JP3141487B2 - ポリオキシメチレン樹脂組成物 - Google Patents

ポリオキシメチレン樹脂組成物

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JP3141487B2
JP3141487B2 JP04036041A JP3604192A JP3141487B2 JP 3141487 B2 JP3141487 B2 JP 3141487B2 JP 04036041 A JP04036041 A JP 04036041A JP 3604192 A JP3604192 A JP 3604192A JP 3141487 B2 JP3141487 B2 JP 3141487B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気接点汚染防止性、
熱安定性、離型性に優れたポリオキシメチレン樹脂組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシメチレン樹脂は機械的強度と
耐衝撃性のバランスのとれたエンジニアリングプラスチ
ックとして知られ、電子機器用品、自動車部品など広い
分野において使用されている。
【0003】しかしながら、ポリオキシメチレン樹脂を
電気・電子機器のブロック部材や内部部品などに用いた
場合、銅などの金属製電気接点部品が腐食あるいは有機
化合物の付着により変色し、接点不良を起こすといった
問題があった。この原因のひとつはポリオキシメチレン
樹脂の分解により発生したホルムアルデヒドが酸化さ
れ、生成したギ酸が金属を腐食させることであり、もう
ひとつはポリオキシメチレン樹脂中の添加剤がしみだし
て金属に付着することである。このギ酸の捕捉剤として
は一般に塩基性の物質、例えばメラミンや、脂肪酸の金
属塩を用いることが知られている(特公昭45−251
83号公報、特開平2−67352号公報)。また添加
剤自身のしみだし防止については、添加量を最小限にと
どめるしか方法が無かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メラミ
ンや脂肪酸の金属塩などはその化合物自身がしみだしに
より金属に付着し、電気接点不良の原因となるので好ま
しくない。また添加剤の量を減らすと、ポリマ自身の熱
安定性が低下し、分解によるホルムアルデヒドが発生し
やすくなり、ギ酸の発生も多くなるという問題もある。
また添加剤のしみだし防止を考えるとき、樹脂の離型性
が悪くなるという問題点もある。そのためポリマの熱安
定性、離型性を低下させずに、ギ酸やポリマ中の添加剤
のしみだしを防止することが課題となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明はポリオキ
シメチレン樹脂100重量部に対して、次の一般式 aCaO・Al2 3 ・bCaX・cH2 O (式中a=2〜4,b=0〜4,c=0〜30およびX
はCaと塩を形成する陰イオンを表す)で示されるカル
シウムアルミネ−ト系化合物の中から選ばれた少なくと
も1種の化合物0.01〜10重量部を含有してなるポ
リオキシメチレン樹脂組成物である。
【0006】本発明で使用されるポリオキシメチレン樹
脂とは、オキシメチレン単独重合体、及び、主としてオ
キシメチレン単位からなり、ポリマ主鎖中に少なくとも
1種の炭素数2〜8のオキシアルキレン単位を含有する
オキシメチレン共重合体を意味する。
【0007】オキシメチレン単独重合体とは、末端の不
安定なヒドロキシル基をエステル基またはエーテル基な
どに置換し、安定化されたオキシメチレン・ホモポリマ
のことを示す。例えば、実質的に無水のホルムアルデヒ
ドを有機アミン、有機あるいは無機の錫化合物、金属水
酸化物のような塩基性重合触媒を含有する有機溶媒中に
導入して重合し、重合体を濾別したのち、無水酢酸中、
酢酸ナトリウムの存在下で加熱して末端をアセチル化し
て製造する。
【0008】オキシメチレン共重合体とは、例えば、実
質的に無水のトリオキサン、あるいは、テトラオキサン
のようなホルムアルデヒドの環状オリゴマと共重合成分
としての少なくとも1種の環状エーテルまたは環状ホル
マールとをシクロヘキサンやベンゼンのような有機溶媒
中に溶解、あるいは、懸濁したのち、三フッ化ホウ素・
ジエチルエーテラートのようなルイス酸触媒を添加して
重合し、不安定末端を分解除去して製造する。あるい
は、溶媒を全く使用せずにセルフクリーニング型撹拌機
の中へトリオキサンと共重合成分/触媒の予備混合物を
導入して塊状重合する。所望により、この重合体から洗
浄によって触媒を除去、あるいは、失活剤によって触媒
を失活させたのち、不安定末端を分解除去して製造す
る。
【0009】特に好ましいのは、トリオキサンと環状エ
ーテルまたは環状ホルマールとを、三フッ化ホウ素・ジ
エチルエーテラートのようなルイス酸触媒の存在下、塊
状重合させたのち、下記一般式
【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜30の1価の
有機残基を表わす。R2〜R5は炭素数1〜5のアルキ
ル基を表わし、それぞれ同一であっても異なっていても
よい。nは1以上の整数を表わし、R6はn価の有機残
基を表わす。)で表わされるヒンダードアミン化合物を
添加して重合反応を停止させ、更に不安定末端を分解除
去して得られた重合体である。
【0010】本発明で使用するカルシウムアルミネート
系化合物は、前記一般式で示される物であり、代表的な
ものとしては次の化合物が挙げられる。
【0011】 2CaO・Al2 3 ・cH2 O 3CaO・Al2 3 ・cH2 O 3CaO・Al2 3 ・cH2 O 4CaO・Al2 3 ・cH2 O 4CaO・Al2 3 ・cH2 O 3CaO・Al2 3 ・Ca(NO3 2 ・cH2 O 3CaO・Al2 3 ・CaCl2 ・cH2 O 3CaO・Al2 3 ・3CaSO4 ・cH2 O 3CaO・Al2 3 ・CaCO3 ・cH2 O また、添加量はポリオキシメチレン樹脂100重量部に
対して通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.0
