JP2005330463A - ポリオキシメチレン樹脂組成物、およびその製造方法 - Google Patents

ポリオキシメチレン樹脂組成物、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形時のホルムアルデヒド臭やモールドデポジットがきわめて少なく熱安定性に優れ、かつ色調に優れているポリオキシメチレン樹脂組成物の提供。
【解決手段】ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、下記一般式(I)で表されるカルボン酸の金属塩(B)0.001〜10重量部を添加してなるポリオキシメチレン樹脂組成物。
【化1】
Figure 2005330463

(ただし、式中R、Rは水素原子および炭素数10以下の有機基からなる群から選ばれた有機基を表し、同一であっても異なっていてもよく、またm、nはそれぞれ0から5までの整数を表し、かつm+nが0から5までの整数である。またX基は水酸基、ホルミル基、アミノ基、エステル基、アルコキシル基からなる群から選ばれた基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオキシメチレン樹脂組成物、およびその製造方法に関し、成形時のホルムアルデヒド臭やモールドデポジットがきわめて少なく熱安定性に優れ、かつ色調に優れたポリオキシメチレン樹脂組成物、およびその製造方法に関するものである。
ポリオキシメチレン樹脂は機械的強度と耐衝撃性のバランスのとれたエンジニアリングプラスチックとして知られ、電子機器部品、自動車部品として広範な分野において使用されている。しかしながら、ポリオキシメチレン樹脂は構造上熱安定性に乏しく、成形時にホルムアルデヒド・ガスが発生して作業環境を悪化させたり、一般にモールドデポジットといわれる金型上に生成するオリゴマーなどの付着により、成形品の外観を損なうなどの改良すべき点がいくつかある。
このような要求に応えるべく、ポリオキシメチレン樹脂の欠点を改良する方法として従来より種々の安定剤処方が考案されており、例えば下記に挙げる六例が知られている。
(1) ポリオキシメチレン樹脂に立体障害性フェノールと炭素数10〜20の脂肪酸のアルカリ土類金属塩および/またはアルカリ土類金属の水酸化物を含有せしめることで酸化および熱分解に対して安定化されたポリオキシメチレン樹脂組成物(例えば、特許文献1参照)。
(2) ポリオキシメチレン樹脂に立体障害性フェノールと炭素数22〜36の脂肪酸のアルカリ土類金属塩を含有せしめることで酸化および熱分解に対して安定化され、かつ変色が著しく抑制されたポリオキシメチレン樹脂組成物(例えば、特許文献2参照)。
(3) ポリオキシメチレン樹脂にポリアミドと、炭素数12〜35の脂肪酸、炭素数12〜35の脂肪酸のカルシウム塩、炭素数12〜36の脂肪族アルコールのカルシウム、または、マグネシウム塩からなる群の少なくとも一つを含有せしめることで、成形時に金型への析出物が極めて少なく、かつ熱安定性に優れたポリオキシメチレン樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)。
(4) ポリオキシメチレン樹脂にアミン置換トリアジン化合物と立体障害性フェノールとアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、カルボン酸塩またはアルコキシドを含有せしめることで極めて高い熱安定性を有するポリオキシメチレン樹脂組成物(例えば、特許文献4参照)。
(5) ポリオキシメチレン樹脂に、炭素数2〜10を有する多価アルコールと炭素数22〜32を有する高級脂肪酸とから誘導される多価アルコールの脂肪酸エステルと、炭素数12〜35の脂肪酸のアルカリ土類金属塩を含有せしめることで熱安定性に優れ、成形時に変色が少なくかつ金型への析出物が極めて少ないポリオキシメチレン樹脂組成物(例えば、特許文献5参照)。
(6) ポリオキシメチレン樹脂に、立体障害性フェノールと、アミン置換トリアジン化合物と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、アルコキシドからなる群で示される金属含有化合物と、炭素数10から36の脂肪酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩と、炭素数2〜10を有する多価アルコールと炭素数10〜32を有する高級脂肪酸とから誘導される多価アルコールの脂肪酸エステルと、炭素数10以上の長鎖を有する高級脂肪酸アミドを含有せしめることで、従来の組み合わせでは達成されなかった熱安定性を示し、特にカーボンブラック、酸化チタンに代表される着色顔料配合時において優れた熱安定性を示すポリオキシメチレン樹脂組成物(例えば、特許文献6参照)。
しかしながら上記いずれの公報においても、成形時のホルムアルデヒド臭やモールドデポジットの低減がいまだ十分とは言えず、また熱安定性も不十分であった。本発明者らの検討によれば、脂肪酸の金属塩等の金属化合物とポリオキシメチレン樹脂中のギ酸が反応し、ギ酸金属塩を生成することにより、ギ酸による物性低下が抑制される反面、同時に副生する脂肪酸がポリオキシメチンレン樹脂の熱安定性を損なっている可能性があることがわかった。
またポリオキシメチレン樹脂に水酸基を有することを特徴とするカルボン酸化合物を配合することによる改良技術としては、下記に挙げる例が知られている。
ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対して、ガラス系無機充填材3〜200重量部と、水酸基を有することを特徴とするカルボン酸化合物0.001〜3重量部を含有せしめることで、ガラス系無機充填材配合のポリオキシメチレン樹脂材料の機械的物性を一層向上させたポリオキシメチレン樹脂組成物(例えば、特許文献7参照)。
しかしながら上記特許文献7に記載の樹脂組成物は、水酸基を有するカルボン酸化合物を、ポリオキシメチレン樹脂とガラス系無機充填材と共に溶融混練して組成物を調製することで、優れた機械的物性を持つ強化ポリオキシメチレン樹脂組成物を得ることを目的とするものであり、同文献には成形時のホルムアルデヒド臭、モールドデポジット、熱安定性については何ら言及されていない。また特許文献7には、水酸基を有するカルボン酸が開示されているのみであり、このような化合物をポリオキシメチレン樹脂に添加しても熱安定性は改良し得ない。
特公昭55−22508号公報 特公昭60−56748号公報 特公昭62−4422号公報 特公昭62−58387号公報 特開平4−63857号公報 特開平7−173368号公報 特開2002−371168号公報
本発明の目的は、高温及び長期の連続成形に耐え得るだけの熱安定性に優れ、かつ色調に優れたポリオキシメチレン樹脂組成物およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の樹脂組成物は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、カルボン酸の金属塩であって、かつ、ギ酸と反応してカルボン酸を形成し、そのカルボン酸が縮重合するおよび/または自己縮合して環化する性質を有するカルボン酸の金属塩(B)を0.001〜10重量部添加してなるポリオキシメチレン樹脂組成物である。
さらに、本発明の樹脂組成物においては、カルボン酸の金属塩(B)として、下記一般式(I)で表されるカルボン酸の金属塩を使用することができる。
Figure 2005330463
(ただし、式中R、Rは水素原子および炭素数10以下の有機基からなる群から選ばれた有機基を表し、同一であっても異なっていてもよく、またm、nはそれぞれ0から5までの整数を表し、かつm+nが0から5までの整数である。またXは水酸基、ホルミル基、アミノ基、エステル基、アルコキシル基からなる群から選ばれた基を表す。)
本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法は、ポリオキシメチレン樹脂の粗ポリマへ、カルボン酸の金属塩(B)、必要に応じて各種配合剤を添加し、混合、混練するものである。
本発明によれば、以下に説明するとおり、ポリオキシメチレン樹脂の熱安定性の低下を防止することができ、高温溶融状態の熱安定性に優れ、かつ長期連続成形時のホルムアルデヒド臭やモールドデポジットの発生がきわめて少なく、さらに機械的強度および色調に優れたポリオキシメチレン樹脂組成物を得ることができる。
本発明の樹脂組成物に使用するポリオキシメチレン樹脂(A)は、オキシメチレン単独重合体、および/または、主としてオキシメチレン単位からなり、ポリマ主鎖中に少なくとも1種の炭素数2〜8のオキシアルキレン単位を含有するオキシメチレン系共重合体である。ポリオキシメチレン樹脂(A)は、耐熱性と機械的強度および衝撃特性のバランスの観点からオキシメチレン系共重合体であることが好ましい。
オキシメチレン単独重合体は、オキシメチレン単位からなり、重合体の両末端がエステルまたはエーテル基により封鎖された重合体である。例えば、実質的に無水のホルムアルデヒドを有機アミン、有機あるいは無機の錫化合物、金属水酸化物のような塩基性重合触媒を含有する有機溶媒中に導入して重合し、重合体を濾別したのち、無水酢酸中、酢酸ナトリウムの存在下で加熱して末端をアセチル化することにより、オキシメチレン単独重合体を調製することができる。
オキシメチレン系共重合体は、オキシメチレンモノマー単位からなるポリマー鎖中にオキシアルキレンモノマー単位がランダムに挿入され、重合体の両末端がエステルまたはエーテル基により封鎖された重合体である。例えば、実質的に無水のトリオキサン、あるいは、テトラオキサンのようなホルムアルデヒドの環状オリゴマーとエチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−プロパンジオールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマール、1,5−ペンタンジオールホルマール、1,6−ヘキサンジオールホルマール、ジエチレングリコールホルマール、1,3,5−トリオキセパン、1,3,6−トリオキソカン等の分子中に炭素数2以上のオキシアルキレン単位を有する環状エーテルとをシクロヘキサンやベンゼンのような有機溶媒中に溶解し、あるいは、懸濁したのち、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラートのようなルイス酸触媒を添加して重合し、不安定末端を分解除去することにより安定化(安定化工程)したオキシメチレン系共重合体を調製することができる。あるいは、溶媒を全く使用せずにセルフクリーニング型撹拌機の中へトリオキサンと、共重合成分および触媒の予備混合物とを導入して塊状重合することによりオキシメチレン系共重合体を調製することもできる。所望により、この重合体から洗浄によって重合触媒を除去、あるいは、失活剤によって重合触媒を失活させたのち、不安定末端を分解除去することにより安定化して製造することもできる。重合触媒の失活剤としては分子量400以上のヒンダードアミン系化合物が挙げられ、中でも後述する一般式(II)で表されるヒンダードアミン系化合物が好ましく、特にビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケートが好ましい。
オキシメチレン系共重合体中のオキシアルキレンコモノマー単位の含有量は、オキシメチレンモノマー単位100モル当たり0.1〜10モル、好ましくは0.1〜7モル、さらに好ましくは0.1〜5モルの範囲で選ばれる。オキシメチレン系共重合体の熱安定性および成形時の劣化による外観低下の抑制の観点からはオキシアルキレンコモノマー単位の含有量が上記下限以上であることが好ましく、成形時における結晶化度の改良の観点からはオキシアルキレンコモノマー単位の含有量が上記上限以下であることが好ましい。
特に好ましいポリオキシメチレン樹脂(A)は、特開昭62−257922号公報に記載の方法、例えばトリオキサンと環状エーテルまたは環状ホルマールとを、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラートのようなルイス酸触媒の存在下、塊状重合したのち、一般式(II)で表わされるヒンダードアミン系化合物を添加して重合反応を停止させ、更に不安定末端を分解除去することで安定化した重合体である。
