JP3254817B2 - ポリオキシメチレン樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

ポリオキシメチレン樹脂組成物およびその製造方法

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JP3254817B2 JP13709693A JP13709693A JP3254817B2 JP 3254817 B2 JP3254817 B2 JP 3254817B2 JP 13709693 A JP13709693 A JP 13709693A JP 13709693 A JP13709693 A JP 13709693A JP 3254817 B2 JP3254817 B2 JP 3254817B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、離型性と色調、熱安定
性に優れ、かつ、耐加水分解性に優れたポリオキシメチ
レン樹脂組成物およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシメチレン樹脂は機械的強度と
耐衝撃性のバランスのとれたエンジニアリングプラスチ
ックとして知られ、電子機器用品、自動車部品として広
範な分野において使用されている。近年、屋外や高温下
などの過酷な条件で使用する部品にポリオキシメチレン
樹脂を使用することも多くなり、高温での色調安定性や
耐加水分解性を要求されるようになってきている。ま
た、量産性を向上させるために高い離型性を要求される
ようになってきている。
【0003】ポリオキシメチレン樹脂は構造上熱安定性
に乏しいため、熱安定性を付与するためにヒンダードフ
ェノールを代表とする酸化防止剤や分解により発生する
ホルムアルデヒドを捕捉するホルムアルデヒド捕捉剤な
どの実に様々な安定剤の配合処方が考案されてきた。
【0004】例えば、ポリオキシメチレン樹脂に対し
て、多価アルコールモノ脂肪酸エステルと三塩基性無機
酸とのエステルのアルカリ土類金属塩とポリアミド類等
を配合してなる樹脂組成物(特開平1−204949号
公報)や、ステアリン酸モノグリセライド等のOH基を
持つ多価アルコールの脂肪酸エステルとポリエチレング
リコールを配合してなる樹脂組成物(特公昭56−52
940号公報)、あるいは更に有機酸金属塩を配合して
なる樹脂組成物(特公昭62−14164号公報)、多
価アルコールと高級脂肪酸とのエステルと直鎖高級脂肪
酸アミドを配合してなる樹脂組成物 (特開昭63−2
95661号公報)、特定のヒンダードフェノール系化
合物とペンタエリスリトールを配合してなる樹脂組成物
(特公平2−28240号公報)が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平1−204949号公報、特公昭56−52940
号公報、特公昭62−14164号公報、特開昭63−
295661号公報に提案されている多価アルコールの
脂肪酸エステル等では、熱安定性や離型性、耐加水分解
性を付与するには不十分である。また、十分な特性を付
与するために多量の添加剤を添加すれば、色調が損なわ
れるだけでなく、添加剤のブリードアウトや機械的強度
の低下等の問題を生じてしまう。また、特公平2−28
240号公報のペンタエリスリトールでは、昇華性が大
きく、また、耐加水分解性には効果が小さいという問題
があった。そこで本発明は、離型性と色調、熱安定性に
優れ、かつ、耐加水分解性に優れたポリオキシメチレン
樹脂組成物の取得を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、ポリオキシメチレン樹脂
に対して有機酸とジペンタエリスリトール及び/または
トリペンタエリスリトールの全または部分エステル化物
および分子量300以上のヒンダードアミン系化合物を
含有してなるポリオキシメチレン樹脂組成物が、離型性
と色調、熱安定性に優れ、かつ、耐加水分解性に優れて
いることを見いだし、本発明に到達した。
【0007】即ち、本発明は、(A)ポリオキシメチレ
ン樹脂100重量部に対して(B)有機酸とジペンタエ
リスリトール及び/またはトリペンタエリスリトールの
全または部分エステル化物0.001〜20重量部、お
よび(C)分子量300以上のヒンダードアミン系化合
物0.01〜10重量部を含有してなるポリオキシメチ
レン樹脂組成物およびその製造方法である。
【0008】本発明で使用される(A)ポリオキシメチ
レン樹脂としては、オキシメチレンホモポリマ、及び、
主としてオキシメチレン単位からなり、ポリマ主鎖中に
少なくとも1種の炭素数2〜8のオキシアルキレン単位
を含有するオキシメチレンコポリマなどがあげられる。
【0009】オキシメチレンホモポリマとしては、末端
の不安定なヒドロキシル基をエステル基またはエーテル
基等に置換し、安定化されたオキシメチレン単独重合体
が使用できる。例えば、実質的に無水のホルムアルデヒ
ドを有機アミン、有機あるいは無機の錫化合物、金属水
酸化物のような塩基性重合触媒を含有する有機溶媒中に
導入して重合し、重合体を濾別したのち、無水酢酸中、
酢酸ナトリウムの存在下で加熱して末端をアセチル化し
て製造したものが挙げられる。
【0010】オキシメチレンコポリマとしては、例え
ば、実質的に無水のトリオキサン、あるいは、テトラオ
キサンのようなホルムアルデヒドの環状オリゴマと共重
合成分としての少なくとも1種の環状エーテルまたは環
状ホルマールとをシクロヘキサンやベンゼンのような有
機溶媒中に溶解、あるいは、懸濁したのち、重合触媒、
例えば、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素水和物及び三
フッ化ホウ素と酸素原子または硫黄原子を含む有機化合
