記形態により、冷蔵庫の電源を入れた直
後から、一定時間の間、半導体スイッチを駆動し、ロー
タが回転しない程度にステータに電流を流すことによ
り、ロータ温度を上昇させることができ、ロータの減磁
限界電流値を大きくすることができ、低外気温下で冷蔵
庫が設置された場合等の異常使用条件での、直流電動機
の起動時のピーク電流によるロータの減磁確率を激減で
き、品質の補償ができる。
【0082】(実施の形態2)図6は実施の形態2の冷
却サイクルの運転制御装置の全体構成図である。
【0083】なお、実施の形態1と同一構成について
は、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0084】なお、実施の形態2では、直流電動機を用
いた冷却サイクルを冷蔵庫に搭載した場合の例について
説明する。
【0085】図6において、21は吐出温度センサであ
り、圧縮機5の吐出口の温度(Td)を検出する。
【0086】22は吐出温度検出手段であり、吐出温度
センサ21により検出されたTdを電気信号に変換し、
制御装置であるマイコンb24の圧縮機状態判定手段に
伝達する。
【0087】23は圧縮機状態判定手段であり、吐出温
度検出手段22により得た情報を基に、圧縮機温度(T
d)がTd≦Td1かどうかを判断する。
【0088】24は圧縮機の温度状態別に直流電動機の
動作を決定づける信号を出力する機能を有するマイコン
bである。
【0089】次に、上記構成の冷却サイクルの運転制御
装置の動作について、図5,図7を用いて説明する。
【0090】図7は実施の形態2における冷蔵庫の運転
制御装置のフローチャートである。
【0091】なお、実施の形態1と同一構成について
は、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0092】まず、図7において、step1で交流電
源が投入にあたる。
【0093】step1において電源が投入されるとマ
イコンb24はリセットに入り以後ほぼすべての冷蔵庫
の機能はマイコンb24の指令のもと動作を開始する。
【0094】リセットされたマイコンb24は、ste
p21で圧縮機5の吐出部に設けた吐出温度センサ21
を用いて吐出温度(Td)を検出する。
【0095】吐出温度センサ21により検出された吐出
温度(Td)は、吐出温度検出手段22により、電気信
号に変換され、マイコンb24の内部にある圧縮機状態
判定手段23に入力される。
【0096】圧縮機状態判定手段23に入力された吐出
温度(Td)は、step22で比較される。
【0097】step22で、検出した吐出温度(T
d)がTd≦Td1であれば、圧縮機5の温度が低いこ
とを示す。
【0098】図5にTd1を示す。
【0099】Td≦Td1(例えば、Td1≒−10
℃)であれば、圧縮機5の温度が低いことを示すが、同
時にロータ8の温度も低く減磁限界電流値も小さくなっ
ていることを示す。
【0100】本実施の形態2では、圧縮機5の吐出温度
を検出し、その温度をロータ8の温度として代用するこ
ととしているが、冷蔵庫では、圧縮機5の停止中は、ロ
ータ8の温度≧吐出温度となるため、問題なく代用でき
る。
【0101】また、実施の形態2では、温度検出を圧縮
機5の吐出温度センサで行ったが、検出部は吐出部以外
でもよく、圧縮機5の温度と相当の場所であればよい。
【0102】図5より、Td≦Td1(例えば、Td1
≒−10℃)であれば、減磁限界電流値≦起動時のステ
ータ電流ピーク値となる。
【0103】従って、Td≦Td1であれば、ロータ8
の減磁限界電流値を大きくする必要があり、減磁限界電
流値を大きくしてから、直流電動機6を起動させるべき
である。
【0104】従って、ロータ8を加熱するため、ステー
タ通電モードに入り、step2へ進み、一定時間ステ
ータ通電モードに入る。
【0105】step2からstep6は実施の形態1
と同様であり説明を割愛する。
【0106】Td>Td1であれば、減磁限界電流値>
起動時のステータ電流ピーク値となり、即座に直流電動
機を起動させてもよく、step6へ進む。
【0107】step6では、庫内温度センサ9により
庫内温度(Ta)を検出し、step7で検出した庫内
温度がTa≧Ta1であれば、step8に移り、Ta
<Ta1であれば、step23となる。
【0108】step8で直流電動機6を起動(回転)
し、起動後、再び、step9で庫内温度を検出する。
【0109】step9で庫内温度を検出し、step
10で検出庫内温度がTa≦Ta2であればstep2
3で直流電動機6を停止し、Ta>Ta2であればst
ep8へ戻り、直流電動機6の運転を続ける。
【0110】step23が終了すれば、step21
へ戻り、再度、吐出温度を検出する。
【0111】以後、step21からstep24まで
を繰り返し、冷蔵庫の庫内温度を一定に保つ。
【0112】上記形態により、ロータ温度を検出し、ロ
ータ温度が低温の時のみ、一定時間の間、半導体スイッ
チに駆動信号を与え、ロータが回転しない程度にステー
タに電流を流すことができ、ロータ温度を上昇させるこ
とができ、ロータの減磁限界電流値を大きくすることが
でき、低外気温下で冷却サイクルが設置された場合など
の異常使用条件での、直流電動機の起動時のピーク電流
によるロータの減磁確率を激減できるとともに、通常条
件下では、冷却サイクルの電源投入と同時に圧縮機の起