Figure 2005330463
(ただし、式中Rは水素原子または炭素数1〜30の1価の有機残基を表わす。R〜Rはそれぞれ炭素数1〜5のアルキル基を表わし、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。pは1以上の整数を表わし、Rはp価の有機残基を表わす。)
本発明の樹脂組成物の組成は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、その他の成分の添加量を重量部で表すものとする。ポリオキシメチレン樹脂(A)は、上記の重合方法により重合し、触媒失活処理および/または安定化処理したポリオキシメチレン重合体の粗ポリマであるものとする。なお、ポリオキシメチレン樹脂(A)として市販のポリオキシメチレン樹脂を使用することもできる。その場合、市販のポリオキシメチレン樹脂を100重量部とするものとする。
本発明の樹脂組成物は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、カルボン酸の金属塩であって、かつ、ギ酸と反応してカルボン酸を形成し、そのカルボン酸が(i)縮重合および/または(ii)自己縮合して環化する性質を有するカルボン酸の金属塩(B)0.001〜10重量部を添加することにより、熱安定性が顕著に改良されるものである。
ポリオキシメチレン樹脂の安定化のために、脂肪酸の金属塩等のカルボン酸の金属塩を添加すると、ポリオキシメチレン樹脂中のギ酸が反応し、ギ酸金属塩を生成することにより、ギ酸による物性低下が抑制される。しかし、同時に副生するカルボン酸がポリオキシメチンレン樹脂の熱安定性を損なっている可能性があることが明らかとなった。そこでカルボン酸が副生するときに、そのカルボン酸に(i)縮重合および/または(ii)自己縮合して環化する性質を持たせることにより、カルボン酸がポリオキシメチンレン樹脂に作用し熱安定性を低下させることを防止することを解明した。これにより本発明のポリオキシメチンレン樹脂組成物は、熱安定性が顕著に向上し、色調が良好な、かつ連続成形時のホルムアルデヒド臭やモールドデポジットの発生がきわめて少ない優れた特徴を有するものである。
本発明のポリオキシメチンレン樹脂組成物に使用するカルボン酸の金属塩(B)として、前記一般式(I)で表されるカルボン酸の金属塩が挙げられる。前記一般式(I)で表されるカルボン酸において、Xは、水酸基、ホルミル基、アミノ基、エステル基、アルコキシル基からなる群から選ばれた基であり、なかでも水酸基、アミノ基であることが好ましい。Xの具体例としては水酸基、ホルミル基、アミノ基、メチルエステル基、エチルエステル基、プロピルエステル基、ブチルエステル基、ペンチルエステル基、ヘキシルエステル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基が挙げられ、なかでも水酸基、アミノ基であることが好ましい。R、Rは水素原子および炭素数10以下の有機基からなる群から選ばれた有機基であり、これらは同一であっても異なっていてもよく、具体的には水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、アミノ基、カルボキシル基が挙げられ、なかでも水素原子、メチル基、アミノ基、カルボキシル基であることが好ましい。また、m、nはそれぞれ0から5までの整数を表すが、0から2までの整数であることが好ましい。さらにm+nは0から5までの整数であり、0から4までの整数であることが好ましい。このようにX、R、Rを選択すること、およびm、nを上記範囲の数とすることにより、カルボン酸が、縮重合したり、自己縮合して環化したりする性質を発揮しやすくなり好ましい。
以下、「前記一般式(I)で表されるカルボン酸の金属塩」をカルボン酸の金属塩(B)と記すことがある。
前記一般式(I)で表されるカルボン酸として、好ましくは脂肪族ヒドロキシカルボン酸、脂環族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。その中でも、特に脂肪族ヒドロキシカルボン酸が好ましい。
脂肪族ヒドロキシカルボン酸は、具体的には、モノヒドロキシモノカルボン酸、モノヒドロキシジカルボン酸、モノヒドロキシトリカルボン酸、ジヒドロキシモノカルボン酸、ジヒドロキシジカルボン酸、ジヒドロキシトリカルボン酸、トリヒドロキシモノカルボン酸、トリヒドロキシジカルボン酸、トリヒドロキシトリカルボン酸等が、好ましく挙げられる。具体的な化合物を以下に例示する。
モノヒドロキシモノカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、α−ヒドロキシ−n−酪酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシ−n−吉草酸、α−ヒドロキシイソ吉草酸、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸、α−ヒドロキシ−n−カプロン酸、α−ヒドロキシイソカプロン酸、2−エチル−2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルペンタン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−2,4−ジメチルペンタン酸、ヒドロアクリル酸、β−ヒドロキシ酪酸、β−ヒドロキシイソ酪酸、β−ヒドロキシ−n−吉草酸、β−ヒドロキシイソ吉草酸、α−エチルヒドロアクリル酸、α−ヒドロキシアクリル酸、ビニルグリコール酸、プロペニルグリコール酸が挙げられる。
モノヒドロキシジカルボン酸としては、ヒドロキシマロン酸、イソリンゴ酸、1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジカルボン酸、1−ヒドロキシブタン−1,1−ジカルボン酸、1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1,1−ジカルボン酸、2−ヒドロキシエタン−1,1−ジカルボン酸、2−ヒドロキシ−3−メチルプロパン−1,1−ジカルボン酸、1−(ヒドロキシメチル)プロパン−1,1−ジカルボン酸、リンゴ酸、α−メチルリンゴ酸、α−ヒドロキシ−α’−メチルコハク酸、α−ヒドロキシ−α’,α’−ジメチルコハク酸、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルコハク酸、α−ヒドロキシ−α’−エチルコハク酸、α−ヒドロキシ−α’−メチル−α−エチルコハク酸、トリメチルリンゴ酸、α−ヒドロキシグルタル酸、β−ヒドロキシグルタル酸、β−ヒドロキシ−β−メチルグルタル酸、β−ヒドロキシ−α,α−ジメチルグルタル酸、α−ヒドロキシスベリン酸、α−ヒドロキシセバシン酸が挙げられる。
モノヒドロキシトリカルボン酸としては、クエン酸、イソクエン酸が挙げられる。
ジヒドロキシモノカルボン酸としては、グリセリン酸、2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸、3−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチルプロピオン酸、3,4−ジヒドロキシブタン酸、2,4−ジヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、2,3−ジヒドロキシ−2−(1’−メチルエチル)ブタン酸が挙げられる。
ジヒドロキシジカルボン酸としては、酒石酸、メチル酒石酸、ジメチル酒石酸、α,β−ジヒドロキシグルタル酸、α,γ−ジヒドロキシグルタル酸、α,γ−ジヒドロキシ−β−メチルグルタル酸、α,γ−ジヒドロキシ−β−エチル−β−メチルグルタル酸、α,γ−ジヒドロキシ−α,γ−ジメチルグルタル酸、α,δ−ジヒドロキシアジピン酸、β,γ−ジヒドロキシアジピン酸、2,5−ジヒドロキシ−5−イソプロピル−2−メチルヘキサン二酸、ジヒドロキシフマル酸、ジヒドロキシマレイン酸が挙げられる。
ジヒドロキシトリカルボン酸としては、1,2−ジヒドロキシエタン−1,2,2−トリカルボン酸、1,2−ジヒドロキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸、1,3−ジヒドロキシプロパン−1,1,3−トリカルボン酸が挙げられる。
トリヒドロキシモノカルボン酸としては、トリヒドロキシ酪酸、トリヒドロキシイソ酪酸、3,4,5−トリヒドロキシヘキサン酸が挙げられる。また、トリヒドロキシジカルボン酸としては、トリヒドロキシグルタル酸が挙げられる。
前記一般式(I)で表されるカルボン酸は、特に好ましくはグリコール酸、乳酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、β−ヒドロキシイソ酪酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸であり、中でもリンゴ酸、クエン酸、酒石酸が好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を用いることもできる。
また、前記一般式(I)で表されるカルボン酸は、アミノ基を有するカルボン酸であることも好ましく、その中でもアミノ酢酸、2−アミノ−プロピオン酸、3−アミノプロピオン酸または2−アミノ−酪酸、グルタミン酸、L−アラニン、βーアラニンが好ましい。
また本発明の樹脂組成物においてカルボン酸の金属塩(B)を構成する金属としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛、マンガン、鉄、銀であることが好ましく、アルカリ金属としては、リチウム、ルビジウム、セシウム、カリウム、ナトリウムが挙げられる。アルカリ土類金属としてはカルシウム、マグネシウム、ベリリウム、ストロンチウム、バリウムが挙げられ、その中でもカルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムがより好ましい。
本発明の樹脂組成物に使用するカルボン酸の金属塩(B)は、好ましくは脂肪族ヒドロキシカルボン酸の金属塩、脂環族ヒドロキシカルボン酸の金属塩、芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属塩、およびアミノ基を有するカルボン酸の金属塩等が挙げられる。その中でも、特に脂肪族ヒドロキシカルボン酸の金属塩が好ましい。具体的には、乳酸カルシウム、乳酸マグネシウム、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、グリコール酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、リンゴ酸カリウム、リンゴ酸カルシウム、クエン酸カルシウム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸水素二ナトリウム、クエン酸水素二カリウム、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸二水素カリウム、酒石酸カルシウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸水素ナトリウム、酒石酸水素カリウム、および酒石酸カリウムナトリウムを好適な例として挙げることができる。より好ましくは、乳酸カルシウム、乳酸マグネシウム、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、グリコール酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、リンゴ酸カリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、酒石酸カルシウム、酒石酸水素ナトリウム、酒石酸ナトリウム、および酒石酸水素カリウムであり、特に乳酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、リンゴ酸カリウム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、酒石酸ナトリウムを使用すると、機械的物性の低下がなく、色調および熱安定性に優れたポリオキシメチレン樹脂を得ることができる。