5〜3.0重量部である。少なすぎると効果が十分でな
く、また多すぎると着色がみられるので好ましくない。
【0012】本発明で使用するヒンダードフェノール系
化合物は分子量400以上のものであり、具体的には、
トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル
−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシン
ナマミド)、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル
−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メ
チルフェニルアクリレート、3,9−ビス[2−{3−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウ
ンデカンなどがあげられる。この中でトリエチレングリ
コール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリ
スリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が特に好
ましい。分子量が400より小さいとブリード現象が著
しく、ポリオキシメチレン樹脂組成物の外観を損なう
上、熱安定性が低下するので使用に耐えない。
【0013】また、添加量はポリオキシメチレン樹脂1
00重量部に対して通常、0.001〜5重量部、好ま
しくは0.01〜3重量部である。少なすぎるとポリオ
キシメチレン樹脂組成物の熱安定性が十分でなく、ま
た、多すぎるとブリード現象がみられるので好ましくな
い。
【0014】本発明で使用するヒンダードアミン系化合
物は分子量400以上のものであり、具体的には、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニ
ル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロ
キシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン重縮合物、N,N’−ビス(3−ア
ミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス[N−
ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジニル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−
トリアジン縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テ
トラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−
2,4−ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジニル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミ
ノ)}]、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートなどがあげられる。この中でビ
ス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ニル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒド
ロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン重縮合物、N,N’−ビス(3−
アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス[N
−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジニル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5
−トリアジン縮合物が特に好ましい。分子量が400よ
り小さいとブリード現象が著しく、ポリオキシメチレン
樹脂組成物の外観を損なう上、熱安定性が低下するので
使用に耐えない。
【0015】また、添加量はポリオキシメチレン樹脂1
00重量部に対して通常、0.001〜5重量部、好ま
しくは0.01〜3重量部である。少なすぎるとポリオ
キシメチレン樹脂組成物の熱安定性が十分でなく、ま
た、多すぎると熱による着色が激しいので好ましくな
い。
【0016】他の熱安定剤を添加、配合すると熱安定性
が一層向上する場合がある。そのような化合物として
は、ポリアミド化合物、アクリルアミド(共)重合体、
ウレタン化合物、ピリジン誘導体、ピロリドン誘導体、
尿素誘導体、トリアジン誘導体、ヒドラジン誘導体、ア
ミジン化合物、エチレン/ビニルアルコール共重合体、
脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド、アルカリ金属水酸化物、
アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、アル
カリ土類金属炭酸塩が挙げられ、具体的にはポリアミド
6、ポリアミド6/12共重合体、ポリアミド6/66
/610三元共重合体、ポリアミド6/66/610/
12四元共重合体、ポリアクリルアミド、メラミン、ベ
ンゾグアナミン、アセトグアナミン、N−メチロールメ
ラミン、N,N’−ジメチロールメラミン、N,N’,
N’’−トリメチロールメラミン、ジシアンジアミド、
ステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン
酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウ
ム、炭酸ナトリウムが好ましい。これらの熱安定剤の添
加量はポリオキシメチレン樹脂100重量部に対して通
常、0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜3.