物との配位化合物からなる群から選ばれる少なくとも一
種の化合物を添加して重合し、不安定末端を分解除去し
て製造したものが使用できる。あるいは、溶媒を全く使
用せずにセルフクリーニング型撹拌機の中へトリオキサ
ンと共重合成分/触媒の予備混合物を導入して塊状重合
することも可能である。所望により、この重合体から洗
浄によって触媒を除去、あるいは、失活剤によって触媒
を失活させたのち、不安定末端を分解除去して製造する
こともできる。
【0011】特に好ましいのは、トリオキサンと環状エ
ーテルまたは環状ホルマールとを、三フッ化ホウ素・ジ
エチルエーテラートのような重合触媒の存在下、塊状重
合させたのち、ヒンダードアミン系化合物を添加して重
合反応を停止させ、更に不安定末端を分解除去して得ら
れたポリオキシメチレン樹脂である。
【0012】本発明で使用する(B)有機酸とジペンタ
エリスリトール及び/またはトリペンタエリスリトール
の全または部分エステル化物とは、酢酸、酪酸、カプロ
ン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、12
−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン
酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オレイン
酸、リノール酸、リシノール酸、アジピン酸、グルタミ
ン酸、セバシン酸、ナフテン酸などの有機酸とジペンタ
エリスリトール及び/またはトリペンタエリスリトール
の全または部分エステル化物である。ジペンタエリスリ
トールは化学式で(HOCH23CCH2OCH2C(C
2OH)3と表わされる。また、トリペンタエリスリト
ールは化学式で(HOCH23CCH2OCH2C(CH
2OH)2CH2OCH2C(CH2OH)3と表わされる。
有機酸としては、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、アジ
ピン酸、セバシン酸が好ましい。また、該エステル化物
は、水酸基の全てがエステル化された全エステル化物で
もよいが、少なくとも1個以上の水酸基を持つ部分エス
テル化物が好ましい。この中でポリオキシメチレン樹脂
との相溶性がよいアジピン酸とジペンタエリスリトール
の部分エステル化物が好ましい。
【0013】(B)有機酸とジペンタエリスリトール及
び/またはトリペンタエリスリトールの全または部分エ
ステル化物の添加量は、ポリオキシメチレン樹脂100
重量部に対して0.001〜20重量部必要であり、好
ましくは0.01〜5重量部である。0.001重量部
より少ないと十分な特性が得られず、20重量部より多
いと逆に機械的強度の低下がみられ好ましくない。
【0014】本発明で使用する(C)ヒンダードフェノ
ール系化合物は、分子量300以上のものが使用でき、
具体的には、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール
−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサン
ジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリス
リチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’
−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシヒドロシンナマミド)、2−t−ブチル−6
−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキ
シベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、3,
9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,
1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ[5,5]ウンデカンなどがあげられる。この
中でトリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブ
チル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]が特に好ましい。分子量が30
0より小さいとブリード現象が著しく、ポリオキシメチ
レン樹脂組成物の外観を損なう上、熱安定性が低下する
ので使用に耐えない。
【0015】また、添加量はポリオキシメチレン樹脂1
00重量部に対して0.01〜10重量部が必要であ
り、好ましくは0.05〜3.0重量部である。
【0016】本発明で(D)ホルムアルデヒド捕捉剤を
使用する場合には、ポリアミド化合物、ウレタン化合
物、ピリジン誘導体、ピロリドン誘導体、尿素誘導体、
トリアジン誘導体、ヒドラジン誘導体、アミジン化合
物、ポリアクリルアミド化合物が使用でき、具体的に
は、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド6/6
6二元共重合体、ポリアミド6/66/610/12四
元共重合体、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグア
ナミン、N−メチロールメラミン、N,N’−ジメチロ
ールメラミン、N,N’,N’’−トリメチロールメラ
ミン、シアノグアニジン、ポリアクリルアミド等が好ま
しい。この中で、ポリアミド6/66/610/12四
元共重合体、メラミン、及び、ベンゾグアナミンが特に
好ましい。本発明で使用するポリアミド6/66/61
0/12四元共重合体とは、ジカルボン酸とジアミンと
の塩、ω−アミノカルボン酸あるいはラクタムの共重合