動ができ、使用者に安心感を与えることができる。
【0113】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、冷却シス
テムの電源を入れた直後から、一定時間の間、半導体ス
イッチを駆動し、ロータが回転しない程度にステータに
電流を流すことにより、ロータ温度を上昇させることが
でき、ロータの減磁限界電流値を大きくすることがで
き、低外気温下で冷却システムが設置された場合等の異
常使用条件での、直流電動機の起動時のピーク電流によ
るロータの減磁確率を激減でき、品質の補償ができる。
【0114】さらに、ロータ温度を検出し、ロータ温度
が低温の時のみ、一定時間の間、半導体スイッチに駆動
信号を与え、ロータが回転しない程度にステータに電流
を流すことができ、ロータ温度を上昇させることがで
き、ロータの減磁限界電流値を大きくすることができ、
低外気温下で冷却サイクルが設置された場合などの異常
使用条件での、直流電動機の起動時のピーク電流による
ロータの減磁確率を激減できるとともに、通常条件下で
は、冷却サイクルの電源投入と同時に圧縮機の起動がで
き、使用者に安心感を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の冷却サイクルの運転制
御装置の全体構成図
【図2】本発明の実施の形態1の冷却サイクルの運転制
御装置のフローチャート
【図3】本発明の実施の形態1のステータ通電時の制御
パルスのタイミングチャート
【図4】本発明の実施の形態1にロータの減磁限界電流
特性と直流電動機の起動電時のステータ電流ピーク値の
相関図
【図5】本発明の実施の形態1におけるステータ通電時
間とロータ温度の相関図
【図6】本発明の実施の形態2の冷却サイクルの運転制
御装置の全体構成図
【図7】本発明の実施の形態2の冷却サイクルの運転制
御装置のフローチャート
【図8】従来の直流電動機における過電流保護装置を示
す図
【符号の説明】
1 冷蔵庫箱体 2 冷却サイクル 3 蒸発器 4 凝縮器 5 圧縮機 6 直流電動機 7 ステータ 8 ロータ 9 庫内温度センサ 11 交流入力 12 インバータ装置 13 整流回路 14 半導体スイッチ群 16 マイコンa 21 吐出温度センサ 24 マイコンb
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L045 AA02 BA01 CA02 DA02 LA07 MA01 NA19 PA01 PA02 PA03 PA05 5H560 AA02 BB04 BB12 DA13 DA19 DB20 DC12 EB01 EC10 GG04 JJ02 SS07 UA05 XA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却サイクルと、圧縮機用の直流電動機
    と、前記直流電動機を駆動するインバータ装置と、交流
    入力を直流に変換する整流回路と、2個1組でトーテム
    ポール型に結線した複数の半導体スイッチ群と、前記直
    流電動機のロータの位置を検出する位置検出手段と、半
    導体スイッチへのチョッピング駆動信号を出力するチョ
    ッピング信号発生手段と、前に直流電動機の回転数を決
    定する転流信号を出力する転流手段と、前記チョッピン
    グ信号発生手段からの出力信号と転流手段からの出力信
    号を合成する合成手段と、前記合成手段と転流手段から
    の信号を受け前記半導体スイッチを個々に駆動する半導
    体スイッチドライブ手段と、交流入力が印加されると一
    定時間、ロータが回転しない程度のステータに電流を流
    す信号を出力する制御装置とを備えた冷却サイクルの運
    転制御装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機の吐出口に取り付け圧縮機の温度
    を検出する吐出温度センサと、吐出温度センサにより検
    出された吐出温度を電気信号に変換する吐出温度検出手
    段と、吐出温度検出手段により得た情報から圧縮機の温
    度状態を判定する圧縮機状態判定手段と、前記縮機状態
    判定手段を持ち圧縮機の温度状態別に直流電動機の動作
    を決定づける信号を出力する機能を有する制御装置とを
    備えた請求項1記載の冷却サイクルの運転制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008245501A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Samsung Electronics Co Ltd 圧縮機の予熱制御装置及びその方法
JP2009270786A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Sharp Corp 空気調和機
JP2013207837A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Mitsubishi Electric Corp 空気調和装置
CN106247714A (zh) * 2016-08-11 2016-12-21 广东美的制冷设备有限公司 控制方法、控制装置、压缩机和空调器

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