本発明の樹脂組成物において、カルボン酸の金属塩(B)の添加量は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜2重量部、特に好ましくは0.03〜1重量部である。0.001重量部未満では熱安定性の改善が不十分であり、10重量部を越えるとポリオキシメチレン樹脂の分解、発泡を引き起こし、安定性を損ねることになる。
本発明の樹脂組成物は、さらにポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、摺動性改良剤(C)を0.1〜20重量部添加してもよい。
本発明の樹脂組成物に使用する摺動性改良剤(C)は、ポリオキシメチレン樹脂組成物に摺動性を付与することができる重合体であれば特に制限がなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/α−オレフィン共重合体、およびそれらのグラフト変性物などのオレフィン系重合体、ポリジメチルシロキサンなどのシリコーン系重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系重合体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのエーテル系重合体などから好ましく選ぶことができる。ここで重合体とは、数平均分子量が好ましくは1000以上、より好ましくは5000以上であることが、機械物性やブリードアウト抑制のために好ましい。
摺動性改良剤(C)の好ましい例としては、オレフィン系重合体が挙げられる。オレフィン系重合体は、オレフィン系単独重合体、オレフィン系共重合体、これらを主成分とするビニル系重合体またはエーテル系重合体のグラフト共重合体、およびオレフィン系単量体と、アクリル系単量体またはメタクリル系単量体との共重合体が挙げられる。
オレフィン系単独重合体の具体例としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどが挙げられる。
オレフィン系共重合体の例としては、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/オクテン共重合体などが挙げられる。これらのオレフィン系重合体は公知のチーグラー触媒に代表されるマルチサイト触媒およびメタロセン系触媒などに代表されるシングルサイト触媒により重合できる。また、超高分子量ポリエチレンや架橋ポリオレフィン粒子なども使用することができる。
オレフィン系グラフト共重合体は、オレフィン系重合体とビニル系重合体もしくはエーテル系重合体の1種または2種以上とが、分岐または架橋構造的に化学結合したグラフト共重合体を好ましく使用することができる。このグラフト共重合体は、前記オレフィン系重合体を主鎖成分とし、下記に示されるビニル系もしくはエーテル系重合体の1種または2種以上をグラフトさせたものである。例えばビニル系重合体として、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体、アクリル酸ブチル/メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸ブチル/スチレン共重合体などが挙げられる。また、エーテル系重合体としては、ポリエチレングリコールおよびそのアルキルエーテルまたはエステル、ポリトリメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。本発明において好ましく用いられるグラフト共重合体の具体例としては、ポリエチレン−g−アクリロニトリルスチレン共重合体(“−g−”はグラフト共重合を表す)、ポリエチレン−g−ポリメタクリル酸メチル等が挙げられる。
上記のグラフト共重合体の製造方法は特に限定されるものではないが、通常良く知られたラジカル反応によって調製できる。例えば、オレフィン系重合体とビニル系もしくはエーテル系重合体のモノマーにラジカル触媒を加えて溶融混練してグラフトする方法、あるいはオレフィン系重合体またはビニル系重合体もしくはエーテル系重合体のいずれかに過酸化物などを添加してフリーラジカルを発生させこれを他の成分と溶融混練する方法などが挙げられる。
また、オレフィン系共重合体は、オレフィン系単量体とアクリル系単量体またはメタクリル系単量体の1種または2種以上との共重合体を用いることも好ましい。アクリル系単量体としてはアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられ、メタクリル系単量体としては、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジルなどが挙げられる。好ましい共重合体の例としては、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/メタクリル酸/メタクリル酸グリシジル共重合体などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物に使用する摺動性改良剤(C)の別の好ましい例は、シリコーン系重合体、フッ素系重合体から選ばれる1種または2種である。シリコーン系重合体としてはポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサンなどのポリオルガノシロキサンが挙げられ、またそれらをアクリル系重合体やメタクリル系重合体で変性した変性ポリオルガノシロキサンも用いることができる。フッ素系重合体としてはポリテトラフロロエチレンやポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニルなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物に使用する摺動性改良剤(C)は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは1〜15重量部添加される。この添加量が0.1重量部より少ないと摺動性改良剤(C)による摩擦摩耗特性向上効果が十分でなく、20重量部より多いと摩擦摩耗特性の改良効果が低下し、機械的特性、特に高温での機械強度および成形加工性である表面外観が悪くなる原因となりやすい。
さらに、本発明の樹脂組成物は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、導電性カーボンブラック(D)を1〜10重量部添加してもよい。
本発明の樹脂組成物に好ましく使用する導電性カーボンブラック(D)は、フタル酸ジブチル吸油量(以下、DBP吸油量と略記する)が好ましくは130ml/100g以上、より好ましくは150ml/100g以上、さらに好ましくは200ml/100g以上、特に好ましくは300ml/100g以上であることが好ましい。DBP吸油量の上限に特に制限はなく、高い程良いが、通常市場から入手できる導電性カーボンブラックは、750ml/100g程度以下である。
DBP吸油量はカーボンブラックのストラクチャーの発達の度合いを示す尺度となるもので、ストラクチャーの発達に伴いDBP吸油量は高くなり導電性が高くなる。DBP吸油量は、ASTMD2415−65Tのストラクチャー指数に従って滴定することによって求めることができる。
導電性カーボンブラック(D)は、市販されているものから上記好ましいDBP吸油量を有するものを適宜選択して用いることができる。このような市販品としては、例えば、“ケッチェンブラック”EC(DBP吸油量380ml/100g、ライオンアクゾー社製)、“ケッチェンブラック”EC600DJ(DBP吸油量495ml/100g、ライオンアクゾー社製)、“ブリンテックス”XE2(DBP吸油量370ml/100g、デグッサ社製)、“三菱カーボンブラック”#3050(DBP吸油量175ml/100g、三菱化学社製)などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物に使用する導電性カーボンブラック(D)の添加量は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部であり、より好ましくは3〜7重量部である。導電性カーボンブラック(D)の添加量が1重量部より少ないと十分な導電性が発現せず、また10重量部より多いと樹脂組成物の流動性が著しく低下しいずれも好ましくない。
本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物は、さらに炭素繊維(E)および/またはポリアミドエラストマ(F)を添加してもよい。導電性カーボンブラック(D)に加え炭素繊維(E)および/またはポリアミドエラストマ(F)を添加することにより一層高い導電性を発現することができると共に、本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物の熱安定性を損なうことなく、高い導電性を発現することができるため、一層好ましい。
本発明の樹脂組成物に使用する炭素繊維(E)は、PAN系、ピッチ系、レーヨン系などの炭素繊維が好ましく、特に強度、弾性率、価格などのバランスに優れるPAN系炭素繊維がより好ましい。なお、炭素繊維にニッケルや銅などの金属を被覆した金属被覆炭素繊維などを使用することもできる。
また炭素繊維(E)は、広角X線回折法により測定された結晶サイズ(以下、Lcと記す)が、好ましくは1nm以上、より好ましくは1.3〜4nmの範囲であり、さらに好ましくは1.6〜3nmであり、とりわけ1.8〜2.5nmの範囲であるものが好ましい。Lcが1nm未満である場合、炭素繊維の炭化または黒鉛化が十分ではなく、炭素繊維自体の導電性が低くなる傾向があり好ましくない。なお、広角X線回折法によるLcの測定は、日本学術振興会第117委員会、炭素、36、p25(1963)に記載された方法にて行うことができる。このような結晶サイズを有する炭素繊維は市販品から適宜選択して用いることができる。
また、本発明の樹脂組成物に使用する炭素繊維(E)は、引張破断伸度が1.5%以上であるものが好ましい。引張破断伸度が1.5%以上である場合、樹脂組成物の製造工程や成形工程で炭素繊維が切断されることが少なく、樹脂組成物およびその成形品中の炭素繊維長さを長く保持することができ一層の導電性とともに機械的強度の向上も期待できる。このような引張破断伸度を有する炭素繊維は市販品から適宜選択することにより入手することができる。
このような結晶サイズ、引張破断伸度を有する炭素繊維としては、東レ製“トレカ”T300が好ましく挙げられる。
本発明の樹脂組成物で用いる炭素繊維(E)は、その表面を予めエポキシ樹脂、ウレタン樹脂およびそれらのオリゴマーで処理し、3〜10mm程度にカットして使用することがとりわけ好ましい。また、炭素繊維の直径は、通常は3〜13μm、好ましくは5〜10μmのものが好適に用いられる。
本発明の樹脂組成物に使用する炭素繊維(E)の添加量は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは5〜35重量部であり、より好ましくは10〜25重量部である。炭素繊維(E)の添加量が上記範囲内である場合に一層の導電性とともに機械的強度の向上も期待できる点で好ましい。
本発明の樹脂組成物に好ましく使用するポリアミドエラストマ(F)は、ポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマである。特にポリアミドエラストマ(F)を、導電性カーボンブラック(D)や炭素繊維(E)と併用した場合に、ポリオキシメチレン樹脂組成物に対して安定した導電性を付与するだけでなく、導電性カーボンブラック(D)や炭素繊維(E)の添加量を削減することができる。