によって得られる共重合体であって、ポリアミド6、ポ
リアミド66、ポリアミド610、ポリアミド12から
なる構成単位を有するコポリアミドを意味する。このコ
ポリアミドの組成は種々の割合が可能であり、本発明に
おいてはいかなる割合であってもかまわないが、ポリオ
キシメチレン樹脂との相溶性と分散性の点からこのコポ
リアミドは融点が通常、50〜200℃、特に好ましく
は80〜170℃の範囲にある組成である。これらのホ
ルムアルデヒド捕捉剤の添加量はポリオキシメチレン樹
脂100重量部に対して0.01〜10重量部が好まし
く、さらに好ましくは0.01〜3.0重量部である。
【0017】本発明で(E)ヒンダードアミン系化合物
を使用する場合には、分子量300以上のものが使用で
き、具体的には、ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、
コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4
−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン重縮合物、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エ
チレンジアミン・2,4−ビス[N−ブチル−N−
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮
合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]などがあげられ
る。この中でビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチル・1
−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、N,
N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・
2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロ
ロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ポリ[{6−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,
3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキ
サメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ}]が特に好ましい。分子量が300
より小さいとブリード現象が著しく、ポリオキシメチレ
ン樹脂組成物の外観を損なう上、熱安定性が低下するの
で使用に耐えない。
【0018】また、添加量はポリオキシメチレン樹脂1
00重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、
さらに好ましくは0.01〜3.0重量部である。
【0019】本発明で(F)脂肪酸のアルカリ土類金属
塩を使用する場合には、酪酸、カプロン酸、カプリル
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセ
リン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リシノール酸、12−ヒドロキシス
テアリン酸などのカルシウム塩、マグネシウム塩、スト
ロンチウム塩、バリウム塩が使用できる。この中でステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ベヘ
ン酸カルシウム、ベヘン酸マグネシウム、12−ヒドロ
キシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステア
リン酸マグネシウムが好ましい。この添加量はポリオキ
シメチレン樹脂100重量部に対して0.01〜10重
量部が好ましく、さらに好ましくは0.01〜3.0重
量部である。
【0020】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物の
製造方法としては、通常公知の方法が採用できる。例え
ば、ポリオキシメチレン樹脂の重合ないしは安定化工程
で本発明で使用する安定剤を添加する方法、ポリオキシ
メチレン樹脂と本発明で使用する安定剤をペレット状、
粉状、または粒状で混合し、このまま溶融加工してもよ
いが、バンバリーミキサー、ロール、押出機等により溶
融混合する方法も採用できる。また、一般に市販されて
いるポリオキシメチレン樹脂に本発明で使用される安定
剤を上記と同様の方法で溶融混練する方法も採用でき
る。特に1軸ないしは2軸の押出機を使用して、150
〜250℃の温度で溶融混合する方法が好ましい。
【0021】本発明の(B)有機酸とジペンタエリスリ
トール及び/またはトリペンタエリスリトールの全また
は部分エステル化物は、トリオキサンと環状エーテルと
の混合物を重合触媒の存在下、重合させ、触媒失活した
後、加熱して不安定末端を除去する際に添加すると、安
定化時間を短縮することができる。不安定末端を除去す
るための加熱温度は、100〜270℃の温度範囲が好
ましい。また、この際に(C)分子量300以上のヒン
ダードフェノール系化合物を添加することが好ましい。
【0022】特に好ましくは、トリオキサンと環状エー
テルとの混合物を三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素水和
物及び三フッ化ホウ素と酸素原子または硫黄原子を含む
有機化合物との配位化合物からなる群から選ばれる少な
くとも一種の重合触媒の存在下、塊状重合させてオキシ
メチレン単位と他のオキシアルキレン単位を含むオキシ
