JP2005508433A - フルオロケミカルポリエーテルシランの部分的縮合物を含むコーティング組成物、およびそれらの使用 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、ポリフルオロポリエーテルセグメントと1分子当たり少なくとも2つの加水分解性シラン基とを有する、少なくとも1つのフルオロケミカルポリエーテルシラン化合物と、1分子当たり少なくとも2つの加水分解性基を有する、1以上の非フッ素化化合物と、を含む組成物に関する。また本発明は、ポリフルオロポリエーテルセグメントと1分子当たり少なくとも2つの加水分解性シラン基とを有する、フルオロケミカルポリエーテルシラン化合物と、1分子当たり少なくとも2つの加水分解性基を有する、1以上の非フッ素化化合物との間の部分的縮合反応から得られる部分的縮合物を含む組成物に関する。また本発明は、耐久性のある撥水性、撥油性および防汚染性を基材に提供するための組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、基材に撥剤特性を提供するために様々な努力が行われてきた。例えば、米国特許第4,687,707号(=EP−A−0166363号)は、抗汚れ特性を有する低反射率、透明材料を記載しており、これは、ポリフッ素化または過フッ素化炭素鎖を有するフッ素含有ケイ素化合物の縮合生成物の薄層を含むコーティングを有する透明基材を含む。
【0003】
国際公開第99/03941号は、一般式RaMZb(a=0から3;b=1から4;a+b=3、4)の少なくとも1つの化合物(A)と、一般式R’xMZy(x=1から3;y=1から3;x+y=3、4)の少なくとも1つの化合物(B)との縮合物を含むコーティング材料(式中、Rは非加水分解性有機基であり、Mは、元素周期表の主族IIIからV、または亜族IIからIVより選択される元素であり、Zは加水分解性基であり、かつ少なくとも1つのR’は、少なくとも2つの原子によりMから分離したペルフルオロポリエーテル構造を含有し、かつ少なくとも1つのRは、少なくとも1つのR’と同等ではない)に関する。組成物は、多孔性ポリマーのような基材に疎油性を提供するために使用される。
【0004】
米国特許第5,739,369号(=EP−A−0738771号)は、(A)フルオロアルキル基含有アルコキシシランと、(B)アミノ基含有アルコキシシランと、任意にさらに(C)アルキル基含有アルコキシシランとの反応生成物を含む水溶性表面処理剤に関する。ガラスおよび他の基材を処理して、それらに撥水性のような特性を付与する溶液を形成するために、この薬剤を水で希釈する。
【0005】
米国特許第5,919,886号は、エラストマーを得るために有用なフッ素含有有機ケイ素化合物、および同化合物を含有する室温硬化性ケイ素組成物に関する。
【0006】
米国特許第5,306,758号(=EP−A−0433070号)は、フルオロカーボンをベースとする、硬化性、架橋性組成物、および低表面エネルギーリリースライナーを形成するために使用することができる、それらから調製されたコーティングを記載している。
【0007】
米国特許第5,922,787号(=EP−0797111号)は、ペルフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物を含有する組成物に関する。抗汚損性フィルムを形成するために、この組成物を使用することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、我々の調査結果によると、従来から既知の幾つかの表面コーティングは、容認できるレベルの初期の撥剤特性を提供するが、コーティングの摩耗のため、しばしば撥剤特性の損失に遭遇することが指示される。
【0009】
従って、基材上に、非常に耐久性のある撥水性、撥油性および/または防汚染性コーティングを提供することが可能なコーティング組成物を提供することが望ましい。特に、摩耗条件下でさえ初期の撥剤特性が実質的に維持される、耐久性のあるコーティングを提供することが望ましい。さらに、好ましくは、コーティング組成物を環境的に好ましい方法で適用および使用することができ、そして確実で、都合が良く、かつコスト効率の良い方法で製造することができる。加えて、コーティングは、望ましくはUV光への暴露に対して良好な耐久性を有し、すなわち、撥剤特性はUV光への暴露時に実質的に低下しない。さらに、特に、ガラスのような透明な基材を組成物で処理する場合、光学的に透明なコーティングを得ることが望ましい。また、被覆基材に高温での熱処理を受けさせることを必要とせずに、所望の撥剤特性が得られることも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
1つの態様において、本発明は、(A)ポリフルオロポリエーテルセグメントと、1分子当たり少なくとも2つのシラン基−Si(Y)3-x(R1)x(式中、R1はアルキル基を表し、Yは加水分解性基を表し、かつxは0または1である)とを有する、1以上のフルオロケミカルポリエーテルシラン化合物と、(B)1分子当たり少なくとも2つの加水分解性基を有する、Si、Ti、Zr、B、Al、Ge、V、Pb、SnおよびZnからなる群より選択される元素Mの、実質的な量の1以上の非フッ素化化合物と、を含む組成物を提供する。もう1つの態様において、本発明は、(A)と(B)との反応生成物を提供する。
【0011】
さらなる態様において、本発明は、上記で定義された組成物の部分的縮合から誘導可能な組成物を提供する。本発明に関連して、「部分的縮合」および「部分的縮合物」は、縮合反応に利用可能な加水分解性基の実質的な量を残しながら、混合物中の加水分解性基の幾らかが反応したことを意味する。典型的に、部分的縮合は、少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも50%の加水分解性基が、依然として縮合反応に利用可能であることを意味する。
【0012】
なおさらなる態様において、本発明は、上記で定義されたような組成物を基材の表面の少なくとも一部に適用する工程を含む、基材の処理方法も提供する。本発明のフルオロケミカル組成物を使用して基材を処理することができ、この組成物は、かかる基材を撥油性および撥水性にすることができ、および/またはそれらに防汚染性を提供する。
【0013】
この組成物は、低濃度の適用において一般的に有効であり、かつ良好な耐久性を有する。セラミック、ガラス、イノックス(inox)およびクロム酸化鋼のような基材を撥水性および/または撥油性にさせるために、この組成物は特に有用である。
【0014】
さらなる態様において、本発明は、上記で定義された組成物を容易に調製することができる組成物も提供する。かかる組成物は、成分(A)と(B)とを含み、実質的に水を含まない。実質的に水を含まないとは、組成物が水を含有しないか、水の量が非常に低いため、かかる組成物中で成分(A)と(B)との間の反応が生じないことを意味する。好ましくは、これらの組成物は、酸触媒または塩基触媒も含まず、そして均質な混合物が得られるように有機溶媒の量を都合良く含有する。
【0015】
本発明と関連する用語「均質な混合物」は、室温で、少なくとも24時間、好ましくは1ヵ月間、組成物が安定であることを意味する。しかしながら、実質的な沈殿または相分離が生じることなく、幾らかの曇りが生じてもよい。
【0016】
本発明と関連する用語「加水分解性基」は、適切な条件下で縮合反応を受けることが直接可能である基か、または適切な条件下で加水分解が可能であり、それによって、縮合反応を受けることが可能である化合物が得られる基のいずれかを指す。適切な条件としては、任意に縮合触媒の存在下で、酸性または塩基性水性条件が挙げられる。
【0017】
従って、本発明で使用される場合、用語「非加水分解性基」は、適切な条件下で縮合反応を直接受けることが不可能である基か、または加水分解性基を加水分解するための上記条件下で加水分解が不可能である基のいずれかを指す。
【0018】
本明細書で使用される場合、用語、化合物の「実質的な量」は、特定の反応(例えば、縮合反応)を促進するために必要とされる化合物の触媒量より多い化合物の量を指す。従って、その化合物の実質的な量を含む組成物は、一般的に、得られる生成物がその化合物の少なくとも一部から形成されるように、化合物が反応物として作用することを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
成分(A)は、ポリフルオロポリエーテルセグメントと、1分子当たり少なくとも2つのシラン基−Si(Y)3-x(R1)x(式中、R1はアルキル基(例えば、C1〜C8、好ましくはC1〜C4第一級または第二級アルキル基)を表し、Yは加水分解性基を表し、かつxは0または1である)とを有する、少なくとも1つのフルオロケミカルポリエーテルシラン化合物を含む。