ポリアミドエラストマ(F)は、ポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有し、ポリアミド形成成分(x)とポリ(アルキレンオキシド)グリコール(y)との反応から得られるブロックまたはグラフト共重合体などである。かかるブロックまたはグラフト共重合体は、上記(x)成分と(y)成分にさらにジカルボン酸成分(z)を反応させたものであってもよい。ポリアミド形成成分(x)としては、具体的にはω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸および11−アミノウンデカ酸、12−アミノドデカン酸などのアミノカルボン酸あるいはカプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタムおよびラウロラクタムなどのラクタムおよびヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシン酸塩およびヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸塩などのジアミン−ジカルボン酸の塩が挙げられ、特にカプロラクタム、12−アミノドデカン酸、ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩が好ましく用いられる。
ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(y)の例としては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(1,2−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまたはランダム共重合体およびエチレンオキシドとテトラヒドロフランのブロックまたはランダム共重合体などが用いられる。これらの中でも、特にポリ(エチレンオキシド)グリコールが好ましく用いられる。ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(y)の数平均分子量は200〜6000、特に400〜4000の範囲が好ましい。なおポリ(アルキレンオキシド)グリコールと同様にα、ω−ジアミノポリ(アルキレンオキシド)も用いることができる。
ジカルボン酸成分(z)としては、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、マロン酸、グルタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸などが好ましく、とりわけ、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、テレフタル酸、イソフタル酸が好ましく用いられる。
上記ポリアミドエラストマ(F)中に占めるポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位の含有量は、20〜95重量%が好ましく、40〜80重量%がとりわけ好ましい。
本発明の樹脂組成物におけるポリアミドエラストマ(F)の添加量は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して5〜20重量部であることが好ましく、特に7〜15重量部であることが好ましい。また導電性カーボンブラックおよび炭素繊維と共にポリアミドエラストマ(F)を併用することが特に好ましい。
本発明の樹脂組成物は、さらに帯電防止剤(G)を添加してもよい。
帯電防止剤(G)の好ましい例としては、(1)脂肪族ポリエーテル(但し、末端が脂肪酸エステルとなった化合物を除く)、(2)末端が脂肪酸エステルとなった脂肪族ポリエーテル、(3)脂肪酸と多価アルコールから得られる遊離水酸基を有する多価アルコールの脂肪酸エステル、(4)グリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エステル、(5)アミン化合物のエチレンオキサイド付加体、(6)塩基性炭酸塩またはそのアニオン交換体を基体として、これにポリアルキレンポリオール類或いはアルカリ金属塩溶解ポリアルキレンポリオール類を包接させた帯電防止剤等が挙げられる。
(1)脂肪族ポリエーテルは、炭素数2〜4個よりなる脂肪族エーテル基を主たる繰り返し単位とするポリエーテルが好ましく挙げられ、単独重合体であっても共重合体であってもよい。また、側鎖の有無を問わず、末端基の種類も後述する脂肪酸エステルを除き特に限定するものではないが、−OH末端であることが好ましく、アルコキシ基(脂肪族エーテル)が−OH末端に準じて好ましい。脂肪族エーテルの例としては、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、ラウリルエーテル、ステアリルエーテル等が挙げられる。脂肪族ポリエーテルの例として、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、クロロヒドリンラバー、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル、ポリエチレングリコールジラウリルエーテル、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
(2)末端が脂肪酸エステルとなった脂肪族ポリエーテル化合物は、下記一般式(III)および(IV)で表される、炭素数10〜37の飽和もしくは不飽和の脂肪酸および1つの水酸基で置換されている脂肪酸と、炭素数2〜6のアルキレングリコールから得られる脂肪酸ジエステル化合物と脂肪酸モノエステル化合物であることが好ましい。
Figure 2005330463
(ただし、式中R、R10は炭素数9〜36のアルキル基もしくはアルケニル基および1つの水酸基で置換されている該アルキル基もしくはアルケニル基で、RとR10は同一であっても異なっていても良く、R11Oは炭素数2〜6のアルキレングリコールユニットを表す。また、qは1〜70の整数を表す。)
Figure 2005330463
(ただし、式中R12は、炭素数9〜36のアルキル基もしくはアルケニル基および1つの水酸基で置換されている該アルキル基もしくはアルケニル基で、R13Oは炭素数2〜6のアルキレングリコールユニットを表す。また、rは1〜70の整数を表す。)
脂肪酸ジエステル化合物および脂肪酸モノエステル化合物は、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸等の脂肪酸と付加モル数が1〜70のアルキレングリコールとの反応により得られるエステル化合物であることが好ましい。
中でも好ましくは、脂肪酸がミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸であり、アルキレングリコールが、(ポリ)エチレングリコールである脂肪酸ジエステル化合物および脂肪酸モノエステル化合物であって、エチレングリコールの付加モル数は1〜10である。更に好ましいエチレングリコールの付加モル数は1〜5である。末端が脂肪酸エステルとなった脂肪族ポリエーテル化合物の例としては、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリプロピレングリコールジステアレート、ポリテトラメチレンモノステアレートなどが挙げられる。
(3)脂肪酸と多価アルコールから得られる遊離水酸基を有する多価アルコールの脂肪酸エステルは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、モンタン酸、クエン酸、オレイン酸、ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸と、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ソルビトール等の多価アルコールとの反応により得られる少なくとも一個の遊離水酸基と少なくとも一個のエステル基とを有する脂肪酸エステルアルコールであることが好ましい。脂肪酸と多価アルコールから得られる遊離水酸基を有する多価アルコールの脂肪酸エステルの例としては、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジラウレート、ジペンタエリスリトールジステアレートなどが好ましく挙げられる。
(4)グリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エステルは、グリセリンとラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、モンタン酸、クエン酸、オレイン酸、ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸の反応により得られるジオールエステルのホウ酸エステルが好ましく挙げられる。
(5)アミン化合物のエチレンオキサイド付加体は、一般式(V)で表されるアミン化合物のエチレンオキサイド付加体が好ましく挙げられる。
Figure 2005330463
(ただし、式中R14は、炭素数10〜22のアルキルまたはアルケニル基であり、sおよびtはいずれも1〜10の整数を示す。)
若しくは、一般式(VI)で表されるアミド化合物が挙げられる。
Figure 2005330463
(ただし、式中R15はカルボン酸残基、u、vはそれぞれ0または1以上の整数を示す。)
(6)塩基性炭酸塩またはそのアニオン交換体を基体として、これにポリアルキレンポリオール類或いはアルカリ金属塩溶解ポリアルキレンポリオール類を包接させた帯電防止剤は、アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ炭酸塩やアルミニウム・ナトリウム・ヒドロキシ炭酸塩などにポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコールまたはその誘導体を包接させたものが好ましく挙げられる。
本発明の樹脂組成物に使用する帯電防止剤(G)の添加量は、添加する帯電防止剤の種類や要求される帯電防止性能により変わり、一概に決定されるものではないが、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましい。帯電防止剤(G)の添加量が、0.01重量部より少ないと十分な帯電防止性能が得られず、また10重量部より多いと機械的性質が大きく損なわれるため、何れも好ましくない。
本発明の樹脂組成物は、さらに着色剤(H)を添加してもよい。
本発明の樹脂組成物に好ましく用いられる着色剤(H)は、無機顔料および有機顔料である。無機顔料は、樹脂の着色用として用いられる無機顔料であれば特に制限はなく、例えば酸化チタン、チタンイエロー、鉛白、鉛丹、黄鉛、複合酸化物系顔料、硫化亜鉛、酸化亜鉛、硫化バリウム、酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、焼成顔料、炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩や、カーボンブラック、チタンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等を使用することができる。有機顔料は、樹脂の着色用として用いられる無機顔料であれば特に制限はなく、縮合アゾ系、ジスアゾ系、モノアゾ系、ジケトピロロピロール、イソインドリノン系、アンスラキノン系、複素環系、キナクリドン系、チオインジコ系、ペリノン系、ペリレン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系等の顔料である。着色剤(H)は、色変化が特に少ない点でカーボンブラック及び酸化チタンが特に好ましい。これらの着色剤は1種または2種以上で用いることができる。
本発明の樹脂組成物における着色剤(H)の添加量は、要求される色調により変わり、一概に決定されるものではないが、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して0.01〜3重量部であることが好ましい。
また、着色剤(H)をマスターバッチとして用いる場合、マスターバッチの添加量は、希釈倍率や色調により変わり、一概に決定されるものではないが、組成物100重量部に対して好ましくは1〜70重量部、さらに好ましくは20〜30重量部であり、最終製品中に上記練り込み着色品とほぼ同量の着色剤が添加されることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、さらに、着色剤の分散剤としてアミド系ワックスやポリオレフィン系ワックス等を使用することが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、熱安定剤(I)を添加してもよい。