メチレンコポリマを製造するに際して、重合終了後に
(D)分子量300以上のヒンダードアミン系化合物を
添加して三フッ化ホウ素系触媒を失活させたものに、
(B)有機酸とジペンタエリスリトール及び/またはト
リペンタエリスリトールの全または部分エステル化物、
(C)分子量300以上のヒンダードフェノール系化合
物、(E)ホルムアルデヒド捕捉剤0.01〜10重量
部を添加し、100〜270℃の温度範囲で加熱して不
安定末端を除去する方法が挙げられる。
【0023】また、本発明の樹脂組成物には本発明の効
果を損なわない範囲で炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
クレー、酸化チタン、酸化珪素、マイカ粉末、ガラスビ
ーズのような充填剤、炭素繊維、ガラス繊維、セラミッ
ク繊維、アラミド繊維、チタン酸カリ繊維のような補強
剤、着色剤(顔料、染料)、核剤、可塑剤、エチレンビ
スステアロアミド、ポリエチレンワックスのような離型
剤、カーボンブラックのような導電剤、チオエーテル系
化合物、ホスファイト系化合物のような酸化防止剤、ベ
ンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物の
ような光安定剤、粘着剤、多価アルコール、脂肪酸エス
テル、金属石鹸のような滑剤、耐加水分解改良剤、接着
助剤などの添加剤を任意に含有させることができる。
【0024】本発明により得られるポリオキシメチレン
樹脂は、センサー、LEDランプ、コネクター、ソケッ
ト、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルホビン、
コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、発信
子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント基盤、チュ
ーナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、
小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、
半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、磁
気テープカセットリール、モーターブラッシュホルダ
ー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品等に代
表される電気・電子部品用途に好適に用いられるが、そ
の他の用途即ちVTR部品、VTRカメラ部品、テレビ
部品、アイロン、ヘアードライヤー、シェーバー、扇風
機、ジューサー、炊飯器部品、電子レンジ部品、ヘッド
フォンステレオ、ラジカセ、オーディオ・レーザーディ
スク、コンパクトディスク等の音響機器部品、照明部
品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、
電卓、ワードプロセッサー部品等に代表される家庭、事
務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電
話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部
品、洗浄用冶具、モーター部品、ライター、タイプライ
ターなどに代表される機械関連部品、顕微鏡、双眼鏡、
カメラ、時計等に代表される光学機器、精密機械関連部
品、オルタネーターターミナル、オルタネーターコネク
ター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンシ
オメーターベース、排気ガスバルブ等の各種バルブ、燃
料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテーク
ノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポン
プ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボ
ディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、
冷却水センサー、湯温センサー、ブレーキパッドウェア
センサー、スロットルポジションセンサー、クランクシ
ャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブ
レーキパッド摩耗センサー、エアコン用サーモスタット
ベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエー
ターモーター用ブラッシュホルダー、ウオーターポンプ
インペラー、タービンベイン、ワイパーモーター関係部
品、デュストリビューター、スタータースイッチ、スタ
ーターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネ
ス、エアコンパネルスイッチ基盤、燃料関係電磁気弁用
コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電
装部品絶縁板、ステップモーターローター、ランプソケ
ット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレー
キピストン、ソレノイドホビン、エンジンオイルフィル
ター、ラジエータードレーンコック、インタンクフュエ
ルポンプ、ダイヤフラム弁、オートアンテナギアケー
ス、ドアロック、ウィンカースイッチ、ワイパーギア、
ワイパーピポットベアリング、スピードメーターギア、
パーツ、ハウジング、ウインドウガラスボトムチャネ
ル、シートベルトハウジング、シートベルトリトラクタ