【0020】
好ましくは、成分(A)は、式(I):
Rf−[Q−C(R)2−Si(Y)3-x(R1)x]z (I)
(式中、Rfは多価ポリフルオロポリエーテルセグメントを表し、Qは有機二価架橋基を表し、R1はアルキル基(好ましくは1から8、より好ましくは1から4の炭素原子を含有する)を表し、Yは加水分解性基を表し、Rは、水素、または1から4の炭素原子を有するアルキル基を表し、かつR基は同一であっても異なってもよく、xは0または1であり、かつzは2、3または4である)に従うフルオロケミカルポリエーテルシラン化合物である。好ましくは、両R基は水素である。
【0021】
加水分解性基Yは、同一であっても異なっていてもよく、かつ一般的に、適切な条件下で、例えば、酸性または塩基性水性条件下で加水分解が可能であり、次いで、フルオロケミカルシラン化合物は縮合反応を受けることができる。好ましくは、加水分解性基は加水分解時に、シラノール基のような、縮合反応を受けることが可能である基を生じる。
【0022】
加水分解性基の例としては、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素のようなハライド基、アルコキシ基−OR’(式中、R’は、好ましくは1から6、より好ましくは1から4の炭素原子を含有し、1以上のハロゲン原子により任意に置換されていてよい低級アルキル基を表す)、アシロキシ基−O(CO)−R’’(式中、R’’は、好ましくは1から6、より好ましくは1から4の炭素原子を含有し、1以上のハロゲン原子により任意に置換されていてよい低級アルキル基を表す)、アリールオキシ基−OR’’’(式中、R’’’は、好ましくは6から12、より好ましくは6から10の炭素原子を含有し、ハロゲン、および1以上のハロゲン原子により任意に置換されていてよいC1〜C4アルキル基より独立して選択される1以上の置換基により任意に置換されていてよいアリール部分を表す)が挙げられる。上記式において、R’、R’’およびR’’’は、分枝構造を含んでもよい。
【0023】
本明細書に参照として組み入れられる米国特許第5,274,159号に開示されるように、適切な加水分解性基としては、次式
−O−A−R3
〔式中、Aは次式
(CHR4−CH2O−)q
(式中、qは、1から40、好ましくは2から10の値を有する数であり、R4は水素またはメチルであり、かつ少なくとも70%のR4は水素である)を有する二価親水性基(a)であり、かつR3は独立して、水素、または1から4の炭素原子を有する低級アルキル基である〕のポリオキシアルキレン基も挙げられる。
【0024】
加水分解性基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基、塩素、ならびにアセトキシ基が挙げられる。特に好ましい加水分解性基としては、メトキシ基およびエトキシ基のようなC1〜C4アルコキシ基が挙げられる。基材上に透明コーティングを得ることが望まれる場合、C2〜C4アルコキシ基が好ましい。
【0025】
フッ素化ポリエーテルシランを表す上記式(I)中の二価ポリフルオロポリエーテル基Rfは、直鎖、分枝鎖および/または環式構造を含み得、これは、飽和であっても不飽和であってもよく、かつ1以上のカテナリー酸素原子を含有する(すなわち、1以上の非隣接−CF2−基が−O−基により置換されていてよい)。Rfは、好ましくは過フッ素化基である(すなわち、C−F結合により、全てのC−H結合が置換される)。より好ましくは、それは、−(CnF2nO)−、−(CF(Z)O)−、−(CF(Z)CnF2nO)−、−(CnF2nCF(Z)O)−、−(CF2CF(Z)O)−およびそれらの組み合わせの群より選択される過フッ素化繰返し単位を含み、ここでは、繰返し単位は一般的に、ランダムに、ブロックに、または交互に配列され、かつ任意に、−(CnF2n)−および−(CF(Z))−単位を含み得、ここでは、nは1から12まで、好ましくは1から4までの数である。また、Rfは、環式ペルフルオロ基、例えば、環式−C6F10−基を含んでもよい。
【0026】
これらの繰返し単位において、Zは、ペルフルオロアルキル基、酸素含有ペルフルオロアルキル基、ペルフルオロアルコキシ基、または酸素置換ペルフルオロアルコキシ基であり、これらは全て、直鎖、分枝鎖または環式であり得、かつ好ましくは約1から約9の炭素原子および0から約4の酸素原子を有する。これらの繰返し単位から製造されたポリマー部分を含有するポリフルオロポリエーテルの例は、米国特許第5,306,758号(ペレライト(Pellerite))に開示されている。
【0027】
1つの実施形態において、二価ペルフルオロポリエーテル基のおおよその平均構造としては、−CF2O(CF2O)m(C2F4O)pCF2−(式中、mの平均値は0から約50であり、かつpの平均値は0から約50であるが、ただし、mとpとの両方が同時に0であることはない)、−CF(CF3)−(OCF2CF(CF3))pO−Rf’−O(CF(CF3)CF2O)pCF(CF3)−、−CF2O(C2F4O)pCF2−および−(CF2)3O(C4F8O)p(CF2)3−(式中、Rf’は、1以上の炭素および任意にカテナリーOまたはNを含有する二価ペルフルオロアルキレン基である)が挙げられる。これらのおおよその平均構造中のmおよびpの値は変動し得る。好ましくは、mの平均値は、約1から約50の範囲内であり、そしてpの平均値は、約3から約40の範囲内である。これらはポリマー材料であるので、かかる化合物は合成時に混合物として存在し、これは使用のために適切である。繰返し単位は、一般的に、ランダム、ブロックまたは交互配列で位置してよい。
【0028】
合成時に、これらの構造は、典型的にポリマー単位の混合物を含む。おおよその平均構造は、構造の混合物のおおよその平均である。さらに、過フッ素化繰返し単位の分布は、規則的であってもランダムであってもよい。
【0029】
二価連結基Qは、同一であっても異なっていてもよく、直鎖、分枝鎖または環式構造を含み得、これは飽和であっても不飽和であってもよく、かつ好ましくは1から15の原子を含有する。基Qは、1以上のヘテロ原子(例えば、酸素、窒素またはイオウ)および/または1以上の官能基(例えば、カルボニル、アミド、ウレタンまたはスルホンアミド)を含み得る。1以上のハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)により置換することも可能であるが、これにより化合物の不安定性が導かれ得るため、あまり望ましくない。好ましくは、二価連結基Qは、加水分解に対して実質的に安定である。
【0030】
例えば、Qは、典型的に1から15の炭素原子を含む、飽和または不飽和炭化水素基であってよい。好ましくは、Qは、好ましくは1から10の炭素原子を含有し、かつ1から4のヘテロ原子および/または1から4の官能基を任意に含有し、より好ましくは、少なくとも1つの官能基を含有する、直鎖炭化水素基である。
【0031】
適切な連結基Qとしては、共有結合に加えて、以下の構造が挙げられる。このリストの目的のために、各kは独立して0から約20の整数であり、k’は独立して0から20、好ましくは2から12、そして最も好ましくは2から6の整数であり、R1’は、水素、フェニル、または1から約4の炭素原子を有するアルキルであり、かつR2’は、1から約20の炭素原子を有するアルキルである。
【0032】
【表1】
【0033】
好ましい連結基Qは、−C(O)NH(CH2)2−および−OC(O)NH(CH2)2−である。
【0034】
都合良く使用される式(I)の化合物は、一般的に、少なくとも約650、そして好ましくは少なくとも約1000の分子量を有する。式Iの記載に関して、組成物が化合物の混合物、従って分子量の混合物を含むことは理解されるだろう。
【0035】
好ましいフッ素化ジシラン(A)の例としては、制限されないが、以下の近似平均構造が挙げられる。
(R1)x(Y)3-xSi−CR2−QCF2O(CF2O)m(C2F4O)pCF2Q−CR2−Si(Y)3-x(R1)x、
(R1)x(Y)3-xSi−CR2−QCF(CF3)O[CF2CF(CF3)]m(CF2)pO[CF(CF3)CF2O]nCF(CH3)Q−CR2−Si(Y)3-x(R1)x、
(R1)x(Y)3-xSi−CR2−QCF2O(C2F4O)pCF2Q−CR2−Si(Y)3-x(R1)x、および
(R1)x(Y)3-xSi−CR2−Q(CF2)3O(C4F8O)p(CF2)3Q−CR2−Si(Y)3-x(R1)x
【0036】