0重量部である。少なすぎると添加効果が現れず、また
多すぎるとブリード現象がみられるので好ましくない。
【0017】また本発明のポリオキシメチレン樹脂組成
物には滑剤として石油系ワックス類、ポリオレフィンワ
ックス類、脂肪酸の金属塩類、脂肪族モノアルコール
類、脂肪酸アマイド類、脂肪族モノカルボン酸エステル
類のような滑剤を使用することができる。具体的にはポ
リエチレンワックス、ステアリン酸カルシウム、エチレ
ンビスステアリルアマイドなどが挙げられ、これらの滑
剤と一緒にカルシウムアルミネート系化合物を使用して
も離型性を損なうことなく、添加剤のしみだしを抑制す
ることができる。
【0018】また、本発明の樹脂組成物には本発明の効
果を損なわない範囲で炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
クレー、酸化チタン、酸化珪素、マイカ粉末、ガラスビ
ーズのような充填剤、炭素繊維、ガラス繊維、セラミッ
ク繊維、アラミド繊維、チタン酸カリ繊維のような補強
剤、着色剤(顔料、染料)、核剤、可塑剤、カーボンブ
ラックのような導電剤、チオエーテル系化合物、ホスフ
ァイト系化合物のような酸化防止剤、ベンゾフェノン系
化合物、ベンゾトリアゾール系化合物のような光安定
剤、粘着剤、耐加水分解改良剤、接着助剤などの添加剤
を任意に含有させることができる。
【0019】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物の
製造方法としては、通常公知の方法が採用できる。例え
ば、ポリオキシメチレン樹脂の重合ないしは安定化工程
で本発明で使用する安定剤を添加する方法、ポリオキシ
メチレン樹脂と本発明で使用する安定剤をペレット状、
粉状、または粒状で混合し、このまま溶融加工してもよ
いが、バンバリーミキサー、ロール、押出機などにより
溶融混合する方法も採用できる。また、一般に市販され
ているポリオキシメチレン樹脂に本発明で使用される安
定剤を上記と同様の方法で溶融混練する方法も採用でき
る。特に1軸ないしは2軸の押出機を使用して、150
〜250℃の温度で溶融混合する方法が好ましい。
【0020】本発明により得られるポリオキシメチレン
樹脂組成物は、ポリオキシメチレン樹脂が本来有する優
れた特性を損なうことなく、離型性、電気接点汚染防止
性が大幅に改良された樹脂組成物であり、センサー、L
EDランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケ
ース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコ
ンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成
器、プラグ、プリント基板、チューナー、スピーカー、
マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘ
ッドケース、パワーモジュール、半導体、液晶、FDD
キャリッジ、FDDシャーシ、磁気テープカセットリー
ル、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、
コンピューター関連部品などに代表される電気・電子部
品用途に好適に用いられるが、その他の用途すなわちV
TR部品、VTRカメラ部品、テレビ部品、アイロン、
ヘアドライヤー、シェーバー、扇風機、ジューサー、炊
飯器部品、電子レンジ部品、ヘッドフォンステレオ・ラ
ジカセ・オーディオ・レーザーディスク・コンパクトデ
ィスクなどの音響機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エ
アコン部品、タイプライター部品、電卓、ワードプロセ
ッサー部品などに代表される家庭、事務電気製品部品、
オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、フ
ァクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、モ
ーター部品、ライター、タイプライターなどに代表され
る機械関連部品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに
代表される光学機器、精密機械関連部品、オルタネータ
ーターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュ
レーター、ライトディヤー用ポテンシオメーターベー
ス、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気
系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノー
ケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン
冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャ
ブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサ
ー、油温センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、
スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジ
ションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキパッ
ド摩耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、暖
房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモータ
ー用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラ
ー、タービンベイン、ワイパーモーター関係部品、デュ
ストリビューター、スタータースイッチ、スターターリ
レー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、エアコ
ンパネルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒ
ューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁
板、ステップモーターローター、ランプソケット、ラン
プリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピスト
ン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点
火装置ケース、ラジエタードレーンコック、インタンク
フェエルポンプ、ダイヤフラム弁、オートアンテナギア
ケース、ドアロック、ウインカースイッチ、ワイパーギ
ア、ワイパーピポットベアリング、スピードメーターギ
ア、パーツ、ハウジング、ウインドウガラスボトムチャ
ネル、シートベルトハウジング、シートベルトリトラク
ターパーツ、ヒーターコントロールレバー、インサイド
ドアハンドル、レギュレーターハンドル、アウタードア
ハンドル、サンバイザーブラケット、コラプシブルルー
ムミラーステー、シートフック、フェンダーミラーケー
ス、フューエルカップ、ウインドウォッシャーノズル、
各種バルブなどの自動車・車両関連部品、自転車、芝刈
り機、間仕切りコーナーピース、カーテンランナー、ブ
ラインドギア、戸車、ビンディング、オフィス家具パー
ツ、各種ファスナー、配管システム、ホースジョイン
ト、バルブ、とめ具、アジャスト、メーター、シューズ
部品、スポーツ用具、玩具、オルゴール、くしなどの美
容製品、キャスターブラケット、ローラー、キャップ、
メジャー部品、エアゾールホースなどその他各種一般機
器部品などに用いることも可能である。
【0021】以下実施例を挙げて説明するが、本発明
は、これらに限定されるものではない。
【0022】
【実施例】以下実施例によって本発明を説明する。な
お、実施例中の%及び部はすべて重量基準である。
【0023】また、実施例及び比較例中に示される成形
品のMI値、機械物性、加熱分解率K240 、電気接点汚
染防止性、離型性は次のようにして測定、あるいは、観
察した。
【0024】・成形:5オンスの射出能力を有する射出
成形機を用いて、シリンダ温度190℃、金型温度65
℃、成形サイクル50秒に設定して、ASTM1号ダン
ベル試験片を射出成形した。
【0025】・MI値:80℃の熱風オーブン中で3時
間乾燥したペレットを用い、ASTMD−1238法に
従って、温度190℃、荷重2160グラムで測定し
た。
【0026】・機械物性:上記射出成形で得られたAS
TM1号ダンベル試験片を用い、ASTM D−638
法に準じて引張強度を測定した。
【0027】・加熱分解率K240 :K240 は、240℃
で一定時間放置したときの分解率を意味する。熱天秤装
置を使用して、約15ミリグラムのサンプルを、空気雰
囲気下、240℃で放置し、1時間後の分解率を調べ
た。
【0028】・電気接点汚染防止性:30mmφの立型秤
量瓶にポリオキシメチレン樹脂ペレット10gを入れ、
ペレット中に3mm×8mm×0.5mmの銅板を入れ蓋をす
る。これを熱風オーブン中で85℃、1,000時間加
熱した後、銅板を取り出し、その表面接触抵抗値を測定
することにより汚染状態を調べた。 ・離型性:5オンスの射出能力を有する射出成形機を使
用し、シリンダー温度200℃、金型温度80℃、射出
時間20秒、冷却時間10秒の成形条件で、縦100mm
×横50mm×深さ20mm×厚み2mmの箱を成形し、突き
出しピン圧を測定した。
【0029】実施例および比較例では、下記の方法で製
造したオキシメチレン共重合体(P−1)、オキシメチ
レン単独重合体(P−2)を使用した。
【0030】・オキシメチレン共重合体(P−1)の製
造方法 2軸押出機型重合機(100mmφ、シリンダー長
(L)/シリンダー径(D)=10.2)にトリオキサ
ン(22.5kg/h),1,3−ジオキソラン(70
0g/h),また、トリオキサンに対して触媒として1
00ppmの三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラート
(2.5%ベンゼン溶液)、分子量調節剤として600
ppmのメチラールをそれぞれ供給し、連続重合を行っ
た。重合は外部ジャケットを60℃にコントロールし、
回転数は100rpmで行った。メチラールはトリオキ
サン中に溶解した。また、1,3−ジオキソランと触媒
溶液は重合機へ供給する直前に予備混合されるように予
備混合ゾーンを設けた。重合体は白色微粉末として2
2.4kg/hで得られた。
【0031】このようにして得られた微粉末5kgに対
して、9.0gのヒンダードアミン系化合物を50ml
のベンゼンに溶解した溶液を添加し、ヘンシェルミキサ
ー中で3分間撹拌して触媒失活を行い、ヒンダードフェ
ノール系化合物25g、その他添加剤各5gを配合した
後、池貝鉄工所製ベント付2軸45mmφ押出機を用い
て220℃/10mm torrで溶融押出混練してP
−1を得た。
【0032】・オキシメチレン単独重合体(P−2)の
製造方法 直径30センチ、深さ3メートルの底部に撹拌翼ホルム
アルデヒド供給ノズルを有する重合反応槽に、n−ヘキ
サンを充満した。この中にジ−n−ブチル錫ジマレート
を0.5重量部溶解し、供給ノズルよりホルムアルデヒ
ド・ガスを導入した。ホルムアルデヒド・ガスはパラホ
ルムアルデヒドを140〜180℃で熱分解させたの
ち、精製したものを使用し、1.5キログラム/時間の
割合で導入した。重合槽内は50℃となるようにジャケ
ットに冷水または温水を流して調製した。重合槽内には
徐々に重合体微粒子が生成するが、重合体固形分が約5
0重量%に保たれるように、重合体スラリーの抜き出し
と触媒溶液(n−ヘキサン)の供給を行った。抜きだし
た重合体は濾別し、十分に水洗したのち、重合体の10
倍量の無水酢酸中に投入した。更に酢酸ナトリウムを無
水酢酸の0.1重量%添加して140℃で5時間加熱撹
拌した。反応混合物が室温まで冷えたのち、重合体を濾
別し、アセトン、水で十分に洗浄してから乾燥しP−2
を得た。
【0033】実施例1〜12、比較例1〜5 ポリオキシメチレン樹脂P−1、2に対して表1に示す
割合で、安定剤を添加し、池貝鉄工所製ベント付2軸4
5mmφ押出機を用いて200〜210℃/10mm