ーパーツ、ヒーターコントロールレバー、インサイドド
アハンドル、レギュレーターハンドル、アウタードアハ
ンドル、サンバイザーブラケット、コラプシブルルーム
ミラーステー、シートフック、フェンダーミラーケー
ス、フューエルキャップ、ウインドウウォッシャーノズ
ル、点火装置等の自動車・車両関連部品、自転車、芝刈
機、間仕切りコーナーピース、カーテンライナー、ブラ
インドギア、戸車、オフィス家具パーツ、各種ファスナ
ー、配管システム、ホースジョイント、バルブ、ビンデ
ィング、アジャスト、各種止め具、メーター、シューズ
部品、玩具、オルゴール、くし等の美容部品、キャスタ
ーブラケット、ローラー、キャップ、、メジャー部品、
ライター、エアゾールボトル、スポーツ用具等、その他
各種一般機器部品などに用いることも可能である。
【0025】以下実施例を挙げて説明するが、本発明
は、これらに限定されるものではない。
【0026】
【実施例】以下実施例によって本発明を説明する。な
お、実施例中の%及び部はすべて重量基準である。
【0027】また、実施例及び比較例中に示される成形
品の機械物性、色調、ポリマの熱安定性、離型性、耐加
水分解性は次のようにして測定した。
【0028】・成形:型締圧60tを有する射出成形機
を用いて、シリンダ温度190℃、金型温度80℃、成
形サイクル20秒に設定して、ASTM1号ダンベル試
験片を射出成形した。
【0029】・色調:上記射出成形で得られたASTM
1号ダンベル試験片のYI(イエロー・インデックス)
値をSMカラーコンピュータ(スガ試験機)により測定
した。
【0030】・機械物性:上記射出成形で得られたAS
TM1号ダンベル試験片を用い、ASTM D−638
法に準じて引張強度を測定した。
【0031】・ポリマの熱安定性:ペレット10.0g
をアルミホイル製容器に入れ、240℃オーブン中で1
時間溶融滞留させた。試験後、室温で固化したサンプル
の重量と色調(YI値)を測定した。
【0032】・離型性:型締圧60tを有する射出成形
機を用いて、シリンダ温度190℃、金型温度30℃に
設定して、離型性試験用小箱を射出成形し、その時の離
型力を測定し、離型性を判断した。
【0033】・耐加水分解性:上記射出成形で得られた
ASTM1号ダンベル試験片を純水と共に耐圧ボンベ中
に封入し、120℃に保った。15日後、試験片を取り
出し、ASTMD−638法に準じて引張強度を測定し
た。
【0034】実施例1 2軸押出機型重合機(100mmφ、シリンダー長
(L)/シリンダー径(D)=10.2)にトリオキサ
ン(30kg/h),1,3−ジオキソラン(1150
g/h),また、トリオキサンに対して触媒として12
0ppmの三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラート
(2.5%ベンゼン溶液)、分子量調節剤として733
ppmのメチラールをそれぞれ供給し、連続重合を行っ
た。重合は外部ジャケットを58℃にコントロールし、
回転数は40rpmで行った。メチラールはトリオキサ
ン中に溶解した。また、1,3−ジオキソランと触媒溶
液は重合機へ供給する直前に予備混合されるように予備
混合ゾーンを設けた。重合体は白色微粉末として28.
3kg/hで得られた。
【0035】このようにして得られた微粉末5kgに対
して、9.0gの”サノール”LS765[三共、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート]を50mlのベンゼンに溶解した溶液
を添加し、ヘンシェルミキサー中で3分間撹拌して触媒
失活を行った。
【0036】この触媒失活を行った重合体100gに”
イルガノックス”245[チバガイギー、トリエチレン
グリコール−ビス{3−(3−t−ブチル−5−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}]0.5
g、”プレンライザー”ST−210[味の素、アジピ
ン酸とジペンタエリスリトールの部分エステル化物]
0.3gを添加し混合した後、210℃の100ccミ
キサー(東洋精機製ラボプラストミル)に投入し、50
rpmで20分間混練した。不安定末端が分解し、HC
HOガスが発生し激しく発泡した後、トルクが安定し、
透明な溶融状態となった。
【0037】比較例1 実施例1のうち、”プレンライザー”ST−210を添
加せずに行った。20分間混練しても発泡が止まらず
に、トルクは大きく低下し、激しくHCHO臭がした。
【0038】実施例2 実施例1のうち、触媒失活を行った重合触媒に”イルガ
ノックス”1010[チバガイギー、ペンタエリスリチ
ル−テトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート}]0.5g、”
プレンライザー”ST−2100.3g、ポリアミド6
/66/610/12四元共重合体(共重合組成6/6
6/610/12=22/16/12/50(wt
%))0.1gを添加し混合した後、210℃の100
ccミキサー(東洋精機製ラボプラストミル)に投入
し、50rpmで15分間混練した。不安定末端が分解
し、HCHOガスが発生し激しく発泡した後、トルクが
安定し、透明な溶融状態となった。
【0039】比較例2 実施例2のうち、”プレンライザー”ST−210を添
加せずに行った。20分間混練しても発泡が止まらず
に、トルクは大きく低下し、激しくHCHO臭がした。
【0040】実施例3〜11、比較例3〜7 実施例1の微粉末5kgに対して表1に示した(E)ヒ
ンダードアミン系化合物のベンゼン溶液を添加し、触媒
失活した後、これに(E)ヒンダードアミン系化合物を
除く表1に示した安定剤を添加した後、ベント付40m
mφ2軸押出機を用いて230℃/10mmtorrで
加熱溶融し、ポリマをを得た。得られたポリマはストラ