好ましくは、各フッ素化ポリエーテルシランにおいて、Qは窒素原子を含有する。より好ましくは、1分子あたり少なくとも1つのQ−CR2−Si(Y)3-x(R1)x基は、C(O)NH(CH2)3Si(OR)3またはOC(O)NH(CH2)3Si(OR)3(式中、Rは、メチル、エチル、ポリエチレンオキシまたはそれらの混合物である)である。
【0037】
標準技術を使用して、式(I)の化合物を合成することができる。例えば、米国特許第3,810,874号(ミッチ(Mitsch)ら)に従って、市販品として入手可能または容易に合成されるペルフルオロポリエーテルエステル(またはそれらの官能基誘導体)を、3−アミノプロピルアルコキシシランのような官能化アルコキシシランと組み合わせることができる。ペルフルオロポリエーテル中にシラン基を組み入れることと同等に、エステル以外の官能基を容易に使用することができることは理解されるであろう。
【0038】
本発明の特定の実施形態に従って、かかるペルフルオロポリエーテルエステルを、炭化水素ポリエーテルジエステルの直接フッ素化を通して調製することができる。直接フッ素化は、炭化水素ポリエーテルジエステルをF2と接触させる工程を含む。従って、炭化水素ポリエーテルジエステル上の水素原子はフッ素原子により置換され、それによって一般的に、相当するペルフルオロポリエーテルジエステルが得られる。直接フッ素化方法は、例えば、米国特許第5,578,278号および第5,658,962号に開示されており、それらは本明細書に参照として組み入れられる。
【0039】
フルオロケミカルポリエーテルシランの調製で使用するために適切な中間体の例は、一般式Rf−Xz(式中、Rfは、式Iに関して以前に定義された通りであり、かつzは2、3または4である)によって表される。特に有用な中間体は、一般式
X(CF2)n−O−Cn ’F2n ’−O−(CF2)nX
(式中、nは、1から6の範囲、そして好ましくは1から3の範囲であり、n’は、5から12の範囲、そして好ましくは5から7の範囲であり、Xは、−COOH、−COOM1/v、−COONH4、−COOR、−CH2OH、−COF、−COCl、−COR、CONR’R’、−CH2NH2、−CH2NCO、−CN、−CH2OSO2R、−CH2OCOR、−OC(O)CH3、−CH2OCOCR’=CH2、−CONH(CH2)mSi(OR)3および−CH2O(CH2)mSi(OR)3からなる群より選択され、
Mは、1から4の原子価「v」を有する金属原子であり、各Rは、1から14の炭素原子を有するアルキル基、1から14の炭素原子を有するフルオロアルキル基、6から10の環炭素原子を有するアリール基、および1から14の炭素原子を有するヘテロ原子含有基からなる群より独立して選択され、かつmは1から11の範囲の整数であり、R’は独立してHまたはRであるが、ただし、R’はフルオロアルキル基ではない)により表される。
【0040】
具体的な構造は、以下により例示される。
【化1】
【0041】
上記の新規構造に関して、描写されたものに対して他の官能基が置換されてもよいことが理解されるだろう。例えば、−CO2H基は、前記の通り、−COOM1/v、−COONH4、−COOR、−CH2OH、−COF、−COCl、−COR、CONR’R’、−CH2NH2、−CH2NCO、−CN、−CH2OSO2R、−CH2OCOR、−OC(O)CH3、−CH2OCOCR’=CH2、−CONH(CH2)mSi(OR)3、および−CH2O(CH2)mSi(OR)3により置換されてよい。
【0042】
追加的な実施形態は、
X(CF2)n−O−(CF2)q−(Cn ’F2n ’ -2)−(CF2)q−O−(CF2)nX(式中、nは、1から6の範囲、そして好ましくは1から3の範囲であり、Cn ’F2n ’ -2は、シクロアルキレン部分を表し、n’は5から12の範囲、そして好ましくは6から8の範囲であり、Xは、−COOH、−COOM1/v、−COONH4、−COOR、−CH2OH、−COF、−COCl、−COR’、CONR’R’、−CH2NH2、−CH2NCO、−CN、−CH2OSO2R、−CH2OCOR、−OC(O)CH3、−CH2OCOCR’=CH2、−CONH(CH2)mSi(OR)3、−CH2O(CH2)mSi(OR)3からなる群より選択され、Mは、1から4の原子価「v」を有する金属原子であり、各Rは、1から14の炭素原子を有するアルキル基、1から14の炭素原子を有するフルオロアルキル基、6から10の環炭素原子を有するアリール基、および1から14の炭素原子を有するヘテロ原子含有基からなる群より独立して選択され、qは0または1であり、かつmは1から11の範囲の整数であり、R’は独立してHまたはRであるが、ただし、R’はフルオロアルキル基ではない)を含む組成物である。
【0043】
具体的な過フッ素化シクロアルキレン含有構造は、以下により例示される。
【化2】
【0044】
別の方法において、ペルフルオロポリエーテルジオールを、3−トリメトキシシリルプロピルイソシアネートのような官能化アルコキシシランと反応させることができる。この方法の修正は、実施例に記載されている。かかる材料は、処理組成物中で使用される前に、精製が必要とされてもされなくてもよい。
【0045】
本発明において、化合物(A)の混合物および/または(B)の混合物が使用されてもよい。
【0046】
本発明において使用される場合、成分(B)は、1分子当たり少なくとも2つの加水分解性基を有する、Si、Ti、Zr、B、Al、Ge、V、Pb、SnおよびZnからなる群より選択される元素Mの、1以上の非フッ素化化合物を含む。好ましくは、加水分解性基は、元素Mに直接結合している。
【0047】
本発明の1つの実施形態において、成分(B)は、次式(II)
(R2)qM(Y1)p-q (II)
(式中、R2は非加水分解性基を表し、Mは、Si、Ti、Zr、B、Al、Ge、V、Pb、SnおよびZnからなる群より選択される原子価p+qの元素を表し、pは、Mの原子価に依存して3または4であり、qは0、1または2であり、かつY1は加水分解性基を表す)に従う化合物を含む。
【0048】
成分(B)に存在する加水分解性基は、同一であっても異なっていてもよく、かつ一般的に、適切な条件下で、例えば、酸性または塩基性水性条件下で加水分解が可能であり、成分(B)は縮合反応を受けることができる。好ましくは、加水分解性基は加水分解時に、ヒドロキシル基のような、縮合反応を受けることが可能である基を生じる。
【0049】
加水分解性基の典型的および好ましい例としては、成分(A)に関して記載されたものが挙げられる。好ましくは、成分(B)としては、テトラ−、トリ−またはジアルコキシ(好ましくは、1から4の炭素原子を含有する)化合物が挙げられる。
【0050】
非加水分解性基R2は、同一であっても異なっていてもよく、かつ一般的に、上記条件下で加水分解が不可能である。例えば、非加水分解性基R2は、炭化水素基、例えば、直鎖または分枝鎖であってよく、かつ1以上の脂肪族環式炭化水素構造を含んでよいC1〜C30アルキル基、C6〜C30アリール基(ハロゲンおよびC1〜C4アルキル基より選択される1以上の置換基によって任意に置換されている)、またはC7〜C30アラルキル基から独立して選択されてよい。
【0051】
1つの実施形態において、非加水分解性基R2は、炭化水素基、例えば、C1〜C30アルキル基およびC6〜C20アリール基(ハロゲンおよびC1〜C4アルキル基より選択される1以上の置換基によって任意に置換されている)より独立して選択される。
【0052】
好ましい化合物(B)としては、MがTi、Zr、SiおよびAlであるものが挙げられる。成分(B)の代表例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、テトラ−メチルオルトチタネート、テトラエチルオルトチタネート、テトラ−イソ−プロピルオルトチタネート、テトラ−n−プロピルオルトチタネート、テトラエチルジルコネート、テトラ−イソ−プロピルジルコネート、テトラ−n−プロピルジルコネート等が挙げられる。より好ましい化合物としては、Si、TiおよびZrのC1〜C4アルコキシ誘導体が挙げられる。特に好ましい化合物(B)としては、テトラエトキシシランが挙げられる。単一化合物または化合物(B)の混合物を使用してよい。
【0053】
任意に、コーティングの耐久性をさらに増加させるために、組成物は1以上の架橋剤(C)を含んでよい。成分(C)は、成分(A)および(B)のものから、追加的な官能性を有する化合物より選択されてよい。例えば、成分(C)は、1分子当たり、少なくとも1つの加水分解性基と、少なくとも1つの、架橋反応において連結可能な反応性官能基とを有する、Si、Ti、Zr、B、Al、Ge、V、Pb、SnおよびZnからなる群より選択される元素M1の化合物を含んでよい。好ましくは、前記少なくとも1つの加水分解性基は、元素M1に直接結合している。
【0054】