torrで溶融押出混練した。但し、P−1に添加した
ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードフェノール系化
合物、及びその他添加剤は、上記P−1の製造方法で示
した触媒失活、加熱溶融の際に添加した。
【0034】
【表1】 A−1:”サノール”LS765〔三共(株)製、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニ
ル)セバケート〕 A−2:”チヌビン”622LD〔チバガイギー社製、
コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4
−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン重縮合物〕 A−3:”キマソーブ”119FL〔チバガイギー社
製、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジ
アミン・2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]
−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物〕 B−1:”イルガノックス”245〔チバガイギー社
製、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブ
チル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]〕 B−2:”イルガノックス”1010〔チバガイギー社
製、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]〕 C−1:ステアリン酸カルシウム C−2:12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム C−3:メラミン D−1:E−19〔(株)耕正製、3CaO・Al2
3 ・CaCl2・nH2 O〕 D−2:E−13〔(株)耕正製、3CaO・Al2
3 ・CaCO3・nH2 O〕 得られた組成物はストランドとして押出され、カッタに
よってペレタイズされた。このペレットを熱風循環オー
ブン中、80℃で3時間乾燥したのち、MI値、電気接
点汚染性、加熱分解率を調べ、また成形を行い、機械物
性、離型性を調べた。結果を表2にまとめた。
【0035】
【表2】 これらの結果から本発明のポリオキシメチレン樹脂組成
物が優れた電気接点汚染防止性、熱安定性、離型性を有
していることが明らかである。
【0036】
【発明の効果】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物
は電気接点汚染防止性、熱安定性、離型性に優れている
ため、電気・電子分野、自動車分野などの機械機構部品
としてさらに広範囲に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 59/00 - 59/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシメチレン樹脂100重量部に
    対して、次の一般式 aCaO・Al2 3 ・bCaX・cH2 O (式中a=2〜4,b=0〜4,c=0〜30およびX
    はCaと塩を形成する陰イオンを表す)で示されるカル
    シウムアルミネ−ト系化合物の中から選ばれた少なくと
    も1種の化合物0.01〜10重量部を含有してなるポ
    リオキシメチレン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 下記(A)、(B)の化合物を含有して
    なる請求項1記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。 (A)分子量400以上のヒンダードフェノール系化合
    物0.001〜5重量部 (B)分子量400以上のヒンダードアミン系化合物
    0.001〜5重量部
  3. 【請求項3】 (A)の化合物がトリエチレングリコー
    ル−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒ
    ドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリ
    チル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
    −ヒドロキシフェニル)プロピオネート]から選ばれた
    1種以上の化合物である請求項2記載のポリオキシメチ
    レン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)の化合物がビス(2,2,6,6
    −テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス
    (1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニ
    ル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロ
    キシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テト
    ラメチルピペリジン重縮合物、N,N’−ビス(3−ア
    ミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス[N−
    ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
    −ピペリジニル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−
    トリアジン縮合物から選ばれた1種以上の化合物である
    請求項2記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
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