本発明の樹脂組成物に好ましく用いられる熱安定剤(I)は、ウレタン化合物、ピリジン誘導体、ピロリドン誘導体、尿素誘導体、トリアジン誘導体、ヒドラジン誘導体、アミジン化合物、ポリアミド及びポリアミド共重合体、ポリアクリルアミド及びポリアクリルアミド共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体などが挙げられ、具体的には、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、N−メチロールメラミン、N,N’−ジメチロールメラミン、N,N’,N’’−トリメチロールメラミン、ジシアンジアミド、ナイロン6、ナイロン6/12共重合体、ナイロン6/66/610三元共重合体、ナイロン6/66/610/12四元共重合体、ポリアクリルアミド等が好ましく、なかでもメラミンが特に好ましい。
これらの熱安定剤(I)の添加量は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは、0.01〜10重量部、より好ましくは0.01〜0.5重量部である。熱安定剤(I)の添加量が、0.01重量部より少ないと熱安定性の添加効果が現われず、また、10重量部より多いと着色やブリード現象がみられるので好ましくない。
本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物は、さらに潤滑剤(J)を添加しても良い。潤滑剤の好適な例としては、鉱油、流動パラフィン、パラフィンワックス、脂肪酸、脂肪族アルコール、三価以上の多価アルコールなどのアルコール類、脂肪族アミド、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、前記アルコール類と脂肪酸とのエステル、多価カルボン酸と脂肪族アルコールとのエステル、グリコール、アルコール類へのアルキレンオキシドの付加物、脂肪酸へのアルキレンオキシドの付加物などが挙げられる。また、数平均分子量が1000未満のポリオレフィンワックスやシリコーンオイルやポリアルキレングリコールなども使用できる。
具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、モンタン酸等の脂肪酸;ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の脂肪族アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール等のグリコール;グリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリトリトール、ポリテトラヒドロキシフラン等の3価以上の多価アルコール;前記脂肪酸とアルコール類とのエステル;前記アルコール類へのアルキレンオキシド付加物;ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレイルアミド、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビスステアリルアミド等の脂肪酸アミド;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩などが好適に挙げられる。
潤滑剤(J)は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは0.01〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部添加することができる。潤滑油の添加量が0.01重量部より少ないと十分な添加効果が得られず、15重量部より多いと機械特性が低下するため好ましくない。
さらに、本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物は、無機充填材(K)を添加しても良い。無機充填材(K)は、繊維状、粒子状、板状などの形状のものが用いられる。繊維状充填材としては、ガラス繊維、シリコン繊維、シリカ・アルミナ繊維、繊維状ベーマイト、セラミック繊維、チタン酸カリウムウィスカー、繊維状ゾノトライト、針状ワラストナイト、金属酸化物ウイスカー、ホウ素繊維などが好ましく挙げられる。粒子状充填材としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、シリカ、クレイ、ベントナイト、カオリン、珪藻土、パーライト、長石、カーボンブラック、ホワイトカーボン、ガラスビーズ、硫酸バリウム、ヒドロキシアパタイトなどが好ましく挙げられる。板状充填材としては、マイカ、ガラスフレーク、グラファイトなどが好ましく挙げられる。これらの無機充填材(K)は表面処理されたものを用いることも可能である。表面処理剤としてはシラン系、チタネート系など公知のカップリング剤を用いることができる。
無機充填材(K)は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは0.1〜100重量部、より好ましくは0.5〜50重量部添加することができる。無機充填材の添加量が0.1重量部より少ないと十分な添加効果が得られず、100重量部より多いと成形性が低下するため好ましくない。
さらに、本発明の樹脂組成物は、分子量400以上のヒンダードアミン系化合物(L)を添加することができる。ヒンダードアミン系化合物(L)は特開昭62−257922号公報にポリオキシメチレン樹脂の失活剤として記載のヒンダードアミン系化合物を用いることが可能であるが、分子量400以上の三級アミン型のヒンダードアミン系化合物が好ましい。分子量が400以上のものを用いることは、ブリード現象が極めて抑制され、外観、熱安定性に極めて優れたポリオキシメチレン樹脂組成物が得られる点で好ましい。
分子量400以上のヒンダードアミン系化合物(L)は、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル}イミノ]ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]]、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなどが好ましく挙げられる。この中でビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケートがより好ましい。これらの中から選ばれた少なくとも1種のヒンダードアミン系化合物を用いることが好ましい。なかでもビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケートが特に好ましく、かかる化合物としては、三共”サノール”LS765として市販されているものが使用できる。
また分子量400以上のヒンダードアミン系化合物(L)の添加量は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.01〜3重量部であり、樹脂組成物の熱安定性の観点から、上記下限以上であることが好ましく、熱による着色の観点から、上記上限以下であることが好ましい。
ヒンダードアミン系化合物(L)は、前述の如く、失活剤としてポリオキシメチレン樹脂(A)に含有させることも可能であるし、ポリオキシメチレン樹脂(A)をヒンダードアミン系化合物(L)を添加すること以外の方法で触媒失活させた後にポリオキシメチレン樹脂(A)に添加して含有させてもよく、また、これらを併用することも可能である。本発明の樹脂組成物において、上記効果を顕著に発揮するためには、ヒンダードアミン系化合物(L)を少なくとも失活剤として用い、ポリオキシメチレン樹脂(A)に含有させることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、さらに分子量400以上のヒンダードフェノール系化合物(M)を添加することができる。ヒンダードフェノール系化合物(M)は、分子量が400以上のものを用いることが好ましい。分子量400以上のヒンダードフェノール系化合物(M)を用いることで、ブリード現象が極めて抑制され、外観、熱安定性に極めて優れたポリオキシメチレン樹脂組成物が得られる。さらに、ヒンダードアミン系化合物(L)とヒンダードフェノール系化合物(M)を併用することで、より熱安定性に優れたポリオキシメチレン樹脂組成物が得られる。
そのヒンダードフェノール系化合物(M)の好ましい例としてはトリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマミド)、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。この中でトリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が特に好ましい。ポリオキシメチレン樹脂組成物の酸化防止剤としてこれらの中から選ばれた少なくとも1種のヒンダードフェノール系化合物(M)を用いることが好ましい。
また上記ヒンダードフェノール系化合物(M)の添加量は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.05〜3重量部であり、ポリオキシメチレン樹脂組成物の熱安定性の観点から、上記下限以上であることが好ましく、添加剤のブリード現象の観点からは上記上限以下であることが好ましい。
また、本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲でアラミド繊維、有機補強剤、核剤、可塑剤、ポリエチレンワックスのような離型剤、チオエーテル系化合物、ホスファイト系化合物のような酸化防止剤、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物のような光安定剤、粘着剤、金属石鹸のような滑剤、耐加水分解改良剤、接着助剤、ギ酸捕捉剤などの添加剤を任意に含有することができる。
本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物の好ましい製造方法は、通常公知の方法が採用できるが、トリオキサンと環状エーテルとの混合物を三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素水和物および三フッ化ホウ素と酸素原子またはイオウ原子を含む有機化合物との配位化合物から成る群から選ばれる少なくとも1種の重合触媒の存在下で、オキシメチレン単位を単独重合させてオキシメチレン単独重合体を製造する際、またはオキシメチレン単位と他のオキシアルキレン単位を共重合させて、オキシメチレン系共重合体を製造する際に、重合終了後に重合触媒を失活させて得られる粗ポリマ100重量部に対してカルボン酸の金属塩(B)を0.001〜10重量部添加し、100〜260℃の温度範囲で加熱する方法を挙げることができる。カルボン酸の金属塩(B)の添加後、100〜260℃の温度範囲で加熱すると、実使用時および/または成形加工時のホルムアルデヒド発生量低減の効果が高く、より好ましい。
オキシメチレン単独重合体またはオキシメチレン系共重合の粗ポリマに対してカルボン酸の金属塩(B)を添加する場合、混合機を用いて粗ポリマの融点以下の温度にて混合した後、100〜260℃の温度範囲での加熱に供することがより好ましい。混合機を用いて粗ポリマの融点以下の温度にて混合すると、カルボン酸の金属塩(B)を、ポリオキシメチレン重合体の粗ポリマに均一分散することができ好ましい。
ポリオキシメチレン重合体の粗ポリマに対してカルボン酸の金属塩(B)を添加し、混合機を用いて混合した後、ベント付二軸押出機を用いて170〜260℃の温度範囲で加熱混練することがさらに好ましい。ベント付二軸押出機を用いて170〜260℃の温度範囲で加熱混練すると、カルボン酸の金属塩(B)が、ポリオキシメチレン樹脂に均一分散するとともに、ギ酸金属塩、副成するカルボン酸やその縮合物や自己縮合物、溶媒およびその他の揮発性不純物をポリオキシメチレン樹脂から取り除くことができ好ましい。