適切および好ましい加水分解性基としては、成分(A)に関して記載された基が挙げられる。成分(C)が1以上の加水分解性基を含む場合、これらは同一であっても異なっていてもよい。特に好ましい加水分解性基は、メトキシ、エトキシ、イソ−および(好ましくは)n−プロポキシ、またはイソ−および(好ましくは)n−ブトキシ基のようなC1〜C4アルコキシ基より選択される。
【0055】
反応性官能基は、成分(A)、(B)および(C)より得ることができる重縮合生成物にさらなる架橋官能性を提供するために、架橋反応において連結可能な基である。架橋反応は、例えば、照射、加熱またはそれらの組み合わせを含んでよい。成分(C)が、1以上の反応性官能基を含む場合、これらの基は同一であっても異なっていてもよい。これらの中で、ビニル、アクリレートまたはメタクリレート基のようなフリーラジカル重合性基は、特に好ましい反応性官能基である。
【0056】
好ましい架橋剤を、式(IV):
L−Q−Si(Y)3-x(R1)x
(式中、
Lは、アミノ基、エポキシ基、メルカプタンまたは無水物基のような縮合または付加反応により反応し得る反応性官能基、あるいはフリーラジカル重合により反応し得る反応性官能基を表し、かつ
Q、YおよびR1は、式Iに関して記載された通りであり、かつxは0、1または2である)によって表すことができる。
【0057】
式Vに関して、好ましくは、Qは、アルキレン(好ましくは1から10、より好ましくは1から6の炭素原子を含有する)、アリーレン(好ましくは6から20の炭素原子を含有し、1以上のC1〜C4アルキル基、ハロゲン原子またはそれらの混合物によって置換されていてよい)、式(−O−R−)nのオキシアルキレン基(式中、Rは、二価、直鎖または分枝鎖低級アルキル基(好ましくは1から6の炭素原子を含有する)より独立して選択され、かつnは、1から20の整数である)である。
【0058】
式IVに関して、好ましくは、R1は独立して、アルキル基、好ましくは、C1〜C8アルキル基(例えば、メチル、エチルもしくはプロピル)または環式炭化水素構造を含有するC1〜C8アルキル基(例えば、シクロヘキシルまたはシクロペンチルのようなシクロアルキル)、アリール基(フェニルのように、好ましくは、6から20の炭素原子を含有し、これは、1以上のC1〜C4アルキル基またはハロゲンもしくはそれらの混合物によって任意に置換されていてよい)、アルキルアリール基(好ましくは、7から12の炭素原子を含有する)、あるいはアラルキル基(好ましくは、7から12の炭素原子を含有する)を表す。
【0059】
式IVに関して、Yは加水分解性基である。加水分解性基の適切および好ましい例としては、式Iの成分(A)に関して記載された基が挙げられる。特に好ましい加水分解性基としては、メトキシおよびエトキシ基のようなアルコキシ基(好ましくは、1から4の炭素原子を含有する)が挙げられる。
【0060】
反応性官能基Lが、付加または縮合反応により反応する基である、式(IV)に従う特に好ましい反応性化合物としては、エポキシプロピルトリメトキシシラン)、ビス(3−アミノプロピルトリメトキシシリル)アミンおよびアミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
【0061】
あるいは、Lは、フリーラジカル重合を受けることが可能であるエチレン系不飽和基を典型的に含有するフリーラジカル重合性基である反応性官能基であってよい。適切なフリーラジカル重合性基Lとしては、例えば、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエステル、ビニルケトン、スチレン、ビニルアミド、アクリルアミド、マレエート、フマレート、アクリレートおよびメタクリレートから誘導された部分を含む。これらの中で、アクリレートおよびメタクリレートのようなアルファ、ベータ不飽和酸のエステルおよびアミドが好ましい。
【0062】
Lがフリーラジカル重合性基である場合、有機二価連結基Qは、1から約20、好ましくは1から10の炭素原子を含有し得る。Qは、酸素、窒素または硫黄含有基またはそれらの組み合わせを任意に含み得る。適切な連結基Qの例としては、直鎖、分枝鎖または環式の、アルキレン(好ましくは、2から20の炭素原子を含有する)、アリーレン(好ましくは、6から20の炭素原子を含有する)、アラルキレン(好ましくは、7から20の炭素原子を含有する)、オキシアルキレン、カルボニルオキシアルキレン、オキシカルボキシアルキレン、カルボキシアミドアルキレン、ウレタニレンアルキレン、ウレイレンアルキレンおよびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0063】
式IVに関して好ましい連結基Qは、アルキレン(好ましくは2から20、より好ましくは2から10の炭素原子を含有する)、オキシアルキレン(好ましくは2から20の炭素原子および1から10の酸素原子を含有する)およびカルボニルオキシアルキレン(好ましくは3から20の炭素原子を含有する)からなる群より選択される。
【0064】
Lがフリーラジカル重合性基である、式(IV)に従う化合物の例としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、およびアルコキシシラン官能化アクリレートまたはメタクリレート、例えば、メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
【0065】
相当する重縮合物における、かかる反応性官能基、好ましくは反応性不飽和基の存在は、基材上への組成物のコーティングに続いて、二倍の硬化、すなわち、ラジカル重合を通して不飽和有機ラジカルの熱または光化学誘導連結、ならびに重縮合の熱による完了(例えば、まだ存在する基M−OHから水の除去)を実行することができるという点で有利である。不飽和化合物が使用される場合、加えて、触媒は、適切な基材上へ適用されたコーティング組成物の熱および/または光化学的に誘導される硬化のために、典型的に存在するべきである。光重合開始剤の添加が特に好ましい。かかる開始剤は市販品として入手可能であり、例えば、チバ−ガイギー(Ciba−Geigy)から入手可能な、イルガキュア(Irgacure)(登録商標)184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、イルガキュア(Irgacure)(登録商標)500(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン)およびイルガキュア(Irgacure)(登録商標)型の他の光開始剤;メルク(Merck)から入手可能な、ダロカー(Darocur)(登録商標)型光開始剤、ベンゾフェノン等が挙げられる。
【0066】
任意に利用される熱開始剤の例は当業者に既知であり、中でも、ジアシルペルオキシド、ペルオキシジカルボネート、アルキルペルエステル、ジアルキルペルオキシド、ペルケタール、ケトンペルオキシドおよびアルキルヒドロペルオキシドの形態の有機ペルオキシドが挙げられる。かかる熱開始剤の具体例は、ジベンゾイルペルオキシド、第三級ブチルペルベンゾエートおよびアゾビスイソブチロニトリルである。これらの開始剤は、当業者に既知の量でコーティング組成物に添加される。開始剤は、典型的に、式IVに従う化合物に基づいて、0.1重量%と2重量%との間の量で添加される。
【0067】
組成物は、抗微生物性のような追加特性を有するコーティングを提供する添加剤をさらに含有してもよい。例として、[C18H37N(CH3)2(CH2)3Si(OCH3)3]+Cl-が挙げられる。しかしながら、組成物の撥水性に不利な影響を及ぼさないように、成分に存在する加水分解性基を加水分解するイオン系添加剤の添加は、好ましくは約10重量%未満に保持される。
【0068】
本発明に従って、フルオロケミカル組成物において化合物(A)と化合物(B)との重量比が1:1から1:20であることが好ましく、特に好ましくは1:1から1:10である。本発明の組成物は、実質的な量の成分(B)、すなわち、触媒量より多い量を含む。典型的に、成分(B)は、使用される成分の総重量に基づいて、10重量%より多く、より好ましくは25重量%より多く含まれる。特に好ましい実施形態において、成分(B)は、使用される成分の総重量に基づいて、50重量%より多く含まれる。化合物(C)は、使用される成分の総重量に基づいて、0重量%と50重量%との間、好ましくは0重量%と35重量%との間で使用され得る。
【0069】
成分AおよびB(任意にCと)を反応させることによる利益は、広範囲の組成物に及ぶが、フルオロケミカルポリエーテルシラン(成分A)が比較的低濃度であるにもかかわらず、コーティングに関して良好な初期撥剤性が達成される。従って、本発明の好ましい実施形態は、比較的高価なフルオロシランを5重量%〜20重量%で利用し、他のフッ素化コーティング以上に、本発明の組成物に経済的な利点を与える。加えて、コーティングされた表面の摩耗後における撥剤性の維持について、5重量%〜20重量%の成分Aの組成物は、驚くほど耐久性があった。