ンドとして押出され、カッタによってペレタイズされ
た。このペレットを熱風循環オーブン中、80℃で3時
間乾燥したのち、成形を行い、機械物性の測定及び耐加
水分解性試験に供した。また、別途成形を行い、離型性
を評価した。
【0041】更に乾燥したペレットを用いてポリマの熱
安定性の評価を行った。これらの結果を表2にまとめ
た。
【0042】実施例12 市販のオキシメチレンコポリマ(ポリプラスチックス”
ジュラコン”M90)100重量部に”プレンライザ
ー”ST−210 0.1重量部、および”イルガノッ
クス”1010 0.1重量部を添加し、池貝鉄工所製
ベント付2軸45mmφ押出機を用いて210℃/10
mm torrで溶融押出混練した。実施例3〜11と
同様に評価した。結果を表3に示した。
【0043】比較例8 実施例12のうち、”プレンライザー”ST−210、
および”イルガノックス”1010を添加せずに行っ
た。結果を表3に示した。
【0044】実施例、比較例で使用した(B)有機酸と
ジペンタエリスリトールの全または部分エステル化物、
トリペンタエリスリトールの全または部分エステル化
物、(C)ヒンダードフェノール系化合物、(D)ホル
ムアルデヒド捕捉剤、(E)ヒンダードアミン系化合
物、(F)脂肪酸のアルカリ土類金属塩は次の通りであ
る。
【0045】 (B)有機酸とジペンタエリスリトールの全または部分
エステル化物、トリペンタエリスリトールの全または部
分エステル化物 ・B−1:アジピン酸とジペンタエリスリトールの部分
エステル化物(味の素”プレンライザー”ST−21
0) ・B−2:ステアリン酸とジペンタエリスリトールのモ
ノエステル化物 ・B−3:ステアリン酸とジペンタエリスリトールのジ
エステル化物 ・B−4:12−ヒドロキシステアリン酸とトリペンタ
エリスリトールのモノエステル化物 ・B−5:ステアリン酸とペンタエリスリトールのモノ
エステル化物 ・B−6:ステアリン酸とグリセリンのモノエステル化
物 (C)ヒンダードフェノール系化合物 ・C−1:トリエチレングリコール−ビス[3−(3−
t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート](チバガイギー”イルガノックス”24
5) ・C−2:1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート](チバガイギー”イルガノックス”2
59) ・C−3:ペンタエリスリチル−テトラキス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート](チバガイギー”イルガノックス”1
010) (D)ホルムアルデヒド捕捉剤 ・D−1:ポリアミド6/66/610/12四元共重
合体(共重合組成6/66/610/12=22/16
/12/50(wt%))なお、このD−1は次の重合方法により製造した。すな
わち、耐圧3MPa、内容積3リットルのステンレス製
オートクレーブに、ε−カプロラクタム:255グラム
(アミノカプロン酸として220グラム相当)、ナイロ
ン66塩:120グラム、ナイロン610塩:160グ
ラム、12−アミノドデカン酸:500グラム、1モル
/リットルの酢酸水溶液:44ミリリットル、および
水:150 ミリリットルを仕込み、内部を窒素置換した
後に、密閉、昇温した。昇温開始から1.5時間後に、
内圧:1.75MPa、内温:222℃に達した。その
後、バルブ調節により、内圧:1.75MPaを保ちつ
つ昇温を2時間続け、内温:265℃に至らせしめた。
引き続き加熱を続けながら、1.5時間かけて、バルブ
調節により内圧を大気圧に至らせしめた。このときの内
温は275℃に達していた。加熱をさらに1時間続けた
後、窒素により内圧:0.5MPaまで加圧し、バルブ
よりガット状でポリマーを取り出した。 ・D −2:ポリアミド6/66/610/12四元共重
合体(共重合組成6/66/610/12=33/17
/33/17(wt%))なお、このD−2は次の重合方法により製造した。すな
わち、原料の仕込み組成を、ε−カプロラクタム:38
3グラム(アミノカプロン酸として330グラム相
当)、ナイロン66塩:170グラム、ナイロン610
塩:330グラム、12−アミノドデカン酸:170グ
ラム、1モル/リットルの酢酸水溶液:44ミリリット
ル、および水:150ミリリットルとした以外は、上記
D−1の場合と同様の条件で重合した。 ・D−3:メラミン ・D−4:ベンゾグアナミン (E)ヒンダードアミン系化合物 ・E−1:ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)セバケート(三共”サノール”LS7
65) ・E−2:コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエ
チル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン重縮合物(チバガイギー”チヌビン”62
2LD) ・E−3:N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチ
レンジアミン・2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミ
ノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物(チ
バガイギー”キマソーブ”119FL) ・E−4:ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−
ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)イミノ)}](チバガイ