さらに、ポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法は、カルボン酸の金属塩(B)の分散性を向上させるために、カルボン酸の金属塩(B)を溶媒と混合した混合物として添加する方法も好ましい。使用する溶媒は、水、ベンゼンが好ましく、中でも水が好ましい。なお溶媒の配合量は、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.05〜3重量部である。溶媒の配合量は、カルボン酸の金属塩(B)の分散性の観点からは上記下限以上であることが好ましく、加熱時の温度制御の観点からは上記上限以下であることが好ましい。
また、ポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法は、重合工程の最終段階もしくは重合終了後のポリオキシメチレン樹脂(A)に対して、ヒンダードアミン系化合物(L)を重合触媒の失活剤および/または熱安定剤として添加することもできる。さらに、重合工程または安定化工程のいずれかで、ヒンダードフェノール系化合物(M)、カルボン酸の金属塩(B)を添加することもできる。または、ポリオキシメチレン樹脂(A)とカルボン酸の金属塩(B)、任意成分としてヒンダードアミン系化合物(L)、ヒンダードフェノール系化合物(M)をペレット状、粉状、または粒状で混合し、このまま溶融加工してもよい。好ましい溶融加工方法は、バンバリーミキサー、ロール、押出機等により溶融混練する方法が採用できる。
また、一般に市販されているポリオキシメチレン樹脂に本発明で使用されるカルボン酸の金属塩(B)、任意成分としてヒンダードアミン系化合物(L)、ヒンダードフェノール系化合物(M)を上記と同様の方法で溶融混練する方法も採用できる。特に1軸ないしは2軸の押出機を使用して、150〜250℃の温度で溶融混練する方法も採用できる。
本発明により得られるポリオキシメチレン樹脂組成物は、ポリオキシメチレン樹脂が本来有する優れた特性を損なうことなく、高温溶融状態における熱安定性が大幅に改良された樹脂組成物であり、溶融したポリオキシメチレン樹脂組成物からのホルムアルデヒドの発生が抑制されることから、連続成形時のホルムアルデヒド臭やモールドデポジットの発生がきわめて少なく、かつ色調に優れた成形品を得ることができる。
具体的に、本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物は、試験片10,000ショットを連続して射出成形したときにも、ほとんどがホルムアルデヒド臭気が認められない。さらに本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物を240℃で15分間、加熱処理を行ってもホルムアルデヒドの発生量は、ほとんど500ppm以下、多くても900ppm以下と少なく、かつモールドデポジットの発生がきわめて少ないことが認められた。
したがって射出成形時にホルムアルデヒド臭気がほとんどないことおよび加熱溶融時に発生するホルムアルデヒドの発生量が大幅に低減されていることから、実際の生産ラインにおいては、数万から数十万ショットの連続生産性が可能である。これにより成形機の運転を停止し、金型を浄化する作業および分解清掃する作業を大幅に低減することができる。さらに作業環境の改善、生産能率の向上にも寄与することが期待できる。
かくして得られる本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物は通常公知の射出成形、押出成形、プレス成形、加熱加圧成形、スタンピング成形等の方法で成形が可能である。
本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物は、成形品の長期連続生産が可能となることから、電気・電子分野、自動車分野などの機械機構部品として広範囲に使用することができる。
本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物が適用される成形品は、センサー、LEDランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント基板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドケース、パワーモジュール、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、磁気テープカセットリール、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・電子部品用途に好適に用いられるが、その他の用途すなわちVTR部品、VTRカメラ部品、テレビ部品、アイロン、ヘアドライヤー、シェーバー、扇風機、ジューサー、炊飯器部品、電子レンジ部品、ヘッドフォンステレオ・ラジカセ・オーディオ・レーザーディスク・コンパクトディスクなどの音響機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、電卓、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、モーター部品、ライター、タイプライターなどに代表される機械関連部品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表される光学機器、精密機械関連部品、オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンシオメーターベース、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキパッド摩耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンベイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビューター、スタータースイッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、エアコンパネルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケース、ラジエタードレーンコック、インタンクフェエルポンプ、ダイヤフラム弁、オートアンテナギアケース、ドアロック、ウインカースイッチ、ワイパーギア、ワイパーピポットベアリング、スピードメーターギア、パーツ、ハウジング、ウインドウガラスボトムチャネル、シートベルトハウジング、シートベルトリトラクターパーツ、ヒーターコントロールレバー、インサイドドアハンドル、レギュレーターハンドル、アウタードアハンドル、サンバイザーブラケット、コラプシブルルームミラーステー、シートフック、フェンダーミラーケース、フューエルカップ、ウインドウォッシャーノズル、各種バルブなどの自動車・車両関連部品、自転車、芝刈り機、間仕切りコーナーピース、カーテンランナー、ブラインドギア、戸車、ビンディング、オフィス家具パーツ、各種ファスナー、配管システム、ホースジョイント、バルブ、とめ具、アジャスト、メーター、シューズ部品、スポーツ用具、玩具、オルゴール、くしなどの美容製品、キャスターブラケット、ローラー、キャップ、メジャー部品、エアゾールホースなどその他各種一般機器部品などに用いることも可能である。
以下実施例を挙げて説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
以下実施例によって本発明を説明する。なお、実施例及び比較例中の各組成成分の部はすべて重量基準であり、ポリオキシメチレン樹脂(A)の配合量を100重量部とするものである。また、実施例及び比較例中に示される成形品の機械物性、色調、連続成形時におけるホルムアルデヒド臭気の発生状況、加熱時発生ホルムアルデヒド量、MI値は次のようにして測定、あるいは、観察した。
・成形:5オンスの射出能力を有する射出成形機を用いて、シリンダ温度190℃、金型温度65℃、成形サイクル50秒に設定して、ASTM1号ダンベル試験片を射出成形した。
・機械物性:上記射出成形で得られたASTM1号ダンベル試験片を用い、ASTM D−638法に準じて引張強度(単位:MPa)を測定した。
・色調:上記射出成形で得られたASTM1号ダンベル試験片を用い、スガ試験機株式会社のSMカラーコンピューター(SM−5−1S−2B)を使用して色調(YI値;JIS K−7103法に準拠)を測定した。
・連続成形時におけるホルムアルデヒド臭気の発生状況:前述の成形条件で10,000ショットの連続成形を行い、そのときにおけるホルムアルデヒド臭気の発生状況を次のように評価した。
○:ほとんどホルムアルデヒド臭気がしない。
△:少しホルムアルデヒド臭気がする。
×:かなりホルムアルデヒド・ガスが発生し、その場にいると目、喉が痛くなる、あるいは、ホルムアルデヒド・ガスの発生が激しくその場に留まることができない。
・加熱時発生ホルムアルデヒド量:80℃の熱風オーブン中で3時間乾燥したペレットを約1g用いて窒素雰囲気下、240℃で15分間放置し、発生したホルムアルデヒドをメタノール水溶液中にトラップした。上記メタノール水溶液中のホルムアルデヒド量を酸化還元滴定で定量して、加熱時発生ホルムアルデヒド量(単位:ppm)を測定した。
・MI値:80℃の熱風オーブン中で3時間乾燥したペレットを用い、ASTM D−1238法に従って、温度190℃、荷重2160グラムの条件でMI値(単位:g/10分)を測定した。
実施例および比較例で用いたポリオキシメチレン樹脂(A)、カルボン酸の金属塩(B)およびその他の原材料の内容を下記に示す。
・オキシメチレン系共重合体(A−1): 2軸押出機型重合機(100mm直径、シリンダー長(L)/シリンダー径(D)=10.2)にトリオキサン(22.5kg/h),1,3−ジオキソラン(700g/h),また、トリオキサンに対して触媒として100ppmの三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラート(2.5%ベンゼン溶液)、分子量調節剤として600ppmのメチラールをそれぞれ供給し、連続重合を行った。重合は外部ジャケットを60℃にコントロールし、回転数は100rpmで行った。メチラールはトリオキサン中に溶解した。また、1,3−ジオキソランと触媒溶液は重合機へ供給する直前に予備混合されるように予備混合ゾーンを設けた。オキシメチレン系共重合体の粗ポリマは白色微粉末として22.4kg/hで得られた。
得られたオキシメチレン系共重合体粗ポリマの微粉末5kgに対して、9.0gの”サノール”LS765[三共製薬、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、三級アミン型のヒンダードアミン系化合物]を50mlのベンゼンに溶解した溶液を添加し、ヘンシェルミキサー中で3分間撹拌して触媒失活を行い、オキシメチレン系共重合体(A−1)を得た。
・オキシメチレン系共重合体(A−2): ポリプラスチックス株式会社製、”ジュラコン M90S”を使用した。
・オキシメチレン系共重合体(A−3): 旭化成株式会社製、”テナックC 4520”を使用した。
・オキシメチレン系共重合体(A−4): 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製”ユピタール F20”を使用した。
・乳酸カルシウム(B−1)、乳酸マグネシウム(B−2)、乳酸ナトリウム(B−3)、乳酸カリウム(B−4)、グリコール酸ナトリウム(B−5)、グルタミン酸ナトリウム(B−6)、リンゴ酸ナトリウム(B−7)、リンゴ酸カリウム(B−8)、クエン酸カルシウム(B−9)、クエン酸三ナトリウム(B−10)、クエン酸三カリウム(B−11)、酒石酸カルシウム(B−12)、酒石酸水素ナトリウム(B−13)、酒石酸ナトリウム(B−14)、および酒石酸水素カリウム(B−15): それぞれ関東化学株式会社製のものを使用した。
・12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム(B−16): 大日化学”ダイワックスOHC”を使用した。
・水酸化カルシウム(B−17): 関東化学株式会社製のものを使用した。
・低密度ポリエチレン1(C−1): 三井化学”ウルトゼックス”20200Jを使用した。
・低密度ポリエチレン2(C−2): 三井化学”エボリュー”SP0540を使用した。
・エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体(C−3): 住友化学”ボンドファースト”Eを使用した。
・エチレン/アクリル酸エチル共重合体(C−4): 三井デュポンポリケミカル”エバフレックス”A709を使用した。
・ポリエチレン−g−アクリロニトリルスチレン共重合体(C−5): 日本油脂”モディパー”A1401(低密度ポリエチレンとアクリロニトリルスチレン共重合体のグラフト共重合体)を使用した)。
・ポリエチレン−g−ポリメタクリル酸メチル(C−6): 日本油脂”モディパー”A1201(低密度ポリエチレンとポリメタクリル酸メチルのグラフト共重合体)を使用した。
・シリコーン系重合体(C−7): 東レダウコーニングシリコーンのポリジメチルシロキサンSH200(粘度5000cs)を使用した。
・フッ素系重合体(C−8): 呉羽化学工業”KFポリマー”#850を使用した。
・ポリエーテル系重合体(C−9): 関東化学株式会社製の平均分子量6000のポリエチレングリコールを使用した。
・導電性カーボンブラック1(D−1): ライオンアクゾー製“ケッチェンブラック EC600DJ”を使用した。
・導電性カーボンブラック2(D−2): 三菱化学製“#3050”を使用した。
・導電性カーボンブラック3(D−3): 東海カーボン製“トーカブラック #4500”を使用した。
・炭素繊維(E−1): 直径7μmのPAN系炭素繊維(東レ製“トレカ”T300)を使用した。
・ポリアミドエラストマ(F−1): カプロラクタム50重量部、数平均分子量が1000のポリエチレングリコール44.2重量部およびテレフタル酸7.8重量部を“イルガノックス”1098(酸化防止剤)0.3重量部および三酸化アンチモン触媒0.1重量部とともに、ヘリカルリボン攪拌翼を備えた反応器に仕込み、窒素置換して260℃で60分間加熱攪拌して透明な均質溶液とした後、260℃、70Pa以下の条件で3時間30分重合し、粘稠で透明なポリマを得た。ポリマを冷却ベルト上にガット上に吐出し、ペレタイズすることによって、ペレット状のポリアミドエラストマを調製した。
・ポリエチレングリコール(G−1): 関東化学株式会社製の平均分子量6000のポリエチレングリコールを使用した。
・ポリエチレングリコールモノステアリレート(G−2): 花王“エマノーン”3199を使用した。
・グリセリンモノステアリレート(G−3): 花王“エキセル”T−95を使用した。
・日本油脂 ナイミーンL202(G−4): C1225−N[(CHCHO)H]
・アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ炭酸塩のポリエチレングリコール付加物(G−
5):水酸化ナトリウム50.0gと炭酸ナトリウム14.9gとを撹拌下に水4.0リットルに加え、40℃に加温した。次いでCO/Liのモル比が2.0、Al/Liのモル比が1.5となるように炭酸リチウム18.66gと塩化アルミニウム99.56gとを、0.8リットルの水に溶解させたものを徐々に注下し、pH=10.7のスラリーを得た。次いで撹拌下に80乃至100℃の温度で約10乃至18時間熟成を行い、その後ステアリン酸1.1gを加え、撹拌下に表面処理を行い、濾過、水洗、70℃で乾燥させた後、小型のサンプルミルで粉砕して、アニオン交換体を得た。次に、このアニオン交換体100重量部を基準として、2重量部のLiClOを溶解させた分子量2000のポリエチレングリコール80重量部を沸水浴で融解させ、ミキサーで混合・冷却してアルミニウム・リチウム・ヒロドキシ炭酸塩のポリエチレングリコール付加物を得た。
・酸化チタン(H−1): 石原産業製タイペークCR−63を使用した。
・カーボンブラック(H−2): 三菱化学製#650を使用した。
・メラミン(I−1): 関東化学株式会社製のものを使用した。
・ポリアミド6/66/610/12四元共重合体(I−2): 共重合組成6/66/610/12=22/16/12/50(wt%)のものを使用した。
・ポリアクリルアミド(I−3): 住友化学“ポリアクリルアミド”を使用した。
・グリセリンモノステアリレート(J−1): 花王“エキセル”T−95を使用した。
・ステアリン酸カルシウム(J−2): 日本油脂”カルシウムステアレート”を使用した。
・エチレンビスステアリルアミド(J−3): ライオン”アーモワックス”EBSを使用した。
・タルク(K−1): 富士タルクLMS−300を使用した。
・炭酸カルシウム(K−2): 同和化成”エース”25を使用した。
[実施例1−1〜1−44、比較例1−3〜1−15]
<ポリオキシメチレン樹脂組成物の調製>
上記触媒失活後のポリオキシメチレン系共重合体(A−1)5kg(これを100重量部とする)に対して、”イルガノックス”245[チバガイギー、トリエチレングリコール−ビス{3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、ヒンダードフェノール系化合物]25g、カルボン酸の金属塩(B)を表1、2に記載の割合であらかじめ室温にて予備混合し、日本製鋼所製ベント付2軸30mm直径押出機でシリンダー温度210℃、10Torrの減圧下で5分間、溶融混練した。
得られた樹脂組成物はストランドとして押出され、カッタによってペレタイズされた。
<成形および評価>
このペレットを熱風循環オーブン中、80℃で3時間乾燥したのち、加熱時におけるホルムアルデヒドの発生量、MI値の評価を行った。これらの結果を表1、2にまとめた。
次に乾燥したペレットを用いてASTM1号ダンベル試験片の射出成形を行い、機械物性および色調の測定を行った。さらに、連続成形時におけるホルムアルデヒド臭気の発生状況を評価した。
[比較例1−1、1−2]
カルボン酸の金属塩(B)の代わりに、B−16、B−17を表2に示した割合で配合した以外は、実施例1−1と同様にしてポリオキシメチレン樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物の成形および評価を、実施例1−1と同様にして行い結果を表2に示した。
Figure 2005330463
Figure 2005330463
[実施例2−1〜2−52、比較例2−1〜2−9]
実施例1−1と同じオキシメチレン系共重合体(A−1)100重量部に対して、カルボン酸の金属塩(B)および摺動性改良剤(C)を表3、4に示した割合で配合した以外は、実施例1−1と同様にしてポリオキシメチレン樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物の成形および評価を、実施例1−1と同様にして行い結果を表3、4に示した。
Figure 2005330463
Figure 2005330463
[実施例3−1〜3−36、比較例3−1〜3−9]
実施例1−1と同じオキシメチレン系共重合体(A−1)100重量部に対して、カルボン酸の金属塩(B)、導電性カーボンブラック(D)、炭素繊維(E)およびポリアミドエラストマ(F)を表5、6に示した割合で配合した以外は、実施例1−1と同様にしてポリオキシメチレン樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物の成形および評価を、実施例1−1と同様にして行い結果を表5、6に示した。
Figure 2005330463
Figure 2005330463
[実施例4−1〜4−36、比較例4−1〜4−9]
実施例1−1と同じオキシメチレン系共重合体(A−1)100重量部に対して、カルボン酸の金属塩(B)および帯電防止剤(G)を表7、8に示した割合で配合した以外は、実施例1−1と同様にしてポリオキシメチレン樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物の成形および評価を、実施例1−1と同様にして行い結果を表7、8に示した。
Figure 2005330463
Figure 2005330463
[実施例5−1〜5−24、比較例5−1〜5−9]
実施例1−1と同じオキシメチレン系共重合体(A−1)100重量部に対して、カルボン酸の金属塩(B)および着色剤(H)を表9に示した割合で配合した以外は、実施例1−1と同様にしてポリオキシメチレン樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物の成形および評価を、実施例1−1と同様にして行い結果を表9に示した。
Figure 2005330463
[実施例6−1〜6−28、比較例6−1〜6−9]
実施例1−1と同じオキシメチレン系共重合体(A−1)100重量部に対して、カルボン酸の金属塩(B)および熱安定剤(I)を表10示した割合で配合した以外は、実施例1−1と同様にしてポリオキシメチレン樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物の成形および評価を、実施例1−1と同様にして行い結果を表10に示した。
Figure 2005330463
[実施例7−1〜7−28、比較例7−1〜7−9]
実施例1−1と同じオキシメチレン系共重合体(A−1)100重量部に対して、カルボン酸の金属塩(B)および潤滑剤(J)を表11に示した割合で配合した以外は、実施例1−1と同様にしてポリオキシメチレン樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物の成形および評価を、実施例1−1と同様にして行い結果を表11に示した。
Figure 2005330463
[実施例8−1〜8−24、比較例8−1〜8−9]
実施例1−1と同じオキシメチレン系共重合体(A−1)100重量部に対して、カルボン酸の金属塩(B)および無機充填材(K)を表12に示した割合で配合した以外は、実施例1−1と同様にしてポリオキシメチレン樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物の成形および評価を、実施例1−1と同様にして行い結果を表12に示した。
Figure 2005330463
[実施例9−1〜9−20、比較例9−1〜9−5]
カルボン酸の金属塩(B)を、溶媒として水を使用して、表13に示した割合で混合した混合物として添加した以外は、実施例1−1と同様にしてポリオキシメチレン樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の成形および評価を、実施例1−1と同様にして行い結果を表13に示した。
Figure 2005330463
[実施例10−1〜10−12、比較例10−1〜10−3]
オキシメチレン系共重合体(A−1)の代わりに、市販のオキシメチレン系共重合体(A−2)〜(A−4)を使用してポリオキシメチレン樹脂組成物を表27に示す配合にて調製し評価を行った。具体的には、オキシメチレン系共重合体5kg(これを100重量部とする)に対して、9.0gの”サノール”LS765[三共製薬、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、三級アミン型のヒンダードアミン系化合物]を50mlのベンゼンに溶解した溶液、”イルガノックス”245[チバガイギー、トリエチレングリコール−ビス{3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、ヒンダードフェノール系化合物]25g、およびカルボン酸の金属塩(B)を表14記載の割合であらかじめ室温にて予備混合し、日本製鋼所製ベント付2軸30mm直径押出機でシリンダー温度210℃、10Torrの減圧下で5分間、溶融混練した。得られた樹脂組成物はストランドとして押出され、カッタによってペレタイズされた。
得られたポリオキシメチレン樹脂組成物の成形および評価を、実施例1−1と同様にして行い結果を表14に示した。
Figure 2005330463
表1〜14の結果からは次の事項が明らかである。
(1)ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、カルボン酸の金属塩(B)0.001〜10重量部を配合することにより、成形時のホルムアルデヒド臭やモールドデポジットがきわめて少なく熱安定性に優れ、かつ色調に優れたポリオキシメチレン樹脂組成物が得られる。(実施例1−1〜1−44)
(2)さらに摺動性改良剤(C)を添加した場合においても、実施例1−1と同等またはそれ以上の優れた特性が発揮される。(実施例2−1〜2−52)