【0070】
1つの実施形態において、成分(A)と(B)、および任意に(C)、十分な溶媒、水および酸触媒または塩基触媒を含む組成物を組み合わせて、そして適切な基材上へコーティングすることができる。かかるコーティングが、その調製の直後に基材に適用される場合、成分(A)と(B)、および任意の(C)は一般的に縮合反応を受けず、または縮合が生じたとしても、その量は低いであろう。一般的に、コーティング前に生じる縮合の量は、成分(A)と(B)、および任意の(C)の濃度および性質、コーティング組成物の調製と基材のコーティングとの間の温度および時間に依存する。一般的に、コーティング組成物は、成分(A)および(B)をそれぞれ0.01重量%と5重量%との間の量で含有し、そしてコーティングは、その調製から約3時間から8時間内で典型的に適用される。しかしながら、本発明は、部分的縮合物が形成された組成物をコーティングすることも可能である。典型的に、前記コーティング組成物が、コーティング前にしばらく、例えば1時間を超えて放置される場合、部分的縮合物を含む組成物が形成してよい。それでも、縮合反応が完了の方へ進行する前に、コーティング組成物を基材に適用するべきである。
【0071】
好ましくは、水の量は、全組成物の0.1重量%と20重量%との間、より好ましくは1重量%と10重量%との間である。水に加えて、好ましくは、有機または無機酸もしくは塩基触媒がコーティング組成物中に使用されるべきである。
【0072】
有機酸触媒としては、酢酸、クエン酸、ギ酸、トリフリック酸(triflic acid)、ペルフルオロ酪酸等が挙げられる。無機酸の例としては、硫酸、塩酸等が挙げられる。有用な塩基触媒の例として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびトリエチルアミンが挙げられる。酸または塩基触媒は、全組成物の約0.01重量%と10重量%との間の量で、より好ましくは0.05重量%と5重量%との間で一般的に使用される。
【0073】
本発明の組成物は、典型的に1以上の有機溶媒を含む。使用される有機溶媒または有機溶媒のブレンドは、化合物(A)、(B)および任意に(C)の混合物、ならびに(A)、(B)および任意に(C)の部分的縮合の結果として形成し得るいずれもの部分的縮合物を溶解することが可能でなければならない。好ましくは、使用される有機溶媒または有機溶媒のブレンドは、化合物(A)、(B)、(C)および/またはそれらの部分的縮合物の少なくとも0.01%を溶解することが可能である。さらに、溶媒または溶媒の混合物は、好ましくは、少なくとも0.1重量%、好ましくは1重量%の水に対する溶解性を有し、そして少なくとも0.01重量%、好ましくは0.1重量%の酸または塩基触媒に対する溶解性を有する。有機溶媒または有機溶媒の混合物がこれらの基準を満たさない場合、フッ素化重縮合物、溶媒、水および触媒の均質な混合物を得ることは不可能である。
【0074】
適切な有機溶媒または溶媒の混合物を、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールのような脂肪族アルコール(好ましくは、1から6の炭素原子を含有する);アセトンまたはメチルエチルケトンのようなケトン;酢酸エチル、ギ酸メチルのようなエステル、およびジエチルエーテルのようなエーテルから選択することができる。特に好ましい溶媒としては、エタノールおよびアセトンが挙げられる。
【0075】
出発化合物および/または部分的縮合物の溶解性を改善するために、有機溶媒と組み合わせてフッ素化溶媒を使用してよい。かかるフッ素化溶媒は、それらがCF3CH2OHのような親水基を追加的に含有しない限り、一般的に、水および酸または塩基に対する溶解性の必要条件を満たさないため、一般的に、単独で使用するためには適切ではない。
【0076】
フッ素化溶媒の例としては、3Mから入手可能なペルフルオロヘキサンまたはペルフルオロオクタンのようなフッ素化炭化水素;ソルベー(Solvay)から入手可能なペンタフルオロブタン、またはデュポン(DuPont)から入手可能なCF3CFHCFHCF2CF3のような部分的フッ素化炭化水素;3Mから入手可能なメチルペルフルオロブチルエーテルまたはエチルペルフルオロブチルエーテルのようなヒドロフルオロエーテルが挙げられる。これらの材料と有機溶媒との様々なブレンドを使用することができる。
【0077】
化合物(A)、(B)、任意に(C)および/またはそれらの部分的縮合物を含む組成物は、一般的に、撥水性および撥油性であるコーティングを製造するために十分な量で基材に適用される。このコーティングは、非常に薄く、例えば、1から50分子の層であり得るが、実施において有用なコーティングはより厚くてもよい。
【0078】
本発明の組成物により特に有効な方法で処理することができる適切な基材としては、好ましくは化合物(A)、(B)、任意に(C)および/または部分的縮合物との反応が可能である基を有する硬質表面を有する基材が挙げられる。特に好ましい基材としては、セラミック、ガラス、金属、天然および人工石、熱可塑性材料(例えば、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、スチレンアクリロニトリルコポリマーのようなスチレンコポリマー、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート)、塗料(例えば、アクリル樹脂のもの)、粉末コーティング(例えば、ポリウレタンまたはハイブリッド粉末コーティング)、イノックス、クロム酸化鋼および木材が挙げられる。その上に撥水性および撥油性コーティングを提供するために、本発明のフルオロケミカル溶液で、様々な物品を有効に処理することができる。例としては、セラミックタイル、浴槽またはトイレ、ガラスシャワーパネル、構造ガラス、車両の様々な部品(例えば、ミラーまたはフロントガラス)、ガラスおよびセラミックまたはエナメル陶器材料が挙げられる。
【0079】
基材の処理により、処理表面は、汚染保持力がより低くなり、処理表面の撥油性および撥水性のため、より容易に清浄化可能である。本発明の組成物により得ることができるような処理表面の高度の耐久性のため、延長された暴露または使用、および繰返しの清浄化にもかかわらず、これらの望ましい特性は維持される。
【0080】
基材の処理を実行するために、上記で開示されたような組成物を基材に適用する。基材上にコーティングされる化合物(A)、(B)、任意に(C)および/または部分的縮合物の量は、一般的に、コーティングの乾燥および硬化後に測定した場合に、コーティングが、20℃で少なくとも80°の蒸留水との接触角、および少なくとも40°のn−ヘキサデカンとの接触角を有するように、撥水性および撥油性であるコーティングを製造するために十分な量である。
【0081】
好ましくは、基材は、最適な特性、特に耐久性を得るために、本発明の組成物を適用する前に清浄化されなければならない。すなわち、コーティング前に、コーティングされる基材の表面には有機汚染物が実質的に存在するべきではない。清浄化技術は基材の種類に依存し、例えば、アセトンまたはエタノールのような有機溶媒による溶媒洗浄工程を含む。
【0082】
コーティング組成物は、典型的に、相対的に希釈された溶液であり、0.01重量%と5重量%との間、より好ましくは、0.03重量%と3重量%との間、そして最も好ましくは、0.05重量%と2重量%との間の化合物(A)、(B)、任意に(C)および/または部分的縮合物を含有する。
【0083】
好ましい実施形態に従って、基材への適用のための組成物は、実質的に水を含まない有機溶媒中化合物(A)、(B)および任意に(C)の溶液を含む濃縮物を希釈することによって調製される。それに更なる有機溶媒を添加することによって、濃縮物の希釈が実行されてもよい。また、コーティング組成物を得るために、水、および任意に酸触媒または塩基触媒を混合物に添加する。好ましくは、コーティング組成物が調製される縮合物は、互いに対して所望の重量比率で化合物(A)および(B)を含有する。この点で、シリル基上に加水分解性基として2から4の炭素原子のアルコキシ基を有する化合物(A)により、均質な濃縮物が好ましく調製されることが見出された。かかる化合物が、化合物(B)と化合物(A)との重量比が例えば3:1から12:1、好ましくは6:1から9:1の間である濃縮物の調製をより容易に考慮に入れることが見出された。高いUV安定性が望まれる場合、すなわち、コーティングがUVおよび湿分に暴露された時に撥剤特性が十分に維持されることが望まれる場合、高い重量比が望ましいだろう。一方、例えばガラス上にコーティングされる場合のようにコーティングの透明度が重要である場合、より低い重量比、例えば1:1から6:1が望ましい。