ギー”キマソーブ”944FL) (F)脂肪酸のアルカリ土類金属塩 ・F−1:12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム ・F−2:ステアリン酸カルシウム ・F−3:ベヘン酸マグネシウム
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】(A)ポリオキシメチレン樹脂に(B)有
機酸とジペンタエリスリト−ル及び/またはトリペンタ
エリスリト−ルの全または部分エステル化物、および、
(C)分子量300以上のヒンダ−ドフェノ−ル系化合
物、あるいは、更に(D)ホルムアルデヒド捕捉剤、
(E)分子量300以上のヒンダ−ドアミン系化合物、
(F)脂肪酸のアルカリ土類金属塩を添加したものは、
そうでないものと比べて、初期色調に優れ、かつ、24
0℃、1時間での重量減少や色調変化が小さく、更に離
型力も小さく、120℃、15日後の耐加水分解性試験
での強度保持率にも優れている。
【0049】これらの結果から本発明のポリオキシメチ
レン樹脂組成物が離型性と色調、熱安定性に優れ、か
つ、耐加水分解性に優れていることが明らかである。
【0050】
【発明の効果】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物
は、離型性と色調、熱安定性に優れ、かつ、耐加水分解
性に優れている。従って、色調や熱安定性、耐加水分解
性に優れている上に、離型性性に優れていることから成
形が非常にしやすくなり、電気・電子分野、自動車分野
などの機械機構部品として広範囲に使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 59/00 - 59/04

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリオキシメチレン樹脂100重
    量部に対して(B)有機酸とジペンタエリスリトール及
    び/またはトリペンタエリスリトールの全または部分エ
    ステル化物0.001〜20重量部、および(C)分子
    量300以上のヒンダードフェノール系化合物0.01
    〜10重量部、を含有してなるポリオキシメチレン樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 (A)ポリオキシメチレン樹脂100重
    量部に対して(B)有機酸とジペンタエリスリトール及
    び/またはトリペンタエリスリトールの全または部分エ
    ステル化物0.001〜20重量部、(C)分子量30
    0以上のヒンダードフェノール系化合物0.01〜10
    重量部、および(D)ホルムアルデヒド捕捉剤0.01
    〜10重量部を含有してなるポリオキシメチレン樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 (B)有機酸とジペンタエリスリトール
    及び/またはトリペンタエリスリトールの全または部分
    エステル化物がラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン
    酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、アジピ
    ン酸、セバシン酸から選ばれた1種以上の有機酸とジペ
    ンタエリスリトール及び/またはトリペンタエリスリト
    ールの部分エステル化物である請求項1記載のポリオキ
    シメチレン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)有機酸とジペンタエリスリトール
    及び/またはトリペンタエリスリトールの全または部分
    エステル化物がアジピン酸とジペンタエリスリトールの
    部分エステル化物である請求項1記載のポリオキシメチ
    レン樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (C)分子量300以上のヒンダードフ
    ェノール系化合物がトリエチレングリコール−ビス[3
    −(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェ
    ニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−
    ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
    フェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テ
    トラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
    キシフェニル)プロピオネート]から選ばれた1種以上
    の化合物である請求項1記載のポリオキシメチレン樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】 (D)ホルムアルデヒド捕捉剤がポリア
    ミド、メラミン、ベンゾグアナミン、シアノグアニジ
    ン、ポリアクリルアミドから選ばれた1種以上の化合物
    である請求項2記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (D)ホルムアルデヒド捕捉剤がポリア
    ミド6/66/610/12四元共重合体である請求項
    2記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (A)ポリオキシメチレン樹脂100重
    量部に対して(B)有機酸とジペンタエリスリトール及
    び/またはトリペンタエリスリトールの全または部分エ
    ステル化物0.001〜20重量部、(C)分子量30