(3)さらに導電性カーボンブラック(D)、炭素繊維(E)、(F)ポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマを添加した場合においても、実施例1−1と同等またはそれ以上の優れた特性が発揮される。(実施例3−1〜3−36)
(4)さらに帯電防止剤(G)を添加した場合においても、実施例1−1と同等またはそれ以上の優れた特性が発揮される。(実施例4−1〜4−36)
(5)さらに着色剤(H)を添加した場合においても、実施例1−1と同等またはそれ以上の優れた特性が発揮される。(実施例5−1〜5−24)
(6)さらに熱安定剤(I)を添加した場合においても、実施例1−1と同等またはそれ以上の優れた特性が発揮される。(実施例6−1〜6−28)
(7)さらに潤滑剤(J)を添加した場合においても、実施例1−1と同等またはそれ以上の優れた特性が発揮される。(実施例7−1〜7−28)
(8)さらに無機充填材(K)を添加した場合においても、実施例1−1と同等またはそれ以上の優れた特性が発揮される。(実施例8−1〜8−24)
(9)またカルボン酸の金属塩(B)を、溶媒と混合した混合物として添加した場合においても、実施例1−1と同等またはそれ以上の優れた特性が発揮される。(実施例9−1〜9−20)
(10)一方、カルボン酸の金属塩(B)の代わりにB−16、B−17を配合した場合には成形時のホルムアルデヒド臭やモールドデポジットが悪化し熱安定性が不十分となる。(比較例1−1、1−2)
(11)またカルボン酸の金属塩(B)が0.001重量部より少ない場合、および10重量部より多い場合には成形時のホルムアルデヒド臭やモールドデポジットが悪化し熱安定性が不十分となる、および/または色調が悪化する。(比較例1−3〜1−15、2−1〜2−9、3−1〜3−9、4−1〜4−9、5−1〜5−9、6−1〜6−9、7−1〜7−9、8−1〜8−9、9−1〜9−5)
(12)また市販のポリオキシメチレン系共重合体(A−2)、(A−3)、および(A−4)に対しても、カルボン酸の金属塩(B)0.001〜10重量部を配合することにより、成形時のホルムアルデヒド臭やモールドデポジットがきわめて少なく熱安定性に優れ、かつ色調に優れたポリオキシメチレン樹脂組成物が得られる。(実施例10−1〜10−12))

Claims (27)

  1. ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、分子中に水酸基、ホルミル基、アミノ基、エステル基、アルコキシル基からなる群から選ばれた基を1つまたは2つ以上有するカルボン酸の金属塩であって、かつ、ギ酸と反応してカルボン酸を形成し、そのカルボン酸が(i)縮重合および/または(ii)自己縮合して環化する性質を有するカルボン酸の金属塩(B)を0.001〜10重量部添加してなるポリオキシメチレン樹脂組成物。
  2. ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、下記一般式(I)で表されるカルボン酸の金属塩(B)を0.001〜10重量部添加してなるポリオキシメチレン樹脂組成物。
    Figure 2005330463
    (ただし、式中R、Rは水素原子および炭素数10以下の有機基からなる群から選ばれた有機基を表し、同一であっても異なっていてもよく、またm、nはそれぞれ0から5までの整数を表し、かつm+nが0から5までの整数である。またXは水酸基、ホルミル基、アミノ基、エステル基、アルコキシル基からなる群から選ばれた基を表す。)
  3. 前記一般式(I)で表されるカルボン酸が、グリコール酸、乳酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、β−ヒドロキシイソ酪酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、アミノ酢酸、2−アミノ−プロピオン酸、3−アミノプロピオン酸、2−アミノ−酪酸、グルタミン酸、L−アラニン及びβーアラニンからなる群から選ばれた1種または2種以上である請求項2に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  4. 前記一般式(I)で表されるカルボン酸が、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸からなる群から選ばれた1種または2種以上である請求項2または3に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  5. 前記一般式(I)で表されるカルボン酸の金属塩(B)における金属が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛、マンガン、鉄、銀からなる群から選ばれた1種または2種以上である請求項2〜4のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  6. ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、さらに摺動性改良剤(C)を0.1〜20重量部添加してなる請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  7. 摺動性改良剤(C)が、オレフィン系重合体を含有するものである請求項6に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  8. 摺動性改良剤(C)が、オレフィン系重合体と、ビニル系重合体またはエーテル系重合体の1種または2種以上とのオレフィン系グラフト共重合体を含有するものである請求項6に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  9. 摺動性改良剤(C)が、オレフィン系単量体と、アクリル系単量体またはメタクリル系単量体の1種または2種以上とのオレフィン系共重合体を含有するものである請求項6に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  10. 摺動性改良剤(C)がシリコーン系重合体、フッ素系重合体から選ばれる1種または2種を含有するものである請求項6に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  11. ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、さらに導電性カーボンブラック(D)を1〜10重量部添加してなる請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  12. さらに、炭素繊維(E)を含んでなる請求項11記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  13. さらに、ポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマ(F)を添加してなる請求項11または12記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  14. さらに、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、帯電防止剤(G)を0.01〜10重量部添加してなる請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  15. さらに、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、着色剤(H)を0.01〜3重量部添加してなる請求項1〜14のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  16. 着色剤(H)が酸化チタンおよび/またはカーボンブラックである請求項15に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  17. さらに、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、熱安定剤(I)を0.01〜10重量部添加してなる請求項1〜16のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  18. 熱安定剤(I)がメラミンである請求項17に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  19. さらに、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、潤滑剤(J)を0.01〜15重量部添加してなる請求項1〜18のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  20. さらに、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、無機充填材(K)を0.1〜100重量部添加してなる請求項1〜19のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  21. さらに、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、分子量400以上のヒンダードアミン系化合物(L)を0.01〜10重量部添加してなる請求項1〜20のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  22. さらに、ポリオキシメチレン樹脂(A)100重量部に対して、分子量400以上のヒンダードフェノール系化合物(M)を0.01〜10重量部添加してなる請求項1〜21のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  23. 請求項1〜22のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物を成形してなる成形品。
  24. トリオキサンと環状エーテルとの混合物を三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素水和物および三フッ化ホウ素と酸素原子またはイオウ原子を含む有機化合物との配位化合物から成る群から選ばれる少なくとも1種の重合触媒の存在下で、オキシメチレン単位を単独重合させてオキシメチレン単独重合体を製造する際、またはオキシメチレン単位と他のオキシアルキレン単位を共重合させて、オキシメチレン系共重合体を製造する際に、重合終了後に前記重合触媒を失活させて得られる粗ポリマ100重量部に対して、前記一般式(I)で表されるカルボン酸の金属塩(B)を0.001〜10重量部添加し、100〜260℃の温度範囲で加熱することを特徴とする請求項2〜22のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法。
  25. 前記粗ポリマに対して、前記一般式(I)で表されるカルボン酸の金属塩(B)を添加し、混合機を用いて前記ポリマの融点以下の温度にて混合した後、100〜260℃の温度範囲で加熱することを特徴とする請求項24に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法。
  26. 前記粗ポリマに対して、前記一般式(I)で表されるカルボン酸の金属塩(B)を添加し、混合機を用いて混合した後、ベント付二軸押出機を用いて170〜260℃の温度範囲で加熱混練することを特徴とする請求項25に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法。
  27. 前記一般式(I)で表されるカルボン酸の金属塩(B)を、溶媒と混合した混合物として添加することを特徴とする請求項24〜26記載のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法。
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