【0084】
本発明の組成物を適用するために、刷毛引き、噴霧、浸漬、ローリング、延展等のような多種多様なコーティング方法を使用することができる。本発明のコーティング組成物の適用のための好ましいコーティング方法としては、噴霧適用が挙げられる。コーティングの透明度が重要である場合、エアレス噴霧適用が典型的に好ましい。コーティングされる基材を、典型的に、室温(典型的に、約15℃から約30℃)で処理組成物と接触させることができる。あるいは、例えば、30℃と150℃との間の温度で予熱される基材に、混合物を適用することができる。これは工業生産のために特に興味深く、例えば、生産ラインの終わりで焼成オーブンの直後にセラミックタイルを処理することができる。適用に続いて、処理された基材を、周囲温度または高温で、例えば、40℃から300℃で、乾燥および硬化するために十分な時間、乾燥および硬化することができる。本発明のコーティング組成物は、一般的に、組成物に高温を受けさせることを必要としない。従って、周囲温度でのコーティングおよび乾燥時に、本発明と関連する撥剤および耐久性コーティングを容易に得ることができる。あるいは、熱処理に加えて、それぞれ開始剤の種類および存在に依存して、当業者に既知の様式で照射により(例えば、UV照射、レーザー等の手段により)、コーティング組成物を硬化することができる。またこのプロセスは、過剰な材料を除去するために研磨工程を必要とするだろう。
【0085】
以下の実施例は本発明をさらに説明するが、本発明はそれらに制限されない。特記されない限り、全ての部は重量による。
【0086】
1.フッ素化ポリエーテルジシランの合成
A.フルオロポリエーテルジシラン FES−1:
米国特許第3,810,874号(ミッチ(Mitsch)ら)、表1、第6行に教示されるように、フォムブリン(Fomblin)(登録商標)Z−ディール(Z−DEAL)の商品名で、イタリア、オーシモント(Ausimont)から市販品として入手可能なペルフルオロポリエーテルジエステルCH3OC(O)CF2O(CF2O)9-11(CF2CF2O)9-11CF2C(O)OCH3(約2000の平均分子量)と、ウィスコンシン州、ミルウォーキー(Milwaukee,WI)のアルドリッチ カンパニー(Aldrich Co.)から入手可能な3−アミノプロピルトリメトキシシランとを反応させることにより、FES−1を調製した。出発材料を単純に混合することにより、発熱反応が室温で容易に進行した。反応の進行を赤外線分析により監視した。
【0087】
B.フルオロポリエーテルジシラン FES−2:
本質的に、米国特許第3,810,874号(ミッチ(Mitsch)ら)、表1、第6行に教示されるように、ペルフルオロポリエーテルジエステル、フォムブリン(Fomblin)(商標)Z−ディール(Z−DEAL)と、ウィスコンシン州、ミルウォーキー(Milwaukee,WI)のアルドリッチ カンパニー(Aldrich Co.)から入手可能な3−アミノプロピルトリエトキシシランとを反応させることにより、FES−2を調製した。出発材料を単純に混合することにより、発熱反応が室温で容易に進行した。反応の進行を赤外線分析により監視した。
【0088】
C.FES−3の調製
2当量のアクリロニトリルへの1,6−ヘキサンジオール(ウィスコンシン州、ミルウォーキーのアルドリッチ(Aldrich,Milwaukee,WI))の塩基触媒ミカエル付加と、それに続く酸触媒メタノール分解により、炭化水素、有機出発材料CH3OCOC2H4O(CH2)6OC2H4COOCH3を調製した。過フッ素化誘導体CF3OCOC2F4O(CF2)6OC2F4COOCF3を製造するために、F2で直接的にメチルエステルをフッ素化した。後の方法は、本質的に、米国特許第5,578,278号(フォール(Fall)ら)に見出される。粗製過フッ素化エステルを、150mLのメタノール中14%BF3で処理し、そして24時間強力に撹拌した。混合物を水で洗浄し、そしてMgSO4上で乾燥させ、そして蒸留し(100〜110℃@0.3トール)、CH3OCOC2F4O(CF2)6OC2F4COOCH3を得た。
【0089】
エタノール中で、CH3OCOC2F4O(CF2)6OC2F4COOCH3を、2当量の3−アミノプロピルトリエトキシシラン(ペンシルバニア州、タリータウンのゲレスト インコーポレイテッド(Gelest,Inc,Tulleytown,PA)から入手可能)とさらに反応させた。続いて反応を赤外線分析し、これが完了したら、ロータリーエバポレーター上で溶媒を除去し、無色から淡黄色の(C2H5O)3Si(CH2)3NHC(O)C2F4O(CF2)6OC2F4C(O)NH(CH2)3Si(OC2H5)3(FES−3)を得た。
【0090】
D.FES−4の調製
FES−3に関して記載される手順に従って、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールとアクリロニトリルから出発し、CH3OCOC2H4OCH2C(CH3)2CH2OC2H4COOCH3を得た。直接フッ素化により、CF3OCOC2F4OCF2C(CF3)2CF2OC2F4COOCF3が製造された。これを、3−アミノプロピルトリエトキシシランと反応させ、(C2H5O)3Si(CH2)3NHCOC2F4OCF2C(CF3)2CF2OC2F4CONH(CH2)3Si(OC2H5)3(FES−4)を得た。
【0091】
E.FES−5の調製
米国特許第5,658,962号(ムーア(Moore)ら)に記載されるものに類似の方法を使用して、テトラエチレングリコールジアセテートをフッ素化およびメタノール分解し、CH3OCO(CF2OCF2)3COOCH3(b.p.70℃/0.5トール)と、さらに、フッ素化間の明白な脱炭酸により製造される少量のCF3OCF2(CF2OCF2)2CO2CH3を得た。エタノール中で、フッ素化エステルを、2当量の3−アミノプロピルトリエトキシシランと反応させた。続いて反応を赤外線分析し、これが完了したら、ロータリーエバポレーター上で溶媒を除去し、無色から淡黄色の(C2H5O)3Si(CH2)3NHCO(CF2OCF2)3CONH(CH2)3Si(OC2H5)3(FES−5)を得た。
【0092】
F.FES−6からFES−10の調製
FES−3の合成に関して記載される方法および技術を使用して、表1に示される炭化水素出発材料(数字は数平均Mwを示す)から出発して、他のペルフルオロポリエーテルジシラン(FES−6からFES−10)を調製した。表1に示される温度および圧力で、過フッ素化エステルを蒸留した。ポリテトラメチレンオキシド650から出発する反応から、2つのフラクションが得られた。従って、同一炭化水素出発材料から、2つのペルフルオロポリエーテルジシランFES−9およびFES−10を調製した。F−NMRを使用して、過フッ素化エステルの官能性%を特徴づけた。
【0093】
【表2】
【0094】
2.適用方法
噴霧適用
基材をアセトンで清潔にし、脱脂して、コーティング前に室温に保持した。あるいは、基材をコーティング前に予熱した。
【0095】
(i)空気による噴霧適用
空気を使用して操作されるスプレーガン(ベンチュリ原理)を使用する噴霧適用により、それぞれの実施例に示されるフルオロケミカル処理組成物を基材上に適用した。
【0096】
(ii)エアレス噴霧適用
空気を使用しないスプレーガンにより、フルオロケミカル処理組成物を基材上に適用した。730073SSノズル(スプレーイングシステムズ(Spraying Systems)から入手可能)により、組成物を基材上に噴霧した。
【0097】
コーティングされた試料を室温で乾燥させるか、または30分間、80℃と150℃との間の温度で強制空気オーブン乾燥させた。その後、乾燥または湿潤ペーパーワイプを使用して、過剰な生成物を除去した。
【0098】
浸漬適用
(i)一浴浸漬適用:成分(B)(例えば、TEOS)、フルオロケミカルポリエーテルジシラン、酸、水およびエタノールを含む浴に、アセトンで清潔にした基材を浸漬した。浴から取り出した後、処理された基材を室温で約20分間乾燥させた。乾燥後、乾燥布を使用して、過剰な生成物を除去した。
【0099】
(ii)二浴浸漬適用:成分(B)(例えば、TEOS)を含む浴に、アセトンで清潔にした基材を浸漬した。基材を室温で空気乾燥させ、次いで、フルオロケミカルポリエーテルジシラン、酸、水およびエタノールを含む二番目の浴に浸漬させた。浴から取り出した後、基材を室温で約20分間乾燥させた。乾燥後、乾燥布を使用して、過剰な生成物を除去した。
【0100】