    0以上のヒンダードフェノール系化合物0.01〜10
    重量部、(D)ホルムアルデヒド捕捉剤0.01〜10
    重量部、および(E)分子量300以上のヒンダードア
    ミン系化合物0.01〜10重量部を含有してなるポリ
    オキシメチレン樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 (E)分子量300以上のヒンダードア
    ミン系化合物がビス(2,2,6,6−テトラメチル−
    4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,
    6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハ
    ク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒ
    ドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重
    縮合物、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレ
    ンジアミン・2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,
    2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミ
    ノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ポ
    リ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ア
    ミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}
    {(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
    イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメ
    チル−4−ピペリジル)イミノ}]から選ばれた1種以
    上の化合物である請求項8記載のポリオキシメチレン樹
    脂組成物。
  10. 【請求項10】 (A)ポリオキシメチレン樹脂100
    重量部に対して(B)有機酸とジペンタエリスリトール
    及び/またはトリペンタエリスリトールの全または部分
    エステル化物0.001〜20重量部、(C)分子量4
    00以上のヒンダードフェノール系化合物0.01〜1
    0重量部、(D)分子量400以上のヒンダードアミン
    系化合物0.01〜10重量部、(E)ホルムアルデヒ
    ド捕捉剤0.01〜10重量部、および(F)脂肪酸の
    アルカリ土類金属塩0.01〜10重量部を含有してな
    るポリオキシメチレン樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 (F)脂肪酸のアルカリ土類金属塩が
    ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、
    ベヘン酸カルシウム、ベヘン酸マグネシウム、12−ヒ
    ドロキシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシス
    テアリン酸マグネシウムから選ばれた1種以上の化合物
    である請求項10記載のポリオキシメチレン樹脂組成
    物。
  12. 【請求項12】 (A)トリオキサンと環状エーテルま
    たは環状ホルマールとの混合物を重合触媒の存在下、重
    合させ、触媒失活した後、得られたポリオキシメチレン
    樹脂100重量部に対して(B)有機酸とジペンタエリ
    スリトール及び/またはトリペンタエリスリトールの全
    または部分エステル化物0.001〜20重量部、およ
    び(C)分子量300以上のヒンダードフェノール系化
    合物0.01〜10重量部を添加し、100〜270℃
    の温度範囲で加熱して不安定末端を除去することを特徴
    とするポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法。
  13. 【請求項13】 (A)トリオキサンと環状エーテルま
    たは環状ホルマールとの混合物を三フッ化ホウ素、三フ
    ッ化ホウ素水和物及び三フッ化ホウ素と酸素原子または
    硫黄原子を含む有機化合物との配位化合物からなる群か
    ら選ばれる少なくとも一種の重合触媒の存在下、塊状重
    合させてオキシメチレン単位と他のオキシアルキレン単
    位を含むポリオキシメチレン樹脂を製造するに際して、
    重合終了後にポリオキシメチレン樹脂100重量部に対
    して(E)分子量300以上のヒンダードアミン系化合
    物0.01〜10重量部を添加して三フッ化ホウ素系触
    媒を失活させ、更にポリオキシメチレン樹脂100重量
    部に対して(B)有機酸とジペンタエリスリトール及び
    /またはトリペンタエリスリトールの全または部分エス
    テル化物0.001〜20重量部、(C)分子量300
    以上のヒンダードフェノール系化合物0.01〜10重
    量部、および(D)ホルムアルデヒド捕捉剤0.01〜
    10重量部を添加し、100〜270℃の温度範囲で加
    熱して不安定末端を除去することを特徴とするポリオキ
    シメチレン樹脂組成物の製造方法。
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