フローコーティング
垂直に保持された基材の上面を渡って、シリンジまたはピペットを使用して、フルオロケミカル処理組成物を適用した。この方法は、カーテンコーティングとも称される。
【0101】
過剰な溶液を排水後、90℃のオーブンに15分間、基材を置いた。
【0102】
3.試験
静止接触角
オリンパス(Olympus)TGHM角度計を使用して、水およびn−ヘキサデカンに対するそれらの接触角に関して、処理された基材を試験した。値は、4回の測定の平均値であり、度で報告される。接触角の最少測定値は20であった。20未満の値は、表面上に液体が延展することを意味する。
【0103】
進出および退行接触角
浸漬適用(一浴)によって約3%固形分のフルオロケミカルジシラン組成物で処理されたナイロンフィルム上で、進出および退行接触角を測定した。85mm×13mmの長方形ストリップのナイロンフィルムは、メチルアルコールに浸漬させて、ストリップ表面に触れないように気を付けながら、キムワイプ(KIMWIPE)(商標)ワイパー(ウィスコンシン州、ニーナのキンバリー−クラーク コーポレイション(Kimberly−Clark Corp.,Neenah,WI)より市販品として入手可能)で拭くことにより清潔にされた。15分間、ストリップを乾燥させた。次いで、ストリップの一端を保持するための小型バインダークリップを使用して、ストリップを処理溶液に浸漬させ、そしてストリップをゆっくりと、かつ円滑に溶液から引き出した。コーティングされたフィルムストリップを傾け、いずれの溶液流出もストリップの隅部で溜まるようにさせ、そして溶液の蓄積を引き離すために、キムワイプ(KIMWIPE)(商標)ワイパーを隅部と接触させた。最低30分間、保護された場所で、コーティングされたフィルムストリップを空気乾燥させ、次いで、10分間、121℃で硬化した。
【0104】
カーン ダイナミック コンタクト アングル アナライザー,モデル DCA 322(CAHN Dynamic Contact Angle Analyzer,MODEL DCA 322)(ウィスコンシン州、マディソンのATI(ATI,Madison,WI)より市販品として入手可能な、制御およびデータ加工のためのコンピューターを備えたウィルヘルミー(Wilhelmy)バランス装置、500mg重量を使用して較正)を使用して、進出および退行接触角を測定した。長さ約30mmのコーティングされたフィルムストリップの断片にワニクチクリップを固定し、クリップおよびフィルム断片をバランスのスターラップから吊るした。約25mLの水またはn−ヘキサデカンを含有する30mLガラスビーカーをバランススターラップ下に置き、コーティングされたフィルムストリップがビーカーおよびその内容物上の中心に置かれるが、ビーカーの壁に触れないように、ビーカーを配置した。装置の左側のレバーを使用することにより、水またはn−ヘキサデカンの表面がフィルムストリップの下端部から2−3mmになるまでビーカーを支持しているプラットホームを注意深く上げた。装置への扉を閉め、コンピュータの「イニシャライズ(Initialize)」メニューから「コンフィギュア(Configure)」オプションを選択し、「エクスペリメント(Experiment)」メニューから「オートマティック(Automatic)」オプションを選択し、次いで、コンピュータープログラムにより走査時間を計算した。次いで、走査を実行するように、装置は液体を上下した(液体が上に移動し、表面を超えた時に進出角を測定し、液体が下に移動し、プラスチックフィルムの表面から離れた時に退行角を測定した)。「アナリシス(Analysis)」メニューから「リースト スクエアズ(Least Squares)」オプションを選択し、平均退行接触角をフィルム試料の走査から計算した。前記の通り、試験される各材料用に3つの別々のフィルムを調製した。3回の走査の平均値の95%の信頼区間は、典型的に約1.2°であった。水およびn−ヘキサデカンに対して、この手順を繰り返した。
【0105】
老化試験
ASTM基準G.53−84に従って、QUV装置で処理ガラス試料を老化した。光源としてUVB−313型UV蛍光ランプを使用した。
【0106】
この試験サイクルは、約60℃の温度で8時間の加湿なしでのUV照射、続いて、約50℃の温度で4時間のUV照射なしでの加湿であった。
【0107】
傾斜角
処理された基材を傾斜角機器(Tilt Angle Instrument)に置いた。3滴または100μリットルの水を、処理された基材の表面上に置いた。基材を傾斜させ、液滴が基材を転がり落ちる角度を報告した。度(°)で報告される値は3回の測定の平均値である。最大記録可能値は70°であった。
【実施例】
【0108】
実施例1〜3ならびに比較例C−1およびC−2
実施例1〜3において、表2に示される量のエタノール(90.0g)、FES−1(0.1g)、0.3N HCL(10.0g)およびTEOSを含有する組成物により、一浴浸漬適用でガラスを処理した。TEOSを使用しなかったことを除き、比較例C−1を同様に製造した。二浴浸漬適用で比較例C−2を製造した。すなわち、水中0.3%TEOSを含有する浴にガラスを浸漬した。処理されたガラスを室温で乾燥させ、次いで、エタノール(90.0g)、FES−1(0.1g)および0.3N HCL(10.0g)を含有する浴に浸漬させた。浴から除去した後、実施例1〜3ならびに比較例C−1およびC−2のガラス試料を空気乾燥させ、乾燥布を使用して過剰な生成物を除去した。水およびn−ヘキサデカンに関する接触角および傾斜角を測定した。結果を表2に記載する。
【0109】
【表3】
【0110】
表2に示される結果は、二浴適用と比較して、一浴適用を使用した場合に、改善された水接触角が得られることを示す(実施例対C−2)。TEOSを含まない一浴適用と比較して、TEOSを含む一浴適用は、処理された試料の動的な撥水性(傾斜角によって反映されるように)を特に改善した。
【0111】
実施例4〜9
実施例4〜9において、90gのエタノール、0.3gまたは0.6gのTEOS、0.1gのFES−1および10gの酢酸を含有する組成物で、ガラスプレートを噴霧適用(空気を使用)によって処理した(正常、表3に示される通り)。室温で乾燥後、ガラスプレートを水でリンスした。接触角の結果を表3に示す。
【0112】
【表4】
【0113】
高い撥油性および撥水性を有する、処理されたガラスが得られた。この結果は、良好な撥油性および撥水性を有する基材を得るために、広範囲の実験条件を使用することができることを示す。処理後、ガラス試料は光学的に透明ではなかった。
【0114】
実施例10および比較例C−3
実施例10において、90gのエタノール、0.1gのFES−2、10gの0.3N酢酸溶液および0.6gのTEOSの溶液でエアレス噴霧適用によって、ガラスプレートを処理した。TEOSなしで比較例C−3を製造した。気流下で乾燥後、ガラスプレートを水でリンスした。室温で、気流によってガラスプレートを乾燥させた。スコッチブライト(Scotchbrite)(商標)スポンジ(3Mから入手可能)の柔軟な側および水を使用して、2000サイクルで、エリクソン(Erichson)クリーニングマシンによる試料の摩耗の初期および後に、水およびn−ヘキサデカンに関する接触角および傾斜角を測定した。結果(6回の測定の平均値)を表4に示す。
【0115】
【表5】
【0116】
この結果は、フルオロケミカルシランとTEOSとの混合物を使用して、非常に耐久性のある撥油性および撥水性を有するガラス試料を製造することができたことを示す。初期、そして特に摩耗後も高い接触角が生じたことは、非常に耐久性のあるコーティングが製造されたことを意味している。フルオロケミカルシランとTEOSとの混合物で処理された試料は、より高い静的接触角だけではなく、より高い傾斜角に反映されるように、非常に高い動的接触角を示した。エアレス噴霧によるガラス試料は明らかに光学的に透明であり、それは追加的な利点であった。
【0117】
実施例11〜21
実施例11〜21において、表5に示される様々なフルオロケミカルジシラン0.20gと、1.80gまたは0.20gのTEOS(表5に示される通り)と、1.0gのイソプロパノールと、700gの95%エタノールおよび35gの2N HClを含有する10gの保存液との混合物を、ガラス顕微鏡スライド上へフローコーティングした。動的および静的接触角を測定した。それぞれ表5および6に、結果を示す。
【0118】
【表6】
【0119】
【表7】
【0120】
動的および静的接触角の両結果は、TEOSと、直接フッ素化により得られ、異なる繰返し単位を有するフルオロケミカルジシランとを含む混合物により処理された基材が、良好な撥油性および撥水性を有することを示す。
【0121】
実施例22〜51
フッ素化ジシランと化合物Bとの濃縮混合物の安定性を評価するために、実施例22〜51を行った。従って、4部のFES−1または4部のFES−2と、異なる量のTEOSまたはメチルトリエトキシシラン(MTEOS、アルドリッチ カンパニー(Aldrich Co)より入手可能)および異なる無水(<100ppm水)溶媒とから混合物を製造した。混合物の組成を表7(FES−1)および8(FES−2)に示す。調製後、全混合物は透明であった。混合物を3日間、室温に保持し、次いで、それらの安定性に関して評価した。表7および8に結果を記載する。
【0122】
【表8】
【0123】
この結果は、FES−1/TEOS/溶媒から、安定した高濃縮混合物を製造することができることを示す。これらの安定した濃縮物を使用して、ガラスを処理するための希釈された適用浴を製造することができる。
【0124】
【表9】
【0125】
表8に記載されるデータは、異なる溶媒中で、FES−2と成分(B)との安定した濃縮混合物を製造することができることを示す。
【0126】
実施例52および比較例C−4
実施例52において、90gのエタノール、0.1gのFES−1、10gの0.3N HCLおよび0.6gのTEOSを含有する組成物により、一浴浸漬適用でガラスプレートを処理した。比較例C−4を同様に製造したが、ここではTEOSを使用しなかった。処理後、試料を空気乾燥させ、乾燥布を使用して過剰な生成物を除去した。数回の老化サイクルの間の試料の老化の初期および後に、水およびn−ヘキサデカンに対する接触角を測定した。結果を表9に記載する。
【0127】
【表10】
【0128】
この結果は、厳しいUV/湿度老化後に測定された接触角によって反映される通り、フルオロケミカルジシランとTEOSとにより処理された試料は、高いUVおよび湿度安定性を示すことを示す。
Claims (23)
- A.ポリフルオロポリエーテルセグメントと、1分子当たり少なくとも2つのシラン基−Si(Y)3-x(R1)x(式中、R1はアルキル基を表し、Yは加水分解性基を表し、かつxは0または1である)とを有する、少なくとも1つのフルオロケミカルポリエーテルシラン化合物と、
B.1分子当たり少なくとも2つの加水分解性基を有する、Si、Ti、Zr、B、Al、Ge、V、Pb、SnおよびZnからなる群より選択される元素Mの、実質的な量の1以上の非フッ素化化合物と、
を含む組成物。 - 前記フルオロケミカルポリエーテルシラン化合物(A)が、次式:
Rf−[Q−CR2−Si(Y)3-x(R1)x]z
(式中、Rfは多価ポリフルオロポリエーテルセグメントを表し、Qは有機二価連結基を表し、R1はC1〜C8アルキル基を表し、Yは加水分解性基を表し、Rは、水素、または1から4の炭素原子を有するアルキル基を表し、それによってR基は同一であっても異なってもよく、zは2、3または4であり、かつxは0または1である)に相当する、請求項1に記載の組成物。 - 前記成分(B)が、次式:
(R2)qM(Y1)p-q
(式中、R2は非加水分解性基を表し、Mは、Si、Ti、Zr、B、Al、Ge、V、Pb、SnおよびZnからなる群より選択される元素を表し、pは、Mの原子価に依存して3または4であり、qは0、1または2であり、かつY1は加水分解性基を表す)に従う化合物である、請求項1に記載の組成物。 - 架橋剤(C)をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
- 前記架橋剤(C)が、Si、Ti、Zr、B、Al、Ge、V、Pb、SnおよびZnからなる群より選択される元素M1の化合物であり、前記架橋剤(C)が、1分子当たり、少なくとも1つの加水分解性基と、少なくとも1つの、架橋反応において連結可能な反応性官能基とをさらに有する、請求項4に記載の組成物。
- 成分(A)および(B)における前記加水分解性基が同一であっても異なっていてもよく、かつハライド基、アルコキシ基、アシロキシ基、アリールオキシ基またはポリオキシアルキレン基より独立して選択される、請求項1に記載の組成物。
- 前記ポリフルオロポリエーテルセグメントが、−(CnF2nO)−、−(CF(Z)O)−、−(CF(Z)CnF2nO)−、−(CnF2nCF(Z)O)−、−(CF2CF(Z)O)−(式中、Zは、1から9の炭素原子および0から4の酸素原子を有する、直鎖、分枝鎖または環式の、ペルフルオロアルキル基、酸素置換ペルフルオロアルキル基、ペルフルオロアルコキシ基、または酸素置換ペルフルオロアルコキシ基であり、かつnは1から12までの数である)およびそれらの組み合わせからなる群より選択される過フッ素化繰返し単位を含む、請求項1に記載の組成物。
- 成分(A)と成分(B)との重量比が1:1から1:20である、請求項1に記載の組成物。
- 水および酸触媒または塩基触媒をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
- 有機溶媒をさらに含み、かつ成分(A)が、組成物の総重量を基準として0.01重量%と5重量%との間の量で存在し、かつ成分(B)が、組成物の総重量を基準として0.01重量%と5重量%との間の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
- 有機溶媒をさらに含み、かつ実質的に水を含まない、請求項1に記載の組成物。
- 組成物の総重量を基準として50重量%以下の量で有機溶媒を含む、請求項11に記載の組成物。
- 成分(A)と成分(B)との重量比が1:1と1:9との間である、請求項11に記載の組成物。
- 請求項1に記載の組成物の部分的縮合反応から誘導可能な組成物。
- 請求項1に記載の組成物を、基材の表面の少なくとも一部に適用する工程を含む、基材の処理方法。
- 成分(A)、(B)および任意に(C)の混合物を提供する工程と、
成分(A)、(B)および(C)を反応させて部分的縮合物を形成する工程と、
を含む、請求項14に記載の組成物の製造方法。 - 成分(A)および(B)の量が、希釈組成物の総重量を基準として0.01重量%から5重量%の範囲であるように、請求項11〜13のいずれか一項に記載の組成物を希釈する工程と、それに水および任意に塩基触媒または酸触媒をさらに添加する工程と、により前記混合物(a)が提供される、請求項16に記載の方法。
- 前記基材を15℃と30℃との間の温度で乾燥させる工程をさらに含む、請求項16に記載の方法。
- 請求項15に記載の方法により得られる被覆基材。
- 次式:
X(CF2)n−O−Cn ’F2n ’−O−(CF2)nX
(式中、nは、1から6までであり、n’は、5から12までであり、Xは、−COOH、−COOM1/v、−COONH4、−COOR、−CH2OH、−COF、−COCl、−COR’、CONR’R’、−CH2NH2、−CH2NCO、−CN、−CH2OSO2R、−CH2OCOR、−OC(O)CH3、−CH2OCOCR’=CH2、−CONH(CH2)mSi(OR)3、−CH2O(CH2)mSi(OR)3からなる群より選択され、
Mは、アンモニウム基、または1から4の原子価「v」を有する金属原子であり、
各Rは、1から14の炭素原子を有するアルキル基、1から14の炭素原子を有するフルオロアルキル基、6から10の環炭素原子を有するアリール基、および1から14の炭素原子を有するヘテロ原子含有基からなる群より独立して選択され、かつmは1から11の整数であり、
R’は独立してHまたはRであるが、ただし、R’はフルオロアルキル基ではない)のフッ素化化合物を含む組成物。 - 次式:
X(CF2)n−O−(CF2)q−(Cn ’F2n ’ -2)−(CF2)q−O−(CF2)nX
(式中、
nは、1から6までであり、
Cn ’F2n ’ -2は、シクロアルキレン部分を表し、n’は5から7までであり、
Xは、−COOH、−COOM1/v、−COONH4、−COOR、−CH2OH、−COF、−COCl、−COR’、CONR’R’、−CH2NH2、−CH2NCO、−CN、−CH2OSO2R、−CH2OCOR、−OC(O)CH3、−CH2OCOCR’=CH2、−CONH(CH2)mSi(OR)3、−CH2O(CH2)mSi(OR)3からなる群より選択され、Mは、アンモニウム基、または1から4の原子価「v」を有する金属原子であり、
各Rは、1から14の炭素原子を有するアルキル基、1から14の炭素原子を有するフルオロアルキル基、6から10の環炭素原子を有するアリール基、および1から14の炭素原子を有するヘテロ原子含有基からなる群より独立して選択され、
qは0または1であり、かつmは1から11の範囲の整数であり、
R’は独立してHまたはRであるが、ただし、R’はフルオロアルキル基ではない)のフッ素化化合物を含む組成物。
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